逓信委員会電波監理及び放送に関する小委員会 第4号
- 発言数
- 57 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1962/02/28
会議録
○秋田小委員長 これより会議を開きます。 電波管理及び放送に関する件について調査を進めます。 質疑の通告がありますので、順次これを許します。森本靖君。
○森本小委員 きょうは特に技術的な点を聞きたいと思いますが、FM放送の場合、多重放送ができるのが中波と違った一つと特色であります。たとえばFM放送において十チャンネルなら、十チャンネルとれる。それで一チャンネルで二波同時にできる、こういうことになると思いますが、大体これは、技術的な今日までの限界としては、一つのチャンネルで二波ということになりますか。
○西崎政府委員 多重放送の御質問でありますけれども、現在御承知のようにアメリカではメインチャンネルと、それからサブチャンネルの方を二つとっておるのが最大限でありまして、日本でも、たしか東海大学がやっております実験放送、これはそれと同じ方式の実験をやっております。
○森本小委員 現在のFM東海がやっておりまするのでは、大体一チャンネルで二波の波をとっておるわけであろうと思いまするが、これは技術的にはそれ以上のことについては不可能ですか。もっともこれは波の周波数のとり方によっても違ってくるのじゃないかと思うのですが、その辺の技術的なことを一つ御答弁を願いたい、こう思うわけであります。
○西崎政府委員 御承知のようにメインチャンネルにサブチャンネルを幾つとるかということでございますが、これはもちろん現在のFMチャンネルの幅の中で何チャンネルとれるかということになるわけであります。それ以上ということになりますと、現在のモノフォニックといいますか、単一放送のものと両立しないことになるわけでありますから、どうしてもそういう意味で現在の単一チャンネルの場合も、FM放送の中にサブチャンネルが幾らとれるかということになるわけでありまして、その面から当然規制を受けるわけであります。 それから、もう一つ問題になる点は、サブチャンネルというものは放送のサービス・エリアがメインチャンネルよりも狭くなる。大体現在のアメリカあたりの方式を使いますと、メインチャンネルのサービス・エリアがたとえば六十キロ半径とれるとした場合に、サブチャンネルのサービス・エリアというものはその四割程度、そういう点が問題になる点で、そのサブチャンネルを多くとるほどサブチャンネルのサービス・エリアが狭くなる、こういう制約があるわけでございます。そこで、おのずからサブチャンネルの数にも限界が出てくるわけであります。
○森本小委員 そういたしますと、今の郵政省がこの前の答弁で考えておりましたように、八十メガサイクルから九十メガサイクルまでの間におけるバンドの基準をとってやった場合には、現実の問題としてサブチャンネルというものは一つしかとれない、こういうことですか。
○西崎政府委員 実はそういった問題につきまして、現在郵政大臣の諮問機関であります電波技術審議会、それからFM放送調査会におきましても、この日本でそういった多重放送というものを考えた方がいいのかどうかという点について、いろいろ検討しておるわけであります。ただ、一つ言えることは、立体放送すなわちステレオ放送というものも、これは技術的な手段という点からいえば多重放送の一種になるということは、そのサブチャンネルを使って立体的な情報を送るというわけでありますから、結局そのステレオ放送をやるということは、即多重放送をやるということにつながってくるわけであります。
○森本小委員 そのステレオ放送について私は考えていきたいと思っておったのですが、ステレオ放送をやる場合受信機はどうなるのですか。
○西崎政府委員 この場合には当然アダプターといいますか、そういうものが必要になってくるわけであります。普通のFM受信機ではメインチャンネルの分だけしか聞こえないわけでありまして、ステレオ受信をしようとすれば、それにアタッチメントをつけなければならない、そういうわけであります。
