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40回国会衆議院1961/12/19

商工委員会 第1号

発言数
11
登壇者
5
会派数
2
開催日
1961/12/19

会議録

早稻田柳右エ門自由民主党

○早稻田委員長 これより会議を開きます。  この際国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。  今国会におきましても、次の各項目について国政調査をいたすため議長に対してその承認を求めたいと存じます。すなわち  一、通商産業の基本施策に関する事項  二、経済総合計画に関する事項  三、公益事業に関する事項  四、鉱工業に関する事項  五、商業に関する事項  六、通商に関する事項  七、中小企業に関する事項  八、特許に関する事項  九、私的独占の禁止及び公正取引に関する事項  十、工業と一般公益の調整等に関する事項  の十項目とし、調査の目的としては、日本経済の総合的基本施策の樹立並びに総合調整のため、通商産業行政の実情を調査し、その合理化並びに振興に関する対策樹立のためとし、調査の方法としては小委員会の設置、関係各方面より説明聴取及び資料の要求等とし、以上について議長に承認要求をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

早稻田柳右エ門自由民主党

○早稻田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。      ————◇—————

早稻田柳右エ門自由民主党

○早稻田委員長 この際田中武夫君外三名より発言を求められておりますので、順次これを許します。田中武夫君。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 前国会の閉会中に派遣せられまして、国政調査をして参りました。その点について御報告申し上げたいと思います。  われわれは商工委員会国政調査の第四班、すなわち中国地方を回って参りました。なお団長の長谷川委員が報告するのが建前でございますが、長谷川委員がおりませんので、かわって私から申し上げます。  商工委員会国政調査第四班(中国地方)報告。委員会より中国地方に派遣された委員を代表して調査の概要を御報告申し上げます。  一行は十一月二十六日東京を出発し、以降岡山県水島工業地帯、広島県広島・呉工業地帯、広島県及び山口県の岩国・大竹工業地帯並びに山口県徳山・下松工業地帯を中心に、中国地方鉱工業の現状及び将来の方向について調査を行なって参りました。  以上その概要について申し上げます。  中国地方の鉱工業は、生産額、従業者数、電力供給量等から見て、大体全国の七ないし八%程度のウエートを占めております。しかし化学工業、鉄鋼業、機械工業等の中の特定部門は、この率をはるかに上回り、あるいは大部分を占めている現状であります。  産業構造については、山陰地方が全国的な後進地であるのに対し、山陽地方特に臨海地帯は開発がかなり進んでいるという点が特徴となっております。  中国地方の中でも、われわれの視察した瀬戸内海沿岸地帯は、東は京阪神、西は北九州の二大工業、大消費市場に隣接して、いわゆるベルト地帯を形成し、温和な気候、天然の良港、陸海交通の便、豊富な工業用水、広大な工業適地、エネルギー源入手の便等に恵まれ、きわめてすぐれた立地条件を具備しており、将来道路、瀬戸内水路及び港湾の抜本的整備が行なわれるならば、飛躍的な発展が期待されているのであります。  最近、工業地帯としての発展の機運が急激に高まり、工業用地の造成、整備、用水開発等が盛んに行なわれ、企業誘致努力も着々と成果をおさめつつある現状であります。  特に水島地区等の新興工業地帯は、その恵まれた立地条件を生かし、既存の工業地帯にかわって瀬戸内ベルト地帯の中核となる勢いを示しております。  次に、中国地方鉱工業発展施策等の方向と重点について、簡単に申し上げますと、現在中国地方の自然的、経済的にきわめて有利な立地条件を活用し、昭和四十五年度の鉱工業生産を三十五年度の約四倍、三十年度を基準としては八一〇とすることを目標とした計画が立てられております。これが達成されますならば、住民所得は現在の二・六倍となり、産業構造、重化学工業率も飛躍的に高度化する予想であります。  計画目標を達成するための総合的施策の方向としては、一、中国地方経済圏の確立、二、総合工業地帯の育成、三、産業構造の高度化、四、第一次産業との均衡的発展の促進等があげられております。  またこの方向から見て重点とされる対策は、一、工業用地の造成と遊休地の工業化、二、工業用水の確保、三、道路、港湾、航路の整備と都市計画の総合的推進、四、電力供給源の開発、五、企業の適地誘導、六、鉱物資源の開発、七、中小企業特に特産企業及び下請企業の育成、八、労働面における隘路と摩擦の打開、九、資金の確保等であり、その早急な推進が要望されているのであります。  以上きわめて簡単に御報告いたしましたが、私の手元に報告書及び詳細な資料を取りまとめてありますので、随時ごらん願うこととし、これをもって御報告を終わりたいと思います。  なお一言つけ加えておきたいことは、先ほど申しましたように、団長の長谷川委員がおりませんので、また団長から特にこの点について後日発言があるかもしれませんから、その点を申し上げておきます。(拍手)

