建設委員会 閉会後第1号
- 発言数
- 15 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1962/05/31
会議録
○委員長(大河原一次君) ただいまから建設委員会を開会いたします。 建設事業並びに建設諸計画に関する調査を行ないます。 速記とめて。 〔速記中止〕
○委員長(大河原一次君) 速記をつけて。 計画局、都市局、道路局関係の当面する諸問題について、御質疑のある方は順次御発言を願います。
○小平芳平君 最近の新聞で「「環7」など六路線」「ついに用地強制収用」「東京都法の適用を申請」というような新聞記事があるわけですが、土地収用の伝家の宝刀、公共用地取得に関する特別措置法を初めて適用することになったというような記事でありますから、この点について御説明を願いたいと思います。
○説明員(小林忠雄君) 新聞に出ておりましたいわゆるオリンピック道路につきまして、東京都のほうから四件の公共用地特別措置法に基づきます建設大臣の事業認定を求めて参りました。これはいずれも東京都の知事が施行者になっております都市計画街路事業でございまして、都市計画街路放射四号線、同放射七号線、環状六号線、同じく環状七号線、これの四線につきましてそれぞれ申請がございました。ただいま建設省のほうにおいて審査中でございまして、近く同法に基づきます公共用地審議会の議をお願いする予定でございます。 ただいま公共用地特別措置法が初めて適用されるのかという御質問でございましたのですが、実は公共用地の取得に関する特別措置法が昨年八月十七日に施行されまして以来、この法律によります事業認定をいたしますためには、この法律に基づきまして特に地元の関係者等にその事業の内容をPRすると申しますか、事業の説明を法律の定める手続によりまして各地区ごとにいたすことになっておりますので、この措置法の適用を望んでおります起業者は、昨年の秋ごろから各地区の住民に対しまして法律に基づく説明会を行ないまして、昨年の暮れごろから正式の申請が数件ございました。ただいままでのところ東京都のいわゆるオリンピック道路四件を含めまして七件の申請がございました。そのうち三件につきましては、すでに公共用地審議会の議を経まして、建設大臣が同法に基づく特定公共事業の認定をいたしております。 一番、第一号に認定いたしましたのは、建設大臣と道路公団とが共同で施行をいたします名神高速道路の大律インターチェンジの建設工事と一級国道一号線の改築工事。名神高速道路と一級国道一号線とが京都市の山科の地区で立体交差をいたしまして、その用地につきまして本法の第一号の適用が本年二月十三日に建設大臣から認定がございました。その後強制収用の手続に入ることなく大部分が解決いたしました。ただいま一件だけ借家人との関係においてまだ解決していないのがございますので、この一件につきましてはあるいは裁決までいくかもしれないという状況でございます。 次に第二番目に出て参りましたのが、中部電力株式会社が起業者になりました特別高圧送電線大井川−佐久間線の新設工事、これは大井川水系の畑薙発電所で発電いたしました電力を中京地帯に送ります送電線でございまして、大井川の発電所から電源開発株式会社の佐久間の発電所に至る特別高圧送電線の新設にかかるものでございます。これは本年三月十日に認定をいたしまして、その後強制手続によらず円満解決をいたしております。 それから第三号といたしましては、東京電力株式会社が起業をいたしております特別高圧送電線久留米線新設工事、これは東京都北多摩郡及び埼玉県の一部におきまして、公団住宅の新設等に伴いまして電力需要が久留米地区で非常にふえましたので、その分につきまして送電線を新設するための事業でございます。これは本年五月二十三日に認定をいたしまして、これはさらに細目公告その他の手続を起業者のほうで準備中であるように聞いております。 先日新聞に出ておりました東京都のいわゆるオリンピック街路の四路線につきましては、用地買収は、大体全額あるいは件数までなべて五割弱という程度まで進行をいたしておりますが、オリンピックまでに事業を完成いたしますためには、三十七年度中に残りの五割の用地の取得がぜひ必要であるということから、申請をして参ったものでございまして、来月中旬ぐらいまでに公共用地審議会を開催いたしまして御意見を伺いたいと、その準備を進めている最中でございます。
