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40回国会衆議院1961/12/15

決算委員会 第2号

発言数
57
登壇者
11
会派数
2
開催日
1961/12/15

会議録

鈴木仙八自由民主党

○鈴木委員長 これより決算委員会を開会いたします。  まず、本日の議事に入るに先だちまして、この際、委員諸君の御同意を得て、委員長より一言申し上げておきます。  去る十三日の当決算委員会における小川委員並びにその他の委員諸君の質疑に対して、会計検査院事務総長の答弁は、まことに誠意と研究に欠けたるところがあるように見受けられましたが、そのようなことでは、当委員会の国政の審議に支障を来たすことになりますので、まことに遺憾であると思われます。これらの方面に対して厳重に警告をしておきたいと思います。  昭和三十四年度決算外三件を一括して議題とし、通商産業省所管について審査を進めます。本日は、中小企業金融対策の問題で、中小企業庁長官、中小企業金融公庫総裁、国民金融公庫総裁に説明員として、また、商工組合中央金庫理事長には参考人として、御出席願っております。  まず、委員長から二、三質問をいたしたいと思います。  政府は、毎年二十五億円前後の予算を要求し、関係省、中小企業庁を通じて支出をしておりますが、中小企業庁は、一体中小企業者に対してどのような対策を行なっているか、対策の内容を具体的にお述べ願いたいと思います。

大堀弘中小企業庁長官

○大堀説明員 私どもの方の中小企業関係の予算といたしましては、三十六年度に全体で約四十二億の予算をいただいておりますが、そのうちの一番大きな事業は、中小企業の設備近代化の補助金でございまして、全体で三十億の予算が配賦されております。  これは三つに分けられますが、一つは中小企業設備近代化補助二十五億円。これは各府県に配賦をいたしまして、府県がほぼ同額の資金をこれに追加をいたしまして、特別会計の運用によりまして、中小企業、ことに小さいところの設備近代化のための無利息貸付として運用いたしておるわけでございまして、本年度六十数億円の運用をいたしておる次第でございます。  同じ近代化補助金の中で、もう一つは、三十六年度から新しく発足いたしました予算といたしまして、中小企業の工場等集団化補助金というのがございまして、これは初年度でございまして、三億円でございます。これも同じく府県に配賦をいたしまして、府県が金をつけまして、工場の団地化のための無利息貸付の運用をいたしております。これは本年度十カ所新しく着手いたすことになっておる次第でございます。  第三には、同じ項目の中で、中小企業協同組合等共同施設費補助というのがございます。これは金額は一億五千万円でございまして、協同組合等が大ぜい集まって共同施設を作り、共同事業をやります場合に、この組織化を促進する意味におきまして、これに対して同様の運用をいたしておりますが、府県がやはり半額を持ちまして、組合に対して無利息貸付をいたしておる次第でございます。  これらを合わせまして三十億円でございますが、これが私どもの予算のうちの一番大きな予算に相なっておる次第でございます。  それから、私ども中小企業庁発足以来やっておりますことは、やはり中小企業の経営の改善ということにつきまして、中小企業の指導事業を行なっております。これは主として工場、商店に参りまして、能率の診断をいたしまして、それに基づいて経営の改善を指導いたしておるわけでございますが、中小企業庁発足以来今日まで約十三万件の多きに達して、その結果としてかなり成績のよいものも出て参っておりますが、この関係の予算が二億八千万円でございます。  同じく、府県にございます地方の試験研究機関を使いまして、中小企業の技術指導をいたしておりますが、この関係。これは主として試験研究所に交付いたしておりますが、これが約一億五千万円でございます。これは主として指導事業でございますが、団体活動に対しましては、小規模事業対策、零細事業対策といたしまして、最近発足いたしました商工会の運営——これは主として経営改善普及員を中心として末端の零細企業の指導をいたしておりますが、この関係の予算が、八億二千万円でございます。  なお、中小企業団体中央会の活動に対する助成が、七千四百万円でございます。これは団体活動の活発化のための予算でございます。  そのほかは、私どもの方の中小企業の調査統計、行政運営に関する事業が主たるものでございまして、私どもの予算の現状の概要は、大体以上の通りでございます。

鈴木仙八自由民主党

○鈴木委員長 もう一つ質問しておきたいのですが、わが国におきましては中小企業はきわめて重要は地位を占めており、中小企業庁としてもいろいろの対策を講じておられるようであるが、そのどれ一つをとってみても、きわめてむずかしい問題を控えているようであります。御承知の通り、最近は、一般の金詰まりとともに、中小企業に対する大企業からのしわ寄せば次第に強まってきており、特に財政が大幅に引き揚げ超過になる来年度は、かなり深刻になるおそれがあろうと思います。  そこで、まず、年末を控え、当面の問題として、中小企業に対する税金の問題はどうなっているか、お尋ねをしたい。どこへ行っても、税金が高い、何とかならないものかということをやかましく耳にするわけであるが、法人税、事業税、個人事業税、法人事業税といったものについて、お聞かせを願いたい。それに対する中小企業庁としての対策とか指導について、お述べを願いたいと思います。

大堀弘中小企業庁長官

○大堀説明員 中小企業の税制の関係につきましては、私どもも、かねてから中小企業にとって税制の問題はきわめて重大な関係があるということに注意をいたしまして、本年度、税制改正の際におきましても、私どもとしては、特に中小企業関係の税率の軽減、その他各般のこまかい点まで整理をいたしまして、関係当局及び関係方面にお願いをいたして参った次第でございます。  一つは、法人税率について、現在二百万以下の所得の小さい法人に対しましては、大法人に比べて、一般の場合は三八%の法人税率でございますが、三三%ということになっておりまして、やはり租税特別措置法との関係で、大企業に対して実効税率が非常に低くなっておりますので、実効税率の面では、むしろ小企業が三一%幾ら、大企業が三〇%幾らと、逆に大企業の方が低くなっているというふうな事実がございますので、この点について、小規模事業法人に対する税率の引き下げを要請して参ったわけでございます。本年度、税制調査会等で答申が行なわれておりますが、法人税率の方が多少前進いたしておりませんので、思ったような成果を得られておりませんが、われわれといたしましては、やはりそういった低い方の税率を下げるべきであるということを主張いたしているわけであります。特に同族会社の留保全について、これは先般軽減措置が講ぜられたわけでございますが、税技術上のいろいろの問題もあろうかと思いますけれども、私どもとしては、一回所得税が下げられたものが、法人の内部に留保された場合に、さらにもう一〇%留保税をかける、同族会社に対する留保課税をするということは、過重ではないかという趣旨で、これの廃止についても要請をいたしている次第でございます。中小企業といたしましては、設備の近代化がおくれておりますので、何とかして企業の内部に対する蓄積を促進するということで、税制上考慮する必要があるのではないか、かように考えまして、そういった意味の立場から、そういった点について特に要請をいたしている次第でございます。  それから個人事業税につきましても、これはもちろん一般の所得税に当たりますが、これは低額のところについてはかなり減税措置を講ぜられることに相なりますが、私どもも、やはりこういう中小企業のうちの個人企業に対して、低所得者に対する税率を軽減することはきわめて重要な措置でございますので、この面についても、かねてから要請をいたしております。特に個人企業のうちの専従者控除につきまして、これは昨年初めて一人だけ専従者控除が認められることに相なりまして、大へん改善を見たのでありますが、さらに、現在月一万円の給与ということになっておりますので、そういった面についても、あるいは家族従業員の数の問題につきましても、改善されたということを私どもの方から要請をいたしているわけであります。地方の事業税がやはり重要な問題でございまして、この点についても、中小企業の所得の低いところに対する税率を下げてもらいたい。この点については、自治省の方でもある程度の配慮を加えていただける模様でございますので、こういった面も多少改善をすることができるものと考えておる次第でございます。  このほか、いろいろこまかい点でございますが、たとえば物品税の関係で、今回は、特に零細企業の物品税を減免するということが、税制調査会等において結論の方向が出て参っておりますので、この点は、私どものかねてからの要望からいたしまして、大へんけっこうなことだと考えまして、これは、今回は零細のものについては実現できるんじゃないか、かように考えておる次第でございます。  その他、電気ガス税といった面についても、われわれとしては、さらに引き下げを要請いたしておる次第でございます。  はなはだ私どもの希望通りには参っておりませんが、逐次改善を見て進んで参っておるように考えておる次第でございます。

鈴木仙八自由民主党

○鈴木委員長 最近、下請代金の支払いがだいぶおくれたり、なかなか手形が混乱をして、中には二百十日、台風手形なんというのが現われて、支払い遅延の状況が非常に強くなって、中小企業者の倒産をする者が日々新聞にも多く出ているような状況なんですが、政府は、これに対して一体どんなような手を打っているか、それをお聞かせ願いたいと思います。

