建設委員会 第11号
- 発言数
- 141 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1961/10/31
会議録
○委員長(後藤義隆君) ただいまから建設委員会を開会いたします。 先刻の委員長及び理事打合会の結果について御報告いたします。本日の委員会の運営についてでありますが、初めに継続審査、調査等についておきめを願いまして、次に水資源関係二法案、宅地造成等規制法案、国土開発縦貫自動車道建設法の一部改正案、積雪寒冷特別地域における道路交通の確保特別措置法の一部改正案の順序に、いずれも残余の質疑を行ない、採決することにいたしたいと存じます。なお、その後に請願二十四件の審査を行ないます。以上であります。 議事の都合により、初めに継続審査及び継続調査要求についてお諮りをいたします。前国会から継続審査、調査となっております地盤沈下対策特別措置法案及び建設事業並びに建設諸計画に関する調査につきましては、それぞれ継続審査及び継続調査要求をいたしたいと存じますが、さようとりはからって御異存はございませんですか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(後藤義隆君) 御異議ないものと認めます。よってさよう決定いたしました。 要求書につきましては委員長に御一任願います。 ——————————
○委員長(後藤義隆君) 次に委員派遣についてお諮りいたします。閉会中の委員派遣につきましては、委員長に取り扱いを一任願いたいと存じますが、さようとり運ぶことに御異存はございませんですか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(後藤義隆君) 御異議ないものと認めます。 ——————————
○委員長(後藤義隆君) 初めに水資源開発促進法案、水資源開発公団法案両案を一括して議題といたします。前回に引き続き質疑を行ないます。御質疑の方は順次御発言を願います。
○田中一君 これは経済企画庁長官並びに建設大臣に伺うのですが、水関係ことに利水関係の法律案が陸続と出て参っております。まことに、近代国家としてわが国が進展するためには、むろんそれらを考えなければならぬことは当然でありまして、それだけに私どもは現行河川法の欠陥、現行河川法が利水の面において相当なネックとなっているという点を指摘しなければならない。したがってこの河川法と真剣にとつ組んで、民族の繁栄のためにもたれようとする水資源の重要性を知り、これを誘導する水路という形の、この河川に対するところの面を相当とり入れたところの河川法でなければならぬと思う。ただ単なる国土保全の見地からのみ河川法の扱い方に対する修正がなされる段階にきているのじゃないかと思います。これにつきまして、近い機会に政府としては河川法並びにこれに関連する諸法案というものについて、すべて基本的には河川が災害を誘導する媒体でありますから、これに対する保全、改修、維持の面については、当然強力にこれを行なうとともに、利水に関する国民的な理解を深めるような方法をとるためには、河川法の改正に踏み切らなければならぬと思うのです。何といっても明治二十九年の法律がそのまま温存されているということに、われわれがいろいろな意味の法の抵抗、われわれの社会生活というものが法の抵抗を受けるという点があろうかと思うのですが、これに対して建設大臣並びに経済企画庁長官から伺います。
○国務大臣(中村梅吉君) お説の通り現行河川法が、相当もう年代がたっておりますので、われわれも検討をいたしたい考え方でおりますし、すでに田中さん御承知の通り従来も河川法について検討を加えたこともあるわけでございます。関係方面が非常に範囲が広いものですから、なかなかその意見の調整も簡単に参りませんし、今日に至っておるわけでございますが、今回の水資源開発関係の法案が成立いたしまして、この施行をしていく段階におきまして、一そうただいま御指摘のような必要性が感じられてくるのじゃないかと私ども思っております。さような観点におきましてぜひ一つ十分検討いたしたいと、かように考えております。
○国務大臣(藤山愛一郎君) 建設大臣が言われた通り、われわれも古い法律を再検討してみることが必要だと考えております。
○田中一君 そこで伺いたいのは、これは近代国家に日本がなる維新革命以前においても、大体農民が大部分を占めておったところのわが国の経済面において、水の占める重大性というものは常に歴史的に証明されております。流れる水について、今回の水資源開発公団、水資源開発促進法等による水の製造というものを考えた場合には、当然これに対する適正配分ということはなされるのでありますが、従来ともに長い年月、自分の所有する現場及び自分の所有する土地、あるいは自分の所有する田畑あるいは自分たちが集団として社会生活を営んでいるところの区域等を自然に流れる水、この水に対する所有感といいますか、これに対する切っても切れないような形の自分のものだというような感覚が非常に強いわけです、国民全体として。ことに農民の間にはそういう執着といいますか、が残っておりますが、真の水の効用という観点から民族全体のために奉仕させようというならば、必然的に水の流域の変更が行なわれなければならぬことは当然であります。しかしこの問題は四国の銅山川を初め数々の問題をはらんでいる。そして維新前のそれらの問題がようやく昭和年代になって初めて鮮決されたというような宿命的な相剋があったわけであります。今後考えられるところの施策としては、当然この流域変更、甲の流れを水源地に近いところでカットして、そうして乙の河川に流し込み、そうしてまたその合流された水を再び丙の河川に合流して、そこに変更の経済効果を発揮するというようなことが行なわれなければ、ほんとうに水利用ということにはならぬわけです。したがって、そうした形の流域変更、これは農民のおそらく抵抗が強い。それも農民の慣行水利権と申しますか、従来自分が伝統的に使っておった水というものを十分に必要度に応じて流しながら、なおかつそれを、いろんな形がございます、流域変更には。そういう形でもって今後水の流れる導体といたしますところの河川というものを高めていくというつもりがございますかどうか。もし短い言葉でいうならば利水の面、利水の面というのはその地域における利水のみならず余った水というものを合理的な配分によって流域変更等がどしどし行なわれてしかるべきである、あるいは行なわれるはずである、あるいは水資源公団によってそうしたような施策がされるのだというような理解をわれわれは持ってよろしいのかどうか。この発言は十分注意していただきたい。というのは、これが議事録に残りますといろいろな面において心配する向きも出て参りますから、それをどういう形でもっていこうとするのか伺っておきたいと思います。
○国務大臣(中村梅吉君) 水は、冒頭に田中さんもおっしゃられたように、従来から農業を初めいろいろな方面に使用されておりますから、この過去の既得権といいますか、すでに水を利用しておりまする者の既得権というものはできるだけその権益を害しないように、十分に調査をした上でなおかつこれを貯留をするとか、その他の方法によりまして水の高度利用をはかる、というのが今度の水資源関係法案の構想でございますから、われわれとしましてはその精神にのっとってあくまで進めていきたいと思うわけでありますが、同時にこの流域変更ということも用水の関係で当然起こってくるわけであります。これらについてもその地方の実情なりあるいは用水、利水の既得権なりとの関係を十分勘案してむだな刺激を起こしたり、あるいは権益を害したりすることの起こらないように注意しながら進めていきたいと思うのであります。そこで、そういった流域変更を起こすような場合に、その導水路といいますか、用水路をどう扱うかというようなことも起こってくると思いますが、これらにつきましては河川法に関して専門の知識を持っておる河川局長、あるいは次長からお答えをさせることにいたしたいと思いますが、御趣意の点は十分体してわれわれ運用して参りたいと思っております。
○政府委員(山内一郎君) まあ今後水を開発する上におきまして一番注意をしなければいけないことは、ただいま先生の御指摘がございました既得権利との関係だと思います。したがって計画の面におきましては既得権利は侵さないように今後新しく水を作り出す。これがもう今後の水資源の開発の最も基本的な考え方だと思います。その作り出した水を需要地に運ぶわけでございますが、その場合にやはり多目的用水路とか、水路で上流の地点から需要地まで運ぶわけでございますが、その場合に下流との既得権との関係というような問題も生じてくると思います。計画の面におきましては新しく作り出す水でございますから、既得権利というものは計画上は侵されないという建前でこれはもう計画し、実施をするわけでございますが、極端にまあ水が少なくなった場合にはどういうふうになってくるか、こういう問題も生じますので、その点につきましては十分既得権利との関係につきまして、基本的な計画の場合にその措置も合わせて考えていく、こういうような考え方で進みたいと思っております。
○田中一君 そこでまあ既得権、既得水利権といいますか、そういうものとの調整を行なうために既得権者と協議をしなければならない、その計画の最初に。それはまあ一つの例があるのですが、御承知の青森県の西海岸に流れておる赤石川という川があります、赤石川の南のほうにも笹間川ともう一本三つ川があるのです。赤石川が一番急流で水源も豊富だというのでこれを三つ合わして東北電力は発電所を作っておるわけです。その際にやはり三年くらいいろいろな問題がありましたけれども、究極妥結をいたしまして十人の委員によって運営委員会を作り、水の配分をその時点の容量によって配分していくという形をとっております。その十人とはだれかと申しますと県知事、地元の市町村の長、東北電力会社の代表者、それからあとの七名というのが地元の各種水利権者です。たくさんあるのです、たとえば流木権というものが設定されておる、木を流すために常にその水を使っておったということもありますし、いろいろあるわけです。そうしたような形の権利者が集まって調整運営についての委員会を持っているわけです。こういうような形をとるべきではないかということなんです。現にせんだっても予算委員会の一般質問で経済企画庁長官にも伺っているように、この作られた水は、今河川局長が言っておるように、それぞれ売木して一応の権利はその分にはないということにはなっても、まあその貯水された池の下流においてはやはり支流もたくさんあるでしょうから、流れるものでまかなえるという時期もあるが、渇水期にまかなえなくなるという場合にどういう水の運用、配分をするかということに常時そういうものをもってなきゃならぬ。ところが今御承知のように、国土総合開発審議会においても、この水部会においてはいまだに結論が出ておらぬ。これは私は非常に大きな問題だと思うが、各官庁のセクトが常にその調整をおくらせておるというのです。むろん今回の水資源開発促進法案なり水資源公団案なりが生まれたというここに大きな原因があるわけなんです。そこで何とかして基本的な運営、配分の基準といいますか、そういうものを作らなければならぬと思う。これは経済企画庁長官は、さっそくそういう点については、よいものを作るような努力をするということをせんだって答弁しておりましたけれども、当然経済企画庁がこの二法案の窓口として担当いたしますけれども、経済企画庁にはそれだけの力がないと思うのです。したがって、国土総合開発審議会の水部分においては、各省の事務当局並びに学者等が入っておりますが、その答申が二十九年ですか、出た答申というものが全くばらばらなんです。厚生省出身の事務官は、自分の方の都合のいいように、あるいは農林省出身はそのように言っておる、学者は学者でもって学閥によってものを言っておる。この点は先般も当委員会の参考人に鈴木雅次日大教授をお呼びしたときに率直に鈴木博士は言っておりました。これはどうも学閥と言っちゃなんですけれども、やはり仲間の制約を受けますということを。建設省の考えておるものが一番いいのだという考えを持っていながらも、農林省の場合には農業用水が自分の観念としては先行して、いかに得をするかということが考えられる。