内閣委員会 第13号
- 発言数
- 84 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1962/03/06
会議録
○中島委員長 これより会議を開きます。 自治省設置法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑に入ります。 質疑の通告がありますので、これを許します。山内広君。
○山内委員 ただいま議題となっております自治省設置法の一部改正ですが、きょうは大臣もお見えにならぬそうですから、ちょっと事務的な点を若干お聞きしておきたいと思います。 この法律案の提案理由の中で、こういうことを政務次官は言われておるわけであります。「最近における国及び地方を通ずる長期経済計画に関連する地方行政の進展に伴い」、こういうことで、参与の二名の増員が提案されておるわけであります。この言葉通りとすれば、わからないわけではないのですけれども、この参与の二名というものと長期経済計画との結びつきの問題これはちょっと私理解しかねますので、具体的にどういうことをお考えになっておるのか、御説明をいただきたいと思います。
○柴田政府委員 自治省に設けられております参与と申しますのは、現在十名でございますが、省務に関連いたしまして自治大臣から意見を聞き、あるいは積極的に自治大臣に意見を申し述べる、こういう任務を持って置かれておるわけでございますが、御承知のように、最近地方行政の重要問題に、地域開発の問題がふえて参っております。それで、非常な情熱を持って地方団体が力を入れておるわけでございます。ところが、中央におきまするこういった地域経済問題、地域開発問題というものの取り扱いが、必ずしも明確じゃない。つまり、各省庁間にばらばらにまとめられておる。地方団体側では、何とか自治省がその取りまとめと申しますか、世話役になってもらいたい、こういう要望が非常にございます。事実また、地方開発を進めて参りますためには、行政の総合力の発揮、それの裏づけになる財政力の十分な活動というものが必要なんでございまして、地方団体間の財政の総合的なめんどうを見る、また、行政面におきましても、総合的な意味合いにおいていろいろ指導し、助言、勧告する任務を持っておる本省といたしましては、積極的にこの要望にこたえて必要な働きをして参らなければならぬ、かように存ずるのであります。何分、事は、地域経済開発と申しますのは非常に広範にわたるものでありますし、また、その内容は、経済的な専門知識も要るわけでございます。そこで、この際、そういった方面からの専門家を参与にお願いいたしまして、省務に関しましていろいろ御意見を承って、本省の任務達成に遺憾なきを期したい、こういうことから、参与を二名増員してそういった方面の専門家をお迎えいたしたい、かような気持で増員をはかろうとしているわけでございます。
○山内委員 考え方としてはそうだろうと私も想像はできるわけですが、それじゃ具体的にお聞きします。省務の重要事項について、参与にいろいろ答申を求めたり、あるいは積極的な意見の開陳がある、こういうことなんですが、今の御説明によりますと、この参与は、たしか八条だったかと思いますが、議会側から六名と学識経験者四名になっておるので、今度増員されます二人は学識経験者側と考えてよろしいですか。
○柴田政府委員 さようでございます。
○山内委員 そうしますと、地域開発の問題は、地方自治を考える場合に非常に大事な問題でありまして、実は政府の考え方と私どもとは若干考え方に相違がありますことは、官房長も御存じだと思うのですが、私どもは、地域格差というものは拡大していくであろう、このことを非常に憂慮しておるわけです。そこで、今度二名をふやしてそういう意味のいろいろな計画の補いをつけるのだ、こういうことで、将来心配される点についての補強工作として二人の参与が出るのだ、こういうふうに一応理解してよろしいのですか。
○柴田政府委員 大体お話のような感じで考えているわけでございますが、若干補足させていただきますと、具体的に申し上げますと、たとえば地域開発に関連して工場を誘致する、あるは地場産業を振興するといったような場合に、小さな団体でございますと、県でもそうでございますが、その辺の経済界、実業界の事情に暗いために、非常に無用な努力を払ったり、あるいは無用の投資をしたりというようなこともあるわけでございまして、その辺のところの最も効率的なやり方はどうすればいいかというようなことは、従来の参与の知識だけでは必ずしも十分ではない。そこで、そういう方面の学識経験者を含めまして遺憾なきを期したい、こういうことでございます。
○山内委員 地域開発の問題は、この次に大臣がお見えになったときに、政府の考え方と自治省のとるべき態度と申しますか、地方自治の確立という問題との関連において、自治大臣にお聞きしたいと思っておるわけですが、きょうはあまり政治的なことは触れないで、この程度で終わりたいと思います。 次に、参与制度が設けられまして以来、特命の事項についてどういう点を諮問されたことがあるのか、具体的にそれに対するどういう答申があったか、あるいは積極的にこの参与の方々が、自分たちの判断から重要事項として意見が具申されたか、内容の詳しい解説は要りませんから、項目別くらいでちょっとあげてみていただきたい。
○柴田政府委員 参与会議というものがございますが、これはそうしゃっちょこばった会でございませんで、常時省務に関しましていろいろ意見を伺う、こういう仕組みでございまして、大体月平均一回の割合で会合を持っております。従いまして、自治省の中では、たとえば地方財政計画、あるいは地方債計画、あるいは予算関係の案件、あるいは提出法案、それぞれこの参与会議にお諮りをし、御意見を承り、その御意見によって必要なところは直していく、こういう手続をとっております。特に積極的にまとまったものとして答申案とかなんとかという形では現われていないのでございます。
○山内委員 別に審議会とか調査会とかいうような名称でなく、ばくと参与を委嘱しておいて、随時聞く、こういうことも必要な方法かもしれません。しかし、これはどういう方が委嘱されておるかわかりませんが、全国的に地域を見て、いろいろ議会側からの団体の長あるいは議会の議長というものを委嘱されておると思うのですが、毎月招集されて、記録もあまりなければ、放慢になっておるのじゃないか、そういう印象も実は受けないわけではない。これはもう少し具体的に、今まで実績がないなら——いろいろ問題の多いときに定員を二人ふやしてくるのですから、こうこうこういう仕事の実績もあったのだ、今度は新たにこういう地域開発の問題がかけられるのだから、ぜひ必要だという、もう少し積極的な御説明をいただきたいと思います。
○柴田政府委員 一般的に申し上げましたので、あるいはお答えが不十分であったかと思いますが、たとえて申し上げますと、三十六年の三月には、地方財政計画、地方債計画、後進地域の開発問題、選挙制度審議会設置法等についてお諮りをしておりますし、それぞれ心要な御意見もあり、それに伴って、たとえば後進地域の開発等については必要な修正を行なっております。また、同じ年の八月には、三十七年度予算要求案について意見を聞いておりますし、地方行財政当面の諸問題について、これは各省庁に対しまして自治省が予算に盛らるべき事項として要望する事項を付議して、意見を聞いている次第でございます。この場合には、たとえば公務員の退職年金制度について必要な御意見もございましたし、また、財源調整問題についての積極的な意見の開陳もあったわけでございます。また、十月には、第八次地方制度調査会の設置方針について、その審議内容等について具体的に相談をいたしておりますし、第三十九臨時国会の提出法案について意見を聞いております。十一月には、地方行財政当面の諸問題について、中身は財政計画、地方財政の見通しが中心であります。また、辺地における公共的施設の総合整備、地方公務員退職年金制度の具体的な細目、三十七年度地方財政計画等について意見を求めております。十二月には、都市合併法案、臨時地方特別交付金廃止問題等について意見を聞いております。大体一カ月一回定期的に開きまして、具体的な問題について意見を徴している次第でございます。
