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39回国会参議院1961/10/31

逓信委員会 第10号

発言数
181
登壇者
15
会派数
3
開催日
1961/10/31

会議録

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) ただいまから開会いたします。  委員変更についてお知らせいたします。  十月二十八日、谷村貞治君が委員を辞任せられまして、それの補欠に青柳秀夫君が選任されました。  十月三十日、森中守義君、新谷寅三郎君が委員を辞任せられまして、その補欠に岡三郎君及び津島壽一君が選任されました。  十月三十一日、津島壽一君、岡三郎君が委員を辞任せられまして、その補欠に新谷寅三郎君、森中守義君が選任されました。    ——————————

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) お諮りいたします。  日本電信電話公社法の一部を改正する法律案につきましては、本院規則第五十三条により、継続審査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、要求書の内容その他については、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。    ——————————

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) お諮りいたします。  電波法の一部を改正する法律案につきましては、本院規則第五十三条により、継続審査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、要求書の内容その他については委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。    ——————————

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) お諮りいたします。  閉会中その必要が生じました場合、郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査のための委員派遣承認要求書の議長への提出について、あらかじめ委員長に御一任願っておきたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。    ——————————

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) これから請願の審査に入ります。  請願第一六二号、昭和二十四年以前契約の郵便年金支給額増額に関する請願を議題にいたします。  請願の趣旨について、専門員から御説明願います。

勝矢和三常任委員会専門員

○専門員(勝矢和三君) 御説明いたします。  昭和二十四年以前の郵便年金の契約者の受給額は非常に金額が小さくて、電車賃にも足りないような実情であるから、これを現在の物価にスライドしたような増額をしてもらいたいというのであります。

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 本件に対する政府の御見解をお述べ願います。

大高康自由民主党郵政政務次官

○政府委員(大高康君) 郵便年金制度は、加入者の払い込んだ掛金の一部をもって事業の経営費に充て、その他の大部分は、これを積み立てて運用利殖して、将来支払うべき年金の準備財産とし、収支相ひとしくなるように、貨幣の名目価値に基づいて計算されているものでありますから、貨幣価値が下落すると事業費の膨脹を来たし、実質的に掛金収入の減少となるわけであります。また、年金支払いのために積み立てられている準備財産についても、これを運用するために投資した公債、地方公共団体に対する貸付金等は、貨幣価値が下落しても、その券面金額はいささかも増加しないのでありますから、これまた実質的にはその価値が減少することになるわけであります。したがいまして、貨幣価値が下落した場合には、これにスライドして年金を増額する余地は全くないので、だから特別に原資の繰り入れを受けない限り、年金額を増額するということは不可能であります。

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 本件につきまして、何か御質疑ございますか。

森中守義日本社会党

○森中守義君 これは直接関係ないんですが、この前私が沖繩に行ったとき、沖繩の貯金の一ドル一円ということを琉球立法院が決議をして、さらにまた大田琉球政府主席も同趣旨のことの、日本政府に対するぜひ一円一ドルの換算で沖繩に金を出してほしいという要望がきていたと思う。私もこの委員会で一回そのことで、前の大臣だったと思いますが、どうするんだというようなことを聞いておいたところが、まあひとつ考えてみたい、こういう答弁があったんですが、これに直接関係ないんですが、その件はどうなっておりますか。

吉灘中郵政大臣官房秘書課長

○説明員(吉灘中君) 今の沖繩の郵便貯金の払い戻しの関係について御説明申し上げますが、政府といたしましては、本年度の予算におきまして、郵便貯金については、年に五分の利子で支払いをするということで予算的措置、それから沖繩政府に対する手数料につきましても予算的措置を講じておるわけでございますが、現在までのところ、今先生のおっしゃいましたように、向こうの要求が、一円対一ドルという強い要求がありますので、年に五分程度ではだめだということで、話し合いがついておらない段階でございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 これは三十七年度予算の中に入っておるという話ですが、まだ大蔵省との話はまとまらないのじゃないですか。

吉灘中郵政大臣官房秘書課長

○説明員(吉灘中君) 今年度予算でございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 現行ですか。三十七年度はどうするつもりです。

吉灘中郵政大臣官房秘書課長

○説明員(吉灘中君) 本年度の予算でまかないたいというふうに、本年度中に話をきめたいということで、交渉を続けておるわけでございますが、先ほど申し上げましたように、十分沖繩政府の了解を得るところまで達しておらないわけでございます。したがいまして、本年の支払いができない場合においては、三十七年度におきましても必要な手数料、その他の予算要求はせざるを得ないというようなことになると思います。

森中守義日本社会党

○森中守義君 なるほど、本土との関係もありますから、一挙に一ドル一円ということが適当であるかどうかという問題もありましょう。ただ、その現行の年度の予算の中に盛られている五分ということが、これがまた適当であるかどうかもだいぶ問題があると思うんです。それで、三十七年度の場合に五分を六分にして、あるいは七分にするとか、そういうようなことで、もう少しめんどうを見ていくという、そういう方針はお持ちなんですか。

吉灘中郵政大臣官房秘書課長

○説明員(吉灘中君) 今申し上げましたように、年に五分というふうにいたしましたのは、民法できめられているところの期待権に相当するものという考え方で、まあ通常貯金は、御承知のように、三分九厘六毛でありますし、それから二分何厘の時代もあったわけであります。その間今まで支払いが延びておりましたという関係でもって、年に五分を見ようということで、関係方面と話し合いをつけまして、政府としては決定したわけでございますが、今申し上げましたように、沖繩の強い要望がありますので、われわれとしましても、実は苦慮しておるところでございます。

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 本件をいかが取りはからいますか。   〔「不採決」と呼ぶ者あり〕

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) それでは、第一六二号、昭和二十四年以前契約の郵便年金支給額増額に関する請願は、議院の会議に付するを要しないものとすることに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  次に、請願第四八三号、福岡市馬出に無集配特定郵便局設置の請願を議題といたします。  請願の趣旨につきまして専門員より御説明願います。

勝矢和三常任委員会専門員

○専門員(勝矢和三君) この地区は学校、工場及び商店の建設に伴って住宅も密集してきたのであるが、既設の郵便局の利用が非常に不便であるから、この地区に無集配特定郵便局を設置してもらいたいというのであります。

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 本件に対しまする政府の御見解をお述べ願います。

大高康自由民主党郵政政務次官

○政府委員(大高康君) 請願の地に無集配特定局を設置することにつきましては、他に必要度合いのより高い個所が多いので、現状においては実現困難と思われます。

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 何か御質疑ございますか。

野上元日本社会党

○野上元君 私の意見は、請願の気持はよくわかるわけなんですが、ただ議員が、われわれも同様ですが、どこどこへ作ってくれということを出してくると思うのですが、それをどんどん全部郵政省が受け入れるというようなことになると、いわゆる郵政省の設置計画、置局計画というものを根底から狂わしてしまうというようなことになると思うのです。で、一般論としては、私はこういうやり方をやることはあまり好ましくないんではないかと、こう実は考えております。しかし、せっかく出されておる問題ですから、特に郵政省の御意見等が、この場所に設置することが適当であると、郵政省も偶然そう考えておったというような場合であるならば、これはすみやかに促進してもらいたいと思うが、そうでなくて、郵政省としては、さっき困難だと、また今日の段階においてはそう緊急性がないと、こういうことになりますると、やはり置局計画等から見て、これをわれわれが決議をしてやることは、いわゆる計画に介入することになるから、慎重を要するんではないか、私はそう考えます。したがって、この際、郵政当局の意向を十分に尊重したい、かように実は私は考えます。

大高康自由民主党郵政政務次官

○政府委員(大高康君) 特定局の設置につきましては、大体において郵政省に一つの基準がございます。その基準は、局間の距離が九百五十メーター、それから亨便人口が約五千人、標準が大体六千人でございますが、大体こういうことにおいて許可していきたいというような基準がございますので、この局はいまだその基準には非常に遠いのでございまして、ただいま御意見がありましたけれども、大体、局におきましても、その御意見に準じてやっていきたい、かように考えております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 政務次官、妙な聞き方になりますが、今野上君の質問に対するそういう御答弁ですが、一体郵政省の場合、国会で請願が出されて、それが会議に付されて、採択されて政府に回される。それを今野上質問の趣旨からいくならば、行政上の都合によって請願が、とる、とらないというのは、これはなるほど、郵政省の都合でもあろうが、やはり国会法に定める請願権というものが発動されて、郵政に回っていった場合に、一体どの程度珍重されるんですか。それでないと、ただ型どおりにその問題が、国会に請願が出されて、これはよかろうということできめはしたけれども、一向に実現はしない。

大高康自由民主党郵政政務次官

○政府委員(大高康君) 私どもそういう経験をたくさん持っておるのでございますが、地方から請願を頼まれて、そうして受け付けないでそれをはね返すというようなことは、選挙民に非常な恨しみを買うというか、不親切になりますので、大体だめだと思いましても、請願をつけてやるのがわれわれのやり方でございます。こういう点からいいまして、これを無差別に全部許可するということも、これは局としてはとうていできないことでございまして、やはり基準によって、必要度によって許可していくというようなことになっておるのであります。

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 本件はいかが取り計らいますか。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 いま少しね、政府側のほうの答弁をはっきりしてもらいたいのですけれども。全然だめだとおっしゃるのか。要するに、基準は一応あるでしょう。あるけれども、何かそっちへ近づくような時期がきたらやろうというのか、今見通しは全然ないというのですか。その辺の、多少弾力性があるのならいいけれども、ないものなら、これは採択したってしょうがない。

西村尚治郵政省郵務局長

○政府委員(西村尚治君) これは先ほど政務次官が御答弁なさいましたように、さしむきは実現困難でございます。他に必要度合いのもっと高いところがありまするので、そういう点からいいますと、さしむきは困難でありますけれども、将来地況の発展等がありますれば置けそうな場所だと認定いたしておるわけでありますので、採択になりますれば、われわれこれを今後の重要な参考資料にしていきたい、できるだけ優先的に扱うようにしていきたい、かように考えております。

