本会議 第9号
- 発言数
- 66 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1961/10/18
会議録
○議長(松野鶴平君) 諸般の報告は、朗読を省略いたします。 ————・————
○議長(松野鶴平君) これより本日の会議を開きます。 この際、お諮りいたします。 津田幸雄君から裁判官弾劾裁判所裁判員予備員を、大川光三君、中野文門君、山本米治君、大谷藤之助君から裁判官訴追委員を、それぞれ辞任いたしたいとの申し出がございました。いずれも許可することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。よっていずれも許可することに決しました。 ————・————
○議長(松野鶴平君) つきましては、この際、日程に追加して、 裁判官弾劾裁判所裁判員予備員及び裁判官訴追委員の選挙を行ないたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。
○鍋島直紹君 裁判官弾劾裁判所裁判員予備員及び裁判官訴追委員の選挙は、いずれもその手続を省略し、議長において指名することの動議を提出いたします。
○米田勲君 私は、ただいまの鍋島君の動議に賛成いたします
○議長(松野鶴平君) 鍋島君の動議に御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。 よって議長は、裁判官弾劾裁判所裁判員予備員に青田源太郎君、裁判官訴追委員に剱木亨弘君、鈴木恭一君、野上進君、谷村貞治君を指名いたします。 ————・————
○議長(松野鶴平君) この際、日程に追加して、 国会法第三十九条但書の規定による議決に関する件(海外移住審議会委員)を議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。 内閣から、衆議院議員竹内俊吉君を海外移住審議会委員に任命することについて、本院の議決を求めて参りました。 同君が同委員につくことができると議決することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。 ————・————
○議長(松野鶴平君) この際、日程に追加して、 国会法第三十九条但書の規定による議決に関する件(国立近代美術館評議員会評議員)を議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。 内閣から、衆議院議員坂田道太君、長谷川保君、本院議員林屋亀次郎君を国立近代美術館評議員会評議員に任命することについて、本院の議決を求めて参りました。 これらの諸君が同評議員につくことができると議決することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。 ————・————
○議長(松野鶴平君) この際、日程に追加して、 国会法第三十九条但書の規定による議決に関する件(蚕糸業振興審議会委員)を議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。 内閣から、衆議院議員田邉國男君、高田富之君、谷垣專一君、中澤茂一君、長谷川四郎君、本院議員木内四郎君、清澤俊英君、最上英子君を蚕糸業振興審議会委員に任命することについて、本院の議決を求めて参りました。 これらの諸君が同委員につくことができると議決することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。 ————・————
○議長(松野鶴平君) この際、日程に追加して、 一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案、 特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案、 防衛庁職員給与法の一部を改正する法律案、 以上三案について、国会法第五十六条の二の規定により、提出者から、順次、趣旨説明を求めたいと存じます。御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。福永国務大臣。 〔国務大臣福永健司君登壇、拍手〕
○国務大臣(福永健司君) 一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。 本年八月八日、人事院は、国会及び内閣に対し、一般職国家公務員の俸給表を全面的に改善し、期末手当を増額し、初任給調整手当及び通勤手当を改定すべきことを勧告いたしたのでありますが、政府といたしまして慎重に検討を重ねました結果、これを実施することが妥当であるとの結論に達しましたので、本法について所要の改正を行なおうとするものであります。すなわち、 第一に、全俸給表の全等級を通じまして、人事院勧告どおり、俸給月額を、現行の俸給月額よりおおむね千円ないし三千円程度増額いたすことといたしました。特に、研究職俸給表につきましては、研究職の特殊性にかんがみまして、従来七等級構成とされておりました等級区分を六等級構成に改めまして、職員の研究能力等に応じて昇格できるよう改善を行ないました。これらの改善によりまして、本法の適用を受ける一般職国家公務員の全職種平均の給与水準は、おおむね七・一%上昇いたすこととなります。 第二に、六月十五日に支給する期末手当の額を〇・二月分増額いたしまして、〇・九五月分とするとともに、十二月十五日に支給する期末手当の額も〇・二月分増額いたしまして、一・七月分とすることといたしました。 第三に、科学技術振興の趣旨に沿い、本年四月から新設されました初任給調整手当の支給額の最高限を、月額二千円から二千五百円に引き上げますとともに、新たに、専門的知識を必要とし、採用による欠員の補充について特別の事情があると認められる他の官職に採用される職員につきましても、支給額の最高限を月額千円とする初任給調整手当を支給することといたしました。 第四に、通勤手当につきまして、交通機関等の利用者に対する支給額の最高限を、月額六百円から七百五十円に引き上げるとともに、自転車等の使用者に対する支給額を、月額百円から二百円に増額いたしました。 第五に、俸給月額の改定に伴いまして、委員、顧問、参与等の非常勤職員に対する手当の支給額の最高限を、日額四千七百円から四千九百円に引き上げることといたしました。 第六に、給与支給事務の能率化をはかるため、勤務一時間当たりの給与額等の端数計算につきまして、簡素化を行なうことといたしました。 なお、本法に附則を設けまして、俸給の切りかえ方法及び切りかえに伴う措置を規定いたしますとともに、昭和三十二年当時行なわれましたいわゆる高学歴是正との権衡を考慮し、この際、昭和三十二年四月一日以降の新制大学以上の学歴取得者に対しても、前回に準じて措置いたすことといたしました。 この法律案は、以上申し述べました内容につきまして改正を行なおうとするものでありますが、人事院勧告において、本年五月一日とすることを適当と考えるとされました実施時期につきましては、現下の経済情勢等にかんがみまして、これを本年十月一日とすることとし、初任給調整手当の改定に関する規定は、昭和三十七年四月一日から施行しようとするものであります。 以上がこの法律案の趣旨でございます。(拍手) ——————————
○議長(松野鶴平君) 水田大蔵大臣。 〔国務大臣水田三喜男君登壇、拍手〕
○国務大臣(水田三喜男君) 特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案の趣旨を申し述べます。 政府は、今回、人事院勧告に基づいて、昭和三十六年十月一日以降、一般職の職員の給与を改定することとし、別途法律案を提出して御審議を願うことといたしているのでありますが、これに伴い、従来より一般職の職員との均衡を考慮して定められております特別職の職員の給与につきましても、その俸給月額に所要の改定を行なおうとするものであります。 以上がこの法律案の提案の趣旨でございます。(拍手) ——————————
○議長(松野鶴平君) 藤枝国務大臣。 〔国務大臣藤枝泉介君登壇、拍手〕
