本会議 第6号
- 発言数
- 16 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1962/01/23
会議録
○議長(清瀬一郎君) これより会議を開きます。 ————◇————— 国務大臣の演説に対する質疑
○議長(清瀬一郎君) これより国務大臣の演説に対する質疑に入ります。河上丈太郎君。 〔河上丈太郎君登壇〕
○河上丈太郎君 私は、日本社会党を代表いたしまして、池田総理の施政方針演説に対して二、三の質問をいたしたいと思います。 質問の第一点は憲法に関することでございます。 このたびの総理の施政方針演説は、これを一言で批評いたしまするならば、国民に対する精神訓話というふうな感じがいたすのでございます。(拍手)その言わんとするところを端的に私流に表現いたしまするならば、池田総理の演説は、国民よもっと働け、政府のやることには口を差しはさむなということになるのではないかと思うのであります。(拍手)私は政府が国民に対して訓話をたれることを先日承りまして、戦前の不幸なる歴史を思い出さざるを得ないのであります。(拍手)それは、政治的に窮地に立った政府がなす常套手段であって、一時代前の古い政治の態勢であると申さなければならないのであります。(拍手)総理は、世界の平和を願う者はまず国内の平和を追求しなければならぬと強調されておりまするが、総理がここで言う国内の平和というのは、自民党の政府のやることに国民は黙って従うことを意味するものではないかと私は考えるのであります。(拍手)東条内閣のもとにおいても、かかる意味での国内平和は確かにありましたけれども、当時の事情を回想いたしまするならば、革新陣営は徹底的に弾圧され、保守陣営の中にあった戦争反対の声すら沈黙を余儀なくされていたのであります。翻って、現在の日本の政治を見まするならば、自民党と対決するわが社会党が、衆参両院において約三分の一の議席を占め、これに対して一千万人の有権者が支持を与えており、従ってこれらの力が政府に絶えざる批判を加えている事実こそが、日本の政治を誤らしめず、真の国内の平和を保つゆえんであると私たちは信じておるのであります。(拍手) 現在総理が精神訓話をたれなければならないほど国内の政治的な情勢が緊張しておる原因はどこにあるかと考えまするならば、私は、自民党政府が憲法を無視して再軍備を強行することにありと信ずるのであります。(拍手)政府は、国民に向かって民主的な法秩序を尊重せよと要求しておりまするが、みずから国の基本法たる憲法を破壊する行為を積み重ねておる自民党政府には、それを言う資格はないのではないかと思うのであります。(拍手)ところが政府は、その行為を中止して国民にあやまろうというふうな態度でなくして、むしろ逆に、自衛隊の増強というふうな既成事実を今後もさらに積み重ねて、憲法を改悪しようと企てておるのであります。ここで重大なことは、参議院選挙を前にして、国民の強力なる反撃を受けるのをおそれて、施政方針演説においては憲法改悪については一言も触れていないという、はなはだ陰険な手段を用いておるのではないかと私は考えるのであります。(拍手)これはかつて岸内閣が安保改定の際にあたって用いた方法と全く同じであります。重要なる問題は選挙によって国民の意思を問えという、わが党の要求を無視したものといわなければならないのであります。 そこで、総理にお尋ねしたいことは、来たるべき参議院選挙において、憲法改定を自民党の公約として、社会党とこれを争点として堂々と決戦する意思があるかどうかということでございます。(拍手) 第二には、もしも憲法改定を公約に掲げないというならば、自民党は社会党とともに憲法を守って、自衛隊を漸減して、憲法調査会を解散する旨を声明する態度に出るべきではないかと、私はこう考えるのであります。(拍手) また、総理は、国会正常化に強い意欲を示しておられまするが、真の国会の正常化というのは、簡単に申せば、自由な発言を十分に聞くという慣行を確立することであり、それが議会民主政治の本質であると私は信じます。国会正常化の名において国会における反対意見を制限するがごときは、議会政治の本質に逆行するものといわなければならないのであります。 質問の第二の点は、外交の基本方針についてであります。 総理の演説を承りますると、そのねらいはどこにあるかと申しますならば、日韓正常化と二つの中国という政策を進めるところにあるのではないかと私は思うのであります。ただ、内外の反響のきびしいことをおそれて、日韓正常化については、この国会が終わるころに、国会における社会党の追及を避けてこれを完了しようとしておるのであります。また、二つの中国については、これをまた公然と提唱することを避けておられる。しかしながら、隠すよりは現わるるが早いとのことわざの通り、わが国の大企業は先を見越してすでに着々と韓国、台湾への進出計画を進めておるような状況でございます。戦前海外に向かって軍隊のあとを追うて進出をし、広大なる地域に投資された設備が今どうなっておるかと振り返ってみまするならば、これは危険な投資であることはだれでもすぐわかることであります。 総理は、韓国の安定と日本の安全とは深い関連を持っておると言われておりまするが、その韓国には戦後十六年間に四十五億ドルのアメリカの授助がつぎ込まれましたが、経済は一向に好転しない。今なお数百万人の失業者と飢餓状態とが絶えないと伝えられておるのでございます。このような異常な情勢を反映して李承晩はついに倒れ、そのあとの政権も安定せず、ついに軍部がクーデターを起こして政権につきました。しかも、この独裁政権は、南北統一を唱えた新聞社の社長や社会党の党首を死刑にいたしておるのであります。総理は、口を開けば自由国家群との連携を強調いたしまするけれども、韓国のこのような政権が民主的で自由だというならば、およそ世の中に民主主義でない、自由でない国はどこにもなかろうと私は思います。(拍手)私は総理のお考えはよくわかります。それは反共という看板さえ掲げておるならば、どんな腐敗した独裁政権でも、自由と民主との名においてこれを支持するということであると思うのであります。(拍手)これは戦後アメリカ政府が一貫してとってこられました政策で、世界の至るところで失敗してきた試験済みの政策であると私は考えるのであります。(拍手)ところが、自民党政府は、昨年の日米会談以後、アメリカの激励のもとに同じようなことをやろうとしておるのが、現在の様子ではないかと私は思うのであります。 およそ一国の経済の発展というのは、何よりもまずその国の国民自身の問題であって、外国からの援助は副次的なものであると思うのであります。韓国があれほど莫大な援助をアメリカに仰ぎながら、今なお貧困と窮乏とに悩むのは、韓国の社会及び政治制度が一部の富める者に甘い汁を吸わせるようになっているところに最大の原因があることは、一部のアメリカ人でさえもこれを認めているところでございます。(拍手)そういう状態のままで、総理は、外貨危機のために外国から借金までしておる日本が、一体あとどのくらいの金をつぎ込めば韓国が立ち直れると思っておるのでありましょうか、私たちは疑わざるを得ないのであります。 また、二つの中国という政策についていえば、これまた七億の中国人民の考え方を無視したもので、国際道義にも反すると私は思うし、世界の歴史の大きな流れにも逆行するものではないかと思うのであります。わが国は遠く日清戦争から太平洋戦争に至るまで半世紀の長きにわたって、中国を初めアジア各国を侵略し、アジアの諸国の民衆に多大の損害を与えたのでありまするが、その跡始末は戦後十七年を経た今日に至ってもまだ完全についてはおりません。