決算委員会 第13号
- 発言数
- 123 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1962/03/06
会議録
○鈴木委員長 これより会議を開きます。 国有財産の増減及び現況に関する件、特に東京大学検見川総合運動場の問題について調査を進めます。 質疑を行ないます。質疑の通告がありますので、これを許します。田中彰治君。
○田中(彰)委員 事務局長にちょっとお尋ねしますが、あなたの方でこのゴルフ場を財団法人の運動会に貸すというような約束をされたのはいつですか。
○鶴田説明員 昭和二十八年の五月だと思います。
○田中(彰)委員 あなたの方でもって、そういう約束をされて、寄付を得てやるというようなことで承諾されたのは、これは二十八年の三月の二十七日じゃないですか。
○鶴田説明員 失礼しました。印刷物を見そこないましたが、これは三月でございました。
○田中(彰)委員 そこで、不思議に思うのは、三月十二日にあなたの方へいろいろな申し出があって、あなたの方が三月二十七日にこれを承諾されておる。ところが、そういうゴルフ場を作るということは、その前の昭和二十七年の十二月十五日に、清水組に対して工事を着工させて、これをやらせているじゃないですか。一年も前に清水組にゴルフ場の工事をやらせているじゃないですか。どうなんですか。
○鶴田説明員 これは、おそらく当時の事情で、内諾と申しますか、正式になにしましたのは、二十八年三月で、大学の内意を受けて事実上はその当時から工事を進めております。
○田中(彰)委員 どうも、これがいなかの信用組合か農業組合がやったのなら別として、いやしくも、日本の最高学府の東大ともあろうものが、とにかく国有財産を契約書もなく貸し与えて、そうして寄付行為を承諾したのは、今言った二十八年三月にこれをやっておいて——十二日に申し出て、三月二十七日にこれを承諾して、よろしいと言っていながら、一年前に国有財産を清水組に請負さしていろいろ変形さしたり、変えていることを暗黙裏にやったということは、これはおかしくないですか。東大ですよ。相手は国有財産ですよ。どうなんです。あなたの方のその当時の総長の訓辞なんか見ると、まるで日本ではおれが一番偉いということを言って訓辞されておるが、その統轄にある東大はどうですか。農民よりももっと以下のことを平気で行なっておる。これはおかしいじゃないですか。どうですか、国有財産をこんなことをしていいんですか。
○鶴田説明員 これは、おそらく当時は、社会情勢がまだ現在のような状態でありませんでしたので、前にもお話し申し上げましたように、当時不法占拠というようなことがいろいろあって、正式の文書の取りかわしがおくれておって、事実上は、先ほど申したような内諾と申しますか、そういうようなことで始めてきたと思います。
○田中(彰)委員 今あなた不法占拠とおっしゃるが、それは不法占拠じゃないでしょう。あなたの方でこれは総合運動場に千葉市から購入しておったけれども、ちょうど別に使っておらぬし、野菜くらい作らしておったので、しょうがない。その当時、二十三年の十二月ころ、ちょうど東京都内の人が燃料に不足しているから、そこで——ここに草炭というものがあるから、これを韓国の人に掘らした。掘るについては、炭鉱と同じことで社宅とか小屋がけとかいうんで、そこに三十家族ぐらい入って、これを掘っておったけれども、これは無償契約であった。しかし、原状に復すという約束を東京都としてあるんだから、そこで、これはもう要らなくなったから、原状に復して、そして韓国の人を立ちのかしたのですから、別に不法占拠もなければ何もないんです。こういうときにはちゃんと契約をしておって、あとでこれをゴルフ場に変えることは、ちょっとおかしくないじゃないですか。こんな申し込みでも、三月十二日に、寄付行為をもってやるから、しかも東京大学運動会というような財団法人は、金も何も持っておらぬ、ほんとうに微弱なものですよ。よく知っておったと思う。それを東大を出た人とか、その他一般民間人から多額の寄付を仰いでこれをやるということであなたの方に申し出て、あなたの方がよろしいと内諾された。その申し出が二十八年三月十二日であって、承諾されたのが三月二十七日である。ところが、その一年前に、昭和二十七年十二月の十五日には、ちゃんと清水組に請負契約をして、それを全部ゴルフ場にするようにしておった。この点であなたは内諾だとかおっしゃるけれども、戦争当時燃料がなくて困っておるときは、東京都とちゃんと契約して、原状に復す、韓国人を入れてもそれを立ちのかしてやったでしょう。その後ずいぶんたってからやって、しかも、二十七年とか二十八年になれば、ちゃんと独立してりっぱな国家に復しておるんだから、あなたのやり方というのはちょっとおかしいじゃないですか。 それからもう一つあるんです。あなた方はこれはどういうふうに考えておられますか。東大というものと財団法人の東京大学運動会というものとは同じものと考えられているんですか、別個のものと考えているんですか、どうなんです。
○鶴田説明員 財団法人東京大学運動会は、明治二十年ころ実質的にはございまして、当時学生の運動についての大学の事業を援護するというような目的で設立されたものであります。それで、おっしゃる通り、財政は一ぱい一ぱいのような予算でございますが、今度の場合には、今おっしゃるような東京大学と同一ではございません。これは、別人格を持った財団法人でございますので、ただ実質的に動きます活動の面におきましては、大学でするようなこと、あるいはすべきと申しましても過言ではないと思いますが、たとえば学生の運動用具を運動会が買って学生に貸与するとか、そういうような事業をいたしておりまして、事業自体は全く大学と表裏一体の関係にある、このような関係にある団体でございます。
○田中(彰)委員 どうもあなたの言うことを聞いていると、何がなんだかさっぱりわからないんだが、しかし、東大は国立ですよ。それから東京大学運動会は単なる一法人にすぎないんだ。これは別ですよ。別であれば、法律上これに対して何らの考えを持たないでいいんです。そうしますと、大学が運動会から寄付を受けたといっても、この寄付を受けたことによって、これと交換条件で土地とか建物を無償で貸し付けたり、しかも運動会がこれとともに入会金を取ったり、あるいは使用料を取ったりする何らの根拠もない。法人の運動会には何らの法律的根拠がない。法律的根拠のないものを、あなたの方で同一と見ていられるから、そういうことを暗黙裏に承認された。別な人格だということをお知りになれば、寄付したから何だとかいって、国有財産の建物や土地を勝手に変形したり、これをゴルフ場にして入会金を取ったり、使用料を取ったりする何らの根拠もない。また、東大と運動会は、使用に関する契約をちゃんとしてない。あなたの方で契約も何もしてない。しかも、土地を十万坪貸して、そこに食堂を建てさせてゴルフ場に変形さして——いろいろな建物を建てるなら、少なくとも法人と東大というものが別な人格であれば、これに対して契約書があるはずです。そうでしょう。いなかあたりで農民が本家、分家でものを借りたりするにも、一書を入れてくれといって証文の一つも入れるでしょう。何もしてないのが、勝手に長年にわたって——この運動会は、権限がないのにかかわらず、国有財産を無償で使用して、それを管理したりいろいろなことをして利益を上げている。その上げた利益も、別に税金も何も納めておらぬ。同時に脱税というものにもなっている。これは一体東大のやることじゃないでしょう。文部省の会計課長は何と考えているのか。あなた、東大を出たのでしょう。あなたはこういうことがわからぬのかね。こういうことを学校で教えなかったのかね。古本屋で六法全書買ってきてもわかるよ。どういう考えを持っておるか。
○安嶋政府委員 田中委員からただいま御指摘の点につきましては、私どもその通りだというふうに考えております。ただ、東京大学運動会が、明治以来東京大学の体育、運動の面を担当してきたわけでございまして、そういう点におきまして、東京大学と関係者は表裏一体であるというふうに考えて参ったわけでございます。しかしながら、国有財産の使用収益という点につきましては、御指摘の通り、成規の手続を踏むべきであったというふうに考えております。
○田中(彰)委員 あなたの方では表裏一体と言うが、法律上表裏一体でないということはわかっている。そうしますと、運動会からの寄付の申し込みの領収証があるので、その領収証には、完成後の使用権に対する条件とか、完成後大学がどういう工合に管理して、あるいはまた運動会がどうやっていくかという、何らのこれに対する個条書きも書いてない。書いてないとすると、あの国有財産のゴルフ場に一般人が立ち入りしたり、食堂を作ったりいろいろした、これは全部違法になってくる。東大というものは、法律を無視してこういう違法をしても、財務局がこれをそのままにし、文部省もそれを見のがし、しかも、これには行政管理庁から——いかに会計検査院が言っても聞かないから、行政管理庁も大臣の名前でもって、そういうことをしてはいけないということをあなたの方に言っている。大蔵省からも、これはこういう工合にしろという指令が出ておる。それに対する文書の回答というのがない。あの前の総長というのはとんでもないやろうだ。自分では、新聞等には、りっぱなことを言って演説したり、学生にいろいろな訓辞なんかしているところを見ると、実にりっぱな人に見えるが、実際自分のやることは、そういうものに対して、文書の回答一つしていない。ただ口頭で、何とかするよという回答だけなんだ。一体そういういうことをしていいのかね。日本の国有財産は、国民の財産——大学のものでもなければ、池田内閣のものでもなければ、国会のものでもない。国民が全部共有している財産が国有財産なんだ。それを、東大のみが、今一坪一万六千円も二万円もする土地を十万坪も買って勝手なことをしておる。使用料も払わなければ、契約もしなければ、何にもしないで、そうしてもうけた金で、税金も納めない、好きほうだいのことをやっておる。それでいいのですか。そしてあらゆる役所から、会計検査院から勧告がいこうが、財務局から勧告がいこうが、文部省から忠告を与えられようが、何らそれに対して文書の返事もしない。ただ、何とかするよという回答だけなんです。こんな横暴なことがこの昭和の御代にあるでしょうか。やっているのは東大だけですよ。その東大が、幼稚園やいなかの学校ならとにかく、日本の最高学府の学校じゃないですか。だから、私は委員長に、東大の総長を呼んで下さいということを言っている。総長と話をして、総長がそれでも法律を無視して、おれは何をやってもいいのだということになればまた別だ。総長がこの委員会で、法律を無視して、脱税をさせて、国有財産を勝手にして、まことに申しわけなかったとあやまったら、これは一体どうなる。あなたは、悪いなら悪い、全くそういうことをして申しわけなかったということで、おあやまりになったらどうですか。私にあやまるのではないですよ。決算委員会にあやまるのではないですよ。国民を代表して開かれているこの決算委員会、すなわち、国民にあやまるということなんです。どうです。まだあなたがあやまらぬというなら、これからたくさん問題を出していけば、あなたは困りますよ。都知事もそうだ。運動会の会長をそのときしておった。わが党が支援した都知事だけれども、都知事も、あなたこの返答によってはここに呼び出して、いろいろなことを調べると、都知事も大へんな問題が起こりますよ。どうなんです。そして、文部省なんかをあまりなめないで、やはり監督官庁なんだから、幾ら自分のところから出た弟子ばかりがうようよしているからといって、ばかにしてはいけない。法律というものは、どんな無知な者でも、橋の下のこじきでも、法律においては変わりはない。憲法において保障されることにおいては変わりはない。こういうごとは言うまでもないけれども、あなたがこういうことをやっておられるから、こっちが申し上げるのです。あなたが、総長を呼び出して、まことに済まなかった、申しわけなかった、こういうことならまた別ですが、どうですか。
