決算委員会 第9号
- 発言数
- 168 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1962/02/19
会議録
○鈴木委員長 これより会議を開きます。 去る二月十三日、承諾案件として本委員会に付託になりました昭和三十五年度一般会計予備費使用総調書(その2)、昭和三十五年度特別会計予備費使用総調書(その2)、昭和三十五年度特別会計予算総則第十一条に基づく使用総調書(その2)、昭和三十五年度特別会計予算総則第十二条に基づく使用総調書、昭和三十六年度一般会計予備費使用総調書(その1)、昭和三十六年度特別会計予備費使用総調書(その1)、昭和三十六年度特別会計予算総則第十一条に基づく使用総調書、昭和三十六年度特別会計予算総則第十二条に基づく使用総調書、以上八件を一括して議題といたします。 まず、大蔵省当局より各件についての説明を求めます。天野大蔵政務次官。
○天野政府委員 ただいま議題となりました昭和三十五年度一般会計予備費使用総調書(その2)外七件の事後承諾を求める件につきまして御説明申し上げます。 昭和三十五年度一般会計予備費の予算額は百億円でありまして、このうち、財政法第三十五条の規定により、昭和三十五年四月十二日から同年十二月二十三日までの間において使用を決定いたしました七十六億七千三百万円余につきましては、第三十八回国会にその事後承諾を求める件として提出いたしまして、すでに御承諾を得ましたが、その後、昭和三十六年一月十四日から同年三月三十日までの間におきまして二十三億二千二百万円余につき使用決定いたしました。 そのおもな事項は、国連警察軍コンゴ派遣費負担金に必要な経費、租税還付加算金に必要な経費、国庫預託金利子支払いに必要な経費、伊勢湾高潮対策事業に必要な経費等であります。 次に、昭和三十五年度各特別会計の予備費の予算総額は一千四百三十八億一千百万円余でありまして、このうち、昭和三十五年八月十二日から同年十二月二十三日までの間において使用を決定いたしました六百五億四千五百万円余につきましては、第三十八回国会にその事後承諾を求める件として提出いたしまして、すでに御承諾を得ましたが、その後、昭和三十六年二月十七日から同年三月二十九日までの間におきまして八十二億三千九百万円余の使用を決定いたしました。 そのおもな事項は、厚生保険特別会計健康勘定における健康保険給付費の不足を補うために必要な経費、食糧管理特別会計国内麦管理勘定における昭和三十五年産麦の売却の減少及び買い入れの増加に伴う管理に必要な経費、漁船再保険特別会計普通保険勘定における再保険金支払いに必要な経費、国有林野事業特別会計国有林野事業勘定における災害復旧事業及び仲裁裁定の実施等に必要な経費、失業保険特別会計における失業保険給付に必要な経費等であります。 次に、昭和三十五年度特別会計予算総則第十一条及び第十二条の規定に基づき、予備費使用の例に準じて予算を超過して支出いたしましたのは、第三十八回国会においてすでに御承諾を得ましたものを除き、交付税及び譲与税配付金、食糧管理、郵政事業の三特別会計でありまして、その内訳は、交付税及び譲与税配付金特別会計において支出いたしました地方譲与税譲与金に必要な経費四十四億一千万円余、食糧管理特別会計国内麦管理勘定において支出しました昭和三十五年産麦の買い入れ増加に伴う管理に必要な経費二億八千五百万円、郵政事業特別会計において支出しました業務量の増加等に必要な経費三十七億八千七百万円であります。 次に、昭和三十六年度一般会計予備費の予算額は二百二十億円でありまして、このうち、財政法第三十五条の規定により、昭和三十六年五月二日から同年十二月十九日までの間において使用を決定いたしました金額は百三十八億八千万円余であります。 そのおもな事項は、文教施設その他災害復旧に必要な経費、急性灰白髄炎緊急対策に必要な経費、災害救助に必要な経費、愛知用水施設の災害復旧に必要な経費、農業施設災害復旧事業に必要な経費、山林施設災害復旧事業等に必要な経費、漁港施設災害復旧事業に必要な経費、炭鉱保安緊急対策に必要な経費、滞船滞貨緊急対策に必要な経費、河川等災害復旧事業に必要な経費、住宅施設災害復旧に必要な経費等であります 次に、昭和三十六年度各特別会計の予備費の予算総額は一千百九十一億八千万円余でありまして、このうち、昭和三十六年五月二日から同年十二月二十五日までの間において使用を決定いたしました金額は六十二億二千万円余であります。 そのおもな事項は、食糧管理特別会計国内麦管理勘定における昭和三十六年産麦の買い入れ増加に伴い必要な経費、国有林野事業特別会計治山勘定における緊急治山事業等に必要な経費、中小漁業融資保証保険特別会計における保険金支払いに必要な経費、港湾整備特別会計港湾整備勘定における滞船滞貨緊急対策に必要な経費、治水特別会計治水勘定における緊急砂防事業等に必要な経費等であります。 次に、昭和三十六年度特別会計予算総則第十一条及び第十二条の規定に基づき、予備費使用の例に準じて予算を超過して支出いたしました特別会計は、造幣局、国有林野事業及び郵政事業の三特別会計でありまして、その内訳は、造幣局特別会計において支出しました補助貨幣製造数量の増加等に必要な経費七千六百万円余、国有林野事業特別会計国有林野事業勘定において支出しました作業量等の増加に必要な経費三十九億七千万円余、郵政事業特別会計において支出しました業績賞与支給に必要な経費二十五億二千百万円余であります。 以上が昭和三十五年度一般会計予備費使用総調書(その二)ほか七件の事後承諾を求める件の概要であります。 何とぞ御審議の上御承諾下さいますようお願い申し上げます。 —————————————
○鈴木委員長 次に、去る二月七日本委員会に付託になりました昭和三十五年度国有財産増減及び現在額総計算書及び昭和三十五年度国有財産無償貸付状況総計算書の両件を一括して議題といたします。 まず大蔵省当局から両件の概要説明を求めます。天野大蔵政務次官。
○天野政府委員 ただいま議題となりました昭和三十五年度国有財産増減及び現在額総計算書並びに国有財産無償貸付状況総計算書について、その概要を御説明申し上げます。 まず、昭和三十五年度国有財産増減及び現在額総計算書の概要について申し述べます。 昭和三十五年度中に増加しました国有財産は、行政財産四千六百五十八億円余、普通財産四千三十八億円余、総額八千六百九十六億円余であります。また本年度中に減少しました国有財産は、行政財産千五百五十二億円余、普通財産二千百六十二億円余、総額三千七百十四億円余でありまして、差引総額において四千九百八十一億円余の増加となっております。これを前年度末現在額二兆四千四百十億円余に加算いたしますと二兆九千三百九十二億円余となり、これが昭和三十五年度末現在における国有財産の総額であります。 この総額の内訳を分類別及び種類別に申し上げますと、行政財産においては公用財産八千七十億円余、公共用財産二百四十四億円余、皇室用財産二百五十一億円余、企業用財産七千九百八十四億円余、合計一兆六千五百五十億円余となっております。普通財産においては一兆二千八百四十二億円余となっております。なお、この普通財産のうち九千四百六十二億円余は政府出資等となっております。 また、国有財産の総額の内訳を区分別に申し上げますと土地七千二百八十四億円余、立木竹五千七百七十億円余、建物三千三百五十三億円余、工作物千九百三十八億円余、機械器具三十億円余、船舶七百五十四億円余、航空機七百九十二億円余、地上権等三億円余、特許権等二億円余、政府出資等九千四百六十二億円余、合計二兆九千三百九十二億円余となっております。 次に、国有財産の増減の内容について、その概要を申し上げます。 まず、昭和三十五年度中における増加額を申し上げますと、前述の通り、その総額は八千六百九十六億円余でありますが、この内訳は、第一に、本年度中に国と国以外のものとの間の異動によって増加した財産は千八百十五億円余でありまして、このうち、購入、新営工事、出資等歳出を伴うものは千四百十四億円余、寄附、代物弁済、租税物納、交換等歳出を伴わないものは四百一億円余となっております。 第二に、国の内部における異動によって増加した財産は六千八百八十億円余でありまして、このうち、昭和三十六年三月三十一日現在において実施した国有財産の価格改定による増加は四千四百七十二億円余、各省各庁または各省各庁の部局の間における財産の移管等調整上の増加は二千五十三億円余、土地の実測、立木竹の実査等整理上の増加は三百五十五億円余となっております。 次に、減少額について申し上げますと、その総額は三千七百十四億円余でありますが、との内訳は、第一に、国と国以外のものとの間の異動によって減少した財産は三百四十四億円余でありまして、このうち、売り払い、出資金回収等歳入を伴うものは百五十四億円余、譲与、交換等歳入を伴わないものは百八十九億円余となっております。 第二に、国の内部における異動によって減少した財産は三千三百七十億円余でありまして、このうち、昭和三十六年三月三十一日現在において実施した国有財産の価格改定による減少は千二百四十八億円余、各省各庁または各省各庁の部局の間における財産の移管等調整上の減少は二千五十億円余、土地の実測、立木竹の実査等整理上の減少は七十一億円余となっております。 以上が昭和三十五年度国有財産増減及び現在額総計算書の概要であります。 次に、昭和三十五年度国有財産無償貸付状況総計算書の概要について申し述べます。 国有財産法第二十二条並びに同条を準用する第十九条及び第二十六条の規定により地方公共団体等に無償で貸し付けてある国有財産の本年度中に増加した総額は百三十八億円余であります。また減少した総額は四十八億円余でありますので、差し引き八十九億円余の純増加となっております。これを前年度末現在額九十三億円余に加算しますと百八十三億円余となり、これが昭和三十五年度末現在において無償貸付をしている国有財産の総額であります。 この増減のおもなものを申し上げますと、増加したものは昭和三十六年三月三十一日現在において実施した国有財産の価格改定によるもの八十九億円余、公園の用に供するもの四十一億円余、生活困窮者の収容施設の用に供するもの五億円余等であります。 次に減少したものは昭和三十六年三月三十一日現在において実施した国有財産の価格改定によるもの一億円余、公園の用に供するもの三十七億円余、生活困窮者の収容施設の用に供するもの七億円余等であります。 以上が昭和三十五年度国有財産無償貸付状況総計算書の概要であります。 なお、これらの国有財産の各総計算書には、それぞれ説明書が添付してありますので、それによって細部を御了承願いたいと思います。 何とぞ御審議のほどお願い申し上げます。
○鈴木委員長 続いて、会計検査院当局より、両件の検査報告に関する概要説明を求めます。芥川会計検査院長。
○芥川会計検査院長 昭和三十五年度国有財産検査報告につきまして、その概要を説明いたします。 昭和三十五年度国有財産増減及び現在額総計算書並びに国有財産無償貸付状況総計算書は、三十六年十月三十一日内閣から送付を受け、その検査を了して、十二月四日内閣に回付いたしました。 三十四年度末の国有財産現在額は二兆四千四百十億七千六百余万円でありましたが、三十五年度中の増が八千六百九十六億九千三百余万円、同年度中の減が三千七百十四億九千八百余万円ありましたので、差し引き三十五年度末の現在額は二兆九千三百九十二億七千二百余万円となり、前年度末に比べますと四千九百八十一億九千五百余万円の増加となっております。 次に、国有財産の無償貸付状況について申し上げますと、三十四年度末には九十三億六千二百余万円でありましたが、三十五年度中の増が百三十八億五千三百余万円、同年度中の減が四十八億五千五百余万円ありましたので、差し引き八十九億九千八百余万円の増加を見まして、同年度末の無償貸付財産の総額は百八十三億六千余万円となっております。 国有財産の管理及び処分について不当と認めましたものは、昭和三十五年度決算検査報告に掲記しておりますが、これらの事項を取りまとめて申しますと、国有財産の取得に関するもの一件、同じく維持及び処分に関するもの四件、計五件であります。
○鈴木委員長 次に大蔵省主計局次長より、お手元に配付になっております「昭和三十五年度決算の説明」について発言を求められておりますので、これを許します。村上政府委員。
○村上(孝)政府委員 お許しをいただきまして、一言申し上げたいと思います。 昭和三十五年度決算に関しましても前年度と同様、私どもにおきまして各省各庁の資料を取りまとめまして、「昭和三十五年度決算の説明」を二月十三日お手元に提出いたしました。これにつきましては、三十五年度決算の審査に多少なりとも御参考になればと考えまして、できるだけ早くお手元に届くようにと準備をいたしたわけでございまするが、予算編成と時期が同じくなりました関係などから、資料の取りまとめ、あるいは校正、印刷等に予期以上の日数を要しまして、おくれましたことは申しわけないと存ずる次第でございます。 なお、この決算の説明は、大体前年度の例にならいまして、昭和三十五年度予算の説明に対応しておもな事項を掲記してございます。精査必ずしも意に満たぬところがございますし、またその他の点等につきましても不備なところがあろうかと思いますが、今後の審査に多少なりとも御参考になれば幸いと存ずる次第でございます。
○鈴木委員長 以上で説明聴取は終わります。 各件に対する質疑は後日に譲りたいと存じます。 暫時休憩いたします。 午後一時三十六分休憩 ————◇————— 午後一時三十七分開議
○鈴木委員長 休憩前に引き続いて会議を開きます。 これより昭和三十四年度決算を議題として、通商産業省所管について審査を進めます。 質疑を行ないます。質疑の通告がありますので、これを許します。小川豊明君。