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 速記をつけて下さい。  それでは請願第四八三号、福岡市馬出に無集配特定郵便局設置の請願は、議院の会議に付するを要するものにして、内閣に送付するを要するものと決定して御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。  次に、請願第五一九号、未使用印刷済官製はがき払もどしに関する請願を議題といたします。

野上元日本社会党

○野上元君 議事進行。これはもう前に済んでいる問題ですから、省略しようじゃないですか。

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 速記をとめて下さい。   〔速記中止〕

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 速記をつけて。  本件につきまして専門員の説明を願います。

勝矢和三常任委員会専門員

○専門員(勝矢和三君) これは前国会にも請願せられた同じ件でありますが、内容は、全国の印刷業者が刷り損じる官製はがきが、年間およそ一千万ぐらいに近い。その損失は業者の負担になっておる。しかしながら、はがき料金の原価の大部分は郵送料であるから、この未使用の分に対しては、この郵送料に相当する一定の金額を払い戻してしかるべきである。よってすみやかに払い戻しに関する法律を制定してもらいたいという請願であります。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 その前、政務次官はわからないからね、書いてあるのを読んだってぴんときやしないから、政務次官でなくてもいいから、もののわかった人にどんどんスムーズに答えてもらいたい。官房長でも郵務局長でもいいから。

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 本件に対する政府の御見解をお述べ願います。

西村尚治郵政省郵務局長

○政府委員(西村尚治君) 一たん売り渡しましたものが棄損をした、それを一々引き取るという例は、一般の民間の取引におきましてもあまり例がございませんので、まあ、われわれのほうもその例によっておりますのと、もう一つは買い戻しとか、投函後、この件のように認めますというと、非常に繁雑な会計法上の手続その他を生じまして、事務の増高を来たすばかりでなく、ひいては公衆の方々にも御迷惑をかけるような結果にもなりかねないというようなことから、これは従来もこういう意見が出たようでございますけれども、そのつどそういう趣旨でお断わりを実はしておるような次第でございまするので、今回もそういう意向がございますが、まあ採択になりますれば、将来検討をするわけでございますけれども、しかし、いい答えは出ないのではないかというふうに考えております。

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 何か御質疑ございませんか。

野上元日本社会党

○野上元君 この問題は前国会でも議題となりまして、十分検討した結果、今日の段階においては無理であると、こういう結論がこの委員会で出ておるわけですから、もう再びここで論議をすることをやめて、不採択に決定してもらいたいと思います。

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) それでは請願第五一九号、未使用印刷済官製はがき払もどしに関する請願は、議院の会議に付するを要しないものとすることに決定いたします。  次に、請願第七六三号、書籍・雑誌の郵送料金低減に関する請願を議題といたします。  まず専門員の説明を願います。

勝矢和三常任委員会専門員

○専門員(勝矢和三君) 御説明いたします。  これもまた前国会に提出せられた請願と同趣旨のものでございます。すなわち、過般の郵便料金の改正によって書籍・雑誌の郵送料は大幅に値上げになった。このために定価よりも郵送料が高いという奇異な現象を生ずるなどということさえあって、地方の購読者は過重な負担をするような結果となっている。政府はすみやかにこの種の取り扱い料金を改善してもらいたいというのであります。

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 本件に対する政府の見解を願います。

西村尚治郵政省郵務局長

○政府委員(西村尚治君) これも御趣旨はまことにごもっともとは思いますけれども、先般六月一日付をもちまして料金改正したばかりでございますし、なお慎重に検討をしなければならないと思うのでありまして、にわかには賛成いたしかねるのでございます。

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 何か御質疑ございませんか。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 この前もたしか請願が出ましたね。それから郵便料金の改正のときの審議でもこういう意見が出まして、私も要望をして、たしか郵政大臣が当時お答えになったのを記憶しています。何かこう一つ調査機関というか、そういうふうなものを作ってやってみようじゃないかというようなことを言われたと思いましたけれどもね。確かにいろいろな規格があって、内容をこう検討してみると、当時、是正をしてやらなきゃならぬようなものもあるということは認めていたはずです。ですから、あの当時は、郵便法の一部改正法でしたかの審議の途中でしたから、そういう意見もあったのでしょうけれども、もうあれから過ぎておるし、何か具体的に検討をしていこうという心がまえがあるのでございましょうか。ただ請願が出てきたら保留するということでなしに、この本体に向かって検討して、何かそういうような方法をとってやろうというような意思はないのですか、郵政省では。

西村尚治郵政省郵務局長

○政府委員(西村尚治君) 第五種郵便物にはいろいろ雑多な内容のものがございまして、こういった図書類もございますし、ダイレクトメールのようなものもございますし、一律に第五種郵便物としてこれを、雑多な内容のものを取り扱うところに問題があるようにも思います。いろいろそういう意味で、どういうふうにこれを今後律していったらよいかということにつきましては、検討を進めておるわけでありますけれども、今にわかにこの請願の趣旨のような線に沿って措置できますかどうかにつきましては、まだ具体的に賛成ということで答弁をいたしかねる段階にあるわけでございます。検討は進めております。

山田節男民主社会党

○山田節男君 六月から、これはことにお盆前に繰り上げて実施したわけですね。このダイレクトメール、それから書箱・雑誌ですね、こういったものが、郵務局として全国的に収入といいますか、取り扱い量というのですか、それの増減ですね、ふえているのか減っいるのか、この料金値上げの結果。これがわかればちょっとお示し願いたいのですが。

西村尚治郵政省郵務局長

○政府委員(西村尚治君) 第五種郵便物は、料金値上げ以後あまり実はふえておりません。六月から八月まで、六、七、八、三カ月間の統計しかまだできておりませんが、これによりますと、第一種は予想外にむしろふえております。昨年の同期に比較いたしますと、この三カ月間で第一種は三二・一二%ふえておる。昨年度の一昨年に対する増加率は二・一%の増であったにもかかわりませず、一種は今申しますように三二・一二%ふえておる。それに対しまして、今お尋ねの第五種につきましては、この三カ月間でわずか〇・〇八%しかふえておりません。ほとんど横ばいでございます。昨年の一昨年に対する増加率は一〇・一%になっておるが、それから見ますと、増加係数が非常に下がってきておるという状態でございまして、これは料金値上げの結果、第五種郵便物として従来出ておったものが一種に転化した結果だというふうに私どもは観察しておる次第でございます。

鈴木恭一自由民主党

○鈴木恭一君 それは予想はどうですか、その両方合わせたものの予想は。

西村尚治郵政省郵務局長

○政府委員(西村尚治君) ちょっと予想との比較の係数は資料としては持ち合わせておりませんのですが、今申し上げましたのは、昨年の実績との比較であります。予想との比較はちょっと個別のものを今手元に持っておりませんので……。

山田節男民主社会党

○山田節男君 今の郵務局長の答弁によると、第一種はふえた。これはもちろん書留、速達を含めての意味じゃないかと思うのです。ダイレクトメールの場合は、いわゆる消費ブームで、かなりPRするための大型の重量の重いものがたくさん出された。これは私は、一方においては郵便の遅配の原因にもなるし、それから、要するにコストからいってもダイレクトメールは不当に安かったのじゃないか。あれは、値上げになってから、われわれの手元にくるいわゆるダイレクトメールも非常に変わって少なくなった。それが第一種に転向しておるということで、今郵務局長が言われたように、そういったような、昔ならばダイレクトメールでやるべきものを十銭の第一種でやるというような傾向もうかがわれるのでありますが、先ほども鈴木君が言われたように、書籍・雑誌の中で学術雑誌ですね、各大学あるいは学会等で出しておるのを見ますと、これは定価が割合安いわけです、会員に販売するわけですから。ところが郵税が上がってしまって、ひどいのになると三十円、目方によれば四十円、定価は八十円ないし百円、これは一つの知識に対する課税のようなことになってよくない。これは前の国会でこの問題は討議されたときもそういう陳情もあったし、われわれ事実においてそういう知識に課税するようなことがあってはいかぬ、こういうことをわれわれは注意を申し上げたわけであります。これは郵務当局にそういうことを責めてもしようがないけれども、少なくとも僕は、この第五種の中で、種々雑多のものを一まとめにしてああいったものを値上げすることはいいか悪いか。これは私はことに立法者の立場としては、再検討すべきじゃないかと思うのですけれども、これは希望になりますけれども、次の通常国会に、少なくとも六月から半年間における第一種から第五種までにおける郵便料値上げ後における増減というものをひとつまとめて、その前と比較した資料を御提出願いたいと希望しておきます。これは委員長においてひとつ。

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 郵政御当局いかがでございますか。山田委員の資料要求について。

西村尚治郵政省郵務局長

○政府委員(西村尚治君) 通常国会までにというお話でしたようですが、できるだけ取りそろえることにいたしたいと思います。

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) じゃお願いいたします。  本件をいかに取り扱いますか。

野上元日本社会党

○野上元君 これも前委員会で一応決定を見ておるわけで、それからなお日もそうだっておるわけじゃないので、特別の事情の変化はないと私は認めざるを得ないと思うのです。したがって、当局が言うように、次期料金改定のときに、十分にこの趣旨を織り込んでいただいて検討願うということで、本委員会の態度としては保留すべきものであると、こういうように私は考えます。(「賛成」と呼ぶ者あり)

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) ただいま野上委員から保留のお話がありましたが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) それでは請願第七六三号、書籍・雑誌の郵送料金低減に関する請願は、保留することに決定いたします。  次に、請願一〇〇五号、電波法等の一部改正反対に関する請願を議題といたします。  まず専門員の説明を求めます。

勝矢和三常任委員会専門員

○専門員(勝矢和三君) 本改正案が実施せられると、公衆通信に非常な支障が生じ、また機能も十分整っていないオートアラームを使うことになり、かつ多数の通信士を整理するというような結果になるので、本法律案が成立しないように善処してもらいたいというのであります。

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 本件につきましては、第十二国会における議院運営委員会、二十六年十一月十六日での委員会において、議案の内容に関連した請願の採否の決定は、その議案が議決されるまでは行なわないこととする、こういう申し合わせ事項がございますが……。

山田節男民主社会党

○山田節男君 ちょっと待って下さい。今のよくわからなかったのですが……。

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 委員長におきましてもう一ぺん申し上げます。  委員会におきまして、議案の内容に関連した請願の採否の決定は、その議案が議決されるまでは行なわないこととする、こういう申し合わせ事項であります。