○山内委員 こういう制度も、学識経験の豊富な、しかも、体験の多い議会側の意見も聞くことは非常に大切だと思います。その意味においては私は賛意を表したいと思います。ただ、議会側から出る場合に、団体の長とそれから議長の連合組織から選ぶということになっております。これは推薦制度になっているのですか、法規上は大臣の任命ということになっているようですが、実際はどうして行なわれるのか、ちょっとお聞きしたい。
○柴田政府委員 推薦でございます。
○山内委員 現在どなたがなっておられますか。
○柴田政府委員 大体六団体の団体の代表者でございまして、それぞれの会長さんが団体側からなっております。それから学識経験者側は、一橋大学の井藤先生、東大の田中先生、それから元北海道庁の長官をなさっておりました留岡先生を学識経験者にお願いしております。
○山内委員 大体内容は了解できました。 もう少し質問を先に進めまして、この提案によりますと、常勤的賃金職員十三人を今度定員化するわけですが、まだ残っている常勤的賃金職員はどれくらいありますか。
○柴田政府委員 自治省はこの定員化で全部定員化されます。残っているものはありません。
○山内委員 それから職員が今度三十三名ふえるわけですが、そうしますと、十三名の定員化を除きまして、あと二十名ということになると思いますが、この職員は、固定資産評価制度の方と、それから地方公務員の共済制度の実施に伴いと、こう二つに分けられてあるのですが、頭数はどういうふうに両者に配分される御計画ですか。
○柴田政府委員 二十名の増員の内訳は、本省が十八名、消防庁が二名でございます。十八名の内訳は、固定資産税関係が九名、それから理財課関係が一名、公務員課関係が六名、会計課関係が二名、消防庁の二名は予防課でございます。
○山内委員 今の数字に間違いありませんでしょうか。この提案理由のうしろの方についている資料によりますと、消防庁が七名になっております。
○柴田政府委員 消防庁が七名と申しますのは、常勤的職員の定数化五名、純粋の増員が二名でございます。
○山内委員 了解しました。これはこの議案そのものとはちょっと離れるかもしれませんが、この固定資産の評価制度を全面的に改正をする、こういうことですが、地方税になっておる固定資産税の関係のことなのか、その点の関係はどういうふうになっておりますか。
○柴田政府委員 昨年の三月末に固定資産評価制度調査会から答申が出まして、従来固定資産の評価、主として土地と家屋でございますが、これが法律上は適正な時価という表現が使われておりますが、この適正な時価に対して、現実の評価というものが必ずしも適切ではない。それから各市町村間の評価が必ずしも均衡のとれたものではない。そこで、この評価をどうすればいいか、こういう問題について諮問をいたしておったわけでございますが、その答申が去年の三月末に出たわけでございます。これに基づきまして、現在御審議願っております地方税法の一部改正法案で所要の法律上の改正措置をとっておりますが、法律上の改正措置は法律上の改正措置といたしまして、実際に評価事務をこれからこの答申に従って変えていくわけでございます。そこで、もちろん、市町村なりこれらの指導に当たる府県というものの充実が中心でございますけれども、自治庁といたしましては、これが改正評価制度の指導に当たらねばなりません。従って、その具体的な評価基準の作成でございますとか、あるいは評価の指導でございますとかいうことにつきまして、従来よりも非常に事務がふえるわけでございますので、必要な増員を最小限度行なおうということでございます。
○山内委員 そうしますと、今の御説明では、地方税である固定資産税の問題に介入といいますか、指導を持つと、こういうことになるのですが、その点で私初めからちょっと心配しておった点は、地方自治体の自主性に入り過ぎやせぬか。いろいろ事情があると思います。たとえば一ころ熱心にやった工場誘致の問題に関連して、いろいろ約束手形が出ているところもあります。あるいは自治省が指導された町村合併においては、固定資産税が上がるということで、反対の運動が非常に出た場合に、三年なり五年なりそれはやらぬぞ、評価がえもしない、それから資産税も上げないという約束を取りきめて、合併が促進された、そういう事態もたくざんあるわけです。そういうことを自治省が一本に全国的なワクでもってこういうふうにやれというような指導の仕方をすることは、いろいろな点で問題が出てきやせぬか、そういう点の心配もあるわけなんですが、この点はどうお考えですか。
○柴田政府委員 ここで考えております固定資産の評価制度の問題は、具体的に毎年課税いたします固定資産の評価をどうするかという問題でございまして、お尋ねの問題とは若干違うかと思うのでございます。ただおっしゃるように、工場誘致等に関連する税制の運営の問題につきましては、別途問題がございますことはその通りでございまして、それにつきましては、自治の干渉にわたらないような、必要なその辺の限度を心得た指導をいたしておるつもりでございますが、評価につきましては、全国的に非常に評価がアンバランスになっておりますので、これをどうして均衡のとれたものにするかというようなこと、特にまた、国税の不動産関係の課税と、地方におきます府県の不動産取得税あるいは固定資産税、それぞれ評価は相異なってはならないものでございまして、その辺の均衡もとっていかなければならぬ、こういうことから、評価制度の全面的な改正が考えられておるわけでございます。この答申に従って必要な改正を加えていきたい、こういうことを考えておる次第でございます。
○山内委員 今の御説明の点は、私わからぬわけではないのですが、いろいろ全面的な改正を必要とするということも私認めます。ただ、あまりに個々のケースに入り過ぎて、主体性を失わないような措置を考えないと、これは思い過ごしかもしれませんが、いろいろ迷惑を地方に及ぼす点もあるのではないか、そういうことで若干御注意を申し上げたわけであります。 その次にお尋ねしたいことは、今度の法案とは直接には関係がないわけですが、地方公務員共済組合法、これはまだ提案されていないと思いますけれども、今の扱いはどうなっておるのか、もし提案されたとなれば、委員会付託は地方行政委員会だと思いますけれども、どうなっておるか。
○柴田政府委員 現在閣議決定を終わりまして、印刷中でございます。法案が少し膨大なものでございますので、印刷がややおくれておりますが、近く提案の運びになろうと思っております。
○山内委員 そこで、これは私、大臣がおられると非常にいいのですが、次官がおいでですから、次官にちょっと御注意といいますか、私なりの考え方を申し上げておきたいと思うのです。 地方公務員共済組合法及び地方公務員共済組合の長期給付に関する施行法ですか、これについては、総理府に設けられておる社会保障制度審議会に答申を求める。会長さんは大内兵衛さん。この答申は、内容を実は私もちょっと見たのでありますが、結論を申しますと、本審議会としては本法を実施することが適当であるとの結論には達しなかったという、非常に消極的な回りくどい表現ですが、結論的にいえばこれは反対だということであります。この審議会の反対をあえて押し切ってお出しになる、そのことはどういうお考えか、ちょっとお聞きしておきます。
