決算委員会 第16号
- 発言数
- 139 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1962/03/15
会議録
○鈴木委員長 決算委員会を開会いたします。 東北開発株式会社の会計に関する件について調査を進めます。 本日は、前会と同様、参考人として、前役員九名の方々の出席を求めてありましたが、雲野参考人は出席されておりませんので、八名の方が出席されております。 参考人各位には、御多用中再度御足労をわずらわし、まことにありがとうございます。 質疑の通告があります。順次これを許します。木村公平君。
○木村(公)委員 私は、東北開発株式会社の会計に関しまして、若干の質疑を持ちたいと思います。この私の質疑に御答弁をいただく方は、そのつど委員長の許可を得て御答弁をいただくわけでありますが、私もよくお名前等を承知いたしませんので、私の質疑に最も関係の深い方にお立ちをいただいて御答弁をいただきたいと存じます。 いろいろ質疑を申し上げなければなりませんが、初めに東北開発株式会社会計に関する釈明書というものが、前の東北開発株式会社の経理担当者であり、現在は公営企業金融公庫の理事でありまする山本多市参考人から、決算委員長たる鈴木仙八君に出ておりますが、この内容の結論は、決算委員長の報告、鈴木決算委員長の当委員会における東北開発に関する内容の報告、並びに行政管理庁、会計検査院等の指摘いたしましたことに対する反駁だと、われわれは解釈いたさざるを得ない点が多々ありますので、後ほど委員長を初め行政管理庁の担当官、会計検査院の担当官から、この釈明書に対するところのお考え方を一つ承っておきたいのでありますが、その前に私は二、三の点についてお伺いをいたしたいと存じます。 実のところ、東北開発の加藤前副総裁並びに渡辺総裁、その他の前理事、監事諸君に対しましては、本委員会において、昨年の五月、二回にわたって御出頭を求めまして、日新電化の持ち株譲渡の問題でいろいろ御説明を願ったことは、御記憶の通りであります。そのときには、この決算委員であります私たちも、単に日新電化だけの問題として、会社当局がとられた持ち株の譲渡は、善意をもってきわめて東北開発のためにきれいな観点から行なわれたものと理解をいたしまして、了承を与えた次第であります。しかるところ、今日から振り返ってみますと、昨年五月には、今ここで問題になっております昭和三十五年度の会社の決算において——これはいろいろ東北開発の方には、言葉の上においても異論があるようでありますが、われわれから見れば、まさしく虚偽の報告書が作成された、また、秋田木材と裏契約まで結んで、事実と全く相反する商行為が公然と行なわれていたことが、当委員会の審査の結果判明するに至ったことは、御承知の通りであります。まことに、そのような国会をも、しこうして国会は、申すまでもなく国民の代表でありますが、国民をも無視した会社の行ないというものは、国民の代表でありますところの私どもとしては、この上もないふんまんであり、この上もない公憤を覚えざるを得ないのであります。特に申し上げるまでもなく、東北開発というものは、国民の血税をもって運営されておる。その設立の目的に従って、不当不正がなく、疑惑を持たれないよう十分注意してやっていただくことが、東北開発の幹部諸公のみならず、社員一同の当然の責務でなければならぬ。これは国民に対する責務でなければならぬとわれわれは考えておるのであります。 そこで私は、このような基盤から、数点において私の疑惑を披瀝いたしまして、答弁を求めようといたすものであります。なお、東北開発株式会社に対しましては、社内に汚職が起こりまして、多くの人がすでに検挙されている。しこうして本朝の新聞紙によれば、先日ここに御出頭であった某理事もまた、疑惑に包まれて、刑事被疑者として出頭を求められておるやに伺っておるのでありますが、まことにわれわれといたしましては、そのような雰囲気の中にこの問題を調査いたしますことは、不愉快であります。不愉快でありますけれども、三権分立の建前から、すでに司法権の発動いたしております問題については、当委員会においては関知いたしません。と同時に、調査をいたさない方針で、他の問題について調査を進めていきたいと存ずるのでございます。 さきの委員会で、委員長から二、三の資料を要求しておったのでありますが、そのうち、土地の造成について、土地の買い入れ先とその坪数、坪当たりの単価及び造成後の土地売却先とその坪数、坪当りの単価等を、ここでまず一番初めに詳しく——前の委員会においてもお漏らしをいただいたのでありますが、まだ琴線に触れないものがございますので、詳しく一つ総裁なり、最もこれに密着しておられる関係が深い方から、御答弁をいただきたいのであります。
○渡辺参考人 ただいまの御質問に対しまして、この前もおわび申し上げました通り、私どもの在任中の社員その他の中から、いろいろな容疑者を出したということにつきましては、私のまことに不徳のいたすところでありまして、申しわけないと深くおわびを申し上げておる次第であります。 それから、土地に関しましては、担当が土地造成部の雲野理事であったのでございますが、今日欠席をいたしておりますので、私資料等も持っておりません。それで、あるいは山本理事がこの点について知っておられますならば、すでに会社の方から提出しております書類等について一つ御説明下さればいいと思います。
○山本参考人 私、会社の経理を前に担当しておりました山本でございます。 今日は前総裁から、担当の雲野理事がいないので、私から知る限りのことを答弁したらどうかという御意見でありますが、実は私も資料も何もないので、どういう工合に説明していいか、また、あまり単なる記憶とか、それでも困りますし、何かそういうような、全体の方々が一応御説明したらどうかというような感じもいたしますが、この点いかがでしょうか。
○木村(公)委員 資料等がないので答弁がしにくいようでございますから、私の方から一つ二、三の点について具体的にお伺いをいたしてみたいと思いますので、山本多市参考人から特に御答弁をいただきたいと存じます。 まず第一点は、それは秋田木材株式会社との土地造成売却契約についてであります。これは秋田港の雄物川の下流に、東北開発株式会社が約二十五万坪の工場敷地を造成して、これを昭和三十五年初頭から、これから申し上げる各会社に売却を交渉なさったはずです。その交渉を受けた会社は、小野田セメント、秋田石油化学、日本ゼオン、旭化成、出光興産、帝国人絹、十条製紙、秋田木材であろうかと存じます。このうち坪数は小野田セメントに対しては五万坪、秋田石油化学に対しては十万坪、日本ゼオンに対しては十万坪、旭化成に対しては約三十万坪、出光興産に対しては五十万坪、帝国人絹に対しては十万坪、十条製紙に対しては二十五万坪、秋田木材には終局的には十万坪。しかして、その交渉過程における単価をあなた方がはじいておられるのでありますが、小野田セメントについては坪六千円、秋田石油化学については四千円、日本ゼオンは五千五百円、旭化成五千五百円、出光興産も五千五百円、帝国人絹、十条製紙、秋田木材、おのおの五千五百円を堅持しておられたようですが、このうち小野田セメントの五万坪は六千円でもって売却されたはずです。秋田石油化学は価格が安過ぎる、四千円では売れないという見地から不成立に終わっておるはずです。日本ゼオンの交渉不成立の経過は、ガス量が不足だ。ガスの性質が不合格のために不成立であったと聞いております。旭化成もやはりそのような理由でもって、三十万坪、五千五百円という値段が出てきたのでありますけれども、そのような経過から交渉が不成立に終わったようにわれわれは調査をいたしておるわけであります。それから、出光興産は面積が不足だ、とても東北開発で五十万坪の造成はできまいというので、結局交渉は不調に終わっておるようであります。それから帝国人絹の方は、地形が変形のために不成立になっておる。十条製紙は、雪が多いからというような理由で不成立になっておるようです。そこで、いよいよ秋田木材の問題が出てきたわけですが、秋田木材に至るまでの、ただいま私が申し上げた点について間違いがあれば御訂正をいただき、そしてもう少し詳しく、資料がなければ、御記憶を呼び起こしながら、御答弁をいただきたいと思います。
○山本参考人 木村委員からの詳しい資料によって私もかなり記憶を呼び起こしたわけでありまして、私の経理的立場から知る範囲のことを申し上げたいと思います。 その前に、実は私は釈明書に書いておきましたが、どうして土地は早く売らねばならないかということをちょっとお語りしておきたいと思います。すでに三十五年度からその土地によりまして、新しい事業資金、自己資金と申しますか、それに充てる。一般には政府出資あるいは社債等で事業を始めることになっておりますけれども、だんだん会社も進みまして、自己資金の蓄積によったもので新しい事業を始める、その結果、土地造成の回収資金などが充てられる結果になったわけであります。またそのほかに、あまり土地を長い年度寝せておきますと、金利の負担に参るわけであります。かかる見地から、経理としては、常に早期に工業用地として地方の望むものをやってほしいと、かねがね担当の理事に直接申し上げ、さらにまた、関係の皆様方にも、資金の立場から理事会等に申し上げているわけであります。 そして今お話がございましたが、そういう見地から——ずいぶん土地造成は悩んだように私は記憶しております。と申しますのは、実はこの土地造成を、ある程度官庁に認可をいただいた趣旨は、私も釈明書に書いておいたのでありますが、旧東興時代の破産的なものを何で補てんしたらいいだろうかという点もあったわけであります。それにはわが社は国家関係機関であるし、そこがある程度もうけて、しかも工場誘致になるならば一挙両得ではないか、そういう見地から、まだ土地造成の仕事は早いという意見もございましたが、ある程度収益もあがるものなら、しかして地方の工業誘致になることならば、非常にいいことではないかということで、この工業用地が認められたと記憶しております。 それで、秋田の問題は、河川敷でございまして、いわば国有財産でございます。ただ当時は、当時の値段で——県は非常に負担をかけたと申しておりますけれども、河川敷地としては当時は値段が安いわけでございます。そこで、その原価も三千円、たしかいろいろな費用をかけましても三千円以下につくと記憶しております。二千八百円ないし九百円だったと思っております。ただし、そこまで、二千八百円、九百円になりましたのも、この問題につきましては、私どもあとで実はわかって非常に困った問題だったのですが、県が半分それをやるということがあったわけであります。そして売る方向も県と会社とが競合する格好になりまして、これは非常に統一を乱して困る。これは私が意見を申し上げたのであります。秋田県だって、なかなか財政が困っておるのじゃないだろうか、それならむしろ私どもに一本にまとめてやらした方がよかろうではないか。秋田県は、当時大蔵省の地方資金課から造成するために借り入れの申し込みのあった事情を記憶しておりますが、大蔵省としても、非常にいろいろ査定がきびしかったわけでございますが、たまたまそういうことがわかりましたので、一本にまとめておやりになったらどうだろうかということで、そういうことからその意見が入れられまして、県がやっているところをいろいろこれは交渉の問題になりましたが、四千円で引き受けたのであります。当時県は、各地に三千円で売ることを交渉していたようでございます。そこで私は、これではとても、金利その他を入れて二千八百円につくものを、三千円が切れたのでは、今私が考えました東興その他を補てんするために資金不足を生じて、とうていかなわない。一つ売り値の方は担当の方にまかしていただいて、そして私どもは、県から四千円で買いましても、全体を平均すれば、ただいま申しましたように三千円程度になるわけでございますから、それを五千円以上で売れば、少なくとも二千円ないし幾らのもうけが出る。私どもの悩みを申しますと、外部から聞くと非常にばかにもうけるではないかという御非難があったわけですが、これを経理の立場から強硬に主張いたしました。県も私をけしからぬやつだと思ったのであります。しかし私は一歩も譲らないで、当初の趣旨がそうだから、私はその資金を次の事業に充てるのだということで雲野さんにも交渉をお願いして、結論として雲野さんが県と交渉の結果そういう話が出て、四千円で県のものを譲り受けるについて一括買って、その坪数がふえたわけでございます。そういう結論でございます。 そこで、これを二千九百円でございますか、約三千円になったということでございます。今度は売り方でございます。そこで私は、いろいろ状況を聞いてきて、資金的にどういうことを考えるかというので、当時はじき出したわけでございます。それには、今日どんな大会社でも、資金が潤沢なわけではございません。そこで、相当大きな金融機関とある程度結び着いていなかったら買えっこないだろう。やはりそれには一ぺんに金を出せといっても無理だろうから、最低、どんなに譲っても、五年の分割払いだ、それから、いわゆる内金も二割程度だということで発足したのでございます。そこで、その値段はどのくらいかということを言われましたので、五千五百円ないし六千円だということをはじき出して、造成部にその資料を差し上げたわけであります。 そこで、雲野さんは張り切りまして、小野田さんはだいぶ自分の御関係が深いようでございますので、まず小野田を陥落させて、その基準を求めて、それから次々と当たろうということになったのでありますが、小野田はうまく六千円に成功いたしましたが、次々の買う方は、国策会社だからどうせ原価が安いのだし、四千円ぐらいで値切ったらどうだということで、だいぶ粘っていたようであります。そこで、内部で、そんな安いものを見せてはかなわないというので、とにかく六千円で売った実績があるのだから、どんなに売れなくたってそんなに負けるわけにはいかぬ。そこで五千五百円というのが実は出たと記憶をいたしております。そこで五千五百円ならば、われわれも経理的には賛成できる、こういう見地で出発したと思っております。 その結果、次々に五千五百円の話が出たのでございます。今秋田木材の件に一応しぼられたわけでありますが、雲野理事としては、私が早く資金をかせいでくれと申しますもので、何とか一ぺんにまとめて売りたいというので、いろいろ努力したようでございます。私は、今記憶をいたしておりますが、日本ゼオンに対しましては、朝な夕な、この雲野さんの攻撃が激しいので、相手の会社もたまげたという情報も実はあるのでありまして、私ど経理の立場から——私でいえば、私はお台所、だんなさんが一生懸命かせいでくるということで、非常に感激した場面も実はありました。ところが、その点がいろいろガスの問題で——私もガスの問題については非常に確信を持っていたわけです。ただ帝石が、自分の傘下のものを入れたいということから、実はその点に対して反対したように聞いておりますが、当時は非常な可能性があった問題でございます。 そういうことでそれはつぶれた。そこで、次に売るものはというときに、次は、その前から——そこに上がっておりませんけれども、秋田木材のほかにまだたくさんあります。能代木材とか東北電力とか、記憶を呼び起こしますとまだまだ無数にあるわけでございます。雲野さんがここにおりますといいのですが、そういうことでやったのでございます。そこで私が雲野さんに進言したことは、どうも大きくやるということは、今日の金融情勢からはむずかしいはずだ、と申しますのは、実は私がこの会社に入りますにつきましては、あまりひどい会社でございまして、いわゆる私どものスタッフと申しますか、貧弱で、これはよけいな話でございますけれども、私は東京事務所に移って初めて机をちょうだいした。それまで二カ年間、机もないくらいの会社でございましたので、実は私は興業銀行にお願いしまして、部長、課長級の人二人を私のスタッフとして連れてきておったわけでございまして、それらの銀行マンの話を聞きましても、とうていその資金というものは通常の手段では入らないということがわかりましたので、そういう大作戦はまずい。むしろ何十万坪あるか、秋田県——いわゆる東北地方の工業誘致に役立つような会社を、少し分割して設けたらどうかということを進言した記憶を持っております。その結果、雲野さんは、そういう工合にたくさん当たったのでありますが、最後に十条製紙が、たしか北海道の相手の——もう一つ北海道にほかの大製紙会社があるのでありますが、それらの関係から非常に刺激を受けまして、十条製紙が東北地方に進出したい、一本やりというようなことで、それに集中したように聞いております。 そこで、そういうことから非常に可能性があるというので、雲野さんが交渉しましだけれども、だんだんやっているうちに、どうも見込みがなさそうにも見える。危険である。しかも日本ゼオンで、何と申しますか、私ども内部からの密告によってえらい迷惑したものでございますから、そういう各省、大蔵省その他企画庁に御迷惑をかけぬようにやりたいということで、それには早期決戦しなければいかぬということから、その並行作戦を私はお願いした記憶がございます。ところがその結果、そういう結論になったということでございます。今御質問の通りの趣旨になったわけでございます。
