商工委員会金属鉱山に関する小委員会 第2号
- 発言数
- 5 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1962/03/13
会議録
○中村小委員長 これより会議を開きます。 金属鉱山に関する件について調査を進めます。 まず、当面の問題といたしまして、貿易の自由化に伴う金属鉱業の諸問題について、政府より説明を聴取することといたします。
○川出政府委員 この前差し上げました資料がございまして、鉱産物関係説明資料と申しますのと、鉱業の一般対策との二つございます。まず鉱産物関係説明資料でございますが、これは見ていただけばわかるかと存じますが、「本邦鉱業の趨勢」という、これは非常に長い伝統を持った鉱業統計から主要なものを抜粋したわけでございます。 まず、これは三十五年末現在稼行中のものの鉱山でございますが、大企業に属する鉱山が、金属、非金属合わせまして二百十九あるわけでございます。それから中小企業に属する鉱山が、とれも金属、非金属合わせまして千五百二十四ございます。もちろんこの中には二人、三人という非常に小さい規模の鉱山も入っておるわけでございます。統計上現われましたのは千五百くらいになっておるわけでございます。合計いたしまして千七百四十三というのが三十五年末の稼行中の鉱山でございました。現在どれくらいかということはよくわからないのでございますけれども、あまり数は変わっていないのではないだろうかと推測いたしております。 それから次に生産金額でございますが、これは三十四年と三十五年と両方出ておりますけれども、金属鉱物、非金属鉱物、次の非鉄金物というのは非鉄金属の誤りでございます。合計いたしまして二千五百四十六億——二千五、六百億というところでございます。それが総括でございまして、それを金属鉱物、非金属鉱物、非鉄金属に分けました表が三ページから四ページにわたって書いてございます。 それから四ページのところの従業員の数でございますが、これは三十五年末で見ていただきますと、金属鉱山が七万、非金属鉱山が四万六千、これには石灰石が相当含まれております。製錬所が二万二千でございまして、約十四万弱というのが、これは石炭とか石油とか亜炭とか、そういうものを除いた従業員の数でございます。 あとは国際的ないろいろなあれが書いてございますが、それを省略いたしまして、もう一つの方の鉱業の一般対策というところを概略御説明申し上げたいと思います。 御承知のように、非鉄金属関係は、近く自由化することにいたしております。銅、鉛、亜鉛につきましてはことしの十月から来年の三月末までの間で自由化をするという予定で、関税対策その他国会に出しておるわけでございます。わが国の鉱物の輸入依存度と申しますか、自給度は、これは鉱物資源によって異なりますけれども、概して非常に低いわけでございます。現在自給度が一〇〇%でありますのは、硫黄と硫化鉄鉱の二つでございまして、それ以外のものは海外に依存する率が、ものによりましては八割程度に達するものが、たとえばタングステン、モリブデン等ございますし、五〇%のものにマンガン鉱がございますし、輸入依存度が非常に高い。のみならず、国内の需要の伸びの方が、国内の鉱物資源の開発に比べまして伸び率が高いわけでございますので、輸入依存度は年とともに高くなってくるという傾向にあるわけでございます。自由化に際しましては、一方需要業界はなるべく安い原材料を入手したいという非常に強い要望がございまして、関税等の引き上げについては反対の機運が非常に強いわけでございます。鉱山側の立場からいたしますと日本の鉱物資源は自然的条件が諸外国に比べまして劣っているものが多いわけでございますので、やはり国内資源の保護という観点からは、自由化によるショックをなるべくやわらげるために、国内資源を保護するために、関税の引き上げあるいは暫定的な引き上げという措置をとるとともに、輸入依存度の非常に高いものにつきましては、いわゆる関税割当制度を採用することにいたしたわけでございます。それが自由化に際しまして関税対策としてとった基本的な態度でございます。 なお、関税法に緊急関税制度というのがございますが、これを鉱物につきましても、将来自由化の暁には非常事態に備えて発動し得るように、ただいま政府としては準備中でございます。 それから、国内鉱産物の助成措置といたしまして、事業団の創立とかいろいろな案も検討い たしましたけれども、現在行なわれている探鉱奨励金、新鉱床探査補助と申しておりますけれども、新しい鉱床を発見するための国の補助金の制度が、昭和三十六年の予算で一億一千万でございます。これを種に増加させることが最も現実的であり、しかも効果が上がるという前提のもとに、これの予算の増額要求をしたわけでございますが、三十七年は三億という予算が計上されておるわけでございます。今後はこの予算をもっとふやしていかなければならないというふうに考えるわけでございまして、現在の三億の探鉱奨励金は中小企業鉱山を中心に割り当てることになっておるわけでございます。 それから一方、国内鉱物の開発だけではなくて、今後日本の鉱業、特に明治以来発展をしてきた日本経済の基礎であった鉱業の将来を考えますと、海外へ進出することも非常に必要であろうかと存じております。