農林水産委員会 第4号
- 発言数
- 66 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1961/10/10
会議録
○委員長(仲原善一君) ただいまから農林水産委員会を開催いたします。 去る九月二十五日、予備審査として付託されました農業近代化資金助成法案(閣法第一八号)、農業信用基金協会法案(閣法第一九号)、肥料取締法の一部を改正する法律案(閣法第二〇号)、農業災害補償法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案(閣法第二一号)、中央卸売市場法の一部を改正する法律案(閣法第二三号)、家畜商法の一部を改正する法律案(閣法第二四号)、家畜改良増殖法の一部を改正する法律案(閣法第二五号)、農林中央金庫法の一部を改正する法律案(閣法第二六号)、以上八件の法律案を一括議題といたします。 まず提案理由の説明を順次聴取いたします。
○政府委員(中野文門君) 農業近代化資金助成法案の提案理由を御説明申し上げます。 農業経営の改善をはかり、農業の近代化を強力に推し進めて参りますためには、農地の集団化等土地保有の合理化と並んで、家畜の導入、農作業の機械化等農業の生産施設等の整備拡充をはかることが不可欠でありますが、そのためには長期かつ低利の施設資金の融通を一そう円滑にする必要があることは申すまでもないところであり、農村におけるこれらの資金の需要は、ますます増加する趨勢にあります。 他方、農業協同組合等の組合系統金融機関の資金は、最近次第に充実を示して参りましたが、その貸出金利が割高であること等の理由から、農民の資金需要に十分にこたえることができず、また、従来の農業改良資金等の制度金融につきましても、その資金ワクが少ないこと等の理由から、その機能を十分に発揮するには至っていないと考えられます。 そこで政府といたしましては、今後農業協同組合につきまして自己資本の充実、合併の促進、部門別経理の確立等による経営の合理化の措置を総合的かつ強力に推進し、貸し出しの促進と貸出金利の引き下げ等組合系統金融の刷新強化をはかる所存でありますが、組合系統金融の現状にかんがみまして、なお利子補給等の助成措置を講じなければ農業近代化の重要な一翼をになうべき組合系統金融の機能を十分に発揮させることは困難と考えられますので、組合系統資金を農業施設資金として大幅に活用し、農業経営の近代化に資することを目的として農業近代化資金融通制度を設けることとした次第であります。 次に、この農業近代化資金助成法案の内容について御説明申し上げます。 この法律案は、さきに第三十八国会に政府が提案し御審議願いました農業近代化資金助成案に、衆議院農林水産委員会の修正の趣旨による修正を加えたものでありまして、そのおもな内容は次のとおりであります。 第一は、国の対象となる農業近代化資金の内容であります。 これは、農業者の経営の近代化に資するために、農業協同組合等の融資機関が、利率年七分五厘以内、償還期限十五年以内の条件で、農業者等に貸し付ける畜舎、果樹だな、農機具等の施設の改良等に必要な資金、果樹その他の永年性植物の植栽に要する資金及び乳牛その他の家畜の購入に必要な資金等であります。 第二は、このような内容の農業近代化資金に対して行なわれる政府の助成であります。 この政府の助成には、利子補給補助と出資補助の二つがございますが、このうち利子補給補助は、農業近代化資金を貸し付ける融資機関と都道府県との契約により、都道府県が利子補給を行なうのに要する経費の全部または一部を国が補助するものであります。政府の行なう助成のうち、もう一つの山資補助は、農業近代化資金にかかわる債務保証をおもな業務として、新たに各都道府県に設立されます農業信用基金協会に対し、都道府県が農業近代化資金の債務保証に充てるための基金として出資を行なうのに必要な経費の一部を国が補助するものであります。 以上が、この法律案を提案する理由及びそのおもな内容であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことを御願いいたす次第であります。 —————————— 次に、ただ今提案になりました農業信用基金協会法案の提案理由を御説明申し上げます。 農業の生産性の向上と農業経営の改善をはかりますためには、農業経営に必要な資金の融通を円滑にすることがきわめて重要であります。このため農業者等が農業協同組合その他の融資機関から資金を借り受ける場合に、その貸付金にかかわる債務を保証することをおもな業務とする農業信用基金協会の制度を確立する必要がありますので、この法律案を提出するものであります。 この法案は、さきに第三十八国会に政府が提案し、御審議いただきました農業信用基金協会法案を、衆議院農林水産委員会における修正の趣旨による修正を加えたもので、その内容は次のとおりであります。 第一点は協会の業務についてであります。すなわち、この法律案では農業者等とは、農業を営む者、農業に従事する者、農業協同組合、同連合会及びこれらの者が主たる構成員または、出資者となっている法人で、政令で定める者を示すこととなっておりますが、この協会は農業者等が農業近代化資金その他農業者等の事業または生活に必要な資金を融資機関すなわち貸付事業を行なう農業協同組合、信用農業協同組合連合会、共済農業協同組合連合会、農林中央金庫及び銀行その他の金融機関で政令で定めるものから借り入れることにより負担する債務の保証の業務並びにこれに附帯する業務を行なうこととなっております。 この保証業務に伴ないまして、協会の負担する保証債務の弁済に充てるための基金の管理方法、剰余金の処分方法、経理の区分等につきまして必要な規定を設けることとなっております。 第二点は会員についてであります。この協会の会員たる資格を有する者は、協会の区域すなわち都道府県の区域内に住所を有する農業者等並びに都道府県及び市町村でありますが、これらの会員の出資、議決権、加入及び脱退に関し必要規定を設けることとしております。 第三点は設立についてでありますが、協会の設立は、主務大臣の認可を受けなければならないものとするほか、発起人、創立総会、その他設立に関し必要な規定を設けることとしております。 第四点は協会の管理についてでありますが、その定款及び業務方法書に記載すべき事項、役員の選任、総会議事手続等に関し必要な規定を設けることとしております。 第五点は解散及び清算につきまして必要な規定を設けることであります。 第六点は監督等についてでありますが、協会の業務または財産に関する報告の徴収及び検査、法令等の違反に対する必要措置、命令等監督に関し必要な規定を設けるほか、主務大臣を農林大臣及び大蔵大臣とすること、罰則に関し必要な規定を設けることなどであります。 第七点は附則といたしまして、財産法人からの引き継ぎ、都道府県の保証業務の引き継ぎ等所要の経過規定を置くこと、税法その他関係法律の規定の整備等をはかることであります。 以上が、この法律案を提出いたす理由の要点であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いいたす次第であります。 —————————— 次に、ただいま提案になりました肥料取締法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。 第一点は肥料の定義の改正であります。現行肥料取締法におきましては、植物の栄養に供すること、または植物の栽培に資するため、土壌に化学的変化をもたらすことを目的として、土地に施される物を肥料として認めているのでありますが、近時たとえば葉面撤布剤のように植物の栄養に供することを目的として植物に直接施用するものが製造市販され、すでに農家の使用するところとなっております。このいわゆる葉面撤布剤は、今後、生産消費ともに増大する見込みでありますので、その品質を保全し、公正な取引を確保するため所要の規制を加えることができるよう肥料の定義の改正を行ない、新たに肥料として認めようとするものであります。 第二点は一般的に禁止されている異物混入について例外を認めるための改正であります。現行肥料取締法におきましては、原則として肥料の品質を低下させるような異物を肥料に混入することを禁止しているのでありますが、近時農家労働の軽減をはかる目的をもって農薬を混入する肥料あるいは肥効の増進をはかる目的をもって大谷石等の特定物を混入する肥料等が生産される見込みでありますので、公定規格で定める農薬その他の物を公定規格で定めるところにより混入する場合に限って異物混入をすることができるよう、異物に関する規定を改正することといたしたのであります。 以上が、この法律案を提案する理由及びそのおもな内容であります。なにとぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さらんことをお願い致す次第であります。 —————————— 次に、農業災害補償法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案について、その提案理由を御説明申しあげます。 農業災害補償法に基づきまして農家が納付すべき共済掛金の率は、農林大臣が定める通常共済掛金標準率、異常共済掛金標準率及び超異常共済掛金標準率を標準として、一定の方法により定めることとなっておりまして、これらの標準率のうち農作物共済にかかるものについては、当分の間三年ごとにこれを改定することを建前といたしております。本年はちょうどその改定期に当たっているのでありますが、政府は、現在、農業災害補償制度の抜本的改定を準備中でありまして、本国会に別途その関係法案を提出し、昭和三十七年産の水稲から実施する予定にいたしておりますので、農作物共済の共済掛金率の設定方法についても新制度に則して改善を加えるのが適当と考え、現行法の規定による改定は一年延期して、本年はこれを行なわないこととしたものであります。 なお、この法律案は、さきの第三十八通常国会に提出し、慎重に御審議を賜わり、衆議院農林水産委員会において修正可決の後、審議未了となりました同じ題名の法律案と同様の趣旨のものでありまして、前国会における修正案のとおり内容を改めまして、再提出をいたした次第であります。 以上が、この法律案の提案の理由であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことを御願いいたします。 —————————— 次に、ただいま上程されました中央卸売市場法の一部を改正する法律案の提案の理由を御説明申し上げます。 青果物、魚介類、肉類等いわゆる生鮮食料品の適正かつ円滑な流通をはかりますことは、生産者の所得の向上の上からも、また一般消費者の利益を増進する上からも、きわめて重要であります。これら生鮮食料品は、品質が変化しやすく、多様であるという商品の特性から、通常、卸売市場において価格の形成と物資の集散が行なわれ、卸売市場が流通機構における中枢的な地位を占めている実情にあります。 そこで政府は、中央卸売市場法に基づき、中央卸売市場の育成及び指導監督に鋭意力を尽くして参りましたが、最近における生鮮食料品の流通の実情において中央卸売市場を初め、広く生鮮食料品の卸売市場についての対策を確立する必要が痛感され、一昨年三月臨時生鮮食料品卸売市場対策調査会設置法が制定されたのであります。同法に基づいて設置された臨時生鮮食料品卸売市場対策調査会におきましては、一年間にわたり慎重に調査審議を重ねた結果、卸売市場対策の基本方針及び卸売市場対策に関する措置について答申がなされたのであります。 