○木村(公)委員 いろいろ御答弁がありましたが、私どもが最も深い関心を持っておりますることは、造成されました土地が売却されるにあたって、まず一つは、雲野理事にすべて理事会でもって売却の権限を与えておったかどうかという点、それから、小野田セメントには坪六千円で売却いたしておったのでありますが、その後秋田石油化学からは、四千円で交渉があった。しかし、六千円という価格で前に契約ができておったので、四千円ではとてもそろばんに合わないというところから、五千五百円という単価をおきめになったのでありますが、これは当然理事会でおきめになったはずであろうと思いますが、その点ももちろん伺っておきたい。 ところが、ここで私どもが思い出しますのは、伊藤現在の総裁が当委員会において、造成された土地を売却するにあたっては、理事全員でやったものではないのだ、きわめて少数の理事の、むしろ専断でやったのだ、そうして理事会には、不思議なことには監事は一度も参加しておらない。それがために、監事でありました山中さんは、生き残って現在副総裁でおられるのでありますけれども、理事会には監事が出てこなかった。従って、監事の責任はない。それと同時に、理事会というものは、監事をも加えた公正な理事会であるべきであるけれども、監事の出席すらも拒否して隠密裏に行なわれておる理事会であるから、そう公正な理事会とは受け取りがたいような印象を伊藤総裁を通じて私どもは受けておるのであります。 そこで、今度お尋ねいたしたいのは、この造成された土地が売却されるにあたって、理事会において雲野理事におまかせになったのかどうか、雲野理事の専断におまかせになったのかどうかという点、それから、それをおまかせになったとするならば、そのとき開かれた理事会は、全員御出席の上の理事会であったかどうか、きわめて少数の理事会であって、前例によって監事はもちろん入っておらない。そうしてきわめて少数の理事が、総裁と意を通ずることなく、雲野理事に一切の売却権を委任したものであるかどうか、そのような点について、簡単に一つお答えを前総裁から伺っておきたいと思います。
○渡辺参考人 土地販売の問題につきましては、雲野理事がいわゆる担当理事でありましたので、それらの販売については、包括的に雲野理事に一任してございます。そのことは、理事の各位も承知しておるはずでございます。 秋田木材の念書でございますが、その念書につきましては、折衝中にあの念書を入れざるを得なかったということで、ちょうど私その晩に旅行する前に、ちょっとこういう趣旨の念書を入れて契約したから了承をしてくれということがありましたので、それはもうしょうがないと私了承いたしましたわけでございます。それでありますから、後にそれは当然理事会に話しまして承認を——報告すべきであったと思うのでございますが、これは私の失念でございまして、まことに相済まなかったと思います。 それから、理事会には常時監事の方々に出てもらいまして、業務なり相談の内容なりはいつでも聞いていていただけば、いろいろな監査の点においても事情に通ずると思いまして、これは私の方からお願いしまして、理事会といえば理事だけの会でございますけれども、私どもの理事会は、まあいわば役員会、民間の会社で申しますれば取締役と監査役と一緒で相談するというような意味合いで、理事会には常に監事の方の御出席を願っておったと記憶しております。そうして、根本的に雲野理事に、それらの売却交渉を包括的な一任をしておりますことも、これは御承知だと思います。
○木村(公)委員 雲野理事に包括的に売却の権限は移譲した。ところが、雲野理事からの御答弁によりますと、売却という交渉が起きたごとに、常に自分は理事会にも諮っておるし、総裁にも逐一模様を報告しておるという御答弁がなされておる。理事会においては、雲野理事に全部これは包括的に売却権限を移譲した。そうすると、雲野氏は理事会に諮ることもなく、あるいは総裁とも談合することなく、自分の専権でもってこれを売却してもよろしいわけであると思いますが、その辺どうですか。
○渡辺参考人 これは大体において、理事会におきまして、当時五千五百円程度で売ってほしい、こういうことでありましたので、そういうことは、理事会とか理事懇談会とか、あるいはそういう会がなくても、その大体の情勢は、私に雲野君から話がございました。それで私は、それはぜひ至急に取りまとめるように、こういうことでございまして、雲野君は、そういう自分も担任の理事でございますので、それだけの交渉はやり得ると考えておったろうと思います。
○木村(公)委員 そこで、問題の秋田木材の件に移るわけでございますが、秋田木材と最終的に交渉ができるようになりまして、初めは十二万坪買おう、ぜひお願いしたい、価格は一坪五千五百円、よろしいというので、三月末日に大体の契約ができた。それは雲野氏の専権でやったことか、それとも理事会も総裁も合意の上でおやりになったことか、その点をもう一ぺん伺っておきたいと思います。
○渡辺参考人 最初は十二万坪とかあるいは十万坪とかいろいろ言うておりましたが、最後には、ともかく十万坪というようなことで、三月末に合意が成り立っておったように思います。ただし、あるいは私の記憶違いかもしれませんですから、その点は、山本理事がその当時雲野氏にいろいろな要望をしておりましたようでございますから、その間の消息は一つ山本理事の方から……。
○木村(公)委員 そういうことじゃないんです。私の伺おうとしておることは、雲野さんが独断専権をもって秋木との間に十二万坪、五千五百円で契約をなさったのかどうか。最終的契約は五月ですけれども、大体契約直前の状態にまで運んだのは雲野さんの専権独断でやられたのかどうか。そのつどあなたにも理事会にも相談をされて、総裁、理事会の合意のもとに、秋木との契約は雲野さん一人の専権でなくできたものかどうかということをちょっと伺っておきたいのです。
○渡辺参考人 私は雲野君の専断でやったとは思っておりませんです。
○木村(公)委員 そこでいよいよ、今までいろいろの会社と交渉したけれども売れない。たまたま秋木の話が出てきて、ぜひ一つ買ってもらいたいということになったのですが、そのとき口をきいたのは山崎理事——秋田県知事ですか。
○渡辺参考人 秋田県の小畑知事でございます。
○木村(公)委員 小畑知事が口をききましたのは、秋木側として口を聞いたわけですか。
○渡辺参考人 その辺は承知いたしません。私記憶にございませんです。
○木村(公)委員 小畑知事が会社へ来て、あなたの方で造成された土地の十二万坪を買いたいと秋木が言っておるが、売ってくれないかという申し入れをしたのは、知事ですかどうですか。秋木の社長ですか、知事ですか。
○渡辺参考人 秋田県の知事は、秋田県内における造成土地の売約をして早く工場を誘致したいということから、再三雲野君にそういう要望があったようでございます。それから雲野君の秋田木材との折衝は、向こうの社長ですか専務ですか、今病気されている方と絶えず交渉があったように記憶いたしております。
○木村(公)委員 そのことを詳しく御存じないようですが、御存じの方はどなたですか、今日御出席の方では。知事がこの話を持ってきたかどうかということが大事な点なんです。売買の契約の当事者は秋木でありましょうとも、その話を持ってきた、そうして価格なんかの交渉までタッチしたかどうかということも聞きたいのですが、そのときのことは雲野さん以外にわかりませんか。山本君わかりませんか。
○山本参考人 私経理の立場で雲野さんからときどき聞いておりますから、比較的わかっていると思います。ただし、今木村さんがおっしゃるところの、知事がいつ来てどうということは、私もはっきり記憶ございません。ただ、この秋田の土地の問題は、前の年からあったように記憶がございます。秋田の問題は、それから秋ごろにまたこの話が出まして、最後にまた出たように記憶しております。そこで、非常に具体的になったのはもちろん四月、五月ということでございます。従って、この秋田の知事がいつ来たかということは、私は記憶にないのでございます。ただ、秋田県としては、いずれかの工業会社を誘致しなければならないというので、猛烈に雲野さんに陳情しておったように記憶いたしております。
○木村(公)委員 私がそういうことを特に伺うのは、ほかではないのです。この間ここでどなたかの御答弁の中に、三福商事というものがある。これの設立のときに、知事室の秘書課長を入れることを条件にして助成を決定したとかいうお話があったが、どうですか。これと関連がありますからちょっと伺っておきます。総裁御存じでありますか。三福商事というものに助成をするために、知事室の矢野秘書課長というものを入れることが条件であったというお話が出ておりますが、どうですか。
○渡辺参考人 多分それは雲野君が答弁したと思いますが、私はその辺の消息を知りません。
○木村(公)委員 これは世の中にありがちのことであるかもしれませんけれども、地方公務員であろうと、国家公務員であろうと、公務員というものの栄達のために、民間に舞いおりて、そうして月給をよけいもらうために、それを入れてくれれば助成もしよう、それを入れてくれれば三福商事というものの設立に協力もしようということを、もしも東北開発がやったとしたら、これはどうなりますか。そのようなことが日常茶飯事のごとく行なわれたということになったらどうなる。東北開発は、国民の血税であることは、総裁よく御承知の通りです。前総裁を私は疑っておるわけじゃありません。ただ、このようなさもしいことが公然とこの委員会で陳述されるということが、実に私は残念でならない。秘書課長というものを入れるということを条件にして、三福商事に助成をするとか、三福商事の設立に協力するとかという、いやしくも国策会社であるところの東北会社が、そのような思想、考え方の上に立って国策的な営業が運営されたならば、これはもう世間がおそらく全く失望し、世間が全く信用をしなくなるのではないかと思うのです。そこで私は、このような経緯がありまするから、秋木との契約にあたっても、秋田県の知事が、工場誘致の美名のもとに、土地売買のブローカーをやったのじゃないかと、実は疑わざるを得ないのです。そこで、こういうことをこんな席上で言うことは、品がないことかもしれませんが、当時の知事があなたの方へ出てきて、そうして工場誘致のためにはどうしてもあなたの方の土地がほしいのだ、ついては、なかなか相手方がいないけれども、たまたま私の知人の秋田木材の社長の何がしがほしいと言っておるが売らないか、値段はできるだけ安くしてやってくれ、わたしが一つ協力するからということで話が進んできたのじゃないですか。それは雲野前理事がおらないとわからないことですか。
○渡辺参考人 私その辺のそういう今のお話のような点は、全く承知いたしておりません。
○木村(公)委員 それならば、その点については他日雲野さんが御出頭願えるときを待って御答弁を願うより道がないわけでございますが、そういたしますと、次の問題に私は進みたいと思います。 山本多市氏の釈明書を拝見してみますと、いわゆる秋木に対する裏契約、秋木に対して三月に大体話し合いはできたけれども、実際売買契約の成立したのは、十二万坪が更改されて十万坪となって成立したのは五月だ、しかし書類の上においてはすでに三月に決算措置が行なわれておった、この点について山本さんは、私どもの印象では、少し思い上がった考え方をしておられる。中には、こんなことは商慣習だというようなことを放言してはばからないような東北開発の役員もおる。秋木に至っては、けしからぬ。これはもうあたりまえのことだと言っておる。まだ国策会社に協力したような態度で今なお平然としておる。これはとんでもない話です。だんだん調査すればするほど、とんでもない話だ。そこでまず山本さんに、このような裏契約の問題、先般しばしばここで出て参りました裏契約の問題、それから、真に売買契約が成立した前に決算措置がなされたような問題、この点については、行政管理庁も会計検査院も批難をしておる。そうして当委員会の委員長も非難をいたしておるのです。指摘をいたしておるのです。これに対してもう一ぺんあなたの口から釈明を伺っておきたいと思います。
○山本参考人 今御質問の点について、私が実はこの裏契約に参画したような伊藤総裁の当委員会における答弁の記録を読んだわけでございます。そこで、私といたしましては、その前のゼオンの事実にかんがみまして、今回こそきれいにやってくれということを、実は雲野さんにお話ししたことがございますので、私はそういう記憶は全然なかったのです。それが、意外にも当委員会に、新総裁から釈明書として出ましたので、それは違いますよということを——私としても、非常に名誉を傷つけられた感じがいたしましたので、しかも、そういうことについて、私は会社の前任の経理担当だから聞いておいてくれてもよかったのではないか、それも聞かずに、しかも、こういうことは答弁が食い違っては困ることだし、御迷惑いたしますから、私としてはそういう希望を持っておったのです。ところが、すでにそういう総裁の釈明書が出た以上は、私としても、私個人の立場からこれをはっきりさせてほしいというのが釈明書を書いたゆえんでございます。 それから第二点の、非常に思い上がったというおしかりでございますが、私は後ほど詳しくなると思って書面にしたわけでございますけれども、私どもの東興時代からの沿革がございます。ついては東興のような経理はしたくない、国策会社としての長所を持つ経理をしたいという一つの信念を持っております。ところが、官庁方面も、そこまでは説得力はなかったので、やはり最後的にはなるべく——というのじゃない、絶対であったのですが、売買は契約主義でやってくれということでございましたので、その契約主義を順奉しなければならぬ。しかし、私自身の考えでは、一つの期間計算というものも一応の自信を持っておりましたので、それと一致するためには、実質的に契約さえあれば、別に官庁にも御迷惑がかかることはないのじゃなかろうかという当時のことから、その契約上のいわゆるこまかい条件のはっきりした、また形式になりますことも五月の十日にいたしまして、そこにも書いておきましたが、当時、五月十日を契約日にして、実施契約はこういうことだと書いた方がかえっていいのじゃないかという気持もいたしたのでございますけれども、相手さんも応じたことでありますので、まさか今日のようなお騒がせを起こすとは、夢にも考えなかったわけでございます。そういう趣旨で実はあの契約はできたわけでございます。
