逓信委員会 第15号
- 発言数
- 99 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1962/03/13
会議録
○佐藤委員長 これより会議を開きます。 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、国会の承認を求めるの件を議題とし、審査を進めます。 質疑の通告があります。これを順次許します。栗原俊夫君。
○栗原委員 予算の質疑に入る前に、私は大臣に聞いておかなければ、ちょっと工合が悪いのですが……。 〔「電波監理局長もおらぬじゃないか。」と呼ぶ者あり〕
○佐藤委員長 暫時休憩します。 午前十時三十二分休憩 ————◇————— 午前十時四十一分開議
○佐藤委員長 休憩前に引き続き開会いたします。栗原俊夫君。
○栗原委員 まず、最初に大臣にお伺いしたいのでありますが、今回提出されておりますNHKの予算を中心とした資金計画、その他の問題、これは政府が一切の責任を持って当院の承認を求める、こういう建前ですか。この辺の性格を明らかにしていただきたい、このように思います。
○迫水国務大臣 NHKが出された予算案に対して、郵政大臣、政府は意見を付して国会の議に付するということになっております。従って、この予算の編成に、政府は、建前の上からは関与していないという筋です。
○栗原委員 形の上から言うと、きわめてわかったようなんですが、まことにわからないんで、そうすると、法によれば、意見を付することができる、こういうことなんですが、意見を付するか付さないかは、郵政大臣が内容を検討して、このままでよろしい、あるいは意見を付する、こういう権限があるわけなんですが、そういう権限がある中で、今回のものは特段の意見もない、こういうことでございますが、しかし、この予算案の承認を求むる性格そのものは、そういう経過を経て提出されておる以上、一切の責任は、やはり郵政大臣が議会に対して負う、こういうことになるのですか。それとも、そうはならないのですか。この辺はどうです。
○迫水国務大臣 これは私、実はそういう御質問があることを予期しなかったものですから、うちの法律の専門家を集めてちゃんと勉強してきておりませんけれども、そういう前提で答えることを一つお許しを願いたいと思うのですけれども、私の解釈しておりますところによっては、この予算案の責任者はNHKであって、郵政大臣はそれに意見を付しておる、こういう形で、責任はNHKが持つ、こういうことになっておると私は思っております。
○栗原委員 私もしろうとでございますから、後ほど同僚の委員からそういう点については掘り下げがあると思いますが、とにもかくにも意見を付して、しかも大臣の責任で承認を求める、こういうことなんですから、いま少しく、どうも大臣がこの案件について責任があるように思うのですが、どうも責任はNHKにあって、内容には介入しないんだから責任はNHKにあるんだということだけで、国会これでどうだ、こういうことでいいのですか、建前として。この辺、所見はいかがですか。
○迫水国務大臣 現在の法律の建前がそういうふうになっておると思いますから、私は、それでいいんだと思います。
○栗原委員 法律の建前がそうなっておるからいいんだ、それは、法律の建前は確かにそうなっておると、私は形の上から見るわけですが、こういうことで、郵政大臣として、法律はそうなっておるのだが、それでいいんだと言い切れるのか、あるいはいま少し、特にこれからいろいろと放送関係については内容的にも拡充発展をしていく、そういう展望の上に立って、なおかつこのままでもいいんだ、こういうお考えでしょうか。
○迫水国務大臣 NHKというのは、政府関係機関というのではないと思うのです。政府関係機関でございますれば、政府が監督をし、非常に内容に立ち入った監督もすべきと思いますけれども、NHKは政府関係機関ではない。従って、この予算も、予算委員会にはかからずに、逓信委員会にかかっておるというのは、そういうようなところだと思うのでありますが、従いまして、いわばNHKから提出された予算について郵政省が意見を付す。そうしてそれを国会で御判断下さいまして、郵政大臣の意見の方がいいから、NHKの予算をこう直そうということを国会できめていただくというのが建前で、まあ大体今度は内容的には私の方は特に意見を言っておりませんのでありますから、内容的には意見がない、おおむね適当と認める、こういう意見がついておると思います。そういうふうに考えております。
○栗原委員 ただいまの大臣の説明によると、今回は意見はついていない。意見をつける場合には、監督の立場にある郵政大臣は、たまたま出てきたNHK当局から出された内容はこうであるけれども、監督の立場からはこれは必ずしも妥当ではない、実はこう思うのだ、こういう意見をつけて出す場合もある。その場合には、議会そのものがそのいずれが是が非かということを決定していくのだという、こういうお話なんですが、そうすると、たとい郵政大臣の御意見がついていなくても、当委員会において、どうもこれでは内容に納得できぬところがある、こういう立場に立って、これは単に意見だけでなくて、修正をすることが可能なんですか。この辺はどうなんです。
○迫水国務大臣 まあ意見を付したときに、その郵政大臣の意見と、それからNHKの原案とが対立した場合において、国会が郵政大臣の意見をもっともなりとお考えになったときには、とれを不承認という御決議になるのじゃないかと思います。承認または不承認と一いう二つの道しかない。そうすれば、不承認となれば、NHKはもう一へんよく考え直して、承認を受け得るような予算を組み直して、もう一ぺんお願いをする、こういうことに私はなるのじゃないかと思います。
○栗原委員 形式論理からは確かにそういうことになるのですが、そうなると、実際問題とすると、郵政大臣が意見を付するような場面は、具体的には当委員会に出てくるときにはない。事前に提出された内容について、郵政大臣が意見を付するような内容であるならば、その段階において一応NHK当局へ差し戻されて出し直すというのが、実際問題としては考えられるのですが、この辺はどうなんですか。
○迫水国務大臣 内輪話をして恐縮でございますが、NHKとしても、不承認というような格好になったら非常に困ると思っているらしくて、予算を作るときには、事前に郵政省の御意見はどうでしょうかということは、内々聞いてきておる実情です。従って、郵政省としても、実際問題としては内々意見を言っている。それで、そのことで話がきまってくれば、大体意見がないという格好で提出される。もしNHKの方が非常に強情で、私の方の意見を内々言ったのに対して、それでも国会で求めるんだということになって強情を張ってくれば、そういう場合はあり得ると思いますけれども、現存の阿部会長以下はそれほど強情じゃないので、意見のない状態でこういう予算が提出される、これが内輪話でございます。
○栗原委員 そうすると、内々郵政大臣の内意を伺って、郵政大臣の意に沿うごとく出たのが、意見なしという形で提案されてくる。こういう形だから、形式論理から言えば、NHKに全責任があるということにはなっておるが、実質から言えば、郵政大臣もこれはまともに抱き合って責任を負う、こういう立場になると思うけれども、これはどうですか。
○上林山委員 関連して。NHKは、この、予算関係の書類は郵政大臣に出す、そして郵政大臣は、意見を付して内閣を経てこれを国会に提出する、こういうことになっております。そうすると、その郵政大臣の修正の意見を付することができるようになっているはずです。そうすると、修正の意見を付した場合は、国会の当委員会は、結局NHKに来てもらってこれを審議することができるのです。そういう道を与えているんだから、全面的承認、全面的不承認というだけではなくて、一部修正の場合も、差し戻さないで、国会でこれが議決できるのですよ。私は、そういうような見解をとるのですが、どうも郵政省の法律的解釈は、実情に合わないのじゃないか。ただ、実際問題としては、そういうような場合は、NHKとあなた方が非公式に語り合って、そういう修正意見をつけぬでもいいような処置をとられるんじゃないですか。私は、そういうように法律は解釈するのですが、第三十七条をお読みになれば、それは歴然としておると思いますが、いかがでしょう。
