運輸委員会都市交通に関する小委員会 第5号
- 発言数
- 43 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1962/04/18
会議録
○關谷小委員長 これより運輸委員会都市交通に関する小委員会を開会いたします。 都市交通に関する件につき調査を行ないます。質疑の通告がありますのでこれを許します。久保三郎君。
○久保小委員 きょうは主として地下鉄、いわゆる地下あるいは高架を含めての都市高速鉄道の建設についてお尋ねをするわけでありますが、まず第一に、都市交通難を緩和するにはいろいろな方策があると思うのでありますが、その一面において輸送力を増強するということが、やはり大きな眼目であると思います。それが地下高架を含めての高速鉄道の建設を促進するということになる。ところが従来までの経過を、たとえば東京都自体にとりましても、この程度の伸展では残念ながら都市交通をさらに円滑化していくということにはほど遠いと思います。それと同時に、一面路面電車の問題も並行して問題になりつつあります。そういうことを考えますれば、何といっても路面電車の問題を爼上に上せる前に、この輸送機関のしかも重要な部門を占めなくちゃならない地下鉄の建設には、もっと積極的な方策が必要だと思うわけであります。ついては、この三十七年度予算では、一応ある程度の予算措置ができたと思うのでありますが、この中身について、実は一億八千万程度でありますが、建設費の一部を補助するという建前だそうでありまして、必ずしもこの程度では、残念ながら大幅な地下高速鉄道の建設ということにはなり得ないと思う。しかも特にこの地下高速鉄道の建設には、キロ当たり四十億程度の膨大な費用がかかるわけであります。膨大な費用がかかるだけではなくて、それに伴う利子負担で、今日の地下高速鉄道というものは、非常に経営にも将来問題がある、こういうように思うわけです。ついては、きょうはまだ大蔵省はお見えになっていませんが、関係省であるところの運輸省の御見解をまずいただきたい。 続いて同様の問題について、特に都市におけるところの実態、こういう問題について、自治省の方はいかように考えられているか、御回答をいただきたい、こういうように思います。
○佐藤説明員 都市の交通における高速鉄道の使命につきましては、今お話しのように、その大量輸送性という点から非常に効果があるわけでございます。 現在、計画にあります地下鉄の建設線について概略申し上げますと、東京におきましては、帝都高速度交通営団が免許を持っておりますキロ程が七十六キロ、東京都が約二十キロ、名古屋十四キロ、大阪六十八キロというようなキロ程でございますが、現在その四〇%以下がすでに建設を見ておるのにすぎない状態であるのに対しまして、将来なお現在の輸送状態から見ますと、これの建設を促進するとともに、この計画を改定する必要があるわけでございます。その点から申し上げますと、われわれの方としては、現在都市交通審議会にさらにその計画の改定について御諮問をし、その答申を待っておる状態であるわけでございます。 それの経営収支でございますが、今お話しのありましたように、この建設費は、キロ当たり二十億ないし三十億、あるいはものによりましては、先生のお話しのように四十億という非常に高価を要する点からいたしまして、先般本国会で御審議をいただき、成立を見ました三十七年度予算から、新たに都市高速鉄道建設費補助というもの一をいただいておるわけでございまして、これは予算の規模といたしましては、一億八千百万というものでございます。なお、そのほかに財政資金についてそれぞれ予算の成立を見ているわけでございまして、これらのものを合わせまして、本年度としてはさらに高速鉄道の建設の促進をはかりたい、こういうように考えている状態でございます。
○堀説明員 ただいま久保先生からお話がありましたように、都市交通の実態、それから建設費等については、ただいま運輸省の方から御説明された通りでありまして、私たちが担当しております都市交通は、東京都と大阪市、名古屋市、それから神戸市が出資しております神戸高速鉄道株式会社、以上、都市交通としてはこの四団体でございまして、資金面については、先ほど運輸省の方から御説明がありましたように、建設の促進を資金の面から抑制することなく、資金は、建設事業がどんどん進めば進むように資金手当をして、参りたい。それで三十六年度においては百四十億の地下鉄資金を用意いたしました。それから本年度におきましては百七十億の資金を地方債計画の上で用意しております。三十億を増額し、率から申しますと二一%ふやしております。それで東京都等においては、建設の補償の問題で工事が若干遅延しておりますので、この工事の進み工合によって、現在用意しております百七十億の資金が不足した場合には、自治省と大蔵省と協議の上で別途追加起債を考えている次第でございます。
