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40回国会衆議院1962/04/17

社会労働委員会 第29号

発言数
93
登壇者
14
会派数
2
開催日
1962/04/17

会議録

藤本捨助自由民主党

○藤本委員長代理 これより会議を開きます。  この際、お諮りいたします。  理事松山千惠子君より理事辞任の申し出があります。これを許可するに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

藤本捨助自由民主党

○藤本委員長代理 御異議なしと認め、同君の理事辞任を許可することに決しました。  つきましては、理事に一名欠員を生じましたので、その補欠選挙を行ないたいと存じますが、補欠選任につきましては、委員長より指名いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

藤本捨助自由民主党

○藤本委員長代理 御異議なしと認め、澁谷直藏君を理事に指名いたします。      ————◇—————

藤本捨助自由民主党

○藤本委員長代理 労働関係の基本施策に関する件について調査を進めます。  質疑の通告がありますので、これを許します。淡谷悠藏君。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 福永労働大臣にちょっとお聞き願いたいのですが、この間、四月十日に当委員会で同僚の吉村委員から、八戸鋼業関係のストライキについていろいろ質問があったのです。ちょうど国鉄その他の大争議があったときでもあり、おそらく大臣のお耳に入っていないだろうと思いますが、その後お聞きになっておりますか。

福永健司自由民主党労働大臣

○福永国務大臣 率直に申しまして、私詳細には御承知をいたしておりませんが、あらましを局長から報告を受けております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 あらましでもお聞き下さいまして、大へんありがたい。実はあらましもお聞きになっていないのじゃないかと思って心配しておりました。最近の争議の形を見ますと、組織がしっかりした労働組合の争議というものは、非常に陽性でからっとしている。しかし、目に見えないところに、小さな企業でやっております関係の争議というものは、非常に陰性になっております。しかも、今度の争議は百人そこそこの労働組合で、東北の一角に起こっている争議でございますから、これは新聞も取り上げませんし、当委員会でも一回だけ取り上げてもらいましたけれども、あまり問題になっておりません。こういうケースは、全国的に見ますと大へん多いだろと思う。メトロあるいは主婦と生活社の争議のような、いわば近代的な労働条件以前の争議であります関係上、目に見えないところで非常に広くこういうふうな事態が発生しているということは、大臣十分考えていただきたいと思います。従って、争議の単位は小さいけれども、累積いたしますと、日本全体に広がる、非常に大きな将来の労働運動の方向さえ指向するような争議である。いわばこういう形のものがあっちこっちにたくさんあるし、立ち上がれた組合員はいいけれども、立ち上がれないでそのまま泣き寝入りになっておる労働者の諸君は、まさに労働運動以前の人権問題であり、人道問題であるというふうに考えております。この争議についても労働大臣から十分に重視するというお話を承りたいのですが、念のために大臣の意向を伺っておきます。

福永健司自由民主党労働大臣

○福永国務大臣 まだ労使関係が近代化されないような企業ないしは労働組合もかなりあっちこっちに見受けられるのは、ただいまもお話がありましたような次第でございます。従って、その種のものにつきまして、労働省といたしましては、たとい地方的なものでありましても類似のものが全国に多くあるという意味において、御説のような意味で、今後いよいよ深い関心を持って臨みたいと存ずる次第でございます。

澁谷直藏自由民主党

○澁谷委員 ぜひともそう願いたいと思います。  そこで、これは大臣にもお聞き願い、同時にまた、職業安定局長にもお聞き願いたいのですが、実は今度の争議を起こしました会社の社長というのは、これはまさに地方における立志伝中の人といわれるくらいの人なんであります。立志伝中の人ですから、りっぱな面もございましょうけれども、また裏には裏で、いろいろと立志伝の芳しくない点もあるようでありますが、くず鉄などを買いあさった者が会社を作ったという人なんです。はっきり申しますと、いわば近代的な労務管理の頭のない人間だというふうにまずお考え願いたい。同時に、基準局長にもお聞き願いたいのですが、これはやはり基準局の監督署の問題が非常に重要じゃないかと思うのです。  これは内容を申し上げますと、この社長というのは、現在では八戸鋼業のほかに、東北鋲螺という第二会社を作っております。これはネジの会社ですが、印刷会社もやっております。それからミンクの飼育をやっております。これは河野農林大臣においで願わなければならないような形になっておりますが、ミンクの飼育をやっている。それからパチンコをやっております。バーもやっております。実に近代的なデパート形式のものを、広い地域にわたってやっておるという性格を持っている。こういうふうな社長でございますが、同時にまた、この鋼業会社の一連の会社として藤崎産業というのをやっておる。これはくず鉄を買い集める会社なんです。細君が重役になっている。これは職安局長、基準局長、お聞き願いたいのですが、内部の経理なども社長の細君がいいあんばいにやっておる。昼は昼、夜は夜でやっているのでしょうが、適当にやっている。どうも八戸鋼業の方の経理がはっきりしないという点がだいぶある。旭梱包というのもあります。これは製品を梱包する会社でございましょうけれども、一連の会社が一連の仕事をしながら、経理がどういうふうにつじつまが合っているのかわからぬという、非常に不明朗な経理状況になっている。これは一ぺん職安関係でお調べになっておるかどうか。

三治重信労働事務官(職業安定局長)

○三治政府委員 この関係につきまして、先日県の職業安定課長、それから八戸安定所の労働課長を呼びまして、今までの経緯について昨日こまかい資料が届いて、今取り寄せておったのですが、ちょっと間に合いませんので、あとで御報告申し上げます。  今先生がおっしゃいましたように、旭梱包、藤崎産業、これはその経理の内容も、安定所で調べた限りにおいては、やはり職業安定所でもつかみがたかったようです。そういう関係でございまして、目下取り調べ中でございます。そのほかまだいろいろの問題につきましても、そういう全部の関係会社が一族の関係であるために、また安定所としても、先日呼びましたときには争議中であるために、安定所としてはやはり紹介関係その他の関係につきましてもできるだけ控えておる、こういうような報告を受けております。それで、そういう問題があるからまたよく調べて報告してくれということで、問題点を出しまして、きのう書類が届きまして、もうじき届きますから、またあとで御質問によってお答えしたいと思います。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 さて一方の労働者ですが、労働者の方は、非常に賃金が安いことはきまり切ったことです。今度の争議なども、労働者の方の攻撃というよりも、むしろ会社の方で争議をしないような契約をしろ、ちょっとでもストライキをやったら罰するという、非常に強い態度に出てきました。そして地労委のあっせん案なども、労働組合側が受け入れましても会社側はこれをけってしまう。かなり高姿勢の会社のようです。この設備なども、基準局の方でお調べになったろうと思いますけれども、極端に申しますと、あのひどく汚れるような作業でありながら入浴する設備なんかない。着がえする設備がない。リンゴ箱を並べて、その中にぽちんと入って着がえをするという状態。ふろを沸かすのも、イカを洗うおけに水をくんで、熱した鉱石のかたまりを中にぶち込んで、そうしてふろを沸かして入っているという形態です。とても労働大臣、あなたの御想像も及ばないような形になっているわけです。  そうしておいて、この八戸鋼業の所得というものは、県内の多額納税者のベスト・テンに入っている。青森県は貧乏な県ですから大したことはないかもしれませんが、それにしても、労働者にこういうふうな労働条件を忍ばせておきながら、社長だけはこの各種会社を抑えておって、多額納税者のベスト・テンに入るということになってくれば、これ一事をもってしても、非常にはっきりしたものがおわかりになるだろうと思う。基準局の方でも、こうした基準法違反の労働条件その他の扱いがあるように聞いておりますが、これは何かお調べになったことがございましたらお聞きしたい。

大島靖労働基準監督官(労働基準局長)

○大島政府委員 八戸鋼業の労働基準法の順守の問題であります。去る三月三十一日及び四月六日、両日にわたりまして組合側から基準法違反について告発がございました。告発の事由は、強制労働、中間搾取、女子の深夜業、それから寄宿舎の問題、こういった事案についての告発がございましたので、基準局といたしましては、ただいま検察庁と連絡の上捜査を開始いたしております。捜査の結果につきましては、まだ捜査中でありますので詳細わかりかねますし、捜査中のことでありますので、ちょっと差し控えたいと思いますが、全般といたしまして、その他の問題につきましても、ことに安全関係等におきましては過去においてかなり違反がございましたので、これを数次にわたって監督いたしまして、そのたびに是正の措置をとらせておりますが、しかし引き続いて各種の問題を生じておりますので、私どもの方としては特別の注意を払っておりまして、この工場の基準法の順守について努力をいたしたいと思っております。   〔藤本委員長代理退席、委員長着席〕 さらに今回告発がございまして、この捜査の過程を通じまして、できるだけ早くこの工場の労務管理というものを近代化していくという措置をいたしたい。また同時に、御承知の通り、現在非常に長期にわたる争議中でもありますので、事由のいかんにかかわらず、あまり長期にわたる争議というのは望ましくもございません。こういった点総合勘案いたしまして、私どもの方あるいは職業安定局の方あるいは労政局の方、協力いたしまして、一日も早くあの工場の労務管理の確立、労使慣行の正常化、こういった面に努力を進めて参りたいと思います。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 先般の委員会でもお答えがあったようでございますが、小嶋さんのお答えですが、従来も、しばしば、こういうふうな労働基準法違反といったような事件が起こった会社らしいのです。いかがでございますか。

大島靖労働基準監督官(労働基準局長)