○迫水国務大臣 第三十七条は、郵政大臣に提出するというところまでがNHKの責任で、国会の承認を得るというのは郵政大臣の責任、こういうような立て方になっておりまして、今修正の意見を付した場合に、国会がそれを修正して承認することができるかどうかという問題は、もう一ぺん検討してお答えを申し上げます。もう一ぺん至急に——今政府の方では承認か不承認か……(「そんなことを今ごろ検討しておってどうなるのだ」と呼び、その他発言する者あり)政府としては、そういう見解を持って今までずっときておるのでありますが、国会の方は、必ずしもその政府の見解と一致しているとは言えないような御意見があるのだということを、今補佐官から私は意見の上申を受けました。 そこで、先ほどの御質問に対してでありますけれども、郵政大臣、責任を負うのかということですが、私は、気持の上ではそうだと思うのですけれども、それだからといって、形式論理から次にどういうことを言われるのか、それによって、私は、簡単にそうですとお答えしていいのか、若干の留保を付さなければならないのかよくわかりませんので、簡単に——気持の上では、実質的には、私も、やはり提出した以上は責任がある、こう思っておりますけれども、それを形式的にあとどういうように攻められてくるのか、場合によっては、それについての若干の修正留保をつけなければならぬかと思いますが、気持の上ではそうです。
○森本委員 その問題は、大臣は初めてここで論議をしておるように思うけれども、当委員会としては、数回にわたって論戦が戦わされておるわけでありまして、そういう問題について大臣があいまいな——今の等分ではまだはっきりしておらぬわけでありまして、そういうことについては、やはり審議にも差しつかえると思うので、もしそういうことであなたの方が郵政部内の意識を至急統一しなければならぬということであれば、これは予算の審議の根本問題でありますから、至急意識を統一して発表していただきたい。その上に立って審議を進めていかないと、今まで逓信委員会で数回論議をしてやったことがむだになってくるわけでありますから、その点は一つはっきりしておいてもらいたい、こう思うわけです。
○佐藤委員長 ちょっと速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○佐藤委員長 速記を始めて下さい。
○迫水国務大臣 政府の見解といたしましては、従来申し上げております通り、承認か不承認か、オール・オア・ナッシング、こういう考え方でおります。
○栗原委員 ただいま大臣は明確な答弁をされておるわけですが、先ほど同僚の上林山君も関連質問で質問した通り、第三十七条の第三項は、「前項の収支予算、事業計画及び資金計画に同項の規定によりこれを変更すべき旨の意見が附してあるときは、国会の委員会は、協会の意見を徴するものとする。」こう規定してあるわけですが、この意味はどういうことですか。
○迫水国務大臣 私は、これをこういうふうに思います。つまり協会の意見を聞かなければならない。聞くべきである。つまり協会の意見と郵政大臣の意見とが違う場合には、郵政大臣はここに来て質問に答えることができるわけですが、協会の方を欠席裁判してはいかぬ。協会も呼んで意見を聞かなければならない。こういうことだと思うのであります。
○栗原委員 そして結局聞いた結論は、郵政大臣の意見が正しいというならば、郵政大臣の意見そのものをとるのではなくて、協会から出てきた案件を不承認という形で結論づけるんだ、こういう意味なんですか。
○迫水国務大臣 そうでございます。
○栗原委員 次に、大臣だいぶお急ぎのようですから、大臣にあと一、二聞きたいのですが、第十六条の経営委員の任命に関連してでありますけれども、ここには「委員は、公共の福祉に関し公正な判断をすることができ、広い経験と知識を有する者のうちから、両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命する。この場合において、その選任については、教育、文化、科学、産業その他の各分野が公平に代表されることを考慮しなければならない。」こううたってあるわけですが、十二名、これに各分野が公平に代表される、こういうのですが、ここでいう各分野とは、具体的にはどういうことを考えておられるか。ここには例示的に四つあげてありますが、その他の各分野は、どういう具体的な内容を持つか、お考えを持っておるか……。
○西崎政府委員 各分野というのは、ここに書いてありますように、教育、文化、科学、産業、それから評論といったようなものが、今までございます。現在もそうでございます。
○栗原委員 教育、文化、科学、産業、評論と、こうおっしゃるのですが、産業というと、なかなか頭のいい方々たちの判断ですから、簡単に得られるのでしょうが、産業という分野から選ぶということになれば、現在の時点で一体どういう形で選ぶのですか。
○西崎政府委員 産業と申しますと、財界でありますとか、いろいろこの事業面でありますとか、そういった面を含んでおりまして、結局、御承知のように各地区別の選出が八名、それから全国的な視野から選ぶのが四名で構成されておるわけでございますが、全体の均衡を考えながら、その均衡を失しない範囲内において、その各分野から選ぶということであります。
○栗原委員 さっぱりかわらぬのですがね。たとえば公平ということをねらって各分野から選ぶ、こういうことになっておるわけですね。公平ということをあえて言おうとすれば、対立というものが一応前提に考えられる。地域的な対立もあるでしょう。それからまた産業の中にも、労使的な問題もあるでしょう。それからまた性別からいっても、男女というような対立もあるでしょう。こういうようなものがいろいろ配慮されなければならぬと思うのですが、十二名のうち、八名はとりあえずまず地域のあんばいを考えてということで、地域を八つに分けて、そこからは必ず一人ずつ出さなければならない、それはわかるのです。さらに全国的なものが四名、こういうことで、地域的には八名で完全に配置を終わる。全国的なものと地域の八名、あわせて十二名で、地域はもう済んでいるんだから、今度は各その他の対立をいかに公平に持っていくかという配慮の上で分けていかなければなるまいと思うのですが、そういう意味のときに、産業という形で一本ですぱりといって、産業の対立というものを一切解消するような考え方のしに立って産業代表というものを得られるのかどうか。今日のあり方で……。特に今財界というような発言があったわけなんですが、財界という形のものがあれば、やはり働く人たちということが、これは対置されておるわけですからね。だから、産業というカテゴリーの中で、その中から財界から出せばこれは産業代表なんで、これで公平なんだ、こういう考え方でいったんでは、これはなかなか容易ならざるものなんで、その辺の考え方はどうなんですか。
○迫水国務大臣 ただいまの御質問は、結局労働界の代表というものを選任した方が公平になると思うがどうか、こういう御趣旨のもとに御質問になっているのだと考えますが……。
○栗原委員 違う違う。それも入っておるけれども、そればかりじゃない。たとえば次代を背負う青年男女、こういうような階層だって、当然考えられるのですよ。これはわれわれが言うと、すぐ労働者ということを、言っておるんじゃないかとおそらく頭の中にぴんとくるだろうが、そうじゃない。そんな片寄った、不公平なことをわれわれは考えておるのではない。産業について、経営者とそれから働く者、こういう立場の対立を、公平的にはどう解消していくのだ、こういう考え方もあるでしょうし、やはり世代別に言えば、若い世代の人たちに、次代を背負う若い人たちが一番大きな影響を受けるマスコミの内容規制やいろいろなものをしていくのに、どうこれらの代表を選ぶか、こういう問題等もありますから……。女性は、先ほど聞いてみると出ておるそうですが、そういうような女性の代表、もっと大きく言えば母親という形の線からやはり選ばなければなるまいし、そういう点で、どうも今監理局長のお話しになったことで、もう一つ、これではたしてこの第一項にいっておる公平が期せられるか、こう考えるのですが、郵政大臣は、ほんとうに公正を期するためにはこれでいいのか。何とか考えなければならぬのか。何とか考えなければならぬのならば、どう考えなければならぬのか。その辺、一つざっくばらんに解明していただきたい、こう思います。