○佐久間政府委員 社会保障制度審議会から答申をいただきましたことは、御指摘の通りでございます。これは御承知の通りに、社会保障に関係のある制度を作ります場合に、意見を聞かなければならないということになっておるのでございますが、実際の扱いといたしましては、政府部内で案が固まった上で諮問をしてくれ、こういうようなことでございますので、時期が大へんおくれましたし、それから国会に提案までの期間も大へん短かかったのでございますが、二の答申につきましては、私どももずっと審議会に出席をさしていただいておりましたが、反対というのではなくて、基本的な考え方と申しますと、一つは、従来の恩給方式を主としておりました地方公務員の共済組合の制度を、国家公務員にならって新しい共済制度に切りかえるということについては、審議会としては賛成でございます。それからさらに、地方公務員の共済制度が、退職年金制度が地方団体によりまして、あるいは職員の種類によりまして、これまで非常にばらばらで不統一な状態になっておったのでございますが、これを包括的な統一的な制度にするということ、これも審議会としては賛成でございます。これらの点については、過去の審議会の答申で、たとえば市町村職員共済組合法というものを出しました場合に、こういうばらばらではいかぬ、すみやかに統合するようにというような答申もいただいております。 〔委員長退席、草野委員長代理着席〕 そこで、そういう基本的な方向については御賛成なんでございますが、なお、技術的に見て、あるいはいろいろな点で、相当御議論が出たわけでございますが、それらの御議論のうちおもなものを一応ここに並べて——審議会としてはさらにそれらの意見を十分審議を尽くして、審議会としてはこうだという結論を得るまでには時間の余裕もないし、出たおもな意見をここに列挙したんだ、こういう御趣旨でございます。従いまして、私どもはこの答申をいただきまして、この御意見の中には、すでに立案の過程において相当その御趣旨を取り入れておるものもあるわけでございますし、それから将来改善を要すると思われる事柄につきましても、地方公務員共済組合法だけの問題じゃなくて、国家公務員共済組合法等とも共通の問題もかなり御指摘をいただいております。これらの点は、共済制度全般が将来検討される時期にあわせて検討すべきではなかろうか。いずれにいたしましても、御意見はございましたが、検討すべきは将来検討するということにいたしまして、基本的には、この際地方公務員共済制度を作るということについては御賛成をいただいておりますので、この提案をいたすというようなことに相なった次第でございます。
○山内委員 今の御説明でありますと——これは、実はこの制度のばらばらな不均衡な点を一貫した制度に改むべきだということは、私どもも主張しておることですし、その点においては何も私は文句を申し上げておるのではありません。この答申案の中には、たとえば今お話のありました国家公務員とのバランスの問題もあり、いろいろ掛金の問題も具体的に指摘されておるわけです。であるから、適当だという結論には達しなかったという最後の結論になっておるわけです。そこで、今度お出しになる法案、まだ見ておりませせんけれども、こういう指摘を受けた部分がここに修正されて御提案になっておるのか、前にこの審議会に諮ったそのものが修正されずに出ておるのが修正されずに出ておるのか、その点を明らかにしていただきたい。
○佐久間政府委員 審議会にお諮りいたしましたのは制度の大綱でございます。そこで、法文を修文をいたします過程において、若干その御趣旨を取り入れて修正をいたしました点もございますが、大綱につきましては、お諮りいたしましたものについて修正を加えておりません。
○山内委員 いずれ、これは法案を準備されておるそうでありますから、提案があればどの委員会にかかるかわかりませんけれども、そのときに、またあらためてこの問題については議論をしてみたいと思います。 その次に、もう一つ、関連いたしまして、地方財務会計制度調査会の問題であります。これは前に、よほど前だと思いましたが、小委員会が試案を公表されて、それが、最終的に調査会の結論ということは、たしかことしの三月までという期限で決定を見ておったと思うのですが、それはどういうふうなことになっておるか、経過と現在の状況をお知らせ願います。
○佐久間政府委員 お話のように、小委員会の試案が昨年の十一月に発表いたされまして、その後、小委員会の試案に対する各方面からの御意見が出ておりましたが、おもなものにつきましては、さらに調査会の席上に関係者をお招きを願いまして、そこでいろいろ事情を聴取されました一その中でとるべきものはとり、また、いろいろ御意見の違うものはさらに調査会で討議を重ねまして、先週の金曜日でございましたか、調査会の総会をいたしまして、答申の案を一応おきめになっております。まだ政府に対する答申はいただいておりませんが、大体その案で御答申がいただけるものと期待いたしております。
○山内委員 まだ正式に答申がなされないのですから、これは立ち入ってお聞きするのもどうかとは思いますけれども、この小委員会の公表された試案と著しく変更している点があるかどうか、その点をお聞きします。
○佐久間政府委員 大筋の考え方につきましては、小委員会試案と変更になっておりません。しかし、たとえば監査委員の構成につきまして小委員会の試案は、現在地方議会の議員と学識経験者で構成されておりますのを、学識経験者だけにするというような試案になっておりましたが、これはその後の各方面の御意見をしんしゃくされまして、やはり地方議会の議員も構成に入れるといったような修正をされたようでございます。そのほか、若干の点で小委員会試案の修正をなさっております。
○山内委員 まだ答申のないものを先がけて私ごとで取り上げたということは、実は若干の心配を感ずるからです。と申しますのは、自治大臣は、今度公職選挙法の改正で、選挙の委員会の答申を大幅に修正されて、非常に苦況に立たれたことは、私申し上げるまでもなく、皆さん御存じのわけなんですが、今度のこの地方財務会計制度調査会の答申も、これは逆な意味で必ず同じような結果が出てきはせぬかと思っておる。と申しますのは、この議会側からの監査委員を選ばないというものを修正されたということは、賢明な措置だと私も思います。そして、この答申の中には——これは私は小委員会の試案の中で申し上げておるのですが、非常に進歩的な、実情に即した答申も含まれております。たとえば会計年度を国と地方とラグせい、四月一日の会計年度というものは、地方によっては非常に困っておる。このことは、私も地方議会に多少おりまして体験しておるのですが、非常にこれは困った問題だと思う。これをこの答申案が取り上げて、四月を国の方は暦年に改めてみたらどうか、この答申などは、非常に実情に即したりっぱな答申だと思います。しかし、その中には、まだ地方議会の民主政治、地方自治の政治に対して、非常に時代逆行になるような答申も含まれております。たとえば公聴会制度をかなり制約するような考え方もある。あるいは違法に賦課または徴収された地方税を払い戻す場合、今は長と議会と相互牽制のような形をとっておるが、これを一方的に今度長だけの権限にして、議会をはずしてしまう、それから重要な財産を取得する場合に議会に諮れというものを、今度諮る必要もない、こういうような決定も答申されておる。こういう意味で、民主政治の基盤である地方自地というものを逆行させるような内容も若干含まれておる。そこで、もしこの答申が出されて、それに基づいて国会の承認を求める自治法の改正が出た場合、今は自民党、与党から大臣はいじめられておるけれども、今度は逆に地方自治体から地方自治を守れという立場からの反対運動が出た場合、これはやはり大へんな問題が出てきやせぬか。大臣がおいでになりませんので、これ以上は申し上げませんが、これは政務次官を通じて、この点の十分な配慮といろいろな考え方をしないと、今は上から与党に選挙法でいじめられ、今度は自治法の改正で下からつるし上げられる、そういう事態が起こりやせぬかということを、御注意申し上げておきたいと思います。 まだ、参与を二人ふやす問題に関連いたしまして、政府が今とりつつある開発方式の問題、そういう点などについて、若干お尋ねしたいと思っておりますけれども、きょうは大臣もおいでになりませんので、以上、事務的なことでとどめておきたいと思います。
○草野委員長代理 田口誠治君。
○田口(誠)委員 きょうは大臣がおいでになりませんので、改正案の内容にとどめて質問を申し上げたいと思います。きわめて事務的なことにもなろうと思いますが、質問に対しては、一つ具体的にお答えを願いたいと思います。 常勤的賃金職員の十三人の定員化を行なうということでございますが、これはいわゆる臨時職員の本採用化であるわけですけれども、これに伴ってお聞きをいたしたいと思いますことは、昨年、国、地方を通じて相当数の本採用化がなされたわけで、はっきり数字は覚えておりませんけれども、四万七千六百九十三名でしたかの数字になっておると思います。それで、今年も自治省においては十三名の定員化を行なうという提案をしていただいておるわけでございますが、この十三人というのは、現在の常勤的賃金職員の何%くらいに当たるか、ちょっとお聞かせ願いたいと思います。