こういうセクトがあっては民族のための水資源ということが言われなくなってくるのです。一学閥、一学派と申しますか、そういうものとか各役所のために、正しく国民全般のために利用される水というものが片寄ってくるということにならざるを得ないと思う。こういう点については藤山経済企画庁長官は相当な決意を持って立たぬといかぬと思う。藤山さんは非常に幅の広い——これはあなたの批評をするんじゃございませんよ、幅の広い知識人であり、また経済人としての経験も豊富であることは知っております。しかし国土問題については、もう少し熱意を傾けていただかなければならぬと思うのです。十一月の中旬かに北上総合開発水系の三陸部会か何かあるそうですが、この際にはどうかぜひとも藤山長官は出席すること、いかなる理由があろうともせめて一ぺんぐらいは出席していただきたいと思うのですよ。かつて河野経済企画庁長官は、国土総合開発審議会並びにこれらの部会に対して、任期中一ぺんも出たということがございません。そのかわり経済問題、財界と結ぶことばはなはだ活発に動いておる。私はもう財界は藤山さんさんと結ばれてくるのだろうと思いますから、その方は御心配要りませんから、どうかこの国土総合開発事業に対して、あなたの態度を明らかにしていただきたい。と同時に、御理解がないと水制度に対する考え方なども的確につかめないと思うのです。あなた自身が実際の判断をされるだけの経験を持つと各省にものが言えると思う。これに対して協力者は中村建設大臣であるはずでございます。中村建設大臣は何も水を作る側であってこの配分をしているわけじゃございません。国土の保全とそれから水を作る方の側であるから、一つ中村建設大臣と協力してこの二法案によってでき上がる利水の面の施設に対して万全の策をお考えになると同時に、それらの制度を早急に強力にお始めになる気持が、藤山さんやるとおっしゃっても、その場限りのことだったと思うんですよ、御理解が十分でなかったと思うんですよ、ここでごちゃごちゃやられてはかなわんから、あれの言うことははいはい聞いておけばいいと思ったに違いないですよ。今お二人からはっきり私の方で希望する面の御所見を承っておきたいと思うのです。
○国務大臣(藤山愛一郎君) 水の利用あるいは合理化というような、水が大切なことであり、また将来水資源を完全に有効に活用するということに十分な熱意を持って、国民生活の上に重大な影響があるからやれというお話、私もあまり水の知識がございませんでしたけれども、田中さんのお話を承りこの法案を通じてますます必要を感じて参っておりますので、できます以上は大なる熱意を持ってやって参ります。幸いに中村建設大臣というような有能な協力者もあるわけなんで、協力して一つ円滑な運営に資して参りたいと、こう考えております。
○国務大臣(中村梅吉君) 今田中さんのお言葉の中にもございましたように、われわれとしては災害を防いでいくための治水ということは、一刻も忘れないで念頭においていかなければなりませんが、国土総合開発及び日本産業の発展等からみて、水資源の開発の重要性を十分に認識をいたしておるつもりでございます。そこで私の担当いたしております建設省としては、そういう治水の面と、水をいかにして必要なだけ造成をしこれを適正に配分するかというこの事業につきましては、全く自分のところ建設相自体としては、水を使うわけではありませんので、治水ということ以外には完全にアンパイアの立場におりますから、活発にこの法案が成立しましたら水資源の開発に協力をし、しかも適正な見解のもとに立って、一つ全力を尽くしてやっていきたいというのが現在私どもの考え方であります。
○田中一君 そういうお考えのもとに、この二つの法案からくるところの水資源公団が出発していくとすると、この二つの法案の内容というものがあまりに国土保全、防災というものに精神規定的な点はありまするけれども、具体的にしなければならぬことになっておらないですよ。衆議院の修正によって水源の保全涵養ということは明記されてありますけれども、保全ということはどうしても必要だと思うんですよ。保全というところが強く打ち出しておらんわけです。これはその施設を作ったところが、現在でも三年前にできた美和ダムが今日では三十年分もあるいは五十年分ぐらい埋没しております。こういう形で売りものが埋まってしまっては売れる水が使えないということになる。したがって、水源の保全涵養ということは、やはりそのいれものが常に常態にあるということが望ましいわけでありますので、この保全の面、ことに砂防の面については、これは売る水の価格の中に含めてもよろしい、アロケーションに入れてその水系の上流砂防というものは山腹、渓流を問わず十分なものにするという努力がなされなければ、せっかく作ったものが容量が減ってくるわけです。そういう点はここに触れておらないのです、利水の面のみに進んできておりまして。どうお考えになりますか、そういう点は、あるいは国費をもってあるいは補助事業としてやるんだというお考えに立っておるのか。多目的ダムにははっきり明記しておるわけです。しかしこの法案にはそれが明記されておらぬわけです。保全という形のものは出ておってもこれはもう必須条件です。いれものが詰まらないように——まあ浚渫ができるものではございませんから、土砂の流入を防ぐということが、この水資源公団の一番重要な施設だろうと思うのです。建設を担当する建設省としてはこれに対してどういうお考えを持っておりますか。たとえば利根川の例をとりましても、上流の各支川等に現在前期五カ年計画で認められておりますところの七百三十億という金を、この利根川並びに宇治川に、当面仕事しようというこの二つの河川に対してどのくらい投入しようとするのか、河川局長に伺いたいのです。まだ今回の全般の災害は申しません。この二水系の水をためて売ろうとするならば、その上流においてはもう完全な砂防工事をしなきゃならぬと思うのです。それに対してどういう準備をこの公団出発後の予算措置として国はお考えになるか。また国が考えられないならば、水資源公団そのものがお考えにならなければならぬと思うのです。その場合にその費用というものはどこから取ろうとするか。私はたとえば発電に対してもそれの何分の一か持たすことも当然だと思うのです。よく電力会社等は、社会党がそういう主張をすると、どうも一般国民の電気料金が上がるのでございますよということを言うのです。あるいは今度は上下水道の場合をいっても、それに負担をかけると国民の水道料が上がるんですよなんということを言うかしりませんけれども、これは大したものでございません。私は上がってもいいと思うのです。上がってもいいということは何も高く上がれということではございませんよ。当然上がるべきだと思うのですよ、そういう完全な施設をすれば。その費用はアロケーションに繰り入れていいと思うのですよ。そこまでの勇気がおありかどうか。そしてまたその砂防施設をしなければ、作られたところの貯水池というものは美和ダムの例をもって示されているように、計画よりもそれこそ何分の一しかもたないということになれば、この目的は完全に達せられないことになるのです。そうして多目的ダムが相当できております。この多目的ダムができておりますところの各ダムについて、埋没量とか発電量、それから貯砂量等々そういう詳しいデータがもうあるはずでございます。上流にはどのくらいな国費を投入し、補助工事あるいは直轄工事として仕事をしていくか。むろん年次の災害によって異常な蓄砂ができた場合があると思いますけれども、それらのものは統計的に全部計算できるはずでございます。もうできているはずでございます。だから今度の基本計画を作るにあたっても、そういうものが明確に数字に現われ、そうして発電量にいたしましても、飲料水として給水する場合においても、工業用水とする場合においても、それぞれの理解の上に立つところの砂防施設のための料金の策定というものは当然してなければならぬと思うのです。これに対する準備ができているかどうか。計算ができているかどうかこれを伺って置き、それからもし今なければそれ作って私に下さい。そういう統計を作らなければならないのです。そうして大体一定の飲料水あるいは工業用水としてトン当たりどのくらいになるか、それが。この点建設大臣に、国がこの上流の砂防施設に対してどれだけの金を投入しようとするか。現在前期五カ年計画で持っている予算七百三十億というものの中でどのくらいこれに投入しようとするか、この二河川に対してですよ。むろん他の河川も当然砂防施設を作らなければなりません。そうしてそれと同時にアロケーションに当然の支出として加える、工業用水並びに発電、農業用水等にそれを賦課する、負担させるというような方法をとろうとするかどうか伺っておきます。
○国務大臣(中村梅吉君) ただいま水源の保全、治山治水等の重要であることの御指摘がございましたが、私ども全く同感でございます。したがいまして内閣総理大臣が関係行政庁あるいは都道府県知事と相談し、あるいは水資源開発審議会の議を経て意見を聞いて基本計画をきめて行く、その場合に非常に大事なことだと思います、法律は非常に骨組みだけで簡単でございますから、わずかに基本計画には治山治水について十分の考慮が払われなければならないということを記載しておりますが、この基本計画を立てる場合にはもちろん行政機関の意見を聞くほか閣議の決定も経るわけでございますから、歴代の建設大臣はこの点に、お説のような点を十分に留意して、そうして治山治水の面が計画として十分織り込まれているかどうかをよく検討をして作って行かなければならない、協力をして行かなければならないと、こう思います。で、この水資源開発に関する基本計画においてそうであると同時に、これは国としてさらに今お話のような点は公共事業としてやはりやって行かなければならぬ。水資源開発の公団の事業あるいは基本計画だけにまかすわけには行かないので、そのほかプラス公共事業を活発に、水資源を強力に開発をする地帯については特に公共事業でそういう面を留意して行かなければならぬものであるとわれわれは考えております。さような角度に立って私どもとしては水源の保全及び治山治水について全力を尽くして行きたいと思いますが、これは私のみならず歴代の建設大臣がその役割を果すべき使命を担っていると、私はこう思っております。 なお現在予定されている水系に指定されようとしている地域における治山治水その他の諸計画につきましては、相当に現在企画は持っているはずでございますので、事務当局からこの点は御説明を申し上げることにいたしたいと思います。
○政府委員(山内一郎君) 治水前期五カ年計画のうち砂防関係が七百三十億ございますが、そのうち利根川、淀川につきましての具体的な数字は今手に持っておりませんが、相当ただいまの御指摘のように重点的に入れてやっているわけでございます。 それからただいまお話がございました美和ダムの砂防事業につきましては、今回の非常な災害にかんがみまして、従来もその上流の一部は直轄砂防でやっておりましたけれども、今後その直轄区域を拡大いたしまして、この調子で参りますと相当早くダムの全部が埋没してしまうというおそれがございますので、直轄砂防の区域を拡大いたしまして強力にやりまして、御指摘の点については万全の措置を考えたいとこういうふうに考えております。
○田中一君 河川局長、もう一つね、アロケーションに入れるという、そういう考え方を持っておりませんか、計算に入れるということです。
○政府委員(山内一郎君) その点につきましては、ただいま大体大臣からお話し申し上げた通りでございますが、ダムの上流流域全部の地方をアロケーションに入れるというのはやはり相当問題があると思います。したがって特にそのダムの直接といいますか、近所の補償的にやるという工事はこれは入れるべきでなかろうか、そういうふうに考えております。