○国務大臣(藤枝泉介君) 防衛庁職員給与法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。 この改正案は、今般提出されました一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案の例に準じまして、防衛庁職員の俸給月額の改定等を行なおうとするものであります。すなわち、 まず、事務次官、統合幕僚会議の議長及び参事官等並びに自衛官の俸給表につきましては、一般職の例に準じて改定を行なうこととし、事務官等の俸給表につきましては、従前どおり、一般職に適用される俸給表によることといたしております。これにあわせて、防衛大学校の学生に対する学生手当の額につきましても改定を行なうことといたしております。 また、今次の職員の俸給月額の改定にあわせて、営外手当の額の改定を行なうことといたしております。 なお、この法律案は、公布の日を施行日とし、本年十月一日から適用することといたしております。 以上がこの法律案の趣旨でございます。(拍手)
○議長(松野鶴平君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。鶴園哲夫君。 〔鶴園哲夫君登壇、拍手〕
○鶴園哲夫君 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま提案のありました給与三法案について質問を行ないます。 人事院の勧告と、これを受けました政府の給与政策には、何と申しましても了解できないたくさんの問題があります。私は、これらの主要な点を指摘をいたしまして、総理、関係大臣並びに人事院総裁の所見を問いただしたいと思っております。 まず、給与担当大臣に伺いたいのでありますが、労働省の毎月勤労統計を見ますというと、ことしの民間の賃金の上がり工合が例年と非常に異なっております。それは、この四月に民間の賃金が大幅に上がったのでありますが、五月にも賃上げになった事業所が例年に比して著しく多いことを示しております。この点は人事院も否定しないところであります。ただ、遺憾ながら、人事院は、一年に一回、四月だけしか調査いたしません。それに基づいて勧告いたしますので、本年の春闘分といわれます四月と五月分の中の四月分しか人事院の勧告はみていないのであります。したがって、五月分は見のがされまして、来年の八月の勧告に含まれるということになるわけであります。私は、ことしの春闘でまだまだ不満でありましたところの、民間の賃上げの中の半分しか認めないという人事院のこのやり方については、承知できないのであります。四月分の春闘分も五月分の春闘分も含めまして、さらに公務員の希望をも幾らか含めて、七・一%の倍を上回る勧告があってしかるべきであると思うのでありますが、この点について給与担当大臣はどのように検討されたのか。春闘相場の五月分は来年の八月に回していいというふうにお考えになるのかどうか、伺いたいのであります。 次に伺いたいのは、物価と生計費の大幅な上昇と七・一%の問題であります。昨年の一二・四%の勧告が出ましたとき、総理府統計局が発表いたしておりますところの消費者物価の総合指数は一年間三・三%の上昇でありました。本年の勧告にあたりましては五・一%の上昇であります。生計費は昨年全都市で一・二%の上昇でありましたが、本年は実に九・三%の上昇であります。これらの問題を考えますというと、昨年の一二・四%をはるかに上回る勧告をしてしかるべきであると思うのであります。給与担当大臣は、これらのことをどのように検討されたのか。これらを全く無視されたのかどうか、伺いたいのであります。 次にお尋ねいたしますのは、人事院の標準生計費と七・一%引き上げとの関係であります。毎年の勧告の中に、人事院は、総理府統計局のやっております全世帯の生計費調査を基礎にいたしまして、種々苦労して、いわゆる標準生計費というものを出しております。これは低過ぎるという批判が強いのでありますが、この標準生計費を見ますというと、独身者、二人世帯、三人世常、四人世帯いずれも一二%以上上がっておるのであります。にもかかわらず、給与は七・一%引き上げるというのはどういうことなのか。まず総理にお伺いをいたしますが、生計費は一二%以上上がっているにかかわらず、給与は七・一%引き上げるということは、公務員の消費生活を五%以上切り下げ、節約をする、抑制をするという明確な政策をおとりになっているのかどうか。また、給与担当大臣は、これらをどのように考えておられるか、伺いたいのであります。 さらにお尋ねしたいことは、総理府統言局の出しております消費者物価の総合指数は、昨年四月を一〇〇といたしまして、全都市で本年七月が八・二%上がっております。八月は九・一%、東京都は九月分が出ておりまして九・四%の上昇であります。政府はこの十月から七・一%の引き上げを行なうというのでありますが、これでは明らかに実質賃金を切り下げているのではないでしょうか。給与担当大臣にこの間の状況をどのように考えておるか、伺いたいと思います。また総理は、実質賃金を切り下げるという政策をおとりになるのかどうか、承りたいと思います。 人事除勧告は、期末手当〇・四カ月分をふやすことを勧告をいたしております。この期末手当の算出の出し方に公務員が十年来がまんのできない問題があります。本年の勧告によりますというと、昨年の民間の職員の期末手当は四・〇六カ月分だとあります。人事院所管の国家公務員四十四万人はすべて職員だと申して何ら過言ではないのであります。したがいまして、民間の職員の期末手当と公務員とを比較すべきであると思うのでありますが、しかるに人事院は、この民間の職員の四・〇六カ月分という期末手当を大幅に切り下げるために、工員の期末手当二・六二カ月分と平均をいたしまして、民間の期末手当は三・四八カ月分だというのであります。本俸は民間の職員と比較をしておりますが、期末手当については、職員と工員との平均で、このような措置をされることは、いたずらに期末手当を大幅に切り下げる技術としか思えないのであります。給与担当大臣の見解を承ります。 政府は、このように著しく低い人事院勧告をそのまま、うのみにいたしまして、勧告を尊重すると称しながら、はなはだしく勧告を尊重してないのであります。勧告を尊重するかしないかの、近年、ここ七、八年の論議の中心は、論議の焦点は、勧告の実施の時期を尊重するかどうかということにあるのであります。勧告の内容では、今や、ないのであります。一昨年の勧告の実施にあたりましては伊勢湾台風があったということで翌年の一月になりました。昨年は財源が不足するというので十月になりまして、ことしもまた、何か経済の関係ということで十月になっております。公務員でありますからして、一回ぐらいなら、がまんもするかもしれませんけれども、毎年毎年、十年余にわたってこのような状態であります。(「仏の顔も三度だ」と呼ぶ者あり)公務員ががまんできないのでありますが、このような気持にある公務員に対しまして、総理は十月から実施されるということをどのように説明されるのか、伺いたいと思います。(「国民は公務員だけじゃないよ」と呼ぶ者あり)八月八日に勧告が出ましてから、財界や産業界の代表という人たちが、景気調整や貿易自由化対処の立場から、政府の支配下にある公務員の賃金を抑制するという主張を強く行なっております。さらにまた、賃金一般の抑制あるいは賃金の値上げのストップ、消費生活の抑制等を主張いたしておりますが、これらは、政府の支配下にありますところの三百万の公務員の賃金を押えるということが何より明年の春闘対策である、というふうに主張しているように見受けられるのであります。また、景気調整等の足場にしているように受け取るのであります。公務員の給与は御承知のように、去る四月の民間の水準にひたすら接近しようといたしているのでありまして、明年の春闘対策や、あるいは景気調整の犠牲に供せられてはならないと思うのであります。(拍手)スト権や団交権のない弱い公務員を思いのままに犠牲に供するということは黙視することができないのであります。総理の御見解を承りたいと思っております。大蔵大臣は、まず公務員を景気調整の犠牲に供しておられないかどうか承ります。労働大臣は、賃金の抑制、さらに明年の春闘のために公務員を犠牲にされているのではないか承ります。 