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40回国会衆議院1962/02/02

大蔵委員会 第5号

発言数
173
登壇者
14
会派数
3
開催日
1962/02/02

会議録

小川平二自由民主党

○小川委員長 これより会議を開きます。  参考人出席要求の件についてお諮りいたします。  税制に関する件及び金融に関する件について、それぞれ参考人の出席を求め、意見を聴取いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小川平二自由民主党

○小川委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  なお、参考人の人選及び出席の日時等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小川平二自由民主党

○小川委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。      ————◇—————

小川平二自由民主党

○小川委員長 金融及び外国為替に関する件について調査を進めます。  質疑の通告があります。これを許します。堀昌雄君。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 この間の委員会におきまして、横山委員の質問に対して宮川理財局長が、今非常に問題になっております証券買いオペの問題あるいは日証金に対する公社債担保金融の問題について、公社債の流通市場の育成のためにやりたい、こういうことを実は発言をしたように思います。そこでこの問題は、理財局として一体どういうふうにそれをやれば流通市場が育成されるのか伺いたい。

有吉正大蔵事務官(大臣官房財務調査官)

○有吉説明員 公社債市場の流通化の問題につきましては、かねてより理財局におきまして検討いたしておる次第でございます。証券取引委員会におきましても、一昨年でございますか、一応の中間的な結論を見たのでございまして、その結論によりますと、現在の金融情勢におきまして、公社債市場の流通化の本格的な働きを期待するということは無理であるということからいたしまして、当面とるべき対策を掲げまして、これが具体的な問題について二、三の解決はすでに見ておるところでございます。たとえて申しますならば、個人に対する社債の流通を促進するために、日証金を通じますところの担保融資を行なうとか、あるいは社債を国民貯蓄組合に組み入れるというような措置を行なってきたわけでございます。その後におきましても、金融の正常化ということにまだほど遠いものがございます。現在のところ、社債市場の流通化ということにつきまして本格的な問題として取り上げるわけには参らぬ、かように存じておるのでございます。ただ問題といたしましては、現在社債が投資信託に相当多量に組み入れておるのでございます。この投資信託に組み入れられておるところの社債を流動化するということが、先決的な問題に考えられておるのでございます。現在社債につきましては、銀行の所有になっております社債は日本銀行の担保措置によって流動化がはかられておりますし、先ほど申しました個人の所有しております社債といたしましては、証券金融会社を通ずる担保の措置がとられておるのでございます。投資信託に組み入れられております公社債につきまして、まだこの流動化の措置がとられていないということに相なっておりまして、この点につきまして流動化の措置をとるということが非常に緊要の問題であると私どもは考えております。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 ちょっとわからない点がたくさんありますが、まず現状の金融の情勢では本格的な流通というのは無理だという話ですね。一体どうして無理なんですか、具体的に言って下さい。

有吉正大蔵事務官(大臣官房財務調査官)

○有吉説明員 御承知のように、ただいまの状態におきましては、いわゆる短期の資金でありますところのコールのレートが非常に高くなっております。これに比較しまして相対的に社債の利回りが低くなっておるということから、たとえて申しますならば、機関投資家が投資をするという場合におきましても、コールの方の投資を選ぶということで、社債の流動化がなかなかはかり得ないということもございます。また、社債の売買市場を形成するにいたしましても、その中核となりますところの証券会社がコールをもって社債を手持ちするということはなかなか困難なところでございます。かようなことから、社債市場、礼儀売買というものの促進がなかなかはかられないという情勢にある。ことに金融の正常化がなされませんと、基本的な社債の流通市場の確立はむずかしいというように考えております。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 そうすると、あとからきょうは金融全般について話をいたしますが、要するに、コールが高いというのはいろいろ事情があり、コールが高いから社債を買いたくないということが原則的に自由経済の中であるのならば、投資信託の中にある公社債を買いオペレーションするということは、それでは一体どういうふうに流通を高めることになるのですか。日銀が金を出して、ともかく一応それを引き揚げてやるということにはなるでしょうけれども、それが、信託会社にあるところの公社債を日銀が一応買い上げる、日銀とその間における流通性ということにはなっても、そんなものは私は流通だとは思わないのですが、一体これはそういうことで流通するのですか。どういうふうに流通しますか。

有吉正大蔵事務官(大臣官房財務調査官)

○有吉説明員 現在のところ投資信託全体に相当量の公社債が組み入れられておりますが、御承知のように、公社債投信等につきましては相当壁の解約も出て参っておる次第であります。本来個人の消化を期待しておりますものを、公社債投信という形によりまして個人消化をさらに一そう促進するということから公社債投信の発足を見たわけでございます。しかし、問題は、個人の公社債の消化ということは、やはりそこに換金性というものがございませんとなかなか促進がはかれない。その意味におきまして公社債投信が発足しておる次第であります。最近におきます金融情勢というものによりまして、その換金の度合いが高まって参ることによりまして、公社債投信からはみ出て参りますところの証券、公社債の手持ちが相当な量に上っておる。これがための流動化という措置が一応現在のところ考えられておるわけであります。しかし、金融情勢というものにつきまして、かかる引き締めの度合いの先行きを考えますと、どうもやはり公社債投信によりましてこういった一応流動化されましたものが、さらに今後の設定の増加等によりまして再び組み入れられてくることも考えられます。別に日銀にすべてをたな上げするということを私どもは期待しておるわけではありません。そういった部面のものが再び公社債投信の方に流れてくることを期待しておる次第でございます。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 どうもよく話がわからないのですけれども、買いオペをやると、資金がなるほど証券会社の方に入りますね。そうすると、その入った金で、今のお話だとそれが公社債投信その他の方に回って、また債券が買われるというようなことに聞こえたのですが、どうもそういう可能性がないから今困っておるのではないのでしょうか。私この前も資料を出していただいたのですが、公社債投信の最近の経過を見ると、九月は設定額より解約が百億多いのです。十月だけがとんとんのところにきて、十一月はやはり六億くらい解約が多い。十二月になると、倍から解約が出ておるわけです。そういうふうになったので、あなたの方は運用のワクをはずして、自由にやりなさい、ともかく大蔵省としてはこういう格好ではどうにも責任が持てませんということなのかもしれませんけれども、そういうようなことになって、それについて今あなたのお話を聞いておると、そういう証券、公社債の買いオペをやってもらえば何か流通するような話が出ておるが、それとこれとはちょっと違うのではないでしょうか、もう一ぺんそこをはっきり答えて下さい。

有吉正大蔵事務官(大臣官房財務調査官)

○有吉説明員 私が先ほどお答えいたしましたのは、公社債投信の中に組み入れられておる公社債が、解約によりまして出てきたものを流動化いたしました後におきまして、さらにまたこれを再び公社債投信の中に組み入れてくるかというような可能性の問題であります。現在の金融引き締めの状況によりまして、相当量の解約が出て参っておる。これが今後におきましての設定状況等によりまして、新規の募集をはかりまして再び計画的に公社債投信の中に組み入れがはかられるということがございますので、決して日銀等にたな上げになるというようなことはないということをお答えしたのであります。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 そうすると、日銀が買った公社債というものはどういう格好でまたそっちへ流れていきますか。そのメカニズムをちょっと聞かしてもらいたい。

有吉正大蔵事務官(大臣官房財務調査官)

○有吉説明員 御承知のように、公社債投信につきましては発行市場をにぎわすという問題と、流通市場の問題と両方の使命をになっておるかと思うのであります。現在のところは、先ほど御指摘のございましたように、公社債投信につきまして、その組み入れ率を急に変更するというようなことはありませんで、新発債の組み入れと既発債の組み入れと相伴って行なっておる次第であります。従いまして、今後におきましても、公社債市場全体の推移を見まして、既発債の組み入れということを重点的に考えて参るということに相なると思いますが、日銀からの買いオペによる公社債の買い戻しがありますならば、さらに既発債を組み入れて参りたいということを考えております。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 そこがわからないのですが、大体社債をどんどんこれからも出していきたいということだと思うのですね。しかし、実際社債市場というものはないから、あるいは金融機関に持たしたり、投資信託その他の中に組み込まして消化をはかってきたと思うのです。日本の場合には、さっきからの話のように、アメリカなんかと違ってそういう流通市場がないのですから、ないものを作ろうと思って、非常に皆さんが努力をされたことはわかるけれども、どうも日本の今のいろいろな、そういう金融証券関係の行政が人為的な要素が加わり過ぎて、ちょっと無理をしておるために、あとで触れますが、金利の問題にしても無理をすれば必ずどこかへしわが寄る。公社債投信その他の問題も少し無理があったのです。無理のしわが今きておるのです。その無理のしわのき方を、今のような形だけでしりをぬぐっておけばいいんだというような安易な考え方では、私は問題の解決にはならないのではないか、こういう気がするわけです。だからあなたがさっき触れたように、コール・レートが非常に高い状態では社債は売れません。では社債が売れるようにするにはどうすればいいかということを考えないで、そのことはさておいて、小手先だけでともかくあなた方はこれまでやってきて、まあ新規債四割、既発債四割、コール二割というようなワクをきめて今まできた。これについては問題がある。あるいは投資信託の方に公社債を入れさせるということについて指導してきた責任があるから仕方がないということなのなら、そういうふうに私は聞くのですが、そういうことなんでしょうか、どうでしょうか。

有吉正大蔵事務官(大臣官房財務調査官)

○有吉説明員 公社債投信が公社債の流通のために重要であるということは先ほど私が申し上げました通りでございます。何分にも昨年発足いたしましてまだ日は浅いのでございます。公社債投信の発足早々におきまして、やはり相当量の設定ということが見られました。その後社債条件の改定あるいは金融の引き締めということによりまして、この設定額は月を追って減って参ったわけでございます。他方におきまして、金融の引き締まりによりまして解約はふえて参りました。それで現在のような、先ほど申し上げましたような状況がここに現出したわけでございます。私どもといたしましては、今後におきまして公社債投信の果たす使命を十分に考えまして、今後の設定額というものが恒常的に伸びるということを期待いたしまして、それによりまして既発債の組み入れなり、さらにできれば新規債の発行にも寄与するということに今後の公社債投信の使命というものを考え、従来におきまして、あるいは一−三月の間におきまして相当多量の設定が行なわれたということのような現象を再び繰り返さない、一定の恒常的な投資額の限度において設定も考えていくというような今後の措置も十分にあわせて検討いたしまして、公社債投信の果たす使命を十分発揮させていきたい、かように考えております。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 さっきの日銀が買い上げた公社債ですね、それが還流するところをもう一ぺんちょっと言ってもらいたい。資金がどこにできて、それはあなた方の考えは買い戻しの条件か何かつくのか。一体これは先はどういうふうに流れていくのか。新規債を出すなら、ことしも出すことになるでしょうし、既発債はこうやっていったって解約は今後ふえると思うのです。金融引き締めのゆるむ条件はないと思うのです。そしてそれがだんだんもとへ戻ってきて、それは一方的に片道通行で、日銀の方にたな上げをしておけばいいんだということならば、これは通貨の状況はちっとも変わらないと思うのです。そこのところは、具体的にはあなた方はどういう腹でいるのか。

有吉正大蔵事務官(大臣官房財務調査官)

○有吉説明員 先ほどから私がお答えいたしておりますのは、公社債投信に組み入れられておりますところの公社債の流動化ということにつきまして検討しておるのです。具体的にその方法なりを特にここで申し上げる段階に至っておらないのでございます。従いまして、日銀の賢いオペということを即座に念頭に置いて私が申し上げておるわけではございません。ただ話といたしまして、一般的にたな上げになるというお話がございましたならば、そのたな上げになりますところの公社債というものを新規の公社債投信にいかに組み入れていくかという御質問かと承知いたしたいと思うのでございますが、それは先ほどから御説明いたしております通り、今後の公社債投信の新規設定、新規募集ということによりましての新規設定の中に既発債として受け入れていきたい、かように考えております。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 そうすると、あなたの方では、今運用ワクははずしたということになっているのですが、また新たなそういう運用ワクを作るということになるのですか。既発債についても、日銀手持ちの既発債とその他の市場にある既発債と、いろいろ既発債の種類が出てくると思うのですが、日銀手持ちの既発債を何割組み込めというような行政指導をするということなんですか。

有吉正大蔵事務官(大臣官房財務調査官)

○有吉説明員 私どもは、公社債投信におきますところの運用の比率という点につきまして、今後の方針といたしましてはまだきめたところはございません。しかしお話のような既発債の内部につきまして、どういうような率にするかというようなことをそのままきめ込むということは、まだ検討はいたしておりません。ただお話にもございますように、たな上げになりました公社債が、一刻も早く再び金融調整によりまして公社債投信の中に組み入れられるように、私どもとしては十分なる関心を持って臨みたい、かように考えております。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 どうもこの問題は、私は今の話納得ができないのです。金融情勢の変化によって早く組み込まれるように関心を持っておるということになると、金融情勢の変化というのは、あなたさっき触れられた通りで、そんな情勢は私はここ一、二年来やしないと思うんですね。金融情勢の変化が来ないという原則に立って、あなたはさっき技術的な当面の問題をやるんだということをあなた自身が言っておいて、今度それが裏返ってくるときは、金融情勢の変化に期待したって、それは事実たな上げしたのはそのままになるんじゃないですかということを裏返して言ったにすぎないというような感じがしてなりません。そこでもう一つ伺っておきたいのは、さっきあなたのおっしゃった日証金の個人担保の公社債ですね。これは一体どのくらい利用され、国民貯蓄組合の公社債組み入れというものは一体どのくらい現実には利用されておりますか。

有吉正大蔵事務官(大臣官房財務調査官)

○有吉説明員 先ほど私が申し上げました日証金の個人の手持ちの公社債の担保金融は三億、国民貯蓄組合に組み入れております公社債につきましては、ただいまちょっと手元に資料がございません。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 現在、社債が二千億以上も毎年出てくるという条件の中で、三億の担保金融が一体流通にどういう影響があるのでしょうか。国民貯蓄組合の方も、資料を出していただかなければ私もわからないのですが、それはしかし流通の問題じゃないんじゃないでしょうか、どうでしょうか。

有吉正大蔵事務官(大臣官房財務調査官)

○有吉説明員 私、先ほどから申し上げておりますのは、制度としての問題として私どもとしては考えておる。そこで公社債の流動化ということも、制度としてそういった道が開かるべきである、かように考えておる次第でございます。先ほど申しました個人の担保金融というものも、金額はわずかでございますが、しかしそういった道があるということを申し上げたかったわけでございます。銀行の手持ちの社債にいたしましてもそれが日銀の担保になっておる、そういった流動化の道がある。ただ投資信託に組み入れておる公社債にそういった制度の道がないということを申し上げたかったわけであります。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 どうも私、考えがよくわからないのです。制度を作るということは、一つの方法だと思いますね。しかし制度があったって使える条件が客観的にない場合には、制度なんて幾ら作ったって意味がないんじゃないでしょうか。あなた方のねらいは、制度を作るのがねらいじゃないでしょう。公社債の流通をさせようというのがねらいなら、制度を作るのが目的でなくて、流通する条件を作る方が目的じゃないでしょうか、どうでしょうか。どっちが重大なんですか。

有吉正大蔵事務官(大臣官房財務調査官)

