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40回国会衆議院1962/02/07

運輸委員会 第6号

発言数
76
登壇者
8
会派数
2
開催日
1962/02/07

会議録

簡牛凡夫自由民主党

○簡牛委員長 これより会議を開きます。  去る三日、本委員会に付託されました内閣提出、日本国有鉄道法の一部を改正する法律案を議題とし、審査を行ないます。     —————————————

簡牛凡夫自由民主党

○簡牛委員長 まず、本案について、政府当局より提案理由の説明を聴取いたします。有馬政務次官。

有馬英治自由民主党運輸政務次官

○有馬政府委員 ただいま議題となりました日本国有鉄道法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして、御説明いたします。  わが国の経済成長に対応して輸送力を増強し、輸送の近代化をはかるため、日本国有鉄道は、昭和三十六年度を初年度とする新五ヵ年計画を策定し、これが達成に努力をいたしており、政府におきましても、この計画の円滑な実施のため、運賃改定その他所要の措置を行なっている次第であります。この新五ヵ年計画は、線路増設、車両増備等による幹線輸送力の増強、動力方式の改善等による輸送の増強、化、通勤輸送の増強、改善をおもな内容としており、その遂行のため、昭和三十六年度から昭和四十年度までの間において、総計九千七百五十億円の工事を行なうことにしておりますが、最近における経済の発展に伴なう輸送要請の増大に対処するためには、この新五ヵ年計画の規模をもってしても、必ずしも十分ではない実情になっております。特に、最近においては、発展の著しい臨海工業地域における鉄道輸送、あるいは大都市における貨物輸送体制の改善等について、種々の施策が強く要請されておるのでありますが、国鉄の新五ヵ年計画の主たる目標が、輸送の面において、日本経済成長の全般的な基盤を形成することにあり、従いまして、その対象も、主として、東海道新幹線の建設を初めとして、国鉄幹線における輸送力の増強及び輸送の近代化に置かれておりますので、これらの要請に十分こたえることは、時期的にも資金的にもはなはだ困難な実情にあります。  このように多くの必要諸施策をかかえ、これをその必要度、緊急度に応じても最も合理的に実施していくためには、国鉄は、その組織、資金、施策等、活用し得るものは余さずこれを可能な限り能率的、効率的に活用しなければならないのでありますが、現在、国鉄が行ない得る範囲内の施策方法をもってしては、先ほど申し上げました通り、時期的にも資金的にも輸送要請に即応しがたい実情にありますので、この際、国民が国鉄に期待する輸送サービスをできる限り早期に、かつ、円滑に実現するため、国鉄の資金、施設の能率的、効率的活用をはかる方法として、国鉄が他の事業に投資できる能力を追加付与することが必要であると考えられるのであります。  このような措置を講ずることにより、現状においては、早期に実現することが困難である必要な施策が、円滑に実施し得ることとなり、経済の進展に即応する輸送体制ができることになると考えられるのであります。  しかしながら、国鉄が他の事業に投資することについては、国鉄の使命に照らし適切と認められるものに限られるべきは当然でありますので、その範囲は、必要最小限度のものにいたした次第であります。  何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御賛成下さいますようお願い申し上げます。

簡牛凡夫自由民主党

○簡牛委員長 本案に対する質疑は、次会に譲ります。      ————◇—————

簡牛凡夫自由民主党

○簡牛委員長 運輸行政に関する件について、調査を行ないます。  質疑の通告がありますので、これを許します。田中織之進君。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 港湾局長や海運局長は見えておりますか。——それから大臣はきょうは出られないのですか。

有馬英治自由民主党運輸政務次官

○有馬政府委員 大臣は予算委員会に出ておりますので……。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 わかりました。  私、本国会から運輸常任委員になりましたので、運輸行政についてはまるっきり不勉強でありますし、その意味において、同僚諸君からは、もうわかり切ったようなことについてあるいは質問を申し上げるかもしれませんが、特に現内閣の一枚看板であります経済成長政策ときわめて密接な関係を持つ交通関係の諸問題について、私自身も今勉強中であります。その意味において、政府の施策の内容なり方向について、きょうは伺ってみたいと思うのであります。  三十七年度の総予算が今予算委員会で審議中でありますが、この提案説明の中にも、経済成長政策が、今、一つの再検討の時期と申しますか、一部分非常に伸びたために、各産業間、同じ産業の間においても、経営の規模、資本の大小等によってアンバランスが出ておる。一方、大きく言えば、伸びる部門に設備投資等が集中いたしました結果、世上いわゆる三月危機であるとか、あるいは六月危機であるとかいうようなことがいわれるような状況のもとにおいて、その一つのネックの問題として重要港湾における船込みの問題は、何としても生産拡充の見地から見て解消しなければならぬ問題だということを掲げております。その意味で、昨年からいわゆる港湾整備五ヵ年計画というのが進行しておるわけでありますが、それの内容についてお伺いをすると同時に、現在の経済政策上一番の問題になっておる国際収支の問題について、これを改善するためには、海運の強化の問題が大きな問題として爼上に上っておることは、御承知の通りであります。この問題について、本年度の予算案を策定するのにあたって、運輸省では特に海運の強化と、今私が前段に申し上げました港湾の整備というような問題については、運輸行政の中の重点的な施策としてお考えになられたことと思うのでありますが、それは具体的に予算の面に、あるいは施策の面において、どのように位置ずけられておるのか、まずこの点について、大臣がおられませんから、有馬政務次官から運輸省全体としての考え方を伺いたいと思います。

有馬英治自由民主党運輸政務次官

○有馬政府委員 御指摘の通り、海運と港湾は、運輸省の予算編成方針の中でも、最も大きな柱の部分に入れて予算を要求いたした次第でございます。位置づけと申しますと、予算案をごらんになっていただけば大体おわかりであろうと思うのでありますが、一口に申しますと、海運の問題は、利子補給の点でございまして、利子補給は、将来に向かって新造船の利子を補給したいという面と、それから今日、海運会社が諸般の問題で国際的の競争にぶつかって困っておりますが、一番困るといわれておりますのが、過去の開銀初め市中銀行の利子の負担であります。従いまして、この際、その利子を何とか軽くしてやりたい。利子の負担を少なくとも延納程度のことで軽くしてやりたい、そういう措置を講じたい。世にいわれております利子補給といううしろ向きの対策でございますが、その面を推進いたしたいということで、予算面におきましては、これは財政投融資に属する問題でございまして、しかも資金繰りに属する問題でございますので、その点ははっきりと予算面には出ておりませんが、それを討議する一つの仕組みとして海運企業整備計画審議会というものを設けたいということで、六十二万円、わずかでございますが、運営費として予算面に出ておるわけでございます。  それから港湾の問題につきましては、相当膨大な項目にわたっておりますので、後ほどまた港湾局長からご説明申し上げますが、重要港湾並びに地方港湾、諸般の問題につきまして、国会の皆様方の大へんな御後援を得まして、昨年度に比べましてずっと優秀な伸び率を見せていただきまして、これから予算が承認されますれば、現実に各港ごとにこれが実施されまして、われわれの当初要求した予算額ほどではございませんでしたけれども、ある程度われわれが望みました所期の目的に近いことだけは、三十七年度に実施できるという確信を持っております。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 海運政策の問題については、今政務次官から利子補給の問題があげられたのであります。確かに日本の造船利子は、国際水準より高い。そういう関係から見て、海運強化の基盤である造船計画という点において、著しく不利益な状況にあるのを幾らかでもカバーする、こういう意味において、利子補給の問題につきましては、私どもも従来賛成の態度をとって参っておるのであります。ただいま政務次官の御答弁の中にもありましたように、これはたとえば過去における造船資金に対する利子負担の軽減ということで、将来の新造船の建造という観点から見て、間接的な効果は期待できまするけれども、当面、たとえば政府が立てておる所得倍増計画による十年後の日本の保有船舶量というようなものから割り出した、特に経済成長政策が重要な段階に立っておる三十七年度における海運強化の積極的な具体策としては、いささか消極的な面ではないかと思うのであります。  そこで、あるいは私どものいただいた資料の中にその数字があるのではないかと思うのでありますが、私の考えを申し上げる前に、まだ三十六年度が若干ございますけれども、今問題になっておる国際収支の面において、いわゆる海運関係の収支関係というものが一体どのような状況にあるかという点について、まず数字的な御説明を伺って、それに基づいて私の質問を申し上げたいと思いますので、これは事務当局からでけっこうでありますけれども、まずその点を伺いたいと思います。

辻章男運輸事務官(海運局長)

○辻政府委員 海運関係の国際収支の点でございますが、昭和三十四年度におきましては、日本船が受け取りました運賃が約四億九千万ドルでございます。日本が外国船に支払った金額が約三億六千二百万ドル、差引受けと払いとでは一億二千八百万ドルのプラスでございます。港湾経費というのがございますが、これは受けの方は、日本で外国船が払いまして、港湾の荷役料でありますとか、あるいは埠頭の使用料等が入ったものが受けに入っておりまして、これが約三千四百万ドルございます。ところが、港湾経費の払いの方が一億七千万ドルでございます。この払いの方は、実は港湾経費だけではございませんで、外航船が使いまする油の料金が入っております。これは日本で外航船が油を買いましても、いわゆるボンド油という免税の油を買っておるのであります。日本で買いましたものも、それから外国で買いましたものも、全部含めまして油代が入っておりますのでございますが、これが一億七千万ドルございまして、港湾経費の差引が一億三千六百万ドルの赤字、運賃と港湾経費と入れまして、総トータルでは八百万ドルの赤字になりますというのが、三十四年度の現状でございます。三十五年度はまだ全体の集計がついてないのでございますが、大体ほぼ似たような数字になると、見込みを立てております。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 もう三十六年度もほぼ終わろうとしておる段階に、三十五年度の集計がまだつかないというのは、ちょっと理解に苦しむわけです。運輸省からいただいた昨年の七月ですかの資料で、三十五年度の趨勢も伺っておるのです。私の伺いたいのは、まだ二ヵ月残しておりますけれども、三十六年度の現在まで経過した実績が、どういうようになっておるかという点でございます。この上に立って、三十七年度の海運強化のための具体的な施策が同時にやはり講じられなければならないと思いますので、その点を伺っておるわけです。

辻章男運輸事務官(海運局長)

○辻政府委員 どうも失礼申し上げまして、私ちょっと資料を取り違えておりまして……。三十四年度は今申し上げた通りでありますが、三十五年度は、運賃におきましては約二億二百万ドルの黒字でございますが、港湾経費が一億八千六百万ドルの赤字になっておりまして、トータルいたしまして、三十四年度で八百万ドルの赤字と申し上げたものが、千六百万ドルの黒字でございます。三十六年度は、運賃関係で一億四千万ドルの黒字でございますが、港湾経費の方が二億二千八百万ドルの赤字になりまして、トータルといたしましては八千百万ドルの赤字でございます。特に三十四年、五年、六年と三ヵ年を通じますと、三十六年度の赤字が大きいのでございますが、これは船もふえてきておりますし、運賃面におきまする日本船の運賃の受取額は、絶対額はふえてきておるのでございますけれども、輸入量等がふえて参りまして、払いの方がより一そうふえてきておる。それと港湾経費と申しますか、これは船がふえて、日本船がよけいになれば当然ふえるものでございますが、それに伴いましてまた燃料費もふえておるという関係で赤字が増大しておるというのが、現状でございます。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 特に昨年、私、予算の総括質問で国際収支の問題を取り上げたわけですけれども、そのときには、総理は例によって強気一点張りでございましたけれども、予算案がまだ参議院段階で審議の過程ですでに国際収支の赤が出てくる、こういうような形で推移して参りまして、ようやく昨年末十二月、それから一月の数字が黒字になっているという発表を見ておるわけでありますけれども、そういうような状況の中において、やはり運賃収入を中心といたしまするいわゆる貿易外の収支関係が、全体としての国際収支の上に持つ役割というものは、私は非常に重要だと思うのです。その中心を運輸省が所管をしているという観点に立つならば、この点について、やはり海運の国際収支の推移というようなものについては、運輸省が一番神経を働かさなければ私はならぬのじゃないかと思う。今の説明を伺いましても、運賃の受け取りの金額もふえているけれども、一面輸入がふえた。そういうような関係で差引にいたしますると、現在までに約九千万ドル近い赤字である、こういうことになりますと、やはり三十六年においても、他の貿易上の収支と同じように、貿易外の収支の点では、依然としてやはり赤字基調を三十六年度は脱し切れないということに私はなると思う。そういうことになりますと、勢い海運の強化のために、たとえば政府資金、国家資金を投入するというようなことについて国民がどういう感じを持つかということにも、私は響いてくるのではないかと思うのですけれども、もう少し立ち入って数字を伺うようでありますけれども、輸出入の関係における日本船の比率は、大体三十五年度以降、三十六年度中間までの経過でけっこうですけれども、どういうようになっておりますか。大体三十五年度は、特に輸入の関係につきましては、従来の五〇%を割るような、私の記憶ではたしか四六%程度というような低い率にとどまっておったと思うのでありますが、そういう傾向は、三十六年度の現在までの推移のうちで脱却できたのかどうか、その点について、少し数字を伺って恐縮でありますけれども、お聞かせを願いたいと思います。