○柴田政府委員 これは自治省で残っております常勤的賃金支弁職員の全部でございます。
○田口(誠)委員 大へんけっこうなことでございますが、そこで、自治省の場合は、今残っておる臨時職員を全部本採用化する、定員化するということでございますけれども、大体地方自治体に対しましての指導方針といたしましても、ただいまお答えになったように、現在おる臨職の人たちを定員化する、本採用化するというお考え方であるのかどうか、また、こういう指導をなされておられるのか、これからなされるのか、その点も伺っておきたいと思います。
○柴田政府委員 常勤的賃金職員の定数化の問題は、国、地方を通ずる問題でございまして、従来から国の措置に準じて、地方団体に対しましても同様の指導をいたして参っております。三十七年度におきましても、この常勤的賃金支弁職員の定数化に伴うものとして、地方財政計画上十七億円の財源を計上いたしておる次第でございます。
○田口(誠)委員 それで、地方自治体に対してそういう指導はなされておられるのですね。
○柴田政府委員 従来から国に準ずる措置をとるようにという指導をいたして参っておりますし、今回も十七億円計上いたしましたのは、今回の分につきましても、国に準じて同様な措置をしてもらいたい、こういう趣旨でございます。
○田口(誠)委員 御趣旨はわかりますが、地方自治体までいきますと、予算化をしてもらっておりましても、金をもらっても、それを定数化するということは拒むわけなんです。それで、やはり自治省から一つの強い指導がなければなかなかむずかしいわけなんです。それは、県によりましては、また市によりましては、現在でも一人も臨時職員のないところもございますが、あの七〇%の本採用化をする場合にも、それに達してそれに達しておらないところもたまにはあるわけなんです。こういうことでありますから、一つの方針をお立てになって予算化をされましても、十分に指導をしていただかなければ、現地へ行きますと、その通りの成果が上がらないので、こういう結果から私がしつこくお伺いをいたしますことは、今まで予算化は行なわれておりますけれども、そうした指導を新しくなされておりますかどうか、この点を伺いたい。
○柴田政府委員 お話のように、自治省といたしましては、従来からそういう基本方針で指導して参っておりますけれども、地方団体の中には、その団体の特殊事情等によって、必ずしも本省の指導方針通りにいっておらぬところがあることは事実でございます。しかし、これにはいろいろ問題もございまして、全体として幾ら振りかえたかということと、それから、一体現在幾ら常勤的賃金職員がおるか、それが一向に減らぬじゃないか、だから、やっておらぬじゃないかというようなこともいわれておるわけでございます。問題は、現在おる常勤的賃金職員というものを逐次振りかえていくということと同時に、常勤的賃金支弁職員というものを作らないという措置がやはり並行しなければ、永久にさいの川原の石積みになってしまうので、その辺のところは相互ににらみ合わせて、現在おる賃金職員を逐次定数の中に繰り入れろ、こういう指導をずっとやってきておるわけであります。ただ、事業費支弁職員につきまして定数化することについて、技術上の難点がございました。その点につきましては、昨年の暮れでございましたか、私の方で関係各省に話をいたしまして、それを解決いたしまして、その分についての特別の別の指示をいたしておりますので、従来から比べますれば、いわば常勤的賃金支弁職員の定数化へのネックが一つ解けたということになりますので、本年からあとにかけましては、従来と違って、定数化というのは促進されるのではないか、かように考えております。
○田口(誠)委員 予算の面では、衆議院は通過をいたしましたが、まだ予算化されたばかりで、その完全な指導というものの通牒が出ておらぬのじゃないかと思うのですが、これは早急に出していただけるのですか。
○柴田政府委員 地方財政の場合におきましては、臨時職員の定数化ということは、地方財政計画上の措置とあわせて、同時に地方交付税の算定問題にも影響があるわけでございます。従いまして、地方財政計画と、これに関連する法案が国会の御承認をいただきますれば、その際、通牒を出して、地方財政計画の上においてもこういう措置をしたし、交付税の算定上においてもこういう措置をするから、一つ定数化を促進してもらいたい、こういう指示をするつもりであります。
○田口(誠)委員 それで、考え方でございますが、六カ月以上の人を全部とか、一年以上の人を全部とか、三カ月以上の人を全部とかいう、こういういろいろ線の引き方があるわけです。全部といいましても、自治省の場合は全く全員だと思いまするけれども、地方へ行きますと、一カ月の人もあれば、三カ月の人もある、五カ月の人もあるということでございますから、やはりそうした場合に線の引き方があるわけなんです。一応自治省の指導方針としての線は、どの辺へ引かれておるわけですか。
○佐久間政府委員 線の引き方は、いろいろ問題があることは御指摘の通りでございますが、先ほど官房長からもお答え申し上げましたように、自治省といたしましては、国家公務員について国がやられましたものと、全く同様な考え方で指導をいたして参りました。
○田口(誠)委員 それで、一般事業所の場合の日雇いの取り扱いと、そしてこうした官庁の臨時職員の取り扱いと、取り扱いの関係が法的にも拘束がないわけなんでございます。そういう点が自由になされておりまするけれども、やはり一般的な考え方といたしましては、これは労働基準法にのっとっての取り扱い方が正しいのじゃないか、こういうように考えるわけです。そういう点はどうですか。
○佐久間政府委員 先ほど申しましたように、民間の場合との比較と申しますよりも、地方公務員の場合におきましては、国家公務員とのバランスが取れておるように、扱いが異なることのないようにということを私ども考えて、指導いたしております。そこで、先生の御指摘のように、これはまことに多種多様でございまして、抽象的に何カ月以上がどうだとか、賃金のあれがどうとかいうことも、指示をいたしましても、地方のその団体々々の実情に合いにくい点も出て参りますので、その勤務の実態がほんとうに常勤的な職員であるかどうかということで、具体的には各団体で、どれが入る、入らないということは判断をしていただく、そして通達では、国でとった措置をそのまま参考にお知らせをする、そういうようなやり方を従来とって参ったわけであります。
○田口(誠)委員 私のお聞きしているのは、自治省としての指導方針をお聞きしているのですが、民間の事業所の場合、いわゆる安定所から頼む日雇いです。これは一カ月が限度でございまして、それから雇う場合は、法の裏をくぐって更新して雇っているのもありますし、それから期限を切って雇う場合と、季節的な臨時工ですね。秋がせわしいから秋に雇うとか、春がせわしいから春雇うとか、この季節的なものとしては、大体三カ月が限度になっておりますし、それから期限を切るということも、これは六カ月くらいの期限を切っているわけです。それで、ただいま御答弁のありました常時必要ということになりますと、大体の定員数が、臨時工も含めて一千人なら一千人ずっと一年を通じて要るということになりますれば、この一千人までは、どんな形で雇っておっても、やはり常時必要ということになるので、その数までは必ず定員化をしなければならない、こういう考え方が、労組法、労働基準法の精神からいった考え方でありますので、公務員の場合にも、やはりその考え方については変わってはならないと思うのです。従って、今度全員定員化するのだという指導をしていただいた場合に問題になりますことは、先ほども申しましたように、何カ月で線を引くということになるので、私は、月で線を引くということよりも、御答弁の中にもありましたように、やはり常時必要とする数字、これが基準にならなければならないと思うのです。従って、そういうことから今度の定員化をする場合の指導方針をしていただくことが、私は最も妥当でないかと思うのですが、この点について、私の申し上げたことに何か疑問があれば、そのまま回答していただけばよろしいですし、同意していただければ同意していただいてもいいわけですが、一つ承りたいと思います。