○鶴田説明員 前回にも実はおわび申し上げましたが、この件につきましては、管理、運営の面で、御指摘のように遺憾の点がありましたので、非常に申しわけない、かように思っております。総長自身もそういうふうなお考えを持っておられます。
○田中(彰)委員 ちょっと会計課長に申し上げますが、いろいろな会計面その他に、これを一々言うと、刑事問題なんか起こるような問題が起きるけれども、それは別として、いろいろな問題を調べてくると、だんだんいろいろな問題が出てくる。しかし、あなたの方で、どうです、これでもって東大も悪いと言っているのだ、あなたの方が、文部省として、監督官庁として、この国有財産を善処して、ゴルフ場をやめさせる——ゴルフ場はいけませんよ、あれは私の方で取り上げて、あれにする、これにするということは、決算委員会は言ません。一体あなたの方は——総合運動場として買っておいて、ゴルフ場にして、国有財産を契約もしないでいろいろなことをやっておる。法人と国立と一緒にしたようなことをやるから、これを会計検査院に指摘され、行政管理庁から指摘され、いろいろなところから指摘され、決算委員会で指摘されているのですから、ゴルフ場をぴしゃっとやめさせて、東大のもとの姿に返って善処できるのですか、どうです。
○安嶋政府委員 検見川の総合運動場をどう改善するかという点につきましては、前回の委員会で私どもの大体の考え方を申し上げたのですが、その中で、なおかつゴルフ場を残すということについては、非常に問題があるという御指摘でございました。私どもといたしましても、そういう方向で、ゴルフ場に使っておる検見川の現状を、根本的に改善するという方向で努力をして参りたいと考えております。なお、御質問がごさいました脱税——税金を払っておらない云々のお話でございましたが、法人税といたしましては、これは大学からの報告でございますが、三十二年におきまして約七十七万円、三十三年におきまして約六十五万円、三十四年におきまして約百二十九万円、三十五年においては約九十七万円の法人税を払っております。
○田中(彰)委員 それはあなたの方で、いろいろなところから指摘されたから、法人税という問題が出たのであって、二十七年から着工して二十八年にはやっておるのです。そういうのを指摘されてからお払いになった。これだって正式なものではない。食堂からの利益から、入会金から、保証金から全部やってごらんなさい、大へん大きな誤算です。そこまでは私は今つかないですが、とにくかゴルフ場というものをあなたの方でしたからこういう問題が起きておるのです。 それから、契約書もない。法人と国立と別であれば、きょうからでもあの国有財産には立ち入りはできないはずですから、普通の民間人の立ち入りは禁止しなければならない。食堂とかそういうものの使用も、全部禁止しなければならない。だから、あなたの方でこれだけ済めばいいと思っていらっしゃると——そういうことはほんとうに法律的にやっていけば、だんだんとそこまでいくのです。ゴルフ場はなるべくやめさすようにしたいというお考えでなく、ゴルフ場は徹底的にやめなければならないのですよ。違うのじゃないですか。そうでしょう。総合運動場にするかというので買ってやったのでしょう。東京都では、これを国家のために契約して、東京都民の燃料を掘り、あとは原状に復して、ちゃんと立ち退きも全部させてやっておるじゃないですか。ゴルフ場だけは何の契約もしていない。そして食堂を作ったり、事務所を改造したり、いろいろなことをやっておる。ですから大へんな違法ですよ。一般は国有財産には立ち入りはできないじゃないですか。こういう点を考えられてゴルフ場を徹底的にやめるという条件でなければ、私の方はまだこれからどんどん材料を集めて法的についていきますよ。これにガン病院を建てるとかなんとかいうことは、それは決算委員会の中には要望する人があるどけれも、決算委員会の方から見れば、これだけやめさせて、違法のことは全部解決しなければならない。あなた、そんなに簡単に考えておられるけれども、こんなものを承認した関係者というものは、少なくともどっか左遷するか、やめてもらうかしなければならない問題だけれども、あなたの方で申しわけないということで、委員長あたりからいいというなら私はそこまで追及しません。あなた、そう簡単に考えないで——なるべくゴルフ場はやめさせるという、そんなばかなことを言っておるから東大からなめられて、こっちで言っても言うことを聞かない、悪いことはみんな文部省に押しつけられて、あんたは東大を出たのだから言うことを聞けと言われてやっておるのでしょう。国有財産はそんなことはできませんよ。ほんとうにやめさす意思があるのですか、ないのですか。
○安嶋政府委員 現在のゴルフ場は、これを廃止する方向で努力したいと考えております。
○田中(彰)委員 現在というのは、それじゃ、廃止してまた作るのですか。ゴルフ場はまた作るつもりなんですか、どうなんですか。
○安嶋政府委員 ゴルフ場は、これを廃止する方向で検討努力いたしたいと思います。
○鈴木委員長 木村公平君。
○木村(公)委員 この検見川東大ゴルフ場の問題が、当決算委員会において大きく問題にされました根底の私どもの考え方は、まず東京大学という学校が、文部省であるとか、行政管理庁であるとか、会計検査院であるとかいう、いわゆる監督官庁あるいは査察官庁等の忠言であるとか、助言であるとか、あるいは批難であるとかいうようなものに対して、ほとんど無関心である。それは一体どういうことであるかと申せば、はなはだしく政府の言い分を軽視しておるということなんです。政府に対する軽視のイデオロギーが東京大学の幹部にはあるとわれわれは断定をいたしておるわけです。従いまして、本日は鶴田事務局長がおいででありますけれども、実はこの問題は鶴田事務局長と問答しておるよりも、むしろ東大の責任者であるところの総長をここへ出席を求めまして、総長のものの考え方、政府に対する考え方、ひいては国会に対する考え方、根底にある考え方をたださなければならないと私どもは考えておるわけです。従いまして、その手続を踏んで、そういうようなことを、今後国政調査の一環として推し進めていきたいと思うのでありますが、本日は総長は来ておりませんで、文部省の会計課長——これも私は先日来、会計課長さんというのは聡明な人で、答弁も上手だ。当面の責任者であるかもしらぬけれども、行政上の最高の責任者じゃないわけです。だから、ここ一番というときには、なかなか自分の判断において最終的な答弁ができません。決算委員会というものは、予算委員会と並んで最も重要な委員会なんです。予算が正当に使用されておるかどらか、国有財産がまじめに正当に不正なく使用されておるかどらか、国民にかわってそれを検査するところであります。その検査の結果、助言をする、忠言を試みるという重要な委員会であるにもかかわらず、それを御承知の上であるのかないのか知りませんが、常に文部省は、会計課長だけをここへ出席させて、大臣も来ない、局長も来ない、そしておざなりの答弁だけで終始するから、やはりこれは委員会の諸君がどこまでも承服できない。ここの委員会がもしもどんどん追及して、ある決議でもいたしますならば、その結果は政治上重大なことに相なるということを——われわれ与党でありますからいろいろ心配いたしまして、今までむしろ助け舟を出しておったのですが、出せば出すほどだんだん混迷してくる。そしてだんだん馬脚を現わしてくるということで、いよいよわれわれの立場すらもないような状態に追い詰められて参ったのであります。 そこで私は、最終的にお伺いいたしたいのは、文部省は東大の運動場としてこれを買い取った。大蔵省の承認を得られたのも、総合運動場の必要ありとして文部省が認め、大蔵省もその必要を認めたからこそ、これを千葉市から買い取ったわけであります。しかるに、終戦後十六年にもなります今日、いつの間にやら、その総合運動場というものは、必要がなかったに違いない、はやりのゴルフ場に模様がえをいたしまして、それには、先ほど田中委員からも指摘いたしておりますように、何ら法規上の手続を踏むことなく、勝手気ままに、総合運動場として買い取ったものをゴルフに転換した。事実上は、十万坪のうち八万坪はゴルフ場であって、二万坪はゴルフ場じゃないというような、そういう詭弁を弄することなく、率直に——この大部分は総合運動場として使用できないほどの面積がいつの間にやらゴルフ場に転換された。しかも、その転換をする意思決定はだれがしたのであるか。もちろん総長も含めたところの財団法人東大運動会というものがこれを承認した。その中には、今の東都知事もおる。なくなりました矢内原総長も参加しておる。そしてその理事会と申しますか、役員会において、今はやりのゴルフ場を作ろうではないかというので、文部省と協議することもなく、何人とも協議しないで、ただ東京大学の一部の者だけが、これを勝手気ままにゴルフ場に転換いたしまして、そして寄付金をつのり、入会金を取り、全く営業ゴルフ場と何ら変わるところのないようなゴルフ場を経営して今日に至ったことは、すでにいろいろの問答によって明らかであります。しかし、さようなことがこのまま放置された場合に、どういうような印象を全国民が受けるかという問題です。国民代表であるところのこの国会が、国民の名においてそういう問題に直面したときに、国民はどういうような印象を受けるか。まず、おそらくあの付近の庶民階級は、家もないような人が多いでありましょうから、住宅でも建ててくれた方がよろしいという考え方を抱くかもしれません。あるいは農民は、かつては自分の土地であったものを、戦争中不当に取られたというような不平、怨嗟の声を放つかもしれない。しかも、一方においては、高級車が堵列して、そうしてゴルフをやっている。こんなばかげたことが、東京大学の名前において行なわれておる。こういう事実が国民にどのような影響を与えるかということを、われわれは心配せざるを得ないのであるます。従って、ここまで来た以上は、総長もここに出席されて、まことに悪かったのだ、会計法においても、その他いろいろの法規上においても、これは逸脱しておったのだ。法規違反を重ねておったのだ、それと同時に、行政管理庁、会計検査院、文部省等からいろいろの助言、忠言、指摘を受けた、その事実も自分は知っておりながら、なおかつ今日まで放置いたしておいたことは、東京大学総長としてまことに申しわけないことなんだ、学生の前で、自分たちは常に、広言をもっていろいろの訓示をしておるけれども、行動においては、このような低劣なことをやっておりますことは、国民に対してまことに申しわけないと言うて、国民に陳謝すべき問題であります。 それと同時に、幸いここに大蔵省の主計局長もおられますから、大蔵省としての考え方、それから文部省は、会計課長だけのようでありますが、今の田中委員からの御質問に対してあなたは、これは悪かったのだ、必ずゴルフ場というものは廃止する方向で進みたいとおっしゃっておるのでありますから、それが文部省の最終的の御答弁であるとするならば、上司と御相談の上でその答弁をなされたものであるかどうかということも伺っておきたい。それから、東京大学の鶴田事務局長は、これは必ず文部省あるいは大蔵省の助言に従って自分たちは行動するという覚悟を示されなければならぬと思いますが、以上の点について一つ御答弁をいただきたい。
