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40回国会衆議院1962/04/04

内閣委員会 第23号

発言数
83
登壇者
12
会派数
2
開催日
1962/04/04

会議録

中島茂喜自由民主党

○中島委員長 これより会議を開きます。  経済企画庁設置法の一部を改正する法律案、科学技術庁設置法の一部を改正する法律案及び行政管理庁設置法等の一部を改正する法律案の三案を一括議題といたします。  前回に引き続き質疑を継続いたします。質疑を許します。石山權作君。

石山權作日本社会党

○石山委員 科学技術庁の設置法の一部を改正されるわけですが、これは新しく科学分野がますます細分化する反面、その総合的推進が要求されている、こういうのが眼目になって、新しい局を新設なさろうとしております。その名前も研究調整局という名前ですから、細分化に対しての研究、総合的推進に対しての調整という名前に落ち着いたのではないかと思っているのですが、僕らみみっちい生活条件を見ているものからすると、ときどき日本の化学のアイデアなど聞いていると、奇想天外なおもしろい点もあるわけなのです。なんとなくほのぼのとする点もある。ただ、ここで僕らいつでも気になるのは、今研究していることが国民生活に役立つ可能性ということに結びつけたいとしょっちゅう思っているのです。この説明文の中で言えば、科学技術の振興が国民経済の発展に寄与するとあるわけです。それを常に念願に置いた科学振興でありたい、こう思っているのですが、その例として、学術の分野では必要だろうと思っているのですが、たとへば南極へ行っていろいろなものをお調べになっている。それはわが日本国民、国民経済というものとどういうふうな結びつきがあるのだろう、これはあした、来年、再来年というようなことになればいろいろな結びつきがあるでしょうけれども、今日の状態において南極の気象観測が日本の台風とすぐ結びつくというふうになれば、これは話は違うのでしょうけれども、こういう探検という言葉に類似したようなものと国民経済というようなものとどう結びつくか、こういう疑問を持っている。南極観測の問題については、来年度も継続するやに聞いております。やりたいという意向をば長官もお漏らしになっていると聞いておりますが、一番国民経済に利害関係のある部門をお話し願って、今後続けておやりになるのがよろしいかどうかということを考えているかどうか、その点を御説明いただきたい。

三木武夫自由民主党科学技術庁長官

○三木国務大臣 今お話のように、科学技術の分野では、端的にきょうの国民生活というものでないものもあるわけでありますが、しかし、きょうの国民生活にいろいろと適用できる科学技術、その背景というものはやはり必要であります。ときには奇想天外なことも考えつきますけれども、やはり奇想天外といっても、いろいろ基礎的な科学技術的な知識がなければ出ないわけです。そういう意味で、南極探検、南極観測も、すぐにきょうの生活ということではないけれども、気象、海洋、地質、そういう面で非常な効果があった。そういう点からも、今一時中断いたしておりますけれども、できればこれは継続した方がいいという考えでございます。その評価については、この一番大きな問題としては、気象上の面について今日までの成果、これはまだ発表はしていないのですけれども、現在までやったことに対しての報告書ができることになっております。また、日本は南極条約の加盟国でもあり、そういう条約上からも、これを継続するということの義務とはいえないとしても、道義的な義務もあるわけです。そういう点で、これを再開した方がいいという意見でございます。

石山權作日本社会党

○石山委員 僕らも専門外の第三者の国民として考えられる点は、気象、地質学、海洋学等を研究することは日本のために役に立つだろう、こう思っているのです。ただ、この前の白瀬中尉は、私どものところから出た人で英雄の一人でした。そうして南極探検をして、領土権の確立等もあったわけですが、僕らあそこに目を注いで見ていると、米ソではあそこに原子力を投入して開発してやるという意欲を持っておる。もう一つ考えられる点は、あそこを何か軍事的な基地にしてもいいのではないかというふうな意欲で、開発が行なわれているというふうにも見えるわけです。日本の立場は、純粋な科学的な要素において探究を進められているのですが、米ソが原子力をあそこに投入して開発するということとは、日本の立場はかなり違うのではないか。ですから、われわれとしては、たとえば国費をお使いになるのでございますから、その研究項目はすっきりした形で明示をされて、そうしてそれ以外は、他国から協力等を求められても、あまりそれに応じないという建前がないと、どうもあそこに巻き込まれていく可能性が出る。そうすると、もうわれわれのように戦争に対しては非常に神経過敏になっておるものからすれば、せっかく研究の意欲に燃えている問題に対しても、何か水をひっかけるというふうな立場をとる場合があり得るというふうに想定されるわけです。ですから、科学技術庁としては、これは文部省の管轄ですけれども、人文以外は皆さんの管轄になるわけでありまして、特に今後は皆さんの分野が広くなるのでございますから、たとえば宇宙開発——この次にちょっとお聞きしますけれども、この問題等にからんでも、はっきり平和と日本の国民経済に結ぶんだ、こういうふうな項目をすっきりして取りかかっていただかないと、誤解を生むのではないか。南極観測の場合は御継続なさるという意思が強いようでございますし、われわれもその限りにおいては賛成でございますけれども、その項目を明示して、そうして開発研究に臨んでいただきたいと思います。  次に、宇宙開発という言葉は、どうもわれわれからすれば、糸川さんのロケットが秋田県の道川で行なわれたので、私たちも割合にそういう点では身近な問題であったわけですが、宇宙開発というふうな言葉を日本が使うほど、日本の宇宙科学が進んでいるのかどうか。それからせんだっての審議会では、五年間の目標というふうなものがいろいろと話し合われたようですが、それについては衛星打ち上げには解れない、こうおっしゃっている。宇宙開発をなさる究極の目的は、衛星を打ち上げなければいけないものかどうか。ここにもやはり研究題目というものが問題になってくるだろうと思いますが、当面、この宇宙開発をなさろうとする分野は、一体どこに置いて五年間をなさろうとしておるのか、五年間の間では宇宙衛星は上げないんだということも言っていないけれども、それには触れなかったけれども、基礎分野の開発という言葉に置きかえておりますが、基礎分野というのは、一体何をさして五年間研究されるのか。これは今までみんなばらばらにやっていたのを、今度初めて総合的におやりになろうというのですが、それについての研究分野の五年間の予定、研究種目と申しますか、そういうふうなことは、科学技術庁としては持っているのかどうか、お知らせを願いたいと思います。

三木武夫自由民主党科学技術庁長官

○三木国務大臣 新聞には断片的に出ておりますが、宇宙開発の審議会に、今後の宇宙開発に対する日本の長期計画はどうあるべきかという諮問をしておるわけでございます。これが近く答申が出るという段取りであります。その間、その過程においていろんな新聞記事として出ておるようなことで、今のようなお話が出たわけだと思うのですが、しかし、われわれとしては、現在の日本の段階としては、人工衛星打ち上げということを五年以内にやる考えはないわけであります。将来においては、日本も人工衛星を打ち上げるような場合があると思いますけれども、今は基礎的な研究、今日本が主としてやっておるのは、ロケットの打ち上げ、それにいろんな観測用の計器類ですね、これをみずから作って、そして気象上あるいは通信上いろんな宇宙研究というものをやって、基礎的な研究の段階である五カ年という、今御指摘のような年限には、そういう基礎的な研究というものに力を入れていこうということを考えておるわけでございます。

石山權作日本社会党

○石山委員 人工衛星というと、すぐ僕らは、何か軍事用のことだけに限定されて問題を見る習慣になっているようですが、三月二十八日、ブラジルの代表者がアメリカで放送した文書の一部を、東京のある新聞が訳しているわけですが、人工衛星で文盲を一掃する、こういうのをブラジル代表者が提案をしているわけです。これは、人工衛星としては一つの新しい試みだと思います。これと同時に、日本でオリンピックなどがあった場合に、人工衛星を利用して、東京のオリンピックの様子を海外に放送するということも考えられる。こういう面では非常にいいところだろうと思う。それと同時に、最近来ている、いわゆるアメリカの衛星船観測所をば九州の某地に設けたい——僕ら、一面で、今みたいないいことを人工衛星の場合考えている。アメリカが九州の何カ所でしたかを候補地としてあげて、それを調査したい、こういうふうに来ているのに対して、内閣でいろいろ話し合っているようですが、三木長官あるいは小坂外相が、それぞれ三日の新聞に御意見をば発表しているのですが、この問題については、どの程度実際は進んでいるのか。アメリカの観測所の意図する目的は、アメリカで飛ばした衛星の観測でしょうけれども、これは何もアメリカだけではないと思うのです。ソ連で飛ばしているのも、これも観測できる最高の場所かもしれません。いずれにしても、九州の幾つかの場所は衛星船をば探知するに都合のいい場所だ、だからそこを調べたい、こう言ってきているのですが、これに対応して政府はこの問題をどういうふうにして取り扱うのか、それと同時に、三木さんの所管の官庁でございますから、どういうふうな理解を持ってアメリカの調査員を見ていられるのか、目的がはっきりすれば、将来とも許可してもよろしいというふうな御意見を持っていられるのか、これをお聞きしたいのです。

三木武夫自由民主党科学技術庁長官

○三木国務大臣 外務省を通じてそういう申し出がアメリカからあったことは、事実でございます。これは軍事的な目的でないことは、御承知のように明らかであります。平和的な目的であります。また、日本の研究者も将来参加できるような機会もあって、もちろん、国内的な配慮から支障がないならば、それは協力をしたいと思っておりますが、何分にもまだ詳細に——先方とすれば、その地域に対して、いろいろな建造物に対しての制約もあるでしょう。それから電波を受けるわけでしょうし、こちらから発信する場合もあるだろうし、そうなれば、電波法の関係もできて参ります。また、いろいろな飛行機の航行に対しても制限があれば、日本の将来の航空路の問題にも関連をしてきますから、現在のところでは、アメリカから調査員という人をよこしたいということでございますが、直接に現地を調査するという段階ではない。従って、先方のもっと詳細な、どういう計画であるか、どういう施設をするのか、その周辺に対してどういう制約があるか、そういう詳細な話を聞きたい、そのために調査員が来られるならば、政府として調査員といろいろ問題をディスカッションする用意がある、こういう回答をしたわけでございますから、先方が日本の回答に応じて調査員が日本に参りますならば、われわれはその計画の詳細な内容について検討したい、そして、いろいろ日本の国内的な事情等も勘案して、最後の結論を出したいと考えているわけでございます。