○森本小委員 そういたしますと、たとえば今NHKなんかがやっております立体放送というものは、二つの受信機をつけて聞いておるわけです。この場合はFMのステレオ放送ということを言うとややこしくなるわけでありますが、多重放送になった場合は、いわゆるメインチャンネルとサブチャンネルを聞こうと思えば、二つの受信機で聞かなければならぬことになるわけでありますが、たまたまFM放送としての完全なステレオ放送がやれるとした場合には、一つの受信機で同時に聞くということになるわけですか。私もこのごろの技術関係は詳しくないので、たとえば今までの立体放送であるとするならば、受信機を二つで聞いておった。それから普通の多重放送であるとするならば、当然受信機が二つなければ聞けないわけですが、しかしここで言うFM放送のステレオ放送というものは、一つの受信機で一つの波を合わせれば同時に聞ける、このステレオ放送はこういうことになるわけですか。
○西崎政府委員 FM放送でステレオ受信をする場合には、当然そういうふうに設計された受信機を使う、こういうことになるわけであります。それで、今までやっておる立体放送というものは、たとえばNHKの第一放送、第二放送、両方受けてやるから二つの受信機が要るわけで、FMの場合にはステレオ用の受信機を必要とするわけであります。これは一つでいいわけであります。
○森本小委員 そういたしますと、今後の放送の形態というものは、一つのチャンネルを与えてそれによってステレオ放送をやる場合と、またほんとうの多重放送をやる場合とは、おのずから変わってくるわけですね。受ける方もそうなってくるわけですね。 今のお答えでは四割程度しかエリアがないというお話でありましたが、四割程度のエリアしかないということになりますと、これはかなり考え方が変わってくると思いますが、かりにステレオ放送をやった場合には、そのエリアはどうなるのですか。あなたの方からもらった資料と同じ程度になるわけですか。
○西崎政府委員 ちょっと先ほど言葉が足りなかったので補足させていただきますが、四割というのは半径が四割です。従って面積にすると、はるかに狭くなるわけであります。たとえば六十キロの場合にはそれの四割、そういう意味でございます。それからステレオの場合には、半径にしまして六割程度と承知しております。ただし、これもどういう方式を使うかということによっても違って参るので一応、今アメリカのステレオに対する標準方式というものを前提にした場合の回答であります。
○森本小委員 それから、多重放送の場合、混信があったら全然話にならぬわけでありますが、混信なしに完全に多重放送が現在までの技術ではできますか。
○西崎政府委員 技術的にはいわゆるメインチャンネルとサブチャンネル、これとの間の混信を最小限に押えるという点が技術的に問題の点でありまして、これをできるだけ許容限度におさめるということで基準や何か作っておるわけで、そういう点は多少問題はあるわけでありますが、実用上はほとんど支障がない、こういうふうに思います。
○森本小委員 そういたしますと、多重放送についてのメインチャンネルとサブチャンネルとの混信は、現在の技術段階においては完全にこれを分離することはでき得る、こういうことですか。
○西崎政府委員 完全にといいますと差しさわりがあるかもしれませんが、日本の技術をもってすれば、そういうことは可能だ、こう確信しています。
○森本小委員 そういたしますと、一つのチャンネルを与えて、これはサブチャンネルと主チャンネルということで、二つの会社に分けて放送さすということはできます。
○西崎政府委員 もちろんそれは技術的には可能であります。技術的には当然可能でありますけれども、そういうあり方というものが、日本の放送界、また放送のあり方という点から見て、適当であるかどうかという点は、これは非常に問題があるんじゃないか、こう思います。
○森本小委員 私が聞いているのは、このごろの技術問題についてはなかなかうといので、特にそれを聞いておるわけです。FM放送における一チャンネルを与えて、あんまりもめた場合はあり得るわけでありますから、そういうふうにサブチャンネルと主チャンネルを分けて、そうして放送会社が別個に使い得るということは、技術的にできて、また放送が成り立つかどうか、こういうことを参考に聞いておきたいと思うわけであります。そうすると、それはできるわけですね。
○西崎政府委員 先ほど申し上げた通り、技術的には可能であります。
○竹内小委員 ことしの六月の中波の再免許に際して、FMを考慮して作業をするようなことになっておるか。今までの調査その他から考えると、その点はどうなんですか。
○西崎政府委員 これはこの前の小委員会でそのお話が出たわけであります。実際問題は別としまして、そうあるのが筋ではないかといったようなお話だったと思います。また、これはやはり個人的な意見として、それが筋じゃないかということを申し上げたまでであります。
○竹内小委員 そうすると、中波の再免許にはFMを一応切り離して考える、これが筋だ、こういう意味ですか。