○久保小委員 ただいまお話がありましたが、結局は財政資金の裏づけもさることながら、建設費が非常に高いということは、営業係数によってこれは高くなってくる、高くなってくるということは経営が苦しい、こういうことになると思うのであります。 ついては一億八千万円の予算措置というのは、たとえばこれは今日地下鉄が営団を含めて借り入れている建設資金の利子に見合って大体どの程度になるものか、あるいは一億八千万という積算の基礎は何であったのか、これはどうなんですか。
○佐藤説明員 われわれが予算を折衝しまして、政府部内の打ち合わせの内容になるわけでございますが、大蔵省と話した経過の内容を御説明申し上げますと、今の御質問にお答えできるかと思いますが、一応計算の基礎を申し上げますと、三十六年度地下高速鉄道の建設費工事予算額のまず八〇%、二〇%というものは、自己資金ということを一応考えて除いたということでございますが、八〇%掛けたものの一定比率を成立予算として考えるということでございまして、この計算からいたしますと、〇・〇〇六五という係数がそれに掛けられまして、今年度の予算の成立を見た、こういうようなことに相なっておる次第でございます。
○久保小委員 この建設費の八〇%に〇・〇〇六五を掛けた、こういうことでありますが、別に〇・〇〇六五というのは意味がない。一億八千万というのだけが意味があるのであって、比率は意味がない。これは逆算した結果ではないかと思いますが、そうでしょうか。
○佐藤説明員 これは大蔵省からあるいは御説明をしていただいた方が適当かもしれませんが、一応工事費のある部分についての補助をするというような考え方から、財政状態その他をにらみ合わせて、こういうような比率を考え、こういうような予算になったということでございます。
○久保小委員 大蔵省がおりませんからなんでありますが、結局つかみ金で一億八千万、要求はどの程度出したかわかりませんが、それに対する半額とかあるいは三分の一とかが一億八千万になったのだろうと私は思っております。そういうことじゃないかと思うのですがどうですか。
○佐藤説明員 先ほど申し上げましたように、工事費の予算を基礎にしまして、これのある部分についての補助ということでございまして、その比率その他が先生のお話のように、あらかじめ定められておったものではございませんが、予算折衝の過程におきまして、このような計算の結果になったというふうに聞いております。
○久保小委員 一億八千万はないよりはましだということだと思うのでありまして、これによってたとえば利子負担分が相当に軽減されるということはないと思うのでありますが、大体三十七年度の予想で、これらの地下鉄企業はどの程度の建設費に対する利子を払う予定でありますか、これはおわかりですか。
○佐藤説明員 先生の御質問に的確にお答えできるかどうか、計算を正確にしておりませんが、三十七年度の営団の例を申し上げますと、三十七年度営団について支払われる利子が、年間概算額三十四億でございます。これに対してこの一億八千百万の一部が支払われるこういうことになるのでございます。
○久保小委員 自治省どうですか。御計算になっておりますか。大体営団の方はおたくの方じゃないと思うのですが、その他東京都、名古屋、大阪、神戸まあ神戸は形態が違うと思うのでありますが、そういうものを、三十七年度がわからなければ三十六年度でもけっこうでありますが、どの程度建設費の利子を払っておられるか、おわかりになりますか。
○堀説明員 久保先生、非常に申しわけないのですが、そういう資料を用意してきておりませんので、別途資料を先生の方へ、団体別に元金利子を分けて、それから減価償却費を落とした場合と落とさない場合と区分いたしまして、資料として提出さしていただきたいと思います。
○久保小委員 いずれにしても、営団一つとっても三十四億の利子を大体払わなければいかぬ。ところがこのほかに東京都、さらには名古屋、大阪、神戸こういうことになりまして、しかも、いずれの都市をとりましても地下高速鉄道というものはいまだ初期にあるといっていいと思うのであります。なるほど東京都にすれば、延長キロにすればかなりになっていると思うのですが、東京都自体のいわゆる交通網の中に占める比重というのは非常に少ない。でありますから、全体的にも比重がまだまだ低い。にもかかわらず営団自体だけでも三十四億の利息を支払っておる、こういうことになりますと、一億八千万というふうなつかみ金によるところの政策では、残念ながら政府自体が本腰を入れて都市交通を整備するという気がまえにはとり得ないのであります。 そこで、大蔵省もおりませんからなんでありますが、これに対してむしろこの際は建設利子を軽減してやる、こういう形がとられるべきだと思うのであります。でありますから少なくとも新しい制度としてこの建設利子補給をしていくということをさしあたり考えざるを得ないと思うのでありますが、これに対して運輸省並びに自治省はどう考えますか。
○佐藤説明員 先ほど申し上げましたように、キロ当たりの建設費が、主として利子負担の影響を受けて、大きいわけでございますので、この経営収支全般について何らかの措置を講ずる必要があるわけでございまして、それの方法としては、今先生がおっしゃいましたような利子補給その他いろいろの方法が考えられると思っております。