○木村(公)委員 土地造成の売却問題で一番の問題点は、秋木との契約内容並びに契約の実体でありますが、それについて、ただいまの釈明によりますれば、結局行政管理庁、会計検査院の指摘したことに対する反対をしておるのじゃない、個人的のいろいろの問題について釈明をしておるというお話でございました。そこで、前総裁に伺っておきますが、会計検査院から特に指摘をされました問題については御異存はない、お認めだと思いますが、いかがでしょうか。
○渡辺参考人 これは前回でございましたか、前々回のときにも、会計検査院が不適正なことであったという御指摘は、私どもも認めざるを得ないという御答弁をいたしておりますので、ただいまもさように考えております。
○木村(公)委員 土地の問題は、一番よくわかっておる御本人がおりませんので、次の質問に移ります。 次は、会津のハードボード工場の問題であります。これは前会においてすでに何度も繰り返されたことでございますけれども、どうしても釈然としない、どうしてもわれわれの琴線に触れる御答弁を得ておりませんので、くどいようでありますが、もう一度伺っておきたいと存じます。 会津のハードボード工場についてその設立の状況、経営の状況についてお伺いをいたしたい。さらに、同工場の使用設備、特に外国から輸入した機械にはどのようなものがありましょうか。これは資料の提出を求めておったかもしれませんので、すでに資料が出されておるとするならば、一つ委員部からいただきたいと思う。それらの機械は、ハードボードを作る上において間違いなく運転されておるのかどうか。簡単なことですが、この点を一つ伺っておきたいと思いますが、一番よく御存じの方はどなたですか。
○本郷参考人 三十五年の四月から私の方の理事はめいめい分掌しておりますので、私はハードボード工場を担当いたしたわけであります。その当時は、機械等もできて運転を開始してからでございます。私まだしろうとでございますので、十分のことは御説明できないと思いますが、ただいまの機械の点でしろうとの私に御説明できますことは、木を削りまして紙をすくような工程を経まして、それに熱を加えてプレスいたしまして、それでできるのがごく概要でございます。これが新規工業なものでございますので、日本ではいい設備がないという、これは私の担任以前の話でありますし、資材なり企画の話でありますが、そういうので相当のプラントを輸入したわけでございます。その最初は、木をチップにいたします機械もたしか輸入されたと思っております。それから、そのチップにいたしましたものを蒸しまして、これをすりつぶしまして、ほんとうにこまかい繊維にいたします。これがこの工場のプロセスの眼目でございまして、デファイブレーターという機械でございます。その機械の名前で会社もデファイブレーターということになりますが、これを二度すりつぶします。そのすりつぶしましたものを、紙をすきますようにベルトの上を長く流しますが、この工程、これは紙の機械と同じようなものでございます。それからもう一つ大事なところは、紙のフェルトみたいになりましたものを一定に切りまして、非常に高熱なプレスの間に入れまして押えるわけでございます。ここでかたいものになるわけであります。この工程、大体そういう中枢の工程のものが輸入機械でございます。
○松本参考人 私も詳しくは実は存じておりません。今本郷前理事から御説明のあったものが一応外国から輸入した機械でございます。これは一応企画の段階におきまして、こういうものは日本のものを使う、こういうものは、いい製品を作るためには、どうしても外国のものを使わなければならない、こういうことが全部決定をされるわけでございます。それでその企画の段階において決定されたものが資材に回りまして、そして資材でそれを購入する、こういうことでございます。私は当時ハードボード工場の建設の方を一応見ておったわけでございますけれども、この会社の組織から申しますと、建設事務所というものができております。建設事務所の所長が一切の責任を負って建設をやって参ったわけでございます。その建設事務所は、総裁の直属機関でございます。私が当時担当いたしました建設部というものは、技術的なアドバイスを与えるということ、それから工事の監督をするということ、そういう任務を実は私ども持っておったわけでございます。それで機械の詳細のことにつきましては、私も実は本郷さん程度でよく存じておりません。御質問のございました、その後の状況はどうかということでございますが、その後は、聞くところによりますと、非常な好成績を上げておるということを実は聞いております。 以上でございます。
○勝澤委員 関連して。ちょっと松本さんにお尋ねしたいのですが、三十四年八月二十八日の議事録を見ますと、「会津ハードボード工場建設工事の件」というのを提案されて、あなたがこれについて相当詳細な説明をされているわけです。読みますと、「会津ハードボード工場建設工事に関し構造物関係、機械、電機関係(ボイラー、廃水処理設備、揚水井戸、Gバード等)のその後の工事進捗予定につき資料に基づき詳細に説明を行った。Gバードについては当初ガデリウスとの交換文書もあり、ガデリウスの設計により施工するのであるから、ガデリウスに一切を任せることが適当であると思はれる。但しこの場合に輸入マージンの八%(ガデリウス五%、丸紅三%)を五%に値引きさせることを条件として、Gバードの製作をガデリウスに任せ機械の据付けはガデリウスの推薦する日本業者に任せたい。この点特に御承認を戴きたい。尚主要工場の請負入札については一流業者の内から事業の繁閑を勘案して雲野理事と相談して実行したいので総裁に御一任願いたい。」こういうようなことが行なわれ、結局、最終的には、請負業者の選定については雲野、松本、山本三理事協議の上やる、こういうふうな議事録になっているのです。今のあなたのお話を聞いていると、この点がどの辺まであなたが責任があって、どの辺まであなたが責任がないのか、総裁直属になっておるのか、あるいは先日雲野理事との話では、丸紅飯田になぜやらせたか、八%の手数料の問題をめぐって明確な御答弁がなかったわけです。それから、山本理事の方からは、この手数料の問題については相当まけさせなければいけないということがあったわけです。そういう点から考えると、あなたの理事としての分担がどこまでなのか、こういう点をもう少し——今しろうとだ、しろうとだ、本郷さんと同じだと言われておるのですが、その点もう少し明確にしていただきたいと思います。
○松本参考人 申し上げます。先ほども申し上げました通りに、理事会に提案をするには、これは当時の工事建設事務所長が詳細な資料を作って参るわけでございます。それで総裁直属でございますので、理事会に提案をするところがないわけでございます。それで、そういう議案につきましては、一切総務担当——私が総務を担当しておりましたが、総務担当のところへ議案が回ってくるわけでございままして、建設事務所長から参りました議案を私のところで取りまとめまして、私が総務担当として理事会に提案をし、私が説明をした、こういうことでございます。
○木村(公)委員 この会津のハードボード工場が、特に会津に土地を選んで設立されました経緯は、松本さん御承知ですか。なぜ会津を選定されて、そしてそのときの土地の入手の条件、それから入手を奔走してくれた土地の有力者なり市長なりあるいは国会議員でもよろしいが、名前を……。
○松本参考人 当時、ハードボード工場を作るということが発表されましたときに、各県から非常な運動がございましたことはお聞き及びかと存じます。それで、大体その当時東北の木材の利用という観点から、三カ所か四カ所くらい工場を作ったらどうだ、こういうような話し合いが会社の内部ではあったわけでございますが、予算の方が一カ所しか認可がなかったわけでございます。それで、結局会社の内部において相談をいたしました結果、木材をたやすく得られる場所がいいということが一つと、それから、ある程度便利でなければいかぬという観点から、私が当時総裁から命令を受けまして、工場の調査団長になりまして、前に長野の営林局長をやった方とか、農林省の木材の関係の権威者と申しますか、そういう者を三人ほど団員として御選定をいただきまして、米沢並びに会津の両地区を詳細に調査をしたのでございます。 この調査をいたしますにつきましては、実は県の非常な御協力を得まして、木材業者並びに営林署長全部、それから県の林野の関係、こういう者を全部県庁に集めていただきまして、私どもも現地を視察いたしました。それで、結局これは、当時私が調査団の報告として、私の名前で総裁あてに分厚い報告書を出したのでございますが、この報告書の骨子をなすものは、結局木材がたやすく得られるということが主眼になっております。 そういうことで、会津と米沢を比較検討いたしました結果、会津においては、御承知の通りに、小国、喜多方、坂下、ああいうようなところに、すでに相当の木材の業者がおりますし、また県の指導所も実はあるわけでございます。それで会津の木材の状況を調査いたしました結果、会津においては、——大体これは御承知の通りに、りっぱなものでなくてよろしいのでございますから、廃材でもりっぱに使えるものでございますので、廃材をまぜますと製品の価格が非常に安くなる。東北開発がこの事業を始めるのは、実はもう業者がずっと先を越しておりまして、ある程度立ちおくれの観があったわけでございます。それで、もしほかの業者に太刀打ちをするためには、結局安い木材を入れて製品価格を下げる、こういうことが一番の土台になるわけであります。大体年に一万トンの製品を作るには十万石要るわけでございますので、大体十万石の原材のうち、会津においては——大体調査した結果は、十六万石という廃材があの付近で出ているわけでございます。それは結局薪炭材、まきにみんな流されておるわけでございます。これを四万石程度集めれば、非常に安い価格の製品ができるという結論が実は出たわけでございまして、米沢におきましても、あの立地はそう悪くはございませんでしたが、ただ木材の点と水の点がございます。水を非常によく使うものですから、水質のいいところでなければ工合が悪うございます。鉄分がある程度以上含まれておりますと、その水は使えませんので、結局水の点と木材の点が会津の方がまさっておる、こういうことで実は理事会の御決定で会津にきめたわけでございます。
○木村(公)委員 私はそういうことを伺っておるのではなく、県の協力を得た、地元の協力を得て、樹木のたくさんあるところ、水の多いところを選んだということを聞いておるのじゃないのです。それに土地を入手されるその経過、あるいは土地の購入費、あるいは工場誘致ということで無料で提供する土地もありますから、その点の経過、経緯ですね。 それから、特に伺っておきたいのは、あなたは県の協力を得たということでありますが、林野庁の林政部長あたりがあなた方に助言をしておりますか。そのこともあわせて……。
○松本参考人 土地の方から申し上げます。土地はこれは無償でございました。会津の市役所が、工場誘致という観点から無償で寄付をいただいております。それから県は、私どもの調査に対して非常な協力をいたしてくれましたことと、それから、各県でも工場誘致を非常に熱心にやられておったときでございますので、非常な詳細な資料、ことに会津のハードボード工場につきましては、ほとんどもうでき上がったような詳細の資料を実は県からちょうだいをしておりますし、また、山形県の米沢に対しましても、そういうよううな県が何年もかけて調査をなさったという資料を実はちょうだいをしております。 それから、林政部の関係でございますが、これはそういう事実はございません。私ども自分の手と申しますか、県との協力を得まして調査をいたしたわけでございます。
○木村(公)委員 私がこういうことを尋ねますのは、会津のハードボード工場について、私が質疑をするということがわかりまして一番驚愕をしておるのは、今までにないことなんですが、あの付近の有力者が大へんこれをいやがるのです。非常にいやがりまして、なとかして私の出席をとめたいというので、まあ実に私自身不愉快なんです。そこで、私はだんだんいろんなことが頭に浮かんでくるのですが、一番初めにあなたに伺ったのですが、外国の機械、ハードボードを作る上において最も重要な機械、名前はむずかしくて私存じませんが、それをお買いになるときの経緯ももう少し詳しく伺っておきたい。機械はうまく運転されておるのですか。現在のことは御存じないかどうか。それはうまく運転されておるかどうかということ。それから、その機械の入手の経過、商社を通じておやりになった、丸紅の話も出ておりましたが、もう少し詳しく伺っておきたい。 それから、問題は、あなたの方のその後の人事を見てみますと、奇怪なことが多い。ここにおられる方大部分は、前理事さんばかり、前監事さんもおられますが、今度の新しい総裁以下のあれを見ると、みんなひもがついておる。そのひもをずっと私がたぐってみますると、こういうようなものにも関係してくるのです。ハードボード工場なんかの設立等についても……。それから、あなたの方の関連工場を通じて、どうも因縁ができたような人が理事になってくる、監事におさまる、おさまってから……。私は前理事の方だけが実はいろいろの失敗をなされたと思っておったのだが、そうじゃないのです。新しい人が、まだなったばかりの人が、存外いろいろなことをやっておることが、調査をするとわかってくる。そうすると、何のためにかえたかわからなくなる。結局、人事交代をやって、清新な空気を送って、そうして東北開発の面目を一新しようとする意気込みでもって、これは総理大臣の名において行なったのです。しかるところ、その後就任してから数カ月になるかならないかの今日、すでにいろいろのことが私どもの認査の眼界の中に飛び込んでくるわけです。まことに私は奇怪だと思うのです。そこで、会津のハードボード工場についても、そのようなことから、私は国政調査の一環として真相を把握いたしたいと思うのです。土地の購入あるいは機械の購入、それから、その購入した機械がどういうふうに現在国策的な役割を果たしておるかという点について、知る限りの知識を得たいと思いますので、御答弁いただきたいと思います。
○山中参考人 お答えいたします。 お尋ねの第二点の、どういう経緯で機械を購入したかという点につきましては、実は私存じませんので、現状だけを申し上げますと、現在は——機械に対します技術の習熟の未熟の点もございましたけれども、おおむね非常に順認に動いております。大体生産能力一ぱいくらいに出ておりまして、製品の品質もおおむね良質のものが出ておる状況でございます。
○木村(公)委員 この会津のハードボード工場を設立するために、あるいはさらに、設立後これを現在経営していくためには、官庁としてはどの官庁が一番あなた方は関係が深いのです。これを経営するために、あるいは設立するために、いろいろの官庁にいわゆる御厄介になられたわけでしょうけれども、どの官庁が一番あなた方と関係が深いのですか。
○山中参考人 直接御指導と監督を受けておりますのは企画庁でございますが、事業の性質上通産省の技術的指導を企画庁を通じましていろいろ受けておるわけでございます。
○木村(公)委員 この会津のハードボード工場というものは、日本でも現在では著明であるのです。製品もいい製品が出るそうです。ところが、不思議なことには、まず土地はただで入手しておる。それから、そこまではよかったのですが、機械の購入費というものは、契約書もおありのようですが、くろうとの鑑定を得てみますると、これが非常に高いものだそうです。それは故意に高いものをお買いになったわけではないのでしょうが、瞞着をされておられるらしいのです。お買いになるときにだまされておるというわけです。それをだれがだましたかという問題、外人がだましたか、それとも日本人がだましたかという問題なんです。機械の購入の経過と価格、その点をもう少し詳しく御存じの方はいらっしゃいませんか。
○松本参考人 これは資材の関係でございますので、ですから雲野理事か、それから資材部長かでないと、これはわからないと思います。
○勝澤委員 資材部長はだれですか。
○松本参考人 石田長蔵と申します。
