大蔵委員会 第2号
- 発言数
- 29 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1962/01/30
会議録
○委員長(棚橋小虎君) ただいまから委員会を開きます。 当委員会の理事が現在一名欠けておりますので、まず理事の補欠選挙を行ないたいと存じます。互選の方法は、先例に従い、成規の手続を省略し、委員長において指名することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(棚橋小虎君) 御異議ないと認めます。よって、委員長は理事に荒木正三郎君を指名いたします。(拍手) ——————————
○委員長(棚橋小虎君) 次に、今期国会に提出を予定されている大蔵省関係の法律案について、大蔵省当局から説明を聴取することといたします。 ちょっと速記をやめて下さい。 〔午前十時四十一分速記中止〕 〔午前十一時三十七分速記開始〕
○委員長(棚橋小虎君) 速記を始めて。 ——————————
○委員長(棚橋小虎君) 野溝君から発言を求められておりますので、これを許します。
○野溝勝君 ちょうど予算審議に入る前なので、大蔵委員長といたしましても関心を持っておる問題でございますので、この際ひとつ自治省の当局からお伺いいたしたいと思います。 地方自治法の一部改正によりまして、相当数の町村の合併が行なわれておるようですが、現在までに法改正以来どのくらい町村合併が行なわれておるでしょうか、お伺いいたします。
○政府委員(奥野誠亮君) 私の所管ではございませんけれども、概数で申し上げますと、大体三分の一に数が減っておるわけでございます。したがいまして、旧来の町村の規模が従来の規模の大体三倍になった、こう考えていただいてよろしゅうございます。一万余りでありましたのが、三千数百になったわけでございます。
○野溝勝君 そうすると、大体、県の従来の行政指導も相当変わってくると思うのでございます。それと同時に、財政関係も相当いろいろ複雑になり、かつまた、調整をしなければならぬ段階にあると思うのでございますが、こういう点について自治省は検討でも行なわれたことがございますか。
○政府委員(奥野誠亮君) 御承知のように、政府の諮問機関として地方制度調査会がございます。そこでいろいろ問題が論議されているわけでございますが、その前にいわゆる管理委員会がございまして、行政事務の再配分のことが論議されております。これらを一貫して流れております考え方は、でき得る限りいろいろな仕事を、中央政府よりも府県の段階へ、府県の段階よりも市町村の段階へおろすことによって、民主的な運営が可能になるような、また総合的な調整が可能になるようにしていきたいという結論であると考えているわけであります。町村の規模が大きくなることによってそういうことを一そう容易ならしめることができるということが言えると思いますが、現実に現在社会福祉行政は、市の段階においては市が処理することになっておりまするけれども、合併後多くの市が誕生したわけでありまして必然的にそういう仕事が府県の段階から市町村の段階におりた、こういうことが言えると思うのでございまして、これは一例でございますけれども、そういう傾向が顕著になっているということを指摘できると思っております。
○野溝勝君 私もそう解釈しておったのでございますが、実際地方を歩いてみますると、なかなか中央で考えているようにいっておらぬようですね。たとえば私の長野県の上伊那郡でも町村の多くが合併をいたしまして、九町村ぐらいしかない。市が二つに、あとは九つの町村です。従来、三十カ町村あったわけなんです。郡の町村として九つあるのは数の多いほうでございまして、ある郡では整理されまして町村三つくらいのところがある。そうすると、従来、地方事務所というものは県の行政機関延長として、直接郡下における、町村の指導連絡、そういう任務を帯びておったのですが、合併後における地方事務所は、従来のような、そんな仕事の範囲というものは縮小されていると思います。だのにかかわらず、依然として人員の点におきましても、または機構の点におきましても、一つも整理されておらぬのですね。そういうような状態だとすると、逼迫している地方財政の立て直しどころか、一そう苦しくなるように思うのですが、そういう点について、特に地方自治庁における財政当局の衝に当たっている奥野さんはどういうふうに考えられておりますか、お伺いしたいと思うのですが。
○政府委員(奥野誠亮君) 合併が進行して参りますと、どうしても、今までばらばらに行なっているよりも、ある程度能率的に仕事ができるということで、人員の縮小も可能だと、こういう考え方を従来からとって参ってきておりまして、そういう意味で、地方財政計画上の職員数につきましても、あるいは地方交付税の計算上の職員数につきましても、減少、縮減を行なったわけでございます。また、多くの地方団体においては、そういう方向をとっているわけであります。御指摘の長野県については詳しく承知しておりませんけれども、多くの府県におきましては、従来たくさんあった地方事務所をうんと数を少なくしてしまう、あるいはまたそういうような地方事務所を全擁しまして、ただ、税務事務所でありますとか、検査のための事務所でありますとか、そういうものに限定して設置するというような方法をとったところもございます。