山田節男民主社会党

○山田節男君 わかりました。

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 本件をいかに取り扱いますか。   〔「保留」と呼ぶ者あり〕

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) それでは本件は保留することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  次に、請願一〇二〇号、有線放送、電話業務川設備相互間接続に関する請願を議題といたします。  まず、専門員の説明を求めます。

勝矢和三常任委員会専門員

○専門員(勝矢和三君) 御説明いたします。  有線放送電話施設は、近時全国各地で普及し、その地域に多大の便宜を与えているのであるが、公社の電話設備と接続することはもちろん、同一市町村内の施設相互間の設備さえも禁じられておる。市町村の行政上、各地区民の通信の連絡上、はなはだ不備であるから、有線電気通信法の一部を改正して、おのおのその接続を認めるように処置をしてもらいたいというのであります。

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 本件に対する政府の御見解を求めます。

松田英一郵政省電気通信監理官

○説明員(松田英一君) お答え申し上げます。有線放送電話は、農山漁村地方の地域共同体的性格、電気通信事情等によりまして、昭和三十二年、有線放送電話に関する法律によって制度化されたものでありますが、以来、その施設は急速に普及発達いたしまして、農山漁村地方における行政、経済、社会条件の向上に寄与しておりますことは、御指摘のとおりでございます。ところで、この有線放送電話は、元来地域内通信を主眼としたものでありますが、最近の強い要望にかんがみまして、郵政省といたしましては、この施設と電電公社の公衆電気通信設備との接続を認めることとする等、関係法律の改正について目下真剣に検討いたしております。ただ、この接続には技術基準、その他の条件がなければならないということは申すまでもございませんので、本年度は特に千二百万円の経費をもちまして、有線放送電話施設についての総合的な実態調査を行ないますと同時に、公社設備との接続に必要な技術基準等を調査検討するための、試験設備を全国五カ所に、補助金を交付して設定することに進めておりますが、このように必要な調査研究を進めておりますので、これらの調査結果を見ながら、法律改正の提案を通常国会には出したいというふうに考えております。有線放送電話施設の相互接続の問題につきましては、公社設備との接続も関連いたしまして、慎重に検討中でございます。

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 何か御質疑ございますか。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 この請願は、松平議員の紹介になっておりますが、福島市の杉妻町というのですか、の笠間恵さんという人でしょう。これをやってくれというのですかね、この有線放送を。一般的に、これは答弁されているようだし、言っていることはそういうふうに思えるのですけれどもね。これはこの請願者の福島市の笠間さんというものを対象にしたものではないのでしょうね。これはどういうんでしょうかね。一般的な有線放送を公社線と接続せいというのか、この方が請願しているんですけれども、この有線放送をねらいにしているのか、そうであれば、有線放送の現在の福島の実情というのは、監理官、どういうふうに判断されているのですか。

勝矢和三常任委員会専門員

○専門員(勝矢和三君) この請願の趣旨は、一般的にやってもらいたい、したがって、有線電気通信法を改正してくれと、こういうことです。だから全部にということだろうと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それとやはり御本人、笠間さんの言っている、これをやはり考えておられるのじゃないでしょうかね。そういうふうにもしおとりになった場合には、ちょっと問題があるんじゃないかと思うのです。——それじゃなくていいんですか、一般的なもので……。じゃ、わかりました。

山田節男民主社会党

○山田節男君 私、請願の今の内容を詳細に知りませんけれども、松田監理官の答弁で伺うと、たとえば電電公社の公衆通信を媒体としてのいわゆる異った地域の有線放送電話の連絡ですね。これはまあ現に電電公社もテストをやっているわけです。もう一つは、間に電電公社の公衆通信の媒体のない施設に有線放送の区域内で自由に通信できるような、通話できるような意味もこの中に含まっておるのかどうか、請願の内容に。

勝矢和三常任委員会専門員

○専門員(勝矢和三君) それは両方加わっておるのです。公社と接続してもらいたい、そして市町村内に相互にある、二つないし三つある相互間の連絡の接続もするようにしてもらいたいということです。

山田節男民主社会党

○山田節男君 これは松田監理官に聞きますが、第二の場合、電電公社の公衆通信を媒体としない、いわゆる有線放送電話の団体同士が、これはどうなんですか、今あなたの御答弁の中に含まれているのか。

松田英一郵政省電気通信監理官

○説明員(松田英一君) ただいま最後に御答弁申し上げましたように、この問題につきましては、そういう、要望は、この請願と同様にほかにもいろいろと聞いておりますし、私どもといたしましては、その相互接続という問題は、前段に申し上げましたような、電電公社の設備との接続ということによって、連絡もとれるという面とも考え合わせなければなりませんし、慎重に検討したいというふうに思っております。

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 本件はいかが取り計らいますか。   〔「採択」と呼ぶ者あり〕

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) それでは請願第一〇二〇号、有線放送、電話業務用設備相互間接続に関する請願は、議院の会議に付するを要するものにして、内閣に送付するを要するものと決定いたしまして、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 御異議ないと認めまして、さよう決定いたします。  なお、以上の結果に基づきまして、委員長が議長に提出すべき審査報告書につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。    ——————————

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 次に、日本放送協会昭和三十四年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書並びにこれに関する説明書を議題といたします。  これより質疑に入ります。御質疑のある方はどうぞ御発言を願います。

森中守義日本社会党

○森中守義君 三十四年度の決算のようですがね、これはどうなんでございますが、ちょっと私手元に関係の資料を持っておりませんが、三十四年度予算を当初作られたときの収入見込は、年度決算において変わっておりませんか、大体予定どおりいっているのですか。

小野吉郎日本放送協会専務理事

○参考人(小野吉郎君) お答え申し上げます。ちょうど三十四年度は、ラジオ料金を六十七円から八十五円に値上げの御承認をいただきまして、それを実行した年でございます。との年におきましては、ラジオにおきまして件数で二十万件ぐらいの増加を見込んでおりました。それと料金の引き上げの関係をもちまして、年間で三十億の増収を予定いたしておったわけでございます。決算上におきましては、ラジオにおいて百二十四万件の減少を来たしました。そういう関係で、収入といたしましては十億引っ込みまして、差引・三十億予定いたしました増収は二十億にとどまったわけでございまして、その意味におきましては、ラジオの受信料から十億がマイナスになったということでございます。他面テレビのほうにつきましては、八十万件の増を見積りましたが、現実には百八十万件の増を見ております。その方面におきまする増収が約三十億円ということでございます。差し引きいたしまして、予算と決算との収入の違いは二十億の増収ということに結末がついたわけでございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 よくわかりました。  その次に、いま一つは、予算を当時審議するときに、弾力条項の発動ということもちょっといろいろ伺ったことがあるのです。それで三十四年の決算の場合、これが弾力はどういう方向に出しているのですか。

小野吉郎日本放送協会専務理事

○参考人(小野吉郎君) 一部そういった増収がありました場合には、その増収分を必要な経費に充てることになっておりまして、テレビのそのような件数の増に伴いましては、契約、またさらにそれに対する集金費等の関係で自然増を来たしております。それと、そういった件数の増に伴いまして、増収に基づきます所要の業務費関係についての手当をいたしております。さらにそのような増収は、第一義的には設備の改善に充てることができる、これは予算の総則がございまして、その方面に一部充てております。さらに借入金の返済にも充当をいたしております。その上に、従業員の待遇の関係につきまして、予算総則上そのような弾力条項を発動いたしまして、その方面の交渉に当たることが可能な道もございましたので、その方面に一部を充てておるというような状況でございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 私は三十三年の決算を、ちょうど委員会欠席しておりましてね、拝見していないのですが、大体今小野専務のお話ですと、まあ総合会計にこの年からなったわけですね。それでテレビとラジオの総合会計でいくので、そう心配したことはないと、こういうことのようですが、どうなんですか。近年、といいましても、ここ三、四年間の協会の予算、決算の状況というのは、当初予算と決算の場合非常に大きな食い違いを生じるようなことがございますか、予定どおりにいっておりますか。

小野吉郎日本放送協会専務理事

○参考人(小野吉郎君) 大体におきましては、まあ予定どおりに事業計画その他は順調に運び得るような状況になっておりますが、これを現実の増減の形で申しますと、各年度とも、主としましてテレビジョンの増加件数が予想を上回るような趨勢になっておりますので、その関係におきまして、予算に比しましては決算はふくらんでおる、増収になっておるというような状況を各年たどっております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 それで一つ具体的な問題ですが、まあ三十四年あたりはそう大きな経済の波動期でもなかったようですが、そう問題なかったと思うのですが、大体建設勘定の場合ですね、年度内に百パーセント消化されておりますか。

小野吉郎日本放送協会専務理事

○参考人(小野吉郎君) 建設関係の予算の工程につきましては、極力完全消化を期待しておりますが、これにはいろいろ周波数関係の事情でございますとか、あるいはいろいろ工事上の都合等もございまして、何がしかが繰り越しのような形になっております。その繰り越しのパーセンテージは、大体一五%見当の状況が各年の状況でございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 まあこれは工事の関係が年度にまたがるようなことは、これは常識的にあり得ることだ、そのこと自体は一割五分も繰り越しがあったから、これはあまり適当でないという非難は一がいにできませんけれども、大体どうですか、実際予算執行やられてみて、この一割五分程度の繰り越しがあるのはやむを得ないというような見方ですか。それと、この程度が繰り越しになったのでは、次年度の予算交渉にはあまり影響ない、その辺はどういう工合ですか。