○堀説明員 ただいま運輸省の方から御説明があったのでございますが、都市交通につきましては、地下鉄事業については、まだ三十七年度以降の残事業が相当残っております。ただ、ただいま議論に出ております一億八千万の利子補給については、私の方でまだ運輸省の方から聞いておりませんので、一体都市交通緩和のために地下鉄事業を促進するための建設費に対して利子補給されるのか、あるいは地下鉄の、特に東京都外三団体がやっております地下鉄建設に対する収支の赤字に対して利子補給されるのか、その辺詳細承っておりませんので、ただ、公営企業として見た場合にはどうかという問題があるだろうと思いますが……。まあ帰ってからよく相談させていただきたいと思います。
○久保小委員 私が申し上げているのは、建設費の利子補給をさしあたりすべきではないだろうか、こういうことを言っておる。それに対する御見解を聞いているわけでありますが、いずれにしてもあとからまた御返事をいただくとして、私は特に地方公共団体がおやりになっている都市交通、営団もその部類にすっかりは入りませんが、一部は入っているわけでありますけれども、いずれにしても、都市交通そのものが、その都市の責任だけでやるべきものであるかどうかということは、最近疑問があると思うのですね。これは自治省にお尋ねするわけですが、特に昼間人口が多くて夜間人口が少ないというのが、都市の一つの形態だと思うのであります。これはいわゆる都民以外の者が都心に入ってき、出ていくということが一つあるわけであります。そういうことからいくならば、当然都市交通の一半の責任は、国全体としてこれをやらなければ、理論的にも決着はつかないだろうというふうに私どもは考えられるのですが、その点について、自治省としてはいかがですか。あるいは運輸省としてはどうなのかあわせてお聞きいたします。
○堀説明員 ただいまの久保先生の御説ごもっともでありまして、確かに昼間人口が多くて夜間人口が少ない。国の責任においてやるべきかあるいは地方公共団体の責任において地下鉄事業の建設を促進すべきか、これは議論の分かれるところでございまして、現実に地方公共団体がある程度の犠牲を忍んでも建設事業に着手しているという現状からいきまして、必ずしも地方公共団体がやること自体が間違っているということはないと考えまして、資金の裏づけも考えておる次第であります。
○佐藤説明員 お話しのようにこの都市交通の現状からしますと、われわれとしては地方公共団体ではなくて国も相当なる力を出してやらなければならないという感覚で、いろいろ政府部内で折衝しておりますし、今後もやっていきたいと思っております。 なお、先ほど御質問の支払い利子額でございますが、三十七年度予算折衝のときに作業いたしましたこれは、三十六年度の決算見込み額でございますが、営団につきましては約二十三億、それから三都市の公営企業が合わせ度して約二十億というような数字を持っております。
○久保小委員 自治省のお答えの中ですが、私の言っているのは、その都市交通が、当該の地方公共団体でやることが間違いだということではないのであります。その責任だけで遂行すべきではなくて、むしろ一つの側面として国の責任がありはしないか。そういう観点から単に都市交通の整備ということは、政府の施策として利子補給なり建設費の一部補助ということだけではない。これは理論的にいってそうじゃないかということを言っておるわけです。これは税金の問題と、当該都市における住民との問題、こういうことを言っているわけなんです。これは理論的には一つの立て方でありますが、私どもはそういうふうに考えるべきではないかと思う。特に東京都、いわゆる首都、メトロポリタンということに限定して考えれば、これはいわゆる東京都民のメトロポリタン、首都であるかというとそうではなくて、日本全体におけるところのメトロポリタンということにもなると思うんです。そうなった場合には、やはり東京都におけるところの交通網の整備というものは、日本全体の立場から考えていく、そういう意味ではやはり名古屋も当該地方におけるところの、メトロポリタンというかどうかわかりませんが、そういう性格を帯びつつある、大阪も同様、こういうことになって参りますれば当然国自身でも——単に、困るから一億八千万のつかみ金ということでは、これは正しいやり方ではないだろう、こういうふうにわれわれは考えておる。そういう考えについて先ほどお尋ねしたわけでありますが、そういう理屈は別途に考えても、いずれにしても都市交通におけるところの問題点は、いわゆる輸送力をはるかにオーバーしているというところに問題があるわけです。結局都市交通といった場合には、人なり物を円滑に運ぶということが問題であります。これがさしあたりちょっとできない場合にのみ規制というものがつきまとうわけであって、規制というものはいわゆる輸送の面から見ればこれは断じてやるべき筋合いではないのですよ。これは邪道なんです。しかし、それは過渡期においてはある程度やむを得ないから、今日交通規制の問題も出てきているわけです。しかし、いずれにしても本質的には輸送を円滑にするということでありますから、そういう観点からするならば、先ほど言ったようにさしあたりそれの大量輸送機関としての今後の展望に立ってもこれを促進し、健全な経営に持っていくということでなくてはならぬと思う。そういう意味でわれわれはこの建設費の利子に対して利子補給をすべきであろう、こういうふうに考えておるわけです。これに対して自治省からは明確な御答弁がないわけでありますが、重ねてお伺いしますが、そういう利子補給の制度についてはいかように考えられますか、どうですか。
