地方行政委員会道路交通対策小委員会 第2号
- 発言数
- 128 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1962/02/08
会議録
○小澤小委員長 これより地方行政委員会道路交通対策小委員会を開会いたします。 道路交通対策に関する件について調査を進めます。最初に警察当局から、道路交通の現状並びにその対策について説明を聴取いたします。木村保安局長。
○木村(行)政府委員 道交法施行以来の概況をちょっとかいつまんで申し上げまして、御参考の一端に供したいと思います。 昨年、昭和三十六年の一年間の交通事故の件数が四十九万一千八百十九件、それから死者が一万二千八百五十二名、けが人が三十万三千七百二十五名となっておりまして、この状況が、ちょうど道交法施行一年間の実績なのでございます。これを一昨年、三十五年の死者の状況に比較しますと、死者が七百九十七名増になっております。昨年のこの死者の数は、一昨年に比較しまして増加率が六・六%、約七%でございます。それから一昨年、三十五年のその前年に対しての増加率が一九・六%、約二〇%であります。従いまして、差し引きちょうど一三%減と上昇カーブを押えております。これは数字にしますと千五百六十五名となりまして、道交法施行によってある程度効果が上がっておるということでございますので、特に地方行政委員会で道交法を御審議いただいて、この法律が施行になった一年の実績としては、いろいろ批判もありますけれども、ある程度押えておるということ。それからけが人は増加率が六・三%で、これは一昨年、昭和三十五年のその前年に比較しての増加率が二五・四%、二五%をこえておりましたので、差し引き一九・一%減で、すなわち二割近い増加率をけが人の面において押えておりまして、これを数字にしますと、五万五千二百二十八名ということでありますので、一応けが人、死者の面において、ここ数年間死者は大体二千人ずつふえておりましたのが、昨年は七百九十名くらいに押えらたという点、特に自動車の面でありますが、自動車の面におきましては、比較的改善されております。 それを自動車だけについて申し上げますと、詳細なものはまだ昨年の上半期だけしか手にありませんので、上半期だけの状況を見ますと、死者が〇・五%の増であります。一%の増になっておりません。昨年の上半期が一昨年の上半期に比較しまして、けが人がちょうど一%の増であります。自動車の中には、自動三輪車、自動二輪車、トラックその他いろいろありますけれども、全体としては若干の増加、あるいは横ばいに近い程度に押えてきているということが言えます。ただ、原付自転車の方が非常にふえておりまして、前年同期に比較して、上半期で死者が二一・一%ふえております。けが人は一九・七%、約二割の増であります。この原付自転車の増というものが目立っているということが言えます。 それから自動車は、確かに全体としては横ばいになり若干の増でありますけれども、悪質なものがふえている。たとえば砂利トラック、ダンプカーによる事故というものが、昨年一月から九月までの統計を見ますと、二九%もふえているという状況でありますので、そういう大型貨物自動車によるものが非常に目立ってふえておるというようなこと、それからひき逃げ事故がふえているということ、また酔っぱらい運転というものが、昨年の十一月ごろから本年にかけて相当ふえてきているというようなこと、さらに地域的には、都市周辺に事故が非常にふえてきているということが一つの特徴であり、また第二の特徴といたしましては、東海道とかその他の主要幹線道路、このハイウエイで事故がふえているということ、それから特に東北地方などは、東京、大阪のような大都会と二、三年ずれて、最近バイク、原付自転車が非常に急増しております。県によっては五割も、あるいは倍近くもふえているところもありまして、東北地方の、そういういなかの方にも相当自動車事故がふえているというような問題と、それから国道が、たとえば完全に舗装されてよくなったというようなところ、あるいは舗装道路が完成したという観点から、事故を起こしておるというような地域がふえております。たとえば群馬県、埼玉県あるいは愛知県などが非常にふえております。御案内の通り、国道十七号線が埼玉、群馬を通って、関東各地から新潟に抜けていく。それから十八号線がやはり舗装が完成いたしまして、それが軽井沢に行くというような路線、あるいは国道二十二号でしたか、愛知から一宮を通って岐阜に行く線、これが非常に事故がふえております。これも国道が非常によくなっている、あるいは大阪から岸和田を抜けて和歌山県に行きます国道二十六号線というような国道が完装されて、かえって非常に事故がふえているというような状況でございます。そういう状況が一つであります。それから安全教育の観点から幼児の一人歩き、あるいは路上の遊戯、路上で遊んでおって、そのためにはねられてけがしたり、死んだりするという幼児なり児童の被害というものが従来大きかったのでありますけれども、昨年の上半期——これは道交法で例の児童の登下校に対して安全に通れるようにいろいろしなければならぬというあの規定が入りました関係もありますし、緑のおばさんや黄色いおばさんがいろいろ出まして、あるいは学校なり安全協会なりの児童に対する交通教育がだんだん、少しずつ浸透しまして、昨年上半期におきまして、児童が路上で遊戯しておった、幼児が路上で遊戯しておってそれがために、それが原因になって事故を起こした数が三八・二%、四割近く減っております。それから幼児の一人歩きというのが原因になって事故を起こしているのがマイナス一五・七%、十六%近く減っております。こういうふうな観点から安全教育なり、あるいは子供に対するおとなの面の責任というものをさらに推し進めていけば、若干この教育が浸透していくという実証が出ておるような状況でございます。かいつまんで道交法施行後の大まかなさわりを申し上げましたけれども、一応は道交法施行によってある程度いい面が出ておりますけれども、しかし何せいろいろな条件がますます悪くなっておりますので、楽観を許しませんし、最近までは東京都だけが一千人の死者であったのが、大阪も一千人をこえた死亡になりましたし、愛知もそれに近いような状況になっておるということで楽観を許しません。そういう観点から警察庁といたしましては、ことし三十七年度は絶対に三十五年、三十六年の死亡数からふやさぬ、それより減らすということを、むしろ大きな悲願と申しますか、念願として警察庁が全国の警察に連絡いたしまして、最大の目標をそこに置いていろいろな手を打っておるようなわけであります。 それから大きな問題の一つといたしまして、交通渋滞ということが非常に問題になっております。この問題についても、いろいろ今後努めていかなければならぬ問題が多々あるわけであります。そこでお手元に「現在の道路交通上の問題点について」というのを差し上げてありますが、一応整理して、大体二つに分けまして、第一は「交道混雑緩和対策」というものを第一点に置き、それから第二点といたしまして、八ページのところに「交通事故防止対策」というのを置き、この二つの次元から問題を整理いたしてみました。 その第一点の交道混雑緩和対策といたしましては、第一に東京、大阪のような非常に渋滞、停滞がはなはだしいところにおいて、いかにしてこれを緩和するかというものの第一といたしましては、交通の量そのものを制限する必要があるのではないかというのが第一点の問題でございます。 それから第二点といたしましては、三ページのところに、2として書いてありますところの交通の流れの方向に対する規制、交通の流れを計画的にいろいろ規制をいたしまして、結果において交通円滑化をはかる、これが第二点。 それから三点といたしまして、四ページのところに、何と申しましても交通が渋滞する一つの大きな地域的個所といたしましては交差交通、交通が交差しておる地点における混雑をいかにして是正していくかというような点が第三点かと思います。 それから第四点といたしまして、五ページのところに4といたしまして、現存の「道路を広く有効に活用する必要がある。」ということが第四点として考えられるわけであります。そういう四点にわけまして、一応交通混雑緩和対策というものを考え、その第一点の交通の量そのものを制限する必要があるということはもう説明申し上げるまでもありませんで、いろいろの総合的な交通規制をやりましたけれども、それではとても間に合わない事態に来ておるというような観点から、警視庁、東京都におきましては何らかの形において大型自動車の昼間の非常に交通の流れの多いところを避けて、夜間に転換するというような車種別、時間別規制をする必要がある。しかしそれについては具体的計画を立てますについていろいろ影響するところなり、条件を整えていくことがたくさんございますので、それらについて目下警視庁ではいろいろ調査をいたしておりまして、その調査の内容がわかって、それを土台にしてこの具体計画に着手することになろうかと思います。 それから流れそのもの、量そのものを制限する第二点といたしまして、大型観光バスの運行の制限でございます。これは特に国会周辺などでも御体験のように、地方からも無統制に多量の観光バスが特に昼間どんどん都内に乱雑に入ってくる。こういう問題が現実において非常に都市交通に大きな影響を与えておりますので、従いましてそれに対しまして何らかの運行制限をする必要があるのではないか、たとえば駐車場所を指定するとか、あるいは通行方法につきましても、十台も十何台もが、密着してずっと行きますと、全体のほかの交通に影響しますので、そのバスとバスの間隔をどういうふうに、——一定の適当な間隔を置いて通行させるとか、その他通行道路なり、いろいろこういう問題についても規制をしなければならないのではないかと思いますけれども、何せ現実の実態は必ずしも正確に把握されておりませんので、これらについても至急調査をして検討中であります。 