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40回国会衆議院1962/01/26

農林水産委員会 第1号

発言数
9
登壇者
4
会派数
1
開催日
1962/01/26

会議録

野原正勝自由民主党

○野原委員長 これより会議を開きます。  国政調査承認要求に関する件につきましてお諮りいたします。  今会期におきましては、農林水産業の振興に関する事項、農林水産物に関する事項、農林水産団体に関する事項、農林水産金融に関する事項、農業災害補償制度に関する事項の各事項について、国政に関する調査を行ないたいと存じますので、議長に対し承認方を申請いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

野原正勝自由民主党

○野原委員長 御異議ないものと認めます。さように決しました。  なお、本承認要求書の作成並びに提出手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますので、さよう御了承願います。      ————◇—————

野原正勝自由民主党

○野原委員長 農林水産業の基本施策につきまして、農林大臣より説明を聴取することといたします。河野農林大臣。

河野一郎自由民主党農林大臣

○河野国務大臣 今国会に提出いたします農林省関係の予算案及び法律案につき皆様の御協力を得て御審議をいただくにあたりまして、農林水産施策の方針につきましてその概要を申し上げたいと存じます。  まず、農業については、農業の生産性及び農業従事者の生活水準の向上を目標として去る三十六年六月に制定実施された農業基本法を基軸として、同法に定める施策を着実に具体化することを昭和三十七年度における農業施策の基本態度といたしております。  言うまでもなく、農業基本法の目標は、農業の動向及び農業外部の諸条件に適合してそのときどきに具体的妥当性のある施策の積み重ねによって長期的に実現されるべきものであります。  最近における農業の動向を振り返ってみますと、去る十二月末に本国会に提出いたしました昭和三十六年度農業の動向に関する年次報告において明らかにいたしましたように、三十五年度においては、農業生産と農業所得は堅実な伸長を示し、農業経営をめぐる価格関係も有利に推移するとともに、農外所得の著しい増加等もあって農家所得の伸びは目ざましいものがあり、農業従事者の生活水準は大きく上昇したのであります。それにもかかわらず農業と他産業との生産性の開差は拡大し、また農業従事者と他産業従事者との生活水準の開きも縮小を見せなかったのであります。  これは、他産業の成長があまりにも急速であったため農業がそれに歩調を合わせられなかったことによるものでありますが、同時に生産性の不均等発展の背景には農業の資本装備の相対的低下、農業と他産業間の労働力移動の不円滑、農産物需要の高度化に対する農業生産の適応体制のおくれという諸現象が見られるのであります。このような諸現象を是正するためには、資本の高度化、生産技術の革新、農業生産の選択的拡大、価格の安定、流通の合理化等が必要でありますが、基本的には資本と土地の零細性を特徴とする農業構造の改善が必要と考えられるのであります。  以上の点は若干の事情の差こそあれ漁業についてもほぼ同様のことが言え、また林業につきましても農業経営との関連、林業経営の特殊性からその経営の改善が必要であるとともに、森林資源の培養、国土保全の見地から諸施策を推進することが必要であります。  三十七年度における政府の経済運営の基本的態度としては、輸出の振興と内需の抑制による国際収支の均衡の達成を第一義的目標とし、財政金融政策を中心とする国内経済政策は引き締め基調を堅持するが、それとともに当面の経済の不均衡の是正をはかりつつ、長期にわたってわが国経済が均衡ある発展をするための基盤の整備に努めることとしております。  三十七年度の農林水産業施策としましては、とのような経済運営の基本的態度に基づき、かつ前述のような農林水産業の動向を考慮して、農林水産業の生産性及び農林漁業者の生活水準を向上し、国民経済の成長の一環として均衡のとれた農林水産業の発展を確保するため、各般の施策を充実強化してこれを総合的に実施して参る所存であります。  以下、農林水産業施策の重点につきましてその概要を申し上げます。  まず農業につきましては、第一に、畜産物、園芸作物等の成長農産物を重点として生産の選択的拡大を一そう促進することであります。  このうちまず畜産につきましては、需要の急速な増大に即応しつつ、長期にわたりその生産の拡大を達成するため、家畜の改良増殖と畜産経営の確立向上に重点を置き、特に後者については、草地造成改良事業の拡充による飼料自給基盤の確立、多頭羽飼養経営の育成及び畜産主産地の形成を推進することといたしております。  果樹については、果樹生産の安定的発展をはかるため、適地における主産地の形成を目途として果樹圏の集団化、経営の合理化、優良種苗の確保等の措置を充実する考えであります。  なお、畜産、園芸等の振興に資するため、これらの導入との関連において、水田利用の高度化、稲作の機械化等により土地利用及び労働力の円滑な配分調整に配慮する所存であります。  第二に、他産業との生産性の不均等発展を極力是正するとともに、貿易自由化等の国際経済の諸情勢に対処して、国際競争力の培養をはかるため農業の生産性の向上を促進することであります。  生産性の向上をはかるためには、その基礎条件として技術革新により資本集約的な農業技術の高度化をはかる必要がありますので、その源泉となるべき試験研究の拡充強化に努めることとし、研究の重点を畜産、園芸及び加工部門の充実と大型機械化経営及び多頭羽飼養に関する技術体系の確立に置くこととしております。  次に、生産の基盤である土地及び水の有効利用並びに開発をはかるため、草地の造成改良を含め農業生産基盤整備事業を推進する考えでありますが、事業の実施にあたっては既着工地区の早期完成に重点を置くとともに、事業の効率的かつ総合的な施行に努める所存であります。  第三に、農産物の価格の安定及び農業所得の確保をはかるため、米、麦、カンショ及びバレイショ、大豆、菜種、てん菜、繭糸等従来から価格の安定及び所得の確保の措置を講じている農産物については引き続き現行制度を堅持しつつ、現実に即して弾力的かつ効率的にその機能を発揮し得るよう検討を行なう所存であります。また、畜産物及び青果物については、価格変動の幅が大きく生産の選択的拡大への適応体制を困難にしている現状にかんがみ、これに対する流通の合理化及び価格の安定対策を重点的に整備強化することといたしました。