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40回国会衆議院1962/03/28

逓信委員会電波監理及び放送に関する小委員会 第5号

発言数
68
登壇者
7
会派数
2
開催日
1962/03/28

会議録

秋田大助自由民主党

○秋田小委員長 これより会議を開きます。  電波管理及び放送に関する件について、調査を進めます。  質疑の通告がありますので、順次これを許します。森本靖君。

森本靖日本社会党

○森本小委員 まず、電波監理当局にお聞きしたいと思いますが、きょうの新聞に、今度技術審議会において、いわゆる基準が発表になっておりますが、あの技術審議会の経過をちょっと御説明願いたいと思うわけです。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 御承知のように、技術審議会は五つの部会からできておりまして、電波技術万般の問題を取り扱っておりますけれども、そのうち、先生がお求めのものはFM放送の関係の問題だと思いますが、それでよろしゅうございますか。

森本靖日本社会党

○森本小委員 そうです。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 実はこのFM放送の技術関係の問題については、かねがね電波技術審議会の方にいろいろ技術基準の問題で郵政大臣から諮問いたしております。それで、その中には、モノラルのFM放送の技術方式、それからそれに関連しまして、ステレオだとかマルティプレックスの放送の技術、こういった万般の問題の諮問をいたしておりますが、実は先般答申を得ましたものは、その全部ではありませんで、一部でございます。いわゆる中間報告でございまして、先ほど申し上げましたステレオ方式、マルティプレックス方式、こういった問題につきましては、まだ結論を得ませんので、その結論は多少時日を要すると思います。  それで主として答申の得られたものは、モノラルの超短波放送の技術基準でありまして、これは送信機の標準であるとか、それから受信機の問題であるとか、それからいろいろチャンネル・プランを作るのに必要な技術基準の一部、こういうことでございます。たとえばチャンネル・プランを作りますためには、どういう受信機を標準にして作るべきかといった意味で、一つの日本の標準的な受信機の規格というものを作る必要があるわけでございます。そういうものにつきましても、今回答申が得られたというわけであります。

森本靖日本社会党

○森本小委員 ちょっとこれは電監局長に言っておきますが、あなたは頭の中でよくわかっておるので、そういう答弁で相手がわかるように考えておりますが、これは自分の頭で相手を判断をしても、技術基準の問題でありますから、なかなかいかぬわけであります。もっともわからぬように答弁をしておるなら別でありますけれども、わからぬように答弁をしようということであるとするならば、FM放送の関係については、郵政省としてはこれとこれとこれとこれとをこういうふうに諮問をしたのである、それに対して、これとこれとこれとは一つのこういう答申が出たのである、あとは今後またこういうふうに審議をしていく、こういうような答弁の仕方をしないと、あなたの今の答弁を聞いておると、おそらくわかる者はあまりないのじゃないかというふうに考えるわけであって、もっと系統立った答弁の仕方をやっていただきたい、こう思うわけです。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 実は、この関係につきましては、放送技術課長が参っておりますので、もしお許しを得られれば、そこから一つ説明させていただきたいと思います。

草部宏成郵政技官(電波監理局放送技術課長)

○草部説明員 それでは、FM関係の答申の内容を簡単に御説明申し上げます。  これに関しましては、送信機の関係と受信機の関係、電波の伝わり方の関係、それから多重またはステレオの問題、この四つの分科会を作りまして審議いたしたわけでございます。全体を通しましては、送信機の関係は、ほとんどの部分については大体審議が進みまして、こまかいところは省きますが、あと一部の問題について審議未了の点がございます。これは中間報告として与えられたわけであります。  それから受信機の関係でございますが、受信機の関係につきましては、今お話がございましたように、受信機規格——これは、特にチャンネル・プンンを設定するために必要な規格という意味での受信機の規格を定めました。そのほかに、受信の空中線の問題、これは現在のテレビのアンテナみたいなもので受け得るかどうかというようなことを検討したわけでございます。それから現在の受信アンテナにつけますフィーダーでございますが、これにつきましても、FMの場合にどうあるかというようなことも、同じように論議いたしました。大体受信機につきましては、一部を残して、そういう問題は大部分完了いたしております。  それから伝播電波の関係でありますが、これは現在われわれのとり得る資料を全部網羅いたしまして、アメリカのFCCの特性曲線、それからこの前会議がありましたカンヌ会議の曲線、現在までわれわれが使っておりますテレビジョンの音波を実際に測定したデータから得た曲線、こういうものを中心にいたしまして、伝播電波の関係の特性を一応の見当をつけて、これに対しても答申が出ております。しかし、これにつきましては、まだ不十分な点がございますので、一応の答申ということで、全部の答申ではございません。  最後に立体音響の問題でありますが、立体音響に対するステレオの問題、または多重の問題でありますが、現在、これにつきましては、世界全体としてのいろいろな考え方がございまして、これに対する外国の事情検討ということを中心にいたしまして、日本において現在どういう機械があるかということ、音響機器の特性、こういうものを調べまして、どういう測定の標準を使ったらよろしいであろうか、こういうことを考えまして、そういうことにつきまして幾つかの資料は出ておりますが、まだ現在室内実験をやった程度でございまして、全体的な実験を進める段階に至っておりませんので、この点については、審議未了の点が多分にございます。  全体を通しまして、この四つの分科会を行ないましたが、これについて考えた前提といたしまして、UHF、VHFの問題がございますけれども、やはり世界の情勢から見て、Vの方を中心として考える。それから第二番目には、まずFMの単一放送、モノラルの放送を中心として考えて、それにステレオのことを考慮しながら考えていくという考え方で参りました。そういう前提を置きまして、Vのことから先議する、モノラルのことから先議するということで答申を用意したわけでございます。  全体としましては完全答申ではございませんが、一部答申と、中間報告及び資料提供ということで今年度を終わったわけでございます。