それから第三点といたしましては、たとえば特に具体的に言いますと、赤坂のようなところでキャバレーなり、あるいはホテルがどんどんできますと、それに誘発されまして多量の交通量が発生する。またいろいろな駐車が乱雑にそこにあふれてくるというようなことが考えられますので、何らかの形においてこういうふうな建築物について制限なり規制をするというような強力な特別の立法が必要ではないかと思われるのであります。また現行の建築基準法なり、——特に建築基準法は道路交通の安全なり円滑という立場からは必ずしもなされておりません。内容が、その面からは非常に遊離している面がたくさんありまして、現行の建築基準法の改正なり、あるいは現行の駐車場法の改正なりというものをやりまして、できるだけ駐車なりあるいは交通量の規制というものを合理的にしていく、また現地の公安委員会の意見が十分反映するような改正もしていただきたい。 それから2の交通の流れの方向に対する規制により円滑をはかる必要でありますが、その第一点は、ここに書いてありますように、大幅な右折禁止をだいぶ警視庁がやりました。しかし大幅の右折禁止をやりましても、現在の道路状況から、全線一律になかなか実行困難である。やむを得ず右折交通を許している交差点がだいぶ残されております。そういうような場合に、やはり右折禁止に伴いまして、迂回道路——迂回道路が非常にでこぼこで狭くて危険であるというような、迂回道路として必ずしも適切でない道路がたくさんあります。そういう右折禁止に伴って必要な迂回道路の補強なり拡張なりという一連の整備というものについて、関係機関——建設省などにもいろいろ要望し、また都にも要望しておるような状況であります。 また右折禁止をいたしましても、バスや路面電車の路線が依然として右折しているために、規制の効果が大きく削減されている傾向もかなりあります。そういうような点もありますので、これらについては、バス路線の変更あるいは路面電車の撤去なり運行停止をその面においてやっていただく必要があるのではないか。 それから一方交通方式の採用でありますが、これは非常に大きく御体験の通り、あっちこっちになされておりますけれども、特に都心や特定の混雑する地域内において、その道路について、現在道路状況ではどうも一方交通方式がとりにくいという状況が出ております。それらについてやはり必要な道路の新設ということを、交通規制の面とからみ合わせてやっていくというようなことで、道路の新設なり道路の拡幅なりについても、交通の円滑化なり交通の安全という観点からやっていただく必要があると思います。 それから交差交通の問題でありますが、これはもう外国でごらんになられた先生方もあろうかと思いますけれども、たとえばニューヨークなりあるいはほかの都市でスクエア方式——相当大きな交差点を適当な間隔に作る。あるいは円周で、ぐるっと回っていくサーカス方式というような、大交差点を適当な間隔ごとに置いて、交差交通のネック、そのガンとなっているところを除去していくというような必要があると思いますので、これらについても、具体的構想については警視庁もわれわれも検討いたしておるわけであります。 それから横断歩道及び歩行者横断禁止区間の設定ということでありますが、これは幹線道路が特に問題になるのでありまして、危険でありますそこの場所で、歩行者が自由に横断するということも事故の原因になりますので、横断歩道以外の場所にガードレールその他安全さくとか、そういう安全施設を作って、それとかみ合わせて、その幹線道路の横断歩道の禁止区間をふやしていく、設定していくという件、あるいは地下式、高架式による立体横断施設というものも設けていく必要があるんじゃないかと思いまして、これもいろいろな場合に相当強く訴えております。 それから第三番目といたしましては、踏切の整理統合及び構造改善でございます。これは御説明申し上げることもありませんが、一点だけ申し上げますと、この前の国会で踏切道改良促進法というものが通りまして、その法律に基づいて、五カ年計画で踏切の構造改善計画、あるいは安全保安施設を改善する計画ができておりますけれども、これも最近運輸省、建設省、また警察庁等の意見も聞かれまして、踏切道の改善ということについて具体的な個所もきまりつつあります。しかし、問題は、やはりその具体的な五カ年計画をできるだけ大都市——東京や大阪というような大都市に優先的に取り上げていただく。その大都市の現実に差し迫った混雑を切り開いていくという面から言うと、やはり大都市最優先というようなことが必要でないかと思います。 それから第四点といたしまして、道路を広く有効に活用する問題でありますが、これは路上の駐車禁止というものを、あるいは時間を制限しましたり、片側駐車にいたしましたり、禁止場所をふやしたり、いろいろいたしておりますが、しかし幾ら追い込んでも、結局問題は、路外駐車施設の整備というものが非常に必要になっております。路外の駐車施設の整備というものを、やはり逃げ場所を考えていかないと、堂々めぐりになるという感じがいたします。 それから自動車の車庫の問題常置場所の問題でありますが、これは御承知の通り営業用の自動車については、その車庫の設置というものが法律上義務になっておりますけれども、自家用につきましては、自家用の貨物自動車だけが、その貨物自動車を使用しようとする場合に、使用届を陸運系統に出すことになっておりまして、その使用届の中に車庫の場所あるいは常置場所を書くことになっておりますけれども、しかし現実において——これは実際警視庁で、富永参事官などが実態を調査しましたところが、車庫なり常置場所というものが、書面の上では適当な場所にあるということになっておりましても、実際に調査してみますと、六〇%ぐらいが架空な、あるいはきわめて意味のない不適当な場所になっておるというようなことになっております。これは閣僚懇談会で問題になりまして、警察が非常に負担になりますけれども、自家用貨物自動車の使用届を出しますに際しまして、事前にその車庫なり常置場所をチェックする、確認する、ほんとうに適切な場所にあるかどうかということを確認した上でやってもらうというような話し合いはついております。それは近く実施しなければならぬ段階に来ておるわけであります。それ以外に、もう一歩進んで、自家用の貨物自動車はもちろんのこと、自家用の乗用車についても、車庫または常置場所の設置義務があるのではないか。道路はやはり公共の場所であり、自動車の青空車庫として使うというようなことは、道路の本質からいっても、現状からいいましても不適切でありますので、むしろ自家用の貨物、乗用ともに、あわせてそういうものについての義務を法的にやるべきではないか。これはいろいろ問題があり、抵抗があると思いますけれども、ぜひやるべきではないかと思います。 それから路面電車の撤去の問題でありますが、これは運輸大臣の諮問機関に交通都市審議会がありますし、東京都知事の審議機関に首都交通対策審議会がありますが、そこでも一応は、結論として路面電車は可及的すみやかに逐次撤去いたしまして、それを地下鉄なりバスに切りかえる、こういう方針になっておるのであります。ただこれは路面電車の運賃の安いという点や、あるいは従業員の配置転換の問題もありますので、なかなか大きな問題であります。しかし、現在世界の各大都市を見ましても、路面電車がのこのこ歩いているということがもう見られないのが大部分でありまして、そういう世界情勢からいいましても、撤去する方向に持っていくべきではないか。 それから四番目は広過ぎる歩道。これは私たちも通勤の途上でときどき自動車から注意して見ますと、歩道が案外広い道路があります。三、四人通れるくらいでけっこうであって、その歩道の広いのをある程度切りくずして、それを車道として一車線拡幅するというようなことも案外有効だろうと思いますので、こういう問題も機会あるごとに訴えている。 それから電灯や電話などの占用物件の整理の問題であります。これはできるだけ共架方式にするということを前々からアッピールしておるわけでありますが、特に現実に支障になっているというようなそういう物件については、移転なり除去についても、具体的にいろいろ個所をはっきりさせまして、関係機関にこれは除去してもらいたい、これは移転してもらいたいということをだいぶ訴えて要望しているわけであります。 それから道路占用工事の調整であります。これは非常に大きな問題でありまして、特に今年度は、御承知の通りオリンピックを二年半先に控えまして、この五、六月ごろから夏ごろにかけて非常に道路工事が集中的にふえてきます。その他、道路そのものの工事でなくて、道路を掘り起こしてやる各種の工事がたくさんあるわけでありますが、これらの調整については、実は中央に調整審議会があり、府県単位に調整審議会連絡協議会がありますけれども、必ずしも強力に調整されるとは申しかねるのでありまして、これの調整の方策というようなものについて大きな問題が残っております。それから良好な路面の維持の問題であります。 若干総ざらい的に交通混雑緩和の問題を申し上げましたが、第二の、これこそむしろ警察の最重点の交通安全の問題でありますけれども、これは第一点は国民運動の組織化の問題でありまして、これは一昨年の末に安全協会を財団法人化いたしまして、全国交通安全協会に組織がえされました。そして予算も陣容も十倍近く大きくなったわけでありまして、そういう点で若干前向きになっておりますけれども、しかしこれが警察なり警察関係の一部の団体が中心になってやるような運動ではどうしても限界がありますので、むしろ地域的に、あるいは職域的に盛り上がっていって、いろいろな機関、いろいろな地域、いろいろな組織が盛り上がって、それが全国的に安全運動として組織的に動いていくというような問題が大きい問題だろうと思います。