○大島政府委員 私どもの方で数次にわたって監督いたしました結果、かなりの基準法違反が生じております。これに対して是正の措置をとらしめて、その報告を徴して、その違反状況について確かめて参っておるのであります。ただ、過去の経過から見ますと、やはり一たん監督をいたしまして、そのあと再び違反が起こらないようにというのが理想なんでありますが、この工場につきましては、かなり違反が反復されておると思われますので、特に私どもの方としては前視をいたしたいと思いますし、ことに今回告発もございましたので、この捜査の過程を通じて、この機会に、一つこの工場の労務管理の近代化というものを、私ども各方面協力して努力をいたしたいと思います。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 労働大臣、基準局の仕事が非常に大事なことは、特に地方の小さな工場なとにおいてその必要を認める。これは中には、非常に気の毒な中小企業の形で、見ておりましても、社長、労働者が一体になって働いているところもございますけれども、片っ方は会社の五つも六つも持っておって、労働者にだけしわ寄せしているといったような、このたぐいのものについては、私はやはり基準局はきぜんたる態度をもって臨む必要があると思う。私も現地を見て参りました。事務所は比較的整備しておりますが、工場なんというのはひどい工場です。りっぱなのは門の錠ばかりです。こんな形のものは、今にして考えるのではなくして、争議は二百日以上をこしていますから、すでに基準局がはっきりした態度をとって処置すべきは処置すべきであったと思います。いささか手おくれの感なきにしもあらずと思うのでありますが、この点いかがですか。

大島靖労働基準監督官(労働基準局長)

○大島政府委員 ただいま先生御指摘のように、中小企業の労働基準法違反は、まだ相当広範にあると思うのです。今私どもは、全国的に中小企業の労働条件の向上と労務管理の近代化に、特に最も重点を置いて進めて参っておるところでありますが、本件につきましては、特に先生も格別御心配いただいておるわけでありますけれども、先般も直接に青森の基準局から具体的な報告を徴し、これに対して特別の指示をいたしましてこの問題の早急な解決をはかって参りたい、こういうことで、特別の措置をもってこの問題に臨んでおる次第であります。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 私、昨年の暮れに、この争議をやっております労働者の生活があまりに困りまして、あるいはどぶさらいをやったり、方々へアルバイトに出かけたりして、もう生活保護を受けておる者さえ出てきている始末ですから、なるべくこれをきめたいと思って、吉村委員と一緒に現地に参りましてあっせんしたことがございます。ところが、労働組合の方は、大部分の要求を撤回してもいいというのです。就労さえできればいいというのです。会社の方は、どうしてもストライキをやった者は全部首だ、向こう三年間はストライキをやるな、この条件をのまなければ絶対に応じないといったような非常に高姿勢なものですから、その際も物別れになった。今は四月ですから、四カ月くらいしているのですね。これは地労委その他の関係もいろいろございましょうけれども、何かこの争議がまとまらない原因があるだろうと思う。これについては何かお聞きになったことがございますか。

大島靖労働基準監督官(労働基準局長)

○大島政府委員 御指摘の通り、争議が非常に長引き、かつ深刻化いたしておる模様であります。それにはいろいろ事情もあり、経過もあるとは思いますが、何と申しましても、私どもとしては、近代的な労務管理の確立と近代的な労使慣行の確立、この二つが基本であろうと思うのです。そういった面で、何しろずいぶん長い間の争議でございますし、事情も複雑ではありましょうけれども、しかし、何と申しましても、こういう長い争議というものはあまり好ましくないと思いますので、ただ従来、地労委におきましてもこの問題に介入いたしまして、いろいろ努力を願っておるようでありますが、やはり争議の解決には一つのチャンスも必要だろうと思うのであります。こういう機会が、もしこういう争議解決のチャンスにもなれば非常にけっこうなことでございますので、各方面協力いたしまして、近代的な労務管理の確立と近代的な労使慣行の確立に努力をいたしたいと思います。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 私もその当時いろいろ考えまして、この会社がなかなかうまく争議を解決してくれないことを考えてみたのですが、近代的な様相も若干あるようです。例のあの政商木下商店が二億三千万円融資しておるようであります。これは地元の銀行、信用組合などの融資の倍であります。ほとんど資本方面は、この近代化した木下商店がやっておるようであります。それから社長はやはり古い考えを持っている社長ですから、労働者との会見には一切応じない。東京に来ておるようであります。そのあとを引き受けました三橋という重役ですか、これはまことに近代的な感覚を持った人らしくて、ばりばり労働者なんかにも対抗するし、われわれに対してもかなり近代的な考えを振り回す。残念なことには、この人の前身はミンクの飼育係だったのです。どうも労働者をミンクと考えておるのじゃないかと思うのです。これはもう、実に近代的なものと非近代的なものとが、微妙に入りまじったような経営形態であるのが残念しごくなんです。特にこの争議が始まりましてからの違反行為というものは、目に余るものがあります。一体この会社は、金があるせいか、どうも平気で法律を破るというような図太さを持っている会社らしい。  警察庁からもおいでになっておるようですからお聞きしますが、この会社が、従来ともに刑事上の違反さえやっているようなことをお聞きになりませんですか。

三輪良雄警視監(警察庁警備局長)

○三輪政府委員 同社が、刑事事件について違反があったのじゃないかというようなお尋ねでございますが、私の今まで聞いている範囲では、そういうことは聞いておらないのでございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 これはうわさの程度ですから私はこれ以上申し上げませんが、最も見るのは、道路を自分の製品の置き場に使ったことがある。交通が絶対にできないくらいのやり方をしている。それをしょっちゅう警察が見て回っておって、かまわなかったといったような事実は残っておる。今度の争議などでも、労働者側の方で大衆動員なんかしました場合に、地元の警察も動員するようですが、来てみてびっくりして手が出ないという形で、非常に紳士的な、友好的な態度で警察がやられておるということを聞いておりますが、これはもう考えてみますと、裏に回って、会社側に非常な失態があるということの証拠になると思う。おそらくは、きょうかあしたあたりも、また大衆交渉が始まっているのじゃないかと実は心配しておりまするが、労働者側の違反についてもお取り締まりになるのはけっこうでございますけれども、会社側の違法性についても、公平に一つ強く臨まれるように私は要求したい。一つあなたのお考えを伺いたい。

三輪良雄警視監(警察庁警備局長)

○三輪政府委員 お言葉の通り、争議に警察が介入するということは、これはもう厳に控えることでございますけれども、しかし争議にあたりまして、会社側にいたしましても組合側にいたしましても、違法行為が行なわれる場合には、そのいずれの側たるとを問わず、これを取り締まりますのが警察の職務と心得るのでございます。そういう意味で、警察といたしましても、この争議が円満に解決することを非常に希望いたしておりまするけれども、先ほど来お言葉にありまするように、非常に長くいろいろな問題があるのでございまして、違法行為が予想せられます場合に、警察が小人数の者が出て警告をしたというような事例も幾つかございます。両方の違反も、警察の立場として公正に取り締まるようにいたしたいと考えております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 さっき基準局長からお話があった告発が、四月六日に八戸の監督署あてに出ております。この中の事例もせっかくお調べのようでございまするから、深くはお聞きいたしませんけれども、労働者のストライキに対して、職業安定法を全然無視して、どんどんスキャップを入れている事例などが指摘されている。このストライキ破りの労働者は、自分の奥さんがやっている会社の藤崎産業、旭梱包、こういうところから入ってきておるのですね。これは職安局長、何かお調べになりませんでしたか。

三治重信労働事務官(職業安定局長)

○三治政府委員 藤崎産業の関係の人が会社の方へ入っておる、これは藤崎産業のやつを調べてみますと、スクラップを持ってきて、そのスクラップを、いいやつと悪いやつとまぜるために、それを区分けして炉に入れる作業を従来藤崎産業がやっている。それについて、さらに人を増すようにしておる。その藤崎産業からの要望書というものもあるわけであります。ストライキを起こされると、われわれの仕事が、結局スクラップを持っていって炉に入れる作業がなくなるから、ストライキをやってもなるべく作業はやめないでほしい、もしも作業ができないならば、うちの方から労務者をできるだけ応援をさせるからというふうな要望書が出ております。それでそのあと毎日六、七人ずつ余分に手伝いに出ておったようであります。しかしそれは、職安の方で、組合の方から職安に対する呼びかけで調査をしまして、説得して、三月の二十二日からやめさせております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 それは亭主の方の作業がなくなれば、女房の方も困ることも無理もないと思います。藤崎産業は女房の方の会社ですから、そういうことも一つ仮借なく手を入れていただきませんと、なかなかこの争議はまとまらないと思いますし、労働者の立場も浮かび上がらないと思うのです。  旭梱包はどうですか。

三治重信労働事務官(職業安定局長)