昔のままの地方事務所の数を残しているところがあるとしますならば、それはむしろ例外だろうと、こう私承知しております。多くの団体においては、かなり思い切った地方事務所の数の縮減をやっております。また全廃をいたしまして、先ほど申し上げましたように、能率的に事務を遂行するという意味で、専門的な出先の機関にとどめているというような方法をとっているところもございます。 ただ、そのほかに、その後にいろいろな仕事を積極的に地方団体が取り上げるようになっておりますので、そういう意味において職長数は全体としてはもちろん従来よりもずっと多くなって参ってきているわけでありまして、やはり福祉国家を実現するという意味において、行政の範囲も広まって、その面から職員数もふえてくるという別個の傾向がありますことは、御了承いただきたいと思います。
○野溝勝君 私もその点についてはよくわかるのでございますけれども、長野県初め各県におきましては、整理された傾向と努力の跡が見えないですな。だから、今お話しのように、福祉国家の線に沿って地方が活動される、そのために人員がふえるというようなことは当然だと思うのですけれども、そういうことがないので、地方事務所の存置は急速に措置すべきであると思う。今の御答弁のように、福祉事務でなくて、従来と同じような事務機構を依然として踏襲しているのですね。こういうような点について、末端町村当局は泣いている。地方財政が旧体依然のような使い方をされているよりは、そういう金をひとつ町村に還元してもらいたいとか、あるいはむしろ事務がもっと簡略化されなければならないのに、一そう前以上に複雑になっている。こういうことじゃかなわぬという声が相当強いのですが、全国的には今奥野局長が言われているも、長野県としては変わったところを見受けないのですが、こういう点についてどういうふうにお考えになっているのでしょうか。
○政府委員(奥野誠亮君) 野溝さんのおっしゃいました方向は全く同感でございます。長野県につきましては、実は再建団体でございますので、私のほうも再建計画の変更等を通じてよく見ておるつもりでございますけれども、御心配のような点が将来ともありませんように、一そう注意して参りたいと、御趣旨に沿うように私たちとしても努力して参りたいと、かように考えております。
○野溝勝君 今、局長さんから御答弁もありましたので、私はこの際ここで打ち切りますが、特に地方財政交付金を出し再建団体にもなっておるような自治体に対しては、矛盾のないように、かつ事務の簡略という点について一そう中央当局は地方当局と十分話をされて、行政指導をもっと機動的にいくように、あるいは末端の町村がそういうところに疑義を差しはさまないように、ひとつ御配慮を願いたい、かように思っております。 次に、ちょうど財政局長さんもおいでのところでございますから、関連がございますので、管財局長さんにお伺いいたしますが、国有財産の払い下げにつきましては、現在林野庁との川に一つの方針があり、またワクがあると思うのでございますが、どんなような一体処理をされておりますか。たとえば国有林の払い下げというようなものが要請のあった場合に、管財局としてはこれに対してどういうような配慮をされておるんでございますか、ひとつお伺いしたいと思います。
○政府委員(山下武利君) 御承知のように、国有林野は農林省の所管する財産でございまして、それの払い下げにつきましては農林大臣の責任においておやりになることであります。大蔵省といたしましては、別にそれについて一々協議を受けるというようなことはいたしておりません。
○野溝勝君 局長さん、こういう場合はどうするのですか。たとえば農林大臣の所管になっておるが、他政府機関が国有林野の払い下げを受けて、それを使用しているが、その後またそれを処理するという問題も起こってくる場合があります。その払い下げる機関がまた、それを機構の改正やらあるいはその払い下げた団体が解散をするとかというような場合があるんですね。そういうような場合は、一応国有財産として大蔵省の所管になると思うのです。そういうのはどうするんですか。
○政府委員(山下武利君) ちょっと御質問の趣旨が取りにくいのでございますが、国有林野の払い下げは、それは国有林野法に基づきまして、農林大臣の責任においておやりになることであります。払い下げをすれば、それは国有財産から離れて、民有の財産になるわけでございまして、それはすでに大蔵省としては何ら関知するところではないわけであります。
○野溝勝君 これはまあ話が戦時中に戻るのですが、国有林野を一応払い下げいたしまして、政府機関の陸軍省の使用地域になったわけです。そうすると、それはやはり国有でしょう。国のものでしょう。同じ農林省から払い下げになったもの、それは政府の機関に払い下げたわけなんだから、国有地になるわけじゃないんですか。演習地のようなものが、国有地から演習地になれば、これはやはり国のものじゃないんでしょうか。演習地というのは民有のものですか。
○政府委員(山下武利君) 御質問の点は、おそらく林野財産から陸海軍の所管の財産に有償で所管がえをしたようなケースであろうと思いますが、そうであれば、これはむろん国有財産であります。