○佐久間政府委員 具体的に、その職員が定数化の対象になるかどうかということは、その職員の勤務の実態について判断しなければいけないと思うのであります。その職員が、常時勤務を要するような勤務の状態であるかどうか。でございますから、最初から一カ月なら一カ月だけというのは、これは常時勤務を要するというのが、その者についてのコンスタントの状態ではございませんので、これは当然除かれるだろうと思いますが、しかし、二カ月なり三カ月と一応きめておりましても、それが更新するのがむしろ普通になっておって、事実上は何年もおるというような者は、これは当然定数化されなければならないと思いますし、それは個々の職員について雇用期間が何カ月だからということだけでは、必ずしもきめられないように思います。それから一つの事業所と申しますか、職場の中で、仕事の必要から全体に常時勤務を要する者が何人いるかというようなことで、ワクはきまると思いますし、財政措置もそういうことでなされると思いますが、それと、個々の職員がその対象になるかどうかは、やはり個々の職員の勤務の実態について判断されなければならない、かように考えております。
○田口(誠)委員 一般事業所の場合は、その日その日の仕事に変動があるわけなんです。それに応じて日雇い労務者を雇って仕事を消化していくということ、それからもう一つは、先ほども申しましたように、季節的に必要を感じるわけなんで、その時期が終われば人は要らない。こういうことから季節的な臨時というものもやはりやっておりますし、ダム工事の場合なんかを例に引きますと、一つの工事をするまでは必要だけれども、工事が終われば全く必要でないというような、こういう期限を切るものもございますけれども、公務員の場合は、国家公務員の場合でも、地方公務員の場合でも、そういうような変動のために臨時工を雇うとゆうことは、特殊な場合は別として、まず少ないわけなんです。現在雇っている一つの思想としましては、とにかく安上がりにするんだ、経費のかからないようにするんだという考え方から、臨時工を雇っておるのでございますから、そういう考え方からいきますと、必ずしも民間の場合とは同一ではないのであって、私は、原則として、臨時工というものは官庁の場合はあるべき姿でないのだ、しかし、途中で必要な場合には雇いますけれども、これはそのあくるとしには予算化をして全員を定員化するというような形に持っていかれることが、やはり公務員の場合の雇用方法としましては正しいあり方であらうと思うのですが、こういう点どうでございますか。 〔草野委員長代理退席、委員長着席〕
○佐久間政府委員 お話のように、民間によくございますように、ダム工事があればその工事の間だけとか、あるいはまた季節的な職員とかいうようなものは、公務員の場合は比較的少ないかと思いますが、しかし、地方公共団体におきましては、やはりそういうようなものもまだだいぶあるようでごいます。そういうようなものは、常勤化の対象には私どもはならないと考えておりますが、それ以外のものにつきましては、お話のように、かりに雇用期間が半年なら半年、三カ月なら三カ月と限られておりましても、これが自動的に更新をして一年も二年も続くというようなものは、これはかなり今まで多かったのでございますが、当然それは逐次常勤職員の定数化の措置を行なっていくべきものだ、そういうふうに考えております。
○田口(誠)委員 ただいままでの回答で一応満足いたしますが、先ほど御回答のありましたように、今お考えになっておられる、また提案されておられる法案が通過をいたしましたときには、やはり全員定員化するという指導を地方の方へおろしていただくことを、この際強く要望申しておきたいと思いますし、その点をもう一度再確認をしておきたいと思います。
○佐久間政府委員 お話しの点は、国家公務員につきまして予算もきまり、法的措置もきまりましたならば、さっそく国家公務員の方でとられましたと同様な方針で、地方においても定数化をやるように通達を出し、指導をいたすつもりでおります。
○田口(誠)委員 そこで、もう一つだけ、その点で確認しておきたいと思いますのは、地方では職種によっては定員化しないという一つの悪習があるわけなんです。例を引きますと、小使さんのような仕事ですね。これは職種が相当違っておりますけれども、役所に勤めておることには変わりはありませんし、ただ執務内容が違っておるだけでございますから、こういうものについては当然同一の取り扱いをしなければ、これはやはり憲法解釈からいきましても、疑義のある問題でございますので、そういうところはあまり多くはありませんけれども、全国的には地方自治体へいくと若干ございますので、この点に対してのお考え方もやはり明確にしておいていただきたい。
○佐久間政府委員 小使さんでありましても、その職務が常時必要と認められる恒常的な職務であることが普通であろうと思われますから、御指摘のように、そういうものについて差別した扱いをすることは適当でない、かように考えております。
○田口(誠)委員 それで、定員化の十三名は別といたしまして、職員の定員を三十三名増加するという提案でありますが、この理由の中には、地方公務員共済制度の実施に伴って必要とする職員を増員するのだ、こういうことが書かれてあるわけなんです。この法案につきましては、まだ通過するものかしないものかはっきり見当がつきませんが、もしこの共済制度の問題だけ通過しないような場合には、結局三十三名という数字は何名になるのか。共済組合の方へかかる人数のその数字だけを差し引いていただけば出ると思いますが……。
○柴田政府委員 私どもは、さような事態はないように心ひそかにこいねがっておるものでございますが、かりにお尋ねのようなことで計算いたしますと、公務員課関係は六名でございますので、三十三名から六名を引いた二十七名になるわけであります。
○田口(誠)委員 そこで、前に山内先生からも質問されたわけなんですが、参与二名を増員するということ、それからこの必要性と、現在の参与の方々がどういうところから採用されておられるかということも、提案理由書の中に書いてありますが、これはまことに認識不足で、質問に時間をかけて申しわけありませんが、この参与という方々をやはり委嘱しておかなければ、行政を行なう場合に相当不自由をされるのか、支障があるのか、この点を一つ力説をしてもらいたいと思いますが、そうでないと、私らが考えてみましても、参与と申しますと、民間の場合を言いますと、長年その事業所に勤めて、支店長なり支社長くらいになった、こういう人が定年でやめていくような場合に、参与という一つの名称を持った職を与えて、やはりどれだけか給与のめんどうを見てやる、そういうことに使われておるので、従って、官庁の場合も、参与といわれると、どうもそういうような錯覚が起きるわけなんです。官庁の場合にはそういういいかげんなものでないと思うわけです。それで、やはりこの必要性というものを承っておかなければならないと思うのです。