○小川(豊)委員 私は、きょうは主として通産省の、たとえばトランジスターとかあるいは望遠鏡とか、そういうものの輸出の問題についてお尋ねをしようと思うのですが、その前に通産当局に申し上げておきたいのは、一方において輸出を振興しなければならないという至上命令があるし、一方においては、また政府は中小企業の育成ということを掲げておる。そこで、この二つの、輸出を振興していくということと同時に、中小企業の輸出に関係する企業を育成していくということの中には、輸出をはかるとするならば、それは高度のものであり、いわゆる品質のすぐれたものであり、価格の低廉なものであるというような条件がある。一方、中小企業メーカーが作るものは、必ずしもそれと合致してないという問題が出てくる。ここに無理もあり矛盾もあることは認めますが、それをどう調整して、輸出を振興させつつ、一方において中小企業を育成していくかということは、あなた方の任務となって出てくると思う。そういう中で、私は、この前新聞に出ておったいわゆるトランジスターなりあるいは望遠鏡なり、そういうものの輸出並びに検査をめぐって、名称は何といいましたか、日本機械金属検査協会というものに汚職の問題が起こり、そうして個々の幹部からその下の人たちまでが取り調べを受けた。起訴されたのかどうか、その点まだはっきりしておりませんが、取り調べを受けた。こういうような忌まわしい事実を投げたことは、あなた方御承知の通りだと思う。そこで、私はこのトランジスターの問題を取り上げてお聞きするわけです。この問題を調査していって出てきた問題にちょっと解せない問題があるので、お尋ねするのですが、この検査協会には、たくさんの補助金というのか、寄付金というのか、それが出ておる。それは政府から出ているのではなくて、日本自転車振興会といいますか、何かそういうところから多額の金が補助されているわけです。ところが、この協会は何のためにそういう補助を受けるのかということが疑問になって出てくるわけです。そこで、そういう点から自転車振興会というものをちょっと当たって見ますと、総収入の中から七五%はいわゆる勝者の賞金みたいになっている。それから二五%のうち一二・五%以内は施行者というから、これは地方公共団体が主だろうと思うのです。それから九・六九%以内というのは開催諸経費であり、二・二七%以内というのは地方自転車振興会の業務経費、それから〇・三%以内は日本自転車振興会にいくわけです。そこで、問題して私がお尋ねするのは、さらに一・三%というのが機械振興費として——自転車産業の育成に〇・六五%、それから機械の方の改育輸出等のために〇・六五%、合わせて一・三%というものがこういうふうに使われておる。さらに〇・五%は社会福祉関係等に出資されているということになっておるわけです。これは私はこの点を議論しているのではなくて、この中の一・三%である機械振興費というものが十五億になっていますね。金額にして十五億円という金額が出ております。とすると、一体自転車振興会は一・三%で十五億なんだから、総収入というものはどれくらいあるものなのか。その七五%は幾らであるのか。二五%は幾らであるのか。この点は非常に——私としては、それをどこで見ようと思っても見ようもなくて、ただ一・三%の機械振興費が十五億であったというから、これから逆算していけばこの点はわからないわけではないが、あなた方はそれに携わっておられる方々ですから、あなた方にお尋ねします。これは問題の焦点ではないですけれども、参考のためにお聞きするのだが、一体自転車振興会というもの、いわゆる競輪というものの総収入は幾らあるのですか、これをお尋ねします。
○熊谷説明員 お答えいたします。 先ほどおっしゃいましたように、機械関係の振興費といたしましては、大体一・三%程度中央に吸い上げているわけでございます。一・三%は何に対して一・三%かということでございますが、これは車券の総売上額に対して一・三%でございます。三十六年度の車券の総売上額は、推定が入りますが、約九百億程度と考えております。
○小川(豊)委員 これは私がお尋ねする本問題ではないが、自転車の車券の総売り上げが九百億あって、この中から一・三%というものが機械振興費として出されておる。そこでこの点はわかったわけですが、なお私が一つお尋ねしたいと思うのは、九百億円もの車券の売り上げがあって、従って膨大な金が各方面に流れておるわけです。いわゆるこの振興会から補助金、寄付金、助成金、委託、こういう四つの形で出されているように見受けるのですが、この分類というか、内容を見ると、補助金が翌年は寄付金になっているのもあったり、また寄付金が助成になっているのもあったりしているようです。この運営は、会長の決定は通産大臣がきめ、そのきめられた会長というか、委員長かもしれぬが、それがまた通産大臣の承認を得て役員をきめていくわけです。従ってこれは特殊法人になっている。特殊法人ですから、こういう金の分配については当然通産当局の承認を必要として出されているものと思いますが、これに間違いありませんか。
○熊谷説明員 日本自転車振興会が機械関係にいかにして補助しているか、政府はどの程度タッチしているかという問題でございますが、現在の法律の建前から申し上げますと、日本自転車振興会が補助事業の計画を立てるわけでございます。そういたしますと、政府に提出いたしますので、政府はそれをよければ承認するということをいたすわけでございます。ただこの振興費をどういう形でどういう方面に渡すかという問題は、非常に慎重に取り扱わなくてはならない問題でございますので、通産大臣が承認いたします場合は、これも法律にそういう協議会が設けられているわけでございますが、協議会にかけまして、その承認によって通産大臣が承認する、こういう形をとっております。この協議会には学識経験者並びに関係各省の局長級が入って、慎重な審議を行なっておる、こういう形になっております。
○小川(豊)委員 そこで、この自転車振興会の方であまり時間をとってしまってはちょっときょうは困るのですが、自転車振興会は九百億も車券の売り上げがあって、膨大な補助金が出されているわけですが、国庫へ吸い上げていたこともあって、昭和二十九年までは会計検査院の検査があったわけです。ところが、今度自転車競技法といいますか、そういう法律ができて、会計検査院の検査はもう受けなくてもいいようになったから、会計検査院はすることがなくなった。これはわかります。そこで、各自転車振興会から、いろいろな団体に何億という金がどんどん出ておりますが、これに対して行政管理庁等は、監査をすることができますか、できないのですか。
○熊谷説明員 先ほど申し上げましたように、この補助事業というのは、制度的には日自振がその事業をする、通産大臣はそれを監督する、こういう建前になっております。従いまして、補助先等の調査なり監査は日自振が第一義的にやる、こういう建前になっております。従いまして、通産省といたしましては、日自振がそういう業務を怠らないで厳格にやるように監督をいたしているわけであります。行政管理庁といたしましては、通産省が日自振に対して万全な監督をやっているかどうかという面の行政監査ができる、かように私は了解いたしております。
○小川(豊)委員 今の、いわゆる競技法の建前からいえば、会計検査院もこれを監査することはできない。それから行政管理庁もどうすることもでき得ないのではないかと思うのです。ところが、これは通産行政の中で、あなたの方が指導し監督しているわけですね。指導し監督している中で、大きな役割を果たしているのは、わずかに一・三%であるけれども、この一・三%というものは、金額でいえば十五億もあるのです。そのほかにも、施行者の諸経費だとかいろいろなものがあるわけですが、これはきょうの問題ではないからいいとしても、十五億というような金を、あなたの方で、自転車振興会がここへ幾ら、ここへ幾らとやっても、それはあなたの方は無条件でそれを承認するわけではないだろうと思うのです。少なくともこれに対しては、これはやる必要がないとか、これはもっと出せとか、こういうものに出せとかいう指導監督は、あなたの方がなさると思う。従って、通産行政の中では、これはかなり大きなウエートを占めているわけです。それで、あなたの方では、振興会がやるのだから、補助した振興会の監査が適正であるかどうかは、振興会の報告を見て、それが差しつかえないならば、あなたの方ではいいということになってしまうのであって、あなたの方で、直接その補助先でどういうふうに運営されたかということを調べたことがありますか。
○熊谷説明員 先ほど申しあげましたのは建前の問題でございまして、実際の運用につきましては、御指摘のように、この問題は、出す場合も、出した後のトレースも、非常に慎重でなくてはならぬと私は考えております。そういう意味合いにおきまして、日自振が事業計画を作って政府の承認を受けるという建前にはなっておりますが、計画を作ります前に、協議会の下に幹事会を設けまして、各省の御意見等も十分聞きまして、計画自体を指導いたしておるわけであります。それからまた出した後の監査の問題でございますが、先ほど第一義的には日自振だと申し上げましたが、役所といたしましても、必要によりましては直接、これは法律に基づくものではございませんが、調査書類を取る場合もございますし、また日自振が検査をやります場合に、問題のあるような事項につきましては、便宜役所もその機会に一緒に行って見るというような形をとっております。従いまして、運用におきましては、御指摘の点は十分現在のところやっているつもりでございます。
○小川(豊)委員 十分やっておるというのでありますが、そうすると報告書は当然取っておりますね。それから、あなたの方では、それを調査というか、適正にそれが使われているかどうか、そういう問題に対する監査までいかなくても、調査をした書類というものはございますか。
○熊谷説明員 ございます。
○小川(豊)委員 そこで、私のお聞きしようとする問題に入りたいと思いますが、通産省は、貿易振興政策に関して、トランジスター・ラジオの輸出についてチェック・プライス——価格支持政策ということになりますか、価格支持政策が実施されたわけですが、この価格支持政策を実施した時期、いつこういうチェック・プライス制を実施したのか。そしてその理由は、どういう理由でこれは実施したのか。これはトランジスター並びに双眼鏡、望遠鏡も同じだと思うが、この二点について伺います。
○熊谷説明員 トランジスター・ラジオと双眼鏡につきましては、当初はチェック・プライス制度をしき、次に数量規制というものにだんだんやり方が移り変わっております。今いつからそういう時期に移行してきたかということを調べておりますので、後刻申し上げますが、やりました理由は、御承知のようにトランジスター・ラジオにつきましては、三十五年の初めごろからアメリカ向けの輸出が非常にふえまして、正直な話相当先方を刺激したわけでございます。アメリカ自体におきましても、向こうの産業に非常に大きなインジュリを与えるのではないかというようなことで、業界が相当騒ぎました。場合によっては、極端な輸入制限措置まで講ずべしという声が出て参ったわけであります。われわれとしましては、そういうことになりますと、トランジスター・ラジオは機械の中でも相当輸出をやっていかなくちゃならぬ業種でございますので、自主的に日本政府としても制限措置を講ずる必要があるというので、まずチェック・プライス制度をしいたのであります。その後チェック・プライス制度では実情に沿わないということになりましたので、三十五年の七月からだったと思いますが、現在のいわゆる数量規制という制度に踏み切ったわけでございます。 それから、双眼鏡でございますが、これは御承知のように、非常に中小企業のメーカーが多い分野でございます。これまた値段がどんどん下がり、あるいは数量が一時にどっと出るような事情からいたしまして、いろいろな規制措置が講ぜられてきたのですが、一番最初は、値段の下がるのを防止いたしますために、軽機械の輸出振興法を作りまして、その行政の一環といたしまして買い上げ制度をとりました。そこへ商中の融資をいたしまして、買い上げて値段の維持をはかったのでありますが、これも、諸般の事情から見まして、なかなかうまく参りませんので、三十六年に至りまして中止いたしまして、その後は数量規制といいますか、割当制を実施いたしまして現在に至っているような状況でございます。
○小川(豊)委員 これはトランジスターでお聞きしますが、価格がどんどん下がっていくから価格維持をしなければならぬというので、あなたの方で当時十一ドルという価格支持の線を出しているのですが、その当時の商況は八ドルくらいであったと思うのです。ですから、その点で、あなたの方で価格を維持するといっても、すでに一般の商況というものが八ドルくらいで取引されているのを、あなたの方で十一ドルという線をきめたらしいのですが、これは正確かどうか知りませんが、きめたときすでに後手になってしまっているのではないか、こう思うのです。その点よりも、私がここでお聞きしたいのは、そういう経過の中で——今日トランジスター・ラジオは主として中小企業が多いだろうと思うのです。その点は双眼鏡、望遠鏡もなお同じこと。これらのいわゆる中小企業メーカーが、あなたの方の価格支持政策、さらに進んで数量規制をすると同時に、かなり倒産していますね。この事実もあなたの方では御承知だと思うのですが、これはおわかりになりませんか。双方幾つか倒産しているのが出ていますが、おわかりになっていますか、いませんか。
○熊谷説明員 トランジスタ一・ラジオにつきましては、御承知かと思いますが、数量規制のやり方といたしまして、Aランク、Bランク、Cランクというように、品質によりましてランクを設けました。Cランクにつきましては大体従来の実績等を基準にして……。
○小川(豊)委員 いや、トランジスター・ラジオや、双眼鏡、望遠鏡のメーカーは、あなたの方でこういう規制をしたその結果とは言わぬけれども、それと同時にかなりな業者が倒産したはずだと僕はお聞きしているのです。あなたの方でそれはお知りになっているのか、いないのか。
○熊谷説明員 その点は、だんだんそういうような数量規制をやりましたので、おのずから業界の方でもルートができまして、それによって商売をおやめになったところがあるということは聞いております。
○小川(豊)委員 そこでこの規制の仕方なんですが、それが今あなたが答弁を始めたことなんです。この規制には、一般実績による割当あるいは特別割当、ワク外割当、こういうふうな三つの割当制度をきめられたというが、これはどういうお考えでこういうふうな形できめられたのか。と同時に、それが商社には——その前に私の方でお聞きしましょう。輸出されたトランジスター・ラジオは、三十六年、三十五年、この二年間でもけっこうです。あるいは三十四年、三十五年に輸出されたトランジスター・ラジオの総数は一体幾らで、金額は幾らか、それから望遠鏡、双眼鏡では、輸出した数量は幾らで、金額は幾らですか。
○熊谷説明員 担当の課長に答弁させます。
○橋本説明員 お答え申し上げます。 三十四年度におきます全双眼鏡の輸出は、数で言いますと——三十四年でございます。一月−十二月でございますが、百九十六万四千個でございまして、金額的には千七百十万ドルでございます。それから三十五年には百六十九万九千個、金額は千五百六十万ドルでございます。三十六年は百四十八万六千個、金額では千四百十万ドルでございます。もっとも、この数字の中には、おもちゃに類似したような双眼鏡も実は全部入ってございます。
○原田説明員 トランジスター・ラジオの輸出につきましてお答えいたします。 三十三年の輸出が三百七十九万七千台、三十四年が六百十四万七千台、三十五年が八百十五万九千台、三十六年ははっきりいたしておりませんが、一億ドル近くなるのではないかと思っております。