石山權作日本社会党

○石山委員 人工衛星を使ってブラジルのように文盲をなくするというようなたくましい意欲、あるいは日本でも三つか四つ小さいやつを飛ばして、オリンピックの様子を海外に知らせたい、こういうようなのは、いわゆる文化の光の方向でわれわれは衛星船を見るということでしょう。これがかりに軍事的に利用するのだという考え方で見た場合になりますと、南九州に調査員が来るということに対しては、非常に懸念を持つ。今の傾向、これは保守党であろうが、社会党であろうが、共産党であろうが、日本の国民としては、外国の軍事基地は努めて小さくしたいものだという念願には変わりはないだろうと思います。努めて小さくしなければならぬ。その反面に、日ソの交流問題を見ますと、文化交流という言葉を使っているのです。しかし、学術研究あるいは文化交流でも、一番長いのでたしか二カ月しかソ連の人はおられないはずです。片方は研究問題であっても、文化交流であっても、非常にきつく規制をされておる。しかし、アメリカの場合は、これは日本にとっては今のところおそらく友好国の第一位でしょう。だから、いろんな人が入ってきていろんな研究をされる。日本に居住をするという点では、非常に大目にというよりも、優遇をされているだろうと信じております。しかし、問題は、人工衛星の問題を片側から見る危険性を感じている現在において、新しく基地になりそうな懸念のある要素を持った団体や研究体が南九州に根城を築くということは、いろんな意味で私は差しさわりがある問題だと思います。これは何もアメリカ人でなければ人工衛星の追跡をやれないものではないだろうと思う。日本人でさえも——先ほど私は審議会のなにを申し上げましたが、この審議会は、一月七日に池田総理に一つの答申を出した。宇宙開発は、糸川博士等でかなりに進んだ分野がある。日本の郵政関係においては、電波に関する限りは世界でも優秀です。何もアメリカ人の手を借りなくても、日本人で観測して、そのデータをアメリカにお貸ししてもよろしいじゃないですか。アメリカ人のアメリカで作った衛星を地上と宇宙をつなぐ、それのみだとそう心配もないのですが、そうではないところに、私たちはこれは十分慎重にやる心要があると思う。文化的だという面だけではないのでありますから、そこに根拠地を与えるような立場で軽々に政府はこの問題をば受け入れるべきではないのでははないか、こういうふうに私たちは考える。なに、まだそのものは上陸を許してもいないし、研究題目をこれから聞こうとしているのだから、そう心配するな、こうおっしゃればその通りでしょう。だけれども、今までの例を見ますと、そうではなくして、だんだん変わった姿でやられているということを、僕ら多少見聞きしているものですから……。特に最近は、極東は少しく騒がしい。騒がしい場合に、軍事面に影響力のあるものに対しては、日本政府として慎重に問題を取り扱う心要があるだろう、こういうふうに見ているわけなんで、この点に関しまして、長官からもう一ぺん御説明を承っておきたいと思います。

三木武夫自由民主党科学技術庁長官

○三木国務大臣 この衛星の探知センターといいますか、観測センター、これが軍事的目的に利用されるという疑いは持ってない。これは純然たる平和目的であるということは、信じておるわけではございますが、しかし、今申したように、いろいろ国内法との関係、あるいは現地の、そのアメリカが希望する地域の事情、いろいろの点がございますので、その目的に対する疑いは持たないにしても、これをいよいよ政府が認めるということになれば、協定でも結ばざるを得ないと私は思う。従って、これは、今御指摘のように軍事目的ということからではないのでありますけれども、いろいろ国内的な諸条件を検討しなければなりませんので、きわめて慎重な態度をとっていきたいということで、結論は御指摘の通りにしたいと思っております。

石山權作日本社会党

○石山委員 人工衛星はまるいから特にそうでしょうけれども、半面は平和に寄与するが、半面が戦争しようと思えばそれをすぐ利用できるということになる性能を持っているわけです。電波もその通りなわけです。向こうから受けるだけの電波の観測ならばこれはいいわけなんだけれども、こちらから指示を与えることもできるのが電波の持つ性能でございます。そうですから、時には羊になり、時には日本の国民をおどかす兵器に早変わりする可能性があるわけです。ですから、この点では、短的に言えば、九州は便利でしょうけれども、意欲があるならば、今までアメリカ軍が持っている基地の中ででもやったらよかろう。新しいところは物議をかもします。紛争を起こします。与党の諸君がここにいますが、あんまりけんかしたくないという考えのもとに問題を進めておりますけれども、新しいものに対してはけんかをせざるを得ない。その点は十分お気をおつけになって、この問題を処理していただきたいと思います。話すればきりはないし、疑えばきりがない。ですから、これは十分注意をしていただきたいということを長官に申し上げて、われわれもまた、この問題についてはいささかも目をそらさないで見ていたいと思っております。  それから原子炉の問題でございますが、国産一号炉が完成いたしまして、新しい科学分野に日本は立ち向かったわけですが、これから原子炉をどういうふうにいわゆる国民経済に結びつけるようになさるかということは、完成したのですから、われわれとしては大いに注目しているわけです。ここでできたプルトニウムなどが多量に某国に売られて、そこの原子爆弾の原料にされるというふうなことが新聞などにたまに出たりするわけですが、製品が出る段階になったということは喜ばしいことでしょう。しかし、それをこれからどういうふうに利用していくのか。最近、総合エネルギーが、エネルギーの問題でやかましくなりました。原子力はエネルギーの最先端に位するわけですが、日本は第二、第三というふうに、近いうちに新しい原子炉を作る意欲を持っているのかどうか、新しい原子炉を作る場合には、前はイギリスのを採用したわけですが、もし作るとして、研究なさっているでしょうが、今度はどういう形式を採用して二号炉に手をつけようとなさっているか、場所なども考えていられるでしょうが、そういうもくろみがありましたら、この際御説明いただきたいと思います。

三木武夫自由民主党科学技術庁長官

○三木国務大臣 今、日本で、エネルギー資源というのが大問題になってきているわけです。御承知のように、今石油資源はございませんし、石炭もいろいろ問題がある。将来動力源を原子力に求める時代が私は必ずくると思う。しかし、現在のところは、まだ今度の原子力発電でも一キロ当たり四円九十九銭というので、火力発電に比較するならば相当コストが高いわけです。しかし、新しい産業を開発しようとするのですから、初めから皆が引き合うようになってからやるということでは非常に立ちおくれますから、現在は採算を度外視して、研究かたがた発電炉を建設しているわけでございますが、一九七〇年代になれば原子力時代がくる、そのときには、火力発電などにもむろん匹敵するようなものになってきて、十カ年計画には百万キロワットの発電を原子力によってやろうというのが、長期計画の数字になっておるわけでございます。これには多少の時間的なズレもありましょうが、これから二号炉、三号炉、四号炉、五号炉といって日本も建設するようになる。原子力は無限のエネルギーを提供するという大きな夢を人類に与えた。日本は資源の分布状態からして、依存度は非常に高い。これが、一つの動力源としての原子力の利用、また放射能、アイソトープなどを通じて、農業、工業あるいは医学等において、やはり人類の生活に非常な貢献をしておるわけで、アイソトープなどの研究においては日本は世界でも相当認められておる。できれば、私は、アイソトープのアジアの研修のセンターを日本に置きたいということで、今、国際原子力機構とも相談をしておるわけでございます。だから、一方においては動力源、一方においては放射能の利用というような面で、これは非常に革命的なことだと思うのでございます。国産一号炉は日本人の手によって設計して、すべてその部品などは日本が作って、一号炉が完成されたということは歴史的なことでございます。ただ、臨界には六月に達するというので、まだこれは原子炉の火が燃えておるというわけではない。新聞は多少事実と違ったような点もあったと思うのです。これはプルトニウムといっても、原爆を作るような、そういうプルトニウムの性能というのはまだほど遠いのであります。発電炉のようなものになってくれば、それはもうイギリスに返すという約束をして、いささかも国民に原子力開発が——将来日本が原爆を作ったり、よその国が原爆を作ることに協力するという形にしてはいけないということは、原子力基本法に厳重にきめてありますから、そういう御懸念は要らないと思います。ただ、核物理の実験研究とか、原子炉の燃料、材料の照射試験あるいはアイソトープの生産などに一号炉は使用される。あくまでこれは基礎研究に利用する。実用ではない。実用は今建設しておる日本原子力発電会社の第一号炉だ。これが実用に初めてなるのだ。二号炉は、最初のは御承知のようにイギリスのコールダーホール型の原子炉でありますが、今度の二号炉は、アメリカ型の濃縮ウランを使った発電炉にしたい。大体福井県にねらいを定めまして、二号炉の建設をしたい。これは今ボーリングなどをしておりますから、非常に条件が悪いとか、欠陥が出てくれば変える場合もありますが、現在は福井県。それで、候補地を定めて、やがてアメリカにも調査員を派遣して、濃縮ウランの原子炉を輸入する、これが済めば、三号炉、四号炉ということになっていく段階であります。

石山權作日本社会党

○石山委員 二号炉をお作りになる、あるいは三号炉をお作りになるというふうに、おそらくだんだん作っていくでしょう。国が小さいのでございますから、水力発電、石油はあの通り少ない、石炭も限度が見えてきたというふうなときですから、原子力が一番将来性があるだろうと思っております。ただ、コスト高であるということが欠点でしょう。放射能は役にも立つが、危険でもあるという、この問題等もあるだろうと思います。特に放射能の場合には、三木さんは農業関係の方でも大へんに詳しい方ですが、私は、人体に及ぼす医学的な問題もさることながら、このやり方によっては、日本の国の農業に与える影響は甚大なものがあるだろうと思っておるのです。だれも想像のできないような、全く新しい品種を生んだり、成長速度を早めるというよさが、この中には含まれている。ですから、無尽蔵な新しい宝庫を探し当てて、その宝庫の使い方をわれわれはこれから研究するというようなことになるだろうと思いますが、二号炉をば福井に作る、ここまではいいのですが、三号炉は秋田あたりに持ってくるという説はありませんか。

三木武夫自由民主党科学技術庁長官

○三木国務大臣 これは将来、私が申し上げたように、原子力時代がくる。原子力時代がきたならば、秋田もどこもかしこも、原子炉を作っていただかなければならぬようなことになる、私はそういうふうに思います。ことに、東北のような地域は、原子力のような低廉な発電が行なわれる、そうして地域開発に協力することは好ましいと考えております。