大堀弘中小企業庁長官

○大堀説明員 当面の金詰まりの問題につきましては、私ども、昨年の夏以来、最も注意を払って参りました問題でございまして、私どもが今日までとりました措置を御報告申し上げたいと思います。  これは直接の関係でございますと、本日お見えになっておりますが、政府金融機関、中小企業金融公庫、国民金融公庫、商工中金、この三公庫に対する政府の財政投融資を追加するということが、政府として最も直接の手段でございますので、この面につきまして、実は七、八月以来大蔵省と十分の検討をいたしまして、私どもの立場からも強く要請をいたしまして、九月の八日に、まず第一の手段として百億円繰り上げ使用する、下期のものを繰り上げまして上期に出していくという措置を講じたわけであります。これは、三公庫で百億円繰り上げをいたしました。  第二の措置といたしまして、九月二十六日に、三公庫に対しまして三百五十億円の財政投融資の追加措置を決定いたしまして、三公庫にこれだけの金を配分いたしたわけでございます。中小企業金融公庫には九十億円、国民金融公庫には九十五億円、商工中金には百六十五億円、合わせて三百五十億円の追加をいたしました。同時に、このときに市中金融機関が中小企業向けに金を流すようにいたしますために、中小企業向けに市中金融機関が貸し出しをいたしました場合には、その貸し出しの見合いに、市中金融機関の持っております金融債を資金運用部資金において買い上げるという、いわゆる買いオペの措置を二百億円実施いたしたわけでございます。合わせて五百五十億円中小企業方面に金が流れるように、財政投融資面からも配慮をいたした次第でございます。  それから第二次といたしまして、去る十一月十五日に第二次の追加を行ないまして、この十二月の年末までの追加として、三公庫にさらに百億円追加をいたしました。中小企業金融公庫四十億円、国民金融公庫三十億円、商工中金三十億円、合わせて百億円の第二次追加をし、合わせまして財政投融資の三公庫に対する追加は、四百五十億円に相なっておるわけでございます。  同時に、このときに先ほど申し上げました買いオペをさらに百五十億円追加いたしまして、買いオペといたしましては、年末までに三百五十億円の措置を講じたわけでございまして、結論といたしまして、財政投融資面で措置いたしましたものとしては、三公庫に対する追加投融資が四百五十億円、買いオペレーションによる買い上げ措置によって金を流した面が三百五十億円、合わせて八百億円の金を中小企業向けに流したというのが、今日まで政府のとりました措置でございます。  これ以外に、私どもとしては、やはり三公庫の貸出残高というものは、中小企業向けの貸し出しの全体から見ますと、わずかに八・八%というのが現状であります。非常にふえて参っておりますが、わずかに八・八%であります。従いまして、各市中金融機関に相当に中小企業向けの金を確保してもらわないと、そちらがくずれて参りますと重大な影響が出て参りますので、この面につきましては、三十二年の引き締め当時の例にもかんがみまして、あらかじめ各金融機関の御協力をお願いするということで、大蔵省、日銀当局、関係各方面と協力いたしまして、市中金融機関の指導に当たっておりますが、全国銀行協会、その他地方銀行協会、各銀行、団体におきましても、その趣旨を了として、今日までのところ、それぞれ決議をいたしまして、中小企業向けの貸し出しのワクを減らさないように、むしろ相当額増加をするという目標を定めまして、現在やってもらっておるわけであります。この点についていろいろ御指摘もありましたように、やはり金詰まりの情勢から見ますと、八月、九月はそれほどでもございませんでしたが、十月、十一月に入るに従いまして、やはり手形の期限が延びるとか、今まで現金で払っておりましたものが手形に変わるとかいうような現象が、あちこちに出て参っておりますので、私どもも、こまかい配慮を加えていかなければならぬと考えておりますが、金融機関は、今日までのところ、かなり協力してやってくれておるように思われる次第であります。  さらにもう一つは、やはり大企業が支払いを延ばしたり、あるいは手形の期限を延ばしたり、あるいは現金払いを手形に変えたり、というようなことが、金詰まりの影響としてだんだん表面に出て参っておりまして、私どもは、公正取引委員会と協議をいたしまして、下請代金支払遅延等防止法に関する通達を各団体に対して発しまして、この点について厳重な注意を喚起いたしております。しかしながら、当面はなかなか相手の数が多いものでありますので、現実の問題としては、ぼつぼつそういう現象が起きておりますので、私どもとしては、悪質なるものが出ますれば、必要な措置をとる覚悟で、いろいろと調査をいたしておる次第であります。  今日までとりましたおもな措置といたしましては、以上の通りでございます。

鈴木仙八自由民主党

○鈴木委員長 国際収支が非常に悪くなっておるのですが、こういうときに、中小企業による輸出振興はきわめて重要であると思うにもかかわらず、先般当決算委員会において審議しました輸出入銀行といい、また貿易振興会の活動といい、どうも中小企業者に対して親切とか熱意とかいうものが足りないように思うのですが、中小企業庁はもちろんのこと、通産、外務として、どのような振興策をとっておるのか、また、大企業対中小企業による輸出貿易の最近の状況を具体的に述べてもらいたいと思います。

大堀弘中小企業庁長官

○大堀説明員 輸出振興対策につきましては、実は所管の関係から参りますと、通商局が中心になってやっておりますが、私ども中小企業の立場から中小企業の輸出振興について十分の配慮がなされておるかどうかということにつきましては、十分注意をいたして参っております。私どもといたしましても、現在やっておりますことは、一応改善のために必要な技術者を招いて指導に当たっておりますとか、あるいは中小企業の見本市を開催いたしますとか、その他、今回やりましたのは、信用保険公庫の資金を運用いたしまして、各般の中小企業関係の金融を円滑にいたしますために、信用保証上の特別措置を講じまして、新しくやっておりますとか、金融面でも、輸出に関しては十分な配慮をいたすように指導いたしておるつもりでございます。  全般の振興対策につきましては、私ども所管でございませんので、詳細な点を申し上げることができないのは申しわけございませんが、ジェトロその他の海外宣伝、その他貿易のあっせん等の仕事は、やはり相当部分が、中小企業の雑貨の輸出のための雑貨センターの仕事とか、そういった雑貨中心の仕事になりまして、多くは中小企業のために働いているわけでございまして、はなはだ行き届かない点も多いかと思いますが、われわれも、中小企業の立場から十分注意をいたして参りたいと思います。

鈴木仙八自由民主党

○鈴木委員長 いろいろまだ申し上げたいのですが、木村委員その他の委員からいろいろお尋ねがあると思いますが、その前にあたりまして、会計検査院の事務総長にちょっと一言。  先ほど委員諸君の御了解を得まして申し上げたのですが、昨日の小川委員並びにその他委員諸君の質問に対して、会計検査院事務総長の答弁は、非常に誠意と研究を欠いて、不穏当のような形なんですが、そういう傾向がかなりあるのです。そういう声が、もう各委員ばかりじゃなく、非常にあるのであります。ただ会計検査院は口先ばかりで独立性を主張しても、ほんとうに勉強が不足なんだ、誠意のない態度だ、これではどうも困るという声が、各方面に起こっておりますから、国会はもとより、行政各省を初め政府関係機関から軽んじられることになるのは必定であるというふうな声ですから、今後、会計検査院は、当委員会の審議に際して、十分な準備のもとに誠意のある答弁を願っておきたいと思うのです。これを警告しておきます。

大沢実会計検査院事務総長

○大沢会計検査院説明員 ただいま委員長からお言葉がありましたが、われわれは、一生懸命になってやっておるつもりであります。しかしながら、何か言葉の端その他であるいは御不満であった点もあろうかと思います。その点は、はなはだ申しわけないと思います。一生懸命やっておるつもりであります。能力の足らない点もあろうかと思います。今御指摘のありましたように、さらに努力いたしまして、そうした御批判のないようにいたしたい、反省してこれから十分にやっていきたいと思います。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 議事進行。今会計検査院に警告がありましたが、この前の理事会では、本日の審議には、大蔵大臣、通産大臣の出席を要求してあったはずです。ところが、そのことはどうなっておるか。いつも決算委員会の審議については、大臣の出席はほとんど見られない。局長級——級といっては申しわけないのですが、そういう事務的ポストの人だけで事を処せられておる。こういうことでありまして、私たちは、このことは当委員会としてまことに好ましくないことである。これは一般に日本人は、税金を出すことはぶうぶう言うけれども、使ったあとに対する批判がない、こういうことは、日本人一般の通弊ですね。そういうことの現われとも見られるわけなんですが、血税の行方というものをはっきり国民の側に立って審議をする当委員会において、やはり予算委員会と同じような重要性を持った、こういう認識の上にお互い立たなければならぬのでありますから、こういうことを考えるわけであります。きょうは、中小企業金融公庫その他の方々は、総裁おじきじきおいで願っております。政府関係においては、そういうわれわれの委員会に対する考え方が少し好ましくないことになっておるのではないかと思いますが、大蔵大臣、通産大臣の出席要求、この前の理事会の決定は、どういうふうに処置されて、どうなっておるか。