しかるに、首相は施政方針演説の中で外交の方針を述べ、その一部で、現に新たなる緊張がアジアの一部に発生しつつあることについても十分注視する必要があると言い、わが国の軍国主義がアジア諸国の民衆に対して犯した大きな罪悪については何らの反省の姿が見えないということは、私たちとしては非常に残念なことであるのであります。(拍手)そういう態度がアジアの問題を解決する基本ではないかと、私はこう考えるのであります。 蒋介石政権との間に結ばれた日華平和条約なるものがありまするが、この条約たるや、当の責任者である吉田元総理が、これはダレス氏の圧力のもとでやむなく結ばされたと認めておるほどのものであります。このような条約によって日中関係が片づいたなどというても、それはとても国際的に通用する考えでもなければ、また日中両国民がとうていこれを承認するものではないと私は考える。ところが、自民党政府は、さきの国連総会において、中華人民共和国の国連における代表権の獲得をすることをじゃましようとするアメリカ政府の方針の尖兵となって策動したことは、まことに残念である。(拍手)国連総会における日本代表の演説は、中国代表権問題は重大だ重大だと繰り返すだけで、無内容のものであったと私は思うのであります。(拍手)それが二つの中国の考え方を基礎とするものであることは、日本のいろいろの新聞ですらも認めているところであります。しかも、中国代表権問題は、昨年に至るまですでに八年の間、アメリカ政府の妨害にあってたな上げにしていた問題でありまするが、こんな重要な問題なら、なぜ八年間もたな上げにしたのでありましょう。また、そのたな上げになぜ日本は黙ってアメリカのあとについて行ったのであるか、これを私は聞かないわけにいかないのであります。(拍手) 要は、外交を進める際の自主独立の態勢であるのであります。(拍手)アメリカがたな上げといえばその通りになり、今度は重要事項指定といえば、これまたその尖兵となって動き回る。こんなありさまでは、幾ら総理が、日本は大国だ大国だといって大言壮語しても、国際舞台ではアジア諸国の不信を招くだけであると私は思うのであります。(拍手)しかも、これほどアメリカに忠誠を尽くしながら、昨年の秋の日米箱根会議では、対米片貿易の赤字はほかの国への輸出を増加して帳消しにしろと、軽く突き放されておる始末であるのであります。この上、アメリカの肩がわりに韓国、台湾などという政治的に不安定な市場へ乗り出して、他方ソ連、中国という広大な市場に対しては、これまたアメリカの押しつける貿易制限を甘んじて受けて、われとわが身を縛るのを見ると、私は自民党政府が、はたして日本国民の利益を本気になって守る気があるのかどうか疑わないわけにはいかないのであります。(拍手)国民は、自民党政府がこのような対米追随外交をこれ以上続けることを許すことはできないと考えていると思うのであります。 そこで、私は、総理にお尋ねいたしたいことは、日韓会談を直ちにここに中止するかどうかということであります。 第二においては、二つの中国の立場に立たないことを公式に声明することができるかどうかということであります。 第三においては、本年秋の国連総会において、アメリカの圧力を排し、中国代表権の獲得に対する一切の妨害工作をせぬと声明する用意が総理にあるかどうか。 第四においては、中華人民共和国との国交を正常化するために、まず、政府間貿易協定を結ぶ用意があるかどうか。 こういう点について総理の決意を私は承りたいと思います。(拍手) 質問の第三点は、経済政策の基本に関することでございます。 さきに池田内閣が所得倍増の政策を打ち出したときに、わが社会党は、この政策は二重構造の是正どころか、かえって格差を拡大すること、また物価と国際収支の壁にぶつかって必ず失敗するであろうと指摘いたしたのでございます。その後の事態の推移は、まさに社会党が指摘した通りになっておるのでございます。しかも、このような事態になった最大の原因は、大企業の無統制な設備投資にあったにもかかわらず、この点については総理は施政方針演説の中にあまり触れておりません。依然として、内閣のとられた経済政策が誤りでないと強弁を続けられておるのであります。しかも、このような総理の態度に対しては、すでに財界の一部からも非常な非難も出ておると承っておるのでございます。 わが国経済の現在の窮状は、大企業の設備投資を根幹とする高度成長政策の必然の結果であると私は思うのであります。そしてそのしわが中小企業、労働者、農民など勤労大衆に寄せられつつあるのが現状であります。総理は、さきの記者会見において、中小企業の黒字倒産をなくなしたいと言っておられるが、およそ企業が黒字でありながら倒産するなどという異常なできごとの起こつたのは、池田内閣の政策の責任でなくて何でありましょうか。(拍手)また、財界におきましては、国際収支悪化を解消するために、その原因が大企業の設備投資の競争にあるにもかかわらず、これに手を触れずに、これを労働者の賃金のストップで切り抜けようとするこの態度はけしからぬと私たちは考えるのであります。(拍手)十年後に国民所得を倍にすると言いながら、その二年目に早くも賃金をストップするというような事実ほど、政府の政策の失敗を雄弁に物語るものはありません。(拍手)わが国の経済は、この十年間に三回の不況の経験をいたしましたが、これはすべて保守党政府のもとで起こった現象であります。しかも、そのいずれも池田総理がその政策の最高の責任者たる地位にあったときに起こった事実であります。(拍手)総理は、経済のことはおれにまかせろと言いまするが、池田総理に経済のことをまかせられないということが国民の実感であると私は思うのであります。(拍手) そこで、総理にお尋ねいたしたい。総理は施政方針演説において、「あらかじめ起こるべき事態の的確な予見と、これを回避すべき事前の対応策に十分でなかったことは、これを認めるにやぶさかではありませんが、」と述べて、相も変わらぬ逃げ口上と、強弁に終始しているのであります。しかし、去る二十一日のテレビの座談会におきまして、この発言について、政府の責任ある人が、かぶとを脱いだという意味だと率直に認めた言明をされております。私はこれをテレビで承りました。国民の多くも同じような感じを持っておるのではないかと思いまするが、池田総理は、この経済の失敗をみずからどう認識されておるのであるか、これを認めるのでしょうかと、私はお尋ねしたいのであります。(拍手) 第二には、総理が経済政策の失敗を認めて、大企業本位の高度成長政策を推進することをやめて、勤労大衆の生活の向上のための経済政策に切りかえる用意があるかどうかということを、私はこの際に強くお伺いいたしたいのであります。(拍手) 第三には、国民生活の上で最も強い関心の集まっておるのは物価値上がりの問題であります。池田総理は、しばしば、物価は上がらないということをこの席上でも申されましたけれども、客観的な事実は、昨年は驚くべき物価の騰貴であります。国民は苦しんでおります。この際にあたって、ことしは、この上がった物価を池田総理は下げるという決意と抱負があるかどうか、少なくとも昨年の物価の水準よりも絶対に上げないんだという約束を、この際、国民に向かって行なうことができるかどうか、これを私はお尋ねいたしたいのであります。(拍手) 以上数点にわたって、総理の率直なる御答弁を心からお願いをいたしまして、総理に対する私の質問を終わる次第であります。(拍手) 〔国務大臣池田勇人君登壇〕