石山權作日本社会党

○石山委員 私の方には大きな川が二本ございます。北には米代川、秋田市を流れておる雄物川、川は小さいが、ボートで有名な子吉川、この三つの川の辺にそれぞれ一つずつ原子炉がくるというので、地方新聞はにぎわっておる。一体そういうようなサゼスチョンをだれがどこでしておるか。百も原子炉を作れば、秋田に三つくらいくる可能性はあるだろうと思いますが、どうも与党の選挙対策かどうか知らぬけれども、なかなかにぎやかに、原子炉がくる、原子炉がくるというので、沸き立っておる。それもあながち悪いことではないので、私たちは、こんなに進んでおるのかということで、むしろ驚異の目をもって見ておるわけですが、まだ二号炉の設定というのがおそらくは日本の現状でしょう。そうして今まではイギリス流にならってやってきたが、今度はアメリカを参考にしてやっていくということだろうと思います。その次にできるのが、ちょっぴりかどうか知らぬが、日本の創意工夫がその中に入って、日本型のものが三号炉の形になっていくというふうな順序になるでしょう。  ここに私は切り抜いた新聞を持っていますが、国産一号炉完成という喜ばしい記事の下に、三月二十八日の衆議院の科学技術振興対策特別委員会で、わが党の岡良一さんに答えて、中共の原子爆弾の話がちょっぴりここに載っているわけです。国産の原子力がどんどん開発されていくお隣で、原子炉を作って、それに対して核爆発の方へ方向を向けていくという場合に、日本はどうするかという御質問でございました。新聞にはちょっぴりしか載っておらないのですが、長官の考えをまとめたのは、国連の場でこれを解決したい、こういうふうに新聞はまとめてあるわけです。新聞でときどき出ているわけですが、中共の原子力の研究がかなりに進んでおるといわれております。これは内閣でも調査室あり、その他防衛庁は防衛庁で、外務省は外務省で、それぞれみんな情報網を持って研究しておるわけですが、皆さんの方に達したのでは、今中共では、この原子力はどのくらいまでの発達の程度であるのか。たとえば、原子力をすぐ原子爆弾にするだけの能力を持っているのか。今、現実には原子力をばどの面に現実に活用して——日本の場合でいえば活用しておるわけです。アイソトープでも何でも活用しておるわけですが、活用しておるのかどうか、こういう点、皆さんのお役所で調べている限りにおいての説明を、この際いただきたいと思います。

三木武夫自由民主党科学技術庁長官

○三木国務大臣 御承知のように、中共の事情というものは、現在のところ、ソ連よりもわかりにくいですね。従って、新聞に中共が核爆発実験を何カ月以内にやるとかいうような記事がときどき出ますが、そのニュース・ソースを尋ねてみると、実にあやふやなもので、共産党員がそういうことを言ったとか、正確性ということからいえば、あまり根拠になるとは言えないわけです。われわれも、中共がいつ原爆を持つかというようなことについては、正確な情報を持っておりませんから、これでいつごろ持つであろうかというようなことは見当がつかないのでありますが、世間でいわれておるのは、早い人は六カ月以内、おそくても二カ年以内には持つだろうというようなことを、新聞紙上などでわれわれが見るのであります。しかしながら、原爆を作る技術は、これはもう世界周知のことでございますから、中共が原爆を持とうという意図を持つならば、中共が近い将来原爆を持ち得ることは可能である。現在四カ所ばかりに原子炉を持っておるようでございますから、プルトニウムもできるでしょうし、小型のものならば近い将来に可能である。   〔委員長退席、草野委員長代理着席〕 それで、岡委員は、一体それに対して日本はどうするのか、こういうことであります。そういう御質問があったわけであります。それは日本とすれば、原爆を持つ国がこれ以上——今でももう非常な放射能の被害で困っておるわけですから、これ以上原爆の保有国がふえるということに対しては、これは国民としてだれも絶対反対であります。絶対反対であっても、向こうが持つというような場合には、世界の軍縮会議とか、核実験停止のための国際会議とか、国連とか、こういう世界的な場において解決してもらわなければ、こちらが抗議しても向こうが持とうという場合には、これは日本としてはどうにも方法がないのであります。そういう国際的な場でこの問題を解決するよりほかにはない、そういうことを私は岡委員にもお答えしたわけであります。

石山權作日本社会党

○石山委員 原子の持てる無限の力を開発する場合の軍事力の非惨さというものは、われわれは知ったわけですね。二回味わったわけですが、これはやはり日本としては、長官がおっしゃるように、国際の場において解決すべきだ、この基本方針は、やはり強く堅持していく必要があるだろうと思っております。  それから、これは最後でございますが、将来にわたってわれわれは日本の持つ科学技術をどういうふうに考えたらよろしかろう、つまり、オートメーション化すると、人間が機械に使われるというような現象面がときたま出る危険性があると同じで、原子力をうまく制御するかどうかということは、これは大へんな問題だと思います。特にさっきも、私たち、宇宙開発、人工衛星とか宇宙船の話にもちょっと触れたわけです。せんだって、アメリカでちょっと間違ったような、ああいうふうな非常な危険性も伴っているわけです。ですから、われわれは、厳重にこの問題は処理していくことが必要だ、特に日本の場合には、基礎をしっかりやらなければいかぬのではないかと思っております。せんだって、私、ラジオで東大の手塚さんという先生のお話を承っていたのですが、日本の文化には合理性がないというお話があった。それは日本人の特有だと言っているのだと思うのですね。俳句を好むとか、墨絵を好むとかいうふうな、非常に合理性の欠けた空間に愛着を感じているというような表現を使っていた。なかなかおもしろいことだと私は聞いておったのです。科学というものはやはり合理性でしょう。だから、日本人にない、何と申しますか、たくましさというものがなければ、日本の科学技術というものは、英、米、ソ連のサルまねに終わっちゃうと思うんですね。非合理性の国民性だといわれているわけで、日常生活がそうだし、政治の面などは特に批評家から指摘されているわけですが、非合理的だといわれている。これに合理的なものを与え、しかも、科学は根強い積み重ねでございますから、たくましさを与える。教育の問題は、もちろん文部省の仕事でございますけれども、これを実際の工業に移すということは、皆さんの方のお役目だろうと思っております。ですから、実用の面にあまり功利的な面を追求いたしますと、積み重ね方式がなく、物まねに終わってしまって、その上に付加される日本人独特のアイデアというものは生まれてこないだろう。ですからわれわれは、科学技術を育成するためには、日本人の持つ特殊な非合理性といわれていますが、特殊のよさがあるわけなんでしょう、そのよさを、やはり生かしてあげるという建前を科学技術庁はとっていただかなければならぬのではないか。ですから、文部省と十分打ち合わせしながら、広範な層に科学知識を与えながら、民間の科学技術工場のみといわず、一般の工場に対しても、研究意欲を与えるような施策を科学技術庁としては持たなければならぬのではないか。もちろん、われわれの持っている物まね、見よう見まねというこのうまさは、十分活用できるように保護育成してもらわなければならぬことは当然でございますけれども、基礎的なものに対しても十分育成してあげるという建前が、この際科学技術庁としては大切ではないか。説明提案に戻りますが、細分化されている、深く追求されている、それに対して総合的な調整を与えようというのが、今回の局設置の目的なんでございますから、われわれもその趣旨を十分理解して、あまり賛成する社会党じゃないのだが、この局設置には賛成をしているわけなんです。ですから、十分一つ私どもの言い分を御理解をいただきまして、新しい日本の国作りに科学技術庁がお役に十分立つように勉強していただくことを特に要望して、終わります。

西村関一日本社会党

○西村(関)委員 関連して、一問だけお尋ねをいたします。  いずれこれは科学技術特別委員会においてお尋ねをすべきだと思いますけれども、ただいまの大臣の御答弁の中にありました、中共の核爆発実験についてであります。中共に関しては資料が非常に不十分であって、的確な答弁ができないというようなんですが、新聞等を見ますと、公安調査庁の調査なるものが発表されております。それによりますと、中共の核爆発実験は非常に近いというようなことが大きく報道せられておる。これもやはり政府の機関でございます。どういう根拠でそういう情報を公安調査庁が流したか、大臣の御答弁では、きわめて資料が不十分であって、的確なことは言えないということでありますのと、若干そごするように思うのです。その点が一点。これは科学技術庁長官としての、閣僚の一人としてのお立場から御答弁を願いたい。  いま一点は、中共の核実験をやめてもらいたい、なるべくそういう核爆発を持つような国がこれ以上出てもらっては困る、実験などやってもらっては困る、こういうお考えでありまして、われわれもその点については一致するところなんでありますが、それをやめさせるためには、国連等の場において取りきめをするよりほかに道がないという御答弁でありましたが、そうなるならば、中共、いわゆる中華人民共和国が、国連に加盟するということが前提条件にならなければならぬと思います。これが野放しでありましては、国連に加盟をしないままの状態でありましては、とめようがないのであります。国連に加盟をしておりましても、フランスの実験もとめることができなかったし、ソ連もアメリカもやった。ましてや、国連にも加盟していない状態において、国連の場においてこれをとめるということがはたして可能であるかどうか、前提条件としては、国連加盟ということがまず先行するのじゃないかというふうに考えますが、きょうは関連であり、時間もございませんから、私はこれ以上重ねてお尋ねをいたしません。簡潔に大臣御所信を承りたいと思います。