期末手当は、正しく申しまして、民間は昨年の夏に〇・二公務員より高くて、昨年の年末に〇・二また公務員より高かったのであります。したがいまして、これは正しくいいますならば、この期末手当については昨年にさかのぼって支給すべきでありますが、人事院は勧告にあたりまして、これを無視した。これによりまして公務員全体に二百六十六億の節約を強制いたしたわけであります。勧告を受けました政府は、この六月に支給すべき〇・二カ月分を明年の六月に延ばし、一回支給しないことによりまして百三十三億円を公務員から召し上げたことになっております。さらにまた、五月一日実施を大幅に十月に延ばすことによりまして二百三十億円公務員から強制節約をさしたのであります。計六百三十億円公務員から召し上げたことになります。人事院総裁は、勧告にあたって、二百六十六億を公務員に強制節約をさせたことをどのように考えておられますか。総理はまた、公務員から約六百三十億円召し上げたことをどのように公務員に対して説明されるのか。また、大蔵大臣に伺いますが、公務員の夏期手当は昨年の六月に民間より〇・二月低かったのでありますが、これを二年間延ばして来年の六月に支給するという、その考えを承りたいと思います。また、十月実施を勧告のとおりに五月にいたしますと、〇・三五月分の財源であります。この三月末には、三公社五現業に〇・五の年度末手当が出ました。公務員はその際ゼロでありました。〇・三五月分がどうして出せないのか、伺いたいと思います。 総理にお伺いいたしますが、このように毎年々々人事院によって押し飛ばされ、政府によって、け飛ばされてきました。これは、公務員が手を縛られ、足を縛られているからという認識が特に強まっております。スト権を、あるいは労働権を、公務員に返すべきだという主張なり意見が支配的になっていることは、自然の成り行きであり、当然ではないかと思います。(拍手)総理は、この公務員の自然な当然な勢いに対しまして、これをお認めになるお気持はないか、これを今後とも押えていくお考えなのか、承りたいと思います。 また、給与担当大臣には、十三年このかた公務員の賃金の問題を考えられ、またこれからの問題を考えられまして、このままで公務員の限りない不満が解決をしていくというふうにお考えになるのか、伺いたいと思います。 人事院総裁に伺いますが、人事院勧告は政府によりましてこのような状態になっております。一昨年は、浅井前総裁は、はなはだ遺憾であるという答弁を行ないました。昨年も、入江総裁は、はなはだ遺憾であるという答弁でありましたが、ことしはどうでありましょうか、どういうふうに考えられておるか、伺います。さらにまた、毎年毎年このような状態で解決の方法がないわけでありますし、また人事院勧告の問題点については総裁が一番御存じのはずであります。また、公務員の給与のみじめさについても最も承知しておられる。人事院創設以来十三年の経過からいって、現状を見て、さらにこれから先を見まして、公務員に労働権を返すほうがいいという考え方を総裁はお持ちにならないかどうか、伺いたいのであります。 最後に、総理に伺いますが、公務員の最高点にある総理といたしまして、全公務員に対して・ただいま提案になりました給与政策について再検討するというお気持はないかどうか・承りたいと思います。総理の賢明なる識見をお伺いいたします。 以上をもって私の質問を終わります。(拍手) 〔国務大臣池田勇人君登壇、拍手〕
○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。 生計費の上昇と公務員給与の引き上げとがつり合わぬではないかという御質問でございますが、公務員の給与は、その職務と責任を基礎としておりまするいわゆる職務給でございます。したがいまして、生計費の上昇と必ずしも一致するものではない建前でございます。それは、昨年の消費者物価の上昇と公務員の給与の上昇が違っていると同じことでもおわかりと思います。なお、今回十月一日より施行することにいたしましたのは、たびたび申し上げておりますごとく、国民経済全般の情勢とにらみ合わせて総合的に判断した結果でございます。なお、公務員の給与を景気調整の具にする考えは全然ございません。また、六百億円取り上げたとお考えになるようでございますが、計算はどうなっておりまするか、われわれはそういう気持は持っておりません。また、公務員は全体の奉仕者として公共の事務に従事することになっておりますので、私は一般民間の労務者とは立場を異にすると考えております。したがって、今回の給与の引き上げを再検討する考えはございません。(拍手) 〔国務大臣福永健司君登壇、拍手〕
○国務大臣(福永健司君) 五月に上昇した分が考慮されていないという点での御意見でございますが、四月を標準といたしまして人事院の勧告が行なわれており、ことに最近は年次的にこれが行なわれている傾向にかんがみまして、幾分のズレのあることは、これはやむを得ないというふうに私は考えておる次第でございます。 なお、物価、生計費等との関連においての見解をということでございましたが、ただいま総理も言われましたように、公務員の給与は職務給の建前をとっておりますので、民間給与との比較に重点を置いてきめるのが妥当であると、こういうように考えておる次第であり、したがって、公務員の生計費あるいは実質賃金を切り下げようなどということを考えておる次第ではさらさらございません。 それから、公務員の給与は法令できめることとされている事項につきましては、人事院の調査研究の結果による勧告を基礎として改定する現行制度の建前が適当であるというふうに、私どもは考えております。今回の勧告につきましても、その内容について種々の角度から慎重に検討を加えました結果、その内容は妥当なものであると認めて、これを受け入れることにした次第でありますが、その実施時期につきましては十月一日ということでありますので、まさに勧告のとおりではございませんけれども、これは国民経済全般の情勢とにらみ合わせた総合判断に基づくものであります。人事院勧告についてはいろいろの御意見がございます。鶴園さんの該博な御見解を拝聴いたしましたのでございますが、国民の中には鶴園さんの御意見のとおりの人ばかりではないのでありまして、ずいぶん違った見解もあるわけでございます。したがって、私は鶴園さんの御意見を参考にはいたしたいと思いますが、全面的におっしゃるとおりというわけには参らないことを遺憾とするものでございます。 今次の措置が明年の春季闘争を押えるような考えで行なわれているかというようなことで、私からの見解をということでございます。すでに総理がお答えになったとおりでありまして、まあ、鶴園さんのおっしゃるとおりでございますが、公務員の給与というものは民間の給与に追いつかせるということが趣旨でございますので、したがって、今度のことが来年のことを考えてということでないことは、そういう論理からも明白であります。公務員は、全体の奉仕者といたしまして、公共の事務に従事する特殊な地位にあるものでありまして、さような特殊の地位ということからいたしまして、争議権、団交権等がないのでありますが、これを民間の一般労働者と同様に取り扱うことは私は適当でないと考えております。したがって、現行制度をこの際改めようという考えは持っておりません。 その他いろいろの数字等につきまして、算出の根拠等についての御質問がございましたが、これらは人事院からお答えするものと考える次第でございます。(拍手) 〔国務大臣水田三喜男君登壇、拍 手〕
○国務大臣(水田三喜男君) 期末手当の実施を明年六月まで延ばすのではないかという御質問でございましたが、そうではございませんで、との十二月支給の期末手当分から勧告の線に沿った増額支給をいたすことになっている次第でございます。(拍手) 〔政府委員入江誠一郎君登壇、拍手〕