○小川(豊)委員 金額は……。
○原田説明員 三十四年を持ち合わして参りませんでしたが、三十五年の通算実績が一億三千八百万ドルでございます。三十六年は輸出目標といたしまして一億四千四百万ドルを見込んでおります。
○小川(豊)委員 三十四年はわからないのですか。台数がわかっていて金額はわからないのですか。それじゃあとで……。
○原田説明員 一億四百万ドルでございます。
○小川(豊)委員 そこで、次にお尋ねいたしたいのは、これだけ輸出されたそれぞれのものは、輸出割当数量を規制するためだろうと思うが、一般実績による割当、特別割当、ワク外割当という三つに分けて割当をなすったというが、これは間違いないですか。この通りですか。
○熊谷説明員 トランジスター・ラジオにつきましてはその通りでございます。
○小川(豊)委員 そうすると、こういうふうに三つに分けた理由、それから今御報告のあったように、たとえばトランジスターについては、三十四年度には六百十四万七千台、三十五年度には八百十五万九千台、こういう輸出がされているわけです。これは当然割当によって輸出されたものと思うわけです。従って、これらを三つに分けた理由と、この三つがそれぞれの商社に幾つずつ割り当てられておるか。各輸出商社なりメーカーなり、これは両方に分けていいでしょう。この商社に幾らずつ割り当てたか、この報告を願いたい。
○熊谷説明員 この三つに分けました理由でございますが、先ほど申し上げましたように、こういういろいろな制限措置をとりますゆえんのものは、向こうを相当刺激いたしまして、それによって元も子もなくしてはいかぬという意味でとるわけであります。そういう意味合いにおきましては、われわれとしましては、できるだけやはり向こうを納得させながら、たくさん出すというのが根本でございます。そういうような考え方に立ちます場合は、品質のいいものは向こうを刺激しないから、それはできるだけ自由といいますか、楽に出さしたい。トランジスターの例で申し上げますと、A、B、Cというような三つの区分けをしておるわけでございますが、Cは御承知のように普通品でございます。普通品につきましては、あまり極端に従来の実績よりふえて参りますと向こうを刺激しますので、大体実績の線でとどめていく。それからBといいますのは、普通品よりいろいろ工夫をこらしまして、いい品物でございます。そういうものは向こうにもまたこれは魅力があろうと思います。そういうB級品については、取引ルートさえはっきりして、それが向こうで誤解を起こさないというようなことならば、できるだけたくさん出させたいという意味で、Bというランクを設けたわけであります。さらにAというランクにつきましては、これは特級品でございますので、できるだけたくさん出したい、自由に出させたいという意味で、規制の方法を三段階に分けて、実情に即して輸出の増進をはかりたい、こういう考え方でこういう制度をとったわけであります。 なお、商社にどういうように割り当てたかという問題につきましては、こまかい数字でございますので、課長から答弁さしていただきたいと思います。
○小川(豊)委員 これは、たくさんあると思うのだな、数は。従って、それをここで口頭で読み上げられても、僕の方で記録できない。従って、これは大へん恐縮だが、あとでプリントして出してくれますか。
○熊谷説明員 後刻資料として提出いたします。
○小川(豊)委員 そこで、さっき私が、双眼鏡の方でも、トランジスターの方でも、幾つかの社が倒産せざるを得なかったということを言ったのは、あなたの方の割当からいってこれをA、B、Cに分けた。そこで、さっきのあなたの一般実績による割当、特別割当、ワク外割当というのは、このA、B、Cとはどういう関係にあるのですか。一般実績による割当というのはCなんですか。そうすると特別割当というのはBであって、ワク外割当というのはAだ、こういうふうに解釈していいのですか。
○熊谷説明員 Cが実績割当です。Bランクが特別割当、Aランクがワク外割当、こういうふうに御了解願っていいかと思います。
○小川(豊)委員 さて、そこでお聞きするのは、おそらく今あなたが言ったように、いい物を作れる組織、機構があるからでしょうが、大メーカーには五万台だ、十万台だという割当がある。それから中小メーカーには五百台か六百台よりほか割り当てられなかったという事実がありますか。従って、最もたくさん割り当てられた商社には最高幾ら割り当てられたのか、最も小さい業者に割り当てられたのは一体幾らか、この点をお聞きします。
○原田説明員 お答えいたします。 今まで一番多いのは幾らという正確な記録は持ち合わせておりませんが、私の大体の見当で、アメリカとカナダを第一地域といたしまして、その他を第二地域といたしておりますが、第一地域の場合で申し上げますと、半年に十四、五万割り当てられたのが一番多いのではないかという気がします。それから小さい方は実績外の割当、実績を持たなくて請求される方がありますが、数百台というのがあります。
○小川(豊)委員 そこで、この五百台か六百台よりほかに割当のもらえなかった業者は、バイヤーから注文がありLCもあったが、自分の割当のワクがないからどうすることもできない。そこで五万台、十万台というもっと多数の割当を受けておるところに行って、その割当ワクを譲ってもらう交渉をしなければならない。そうすると一台について一ドル五十セントという割当のワク料というものを払わなければならない。大きな割当をもらったメーカーは、自分で生産しなくても、一台で一ドル五十セントずつは取れるから、それで相当な利益を上げることができる。一方小さいワクの割当業者というものは、注文はあっても、LCはあっても、ワクがないからだめになる、ワクを買いあさらなければならない結果になっているということを聞き、そのことはまた輸出検査協会のあの汚職の問題ともからんでくるのだということも聞いている。あなたの方ではそういう事実が行なわれていることを御存じですか。
○金井説明員 今の御質問の、輸出の実績あるいは割当いかんという問題と、先生のお話がございました日本機械金属検査協会とは、数量的な問題については何ら権限もございませんので、一応形式上は無関係でございます。割当は政府並びに組合においてやりますことで、検査協会は単に合格さしていいかどうかということで、検査法に従って検査するだけでございます。
○小川(豊)委員 私の聞いている焦点をぼやかしては困る。そういうようなワクがないために、LCをもらっても輸出ができない。従って、輸出をしたいために、ワクを持っているところへ一ドル五十セントずつも払ってワクをもらっているということが盛んに行なわれているのだそうだが、あなたは御存じかということを聞いている。
○金井説明員 そういうことを耳にしたことはございます。
○小川(豊)委員 そうすると、これは問題じゃないでしょうか。必要でないワクをもらってよそへ譲って、そうして一ドル五十セントずつも権利金みたいなものを取っている。当然取っているものは巨大業者であり、それを払っていなければならないのは弱小メーカーなんです。そういうことをあなたは耳にしているというが、じゃ、耳にしておるならば、それに対する対策、取り締まり、こういうものはどういうふうに講じられましたか。
○原田説明員 御質問の一台に一ドル五十セント払っておりますかどうかという点は、確認はいたしておりませんが、割当のワク自体がしぼられておりますために、実際の商売に差しつかえる向きが他の商社からワクの譲渡を必要とする場合がしばしばありまして、そのために若干こういったプレミアムがついている事実があるということは聞いたことがございます。私どもは、仕向地の輸入制限運動がありますために、需要はあるにもかかわらず、総体のワクが制限せられておりますので、その中で、若干こちら側の輸出業者の中で、過去にはそれほど注文は取らなかったけれども、今回はよけいに注文を取った、過去には注文を取ったけれども、今回は取らないというような事情が出てくる場合は当然に予想せられますので、実績ワクの譲渡を通産省の承認を得た上で認めるという制度をとっております。その趣旨は、総体のワクがきまっておりますために、もし絶対にワクの譲渡を禁止いたしますと、注文を取れるにもかかわらず、ワクがないために出ないという部門と、ワクはあるけれども、注文はこないという部門とが重なりまして、全体としての輸出が非常に小さくなるおそれがございますので、そのワクの中でできるだけ有無融通して、日本全体といたしましてはできるだけワクのトータルまでにいく、相手国から文句が出ない範囲におきまして、マキシマムな輸出を確保したいという趣旨からでございます。その場合に、中小企業のワクが少なくて、従って大企業からワクを常に買わなければならない事情があるのではないかという御質問かと承りますが、私どもの方の聞いておるところによりますと、大企業においても、その後設備を大幅に拡張いたしまして、輸出の努力をやりたいというにもかかわらず、ワクがないために出ないというようなことがございますので、従ってそういうワクを買う買わないは——必ずしも中小企業は常に大企業から買うということにはなっていないのではないかと思います。私どもの方で、実績割当につきまして、そういう御趣旨の観点から調べましたところでは、実績割当につきまして、第一地域の輸出業者の場合で申し上げますと、実績指数といたしまして、通常の観念で大企業と目されますようなところでは約一〇%であります。割り当てられた数では五〇%でございますが、この数字は大体割当開始後ほとんど変わらないでその通りでございますので、全体としては特に大企業が有利で中小企業が不利であるということはなく、むしろある場合には中小企業の方が有利であるという場合もあるのではないかと考えております。
○小川(豊)委員 私の調べでは、五百台か六百台しか割当のなかった業者が一万五、六千は出している。これはどこからもらったのか。大きな割当ワクがあったところからもらうほかはないので、大きな割当のない、三百台か五百台しかないところからどうして割当を取るのですか。あなたはそういうことを言うが、そういうことはできないのです。 それから、もう一つお聞きしますが、そういうことがあったということは聞いておると言うが、そういう割当にプレミアムをつけて売買されてもいいんだというのは、法規にはないのでしょう。これは一体何でそういうことを認めるのですか。
○原田説明員 認めているというわけではございませんが、こういう割当に基づきます切符が転々売買されて、それに一定のプレミアムがその時代によってつくということは、数年前マル特といわれます優先外貨制度に基づく割当の場合などにも行われました。従って、私どもといたしましては、望ましいことではございませんが、実際問題としてなかなか防止の手段がございませんという状況であります。
○小川(豊)委員 ちょっと方面を変えてお聞きしますが、私の調べでは三井物産はトランジスター・ラジオの輸出実績がないのです。ところがこれはやはり割当されているようですが、今幾ら割当されていますか。
○原田説明員 手元の資料によりますと、第一地域三万一千台であります。
○小川(豊)委員 割当が三万一千台でしょう、あなたの方では輸出の実績に基づいて割り当てるというのだから……。ところが、三井物産は輸出の実績にトランジスタ一・ラジオはなかった。にもかかわらず、あなたの方では割り当てているんです。それから、三信実業というのがありますが、これはユダヤ系のルーベンですね。それから新日本産業、これも同じユダヤ系のサッスーンがやっている。これは外国資本が日本に入ってきて、そうして日本人が代表者の名だけを出している会社です。これは私が言わなくても、あなたの方が専門家だから御存じだろうと思う。こういうところにもあなたの一方では割当をされているように聞いておりますが、割当をされておりますか。されているとするならば、これはどういう根拠で割当をされましたか。
○原田説明員 今三信実業に割り当てたかどうかという資料は持ち合わせておりません。
○小川(豊)委員 これは幾つ割り当てたかというのが問題ではなくて、日本の中小企業を育成しなければならない、しかもトランジスター・ラジオあるいは双眼鏡、望遠鏡を作っているメーカーというものは、ヨーロッパでも、アメリカでも、そんなに大きなメーカーはないはずです。これは私が言わなくても、あなた方が御存じのはずなんで、全くそういう意味では日本の産業の一つになっているはずだ。そこで、これに着目して、日本にこういうふうに、三信実業とか、あるいはサッスーン糸の財閥、新日本産業というものを作って、日本人を代表者にしてこういう会社を作って、そこに割り当てていくとすると、これはあなた、どうなるんですか。日本の中小企業は、大企業の重圧を受けていながら、もう一つ外国資本の重圧も受ける結果になりゃしませんか。それで中小企業育成ということが一体言えるかどうか。一つは実績を持たない大きな商社に割り当てている。一つはこういう外国系の資本、これは私が言わなくても、あなたの方が御商売だ、よくわかっているはずだ、そういうところへこういう割当をしている。これはお認めになりますか。
○熊谷説明員 ただいまの御指摘でございますが、おっしゃる通りトランジスター・ラジオとか双眼鏡、総じて軽機械類は、やはり中小企業の特異のものであると存じます。従いまして、われわれとしては、メーカー・サイドにおきましてはできるだけ中小企業を育てていくという方向をとって参りたい。ただ、事貿易となりますと、やはり相当大きな商社が、アフター・サービスをするとかいう問題もございますので、商社の問題とメーカーの問題とは、少し貿易問題につきましては感覚を違えていかなくてはならぬこともあろうかと思いますが、基本線としては、やはり中小企業に向く製品は、中小企業ができるだけ作って中小企業の育成にもなるようにして参りたい。 それから、先ほど御指摘のありましたプレミアムの問題でございますが、これは政府が公認しているものでもございません。経済の実態として往々そういうことが起こりがちでございます。しかし、これをそういうことがないように、何かうまい割当の方法がありますれば、改善していくということはわれわれのまた責任であろうかと、かように考えております。その方法といたしましては、従来の実績を持っておる人がその上にあぐらをかかずにいくためには、やはり実績割当の数字と、それから新規メーカーに割り当てる数字と——場合によっては、そういうことが事実でございますならば、考えてそういうプレミアムができるだけ生じないように改善していきたい、かように考えておるわけでございます。 なお、大企業と中小企業の問題が出ましたが、先ほど申し上げましたような精神でやって参りたい、かように考えております。