最近特に安全都市宣言というものができておりますけれども、約七十くらいございます。交通安全の決議をした県は四つくらいありますが、これも考え方としては衆議院の地行委員会でもたびたび言われましたように、知事や市長を中心にして、地方行政の面においてやはり安全運動を安全協会等を母体として推進していくというような考え方をとりますと、非常に大きな素材じゃないかと思うのであります。それと同時に、現実の問題といたしましては、たとえば長岡市においては安全都市宣言とからまして、そのための予算を一千万出しておりますし、それから愛知県の一宮市では一千五百万ばかりの予算を出しております。その他数百万円を出しておるというところがだいぶ出ておるような状況でありまして、こういう面から考えますと、県で二、三億出すということは案外むずかしい場合でも、一つの県で十なり十幾つかの安全都市宣言があって、その都市で単に宣言しっぱなしでなしに、予算としてかりに一千万円あるいは五百万円組んでも十あるいは十幾つになりますと相当大きな金額になるということも考えられるのであります。これらの問題については、あるいは財源の裏づけというような問題も出てくるかと思いますが、安全都市宣言という問題については私たちも非常に注目しております。 それから交通安全教育強化の問題でありますが、これは学校教育と社会教育の面においてだんだん大きく取り上げられてきておりまして、文部省も相当熱心に動いてきております。東京、大阪あたりでは、小学校教育の正課に、交通安全に関する教育をやるというような動きも相当出てきておりますが、これに関しまして、特に西独のフランクフルトあるいはスイスのチューリッヒあるいはフランスのパリなどでは、交通教室というものが非常に施設の面において整備されて、そこで小さいうちから道路なり、自動車の動きなり、交通ルールなり、自動車に対する感覚なりというものを身につけるということがだいぶ行き渡っておりますけれども、これを何とか各県でも取り上げてもらいたいと思って、いろいろ奨励しておりまして、三重県、栃木県その他数県では計画しようとしてその動きがございます。その他安全センターの問題なりいろいろございますが、この安全教育の面は相当大きな残された分野ではないかと思います。 それから交通安全施設の整備の問題でありますが、これは端的に申し上げますと、道路を新設するとか、あるいは拡幅するという場合に、交通安全という観点から、必ずしも十分にそれがマッチされていない。道路を作る場合なら当然その道路の付属物として街路照明を十分にしてもらう、ガードレールを作る、カーブミラーを同時につけるとか、あるいはスリップどめをする、そういうふうな面における安全施設の整備というものも十分にする必要があろうと思います。これも建設省その他には絶えず訴えておりまして、少しずつは改善されつつありますけれども、まだまだ不十分であると考えております。 それから道路環境の改善でありますが、これはこの前バスに乗られて都内をお歩きになったときに、大体夕方近くなりましてあの繁華街に近いところを通りましたときに御体験かと思いますけれども、信号機や道路標識の効用を妨げるような広告、看板、ネオン・サインなどに関する規制というものを、都市美観という観点だけでなしに、交通安全という観点からやらなければいかぬ。これは警視庁では、この点についても相当関係方面に訴えて改善しておりますけども、この点も大いにこれからの問題であると思います。 それから交通違反処理事件の能率化の問題であります。交通違反が昭和三十五年で千七百二十二万件ございます。おそらく昭和三十六年は二千万件近く違反があると思います。その中で検挙いたしまして検察庁に送りましたのは二百九十五、六万と申しますか、三百万足らずの件数であります。残りは警告いたしましたり、その他の措置をしておりますけれども、この残りのものについても、現実にやはり立件して相当やらなければならぬ件数が相当あるのでありますけれども、何せ一つの事件を扱う場合に、刑事事件でありますので、この刑事事件を送致するときに非常にいろいろな手続があります。これは相当簡素化しておりますけれども、まだまだそれはこの膨大な数の違反処理というものは可能でありませんし、そういう意味合いにおいて、もちろん現行の即決裁判制度というものも大いに施設を拡充してもらいたいと思いますけれども、しかし、それでもまだ不十分ではないかと思うのでありまして、欧米各国でやっておりますところの、広い意味のいわゆるチケット制度の採用ということも考えるべきではないかということで、このチケット制度の検討というものを警察庁側でやっておりまして、できるだけ早い機会に結論を出して、もしできればこの通常国会に間に合えば間に合わしたいということで準備をいたしておるような状況でございます。 大体以上のような点で説明を終わります。そのほか権限の問題とか、機構の問題とかいろいろありますけれども、これはまあ除きます。
○小澤小委員長 次に質疑を許します。宇野君。
○宇野小委員 交通事故は、やはり時間的に言うとあるのですか。ひく方もひかれる方も、夕刻だとか、夜だとか、昼間だとか、朝だとか。
○富永説明員 あります。はっきり出ております。
○宇野小委員 これに対する対策というものは要りますね。
○富永説明員 ひいておる者は、率からいいますと昼の方が夕方より多いのでございます。状況を申し上げますと六対四ぐらいで昼の方が多いのでございますが、ただタクシーという種類を限定しますと、むしろ夜間事故の方が多いというふうになっております。
○阪上小委員 木村さん、交通警察官、取り締まりに従事している警察官はどのくらいいますか。
○木村(行)政府委員 交通警察官全体といたしまして、例の四千人増員を入れまして一万二千三百五十人、一万二千人ぐらいです。
○阪上小委員 東京はなんぼですか。
○富永説明員 東京は制服で二千二百人くらいです。
○阪上小委員 これは何交代ですか。
○富永説明員 これは大体日勤でございます。
○阪上小委員 日勤で二千二百人まるまる出ているのですか。
○富永説明員 ですから、若干時差出勤をやっております。
○阪上小委員 実際に常時従事しているのはどのくらいですか。
○富永説明員 それは、二千二百人と申しますのは専従員でございますので、その中に内勤と外勤があるわけです。その署の仕事に従事しているのがかなり多いわけです。
○阪上小委員 内勤、外勤に分けて、コントロール、ああいうところに入っているのは別として……。
○富永説明員 内勤が非常に多いというのは、これはちょっと古い資料でございますが、大体の傾向を申し上げますと、警視庁では大体半々ぐらいでございます。しかし、たとえば一つの例を申し上げますと、先ほどお話のありました一宮市、交通安全都市宣言をやって活動しておりますが、あそこの署の全体の署員が二百名ちょっとおります。そのうち交通専務員というのが二十六名でございますが、結局その二十六名の中でも、実際外に出て働けるのは六名ないし八名でございます。あとの残りは何をやっているかと申しますと、結局署の中で事故の処理、それから違反の呼び出しその他をやっているのでございます。それから府県では免許まで一緒に署でやっておりますから、そういうふうに非常に仕事にとられているような状況でございまして、これはどこでも通例ではないかと思っております。むしろ、警視庁の半分半分というのはまだよい方ではないかと思います。
○阪上小委員 そこで、よく見てみると、交通というのは腕に青い腕章を巻いておりますけれども、外勤の、あれ以外の者は、交通事故、交通違反等については全然無関心ですね。あれは任務上無関心であれと教えているのですか。
○木村(行)政府委員 これはいろいろ御批判がありまして、私どもここ一、二年前から口をすっぱくして言っているのですが、外勤警察官が約六万人おります。これは何としても活用しなければいかぬわけでございます。従って、外勤警察官の交通警察の知識なり、交通整理の実力なりというものをいろいろ養わなければいけませんので、特に外勤警察官の教養ということを去年、またことしもそうですが、最重点を置いていろいろやっておりますが、やはり現実にときどき目の前に駐車違反をやっているのを見のがしているじゃないか、あるいはスピード違反をやっても見のがしているのじゃないかということを言われます。それは事実ある程度あるのではないかと私は思うのですが、ただ一つ、弁解ではありませんけれども、交通違反なり、そういうものは瞬間的にすっと行ってしまうものだから、はっと思ったときにはもう見つからぬ、わからなくなってしまうというむずかしさもあるものですから、教養して、実際に専門的に取り締まりなり整理のできるような実力を養うには、やはり三年くらいいると思うのです。そういうことをみっちりやって、——外勤警察官はやはり交通については、実際にいつも街頭におるのですから、一番骨を折ってもらわなければならぬわけです。
○纐纈小委員 スピード違反だとかそういう問題は何だけれども、たとえば道路に置くべきではないところに相当置いている、そういうことが相当ある。そういうものも当然これは外勤がやるべき問題である。ところが、それはほんとうに無関心である。だから、相当外勤が出ているにもかかわらず、そういうものは交通取り締まりの範疇に入るから知らぬというようなことでは意味をなさぬ。確かにそういう点はあるのだ。たとえばいなかなどでも、道路内に道路と並行して自動車とかバイクとか置けばいいのだけれども、それを斜めに置いたり、道のまん中くらいに置いてある。これはだれが見てもわかる。そういうものをちょっと見ても知らぬふりをしている。都会でもそういう点は相当あると思う。
○阪上小委員 八百屋とか、店を出している者が道のまん中に置いて、その前を警察官が通っても知らぬ顔をしている。
○纐纈小委員 ほんとうに知らぬふりをしているんだからね。