辻章男運輸事務官(海運局長)

○辻政府委員 積み取り比率でございますが、ここ三十三年から三十五年までの推移を申し上げますと、輸出につきましては、三十三年度は五八・六%が邦船の積み取り量でございます。それから三十四年度は五六・一%、三十五年度は五四・六%、この三ヵ年の輸出につきましては、約二%程度下がっておるというのが、遺憾ながら現状でございます。それから輸入につきましては、三十三年度が五八・八%、それから三十四年度が五一・五%、三十五年度は四六・三%というふうに、輸入の方が輸出よりも積み取り比率の減り方が大きいというふうな数字に相なっております。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 三十六年度の中間の趨勢は、どんなものでしょう。数字はありませんか。

辻章男運輸事務官(海運局長)

○辻政府委員 三十六年度はまだ集計ができていないのでございますが、一部推定が入っておりますが、輸出が五〇・九%、それから輸入は四六・九%、推定が入っておりますが、三十五年度と比べますと、輸出は多少減っておりまして、輸入の方は横ばいというふうなことでございます。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 そういう状況で、輸出も、これは中間でありますから何でございますが、若干——例年の二、三%ずつぐらい悪くなっていく。というよりも、本年急激に積み取り比率が四%近いものが下がるのではないかということ、これは、輸入の関係は横ばい状況でありますけれども、私は国際海運市場のことについても不勉強でありますが、運輸省としては、大体どういうところに原因があると見ておるのですか。最近別の面で、いわゆるバイ・アメリカン政策というものが特に問題になっておる。今見えておるケネディ司法長官の来日を契機にしても、この問題が、特に日本の財界のみならず、一般国民と接触している面においても問題になっておる。海運の面においても、いわゆるアメリカン・シップ政策という問題が、やはり国際海運市場で、率直に言って、アメリカが少なくとも国際的にそれぞれの海運国からはあまりよく見られない。アメリカの一種のドル防衛政策の見地から、アメリカとしてはやむを得ない自己防衛策だろうと思うのでありますけれども、やはり海運の競争市場に立つと、そういう政策というものが批判の対象になっておることは、いなめない事実だと思うんです。そういうようなことが、依然として三十六年度から三十七年度にも見通されるのではないか。そういうような点が、勢い輸出、輸入ともに日本船による積み取り比率が好転するということがはばまれている一つの原因ではないかということも考えられるのでありますが、この点はいかがでしょうか。

辻章男運輸事務官(海運局長)

○辻政府委員 今御指摘がございましたように、アメリカは、ドル防衛措置に関連いたしまして、シップ・アメリカン運動というものを昨年末行なったわけでございます。アメリカの船をできるだけ使えということを、政府が民間に積極的に働きかける。そういうこと自体につきまして、私どもは行き過ぎた運動であるということで強くアメリカの方に抗議を申し込みまして、現在では、政府としては特にきわだった動きはないようでございますが、そういう空気が民間にも浸透いたしまして、自国船を使おうという気がまえが相当影響していると思います。しかし、現在の、定期船は別でございますが、いわゆる不定期船等を見まして、そういうふうなシップ・アメリカンあるいはその他の結果として、日本船が働き場がなくて遊んでおるという船は一隻もないのでございまして、そういう影響もございますが、やはり根本的には、非常に輸入量、特に輸入物資がふえたに対しまして、日本に適船がないために外国船を雇わざるを得ない、そういうふうな状況も、積み取り比率の低下に影響しているというふうに考えておる次第でございます。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 帰着するところ、特に輸入関係については、積み取りの適船が日本に十分ないというような関係から、輸入の積み取り比率がまだ好転をするに至らない、こういうことになるわけでございますが、それでは三十六年度の新造船の関係の状況は、どういうように推移しておりますか。今度の予算に、先ほど政務次官からお話がありましたように、海運企業整備計画審議会ですかを法律に基づいて設置する。従って、これは個々の海運企業の整備計画についても、衆知を集めたプランを立てるということをねらいにしておるようでございまするが、利子の補給と並行いたしまして、新造船についての計画、これがいわゆる所得倍増計画等の第二年度として、三十七年度の計画というものもすでに業界においては立てておられるし、その面についての運輸省としての指導もやられておる。三十七年度の計画をお伺いする前に、三十六年度は、一体どの程度に計画の実績が上がっておるかということからお伺いをしたいと思います。

辻章男運輸事務官(海運局長)

○辻政府委員 整備計画審議会のお話が出ておりますので、今計画を申し上げる前に、ちょっとその点に簡単に触れて御説明申し上げたいと思います。  三十七年度予算に予算要求いたしておりまする整備計画審議会と申しますのは、いわゆる利子補給の問題とは一応別個に考えておるものでございます。御承知のように、今船の建造は、大体開発銀行の資金と、それに市中の金融機関の協調融資の形で作っておるものでございまして、融資の比率は、開発銀行の資金が、定期船につきましては七〇%、その他につきましては五〇%という率でございまして、残りの三〇及び五〇%は市中金融機関の融資を仰ぐという建前に相なっておる次第でございます。ところが、先ほど政務次官からも御説明をいたしましたように、日本の海運企業は、終戦後無から出発いたしまして、多額の借入金で現在まで船を作って参ったのであります。そういう意味におきましては、企業基盤は非常に脆弱でございます。また、金利負担が非常に企業を圧迫しておるということでございます。昨年来、海運造船合理化審議会で海運の根本的な対策を諮問いたしましたところ、各方面から何とかしなければならぬじゃないか、特に市中の金融機関が、もう今の海運企業の体質では協調融資に応じていけない、何とか体質の改善をはかってもらわなければ、なかなか協調融資には応じていけない、政府の方において抜本的な策を講じられるならば、市中金融機関においても協力して海運企業を立て直そうではないかという議論が出て参りまして、大体海運造船合理化審議会の意向といたしましては、そういう線で出てきたのでございます。それがすなわち、開発銀行も一定の期間利子の徴収を猶予して、それにフォローして市中の金融機関も利子の一部を一定期間徴収を猶予して、元本の返済をやらして、企業の体質改善をはかろうというのが、趣旨でございます。そういうことを開発銀行、市中金融機関がやるにつきましては、海運企業に対しても、現在相当私どもやかましく申しまして、経費の節減等の合理化の措置もさせておりますけれども、なお一そうの合理化計画あるいは整備計画というものを立てさせなければいけないのではないか。それは学識経験者その他関係者集まりましたところで十分討議して、そういうふうなものがパスしたものについて、開発銀行及び市中金融機関の利子の猶予を受けさせるようにしようということになりまして、それを審議いたしますのが、先ほど申し上げました整備計画審議会なんでございます。そういうふうな経緯で現在まで至っておるわけでございます。  今御質問の、三十六年度の建造はどういうふうになっているかということでございますが、これは当初は約二十五万トン程度開発銀行の融資で船を作ろうということで発足したのでございますが、非常に輸入量がふえて参りますし、どうも船の整備と輸出入の関係がアンバランスになるということで、年度途中におきまして、五十万トン程度にワクを拡大していこうということで、二十五万トンのものが約五十万トンに拡大されまして、そのうちの約二十五万トンの当初計画のものはすでに発足いたしておりまして、あとの二十五万トンにつきましては、資金の問題あるいは利子補給の予算措置等の問題がございますので、現在まだ着工するに至っておりませんが、ただいま御審議願っておりまする補正予算に、約十五万トン程度の利子の補給の予算を要求いたしております。約十万トンにつきましては、資金繰りの関係から本予算にこれを見込みまして、来年度早々に着工しようというふうな計画に相なっております。従いまして、多少年度はずれますが、三十六年度の計画といたしましては、約五十万トンを開発銀行の資金で作っていこう。それに対まして、これは前からいろいろ計画がございまして、いわゆる開発銀行の資金にたよらずに、約三十万トンの船が計画されておりまして、これは大体その通りいくと思いますので、三十六年度の着工の船といたしましては、約八十万トンが建造されるというふうに考えております。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 それでは、三十六年度の大体の状況はわかりましたが、三十七年度の見通しはどうなりますか。

辻章男運輸事務官(海運局長)

○辻政府委員 三十七年度は、来年度の予算の問題として、約五十万トンを開発銀行の資金で建造していこうという計画を立てております。開発銀行以外の資金では、約二十万トン程度の船が建造されるのではあるまいかという予測を立てておりますが、これは金融情勢その他もございますので、一応の見込みでございます。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 そういたしますと、三十七年度は、従来から続いておる計画造船の関係から見たら、第十七次ですか。そういうような考え方で進めていかれるのですか。その点はいかがですか。

辻章男運輸事務官(海運局長)

○辻政府委員 これは俗に申しております呼び方から申しますと、三十七年度の財政資金によります建造は、いわゆる第十八次ということになるわけでございます。大体今のところ、私たちは、従来通りの方式で建造していきたい、かように考えております。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 きょうすぐでなくともよろしゅうございますが、三十六年度において十七次約八十万トンということになるわけですが、それの各社別の計画等を資料として数字を出していただきたいということを、この機会にお願いしておきます。

有馬英治自由民主党運輸政務次官

○有馬政府委員 決定ですね。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 そうです。

辻章男運輸事務官(海運局長)

○辻政府委員 今、十七次八十万トンとおっしゃいましたが、いわゆる十七次の計画造船といたしましては約五十万総トンでございまして、開発銀行の資金を使わずに建造するものが約三十万トンと申し上げたのでございますが、御要求の資料は、いわゆる十七次船の五十万トンということで了承してよろしゅうございますか。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 政府関係の資金のものでもよろしゅうございますけれども、もうすでに開銀以外の民間資金で三十万トンというものが三十六年度の着工船として計画が固まったようでありますから、従って、それも大体各社別に、端的にいえば、どこの会社がどれだけのものを建造することで取り組んでおるかということを知りたい意味で、お出しいただきたいと思います。  そういたしますと、十年後の日本の、特に外航船でありますけれども、千三百五十万トンですか、いわゆる所得倍増計画による十年後の目標がございますが、そういう目標に向かって、三十六年度の実績、あるいは三十七年度の計画がかりに計画通り、見通しの通り推移すれば、十年後はもちろんでありますけれども、当面やはり五年くらい後の——三十六年度から始まっておるわけでありますから、そういう倍増計画等の関係における船腹の量としては、大体計画にマッチすることになるのですか。その点はいかがでしょう。

辻章男運輸事務官(海運局長)