○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。 まず御質問の第一点は、憲法改正の問題と思います。憲法改正につきましては、せっかく憲法調査会におきまして審議中であるのでございます。すなわちそれは、憲法を改正するの要ありやいなや、また、もし改正するとすればいかなる点をいかように改正しようかと、鋭意調査中であるのであります。私はこの調査の結果を待ちまして、この問題につきまして国民とともに真剣に取り組みたいと考えております。(拍手)そういう情勢であるときに、憲法を改正するということを内閣が言及することは慎むべきことであると考えます。また、結論が出ましても、私は盛り上がる国民の世論に従って善処いたすことを、ここにはっきり申し上げたいと思うのであります。(拍手) また、国会正常化の問題につきましてお答え申し上げまするが、民主主義議会制度のもとにおきましては、自由なる発言をわれわれが慎重に、また敬意をもって聞くことは当然のことでございます。しかし、自由なる発言が許されたからといって、多数決の原則を打ち破るために暴力を用いることは絶対に許すべからざることであると考えます。(拍手) 次には、外交問題でございまするが、韓国の問題につきましていろいろ御意見がございました。韓国とは歴史的に、地理的に、文化的に、いろいろ密接な関係があるのであります。韓国は一九四八年、国連におきまして、一応の独立国として取り扱われつつあるのであります。しこうして、その後におきまして軍事政権が起きて参りました。この軍事政権に対しまする各国の状況は、これを暫定政権として一応認めております。従って、昨年の第十六回国連総会におきましても、朝鮮の統一問題につきまして、韓国の代表者がオブザーバーとして国連に出席することを認めておることは、一応の暫定政権を認めておると私は考えていいと思います。しかも、韓国政府は、一九六三年には民主的政権を打ち立てると内外に声明いたしておるのであります。私は、この声明によりまして、一日も早く韓国の政権、経済が安定して、ほんとうに日韓ともども手をつないで、両国の利益のために、アジアの平和のために尽くしていくことを念願するものでありまするがゆえに、ただいまの日韓交渉を中止する考えは毛頭ございません。(拍手) 次に、中国の問題についてお答え申し上げます。中国におきまして二つの政府が存在することは、現実の事実でございます。しかし、この問題は、アジアの平和、世界の平和に非常に重大なる関連がありますので、われわれは、国連において世界各国とこの問題を慎重に審議していきたいという念願であるのであります。従いまして、従来中国問題につきましてたな上げ論を主張し、それに賛成しておりましたわれわれも、一歩前進いたしまして、この問題を国連において十分討議して結論を得るべく努力をいたしておるのでございます。(拍手)私は、二つの中国問題は、中国人自身のきめることであり、また世界の人がきめるべき重大なる問題と考えておるのであります。 また、中共の代表権問題につきまして、日本はじゃまをしたことはございません。世界の平和、アジアの平和のために、国連によってこれを決定しようとしておるのが、今のわれわれの考えであるのであります。 なお、共産圏との貿易につきましては、お話のように、われわれは常にこれを増進していきたいと考えておる次第でございます。 次に、御質問の経済政策問題につきまして申し上げます。 私は、施政演説につきまして十分御理解の得られるよう申し上げたつもりでございます。今までの所得倍増計画は、今後も着実に進めていきたいという基本的考え方、政策には、何ら変更はございません。また、政府が賃金ストップを命令したとかいうことはございません。労賃の問題は、労働者と使用者が話し合いできめていくのがほんとうでございますし、またその上昇の限界は、生産性の向上とつり合ったものであるという考えを持っておりまするが、賃金ストップを命令したりするようなことは、政府のらち外の問題であると考えておるのであります。(拍手) また、今まで日本の経済的危機は、私がその責任ある地位にあったときに起こったと申されますが、その危機はいかなる危機でございましたでしょう。日本経済の発展のいしずえをなす機会であったということを、はっきり申し上げておきます。(拍手) また、施政演説に対しまするテレビの討論会におきまして、池田はかぶとを脱いだと、こう申されますが、個々の問題につきまして、十分の検討と対策がなかったということにつきましては、かぶとを脱ぎまするが、基本の政策について、大政策に何ら変更もなし、誤っていないというときには、大いにかぶとをかぶっていきたいと考えております。(拍手) また、最後に、いろいろな政策は勤労大衆の生活向上のための政策でなければならぬとおっしゃいました。勤労大衆の生活向上のための政策ばかりではいけません。あらゆる階級、あらゆる階層の人の生活向上の政策であることを要するのであります。あえて勤労大衆ばかりとは申さないことをはっきり申し上げておきます。(拍手) なお、物価を下げる約束ができるかというお話でございます。私は、共産圏のような直接に経済統制をやっているところでも、希望は申し上げましょうが、約束はできないことは、経済の原則でございます。しかも、自由主義経済のもとにおきまして、物価を下げる約束をしろということは、およそ経済の実態を知らざる人の言葉かと思います。(拍手)ただ、約束はできませんが、政府の努力は、卸売物価は下降の傾向にありますし、下降に努めていくことをお約束いたします。また消費者物価につきましては、できるだけ上げないように努力することをお約束することにとどめたいと思います。(拍手) —————————————
○議長(清瀬一郎君) 田中角榮君。 〔田中角榮君登壇〕
○田中角榮君 私は、自由民主党を代表し、政府の施政方針について、政治、外交、経済、文教、労働等、当面する重要問題に関し、若干の質問を行ない、政府の所信をただしたいと存じます。(拍手) 現下内外の諸情勢は、はなはだ複雑多岐であり、今後の施政にあたっては、細心の配慮と強い勇気を要することは言うまでもありません。総理大臣の施政演説は、この間に処し、必要な施策を推進し、わが国の恒久的繁栄の基盤をつちかうとともに、世界平和に貢献せんとする強い決意を披瀝したものであります。(拍手) 私がこれから行なわんとする質問は、政府の方針が一そう明確にされるとともに、その質問と政府の答弁が、国民各位の理解と共感を得て、勇敢に、そして着実に遂行されるよう強く期待するものであります。(拍手) 第一の質問は、政治に関する諸問題についてであります。 政治問題の第一は、憲法についてであります。 内閣の憲法調査会は、すでに五年にわたり、広範かつ詳細にわが国憲法の調査を進め、すでに結論を取りまとめ得る段階に至っております。このため憲法に関する各方面の論議は次第に活発となり、中にはこれを政治的逆宣伝の具に供する傾向も強くなっており、社会党は、これを来たるべき参議院議員選挙の最大の争点となさんとしておるようであります。憲法は国の大本であり、われわれの生命であります。この重要な問題に国民各位が関心を払うことは当然のことであり、望ましいことでありますが、一部政党や政治家などの政治的意図による逆宣伝によって、国民に誤った先入観や偏見を与えることは、厳に避けなければならないと存じます。(拍手) 総理は、さきに、憲法問題は国民の意思に従って処理すると言明せられたのでありますが、調査会の結論が遠からず出されようとする今日、すなわち憲法調査会の報告が答申された場合、内閣としてこれをどのように措置するか、また本件に関し、総理としてのお考えを明らかにされるよう望みたいのであります。 政治に関する第二の質問は、民主主義擁護と民主政治の確立についてであります。 