三木武夫自由民主党科学技術庁長官

○三木国務大臣 公安調査庁の情報として、六カ月以内に核爆発実験を中共がやるのではないかというような新聞記事が、科学技術振興対策特別委員会の問題になりまして、公安調査庁の方が呼び出されて、その答弁を私は横で聞いておったのでございます。そうすると、そのニュース・ソースは香港のの情報であって、新聞記者に雑談的に話したのが、それが、いかにも公安調査庁で的確な材料を得てそういうことを言ったように誤り伝えられておったのだということを説明しておりました。それと、日本の共産党員もそういうことを言っておった、この両方が重なったからだ、雑談的に言ったんだということで、格別な的確な材料を持って公安調査庁がそういうことを言ったのではないという釈明を行なっておりましたので、私も、そうだろう、中共の的確な——ことにそれは非常な秘密に属することでしょうが、日本の公安調査庁はそんな秘密を入手するほど器用な公安調査庁ではないと思うのでありまして、その通りだろうと思います。  二番目の問題は、いよいよ中共もいずれか持つ日があるでありましょう。持つ前に、これはとめなければいかぬ。今でさえ、世界が放射能の被害等で困っておるのに、これ以上核保有国が次々にふえていくということは、世界の平和の大きな脅威になるわけですから、これはとめてもらわなければならぬが、なかなか、こういう世界の道義的な声というものは、そういう無力な面もございますので、もし持ったという場合には、当然に核停止の国際協定の中には中共も入れられなければならぬ。やはりあれだけの軍事力を持ち、しかも、やがて原爆も持つということになれば、世界の軍縮会議とか核停止協定というものに中共も入らなければ意味がありませんから、国連に加盟するといなとにかかわらず、そういう国際会議に中共が入っていかなければならぬ。また、国連という問題については、台湾問題の解決等もございまして、これは相当時間はかかるけれども、世界の平和を望んでおる何人といえども、中共を永久に国際社会から締め出してもいいと考えている人は私はないと思う。健全な常識を持っている人は、いつかはやはり中共は国際社会に入らなければいかぬ。あれだけの人口を持って、あれだけの領土を支配している国が、国際社会からはずれておるというのは健全でございません。そういうことでありますが、それは入るまでの問には解決せなければならぬ問題が幾つもございますから、これは今直ちにということではないけれど、方向としては、これは当然のことだと考えておるわけでございます。

緒方孝男日本社会党

○緒方委員 私も、関連して、長官に一言だけこの際お伺いしておきたいのですが、実はこの委員会で、調達庁長官に対しましてずいぶん警告も発し、注意も喚起したけれども、東海村の原子炉の問題ですが、さほど危険を感じておられない。御承知のように、その周辺はアメリカの演習地で、あそこの演習場は再々事故を起こしておる場所でもあります。まして、最近アメリカ軍の飛行機といえども、日本の自衛隊といえども、堕落事故も頻発しておる。調達庁の言い分からしますと、原子炉の上は飛ばないことになっているから大丈夫だ、こうおっしゃる。しかし、原子炉の上を飛ばないことになっているのは、健全な飛行をしているときのことである。もし飛行機が故障が起こったときに、飛ぶなといっても飛行機は飛ぶであろうし、また、落ちていく危険性があるだろう。どうしてもこれは原子炉を移すか、演習場を移すか、どっちかにしてもらわなければならぬ、この辺の問題になると私は思う。これに対して調達庁は、移す準備はしておりますがということだけで、一向にこの進捗が見られない。科学技術の見地に立って、最高の立場にある点から見て、まあ、そのうちに何とかなるであろうという考えで済まされるものかどうか、それについての御見解を承っておきたい。

三木武夫自由民主党科学技術庁長官

○三木国務大臣 私も非常に気にかかっておるわけでございまして、政府部内においても、射爆地の返還問題は私は推進しておる一人でございます。従って、政府においても、これを日米の軍事の合同委員会の正式の議題にいたしまして、現在候補地、代替地をほしいというアメリカの希望でございます。従って、陸上、海上にわたって代替地を今調査中でございます。私も、この問題については、機会をとらえて、アメリカとの間にも、原子力委員長という立場から、この返還を強く要求したいと考えております、これはそのまま何とかなるだろうという感じではない。東海村は、ああいう原子炉、しかも、集中した施設があるわけですから、その周辺に射爆場があるというようなことは、適当だとは思っておらないのであります。

緒方孝男日本社会党

○緒方委員 重ねて質問は避けますが、やはりあなたも心配はしておるし、移転その他について努力はしておるということでありますが、あす事故が起こらないとも限らない。普通の事故であるならば、補償で済むかもしれません。万一ここに事故が起こった場合には、単なる補償だとかなんとかいうようなことでもって済まさるべき性質のものではないだろうと私は思う。この危険性を考えれば、一日の猶予もできないというぐらいに私は危険度を持っていると思う。そういう意味において、早急にこの演習場の移転が促進できるように、強力な施策をあなたの立場から進めていただきたいということを最後にお願いして、私は終わります。

草野一郎平自由民主党

○草野委員長代理 兒玉末男君。

兒玉末男日本社会党

○兒玉委員 川島長官と、それから原田監察局長に対しましてお伺いしたいと思います。実は二月の半ばだと思いますが、特に九州監察局の管内におきまして、豚を中心としましたところの食肉行政について、生産、流通、消費、この三段階におきまして非常に大きな政治的課題となりました食肉行政に対する調査をまとめて、流通機構に対する勧告を行なう、こういうことが一部の新聞でも発表されました。特に私は九州の出身でございますけれども、一つの単位農協等におきまして、このような古いしきたりにおける流通機構の弊害によって、一つの小さな単位農協でも二千万近くの損失を出しまして、農協長をやめるというような事件、あるいは豚を養ったために一家心中するというような悲劇が起きたわけでありますが、この非常に重大な時点に対処いたしまして、行管の九州監察局がその調査を完了して、流通機構に対する抜本的な改革の勧告を出すということが報道されたわけであります。  そこで、私は、二月の二十三日だったと記憶いたしますが、行政管理庁の監察局の方に対しまして、その勧告書の一部をぜひ提供していただきたいということを要請しましたところが、ただいま印刷中であり、二月の末日までには提出ができる、こういうお返事をいただいたのであります。ところが、予算分科会の際にも全然それが間に合わないし、今日に至るも何らの音さたないので、実は一週間ほど前、どうなっているかということをお聞きしましたところが、いろいろと関係の筋との話し合いがまだまとまらないので、さらに内容を変えていかなければならない、こういうお返事をいただいたのでありますけれども、特に、長官にお伺いいたしたいのは、少なくとも行政管理庁が行政指導面なりその他の面において勧告を出す場合に、一々関係省の意見を聴取しなければ勧告は出せないのかどうか、行政管理庁の性格から、まず長官の見解を承りたいと思うわけであります。

川島正次郎自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官

○川島国務大臣 行政監察をします際には、最後に勧告の結論を出す前に、一応当該の省庁に向かいまして意見を聞くという慣例になっております。勧告案は行政管理庁の独自の立場で出しますけれども、一応相手方の意見を聞くということも、勧告の結果を効果あらしめるために必要と考えて、そういう処置をとったのであります。ただいまお話の食肉行政につきましても、すでに地方の監察局から行政管理庁に報告がありまして、それに基づきまして勧告案の草案はできております。これにつきまして、農林省方面に一応意見をただしておる最中であります。しかし、意見を聞きましても、勧告そのものは行政管理庁の権限におきまして、また、独自の立場においてやるということが当然でありますし、また、そうするつもりでおります。

兒玉末男日本社会党

○兒玉委員 大体長官の考えはわかりましたが、それでは一体この九州監察局が行ないました調査は、これは局長にお伺いしたいと思いますが、いつから調査を始めて、この勧告書の中に盛るべき内容についての調査はいつ完了したのか、お伺いしたいと存じます。

原田正総理府事務官(行政管理庁行政監察局長)

○原田政府委員 ただいまお話のありました食肉行政についての監察は、三十六年度の七月から九月にわたりまして、現地の調査を進めた、そして現地の調査を取りまとめまして、管区から中央に報告が参る、中央は各管区地方局等の監察しました結果の報告に基づきまして、農林省、厚生省等の各本省につきまして監察をする、その結果に基づきまして、どういうふうな勧告をするかというふうな検討を十分にいたしまして、その上で勧告をするという手はず、順序になるわけでございます。従いまして、九州管区におきまして、新聞に発表したとかいう問題は、要するに、現地の管区行政管察局が現地について調査しました結果、現地的に改善ができるような諸問題につきましては、管区におきまして、相手方に改善等の——私どもはいわゆる所見表示と称しておりますが、所見表示をする。しかしながら、全国的な問題、中央本省等に関係する問題につきましては、中央の監察局におきまして、各本省をさらにその資料に基づいて調査した上で、結論を出す、こういうことになっておるのでございます。そういう意味におきまして、中央としましての農林省等に対しまする勧告というものは、今長官から御答弁のありましたように、現在われわれとしまして、相手方の意見、実情、こういうものも十分に取り入れまして、検討いたしておる次第でございます。

兒玉末男日本社会党

○兒玉委員 私が質問しているのは、この九州監察局の調査が終了して、本省の管理庁の方にその結果が報告されたのはいつかという点を聞いておるのであります。

原田正総理府事務官(行政管理庁行政監察局長)

○原田政府委員 実はその御質問につきまして、先刻承知いたしましたので、その資料を手元に持っておらないのでございますが、さっそく調査いたしまして、御報告申し上げたい、かように考えます。

兒玉末男日本社会党

○兒玉委員 今そういう答弁では、私はなかなか納得できないわけでありますけれども、少なくともこれはいま少し調査してもらいたい。というのは、二月の下旬までにすでに内容を集約して、そうして印刷ができるということを、私はおたくのほかの人から聞いておるわけです。そういうすでに印刷に回して勧告書ができるということを辺事しておきながら、それがずるずるべったりになって、今までまだ農林省等の関係省庁の調査が済んでいないということは、どうしても私たちは合点がいかないわけであります。というのは、二月下旬にできると言って、しかも印刷に回してある勧告書が、それから一カ月たった今日になっても、農林省等の調整をしなければできないということは、これは何としても、しろうとが考えてもわかることじゃないかと思うのですが、なぜそういうふうな手違いになったのか。少なくとも勧告書というものを印刷に回す過程において、当然これは監察局等においても十分考慮した上で印刷に出すというのが、私は常識じゃないかと考えるわけでありますけれども、この勧告書の与える影響というものが非常に大きいために、農林省あたりから相当圧力がかかって、こういう結果になっているのじゃないかという疑いを持たざるを得ないわけであります。少なくとも行政管理庁の立場から、長官が先ほど答弁されましたように、いかに各省からの意見がありましても、勧告書の内容を変えることはあり得ないんだということを明確に答弁されておるわけでありますが、そういう点等から考えますならば、二月末日までにこの勧告書の印刷ができ上がると言ったここと、今局長の御答弁は、矛盾ずる点があるように見受けるのでありますが、その辺のいきさつはどうなっておるのか、お伺いしたいと思います。

原田正総理府事務官(行政管理庁行政監察局長)