○木村(公)委員 それでは、ここで調査が何もできないというわけなんです。御存じなければ……。それでその石田とかいう一番詳しい人が出ておられなければ……。しかし、契約書なんかはわかるのでしょう。——それもわかりませんか。
○松本参考人 契約書は、私の方を通りませんが、経理の方は通りましたので、あるいは山本さんのところである程度おわかりになっておるかも存じません。
○木村(公)委員 それでは山本さんに、おわかりになるだけでもお漉らしいただきたいと思うのですが、一体この機械は幾らですか。機械の数から、どういう機械が……。
○山本参考人 今私何も資料を持っておりませんので、間違った答弁をしても御迷惑をかけると思いますので、ただ、私ちょっと簡単に申し上げたいと思います。 現在ハードボード工場も割と採算が高いということは、確かに私どもも経理の面に出ておりますから、それはわかっております。と申しますのは、予算を超過したわけでございます。これは土地の問題で超過いたしました。土地は、最初は寄付ということでありましたが、寄付財産だけでは、工場がやれないということがわかったわけでございます。そこで、どうしても総額約五万坪にしなければならぬ。実は私は別に資料を——釈明書に書いておるこれだけしかないのですが、これに書いておきましたが、土地は四万何千坪かになっております。そこで、約五万坪でないとやれないということで——私はそのとき非常に憤慨した一人なんでございます。その場所が、約束違反じゃないか、そんなに競争して誘致をしておいて、今ごろ土地がまだということではまずいじゃないか、結局、これはあくまでも地元出身の加藤副総裁に交渉してもらおうというので、そのとき私も若いものですから、年はとっているけれども、気持は若いものですから、大いに食ってかかったわけです。そこで、それは一つ加藤さんが交渉しようということになったのでありますが、結論は、私はやはり地方の貧困と思いますが、絶対に寄付を受けるようなことをしてはいけない、それでは開発を阻害する、それで今度の方針は、たしか米沢は絶対に寄付を受けないということで総裁はやりました。どこでも最初は、来てくれ、来てくれと言うわけですが、それは結局税金を目当てにしておるわけです。そのようなことから予算がまず超過して、結局二千万ですか、三千万ですか、買わなければならぬようになった。そこで、これもずいぶん大蔵省にもえらいおしかりを受けた。それからあと、大体八億くらいの予算でありましたが、その中で、土地の予算その他を除いて機械は五、六億程度になるんじゃないかと思っております。資料がありませんので、はっきりお答えはできませんが、若干予算を超過したということでございます。
○木村(公)委員 機械の購入の点につきましては、非常な疑惑があるのです。これは私どもしろうとの悲しさで、今正確な評価額を持っておりませんけれども、われわれのところに参りました資料によりますと、非常に高いものだそうです。これは不当に高いものを買わされたというのか、承知の上でお買いになったのか。単に予算超過だけの問題じゃないのです。善意でもって予算超過した場合には、予算超過ということはあり得ることですから、われわれはそれを特にここで国政調査の一環として難詰するつもりはありません。しかしながら、なぜ予算超過をしたかといえば、不当に高いものを押しつけられたんだ。不当に高いものを買ったんだ。その結果予算を超過し、そして国税も余分に使った。しかもそれが瞞着されたというに至っては、われわれはなかなか承服できないのです。もしも幹部がしろうとのために、機械のことがわからないから、高いものを何にも知らないで買ったというなら、これはごまかされたわけです。事情を知りながらお買いになったのなら、これは悪意です。悪意で予算を食ってしまったわけです。従って、その点を解明する必要があると思いますので、この事情のわかる方並びに当時の資料が総裁の手元にあるはずですが——これは総裁直属の工場じゃありませんか。しからば、あるとするならば、それを次期の委員会までにはぜひ御提出をいただきたいと思います。今日は、ハードボードの問題は、相手がおらぬのですから、何ともしようがない。雲野君と石田さんとは、私にとっては相手が悪いのです。何にもわからなくなってしまうということになってくるのですが、それだけあの人たちは重きをなしておったと思うのですけれども、その重きをなしておった人たちが今の状態では、いよいよ疑わざるを得ないということにもなってくる。 もう一つお伺いしますが、会社が現在計画中の砂鉄事業、これもこの委員会で何度も問題になりましたが、いまなおこれは疑惑に包まれている。その計画の概要と、すでに買収した鉱区や用地等の買収先の名前とその坪数、価額等は、この前ここで御説明がありましたが、もう一度念のために伺っておきたい。
○渡辺参考人 お答えいたします。 砂鉄の事業計画をしましたのが、鉄で多少の経験を持っております私でございます。それで砂鉄の仕事を始めましたときは、東北開発が、砂鉄事業をやらなければ、ほんとうの開発ができないのではないかというのが当時のいろいろな方々の御意見でございます。それで、私もそれはもう当然なことであるということで、まず砂鉄をやることにきめまして、それには日本中で砂鉄の七割というものが賦存するのは東北でございますし、特に東北のまた七割というのは青森県の下北半島にあるということがわかっておりました。そこであそこを工場の予定地としまして、それには最も工場に近接したところがらいろいろ砂鉄鉱区をやることが必要だ、それでこれは官庁等の示唆もありまして、まず早く鉱区を手に入れなければならぬ、こういうことで考えておりましたが、そのときたまたま三倉鉱業というものが現われて参りまして、こういう砂鉄の鉱区を持っているというのですが、しかし、それが、実際調べてみましたところが、東北砂鉄という三菱鉱業の子会社が担保に持っておりましたもので、そしてその担保額も当時は約七、八千万円の担保額であったのが、だんだんと毎月分割支払いをしまして、私どもがその債権を肩がわりするときには、約四千万円ほどに減っておったと思います。 それで、最初に手をつけましたのが、向こうで売りたい、こういう鉱区で、大畑初め九鉱区でありました。この九鉱区に対して、まず一方においては、会社でこの砂鉄事業に関する諮問機関をこしらえたい、そこで砂鉄委員会というものを作りまして、斯界の権威者あるいは実際家、そういう方々にも委嘱しまして、委員となってもらい、理事が全部そこに出席して、いろいろ意見を聞きそうして、そのときにも、まず最初は、何としてでも砂鉄の鉱区の取得ということが第一だというような考え方になりまして、そしてただいま申し上げました大畑ほか八鉱区をまず予定したのでございます。 それに対して、買収しますのには、どうしても鉱量の測定をしなければならぬ、こういうことから、会社の方としましては、学識経験者二、三の人にお願いしまして、その鉱量の調査をして、そうして精鉱にして——この前私が百五十万トンと申し上げましたのは、あれは私の記憶違いでございまして、あの当時は二百八十万トン精鉱にしてある、こういうようなことであったのでございますが、それをだんだんと折衝をいたしまして、これは百万トンと予定をいたしました。当時は非常に砂鉄ブームと申しますか、日本の鉄鋼界がたくさんの鉄の生産をしますのにはどうしても海外からたくさんの鉱石——一ほとんど九割五分以上を海外資源に仰いでおるわけでございますが、これが輸入して参りますときに、粉鉱と称して鉱石が非常に粉になるのでありますが、この粉を焼結する、焼き固めるわけでございますが、その焼結しますのには砂鉄が非常に媒材になり、また、外国からくる鉱石の中には、非常に燐の多いものあるいは銅の多い鉱石が多いのでありまして、これらを薄めるためにも砂鉄が必要だ。砂鉄は低燐、低銅の性質を持っておりますので、それで大きな製鉄会社が盛んに砂鉄鉱区の買いあさりを始めておったときでございます。それで砂鉄の価格も当時百三十円から百五十円くらいまで唱えられておったのでございます。これを、たまたまこっちは債権を肩がわりしておりますし、これを担任しておりました企画部の関係者、並びに山本理事が、金の関係からも、予算の関係もありましてそれに加わりまして、これを九十五円ということにいたしまして、最初の九鉱区を九千五百万円で買収した、こういう事情でございます。
○木村(公)委員 その点はわかりましたが、企画庁提出の「取得鉱区一覧表」によりますと、半分の十一万余アールについては、まだ出願中の鉱業権となっておるわけです。埋蔵量も未調査となっておる。そこで会社は、埋蔵量が不明の鉱業権を五地区、十一万アールにわたって買収したということになるのですが、そうですが。
○渡辺参考人 これは当時の企画部が折衝しておりまして、私はこのあとからになりましたので、基本方針はそういう考え方で指示いたしておりましたけれども、こまかい内容については今承知いたしておりません。
○木村(公)委員 御承知ないにしろ、御承知があるにせよ、企画庁提出の資料によりますと、二十二万九千九百三十五アールを九千五百万円でお買いになった。そうしてそのおよそ半分の十一万余アールについては、まだ出願中の鉱業権となっておるわけですよ。それから埋蔵量も未調査になっておる。そこで私どもの疑問は、会社が埋蔵量も不明の鉱業権を五地区にわたって十一万余アールも買収しておるのはおかしいではないか、まだ未調査のままで。あなたのような権威者がおられるけれども、権威者といえども、調査しないではわからないと思うのです。これはどうでしょうか、企画庁の答弁を一つ……。
○財前説明員 ただいまの御指摘でございますけれども、先般鉱区の評価その他についての資料を御提出申し上げております。それによって見ていただけば御了解いただけるかと思うのでございますけれども、当時買収いたします鉱区の対象は九鉱区になっておりましたが、実際に買収をいたして参ります対象の鉱区といたしましては、関根鉱区だけでございます。先ほど、百万トンとして計算をいたしたというふうに前総裁が申しておられましたのは、関根鉱区分だけでございます。そのほかの鉱区につきましては、買収時において評価をしなかったわけです。俗な言葉で申しますと、未調査の鉱区、これは出願鉱区でございまして、おまけというんですか、そういうふうなことで、対象鉱区としては関根鉱区だけを対象にして評価をいたしたわけでございます。
○木村(公)委員 そうすると、関根鉱区だけで九千五百万の価値があるとごらんになったのですか。
○財前説明員 この前の提出の資料に出ておりますように、関根鉱区だけを対象にいたしまして評価をいたしております。
○木村(公)委員 埋蔵量不明の鉱区はおまけだ。九千五百万円というのは関根鉱区だけだ。そうすると、あとのおまけの分は、この人はおまけだと思って売っておるのですか。おまけをつけてくれたのですか。関根鉱区にこれだけつけてくれたのですか。売る方をまさかだましたわけじゃないでしょうな。
○財前説明員 その間の事情は、私、当事者でございませんので、よく承知いたしておりませんけれども、とにかく評価の対象といたしましては、関根だけで評価をいたし、買収いたしておるということであります。
○木村(公)委員 あなたの方では、評価の対象は関根鉱区だけだと言われるけれども、所有者にすれば、九鉱区全部売っておるわけですから、いずれも評価されておる。あるいは錯覚であるかどうかわかりませんけれども……。あなたの方は関根鉱区だけ評価して、あとは評価も何もしてないのだ、おまけだとおっしゃるが、それは売り主の方は知っておるのですか。関根鉱区だけの値打ちが九千五百万円、あとはおまけだ、向こうはまけるつもりでやったものか知らないで、ほか全部評価されておると思って、合わせてどんぶり勘定で九千何百万円と思っておるのじゃないのですか。もしも関根鉱区だけが評価の対象で、あとは対象じゃないものがついてきたのだといえば、それは思わぬもうけものでしょうが、あなたの方から言えば、国家から見れば、会社から見れば、そうかもしれませんけれども、売った方はだまされたような格好になるんじゃないか、これは。
○財前説明員 御質問で、直接どう申し上げていいかわからないのですが、この前こういう資料を御提出申し上げておるわけでございます。この結果から出て参りますのが百万トン、九千五百万円ということでございまして、出願中のものを含めて九鉱区につきましても、登記の移転をいたしておりますので、これは一緒に会社が買い取ったというふうに了解いたしております。
○木村(公)委員 関根鉱区だけで九千五百万円の実際の値打ちがある。あとの、九鉱区のうちの八つというものは思わざるものが入ってきた。今ではとうとう会社のものにしたというのですが、ずいぶん不審な話で、こんなことは私どもの社会ではないですよ。私どもの社会では、十あるならこれは幾ら、幾らという値をつけて、そして十で幾らでしょうかというのが私は普通の商行為だと思うのです。ところが、向こうには言うてあるのか、言うてないのか知らぬけれども、九つのうち一つだけを評価して、あとのものは来ればいい、来なくてもいいわけですね、これは。そうすると、一つの鉱区で九千五百万という評価をしていらっしゃるのだから、あとの八つは別に買わなくても御損にはならないわけだ。ほんとうのおまけだとあなたはおっしゃるが、だまってこれだけのものをおまけにもらっておいていいのですか。
○渡辺参考人 ただいま関根鉱区のみとおっしゃいましたけれども、私どもの考えましたときは、九鉱区全部についてでございます。そうして関根鉱区は特にボーリング等を相当にやっておりまして、そういうもので関根鉱区分の鉱量などもやったのでありますが……。
○木村(公)委員 百万トンというのは……。
○渡辺参考人 これは確かに全部でもって粗鉱量としては約九万トン以上あったように記憶しております。それをだんだんと精鉱にして二百七、八十万トンはある。これで全部を百万トンというふうに値切りまして交渉したように思いますが、なおこれについては補足して山本理事から……。
○木村(公)委員 ちょっと補足の前に……。そうすると結論は、企画庁の監理官のお考えになっておることと前総裁のお考えと違うのです。思いが違うわけだ。企画庁の方では関根鉱区だけで九千五百万円の値打ちがあるのだ、しかも百万トンというのが関根鉱区だけで埋蔵されておるのだということから、九千五百万円の値打ちがあると企画庁は見ておるわけです。だから、他の八つの鉱区というものは、いわばおまけについてきたものだと思うのです。おまけというのは、買い方にとってはずいぶんいい話だが、私どもはそこがわからない。しかし、あなたのお話を今伺っておりますと、実は九鉱区とも大体は見た。そうして全部で二百八十万トンぐらいあるのだろうと想像された。粗鉱では五百万トン、六百万トンもあったかもしれないけれども、これを精鉱した場合には二百八十万トン、そうして結局は関根鉱区だけで百万トンという数字をはじいておられたのじゃないでしょうか。最終的には関根鉱区だけで百万トンならかたい。あとの八鉱区はどうでもよろしいということじゃないのでしょうか。
○渡辺参考人 そうではないのでございます。関根のみではございませんで、その付近にあります近川なんというのは実にいい鉱区でございまして、そういうものも加えましてございます。