○小平芳平君 東京の道路の問題、ここに限ってお答えいただけばいいと思いますが、東京の場合は道路の整備が非常におくれている。そのおくれている原因は、用地の取得難が大きな原因であるというふうに今まで説明されてきたわけですが、この強制収用まで持っていかざるを得ないというふうな、そういう問題もあるとは思いますけれども、実際に施行者なりがもう少し運用の面で考えてやったら、もう少しうまくいく方法もあるのではないか。たとえば名古屋の場合などはずいぶん道路を広くとってありますが、名古屋は特別土地が広いかといえば、同じ日本の国の都市であるし、特別名古屋だけが恵まれている条件にあるとも思えないのです。そういう点はどうでしょうか。法の適用が一つと、もう一つはたとえ特別措置法の適用がなくても、すでに名古屋の場合なんかは、相当大がかりな整備がすでに行なわれてきたというような点について、どういう点が東京に比べて違っているか、どういうふうにしたらいいか、その点はどうでしょう。
○説明員(前田光嘉君) 東京の道路がおくれており、今回は特定の道路につきまして強制執行の手続をやりますようになりましたけれども、これは都内におきましては、土地について一般の土地以上に強い経済的な関係がからみまして簡単に取得しにくい。しかもまた、土地を手放すとなる方々の移転の問題につきましても、あるいはそういう人々の補償につきましても、ほかの地方におきますよりは相当困難な点が多いので、東京都におきましても極力話し合いを進めておりますけれども、先ほど説明ございましたように、最も緊急を要するオリンピック関係の四路線につきましても、現在のところ約五割程度の話し合いが済んでいるという状況でございます。 ただいま名古屋との比較がございましたが、名古屋におきましては御承知のように大部分は戦災復興の計画によりまして、終戦直後相当大規模な区画整理計画を作りまして、それによりまして当時ほとんど焼け野原であったところに路線を引きまして建設計画をやったということから、今日見るような広い道路ができましたが、東京都内におきましても、場所によりましては戦災復興事業によって相当広い幅員の道路を残しておりますが、ただいま仕事をしておりますところにつきましては、計画はきまっておりましたけれども、戦災復興事業計画の事業資金の中でそこまでまかないきれなかったということで、その後十数年の間に軒並み家が立ち並びまして、その立ち並んだ家をこの際撤去してもらうということになりましたので、多少計画の時期及び戦災復興処理の仕方につきまして、名古屋と東京とにつきまして差がありましたので、今日のように特に東京都におきましては、相当大規模な道路事業を必要とし、それから先ほど申しましたように、移転の困難な問題について処理しなければならんという点もございましたので、極力話し合いを進めておりますけれども、オリンピックまでに間に合わせるためには、特別な強制措置をお願いして用地取得をはからなければならんというふうな段階になっているわけでございます。
○小平芳平君 東京と名古屋を比較した場合に、戦災にあったことも同じですし、それから計画をいち早く立てたことも同じだと思うのです。名古屋だけが計画ができて東京は無計画でいたわけでもないと思うのですが、その辺が、実際に事業を進めていく上に、名古屋のほうはスムーズに事業が進んで、東京のほうはあれよあれよとい弔問に十数年過ぎてしまったというような結果ではないかと思うのです。それで、まあ過ぎたことをどうこう言ってもどうにもならないわけですが、たとえば五割のあと土地が必要だという御説明なんですが、そのうちでかえ地などはどのくらい見込んでいるわけですか。
○説明員(前田光嘉君) 放射四号につきまして、五月現在で約五割近くの用地の補償が済みましたが、これは大部分は用地補償費を出しまして、その資金によって用地を個々の人がそれぞれ自分で探しまして、その近辺・あるいは自分の行きたいところへ土地を求めて行っておりますし、また都におきましても個々のケース、ケースによりましてあっせんをいたしまして、話し合いをつけておるわけでございます。あとに残った五割につきましても、全体的にかえ地をどうするということよりも、人によっては自分で探すこともありますし、また人によってはあるいは建築物の共同建築をするとか、あるいは都に対しまして適当なかえ地のあっせんを依頼してくる場合もございますので、ケース・バイ・ケースによって処理していくつもりでございます。
○小平芳平君 どうでしょうか、実際にはかえ地を希望する人と、補償だけでけっこうだという人とではどのくらいの比率になりましょうか。