○三治政府委員 旭梱包の方は、炉から出た鋼塊を処理する方面の仕事をやっておる。それも労務供給の疑いがある。そういうことについて注意したところ、今度は請負契約に直してきた。初めは単に出来高に対する支払いの契約だけだったやつを、四月の二日になりまして、今度は旭梱包の人にやらせる炉や何かを作る作業についての機械設備や何かを、全部賃貸で、月二万何千円かで貸す賃貸契約をして、現在これは形式上からいきますと、そういうふうに一つの設備を貸して、そこで作業をやらせるとなると、どうも今の職安法の労務供給の関係からいくと、形式上は必ずしも違反ということにはならぬと思いますが、この下積みの作業につきましては、少し行き過ぎの点があるのじゃないかというふうな感じは持っております。その点もさらに調査させるように指示しております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 旭梱包にやっておる梱包機具は、八戸鋼業から提供したものだということが流れておる。それは確かに、今までからいきますと、職安法違反はわかっていますね。ああしたことに知恵をつけられまして、施行規則の第一項、第四項に当てはまることは明瞭なんです。これはお話を聞きましてもこの違反が確実だ、そういう点だけはまことに近代的なんです。それから遠隔地からの労働者も入っているのですが、クレーン工で東京から頼んだ日給千二百円から千六百円を欠けたものがございますが、このクレーン工が働いているうちに、盗電なんかやったりしまして、最後には工場の二階でガス中海で倒れておる。これはまさに近代性と非近代性とが一緒になったような形ですね。争議破りに入ってはみるけれども、入った労働者自体が、非常に封建的な労務管理のために悩んでおる実情が出てきておる。そうして、できればやめたいという感じを持っておる人は相当いるようであります。スキャップの方にもいるようであります。ところが遠隔の地といいましても、東京は別としまして、その近所のいなかから来る労働軒が多いものでありますから、乗ってくる自転車とかオートバイを全部倉庫に入れて、管理人がかぎをおろして、このかぎを三橋重役に渡しておる。出たくても出られない。これは告発の方に書いてありますが、労働者を錠をおろした工場の中に入れて、乗りものを全部倉庫の中にぶち込んで、そのかぎを管理人が預かり、重役に預けるなんという労務管理は違法ではありませんか。どうです。

大島靖労働基準監督官(労働基準局長)

○大島政府委員 告発中には強制労働該当の事案もあるようであります。その点につきまして事実関係の有無をただいま捜査中でございますので、私から申し上げるのは差し控えさせていただきたいと思います。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 告発中ですからしいて言いませんが、女子の労働者に対してもほとんど深夜労働をやらしている。この工場に寄宿舎はございますか。

大島靖労働基準監督官(労働基準局長)

○大島政府委員 告発の中には、寄宿舎に関する規定の違反についても含まれてございます。ただ、この辺につきましてもただいま捜査中でございますので、御了承願いたいと思います。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 私は見てきましたが、明らかにないのです。とても女が泊まれるような設備ではございません。この点なども告発を受けているのですから、今からでもおそくはないとは言いませんが、早急に調べて厳重な処置をとってもらいたい。  いろいろ違反はございます。しかし結局は、社長がこの争議を解決する意思がないというところに、非常に長引いた原因があるだろうと思う。これは社長を、労働者との団体交渉に出席させるような方法はとれませんか。ミンク相手の三橋専務に労働者を預けても、どうもこれは心もとない。やはり人間相手の社長をはっきり出してもらわないと、この争議はなかなか解決がつかないと思うのです。

大島靖労働基準監督官(労働基準局長)

○大島政府委員 先ほども申し上げましたように、相当長期にわたっておりますし、非常にこじれた面もいろいろございますのでやはり解決のチャンスというものが必要であろうと思います。そういった点で各方面力を合わせてチャンスをつかみまして、争議解決の方向へ向かって、そういうときには関係者一同和会して解決への話をする形に一日も早くなることを期待いたしております。

吉村吉雄日本社会党

○吉村委員 関連して。実はこの八戸鋼業の争議につきましては、前週の委員会で私からいろいろ問題を取り上げて、労働省側の見解をただしたものでありますけれども、特に私がその中で監督官庁としての労働省としてなすべき事項について指摘をしました中には、現地の基準監督署の方としては、労働災害が非常に多い事業所であるために、特別事業所として指定をしておる、こういう事業所になっているはずです。ですから、十分災害の問題あるいはその他の基準法関係の問題については、監督を強化をしてやっていくというのが建前であったはずだと思いますけれども、これが私のこの前の質問に対する答弁に関する限りでは、どうも形式的に過ぎてしまって、現実には十分な指導なり監督が行なわれていない、こういうことが争議を長引かせる一番大きな原因になっているんじゃないかというふうに考えて私は見解をただしたわけでありますが、それ以降、本省の方としては、現地の監督署の方に指示をして、相当詳細にわたっての調査を行なっているということについては承知をしておるわけです。その際も指摘をしておきましたけれども、今も淡谷先生の方から話がありましたが、女子の深夜労働等が現実に行なわれている。それ以前に、私は、三十六条協定というものがなければ超過勤務はでき得ないはずだ。現在この事業所には、過半数の労働組合というものは第一組合があるわけでありますけれども、この労働組合が争議を行なっている中で、違法な方法によって集めたところの労働者をもって組織された第二組合の人たちに、時間外労働を相当長時間にわたって行なわせているという事実を私は聞いている。ですから、その事実を知っているかどうかという質問に対しては、実情を調査してという、こういう答弁がございましたけれども、その調査をした結果は一体どういうふうになっているのか、あれから一週間過ぎたわけでございますから、その点一つ明らかにしておいていただきたい。もし事実その超過勤務が行なわれていたとするならば、これに対してはどういう指導と監督を行なったかをあわせて答弁を願いたいと思います。

大島靖労働基準監督官(労働基準局長)

○大島政府委員 本件につきまして、先生特別の御関心をいただきまして私ども恐縮に存じますが、先般の当委員会におきまして御指摘がありまして、直ちに現地の基準局の方から私ども詳細な報告を聴取し、かつ事案の解決につきまして早急に措置するように特別の措置を講じたわけであります。ただいま御指摘のありました安全の問題につきまして、当工場の災害の状況につきましては、三十六年におきましては死亡はございませんが、休業の件数が約十八件、労働損失日数といたしましては二百六十八日、度数率におきましては一三・五四、強度率におきましては〇・七〇、こういうことになっております。三十四年ないし三十五年から比べますと低下はいたしておりますが、なおかつ他の工場に比べればいまだしの観がございますので、今後とも努力をしなくてはならぬと思います。なお、数次にわたって監督をいたしておりますが、さらに三月二十二日におきましても安全についての特別の監督を実施いたしまして、その違反についてこれを厳重に是正せしめておりますが、先ほど申し上げましたように現在告発が出ておりまして、これについての捜査をいたしております。また、そういう過程を通じまして、全般的な労務管理の近代化、その中における災害防止、安全の措置というものに今後とも努力をいたしたいと思っております。  なお、三十六条協定の問題につきましては、現在その協定がなお存続中でございますが、この点につきまして法律的に申しますと、協約締結の際において過半数を得ておれば差しつかえないわけなんでありますが、今後こういうふうな形で争議が相変わらず長引き、かつ今御指摘のようないろいろな事態が出て参りますと、事実上三六協定の締結の問題が非常にむずかしくなってくると思います。そういった点で、先ほど来お話しのありましたように、この争議自体をやはり早期に解決して労使関係を正常に戻す、このことが非常に大事だろうと思うのであります。そういった点で、なお今後私どもも協力して、一日も早く解決いたしますように努力をいたしたいと思います。

吉村吉雄日本社会党

○吉村委員 私が現地の模様から判断をすることは、団体交渉の当事者でないあなた方を前に置いて、言うてもしようがないことは私は避けておるのです。労働大臣が本年度の新しい労働政策の一環として、労使の正常な関係樹立、こういうことを盛んに強調されておる。こういう中であの現地の状態というものをながめてみて、労働省としてどうあるべきかという点から考えてみますと、あのように長期化し、陰性化した争議の原因というものは、監督官庁である労働省の出先機関が、なすべきところの監督というものを十分にやっていない。だから災害も非常に多い。それから安全衛生規則上からの違反事項というものも、指摘し始めたら切りがないほど多いだろうということを感じ取ってきたのです。そういうものを放置しておくところに、労働者の不満というものがだんだん累増されていく。相手側は、先ほど淡谷先生から指摘をされましたように、全く前時代的な感覚を持ったところの経営者でございますから、労使関係というものについて、協調し合って問題を解決しようというような考えは、社長に関する限りはない。しかも、その社長の配下であるところの労務担当の重役というものは、労働組合の役員をやっておって、そうして組合が分裂をしたとたんに重役になったというような、こういう人なんですね。だから、ここにおけるところの経営者の頭というものはどういうものであるかということは、労働問題を担当しているあなた方は想定がつくはずだと思うのです。それらのことを当然のように許しておるところの背景となるものは何かというふうに考えてみると、本来、近代的な経営者であるならば、基準法なりあるいは労働法規に照らして最低限のものだけは守っていくという態度がなければならぬ。また、守らせるというのがあなた方の役割でなければならぬのが、放置しておいたところに非常に根本的な問題があるというふうに考えますので、私はこの前もそのことを強く指摘して参ったわけです。今の答弁によりますと、時間外労働が現在なお行なわれておるという。争議期間中に、しかも、現在のところは第一組合が過半数の組合なんですから、それを承認しないでおいて、なおかつ他の労働者によって同一事業所内で超過勤務が行なわれておるということをそのまま放任しておくというのならば、これは大へんな問題だと思うのです。将来の問題は別です。だから、そういう点について事実あるかどうかということを聞いたところが、この前は調べてみてからというお話でしたが、ただいまのお話では、現在もそういうことがあるというふうに聞いたのです、間違ったかどうか知りませんが。だとすると、それは放置をしておくという手はないのではないか、それは直ちに法に照らしてやめさせるべきではないか、こういうように考えるわけです。あなた方の立場としては、きちんと法律を守っていくという中で、今局長が答弁をしたような労使関係の正常化復帰というものは行なっていくということが、大切なことだというふうに思うのです。関連でありますから、そう多くを申し上げません。私はこの問題を取り上げる際、初めに申し上げておきましたけれども、大臣も局長もいなかったのですが、私どもはこの問題を取り上げて、あなた方をどうこうというふうにしようという考えはない。しかし、二百日以上も長い間争議が行なわれている。しかも、安全管理のための特別事業所に指定をしておる。そこに災害が多発し、これに対しては労働者の側から告発があって、初めていろいろな臨検措置なり対策を現地の方で立てるというのでは、これはほんとうに手おくれの措置で、言われて初めてやる、こういうことになって、大臣がいつか話をしましたけれども、労働省は、事後処理というよりも、そういう問題が起き得ないような労働行政をやりたいということを強調しておりましたが、これと全く反する結果になるのじゃないか、このように考えるのです。職安法違反等の問題につきましても、労働省としては、労働者の生活というものをどうして保護していくかという立場に立った労働行政、こういうものが大切じゃないか、私はこのように考えておりますので、この八戸鋼業の問題については、ここだけの問題ということではなしに、中小企業全般にこういった非常に暗い労使関係が非常に数多くあるに違いない。だから、現地の方の指導というものを十分にやって、大臣が常に強調しておりますところの労使関係の正常化、こういうものについては、労働省みずからが持っている機能を発掘する中でそれを実現するようにしてもらわなければ困る、こういうふうに考えているわけです。大体お話を大臣も聞いておると思いますから、この問題について大臣の見解をお聞きしておきたいと思うのです。

