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39回国会参議院1961/10/24

運輸委員会 第7号

発言数
111
登壇者
10
会派数
2
開催日
1961/10/24

会議録

前田佳都男自由民主党

○委員長(前田佳都男君) ただいまより委員会を開会いたします。  委員の更迭について御報告いたします。  本日、加賀山之雄君が辞任され、大谷瑩潤君が選任されました。   —————————————

前田佳都男自由民主党

○委員長(前田佳都男君) 次に、船舶職員法の一部を改正する法律案を議題といたします。  まず、提案理由の説明を願います。

斎藤昇自由民主党運輸大臣

○国務大臣(斎藤昇君) ただいま議題になりました船舶職員法の一部を改正する法律案の提案理由について御説明申し上げます。  わが国海運企業の現状は、きわめて困難な事態に直面いたしております。政府といたしましては、海運企業の国際競争力を強化するため、あらゆる努力をいたして参ったのでありますが、企業強化の一環として、船舶乗組定員の合理化については、つとに関係各方面から強く要望せられているところであり、海運界におきましても、この点について現在真剣な努力が払われているところであります。  しかるに、船舶通信士につきましては、その乗組員数及び資格は船舶職員法に定められておりますが、現行規定は太平洋戦争中の特殊事情によって、船舶通信士を増員して以来、今日までおおむねその体制を踏襲しており、諸外国に比べて船舶通信士の乗組員数は相当上回っております。したがって、日本海運の国際競争力を強化し、海運企業の合理化を促進するため、海上航行の安全に支障を来たさない範囲でこれを諸外国並みに改める必要があるのであります。  なお、船舶職員法の改正に対応いたしまして、船舶無線局の運用義務時間を国際水準の線に置くこととする電波法の一部を改正する法律案も本国会に別途提案されて御審議を願っているわけであります。  今回の改正の第一点は、法別表第二から別表第四までを改め、旅客船を除き、船舶通信士の法定乗り組みを一名にしたことであります。ただし、法施行の際の現存船については、諸般の事情を考慮し、三カ年間は経過措置を設け、船舶通信士の員数を一挙に軽減することによって各般の支障が生ずることを避けております。  改正の第二点は、現在乙種船舶通信士及び丙種船舶通信士の免許年令が満二十歳以上でありますのを満十八歳以上に改めた点であります。これは、電波高等学校等の卒業者が学校卒業後資格取得まで約二カ年の空白があるため、海運界に必要な人材が得られない情勢にありますので、当分の間、措置をとることによって船舶通信上の需給緩和をはかろうとするものであります。  以上がこの法律案を提案する理由であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛成いただきますようお願い申し上げます。

前田佳都男自由民主党

○委員長(前田佳都男君) 本案に対する質疑は後日に譲ります。   —————————————

前田佳都男自由民主党

○委員長(前田佳都男君) 次に、モーターボート競走法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。  本案はすでに質疑を終局しておりますので、直ちに討論に入ることに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

前田佳都男自由民主党

○委員長(前田佳都男君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。別に御意見もなければ、討論を省略して、採決を行ないます。  本案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

前田佳都男自由民主党

○委員長(前田佳都男君) 多数と認めます。よって本案は多数をもって可決すべきものと決定いたしました。  なお、報告書等の作成につきましては、委員長に御一任願います。   —————————————

前田佳都男自由民主党

○委員長(前田佳都男君) 次に、運輸事情等に関する調査を議題といたします。  御質疑のある方は順次御発言を願います。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 この際、亀田君の委員外発言を御承認願いたいと思います。

前田佳都男自由民主党

○委員長(前田佳都男君) ただいま亀田君よりの委員外発言を求められておりますが、これを許可することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

