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40回国会衆議院1962/08/03

商工委員会 第43号

発言数
77
登壇者
15
会派数
2
開催日
1962/08/03

会議録

早稻田柳右エ門自由民主党

○早稻田委員長 これより会議を開きます。  通商に関する件について調査を進めます。  米国の陶磁器製品輸入制限問題について質疑の通告がありますので、これを許可いたします。田中武夫君。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 米国の陶磁器製品の輸入制限の問題についてでありますが、前の七月十日の委員会で参考人に当委員会に来てもらいまして、いろいろと参考意見を聞いて審議を進めました。その後実は委員長を団長とする東海、近畿の調査団として参りましたときにも、名古屋で関係者の意見を聞いてきたわけでございますが、アメリカでは公聴会も開かれたようでございますので、その後の経過あるいはそれに対してどういうような措置を最近とっておるのか、そういうような点について、外務省の方へ先にお伺いしたいと思います。

中山賀博外務事務官(経済局次長)

○中山説明員 お答え申し上げます。  御趣旨を体しまして、すでに在ワシントン大使館からアメリカ政府、国務省に対して厳重なる注意を喚起しております。それの要旨は、つまり、かかる措置が通商自由の基本的な精神に反すること、わが国といたしましては、陶磁器についてはすでに厳重なる自主規制を行なっており、かたがたアメリカの関税は保護関税である、そこでわが方の陶磁器がこれ以上にアメリカの市場に入って、そうしてはんらん状態あるいはマーケット・ディストラクションを起こすような心配はないということ、さらにまた日本の商品は、アメリカ商品と比べまして、デザイン、価格、品質等において需要層を異にし、ことに日本商品につきましては、中流所得層以下が顧客であり、米国品との直接競争関係はない等につきまして、いろいろ向こうの注意を喚起し、かたがた、わが国におきましては、これらの陶磁器は主として愛知並びに岐阜の両地方において集中的に生産されていて、もしも近き将来保護的な措置が講ぜられるということになれば、単に経済的な問題だけではなくて、わが国における深刻なる政治的な問題にまで発展する可能性があるということについて注意を喚起して参りました。他方、去る七月二十四日から公聴会も開始されました。そうしてこれに対して、わが方としましては、アメリカの輸入業者を代表するものとしてヘメリンガー弁護士、日本の輸出業者を代表するものとして大使館の顧問弁護士である田中弁証士が公聴会の場に立ちまして、今申し上げましたような趣旨をるる説明して、かなり公聴会の諸委員に対して事態の、あるいは日本における諸事情あるいは最近の事態について反省を促した効果があったものと考えております。しかし、公聴会は今なお審議を継続しております。  これが先般来からの一応の簡単な経過の報告でございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 今の答弁の中で、わが方としては自主規制を行なわしめておるということですが、それはどういうことですか。

倉八正通商産業事務官(軽工業局長)

○倉八説明員 米国向けの陶磁器の輸出規制でございますが、これはすでに十年ぐらい前から、価格のいわゆるチェック・プライスという制度によりまして、九十三ピースのものは十六ドル二十セントでなければいかぬ、そういうことをやっております。それからあわせて検査を非常に厳格にしまして、検査に合格した優秀品でなくてはいけないというようなことも、ある点から考えれば一種の規制だろう、こう考えております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 ある意味でいえば自主規制だろうというのはどういうことですか。

倉八正通商産業事務官(軽工業局長)

○倉八説明員 たとえば米国に向けるデザインというものがちゃんとございまして、欧州デザイン、米国デザインという場合に、米国に向けるものについては米国デザインのものでなくてはいけないということを非常に厳重にやっておりまして、それがよそを通って回っていかないというようなこともやっておりますから、それも大きい意味からいえば一種の規制じゃなかろうかとわれわれは考えております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 デザイン等がいわゆるアメリカ向けのものがある、それをチェックするから自主規制あると言うが、自主規制というものはそんなものじゃない。だから、そうしておるというなら、それでいいんですよ。私が言ったのは、外務省が自主規制をやらしておると言うから、どういう自主規制をやっておるのか伺ったので、自主規制というのは一つのカルテルのようなものでしょう、共同行為なんでしょう、そういうことはやっておるのですか。

倉八正通商産業事務官(軽工業局長)

○倉八説明員 自主規制というのは、組合がありまして、御承知のように日陶連関係では四十数個の組合がありますが、その組合の中におきまして、いわゆる米国向けの商品を幾ら作ろうかというような意味の規制をやっております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 組合の中で、米国向けは幾らにしようかというようなことを組合自体が話し合うてやっておる、こういうことですか。

倉八正通商産業事務官(軽工業局長)

○倉八説明員 そういうことであります。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 それはその組合の自主的な意思のもとでやっておるわけで、いわゆる勧告というような格好じゃないんですね。

倉八正通商産業事務官(軽工業局長)

○倉八説明員 そうではございません。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 そうすると、さっき言った外務省の自主規制を行なわしめておるということは誤りですね。

中山賀博外務事務官(経済局次長)

○中山説明員 自主規制が行なわれているということでございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 公聴会が開かれましたが、そこで一つ問題になつておるのは、いわゆる日本の陶磁器とアメリカでできるものとが競合するかどうかという点だと思うのです。日本側の代表弁護士等は、競合しないのだ、こういうように発言しておる。それに対して米国側は、競合するのだ、こういうことを言っておるのですが、これは一体われわれの方から見まして、日本側の発言を支持できるようなデーターなりそういうものがあるのですか。

倉八正通商産業事務官(軽工業局長)