福永健司自由民主党労働大臣

○福永国務大臣 いろいろお説を拝聴したのでございますが、局長等から本件についてお答えをいたしておりますように、労働省は労働省なりに対処はして参っておるのではございますが、まだ望ましい成果を上げていないということは御指摘の通りでございます。決して放置しておくというようなつもりではございませんが、しかし、成果が上がらないということは、はなはだ不本意でございます。私も、今お話しのような事実がわが国にもある程度ありますことを深く遺憾とし、従って、積極的にそういうことのないような事態に持っていかなければいけない、こういうように考えておる次第でございますので、一そうただいま承りました趣旨を体しまして、労働省の関係者を督励いたしまして、今後あらゆる努力をいたしたいと思う次第であります。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 吉村委員からも再々ありましたが、実際見ますと、労働者のからだを見ただけでもどういう労務管理が行なわれているかということがわかる。指のない労働者がだいぶいる。そして社長が東京に雲隠れをしている状態では、この争議はとてもおさまりませんよ。木下商会から二億三千万円の融資があるというので、この工場を木下商会に売りたいという意思もあるそうですが、買いません。木下商会のような近代的な会社は、むしろ融資をしておいて間接的にしぼった方が楽でしょう。やれるものじゃない。そして社長はこっちに雲隠れをしておる。万一ストライキのためにつぶれても、自分の女房がやっている鋲螺の会社に全部移して、肩がわりしようというような魂胆でやっている。まことにこれは悪らつなやり方であります。私はこの前から別な問題でもいろいろ心配しておったのですが、こういうふうな隠れた前近代的な工場の労働者を何とか浮かび上がらせてやるためには、基準局が強くなければならぬと思う。そのためにはたくさん予算をつけてあげなさいと、私はあなたにもしょっちゅう言う。幸い青森県は大へん新しくなったそうでありますが、これは疑いますと、今までおくれましたのが若干疑う余地がある。もうすでにこういうふうな基準法違反がたくさんあったのに手もつけぬ、争議になったのに、二百数十日安閑としておった形の上に非常に緩慢さを認めるのです。この際、基準行政の刷新のためにも、ぜひとも勇気をふるってやっていただきたい。私は、福永労働大臣はそういうふうな点はわかる大臣だと思っております。一つおくればせながら早急にこの問題を処理していただきたい。これは黙っていましても労働者は抵抗するでしょう。青森県人、特に八戸地方の諸君というのは、ふだんは非常におとなしいけれども、怒り出したら手のつけられない県民性を持っている。怒らせなければ非常におとなしいのですが、怒り出したら最後までやります。私に非常によく似ている。きょう、あしたあたり争議が極端な点まで入りますと、ほんとうの話どういう事態が起こるかわかりません。これは脅迫じゃありません。起こってから文句を言ってもしようがありませんから、労働運動以前の人道問題として、人権問題としても、このことは労働大臣に即刻厳重な手を打たれるように要望いたしまして、質問を終わります。最後に大臣から、一つ私の喜ぶような答弁を出してもらいたいと思います。

福永健司自由民主党労働大臣

○福永国務大臣 労働関係のことで、前近代的な様相ないし事態は排除されなければならぬという点については、私も強くそれを感じておる次第でございます。ただいま御説の点につきましては、先刻吉村さんにもお答えいたしましたように、私どもの方から現地とも連絡いたしまして、この際、より一そう効果的な措置をとるようにいたしたいと考えております。

小林進日本社会党

○小林(進)委員 関連して。本問題につきましては、先ほども理事会を開きまして、われわれの方では、こういう特殊なケースに対しては今後の労働行政のあり方といたしまして徹底的に追及すべきである。その意味において労使双方を当委員会に参考人として招集をして、そして這般の事情を明らかにすべきであるということを提案いたしたのでありまするが、委員長が、きょうのところ一日だけは一つ委員長にまかしてくれ、淡谷委員や吉村委員の発言、並びに労働省、警察庁当局の答弁を聞きながら委員長において公正な判断をするから、こういうことで、きょう一日のところは委員長にわれわれはお預けをしたわけであります。そういう這般の経緯を経まして今の質問応答を聞いておりますと、事態がいよいよ実に急迫をしているということは、委員長も十分了承されたものと私は判断をいたします。特に委員長は良識に勝っておられますから、こういうものは一日も放任はできないというふうに判断されたものと私は推察いたします。  この際、特に委員長を通じて委員諸君に申し上げておきたいことは、かくのごとく、三十五年度において、労働基準監督においても県特別の安全管理指定事業所の指定を受けながら特別の監督を受けておる、そのさなかに、指の一本も二本もない者が十数名も出ておるという、青森県下におけるそういう事故の中の四分の一くらいこの小さな工場で占めているなどというような、こういうでたらめな監督行政が今なお改められずに置かれておるというのは黙認できませんので、その意味において、私どもは、監督局のあり方並びに経営者のあり方、しかもそこには裁判所の和解工作をも拒否しておる、地労委の工作も拒否して、そして経営者は二百日余にわたって頑迷なる戦いをしておるというようなことは了承できませんので、早急に当委員会といたしましては現地調査に派遣するか、さもなければ、労使両方を招致して意見を聞いた後に現地派遣するか、いずれにいたしましても、両方の手段を早急にとるべく、委員長において具体的な職権の発動をせられんことを特に要望いたしまして、私の発言を終わりたいと思います。

中野四郎自由民主党

○中野委員長 小林君の御意見はよく伺っておきます。  島本虎三君

島本虎三日本社会党

○島本委員 午後はちょうど労働大臣が参議院の方に行っていないそうでありまして、それから基準局長の方もおらないそうでございます。もうほとんど関係者は参議院の方に参りますので、若干ここでその関係の分だけは先にやらしていただくことを御了承願いたいと思います。前回私の行ないました顧問に引き続いて私はこれから展開していきたいと思いますから、その点よろしく御了承願います。  まず、労働大臣の方にお願いというか、御答弁願いたいことは、この前——今議会ですけれども、五島委員が大臣に対して質問されたことがある。それは八月のあの職種別の調査の集計が三月一ぱいかかる、職種別、各県別のいろいろな集計に手間がかかっているので、これは三月完了する見込みである、そういうような状態を勘案して若干おくれるけれども、失対の賃金等については、PWの集計を待った上でこれは善処するようにしたいということだった。この集計を皆さんが待っているわけですが、不敏にして私、まだ、四月ももう半ばに達しておるのに、出たのか出ないのか知りませんが、一体この集計をどう考えるか。もし著しく間違った場合には、異なった結果が出た場合には、この前の言明通りにこれを改めることは当然だと思いますが、大臣にその決意を聞きたいと思います。

福永健司自由民主党労働大臣

○福永国務大臣 ただいま島本さんの御指摘の点は非常に重大な問題でございまして、私どもも極力すみやかに措置をいたしたいと考えて参ったのでございますが、たしかPWにつきまして、本日の官報で公にされることになったと私承知いたしております。詳細につきましては、局長から答えさせることに御了承いただきたいと思います。

大島靖労働基準監督官(労働基準局長)

○大島政府委員 PWの告示につきましては、本日の官報をもって告示されることになる予定であります。

島本虎三日本社会党

○島本委員 これによってPWの結果も集積ができたといたしますと、一般の物価の上昇の率はどういうふうになって現われておりますか、何十%になっておりますか、その点御回答願います。

大島靖労働基準監督官(労働基準局長)

○大島政府委員 PWにつきましては、先生もよく御承知の通り、地域別、すなわち各府県別、それから各職種別にその具体的な金額を表示いたしております。従って、PWの上昇率というお話でございましたが、本来このPWの上昇率というものは、私どもの方では計算いたしておりません。と申しますのは、PWというのは、今申しますように各地域別、各職種別にいろいろな違った金額を表示いたしておりますので、これを平均いたしまして本非常に無意味なものでありまして、その意味で表示はいたしておりません。

島本虎三日本社会党

○島本委員 無意味なものだとすると、たとえば失対賃金は何に準拠してきめているのですか。そこをはっきりして下さい。

大島靖労働基準監督官(労働基準局長)

○大島政府委員 失対賃金につきましては、PWの告示の金額から具体的にその金紙をはじいていくわけでございますが、PW自体につきましては、全体で何%上がったかという計算は非常に無意味になるのでございまして、これを利用いたします、たとえば——PWは御承知の通り、政府の直轄の公共事業の直用労働者に適用があるのであります。たとえばこれにPWを適用いたしました場合に、その労務構成がいろいろでございますが、そこで初めてPWで幾ら上がったかということが出てくるわけであります。そのPWの官報告示から何%上がったというのは、ちょっと無意味な結果になりますので、これは表示してないわけであります。