○政府委員(入江誠一郎君) お答え申し上げます。お尋ねの第一点でございますが、期末手当を昨年〇・一九を残し、本年度〇・〇八を残し、さらに遡及いたさないのが不都合でないかというお尋ねでございますが、御存じのように、公務員の期末手当は民間の賞与と異なりまして、恒久的性質を持っておりますので、毎年若干控え目に勧告いたしておるわけでございます。また期末手当につきましては、俸給と異なりまして、民間会社それぞれ支払い時期を異にいたしますので、前年一カ年間を四月現在で調査いたしまして、これを勧告いたすわけでございます。御了承願いたいと思います。 次に、十月実施の問題につきまして人事院としてどう考えるかという問題でございますが、もちろん人事院といたしましては、民間の給与を四月に調査いたしまして、これを基準として勧告いたしたわけでございますから、五月実施を受け入れられなかったことにつきましては遺憾に存じまするが、しかしながら、人事院は公務員の給与問題として勧告をいたしているわけでございまして、政府が国政全般の見地からこれに対して見解があるということは、勧告制度上やむを得ないことと存じます。結局、この問題は、国権の最高機関でありますところの国会において最終的に御決定に相なるものと存じます。 最後に、労働権の問題について人事院はどう考えるかというお尋ねでございますが、人事院といたしましても、公務員は、全体の奉仕者として、国会の定めますところの法律によって給与が決定されることが適当と考えております。(拍手) ——————————
○議長(松野鶴平君) 向井長年君。 〔向井長年君登壇、拍手〕
○向井長年君 私は民主社会党を代表いたしまして、ただいま提案されました一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案初め三案につきまして、一括して質問をいたしたいと思うのでございます。 言うまでもなく、この法案は、去る八月八日人事院によって行なわれた「公務員の給与に関する勧告」を基礎として立法化されたものであります。したがって、これら三案についての吟味は、同時に人事院勧告内容それ自体に対する検討を必要とすることは、ここに多言を要しないのであります。そこで私は、人事院勧告の完全実施問題に入ります前に、まず人事院勧告の内容の問題について政府の所見をただしたいと思います。 勧告の内容につきましては、ここに詳しく述べるまでもなく、俸給表の全面的改正を避け、特に中級職員を中心に、公務員給与を平均七・一%引き上げるということであります。結論的に言って、われわれはこの勧告に大いに不満でございます。その理由を一言にして言うならば、公務員給与のあり方が、民間給与に比して適当に評価されていないというところにあります。御承知のとおり国家公務員法は、公務員給与の決定について、生計費、民間における賃金、その他人事院が決定する適当な事情を勘案してその給与を決定すべきことを定めておるのであります。しかし、基準はきわめて抽象的で、正しい生計費であるか、あるいはまた適当な民間賃金なのか、全く判然としないために、人事院はみずからの判断によって一定の基準を設定し、それによって給与勧告を行なってきているのが今日までの実情であります。この点が、公務員労働者の間に種々の論議を巻き起こし、不満の直接の原因を作っておるところでありますが、今回の勧告もその例外ではありません。勧告に対するわれわれの検討の結果得た結論は、これまでの勧告と同様、公務員の給与水準が民間賃金のそれより非常に低い。この結果、公務員給与が不当に低い水準に押えられているということであります。 その原因の一つは、これまでわれわれが再三にわたって指摘いたして参りました民間対象事業のとり方が、今回の勧告に際しましても全く改善されず、依然として五十人以上にその基準が置かれていることであります。御承知のように、公務員の場合は海事職関係の三百六十四人を例外といたしまして、他はすべて千人以上であり、行政職関係においては二十万人という状態であります。したがって、民間と比較する場合においても、相当高いところと比較するのが当然であって、五十人以上というのは全く実情を無視したものといわなければなりません。このことは、公務員給与を、いやがおうでも民間より低くする結果を招来いたしていると思うのであります。また、これに拍車をかけるものとして、男女間に格差のある民間賃金を平均して、男女同一賃金である公務員と比較していることも、これまた公務員給与を民間のそれよりますます低くする結果を生み出していると思うのであります。こうした例は枚挙にいとまがないわけでありまして、これでは、公務員給与と民間給与とのバランスをとることは、当初からできない相談であります。人事院勧告に対して公務員労働者間に広がりつつある不満の一つが、まさにこうした勧告の内容の矛盾にあることは、今日だれしもが否定できない事実であります。この点に関する政府の所見をまずお伺いいたしたいと存じます。 また、このような矛盾を解消するために、現在人事院の自主的判断にゆだねられている生活賃金の算定、民間給与との比較方法等について、一定の基準を示すごとき新たな立法措置をとる考えは政府にあるかないか、この点をお伺いいたしたいと存じます。その一環として、この際、公務員労働者の最低賃金を法定化する考えはないか。これらの諸点について総理及び給与担当大臣の所見を承りたいと思います。 なお、より根本的な議論として、公務員の給与決定機構として、現在のごとき人事院のあり方が適当であるかいなかの問題があるが、ここ数年の人事院勧告を見ると、単にそのときどきの特徴的な矛盾を一時的に調整することだけに専念し、公務員の給与体系を一体どのようにしていこうとするのか、全く目標を失っている感じがあるのであります。きわめてそういう点が今後の大きな問題であろうかと思うのでございます。このままでは、公務員労働者の人事院に対する不信の念を強めるばかりだと思うが、現在の人事院制度について、政府は具体的な改善案を今後用意しているか、お伺いいたしたいと存じます。 なお具体的問題として、昭和三十年十一月に公務員制度調査室が答申したごとき、英国のホイットレー協議会方式に似た、職員側と当局側との協議会制度を、この際採用する考えはあるかないか、お伺いいたしたいと存じます。 次に、勧告の実施問題について政府の真意をただしたいと思うのでありますが、これまで政府は、勧告の完全実施ということをたびたび口にしながら、常にこれをごまかす態度をとってきたのであります。今回の勧告についても、またしかりでありまして、勧告は明らかに五月一日にさかのぼって実施することを要求しているのにもかかわらず、政府はこれを十月から実施しようとしているのがまさにそれであります。五月実施と定めてあるものを十月から実施することが、何故完全実施であるのか、政府の明快な解明を要求するものでございます。先ほど給与担当大臣は、経済情勢の上に立ってと言っておりますけれども、具体的に、しからば、五月に遡及することによって経済情勢がますます悪化するというのか、あるいはまた、財源がないというのか、こういう問題を明確にしていただきたいと思います。 こういうような政府の態度は、明らかに勧告を無視するものであって、人事院制度を何とかよいものに作り上げていこうとする公務員労働者の努力を否定し、みずから人事院に対する不信の念を助長することによって、本制度を崩壊に導くことをわれわれはおそれるものであります。現在、多くの公務員労働者は、勧告に不満を抱きながらも、それが徐々に改善されることを期待しつつあることは言を待ちません。にもかかわらず、政府がみずから人事院の権威と権限を無視するこのような政府の態度こそが、人事院の存在意義を希薄化し、人事院無用論、廃止論まで飛び出す結果を招来せしめている大きな原因ではないでありましょうか。 私は、ここにあらためてこの点に関する政府の猛省を促すとともに、政府がこの際、これまでの行きがかりを捨てて、五月一日実施に踏み切り、もって、よき慣行の樹立と、みずからの責任を果たすことに政府が熱意ある態度をとることを強く切望し、三法案に対する私の質問を終わりたいと存じます。(拍手) 〔国務大臣池田勇人君登壇、拍手〕
○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。 人事院勧告の基礎となる算定方法につきまして、いろいろ御意見があったようでございまするが、私は、今の算定方法が適当と考えております。 なお、人事院の改組あるいは公務員の最低賃金ということについての御意見でございます。最低賃金制を公務員にしく考えはございません。また、人事院の中立的第三者機関としての機能は、今十分発揮せられていると考えます。したがいまして、これを改正する気持はございません。英国のホイットレー方式あるいはフランス方式等々、私も研究してみましたが、日本の制度が一番いいと考えております。 なお、十月実施につきましては、先ほどお答えしたとおり、諸般の事情から決定したものでございます。(拍手) 〔国務大臣福永健司君登壇、拍手〕
