P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
40回国会衆議院1962/07/31

地方行政委員会 第41号

発言数
7
登壇者
4
会派数
1
開催日
1962/07/31

会議録

高田富與自由民主党

○高田(富與)委員長代理 これより会議を開きます。  委員長所用のため、委員長の指名によりまして、暫時私が委員長の職務を行ないます。  次に、藤田自治政務次官より発言を求められております。これを許します。藤田自治政務次官。

藤田義光自由民主党自治政務次官

○藤田説明員 御紹介を受けました藤田でございます。  このたび、乏しきに自治政務次官の要職を仰せつかりました。どうぞ皆様方の御支援、御指導をよろしくお願い申し上げます。(拍手)      ————◇—————

高田富與自由民主党

○高田(富與)委員長代理 それでは地方自治及び地方財政に関する件について、調査を進めます。  去る六日、本件調査に関し、北海道総合開発に関する地方行財政の実情調査のため、委員を北海道に派遣いたしました。この際、派遣委員より報告を聴取いたします。纐纈彌三君。

纐纈彌三自由民主党

○纐纈委員 先般第四十回国会閉会中に行なわれました委員派遣による国政調査につきまして、私から調査結果の概要を御報告いたします。  今回の調査の目的といたしましては、最近地方経済開発に関する国の諸施策が強力に進められていることに対応して、地方公共団体の行政施策のあり方もおのずから大きな変貌を遂げようとしている現状にかんがみ、特に北海道総合開発第二期計画が決定を見ようとしているこの時期において、北海道の総合開発に関連しての地方自治体・特に道内市町村の行財政の動向を調査することに主眼を置いたのであります。特に全国総合開発計画の具体案も作成され、一方昨年成立し実施を見た低開発地域工業開発促進法及び今国会で成立を見た新産業都市建設促進法並びに辺地に係る公共的施設の総合整備のための財政上の特別措置等に関する法律も近く実施せられようとしておりまするので、これらの計画や施策が、北海道においていかように受け入れられ、またいかような効果を発揮するかという点並びに道開発の進行に伴う巨額な地方負担がいかようにしてまかなわれていくかというような点に深い関心を持って見て参ったのであります。非常に限られた日数で広範な地域を調査いたしましたため、各地の事情等について十分調査を尽くす余裕がありませんでしたが、現地関係各位が、中には遠路はるばる経過地または宿舎等に御参集いただき、御説明や陳情を行なわれるなど、熱心な御協力をいただきましたことにより、ほぼ所期の調査目的を達して帰院することができました。また高田委員には、調査日程作成その他につき種々御便宜をはかられました上、日程の後半におきましては御自身御案内の労をいただくなど、多大の御協力を賜わりました。なお、室蘭市においては、地元選出の山中日露史議員がわざわざ調査に御参加いただきました。この際あわせて厚く感謝の意を表したいと存じます。  次に、簡単に調査の日程について申し上げますると、まず、七月六日道庁において、道側の要望、北海道町村会陳情、道央産業都市建設期成会の陳情並びに道警察本部長の保安、交通警察の概況の説明を聴取した後、旭川市を訪問、新産業都市指定の陳情等を伺い、また十勝岳の爆発及び被害状況の説明を聴取しました。翌七日、北見市を訪問、阿寒においては北見市の実情及び釧路地区新産業都市指定の陳情及び釧路管内町村の陳情等を聞き、さらに八日には、中標津役場を経て、根釧原野及びパイロット・ファームを視察、さらにノサップ岬に至り、まのあたり国境というもののきびしい現実の一端をのぞいて参ったのであります。同夜根室市において同市の行財政の実情を聴取するとともに、翌九日、釧路港湾を視察して一たん札幌に帰り、札幌市当局よりお話を伺い、翌十日には、苫小牧市を訪問して、目下築造中の港湾施設を視察、市の陳情等を伺い、室蘭市においても各種の陳情や交通警察の実情等について調査を行なったのであります。  調査の結果は多岐にわたりますので、ここでは、現地の陳情とわれわれの率直な印象に基づき、今後の問題として検討を要すると思われる点を適宜拾い上げ、委員各位の御参考に供したいと思います。  