鈴木仙八自由民主党

○鈴木委員長 ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

鈴木仙八自由民主党

○鈴木委員長 速記を始めて。  木村公平君。

木村公平自由民主党

○木村(公)委員 本日、私どもは常任委員長会議を開いたのでありますが、その席上において私から特に発言を求めまして、いよいよ予算の編成が終わりに近づきまして、明日あるいは明後日、大体私どもに内示をされる段階に立ち至ったのでございます。そこで特に私は、こういう時期であればこそ、いよいよ決算委員会においては、予算編成に先立って、過去の予算の使い方というものに対して厳重な審査をすることが必要であるから、決算委員会は年内連続して開くくらいの心がまえでもってわれわれは審査に熱意を示すべきであるということの発言をいたしたのでありますが、満場ことごとく賛成でありまして、予算編成期の直前にあたって、過去の予算がいかに使われたかということを審査するということは、これは国民代表として最も大切な職務であるという意思の決定を見た次第でございます。  それで私は、特に本日、決算委員といたしまして若干の質疑をいたしたいと思うのでございますが、まず初めに、昭和三十四年度の決算検査報告が会計検査院から出ておりますが、その中に、「中小企業設備近代化等補助金を財源とする府県の貸付金の運営当を得ないもの」という批難事項がございます。すなわち、その当を得ないものの結論を申し上げますと、「貸付けの対象とならない企業者に貸し付けたりまたは対象設備を購入していない者に貸し付けたりしているなど資金の使用当を得ずひいては国庫補助金が所期の目的に反して使用されたと認められるものが愛知県ほか三府県において左のとおり四件四、八四八、〇五四円これに対する国庫補助金相当額二、四〇九、一二七円ある。」とあります。しこうしてその府県別の貸付先は、ここに明細に書かれておるのでございますが、このようなことは、はなはだ些少なことのようでございますけれども、国民に対して非常な疑惑を与えるわけであります。貸付の対象とならない企業者に貸し付けたり、または対象設備を購入していない者に、いわゆる詐術にかかって——詐術にかかったというのは善意の解釈でございますが、あるいは承知の上でもしもこれを貸し付けたりしておったならば、貸付の責任者であるところの——これは中小企業庁が所管でございますが、責任者も結局は共謀のようなことになる。このようなことが会計検査院に指摘されておるということは、国民に対して非常な信用を失墜することだと私は思いますので、この点について、まずお伺いをいたしておきたいのでございます。その他行管の問題等もありますし、いろいろお伺いしたいことがございますが、まず、三十四年度のただいまの批難事項について、御所見を承っておきたいのであります。

大堀弘中小企業庁長官

○大堀説明員 ただいま御指摘の三十四年度の決算の問題につきましては、私どもまことに遺憾に存じ、はなはだ申しわけなく存じておる次第でございます。私どもの仕事のやり方といたしましては、県がこの責任の衝に当たっておりますので、予算を県に配賦いたしまして、県が県の金も合わせて特別会計に入れまして、貸付を行なっておるわけでございます。貸付のやり方について、ただいま御指摘がございましたようないろいろ欠陥がございますので、その後、私どもとしましても、大蔵省と協議をいたしまして、通産局における監督を十分にいたして、貸し出しの運用基準等を適正にいたしまして、今後あやまちのないように十分指導、監督をして参りたい、かように考えておる次第で、過去のことにつきましては、はなはだ申しわけないと思っておる次第であります。

木村公平自由民主党

○木村(公)委員 なお、行政監察の結果勧告を受けた事案がありますが、中小企業振興資金助成制度運営に関する行政監察の結果の勧告、これは三十四年の十二月十一日に中小企業庁長官にあてて出ておるはずです。それからさらに、国民金融公庫業務監督の行政監察が、三十五年の三月三日になされまして、これは大蔵省の事務次官あてになされておる。さらに、中小企業の金融対策関係の業務運営監察について、三十五年の六月十日、通商産業事務次官あてに出されておるわけでございますが、これらについて、ただいま承れればその内容を承っておきたいと思います。

大堀弘中小企業庁長官

○大堀説明員 行政管理庁の方のただいまの中小企業振興資金助成法に関する勧告の内容につきましては、先ほどの近代化補助金に関係した問題であると私は記憶しておりますが、この点について主として私の記憶いたしておりますことは、この貸し出しが無利息貸付でございますので、一般金融ベースで借りられる人には貸さないで、やはり非常に弱い人で、一般の金融ベースに乗らないような者に対してこれを貸付すべきである。それが、この資金に対していろいろ希望がたくさん出て参りますので、とかく多少金融ベースに乗りそうな方にも回っているんじゃないか、こういうような点についての御批判があったように承っておりますが、その点については、先ほどちょうど御答弁申し上げました大蔵省との協議によりまして、今後の運用については、その方面の監督を十分にいたしまして、これはやはり無利息貸付でございますので、金融ベースに乗らない零細な、特別な事情にある人に対して貸付をするのだ、こういうふうに運用方針を厳重にいたしまして指導をいたしておる次第であります。その点であったかと記憶いたしております。

木村公平自由民主党

○木村(公)委員 国民金融公庫、中小企業金融対策関係業務の運営監察の勧告が出ておりますが、これらについては所管の方から一つ……。

石田正国民金融公庫総裁

○石田説明員 行政管理庁の方のお話といたしましては、われわれの方でもって、申し込みの受付を受けましてから貸し出しが実行せられるまでの間において期間がかかる。特にその貸出額がきまりましてから実際の貸付が行なわれますまでの間に手間どっているのではないか、こういうふうなことでございます。この点につきましては、いわゆる支所におきまして、非常に件数が多うございますけれども、できるだけ早くやるような工合にさらにこれを進めるように手配をいたしております。また、貸付の問題につきましては、これは時によりまして、その申し込みが一時的に激増するためにおくれるということもございますが、これは支所の数が相当多うございまして、各支所を回りました場合に、いろいろ問題がございますが、こういうことのないようにできるだけ努力いたしておる次第でございます。  また、これと反対に相当手持ち資金がこれら支所等にあるにかかわらず、貸し出しが行なわれておらぬというふうな問題がございます。その点につきましても、これはそういうことがないように、特に留意をいたしておる次第でございます。  それから協力団体の手数料の問題でございますが、この協力団体というのは、御承知のごとく自発的に協力団体ができておりまして、こちらの直接機関ということではありませんですけれども、それらの問題につきましても、そういう点につきまして、協力団体におきまして、手数料をなるべく安く下げていく。要するに、事業運用上必要以上の手数料が入るというふうなことのないように配意いたすというようなことをいたしておる次第でございます。

森永貞一郎中小企業金融公庫総裁

○森永説明員 行管の勧告第十一号は、たしか昨年私の就任前にいただいたのでございますが、その要点は、少しよ過ぎるところに貸していないかという御注意、また、貸出金額が少し大口化していやしないかという点の御注意、さらにまた、ただいま国民金融公庫総裁からもお話がございましたが、貸出手続等につきまして、もう少し早くいかぬかというような点であったかと記憶いたしております。

木村公平自由民主党

○木村(公)委員 ナンバー一〇、P、四というのは、それと違うのですよ。三十五年六月十日……。

森永貞一郎中小企業金融公庫総裁

○森永説明員 P、四ですか。

木村公平自由民主党

○木村(公)委員 そんなあまいものじゃないのですよ。勝手なことばかり言って……。

森永貞一郎中小企業金融公庫総裁

○森永説明員 今の大口化の問題につきましては、並びによ過ぎるところに出し過ぎるという点につきましては、私、就任以来十分意を用いておる次第でございまして、実質的に大企業と見られるようなものには、なるべく貸付をしないように抑制をいたして参っております。また、中小企業設備近代化の進展に伴いまして、中には金額の大きいことを必要とするものもございますが、他面におきまして、零細な金融に対する窓口を高くしない、敷居を高くしないということの必要を痛感いたしまして、小口融資の活用その他によりまして、小額零細な資金需要に対しましても、できるだけ広く応じられるように、そういったような態勢を固めて参っておる次第でございます。  さらに、融資手続の能率化、簡素化につきましても、鋭意努力をいたして参りまして、審査の能率も若干向上いたしておりますが、しかし、まだ少し時間がかかり過ぎるという御非難がありますことは、私どもといたしましても、非常に遺憾に存じております。できるだけ期間を短縮し得るように、今後従事員の充実、能率の向上をはかって参りたい、かように存じておる次第でございます。  あるいは私はっきり記憶いたしておりませんが、代理金融機関の態度につきましても、問題もあったかと存じます。その点につきましては、国会各方面にもしばしば御注意をいただきまして、恐縮に存じておるのでございますが、その点につきましても、本年度以来監査を厳重にし、できるだけ私どもの融資の目的に代理店が順応いたしますように、指導をいたして参ってきつつある次第でございます。さらにもう一点、代理貸付資金のワクの配分について、どうも確固たる方針がないのではないかというようなおしかりも受けたような記憶がございますが、その点につきましても、私、ワクの配分の基準の合理化、適正化に努力をし、実情に応じた配分をいろいろいたすべく努力をいたしておることを申し上げたいと存じます。