○田中一君 宮崎主計官に今建設大臣が答弁されたことを念を押しておきます。そのほうがあなたは都合がいいと思いますから。必ずそうかと言って……。 最後にもう一つ伺うのですが、きょう同志会の村上委員が来ておられぬので私から伺っておきたいのですが、滋賀県などは琵琶湖の水というものが貯水池になっているわけです。そこでむろん水に関しては操作規程とか契約的なものが結ばれると思いますけれども、渇水時あるいは増水時等々いろいろな形になって参りますが、その際に損害補償の問題をどうしてくれるかということを非常に重要に考えております。ケース・バイ・ケースでありましょうけれども、やはり一応経済企画庁としてもこの仕事の事業を運営するにあたっての損害補償的な基準を設けるべきであるという気がするわけです。むろん契約には一応の幅広いものを持って補償するんだということは規定しておっても、どういう形でどういうもの衣補償するのだということになりますと、農民はやはり不安を感じます。この点はぜひとも損害補償の基準をきめて、いろいろなケースの基準というものはこれもあれもというものを農民に熟知さして、そして仕事を進めるということによって、仕事に着手してから最初に問題が起きないと思うのです。そしてその意味は、一面水源を県費をもって維持管理をしているという滋賀県のような場合には、それらに対する一つの助成にもなると思うのです。水系の住民の総力を自分の一区域で自分で使うんじゃございませんから、他の社会に持っていかれるということに対する補償と助成という意味を含めたものを作っていただきたい、というのが私どもの希望ではありますけれども、その点はどうでございますか。
○国務大臣(藤山愛一郎君) この計画を立てますときに、当該地区におけるそうした補償の問題というものが、当然計画の代償と申しますか、あるいは性格というものからいろいろな面で出てくると思いますが、したがってこの基本計画を実施するにあたりまして、当然その計画にのっとって損害の状況がまあある程度わかってくるわけであります。その状況をどうして救済するかという問題は十四条にもありますように公平かつ適正に救済できるように、基本計画の中に織り込んでいくことになろうと思うわけでありまして、そこで標準ができると思います。ただ別個の河川々々によってその性格が違う場合がございますから、基本計画の中で織り込まれるのが一番適当だと思います。ただ公共用地の取得のそういうような一般的な原則が適用できるものは、そういうものが共通的に適用されると思いますが、特殊の事情のある地域がございましょうから、たとえば琵琶湖の水位計画というような問題は、かなり琵琶湖に特有の現象だろうと思いますから、そういう特殊な現象から起こる補償措置というものはどうするかということは、おそらく琵琶湖における基本計画の中には、それに対して適正に処置していくことを織り込まなければならない。
○田中一君 いずれこの両法律案の採決にあたっては附帯決議が出るはずです。この中にかつての前通常国会で衆議院において大平官房長官の発言、これは非常に関心を持っているのは、当時愛知用水公団がもう十月には仕事が終わって、残っているものは、管理者で、一部は豊川水系に持っていくのだというのが、三十六年度予算の中にも織り込んでございましたが、しかし大平官房長官は、これも各河川ごとに一々公団を作るなんということは……、これは政府の好まざるところであろうと思うのです。したがってこれは水資源公団に吸収するのだということを強く発言しております。したがいまして国民はそうなるべきものという認識を持っているのですが、そこでどうも私どもの同僚の社会党の委員等がお尋ねすると、それはそのときにはまあ相手が承知してくれればやりましょうというような、はなはだあいまいな御答弁しか経済企画庁長官または建設大臣から伺っておらないわけなんです。これではいかぬと思うのです。どうしても人間が運営するのでございますから、最近任命された愛知用水公団の理事長がどういう方か存じません。しかし同じ事業、同じ性質のもので仕事も同じ場合に一番心配するのは、小規模な五百人か六百人くらいしかおらぬような時限的な公団なわけなんです。完成すれば一部の管理部門の職員を残してあとは解散しなければならぬ。人間は現場から現場にかわるのは一向苦になりませんけれども、そうやたらに三年や五年で首を切られたり、また仕事を探したりするのはこれは不健全なよくないことです。したがって愛知用水公団が現在仕事をしておる面が残されておっても、全部つっくるめて水資源開発公団に一元化する、そうして豊川用水の建設にあたっての一部門という形に発展しなければ、この法律を提案されこの法律をわれわれが審議しているところのわれわれ並びに国民も了承できない面があろうと思うのです。この点についてひとつ、まあ中村建設大臣は河野さんと非常に仲がいいのでどうも困るのですが、これは大義親を滅するということで、やはりあなたは建設大臣としてきぜんとしてその方針を貫いていただきたい、これが池田内閣の言明でもあるわけなんです。官房長官の発言というものは、これは池田総理の発言だと信じてもいいと思うのです。この点経済企画庁長官並びに建設大臣の所見を伺います。従来お話しになっておるようなああいうことでは困りますよ。もう少し前進したひとつ御答弁を期待いたします。
○国務大臣(藤山愛一郎君) 官房長官の言われました方針に別に変わりはないのでありまして、愛知用水公団が今存続しておりますのはIMF、世界銀行からの借り入れもございますし、またこの法律で水資源公団ができてくると思います。したがって豊川用水をやりますについて法律改正を行なうことにやぶさかではない、さしあたりそれに対応する状態が進行しておるわけでありますので、大きな方針として変わっておらぬと私どもは考えております。またその方針で進んでいきたいと思います。
○国務大臣(中村梅吉君) 私も結論的に同感、同様でございますが、基本としては同じ仕事、少なくとも類似の仕事でございますから、できれば大きな組織に一本化するということが理想でございます。したがっでこの理想の基本は、今企画庁長官が申し上げましたように、私ども従前どおり、官房長官がお答えいたしましたとおり変化はございません。ただこの外資の関係等もございますので、それらの検討を要するとは思いますが、基本的には変化はないわけであります。
○委員長(後藤義隆君) ほかにありますか。
○西川甚五郎君 この二法案が提案されまして以来、衆議院、参議院において各委員の熱心なる質疑応答がありまして、大体私はその点において、修正された点が多々あるのでありますが、大体において了承されまするが、この法案が通りますと第一に取り上げられるのは、やはり利根川あるいは淀川の水域の問題であると思うのです。そこで淀川の問題になりますと、一番大きく現われて参りますのは琵琶湖の問題であると思います。各位にははなはだ申しわけないのでありますが、少しばかり琵琶湖の問題について申し上げることにしたいと思います。 あの琵琶湖はその六十億トンの水を利用しまして、八十数万の県民が大なり小なりにこの水に依存して生活いたしておるのであります。そこでこの法案が出ましたときに、一番大きなショックを受けた一つは滋賀県民であります。と申しまするのは、今から十数年あるいは数十年前からこの琵琶湖開発については熱心なる検討を滋賀県でやって参りまして、あらゆる点を検討いたしましてなかなかむずかしい問題があったのであります。ところが滋賀県というところは御存じの通り近畿において一番開発のおくれておるというようにいわれております。実は先般委員の仲間におきまして、各地におきまする開発法がありまするが、それに従って近畿開発法というような法案を作りたいと思ったのでありまするが、近畿の各府県の方々はこれを近畿振興協議会という名前に変更されたのであります。そのときに、私ははなはだ不満に思いまして、どうしても開発という文字を使うように要請したのでありますが、みなの同僚議員は結局開発するのは滋賀県だけじゃないというような話がありまして、結局振興協議会という名前にしたのであります。と申しまするのは滋賀県は湖東、湖南の一部は開発されておりますが、湖西、湖北はほんとうに単作地帯でありまして所得の格差はひどいのであります。これは中村建設大臣にも先般お越しいただきましてよくごらんいただいたと思います。 そこで今日琵琶湖の水がどのよになっておるかと申しますと、先般六月の災害のときに、一秒間に琵琶湖に入りました水が一万トンであります。そうして洗せきから出て流れております水は一秒間に七百トンであります。とうていこれを流し切ることはできませんので二十日間周辺の田畑は冠水いたしました。そうしてその結果稲苗を岡山からいただき、またおのおの各地お互いに助け合いまして稲苗を分けましてようやく耕作いたした次第であります。このような状態でありまして、これは何かと申しますと、やはり戦時中の山林の乱伐、そうしてまた滋賀県は御存じの通り急流な河川が多いのであります。結局こういうことが起こり得るところであります。そこでこの二法案が出ましたときに大へん驚きまして、そして滋賀県におきましては数十回、また滋賀県の当局が東京に移るというほど真剣になりまして、東京においていろいろと協議をいたしまして、その結果あらゆる手段を尽くしまして、今度皆さんの御協力によってある一部修正をしていただきまして、また附帯決議をつけていただいたのであります。 そこで私が申し上げたいのは、これほど真剣になっておる表現がどこにあるかと申し上げますと、先般の衆議院における参考人の意見、また参議院において参考人として呼ばれました滋賀県知事の言葉であります。これはたぶん両大臣ともごらんになっておらないと思いますし、ここにおられます多数の当局の方々もあの当時お出ましでなかったものですから、あの参考人の発言、またこれに対する質疑の速記録と申しますか、会議録と申しますか、これははなはだ失礼でありますが、ごらんになっておらないと思う、あの字句をお読みになったならば、いかに滋賀県の人間があの琵琶湖に、そうしてあの水を愛しておる、そうしていかにしたならば、この水資源の開発法案が通りましたときに、これを成立さすのに滋賀県はこういうような気分でおるということがはっきりとうたってあると思います。どうかこの点はひとつ両大臣並びに当局の方々もあの会議録を十分にお読みいただきまして、そして今後の処置に善処していただきたい、こう思うのであります。いろいろと申し上げたいと思いますが、時間の関係上これだけ申し上げまして両大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(藤山愛一郎君) 私ども淀川水系の問題を取り上げる場合に、その一番大きな問題が滋賀県、特に琵琶湖にあることば存じておりますし、ただ今お話のように知事が述べられた内容等についてはまだ該しく拝見しておりませんが、いずれ拝見しまして、そして今後の運営に資して参りたいと思っております。申すまでもなく滋賀県が琵琶湖によって非常に大きな力を持っておる、またその力が活用されることが、逆にできれば非常に滋賀県の繁栄にもなるということは当然のことだと思うのであります。こうした利水計画をして参ります場合に、水源地と水を利用する地域との間の調節を十分にはかりまして、両々ともにその便益を享受できるように考えて参りたいと思います。
○国務大臣(中村梅吉君) 滋賀県知事の御意見は速記録でも拝見いたしましたし、なお私もじきじきに数回お目にかかりまして深刻なお気持は拝聴いたしておりますので、今後淀川水系、ことに琵琶湖をめぐる水資源の開発を行ないますについては、直接のこの本法に基づく基本計画の中に、十分この水源地である琵琶湖及び滋賀県の事情を考慮して計画が策定されるようにいたさなければならないということを考えますと同時に、とにかく貴重な水を活用させてもらうわけでありますから、あわせて滋賀県の繁栄になるように、他の公共事業等の一面におきましても国として配慮すべきものであると、かようなふうに考えておりますので、その心がまえで今後臨んで参りたいと思っております。