小野吉郎日本放送協会専務理事

○参考人(小野吉郎君) 繰り越しの関係につきましては、いろいろ各公社、その他の企業関係を見ましても、これは大体完全消化以上の形になっております。そこに何がしかの黒字が出ますことがむしろ常態でございますが、そのパーセンテージは、いろいろな考え方もございますが、協会の現在の繰り越しの幅が一五%見当、こう申しますのは、いろんな原因がございますが、三十四年、五年度あたりにおきましては、三十三年の当初に立てました長期の計画によりましては、かなり教育テレビに予算をとったわけでございます。そういうことを大体工程に織り込んでおったわけでございますが、三十五年中には、東京、大阪以外には、周波数の関係で手をつけることができないという周波数上の事情がございました。三十五年度後半に至りまして、そのような周波数の割当の見通しがつきましたので、自後、非常に計画が促進をいたして参っておりますが、その関係で、計上いたしました工程はやはり急速に実施し得るようになっております。それと三十九年に行なわれますオリンピックを目標にし、その他テレビの躍進に備えますテレビ・センターの建設の関係につきましては、接収関係であります土地の解除の関係が、見通しがつきませんで、十数億の経費を計上してございましたが、そういった基本問題が解決いたしませんでしたので、そのまま繰り越し繰り越しになっております。今の一五%の中にかなりの分野を占めておるというふうに考えております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 三十四年度の決算の中で、こういうようなものを聞くのはちょっとどうかと思うのですが、三十六年現行予算、これを作られたとき、今日のような物価の状態はちょっと想像されなかったと思うのですよ。それでやはり建設勘定の場合、鉄鋼あるいは建材、さらに機械を必要としますが、こういう主要なものの物価の増高に伴って、予算単価と実行単価は、どのくらい食い違っておりますか。

小野吉郎日本放送協会専務理事

○参考人(小野吉郎君) 最近までにおきましては、大体予算上の単価と実行上の単価にはさしたる食い違いがございません。特に本年度に入りましての工事関係でございますと、あるいは人件費、運賃の増加とか、資材の多少の、木材関係の値上がりというような関係で、当初考えておりました単価では実行がむずかしいということで、ざっと一割から一割五分程度の関係で、単価を多目に見ないとできないというような実情にございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 小野さん、私どうも聞いていると、NHKの予算というのは、相当思惑予算というような気がするのですよ。つまり、予算の概計を作るのは毎年正月前でしょう。それがいろいろな折衝段階を経て初めて四月に決定される。こういうことですね。その間に、そう今まで毎年私どもの拝見してきた経験からしますと、あまり手直しというのは行なわれていない。そうだとすると、昨年の今ごろから暮れにかけての予算編成と、その当時の物価等が、一応積算の根拠になってきたと思うのです。それが年が明けまして、いろいろ物価のとり方にも問題がありましょうが、一応通産省、経済企画庁あたりでいっておられるのでも、四・八%といわれてみたり、五・二%といわれてみたり、異常な値上がりということは、これは常識になっているのですが、それに対してあまり大きな変動がないという、こういう答えになりますと、協会の積算の根拠そのものは、かなり思惑を入れた予算ということになるのじゃないかと思うのですが、その辺どうですか。

小野吉郎日本放送協会専務理事

○参考人(小野吉郎君) その点に対しましては、幸いに三十四年度、五年度あたりにおきましては、大体の積算どおりの範囲内でいっておるわけでございますが、三十六年度予算の執行にあたりまして、特に夏ごろから、当初の見込みではいけない、少し単価を上げなければいけないというような現象が起きて参りました。したがいまして、今年度の全工程の関係におきましては、今後の工程着手のものにつきましては、そのような単価のほうにつきまして再検討いたしておるというような状況になっております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 時間がありませんから、あと二問だけ簡単に聞きますが、今の問題、結果的には予算更正をする必要はない、こういうことになりますか。

小野吉郎日本放送協会専務理事

○参考人(小野吉郎君) これは予算の関係において調整をはからなければなりません事情でありますことは、ただいまお答え申し上げましたことによりまして必然でございます。したがいまして、ことしも各工程がございますが、積算をいたしました工事単価ではじいた、その工事関係の全面につきまして、今後のものにつきましては、そういった単価改定の必要から参ります繰り延べ、あるいは規模の再検討というようなことが必要になって参っておる段階でございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 これは非常に大きな問題ですな。結局予定変更、もっと極端に言うならば、若干予定を縮小せざるを得ない、こういうことですか。

小野吉郎日本放送協会専務理事

○参考人(小野吉郎君) この関係につきましては、規模の縮小にも限界がございまして、非常に無理な、そのようなことはすべきではないと思います。したがいまして、工程の今年度から翌年度への持ち越し分をかげんをするということで、計画といたしましては、当初立てました工程計画を大体実施をして参りたい。このように考えております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 きょうは手持ちに数字が何もありませんから、あまり問い詰めた話もできないですが、大ざっぱに見まして、やはり多少意見になるかわかりませんが、これはオリンピックも前に控えておるし、協会の工事をぐっと縮小する、あるいは他の予算を節減をしてそっちに回すというのも、これは問題があると思うのです。それで結局、当初予算に組まれている増収、これが予定外にふくらんでいく見通しがあるのかどうなのか。またそういう増収から、予算単価と実行単価に誤差を生じた分を補てんでもするということができないものか、その点どうですか。

小野吉郎日本放送協会専務理事

○参考人(小野吉郎君) その点につきましては、増収の関係につきましては、予算総則に認めます設備改善のこの関係の条項の発動によりまして、一部カバーできるものもあろうかと思います。そのようなこともやりながら、事情いかんによりましては、今年度の持ち分を、そういった値上がりの関係でくる完全実施の無理な点を、翌年度経費から見るというような操作をいたしまして、工程といたしましては、大体この見通しの規模のものを作り上げるというように、調整のめどを置いて考えております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 会計検査院が、三十四年度の決算を見た場合に、特別に勧告とか警告とか指示とか、そういうことを受けたことはありますか。

小野吉郎日本放送協会専務理事

○参考人(小野吉郎君) 会計検査も毎年非常に精密な検査を本部並びに地方について行なわれるわけでございます。三十四年度についても、そうでございましたし、また三十五年度につきましても、かなりそのようなことがありましたのですが、三十三年度、三十四年度につきましては、不当事項として指摘された事項もございませんし、文書によるそのような批難事項あるいは注意事項というものもございませんし、口頭による注意事項、こう考えられますものも実はなかったわけでございます。

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) ほかに御発言もなければ、本件に対しまする質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 御異議ないと認めます。  これより討論に入ります。御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べを願います。——別に御発言もなければ、討論はないものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 御異議ないと認めます。  これより採決に入ります。  日本放送協会昭和三十四年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書並びにこれに関する説明書につきましては、異議がないと議決することに御賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 挙手全員と認めます。よって本件は、全会一致をもって異議がないものと決定いたしました。  なお、議長に提出すべき審査報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願うことといたしまして、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。    ——————————

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 次に、郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題といたします。  質疑の御通告がございますので、これを許します。森中委員。

森中守義日本社会党

○森中守義君 郵政大臣、少しやぼな話のようですが、きょうは何です、きょは何があったんです。世界勤倹デーというのに出られた、あれは何なんです。

迫水久常自由民主党郵政大臣

○国務大臣(迫水久常君) あれは何か今から三十年前にイタリアのミラノというところで、世界的に勤倹貯蓄に協力した団体を表彰するような企てが始まりまして、その日を記念して世界勤倹デーというものが起こったというものです。で、わが国でも今から八年前に、きょうのこの日に、全国で郵便貯金のために協力をした団体あるいはその郵便貯金の増強に貢献をした個人を表彰する式を各地で行なっておりまして、そのうち、各郵政局管内から一人ずつ東京に代表を呼んで、東京でまたその式典をやる、こういうことのしきたりがあるのです。記念行事です。

森中守義日本社会党

○森中守義君 私は、どうもあまりそういうことは詳しくないのですが、毎年やっておるんですか。

迫水久常自由民主党郵政大臣

○国務大臣(迫水久常君) 今から八年前から毎年やっておるそうであります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 それはそういうように慣例として行なわれておるならば、何も言うところないのですが、そのためにおくれたわけですか。私は、きょう委員会が一時だから、あなたが来られるまで質問ができなくて困っていたんです。

迫水久常自由民主党郵政大臣

○国務大臣(迫水久常君) まことに相済みませんでした。それからそのあと、その方々と午餐会をいたしまして、そういうようなことのためにおくれまして、申しわけありませんでした。

森中守義日本社会党

○森中守義君 委員会があるのを知っておりましたか。

迫水久常自由民主党郵政大臣

○国務大臣(迫水久常君) ちょっと一時ということは……。二時ごろに出席すればいいように理解——それは私の独断的な解釈だったかもしれません。

森中守義日本社会党

○森中守義君 まあ、いいでしょう。  それで一つ二つお尋ねいたしますが、三十日の毎日新聞をごらんになりましたか。

迫水久常自由民主党郵政大臣

○国務大臣(迫水久常君) 見ました。

森中守義日本社会党

○森中守義君 どういうことが書いてありましたか。

迫水久常自由民主党郵政大臣

○国務大臣(迫水久常君) 組合が非常に膨大な要求をしており、こういう状況をうまくやらないと、年末は非常に困った状態になるかもしれないというようなことが書いてあったように思います。

森中守義日本社会党

○森中守義君 それは正確でありませんな。あなた、この前私は予算委員会で、時間がなかったので多少食い逃げされたような気がしたものだから、非常にこれは重要な問題で、あえてきょう最終日にもう一回あなたとこの問題で渡り合う必要があったと、したがって、これから暫時の時間で少し質問をいたします。  三十日の毎日新聞のそれは、一部にも書いてあります。しかしあなたにとって、一番読まなくてはならぬところをあなたは読んでいない。記憶ありませんか。あなた、この前も予算委員会で、組合のことを云々ということを食い逃げした。ところが、組合のことを主たる内容にしておりませんよ、三十日の新聞は。困ったものだと書いてある。監察強化が効果がない、年末にはまだまだたいへんな郵便物の混乱があるだろう。その沿革をずっと述べて、その沿革の一部に組合のことが書いてある。あなたが今私に等弁されるようなことは、もちろん大きな問題であるけれども、それは一部にすぎない。いわゆる新聞というものは、一つの世論でしょうから、こういう世論に対して、もっとあなたはシャープであっていいんじゃないですか。ただ国会に対する質問ですから、組合のことに責任をかぶせておけばそれでいい、どうも私はそのとおりに受け取れる。この前も予算委員会で、閣内の実力者の第一人者だ、佐藤、河野に匹敵するものだというような話までもちょっと出たようなのだけれども、もっと郵便関係に真剣に取り組んでいいのじゃないか。もう一回この毎日新聞をお読みいただきたい。