島本虎三日本社会党

○島本委員 無意味であるということは、結局PWは必要がないという意味と同じですが、それとも、それがなくても適正賃金の基準の根拠がほかにあるということですか。どっちかはっきりしないと、今後私どもが審議するための根拠がなくなるわけです。一体無意味なんですか、ほかにあるのですか、どっちなんですか。

大島靖労働基準監督官(労働基準局長)

○大島政府委員 たとえば職種別屋外労働者の賃金調査、これの上昇率は昨年から二〇%という数字が出ておりますが、PWでございますと、地域別、職種別に表示いたしておりますので、従って地域によりまして、職種によりまして、たとえば北海道の大工さんの賃金表示がどれだけ上がったかというような数字でございましたら、これはそれなりに意味のある問題でございます。たとえば北海道の場合でしたら、大体二〇%程度上がっているわけでありますが、そういうふうなことであれば意味があるのであります。そういう意味に御了解願いたいと思います。

島本虎三日本社会党

○島本委員 そうすると、平均して二〇%は上がっているのだということですか。

大島靖労働基準監督官(労働基準局長)

○大島政府委員 そこが先ほど来申し上げておりますように、平均してというのが実は意味がないのであります。といいますのは、たとえば職種によりまして非常にその金額が違います。それから地域によっても違います。これをごっちゃまぜにして一つの平均として出すことはちょっと無意味だ、しかし、ある地域のある職種についての上昇率であればこれはそれなりに意味がある、そういうふうに御了承願えばいいのじゃないかと思います。

島本虎三日本社会党

○島本委員 どうもわからないのです。今後の失対賃金の設定には、PWのいろいろな資料が必要ないということをあなたの方では考えておるということのようですが、そうですか。

大島靖労働基準監督官(労働基準局長)

○大島政府委員 失業対策事業の賃金につきましては、たとえば予算で失対賃金がきまって参りますが、これは御承知の通り、予算案の策定の時期というのは大体冬でございますから、まだPWは出ていないわけなのであります。従って、従来の屋外労働者の賃金調査の結果等によりまして計算して参るわけであります。従って、PWの平均から失対予算の賃金が出てくるというのは、時期的にもちょっとずれておる関係で、そういう問題があるかと思います。

島本虎三日本社会党

○島本委員 そうすると、前に答弁されたように、現在四百二十五円にしてあるけれども、PWが出た結果これは別に考慮するのだという五島委員に対する答弁は、どういう意味に解釈したらいいのですか。

三治重信労働事務官(職業安定局長)

○三治政府委員 先日も御説明いたしましたように、失対の賃金は予算と直接関連がございますので、PWをきめるための調査である屋外職種別賃金調査を同じように失対の方にも使いまして、そのうちで重作業、軽作業につきまして、特別予算の折衝の最終段階で、PWがほかの職種と合わせて全般的に発表になる前に、それと合わせるように予算折衝をやる必要があります。従って、屋外職種別賃金調査につきまして、全般的な調査は三月末ないし四月の初めまでかかるわけなんですけれども、失対賃金の必要のために、その失対の賃金の資料となる軽作業、重作業、土工というようなものにつきまして大体の集計を先にやってもらって、そこで見当をつけて予算折衝をやるわけであります。従って、その結果につきましては、大体においてわれわれの関係の失対賃金に関係するPWの二、三の種類の職種につきましては、大体違いなくやれるということで、内部的に連絡をとって処置している、こういうことでございます。   〔委員長退席、澁谷委員長代理着席〕

島本虎三日本社会党

○島本委員 大臣、きょう発表されるそうですが、私不敏にしてちょっと聞いてみた。ところが、平均二〇%上がっているということがわかった。失対賃金は一〇%しか上がっていない。そうすると、一〇%だけこれはピンはねしているということになるのです。これは当然是正すべきだと思うのですが、大臣はこれに対してどう思いますか。

福永健司自由民主党労働大臣

○福永国務大臣 今もお話しのように、機械的にさっといくような問題でございません。事務当局から技術的に、やや正確を期しての答弁をさせていただきます。

三治重信労働事務官(職業安定局長)

○三治政府委員 先ほどの基準局長からの御説明のように、たとえば土工につきましては、昨年三十六年度のものときょう発表になりましたのとでは、二一%上がっております。それから重作業につきましては一四%、軽作業につきましては二〇%上がっている。これにつきまして、われわれの方としては、これを失対労務者の職種別に分けまして、それを加重平均して定賃金率をかけて出しますと、ちょうど大体四百二十五円ということになります。

五島虎雄日本社会党

○五島委員 関連して。予算措置が、人員にかけ合わせて四百二十五円で、毎月労働日を設定して、それから予算が出てきている。これはいろいろPWの修正の中から出てきた四百二十五円ではなくて、予算上の措置として、昨年の労働賃金から一〇%上昇して四百二十五円ということが設定された。そこで今島本君から聞かれているのですけれども、PWとの関連は、労働基準局では上昇率はさほど意味がない、これは全国の屋外労働者のあの調査の結果によるのだ。ところが、職安の方では軽労働二一%、中労働二〇%、重労働が一四%という順序になる。そうすると、全体の職安で失対労務者を雇用するにあたって、四百二十五円かけるの労働者と労働日ということで予算がきまっておるが、実際調べたらPWは二〇%内外ずっと上昇をした。そうすると、人員がきまって労働日がきまって、賃金がきまっておって、これが一〇%というような予算上の調査がとられておって、結論として二〇%以上上昇したとき計算が合わない。計算が合わなくなってくるのだったら、労働者をそれぞれの地域において修正しなければならぬという計算に計算上なってきますね。われわれが聞いたらそうなる。そうすれば、職安法の十条の問題と、それから島本君から具体的に聞かれるだろうと思いますけれども、規則の八条の解釈をわれわれは一体どうすればいいのだ、そういうようなPWだったら、われわれが主張するようにPWなんかやめてしまって、あなたたちが言われるように、よく調査して、そうして八掛とか九掛とかいうようなことではなくて、予算上の問題としてわれわれといろいろ討論をして、そうして労働賃金を決定したらいいということになるのじゃありませんか。PWが無意味ならば無意味のように、政府は処置された方がいいのではなかろうかと考えるのですが、その点は、労働大臣はどうお考えになりますか。計算上合わなくなる。予算上の問題として四百二十五円で、二十二日の労働日で、十九万とか二十一万とかというような労働数を決定された上に四百二十五円で、これは大体おかしいじゃないですか、頭打ちの賃金じゃないですかとわれわれは言ってきた。そういうように三つを総合すると関連がなくなってくるのだったら、PWは要らぬのじゃないかというような理屈になってくるが、その点について労働大臣はどう考えられるか。

福永健司自由民主党労働大臣

○福永国務大臣 大へんむずかしい問題でございますが、私、今大島局長の答弁を聞いておりまして、大島局長の言うような意味では、無意味という表現が必ずしも間違っていないと思うのでございますが、今諸先生方のおっしゃるような意味では、無意味とは言い切れぬと、こういうように思います。そこで今お話のようなことで、ちょっと話に食い違いが生じてくるわけでございますが、そういう意味でございますから、どうぞ一つ、局長は簡単にああいうように言ってしまったのですが、総合的に今いろいろお話のありますような意味においては、これは必ずしも無意味とは言うべきでない、こういうように私は考えます。

大原亨日本社会党

○大原委員 関連。簡単に言えば、こういうことになっているのだ。大体労働大臣が労働省で予算折衝しまして、大蔵省からひっくくられる。それで査定を受けまして、そうして四月に大体PWがわかってくると、この同一地域における同じ職種の賃金が出てくるわけだから、そのバランスを見てまた下げていくわけだ。実際にはこうならなければいけないわけだ。今までの政府がずっと言ってきたことから言えば、PWによって平均——基準局長は平均は関係ないと言ったけれども、平均が一つ出てくる。予算単価が出てくる。それで上がったところも下がったところもあるから、それを四月の予算執行のときに配分するということになれば、一応あなたの方の筋は通るわけだ。平均においてはPWの平均が出てきて、実際その予算を実施する四月に、PWが実際地域においてわかってきたならば、そのPWの低い高いによってバランスをとっていくということになればPWと言うのだ。しかし、今のお話のように、失対法の十条によれば、同一地域における同じ職場の賃金の一割ないし二割以下にきめなければならぬと書いてあるから、それによってやっておるわけだけれども、実際には、昨年は軽作業や重作業を通じて、土工人夫の賃金は上がっているのです。去年は賃金が非常に上がったわけだ。だから、そういうときには、こういう矛盾が起こってくるのだ。低いときには、今度はこれは利用していくわけだ。それでPWが上がってくると、これはあまり関係ないようなことを言うわけだ。非常に勝手のいいあなたの方の答弁の仕方だし、実際のPWの利用の仕方なんですよ。だから、これはこの予算単価がうんと低い、一〇%ぐらい低い、その上に今度PWを適用するものだから、平均してそのバランスをとって、また予算を配分していくということになるから問題が起きてくるわけだ。これはおかしいでしょう。労働大臣、おかしいでしょう。勝手のいいときだけは利用して、土工人夫の賃金のあまり上昇しないようなときには利用しておいて、うんと上がってくると、今度こんなものはあまり直接個々の場合には関係ありませんという答弁。そんなのは全然意味ないじゃないですか。PWは意味がない。労働大臣、いかがですか。それは政治的な答弁になりますがね。総理府でやっておる労賃やその他の調査を政府として一元化してやって、そして適確に資料を出していくのならいいですよ。今度賃金部を設けるけれども、この基本にはやはり標準賃金の考え方があって、ばく然と賃金を抑えていくという考え方があるから問題なんだけれども、職種別の賃金を出しておいて、これを最も悪い方へ利用したのは今回の失対賃金とPWとの関係ですよ。もう少し統計というものを予算折衝その他の過程において適時適確に出していって、そうして納得のするようにしないと、やはり失業対策事業だといって、実際には勤続は五年も十年もしているのです、労働者は。しかも、それが非人道的だという問題が起きているから、社会問題としてはこの問題は正しく受けとめられない。だから、やはり個々の問題は、そういう不合理な問題があれば一つ一つ質疑応答していけばはっきりするけれども、そういうことでなしに、関連質問ですから申し上げぬのだけれども、政治的に見ますとおかしい、納得させることができない。