○木村(行)政府委員 確かに御指摘のようなことはあろうと私も思うのですけれども、ただ、取り締まりの件数を申し上げますと、道路の放置物件ということで検挙いたしたものが、これは一昨年の統計ですけれども、一万六千三百十九件……。
○纐纈小委員 それは交通取り締まりの警察官が検挙したのではなくて、一般のほかの連中がやったのではないですか。外勤がやったのではないですか。
○木村(行)政府委員 外勤が多いのですね。
○富永説明員 どこでも交通警察官というものは足らないのでございます。それで今申し上げましたように、外勤警察官は主として静的な違反、今お話の駐車違反とかあるいは道路上にいろいろなものが出ておる。こういうもの、そのほか初歩的なものしかやれない。専門的なものになりますと、交通専従員にまかすべきだというふうに私ども考えますが、その点の努力もございますが、よそのことを申し上げて恐縮でございますが、結局警察官でもまだ足らぬから民間の補助員を借りてやっているということもありますが、今御指摘の点は全然その傾向がないということはない。その傾向は若干あると思います。
○纐纈小委員 都会の方では相当あると思うのだけれども、ことにいなかの方へ行って中都市——市になりかかるというような町の中で、歩道と車道の区別のないとごろで、たとえば自転車屋、修理屋というのは実にひどいものだ。店頭に数が多くて中に入り切らないものだから、道路へはみ出してしまっている。そういうものはわれわれも気がついているのだから、警察官が多少でも注意をすれば気がつくと思うのだな。
○阪上小委員 僕は警察官の数は少ないと思うのだ。現行の法規は、道路交通法なんというものはかなり厳重なものです。これ以上罰則を強化するとか、どうとかこうとかという問題ではないと思う。とにかく一つの違反を摘発していて、警察官がいなくなったら、もうその次に同じ場所で同じような違反が起こってくる。だから現行法を実施するために、思い切った警察官の配置をしなければいかぬと思う。それが一点なんです。もちろん白バイその他の装置なんかについても非常に問題点がある。追っかけ回しているらしいけれども、一台追っかけ回していたら、あとの車はまたみんな違反を起こしている。無電装置も何も持っていないでしょう。どこかに連絡して、いいかげんやったやつはほったらかしておいて、ナンバーだけ覚えておいたら、前の方に連絡をとるとかなんとかいうように、交通事故あるいは違反を目の前で見た白バイが、すぐそれを次に措置できるというような方法は、あなたのところでは全然考えていない。そこへ数が少ないでしょう。今のダンプカーでも何でも、何ぼいろいろなことを言ってみたって——結局警察官がダンプカーが通るような道路に点々と配置されていて、徹底的に取り締まっていかなければならない。それを全然そういうことをやっていない。やれないのですよ。そこで私は言いたいのだが、あなたのところでもいろいろ対策が出てきているのだが、たとえば(1)の国民運動の組織化というような問題でも、ばく然と書いてあるのだが、何か国民の監視方式、これを一ぺん考える必要があるのじゃないか。警察官の数にも限りがある。これはできるだけ増員の方向に持っていかなければならない。遠慮することはない。場合によっては配置転換してもいいと考えている。同時に、それだけでは今の状態ではまだ足らぬのです。そこで国民の監視方式というものを確立する必要がある。たとえばあなたとはこの間ローマで会うたけれども、西ドイツあたりへ行ったら国民の監視方式というものはひどいですよ。たとえば自分の乗っている車を、あそこは右側だったか左側だったか、一定の距離を隔てて合図をして抜いて前へ行かなければならないのを、非常に危険を感ずるような角度でもってきゅっと横切って車が前へ入ったら、あらゆる自動車がそれに対して非難攻撃をその場でして、直ちにみんな車が協力して、前に行ったり何かしてその車をとめてしまう。その場合に、僕は非常に感心することは、ものの一分するかしないうちに、交通巡査が、現場に電話なり何なりで連絡をとるとすぐやってくるという組織ができておるということ、そこで国民が監視しておって、これはけしからぬぞ、こういう運転をやったとか、こういう交通違反をやったとかということで、直ちに摘発するという格好ができておるわけです。摘発する格好というのは日本ではだめですよ、運転手とけんかをして、やり合いをして、わあ、わあやってすっと行っちゃうでしょう。ところがその場合に、電話一本ですぐその場に、どういう配置をしておるか知らぬがぱっと現われる。現われてきて徹底的にすぐそこでやって、もうものの五分もたたないうちに、その巡査によって判決が出ちゃって、そしてチケットを渡されて罰金刑をぱっとそこでやられてしまう。そこでこれは国民の監視方式というものをもう少し権威づけていくことも必要かもしれない。これをやらないと僕は今の取り締まりはできないと思うのだな。
○木村(行)政府委員 それで例のモニター制というものを考えたのですけれども……。
○阪上小委員 モニターはだめです。時間的に大きな差が開くから……。
○木村(行)政府委員 先生の言われるようによほど大きな数で、しかも組織というか、みんながそういう気持になっていなければ、社会的基盤も違うから……。
○阪上小委員 たとえば国会のそこの横断歩道があるでしょう。それの前あたりにしょっちゆ警官が立っていると、これは非常に厳守するのです。人が通っていれば車は絶対一たん停止しなければ通らない。よく知っているのですよ。ところが参議院の前あたりへ行くと、あそこの横断歩道ではもうだめなんだ。その場合に違反をやった者について国民かなぜ注意をしないかというのは、注意をしたって、それを裏づけてくれる何ものもないでしょう。
○纐纈小委員 議事進行。この点は問題点をあれされて質疑ももちろんあるわけです、フリー・トーキングのようなものだから、勝手に言ってもいいのだけれども、一応これを基礎にして進めていくか、今後まだ資料が来るのですか、どうなんですか。これをどういうふうに小委員会で論議をしていくかという、総括質問からやってもいいし、その点を一つ委員長さんの方で……。
○小澤小委員長 まず皆さんから質疑をしていただいて、それが一応済んだ上で、これをどういうふうに扱うかということで……。
○富永説明員 実情だけ申し上げさせていただきます。確かに車の駐車状況がひどいじゃないか。あるいは物が出ておるのを摘発しないじゃないか。警察官は見て見ぬふりをする、警察官は無関心だと言いますけれども、これは地域差もあると思います。それからこれは私どもは逃げる意味ではございませんが、一般の方々の道路に対する考え方というものが、まだまだ旧態依然たるものがある。そういった空気も反映しないと、現地で結局はいやなことを言うわけでございますから、やはりそういう点も心理的にはないでもないと思うのでございます。 それから駐車違反のむずかしさは、運転手がいない場合に、その車の持ち主がだれかということを調べなければならないという点も実際にあるわけでございます。これは弁解になって恐縮でございますが、実情だけ申し上げて、今後はやはり道路に物が出ておるのはいかぬというふうな空気で、こちらもいかなければならぬと思っておるわけでございます。 それからたとえばスピード違反の白バイなども、動く違反はかなり技術的にむずかしいこともございますが、今のような何か連絡方法をつけておったらどうかという点でございますが、これは確かに簡易なものを、無線電話を白バイにつけておるものもございますが、ちょっと日本人の今の体格では、白バイが七つ道具を積んでおりまして、それに無線電話までつけるというのは、無線電話をつけますと、白バイの型も相当大きくしなければならないというわけで、今のわれわれの体格ではたしてこなし得るかいなかという点でございまして、これはもっと無線電話式なもので、簡単なほんとうに小さいものというか、負担にならないものを何とかしたいというふうに検討しているわけでございます。 それからもう一つは、国民監視の点でございますが、これはやはりそれぞれ国民性がだいぶ違うと思うのです。今お話の西ベルリンは確かに違反をやりましたら周囲の人がピーピー、ピーピーやったりそれに注意するわけでございますが、私どもとしましても進め方いかんでは門司さんのおっしゃいましたような一種の密告奨励という形にもなりますので、この危険性も考えなければならない。それからもう一つは日本人の特性としまして、それはいろいろ情報をいただきますと運転者を調べまして注意はしますが、いざこれをほんとうの意味で事件にしようとしますと、立証しなければならないわけでございます。証拠立てなければいけない。その際には、その方々が証人に立ってやるというふうなところまでいっていただくということがなければ、なかなか事件を送るというわけにもいかない。結局は注意で済んでしまうという程度になるというような点がありまして、一般の方々が、違反はお互いで監親するというふうな気風は、これは私どもとしてもありがたいのですが、それならそれをいかに組織化するかということになると、多少いろんな問題があるのじゃなかろうかというふうに考えて、むしろどういうふうに持っていけばよいかということを……。