森本靖日本社会党

○森本小委員 いわゆる単一放送を主体として、将来ステレオ放送ということを考えていくというふうな意味の答申だ、こういうふうに言われましたが、そうすると、多重またはステレオ放送については、今後さらに審議をしていくという意味ですか、局長。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 そういうわけでございます。

森本靖日本社会党

○森本小委員 単一放送を主体として、多重またはステレオ放送については今後審議をしていくということになりますと、そういう点についての技術水準の結論が得られるのは、いつごろになるわけですか。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 その点につきましては、実は審議会の席上、大臣からも質問があったわけでございます。そのときの御意見としましては、来年度中、しかし、できるだけ半年以内に結論を出したいという意見でございました。

森本靖日本社会党

○森本小委員 半年以内に結論を出したいということは、かりに今FM放送免許して実施に移すということになるとするならば、単(放送)だけだ、こういうことになるわけですね。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 そういうことになると思います。ただ、その審議会の空気としましては、やはりFM放送の免許ということになりますと、将来のステレオ方式というものもこれは不可分の関係にあるんじゃないか。従いまして、実際の免許は、そういうステレオ方式がきまってからの方がいいんじゃないか、こういう意見が出ました。

森本靖日本社会党

○森本小委員 私もその意見には賛成でありますが、大体技術水準における多重またはステレオ放送かあるいは単一放送かということについてのはっきりした一つの結論が出ないままに本放送の免許を与えるということについては、私は非常に早計であると思う。何もそうあわててやらなければならぬ理由はないわけでありますので、そういう点についてのきちんとした技術水準というもの、実験における資料、それから確固とした今後の見通しというものが立って初めて免許という段階におりる。こういうふうに考えてしかるべきではないかと思うわけであります。そういたしますと、今の御答弁からいきますと、大臣がしばしば五月中にはこのFM放送のいわゆる放送免許についての結論を得たいということを言明をしておりますけれども、そういう問題については、大臣の政治的な感覚と、実際問題として着々と進んでおるという技術水準の段階からいくとするならば、大臣の発言はなかなかむずかしい、むずかしいというよりもほぼ困難であろう、今の情勢からするならば、早くて今後半年はかかる、おそければ一年は十分にかかる、こういう見通しであるということが、今の私とあなたとの質疑応答の中から結論的に言えると思うわけでありますが、どうです。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 もちろん、現在チャンネル・プランの案の作業等もいろいろやっておりますが、こういうものはステレオ方式——これはどういう方式がきまるかはわかりませんけれども、大体の範囲というものは限られておりますので、そういうことも念頭に置いていろいろ進めておるわけでありますが、しかし、筋道を立てれば、確かに今先生がおっしゃったように、また審議会の意向がそうであるように、ステレオ方式がきまってから免許の問題を考えた方がいい。それで、この点につきましては、大臣もその席に出ておられたので、十分御存じだと思います。