○堀説明員 ただいまの久保先生の御質問に対しては、自治省の中に公営企業課というところがありまして、公営企業課の診断がいかように出ているかということを御説明申し上げればはっきりするかと思います。実は、公営企業課長がただいま地方の方へ出張しておりましていないので、公営企業課長の方から先生の方に、ただいまの御質問の趣旨を伝えて答えさせていただきたいと思います。
○久保小委員 それではあなたの所管であるところの地方公共団体の財政の問題に関連してお伺いしたいのでありますが、今日、今お話を申し上げている中心点の都市交通公営事業が当該地方公共団体の財政に対して重圧を加えているかどうか——重圧というかそういう圧力を加えているかどうかというような問題、あるいは今のままでも財政的には、全体の財政の中では何とかやりおおせるものであるかどうか、こういう点はどういうふうにお考えになっておるか。
○堀説明員 ただいま先生の御質問の重圧というのは、通常私たちが使っております建設事業に対して一般財源を投入することによって、他の投資的事業に振り向けられる財源が地下鉄建設事業に食われやしないかということだろうと思います。で、現在の東京都、名古屋、それから大阪の建設事業にいたしましても、東京都が毎年十億ないし二十億の一般財源からの繰り出しを考えておりますけれども、他の大阪、名古屋については一般財源の繰り出しを現在考えていないようです。従って、地方債の財源の面から申しますと、建設費にかかるほとんど全額を建設事業の促進について起債を認め、その起債も全額公募資金ではなくて、半分低利の長期の政府資金を投入することによって建設費のコスト高をカバーさせよう、そういう考えで三十六年度以降七年度においても資金計画を作っております。
○久保小委員 東京都は一般財源から十億円ないし二十億の程度を繰り入れているということであります。東京都の建設している地下鉄は、他の都市に比べれば非常に大きく進展も大きいと思う。そして繰り入れを考えていないほかの三市は、いずれも小規模でその進度も微々たるものである、こういうことは言えると思うのですがそれはどうですか。
○堀説明員 確かに先生おっしゃる通りに、東京都のただいままで判明している建設事業費が約七百五十三億、それから名古屋が百四十一億、それから大阪が六百六十八億、それから神戸高速の出資金と貸付金を含めまして約四十三億、これが現在運輸省の方の路線免許になっております。現在工事中の建設総事業費費でございます。東京都の七百五十三億の中で、現在東京都が一般財源または東京都営の八重洲有料駐車場で剰余金を出しておりますので、その剰余金を地下鉄の建設事業に投入することによって、起債として要求しておるのは六百三十億であります。従って、三十八年末までには一般財源もしくは他の収益事業からの繰り入れ金を含めまして百二十億ばかり財源を建設費に振り向けることを考えているようでございます。ただ、その他の名古屋、大阪、神戸につきましては、一般財源の方からあるいは他の収益事業からの繰り出しは、現在考えていない状態になっております。
○久保小委員 いずれにしても一般財源から繰り出さなければならぬという、進度を早め、建設を大幅にやっていくという場合には、今の建設費と経営の実態からいけば当然そういうことになると思います。それで一般財源から繰り入れをしないという場合は、計画は縮小するというか、これは計画通りいかぬ、こういう悩みが当然出てくると思う。そこで新たな何らかの方策が必要だ、ただし一億八千万くらいのつかみ金ではこの問題は解決しない。名目的にはなるほど政府もある程度関心を持っているというしるしにはなりますが、実際的なものにはならぬだろうと思う。これはむしろ大蔵省にお尋ねすることでありますし、またその大綱については関係大臣に尋ねることでありますが、きょうは残念ながら来ておりません。いずれこれは折を見てそういう問題についてまたお尋ねしたい、——それじゃ大蔵省主計官がおいでになりましたからお話をお伺いしたいのですが、今年度予算で一億八千万円をつけたのは、ないよりはましだという話を今したわけです。しかしこれは関心を持ったというしるしでありまして、これでは実態からいって、とうてい今の都市交通の大量輸送機関として新しい分野を開拓すべき地下鉄の建設促進には、ほど遠いものがあろうかとわれわれは考えるわけです。ついては大蔵省としては、一億八千万円をつけたことについてけちをつけるわけではないのですが、この地下鉄の建設促進について今のような形ではたして今日の需要に応じ切れると思っておられるのかどうか、そういう分析というかお考えはどうですか。