○倉八説明員 公聴会に出すまでの間におきまして、日本から出しておる生産品種あるいは価格についての資料等は、詳しいのを向こうに持っていっております。私はきょうここにに持ってきておりませんが、持っていっております。その点から見ますと、要するに、ヨーロッパ品が最高品だ、日本は米国と競合しない中間階層をねらった商品であるということの大まかな筋は向こうにもわかってもらっていると私は信じておりますが、ただ、ある商品につきましては用途的に競合するものがあるわけでありまして、この点が向こうと日本との見解の相違ではなかろうか、こう考えておる次第であります。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 見解の相違ではなかろうかではなくて、はっきりとして、そうではないのだ、競合はしないのだといったような十分な資料、そういうものはできておるのですか。

倉八正通商産業事務官(軽工業局長)

○倉八説明員 それにつきましては、価格面からの分類はできておりまして、米国商品の生産価格が幾らであって、主としてどういう用途に向けられる、日本の出す商品が幾らの価格であって、主としていかなる用途に使われるか、こういう資料はございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 先ほどあたながおっしゃったように、見解の相違だといったような言い方をすると、あくまで水かけ論になるわけです。そうすると、あとは力による解決しか残らないわけです。そこで、合理的にわが方の立場を説明するには、やはり科学的な資料が必要だと思うのです。そういうものを現地の方へ十分こちらから連絡をとっておるのかどうか、聞くところによると、何か弁護士料といいますか、そういうようなことで政府が二百万円か何か出しておるということも聞いておりますが、そういう点はいかがでしょう。

倉八正通商産業事務官(軽工業局長)

○倉八説明員 田中先生の第一の質問でありますが、そういう資料はちゃんと整えて向こうに提出しております。  それから第二の質問の、政府がいわゆる輸入制限対策費を出したかということでございますが、これは二百万円余りをいわゆる関税対策費として出しております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 そこで結論はアメリカ側で出すということになるのですが、われわれがこの委員会でこの問題を取り上げてからまず一カ月、その間公聴会も開かれておる、こういうような経緯に立って、見通しはどのように持っておりますか。

中山賀博外務事務官(経済局次長)

○中山説明員 公聴会の結論は大体十一月に出るはずでございます。しかし、公聴会の意見が出ましても、われわれとしてはまたさらに政府筋あるいは国務省筋に働きかけるという方法もございますので、まず十一月の公聴会の結果を待ち、そしてさらにその際悪い結果が出たらまた次の手段を考える、こういうふうに考えております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 というと、十一月に出る公聴会の結果待ち、それが出て、悪い結果であればさらに第二の手段を考える、そういうことですが、それでも私はまだ消極的じゃないかと思うのです。もっと積極的に、言葉はどうかと思いますが、次々と積極的な追い打ちをかけていかなくちゃいけないと思う。あなたの言っているように、ともかく公聴会でしゃべるだけしゃべった、あとは結論を待つのだ、その結論が悪ければ、第二の手段を講ずるのだ、そういうことでは手ぬるい。そうではなくして、もっと積極的なあらゆる機会とあらゆる手段をもって、私は日本の意思が入るように、またそう仕向けるように、努力してもらわなければいけない、このように思います。後ほど当委員会においても意思を決定したい、このように思いますが、私の申し上げておるのは、いわゆる積極的に追い打ちというのはどうかと思いますが、次々と攻勢をかけていかなくてはならぬ。その点についてはいかがですか。

中山賀博外務事務官(経済局次長)

○中山説明員 われわれといたしましては、在米大使館を通じまして、先方にも十分働きかけており、今後も仰せのごとく努力するつもりでございまして、御趣旨は全く同感でございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 そういう点について、後ほど当委員会の意思を決定したい、このように思います。これは何も本題ではないんだが、通商のことを申しましたので、今問題になっておる点で簡単に一つ聞いておきたいと思うのです。  実は新聞等で御承知のコレラの問題なんですが、新聞等によると、相当台湾からバナナあるいはパイナップルを輸入しておる。これがコレラ菌の入る一つのルートになっているのではないだろうかということで、大へん心配もしておられる。防疫関係、これは厚生省だ、こうばかり言っておれないと思います。そこで、通産省あるいは外務省としてこのような危険のあると思われる一かってはマグロの放射能が問題になりましたが、同じようなコレラ菌の侵入ルートになるのではなかろうかと思われる輸入品、台湾から来るバナナとかパイナップル、こういうものに対してどういう処置を講じているか。現在分かっているのは、どのくらいの数量で、どのくらいの金額か。それを押えてしまうなら、当然そこに補償の問題が起こってくるんだが、これはどういうことになるのか。いろいろ問題があると思うのですが、その点についてはどのように考えておられますか。

土屋正雄通商産業事務官(通商局輸出振興部長)

○土屋説明員 私、輸出振興部長でございまして、台湾のバナナの輸入の問題等につきましては所管外でございまして、お答えいたす知識もございませんし、また権限もございませんので、田中先生の御質問の要旨は、さっそく帰りまして担当の者に伝えて、調査いたし次第御報告いたしたいと存じます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 それは輸出振興部長に輸入品のことを聞くのはおかしいかと思うのですが、貿易といえば出るのと入るのと両方あるのだから、やはり一応通産省からも通商局長なりしかるべき責任のある、答弁のできる人に来てもらう必要があったと思うのです。きょう陶磁器をやるということなら、バナナは急に出たとしても、わかっておった。そうなれば軽工業局長だけでなく、やはり通商に関係があるのだから、当然来ておらなければならない。それは輸入についてはあなたは知らぬけれども、それではどうにもならぬ。そこで一つ通商局長を呼んでもらいたいと思います。それからこれは外務省も無関係ではないと思うのです。一体どういうようにしようとしておるのか。