○藤田進君 私は先般開かれましたこの委員会におきまして若干の質疑をいたしました際に、一部御答弁をいただくことが保留になっているのであります。私どもは社会党の方針としても水の高度の利用、また国会における総合的な施策ということについて反対するものでもない、むしろ積極的に国作りを進めていきたいという立場にあるのであります、しかし後ほど討論の機会に述べられるでありましょうが、漸次こういった行政が中央集権的なものになってきておる。参考人の御発言でも見られるように、もっと地方自治体の、言いかえれば地方住民の県民の意見を法的にも入れられるようにしてもらいたい、という点がかなり強く言われていたのであります。そういうときにこの法律が施行せられた際に、従来いわゆる既設のもろもろの権利あるいは施設というようなものとの競合の際に、この法律案からみると国家政治権力という強いものが現われて、先般作ったところの土地収用法の特例、非常に強い権限を持つこの制度が作用してくるのではないか、地元のいろいろ権利を持つ団体なり個人なりという人たちが、この土地収用法並びにこれが特例によって土地もあるいは水自体についても、この権利が法的にはそのような法律によってかなり強くコントロールされてくるのではないだろうかという点につきまして、土地についてはその特例が作用するが、水については保留せられておりました。したがってこの点がどうであるのかという点と、あわせて一つ今後の運営につきまして、以上申し述べた点は他の委員からもるる言われているところでありますが、最終段階でありますので、これらの特例法、土地収用法というようなものの運用にあたっていかなる態度で臨まれるものなのか、本法運用にあたっての御所信を伺っておきたいと思います。
○国務大臣(藤山愛一郎君) 地方のこうした開発をいたします場合に、地方住民の意思を十分に取り入れて参らなければなりませんし、その相互繁栄を考えて参らなければならぬことは、これは当然のことでございまして、したがって基本計画にそれが十分取り入れられて案ができる、したがってその案にのっとって土地収用なり何なりの問題が起こってくる、こういうことになるわけでございます。土地収用法を先にやって基本計画があと回しになるというようなことでなしに、基本計画が策定されまして、その範囲内で——土地収用の問題は、これはそういう基本計画が全体としてでき上がってからこそ事業が進行するわけであり、その進行にあたって土地収用の必要があればそれを適用いたしますけれども、基本計画を作りますときにそういう地方住民の意思というものが十分に取り入れられていかなければならない、こういうふうに御了承いただければけっこうかと思います。
○藤田進君 ちょっと藤山さん、それは水資源公団に命じて、所管大臣は、これは河川法の第十八条でございますか、これが作用しなくなるんで、県知事の権限から離れてくるんだということを答弁されているわけです。基本計画自体については、それ一団体は直接地元の住民なりに利害はない、それが水資源公団という姿において実施されようとする場合に、用地の交渉であるとか既得権であるとか、水その他のそういうものとの競合、衝突が起こる場合がある。その場合に必然的に法規その他の関係もありましょうし、衝突をした場合には、水並びに土地等に関連して土地収用法並びに特例法が生きてくる、こういうことなのかどうかということなんでありまして、その際に水の場合はどうなのか、これがお答えをいただく一つであります。 それからそういう衝突をした場合には、法文上は知事の意見なりは尊重するとおっしゃいますけれども、必ずしも同意とか協議とかいう高度な法文になっていない。したがってくどいようでありますが、さらに最終段階であるから、これが運用にあたっては特段のどのような具体的な考慮を払うのかという点を、第二の点で伺っておるわけでございます。
○国務大臣(中村梅吉君) 前段の土地収用法と水との関係につきましては、前回以来事務当局によく検討させました。その結果を間違いのないように河川局長からお答えを申し上げることにいたしたいと思います。
○政府委員(山内一郎君) 水を利用する権利が収用法の適用になるかどうかという御質問でございましたが、これは検討いたしました結果、収用法によりましてやはりその対象になります。なお公共用地の取得に関する特別措置法においてもその対象になるわけでございます。しかし既得の水利権というものは非常に大切なものでございますので、従来こういう事業をやっております場合には必ずそれにかわるような水利権を与えるといいますか、かわりのものを作り出している。これらの工事は水を作り出す事業でございますので、その点につきましては十分そういう配慮がなされるわけでございます。したがって既設の発電所が水没するような場合には、それにかわる水利権を新しくその事業に伴って与えていく、こういうような配慮をしているわけでございます。したがってそういう対策によって十分処置できると思いますが、収用法の適用によってそういうことをやった、こういうことは私の記憶の範囲ではございません。したがって先ほど申し上げましたように、十分既得の水利権を考えて今後の仕事をして参りたい、こういうふうに考えております。
○田中一君 関連して。今、藤田委員の質問の中の河川局長の答弁、水が土地収用法の対象になると言っておりましたが、水そのものですか、物質としての水そのものか、あるいは水を利用する権利が対象になるというのか、どちらか明確にしておいていただきたいと思います。
○政府委員(山内一郎君) 水を使用する権利でございます。
○田中一君 了承いたしました。
○藤田進君 御答弁をお伺いいたしましたが、どうもあの答弁ではこの法案に賛成しがたいので、ひとつ今後の運営を重視しながら、支障のないように要望しておきたいと思います。
○田中一君 宮崎主計官ちょっと前に。実はこの水資源開発公団ができますと、水の保有、水の製造と申しますか、そういうのがこの公団の一応の主眼でありますが、そこでこの中には利用の面は相当うたっておりますけれども、保全の面が閑却されておるように見受けられるわけです。これは宮崎主計官も御存じのように、私ども当参議院の建設委員会は、長年にわたって防災的見地からも砂防施設の重要性を決議して参っております。ことに今度の一番大事な、売る水をためるいれものが今回の仕事の主眼です。そうすると従来のように百年計画で埋没するというような計算をしていながら、二年三年で半分以上が埋まってしまう実例は、これは宮崎さんがあなた地方をお歩きになって見られたとおりです。何としてもいれものの、上流にある各本流並びに支流、これらの砂防施設が必須条件です。建設大臣にこの点をただしておきまして、前期五カ年計画で持っておるところの七百三十億、これだけではとうてい、当面事業を行なおうとする宇治川水系、利根川水系に砂防施設を重点的に行なおうとする場合には、とうていあの予算では不可能であろう、というのはあの予算は建設大臣が、公団としてはこれをアロケーションに入れて考えられた場合は水の単価が高くなる、したがってこれは当分は好まないが、どこまでも上流砂防、砂防施設の建設は公共事業をもって行ないたいということを答弁しておるのです。これを私はあなたに一ぺんただしておきたいのです。そればその二つの水系の水をほんとうに有効に利用するには、どうしても必要なのは砂防施設で、これを建設大臣が言われるように、砂防費というものを繰り上げ使用するだけの予算を得なければ、この仕事は成功しないわけです。でありますから、まあ近い将来には治山治水五カ年計画も改定されるでありましょう。しかし当面薫十七年度、三十八年度等この事業の進行とともに建設大臣が言われているような予算の実現ができなければならぬと思うのですが、その点をひとつただしておきたいのです。
○説明員(宮崎仁君) すでに私ども拝聴しておりましたが、この委員会でしばしば議論になっておりますことでありまして、治山治水というような防災的な面、それからここで主として問題になっております水資源開発というものは、これはもう全く一体となって進まなければならぬということは御指摘のとおりであろうと考えております。したがいましてこの法律ができます段階におきましても、そういった点についてはいろいろと各省ともお話し合いをしておったわけでございまして、大体一致してそういう方向に進むということになっておると私は承知しております。ただいま具体的に御指摘の砂防事業の問題でありますが、問題が二点あったようであります。一つは砂防の事業の実施にあたりまして、ダムの上流に砂防をやる場合において、これをアロケーションに入れることができるかどうかというような面が第一点であります。まずお答えいたしますと、これは従来の取り扱いは御承知の通りそれぞれの事業の性格によりまして、片や公共事業で負担をし、片や多目的事業のようなもので、あれば利水事業を公共事業と結びつけるというようなことで負担をして参っておるわけであります。今回のこの水資源開発においてもそういった費用負担の原則等は大体従来通りであろうと了承しております。 それからもう一つ、こういった大規模な開発をやるにあたって、砂防事業のような防災的な面と手をとってやる、そのために治水十カ年計画を繰り上げて、問題は特定の場所においてそれをさらに進めるというような問題でございますが、治水十カ年計画の策定の経緯は先生御承知のとおりでありまして、現在の財政状況からみて、できる限りこういった面に力を入れるということでできた計画でございますので、簡単にこれが改定をするということも困難であろうとは思いますけれども、しかしながら実際問題として、最近の災害の実態なり、あるいはこういった水資源の開発といったような面から具体的な問題が出て参りますれば、それに応じてやはりアンバランスのないようにしていかなければならぬと思っております。現に三十七年度の予算などにあたりましてもいろいろと御要望も出ておりますので、私どもとしてはそういった点を考えまして慎重に検討して参りたいと、こういうふうに考えております。
○田中一君 今の答弁で十分です。 そこでもう予算も固まりつつあると思いますが、建設大臣も一つ、実効を上げるためには強力に要求していただきたいと思います。私ども建設委員会はあげて建設大臣に支援をいたします。
○委員長(後藤義隆君) 他に御質疑はこざいませんか。——他に御発言もないようでございますから、両案についての質疑は終了したものと認め、これより両案を一括して討論を行ないます。御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○田中一君 私は日本社会党を代表して、本二法案に遺憾ながら反対の意を表明いたします。 その理由は、御承知のように今回の促進法案並びに公団法案という二つの法律案の提案された理由の遠因はどこにあるか、これは従来ともに水利用の面において各省間にあったところのなわ張り、セクト主義というものがやむを得ずこういう形の、せめて一本化したような形になって提案された。すなわち政府部内における意見の調整ができないためにこういう窓口を設けて、なるべくこれにやらせようということになったわけでありまして、必然的に行政に対する不信感がここに現われたのであろうと思うのであって、われわれは空気、太陽の熱、水等は、これは民族の生存繁栄のために必須欠くべからざるものであるということは当然でありますが、水が求める地域に自然に送ってこられないというような条件から一応の料金制をとっておりますけれども、私どもの考えます社会というものは、水に対しては無料で供給しなければならぬというような原則を打ち立てております。したがってその際にはあらゆる村落におきましても水道施設があり、そうして水をひとしく共有し得る社会を作りたいという考えを持っております。これは大体大きな反対の柱でありますが、内容につきましてもいろいろ問題を内蔵しております。それらの点がたとえば地方自治法に対するところの侵害であるとか数々の要素を含んでおりますが、一歩各省間のセクトがこれによって解消されたという一つの前進への点は認められるとしても、底流として今後その運営が適正を期せられないのではなかろうかという意味におきまして、最善の道ではない。当然かかる公団等の機関が必要ならば、国自身が国土開発省的な機関を設置し、政府の総力をあげて事業を遂行するのが当然でありまして、この点について遺憾ながら反対をせざるを得ないのであります。 以上反対討論を終わります。