○有吉説明員 公社債の流動化の制度と申しましても、ただその制度を動かすという場合におきましては、四囲のいろいろな条件、環境もございます。そういった部面を十分にらみ合わせまして制度の活用をはかるということはやむを得ない措置であろうかと思っております。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 全然私は理解できない。あなたは何を言っておるのかわからないんですね。そこで、今は何しろ資本主義の社会ですから、利益があることでなければだれもやらないんですよ。こっちが高くてこっちが安いというものがあるときに、政府が幾らものを言ったからといって、高いものを買いましょうというばかはいないんですね。だから一体あなた方の考えが——ともかくこの制度を見ると一方通行の制度なんですよ。要するにこれは金を貸してやるという手段なんですね。制度でも何でもないんですよ。流通のための制度というなら、流通するような客観情勢とどういうふうに制度が組み合うかということでなければ制度にならないのじゃないですか。大体、さっきからあなたの話を聞いておると、これは一方通行で流通にならないんですよ。流通になるようにするためにはどうしたらいいのかということを、最初あなたが触れているじゃないですか。その方にあなた方は強くものを言っているんでしょう。そこはどうなんでしょうか。

有吉正大蔵事務官(大臣官房財務調査官)

○有吉説明員 私先ほど申し上げましたように、公社債市場の流通化という問題を基本的に解決いたしますには、やはり金融の正常化に待たなければいかぬということでございます。大蔵省といたしまして、その点につきましては努力をいたしておる次第でございます。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 ちょっと大月さんに伺いますが、どうも今の話、私わからないのです。理財局は公社債投信にとりつかれて、小さな一つのワクの中で何か公社債の流通をやろうと思って一生懸命なんでしょうけれども、問題はそういう性格のものじゃないと思うのです。これは今調査官が言われたように金融全般の問題だと思うのです。そこで、あなたの方ではこういう問題を銀行局の立場から見て一体どう考えておられますか。

大月高大蔵事務官(銀行局長)

○大月政府委員 証券市場の問題でございますので理財局からお答え願う方が適当かと思いますが、これから申し上げますことは、私の私見としてお聞き取り願いたいと思います。  社債市場の流通という問題、基本的に考えますと、経済がどんどん伸びていけば頭金もふえる、それから社債の消化力もふえる、株式の消化力もふえる。こういうふうにして全体の経済が大きくなっていくのだと思います。そういうふうに一方的に拡大していく段階におきましては、社債の流通市場というよりもむしろ発行市場がありましてどんどん吸収されていく。従って、それが逆流するという必要はないわけでございますからあまり問題はない。しかし、たとえば預金でも、預金者は大体において経済が伸びて参りますれば預ける一方で、あまり引き出す必要はないわけで、何も心配はないわけでございますけれども、やはり病気をするとか、いろいろな不測のことが起こって必要になって預金を下げる、しかし全体としてはどんどんふえていく、こういう態勢だと思います。従いまして、社債におきましても大体においては拡大してどんどん消化していきますけれども、必要があるときには売れる、あるいはそれを担保にして金融を受けるという、とにかくそういう機構があれば社債を持つ人は安心して持てる。しかし、いざ必要があるときに売ろうと思っても売れないということになりますと、つい持つ意欲がなくなる。それがやはり今の流通市場として、有吉さんが今までおっしゃっている事柄の本質じゃないかと思うわけでございます。  それで、今の日本の現状から申しますと、大体有価証券なり株式を直接に持つという習慣が非常に少ないわけでございまして、大体において金融機関とかあるいはその他の機関投資家と言われているようなところに、預金の格好あるいは保険料の格好で金が集まりまして、それを通して社債を持つというような習慣が大部分でございます。それで理財局の方では、そういうことよりも、むしろ、個人が自分の金で預金をするかわりに社債を直接持つということに努力しておられると思うのでございますが、そこまで一足飛びにいかないので、その中間の段階としてボンド・オープンを作って預金的な社債というものを作っていかれておる努力、私はこれは正当な方向であろうと考えております。そういうふうに拡大して参っております過程で、今度の金融の引き締めが起きた。そうしますと、社債を持っておる人あるいはボンド・オープンを持っておる人、それも個人だけが持っておったらよかったのでございますが、御存じのような過程で相当法人筋が持っておる。今度の設備投資を規制するということで金融を引き締めると、金が要るということで今都市銀行におきましても預金の引き出しが相当多い。これは貯蓄性でなしに、営業性の預金が引き下げられておりますけれども、それと同じような傾向を持っておるボンド・オープンを今度売り戻してきておるというのが今の実態的な問題であろうと思います。それに対して理財局としては、それがどんどん証券会社に逆流してくる、そうすると、証券会社としては何らかの金融の道がつくか、あるいはそれをどこかにさばく道がつくか、いずれかでなければ動かなくなるので、それを買うかあるいは金融をつけるか、どっちかの方向でさばいていきたいというふうに努力されているのだと思います。それで、大局的な問題といたしましては、それではこの金利でも直せばすぐに個人が持つかということになりますと、明治時代からの長年の習慣で、大いに努力はいたしておりますけれども、私は一朝一夕には直るものではないと思います。そうなりますと、当面の対策としては、今証券会社の方にもたれかかっておる社債とかあるいはボンド・オープンというものを何とかしてさばく、あるいはさばかなくても、それに対して比較的金融がつくという手を講じながら、長期的には金融の正常化ということで、個人が社債を持っていくような態勢を順々に作る。しかし金融の正常化自体は、今のように引き締めをやっております段階においては一朝一夕にはできない。私は、今の金融政策の方向としては、やはり引き締めを続けるということにポイントがあるのであって、正常化ということもほんとうに好ましいことではございますけれども、今のような若干いろいろなひずみがある状態では、ある程度ネセサリー・イーブルもやむを得ない、むしろ引き締め政策がこれでうまくやっていけますれば、次第に輸出も伸びる。そうすればこれからの金融も次第に緩和されてきて正常化の方向に向かうと思います。三十七年度の大体の経済の見通しからいきましても、今のようなことを一応想定しておるわけでありまして、秋口になって国際収支が一応均衡して参りますれば、外為の揚超からくる金融の逼迫というものは一応なくなる態勢になりまして、金融も供給力からいたしまして自然にゆるむ。それから、設備投資の意欲その他に金を利用する際におきましても、現在の引き締めの政策が成功いたしますれば、それは需要としても鎮静の方向に向かう、しかもそれが輸出に向かうということで、需要と供給が次第にマッチしてきて、正常化の方向に向かうということを、少なくとも、三十七年度の経済の見通しと、それの裏づけとしての金融を考えておるわけであります。それは今の問題ではございませんけれども、まあある程度の期間を置いた課題——当面の問題としては、先ほど有吉さんから御説明があったような問題を当面考えていくというのが、この問題の焦点かと考えておるわけであります。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 今私がちょっと大月さんの方に伺ったのは、今の理財局で考えられておることが、私は、さっきから触れておるように、その流通のためということよりも、要するに証券会社その他が公社債を非常にたくさん手持ちを持っていて困っておるから、これはちょっと肩がわりしたらどうか、こういう感じがどうしてもしてならないわけであります。そうすると、やはりそれだけは通貨が増発されることになるわけですから、考え方としては金融引き締めの方向とちょっと逆の方向になると思うのです。これは日銀もそういうことをいやがっているのだと思うのですが、そうすると、今証券会社が持っておる公社債をそれだけ、たとえば百五十億円一つ買ってやろうと出ていったときに、株はすでに千五百円旧ダウをこえている状態で、その百五十億もの金が証券会社に流れ込んだら、これは一体どういうことが起こるか、金融を締めている大月さんの立場で、どういう事態が起こるか、ちょっとお答えを願いたいと思います。

大月高大蔵事務官(銀行局長)

○大月政府委員 ただいま議論になっております証券会社、あるいはボンド・オープン、あるいは投資信託全体に組み入れられております公社債を、日本銀行がオペレーションの対象にするかどうかという問題はまだきまった問題ではございませんが、仮定の議論としてかりに百億ないし百五十億程度買うという現象が起きますと、これは日本銀行の立場におきましては、全体の金融調節の手段として買いオペレーションをやる、その一環だとこういうように理解いたしておるわけであります。と申しますのは、理想的な形における買いオペを考えますと、これは必ずしも金融機関の持っております有価証券を買うということでなしに、広く証券会社が持っておるものも買う、あるいは個人が持っておるものも買う、いわゆる社債市場に出動いたしまして買うというのが原則でございます。ただ、先ほど申し上げましたように、非常に変則的な今の社債市場でございますので、今までのオペレーションというのは大体銀行の持っておる社債を買っておった、しかしこれはいい格好でなくて、むしろ、さらに、できれば広げていくというのが建前でございます。そういう意味で、かりに証券会社の持っております公社債をこの対象にするといたしますれば、それはオペレーション制度の一歩の進前ということでございまして、必ずしも個別的な証券対策という問題は含んでおらない。しかし、オペレーションというのは、本来社債市場に出動するということでございますので、広い意味におきましては、やはり社債の流通市場に役に立つということになろうかと思うのであります。それで今度は、そういうものを買い上げまして、その金がが日本銀行から出ていくのだ、対価が出ていくのだ、それは金融をゆるめるのじゃないかというお話でございますが、これは、一般的に買いオペレーションをやる影響は、一体金融引き締め政策との関連においてどう考えるかという基本的な問題でございます。  御存じのように、この一月−三月、第四・四半期の金融を考えますと、財政の揚超が四千六百億前後に達するだろう、こういわれておるわけでございます。この揚超は、今やっております金融引き締め政策の強度と関連せしめまして、はたして適当な揚げの強さであるのか、つまり、通貨の供給力を減らすわけでございますから、その締まり方というものは、今の引き締め政策で考えておるところにマッチしておるのか、あるいは揚がり過ぎるのかという問題がございまして、日本銀行としては、この四千六百億も揚がるのはきつ過ぎるだろう、これを何らかの格好で調整しなければいかぬというのがオペレーションの趣旨でございますので、日本銀行が金融調節上必要だ、妥当だと考えております範囲内におきまして、買う分においては、それは証券会社から買おうと、あるいは銀行から買おうと結果は同じである。ただ、証券会社から買いますれば、その金がそれじゃ株式市場へ流れて、また株の値段を上げる要素になるのじゃないか、その他いろいろありますけれども、今の情勢から旧しますれば、大体において手持ちができますと、これが借入金が非常にあるわけでございます。証券会社は非常に借入金を持っております。あるいはコールを非常にとっておりますから、まずそれを返しまして、金利負担を軽減するという方向に使うであろうと思います。それから、かりにゆとりのある証券会社がございますれば、これはみずから今度コールを出すという立場に立ちまして、コール市場をやわらかくしていくという作用をするわけでございます。これは必ずしも株式市場に向かうということにはならない。もちろん向かい得る金でございますので、それは買いオペにつきましては、中央銀行といたしまして新しく道を開くわけでございますから、厳重な条件をつけるなり、あるいは希望を述べるなり、要望するなりということで、いわゆる中央銀行の金融の指導を含めまして、その金が変な方向に流れないように十分注意をする、こういうことであろうと思います。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 実は今あなたのお話を聞いておりますと、現在非常に借入金がある、コール・マネーをとっておるというお話です。今の証券会社は借入金が非常にある、コール・マネーをとっておる。しかし現実に、私ども戦後ダウ千五百円という株価が、今の日本の現状、実勢に見合っておるかどうかというと、私は少し上がり過ぎておるという感じがするわけです。そこへもってきて借入金があって、コール・マネーをとっておるような状態でも、なおかつそうやって上げるだけの資金を株式市場の方に入れておる条件の中で、一体百五十億からのものがもし出てくるということになるならば、現実の問題として、あなたのおっしゃるような格好に私はならないと思うのです。そこで、今の買いオペレーションの問題については、金融機関に対する問題と、証券会社に対する問題は、質的な相違があるというふうに私は理解をしておるわけです。あなたは全般的な論議として、買いオペレーションという性格としては、公社債を対象にするものであるならば、これは保有機関のいかんを問わないというふうにおっしゃいますけれども、それは、一つの性格はそうでしょうが、個々の問題については、私は、著しい相違があるというふうに考えております。特に、銀行の場合については、買いオペレーションをやっても、その中で、ちょうど窓口で引き締めておると同じような条件のコントロールが、私は金融機関にはきいてくるのじゃないかと思う。だから、必ずしも買いオペレーションをやったということは、何でもなしに金が金融機関に入っていったというような感じのものではないと思っております。が、証券会社の場合には、私は問題の性格が違うのじゃないかと思います。金融の場合には、そこへ入っておったものは、これは横へはいかないわけです。これは貸し出しにいくか、コールを返すか、現実にはそういう方向以外にはいかないわけです。しかし証券会社の方へ入っていった資金は、それによってコールを返すとか、あるいは借入金を返済するだけなのかということ、こっちは従の問題になって、実際の面は、逆の方に向いているということに証券会社の性格があるのじゃないか。だから議論としては、あなた方がこういうことを期待すると言われて、そうですかということでわれわれは引っ込めない点があるわけです。それはなぜかというと、株価の変動が、こういうことで異常な格好で上がったり下がったりすることは、大衆投資家にとって大きな被害を与えていることになるのであって、実勢が悪ければ実勢が悪いように、長期的な展望の中で株価が動くということが、私は本来的に望ましいことだろうと思う。急激に上がってみたり、急激に下がってみたりするということは、これはなるほど投機的な処理をする人にとっては非常に商売になるかもしれない。しかしながら、投資大衆にとってはきわめて不幸な事態が、上がっても起こり、下がっても起こる。その際に、私は今のお話を聞いておって——それは銀行局もそう望んでおるでしょうし、おそらく理財局もそう望んでおるでしょうが、いわゆる証券会社の外部負債というか、そういう面に対処する考え方として考えたいのだということは、これはあり得ると思う。しかし、私は現実にそうならないと思う。なるという保証が何らかの格好でとれるのかどうか、これはどちらからでもいいから一つ答えていただきたい。

大月高大蔵事務官(銀行局長)

○大月政府委員 今の問題は、ちょうど銀行の場合におきまして賢いオペレーションをやって、その資金を供給いたしました場合に、銀行のやりますことは、一つは、日本銀行借り入れを返すか、一つは、コールを返すか、あるいはこれを貸し出しに向けるか、あるいは有価証券を買うか、こういう問題と同じだと思います。それで堀先生のお話では、銀行は中央銀行のコントロールがきいておりますが、しかし、証券会社は一歩離れた存在になっておるので、そういうことを期待してもうまくいくかどうかわからないじゃないか、こういう御趣旨だと思います。この問題は、証券会社が非常に資力が充実いたしておりまして、自分の手金で自由にやっている段階では、あるいはそうなるかと思うわけでございますが、御存じのように、今の証券会社は非常に多額の負債を負っておるわけでございます。コールをとり、一般の市中銀行から金を借りておりますから、その入った金はまず第一にやはり借入金の返済に充てるという方向にいく。これは利益の面からいっても、商いコールをとっておりますから、そうだと思います。それで、今般実行いたします金融の調節というものは、決してこれによって株を上げるとか、あるいは設備投資を大いにやれという意味じゃなくて、財政の揚超からくる異常な逼迫を緩和するという趣旨でございます。従って、日本銀行の指導といたしましても、融資銀行に対する指導は、これは十分きくわけでございます。融資銀行を締めることによって、間接に証券会社も締め得るわけでございまして、もし証券会社が、買い取られた代金をもって株の操作に使うということでございましたら、これは融資銀行として金を引き揚げる。それで融資銀行が、かりにルーズな態度をとるといたしますれば、日本銀行の方で融資銀行を締めていく、こういうことによって、やはり効果は十分上げ得るのじゃないか。中央銀行の意図とそれから融資銀行の意図と合わさりますれば相当実行力があると考えます。ただ、借りております証券会社自体が、これを株に使うのだというようなことでやることになりますと、それはなかなかとりにくい面もあるかと思いますけれども、今の情勢で、それでは株を買って上げておけばどんどんもうかる情勢かという客観的な判断からいきますと、必ずしもそうではない。むしろ千二百円近くに落ち込んだというようなところで非常に心配いたしておりましたが、まあ手工百円見当ならそう心配しているわけでもない。もしこれをつり上げてまた、落ちるというか、むしろ証券市場としては信用を落とすというふうに考えておられるのじゃないかと思うのでありまして、これは理財局の御判断でありますが、少なくともコントロールをする手段というものは、今の金融情勢が、つまりオーバー・ローンの情勢においては十分持っておる、こういうふうに考えておるわけでございます。