中山賀博外務事務官(経済局次長)

○中山説明員 この事態に処しまして台湾からのバナナは当分の間輸入差しとめになっておりますし、それからこの疫病が発生してから後倉入りになったものについては、これは焼却の処分に付すと聞いております。それで、今後起こります補償あるいは損害の賠償等の問題については、今厚生省あるいはその他関係官庁が集まりまして協議中でございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 こちらでは、これからのものはもうとめてしまうわけです。今入ってきておるものでそのおそれのあるものは全部焼却する、そういう措置になっておる、こういうことなんだが、金額なり数量はどうか。それから、協議しておるということであるが、この損失は一体どういうようにするのか。これは当然台湾における仕入れのときないし船積みの状況その他からも考えなければいけないと思うし、あるいは台湾に対してそういうものの補償要求をせなければならぬ事態ではないかと思うのです。そういう点についてはまだ結論が出ていないようでございますが、大体どういうように考えておるのか、数量と今後の措置、そういうような点を伺っておきたいと思います。

中山賀博外務事務官(経済局次長)

○中山説明員 金額、数量につきましては、ただいま資料を持っておりませんので、さっそく調べまして御返事申し上げたいと思います。  今後の措置につきましては、ただいま協議中でございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 物事を相談するのには、やはり一つの方向を見てやると思うのです。それは反対意見ももちろんあるだろう、どういう方向で、どういう姿勢で協議しておるのですか。

中山賀博外務事務官(経済局次長)

○中山説明員 すでに既契約のものもございますし、それらの人が莫大なる損害を受けるということについては、慎重に考慮しなければならぬと思います。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 これはどうも答弁にならない。しかし、あなたにこれ以上聞いたってむだだろうと思いますから、これは通産、外務一緒に要求しておきますが、先ほど来言っておるような関係の貨物の種類、数量及び金額、それに対してどういう処置——まあ焼却処置をとる、こういうのですが、それならばそれに対するクレームの申し入れ等についてはどう考えておるのか、損失補償についてはどういう方法において処理しようとしておるのか、そういった資料をすぐ出してもらいたい、このように思います。  では委員長、このくらいにします。     —————————————

早稻田柳右エ門自由民主党

○早稻田委員長 お諮りをいたします。  米国の陶磁器製食卓用品及び台所用品輸入制限問題に関する件について決議をいたしたいと存じます。  本件は、本日の理事会において御協議願い、理事各位の御賛同を得たものであります。  まず案文を朗読いたします。    米国の陶磁器製食卓用品及び台所用品輸入制限問題に関する件   先般米国業界より提訴され、目下同国関税委員会において検討中の陶磁器輸入制限問題は、その帰趨の如何によっては、日本製品の対米輸出に致命的な影響を与え、関連産業を含む多数中小企業の死活問題に発展するとともに、これに従事する労働者の雇用とその生活に深刻な不安をもたらすおそれがある。   よって政府は、米国政府がこのようなわが国の実情を深く理解し、この際陶磁器製食卓用品及び台所用品の輸入制限を行なわず、もって日米貿易の発展のために最善の努力をつくすよう、強く同国に要請するとともに、今後とも諸外国における輸入制限に対処するため、強力な経済外交を推進すべきである。   右決議する。  以上でありますが、以下簡単にその趣旨を御説明申し上げます。  わが国陶磁器の輸出は毎年約一億ドルに上り、しかも外貨まるどりの産業でありますので、日本経済の復興に多大の貢献を果たして参りましたことは、御承知の通りであります。特に対米輸出は全体の約半分を占め、最も重要な市場でありまして、対米輸出がわが国陶磁器産業の死命を制すると申しても過言ではありません。この意味から従来より対米輸出については十分に考慮を払い、米国商品と競合しないよう慎重を期しております。先年ガット譲許によって関税が引き下げられ、わが国製品の輸出も増加いたしましたが、これも急激なものではなく、米国産業を急速に危機に陥れたものとはとうてい考えられません。また、わが国の輸出品は、米国の高級品と下級品との中間のものを主にするように考慮を払い、政府におってもその点十分にチェックを行なっておるのであります。  今回米国陶磁器業界から、同国関税委員会に対し、通商協定延長法第七条に基づいて、陶磁器制食卓用品及び台所用品の輸入制限について提訴が行なわれましたが、これは以上申し上げましたような事情を認識しない一方的なもので、まことに遺憾にたえないところであります。もし米国業界の要求によって関税の引き上げが実現するような事態とならば、わが国陶磁器の対米輸出は半減するものと予想され、生産の六割以上を輸出に受けている陶磁器業界は、壊滅的打撃を受けることは明らかであります。  わが国政府においては、以上の事情を米国側に深く理解せしめるようさらに努力を重ねるとともに、米国政府に対し、わが国の対米貿易が輸出十億ドル、輸入二十億ドルという著しい入超である事実に基づき、大乗的見地から陶磁器の輸入制限のごときは即刻白紙に戻されるよう強く要請すべきものと考うるのであります。  以上、きわめて簡単に本決議案の趣旨を御説明いたしましたが、何とぞ全会一致の御賛同をお願い申し上げます。  ただいま朗読いたしましたような案文でございまするが、御異議はございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

早稻田柳右エ門自由民主党

○早稻田委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  なお本件の関係方面への参考送付等取り扱いにつきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