迫水久常自由民主党郵政大臣

○国務大臣(迫水久常君) 私も正確には記憶いたしておりませんで、監察もその効果がないと書いたところは、私も書いてあったことは覚えておりますが、それには若干私には反対な心持がありまして、ことに、このごろでは、私の頭の中では、従業員の方々も非常に勉強してくれますし、それから役所のほうでも、まあできるだけのことはしているような気がするのですが、郵便の遅配の状況というものは逐次改善しつつある状態にあるのじゃなかろうかと、率直に言って、現在のところ、遅配の起こっておりますのは全国で数局に限られてきておるような状態でありまして、全体の割合も決して大きくない、そういうことに甘えるわけではありませんけれども、郵便で遅配があって迷惑をしたという投書等も非常に減少しているような状態であって、そういうことを言うと、またしかられるかもしれませんが、一応現在の状態においては、遅配という問題はまあよくなっているのじゃなかろうかという印象を私は持っております。  ただ、この年末にはまた大量な問題がございますし、労使間の関係を正常にしなければ、年末には、これに書いてあるとおり増していくかもしれない事情にあることは、そのとおりであります。その方向に向かって全力をあげていかなければならぬ、このように考えておる次第でございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 それではもう一つ。これも三十日、きのうの読売新聞の夕刊、漫画を見ましたか。これは「世相パトロール」という非常に有名なものですよ。いやしくも閣僚はこういうところを一応読んでいなければならぬ。こういうことが書いてある。もう動けません。郵便滞貨三十五万と書いてありますよ。そして角をためた手に郵袋をからましてある。角をためた牛がぺしゃんこになっておる。困るな、こういう大事なところを見てないのは……。ごらんになったようですけれども、率直に感懐はどうですか、それを見て。

迫水久常自由民主党郵政大臣

○国務大臣(迫水久常君) どういうふうに申し上げましょうか、私たちはもう動けないという状態ではなくして、三十六万ということになってきたことは、非常に軽くなってきた。まあ非常に軽くなってきたという私は感じです。まあ読売新聞は、どういう意味でこの漫画家が書いたのか、知りませんけれども、私は十分動けると思っております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 それから二十九日の読売新聞を読みましたか、何と書いてありますか。

迫水久常自由民主党郵政大臣

○国務大臣(迫水久常君) 私が普通の郵政大臣と違う、もっと力の強い郵政大臣であるということを誇示しておったのにもかかわらず、そして十月には遅配を解消すると言ったのにかかわらず、一向解消していないじゃないかといったような意味のことが書いてあったように思いました。

森中守義日本社会党

○森中守義君 自分の力をそんなに誇示したことはあるのですか、にもかかわらず解消していない、みずからの微力を嘆じたことはありますか。

迫水久常自由民主党郵政大臣

○国務大臣(迫水久常君) 私は、自分の力を誇示したことは決してありません。いつでも、みずからの微力を非常に嘆じているんでありまして、省をあげて、十月中には一日でもいいから滞貨ゼロという日が統計的に現われることを非常に希望しまして、省をあけて、郵務局長、次官以下、みな努力したのですけれども、不幸にして、きょうは三十一日でありますが、そういう状態にはなりませんでした。これはまことに申しわけない次第ではありますが、さっきちょっと負け惜しみのように言いましたが、実質的にはある特定の局に限られた数字でありまして、しかも、おくれの実数というものは、一時に比べるとうんと詰まっておる。これは決して私の力があるんではなしに、従業員がよく働いておるからこういうことになるのです。よく改善しつつあるわけでありまして、その点、希望が達せられないことは残念でありますけれども、傾向、方向としてはよくなっているんだ。しかし、本質的に遅配の起こる可能性を持つような体質であることの、体質改善については、まだまだこれから努力していかなければならない、こう思っております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 ちょっと新聞を返して下さい。私の材料だから。  それで、これはその答申の問題につきましてね、まあ予算委員会では、あのとおりの時間がなくて、とうとう十分大臣の御意見を聞けなかったのですが、遅配、欠配の最大の原因というものは何だと思っていますか。答申の中には、要員、局舎、労働問題、この三つをあげておりますが、この三つのことに対して、具体的にどういったように真剣に取り組もうというお考えなんですか。

迫水久常自由民主党郵政大臣

○国務大臣(迫水久常君) 基本的には、御承知のように、申し上げるまでもなく、郵便物の物量の増大によって人的、物的施設がおっつかない。まあ、いわば生産能力の低いところに、他からの注文を受けて、昼夜兼行、一生懸命やっておるけれども、納期がおくれがちになると同じように、そういうところに郵便物遅配の根本原因があると思います。しかし大部分の従業員というものは、たいへんよく働いてくれておりますから、大部分の局においては問題は起こってないんですけれども、ある特定の局においては、どうも労使の関係が正常化しないというか、組合の中で、若干私の目から見ても、行き過ぎでないかと思われるような行動のある局もありまして、そういうような局においては遅配が起こっておる、こういうような現状であります。現実の姿が、私としましては、人的、物的施設をできるだけ急速に充足するように努力するとともに、労使の関係を正常化したい、こういうふうに考えて努力をしておるわけであります。  ただ、人的、物的の施設を急速に増強するといいましても、これはやはり長年かかってこういうような状態になってしまっておるわけでありますので、それを回復するのには、一年ですぐできるというようなものでもなさそうです。したがって、若干のこれに時間がかかることはやむを得ないことでありまして、それの時間の間、できるだけ差しくって、みな協力してやっていただきたいということを、みんなに話しておるような次第でございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 お答えがどうも具体的でなくて、やはり概念の範囲を出ないのですよ。それで、答申の言っておるのは、非常に具体的についておると思うのです。それで答申を受けた郵政省として、しかも、年末は、この答申の精神が生かされるかどうかの試金石である。ここまでいっているのですよ。もうすでに来月の半ば過ぎには、年賀郵便の売り出しが始まる。時間が一日一刻を争っている私は時期だと思う。一体どういうような格好で、この答申を具体的に政策の中に生かしていくか、その内容を少し詳しく聞かしてくれませんか。

迫水久常自由民主党郵政大臣

○国務大臣(迫水久常君) 庁舎の面積を広げるために、仮庁舎の問題、あるいは特定の種類の郵便物の整理を一カ所に集中する意味において、中央郵便局の分散化というようなものを整理するというようなこと。それから、労力というものを、できるだけ必要な労力というものを確保する。そういうことが、まあ私のほうの一方的にやれることで、それはできるだけやりたいと思っておりまして、この具体的なことにつきましては、郵務局長からお答えしてもらいます。同時に、当然これは組合の年末闘争にぶつかりまして、この組合の年末闘牛に対する措置、これはどういうふうに対応していくか。先だって組合の幹部と会いましたときには、十一月中にひとつ問題を解決するようにお互いに努力してみようじゃないかということを申し入れをいたしました。具体的に要求がまだ組合のほうから出て参りません。私としては、根本方針としては、まあ筋の通る、できるだけの限界においては組合の要求もいれまして、決してしゃっちょこばった格好でなしに話し合いを進めて、意思の疎通をはかって、十一月中に問題を解決したい、それに向かって努力をしていくつもりであります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 ことしの五月に郵政事業長期計画というものを郵政省で出している。これは一体どうなるんですか。今回の答申を具体的に実行するという場合に、これとの関係はどうなるんですか。

迫水久常自由民主党郵政大臣

○国務大臣(迫水久常君) ことしの五月できました五カ年計画というものは、当時の状態において一応考えたものでありまして、郵政審議会からの答申を受けましたので、さらにこの答申に基づいて五カ年計画というものをもう一ぺん絞り直してみるように、先だってから指示をいたしておりますので、その成案を得たいと思っております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 まあこれはなるほど練り直しをしなければできないような状況であることもよくわかりますよ。しかし、問題は、財政法上は八月一ぱいに概計を出さなくちゃならぬ。もうすでに予算折衝に入っているのでしょう。たしかきょう閣議で大蔵大臣は各省庁の要求額について報告をしているはずなんですね。で、そうなりますと、答申がもうあしたといわず、きょうやれ、少なくとも三十七年度を初年度として抜本的にやらなくちゃだめだ。ことに年末対策はどうするんだと、こういう問題の投げをしているのに対して、この長期計画の練り直しを今やる、いつできるのですか。

迫水久常自由民主党郵政大臣

○国務大臣(迫水久常君) 来年度の予算要求は、八月にすでにいたしました。その予算要求は、私は、この五月にきめられた五カ年計画の線に沿うといいますが、その方向ではあるのですけれども、予想せられる収入、動員せられる資金の最大限を動員して、人的、物的施設を拡充すべく予算要求をいたしました。相当まあ思い切って予算の要求がしてあるつもりでございます。したがいまして、五カ年計画の改定ということは、来年度を初年度とするわけではありますけれども、来年度のものはもう予算要求で一応きまったものを出発点にして考えていくような仕組みで五カ年計画が改定されるものと、こう思っております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 私は、この前、予算でもちょっとお話しをしたように、答申が出たのは九月でしょう。予算の概計が出たのは八月の末なんです。もう一カ月食い違っていますよ。そうなると、三十七年度の予算要求の中に答申の内容というものがどこまで織り込まれているのか、その辺が時間的に合わないですよ。

迫水久常自由民主党郵政大臣

○国務大臣(迫水久常君) 要するに答申の内容というものは、これはいろいろこまかい点がございますが、一口に言えば郵政近代化ということだと思います。郵便事業近代化ということだと思います。そこで八月に要求いたしましたときも、決して郵便事業近代化ということと反する方向ではなしに、率直に言って郵便事業近代化を来年度においてどれだけ実現できるか、その方向でどれだけできるかということを基準にしてやりましたから、答申が九月から出て参りましたけれども、方向としては合っているつもりです。したがって、私はその点に矛盾とか食い違いとか、逆の方向にいくということはないものと思っております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 いや、私は出されている長期計画そのものが、全体を通じてよろしくない、そういう非難をしているのじゃないのですよ。なるほど、これは方向としてはこのとおりいくべきでしょう。ただ問題は、具体的に見た場合に、一つの例は、郵便局舎を改築していくために、五カ年間に三百億円の資金を必要とすると、こういっておる。なるほど、見てみると、おおそうかなと、こう思うけれども、これを年間に割ってごらんなさい、六十億ですよ。ところが今までのそれならば郵政の建築予算が幾らだったか、やはり六十億前後だ、一つものんでいない。いいですか、のんでいない。自己資金も半分、借入金も半分、こういうことで大体各年度ごとの建築予算というのは六十億、まとめて五カ年分三百億と、こういっているけれども、一年に割ってみると六十億程度で、一つも見るべき——この内容においては、方向はいいけれども、内容については何ら新味はない。これは一つの例にすぎませんで、そうなると一体今日の事業の近代化、遅配等を解消するためには、どうしても局舎の改善、改築が必要だというのに、依然としてこれによろうというならば、何のことはない、いつまでたっても近代化は促進しないということになりはしませんか。