有吉正大蔵事務官(大臣官房財務調査官)

○有吉説明員 ただいま銀行局長からお答えいたしましたように、今後かりにこの買いオペが行なわれました際に、証券会社の手元に金が入りましても、証券会社のコールの返済、借入金の返済ということに充て得る、あるいは余裕金があればコール市場に放出するというような点につきまして、十分私どもも指導して参りたいし、そういったコントロールは十分にできるものであろう、かように確信いたしておる次第であります。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 どうも今のあなたの最後のところが非常に気になるのですね、一体コールの出し手になるほど証券を買ってやらなければならぬかということ。返すところまでは仕方がないかもしれません。しかし、あなたは、今余裕があれば出し手になってもいいのだと言いますが、常識で考えてみて、証券会社がそういう場合に出し手になるのか、ディーラーとしての操作をやらないという保証は私はないのじゃないかと思う。だから、どうも考え方が少し甘過ぎはしないか。  もう一つは、すでにきのうは二億三千万株ですか、ともかくこれは、昨年の四月十一日以来ですか、何か最近にない非常に大へんな活況を呈しておるわけですね。これはなぜかというと、この間からの買いオペが行なわれるという問題が非常に影響しておるように私は理解をしておるわけです。だから、それがそういうふうに影響するということは、それが今の借り入れの外部負債を返すことだけに使われるということで一体なぜ株が上がるのでしょうね、ちょっとそこのところを教えてもらいたいのです。

有吉正大蔵事務官(大臣官房財務調査官)

○有吉説明員 株価と申しますものは、私から今さら御説明するまでもなく、投資者の個々の判断の想像によって成り立つものでございまして、私どもの判断ということはここに加えたくはないのでございます。投資層の判断が、いわゆるはやすと申しますか、明るいニュースと申しますか、そういったような点につながりまして採来の投資の判断をして売買価格も上がるというようなことは、一応投資層の心理の上からは言えるかと思います。私どもとしては判断いたしかねるところでございます。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 いや、私は、何も株が上がる下がるの判断をしてくれなんて言わないのです。そんなことをあなたに聞いたって始まらないのですが、買いオペが行なわれるというと、そのニュースを入れると株が上がるという、今の外部負債を返すということだけでは上がらないのじゃないかということを聞いているのですよ。だから、何も上がり下がりを聞いているのじゃない。外部負債以外にそういう資金が百五十億も出れば、それがそういう方面で株を上げる力になるだろうということで、これが上がるのじゃないかなという気がするから、そこのところはどうですかと聞いているのです。証券会社自体の経理内容がよくなるか悪くなるかということだけで、現実に株が上がったり下がったりしないと思うのです。その点をちょっと聞いているわけです。

有吉正大蔵事務官(大臣官房財務調査官)

○有吉説明員 先ほどもお答えいたしましたように——これによってなぜ株が上がるのか、外部負債を返すだけでなぜ上がるのかという御質問でございますが、やはり投資層の判断がそのときに決着したところのものであると言う以外にないのであります。ただ、問題は、先ほど申しましたように、コール市場に放出するということはおかしいじゃないかというお話でありますが、まだ別にこの買いオペにつきまして、具体的に結論が出ておるわけではございません。いわんやその金額等につきまして問題がはっきりきまっているわけでも何でもございません。要するに、この問題につきましては、先ほど局長からお答えいたしましたように、今後の揚超の対策として買いオペが行なわれるということになりますならば、金融的な判断によってきまって参るということは、これは当然の話でございます。そこで、もしかりにある証券会社におきましてそういった状態が起こったならば、株等に回らないで、株を買うというところに回らないでコールへの放出になるのではなかろうか、かようにお答えしたのであります。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 そこで、最近の一−三月の揚超の見通しをちょっとあわせて伺っておきたいのですが、一月は予想よりも少し揚超の幅が大きいじゃないかという気がするのです。さっき大月さんは、大体四千六百億とおっしゃった。七百億ですか、いろいろ出ているようですが、今の時点で一−三月の揚超は大体どのくらいになるか、その数字を教えていただきたい。

亀徳正之大蔵事務官(理財局総務課長)

○亀徳説明員 先般来われわれが予想いたしておりました一−三月の国庫収支の揚げの見通しは、約四千七百億前後ではなかろうかということであったのでございます。それからまた、一月の実績は、昨日判明いたしましたように、二千三百六十五億の揚げということになっております。ただ、問題の二−三月につきましてはまだ非常に未確定の要素が多うございまして、ただいまのところ四千七百——幾らくらいになるかということは、確定的になかなか申し上げにくい段階でございます。ただ、方向といたしましては、四千七百億ほどの揚げは、もう少しやわらげられるのではなかろうか。それの原因としては、数字的にはまだ確定的に申し上げられないのでございますが、たとえば——失礼いたしました。先ほどの四千七百億の前提には、一昨日ですかきまりました中小の買いオペの百五十億とか、こういった要素、それからまた、財投で中小向けに百十億追加している、こういった要素がいろいろ加わりまして——なおまた、外為の収支がどういう形になってくるか。若干これはやわらげられる方向であるのではなかろうか。先ほど局長は四千六百億前後と申されましたが、やや低目な感じをおっしゃいました気持は、まさにその通りであります。むしろ四千六百億をさらに下回るのではなかろうか、かように考えております。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 ちょっと銀行局長に。少し下回るかもしれない方が強いような感じが、今昔さんの方から出ているわけです。そこで、昨年の一−三月の引き締まり、それとこの一−三月の引き締まりが同じでよいのかどうかということ、これはどうなんでしょうか。私は、同じ程度の引き締まりであると、やはり将来の設備投資意欲について少し安心感を持たせる方向になるのではないか、もうちょっと引き締まっておってもよいじゃないかという感じが実はするのですが、そこはどうですか。

大月高大蔵事務官(銀行局長)

○大月政府委員 数字から申しますと、先ほど申し上げましたように、四千六百は何も手を打たない場合にそうなるであろうという想定のもとに、むしろ今いろいろ政策的な手を打ってきているわけでございます。百十億の追加とか、あるいはオペレーションは七百億強実行いたしました。それから百五十億の中小向けのオペレーション、これはみんな四千六、七百億という一応の前提のもとに、逐次これを緩和するという方向で参っておるわけでございます。また三月にも若干のオペレーションをやろう、そういうものを全部考えて参りますと、われわれが考えておる引き締め基調のもとにおいて、そう中小企業等にも無理が当たらない、しかも設備投資もそう悪化もしない、あとでいずれ議論になると思いますけれども、設備投資が今どういうような状況かというような点については、われわれは相当ダウン実績ができつつあると見ておりますけれども、そういうふうな傾向に対して、また逆の方向へ行くということにもなるまいというような程度に調整するのだ、こういうように考えておるわけでございます。ちょうど昨年の今ごろは、金融はどちらかと申しますと、公定歩合を下げてゆるめていったらというような気持もあった時期でございます。そういうような時期に比べまして、経済も大きくなっておりますから、同じ程度の財政上の揚げということよりも、むしろ市中銀行の外部負債が相当重くなっておるということの方がウエートが高いと思うわけでございまして、そうなりますと、銀行の貸し出しの態度も相当去年よりは慎重になっておるし、重い綱もついておるわけでございますので、なかなか容易に貸し出しをふやせない情勢になります。そういう意味で去年の一−三月よりも相当詰まっておるベースで、この程度に調整していく、こういうことでちょうどいいのではないかと思います。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 そうすると、当初四千七百億の揚超ということになると、買いオペが千五百億くらい、こういうことになってきたのでしょうから、四千六百億に下がってくれば同じベースでも千四百億ずつくらいにベースが下がってくるのではないか。私はこの二つに分けられた買いオペレーションのあとの方は、少し変化があっていいのじゃないかと思うのです。そこでもう一ぺんさっきの問題に返るのですが、証券会社が非常に金が手詰まりになっておるときに、銀行から貸し出しで金がいっているという今お話が出ましたね。そうすると証券会社の買いオペレーションの費用を銀行に回して買いオペレーションをしまして、そのワクがたとえば今七百億あるものが八百億やるとする。そうすると、余裕資金として百億あるわけですね。これをちょっと証券会社に貸してやれ、資金繰り繰作だけの面ならばこれを貸してやれ。ただこれは貸し出しですから、貸し出すということは裏返していけば今までの貸し出しを落とすことと当然同じことになると思うのですが、そういうことならば、そういう外部負債の整理という面だけで見るならば、そういう処理でも可能な面があるのじゃないかと私は思いますが、銀行局としてはどうでしょうか。

大月高大蔵事務官(銀行局長)

○大月政府委員 本日実行いたします七百億の買いオペレーションは売り戻し条件がついておりまして、四月にこれを売り戻すことになっております。そういう意味で一−三月の財政の揚超の非常に強い時期に対する調整であって、全体としてゆるめるというわけではない。四月は御存じのように財政の年度越しの支払いの関係で、毎年相当の払い超過になるわけでございまして、そういうときに、この二月に買いましたものが売り戻されれば楊超に対してこれを緩和剤にして四月の散超期にこれを締めるという、ちょうど季節的な平準作用をする、こういうように考えております。そういう意味でこのオペレーションが非常に金融機関の資金繰りを楽にして、将来の貸し出しを安易にするという作用はないと考えております。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 私が今申したのはこういうことなのです。どうも私は証券会社からの買いオペレーションというものが、今の銀行と違いますから、買い戻し条件を簡単に四月なら四月にぴしゃっとつけてやったりできるような性格のものではないという不安が感じられるわけです。そうすると逆な面で銀行を通して資金を供給するという格好の方が、その点は少しダイレクトな格好になって、コントロールがよくきくのじゃないか。外部負債を返す方向にのみ働いて、そういう証券流通の方向に買いオペの資金が流れることをとめる可能性が、同じ金額を日銀が出しても、たとば百億を直接証券会社に出してやるのではなくて、要するに一種のひもつきみたいになるかもしれませんが、銀行を通してその資金百億は証券会社に流れるとしても、流れ方を変えてみた方が——目的はどうも聞いておると証券流通のために出すのじゃないのだ、証券会社の外部負債をコントロールして経理建て直しのために少し協力してやるのだというふうに聞こえますから、それならそういうことでいいのじゃないかという気がするのですが、銀行局としてはそういう点はどうかと聞いておるのです。

大月高大蔵事務官(銀行局長)

○大月政府委員 もちろんこの問題は、日本銀行が金融調整の立場で十分検討する問題だと思います。従いまして直接資金を供給するということが、今のようないろいろな危険があるということでございましたならば、あるいは銀行を通じて、たとえば一ぺん銀行に買い取るとか、いろいろなクッションを入れてやるという方式を考えるだろうと思います。しかしもし必要がないというならば、むしろ直接やる方が、普通のオペレーションでございますからあるいはそれをやるだろうと思いますので、こういう点はほんとうに操作をして金融の調節の作用と、じかに、簡素に、いろいろな手続を複雑にしないという面と、いろいろ総合勘案いたしまして、もっぱら金融当局、日本銀行が執行する、こういうようにわれわれはまかしておるわけでございます。

小川平二自由民主党

○小川委員長 芳賀貢君。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 先般の当委員会における大蔵大臣の基本施策に対して質問したわけですが、その当時ジェトロの問題に対する答弁が保留されておりましたので、その保留された部分に対して政府当局からまずお答えを願いたいと思います。

天野公義自由民主党大蔵政務次官

○天野政府委員 去る二十七日、当委員会において、芳賀委員から御質問がありましたジェトロの雑豆輸入差益についてお答えいたします。雑豆の輸入につきましては、通産省において昭和三十二年からジェトロの発注書方式によって外貨割当を行なってきたのでありますが、これに伴いジェトロはその差益金を別勘定として銀行に預託しておき、通産省の指示により国庫に贈与することになっております。これに基づいて昭和三十二年度及び三十三年度分おのおの約一億八百万円を国庫に納付済みでありますが、昭和三十四年度以降の分は、同様三十七年以降逐次国庫に贈与することになっておるわけでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 私のお尋ねした点は、単に農林関係の分だけに限定したわけではないのであって、ただいまの次官の答弁とあわせて、いわゆる通産ジェトロ関係の分についても御説明を伺いたいと思います。

天野公義自由民主党大蔵政務次官

○天野政府委員 通産ジェトロの方は、事務当局よりお答え申し上げます。

中川理一郎通商産業事務官(通商局振興部振興課長)

○中川説明員 輸入の制限、従いまして割当という形におきまして輸入量が制約されておる物資でございまして、しかもこれを輸入いたしました場合に、国内的に非常に大きな、いわゆる企業努力とは関係のない益金を大きく生む物資があるわけでございます。さようなものにつきましては、実際問題といたしまして輸入割当の方法にしかるべきものがございませんために、よって生じますところの差益をいろいろその使い道を考えながら処理しておりますものといたしまして、今大蔵省の方からお話のございました雑豆の輸入によります差益という問題と、それから輸入自動車の輸入によりまして生じますところの差益、その他ココア・パウダ一等の輸入によりますところの差益といった各種類のものがあるわけでございます。大蔵政務次官から今御答弁がございましたように、雑豆によります差益につきましては、三十三年度分までを国庫に贈与することにいたしまして、残りも今後その予定で考えておるわけでございます。一方自動車の差益によりますものにつきましては、私の方の重工業局で考えておりますところの日本の代表的な重工業産品を海外に船で積んで持って参りまして、輸出振興に役立たせる、フローティング・フェア、見本市船と称しておりますものの構想がございまして、これの建造に充てる。これはその差益だけによって見本市船ができ上がるわけではございませんで、若干の部分は民間からも命を集めまして、これによりまして今の輸出振興に資するということで今進めておるわけでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 そこで若干お尋ねしますが、これは慎重に扱う筋の問題であると私も承知しておりますから、政府も慎重を期すことはいいが、必要な点に対しては率直な答弁を願いたいと思うわけです。  それで、このジェトロの機構は、もちろん法律に基づいて日本貿易振興会が設立されておるわけですが、ただいま答弁されましたたとえば雑豆の輸入差益等を国庫に贈与するというその根拠、いかなる根拠に基づいて贈与しなければならぬか、あるいはどのような理由に基づいてこれを国庫の歳入に納入させなければならぬかという、その点についての説明を願いたいと思います。

中川理一郎通商産業事務官(通商局振興部振興課長)