○田上松衞君 民主社会党を代表いたしまして、水資源二法案に対しましてやむなく賛成の意を表明するわけであります。この機会にあえて一言申し添えることをお許しいただきたいと考えます。前の国会で本二法案の提案理由の説明を受けましたときにも私は質問演説の中で明らかにした通りに、まず政府案に見る水資源のとらえ方に不満の意を表し、かような程度では国民の期待とはあまりにもかけ離れているではないかということを強調したわけであります。ところが、これに対しまして関係閣僚は必ずしも反駁されないで、中には全く同意見であるかのような御答弁まであったわけであります。にもかかわらず、今国会に出された二案は出直して出されたのにもかかわらず、一字一句の変更もしないで前回のそのままであるわけでありますが、率直にいって、国民は、いやしくも水資源開発促進法という金看板を掲げていますこの法案の規模と内容に対しては、不満と失望を感じていることは否定できないことであります。すなわち水資源の一元化、水資源の開発及びその高度利用化というものは、国土の効率的利用と国民経済の発展をはかるのが基礎条件でありまして、これを促進することこそが政府に課せられた至上命令でもあり、しかも喫緊の問題でなければならない、こう思うのであります。したがって、私どもはまず開発さるべき水資源というものは、一部限られた水系の河川水位や湖水だけにとどめるのでなくて、すべての河川水位、湖沼水位、地下水、海水、挑水をも含みますものでなければならぬと考えて、政府案の今度示されたこの範囲のものは、その広遠な開発促進法の中の一部として、現下の国家の財政上の関係等から仕方なくその年次計画的な意味で実施されていいのではないかと、こう考えておったのであります。わかりやすく言いますならば、蛋白質が欠乏しています国民に肉類を食べさせなければならぬと、こういう必要がある場合に肉そのものをどうとらえていくかということが最初の問題でなければならぬ、こう考えるのです。肉には牛肉もある、馬もある、イノシシもある、ウサギもあるのですよ。これはあるいは鳥類でも魚類でも、まあいうならば鯨に至るまで、肉というものはたくさんあるのですけれども、政府案で見ますると肉とは牛肉のことなりという程度でこれをとらえてしまっておる。こういうような感じがするわけであります。しかし現在の時点でかようなことを言ってみたところでこれは仕方のないことでございますので、今申し上げまするようなことは、私どもが常々主張しておりますところの一日も早く建設省を国土省に発展させましてから貴重な参考意見として生かしていただくように、今のうちから要望しておきたいと考えるのであります。 そこで本論に入りますけれども、政府案には前に申し述べた範囲で検討いたしてみましてもなお多くの問題点がある。特に関係都道府県にとっては幾多の不満と不安が感じられること、これは多言を要しません。これらについては審議過程において幾度もただしておりますので、今さらこれを繰り返す愚はいたしません。今日ただいまの次元に立っては、原案に対して修正を要求することも適当でないこともよく了承しておりますので、修正に関する限りは衆議院でなされた範囲に同意いたしまして、せめてこの際、付帯決議をつけることを条件といたしまして賛成をしたいと考えるわけであります。付帯条件の案については、幸いに共産党を除きまするところの五派の共同提案になっている関係がございますからこれを省略いたしますが、さような立場におきまして賛成の意にかえておきたいと考えるわけであります。
○武藤常介君 私は自由民主党を代表いたしまして討論をいたします。この法律案は産業の開発、発展、これに伴う人口の増加によりまして「用水を必要とする地域」かつ将来に向かってこれが需要の増大する地域に向かって水資源の総合的な「水源の保全かん養と相まって」、水系における「開発及び利用の合理化の促進を図り、もって国民経済の成長と国民生活の向上に寄与することを目的とする」ものであります。まことに現代的国家の進展上最も適切なる法案であると私は信ずるものであります。しかしながらこれが計画及び実施にあたっては静かに思いをめぐらしますと、決して容易なものではないのでありまして、あるいは甲地域と乙地域との利害が相反する場合も起こり、また非開発地域と将来に対して新たに開発を希望しておるところの地域との利害が相反し、また既得の水利権問題等に関し危惧の念を持っていますと、あるいは実施の暁において損失補償の点より、あるいはこれに対して前もって適切なる補償基準を定めることの必要性を痛感せざるを得ないのであります。これらの点から都道府県知事より河川法による地方行政の許可権に対し強く要請されたのでありまして、ただいまも質疑中にありましたように、あるいは滋賀県知事あるいは茨城県知事あるいはその他の県知事より相当の請願、陳情等もありましたが、これらは衆議院の修正で相当その目的に近いものが実現したようでありますので、私はこの機会にこれ以上修正するということを避けまして、この法案を、実施するにあたりまして、今後計画を立て、また公団の開発実施にあたりましては十分な、かつ徹底した用意と注意をもって指導せられんことを強く要望するものであります。 よってここに各党共同の附帯決議を付して私は本案に賛成するわけであります。自民党、社会党、民社党それから同志会、無所属共同提案の附帯決議であります。朗読いたします。 水資源開発促進法案及び水資源開発公団法案に対する附帯決議案 政府は、水資源開発促進法及び水資源開発公団法の施行に当っては、次の諸点を考慮し、実施に遺憾なきを期すべきである。 一、水資源開発水系の指定または水資源開発基本計画、事業実施方針若しくは管理方針の決定にあたって関係都道府県知事の意見を聞く場合においては、河川法による地方行政庁の許可権の存在を確認し、十分な了解のもとにこれを行なうこと。 二、公団の運営については、工業、農業、上水等各種用水の間の調整並びに費用負担について十分なる配慮をするとともに、施設の新築、改築等に際し、既得水利権は侵害しないこと。 三、水資源開発計画にもとづく事業の実施にあたっては、予めこれにより損失を受ける者に対する公平かつ適正な補償基準を定めること。 四、愛知用水公団の事業は水資源開発公団の発足ののち可及的すみやかにこれを統合すること。 右決議する。 以上であります。
○村上義一君 私は水資源の総合的の開発、また水源の保全涵養並びに水利用の高度化の緊要なる点にかんがみまして、原則的にこの両法案に賛成の意を表するものであります。 しかし本案審議にあたりまして申し述べましたとおり、両法案は下流の水利用府県の利益充足にのみ重点を置いて、これによってこうむる水源地域の被害や不安を除去することにつきましては、修正案においてもなお不明確であり、水源地域の住民の不安、不満ははなはだ深刻なものがあるのでありまして、ここ十日間くらいに百数十通の電報が滋賀県下から参っておる点にかんがみましても明らかであるのであります。したがってこのままの法案では、法案が成立して実施せられましても、施設の円滑なる遂行はしょせん不可能でないかということを憂慮するものであります。ただ、ただいま武藤理事から提案されました附帯決議案には両法案中の疑義並びに不消化の事項につきまして、ある程度解明しておる点、また若干補足しておる点など等もありまして、適切な決議案であると思うのであります。私はこの附帯決議案が本委員会において可決せられ、しこうして政府におかれましても、また公団におかれましても、本決議案の内容を忠実に実施されることを強く期待するものであります。 それで、私は結論として両法案に対しまして附帯決議案と不可分のものとしてここに賛成の意を表するものであります。
○委員長(後藤義隆君) 他に御意見もないようでありますから、討論は終局したものと認め、これより両案について採決を行ないます。 まず水資源開発促進法案全部を問題に供します。本案を衆議院送付案どおり可決することに賛成の方の挙手をお願いいたします。 〔賛成者挙手〕
○委員長(後藤義隆君) 挙手者多数よって本案は衆議院送付案通り可決すべきも一のと決定いたしました。 次に水資源開発公団法案全部を問題に供します。本案を衆議院送付案どおり可決することに賛成の方の挙手をお願いいたします。 〔賛成者挙手〕
○委員長(後藤義隆君) 挙手者多数。よって本案は多数をもって衆議院送付案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に討論中に述べられました武藤君提出の両案に対する附帯決議を問題に供します。武藤君提出の附帯決議案を両案について本委員会の決議とすることについて賛成の方の挙手をお願いいたします。 〔賛成者挙手〕
○委員長(後藤義隆君) 全会一致であります。よって武藤君提出の附帯決議案は、全会一致をもって両案について本委員会の決議とすることに決定いたしました。 それではただいまの附帯決議につきまして経済企画庁長官、並びに建設大臣の所信をお述べ願います。
○国務大臣(藤山愛一郎君) ただいま御決議をいただきました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして、水資源関係二法案の運用をいたして参りたいと存じております、よろしく。
○国務大臣(中村梅吉君) ただいまの附帯決議につきましては、その御趣旨を尊重いたしまして、両法案の実施につきまして最善を尽くして参りたいと思います。
○委員長(後藤義隆君) なお両法案の審査報告書につきましては、委員長に御一任を願います。 ——————————
○委員長(後藤義隆君) 次に宅地造成等規制法案を議題に供します。 前回に引き続いて質疑を行ないます。御質疑のおありの方は御発言を願います。
○田中一君 もはや質疑も尽きたところと思うので、ここで質疑打ち切りの動議を提出いたします。
○田上松衞君 ただいまの田中委員の質疑打ち切りの動機に賛成いたします。
○委員長(後藤義隆君) 田中君の動議は成立いたしました。田中君の動議を問題に供します。田中君の動議に賛成の方の挙手をお願いします。 〔賛成者挙手〕
○委員長(後藤義隆君) 全会一致であります。よって本案の、質疑は終了することに決定いたしました。これより本案について討論を行ないます。御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べを願います。
○内村清次君 私は日本社会党を代表して条件を付して本案に賛成する者であります。 提案理由にもありますとおり、本年六月の豪雨災害では横浜、神戸等の市街地がけ地で大きな惨害を起こしました。その原因が丘陵地の不完全な宅地造成の工事にあることから、今回危険の予想される地域の宅地造成工事を規制しようとするものでありますので、私どもも一応賛意を表する者であります。しかし翻って考えますると、このような急傾斜地に粗末な宅地造成が行なわれ、分譲が行なわれたりするということは、政府における宅地開発についての基本的な対策がなく、いたずらに遠隔地に大団地の造成をやり、一般市民には土地ブームに乗った投機の対象としては需要を持ちまするけれども、真に生活する基地としては欲していないということであります。この間隙をついて民間の宅地分譲業者が粗悪な宅地造成を行なって市民に分譲しておる、というのが現在の実情であります。規制区域において厳格な工事を行なわせるといたしまするならば、勢い工事費はかさみ宅地価格も上昇することは明らかであります。このことはまた宅地所有者や権利者等の私権に相当の制限を加えることにもなりますので、よほど区域指定の事前に住民に対するPRが必要ではないかと思います。政府は、かかる区域に対する規制を励行する一方において、市街地における再開発に全力を尽くして宅地の高度利用をはかるべきであると考えます。また本案の実施にあたっては、全面的な宅地の調査が必要であり、地方公共団体の財政負担も大きいと考えられまするが、これに対する国としての財政措置等も考慮されてしかるべきではないかと考えます。また、規制区域内の既成宅地の改善命令による改良工事につきましては、実情に応じて何らかの融資の方途を講じておく必要があろうかと考えます。さらに、隣接地に悪影響を及ぼすような宅地造成に対しましては、国及び地方公共団体が十分な防災施設を考えるべきであると思います。 以上述べましたことから私は次のような附帯決議を、付したいと思います。案文を朗読いたします。 宅地造成等規制法案に対する附帯決議案 政府は、宅地造成の現況にかんがみ、本法の施行に際し、特に次の諸点を考慮し、実施に万全を期すべきである。 一、本法は、私権の制限を伴うものであるから、十分なる事前周知を図ること。 二、本法の施行に対しては、全面調査が必要であり、これに関しては、国は、地方財政を勘案して必要なる財政措置を講ずること。 三、改善命令による工事に関しては、実情に応じて宅地所有者等に対し、融資等の特別措置を講ずること。 四、指定区域内の工事の規制等によって指定区域に隣接せる地域に対し悪影響をきたさないよう最善の措置をなすこと。 右決議する。 以上、附帯決議案を付し本法律案に賛成いたします。