○木村(公)委員 この問題もまだいろいろお伺いしたいことがございますが、何か今時間の催促もございますので、最終的にこれは本郷さんの御関係でしょうが、伺っておきたいと思いますのは、これは見苦しいことなんですからお許しをいただきたいのですが、助成会社——あなたの方から、国策的にお考えになって、助成をした方がよろしい、助成をして育成すべきであるという会社、いわゆる助成会社の役員表を見てみますと、東北会社の現役員、並びに旧役員及旧部長級の人たちが助成会社の幹部になっておるのがずいぶん多い。たとえば例をあげてみますと、関係助成会社のうち六社に九名の幹部が就任されておるわけです。この人事について一般的に考えられることは、助成会社の立て直しの意味から、親会社から行くということも考えられるのですが、しかし、さきに秋田の知事室の秘書課を入れてくれれば一つ三福商事に協力しよう、助成をしようというような、この神聖な委員会で御発言があったような経緯にかんがみますと、この助成会社に東開発という親会社からどんどん幹部が行っておるというのは、この幹部をお前の方でとってくれれば助成してやるというようにも考えられる。そうすると、これは一種のわいろ的な人事だということになるのです。おれの方の部長をお前の方の副社長にすれば助成をしてやろう、向こうも、魚心あれば水心で、それならいただきましょうということで、金ほしさにあなたの方の部長なりあるいは前理事なりを、社長なり副社長にする、こういうことが公然と行なわれておるということは、私どもとしてはまことに不愉快ですよ。不潔な感じを受けるわけです。これはどうです。この点どのくらい……。ほとんど全部助成会社へ天下っておられる。 それから、山本多市さんは、釈明書があって、会社のためによくお働きをいただいたからでもありましょうけれども、会社をおやめになって公営企業金融公庫の理事にお入りになっておられる。こういうことも、われわれ政治家というものは、ふところは貧しいけれども、やはり昔の武士かたぎのようなものがあって、どうもきたないような気がする。われわれちょっとでも悪いことをすれば、選挙民からすぐ落選させられてしまうのです。再び上がろうと思うと、よほど身辺をきれいにしないと上がれないのですよ。この助成会社へ入ったから身辺がきたないとは言わないけれども、名前を聞いてみると、そう功労があった人ばかりでもないように思う。それが助成会社で今までよりもよけい給料をもらっておる。それはありがちなことです。通産省のお役人が製鉄会社の部長になるとか重役になるとか、みんな全部そういうことをやっておる。そういうことをやっておることが、今国民の非難の的になっておるのです。そのモデル・ケースとして、あなた方はお手本のようなものだ。よくわかって……。どうです、この点について、前総裁からいろいろ伺っても何もならぬわけだが、今の総裁、伊藤さんはいらっしゃらないですが、副総裁はどんなお考えなんです。あなたは、監事から副総裁に昇任された、これも私どもおかしいなと思っておるが、それはそれとして、どうです、この事実はお認めですか。
○山中参考人 助成会社十二社には相当当社から現職の部長クラスが役員に入っておることは事実でございます。当社は、大体、助成会社に対しましては、ある程度支配力を持つ程度の持ち株を持ちたいということを建前にいたしておりまして、当社の内規に定めました助成規定で——これは官庁の御了解も得ておりますが、できれば取締役、または監事に無給でございますが、持ち株を代表いたしますについて、業務を監視するということでございます。そういう意味で一名ずつくらいは出したい、一名以上出したいということにいたしておりますが、いろいろ人繰りの都合その他で、それは厳格に全部はいっておりませんが、これはそういうようなことで入っております。 ただいま私の申し上げました方針は、私の就任前からの方針でございまして、そういう趣旨に基づきまして、本郷前理事も無給で東興石灰の社長をやっておるわけでございますが、御老体になりましたのでおやめをいただくということでございましたが、他の株主との意見の調整がまだできませんので、ついやっておりますが、近く話し合いがつきますれば御退任を願うことになろうかと思います。あくまで趣旨はそういうことでございます。
○木村(公)委員 私の伺っておりますのは、そういうことじゃないのです。現在の理事さんなり監事さんなりが、親会社として子会社を監督あるいは連絡を密にするために無給で一人くらいは入って、常務なりあるいは取締役なりやられるということまでいけないということではない。そのことを言っておるのではない。早く言えば助成会社というものは、うば捨て山になっておおりはしないかということです。功罪を問わず——功があった人が助成会社に入るということなら、まだ助成会社のプラスになるかもわからぬか、罪の方の人がもし東北開発でよからざることがあって、それがためにやめなければならぬことになった、そういうような人の吹きだまりになるということになれば、助成会社は、お金をいただいて助成していただくことはありがたいけれども、人間的にどうしてもそういうものをもらわなければ、金がスムーズに借りられないと心理的圧迫を受けて、よくても悪くても、いい悪いの発言権はないのです。履歴書一本出すわけでもなかろうし、そういうものを引き受けなければならぬというような、そういうような雰囲気があるのではありますまいか。親の方が子の方に押しつける、そしてうば捨て山——あるいはうば捨て山ということだけじゃない、若くしても東北開発におられないような人を、助成会社に送り込んでおる事実があるように思うのです、いろいろ調べてみると。そこで、そういう事実はございませんか。もしもないとするなら——この席上では、あるとは言いかねるならば、ないとおっしゃってもいいけれども、これは一つ御反省願いたい。
○山中参考人 ただいま仰せの点は、やはり子会社に対しまして何と申しましても大株主でございますし、いろいろ助成する立場で権力を持っておりますので、知らず知らずの間に、ただいま先生の御注意になりましたようなあやまちを犯すおそれはある状況にございますので、私ども十分注意はいたしておるつもりでございますが、さらに一そう注意をいたしまして、人事の適正を期したいと思います。
○木村(公)委員 私の発言はこの程度で終わります。
○田中(織)委員 ちょっと関連して。 先ほど木村公平委員から質問のありました砂鉄鉱区の買収に関連して一点伺いたいのですが、現在開発会社としてお持ちになっておる収得鉱区は、今月の一日付で鉱山部から提出されました今問題の三倉鉱業関係の九鉱区、それから同じ三倉鉱業関係 の石蕨、川代、奥内の三鉱区、これが一億三千七百万円ですが、それから和賀仙人鉱山から求めました三鉱区、さらに東京鉄鋼所有の十九鉱区ですか、自分の方で出願されたものは別として、以上三十四鉱区だけでしょうか、それ以上にございますかどうかという点をまず伺いたいのですが。皆さんの在任中のことでございますが……。
○山中参考人 便宜私からお答えいたします。 お尋ねの買収いたしました鉱区でありますが、自分の方で出願いたしましたものにつきましては、ただいまお話のありましたものでございます。
○田中(織)委員 それぞれの代金は全部お支払いになっているのでありましょうか。たとえば東京鉄鋼の八千万円は全額お支払いになっているかどうか。それから、和賀仙人鉱山は三千百万円のうち九百万円が選鉱設備等の取得金額ということで内訳が出ておりますが、これも全部お払いになっておるのかどうか。もちろん三倉鉱業関係は全額お払いだろうと思うのでありますが、そのようになっておるのかどうか。私が別に調べたところによりますと、砂鉄鉱区を買収するということで、別に五千万円いずれかの会社に出されておる。また鉱区は会社の方には引き渡しができておらないので、その分については——何と申しますか、貸付金というのか、鉱区の前渡金というのか、金利等の問題も関連をいたしまして、皆さん方前役員から現在の役員に移りましてからも、金利等の問題で若干のトラブルがあるというケースがあるように聞いておるのですが、それはどこの鉱区の関係なのか、その関係の会社等、そういう事実がございますれば、五千万円を支出されたときのいきさつその他についてもお答えをいただきたい。
○渡辺参考人 ただいまお尋ねの五千万円払いました——中外鉱業会社だと思います。中外鉱業会社は、御承知の通り鉱業界ではナンバー・ワンの会社でございまして、またその社長も、非常なエキスパートの方でございます。この砂鉄の鉱区が、先ほど申し上げました通り、非常な砂鉄ブームの状態になって参りましたので、青森県といたしましては、あそこにある鉱区を、自分たちは一生懸命にこの土地で仕事をしてやりたいと思うのに、どんどんよその大きな高炉会社に持っていかれてしまう、こういうことははなはだ不本意だということをよく青森県の知事さんからお話がありました。それで、中外鉱業会社という信用のおける会社でございますし、それに五千万円を融資して、まず鉱区に網を張ってしまう、こういう考え方で一応網を張っておいて、そして順次その鉱区を調査をして画定をしまして、これを会社が買収をしていく、こういうような趣旨のことであったと思います。それから、その後の金利等その他については、私承知いたしておりませんが、趣旨はそういう趣旨でやったのでございます。
○田中(織)委員 その五千万円を中外鉱業へ出されたのはいつでございますか。それから、少なくとも渡辺参考人がおやめになるまでの関係においては、もとの通りに幾つかの鉱区が会社側へ引き継がれるような状況にあったのかどうか、具体的にまるきり中外鉱業を信頼した形で、適当な売物があれば買って下さい、こういうような形でお預けをしておるのか、その間の事情について——これは今承れば前会勝澤委員からも伺ったようでありますが、まだ速記録もできて参りませんので、重ねてお尋ねいたします。
○渡辺参考人 そういうふうな大局的な意味でその提案をして参りましたのは雲野担当理事でございます。きょう欠席しておりますが、それを皆さんに諮って、それでこれを一応融資して、順次調査して、そうして大体の鉱量がきまったならば、その上で会社が買収していくという方針でございました。なお、その点について、あるいは山本理事が、金の関係等で雲野理事から話がありましたら、その点一つお答えを願います。
○田中(織)委員 それは何年でしょうか。少なくとも前総裁の在任中から新役員に引き継がれているように伺いましたので、三十六年以前のことではないかと思うのですが、厳密に何年でございましょうか。それから、この五千万円というものが支出された年度から、どういう形で決算面に出ておるのか、この間もう少し日にちを明確にしていただきたいと思います。
○山本参考人 今お話の点、先般も少し申し上げましたが、今総裁の言われましたような方針で、鉱区に網を張るということを、経理として支払いをする場合に一応考えなくてはならぬわけでございますので、やはり鉱区を取得のためには非常に長い年数がかかって、相手が逃げたとかなんとかいうことで相当困っていた事情もございましたので、そうい工合に大会社であり——そういうことでいくというのは、鉱区取得のときに認可を具体的に申請するわけでありますから、相手の会社さえしっかりしておるものであれば、また、経済的に損害をかけないような会社ならば、私どもも金を出すについてはよかろうじゃないかという話がありました。しかし、それはそういう関係からいくと、値段の問題だが、金の面ならば、うちは七分の社債利子を払っているのだから、ただではいけませんよ。交渉では金利をつけさせて下さいということで、たしか八分かの金利をつけたと記憶しております。それは三十五年度の決算に載っているはずでございます。 それから、それらの問題に関連いたしまして、いろいろ企画庁方面から御注意がございまして、私ども他意ない気持でございましたけれども、いろいろ誤解を招くようなことをしては困るという話で、非公式な話はございましたけれども、その際に特に企画庁に総裁、雲野理事等も呼ばれまして、一応御注意を受け、それはどういうことにしてするかと、るる述べた記憶がございますけれども、なるべくそういう方面は金を返させる方がいいのじゃないかということから、実は私は八月の引き継ぎ書の中にそういうことも書いておいたと記憶いたします。
○田中(織)委員 まだ明確にならぬのですが、これは三十五年の決算に前渡金なら前渡金というような形で載っておるものですか、どうですか。
○山本参考人 それは載っているだけでございます。内訳表にみんな出ておるわけでございます。それは仮払い勘定という中の内訳表に出ております。たしか五千万と記憶しております。
○田中(織)委員 ちょっと、総裁が説明をされたのと——今仮払いという形になっておるので、鉱区を取得するための投資ということになるのですか、それとも鉱区を取得するための前渡金的な性格のものなんですか、その点はいかがですか。
○渡辺参考人 そういう会計的なことは、仮払いというのがよろしいか、あるいは融資というのが適当であるのか、その辺が私には、はなはだ知識がないのでございますけれども、買うときはそれだけをまず金を融資して、こういうような考えだったと思います。
○田中(織)委員 渡辺さんは、日本鋼管時代から財界きっての計数に明るい方でおられて、通例こういうような形の前渡金なり仮払いが、鉱区も特定されないで出るということ自体が、私は非常な疑惑に包まれるもとだと思うのです。しかも、私どもこれは、今関連質問でありますから、これ以上の追及は別の機会にいたしたいと思いますけれども、年八分の利息云々の点があるけれども、これはとにかく鉱区を手に入れろということで受け取った金だからということで、金利を支払わない、こういう形で現執行部との間で問題がペンディングになっておるということも聞くのであります。たとえば、すでに代金をお支払いになっておる、しかも一億三千七百万円という多額のものを払っておる。これは三倉鉱業関係でありますけれども、これなどはいわば三つのうち一つが試掘権で、あとは出願中のものなんです。渡辺参考人も御存じだろうと思うのですけれども、試掘権の段階では、少なくとも採掘権ということでなければ、鉱業抵当法の適用にもならないのです。そういう試掘権の段階で一億数千万円、しかも、私ども聞くところによると、東北関係では、試掘権名目で相当実質的にはいいところを掘り尽くしておる。こういうことがあるので、東北では試掘権だからということで権利を計上する場合には、よほど警戒しなければいかぬというのが、一般の鉱業界の常識になっておると思うのです。ところが、今私が申し上げている点については、どこの試掘権ということも全然特定されておらない形で、融資だとか、あるいは仮払いだとかいいますけれども、五千万円という金はよほどの大金だと私は思うのです。われわれ一生涯かかっても見ることのできないような大金ではないかと思います。そういうことについて中外鉱業から、この鉱区はどうかというような形で、こういう金を渡されておる関係から見て、開発会社側に向いて、あるいはこの値段で引き合わないという場合は、これは商取引ですからあり得ることだと思うのですが、ここの鉱区は開発会社で引き継いだらどうか、こういうような関係で具体的な鉱区をさして話し合いが持ってこられておる段階なのですか、まだ向こうにまかせ切りの段階なんですか、その点を伺いたいのです。
○渡辺参考人 私は、前に日本鋼管にありまして、この仕事が損だろうか得だろうかというような考え方は、きわめて長いことやっておりますのでわかりますが、いろいろな会計的な計算的な問題とか、これをどういう科目に整理すべきかというようなことについては、私はなはだ暗いのでございます。 それで、山のことでございますが、これは山のものだから、海のものだから、そういうような考えではないのでありますが、この前も申し上げました通り、私の経験では、最切は日本鋼管で上諏訪に五万トンの燐鉱石を買った。これも、いろいろ学術経験者などに頼みまして調査をして五万トンということで買ったのでありますが、実際に掘ってみましたら百万トン掘れました。それから、戦時中でありますけれども、ずいぶん軍需省からもいろいろと督励を受けて、当時いやだと思っておったのでありますが、群馬県の草津におきまして、これは私も自分で行って、いろいろボーリングなり井戸掘りなりやってみて、そうして技術者、学者なども行って、買いました当時は三十万トンしかなかったのが、これが今日鋼管工業という会社がそれをやっておりますが、二百五十万トン掘ってなおまだ五、六十万トンの残鉱量がある、こういうようなことでございまして、大体学者なり経験者なりによって、その鉱脈なりいろいろな地層なりがどういう方向に走っておるかというようなことは、むろん学術的には出て参りましょうが、実際のことはなかなかはっきりしたことがわからないのが山でございます。私そういう経験を持っておりますので、今の中外鉱業の申し入れも、相当広い範囲の鉱区のように考えまして、まずあそこであれば、向こうの社長も、自分として十分確信があるという話だ、こういうことで、その当時雲野理事もいろいろ折衝しておったのでありますが、それでは理事会に諮って五千万円を出してこれに網を張ろうじゃないか、こういうことにいたしたわけでございます。