森本靖日本社会党

○森本小委員 大臣は御承知であろうということであっても、いろいろ世間で取りざたされたり、うわさされたりするから、そういうものにちゃんとしたけじめをつけるという意味で、私はこの委員会で質問をしておるわけですから、これは技術的な問題であるから、局長も遠慮は要らぬと思う。政治的な問題であるとするならば、これはやはり局長だけの発言ではむずかしいけれども、技術的な見通しとして、単一放送だけの見通しを立てて、それによってチャンネル・プランを終わって免許を与えるということになるならば、非常に放送の状況は違ってくるわけであって、だから単一放送を主体にするということは言っても、現実にFM放送は多重放送を使ってやった方が利益になるし、またそれの効果があるわけでありますから、そういう問題についてすべて結論を得た後において免許という段階になるとするならば、現在の段階においては、残念ながら技術水準その他の関係からも、早くて半年はおくれる、おそければ一年もおくれるということになる。こういうことをけじめをつけていきたいと思って質問をしているわけです。大臣は大臣なりに政治的な感覚で発言をするから、それはおいといたらいい。何ぼ大臣からそういうことを言っても、技術的にだめならできないのだから。もちろん単一、単独だということで無理にやろうとするならば、できぬことはない。そうしておいて、それができるところは多重でやれということならばいいけれども、しかし、それはやはり全国的に統一した考え方に立ってやるべきであって、個々ばらばらにぼこぼこやるべきではない。そういう観点からいくとするならば、私が言っておることが、筋が通る方向になるんじゃないか、こういうことを言っているわけです。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 私は、個人的には先生と全く同じ意見でございます。

森本靖日本社会党

○森本小委員 そこでもう一つ、受信機の規格についての答申があったということでありますが、これはあとでその答申の資料は全部もらいたいと思うわけでありますが、具体的に、受信機の規格の答申というのは受信機の規格について、たとえば聞ける範囲の波長とかいう問題については、どうなっておるわけですか。

草部宏成郵政技官(電波監理局放送技術課長)

○草部説明員 今のお話でございますが、今度きめました受信機の規格は、チャンネル・プランを一応きめるための規格として準備したのでございまして、これの一番要素となる、たとえば中間周波数はどういうところに置くかという、こまかい技術的な中心になるものをきめたのでございます。どの程度の範囲に聞けるかというところの感度も、一応ある標準の価格と申しますか、非常に値段の高いものではなくて、普通の、買い得る価格のものを中心にした場合の感度というものを中心にして考えたわけでございまして、ちょっと今距離がどの程度までということは、御返答できにくいのでございます。が……。

森本靖日本社会党

○森本小委員 私が特に聞きたいのは、可聴範囲の波の幅の限定なんというものについても、その中に載っておるかどうか。たとえばテレビの場合は、十二チャンネル持っておるわけですね。具体的に、たとえば全国どこに行っても聞けるということになるとすれば、五十チャンネル聞けるような波の幅にしなければならぬ。しかし、そういうことは無理であるから、それが十チャンネル程度の幅になるということになれば、それによって自然にチャンネル・プランも変わった形になってくるということで、特に受信機の規格ということを言われたから、受信機の可聴範囲の波の幅というものについても、一応答申が出ておるかどうか、こういうことです。

草部宏成郵政技官(電波監理局放送技術課長)

○草部説明員 その点につきましては、規格をきめた受信機は、FMに用意されておるVHFのバンドは全部カバーできるわけでございます。

森本靖日本社会党

○森本小委員 そうすると、今考えておるVHFのいわゆる八十メガサイクルから九十メガサイクルの間は全部聞けるとするならば、大体受信機の価格の統一されたものが、平均水準として何ぼくらいに答申で出ておるのですか。

草部宏成郵政技官(電波監理局放送技術課長)

○草部説明員 価格の点につきましては、特性から出てきた一つの標準的なものはあると思われますが、はたしてどのくらいの値段になるかということは、ちょっと簡単には出て参らないのではないかと思います。

森本靖日本社会党

○森本小委員 いずれ、技術審議会の各分科会の答申されたものを資料として当小委員会に御提出願いたい。私の方もその内容を見て検討してみたいと思いますから、一つお願いしておきます。いいですか、その点は。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 さよう取り計らいます。

森本靖日本社会党

○森本小委員 そろそろ国会も終わりに近づくような状況でありますから、この小委員会においてもだんだん結論を急いでいかなければなりませんので、順序に従って四の項に入っていきたいと思うわけであります。  まず、私が聞きたいと思いますことは、今後のFM放送の問題でありますが、かりに前から言われておりますように、今の標準放送でやっております地域は、これをFM放送にかえていく、そしてそのFM放送のいわゆるひずみを直すという意味において、中波放送を電力を増強してやっていく、こういうことになった場合、たとえばその地域が九州地方全地域をカバーするか、あるいは四国地方全部をカバーするか、それは別として、そういう場合の中波放送の単独会社というものの経営が成り立っていくかどうか、こういう点についてはお考えになったことがありますか。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 はなはだ申しわけありませんが、まだそこまで研究いたしておりません。