○海堀説明員 都市交通のために地下鉄を急速に整備しなければならないということは、お説の通り私どももそう考えております。ただ、しかも一応大衆の輸送機関でございますので、おのずから料金にも限度があろうかと思います。従って、これの建設資金というものは、できるだけ資金コストの安い金でなければならないということは、前々からそういうふうに考えまして、財政投融資におきまして、ほかの私鉄なんかとは違いまして、初めから地下鉄につきましては、できるだけコストの安い財政資金を投入するという方針で進んでおったわけでございます。ただ、現在のところではまだ財政投融資面だけでは十分でない面があろうかと思いまして、三十七年度からその建設費、つまり建設期間は何も収益を生みませんので、建設費の一部を一般会計で補助するということで、一億八千万を計上したわけでございます。 これで十分であるというふうに考えるかという御質問でございますが、国の施策はそれぞれ一つ一つをとってみますると、これで十分であると言えるものはなかなか見出し得ないのでございまして、もろもろの施策の均衡というふうな点から見まして、今年度とりあえず一億八千万というものを一般会計で建設費補助として支出することにいたしましたと申し上げる以上に、ちょっと言いようがないのじゃなかろうかと思います。
○久保小委員 その一億八千万円の算出基礎というか、そういうものも別段に理論的な根拠は当時なかったのでございますか。
○海堀説明員 地下鉄の建設につきまして、その補助金の算定につき合理的な根拠があったのかということでございますが、合理的ということがどういうことかということになるのでございますが、実は地下鉄は御存じの通りに、地方財政から出しているものや、あるいはそうではなくて営団の形でやっているもの、いろいろございます。それにつきまして、それぞれ資金コストが違っておるのであります。従って、これは幾らでなければいかぬかということになりますと、料金は別にそこに違いはあってはいけないので、そうしますと、東京都とかあるいは地方財政でやっておりますような、地方が出資金なりでコストを低くしているものがございます。その資金コストまでも一般会計で見るとなりますと、高いコストをかけたところほど補助金が高くなるというふうなことになりますので、やはりそこは幾らのコストまでにしてやるというのじゃなくて、国は一般会計にはこの程度のことをするから、あるいは投融資の面でもこの程度のことをするから、あとは地方財政としてできるだけのことをしてもらいたい、あるいは営団としてできるだけのことをしてもらいたい、こういうことになるのじゃなかろうか。一億八千万の算定が合理的であるとは申しませんが、と同時に合理的なものは、それぞれの体系が違う限り求めることはなかなかむずかしかろうと思うのでございます。
○久保小委員 合理的といっても、きちんとした合理的もありますし、大ざっぱな合理的もいろいいろございましょう。私が聞いているのは、単純に一億八千万というものはどうしてできたのだろうかということなんです。たとえば運輸省と自治省と共同であるかもしれませんが、何らかの形で助成してほしいということで予算要求があった。予算要求は大体三億六千万あった。それはたとえば利息の一部を補助するとかあるいはどうだとかいう根拠を持ってきた。しかし、それは多いからということで他の振り合いということで半分にしたとか、そういういきさつがあって一億八千万というのが出たのかどうか、こういうことなんです。予算審議の際に当然聞くべきでありましたが、そういう機会を持ちませんでしたので、一応一億八千万というのはどうなんだ、単純にお聞きしたいと思うのです。
○海堀説明員 こういうふうに申し上げればよかろうと思うのでございます。地下鉄建設につきましては、財政投融資その他で政府としてもできるだけの努力をする。しかし、企業体自体におきましても努力をして出資金その他を集めていただきたい。算定いたしましたのは、前年度すなわち三十六年度の各企業体の建設資金の額、これは大体推定がついております。そのうちの二〇%程度は、過去に地方自治体その他の実績をとってみますと、大体二〇%程度は自己資金で調達をいたしております。あと八〇%というものが他人資本になるであろう。それのどのくらいの割合を政府が持てるかということになる、全体の運輸省内の諸施策の関連からなるのですが、その八〇%に対して財政的な事情の許す限り一般財政で見ていくという考え方に立ちまして、とりあえず今年度はそれに対してその一定割合を見るという考え方で、財政事情の許す限りの金額として一億八千万円を計上した。比率をとってみますと、多分その建設費割合に対しましては〇・六五%程度になっておろうと思います。
○久保小委員 どうも八〇%というところまではわかったのですが、あとの〇・六五はとってみるということでありますから、私もよくわからぬのでありますが、そういうことは別として一点お聞きしたいのは、われわれはやはり建設を計画的に推進する場合には、やはり助成措置ということがなければなかなかうまくいかぬだろうということから、利子補給というかそういうことで建設費に対する利子補給をある一定年限はやるべきだろう、こういうふうに考えているわけです。ついては、大蔵省の御見解はどういうふうになったのか、いかがですか。