政府といたしましては、この答申の趣旨に沿って、生鮮食料品の卸売市場の整備改善を進めるべく諸般の措置を講じて参る所存でありますが、同答申を具体化するための立法措置といたしましては、中央卸売市場法を改正して、中央卸売市場の開設及び整備の計画的推進をはかるための規定を新たに、設けるとともに中央卸売市場における業務の適正かつ健全な運営を確保するため、現行規定を整備強化することが必要と認められるのであります。このような見地から、中央卸売市場法の一部を改正する法律案を前国会に提出したのでありますが、審議未了となりましたので、今回これと同一の内容のこの法律案で提出した次第であります。 次に、この法律案の主要な内容につきまして御説明申し上げます。 第一は、中央卸売市場の開設及び整備に関する計画の樹立及びその円滑な実施をはかるための措置についての規定の新設であります。 すなわち、農林大臣は、生鮮食料品の適正かつ円滑な流通をはかるため必要があると認めるときは、中央卸売市場の開設及び整備に関する計画を定めることができることを規定するとともに、この計画の適正かつ円滑な実施をはかるため必要がある場合には、その計画に定められた地方公共団体に対し開設および整備に関し必要な勧告をすることができることとし、さらに、右の計画に基づいて必要な助成措置を講ずることといたしております。 第二に、中央卸売市場における卸売業務の適正かつ健全な運営を確保するための規定の整備強化であります。 その一は、卸売業者の兼業の届け出についての規定の新設でありますが、中央卸売市場の卸売業者の性格にかんがみまして、卸売業者が卸売業務以外の業務を営む場合におきましては、そのことにより、本来の業務の適正かつ健全な運営に支障を生ずることのないよう監督に万全を期する必要がありますので、卸売業者が兼業を営もうとするときは、事前にこれを届け出ることとしたのであります。 次に、現在、中央卸売市場の卸売業者の間における合併、営業の譲り受け等につきましては、私的独占禁止法の適用除外規定が設けられておりますが、これを、中央卸売市場の卸売業者と類似市場の卸売業者との間における合併および営業の譲り受けにつきましても拡充し、中央卸売市場を通じての集中的な取引に資することとしております。 このほか、新たに卸売業務の許可に際し附帯条件を附し得ることとすること及び卸売業者に対し必要により業務等に関する改善措置命令を発し得ることとする等、監督規定を整備するとともに、売買方法に関する規定の改善をはかっております。 第三は、中央卸売市場指定区域の周辺地域の卸売市場に対する改善措置に関する規定の新設であります。 最近における生鮮食料品の流通範囲の拡大の傾向にかんがみ、中央卸売市場指定区域の周辺の一定地域の卸売市場につきましても、その業務が中央卸売市場の業務と密接に関連するものにつきましては、必要に応じ、これら周辺地域の卸売市場の開設者または卸売業者に対してその施設または業務方法に関し必要な改善措置をとるべき旨の勧告を行なうことができることとし、中央卸売市場を通じての生鮮食料品の流通の適正円滑化に資することといたしたのであります。 第四は、中央卸売市場審議会の設置であります。 さきに述べました中央卸売市場の開設及び整備に関する計画の樹立、これに基づく勧告等、中央卸売市場法の施行に関する重要事項を調査審議する機関として農林省に中央卸売市場審議会を設置し、学識経験者の意見を十分とり入れて同法の適確な運用を期すこととしております。 以上が、この法律案の主要な内容であります。何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決下さいますようお願い申し上げます。 —————————— 次に、家畜商法の一部を改正する法律案について、その提案の理由を御説明いたします。 近年、家畜の飼養と畜産物の生産は、国民生活水準の向上と農業経営改善の必要に伴いまして急激な増加を示しておりますとともに、また、今後におきまする農業の成長部門といたしまして畜産の飛躍的な発展が期待されておりますことはすでに御承知のとおりであります。 しかしながら、家畜の取引過程につきましては、いまだ十分な近代化と合理化が行なわれているとはいいがたい状況にありまして、今後畜産農家が適正な生産の成果を収得し得るようにし、畜産の一そうの振興をはかりますためには、この取引過程を改善し整備することが緊要であると考えられるのであります。 政府におきましては、二、三年来家畜取引の改善対策に関しまして学識経験者の意見も取り入れつつ、総合的に検討を加えて参ったのでありますが、家畜商の地位の向上、家畜市場の整備確立、生産者団体の共同事業の推進及び家畜の取引資金の融通の円滑化、食肉市場の整備等の措置を講ずることが必要であるとの一応の結論に達するに至りました。このうち家畜商の地位の向上に関しましては、家畜商自身及び一般の要請も強いところでありまして、また、現在の家畜取引、なかんずく大家畜の取引は、農業団体が、ある程度行なうもののほか、多くの部分は家畜商の手を通じて行なわれておりますので、特に家畜商の行なう取引の公正を確保することがまことに重要性を有するのであります。 このことは、畜産の飛躍的な発展と畜産食品の消費増大のためきわめて緊急の要請であると考えられるのであります。 現在家畜商法により免許を受けている家畜商は全国において約七万五千人おりますが、これらの家畜商におきましても最近とみに自覚を深め、その地位の向上につき自主的努力をするとともに、その趣旨に即するような関係法規の改正の要望が高まってきております。政府といたしましては、これらの事情を勘案検討いたしまして、家畜商法の一部を改正する法律案を前国会に提出したのでありますが、審議未了となりましたので、今回これを同一の内容のこの法律案を提出することにした次第であります。 改正の主要点は三点でありまして、第一に家畜商につきましてその行なうべき家畜取引の業務に関しまして必要な知識に関し適切な講習会の制度を設け、この講習会の課程を修了した者またはその者をその家畜取引の業務に従事する使用人その他の従業者として置いている者に対して、家畜商の免許を与えることとしたことであります。なお、現在すでに免許を受けている家畜商については、所要の経過措置を認めることにいたしております。 第二に、家畜商は一定額の営業保証金を供託しなければ営業を開始してはならないこととし、家畜商の信用を補完してその経済的社会的地位の向上をはかるとともに、家畜商の取引の相手方の保護をはかることとしたことであります。 なお、営業保証金の額につきましては、その家畜商の家畜の取引の業務に従事する者の人数が一人であるときには二万円とし、その従事する者の人数が一人をこえる場合には一万円にそのこえる人数を乗じた額を二万円に加えた額とし、営業上必要最小限度の信用補完措置をとることとしたことであります。 第三に、家畜商に家畜取引に関する帳簿を備え付けさせるとともに、都道府県知事が必要に応じ、その職員をしてこれらにつき検査を行なわせ得ることとしたことであります。 以上が、この法律案の提案理由及び主要な内容であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げる次第であります。 〔委員長退席、理事櫻井志郎君着 席〕 —————————— 家畜改良増殖法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由を御説明申し上げます。 わが国の畜産は、近年国民生活の向上に伴う畜産物の需要の増大に支えられ、また農業経営の改善上の要請から目ざましい発展をいたしております。 かくて、わが国の畜産も逐次農業経営における零細副業的地位を脱しつつありまして、家畜の飼養規模、飼養管理の形態も漸次拡大ないし改善されつつあります。 このような趨勢に即応いたしまして、政府としても家畜の改良増殖につきましては、昭和二十五年に制定されました家畜改良増殖法の実施とその他の措置により、極力努力をして参ったのであります。 しかしながら、わが国農業の発展特にその中における畜産の振興が重要な課題となっております現在、家畜改良増殖法の施行の経験と最近における家畜の改良増殖の技術的進歩その他に照らしましても、家畜の改良増殖に関する法制としましては、現行法の諸規定のみをもってしては、刻下の要請を満たすのに不十分となっていると考えられるのであります。すなわち、家畜の改良増殖の成果を計画的かつ効率的に農業者にもたらし、畜産の発展とあわせて農業経営の改善に貢献する必要が痛感せられるに至っております。 このような見地から、家畜改良増殖法の一部を改正する法律案を前国会に提出したのでありますが、審議未了となりましたので、今回これと同一内容のこの法律案を提出することといたしたのであります。 以下、改正法律案の重要な点につきましては御説明申し上げます。まず第一に、家畜の改良増殖が総合的かつ計画的に効率よく行なわれることにより、畜産の振興をはかり、あわせて農業経営の改善に資する趣旨を明らかにするため、この法律の目的につき所要の改正を行なうことといたしました。 第二としましては、国及び都道府県が家畜の改良増殖の促進施策を積極的に行なうべき義務を定めることとし、その施策において助成援助措置を講じまたは指導を行なうにあたっては、家畜の導入を行なう農業者に家畜改良の成果である優良な資質を有する家畜の導入が行なわれるようにすること、その他その助成援助措置または指導が家畜の導入により農業経営の改善に資するように努めることを規定しております。 なお、別途農業近代化資金融通制度の創設が行なわれること等に伴い、従来の有畜農家特別措置法による家畜導入事業は、発展的に解消されることとなっておりますので、この事態に対処しまして家畜の導入その他につきまして、時代の要請に即した有畜農家育成に関する基準を農林大臣が定め、今後の援助、指導はこの基準に沿って行なうことといたしておるのであります。 第三といたしましては、農林大臣が家畜の飼養管理及び利用の動向並びに畜産物の需要の動向に即して、牛、馬、綿羊、ヤギ、豚その他政令で定める家畜につきまして、その改良増殖に関する目標を定め、かつ、これを公表しなければならないものとし、この目標に即して、都道府県知事は、その管轄する区域内の家畜の改良増殖に関する計画を定めることができるものといたしました。しかして国は、都道府県に対してその家畜改良増殖計画の実施に必要な援助に努めるものといたしたのであります。 第四に、最近家畜人工授精用液の長期保存技術が進歩いたしましたのに対処しまして、種畜及び家畜人工授精に関する規定を整備することといたしました。 すなわち、現行の種畜及び人工授精に関する規定は、当時人工授精が緒についたころに制定されたものであるために、精液の凍結保存法のごとく、長期にわたる保存を予想しておらず、この点において今後実情に即さない場合が生ずることが予想されますので、この点の整備をすることといたしたのであります。 第五に、家畜登録事業に関する必要な規制を行なうことといたしました。 家畜を登録して、その血統、能力、体型を明らかにすることは、家畜の改良増殖を促進する上にきわめて重要な事業であり、今後の家畜の改良増殖の方向によく適合し、公正に運営される必要がありますので、所要の規定を設けたのであります。 すなわち、家畜登録機関の登録規程は、農林大臣の承認を要することとし、登録規程がさきに述べました家畜改良増殖目標に即したものであり、かつ、公正に家畜登録事業を運営するに十分なものであることをその承認の要件とすることにいたしました。 また、これに加え、家畜登録機関に対する国の助言、指導その他必要な援助及び農林大臣の監督に関する規定を設けることといたしました。 第六といたしましては、農林省に家畜改良増殖審議会を置くことといたしたのであります。 この審議会は、学識経験者をもって構成し、家畜改良増殖目標その他家畜の改良増殖に関する重要事項につきまして農林大臣の諮問に答え、また意見の具申を行なうものであります。 