○原田政府委員 私どもの方の係が、二月末日ごろまでに印刷ができ上がるだろうというふうなお答えをしたというのでありますが、勧告と申しますのは、私どもが監察をした事実を監察結果報告書として一応取りまとめて、そうしてそういうふうな報告書の結果に基づいて、別個に勧告書を作りまして、そして相手方に勧告をやるのでございます。私どもが印刷の準備をいたしておりますのは、今申し上げました監察結果の報告書でございます。報告書の内容は、場合によりまして、最終的な勧告についての内容の打ち合わせあるいは検討というものによって、多少の変更を生ずる場合がありましても、一応印刷の手続をいたしておりまして、そしてその十分な検討の結果、別個の勧告というものを出すのでございまして、これについては、ただいま長官から御答弁のありましたように、勧告書の案はできておるのでございます。これは、印刷しました結果報告書とは別のものでございます。

兒玉末男日本社会党

○兒玉委員 では局長にお伺いしますが、九州管区が出されて、おそらくその報告書に基づいて、その報告書が大体勧告のほとんどの骨子になるのじゃないかということが考えられるわけでありますが、その報告書は提出できるのかどうか、もしそれができましたならば、一つ早急に提出を願いたいと存じますが、いかがでございますか。

原田正総理府事務官(行政管理庁行政監察局長)

○原田政府委員 九州管区から出ておりまする報告書は、中央の行政監察局に対する報告書でございます。私どもといたしましては、そういう内部的な報告書に基づきまして、今申し上げました通り、各本省等につきまして十分な調査をして、その結果として、行政監察局としての結論を出す、こういうことでございますので、各管区の報告書は一般に外部に出すという性質のものではなく、中央に対する報告書という格好になっております。従いまして、管区の意見としてはこういうふうな意見であっても、中央としてはそれをとらない、そういうふうな場合も相当多いのでございます。従いまして、九州管区の報告書をそのまま一般に公表するということは、差し控えておるような次第であります。

兒玉末男日本社会党

○兒玉委員 その資料が提出できない、そういうことであればいたし方ないと思いますが、しかし、そういう重要な事項が一般の新聞に報道されること自体に——今局長が言っておることの、そういう内部的な問題は公表できないと言いながら、現実に二月十五日のある新聞に、監察局がまとめた大綱というものが発表されておるわけであります。こういう点等から考えますならば、その内容は特に機密を保持する性格のものであるにかかわらず、これが新聞に出されたということについては、局長は一体どういうふうな見解をお持ちか、お伺いしたいと思います。

原田正総理府事務官(行政管理庁行政監察局長)

○原田政府委員 ただいまお話しの、九州管区におきまして食肉行政監察の結果について発表したというふうなお話を、実は私存じていないわけであります。おそらくは九州管区としましては、正式にそういう発表をいたしたのではないのではないか。新聞等に載りましたものがどういう性格のものでありますか存じませんが、おそらく正式の発表ではないのではないか、かように考えております。その点につきましては、九州管区につきましてさらに詳細に調べまして、お答えをいたしたい、かように考えます。

兒玉末男日本社会党

○兒玉委員 これは、新聞が監察局発表というような書き方をしてはおりませんが、かなりその内容が具体的に出ておりますので、おそらくこれは記事のすっぱ抜きか何かわかりませんけれども、やはり監察局から管理庁に報告する前の過程に出された記事だと思っております。現にここにちゃんと新聞を持っておりますが、そういう点等から考えますならば、私としては、予算委員会なり分科会等において——特にこれは消費者あるいは生産農民にとってはきわめて重大な問題でございまして、しかも、いつまでもこれがほおったらかしにされていい性格のものではないと思うわけでございます。河野農林大臣もいろいろな場所におきまして、適当な構想等を発表しておるようでありますけれども、これは単なる構想やら発表に終わる筋合いでもないし、また、行政管理庁が下部機関に対してせっかくそのような貴重な調査を命じて、しかも調査の時期というのは、すでに昨年の六月か七月ごろ、こういうかなり長期の期間的余裕があるにかかわらず、いまだに勧告書が出されないというところに、私は、非常に不可解な点があるわけであります。もちろん、流通機構等に対する改革というものは相当の困難が伴うことは、私たちも十分予想されたところでありますけれども、こういうふうな流通機構の問題は、今日全国民が重大な関心を持っておる課題でございます。そういう点等から考えますならば、この調査結果の報告書に対する勧告書を早急に完成して、適切な措置をとるべきではないかと思うのでありますが、それではこの監察局の勧告書ができ上がるのは、内容がまとまるのは、一体いつごろなのか、その辺について局長の見解を承りたいと存じます。

原田正総理府事務官(行政管理庁行政監察局長)

○原田政府委員 政府委員食肉行政の監察の結果、これは非常に重要なものでございますので、私どもとしましては、非常に慎重な態度をもって検討いたしたいと思っておるような次第であります。これがいつごろ出し得るか、こういうことは、事が重要でありますがために、今のようにいろいろ検討を要する問題が多くできている、そういう関係上延びております。われわれとしましては、できる限りすみやかに出したいと存じておりますが、その事務的な検討の面、あるいは場合によりましては相手方の省庁の方針というものとの調整の問題とか、いろいろな問題がありますが、極力急ぎまして、なるべくすみやかに結論を得たい、かように考えております。

兒玉末男日本社会党

○兒玉委員 長官にお伺いしたいのですが、今の局長のお話では、いつになるか、はっきりいってわからないというような答弁に聞き取れるわけでありますが、事はさほどのんびり考えている問題ではないと思うわけです。特に河野農林大臣は、農相の立場から、いろいろな構想を次々に発表しているわけでありますが、まさかこれが参議院選挙目当てのそういうでたらめな構想であるようにも私たちは受け取るわけにもいかないし、また、特に生産農民等は非常に重大な関心を持っておるわけでありますし、非常に緊急性を要する問題であろうかと思うわけであります。しかも、長官が御答弁になりました通り、行政管理庁としては、その勧告の内容等については、調査の結果によって独自の立場から勧告できるということを明らかに言われておるわけでありまして、関係省とのそういう問題点については一応の参考事項として聞く程度においてでも、この勧告書の作成はさほど困難を伴う問題ではないのじゃないか、こういうふうに感ずるわけでありますし、しかも、流通機構の改革の根本的な問題というものは、ほとんど意見としては出尽くしておるのじゃないか、こういうふうに感ずるわけでありますが、長官として、最高の責任者として、行政管理庁の独自の立場からこれの積極的な推進を私は要望しまして、長官の見解を最後に一つお聞きして、私の質問を終わりたいと思います。

川島正次郎自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官

○川島国務大臣 事務的の調査並びに折衝を急いでおることは、今局長から御答弁申し上げた通りであります。なるべく結論を急ぎまして、適切なる勧告案を作りたい、かように考えて、御趣旨に沿うように努力してみます。

石山權作日本社会党

○石山委員 先ごろ、行管庁で三十七年度上四半期の運用方針をきめられたわけですが、その項目としては、行政の民主化、二が行政の簡素化、合理化、三が国費の効果的な使用、私は、目新しいのは、国費の効果的使用という問題だと思うのです。この国費の効果的使用ということになりますと、これは非常に判断がむずかしいと思います。それで、この解釈の仕方でいきますと、会計監査との競合点も出てくる向きもあるのではないか、こういうふうに思っておりますが、実際国民が行政管理庁にやってもらいたいのは、そこにあるだろうと思うのです。国費を効率的に使ってもらいたい、だから、お役所の機構を簡素にしてもらいたいというのも、そこら辺からおそらく出発していっているのでしょう。すべては、基本は国費を効果的に使っていただきたいというところから出発していっているわけだろうと思うのですが、今回特に第一・四半期、四、五、六と掲げたのは、四、五、六だけで、あとは国費の効果的使用という問題に対しては打ち切るのかということです。それは、行政管理庁として、新しい項目としてずっと永続されていくという考え方なんでしょうか。それとも、第一・四半期というふうに限ってこれを特に出したのか、この点を一つ……。

川島正次郎自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官

○川島国務大臣 予算が効果的に使われているかどうかということの監察は、一応大蔵省でやるということになっておるのですが、現実にはやっておりません。当然行政管理庁としてもやるべき仕事でありますので、今回私が新たに取り上げまして、やることにきめたのであります。一応第一・四半期でやりまして、その結果を見て、さらに監察の内容、方法等を考究して、効果あるような監察をこれからやりたい、こう思っておりまして、石山さんも言われた通り、初めての試みでありますが、必要なことでありますから、ぜひこれは引き続いてやりたい、こう考えております。

石山權作日本社会党

○石山委員 それから三十七年度の監察業務の中身を探っていきますと、国民各層の意見を聴取するという項目が出てきております。最近、臨時行政調査会が一生懸命やっていられるようですが、これも最近、何か国民各層と申しますか、総評とか婦人会とか全労とかにそれぞれ委託して意見を聴取する。これはなるべくダブらないようにやるだろうと思うのですが、結果的にそんなふうにダブるような格好になるのではないか。ここにはちゃんと今度七人委員会に行管庁は協力するという名目があるから、ダブってもあるいはいいのかもしれぬけれども、何かそんなのはどっちかにやらした方がいいのではないかという気がするものですから……。どういう意図でこういうふうになっておるのでしょうか。

川島正次郎自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官

○川島国務大臣 調査会の方は行政機構の問題を扱う。監察の方は主として行政運営の面を監察するのであります。運営の欠陥があれば機構の変革、こうなるのでありますが、第一義的には行政運営の監察でありまして、そういう意味で、調査会と私どもがやっておる仕事とは、おのずから区別があるのであります。なるべく広く民衆の声も聞いて、一つ監察の結果を効果あるようにしたい、こういう考えで出発してそういう構想を出したわけであります。

石山權作日本社会党

○石山委員 民衆の声を聞くということ、民衆の場合には、系統だった問題を提案なさる方も相当いるだろうと思いますけれども、おおむねはここが不自由だというふうな言い方だろうと思う。これは前からやって大へん成績を上げておられる苦情処理の問題ともからんでくるだろうと思いますが、これはやはりこれとして、私はここが本質的な問題だと思っておりません。行管が苦情処理にうき身をやつすということはいかぬと思っておるのです。しかし、ここが本質ではないと思っているのだけれども、今の日本の政治機構からすれば、国民の各層の人々の行政に対する不服というものは、行管でめんどうを見て上げるしかないと思うのですが、ここに力を入れて、行管の機構全般の問題に対する能率というものを見落としてはならないと思う。ここに力を注ぐということは危険だということをこの前も申し上げたのですが、地方へ回りますと、地方の局ではかなりこれに力を入れているようです。いいことですけれども、これが本質でないということを、私はこの際も一応言っておきたいと思うのです。  国費を効果的に使うという意味で、一つ聞きたい点がございますが、内閣の総理府から来ておられるでしょうか。−私どもに無料で配られております「フォト」というのは、私どもいわゆる国費をもって発刊されている雑誌だと思うのですが、違いますか。