○野溝勝君 それの払い下げをまた一般の民間にするという場合もあり得るですね。演習地を払い下げていく場合。ですから、そういうときにはどういうふうなやり方をやっておりますかということなんです。
○政府委員(山下武利君) 戦後に陸海軍の財産は大蔵省に引き継ぎまして、これは普通財産といたしておりますので、ただいまの御設問のような場合でありますれば、その林野の財産は大蔵省の所管の普通財産になっておるわけでありまして、これを一般に払い下げます場合には、普通の国有財産の処理の方針に準じて適正にやっておるわけであります。
○野溝勝君 その払い下げの方針ですが、具体的にはどういうような一体内容を持っておられますか。
○政府委員(山下武利君) 個々のケースについてよく私は存じておりませんが、国有財産の払い下げにつきましては、これは全体に通ずる原則でございますが、できるだけ公共的な用途に供するように、価格等もまた適正な価格であるように、公正妥当な方針を立ててやっておるわけでございまして、林野の財産を払い下げます場合にも、できるだけそういうふうな方針にのっとってやりたいというふうに考えておりまして、また現にそういうふうに行なわれておるものと思います。
○野溝勝君 じゃ、こまかいことはともかくといたしまして、公共用地として払い下げるということについては努力する、これは当然のことだと思うんですが、その場合、特に自治省の財政局長の奥野さんにお伺いするのですが、町村におきましては、財政上事業収入のない町村などは非常に経済的に財政的に困っておるわけなんですが、そういうような町村に、かような用地払い下げを要請したような場合があるか。またはそういうような場合には、大いに管財局のほうと折衝をして払い下げをしてもらうという努力をしたか。こういうような点のケースについて、ありましたら、御参考までに聞いておきたいと思うし、また実際に私はあることを聞いておるんでございますが、こういう点につきまして、管財局のほうとこうした問題の折衝などをしたことがありますか。または、その考え方の点につきましてお伺いしたいと思います。
○政府委員(奥野誠亮君) 先ほどお話の出ました町村合併などの場合に、国有林野を優先的に当該町村に払い下げまして、町村の将来にわたる財政の基盤を造成していくというような方針がとられておるわけでございます。それにつきましては、法律にも根拠規定がございますし、林野庁においてもそういう方向で処理してくれて参ってきておるわけでございます。一般の国有財産につきまして、若干の、たとえば旧軍港でありますとか、いろいろな特別法に、そういうことについて国が特別の配慮をするというような規定を設けておるところがいろいろございます。そういうこと以外に、ただばく然として町村に国有財産を払い下げるというような式の交渉は、最近の私の体験ではいたしておりません。しかし、特別な事情があります場合は、払い下げにあたって、地方団体の公共用地というものを優先的に考えてくれる建前になってきておりますので、そういう点については大蔵省でも十分配慮していただいているものと、かように考えております。
○野溝勝君 そういう場合に対する心がまえといいますか、考え方をひとつ。
○政府委員(山下武利君) 先ほども申し上げましたように、国有財産全般の処理方針でございますが、できるだけこれを公共的あるいは公益的な目的に向けたいという方針で貫いておるわけでございまして、ただ、個々の問題につきましては、公共団体から特にお申し出がありましたような場合に、それが公共的あるいは公益的な目的に沿うというものでありますれば、喜んでこれをそういうふうな目的に使うということについては何ら疑問のないところでございまして、またそういうような方針で現にやっておると思います。
○野溝勝君 私はこれで質問を打ち切りますが、大体公共々々というが、このごろ公共というその内容が不明瞭になってきている。だから、公共団体といいましても、またいろいろ種類があると思います。ある特定人ないしは個人の利益を中心としない町村自治体というものを公共団体の中心に考えてもらいたいと思うのです。さもないと、最近のごとく何でも公共だ公共だでは、わけがわからぬ。近ごろでは何々公社公団、事業団というものを公共だ、公共機関だというが、かえって営利会社以上悪質なものだ。公団とは名前だけで、中身を見れば官僚の姥捨山で、官庁の二重構造だ。実際人民は泣ている。何だ、このごろ国鉄といえばホテルから倉庫専業までやっている。日通なんというものは一億何千万円ももうけておって、それにハイヤー業までやろうとしておる。弱い業者をいじめる独占業が公社だ。公団が公共団体というのはおかしい。しかし、それもしようがない。見ようによって違うといえば、それまでだ。大体において町村団体、これを公共団体の中核に考えていけば間違いないと思うのです。ですから、そういう町村から財政上支障を来たしてやっていけない、あるいは再建団体になるというようなときには、国有財産の払い下げないしは処分について要請のある場合は、十分私は真剣にこれに沿うように善処をしてもらいたい、こういうことを申し上げまして、私の質問は終わります。
○委員長(棚橋小虎君) 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時五十八分散会