○辻政府委員 これはごく大ざっぱに申しますと、ただいま御指摘がございましたように、大体所得倍増計画に相応するものとして、千三百三十万トンの船腹保有を考えておるのでございまして、これは現在の船腹量からみまして、九百七十万トンを作らなければならない。大ざっぱに申しますと、年平均百万トン近いものを考えなければならぬということになるのでございますが、先ほど申し上げましたように、三十六年度の着工といたしましては、約八十万トンでございます。今の見込みでは、三十七年度七十万トン程度ではあるまいかと見ておるわけでございまして、十万トンあるいは二十万トン程度、今の年度割の平均から見ますと、それだけ数量が少ないわけなのでございます。これは先ほど申し上げましたような、海運企業の企業基盤の現状、また金融機関の動向等にかんがみまして、ここ一、二年はこの程度でやむを得ないのではなかろうかというふうに考えておる次第でございます。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 先ほど伺いました海運の国際収支の趨勢を見ましても、また、今伺いましたそれの基底になる造船計画の関係を見ましても、いささか政府の倍増計画よりも、少なくとも二、三割方内輪の推移しか実際はしておらないのではないか。その意味において、やはり経済成長政策の盲点の一つに、海運、その基盤としての造船というものが依然としてあるということになるのではないかと私は思う。その点から見まして、まあ国際収支全体は——海運関係はいわゆる貿易外収支に属するわけでございますけれども、本年の十一月には大体とんとんになるのだ、好転するのだということを機会あるごとに大臣諸公は盛んに強調されますが、こういうように数字で伺ってみますと、それはただから念仏で、その裏づけがないような気がいたすのであります。その意味で、従来ある海運造船合理化審議会の活動というものにも期待しなければなりません。それのさらに細目的な、企業の再建整備に関する問題を審議するための委員会が明年度の予算で初めてできるわけでありますが、やはり多くの海運会社のうちで配当をしているのがわずか日東商船と関西汽船二社だけしかないというような、そんな形で、しかも、その意味から見て、外航船に就航しておる関係の海運会社の実績がよくないというようなことは、全体とすれば、数年前のような国際的な海運不況の時期ならいざ知らず、現在船さえあれば多々ますます弁ずる全般としての国際経済情勢の中において、やはりちょっと消極的ではないか、このように感じますので、この点については一段と強化していただきたい。  そこで、これは予算の分科会でも伺うつもりでおったのでありますが、本年度の利子補給の点で、市中銀行の関係が、三十六年度より若干減りましたね。それから開銀関係が、三十六年度千八百万円であったものが一億五千六百万円ですかにふえておるのでありますが、これはやはり対象になった計画造船の関係で、いわゆる利子補給の対象になる貸出金との関係であろうかと思うのでありますが、そのように理解しておいていいのでしょうか。

有馬英治自由民主党運輸政務次官

○有馬政府委員 七年度ですか。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 七年度が全体としてふえておりますけれども、内訳としてみますと、市中銀行関係の利子補給が約五千万円減って、それから開銀関係が、三十六年度千八百万であったのが一億六千万ですか、約十倍近くふえておるわけなんですけれども、それは結局過去の開銀からの融資額との見合いでそういうようになったのか。別に率その他の点については前年度と変更がないのではないかと思うのでありますが、その点はいかがでしょう。

辻章男運輸事務官(海運局長)

○辻政府委員 利子補給に対しましては、市中銀行に対しますものも、開発銀行に対しますものも、両方とも、三十七年度は、三十六年度に比べまして、融資比率その他の条件は変更いたしておりません。今御指摘ございましたように、前年度と増減があるのは、結局市中の方から申しますと、これは五ヵ年の利子補給でございますので、いわゆる三十七年度におきましては、十一次船が、もう五年たちまして、三十六年度で終わりになるものでございますので、それが脱落するわけでございますが、これは十一次船あたりになりますと、現在の融資比率より厚くなっておる関係上、十八次がふえる増加分よりも減少の方が多いものでございますので、差引トータルとしては減少になるということでございます。それから開発銀行の方は、大幅にふえておりますのは、昨年度は、十七次船についての一部しか出ていなくて、大部分が三十七年度に出てくる関係上ふえてくるというふうな、技術的な計算上の問題になるのでございまして、建前上の問題ではございません。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 海運事業についてはなお伺いたい点もあるのでございますが、資料等を出していただきまして、さらに勉強しておかなければなりません。  そこで、海運と密接な関係を持っておる港湾関係の整備でありますが、三十六年度の予算編成の過程では、港湾整備計画に関する運輸省案と大蔵省案との間の若干の開きがありまして、当面の五ヵ年間も、結局その中をとって五ヵ年で二千五百億円の投資額、そのように決定されたと思うのであります。それに基づいていわゆる整備五ヵ年計画というものも運輸省の方で策定することになっておったと記憶するのでありますが、それは現在すでに案ができておるのかどうか。三十七年度予算は、それに基づく第二年度の予算というものが出てきておるのかどうか。この点をまず伺いたいと思います。

坂本信雄運輸技官(港湾局長)

○坂本政府委員 港湾整備事業につきましては、昨年の四月に港湾整備緊急措置法という法律が出まして、その法律の第三条に、「運輸大臣は、」「昭和三十六年度以降の五ヵ年間において実施すべき港湾整備事業に関し、港湾整備五ヵ年計画の案を作成し、閣議の決定を求めなければならない。」ということがございます。それと別に、昨年の昭和三十六年度の予算編成にからみまして、昨年の一月の予算閣議におきまして、港湾における行政投資は二千五百億にするという閣議了解がございます。この二千五百億という閣議了解に基づきまして、今の法律による閣議の御決定を得るべく関係各省と検討を加えてきておったのでございますが、多少意見の相違がございまして、実はまだ今日までこの閣議決定は出ておらないのでございます。しかしながら、三十七年度予算の編成ともからみまして、並行して審議、検討を続けて参りまして、ほとんど内容は決定いたしておりますので、近く閣議の御決定を得ることになると考えております。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 四月に港湾整備緊急措置法が出たことも、私承知しておるのであります。大体これができてから約一年を経過する段階で、いまだにその五ヵ年計画が策定できないということは、これは、予算の説明の冒頭に今経済成長の隘路として船込みの緩和の問題を出さざるを得ない実情にありながら、どうも内閣として一貫性を欠くんで、あるいは私、運輸省だけ責めるべき問題ではないと思うのです。どこか、特に大蔵省との間でまだ未調整の部分があるんじゃないかと思う。それはなぜかなら、三十六年度の予算のときに、当面五ヵ年間のいわゆる投資額の決定にあたって、運輸省と大蔵省との間に一千百億の開きがあったことも、私承知しておるのです。そういう関係が、いまだにあとを引いているんじゃないかということも考えられるわけです。港湾局長に重ねて伺いますが、まだその政府部内の意見がまとまらないという点は、どの部分なんでしょう。

坂本信雄運輸技官(港湾局長)

○坂本政府委員 今後五ヵ年間が、二千五百億そのままで足りるかどうか、こういう問題と、もう一つは、二千五百億の内容をきめるときに、多少意見の違いがあるわけでございます。  二千五百億でいいかどうかという問題は、これは非常にいろいろな問題、たとえば所得倍増計画なんかにも関係して参ることでありますので、われわれといたしましては、昨年の一月に二千五百億ということで閣議了解を得ているのでございますから それの——これも法律で五ヵ年計画の目標と量をきめるということになっておりますが、二千五百億という閣議の了解がございますので、一年たちましたが、その内容をこまかく御決定願うという線は変えておりません。ただ、その二千五百億の内容につきまして、これは公共投資という言葉を使っておりますので、その中には、国の費用の入らない、地方で単独でやる事業も含まれるということになっておりますが、その額をどのくらいに押えるか。また、全体の二千五百億の中でも、今すべてを五ヵ年先まで見通してきめるということは非常に無理がございますので、一定の額を調整費目としてあげておいて、今後の必要に応じて、それを必要な項目あるいは港に配分していくということを考えておりますが、その額をどのくらいにしたらよろしいか、そういう点で、二千五百億を決定するにも問題があったわけでございます。  しかし、あとの二千五百億の内容をきめることにつきましては、今申し上げたような問題もほとんど解決をいたしましたので、ほんの最近に御決定を願える段階にまで参ってきております。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 これは所得倍増計画では、たしか十年間に港湾整備の関係の投資額は五千三百億ですか、そういう数字が出ていたと記憶するのです。その意味で、前半の五ヵ年間において、特にその基礎的な経済基盤の強化のためにやはり重点的に施策をすべきものとして、港湾整備五ヵ年計画というものが取り上げられておると私思うのです。それが二千五百億という大ワクは閣議了解できまりながら、それに基づいて、もう第二年度に入ろうというのに、まだその五ヵ年計画が最終的にきまらないという点は、私どもとしてはどうしても理解できない。全体としての投資額が二千五百億で足りるかどうかという点につきましては、最近における物価上昇等を野党から追及されると、政府は物価について逃げるためにあまり積極的に言えませんけれども、たとえば昨年の災害関係のことを考えましても、また、港湾整備事業というような関係から見ましても、資材、労力ともにこれは値上がりの傾向にあるという点は、避けがたい事実だと思うのです。そういう点から見て、昨年の一月に、二千五百億でよかろう。これももちろんある程度の基礎はありましょうけれども、大体運輸省と大蔵省との間で一千億からの開きのあるやつを、中をとってきめた腰だめ的なものなんだから、その点について、五年間でこれではみ出るか、はみ出ないかというような議論は、私はばかげた議論だと思うのです。同じようなことは、たとえば去年は、道路整備五ヵ年計画に二兆二千億という数字が出まして、そういう数字だけは、ふれ出しはいいのでありますけれども、それを年度割にして具体化していくというような点になれば、もうことしの予算委員会の議論などを聞いておりましても、二兆二千億というような道路整備計画の大きな数字などはどこかに飛んでしまっているようであります。たまたま運輸委員会で、これは運輸行政の重点的なものだと思うから、私は取り上げましたけれども、これは一つ早くきめていただかなければならぬ。その意味で、三十六年度の当初予算より五十七億ですか、増加したということになっておるけれども、五年計画の第二年度がどこまでやるかというような点について、それは資金的な面からでありましょうけれども、きまらないままに、五十七億三十六年度よりは増加しているから、ことしは進展するのだ、こう言っても、私はその裏づけがはたしてあるかどうかということについて、大へん疑問を持たざるを得ないのです。その意味で、これは急いできめていただかなければなりませんし、特別会計がありまして、地方との、あるいは北海道開発庁との関係とか、離島関係だとか、あるいは伊勢湾等の対策だとか、今度の関係から見たら大阪湾との関係だとかいうようなものが、つけ足しというか、追加されてきているわけですけれども、しかし、その基本としての問題は、予算の説明の冒頭に、大港湾における船込みの緩和ということをうたわなければならぬ実態で、それのための具体的な面が欠けておるのでは、これは頭隠してしり隠さずというような格好になるのではないかと思う。この点は、きょうは大臣がおられませんけれども、一つ政務次官から、これはそんなことでは——やはり運輸大臣もことしは参議院改選期にある人なんですから、そういう意味で、運輸行政にどれだけ取り組んでいる——運輸大臣というのは決して伴食大臣ではないのですから、その意味から見て、私はこの間の災害の補正予算の臨時国会でもそうだったと思うのですけれども、今度の本予算には大阪湾等の問題が入りましたけれども、そんなことでわれわれの委員会の所管大臣がまるきり閣僚の中で影の薄い人だということでは、われわれ非常にたよりない感じを抱かざるを得ないのです。政務次官からその点はとくと運輸大臣になにしてもらわないことには、これは何といっても経済基盤の強化のまた基盤なんですから、その点はやってもらわなければならぬと思うのでありますが、政務次官は、大臣に十分私どもの意見を取り次ぐ意思があるかどうか、所信を伺いたいと思います。