三枝三郎総理府事務官(内閣総理大臣官房広報室長)

○三枝説明員 お答え申し上げます。  御質問の通りございます。国費をもって発刊しております。

石山權作日本社会党

○石山委員 政府が発刊される書籍あるいは雑誌類には「政府の窓」というのもございますね。ああいうのは、政府が大きな腹がまえでもってPRをするとすれば、飾らない現実を報告するということも一つだと思います。もう一つは、政府の持っている考え方を国民各層にお知らせをしたい、こういうものだと思うのですね。政府に大きな寛容度があれば、現実をそのまま伝えるという一つの手、もう一つは、政府の持っている考え方を国民各層へ知っていただきたいということ、この二つと違いますか。

三枝三郎総理府事務官(内閣総理大臣官房広報室長)

○三枝説明員 お答えします。  ちょっと先ほどの問題に戻りますが、「フォト」の場合は、一部こちらが国費をもって買い上げているという意味で、国費という言葉を使いました。  それから、今御指摘の点でありますが、私ども政府の広報活動を推進する場合に、基本的な方針として、お説の通り、政府の施策を率直に国民にお知らせするというところに置いております。しかし、その活動を具体的に進める場合、たとえば出版活動あるいは放送活動、そういった場合に、必要に応じてはその施策に関する意見とかあるいは批判というものを取り入れまして、その施策に関する問題点を明らかにする場合があるのであります。そういう意味で、政府の考えている施策のみをある出版物に全部盛り込んでいくという工合にはならないのでございます。

石山權作日本社会党

○石山委員 私、いつか、この席であったかどうかわかりませんけれども、政府の関係する刊行物が、特定の政治評論家に壟断されているきらいがあるというふうに申し上げていたと思いますが、「政府の窓」及び「フォト」等見ますると、その感が非常に深いのでございます。あなたのおっしゃることによりますと、必ずしも政府の持っている考え方を普及するという目的だけではないのだ、批判も承るのだ——雑誌編集としては当然でしょう。批判も承るというのですが、その批判の承り方が特定のグループ、特定のものを考える方々で、やはり国費を投じた刊行物にいつも同じような顔ぶれが載ってくるということは、私たちとしては納得ができないわけなのです。そういう編集の指示のようなものは、政府としてはお金を出しっぱなしにして、この雑誌の出ているのは、時事画報社あるいは時事通信社という名前のようですが、ここに全部おまかせをしているということになるのでしょうか。

三枝三郎総理府事務官(内閣総理大臣官房広報室長)

○三枝説明員 お答えします。  この「フォト」の一番うしろにも明記しておりますように、総理府編集となっております。それから発行所としては社団法人の時事画報社、発売所は時事通信社、そういうことになっております。ただいま御質問の、特定の者だけの意見あるいは批判をのみ取り入れておる、そうして施策そのものを明らかにするということでないかどうかということでございますが、私どもとしましては、その施策に関する問題点を明らかにして、国民がその施策そのものをよく理解する、施策の内容を把握するということのために、その施策についていろいろ有力な意見、批判というものがありますから、それをなるべく広く取り入れるようにして、施策を明らかにするということで進めております。

石山權作日本社会党

○石山委員 たとえば軍事問題、再軍備を強化するというふうな立場になりますと、賛成の方だけを出しております。反対の側の人は一人も出たことがない、それはどういうわけなんでしょう。たとえば批判というものを許される場合ならば、そういうふうにならなければいかぬと思う。今度の再軍備の費用というものは妥当なものであるというふうな賛成の方、それは対談の形式で出しております。それじゃあなたの言われることをそのまま採用するとするならば、反対側の人も出すことによって事態の究明が明らかになるはずなのです。賛成側だけやったら、くさいものにふたをする、痛いところは突つかないということになるでしょう。事態の究明には賛成者だけでは役に立たぬわけです。反対者は出ておりませんよ。私は政府の刊行物はなるべく詳細に見ているのですが、一ぺんもそういう立場の人は登場しておりません。今回私が川島長官が来ている前で特にこの問題を取り上げたいということは、四月一日号の「フォト」に、「社会の進運と行政整理」という問題で、有明な人が書いているわけです。これはお話じゃないんだ。文章なんだ。文章だから、私はかなりに問題を提起していると見ております。その提起の仕方が。今まで川島さんがおっしゃっていることとは、全然と言ってもいいほど反対の表明をしておる。その点で、私は総理府のやり方は実にりっぱだったと思うのです。だけれども、私は、この行政整理だけは政府の反対者を出しているところに、奇妙な感に打たれるわけです。たとえば川島長官は、首を切らないけれども、配置転換はあり得るかもしらぬというふうな微妙な答弁をしておる。しかし、この筆者によれば、配置転換などは今ごろあり得ないと言っているのだ。文章を読んでみましょう。「昔はいわゆる配置転換ということによって、それをなしとげることが出来たけれども、今日は特別な知識とか経験とか、あるいは特別な才能がなければ仕事は出来ないような、専門的にせまく深いことを要求する時代になった。」というふうに限定している。配置転換は不可能だと言っているのです。それから川島長官の言明によれば、首を切らないと言っている。しかし、この文章によれば、「元来行政機構に関する問題は平凡なことであって、だれがやっても大抵似たような結論が出る。」「行政整理を行って人員を減らすということに決まっている。」と言っておる。今度の七人委員会というものは、完全に政府の半分は行政整理をやって首を切らせるということを盛んに宣伝しているのじゃないですか。ですから、せんだって、佐藤発言に対して、私らが少しく問題を提起して反省を願った。この問題に対して、彼はどう言っているか。「今度国会で空騒ぎをしている「人員整理問題」」なんて、まことにあほうのきわみであると言っている。ですから、われわれが真剣に川島長官と一緒にやりとりをしているのが、総理府編集の雑誌によって明らかに否定をされているのじゃありませんか。非常に中立的で、寛容でよろしいのですけれども、当面問題が起きていることに対して、こういうふうな問題を提起する批評家、これは毎度出てくる批評家なんです。今までは全部政府に賛成をしていたこの批評家は、今度この行革に対してだけ川島長官と全然反対なことを言っている。政府の国会における答弁と反対なことを言っている。国会の質疑応答はあほうなようなことを言っている。次に、私は残念に思うのは、官吏のことを非常に批判をしているのですが、その官吏に対する批判も、この人は毒舌家で有名ですが、実にひどいことを言っているのです。官吏は、「あまり能率を上げたり、あるいは同僚をぬきん出て仕事をさっさと運ぶということは、いわば仲間に対する不道徳行為になる。」と言っている。これは文章ですよ。もしほんとうにやるとすれば、「官僚機構そのものにヒビが入ったり、いろんな矛盾が生じてくる。」だから、官吏はなまけ者にならなければならぬと限定している。次に、言葉を続けてこう言っている。「今日の行政の能率は、官僚外の一日行程が十里(四十キロ)平均であるなら、その十分の一ならかなりいい方で、あるいは、もっと低いものではないかと思う。」こういうふうに言っておる。これによると、十分の一という。それであったら、私はここで川島長官にお聞きしたい。何で今回のように二万幾千もふやすのですか。こんなに悪い官吏であるならば、こんな非能率なものであるならば、何で今さら——僕ら口をすっぱくして言っておる。七人委員会が出発した暁においては、局その他は設置してはいけないというふうな極言をして言ったにもかかわらず、おやりになった。しかも、今まで政府に味方をしていると信じていた政治評論家から、このような極言のような言葉で問題が全部ひっくり返されている。この場合、私は川島長官に対して、いいとか悪いとか言っているのではない。われわれが国会の中で真剣に質疑応答をしてやっている問題に対して、実に痛烈な批判を加えている論者がいるということ、これはいていいですよ。論者がいるということなんだ。その論者が、国費によって総理府の編集にかかわる雑誌に、問題が今まだちょっと進んでいる先に、もうすでに行革というものは首切りに通ずるものだ、そうでなければならぬ、配置転換などは昔の話であって、今の場合にはあり得ないではないか、こういうふうに言っておる。室長、あなたはこの文章をお読みになったですか。(三枝説明員「委員長」と呼ぶ)まだ私質問している。そんな不作法だからだめですよ。あなた、われわれをなめてかかっているからでしょう。私は政府の書類と申しませんよ。国費を効果的に使わなければならない書類でございます。それに関して、政府側も納得し、われわれも納得していたことに対して、全然反対なことを書く人、こういう人を選んだ意図は、一体どこにあるでございましょう。

三枝三郎総理府事務官(内閣総理大臣官房広報室長)

○三枝説明員 お答えいたします。  先ほども申し上げましたが、私どもの広報活動を実際にやる場合には、政府の施策だけを、たとえば賛成者のみの意見を全部記事にして出す場合も考えられます。しかし、問題によりましては、全然反対の意見が民間にある場合、これを取り上げることによって、施策そのものの問題点、あるいはそのあとに出す政府の施策そのものを浮き彫りにさせるという場合もあろうかと思います。むしろ、今いろいろな出版物の場合を申し上げますが、出版物が民間に出ている場合、私どもとしましては、せっかく国費を使いまして出す以上は、国民の方に読んでもらわなければならない。出しても、それはおもしろくない、政府の一方的な言い分だから、これはもうきまり切っているというようなことを言って、せっかくお送りしても、これをたなに上げておくということでは、広報の効果が十分に上がらないと思います。本件の場合、小汀さんは、行政整理についていろいろ本なども出しておりますし、関心を持っておられる。特に個人の方に書いてもらう場合は、ここにもありますように、署名入りで、しかも原文のまま、その個人の方の責任を持った記事であるということをはっきりさせて出しております。従来にもやはり載せた場合がありますが、ある施策の政府側の意見を出す前に、全然反対のものを出しまして、そして、そのあとで施策そのものを出していくという場合があります。また、放送の場合などは、特に対談とかなんとかの場合に、民間の有力な反対意見その他を全部計算に入れて問題を出していくタレントを選んでいった方が、いろいろな効果測定その他をやりました場合に、はるかに効果的になっております。そういう観点で、今回の場合、署名入りで原文のまま、特にこれは問題が大きいのでございますが、こういう有力な意見もあるということをまず出しておいて、そのあとで次第に政府の施策も明らかにしていく、そういう観点で取り上げたのでございます。