○海堀説明員 私の方は建設費の補助という形をとり、今後ともとっていく考えでございます。要するに、利子補給という形を考えておるわけではございません。これは、今後建設費が累増するであろう。もし財政投融資計画との関連で非常に安い、たとえば六分五厘の金を全部めんどう見られたという場合は、別に建設費の補助を必要としない。それから、そういう関係で、ある年の建設資金のコストが非常に高いものであった。そういう場合には補助をしていくというふうに、弾力的に考えていきたいということが一点。 それから営業を始めた線について、将来にわたって利子補給をしなければならないという形の建設というのでは困る。従って、営業を始めれば、あくまで都市交通で一ぱい一ぱいに動くわけでございますから、営業を始めるときにもコストはそれでまかなっていただかないと困る。ただ、その建設のコストが非常に高くつくのは困るから、その面を財政投融資との関連で建設費の累増とか建設コストの高さを救済するという考え方で今後も進めていきたいと考えております。
○久保小委員 そういう考え方も一つだろうと思うのでありますが、私どもが言いたいのは、営業を開始してから四十年も三十年も長いことやっていくという問題については、大きな問題があると思うのです。もちろん未稼働資産についての問題は言うまでもございません。それ以外に、営業を開始してもある一定限度はとうてい軌道に乗らぬということもございますので、短年月であってもある限度をきめて、建設費に対する利子補給をやっていくということが、完全ではないけれども、さしあたっては一番妥当ではないか。むしろ建設費を補助するという建前からいけば、政府出資の形をある程度とればいいと思います。そこまでいかなければいかぬと思うので、それにいくまでの間といっては語弊がありますが、そこまでいかないでもある程度前進した形で利子補給というのが必要ではないかと考えているわけです。そういうことについては全く否定をされるわけでありましょうけれども、これについてはどういう観点から御否定なさいますか。
○海堀説明員 営業を開始して後にある一定限度までと言いますが、その後におきましてもコストが下がるのは、それはある線については下がるかもしれません。しかし、総体的に今後とも——今は大阪、名古屋、東京ですが、そういうことで済むとは考えておりませんので、すべて営業を開始して後も利子補給を続けるという考えに立ちますと、今おっしゃいましたように、ある線は一定期間で切れるかもしれません。先生のお考えのように、そう急激にあるピークをなして地下鉄の建設というものはすぐダウンしてしまうというふうには考えておりませんので、相当期間にわたりまして行なわれるであろう。それは同一都市かどうかは知りません。しかし国にとりましては、それはどこであろうとも同一に見なければいけません。従って、日本経済がこれだけの発展をしておる限りは、ある期間地下鉄の建設というものが続いていくと考えざるを得ないのじゃないか。そうしますと、営業開始後にも利子補給を続けなければ収支が合わないというような形で物事を考えますと、相当期間相当高額の財政負担を必要としてくるのではなかろうか。やはり企業的に考えていただいて、営業を開始すればコストが合ってくるというふうなことを考えて建設をしていただく。そのために建設費ができるだけ安くなるように政府として配意していくということではなかろうか。もちろん、現在の地下鉄の、要するにコストの計算の仕方自体にも相当問題があろうかと思うのです。たとえば戦前に建設したのはコストが合っておるということは、決して日本の金利が安かったわけじゃなくて、償却を早くやってしまったということを意味するわけであります。そういうように償却を非常に早くやるためにコストを上げる。つまり五十年なり六十年なり動く間にそれを取り返せばいいものを、先に取り返そうという形で、税法の許すぎりぎり一ぱいまで償却するものですから、初めにコストが高い。それを政府に補給しろというのは、あとのもうけを政府が補給するという形になる。そういうのは政府としては考えるべきではない。政府の大蔵省の立場としましては、建設コストをできるだけ安くする、しかし、営業を開始すればそれはその収入と支出でペイしていただくように考えるべきで、それは償却の見方にも問題があろうし、コストの計算方法についても現在のものでいいのかどうかも十分に検討していただく必要があろうかと思います。