まず、開発行政について申し上げます。言うまでもなく、北海道の第一の特徴は、その面積が全国の一二%を占める広大な地域であるにもかかわらず、人口は全国の五%強にすぎず、しかもその開発は、明治二年開拓使が置かれて以来いまだ一世紀に満たないということでありましょう。戦後、昭和二十五年に北海道開発庁が設けられ、北海道総合開発計画が進められてきたのでありますが、当初は道路、河川、港湾等の基礎的施設の整備のほかは、電源開発、食糧増産等に主眼が置かれ、さらに本年度をもって完成を予想される第二次五カ年計画においては、産業振興の基盤整備の強化並びに文化、厚生、労働等の施設の整備にも重点が置かれていたのであります。しかるに、その後、日本経済の著しい成長と貿易の自由化、農業行政の方向転換、その他の経済的諸情勢の変化に伴い、道開発の方向も大きく変更される必要に迫られ、三十八年度から実施すべく策定されつつある第二期北海道開発計画においては、その基本方針を、道の潜在生産力を有効化して、従来人口も全国の五%、生産も五%という、いわゆる五%経済を脱出し、六%程度まで上昇せしめる点に置いております。  すなわち、一、本道経済の基調をなしてきた資源産業、とりわけてん菜、畜産等の選択的拡大など、農林水産業の体質改善と、その企業性の強化をはかること。二、食品、紙パルプ等資源型工業の飛躍的拡大とあわせて豊富な用地、用水を利用する重化学工業を積極的に振興すること。三、民間投資を誘発し得る道路、港湾、用地造成、用水道等の公共施設の先行的整備をはかること。及び、四、苛烈な自然条件を克服するため、生活環境を改善することなどを基本方針としております。  すなわち、今後における道の経済発展の主軸は、これを電化学工業の振興に求めなければならないものとしているのであります。そのため、まず、室蘭、苫小牧、札幌、小樽を結ぶ道央ベルト地帯を中核工業地帯として造成し、鉄鋼、石油のコンビナートの形成並びに関連機械金属工業地帯の造成をはかり、さらに釧路、白糖地帯を釧路炭田と結びついた火力発電開発による軽金属と電気銑鉄等の工業地帯とし、その他、函館には、既存工業の拡充と機械金属工業の開発を予想し、旭川、帯広及び網走、北見の各内陸地帯は、いずれも本道の地方中核地帯として、紙パルプ、食料品、木材等の資源依存型工業の開発振興をはかることを予定しているのであります。これらの地域は、函館、帯広を除いて、われわれが直接見て参ったのでありますが、いずれも工業開発に強い熱意を示し、それぞれの開発構想を進めているのでありますが、特に、新産業都市の指定を受けられるよう強い要望を披瀝しておられたのであります。なお、いずれの場合も市町村の合併を前提とすることなく、行政の広域処理方式によることを考えておられることは、地域の広大さからみても適切と思われるのであります。なるほど、各地ともその道内での位置なり、用水、用地、雇用なりの工業立地条件から見るならば、いずれもすぐれた条件を備えているように見られるのであります。ことに、地域格差の是正という点を重視するならば、北海道のような後進地域にこそ、早急に中規模の開発拠点として、新産業都市の建設をはかる必要があるとも考えられるのであります。  ただ問題は、新産業都市のあり方が単なる工業都市にとどまらず、近代的な文化都市の建設にあるとするならば、地理的、自然的条件のほかに、社会的、文化的条件をあわせ考えなければならず、このような立場からは、札幌周辺は別として、その他の地域がはたして指定のワク内に入り得るかということであります。遺憾ながら、現状における北海道は、全体として、民間投資はもとより、公共投資による社会資本の蓄積がいまだ十分でなく、しかも道内各地間の社会的、経済的格差がきわめて大きい現状において、新産業都市が意図する開発拠点としての波及効果を十分に発揮させるためには、なお解決すべき多くの問題があるように思われたのであります。いずれにしても、新産業都市や低開発地域工業開発促進法を、北海道の総合開発とどのように結びつけるかは今後の重要な問題であると思います。