木村公平自由民主党

○木村(公)委員 ただいまの中小企業金融公庫の説明は、少し私の質問を誤解されておるようでございまして、中小企業金融対策関係業務の運営の監察につきましては、いろいろ指摘しておるのです。特に、その中で、代理貸付における融資方針の浸透についてとか、あるいは直接貸付における小口金額の融資について、その他貸付事務処理の能率化について、たくさんの例をあげまして、批難をいたしております。不当であるといっておる面がたくさんありますが、特に、その中で総裁の御所見を承っておきたいのは、小口金額の融資の伸長度が非常にぶい。せっかく政府が貸付金額を増額いたしましても、実際面においてはなかなか貸付が伸長しておらない。そのことは、行管が指摘しておる通りだと私は思うのでございますが、その点について、後ほど説明をいただきたいのでありますが、一般的にきょうおいでの皆様方にお尋ねしたいことは、本年の八月ごろまでの統計によりますと、商工中金、国民金融公庫、中小企業金融公庫の全中小企業貸し出しに占める地位が低下しておる。そこで、これを補正予算等でいかに資金源の増加等の対策を講じたかということが、質問の一点であります。  これを具体的に申しますならば、全金融機関の中小企業向け貸し出しの残高は、昭和三十六年三月末現在で見ると、設備資金においては、その七五・九%の二兆二千七百七十一億円が大企業に貸し出されておる。これはお認めだろうと思います。中小企業に対しましては、その二四・一%の七千二百四十三億円しか貸し出されておらない。また、運転資金においてば、その五三・八%の四兆九千二百八十五億円が大企業に貸し出されて、その四六二%の四兆二千三百八十一億円だけが中小企業に対して貸し出されて、大部分は大企業に金が回っておるということに解釈せざるを得ない現況です。さらに、政府の中小企業に対する金融政策の責任を負っておる商工中金、中小企業金融公庫、国民金融公庫の三つの機関が、全金融機関の中小企業向け貸出額は、それぞれ増加はしておるけれども、その中に占める比率はだんだん低下していく。商工中金は、すなわち昨年八月から十二月まで、三・六%から三・九%に相当する中小企業向け貸出残高を占めていたのが、本年四月、五月ごろは三・五%に低下しておる。六月以降には三・六%にやっと回復しておるというような状態です。中小企業金融公庫は、昨年六月には全金融機関の中小企業向け貸し出しの中で三・三%くらい占めていたのが、本年になって三・二%、三・一%とだんだん低下しておる。最近はとうとう三%になっておる。国民金融公庫は、従来二・六%から二・七%の中小企業向け貸出額を占めておったものが、本年に入ってからは次第に低下して、八月ごろに至っては、実に二・四%に低下しておる。これは御承知だろうと思う。去る五月以来、政府は国際収支の赤字のために、設備投資その他一連の金融引き締め政策をとってきたのでありますが、そのしわ寄せは中小企業に集中するような傾向にあると、私どもは与党であるけれども、指摘せざるを得ないのです。これらの点について、当面の責任者であるところの二総裁、一理事長から、一つ所見を伺っておきたい。

森永貞一郎中小企業金融公庫総裁

○森永説明員 私どもといたしましては、政府からお借りいたしております資金を、全額中小企業に回しておるわけでございます。その原資がなるべく多くなるように、ことにこの年末の金融引き締めに対しましては、追加財源をお願いしておることは御承知の通りでございます。ただいまの比率は、これは民間の資金がよけい中小企業に回れば、相対的に私どもの比率が減少するわけでございまして、何しろ全体の金融機関の中小企業向け貸付が、五機関、その中で政府関係機関の資金が八・八%くらい、私どもはその中の三%でございますが、何といっても九牛の一毛でございまして、問題は、やはり民間の金融機関がなるべく多く中小企業に回すということが効果的であるわけでございまして、その中の割合が低下いたして参りましても、それはそれだけ全体の金融機関の金が中小企業に回っておるということでもあるわけでございますので、われわれが下がったということだけで御非難を受けては、私どもとしてもやりきれないわけであります。私どもは、それにもかかわらず、多少でも資金量が増大するということにつきましては、万全の努力をいたして参りましたし、また、今後も続けていくつもりでございますので、その辺のところは御了承いただきたいと思います。

石田正国民金融公庫総裁

○石田説明員 木村先生から御指摘のような状況で、国民金融公庫の全中小企業に対しましての融資の比率が減っております。これは、われわれとしましてもできるだけ融資したいという気持もございますが、しかし、今中小企業金融公庫総裁の方からお話がございましたように、特に私の方といたしましては、補完金融と申しますか、一般の金融機関から融資が受けられないところへ出すということでございます。その方の需要といたしましては、これは各企業をやっておられます方々から、いろいろの申し込みがございます。その申し込みの実体をホローいたしまして、実情に合わせて融資を実行いたして参りたい。三十六年度の問題につきましても、一番初めには、大体政府の投資を受けましたところの資金の範囲におきましては、千六十九億くらいの貸し出ししかできない、こういうふうな状況でございます。その後、御承知のような状況でございますので、政府の方にもいろいろお願いをいたしまして、そうして大体私の方は、一番初め新しい資金の追加は百十二億というような数字でございましたのですが、先ほどもお話がございましたけれども、私の方の公庫の関係から申しますれば、大体百億をこえる追加をいただきまして、今年度の金融に当たっておるという状況でございます。来年度におきましても、われわれといたしましては、来年度のある程度の見通しを立てまして、これに対しまして、さらに申し込みを勘案いたしまして、二〇幻程度の資金増をお願いいたしたいという気持でございます。

北野重雄商工組合中央金庫理事長

○北野参考人 ただいま両公庫の総裁から全体的なお話がございましたようでございましたが、残念ながら全体の中小企業向け融資総額に対してわれわれ政府系の三機関の占める割合は、御指摘の通りあまり大きくないのであります。なお、商工中金固有の状況といたしましては、御承知のように、私どもの方の資金源の大部分は、商工債券によりまして調達しているわけであります。現在運用している資金の約七割は民間から導入される資金でありまして、政府資金によるものが約三割弱であります。  ところで、貸し出しの状況といたしましては、商工中金は、御承知のように、政府機関のように長期資金には限っておりません。短期貸付もやっておりまして、それが全体の六割近い比率を占めております。そういう関係で、月によりまして非常に変動がございまして、例年十二月末がピークになっております。それが一月に入りますとだんだん減って参りまして、これは回収の関係がございます。短期運転資金の回収の関係で、だんだん減って参ります。大体四月ごろが谷底になるわけであります。それがまた年末に向かってずっと上がっていく、こういうことになっております。そこで、全体の中小企業向け融資の中で占める割合は、月によりましてはかなり変動がございまして、ただいま先生の御指摘になりましたように、五月あるいは六月というのはあまり大きな比率を占めないことになるのであります。  なお、本年度の特異の状況といたしましては、これまた御承知と存じますが、私どもの先ほど申した資金源の大宗を占めております商工債券の中でも、割引商工債券の市中消化が非常に不振に陥っております。引き続きまして状況が悪いのであります。これにかわる方法といたしまして、政府からも特別の御援助を受けまして、まず市中消化の面におきまして、極力その減少を防止する手段を講じてきておりますけれども、なお及ばない。従って、やむを得ず、政府の財政投融資の追加にお願いしたい、こういうことになって参りました。幸いに長官から御報告がありましたように、二回にわたりまして総額百九十五億の財政投融資の追加をいただいたのであります。そういう状況に至るまでの期間におきまして、資金源の関係その他からいたしまして、貸し出しの伸びが十分でなかったといううらみがあるわけであります。

木村公平自由民主党

○木村(公)委員 予算が今編成中でありまして、いよいよ内示される段階でございますが、本年の年末及び年度末における中小企業の資金需要の見通し、これをお伺いしたいと思います。  それから中小企業側の資金需要に対して、各金融機関別の資金供給の貸付のワクは、どういうように準備しておられるのかということ。それからおそらく予算が内示されれば、あなた方は、表には立たれませんけれども、国会議員諸君を使って、大いに復活要求をされるわけでありましょうが、そのあなた方の今後の貸付ワクは、どの程度準備したらいいと思われるかということをお尋しておきたいと思います。

大堀弘中小企業庁長官

○大堀説明員 私から一般的な話を先に申し上げたいと思います。  最初に、当面及び年度末にかけての中小企業関係の資金需給の見通しということでございます。非常に具体的には捕捉しがたい面もございますが、私どもは、先ほど申しました年末対策によりまして、この十二月末までは、大体各方面の意見を聞きましても、何とか乗り切れるのではないかというのが一般の御意向のようであります。ただ一−三月には、相当財政の引き揚げ超過が予想されておりますので、一−三月に対しては、やはり私どもは一般対策は別にしても、中小企業対策は何とか追加していかなければならないのではないかということで、現に大蔵省ともいろいろお話し合いをしている次第であります。同時に、来年度の問題に関係しまして、後ほど各公庫の総裁からお話があろうかと思いますが、私ども来年度もかなりの金詰まりの状況があると思いますし、中小企業は設備の近代化もおくれておりますので、一般に対する方針にかかわらず、やはり中小企業に対する投融資はふやしていかなければならぬ、この際画期的にふやしてもらいたいという気持から、来年度、三公庫、これ以外に保険公庫がございますが、保険公庫を合わせまして、総額で約二千二百億円の財政投融資の要求をいたしております。今年度の年度当初の予算が、四公庫を合わせまして八百六十億でございますので、二倍以上に相なりますが、これは、主として各公庫の現状から見ましてどのくらいの必要があるかということをよく伺いまして、私どもが多少査定を加えまして、大蔵省に要求をいたしておる次第であります。財源の関係でいろいろなことがあろうかと思いますが、私どもとしては、この際、中小企業に対して画期的に資金ワクをふやしていくということが、政策として一番大事な点であろうと考えまして、強く要請をいたしておるような次第であります。