早稻田柳右エ門自由民主党

○早稻田委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。      ————◇—————

早稻田柳右エ門自由民主党

○早稻田委員長 この際、通商産業政務次官に就任せられました廣瀬正雄君より発言を求めておられますのでこれを許します。廣瀬正雄君。

廣瀬正雄自由民主党通商産業政務次官

○廣瀬説明員 私は今回はからずも通商産業省の政務次官を仰せつかりました廣瀬正雄でございます。御承知のようにまことに愚鈍非才でございますけれども、通産省は大へん時節柄重要な仕事を担当いたしております役所であることを承知いたしております。まことに光栄に感じ、張り切って臨んでおりますけれども、ただ通産行政は全くのしろうとでありまして、ただいま一生懸命に勉強いたしておりますけれども、なかなか頭に入らなくて困っておりまするが、幸いに皆さん方は通産行政のエキスパートでありますので、皆さん方の絶大なる御援助を切にお願い申し上げる次第でございます。  まことに簡単でございますけれども、就任のごあいさつにかえる次第でございます。(拍手)

早稻田柳右エ門自由民主党

○早稻田委員長 次に同じく通商産業政務次官に就任されました上林忠次君を御紹介いたします。

上林忠次自由民主党通商産業政務次官

○上林説明員 今回はからずも通商産業政務次官を仰せつかりました上林忠次でございます。  もともと専門家じゃございません。一年間ばかり過去において委員会に関係しましたしろうとでございます。皆さんの御経験を得まして、皆さんの絶大なる御指導と御援助をいただきまして、ようやくむずかしい通商産業の多難多事なこの行政を切り抜けていきたいと存じます。  どうぞ一つ御叱咤、御勉励をいただきまして、難局を打開できますよう御尽力、御指導を願いたいと思います。よろしくお願いを申し上げまして、あいさつにかえる次第であります。(拍手)      ————◇—————

早稻田柳右エ門自由民主党

○早稻田委員長 廣瀬正雄君。

廣瀬正雄自由民主党通商産業政務次官

○廣瀬説明員 ただいま御決議をいただきましたが、御決議の御趣旨は、通産省といたしましても十分尊重いたしまして、善処して参りたい、かように考えております。      ————◇—————

早稻田柳右エ門自由民主党

○早稻田委員長 次に、本委員会の理事であらせられた内田常雄君が今般科学技術庁政務次官に就任せられましたので、発言を求めておられますのでこれを許します。内田常雄君。

内田常雄議員

○内田説明員 特別なおはからいで発言を許していただきまして、ありがとうございます。  昭和二十七年、初めて私が本院に議席を持ちましてからおおむねこの商工委員会の皆さん方とともに御厄介になっております。今回まことにはからずも科学技術政務次官を仰せつけられまして政府に入ることになりました。これから皆さん方にまたいろいろ御厄介になると思いますが、当委員会は従来とも科学技術施策につきましては非常に高い見識をお持ちでありますので、いろいろ御厄介になりますが、よろしくお願いいたします。  ちょっと番外ですがごあいさつ申し上げます。(拍手)

早稻田柳右エ門自由民主党

○早稻田委員長 次に、中小企業庁長官に就任されました樋詰誠明君を御紹介申し上ます。

樋詰誠明中小企業庁長官

○樋詰説明員 私がこういうところでごあいさつを申し上げるのは、はなはだ晴れがましくて申しわけございません。どうぞよろしくお願い申し上げます。微力を尽してやって参ります。      ————◇—————

早稻田柳右エ門自由民主党

○早稻田委員長 引き続きまして、中小企業に関する件について調査を進めます。  中小企業金融に関する問題について質疑の通告がありますので、これを許可いたします。中村重光君。

中村重光日本社会党

○中村(重)委員 七月一日から八日にかけまして、集中豪雨があったわけであります。この点すでに御調査になっておられると思いますが、雨量は千ミリ、時間量としては一時間百ミリをこえたような非常に集中度の高い豪雨であったわけであります。その結果、福岡県、熊本県、佐賀県、長崎県には甚大な被害にあっておるわけであります。その集中豪雨のために倒壊あるいは半壊または床上浸水ということで、商工関係にも非常な大きい被害にあっておるわけでございます。この被害に対しましては、通産当局としても非常な関心を持って、現地の調査等をやられたことと思うのでありますが、この集中豪雨による被害の人員がどの程度、またその被害額はどの程度に達しているのか、まず調査の結果を一つお聞かせ願いたいと思います。

樋詰誠明中小企業庁長官

○樋詰説明員 まだ被害の全貌というものは、刻々新しい情報が入るにつれて変わっておるようでございますが、一応福岡の通産局が中間的に調べましたところによりますと、大体十八億程度じゃなかろうかということを言ってきております。われわれの手元に県から来ておりますのは、十一億七千万ということになっておりますが、それはもう少し調査をした上で、正確な数字をつかんでいきたいと思いますが、正確な数字が出るまでには、若干もう少し調べてみなければわからぬのじゃないかと思います。

中村重光日本社会党

○中村(重)委員 家屋の全壊であるとか、あるいは半壊であるとか、床上浸水ということになって参りますと、商工関係は床上浸水による被害というのは商品が流失をする、あるいはまた商品が水につかってしまう。従って俗に言ういわゆるねきものになってしまう。そういうことで非常な大きい損害があるわけです。通産当局で調査をしておる被害額は十八億、ただいまお答えの通り関係四月から私どもの手元に参っております被害額は、対象人員、いわゆる被害を受けた人員は十一万、それから被害額は約十二億ということが判明をいたしております。いずれにいたしましても、その被害額は非常に大きいわけでありますが、これに対しては中小企業庁としても、融資面に対しての措置というものが十分考えられておろうかと思うのであります。まずそれに対しての対策を一つお聞かせ願いたいと思います。