大島靖労働基準監督官(労働基準局長)

○大島政府委員 PWの廃止についての御意見でございますが、もちろん私どもも、廃止についての御意見のあることを承知いたしております。ただ御承知の通り、PWは法律的には政府の直轄公共事業直用労働者のみに適用があるわけです。ただこれが、たとえば補助工事の公共事業等についても、事実上各府県において予算執行の積算の根拠に用いられておるという問題があります。そこで、これをかりに廃止いたしましても、たとえば建設省、農林省におきましても、事実上予算執行についての労働賃金についての何らかの根拠が要るわけなんです。PWを廃止いたしましても、それにかわるべき何らかの調査なり、これとほぼ同じような形のものが必要になってくるわけです。従って、PWはかりに廃止いたしましてもそういうものが必要になってくるというような形で、その辺を今後どうすべきかという点でありますが、そういった点も含めまして、また先生方のおっしゃいます廃止論というものも含めまして、今後私どもとしてなお検討を続けていきたいと考えております。

大原亨日本社会党

○大原委員 今の点、基準局長の答弁は若干前進しているわけですが、こういうことになると思うのですよ。結局農林省とか建設省とか、各省で政府が事業を興す場合に、国民が納得できるような賃金を払う基準が要るわけです。しかし、現在は、PWとは関係なしに民間の土工人夫の賃金はうんと上がっているものですから、実際上予算操作で上げて使っているのですよ。実際上は、予算実施の過程においてPWは無視されておるのです。そうしなかったら事業は興せない。これは住宅の問題も含めまして、いろんな工事全部がそうです。私が各省の人々を呼んで、各地域において雇っている実際の賃金をここで提示いたしますと、そのことははっきりするのです。みんながそのことを知っているのです。つまりどういうことかと言えば、やはり物価が上がるとか生活費が上がっていくとか、あるいは一般の賃金が上がるということも考えながら、あるいは下がることもあるかもしれぬけれども、賃金の適確な資料に基づきながら、そういう生活費とか物価というものを参酌して、政府が適時適切にその機関としての賃金をきめていくという、そういうシステムをとればいい。賃金部なんか作って、そういうことをやるならばまだいいけれども。だからPWという方式は、今お認めになったように、どう考えたって納得させ得ないです。事実はもう無視されているのですから。この点については、私は関連ですから、あとで質問する場合にこの問題もやろうかと思ったけれども、この問題は、今の矛盾のままで放任しておくことはできない段階にきている。せっかく賃金部ができたわけですから——こういう問題をうやむやにして賃金部を作ることについては反対でしたけれども、しかし、そういう点については事賃金や国民生活の水準に関係する問題だし、政府の政策の合理性、妥当性の問題ですから、こういう問題についてもやはり理屈が通ったようにしていく。特に政府が当事者である場合においては、賃金水準をどうするかということについては、あまり行き当たりばったり、予算上便宜の措置でやることはいけない。こういうように思いますけれども、私は関連ですから、そういう意見を言っておきます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 今のPWの問題に対しては、まだまだ意見が一致しませんし、若干進歩的な意見が出たようですが、これは保留してあともう一回やりますから、大臣と局長、もう一回来て下さい。  まず、今いる間に大事なことを一つ聞いておきます。こういうふうな状態の中で、賃金部が衆議院を通って参議院の方に回った。衆議院を通ったということに対しては、これはいろいろ私ども聞いておりますが、労働者側がこれに対して心配しておる点は、こういうような問題は、いつでも今のように一方的に悪用されるということに対しての警戒心だと思う。これを通した大臣の現在の覚悟、決意というものも新たにあるのではないかと思うのですが、この点について、まず伺ってみたい。   〔澁谷委員長代理退席、小澤(辰)委員長代理着席〕

福永健司自由民主党労働大臣

○福永国務大臣 PWの問題につきましては、実は政府部内でも、建設大臣を初めといたしましてある種の意見が出ておるのでございます。そこで、今年度の予算を編成する作業を昨年末まで行なっておりました経過の中でも、かなりいろいろ論議もし、検討もいたしたのでございますが、結果は御承知のようなところに参りました。そこで失対関係のことにつきましても、私は私なりに前進する方策をというので、若干新たなる方向へも行かせることにいたしたのでございますが、この問題につきましては、私どももさらに一そう研究をいたしたいと存じておる次第でございます。  それから、賃金部につきましてただいまお話がございました。私は終始お答えをいたしておりますように、まあいろいろに見られておりますけれども、私は、労働者諸君のためにも、労働省に賃金部ができるということが非常にいい結果になることを確信いたしており、また、そういうふうにいたしたい、こう考えておるのでございます。悪用いたすがごときことは、毛頭私は考えていない次第でございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 そういうふうな趣旨で進めてもらわなければならないと思うのです。  次に、賃金部ができて、基準行政というものが、今後割合に格調が高くなるような一つの行政の行き方を示すのじゃないかと思うのです。今後についても、新たに基準行政に対しては強化していくという意思なんですか、それとも今まで通りやっていく意思なんですか、はっきりした意思をまず聞いておきます。

福永健司自由民主党労働大臣

○福永国務大臣 方針といたしまして、私は強化していきたい、こういうように考えております。人員その他の点等から申しましても、強化するという建前からするならば、十分ではないではないかというように御批判もあろうかと思います。いろいろこれから考えまして、実質的に強化されるような方途を今後もとって参る、こういうふうに考えております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 では、そういうような建前に立って次の質問に移りますが、過日の予算第三分科会で大臣が答弁に立たれたおり、私どもが最も心配しておった事例の一つとして、基準監督署の新築に対して、予算をほとんど寄付に仰いでおったという事実が暴露されました。そういうような予算が、今回また組まれておるというような実態も明確に指摘されました。労働大臣としては、今後そういうような点は改めるということを淡谷悠藏委員の質問に対してはっきり答えられておったわけです。こういうようにして質問がはっきり出された以後の基準監督行政というものに対しては、一つはっきりしたてこ入れをしておかなければならないと思うのです。あれ以後の基準行政に対する考えはどういうように指導しておりますか、大臣にまずお伺いいたします。

福永健司自由民主党労働大臣

○福永国務大臣 あの節お答えいたしましたような考え方で、私どもはあのときの処置をとりました。なお、その精神を徹底せしめるために、昨日も全国の基準局長会議で、本省の労働基準局長から厳重に、今御指摘のようなことにつきまして、それぞれ全員に徹底するように訓示も行なわせた次第であります。  なお、予算的な措置等につきましては、今後一段の努力を行ないまして、御指摘のような意味における成果を上げるようにいたしたいと考えます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 その問題については成果を上げてもらわなければなりませんが、過日の新聞で、「行政管理庁は最近の出先機関が庁舎を新設する場合などにその経費の一部を地方公共団体から法令外の負担金、寄付金を受けてまかなっている例が目だってきたため、三十年一月から六月にかけ行政監察を行なったが、このほどその結果がまとまり、二十五日「法令外負担金、寄付金等にかんする行政監察結果」として法務、農林、建設、労働、文部、自治の関係各省にたいし勧告するとともにその内容を発表した。」こういうように新聞に出ております。この中に労働省も指摘されておるようです。労働省も指摘されておる以上、行管の勧告に従ってこれは直していかなければならない義務が当然あなたにあるのじゃないかと思うのですが、これの出たあとの基準監督行政というものも、この勧告通りに実施しておりますかどうか。

福永健司自由民主党労働大臣

○福永国務大臣 そういう考え方で対処するようにそれぞれの部局の者に申しておりますので、その私の考えておる趣旨は行なわれておるものと私は考えておる次第でございます。なお、そういうことにつきまして、念のために、事実上どうであるかというようなことはさらに調査もいたしたいと考えております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 これは大蔵省にも今度関係してくる問題でございますが、現在の外郭団体との関係というものは、基準監督行政の場合はまことに密接なものがあるようです。そうして、現在の外郭団体は行政機関に対する金銭的援助機関にすぎないような状態になっておる、そして行政本来の姿をゆがめておるという結果が現われておる。このような団体はもう基本的に排除すべきではないかと思う。しかしながら、外郭団体から金銭的な援助を必要としないような予算措置を講じなければ、どうしても外郭団体にたよって、これを行なわざるを得ないような状態になるわけです。これはここでがっしり精神を入れかえて大蔵省に当たり、また監督行政に対して一本筋を入れるのでなければ、同じようなことが繰り返されるのじゃないかと思うのです。大臣並びに大蔵省関係当局の方で、これに対してはどのようにお考えでありますか。