○国務大臣(福永健司君) 人事院勧告の内容につきましては、先刻申し上げましたように、慎重に検討を加えた結果、妥当なものと判断いたしました次第でありますが、いろいろ御不満をお述べになりました。たとえば五十人以上の事業場などとの比較というような点にも触れられたのでありますが、こうした点につきましては、実は、もっと小さな、四十九人以下の事業場等の事情も比較して検討すべきであるという意見等も強く一方においてはある次第でございまして、いろいろ御意見のあるところでありますが、国民一人一人どなたからも御不満のないようなわけにはなかなか参らないのでございます。私は、現行制度のもとにおいて人事院が出しました結論が妥当ということで御了承をいただきたいと存ずる次第であります。 なお、公務員最低賃金法のようなものを制定しないかということでございますが、すでに総理もお答えになったのであります。民間においてはそういうことが漸次進んでおり、労働省といたしましても、できるだけこれの適用人員をふやすことに努力いたしておるのでありますが、そうした事情もある民間の給与をいろいろ検討して、これに合わせるようにという措置が人事院においてとられるのでありますから、私は公務員それ自体に最低賃金制の立法措置を講ずるということは必要がない、こういうふうに考えている次第でございます。ホイットレー方式等について御見解の表明がありましたが、ああいう答申があったのに、そういうことをしないのかというような意味での御質問の点についてお答え申し上げますが、御指摘の答申は、人事院は人事院で置いておいて、ああいうようなことも考えるというようなことはどうか、という一つの示唆があったわけであります。しかし、この点につきましては、各組合と各省、あるいは政府で、お話のような協議体を作りますと、うまくいけばいいが、話がまとまらぬような場合、そのあとをどうするかというようなことで、実は組合側からもずいぶん強い御批判がこの御意見等にはあります。さような次第で、私どもといたしましては、いろいろの角度から検討しなければならないし、日本の現行の方式が今の日本にとっては最もよろしいのだと考えておりますから、直ちにもってホイットレー方式等を取り入れるというようなことは考えていない次第でございます。 十月実施の点では、皆さんから強い御意見がおありになるのでありますが、公務員行政上の立場だけから言うならば、給与担当大臣たる私は、まあ、さかのぼればそれはありがたいには違いないのでありますけれども、国政全体から考えての結論ということが、政府といたしましては、これはもう当然必要なことでございまして、先ほどからるる申し上げておりまするような次第を考慮いたしまして、総合的判断の結果、先刻申し上げたようなことに相なった次第であります。何とぞ御了承賜わりたいと存じます。(拍手) ——————————
○議長(松野鶴平君) 高瀬荘太郎君。 〔高瀬荘太郎君登壇、拍手〕
○高瀬荘太郎君 私は、参議院同志会を代表いたしまして質問をいたしたいと思います。 ただいま上程されております給与の法案についての詳細な質疑は、いずれ委員会で行ないたいと思いますが、ここでは、今回の給与改正と関連いたしまして、重要な一般的な問題についてだけ簡単に御質問をいたしたいと思います。 まず第一に、今回の公務員の給与引き上げの経済的影響の問題であります。これにつきましては通産大臣に御答弁願いたいのでありますが、あるいは問題によりましては総理に御答弁をいただきたいと存じます。 国家公務員の給与引き上げというものは、それだけにとどまりませんで、当然、地方公務員、三公社五現業の給与引き上げを必要といたしますし、また、学校法人の職員とか各種の財団法人の職員等の給与引き上げを誘致いたしますことは必至であります。また、これが民間企業のベース・アップを刺激することにもなるでありましょうから、国家公務員の給与引き上げというものは、ずいぶん広い範囲に波及するものと考えなければなりません。したがって、これが公社とか財団法人、学校法人などの経営を圧迫することになることは当然であります。そこで、鉄道その他公社などが経営が困難になりまして、料金引き上げを余儀なくするという結果になるおそれがないかどうか、まずその点を伺いたいと思います。それからまた非常に広い範囲の給与引き上げを生ずるといたしますと、おのずから国内購買力の非常な増大になるということは当然でありますから、その結果として物価に影響を及ぼしはしないか。そうなりますと、ひいては、通産大臣が平素非常に強く提唱されております輸出振興に影響することはないかどうか。そういう点で経済界に重大な影響をもたらすおそれがあると考えますので、これらの点につきまして、通産大臣あるいは総理の御意見を伺いたいと思います。 第二にお伺いいたしたいのは、今回の公務員給与改正が公務員の給与体系に及ぼす影響についてでありまして、これを給与担当大臣に伺いたいと思います。人事管理の適正ということは、民間企業ばかりではなく、官庁業務についても、もちろん重要な問題でありますし、この人事管理につきまして、給与体系というものが非常に重要であることも言うまでもないところであります。したがって、政府といたしましては、公務員の給与体系について十分研究をし、適正な給与体系というものについて確信のある見解を持っていなければならないはずであります。ところが、昨年の人事院勧告と、今回の人事院勧告を、そのまま無条件に受け入れておるというところを見ますと、はたして政府に確固たる給与体系が考えられているのかどうか、はなはだ疑わしいと思うのであります。ということは、昨年の勧告は、上級職に厚く、下級職に薄かったのであります。ですから、これを取り入れることによりまして、上級、下級の格差は相当大幅に広げられたのであます。ところが今回の勧告は、逆に、下に厚く上に薄くなっておるのであります。ですから、これを取り入れれば、その格差は相当縮まることになります。わずか一年の間に、このように、格差の幅を広げたり縮めたりするということは、たとえこれが人事院の勧告に基づくものでありましても、公務員の給与につきまして、政府に確たる見識が欠けておる証拠ではないかと思うのであります。こんなことでは、また格差是正とか、中だるみ是正とか、始終給与改正を繰り返さなければならなくなるだろうと思うのでありますが、こういう点について給与担当大臣の御意見を伺いたい。また、上級、下級の格差につきましてどの程度が適正な基準だとお考えになっておられるのか、それを伺いたいと思います。 第三に、今回の給与改正と関連いたしまして、民間企業職員の給与体系と官庁職員の給与体系との関係につきまして、給与担当大臣の御意見を伺いたいと思います。昨年の人事院勧告も、また今回の人事院勧告も、民間給与との均衡ということに重点が置かれておると思いますが、給与体系というものは、職務の内容、性質などによりまして、当然異なるべきものでありますから、民間企業職員の給与体系と公務員の給与体系とでは、給与の基準につきましても、あるいは給与の格差につきましても、異なるのが当然であると思っております。また民間企業の職制と官庁の職制とは異なるのが当然でありますから、両方の対応職をきめるということも非常に困難なはずであります。したがって、現在人事院の行なっております民間企業と官庁の対応職のきめ方にもはなはだ不合理だと思われる点が少なくありません。もとより公務員の給与につきまして、民間給与との均衡をはかるということも必要には違いなのでありますが、民間給与が経済界の好況あるいは組合攻勢等で上がったからといいまして、公務員の給与をこれにならって直ちに同様にしなければならないというような、機械的な扱いというものは、決して適当とは言えないと思うのであります。民間給与との均衡をはかるということは、決して民間給与と均等化するということではないのであります。ところが、人事院の勧告も、またこれを受け入れる政府の態度も、公務員給与と民間給与との差別を無視しているのではないか、ただ均等にすればよい、こう考えているのではないかと思われるのであります。そこで給与担当大臣に伺いたいことは、公務員の給与体系というものは、民間企業の給与体系とは別個の、独自の体系でなければならないし、したがって、また公務員給与は民間給与と均等化すべきものではないと思うのでありますが、給与担当大臣の御意見を伺います。 第四に、公務員給与引き上げと行政能率の向上との関係でありますが、民間給与の引き上げ財源というものは、事業収益の分配比率の変更か、あるいは経営の合理化、能率増進というような、経営努力によって調達されるのが通常であります。ところが公務員給与の引き上げ財源というものは、どうしてこれを調達するのが適当と考えられるか。ただ税金でまかなうとか、公社の料金引き上げでまかなうとかいうようなことでは、納税者を搾取したり、一般大衆を搾取するという結果になるのではないか。今回のような公務員給与引き上げの財源も、政府としては、行政能率を大いに増進して、そこで相当の部分は当然まかなわなければならないと考えるのでありますが、その点につきまして総理の御見解を伺いたいと思います。