このため、畜産物については、昨年発足した畜産振興事業団に追加出資を行ない、同事業団の価格安定のための業務を強化するとともに、生乳の生産、出荷の自主的調整、共販態勢の強化、取引契約の改善等の流通の合理化をはかるための体制を一そう整備する所存であります。  青果物については、時期的、地域的な生産出荷の調整により価格の安定をはかるとともに、新たに青果物生産安定資金を設置し、調整出荷による青果物の市場価格が著しく下落した場合における補てん措置を講ずることとし、三十七年度においては、タマネギについて事業の実験的実施を助成する考えであります。  第四に、零細な資本と土地を特徴とするわが国の農業構造が農業の生産性の向上と農業経営の近代的発展を基本的に制約する条件となっていることにかんがみ、このような農業構造の改善をはかることを三十七年度の最重点施策として推進することといたしております。  このため、圃場の整流、集団化その他生産基盤の整備、近代的な施設、機械その他資本装備の増大等農業構造の改善に関し必要な各種の事業の自主的、総合的な実施を促進するための画期的対策として、新たに全国の市町村についておおむね十カ年にわたり農業構造改善事業促進対策を強力に推進する所存であります。  以上の総合施策のほか、構造改善に関する個別の施策についても充実をはかることとし、経営規模の拡大を助長するため、農地の流動化と協業化に資するよう農地法、農業協同組合法等の制度を改正するとともに、大区画圃場の形成、農地の集団化、開拓等による生産基盤の整備開発を行なうほか、農業の機械化を促進するため農業機械の試験研究と検査を行なう農業機械化研究所の段丘と大型トラクターの導入事業の拡充等を行なうこととしております。  以上申し述べました施策のほか、災害対策その他従来から継続実施しております各種の施策についても、その充実と円滑な推進をはかる所存であります。  次に林業振興のための施策について申し上げます。  第一に、台風災害その他の災害の頻発に備える国土保全対策といたしましては、治山十カ年計画に基づき治山事業を総合的に実施することとし、保安林等の保安施設制度の改善と相待って災害の防除に万全を期して参りたいと考えております。  第二に、今後の国民経済の成長に伴う木材需要の増大に対処して木材供給の増大をはかるため林道の開設、改良の事業を推進し、林道網の整備充実をはかることにより森林資源の開発を促進するとともに、長期的に木材資源を確保するための施策として、造林事業を積極的に推進することといたしております。これとともに外材の輸入と木材利用の合理化の促進にも努力して参りたいと考えております。  第三に、林業の出席性の向上と林業所得の増大をはかるため林業経営の合理化を推進する考えであります。  これにつきましては、林業改良普及事業を強化し、山林所有者の個別経営計画の作成に対する指導援助、林業機械導入についての指導を行なうとともに、密植造林の推進、早成樹種の導入をはかることとしております。また森林組合を主体とする機械化による協業の助長、林業経営改善維持資金の活用等によって林業経営の合理化をはかっていく所存であります。  以上の諸施策の推進にあたって、林業に関する基本的な法律である森林法についても最近における林業の動向や森林資源の状況等に即応して、伐採制限を緩和することを中心とした改正法律案を今国会に提出し、御審議をお願いすることとしております。  次に水産業の振興のための施策について申し上げます。  第一に、沿岸漁業の振興につきましては、わが国沿岸漁業の置かれている現状にかんがみ、健全な経営の確立をはかるため、沿岸漁業構造改善事業を積極的に推進する考えであります。すなわち、経営近代化のための施設の導入等の事業を地域の特性を生かしつつ総合的に実施して参るため、前年度に引き続き構造改善計画の樹立を進めるとともに、準備態勢の整った地域において養殖施設の造成、小型漁船の操業能率の高度化、処理加工施設の設置等の事業に着手することといたしております。  これとともに、漁場改良造成事業を全国的規模において実施するため事業量の大幅な拡大をはかるほか、沿岸漁業経営安定資金制度の創設と沿岸漁業改良普及事業の拡充を行なうこととしております。  第二に、遠洋漁業の振興につきましては、近時国際協定による操業上の諸規制が強化される事情にあることにかんがみ、わが国遠洋漁業の操業の場を極力拡大確保するため資源の科学的な調査研究を推進し、あわせて海外新漁場の開発調査を行なうことといたしております。  第三に、水産資源対策につきましては、右に述べました海洋漁場の調査の実施並びにサケ、マス人工孵化放流事業の拡充のほか、新たに栽培漁業センターを瀬戸内海に設置し、漁民の実践活動を通じて沿岸重要魚種についての稚魚の採取、保護、育成及び放流事業を行なうことといたしております。  第四に、水産物の流通改善につきましては、三十六年度に設置を見た魚価安定基金及び漁業生産設備制度の円滑な運営をはかるとともに、特に産地における貯蔵、運搬施設の設置を助成し、魚価の安定と流通の改善に資して参る考えであります。  第五に、漁港の整備につきましては、漁港整備計画に基づく漁港修築事業の早期完成を重点的に促進するとともに、漁業の実態の推移に伴い、漁港整備計画について検討を加えることとしております。  なお、漁業の実態の推移にかんがみ、漁業権制度、許可漁業制度、水産業協同組合制度等漁業の基本的法制について抜本的な改正を行なう考えであります。  以上、三十七年度の農林水産業施策の、重点について申し述べたのでありますが、これらの諸施策等の適確な推進をはかるため、農林省機構の抜本的改革を行なうこととしております。すなわち、農林行政の専一分化の要請に即応するとともに、総合調整の機能を一そう円滑化するため、園芸局の新設及び振興局の農政局への改組等農林本省の機構を再編成するとともに、地域の特性に適合した農林行政を強力に推進するため、新たに総合的な地方機構を設置する所存であります。  これとともに農林漁業者の自主的な努力を助長するため、農業協同組合等の合併の促進その他により農林漁業団体の活動についてもその強化をはかる考えであります。  また、農林関係予算の充実をはかるとともに経営の近代化に必要な資金の供給を円滑化ならしめるため、農林漁業金融公庫資金、農業近代化資金を初め各種制度金融を拡充することとするほか、特に農業近代化資金については貸付金利の引き下げの措置を講ずる考えであります。  以上農林水産業施策の概要を申し上げたのでありますが、各位の御協力を得まして農林関係予算案及び法律案の御審議が円滑に行なわれますようお願いいたす次第であります。(拍手)