以上が本法案の提案理由及び主要な内容でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さいますようお願い申し上げる次第であります。 〔理事櫻井志郎君退席、委員長着 席〕 —————————— 次に、農林中央金庫法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。 農業の近代化を推し進めて参ります場合に、それに必要な資金として農林漁業金融公庫等の政府資金による融資を拡充強化していく必要があることは申すまでもありませんが、それとともに、組合系統資金の積極的活用を図ることがきわめて大切な問題であることは御承知のとおりであります。これがためには、組合系統金融組織の整備拡充と活発な活動が必要と思うのでありますが、組合系統の中枢機関たる農林中央金庫につきましても、その機能を十分に発揮できるよう、その体制を整備する必要が痛感されるのであります。 あたかも、最近における組合系統資金の充実により金庫に対する政府の優先出資が昭和三十四年七月に全額償還され、金庫が民間出資のみからなる団体となりましたので、構成団体との間に相互信頼に基づいた有機的結合を深め、真に農林金融の中枢機関としての機能を発揮し得るようにその組織を整備すべき機が熟したと考えられるのであります。 以上の事情に基づきまして、従来金庫の役員が政府任命でありましたものを、出資者総会による送任に改めるほか、事業に対する監督規定を整備する等、所要の改正を行なうための法案を第三十八国会に提案いたしましたか、今回提案いたしました法案は、前国会に提案いたしましたものを衆議院農林水産委員会の修正どおり修正いたしたものであります。 次に、この法律案のおもな内容を御説明申し上げます。 第一は、役員の主務大臣任命制を廃止いたしまして、理事長及び監事は出資者総会で選任することとし、副理事長及び理事は理事長が任命することとする等、金庫の役員に関する規定の改正を行なうことであります。 第二は、金庫の業務の重要性にかんがみ、業務の運営に関する重要事項を審議するため、理事長の諮問機関として理事長が委嘱する審議委員の制度を新たに設置し、従来の評議員の制度を廃止することにしたことであります。 第三は、農林中央金庫監理官を廃止することと並びに主務大臣の監督に関する規定及び罰則その他条文の整備を行なうことであります。 これは、役員選任方法の改正と関連いたしまして、事業面における監督を強化し、金庫の業務の運営及び財産の管理の適正を期する必要がありますので、これらの点につきまして主務大臣が予防的あるいは補正的な指導監督等を行ない得るよう、主務大臣の監督に関する規定及び罰則を整備いたすこととし、これに伴い従来の農林中央金庫監理官を廃止することといたしたのであります。 以上が、この法律案を提案する理由及びそのおもな内容であります。何とぞ慎重御審議の上すみやかに御可決下さらんことを御願いいたす次第であります。
○委員長(仲原善一君) 以上をもちまして農業近代化資金助成法案外七件の提案理由の説明は終わりました。これらの件につきましては、本日はこの程度にいたします。 ちょっと速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(仲原善一君)速記をつけて。家畜取引法の一部を改正する法律案(閣法第三七号)参議院失議を議題といたします。 本案は、去る六日提案理由の説明を聴取いたしました。本案の内容の概要について補足説明を求めます。
○政府委員(森茂雄君) 家畜取引法の一部を改正する法律案につきまして若干補足説明を申し上げます。 まず、改正の主要点は三点でありまして、第一に、家畜市場の再編整備に関する規定を拡充し制度の円滑な実施をはかること、第二に、家畜市場における家畜の売買方法に関する規定を整備し家畜取引の実情に即しつつ改善をはかること、第三に、家畜市場の一定の周辺地域における家畜の取引の制限に関する規定を設け、市場取引の適正化に資することでありまして、その他の改正点は、これらの改正に伴う条文の整理および字句の整理などであります。 まず第一点は、家畜市場の再編整備に関する制度についてであります。 すなわち、第一に第十九条の改正において、再編整備の対象を産地家畜市場から地域家畜市場に拡張したことであります。この両市場の内容の相違は、第二条の定義の改正によって行なわれており、前者が、主として家畜を生産する農業者が制用する市場であるのに対し、後者は、農業者たると家畜商たるとを問わず、一定の地域内で生産された家畜の取引に利用される市場である点にあります。したがってこの地域家畜市場の中には、従来の産地市場に加えて集散地の家畜市場が含まれることになります。 再編整備に関する制度についての改正点の第二は、第二十条の二の再編整備にかかわる都道府県知事の勧告についての規定の新設であります。再編整備を行なう必要のある地域で、地域指定の要件を充たしているものについては、再編整備を行なうことが特に必要であると認められる場合は、開設者からの申請を待たず、知事がその地域内の開設者に対して地域指定の申請をすべきむねの勧告をすることができるようにいたしたことであります。 再編整備に関する制度についての改正点の第三は、第二十六条の三の国及び都道府県の援助についての規定の新設であります。 すなわち、国及び都道府県が、再編整備計画の円滑な実施を確保するため、開設者に対し、助言、指導その他必要な援助を行なうよう努力することといたしました。なお、これに関連する予算といたしまして、年次計画によることとして本年度予算においてこれに対する国の補助金が計上されております。 次は、第二点の家畜市場における家畜の売買方法に関する規定の整備についてであります。一部の家畜市場について、入場頭数が多いため、せり売りまたは入札による取引が円滑に行なわれがたい実情にあり、このためには、ある程度の期間をかけてせり売りまたは入札の方法による取引が行なえるような条件を整備しつつ、その条件が整備されるまでの間はせり売りまたは入札以外の方法による取引のうち、取引の公正を確保するための最小限度必要な要件を備えていると思われるものを経過的に認めることにいたしまして、法の円滑かつ適正な実施を期するなど、関係規定を整備することといたした次第であります。 すなわち、まず第一は第十五条のせり売りまたは入札以外の売買方法を認める事由について(一)入場頭数が売買施設の状況から見て著しく過多と認められる事例を追加したことは、(二)せり売りまたは入札によることが不適当な場合のみでなく困難な場合をも加えたこと、(三)せり売りまたは入札以外の方法については農林省令でその具体的方法を定めることができるようにしたことであります。売買方法に関する改正の第二は、第一の例外措置を認める事由についての改正に対応して、第十五条に第二項および第三項を加え、都道府県知事がせり売りまたは入札以外の売買方法に関する許可をする場合には条件を付することができるようにし、例外措置の許可をする場合には、せり売りまたは入札の実施のため必要な諸条件の計画的整備を条件とし得るようにしたことであります。売買方法に関する改正の第三は、第十八条の二の規定を新設し、都道府県知事が売買方法に関する規定に違反行為をした家畜商に対してその違反行為をした家畜市場における家畜取引の業務の停止命令を出せることにし、売買方法に関する規制の実効を確保することとしたことであります。 改正の主要点の第三点は、市場周辺地域の取引制限についてであります。現在、家畜市場について、その取引の適正化のため種々の法的措置を講じているにもかかわらず、一歩家畜市場の外に出ると、取引が野ばなしで行なえる建前になっているので、市場における規制をくぐり、また市場における手数料を支払わないようにするため、家畜市場の周囲の道路等で取引が行なわれ、これが市場の取引の適正化、円滑化を著しく阻害しているので、この点につき必要な規制措置を講ずることといたしたわけであります。 すなわち、第二十七条の二の規定を新設し、家畜市場の開場日等において、その家畜市場からおおむね千メートル以内の一定の区域内では、都道府県知事の許可を受けた場合を除き、家畜取引を業とする者の取引を禁止することにしたことであります。 以上、主要改正点につき、御説明をいたしましたが、このほかの若干の改正点は、以上の改正に伴なう字句整理、条文整理、罰則の整備等でございます。
○委員長(仲原善一君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(仲原善一君) 速記をつけて下さい。 ——————————
○委員長(仲原善一君) この際、食糧管理に関する件につきまして、質疑の要求がございますので発言を許します。
○櫻井志郎君 食糧庁長官に質問したかったんですが、きょうは病欠ということでありますので、政務次官、部長からひとつ責任あるお答えをいただきたいのでありますが、第二室戸台風のあとで、非常に史上最大の豊作といわれた今年の米作に対して相当の被害を受けたことは御承知のとおりであります。このことに対して、政府においてはわれわれの強い要求も十分考慮されて、納入期限に対する延期の問題、それから等外米の特別買い上げ等の措置に対して、一応妥当と思われる措置をとられることにきめられたことはたいへんけっこうなことだと感じております。そこで、特に被害の多かった所においては、その後鋭意努力をいたしておるわけでありますけれども、台風被害が予想外にひどかった、例示をいたしますならば、電力が各方面広範囲に、そうしてまた相当の日数停止をしたという事実や、倒伏した稲等が非常に多かったために、刈り取り等の労働力が、平常の場合の比率でなしに、たいへん労働の生産性が落ちたということ等で、納期が当初農業者の方々が予定を立てておられたのとはたいへん食い違ってきた。第一回の九月三十日までの納期の延期については、これは先ほど申し上げたとおり、一応最小限度の妥当な措置をとられたわけでありますが、加えまして、きうのからきょうにかけての台風第二十四号が、十月のすでに中ごろにもかかわりませず、たいへん中心示度も気圧の低い大台風が押し寄せ、その台風がどこへ上がるかということについて気象庁等の報告もなかなか確定的な打ち出し方が出てこなかったためと、第二室戸台風に対する非常な被害というようなことからして、各農家では台風が本土に接近する少なくとも二、三日前から防災措置のために全く手をとられてしまって、台風が襲来した所も、事実上関東地方のように相当暴風雨に襲われた所も、そうでない所も、少なくとも防災のために二日ないし三日手を取られて、第二室戸台風と今度の台風という問題が、物理的にも精神的にもかみ合いまして、農業者の非常な意欲及び努力にもかかわりませず、納期等について思ったような進捗度を見せることができなかった、こういう事実に対して、いわば不可抗力的な事実に対して、第二回目の納期である十月一日から十日までのこの納期に対して、第一回の措置と同じような措置をぜひ政府におかれてはとってもらいたいというふうに考えるものでありますが、どちらからでもけっこうでありますけれども、お答えをいただきたい。