森本靖日本社会党

○森本小委員 これは大事なことであります。大体どの程度をサービス・エリアの範囲に持てば単独の中波放送として経営が成り立つものであるか。そのサービス・エリアによって当然出力電力の問題も出てくるわけでありまして、そうすると、日本はどの程度の中波のものにすればよろしいか、こういうようなことにもなってくる、こう考えますので、もしそういう点についてお考えがなかったとするならば、早急な勉強でもけっこうでありますから、次の小委員会あたりまでには一応その研究した成果が発表できるように、総動員をしてやってもらいたい、こう思うわけでありますが、どうですか。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 この次に間に合いますかどうか、さっそく一つ研究いたしまして、できるだけ早い機会にお答えしたいと思います。

森本靖日本社会党

○森本小委員 それから今後のFM放送については、NHKには当然やらすということは火を見るよりも明らかであると考えるわけであります。くどいようでありますが、順序でありますので、この点も聞いておきたいと思います。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 実は、御承知のように、そういった点につきまして、調査会としてまだ結論が出ておりませんので、ちょっとこういう席で御意見は申し上げかねるわけでありますが、従来の経緯から見ますと、そういう可能性が非常に強いのじょないか、こう思います。

森本靖日本社会党

○森本小委員 それでけっこうです。それからもう一つ、このFM放送のサービス・エリアの今の状況からいって、今の標準放送がFM放送にかわるものと仮定をして、いわゆるFM放送単独の会社が経営ができるかどうか、こういう点については、よもや研究しておらぬということはなかろうと思う。そういう点については、もし経営が可能であるとするならば、大体どの程度まで経営が可能であるか、どの程度の地域についてはこれは不可能であるということについて、電波監理局長として研究をせられたことがございませんか。そんなひまがなければ仕方がないが……。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 その問題につきましても、調査会の方でいろいろ研究はいたしております。それで、将来は別として、さしあたっては、FM放送の経営というものが経済的に見て非常にむずかしいのではないかといったような説が非常に強いわけでありますが、長い目で見た場合には、先ほど先生がおっしゃったように、現在の中波がだんだんFMに移行していくという宿命を持っておるのであれば、当然将来は明るいのじゃないか。しかも、特に大きな都会におきましては、経営というものが容易になってくるのじゃないか。問題は、要は受信機の普及がどうなるかという点が一番のポイントじゃないか、こういうふうに考えます。

廣瀬正雄自由民主党

○廣瀬(正)小委員 ちょっと関連して。アメリカにおきましては、FM単独の企業体というものはたくさんあるのでございますか。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 はっきりした数字は、今ここに資料の持ち合わせがございませんので、あとで提出させていただきますが、うろ覚えで非常に恐縮でありますが、たしかアメリカには、全体でFMの局が約千局、そのうち二百局程度が単独局だった、こういうふうに記憶しております。

廣瀬正雄自由民主党

○廣瀬(正)小委員 私の聞いておりますところでは、かなり単独の局があるということでありますが、そういう局がはたして現在ペイしておるかどうかということを承りたいと思います。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 御承知のように、アメリカでは、教育専門局、これに相当FMの局があります。これはいわゆる非営利機関が運営しておるわけであります。そのほかに、いわゆる商業放送という格好で単独局がある程度あるわけであります。FCCの年次報告というものがございますが、それとか、あるいは最近帰国されました民放連のFM放送調査団、こういったところの報告を聞きますと、FM単独の経営というものは、なかなかそう楽でない、相当困難性があるというようなことを言っておりました。しかし、これはあくまでもその情報でございまして、私が実際に調査したわけではありません。