総理は施政演説において、この問題に対し強い決意を表明せられたのでありますが、要は、いかにしてこれを達成するかであります。私は、第一に、国会の運営を正常化し、公明かつ能率的な議会政治を確立することであり、第二は、一切の暴力を排除し、法秩序を確立することであると信じます。(拍手)われわれは、何回かこの議場で国会正常化と暴力排除を誓い合ったのであります。そして、池田内閣誕生から一年有半、低姿勢過ぎるとの一部世の批判に甘んじてさえ国会の正常化をこいねがってきたのでありますが、何ゆえに国民の要請にこたえ正常な国会制度が確立せられないのでありましょう。政府の低姿勢ともいわれる謙虚さと、国会において多数を有するわが自由民主党が、政府与党という名において、国会における審議時間の大半を少数野党に譲る等々、限りない譲歩を続けても、国会の正常化は遅々として進まないのであります。いわく、副議長をよこせ、委員長も議員の数によって割り振るべし、わが党の修正をいれなければ審議に応じない、政防法を廃案にしなければ審議ボイコットをする、野党が退場後多数で採決をしても、野党のいない委員会での議決は無効である、野党の引き延ばしに抗して本会議を開こうとすれば、神聖な議長席さえ占拠される、懲罰事犯を取り消さなければ何事も進行しない、こんなことで民主主義も民主政治も育成されるのでありましょうか。説をなす人は、それは過渡的な現象であると言い、民主主義と民主政治は気長に育てなければならないとも言います。私もそれを知らないものではありませんし、民主政治確立の大業をなし遂げるためには、少数野党の暴力的行為を責める前に、責任の地位にある政府与党がより多くの犠牲を払わなければならないことも認めます。がしかし、数の少ない野党が、自分たちの主義を押し通すための手段として、いささかの暴力はやむを得ないなどという議論がごく一部であっても容認されるようなことで、真の民主主義は発展するでありましょうか。(拍手)副議長や委員長は、数によって按分することが正しく、本院において全委員長を自由民主党が独占していることは多数横暴であると社会党の諸君は声を大にいたしますが、この主張は正しいのでありましょうか。過ぐる昭和二十二年、第一回の国会において、新しい憲法と新しい国会法によって国会ルールをきめたときに、特に社会党の要求によって、責任政治の建前より、正副議長はもとより、常任委員長は政府与党が全員占めることに確定しておるのであります。この原則に基づき、翌昭和二十三年十月、三党連立の芦田内閣総辞職のあとを受けて第二次吉田内閣が誕生したとき、社会、民主、国協の三党は、院内絶対多数でありながら、新たなる政府与党、民主自由党百四十名余の少数与党に、国会役員の全員を譲ったではありませんか。私は、この原則だけを主張するものではありません。その後、与野党の党首会談により、野党に副議長と委員長の一部を譲ったことも認めます。しかし、責任政治の原則を破ってまで妥協したことは、わが党が国会正常化を熱望したからであります。しかし、野党出身役員は、国会正常化の使命を遺憾なく果たし、国民の要望にこたえたでありましょうか。遺憾ながら、それは失敗であったといわざるを得ません。政治的重要法案を審議するとき、特に野党がその法案に反対を党議で決定したとき、その法案は、賛成者がどんなに多数であっても、円満な国会審議を経て成立した例はないのであります。(拍手)私も政党所属の議員の一人でありますから、公の立場が党議に拘束されるときの苦痛は十分理解できるのであります。しかしわれわれは、政党所属議員である前に、国会議員である自覚を忘れてはならないのであります。(拍手)特に国会役員に選任せられた以上、民主政治確立のためには私情を去って、公の職に殉じ、その責めを尽くすべきであります。(拍手)私は、お互いの過去のことどもを並べ立てて、とやかく言わんとするものではありませんが、副議長、委員長を政府与党で独占する原則に返ったことには、それ相当の理由と根拠のあったことを、野党の諸君みずからにも認めてもらえると確信をするのであります。(拍手) 以上申し述べました通り、民主政治とは責任政治の確立にあり、国会正常化をはかることは、わが党に限りない忍耐と寛容、そうして譲歩を求めるだけで達成できるものではなくて、在野党も謙虚に議員の職責を行ない、院内より少数党の暴力行為が排除され、多数決原理を否定する反議会行為が抑制されない限り、国会の権威は保持せられないのであります。(拍手)私は、政党の自粛自戒とともに、国会運営の制度にも再検討を加え、国権の最高機関から反議会的思想と行為を排除するきびしい態度をとるべきだと存じます。総理の所信を承りたいのであります。 政治に関する第三の質問は、暴力の排除についてであります。 社会における暴力、特に政治暴力は、左右を問わず、また個人、集団たるとを問わず、民主主義の敵として峻厳に排除せらるべきであります。(拍手)ちょうど一年前、この議場で、この演壇で、与野党一致して暴力排除の質問演説がなされたことは記憶に今も新しく、特に野党第一党たる社会党代表の質問は、この暴力排除だけを取り上げ、世に訴えたのであります。政治暴力防止法、この法案が党議員の提議となり、参議院に送付されてから久しいのであります。私はこの法律制定だけですべての政治暴力が根絶するとは思わないのでありますが、民主主義を守るため、前進的手段の一つだと確信をしておるのであります。(拍手)その理由のいかんを問わず、暴力は民主主義の敵なのだと、もう一度この議場で声を大にいたしたいのであります。(拍手)大きな不祥事件は、起きてからではおそいのであります。政府は、そのよって来たる原因をきわめるとともに、民主主義の根底を脅かす政治暴力の排除と根絶に万全を期すべきであります。このための取り締まり査察機構の整備はもとより、必要な立法措置についても、ちゅうちょ逡巡することなく推進し、政府の責任を果たすべきだと考えます。 以上三点について、総理及び法務大臣、国家公安委員長の所信を承りたいのであります。(拍手) 政治に関し伺いたい第四の点は、行政運営と公務員のあり方についてでございます。 戦後のわが国行政制度及び機構、組織は、一面において民主的に近代化された面もあるのでありますが、他面、制度をいたずらに複雑化し、機構、人員を著しく膨張し、国民負担を著しく増大したことも否定できないのであります。なかんずく、戦前の数倍にも達する公務員が、お互いなわ張り争いを繰り返し、行政の渋滞を来たしている少なからざる事実を思うとき、行政の改革、整理は万難を排しても断行すべきであります。(拍手)政府が今回、この問題に根本的メスを入れようと決意をせられたことに敬意を払うとともに、大きな期待を寄せるものであります。積極的な行政整理は明治以来の懸案でありましたが、歴史の示す通り、これをなし遂げることは難事中の難事であります。私は、行政制度の根本的改革のため、権威ある機関を設け、相当期間をかけて調査検討することも必要と思うが、それとともに、すでに明らかになっておる部分については、ちゅうちょすることなくこれを実行することが望ましいと存じます。(拍手) 外交に関し第三にお伺いいたしたいのは、日韓問題についてであります。 韓国とわが国は一衣帯水の近きにあり、しかも同じく自由国家群の一員でありながら、今なお国交の正常化を見るに至らないことは、両国のためまことに不幸なことであります。私は一日も早く日韓会談の公正な妥結を期待してやまないのであります。 率直に申して、日韓問題ははなはだ複雑であり、国民の大多数は、この問題の所在や両者の主張の根拠等についていまだ理解しておらないのであります。ただ一部の逆宣伝だけが印象づけられておるのではないのでしょうか。