われわれの見て参りました限りにおきましては、北海道の開発は、外部よりの生産資本の投入による生産所得の増大による社会資本の蓄積をなお一段と高めることが重要であるように思われたのであります。開発の大動脈である道路は、北海道においては面積当たりの密度が全国平均の三分の一程度にすぎず、ことに地方道の普及率はきわめて劣弱であります。同時に寒冷な気象条件に基因して道路の破損度がきわめて高く、改良、延長が大きく伸び悩んでいるのであります。幸いに道路整備五カ年計画においては、総経費の一〇%を北海道に割り当てているので、幹線道路は逐次整備されてきておりますが、地方はこれに追いつけない実情にあります。河川のごときも、全く改修工事を行なっていない原始河川が二千本近くも残されている実情であって、直轄砂防事業がいまだに行なわれていないなど、多くの問題をかかえています。道庁におきましても、青函隧道の建設促進、道路及び港湾その他の公共事業の整備促進等が大きな要望事項となっておりました。  さらに、辺地にかかる施設の総合整備のための財政上の特別措置に関する法律適用については、各地において切実な要望を受けたのでありますが、ことに指定基準については字の地積が広大であり、人口の分散している北海道では、内地とは異なった指定基準が必要であるということでありました。  次に、われわれは北海道開拓農業の一端を視察するため、根釧原野パイロット・ファームを訪れたのでありますが、巨大な国費を投じて計画された。パイロット・ファームの大事業もようやく実りの時期に入ったとはいえ、資金返済の時期を来年度に控えて、種々の問題があるようでありました。現在は、これら新規入植事業は中止され、むしろ既開拓者の農業経営の安定をはかる方針に変わるなど、北海道の農業開発振興策も大きく転換しつつあることが見られたのであります。  なお、北海道は至るところきわめて優秀な観光資源に恵まれており、観光客も年々飛躍的に増大しつつあり、施設等についても開発が進められておりますが、なお一そうの整備が望まれるとともに、サービス面については相当の改善を要するものがあると見受けられたのであります。  以上で、北海道開発関係の報告を終わることとしたいのでありますが、なおこの際、根室地区における特殊な問題として、北方海域における漁船の拿捕対策について一言触れておきたいと思います。これはすでに御承知と思いますが、根室のノサップ付近においてコンブ等の採取船が現在までに七百二十七隻、乗員五千五百三十三名の多くが傘捕されている実情であり、現にわれわれも目の前にソ連の監視船を望見してきたのでありますが、この問題のすみやかな解決は、焦眉の急であると存じます。外交手段による根本的解決はもとより最も望ましいことでありますが、さしあたりは拿捕に伴う国内措置、特に生産に見合う国家補償、拿捕救済見舞金及び留守家族見舞金あるいはまたコンブ漁業の代替漁場造成の必要等が痛感されたのであります。  さらに、根室のみならず、全道的な徴候であると思いますが、沿岸漁業の急速な振興をはかるため、大型魚礁の設置を公共事業として予算に計上されたいという要望がありました。  次に北海道の市町村財政について若干触れておきます。北海道開発振興に伴って道並びに市町村の財政負担も累年増高の一途をたどり、また開発事業の効果を高めるために道や市町村がこれと並行して推進している開発付帯事業の経費も多額に上っており、たださえ貧弱な市町村財政を圧迫しておることは、容易に想像できるところであります。開発のスピードアップと財政上の苦痛という矛盾が、至るところで聞かれたのであります。この財政負担は、結局住民の過重な税負担と税外負担とに求めざるを得ないこととなり、このため札幌市、室蘭市以外は、ほとんどの市町村が超過課税を余儀なくされております。ことに固定資産税の高率課税は、産業振興の阻害原因ともなっているのでありますが、ようやく三十六年度交付税の増額を機会に一・九という高率課税を一・七に切り下げる措置が実施に移されておりました。しかし市町村民税は今なおほとんどが準拠税率による収入の平均二倍ないし三倍に及ぶ負担を求めておるのであります。北見市について見ますと、市民税は二・四倍、固定資産税は百分の一・八ということでありました。