○迫水国務大臣 私は、この各分野が公平に代表されることを考慮しなければならないというのは、つまり対立の解消というのでなしに、知識が片寄らないという意味だと思っているのです。つまり、科学者ばかり集めてくると、学問の方にばかり片寄り、それから実業界の者ばかり集めてくると、実業界の人ばかりの知識に傾いていく。そういうようなことでなく、知識がなるべく片寄らないように、こういうふうに「教育、文化、科学、産業その他」と書いてある。経営委員になる人の……。その前の「広い経験と知識を有する者のうちから」——この経営委員の広い経験と知識というものを活用するのについては、その経験と知識というものが片寄らないように、それを公平にうまく十二人の中に割り振れ、こういうことなんで、ここに公平を期さなければならぬということは、いわゆる対立の解消ということでは、私はないんじゃないかと思います。従いまして、労働ということについての知識も入れなければならぬというような考え方はあり得ると思うのですけれども、青年男女というものが、はたして広い経験と知識を持っているのかどうか、まだ若い連中、それは年寄りと青年との対立を解消するという立場からならば、あるいは青年男女というものもあると思うのですけれども、ここにいう経営委員というものは、深い経験と知識とを活用するところですから、そういうところからやはり世の中に出てからの経験を相当経ているということも必要な要件ではないか、こういうように思いますので、ただいまのお話の心持はわかりますけれども、たった十二人を具体的に割り振っていく場合においては、しかも八人は地区に割り振り、四人を全国からとれ、こういうようなことでございまして、栗原さんのおっしゃる気持はわかるのですけれども、ここの条文の趣旨は、私が申し上げたように、知識を公平にする、こういうことだと私は思っております。
○栗原委員 確かにこの案文を読めばそういう解釈もできるし、あるいは初めはそういう気持で立法がされておるかもしれません。この点はあえて云々するわけじゃありませんが、しかし、大臣も私が言わんとしている気持はわかってくれて——私も非常に感謝しているのですが、わかってくれて、しかもそのわかったのがほんとうだというならば、法は漸次手直しがきくわけなんですから、やはりそういう方向へ、ほんとうに必要であるならば、人数もいま少しふやしてもいいでしょう。また、何もべらぼうな高い金ばかりくれるのが能じゃないのだから、同じ予算の中で人数をふやすということも、あるいは考えられるかもしれません。いろいろな工面をして正しい方向へ持っていく。若い者は知識がまだ足らない、知識のたくさんある者という建前からいえば、経験が足りないという議論もできましょうが、やはり次代を背負う若い層、あるいはほんとうに働いておる立場の人、こういう人たちも——単に内容を公平に按分するということでなくて、そういう文化とか、教育とか、こういうカテゴリーの中にも、いろいろなものの考え方において、やはり対立というものがあるのです。そういう意味で、そうした単に文化とか、教育とか、産業とかという内容の対立というか、不公平を是正して公平にするのだという考えばかりではなくて、ものの考え等も公平にいけるような運営、経営に公的なNHKを持っていくという立場に立てば、経営委員の選任についても、当然そういう配慮が払われなければならぬ、こういう立場に立った方向を漸次打ち出していく、こういう考え方にはなってもらえませんか。いかがでしょう。
○迫水国務大臣 この十六条によりますと、内閣総理大臣が任命するのですから、当然私は補佐する責任がありますから、結局私もそれに大いに一役買うわけでありますが、今後経営委員というものを選任する場合に、労働の代表も入れなければいけない、あるいは青少年の代表も入れなければいけないという頭で、そういうことで選任していくように考える気持があるかという御質問かと思いますけれども、そのものずばりに、これは労働代表としてはどうしても総評の議長を一つ入れておかなければならぬというふうにも、私はかたく考えずに、栗原さんおっしゃるように、いろいろな面もあるから、ただそういうことも十分考えつつ、今後任命する機会があったらやろうと思いますけれども、今ここで必ず労働の力からも、青少年の代表も、この次は入れます、そういうことを言うほど、そういう立場じゃこの法律がないと思っていますから、知識を公平に分配するのについては、そういう人たちも考える場合あり、こうは思いますけれども、この次の選任のときに、今まで労働代表がないから、一つ労働代表をここに入れておこう、こういうようにまで私はここで言うかどうかということは、そのときの場合にならなければちょっと申し上げられません。
○栗原委員 今度は、こちらから大臣の気持がわからぬでもないのです。しかし、国の行政機構の問題等にも、昨今は太田君も堂々と入れるような措置がとられておるのですから、やはり公共の、マスコミという立場に立ったNHK等には、かなり積極的にそういう配慮を払ってしかるべきだ、こう思いますので、一つできる限りそういう配慮をしてもらうことを強く要望いたします。 次に、三十二条についてであります。これは後ほど畑君から詳しく質問があろうかと思うのですが、今度も、料金の問題が予算の中の一番大きな問題になろうかと思います。これは何べんも論議されたんだろうと思うのですが、「協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、」こう書いてあるのですが、この「放送を受信することのできる」ということは、これは技術的に受信することができる、こういうことで、技術的に受信できない受信機というものがあり得ると考えておるのですか、どうなんですか。この辺、なかなか問題が起こりやすいところだと思うので、これは何度もおそらく論議されたと思いますが、あらためてここで明らかにしておいてもらいたい、かように考えます。
○西崎政府委員 今先生がおっしゃいましたように、「受信することのできる受信設備」というのは、技術的に受信可能な受信設備ということでありまして、理論的にはもちろんそれができないような設備もできるわけでありますが、実際問題としてはそういうケースはない、こういうふうに考えております。
○栗原委員 実際問題としてはそういう設備はない、こうおっしゃって、確かにそうだろうと思うのです。そんな設備を作って販売なんかすれば、たちまちこれはしっぺ返しを食うから、そんなものを作る業者はおそらくないと思いますが、先ほど大臣の言うように、強情なのがおって、どうひねってもNHKは入らぬのだという設備を作って売り出したら、これは理論的には、契約を強要する法的根拠はどこにもない。従って、聴取料、視聴料を徴収する権限はNHKには発生しない、こういう場面に当然なってくると思うのですが、そういうことはおそらくだれもやらぬから心配はないのだ、こういう安易な考え方なんですか。この辺はどうなんですか。
○西崎政府委員 よく議論としては先生のおっしゃるようなことを耳にするわけでありますが、今まで、実際問題としてそういうケースにはぶつかっておりません。また、そういうケースがあった場合には、個々について考えてみたい、こういうように思います。
○栗原委員 個々にぶつかったらということではなくて、何か受信料の問題を根本的に考えて、制度を変えていただかなければならぬ事態に差しかかってきておるのではないか。しかも、六カ年計画等を見ると、ラジオは九九・七%のカバーだ、あるいはテレビ等も八〇%をこえるということになってくると、また違った建前の受信料徴収の方法が考えられなければならぬ事態がぼつぼつくるのではないかというようなことが、私はしろうとなりに考えられのですが、これらについて、特に何ぞ構想はないですか。