○安嶋政府委員 田中委員に対する私の答弁の内容は、上司と相談の上の答弁であるかというお尋ねでございますが、大体上司の了解を得てお答え申し上げた次第でございます。
○田中(彰)委員 先ほどちょっと脱税のことで話したのですが、これは重大なことだから、私がいいかげんに言ったというのではいけませんから、申し上げておきます。 工事は、前年の十二月十五日に清水組が着工して、翌年の四月十日に完成している。それからゴルフ場を始めている。大学に引き渡したのは同年の八月四日です。その間、運動会が勝手にやっているわけですね。この百十六日間の収益とかいろいろなことを大蔵省に報告も何もしていない。この間勝手に、何かせぎしたというのか知らないけれども、ごまかしてやっておった。この辺のことを私は言っている。私の方では、日にちから時間までは調べませんけれども、どういう工合にしたか調べ上げた。これは脱税である。私は決してはったりやそういうもので皆さんに申し上げているのではない。あなたはうまくやらないと、これは調べてくると大へんな問題が幾らでも出ますよ、日までちゃんと調べてあるのですから。
○鶴田説明員 文部省の決定、その他指示によって協力して努力するかという御質問でございますが、私ども可能な限り——私個人といたしましても、できるだけ努力してやって参りたいと思います。
○田中(彰)委員 事務局長に申し上げておきますが、この寄付行為のときに、あなたの方で文部省に伺いを出している。そのとき文部省は、そういうことはいけないといって、内容について拒否されている。それをあなたの方で強行しているのですから、こういう寄付行為をしてこうやるからとあなたの方に申し出たときに、文部省から、その行為はやってはいけないといって個条書きで拒否して許しておらない。それをあなたの方でやって、そして最後には押しつけたということになっておるのだから、そういう点も、私は東大の行き過ぎが非常にあったと思うのです。そういう点も今後一つ善処するように注意していただきたい。
○山下政府委員 大蔵省といたしましては、前の委員会で御説明申し上げましたように、三十四年の十二月付をもちまして、関東財務局から東大総長あてに、検見川の運動場が行政目的に使用されていないという点の意見を申し上げたのでございます。今日でもその意見は変わっておりません。大蔵省といたしましては、一日も早くこれが本来の行政目的に使われるよう運営されるように希望しておるわけでございます。
○木村(公)委員 ようやくわかって参りましたが、これは前の委員会でも管財局長からそのような明確な御答弁があったわけです。行政目的に反しておるのだ。初めは総合運動場として買い入れたものを——総合運動場が必要であるか必要でないかわからないけれども、これをゴルフ場に転換した。これは使用目的に反しておるのだから注意をしなさいと言われて注意を受けながらも、今日まで全然放置されておった状態なんですが、これに対して文部省は、安嶋会計課長が先般この委員会において、私どもも大蔵省の管財局長の総長あての御意見はよく知っておるのだ、知っておるけれども、まあそのうちに何とかするだろうというので放置しておったというようなお話でありましたが、そういう事実を知りながら、今日まで放置されたその原因はどこにあるかということを、一点伺っておきたいと思います。
○安嶋政府委員 私ども、国有財産の管理の問題も含めてでございますが、大学の運営につきましては、文部省から積極的に、ああしろこうしろといったような指示は、通常はいたさないわけであります。一般的な意見を述べまして、それに対する具体的な措置につきましては、大学当局が検討いたしまして、その結果につきまして私どもがそれを審査するという建前をとってきておるわけであります。従いまして、検査院それから関東財務局の御指摘に対しましても、大学当局からすみやかに適切な具体的な結論の出ることを期待しておったわけでありますが、それが出ないままに最近まで至ったことにつきましては、監督する側といたしましてもはなはだ遺憾に存じております。 なお、昨年の六月以来文部省は具体的に指示をいたしまして、国有財産の使用料をすみやかに徴収する、それから所期の目的に従って総合運動場をすみやかに建設するよう、東京大学にその具体的な検討を命じて今日に至ったという実情でございます。
○木村(公)委員 結局これは、大学の自治ということが、監督官庁であります文部省側においても非常に誤解されておるんじゃないか。大学の自治ということと、国有財産の使用目的が不正にされておるということ、いわゆる行政上の使用目的に反しておるということとは、全く異質のものであることは、私も申し上げるまでもない。現に大蔵省が東京大学の責任者である総長に対して、これは行政目的に違反しておるのだから、すみやかにこれは訂正すべきであるという公文書を出しておるのだ。それを文部省は承知をしながら、しかし、大学のことは大学の自治性ということもあるのであるから、大学の方で具体的プランを作ってくるまでは、ちょっとそのままこれを見送るんだ、あるいは早く出してくることを期待するというようなことは、大学の自治と国有財産の不正使用ということとを混淆した考え方であって、これはわれわれの承認できないところなんです。従って、いやしくも大蔵省あるいは行政管理庁、会計検査院等が、東京大学に対してその不正を指摘した場合には、すみやかに監督官庁である文部省は、その不正の除去のために監督の権限を用いるということが、当然文部省の責任であると私は思うのです。しかるに、大蔵省の忠言も、検査院の助言も行政管理庁の指摘も、十分承知しておるけれども、大学には自治性があるから、東京大学で具体的のプランを出してくるまでは、これを早く出してくることを期待しておるというようななまぬるいことで、ほんとうに大学の監督ができるかどうか。 もう一つは、私がこういう公の席上で申し上げるのはどうかと思うのでありますが、先般の文部省会計課長のお話によりますれば、文部省においても、東大出の数名あるいは十数名の者がこの検見川のゴルフ場のメンバーだとおっしゃる。おそらく会計検査院にもそういう者がおると思うし、行政管理庁にもさような者がおると思う。そうすると、結局、表向きは監督の責任を持ちながら、あるいは指摘をするという責務がありながら、事実上は、内部的にはなれ合いで、自分がメンバーであるところのゴルフ場を擁護しておるのだ。こういうことを知りながら、押し包んでおるという形跡が露呈しておるわけです。従って、こういう問題の検見川のゴルフ場のメンバーになっておる人を、逐一各役所についてはっきり出しなさいということを、この前の東大運動場の何とかいう責任者にも申し上げておいたのでありますが、まだ出て参りませんが、この東大の検見川ゴルフ場のお客さんじゃないメンバーを、東大の事務局長一つお出しになったらどうですか。 そうして私どもが最も不愉快に思うのは、東大は、ゴルフが正科であるからゴルフ場が要るのだという、ごまかしのために——ゴルフ場を作って、二、三年たってからゴルフを正科にしておるということです。そういうような国民を瞞着するようなことは、東大もおやりにならない方がいいのじゃないか。正科にして、いわゆる資格を得た者は——これはゴルフのどういう資格か知りませんが、科目を修了した者はわずか十数名にすぎない。しかも、あそこを利用しておる者は年間何万人である。その中でゴルフに習熟した者は十数名にすぎない。十数名のために八万坪のゴルフ場を新設しなければならないというような、そんなばかげたロジックがあるものじゃありません。そんなゴルフを学生に修得させるということが、はたして国民感情にマッチするかどうか、このこともあわせてお考えを願わなければなりませんが、それは学校の自治だとおっしゃるならば、しばらく私どもは議論をやめましょう。やめますけれども、このごまかしのゴルフ場を作って、これが非難されると、今度はゴルフの正科科目を大学の中に置くというような、そういうばかげたごまかしをおやりにならないよう、われわれは国民の名において勧告するわけです。 それと同時に、各官庁に検見川のゴルフ場のメンバーがたくさんおられるので、それを一ぺんここにお出しになったらどうですか。現に文部省は、会計課長が、数名か十数名おるだろうと想像されると言っておる。おそらく会計検査院にもおるだろう、行政管理庁にもおるだろう、大蔵省にもおるだろう、中には、入会金を出さないで役得のようにして、ただでゴルフ場で遊んでおる者もあろう。ゴルフに対しては、国民は必ずしも好意的ではありません。ゴルフ族が三百万人いると言ったところで、人口一億の日本人から比べれば微々たるものです。政治家のゴルフというものに対しても、非常に今批判がある。従って、総理大臣はゴルフをやらないと声明しておる。それぐらいの時期です。そのときに、学生の正科というものをあとから作って、そうしてごまかしのために、そういう正科の学生をなるべくよけい得ようというようなつまらない努力を、もしもされているとするならば、これも大学の間違いです。行き過ぎです。それと同時に、この前の委員会において当委員会のどなたかが指摘されておるように、ゴルフの道具は安いものでも一組十万円もするのだ。それを学生に買わして、そうしてゴルフをやりなさいということが、他のそれを買い得ない学生にどのように心理的な影響を与えるかということも、お考えにならなければならない。それと同時に、ある広告やなんかでは、課長以上にゴルフ道具を与えて、そうしてゴルフをやらせて、そうしてこれを商売の具にしておる。役所はこれがわいろ的なものになっているものもたくさんあるのです。弊害今に至ってきわまれりと言わざるを得ないほどになっている。このときに、ゴルフ場というものをできるだけ温存したいというような考え方が、今なお残っておるとするならば、当委員会はおそらくおさまらぬと思いますから、その点も明確に一つ大学側からもお話を承っておきたい。それからメンバーの点は必ずお出しをいただきたい。