○小川(豊)委員 局長の答弁で満足するのですが、そこで、僕の言いたいのは、これは中小企業を育成するというなら、こういう割当制度でいったのでは、中小企業の育成になるはずはない。むしろ、弱い中小企業に対しては、いわゆる協同組合的なものを作らせるなり何かそういうものを作らせて、そうして、技術の指導から、中金からも融資をさせるようにしていって、そしてある程度のものは共同生産もできるようにする、そういうことをしてやらなかったならば——あなたの方では、輸出からいえば、外国の思惑も考えなければならぬから、いいもので数も多くなければならぬだろうということになる。従って、量産も必要になってくる。低廉でなければならぬということになる。低廉なのは中小企業の方が低廉なんだが、低廉だけでは輸出にならない。そこで、どうしても、あなたの方では、輸出という立場から大企業に重点を置きたくなる。その結果がこういうふうになって出てきているので、僕が調べたのでは、ごく最近つぶれた桜電機、武蔵無線、あるいは赤羽無線、これはみな倒産している。何で倒れたか、そこと取引している人に聞いてみたら、これらのトランジスターを作っておったそれぞれの会社は、チェック・プライス制度と割当制度の犠牲で倒れざるを得なかったのだ。制度だからあきらめている。従って、こういう今の割当制度によって中小企業の育成を兼ねた輸出の振興ができるとあなたは思うのか。それとも、ここへきては、この割当制度というものは考えなければならぬ段階にきているのではないか、こう私は思うので、この点について——あなたを追及するのでなくて、あなた方の率直な見解をお尋ねしておきたい。
○熊谷説明員 御指摘のように、現在の経済情勢のもとにおきまして、これは輸出といわず、あらゆる面におきまして、政府がいろいろ人為的な操作をするということは、できるだけ避けた方がいいと私は考えております。特に、割当というような問題になりますと、どうしても過去の実績とかぎごちないところが正直の話出て参ります。従って、方向といたしましては、こういうことがないように、しなくて済むような方向をできるだけ早くきめたい、かように考えております。 ただ、御承知のように輸出の問題でございますので、中小企業の態勢が、先生のおっしゃいますような、たとえば組織化の問題——協同組合を作って共同受注をするとか、あるいは共同生産をするとかいうような、中小企業の態勢が整わないうちに、対外的にある程度の手段をとらないと、向こう自体が制限措置をとるというような場合もございますので、それまでの経過措置としてそういう割当制を運用しておるわけでありますが、できますことならば、そういうものがなくても、自主的に中小企業の力でやれることができますれば、それが一番望ましいことである、かように考えております。従いまして、われわれとしては、そういう国内態勢に応じてこの割当制度も改善できる点はだんだん改善し、将来はなくしていくような方向に持って参りたい、かように存じております。
○小川(豊)委員 私は、あなた方に言いたいのは、役所の役人は——これは悪意ではないが、一つのものを、こうしたらいいだろうというふうに考えて実施してしまうと、その欠陥が出てきても、あるいはそのときはよかったが、時期的にはもうだめになったというようなものでも、その自分の考え出した一つの制度というものは、自分の体面というか、これをなかなか改めないのが役所の通弊なんです。望遠鏡の問題の場合でも、トランジスターの場合でも、こういう割当制度で健全な輸出をはかろうとしても、それだけではいき得ない。そのために生ずる国内の犠牲者というものが非常に多くなってくる。このことを考えずに、ただ輸出の方だけに重点を入れていっても、これはちんばな行政になってしまう。これは考えてもらわなければならぬところだと思う。 そこで、この割当についても、こういう実例があるのです。商社が実績割当を受けられない場合——実績割当では、たとえば三十四年度には二百六十台、三十五年度の半期には四百台、こういう実績割当を受けたものがあった。ところが、商社の方は、ワク外割当というのがありますが、ワク外の方がいい場合があると、実績割当の方は捨ててしまって、ワク外だけをもらっている。そうすると、そこに実績の分が残ってくるわけですが、こういうものが残るというのは、当然あなたの方で出てくるはずだ。その余裕分は一体あなたの方で再割当をしたのかどうか。私どもの調べでは、再割当などというものはした様子がないところに問題が出てくるんじゃないかと思うのです。
○西村(力)委員 私としては、先ほど次長が言ったメーカー段階では、中小企業を守るという立場は大事だけれども、輸出の商社の関係では、そうもいかないというお話ですが、大きい商社なんか、双眼鏡くらいの仕事をしなくたって、ほかでほんとうにごっそりもうけられるのですから、やはりものによっては、そういう商社関係においても、中小商社の育成という立場が存在してよろしいのじゃないか。この点は、あなたの意見と私は違う。こういうことであったわけなんです。 それからもう一つは、割当が現実にどう行なわれているかということは、これはちょうど小川委員の質問の基礎になるので、それに対して資料を全然用意してないということは、これは準備不足だと思うのです。ですから、できれば本日ただいま手配をしてもらいたい。そういう取り扱いをなさってしかるべきじゃないかと思うのです。委員長、こういう取り扱いをしてもらわないと——準備がありませんからわかりません、それで済むようでは困ると思うのです。それは早急にはできませんか。
○鈴木委員長 準備できますか。
○原田説明員 割当をしております会社は数百社ございますので、プリントで差し上げることは、きょう中にはちょっと無理かと思いますが、たとえば三信実業に割当が行なわれたかどうかは、直ちにお答えはできると思います。
○山田(長)委員 資料として用意されていないはずはないと思うんですよ。その点、どうですか。ガリ版で切ってあって、資料はあるんじゃないですか。あるなら、自動車で取りに行けばものの二、三分で行けるじゃないですか。
○原田説明員 個別の商社別に幾ら割り当てたかということは、原簿にございますので、資料として作って参ります。
○山田(長)委員 原簿にあるなんて言うが、あなた、印刷物ができていて、私は見ているんですよ。原簿に出ていて、それを写してくるなんて、のん気なことを言っては困りますよ。係の人に電話をかけて聞いてごらんなさい。できておりますよ。ガリ版で切ってありますから、そんな二部や三部のものじゃないですよ。
○原田説明員 私の手元に今ございますのは、大企業と考えられます約二十社については全部資料を用意してございますが、それ以外のものは、今ちょっと手元にございません。
○小川(豊)委員 今主としてトランジスターの問題を伺いましたが、これは双眼鏡もほとんど同じようなケースです。それで双眼鏡などは、さらにトランジスターよりも中小企業関係が多い。それでその倒れた数というものは——これは社というほどのものじゃないかもしれない、この中には会社と名乗っていないものがあるかもしれない、従って、一軒、一軒というのでしょうが、それが何十軒も倒れている。この倒産の原因というのは、今言ったトランジスターと同じように、やはり海外から注文があっても、今言った割当のワクがない、そこでそれを買いあさらなければならない。たとえばあなたという商社から注文があった。あったから喜んでこしらえて届けた。届けたけれども、これは出ていかない。どうして出ないのだと言ったら、おれのところには割当のワクがないので、何ともならないから、あなたが見つけてこいという。商社の方は、扱っておればいいが、自分の方は必死なんで、勢いワクのあるところへ行って、そのワクを買いあさってやらなければならないために、それでなくても資本の少ないところが、そういうよけいな権利金を出してワクを買わなければならないために、双眼鏡なり望遠鏡なりを作っているところが、どんどん倒れているわけです。大体要約すればそういうことになる。そのほかにもいろいろなことがあるが、たとえばあなたの方でさっき言ったように、輸出の健全化ということをはかるために、法律を作って組合を作らせた。それで各メーカーのものを十五万本か買い上げたが、それがとうとう滞貨してしまった。そこで今度は、仕方がないから、その滞化の分を消化していかなければならないから、一対四かの——数量は、たとえば百本の注文があったとすれば、二十本なり三十本なりは滞貨の分を充てるのだ、あとは自分で作っていいということになって、そうして滞貨をどんどん減らしていった。従って、滞貨というものは、去年の暮れには大体なくなっているはずです。ところが、今でも、その滞貨がなくなっているはずの、いわゆる買い上げたものを——何という名前を使っているか、証明とでもいうのか、その滞貨しているものはこの中にちゃんと入っているんだという輸出割当承認書——輸出割当承認書をもらうについては、それを使わなければできない。それがないんですよ。ところが、それがないならばないはずだが、どこかへ行くと在庫品買取証明書というものがある。高い金を出すと、それが手に入るというんだ。おかしいんですよ。それを買って出さないと、それが何本か入っていなければ、全部の五十本でも百本でも出せない、そのわずかの在庫品買取証明書というのがなければ、あなたの方では許可しない。それで方々探して歩いて買うんだというのです。それを買うのに、どこにあるかといえば、大きな商社に行くとある。あなたはそんなはずないと言われるかもしらぬが、現に私が業者の方から聞いたら、そこへ行けば無理すればありますと言う。これは不思議じゃないですか。どういうことなんです。
○橋本説明員 今の御質問ごもっともでございます。この事業協会が、業界の意向によりまして買い上げをして、窓口を一本にするということが、輸出国へのいい影響を与えるであろうというふうなことでやりましたけれども、いろいろな関係でこれが実はうまくいかなかったというふうなことで、御承知のように十五万個の滞貨ができたわけでございます。従いまして、これをさばくために、今おっしゃったように一対四というふうな形でさばいていくことが——これは在庫になっているものが業界全般の負担でございます。これを早急にさばかなければならないということで、大体本年度一ぱい、ことしの三月末までには、何とかさばきたいという計画で、実は進んでおったわけでございます。非常にメーカーの方の御協力がございまして、正直なことを言いまして、昨年末で在庫が一応事業協会の倉庫からは出た形になったわけでございます。ところが、今おっしゃった出荷証明書とか輸出承認書とかいうものは、三月までに在庫をさばくというふうな計画でやっていたものでございますので、実はそれは生きておるわけでございます。そうしますと、先日、一週間ほど前に、それによる弊害が実は業者の方からございまして、これはいけないというふうなことで、さっそくその証明書と現実の在庫とを見合って——しかし今までもその証明書が悪意によって転々売買される場合と、それから善意によって、それによって在庫をかみ合わせて輸出をしている場合と二つの場合がございますので、少なくとも善意でやっている人にあまり迷惑をかけてはいけないということで、さっそく先週の土曜日にそれを解決することにいたしまして、今後は出荷証明書というふうなものを全部についてつけようというふうな形にしまして、もう今週からは在庫と出荷証明書の一致を全部させることになりました。こういう問題は、実は三月三十一日までに解決するためにやりました行為が、非常に早く解決したという過渡的な現象でございますので、今申し上げましたように、それによる弊害ができますれば、いつでもこれを改めるという態度でございます。従いまして、こういう問題は四月以降は全廃したいというふうに、また全廃するのが当然でございますが、全廃する予定にしております。
○小川(豊)委員 これは要約して聞きますと、在庫品買取証明書というものは一時その必要があってやったが、その使命を果たしたからやめる、こういうことですね。それならそれでわかりました。 そうすると、私の次の質問は必要がなくなってくるのだが、電気あんまというか、これはそういうワクも何もないでしょう。ないからそこで電気あんまの機械だということで、トランジスターを輸出したというのが、いわゆる税関汚職として出てきた問題でしょう。そうだとすると、この割当制度というものは、そういう弊害まで生んだということになるわけです。そうじゃないですか。電気あんまは割当制でも何でもない。そこで電気あんまの機械で輸出した。ところが、中はトランジスター・ラジオであったり、双眼鏡であったり、そういうものであったということで、税関汚職ということが新聞に出ておる。そういうものがありますね。汚職の問題はそこから出てきておる。従って、これは割当制度が生んだ巧妙な税関のがれというので出ております。これはそこから出てきたものであります。従って、今あなたの方でそういうことはやめるのだと言うから、こういう弊害はなくなるだろうと考えますので、この問題についてはおきますが……。
○西村(力)委員 今係官が連絡をなさったようですが、先ほど要求した資料の件です。どういうことになりましたか、それを一つ。 その次は三井物産のトランジスターの割当が三万個だ、こういうわけです。しかし、三井物産としては実績が全然ない。ないところに三万個割り当ててあるのだ、こういう工合に私聞き取りましたが、実績の全然ないところにもやはりそういう工合に割当するのかどうか、そこのところが私の聞き違いであれば、聞き違いであるように一つ御説明を願います。
○原田説明員 実績割当は、実績がある場合か譲り受けた場合かの以外は割り当てられない建前でございますので、三井物産が過去に全然なかったかどうか——過去二年半の実績をもとにいたしまして割当をいたしますので、従いまして、割当開始前にでも輸出をしておりますと、その実績は輸出実績として計算に入れられます。従いまして、その期間に全然なかったかどうかということは、今ここでちょっとはっきり申し上げられませんが、実績があったか、譲渡を受けたか、どちらかではないかと考えます。
○西村(力)委員 そうすると、実績がないものは割り当てない、これが原則だ。ただあなたの記憶にないということになると、三井物産にその実績があったかどうかという問題は、相当疑問の問題となります。それほど原則が確立されているのにかかわらず、現実には三万幾つか割当を受けておるということになりますと、これは実績があるからそうしたのだと言えるのがあたりまえだ。ところが実績があるかどうかわからないとあなたはおっしゃる。その点が疑問であります。ですから、どういう割当をしたか、それは何に基づいておるか。実績が何ぼ、外割は何ぼ、特別割は何ぼ、こういう工合にしてはじき出した基礎が明確にならないと、私たちとしては困る。ですから、資料を準備してもらって、ここで説明してもらいたいと申し上げておったわけであります。 それで譲渡を受けたということですが、そういう譲渡云々は、実績を基礎にして割り当てるという原則を立てておる以上、譲渡というものは、あなたの方の立場からいいますと、あまり好ましいことではない、こういうことになるのではないですか。実績主義で割当をする限り、それを勝手に譲渡したり何かすることは、通産行政としてはあまり好ましいことではない。こういう論理が展開されていくのではないかと思うのですが、どうです。三井の実績があったかどうか。三井の三万という割当というものは譲渡であるのか、初めからの割当であるのか。割当であるとするならば、三万の基礎はどこにあるか。それだけは今調べられますね。