すでに社会党や共産党がこの機に乗じて日韓会談反対の運動を活発に展開し、外国勢力と呼応して国論の分裂をはかっておることは、はなはだ遺憾なことであります。(拍手) 政府は、日韓国交正常化が大局的にどのような意義を持つのか、また韓国側請求権とはいかなるものであり、いかなる根拠に基づくものであるかなど、国民が理解できるような方途を講じて、一部逆宣伝に惑わないよう留意すべきであると考えます。(拍手)これらの問題について、外務大臣の所見を承りたいと存じます。 第三に私の質問せんとするものは、経済関係についてであります。 経済問題、なかんずく国際収支の問題、財政と金融制度の問題、中小企業対策、自由化の問題等、各般については、予算委員会において同僚議員の質問によって明らかにされることと存じますので、物価と賃金関係について承りたいと存じます。 昨年の物価の上昇は、経済の好況による需要増加による部分もありますが、賃金の上昇による面が多く、ことに消費者物価の上昇は、その大部分が賃金関係によるものと思うのであります。(拍手)その最大の契機となったものは、昨年の春季における公企業体や大企業の大幅ベース・アップであります。月三千円という豪華な賃上げが中小企業やサービス業の賃上げを刺激し、それが消費者物価にはね返ってきたのであります。私は、現在における物価問題の根本は、需給関係より賃金問題にあると思うのであります。生産性を伴わない賃上げを抑制することができなければ、やがてはほんとうのコスト・インフレを招き、民生の圧迫、輸出の減退、経済の混乱をもたらすおそれのあることを忘れてはなりません。しかして、生産性を伴わない賃上げの最たるものは、公務員と公企業体職員の給与であります。ほとんど毎年のように行なわれてきたこれらのベース・アップは、能率とは何の関係もなく、国民の負担において行なわれてきたのであります。これが民間給与の引き上げを誘い、民間給与の引き上げがまた公務員給与の引き上げの要因となるといった悪循環を繰り返しておるのが現状であります。 私は、まず公務員と公企業体職員の給与決定方式を根本的に再検討し、経済事情に特別の変動のない限り、ベース・アップはこれを行なわないこととなし、能率と責任等に応ずる合理的な給与制度の確立こそ望ましいと存ずるのであります。(拍手)わが自由民主党がさきに党内に給与に関する調査会を設置したのも、このことに思いをいたしたからであります。自由経済下における物価問題は、その根源をつかずして抜本的対策はないと考えます。総理の所信を伺いたいのであります。 次に、経済成長政策の大眼目である各種所得格差の是正について承りたいのであります。 経済成長があまりに高いときは、力のあるものがますます伸び、格差が拡大する傾向にあり、逆に景気が後退するときは、これまた優勝劣敗が顕著に現われ、格差が拡大するものであります。各業種間の格差解消においては、政府も熱意をもって対処しておりますから、私は特に地域格差の是正と低開発地の開発について政府の考え方を承りたいのであります。 一般的な経済議論は、生産工業が集中的に発達をしておる大都会は設備投資と公共投資がアンバランスになっておることを指摘し、公共投資の大幅な集中的投入を求めるのであります。その反面、農山漁村、離島、僻地に対する公共投資はこま切れとなり、政治的価値はあっても経済的価値は少ないという人がおります。特に鉄道の新線を建設することは、赤字線の倍増であるとさえ極論する人もあります。しかし、私はこの考えは間違いだと思います。明治から大正にかけて行なわれた国家投資は、そんな近視眼的な経済論によったものではありません。(拍手)民族百年の将来に目をはせて、より合理的な長期投資を行なったところに、わが国今日の発展があるのだと信じます。(拍手)北海道の鉄道は、長いこと赤字続きであります。しかし、この国が行なった長期投資が、今日の隆々たる北海道の発展を招いたのではないでしょうか。(拍手) 低開発地域はおおむね水力発電府県であります。そして工業用水も豊富であり、天然の良港にも恵まれておるのであります。私は、政府及び世の識者が、目を広く全国各地にはせ、拙速主義を排して、万世に太平を開くの気慨で国土の総合開発を進めたならば、この狭い日本の国土も合理的に開発され、人口も大都会に過度集中することなく、普遍的に定着し、生産工業の基盤もより合理的に強固になると信じます。後進性の高い農山漁村や僻地の開発利用においては、画一的な経済理論で律したり、一般的経済スケールでこの効果を測定すべきではないと存じます。国費を投入したら、明日その収穫を求める、そんな方法で進んでいくと、大都会には全人口の何割かが過度に集中し、その混乱排除は、作るよりもこわす方により大きな力と金が必要となるのであります。(拍手) 第二次大戦直後より、イギリスがニュー・タウン法を制定して、国力の何割かを投入し、ロンドン市の分散に汗をかいておることを考えれば、一目瞭然たることであります。大東京と大阪は、今にして交通は混乱麻痺の寸前にあります。一大勇気をもって都市改造法の制定を求められておる現状を直視すべきであります。 戦後、農山漁村は振興いたしました。しかし、都会にははだしで登校する子供はないが、農山漁村にははだしで登校する子供も少なくはないのであります。都会で子供を使うと、児童福祉法違反となる。しかし、農山漁村の子供は、学校から帰るやいなや仕事に追われるのであります。漁村の十二、三才の男の子は、一人で船をあやつる危険もあえていたしております。それは農山漁村が豊かでないからであります。都会の妻は、小さな部屋の掃除と、そして子供を育てることが大へんだと言います。農山漁村の妻は、大きな家の掃除をし、親や子供のめんどうを見る。しかも出かせぎに出た夫にかわって農耕漁撈をひねもす精を出す。近年都会に流出する子女が多過ぎ、農家の長男に嫁の来手がない。私はそんなことではいけないと存じます。(拍手)小さな産業都市がたくさんできて、夫は家庭から通勤し、勤労の余暇に妻とともに農漁にいそしむ、そんな理想的な姿こそ農山漁村の所得倍増政策でもあり、愛の政治だと存じます。また、農山漁村とは、われら民族九千万余の心のふるさとであります。過ぐる第二次大戦で戦火に焼かれたお互いは、立ち上がるまでの間しばしいずこに安住したのでありましょう。豊かならざる農山漁村からの愛の投資が、戦後十数年間の短い歳月で今日の日本の経済発展を築いたのではないでしょうか。(拍手) 私は、低開発地域の総合開発の推進、新産業都市の建設等は、このような事実の認識の上に立って強力に推進さるべきだと考えます。総理の所信を承りたいのであります。 第四の質問は、教育についてであります。 総理も言われた通り、教育の刷新充実は刻下の急務であります。かつ、国家百年の大問題でもあります。戦後の混乱時代に比べて、近年わが国の教育も年々改善充実を見ておることは喜ばしいことでありますが、青少年犯罪の増加や道義の頽廃を思うとき、教育行政制度、教育内容、大学管理制度、教職員の問題等、抜本的に検討を要する問題が山積をいたしておるのであります。 特に私が案ずるものは、教育の基本についてであります。感受性の強い、そして感激の多い青少年子女に、たがために学び、働き・生きるのかについてりっぱな基本を定め、教える必要は一体ないのであろうかということであります。あらゆる国において、国に生まれ、国を愛せざる者はありません。その国の歴史を知るとともに、お互い真の姿を見詰めて前進をせねばならぬことは言うをまたないのであります。(拍手) 祖国とは、民族とは、そして国家とは、自分を生み、そして育てた親と自分との関係、社会に対する自分の権利と責任、公益と私益はいずれが優先するか、愛は自然に体得をしても、社会の、そして人の恩とは何か、義とは、礼とは、幾多のことを学ばずして幼いこれらの青年少女は人生へと巣立つのであります。