早稻田柳右エ門自由民主党

○早稻田委員長 板川正吾君。

板川正吾日本社会党

○板川委員 第二班東海班の国勢調査の結果の御報告を団長にかわって便宜私から申し上げます。  東海班は京浜地帯、特に川崎、横浜地区と駿河湾工業地区を中心として、産業経済の実態を調査して参りました。  まず川崎、横浜地区について申し上げます。  御承知のように、東京が消費都市型の軽工業を主体としているのに対し、この地区は第一次金属、電気機器、化学、石油精製、輸送用機器、食料品工業等が主体をなし、重化学工業の比重が高く、わが国有数の大企業、大工場がすべてこの地区に密集しているのであります。これらの大工場は主として臨海部の埋立地に林立し、中小工場は内陸部に存在して、これら大工場の下請系例に入り、機械の修理、部品の製造等に当たっているものが多いのであります。  大消費市場を控え、集積の利益を求めて工場が蝟集しているのでありますが、すでにその域を越え、工場用地や工業用水の不足、道路港湾等の輸送の隘路化、さらに大気の汚染による生活環境の悪化等、過度集中の弊害が随所に発生しているのであります。  すなわち道路は最近の自動車ラッシュの影響を受けて、全くその能力を越えて酷使され、鉄道についても鶴見操車場が貨車の洪水をさばき切れず、輸送の遅延を余儀なくされている状態であります。港湾にありましても、川崎で年間千六百万トン、横浜では千八百万トンの貨物を取り扱っているのでありますが、今日いずれも水深、荷役設備、接岸施設、臨港線などの面で能力不足を訴え、特に最近は原材料輸入船で荷役待ちのため滞船するものが多く、はなはだしきは四、五十日にも及び、この滞船料が莫大な額に上がりまして、せっかく有利に輸入した原材料価格を割高にし、これが結局は製品原価を高騰させる原因となるおそれがあるのであります。  この春ころから始まった一連の金融引き締めの措置が浸透し、金融機関の貸し付けワクの削減、拘束預金の強化、貸し出し金利の引き上げ等が行なわれ、大企業の系列外の小規模事業者に対する選別も目立ち、業者の金詰まりはようやく深刻となりつつあります。また取引条件も現金払いの減少、手形の長期化等、いろいろな形で悪化し、これが中小企業へのしわ寄せをも余儀なくされ、部分的ではありますが、倒産する事例も現われて、この傾向は年末が迫るに従って、ますます深刻になるであろうと憂慮される次第であります。  工場排煙による大気の汚染ははなはだしく、川崎市における煤塵降下量は、月間平均一平方キロ当たり二十七トンという驚くべき数量に及んでおります。さらにおそろしい見えない煙、すなわち亜硫酸ガス亜硝酸ガス、弗化水素等が気象の状態によって充満して、市民の健康と生活に重大な危険をもたらす寸前まで来ている実情にありますので、工場排煙に対する規制措置のすみやかな整備が要請されているのであります。  次に駿河湾工業地区について申し上げます。  工業地帯としては、清水港を取り巻く重工業地帯と富士宮、富士市を中心とする紙パルプ工業地帯に特に工業が集中しているのでありまして、地区内の産業構成を生産額から見ますと、パルプが二七%で第一位にあり、以下食料品二一%、輸送用機器九%等で、原料を外国に依存する製油、製糖、製粉等、さらに清水港に水揚げされる水産物と、ミカンその他地元農産物を原料とするカン詰工業は、製茶とともに全国的に優位な生産額をあげております。  木製品工業の製材、合板は、原料集荷の便で清水港を中心に発達した中小企業であり、工業用水、原材料等の立地条件から、大中小の紙パルプ工業その他機械金属工業、繊維工業等の大工場が多数存在しております。  静岡県としましては、生産性の高い工業をさらに積極的に誘致して、県民所得の水準を高めようとして、関連産業施設の整備を促進しておりますが、気候温暖、東海道沿線で交通が便利な上に、東京と中京、阪神の消費地の中間にあり、地下水が日本で最も豊富かつ良質なため、用水型工業の発展が嘱目されております。特に掘り込み式の田子浦港を建設中でありまして、これが整備された暁には、周辺のパルプ工場への原木、石炭等の輸入や製品の積み出しに、大いに役立つことが期待されています。  この地区でも、金詰まりと港湾能力の劣弱に悩んでいるのでありますが、特に最近原木の払底による価格高騰に対処して、外材の輸入を進めているのでありますが、輸入船の滞船日数が長引き、ために輸入原木の価格は、かえって割高につくことが懸念されている状態でありまして、港湾能力のすみやかな増強が要請されている次第であります。  以上、簡単でありますが、第二班の報告を終わります。(拍手)