有馬英治自由民主党運輸政務次官

○有馬政府委員 運輸大臣の立場につきまして、非常に御同情のある御激励をいただきまして、まことに感謝いたしております。私は、運輸大臣の立場は、ちょうど国会における運輸委員会が重要な委員会であると同じように、閣内においても重要な立場にあることを私自身も考えております。大臣もそのおつもりであろうと思いますので、さらに田中委員の御激励の言葉を大臣に確実に伝えますでございますから、御了承願います。  なお、五ヵ年計画の問題につきましては、いろいろ言外に御想像のお気持があるようでございますが、それはそのままにしておいていただいて、一応実情といたしましては、何とか港湾の整備を急がなければならないということだけは確実でございまして、同時にまた一面、五ヵ年計画が、総額、金額の面においてきめられておるということも御承知の通りでございます。そこで、その間をあんばいすることに、われわれ運輸省といたしましては、政府の各関係方面と相談をして苦慮いたしてきたのでありますが、考え方といたしましては、その五ヵ年間の、おぼろげにきまっておりました年度割り的な考え方を繰り上げて、後年度よりも初年度、前年度の方に、前半の方に厚くしていきたい、そしてその船込みの実情に即応していきたいというような根本方針をきめていただきましたので、そういう考え方にのっとりまして、五ヵ年計画を繰り上げて、早期に実施するということでこの予算を組んだわけでございまして、今後きまってくる、近くきまろうとする割り振りの問題も、そういう考え方のもとにきまるのではないかと私は考えております。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 港湾整備の問題は、港湾の施設を整備、強化するということと同時に、港湾の荷役に従事している労働者のいろいろな労働条件の改善の問題が、これに並行しなければならないと私は思う。依然としてやはり前時代的な労働条件のままに港湾荷役に従事する労働者が置かれておるというところにも、港湾におけるいろいろな運送業務、あるいは貨物の積み込み、積みおろし等が、もちろん最近の傾向として、機械化の問題が取り上げられておりますけれども、やはり機械化できる部分と、人間の肩なり腕なりによって処理していかなければならぬものも、港湾荷役の関係からは当然出てくるわけなんです。そういうようなものと並行していかなければならぬと、私は思うのであります。それらの問題については、別に、関係のはしけの整備、強化に関連して、公団の方の改正案も出ておるので、その機会にまた譲ることにいたします。  もう一つ伺っておきたいのは、港湾整備の関係に関連して、やはりこれは特に建設省との関係の問題が、先ほど国鉄法の改正の提案説明があったわけなんですが、政務次官が言われた最近における臨海工業地帯の造成の見地から見て、やはり港湾というものの役割も一段と加わってきていると思う。そういうような関係は、港湾行政という見地から見れば、運輸省の所管、建設関係は建設省、これに漁港等が付随しておる関係から見れば農林省、こういうような形で、勢い公用水面の関係から見れば自治省というようなものも割り込んでくるわけで、各省にまたがる行政だけに、各省がそれぞれのなわ張りに閉じこもっておると、この大事な仕事が進まないという点があるので、その点も一つ十分交通関係の閣僚懇談会が持たれておるようでありますけれども、それはただ陸上の、これから私も御質問申し上げますけれども、自動車関係だとか、そういう問題だけに限らず、私は、交通運輸全般の問題について、関係閣僚の懇談会というようなものが生かした運用をされなければならないと思うのであります。この点も、あわせて政務次官から大臣に委員会の意向を十分伝えていただきたいと思うのです。  ただ、事務当局に一点伺いますが、特別会計の関係で、港湾整備勘定が六十六億ですか、ふえておりますね。ところが、特定港湾施設工事勘定が十五億前年度より減っておりますけれども、これはどういう事情でしょう。

坂本信雄運輸技官(港湾局長)

○坂本政府委員 特定整備勘定の方は、特に特定重要港湾に重きを置きまして予算をふやしましたので、ふえたわけでございますが、重要特定港湾施設工事勘定の方は、これは御承知の通りに、会社が受益者分担金を負担しましてやる事情でございまして、主として鉄鉱及び石油というような原料輸入船舶が、大きくなりますので、航路を深くしなければならない。そういうものを掘る事業が主体となりまして、そのほかに、石炭輸送の合理化に対する施設をやっておるわけでございます。これが来年度予算で減りましたのは、一つには石炭関係の事業が大体終わりに近づきましたことと、今までは、大型船舶の航路としましては十二メートルまで掘ることをこの事業の対象といたしておりましたが、十二メートルまで掘る事業がだんだん完成に近づいて参りまして、その事業量が減ったために全体の事業量が減ってきたわけでございます。なおそのほかに、もう少し航路を深く掘りたいという必要が生じて——これは船がだんだん大きくなって参りましたので、相当その必要が生じて参ったのでございますが、その予算につきましてはさらに検討を要するということで、新しくふえた分についてはこのたびの予算には見込みませんでしたので、今までやって参りました事業が減ってきた関係だけが減ってきた、こういうことになっております。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 その点については、また予算分科等で、もう少し資料も出していただいて伺いたいと思います。海運と造船関係は一応その程度にして、自動車局長に出てきていただいておるので、二、三伺っておきたいと思うのであります。  過日来、關谷委員、壽原委員等の自動車交通に関する御質問を伺っておったのでありますが、都市交通の緩和という観点からの質問で、私も教えられるところがたくさんあったわけであります。そういう点で重複を避けて、二、三伺いたいと思うのであります。その質問を伺っておりますと、昨年相当な増車をやられたけれども、現在東京都内をとりましても、約千七百台の車が、主として運転手不足という事情から稼働しておらないということがいわれております。また、伺うところによると、昨年増車のあとに、十月でしたか、新規免許がされておるのであります。そのうちでも、私の伺ったところでは、三十数社が、もちろん免許の条件に適合しないために現在動いておらないというような状況も聞くのでありますけれども、その点が一体実情はどういうようになっておるのか。三十数社が免許を受けて営業を開始できないというのは、一体どういうところに理由があるのか。その点、自動車局長の方でお調べになっておると思うのでありますが、伺いたいと思うのであります。

木村睦男運輸事務官(自動車局長)

○木村(睦)政府委員 ただいまのお話のうちで、増車をしたけれども、運転手が不足しておるために動いていない車が千七百両ばかりあるというお話でありますが、前回この席で御答弁申し上げましたように、確かに運転手が不足しておるということは事実でございます。ただ現在動くべき車で幾ら動いていないかという数字になりますと、業界の情報によりますと、千七百両というふうに聞いておりますが、この点につきましては、今陸運局の方で詳細に調べております。なお、千七百両であるかどうかわかりませんけれども、要するに、休んでおる車があるということは事実でございまして、これらは全部が運転手がいないということだけの理由ではなくて、車の整備その他の理由があって休んでおるものも含まれておる、かように考えております。  昨年新たに免許になりました会社は、免許をいたしましてから四ヵ月以内に事業開始をしなければならないことになっております。たしか八月に免許になりましたので、十二月一ぱいに事業開始をしなければならぬ、こういうふうになっております。私の聞いておりますところでは、お話のような事実はございませんで、全部動いておる、かように聞いております。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 私の聞いたところによると、たとえば車庫の予定地——免許を受けるときに実情を調べられておるわけでありますけれども、ところが、いよいよ免許がおりて、そこに車庫を設置するということになると、最近の土地ブームというような関係もありますから、いろいろ条件が折り合わないという関係で、第一、営業開始すべき事業の基盤としての車庫の設置ができないというような事情で、現在までに開業の運びに至っておらないものがあるやに聞いておるのでありますが、局長の方でそういうものがないということであれば、私の方で持っておる資料に基づいて、いずれあらためて伺うことにいたします。  それからその場合、二十台とかそういうような形で比較的小口の免許が行なわれたようでございますけれども、過日同僚の久保委員が取り上げました、たとえば志村観光タクシーの例をとりましても、もちろん志村という名前ではありませんけれども、志村タクシーの系統で八つか九つ、やはり会社を持っておる。そういう意味で、新規に二十台なり十五台なり、そういうような免許をされても、現在の東京都における営業自動車の趨勢から見れば、いずれかの資本系列に入らなければ営業が続けていかれない。志村タクシーは、すでに八つか九つを傍系会社というか、そういうような形でおさめておらないと、増車の何十両というものを獲得するわけにはいかないのだ、こういうような実情にあるということなのでありますが、自動車局では陸運局を通じて大体お調べになっておると思うのでありますが、東京都内のタクシー業者は何百かあるだろうと思うのでありますけれども、大体幾つかの系列、たとえば大和であるとか、国際であるとか、あるいは私どもの同僚の松原君などの相互タクシーであるとか、あるいは新東洋であるとか、とにかくそういうような車両をたくさん持っておるところと何らかの資本関係を持たなければやっていけないというような実情にあるようにも聞くのですが、その点は、自動車局長としてどういように実情を把握されておるのか、伺いたい。

木村睦男運輸事務官(自動車局長)

○木村(睦)政府委員 ただいまのお話の点でございますが、現在東京には、いわゆる一人一両持ちの個人タクシーを除きまして、法人組織的なものが、業者の数として約四百くらいございます。これらが今お話しのように、あるいは一つの企業の系列の中に入っている場合もありますし、また単独でやっておるのもございまして、その点は千差万別でございますが、ただ、御指摘のように、そういうふうな事柄に対して運輸省なり陸運局がどういうような考えを持っておるか、あるいはどういうふうにしようとしておるかということをお尋ねであろうかと思うのでございますけれども、運輸省といたしましては、新たに申請されたものを免許いたします場合には、その免許の時点におきまして、できる限りの調査をいたしまして、万遺漏なきを期してやっているわけでございますが、一たび免許を受けて事業に活動しております個々の会社が合併される、あるいは譲渡されるというふうな、正式に法律上の合併、譲渡というような形で集散離合が行なわれます場合には、道路運送法によって、陸運局長の認可を要することになっております。従って、認可申請を受けまして、その合併なり譲渡というものが適切である、つまりそのことによってサービスが低下になるとか、あるいは公益的な使命をそこなうようなおそれがあるかどうか、そういった観点から調べまして、認可し、あるいは却下する処分をいたしております。ところが、世上いわれておりますのは、そういった法律上の合併あるいは譲渡という形をとりませんで、実力的な支配があるわけでございます。つまり形式的にはAとBと別の会社がございますけれども、Aのタクシー会社がBのタクシー会社の株を買いまして、実力で支配して、Aの方からそこに役員を入れるというような場合が、非常に多いのでございます。この点は、形式的には譲渡でも合併でもございませんので、この事実もあることは知っておりますけれども、いかんともしがたい。ただ、そういうふうな結果、ひいてそれがタクシー事業の公益を害するというふうな問題になってきますると、別の観点から道路運送法上のいろいろな措置ができるわけでございますが、ただ事実上の支配関係でそういうふうになること自体は、現在ではどうすることもできないということになっております。事実、今おっしゃいますような会社で、数社の会社があるのでございまして、事実上支配いたしまして、そして社名を変更する。AがBを事実上支配して、Bのタクシー会社の名前をAのタクシーと関連あるような名前に変えるということもございます。そういうことがありますと、ああこれは事実上ここの支配に入ったなということがよくわかるのでありますけれども、社名も変えないで、ただ株の過半数を支配するというような場合には、陸運局といたしましても、なかなかわかりにくい。また、これがわかっておりましても、そのことだけでいいとか悪いとかいう性質のものではございませんで、企業の規模がそれによって事実上大きくなるということが、タクシー事業本来の使命達成のために、サービスの向上のためによければ、けっこうなのであります。悪ければ、道路運送法に抵触する部面が出てくれば、そこで措置する、こういうことでやっております。従いまして、現在四百あまりの事業者数がありますが、それがどういうふうに事実上系列下に入って、どう分かれておるかという御質問につきましては、的確に調べることもできませんし、従いまして、申し上げることができない実情にあります。ただ、常識的には、大体社名その他の変更を見て、ああこの会社は大体この系統だなというふうなことはわかっております。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 私も、そういうようなものが事実上あるいは法律上の手続を経て系列化されることによって、弊害もありましょう。それかといって、今局長が言われるように、お客に対するサービスその他の点から見て、あるいはたとえば従業員の待遇というような点から見て、台数が大きく、企業の規模が大きく、なればなるだけ、たとえば従業員が労働組合等を作りました場合に、従業員の地位というものも相対的に強くなっていくわけでありまするから、その意味から見て、やはり待遇等も、小さい会社よりも大きな会社における方が、はるかによくなっていくだろうという趨勢は、認めるにやぶさかではないと思うのです。しかし、今局長もお述べになっておりまするように、陸運局の局長の認可があれば譲渡は認められるんだ、こういうことなんですけれども、今日やはりタクシー会社の、たとえば譲渡の問題について、私どもしろうとなりに聞いておりますると、タクシー一台の権利金といいますか、そういうようなものが、あるいは二百万といい、あるいは二百五十万という。そういう関係で、今日なかなか免許にならない。過般来の質問等を伺っておると、局長の答弁は、運送上の状況から見て、必ずしもこれ以上の増車を必要としないという状況でないような答弁をされるかと思うと、現在の都市交通の現状から見て、これ以上許可したら一体どうなるのだ、こういうような意味の逆説的な質問もなされるような状況でありまするから、それぞれの立場において、私はそれぞれの言い分があろうかと思うけれども、一体運輸省当局としては、タクシーの権利の譲渡にあたって、タクシー一台の権利が二百万であるとかあるいは二百五十万で譲渡が行なわれておるというような状況は、これはやはり免許制度の実情から見て適当であると考えて、これは当然のことだ経済界の情勢として適当のことであるかどうか、こういう点についてどういうようなお考えを持っているか。私がこれを伺いますのは、ほかでもございませんが、同僚諸君の質問の中でも、いわゆる白タク営業の問題が出てくる。運転手の不足を告げておる一面、やはり自家用車による白タク営業というものもございます、あるいは運転者の中からは、個人免許というものに対する熱願というものも多く出てきておる、こういう状況から見て、これはやはり運輸省として考えなければならぬ問題を含んでおる、このように見ておるのでありますが、この点についての局長のお考えを伺っておきたいと思うのであります。