○西崎政府委員 そうじゃありませんで、FM放送の将来、またその地位というものを考えますと、やはりラジオ全体の一環としての立場から、中波もFMもあり方を考えるべきじゃないか、そういう意味からいいますと、FM問題をどういうふうに取り扱うかといったことも、できればその前に大体方向を定めまして、その上で、この中波の再免許あるいは再編成というものを考えるのが筋ではないか、こういうことであります。
○竹内小委員 観念的に見てわれわれもそれは筋だと思います。実際問題を聞いているので、FMをどう使うか。先般この委員会でも非常に意見が出たように、中波にかわるものとしてこれを使うか、中波の補完的な意味で使うか、かわるものとして使いたいという個人的意見を局長は述べられたとすれば、それに対する技術の基準だとか、あるいは全体の配置だとか、いろんな問題があるわけでありますが、実際問題として、あなたそれを扱っている方ですから、総合的にラジオの一環的な立場で六月の再編成を考えるんだ、こういう考え方自体は、それは筋だとして、実際にそういくだけの準備、方針その他は今ごろもうきまっていないと、なかなかそこまでいかぬと私は思いますが、実際問題としていきそうですか。
○西崎政府委員 できるだけその筋を通したいと思って努力いたしておるわけです。
○竹内小委員 これはその通りです。そのための調査会であるわけですから、間に合うように努力するということはその通りだと思いますが、実際問題としてまだ大体がきまっていないわけでしょう。そういうふうにいきたいということはわかるけれども、そういくためには、今森本君からもステレオの話が出ましたが、それを一体どういうふうに考えておるか。ステレオも考えた上で、周波数も割当も考えた全部のものでいくのか、あるいは日本の社会的条件がそれを受け入れる準備ができているのかどうか。受信機なんかでも、消費経済から見た国民の負担の問題、いろいろあるのですから、そういう総合的な点からすれば、なかなかそう簡単でない条件がたくさんあると考えられるので、そういう筋は筋だが、その筋を通すということは、困難なら困難でよろしいのですよ。その過程としてこういうふうに持っていきたい、一挙にはなかなかこれはめんどうですから。このためにはこういう程度のFMの考え方を取り入れていきたいということも私はあり得ると思う。そういう点では、FMを取り入れていく程度は、今回はこの程度だろうというふうなめどがあるならば、それを承っておきたい。
○大塚説明員 まだその辺が研究段階でございまして、はっきり申し上げかねることをはなはだ遺憾に思っています。
○竹内小委員 それはわかりました。 そこで、これはそうなると仮定の問題をみな質問するわけですが、この委員会は研究会みたいなものだから、それで意味があると思いますが、先般西崎局長から、中波の今後の使い方について、これは全国放送、それから国際放送あるいは広い意味の地域放送等に使っていくことになるだろう、こういうような意味の御発言があったように記憶しますが、その通りですか。もう一ぺんそれを再確認しておきたい。そうなった場合です。
○西崎政府委員 この前お断わりしたように、私見として申し上げたわけでございます。
○上林山小委員 今、局長の答弁やら事務次官の答弁を聞いていると、僕がこの問題を予算の分科会で質問したときの答弁とニュアンスが食い違っている。だから、順序は少し逆になるけれども、この機会に是正をしてもらっておかぬと、もちろんその結論は、ほかの委員諸君からも私どもからも質疑をさらにしますけれども、この段階でそこがきまらぬと、ほかの技術的な問題を聞いてみたって、これはただ審議がうまくいったというだけのことになるというので、私は一言聞いておきたいのですが、今竹内委員に対する答弁では、ただ青写真を目標にして進んでおるかのごとき印象を受けた。私の質問は、再免許の時期がきておる、この再免許の時期にFMの免許もあわせて行なうのか、それと一緒にして行なうのかという賛同に対して、その通りである。それなら、今省内の調査会でやっておるFMの最終的結論はいつ出るのか、それは四月出る予定だ、三月とはいかないけれども、まあ四月だ、こういうことを言ったのです。そこで問題は、再免許のときにピントを合わしているということが一点、もう一点は四月までに省内におけるFMの調査会の結論が出るという、この二つの制約があるのです。その制約に従って技術的な検討をしていかなければ、技術が間に合うのか間に合わないのか、その方式はいかなる方式をとっていくのか、あるいは免許は混合的に免許をしていくのか、全然新たな観点に立って独立した方針で免許をしていくのか、これは僕はきわめて大筋として大事な点だと思うので、この点だけをお答え願って、この項目の順序に従って質問を続けていくようにせられたい、こう思います。