野原正勝自由民主党

○野原委員長 次に、昭和三十七年度農林省関係予算について説明を聴取することにいたします。中馬政務次官。

中馬辰猪自由民主党農林政務次官

○中馬政府委員 昭和三十七年度農林関係予算案についてその概要を御説明申し上げます。  まず、一般会計における農林関係予算案の総体について申し上げます。  農林省所管合計といたしましては、二千二百二十九億円となっておりますが、これに総理府、大蔵省、文部省、労働省及び建設省所管を加えた農林関係予算合計は二千四百五十九億円となり、これを昭和三十六年度補正後の予算二千二百十八億円に比較すると二千四十一億円の増加、また昭和一二十六年度当初予算千八百七十二億円に比較すると五百八十七億円の増加となっております。  この予算の編成にあたりましては、特に農業につきましてはさきに制定された農業基本法に基づく諸施策の推進をはかることとし、林業、水産業につきましてもそれぞれ施策の充実をはかることとしたのでありますが、以下本予算編成の重点事項について申し上げます。  第一に、農業生産の選択的拡大を推進し、食糧需要の動向に対応して成長農産物の伸長と生産の合理化をはかるための予算について申し上げます。  一、最初に畜産の生産振興につきましては、畜産経営の基盤となる飼料自給度の向上に必要な草地改良事業を計画的に推進するため、新たにこれを公共事業として実施することとし、大規模草地改良事業、小規模草地改良事業及び湿地牧野改良事業についてそれぞれ事業量の拡大をはかったほか、補助率引き上げと補助内容の充実等を行なうことといたしております。これがため九億五百万円を計上しておりますが、このほか農業構造改善事業の一部として行なうものも含め、総額十億九百万円となっております。  また、家畜導入、家畜衛生対策、家畜改良増殖等の事業につきましては、寒冷地等特殊地帯に対する国有家畜貸付事業を県有貸付事業に切りかえるとともに、導入頭数の拡大を行ない、また肉用素畜導入事業の拡充、各県の中央家畜保健衛生所の整備、国立種畜牧場の施設整備等所要の改善措置を講ずることといたしまして、これがため十八億六千五百万円を計上しております。  なお、新たに畜産振興事業団が畜産振興のため行なう助成事業に対して国は同事業団に交付金を交付することとし、十億円を計上いたしております。  一、次に園芸の振興につきましては、生産、流通を通ずる行政の円滑強力な実施を期するため、新たに園芸局を設置してその推進をはかることとしたのでありますが、果樹農業の生産振興につきましては、果樹農業振興特別措置法に基づく果樹園経営計画の樹立実施を促進し、農林漁業金融公庫から融資する果樹植栽資金を十五億円に拡大するほか、果樹栽培適地調査等の新規実施、果樹種苗対策、果樹病害虫発生予察事業、果樹栽培研修施設設置等の継続実施を行なうこととし、これらに必要な経費として四千一百万円を計上いたしております。  三、てん菜の生産振興につきましては、北海道のみならず府県のてん菜につきましても力を注ぐことといたしたのでありますが、前年度に引き続き、日本てん菜振興会に対する政府出資、北海道におけるてん菜採種事業に対する助成、前年度は麦作対策として行なったてん菜集団導入。パイロット施設の設置等を継続実施するほか、新たに府県てん菜について、栽培適地検定圃の設置、栽培適地調査、移植栽培促進のための共同育苗圃の設置、てん菜栽培機械化のための深耕用トラクターの導入等の振興措置を講ずることとしたのでありまして、これらに要する経費として四億八千五百万円を計上いたしております。  四、以上のほか、農業生産の選択的拡大を促進するためのおもな予算措置といたしましては、特用作物の振興について優良種苗の確保、耕種基準圃の設置等に要する経費として二千万円、養蚕生産の合理化について農業構造改善事業において実施される桑園集団化事業のほか軟化病の防除調査等に対して一千四百万円、大豆及び菜種の生産改善対策について、前年度に引き続き大豆生産改善推進地区及び菜種生改善施設を設置する等のため八千七百万円をそれぞれ計上いたしております。  なお、麦作対策といたしましては、小麦生産合理化機械化パイロット施設、菜種生産改善施設、飼料共同化施設及び肉用素蓄導入利子補給等に対する助成を行ない、大麦、裸麦の転換を促進することとし、このため五億八千万円を計上いたしております。  第二に、農業の生産性の向上と総生産の増大に関する経費について申し上げます。  一、まず農業基盤整備事業につきましては、生産の選択的拡大の方向を考慮しつつその計画的推進をはかるため、総額五百五十九億八千工百万円を計上いたしております。  (1) このうち土地改良事業につきましては、総額三百四十億九千三百万円となっております。その重点について申し上げますと、特定土地改良工事特別会計事業については、事業の計画期間内完了を目途として、一般会計より四十億三千八百万円の繰り入れを行なうほか、借入金を含め六十四億九千万円の事業を実施し、一般会計国営事業及び県営事業については、事業効果の早期発現と経済的施行を配慮し、特に国営付帯県営事業について、国営事業との建設進度の調整をはかるとともに、一般都道府県営事業につき、残事業の早期完成を目途として事業の推進をはかることとしております。また、団体営事業につきましては、農地の集団化と末端の圃場条件の整備との有機的連携をとりつつ事業の拡充をはかるとともに、区画整理事業について特に三反歩区画の形成を促進することとし、これに関連する事業については、補助率の引き上げ等に特段の考慮を払うことといたしております。  また非補助事業についても積極的に事業を拡充することとし、三分五厘資金の融資ワクを前年に比し、三十五億円増額し、百五十三億円に拡大いたしております。  また、愛知用水公団事業につきましては、愛知川水の管理とあわせて、豊川用水事業の一貫施行とその早期完成をはかることにいたしており、また篠津泥炭地開発事業につきましても、その事業を促進いたすこととしております。  なお、防災事業につきましては、最近の相次ぐ風水害等にかんがみ、事業の推進をはかることとしたほか、新たに湛水防除事業を実施いたすこととしました。  (2)次に干拓事業につきましては、農家の経営規模の拡大をはかるとともに、国土造成及び保全に資するため事業の計画的推進をはかることとし、八郎潟干拓事業について四十九億円の事業を行なうほか、大長崎干拓の全体設計に着手する等のため、特定土地改良工事特別会計については、一般会計よりの繰り入れ七十六億一百万円のほか、借入金を含め百十九億四千四百万円の事業を行なうこととし、一般会計事業については七億七千九百万円を計上いたしております。  (3) 開拓事業につきましては、総額百二十三億四千九百万円を計上いたしておりますが、振興地区の建設工事と開墾作業の促進、入植施設の拡充に重点を置いて事業を実施するとともに、一般農家の経営規模の拡大をはかる見地に立って開拓パイロット事業の推進に努め、また、機械開墾地区の事業の促進をはかることといたしております。なお、新規入植戸数は前述の事情を考慮一して、既着工区で営農の安定化が確実と認められる地区に限定して八百戸といたしております。  (4)また農地の開発に必要な建設用機械の貸付等の管理業務を農地開発機械公団に一元化する方針のもとに、地方農業機械管理所を廃止し、その保有する汎用性機械を同公団に現物出資するほか、公団が事業実施上必要とする建設機械の購入等につき出資を行なうとともに、公団経営の健全化をはかるための補助金とあわせて二億五千五百万円を手短いたしております。  二、次に、農業の生産性を向上し農業高度化を達成するために必要な技術的基盤を確立するための試験研究事業及び技術の普及指導事業等に関する予算について申し上げます。  (1) 試験研究体制の整備強化につきましては、特に畜産、園芸等に重点を置き、畜産試験場及び園芸試験場の施設整備、内部組織の充実をはかったのでありますが、このほか新たに大規模機械化営農体系を確立するための産業開発的総合研究を実施する等研究内容の充実に努め、国立試験研究機関における運営費の増額、施設整備の促進及び都道府県試験研究機関に対する総合助成の拡充等と相待って、最近の農業の動向に即応した試験研究の推進をはかることとしたのでありまして、これがため五十四億二千四百万円を計上いたしております。  (2) 技術の改良普及に関する予算のうち、農業改良普及事業につきましては、生活改善事業も含め二十九億二千六百万円を計上いたしておりますが、普及職員の活動旅費の大幅増額、普及員に対する研修の強化、普及機動力の整備等を行なうほか、新たに改良普及員に対して指導を行なう普及指導主事を設置することとし、また、生活改善事業については専門技術員及び漁家担当普及員の増員と、農山漁家の生活改善の実習施設としての生活近代化センターの新設を行なうことといたしております。  また畜産技術の指導事業といたしましては、畜産会の行なう畜産技術経営診断事業のほか、産乳能力検定事業及び生乳品質改善事業を継続実施するとともに、国、都道府県を通ずる畜産技術の講習研修事業の整備をはかることとし、これらに対し一億四千四百万円を計上しております。  一方、蚕糸技術改良事業においても、蚕業技術指導所職員及び蚕業普及員の活動強化と資質向上により、蚕業技術及び経営の高度化とこれが普及の推進をはかることとし、四億三千五百万円を計上いたしております。  (3) 以上のほか、主要農作物の優良種子の確保、地力保全、農業改良資金、植物防疫、事業等農業の生産性を向上するための諸事業につきましては、九億七千一百万円を計上して事業の充実をはかったのでありますが、特に植物防疫事業につきましては、土壌病虫害検診員の増員及び土壌病害防除実験事業の新規着手等をいたすこととしております。  第三に、農業構造を改善し農業の近代化をはかるための予算措置について申し上げます。  一、三十七年度からは、農業の構造改善事業に本格的に着手することとし、おおむね十カ年にわたり三千百市町村を対象として農業基盤の整備開発、農業経営近代化施設の導入等農業経営の近代化と立地に即した主産地形成を目途とする諸事業を、自主的計画に基づき総合的に実施していくこととしたのであります。  このため三十七年度におきましては、全国の地域分類、営農類型を代表する九十二地区について、農業構造改善事業推進の拠点となるパイロット地区事業を実施するとともに、一般地域事業の初年度として二百地域を指定し、一地域当たり九千万円の事業に対する平均二分の一の補助と、二千万円の融資事業を三カ年間にわたり行なうことといたしております。また別に全国三百市町村において農業構造改善事業計画の樹立を促進することとし、都道府県、関係機関を通ずる指導体制の強化と相待って、事業の強力な推進をはかることといたしております。  以上の事業に要する経費として四十二億九千三百万円を計上いたしておりますが、この金額中には土地改良、開拓、草地改良等の土地基盤整備事業に対する助成十五億円が予定されており、また、農林漁業金融公庫より八億円の融資が計画されております。  二、農業近代化の根幹となる農業の機械化を強力に推進するため、前年度に引き続いて深耕用、土層改良用、草地造成用等の大型トラクターの導入台数を拡大し、機械化栽培実験集落、開拓営農振興用小型トラクター導入、農業研修室の充実及び新たに行なうヘリコプターの農林水産業への利用促進事業を含め五億八千万円を計上いたしておりますが、このほか、農業機械の試験研究と検査事業を一貫して行なう特殊法人農業機械化研究所を民間と協力して新たに設立することとし、これに対し政府出資二億円と事業費の補助二千五百万円を行なうことといたしております。  三、次に農業近代化資金融通制度の拡充強化について申し上げます。農業経営の資本装備を充実し、農業の近代化をはかるために前年度創設された農業近代化資金融通制度につきましては、貸付資金ワクを三百億円から五百億円に拡大するとともに、協業施設を含む個人施設に対する融資については、新規貸付金利を六分五厘に引き下げることとしたのであります。このため農業近代化助成資金に五十三億円の追加繰り入れを行ない、運用益五億円をもって利子補給の財源に充てるとともに、債務保証を行なう都道府県信用基金協会に対する出資補助を行ない、これらに要する経費として六十六億九千一百万円を計上いたしております。  第四に、農産物の流通合理化と価格の安定をはかり、農業者の所得を確保するに必要な予算について申し上げます。  一、農産物の流通改善につきましては、まず家畜畜産物について、家畜市場の再編整備、中小都市枝肉冷蔵施設設置を継続助成するほか、新たに食鶏の出荷合理化施設を設けるとともに、生乳の取引改善と生産出荷の調整をはかるため、中央及び都道府県における酪農会議の設置、クーラーステーション及び生乳検査施設の整備に対して助成することとし、これらに要する経費として一億七千七百万円を計上いたしておりますが、畜産物の価格安定事業として畜産振興事業団の行なう畜産物価格安定事業を拡大するため、同事業団に追加出資五億円を行なうこととしております。  また、青果物の流通合理化について、自主的な出荷調整を促進するため流通改善協議会を開催する等に対して二千三百万円を計上するはか、三十七年度においては新たに青果物生産農家の経営安定対策に着手することとし、さしあたりタマネギについて、全国的な生産出荷調整事業と並行して、市場価格が一定水準以下となった場合の差額補てん事業を実験的に実施するため、これに必要な資金の造成に対して五千万円を助成することといたしております。  なお、生鮮食料品の適正かつ円滑な流通を確保するための中央卸売市場の新増設及び改設を行なう都市に対する施設費の助成として一億五千万円を計上いたしております。  