○説明員(田中勉君) お答え申し上げます。ただいま先生からお話しがございまして、今年の室戸台風が九月の十六日にございました。特に裏日本、なかんずく新潟県を中心といたしまして電力の障害が、非常に極端な障害が出て参りましたことは御案内のとおりであります。特に新潟県等におきましては、電力の障害によりまして、当時総部落の九〇%が電力障害によりまして、脱穀、調製その他に重大な支障を来たしたという実情になっているわけであります。この電力の回復関係が、ずっとそれ以来鋭意東北電力その他でも復旧作業に努力いたしたわけでありますが、おそい所で十日、早い所でも四、五日というような状況でございまして、九月の二十六日ごろまでには全部で約八割程度しか回復しておらなかった、こういうような事情があるわけであります。そこで早場米地帯、特に九月の第一期に関係いたしております北陸四県でございますが、新潟県以外の、福井県にいたしましても、石川県あるいは富山県にいたしましても、いろいろ現地の私のほうの出先の機関を通じまして、状況をつぶさに調査いたしたのでございます。相当な被害があったことは事実でございますけれども、電力関係の障害におきましては、新潟県に比べまして非常な差がございました。そういうことでございますので、私の方といたしまして、特にこの第一期の九月三十日までの早場格差金の支払いの期限につきましては、電力のような不可抗力の障害によってどうしても脱穀、調製がおくれ、その結果、期限までに政府に売り渡す量が、前年あるいは前々年等の実態にかんがみまして、非常な激減をするという情報を得まして、また私どももさように推定いたしまして、九月の三十日の告示をもちまして、新潟県につきまして五日間の期限延長の措置をとった次第でございます。その他の北陸の、特に早場の三県につきましては、先ほど申しましたように、電力関係から見る障害というものはきわめて少なかったわけでございますが、その他、台風によりましていろいろ障害が起きましたのは、かけておりますはざが飛んだような事態とか、圃上にあります稲が倒伏いたしまして水につかりまして、その調製なり乾燥なりに手間取った、こういう実態があるわけでございますが、この早場期限の問題につきましては、特に食糧庁といたしましては電力関係の事情を重視しまして、新潟県につきまして、先ほど申し上げました五日間の延長の措置をとったわけでございます。なお、お尋ねの中にございましたように、特に台風によりまして倒伏の被害というようなことが出て参っているわけでございまして、第一期のわせ、第一期のものにかかるのは特に早いわせ系統でございますが、中晩稲におきましては、特に倒伏の被害による品位の低下、品質の低下というような状態が出て参っておりまするので、今後におきましては特にそれらの低品位米の買い上げ、予約内における買い上げの措置等につきまして、きのうもきょうも、現地からいろいろ現地の出回りの見本等を持って来ていただきまして、これが政府買い上げの措置につきまして善処いたしているような次第でございます。あわせて九月の二十九日には、全国的に等外米、それから規格外米——台風なり災害によりまする米の出回りの品位低下に伴いまして、等外米なりあるいは規格外米の政府買い上げ措置をとって、全国的にこの通達を出しまして、現地でそれぞれこれの取り扱いをやるように指示いたしておるような次第でございます。
○櫻井志郎君 今の田中部長のお話だと、どうも電力事情だけを考えて、そして影響したのは新潟だけだというお話なんだが、私どもが交渉した段階においては、そういうふうには聞いておらなかった。事実上台風を直接原因とした不可抗力的な障害に対しては、第一回の九月三十日までの納期について適当の延期を考慮しますというふうに聞いておった。もちろん新潟等における長期にわたる停電ということは、これは言うなれば絶対的な障害ではあります。私は富山県なんだが、富山県においても各地方において停電という事実がある。私はちょうどあの十七日の台風のときに富山へ帰っておりました。まる二日間停電が回復しないままに帰ってきたという事実もあるのです。よそのことは別として、これは非常にひどかった所は当然として、あるいは隣の富山とか石川とかいうのは問題にならないほど軽かったというふうな判断を持っておられるとすれば、私はこの判断は間違いじゃないかと思う。 それからもう一つは、台風による倒伏ということが、ただ品質低下ということについてだけ現われてきておるように田中部長が言われておるんですが、それは品質低下拠るいは発芽というような問題で、これはもちろん言うまでもないことでありますけれども、稲を刈り取るという労働力においては、これはもう徹底的な障害要素になっておるはずなんです。停電ということは、ある程度、程度は軽いかもしらぬけれども、これに即応しただけの労働生産性の低下が出てきておることは、もう専門家のあなた方はよく御承知のところなんで、そういう問題も当然取り上げてもらわなきゃならぬ。台風による湛水あるいはその他の事情で、あるいは災害のあと、たとえば富山県でいうと、私の礪波地方なんていうものはほとんど二月も余さず風倒木あるいは家がこわれたという事情が出てきておって、この回復のために、少なくとも最小限度の人が住めるような措置をとるためだけでも幾日間か手を取られておる、そういう事情というものは、やはり当然考えてもらわなきゃならない事情だと思うのですが、いかがでしょうか。
○説明員(田中勉君) 御案内のように、ちょうど早場の時期には全国的に見ましても、比較的天候障害あるいは台風というようなものに襲われやすい国内の状況にあることは御案内のとおりでございますが、私どもの考え方といたしまして、特に台風等によりまして収納なりあるいは脱穀なり、こういう面が非常に立ちおくれて、その結果政府の買い上げ数量に非常な例年に比べて影響をすると、こういうような見込み等も一応参酌いたしまして、これを決定いたしたような次第でございまして、これは県を特例をして申し上げますと非常に恐縮なんでございますが、当時の新潟県の状況といたしましては、例年の九月末までの出荷予定数量に対しまして、私ども現地から前日までに取りましたこの状況等によりましては、電力等の被害によりまして約半数程度しか、第一期の納期にかからない、こういうような事実もございました。実際に九月末日に買い上げました数量といいますのは、新潟県につきますと、ちょうど昨年の半分の数量が九月末までに買い上げたというような状態でございます。櫻井先生の方の富山県におきましては、昨年に比べまして九月末までに富山県全体として第一期の格差金をつけて買い上げました数量が、県全体として昨年の二割増という数字になっているわけでございます。これはもちろん第一期のことでございますので、第二期、第三期、四期、中晩稲が出て参るような状態を私どもがここで推測しているわけではございませんが、第一期の結果は、さような結果になっており、その他大体お隣の石川県にいたしましても福井県にいたしましても、昨年に比べまして、九月末の買い入れの数量というのは、前年度に対比いたしまして一割ないし二割の増加、こういうような状況になっているのでございまして、これらの買い入れの見込み数量等が、各種の障害なり支障によりまして、その結果として出てくるわけでございますが、それらの点も十分現地の機関を通じまして私ども調査の上で判定いたしたわけでございます。もちろん、これは県全体の数量でございまして、県内におきましては御指摘ございましたように、地帯によりましては確かに例年に比べて劣るという地帯もあるようでございますが、早場の格差金の延期の措置は、これは過去におきまして非常に例がございませんので、三十四年にはこれをやった例がございますが、その場合におきましても、その県内の地帯別にこういう事態を取り上げるということは前例がございませんし、また県当局等の意向に微しましても、なかなかその辺の村別にあるいは郡別に、あるいは地帯別にというような県内の取り扱いが非常に困難だということは、私どもも県庁方面から、過去におきましてもいろいろそういう点において聞いているわけでございます。県全体として私が申し上げましたのでございますが、県内におきまして、確かにその地帯的に例年に比べて劣っているというような地帯があるということは事実でございます。
○櫻井志郎君 昨年と比べてどうこうという、これは当然一つのいい私は基準だと思います。そのことについてどうこうというわけではないのだが、一方において予約数量というものが、やはり昨年より——私は数字は今ここに持ち合わしておらないけれども——相当ふえているのじゃないか、そういう事情が加味してあるのかどうか、 それからもう一つ、県単位だけで考えておられるようでありますが、私の県の実情から言うならば、台風の中心が通った呉西地方——呉西というと、呉羽山という山が、県の中央にある、その呉西地方の方が、呉東地方より非常に被害が激しかった。そういう地域的な事情というのは、それもごく局部なら別でありますけれども、相当広範囲にわたる地域的な事情というものはやはりこれは当然考えてもらわなければいけないと思うのです。この二点について……。
○説明員(田中勉君) ことしの予約数量が昨年の予約数量に比べて、その要素が織り込んであるかどうかというお尋ねでございますが、ことしの予約総量は四千百万石になっておりまして、昨年の約三千九百万石の予約数量に対しまして大体五%くらいの——国全体のお話でございますが、五%ぐらいの増加ということになっておるわけでございます。その点からいたしましても、九月末の穀菽地帯におきますこの三県の買い入れ数量は、それぞれの要素を織り込みましても相当上回っているということが言えるわけでございます。 それから、御指摘ございました県内地帯別の取り扱いの問題につきましては、これは私ども過去において仕事をやっておりまして、かような陳情なり御要望をいろいろ受けているわけでございます。この取り扱いについては非常に苦労した体験を実は持っておるわけであります。いまだにこの問題を実は切り離して踏み切るというところまで至っておらないという状況でございまして、たとえば県当局からいろいろ御陳情ございます。そういう場合に、地帯ごとに分離、あるいは極端に言いますと、災害指定を受けた町村とか、そういうような町村なり、あるいは郡なり、あるいは地帯なりという、そういう区分等につきましては、非常に県当局あたりの積極的な、私どものそういう判断を下す場合に御協力が得られないというような実情も過去においてずいぶんあったわけでございまして、この点は決して現在県一円としてのみ取り上げるということにつきましては、私ども決して最善とは事務的に考えておらないわけでございますが、現在までの、過去においてとって参りました措置は県単位ということで、その結果はまた県単位全体として、例年に比べて政府買い入れ量が決定する。そういう結果と相待ちましてそういうような措置をと、ておるということでございます。
○森八三一君 今の問題は農林省だけの問題でなくて、事が財政当局にも関連する問題ですから、部長の一存でお答えを願うというわけには非常にむずかしい問題で、御苦労願っておると思いますが、先回のときは九月の十六日でしたか、期限の九月三十日までの間には相当のこれは日数があったわけですね。ですから、今櫻井委員のおっゃいましたように、自然的に行なっていただきたいという希望を私ども強くしておりますが、諸般の事情を調べて新潟県だけという、われわれとしては遺憾の措置がとられましたけれども、今回は十日という期限の前に問題が起こっておるわけですね。その二、三日前からすでに気象通報等あって防災のため専念をして、買い入れ調製というような方面には、非常に枯渇をしておる精力の中から回すというわけには参りかね、一切がっさいの労働力というものはそっちの方に集中せられた。そうしてこの十日を迎えてしまったわけなんですね。そこで、国家経済の上からいっても五日とか延ばしてやるということにして、完全な調製をさして政府に納入せしめるということの方がいいんじゃないか。やはり農家としては、加算金の問題がありますから、これは人間である限り欄は伴いますので、どうしても不完全調製のものでも持ち込むという危険性がないとは言えぬと思うのです。そういうような、もう少し高い角度から考えましても、国の利益を確保するという点からいっても、五日やそこらのことであれば延ばしてやって、完全に乾燥調製をさしたというものを政府が収納するということが、わずかに石六百円、何百円かの問題ではなくて、非常に将来に国の利益を確保するという忠実な私は結果が出てくると思うのです。同時にまた生産者の立場に立てば、その間に石六百円違うということですから、これは再生産確保を旨とするという食糧管理法の価格をきめる趣旨にも合致してくる、こう思うのです。ですから、これはそうここでいろいろ格好をつけて議論をしている必要はないので、そういうような生産者の立場に立って考えましても、国の全体の経済の上から言いましても、他日消費者の諸君に少しでも品質のいいものを食べていただくというような点から言っても、完全な調製をさしたものを政府が収納するということが私は一番好ましいと思う。常態ではできる。できるが、十日という期限が一つありますので、その二、三日前から防災のために専念をしてそっちのほうには精力が回らなかった。これは災害を受けた——救助法の発動はそんなことじゃない。むしろそういう方面に一生懸命やった者が災害を免れたかもしてない。ですから、そういうような災害救助法発動の町村だけを拾うとか拾わぬというだけじゃなしに、全面的にそういう措置をとるということがこの際としてはどういう方面から考えてみても、私は国としてはやるべき施策であると、こう思うのですが、どうでしょう。