○田中(織)委員 損得ははっきりしているのだけれども、会計上の手続的な点についてはあまり詳しくないのだということです。そうして鋼管工業が非常に安く手に入れたものが、うんと鉱量があったという事例をあげられたのですが、それは、たとえば燐鉱石の例でも、鋼管はおそらく買われるときには五万トンで採算がとれるかどうか、こういうことをそろばんをはじいて買われた。それが五十万トンも百万トンもあった。あるいは五十万トンあると思っていた草津の山が、二百五十万トン。五十万トンで買うときの値段が採算がとれるかどうかということをはじかれるのが、どんな国策会社であろうと、民間の私企業であろうと、これは私ABCだと思うのです。そういう観点から見たならば、また、青森県内の砂鉄鉱区を何とか早く確保しておいたらいいという知事の話もあってと、こういうことなんですけれども、どの部分かということが確定しないで大枚五千万円という金を出されている。そして、私が伺ったことに対しては、ここをそれでは開発会社で持たれたらどうか、こういう話があったということについても、まだ御答弁がないわけなんです。そういう点から見ると、まるきりこの五千万円という金は、幽霊支出のような感じをわれわれは持たざるを得ない。 それで、これは最後になりますが、知事が県内の鉱区もだんだん売れていくから、開発会社として、東北特に青森県で砂鉄の製練等をやられるという関係から、鉱区をもっと確保しておったらいかがかということを提案されたという意味でありますが、その知事は現在の山崎知事なんですかどうか。それから、そういう意味で、これはあるいはお答えしにくいかもわかりませんけれども、中外鉱業は知事の御紹介というようなものがあったかどうか、この点についてお答えをいただきたいと思います。
○渡辺参考人 今の青森県知事の山崎さんでございます。山崎さんは、もうこのことばかりじゃなく、始終そういうことを言うておられまして、自分の青森県が、非常に財政的に困っておるのに、ただここで青森県内に埋蔵しておる砂鉄を、みんな掘って神戸へ持っていく、八幡へ持っていく、関東へ持っていくじゃ困る。どうしてもこの資源は、青森県内の工場に支給して、そしてこれを青森県の開発のためにもやってほしいんだから、ぜひ他に流れないようにしてくれということは、ときどき知事さんが申されました。それで、中外鉱業を紹介されたのは、私は知事さんとは聞いておりませんが、話を持って参りましたのは雲野理事でございます。
○鈴木委員長 勝澤芳雄君。
○勝澤委員 二人の方がだいぶやりましたので、時間もありませんので、私は特におもなところだけをまずお尋ねいたしたいと思います。 初めに、大へん重要なお仕事をしておりました雲野さんが御出席されていないのは大へん残念に思っているわけであります。 しかも、この東北開発株式会社の今日のいろいろな状態というものは、今、東北六県に大きな障害を与えていると思いますし、また、これは戦後最大の汚職ではないだろうかということがいわれております。そして現地の人たちから東北開発株式会社の追及をしておるけれども、東北開発株式会社をつぶすんじゃないだろうかという心配をされておりますし、そこに仕事をされている従業員の心配というのは、実に私たちの想像を絶するものがあるように存じます。 しかし、一方、旧役員の方々、あるいは今日のお仕事の状態を見てみますと、私はあまりにもその東北の人たちや今働いている人たちに対して申しわけがないように思うのです。私はやはりこの問題は、徹底的に究明すべきだと考える。また一方では、東北の開発を進めていくために、やはりどの程度まで真相を究明することがいいだろうかと実は迷っておるわけです。しかし、国民の血税によって行なわれておる東北開発株式会社が、このような状態である限り、私心を去って徹底的に究明することが、国民の負託にこたえるものだというふうに思うわけであります。 まさに旧東北振興株式会社と同じ道を東北開発株式会社は今歩いておると思う。しかもなお、今日の役員人事やあるいは職員人事を見ましても、まだまだこの轍はその道を通っていくのではないだろうか。監督官庁もしかり。もう少し監督官庁がしっかりしておったら、こんなことは起きないのではないかということが言える。しかし、監督官庁が取り締まりができないような状態になっておる。会社の中は、皆さんが一番よく知っておる。総裁、副総裁以下理事各位が、みな個人で仕事がほんとうに正しくできたかどうかということについての疑問です。また、ここで幾ら究明しても幾らでもあるわけです。 たとえば、私が申し上げましたセメントの指定をめぐって、この店はどうであろう、この指定店はどうだろう、一つ一つ当たったら、このあとにはだれがどういうひもがつくだろうということになる、あるいはハードボード工場の問題も同じです。あるいは築地会館の問題も同じです。あるいは助成会社の問題も同じです。従って私は、前会皆さんに質問した問題につきましては、なるべく重複を避けてやります。土地造成の問題が少し残っておりますので、まずお聞かせを願いたいと思うのであります。 酒田、大浜地区の工事は、当初の見込みよりも造成費が実に増大をしております。毎回の理事会の議決を見ましても、今までこれだけの計画であった——いろいろ数字を具体的に申し上げると、支障がありますからあまり具体的には申し上げません。それは御商売をやられておるのですから。一番最初の計画は、約九千二百万円くらいでできるというふうに言われておりました。しかし、それがまた少したったら今度は一億だ、そして仕上がった決算を見ましたら、一億八千万じゃありませんか。まさに理事会をやるたびにふえておりながら、これについて一言の問題も提起しなかった理事会は、一体何をやっておったのだ。そこへ出席しておった監事は何をやっておったのだ。そこへ出席しておった経済企画庁の関係者は、一体何をやっておったのだということが私は言えると思うのです。この値上がりをした原因はどこにあるかということを究明していくと、またここに問題が出てくるわけです。そこで、大浜地区の工事をやったのは二つ出ております。ライト工業と本間組、一体この工業はどちらがやったのですか。具体的にはどこまでやられたのですか。松本さんですか、どなたですか、おわかりになりますか。
○松本参考人 よくわかるのは契約担当の雲野理事のところでございます。
○勝澤委員 倒壊工事で、波を食って工事がめちゃくちゃになったのでもう一回やり直した。倒壊工事の負担金は会社が持っておる。会社が持った理事は何ですか。総裁なりあるいは松本理事、どちらでもおわかりになる方から御説明願いたい。
○加藤参考人 勝澤先生の御質問に大事な点があると思いますので、私から私の承知しておる限りを御答弁申し上げたいと思います。 ただいま御指摘になりました酒田地区のあの土地につきましては、金額は私実は失念いたしておりますので、先生のおっしゃった通りだと思いますが、一応完全にでき上がったころ——ちょうど記憶しておりますが、大風が起こりまして毀傷が全部入りまして、相当大きな損傷を受けたのでございます。その前に、その設計につきまして、私特に問題と申しますか、間違いがあってはいかぬと思いまして、私もしろうとでございますから、当時何度も理事会で繰り返して念を押したことは覚えております。たしか設計の原案は建設省関係の、新潟にあります第一港湾何とかだと思いますが、その方に、これはお役所でございますから正式にはできませんでしたけれども、実際上はそこにたしかお願いをしまして、その原案の設計に基づいて工事をいたしたように覚えております。ところが、それが大きなあれにあったのです。当時私仙台におりましたので、もちろん即刻飛んで参りました。そうして調べますと、ずいぶんひどくやられておるのです。それで私は……。
○勝澤委員 工事の概況を聞いておるんじゃないんです。私は、なぜ会社が持ったんだということを聞いておるんです。
○加藤参考人 その間につきまして事故が起こったものですから、厳重にあれしまして、徹底的に責任を明らかにする調べを命じたことを覚えておりますので、そのことを一応御参考までに申し上げようと思いまして、今申し上げました。
○勝澤委員 一体あなたたちは、理事会にかかっているんでしょう、この議題は。ここがこうやって倒壊になって高波でやられた。三千五百五十万ですか、これは山本さんのメモによると五千二百万、こう書いてあります。これだけ金を出してよろしゅうございますかと、雲野さんが提案しておるんですよ。そこにおられる方々が全員出席をしておって、満場一致これは通っておるじゃありませんか。それをどなたも知らないなんて、無責任じゃありませんか。何でも雲野さんだ、雲野さんだ、こう言っておる。これは担当はけっこうですよ。しかし、契約をしておって、契約変更を三回もやっておるんですよ。やるたびに費用がふえておるんですよ。最初の計画の九千万円の費用が、その次には一億になっている。こうやってふえておる過程で、この議事録には何も載っておりません。ただ、提案をしてそれが承認になっておる。そうして最初の九千万の予定が、最後には一億八千万円で仕上がっておるんです。売れるかどうか心配だということも、山本さんのメモには書いてあります。こういう重要な問題を、何も記憶がないような理事会運営というものは、何のために一体理事会をやっておったんですか。何のために監事があったんですか。何のために経済企画庁はここに立ち合っておるんですか。おわかりにならなければ仕方がありません。それでは、本間組に指名をしたのはどなたですか。どういう経過ですか。
○松本参考人 お答え申し上げます。どうも雲野さんの名前を出すとおしかりを受けるのでございますが、大体指名の経過は、——一応前提だけ申し上げます。大体、指名は、業者から指名願を全部年度初めに集めまして、一応は資材部の方と建設部の方に指名願が参るわけでございますが、それを一応全部ふるい分けをいたします。そして、会社の資格というものを全部一応定めます。それで、そのでき上がったものを資材部の方に渡します。そうすると、資材部においては、たとえばこういう工事をやるという場合には、これはこれだけの金額の工事だから、じゃどの程度の業者を選んだらいいかということをきめるわけでございます。それで、それを建設部の方に相談があるわけでございます。それで建設部は建設部として、技術的にその業者の適否を一応検討いたします。それで、もしよろしい——機械を持っておる、人間を持っておる、技術もあるということを、技術部の方で調査をするわけでございますが、それでよろしいということであれば、それを資材部の方に回答をしてやる。そうして資材部の方で、それによって業者の選定をし入札をする、こういう形になるわけでございます。 ただいまの本間組の件につきましては、これは私聞いたところでございますが、山形県庁に、地元の工事であるからどういう業者がおるかということを、一応聞いてやったということを聞いております。それで、この日本海の工事は、太平洋岸の工事と違いまして、工期も非常に時期を制約されますし、また、日本海の工事になれた業者でなければいけないということも実は聞いておりますので、おそらく山形県庁と相談をしておきめになったんではないかと思っております。
○勝澤委員 秋田港の埋立工事でございますが、これは水深の問題で、理事会で何回もこれもまた提案されております。それで、また秋田県との意見の相違があったにかかわらず、開発会社は水深をきめておやりになりました。工事の途中で工事変更をいたしました。工事変更をした原因は、粘土が出たとかなんとかという理屈をつけて、掘れなかったということになっておりますけれども、この工事を行なったのはどこの会社ですか。松本さん。
○松本参考人 臨海土木工業所という会社でございます。
○勝澤委員 これは、どこに本店があって、どこに支店があって、どういう規模の会社でしょうか。
○松本参考人 これは東京に本店がございます。それで支店はたしか仙台にあると記憶しております。
○勝澤委員 これはどなたが推薦した会社ですか。
○松本参考人 これは私が建設部に参った当初のことでありまして、その前からいろいろ選考をされておったのでございます。ただ、その当時建設部では、あそこの工事を施行するに際しまして、運輸省の港湾局並びに第二港湾建設局というところとよく相談をいたし、それから埋立協会と申しますか、これは間違っていたら御訂正いただきますが、たしか埋立協会とかという埋立業者の集まっておる団体がございます。この団体にも相談をいたしまして、そうして業者をたしか四軒か五軒だと思いますが、推薦を受けたということを承知しております。
○勝澤委員 筋は大体筋通りになっておると思うのです。その筋の中に、曲がっておる筋があるわけです。曲がっておる筋があるから、その業者が今取り調べを受けるなり逮捕をされておるわけです。そうして、そこに東北開発株式会社の職員が、またからまっておるということも、今調べられている最中なんです。ですから、この筋は筋通りになっておるけれども、その裏の筋を私は聞いておる。しかし、それはなかなか言えないでしょうし、また、調べようとすれば、これは簡単に調べられる。どういう経過で、どういう指名があってということならわかります。わかりますけれども、私はそれを調べるのが任務じゃございませんから、その程度にいたしておきます。 その次に、今度は小名浜地区の問題です。この小名浜地区の問題の中で、私はちょっと疑問になっているのは、これはでき上がった坪当たりの単価、それから造成費全体から比べてみまして、売り値の方が安いのです。これは損をしておるわけです。そういうふうにまたいわれております。ところが、それは別として、これは会計検査院にお尋ねしますが、三十六年三月三十一日現在で、どうも日魯とスタンダードの契約ができておったというのは、私は理事会の議事録を見ると、どうしてもわからないのです。どうも食い違っておるように思うのです。これは会計検査院、三月三十一日現在で日魯とスタンダードというのは売り渡しになったということになっておりますが、どうもここも秋田木材と似たような疑いがあるわけなんですが、これはどうなんでしょうか。
○平松会計検査院説明員 私ども検査しました結果によりますと、実際の契約はその日以外であったということを確認するような資料がございませんので、その日に一応できたものと認めた次第でございます。
○勝澤委員 会計検査院の権能をもってお取り調べになったわけですから——しかし私は、ここに御提出をいただきました理事会の議事録から見てみますと、三月二十九日の理事会の議事録を見てみましても、三月三十一日現在で契約がしてあったかどうかという点については、実は疑問を持つわけです。会計検査院も七月の中旬からおやりになったわけでありますから、その間の事情については、たとえば秋田木材のように、歴然と試算表の中で、前に作った試算表と二度目に作った試算表の違いが十二万坪、十万坪、二万坪の相違があればおわかりになると思いますから、その点はそれじゃあまり申し上げないことにいたしましょう。 次に、土地造成の中で、万石浦の土地の問題、これは日鉱の石油コンビナートの誘致にからんで、問題があったようでありますし、まだ問題になっておるようであります。またこれは渡波塩田跡というのですか、この買収の問題につきましても、実は私は質問をしたいわけです。しかし、地方の新聞では、大へん詳細に書かれておりますから、この問題については、一応この程度にして、また機会を見てもう少し御質問を続けたい、こう思っております。 そこで、次に、東洋物産の滞貸し処理の問題であります。東洋物産の問題も、実は調べて参りますと、これもおかしいわけです。たとえば山本さんのメモによりましても、今、売掛金の相殺でもってやられてしまっておる、大へん困っておるということが言われております。これは東洋物産という会社は、副総裁、どういう会社なんですか。