○安嶋政府委員 最初の点でございますが、私の言葉が足らなかったわけでございますが、私どもは国有財産管理の問題は、これはいわゆる大学の自治の範囲外であると考えております。 それから、東京大学に対する文部省の態度に積極性が欠けた、ただ単に、大学の方から具体案が上がってくるのを期待しておるというような、消極的な態度であったというような点につきましては、私どももはなはだ遺憾だと感じております。 それから、文部省にも検見川の会員が若干いる云々というお話でございます。これは、私そういう話を聞いたという程度でございまして、だれが会員であるかということは確認をいたしておりませんが、しかし、いずれにいたしましても、私どもはこの検見川ゴルフ場の扱いにつきまして、省内にそういうメンバーがおるということによって影響を受けるというようなことは、これは全くございません。そのことをちょっと申し上げておきたいと思います。
○鶴田説明員 先ほど、手続の点で、私の方が行政管理庁その他の御注意を無視しておるというような御指摘がございましたが、結果的にそうなりましたことは非常に申しわけないと思っております。いろいろ学内の御指摘を受けて、先ほど会計課長は六月と申されましたが、私ども前々からいろいろ協議をして参りましたが、ただそれが非常に手間取りまして遷延されたことについては、まことに申しわけないと思っております。今後十分気をつけるつもりでおります。 それから、正科の点でございますが、今ごろこういう御訂正を申し上げるのは非常に申しわけないと思いますが、私が取り調べましたところが、二十六年の四月に正科を設定したという事実が判明いたしました。私は、ただ文書に書いたのを読んでおったので、これははなはだ申しわけございません。
○田中(彰)委員 会計課長、あなたにさっき税金のことを申し上げたら、あなたは、法人税を納めたのは、三十二年四月一日から三十三年の一二月三十一日までに七十七万ですか、納めたとおっしゃいましたが、おたくの方から出たものでは、一万四千百三十円しか納めてありません。これはどうなんですか。
○鶴田説明員 先ほど会計課長の申し上げた法人税は、三十六年度に、三十二年度以降の分を全部納めております。従って、決算のこれに税金とございますのは、これは十二万九千六百三十五円という数字でございますが……(田中委員「一万四千百三十円だ」と呼ぶ)それは、三十一年の四月から三十二年の五月まで、入場税として一人三十円を収納いたしまして、千葉県の税務事務所に納入したものでございます。従って、これは入場税でございまして、三十二年の五月以降は利用税というようなことに税制が変わりまして、それ以後は利用税として、これは別途の会計でお預かりしておるものだから、その会計には入っていない経理をしております。従って、その利用税は、お払いしておることは事実でございます。
○田中(彰)委員 会計課長、ごまかすのがうまいから……。あなたこれを納められたのは、先ほど言ったように、三十五年、六年ごろになって問題がうるさくなってきて、税金をどうしたとか、脱税とかいうから、これをあなたの方でまとめて納められた。それまでは納めていないのですね。なかなかあなた上手だから、三十二年には七十七万、その次には六十五万、その次は百二十九万、その次には九十七万と納められたと、われわれが税金でいじめられて毎年納めるのと同じように、毎年納めていったようにおっしゃるが、ああいうように騒がれたからやったわけなんですね。これは民間だったら大へんなことですよ。あなたはうまくおっしゃったが、こういう問題は重大ですから申し上げておかぬと——これは知らぬでいいかげんなことをやっているのじゃない。あまりごまかさぬでもらいたい。
○安嶋政府委員 私、ごまかして、うまく答弁したわけでは決してないわけでございまして、大学の方からの報告の書類が、ただいま申し上げた通りの書類になっておったのでございます。それが手元にございましたので、そういうことを申し上げたのであります。
○勝澤委員 この総合運動場がゴルフ場になっておって、行政目的に沿った使用がされていないというのが指摘されたのはいつごろからですか。どこからいつごろからやられたわけですか。管財局なら管財局の方からでも、どちらでもけっこうです。
○鶴田説明員 会計検査院から、検査いたした結果、当時は三十年でございまして、まだゴルフ場を作っておる当時でございましたが、そのときに御注意を受けまして、それから後、三十四年の十一月五日に関東財務局から先ほどのような御注意を受けたのであります。
○勝澤委員 会計検査院来ていますか。——今言われましたが、会計検査院はいつ、具体的にどういう指摘をされたのですか。
○樺山会計検査院説明員 会計検査院といたしましては、昭和三十年の十月に照会を出しております。その要点は、東大の総合運動場として購入した土地に対しまして、それを当初の目的通りに使わずにゴルフ場を建設しているのは妥当でない、それから第二点は、国有財産の使用につきまして部外者がこれを利用しているのに、それに対して全然使用料を徴収しない点は妥当でない、そういうような二点につきまして、照会を発しております。これに対して大学当局は、ゴルフ場が完成した場合には、正規の国有財産の法律に基づいた適正な管理をしたいというような答弁をいたしております。
○勝澤委員 それで、あなたの方で照会をして、大学当局から回答があった。そこで会計検査院は、その以後どうなされておりますか。
○樺山会計検査院説明員 この点につきましては、先ほど来事務局長からも御答弁申し上げましたが、このゴルフ場の利用につきましてこのような扱い方をするという点について、この照会の当時、直ちにこれが不適当であるというような考えに至らなかったものでございますから、なおしばらく様子を見て東大が善処することを待っている、そういうような関係で、なおその間担当者の変更等もございまして、検査が若干不徹底であったということは、まことに遺憾に存じている次第でございます。
○勝澤委員 その三十年十月にやられた照会というのは、書面で往復したものなんですか。
○樺山会計検査院説明員 東京大学長あての書面でございます。
○勝澤委員 三十年十月にそういう指摘がされた。それにかかわらず、会計検査院が指摘をした通りに実施がされていない。そして今日までほっておいた。そこで私は、会計検査院自体も問題をやはり考えなければいかぬと思うのですよ。三十年十月に発見したときに、所要の措置がとられておれば、この問題はこんなに大きな問題にならない。それが、会計検査院が、ただ単なる照会で回答をもらって、自分の方から意図した照会に対する回答がこないにかかわらず、そこで終わったというのは、それはあなたが担当者でなかったようなんですけれども、この点はもう少し掘り下げて、どこに欠陥があって、一体どういう責任があるのかというのを、もう少しお調べになっておわかりになっていませんか。
○樺山会計検査院説明員 従来、私どものどういう考え方でこういうことになったかという点につきましては、先ほど申し上げた通り、ゴルフ場の利用、運動場の利用ということについては、大学側におきまして、ゴルフという科目を設置されておりまして、当時は利用者が少なかったわけでありますが、将来これがふえるということも考えられるし、もう少しその後の状況を見た方がいいんじゃないか、そういうふうな考え方で参ったわけであります。
○勝澤委員 先ほどから指摘をされておりますように、会計検査院の中でも、ゴルフをここでやっておったのではないだろうかということも言われておるわけです。そうして今あなたの御答弁を聞いていますと、裏づけをされているような気がするんです。事実はよくわかりませんけれども……。今ここにおいでなさる方々は、当時から全部かわられて、極端に言うと、どうもしりぬぐいをしておる、おれの責任じゃないという気持でおられるかもしれませんが、われわれの目から見れば、これは大へんなことです、国民の目から見れば大へんなことです。三十年の十月に指摘をしておきながら、うやむやに過ごしたというのはこれは大へんな問題だと思うのです。 そこで、会計検査院の方は、この総合運動場がゴルフ場に使用されたとき、三十年の十月に検査したその往来した書類と、今日まで会計検査院としてこの問題が——今あなたが言われましたいろいろな人々があるでしょうから、その入った関係の点をもっと詳細にお調べになって一つ書類で出していただきたいと私は思う。結局作った方も悪かったけれども、検査院として検査が確実に行なわれていなかったのじゃないだろうか、こういうことも言われるわけですから、その点についての十分な経過と会計検査院としての立場の報告をしてもらいたい。どうでしょうか。
○樺山会計検査院説明員 照会は三十年十月行なったのでありますが、その後実地検査の際には、この点につきまして注意はいたしてきておるわけでございますが、おっしゃる通り、検査が不徹底だったという点につきましては、遺憾に思っておる次第であります。
○勝澤委員 検査が不徹底だったということ、会計検査をやったたびに注意をしたということだったら、それも具体的に書面だったら書面、口頭だったら口頭、担当者がだれで、だれにどういうふうに言ったかということを、もう少し詳細に調べて、会計検査院としてこの問題についての手落ちがなかったらなかった、具体的にやったことを、事実行為をあげて報告してもらいたいと思う。どうですか。
○樺山会計検査院説明員 それらの経過を私詳細に承知しておりませんので、調査いたしましてお答えいたしたいと思います。
○勝澤委員 会計検査院が指摘された。当時それに基づく監督といいますか、財産管理の点で、大蔵省の方は、この問題についていつごろからお知りになって、そして具体的にどういうことをなされたのですか。管財局長から……。