戦いに敗れた日本人は、戦前の教育のすべてが軍国主義に連なるような錯覚をしておるのではないでしょうか。古きをあたためて新しきを知る。教育はわがためのものではありません。将来の祖国をになう第二の国民のためのものであります。(拍手)彼らが世界のどこに住んでも恥ずかしくない日本人であり得るような教育をせねばならぬのではないでしょうか。(拍手) 私たちは多くの犠牲を払って苦い経験もし、また、大きなことも学んだのであります。感情や思惑の世界から脱して、新しい日本のあしたのために、教育の刷新向上に勇気ある仕事をしたいと思うのであります。総理及び文部大臣の見解を求めたいのであります。 第五の私の質問は労働政策についてであります。 わが国産業の著しい発展の中にひそんだ一つの病根は、世界に類のない労働争議の過多と社会運動の政治的偏向であります (拍手)春夏秋冬スケジュールを組んで、定期的に争議をあおり立てる闘争主義、そして分配論争に終始して、生産性向上を否定する考え方、政党以上に政治活動に狂奔する組合活動、法秩序を無視して集団暴力をふるう破壊的性格等は、決して正常な労働運動ではないのであります。(拍手)このような異常性格的な労働組合運動を是正し、産業平和を確保することが、わが国経済一そうの発展と民生の向上を可能とする要件と信じます。すでに現行労働関係制度の再検討を望むの声は久しく、政府においても研究を続けておるのでありますが、もはやこの問題を真剣に取り上げるべき時期にきているものと思います。労働大臣の所信を承りたいのであります。 わが国の歴史は古く、今は遠い明治の初めから百年にわたる教育は、今日の日本人の頭脳を作り上げたのであります。戦後結成せられた各政党も十余年のよわいを数え、相当な成長を遂げました。しかし、悲しいことに、アメリカにおける民主党と共和党のように、また、イギリスにおける保守党と労働党のごとく、内政政策について多少の差はあれ、事その国の民族の運命にかかる外交基調については、その精神と方向において全く同一であるのに比べ、わが自由民主党と社会党の外交路線が全く異なり、ことごとに対立激化の一途をたどっておることは、わが民族の悲劇であります。(拍手)特に、前段申し上げた通り、内政問題についても、全く妥協、協調の余地のない強固な方針を社会党が譲らぬ限り、わが国における民主政治の確立はいまだ道遠しであります。民主政治の発展には、強い忍耐が必要であります。私は、総理が、その昔、病のため長期療養のやむなきとき、西国の霊場をたずねて遍路の旅を続けられたことを知っております。人生の深さ、人の世の苦悩を身をもって体験された総理が、根強い精進と努力で病をいやされたごとく、わが国の民主主義確保の願望達成のため、組閣以来一年有余、耐えがたきを耐えてこられたことに対し、深い感銘を覚えます。わが党もまた、総理・総裁のこの政治に対する基本的態度を党是として今日に至ったのであります。そして、将来もまたこの謙虚な姿勢を続ける覚悟であります。が、しかし、われわれは宗教家ではありません。無制限に社会党の覚醒を待つわけにはいかぬのであります。(拍手)日々刻々前進をし、瞬時といえども停滞を許さない国民に対する政治責任を痛感するとき、社会党の覚醒を促すとともに、他の在野党と協力し、国民の要望にこたえて参らねばなりません。(拍手) 最後に申し上げたい第一は、国防の第一線にある自衛官についてであります。世界のいずこの国においても、自国の安全保障のための国防について熱意と自覚のないものはないのであります。(拍手)左翼主義者たちは、何のための国防かと、冷たい目で見、激しくこれを非難する。しかし、戦後の教育に育った幾多の若人たちは、肩身の狭い思いをしながらも、黙々として激しい修練に寧日ないのであります。私はあえて言う。全国民は、この日本のたくましく発展した経済も、豊かな私たちの生活も、国の守りについておるこれら自衛官諸君のおかげであることを銘記しなければならぬのであります。(拍手)そして、彼らの真摯な態度に心からなる感謝をささぐべきであります。(拍手) その第二は、警察官に対してであります。戦後、警察官に対する風当たりは強い。私は、国民の一部が過去の悪い思い出のみに注目し、警察官の真の任務を理解せず、真に彼らの精神と努力と犠牲においてわれわれの生活が保たれておることに目をおおう態度を、強く非難したいのであります。(拍手)のみならず、警察官のたゆまない職務の遂行によって、今日のわが国の民主主義と民主政治が育ってきたことを知るべきであります。 第三は、水防と消防職員についてであります。私は、恵まれない環境と制度の中で、不時の災禍に身を挺してわれわれの日常を守って下さるこれらの方々に、心から感謝をしたいと存じます。(拍手) 政治も行政も、より高い立場で、新しい角度から、また、新しい視野に立って論じ行なわるべきであり、責任の地位にあるわれわれの不明によって、正しいこれらの人々の一人でもが日陰に置かれるようなことは許されないと思うのであります。(拍手)総理の所信を承りたいのであります。 われわれの生命は短い。しかし、わが民族の将来は悠久であります。(拍手)池田内閣は、わが国の歴史に輝かしい一ページを加えるために、高い理想と、たくましい実行をもってその責めを尽くし、国民の信にこたえるよう心から期待し、健闘を祈って、私の質問を終わります。(拍手) 〔国務大臣池田勇人君登壇〕
○国務大臣(池田勇人君) 御質問の第一点は憲法問題でございます。憲法調査会において答申が出たならばいかなる処置をとるかという御質問でございます。私は、答申が出ましたら、その答申に対しまして国民の世論、盛り上がる気持を見て結論を出したいと思います。(拍手)しこうして、この際私は特に申し上げておきたいことは、憲法のような基本の国法を改正するのに、三分の一の上下によって決定すべき問題では絶対にないと考えております。国民の盛り上がる気持——ただ数で三分の二以上を要するからといって、三分の二プラスの一になったら憲法を改正するような考え方は、憲法に対する考え方がいかがなものかと私は思うのであります。(拍手) 次に、国会正常化の問題でございますが、ただいま申し上げました通りでございまして、国会正常化が民主政治の第一の要件でございます。また、民生の安定、国家の信用にも関係する重大な問題でございますので、私は各党が一致して国会正常化に邁進されることを、心から希望いたす次第でございます。(拍手) 次に、政治暴力の排除、これは民主主義におきましてまた重要な問題でございます。われわれは、政治と行政の刷新をはかり、現行法の適正な運用をはかると同時に、足らざるところは立法によって補うにやぶさかではございません。従いまして、ただいま御審議中の政防法の通過を心から念願いたしております。(拍手) 第四の、公務員のあり方につきましては、公務員が全体の奉仕者としてその責任を果たすことを強く要求いたします。私は、行政制度調査会を設けまして、今後行政の組織に改善を加うると同時に、公務員の綱紀粛正を心から念願いたしたいと思います。(拍手) 次に、外交問題でございます。外交は政争の具に供するべきにあらずということは、田中さんのみならず、世界の人の最も重要な問題として首肯しておる問題であります。わが国におきましてそれが実現せられていないことは、まことに遺憾中の遺憾でございますが、われわれは気を長くいたしまして、この外交を政争の具にしないという方向に極力努力をしていきたいと考えております。外交は、すなわち、国家の利益という大局的見地に立ち、世界の平和を念願するものでなければなりません。