○迫水国務大臣 この第三十二条の書き方等につきましても、今度放送法等改正の調査会の御承認を得ますれば、そういうような問題も当然研究するテーマになると思います。それから将来受信料を今のような形でないものを考えておるかということは、NHKで何か構想があるかもしれませんが、現在の段階ではまだそこまで考えてないんじゃないかと思います。やっと今契約を二本立にするというところまできたわけですから、もし何かNHKに案があればNHKが積極的に答弁するでしょうが、答弁しないところを見ると、必ずしも案がないのじゃないかと思います。
○栗原委員 NHK、何か名案はお持ちですかな。
○小野参考人 現在の受信料の徴収の建前から申しまして、いろいろここには過去問題があったところでございますけれども、いろんな検討をいたしましても、やはり現在の三十二条の規定のごとく、広く受信者の方々から公平に料金を分担していただいて、その財源によって運営することが最善である、こう考えておりまして、この案にかわるものにつきましては、現存ないと申し上げてもいいような状態でございます。
○栗原委員 それでは大臣、向こうが忙しそうですから、私の質問に関する限りは一つ……。 本年のラジオの料金は、三百三十円と五十円と、こういうことで編成されておるようでありますが、こういうものを組み立てる前提となる今後のラジオ並びにテレビの消長の見通し、こういうことについて、ごく骨組みだけ御説明願いたい、かように思います。
○小野参考人 将来の件数の伸びにつきましては、いろんな面を総合いたしまして、現在協会といたしまして推定をいたしております傾向は、テレビにおきましては、今年度末、三十七年度初頭におきまして、九百七十四万件に達する見込みでございます。今後の伸びは、大体におきまして三十七年度中に二百三十万件伸びるであろう。三十六年度は、二百九十万件伸びております。三十七年度は、もう三十六年度のそれがピークでございまして、おそらく一千万件に近い数になりますと、そう多くの伸びを考えられませんので、だんだん下降の傾向をとるだろうというような見通しと同時に、その具体的な数は、三十七年度二百三十万、以後だんだん伸びの増加の件数は減少いたしまして、パーセンテージで申しますと、三十七年度には、全世帯の五六%がテレビを持たれる世帯になるだろう。三十八年度にはさらにそれが六四%、以後伸びは、増加の数はだんだん少なくなりますが、増加をいたしまして、六カ年の先、四十二年には七七%くらいになるのではないだろうか。そういたしますと、この件数は、千七百九十五万件でございます。かなり世界でも増加の非常に顕著な傾向を示すことになろうかと思うのでありますが、そういうことをテレビについては見通します。一面におきましては、ラジオは、テレビがあれば大体持っておられるということでございますので、それと、またテレビを持たれるに至らない、ラジオだけを持っておられるものが、両方合わさってラジオの対象世帯になるわけでございますけれども、試みに新しい受信料の改定によりまして、テレビを持たれる向きは差し引きまして、ラジオだけという世帯を推定いたしますと、三十七年度末におきましては四百四十万件、さらにこの方面におきましては、漸次テレビの方面の世帯へ推移して参ります。そういうような関係で漸次減って参りまして、四十二年あたりには百二十七万見当に落ちていくのではないか。そうしてみますと、ラジオの世帯としましては、テレビ世帯とこのラジオだけの世帯を合わしたものが大体ラジオ世帯、こう見ておるわけでございますが、件数にいたしまして千九百二十二万世帯くらいが、ラジオを持たれる世帯になる。これは全世帯に対しましては、八三%くらいの普及率になるであろう、こういうような見通しを立てまして、これを土台といたしまして三百三十円、五十円の料金でやっていけば、将来の計画もおおよそこれでささえることができる、こういうような見当をつけたわけでございます。
○栗原委員 六年計画という膨大な計画をお立てになって、これを遂行するいろいろな計算の中から受信料金というものをはじき出されたと思うのですが、今の六年計画というものを遂行するのに、その間今度設定しようという甲乙二種の受信料、これには変化はなくて押していける。もちろん、その前提には、物価があまり変動がないということがあるだろうとは思いますが、これは六カ年間はこれで押し通していく、こういうお建前なんでございますか。
○小野参考人 お説の通りでございまして、料金をできるだけ長期にわたりまして安定した見通しで、一たんここできめました料金は、特殊の非常な変動のございません限りでは、これで将来の計画もささえていける、こういうような見通しに立っております。その前提としましては、件数が大体ただいま申し上げましたのと大差ないような歩みをいたしますと同時に、物価事情その他の客観情勢がそうさしたる変化がないということを前提にいたしますと、ただいまの決定いたしております料金額をもちまして、将来六カ年間はこれはもうこれに手直しをしないでやっていける、こういう安定性のある料金の額だというように考えております。
○栗原委員 そこで徴収の状況という問題についてちょっとお聞きしたいのですが、完全に契約をしておる者、実際には聴取設備を持ちながらほおかむりをしてもぐりで聞いておる者、これはラジオ並びにテレビについては、どのくらいとらえられない設備があるという推定をなさっておりますか。逆をいえば、実際の設備の何%を契約に持ち込んでおるか。このことについて……。
○小野参考人 大体の大勢を申し上げますと、ラジオの面につきましては、現在メーカー方面から生産をせられておりますもの、また、国内にこれは世帯で需要せられるために輸入せられましたもの、そういうものを含めまして、結局終局におきましては各世帯に行き渡るであろう、こういう総体の数から推定をいたしますと、大体現在すでに千八百七十万世帯くらいのラジオ受信世帯がある。このような推定が一応できるわけでございます。これに対しまして、たとえば三十六年十二月、昨年の十二月現在における推定でございますが、現実にNHKとの間にラジオの契約をしていただいておりますものは、千三万件でございます。これは非常な大きな数字の隔たりがございまして、この中には、これで操作をいたしますと、ちょうど八百六十七万世帯は、今のラジオ普及の世帯が正確であるといたしますと、契約すべくして契約から漏れている未契約のもので、かなり大きな数字になって参ります。しかし、この辺のところにも非常に大きな問題がございますので、今度の改定で申しますと、テレビを持っておられる向きは、ごく非常にまれなケースを別といたしまして、ラジオは同時に持っておられる、このように考えてみますと、結局百六十万ぐらいが、ラジオの契約をすべくしてまだ漏れているのではないか、このような推定が一応できるわけでございます。それで料金を非常に公平に負担していただく建前から申しますと、百六十万でございましても、かなり大きな金でございます。これはいろいろな手を尽くしまして、全部漏れなく契約をしていただくような努力をしなければならないというものでございます。 一方、テレビの方につきましては、同様にいろいろな推定をいたしますと、三十六年、これも同じく十二月末現在の状況で、テレビをつけておられるであろうと推定されます世帯が、九百七十万でございますが、このうち、現実にNHKと契約を済ましておりますものが、九百二十四万件ございます。差引約五十万近いものは、まだテレビをつけておられても契約をしておられないということが推定されるわけでございますけれども、これはテレビを買われて、集金のつどそのような加入の面も取り扱っておるわけでございますが、二カ月一回回りをいたしておりますので、いずれは契約をされるのでありましょうけれども、その辺のずれで出ておるもの、結局は少し時期はずれますが、漸次契約をしていただけるもの、このように考えております。
○栗原委員 実際に契約しなければならぬ状態でありながら、契約をまだしてない、こういうものは、もちろんNHK当局としては鋭意これを表へ出す、こういう努力を続けるのだろうと思いますが、一、二例を聞いてみますと、たとえば大きなホテルへ行くと、ホテルの個室にはみなテレビがある。あれは全部表へ出ていますか、出ていませんか。
○小野参考人 漏れなく全部出ておるとは申し得ない実情でございます。これはまことに遺憾でございますが、この方面につきましても、あるものはぜひ契約をしていただくような努力をいたして参りたいと思います。