○山下政府委員 先ほどもちょっと触れましたように、大蔵省といたしましては、昭和三十四年十一月五日付の文書をもちまして、東大総長あてに意見を申し上げたのでございます。その内容は、この敷地内にありますところのゴルフ施設は、行政財産の用途として適当であるとは認められないので、行政財産としての用途を廃止して大蔵省に引き継ぐべきものであるというような照会でございました。これに対しまして、東大ないし文部省側からは、口頭をもちまして、実は現在は総合運動場としてフルに利用していないけれども、将来はこれを運動場として活用していきたいので、しばらく待ってほしいというようなことでありました。 総合運動場にいたしますためには、相当な予算も伴いますので、これを大蔵当局として認めるかどうかということは、またそのときの予算の状況によって判断しなければならないわけでございますけれども、管財局といたしましては、かりに総合運動としてできなくても、現在東大は、学部の増設その他によって、相当土地の狭隘に苦しんでおるといったような事情も一方ございますので、そういうことも勘案いたしまして、行政財産としてできるだけすみやかに適当な用途に供していただきたいということを申し上げて今日に至っておる次第でございます。
○勝澤委員 そうしますと、先ほどお話のありましたように、二十八年にこれが完成してゴルフ場ができているわけです。そして三十四年まで大蔵省としては何らこれについてのことは言っておらなかった、こういうことなんでしょうか。
○山下政府委員 結果はそういうことに相なるわけでございまして、何分にも行政財産は全国的に非常に数も多いことでございますので、これの使用状況が適切であるかどうかということを、現在の財務局の担当官をもってしてはなかなか精細に知り得る方法がございません。たまたま三十四年に至ってこれを発見して御注意を申し上げたというような次第でございます。
○勝澤委員 会計検査院にもう一回お尋ねいたしますが、三十年の十月のときに行政目的に従って使用されていないというのを知っておりながら、監督官庁である大蔵省の方には何も言わなかったのですか。
○樺山会計検査院説明員 大蔵省に対しては別に照会を出しておりません。
○勝澤委員 それはどういう理由なんでしょうか。
○樺山会計検査院説明員 直接の国有財産の管理責任者は東京大学であるということは、御承知の通りでありますが、まずこれに対して照会をして、その結果によって考えるということになろうかと考えるわけであります。
○勝澤委員 管財局長、この国有財産の管理が終戦後からの引き継ぎでなかなか大へんだということは、私もよく存じております。しかし、そのためにはやはり管財局の人員の充実をして、ある時期がきたら、十分調査をして、そしてそれについての対策をして処理する、こういうことをしていかなければならないときにきておる。そのための努力はぜひしていただきたいと思うのです。そうしないと、六年間ですから、会計検査院の方は、二十八年に完成されて三十年、二年ですね。大蔵省としては六年かかっておる。その当時の情勢で、大体六年くらいというものが、目につかなければ——目につかないでおるかどうかはよくわかりませんけれども、こういうことはこれだけではありませんけれども、いま一つ管財の全体的な人の問題は、大蔵省内部の問題ですから、十分お考えをして、六年間もこういうことにしないようにぜひしていただきたい。 次に、私がお尋ねしたいのは、主計局の方なんですが、とにかくゴルフ場は廃止するように検討努力するというのが先ほどの文部省の考え方なんです。そこで、三十七年度の予算にも、実はこの総合運動場の計画の予算要求がなかったと言われておるのですが、これは三十七年度はなかったということですか。三十七年度までは総合運動場についての計画の予算要求はなかった、こういうことなんでしょうか。
○谷村政府委員 三十七年度予算編成に至るまで御要求をいただいておりません。
○勝澤委員 そうしますと、大学当局にお尋ねしたいのですが、会計検査院からも指摘をされた。それから関東財務局の方からも指摘された。にもかかわらず、回答の方には、総合運動場に努力するように会計検査院の三十年十月一日の照会については、書面で回答されておりますが、いかなる理由で今日まで総合運動場にする計画を作らずにおられたのですか。
○鶴田説明員 先ほどからお話のありましたように、検査院あるいは財務局の御注意を受けまして、大学でも決して放っておいたわけではございませんが、いろいろ検討いたし、また総合運動場の整備もしなければいけないということも、もちろん考えておりますが、予算要求をいたさなかったという一つの実情を申し上げますと、現在の文教施設整備費で大学の増部関係の建物、それから研究室の建物というもので、実はこれも私どものいろいろお願いしておる通りには参らならいわけで、どうしても今の科学技術の振興というようなことで、それを優先的に考えられますので、要求をしても、実はそれは悪いとおっしゃられればやむを得ないのですが、とてもだめであるということで観念いたしまして、運動場を整備するのは寄付金でも待たなければだめかしらんというような話も部内で出たくらいでございまして、そういうようないきさつで実は予算要求はいたさなかったのです。
○勝澤委員 あなたが今の職になられたのはいつからですか。
○鶴田説明員 私は昨年の五月でございます。
○勝澤委員 そこで、あなたが昨年なられて、今までの経過を考えてみても、要求しても不可能だ、こういうふうにお考えになっておる。要求しても不可能だと考えておって、今日決算委員会から指摘されたから三十八年度から計画された。その計画も三十八年から五年くらいでようやく完成されるという計画ですが、そのことが可能だとあなた存じますか。
○鶴田説明員 可能であるかどうか、私の一存で何とも申し上げられないのですが、極力私どもも、文部省の方、大蔵省の方へお願いいたしまして、その方針でその希望を達するように努力いたしていきたいと思っております。
○勝澤委員 そのことは文部省も同じことだと思いますから質問いたしません。 そこで、この問題は、結局決算委員会でこれが取り上げられて論議になったから、今三十八年度以降の総合運動場の計画を作ったのです。また、作らざるを得なくなってきたと私は思わざるを得ないのです。それは、なぜならば、三十年にも言われた——会計検査院といえば、どこの官庁へいっても泣く子もだまるというようなところなんですよ。その会計検査院が、実はどういう事情であったか知らないけれども、一片のただ単なる照会で、行ったり行かなかったりして、それでうやむやに終わって、これでもう大丈夫だ、今度は大蔵省の方も書面がきたけれども、それも口頭で回答を終わった。今度は決算委員会で取り上げられてきたからこうなってきたのです。そこで私は、やはり皆さんが前任者のいろんな責任もあられるでしょうけれども、それをお考えになって、直ちにゴルフ場をやめる、あしたからやめる、こういうことは私はできると思うのですが、事務局長、どうなんでしょうか。もしできないとするならば、どういう理由があって、どういう点が隘路になるかという点をお示し願いたいと思うのです。
○鶴田説明員 ただいまの御質問でございますが、これは実は数は少ないわけでございますけれども、一応正科として、ゴルフが正科の課程を受けておりますし、保健体育というような線で、大学でも教育の一環になるわけでございますので、私一存で今ここでその意見をお答えすることはちょっとできないような事情でございます。あしからず……。
○勝澤委員 では文部省はどうですか。
○安嶋政府委員 即刻やめるという点でございますが、それは私はもちろんやってやれないことではないと思います。しかし、現在ゴルフ場の職員も相当数おることですし、かつまた、これは多少こういうことを申し上げるのははばかれるわけですが、従来入会金を支払いましてこれを使用しておるメンバーも相当数あることでございますし、それから、予算要求のめどが立たないのに、ただ単にこのゴルフ場だけを廃止してしまうということになりますと、その跡は荒れ地として放置されるということになるわけであります。そういう点から考えまして、土地の維持保金といったような観点からも、直ちに廃止するということは、かなり困難が伴うのではないかと思います。従いまして、方向といたしましては、私、最初申し上げました通り、廃止する方向でございますけれども、ただいま申し上げましたような理由から、具体的なめどが立つまでの間は、現状につきまして、必要な是正措置を講じました上で、しばらくこのままお認め願えないであろうか、そういうふうに考えております。必要な是正措置と申しますのは、従来国有財産の使用料を払ってこなかったわけですから、これを支払う、それから大学の管理が、このゴルフ場施設につきましては、必ずしも徹底していなかったわけでございますから、それをさらに徹底させる、それから、もちろんのことでございますが、新規の入会は認めないとか、ただいま学生の利用度を高めるような工夫をこらすとか、そういったような改善策を講じた上で、具体的なめどが立つまでの間は現状でいくことをお認め願えないだろうかというふうに私は考えております。
○勝澤委員 あなたとしてそのめどが立つ見通しというのは、大体何月の何日ごろまでとお考えになりますか。
○安嶋政府委員 このゴルフ施設の寄付金等で整備するということも考え得るかと思いますが、それは特別な場合であろうかと思うのでございます。正規にはこれはやはり国の予算でもって整備するということが本来の姿だと思います。従いまして国の予算で整備するということになりますと、これは一十八年度の概算要求という形で大蔵省にお願いをするということになるわけでございます。従いまして、その予算によって総合運動場が具体的に整備されるまでの間、好ましいことではございませんけれども、必要な是正措置を講じた上で、現状通り存置せざるを得ないというふうに考えております。
○勝澤委員 私は理屈を申し上げますと、これは総合運動場として東大が使用するためにいろいろな御苦労をされて、これができ上がったわけですね。それが総合運動場として使われていない。何回となく注意されたにかかわらず、今日何らのこれについての是正措置がとられていない。こういう現在においてさえも、この違法な措置を認めて、そしてこの次の総合運動場なり何かの目的の見通しが立たなければ、ゴルフ場をやめさせることは不可能だとあなたは今お考えになっているようですが、その点についてもう一度御答弁願いたい。
○安嶋政府委員 ゴルフ場をやめることは、これは先ほど申し上げましたようないろいろな困難、問題が伴うわけでございますが、不可能であると考えておりません。しかしながら困難、問題が伴いますので、私どもといたしましては経過的に、暫定的に必要な是正措置を講じた上で存続がお認め願えないだろうかという希望を持つ、おるわけでございます。