○加藤参考人 お答えいたします。東洋物産と申しますのは、会社ができた日は私は知らないのでございます。これは肥料を扱っておる会社でありまして、その社長を私は存じておりまして、何と申しますか、販売と申しますか、そういうようなものに非常に優秀な手腕を持っておる社長でございます。そういう関係で、資本金も私は正確には存じておりません。資本金はあまり大きくないと思います。たしか肥料と飼料、それからたばこを相当やっておるはずであります。そういう会社でございます。
○勝澤委員 あなたがよく知っておられるというのを聞きましたので、私も大へん都合がいいと思うのですが、この山本さんの釈明書によりますと、これは営業部がやったことなんですか、当期のセメントを売り上げた場合には、トン六百円の割り戻しをするということになっておるようでありますけれども、東洋物産は、年度末で東北開発株式会社が生産能力から見て引き渡しは困難だというのを承知をして、二万トンの注文を営業部が引き受けておるわけです。そしてそれが、実は割り戻し金の請求をして初めて経理担当では知った、こう言われておるわけです。そしてこれについては、三十三年から今日まで未解決の状態だ。あなたがお知り合いなら、あなたが解決するというのが一番いいじゃないですか。これはなぜ解決されていないのですか。
○加藤参考人 お答えいたします。その件につきまして、私の存じておる限りを申し上げます。 セメントの生産を開始いたしまして、販売をいたしましてたしか一年目の約七、八カ月たったときだったと思いますが、二月ごろだったと思います。なかなか売れ行きが実はよくなかったのでございます。その当時は、初めての製品であったことと、品質が実は不ぞろいでございまして、まだなれなかったせいで、まことに残念でしたけれども芳しくなかった。そこで、そのために成績を上げようということで、営業部でいろいろ検討をいたしまして、年度末に相当注文をとった方がよろしいということで、奨励金制度というものの案を作りまして、理事会に提案をされたわけです。これは前理事がみな御承知だと思いますが、そこでみんながいろいろ審議をしまして、何とかして売っていかなければなりませんので、それはよかろうということで、奨励金制度を実施したわけなんです。 そのときに、今でも私は覚えておりますが、当時の営業部長に対しまして、これはいいことだから、ぜひともそれで成績をあげなければならない。しかし、その中には、はしっこいものとそうでないものとがおるが、東洋物産のごときは、特にはしっこいから、よほどやらないと君競争に負けるぞ、その点は注意しなければいかぬぞということを申したことを私は覚えております。 その後、それでたしか非常にうまく手ぎわよく注文をとったということを山本理事からも聞いております。理事会にも話が出たことがございます。ところが、それがたしか三月三十一日現在までなんですね。その三月三十一日現在に受け取った注文書を会社にたしか出したはずなんですね。それで奨励規定になる。ところが、実際上は品物を出すのは、たしか四月か五月になると思うので、そこで、開発会社側となにとのまけるまけない問題が起こったことを記憶しております。 先ほどお前知っておるから、お前解決したらいいじゃないかとおっしゃいましたが、私はむしろ個人的に知っておりますだけに、そういうことをして少しでも疑惑と申しますか、迷惑になってはいけませんので、私はそういう注意をはっきり与えておりまして、それ以上は、もちろん担当の営業もありますし、経理もあるものですから、全然その方にまかせる方が一番いいことだと思いまして、タッチをしなかったわけでございます。
○勝澤委員 私は、あなたが知っておるか、取り立てをやるのにあなたが一番都合がいいと言っておるのです。それをなぜやらなかったのかと言っておるのです。あなたが知っておって、そうして、今経理の方から出されておる状態では困っておる。割り戻しをしてくれ、それは割り戻しはできないと、こう言っておるわけです。それがあなたが知っておる会社であるにかかわらだ、やられていないというのがおかしいのです。あなたが知っておるからおかしいと言うのです。
○加藤参考人 今申しましたように、私の当時の考え方は、そういうことではなくて、今のように——ほかの仕事もそうですけれども、私は間違いのないようにということと、それから、担当については、やはり担当を尊重してやっておったものですから、それもその一例なんですけれども、そういうふうに注意を与えまして、早く解決すべきだ、だから、それは、その規定に基づいて契約をしたのですから、その契約についてお互いに異論があれば、それについて話し合いをして、早急に片づけるべきだということは、もちろん両方に勧告したわけです。何かその東洋物産というのは、たくさん売ったものですから、割り戻しと申しますか、そういう奨励金制度ですか、それを千なんぼか、今よく覚えておりませんが、要求をたしかしてきたわけです。営業部は営業部で、それについて交渉した。経理の方から言えば、非常に苦しいときですから、少しでも利益を得た方がいいのですから、それは売るときはそういう状況であっても、金の勘定になりますと、しぶい線を出すのは、当然経理が出しますから、そこで、そういう問題があったものですから、それを私も聞いておりますから、両方に早く解決をしなければならぬということを、何度も何度も注意したことは覚えております。
○勝澤委員 東洋物産のことは、これは大へんおかしなことなんですよ。なぜなれば、とにかく三月三十一日までに納められないのがわかっているにかかわらず、二万トンの注文を営業部が受けているわけです。そうして、あとで割戻金の請求をしているわけです。ですから、経理の方の担当とすれば、能力がないにかかわらず受け付けたのはおかしいじゃないか。ましてやこの会社は、副総裁も知っている。副総裁にやってもらえば一番いいのを、今日まで取り立てが行なわれていないということになれば、それだけがそのままならいいのですけれども、あとから出てくる。今度は青森建材なり東光物産に対する取り立てについて、取り立てを一生懸命やっているのについて、あまり取り立てをやっちゃいかぬという妨害があったということになるのですから、それもおかしいということになる。ですから、副総裁、そういう意味で私は聞いているわけですが、この問題はそう突っ込んでも仕方がありませんから……。 次に、この会社の旅費とか、交際費とか、広告費というのが、実は三十四年度と三十五年度の予算を見ますと、大へん膨大なものになっている。会計検査院の方にお尋ねしたいのですが、この旅費とかあるいは交際費とか広告費について、会計検査院の方としては、何かこれについて指摘をしたとか、あるいは何かいろいろな問題についてお話、したことがありますか。
○平松会計検査院説明員 少し古くなりますが、三十四年の七月八日から二十五日にわたりまして、開発会社を検査した際におきまして、経費の節減ということにつきまして、旅費を見ると、東京−仙台間の旅費が相当たくさん使われておる。これは役員が東京と仙台と両方にいるというような関係で、いろいろ連絡についても必要な経費と思われるけれども、しかし業務の運営を考慮すれば、こういった旅費についての節減の余地があるのではないか、こういう趣旨の注意を申し上げてございます。
○勝澤委員 三十四年度のときに注意を与えた。しかし三十五年度の予算を見てみましても、実はそれが実行されていないように思うのです。三十五年度の旅費の予算を見ますと、千八百七十七万円で、総裁は月に五万円の予算が盛ってあるわけです。副総裁は月に四万円の予算が盛ってあるわけです。理事は三万五千円の予算が盛ってあるわけです。これを旅費の規定に当てはめてみますと、一体いつ仕事をしてくれておるだろうなと実は心配をするのです。ましてや理事会の運営を見てみましても、よその理事が言ったことについてはまるきりまかせ切りで、何も論議がされていない。重要である理事会の運営というものから見ましても、私は大へんおかしいと思うのです。また、この中に出てくる交際費が、年間八百二十万円、それから次に出てくる広告費八百四十万円、まことにこの旅費、交際費、広告費——まだ詳細に調べれば、会議費とかいろいろあるでしょう。これについては、まことに私は、言うならば、何か知らぬけれども、つかみ金で分けているような感じがするわけです。総裁、今の会計検査院から指摘をされた事項について、こういう問題について一体どのような努力をされたのですか。特に役員の問題について詳細に一つ説明して下さい。
○渡辺参考人 ただいまの旅費とかそういうふうな交際費等につきましては、もう経理担当の方からも始終注意がありますし、また、私自身も、これはでき得るだけ節減をしなくちゃいかん。はなはだ小乗的な話でありますけれども、私は、往復の汽車賃あるいは飛行機に乗った場合には、飛行機の実費だけで、日当その他のものはとっておりませんでした。それから、ほかの方々には、まあ同様、そういうことがあっては気の毒でございますから、たしかこれらも宿泊料のごときは半分にするというような申し合わせをしたかと思っております。ただし、営業関係の人は、どうしても一度行って話がきまるものじゃございませんし、やはり二度、三度足を運びますから、自然営業関係の旅費等はかさんでおるかもしれません。そうしてだんだんと、この旅費等については、しまいには経理からもいろいろな話があり、それから各担当の部長等からも話がありまして、大体節減をするつもりで、この範囲の割当をしておる、こういうようなことであったように記憶しております。なお、これらにつきましては、最もきびしかった山本理事が、よくその間の消息がわかっておりますから……。
○勝澤委員 日当をもらわなかったなんという話を、実は私は聞く必要はないと思う。規定できまっておれば、きまった通り出せばいいわけです。そのことによって運営が間違いでなかったという言いわけには私はならないと思う。会計検査院から指摘をされたというのは、これはよくよくのことなんです。指摘をされていながら、その次の予算を見れば同じようになっているわけです。三十六年度を見ておりませんからわかりませんけれども、やはりあなたも認められているような、節減をせよ、節減をせよと言わざるを得ないように、経理の担当者は何回も言っているようです。 次に、この次には総裁はお見えにならない、来週は御都合が悪いようでありますから、まあ問題も中途半端になっていますけれども、一つ端折りまして、次に山本さんの釈明書の問題について、これはせっかく出されておるわけでありますから、中身についてお聞きしなければならぬ点はやはりお聞きしておいた方がいいと思うのです。そういう点は、私も勇気をもって聞いておるわけです。あなたも勇気をもってこれを出された。 そこで、債権処理の問題です。青森建材、それから東光物産の債権は全額回収は困難だと思う。今債権の回収は困難だと思う、こういうふうに、当時監事をやられておって、今副総裁になっておる山中さんが、二月十五日に本委員会で答弁をされておるわけです。しかし、あなたの釈明書によれば、債権処理に山中さんはきわめて消極的であったと言われておるわけです。これは、債権処理が困難だと今言っていることは、自分が監事をやって債権処理をやっていなかった、その責任を、いやあの債権は前の人がやったのだ、前の取り方が悪かったのだ、おれたちの責任じゃないと、あなたの釈明書から類推をすれば、私は転嫁しているように思うのです。あなたはこれについてどうお考えになりますか。あるいはその消極的であったと、こう言われておるわけですから、確信をもって言われていると思うのです。その点について……。
○山本参考人 今、お話を伺いまして、私としてもこの釈明書を出すのは真意でなかったのでございます。全員が退任したのだから、なるべく一つ仲よくやってもらいたいと思いまして、非常にそれを念願しておりましたところ、伊藤総裁から突如たる——私も被害者の一人となった。これは心外であるという感じを抱きまして、何とか決算委員の方々の——これは国政の調査権ですから、こういうことの真相を一つ十分明らかにしてほしい、それには、ある程度書かざれば、私の真意がのみ込めないのではないかという非常に苦しい立場に立ったわけであります。そこで私どもは、河北新報と申しますか、あの新聞に——私らの子供も仙台におります、顔向けができない、どうしてくれるか、私も実は菅政務次官には、もちろん申しわけないという感じもしますけれども、あそこで答弁された以上は、公のものになるではないか、そこで聞きたい、こういうふうに思った。従って私は監事にも一指触れましたが、監事さんも私は悪意ではないと思いまするけれども、その背後ではなかなか簡単にはいかないのであります。私が一番憎まれ役になりましたので、監事も一つ一緒になってやるべきではないかということを申し上げたいために実はそこに書いたような次第でございます。
○勝澤委員 これを書いたときからだいぶ時間がたちましたので、なかなか言いにくい点があろうと思うんです。しかし、私は言いにくい点があってもみんな言うならば、先ほど木村委員から言われましたように、まあこういう言い方はいいか悪いかよくわかりませんけれども、多かれ少なかれひもつきで、理事さん、総裁、副総裁、そんなことはないと思うんですけれども、ほかの人事はどうもそういうふうにやっておったような言い方をされているわけですから、まあそう遠慮なさらずに言われることがよりいいと思うんです。 そこで、東光物産に関する千葉元営業部長の特殊関係、どういう御関係なんですか。あなたが言われておるように、東光物産株式会社に関する千葉元営業部長の特殊関係があった、こう言われておるわけです。特殊関係があった、ですから、取り立てについてあなたも、セメントの売り上げについても、これは販売店を設けた方がいいじゃないかというようなことも言われておる。しかし、それが総裁から言われても、千葉営業部長のところでみんなぶつかってしまって、理事会できまったことを、理事のあなたの言うことが、営業部長に通じていない。そした東光物産の売掛というのはますます多くなっているわけです。ですから、この間の事情からいうと、東光物産に荷物を送っている営業部長というのは、特殊的な関係があった、こう言われておるわけです。
○山本参考人 そういうことを申し上げることは、まことに私の本意ではないのでありますが、不幸にして千葉部長が起訴されております。それらの関係で、この問題はなかなか背後が複雑だと私は思いましたから、ずばり書かなければ真相はわかっていただけない、そういう苦しい立場で申し上げた次第でございます。従って、東光は、千葉さんとは学友でありますか、いろいろな関係で、最初からそういう出発をしたと私は聞いております。しかも、正しい意味のことがいいのでありますが、経理に当たる立場、そこに書いておりますように、私は大へんなことだと思っておりました。現に、まああまり言いたくないのでありまするけれども、理事会の席上において、理事や総裁をだますような発言すらあったのであります。それで私は、こういう気性の男ですから、理事会で決定をしたことを君はとやかく言うべきじゃない、だまっていろ——実はちょっと激高した関係で言うたような気持もあります。何とかその方針を持っていきたいというのが私の念願でありました。そういう趣旨で、最初比較的東光物産は早くわかったのであります。その代理店三者の関係上……。そこで、これは担当責任者は雲野さんですから、私は雲野さんに食い下がったわけであります。そこで雲野さんとしては、なかなか幅の広い方ですから、私のような小さい考えを持っていない。それは会社をつぶしてはいけないから、八木というでかい者がいるじゃないか、八木が払うから何も心配は要らぬ、おれは奔走するということでありましたけれども、いろいろ経理の内容を調べてみますと、そう簡単にはいかない。よってこれは早くその方に持っていくべきだ——これはちょっとお断わりいたしますが、私どもは、そこに書いておりますように、売掛金のうちは私の手元に入ってこない。そこで、割と早く東光の方が、売掛金から手形が入ってきて不渡りが出たわけです。これが一つのトラブルで、ある意味ではこれはわかる。ところが、残念ながら青森建の方は売掛がちょっとわからなかったわけですね。手形は割と簡単に落ちている。しかし、これを一日いろいろ経理とよく協議したのですが、そこで私は経理部員をしかったことがあるのですけれども、実はこれは内情でございますが、官需だったらそれは仕方がないが、民需にそんな長い、でかい金が入るはずはない、計算して割り出してやれということで、実はそういうことからわかってきたわけであります。そんなことから、これはとうてい容易じゃないというので、それぞれの態度をきめまして、理事会にもたびたび私は出した記憶があるのであります。