森永貞一郎中小企業金融公庫総裁

○森永説明員 私どもの公庫で見受けられます最近の資金需要の大勢でございますが、なかなか的確な数字がつかみがたいのでございますが、直貸し、代理貸しに分けて大勢を申し上げますと、本年度に入りましてから、十一月までのところでは、直接貸しは前年同期の大体倍ぐらいの資金需要がございまして、代理貸しは、少し数字が古いのでございますが、十月までのところで大体三割ぐらいの増加。代理貸しの方が少ないのは、これはワクをあらかじめきめて配分いたしております関係上、どうせ申し込んでもだめだというようなことで、数字が比較的少ないのでございますが、この後の十一月、十二月、あるいはこれからの資金需要の動向を察知しますと、これまた直貸し同様に、相当猛烈な資金需要になるのではないかと予測いたしております。さような情勢に対応いたしまして、先ほど中小企業庁長官が言われましたように、年末の資金追加をお願いいたしまして、追加額は九月に二十億、十、十一、十二月で百十億、合計百三十億円でございまして、これを直接貸し十三億円、災害二十八億円、石炭緊急融資七億円、繊維関係の調整資金五億円、一般貸付七丁七億円が、年末までのところ割当済みでございます。その結果、十月から十二月までの資金計画といたしましては、三百七十億円の貸付計画でございます。昨年が二百七十五億円でございましたから、ほぼ百億円の増加を年末にかけて見込んでおるわけでございます。先ほど長官も言われましたように、これでは決して十分ではございません。ワクがきまってございますので、みな行ってもだめだというような方々が多いのでございまして、十分とは申しませんが、どうにかなるのじゃないだろうかという程度の見込みをいたしておる次第でございます。しかし、来年の一−三月になって参りますと、実は私どもこの年末に大部分をつぎ込みました関係上、私どもの供給し得る資金量も非常に減少いたしまして、百七十五億円でございまして、前年よりは四十億ぐらい増加いたしますが、非常に急激な下落ということになるわけでございます。しかるに、一方政府資金収支におきましては、数千億の引き揚げ超過が予想せられる。金融逼迫は必至でございます。今まで手形の切りかえ等によって泳いで参りました中小企業の資金需要は、この二−三月ごろに非常に殺到するのではないかというようなことも想像されるわけでございまして、この既定の資金ワクをもっていたしましては、とうてい第四・四半期を切り抜けることがむずかしいのではないかと存じております。もう一度一−三月のために追加財政投融資をぜひお願いしなければならぬというような考え方で、通産省、大蔵省に強くお願いを申し上げておるような実情でございます。  なお、来年度は目下査定中でございます。私どもといたしましては、中小企業近代化の遂行のために、画期的な資金の充実をお願いする必要があると考えておるわけでございまして、千四百五十億円の貸付規模で政府からの必要な追加投融資をお願い申し上げておるような次第でございます。できるだけたくさん認められるように、今後、年末におきまして、なお関係方面にお願いを申し上げなければならぬ、私どもも万全の努力をしなければならぬと考えておるところでございます。

石田正国民金融公庫総裁

○石田説明員 本年度の問題についてまず申し上げますと、先ほどもちょっと数字を申し上げましたが、今年の計画は、大体千六十九億円貸付をしよう、こういうことがきまりました。それによって実行をして参ったわけでございます。これは三十五年度の当初計画に比べますと、一一八%という数字になるわけでございます。しかし、御承知の通りに、三十五年度におきましては、年末追加がございましたので、実際に行なわれたものと比較いたしますと、一〇八%の増加ということになっております。これではたして三十六年度を乗り切れるかどうかということにつきましては、当初から心配いたしておったのでございますが、大体第一・四半期の情勢を見ますと、これは四半期におきましての当初計画に対しますところの一一八%ではなくして、実際に出ました四月の申し込みは、一一九%という数字が出て参りました。それで、これは大へんなことだと思っておったのでございますが、五月、六月はそれが少し下がるときもございまして、いずれにいたしま出しても、第一・四半期中におきましては、実際の計画に対しまして一二二%というような数字が出て参りました。そこで、まあ第一・四半期におきましては、その需要に対しまして、まず年間計画の中で許されます資金の中からなるべく充足をするという方針をとりまして、大体貸し出しの実行は、一一三%の申し込み増に対して一一九%の貸し出しをする、こういうことで推移いたして参ったのでございます。第二・四半期になりますと、少し様相が変わって参りまして、これは一般情勢が変わってきた結果でございますが、今度は第二・四半期になりますと、一一九%という申し込み増になって参りました。この間におきまして、先ほど中小企業庁長官からもお話がございましたが、ほかの公庫、金庫と同じような工合に資金の追加をいたしていただきまして、これは大体八月になりましては、まだ災害関係といたしまして五億の追加でございましたが、九月になりまして、とりあえず二十億円の追加ということになりました。その結果が、まあ申し込みの増加よりもいささか上回る貸し出しができる、こういうような情勢でございます。さらに第三・四半期に入りまして、これはまだ経過中でございますが、十月に災害資金その他を含めまして、金融引き締め等の影響を中心にいたしまして、七十億の資金の追加もございましたし、また十月に、年末資金に対しまして三十億円という大幅な追加をいただいたわけでございます。この結果といたしまして、私たちの貸し出しの方の規模から申しますと、対前年一二五%ぐらいの貸し出し増加ができるのではないか、こう思っております。他方、申し込みの方の状況でございますが、十月の数字は、一三七%というような大きな数字でございます。これは私たち実は驚いたのでございまして、この程度で推移するとすれば、容易ならぬことだと思っておったのでございますが、十一月になりまして、申し込みの増加が一一六%に減っております。この原因は、御承知の通りに、今年は割合に災害が多かったものでございまして、災害の申し込みが十月に相当きたということが一つだろうと思います。それからわれわれが、需要者に対しましては、ことしはなかなか容易ならない年だと思いますので、また資金の方から申しますれば、必ずしも潤沢とは言えないという点もございますので、なるべく早目にお申し込みをしていただきたい、そしてなるべく円滑に年末を過ごしたいということを申しております。その結果ではなかろうかと私ども推測をしておるのでございますが、今申しましたような工合に、十月は私どもも驚くほどの申し込みでございましたが、十一月は少し落ちついて参りました。こういうことでありますれば、まあ年内は何とかいくのではないかと思っているのが現状でございます。  それから第四・四半期の問題でございますが、第四・四半期につきましては、私たちは百八十二億の貸し出しを計画いたしております。これは現行計画でございます。去年の実績が百五十三億でございますので、まあ三十億方ふえるということになるのでございますが、われわれ国民金融公庫の者といたしましては、実はほかの公庫、金庫と多少違うところがございます。と申しますのは、われわれの融資対象と申しますか、これは中小と申しましても、むしろ零細に属する方でありまして、金融引き締めの影響というものは、御承知のように、大企業から始まりまして中小の上の方にいき、だんだん下の方にいくという情勢ではないかと推断しておるわけであります。それがどういうふうに進展いたしますかは、来年になってみませんと的確なことは申し上げられないのでありますが、おそらく第三・四半期よりも第四・四半期にわれわれの方にしわが寄ってくるのではないか、かようなことを心配いたしております。その状況によりまして、また資金の追加もお願いしなければならぬか、かように思っておる次第でございます。  それから三十六年度の問題につきましては、先ほど木村先生の御質問に関連して申し上げたところでございますが、われわれは来年度のことを予測することはむずかしいのでございますが、大体二〇%増ということを目標にいたしまして、予算の要求をいたしておるというのが現状でございます。

北野重雄商工組合中央金庫理事長

○北野参考人 大体の状況は、ただいま中小企業庁長官並びに両公庫の総裁からお話があったと大同小異でございますが、特に商工中金の特殊の状況を申し上げますと、先ほども申しましたように、私どもの方は短期貸付が六割近い、そういう関係もございます。ことに手形の割引などもやっておりますので、今度の金融引き締めによります中小企業へのしわ寄せの影響が、いち早く窓口に現われて参っております。また、その関係からいたしましての業界の資金の申し込み、資金需要も非常に旺盛でございます。従いまして、先般来政府の財政投融資の追加もいただきまして、極力これを有効に使うようにしてきておるわけであります。ただ、財政投融資の追加総額百九十五億、これは三十二年等に比較いたしますと、大きな金額で、まことにありがたいのでありますけれども、若干問題がないでもないのでありまして、第一次にいただきました百六十五億のうちで、五十億は、来年の三月末までに政府にお返ししなければならぬ。それから四十五億は、来年の四月から六月までにお返ししなければならぬ。それから第二次にいただきました三十億は、来年九月までにお返ししなければならぬ。こういう関係になっておりまして、短期貸付と申しましても、多くは一年近い貸付を必要とするのであります。ことに金融引き締めのしわ寄せというものは、残念ながら、かなり期間が長引いてくる、まず一年近くこういった状況が続くおそれがある、こういうことになって参りますので、手形の割引にいたしましても、一回きりで事が片づくわけではございません。どうしても繰り返し繰り返し割引をしなければならない、こういうことになりますので、政府の財政投融資の追加にあたりましても、できるだけ少なくとも一年以上安定して使わせていただくお金を提供していただきたいということを強く要請いたしたのであります。政府の財政資金の原資におきまして、長期に融資できる原資が少ないというふうな関係からいたしまして、種々御配慮願いました結果でございますが、やむを得ず、今申したような状況になっております。  そこで、この三月末に返さなければならない五十億というものも、極力有効に使うという手を打ちまして、さらに来年の四−六の間にお返しする四十五億、それから来年の九月までにお返しする三十億というものも、もう引き続いて利用させていただくお金だという前提に立って融資を実行しております。そういう関係からいたしまして、私の方はいつも貸出残高の純粋増加分で現わしておるのでありますが、三十六年度の計画といたしまして、当初の計画は年度間の貸出純増が三百十億ということで出発いたしましたが、財政投融資等の追加等もいただきましたおかげで、年度間の純増が四百三十五億ということになるのでございます。約百二十五億貸出残高における純増がふえたわけであります。この資金を重点的に、しかも現在の引き締めの影響緩和という点にかんがみまして、極力融資の面の活用をはかって参ってきております。年度末までの状況といたしましては、融資の面において決して十分とは申せないと思うのでありますけれども、まずまずこれで年内は乗り切っていけるのじゃないか。お取引のお客様に対しましても、十分話し合いをいたしまして、できるだけ有効に、かつ、倒産等の起こらないようにという御配慮を願いながら、融資の実行をしております。従いまして、年内はこれで一応おさまるのではないか、またぜひそうありたいと考えておりますが、問題はやはり来年に入りまして、一月から三月までの間の問題でございます。業界も、年末対策には十分の手を打っておりましょうけれども、これで力を出し切っておるというきらいもございます。また、政府の財政資金の引き揚げの大幅超過に対しても、いろいろ手はお打ちになることと思いますが、それと同時に、先ほど長官、両公庫の総裁からもお話がございましたように、どうしても来年になりました早早、第三次の財政投融資の追加を相当額お願いしなければならぬというふうに考えておりまして、かねがね関係方面にもお願いしておる次第でございます。  さらに、昭和三十七年度の財政投融資につきましては、よほど政府の方で特段の御措置をお願いしなければ、経済の調整期間もまず来年の秋ごろまではかかるといたしますと、中小企業への企融の引き締まりがなかなか緩和しない。これに対してできるだけの手を打っていただくという意味からいたしまして、三十七年度の財政投融資にはよほど思い切った措置をとっていただかなければ、十分の対策は講ぜられたことにならないというふうに考える次第でございます。その点につきまして、何分諸先生にもよろしくお願いいたしたいと思います。