○中川説明員 ただいま申し上げましたものは、法律に基づかない差益でございます。特定物資輸入臨時措置法というものがございまして、これに特掲しております物資につきましては、法律的な根拠によりまして、差益を徴収し国庫に納めておるわけでございます。ただ、ただいま申し上げましたものにつきましては、この法律の品目に入れますために国際関係上の支障がございまして、やむを得ずこの法律の中には入らないという形になっておりまして、同法が国会で御審議をいただきましたときに、附帯決議といたしまして、次のようなことを参議院の商工委員会で三十一年五月二十三日に決議されておるわけでございます。そう長い文章ではございませんので、読み上げますと、「政府は本法第一条の政令を定める場合においては、一定の基準を設けこれに該当する物資は通商協定等による特別の事情あるものを除き必ずこれを指定するよう措置すること。なお通商協定等による特別の事情のあるものについても、一部の者に不当なる利益を与えざるよう適宜の措置を講ずること。」今申しましたように、通商協定等の関係上支障のないものについては、全部この法律によって差益の徴収をやる。通商協定等によってどうしてもやむを得ないというものがありました場合に、それをそのままその輸入業者の所有に帰せしめることは、法律的な見解は別といたしまして、一部の者に不当な利益を与えるという結果になるので、これはそういうことのないように同じような趣旨で使い方を考えろ、かような附帯決議になっております。  そのような事情でございますので、先ほど申し上げまして雑豆の差益につきましては、ジェトロに一応これを入れまして、これを国庫に贈与しております。それから外車の差益につきましては、ジェトロ経由で見本市船協会の方に、これを見本市船の建造のためにお渡ししておるわけでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 今、当時の参議院における附帯決議を読まれたが、これとジェトロは何も関係ないじゃないですか。そういうつまらぬ答弁を慎重を期してやれと私は言っているのじゃないですよ。一体、ジェトロの事業として、雑豆あるいは輸入自動車に対して差益金あるいは調整金を吸収することが、ジェトロ本来の業務としてこれが規定されておるかどうかという点なんです。これは政府委員から答弁願います。しかもこれは大蔵大臣に私が質問した事項に対して、当時大蔵大臣は直ちに答弁ができかねる状態であったので、後刻大臣から答弁をしてもらいたいということで、これは保留してあるわけです。きょう大蔵大臣が予算委員会にただいま出席中であるので、それは認めて、そのかわりにこれは天野政務次官から責任のある答弁をすべきです。それだけの勉強する時間は今日までお上げしてあるわけですから、ぜひこれは政務次官から責任のある答弁を願いたい。

天野公義自由民主党大蔵政務次官

○天野政府委員 雑豆の方を主体にして御答弁いたします。  雑豆の輸入を行なうにあたりましては、昭和三十二年八月以降のことでありますが、安値輸入によって雑豆の市価に急激な影響を与えることを避けるため、外貨の割当の際、輸入外貨の一五%に相当する差益金を徴収するということを農林省が申し出たわけであります。通産省としては、ジェトロが輸入者に発注書を交付する際差益金をジェトロに納付させ、ジェトロはこれを別勘定として銀行に預託し、通産相の指示によってこの差益を国庫に納入するようにしたということは、先ほど申し上げた通りであります。本来この種の差益は、特定物資輸入臨時措置法の特定物資といたしまして、同法の規定によって国庫納付をさせる筋合いのものであるわけでありますが、今申し上げましたような変則的な措置を講じましたのは、雑豆がガットの譲許品目であり、これを特定物資として差益を国庫に吸収することは、ガットの規約に反するおそれがあるわけでございますので、そういうような措置をとったわけでございます。そこで法的にいいましても、ジェトロの日本貿易振興会法の第二十一条の第八号に「前各号に掲げるもののほか、第一条の目的を達成するため必要な業務」その次に2といたしまして、「振興会は、前項第八号に掲げる業務を行おうとするときは、通商産業大臣の認可を受けなければならない。」というようなことに基づいてこういうことをやっているわけでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 振興会法の二十一条の第八号ですか。「前各号に掲げるもののほか、第一条の目的を達成するため必要な業務」第一条には何もそういうことをうたってないじゃないですか。「日本貿易振興会は、わが国の貿易の振興に関する事業を総合的かつ効率的に実施することを目的とする。」こういう目的の中にかかるわけですね。金の吸収とか超過利益の吸収を行なうということが一体その他の業務ということになるのですか。

天野公義自由民主党大蔵政務次官

○天野政府委員 貿易の振興に関係するものであります。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 もう少しまじめな答弁をしなさいよ。あなたができなければ大蔵大臣でいいですよ。何ですか、にやにやしたような顔で。それはどういう関係があるのですか。安い競合物資が外国から入ってくるという状態は、それと国内市場で競争する商品に対してそれが圧迫要因になる場合の保護的な措置として関税制度等が設けられていることは、これは言うまでもないことですね。ですから不当に圧迫するから、これは関税率とあわせて差益金の吸収をやるという目的でやるとすれば、もう少し筋道の立ったやり方というものがあると思うのですよ。参議院の附帯決議にこれがあるからやれるとか、振興会法の業務のその他事項でやれるというような、そういうけちな考えで、こそどろ的なことをいつまでもやるということはできないのじゃないですか。

天野公義自由民主党大蔵政務次官

○天野政府委員 ただいま申し上げましたように、貿易の振興に非常な関係のあるものでございます。と申しますのは、先ほど申し上げましたように、これは特定物資として法的にこれをきめたりいろいろやるということは、ガットの関係もございます。そういうことになりますとほかにも影響があります。従いまして一番抵抗の少ない貿易振興に関係の深いこととして、こういう措置をとったわけでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 それが差益金を吸収したものを貿易振興に向ける、それを財源として使っておるというなら話がわかるが、ジェトロにそれを保管させて、一年あるいは二年後には通産大臣の指示に基づいて国庫に贈与させる。結局これは国難の収入にしかなっていないじゃないですか。ジェトロがほんとうに貿易振興のために積極的な業務を行なおうとするならば、せっかくジェトロを通じて吸収させたこれらの調整金あるいは差益金等については、当然国内の農産物資についてもあるいは工業商品等についても、これらの輸出振興等に重点を置いた貿易振興のために、この吸収した金を活用するということであれば、政務次官の御答弁のごとく貿易振興の一助としてこれをやっているということになるが、結局大蔵省がこれを吸い上げているじゃないか。吸い上げの手先にジェトロが使われておるということは、何もこれは直接貿易振興にはならない、そうじゃないですか。

天野公義自由民主党大蔵政務次官

○天野政府委員 一応国庫に納付した形はとっておりますけれども、またジェトロには政府として補助金を渡しております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 そんなばかなことを言えば、国の歳入の二千四百億というものは、国民から税の形、いろいろな形で納付させて、それで国の歳出が仕組まれているじゃないですか。何か入ってきてそれでやっているというようなばかなことはないですよ。その差益金の吸収をこの月内に使うのであれば、その吸収された資金の用途というものに条件を付して、この収益についてはこのようにして使用しなければならぬということになっておればそういうような理屈も立つが、ただこれは、しかも贈与じゃないですか。通産大臣が指示して国に贈与させる。もちろんこの振興会は法律に基づいて全額国庫出費で三十億の出資金というものが基礎になって、毎年の国庫の、これは委託費であるとかあるいは補助金であるとか、それから関係業界の事業負担金によって、三十六年度は大体三十億の収支予算でジェトロの運営がなされておる。ですからそういう内容をやはりつまびらかにしないと、雑豆だけからこれを吸収するとか輸入自動車だけから吸収して、ただ国に贈与する、納付する、そういう仕事までジェトロがあえてやみ取引のような形でおどおどしながらやらなければならぬという必要は、これはないと思う。こういう点に対して根本的な改善の必要というものはすでにあるわけですね。ほんとうに貿易振興をやるとするならば、それが党々とやれる体制というものを整える必要があると思うのですね。そういう点に対してもう少し権威のある答弁を願います。

天野公義自由民主党大蔵政務次官

○天野政府委員 この雑豆の差益を国庫に納付するというのは、従来からの沿革の問題があるわけでございまして、ただいま現時点に立ってぱっとこうなったわけじゃございません。雑豆の差益をどうするかというので、いろいろ前から関係各方面と話をして、こういうスタートを切ったわけであります。そこで雑豆は、先ほど申し上げましたようにガットとの関係もありますので、不当な利益を与えないように、また国内の産業に圧迫を与えないようにという考え方で、こういう措置をとったことは芳賀先生よく御承知の通りだと思うわけでございます。それで貿易の振興等について、これをひもつきで出せというようなお話もありますけれども、これは一般会計の輸出の振興の問題は、一般会計の歳出においていろいろ考えておるところであります。従って国庫の方に一たん入れてそしてこれを処理する、こういう考え方で従来進んでいるわけでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 そういう考え方ややり方は、筋が通らないと思うのです。そこで、三十七年度の予算を通じて、この吸収に対する予算の歳入の内容はどうなっておるのですか。

田代一正大蔵事務官(主計官)

○田代説明員 三十七年度の歳入予算におきましては、別に幾ら入るという予定はしておりません。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 これは今の次官の答弁によると、三十七年度以降逐次納付させると言っておるじゃないですか。

田代一正大蔵事務官(主計官)

○田代説明員 それは、先ほど次官からも御説明いたしましたように、大臣の指示に従って国庫に帰属するということでございます。通産大臣がいつそういう指示をするか、予算を組む段階におきましては必ずしも明確でなかったので、そこで予算には推算しない、こういうことです。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 答弁にそう言っているじゃないですか。三十二年、三十三年度分については各一億八百万円ずつ、これはすでに通産大臣が指示して納付させたのでしょう。だから三十四年、五年、六年分というものは、ジェトロが指定された銀行に預託しておるのでしょう。その分を三十七年度においても隣町納付させるということを今天野さんが答弁しておるじゃないですか。そういうことであれば、大蔵政務次官がそういうことを明らかにしている以上、当然これは三十七年度の予算の歳入のいずれかにそのことが記載されでなければならぬ。

田代一正大蔵事務官(主計官)

○田代説明員 私が申し上げましたことは、政務次官が答弁したことと決して矛盾はないのです。三十七年度以降でございます。現に、三十二年、三十三年度分につきましては現実に国庫に入っております。ですが、それ以降の分につきましては、これは現に入っておりませんから、当然三十七年度以降に、通産大臣から国庫に帰属するように指示があるものだという工合に考えております。しかし、三十七年に幾らあるかということは必ずしも明確でない。従って予算には推算してない、こういうことであります。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 それはあいまいじゃないですか。一体何のために別勘定を設けて、銀行へ預託しているのですか。それじゃジェトロはどこの銀行にこれを預託しておるのですか。

中川理一郎通商産業事務官(通商局振興部振興課長)

○中川説明員 ただいま何々銀行というところまで私資料を持っておりませんが、ジェトロの通常の取引銀行が数行ございます。そこのところへそれぞれに預託しておるはずでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 いや、そういうことはないでしょう。これはジェトロの通常行なう業務と違うのでしょう。通常の業務による余裕金の預託等については、それは運営上数行に預託しておるということは常識的にわかるが、この雑豆とか輸入自動車の差益金については、全くこれはジェトロの本来の業務とは違うわけなんです。従って、おそらくジェトロにおいては別勘定にして、これを何らかの形で保管しておるということは推定できるわけです。その場合、そういう性質の金であるならば、やはり特定の預託銀行というものが用意されて、そこでこれは保管されておるというふうにわれわれは判断しておるわけですが、そうじゃないのですか。

中川理一郎通商産業事務官(通商局振興部振興課長)

○中川説明員 今、先生おっしゃいましたことは、この金の性格上、会計経理の区分の上において明確にしておけば足りるのでございまして、勘定上はこの差益の分ということを明確にしておきまして、預け先は、これはどの銀行でございましょうと、通常の取引銀行のところに、預けさしておるわけでございます。会計経理の面の上でだけ整然と区分されておりますならば、預け先がどこであるということは、取り立てて私、そこまで監督することはないと考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 そうすると、国庫に納付する分は差益金そのものなんですね。ところが、二年ないし三年その差益金が保管されて預託されておる。その運用利益というものは当然出てくるわけですね。差益金そのものは国庫に納付されておるが、それでは差益金の保管を通じての運用利益等はどうなっておるのか。

中川理一郎通商産業事務官(通商局振興部振興課長)

○中川説明員 ただいまの差益金の運用益につきましては、これはいろいろ検討いたしました結果、ジェトロというものが一般的な輸出振興の総合的機関でございますので、これの管理費に充当しておるわけでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 そうなると、二年ないし三年保管させるということは、差益金は大蔵省が吸収してしまうが、ただテラ銭的に二、三年ジェトロがその資金を預託した分の利子だけはお前の方にやるから、善良な管理をしろ、こういうことで、ジェトロは感謝感激してこういう制度の存続を期待しておるというわけですか。

中川理一郎通商産業事務官(通商局振興部振興課長)

○中川説明員 ただいまも御答弁申し上げました通りのことでございまして、この差益の運用益につきましては、ジェトロ自身に若干所要の事務も生じますので、それに対する手数料という考え方も区分的には考えられます。それから輸入が確実に行なわれますかどうかということにつきましては、一定期間を経ませんと差益が確定的に生ずるかどうかという点も疑問の点がございますので、一定期間はジェトロの中に滞留せしめざるを得ない仕組みになっておりまして、その関係でジェトロ自身が若干の事務を伴うことと、ジェトロの目的そのものとを考え合わせまして、運用益については、先ほど申しましたような処理をいたしておるわけでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 そこで政務次官にお尋ねしますが、このジェトロの指導をする監督官庁は、当然所管が通産省で、通産大臣ですが、法律の内容を見ると、ほとんど重要な事項については、通産大臣は大蔵大臣と協議しなければならぬということになっておるわけです。ですから、所得は通産省であっても、重要事項についてはすべて事前に大蔵省の承認とかあるいは協議を経るということになっておるので、これは大蔵省としても相当重大な責任がある事項に当然これはなるわけです。そこでこれ以上この問題を当委員会で掘り下げるということはどうかと私も考える点があるので、最後に事態を明らかにしておくためにお尋ねしたい点は、一つは雑豆に対する差益金の吸収方法については、輸入雑豆に対する外貨の割当をきめて、輸入前に発注書を受け取るときに、輸入業者がジェトロに指示された差益金を納付して、そうして発注書を受け取って、それから雑豆の輸入というのは行なわれる、そういう形式かどうか、もう一回確認しておきたい。  それから輸入自動車の点については、その吸収の方法が明確に説明されなかったので、この点についてはジェトロが輸入自動車に対しては全面的に輸入発注の権利を持って、そうして輸入業務に似たような内容の事項をジェトロ自身が行なっておるのかどうか、そういう点についてはもう少しわかるように説明しておいてもらいたい。

天野公義自由民主党大蔵政務次官

○天野政府委員 外貨割当の方法その他いろいろの問題については大体通産省がやっているわけでございます。私の方としては、通産大臣の指示によって国庫納付金を贈与された場合にこれを管理するという建前でやっております。それからこの預託金によって生ずる若干の利子等については、事務費等ももちろんありますから、そういう点は事務費等として見ているわけであります。

中川理一郎通商産業事務官(通商局振興部振興課長)

○中川説明員 雑豆の輸入手続につきましては、芳賀先生がおっしゃいました通りの形であります。  それから自動車の場合は多少形を異にいたしておりまして、本件が輸入外車の国内販売血における売却方法としてたまたま入札制を採用するという関係からいたしまして、どちらかといいますと輸入業者団体の自発的意思に基づく任意業務であるという感じでございまして、ジェトロと外車の輸入協会の間に契約をいたしまして、入札を輸入協会がジェトロに委託しておる。そしてそのあとこの差益金につきましても、自動車の輸入協会の方が任意的な寄付という形でジェトロに渡しておる、こういう形になっております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 それでは輸入自動車に対しては、輸入協会がジェトロに入札業務を委託して、そして委託されたジェトロが一括輸入を行なう。そうして今度はそれを輸入業者にそれぞれ分配するわけですね。その場合に自発的に業者の方から一定の契約、話し合いに基づく差益金というものをジェトロに提供する。理解が違うならばもう一回そこを説明して下さい。