○説明員(田中勉君) 御指摘の点は確かに災害があったときのみならず、実は早期米の格差期限というものが四期あるわけであります。九月末第一期、第二期、第三期、第四期とあります。本来この期があるということの買い上げ方は、まあ食糧庁の側から非常に一方的な言い方になるかもしれませんけれども、どうも検査買い入れという適正検査なり、そういう面から見て、早場格差金のこの切り方はいつも秋になって私ども第一線の食糧事務所の職員が悩む問題でございます。そのほかに、やはり何らかの形で天候の不良の問題とか、あるいは今度のような異常な台風とか、こういうような事態によりまして、期限の問題につきましては非常に私ども悩んでおる問題でございます。確かに御指摘のように、乾燥を十分にする。何も期日にすべり込まなくても、それをゆとりをもってその期日に物を持ってこさせる、こういうことも一つの確かにやり方だと私も思うわけでございますが、この辺の判断の問題は私の方といたしましても、さればといって三日延ばしたからいい物がくるか、そうしますとその期限にはやはりそれに間に合うようなかけ込みというようなものがやはりどうしても免れ得ないということもあるわけでございまして、期限そのものを機械的に区切っているところに、こういう各種の天候条件その他の災害条件というようなものと関連いたしまして、むしろ無理な問題があろうかと思っております。この点につきましては、非常に私どももこの期限が画一的になっているという点につきまして、またこれを簡単に、いろいろな諸条件によりまして特例措置を講ずるというようなことについても安易に流れるということであってはいけないわけであります。特に大蔵省方面においては、特にこの期限の延長は非常に大きな問題にいたしておるわけであります。しかしながら、政府がそのために特にいかがわしいものまで買わざるを得ないというようなことは私どもの本意ではないわけでございます。まあ、その点は十分末端におきまして生産者の方々の御理解も得つつそういうような不幸な事態に対していろいろ他の面、まあ品質が低下いたしますならばこういうような問題についても十分それらの米を見ましてそうして買い上げ、あるいは予約の対象とするというような措置等を全般に講じていくのが私どもの今考えでございます。
○森八三一君 部長のおっしゃることはわからぬわけでもありませんが、この二、三日の状況というものは常識で考えられない一つの非常な例外な事態なんですね、非常な大型台風だというわけで親切な報道が気象庁の方から流れますから、伊勢湾台風その他の災害によって非常な難儀をいたしました農家の諸君といたしましては、家の問題からそんな問題について防災のほうに専念をしなければならぬということのためにあらかじめ十日には調製を完全にやって納入しようと計画を立てておった、その計画が不可避的な条件によって乱されたんですね、そのことを救済してやるという措置を講じますることは生産者に対して報いる道でもあるし、今お話しのようにかけ込みということは私もあると思うのです。そういうことがこんな際にはさらに一そう強くなりはせんか。そうするとやはりこれは肉眼検査ですから、しっかりおやりになっているとは申しましても、どうしても納入されるものについて水分が多いとかいうようなものが多くなるんではないか、そういたしますると、わずかなことをかれこれ論議するために非常に大きな国損を侵すということに私はつながると思うのですよ。ですから、忠実な食糧管理の業務を遂行するということに考えを及ぼしていただくなれば、ここで四日なり五日なり延ばしてやると、そうして完全調製したものを取るということが国全体のこれは利益を確保するゆえんなんで、これは大蔵省の方面でも御了解願えると思うのですね。だから、農林省としては腹の中で十分考えてやろうというお気持はあっても、事大蔵省のほうにいくというとなかなか壁につかえてしまってむずかしいもんだから、ここで色のいい返事をするとあとでお困りになるからということだと思いますが、これは今大蔵省の方面でも国の利益がふえるということなら大蔵省の連中はこれはちっとも異存はないですよ。食糧管理特別会計に少しでも利益がもたらされるということになれば財布を握っておる連中はこれは無条件で了承しますよ。ですから、そういうことで御折衝願えれば私はいけると思うのですが、そういうふうに一つ御措置が願えんものかどうか。もうここでだめだから考えないというのじゃなしに、もっともです、考えましょうという気持になっていただくことがこの際としては、私はお答えを願いたい要点なんですが、きょうここでこれはやりましょうと言い切ってしまう、これは部長としては関係省のあることですから一存ではいかぬと思います。そのことはわかります。わかりますが、所管省の農林省がその気にならぬと相手の方が立ち上がることができませんので、だから、ごもっともだからそういう趣旨において全力を尽くすというくらいのことを言っていただくとこれはけっこうだと思うのですが、いかがでしょうか。
○説明員(田中勉君) この期限の問題につきましては、もう先生よく御案内の問題でございまして、確かにおっしゃられたような点も十分総合的に問題を考えるべきだという立場に立つのも食糧管理特別会計の問題でございます。まあ大なり小なりその後も九月から十月にかけましてはわずか四十日の間に——実質的には三十日の間に四期の期限があるわけでございますが、確かに地帯的に見れば、特に北陸、東北、北海道、こういう水分の検査上許容されておる検査規格の地帯等におきまして、特にこういう期限に該当するような買い入れが非常にたくさん行なわれるわけでございまして、現在の検査規格上水分の許容率を北陸〇・五%、東北一%、北海道においては一・五%、こういう水分許容の検査規格を設けておる地帯においては早場格差金が多いわけです。そういう災害がなくても、それらの地帯における米の水分規格上から見た保管管理あるいは保存上の問題、品位の保持上の問題、こういう点に問題がある地帯でございます。そういう地帯において確かに先ほどもお話がございましたように、不可抗力的な一つの天災、障害でもあるわけですが、何にいたしましてもそれらの点を十分総合勘案いたしまして、この期限の問題は、私のほうはよほどのあれがないと、特にこれを配慮するということについてはそういう品位保持とか、あるいは総合的に見た観点、こういうような各般の要素を織り込むということにつきましては、やはり私どものほうは非常に今までそういう考え方に進まない建前をとっておりまして、三十四年に実は北陸、東北、北海道方面において全体的にやったことがございますが、これはたとえば十日間のうちに雨の日が七日も八日もあった、ほとんどほしてあるものの取り入れもできない、あるいは乾燥ができない、こういうような事態等に対しまして、そういう例をとったことがございますが、今回におきましては特に電力等というような、ほんとうに不可抗力的なこの障害というものを一応あれいたしまして、また現地の買い上げ見込み数量、こういうものも私のほうは十月中におきまして各旬別に、各期別に二期、三期、四期、こういう工合に大体事務所のほうからも見込みをとっております。その見込み等も、これは先のことでございますが、天候その他によって変わることがございますが、そういうような現地からの出回り見込み等も参考にとりまして、そうして第二期につきましてはこれ以上延長する考えは持っておらない、こういうことで今日まで参った次第でございます。 なお、先生から御指摘ございました点、長官がちょうどあいにくきょうはお休みになっておられますが、私帰りまして御要望のございました点を申し上げて伝えたい、かように考えております。
○森八三一君 もうこれで話がわかりましたので、最後にいたしますが、十月九日に台風が来るということは、これはだれも予測しなかったことですがね、十月の月にこんな災害が来るということは常識でも考えられないと思うんですね、十月にですね。ですから、こういうほんとうにだれも考えなかった災害が突如としてやってきた、それが数日前から二十四号というやつは大型でどこへ来るかわからぬ、場合によっては本州を縦断するんじゃないかというような情報もあったわけですね。ですから、それぞれの府県でも防災の問題には全力をあげたわけです。ですから十月の五、六日ごろからそっちのほうへ労力をとられてしまったんですから、電力事情は悪くはなかったんです、そのときは。ですけれども、電力は来ておっても調製する労力が防災のほうに振り向けられてしまったから、事実上稲刈りも調製もできなかった、その事情というものはこれはくんでやらないとおかしいじゃないか。予測し得ざる不可抗力の災害が突如として出てきた、そうして労力は調製のほうには振り向け得られなかった。十日という日はきまっておるんですから、その日にこだわってしまうと、申し上げまするような水分の関係等で他日国に非常な迷惑を及ぼすことが生まれてきやせぬかという心配がある。ですから、これは前年の買い入れ数がどうとかこうとかいうことはこれからですからわかりませんが、今これをきめてやらぬと、そういう水分があることでかえって国に迷惑を及ぼすような結果が生まれてしまうのです。ですから、今早くきめてやるということが大切だと思うのです。もう一ぺん再考して下さい。
○清澤俊英君 ただいま聞いておりますと、二期の延長はしないと、こういうふうにきまったと言われるのですね。おかしいじゃないですか。大体五〇%が第一期に残っていると、こういうのでしょう、新潟県の場合電気事情で。それが二期の調製に押していかないですか。実際の納入状況等が、大体一期の五〇%と二期の平常数が計算されて出ておりますが、これはどうも不可能じゃないかと思うのです。それと同時に、今年は毎日雨が降って非常に秋上げが悪いのです。そういう事情の中でそういうことができるでしょうか、この点をひとつお聞きしたい。