○柴田政府委員 参与という言葉が適当かどうかという問題は、御指摘のようにあろうかと思いますけれども、従来からこういう制度を設けておりますゆえんは、自治省の仕事の任務と申しますか、その任務の中の非常に重要な問題に、国と地方公共団体との連絡、それから地方公共団体相互間の連絡協調、こういうのが、自治省としては任務の最大のものになっておるわけであります。同時にまた、自治省といたしましては、地方自治及び公職選挙等に関する各種の制度の企画立案をやる、また運営指導もやる、こういうことになっておりますが、その任務を達成いたして参りますのに、いろんな方法がありますし、実際問題としては、普通の純粋の行政事務的な指導ということもありますけれども、やはり血の通った行政というものを考えますと、こういった一つの常時意見交換機関といったようなものを設けて、そこでフランクに意見を交換し合う、こういうことが、血の通った行政を行なう場合に非常に大事なことだという感じを持つわけでございまして、そういう立場からこの参与制度を設けて、地方自治団体の連合組織から参与のメンバーを御推薦願い、また、どうしても行政が技術的、専門的になって参りますので、そういう面からの学識経験者もお加わり願って、こういう参与会議を構成して、血の通った行政を行なうのに資していきたい、こういうのが、この参与制度を設けられたゆえんでございます。各省には、こういう制度が、あるいは参与といい、あるいは顧問といい、いろいろな名前で呼ばれておると思います。自治省でも、今のお話からいいましたならば、むしろ顧問という方がいいのかもしれませんけれども、私たちといたしましては、参与という形で従来からやって参っておりますし、今回増員いたす場合でも、この参与を増加し、これを強化して、任務の達成に遺憾なきを期したい、こういう考え方で改正案も立案した次第でございます。
○田口(誠)委員 中央と地方の意思の疎通をはかるということは必要であって、そういうような一つの方法を何かの形でとる必要は僕らも感じられるわけです。ところが、それらのことについては、少なくとも最高の国の省がりっぱな職員の方がおられるにもかかわらず、なおこういうような制度を設けておかなければならないという必要が、まだただいまの答弁だけではぴんとこないわけなんです。従来からあるからそれを踏襲していくんだということなら、ここに二名増員ということは出てこないと思う。二名増員ということは、なお現在の十名では不足だから、二名増員ということになると思う。それで、意思の疎通をはかるということだけでなしに、そこに何か重大な必要性がひそんでおるように考えられるわけですが、あわせてそういう点も説明をいただきたいと思うのです。
○柴田政府委員 答弁がどうもまずうございまして、十分意のあるところを御理解願えないのでありますが、参与制度を設けましたゆえんというのは、先ほど来申し上げました通りでございます。六団体側を加えておりますのは、もっぱら、ざっくばらんと申しますか、ある程度自由に意見を交換し合う機会をこういう形で設けたい、しかし、六団体側だけでも地方行政というのは参りませんし、また、国と地方団体との車路協調という観点からいいますならば、そこに現われてくる意見というものは、ある程度客観、公正のものがほしい。それで、学識経験者がこれに加わってくるということになるわけであります。現在までのところでは、行政、財政両方から学識経験者がおられるわけでございますが、先ほど来申し上げましたように、これだけでは最近の地方行政の実態に即応する態勢がとれない。と申しますのは、最近の地方行政の問題に、地方開発という問題が大きな問題になってきております。こうなって参りますと、地方団体側の意見も、地方団体側出身の参与もさることながら、また従来の学識経験者関係の参与もさることながら、どうもその辺に地方開発に関する経済的な、かつ技術的な面からの御意見というものが聞けない。地方団体と国との問の連絡調整を円滑にやって参りますためには、どうしてもそういう方面からの知識経験というものを承って、これを省務遂行に反映する、こういうところから、少なうございますけれども、二名の増員をいたしまして、ここには経済界、実業界の識者をお迎えして、そういう方面の行政に遺憾なきを期したい、こういうことでございます。
○田口(誠)委員 経済開発の関係を例にとられたのですが、こういう点の完璧を期せようとするために審議会等が設けられて、専門的にやられておるわけなんです。そうしますと、どう考えても、この参与の関係はあまり必要がないように思えるのです。それで、今の答弁以外にまだ私、必要があると思うのですが、一体全体、どういうような問題について、どのように、どのくらいこの会合を持たれるのか、今生での実績を一つお示しをいただきたいと思うのです。
○柴田政府委員 先ほど山内委員の御質問に対しまして大体お答え申し上げたつもりでございますが、大体毎月一回常時会合いたしております。その会合の中身は、大体こちらからそのときどきの問題、自治省の省務の全般、消防関係も入れましてお諮りして御意見を聞く、それ以外に参与側の積極的な御意見の開陳もあるわけでございます。そういうことで今まで運営いたしておりましたし、それで成果を上げて参っておると考える次第であります。 なお、経済関係の問題で専門的な審議会があというお話しでございましたが、私たちは、その辺の考え方につきまして、実はこういう工合に考えておるわけでございます。と申しますのは、地域開発というものは、主として経済面からの開発を中心に考えられがちでございますけれども、やはりこれは総合開発、総合行政でございまして、地方行財政全般の総力をあげなければ、地域開発の円滑な遂行ができないのではないだろうか。そこには民生問題も起こってくれば、労働問題も起こってくるし、単に企業誘致の問題だけではない。そこで、単なるそういった専門的な審議会も審議会なりの価値があるわけでございますが、そういうものの融合をどうするのかというのが、実は自治省としての本務であると考えております。従って、ただ単に行財政関係がそういう経済開発に追随するだけではなくて、積極的にそういった純粋に経済的なものを頭に置きながら、これを地方行政の面にどう溶け込ましていくかという二とが非常に大事じゃないか。そういたしますと、今までの参与のメンバーだけでは、その辺のところの経済的な、専門的なものがないものですから、うまくいかない。また、経済的な問題だけでも、従来の地方行政の分野の中にないものがありますから、これまたうまくいかない。そこで、両方のメンバーをそろえて、そうして総合的なものができないか、こういうことを考えておるわけでございます。また、そういう必要があろう、こう感じるわけでございます。そこで、今回、そういうような意図から、参与を二名増員して必要な省務の運営に遺憾なきを期したい、こういうことで考えたのでございます。
○田口(誠)委員 まあ、極端な質問になりますけれども、そういう必要は出てくると思います。出てくると思いまするが、そういう必要が出てきたときには、やはりこれはどの省でもそうですが、りっぱな公務員の方がそれぞれの職務についておられて、どんな問題が出てきても他から助力をしてもらわなければ仕事ができないというような、こういう情けないことはないと思うのです。今の実態としては、やはり公務員のおえらさん方はそんなものでしょうか、どうなんですか。
○柴田政府委員 役人はそれぞれ一生懸命やっておるわけでございます。やっておるわけでございますが、最近のように行政が非常に分化して参りますと、それぞれ専門的になり過ぎて参ります。そうしますと、つい抜けるところができてくる。また、役人だけで役人が一生懸命やると、物事が全部うまくいくのだということであれば、新聞紙上等で論ぜられるようないろいろむずかしい問題は起こらないはずでございます。そういう問題が起こってくるのは、やはりわれわれに欠けているところがある。つまり、実情にうといこともあろうかと思いますので、そういう面からの、むしろ痛い御意見を、こういう機関を利用して十分承りたい、そうして、それを行政に反映していきたい、こういうのがこの制度を設けた気持でございます。
○田口(誠)委員 ごく最近のでよろしいですが、一番新しい会合はいつ開かれて、それでどういうようなことを審議してもらわれたのか、それをどういうように採用されたのか、その点も一つ承っておきたい。
○柴田政府委員 これは常時意見を伺うという機関でございまして、特にこの会によって答申を求めたりどうこうということはございませんが、最近では、一月の十八日に、昭和三十七年度の予算、それから今国会に提案を予定しておりました各種の法案のものの考え方というものをお諮りをいたしております。二月は、地方側が県会なり市町村議会の準備関係で、見送っておりますが、三月に入りましたので、最近また会合を持ちたいと思っておりますが、特に答申とかなんとかいうことではございませんが、まあ、この会議で御了承を得られない案件は、当省としてはやらないということになっております。