早稻田柳右エ門自由民主党

○早稻田委員長 御苦労さまでした。  次に、白浜仁吉君からお願いいたします。

白浜仁吉自由民主党

○白浜委員 私ども第三班、近畿班の調査の概要を、中村班長にかわりまして私から簡単に御報告申し上げます。  近畿班は、去る十一月十七日東京を出発し、紀伊半島の新宮市を起点として、和歌山県の南部より和歌山市、大阪の南部、泉南地区、特に最近大阪港の周辺の工業地帯、すなわち堺臨海工業地帯建設の現状等について、地域別に調査して参ったのであります。  この間、視察個所及び懇談会を開催いたしましたところを、順を追うて申し上げますと、新宮市において、まず大阪通産局長出雲井正雄君より、大阪管内の産業経済の現況について説明を聴取し、その問題点等につきましては、打開案につき意見の交換、開陳が行なわれたのであります。また大阪南部綿織物工業組合においても、組合の幹部と派遣委員の間に要望に対する質疑応答があり、意思の疎通が行なわれ、繊維工業の実情が把握できたような次第であります。  次に、視察個所でありますが、熊野川水系の電源開発株式会社の開発地点、東亜燃料工業株式会社和歌山工場、丸善石油株式会社下津製油所の石油精製状況、火力発電としまして開西電力株式会社多奈川発電所であります。  堺臨海工業地帯でありますが、現在この工業地帯に建設中の工場は、八幡製鉄株式会社、セントラルガラス工業株式会社、久保田鉄工株式会社であり、今後建設予定の工場も相当数に上り、用地の整地とあわせ築港建設、工業用水も着々と計画に基づいて着工いたしておる状態であります。  近畿地方の産業経済について申し上げますと、御承知の通り先般景気調整の諸策が実施されましたが、それに伴い、産業資金及び運転資金に支障を来たし、設備計画の変更、企業の休業等の現象が現われたようであります。  これらを業種別に見ますと、化学、繊維、機械、金属等の工業に顕著であります。  また近畿地方は、繊維工業の生産がわが国繊維工業の重要な地位を占めておる関係上、その影響も繊維相場に現われ、その解決策として繊維製品の輸出振興対策の樹立が必要であることを痛感いたした次第であります。  以上申し述べましたような実情から、当面問題となります点を申し上げますと、繊維の輸出に関する件、中小企業金融に関する件、工業用水道建設に関する件、電源開発地点に関する件等であります。  なお視察個所及び懇談会の際に要望を受けましたことを申し上げますと、一、繊維製品の輸出振興に諸対策を確立し、それが強力に推進されること。一、中小企業、特に繊維工業に対し緊急に年末並びに設備資金の貸し出し増額をはかることであります。  以上はなはだ概略でありますが、この調査に当たり大阪通産局、大阪府、和歌山県各当局並びに視察各会社、組合より御協力を得ましたことについて一言御礼を申し上げ、報告を終わります。