○田上松衞君 私は民主社会党を代表いたしまして、宅地造成等規制法案及び今内村委員から提出されました附帯決議案に対しまして賛成の意を表しておきたいと考えます。 宅地造成等規制法の実施は国民がひとしく希望していたところでありまして、政府の提案はむしろおそきに過ぎたうらみさえあると申してよいと思うのであります。しかしながら、今回提案されました政府案がその内容に幾多の問題点を内蔵していることはいなめません。ことにこれが実施に際しては、宅地造成側と監督側とにおける義務と責任においてなお不徹底であり、不十分な点があるばかりでなくして、その指定区域内の工事の規制によりまして、指定区域に隣接するところの地域に対して被害を招来した場合における、国または都道府県知事及び指定都市市長の責任については、全然ほおかぶりで逃げてきているのでございます。十分には納得了解できない点が多々あるのであります。しかしながら、今日この時点において、これらについて修正を加えることが不可能であると考えておりまする関係から、先に述べられました内村委員の附帯決議を付することを条件といたしまして、賛成いたしたいとこう考えるわけであります。
○委員長(後藤義隆君) 他に御意見もないようでありますから、討論は終局したものと認め、これより本案の採決を行ないます。 宅地造成等規制法案全部を、問題に供します。本案を原案どおり可決することに賛成の方の挙手をお願いします。 〔賛成者挙手〕
○委員長(後藤義隆君) 全会一致であります。よって本案は全会一致をもって可決すべきものと決定いたしました。 次に、討論中に述べられました内村君提出の附帯決議案を問題に供します。内村君提出の附帯決議案を、宅地造成等規制法案について本委員会の決議とすることに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(後藤義隆君) 全会一致であります。よって内村君提出の附帯決議案は本案について本委員会の決議とすることに決定いたしました。 それでは、ただいまの附帯決議につきまして、建設大臣の所信をお述べ願います。
○国務大臣(中村梅吉君) ただいま御決定になりました附帯決議につきましてはその趣旨を尊重いたしまして、本法の運用には十分善処いたしたいと思います。
○委員長(後藤義隆君) なお、審査報告書につきましては委員長に御一任を願います。 ——————————
○委員長(後藤義隆君) ちょっと速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(後藤義隆君) 速記をつけて。 次に、国土開発縦貫自動車道建設法の一部を改正する法律案を議もといたします。 これより質疑を行ないます。発議者のほか政府側から道路局長が出席しております。御質疑の方は御発言を願います。
○田中一君 衆議院提出の国土開発縦貫自動車道建設法の一部を改正する法律案については、会期末で時間がないので質疑は十分しておらぬのですが、先般資料要求としてこの地域の交通量、それから鉄道も含めた貨客の移動の状況等の統計があるはずでありますから、それを資料として配付願いたい。——資料について高野道路局長に説明を願います。
○政府委員(高野務君) 北陸出動車道に関係いたしました資料を提出いたしました。御説明いたします。 関係しております県、新潟県、富山県、石川県、福井県、滋賀県、これらの県のおのおのの状況またその合計と全国のへ合計につきまして、人口、面積、工業出荷額、自動車保有台数、道路の延長、これは一級国道、二級国道、主要地方道、一般地方道のそれぞれ、及びその合計を出しております。それから国府県道の延長に対する改良率を表わしております。また北陸自動車道は一級国道八号線に沿っておりますのでこの八号線の交通量を出しております。これにつきましてごらんいただきますと、人口は五県の合計で六百四万四千人、全国に対比いたしますと六・五%でございます 面積は全国に対比いたしまして七・九%、工業出荷額は四・五%。自動車保有台数は四・九。道路延長は国府県道合計いたしまして、全体的に見ますと八・七%でございます。また改良率は各県ごらんいただきますと新潟は二〇・七、富山は三二・六、石川が二九・四、福井が二九・八、滋賀が三七・六、全国が二八・三でございます。舗装率は新潟五・三、富山八・七、石川七・四、福井七・三、滋賀県三・一、全国は一一%でございます。また一級国道の八号線の平均交通量は全体的に見まして千七十一台、全国の一級国道の平均交通量は千七百十九台になっております。またその下に注といたしまして、主要一級国道の十二時間の平均交通量を示しております。 以上簡単でございますが、資料の説明を終わります。
○田中一君 大津市を入れた理由はどういうことなんですか。かりに大津市を入れたとすると、御承知のように新潟から高崎辺までも入れた方がいわゆる高速道路としての国土開発としての目的は完成するわけであります、国道網としての。まあわれわれ考えますのは新潟市から福井市付近、あるいは福井市の先の県境ぐらいまでを含めた方が……今までの五県の同じような形の縦貫道の計画の仕方はそうなっております。もしも福井から大津市までを延長しようとするならば、せめて東北縦貫道が入ります宇都宮の辺までその計画に入れると完璧になるわけなんですが、その計画の中にそれをしなかったということは群馬県、栃木県等の人たちは要求しなかったのですか、衆議院において。どういう理由で大津まで入ったのですか。
○衆議院議員(塚原俊郎君) この間も御説明いたしましたように阪神、中京、京阪の経済圏に直結する長距離輸送網として新潟と滋賀を結ぶ、そうして名神高速自動車道と結ぶいう構想のもとにこれは考えたものであります。
○田中一君 宇都宮と新潟を結びますと東北縦貫道と結ぶようになるわけですが、その点は考慮されなかったのですか。
○衆議院議員(塚原俊郎君) この法律案におきましてはその点は考慮いたしませんでした。
○田中一君 なぜ考慮されなかったのですか。どういう理由で考慮されなかったのですか。
○衆議院議員(塚原俊郎君) この間の提案理由にも御説明申し上げましたように、北陸縦貫自動車道が私生児的な存在にあるのを生かしていただくという意味で北陸開発特別委員会が中心となって、その地方の要望に応じ、またその方面を視察して行なったものですからそういうことになったわけです。
○田中一君 建設大臣に伺いますが、われわれの最初の構想というか、国土開発縦貫自動車道の構想は、こう多種多様の地域的高速道路を作るという趣旨から出発したものではないわけなんです、これは。参議院の建設委員会の審議の中にもこれはうたっております。今日ではもはや一般道路として高速道路というものが道路法の中には法律改正されて挿入されておりまして、この性格は国土開発縦貫自動車道建設法の道路として見らるべきか、あるいは道路法上の高速自動車道として見られるべき性格になるのかということは、非常な性格上の問題があろうかと思います。そこで先般も提案者に伺ったのですが、大体において現在あそこを走っております八号線と並行して走るような形になるんではなかろうか。こう考えますと私は二重投資であるというような疑いが相当濃いんではないかと思うのです。日本の国はまだ税金も高いし、多少地域的な問題があろうとも二重投資は避けなければなりません。したがってこの新潟、富山、金沢市、福井市、大津市という経過地を考えますときには、高速自動車道の性格であっても一向差しつかえないではないかというふうにも考えられますので、この点は、現在建設省が考えておられますところの高速道路に対する考え方ですね、どういう御意見をお持ちか。私、心配するのは八号国道があるにもかかわらず、これに並行する地域を通るとするならばこれは二重投資である、これは避けなければなりません。地元の関係市町村の方々の気持はよくわかります、わかりますが、そういう点に対する政府の見解、並びにこの五地点を経過地として示すならば、交通オンリーの国土開発縦貫道としての性格じゃなく、高速自動車道の性格を持つべきじゃないかという点についての政府の見解を伺います。
○政府委員(高野務君) お答えいたします。この北陸縦貫高速自動車道の経過地を拝見いたしますと、大体におきまして一級国道八号線に沿っているのでございます。一級国道八号線は五百九十人キロございまして、ただいまのところ整備率は改良が七五%、舗装が五七%できておる状況でございまして、なお残工事費約百四十六億ございますが、これはできるだけ早く、この五カ年計画の中におきまして完成して参りたいと思います。しかしながらこの国道ができましても、あるいは現にできておりますところでも相当もう交通は一ぱいになっておるわけでございまして、将来の計画といたしましてここに専用道路を計画するということも非常に意義があろうかと思います。また、この地区におきましては、なお今後開発すべき種々の希望を持たれる地点がございますので、これを開発するという意味におきましてまた意義があろうかと思います。しかしながらこの線といたしましては、やはり全国の自動車国道網のまずその一部として考えられたものである、というふうな考え方が、できるのではないかと思っております。
○田中一君 衆議院のお歴々へ総員の提案でありますから、道路局長もなかなか答弁しにくいと思いますが、しかしこれは強い地元の要請というのでありますからだれも反対するものもないと思いますが、ただお願いしたいのは、第一にこの法案が可決成立した暁に、三十七年度の予算としてこの調査費をどれくらい計上するというお考えがあるか。あるいは三十七年度は予算の経常費に組み込んで考えておらぬというなら、いつごろ調査費を計して調査を始めるのですかという点が一つ。 それから先ほどもるる言っておりますように、地点があまり市街地に寄っているようでありますと工事に相当支障を来たします。したがって、国土開発縦貫自動車道というこの精神を十分にくみとって、当然この五つの地点を通ったのではこの性格にならぬと思うので、今後縦貫通路審議会等がございますから、審議会の中で十分に検討されて、二軍投資にならぬことをひとつ建設大臣に要望するわけであります。その二点、要望と質問ですが、御答弁願いたいと思います。
○政府委員(高野務君) 北陸縦貫高速自動車道路につきましては、三十七年度予算には公共事業としては要求いたしておりません。しかし全国の高速自動車国道の調査費、これは行政府費で要求しておりまして、現に三十六年にもやっているわけでございますが、これの全国自動車国道綱の一部としての調査は、現に三十六年度もやり、やはり三十七年度も要求しております。しかしこの法律が成立、御制定になったというふうに仮定いたしますと、その上におきましてはさらにこれを検討する必要があるのではないかと思います。 またこの新潟、富山、金沢、福井、大津という経過地はこの案にはお示しいただいてございますが、やはりこの市街地を通るというようなことは、道路の路線一画の上におきましても、またこの開発という面からいきましても、市街地を通るということはなかなかできませんので、さらに路線につきましては今後十分調査もし研究もさしていただきたいと思っております。
○村上義一君 提案者にお尋ねしたいと思います。ただいまも質疑応答がありましたごとく、本法案は新潟、大津を発着点にいたしております。そうして富山、金沢、福井の二市の付近を通過するということに相なっております。この形態でいきますと、ことに福井——大津間はショート・カットである。琵琶湖の西側を通る計画じゃないかと思うのですが、いかがでございましょうか。
○衆議院議員(塚原俊郎君) この終着地点を大津といたしましたことについて、滋賀県側からいろいろの御要望があることも私は承知いたしておりまして、そのルートにつきましてはまだ決定いたしておりません。法案が通過いたしましたあと調査費をいただいて十分な調査をいたす考えでありますが、今先生がお話しになったように、西側を通るか東側を通るかというようなことについて、滋賀県の御要望を承っておりますので、よく地元の意をくみまして調査の万全を期したい、かように考えております。