○勝澤委員 結局これは同じことなんです。文部省の考えている基本というのは同じことです。ですから、このことの及ぼす——あなたは文部省と東京大学ということしか考えていないのです。しかし国有財産というものは、このようにどこでも行なわれておったら、これについての国の行政というものはできないのです。先ほどの税金の話でもそうです。私は先ほど聞いていたら、三十二年納めた、三十三年納めた、三十四年納めたと思っておった。ところが田中委員からの質問を聞いておったら、驚いた。指摘をされたからさかのぼって納めた——これは私は重大な問題だと思うのです。しかもなおかつ会計検査院で指摘された、あるいは大蔵省からも指摘された、決算委員会でも指摘されたにかかわらず、違法な措置がそのまままだ相当長い期間続いていくということは、これは国の政治を正す意味からいっても許せない問題だと思うのです。それを文部省として監督する立場にあるあなたがお考えになっているということは、これこそ重大な問題だと思うのです。あす直ちにやめろということは不可能でしょう。しかし少なくとも三月三十一日限りもうゴルフは一切やらせない、こういうぐらいの強制措置をとらせて、そのあとで何らかのことを考えざる限り、この問題の解決はできないのです。あなたはやってやれないことはない。やってやれないことはないことをやらなければだめなんです。やらなければこの問題は解決しないのです。もし、この問題をこのままであなたが言うようにやられたら、これは大蔵省の管財局長としてこのままで黙っておられない。管財局長としては、もうほかのものも同じことだということになる。税金だって同じです。税金だって、納めたって納めなくたっていいのだ、いやわかったらあとで納めればいいんだ、こういうことになったら、どういうことになるでありましょうか。けじめがつかないじゃないですか。けじめがつかないような行政を文部大臣がやっているわけです。文部省がやっているわけです。今文部大臣の悪口を言うと、与党の皆さんから一言出て参りますから言いませんけれども、ほかのものについては、とんでもないけじめをやっているんです。勤務評定なんという十年前にできたようなものを取り上げて、法律だ、法律だ、法律だと言っている。片方のこの問題については、文部省の会計課長ですら、法律はまあまあごまかして、もう少しずるずるずるずる引いていけばいいというものの考え方をもって文部行政が行なわれているわけです。ものの取り上げ方が、片方にはかたく、片方にはやわらかく、いいかげんにやられている。これが現われている今日の本性じゃありませんか、管財局長、今やっているような形で、行政目的に従って使われていないということを、あなたの方は好ましくないと思っておるのでしょうけれども、何かあなたの方として強制的にものを解決する方法はないのですか。
○山下政府委員 御承知のように、行政財産は、その所管大臣が責任を持ってこれを運営されておるわけでございますので、これをどういうふうにするかということにつきましては、まず第一次的に所管の省でもってお考え下さる以外にないわけであります。大蔵省といたしましては、これは総括大臣という立場におきまして、行政財産が本来の目的に使われるように全般的な御注意を申し上げるという程度でございます。
○勝澤委員 私は、最後に、会計課長の言葉じりをとらえるわけではございませんけれども、やってやれないことはないんだ、こういうことをあなたは言われました。しかし、やる場合にはいろいろな隘路があるということも言われました。私は、その隘路というものは、違法行為をやってできた隘路でありますから、それはどこに責任があるかよくわかりません。ですから、その問題は別として、やってやれないことはないということを十分考えて、委員会の中でいろいろと相談をして、早急に——ゴルフが正科であるとかないとかいうことについての異議をわれわれは申し上げるわけではないのですから、とにかく違法な行為が行なわれている現実というものをわれわれが知り、それがただ単にきのうきょうわれわれが知ったことではない、三十年からそういうことが行なわれておって、何回となく言われておった、こういう事実に照らして、これはやはりきっちりきめるようにしてもらいたい、こう思っておりますので、一つ委員長も結論をつけるときには、ぜひ責任ある文部大臣なり大蔵大臣を呼んでいただいて、きっちりしていただくように要望しまして、終わります。
○安嶋政府委員 私が勝澤委員に申し上げました経過的な措置でございますが、これは、私は好ましい措置だと考えておりません。しかし前段におっしゃいました、直らにやめろというお話につきましては、私ここでお答えをすることは困難でございます。
○木村(公)委員 関連して。これはおそらく他の委員からも出て参りましょうが、最終的には、会計課長さんと問答しておってもなかなかはっきりした責任ある答弁は無理なんです。 それから、これは前の委員会でも論ぜられたかと思うのですが、昭和二十八年三月二十七日付の東大総長から東京大学運動会理事長あての文書に、「昭和二十八年三月十二日付御申込の本学運動場内にゴルフ施設を建設の上本学に御寄附のことは承認いたしましたから竣功の上は左記図書を添え御引渡しを願います。」と書いて、いろいろ出ておるのです。 これに対して、文部大臣官房の会計課の用度掛から、「建物、工作物の設置がなければ寄附認可申請は不要工作物だけならやはり学長限り処理して差支えない建物があれば建物調書、図面等添付の上作成のこと」という回答がいっておりますから、次期委員会においては、結局総長においでをいただいて、そうして最後の締めくくりをいたしたいと思いますので、あとの理事会でもよろしい、この委員会でもよろしいから、他の委員にお諮りを願いたいと思います。
○鈴木委員長 了承いたしました。久保三郎君。
○久保委員 今お話があったように、本問題は、当面の責任者である、いまだこの席においでにならない文部大臣あるいは大蔵大臣等をお呼びしていただくのは当然だと思う。私は、庶民の感情と言うか、国民の感情をまぜてお話を一言だけ、大学当局からおいでになっているから申し上げたいのですが、ゴルフを正科にするかどうかは、なるほど大学の自由でありますし、はっきり申し上げまして国会がとやかく言うべき筋合いのものではございません。しかしながら、国民の感情として、ゴルフを正科にするために十万坪のうち八万坪をゴルフ場にするがごときは、断じて国民感情としては許さない、私はそう思う。これについて、大学の事務局長はいかが考えておるか。その国民感情について大学はどうとっておられますか。いかがでしょう。
○鶴田説明員 ただいまの御意見ごもっともで、私どもそのように同感でございまして、できるだけ縮小存置するとすれば、できるだけ縮小することにいたしたいと思います。
○久保委員 事務局長、国民感情ということは、縮小すればというようなお話がございましたが、はっきり申し上げまして、縮小しても断じて国民感情は許しておらない。しかし大学で正科としてゴルフをやらせるかどうかは、これは御自由であります。それまでを制約するつもりはございませんが、国有財産をつけて、ゴルフ場をつけてまで東大に正科として認めることは、断じて国民感情は許しておりません。 それからもう一つ、これは会計課長に本お話ししますが、今この問題の解決は、二者択一になっている。一つは、先ほど管財局長がおっしゃる通り、いわゆる行政目的のために使用していないのだから返還してくれ、こう言う、これが一つ。それからもう一つは、先ほど来、各委員から出ているように、ゴルフ場をやめて、当初の行政目的であるところの総合運動場に直ちに変えるということ。今日この中間はございません。はっきり申し上げて中間はない。ところが、だんだんお話を聞きますと、総合運動場についてはなるほど大蔵省との関係もありましょう、予算の関係もございましょうが、大体東大当局は総合運動場建設については、はっきり申し上げましてやや消極的である。いろいろな事情があるか知れないが、消極的である。さすれば、この問題は、その予算の問題あるいは大学当局の、いわゆる根底に流れる消極性、この二つを考えれば、総合運動場の完成は不可能である、こういうように思う。よって、結論は、直ちに国有財産を返還ということに相なろうかと私は思うのです。いずれにしても、これはそういうふうに二者択一を迫られているということを、あなたはお帰りになったらはっきり上司にも伝えて、この次のこの委員会にはどちらをとるかお答えをいただきたいと思うのです。もちろん、直ちにやめろといっても、ゴルフ場の今までのお金や何かの問題もあるでしょう。しかしはっきり言って、国会はそういうものに関係はありません。それは、今までやってきた者の責任において解決すべき事項であって、それをどうしようかなんてそんなことは、はっきり言うとかまいません。国民も関係ありません。その点をはっきりしないで、実際そういう実情に合わぬ理屈を言ったって仕方がないという考えが、さっきの答弁では、会計課長の中にはありはしないか。事実はそうなんです。しかし、はっきり申し上げて、国会と国民はそういうものに関係はないということです。これが一つ。 それからもう一つお尋ねしますが、これは東大を含めて大蔵省、文部省、それから会計検査院、それから行政管理庁、それがいろいろ今日まで勧告したり、忠告を発したり、受けたりやっておりますが、今日までじんぜん日を送ってきたわけです。その裏には、何としてもわれわれが了解しにくいのは、何とか表面では警告したが、中身はまあいいだろう。先ほど木村委員が読み上げた寄付行為についても、同じ官庁の別なところは承認を与えている。実際こうなりますと、これはやはり何と言うかサル芝居をやらせておる。中身は違う。でありますから、今日まで放置したところの各関係の担当の責任者を、この際われわれとしては十分な処分と言うか、これをやるべきだと思う。会計検査院としてはいかがでしょう。譴責処分なり何なりをすべきだと思うのですが、どうですか。
○樺山会計検査院説明員 譴責というお話でございますが、その点につきましては、私からお答えするのはどうかと思います。
○久保委員 しかし、あなた会計検査院は、不当事項なり不正事項があれば、それに対する報告を求める義務があるんじゃないですか。役人に対してどういう処分をしたか、その点いかがですか。
○樺山会計検査院説明員 会計経理につきまして違法な事項がございますれば、その責任者に対して懲戒処分を要求することはできます。それとその問題とはちょっと違うと思いますので……(「なぜだ」と呼ぶ者あり)先ほど申し上げたように、私の方としては、やはり検査が十分でなかったという点は、先ほど申し上げた通りでございます。
○久保委員 そうしますと、あなたは、その当時の会計検査院の指摘事項としては、まあ調査が不十分であって、警告も不十分であったから、いわゆる処分を要求することができないとおっしゃるのですか、いかがですか。
○樺山会計検査院説明員 この問題が——会計検査院が懲戒処分を要求いたしますのは、国に重大なる損害を与えた場合ということになりまして、この検見川のゴルフ場の問題が国に対して重大な損害を与えているかどうかという点が問題になろうかと思います。その点につきまして、なお部内で検討いたしましてお答えいたしたいと思います。