○熊谷説明員 さっそく調べさせます。
○小川(豊)委員 今西村委員の資料を調べている時間に私お聞きしますが、日本機械金属検査協会というのがあります。この検査協会というのは、これは協会というのですから法人であるのか何なのか、同時にこれは通産省とどんな関係になっておるのか、その点をお伺いします。
○熊谷説明員 これは財団法人でございます。ただ御承知のように、輸出検査につきましては、そういうように民間でできておる機関を指定いたしまして、そこに検査を委託してやらしておる、こういう形をとっております。従いまして、監督面におきましては、輸出検査の監督面と財団法人としての監督を受ける、こういう形になるわけであります。輸出検査面の監督につきましては、通産省内部のことを申し上げて恐縮でございますが、これは通商局が責任を持って運営しておりますので、その問題は通商局が監督するということになっております。本日は検査課長が参っておりますのでお答えがあると思います。
○小川(豊)委員 この日本機械金属検査協会というのは、財団法人であって、輸出される機械器具等に対する検査を行なうということですが、そこでここの検査をパスしないものは、従って輸出はできない、こういうことに理解して、かなり強大な権限のあるところだ、こう解釈してよろしゅうございますか。
○中谷説明員 強制検査になっておりまして、国で指定した品目につきましては、日本機械金属検査協会で扱うととになっておる関係で、それは輸出ができないということになっております。
○小川(豊)委員 そうすると、これは何か法律によって、そういう検査はこの輸出検査協会を通さなければならないという法律があってできたのだろうと思いますが、それはどういう法律ですか。
○中谷説明員 輸出検査法でございます。それに基づいて政令によって指定貨物というものを指定することになっております。指定された貨物につきましては、強制検査をするということになっております。
○小川(豊)委員 そうすると、政令によってこの輸出に対しては検査をすることになり、そこで財団法人輸出検査協会というのができて、そこが委託を受けてやっておるというのですが、この重大な権限を持っている輸出検査協会の経営、財政というものはどうなんですか。そしてこの協会のスタッフといいますか、協会を構成する人はどういう人でできておるのですか。
○中谷説明員 主たる収入としましては、検査手数料による収入ということで収入になっております。そして、理事長以下役職員が任命されまして、それも検査法に基づいて認可されるということであります。
○小川(豊)委員 理事長、理事、あるいは監事もあるでしょう。それからその下には検査課長とか何課長とか、おそらくあると思う。そういうスタッフを出してもらいたい。それから同時に、この方々は、おそらく私の想像では、あなた方通産省から出向——というと責任がこっちにあって出向したことになるので、そうじゃないかもしらぬが、通産省にいた諸君が、ほとんどそっちの主要なスタッフを占めているのではないかと思うが、その前歴というか、その点も一つお教え願いたいわけです。
○中谷説明員 まず理事長の菱沼勇氏は通産省に元おられた方でございます。(「どのくらいまで役人をやったのか、通産省の局長か」と呼ぶ者あり)最後は貿易局長官だったと記憶いたしております。あと理事に高橋哲氏がおられますが、この方も通産省におられた方でございます。その他、職員に関しましては、今具体的にこまかい数字は持っておりませんので、後刻資料として提出することにしたいと思います。
○山田(長)委員 ちょっと関連して。主たる財政が検査の手数料によってまかなわれているというお話でありますが、日本自転車振興会から昭和三十二年から昭和三十六年までの間に二億二千三百六十四万円出ているように思うのでありますが、これはどういう名目によって二億二千万余の金が出ているのか。この目的、性格及びこれは検査の手数料じゃないもののように私は思うのですけれども、これはどうなんです。
○金井説明員 ただいま御質問のございましたように、昭和三十二年から三十六年上期までの四年半にわたりまして、競輪の補助金が日本自転車振興会から二億二千三百六十四万円計上されております。そのうち千百五十万円につきましては、実は配分の協議会で出すことに一応内定はしておりますけれども、これは計測器につきましてセンターを作る費用を一応予定しておった次第でございますが、これにつきましては、なお多少調整すべき問題がございますので、一応今のところはペンディングでございます。従いまして、実際に日本機械金属検査協会に出ましたのは二億二千三百六十四万円から千百五十万円を引いた残りの金になるわけでございます。 なお、御質問の第二の、検査手数料をもってまかなうことになっておるのにどうしたわけであるかという点についてお答えします。この点、実は私ども過去のこまかい点については、まだ承知しておりませんけれども、役所の保管資料等によって見ますと、昭和三十二年の十月二十八日に財団法人日本機械金属検査協会というものができたわけでございまして、今日、先ほど検査課長から御説明申し上げました検査をやる法定検査品目は、のこぎり、作業工具、繊維、機械用品、トランジスター・ラジオ、電池、ネジ、金網、工作機械、自動車部品、以上九品目を、この検査法に基づきまして日本機械金属検査協会がやることになっておるわけでございますが、当時の事情といたしましては、こういったものにつきましては、財団法人でござ心まして、民間から金を集めてスタートするわけでございますが、何分仕事は始める、ところがそのときの基本財産としては五百万円しかないというような点から、検査機関としてりっぱな検査ができるように、その建物なり検査設備を作らなければならないという要請がございまして、そういった点で競輪の補助金というものは、輸出振興という一つの項目に十分使う理由が立ちますので、第一年度の昭和三十二年度におきまして八千五百万円当初施設費用といたしまして補助がされたわけでございます。その後三十三年、三十四年、三十五年と、それぞれ三十三年度赤七千五百万円、三十四年度が三千八百万円、三十五年度が千四百万円と、手数料収入の増大に伴いまして、特に特別の補助をする必要もなくなって参り、また通産省の方といたしましても、日自振のそういった金につきましては、できるだけ減らしていくという前提で、こういった九品目については、建前といたしましては、機械金属検査協会が自分の経費でまかなえるように指導してきたわけでございます。三十六年度につきましては、これは当時の重工業局、日本自転車振興会といたしましては、もうさしあたって日本機械金属検査協会の施設としては、一応従来の二億二千万円足らずで十分な検査施設が九品目についてはできたとの認定のもとに打ち切りまして、先ほど申しました千百五十万円と申しますのは、出張検査についてのトランジスターの検定の機具のまたもとの検定をするにつきまして——これは従来工業技術院の電気試験所がやっておりますが、電気試験所の予算、人員等の関係から、そういった検査機具の検定につきまして非常に能率が悪い。従って、中小メーカーの方で、この機械金属検査協会を中心にセンターを作ってもらって、そこへ出向して検定してもらい、かつその検定機具が、実際のラジオの生産者に備わったならば、検査協会から出張してやってもらうようにしてほしい、こういうような話がございまして、一応この点につきましては、工業技術院の方と話がつけば実施しよう、こういうことで方向はきめておりますけれども、まだはっきりつきませんので、保留にしてある次第でございます。
○山田(長)委員 ただいまのような検査手数料によるもので財政的な処置がとられておるとして、トランジスター・ラジオの場合、一台検査料五円だったのが、急に十五円に値上げになっておる。業界の人たちに言わしてみれば、この根処が明らかになっていないので、どうして値上げになったかわからない。これは指導の衝に当たっておる通産当局としては、当然この値上げを承認するにあたって、値上げの理由が明らかだったと思うのですが、どんな理由でこれが値上げになったのですか。大体トランジスターによる手数料だけでどのくらいの金額になりますか。
○中谷説明員 手数料収入としましては、ラジオにつきましては、三十五年度実績でもって一億九千九百九十九万円収入になっております。(鈴木(正)委員「ラジオだけでなく、ほかのもの全体の収入はどのくらいか。」と呼ぶ)ほかのもの全体を総計いたしまして、三十五年度実績で二億九千二百六万八千円という数字になっております。手数料につきましては、実は昨年の四月ごろだったと記憶しておりますが、一台六円、いわゆる一石以下というものが六円というふうに値下げをいたしたわけでございまして、三石以上につきましても十五円のを十三円に値下げしたわけでございます。ただいま御指摘の金額につきましては、その以前の問題になるかどうか、私もちょっと記憶がさだかでございません。手数料につきましては、政令で定めることになっておる関係上、所要する人間と検査数量、すなわち輸出見込みを勘案しまして定めることになっておりまして、数量が伸びてくれば一般管理部門の費用がそれだけ減る形になりますので、手数料で引き下げる必要があるときには、われわれとしても引き下げるという考え方で処理していっておるわけでございます。
○小川(豊)委員 それに関連してお聞きしますが、この輸出検査協会は、今お聞きすると、年間大体二億九千幾らという、三億近い収入ですね。そこで、この検査協会は大へんな剰余金を出していますね。幾らの剰余金を出していますか。——あなたの方でわからなければ、私の方で調べたのを言うからこれに当てはめて下さい。 剰余金は三十四年度で六千四百万円出しておるはずです。そこで三十五年度には、こう剰余金を出して、しかも検査手数料を値上げしていったのでは、これは非難が起こり、不平が起こって、問題が起こるので、そこで中央検査所というものを作るというので、この六千四百万から三千万円を中央検査所建設準備金として落とした。ところが、さらに三十五年度には五千六百土十万円という剰余金が出ておるはずだ。こういうふうな剰余金が出ていながら、一方自転車振興会の方からは三十二年度には八千五百万円、三十三年度には七千五百万円、三十四年度には三千八百万円という補助金を交付されている。自分の方では検査料によって三億ずつもの収入があって、剰余金が六千四百万も出ている。それで中央検査所を建てるといって落としたけれども、この中央検査所はいまだもって建っていない。中央検査所はできましたか。
○金井説明員 中央検査所につきましては、小川先生のおっしゃいますように、当初三十六年八月完成の予定でございましたが、工事が幾分遅延いたしましたが、三十六年の十一月六日に竣工いたしまして、東京地区における電気機械部門を除く電子機械金属の検査を集約して実施しておる次第でございます。
○小川(豊)委員 ここで私は、いよいよ一つの問題に触れていくのだが、この財務諸表を見ると、三十五年度には基本金として二億三千万円もこの検査協会は持っているのです。持っていながら一方においては、さっき山田委員が質問されたように、検査の手数料を値上げしていく。しかも値上げされる業界というのは中小企業が主として多い。ここにもあなた方の考えなければならぬところがあるわけだが、私が言いたいのは、それよりも去年、三十六年の五月にこの検査協会に大きな汚職事件が起こっているのはあなた方御承知だと思う。そこで、私がいろいろ出たのを集計してみると、千四百五十万円程度というのが、供応を受けた金額であり、現金で収賄したのが三百九十万円である。そうして、ほとんど幹部からその下に至るまで多数の人が関係しておる。ところが取り調べを受けたこの当時の役員、たとえば当時の高橋専務理事は専務理事ではなくなったが、まだ平理事として実権を持っておる。寺尾という常務理事はそのままである。小島という企画室長は管理部付になったが、課長待遇で残っておる。水元という第三課長も嘱託の形で残って留任している。その他たくさんの関係者があるわけだが、これらに対する処分、処置というものは一体どうされたのか。あれだけの事件を起こして、検査汚職だ、検査疑獄だ、こういわれて、一世の指弾を受けながらその人たちが今もってその責任をとらずに、ちょっとそのいすをかえただけでそこの中に実権をとっているというに至って、通産省として指導監督の任務があり、しかも輸出品検査に対してはここを通らなければ輸出が不可能であるという重要な役目を持っている、重大な権限を持っているこれらの方々が、こういうような措置で置かれてはたしていいものかどうなのか。一体こういう事件は何で起こったのか。そして今申し上げたように、千四百万もの供応を受け、三百九十万もの収賄をしながら、それらの人はいまもって、その検査協会に重要なポストを占めて業務にあたっていて、一体検査行政というものがはたして公正妥当に行なわれるとあなたの方でお思いになるのかどうか、お思いでないとするなら、どういう措置をなさるつもりか、その点をお尋ねしたい。
○中谷説明員 ただいま御指摘の日本金属検査協会の汚職につきましては、昨年の五月九日より涜職の疑いで警視庁において取り調べられたのでございますが、職員のうち検察庁から起訴されるに至った者は、元職員を含めまして五名でございまして、ただいま御指摘の高橋専務理事、小田管理部長、鵜飼検査部長に対しましては、通産省といたしまして、今後の検査業務を公正にやるという、他の検査機関に対する監督に関連して、検査協会内部において戒告を行なうことに決定しました。そして高橋専務理事は常務理事として、小田管理部長及び鵜飼検査部長はそれぞれ戒告処分にしたわけであります。先ほどの金額の点についての収賄につきましては、私の方ではそういう事実関係につきまして明確な決定を得ていないわけでございますので、今この問題につきましてその事実云々につきましては、御説明するわけにもいかないわけでございまして、ただこういう指定検査機関のうち、日本機械金属検査協会のような検査機関が、世間からひんしゅくの目を向けられるような事態を起こしたことにつきましては、非常に責任を感じ、また検査業務の執行については厳重に注意を喚起することを行ないまして、業務規程の整備及び職員の監督、特に出張検査に対しましては監査を一そう厳重にするように強く要望した次第でございます。そして今後の検査業務の指導監督については、輸出検査員の不足数の補充、それから職員の執務の厳格を期するように特に期待いたしたわけでございまして、理事の諸公並びに幹部職員に対しましては、今後の検査業務の公正之厳格な運用を期するため、特に過去における指導監督について反省をするとともに、今後かかることのないようにしたいと考えておる次第でございます。