石山權作日本社会党

○石山委員 そうすると、これは今の政府の持っている行政改革に対する思想、川島長官の持っているものの考え方で、こういう批判もあることを是認しているわけですか。

三枝三郎総理府事務官(内閣総理大臣官房広報室長)

○三枝説明員 現在、この行政整理の問題につきまして、民間にいろいろな意見がございますが、その一つの有力な意見として、こういうような意見があるという事実をそのままお知らせしたのでございます。

石山權作日本社会党

○石山委員 そうすれば、この点に関してあなたは賛成も不賛成も全然お考えにならないで、特定の人をお選びになったということですか。

三枝三郎総理府事務官(内閣総理大臣官房広報室長)

○三枝説明員 私どもが取り上げましたのは、政府の広報活動の効果を上げるために、換言しますと、この記事自体が国民の皆さんに読まれて、問題点が明らかになり、関心が十分に行きわたったその上で、次に政府の施策を出していく、そういう効果の点で、事実そのものをあげた、そういうことになっております。

石山權作日本社会党

○石山委員 そうすると、小汀さんの言われる官僚とあなたは違うのだな。非常に有能な官僚ということだ。そういうことを意図してやらしているとすれば、無能ではないね。有能だ。だけれども、私は残念ですよ。不敏にして、今まで「フォト」を見ても、政府に対して反対の意見をずっと書かしたという例をあげてごらんなさい。何ぼあったか、そうしてどんな事項でしたか。

三枝三郎総理府事務官(内閣総理大臣官房広報室長)

○三枝説明員 お答えします。  たとえば小汀さんにつきましては、釜ケ崎の事件が起きましたときに、あれにつきまして、やはり署名入りで記事を書いていただいたことがあります。   〔草野委員長代理退席、委員長着席〕 そのときに、警察当局と反対の意見を取り上げたことがありまして、そのあとで警察庁長官がまた書いておりまして、問題をはっきりさせております。私どもはこれを出しっぱなしでありませんので、あるいは世論調査、あるいはそのほかの手段をもって、どの程度国民の間に政府の施策が浸透しているか、その効果測定を絶えずやっております。そういうこちらの出しているものが、どういう工合に浸透しているかという観測を絶えずしながら、編集をしておりまして、ただ一方的に強制的に戦前のように出すのならば、これはそれでまた一つの行き方ですが、民主的な現在におきましてはあらゆるものを出す、そういうことであります。

石山權作日本社会党

○石山委員 たまたま、私は名前を出さないけれども、あなた出しているわけなんだが、このグループだけに書かせれば民主的なのか。「政府の窓」を見てごらんなさいよ。対談者にどういう人が出てきている。政府の施策に対して——民主的というならば、政府のああいう対談問題に、もっと反対側の新しい人を出さなければならぬでしょう。出したことがありますか。あなたうそを言っているのですよ。うそを言ったってだめなんだ、私は知っているのだから。あなた民主的だとかなんとか言ったって、たまたまうまい言葉を使うのだけれども、それはだめですよ。もっとも、こんなことをあなたに言う必要はない。私は総理府長官に言えばいいことなんだけれども、きょう来ておらぬし、あなたがたまたま責任者だから、おそらく人選なんかの下原稿をあなた作るでしょう。だから、それを言っているのですが、私らに言わせれば、たまたまこういう反対意向を出しているということは、行革が行なわれるけれども、行革の姿はこんな姿にしてしまうのだよということを、暗示を与えようとして努力しているように見えるのです。そうでなければ、自民党の派閥の関係で、一部を攻撃してやろう、こういう意図があるのかもしれません。それではわれわれの側の文章をあなたはこの次に確約しますか。われわれがいわゆる首を切らせないで行政改革を行なってみせるのだと強い意欲に燃えている人々に、あなた執筆させるか。そういう意欲を持っているか。再軍備の問題に対して、原子爆弾の問題に対して、政府の施策に対して、河野農相に対して反対の意向を持っている人々に対して、これから執筆をさせるか。そういう意図があるならば、私は、このたびはこれはがまんしておあげする。そうでなくて、たまたまこれだけがそんな格好になったというならば、まことにその意図暗いものがある。あなたの考え方は、能吏かもしらぬけれども、民主的ではないということになります。特定の人に使嗾されてやっているということになる。あなたは書籍を編集するには似合わしからぬ、片寄った古い型の人だと言わざるを得ない。

三枝三郎総理府事務官(内閣総理大臣官房広報室長)

○三枝説明員 お答えします。  私どもは、絶えず問題の所在を明らかにするために、それに関連するいろいろな意見、批判をできるだけ広く取り上げようとしております。具体的な問題につきましては、いろいろ編集会議をやりまして現在やっております。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 関連。民主的に編集されるというならば、これは編集会議か何か作ってやっておられるのですか。

三枝三郎総理府事務官(内閣総理大臣官房広報室長)

○三枝説明員 お答えします。  大体毎月一回ないし二回各省の広報担当官の会議がありまして。その席上、各省から要望する広報のテーマが出ます。それをいろいろ検討しまして、あるものは出版用、あるものは放送用という工合に分けまして整理をして、それから今度個々のテーマについて、それぞれの媒体をきめた場合に、また編集会議その他をいたします。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 今の問題になっております、行管の指摘しておるこの項に対して、編集会議としては、今はこういう記事を出すが、この次にはこういう記事を出して、そしてこういうようなPRをしていくのだという、一つの構想の上に出されたと思うのですが、その編集会議の経緯を話してもらいたいと思う。

三枝三郎総理府事務官(内閣総理大臣官房広報室長)

○三枝説明員 お答えします。  ただいま問題になっております行政整理につきましては、「フォト」をごらんになりますとおわかりになると思いますが、大体写真を通じて施策を国民にわかりやすくお伝えするということになっておりますが、論壇という項目があります。論壇につきましては、大体いろいろな有力な、主として民間の意見を、署名入りで原文のまま載せるという方針でやっておりますが、今回の場合は、行政整理について論壇を一つ埋める、それについてまた論壇で載せる場合もあろうかと思いますが、別のところで政府側の施策そのものに対する対策をあげる、そういうようなことを考えております。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 私のお聞きしておるのは、今度の行管の問題に対して、強い反対の意見を掲載されておるわけです。従って、この広報活動の趣旨、目的というものは、あなたの方から先ほど説明なさったのですが、この目的を達成するために出されたということなんですけれども、今石山委員から指摘しておるのは、片手落ちになっておるのではないかという点を指摘しておるのです。そういうことからいって、これが最も民主的で、公平にこういう記事を出して国民に徹底をするということになれば、今度はこういうような記事が出たけれども、次には相当名の売れておる方で賛成をしておる人の原稿を掲載するというようなことを、編集会議で一つの構想の上に立ってなされたのかどうかということをお聞きしておるのです。

三枝三郎総理府事務官(内閣総理大臣官房広報室長)

○三枝説明員 本件につきましては、目下検討中でございます。ただ、何度も申し上げましたが、できるだけ関心持って読んでもらうという目的、あるいは例が違いますが、特に放送の場合などは、スイッチを切られてしまうとそれきりなものですから、一応興味と申しますか、おもしろおかしく企画をする場合もあります。そういうことで、全体としては行政整理の問題は取り上げなければならないということで考えておりますが、目下検討中でございます。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 関連でありますので、私は深くは追及いたしませんけれども、ただいまの関心を持って見てもらおうとするその意図があれば、これは川島長官の考え方を相当強くたたいておるわけです。そうなりますと、これに対して川島長官はどういうような考え方をこの雑誌に掲載されるかということが、一番大きな関心になろうと思うのです。そうしますと、この次には、当然川島長官の意見を掲載されることが一番効果的であり、そうして国民が関心を持って読むだろうと思うのですが、こういう点どう考えられますか。

三枝三郎総理府事務官(内閣総理大臣官房広報室長)

○三枝説明員 ただいまその点につきましては検討中でございますが、行政管理庁の担当官とも打ち合せまして、だんだん進めていこうと思っております。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 検討中ということは、結局答弁を上手にのがれられるわけなんですが、私は先ほどから申し上げるように、ほんとうにこの公報活動を通じてあなたの言われるような目的を達成しようとすれば、編集会議において問題を取り上げたときには、今度はこういう意見を出すのだ、その次には反対の意見を出すのだ、賛成の意見を出すのだ、こういうようなことからしぼっていって、そうして今問題になっておる問題に対して一つの結論じみたものを公報活動の上において徹底されるべきが、やはり目的を達成する一つの方法であろうと思うのです。そういうことから考えてみますと、当然記事を出されるときに、次にはどういう意見を取り上げるかということを考えておらなければ、今石山委員から指摘されるように、派閥のために出したのか、それともただいまの行管の考えておることを頭から徹底的にたたくために出したのか、こういうようなことがわれわれとしては考えられるわけなんです。こういうことからいきまして、私は、次の公報活動としては、この問題については当然川島長官の抱負を十分に載せてもらうことが国民としても大きな関心を持って読むことであり、そしてなお、今出されておる記事に反駁するところの人の記事を採用することが、国民としても非常に関心を持って読むものであろうと思うのです。こういう点について要望を申し上げて、私は関連質問でありますから終わります。