廣瀬正雄自由民主党

○廣瀬(正)小委員 ただいま問題になっております経営主体と非常に関係あることでございますが、私ども尊敬しておる森本委員は、FMは中波に取ってかわるというお言葉を使っておられますが、私は、五十年先、百年先は取ってかわるような時代がくるかもしれませんが、ここ五年、十年、政治家として考えなくてはならない時期におきましては、取ってかわるというようなことでなくて、FMはFMの特徴を生かして併存するのじゃないかという気持がするわけです。ですから、取ってかわるということになりますと、つまり中波というものがなくなってしまってFMになってしまう、そういうことになれば、現在中波を使ってやっております民間既存の業者にFMを優先的にやらせなくちゃならぬということになってくるのではないかと思うのであります。取ってかわるというお言葉を使っておられますが、その辺は、私は政治家として考えるような機関は、取ってかわるのではなくて、併存するというのでありますので、FMはFMとして独自の考えを持ってつまり中波が将来早急になくなるから、そのかわりとしてFMを優先的にやらなくちゃならぬというような考慮は必要でないのではないかというような感じがするわけでして、その辺のお考えを一つ承りたいと思うのであります。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 そのあとの方は、なかなかデリケートな問題であるので、ちょっと答弁を差し控えさせていただきたいと思いますが、FMと中波というものは当然共存していくべきものだ、こういうふうに考えております。

森本靖日本社会党

○森本小委員 今の問題ではっきりしておかなければいかぬのは、私が言っておることも、中波とFMとが共存をする立場に当然なるわけであって、ただその場合、FMと中波との使い方が違ってくる。この点については、これはだれが何と言おうと、各界こぞっての一致した意見である。これについては、太陽が東から西に行くのと同じ理屈であって、これを否定することはできないと思う。ただ、今の中波にFMが全部取ってかわるということを言っておるのでなしに、両方が併存をするけれども、それぞれFMの使う立場と中波の使う場合とが違ってくるということを言っておるわけでありますので、この点は廣瀬さんとも別に意見が違わぬわけであります。  ただ、その次の問題は、これはそれぞれの方の御意見があろうと思う問題でありますが、これについても、しかし、いずれ電監局長としてもはっきりした答弁をしなければならぬ時期が来るであろうというふうに考えます。今のようにとぼけてばかりおるような答弁では、やがてはだめであるということになりますので、その点については電監局長もとくと考えておいてもらいたい、こう思うわけであります。  そこで、いろいろ仮定の問題を聞きますので、もしきまってない、あとで大臣にしかられるということがありました場合には、あなた個人の意見でけっこうでありますから——個人の意見も言われないということになりますと、この小委員会として質疑応答をやる必要がなくなるわけでありまして、小委員会を開いた意味がないわけでありますから、最初めに小委員会を開いた当時、あなたは、初めのうちは私的意見ということを断わってしばしば言っておりますので、そういうことでけっこうでありますから、一つそういう点についても御意見は遠慮なく言っていただきたい。そのことの発言によってあなたが拘束され、どうこうせられるということになった場合には、与野党こぞってあなたをカバーしなければならぬ、こういうことになるわけでありますので、そういうふうな発言は遠慮なしに一つお願いをいたしたい。その発言がなければ、実は小委員会を開いても意味がない、こういうことでございますから、この点は一つ電監局長もよくお考えを願っておきたい、こう思うわけであります。  そこで、まずNHKの問題はそれでいいわけでありますが、さらに今後のFM放送と中波放送との問題についても、緩急の度合いはあるにしても一おのずから一つの方向というものは、私は、この小委員会を通じてでも、大体明るくなってきておるということが言えると思うのです。ただ、そこに問題がありますることは、そうなった場合でも、民放の場合、一体これをどういうふうに経営者にまかすかということが、一番問題になってくるわけであります。  そこで、まず私が聞きたいのは、今後のそういうふうなFM放送という問題については、今の民間放送ということを頭に置かずに、そういうFM放送というものと現在のテレビというものを兼営にした方がいいのか、あるいはまたこれをFMはFM、それからテレビはテレビというふうに、それぞれ単独に経営をしていった方がいいのか、また、そういうことは画一的には申されない、東京、大阪、名古屋というようなところ、高知、徳島というようなところとは違います、こういうことになれば、いずれにしても、そういう点に対する電監局長としての御意向は、どういう御意向であるか、一つこれをお教えを願いたい。これは、電監局長でなくして、個人的な見解でけっこうでありますので、一つ答弁を願いたい、こう思うわけです。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 これこそこのFM免許問題の最も大きい核心の問題だと思うのですけれども、私としましては、別にそう画一的に考える必要はない。要は、最もFM放送の特質を生かして、そうして本来の放送法の精神を最も生かした使い方をしてもらえるところに免許すべきだ——非常に抽象的で恐縮でありますが、そういうことじゃないかと思います。