○小川(豊)委員 あなた、そんな全く通常というかありきたりというか、こういうところではそれ以上の答弁もできないかもしれぬが、これは通産省ではないが、ほとんど通産省同様な、輸出に対して重大な権限を通産省から付与されている機関だ、ここを通らないことには輸出ができないという業者ののど首をがっちりと握っているところなんですよ。そこの人たちがこういうような事件を起こして、そこして今私が申し上げたように、たとえば専務理事がごちそうにならなかった、収賄にならなかった、それは専務理事がした、しなかったの問題ではない。自分の下僚がそういうことを盛んにやって一世のひんしゅくを買っているのをこれはすでに部下を掌握して指導し監督していく能力がないということじゃないですか。それを本人は差しつかえなかったからこっちのいすにかえておいた、それで私の方では今後十分そういうことをなからしむるように厳重注意をしましたと言っていますけれども、また何か法文、法規等をかえると言うが、これはおそらく法文、法規の問題じゃないでしょう。そこに仕事をしている諸君が、その権限を利用して弱い業者からごちそうさせたり金を取ったりしたということなんですよ。だからいかに文書や口頭でどう注意をしようとも、その人をかえないことにはどうにもならない。今のあなたのその御答弁で、検査協会というものは、これから大丈夫安心して業者がそこの検査は公正妥当なものだとしていき得るものだとお思いか、それで一体指導監督の立場にある役所として、通産行政に折り目、筋目が立つだろうとお思いでしょうか。この決算委員会としてもそれだけのことでは満足はいかないのです。ここを通す以外に方法がないという重大な権限、地獄の一丁目みたいなところにいて、そして来たものからみんなふんだくってごちそうさせたりして、それでなおかつこの程度のしかり置く程度でよろしゅうございますということで、一体通産行政完璧といえますか。
○熊谷説明員 お答え申し上げます。先ほどもちょっと申し上げましたように、輸出検査の監督というものは一元的に通商局の方でやっておりまして、私重工の次長でございますので、いろいろ責任あることを申し上げてもあとで困りますので御容赦願いたいと思いますが、この輸出検査の問題は、権限を持つだけに私は非常に重要な問題と思います。やはりそれだけの態勢でいかなくてはならない、かように考えております。先ほども検査課長が申し上げましたように、現在事件の渦中にあります者につきましては、これは別途刑事問題として進行中でございますので、内容を申し上げることは差し控えたいと思いますが、それはそれといたしまして、やはり業者が安んじてこの検査協会に検査をまかし得るという態勢は、ぜひいたしませんと、これは貿易振興にならない、かように私は考えております。従いまして、通商局の方といたしましては、おそらくいろいろな内部の人の問題はあろうかと思いますが、今後業務が十分厳正にいくように、通産省としてでき得る万全の措置はとっておる、かように私は考えております。
○小川(豊)委員 新聞を見ると、この事件はうやむやになるのではないか、その最も重要なポストにいるのは元同課機械金属係長有岡恒、現在ジェトロの職員として南米に云々と書いてありますが、これは通産省の役人で、しかもそういう重要な関係のある人が南米へ出向していたという話があるがこれは有岡氏であるかどうか僕はわからぬが、出向していた。従って、この人を呼ぶことができない限りは、この事件はうやむやになるんじゃないかということが当時新聞で言われていた。そこでお聞きしますが、あなたの方は重工業局の方だから、そちらの課長さんは、通産省の通商局の方の輸出か何か検査課の方の関係の人で、当時この事件の最中に南米へ出張さしていた人がありますか。あったらどなたですか。
○中谷説明員 出張している人はございます。それは現在通産省の役人ではなくてジェトロへ行った人であります。
○小川(豊)委員 ここに私は問題があると思う。南米へ行ったときは通産省の役人であったそうです。この事件が起こったからそこで急にこれをジェトロへかえてしまった。通産省の責任はここで一応のがれようとしたわけじゃないかと思うのだが、そうであるのかないのか。これはもともとここの検査協会の人であったのか、新聞には通産省の前課長調べらるということになっているが、これは一体どういうことなのか。
○中谷説明員 海外出張した当時から通商局検査課の人ではなく、また役人ではございませんでした。事件が起きてからかえたということではございません。
○小川(豊)委員 そうするとこれは事件のにおいがしてきたからジェトロへかえて南米へ飛ばしてしまって、そうしてこの事件をうやむやにならしめた、こういうことにわれわれは臆測せざるを得ないのだが、あなたの方でそこまで深謀遠慮をたくましゅうしたかどうかはわからぬが、実にこの措置に対しては不明朗な措置であったと言わざるを得ないわけです。従って、この事件はおそらく非常に一世を騒がせたにもかかわらず、案外うやむやに終わるのではないかということを業界自体が言っているわけです。そこで、私があなた方に要望したいのは、こういう関係した人を、それぞれいすをかえた程度で置くのではなく、あくまでも業界が安心して検査を受けられるようにすべきだ。一方においては、さっき私が申し上げたように、いろいろなワクとか何とかいうものを事こまかにきめて、そうして業者には手も足も出ないようにしておきながら、一方においてはその最ものど首になるところの検査になってくると、こういうような形で情実が行なわれていったとすれば、一体中小企業はどうやって立つのです。ワクではしぼられ値段ではたたかれ、そうして検査ではまたぎりぎり締め上げられていくとすれば、立ちようがないじゃないか。あなた方通産省は中小企業を育成するなどと言っているが、中小企業を圧殺するような結果というものは、むしろここからくるのじゃないか。これに対しては私は十分注意すべきである、この措置に対して、もっと国民に納得のできるような措置をとるべきであるということを言うて、私の質問を終わりたいと思います。
○鈴木委員長 木村公平君。
○木村(公)委員 私はこの問題には実は門外漢でございますが、承っておると、小さいことのようであるがなかなか根が深いように思われるのです。たとえばAランク、Bランク、Cランクというようなことをおきめになっているそうですが、それは例の検査協会の検査の結果によって、品質の上でAランク、Bランク、Cランクとおきめになっておるのかどうか、その点まず伺っておきたいと思います。
○原田説明員 品質の基準をきめる技術的なこまかい基準がありまして、機械を用いた検査の結果、それに合致いたしました場合に、そのように判定するわけであります。
○木村(公)委員 そうすると、これを決定する場合の品質の基準は、検査協会というものとは関係ない検査によって、Aランク、Bランク、Cランクが決定されるわけですね。機械金属検査協会の検査とは関係ないのですか。
○中谷説明員 お答えいたします。いわゆる検査の中には、強制検査と、一般の強制検査でない検査と申しますか、そういうふうに一応考えられるわけでございまして、強制検査、すなわち輸出検査法で最低の検査基準をパスしたものが一応Cという形で、最低基準の検査をパスしないと外国へ出られない。それを一応検査しましたあとは、BとAというランクにつきましては、先ほどから重工業局からの説明のように、一般のいわば行政指導的な見地からの基準をこしらえまして、それの基準に基づいてこの検査協会が検査するという形をとっております。
○木村(公)委員 問題は、たとえばワク外とか、特別割当とか、一般割当とかいうものがあるでしょう。この割当の基準となるものは、AランクとかBランクとかCランクとかいうランクを作って、そうしてAランクはどのくらい割り当てられるか、ワク外としてどのくらい割り当てられるか、Bは特別割当としてどのくらい割り当てられるか、Cランクは一般としてどのように割り当てられるかというふうにおきめになっていくのじゃないのですか。どういうふうなきめ方でしょう。ワクをきめる基準はどこにあるのですか。
○原田説明員 最初に、検査の観点から、高級トランジスター・ラジオ受信機のA級、B級とはどういう基準に合格したものであるというのをきめてございます。検査協会は、技術的見地から、それに合致しているかどうかをきめるわけでございます。
○木村(公)委員 そこで、大体Aランク、Bランク、それからそれにあらざるものをCランクというとすると、それをきめますものは、あなたの方で、通産省の専門家がおきめになって、その基準に合うか合わないかを検査協会で決定するわけですね。それで、おきめになるのは、通産省のどこできめられますか。
○原田説明員 重工業局の電機通信機課できめております。
○木村(公)委員 そうすると、たとえば一つの例をとりますと、私は門外漢でよくわかりませんが、今の社会通念からいくと、たとえばナショナルのトランジスター・ラジオというものが、品質が非常にいいと仮定します。そうすると、それはAのランクに入るべきものだ、それをあなたの方で一番いい、極上だとするならば、Aランクに入る。それからその次に、あなたの方でいろいろ検査の結果、それの次に来たるべきBランクのものをおきめになる。それからそれの両方にあらざるものをCランクとかりにしますね。そうすると、それは一ぺんおきめになったら、ナショナルのAランクのものは永久に、品質が少々悪くてもよくても——もっとも検査協会で一応の形式的検査はするでしょうけれども、Aランクとして十五万台なり二十万台の割当を受ける。それからCランクのものは数十台から数百台、これは実績がないからという理由のもとに、品質も悪かろう、かつて悪かったのだから……、そういう理由のもとに常に少数の割当を受ける。そうすると、Aランクの方は品質がかつてよかったんだ、現在も引き続きいいだろうという想定のもとに、これはほとんど無制限にワク外として割り当てられるのですか。どういうことになっておるのか、内容がよくわからないのですがね。
○原田説明員 トランジスター・ラジオの受信機を、FM方式、LM方式、SW方式、BC方式の四つに分けまして、そのそれぞれにつきまして、甲、乙、丙、丁等の基準をきめまして、たとえば中波のB、C基準の場合でございますと、感度及び高周波含有率の二つにつきまして、感度におきましては測定周波数、等価電界強度、バー・アンテナを有しない場合の試験、入力信号レベル、変調周波数、変調率、受信機標準試験、出力、信号対雑音比、これだけの要素につきまして——たとえば雑音が入るかどうかという信号対雑音比の場合には、二四デシベルの場合には甲基準、二〇デシベル以上なら乙基準というふうに、それぞれ表で規定しておりまして、この甲、乙の基準以上のものはBランキング以上として認めるというような工合できめられるわけでございます。
○木村(公)委員 そうすると、先ほど小川委員からの質問もありましたが、この決算委員会の一番ねらっておるところは、大体Aランク、Bランクに入らない人はむしろ中小企業に所属するメーカーではないかという前提に立つわけですよ。一般のCランクに所属するような人はむしろ小さい、零細的なメーカーじゃなかろうか。ところが、その人たちには実績がないという理由で割当がほとんどない。そこでやむを得ぬからナショナルとか大きな、一万台も十万台も割当を受けるところの人たちのワクを一ドル五十セントで買って、そうしてバイヤーに品物を作って売る。とすると、これは国外から見ますと、わざわざワク代を払ってまで製造するというのだから、Cランクに所属するものの需要も相当多いということが言い得るわけなんでしょう。需要は多いけれども、これは品物が悪いからワクを少なくしておるのか、それとも実績がないからワクを少なくなさっておるのか、それともAランクとかBランクに所属するとかいう大メーカーのものは品物がいい、だからたくさん割当をなさるのか、そういう基準ですね。私どもしろうとの考えからいきますと、米国にしてもカナダにしても、いい品物がどんどん比較的安く輸入をされれば、向こうのメーカーは困られるはずですよ。ヨーロッパでもその通りの事情がある。ところが向こうは、むしろそういうものよりも、少々品物が悪くても、比較的安いものの方が希望者が多いという場合もあり得るのです。その安いというような場合は、大体Cランクにランクされておる。高級なものはB、Aにランクされている。B、Aはおびただしく割当が多い。おびただしくというのは、片方は数十台、数百台の場合もあり得るとあなたもおっしゃった。片方の方は十四、四万台からそれ以上のものもあり得るというように、格差が非常にはなはだしいのですが、その格差の基準をなすものは、A、B、Cの品物の品質というものを根底にして、品質のいいものはたくさん割り当てる、悪いものは割り当てないというふうに行政指導をなさっていらっしゃるのかどうかという点です。
○原田説明員 実績割当のワクをきめます場合には、私どもといたしましては、輸出秩序が維持されます限りは、日本の輸出の数量はできるだけ多い方がいいわけでございますので、できるだけ多く持っていきたいと考えております。ただ、仕向地、たとえばアメリカの輸入制限運動の関係上、もしあの数字よりよけいに急激に増加をして輸出をするということをこちらで認めた場合には、向こうの国内のメーカーが主となりました輸入制限運動が非常に激化をして、その結果関税引き上げあるいは向こうの輸入割当その他の輸入制限が実施せられるというおそれがございますので、私どもといたしましては、できるだけ向こうの輸入制限、関税引き上げ等を引き起こさない範囲で、マクシマムなところまで実績割当の総ワクを広げたいということで数量を決定いたします。そのほかに特別割当で、実績割当以外のワクを作りました理由は、たとえば時計その他とコンビネーションになりましたものとか、自動車のトランジスター・ラジオでございますとか、こういう日本が新たに考えついたもの、まだアメリカのメーカーが作り出さないものについては、アメリカのメーカーとの競合関係がないからという理由で、向こうに輸入制限をするという口実を与えるおそれがさしあたりは少ないという意味で、ワクの外にいたしました。それから、向こうが日本の製品に対しまして輸入制限をいたします口実は、価格が低落をして、その結果不当に安いものが入ってくるという理由でございます。向こうの消費者といたしましては、安いものが入ってくることを希望するわけでございますが、向こうのメーカー、国内業界といたしましては、その点を非常に文句をいって輸入制限をいたしますので、よい品質のものがこちらから出る分についてはアメリカ側としても文句を言えないはずであるという建前のもとに、従いまして特別割当の方はよいものである、しかも輸出秩序の系列を維持しているものであるから、アメリカの業界に文句を言われる覚えはないという理由が立ちますので、この数字をだんだんふやして参りましたわけですが、最近まだアメリカ側の民間国防動員局に対する米業界の提訴も解決を見てはおりませんが、一ころに比べますと、アメリカ自体も若干需要も増加したように見えますので、その特別割当ワクを実質上はなくしたという格好で、全体のワクをふやしたいという格好で考えたわけでございます。