中川理一郎通商産業事務官(通商局振興部振興課長)

○中川説明員 大体はそのようでございます。今、先生がおっしゃったことで、ジェトロが輸入してというところだけが相違しています。これは自動車の輸入業者が輸入いたすわけでございます。そして国内販売面のいわゆる自動車をお使いになる方に対しての入札行為をジェトロに委託して、そうして入札をやるわけであります。

山中貞則自由民主党

○山中(貞)委員 これは芳賀君からあなた方質問を受けて答弁が明快にできるはずがない、法的な根拠のはなはだあいまいな収入支出である。従って昨年見本市船を建造する際にこの問題は非常に議論を呼んで、会計法の建前からいったってこの体制はすみやかに整備しなければいかぬということを注意してあって、見本市船建造を一応便宜上ジェトロというものにまかした。しかしながら、差益を徴収する事柄そのものについては、本来関税で操作すべき、国直接の収入になるべき事柄のものを、ガットその他対外的な影響を考えて、差益の性格によって徴収をする。しかもジェトロ本来の、設置法なりジェトロの法律の中にも明確にそういう規定はない。従って、その規定らしいものを受けて特契した品目の中にも入っていないという状態ではいかぬから、すみやかに検討しろと言ったのに、自分たちの直接払ったりとったりする金でないものだから、役人というものはそういう通弊があるのだけれども、一年間あなた方が怠慢だった、大蔵省も通産省も。従って、芳賀君は実は僕から見たらあまりよく知らぬところがあるようだけれども、それでもしどろもどろだ、ということは、あなたたちが一年間遊んでいた証拠なんだ。本来国が国家権力の直接間接の力によって民間なり業界なりから徴収する金額というものは、やはり直接国家に一応帰属して、それからあと正式の歳出を経て支出さるべきものが当然のあり方である。これが見本市船に至っては、建造に着手されて完成も間近いから、今さらこの方式については言いませんが、雑豆分はまだ一応何年もたってからであっても国に将来入ってくるという形になっておるけれども、見本市船の自動車の差益については一ぺんも国家の収入を経ることなく、あれは建造船協会ですか、協会にそのまま金が渡されておるということは、国の権力を代行してジェトロが、それも法的に明確な権限なく、差益の徴収したものが国庫に一ぺんも帰属しないで、そのまま見本市船建造という形に回っておる。私はその事柄のよしあしを言っているのではなくして、そういう手続が、これはだれが質問したって、あなた方に明快な答弁ができないようにできている。従って、昨年から注意してあるのだから、今芳賀君の質問があったこともこれをきっかけとして、今後このような差益の徴収等についてはどのような方法でやるが正しいか、すみやかに十分法規的にも研究をして——本来国家権力を直接間接背景にして権力によって徴収をする——いわゆる本人たちは、安くて買える自動車に差益を積むなんということは不服に違いない。従って国民の意思に反してそういう金を取り立てられることになるので、そういうものをどういうふうに今後処理していったらいいか。法的な行政的な手続を十分経て、通産省の一局長とか課長とかあるいは通産大臣限りとかいうもののさじかげん等によってその年度々々の納付さるべき——雑豆だって何年もほうっておかれておるというようなあり方でないような方法を一つ研究しなさい。きょうはただ答弁を苦しんで切り抜けたということでなくて、これは質問されるだけの価値も十分ある問題だし、あなた方は一年間怠慢だったことを一つ反省して、こういう質問が二度と出ないように、国が直接間接取り立てる関税以外の差益とか、そういうものについてのあり方をどうするかという研究をすみやかに開始して、当委員会でも議論になったのだから、その結論をすみやかに出して説明してもらいたい。

天野公義自由民主党大蔵政務次官

○天野政府委員 今までこの問題は、なかなかむずかしい問題を含んでおりますので、研究をいたしておったわけでございますが、今後もよく研究して、できるだけ早い機会に結論を得るように努力いたします。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 ただいま山中委員からの助け舟のような発言がありましたが、私は冒頭に言った通り、問題の性質上、特に国際的にはガットとの関係上も考慮して、慎重な態度で問題を取り上げておるつもりなわけです。しかしその内容を政府の答弁で判断しても、たとえば雑立の差益金については、これは国庫に納付させるという建前を従来とっておる。同様の性質の輸入自動車については、従来差益金が国庫に納付された経過がない。しかも昨年の方針に基づくと思いますが、その自動車の差益金を用いて見本市船を建造するということになると、建造船に向けるいわゆる輸入自動車の差益金なるものは、全然国庫にも納付されないで、ジェトロの収益でもないという帰属不明の状態のままでその金が見本市船の建造に使われるという点についても、これは目的がたといよくても、その扱い上やはり疑義がある点だと思うわけですが、これ以上の問題については、私も決算委員の一人でもありますので、必要な問題については当該委員会等においてこれは取り上げた方がむしろ妥当だと判断されますので、本日はこの程度の質問にとどめておきます。  この際資料を要求したいわけでありますが、ジェトロが発足以来——これは三十三年法律でできたわけであって、沿革的には経済基盤強化法との関係もあるわけですが、発足以来のジェトロの毎年の事業報告、特に決算報告を主体とした事業報告と昭和三十七年度のジェトロの予算、収支予算と事業計画等について、当委員会に資料として、委員長を通じて提出させるように御指示願いたいと思うわけです。  これできょうの質問はとどめておきますが、最後の質問に対して何らかの政府としての御答弁があれば、この際聞いておきたいと思います。

天野公義自由民主党大蔵政務次官

○天野政府委員 ありません。

中川理一郎通商産業事務官(通商局振興部振興課長)

○中川説明員 ただいまの資料要求につきましては、私どもさっそく準備をいたしますが、三十七年度の事業計画とおっしゃいました分につきましては、現在予算を御審議願っておる過程で、政府の予算案は確定しておりますけれども、ジェトロとして実行計画ということになりますと、多少ごく小部分でございますけれども、実行上の見地から現実に即した計画を組みますために、三十七年度分につきましては、予算案という形での資料にとどめたいと思いますが・・。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 それでは三十六年度の事業計画と、三十七年度分については収支予算に付随した説明的なものでもいいですから、それを出して下さい。

小川平二自由民主党

○小川委員長 午前の会議はこの程度にとどめ、本会議散会後まで休憩いたします。    午後零時四十五分休憩      ————◇—————    午後三時十一分開議

小川平二自由民主党

○小川委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  金融に関する件について質疑を続けます。堀昌雄君。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 午前中の質疑の中で、少しまだ問題になっておる点が残っておりますから、その点を一つ大臣からお答えをいただきたいと思います。  午前中に論議をいたしましたのは、去る委員会で理財局長が横山委員の質問に対して、公社債の買いオペレーション、または日証金に対する公社債担保金融等を公社債流通市場育成のために検討したい、こういう答弁をしたわけです。それについて少し論議をいたしたわけですが、これに対する大臣のお考えをちょっとお聞きします。

水田三喜男自由民主党大蔵大臣

○水田国務大臣 公社債の流通市場育成ということは、長い間言われておってもなかなかむずかしいことで、まだ今日までできておりません。しかしこれが流通し得る道をどうしても作らなければなりませんし、その問題についていろいろ今まで研究されましたが、私どもの結論としましては、しょせんこの問題を片づけるためには、やはり金融の正常化というものと関係しなければほんとうの策は立たぬ。しかし次善に、将来そういう方向との関連において、全く流通がとまっておるものについての措置というものは、何らかここでなし得る限りはすべきものだ、こういうような考え方から、今回のオペレーションにも関係しまして、そういう方向の考えとあわせた措置を考慮してほしいというようなことで、日銀当局にもこの問題は研究してもらっておる、こういうことでございます。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 そこでけさ私が聞きました中で、理財当局の考え方だろうと思うのですが、公社債を買いオペレーションの対象にして、政府保証債を幾ら買い上げるのかわかりませんが、日銀が買い上げたとして、その買い上げた公社債の行方はどうなるのかという点がどうもはっきりしないのです。買い上げることはよろしい。一般の市中銀行から日銀が買い上げる場合には、おおむね買い戻し条件付のようですし、今回行なわれましたのも四月には買い戻しという条件付での買いオペレーションのようですが、投信に組み入れておる公社債を要するに証券市場から買い上げる。政府保証債でもいいですが、それの行方は一体どういうふうに考えられておるか、一つ大臣からお聞きしたい。

水田三喜男自由民主党大蔵大臣

○水田国務大臣 行方といっても、かりにそういうものを買い上げをした場合というのは、いずれはそれをまた散らすことを考えなければなりませんが、その方法としては新しい投信の設定とか、今のだけではありませんが、今後続いて行なわれていくという場合に、やはり売り戻しというものができるような方向に指導するほか仕方がないと思うのですが、いずれにしろ買う以上は、これがまた売り戻されるという道についても、私どもは同時に何らかの工夫をしなければならぬと思っております。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 その点が、銀行の場合には市中の財政の散超が起きてくれば自然金融がゆるんできますから、そこで期限をつけての買い戻しということが可能だと思うのですが、今のお話のような新たな投信設定の場合ということになりますと、投信はやはりかなりしょっちゅう買っていると思うのですが、各社によって時期はまちまちになるという格好になってくると思うのですが、その点についてそういう時期的に線が引けますか。

水田三喜男自由民主党大蔵大臣

○水田国務大臣 時期的に線を引くということは、証券会社に対しての場合は銀行よりはむずかしいと思いますが、しかし証券会社自身でも今解約があった場合は自分でみな買って持っている。この前のときに持っている大きい解約、この手持ちは現在になってみますともう相当消化させておるという実情でもございますので、一ぺん売ってもこれはまた日本銀行が売り戻すという方向は、むろんとろうと思えばできる処置だろうと思います。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 そうすると、ちょっとここで特に伺っておきたいのは、けさいろいろな技術的な論議をしましたが、この公社債のそういう買いオペレーションというものは証券市場対策といいますか、そういうものなのか。この間理財局長が答えました流通市場育成のためのものなのか。これは言葉の問題ではなくて、非常に重要な問題が含まれておると思う。そのいずれとして考えておられるのか、はっきり伺っておきたい。

水田三喜男自由民主党大蔵大臣

○水田国務大臣 証券対策とか、あるいは端的に言えば株価対策というような考慮からでは全然ございません。先般施政方針のときに述べましたように、ここで公社債の流通市場育成という方向を何らか私どもは考えたいということを言っておる次第でございますので、その線に沿った一つのやり方というふうに理解しております。もしこれが市場対策であるとするのでしたら暮れのときであって、今安定したときにやる対策ではございませんし、そういうことが言えると思いますが、そうではなくて、公社債の流通をとめるということだけは困りますので、この打開の道は開いておきたい、こういう考慮からでございます。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 証券対策という点ではないということのようでありますが、現実にはそういう格好に出ておるわけですね。さっきもちょっと触れましたが、昨日の証券取引高というものは、昨年の四月以来最高の段階に立っている。さっきから私どうもわかりませんのは、その中から見ましても大手証券が大きなバイカイを振って処理がされておる、こういうことが伝えられておるわけであります。大手の中でそういうバイカイを振ったりできるようないろいろな条件があるということは、私はやはり今の証券の市場価格の面の中に問題が残る点ではないかという気が一つはしておるのでありますが、どんぶり勘定の中で自由な操作によっていろいろなことが行なわれるほどに力があるときに、流通市場を育成するというのなら私は時期として今が適当かどうかという問題は、次の面で考える必要があるのではないか、こういうふうな気持がするのですが、その時期の問題ですね。その点、大臣は一体どういうふうに考えておりますか。

水田三喜男自由民主党大蔵大臣

○水田国務大臣 そういう時期の問題もございましょうし、また直接証券会社を買いオペの対象にするか、あるいは信託銀行とか銀行を通ずるやり方とか、これはいろいろ技術的にはまだ研究すべき問題がたくさんございますので、そういう点を含めて今日銀当局に研究を願うし、われわれの方でも研究していろいろ相談しているという段階でございまして、まだ具体的に今きまってはおりません。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 実は一昨日の宮川理財局長の答弁では、あたかも何かもうやる方針はきまったかのような答弁だったと思うのです。そこで私は実はこの問題を今朝来取り上げることにしたわけなんですが、では今の答弁のお話を伺うと、要するにやるということで検討をしておるというこの間の答弁でございますが、やるかどうかを形を含め、時期を含めてまだ検討中である、こういうふうに理解してよろしいのでしょうか。

水田三喜男自由民主党大蔵大臣

○水田国務大臣 私はその結論が出たのをまだ聞いておりませんが、しかしいずれにしましても、日本銀行がオペレーションをやる場合に、オペの対象を必ずしも政府保証債に限ることはない。オペレーションの目的というものは、御承知のようにこういう大きい揚げ超で金詰まりのくるときの対策でございますから、何も特定な対象に限ることはないので、広くこれはやられてもいい問題だ。そうすれば、今言った社債流通というような課題を含んでおるときだから、それの一つの解決にもなるような方法を考えてくれるのが望ましいというので、こういう問題と関連したやり方をむしろ何かやりたいという方向で、われわれは検討を頼んでおるときでございますから、そういう方向で検討しているはずでございます。こうなったという報告は、まだきょう現在私聞いておりません。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 こうなったという報告は聞いていないというが、こうなったというのは、大蔵省の内部の考えのことを言っていらっしゃるのか、日銀のことがこうなったときまったというのを聞いていないというのか。何を聞いておらないのかということをちょっと言っていただきたい。

水田三喜男自由民主党大蔵大臣

○水田国務大臣 すべの対象にこの公社債を入れるか、どういうルートを通じての買いオペをやるかというような最後の結論を検討しておる日銀当局からも、まだ事務当局を通じて聞いていないということでございます。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 ちょっと理財局長に伺いますが、一昨日の答弁と大臣の答弁とちょっと感じが違うように思うのですが、あの日の答弁の真意をちょっと答えていただきたい。

宮川新一郎大蔵事務官(理財局長)

○宮川政府委員 非常にはっきりとやる方向というふうにお受け取りになりましたといたしますれば誤解でございまして、私の気持としては、公社債の流通の促進をはからねばならぬ、そのためには流通市場の育成が肝要である、しかし流通市場の育成はなかなか一ぺんにいかないので、その一歩手前の方法として、日証金を通ずる担保金融とか、あるいは買いオペとかというようなことをやりたいと思うという方向で検討いたしておるわけでございまして、やるときまったわけではございませんので、もしそういうふうにおとりでございましたら訂正させていただきます。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 そうするとだいぶ私が聞いておりました感じと違う点がいろいろあるのですが、公社債の買いオペという問題についても政府保証債が対象になっておるというふうに私どもは聞いておったのですが、今の大臣のお話を聞くと、必ずしも政府保証債でなくて、社債類でもいろいろなものについて間口を広げる可能性があるように聞こえるのですが、一体そこらは大蔵省はどういうことを希望しておられるのですか、事務当局からでも大臣からでもどちらでもいいです。

大月高大蔵事務官(銀行局長)