○阪上小委員 だから、モニター制があると密告制に近いような関係が出てくるわけです。時間的に非常に経過してしまって、現場で見ているのはその人だけだ、証人が必要だという問題になってくる。私が言っているのはそうじゃない。目に余るような違反事故があるという場合に、それを目撃している数人の人が指摘したときに、警察官がすぐ来るということなんです。そのことがあったら、現場で証人をとって、ずっと書き取って——僕ら、現実にそんな目にぶつかっているんだ。ものの五分か十分もたたないうちに結論が出てしまって、運転手もそこで理論的に負けちゃって、仕方なく、自分が悪かった、こう言えば、一マルク五十ペニヒとかなんとかの罰金を現場で言い渡されておる。こういう機構を作りなさいと言うのです。そうすれば、国民は、言うてもむだじゃないということになる。今の日本では、幾ら指摘して言おうとしたって、どこに警察官がおるのかわからない。先ほどもお話があったように、白バイの話もそうなんです。同じようなスピードで追っかけてるなんていうのは手ぬるい。電波があるのですから、国道なら国道で、千メートルおきに、あるいは五百メートルおきにそういう部署を設置しておけばいいじゃないですか。現に西ドイツあたりの自動車専用道路、ハイウエイあたりではやっておるじゃないですか。ここで事故を起こしたら、ぱっと次でつかまえているのです。あなたの方では、一週間に一度くらい、隠れて何かそんなことをやっているようですけれども、あんなものじゃない。大っぴらに置いてある。そうすると、警察官なり何なりを増員しなければ、絶対にこういうことはできない。いつまでも堂々めぐりをしていてはいけない。ちゃんとそういう方式を作ってやればいい。そのために必要なものは何かということになる。 もう少し言わしてもらいたいが、最近道路工事なんかやっておるときに、そこらのおじいさんやおばあさんを雇ってきて、赤旗や白旗を持たしてやっておるでしょう。あれなんかきわめて危険なんです。あれはどんな権限があるのですか。この際ちょっと聞いておきたい。
○富永説明員 権限はございません。事実行為でやっておるわけです。
○阪上小委員 しかも無人踏切のところなんかでやっておりますよ。もし、とまれと言ってとまらなくて事故を起こしたら、だれの責任ですか。
○木村(行)政府委員 権限がありませんから、そのときは、通れと言った方にも責任がありますし、それから踏切では必ず一時停止して確認しなければなりませんから、ドライバーの方にも責任がある。両方あります。
○阪上小委員 しかし、ああいうふうな監視が立っているということについて、警察は黙って見ているのですか。
○木村(行)政府委員 それはやはり指導しております。認可する際にいろいろ条件をつけて……。
○阪上小委員 そうすると、認めた以上は、だれが責任を持つのですか。これは派生的な問題ですけれども、最近非常にその例が多いから聞いているのです。
○富永説明員 責任といいますと、一般の刑事責任になってきます。
○阪上小委員 踏切道に通じている道路工事をやっている人のトラックの運行がひどい場合に、業者側から人が出て、赤旗を振ったり白旗を振ったりしている。白旗を振ったときに、一たん停止して通った。確認をしなければいけないということになっておるけれども、こういう整理については、警察の方で認めておるのだ、こういうことですか。
○富永説明員 ですから、道路工事の条件の際に、非常に交通ひんぱんな場合は人を出して、交通整理をしろという条件をつけております。もしそれに従わないで行った場合は……。
○阪上小委員 そこで、言いたいことはたくさんあるが、そういう責任も何も持てないようなものに、しかも一般の自動車まで旗を持って一方交通なんかやっているでしょう。事故を起こしたらどうするのですか。
○富永説明員 それは業務上過失になる。旗の振り方が間違った……。
○阪上小委員 業務上といっても、どの業務上ですか。
○富永説明員 旗の振り方が下手だったことによって事故が起こりますから……。
○阪上小委員 あれは業務上とみなすわけですか。旗を振るということは認めているわけですね。
○富永説明員 旗を振る行為はどうかと、はっきり言われますと、なかなかむずかしい議論になって……。
○阪上小委員 あれは従わければいけませんか。その仕事をやっている土木業者の車は、業務上従わなければならぬかもしれない。しかし一般の車もやっているでしょう。
○木村(行)政府委員 法律的にいいますと、道路工事をやるのは公安委員会の許可が要ります。同時に、道路管理者の許可も要る。そのときに条件をつけ得るわけです。何時から何時まで工事をやるなとか、割合に交通量が多いところだったら、交通整理については十分注意してやれとか、具体的にいろいろ指導しているかもしれませんが、条件をつけて指導しているわけです。その指導が不適切であるということになると、これは条件の趣旨に必ずしも合わないし、そこから起こる事故については旗を振った方に責任があると思う。ただ法律的には、あの交整理は何も拘束力がないわけです。だから、あれを無視したからといって違反にはなりませんけれども、事実行為として……。
○阪上小委員 そうなると、事故の原因がそこから出てくる。あれは警察が委任しわたけじゃありませんね。
○木村(行)政府委員 ありません。
○宇野小委員 議事進行について…阪上先生のお話はごもっともと思うが、小委員会として焦点をしぼっていかなければなりませんから、せっかくきょうは富永参事官と保安局長が見えて、今これだけ資料をお出しになったんだから、この中で、今後交通行政について、どういう面で新しい法律を必要とするか、あるいは現行法の改正はどういう点において必要とするか、あるいは、これらの二つの問題について、行政上の措置としてこういうことをしなければならぬ、そういうふうに分けて進行していただいて、それからいろいろと今のような話に持っていく、こう思いますが、私としては、一応新法を必要とするもの、あるいは現行法の改正を必要とするもの、こういうことに焦点をしぼってお考えいただきたいと思います。
○木村(行)政府委員 その点ですが、阪上先生のお話と関連してくるのですが、現実にいろんな悪質な違反がある、それを処理するに手続が非常に煩瑣である。また内勤事務に交通警察官がとられて、街頭に出る交通警察官が少なくなるということで、御指摘のように、西ドイツでは相当簡易な方式の交通違反の処理をやっているが、そういう意味からどうしても急いでやりたいと思うのは、違反事件の処理を迅速にしたい。現場で違反を見つけた警察官が、簡単なチケットカードで渡してやるような方式でやらなければならぬ。ただこれは非常にむずかしい問題でありまして……。
○宇野小委員 お話し中ですが、それを一つ順序によって、ずっと項目別に分かれておりますから、これはどうだ、あれはどうだと、一つずつ簡単にやったらどうですか。
○木村(行)政府委員 一番急ぎたいのから順に申し上げておるわけですが、チケット制というのが第一。これは道交法を改正することになるか、あるいは単行法でやるか、今後の問題ですけれども、これはできるだけ早く結論を出して、現場処理の能率化をはかる、阪上先生の考え方とだいぶん線が近いのですが、これが第一点です。 それからそのほかに、ここには書いてありませんけれども、運転免許年令の引き上げの問題です。これは御案内の通り、道交法の改正のときに、中小型自動車は十六才から十八才まで上げたわけですね。それから第二種免許は、十八才から二十一才に年令を引き上げて厳重にしたわけですが、最近ダンプカーとか、砂利トラとかいう大型トラックの悪質な違反が目立って、非常に危険でありますので、運転免許年令の引き上げの問題というのを今検討中であります。これがこの国会に間に合うかどうかわかりませんけれども、これは当然道交法の改正で解決できる問題であります。砂利トラとダンプカーは十八才なんですが、二十一才にするか。今第二種というのがございますね。あれがバス、ハイヤー、タクシーとか、旅客を輸送するものだけに限って三年の経験を持ち、二十一才から。ところが砂利トラの違反を見ますと、十八、十九というのがだいぶあります。これはどうも分別盛りでないから、あぶないんじゃないかという世論も非常に強いんです。運転年令を十八才から二十一才に引き上げたらどうか、そういう意見がだいぶ出て、世論でも早くやれやれというのがだいぶ出ております。これは免許制度全体との関連もありますけれども、少し急ぐ問題でありますので、研究しております。
○富永説明員 国連の、大型トラックは二十一才にすべきであるという勧告も一つあるんです。それからアメリカの統一法典にも二十一才——アメリカの統一法典といいますと、アメリカは各州ばらばらで法律を出しております。みな法律が違うわけなんですが、基準になるようなものをきめまして、各州はできるだけこれによってくれというの、がアメリカの統一法典でございます。その統一法典でも二十一才になっております。これは大型トラックだけです。
○阪上小委員 トラックだけですか。
○富永説明員 トラックだけです。バスの問題もちょっとあるんですが、それはまだ今検討中でございます。マイクロ・バスをどうするかという問題もありますが、今のところ大型トラックだけです。
○木村(行)政府委員 それで結局、法制的の問題だけを先に申し上げますが、第三点といたしましては、これもむずかしい問題ですけれども、交通違反をしました少年の違反は、少年事件として少年法の適用を受けるわけです。従いまして、これを刑事事件としてすぐ送るわけにいきませんので、みんな少年法の適用を受けて、家庭裁判所に直送したり、あるいは検察庁を通じて送るということになっておるわけです。ところが現実においてはこれは不処分になったり、あるいは審判不開始という形になって、措置がとられておらないのが九割近くあります。だからそういう意味合いにおいて、道交法と少年法との関係というのが非常に大きな問題でございます。これは研究しておりますけれども、何せ少年法というのは非常に根本的な法律ですからなかなか大へんな問題で、今後に残された問題であります。 それから例の車庫の設置義務、常置場所の設置義務、こういう問題については、五相会議でも交通閣僚懇談会でも、方向としてはこれは義務化すべきである、それから行政管理庁長官の勧告でも、そういうものが打ち出されておるのですが、しからば、この自家用の自動車についての車庫の設置義務の法律を、どこの省が作るかということについては、まだ結論が出ておりません。しかし、私たちは常置場所の義務化については積極論者であって、ぜひそうしたいと思っております。