もちろん現在各企業はそれぞれの立場から海外進出を試みておりますけれども、それだけでは不十分でございまして、日本の鉱山企業が協力一致して、技術面なりあるいは資金面なりで協力をして海外に進出をする、そうして鉱物資源を早目に確保する——これは列国のやっておる政策でございますので、世界の鉱物資源も、これは限度がございますから、早目に押えて開発をして、日本の鉱業の発展のために資したいということで、経済協力基金の出資を求めまして、日本の鉱山会社が協力して出資をして、一つの会社を作ることにしております。現在準備中でございまして、現在の計画では、さしあたり十億円の資本金にいたしまして、五億円を協力基金の出資に仰ぐという政策をとろうということで、ただいま準備段階に入っております。来月なり二、三カ月後には、おそらく発足の運びになるのではないかということを期待しておるわけでございます。 現在、さしあたって、自由化に備えて政府の方でとりました措置は、・もう一ぺん繰り返しますと、関税対策と、それから補助金による探鉱活動の助成と申しますか、よい、品位の高い鉱産物の賦存を発見をするということに全力を上げるということと、長期対策としまして、海外に進出する場合に、各企業がばらばらでなくて協力をして出ていく、それに国も出資をする——これは予算ではありませんけれども、そういう機関を通じて国も出資をするという対策をとっておるわけでございます。それから通産省の設置法を改正いたすことにいたしておりまして、現在内閣委員会に付託されておりますが、省内に鉱業審議会というものを設けます。これは現在ある地下資源開発審議会を改称をしたわけでございますけれども、鉱業審議会を設け、そこで今後のいろいろな鉱業政策のあり方なり、国の助成措置のあり方なり、各国でやっておるいろいろな措置なりを検討をし、今後鉱業行政なりそういうものの結論をなるべく早く出したいというふうに考えておるわけでございます。そのほか、通産省の中に設けられております産業構造調査会というのがございますが、そこに鉱業および非鉄金属部会というのができておりまして、これは鉱業行政といいますか、非鉄関係の政策を相当長期にわたって産業構造の立場から検討をする観点で、これはまた別個に四月以降審議に入るということになっております。 簡単でございますが、通産省といたしまして非鉄関係の行政につきまして、ただいま考慮中のことを申し上げた次第でございます。
○中村小委員長 なお、詳細な説明はありませんか。
○大木説明員 それでは私の方から、ただいまお配りしてございます「鉱産物(石油及び可燃性天然ガスを除く。)に関する対策」として表にまとめたものがございますので、これについて御説明申し上げます。 横の方に、国内資源開発、海外資源確保、生産の合理化、中小企業対策、関税対策その他、また、その他、というふうに項目別に分けて、現在実施しておりまする法制、財政、税制、金融、その他を書き並べてみたのでございますが、ごく簡単に御説明申し上げますると、鉱業法の改正につきましては、すでに鉱業法改正審議会が発足いたしまして検討を加えていまして、来期通常国会に改正法案が提出される予定であります。これは地下資源開発のための基本的な法制でございますので、現在の実情に沿わない点があるために、それの改正を行なうということになっております。 それから、二番目の核原料物質開発促進臨時措置法、これは昭和三十一年に法律施行になっております国内におきまする核原料物質の開発の促進を目的としてできました時限法でございますが、現在鉱山局は科学技術庁と共管でもって所管しております。わが方では探鉱奨励金を支出しております。その金額は来年度四百万円でございます。現在四百万円の金額でございますが、過去昭和三十一年から探鉱奨励金は実施されておりまして、原子燃料公社の実施いたしまする探鉱以外の国内の各鉱山がやっておりまする探鉱に対しまして補助金を支出しておるわけでございますが、過去七、八年の探鉱の結果、おおむね日本のウラン資源のあり方というものがわかって参りました。技術的に申し上げますると堆積型鉱床に有望なウラン鉱がございますので、もっぱら原子燃料公社による調査探鉱の方が、今後より効果が上がるだろうという考え方から、この補助金は現在漸減されている実情でございます。 それから新鉱床探査補助金でございますが、これは先ほど局長よりお話がございましたように、現在三億円で、昭和三十七年度交付予定の鉱山を選定中であります。 次に、鉱山道路整備国庫補助でございますが、これは企業合理化促進法第八条の規定に基づきまして鉱山関係の道路について国庫補助が実施されておりまして、事務的には建設省に申請がございまして、これに対して通産省が推薦鉱山を建設省の方へ連絡するということで実施しております。最近は補助額といたしまして年額三十六年度は四億五千万円ほどこのために支出しております。全国約七十一カ所でございます。 その次が北海道地下資源開発株式会社のことでございますが、現在北海道開発庁と通産省が共管でこの会社を見ておりますが、北海道におきまする地下資源の開発を促進するために設けられた会社でございまして、探鉱というものを、主として試錐探鉱と物理探鉱でございますが、それを受託または共同方式によって行なうことを目的としております。