○説明員(前田光嘉君) ただいまかえ地をほしい人と補償でいいという人の数字を持っておりませんが、やはり道路の両側に住んでいる人でございますので、大部分の方々はその近辺にやはり同じような土地を見つけて、あるいは小さくなった土地の上に家を建てて住んでいっていると思います。しかし、中にはこの際たとえば商店でない方は共同住宅地を求めて別途いくということも聞いておりますけれども、大部分はその同じようなところに多少位置は変わりましても土地を求めて家を作っていっておる状況のように聞いております。
○小平芳平君 私自身がそういう事業に直接携わったことがないからよく見当がつきかねるのですが、名古屋の場合などはいまだに相当大規模なかえ地が残っているようにも見受けるのです。ですからそのうちいざ立ちのきとなっても、かえ地ならどういう希望があるか、また補償ならどういう条件になるか、相当そこに考えるゆとりがあると思うのですが、東京の場合はもうほとんどそういうととはなしに、賛成か反対か、賛成なら幾らにするというふうなせっぱ詰まったような交渉ばっかり続けられているのじゃないでしょうか、その点どうでしょう。
○説明員(前田光嘉君) 名古屋の場合にかえ地がどの程度あるか私も詳細には存じませんが、東京のオリンピック街路につきましても、場合によっては今先生御指摘のように、適当なかえ地がないが、しかし、どこかに立ちのかなければならぬというようなあるいは方もあるのじゃないかと思いますが、実は私個々の具体的なケースの資料を十分持っておりませんので申し上げられませんけれども、ただ金を出してそれであとは適当にほうっておくといろことじゃいけませんので、御要望によってできるだけ都のほうにおきましても、かえ地のあっせんなりあるいは建築の指導なりをいたしまして、あの道路をごらんになりましても、場所によりましては高層建築を建てまして、その高層建築物の中に収容いたしまして、従来よりは快適なまあ家を持つようになった人もおるようでありますので、その点は土地所有者あるいは借家借地権者の方々の御要望に応じ、できるだけ御満足のいくように努力していくつもりでございます。
○小平芳平君 まあ法の適用も裁決まで持っていってまでもどうしてもやらなければならない、そういう案件も相当あるように思いますけれども、と同時にまたかえ地その他相当その点を考えて、不当に私権を制限するような結果にならないように運営していただかなければならないと思うのです。 それからもう一つ、同じ公共用地の収用に補償基準要綱ができたというふうに発表されているようですが、その点について……。
○説明員(小林忠雄君) 公共用地の取得に伴う損失補償につきましては、建設省設置法におきまして三十五、三十六両年度の間、臨時的に公共用地審議会に損失補償基準の作成についての調査、答申をする権限を付与いたしまして、それに基づきまして本年三月二十日、公共用地審議会から建設大臣に対しまして、公共用地の取得に伴う損失補償を円滑に行なうための措置につきまして答申がございました。で、答申の内容は、一つは、公共用地の取得に伴いましての損失補償の項目が各企業者においてばらばらになっておる、そういう項目を整理統一する。それから補償の各項目についての算定の仕方、算定方法についての統一がとれておらないものの統一をするということと、それからいわゆる公共補償についての考え方。第三番目に評価、鑑定制度についての考え方についてそれぞれ答申がございまして、それに基づきましてその答申の中に盛られました補償項目の統一なり算定方法の統一なりが、政府の各事業及び補助事業、それから政府の監督下にございます公庫、公団、国鉄等の各企業体の行ないます損失補償を通じて、統一的に確保されるような措置を政府において講ずるように、という答申がございましたので、それに基づきまして答申の趣旨をくんだ、統一的な政府としての損失補償基準の要綱というものを近く閣議で決定をいたしまして、それに基づきまして各省でそれぞれ細目を作りまして実施に移すと、こういうような段取りで進めるつもりでおりまして、現在建設省のほうで事務的に一案を作成いたしまして、関係各省と調整を行なっております。で、できれば六月の中旬くらいまでには閣議において御決定を願いたいというように考えて作業を進めております。
○委員長(大河原一次君) 他に御質疑もないようでございますから、本日はこれにて散会いたします。 午前十時五十九分散会