木村睦男運輸事務官(自動車局長)

○木村(睦)政府委員 タクシーのいわゆる権利金と申しますか、そういうものと、それから需要供給、あるいは増車いかんという関連の御質問でございますが、現在東京都内におきますタクシー一台の権利金が幾らになっておるかということは、実は正確なことを知る由もありませんし、金額としてはいろいろ聞いておりますが、問題は、そういうふうに権利金がついておるということは、それだけ一両持ておれば非常にもうかるからではないか。そういうもうかるような状況だと、車が足りぬのではないか。従って、車をふやすべきではないかというふうな議論になろうかと思うのであります。権利金が幾ばくかつくかどうかということは、やはり事業としていいからということは確かに言えると思うのでございますが、事業としていいということと、いいから需給のバランスが非常にくずれておるかどうかという問題は、ある場合には関連もありますし、また、ある場合にはそう関係もないというふうな、いろいろな場合があると思うのでありまして、私たち監督の立場に立つ者といたしましては、権利金が幾らになっておるからふやすべきだということでなしに、現実に需要供給の実情がどうなっておるかということを調べて、そうしてそれによって、需要供給だけの面から議論申し上げますと、ふやすべきかということを考えるわけでございまして、そのためには、一両の車につきまして一日三百キロ内外走るわけでございますが、お客を乗せて商売になっておって走っておるいわゆる実車キロといいますが、一体実車キロがどの程度であるかとか、あるいは一日の収入がどのくらいか——これは全体の経営としてどの程度が妥当であるかということを標準にして、現実の収入がどの程度であるか、この比較等をいろいろな角度から検討いたしまして、あるいはいろいろな利用者からの世論的なもの、あるいは実際にいろいろタクシーを使って体験されたり、あるいはわれわれが会社を個別的に監査をいたしまして、その実情から得た資料、そういったものを総合いたしまして、需要供給がどういう状況になっておるかというふうなことを判断いたしまして、需要供給のバランスがどの程度であるということを見ておりますので、タクシーの権利金が非常に上がったなら上がったということになりますと、確かにもうかっていることだと思いますが、そのもうかり方が適当なもうかり方であるか、あるいは法外にもうかっておるかというふうなことになりますと、やはり需給の点に関連して考えざるを得ないのではないか、こういうふうな見方をしておるのであります。   〔委員長退席、高橋(清)委員長代理着席〕

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 私は、その点を申し上げるのは、過日の同僚委員の質問の中に、やはりタクシーの事業を営むということ、それはもうけるためにやっているのだ。もうからぬ仕事にだれも手を出す者はないのだ。これは資本主義の社会において原理的なことだから、あえて否定はいたしません。だからということで、私は、全体としての都市交通の混雑を緩和するという観点から、たとえば現実には白タク営業が行なわれる、あるいはもし個人免許がなされるならば、タクシー業を営もうという運転者があっても、いわゆる会社によるタクシー営業の運転手として志願していかない人たちがいるというような面を考えれば、運転手の需給関係をもにらみ合わせて、全体として営業タクシーをさらにふやすべきかどうかということの判断をすべきではないか。このように過日の質問を伺っていて感じたから、一つ申し上げたまでなんです。その点から見て、今、自動車事業審議会でありますか、そういうようなところに直ちに諮問するという段階ではないといたしましても、ただ、権利金の問題に一つは現われてきているように、そういうような人たちの、いわゆる既存の業者の利益というような観点から、やはりこの際増車を認めるか、あるいは新規免許を認めるかというような問題は、考慮に入れるべき要素ではない。そういう観点に立って考えなければ、運輸省のただ業者の利益のみを考えた行政が行なわれる結果になりはせぬかという点を心配するから、その立場に立って質問を申し上げておるわけなんです。しかし、この点について過日關谷委員から述べられました、特に自家用車の規制の問題、あるいは車庫の義務化の問題——局長は、過日、新規に車両についての許可を与えるときには、自動車の車庫というものについての条件を絶対的なものにするということを答弁されておりましたが、自家用車の許可を受けるときには、りっぱな車庫があることになっておっても、やはり現実にはあくる日から道路上に放置しておるというのが実情だと思うのです。その意味で、これは關谷君を小委員長とする都市交通の小委員会においても、成案を得られておることと思うのでありますけれども、そういうような面については、われわれ利用者の立場に立って規制を加えていくということについては、全く同感なんです。特に、都市交通の緩和の見地から見て将来考えていただきたい問題は、他の諸君も述べられたことと思うのでありますけれども、たとえば重量車のトラックあるいはコンクリート・ミキサー、そういうようなものが白昼東京都内を横行濶歩しているような状況については、交通政策の見地から見て、こういう重量車あるいは大型車の走るのに時間的な制限を加えていくということについては、これは日本の都市の状況として工場地帯、住宅地帯、あるいは商店街というようなものが交錯しておる現状から見て、理屈の通りにいかないということは——われわれもそういう入り組んだ中に経済活動というものが仕組まれておるのでありますから、理屈の通りにいかないことは十分承知するのでありますけれども、そういうようなことについてもやはり考えるべき問題ではないか、そういうようにも考えるので、これらの点については、過日来同僚諸君から出ておる意見をも十分取り入れた形で、対策を運輸省としては国民に一日も早く示すべきではないか。それに対して、いろいろ関係の業者、利用者、国民からそれぞれの意見が、私は出てくるだろうと思うのです。その意見の出てきたものに基づいて、最終的な国としての方針をきめればよい。こういう点について、ただ単に委員会等で出ておる意見について、国会での意見は言いっぱなしという形ではなくて、もう少し役所の方でこなした形で試案を出し、それに対していろいろな聴聞会等もけっこうだと思いますが、各方面の意見を聞いて最終的な案を作るというような方向に前進してもらいたいと思うのでありますが、この点についての局長の所見を伺っておきたいと思います。

木村睦男運輸事務官(自動車局長)

○木村(睦)政府委員 非常に示唆に富んだ参考になる御意見をいただきまして、今後の行政に大いに取り入れ、少しでもりっぱな自動車行政ができるように努力いたしたいと思います。  お話の中で、誤解があってはいけませんので重ねて申し上げますが、タクシーをふやすかどうかということにつきまして、ただいまは需要供給の面からのみいろいろ申し上げたのでございますが、前回も申し上げましたように、需要供給の面だけで最後の決定をするわけではございませんので、お話のように運転者の不足の状況、あるいは混雑の状況、そういうこともあわせ考えまして、最終的にはどうすべきかということをきめていくつもりでおります。そういう意味合いにおきまして、東京都内のハイヤー、タクシーの現状につきましても、いましばらく、そういう状況がどういうふうに推移するかということを見守って、しかる上において最終的な結論を得たい、こういうのが私の考えであるとともに、陸運局長の考えであります。  それから都市の交通混雑緩和等の問題につきましても、単に混雑を緩和する方法として最もやさしい方法はどうだろうかということを考える場合もございますけれども、運輸省のわれわれの立場といたしましては、やはり交通事業というものは、その地方、その都市の経済あるいは産業の発展と密接な関係がありますので、そのために交通事業というものを所管いたし、またいろいろ規制も加えておる立場でございますので、道路があれば大いに交通を盛んにして、産業経済の発展を促すということが本来の使命でありますが、混雑がひどいためにそれを制限するということは、それに逆行するやり方でございます。しかし、逆行してもそれをやらなければ、ほっておけば逆に大きなマイナスとなって、交通の混雑が産業経済の発展に支障になるという観点から、比較検討いたしまして、やむを得ず交通制限をやるというふうな考え方でございます。従いまして、できる限り交通の混雑の緩和に役立つ方法を考えますと同時に、一方、それによって、その土地の住民なり、あるいは一般の産業経済の発展、日常生活に大きな支障があってはいけませんので、この支障ができるだけないように気をつけたい。交通を制限することと産業経済の発展に支障がないようにするということは矛盾した二つの事柄でございますが、この矛盾した二つの事柄を両方考えて、量大多数のために最小の被害で両方の目的を達する調和点というものを見出さなければいかぬ、こういうふうな基本的な考え方を私の方は、交通制限の具体的な諸対策について持っておるわけでございます。もちろん、交通規制につきましては、公安委員会あるいは警察庁の方で交通取り締まりをやっていただき、その方法を立ててもらうわけでございますが、幸いに、関係閣僚の交通の懇談会がありますし、それから内閣に交通対策本部がありまして、われわれも幹事として参画いたしておりますが、そういった席上におきまして、運輸省のみならず、建設省その他関係各省が集まりまして、いろいろな観点から、先ほど申し上げましたような二つの矛盾した事柄をうまく調和できる点において、交通制限の具体案を作っていきたい、かように考えまして、関係各省との連絡は、密接に現在やっておるような状況でございます。御指摘のいろいろな点も、私十分参考といたしまして善処いたしたい、かように考えております。

高橋清一郎自由民主党

○高橋(清)委員長代理 關谷勝利君。

關谷勝利自由民主党

○關谷委員 時間があまりありませんので、簡単に自動車局長、海運局長、港湾局長に順々にお尋ねをいたしたいと思います。  まず第一番にお尋ねをいたしたいのは、いろいろ各方面から聞く声でありますが、バスの免許が非常に長引くというふうなことで、こういうことは、もう少し早くやるために、何とかここらで考え直さなければならないのではなかろうか。一千件を下回るようなことになったら、それこそお祝いをしなければならぬというようなこの状態を、どうしても私は解消しなければならぬ、こういうふうに考えます。これに関連しては、運輸審議会のあり方というふうなことも考えなければならぬのだろうと思いますが、こういう根本的なことについて、局長お考えになったことがありますか。もしありといたしましたならば、どういうふうにすれば早く、免許といいますか、そういうふうなものができるようになるかということについての具体案があれば、御説明を願いたいと思います。

木村睦男運輸事務官(自動車局長)