○久保小委員 コストの計算で今お話がありましたが、たとえば償却の問題一つとりましても、あなたがおっしゃるような観点も一つあると思うのです。しかしながら、今のような形態からいけば、さらにこれから大幅に建設をしなければならぬという場合には、やはりそういう計算も今日の経営形態の中には無理でも出てくる面も実際あり得ると思うのです。そういうことも一応考えていかねばならぬことでありますが、とにもかくにも今おあげになっただけで利子補給というものを否定されることはわれわれはどうかと思う。別に利子補給が万能ではないのでありまして、その他の方策があると思いますが、一つの方策として計画的な利子補給をする、あわせて今お話があったような点もやはり再検討しなければならぬと思うのです。しかし、三十七年度予算でやった一億八千万で、何か合理的なお話はちっとも聞き得ませんでしたが、いずれにしても一億八千万程度で今後建設が促進されるというふうには、おあげになった論点ではむずかしいのではなかろうかと思うのです。いずれにしても、ここで論議を重ねていっても、これはなかなか決着がつくものではないと思うのですが、われわれは一つできる範囲からこれを解消していかなければならぬと思っておるわけです。 本日は時間もおくれて参りまして、十分な時間でないと思うのですが、もうすでに約束の時間も過ぎましたので一応この程度にしておきますが、われわれとしては大蔵省、特に担当であられるあなたに対してはいろいろな観点からもう一ぺんというか、また間もなく来年度の予算の要求の時期にもなりますので、都市交通のあり方あるいは地下鉄の建設の今日の状態を十分に今まで御検討いただいておると思うので、そういうものもあわせて考えて、今後促進をどうしたらいいかということを、関係方面ともう一ぺん御検討いただいて、この促進に努力してもらわなければならぬ、こういうふうに思うわけです。なお運輸省——自治省もそうでありますが、実態をよくつかんでおられると思うのでありますが、それを説明する場合に、政府部内においての説明というか連絡についても、必ずしも十分ではない面がありはしないかと思うのであります。こういう点をもう少し検討されるようにお願いしたいと思います。われわれ自身も一つの案を持っておりますので、返くこれを国会に提案して皆さんの御批判をいただきたい、こういうふうに思っております。以上です。
○關谷小委員長 細田吉藏君。
○細田(吉)小委員 時間もあまりないようでありますから、私は資料要求を主にいたしまして、これが出ましたところで御質問をしたいと思うのですが、ただ一点、今の問題に関連しまして私はこういうふうに考えるのですが、御答弁はいずれ機会をあらためてもけっこうですから、大蔵省のお考えを特にお聞かせ願いたいのですが、地下鉄の必要性については非常によく大蔵省の方でももちろんおわかりになっておる。都市交通の問題で、道路が狭いから道路を作ろうというときに相当巨額な費用が出ておりますし、今後も出ます。中には首都高速道路公団のやっておるというような形のものもありますが、今後地下鉄をどうしてももっとスピード・アップをしてやる必要があるとした場合には、道路との関係で考えてみますと、道路は原則として頭から公共事業費です。地下鉄というものは、これは東京都であろうが、営団であろうが、もちろん私営の会社ではありませんが、一応企業としての地下鉄という見方をしておるわけです。そこでこれを飛躍的に伸ばそうとしますと、企業としての見方を強くしておるとやっていけなくなると思うのです。運賃をそうべらぼうに上げるわけにはいきません。今でも相当高額な運賃になっております。釈迦に説法だと思うのですが、足りないから道路を作るというときは、全額国なり公共団体が出す。地下鉄がやるときには、企業であるから何とかしてやっていけ、これは少しその間の差があり過ぎるように私は思うのです。さればこそ財政投融資をしているとか、あるいは営団の債券を出させているとかおっしゃるでしょうが、いろいろな想定を立ててずっと計算してみますと、これは、やっていけないのですよ。今年度初めて利子補給がついたということは、額の問題は別にして一歩を開かれたものだと思うのですが、私はやはり公共事業費でやるという必要はないと思うのですけれども、それに近い形で考えるならば、とにかく利息のもっと安いものもあるわけですから、徹底的な低金利にする。今の利子補給より、初めから非常な長期で、思い切って低金利のものにすべきだということを前から考えておるわけですが、もうこれを考えていただいて、実際にやらなければならぬ時期にきておると思うのです。おそらく御異議はないだろうと思うのですが、これは運輸大臣、大蔵大臣にきてもらって、もっと都市交通のこの小委員会としては取り上げるべきだと思っております。何かそれはそうすべきじゃないかというようなことがあったらお答え願いたいと思うのです。 それで、資料要求をお願いいたしたいのがございますので、書いて下さい。第一番に地下鉄工事の最近の進捗状況と竣工の見通しを、ごく新しいところをお聞かせ願いたい。それから最近における地下鉄の運輸並びに営業の状況、特に荻窪線等が開通いたしておりますが、国鉄線にどの程度の影響があるかという点について、資料をもってお出し願いたいと思うのです。それからトロリー・バスというものの経済効果、それからこれの最近の動向と今後の見通しというものをお聞かせ願いたい。それからトロリー・バスの収支がどういう状況にあるかということをお聞かせ願いたい。それから、もっと基本的な問題ですが、これは東京だけでもけっこうですし、できれば大阪もあればなおいいのですが、通勤の動向、最近でも丸の内の三菱のれんが建てをつぶして大きなビルを建てたり、いろいろやっているわけで、通勤の動向と今後どの程度ふえるような見通しをなさっておるか。