前田佳都男自由民主党

○委員長(前田佳都男君) 御異議ないものと認め、発言を許します。亀田君。

亀田得治日本社会党

○委員外議員(亀田得治君) 初めに、お忙しい中をわざわざ委員外発言を許可していただきまして、委員の皆さんにお礼を申し上げます。  お尋ねいたしたい問題は、京阪神急行電鉄の京都市内乗り入れに関する問題です。この問題につきましては、現在会社と地元の間におきまして、地元の沿線住民の間でいろいろ紛糾も起きておるのでありますが、そういう問題の起こる根本の原因につきまして、私たちとしては、運輸当局の地方鉄道法の運用においてやはり間違いがあるのではないかというふうな感を持っておるわけです。問題点につきましては後ほどお尋ねいたしますが、初めに本件の延長線について、地方鉄道法の十二条の免許ですね、それから十三条の工事施行の認可をいたしましたその経過ですね、この概略をまずお述べを願いたいと思います。こまかい点につきましては、ひとつ局長なり適当な方からでけっこうです。そして本件の問題点になるところにつきましては、いずれ大臣の見解も聞きたいと思いますが。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) お尋ねの経過について申し上げます。京阪神急行の京都市内地区乗り入れ線につきましては、京阪神急行の前月であります新京阪鉄道株式会社から、昭和二年四月十七日、地方鉄道法第十二条の規定に基づきまして、鉄道大臣あての免許申請書が経由官庁であります京都府に提出されました。この申請に対しまして、鉄道大臣は、工事施行認可申請期限を昭和四年四月十七日といたしまして、昭和二年十月十八日に免許いたしました。新京阪鉄道は、昭和四年四月十三日付をもって鉄道大臣あての工事施行の認可申請書を経由官庁であります京都府へ提出いたしまして、同月十六日付でもって京都府土木部において受理しております。京都府の土木部におきましては、その申請書の内容について会社あて照会いたしますなど、その事案を審議いたしたわけでございます。  その後行政組織の変更あるいは戦争によります混乱によりまして、この申請書は鉄道大臣に申達されないで現在に至っておったのでございます。  ところが、昭和二十六年の十月に、未開業線の免許を整理するために、未開業線の調査を各事務所に依頼いたしましたところ、本事案につきましては、陸運局への移管あるいは大臣への進達がなされないで、京都府土木部で審議未了のまま放置されていることが判明したわけでございます。

亀田得治日本社会党

○委員外議員(亀田得治君) それはいつですか、ちょっと聞き漏らしましたが。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) 二十六年十月でございます。二十六年十月に、未開業線の免許を整理いたしますために調査をしたのでございますが、その結果そういうことがわかったわけでございます。そこで、大阪陸運局に同事案の事務の引き継ぎ方を京都府へ依頼をいたしまして、昭和三十五年二月三日、京都府知事から申請書原本の写しによって陸運局長へ事務の引き継ぎを完了いたしたわけでございます。で、大阪の陸運局長は、昭和三十五年二月五日事務引き継ぎの完了の報告をいたしますとともに、その事案を運輸大臣あて進達いたしております。  三十六年の二月十五日にその事案を本省で審議いたしておりますときに、京阪神急行から、昭和四年四月十三日付の工事施行の認可申請の内容を変更する追加申請がございまして、その結果、昭和三十六年五月四日付でもって、工事着手期限を三十六年の十一月三日、工事完成期限を三十九年の五月三日といたしまして、運輸大臣は工事施行を認可したのでございます。その後、昭和三十六年八月一日、京阪神急行は工事に着手いたしまして、八月七日付をもって工事着手届が提出されております。そういう経過でございます。

亀田得治日本社会党

○委員外議員(亀田得治君) 非常に詳しい経過の報告がありましたが、これも後ほどの本質的な問題に若干関係いたしますので、ちょっとその点につきまして、こまかい点になりますが、確かめておきたいと思います。  それはまず、ただいまの御説明によりますと、会社から京都府に書類を提出したが、その書類が長い間京都府知事の手元にあった。そういうことが昭和二十六年の十月になって初めてわかったようでありますが、その後知事から陸運局長のほうにその書類を移されたのが昭和三十五年二月三日というふうにおっしゃったようですが、そうですね。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) さようでございます。

亀田得治日本社会党

○委員外議員(亀田得治君) そういたしますとですね。なぜそういう長い間経由庁である知事の手元にとめておくのか。これが私たち普通の常識では、はなはだ奇怪に感ずるわけです。知事が何も許可したりせぬ、そういうわけじゃない、経由庁なんですから。これは一体どういう御事情になるのでしょう。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) 何分にも古いことでございますので、事情はよくわからないのでございますが、ともかく、経由官庁である京都府知事が仰せのように手元に長く置いておくということは、まことに遺憾しごくでございまして、その点申しわけないことをいたしたというふうに感じております。

亀田得治日本社会党

○委員外議員(亀田得治君) それからもう一つは、知事から陸運局長のほうにこの進達をするにあたりまして、原本じゃなしに副本で進達をしたように今聞いたわけですが、そうですか。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) これは私が申し上げましたように、申請書原本の写しによって、陸運局長へ事務引き継ぎを完了いたしましております。