○久保委員 重大な損害を与えていないという判定でございましょうか。さらに御検討いただくというのはけっこうですよ。しかし、この検見川運動場の問題は、もう何回かこの席で論議されて、調査を進めて参った。それはいずれもまだ信憑性がないとでもおっしゃるのですか、いかがでしょう。
○樺山会計検査院説明員 この国有財産の使用につきまして、国に使用料が入ってなかったことは御承知の通りでございます。ただ、東京大学運動会といたしましては、そういった資金を集めてこれを国に寄付するということで今日まで来たっているわけでございます。従いまして、これが実質的に損害があったかどうかという点につきまして、今後の処置等の関係もございますし、そういう点を考慮して判定すべきものじゃないかというふうに考えます。
○久保委員 その目的のために使用されていないことは、損害じゃないですか。いかがですか。目的外に使用されている。いわゆる善良な管理者として東大当局は管理しておらなかった。いかがですか。そういうものは、いわゆる処分の対象というか要求する対象にならないとおっしゃるのですか。いかがですか。
○樺山会計検査院説明員 この会計検査院法の規定でございますが、御承知のように懲戒処分は、各省庁の長がやるべきものが普通でございます。ただ、会計検査院として特に院法に規定を設けまして、故意または重大な過失によって著しく国に損害を与えたと認めるときは、懲戒の処分を要求することができるということになっておるわけでございます。従って、重大な、著しい損害を与えたかどうかという点は、これは検査院自体が判定する問題でございまして、私この席で申し上げるのはいかがかと思いまして、一応検討したいということを申し上げたわけでございます。
○久保委員 それはあなたはそうでしょう。会計検査院で決定しないうちには答弁はできないでしょうが、それじゃ少なくとも今までこの問題については会計検査院は無関心であった、そういうふうにとれますが、当然国会に会計検査院を代表しておいでになるならば、この問題に対する方針なり何なりをきっちりおきめいただいて出てきてもらわぬと、これはおいでになっても用に立たぬといっちゃ語弊がありますが、大へん困るわけです。まあ早急に会計検査院としての態度をきめていただきたい、こういうふうに思います。 いずれにしても、この善良なる管理者でなかったということははっきりしています。そういうことでありますから、この懲戒——もちろん文部大臣なり大蔵大臣なり総理大臣を呼んで、それぞれ今まで関係したものを全部調べ上げて、そして正当な処分があるべきだ。これをやらないから綱紀粛正ができない。まあここにきたんじゃしょうがない、国会の問題になったんだから当面うまくやっていこう、こういうことで全部やってきておる。こういう問題こそきちっとしなければならないと私は思うのです。文部省代表である会計課長がいらっゃしいますが、いかがですか。
○安嶋政府委員 先般からいろいろ御指摘、おしかりを受けているわけでございますが、私どもそれを肝に銘じまして、今後適正な国有財産の管理をやりたいというふうに考えております。
○久保委員 大体きょう御列席の方々は、お話は済んだろうと私は見ていますが、とにかく次回には文部大臣なり大蔵大臣なり総理大臣なりをここに呼んでいただいて、きちっとその担当した者のいわゆる責任のある個所もあわせてきめてほしいということを要望して、私は終わります。
○西村(力)委員 鶴田事務局長は、先ほど前回の答弁を訂正して、東大でゴルフを正科に取り上げたのは二十六年からだ、こういうお話でありました。この前の資料は、昭和三十年からの単位取得者が出ておったのですが、昭和三十五年度は十一人の単位取得者という工合に出ておりました。そうしますと、二十六年から二十九年までの間のも、その資料が提出されなければならない。それが全然出されていないわけですが、それは出していただけましょうか。
○安嶋政府委員 私からお答えいたすのもどうかと思いますが、私が聞きましたところでは、正科になったのは二十六年でございますが、それ以後御報告した年次までの間におきましては、ゴルフの履修者、選択者がなかったということでございます。
○西村(力)委員 これは文部省から答弁いただいたってどうにもならぬのですが、しかし、二十六年に正科にしたというのに、履修者は一人もいないなどという、そういう権威のないことを、いやしくも最高学府の東京大学がそんな決定をなさるということは、これだけでも東大の側としては相当非難されますよ。 それはとにかく、鶴田さんは、その間においても、やはり正科とした限りは、単位取得を認めようという努力はなさっただろうと思うのですが、ゴルフ場のできる前は、いかなる方法でその単位取得を認定しようとしたか、あるいはやったのか。そういう工合に考えてきますと、ゴルフ場を持たないと単位取得の認定ができないということはないのです。だから、単位取得は、あの検見川のゴルフ場がなくてもできる、こういうことにはっきりなるのですよ。その間のことを資料として出してもらいたいが、ゴルフ場はなくとも単位取得認定は学校としてできる、こういう答弁をして下さい。
○鶴田説明員 今のお話のような結果になると思いますけれども、ゴルフ場がなくてできるかどうかというようなことは、私実は担当教官にも聞いてみませんと、なくていいということをここで直ちに申し上げることは、ちょっと私としてできません。
○西村(力)委員 そんなばかなことは言わせませんよ。いやしくも正科としてゴルフをきめたんですよ。それをいかにして単位を認定するかの見込みもなくて正科ときめるなんということは、あり得るはずがないですよ。今に至って、ここで、ゴルフ場がなければ正科と認定できるかどうか答弁できないなんということは、まことにおかしい限りですよ。われわれとしては、東大の権威を尊重するがために、そんな答弁はちょっと困りますよ。どうですか、その担当の方というのはどなたですか。
○鶴田説明員 二十六年に正科の指定をいたしたときにはどういう程度のものか、何か実技をする場所を作るのか、そういう当時のことは私は今存じておりません。これは責任のがれの意味ではなしに、その点ははなはだどうも申しわけなく思っております。
○西村(力)委員 とにかく自分のゴルフ場を持たなくとも単位取得の認定はできるのだ、こうはっきり答弁なさって何ら差しつかえないじゃないですか。これは主任でなくともできるはずです。これを二十六年に正科と認めた限りにおいては、その点はどうですか。
○鶴田説明員 ただいまのようなことで、私個人としてはおっしゃる通りの意見だと思いますけれども、ただゴルフ場があればその認定をするのになおよいということになるので、そういうことにしたわけであります。
○西村(力)委員 そういうことを聞いておるのではないのです。そうしますと、今東大を代表しておいで願ったことになりますが、その答弁は全体を代表していないということになりますし、また、先ほどの答弁では、二十六年から正科と認めたということを否定されるような結果になってしまうのじゃないかと思います。それで、とにかく二十六年の何月何日にどういう教授会でこれを決定なさって、その単位取得者はどうしたか、その間に単位取得を認定しようとする努力をいかなる方法で行なったか、こういうようなことを一つ資料としてぜひ出してもらわなければならない。 それから、第二点としてお聞きいたしたいのは、先ほど安嶋文部省会計課長が、行政財産の使用の問題については大学の自治以外のものである、こういうことを言われましたが、鶴田さんはそれを認められますか。
○鶴田説明員 私も安嶋課長の意見の通り常々思っております。
○西村(力)委員 それは東大全体を代表する意見として受け取ってよろしゅうございますか。
○鶴田説明員 われわれ大学の事務局長として事務を処理する上で、事務局の者の考えはみんなそういうふうに思っております。
○西村(力)委員 大学の自治というものは相当真剣に守っていかななければならないことは、言うまでもないことでございます。この点から言いまして、文部省側の見解に対立する意見があれば、やはりそれを十分述べてもらう機会を私は持たなければならないと思っております。ですから、東大の全体の意見かということを聞いておるのです。事務局の考えはこうだというのでは、これは東大全体の意見ではないということであるのか。そうしますと、この件は大学の自治に関する問題ですから、総長に来ていただいて、文部省の監督権限と自治を守ろうとする大学側の意見というものを双方から述べてもらわなければならぬということになってしまうと思うのですね。どうですか、東大全体の意見というか、考え方という工合に言えないのですか。
○鶴田説明員 私の考えでは申せますけれども、いろいろ考えを持った人もおりますので、一がいに全体ということに対してはちょっとお答えできないと思います。
○西村(力)委員 最後に私の意見を大学当局及び文部省に申し上げたいと思うのですが、不当というものがここにある場合、それを断ち切って、そのあと草ぼうぼうにペンペングサがはえるようなことでは困るんだというようなことを、ちょっと安嶋会計課長がおっしゃっています。しかし、不当というものが是正されて、あとにペンペングサがはえても、それはそれでいいのじゃないか、私はそういう工合に思う。問題は不当なる現状というものをどう打開するかということなんです。これをいつになるかわからぬということで待っていて、ペンペングサがはえるということは困るから、やはり相当手当をしてからでなければどうも困るという言い方は、私はいけないと思う。はっきりして、その不当が排除されて、あとにペンペングサがはえても、それだけでいいんじゃないか、そういうふうな考え方を私は持っている。そういう考え方に立ってこの件を考慮せられたいということを希望いたします。
○鈴木委員長 小川豊明君。
○小川(豊)委員 今の話を聞いて実にこっけいなんだな。西村君や勝澤君の質問に対して、たとえば大議論でなくてもいい。米買ってこいと言って金持たしてやったら、帽子買ってきたり、ほかのものを買ってきたら損害を与えたことになる、趣旨と違ってくるんだから。そんな下らない、あなたのような言いのがれの答弁をしておってもだめだ。きょう今までやってきたことは非常に重大だと思う。というのは、さっき久保君が言われたように、二者択一だということになると、管財の方では土地は行政目的に沿っていないんだから返せということで、これは普通財産ということになる。そうすると、東大は、今西村君の質問で、草がはえるから困るとかなんとか言って、すぐはやれない、時間をかしてもらいたい、時期をかしてもらいたい、こういうことを言っているけれども、今度管財の要求からいうと、二者択一でいくと元も子もなくなって、東大はその地所がなくなってしまう。大蔵省へ行ってしまう。そうなるでしょう。だから、これは非常に重大な問題で、実際は事務局長や会計課長やそこらで解決できる問題じゃない。だから、きょう結論を出さずに、もう一回よくあなたの方でも文部当局、大蔵当局の首脳部が相談をして協議を遂げて、次回に——きょうだって文部大臣や大蔵大臣が出るようにわれわれ要望したけれども、参議院の委員会の都合で出られぬから認めたけれども、あなた方が来て幾ら問答したって解決する問題じゃない。だから、次回は、どんな事情があろうとも——東大としてもそうでしょう。また文部省としてもそうでしょう。その十万坪からの土地がなくなるか、なくならないかの境だ。大へんなことだと思う、よく協議を遂げると同時に、次回には必ず大蔵大臣と文部大臣が出る。この問題は、われわれもきょう結論を出さずに、次回に延ばすから、あなたの方も、その点はよく協議を遂げて、一致した意見を持って、こう処理しますということを持っていらっしゃるようにしてもらいたい。きょうのように二人出てきたってだめですよ。事務局長や会計課長にどうだ、こうだと言っても、あなた方答弁できる範囲内でないのだ。われわれもつぶそうと考えておるのではない。ゴルフ場は別ですよ。双方の意見の一致したものを持ってくれば、それに基づいて検討するから、そうしなさい。そういうことを要求して、この問題は結論を次回に譲ってもらいたい。