森本靖日本社会党

○森本小委員 これはまこと名言ですが、さっぱり内容がない話しでありまして、確かに放送法に基づいて放送をまじめに忠実にやっていただくところに免許を下すということは、だれが考えてももっともでありますが、その場合に、ラジオというものとテレビというものを兼営をさせた方がいいのか、あるいはラジオとテレビというものはそれぞれ単独に経営をさせた方がいいのか、あるいはそういう問題については、それぞれの人口の密度によるところの地域的な差があるのか、そういう点については、どうお考えか。あなたが今言ったことについては、これは全員、与野党こぞって満場一致で支持するわけであります。その次の問題についてのあなたの御意見をお聞きしたい、こういうわけであります。

竹内俊吉自由民主党

○竹内小委員 関連して。今電監局長の森本委員に対する御答弁の中に、非常にごもっともなことですが、FMの特質を生かすということを二度繰り返して、非常にそこに重点を置かれた。FMの特質というものは、その場合どういうお考えを含むものか。これはおそらく長く言えば長くなるでしょうが、ごく簡単に言えば、どういうことか、あわせて一つ答弁願いたい。

大塚茂郵政事務次官

○大塚説明員 テレビとラジオ、ことにFMとテレビ、あるいはFMと中波との経営を同一経営主体にやらせた方がいいか、別個の主体にやらせた方がいいかという問題になりますと、これは、経営という問題を抜きにしますれば、私は別個の会社にやらせた方がいいというふうに考えますが、経営の合理性とか、あるいは経費の節約とか、そういうふうな点を考えますと、同一の会社でやった方がよろしいというふうなことも言えますので、一がいに、抽象的あるいは原則論で、別がいいとか、同一がいいとかいうことは、実際問題としては言い切れないのではないかというふうに考えます。

森本靖日本社会党

○森本小委員 ちょっと核心に触れてきたので、そうなりますと、経営という観点から考えた場合に、経営の合理化、あるいは機械その他の人員の合理化ということについては、両方がよろしい、それから本来言えば、これは別々がよろしい、こういうふうな考え方であるということになってくるとするならば、たとえば現在の県庁所在地とかその他については、場合によっては、これは合併をした方がよろしい。しかし、東京、大阪とか、名古屋とかいうふうに、それぞれ単独に置いても十分採算の立ち得るところについては、それぞれ別個にした方がよろしい。現実問題について理想と現実をまぜた場合には、そういうことがある程度言い得るのじゃないか、こう思うわけでありますが、その辺についてはどうですか。

大塚茂郵政事務次官

○大塚説明員 大体おっしゃられるようなことが、一般論として言えるのじゃなかろうかというふうに考えております。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 竹内先生からの御質問の、FMの特質を生かすという点についてでありますが、何と申しましても、FMは、音質というところに一番の大きい魅力があるのじゃないかという意味で申し上げたわけであります。

森本靖日本社会党

○森本小委員 次に、私がお聞きしたいのは、今回の申請から見ますと、新聞社が一番多いわけでありますが、そういう点について、新聞社がラジオ局を経営するというふうな点について、郵政省としてはどういうふうにお考えになっておるか。郵政省でなしに、局長個人なら局長個人でもけっこうでありますが、局長としてはどういうふうにお考えになっておるか、一つお聞きしたい、こう思うわけです。

大塚茂郵政事務次官

○大塚説明員 まだわれわれ突き詰めて議論をしておりませんし、私自身としても、まだ突き詰めた結論を個人としても持っていないわけでございまして、この段階で見解を表明しますと、いろいろ誤解を招くことになりますので、しばらく遠慮させていただきます。

森本靖日本社会党

○森本小委員 ただ、ここで私がはっきりとしておきたいと思いますことは、これは浜田氏が電監局長のときであったと思いますが、また、前の放送の免許の際にも、こういうことがはっきり言われておるわけであります。要するに、新聞、ラジオ、テレビが一緒になってマスコミを独占するということについては排除したい。この方針は、郵政省の方針としてあるわけでありますが、この方針については、今も厳として生きておる、将来も郵政省としてはこれは生かしたい、この点については間違いがないと思いますが、その点どうですか。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 確かに現在はその考え方が生きておりまして、その線で免許いたしておるわけであります。ただ、ここでちょっと誤解があるといけませんのでお断わりしたいのですが、現在そういった審査要領といっておりますけれども、一つの審査基準によりますと、同じ地域において、今のラジオ、テレビ、新聞、この一著の独占というものは好ましくない、この姿は排除するということでありまして、ラジオと新聞の二つだけの兼営ということもありましょうし、支配力を持つということもあるわけでありますが、そういうことを排除しておるわけではないわけであります。要するに、三事業支配というものを排除しておる、こういうことでございます。