○西崎政府委員 FM調査会としましては、この間大臣も答弁されましたように、四月あるいは少なくとも今国会中には結論を出すようにしたい。これは同じでございます。 それから、もう一つ放送局の再免許の時期であります。六月一日、これは中波の再免許ということは考えておるわけです。当然やらなければならぬ。しかし、FMの免許、どこそこの局に対する免許というものは考えておらないわけです。当然それはそれ以降になる、こういうふうにわれわれも考えておるわけであります。
○上林山小委員 今再答弁をしたから、大体食い違いでないという答弁でございますから、私はそれを了承しますが、ただ再免許の際にFMも一緒にこれを検討していく。検討ということは免許ということも含むと僕は思ったのでありますが、今のお話で、大体省内の結論は四月に出す。今国会中といっても、あなた五月七日までですからね。大体四月までにこれを出す、しかし中波の再免許は六月一日にこれを行なう、それが済んだあとでFMだけを免許する、こういうことになるのだが、その再免許の場合は、六日以降に免許するFMのことは何ら計画の中に入れてなくて、これはこれとして独立した方針で免許をしていくつもりか、こういうことが残るわけなんです。ここだけは聞いておかぬと、審議のテンポを合わせなければならぬので、そういう意味で聞いておきたい。
○大塚説明員 大体四月中にFM調査会としては結論を出したいということ、これはもう明らかでございます。ただ、FM調査会で結論を出したら、すぐ省の方針がきまるかということになると、必ずしもそうはいかないということもございます。大臣がさらに別の機関を作って、それを諮問されるということもあり得る。ですから、FM調査会としては四月中に結論を一応出したい。それから六月の再免許の際に、FMについても、中波との関連を考えながらと言いますか、中波の免許をする場合に、FMとの関係を考えて、FMについてのある程度の見通しと方針というものを立てて、中波の免許をしたいという希望といいますか、われわれの努力目標というものは、これもはっきりしておるわけでございます。ただ、それじゃ六月一日に一緒にFMの具体的な免許一号なり二号なりをやれるかというと、それはおそらく困難であろう、大体こういうふうに考えておるわけであります。
○廣瀬(正)小委員 単独放送と多重放送とは、どっちをやるかによりまして、波の数が違って参りますか。
○西崎政府委員 実は今そういう点につきまして電波技術審議会の方で検討しておるわけでございます。先ほど申し上げましたように同じバンドの中にサブチャンネルをおさめるということでございますから、事実上はほとんど変わりないのじゃないかと思います。
○廣瀬(正)委員 単独放送をやるか多重放送をやるかまだきまってないというけれども、波の数が違うということは事実でしょう。ただ、多重放送はやる、ステレオ放送はやるけれども、それ以外の数はまだ考えてない。ステレオ放送はやりたい、そうして多重放送はやりたいということなんですね。
○西崎政府委員 恐縮ですが御質問の趣旨をもう一度……。
○廣瀬(正)小委員 私は技術的なことはよくわかりませんけれども、単独放送をやる場合と多重放送をやる場合は、波の数は、チャンネルの数は違ってくるのじゃないかと思うのです。それがまた多重放送をやります場合にも、一つやる場合とサブチャンネルがあって二つの場合と違ってくるのじゃないかと思うのですがそれはどうですか。
○西崎政府委員 当然多重放送を採用すればそれだけ波の数はよけいとれる、こういうことになるわけです。——波の数というのは結局番組を幾つ送れるかというお話だと思うのですが……。
○廣瀬(正)小委員 私はどうも逆に、多重放送をやりますと、メインチャンネルもサブチャンネルも必要になってくるから幅も広くなるから、チャンネルの数は減るのじゃないかというように考えるわけです。
○西崎政府委員 どうも御質問をよく理解できないのですが、それは結局もとの回答に戻るわけであります。結局多重放送の場合、単独放送の場合、これは電波の食い方は同じなんです。従って電波の使う幅は同じなんです。その同じ幅の中に主チャンネル、サブチャンネル両方を収容するわけです。そういう意味で電波の幅自体はどっちでも違わない。なおこの問題は技術審議会で検討してもらっておりますけれども、私の知識をもっていたしますれば、大体同じ程度と思います。