同市では、開発庁予算にかえて、かつての樺太の例にならい、十カ年間くらい国税を半減すべきである、また住民税はむしろ見立割に返るべきであるなどの意見が聞かれたのであります。このような面の改善が、工場誘致はもとより、そもそも働く人々を誘致するための前提条件であると思われるのであります。  地方交付税は三十四年度八十七億で、前年度に比べ一二%の伸びを示し、三十六年度においては低種地の補正引き上げなどにより百十六億円、すなわち前年度比四〇%の増加を示し、全国市町村の一〇%を占めることとなり、漸次改善の方向に向かってはおるが、道財政の特殊需要にかんがみるならば、なおさらに一段と傾斜配分を強化すべきものと考えられたのであります。たとえば開拓用ブルドーザーの購入など開拓付帯経費を基準財政需要額に見積もるなど、交付税算定に特別の考慮を払うべきであるというような要望が強かったのであります。その他国庫補助事業について、事業実施に適合するよう実態に即した補助基本額の算定に努むべきだという意見がありました。開発関係のみならす、北海道の特殊事情、たとえば一町村の公立学校数が三十校、五十校に上るとか、町村立の全日制高等学校が現在二十八校の多きを数えるとか、国保診療所に医師を招致する経費がきわめて高額であることなど、いずれも特別な財源措置を必要とするものと思われました。  最後に北海道における交通及び保安警察の実情について若干触れておきたいと思います。  まず交通警察についてみますと、北海道総合開発事業の発展に伴い、車両数が最近急速に増加しており、しかも道路施設の不備と相待って交通事犯は年々増加し、昭和二十七年度以降十年間に七倍強の年間事故数を記録している状況であります。このような情勢に対処するため、現在交通警察専務者のほか、応急的に外勤警察官を動員することによって取り締まりの強化をはかっているようでありますが、広大な管轄地域での取り締まりという特殊な条件を持つ北海道では、今後その取り締まり能率の飛躍的向上をはかるには、交通警察官を増員することはもとより、特に機動力の整備拡充が必要であるかと考えられたのであります。  次に、保安警察についてみますと、たとえば売春犯罪及び麻薬犯罪の数は、総体的に見て年々減少の傾向を示しておりますが、ただ地域によっては潜在化ないし悪質化しており、今後一そう取り締まりの強化が期待されるところとなっております。これにひきかえ、青少年の犯罪はここ数年周年を追って記録を更新し、戦前戦後を通じて最高数を維持しており、また質的にも凶悪犯、粗暴犯が増加し、犯罪年令も漸次低下しつつあるなど、憂慮すべき実情であります。こうした原因は、一方において開拓途上にある道特有の環境的欠陥及び農漁業家庭の留守がちな生活環境や地理的、気候的条件に負うものでありますとともに、また他方では、たとえば釧路管内や室蘭市のごとく漁夫や建設関係労働者等、本州からの季節的流入人口が著しく、しかも犯罪発生率も非常に高いため、これが青少年に及ぼす影響もきわめて大きいことなどがあげられております。  こうした激増する青少年犯罪に対処するため、社会教育施設及び青少年補導センター、補導職員の増大が必要であり、何よりも青少年の社会環境を浄化することが至要課題であると考えられました。  以上、粗雑ではありますが、時間の関係もありますので、これをもって報告を終わりたいと存じます。(拍手)      ————◇—————

高田富與自由民主党

○高田(富與)委員長代理 次に、篠田国務大臣より発言を求められております。この際これを許します。篠田国務大臣。

篠田弘作自由民主党自治大臣

○篠田国務大臣 今回、内閣の改造によりまして自治大臣兼国家公安委員長に就任いたしました御承知の通りの野人でございます。また本委員会の問題につきましてはあまり経験もございません。知識もあまりありません。私は委員会全体の諸君を自分のブレーンとしてお教え願いたい、こう考えております。一生懸命勉強いたしますから、何とぞよろしく御指導、御鞭撻のほどをお願いいたします。(拍手)

高田富與自由民主党

○高田(富與)委員長代理 本日はこれにて散会いたします。    午前十一時二十一分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