石山權作日本社会党

○石山委員 私は、このこと自体悪いと言っているのじゃないのです。このこと自体を前例にして、逆に言えば、反対派に大いに書かせるということです。社会党系にこの紙面を開放しなさいよ。今までは自民党系だけに書かしておられた。そこに私は問題があると言うのですよ。自民党系だけに書かして、おおむね政府に賛成の意向を反映させてきた。あなたは私をごまかしてもだめだ。私は系統立てて見ているんだ。のがして見ているんじゃない。毎号見ているんだ。そうした場合においては特に今回だけものすごい反駁文を載せたということは私に言わせれば、いいことなんだ。いいことだから、これをしおにして、われわれ側に言わせればわが党、それでいけなければ進歩的学者といってもよろしい、最も常識に富んだ新しい人に、これを機会にこの紙面を開放しなさい。反対論を大いに活用しなさい。これを力説したいために、私は言っているのだ。そうでないと、行管が言っているように国費を効果的に使うことにならないじゃありませんか。一党一グループに壟断されるような雑誌の編集になるじゃありませんか。今まではそうだったんですよ。あなたはそういうようなことを言ったってだめ、実情はそうなんだから。だから、前のことはそれでよろしい。今度は、こういうふうにまっ向から反対する論者を出してみたんだから、どうでございましょう、農業機構問題についてだいぶ世の中はやかましい、河野農政に対する批判論をわれわれ側に書かしてくれませんか。池田内閣の経済面が非常にまずくなってきております。その原因は一体どこにあるかということをわれわれ側に書かしてくれませんか。たまにはちょっぴり藤山さんをほめたような書き方をしてもよろしいが、それは賛成側の立場として……。いずれにしても、物価問題、農政問題等は緊急の問題でございます。こういうものをわれわれ側にこの紙面を開放してくれませんか。私はこれを機会にそうしてもらいたい。これは、私はあなたに意見を聞くつもりはありません。もっと上のクラスの方々から御考慮を——ここには川島長官もおいでになるし、ほかにそれぞれ二人の長官もおいでになるから、それでよろしいと思います。これを考慮をしてもらいたい。そうして、私先ほど何べんも言いました、いわゆる政府機関、政府のお金を投資された政府のものでございますから、たくさんの人に発言の機会を与えてもらうように、政府としても考えていただきたいと思います。  この問題は一応おきまして、一つだけ、これは長官にお聞き申し上げたい点がございます。国費を効果的に使う問題について、公団、公社、それから国策会社、これから自由化に伴って、いろいろと鉱山の場合なんか海外投資を行なうような特殊会社を作るようになっておりますが、こういうものに対しての行管の目の向け方です。これは川島長官の在籍中非常に残念でしたが。東北開発株式会社でごらんのように汚職問題が起きたわけです。これはやはり行管の監察と指導の任務にちょっと欠けたところがあったと思うのです。なぜかと申しますと、国策会社は特殊なものでありまして、非常に運営がめんどうでございます。そこで、ここには藤山さんもおいでになって、せんだっても少しくお話し合いをしたわけでございますが、やはり行管としても、公社、公団、国策会社に対する監察及び行政指導について、ある系統立ったものをば立てられる必要があるのではないか。承りますと、公団、公社のような場合は、それぞれのお役所の高級官僚なんかの移籍の場所になっている。十年選手の移籍の場所かどうか知りませんが、本省とはひもつきである。その経済的な問題あるいは国費の効率的使用という問題になりますと、それともおおよそ離れたような格好で運営されているようにも聞いているわけなんです。それでは国の目をのがれるために公社、公団を作ったということになるのでございまして、われわれは最も能率的な民間の創意工夫をそこに反映させようと思っていたら、いつのまにか高級官僚のいこいの場所になってしまった。官僚をしていれば五万円か六万円どまりであるが、総裁、副総裁、理事長になれば十五万円も取る、いいところだというふうな工合になっては困るわけなんです。官僚の古手は公社、公団には不要なのでございまして、おおむね民間のいわゆる俊英の人々をそこへ集めて運営するというのが、最初の出だしだったというふうにわれわれは考えております。それにしましても、行管の公社、公団、国策会社に対する指導、監察を、長官は今どういうふうにお考えになっていられるかをこの際一つお聞きし、また、将来どういうふうにしたいかということをお聞きしたいと思います。

川島正次郎自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官

○川島国務大臣 公社、公団、事業団、政府資金を投入しておる国策会社等は、行管としては調査の対象に入れております。勧告は、直接当該の公社、公団等に指示して、監督官庁を通じて勧告する、こういう方針をとっておるわけであります。現にそういう調査をいたしております。たとえば電気事業に関する調査をして、やや完了に近いのでありますが、その一環であります公社、公団、事業団等に対する役人の天下りに御反対のようでありますが、それはこの委員会においてもしばしば出ております。ただ、実際問題として、適任者を得ることがむずかしい。民間の事業家で有能な人は、なかなか公社、公団等には行きたがらない。一番困るのが政府と国会の監督でありまして、そういう監督を受けない自由な立場で活動したいという人が多いのでありまして、しかも、収入はかえって減るのでありますからして、人を得ることがむずかしいのでありますが、元来、公社、公団等は、民間の知識を動員していい事業をやろうということに趣旨があるのでありますからして、今後とも人選等については、内閣としては当然注意すべきことだと私考えております。幸い、そういうことに関係の深い経済企画庁長官も来ておりますから、適当の機会に相談をして、内閣としてそういうようにきめたい、こう考えております。

石山權作日本社会党

○石山委員 ついでというわけでもございませんが、せんだってでこの質疑を打ち切ったつもりでおりましたが、私経済企画庁長官にいろいろ注文も申し上げて、大体色よい返事をいただいたというふうに思っていたわけですが、そのあと、どうもまたあなたと縁があると見えて、質疑続行になるような問題が起きているわけでございます。というのは、水資源局長の問題でございますが、水資源局が設置されるやいなやという問題は、まだ未知数でございました。この段階でも未知数で、長官の答弁次第だと思いますが、四月一日付で、新聞の名前は差しさわりがないと思いますので、言いますけれども、東京新聞、産経新聞等に出ておるのですが、水資源局長に崎谷と申しますか、大蔵省の方で、現大蔵省横浜税関長を起用することにきめた、こういうようなことが新聞に出ているものですから、いささか私どもとしては、どうも不用意千万ではないか、不用意千万はいいけれども、内閣委員会を侮辱するものではないか、国会議員を侮辱するものではないか、国会の審議権を侮辱している問題ではないか、こういうふうな意見になりまして、長官の御意見次第では考えるところがある、こういうふうなことになってしまったわけです。いろいろ事情はわかるような気がしますけれども、非常に不用意であるという点につきまして、長官にこの際答弁をしてもらわなければならぬ、こう思っておるわけです。

藤山愛一郎自由民主党経済企画庁長官

○藤山国務大臣 水資源局設置の御審議の最中に、いかなる意味におきましても、そういう記事が出ましたことについては、私としてはまことに申しわけないことだと思いますし、残念に思っておるのでございます。  御承知の通り、企画庁の人事は、今日各省の人々を出向の形で迎えるのが大部分でございまして、今日までの段階では、まだ企画庁プロパーの出身者というものの数も少のうございます。従って、そういう面につきまして、おのおの各省庁におかれまして、いろいろ企画庁がそういうような局を作り、あるいは今回は審議官を二人減らすことになっております。そういたしますと、どの省から出ておる審議官を減らすかということは、各省庁にとっては非常な大問題でございまして、従って、いろいろな意見が各省庁の方から出て参ります。また同時に、出てきて、いろいろお伺いすることは私どもいたしますけれども、そういう発表しないいろいろなことが出ますことは、また他の省からいろいろな反対論も出てくるわけでございまして、最終的にには絶対に秘密にして、これは最後に大臣の決裁、閣議の了解を得てやる以外に私は方法がないと思うのでございます。でありますから、その意味において、企画庁としては、人事に関しては厳正な態度をもって、各省の意見は聞きますけれども、しかし、それが漏れることは厳に企画庁自身が慎まなければ、企画庁自身も人事ができません。そういう意味において、私どもは、厳重な企画庁としての秘密を守ると申しますか、あるいは各省庁の御意見をいろいろ伺う上においても秘密を守っていくという立場を厳にとっていかなければならぬのでございます。でありますから、そういう意味において、企画庁自身の人事の運営においても、この点はまことに遺憾だと思います。ことに国会において御審議中の問題について出たことは遺憾でありまして、厳に企画庁内部において私が戒飾することは当然でございますし、その点はまことに相済まなかったことだと思っております。

中島茂喜自由民主党

○中島委員長 これにて三案に対する質疑はいずれも終了いたしました。     —————————————

中島茂喜自由民主党

○中島委員長 以上の三案に対して、それぞれ草野一郎平君外八名より、自由民主党、日本社会党、民主社会党の共同提案による修正案が提出されております。     —————————————

中島茂喜自由民主党

○中島委員長 この際、三修正案について、提出者よりその趣旨説明を求めます。草野一郎平君。

草野一郎平自由民主党

○草野委員 ただいま議題となりました、自民、社会、民社三党共同提案にかかる各修正案につきまして、提案者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。  案文はお手元に配付してありますので、朗読は省略させていただきます。  政府原案では、施行期日はいずれも四月一日でありまして、その日はすでに経過いたしておりますので、これを「公布の日から施行する。」ことに放めるのでありますが、定員に関する改正規定につきましては、四月一日から適用することを適当と認めまして、各修正案を提出した次第であります。よろしく御賛成をお願い申し上げます。     —————————————

中島茂喜自由民主党

○中島委員長 各修正案について御質疑ありませんか。——御質疑もないようでありますので、これより三原案及び三修正案を一括して討論に入ります。  別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決に入ります。  経済企画庁設置法の一部を改正する法律案について採決いたします。  まず、本案に対する修正案について採決いたします。  本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

中島茂喜自由民主党

○中島委員長 起立総員。よって、本修正案は可決いたしました。  次に、ただいまの修正部分を除いた原案について採決いたします。  これに賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

中島茂喜自由民主党

○中島委員長 起立総員。よって、修正部分を除いては原案の通り可決いたしました。  これにて経済企画庁設置法の一部を改正する法律案は修正議決すべきものと決しました。  次に、科学技術庁設置法の一部を改正する法律案について採決いたします。  まず、本案に対する修正案について採決いたします。  本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

中島茂喜自由民主党

○中島委員長 起立総員。よって、本修正案は可決いたしました。  次に、ただいまの修正部分を除いた原案について採決いたします。  これに賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

中島茂喜自由民主党

○中島委員長 起立総員。よって、修正部分を除いては原案の通り可決いたしました。  これにて科学技術庁設置法の一部を改正する法律案は修正議決すべきものと決しました。  次に、行政管理庁設置法等の一部を改正する法律案について採決いたします。  まず、本案に対する修正案について採決いたします。  本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

中島茂喜自由民主党

○中島委員長 起立総員。よって、本修正案は可決いたしました。  次に、ただいまの修正部分を除いた原案について採決いたします。  これに賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

中島茂喜自由民主党

○中島委員長 起立総員。よって、修正部分を除いては原案の通り可決いたしました。  これにて行政管理庁設置法等の一部を改正する法律案は修正議決すべきものと決しました。  なお、以上の三法案に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中島茂喜自由民主党

○中島委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。  次会は、明五日午前十時に理事会、十時半に委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後一時十二分散会

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