○廣瀬(正)小委員 そうしますと、さっき森本委員が質問いたしました、サブチャンネルを、これはなかなかむずかしいと思いますけれども、企業体を変えて割当をやるということになりますと、相当たくさん数ができるということでありますか。
○西崎政府委員 そういうわけであります。
○森本小委員 多重放送と単独放送とをする場合は、たとえば八十メガサイクルから九十メガサイクルまで取る場合、そのバンドの波の幅は私は違ってくるのじやないかと思うのです。波の幅が少なければやはり多重放送の場合は混信のおそれがあるということであって、多重放送の場合は波の幅が私は広くとれるのじやないかという気がするのです。現在の技術段階は私はわからぬのですが、しかしわれわれが今までの短波、中波をやっておる感覚から行くとするならば、そういう感じがするわけですよ。もっともFMの場合は、バンドの波の幅が全然変わらない。たとえば八十から九十までの間に十チャンネルとるとするならば、その波が多重であれ単独であれ一切変わらないというだけの技術水準とするならば、それに越したことはありませんが、それはほんとうですか。
○西崎政府委員 どうも説明がまずくて恐縮でございますが、結局今のメインチャンネルとサブチャンネルという関係は、ちょうどテレビの白黒のカラーの関係と同じように考えていただけばいいわけで、白黒を送るのにも六メガ、それからカラーを送るのにも六メガ、それでカラーの場合には白黒の六メガというバンドの中に、そういう色の、両方のチャンネルだけその中にとる、しかもお互いに混信が起こらないわけです。カラーテレビはこういう仕組みになっているわけです。それと同じようにFM放送の場合にも、たとえば二百KCなら二百KCという単独放送に必要な電波の幅の中にとるわけでありますから、その幅を多重放送にしたからといって広げる必要はないわけです。そういう新しい技術を使おうということであります。
○廣瀬(正)小委員 そうしますと、バンドの幅とか数は、単独放送でも多重放送でも変わらないが、単独放送でやる場合と多重放送でやる場合はエリアが違ってくる、ということはいえるわけです。
○西崎政府委員 そういうわけでございまして、結局サブチャンネルによって送る放送は、メインチャンネルによって送る放送よりもサービス・エリアはぐっと狭くなる、こういうことであります。
○上林山小委員 今技術の審議会で検討しておるというお話ですが、それは大体いつごろ結論が出るか。これはやはり四月だということになるのか、今の傾向として、現段階でいえることは、多重放送の方式でいった方がいいとかあるいは単独放送でいった方がいいとかいうような、傾向的な中間的結論はどうなのです。それが出ているか出ていないか、どっちなんだね。バンドの幅が同じでありあるいは数が同じであれば、それはかまわぬが、それによって普及のことも考えなければならないし、施設のことも考えていかなければならぬわけだが、今の技術審議会の傾向というとちょっと言葉が変ですけれども、中間的結論みたいなものといおうか、そうしたものはどっちに重点を置いているかね。
○西崎政府委員 技術審議会における審議の状況あるいは傾向という御質問だと思うのでありますが、技術審議会は結局多重にしたらいいとか、あるいはステレオにしたらいいとかいうことをきめるのではなくて、もしステレオを使うときにはどういう方式がいい、多重にした場合にはどういう方式にした方がいい、そういうことを検討しておるわけで、しからば日本でFMを免許する場合には多重方式もやれるようにした方がいいか、あるいは立体放送もやれるようにした方がいいかという点は、また別個の問題でありまして、この点は当然調査会の方としまして問題点に上がっておるわけでありまして、今検討中であります。
○上林山小委員 今郵政省内の調査会で検討中である、技術審議会の方は今答弁のような趣旨だとすると、調査会の方でこの問題はもうすでに検討しておるわけだが、そうするとどうなんですか、傾向は。傾向というのはあなたが答弁がしやすい意味で僕は言っているんですよ。だからその中間的な傾向はどっちに重点を置こうと思っておるか、ただ検討中じゃ、全然五里霧中なのか、多少どういう傾向を持っているかということは、この段階では最終的結論は別として、言うべきじゃないかね。最終的結論は残しておいていいんですよ。