○議長(松野鶴平君) 時間が超過しましたから、結論をお願いします。
○高瀬荘太郎君(続) 最後に、時間が参りまして御質問をする時間がございませんが、これは先ほども質問のありました点であります。今日の人事院制度についての矛盾不合理という点であります。政府として矛盾不合理を感じておられないかどうか。感じておられるとすれば、行政運営の上から、今日の人事院制度に根本的検討を加える必要があると考えますが、その点について総理の御見解を伺います。(拍手) 〔国務大臣池田勇人君登壇、拍手〕
○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。 公務員給与引き上げの経済的影響ということでございます。これはいずれ通産大臣がお答えすると思いますが、経済の成長に伴いましてサービスの価値の上がることは、これは当然の結果と思います。私は、今回の公務員給与の引き上げによりまして、国内経済に非常な悪影響を及ぼすとは考えておりません。 それから、公務員給与の引き上げは行政能率の上昇が伴うべきではないか。——私は、行政能率の向上というものと公務員給与の関係は、直接には関係ないと考えております。これは職務給でございまして、行政能率がよかった人に特に上げるというわけのものではないと考えております。 それから、人事院制度につきましては、先ほどお答え申し上げましたごとく、いろいろ長短はございましょうが、今の状態としては人事院の機能は十分発揮される、これでやっていくことが適当だと考えております。(拍手) 〔国務大臣佐藤榮作君登壇、拍手〕
○国務大臣(佐藤榮作君) 公務員給与ベースの引き上げは、すでに御承知のように、民間給与との不均衡をなくすると、こういうことでございますので、これが直ちに民間給与を引き上げる、そういう刺激を与えるかどうか、こういうことは理論的にはすぐは生じてこないと、かように思います。ただ、問題は、一般に、その先後の関係、先に民間が上がっておる、あとに公務員給与を上げる、こういうことではございますが、悪循環を来たすおそれがあるかどうか、こういう点が問題であろうかと思います。しかし、民間給与は、民間企業内の採算ベースによって行なわれるものでございますから、この採算ベースに合わないような給与の引き上げということはまず考えられない。で、民間給与との不均衡を是正する、こういう意味のものでございますから、まず、民間ベースアップ、さらにそれを刺激するということはないのではないか、かように私ども考えます。 また、この給与が上がると国内の購買力を刺激する、増す、したがって物価が上がるのじゃないか、こういうお話でございますが、購買力も増すでございましょうが、企業内の採算ということは、申すまでもなく生産性を向上させるということでありまして、供給の面においても十分購買力を上回ることができる、かように考えますから、この給与自身から直ちに物価が上昇するという結論にも、これまたならないのではないかと思います。ただ、総理からただいまお答えがありましたように、サービス業等におきましての好況時代における賃金、こういうものがある程度上がること、これはどうもやむを得ないのじゃないか。で、生産コストそのもので大きい部分を占めるのは、申すまでもなく、御指摘のように賃金だろうと思います。最近の合理化、機械化等は、この賃金を上回るような生産性を発揮しておる、かように私ども考えております。 また、輸出振興の面におきまして、国内の内需が旺盛でありますと、なかなか思うように輸出が進んで参りません。最近、設備投資を中心にしての内需の抑制策をただいまとっておりますので、今後は輸出の面におきましても好転を期待ができるのじゃないか、かように私ども考えております。(拍手) 〔国務大臣福永健司君登壇、拍手〕
○国務大臣(福永健司君) 職務給の建前をとっております公務員給与の決定につきましては、具体的に給与を定めるにあたって、公務員の職務内容と責任の度合いに対応する民間企業の給与額を調査しまして、これと適当な均衡のとれたものにするということを目途としている次第でありまして、昨年の改定も今回のもその建前によっているのは当然でございます。そしてこれが妥当であると私は考えているのでありますが、一年のうちに、去年と、ことしでは、ずいぶん傾向の違った勧告が行なわれ、またそれを政府がのんだじゃないか。事実はまさにそのとおりでございますが、昨年の事情といたしましては、ああいうことが必要であったし、昨年ああいうことをやりましたことによって、一年間の経過にかんがみて、今年はああいうふうに改めなければならないということで、今度の勧告になったわけでございます。変わったと言われるのでありますが、そういう意味におきましては、今回の措置は悪く変わったとは考えておりません。去年足らざりしところを今年補って、より完全なもの、よりよきものに近づいてきた。こういうふうに考えている次第でございます。しかし、それはそれにいたしましても、高瀬さん仰せのごとく、公務員給与体系の重要性は十分認識いたしているつもりでございます。お説を参考にいたしまして善処して参りたい、こういうように考えております。 それから行政能率の向上についての御意見、つつしんで拝聴いたしたのであります。まさに私もそれを考えておりますのでありまして、あの勧告を政府が受け入れて、これを実施しようということの閣議決定をいたしました際に、この点につきましての申し合わせもいたしまして、できるだけ官庁事務の能率化をはからなければならぬ、こういうことを申し合わせしている次第でございまして、御期待に沿うように今後とも努力して参りたいと考えております。(拍手)
○議長(松野鶴平君) これにて質疑の通告者の発言は全部終了いたしました。質疑は終了したものと認めます。 ————・————
○議長(松野鶴平君) 日程第一、建設省設置法の一部を改正する法律案(内閣提出)を議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。内閣委員長大谷藤之助君。 〔大谷藤之助君登壇、拍手〕
○大谷藤之助君 ただいま議題となりました建設省設置法の一部を改正する法律案につきまして、内閣委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。 本法律案は、建設事業に関する総合計画及び長期計画の策定、公共用地取得対策の樹立、建設業の振興等に関する行政を推進するため、本省にこれらの事務を所掌する局として、新たに計画局を設置するとともに、従来の計画局の名称を都市局に改めるほか、直轄事業の事務量の増大及び大都市近傍における用地取得の困難に対処して、関東地方建設局及び近畿地方建設局に用地部を設置すること等、建設省の所掌事務及び機構について、その整備をはかろうとするものであります。 委員会におきましては、本法律案に関連して、鶴園委員より、部局の増設、総括整理職の増加、公社、公団、事業団等の官庁の出先機関化の傾向等について質疑が行なわれ、川島行政管理庁長官よりそれぞれ答弁がありましたが、その詳細は会議録により御承知を願います。 質疑を終わり、討論に入りましたところ、山本伊三郎委員より、砂防行政の重要性にかんがみ、すみやかにその機構の拡充強化をはかるべきである旨の意見を付して賛成の発言があり、討論を終わり、採決の結果、全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、山本伊三郎委員の討論に関連して中村建設大臣より、砂防行政の強化を痛感しているので、その機構の拡充強化が来年度予算に実現できるよう最善の努力をする旨の発言瀞なされました。 以上御報告申し上げます。(拍手)