○木村(睦)政府委員 従来、自動車行政につきましては、許認可の事項が非常におくれるということで、いろいろおしかりを受けております。また、私昨年七月現在の仕事を引き受けまして、その事実を率直に認め、深く反省いたしておるわけでございまして、どうしてもこういった許認可事項を早く処理いたしたいということを、転任以来研究工夫いたしておるわけでございます。現在考えております方法は、まず第一は、この免許関係は、御承知の道路運送法に基づいて処理いたしておるのでございますが、この道路運送法は、交通事情あるいは社会事情というのは御承知のように非常に変わってきておりますが、法律はたびたび変えるわけにいかないということで、しばらく根本的な改正をいたしておりません。そういうことが、やはり事案の処理の促進をはかるという上におきまして、一つの障害になっておることを率直に認めております。従いまして、この点につきましては、ことし一ぱいかかりまして、目下根本的な改正の検討を進めております。次の通常国会にはぜひ改正案として提出いたしたい、かように考えております。しかし、御指摘の、特に時間のかかっておりますバスの免許事案をどうするか。それまで現状のまま放置しておくこともできませんので——現在バスの免許申請につきましては、全部運輸大臣の権限になっております。どんな小さい事案でも、バスの免許につきましては、一々中央に上げまして、運輸大臣の免許にかかっております。これがやはり時間がかかる大きな原因であると考えられますので、この点につきましては、運輸大臣の権限を地方陸運局長に移しまして、地方陸運局長の責任において処理し得るものを相当大幅に認めていきたい、かように考えております。これは法律の改正ではなくて政令の改正でできることでございますので、目下大体この年度がわりを目途として実施しようという覚悟で、その準備を進めております。なお、現在バスの事案につきましては、おおむね千数百件というものがたまっております。長いものは数年あるいはそれ以上にわたるものもございまして、どうもなかなかはかがいきませんが、この年度内にできるだけの処理をしまして、先ほど申し上げました年度がわりの権限の移譲の移行を円滑にやりたいと思って、先般も陸運局の自動車部長会議を開いて、大いに叱吃激励しているのでございますが、できるだけ早くそういう措置を実現したい、かように努力いたしております。

關谷勝利自由民主党

○關谷委員 次にお尋ねしたいのは、このハイヤー、タクシーの免許のやり方といいますか、免許のあり方といいますか、今まででもいろいろ免許の基準があったということは聞いておりますが、それが一向公表されていない。従いまして、いろいろ憶測といいますか、どういうふうな条件であろうかということを出願している人間がみな知ろうとしておりますが、これを知ることもできない。その結果、またとんでもない、条件に適合しないものまで出るというようなことでありますが、ハイヤー、タクシーあたりの免許については、こういうような条件のものなら適格者だから、そのものは出願しろというふうに、陸運局ごとに公表するようにできないものか。そうして、だれが見ても、なるほどそうだというふうなことで、政治的な圧力といいますと語弊がありますが、政治的な動き等が入る余地のないような方法をとるべきではなかろうか。私たちは、免許、増車というようなことが発表せられますと、たのむとかいうようなことを言われて、実はうるさくてしょうがないのでありますが、そういうようなことのないように、一切外部から何も介入する余地のないように、条件をはっきり陸運局に公表して、そうしてそれの適格者だけは線の中に入りますというふうにする。しかし、それではもちろん増車の台数と希望者とがつり合いがとれないこともあろうかと思いますが、そういう際には全部が集まっている目の前で抽せんでやるというようなことも考えられて、事務的にきちんと割り切ったものでやれば、ほかからどう言われてもしょうがありませんというようなものが作られるのではないかと思いますが、こういうようなことにこれからの免許の際には切りかえられたらどうでしょう。こういうことをお考えになったことがありますか。

木村睦男運輸事務官(自動車局長)

○木村(睦)政府委員 タクシーの免許につきましては、現在道路運送法に五項目にわたって免許の基準というものがございまして、それに照らして免許するかしないかを決定するという建前になっております。しかし、この五項目が、御承知のように非常に抽象的にできておりますので、そこにあるいは誤解を受けるとか、いろいろな問題がございまして、実は關谷先生御指摘の通りでございまして、先生方も非常に御苦労だと思いますが、もっとわれわれの方はこれで苦しんでいるような状況でございます。従いまして、根本的には、先ほど触れましだが、道路運送法のそういった免許基準を改めて、もう少し具体性を持ったものにいたしたいと思って、これまた全面改正の一つとして検討しておりますが、現在の基準の範囲内において、申請者にとっても、またわれわれにとっても、できるだけこの法律の基準を受けて細目的な明確な基準を示すことは、仕事の処理上能率的でもありますし、また公正を期する上にも必要でありますので、そういうふうに努力しようと思いまして、実は昨年あたり、東京陸運局におきましては、特に個人タクシーの場合につきましては、かなりそういった具体的な基準がきめやすいものでございますので、増車の方針を決定いたしました際に、個人タクシーについては、年令であるとか、あるいは経験年数であるとか、その他数項目にわたりまして、こういうふうな基準で審査をするからということで、あらかじめ陸運局長の考え方を公表いたしておりまして、申請なさる人はそれを見ておやりなさい——という意味は、それに合っていなければ絶対だめだというのではなくて、どっちみち優劣の比較になりますので、こういう点が優劣の比較のときに問題になる点ですよという意味で、そういう具体的な方針をかなり具体的に公示いたしております。なお、一般法人の申請者に対しましては、なかなかこまかくそういった細部的な基準を示すことがむずかしゅうございますが、しかし、昨年あたり、個人タクシーほど詳細にわたっては公示いたしませんでしたが、ある程度の事柄につきましては、増車の方針をきめましたときに、陸運局長の方針として公示いたしております。たとえば、昨年は、規模におきましてはおおむね二十両程度が適当であるというふうな事柄を初めといたしまして、数項目を明示いたしております。まあそれだけでは御指摘のように完全に解決するということはむずかしいのございますが、従前よりもまず一歩前進したんではないかと思っております。なお、こういう問題については、各地とも同様な要望が強うございまして、先般全国の陸運局長にこういった処理の仕方につきまして通達をおろしました際に、こういう際にはできる限りそういった方針を明確に打ち出しなさいということは通達をいたしております。ただ、まだ理想の域まで達しておりませんが、逐次御指摘のような方向に向かいまして、さらに一歩前進するように努力いたすつもりでおりますので、よろしく御指導願いたいと思います。

關谷勝利自由民主党

○關谷委員 その方向において進めるという局長の御意見でありますが、具体的なものを明確に示して、そしてだれが見てもなるほどあの免許はあそこにやるのが妥当であったんだというふうなことで、みんなが納得するような免許の方針をやっていただきたいと思います。  自動車局長にはいずれまた別の機会にいろいろ車種別の規制とかなんとかいうことについてもお尋ねを申し上げたいと思いますが、時間がありませんので、自動車局長に対する御質問はこれで打ち切ります。  次に、海運局長にお尋ねをいたしたいと思います。  ことしの予算で、千五百万円という太平洋客船の研究費が計上をせられておるのであります。こういうふうな研究費が計上をせられておるということは、おそらく三十八年度には建造することを前提としての研究調査費であろうと思うのでありますが、この事柄について大蔵省と打ち合わしたことがあるのかどうか。三十八年度には必ずやるのかというふうなことを打ち合わしたことがあるのかどうか。  それと、この研究はどういうふうなことを検討するのか。これは運輸省といたしましては、どの程度のものが適当かというふうなことは、以前からこの問題は研究しておられるので、すでにわかっておられるのであろうと思いますが、そういうふうな、今まで運輸省かこういうふうなものを作るのが適当だというふうに考えておられた、それについての設計その他に対する研究であるのか、また、船型までも白紙に返ってこれから検討せられようとするのか。たとえば、ある方面で計画をしております、五万トン・クラスの船で三日間でアメリカに行けるような船を作るのだというふうなことが、いかにもまことしやかに伝えられたりしておるのでありますが、そういうふうなことの調査をするのかどうか。その点、大蔵省の意見と、そうして運輸省の調査の範囲といいますか、そういう点を伺っておきたいと思います。

辻章男運輸事務官(海運局長)

○辻政府委員 お答えいたします。  太平洋客船の研究費につきましての大蔵省との了解は、三十八年度には必ず作るというふうな了解には相なっておりませんで、あの研究費によりまして研究した結果を見て、またその他の情勢も勘案して、作るか作らぬかはきめるのだというふうに、一応の了解ができております。  それから、千五百万円の研究費はどういうふうに使うかという御質問でございますが、私どもは、まだ省全体としてはきめた問題ではございませんが、海運局といたしましては、ただいま御指摘がございましたように、従来予算要求をした経緯もございますので、それらを基礎にいたしまして、省内において再検討いたしまして、適当な船型を決定して、それに、客船の建造につきましては、御承知のように戦後は大きなものを作った経験もございませんので、非常に進歩しておりますような点につきまして、技術的な研究を適当なところに委託してやっていきたい、かように考えております。

關谷勝利自由民主党

○關谷委員 そういたしますと、大体船型あたりについては、従来の経緯もありますので、従来考えておられた程度のものについて研究をする、こういうことでありますか。

辻章男運輸事務官(海運局長)

○辻政府委員 そういうことでございます。

關谷勝利自由民主党

○關谷委員 それから、次にお尋ねをいたしたいのは内航海運のことでありますが、運輸省の海運局には中小企業対策というのが今まで非常に手薄いのでありますが、今内航海運が非常に困っておりますことは、局長もよく御承知だろうと思います。諸経費は高騰するばかりでありますのに、運賃は石炭不況の影響を受けてくぎづけになっておるような状態で、非常な経営難に陥っておるのでありますが、何かこれに対して手を打とうというふうなお気持があるかないか、この点伺っておきたいと思います。

辻章男運輸事務官(海運局長)

○辻政府委員 今御指摘がありましたように、内航の海運は万年的に不況にございまして、政府としてもなかなか打つ手がなくて苦慮しておるのでございます。現在やっておりますことは、御承知かと思うのでございますが、一般の中小企業対策でとられておりますいわゆる組合によりまする共同行為、それでカルテル行為を中心とした中小企業者の結束を固めて、これでもって大企業あるいは荷主に対して対抗していこうということを、じみではございますが、推し進めておるというのが現状でございます。

關谷勝利自由民主党

○關谷委員 内航海運につきましては、私は以前にも申し上げたことがあるのでありますが、何か特別な審議会のようなものを作って一つ検討をしていただきたい。これは法律で定められたものでなくてもけっこうでありまするが、運輸省内で内航対策の審議会か何かを設けまして、そうしてこの際検討をしていただきたいと思います。  なお、その一つの問題として、たとえてみますと、今度石油関税が引き上げになりますと、これはまたその影響を受けるのではないかと思いまするが、漁船あたりがこれが免税になっておるのでありまするから、こういうふうなことも、内航海運の同じような状態にありまする機帆船その他が値上がりによって困る、一方は免税を受けておる、そうして今度の関税の引き上げで、今まで免税してもらっておらないのがまた高くなる、こういうふうなことになりますと、その開きが非常に大きくなってくるのであります。この免税というふうな点についても私は考えなきゃならぬと思いまするが、こういうふうなことで交渉をしたことがありますかどうか、伺っておきたいと思います。

辻章男運輸事務官(海運局長)

○辻政府委員 御説にございましたように、漁船につきましては、免税の重油を使う道が開けておりますので、実は私どもも、小型船につきまして、漁船と同様な扱いができるようにということで、関係の当局に話を持ち込んだこともあるのでございますが、なかなか話がうまく参りませずに、そのうちに今お話がございましたようなまた関税引き上げの問題がございましたので、実はせめて関税引き上げの影響をなくしようということで、最近までそちらの方に重点を置いて話を進めたのでございます。関税引き上げの方は、聞くところによりますと、国内の石炭を長期的に契約いたしましてそれを使用するという鉄鋼と電力だけにいわゆる税を戻すというふうな措置がとられることになりまして、その他の業種は、そういう措置はとらないというふうな決定になりまして、私どもの希望が達せられなかったのでございます。またもとへ戻りまして、漁船同様の免税の重油を使うような方向に再び話を戻して、関係の業界の意見も徴しながらそちらの方に進みたい、かように現在考えておる次第であります。