樋詰誠明中小企業庁長官

○樋詰説明員 一応被害額の推定は、先ほども申し上げましたように、目下調査中でございますが、それでは具体的にどの程度の申し込みがあったかということになりますと、実はまだ申し込みが非常に少ないのでございまして、国民金融公庫でまだ一億一千百万、それから商工組合中央金庫で三百万ということで、これらの申し込みは今後だんだん日を追うにつれて、もう少しふえてくるものと考えておりますが、今の段階では皆さんそれぞれ当面の被害対策といった方に追われて、どこでいかに融資を申し込むかというところまでは、まだ手が回っておらないわけでありますが、少なくともこの倍くらいのものは金庫あたりでも申し込んでくるのではないかというような推計はするのであります。それらの点に対しましては、もう少し具体的な申し込みが出てきたところで措置したいと思っておりますが、われわれとしましては、できるだけ早く、こういう申し込みが来た場合には、その御要望に応じ得るようにということで、大蔵省の方にもお願いいたしまして、国民金融公庫あるいは商工組合中央金庫並びに中小企業金融公庫等の中小企業三機関に対しまして、これらの方々からの申し出があった場合には、迅速な貸し出し、簡易な手続で貸すようにということを指導するよう努めております。現にたとえば国民金融公庫あたりでは、この貸付期間につきまして、従来三年から五年であったものを、最長七年まで延ばすというふうに期間の延長もいたしております。また据置期間を新たに六カ月認めるというような貸付条件の緩和優遇をやっております。さらに今まで貸し付けておりましたところにつきましても、支払い猶予等償還条件の緩和を認めるとか、あるいは今まで大体限度一ぱい来ていると思われるものについても、さらに重複して貸付を行なうというような特例措置をすでに各金融機関でとっておるところもありますし、またそれらの措置をとっておらないというところに対しましては、大蔵省と協議いたしまして、できるだけ早く便宜の措置をとるようにということで、目下本店、本庫を通じ現地の方を指導中であります。

中村重光日本社会党

○中村(重)委員 国民金融公庫を中心としての融資の申し込みというものは、一億数千万ということでございます。しかしながら、通産省が調査した被害額は十八億、こういうことになって参りますと、当然融資の申し込みというものが予想されるわけであります。また、そういうような申し込みが出てきていないために、金融的な措置が積極的に考えられていないというように、今の答弁の中からはうかがわれるわけであります。いろいろと具体的に従来貸付をしておる者に対する期間の延長であるとか、いろいろなことが考えられておるようでありますけれども、もっと積極的な対策というものが当然考えられてよいのではないか。三十二年災、三十四年災に対しては、御承知の通りに中小企業の資金融通に対する特例というものができておるわけであります。しかし法律は生きておるが今次の災害においては適用されない、こういうことになろうかと思うのであります。そうなって参りますと、十八億に及ぶ膨大な商工関係の被害、また直接な被害はそれだけでありますけれども、農業関係あるいはその他の面の被害というものは、間接的に中小企業に対しての大きな影響というものが当然考えられるわけであります。しかも関係の四県においてはちょうどお盆の時期で、お盆を前にして相当多量の商品が仕入れられておった。それがこの被害によって非常な影響をこむった。お盆は来たが資金がないために非常に困る、そういうような事情が起こっておるわけであります。私どもは現地に調査に参りました。また手元にも陳情書等が直接現地から出され、あるいはたくさんの商工関係の業者の人たちから、悲惨な状況が切々として訴えられておるというようなことに私どもは遭遇いたしております。従いまして、ただいま御答弁がありましたような現在の申し込みが一億数千万円である、相当期間もたったが、金額はその程度にすぎない、大した困り方をしておるのではなかろうというような安易な考え方はないでございましょうけれども、もしあったとするならば、これは事情と大きく変わってくる、こういうことになろうかと思います。従いまして、融資の特例方法について何か積極的な考え方を持っておられないか、あるいは資金の融資に対して大蔵省とどのような折衝がなされておるのでありましょうかこのことに対しましては、通産、大蔵両省からこのような取り扱いに対してのお答えを願いたいと思います。

樋詰誠明中小企業庁長官

○樋詰説明員 今回の九州の豪雨の関係につきましては、先ほど申し上げましたように、まだ調査自体がほんとうの推定——実は県から来ておるのですが、十一億というような被害報告が来ておるわけであります。それを通産当局で一応のあれで十八億であるのじゃないかということで先ほど申し上げたのであります。話がちょっとそれるようでございますが、中小炭鉱に対しまして中小企業金融公庫から十億円、商工中金から五億円、あるいは国民金融公庫から一億円といったようなものを、貯炭金融あるいはお盆を迎えるための金融というようなことをひっくるめ、さらに産炭地における商店街の転換等に対するいろいろな資金というようなことも入れて特別措置をしようというようなことを、閣議でもいろいろ話し合いしていただいたのでございますが、そういうことの先例もございますので、今後現在の三機関の既存のワクという中で非常に窮屈でとても入り切れない、相当まとまった金額にもなるということがもう少しはっきりいたしましたならば、われわれといたしましては、大蔵省とも十分相談いたしまして、所要資金の確保ということに努めたい、かように考えておりまして、決して今のところ、先ほど一億九千万と申し上げておりますが、程度しか申し込みが来てないから、大体この程度なら大したことないよというので何にもしないわけではございません。これはもう少し申し込みその他がこのくらい来るであろうということがはっきりわかれば、タイミングを失しないように所要資金の確保ということにつきましては、大蔵省等とも相談いたしまして確保手段を講じたい、こういうように考えております。