○議長(松野鶴平君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。 本案全部を問題に供します、本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(松野鶴平君) 過半数と認めます。よって本案は可決せられました。 ————・————
○議長(松野鶴平君) 日程第二、女子教育職員の産前産後の休暇中における学校教育の正常な実施の確保に関する法律の一部を改正する法律案(文教委員長提出)、 日程第三、日本育英会法の一部を改正する法律案(内閣提出)、 以上両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。日程第二につきましては提出者の趣旨説明を、日程第三につきましては委員長の報告を求めす。文教委員長平林剛君。 〔平林剛君登壇、拍手〕
○平林剛君 ただいま議題となりました女子教育職員の産前産後の休暇中における学校教育の正常な実施の確保に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由並びに内容の概略を御説明申し上げます。 去る昭和三十年の第二十二回国会において、参議院の各党各派の共同提案にかかわるこの法律が成立し、その施行によって補助教員の配置状況は漸次充実して参りました。しかしながら、この法律の趣旨、すなわち、労働基準法に規定するところの十二週間を最低として休業させ、その期間を補助教員配置の期間とするという精神は、いまだに徹底を欠き、補助教員を完全に配置しておりまするところは十県余にとどまり、その他の府県におきましては、財政上の理由等により、いずれも八週間ないし六週間に短縮されている現状であります。それゆえに、女子教員職員が、その担当する児童生徒に対する教育的良心から、産前の休暇をほとんどとっていないという実態は、法の施行前と大差なく、過労による異常産はきわめて高い比率を示しており、これらのことが教育上多大の支障をもたらし、学校教育の正常な実施を阻害する原因となっておりますととは申すまでもありません。 このような現状にかんがみ、本改正案は、まず第四条を全面的に改めて、女子教育職員が出産する場合、任命権者は、産前の六週間及び産後の六週間、または産前産後を通じての十二週間のいずれかの期間を任用の期間として、補助教員を臨時的に任用するものと規定いたしました、なお、産休職員の職務を補助させることができるような特別な教育職員がある場合において、臨時的任用を行なわなくてもよいことをあわせて規定しております。したがいまして、国及び地方公共団体の任務として、必要な財政的措置を講ずべき旨を規定しておりまする第三条は、不要となりますので、これを削除することといたしました。 また、この第四条改正の趣旨にのっとりまして、法律の題名を、女子教育職員の出産に際しての補助教育職員の確保に関する法律に改めることといたしております。 改正の第二は、この法律の第二条第一項に定められておりまする学校に、新たに幼稚園を加え、同条第二項の教育職員に、幼稚園に勤務する園長以下の教育職員を加えて、これらの教育職員についてもこの法律を適用することといたしたことでございます。 改正の第三点は、私立の学校においても、学校の設置者は、この法律に規定されておる国公立諸学校と同様の措置を講ずるように努めなければならない旨を新たに規定したことでございます。 なお、この法律は公布の日から施行することといたしております。 以上が改正の趣旨及び内容の主要点でございますが、本案は、さきの第三十八回国会において、参議院においては全会一致をもって可決を見たのでありますけれども、衆議院において審査未了と相なりましたことを申し添えます。何とぞすみやかに御賛同下さるようお願い申し上げます。 —————————— 次に、日本育英会法の一部を改正する法律案につきまして、文教委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。 本法案は、第三十八回国会に政府より提出され、本院において修正議決の上、衆議院に送付されましたが、衆議院において審議未了となりましたので、今回再び提出されたものであります。なお、再提出にあたって、政府は、法案の内容に、前国会における本院の修正点をも含めております。 昭和十九年、日本育英会法施行以来、日本育英会は国家的な育英事業として、多くの成果をおさめて参りました。現在、日本育英会から学資の貸与を受けた者は、その貸与金を返還する義務を負うておりますが、特例として、それらの者が、義務教育に従事する教員、または高度の学術研究者となった場合には、その貸与金の返還を免除できることになっております。ところが、近年、高等学校進学者の急増に対処し、また、科学技術者の育成を促進するため、高等学校または大学に優秀な教員を確保することがますます重要になって参りましたので、本改正案において、これに応ずる措置を講ずるとともに、貸与金の回収を一そう適確に行なうため、現行法の一部に必要な改正をいたそうとするものであります。すなわち、 改正の第一は、大学における貸与金の返還を免除される職のうちに、高等学校、大学、高等専門学校その他の施設の教育の職を加えたことであります。 第二は、大学院における貸与金の返還を免除される職のうちに、中学校、高等学校及び高等専門学校の教育の職を加えたことであります。 第三は、日本育英会の業務の方法のうち、特に貸与金の回収に関するものは、主務大臣の定めるところによるものとしたことであります。 第四は、当分の間、沖縄における教育または研究の職についた場合も、日本本土の場合と同様に、貸与金の返還を免除できる規定を設けたことであります。 第五は、当分の間、国立工業教員養成所を大学と同じ取り扱いとすることであります。 委員会の審議におきましては、すでに第三十八回国会において、各委員から、育英制度全般につきまして、きわめて詳細な質疑が行なわれておりますので、今回は別に質疑もなく、原案について討論に入りましたところ、自由民主党を代表して安部清美委員より、本法案に賛成の意見が述べられるとともに、附帯決議案が提出されました。その決議案は、 大学において学資の貸与をうけた 後、学校教育法第一条に掲げる学校 の教育・保育の職に就いたすべての 者に対し、貸与金の返還を免除でき るよう、政府は、すみやかに適切な 措置を講ずべきである。 というのであります。 次に、日本社会党を代表して千葉千代世委員より、教育の機会均等の原則に沿うよう、日本育英会法も貸与制度から給与制度に発展すべきであるとの要望を添えて賛成意見が開陳され、また、附帯決議案にも賛成の意見が述べられました。 かくて討論を終わり、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、附帯決議案もまた全会一致をもって委員会の決議とすることに決定いたしました。これに対し文部大臣より、決議の趣旨を尊重して検討したい旨の発言がありました。 右御報告申し上げます。(拍手)
○議長(松野鶴平君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。 まず、女子教育職員の産前産後の休暇中における学校教育の正常な実施の確保に関する法律の一部を改正する法律案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(松野鶴平君) 総員起立と認めます。よって本案は全会一致をもって可決せられました。 ————・————