○勝澤委員 なかなかこういう席で言うのもあなたも勇気が要るようですから、やはりあいまいに言わざるを得ないでしょう。しかし、私も、どういう関係があるかという点は、あなたのこの釈明書をいただいてからよく調べまして、聞きましたところ、ますます複雑怪奇なものです。ですから複雑怪奇であればあるほど、それを明確にすることが次の再建に役立つと思うのです。 それで、私は聞いているわけです。あなたもその意図を持ってこれを出されたと思う。 それで、次に問題は、営業部長の配置転換にあたって監督官庁の有力者から反対があったり、あるいは東北開発特別委員会からいやがらせのような、あるいは中傷的なことがあった。また、重大な問題は、社内でやみ夜をあるから気をつけなければいかぬとあなたはおどかされた、こう言われておる。私はまさにこの通りだと思う。この事実は、私は総裁も副総裁もよく知っておると思う。そこで副総裁、こういうことがあったことをあなたも御存じだと思うのですよ。営業部長を配置転換しなければならぬというのは、理事である山本さんが言われたわけですから。こういうことについて加藤さんは、どのような御努力をされましたか、副総裁として。
○加藤参考人 お答えいたします。 今の山本前理事がお出しになったその書類の中にありましたやみ討ち云々というのは、私は存じません。 今の御質問の一番大事な点は、どういう努力をしたかということでございますが、私の記憶で間違いないと思いますが、あれは三十五年だったかと思います。総裁が外国に視察に参りまして帰られたのです。その際に総裁に三回にわたって、一回は二時間半以上にわたりまして、少なくとも重要な資料とか営業をやっておる人が、二年も経過しておっては、どうしてもわれわれお互いに間違いやすい人間なんだから、間違いが起こるおそれもあるし、人心も沈滞をするし、特に資材部長、営業部長は、だれが見ても仲があまりいいと絶対に言えないことだったのです。ですから、ぜひ全部おかえになった方がいい、だれがいかぬ、彼がいかぬということじゃないのだ、二つの意味からぜひおかえになることを勧めるということで……。
○勝澤委員 ちょっと。今云われました資材部長、営業部長、具体的には名前はどなたなんですか。
○加藤参考人 資材部長は石田という人、営業部長は千葉という人です。それで、そのことを強く申し上げたことがあります。その後も申し上げて参りました。こういう状況であります。
○勝澤委員 今の問題について、総裁もよく御存じになっておると思いますが、総裁の方も一つ御答弁願います。
○渡辺参考人 率直に申し上げまして、私が入りまして一カ月余もたたないうちから、もういろいろな人事が不統制だなんというようなことを耳にいたしまして、私ほんとうに意外に思ったのでございます。この会社の社員は、むろん役員は政府の任命でございますが、職員は大体三分の一が旧東興時代から来た人、それからあとの三分の一ぐらいは官庁であるとか各方面から入って参りました人、あとの残りは各方面からの御紹介あるいは御推薦で来た人々でありまして、それらを一応やったわけでございます。そうして始終私などの知らない間に、いろいろな、会社でやっておりますことがどんどん外部に漏れていくのでございます。これじゃいかぬと思いまして、私はみんなに対して、パイプはいろいろあるだろう、けれども同じ水槽の中に入ったなら一体の水だから、何としてでも和を中心にしてこれはやらなくちゃいかぬ、それからもう一つ、また他の例をとって、ここには悪くいって白米もあるだろうし、玄米もあるだろうし、アズキも大豆もあるだろう、けれどもこれを何とか早く一緒になってもちにならないか、こういうことで、私はそのためにほとんど半分以上の努力が、そういうことのために苦心をいたしたようなわけであります。それで、時によりますと、外部からあの部長をかえろ、この部長を置いちゃいかぬというようなことが参ります。それで私は、その部長の人選についても、たとえば専売局がたばこを売るようならば、だれがこれを売っても買っても定価でできるだろうけれども、こういうような事業会社というものは、やはり相当の経験を持って、そうして営業感覚もあり、そうでなければなかなかできない。かりに欠点があったとしても、一年や半年でかえていくならば、率直に申し上げて、これはお役所の方方が長年おられると、ずっといろいろ系統立ってやられましょうけれども、この会社はできたばかりである、はなはだ弱体だ、しかも各方面からの人々が入っておりますので、これは非常にやりにくいから、少なくとも多少の欠点はあろうけれども、そう簡単に人事をかえては事務能率が上がらない、私はそういう確信で、そういうようないろいろな問題の起こるたびごとに、和を中心にして一体になることを主張して参ったようなわけでございます。
○勝澤委員 石田さんという方は、これは事実をよく知りませんけれども、新聞なんかの情報によりますと、日本鋼管におられて、あなたがお入れになった、こういわれておりますが、そうでありますか。
○渡辺参考人 その通りでございます。これは私が日本鋼管におりましたとき入社しましたので、当時は非常に常識もあり、まじめな男でありまして、それで私は入るときに、君は特に自分で紹介して行く人であるから、もう常に自分のそばにスパイがあるものと思って、自分の行動を注意しなくちゃならぬということを、会うごとにそういうふうにして注意をして参ったのでありますが、今度のような容疑があるということを聞いて、はなはだ自分も不徳であり不明であったのかと思います。
○勝澤委員 先ほどの副裁総の話によりますれば、長過ぎる人はかえろ、こういう意見が出てきた、そしてまたあなたもいろいろなうわさを聞いておるし、和の問題については心配をされておった、こう言われておるわけであります。そしてまたあなたがお入れになった石田さんというのが、一番重要な地位におるわけです。ですから、あなたがたがかえようという気になればかえられる。それがかえていないわけです。資材部長から今度はは営業部長にかわったわけです。ここにも私は重大な問題があると思う。そこで次に、もう一人の問題になっております千葉さん、これは総裁、どういう関係でお入りになれたのですか。
○渡辺参考人 千葉君は、たしか今記憶しておりませんけれども、雲野理事がだれからか紹介されて、学校の方の後輩だとかいうて、そしてそのときに、この人、君、営業部長でいいかということを言ったら、まあ大丈夫だというようなことでありました。
○勝澤委員 東北開発特別委員会と千葉さんとはどういう関係になっているのですか。山本さんどうですか。
○山本参考人 事務局の幹部ということを私は書いておきましたが、その幹部の方々とは親しいのであります。私その雲野さんの話が出ましたから、これはだれが推薦者かというふうに私は雲野さんに責任を追及したことがございますどうしてあなたのような——私はなぜそういうことを申し上げますかというと、私のまあいろいろ見てくれる興銀からきた方があります。一年半ぐらいで帰りましたけれども、その人の意見も私は徴したわけであります、私だけの意見ではまずいと思いまして。どうしてああいう人を推薦したのかと聞いたら、実はこれはある人から、推薦されたのだということでございました。
○勝澤委員 ある人ですから、まあある人でしょう。今ここであなたに聞くこともそれは御無理でしょう。ですから私もしいて聞きません。 そこで、今人事問題で一番重要な問題があなたから投げかけられておるわけです。それは前役員が退任したあとの人事です。これは山中副総裁にお聞きします。前役員が退陣したあとの人事は、債権処理に大へんに熱心であった竹内課長が配置転換をされた。そうして不成績な代理店の支持があるといわれている赤塚営業部次長が今営業部長に抜擢をされている。しかも赤塚部長は土地造成部の次長時代に秋田木材の裏契約の起案者の立場だといわれ、当時の工業用地部長は責任を問われていると、こう山本さんの釈明書には出ているわけであります。こういうことをあなたは御存じだったのですか。あるいはこの営業部長にした人事は、副総裁としてどういうお考えでやられたのですか。
○山中参考人 赤塚——ここに名前を出しますのもどうかと思いますが、お問いになりましたので申し上げますけれども、赤塚君が債権を取り立てる関係とは、非常に何と申しましょうか、弱いような関係にあるというようなことが山本君の御批判ですが、私はその点はつまびらかにいたしておりませんが、営業部長の人事に関係いたしまして赤塚君を——当時次長でございます。この際営業部の人事を刷新するといいますか、前の営業部長をかえまして、人材を部内に求めました結果、まあ部内の関係理事者で相談をいたしました結果、この際次長である赤塚を抜擢したらよかろうということでいたしましたのでございます。なお、用地部次長当時の秋田木材の処理に、横山部長の部下といたしまして事務を処理いたしましたことは事実でございます。この点につきましては、一応部内の理事会において懲戒に付するかどうかということをはかりました結果、補助者であるということで、懲戒にかわる戒告処分ということで本人に通告して、厳重に将来を戒めたことがございます。 竹内課長は非常に積極的によくやったことを、私も監事時代に承知しております。青建及び東光物産の関係は相当錯雑いたしておりましたので、この際部長更迭の機会に当事者を改めまして、従来のいきさつでどうしても動かないといいますか、回らないところまで参りましたので、強硬に進むという方針を変えたわけではございませんが、人と人との面の接触でございますので、この際陣容を改めて当たった方が問題が円滑に推進するのではなかろうかという意味で、こういう更迭をいたしたわけでございます。
○勝澤委員 そうすると、赤塚さんというのは、この秋田木材との裏契約のときに携わった人だということは御存じだったのですね。
○山中参考人 さようでございます。
○勝澤委員 前役員退職後の人事について書かれておる。この具体的な内容というものはとにかく、やめさせられたかやめたかの問題は別としても、とにかくおやめになった山本さん、理事として、あとに残ったことがよかれ、何とか東北開発が再建するためには、とにかくよくなってもらわなければならぬという、命がけて書かれたものだと私は思います。これは命がけですよ。命がけで書かれた抵抗ですよ。前役員として、これから新しくなっていく東北開発をどうしてよくしようかという命がけのものだと思います。ほかの方々から何も出ておりませんから、その裏の、この人はどの人につながっておるという話は出ておりませんけれども、一応経理を御担当になって、この文に現われていることからいうならば、雲野さんと総裁のやったことを、私まで入れて責任があったというような言い方を政務次官にされたり、今の総裁にされたら、私は立つ瀬がない、こう言われておる。これは命がけで書かれた。その書かれた内容から見れば、今もなおかつ東北開発の中には、まだまだひもつきの、いろいろのものが交錯をした人事が、まだ進められている。そして、このままにほうっておいたら、大なり小なり同じことがまた繰り返されていく、そして、それが人によって、もうからぬことがわかっておってもやられる、こういうふうになると私は思うのです。なぜならば、東北開発のやられておる事業は、どれ一つを取り上げてみても、これがおかしいという疑問にならないものは一つとしてないわけです。また一つとして、東北開発株式会社の総裁の思った通りにやられるような仕組みになっていないのです。みんな各県の、あるいはいろいろな人たちの政争の中に渦巻いている。そしてそれが東北振興株式会社のつぶれた原因だったのです。また今日、こう世間の疑惑の目をもって見られているのも、そこに原因があるわけです。その原因については、まだまだ究明しなければならないものがたくさんあります。しかし、私たち以外の司直の手によっていろいろ調べられておるところでございましょうけれども、この際これが徹底的に究明されて、そうして東北六県、国民のものの東北開発だということが証明される、あるいは再建されるようにしなかったならば、大へんなことだと思うのです。 最後に、せっかくあなたの釈明書が出ておりますから、私の見解を一つ申し上げておきたいと思う。 一番に書かれた伊藤総裁の釈明妻あるいは菅政務次官の御答弁にそいては、あなたのお考えはわかります。そのことはこういうことなんです。おれは一生懸命やったのだけれども、おれの知らなかったことがあった、それまで責任をとらされては私はたまらぬ、こういうことだと思う。二つ目の問題は、三十五年度の基本決算については、あなたの考え方で言われております。しかし、渡辺総裁もこれは間違いであるとお認めになっておる。それは、秋田木材の契約は、あなたは三月三十一日現在進行中と言われておりましたが、雲野理事によってそれはくつがえされて、四月に入っていく。それが十二万坪から十万坪の計画を考え、あるいは念書のことを考えると、経理担当の理事としてそう雲野理事から報告を受けて、そして雲野さんの意見に従ってそれはやられたと思うのです。またセメントのから売りの問題もそうです。倉庫において引き渡されたと営業からの連絡であなたは法算をした。それはその通りだと思う。しかし、その秋田木材に対する土地売り払いの問題と、それからセメントから売りの問題、これは実際は営業部の扱いが間違いだったということは当委員会で明確にされた。従って、その間違いに作為があったか、あるいは決算をよくしようとする意図があったかどうかは別として、あとから調べてみた結果によると、営業部の間違いの上に組み立てられた見込み決算だということも明らかであります。そしてその責任もどこにあるかということも明確になっておる。いうならば、一担当理事の責任ではない。理事全員、むろん監督官庁も含めた大きな責任の問題だと思う。 時間もありませんので、きょうは一応これで終わりますが、あとまだこれから続くいろいろな問題につきましては、理事会で十分御相談をして、お取り上げ方について検討していただきたい、こう思う次第でございます。 以上で私の質問は終わります。
○鈴木委員長 本日の調査はこの程度にとどめます。 参考人各位に、委員会を代表し、委員長より一言ごあいさつ申し上げます。 各位におかれては、御多用中にもかかわらず、委員会の調査に協力をいただき、感謝いたしております。本件の調査はなお続行されることと存じますが、今後とも御協力いただくよう要望をいたしておきます。本日は御苦労さまでした。もとより当委員会の調査は、一党一派に偏したものでなく、超党派的に国政、なかんずく政府関係会社の健全な運営、公正な経理を念願して行なわれているものでありまして、関係各位の責任追及のみに終始いたすつもりは毛頭ないのであります。参考人各位の中にはすでに退社された方も多いのでありますが、社外の人々となられて後も、会社の健全な発展に寄与されることを念願いたすとともに、委員会の今後の調査に格段の御協力を賜わるよう要望いたしておきます。 重ねて各位の御協力を深謝し、ごあいさつといたします。 これにて散会いたします。 午後一時二十九分散会