○説明員(田中勉君) 先ほど私が新潟県につきまして申し上げた点は、九月三十日までの買い入れ実績は昨年の約半分でございます。しかしながら、新潟県につきましては、五日間の第一期の適用を延長いたしております。もし昨年と比較して申し上げるということになりますと、十月五日までの買い入れの格差金を申し上げると、一石当たり八百円の適用対象となった数量を申し上げたほうがよろしいと思うのであります。十月五日までの買い入れの総量といたしましては、昨年の九月までの第一期の奨励金に対して三割増という買い入れの結果になっております。詳しい数字はここに持っておりますが、そうなった場合に、今度は第二期が従来ならば十日あるわけですね、それが五日間に縮まるわけですね。そこで私のほうは、これは結果的に見ますと、第一期、第二期をひっくるめまして、おそらく第二期の数量は、五日間しかございませんので、昨年に比べまして相当減るだろうと思います。しかしながら、第一期におきまして、五日間の延長をとったことによりまして、昨年に対して三割増加であります。ですから、第一期、第二期を通算いたしますと、私は昨年に比べて大差ないという工合に——これはまだよくわかりませんけれども、大体そういう工合に私どものほうは見込んでおる次第でございます。特に新潟県におきましても、蒲原郡とか、こういう特定地帯におきましては、進捗度がおくれていることは事実でございます。しかしながら、かような地帯においての政府買い入れ総見込み量は、どうしても作柄からしまして昨年よりも減ると、こういうような現地での推測がございます。そういう点からいたしまして、新潟県等におきましては、電力障害によって相当おくれたことは事実でございますが、一期、二期通算で考えていただきますると、大体昨年に比べて大差がないと、かように思うわけであります。
○清澤俊英君 どうもその数字はおかしい問題が出ているのじゃないですか。五日までで一期分の三割ふえた、二期分が幾らかまじったということでしたね。そうすると、二期分が三割、大体五日間でプラスしたと、こういうことが考えられる。そうして、まだ七〇%というものは、五日間でやらなければならない。こうなりますれば、結局第二期の納期はおくれる。これはまあ数字で出るわけですが、そういう形になるでしょう。第一期の分が、第二期の五日の延長期間において三割ふえたと、こういうのでしょう。その三割は、結局第二期の分が三割済んだと、これが一期の勘定に幸い回わったと、こういうことが考えられる。それはまあ、その点ではある程度得しているかもしれませんけれども、第二期の分が残るものは七〇%、そうしますと、その分だけは五日間でやるといったって、十日でやるのを五日間でやるのだから、無理が出てくる、こういうことはわかる。そうしてみると、第二期を五日なり三日なり延ばしていただくことが——電力事情によって作業が停滞したと、こういう事情は、二期ぐらいまでは推し進んで考えていただくことは、私はいいんじゃないかと思う。そう考えられるのがほんとうじゃないかと、こう思うのです。その二期の分だけは、ピシャリと切ってしまうというのは、どうもほかの県の均衡もありますので、そうもいかんかったかもしれませんが、数字的な理論からすれば、どうも私の言うのは正しいと思うのです。二期を三日なり五日なり延ばしてもらいたいと思うし、農林大臣は陳情の際、一、二期の延長に対しては確約をしておられるのですけれどもね——何とかそれは考えなければならない——大臣がおられないで、まことに残念ですけれども、考えなければならぬというのに、考えぬというのはおかしいじゃないか。数字がそういうものが出ておる。これは今のうちに考えて下さいよ。それが一点。 その次には、等外米、規格外米について現地において、取り扱い上いろいろ考えるが、これは具体的にどうなりますか、これが第二点。パーセンテージを一%増すなら増すと、規格外米はこういうように取り扱うというように知らせていただきたいと思います。 それから、第三点は、予約前渡金ですね。これが実際に災害があって、補正を要するような人が出ましたとしますならば、その分の取り扱いは、前例もあることですから、前例によって一年延期等の処置を大体とっていただけると思いますが、その点と、予約補正については、十分考えていただけると、こう思いますので、それで全部無収穫というものもたくさんありますから、こういうものに対しての取り扱いの方針は今までやっておられたとおりでありますかどうか。
○説明員(田中勉君) 第一点の——これは数字にわたって非常に恐縮でございますが、私の説明が不十分でありまして、御納得いただけなかったと思うのですが、今後の見込みの問題もございますが、こういうことになっております。第一期というと、十月五日まで延期した期限までにおける新潟県の買い入れや数量は、昨年に比べて約六万トン多くなっております。昨年の第二期の——第二期と申しますと、十月一日から十月十日までの政府買い入れ量というものは、昨年の実績は約十三万トンです。したがいまして、昨年の第一期の実績よりも六万トン多く第一期の格差金というものが支払おれておる。したがいまして、昨年の第二期の数量に比べますと、ちょうど半分程度があとに残されるわけであります。一期、二期を通算いたしますると、これはほとんど大差ないと、こういう工合に大体推定いたしております。 それから第二点の、災害等によりまして、確かに、北陸四県もそうでございますが、その他の地帯も相当あるわけでございますが、政府の予約の対象の米は、予約の条件の中に一等ないし五等ということになっているわけでございますが、特に災害を受けた場合におきましては、これ以外の米、たとえば等外の上、それから規格外米、こういうものを予約の対象として買い入れることがあると、こういう措置を今度とったわけでございます。新潟県につきましては、特に新潟県に関連がありまするそういうような米は、等外の上、それから水分過多規格外米甲、それから水分過多規格外米乙、こういうものを私の方は予約の対象としてやるということになっております。なお、きのう決定をいたしましたのは、特にこの早稲品種の倒伏によりまする水につかった期間、これが二日とか三日とか、こういうことになりまして、米の粒に機能障害、生理障害を起こしまして、白色粒、いわゆるシラタの米がだいぶ出ました。これは非常に商品価値としましては——商品価値というと語弊がございますが、配給する場合に非常に問題があるわけでございますが、十分それらを搗精試験にかけまして、これのある一定規格以上のものは買い上げの措置を決定いたしました。なお、きょう新潟県から御陳情をいただいておりますのは、中晩稲が、確かに先ほども森先生からもお話がございましたように、倒伏したりなんかしまして、芽を出した。これはまあ発芽粒混入規格外米というようなものになるわけでございますが、こういうものも一定規格以上のものは、これは私のほうはよく現物を見まして、そしてそれらを玄米から一応まあ搗精試験をやりまして、そしてやって参りたい、これを買い上げの対象にいたしたい。特に新潟県につきましては、大体そういうようなものがおもなる低品種の米であるわけでございます。 それから第三点の新潟県におきましては、集中豪雨なり、それから今度の室戸台風等によりまして、非常に減収がはなはだしい地帯があるわけでございます。特に中之島を中心とするあの地帯の集中豪雨による大減収というようなことがございますが、この場合におきまして、予約概算金を返納できない農家ができてくるわけでございますが、予約制度におきましては、私のほうといたしましては、さような農家ができました場合には、これは契約によりまして指定集荷業者、たとえば農協、こういう方々に一定の期日に代位弁済をしていただきまして、その代位弁済をしていただいた結果、農協対農家の間においてこれは代金の延納という問題が起きるわけでございますが、その場合に金利の補給をする、補助をする、こういう措置をとっていることが過去におきまして三十一年の北海道の大冷害、それから三十四年の伊勢湾台風のときの愛知、三重、岐阜、この三県にそういう例が——国が利子補給をする、それによって農家の側においてその利子負担の軽減をはかる、こういう措置をとっているわけでございます。特に新潟県の集中豪雨地帯が非常な大減収をいたしまして、概算金その他の返納にも非常に苦労されているというような実情を私どもは十分調査をいたしております。この点につきましては、伊勢湾台風なりあるいは北海道の大冷害というような例に準じて一つ予算措置をやって参りたい、かように考えている次第でございます。
○亀田得治君 ちょっと関連して。こういう災害に関連して、私のほうは大阪のほうですが、相当補正の要求を持っているわけですね。まあ、以前と事情が違いますから、補正要求などに対しては、そんなに農林省のほうもこだわらないと思いますが、その点ちょっと関連してお聞きしておきたいと思います。
○説明員(田中勉君) ただいま御質問ございました点でございますが、きのう、きょうと大阪の地元のほうから、それぞれ府庁なりまた農業団体の方が見えておりまして、相当な減収が予想されるから減額補正につきましては農林省としても相当理解ある態度を示してほしいという御要望が実はございました。これは、現在の建前は知事会議でやっていただけるような仕組みになっておるわけでございます。まず、町村長がある程度大体認定をいたしまして、そうして知事さんのところでその町村間の、まあ、たとえばバランスというようなものを検討していただいて、そうして知事会議で大体できるということになっております。もっと厳密な意味で申し上げますと、本来は町村長会議でやれる、こういう建前にはなっておるわけでございます。数年前までは国全体の需給の関係もございますので、やはり農林大臣に、県として相当当初のあれを下回るときには農林大臣にもいろいろ協議してもらいたい、こういうような運用をとっておったのでございますが、二、三年前からもう建前といたしましては地方限りで処理できる、こういう建前にはいたしておるわけでございます。ただ、その場合におきましても、一つの慣習といたしまして、農林省のほうにも県自体のそういう大体どの程度どうだというようなことについて御報告は願うことになっておりますが、私のほうはそれによりまして非常に制約するとか河とかいうような建前はとっておらないわけでございますが、十分そのほうの実情のお話等がございますれば、私のほうは報告等を受けまして、大体府庁のお考えによってやっていただいてけっこうでございます、こういう制度でございます。
○亀田得治君 先ほどから論議になっていた点ですが、この災害なり、思わざるこういう現象が起きてきた場合に、期日をある程度変えるということは、これは農民のほうからいいますと、農林省にそのことを要請するような格好に今なっておりますが、しかし本来からいうならば、これはもう当然なことなんじゃないかという感じがしておるのですがね。これは事例を調べてみようといえば、これは幾らでもあるわけですね。天災などの事情によってあらかじめきめられた期間が変更される、それはやむを得ないということは、たとえば非常に期日のことなんかをやかましくいう民事訴訟法とか刑事訴訟法などにおいても法律上これは明らかにされていることなんです。ですから、私はそんなことを議論しているのがちょっとおかしいのじゃないか。もし、そのことを議論しなければならぬのなら、むしろ初めから期日をきめるときに、ただし云々と念のために書いておくことが私はほんとうだろうと思う。しかし、書かぬだって、これはまあともかく今期日を分けて書いているというのは、国と農民との間の一種の売買契約に関する期日ですからね。これはもう当然なことなんでして、大蔵省がそんなことにあまりこだわるのはちょっとおかしいのじゃないか。で、むしろ私は大蔵省なりそれから農林省のほうから、これは一週間なんといわずに、せいぜい五日か四日ぐらいにしてくれと、向こうさんのほうからこういってお願いに来るならこれはわかるけれども、できないことなんですがね、天災とかそういう場合に。だから、これはあまりそうかたく考えないで、当然なことを農民が当然なこととして言うておるわけですから、しからば何日にするかという点は、それは双方がやはり意見の食い違いはあろうかと思いますから、だから、やはりこれは変えるのが原則だという立場に立ってやっぱり検討すべきものじゃないかと思いますがね。どうでしょうか、原則と例外がどうも逆になっているような感じがするのです。