福永健司自由民主党労働大臣

○福永国務大臣 御趣旨の点は私も同感でございます。さようにありたいと考えておる次第でございます。  なお、外郭団体等についても、直ちに解散とかどうとかいうことはいかがかと思いますが、おのずから、存続する場合においては、いろいろ批判を受けることのないようなものに性格を変えていくということが望ましいと私は考えております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 どうして大蔵省の方では、外郭団体にたよらなければ基準監督行政を実施させないような予算しか労働省に与えないのですか。その点について、私ははっきり大蔵省の方に聞きたいのですが、これはなんでしたら大蔵省の方とあなたと、両方答えてみて下さい。

大島靖労働基準監督官(労働基準局長)

○大島政府委員 先ほど来御指摘の庁舎の問題にいたしましても、あるいは協会の問題にいたしましても、私は、必ずしも予算措置の問題ということではなしに、たとい建物が貧しくても、粗末であろうと、やはり行政そのものを、強く国民の信頼を受ける行政にすることが根本であろうと考えます。そういった意味合いにおきまして、先ほど大臣からも御報告申し上げましたように、昨日私から全国の基準局長に対しまして、この点につきまして特に強く、要望いたしておいたわけであります。その点は、私どもも、今後中小企業の労務管理の向上を強く進めて参ります際に一番大事なことは、やはり国民の信頼を受けることだろうと思いますので、まずみずからの姿勢を正して、しかるのちに行政の進展をはかりたいと思うわけでございます。そういった趣旨で昨日も指示いたしたわけでありますが、今後外郭団体との関係等におきましても、私は、外郭団体の存在そのものについては非常に意味もあり、行政の進展につきまして御尽力願うこともできると思うのでありますが、ただ御指摘のように、金銭上の疑いを招くというようなことは厳に排すべきでありまして、この点につきましてもあわせて指示いたしたわけであります。今後とも、先生から御心配いただいておりますような事態のないように、行政の信頼を確保する方途を講じて参りたい、かように考えております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 今言ったことは、私どもの方にも投書がきたのです。実は埼玉県一区管内の新築に対しても、労働大臣が出ていながら、その場所でも同じことがあったということです。これはどうもよろしくございませんから、こういうようなことは絶対やらないということを、この間私もその言明を聞いたばかりですが、うしろの方で大蔵省の主計官も聞いておりますから、こういうようなことは今後絶対やらないようにしてもらわなければなりません。あなたの選挙区でこんなことがあったというのは、これはもってのほかです。十分気をつけてもらわなければなりません。そのほかに、今局長は、存在自身に意味もあるし、今後有効にこれを使えばいいんだということを言っているのですが、私の調べたところによると、ある基準協力関係の団体で、あなたの方の下部の方の団体が、ある場所で、これははっきり通牒のようなものを出してやって集めた金が、今度は旅費の補助、予算外の必要旅費として、一人用五百円として年間六千円、監督官三名、技官二名、事務官三名、計八人、四万八千円です。こっちの方からも旅費を仰いでいるのです。なかなかおもしろいのです。そのほかに、今度は災害防止対策協議会その他集団指導費、また会場費として、一回光熱費を含めて二千五百円、二十回分、合計五万円です。これは当然行政的にやらなければならない範囲じゃございませんか。そのほかに、署長交際費は、局及び他署並びに他局署、本省に対する交際費として月五千円で十二カ月分六万円、こういうようなのを協力会から仰いで実際仕事をしている。こういうようなことはあり得ないのですが、現にやっているのです。名前はあげませんよ。あなたは見ていってやってもらいたい。議事録がありますから名前はあげません。しかしながら、この収入の内訳見ると、指定医、パチンコ屋、ブロック屋、左官屋、大工、塗装屋、屋根屋、タイル屋、電工、鉱業、木工協会、バー組合、砂利組合、板金、骨、そのほかこういうようなところから金額を当てはめて寄付をもらっている。こういうようなのが、基準行政を実施するために有効適切な意味のある団体だと言えるのですか。なぜこれをやらなければならないのです。当然必要だったら、大蔵省の方で予算措置をするのが妥当だと思う。大蔵省の方で組んで、それによってこういうような行政を実施していって、これでまともな基準行政のいろいろな点に血の通ったような仕事がやれるのじゃないかと思う。それがないために、ともすれば今言ったようにして、他の方から疑いを持たれるような指導ぶりだったということは、前の質問のおりにもはっきりされたでしょう。それが淡谷委員にも指摘されているでしょう。現に私どもの調べたところによっても、はっきりしたデータも出ているのです。そのほかにもまだたくさんあるのです。しかしながら、こういうようなものを改めなければだめだと思う。こういうようなのまで大蔵省が予算を削るというのですか。こういう当然のやらなければならない仕事まで、大蔵省の方から削られるとしたら重大なことなんだ。これはどういうことなんです。

大島靖労働基準監督官(労働基準局長)

○大島政府委員 ただいまの御指摘の事実については、私まだ承知いたしませんので、さっそく調査をやらせたいと思います。なお、そういう必要な経費について、大蔵省から削られるというようなことはございません。従って、私どもは、今後とも予算に基いて必要な仕事をやっていく、それによって他からの疑惑を招くことのないように努力をしていきたいと思います。

島本虎三日本社会党

○島本委員 ここに私の手元に、行政管理庁行政監察局からのさっき読み上げました報告書があるのです。この中にもはっきり指摘されているではありませんか。こういうようなことをやったならば困る。あなたが言ったのがもし正しいとすると、こういうような寄付やなんかは、大臣並びにあなたの方が許可をしてやった結果でないとだめなんだということになっているのです。もし今までやっているのが正しいとすると、みなあなたたちが大臣の名前によって許可をしていることになるのです。だから、全部許可をしてやっているのに、なぜ行政管理庁から指摘されるのです。

大島靖労働基準監督官(労働基準局長)

○大島政府委員 私が先ほど申し上げましたのは、ただいま御指摘の事実そのものについて、私自身まだ承知しておりませんので、これを調査いたしたい、かように申し上げたわけでございます。それがいいとか悪いとか言っておるのではないのであります。私、さっそく調査をいたしてみます。なお今後とも行政の信頼をそこなうことのないように、私、責任を持って措置いたしたいと思います。

福永健司自由民主党労働大臣

○福永国務大臣 大切なことでございますので、私からも見解を申させていただきます。事実につきましてはなお調査をいたして、真相を把握いたしたい、こういうように存ずる次第でございますが、かりにお話しのようなことありとするならば、私といたしましては大へん不本意であります。先刻来申しておりまするように、こういう点につきましては今後厳に戒めていくようにいたしたい、こう考えております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 予算外のいろいろなことに対して、厳に戒める点はわかりました。そうすると、今回実施されるようになっている予算のうち、中小企業労働対策の推進というような、それぞれに組まれている予算の中で、私の方にもずいぶん投書がきておるのですが、この投書の中でもっともだと思われる、社会的にこれは名のある人ですから、こういうような方面からの投書を見て、こういうようなことが許されていいものかと思うのです。基準監督——あなたの指導の下部の方では、金もうけをやることにおいては、中小企業のどこよりもうまいという評判が立っているというのです。その理由としては、この二月の二十二日、二十三日講習会をやって、試験が二月二十四日、二十五日、これは起重機取り扱い者国家試験、こういうようなのをやって、受験料申し込みが一人七百円、講習料が一人一千円、会員でない者は千五百円、これで千七十名の申し込みがあった、こういうようなことになっておる。そしてこの結果、あとから払いますから領収書を書いて下さいと、会場の借り上げ費の領収書をもらっていって、あとから会場費も戻してくれというようなことを言って、中小企業の協力団体の方では、泣き泣きそれをやっているというような実態があるのです。こういうようなことに関しては、法によってあなたがやらなければならないのに、このようにして旅費まで含めて、会場費はもちろんのこと、あらゆる点をこの受益者と申しますか、講習を受ける人から全部とって、それでなお剰余金を出している。これは、こういうようなことをやらなければならないものなんですか。今度の予算の中にこれははっきり盛られていることなんですが、予算を実施する上に、これを聞いておかないととんでもないことになると思いますから、一応これを聞くわけです。

大島靖労働基準監督官(労働基準局長)

○大島政府委員 ただいま御指摘の中小企業の労務管理近代化推進についての予算につきまして、安全云々というお話でございますが、その点はちょっと私、解しかねるわけです。この予算は四月一日から実施になります。その方針につきましては、昨日私から地方の局長に通達しただけなんでありまして、従って、その関係でそういう問題が出るとはちょっと私、理解いたしかねます。  なお、検定試験の点につきましては、いわゆる検定試験料をとりまして、それによって実施いたしております。この点はやむを得ないことだろうと思っております。それによってどうこういたしておるという関係は、私は承知いたしておりません。

島本虎三日本社会党

○島本委員 講習会をやれば講習料をとる、試験を行なえば受験料をとる、月例検査をやれば車の便を提供させ、旅費を支給させる、こういういろいろの監督行政というようなものは、国の名前において権威を持ってやる方法なんでございますか。そしてそのほかに、安全週間においてパレードをやる。パレードをやる場合においては、全部名前を指摘して、車並びに人員までも出させて、そのほか参加料までも経営者からとっておる。こういうようなパレードなんて、現にやられておる。いつでもこの資料は提供しましょうと言ってきている。こういうようなことを現にやられているのを御存じなんですか。こうしなければ、安全衛生や何かのこういうことはできないものなんでしょうかどうか。もっとはっきりした方針を立ててやるべきじゃございませんか。少なくとも誤解を受けるようなこういうやり方だけは避くべきだと思うのです。