早稻田柳右エ門自由民主党

○早稻田委員長 次に、浦野幸男君からお願いをいたします。

浦野幸男自由民主党

○浦野委員 私が便宜団長にかわって中部、北陸班の現地調査の概要を簡単に御報告申し上げます。  まず日程及び視察個所を申し上げます。  去る十一月十七日より二十一日の五日間にわたり、名古屋及び北陸地区におもむき、日本碍子中川鉄工協同組合、大東紡織、トヨタ自動車、東海製鉄、東亜合成、十条製紙、東化工及び吉田工業の各工場、並びに中部電力新名古屋火力発電所、北陸電力有峰ダム、関西電力黒部川第四発電所及び同ダム建設状況等を視察して参ったのでありますが、個々の工場等の概要は省略させていただくこととし、名古屋を中心とする中部、北陸地区における産業経済の現状並びに要望事項等につきまして、簡単に御報告申し上げます。  一、生産について。名古屋通産局管内における生産は、昭和三十四年度約一兆四千億円で、全国総生産量の約一三・八%を占めており、これを業種別に見ると、織維工業が全国生産の三九・五%、窯業土石製品製造業が二〇・九%となっており、なかんずく陶磁器の生産は実に全国の八。彩以上を占めているのであります。このほか自動車を中心とする輸送用機械器具、合板を中心とする木材木製品、一般機械等の生産が盛んであります。  二、貿易について。当地区における輸出入の現状は、輸出は二億五千五百万ドルで全国の六・四%(認証ベース)、輸入は一億九千四百万ドルで全国の四・六%(承認ベース)となっており、生産が全国生産に占める二二・八%と比較すると、輸出入のウエートはきわめて低く、当地区の商社機能が弱体であることを物語っていると思うのであります。  なお、貿易の自由化により商社間の競争激化と、金融機関−商社−メーカーの系列強化が進められ、また九月における輸入担保率の引き上げ並びに金融引き締めによって、商社の資金繰りは逼迫し、取引規模の縮小を余儀なくされ、特に中小商社への影響きわめて大であり、看過することのできない問題となっております。  三、当地区産業の将来について、通産省がさきに発表した工業適正配置構造によると、昭和四十五年の工業生産は昭和三十三年に比し、全国平均では四・三倍に伸びるものと見積もられておりますが、当地区は五・一倍と全国平均以上に伸長するものと考えられており、昭和四十五年の産業構造は、重化学工業六〇・三%、軽工業三九・七%と見込まれているのであります。  御承知の通り、名古屋付近の産業は、従来軽工業を中心として発展して参ったのでありますが、最近、伊勢湾沿岸に膨大な重化学工業用地が造成されつつあり、今後は重化学工業の飛躍的な伸長が予想されているのであります。  次に、当面せる重要問題として特に要望されましたことについて申し上げます。  一、中小企業金融対策。中小企業の金融は、国際収支改善緊急対策の一環として強化された金融引き締め以来、漸次緊迫の度を増すに至っており、綿、スフ、織物、輸出向け陶磁器、中小建設業等、ほとんど大部分の中小企業が特に運転資金に困窮し、中小企業金融公庫、商工組合中央金庫、国民金融公庫等の政府金融機関への融資申し込みに殺到している現状にあるのであります。  特に年末決済資金を中心として中小企業の資金繰りは極度に困窮するものと予想されますので、これに対処して政府金融機関の資金量を増大することが目下の急務であると考え、よろしく善処を要望するというものであります。  二、工業用水道事業費補助金の確保。名古屋南部及び四日市臨海工業地帯造成に伴って、両地域の工業用水需要量が急増することは当然のことであり、これに対処するため、愛知県営第二期、名古屋市営第二期及び北伊勢第三期の各工業用水道の早期完成が望まれているのであります。ついてはこれら三事業を予定通り進捗せしめるため、三十七年度、次の通りの国庫補助金が全額認められることが特に必要であるというものであります。愛知県営第二期四億円、名古屋市営第二期一億四百万円、北伊勢第三期三億円、合計八億四百万円。  最後に北陸地区について申し上げます。  北陸地方は電解、電炉等電力をベースにした化学工業、鉄鋼、金属等の工業、労働力をベースとした繊維工業、機械工業、北洋材と豊富な工業用水をベースとした紙、パルプ工業が産業の主体となっており、豊富低廉な工業用地、工業用水、労働力等、すぐれた立地条件を有し、なお後進地域開発の国策とも相まって、その将来は大いに期待できるものと思うのであります。しかし北陸地区の産業発展にとって現在最も大きな隘路となっている問題は、交通機関の能力不足ということであります。  従って当地方においての要望事項といたしましては、国道の整備、北陸本線の複線電化、富山新港計画の実現、工業港の新設等々でありました。  以上簡単でありますが、御報告申し上げます。(拍手)

早稻田柳右エ門自由民主党

○早稻田委員長 次会は公報をもって御通知することとし、本日はこれにて散会いたします。    午前十一時四十三分散会

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