○栗原委員 たとえば著名なホテルあたりで、しかも、表看板は、各個室にテレビあり、こういう看板を出しておるところで、その個室の数とテレビの設備が、個室の数プラス——いろいろなその他の場面もあるわけですから、プラス・アルファで出なければならぬはずだと思うのですが、これらはどうですか。
○小野参考人 この点につきましては、いろいろホテル経営者と話し合いをいたしまして、幾つありますか、こういうことで申し出を尊重する建前になっております。しかし、それだけではほんとうにあるだけの数を全部契約の中に網羅することができないのが、現状でございます。個々にいろいろな手を尽くさなければならないのでございますが、NHKといたしましても、これをさらに独自に進んで立ち入って調査をするというようなことは、現在の法律の建前から申しますと、なかなかむずかしい面もございます。そこで前に、当委員会でございましたか、これは努力が足らない。従業員が客に化けて中へ入ってずっと見れば、簡単にできることではないか、こういうようなお教えを受けたわけでございますけれども、いろいろ将来手を尽くしまして、できるだけあるものは契約していただくように、そういうことによりまして、全体の受信料額をさらに受信者に有利に検討し得る材料にもなるわけでございますから、そういう基礎にもなりますので、そのような努力を続けて参りたいと思います。
○栗原委員 そんなことは万々あるまいけれども、たとえば大口のテレビ設備を持っているところに対して、一つ大口だから割引しようじゃないか、そんなふらちなことはやっておりますまいね。
○小野参考人 これは、現実にやってもおりませんし、また、法律の建前からもなし得ないものでございまして、かりに何らかの事由によりまして、そういった一部の免除をしなければならないものがあれば、事前に郵政大臣の御承認を得た一定の基準によってやることを命じられておりますが、現在そのような基準の中にそのようなものがございませんので、法令の建前からもできませんし、また、現実にもそのようなことはいたしておりません。
○栗原委員 しつこいようですが、それでは、たとえば東京の帝国ホテル、大阪の新大阪ホテル、こういうところでテレビ設備を何台設置して契約しているか、こういう資料を出せますか。
○小野参考人 御要望に沿いますように、そのような資料を作りまして、御提出を申し上げたいと思います。
○栗原委員 ただいまのお話で、だいぶ未契約の設備が、ラジオ、テレビを通じてある。しかし、これからできるだけこれを表に出す努力をする。こういうお話で、まことにけっこうな話でございます。 そこで、今回出てきている予算の基本的な数字、これに、さらにいろいろ努力を払って、未契約のものを契約に移していくということ、さらにはいろいろ皆さんが考えている以上に、あるいは自然増収という形でふえるかもしれませんが、予算を出しているこの時点で、今年予算に収入を計上している以上、相当増収があるのではないかなどという論議は、なかなか大へんな論議で、筒一ぱい収入を計上しているのが建前であろうと思いますが、傾向としては、どんな傾向でありますか。この予算が一ばん正鵠な数字だというにはきまっているけれども、傾向としてはどうですか。これを上回る傾向ですか。これはある努力目標というか、これだけはどうしてもつかまえなければならぬ、こういう数字ですか。その見解を一つ。
○小野参考人 現在までのところで申し上げますと、御承認を受けました予算から比べまして、年度末の歩みを見ますと、ここ二、三年の間は、やはりかなりの増収額が出て参っております。と申しますのは、ラジオ、テレビを通じて、いろいろ増加の傾向を的確につかむことが非常にむずかしいのでございます。ラジオの面につきましては、趨勢から見て、かなり大幅に減少するであろうと思ってやって参ったのでございますが、各年度とも、予想を越える減少が出て参っております。これは裏を返しますと、それだけにテレビの伸びが非常に急速であるということになるわけでございまして、テレビをつけますと、当座は両方払ってもらえるのでございますが、そのうちには、漸次テレビだけしかないというふうな、われわれの努力ではいかんともしがたい状態になって参ります。テレビの方の関係につきましても、かなり目一ぱい予算を組むときは見たつもりでございますが、やはりいろいろな事情で、テレビの普及が急速でございます。そういうことで、予算を編成いたしました当時と予算を執行いたします段階では、相当な食い違いが出て増収を包んでおるわけでございますが、来年度の問題につきましても、これがもう決着といたしましてぎりぎりの線であって、これ以上増収は全然出る余地がございません、こうはなかなか申し上げられないと思います。しかし先ほど申し上げましたように、今の一千万に近い世帯の普及の中で、さらに二百三十万を年度中に増加いたしますことは、かなり目一ぱいに見た計画と私どもは考えておりますので、大よそそう大した差は、伸びの面ではないのではないだろうか、こういうように考えるわけです。
○栗原委員 そこで、いよいよ六年計画に入るわけですが、この資金の調達についていろいろ段取りがついておると思うのですが、その中にやはり放送債券という部分があろうかと思うのですが、放送債券は発行なさるのでございますか。
○小野参考人 これは発行いたします予定でございます。と申しますのは、建設関係、これは将来この六カ年の間にかなり規模の置局その他の手配をいたさなければなりません。これに要する資金も膨大でありますので、放送債券は将来六カ年を通じましていろいろ発行していかなければならないと思っております。
○栗原委員 六カ年間の計画の中で、放送債でまかなう資金というものは、概略どのぐらいに抑えてあるのでございますか。
○小野参考人 六カ年間で今の計画上一応外部資金に依存をいたしております総額は二百五十二億でございます。この中には放送債券でいきますか、あるいは長期借入金、銀行借入金でいきますか、この辺は予算総則上、金融事情によりまして相互に融通のきくようなことになっておりますが、現在一応の計画として持っております予定としましては、この二百五十二億円の外部資金のうちで、放送債券を百三十七億円ぐらいにしたらどうだろうか、長期借入金を百十五億ぐらいに見積もっておいたらどうだろうということにいたしておりますが、放送債券の関係はあげて、——これは財政投融資にはごく一部は乗るわけでございますけれども、なかなかそういうような安易な方法はございません。あげて市場消化に求めなければなりませんので、市場の状況によりましては予定の通りに参らない面もございまして、あるいはこの辺の長期借入金との関係におきまして、多少の数字の異同は生じて参ろうかと思います。
○栗原委員 私らはしろうとで全くわからぬわけですけれども、一般市場で募集する債券は、金融事情と非常に大きな関係があろうかと思うのですが、これから一カ年間を見通して百三十七億のうちどれだけ発行して消化していくか、こういうことをきめるのだろうと思いますけれども、これから向こう一カ年間についてはどのような御見解をお持ちなんでございましょうか。
○小野参考人 先ほどのそれは六カ年を通算したものでございますが、来年度におきまする外部資金の依存額は五十八億円でございます。その五十八億円のうちで三十六億円を放送債券に、あとの二十二億円を一応長期借入金を予定をいたしております。しかし、これもなかなか努力を要することでございまして、三十六年度には大体四十五億円を放送債券に依存をする計画を立てまして、そのうちの十億円は、予算の編成時におきまして、財政投融資上の配慮を受けまして、十億円は一括簡保資金をもって引き受けていただく計画になっております。これは計画の通りに実行いたしております。残余の三十五億円の市場消化につきましては、年五回で七億ずつ、こういう計画をもって歩んだわけでございますが、最初の二回は予定通り七億の消化ができたわけでございますが、第三回目以降におきましては、いろいろ金融界の事情もございまして、七億の発行はできなくなりまして、四億に縮小さぜるを得なくなったようなことでございます。それが四回目、五回目と続いております。そういう面から申しますと、二十六年度に関しましても、すでに放送債の発行の予定額から八億近い金を長期借入金の方へ変更しなければならないような事情ができております。そういうような事情で、来年度の三十六億円の放送債券の消化にあたりましては、財政投融資が三十七年度に関します限り一文もついておりませんので、あげて市場消化に依存しなければならないのでございますが、現在の状況では、年六回に分けまして六億ずつ発行しようということになっておりますが、最近のところが、本年度内のごく最近までの二回、三回のものが四億ないし五億しか発行できておりませんので、来年度三十七年度中の金融事情で一回六億円の完全消化ができるかどうかという点には多少問題があると思います。金融事情の好転を非常に予想しながらも、そのような予想通りに参りません場合には、これも長期借入金に肩がわりをするような措置を考えざるを得ないと考えております。