従いまして、一つのイデオロギーによって自国を他国と共同に批判するがごときは、私はもってのほかと考えます。(拍手)先般の社会党の諸君と中共との共同声明につきましては、日本政府としてまことに遺憾であるということをここにはっきり申し上げておきたいと思います。(拍手) 世界経済の変化によりましてわが国の外交をいかにするかということにつきましては、先般の施政演説で申し上げた通りでございます。私は、今各国に行なわれておりまするブロック化に対しまして反対するものではない。りっぱなブロック化ができ上がって、そのブロックが世界の機会均等主義によって、お互いに自由な貿易流通をするならば、望ましいことであると考えておるのであります。従いまして、EEC初め各地のブロックとは胸襟を開いて、手を握って、ともに栄えていく外交方針でいきたいと考えております。また、ブロックのできないところにつきましても、われわれはその方向に向かって相互いに両国並びに世界の貿易と平和のために努力するよう、具体的に今後進めていきたいと考えております。 なお、賃金と生産性の問題、いろいろ問題がございまするが、生産性の向上に伴って賃金が上っていくことは当然のことでございます。しかし、生産性の向上が賃金のみにいってはいかない。将来のための資本の蓄積、あるいは消費者への均霑等も考えなければなりません。私は、特に経済の調整期である今において、この賃金の引き上げはできるだけ慎重にやっていただきたい、そうして将来の賃上げのもとを築いてもらいたいと考えておるのであります。(拍手)私は、この際特に、従来とは違って、調整期においては、慎重に引き上げ問題については考えてもらいたいということを重ねて申し上げておきます。 所得の地域格差の解消は、わが党の年来の主張でございます。所得倍増計画を立案いたしましたのも、この所得の地域格差を是正しようというのがそのおもなる目的の一つでございますので、お説の通り、低開発地域につきまして開発促進に努力をいたしたいことをここで申し上げておきます。(拍手) なお、教育の根本は、わが民族、国土、文化を愛し、高い人格と良識を持つ国民を育て上げまして、世界の信頼と尊厳を得ることが教育の根本であると思います。私は、この方向に向かって教育に今後最も力を入れ、その振興をはかっていきたいと考えております。(拍手) 労働問題に対しまする御意見は全く同感でございます。これは詳しくは労働大臣がお答えすることと思います。 なお、自衛官、警察官あるいは消防関係者に深い御理解のある言葉をいただきまして、まことに感激にたえません。(拍手)私は、全国民の理解ある協力によりまして、これらの人たちが一そう努力を重ね、わが国家の安全と社会の安寧を保たれるようこの際特に念願し、あなたの理解ある言葉に感謝の意を表したいと思います。(拍手) 〔国務大臣小坂善太郎君登壇〕
○国務大臣(小坂善太郎君) 外交に関する御質問にお答え申し上げます。 先般の社会党使節団と中共との間に行なわれました共同声明が、全く一方的に中共のペースのもとに行なわれたものであり、社会党は自主性を失っておる、中共とわが国との考え方の相違を全く考えていないとの批判がございます。これは、大新聞のほとんど全部が筆をそろえて、鼓を鳴らして社会党の一部の猛省を促したところでございます。(拍手)アメリカとも仲よく、ソ連とも仲よくというあの選挙のときのスローガンはどこへいったか、と言っておるのでございます。(拍手)今日の緊張はアメリカの政策によって一方的に起こされているという判断は、これは独断であると思います。ベルリンの危機はだれがもたらしたか、核実験の再開はだれによって起こされたか、ベトナムにおけるベトコンの侵略は一体どちらの側から起こっているのか、世界の情勢をやはり正確に認識する必要があろうと思います。(拍手)われわれは、平和外交の旗じるしのもとに、幅広く自主性を持って外交を展開して参りたいと思います。国民各位も、広く複雑なこの世界情勢を見て、誤りなくわが国の安全と繁栄という立場から政府の外交に協力していただきたいと、心から念じておる次第でございます。(拍手) 次に、EEC、EFTAを初めとする新しいヨーロッパの経済体の考え方、そしてこれにアメリカが加わって、大きな二つの工業圏が一つになっていくという趨勢について、われわれはこの経済圏があくまで外向き、前向きの政策で、封鎖的、内向きの政策をとらぬように希望して、各種の、施政方針で申し上げたようなあの政策をとっておるのでございまするが、やはり根本は、各国の産業界とわが国の産業界が交流を密にして、よくその実情を知り合うということによって、お互いの猜疑心をなくすということが必要だと思います。それと同時に、われわれ、経済外交を展開いたしまして、いろいろな差別待遇を撤廃いたしましても、そのあとから日本商品の洪水がいくというようなことでは、これはまたもとのもくあみになってしまうことでございますから、十分国内においても企業の体制強化あるいは各自の自覚というものに待たねばならぬと思います。世界の経済状況というものは、決してなまやさしいものではないと存じます。この際いたずらに観念的な闘争のみを事としている時期ではないと思いまして、その点で、今年は非常に重要な、経済外交の上からも意味のある年だと私は思っております。 それから、東南アジアの関係で、特にわが国として経済的な推進をはかる必要がないか、まことに田中さんの仰せられる通りでございます。ただ、この地域には、御承知のように、特定の農産物あるいは鉱産物に限られておる、そういう産業上の特性がございまするし、まあわれわれ、また自由化を進めていく見地からいたしまして、この一次産品をいがにして多く買うかということが非常に大きな問題でございます。この意味からいたしまして、一方においてエカフェの事務当局等において、御承知のOAECという非常に大きなゆるいバンドでこの地帯の連合を考究してみようじゃないか、こういう意見も出ておるのでございます。しかしながら、これを実行する段になりますと、いろいろむずかしい点もございますし、経済発展の段階も違いますようなこともございまして、われわれとしては、そういう大きな目から見まして、しかもなお、EECが多年にわたって苦心した、あの経済条件の同様なヨーロッパにおいて、いかに多くの年月が費やされて今日の事態になったかということも十分考えながら、われわれアジアの国としてこの地域の繁栄をはかっていきたいと思います。 最後に、日韓問題でございます。日韓問題は、これは、ほっておいたらいいじゃないかという御意見もございます。それでは、そういう御意見の人に対して伺いたいのですが、ほっておいたら北鮮と韓国は統一されるのでしょうかということです。これは、われわれが一番近い国である韓国、自由主義の国である韓国との間に国交の正常化をする、そのことと、南北朝鮮が統一されるかどうかということとは、別の問題でございます。御承知のように、韓国においては二千五百万人の人口がおる。北鮮においては一千百万人の人口がおる。韓国の側においては、国連による監視下の自由選挙を行なうということによって統一をしたいと言っておる。北鮮の側においては、国連の権威を認めない、その監視下にある選挙はいやだと言って反対しておるのであります、そこに根本の問題があるのでありまして、近くの韓国との間における国交調整というものは、きわめて自然の趨勢である。そこにおいて、今懸案となっておる請求権その他の問題について、十分国民の各位の御納得のいく方法でこの日韓会談を進めて参りたいと思っております。田中さんの仰せのように、十分これのPRについて努めて参らねばならないと考えておりますので、どうぞよろしく御理解を願いたいと思います。(拍手) 〔国務大臣植木庚子郎君登壇〕