なお現在北海道地下資源開発株式会社法の改正案が国会に提出されておりまして、北海道以外の地域においても探鉱を実施し得る法律の一部改正案が出ておる次第でございます。 次が、国内鉄鋼原料調査計画でございます。これは非常に歴史の古いものでございまして、昭和二十九年から実施しております。主として鉄鋼に必要な原料の調査を計画的に実施して参ったのでございまして、第一次五カ年計画は昭和二十九年から三十三年まで実施いたしました。予算総額が、約二億四千万でございます。その実施の結果、砂鉄といたしまして約五千八百万トンの鉱量を新たに見つけ、磁硫鉄鉱として三千万トンの鉱量を新たに発見いたしております。この第一次五カ年計画が終わりまして、引き続き第二次三カ年計画を昭和三十四年から実施いたしました。予算総額一億四千万、これによりまして低品位の鉄鉱石千五百万トン、砂鉄二千四百万トン等を新たに発見しております。この計画は今年度で終わりますので、来年度からは国内鉄鋼原料調査の新しい三カ年計画を現在立案しておりまして、三十七年度から三十九年度にわたりましてさらに調査を続行する計画にしております。 それから、次の国鉄の運賃割引でございますが、これは先生方の御援助によりまして、実施が実現いたしたわけでございますが、産業政策上の見地から現在の運賃割引が実施されております。その割引金額は年間約二億円でございます。 次に、海外資源の確保でございますが、ニッケル鉱石の輸入取引に関する協定がございますが、これは省略いたしまして、海外鉱物資源開発株式会社でございます。これも先ほど局長からお話のございましたような経緯で、現在準備段階でございます。 次に、生産の合理化関係でございます。日本開発銀行あるいは北海道東北開発公庫よりの融資のあっせんを実施しておるわけでございますが、三十七年度におきましても、融資ワクの増大とともに、所要資金の円滑なる融資について、鉱山局としてあっせんを続けて参っております。 次は、中小企業対策でございますが、中小企業業種別振興臨時措置法という法律によりまして、鉱山関係の中小企業の業種別実態を調査いたしまして、改善事項を策定し、これを公表するという指導を行なっておりまして、現在まで珪砂と耐火粘土を実施し、また実施中でございます。 次に、中小企業設備近代化補助金でございますが、これは中小企業振興資金等助成法に基づいて運用されておりますが、いわゆる中小企業、資本金一千万円以下、または従業員三百人以下の鉱山業界にも貸付を実施しておりまして、三十七年度予算三十五億円、本年度の予算が二十五億円でございます。鉱山に対します貸付実績は、三十五年度で四千百万円でございます。三十六年度は、見込みでございますが、一億七千万円程度の貸付実績があると考えられます。 それから、中小鉱山の企業診断及び技術指導でございますが、これも企業合理化促進法第十二条によって実施しております。この予算は鉱山局の予算といたしまして、三十六年度三百十九万六千円でございまして、中小鉱山の実態の調査を行ないまして、企業の正常なあり方についての勧告をし、指導を行なっておるのでございます。三十七年度は三百二十四万九千円の予算になっております。このほかに技術指導としまして、小規模な鉱山に対しまして、・通産局の技術職員によります巡回指導を実施しております。 その次が関税対策でございますが、関税対策は先ほど局長のお話がございましたので省略いたしますが、特に電気銅の安定帯価格制度というものを実施しております。これは昭和三十四年四月から実施いたしておりますが、一定の上限、下限の範囲内で、アメリカの銅建値にスライドして建値を定め、価格の安定をはかっておるのでございます。三十五年度並びに三十六年度におきましては、上限三十二万円、下限二十六万円の範囲内ということに制度上なっております。 次に、日本銅地金株式会社のことでございますが、これは不況時におきまする滞貨いたしました銅の地金を買い上げ、滞貨の累積によりまする資金繰り難を緩和する目的で昭和三十九年九月に設立されまして、現在資本金一億五千万でございます。 次は税制関係でございますが、これはいろいろこまかく分かれておりまして、運搬坑道の特別償却措置、新鉱床探査費用の損金算入上の特別措置等いろいろございますが、なおこまかくなりますので一応省略いたしたいと思います。 その次に鉱産税の問題でございますが、現在鉱産税は金属並びに非金属鉱物鉱山関係で年間約八億の鉱産税がございます。これに対しまして特に中小・企業の事業税率が大企業に比べまして割高であるということから、段階税率を三十七年度より実施することに相なっておりまして、税額として年間約七千万円の減少が期待されております。 次に鉱区税の問題でございますが、鉱区税につきましては現行を改正する考え方は現在ございませんが、これも年間約八億円の鉱区税が地方税として納められておるわけでございます。 大体現在鉱山局関係で実施しておりまする対策と申しますか、内容を各項目に分けて、簡単でございましたけれども、御説明いたした次第であります。
○中村小委員長 以上で説明は終わりました。 これに対する質疑は十六日金曜日、本会議散会後開会して行なうこととし、本日はこれにて散会いたします。 午後三時四十三分散会