森本靖日本社会党

○森本小委員 それでは、新聞とテレビということについても同じことですか。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 そういうことであります。

森本靖日本社会党

○森本小委員 それは、いつからそういうことになったわけですか。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 それは三十二年の十月ですか、テレビの一斉大量免許をやったときからでございます。

森本靖日本社会党

○森本小委員 それは当時あなた方があとからつけ加えたことであって、当時、新聞の経営者とテレビの経営者とが一緒であるというものは離しなさい、こういうことを言ったはずであります。それからたまたま新聞とラジオとテレビが一緒になっておるから、新聞、ラジオ、テレビということになったけれども、少なくともマスコミを支配する新聞とテレビが共同経営体であることは望ましくないということは、当時しばしば電監局長が言明した通りであります。だから、それをもし政策がそういうふうに変わったというならまた変わったということで、われわれは受けて立ちますけれども、もともと三十二年のテレビのチャンネル・プランができてそれを免許するときには、しばしば私の質問に対しても、今言ったような意味を言っておるわけであります。今度のFM放送の免許に際して、そういう問題を最初に明らかにしておいたら困るので、その不文律が二つか三つ出るかもわからない。だからその予防工作として今言ったような言明にし直すということでありますればまた別でありますけれども、テレビのときには、いわゆるテレビと新聞とを兼営することは望ましくない、こういう線であったと思っておるわけでありますが、どうですか。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 御承知のように、当時もうすでにラジオは発足しておったわけであります。結局特定の新聞社がラジオに対して支配力を持っておるところが、地方にはかなりあったわけであります。そこにテレビを免許する場合に、さらにテレビもそういう関係に置いて一体いいかどうかということが問題になったわけであります。新聞とラジオ、それから新聞とテレビ、この二事業支配は、現在のところでは、その具体的ケースとしてそういうことが今あるかどうかという点は、ちょっと記憶がありませんが、一応われわれの方の審査基準としては、二事業支配までは認めておるわけであります。

森本靖日本社会党

○森本小委員 二事業支配といっても、あなたも次長でよく聞いておるはずですよ。今ごろになってそういうことを言っておるが、これは省議か何かでそういう方針になったというならば別ですが、当時は、ラジオであろうが、テレビであろうが、電波の世界と新聞とを一緒に経営し、支配権を持つことはいけないということで、当時分けたはずです。だから、今度の場合でも、新聞とテレビならばよろしい、新聞とラジオならばよろしいが、新聞とテレビとラジオではいけません。そんなつじつまの合わないことでは、理屈にはならないと思います。当時テレビの免許のときに問題になったのは、新聞というものと電波というものとはおのずから違う。新聞は、だれでも競争相手があって、資本力があればできるが、電波というものは、幾ら資本力があっても、電波を与えなければ絶対にできない。そういうことで、放送と新聞というものは依然として別個のものである。これが支配力が両方に及ぼされるということになると、非常にいけない、こういうところからこれをやったわけです。それを今ごろになって新聞とラジオとテレビと三つはいけないけれども、新聞とテレビ、新聞とラジオならよろしいというような考え方については、非常におかしいと私は思うのですが、どうですか。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 その大量免許のときのいきさつにつきましては、私の先ほど申し上げた通りだと思いますが、いずれにしましても、その後、三十四年の九月二十二日新しいそういった審査基準ができております。それで、それによりますと、先ほど私が申し上げた通りの、三事業支配はいけないけれども、二事業まではよい、こういうことになっておるわけであります。

廣瀬正雄自由民主党

○廣瀬(正)小委員 それは、さっき電波監理局長が申されましたように、新聞とラジオは、テレビを許すときまでは兼業でやっておったことがある。これはやむを得ないけれども、今度の新しいあれではそういうことをしない。つまりこれから後は電波と新聞の兼営ができないというようなことに是正されておるものと、われわれは解釈しております。それまでは、たまたま現実の問題がありましたけれども、その後是正されたものとわれわれは解釈しております。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 その新聞とラジオの兼営という点につきましては、はっきりした——たとえば現在福島県に福島民報、これは新聞を経営しております。それからやはり同じ土地に、ラジオ福島という民間ラジオ局があるわけでございます。これはもちろん兼営ではございません。しかし、われわれの方でいういわゆる両者の間に支配力がある、こういうふうに見ておるわけでございます。それは株の関係もありますし、役員の兼職関係もある。そういうことからもおわかりのように、二事業支配ということは、現在の基準では認められているわけです。それが今度のFMの場合にどうかということにつきましては、先ほど次官が言われましたように、現在研究中であります。