○田口(誠)委員 会の持ち方ですが、何月何日に会合を持つから来て下さいという通知をして、お寄りいただいてから、そうして、その場でプリントを配るなり、あるいは説明をするなりして、これに対して御意見をと、こう言ってみても、これは専門家であっても、地方の議会の議長さんであろうが、公共団体の長であろうが、なかなか、即座にその問題を解明するということ、意見を出すということは、たまたま自分が考えておった問題が出たときは、それはやれますけれども、これは幾ら学者でもできないわけです。一日なり二日なり余裕を持たなければ、やはりそうした実のある意見というものは出せないわけですが、この会の持ち方は、そういう点は考慮されてあるのかどうか、持ち方について率直に伺っておきたいと思います。
○柴田政府委員 普通の調査会でございますとか、あるいは審議会でございますとかいったようなしゃっちょこばった会ではございませんので、随時議題はこちらからも出しますし、向こうからも出てくるわけでございます。従って、一回限りでこの案件を始末するという形ではございません。幾つも継続審議のものがあるのでございまして、必要によってはあらかじめ議題は通知いたしておきますけれども、特にその日になってとっこつとして問題を出して、すぐ回答をくれというようなものではございません。従って、地方団体側も、自治省で何を問題にしているかということは大体知っています。それから、毎月やるものですから、前の月に、今こういうものが問題になっているというような話も出ているわけであります。それに対して、こういう考え方もあるし、こういう考え方もあるが、どうしたものだろう、こういう話が出てくる。そうすると、その次の会合では、ぽつぽつ結論を得なければならぬが、いろいろ考えたけれども、こういう方向が一番いいと思うが、どうでしょうか、それならいいだろうが、ここのところはこういう注意をした方がいいだろう、それで、必要な点についてはどんどん取り入れて直していく、こういうやり方でございます。
○田口(誠)委員 二人増員しなければならないというのは、足りないということですね。足りないということは、出席率が悪いということなのか、ふだんお寄りをいただいても、あまり出ていただけぬから、もう二名くらいふやしてもらわなければならぬということも、場合によっては理由の一つになろうと思います。ただ、ここで二名増員する必要ということが、私どもの胸にぴんとくるものがないわけです。その点を一つ伺いたいのと、一月十八日にお寄りいただいたときの出席率はどの程度でございましたか。
○柴田政府委員 たしか全員だったと思っております。それから二名の問題は、必要最小限二名、こういう考え方で出ておるのであります。これは三名でも四名でもいいのでありますが、そうよけい増員してみても、また船が山に上ってしまうようではいかぬものですから、最小限二名程度、それは先ほど来申し上げておりますように、経済的に、つまり、経済界の第一線というような地位にあられる方、それからバランスの問題もございますし、団体側が六名でございますし、まあ、大体同数程度の学識経験者を迎えておいた方が——たとえば団体間の意見が相違う場合もあるわけであります。たとえて申しますならば、住民税の今度の問題にいたしましても、府県側の意見と市町村側の意見が若干違っている。徴税につきまして、徴収交付金をどれだけ増すか、あるいは徴収事務をどれだけ委託するかといったような問題についても、府県側と市町村側と意見の違う場合もあります。そういった調整もこの学識経験者側の参与にお願いしたいわけでありまして、そういうことから考えて、地方団体側の参与と、それから学識経験者の参与というものは、大体同数くらいがよくはないか。まあ、何名おられてもいいわけですけれども、そういうわけにも参りませんし、大体二名程度でいいんじゃないか。それで二名増員して十二名にしたい、こういうことにしたわけでございます。
○田口(誠)委員 およそわかってきましたが、二名の増員というのは、学識経験者の方を四名ということではやはりバランスがとれないから、今度の二名は学識経験者からとるのだ、こういうことで、そうしたバランスを考えてという心づかいからこの法案が出たようですが、効果のあるものなら、これはこういうものによらず、どういうものができようが僕はいいと思いますけれども、それぞれの官庁には実際にりっぱな職員がおいでになって、それぞれの専門的な職務をやっておられる方もあって、それをなおこういう参与の方に寄ってもらって、そうして意見を聞かなければならないという必要はないのじゃないか。それは実際に能力のない方々ばかりならそういう必要もあるでしょうけれども、私はそういう実態であってはならないし、そういうことでもないと思うので、従って、この点については、私は最後の採決のときはどうなるかわかりませんけれども、あまり必要性を感じてはおらない。むしろ、先ほども、法案を出す場合にちょっと御意見を聞くどうこうというようなお話がございましたが、法案を省で準備をされて、そうして今度こういうものを出しますがと言えば、大体参与の方々はあまり研究をしてきておらないのだから、まあいいだろうと言えば、それで一つの責任のがれというようなことにもこれを利用するというようなことが、これは審議会等ではあるわけなのです。それで、こういうものについては、私はあまり感心はしないわけですけれども、その全貌を今お伺いをして、若干内容的な認識も新たにいたしたので、今後の賛否の参考にもいたしたいと思います。 これをもって質問を終わります。
○大上政府委員 ただいま両委員からいろいろと本法案に対する御質問並びに事務当局から答弁いたさせました件につきまして、一つ補足をさせていただきます。 ただいまの参与の件でございますが、これは私たちの立場としてこれを御審議願うに踏み切った大きな理由は、官房長からはいわゆる学識経験者並びに地方六団体との比率という話もありましたが、もちろんそれも大きな原因になっておりますが、一面に私が踏み切った、または大臣に意見を述べた理由といたしましては、まことに失礼でございますが、一つの家といたしましても、やはり木材部分もあれば、かわらの部分も、あるいは壁の部分もあるというような面から見まして、地方のいわゆる自治といいますか、自主的な自治行政に非常に立ち入らないというような面と、それからもう一つは、やはりもちはもち屋と申しますか、提案理由の中に御説明を申し上げ、山内委員もその点を御質問されましたが、いわゆる「長期経済計画に関連する地方行政の発展」云々という面で、どうしても一つの技術屋がほしいということと、なおあわせまして、なるほど日本の政府には優秀なる役人がおりますが、これまた非常に我田引水になりますが、たとえば通産行政を聞こうと思いますと、その目だけからごらんになった答弁なりあるいは資料が出てくる可能性が強いのです。これを率直に申しますと、いわゆる行政審議会等も設置せられておるような建前から見まして、なわ張り根性といいますか、そういうこともあり得る。そこで、錯覚を起こすというようなことも大へんな問題である。しかも、これはいわゆる不定時に開いているのじゃございません。特殊な二月のような地方議会がある場合は、これはもちろん別でございますが、通例は月一回開いておるというような建前です。と同時に、なおさらに、時間的な制約といいますか、私、政務次官として自治省に参っておりますと、非常に激務と申しますか、夜九時、十時まではへっちゃらで働いております。従って、違った角度のものをその目だけで勉強すると、これまた偏在的な見方になりはせぬかというような建前から、これを御審議願うに踏み切ったのでございますので、その点も補足して御参考に供し、御審議願いたいと思います。
○中島委員長 石山君。