○宇野小委員 これを法制化するのは単行法ですか。
○木村(行)政府委員 単行法になりますか……。
○富永説明員 どこの所管でやるか、まだきまっておりません、みな逃げにかかっておるので。
○宇野小委員 これは非常に大きな問題です。法制化の必要がありますね。
○木村(行)政府委員 それから第四点といたしましては、例の駐車場法です。これは御案内の通り、建設大臣が駐車場の指定地区として指定するわけですね。商業地域として指定した場合に、その地域内では駐車場法の適用をかぶってきまして、三千平米以上の建築物を作る場合には、一定の規模の車庫を作らなければならぬ、こういうふうになっておりますけれども、商業地区というかぶせ方が、非常に時代のスピードに合いませんので、今までは銀座地区とか新宿地区とか、あるいは愛知とか兵庫の一部とかで、部分的にいろのろやっておるわけです。これを東京でいうと、東京二十三区内とかいうように、もっと大きくかぶせる方法はないかということ。また車庫設置の規模も、もう少し条件をきびしくする必要があるのではないかという問題があるのです。これは五相会議でも話が出まして、建設大臣も積極的に取り上げまして、これは建設省が改正する方向に向いております。 それから例の建築基準法、これはぜひ改正していただきたいと思います。これは建設省の問題です。そういう問題はこの小委員会で十分取り上げていただきたいと思います。 それから例の特別立法、これはまだ私たちも考え方がまとまっておりませんけれども、たとえば道路の工事をやる場合に、いろいろな調節が必要であります。その場合に調節が必ずしも有権的に強力に行なわれないということになりますと、長年この問題が懸案として残される。幸い、たとえば三原橋から祝田橋に通ずるあの路線で地下自動車道を作るという問題について、数年間建設省と都あるいは運輸省とがちゃがちゃしておった。これは五相会議で解決して方式がきまりましたが、しかし、それ以外の問題でも、どんどんいろいろな工事その他の問題で調節を必要とする場合に、どこかの大臣が強力に拘束力を持った調節といいますか、そういうものの緊急立法というか、特別立法が必要なんじゃないか。これはまだアイデアとして煮詰まっておりませんが、ただ一つの思いつきとして考えております。 法的には大体そんなところですね。
○宇野小委員 そうすると、車種別、時間別の規制、それから観光バスの運行制限、こういうのはどうなんですか。
○木村(行)政府委員 これは、先ほど申し上げたように、警視庁がいろいろ実態調査をやりまして、四月一ぱいくらいに実態調査を終わると思います。
○富永説明員 これは現在の道交法でやれるわけですね。公安委員会でやれますが、ただ影響が非常に大きいものですから、権限は持ってやれることはやれるのですが、その影響の波及するところが大きいから、各省にこういう影響がありますよ、それでもかまわぬからやれという覚悟をしてもらう必要がありますので、そういう行政上の配慮が必要なわけですね。そういう問題が残っておるのですが、現行法でやれるわけです。
○木村(行)政府委員 具体的に実施に移る前後には、やはりこの委員会でもいろいろ御協力いただいて、これは各方面にいろいろある程度犠牲になってもらわなければいけません。犠牲なしに車種別制限というものはできないので、非常にむずかしい問題です。
○纐纈小委員 陸運局の問題が、かつて運輸省と地方行政委員会とで問題になって、いまだに未解決になっておるのですが、あれは一応政府だとか、関係方面で話がついたということも聞いておるのですが、その後一向進展をしていないように思うんですが、あれはどういうふうになっておりますか。
○木村(行)政府委員 あれは話はついておりません。そこで、例の陸運事務所は、御承知のように現在知事の所管になっておりまして、運営は身分及び予算は国費で支弁していて、地方行政に入っていながら名だけであって、実は伴っていない。それに対して運輸省の方は、むしろ広域交通という観点から、これを陸運局に戻すというような考え方をしておるわけです。これはいろいろ問題がありまして、われわれは地方行政という形から総合的に見るべきではないか、建築行政、道路行政、交通行政、いろいろありますが、総合的に見るべきではないかという観点で意見を出しておりますが、まだ結論は出ておりません。
○纐纈小委員 その問題は、まだまだ交通行政が相当関係があって、運輸省から出るのかどうか知りませんが、これもやはり一つ何とか片をつけるべきではないか、これはどういうふうになっておるのか。
○富永説明員 交通関係閣僚懇談会では取り上げることになるのではないかと思います。きょうも実は参議院で、ほとんどその問題で、車体検査とか登録の問題に集中しております。
○久保田(円)小委員 道交法が施行されて、結局取り締まりということに非常に価値が出てきたわけです。しからば、現行法の中でどんな工合にしたらいいか、これはさらに交通違反事件処理の能率化という問題の中に——もちろんこれから小委員会でもって、この現行法を改正してやるからには、どうするかという問題がありますが、外国の方では、自動車の運転免許をとるのは非常にやさしい、とるのが簡単だ。しかし、その反面に事故を起こすと非常に罰則を強化しておる。ところが日本では、あべこべでもって、とるときは何回となくやってみてもなかなかとれない。ところが運転で実際に事故を起こすと、たとえばひき逃げのような問題なんかは、アメリカあたりから見ると、非常に軽いというようなことを聞いておりますが、ここら辺の考え方はどうですか。
○富永説明員 免許の点でございますが、現在の免許は非常に厳しいじゃないかという議論と、もう一つは、やさし過ぎて乱発していないかという両方の議論があるわけでございます。第一の免許の点については、客観的に見ますと日本は厳しい方の代表だろうと思うのですが、しかし、こういう時世でございますので、もっとやり方を考えなければならないという点で、私どもも大いにやらなければならぬと思っております。 それから事故を起こす場合の責任でございますが、御承知のように、道交法で罰則が非常に強化されたわけです。今までから比べますと、平均十倍、特にアルコールが入りますと、二十倍ぐらいになるわけであります。そういうわけですが、実際の判決を見ますと、今のは最高の限度が上がっただけでございまして、必ずしもそこまで上がっておらない。せいぜい二倍ちょっと、二倍ないし三倍ぐらいの間でございましょうか、そういう点が問題なわけでございます。 それからもう一つは、罰則でも内容によりまして御指摘になりましたひき逃げの点でございますが、これもアメリカは、ひき逃げ罪というのが別に作ってあるわけです。野球で言えばヒット・エンドランという形、これが引き逃げでありまして、あるカテゴリーを作ってあるのです、これが非常に厳しいということになっております。この点は、確かに問題が残されておるのじゃないかというふうに考えております。 それからもう一つは責任の点で、やはり外国は相当重くかかってくるのは、罰則以外に民事賠償ですね。損害賠償が非常に高いので、おそらく横断歩道なんかで人をひいたりすると、一生かかっても払い切れないような損害賠償がかかってくる。その損害賠償の額が、どうも日本では人命は安過ぎるという点がむしろ問題じゃないかと思うわけで、罰則は、判決は別として、最高限は大体国際水準ぐらいに近づいておるのではないかと思うわけなんでございます。
○久保田(円)小委員 それからダンプカーの問題が出るわけでありますが、たまたま私ども群馬県の利根川の関係で、あそこの中仙道のダンプカーが大へんなんです。ちょうど私が現場を見たそのときだったのですが、これはいかぬなと思ったのは、運転手の服装を見ると、サンダルをはいておるのですよ。こういうふうなことは——大体ああいう大きな自動車を運転するのに服装自身がもうなっちゃないのではないか、大体考え方が間違っておる場合がある、こういうふうな点に対しましてのいろいろな考え方を持っておられるかどうか。
○木村(行)政府委員 服装に対しましては、道交法上ありませんけれども、ただ安全運転の義務というのが道交法七十条にありまして、確実にハンドルその他を操作して、道路交通の状況に応じて安全運転しなければならぬという罰則に基づいた規定があるわけであります。サンダルが違反になるかどうかわかりませんが……。
○富永説明員 私は、そういうことをしてはだめだと思っております。ただ法の上では、サンダルはいて運転してはいかぬということになっていないので、これはほんとうはエチケットの問題ですね。
○久保田(円)小委員 それと、ダンプカーを運転しておるのは、非常に年令が若いあんちゃんです。だから、服装でもおかしな服装で、そしておりてきたのが、何にしても今のようなサンダルをはいて、からころからころやってきておる、こんなことじゃとてもうまくならないという感じを持ったわけであります。 それからいま一つ、運転者のそういう年令の若い者には、やってできることをやれ。やってできることをやれということは、結局教育ですね、こりいうふうな点に対しましては、大体行政的な指導に待つところが大きいと思うのですが、どういうような方法でやりますか。