中村重光日本社会党

○中村(重)委員 私先ほど被害を受けた人員がたしか十一億幾らと言ったと思いますが、これは十一万七千百名ということでありますので、この点は訂正をいたしておきます。  今の数字でございますが、各県から出された商工関係の被害の中には、今言った石炭関係のものは含まっていない、ほとんどが商品関係が中心であろう、このように私どもは承知いたしております。多良山系の被害関係というのは、佐賀、長崎両県を通じて相当深刻な状態になっております。きのうの災害特別委員会でたしか一億円程度の準備をしておるというような答弁をしたように伺っておるのであります。今の答弁の中でも私どもが非常に不満というか、失望というか、きわめて消極的な取り組みだというように考えられることは、各県ともほとんど災害救助法が発動されておるといったような深刻な状態にあるわけです。特にまた先ほど私が申し上げましたように、お盆を前にして多数の商品が仕入れられておる。そのことによって受ける打撃というものも非常に大きいわけですから、これは最終的には借り入れ申し込みという過程において査定をするという形式は当然とられなければなりません。しかし、少なくとも通産当局は現地に行って、そういう現地のなまなましい実情というものを調査するといった積極的な取り組みというものがなければならないのじゃないか。そして一応目で見ると、これは感じが変わってくると私は思う。従って、このような程度の損害であるならば、特にいわゆる特例法の制定をしなければならないのじゃないか、三十四年災と同じような取り扱いをしなければならないのじゃないかといったような考え方が出てくるのじゃないかと私は思うのであります。ただいま金額の面だけではなしに、特別に三十四年災でとったようなことが必要であるというようには、災害の実情からしてお考えになっておられぬのであるかどうか。ただ申し込みの金額がその程度であるから、多少災害地に量的点に金融措置をすればいいのだというような考え方であるのかどうか。その取り組み方に対しての考え方を一つ聞かしていただきたいと思います。

樋詰誠明中小企業庁長官

○樋詰説明員 確かに被害を受けられた個々の方からすれば、これは十万人が災害を受けられようが一万人が受けられようが、これは非常に大きな打撃を受けたということで、政府といたしましては、そのお気の毒な方々に対しまして、できるだけの救援の手を差し伸べるということは当然考えるべきことだと存じます。しかし、だんだんそれをせんじ詰めていきますと、それでは一人でも十人でもといったようなことにもなりますので、従来の取り扱い、過去のいろいろな例の検討は私まだ十二分にできておりませんし、目下勉強中でございますが、やはり相当広範囲にわたって被害金額が非常に大きいといった場合に、特例とかその他の特別の措置を講ぜられておったということでございます。過去の例等に比較いたしますと、今回の北九州の豪雨被害というものは、先ほど申し上げた程度の被害額では、過去のそういう例を発動したのに比べてかなり小さくなっているような関係になっていると私承知いたしております。さらに今後よくこれを調べまして——額も十何億ということになれば、相当な金額でございます。十万人をこえる方が非常にお困りになっておられるということ、その程度がさらに今後の調査ではっきりつかめるということになりましたならば、それは政府として当然何らかの措置ということを考えなければならないと思います。過去の幾多の例から見ますと、この被害の程度は、全体から見た場合には多分に小さいと申しますか、比率的に見まして少し少ないといったような関係になっておりまして、今すぐそういう特例法を発動するかどうかということまで私自身もまだ踏み切るというところまで確証を持つに至っておりません。もう少し今後実情等を調べさせていただきたいと思います。

中村重光日本社会党

○中村(重)委員 長官は、さきの国会で激甚地災害に対する財政援助法が提案をされ、継続審議になっておるという事実は御存じであろうと思います。この法律が今度の臨時国会で審議され、そうして通過制定をされるということになって参りますと、当然この中小企業関係は三十四年災と大体変わらないような特別な取り扱いが、関係各県の被害の数字から見てされることになる。そのことを考えるならば、政府が激甚地災害に対処するための財政援助をするその中に、中小企業に対するいわゆる三十四年災の特例が大体変わらないような形でなっておるとするならば、中小企業関係、いわゆる商工関係のこの損害に対しても、少なくともそういう精神をもって取り組んでいくという態度が当然なければならぬ。それにもかかわらず、今の答弁の程度ではきわめて私は不満であります。この点に対して一応政務次官の考え方を伺ってみたいと思います。

廣瀬正雄自由民主党通商産業政務次官

○廣瀬説明員 九州におきまして、佐賀、長崎両県を中心として集中豪雨で甚大な被害を受けられたということにつきましては、私ども心から御同情を申し上げておるわけでございますが、その措置につきましては、ただいま樋詰長官からお答えした通りでございますけれども、御指摘の御趣旨もよくわかるのでありまして、十分検討してみたいと思っております。

中村重光日本社会党

○中村(重)委員 今の政務次官の答弁、就任された直後でありますから、それ以上の答弁は期待できないと思います。しかし、先ほど私が申し上げましたように、激甚地災害に対処するための財政援助の法律案というものは、おそらく今度の臨時国会にもかかってくると思うが、しかし内容的に非常に粗雑なものであると、私ども一応検討したところでは考えております。はたして今度の臨時国会でこの法律が成立し得るか、その成立が必要でありますけれども、成立させるには中身をいいものにしなければいかぬ、こういうことになって参ります。もし成立ができないといったような場合におきましては、三十四年災の例等を十分考慮した特例の措置というものが当然考えられなければならぬ、こういったような考え方を持ちますので、私は質問をいたしておるわけであります。しかし、先ほど中小企業庁長官の答弁の中では、この程度の損害であるならば、特別の措置というものは必要ないのじゃないか、従来の金融面で水害を受けたということに対して多少の配慮をするということでいいじゃないかといったような答弁は、非常に私は不満であります。先ほど調査の結果を見ましても十八億ということでありまして、各県から出ております数字を上回っておる、もちろんこれは内容的には多少違っておるかもしれません。しかし、数字は明らかにそういったような膨大な数字になっておるのであります。いろいろと先ほど来の答弁の中に、従来貸付しておったものに対する期間の延長とかあるいは金利の引き下げとか、また取り扱いとしてもあまりむずかしいことじゃなしに、簡易な方法で貸し付ける措置を考えておるといった前向きの答弁もありました。もっとその点に対して積極的な前進をしていただいて、従来貸付をしたものに対する期間の延長は申すまでもなく、この保険法の填補率の問題であるとかあるいは保証料の引き下げであるとかあるいはまた資金の大幅な準備であるとか貸付、そういった点に対しては一つ積極的に取り組んでいただきたい、このように要望をいたすのであります。まずこれらに対して大月銀行局長の大蔵省としての考え方を聞かせていただきたいと思います。