おそらく、都市交通課もありますから調査していると思いますが、どういうような状況で考えておられるか。その日その日、ただ行き当たり場当たりでやっておられたのでは困る。地下鉄の今一番最初に申し上げたようなことも関連を持っておりますが、何とか自分のやっている間だけは間に合わせればいいというような考え方じゃ困るわけですから、その点の資料をお出し願いたい。それから、これは実に大臣がおいでになったときに伺いたいと思っておりますが、東京駅付近のバス・ターミナルをどういうふうにお考えになっておるか。今路上放置をどうとか言って法律を出そうと言っていますが、これとは違いますけれども、バス・ターミナルというものは東京の場合にはないのですね。本来バス・ターミナルの目的のために作られたバス・ターミナルというものはないわけです。長年にわたって放置されているわけです。八重洲口におきましても、中央郵便局の前、また運輸省の前のバス・ターミナルでも、大へんな交通上の支障になっているわけです。お客も雨の降るときなんか行列でひどいものです。しかし、長年にわたって解決をされておらないし、解決のめどがついておらぬのではないかと思うのですが、これについてはどうしようとしておるのか、次会に大臣に御答弁をお願いしたいと思います。それから時差出勤というものをだいぶやっておる。ことに冬場は通勤が非常に込みますので、時差出勤というものをやっておられるようですが、これはどういう程度の実績が上がっておるのか。あるいは学校におきましても同様な問題があると思うのですが、どの程度これをやっておるのか、また今後宣伝その他をどういうふうにしておやりになろうとしておるのか、これをお尋ねいたしたいと思います。最後にバスの切符の共通制、これはまだ実現されておらないじゃないかと思うのですが、この問題一つでもとにかく解決ができそうでできていないというところは、私は非常に問題だと思うのです。この問題の見通し。大体そういう点につきまして、きょうすぐ簡単にお答えができるものはしていただきますし、そうでないものは準備して次会にお答えを願いたいと思います。それから、資料を用意していただきたいと思いますが、委員長よろしくお願いいたします。もちろん資料は全委員に出していただきたいと思います。
○海堀説明員 先生のお話はもちろんそれとしては、現在私の個人的な意見といたしましては、道路については国が三分の二持っておりますが、地下鉄もそれに劣らぬ措置をとるのが妥当ではないかという御意見につきましては、その点だけをとりますと個人的には先生の御意見に反対するわけに参らぬのです。ただこれは公共事業、要するにパブリック・ユーティリティといっております公共施設というものを、どういう形でやっているかというのは、非常に歴史的なものがございまして、たとえば港湾につきましては、日本は公共事業でやっております。ところが、欧州その他の国では企業としてやっております。従って、港湾使用料のごときは、大体日本の十倍くらい英国はとっております。これなんかの金をさっそくそういう国際的な姿にしていただければ、港湾投資からも一般会計といたしまして相当な金が出てくるはずでございます。要は公共投資につきまして、一般会計の負担が一定といたしますと、一般会計で何をやるべきかという配分の問題だろうと思います。そしてそれが現在理論的にも、現実的にも非常に妥当に行なわれておるかといいますと、それは非常に歴史との関連がございまして、それが徐々に現実の要求する方向には動くのだろうと思いますが、突如として港湾の補助をやめるというふうなことはとてもできかねますので、従来の経緯を尊重しながら、現実に即した方向に持っていく以外に解決の方法はないのではなかろうか。たとえばこじきでも飲んでいる水でございますが、これなんかも現在簡易水道以外は一般会計は補助してないわけでございます。現実には東京都あたりは多分一キロ・リットル、一トンの水は二十円近くしているのではないかと思います。そういう……。
○細田(吉)小委員 地下鉄を公共事業でやれと言っているのでない。片一方公共事業でやっているものとこれと比べれば、これは歴史的なものですよ。港湾のこともよくわかっておりますが、あまりに差がひど過ぎるのではないか。歴史々々とおっしゃいますが、都市交通の現状というものは、その歴史をある程度変えなければならぬような状態にまできている。私はそれでもなおかつそうしろと言っているのではない。今のやり方でいいが、それにしても利息のようなものがこんな状況では問題にならぬじゃないか。僕らは二分、三分でいいと思っているが、それは別として、そういうことを言っているんです。御答弁は要りません。
○佐藤説明員 資料につきましては、作り方その他につきまして細田先生と打ち合わして作りたいと思います。時差出勤につきましては、一応まとまったものがありますが、それも合わせて提出させていただきたいと思います。
○關谷小委員長 次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後三時三十四分散会