○大月政府委員 オペレーションの問題につきましては、ただいまのところ国債と政府保証債に限ってやっておりますが、これは日本銀行においてどのくらいの量をやるか、金融機関その他の手持ちが一体どのくらいあるかという問題と相関関係でございますので、日本銀行がそういうことを考えましてやると思います。われわれといたしましてはどこに限れというような趣旨の考えを持っておりません。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 どうも私どもが昨年来いろいろな金融関係の問題について感じますことは、今御承知のように資本主義、自由経済と称せられておる段階ですから、ここにはおのずから自律的ないろいろな作用が起きる方が、いろいろな問題が私はスムーズにいくのじゃないかという気持がするわけですが、昨年は全体が膨張しようとするときに皆さんが非常にドラスティックに金利の引き下げをおやりになった。その結果現在いろいろ問題として出てきておると思うのですけれども、こういういろいろな問題について、日銀の側は何か自然ななだらかな方向でいきたいという感じがあるようにいろいろな書かれているもので感ずるのですが、大蔵省の指導の方がどうも少し人為的要素が加わるというか、そういう感じがしてならないのです。今の特に証券金融関係のオペレーションにしろ、日証金の公社債担保金融にしろ、政策的なにおいが非常に強いように感じられますが、大蔵省としては日銀の自主性との関連では一体どういうふうにこれを見ておられるのか。

水田三喜男自由民主党大蔵大臣

○水田国務大臣 日銀の自主性は相当尊重してやっておりますが、しかし経済政策というものは政府の責任でとる改策でございますので、やはりそれと歩調を合わせて金融政策というものはなければならぬし、これを実行するところが中央銀行であります以上は、私どもが政策的な考えを日銀に持ち込むことは当然でありまして、それを向こうの自主性において消化してもらってやっていく、現実の問題としてそういうやり方をするよりほか方法がないと思います。その方法で摩擦なく今のところやっているつもりでございます。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 それではちょっと問題が横にそれますが、実は昨年の十二月二十日に簡易保険資金によって、これは何を買ったのかよくわからないのですが、金融債を三十億円買われましたね。郵政省側の実績を求めたのですが担当者がだれもいないということなんですけれども、実際はどういう格好のことが処理されたのか、新聞でよくわからないのです。二銭四厘で割引債を最初買ったのか。利付債をあとで処理するとかなんとか、新聞ではきわめてはっきりしない報道を聞かされた。事実はどういうことであったのか、わかるところでお伝え願いましょう。

亀徳正之大蔵事務官(理財局総務課長)

○亀徳説明員 先生おっしゃいますように、昨年の十二月二十日ころでございますか、そのころは——その前に割引金融債を先生おっしゃるように二銭四厘で買い上げるという話がありました。実は割引債の利回りはもっと低いわけです。市場にコールのレートと同じような率でとるという気持であったかと思うのですが、こういった金融債なり政保債その他を公定利回りでいろいろ金融機関その他に引き受けていただいておりますので、あまり政府当局が高利回りに回るように、逆にいえば安く買うということでございますが、そういうことはどうもまずいのではなかろうかということで、いろいろ話しまして、郵政当局が利付金融債を公定で買う。と申しますことは、日歩二銭に回るように買い上げておる。ただ新聞にいろいろ誤解があるような感じになりまして、そういった公定の価格でいろいろ割引債を買うような準備をいたしておりましたので、その事務的な処理が間に合わなかったという関連であったようでございますが、結局は二十一日にさかのぼりまして、利付金融債を公定で、日歩二銭で買うというふうに処理したわけでございます。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 二十一日にさかのぼって買うことにしたということですが、そうすると、問題は二十日にどうも買っているようなんですね。二銭四厘で割引債を一回買って、それは事務の何か手違いにしろ、買ったことは買ったという事実が私はあるのじゃないかと思うのです。そしてあとまた裏返してやった、こういうことじゃないかと思うのですが、事実はどうですか。

亀徳正之大蔵事務官(理財局総務課長)

○亀徳説明員 これは簡保の処理したあれで、私向こうから聞きましたことを申し上げておるので、その辺、その処理しました当局として話すわけでございませんので、その点は一つ御了承置き願いたいと思います。非常にわれわれの方もびっくりしまして、結果でございますので、いろいろその辺の若干の手違いという点があったかと思うのですが、これは幾ら買うという結局契約でございますから、あるいは契約の更改とかいうこともでき得る。結果的に来ましたのは、やはり予定通り二十一日に利付債を公定レート日歩二銭で買い上げる、こういうことになりました。事実また登録機関その他をお調べ願いましても、登録の関係があるいはずれておくれておるかもしれませんが、少なくとも二十一日に買って対抗要件としてやりました日付はあるいは若干おくれたかとも思いますが、二十一日の日付で利付金融債を日歩二銭で買ったということは事実のようであります。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 しかし私は、事務的な手続がそうあとでもたつくほどの急いでやらなければならなかった問題であったのか、あるいは事務折衝が不十分でそういうことになったのか、そこがよくわからないのですが、何かちょっと資金運用審議会でも、あなた方の方はそういう事情を了承してもらうというようなことで、了承がされておるとかいうふうに新聞が伝えているわけです。事実はわれわれはわかりません。  そこで、ちょっとこれは大臣に伺いたいのですけれども、どうも私はこの問題について、いわゆる簡保資金が直接に証券市場へ行って、金融債を買い上げるとか、こういうことがあるならば、次は資金運用部資金の直接買い出動ができるとか、いろいろなことに対する道を開いたような感じがするわけです。こういうことは、私は本来的にはあまり望ましい姿ではないような気がするのですが、一体その点の大臣の見解はどうですか。

水田三喜男自由民主党大蔵大臣

○水田国務大臣 私もそう思いましたので、この話があったときに、こういう問題は事務的に十分固めて処理してくれということを言ったのですが、その結果そういう取り扱いになったという報告を受けておりますが、問題は、少し今後検討すべき点はあろうと思います。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 検討すべき点はあろうと言われることは、まあ必ずしもこういう形が好ましいと思っておられないというふうに理解してよろしいでしょうか。やはり私は、これは金融というものがそう多元的な格好で——日銀がやらなければ簡保でやるのだ、資金運用部でやるのだとか、これがやはりさっきちょっと私が触れましたいろいろな金融政策上の自主性の問題について、言葉の上では、あなたは日銀と話し合いをして、政策がある方向できまったら日銀がやるのはあたりまえだとおっしゃる。そのことは私も本筋としては理解をいたしますが、そういう本筋を置いておいて、横の方でちょこちょこと、たとい金額が三十億にしろ、やるというようなやり方は、日銀との関係から見てちょっと自主性が尊重されているとは言いにくいのではないかという感じがする。そういう意味ではあまり望ましい方法ではないと思いますが、大臣にはいかがお考えでございますか。

水田三喜男自由民主党大蔵大臣

○水田国務大臣 中小企業向けの資金を作るためのオペも、今言った簡保のやり方も、日銀を無視してやっているわけではございません。事前に日銀には相談して、無断ではなくて十分向こうの了承の上やっている措置でございますが、やはり金融調整というものはできるだけ一元化すことが好ましいと私は考えております。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 そこでさっき、公社債市場、流通市場を育成するためには、金融正常化にならなければならないというお話があったわけですし、私もその通りだと思うのですが、今金融が正常化でない一番大きな問題は何だと大臣はお考えになっているでしょうか。

水田三喜男自由民主党大蔵大臣

○水田国務大臣 結局日本経済の伸びが非常に早過ぎた。そうして規模が拡大している。これに対応して、金融機関がそういう事情があったにしましても、いずれにしても貸し過ぎであることは間違いございませんので、これがやはり根本だろうと思っております。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 確かにそれは一つの大きな問題だと思いますが、ほかにはないでしょうか。

水田三喜男自由民主党大蔵大臣

○水田国務大臣 これは、去年の六月のときの事情もおわかりだと思いますが、私どもが設備投資の民間計画をとった。あのときには非常に大きい数字で、この分ならばこれは四兆円をこしはせぬかという事情がわかりましたので、私どもはこれは少なくとも一割くらい抑制しようということを考え、金融機関を通じて協力を願ったのですが、あの当時の空気を見ますと、民間の企業家は非常な強気で、自由経済でありながら政府がそういう抑制の行政指導をするなんてけしからぬ、われわれは腕ずくでも立てた計画はやるのだというような空気でございました。それでは困るというので、いろいろ根回しをしてから、金融引き締めの総合政策を九月になってわれわれはとったわけですが、あのときの空気から見ましても、民間の自主調整機運というものは非常に少なくて、各社計画を立てたものはこれはやるのだという気がまえでしたから、過去におけるこの気がまえが相当経済を進め過ぎているということにもなろうと思いますので、政府側にもいろいろな問題があるかもしれませんが、民間側にもこういう点において、全部がやり方が正しかったと言えないところが十分あるだろうと思います。そういうものがやはり総合して、金融機関が貸し過ぎたというような事態を起こしたということになるだろうと思います。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 実は私は、そういう量的な問題はもう前段でよくわかったのですけれども、金融正常化の問題でやはり非常に中心的になるのは、弾力的な金利政策が行なわれないような客観情勢に置かれているということも、金融正常化をはばんでいる一番大きな問題点になる。今の公債社流通市場の問題も、なぜ流通市場がうまくいかないのかという点に対して、午前中に、コール・レートが高くて社債の利回りが低ければ社債は動きませんという話があったが、私はその通りだと思います。資本主義社会では、利益のないところにはだれも買手は出てこないわけですからそうなる。そうすると、これはもうたびたび議論を私は大臣ともしているわけですが、私はきょうは預貯金の問題をあげろとは言わない。しかし長期債の利回りという問題は、公社債の育成をしようという一端を何か小さな制度の小手先の上でやる前に考えなければ、ものは一貫してこないのじゃないかという感じがするわけですが、この点について大風はどうお考えになりますか。

水田三喜男自由民主党大蔵大臣

○水田国務大臣 たびたび申しましたように、私はやはり国際情勢から見まして、ことに自由化を前にして日本の金利水準を下げることはどうしても一ぺんやらなければならぬということから、この金利の引き下げをやりましたが、金利というものは勝手に個々のものをいじるわけには参りません。いじる以上はやはり体系的に全体をいじらなければ経済に混乱を起こしますので、そういう意味で一連の調整をやったのですが、これがよかったか悪かったかという問題は、これはまた別でございますが、あのときにああいう形で公社債と一般預金といろいろ均衡をとってやったことは、これはもう低金利政策というものを推進しようとする以上は、当然な措置だったろうと思います。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 今、大臣は、自由化を前にして、競争のためには低金利政策が必要だという話をされておる。前段では、金融正常化がうまくいっていないのは、金融機関の貸し過ぎだと言っておる。実際資料をこまかく調べてみると、日本の今の金融の状態というものは、諸外国と競争できるような条件には実はないのですね。イギリス、アメリカ、西ドイツその他の資料を私はずっと調べてみたのですけれども、大体諸外国と競争する場合に、日本の場合には内部保留が非常に少ないし、しょっちゅういわれることですが、それ以外に日本の場合には銀行による借入金というものが四0%からあって、その他のものが約五四、五%ありましょうか、そういうようなことになっていて、こういう借入金がたくさんになるようなことを放置をしておいて金利を少し下げてみたって、これは私、そういうことであるならば問題にならないのじゃないかと思う。そして、そういう矛盾がぐるぐる回って、結局ひずみはそうでないところに寄ってくるというようなのが現実の問題になるのじゃないかという気がするのですが、それじゃ今後は金利政策というものは——あなたは低金利政策を依然として固執をしておられるようだけれども、今の今後の見通しとして、金融の引き締めをゆるめることが二年にわたってできないようなときに、その片方に低金利政策があるということは、経済的な概念として常識的に理解できないような気がするのですけれども、どうでしょうか。

水田三喜男自由民主党大蔵大臣

○水田国務大臣 低金利政策といいましても、一ぺん水準をあそこまで落としましたが、今情勢によって金利は、公定歩合を引き上げて、金利を上げて運営しているときでございますので、これによって今私どもがねらっているところは大体今程度で達成できはしないか。現に今程度の引き締め措置、金利の上げ方によって、もうすでに各部門にいろんな効果は出てきておるところでございますので、これをゆるめずに推すことによって、私どものねらいの目的は大体達成しはしないかと思っております。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 私はどうも大臣のお話が、低金利政策という病気に取りつかれて、病膏肓に入っておりますから、何を申し上げてもこれは受けつけないような感じがしてならないのですが、一体今後の設備投資の関係でちょっと調整局長に伺いたいのですけれども、皆さんの方で今度出された見通しによると、設備投資は、昭和三十七年度見通しは前年度比で九八・四%、御承知のように下がることになっておる。在庫投資は三八・九%に、これはめちゃくちゃに下がることになっているわけです。一体私はこの今度の見通しを見まして、その他の点はこういうことだろうかなと思うのですけれども、この二つの点は私は非常に大きな問題があるだろうと思う。次に私は予算委員会で在庫投資の問題は少しきめのこまかい論争をさせていただくつもりでおりますけれども、私は今の貸し出しのこういう格好、もう貸し出しが非常に大きくなって企業が銀行に癒着をしたような格好になっておるというようなことは、昨年の、皆さんの方で銀行で調査をなさった資料を拝見しておるのですが、今起きておるのがインベントリー・リセッションになっておるということは、まず順序としてはそれはそういう格好で起こると思いますけれども、そういう一番影響の大きいところだけで問題が起きていて、設備投資の方向には金融引き締め必ずしも浸潤していないんじゃないかという感じがしてならないわけです。そこで四半期別統計で調べてみたいと思うけれども、実は大蔵省が出す法人企業統計季報がおくれておるために、全体として四半期別の国民所得統計は三十六年の一−三月までしか出ていない。九月二十五日に出して、それから四カ月もたっているのに、それから四半期別統計が一枚も出てこないということでは、われわれはまじめに計数的な論議をしたくてもできないわけですが、少なくともあのときは、さっきの低金利政策をああいう条件でやったために、在庫投資は一兆五千億ベースだというような異常な高さにはね上がっておって、その後の経過はどうもわれわれ調べようにも調べようがないということで現在困っておるわけですが、一体この見通しの出された根拠は何があるか。投備投資三兆六千九百億、伸び率が九八・四%に下がる。在庫投資が三千五百億円、三八・九%に落ちるというこの根拠は一体何があるかを、ちょっとこれは調整局長の方から・・。

中野正一総理府事務官(経済企画庁調整局長)