大島靖労働基準監督官(労働基準局長)

○大島政府委員 ただいまの御指摘は、投書に基づくものだろうと思いますが、その点につきましては、後日私、直接先生の方から御指摘いただきまして、その事実の存否について調べたいと思います。  なお、一般的な問題といたしまして、とにかく先ほど来私が申し上げましたように、行政の信頼を失うような措置はいたさないように今後努力をいたしたいと考えます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 これはまた大臣、時間がだいぶたって工合が悪いのですけれども、私の方としては、基準行政を的確にやってほしいという意味でこれは申し上げているのです。  過日私の方の新聞によりまして了知したのですが、四月七日の新聞なんですが、これは岐阜県の益田郡の下呂で、旅館の女中さんが一斉にストライキをやった。これはあまりにも低賃金で、仕事は十二、三時間平気で働がされるし、これじゃ自分が食べていけない、ほかにからだに無理がきてしようがない、それでストライキをやっている。もう解決しただろうと思うのです。その中ではっきり言っているのは、基準監督署の方から視察に行く場合には、四日間または五日間休んだと言いなさいと言われる。そうすると、そのまま実態を調べないで監督官は帰ってしまっている。その実態は、一日の休みももらっておらないような実態なんです。賃金も、これはまことに公表をはばかるほど低い賃金なんです。こういうようなことでやっているわけです。これも大きく朝日に取り上げられておるわけなんですが、こういうようにして行って、調べる場合にも、こういうような労働争議が起きなければならないような状態にしておいて、調べてきましたということでは、まことに適格性に欠けたものがあるのじゃないか。いかに身を入れたような調査をし、指導をしたと言いながら、やるしりからこういうようなことが出てくるのではどうするのです。やはりこれでも的確な指導をしてきたということになっているのですか。

大島靖労働基準監督官(労働基準局長)

○大島政府委員 ただいま御指摘のような事実については、私まだ承知いたしませんので、調査いたしたいと思います。しかし、基準行政の施行については、私どもできるだけ努力いたしております。しかし何分膨大な中小企業でございますから、力の及ばない点は私も率直に認めます。ただ今後とも私どもは全力をあげて、中小企業の労務管理の近代化に進みたいと思います。  なお、その過程におきまして、いろいろお気づきの点は御注意いただきたいと思いますが、私どもとしましては、全力をあげてこの仕事に今後とも努力いたしたいと思います。なお、その過程を通じて国民の信頼を失うことのないように努めたいと思います。私、昨日全国の基準局長会議におきまして、私としましてはその点だけを特に取り上げて強く指示をいたしております。そういった点で、今後とも努力をいたしたいので、御了承をいただきたいと思います。

島本虎三日本社会党

○島本委員 努力するから了承してくれというならば、私はその努力に待って、今後このような事例に対してだけは了承しましょう。ただ、旅館に対して、この新聞に出ているのが事実だとすると、五日間休みをもらったということにしておいてくれ、そのほか十五時間くらいの連続勤務をさせられている、比較にならないほど低賃金である。そういうふうにして休みをやったりすると、この書き入れどきに商売にならないということを経営者側が言っておる。しかし、北海道なんかではちゃんと夜の十時までで、十時以後は出なくてもいいという指導をやっておる場合も登別であるのです。こっちの方だけ、休みをやったら商売にならないという理由はないですね。こういうのは、基準行政のどこかに欠陥があると思います。北海道では、これをやって五年くらいになる。こっちではやっていない。これでは基準行政は完全に進めておる——おそらく今言ったのですから、これはうそではないということを私確認しますから、これ以上追及いたしませんが、この方面の指導も、もっともっとやるべきじゃなかろうかと思うのです。  それとあわせて、時間もだいぶたって参りましたから、基準関係の方で、関係業者から寄付金をもらうということでだいぶ問題になっている点があるのです。これはまことに残念なんですが、埼玉県の北足立郡の朝霞町の日本梱包運搬株式会社、ここで第一組合がいろいろと交渉中に、第二組合がなぐり込みをかけてきて、前執行委員に重傷を負わせている事件があるのです。そしてその場合に警察に電話もかけない、経営者はただ傍観しておった。あとからこれをいろいろ言われたところが、監督署の方にいろいろと寄付して協力しておるという事態が、はっきり言われるようになってきたわけです。もうそうだとすると、こういうようなことをほったらかしておいたらとんでもないことになる。第二組合の方ではそのままいく、第一組合の方では負傷される、しかもその会社そのものは第二組合と一つになっており、いろいろと基準監督署の方に寄付金なんかをやっている。おそらく疑われることは当然でございませんか。こういうような行政は、おそらく信用を得られるような結果にならないと思うのです。現にこういうような問題があって、そこから寄付を受けているのです。こういうような寄付行政だけでは、いかに信頼をつなぐといっても砂上の楼閣ですから、こういうようなことは一切やめるようにしなければならないと思うのです。これは局長ではなしに大臣、こういうような行政に対しては、前の例とあわせてどういうふうに思いますか。

福永健司自由民主党労働大臣

○福永国務大臣 事実につきましては、私今突然伺ったことで真相はよく存じませんが、お話しの通りでありとするならば、はなはだ遺憾なことでございます。こういうことは絶滅を期さなければならない次第で、先刻来繰り返し申し上げております通り、こういう点につきましてきびしい態度で今後私は望み、いろいろ御注意をいただいておりますようなことのないようにいたしたいと考えております。

小沢辰男自由民主党

○小沢(辰)委員長代理 島本君、もう放送が済みまして、委員長が着席して一時半から質疑に入るから、すぐ大臣をと言っておられます。大臣も食事をしなければ気の毒だし、これで一つ……。

島本虎三日本社会党

○島本委員 よくわかりました。もう少し大臣とここでゆっくり質疑応答を展開したいのですが、以上のような次第でやむを得ませんから、一問だけここでやって、参議院の方へ行っていろいろと御奮闘願いたいと思うのです。  今度また予算措置を講じて、石田労働大臣から福永労働大臣になってきてちょっと変わった点で、また地域的にずいぶん期待されておる問題は、日雇い労務者の石炭手当を出したというような点が期待されておる特異性のある点だと思います。これはもう申し上げるまでもございませんけれども、この失対労務者の就労日は月間二十二日ということに今回なりましたが、しかし、この冬季間だけは、北海道と積雪寒冷地帯等においては、公共事業や民間の屋外事業が行なわれなくなるわけです。従って、失対はフルに動かざるを得ないようなことに相なるわけですが、これは北海道の議会代表並びに町村知事の方からも、大臣のもとに再三この点の要請があったかのように伺っておりますが、積雪寒冷地帯にどうしても必要な冬季の燃料手当については、地方住民の福祉に直接結合するような重要な作業に従事しておるところのこの失対労務者に対して、今のところでははっきり支給されていないために、いろいろ社会問題が起きておる。しかし若干でも問題が向上したことは望ましいことであるが、依然として三十円にすぎないので、すみやかにこの失対労務者に対する石炭手当の制度化をはかるようにやってもらいたいということについて、再三請願なりまたは陳情があるのではないかと思っております。いろいろな点で問題は私自身わからないわけではありませんが、せっかく予算措置を講じてこれを考えるところまでいった。しかし生活扶助を受けておる人は、依然として一世帯五人で一日九十四円もらっておるのに、一生懸命働いておる人たちが三十円で、これが同じ石炭手当であるということは、PWによるとよらないと、何にかかわらず、不合理であるということがはっきりしておるわけです。これをこのままにしておいていいという理由は、どうしても私としてはわかりませんし、これの制度化については、当然将来考えなければならぬ問題でもあるわけです。現在生活保護の適用者は九十四円、失対で一生懸命働いておる人は一家族三十円、こういうようなことに対しては、この差はどうしても是正しなければならないし、一日三十円もらって石炭何かけら買えるかということに対しては、まことにかぼそい次第でございますから、生活保護法の方で一括支給をやっておりますから、この点についても将来何らか考えなければならないということです。石炭手当の制度化並びに寒冷地手当の制度化、こういうものもあわせて、あまりにも現在の生活保護法の適用者と格差があり過ぎますが、これについて大臣はどういうふうに考えますか。最後の一間ですから、熱のある、誠意のある答弁を心から期待する次第であります。   〔小沢(辰)委員長代理退席、委員長着席〕

福永健司自由民主党労働大臣

○福永国務大臣 ただいまの御質疑は、むしろ私どもを鞭撻していただき、ある意味においては応援していただいておるような気持で拝聴したわけでございます。現地の人々からも、この点についての話を私は伺っております。過去においてもある程度の努力をいたしましたが、十分の成果が上がっていないことを大へん残念に存ずる次第でございます。現実にまだあとどうするという数字的なものをつかんでいない今日の段階において、明確なことは申し上げられませんけれども、今後一そう努力をしたいというように考えております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 まだ私の方では、大臣の参議院出席の関係で失対労務の関係について、またPWの関係に対しての質疑が残っておるわけです。この問題は大事な問題ですので、ぜひこれは継続しなければならない性質のものです。しかし、やはり皆さんがおらぬこの場所では、まことに残念ですけれども、来週にこれを持ち越してもこの問題だけはぜひ解決をはかりたい所存ですから、委員長においてもその辺は十分にお取りなしを願いたいと思います。それが認められれば、きょうは、私の質問は以上で一応打ち切っておきたいと思います。

中野四郎自由民主党

○中野委員長 本日はこの程度にとどめ、次会は明十八日午前十時より理事会、十時三十分より委員会を開会することとし、これにて散会をいたします。    午後一時三十一分散会

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