○鈴木委員長 本問題はきわめて重要でありますので、なお継続して調査を行なうこととし、本日はこの程度にとどめます。 なお、次会における関係責任者の出席要求については、理事会で御相談いたし、善処いたします。 ————◇—————
○鈴木委員長 次に、昭和三十五年度一般会計予備費使用総調書(その2)外七件を一括して議題とし、審査に入ります。 各件につきましては、去る二月十九日大蔵省当局より説明を聴取いたしておりますので、本日は直ちに質疑に入ります。 質疑の通告がありますので、順次これを許します。小川豊明君。
○小川(豊)委員 予備費の問題ですが、相当問題があるわけです。またお聞きしたい点もあるのですが、時間を見るともうすでに一時です。それで、細目に入ってもとても時間が要ります。といって、予備費という問題を、質問もせずにこのまま通すというわけにはいかない問題がある。そこで、せっかく委員長から指名されて予備費の問題に入ったから、私はごく短時間に総括的な問題をお聞きするわけです。しかしあなたは主計局の次長でしょう。そうすると、これもやはり次長の答弁でなし得るかどうかということを私はちょっと疑問に思うのですが、一応お聞きしてみますから、あなたが答弁できるならやってもらうし、できないなら大臣に質問するよりほかない。 そこでお聞きしますが、三十五年度の予備費(その2)、三十六年度の予備費(その1)について、決算委員会は、これを承認するにあたって、最近の予備費の支出のあり方、その現状というようなもの、たとえば予備費に関する財政法上の取り扱いの問題、二は予備費と年度予算の関連上の問題、三は予備費の性格内容上の問題、この三点を中心にしてお聞きしてみたいと思うのです。 まず第一の問題として、予備費に関する財政法の第三十六条一項には、「予備費を以て支弁した金額については、各省各庁の長は、その調書を作製して、次の国会の常会の開会後直ちに、これを大蔵大臣に送付しなければならない。」この三項には、「内閣は、予備費を以て支弁した総調書及び各省各庁の調書を次の常会において国会に提出して、その承諾を求めなければならない。」こうなっておる。そこで、この予備費について規定した財政法第三十六条一項、三項を、この規定を改正する考えが大蔵省にあるのかないのか、この点を伺いたいわけです。その理由は、毎年国会に承諾を求めて提出をされる予備費の支出が予算の決算年度と一致してやっておりません。予備費は一月から十二月、予算は四月から三月、今回のように、三十五年度の予備費(その2)、三十六年度の予備費(その1)、二年度にまたがって一緒に報告されてきております。これは出す方もそうだろうが、受けるわれわれの方も煩頂きわまるものであることは、あなた方の方も御承知だろうと思います。通常国会は、最近新憲法下においては、昔と違って百五十日にもなっているわけですから、四月、五月までは開会されているわけです。従って、大蔵省が現行法上で提出はできるだけすみやかに国会の審議を求めるためであるということならば、この国会中に承認を求めるように努力すべきであると思う。こういう理由から、財政法三十六条の規定は、予備費の原則的な問題として検討すべき段階ではないか、こう私は思うわけですけれども、あなたのお考えはどうですか。
○谷村政府委員 小川委員の御指摘になりましたように、国会に出しますときに予備費の中身が二つに分かれておりますことが、御審議の面で御不自由であるという御意見がございます。なぜ今のような規定で現行のようにやってあるかということは、すでに小川委員おっしゃいましたから繰り返しませんが、そういう予備費の承諾の求め方についてなお改善を考えてみないかという御意見であれば、私ども検討するにやぶさかでございません。
○小川(豊)委員 これはあなたも検討してみようと言われたが、ぜひ検討すべき問題だと思う。従来の慣例だけでこういう繁雑ないき方をとっている必要はないし、趣旨からいってもこれは検討すべきだと思う。 それから、第二の問題として、予備費は、使用の決定がされ、配賦がされ、そうして支出がされていくというのが当然ですけれども、そうしてこれは決算にも組み入れられる。決算は会計検査院の検査を経て十二月の国会開会と同時に提出されるわけです。ところが、予備費支出の一月から三月でとってみると、国会に使用承諾を受ける前に決算報告というものがもうすでに出てきている。これは前後転倒した問題ではないかと思うわけです。昭和三十五年度の決算報告書は去年の十二月二十七日に国会に配付されているんです。ところが、あなたの方から三十六年度の予備費(その1)と合わせて三十五年度の予備費(その2)を国会に提出されたのは、二月の十三日ですよ。決算報告の方は十二月二十七日に出ているのにかかわらず、承諾を求める案件としてあなたの方から出されたのは二月十三日です。これはまさに本末転倒したことではないか。予備費というのは、これは私が申すまでもなく、あなた専門家だからよく御承知ですが、予算的な性格を持っておるわけですね。その予備費の使用承認というものが決算報告書よりも二月もおくれて提出されてくる。これは予備費に対する考え方、報告制度というものを十分に考究してみる根拠ではないかと私は思う。 それから第三に、予備費のあり方の問題として、財政法三十六条一項、三項の改正もあなたの方で考慮するということですが、これは実情に即した方法としては、常会ごとに十二月一回だけでなく、四月か五月にもう一回、従って二回になるわけですが、承認を求めれば、予備費は比較的すみやかに国会の承認を得るという建前もとり得るのではないかと思う。これはこちらの私見なのだが、あなたの方でもそういうのをあわせて考究してみる段階にきておるのではないか、こう思うのですが、いかがですか。
○谷村政府委員 予備費の国会提出の関係は、従来そういうふうにしてやって参りましたことに理由がないわけではなくて、御指摘のような考え方で、できるだけすみやかにお出ししたいということでやりました。ただそれを一ぺんにまとめてお願いするというやり方をしておりましたので、今お話しのようなことになるわけでございます。そこで結局決算との関係でおくれて出ておるじゃないか、そういうこともあわせて直してみれば、やはり二度に分けて出した方がいいんじゃないか、確かに一つの御意見であると思います。財政法につきましては、この問題のみならず、その他いろいろな問題についても検討すべき点がございますので、必ずその方向になるのがいいかどうかという結論を出しますことはまだ先になると思いますが、一つの御意見として私ども承らしていただたきたいと思います。
○小川(豊)委員 御意見として承って検討してみたい。それはあなたの答弁としてはそれよりないと思いますが、こういうような本末転倒した行き方を、従来の慣行だからといってやっているならば——これはそうでないようにもつと明確になるように進むべきじゃないか。 それから、もう一つは、二十九年の四月十六日の閣議決定というのがありますね。これはあなたももちろん御承知だと思うが、国会開会中には予備費を使用してはならないという閣議決定があるわけです。これは一体守られているのかいなかのかということをお聞きしたい。ここに提出されている三十五年度、三十六年度の予備費においても、国会開会中に使用されたものは相当件数あるわけです。国会開会中には予備費は使ってはいけないという閣議決定はここでは無視されておる。予備費を使い得るのはいわゆる予見し得ざる事態あるいは事務的な経費、軽微な支出、こういうふうな制約があるわけです。そこで、軽微な金額とか事務的なもののみならず、緊急必要ありということで、これは三十五年度を見ると、三池争議、それから安保の闘争の警備費、これは三億七千万円の予備費を使っております。これでいくと、私は社会党であるが、しかしこれが予見し得ざるものであったことを認めるのだ。であるけれども、国会開会中には使ってはならないという閣議決定にもかかわらず、予備費を使用している事実が相当ある。そうすると、前の閣議決定とその後の閣議決定とが全く矛盾した閣議決定となって出てくるわけです。その点では予備費使用の原則というものを政府みずからがこわしてしまっている。これは使用承認のあり方として私は十分検討する必要がある、この思うわけです。 それで、あとは各省庁にわたっていろいろの支出の細目についてお聞きするわけだが、これはもう時間がないので、今の私の総括的な答弁だけを聞いて、きょうはこれでおこうと思います。
○谷村政府委員 昨年度もその問題につきまして大蔵大臣に御質問がございまして、大蔵大臣からお答え申し上げたことでございますが、大蔵大臣も、ただいま小川委員のおっしゃいましたように、予備費は大蔵大臣におまかせいただいておりますけれども、閣議の決定を経てきめますためには、十分その必要性、緊急性等を見てやっておるつもりでございます。御指摘になりましたような場合が、閣議で決定いたしました、たとえば軽微の案件に属するかどうか。あるいは緊急やむを得ない状況であったかどうか。これは個々の問題について申し上げることになると思いますが、方針といたしましては、閣議決定の線に沿って十分慎重に扱っておるつもりでございます。
○小川(豊)委員 あなたの方では、閣議決定の線に沿って十分に慎重に使っていると言うが、以下私が聞こうとするものは、その閣議決定の線を無視したのか、くつがえしたのか、そういうことで使っているではないかという疑問が各省に幾つかある。これを私は事例をあげてお聞きしようというわけですが、きょうは一時になるから、これでしまっておきたいと思います。
○鈴木委員長 本日はこの程度にとどめます。 次会は、来たる八日午前十時より、東北開発株式会社の会計について調査を行なうこととし、これにて散会をいたします。 午後一時二分散会