○国務大臣(植木庚子郎君) お答え申し上げます。 暴力の排除につきまして、ただいま田中議員の御質問の中に、暴力は、町の暴力、社会的な暴力はもちろんのこと、政治的な暴力については、右といわず左といわず、個人といわず集団といわず、絶対に排斥すべきものだとの御意見でございます。これに対しましては、総理もお答えになりました通りでありまして、私どもも全く同感であります。 政防法の問題につきましては、今日まで継続審議の状態にございますが、政府当局といたしましては、これまた総理のお答えの通り、一日も早くそれが成立することを希望いたしております。 なお、つけ加えて申し上げますと、暴力につきましては予防が大事である、それについて政府は十分用意があるかという御質問があったと思います。この点につきましては、われわれ関係当局が力を合わせて、そうして常に研究を怠らず、しかも、現行法令の許す範囲内において、適実に公平に、その運用をはかっておる次第であります。新立法の問題についても、常に現行法の不備欠陥がないかどうかということについて研究を怠らないで進んで参っておるつもりでございます。 以上、お答え申し上げます。(拍手) 〔国務大臣川島正次郎君登壇〕
○国務大臣(川島正次郎君) 現在の行政機構並びに運営の中には、きわめて複雑であり、非能率でありまして、国民に不利不便をかけているものも少なくないのでございます。しかも、年々機構並びに定員は膨張する一方でございます。私は、就任以来この点に特に留意をいたしまして、誠意を傾けてその改善に力を尽くしておるのでございます。三十七年度予算編成に対しましても、新規の機構拡張並びに定員の増加は極力これを圧縮いたしまして、機構につきましては、政府の政策上必要の最小限度にとどめて認めましたし、定員は現業的以外の一般職員、これまた最小限度に押えたのでございます。近く発足いたしまする臨時行政調査会におきましては、行政機構の根本問題につきまして十分御討議を願いまして、一日もすみやかに行政機構の改善の実をあげたい、かように存じておる次第でございます。(拍手) 〔国務大臣安井謙君登壇〕
○国務大臣(安井謙君) 暴力の排除につきましては、警察といたしましても、その理由、動機のいかんを問わず、厳然たる態度で今後も進めて参りたいと存じます。従いまして、必要なる制度の改正あるいは法律の改正も、そのつど必要に応じてこれを行ないたいと存じております。 なお、警察官あるいは消防吏員、団員、水防団員等の行動につきまして、御理解ある御鞭撻を賜わりまして、まことに恐縮に存じております。この待遇改善等につきましても、昭和三十六年度に引き続きまして傷恤金制度の新設、共済基金の拡充等、新しく制度を起こして参っておりますが、さらに今後とも御趣旨の線に沿って待遇改善等も進めたいと存じておる次第であります。(拍手) 〔国務大臣荒木萬壽夫君登壇〕
○国務大臣(荒木萬壽夫君) お答え申し上げます。 田中さん御指摘の通り、教育の根本目標が人間形成にあり、しかも、それは国土と民族と文化を愛し、しかも、高い人格と良識を持って、外国からも尊敬をかち得るに値する日本国民にあることは申すまでもございません。ただ、これまた御指摘の通り、残念なことには、現状は必ずしも十全とは申し上げにくいのであります。特に、御指摘になりましたように、最近青少年犯罪が非常に増加した、社会的には道義頽廃しておるという実情があるということを嘆かれましたが、私も、国民の一人としてそのことを感じます。このことが教育に原因があることも論を待たないところと思うのでございますが、これは不幸にして終戦直後、義務教育課程における道徳教育の禁止、地理教育、歴史教育の禁止、そのことが十数年続きましたことにもよると思うのでありまして、単に青少年犯罪がふえたからといって、青少年そのものの責任だけを追及するのはあまりに酷ではなかろうかと私は思います。(拍手)そういう意味から、小学校では昨年、中学校はことし、高等学校は来年から、地理、歴史あるいは道徳教育、倫理教育をやるという建前の新しい教育課程が発足いたしつつありますことは、おくれたりといえども御同慶に存じておるところであります。(拍手) ただ、遺憾ながら、再び申し上げねばなりませんけれども、この道徳教育やなにかに真正面から反対する一部の者がおる、このことが私はまことに遺憾千万でありまして、今後も私は、この日教組の一握りの幹部諸公の猛省を促し続けて参りたいと存じております。(拍手) 〔国務大臣福永健司君登壇〕
○国務大臣(福永健司君) 賃金が生産性の向上に見合うべきものであることはお説の通りでありますが、個々の業種について見ますときには、生産性の向上が可能かつ明確なものと不明確なものとがあり、行政事務に従事する公務員や公共企業体の職員は、その業務の性質上後者に属するものであります。このような業種におきましては、能率の向上のために鋭意努力しなければならないことはもちろんでありますが、その賃金は他産業等の賃金との均衡を考慮して定めることになる筋合いのものでありまして、公務員、公共企業体職員の給与につきましては、公務員法、各公社法等も民間給与等を考慮して定めるべきものといたしております。昨年行なわれました公務員、公共企業体職員の給与改定も、一般民間産業の生産性向上に基づく賃金上昇に伴ない、これとの均衡をはかるために行なわれたものであって、公務員、公共企業体職員の賃金引き上げが民間賃金の引き上げを来たす筋合いのものとは考えられないのであります。そこで、現実とよくにらみ合わせまして、御説をよく翫味いたしまして、あと先の関係があべこべにならないように、今後大いに注意して参りたいと存じます。(拍手) 次に、わが国の労働組合運動は漸次健全化しつつありますが、御指摘のごとく、一部に健全なる労働組合運動の発展、近代的な労使関係の確立を阻害する傾向があることは、はなはだ遺憾であります。(拍手)政府といたしましては、労働教育の徹底その他諸般の施策を通じ、かかる傾向を是正して、健全な労働組合運動の発展に一段の努力をいたしたいと存じます。 現行労働関係制度の再検討につきましては、すでに公正な学識経験者をもって構成する労使関係法研究会を設けまして、鋭意調査研究をお願いしておりますので、この結論を待って善処いたしたいと存じます。(拍手) ————◇—————
○田邉國男君 国務大臣の演説に対する残余の質疑は延期し、明二十四日午後二時より本会議を開きこれを継続することとし、本日はこれにて散会せられんことを望みます。
○議長(清瀬一郎君) 田邉國男君の動議に御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(清瀬一郎君) 御異議なしと認めます。よって、動議のごとく決しました。 本日は、これをもって散会いたします。 午後二時五十五分散会 ————◇————— 出席国務大臣 内閣総理大臣 池田 勇人君 法 務 大 臣 植木庚子郎君 外 務 大 臣 小阪善太郎君 大 蔵 大 臣 水田三喜男君 文 部 大 臣 荒木萬壽夫君 厚 生 大 臣 灘尾 弘吉君 農 林 大 臣 河野 一郎君 通商産業大臣 佐藤 榮作君 運 輸 大 臣 斎藤 昇君 郵 政 大 臣 迫水 久常君 労 働 大 臣 福永 健司君 建 設 大 臣 中村 梅吉君 自 治 大 臣 安井 謙君 国 務 大 臣 川島正次郎君 国 務 大 臣 藤枝 泉介君 国 務 大 臣 藤山愛一郎君 国 務 大 臣 三木 武夫君 出席政府委員 内閣官房長官 大平 正芳君 法制局長官 林 修三君 総理府総務長官 小平 久雄君 ————◇—————