關谷勝利自由民主党

○關谷委員 内航海運に対しまするその審議会のようなものは、早急に作っていただきたいと思います。そこでいろいろ問題点を検討いたしまして、それを強力に推し進めるというふうな方向に持っていきませんことには、今の内航海運は浮かび上がりません。この点は以前から私そういうことを言うておったのでありますが、どうしてもそういうふうな方向へ持っていっていただきたいというのが私の強い希望であります。この点を申し上げておきます。  次に、港湾局長に簡単に御質問をいたします。  最初に、港湾局長でなくて政務次官に、これは大臣にお伝えを願いたいことを申し上げておきたいのでありますが、十ヵ年計画が五千三百億というふうなことにきめられまして、その五千三百億の前半が二千五百億ということで、五ヵ年計画が決定したわけであります。私は、五千三百億というこの基礎が、財政資金の配分委員会や経済企画庁あたりが計算したというふうなことで、港湾のことの何にもわからない人がやったことでありますので、これが基礎になって大へん間違った計画ができておるということで、社会資本の投資の不足からあの通りの船込みというふうな状態が起きたのであります。この二千五百億ときめたときのいきさつは、政務次官も御承知のように、特別会計でするということに重点を置きまして、金高は、いずれ今まで五ヵ年計画とか十ヵ年計画というものを作っても、完全に履行したことは一回もないのだから、そのうちまた変わるであろうから、その際に金高は変えてもいいではないかということで、あの際に二千五百億で特別会計に入れるということになったわけであります。特別会計というのに重点を置いて、金額にはあまり重きを置かなかったというのがあのときの真相であります。私もその当時取りきめの中に入った一人でありますのでこれでは足らないことがよくわかっております。しかしながら、先ほど田中委員が質問しておったことにも関連いたしまするが、閣議でも報告をしなきゃなりません。その内容等を報告して承認を求めるのでありますが、求めて、がちっとして動かないものになってしまいますと、大へんなことになります。そこで、ほんとうの港湾行政の面から割り出すとこういうふうなことになるのだから、この点は承知しておってもらいたい、この金高はきめられておりますから、仕方なしにこの閣議の承認は求めておくけれども、この数字に対しては後日変更をお願いしなきゃならぬのだぞということだけを、閣議の際に、何か記録にでもとっておいて、将来それが基礎で動き得るようにしておいてもらいたいと思いますので、この点は、政務次官から大臣にお忘れのないように、そうしてまた大臣が閣議の際に忘れるようなことのないように、くどくどと大臣に申し伝えを願いたいと思います。  政務次官はうなずいておられるので、承諾したものと思われますので、次に質問を進めまするが、港湾局長にお尋ねをいたします。  この五千三百億とかあるいは六千億というふうな数字が十ヵ年計画で出ておりまするが、この算定の基礎は、財政資金の配分委員会や経済企画庁が主になってきめたというようなことでありますが、この基礎といいますのが一向明確でない。私たちも、あの二千五百億をきめて特別会計にいたしまする際に、この計算の基礎をはっきりしたいというふうな気持があったのでありますけれども、その際に、そういうふうなことをいうておったのでは、また横道へ議論がそれて、特別会計にするということができないようなことがあってはならぬというので、お尋ねをしなかったのでありまするが、これはどこから出てこういうふうな数字になっておるのか、簡単に伺ってみたいと思います。

坂本信雄運輸技官(港湾局長)

○坂本政府委員 二千五百億の金をきめます目標といたしましては、港湾の取り扱い貨物トン数から出ております。港湾の取り扱い貨物トン数は、一応六億二千万トンということで、ここに金が出てきたわけでございます。六億二千万トンという数字の出ましたもとは、各貨物別にいろいろ論拠があるのでございますが、一例を申し上げますと、外国貿易貨物のうち、輸出貨物につきましては、輸出金額との関係が非常に密接でございますので、それとの相関式からはじいております。また、外国貿易貨物の輸入貨物につきましては、輸入石油は所得倍増計画の中に目標値を別に推計いたしております。これは、所得倍増計画では金額でこの輸入石油の量が出ておりますので、その輸入金額と貨物の量との相関式から輸入貨物の量を出しております。その他は、輸出と同じように、全体の輸出金額から出しております。内国貿易貨物につきましては、特殊なものでございます内貿石油とそれから内貿の石炭については、別の計算方法をとりまして、内貿石油は輸入石油との相関が一番密接でございますので、そういう相関式から求めておりますし、石炭につきましては、出炭量との比率が一番密接でございますので、その比率から求めております。そのほかの貨物につきましては、国民総生産あるいは鉱工業生産指数、こういうものが所得倍増計画に載っておりますので、その二つの相関式の平均をとりまして、内貿貨物を算出しております。こういうことで、六億二千万トンという港湾取り扱い貨物量を、五ヵ年先、昭和四十年に推定いたしたわけでございますが、それと金額との関係は、実はそれほど密接ではございません。いろいろな関係で二千五百億という金がきまりまして、逆にその金額と取り扱い貨物トン数とを比較して参るわけでございます。その結果は、いろいろなやり方がございますが、非常に大きな巨視的な考え方で原単位というものを使っております。これは、港湾で一トンの取り扱い貨物をやるためにはどのくらいの設備投資が必要であるかということを、ずっと過去にさかのぼって推計いたしました数字がございます。その数字は、現在主では一トン当たりが一円八十銭ないし二円二十銭という数字が出ております。これは昭和八年ないし昭和十一年の物価指数でございますので、だんだん変えるわけでございますが、そういう計算の方法をいたしますと、この二千五百億という金は一円八十六銭ということになります。従いまして、全体の幅から申し上げますと、上の方ではございませんけれども、まずその幅の中に入る、何とかやっていけるというつもりでございます。

關谷勝利自由民主党

○關谷委員 そういたしますると、あなたの言うようなことであれば、二千五百億でやれるということに議論がなってしまいます。その一円八十銭から二円二十銭のものを一円八十六銭くらいになりますと言う。そんならそれでやっていけるのか。現実にやっていけないのが今の状態であります。そんなことばかりで港湾の経費というものをはじき出して、そうして人まかせのようなことで——港湾局としての独自の計算方法で、そんなことでは現実に合わないんだ、こういうふうにして計算をしなければならぬのだというふうなことで、金高の割り出し方法はほかに考えたことはないのですか。

坂本信雄運輸技官(港湾局長)

○坂本政府委員 実はそういうことで六億二千万トン出しまして、二千五百億円という数字が出ておるのでございますが、実際は、その六億二千万トンという、これは昭和四十年の予想数量でございますが、予想いたしました数量が昭和三十六年から毎年に割り当てて参りますと、実際の取り扱い量は非常に大きく伸びておるのでございます。実際と違っておるわけでございます。このために昨年から船込みという問題も起こりましたし、それに応じまして予備費の支出も願いまして、昭和三十七年度予算につきましては繰り上げ実施というような御処置を願ったわけでございますが、こういうふうに現実の取り扱い量が当初の予定と非常に違って参りましたのは、実際の国民総生産の額も相当違っておるのであります。非常に具体的な例を申し上げますと、木材の輸入量は、所得倍増計画の最終年度でございます昭和四十五年度に予想いたしました目標額が、大体昭和三十六年度に到達されておるというような部面もございます。そういう現実とこれが非常に違って参りましたので、われわれといたしましては、今までの実績をもとといたしまして試算をいたしております。この試算に従いますと、取り扱い貨物量は昭和四十五年に相当大幅に変わってくることになっておるのでございまして、そういう点で関係各方面と折衝をいたしておるわけでございますが、この五ヵ年計画のもとの目標額が所得倍増計画との関係で出てきておりますので、これは経済企画庁とも協議しなければならぬということになっておりますし、なお今後関係各省と引き続いて検討を続けて参りたいと思っております。  今のは港湾取り扱い量だけについて御説明申し上げたわけでございますが、そのほかに、最近の趨勢といたしまして、新臨海工業地帯の造成が非常に緊急度を増して参ると私思うのでございます。こういう新産業都市という構想もございますし、それに応ずる新臨海工業地帯というものは、所得倍増計画におきましては、さきの五ヵ年間のあとの方で考えるということになっておりますが、実際には、われわれの見通しでは、これはもっと早く実現されていくものではないかというふうに考えられておるのでございますが、これらに要する費用は直接すぐ港湾の取り扱い貨物量に響きませんので、いわゆる先行投資というような形で必要性が出て参ります。こういうものにつきましては、取り扱い貨物量というもの以外にさらに考えていく必要があるというふうな観点に立ちまして、われわれとしては、現在の情勢では五ヵ年間二千五百億ではとても足らないという考え方を持っておりますが、何しろ先の見通しの問題が含まれておりますし、来年度の経済がどうなるかというようなことが、また先の見通しに非常に大きな影響を与えて参ると思いますので、なおこの点については目下各省と折衝を行なっておる段階でございます。

關谷勝利自由民主党

○關谷委員 局長は、明治の初めの、局長のお父さんの時代に考えたような計算方式ばかりをいまだに考えておる。このごろのように科学の進歩してきておる、そしていろいろな臨海工業地帯もできるとか、次々変わってくる、ことに船型等が大きくなってくる、それに対処するということを考えだ場合に、港湾の経費の算出方法というものが昔のようなそのままであっていいかどうかというふうなことは、よくお考えになったらわかるはずだと思います。ただ頭がいいだけではどうにもならぬのでありまして、もう少しほんとうにいい頭を使って、そして港湾の計算方法はこうあるべきだくらいのことは、今の局長の時代に一つの区切りができるような計算方法をとっていただきたいと思います。昔からの古びたとんでもない計算方法ばかりやっておるので、ああいうふうな船込みの状態ができるのでありますから、この際局長室に閉じこもって、まだ出てこなくてもいいですから、静かなところで、港湾の経費はこうあるべし、計算方法はこうあるべきだということを、局長の手元でこしらえてもらいたいと思います。こんな計算をして企画庁にたより、それから資金配分委員会、そこらあたりで港湾の何にもわからない者が寄って、そして荷物の動きがどうした、経済の動きがどうしたとやって、そして現実と経済企画庁が言うておることが違っておるときに、そこできめられたんだからということであっては、動きのとれぬようなことになってしまう。港湾局の自主性というものは何にもないことになってしまいます。一つ自主性のある計算方法を考えて、こうあるべきだというものを——もう博士を取ってしまったんだから二つの博士は要らないでしょうが、博士論文のような気持で作ってもらいたいと思います。この点私は一つの宿題といたしまして、局長なるがゆえに期待をしてお願いをするのでありますが、こんな自主性も何にもないようなあり方では困りますので、一つ自主性のある計算方法を編み出してもらいたい。お願いしておきます。  それから、次にお尋ねを申し上げたいのは、今度例の特定船舶整備公団で、はしけをやることになっておりますが、これでできまするはしけは、どういうふうな割当方法をするのか。またこういうふうなものは共有方式になるのか。はしけというふうなものは、私は、不動産でないということで、担保力がないように以前から聞かされておるのでありますが、今度できるはしけに限っては担保力があるのかどうか、また共有方式というものがとれるのかとれないのか、その割当方法がどうであるのかというふうなことを、一つ詳しく説明していただきたいと思います。

坂本信雄運輸技官(港湾局長)

○坂本政府委員 特定船舶整備公団でこのたびはしけ、引き舟というものも事業の対象に入れていただくことにいたしておるわけでございますが、所有の方式につきましては共有方式を考えております。これは今まで特定船舶整備公団でやっております旅客船あるいは戦標船につきましてもそういう方式をとっておりますし、それでスムーズに事業が遂行されておりますので、そのままの方式をはしけについてもとっていく所存でございます。  それから、割当の方式でございますが、法律にも書いてございますように、資金の調達の困難な事業者——今法律を持っておりませんので、言葉はよくわかりませんですが、援助するというようなことになっておりますので、やはり資金が調達困難である事業者というものが第一の対象になってくると思います。しかしながら、一方国の資金を使ってそういう事業を援助するのでございますから、やはりこの資金が運用上確保されるということは、一つの当然考えられたければならない条件であろうというふうに考えておるわけでございます。地域につきましては、法律では別にどこの地域ということは指定はされておりませんが、このはしけを公団で作るということが起こって参りましたもとが、やはり六大港における船込みの問題から発生をいたしておりますし、われわれが見るところでも、現実には一番困っておるのはやはり六大港であるというふうに考えておりますので、来年度におきましては、六大港を対象にして考えたいと思っております。しかしながら、先のことになりますが、やはりそういうはしけが港湾運送事業の中のネックになっておるというところを解消するのが目的でございますから、そのあとにおきまして、地方港湾その他の港湾におきましても、そういう問題が起こってくれば、当然対象として考えていきたいというふうに思ってはおりますが、来年度はやはり一番困っております六大港を対象として考えていきたいと思っております。