木村公平自由民主党

○木村(公)委員 時間がないようでございますが、ことにここでお伺いすることはあなた方に非常なプラスになると思いますし、次回の委員会には、大蔵大臣とか主計局長とかの担当官にも来てもらおうと思いますから、その前で私どもとあなた方との質疑応答がなされることによって、おそらくあなた方の要求を幾らかでも満足させることになるのじゃないか、そういう意味から、実はわれわれ援助の意味でお伺いしておるという好意も、一つ御承知おきいただきたい。  そこで、最後に一つ伺っておきたいのは、今までは、無利子の政府出資よりも、資金運用部等からの六分五厘の借入金によるとか、あるいは八分くらいの債券発行の増加によって資金原資を充足してきたわけでありますが、それでは資金コストが増加して、中小企業向けの金利の低下はむずかしいと、われわれは考えておるわけです。基本的には、出資増加による無利子の資金源を今年あたりはぼつぼつ考えなければならぬと思うのですが、そのことに対しては、長官はどんなようなことをお考えなのですか。

大堀弘中小企業庁長官

○大堀説明員 御指摘の点につきまして、私どもも全く同様に考えて参りまして、現在、中小公庫の貸出金利が、大体平均九分、商工中金が、全体では九分三厘ということでありますが、長期資金では九分六厘くらいになるようであります。私ども各方面の御要請を伺いましても、一つは中小企業の金利全般を下げろという御要請が強くございます。資金コストの計算をいろいろといたしておりますが、私ども当面いたしておりますのは、商工中金の金利をある時期においてやはり三厘くらい下げていきたい。そうしますと、商工中金の出資をふやして参りませんと、引き下げができないわけでございまして、実は来年度要求の中に、商工中金の出資要求として百億入れてございます。同時に、中小公庫の方は、総裁から話があろうかと思いますが、特に出資がなくともある程度下げ得る計算にもなりますので、この点については出資の要求はしておりませんが、大蔵省の関係の国民公庫の方も、やはり出資要求を百二十億いたしております。やはり今回、予算の関係もいろいろあろうかと思いますが、ある程度こういった出資面についてやっていただくことが、金利引き下げの方に役立つので、われわれとしては、この点も強く要請をいたしておる次第でございます。

木村公平自由民主党

○木村(公)委員 最後に一言申し上げておきたいのですが、今の池田総理大臣は姿勢を正すということを一番の信条にしておられるようで、みずから好きなゴルフ等もやめて、一生懸命に勉強しておられる。私どもとしても、これはまことに好ましい宰相の態度だと思っておるのでございますが、三機関の総裁、理事長の姿勢というものが、私は必ずしも正しいとはどうしても考えられない。政府の長であるところの総理大臣がゴルフをやめてまで姿勢を正そうと努力しておられるのに、その下僚であるところのあなた方が、率先してゴルフ遊びをなさる。ほとんどおられない。電話をかけても、訪問しても、総裁、理事長がいらっしゃることはめったにないという風評まであるのであります。そのようなことが続けられたのでは、与党であるわれわれは、今の政府何しておるかと、国民から多くの指弾を受けなければならない。政府の与党たるわれわれとしても、はなはだしく迷惑でございますので、これは御答弁を求めるわけではございませんけれども、国民の目はそこにまで至っておるということを一つ十分胸に置いて、姿勢を正しくしていただきたいことを要望して、私の質問を終わります。

高橋英吉自由民主党

○高橋(英)委員 関連質問ですが、先ほどからの御答弁で大体いろいろな点がはっきりしたようでございますが、こういう点については、こういうふうに解釈してもよろしいのでしょうか。中小企業といっても、上は大企業に近いものもあり、下は非常に零細企業に近いものがあって、まことに種々雑多だというふうなことになっておるようですが、不景気になると一番大きく打撃をこうむるものは、何といっても零細企業だというふうなことです。従って、貸し出しの対象は、いろいろな事情があって、なかなか理想通りにはいきますまいけれども、零細企業に近いもの——零細企業といいますか、そういうふうななるべく小さいものに大衆的に分布してやるというような御方針であることは間違いないというふうに解釈してもよろしいですね。先ほど木村君も、何かパーセンテージでもって盛んに言われておりまして、そのパーセンテージからいくと、必ずしも零細企業者に対して恵み深いものがないようにも感ぜられるようでもありますけれども、しかし、御答弁によると、対象はそこに置いてあるのだというふうにとれたのですが、さように解釈していいわけですか。

森永貞一郎中小企業金融公庫総裁

○森永説明員 私どものところでは、資本金一千万円、従業員三百人以下というものを対象にしておりますが、その中には、お話もありましたように、相当資金需要の大きなものもございます。また、中小企業近代化を進めて参ります上におきましては、だんだん大きなものもやむを得ないという場合が中にはあるわけでございます。しかし、他面、小口の零細な資金需要者にも門戸を開放しなければならぬことは当然でありまして、実際の運用上どうなっているかと申しますと、これはことしの上半期でございますが、上半期の貸し出しのうち、百万円未満の貸し出しが二六%、三百万円未満のものが四四%、七割くらいのものは三百万円未満の小口の貸付の件数ということになっておる次第でございまして、ほぼ私どもが考えておりますような目標に近い結果を上げておるというふうに考えておるわけでございます。ただ、中小企業近代化、なかんずく特定機械振興法などによる融資を本年度から担当いたしておりますが、そういうものになりますと、やはり旋盤を一台取りかえましても、千何百万円かかるというようなものもありまして、そういうものにつきましては、若干大口化せざるを得ない実情にある。その意味から、貸し出しの限度につきましても、問題が出てきておるという事実を御了承いただきたいと存ずるのでございます。

石田正国民金融公庫総裁

○石田説明員 国民金融公庫といたしましては、中小企業の中におきましても、われわれの心づもりといたしまして、大体資本金は五百万円以下、従業員としては百五十人以下ということを限度といたしまして、一応やっておるわけでございます。その中でも、もちろん比重は零細な方に重点を置いておる、こういうことでございます。ただ、零細と申しましても、やはり経済が全体に伸びて参りますので、一件当たりの貸出金額というものは、除々に上がっていくという方がむしろあたりまえではないだろうか、そういう心がまえを一つ持っております。それから同時に、零細企業であるから運転資金だけ出してやればよろしいという考え方ではいけないのではないか。零細企業といえども、店舗の改造もございます。また、小規模の製造業の機械の取りかえ等もございます。そういう点につきましても、やはり配慮しなければならぬ。このかね合いがむずかしいのでございますが、われわれといたしましては、従来の方針を貫いて参りますお金というものをまず確保し、その余裕というものをなるべくその需要に対しても向けようという心がまえで進んで参りたい、かように思っておる次第でございます。

北野重雄商工組合中央金庫理事長

○北野参考人 商工中金は、御承知の通り、中小企業者が組織しております組合並びにその所属組合員に対する貸付ということに限定されておるわけでございます。そして全体の情勢といたしましては、ただいま中小公庫の総裁も申されましたように、やはり経済の発展なり、また中小企業の規模も、だんだんと特に中堅企業等は大きくなって参りまして、設備の資金なんかも、どうしても多額に要するというような情勢にございますので、ややもすれば大口化するおそれがあるのであります。それだけに、特にその点には留意をいたしまして、大方針といたしまして、できるだけ大ぜいの方に資金を活用していただく、そうして小口零細の金融にも、できるだけの努力をするという方針でやって参っております。零細金融につきましては、組合を通ずる小口転貸しという制度によりまして、一人当たり三十万、五十万というような程度のものも、一括して組合に対して貸し付けまして、組合から所属組合員に転貸しする。それにつきましては、特に手続を簡素化いたしまして、組合そのものを信頼いたしまして、個々の所属組合員の資力、信用状況等は、その組合の役員が責任を持って融資の決定をするというような扱いもしておるわけであります。まだまだ十分には参りませんが、できるだけその方向で努力していくつもりでございます。現在の一件当たりの平均の貸付は、ことしの三月末におきましては、百二十二万九千円という程度になっております。そういうことで、最近の状況を見ましても、それが特にふえるというほどでもございませんので、今後も、特に零細金融には意を用いて参りたいと考えておる次第でございます。