○村上義一君 そういう前提に立ちますと、私、ちょっと気になりますことは、北陸六都市と、名古屋を初め伊勢湾沿岸の各工業地帯、この関係が相当ひんぱんなものがあるように考えられます。琵琶湖の西側を通る場合に、この名古屋方面と北陸方面とを結ぶ道路は、ぜひ必要なんじゃないかというふうに考えますから、お尋ねするのでありますが、そのときには何らか関ケ原のインタチェンジと本線とを結びつけるような路線をお考えになっているかどうか。これは提案者のみならず道路局長にも御意見があったら伺いたいと思うのです。
○衆議院議員(塚原俊郎君) ただいまの御趣旨も私、前から承知いたしておりますので、御不便のないような方法で考えていきたいと思っております。
○政府委員(高野務君) この道路と名古屋あるいは伊勢湾方面と結びます場合に、八号国道の琵琶湖の東側を通って行くのがございます。これを連絡に使えるかどうかという検討をさらにする必要がございます。さらに西側を通って参りまして大津へ入りまして、名神高速道路と一緒になります場合のインタチェンジ、あそこの場所であるかどうかの検討もさらにしなければならぬと思います。
○村上義一君 大津とありますが、とにかく今八割までは山科地籍にあると思いますが、大津市地籍には二割ぐらいにすぎないと思います。そのインタチェンジがあそこにできることになっております。あれをどう結びつけるかというよりほかないのじゃないかと実は考えることを前提にして、今お尋ねしておったような次第で、その点を考えると、距離において大へん八号国道に並行して作る場合に、かなりショートで行かれると思うのであります。したがってそういう仮定に立てば、名古屋方面に対して、もとより国道八号線を媒介として自動車交通をやり得るじゃないかということも考えられますけれども、高速自動車としては、あの相当長い距離を国道八号線を経由するのでは、効果を非常に減殺するのじゃないかというふうに思うものですからお尋ねした次第なんです。
○政府委員(高野務君) ただいまの点につきましては、湖西を通るか湖東を通るかという問題も含めまして十分今後調査をさしていただきたいと思います。
○委員長(後藤義隆君) 他に御質疑の方はこざいませんか。——他に御発言もないようでありますから、質疑は終局したものと認め、これより本案について討論を行ないます。御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○田中一君 討論省略の動議を提出いたします。
○小山邦太郎君 田中委員の動議に賛成をいたします。
○委員長(後藤義隆君) 田中君の動議は成立いたしました。 田中君の動議を問題に供します。田中君の動議に賛成のお方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(後藤義隆君) 全会一致であります。よって本案の討論は省略することに決定いたしました。 これより本案の採決を行ないます。国土開発縦貫自動車道建設法の一部を改正する法律案全部を問題に供します。本案を原案どおり可決することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(後藤義隆君) 全会一致であります。よって本案は全会一致をもって可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書につきましては委員長に御一任を願います。 ——————————
○委員長(後藤義隆君) 次に積雪寒冷特別地域における道路交通の確保に関する特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。 これより質疑を行ないます。御質疑の方は順次御発言を願います。
○田中一君 要求しておきました大蔵省関係の政府委員を前に出していただきます。 提案の積雪寒冷地域の道路保全のための対策並びに雪害等につきましては、私どもも党内に特別委員会を設けまして、いろいろ芳心をして何とかしてかかる災害のないように、また災害があった場合にこれに対する助成方法をどうするかという点について考えておりますけれども、なかなかこれはいい案はないわけなのです。これはおそらく与党のほうでも同様と思うのです。今回提案されましたところの改正法案では、端的に言えば金を少し余分にくれということに尽きると思う。東北地方としては積雪寒冷地域としてまことにもっともな御要求であろうと思う。そこで、地域格差を解消するという池田内閣の方針も、このような片寄った環境に置かれている後進地域に対しては、当然数々の施策をしておられると思いますが、そのうちの一つの政策としてこのような改正が出たと思いますが、この点について私ども、今まで法律用語としてまた法律の文例として、ずばりそのものというのは、財政当局を拘束するものであるというような立場から、努めてそうした表現を避けて参ったのが慣例でありましたけれども、今回の提案が端的に金くずばりそのものとなると、私は一応この特殊地域における対策としては当然の措置でなかろうかと思う。しかしながら内容によりましては当然予算というものを政府は提案する権限を持っております。大蔵省が総額についての積算有するもとになるはずでありますから、この地域に対する法文上の表現がずばりそのものとなったところが一向差しつかえないのではないか。問題は、この地域と同じような後進地域、同じような条件にあるところの地域に対するところの対策をどうするかという問題になろうと思うのですが、この際大蔵省の見解を伺いたいと思います。
○政府委員(堀本宜実君) ただいまの田中委員の御質問に対しましてお答えを申し上げたいと思いますが、このたび積雪寒冷特別地域における道路交通の確保に関する特別措置法の一部を改正せられる御意向のようでございまして、これに対しまして大蔵省としての考え方を一、二申し上げたいと思いますが、現行法の六条において、積雪寒冷地帯におきます道路の除雪、防雪、凍雪害の防止の事業に関しまする国の補助を予算の範囲内において行なうことができるという、予算の範囲内においてできる、ということは法律上の形式上の例文でございまして、予算と法律との調和を保つ、つまり予算と法律との矛盾をなくしその調和を保ちますることが一つと、また予算編成上の弾力を阻害しないということを目的といたしまして通常設けられております規定でございまして、それと同時に本件のような程度あるいは形態が千差万別でございまして、客観的な基準を求めることが、大へん困難であるというような補助制度におきましては、その債務負担に適切な限度を設けるために必要な規定とされているのでございます。そこで以上の見地から考えまして大蔵省といたしましては、今後このような措置が他に波及いたしますることは予算編成の弾力性を阻害するようなことにもなりかねないように考えます。また本件の補助制度の運営にあたりましては、予算編成の弾力性を阻害することのないように補助対象の範囲、限度等について適切な配慮をいたしたいと考えておりますので、この点御了承をお願い申し上げたいと思うのでございます。
○田中一君 建設大臣に伺いますが、これはもっとも補助事業でありますから直接建設大臣の所管とは異なっておりますが、やはり国土保全の責任のある大臣として、この地域の実情というものはよく御存じと思います。今まで大蔵当局に対する予算要求等も私どもが承知しておる範囲でも相当きびしく、産業の前駆をなす道路整備という点につきましても、私は現在計画されておりますこの道路整備五カ年計画ですら足りないというような気持を持っておりますけれども、建設大臣はどう考えておられますか。
○国務大臣(中村梅吉君) 今年度からスタートしました五カ年計画、私ども前の五カ年計画に比して相当な飛躍であると実は考えておったのでありますが、いよいよ初年度に入りまして事業の実施を行ない、また五カ年全体の基本計画を先般もきめたわけでございますが、さてそこまで作業をやってみますると、まだまだこれでは規模が足りないという感じは多分に持っておるわけでございます。
○田中一君 建設大臣の答弁はまことにそのものずばりの実情でありまして、えてしてどうも道路がただ経済の成長というものに寄与するのみならず、この特殊地域におきましては生活そのものに直結するものであるということを考えますと、この辺のおきゅうは少し大蔵省に一発ぐらいくらわしてもいいんじゃないかという気もするわけです。ことに私は青森県出身でございまして、冬季になりますと、大体三カ月ないし四カ月というものはどことも交通の途絶する地域がたくさんございます。これらの生活を考えましたならば、今建設大臣が覆われているような足りなさというものは、これは大蔵省、ことに宮崎さんあたりは相当好意的であるが、結局どうも渋りがちなところが多々見えるわけです。砂防事業に対しては違いはありますけれども、そういう意味におきまして一応適切なものであろうと私は考えておりますけれども、これ以上質疑を続けますとまたいろいろな問題が出て参りますから、私はこの辺で質疑を終わりたいと思います。
○小山邦太郎君 議事進行について。 この積雪寒冷特別地域における道路交通の確保に関する特別措置法の一部改正、これに対する質問はすでに田中委員からお話がありまして尽きておると思います。積雪寒冷地が経済発展の上にもまた文化の上にも非常におくれておる。他の地域との格差を減らすためには、もろもろの施設をしなければならぬけれども、まず道路を整備するということが第一である。そこでその経済の足りないところに同じような速度で道路をやろうとしてもできっこない。そこでこの特別の方法をとりたいということが議員の間から出て、これが衆議院を全会一致で通ってきておる。私もこれは全面的に賛成であるので、もはや他の同僚においてもこれに対する質疑はないであろうと思われますから、無条件大賛成としてただちに私は採決に入らんことを要望いたします。
○田中一君 議事進行と動議の形になっておりますが、動議の面を取り上げまして小山君の動議に賛成でございます……。 本案は大体において衆議院におきますところの各党間の了解を得て、了解というか全員の了承のもとで提案されておるものと思いますから、討論省略の動議を提出いたします。(「賛成」と呼ぶ者あり)
○委員長(後藤義隆君) 田中君の討論省略の動議が出ましたが、これに対して成規の賛成がございましたが、御賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(後藤義隆君) 全会一致と認めます。ただいまの討論省略の動議は決しました。 積雪寒冷特別地域における道路交通の確保に関する特別措置法の一部を改正する法律案全部を問題に供します。 本案を原案どおり決することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(後藤義隆君) 全会一致であります。よって本案は原案どおり可決すべきものと決しました。
○武藤常介君 私は討論を省略いたしましたから、附帯決議案を述べたいと思います。これは自民党ばかりではありません、相当の会派から賛成を得ておりますが、申し上げます。
○委員長(後藤義隆君) ただいまの武藤君の附帯決議案々を問題にいたします。武藤君提出の附帯決議案を、本案についての委員会の決議とすることに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(後藤義隆君) 多数であります。よって武藤君の附帯決議案は、本案についての委員会の決議とすることに決定いたしました。 それでは、ただいまの附帯決議について建設大臣の所信をお述べ願います。
○国務大臣(中村梅吉君) 先ほど大蔵当局から質疑の際に答弁がありましたような次第で、国会の立法権と政府の予算編成権との弾力性という点からみますと、今の附帯決議の御趣旨のように、かかる立法はその弾力性を今後拘束することになりますから、ぜひ一つ前例としないように、政府を代表しまして希望をいたしておく次第であります。
○委員長(後藤義隆君) 本案の審査報告書については委員長に御一任願います。 ——————————
○委員長(後藤義隆君) 次に請願の審査を行ないます。 初めに河川局関係、一五二、三〇八、三三二、九三七、一〇〇六、五件を議題といたします。まず専門員に説明いたさせます。