○議長(松野鶴平君) 次に、日本育英会法の一部を改正する法律案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(松野鶴平君) 過半数と認めます。よって本案は可決せられました。 ————・————
○議長(松野鶴平君) 日程第四、地方自治法の一部を改正する法律案(内閣提出)を議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。地方行政委員会理事西田信一君。 〔西田信一君登壇、拍手〕
○西田信一君 ただいま議題となりました地方自治法の一部を改正する法律案について、委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。 本法案の内容は、(一)公有水面にかかわる市町村の境界変更及び境界に関する争論の処理手続を簡素化するとともに、公有水面の埋め立てが行なわれる場合において、埋め立てにより造成さるべき土地の所属すべき市町村を定めるにあたっては、埋め立ての竣工前に、できるだけすみやかに市町村の境界の決定、変更または確定をしなければならないものとすること、(二)普通地方公共団体の議会の議員、長、委員会の委員等が請負禁止の規定に該当するかどうかを決定する手続を整備すること、(三)広域にわたる総合的な計画を共同して作成するため、普通地方公共団体の協議会を設けることができるものとすること等がその要点であります。 地方行政委員会におきましては、十月五日、安井自治大臣から提案理由の説明を聞いた後、当局との間に、市町村の境界に関する争論の処理について、今回の改正によりどの程度の実際的効果が期待されるか、また水面埋め立てと漁業補償の関係はどうか、同じく、これと東京西銀座付近の所属未定地との関係いかん、今回の改正にかかる協議会方式といわゆる新産業都市建設促進法案の地区新産業都市協議会との関係いかん、等の問題点をめぐって質疑応答を重ね、慎重審査を行ないましたが、その詳細につきましては会議録によってごらんを願いたいと思います。 かくて、十月十七日質疑を終了し、討論に入りましたところ、別に発言もなく、採決の結果、本法案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 以上御報告いたします。(拍手)
○議長(松野鶴平君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。 本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(松野鶴平君) 過半数と認めます。よって本案は可決せられました。 ————・————
○議長(松野鶴平君) 日程第五、家畜取引法の一部を改正する法律案(内閣提出)を議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。農林水産委員長仲原善一君。 〔仲原善一君登壇、拍手〕
○仲原善一君 ただいま議題となりました法律案について、委員会における審査の経過と結果を報告いたします。 この法律案は、家畜市場の業務の健全な運営に資する等のため提案され、改正のおもな点は、 第一に、家畜市場の再編整備の対象を産地家畜市場から集散地における地域家畜市場に広げるとともに、知事は、特に必要と認めるときは、市場の開設者に対し、再編整備を行なうよう勧告することができることとし、 第二に、家畜市場における取引は、売場施設の状況によっては、知事の許可を受けて、せり売りまたは入札の方法によらなくてもよいこととし、しかして、知事は、違法の売買を行なった取引業者に対し、業務の停止を命ずることができることとし、 第三に、家畜市場周辺の一定の区域内における家畜の場外取引を制限したこと等であります。 なお、この法律案は、第三十八回国会に提案され、審議未了となり、今国会に前回のまま再提出されたものであります。 委員会におきましては、まず、政府当局から提案理由その他について説明を聞き、質疑に入り、政府当局に対し、家畜取引の現況と現行法の運用状況、今回の法律改正の主眼とその効果、特に、せり売りまたは入札以外の売買方法を認める場合を拡大する理由、そのやり方及びこれが当否、家畜市場再編整備計画とその実施方法及びその見通し、家畜の市場外取引の規制とその当否・家畜市場と食肉市場との関係等の問題に関し、当局の見解がただされたのでありまして、これが詳細は会議録に譲ることにいたします。 かくして質疑を終わり、討論に入り、櫻井委員から、家畜市場が狭いため、せり売りまたは入札以外の方法による売買を認めることとする改正を、本則から除外いたしまして、これを暫定的な規定として、附則において措置する修正の動議が提出され、採決の結果、全会一致をもって、との法律案は櫻井委員提出のとおり修正議決すべきものと決定され、次に、委員長が代表し、家畜の公正な価格の形成と、これが円滑な取引の促進及び市場施設の整備に関し、政府の善処を求める趣旨の附帯決議を提案し、これまた全会一致をもって委員会の決議とすることに決定されました。これに対し、中野農林政務次官から、その趣旨を尊重して善処したい旨の発言がありました。 右御報告いたします。(拍手)
○議長(松野鶴平君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。 本案の委員長報告は修正議決報告でございます。本案全部を問題に供します。委員長報告のとおり修正議決することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(松野鶴平君) 過半数と認めます。よって本案は委員会修正どおり議決せられました。 ————・————
○議長(松野鶴平君) 日程第六、あん摩師、はり師、きゅう師及び柔道整復師法等の一部を改正する法律案(内閣提出)を議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。社会労働委員長谷口弥三郎君。 〔谷口弥三郎君登壇、拍手〕
○谷口弥三郎君 ただいま議題となりました、あん摩師、はり師、きゅう師及び柔道整復師法等の一部を改正する法律案について、社会労働委員会における審議の経過並びに結果を報告いたします。 本法律は、前国会に当院で可決せられましたものと同内容でありまして、すでに所定の届け出を行なって、あん摩、はり、きゅう及び柔道整復以外の医業類似行為を業とする者、並びに、あん摩師以外で指圧を業とする者が、その業務を行なうことができる期間、並びにこれらの者が特別のあん摩師試験を受けることができる期間を、本年末から昭和三十九年十二月三十一日まで、三年間延長せんとするものであります。 委員会においては、厚生大臣、政府委員及び警察庁当局に対し、無免許あん摩に対する監督と取り締まりの現況等について質疑を行ない、特に、盲人の福祉増進について熱心な審議が行なわれましたが、詳細は会議録によって御承知を願います。 質疑を終了し、討論、採決の結果、本法律案は、全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、委員会において次の附帯決議を行ないました。 附帯決議 医業類似行為に関し、漫然と就業年限の延長を図るのみでは、その業に従う者の社会的、経済的地位を不安定なものにし、かつ国民保健の上からも問題があると思われるので、政府は速かに左記について検討を加え、必要な措置を講ずべきである。 記 一、医業類似行為業者の処遇に関する方針を確立すること。 二、身体障害者であるあん摩師の職域優先確保の特別措置を速かにとること。 三、無免許あん摩その他これに類する者に対する取締りを強化すること。 右決議する。 以上御報告をいたします。(拍手)
○議長(松野鶴平君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。 本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(松野鶴平君) 総員起立と認めます。よって本案は全会一致をもって可決せられました。 次会の議事日程は、決定次第、公報をもって御通知いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時十四分散会