○説明員(田中勉君) この早場の格差金そのものにも米価体系の問題からいろいろ問題があるということは、米価審議会等でもあるわけでございますが、そこで、かつての期別を設けた早場格差金の渕源等からいたしますと、これはやはり端境期でありますので、政府ができるだけ早く新米を操作したい、早くつかみたい、こういうことが早場奨励金の一つの渕源になっていたと思うのです。その結果、たとえば、九月末が非常に一番高くて、十月十日、二十日、それから十月末、こういうふうに段階を経て格差金を逓減していく、こういうことにはそういう一つの背景があったわけです。最近ではこの格差金は、そういうような背景が非常に薄らぎまして、もう全体として早植栽培なり、早期栽培なり、そういうような米が栽培上出てくるような状態になってきておりますし、その関係からいたしましても、各時期別の格差金、それから全体の格差金というような問題についても、いろいろ検討しなければならぬ問題があろうと思うのでございます。そこで、第一期、第二期、第三期、第四期とございますが、おのおの一期間の差は行当たり二百円、一俵に換算いたしますると八十円ということになるわけでございます。もちろん、これが米価に加算して、そして払われるわけでございますが先ほども森先生からお話ございましたように、かけ込みするような場合においては、いかがわしいものまでその時期に買わなければならない、こういうことは食管会計上国損にならぬかというようなお話も実はあったわけでございますが、ちょうど等級間の格差、一等、二等、三等、四等という等級間の格差が、一俵八十円ということになっておるわけでございます。この等級間の検査規格の中では、いろいろ検査規格の相違がありますが、整粒歩合とか、もう一つは乾燥の問題からくる水分の問題があります。一等と二等の差は、二等の方が〇・五%水分がよけいである、こういうことになっております。そこで、私のほうは、今まで特に東北とか北陸のような早場格差金に該当するような、いわゆる水分の多い軟質米地帯に対しては、やはり一期の格差金だけが金科玉条ということでなくて、やはり乾燥なり調製を念入りにやれば、等級が自然に上がってくるわけであります。十分それらの早場格差金をカバーして余りあるような等級になってくる、こういうような指導で、現地の農家の方々なり、あるいは農業協同組合の方に御協力、御理解を願っております。確かに一期、二期、三期、四期を見まするというと、石当たり二百円、一俵八十円の差があるわけでございます。その期限に間に合わないと、実は八十円だけダウンするわけです。この格差金を将来はなだらかにいたしますれば、あまりそれぞれの期限の期末でいろいろな事態に対して深刻に考えなくてもいいというような気もいたしますわけでございますが、現在のところは大体一等級違う程度の格差金になっております。そういうのが一期、二期、三期、四期の差になってくるわけでございます。ですから、やはり私のほうといたしましては、この期限を原則とするということで、その他の、変えるということを例外的に考えているという考え方を持っております。
○清澤俊英君 今あんた、早場米でそれがだんだんカバーしてきた、こう言われるのです。これは初めて早場米奨励金という名前をつけてやりましたときは、早場米じゃなかったのです。早場米が中心ではなかった。いわゆる抑制米価といわれたとき、非常な無理な安い米価決定がありましたので、それで北海道あたりから見ますと、短期間で植付刈り取りをするために、いわゆる北海道では出面——出かせぎ労働者を使用いたしますので、そういう事情から見ても生産費がつくので全く間に合わない、そういう不合理があった。そこで積雪単作地帯を中心にして、そういう不合理な価格をひとつ直そう、これが中心でした。だから、初期の場合は一道十一県、御承知のとおりです。全国的なものではありません。それが不合理だということで、だんだんと、千葉がふえ、その他がふえてきて、そうして湿田地帯で単作地帯が全部入った、こういう形をとっておりますけれども、これは結局すれば積雪単作地帯の経済上の事情、これが中心で考えられたものです。だから、これの成立の前には、御承知のとおりに戦前、銘柄に対する特別補助金などが一俵について五十銭かなんぞ出ておった。それが発展してこれになったのです。だから、早場米ということが大体もう最近は要らなくなったからといって、これを早場米の名前にかして、実質を変更することはどうもおかしいと思うのです。成立の当初がそういうことです。それはまだたいして変わっておらぬと思うのです。単作地帯としてはこれよりないのですから。ことに積雪単作地帯としては、米一作よりないのです。二毛作地帯とは全然趣を異にしている、こういう事情が中心になっておったのを、早場米だけで、それが調整がついたからというだけの御解釈では、どうもわれわれ納得しかねるのです、これができ上がりました経過から見ますと。もともとはこれから始まったのです。あまりに生産費がばらばらであって、そうして北海道、青森等を中心にして、非常に高い生産費につくのです。だから、われわれとしては、一応こういう買い上げするならば、各県ごとにばらばらに買い上げして、プールして売ったらどうだ、こういう議論を吐いたのです。これは当時のGHQも、この議論は正しいというが、政府としては事務的に、そういうことはできません。これで一年延期したのです。そこへたまたまさっき言いました銘柄の奨励金でそういうものを延長して、そうしてそれのカバーするようにという陳情が出てきて、翌年からようやく行なわれてきたと、こういうのです。ところが結局すれば、そういいう経済上の理論を中心にしていることはたいして変わりませんです。だから、結局すれば、こういう災害があって、ことに全体的に困るとなれば、もっと活用してもらうのが、森君の言い方じゃないが、これは正しいのではないかと思うのです。最近皆解釈を変えておられるわけです。どうもその点が私ら納得しかねているのです。こういうことはひとつよく考えていただきたい。だから、かつて私も経験した場合に、二回もあるのです。秋上げが悪い、秋が悪くて米の出方が悪い。天災でも何でもないのです。こういう特殊な天災でも何でもなく、秋上げが非常に悪いという場合でも、私どもやはり二回ほど延長してもらっております。こういうことをあなたどう考えておられるか。
○説明員(田中勉君) 先ほど申し上げましたので早場米の格差金の背景と申しますか、渕源と申しますか、その当時の意義が薄らいできておるということを申し上げたわけでございまするけれども、現実問題として現在の米価の中におきましては、これはそれらの地帯におきましては現実には手取米価の一部をなしているということも現実の事実でございます。それは私どもも十分承知いたしております。そこで先ほど来新潟県の、昨年に比べて著しく第一期がおくれると、こういうような事態に対しまして、私の方は手取米価的な要素がございますので、そういう点も加味いたしまして二日間の延期をいたしておるわけでございます。
○櫻井志郎君 亀田委員に関連。先ほどの亀田委員の質問に対する田中部長の答弁を聞いていると、どうも時期別格差という制度に対する政府側のいやけを露骨に出しておられると思うのです。時期別格差という制度がとにかくあるのだから、これがいいとか悪いとかという問題を議論しておるわけではないので、こういう制度が現存しておる。現在とにかくあるのだ。そういう制度があるからにはその制度の中で不可抗力が生じた場合にはその妥当な期限の延長をやるのがこれは当然ではないか。こういう質問だと思うのです。それに対して、あなたはその問題にはあまり触れないで、時期別格差を存置すること自体に対するその発生当時と、歴史的な事実と現状とを混同してあなた答えておられる。そういう議論じゃないのだ。議論はそうじゃなしに、農民と政府との売買契約というものがあるのだから、その中で突発的な不可抗力の事実が生じた場合にはその期限をそれに応ずるような妥当の措置をとったらどうだと、われわれはこういうことを言っておる。亀田委員もそういう御質問だったように思う。ところが、あなたはそれにはあまりお答えにはならないで、時期別格差に対する疑問をるる述べておられる。そうじゃない。質問に対する焦点をお答え願いたい。
○説明員(田中勉君) 今の早場格差期限の延長という問題につきましては、例年のその状態におけるいわゆる買い入れ数量というようなものを一つの目安に置きまして、その年々に応じた、いろいろな災害なり天候上の要件が著しくかような面において支障を来たすというような場合におきましては、これは先ほども清澤先生に後段でお答え申し上げましたが、確かにそれら地帯におきましては手取米価の早場格差金というものは手取米価の一部になっておるという実態があるわけでございますので、著しく例年に比べて非常にこれが期限延長をするというような事態に対しては原因の内容をよく調べまして、過去において特別に、三十四年にはやったこともございますが、今回におきましては新潟の例にこれを実施をした。したがって、これは原則としては期日を厳守するという考え方のもとに立ってきわめて例外的にそれらの早場格差金そのものがこれに該当するような地帯におきましては手取米価の一部をなしておるというような実態も十分考えましてそうして措置をとっておる次第でございます。
○亀田得治君 じゃあ、別な面からちょっと聞きますが、たとえこれを四、五日延ばしたとしますね。政府はこの米款の操作上非常に困ると、そういう事態は別に今のところないのでしょう。
○説明員(田中勉君) これを延ばしたためにいろいろな操作面において支障があるということはもちろんございません。
○亀田得治君 そうしますと、結局政府は台風が来たためにあらかじめ予定されたお金を払わぬでもいい。政府のほうが今度は不当に利得をする結果になる。結果においてはそうです。一方のほうは損する。そんな取引はないですよ、それは。一方は不可抗力だといっておる。一方はその不可抗力を認めたところで、別にそのためにほかへ米持っていって、さらに処理するのがおくれて、そのために損害など要求されて、だから、その二百円はやるわけにいかぬといったような事情も何もないのだからね。そうならばこの台風によって政府がもうけるということになる。そんなべらぼうな話はない。
○説明員(田中勉君) 現実に第一期の状態、これは九月十六日のあの室戸台風、この影響下におかれました九月末日におきまする政府の買い入れ量は昨年をはるかに上回りました。現実問題としてはるかに上回りました。これは総量では大体昨年の場合は全国で約六百万石でございましたが、ことしは大体七百万石をこえておるような現状になっております。第一期の状態がいろいろ今御指摘いただいておるわけでございますが、私のほうの現地のいろいろな機関なり調査等の数字を見ましても、例年に比べてそう大差ないというような情勢も私たち刻々に現地の情勢をつかんでおります。そういうことで、特にこの際政府、食糧庁がもうけようとか何とかいう考え方はもちろん持っておりません。
○亀田得治君 これはまあいろいろこう法律的な面と、そういう実質的な面からいろいろこう検討してみても筋が通らないのですよ、これ、実際のところ。こっちが、農民のほうが理由のないことを言うておるわけじゃない。しかも予定された売買代金以上のものをくれと、こう言うておるわけでもない。それをよこさぬなんというのはこれは全くおかしい話でして、これはちょっとひとつあとから理事会でも開いて、どうしても食糧庁のほうで独自の判断で善処していくということができなければ大蔵省の担当者を呼ぶなり、あるいは委員会におけるひとつ議論をもう少ししてわれわれの言うのが筋が通っているということなら、委員会で決議をして、ひとつ農林大臣にそれをやっぱり要求すると、考え方はやはりちょっとこう原則に戻してもらう、こういうふうなことにぜひしてほしいと思います。これひとつ何でしたら、これは急ぐ問題ですから、ちょっと休憩してもらって理事会を開くといいんですがな。やるならそれは早くしませんと、農民としては非常に関心を持っておるのですが、どうですか。