○西崎政府委員 先ほど申し上げましたように、調査会では目下慎重審議中でございまして、ただこれは多少私見になるかもしれませんけれども、各先進国における状況等を見ますと、だんだんFM放送はステレオがやれる方向に来ている。ステレオを採用する方向に来ている。すでにアメリカではもうステレオ方式を決定しまして、もう実施の段階に入っておるわけであります。欧州におきましても近く行なわれる欧州放送連合あるいは国際電気通信連合の無線通信諮問委員会、ここでおそらくことしは結論が出るのじゃないか。これは欧州における方式でございます。それはアメリカと同じものになるかどうかという点はわかりませんが、とにかくそういう機運にあるわけでございます。当然日本としましても、少なくともステレオに関する限りは今すぐ実施するのじゃなくても、やれるような余地は残しておかないと将来に悔いを残すのじゃないか、こういうふうに思っております。 それから多重の問題でありますが、この点につきましては、むしろステレオの方式がきまったあとで考えるべきじゃないか。と申しますのは、アメリカがステレオ方式をきめます場合に一番の支障になった点は、多重放送をやっている。さっきのあれでいいますと、サブチャンネルを使ってSCA、多重放送をやっている。これによってステレオ方式をやる場合に非常に手不足まといになる、こういうこともあります。それから欧州におきましては、そういった多重放送というものは現在やっておらないわけであります。従ってステレオの方式をきめる場合にも比較的その結論を技術的な見地だけから出しやすい、こういうこともあるので、やはり日本としましてもそのSCAといいますか、多重の問題はステレオの問題の線が出てから考えた方がいいのじゃないか、こういうふうに考えております。
○森本小委員 先ほどの、多重と単独の場合に幅が変わらない、こういう御回答であったわけでありますが、これはその場合は、今二百KCというものを例にとられましたが、今の八十メガサイクルから九十メガサイクルの間にFMのバンドをとろうという場合に、その間隔はどの程度に考えておるわけですか。
○西崎政府委員 間隔という御質問の内容にもよるわけでありますが、とにかく、一チャンネルに二百KC必要だ。そうしますと、八十から九十までだと五十チャンネル、それからさらに七十六から百メガサイクルまでということにいたしますと七十チャンネル並べられる、こういうわけであります。ただしそこでいろいろ百KCとか二百KCとかいう話も出るわけなんでありますが、実際にチャンネルを各地区に配置する場合には、たとえば東京あるいは静岡、仙台、こういうふうにチャンネルを配置する場合には、必ずしもその二百KC置きにとったチャンネルを割り当てるだけでなくて、その途中の、ちょうどまん中のチャンネルといいますか、結局百KC置きのチャンネルも活用することによって全国的に配置できるチャンネルをふやせる、こういうことも今検討中であります。
○森本小委員 それで大体わかりましたが、かりに先ほど言ったようなことであったとするならば、かりに二百KCということでとって、そうして二百KCということでやるとするならば、大体これは多重放送ができ得る一つの幅ですから、それで多重放送をやろうと何をやろうとこれはかまいませんけれども、かりにその幅がずっと少なくなってくるとするならば、そこの幅が少なくなった場合において多重放送をやるということになりますと、これは主チャンネルとサブチャンネルとの間における混信が心配されるということは私は当然技術的にあり得るじゃないか、こう考えるけれども、まああなたの場合はそれがないと言われたけれども、そういう場合に、その幅が、かりに二百KCなら二百KCの幅について、多重放送をやっても大丈夫だということになるとするならば、単独放送をやってもそれは大丈夫だから問題ないけれども、それが幅がずっと狭まってくるということになるとすると、やはりある程度多重放送の場合は混信の度合いが心配になってくるのじゃないかと思います。そうなってくると、多重あるいは単独放送をやるということによっては、バンドにおける波のとり方も変わってくるのじゃないか。そうするとチャンネルのとり方が、数も若干変わってくるのじゃないかということも考えるわけであります。今の電波監理局長が言ったように、たとえば二百KCの幅に分けてもそれが混信をしないという程度において、それぞれの地域々々におけるものを分けて技術的に行なうということになってくると、今言ったような問題が解決がつけ得るようなことにもなるのじゃないかという気もいたしますが、いずれにしても時間がないようでありますので、この問題についてはまた次の機会にもう一回私は質問をしたいと思います。
○秋田小委員長 本日はこの程度にとどめ、次会は三月七日水曜日委員会散会後に開会することとし、これにて散会いたします。 午後一時九分散会