○栗原委員 まだ少しくお尋ねしたい点もあるわけですが、そういう点は留保しまして、次の質問者の時間が参りましたので、これで本日の私の質問を終わります。
○佐藤委員長 畑和君。
○畑委員 私も放送関係はずぶのしろうとで、初めて委員になったものだから、案外見当違いの質問をして笑われるかもしれないが、一つ笑わぬでもらいたい。 二、三質問をいたします。昭和三十七年度国内放送の番組の編成方針はどうなっておるか、この点について承りたい。結局、国内放送の番組の編成方針というものが、非常に大きく響くことはもちろんございまして、これを慎重にやることが公正を期するゆえんだと思う。その編成方針について承りたい。
○春日参考人 お答え申し上げます。御承知のように、ラジオの場合はすでに第一放送が午前五時から夜間十二時まで連続いたしております。第二放送は三十分ズレて五時半から十二時までいたしております。従いまして、ラジオにつきましては、来年度も時間の変更は全然ございません。ただ、テレビジョンの方は非常に急速に受信者が伸びて参っておりますし、ことに全国的に農村方面にも普及して参っておりますので、来年度中にテレビジョンは、総合テレビジョン、いわゆるラジオの第一放送に匹敵いたしますものでございますが、これについては十八時間の全時間放送を計画中でございます。教育テレビジョンにつきましては、まだ置局の最中でございますので、とりあえず来年度は一時間半教育テレビジョンの時間を増して、学校放送の拡充に充てたい。時間的には今申し上げたのがおよその構想でございますが、内容的に申し上げますと、ただいま私どもの部内では、ラジオ、テレビ並立時代と申しておりますが、ラジオ、テレビジョンがそれぞれ国全体に行き渡って、それぞれの機能に応じて聴取者の方に利用していただくという意味から、ラジオの方は特に速報性と地域サービスを重点にいたしまして、いわゆるローカル放送の内容の充実に重点を置きたい。なかんずく、その中では報道関係に重点を置きたいと考えております。テレビジョンの方はまだ発展途上でございますので、総合テレビジョンでは教育、教養、報道、それから慰安番組、それぞれバランスをとった拡充をはかるわけでございますが、教育テレビジョンにおきましては、純然たる学校向け一時間、一般教育三十分という程度の内容を考えております。内容的には、当然のことでございますが、国内、国際情勢に即応した報道番組、ニュースの機動性の充実、民主三義、議会政治に対する正しい理解を深めるための政治番組の拡充、これは公明選挙の普及を通じて、国民の政治意識の向上をはかりたい。それから、教育の機会均等と青少年の道徳教育の向上並びに科学技術の振興をはかるための教育、教養番組の拡充、特に中学を出て、高校へ行けない方々のための通信教育番組を、ラジオ、テレビジョンでも拡充いたしたいと考えております。そのほか慰安番組は、健全で明朗な番組、また国民の国際的視野を広げるため、国際文化の交流に資するための番組、それから近くオリンピックを控えまして、国民の体位の向上を期するため、アマチュア・スポーツの振興をはかり、フェア・プレーに徹するオリンピック精神の高揚をはかりたい。最後に、先ほど申しました地域社会へのサービス、ことにラジオの場合は、朝の七時とか、公的時間にローカル放送を充実したい。さらに電波を持たない各県のサービス機関を特設し、しかもそれに機械を置きまして、直接東京から出る電波に各県の時間が機動的に入るような措置を講ずるというふうなことをただいま計画中でございます。
○畑委員 大体編成方針の概略を承りました。 次にお伺いいたしたいのは、そういった放送番組を編成するについて、公正を期するために、どんな処置をとっておられるか。番組編成会議というのがあるようですが、そういうことがよくわからぬので、その辺をお聞きしたい。
○春日参考人 放送法の四十四条で、そのことが特に条文にうたわれております。同時に放送法には中央地方を通じて、部外の学識経験者による番組審議会を置いて、その会長に対する答申のものは尊重してやれというふうな条文もございます。部内的には、先生ただいま御指摘のように、番組編成会議をいたしておりますが、公正を期するためには、部内に東京及び各地方局には考査室、いわゆる放送法の番人と申しますか、放送番組の番人と申しますか、考査室を置いて、番組の公正を期しておりますし、月一回各地方局及び東京の本部におきまして、番組審議会を開きまして、翌月、翌々月の番組計画、そういうものを御説明いたし、また各委員の方々の十分御意見も拝聴いたしております。さらに全国で約千人程度の部外のモニターというものを委嘱いたしまして、この方々から各番組についての聴取報告をいただいて公正を期しております。一方、放送文化研究所では、約三千五百人のインタビュアーというものを養成いたしまして、この方々によるインタビューによるいわゆる世論調査をいたしまして、そういうものを合わせまして、プログラムを編成する際、あるいは時刻表を改正する際の参考に資するとともに、番組の公正には特に意を用いておるわけでございます。
○畑委員 今言った中にもございましたが、番組審議会というものがあって、その意見を聞いてやっておるという話でございますが、その番組審議会では、今までにどういった意見が出されておるか。特に変わった建設的な意見、そういったものがございましたら、特徴的なものを示していただきたい。
○春日参考人 中央の番組審議会及び各ブロック別の地力番組審議会の際の御意見は、全部資料といたしまして速記をとって印刷いたしましたものを、中央、地方それぞれ交流して、職員にもわかるように配っておるわけでございます。 最近のおもな特徴を申し上げますと、先ほど申し上げました来年度の編成の基本計画の中で、特に国民の政治教育を徹底する番組をやれということは、私どもの方としては当然だと考えておりましたが、特に中央番組審議会からは強い御要望がございまして、これを編成方針に入れました。さらに、青少年の教育、なかんずく通信教育の拡充というふうなことも、番組審議会の教育面のメンバーから強い御要望のあった点でございます。さらに、科学関係のプログラムを、どうしてもラジオ、テレビジョンでは不足しているから充実しろというふうな御意見もございました。そういった点で、非常に活発な御意見を出していただいて、またそれについてはできるだけおこたえするように番組を組んでおる次第でございます。
○畑委員 そうすると、その審議会でいろいろそういった建設的な意見が出され、それを積極的にNHKでも取り入れて、実際の番組編成に生かしておる、こういうことでございますね。 ところで、その番組審議会の委員でございますが、地方と中央とにあるということでありますけれども、中央の審議会の委員の名前がわかりますか。たくさんあるんじゃないでしょうか、数が少ないなら一つ示してもらいたい。
○春日参考人 畑先生、読み上げるだけでよろしゅうございますね。——中央は浅野均一、日本陸上競技連盟の副会長、天野貞祐、有光次郎、伊藤熹朔、茅誠司、河竹繁俊、工藤昭四郎、久保田万太郎、坂西志保、颯田琴次、高田元三郎、高橋雄豺、東畑精一、中島健蔵、中山伊知郎、丹羽文雄、長谷部忠、福原麟太郎、堀内敬三、美土路昌一、富沢俊義、宮地政司、矢部謙次郎、蝋山政道、和達清夫、最近なくなりました山浦貫一、こういった方々が東京の中央の審議会のメンバーでございます。