○中野(正)政府委員 まず設備投資の方でございますが、これは御承知のように、昨年の六、七月ころに通産省あるいは大蔵省が調べましたときは、三十六年度の設備投資が非常に大きいんじゃないか。たとえば通産省の合理化審議会の計画が前年度に比べて三五%アップ、それから大蔵省の調べでも四九%アップというようなことで、その通り計算をいたしますると、大体三兆九千億から四兆円くらいの設備投資があるんじゃないか。こういうことで、政府の方も、これじゃ非常な行き過ぎであるということで、御承知のように七月から大蔵省は銀行を日銀とともに抑制に乗り出す。それから通産省の方も合理化審議会を開きまして、当時一兆八千億程度のものを約一兆六千億以下に押えるということでいきまして、その後どういうふうになっているか。これは、今、堀先生から御指摘がありましたように、国民所得の方の統計の発表が非常におくれておりますので、まだ大体の傾向しかわかりませんが、昨年の十一月に大蔵省の方で調べたものによりましても、今言った四九%くらい上がるんじゃないかといっておったのが二七%くらいに下がっておる。通帳省の方の産業合理化審議会の調整も三五%アップと見ておったものが二七%アップくらいにおさまる、こういう情勢に十一月くらいにはなっておるわけです。それで一応われわれの方は、現在の引き締め政策が続きますれば、三十六年度の上期には、三十五年度下期の年率三兆四千億から大体一割増の三兆七千億程度の規模に達したのじゃないかというふうに見ておりますが、その後引き締めがだんだんきいて参りましたので、投資につきましては、下期全体としては上期の微増というふうに見まして、しかもこの一−三の第四・四半期につきましては、それが三兆六千億台くらいに下がってくるのじゃないかというふうに見ております。  これを、いろいろの統計がございますので、ちょっと御参考までに申し上げますと、たとえば機械の受注高、これを見ましても、十月が大体七百八十億、十一月になりますと四百九十三億というふうに、これは船舶を除いた民需でございますが、これで見ましてもだいぶ設備投資の勢いが頭打ちになっている。十、十一月ぐらいは頭打ちの傾向にあるということが言えるのじゃないか。それから機械の販売について見ますと、十月が七百七十九億、これが十一月に入りまして七百七十三億というふうに横ばいからちょっと下がっておる。それから一番設備投資に関係いたしまする資本財の生産なり出荷を見ましても、たとえば資本財の生産は十月が六百二十六億、十一月が六百三億というふうに下がってきております。また現に、御承知のように先般通産省が発表いたしました十二月の鉱工業生産も、資本財を中心にして生産が下がって、十一月が二九九・幾ら、それに対して十二月は二九三というふうに、十一月から生産が下がっております。この下がった理由は資本財を中心にして下がっておるようであります。まだはっきりしたことは通産省は発表しておりませんが。まあそういうことから見ますと、大体われわれは三兆七千五巨億ぐらいのベースにいくんじゃないだろうかというふうに見ておるわけであります。  それから三十七年度でございますが、これはなかなか見通しがむずかしいのですが、実はわれわれは最初は大体今の引き締めの政策が相当浸透して、それでも貿易自由化に備えて、相当各企業が近代化、合理化をやっておりますし、また中小企業の方も非常に投資意欲が旺盛でございます。またその方面に対しては、いろいろ大蔵省の方でも中小企業の方にも合理化投資意欲を抑えないように政策をやっておりますし、例の政府関係三機関に対しても相当の財政投融資を出しておりまして、そういう意味の資金の確保をしております。そういうことで、横ばい程度じゃないだろうかというふうに、一応われわれ事務的には考えたのですが、しかしそれでいきますと、成長率の問題、特に国際収支の問題にどうしても工合が悪い点ができまして、下期に国際収支を完全に均衡させるという命題に合わせるためには、どうしても設備投資はことしよりもダウンさせるべきである、そういう政策が決定をされまして、そういう政策を考えながら、しかも今の抑制策がだんだん浸透して参りますと、今言った三兆六千七百億ぐらいの第四・四半期の線から見まして、上期は大体その線の横ばい、そうしてわれわれの見通しのように生産が一、二月から少し下がりまして、これは何月になるかわかりませんが、たとえば五、六月ぐらいに底をついてまた上向いていく、そのときには在庫投資が一巡するということになれば、設備投資は下期には若干上がるのじゃないかという見通しを立てて、三兆六千七百億という数字を出したわけであります。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 時間がありませんから大臣に・・。今の設備投資についての考え方は、政府が明らかに少し先細りで締めようというときに、長期金利は低いままでいいということがどうも私は矛盾があるように思いますが、これは矛盾はありませんか。これだけ一つ伺って、きょう大臣は時間がないようですから、あとは事務当局にお伺いたします。

水田三喜男自由民主党大蔵大臣

○水田国務大臣 この設備投資とからんだ金利の問題においては、私は事実上一厘二厘の金利が設備投資を抑制するのにどれだけの力があるかということになりますと、日本の今の現状ではそれ以外の要素の方が大きい問題でございまして、金利も大切でございますが、一厘二厘の金利がどれだけ現状における設備投資の抑制に役立っておるかという問題については、これはいろいろ問題もあろうと思いますが、私は今御指摘になった点が設備投資を押えることの大きい障害をなす要素であるとはあまり考えていません。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 私は一厘一厘でどうなるというのじゃなくて、あなた方のかまえの問題だと思うのですよ。あなた方が長期金利を据え置いて、低金利政策というものを一貫してやるという以上は、ものの面からいうならば設備投資をやったものが勝ちなのです。そこに設備投資がなかなか思うように下がらない一因があると思う。どうも私はその点が、池田さんもあなたもまさに一番肝心なことを忘れておられるような気がしてならないわけです。  時間がありませんからきょうは大臣にはここまでとして、あと引き続きやらしていただきます。

小川平二自由民主党

○小川委員長 ちょっと速記をやめ  て。   〔速記中止〕

小川平二自由民主党

○小川委員長 速記を始めて。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 今ここまできてもうやめてほしいという希望もあるようですが、もう少し私伺っておきたいと思うのです。  それは将来いろいろ問題になっておる点の中で、今度は金融構造というか、さっきから正常化の問題について私はどうも話が違う点があるような気がしてならないのは、金利を少しぐらい上げても設備投資のコントロールにはならないという話があるのですが、今度は逆に、金利を少し下げたからといって自由化に対抗できるほどのものになるかどうかという点が、私はどうも実は納得ができないわけです。そこで私、おととい銀行局長の答弁の中で、預金金利を上げる場合は、今中小企業の金融はともかく金利を安くしているのだから、その点が困るのだ、こういう話があったのですが、一体中小企業があの形の金利のままで金融機関から金を借りているというふうに理解をしておられるのか、そこらの実勢の問題について銀行局長にちょっと伺っておきたいと思います。

大月高大蔵事務官(銀行局長)

○大月政府委員 昨年の秋以来の金融引き締めにおきまして、中小企業金融については資金の量及び質の確保に努力をするという方針をとっております。質の問題というのは、要するに金利を上げないようにという政策でございまして、その面は、一つは普通銀行の金利も、ほかの金利は上がっても上げることはしないというのが一つ。それからその次には相互銀行及び信用金庫、これは現在資金量合わせましておおむね二兆五千億をこえるくらい、相当中小企業にはウエートを持っておるわけでございますが、この貸出金利につきましてはあれ以後も逐次下げる行政指導をやっておりまして、現実に下がってきておるわけでございます。そういう傾向に対しましてかりに預金金利を引き上げるということにいたしますと、これは単なる普通銀行だけでなしに、相互銀行、信用金庫、信用組合、農協、全部一連のものになりますので、やはり中小金融機関においては少なくとも低下の勢いをとめ、かつ上げなければならない。かつ普通の銀行におきましてはそういう問題が起きる、そういう問題でございます。実勢は、たとえばそれでは歩積み両建とかその他のことで、非常に上がっておるのじゃないかということでございますけれども、これは金融が引き締め基調にございますればとかく歩積み両建的な現象は強くなるというのが実態だと思います。しかし一般にいわれておるように、非常に極端な歩積み両建が行なわれて実質金利を非常に上げておるかどうかということにつきましては、必ずしもそうではないわけでございまして、かりに表面の規制金利が上がりますれば、またそれに加えて歩積み両建をやるというようなことだと思います。そういう意味におきまして、実勢の金利、中小企業に対する金利は上がらないようにするという方針は貫かれておると考えます。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 そこで少しずつ資料を調べてみますと、地方銀行以下がどうも資金の状態は必ずしもそう困難ではない、信用金庫、相互銀行についてはかなりゆとりがあるような感じがいたしますが、都市銀行については、これは外部負債が異常な格好でふえてきているというのが実情のようでございますが、昨年の高率適用、準備預金率の引き上げ以後、都市銀行のそういう経理状態といいますか、あれ以後の経理状態というものは、一体今どんなふうでしょうか。

大月高大蔵事務官(銀行局長)

○大月政府委員 高率適用を引き上げましたのが昨年の九月の末でございますので、ちょうど銀行の決算期で申しますと、去年の十月一日からことしの三月末までの半期に影響が出るわけでございます。それで、今われわれ銀行局におきましては、各銀行の決算の予想を立てさせておる段階でございまして、まだこれから二カ月ございます。半期六カ月のまだ三分の一が残っておりますから、具体的にどういうことになるかということはわかりませんが、先般金利を公定歩合を引き上げる、高率適用を強化し、それから準備版金率を引き上げた、こういういろいろな施策をやりますときに、われわれの試算した結果によりますと、都市銀行におきましては、収益は前期、つまり去年の九月決算期に比較いたしまして、とんとんないし若干の減であろうという、こういうような試算をいたしておるわけでございますが、最近の空気からいたしますと、そのほかに、日本銀行の借り入れのほか、コールなどもふえておりまして、都市銀行につきましては、われわれの予想よりもさらに収益は低下するであろう、こういうふうに見ております。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 実はこの間、横山さんがいろいろと中小金融について聞いておられたわけでありますが、その角度はその角度でありましょうが、私が拝見したいろいろな資料からすると、中小向けの方は、地方銀行以下はどうも都市銀行ほどに詰まっていない感じがいたしますし、さらに合理化投資については、大臣はよくめんどうを見なければならぬのだ、こういう話があるのです。そこでちょっと中野さんにもう一ぺん伺っておきたいのは、最近の動向として、私は、大手の方はかなりちょっと都市銀行が詰まったということで、設備投資は少しスロー・ダウンせざるを得ないいろいろな条件も出ていると思うのですが、中小企業一般の設備投資の中に占める割合、まあそれは区切りはどこへいくか知りませんが、いわゆる大手といわれる企業の設備投資との中のウエートというのは、最近はどういう格好でしょうか。

中野正一総理府事務官(経済企画庁調整局長)

○中野(正)政府委員 今御指摘の、現在の金融引き締めのもとで、大企業と中小企業の設備投資の歩合がどういうふうになるかということでございますが、これはわれわれが数字をはじくのはなかなかむずかしいのでございまして、一応われわれの方は、三十六年度が三兆七千五百億、こう言っておりますが、そのうちで、通産省の方で先般来調整をして、先ほど申し上げましたように通産関係で一兆五千九百八十二億という数字を出しておりますので、これを一応引きましたものが、まあ大部分中小企業じゃないか。もちろんこの中にも大企業もあるかと思いますが、通産関係のものは大部分が大企業、こう見ますと、残りは二兆一千五百億ということになりまして、伸び率をこれで見ますと、通産関係のものが二七%アップ、その他のものが一九%アップ、全体は三兆七千五百億というものは、三十五年から比べますと二二%アップになります。だから、平均以下じゃないか、こういうことでわれわれもいろいろ心配をしておったのですが、よく考えてみますと、この通産関係以外のものの中には、商業関係なんかが入っておるわけです。これはそんなに一割以上も伸びないじゃないかということで考えますと、この数字から見ますと、われわれの推測では、中小企業のうちの製造業、これは大体大企業とそんなに違わないような率で設備投資が行なわれていくんじゃないだろうかというふうに推定をしております。また、現に、別の数字でちょっと申し上げますと、これはなかなかこれから先よくわかりませんが、設備資金の貸し出しの残高の純増分で見ていきますと、中小企業向けの貸し出しの比率が四−六月が大体四〇・五%——全体のその月の残高の増でございますね、そのうちで、中小企業向けの設備資金が四−六月四0・五、七−九月三九・四、十月三九・0、十一月が、やはり少し引き締めが響いてきたのじゃないかと思いますが、二八・六というふうな数字になっておりまして、これを三十二年当時の数字に比べますと、これは御承知と思いますが、その当時は非常にひどくて、大体四割近かったものが、一四・五%、中小企業向けの設備投資の貸し出しがですね。こういうところで見ましても、それから、先ほどちょっと申し上げました政府関係機関に対する財政投融資のことあるいは買いオペ等々を考えてみますと、中小企業の設備投資は、もちろんまだ今ほどでは十分とは思いませんが、資金的な手当も相当行なわれておるのではないか。もちろん、それほど、三十二年当時のようなひどい影響はまだ見られないというふうに見ております。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 時間がありませんから、あと二つほど伺って終わりにしたいと思います。  理財局の方に伺っておきたいのですが、今投資信託が設けられると、今コールは運用のワクの中として、初めは株式が幾ら、社債が幾ら、コールが幾らというようなことの——公社債はあったようですし、普通の投資信託も前はあったように思うのですが、今はそれはなくなったのでしょうか、どうなっておりましょうか。

宮川新一郎大蔵事務官(理財局長)

○宮川政府委員 今御指摘のような、コールに幾ら、株式に幾ら、公社債に幾らというワクは設けておりません。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 そこで、さっき午前中にもちょっと話が出たのですが、今証券会社は非常にコールをとっておるということは、ストレートに外からのコールをとっておるのか、投資信託を設定して、そのワクの中からコール・マネーを出して、これをさっと横から自分のところにコールにとっておるのか。これは局長でなくても、よくおわかりの方でけっこうですから、そこのところをちょっとお伺いしておきます。

有吉正大蔵事務官(大臣官房財務調査官)

○有吉説明員 ただいまの御質問でございますが、コール市場からとっておる分と、それから投資信託の方からとっておる分と両方ございます。各社によって事情は異なっております。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 その内部的なウエートはどういう格好になっておるのですか。

有吉正大蔵事務官(大臣官房財務調査官)

○有吉説明員 現在のところ十二月末に取り入れるコール千四百億、投資信託から出しておりますのが千三百億でございます。これは全体の数字でございます。各社によりまして、投資信託から直接とっているのと外部からとっているのと比率がまちまちでございます。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 大体金融正常化で一つ問題になる点がそういうことにあると思うのですが、コールというのは本来は短期市場だと言われているけれども、おそらく今の投資信託からとっている一千三百億余りのコールは、焦げついたコールになっておるのじゃないか。名前はコールでしょうが、コールでも何でもないのじゃないかという気がするのですが、そこは一体どうでしょうか。

有吉正大蔵事務官(大臣官房財務調査官)

○有吉説明員 御指摘のように、投資信託から受け入れられておりますコールにつきまして、本業の方でこれを運用し、手持ちの商品等をかかえておる次第でございます。先ほど午前中に御説明いたしましたように、公社債投信の受益証券等のこともございます。現在のところだいぶコールが長くなっているというような状態でございます。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 そこで、もちろん金融が逼迫をしてきたからそういうものが焦げついたということもあると思うのですが、私は、指導の方向として、どうもコールをコールとして扱うような指導が初めからなされていなかったのじゃないかという感じがするのです。もう焦げついたのは仕方がない、焦げつかさせて次々とそれをさせておきながら、新しい投資信託を設定させて、おまけにそこにはワクがきまっていないということになれば、私はこれはやはり指導の面にもやや問題があったのじゃないかと思うのですが、一体今後の指導はどういうかまえであなた方はこの問題について指導されるのか。現状として金詰まりだから仕方がないという面はわかります。今後のかまえは一体どうなのか、ちょっと聞いておきたいと思うのです。

有吉正大蔵事務官(大臣官房財務調査官)

○有吉説明員 御指摘の点につきましては、まずもちまして私どもは、証券会社の商品の手持ちというものにつきまして、これがあまりにも多過ぎるということにかねてから関心を持っておりまして、できる限り手持ちの商品というものについて節度ある態度を持つように指導いたして参ってきておるのでございますが、まあ金融の状況、市況の状況からある程度の手持ちの状況に至っておる。それとうらはらになりますところのコールの取り入れにつきましても、毎期ごと、あるいはときには毎月ごとに計画を出させて、できる限りコール資金の量というものを減らすように努力して参ってきておるところでございまして、御指摘のように、金融情勢がかようなことになりまして、なかなか指導も思うにまかせない状況でございます。今後一そうこの方面の指導を強くして参りたいと考えております。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 本来的に今の投資信託は投信会社、別会社ができて、別会社を作った趣旨というものは、本来的に言うなら、これは信託会社に委託をされるにしても、それのコール・マネーというものは、一ぺん市場に出されて、突っ込んだ格好の中で新たに証券会社が取り入れる、とるというなら私は筋道が通っておると思うのですが、現状はどうもそうじゃなくて、ストレートにひもをつけてとっているということは、そういうやり方はちょっとおかしいんじゃないですか。公社債投信を分離したという精神と、コールをストレートにとるということはつながらないんじゃないか。指導はそういうことを認めていいんですか、本来的に・・。