○木村(行)政府委員 それは第一点は、この前道交法を作ります際に、新しい建前として、例の運転免許停止をしますと、道交法百三条で停止期間中に講習をいたしまして、順法精神なり道路上のいろいろの講習をして、その講習の実績を見て、これは大丈夫だということになれば、たとえば一カ月の停止であっても、半月とかあるいは三週間にするということで短縮しまして、それで講習の実をあげていくということをやっております。 それから運転者に対する訓練と申しますか、これは、ところによってはやっておると思いますが、運転者を集めまして、随時講習を、図面などをもっていろいろやっております。 それからさっきのサンダルの問題に入りますけれども、これは私はもう前から考えておるのですが、ほんとうは運転免許の際に、道交法上でも運転に必要な適性検査、この中にほんとうは性格テスト、これはどうも非常に運転者とするに不適切であるという性格が科学的に客観的に判定できたり、あるいは道徳的な判断、モラルの判断からいって、これはあぶないというような問題なり、常識判断といいますか、その他たとえば外国では非常に交通エチケットというものがあります。ドライバーのエチケットがずいぶん行き渡っておるわけであります。そういう性格なり常識なり、あるいはエチケット類のテストですね、これが科学的に何か応用できるようなものがあればと、科学警察研究所に研究を命じておるわけであります。なかなかまだこれを使ってやれるというところまできておりませんが、そういう非常にあんちゃんみたいな者に運転させるのは危険だという性格なら、もう与える前に排除していくという、源を断ち切っていく、こういうことは考えられるのですが、一つの性格テストの方法論も今研究しております。
○富永説明員 今の性格テストの問題は心理学者にお願いしまして、いろいろやってもらっております。それから私どもも、今お話のありました科学警察研究所もやっておりますが、問題は、アフター・ケアということですが、あとからいろいろ分析はできるのですが、要は試験のときにそれがすぐわかるようなものがあればよいわけですが、そこに苦心があるわけです。今のテストの心理学者の分析を見ますと、大体事故を起こしたり、違反を起こした人にはこういう傾向が多いという、その傾向の多い少ないは出るのですが、そのものずばりの、これはどうだということになりますと、これはかなり問題がございまして、いろいろ苦労しておるわけでございます。 それから教育の問題につきましては、特に今若い人という御指摘がありましたが、やはり一等大きい問題は、未成年者に対しましてはほとんど刑事処分に行っていない、今は家庭裁判所にいっておりますから、ほとんど審判不開始か不処分になっておる、不処分ということは、結局説諭といいますか、今後気をつけろというような程度で、そのまま放されるというところにかなり問題があって、やはりこれは教育で補っていかなければならないと思うわけで、大きな問題があると思います。実際問題としましては、いろいろな講習をやりましたり、あるいはまた免許証の更新の場合には、警視庁でも、警察署で渡すように今制度を変えまして、土曜日の午後来ていただいて、その際講習するというふうな形をとっておるのですが、行く行くは、やはり各事業所とかなんとかで、セーフティ・ミーティングといいますか、そういった安全運転に関することをやるところまでいけばよいのですが、そういうところまで考えなければならぬと思うわけです。 もう一つはその前の問題で、今ダンプカーの問題につきましても、サンダルばきのお話がありましたが、実は、ダンプカーの実情をちょっと申し上げまして、御参考までにお聞きいただいた方がよいのではなかろうかと思いますので、ちょっと服装の問題を離れますが、ダンプカーという問題が一等大きな問題を持っておると思うのでございます。それは、砂利トラックとかダンプカーの非常に組織を持っておるところは、労務管理がきちっといけば、経営者の考えである程度いくのですが、そうじゃないのが非常に多い実情でございます。そういったものは組合にも入らない、いわゆるアウトサイダーの形になる。それから、要するに砂利というものは、山元から買って、東京なら東京へ運んで売るという、いわば値段の差はほとんど輸送費でございますので、結局やはり走らすということと、もう一つは、非常に過当競争でございます。一台、二台持ちでもやっておるわけでございますので、結局砂利をできるだけ安く買おうとするところに、やはりダンピングの問題が出てくるんじゃなかろうかという問題があるわけで、これをだんだん突き進んでいきますと、運転者の問題もさることながら、その根本に今のような使っておられる雇用主の問題、それから雇用主だけを責めるわけにもいかない、やはり社会的な問題ということにあるのじゃなかろうかと思うのです。確かに神風の問題は、三、四年前タクシーから起こりましたが、タクシーはある程度組織を持っておりますし、それからまた、いわゆる個人タクシーも出てきましたので、これは何とか、まだ努力いかんではある程度めどがつくのですが、砂利トラックとかダンプカーになってきますと、一体こういうものをどこが指導するかということでございますね、そこに問題があるのじゃなかろうか。そこで、この前、昨年八月でございますが、砂利トラックとかダンプカーの対策要綱をきめましたが、要綱をきめましても、その要綱をだれが指導していくかということになると、そこに問題がやはり残っておるのじゃなかろうかという気がいたすわけでございます。それはやむを得ませんので、私たちとしてできますものは、今申しました大型自動車そのものが凶器でございますから、ダンプカーに限らず、これは運転者を教育するよりほかないんじゃないか。世界の大勢もそうでございますし、日本の現状から申しましても、そういうことは言えると思うのであります。 それからもう一つは、大型トラックにはタコグラフというものがございますが、それをぜひつける必要があるのではなかろうか、タコグラフというのは、走っている状況がそのまま自動的に記録されるわけでございます。最高の瞬間速度も出ますし、それからどのくらい動いてどのくらい休む、それから運転手の交代状況も出まして、これをつけているところは非常に成績がよくいっております。つけた車は事故も少ない。と申しますのは、今まで休憩を長くやったから、今度は時間を取り戻そうということまで記録の上に出てきますから、それがだんだんなくなってくる。それから都心部が混雑しておったから、今度は郊外へ出て取り戻そうというところまで記録の上ではわかってきますから、そういうものがチェックできる。これも、つけた会社は非常によろしゅうございますし、大きな組織を持っておるところは大体つけていただけると思うのです。またつけていただくところは、熱心なところですから、問題はやはり今申し上げました一台持ち、二台持ち、三台持ちというふうなところですね。それが一体つけてくれるかくれぬかということになりますと、一台持ち、二台持ち、三台持ちといったところに問題は残っているわけです。それにつけてもらうとなると、最後はやはり義務化せざるを得ないのではないか、これは今世界でやっておりますが、西ドイツでもやはりやっておりまして、たとえば大型七・五トン以上はみなつけなければならない。それから記録ですが、タコグラフの記録は一年間保存しなければならない。いつでも警察官の求めに応じて提出しなければならないというように法の上で義務化されているわけであります。
○阪上小委員 交通安全施設の整備充実ですね。信号機は、これはこの前の改正のときにちょっと入れたつもりですけれども、やはり強制的じゃないのでしょう。
○木村(行)政府委員 信号機は、この前の道交法のときに、必要な個所にできるだけ設置するように努めなければならぬという規定があります。ですから、法的には一応は尊重しなければならぬ義務があると思いますけれども……。
○阪上小委員 政令できめた基準によって、これは設置しなければならぬという強制的なものにはなっていないというのですね。ガードレールは、道路法にこんなものはないでしょうね。
○富永説明員 ガードレールは、道路法の規定にはありません。
○阪上小委員 安全さくは、これも義務規定になっていませんか。 それから街路照明はわかっておりますが、こういったものについて、これを法制化していく必要があるのでしょうね。
○木村(行)政府委員 法制化と同時に予算を当然……。
○富永説明員 問題は、どこがつけるかという責任の問題ですね。
○阪上小委員 そんなものは地方自治体ですよ。
○富永説明員 それから財政の裏づけの問題ですね。
○阪上小委員 財政の裏づけをすればいいじゃないか。そうしなければ何もできないでしょう。こういう施設の整備充実については、法律で集約することができないだろうか。
○富永説明員 それから照明灯がございますね。
○阪上小委員 今街頭照明の法律を出しているけれども……。
○富永説明員 ですから、実態とおっしゃいますが、問題は、道路が国道もあれば、府県道もあれば、市町村道もあるわけです。問題を国道に限定しまして実情を申し上げますと、建設省が違ったと言えば別でありますが、たとえば国道に車道照明をなぜつけるかということになりますと、私の聞いておりますのでは、今、橋とトンネルは、大蔵省でも大体補助を認めておるわけですが、それ以外は入ってない。それから本来ならば道路法に基づく道路構造に、市街地及びその郊外には必ず車道照明をつけるという道路構造の基準が入っている。ところが、それがなぜ入らぬのかというと、車道照明だって、新設費は一個五万円くらいでつきますが、あとの維持はどちらでやるか、国でやるのか、国道が走っている府県でやるのかということです。電灯料も相当高い。沿道の市町村でやるのは、むしろ維持費がはっきりきまらぬから載せにくいというふうに私ども聞いているわけです。
○阪上小委員 そこで、僕はあなた方に意見を聞いているのだが、そんなことはわかっている。街路灯一つ持ってきても、建設省の分野だとか、地方行政の分野だとか、自治省の分野だとかごてごて文句を言っていて、信号機は道路の付属物じゃなくて、警察のあれだというようなことばかり言っているけれども、そんなことを言っていてもしようがないから、負担をきめて、その負担も補助も一切含めて、こういったものを一つ作る必要があるのじゃないか。こういった性質のものは、おしなべてみたときにこのほかにも二、三あるでしょう。そういったものを含めて、警察あたりで法律を作るのは所管外ですか。