大月高大蔵事務官(銀行局長)

○大月説明員 よく通産省と御相談申し上げまして、検討いたしたいと思います。

松平忠久日本社会党

○松平委員 中小企業庁長官にちょっと聞きたいのですが、中小企業センターというものの構想ですね、本年一億円の予算で各県からも金を出させてやるということになっておるのだけれども、これの進捗状態、それからその中小企業センターなるものの性格、法人であるのかどういうものか、それから外部から一体幾ら金を基金として集めるのか、それを一応ここで御説明願いたい。

樋詰誠明中小企業庁長官

○樋詰説明員 性格でございますが、当初は政府から出資をしていただいて特殊法人にしていただきたいというつもりだったわけでございますが、結局特殊法人をやめまして、一般の公法人という格好で一億円の補助金を政府からいただいて、ごく最近店開きをやったばかりでございます。従いまして、今までのところ、まだやっと専任の理事長も先月発令になったばかりでございまして、これから仕事をしていきたいと思っておるところでございます。今後といたしましては、われわれは各府県の指導員をこのセンターで再教育して、そして中小企業の第一線における指導能力というものを大いに高めるようにしたい。そのほか、来年度からはぜひ東京と大阪にこのセンターの訓練所を設けまして、ここで管理者及び技術者に対しまして、これは全日制あるいは一日おきという格好で再教育の学校のようなものを設けることによりまして、中小企業の発展、経営者の経営能力あるいは技術者の技術能力というものを、経営者につきましては全日制の場合には一カ月半朝から晩までみっしりやっていただく、それから技術者の場合には四百二十時間ばかり三カ月かけて勉強していただくということで、それぞれ御自分の事業を管理指導し、あるいは技術の向上をはかるということを一流の先生方に講師になっていただいてやっていく、それと並行して各県におります指導員をこのセンターで再教育して、それらの指導員が中小企業の各工場あるいは商店等に行って指導されるといったような場合の指導能力をふやすというふうにしていきたいと思いまして、来年度は画期的に予算をふやしていただきたいと思って、現在計数の整備等をいたしております。大体八月の末までに予算案としてまとめて大蔵省の方に持っていきたいという格好で、目下仕事の内容その他の検討をいたしておるところでございます。

松平忠久日本社会党

○松平委員 その公法人の出損金というものは幾らくらいになって、その経費はどういうようにしようとしているのか、つまり収入というものがセンターというものにあるのですか。もし収入があるとすればどういう収入であるか、収入がないとするならば、一億円なりあるいは県や何かから出させた金を食いつぶしていくということになるわけだが、そこのところはどういう構想になっているかを聞きたい。それから県から幾ら集めたかも聞きたい。

樋詰誠明中小企業庁長官

○樋詰説明員 県からどれだけの出損を得たかということは、恐縮でございますが、今至急に調べますので、ちょっとお待ち願いたいと思いますが、ただいま申し上げました再教育というものは、大体受講者から実費を徴収いたしましてやるということになっております。それでここにおりますいろいろな職員の人件費等は大部分が国の補助金の一億円で見るということになっておりますが、今、県その他の団体との資金の関係を至急お答え申し上げるのはちょっとお待ちいただきたいと思います。      ————◇—————

早稻田柳右エ門自由民主党

○早稻田委員長 通商産業の基本施策に関する件について、調査を進めます。  質疑の通告がありますので、これを許可いたします。板川正吾君。

板川正吾日本社会党

○板川委員 時間があるようですから、二、三点一つ……  まず中小企業のことで資料要求なんですが、民間設備投資の資金が三十七年度は四兆五百億円、三十六年度が三兆何がし、こういうふうになっておるのですが、昭和三十年からでけっこうなんですが、民間設備投資のうちで中小企業の設備投資がどの程度を占めておるのか、私最近ちょっと調べさしたのですが、大企業の設備投資が最近は八九%、だんだんと民間設備投資の中に占める大企業の割合が高まってきて、従来までは八三とか四とかというのが八九になり、中小企業が一五、六あったのが一一になりあるいは一〇%になる。こういうような形をとっているようなので、中小企業行政としてもどの程度を占めているのか、当然調べもあると思うのです。これは中小企業の近代化なり機械化なりの全産業中の割合を示すことになるのですから、ここかでわかればけっこうですが、もしわらなかったら一つあとで資料を出していただきたい。

樋詰誠明中小企業庁長官

○樋詰説明員 中小企業の中でも製造業関係のものは一応われわれのところで調べたものがあるようでございます。きょうここに持ってきておりませんので、至急資料として出すようにいたしたいと思います。それから中小企業の相当部分を占めております商業関係ということになりますと、その関係の投資が一体どの程度行なわれたかということについては、今まで調べたのがございますれば早く出せますが、あるいは資料として出すのに若干時間がかかるかもわかりません。御了承いただきたいと思います。