○畑委員 相当広範な範囲で選んでおるように見受けはいたすのですが、先ほど栗原君の経営委員についての質問、要望、それと同じような観点から、もっと広い意味で一つ人選をしていただきたいというような希望を持っております。 そこで、地方もありますが、今中央の関係の名前を言われたのですが、そういった人選はどのような観点でしておるのか。今、要望が先になっちゃったんですが、一応どういう観点でそういう人たちの人選を行なっておるか、この点をお聞きしたい。
○春日参考人 放送法の四十四条の三の六項でございますが、「中央審議会の委員は、学識経験を有する者のうちから、経営委員会の同意を得て、会長が委嘱する。」こうなっておりますので、私ども部内でいろいろ各方面の芸能やら教育やらあるいはスポーツやら、それから特に科学方面、それから政治、評論、非常に各分野の代表的な学識経験を有する方々を選びまして、それをただいま申しましたように、経営委員会の同意を得て会長が御委嘱申し上げておる、こういう手続でございます。
○畑委員 大体わかりました。 今言った、広い学識経験を有するものから経営委員会の同意を得て会長が委嘱する、こういう規定に基づいて、そういった広く学識経験を有する者の中から編成するという方針でやっておる、こういうことであります。その際、先ほど栗原君が言われたのと同じような意味で、そういう点を取り入れて、もっと広い範囲で——やはり組合と使用者との対立というようなものもありますから、先ほど大臣が学識経験ということを言われましたけれども、やはりそういった一つの立場々々によって経験も違うし、広い範囲で人選をされるようにお願いする次第であります。 放送番組のにつきましては、以上で終わります。 次にお聞きしたいのは、国務放送のことであります。国際放送の拡充方針は一体どうであるか、その所信をまず承りたいと思います。
○春日参考人 国際放送につきましては、逐年拡充をいたしておりますが、来年度におきましては、現在三十二時間やっておりますものを、二時間増しまして三十四時間にいたします。さらに次の年度で、オリンピックに間に合うように、もう二時間増して世界じゅうで受信できるような方法をとりたい。オリンピックの際には、その国際放送を通じて、世界の各地に参加者の活躍が知らせられるようにしたいというようなことを考えまして、サービス・エリアの面、電力の面でも、百キロワットの送信機の準備、そういう面をあわせまして着々と拡充の方向をとっているわけであります。
○畑委員 三十七年度の政府の交付金、これは国際放送については政府の方でこれを命ずることになっております。従ってそのために交付金を出すことになっておる。前年度より若干ふえると思いますが、幾らになっておりますか。
○西崎政府委員 もし三十七年度の予算の承認を得られますならば、三十七年度といたしましては一億八百五十二万九千円ということになるわけでありまして、三十六年度の交付金額一億三百七十万円というものと比較いたしまして、約五百万円の増でございます。それで、この内訳は、先ほどNHKの方から御説明がありましたように、海外放送が非常に温情問題が多い関係で、できるだけ電力を大きくした方がいいということで、増力分に充当することになっております。
○畑委員 交付金は今の金額ですが、この予算を見ますと、国際放送に四億五千六百方円、前年度より額が相当ふえております。これだけ使っておる。そうすると政府の交付金が一億ばかり、さらにNHKの方で自分の方の金を使って、これだけよけいな費用を使ってやっている、こういうことになりますか。
○小野参考人 予算書の中に国際放送費としてあげております金額は、四億五千六百三千七万九千円となっております。このほかに関係の給与費とか若干の管理費がございます。総計をいたしますと、この予算の執行を通じまして、三十七年度で国際放送関係に使用いたします経費の見込額は、六億四千七百三十一万円になるはずでございます。この中で、政府交付金が、先ほど電波監理局長から御説明がありましたように、一億八百五十二万九千円ございますので、差引協会の方面で自弁をいたします経費が五億三千八百七十八万一千円でございます。これを三十六年度と比べますと、約六千万円の経費をさらにつぎ込むというような関係になります。
○畑委員 国際放送につきましてもう一つ開きたいのですが、最近NHKでやっておる国際放送に対する海外の反響、それから海外での受信状況はどうかということを伺いたい。
○春日参考人 受信状況は全体としてかなり良好で、所期の効果を上げておるようでございます。しかし、率直に申しまして、送信方向別に見ますと、必ずしも各地の受信状況がいいばかりではございません。特に御承知と思いますが、ヨーロッパ大陸方面では、いろいろな電波が入りまじるのと、それから距離の関係等もありまして、東南アジアや北米西部よりは若干状態が悪いことがあります。しかし、これにつきましては、先ほど申し上げましたように、送信機のパワーを上げたりすることによって、できるだけ手当をいたしたいと思います。実は昨年、三十六年一月から十二月までに、海外の受信者からNHKの国際放送を聞いたという投書の数が二万五千八百通ございます。そのうち二万一千七百通は外国人でございます。四千通余りが邦人でございます。従って相当聞かれているというふうな実績もこれからつかみ取れる。それから毎年世界じゅうの国際放送を聞き比べて投票しておる団体がございます。その団体の評価によりますと、逐年NHKの国際放送の評価は高まっておりまして、昨年度は五位になっておる。数日前のデンマークからの通信によりますと、国際放送の受信者のコンクールではNHKの国際放送が一位になったという通信がきております。まだ正確には中身は受け取っておりません。そういった状態で、逐年かなり利用率が高まっていることは確かでございますが、世界じゅう至るところ完全というわけには参らぬことは、率直に申し上げます。
○畑委員 国際放送の状況がだいぶ向上いたしておるような様子でございますが、さらになおその点に努力してもらいたい。これを要望いたしておきます。 次にお伺いいたしたいのは、受信料の問題です。先ほど栗原委員からお尋ねがございました、三十七年度から体系が変わって三百三十円だ、それからラジオは別になっているということでございます。三十七年度の予算案はここに出ておるのですが、これを現行料金でやった場合と新体系によった場合と、収入において三十七年度はどんな違いがあるか、これを一つ仮定して比べてもらいたい。
○小野参考人 改定後の料金体系によります料金額と、改定をいたしませんで今のままで歩みました場合と、相互比較いたしますと、三十七年度限りにおきましては金額の違いは二十億でございます。それは新しい料額を取りました方が二十億収入が減るというような関係でございます。
○畑委員 そのかわり来年度、再来年度とだんだんいきますと、逆にどんとんふえてくる、こういうことだろうと思う。そこで問題は、新体系を実施することについてまだ大衆が理解が足りない。これがきまればそれでやるわけですが、それがスムーズに大衆に理解されるようにPRすることが必要だ、かように考えます。そのPRについてはどういうふうな方針でやっていくつもりか、それを伺いたい。