○木村(行)政府委員 それは交通安全施設という形で追い込んでいくやり方と、それから警察以外の、現行法の法体系から見まして、道路法第二条第二項に「道路の附属物」というのがありますが、道路の構造を保全するのと交通の円滑と安全、両方の観点から、道路の管理上必要な施設または工作物で次の事項に掲げるものというわけで、付属物があるわけです。その中にいろいろ並べてありますけれども、街路灯やそういうものはありません。道路のさくとか、駒どめとか、こういうものはどうなりますか。ただ街灯で管理者の設けるものとありますね。それから第六号には「政令で定めるもの」というのがあります。これとこれで積極的に追い込んでいくという手があるかどうか、よく研究します。
○阪上小委員 それを言っておったのでは、閣僚懇談会も何も要らない。そんなばらばらにものを考えていくというほどのなまやさしいときじゃないのだから、あなたが言っているように、交通安全施設という観点から取り上げて、その中には建設省でやっている道路法に基づいてやるようなものもあるだろうし、いろいろなものが出てくる。しかしこういったもの、そういったもの、特にガードレールなんかはやかましくいわれていることだ。金さえかければできる。こんなものを一本化して交通安全施設という建前からやるならば、警察で立法化してもいいのじゃないか。どこもやってはいないのですよ。
○木村(行)政府委員 建設省との関係がありますから、研究課題として……。
○阪上小委員 そんなことばかり言っているから、いつまでたってもできやしない。
○門司小委員 今の問題なども、法律に「駒止」という古い言葉を使っておるが、ガードレールなんかも、広義に解釈すれば、実際上の問題としては入る。何も坂道の下だけにつけなければならぬというわけではないので、どこにつけても同じことだ。今、駒どめなんていったって、馬なんかいません。だから、もう少し広義に解釈したら、あなた方の方でやれるのではないか もう一つ、大事なことで聞きたいと思うのは、あなた方限りの考え方で法律の改正ができない問題があるでしょう。たとえば広告灯の取り締まりをどうするかというような問題は、道路に付属した問題もありましょうが、たとえばネオンサインを原色でやることは、運転者の目にはかなり大きな障害を与えておると思う。これも原色をなくして、フランスでやっておるように淡色で全部やってしまうということが、これはどっちが取り締まるか知らないが、そういう問題もあわせて一つ立法化する問題を出してもらいたいと思います。 それからもう一つ聞かなければならぬのは、われわれが立法する場合には、取り締まりの方だけからこしらえた法律では、あまり協力されない。国民の協力を求めるとすれば、これに直接関係のある業者であるとか——大きなタクシーの運転手などは割合に法規を守ってくれるのですが、オートバイとか、三輪車くらいで、どこかの商店の一台くらいしかないようなのは、大てい法を守らないで走っておるが、そういう業者の側、あるいは運転をしておる側の立場というものも、この際やはり取り入れて、報告をどこかで出してもらう必要がありはしないか。そうしないと、今ひき逃げが非常に多くなってきましたが、ひき逃げが多くなった一つの原因は、取り締まりが厳重になったことと、罰が非常に重くなったということで、将来はつかまるとひどい目にあうが、瞬間的には大へんだというわけで逃げてしまうという傾向が非常に強いと思う。これらの問題は 罰が重くなったらよけい出ておるというように考える。 それからもう一つの大きな問題は、これは外国人から聞いた話ですけれども、日本では、車の運転は非常に気楽だと言う。日本に来て車の運転をするくらい気楽なものはないと言うので、一体どこに気楽な点があるかと聞くと、さっきお話のあった、事故を起こしても負担が非常に軽いということです。たとえば、アメリカでは、自動車事故に対しては、賠償額は最高三千五百万円でしょう。スエーデンは千四百万円でしょう。イギリスが七百万円で、日本は最高が五十万円でしょう。そういう心理的な問題が非常に大きな問題ではないか。アメリカ人に聞いてみると、日本くらい気楽に運転できるところはない、事故を起こしても大したことはないという観念で動かせるが、向こうに帰るとそうはいかない。一つ事故を起こしても一生うだつが上がらない。そういう面は金の面だけではない。それが日本では逆になっておる。刑罰が非常に重くなっておるから、ひき逃げが多くなってきた。それがずっとこうしてきて、刑罰が重くなったから自分たちは運転に気をつけなければならぬというところまでいけばよいが、まだそこまでいっていないのです。これは運転者の教育と、それを指導する側の反省が非常に必要だと思います。そういう点も、一つ聞いて出してもらいたいと思います。営業者はどういうふうにしてもらえば事故が少なくなると考えるか、運転者自身も、どういうふうにしてもらえば事故が少なくなると考えておるか、おのおのの立場があろうと思います。取り締まりの面だけからやっておりますと、なかなか法律の実施は困難だと思います。そういうことを一つお願いしておきたいと思います。あなた方もそれをできるだけ集めてくれませんか。
○宇野小委員 今の門司先生の罰則に対する御見解もそうだろうと思いますが、一応こうした悪質違反というものが相当激化しているときには、道交法で、国際水準並みだというけれども、一説によっては、刑法の遺棄罪との関連性がどうだろうというものがございます。これもわれわれ十分検討してみたいと思いますから、一つ十分な資料を出していただきたいと思います。
○小澤小委員長 質疑はこの程度でよろしゅうございますか。
○門司小委員 一つ一つの問題で検討してきまりをつけていきたいと思いますね。
○小澤小委員長 それでは、せっかくこういう資料を出していただきましたから、これの扱いをどういうふうにするかということをきめてもらいたいと思います。 御意見がありましたらどうぞ。
○纐纈小委員 これは一般質問だったから、もう一回項目的にやっていきましょう。それから大体いつごろまでに結論を出すということにしますか。
○小澤小委員長 これも皆さんと相談してきめたいと思います。今話を伺っただけでも、各省にわたっているものもありますし、権限をどこかに集約しなければならない問題もありますので、それを法制化することになると相当時間がかかります。しかしその法制化までこの小委員会でやるということは、大へんなことだと思うのです。それともう一つは、時間的にやはり相当急がなければならぬと思いますので、その辺のあんばいを考えながら結論を求めていったらと思っております。
○纐纈小委員 だから、警察の方を一つだけ片づけていくか、それから運輸省の方も、それから建設もあるだろうと思います。それを聞いて、そうして総合的に考えるという方が、一応はいいんじゃないかと思います。
○小澤小委員長 お諮りしたいと思っておったんですが、きょう伺って、取り締まり当局からの大体の意見である程度ポイントがつかめたような点があります。それに関連して、運輸省なり、建設省なり、やはり担当の者に来てもらいまして意見を聞くということを、この次にやりたいと思うのです。その上で一つ意見をまとめていく。さらに、今門司先生のお話がありましたように、取り締まられる方の側、あるいは運転者等の意見なり考え方なりというものも聞く必要があると思いますので、そういう人にここに来てもらいますか、どうでしょう。
○門司小委員 書類でもいいと思いますがね。
○小澤小委員長 警察当局からなにしていただいても、私の方からなにしてもいいわけですね。そういうふうに書類でもいい。一種のアンケートみたいな格好になりましょうか、そういうこともやらなければならぬ。
○阪上小委員 交通対策の権威者か、学者がおりますね、こういった人を呼んで聞いた方がいでしょう。
○小澤小委員長 そういう参考人の意見もできるだけ広く聞いた方がいいと思いますね。従って時間的に相当かかると思うんです。できるだけ詰めて、皆さんもお忙しいでしょうけれども……。
○纐纈小委員 しかしこれは法制化するといったって、今度の国会に間に合うかどうか。
○門司小委員 できるならば今国会中にやりたいですね。
○宇野小委員 時間的に見てどうだろう。今月中に結論を出せば、そういう法制化の準備だとかいうのはできるでしょう。一応めどは、この月じゅうに小委員会としても結論を出すというところに持っていきましょう。
○阪上小委員 火、木、金と毎日やれば、案外はかどりますよ。
○小澤小委員長 地方行政委員会のあるときに、火、木、金ですか、これに必ずやることにして、それからさっそくこの次には建設省、運輸省に来ていただく。それだけでいいですか、ほかの役所は……。文部が要りますね。
○宇野小委員 法務もある。
○纐纈小委員 車を作る方、通産の方はどうですか。
○宇野小委員 大型バスの制限、これはどういうことになるか。全般にわたりますよ。
○小澤小委員長 ですから、この次はそういう政府関係の方に来てもらって、話を聞くことにしましよう。まず運輸、建設、文部に来てもらう。 この次はあしたやりますか。時間等はいずれ公報で通知いたします。
○宇野小委員 これをもう一回政府委員の方で整理してもらったらどうでしょう。先ほどおっしゃったように、これは現行法を改正すればよろしい、あるいはこれは現行法でいきますというように、そういう要点だけをずっと並べてもらって……。
○小澤小委員長 先ほど局長が言われた九項目か十項目がありましたね、これは大体重要度の度合いから分けられたのでしょう。だから、結局この中に書いてあるのが大部分ですね。この言われたものを一まとめにしたらどうですか。局長からさっき口頭で言われたこと、こういう事柄と、それに対する立法上の措置はこうする、関係各省はこうなっておる、こういうのをまとめて出してくれませんか、恐縮ですけれども。ごく簡単に項目程度でいいと思います。 それでは本日はこれにて散会いたします。 午後三時五十八分散会