關谷勝利自由民主党

○關谷委員 これは的確な数字かどうかわかりませんが、今度の五億円でやりますのが、引き舟が六隻、優秀なものらしいのですが、その六隻と、はしけが百十四隻というふうなことになっておるというのでありますが、この数字はほんとうかどうかわかりません。しかし、六大港はもとより私はそうあるべきだと思いますので、このほとんどを六大港に割り当てる。かりに百十四隻のものなら、百隻くらいまでは、これは六大港へ割当をすることはけっこうですが、六大港が船込みでつかえておりますので、それがみんないろいろな地方港湾へ荷役ができるところに分散しております。そういうふうなことで、またその余波を受けて船込みした状態が出ておるところがありますので、そういうふうな方面も、わずかではありましても、一割かそこらの程度のものは、私はこれは地方港湾へも分けてやるべきだというふうな気持がいたしますが、そういうふうな方法は今度の場合とれませんか。どうお考えですか。

坂本信雄運輸技官(港湾局長)

○坂本政府委員 今のはしけと引き舟の数でございますが、これは私の方で試案として一つの案を持っております。たしか引き舟は八隻に考えておったと思いますが、しかし、なお引き舟とはしけとの比率をどうするかというようなことは、さらにもう少し業界の実情あるいは業界の意見も参考といたしまして、決定していきたいと考えております。  なお、今御指摘の六大港以外の港についても、ほんとうに困っておるところがあれば割り当てたらどうかというお話でございますが、われわれの知っている範囲では、やはり六大港が現在一番困っておるように存じておりますが、なお関係業界の意見をよく聞きまして、一番困っておるところに割り当てるような方式に考えて参りたいと思っております。

關谷勝利自由民主党

○關谷委員 時間がありませんので、もう少しお尋ねしたいと思いますが、その分はそれでやめますが、次に港湾運送業と検数業、これについて一言触れておきたいと思います。  ことしの九月三十日で経過期間が切れるわけでありまして、十月一日からは新しい免許によって港湾運送業並びに検数業が発足するわけであります。この免許の基準でありますが、こういうふうなことは、もう半年余りに迫っております今日でありますので、その基準というものははっきり示してやって、そして業界の混乱を防ぐように、なお基準がはっきりいたしましたならば、ぎりぎり一ぱいまでみな申請をしないでほっておくようなことはしません。基準がはっきりわかった限りは、私はすぐ申請が出てくるものだと思いますので、事務の処理の上からも、また業界あたりを混乱せしめない意味においても、私は早く基準を示すべきだと思います。今もって何らの基準も示しておらないのでありますが、この点につきまして早くこの基準を示さなければなりません。  なお、私たちがこれを免許制に切りかえましたゆえんのものは、細分化をいたしまして零細化して過当競争をやって、そして料金のダンピングをやる、そうして企業はその非常に悪くなってきた設備を拡充することができないというふうな弊害を防ぐために、私たちは免許制に切りかえたのでありますから、この基準は私は相当高度のものでなければならないというふうに考えております。もちろん港湾運送業については第一種であります。第二種以下のものは、これは下請事業が多いのでありますので、それぞれの港の状態によって千差万別であろうと思いますので、その点は一つの全国的な基準でどうこうということはできないと思いますが、第一種に関する限りは、私はその基準をはっきり示していいのではないか、こういうふうなことを考えております。しかも、その基準というものは相当高度のものであって、そうして施設の拡充のでき得るような基準のもの、そうしてほんとうの港湾運送業が免許制である限りは、権利があるかわりに義務を履行しなければならない。その義務の履行のできるようなものでなければならないというこの前提に立って、私は高度のものを基準としなければならないというふうに考えております。  なお、検数業等につきましては、これはシップ・サイドとドック・サイドというふうにはっきり区分すべきものであって、一つのもので両面を扱うということは許されぬことだというふうに私は考えております。私は以前からそういうふうな意見をはいておるのでありますが、これはこの機会に是正をしていただきたい。名検数業者も零細なものであっては信用いたしません。どうしてもこれは、今分散いたしておりますものは、日検、全検のようなああいう形のものに作り上げなければならないと思います。従いまして、シップ・サイドにつきましては、現在分散しておりまするものは、その残りのものを全部一本に集められる程度の基準を示して作り上げるべきだというふうに考えております。  なお、ドック・サイドにつきましては、これは何といいますか、それぞれこれを一本にということにはなるまい。シップ・サイドは船でありますので、東京で揚げて、横浜で揚げてというふうなことになってくる可能性があって、その両方関連いたしておるということで一本が望ましいのでありますが、ドック・サイドの問題は、これは港々で高度の基準を設けて、それに適合するものというふうなことにするのが便利ではなかろうかという気持もいたしておりますが、いずれにいたしましても、早く基準を示しまして、混乱の起こらないよう、早く免許申請が出てくるようにしなければならないと思うのですが、どの程度まで準備ができておりますか、伺っておきたいと思います。

坂本信雄運輸技官(港湾局長)

○坂本政府委員 港湾運送事業法が改正されましてから、すでに二年半たつわけであります。それで、免許の基準につきましては、法律の第六条にございますように、四つからなっておるわけでございますが、これは非常に抽象的な表現が使われておるわけでございます。このうちで第二号に「当該事業を適確に遂行するに足る労働者及び施設を有するものであること。」こういう事項がございまして、これだけが実は前の登録制のときに生きておった項目でございます。そのほかの第一号の需給関係、第三号の責任の明確性、第四号の経理的基礎が確実であること、こういうようなものは、今度の法律改正のときに新しく加わったものでございます。それで、われわれとしては、やはり新しくそういうものが加わったという趣旨も頭に入れて考えていかなければならないと思いますが、しかし一、三、四号につきましては、これを数量的に表わすということは非常に困難なことでございます。やはり数量的ということになりますと、第二号だけになるのでありますが、港湾運送事業の中で、検数、鑑定、検量という三つを除きました、そのほかのいわゆる一般の港湾運送事業の基準につきましては、われわれの方から通牒を出しまして、相当詳しくその基準を公表いたしております。非常に簡単に申し上げますと、六大港とその他の港湾に分けまして、六大港につきましては、旧登録基準の約五〇%引き上げた基準を——基準といいますと、法律の用語と少しこんがらがりますが、いわゆる基準として考えております。この場合に、これは一般の港湾運送事業者でございますが、一般港湾運送事業の中に、昔いわゆる乙仲と称しておりまして、船内荷役を行なわない業種がございます。これが六大港におきましては、特に非常に零細で、また数が多いわけでございますが、この業種につきましても、この五〇%引き上げという基準を該当するように、今措置をとっておるわけでございます。なお、六大港以外の、ほかの港湾を含めました一般的のものとしましては、その該当する港に出入する船舶のうち、トン数、取り扱い荷役量等に関し、平均的な船舶を仮定いたしまして、この船舶の一隻分を、少なくとも自分で港湾運送をやる能力を有する者ということを原則にいたしております。これは数字的に検討いたしますと、現在の旧登録基準よりも少し上の基準になるわけでございます。しかし、実際に現在登録をやっております業者が相当ございますが、そういう旧登録基準以上のものであって、今申し上げましたような基準に該当しないものも相当ございますが、こういう業者につきましては、いろいろ特別の貨物を扱ったり、個々の内容が違いますので、これは限定免許ということで参りたいというふうに思っております。  そのほかに、先ほど申し上げましたような需給関係だとか、その他の項目も審査に入れるのは当然でございますが、こういう基準でなるたけ早く免許をやっていきたいと思っておりますが、実は業者の方が、免許の申請さえいたしますと、ことしの九月以降になりましてもまだ効力が残るという関係もございまして、免許の申請に積極的ではございませんので、われわれは優先免許基準というようなもので、こういう基準に合うものはまっ先に免許するから、早く出せというような措置の通牒を出しておるのでございますが、実際はなかなか免許が出てこないというのが現状でございます。われわれも、一度に出て参りますと、事務的に非常に困りますので、なおその措置を促進して、もう少し業者の方を刺激してやって参りたいというふうに考えております。  さらに、一般の港湾運送事業のほかの検数事業についてでございますが、検数事業は非常に公益性の強い事業でございまして、いろいろな運賃計算の基礎となったり、事故の場合の損害賠償の基礎になるような数字が、この検数から出て参ります。非常に公益性の強い事業でございますので、どうしても有能な検数人をたくさん持った組織が必要であると考えております。また、事故が起こった場合に、損害賠償の責任がございますので、その責任を果たす能力を持っておるということも必要でございます。また、あまり小さな業者がたくさんおりますと、労働条件もえてして低下しがちでございますし、また過当競争も起こりがちでございます。そういう観点から、上のような観点に立って、小規模な営利会社はできるだけ整理統合をして参りたいという方針でもって、現在検討をいたしておるわけでございます。実は法律改正後二年半もたちまして、まだ方針が確定しておらぬということには、私まことにじくじたるものが、ございまして、深い反省をいたしておるわけでございますが、この法律に検数事業が入りますまで、単なる届出事業でございましたために、業界の実態の把握が非常におくれておりましたし、また一から五までの業種について、数が多いものでございますから、できるだけ早く措置をとろうとしたという関係もございますが、非常におくれておるということは、何とも申しわけのないことでございまして、今関係業界の意見も徴しておりまして、至急に方針を確立して参りたいと考えております。  ただいまお話のございました、シップ・サイドとドック・サイドは、厳格に分ける必要があるのじゃないか、シップ・サイドにつきましては全国一つの組織にすべきではないかという御意見でございますが、全検、日検自体も今相当シップ・サイドとドック・サイドの両方の業務をやっておりますし、その他の営利法人につきましても、シップ・サイドとドック・サイドを一つでやっている会社が実は非常に多うございまして、方針として先生の御意見も実によく了解いたされるのでございますが、あまり急激なことをやったために業界に混乱が起こりまして、港湾の運送事業に何か円滑を欠くということも非常に困りますので、もう少し業界の方の意見もよく取り入れ、実行可能な範囲内で御意見をよく取り入れるような頭で今後検討を進めたいと思っております。

關谷勝利自由民主党

○關谷委員 港湾運送の件については、五〇%アップというふうなことでありますが、零細なものが五〇%アップしたって、同じで変わりはないのでございます。そういうふうなことでなくて、最低はどれだけというふうな基準は私は必ず設けるべきであると思います。この点要望いたしておきます。最低を具体的に明確に示して、そうしてその質の向上をはかれるように、さらに、おいおい事業がふえて参りました場合にも、その義務を完遂することができますように、設備の拡充ができるような状態に置いていただきたいということを要望いたしておきます。  なお、全検、日検でも両方やっておるのだというお話でありますが、この機会をはずしてはそれを画然と割り切るようなことにはなりません。外国あたりの検数業というふうなものがどういうものか、よく局長も御存じであろうと思いますので、そういうふうなところをよく検討いたしまして、これにつきましても、この機会をはずしましては、漸新的にやったのではできません。そのために経過措置を置いて、そうしてその間に私たちはみんな指導して、そうして今年の十月一日からは理想的なもので発足できるようにということで、三年の期間を置いたのであります。その間何らなすところなしにしておいて、そうして今になってそれはこのときに急激にやったのではということは、これは怠慢であるというほかないのであります。あなたがなさったことではない。前からでございますので、歴代の局長が怠慢であるといわなければならぬことになるのでありますが、この際思い切って質のいいものにやっていただきたい。そしてなお業界とも折衝せられるはずでありますが、基準ができました際は、私は一応この委員会へ書類をもって御報告を願いたいと思います。具体的に明確に示して、最低は必ず示さなければならぬ、そして質の向上をはかって義務が履行のできるようにしなければならぬということを繰り返して申し上げておきます。

高橋清一郎自由民主党

○高橋(清)委員長代理 次回は来たる金曜日午前十時より委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後一時十一分散会

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