高橋英吉自由民主党

○高橋(英)委員 よくわかりました。どうぞ今お述べになった方針でますます御努力をお願いいたします。政府資金その他の獲得については、われわれも委員として大いに勉強いたします。

鈴木仙八自由民主党

○鈴木委員長 小川豊明君。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 私は、きょうは、年末の金融が非常に逼迫するだろうという観点から伺いたいと思っております。おそらく決算委員会としては、春になったら、また各公庫の方々に出てきていただいて審議するようになると思うのです。  そこで、いろいろきょうは資料をもらったので、これをよく見たらわかると思うのですが、資料としてもっと簡単なものをお出し願えると、私ども勉強をするのに都合がいいと思うので、お書きとめ願って提出願いたいと思います。  申し込みの件数と総額、これは各公庫みんな該当すると思うのですが、申し込みの件数と金額における総額、貸出の件数とその総額、それから一件当たりの処理日数、一つの申し込みがあって、それが何日間で貸し出されるなり断わられるのか。これは一件あたりについての処理日数の平均でけっこうです。それから一件当たりの平均貸出金額。これはもう年末ですから、来年になってからの審議になると思いますが、ごく簡単なものでけっこうですから、資料としてお出し願いたい。それから、これはさっきお聞きして大体わかったので、速記録を見ればわかるのですが、皆さんの各機関の資金の総ワク、それから職員数の問題が必要になってくると思います。あわせて政府資金その他の買いオペもあるでしょうし、いろいろ返済されたものも出てくるのでしょうし、その資金の内訳、これも資料として提出できるだろうと思いますから、提出願います。  次に一点お尋ねしたいのは、これは特に中小企業金融公庫の方になるのじゃないかと思うのですが、その他の機関も代理貸し制度をやっておりますね。この代理貸しが、中小企業金融公庫の方でいくと、約八〇%くらいいっているのじゃないか。今の形の中で、代理貸しでいかなければならないことは、私は認めるわけですが、でき得ればこの比率というものは下げるべきだと思う。なぜそういうことを言うかというと、代理貸しでいっておる場合に、自分のところの銀行との取引がない場合には、あなたの方とは取引がないから、せっかくだがといって断わる場合がある。また、一つよくないことだと思うのは、自分の貸した金が焦げついてくると、公庫の金で相殺してしまう。これでは資金ということにはならない。こういうものに対する対策、処置というものは、私は非常に必要じゃないかと思うが、これはどういうふうにお考えになるか。このままこの八〇%に及ぶような代理貸しを続けていくおつもりなのか。それから、取引がないのだから、まず幾らか預金をして取引を作ってからやるということでは、この年末の金融には間に合わない。もう一つは、自分のところと逆に相殺していくような行き方も、間々僕は見受けています。従って、こういうものに対する処置はどうなさっておるか、お伺いしたい。

森永貞一郎中小企業金融公庫総裁

○森永説明員 私どもの公庫は、昭和二十八年創設のときには、御承知のように、全部代理貸しということで発足いたしたわけでございます。その後、代理店の数もふえまして、現在では約七百、全国に五、六千の店舗網を張っておるわけでございまして、手っとり早く、できるだけ広く資金を使用していただくには、この代理貸しの機能もまた捨てがたいものがあると思います。しかし、ただいまお話のありましたような点も含めまして、公庫本来の目的にできるだけ貸し出しを即応させるという点から申しますと、まだかゆいところに手の届かぬ思いもいろいろあるわけでございます。創設後間もなく直接貸しが開始され、その後だんだん直接貸しの比重が増加して参りまして、九月末では、残高で申しまして、代理貸しが七六%、直接貸しが二四%というところまで参りました。本年度の貸付だけで申しますと、代理貸しが七二%、直接貸しが二八%というふうに、逐次直接貸しの方がふえて参っております。今後の方向といたしましては、代理貸しの方も、金額はやはり若干ずつ減らしていかなければならないと思いますが、この代理貸しと直接貸しのウエートの上におきましては、今後もっともっと直接貸しのウエートをふやして参らなければならぬというふうに考えております。できれば四、五年の間に、直接貸付と代理貸しの比重を半々くらいのところに持って参らなければならぬ。ただし、それには人員の拡充、店舗網の拡充、いろいろ準備も要るわけでございまして、一ぺんにはなかなかいきかねると存じますが、だんだんにそういう方面の態勢も整えまして、逐次今申し上げましたような目標に近づいて参りたい、さように考えておる次第でございますので、御了承いただきたいと思います。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 もう一点、後段お聞きした代理貸しをやっている場合、取引がないからまず預金をしろ、それからお貸しするような骨も折ってみよう。預金をさしてかえってだめな場合もある。それから相殺してしまえ。これは非常によくないことだ。政府のせっかくの考え方が、そこで中断されていってしまう。これに対するあなたの対策があれば、お伺いしたい。

森永貞一郎中小企業金融公庫総裁

○森永説明員 代理貸しは、代理店に貸し出しを一任いたします。というのは、代理店を信頼して一任いたしておるわけでございますが、事後において監査するというようなことにならざるを得ないわけでございます。この監査の方法をこれまた逐次強化いたして参りまして、本年度は人員を増加し、また監査の回数もできるだけふやすようにいたしておりますが、残念ながら、ただいまお話がございましたようなケースが間々見受けられます。これは非常に困ることでございますので、もし万一そういう事案が発覚いたしました場合には、その場で繰り上げ償還を命じ、あるいは銀行の固有貸しに転換さす、その他処置をつけると同時に、もし目に余るような事態がございましたような場合には、今後かかる代理店には貸し出しのワクを配付しないというような手段まで用いまして、かかる事案ができるだけ起こらないようにということで、厳重に監督をいたしておるような次第でございます。しかし、なかなか絶無にならないのでございまして、さような意味におきましても、やはり直貸しの方のウェートをだんだんふやして参るようにしなければならぬ、さように考えておるわけでございます。

石田正国民金融公庫総裁

○石田説明員 今小川先生から御指摘のありました代理貸しの方の問題でありますが、国民金融公庫の方では、発足が古い関係もございまして、ちょうど中小企業金融公庫と逆のような形で、代理貸しの方が二三%という状況になっております。これは支所がだんだん拡充されて参りますれば、代理貸しの比率というものはなお低くなると思います。ただ、代理所の問題につきましては、私の方は零細企業が主でございますので、津々浦々にお得意があるわけでございます。しかも、貸す金額がわずかでございますので、一々支所までおいで願うことがかえって不便な場合がありますので、代理所というものを活用しなければならないわけであります。  それから御指摘のございました代理所が、自分の業務とわれわれの代理業務をどういうふうにやっておるかという点でございますが、これにつきましては、たとえば信用組合を代理所にいたしますれば、信用組合のごときは組合員でなければ貸さないのですが、私どもの代理所といたしましては、組合員以外の方にも貸していい、その方面に重点を置くように指導いたしております。それから各代理所は、それぞれ支所の管轄にございますが、支所がそれぞれ適宜に検査をし、さらに検査部から直接参りまして代理所を検査いたします。そして要するに、不当な貸し出しがないように心がけております。もし代理所自身が貸し出すべきものであって、国民金融公庫の資金を貸すべきではない場合には、直ちにそれは本業の貸付に振りかえるというようなことを指導いたしておる次第でございます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 国民金融公庫の方に特に要望したいのは、これは質問じゃないのですが、あなたの方で貸し出される金は、大体三十万とか五十万とか、まさに零細な金なんだ。それで私どももときどきこういう相談を受けて経過を聞くと、書類を出したり、それから調査だ何だということで、それを調べてみると、一つの申し込みに対して一時間要ったとして、一日に大体五カ所歩ける。五時間かかって往復三時間、八時間というものはほとんどそれでかかって、それの調査表の作成などというものは、まさに時間外でやるほかはない。この点、あなたの方の職員の数が少し足りないのではないか、だから調査が疎漏になるのではないかと思うことと、それからもう一つは、あなた方は申し込みがあると、受付から、その次には面接して、書類調べをやる。それから今度はこっちから訪問する。また査定をする。通知を送付する。それから貸し付ける。こういうふうな段階を経ていくわけです。その間に三回から四回、本人においでを願う、御出頭を願うということになるのですね。そうすると、三十万ぐらいの金を借りるのに、非常に時間がかかって、しかもその間に四回も五回も呼び出されていくとすると、これは金利として見ていかなければならぬ。汽車賃をかけて、みんな相当のところから営業所のあるところまで三回も四回も行かせられると、表面の金利はいいのだが、実質金利のコストになると、非常に高くついてしまうのじゃないか。公の金を貸すのですから、あまりに疎漏に貸すわけにはいかないのは、私も十分わかりますが、ここにも何か手を打って、もう少し申し込みに対して、遠くまで二時間も三時間もかかって汽車賃をかけて来て、それを三回も四回もやられて、昼飯食って帰るのでは、これは三十万、四十万の金なら、ずいぶん高い金利についてしまうのではないか。こういう点についての改善というものをあなたの方でお考えになっておかないと、庶民金融でなくなってしまう。だから、この点は、質問ではなく、改善について特段の考えが必要ではないかと考えます。