二、農産物の加工及び需要を増進するための予算としては、関係企業の経営技術の高度化を促進するために企業合理化試験研究助成及び経営調査指導を行なうとともに、小麦の学校給食を継続実施することとし、これらの経費として十四億五千七百万円を計上し、また、輸出振興対策としては、日本絹業協会による生糸の海外需要増進事業、輸出生糸の検査事業の充実とともに、新たに輸出生糸問屋の借り入れる生糸取引資金につき債務保証を行なう輸出生糸信用保証基金協会の設置を助成することとし、これらに要する経費として、輸出農林水産物の検査事業等を含め八億二千四百万円を計上いたしております。  三、次に食糧管理特別会計における食糧管理及び農産物価格安定事業につきましては、国内米麦の管理及び輸入食糧の管理を現行方式により実施することとし、これら食糧管理事業を実施するため、食糧管理特別会計の調整資金に対して、一般会計より六百七十億円の繰り入れを行なうことといたしております。  また、澱粉、カンショ生切りぼし、てん菜糖、飼料等の価格安定事業につきましては、これらの事業によって見込まれる損失補てん額として、四十億円を食糧管理特別会計の農産物等安定勘定に繰り入れることとしております。  なお、大豆輸入の自由化に伴う国内産大豆及び菜種の保護措置としては、前年度に引き続き、生産者に交付金を交付するため、販売数量及び方法を調整して販売事業を行なう生産者団体等に交付する交付金二十五億円を計上いたしております。  四、農業資材の生産流通の合理化及び価格の安定に必要な措置といたしましては、肥料及び飼料の品質を保全し、その公正な取引を確保するため、肥料検査所と飼料検査所とを統合して新たに肥飼料検査所とし、検査事業の充実強化をはかったほか、農薬検査事業、動物医薬品検査事業等を継続実施することとし、また流通飼料につきましては、都道府県の検査施設設置に対する助成を行なうほか、飼料需給安定法に基づく輸入飼料の買入売渡措置に伴う差損額として、前述の食糧管理特別会計農産物等安定勘定への繰入額中に二十九億円が見込まれておりまして、これを含め、以上の諸事業に必要な予算額として三十一億二千一百万円が計上されております。  第五に、農業経営担当者の養成確保と農業従事者の就業促進及び福祉の向上に関する予算について申し上げます。  一、農業近代化推進のにない手となる農業経営者の養成につきましては、農業講習所、農村青年研修館、果樹経営技術研修施設等の整備を促進し、新たに経営伝習農場における企業的経営の研修施設に対し助成を行なうこととしたほか、農村青年建設班、ラジオ農業学校、農村青年教育会議等の農村青年対策と農村青壮年海外派遣事業を継続実施することとし、これらについて二億六千二百万円を計上いたしております。  二、農業従事者の就業促進につきましては、前年度より開始した農業委員会組織による農業労働力調整協議会の開催に対して一億二百万円の助成を行なって、農業就業構造の改善に資するとともに、日本海外協会連合会、都道府県、拓殖農協連合会及び農業拓殖基金協会等の行なう農業移住促進事業に対して補助するため、一億三千六百万円を計上しております。  三、農業従事者の福祉向上に関する農林省関係の予算といたしましては、すでに述べました生活改善事業を除くほかは、開拓地の振興対策、離島振興対策、僻地農山漁村電気導入、農山漁村同和対策等の経費であります。  1 開拓地の振興対策としては、不振開拓者の営農安定と生活環境の整備をはかることに重点を置き、開拓者資金融通特別会計による融資として三十四億九千二百万円を確保するほか、中央開拓融資保証協会に対する追加出資、開拓営農指導員による営農指導事業の充実、開拓保健婦の増員、開拓農協に対する指導及び事務合理化の促進等を行ない、さらに今後の開拓営農を改善するための標準設計を新たに作成することといたしており、また過剰入植地対策として入植者の移転整理のための奨励金を交付することとし、これらに要する経費として十一億五千四百万円を計上しております。  2 離島の後進性を除去し、島民の経済力の培養と生活安定、福祉の向上をはかるための農林関係予算としては、二十七億七千八百万円を計上いたしておりますが、これはすでに述べました農業基盤整備費に含まれる農地条件整備事業のほか、治山、造林、林道、漁港修築、海洋等の事業及び離島電気導入等の公共事業でありまして、離島振興法に基づき計画的に事業の推進を行なうことといたしております。  3 僻地農山漁村における末点灯集落の解消をはかるため実施してきた僻地農山漁村電気導入事業につきましては、三十七年度においては、五カ年計画の第三年度として八千九百五戸を対象として事業の推進を行なうこととしておりますが、このほか、新たに自家用共同受電方式の一般供給への切りかえに対して助成を行なうこととし、これらのために二億三千九百万円を計上いたしております。  4 最後に農山漁村の同和対策といたしましては、前年度に引き続き、政府の同和対策の一環として、同和地区内の農山漁家三千戸を対象として、営農の振興と生活環境の改善に必要な土地整備事業及び共同利用施設の設置に対し四千六百万円の助成を行なうこととしております。  第六に、林業振興対策の推進について申し上げます。  一、林業の基盤整備を計画的に推進することとし、まず造林事業につきましては、五十三億六千五百万円を計上しておりますが、前年度に引き続き拡大造林に重点を置き、人工造林計画を推進するため補助造林を拡充実施することとし、新たに密植方式の導入、事業単価の引き上げを行なうほか、融資造林の拡充をはかるため、農林漁業金融公庫に対する一般会計よりの出資を十三億円とし、これにより融資ワクを三十三億六千方円に増額いたしております。  二、林道事業につきましては、奥地林開発を重点に林道網の整備をはかるとともに、前年度より開始した山村振興林道事業について、従来の計画期間を短縮して山村地域の開発に特段の考慮をはかることとし、また、新たに林道路線の合理的な開設計画を樹立するため全国的な林道網調査に着手することといたしたほか、林道改良事業、森林開発公団林道事業への助成を引き続き実施することとし、これらに要する経費として三十六億一千万円を計上いたしております。  三、津山事業につきましては、治山治水緊急措置法に基づく治山事業前期五カ年計画の第三年度として、国有林野事業特別会計治山勘定において民有林の治山事業を計画的に実施するため、一般会計より同勘定に八十五億七百万円を繰り入れることとしておりますほか、水源林造成事業につきまして、前年度に引き続き森林開発公団によりその事業を実施するため、必要経費十三億円を一般会計より同公団に出資することといたしており、合わせて九十八億七百万円となっております。  