迫水久常自由民主党郵政大臣

○国務大臣(迫水久常君) さっき申し上げましたように、昭和三十七年度の予算要求のときは、この五カ年計画の数字によらずに、五カ年計画よりも上回った数字で私は要求してあると思っております。詳細のことは、まあ少し不正確なんで、分析が不正確でありますが、従来六十億といったものが、来年度は八十億要求してある、こういうことでありまして、私はそこの五カ年計画に書かれた数字よりも多い数字を要求しておるつもりで理解をいたしておりました。詳細は経理局長からお答えさせます。

佐方信博郵政省経理局長

○政府委員(佐方信博君) 八月の末に三十七年度の概算要求をいたしまして、そのあとで答申が出て参りましたので、非常に食い違っておるのじゃないかというようなお話のように承りますが、実はこの年の初めから、料金値上げをいたしました以後、打つべき手は全部打とうということで、今年度の成立予算でいろいろな方策を打ってきたわけでございます。一方、郵政審議会の審議期間中にも、各方面の意見を聞かれましたが、その一つといたしまして、郵政省の意見をよく聞かれますが、どういうふうにやっているかということで、われわれの意見もいろいろ申し上げたのであります。同時に諸先生方のお話も聞いております。大体答申の結果というものは、私たちは概算要求に全部織り込んでおるというふうに、大局的には考えております。  大臣からもお話がございましたように、答申の出ます前から、大臣は局舎の問題についてはもう少し力を入れて、特に五カ年計画を少し繰り上げてでもやるように努力せよという御指示をいただきまして、同時にまた、審議会のほうでも近代化ということを非常にうたっておるわけでございます。そういう面で、来年の内容として考えますと、これは長期計画のときのワクにそういうものはありませんけれども、ただ先生のお話しございましたように、毎年五十億程度の建設勘定のワクがございましたが、その中で、御承知のように貯金局、保険同等もありますので、郵便局舎としましては、三十六年度は三十六億だったと思います。そいつを来年からはその規模によりまして、毎年六十億程度は郵便局舎のほうをやっていこう、したがって、貯金局、保険局を入れますと、概算要求といたしましては、八十億を要求しておるということになるわけでございます。  それからもう一点は、作業環境といいますか、局内のいろいろな仕事の手順をうまくしていく必要がある。そういう点では今度の予算のときにもよく徹底していきたいと思います。しかし一番金のかかりますのは、先ほど御指摘のような建設勘定の問題でございますので、来年度はできるだけ重点的に事を持っていきまして、そしてできるだけ答申の趣旨に沿うように、近代的局舎の建設ということを推進していきたい、こういう角度でいるつもりでございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 ちょっと話が飛び飛びになりますが、いま一つ、それは要員の問題ですね。毎日新聞の伝えているところでは、組合のほうでは三万九千三百九十三人、それから郵政省のほうでは一万一千六百七名というわけで、かなり食い違っておるんですね。それで最初に聞きたいのは、郵政省が出されている一万一千六百七人という算出の基準、定員算出の基準ですね。これはどういうものなんですか。少なくとも、今大臣が郵政事業の全体を総攬をされて、こういう程度のものでいいという判断をされるんですか。

迫水久常自由民主党郵政大臣

○国務大臣(迫水久常君) 組合の要求している私に手渡された書類には三万九千幾らという数字が出ておったことは事実でございますが、もちろん要求が一万一千人であるかどうかということについては、新聞の計算の根拠が明らかでありません。定員を要求したのはたしか八千人くらい、そのほか賃金で要求している部分がございまして、その賃金で要求している部分というものを、人員に換算したときに幾人になるのかということについては、なおまだいろいろ計算の仕方があるようでございまして、これは一万一千人と三万九千人とを比較するのは、ちょっと筋が、ベースが違うんじゃないかと思います。あと、こちらで要求いたしましたのは、現在の郵政特別会計における歳入の見通しを根拠におきまして、そうしてできるだけ多い人数をここに割り出そうとして大いに努力したのでありまして、積算の根拠につきましては、経理局長に答弁をさせます。

佐方信博郵政省経理局長

○政府委員(佐方信博君) 組合の要求いたしております四万人近い数字につきましては、先ほど大臣がお話しになりましたように、また、大臣が組合とお会いになりましたときにも、この内訳は一体どういうことだというお話がございまして、内訳はそのうちに連絡しようという話になっております。したがって、また、そのうちに組合から資料をくれると思いますけれども、こまかい点は、局としても組合の資料について検討いたしておりません。  それから私のほうで要求いたしておりますのは、約一万二千人ほどの増員要求いたしておりますけれども、その中で、先ほどお話しのように、郵便につきましては八千人、七千九百何人で、約八千人の要求をいたしております。この算出根拠につきましては、在来の物数の伸びを見まして、過去三年間の実際に合わせて計算をする。同時にまた、個々の局についての積み上げ計算をして出している数字でございます。なお、貯金、保険につきましても組合の要求がございますし、私のほうといたしましても、業務の実態に即した定員の要求をいたしております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 この三万といい、三万九千ですか、それから一万といい、どちらが一番適当な数字かということは、私もわかりませんが、ただしかし、少ないよりも多いほうがいいということだけは、これは言えると思うのです。そこで毎日新聞が言っているように、年末の郵便が混乱するかどうかということは、要員が確保されるかどうかにあるだろう、こういう見方をしているのですね。しかも具体的に組合のほうは四万近い、省側のほうは一万二千、それが郵便、保険、貯金、あるいは共通というように、おのおの分かれた内容じゃありましょうけれども、こう違っていたのじゃ、なかなか私はうまくいかぬのじゃないかということになってくると思うのです。それで話し合いがここで決裂をするかどうかということが、年末に大きな影響になってくるとするならば、大臣はその政治責任をかけてでも話を煮詰めていく、どこかで一つ話し合いを固めるという、そういうお考えはあるのですか。まあその数字にこだわることなく、相手のほうに、何としてでもあなたは説得する義務があるわけですよ。そうすると、こんなに違っているものを、君のほうの言うことよりおれのほうが正しいんだというわけで押しつけても、これは説得にはならないと思う。少なくとも両者がある段階までは話を煮詰めて、歩み寄らねばならぬと思うのですが、そういう限界はどういうようにお考えなんですか。

迫水久常自由民主党郵政大臣

○国務大臣(迫水久常君) せんだって組合と会いましたときに受け取りました書類は、来年度における人員の増が三万九千人という要求でございまして、年末にどれだけの人間が要るかという問題ではなかったと思います。年末にどれだけ人間が要るかということにつきましては、目下私のほうでも経理局、郵務局でそれぞれ計算をいたしておりまして、必要の人員に対する用意はしております。一番私が心配しているのは、金の用意はできたけれども、現実に人間が集まってくるかどうかということを、これまた非常に実は心配をして、その確保のために努力するように頼んでおりますが、もちろん組合が来年度の定員要求として三万九千人を主張し、うちのほうは一万二千ですが、そのほかに賃金者がいますから、もうちょっと幅が近づいてくると思うのですが、それを話し合いがつかないから、年末は超勤拒否をするという戦術というか、そういう格好に労働組合が出てくると、これはなかなか重大問題だなと思っておりまして、そういうことに話し合いをできるだけつけるように、もちろん、それはもう誠意を持って努力をいたすつもりでおります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 この相手は、あなた、何も組合だけじゃないんですね、やはり大蔵省もあなたの相手になってくると思うのです。だから相手の説得をするには、大蔵省との話のほうがむしろ先にいくべきじゃないんですか。それといま一つは、何か組合のほうが出している三万九千という数字が、来年度予算だと、こういうようなことのようですが、組合はその年度の予算等にこだわることなく、今すぐこれだけの人間がなければ、郵政事業はうまくいかぬのだ、こういう主張だと私は聞いているのですよ。だいぶあなたの三万九千に対する認識と違うようですけれども。

迫水久常自由民主党郵政大臣

○国務大臣(迫水久常君) 組合のほうでも、来年度における業務量の増加というのは、この中に含まれていないと言っていました。現在これだけの人が不足である、こういう話はしております。しかし、それを定員なら定員化しろということが要求のようでございまして、定員化するとなれば、来年度の予算以外には定員化する方法は具体的にはありませんから、来年度の要求であると私は実は考えて御返事をしたわけでございます。もちろん、先ほどおっしゃったとおり、大蔵大臣のほうの折衝が先で、今もここへ来ます前に大蔵大臣に会いましたから、きょうの閣議のときに、人員の増加は極力抑制するというお話を大蔵大臣が言いました。言いましたから、うちのほうは従業者なのであって、通常の公務員とは違う。従業者なんだから、郵便量の増加というものと無関係に、大蔵省の方針で人員はできるだけ査定するつもりだということにはひっかけないでくれよ、うちのほうは特別なんだという話をしましたら、君のほうは特別会計ではあるし、別の問題であるなあと、大蔵大臣は言っておりましたから、できるだけ努力をして、こちらの要求したものは百パーセントとるように私も努力したいと思います。