○木村(公)委員 われわれしろうとにむずかしいことをおっしゃってもよくわからぬのですが、結局これは大きいメーカーのものは割当が多い。大きいメーカーに割当が多くて、そして中小企業、零細企業のメーカーには割当が少ないということに結果的に尽きると私は思うのです。そこで問題は、検査もなさるんだから、小さいメーカーといえども、いい品物を作った場合には、割当を増加させるというような行政措置ができるかできないか。おそらく一たび一万個なり十万個なりの実績を持った人は、三井であろうが、三菱であろうが、もう放しやしませんよ。だから、かりに今月の生産は、十万台もらっているのに実は八万台しかできなく三二万台余ったからそれをあなたの方へ返上するようなことはありっこない。そういうような場合には、一般の割当の一ドル五十セント台で、そういう大メーカーに金を払っておそらくワクを買うということより方法がない。あなたの御答弁の中で、あるいは次長の御答弁でありましたか知らぬけれども、実績と譲渡という言葉がある。譲渡は公認されておるものなんだ。総ワクはくずさないんだから譲渡は御勝手だ、御勝手だと言うけれども、総ワクがきまっているからプレミアムができる。これは需要供給の関係で当然のことです。そこで、プレミアムをつける方は、どちらかというと、大メーカーの方は当然割当が多い。小メーカーは割当が少ないから、大メーカーから譲渡を受ける場合にプレミアムをつけるということになる。そうすると大メーカーは永久に失うことはない。永久に大きな実績の上にあぐらをかいているということになる。小メーカーがそこに食い込もうとすると、金銭的に訴願をするか、それとも政治家を使って三井のようなものが飛び出してくるかもしれない。政治力を持って実績の全然ないやつが飛び込んでくる。そしてこれは一つ何とかしてやれというようなことになると、そこで思わぬものが入ってくるということが例外的にあり得るかもしれない。しかし、これもよくないことなんです。そうしてみると、ランクの問題はしばらく別にして、大メーカーの実績は永久不変に大である、小メーカーは進出の余地がないというような流通機構に対しては、あなた方の行政機関はもう少しお考えになったらどうかということと、それからこれは幸い検査をなさるのだから、小メーカーの品物は必ず大メーカーより悪いという前提には立たないと私どもは考えるのでございますが、その点も一つあなた方の御意見を承っておいて、きょうはとても時間がありませんので、これからゆっくり勉強してもう一ぺんやり直さなければ、この問題はしょうがない。
○熊谷説明員 御指摘の点でございますが、実績割当と特別割当といろいろ制度があるわけでございます。大メーカーと中小メーカーとの関係につきましては、実績割当につきましては、大メーカーがどうだとか、中小メーカーがどうだとか、これは実績によってやるわけでございますので、どうこう申し上げるわけにいきませんが、特別割当につきましては、われわれといたしましては、大メーカーに有利な基準は作っておりません。御承知のように、トランジスター・ラジオというものは、中小メーカーでも相当いいものができるわけです。われわれの行政指導といたしましては、中小メーカー製品というものを育てたいという意味からは、そういう中小メーカー製品のレベル・アップをしなくてはならぬ、かように考えております。 なおCとBと申し上げましたが、Bの基準というのはそう高いものではございません。従いまして、われわれとしては中小メーカーも勉強していただければ十分この水準に到達できる。現実に私は資料を手元に持っておりませんので、的確なことは申し上げられませんが、Bランクの特別割当をいたしましたメーカーというのは、おそらく中小メーカーも相当ある、かように考えておりますが、方向といたしましてはおっしゃる方向に持って参りたい、かように考えておるわけでございます。
○西村(力)委員 先ほどお願いしました三井物産の三万個ばかりの割当と、そこのところをどういう基礎でそういう割当をはじいたか、お調べのようですから、お話を願いたい。
○原田説明員 ただいま計算の基礎は数字を持って参ることになっておりますので、しばらくお待ちをいただきたいと思いますが、三井物産にも実績がございまして、その実績に基づいてその通り計算して割当が行なわれておるのでございます。
○西村(力)委員 その実績は何年度の実績で大体の実績の個数はどのくらいですか。
○原田説明員 昭和三十四年一月一日から三十六年六月三十日までの期日における実績でございます。その数字は今まだ資料が届いておりません。再三請求しておりますが……。
○西村(力)委員 次にお尋ねしますが、この輸出品の検査業務というものは、指定検査機関の要求があった場合はこれを行なう義務がある、こういうことになっておりますが、その義務というものはその検査機関を指定した通産省にあるのか、その指定検査機関にあるのか、そこの関係をどういう工合に考えられているか、すなわち、そのことは、先ほど問題になりました機械金属検査協会ですか、そういうところに問題が発生した場合の責任は、通産省がどういう立場でその責任をとらなければならないのかということと同じ問題になるわけなんですが、そういうところは通産省としては一体どうお考えになっていらっしゃるのか、あるいは民間の財団法人と指定はしてあるが、そこの中で起きた問題につきましては、通産省としての責任のあり方は非常に希薄であるというのか、そういう点はどう考えていらっしゃるか。
○中谷説明員 検査の申請があった場合に検査をする義務につきましては、日本機械金属検査協会が検査をする義務を負っております。通商産業省としましては、輸出検査法に基づいてその検査機関が正常な検査業務をやっているかどうか、業務監督という面から監督しておるということになっております。
○西村(力)委員 私は、この検査義務というのは、検査をするのは指定機関であるけれども、検査しなければならないという義務は、やはり政府がその義務として負っておる。また形としては、実施する場合には、指定機関にやらせるから指定機関の義務のようになりますけれども、この法律の建前からいいまして、その根源の責任はやはり通産省にあるのだ、こういう工合に輸出検査法の条文は考えていかなければならぬのじゃないかと思うのです。その点については行政監察局としましては何か御見解がおありでありますか、それもお尋ねいたしたいと思う。
○稻木説明員 この検査の義務が国にあるのか、検査機関にあるのかというお尋ねでありますが、私どもまだ十分研究しておりませんけれども、先ほど通産省のお答えにありましたように、法令上、検査を執行する機関が一応法令によってきめられている。結局そういう機関がなければ国がやらなければならぬということなんですけれども、しかし、国が直接やらないで、検査機関を別に指定した場合には、検査をやる義務はその指定機関が負うのではないか、こういうふうに考えております。
○西村(力)委員 確かに輸出検査法の第十八条には、指定検査機関が検査を要求せられた場合には、すみやかにこれを検査しなければならないというような条項がありまして、表面的にいいますと指定検査機関の義務、こういう工合に規定づけられておりますけれども、根源としましては、やはり通産省がこの義務を負うておる。それを指定し、委託しておるという形、こういう形に考えていかないと、うまくないのじゃなかろうかと私は思うのです。そういう点からいいまして、この汚職問題なんかにつきまして、通産省の監督者としての見解はどうかというようなことに対しまして、作文の朗読がありましたけれども、もっとしっかりした立場を持っていただかなければならぬのじゃなかろうかと思うし、またわれわれとしましては、一番中心になるような人々がジェトロに移しかえになっておるなんということは、疑えば疑えることでありまして、そういう点につきましては、もう少し責任ある担当の立場の人に来ていただくということもやはり必要であると思う。それにはやはり通商局長もしくは次官とか大臣という人に出席していただくことが必要じゃないかと思う。これは私の見解でございます。 それで、資料として出していただきたいのは、輸出のために検査をする指定機関というのは何々であって、その指定機関の検査の範囲は何であるか。それから検査には製品検査とか材料検査とか製造検査とか、そういうこともありますので、そういうものを全部含めましてどういう機関で検査をしておるか、こういう資料を一つ出してもらわなければならぬと思うわけです。 ところで、これは私の県でありますが、新聞に、輸出品の検査にあたって、検査においで願った人は、全部旅費、宿泊費一切を業者に負担させている、こういうことが出て参ったのです。これは山形の行政監察局が調査した、こういうことになっておりまして、この報告は行政管理庁にはもう届いていると思うのですが、これに対して行政監察局はどういう措置をなさっていらっしゃるか、これを一つお尋ねしたいわけです。
○稻木説明員 一度、山形地方行政監察局から出張検査の場合のその検事官の旅費を業者が負担しておるという報告は受けております。この問題につきましては、問題が厚生省所管の指定物資の問題でございますので、厚生省の方の検査のやり方についての実情をいろいろ聞き取っておるわけでございます。なおそれに関連して、山形の行政監察局の方からの報告がまだ調査上不十分な点がございますので、それをもう少し補足的に調査するように命じております。それが整いましたならば、重ねて厚生省の薬務局、それから検査機関の方の状況をもう少し追究してみたいと考えております。
○西村(力)委員 山形の方の報告がどこが不足か私にはわかりません。それからあなたの方から再調査を命じた点はどういう点か、話してもらいたいと思いますが、ただ現実に三十四年度以降ずっとほとんど業者負担で検査を受けざるを得ない、こういうことになっておる。これは数字的に出ておるのですから明らかです。これは注射筒を製造し、それを輸出しておるほんの小さい業者でありますが、金額にして二十八万七千円、このくらいですから大したことがないといえば大したことはないかもしれぬが、行政のあり方としてはふに落ちないし、だれもこんなものは納得できるものじゃない。しかし、これだけの金にしたって、小さい業者から見れば相当大きな負担になる。そのほかに検査手数料も出さなければならぬということですから、相当の負担になります。こういうことは早急に是正さるべきであると思う。 それから、あなたの方では、これは厚生省所管だ、この件だけは調査すると言うが、今問題になっておるすべての関係にわたって、輸出品に限らず、国内販売品でも、一定の基準を必要とするものがあるはずですから、そういうものを検査しておるはずです。たとえば、消防ポンプなら消防ポンプも性能検査がなければならぬでしょうし、性能の基準に合っていなければならぬでしょう。あるいは農薬なら農薬としての成分の検査が必要でしょう。成分が合致していなければ製品として輸出するわけには参らぬでしょう。こういうことですから、すべての検査検定についても、これを契機としてあなたの方の調査を拡大するという方向がぜひとられなければならぬ。その点についてはどうですか。
○稻木説明員 御意見の点は私どもも同様に考えております。国あるいは国が指定した機関が行なう検査等につきましては、今お話のありましたような輸出品の検査について出張旅費を業者に負担させるということは、筋としておかしいんじゃないかと私どもも考えております。そういう意味で、実はもう少し補足的に調査しろということを山形の局の方に依頼しましたのは、その旅費の支出の形式がどういうふうになっているのか、つまり検査機関が、この場合には国立の衛生試験所でありますが、国立の衛生試験所が業者からその旅費に相当する金を役所として受け取って、それを本人に交付しているのか、あるいは業者が直接出張者に対して個人的に受け渡しをしているのか、そういったふうな点をもう少し調べたい、実はこういうふうに考えておるわけです。そういったふうなことを若干補足的に調査した上で報告してもらいたい、こんなふうに考えております。 それから、輸出品検査のみならず、その他の国が行ないまする検査、検定、そういうようなものについての実施状況につきまして行政管理庁として監察を実施したらどうか、こういうことについては、内々われわれ事務的には、いろいろこういう問題も見る必要があるんじゃないかという意見は、今までも出ないでもなかったわけですが、これを正式に行政管理庁として行政監察をするかどうか、これは一つなおわれわれも十分検討しまして、上司の御判断を得たい、こう思っております。
○西村(力)委員 これは今仰せられた通り、厚生省関係で検査に行かれた方は、国立衛生試験所ですか、そこの職員だと、こうなっておりますが、先ほど検査課長の話では、出張検査はことに注意している、こういうことでありましたが、これは通産省のそういう検査、検定の場合も、こういうことに類する、業者負担で出張し、検査をする、こういう例がたくさんあるだろうと私は推測するが、どうですか。
○中谷説明員 通産省としまして、国でもって検査をやる場合、すなわち金属関係につきましては工業品検査所という検査所がありまして、出張して検査する場合は、規定に基づきまして工業品検査所へ所定の出張旅費を納めるという形になっておりまして、それで検査されております。これは規定に基づいて定められておることであります。
○西村(力)委員 その予算は一体三十六年度どのくらい持っておりますか。三十五年度でもけっこうですが、相当の回数になるだろうと思うのです。この注射筒の場合なんかは、一ぺん行って製品を自由に抜き取って、それを持ち帰って検査をして、また行ってその合格、不合格を判定をする。こういう工合にやはり一つの製品の検査をやるためには、月に二回どうしても行かなければならぬということになる。ですから、この旅費は相当莫大な金を要するはずなんです。ところが輸出品検査旅費なんという場合を見ますと、幾らもないのです。七百三十四万円、三十五年度の予算ですと、それしか持っていない。だから広範な検査をやる場合に、とれだけの旅費で間に合うかどうかということになると、私たちにはどうもはっきり実情がわからぬためでもありますが、非常に不足している、こういう工合に見えてならないのです。その点はどうですか、あなたの方で、出張検査をする場合のそういう旅費は予算的にどれだけ盛られて、どれだけ使っておるかわかりませんか。