四、次に森林計画制度の改善と保安林の整備管理事業の充実に関する予算でありますが、森林計画制度につきましては、林産物の弾力的供給をはかるとともに、森林資源の積極的維持培養をはかるために、従来の伐採制限を、緩和する等合理的な制度の運用を期することとしたのでありまして、このため三億二千二百万円を計上いたしております。  一方、治山治水事業の進展と相待って保安林の国土保全機能を特に強化するため、保安林管理体制の整備充実をはかることとし、六千九百万円を計上いたしております。  五、林業経営の改善と技術の普及を目的とする林業普及指導事業につきましては、前年度に引き続き普及指導職員の資質の向上と活動の強化に努めるとともに、新たにモデル林家を選定して個別経営計画の作成指導を行なうこととしております。さらに林業経営構造の改善に必要な機械装備の高度化と協業組織の促進をはかるため、新たに森林組合を事業主体とする機械化作業組織を育成することとし、三十七年度においては九十二組合を対象として機械購入の助成を行なうこととしております。また、山村における製炭者の経営合理化をはかるため、簡易搬送施設及び切炭機に対する助成を継続拡充するほか、新たにチエンソーの設置を助成し、共同製炭の育成をはかることといたしております。これらの林業経営改善に要する経費として六億一千八百方円を計上いたしております。  六、一方、林業関係試験研究の推進につきましては、国立林業試験場の運営を充実するとともに、都道府県の林業試験研究活動の強化に必要な現地適用試験、連絡試験の継続実施及び実用技術開発試験に対する新規助成を行なうこととし、五億七千三百万円を計上いたしております。  第七に、水産業の振興に関する予算について申し上げます。  一、まず、三十七年度の水産関係予算におきましては、沿岸漁業の振興対策に特に重点を置いたのであります。このため、新たに沿岸漁業の生産基盤の整備開発、沿岸漁業の近代化のための施設導入等を含む沿岸漁業構造改善事業を、地域の特性を生かして計画的、総合的に実施することとしたのであります。三十七年度においては、漁業経営近代化促進卒業を五地域について一地域当たり事業費三億円、四カ年間にわたり実施するとともに、漁礁設置等の漁場改良造成事業を全国において一地域当たり事業費三億円、十カ年間にわたり実施することとし、これらに要する経費として八億三千六百万円を計上し、これとともに沿岸漁業における水産技術の高度化をはかるため、沿岸漁業改良普及事業につきましては、事業体制の整備を目途として、沿岸漁業改良普及員の増員と機動力の強化及び普及資材の整備を行なうこととして、五千九百万円を計上し、また漁村青壮年の資質を向上し、実践活動の促進をはかるため、技術交流事業、技術研修事業等を行なうほか、新たに沿岸漁民研修センターの設置を助成することとして、一千七百万円を計上いたしております。  二、次に、水産資源の維持培養に関する経費といたしましては、北海道さけ・ます孵化場における人工孵化放流事業の規模を拡大するとともに、サケ、マス、アユの種苗放流事業等内水面漁業資源の維持培養事業を拡充実施するため、一億五千二百万円を計上するほか、新たに瀬戸内海における漁業資源の培養を漁民に対する栽培化漁業の教育研修を通じて行う目的のもとに、稚魚の飼育管理技術の確立している重要魚種の飼育放流体制を作り上げるため国は初期飼育と漁民研修のための施設を設置することとし、九千五百万円を計上いたしております。  一方、海洋漁場の開発を推進するため、マグロ漁場、日本海北方冷水域漁場の開発調査及び中型底びき網漁業についての転換漁場調査を実施し、また北洋及び東海黄海の生物資源調査を実施することといたしておりまして、これらについて一億二千七百万円を計上いたしております。  三、水産物の流通改善事業といたしましては、多獲性大衆魚の価格安定をはかるため、前年度に引き続き生産者団体に対し、主要生産地における冷蔵庫及び冷蔵自動車の設置を助成するほか、新たにノリの保管倉庫の設置及び盛漁期における冷蔵運搬船の用船料に対して補助を行なうこととし、これに対し一億七千五百万円を計上いたしております。  四、次に水産試験研究の強化につきましては、国立水産研究所における増殖研究及び加工利用研究の強化等を行なうほか、都道府県水産試験場が行なう漁況海況予報、指定試験及び幼稚魚調査に対し引き続き助成を行なうこととして、五億二千八百万円を計上いたしております。  五、漁業の生産拠点である漁港の整備につきましては、漁港整備計画に基づく漁港修築事業を既着工地区の早期完了に重点を置いて、五十七億五千七百万円を計上いたしております。  第八に、農林漁業融資事業につきましては、前述の農業近代化資金のほか、農林漁業金融公庫資金の融資の拡大をはかることとし、新規貸付ワクを七百十億円に増加することといたしております。  このうち、昭和三十七年度の新規貸付に伴い予定される資金交付額四百二十六億円と前年度貸付契約済みで三十七年度に資金交付が予定されます二百四十億円との合計額六百六十六億円を一千七年度交付額とし、この原資につきましては、一般会計出資十三億円、産業投資特別会計出資百二十億円、資金運用部資金特別会計等からの借り入れ三百二十三億円、回収金等二百十億円を予定いたしております。  新規貸付ワクの内容につきましては、土地改良事業において、非補助小団地等土地改良資金を百五十五億円に増額し、補助残融資と合わせて二百五十二億円、林業については、造林、林業経営改善資金等を増額し六十七億円、果樹園造成事業の拡充をはかるため士五億円、自作農維持創設資金を前年度に比し三十五億円増額して百九十五億円とし、新たに農業構造改善事業に必要な資金、沿岸漁業構造改善事業の実施に伴う漁家営安定化資金、酪農振興のための乳業施設の合理化資金を新設いたしました。  第九に、その他の重要施策について申し上げます。  一、まず、農業団体の整備強化に関する予算といたしましては、農業委員会、農業協同組合等関係団体の活動を促進するための指導援助を行なうとともに、前年度に引き続き農業協同組合の合併を積極的に推進するほか、農業協同組合の整備特別措置等を継続実施することといたしております。  また、開拓農協の事務処理を補強するほか、新たに不振土地改良区の再建をはかるため実態調査及び再建方策の指導を行なうこととし、これら団体関係の予算として十八億八千三百万円を計上いたしております。  二、次に農業災害補償制度につきましては、農作物共済について料率の改訂、蚕繭共済について共済金額の引き上げを実施するほか、家畜共済については、診療点数の引き上げに伴う農家の掛金負担の軽減をはかるとともに、多頭飼育者の加入の促進をはかるため、新たに加入奨励金の交付を行なうことといたしました。  なお、昭和三十八年二月より農業共済再保険特別会計を廃止して農業保険事業団を設立することといたしております。  