板川正吾日本社会党

○板川委員 両次官のうちで電力関係はどなたが担当されるのですか。

廣瀬正雄自由民主党通商産業政務次官

○廣瀬説明員 二人の次官は仕事を縦割りにせずに全般をやりまして、国会対策で衆議院を私が受け持ち、参議院を上林先生にやっていただくということにしております。ですから、両方ともやることになっております。

板川正吾日本社会党

○板川委員 それじゃこれは要望ですが、御承知のように、政府の公共料金の値上げをせずという原則は、池田内閣前からの確認された事項です。それで、物価問題は、御承知のように池田内閣の政策として、一番国民から非難をされておる問題です。ところで最近東北電力で値上げを申請して近く許可になるかのごとく報道されておる。これは仙台の市長ですかが中心になっている、あるいは全国の水道関係なんかの陳情も来ております。電力を多く使用する企業として電力料金の大幅値上げというのは非常に困るという陳情も来ておる。それから東北関係の農業団体からも、電力の値上げ等についてはどうも困る、こういう強い陳情も来ておりますので、政府の公約の原則を念頭に置いて、値上げ問題については一つそういう要望に沿うように善処をしていただきたい。一体いつごろ許可する方針かどうかということを聞いても、まだ就任されたばかりでそこまで行っていないと思いますが、要望だけを申し上げておきますから、一つ要望についての御意見をお願いいたします。

廣瀬正雄自由民主党通商産業政務次官

○廣瀬説明員 御要望の御趣旨はよくわかるのでございますので、目下検討中でございますが、一つ十分検討して参りたいと思っております。

板川正吾日本社会党

○板川委員 一つ要望の線に沿って慎重に御検討願いたいと思うのです。  もう一つ、産業秩序の問題として、いわゆる協調方式というのをとられた。佐橋局長は大わらわになって盛んに新聞に雑誌に意見を発表しておる。この間日本経済新聞に佐橋局長の、協調方式の批判に答えるというようなことが載っておったです。ちょうど次官が就任された当時の新聞ですからお読みになったと思うのですが、この協調方式というのはわれわれもまだ深く検討していませんが、政府は権力を持たない、権力を持たないからいわゆる官僚統制ではないと言っておるのです。なるほど戦前評判の悪かった戦時経済下における官僚統制、これは権力なり罰則なりを背後に持った統制ですから、いわゆる官僚統制といわれる。しかし、戦後の今の時代では、主権在民の時代では、官僚統制といっても戦時中のような官僚統制という形をとることはできないと思うのです。ですから、官僚統制じゃないと言っているのですが、それは戦時中の官僚統制を念頭に置いておる。しかし、新しい形の官僚統制だという非難もある。それは要するに企業者と政府が話し合って、罰則は考えないで、政府の言うことをきけば、税制面、金融面の援助をするけれども、きかない場合にはそういうことをしないぞということで、罰則はないが、利益誘導をもって一つの新しい形の官僚統制だという説もある。問題なのは、私は政府が法的な根拠を持たずに、協議をしてカルテル行為をさせる。要するに値段の協定、数量の生産協定、こういった協定をさせて政府が中へ入る。このカルテルを政府自身が認めるというような場合、カルテルの弊害が出た場合にだれが責任をとるかというようなことが明らかじゃないのですね。この弊害が出て、これは独禁法に反するのだと言えば、資本家の方から言えば、これは政府が中へ入って話をしてくれたんだからわれわれは別に独禁法に反しません、こういう気持を持つでしょう。といって、法的な裏づけがないのですから、その時分には企業局長がかわってしまっているということで、独禁法に完全な穴をあけても、実際は責任の根拠がないという形になる可能性がある。いずれこの問題は、私は、産業構造調査会ですか、通産大臣の諮問機関でやっておりますから、一つ詳しく後刻通産大臣に聞きたいと思っておりますが、とにかく非常に重要な問題ですから、この点は念頭に置いて慎重にやってもらいたいということを要望しておきます。  ちょうど時間となりましたから、以上をもちまして質問を打ち切ります。      ————◇—————

早稻田柳右エ門自由民主党

○早稻田委員長 この際、通商産業大臣に就任せられました福田一君を御紹介申し上げます。福田通商産業大臣。

福田一自由民主党通商産業大臣

○福田国務大臣 今度通商産業大臣に任命を受けました福田一でございます。御承知のように、まことに不行き届きのある男で、またあまり実は学の深い方でもございませんのでありますが、まあ一つ一生懸命勉強さしていただいて、そうして皆さんの御指導と御支援によって大過なく仕事を務めさしていただきたい、かように考えております。皆さん方は非常に専門的にいろいろの問題について勉強していられると思いますので、そういう御意見等も十分承りまして仕事をやらしていただきたい、かように考えておりますので、どうか一つよろしくお願いを申し上げます。(拍手)

早稻田柳右エ門自由民主党

○早稻田委員長 次に、経済企画庁長官に就任せられました宮澤喜一君を御紹介申し上げます。

宮澤喜一自由民主党

○宮澤国務大臣 発言の機会をお与え下さいまして、まことにありがとうございます。先般経済企画庁長官に就任いたしました宮澤喜一でございます。私どもの役所はこの委員会に御厄介になりますことが一番多いわけでございまして、従って、今後お呼び出しにあずかることもしばしばあると存じますし、私どもの方から御審議なり御教示を仰ぐこともまたたびたびであろうかと存じますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)

早稻田柳右エ門自由民主党

○早稻田委員長 本日はこれにて散会いたします。    午後零時十二分散会

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