藤井勝志自由民主党

○藤井委員 時間がないようですから、簡単に、今お話しになっておりましたことに関連して、中小企業金融公庫の総裁、国民金融公庫の総裁、それから中小企業庁の長官にお尋ねしたいと思います。  代理貸しですが、大体今はむしろ代理貸しの方が割合に多い。その場合、私は中小企業金融公庫というものは、性格が中小企業金融という原則に立っているわけですから、代理貸しをやられる場合、利用される金融機関は、政府の直接息のかかっている商工中金、こういったところを中心として、一般の市中銀行よりもそういったところを中心に窓口を利用することが、その目的を達するのに適当じゃないかというふうに考えるのです。従って、そういったことについて現在どうなっているか。私が今申しましたような意見に対して、総裁はどういうふうにお考えになっているか。この点を一つお伺いいたします。  それからついでに国民金融公庫の総裁にお尋ねしますが、以前国民金融公庫の貸し出しに、担保力が少ないために保証協会の保証をつける、こういった点が各県によって非常にむらがありまして、保証協会の保証をつけなければ貸さないような惰性になっている県もございます。そうでない、国民金融公庫がみずからの責任と判断において貸しておる県もある。そうすると、保証料だけが少ない。こういったところは非常にいいと思うんです。私は、本来保証協会の保証はつけない、そして零細金融の道をつけるというのが筋だと思うんです。こういったことについて、その後どのような改善の努力をされておりますか。一つこの点をお伺いいたしたい。  それから最後に、中小企業庁の長官にお尋ねいたしますが、先般の大蔵委員会でも、年度末までの年末資金ということに対しては、ある程度段取りがついておる。ところが、一月から三月までがまだ段取りがつかない。これは大蔵大臣みずからも、実は委員会においてその報告がありました。まことにわれわれ心配です。今度の金融の逼迫は、政府の財政金融政策による金詰まりということで、それが中小企業にしわ寄せがされるということは、これはみなが認めております。従って、その現場と直結されておるそれぞれの政府中小企業金融機関、その一応世話役である中小企業庁、こういったところが、どのような対策を当面されておるか。一応のお話はこの場で先刻あったと思うのでありますけれども、もう一段と一つ具体的な運び方をお話し願って、決算委員会においてこれをどうこうということは、あるいはこの所管外かもしれませんけれども、一つ異例の時期には異例の対策で、決算委員会であろうと、大蔵委員会であろうと、国会あげてこれに対策するという気がまえを持つべきではないかと思います。その点についての中小企業庁長官の御所見を承りたい、こう思います。

森永貞一郎中小企業金融公庫総裁

○森永説明員 私どもの代理貸しの量的な分布状況から申しますと、これはやはり全国に資金の需要者がおるわけでございますので、店舗の需給の度合いその他いろいろなことから申しまして、やはり地方銀行なり、信用銀行なり、あるいは都市銀行、相互銀行、そういったところが量的には多いのでございますが、ただ一つの金融機関として考えました場合には、商工中金が私どもの代理店としては最大の地位を占めておられるのでございまして、九月末残高でも、四十六、七億の資金を取り扱っていただいておるわけでございます。のみならず、発足のときからそうでございましたが、人的交流もございまするし、また、その他運用の面におきましても、特に兄弟みたいな親しい緊密な関係を維持しておるわけでございます。代理貸しの取り扱い方法等の面におきましても、商工中金につきましては、他の代理店といささか違った取り扱いをいたしております。ことに団地金融であるとか、あるいは不況産業対策の面等につきましては、しょっちゅう代理貸しの形で協調融資に当たっておるというような特殊な関係を維持しつつ、今日に至ったわけでございます。それらの関係は、今後十分ぜひ維持して参りたい、さように考えております。

石田正国民金融公庫総裁

○石田説明員 保証の問題でございますが、御指摘がありました通り、県によりまして保証協会の運営の仕方が違っております。そうしてまた、非常に御熱心な県もございまして、そういう県におきましては、どうも支所長が安易にそれを保証することがございますが、そういう傾向があったのではないかと思います。それらの特に目ぼしいものにつきましては、支所長に注意をいたしまして、そういう安易なことにならないようにというふうなことをいたしております。それからまた、たとえば初めは、これはお貸しできるだろうかどうだろうかということで、期間の切めには保証をとりましたけれども、しかし、その後の状況を見ますと、返済が良好であるという場合には、再貸付のときには保証をとらぬようにしよう、かような指導もいたしておる次第でございます。ただ、全般的にはそういうことでございまするが、災害等が起こりまして、そうして小規模の方々が急に資金がほしいというような場合におきましては、判断に迷う部面もございます。これは一括的な問題ではなく、個々のケースを見て、保証をつけていただけば貸せる、そうでないとお貸ししにくいものは、保証をつけるように、こういうような指導をいたしております。個々のケースにつきましては、また改善すべき点があると思いますが、今後努力いたしたい、かように考えております。

大堀弘中小企業庁長官

○大堀説明員 この三月を中心といたしましての対策の問題につきましては、先ほど大体のことを申し上げたのでございますが、具体的にということですが、実は年末対策をきめます場合に、年末までは一応これで乗り切ろう。ただし、三月に対しては、一月−三月の初めの段階で対策を打ち出そうということで、実は大蔵省とそういう趣旨の話し合いが済んでいるわけであります。幾ばくの金を追加したらいいかということになりますと、三公庫の窓口の情勢で判断をしなければなりませんので、現在それぞれ機関の方で検討していただいております。数字の点はまだ結論を得ておりませんが、自民党の方で千億という目標を出しておられますが、現在私ども八百億、二百億は一つの目標になるわけでございますけれども、私どもの感じでは、もう少しやらなければいかぬのではないかという気持を持っておりますが、数字の点は、さらに進みましてからお願いしょうと考えております。

藤井勝志自由民主党

○藤井委員 時間的な問題ですが、年内に大体はっきりした数字の結論を出す予定でお運びになっておりますか。

大堀弘中小企業庁長官

○大堀説明員 結論は、一月に入ってからになると考えております。作業は、今でもやっておるわけでございます。

鈴木仙八自由民主党

○鈴木委員長 御質問はございませんか。——なければ、私から一言申し上げておきますが、各委員の熱心な御質問なんですが、御当局は非常に立て板に水を流すような御答弁でございまして、なかなか御勉強でもって、なるほどと思うのですが、実際の社会の状態はそうでない。零細企業者とか中小企業者は、ほんとうに金詰まりで困まっていることは、あなた方にもう少し研究していただきたいというのが、委員各位の気持ではないかと思います。  そこで、今藤井委員からも言われた言葉の端に、何か決算委員会の性格についてちょっとおっしゃったようにも思われますが、大体がここへ出て来られる御答弁側の方々が、決算委員会の性格は何か会計検査院の報告をそのまま承認すればいいのだというふうな考え方を持っておられると、大へんなことだと思うのです。ゆえに、軽々に思うから、おとついの事務総長のような、悪いことを知っていても踏み切ることができないというような意味合いで、小川委員に対する答弁があったというようなことでは、これは大へんなことになってしまう。決算委員会もなければいい、会計検査院も無用の存在だというふうに考えられても、仕方がないと思います。そこで、今のこの三十四年度の決算に対する審議の過程において、各員が熱心に本日は中小企業に対する金融等について質問をしておりますが、巷間では、これは高利である、利も高い、取り扱いも冷たいというふうにいろいろいわれて、倒産するものもあれば、自殺をする者もあるというふうな社会の状態が、だんだん濃くなってくるときに、救済機関である中小企業関係の本日出席しております最高首脳の方々は、慎重にこの対策を——なるほど御答弁は非常にいいのです。なるほどと思うのですが、実態はそうでないということを一つよくお認識願いたいと思います。木村委員からもゴルフのお話も出ましたけれども、私は、かつて住宅公庫の法律を作る責任者の一人でございましたけれども、実際これが発動して、われわれ議員でも車一台ない時代に、まずもって買ったのは高級車で、ただ一人でも住宅に対する金を借りていないうちに、そういったようなことがまず先に行なわれる。こういうことでは、零細の人は助からない。国民は助からない。これは貧困な政治になってしまうのですから、どうか一つ本日御出席の人々は、十分に御研究下さいまして、なお一つ対処していただきたい、かように考えます。  本日の中小企業に対する金融対策問題は、この程度にとどめます。  この際、暫時休憩をして、理事会を開きます。    午後零時三十分休憩      ————◇—————    午後零時三十八分開議

鈴木仙八自由民主党

○鈴木委員長 休憩前に引き続き、会議を開きます。  参考人出頭要求の件についてお諮りをいたします。  来たる二十一日の本委員会に、前運輸大臣木暮武太夫君、前運輸省鉄道監督局長山内公猷君、前運輸省民営鉄道部長石井健君、元運輸省東京陸運局長津上毅一君の四名に参考人として出頭を求め、運輸省所管決算に関連し、武州鉄道問題について参考意見を聴取いたしたいと存じますが、これに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

鈴木仙八自由民主党

○鈴木委員長 御異議なしと認め、そのように決定いたしました。  本日はこの程度で散会いたします。    午後零時三十九分散会

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