○小野参考人 新しい体系につきましては、かねがね受信者方面からそのような方向をとることが公平を期するゆえんではないかという数々の申し出を受けております。ということは、裏を返しますと、現在の料金体系における非常な不備欠陥を指摘されたわけでございますが、こういう向きに対しましては、昨年の暮れに、私ども一カ年間の期間をかけましていろいろ審議をしていただきました外部の有識者による調査会の結論が新聞紙上に出ましたときに、いろいろな反響になって出て参っております。そういった方面では、ラジオだけという向きは、八十五円料金の四割の値下げになるわけでありまして、非常な歓迎を受けておるわけでございます。さらに在来ラジオ八十五とテレビ三百円を払っておられる向きに対しましても、約十五%の五十五円が値引きになりますので、これまた四月実施に対しまして非常な歓迎を受けておるようであります。ただ、中に、やはりラジオはない、こういうことで三百円だけしか納めていただいておらない向き、この面に対しましては三百三十円になるわけでありますが、この方向につきまして、もう少しPRをいたさなければならないかと思います。現在いろいろなそういった面で、すでにこの案を検討いたします過程におきまして、受信者の方々が一体どのようなお考えを持っておられるかを、実は受信者の代表を各地で二十名前後、これも無作為に選定をいたしまして、過去全国にわたりまして七十回ぐらい聞いて、私どもひざを突き合わせていろいろ御要望を承っておるわけでございますが、そういう中につきましても、いろいろ誤解もございまして、ラジオの料金がかかるのはちゃんとセットされた受信機に対してかかるのであって、どこへでも移動できるあのトランジスターの小型のものについては、これは料金はかからないのだというような誤解がかなりあるようでございます。それは私どもの責任でもございまして、PRが十分に行き届いておらない、こういう面を端的に反省をするわけでございますが、そういう面が率直にあれもかかるのだというようなことで、非常に新しい料金体系に対する要望は、そういうような向きについては出ております。ただ多少やはりほんとうにテレビだけ視聴し続けておられる向きに対しましては、これは努力をいたさなければなりませんが、特に今月末になりますか、来月の初めになりますか、国会でこの予算案が承認せられますと、これに対するいろいろな受信者の協力を得るための措置をとって参らなければならないと思うわけでございますが、それにつきましては、いろいろ放送を通じましても、またその電波を通じない印刷物とか、あるいは全契約者に対しまして、年に何回かやはり集金に参っておるわけでございますので、それらの職員を通じましていろいろ事情を御了解をいただき、これに御協力を得るような手段を講じて参らなければならないと思います。そういうようなことで、いろいろな計画を現在進めつつあるわけでありますが、今大体想定しておりますものは、一応この案が御承認を受けますと、今度このように変更になる、その変更の理由等も詳細に電波を通じても周知措置をとりたいと思います。また新聞、雑誌等の血あるいはポスターというようなものを通じても、もちろん周知をいたしたいと思います。特に集金に参ります者、これは面接に受信者の方々と口がきけるわけでございますので、この方面に十分新しい体系、つまり料額算定の事情を十分に頭に入れてもらいまして、そうして受信者の方々によく納得のいくような御説明をし、御協力を得るような措置を講じ、あわせてこれには大体の模様が御一覧いただけばわかるような会長名の文書も添えまして、努力をいたして参りたいと思っております。さらに、これの施行の過程におきましては、今年度に引き続きまして、受信者の代表の方々とのひざ突き合わせての会合も計画をして参りたい、このように考えております。
○畑委員 その点了解いたしました。 次にちょっと聞きたいのは、受信料の前納の制度があるようですが、それを前納いたしますると、これはどの程度割引になるのですか。その点を聞きたいと思います。
○小野参考人 三百三十円の料金の方で参りますと、一カ年の前納をいたされまして、十二カ月分を一時にお払いをいただきます面につきましては、ちょうど一カ月分の三百三十円の割引をいたしたいと思います。そうしますと、年額に対する割合は八・三%の割引でございます。さらに半年、六カ月分を前納いたされまする向きに対しましては、百六十円の減額をいたしたいと思います。これは全額の年額に対して八・一%でございます。それと、ラジオだけの五十円の料金につきましては、一年分を前納せられる向きには、一カ月分の五十円、これもテレビと同じく八・三%の割引率でございます。半年分の前納者に対しましては二十円、六・七%の割引でございますが、これはいろいろ金勘定の金額のいろいろきめ方等もございまして、そのようなことに措置をいたしたいと思います。
○畑委員 次にお伺いいたしたいのは、ラジオとテレビの受信料の免除です。これは三十二条に「あらかじめ郵政大臣の認可を受けた基準によるのでなければ、前項本文の規定により契約を締結した者から徴収する受信料を免除してはならない。」となっておりまして、それでやっておるようですが、大体免除の範囲、その対象、そういったようなものを一つ。
○小野参考人 現在行なっております免除の範囲と申しますか、対象と申しますか、大きく申しますと、ある一定の免除——文化政策的なあるいは社会政策的な意味合いにおきまして、免除を必要とする施設がございます。と同時に、他面免除の理由のある個人対象のもの、こう二つに分かれております。件数は両君をひっくるめまして百四十万件のものにつきまして現在免除を行なっておるわけでありますが、その目ぼしいものを申し上げますと、いわゆる政策的なる面といたしまして、社会福祉的な意味合いを持ちます免除の対象としましては、児童福祉施設、生活保護施設、身体障害者更生援護施設、社会福祉事業施設、更生保護事業施設、職業訓練所、青少年矯正教育施設、刑務所、少年刑務所等、その他公的の医療機関、学校は幼稚園、中小学校等につきまして免除をいたしております。その他公民館、図書館、博物館、こういったようなものがあるわけですが、個人対象といたしましては、生活に恵まれない困窮者あるいは身体障害による視覚の障害者、聴覚の障害者等につきまして免除をいたしております。さらに水害その他の災害があります場合につきましては、将来一期分あるいは二期分にわたりまして、災害の度合いに応じましてラジオ、テレビの料金を、期間を限って免除をいたしております。
○畑委員 これで最後にいたしますが、それに関連して、免除の範囲がそうなっておる。ところで、実際には個人的な身体障害者その他の人たちなどでも、この免除のやり方があるということを知らない人が相当いるのではないかというふうに考えられます。新規の契約の方もなるべく多く取った方がよろしいけれども、そういうことをあまり積極的に知らせずに、片方もせっかく免除の特典が得られるのに知らずに過ごすという場合もあると思います。それに対して、協会の方として、末端のそういった恩典に浴するような人たちに、その機会を得せしめるようにどんな方法をとっておられるか、この点を伺いたいと思います。
○小野参考人 御指摘のごとく、非常に意義のあるそのような免除の措置でございますので、むしろその該当者は漏れなく免除しなければいけない義務が協会側にあろうかと思います。在来から、その方面につきましては、関係の地方末端までよく周知をいたしまして、そのような手配をいたしておるわけでございますが、現実の扱いといたしましては、その申し出を待ちまして措置する以外に具体的方法がございません。そういうことで受信者の方々にもうそのような措置があるのだということをよく周知をいたしておるわけでございますが、現在いろいろな免除の措置をとっておりましても、現実に御指摘のごとく、たとえば生活困窮者等の関係あるいは身体障害者につきましても、それぞれこれをはっきり確認し得る手帳が厚生省から本人に渡っておるわけでございます。従って、それの対象件数が、その面では数も正確に把握できるわけでございますが、現実に免除いたしております件数は、それと多少のギャップがございまして、まだお申し出のない向きがあることは想像にかたくございません。そのような面は将来完全に解消いたしますような努力をいたして参りたいと思います。
○畑委員 それをするのには、やはりテレビ。ラジオがあるのだから、それで一つ周知されたらいいと思う。ほかの文書や何かではなかなか徹底せぬ。だから、テレビ、ラジオはお手のものなんだから、それをたまにやるだけの親切があってほしいと思う。そういう話を聞いたことがないので、要望として、そういった方法でやったらどうかということをお願いしておきます。 以上で終わります。
○佐藤委員長 この際、政府委員とNHKに御注意申し上げておきます。 委員諸君が忠実に非常にまじめに御質問されますから、意見の統一を十分しておいていただきたいことを、委員長として御注意申し上げておきます。 本日はこの程度にとどめ、次回は、明十四日水曜日午前十時より理事会を開き、理事会散会後委員会を開くこととし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時二十四分散会