以上により総額百三十七億六百万円を計上いたしております。  三、災害対策公共事業の推進のための経費二百二十八億七千六百万円について御説明申し上げます。  このうち、まず海岸事業につきましては、チリ津波対策事業を含めて十七億四千五百万円を計上し、緊急度に応じてその事業を実施することといたし、また伊勢湾高潮対策事業につきましては、所定の計画に従いまして、直轄事業は三十七年度台風期まで、補助事業については三十八年度中にそれぞれ事業を完了することとして、二十二億一千二百万円を計上いたしております。  災害復旧事業につきましては、三十六年発生の梅雨前線豪雨、第二室戸台風等による激甚な被害の状況にかんがみ、三十六年度における予算措置とあわせて、その復旧進度を引き上げ、事業の促進をはかることとし、百八十九億一千九百万円を計上いたしております。  次に、昭和三十七年度の農林関係特別会計予算案について申し上げます。  第一に食糧管理特別会計について申し上げます。  まず、国内産米麦につきましては、米は、その管理については現行の事前売り渡し申し込み制度による集荷方式を継続し、その集荷量を六百三十万トン(四千二百万石)とし、麦につきましても、現行の無制限買い入れ制度により買い入れを行ない、その買い入れ数量を、大麦、裸麦及び小麦をあわせて百四十六万トンといたしております。  また、予算上の買い入れ単価は、米は前年産米の決定価格と同額の百五十キログラム当たり一万一千五十二円五十銭とし、麦につきましても、三十六年産麦の買い入れ基準価格と同額といたしております。  なお、米の消費者価格は現行通りとし、その一般消費者への配給数量は従来通り月十キログラム建とし、また別に卸小売業者の販売手数料の改定を行なうこととしております。  輸入食糧につきましては、国内産米麦及び輸入米麦の需給事情を勘案し、必要な限度の数量を輸入することとし、その買い入れ価格も最近の実績及び今後の見通しにより算定いたしました。  農産物等につきましては、従来の方針を継続して価格の安定をはかるものといたしますほか、てん菜糖については、てん菜生産の振興をはかるため、新たに一部工場の製品の買い入れを行なうことといたしました。  飼料につきましては、畜産振興政策の進展に対応し、飼料の需給及び価格の安定に必要とする所要予算額を計上いたしております。  なお、この会計の三十七年度における損益見込みにつきましては、食糧管理勘定すなわち国内米、国内麦、輸入食糧の三勘定の損失額は合計七百一億円と見込まれ、前年度の損失見込額六百六十三億円に比べ三十八億円の増加となっておりますが、この損失額の処理に充てるべき調整資金といたしましては、前年度における損益見込みの好転によって四十六億円の資金残額が三十七年度期首に持ち越されますので、三十七年度予算としましては一般会計から六百七十億円を新たに繰り入れることといたした次第であります。  また、農産物等安定勘定につきましては、三十七年度において四十億円の損失が見込まれますので、一般会計から同勘定へ四十億円を補てんのため繰り入れることといたしております。  第二に農業共済再保険特別会計については、農業勘定といたしましては、歳入、歳出ともに百二十二億七千万円でありまして、このうち一般会計よりの繰り入れば八十二億六千三百万円となっております。  また、家畜勘定につきましては、歳入、歳出ともに二千八億三千四百万円で、うち一般会計よりの繰り入れば七億二百万円であります。  第三に漁船再保険特別会計について申し上げます。  この会計の普通保険勘定におきまして、小型漁船の保険掛金の船主負担を軽減し、その加入の促進をはかるため、二十トン未満の漁船についての国庫負担対象の付保率を一〇%引き上げ六〇%といたしますほか、新たに事故防止のために、奨励金を組合に交付する道を開くことといたし、歳入、歳出ともに二十九億九千四百万円を計上し、うち一般会計よりの繰り入れば五億六千九百万円となっております。  その他、特殊保険、給与保険、業務の各勘定は前年度に引き続きほぼ同様の方針で計上いたしております。  第四に国有林野事業特別会計について申し上げます。  まず、事業勘定につきましては、木材増産計画と木材価格安定緊急対策とによる収穫量及び事業量を予定するほか、治山治水緊急措置法による前期五カ年計画の第三年度事業量により三十七年度予算を編成いたした次第であります。  まず造林事業については、植栽本数の増加、育林方法の改善等を強力に推進することとし、林道事業については輸送機関の大型化輸送力の確保のため、奥地林開発を主力に増強をはかることといたしております。また事業推進の円滑化をはかるため、各事業につき機械化の推進をはかることといたしております。  なお、この会計の資金と組織を活用いたしまして、民有林への協力をいたすこととし、関連林道開設事業の増強をはかるほか、前年度新設の特別積立金制度による資金の取りくずしにより、融資造林の拡大のための農林漁業金融公庫への出資十三億円及び水源林造成事業を森林開発公団に実施せしめるため、同公団への出資十三億円、その他の林業振興費財源を含めて三十億円を、一般会計を通じてそれぞれ支出いたすことといたしております。このため事業勘定の歳入歳出は八百二十五億六千九百万円となっております。  次に治山勘定につきましては、さきに一般会計で御説明申し上げましたが、この勘定の歳入歳出額は、一般会計よりの繰入額のほか、地方公共団体の負担金収入等を含めまして、九十三億七千七百万円を計上いたしております。  第五に中小漁業融資保証保険特別会計について申し上げます。  この会計は、昭和三十一年度以降六億円の基金で保証業務を実施いたして参りましたが、保証実績も漸増の傾向にあり、その保険金支払いも増加が予想せられ、この基金に不足を来たすおそれがありますので、さしあたり昭和三十七年度一億五千万円を一般会計より受け入れ、歳入、歳出ともに八億九、百万円を予定いたしております。  以上のほか、特定土地改良工事特別会計につきましては、さきに御説明申し上げておりますが、森林保険、自作農創設特別措置、開拓者資金融通、糸価安定の各特別会計につきましては、それぞれ前年度に引き続きほぼ同様の方針で計上いたしております。  最後に財政投融資計画について御説明申し上げます。昭和三十七年度における農林関係財政投融資計画は、農林漁業金融公庫への出資を一般会計より十三億円、産業投資特別会計より面一十億円といたしますほか、資金運用部資金等からの借り入れにつきましては、農林漁業金融公庫三百二十三億円、愛和用水公団事業十三億円、開拓者資金特別会計三十二億円、特定土地改良工事特別会計六十二億円とし、財政投融費総額は五百六十三億円となっております。  以上をもちまして、農林関係の一般会計予算案及び特別会計予算案並びに財政投融資計画の概要の御説明を終わります。     —————————————