○石山委員 政務次官はかぜを引かれているとすれば、あまり御答弁いただきません。なるべく官房長の方から御答弁をいただくわけですが、答弁は、きょうは時間がないので、あるいは提案みたいに終わるかもしれません。 そこで、提案の中で、地方公務員共済制度の実施に伴って必要となる職員を増員しようとするものであるという件について、この法案は、地方行政委員会に共済制度はかかる予定でございますから、私、そのもののよしあしをここで大いに論じようとは思わないのでございます。ただ、地方から上がってくる実態というものを自治省が把握しているかどうかということを一つ考えているわけなんです。たとえば私の手元に、今仙台市、新潟市、秋田市、ここから陳情が出てきておりまして、それぞれ利害関係のある職員が上京して、いろいろ話を聞かしてくれたわけでございます。それによりますと、今度の政府の一というより、自治省が基本になっているだろうと思いますけれども、大へん個人の掛金が多くなる。それからもう一つは、それと同時に、自治団体の持ち出し金額が莫大になる。これは現象が上がってきているわけなんです。掛金の場合には、秋田市の例をとりますと、四、五百円くらい毎月多くなるというふうに言ってきております。それから持ち出し額は、秋田市の場合、将来おそらく七億をこえてしまうのではないか、こういうふうなことを言っております。これでは大へんなことになるのではないか。私どもは、この退職年金制度に対しては、その制度上は大へん賛成を申し上げておるのでありますが、そういうやり方を野放しにしたまま、たとえば一千分の四十四というふうに画一的にやってしまうということに対して疑問を持っているわけなんです。自治団体は、それぞれに財政上の負担能力等では非常にでこぼこがあるわけなんです。自治省はそれをでこぼこをなくす、経済の地域格差等をなくするというので指導しているようですけれども、現実的には大へんでこぼこがある。でこぼこの中に生まれた自治団体の退職年金制度でございますから、非常にでこぼこがあるだろうと思います。そういうのが掛金の増大になって現われ、自治団体の持ち出し額になって現われるというふうになるのではないか。大ざっぱに言いまして、百分の二くらいだというふうに言ってきておるのですが、それが千分の四十四くらいになる。これは野放しのままでおやりになるのか、何かこれに対して特別な措置を与えようとしているのか、特別な措置が今具体的に出ているのかどうか、こういう点がまとまっておりましたならば、この際お示しを願いたいと思います。
○佐久間政府委員 掛金が従来よりふえますことは事実でございますが、先刻も申し上げましたように、今までは昔の官吏の恩給制度のようなやり方をやっておるところが多かったわけでございますが、それを今度は保険数理に基づきまして、将来とも職員なり地方団体の負担が平準化していくように、あらかじめ計算をして年々積み立てをやっていく、そういう方式に切りかえたわけでございます。そういう方式は、御承知のように、国家公務員につきましては、すでに三年ほど前から従来の恩給をやめて、新しい共済方式でやるということに切りかえておるわけでありまして、地方公務員の場合も、ちょっと時期はおくれましたけれども、それにならって制度を統一していく、こういうことでございます。それで、今の掛金の百分の二が今度百分の四・四になりますが、それは国家公務員の場合におきましても、従来恩給納付金というものが百分の二でありましたのが、新しい制度の掛金では百分の四・四となっておりまして、これは同様な計算上の根拠に基づいて割り出したものでございます。 それから地方公共団体の負担がふえるということであります。これは確かに地方公共団体の負担も非常にふえて参ります。がしかし、将来急激にふえてどうにもこうにもしようがないということのないように、あらかじめ長期的な計画で年々積み立てていく、こういう方式をとったわけでございます。地方団体と職員との負担の割合にいたしますと、給付の百分の五十五を地方団体が持ち、百分の四十五を職員が持つ、こういうことになっております。地方団体が持ちます分についての財政上の手当は、地方交付税の増額によってまかなうということにいたしておりますし、さらに御審議いただいております地方財政計画の中でも、各団体の経費の増加いたします分は十分見ておるわけでございます。でございますから、地方団体がこのために財政上非常に困って運営がつかなくなるというような事態はないものと考えております。
○石山委員 ないと言えばないということになるかもしれませんよ。だけれども、こういう問題はお金の問題ですから、精神上の問題じゃないのだ。あなたはないなんておっしゃったって、いつも地方団体は赤字だ、赤字だとちゃんと実績を持ってくるのですよ。だから、ないなんて言ったってっそうですかなんて簡単に信ずることはできません。それからこういうことが最近政府筋から盛んに放送きれておるのは、民間の退職年金制度の信託、保険積み立ての問題でございます。これは驚くべき低利でこれからやってあげようと言っている。今までの民間の退職年金基金の積み立てば四〇%以上の法人税であったが、それを今度は信託、保険に積み立てる場合は、四月一日から一・二%という超低率課税でこれを保護してやっていこう、こういうことを民間側に対してはやっていこうということを盛んに今言っておるのです。こういう点と、赤字すれすれのボーダー・ラインにいる市町村のいわゆる財政措置上の問題と照らし合わせてみて、あなたは、大丈夫だとか、よしとか、そんなことはないとかいうようなことを言えますか。これはまだあなた方おそらく研究してないでしょう。しておって、大丈夫、民間と比較しても遜色ない——国家公務員の場合はどうでございましたでしょう。国家公務員がやったから地方公務員もやらせましょうと言ったけれども、国家公務員が、あのとき掛金がふえた分に対してどんなに抵抗しましたか。あのときは、賃金の値上げも、物価高と共済年金の掛金をかけたらゼロという答えが出たのじゃありませんか。こんなものやってもらいたくないと言ったでしょう。だから、国家公務員がやったからといって——国家公務員の場合は一定の線が引かれる、一つの安定感があるのですね。安定地帯なんです。地方公務員はそういうわけではないでしょう。こまかくやっていて、自信があるというふうに言っているのですが、よけい言わなくても、秋田市、仙台市、新潟市という三つの市の財政状態をあなた方ここで説明できて、そうして大丈夫だと言えますか。あなた方まだそこまで調べていられないと思うのだ。おそらくこの法案が出てから、これからやろうというのでしょう。また、今私が申し上げたように、民間では、こういう工合の、超低率だという言葉を新聞は使っているのですね。新規のものの積み立て、信託に積み立てる場合には、四月一日から一・二%、ただみたいな税率で保護してあげようと言っておるのですけれども、これに見合うようなことを考えていられますか。
○佐久間政府委員 ただいま御指摘になりました民間のお話というのは、不勉強でまだよく承知をいたしておりません。地方公共団体につきましては、これから措置をするというのではございませんで、三十七年度におきまして、御承知のように、地方交付税率の引き上げが行なわれます。これは地方公務員の退職年金制度の実施ということを念頭に置いてなされた措置でございますし、地方公共団体が全体といたしまして従来より負担がふえますのが百二十億余りになりますが、それも全部地方財政計画上に織り込んでおりますので、さような観点から、地方団体といたしましては、このために財政上困るということはないというふうに考えておるわけでございます。
○石山委員 今の国家機構のものの考え方は、既得権を擁護するというものの考え方からすべて出発しているのです。資本主義は大体そうでしょう。たとえば掛金が倍率が違っていくということは、期待感を尊重する、期待感が大いにあるということでしょう。既得権を侵してはいかぬ。これは資本主義の建前なんです。日本の国家成立の建前なんです。掛金の倍率が上がったとすれば、その期待感にこたえる計数が生まれてこなければなりません。木曜日にもう一ぺんこの問題を取り上げたいと思いますから、それまででよろしゅうございますから、例証として、秋田市だけだとあまり手前みそになりますから、新潟、仙台、この三つの市を例証として、既得権は侵さないのだ、期待は十分持てるのだ、地方財政はこういう措置を講じて、決して持ち出しのような格好にはならないのだ、こういう実績を、概算でよろしゅうございますが、示していただくことを要望いたしまして終わります。
○中島委員長 本日はこの程度にとどめ、次会は、来たる八日午前十時より理事会、十時半委員会を開会することとし、これにて散会いたします。 午後雰時三十九分散会