森中守義日本社会党

○森中守義君 これは非常に微妙なところですから、あまり内容に立ち入ったことは、私は聞かないほうがいいと思うのです。ただ、先ほど申し上げたように、こうも食い違っているとやはり話は決裂をする、それでは困難が起きる。話し合いを決裂させないには、どこまでもあなたの力で要員を確保する、そこに私はしぼられてきていると思うのです。いわんや、この前申し上げたように、郵政には、鈴木善幸さんの努力等によって、すでにもう定員法が適用されていない。あなたの力でできるのですよ。大蔵大臣とどこまで勝負をするのか、それによってきまるのです。だから、この際は、組合の要求に対して、誠意を持ってこたえるということは、具体的な中身がなければいかぬのだから、その中身をもって話し合いをまとめていくという自信があるのかないのか、それを聞かしてもらえば、大体この要員の問題は、この場においては一応いいと……。

迫水久常自由民主党郵政大臣

○国務大臣(迫水久常君) 私は、せんだって組合の幹部と会いましたときに、三万九千何百——とにかく一位の数字から出ているわけですね、向うの要求は。そこまでやるとすれば、何らかこれは積算の方程式があって、方程式によって算出せられたる数字と思う。したがって、それはうちの人事部の事務当局に対して、自分のほうとして、これだけこういう方程式で算出したのだということを明らかにして説明をしてほしい。それから、私はちょっと聞きました。これだけの人間が要るとすると、大体金は幾らぐらいかかるだろうかなあ、こういうことを聞きました。金の計算は、そちらの計算だと組合の人は言いました。私はちょっとその答えに対しては必ずしも納得しなかったのですが、やはりこれは予算その他経理の問題でありますので、人というものは、人だけの問題ではなくして、それは金を食う問題である。郵政事業特別会計の中でどれだけの金が要るのかということは、一つのものを要求する場合に重大な問題だと思いましたので、金のほうを自分は触れないで、人の要求だけで、金はそちらで計算してくれという組合の要求に対して、ちょっと私は解せなかったのですけれども、それ対して、強く言いませんで、一応それでは積み上げ計算というものがあるだろうから、計算の基礎を明らかにしてうちの人事部と話をしてくれ、それによって両方で歩み寄れるものならできるだけ歩み寄っていきたい。そしてその積算の基礎というものを明らかにすることによって、それがこちらのほうの考え方も、グロスで三万九千人を要求するからこれをのめと言ったって、そうはいかないよという話を組合にいたしたような次第でありまして、誠意を持って組合との間に話を進める気持はありますけれども、今まとめる自信があるかないかという御質問に対しては、どういうふうに御答弁をしたらいいのか、私としては、誠意を持って、ひとつ両方で腹を割った話し合いをして、積算の根拠を明らかにして、そのことの性質を明らかにした上で考えてみたいと思います。

森中守義日本社会党

○森中守義君 あなたのそのお話を、多少批判的になって恐縮ですが、聞いていますと、どうも言っていることが不当なんだ。しかし、私は精一ぱい努力している、努力しようというようなことで、何かこう自分の意見と、まあ全然この数字が違っているのだから、それはあなたと一致しているとは言いませんけれども、その点が非常に微妙なところだと思うのですよ。ですから、私は、まあ時間ももうそろそろ本会議だそうですから、あまり長くこれまた取れないので、残念ですけれども、もう少しこの定員の問題等については、相手の要求がこうこうで、金が幾らかかるとか、そういうこまごましいことまでも言わないで、やってみると、まとめていくと、そういう自信があるかないかということを言ってもらえば私は満足するのですよ。ただ、あなたがあまりこう持ち回られるものだから、一体どの辺に年末を乗り越していこうとする決意を持っているのか、いないのか、その点がよくわからない。

迫水久常自由民主党郵政大臣

○国務大臣(迫水久常君) 私は、組合と会いましたときに、組合幹部の方に、率直に言うけれども、この数字を突きつけられて、私は非常に大きな数字だなと、こんな大きな数字は、という印象を持っているという話はいたしました。したがって、さっき申しましたように、積み上げ方程式があるのだろうから、それをひとつ、よく人事部長に説明をしてくれ、それによってよく判断をしていきたいという話を申しました。今森中さんには、まあ大体このくらいの数字のところで落ちつきたいということを申し上げれば御満足を得られるでしょうけれども、やはりそれも私としては今言えない立場ですから、私は誠意を持って話し合いをしてみるつもりであるということで——解決しなければ困っちゃうんです。これは郵便の遅配になるのでしょうから、解決をしたいと思っております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 解決をしたいと思っておりますというので、これ以上何も言うところがないのですがね、まあしかし答申の中でも、今日の郵政事業を混乱をしている一因、しかも主要な一因は、要員問題だと、こう言っております。また、あなたほどの人が三万や四万の大同を突きつけられてびっくりするとも私は思わない。ですから、年末ほんとうにやっていけるというには、この問題どう片づけるか、まあこの辺にかかっているだろうと思うので、ひとつ、これは私はそのあなたの決意があるということで了承しておきますけれども、いま一つ労使の問題ですが、全逓が全国大会を開いて、新聞社の論説委員から報道関係の首脳者に対して、遅配の解消のための第三者委員会というものを提唱したのだそうですね。それをある論説委員が郵政省に行かれて、だれに会ったのか知りませんよ、おそらく首脳部でしょう。ところが、そんなもの出ないでくれ、こういうことで、実質的には第三者委員会というものを全部くずしてしまったと、そういうようなことを組合のほうでは非常に遺憾だと言っている。建設的に、積極的に遅配解消のために努力をしようとしたのに、逆に郵政のほうでは水ぶっかけた。これは一つの例にすぎないのですが、どうも先般来郵政省の中には妙な流れがあるのじゃないですか。その辺も私どもはだいぶ気にしているのです。具体的に申し上げますと、事業部門系統においては、どうしても郵便の遅配をなくしたい、ずいぶん努力をされておるようです。ところが、今度は片方で事人系統のほうにおいては、労働組合に関係しておるほうでは、よけいなことをするなというようなことで抑えてくる、官房系統ですね。そこで話がだいぶ食い違ってきている。むしろ今日ではそういう官房系統のほうが、ぐっと勢力を持って、遅配解消あるいは事業の体質改善をやろうとする事業部門を圧迫をしているというような話も、これは単に杞憂であれば幸いですけれども、そういう空気がずいぶん流れていると聞いております。だから私ども一そういうようによろしくない空気が完全にぬぐい去られなければ、容易に片づかぬのじゃないか、こう思うのですが、どういうように判断していますか。

迫水久常自由民主党郵政大臣

○国務大臣(迫水久常君) 第三者委員会ということについて、私も聞きましたけれども、実は私は、これは私の来る前の話であって、私が行きましてからは、組合のほうでは、自分たちのほうの企画をすりかえたという、この郵政審議会という特別委員会というものがすでにできておりまして、審議が相当進んでいるところへ私は行ったわけです。私はまあ、組合がしきりに私にもそういう話をされましたので、そういうふうだったかなと実は思ったような次第であります。  あとの、郵務局系統、事業部門のほうは、遅配を解消しようと思っているけれども、人事部門のほうでは、森中さんはっきりおっしゃらなかったけれども、組合を弾圧するというか、そういうような空気があって、そっちのほうが強くなっているというお話がありましたけれども、私が少なくとも就任をいたしました後は、まあ、もう省をあげて遅配を解消するという方向にあげて努力しているつもりでおりまして、私自身、その間に、官房とそれから郵務局との系統に何にもそごはない。私自身の心持が、組合を弾圧するという心持は一つもこれは持ってないつもりです。持っておりませんから、そういうような格好で、ことさらに郵便を犠牲にしてまで組合を弾圧するなんということはあり得ませんし、また、そういうことがかりにあったとすれば、絶対に私は許さないつもりです。

森中守義日本社会党

○森中守義君 非常に適当な答弁で、まあそれがそうあってほしいと、私も思うのです。  そこで、答申の省から出された七ページにこういうことが書いてありますね。「郵便事業のような大きな経営においては、現場管理体制の強化は、当然の要請であるにもかかわらず、従来その弱体が目立つたのみでなく、その強化はあたかも組合を意識しての対策として観念されてきたきらいがないでもない。」、こういうように指摘しているのです。だから、すべて管理体制の強化、それは労働組合に対抗すべきものだ、郵政事業の運営というものは、全逓にどうして太刀向かっていくかということが経営の方針であるというような、こういう言い表わし方なんだ。また、これは事実問題として具体的にありますよ、たくさん。で、しかも、それは幸いにしてその第三者委員会等を拒んだというのは、あなたが来られる前のようですから、それはあなたにその責任を問うというのは多少酷であるかもしらぬけれども、しかし、今私が読み上げた答申の中に言っていることが、存外根強くまだあるのじゃないですか。これはじゃ、どういう形のものなのか、具体的に示せといえば、それは幾らでも材料がある。まあしかし、そういうやぼなことまではいたしませんが、要するに、あなたが来られるまでの省内に存在した流れというのは、私は杞憂じゃないと思っていますよ。確かに官房系統には異常にそういう強さがある。しかもそういう意思というものは、末端までずっとおりていきますよ。元来人間的に接触すべき末端の管理者と従業員の間に深いみぞを作っちまっている。それを取り除かなければ私はだめじゃないか、そういうことを言っている。ですから、いま少し大臣のほうでは、そういう官房系統の労務対策と事業系統の方針というものをうまくコントロールをされないと、労働対策には成功したかもしれない、しかし、あたかも全逓に勝った負けたというものの見方からいって、郵政省勝った、しかし結果において負けたというようなことになりはしませんか。私どもはその辺を一つの底を流れる大きな問題として解決をしなければ、なかなかこれは前進しないのじゃないか、そういうように心配をするのですがね。