○中谷説明員 ただいまの説明でちょっと間違いがございましたので、訂正さしていただきます。職員旅費として予算がついておりまして、それは職員に対して、出張する場合においては国の方から旅費は支給いたします。検査を依頼する業者からは、国は歳入としてそれを徴収しておるということでございまして、その金額は直接検査員に行くというわけではございません。その点訂正さしていただきます。 金額につきましては、三十六年度予算では、工業品検査所の検査旅費として、受託業務旅費として四百九十三万三千円を組んでおります。
○西村(力)委員 それだけで間に合うのかどうかということですが、今の業者からの工業品検査所の収入になるのは、あれは手数料の関係ですか、検査旅費の収入はそっちに入れる、こういうのですか。
○中谷説明員 検査手数料とは別に、受託旅費というものでとっておるわけです。手数料はまた別にいただくわけでございます。
○西村(力)委員 それで今の受託旅費というのは、業者からもらっているわけですね。個人はとらないにしても、それは業者からもらって、旅費分としてそれを入れる、こういうふうになっておるわけですね。
○中谷説明員 そうです。
○西村(力)委員 そうすると、こっちにとる、とらないにかかわらず、旅費までやはり負担さしておるということになるのじゃないですか。
○中谷説明員 そうです。
○西村(力)委員 やはりそれでは同じことじゃないですか。行管においては、個人が受け取ったか、そういう工合に衛生試験所に行ったか、今再調査することを命じておるという話ですが、いずれにしても業者はそれだけの金を負担せしめられておる。早く検査してもらいたいという業者としての立場もありますが、それは筋違いだと思いながら、それを負担しておる状況であるわけなんです。根本的に行政のあり方としては、やはり鞠躬如として検査してやるという形が本来的なものだろうと思うのですが、どうも検査官と業者との関係は主客転倒しているのじゃないか。僕は、業者が大きいつらをして検査を命ずる、どういうぐらいな立場でいって、役人の方は一生懸命検査をしてあげますという低い姿勢であるべきだと思う。それが旅費までとってやっているというようなことは、とんでもない話ですよ。こういうことは早急に改めなければならぬことであると思う。だから、行政管理庁で今からやるかやらないか検討してなんていうことでなく、こんなところはあなた方本気になってやったらいいじゃないかと思うのです。そして、これは全般にわたって調査して、このあり方を是正する、ここにおいて行管の存在が明らかになる、こういうことになると思う。そういう工合に、一つぜひしっかりした立場をとっていただきたい、こう思うのです。どうですか、通産省としては予算が足らぬからどうもならぬというような逃げ口上をやめて、やはり追加でも何でもして、これはもう業者からぜひ受託旅費というようなものをとらないで、本省から支給する旅費だけで十分に検査をするという工合に早急に改める、こういう方向をとる意思ありやいなや。
○熊谷説明員 私から申し上げるのも筋違いかと思いますが、御承知のように現在の検査制度特にその中におきます手数料制度といいますのは、一応業者が検査場まで持ち込んでいただくという基準で検査料がきまっております。従いまして、もし旅費を国で持ってやるということになると、検査料の問題とかみ合わせて考えないとなかなか実現は困難であろうか、かように考えております。特に検査料に含みまして収益を上げていくということになりますと、持ち込んだ人と自分のところへ来てもらいたいという人の不公平が生じますので、なかなか解決の方法としてはむずかしい問題があろうかと思います。ただ先ほど御指摘がございましたように、出張検査を依頼いたします場合に、何か検査員の個人的な費用にそれがなるということでは非常に弊害がございますので、現在の制度では、検査所がはっきり規則をきめまして、検査所自体が旅費を受け取って個人はその旅費で行く、はっきりしたルートでやっておるというのが現状でございます。いろいろな御意見はあろうかと思いますが、この点につきましては、検査料の問題と関連いたしますし、また予算折衝の問題とも関連いたしますので、今後十分に検討はして参りたいと思いますが、なかなかむずかしい問題があるということを御了承願いたいと思います。
○西村(力)委員 受託旅費をなんぼ取るか知りませんけれども、そんな金は大した金じゃないと私は思うのです。そういうものはやはり予算で取るべきである。検査手数料を上げれば上げただけコストが上がるわけですし、そして売り値が上がらなければ業者負担になる、こういうことになってきます。その検査は業者が検査所まで持ってくることを基準にしてやっているのだ。今はそういう工合になっているかもしれませんけれども、そういうことを土台にして、遠いところに出張して検査する場合は、持ち込むことを基準にしてやっておるから旅費は向こうから出してもらわなければならないのだ、それが公平なんだ、こういうことでありますが、私たちから言いますと、やっぱり遠いところというのは産業のあまり進歩していない後進地域が多いだろうと思うのです。そういうところで苦労惨たんしてやっておるわけです。それがまた検査料、手数料のほかにそういう旅費負担までかけられる。そういう面においてむしろ不公平が出てくるのじゃないか。ますますそういう後進地域における業者というものは不利な立場に置かれて競争しなければならぬということになるのじゃないか。だから北海道であろうと、どこであろうと、やっぱり国の旅費で検査に行って、業者に負担をかけないのがほんとうの公平なあり方としてはいいのじゃないか。あなたの公平論というのは、私たちの立場からいうと少し受け取りかねることなのです。やはり検査は国費で全部やる、そしてむしろ検査料を引き下げる、こういう方向に行くべきが当然じゃないかと思うのです。そういう面に向かってなお十分検討をしていただきたい。はっきりと受託旅費なんかはとらない、こういう行政の筋を通したあり方というものを早急に立てらるべきじゃないか、私はそういうことをぜひ要求したい。 それで私資料として要求したいのは、先ほどからちょっと申し上げましたが、検査指定機関というのは何々あって、それで検査する範囲は何々だということ、それは輸出品に限らず、国内向けのものであっても検査する必要のあるもの、そういうものをどういう方法で検査をしていくかということ、そういう点を一つ資料として明細に出していただきたい、これが一つなのです。それから先ほど委員長の手元に上げました輸出関係のトランジスター、双眼鏡とか、そういうものの商社割当、それからメーカー割当、それから割り当てた基礎、どういう基礎に基づいているか、実績がこれこれあるからこれだけ割り当てた、こういう意味の基礎ですね、そういうところがわかるような資料、そういう点をぜひ一つ出してもらいたいと思うわけなのです。 私は、検査旅費を業者負担にさせるというようなことをやめる、それから検査手数料も引き下げる、こういう方向をこの際十分に検討してもらいたい、これを一つお願いしまして終わります。
○鈴木委員長 山田長司君。
○山田(長)委員 実は昨年の八月、衆議院から政治経済事情調査というので東南アジアに出張を命ぜられたわけです。そのとき、タイ国で日本商品にいろいろぶつかったわけですが、これは今の検査の衝に当たっておられる方々が検査をしたことがあるのだろうと思うのですけれども、三輪車が七千台タイの国に輸出されておる。賠償物資としてこれが出ておるという話でありますが、この検査はあなた方検査の衝に当たったのですか。
○中谷説明員 三輪車が指定品目かどうかという点でございますが、今私たちの感じとしましては指定品目ではないのじゃないか、こういうふうに考えております。
○山田(長)委員 機械として検査の対象にこれはならなかったのですか。
○中谷説明員 三輪車、子供の自転車はなっておりません。
○山田(長)委員 私、言い方が下手だったのですが、子供の三輪車でなくて、オート三輪です。
○中谷説明員 それが指定品目であるかどうか、今調べまして後ほど御説明したいと思います。
○山田(長)委員 これは品目であるかどうかわからないというお話でありますが、少なくとも賠償物資として外国に、いわば日本商品の先導的役割をするこういう製品を送り出すに当たっては、通産当局で私は当然検査をしていべき筋合いのものと思うのです。この点についてどこが検査の衝に当たったのかわからぬというようなことでは実に因ると思うのですけれども、そうすると、あなた方は、輸出されている台数その他についても明確な資料を持っていないことになりますね。どうですか。
○中谷説明員 今現在それを持っておりませんです。指定品目である、しかも検査機関でやっておるということがわかりましたら、品目の数量がはっきりするかもしれません。
○山田(長)委員 私が伺おうとしますのは、そういう検査品目に入っているか入ってないかということで、ばく然とした御答弁では、これから伺おうとすることが意味をなさぬわけですけれども、だれか検査の対象になっておるかなってないかということを明確に知っている人はいないのですか。私はおかしいと思うのだ、こんなことがわからないようじゃ。検査も何もしないで、どんどん外国へやっちゃうのですか。
○中谷説明員 今調べさせております。
○山田(長)委員 今調べさせると言っても、こういう品目については、どの係でどういう検査をして出しているのだということはわからないのですか。検査課長のところで担当しないのですか、こういう場合。どうなんですか。
○中谷説明員 指定品目は大分類で四百六十品目ございまして、それで担当者は限られた人間でやっておりますので、今私の手元に明確にお答えすべき資料がないわけです。
○山田(長)委員 四百品目あろうと五百品目あろうと、賠償物資として七千台のオート三輪を出しておるということは、大へんな賠償物資の量だと思うのですよ。これは外地で聞いていることなんで、はたして台数に相違があるかないか、それからこういうことは私は今聞こうと思ってあなたに質問をしているわけです。外地で受けてきている印象は、日本商品に対する印象はよくない。当局はどういう場合において検査をして出しておるのか、詳細にわたって聞きたいから聞いているわけで、そうすると品目が多いのでオート三輪なんか問題にしてないので、わからないということですか。検査も何もしないのか、オート三輪なんというものは品目の中に入っていても問題にしないのか。
○中谷説明員 ただいま調べましたところ、オート三輪は指定品目ではないということでございますので、輸出検査法上の検査をやっていないということでございます。
○山田(長)委員 そうすると大問題だと思うのですね。検査も何もしないものを賠償物資として外地へ出しているのですか。
○中谷説明員 賠償につきましては、賠償契約で検査をやるという形になっておりまして、それは民間の検査機関でもって検査をして、賠償物資を送るということになっております。
○山田(長)委員 民間の機関といいますと、民間の日本機械輸出組合みたいなものがあってこれをやるのですか。それとも賠償関係の物資については特別などういう機関があるのかわからないが、品物についてはやはり専門的知識のある通産省が、これに対して私は一かどの見識を持って、商品がいいか悪いかという問題については意見を持つべきだと思うのですね、この点はどうなんです。
○中谷説明員 日本機械金属検査協会以外に、いわゆる民間の会社組織の検査会社がございまして、第一検査株式会社といったような検査会社がございまして、それは企業別の賠償物資に関しましては、契約上検査会社にそういうものをやらすということになっております。私の方としましては、検査契約の面においてそういうことが行なわれておるということを知っておるという程度でございます。
○山田(長)委員 そうしますと、外地に向けて日本商品の先導的役割を賠償物資でやっていると思うのです。幾ら国内で商品選定をしようとした場合においても、通産省に何らの責任がない。民間の団体でしょう。あるいは民間の人たちで、関係者の利益ではあっても、日本の国という形において外国で受け取っていると思うのです。その製品の所在が明らかにならぬような形でやっても、日本として外国では受け取っている形になるわけだと思うのですが、そんな形であるのか。賠償物資の取引上における物資としてこういうものを出すということの契約は、日本政府のどこでやっているのですか、これは。
○中谷説明員 企業局の賠償室でございます。
○山田(長)委員 企業局の賠償室という室のメンバーはだれです。
○中谷説明員 池田室長でございます。
○山田(長)委員 どうもきょうの検査課長の答弁ではよく了解できないことばかりですが、賠償室長のメンバーが池田室長、おそらく一人のメンバーだけでなくて、何人かいると思うのです。これらの人たちがどういう結論を出して賠償物資を選定するのか、これを知りたいと思うのです。賠償室の関係のメンバーを資料として御提出願いたいと思います。 それからさらに私資料要求をいたしますが、日本機械金属検査協会の事業報告書、昭和三十三年度以降の財産諸表。第二、日本機械輸出組合の事業報告書、昭和三十三年度以降の財務諸表、それから実行委員会メンバー、最初の割当会議に出席した実行委員のメンバー、これだけ一つ資料として御提出願います。委員長、資料提出をお願いいたします。
○鈴木委員長 それでは私から重ねて申し上げておきますが、先ほど要求のありました西村君の、輸出数量割当について、メーカー、商社各社別、基礎別の資料、並びに指定検査機関の名称、検査の範囲、さらに山田君の、自転車振興会から配分された金額の各団体別明細書、それからただいま山田君から発言がありました諸種の資料、さらに小川君からの検査協会の機構と役員等の経歴、本日中には出せないとのことでございますが、いつまでにこれをお出し下さるか、御答弁していただきたいと思います。
○西村(力)委員 通産省所管以外のこういう検査機関もあるだろうと思いますので、それは委員長の方でしかるべく取り計らって、こちらの方から出してもらうようにお願いいたしたいと思います。
○熊谷説明員 ただいま委員長からお話がございました資料につきましては、三日くらいの猶予をいただきまして提出いたしたいと思います。
○鈴木委員長 本日はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時四十一分散会