有吉正大蔵事務官(大臣官房財務調査官)

○有吉説明員 投資信託がコールをそのまま引いておるということでございますが、これはやはりコール市場が存在しておる限りにおきましては、一応コール市場に出してそこから引いておる、これはまさにそれでひもがつかないのかというところに御質問の趣旨があるかと思いますが、やはり従来から、備品も手持ちがかなりあるような関係、また、金融の行き詰まりの状況からある程度のコールを確保しなければならないということから、ひもつきといいますか、出したものをそのまま引くというような格好がとられておるわけでございます。しかし、建前はあくまでもコール市場に一度放出しまして、そこからまた取り入れる、こういうことでございます。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 そうすると、今のコールの金利になるのですが、一般市場からとっておる金利とストレートにとっておる金利は、時々刻々と変わった格好でそこへ顧み上げられておるかどうか、一つお答えをいただきたいと思います。

有吉正大蔵事務官(大臣官房財務調査官)

○有吉説明員 コールには、御承知のように自粛のレートがございまして、この自粛のレートによりまして、投資信託から引いておるコールにつきましては、自粛のレートによるということを建前といたしております。ただ遺憾ながらコール・レートが相当状況が乱されておるわけでございますので、自粛レートを完全に守り得ないというところが、市場外部からくるというコールにつきましてはまま見られる、相当数見られるということでございます。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 そうすると、非常に重大な問題が出てきたと思うのです。あなたの今のお話を聞いておると、ストレートにひもつきでとっておるやつは自粛の最高でとっておるが、外からとるやつは現実ではやみレートで買わざるを得ない。もしそうすると、この公社債投信のコール・マネーを市場へ一ぺん出して、そうすれば買うときには当然その他の自粛レート以上のもので買わなければならないということが現実に起こるとするならば、投資信託の契約者は、本来ならコールに出せるものはもっと高い金利で分配が受け取られるにもかかわらず、自粛レート一ぱいに、任意に証券会社が抑えた利益しか取られないというととは、これは投資信託の契約上の問題にならないですか。

有吉正大蔵事務官(大臣官房財務調査官)

○有吉説明員 これはコール市場全体及びコール・レート全体の自粛レートをどう考えるかということの問題になろうかと思います。一般的にコール・レートの自粛ということは、やはり自粛でございます関係上、一応一つのレートに自粛されておるのであります。市場の現況によりまして、このレートが守られるかどうかということに相なります。その点、投資信託のみならず、他の機関におきましても同様なことがあり得るかと思います。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 問題は、いろいろそこのところに出てきておると思うのです。コールをとるということは、自由経済市場の中ではやはりある程度いろいろな技術があるでしょう。何日縛りとか、私は詳しいことは知りませんが、現実私どもが耳にしておる範囲では、去年の年末あたりでは五銭から六銭のコールが出ておることは、現実に私は知っておるわけです。そういうことで、たとえば市中金融機関の一部は、貸し出しの場合にはこれだけのレートで、今われわれはコールへ出せば入るのですから、それをこっちへ、あなたに貸すためには歩積みをして下さい、両建をして下さいという話を現実にしておるということを私は知っておるわけです。そういう現実が片一方にあるので、自粛レートは、自粛レートとしても、現実の経済の中にそういうものが片一方にある。一般からとるときには、その高いコールでなければとれないでしょう。自粛になっていたって、全体が五銭になっているところに二銭四厘で下さいと言ったって、そんなものは借りられるはずはないです。だからそれはとれないとなれば、とるときは五銭から六銭出さなければならないでしょう。ところが、ストレートに自分の方で設定した投資信託の方からとる分は、自粛の二銭四厘でとるということになるならば、一体その投資信託に加入をした人は、コールに金が出ている以上は五銭で回った金利で戻って、自分のふところに入るということにならなければならないにもかかわらず、その分の利ざやは証券会社が取っているということになるのじゃないですか。投資信託をダシにして、そういうコールの取り扱いはおかしいということになる。それがおまけに焦げついた格好できているということになると、問題はますます重大だと思う。一体それに対してどうですか、そういう指導の問題はそれでいいのか。それは投資信託加入者に対して重大な損害を与えておるというふうに認識をされるのかどうか。

有吉正大蔵事務官(大臣官房財務調査官)

○有吉説明員 コールが投資信託から二銭、そのままひもつきでとりますと自粛レートでとるということになりますので、この点はコールの自粛というものをいかに考えるか、市場の金利と自粛レートというのの乖離をどのように考えるかという問題に帰着するかと思います。私どもといたしましては、できる限り自粛レートでとるということで、やはり自粛でございますので、いたすように指導して参りたい、かように存じておるのでございますが、何分にも金融の行き詰まりのために、あるいは自粛をはずれて外部からとるということに相なるわけでございますが、その際におきましては、それだけのものが証券会社の負担になってくるということでございまして、投資信託の分で引いて参るということが、かりに二銭四厘のものが五銭でとれる、そうすると二銭何厘のさやがあるのじゃないか、こうおっしゃいましたけれども、これは自粛レートと一般の実勢レートと申しましょうか、そういったものとの乖離の問題でございまして、ただ投資信託の問題だけに限ったことではなかろう、かように考えておるわけでございます。

春日一幸民主社会党

○春日委員 関連。それは、自由経済の建前は、やはり一つの自由にして公正なる競争からコマーシャル・レートというものが出てくると思うのです。それは自由経済のもとにおいてその財産所有者に与えられ、憲法が保護している所有権だと思うのです、財産権だと思うのです。それを投資信託と証券会社とが一00%株を持っておることによって、投資信託が持っておるところのコール資金の大部分のものを、親会社がこれを独占的に保有しておる。そうでありましょう。それだから自粛レートといったところで、こうしなければならぬというならば、これは法律によってやらなければならない。自粛レートは何も権威のないものです。憲法のもとにおいて、自粛レートの価値判断というものは、ただそういうような調子にみなが努力してくれれば望ましいというだけのことであって、相手がいやだと言ったらそれまでのことなんです。だから投資信託に財産を信託しておるそれらの諸君から考えれば、多々ますますもうけてもらわなければ困るんです。これはただそれだけのことを相手に信託しておるのですね。その親会社が、自分が優位な立場にあることを利用して、相手に不利な取引をしいるの行為は不公正な取引ではないか。だから私はこの際伺いたいが、証券会社が今コール市場からコールを取り入れておるときに支払っておるコールは幾らであるか、それから投資信託会社の方からコールを受け入れておるときのコールは幾らであるか、これは当然調査されておると思うが、これを一つお知らせ願いたい。

有吉正大蔵事務官(大臣官房財務調査官)

○有吉説明員 投資信託から証券会社が引いておりますコールは二銭四厘でございます。証券会社がさらに他にコールを放出することはございません。

春日一幸民主社会党

○春日委員 いや違う。よそからとっておる場合・・。

有吉正大蔵事務官(大臣官房財務調査官)

○有吉説明員 証券会社がよそからとっておる場合におきましては、相当高いのがございます。そのときの情勢によってだいぶ違いますが、四銭なり四銭五厘が最高のものもあろうかと思います。

春日一幸民主社会党

○春日委員 そこで、今堀君が尋ねられておるのは、従って投資信託、信託会社がそれだけの金を一般コール市場に出せば、得べかりし利益というものは、少なくとも二銭四厘プラス・アルファでなければならぬ。ところが、証券会社が一00%その投資信託の株を保有し、また重役が全部一00%これを兼ねておるという、この運営のあり方によって二銭四厘で支払われておるのですね。それも自粛レートの名において——自粛レートは法的に何も権威がありません。国民の経済活動を拘束するものは法律です。法律以外に何も拘束しません。そういうような自粛レートという一つのサゼスチョンによって、しかも一00%株を保有する重役が両方兼務しておるという、このようなしかけによって証券会社はそれだけの利益を得ておる。それから受託者はそれだけの得べかりし利益の損害を受けておる。不公正きわまる執行ではありませんか。これは一つ天野政務次官から答弁してもらいたい。

天野公義自由民主党大蔵政務次官

○天野政府委員 事務当局より答弁いたします。

有吉正大蔵事務官(大臣官房財務調査官)

○有吉説明員 コール市場と申しますのは、投資信託関係のみならず、各種の資金の出入があるわけでございます。その際におきまして、一つのコール・レートの自粛レートがきまっております以上、投資信託が直接に介入いたす面につきまして、できる限り自粛レートに変えたいという気持を持つのは、これまたやむを得ないところだと思います。その他の金融機関におきましても、やはり二銭四厘というもので出すよりも五銭で出す方が有利であるという関係もあろうかと思いますけれども、これもやはり三銭四厘ということで一応自粛レートがきめられております以上、その線に沿っていくということを考えたい、かように思っておる次第でございます。

春日一幸民主社会党

○春日委員 私は、このような財務調査官によって証券行政の管理が行なわれておることを非常に遺憾とする。要するに、まるで証券会社の重役さんか従業員さんか株主さんか、いずれにしても証券会社の側に立って答弁されておる。あなたは憲法と憲法に基いて発効されておる幾つかの法律の執行者ですよ。私たちが今ここで非難事項としてあげておることは、とにもかくにも、この証券会社が一方から四銭、五銭とコールをとっておる。だのに千数百億円というものは投資信託の方からこれをとっておる、独占的にとっておる、長期にわたってとっておる、他のものはそのコールは使えないじゃないですか。そういうようなあり方は、独禁法に照らして不公正な取引である、実質的には証券会社を不当に利得せしめ、そうして受託者に対しては不当な損害を与えておる、だからそういうようなやり方は是正していかなければならない。どうして是正をするかという問題は、完全分離の問題を伴ってくるではありましょうけれども、そういうことが今暫定的に五カ年間できないという法律の建前であるならば、なおさら行政指導において、そのような不公正なやり方はいけない、特にコールをとらなければならないならばコール市場からとらなければならない、自分の支配に属するその会社からとるということは独禁法の精神に反するのだ、いけないという行政指導を、あなたの方でしなければいけないのですよ。そんなことは論をまたない。私は関連質問ですから、これ以上言うと堀君のやつをとってしまうことになるから後日論じますけれども、このような考え方で大蔵省の財務調査官がその職に当たっておるということでは、証券会社はますます増長して、めちゃめちゃをやることは当然のことだ。ほんとうにきわめて遺憾の意を表さざるを得ない。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 ちょっと議論が抽象的だからここで明らかにしておきたいのですが、さっき一般からとったのが千二百億ですか、金額をもう一ぺん言って下さい。それから投信から千三百億というその金額をはっきりして下さい。それを四銭五厘で一千二百億とっておる。片方二銭四厘で一千三百億とったとして、一カ月における投資信託の受託者に与えておる損害金額を概況で言って下さい。

有吉正大蔵事務官(大臣官房財務調査官)

○有吉説明員 先ほど私が御答弁いたしました千四百億というのは、証券会社がコールをとっております全体の量でございまして、千三百億と申しましたのは、これが出しておる全体の量でございまして、市場から幾らとっており、直接に幾ら引いておるかというのは、今ちょっと手元に数字を持ち合わさないのでございます。またコール・レートが現在幾らになっておるかということは、最高の点だけを四銭五厘として申し上げたのでございまして、全体的の数字が、市場を通じまして直接以外にとっておる分がすべて四銭五厘であるということではございません。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 それでは宿題として、来週の委員会までに具体的に、四大証券がおのおの投資信託からストレートに引いておるコールの金額は一体幾らなのか、それからそれ以外のところからとっておるコールの金額は幾らなのか、私どもも調べればわかると思いますが、毎日々々レートは動きますが、それを一つの平均レートとして一ぺん計算を具体的に出して、資料として一つ配付して下さい。火曜日に配付をしていただいて、それをもとにして、一つこれからしっかりこの問題を掘り下げて、もう一日、二日やらしていただきたいと思います。  きょうは時間がおそいから、あと一つ。これは銀行局長に伺っておきたいのですが、地方公共団体の木金庫制度について、何か自治省に置かれておる地方財務会計制度調査会というところで小委員会の答申がされて、今後、地方公共団体の本金庫事務を取り扱う金融機関は普通銀行に限るというような答申がされておるということが伝えられておるわけですけれども、現実にはすでに、大蔵省としては信用金庫等についてはいろいろな監督も行なわれておることでありますし、私がおります尼崎市に尼崎信用金庫というものがあるのですけれども、これが本金庫として扱っております事務の量というものが相当膨大に上っておりまして、市に対しても二千八百万円ですかの融資をしておるし、いろいろな点で過去の実績があるにもかかわらず、こういうことが行なわれるということに非常に問題があるということで希望が述べられておるのです。銀行局としては、信用金庫までは一応責任のある金融機関であるというふうに大蔵省の監督が行なわれておるものとわれわれは理解をしておるのですが、その面でどういうふうなお考えかをちょっと伺っておきたいと思います。

大月高大蔵事務官(銀行局長)

○大月政府委員 ただいまの問題につきましては、現在自治省に設けられております地方財務会計制度調査会という調査会がございまして、地方財務の改革案をいろいろ御審議願っておるわけでございます。その小委員会におきまして、ただいま堀委員のお話のございましたように、地方自治団体の本金庫につきまして、現在は銀行その他の金融機関ということになっておるわけでございますが、それを制限いたしまして普通銀行に限った方がいい、こういう意見が強いわけでございます。その小委員会の結論といたしましてすでに出ておりまして、これを正式の調査会にかける前の段階にあるというのが現在の段階でございます。これに対しまして大蔵省全体といたしましては、現在すでに普通銀行以外の相互銀行、信用金庫において自治団体の本金庫として取り扱いをやっておる実際の事例があるわけでございます。それからこれを排除いたそうという趣旨は、要するに金融機関として最も信用度の高いものに限りたいという趣旨でございますが、われわれが行政として監督いたしております金融機関のうち、普通銀行、相互銀行、信用金庫については、全体の制度としては信用度において何ら遜色はないのだ。もちろん個々の金融機関につきましては、あるいは信用金庫の方が普通銀行よりも信用度の高いものもあると思いますし、相互銀行の方が信用度の高いものもある。それぞれ格差はございますけれども、制度として並べました場合に、銀行の信用度が非常に高くて、相互銀行、信用金庫の信用度は世間的に認められないということは非常に困るのだという立場をとっておるわけでございます。そういう立場において、自治省に対しましては、これは絶対に困るということを文書でもって申し入れをいたしておる段階でございます。地方財務会計制度調査会におきましても、小委員会の答申案というものは必ずしも適切ではないというような御意見が強いようでありますが、事務当局を含めまして、自治省当局におきましても、これはやはり制限を付する方が不適当だという御感覚のようでございまして、結論的には相互銀行、信用金庫が除外されるということにはならないだろうと期待いたしておりますが、お話の御趣旨もありますし、この点はわれわれとして十分注意して事態を見守って参りたいと思います。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 きょうはこれで終わります。

小川平二自由民主党

○小川委員長 次会は来たる六日午前十時より理事会、十時三十分より委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後四時三十四分散会

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