野原正勝自由民主党

○野原委員長 次に、第四十回国会提出予定の法律案につきまして説明を聞くことにいたします。昌谷官房長。

昌谷孝農林事務官(大臣官房長)

○昌谷政府委員 お手元にお配りいたしました縦とじの資料がございますので、それにつきまして御説明いたします。  今国会に御審議をお願いいたします法律案は、従来からの経続審議となっておりますものを除きまして、新規にお願いいたす予定にしておりますものが、この表にございますように十四件ございます。その十四件のうちいわゆる予算に関係のございます法律案九件、それから多少予算に関係があるという趣旨で三角じるしがつけてありますものが一件、そのほかに四件ということになっております。  十四件のうちこの表に掲げました最初にございます農林省設置法の一部を改正する法律案、これは御承知のように園芸局の設置、その他ただいま御説明のありましたような地方組織の整備等を内容とするものでございますが、これは内閣委員会の方で御審議をいただくことになろうかと思います。  なおこの表の範一番目、それから二枚目の二つ目にございますいわゆる災害関係の法律の特例法でございますが、前国会でお願いいたしました特例法を、十月中下旬の災害にまで適用を拡大していただくための修正案でございます。この二件は災害関係ということになります。  以上を除きました十一件でございますが、そのうち農業関係が七件、水産関係が三件、林野関係が一件ということになっております。  以上、簡単にこの資料の御説明を終わります。

野原正勝自由民主党

○野原委員長 次会は来たる三十日に開会することにいたします。  本日はこれにて散会いたします。     午後三時一分散会

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