迫水久常自由民主党郵政大臣

○国務大臣(迫水久常君) ここの答申の七ページに書いてあることは、私もこれを読みまして、何かこう胸にかちんとくるところがありました。というのは、これはくだらね話ですけれども、私が来ました当時においては、職場においては、組合に対してはきぜんたる態度をとれというような表現の文章があるわけです。何もきぜんたるということをわざわざ書かなくても、管理者があるべき姿のそのままの姿でいけばいいのじゃないか。管理者というものが、労働組合におどかされてしまうということはいけないけれども、これはもちろん、おどかされないという言葉を、きぜんたるという言葉で現わすというのは少しおかしいので、当然あるべき管理者としての姿でいかなければいけないのじゃないか。こういうところは対組合という意識が非常に強いと、ここに書いてあるところは若干そういう感じがするわけです。そういうことは一切なくして、管理者というものは、業務を運営していく管理者としてのその本来の姿にあるべきだということで、管理者研修会議の場合にも、よくそういう話をしておりますから、だんだん対組合ということにはならないと思います。ただ、私はせんだって組合の幹部と会いましたときにも言いました。闘争々々と、こう言って、そうして結局ある結果が出たら、それを勝ちとったと言われては、そっちは勝ちとったことになるなら、こっちはどうかといえば、負けとられたことになる。勝ち負けという話ではおかしくなるのじゃないか。話し合いというものは、勝ち負けというものを来たすべきものではなくて、それこそ話し合いじゃないか。だから、あなた方もできるだけ闘争という言葉は使わないようにして、勝ちとったというような言葉は使わないようにしてほしい。私も男だから、負けとられたとなったらやはりいい気持はしない、こういうような話を組合の幹部に実は申しました。こういうところで答弁するのはおかしいかもしれないけれども、そこで、話し合う以上は話し合いで、そこに勝ち負けというものが起こるようなことがないようにしてもらいたい。まあ、うちの省側が勝ち負けと言うようなことではいけないと、今森中さんがおっしゃいましたけれども、私もほんとうに組合と省側の勝ち負けでは問題は解決しないので、それこそ勝ち負けということを超越した、共通の広場において、因縁あって郵政事業にみんな従離しているものですから、これは郵政事業をもり立てていくということで、勝ち負けということでなしに問題を解決していくというのが、私の念願でございまして、たまたま、組合の幹部と会いましたときに、勝ちとったなんかということはどうか言わないでほしいと注文をいたしまして、全く気持は森中さんのおっしゃったとおりに考えております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 別に私は足を取るわけじゃないけれども、この前予算委員会で、指令用語に敵と書いてある、こういう答弁をされて、今また勝ったとか負けたとかいうような話ですが、私はこれはラディカル過ぎると思うのですよ。言葉はどうだっていいじゃないですか。むしろ私は、予算委員会で、指令用語に敵と書いているじゃないか、こういうことをあなた言われたけれども、郵政大臣のその聰明さからもってするならば、なぜこういうことを言わなくちゃならぬのだろうか。相手にそういうようなことを問い返す前に、一体郵政省は全逓に対して、敵といわれるようなことをしてきたんじゃなかろうかと、こういうみずからの反省も私は必要じゃないかと思うのですが、そういう反省は全然行なわれていない。ただ、相手がこう言った、それをとらえて、これはどうだ、こうだというようなことは、大臣の気持はわかりますよ、あなたのおっしゃっているのは。しかし、それは、そういう指令等に敵という表現が使ってあるとするならば、なぜ郵政省を敵と言わしめるのか、その一因は郵政省にもあるのじゃなかろうかという程度の反省はされても、私は決しておかしくはないと思うのです。その辺にそもそもの不正常が正常のような状態になってきていると私は思うのですよ。しかも、さっきあなたも言われたように、この組合を意識して管理体制がしかれている、その辺が一番問題だと思うのです。それは戦後十六年の非常に激しい試練の中につちかってきたころの労働組合、しかも日本の労働組合の中でも、たくさんあります、ある中でも、私は全逓はおとなだと思いますよ。先ほどその四万と一万の食い違いがあります。しかし相手のほうも、これは物理的に現実的に可能なことである、可能でないことだ、その判断は全逓みずからもしておりますよ。そこにあなたが示していく誠意、あるいは省内における空気なり、一緒にやっていこう、そういう相手に通ずるものがないものだから、結局理論が理論におおいかぶさってきて、とんでもないところまできてしまっているというのが私は現状だと、こういうふうに見ている。  それと、先ほどから一、二回指摘したように、明らかに今日の官房系統と事業系統は、事業を運行していくのが先行すべきものか、労働対策が先行すべきものか、この議論で沸き返っておりますよ。しかし、その答えはどうなのかといえ、これは非常に簡単ですよ。事業がなくて何がありますか。何をおいてもやはり事業の運行が、事業の建設あるいは改善ということが私は先行すべき問題だと思う。ですから、そういう意欲を持ちながら、事業系統もやっているにかかわらず、いや、そういうことを言ったんじゃ困るというので、それを抑えていくのか、すべては労務対策に集中するという、こういう省風というものは、迫水大臣の手によって完全にぬぐい去ってもらわなければ困る。そのことが私は遅配解消、事業の体質改善の第一歩じゃないかと、こう思う。ですから、そういうムードをこの際あなたはお作りになる意思がありますか、在来のあやまった慣習というものを切断する勇気がありますか。

迫水久常自由民主党郵政大臣

○国務大臣(迫水久常君) 答えはそのとおりでありますという答えです。私はこの際、一つ付け加えて言わしていただきたいことは、事業を経営するということが、運行するということが第一だと思う。これはお説のとおりでありますが、そのために、たとえばきめられた休憩時間のほかに、まあ言葉は悪いですけれども、やみ休憩をいわゆるかちとられた管理者が中にはいるわけです、局長さんが。そういうようなことが、私は、事業の運行対策が主であるから、労務対策でそういう甘やかしたことをしても、とにかくその場の業務の運行を円滑にしていけばいいというものの考え方でやられたとしても、それは私はいけないことじゃないかと思います。したがって、私は組合を弾圧したり、組合を否認したりするようなことは絶対にしませんけれども、管理者があるべきほんとうの姿に持っていくことは、これはぜひやってもらわなければ、そういうような慣行ができてくるところに、今度はまた別な郵便の遅配を起こすべき、悪い体質がそこにさらに加わってくるのじゃないかと思うのでして、その点は言葉の問題でありますけれども、決して労働対策が先行する、労働組合との勝ち負けが先行するのではなくて、業務の運行はあとだ、そっちのほうが優先するのだというものの考え方は決してとりません。業務の運行を優先的に考えることは当然でありまして、したがって、当初、最初に森中さんの決心がありますかというお答えに対しては、決心がありますというお答えを申し上げます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 まあ今出されました休憩時間等の問題ですね。まあ、そういうのは無数にあると思うのですよ。それで、ここまで押されているから、これを押し返さなくちゃいかぬ。あるいは法規、規律等に照らして、これはあくまでもやるのだというような、そこに私はどうもやっぱり釈然としないものがあるのです。この前も予算委員会でちょっとお話ししたように、まあ、やはりこういうような問題の取り扱いというものは、法律とか規律とか、そういう、その以前のことが必要じゃないですか。それがつちかわれなくて、お互いにきめたことだけはやろうといってみても、なかなかこれはそう簡単にいきませんよ。その前にやはり話し合う場所、お互いに理解し合う場所というものがつちかわれてこなければ、作られなければ、私は簡単にはいかないと思うのです。その辺が欠けているのじゃないか。ですから、これはもうその法律一点張りで、規則や規定の一点張りで、これはこうだからという尺度で律していくならば、何もむずかしいことはない。しかしそれ以上のものが、これは私は大臣がやられんとする政治だろうと、こう思っている。そこを私は聞いている。  それといま一つは、そういうお気持でこれからやっていかれる、そういう決意ですから、ぜひそれをお願いしたい。同時にこれは地方段階においては一段と強いですよ、非常に強い。しかも相当距離感もありますし、地方段階までそういうあなたの考えをずっと及ぼしていくには、かなりの努力と、かなりの時間がかかると思います。しかし、それは一中央段階だけでそういうように迫水郵政大臣の考えが実施されたとしても、地方に移っていかなければこれは意味がない、地方までそういうことをおやりになりますか。

迫水久常自由民主党郵政大臣

○国務大臣(迫水久常君) この十三日に地方局長を招集しておりますから、私ども、できるだけの力を尽くして、徹底するようにいたします。

森中守義日本社会党

○森中守義君 まだ少しありますけれども、本会議だそうですから、まあきょうこの程度に質問をしておきますが、この際、郵政審議会の答申も出ておりますし、しかも郵政事業の正常化ということは、もはや各界各層に強い意見として出ておりますから、会期末ですけれども、この際、当委員会としても、各会派の共同提案ということで、郵政省に決議をひとつ渡しておきたいと思います。  それで、できるだけすみやかに答申の趣旨に沿うように、かつ各般の配慮をしてもらわなければなりませんし、ことに、また年末においては、非常に重要な時期ですから、またまた国民の不安と疑惑を招いたり、郵便事業に混乱が起きないように、ぜひとも適切な措置を講じてもらいたいと思いますから、この際、私は、決議案を委員長からお諮りしてもらいたいと思います。もしよろしければ、案文を用意しておりますから、私のほうで読み上げます。

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) いかがですか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) じゃ、どうぞ。

森中守義日本社会党

○森中守義君 それでは、各会派の共同提案といたしまして、私が一応案文を用意いたしましたので、皆さん方にお諮りいたします。どうぞ適宜御修正なり何なりお願いして、ぜひこの決議案を御採択を願いたいと思います。    郵便事業正常化に関する決議案   最近における郵便の遅配はようやく改善の傾向にあるが、依然遅配の状態をつづけるに於ては郵便事業に対する国民の不信を増大することとなるので、郵政当局は郵便事業の重要性にかんがみ、さらに長期的、抜本的計画を策定し、事業の近代化をはかる等その体質改善につとめるとともに特に年末首の繁忙期をひかえ誠意をもつてその正常化を進めるべきである。   右決議する。  こういう案文であります。

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) お諮りいたします。  ただいま森中委員から御提案、御説明のあった郵便事業正常化に関する決議案(各派共同提案)を議題といたします。  本決議案を本委員会の決議にすることに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 御異議ないと認めます。さよう決定いたします。  この際、郵政大臣より、本決議に対しまする御所信を伺いたいと思います。

迫水久常自由民主党郵政大臣

○国務大臣(迫水久常君) 御決議の趣旨にのっとりまして、誠意を持って努力いたします。

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 他に御発言もないようでありますから、本件に対しまする御質疑は、この程度にとどめておきます。    ——————————

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 次に、お諮りいたします。  郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査につきまして、本院規則第五十三条により、継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

白井勇自由民主党

○委員長(白井勇君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  これにて散会いたします。    午後四時一分散会    ————・————

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