○専門員(武井篤君) 一五二番は光華霊園建設用地払い下げに関する請願でありまして、これは多摩川の中流に無縁寺を建てるために敷地を払い下げてくれという請願であります。これはこの前採択になっております。 次は、文書番号三〇八番でございます。産炭地振興計画福岡県伊方ダム建設に関する請願でありまして、これは田川の少し下のところでございますが、ここに三菱方城鉱業所というのがございまして、これが廃坑になりますのでそのあとに化学工場の誘致をはかりたい、そのために豊富な川があるので、ここに多目的式ダムを作ってもらいたい、こういう請願であります。 次は文書番号三三二でありますが、これは滋賀県愛知川総合開発事業促進に関する請願でありまして、これは滋賀県の愛知川総合開発がなかなか進捗しないので一つ努力してもらいたい、こういう請願であります。 文書番号九三七、一〇〇六、これは同じものでありますが、東京都の江戸川地区はゼロ・メートル地帯といわれておる場所でございます。この江戸川地区全般にわたって恒久的な護岸施設を建設してもらいたい、こういう趣旨でございます。
○委員長(後藤義隆君) 河川局長の意見を求めます。
○政府委員(山内一郎君) 一五二号、光華霊園に関する件につきましては、この両地点とも現在未定地でございまして、しかも無改修区域でございますので、河川としての機能をもっている地区であります。したがって現在まだ河川としての効用を廃止するということはできないと思います。 三〇八号、三三二号はほかの省の所管でございますので……。 九三七号にいきます。九三七号と一〇〇六号は同じ請願でございまして、この件につきましては東京高潮対策事業として施行中でございますが、その必要性は最近の災害にかんがみまして非常に重要と考えておりますので、今後とも財政の許す限り早期に完成するように努力したい、こういうふうに考えております。
○説明員(堀直治君) 三三二号について御説明申し上げます。これは愛知川総合開発事業といたしまして、その中で愛知川にダムを作りまして下流の灌漑及び改善をいたす仕事が入っていると思います。愛知川の仕事は昭和二十七年から着工いたしたのでございますけれども、ダムの水没地の方々の中にまだ反対がございまして、その方々の説得に目下努力中でございます。で、説得ができますれば中期に着工いたしたい、こういうふうに考えて努力している最中でございます。
○委員長(後藤義隆君) 採択。一五二保留。 三〇八号……
○専門員(武井篤君) 説明が済んでおりません。
○委員長(後藤義隆君) 九三七号、一〇〇六号採択。 次に住宅局関係三〇一号、七〇三号、七〇四号の三件を一括議題といたします。
○専門員(武井篤君) 三〇一号は傾斜地等における土木工事の規制の問題でございますが、これは今日採決になりました宅地規制法案と同じ内容を要求しているものであります。 それから次の七〇三号は、建設行政における部落解放政策樹立に関する請願でありまして、内容は部落における不良住宅を解消しろと、第二点は地代家賃統制令を存続しろ、第三点は積極的な災害予防対策をしろ、第四点は、都市計画、区画整理にあたっては土地、部落の実情に即し、あらゆるスラム街と区別をし、代替地その他の特別の措置を講じてくれ、第五点は、部落の防火施設を完備してくれと、これだけのことをやってくれという請願であります。
○政府委員(斎藤常勝君) 三〇一号の請願に関しましては、先ほど御採決をいただきました宅地造成等規制法案、これによりましてやっていきたいということであります。 次の七〇三号及び七〇四号、部落解放政策樹立に関する請願につきましては、これまでも不良住宅地の改良あるいはその他住宅建設というような一連の事業によりまして推進して参ったわけでありますが、今後も建設行政の一環といたしまして、さらに一そうの推進をはかりたいと考えておる次第であります。
○委員長(後藤義隆君) 全部これを採択にして異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(後藤義隆君) 次に道路局関係、二号、三号、九四六号、二八三号、三二四号、五六一号、二八四号、三二五号、三〇六号、九件。
○専門員(武井篤君) 文書番号の二号は、府県道枚方水口線を二級国道にしてくれという請願であります。これは枚方から京都の田辺町、宇治の田原町を通りまして、滋賀県信楽町を経て水口町まで通ずる道路でございます。 それから文書番号三号は、主要地方道岐阜小浜線を国道に編入してくれという請願であります。 それから九四六号は二級国道の八戸、仙台線を一級国道に指定してくれ、これは例のリアス式海岸を通っております仙台から石巻を経まして田老町を通って八戸に通ずる道路でございますが、これを一級国道にしてくれという請願でございます。 それから二八三、三二四、五六一号、この三件は除雪作業費の国庫補助の立法をしてくれと、こういうことをいっております。 それから二八四号は長野県三郷村、上高地間スカイライン道路建設促進に関する請願で、ございます。これは、上高地に入ります道が今一本しかございませんので、それをまっすぐにもう一本作ってくれ、鍋冠山、大滝山というような、これは松本から見える山でありますが、これを経て上高地に入る道を作ってくれ、こういう請願であります。それから三二五も同様でございます。 三〇六号は北アルプスの飛騨山ろく側を開発してくれと、これはちょうど焼岳より西穂高の間に道路を作ってくれということであります。 以上であります。
○委員長(後藤義隆君) 道路局長の御意見を求めます。
○政府委員(高野務君) 二号、三号は昇格の問題ございまして、道路の昇格につきましては全国的な道路網整備の見地から慎重に検討中でございます。 九四六号も昇格の問題でございますので二号、三号と同様でございますが、九四六号の請願の中には、第三項といたしまして、この三陸沿岸縦貫全路線を北海道と同様に道路法第八十八条の特例措置を講じ、費用の全額国庫負担をもって速急に整備改良を実施せられたいという項があるのでございますが、この全額国庫負担につきましては今後非常に困難な問題があるのではないかと思っております。 二八三、三二四、五六一はいずれも積寒道路の除雪作業の国庫補助でございまして、これは概算要求をいたしております。 二八四号は日本道路公団において調査中でございます。三二五号は二八四号と同様の案件でございます。 三〇六号は北アルプスの飛騨側山の開発道路でございまして、この関係につきましては資料がまだ十分ではございませんが、今後調査検討して参りたいと思っております。以上でございます。
○内村清次君 この北アルプスの飛騨側山ろくの開発に関する請願、これはあなたのほうではまだ公団の調査は検討中だということになっているが、この点はどういうふうになっていますか。
○政府委員(高野務君) 二八四、三二五は現に公団で調査中でございます。さらに三〇六号は資料を整えまして今後調査をやって参りたいと思っております。
○内村清次君 私は意見としては、三〇六号ですかね、これは一つ保留にしておいていただきたいと思います。
○委員長(後藤義隆君) ではこれは保留ですか。それから何か道路局長は全額国庫負担というものは困るというのだが……(「保留」と呼ぶ者あり)保留ですね、これは。 それでは九四六号、三〇六号の二件を保留、あとは採択することにいたします。 それからちょっと前の三〇八号の関係ですが、これは通産省の石炭局鉱害課長片山君に説明を求めます。
○説明員(片山石郎君) 通産省といたしましては、このような計画がもし実現できるということになりました場合には、産炭地域振興という観点から見まして、非常に好ましいことであるというふうに考えておりますが、何分にもこの問題につきましては技術的な問題、経済的な問題がございますので、担当の建設省その他のところで十分御検討願いまして、それができました場合には、その計画に合わせまして、われわれの産炭地域振興の計画も具体的に定めて参りたい、そういうふうに考えております。
○委員長(後藤義隆君) 採択することに異議はないですか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(後藤義隆君) 採択いたします。その次に計画局関係の三五五号一件であります。
○専門員(武井篤君) この三五五号は、東京都の阿佐ケ谷駅の南口に改正道路ができておりますが、これを甲州街道までずっと長く延長して、甲州街道にぶっつけてもらいたいという請願でございます。
○政府委員(関盛吉雄君) この地域につきましては東京都の都市計画の細街路網というものが決定されておるわけでございます。今、請願のありますこの街路網というものはそれとは、別に新たに加えてほしいという要望でございますが、きわめて具体的の街路の計画でございますので、現在の都市計画の段階におきましては、本件は少し時期尚早でもありさらに検討をいたしたいと思っておる次第でございます。したがって、すでにきまっております杉並区の南北の街路網、これ自身の整備をはかることがまず第一でございまして、ただいまの請願の問題については今後にわたって検討いたすこととして、しばらく保留をしていただくことをお願いいたしたい、こういうのが私の考え方でございます。
○委員長(後藤義隆君) いかがでしょうか。 〔「保留」と呼ぶ者あり〕
○委員長(後藤義隆君) それでは保留と決しまして御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(後藤義隆君) 次に官房関係の一七号、二〇四号、二〇六号、四一五号の四件を一括して議題に供します。
○専門員(武井篤君) 一七号は公共事業の増加に伴いまして損失補償基準を引き上げてくれ、今のところ二十九年に建設省の訓令をもって定められた損失補償基準が非常に低いのでこれを引き上げてくれ、というのが一七号であります。 それから二〇四号は公共事業費の予算措置の適正化に関する請願でありまして、公共事業が、物価が騰貴するし、それから賃金が非常に上がっているのでやり切れないから、これをもう少し適正にしてくれというのが二〇四号、二〇六号であります。 それから四一五号は公共事業費予算が非常に少ないので、これを追加補正予算でやってくれという請願であります。
○政府委量(関盛吉雄君) ただいまの一七の問題でございますが、損失補償基準の問題につきましては、公共用地審議会で補償基準を目下検討いたしておりますので、補償基準の検討につきましての結果に待ちまして、今年度内にその基準の作成を急いでおりますので、この結果を待って善処いたしたいというふうに考えております。 なお予算措置の適正化に伴う請願につきましては、最近の経済情勢の実情にかんがみもっともでございますが、建設省といたしましては、各工事の施行の機械化とそれから効率的な施行をしますとともに、なお実施にあたりましては適正な単価を組むということで予算の予定どおりの執行をはかりたい。特に公営住宅につきましては今国会におきまして補正の予算措置も行なわれたようなわけであります。そういうふうなわけでございますので、全体として公共事業の実施につきましては実情に合うように処理いたしたいという考え方で御答弁を申し上げておる実情でありますことを御了承いただきたいと思います。
○委員長(後藤義隆君) いかがでしょうか、官房関係の四件は。 〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
○委員長(後藤義隆君) 次に経済企画庁の一号及び一三六号の二件について説明願います。
○専門員(武井篤君) これはきょうただいま採決になりました水資源開発促進法案の一部を改正してくれという問題なんでございます。(「保留」と呼ぶ者あり)
○委員長(後藤義隆君) それでは保留に。 それではただいま採択いたしました請願は、いずれも院議の会議に付し内閣に送付することを要するものと審査決定することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(後藤義隆君) 御異議ないと認めます。 なお審査報告書につきましては委員長に御一任を願います。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時四十六分散会