森本靖日本社会党

○森本小委員 私は、三十二年の委員会の当時の空気がそのまま郵政省に踏襲せられておる、こう解釈をしておったわけでありますが、たまたまあなたの答弁で、今の郵政省の考え方というものが一応明らかになりましたので、当委員会は当委員会として一つそれに対する意見というものも、できれば私はまとめたい、こう思うわけであります。まああなたの言ったことが三十四年以降そういうふうに変わっておる、うそでないということであるとするならばわれわれとしても考えなければならぬ問題でありますので、これ以上のなにはいたしませんが、ただここではっきりいたしておきたいことは、そういうことについても今度のFM放送に関する問題についてははっきりしていない、こういうことは言えるわけですね。それははっきりしておいて下さい。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 その通りでございます。

森本靖日本社会党

○森本小委員 もう時間もだいぶたちましたので、この程度でやめますが、最後にちょっと聞いておきたいと思います。  このごろ、テレビの難視聴地域に対して、第二次チャンネル・プランの補正でUで許可しておるところも出てきた。おそらく第三次チャンネル・プランになって参りますと、Uのところがだいぶふえてくるのではないかというふうに考えるわけであります。Uでとるとするならば、かなりチャンネルもとれる、こういうことになったとするならば、現在Vだけで許可をしておるところの県庁所在地で、テレビの局が一局しかないというところはたくさんあるわけであります。そういうところにUでもよろしいから許可をしてもらいたい、こういう申請が上がってきた場合、一体これに対してどう取り扱う考え方を持っておられるのか、これを一つ聞いておきたい。たまたま、かりにラジオとテレビの兼営がそういうところでは望ましい、こういうことになってくるとするならば、そういう局が、かりにUでテレビはやらしてもらいたい、FMは新しくやりたい、こういうようなことも出てくるかもしらぬ。FMの問題を置くとごっちゃになってむずかしいので、かりにそういうような一局しかないところに対して、Uでもかまわないから一つ許可をしてもらいたいという申請が出てきた場合には、一体これをどう取り扱うか。それを一つ聞いておきたいと思います。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 今先生おっしゃいましたように、いわゆる難視地域の解消対策という意味で、Uの中継局を早急に開発したいということで、現在実験局を二局やっておるわけでありまして、その結果がまとまり次第、いわゆる二次プランに該当するところで、Vのチャンネルの割り当てられない地区に対するチャンネル・プランを早急に策定したい、こういうふうに考えて、今準備しておるわけであります。従って、今のUの使用というのは、そういう難視地域というところの小電力の局だけを対象にいたしておるわけでありまして、ただいま先生がおっしゃいましたような、地方の民放一局のところの並立局という意味でUを使ったらどうかという点につきましては、実はまだそのための技術的な受け入れ態勢、準備もできておりませんし、また、現在のチャンネル・プランの策定の基本方針というものがございまして、それによりますと、同一地区におけるUテレビとVテレビの混在というものは認めないという、そういう原則の条項ができておりますので、現在のところはそういうことは困難だと思いますが、また、その問題は将来の問題として研究して参りたい、こう考えております。

森本靖日本社会党

○森本小委員 これは、チャンネル・プラン作成のときに相当論議をせられたことでありますけれども、その後は実行段階に移した。しかし、これ以上Vはないが、実際問題としてUを並立させても経営が可能である。現に一方も相当な配当をし、もう一局できても可能である、そういう場合に、放送の民主化という場合には、もう一局ぐらいこしらえた方がよろしい。しかし、波がない。Uならあるという、こういうことになった場合には、私は当然考えてもいい措置ではないかというふうに考えられるわけであって、チャンネル・プランの基本方針というものは、行政措置でありまして、法律でないわけでありますから、いつでもその方針に従って変えられるわけでありますので、こういう点についても、私はいま少し——どうこうせよとか、どうこうあるべきであるということについては申しませんけれども、電監当局としても、そういう点に対する的確な答弁ができまするように、たとえば経営の方針とか、あるいは経営が立っていくかどうか、こういう点については、一つのモデルというものを作ってみて、十分に一つ研究をしておいてもらいたい、こう思うわけであります。  以上、私の質問を終わります。

秋田大助自由民主党

○秋田小委員長 本日はこの程度にとどめ、次会は公報をもってお知らせすることとし、これにて散会いたします。    午後三時七分散会

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