○委員長(仲原善一君) ちょっと速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(仲原善一君) 速記をつけて。 本件についてはこの程度にいたします。 ——————————
○委員長(仲原善一君) それでは、家畜取引法の一部を改正する法律案(閣法第三七号)を議題といたします。 本案に対する質疑を行ないます。御質疑のおありの方は順次御発言を願います。
○清澤俊英君 まず、資料を一つもらいたいのですが、六法全書かなんか見ればあるかもしれませんけれども、非常に関係の深い家畜商法の全文を一つ参考資料として——どうせ家留商法の一部改正をやるときも必要だと思いますので、至急出していただきたい、こう思います。
○委員長(仲原善一君) ただいまの資料要求、政府側いいですか。
○政府委員(森茂雄君) はい。
○清澤俊英君 まあ、これを審議します上で、いろいろ提案の説明並びに資料をちょうだいしまして、その中からずいぶんわからぬ点がありますので、お伺いしていきたいと思いますが、本案と、まあ芝浦の屠殺場ですか、芝浦市場というのですか、いわゆる中央市場との関係はどういうふうになっているか。まず、その点をお伺いしたい。
○政府委員(森茂雄君) 私今回、二カ月前に就任いたしまして、いたって未熟でございますが、よろしく御指導願いたいと思います。 ただいま御指摘になりました芝浦の市場は、いわゆるここにいう家畜市場ではございませんで、芝浦の市場は成畜の取引をやる市場ではございませんで、生産者が卸に委託しまして、その成畜から屠殺してその製品を取引する。生きものではなくて製品を取引する市場でございますので、一定の条件が整いますれば、中央卸売市場といたしまして、中央卸売市場の規定による食肉の取引市場としての概念に該当する市場と心得ております。
○清澤俊英君 そうしますと、この家畜市場というものは成牛だけを取り扱うのですか。
○政府委員(森茂雄君) そのとおりであります。
○清澤俊英君 何か知りませんが、これを見てみますと、成牛のほかに冷蔵——資料を見ますと、「流通対策」云々というところに冷蔵設備を、家畜畜産物の流通対策としてる家畜市場再編整備十八カ所(十七カ所)産地枝肉共同出荷施設六カ所、中小都市枝肉冷蔵施設十カ所の各事業を継続実施することとし、これにつき単価増云々、こういうふうに流通上の問題を書いてありますが、私はこの家畜市場と同時に今地方でやっておりまする枝肉センター、これとが相マッチするものじゃないかと思います。そういうのじゃないんですか。
○政府委員(森茂雄君) 御指摘のとおり枝肉と、それから家畜取引とはマッチして、関連してルートとしてその家畜の取引後に枝肉になるのでございます。生きものから製品になるというように関連のあるものであります。ただ、この今回の改正案に載っております家畜取引法の関係につきましては、家畜市場で対象にしておりますのは、いわゆる家畜の取引をする市場、枝肉関係につきましては中央卸売市場の条件がそろいますれば、その対象として中央卸売市場法によって取引が公正に行なわれるように指導をいたしたい、そういうふうに考えております。
○清澤俊英君 中央卸売市場法というのは今現在あるものですか、あれに家畜が入っておるんですか。
○政府委員(森茂雄君) 家畜は入っております。
○清澤俊英君 それはそれで入っていればけっこうですが、私は大体家畜商法などでそれを訂正しているのじゃかいかと思っていましたが、それはとんだ不勉強でしたが……。そこで、大体成牛だけをやると、こういうことにたりますと、枝肉を作る、いわゆる枝肉センターですね、地方の枝肉センターそれ自身が、大体は成牛取引をして、それをつぶすのでしょうね。中央市場に行きましてもやっぱりそれなんですよ。枝肉だけ持っていきません。あそこの卸売商といわれる人たちは、いわゆる家畜商であって同時に畜肉商なんです。そうしてあそこで買うかどこで買うか知りませんが、とにかくに自分で買ってきた牛や豚を委託して、つぶしてそれを売っているのです。それで関連がないというのはおかしい。あなたが言われるように、この法律からいくと、あそこで家畜の売買はできない、こういうようなものができ上がると思いますので、私は最も関連が深いと思う。同時にこの制度が発達して参りますならば、当然拡張整備という中には、俗にいう枝肉センター、これが併用整備せられる、これがほんとうの整備の方法じゃないかと思っているのです。それと全然別立てのものになりましたら、それらはどう取り扱うのですか。
○政府委員(森茂雄君) 最後に先生の御指摘されたとおりでございまして、ただ法律的の関係では、家畜市場と中央卸売市場と対象物資を異にしておりますが、家畜市場から地方屠殺場、あるいは枝肉センターと申しますか、そういう所に生体として物が入ってきて、そして枝肉になる、その枝肉が中央卸売市場で販売されるということであります。また家畜市場から生体が、生産者側から卸売業者に委託されまして、中央卸売市場で委託販売になりまするものが、殺されて製品となる、そういう関係になりまして、家畜市場は中央卸売市場に食肉が行く源泉でありルートであるということは御指摘の通りであります。したがいまして、家畜市場が整備されると同時に、中央卸売市場、あるいは枝肉センターが一応の関連をもって整備づけられなければならないということは、お話のとおりであります。
○清澤俊英君 私もそうだと思うのですよ。そこで、中央市場ですか、畜産中央市場と地域市場との関係がどうなるか、こういうことは、現在枝肉取引ということは、大阪以外東京ではやっておりませんですね、やっておらないのです。大体あそこでつぶされる畜肉のうちの七〇%は、業者が買ってきて、委託でも何でもないのだ、買ってきて自分のものを屠殺場でつぶして、それを相対取引で売っているというわけですね、しようにも、まだ何もできておりませんですよ。こういったものが出てきた場合に、地方市場がだんだん発達してきた過程においてはどうなるか、これは重大問題です。農協関係で出ているのは約三〇%です、芝浦へ出ておりますのは。これも大体農協が自分でつぶしたものを、これは委託で売ってもらっておるらしいですけれども、そういうところはつまびらかでありませんが、そういう形で出ている。手を出して、牛を委託でつぶしてもらって、肉にして、精肉にするとか、入札するとか。相対にするということはまだ行なわれていないのだ。一方をほうって置いて、地方だけ改良しても問題にならぬから、それでお伺いしておるのです。大体これは谷垣君時代から一生懸命でこれやりましたですけれども、がんとして応じない、いまだこれは目鼻つかない、大体芝浦の市場が枝肉取引に踏み切って参りますのは、いつごろになるのですか。
○政府委員(森茂雄君) 消費市場としましては、枝肉の取引市場として、中央卸売市場で枝肉を取引しておりますのは、現在では横浜、名古屋、大阪、広島、福岡、最近では大宮もそうなりますが、そういうことで、だんだんと枝肉の取引市場も整備して、産地の家畜市場と相待って整備していきたい、こういう方針でございますが、御指摘の東京につきましては、三十七年度から始めるという目途のもとに、約半月くらい前に一つの卸売会社を芝浦に作るということで、東京都庁から関係業者に相談を持ちかけております。現在、芝浦に入っております卸売業者は七十四名でございまして、そういうことで整備しますので、三十七年度からは芝浦は中央卸売市場法による枝肉中央卸売市場として発足する見込みに思っております。
○亀田得治君 ちょっと資料だけお願いしておきましょう。今資料のこれを拝見いたしましたが、この中で、現在の家畜取引商法による行政処分なり、罰則が規定されておるわけですが、その二つの面の適用関係ですね、今までにおける。そういう点の資料だけをちょっと追加してほしい。
○委員長(仲原善一君) ただいま亀田委員から要求の資料できますか、整備して下さい。
○政府委員(森茂雄君) ただいまのお尋ねの御要求の資料は、行政処分を受けた者とか、あるいは刑事上の罰を受けた件数というようなことですか。
○亀田得治君 両方中身がわかるように、詳しい中身じゃなくてもいいです。どういう案件かということさえわかればいいです。
○政府委員(森茂雄君) 整備できますかどうですか、できるだけ整えたいと思います。
○清澤俊英君 質問だがね、この市場法に関係しているか、関係していないか問題ですが、一つお伺いしたい。というのは、学校給食の問題ですね。給食の牛乳の問題ですが、この参考資料を見ますと、予算は組んでありますね、牛乳に。今年はこれを臨時停止するらしいのですが、停止して、牛乳の地方的配分というのですか、これを一応停止せられておる、こういう実情にありますので、昨日新潟県として学校給食用牛乳の供給事業の継続実施に関する陳情書、こういう陳情書が出ているのですが、これを停止せられますと、佐渡のような離島でやっております酪農事業、それから豪雪地帯の山間部等で相当やっておりますが、交通の関係上等、そう簡単に運び出すわけにいきませんので、したがって、この制度が、せっかく牛乳の学校給食というものが予算まで組んであるのに、これを一時その実行を停止せられた理由を一つ明らかにしていただきたい、こう思うのです。
○政府委員(森茂雄君) 御指摘の学校給食用の牛乳の供給でありますが、年間約九億の予算を立てまして、三円七十銭一合当たり補給することで、安い牛乳を学童にやると同時に、そういうことで需要を増進するということで、市乳の市価を支える目的のために予算を組んでおるわけでございますが、その数量は約二十四万余石でございますが、予算の数量といたしまして三万石一学期に供給いたしたわけであります。現在までの状況としては、依然として市乳の市価が強調を呈しておりますので、今後十一、十二月あるいは一、二、三月、著しく市乳自身がタブつきまして、天候その他の状況等の関係上タブついて、市価が著しく下がる、そういうおそれがある場合に十分発動しようということで、現在、残二十一万石の予算を保持しております。現況におきましては、一部府県から強く学校給食用に牛乳補助金をもって補給される学童給食用の計画を立ててくれ、こういう要望の県がありまするけれども、やはりこれは市乳の市価を安定することも、もう一つの目的でございますので、いろいろ需給なり価格の状況を調査しておりますると同時に、どの程度やったらいいか、目下それとも見比べまして大蔵事務当局と協議をしております。この予算の施行につきましては、特別に大蔵事務当局と協議する予算条件になっておりますので、現在折衝はいたしておりますが、数日中に第二学期ぐらいは早く予定数量をきめたいと思います。
○清澤俊英君 これで終わります。価格の問題にも非常に関係あるのですがね、今言うたとおり地域的にそれが運び出せないということになりますれば、そこで余るかやめるかするよりしようがない、こういうことを考えますと、やはりそれはその地域というようなものは特定の指定地域、最悪の場合でも価格支持のためにこの取り扱いは行なうべきものである、こう私は考えております。そういう点、抜かりなく一つ大蔵省と談判していただきた い。
○政府委員(森茂雄君) よく検討しまして、御趣旨に沿うように努力いたします。
○北村暢君 資料の要求をしておきますが、まず、畜産局には畜産関係の法令集といったようなものはないのかどうなのか、たとえばこの政令等にゆだねている点がだいぶあるので、政令を持ち合わせないので、わかるように政令を出していただきたいと思います。 それから、産地家畜市場の再編整備の実施状況がわかる資料を提出してほしい。それについては、予算の実施状況もあわせて出していただきたいと思います。以上です。
○政府委員(森茂雄君) 承知しました。
○委員長(仲原善一君) 本案については、本日はこの程度にいたします。 散会いたします。 午後四時六分散会