亀田得治日本社会党

○委員外議員(亀田得治君) この経由庁にその副本を置いて、原本を本庁に送ったというのならわかるのですが、一体原本というものはどこへいっているのです。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) いろいろ当時調べた模様でございますけれども、どうしてもはっきりいたしませんので、あるいは紛失いたしたのではないかというふうにも考えられるわけでございます。詳細はどうしても事情はよくわかりませんです。

亀田得治日本社会党

○委員外議員(亀田得治君) これは十三条の工事施行の認可申請書ですが、そのもう一つ前の十二条の免許申請書、これはちゃんと本省にあるのでしょうか、これも府あたりでとまっているのじゃないですか。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) 免許申請書はございます。私のほう、つまり本省にございます。

亀田得治日本社会党

○委員外議員(亀田得治君) この免許申請がある、そして免許をした本省にもありますね、免許の原本。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) ございます。

亀田得治日本社会党

○委員外議員(亀田得治君) この免許申請の場合に、起業目論見書というのを付属書類として出しますね、これには大まかなことですが、いつごろ工事をやるといったようなことは、大きな計画としてついているものなんですか、どうなんでしょう。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) 第十二条によりまして、起業目論見書、線路予測図、建設費概算書、運送営業上の収支概算書というものが必要な書類あるいは図面でございますけれども、大体普通は、申請理由の中に、工事を何カ年くらいまでに完成するというのが書いてあるのが普通でございます。しかし、それがなければならぬということではございませんです。

亀田得治日本社会党

○委員外議員(亀田得治君) 本件の申請書あるいは目論見書の中にはそういうことは書いてあるのですか。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) 本申請書には書いてございませんです。

亀田得治日本社会党

○委員外議員(亀田得治君) この地方鉄道法の十三条の工事施行の認可申請書、これには、法律によりますと、工事方法書なり建設費予算、こういったようなものをつけて出されることになっておりますね。これは当然その書類の性質から見ましても、いつごろ仕事をやるのだというふうなことは、これは大まかなことでいいですが、出ておるものだと思うのですが、それはどうなんです。認可申請、施行の認可申請書のほうです。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) この十三条で、御承知のように完成期日を工事施行認可申請書の中に必ず入れなければならぬということはございません。むしろ工事施行の認可には工事の着手あるいは竣工の期限をつけることになっております。監督官庁のほうから積極的に着手期限、竣工期限をつけることに相なっております。

亀田得治日本社会党

○委員外議員(亀田得治君) いや、積極的につけるにいたしましても、申請者の考え方というものがそこに出ていたほうが意見をつけやすいわけですね、監督官庁は、監督官庁が工事をやるわけじゃないのですから、したがって、これは私たちの常識としては、当然工事施行の認可申請書に、大よそでいいわけですから、大よそ大体こういうめどをつけておるのだということが現われておるべきものだと思うのです。調べてみないとわからぬとおっしゃるのですか、そんなことは書いてないというのですか、どっちなんですか。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) 書いてございませんです。仰せのように、最近の免許申請書ならあるいはそういったものには、大体何カ年計画ぐらいで工事を完成させたいというふうなことが書いてあるのが通例でございますが、当時はきわめて簡単な申請書でございまして、法律に要求しておりますことだけしかあげておりませんようでございます。

亀田得治日本社会党

○委員外議員(亀田得治君) 最近の申請には書いてあるように言われましたが、私はこれは当然だと思うのですね。免許なり認可をしていいかどうかという重大なことをきめるわけですからね。実際に工事をやる会社が、それをまず明らかにしてくるのは、これは当然だと思います。ですから最近はそういうふうにやっているならこれでいいわけですが、しかし十三条の工事施行の認可申請には建設費予算書というものをつけることになっているわけでしょう。この予算雷というものは、これは工事施行ということと、いつごろの期間でどういうふうにやるかということが当然含まれるものじゃないですかね、常識的に。いつやるかわからぬといったようなものでは予算が立つわけではないわけでしてね。こういう付属書類が必要であっても、その当時は——その当時といいますか、本件においてはそういう点が明らかにされないままの申請書になっているわけでしょう。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) 私もよく勉強いたしておりませんですが、たしかこの地方鉄道法の考え方は、申請書、当事者の工事完成予定期間であるとか、予定時期であるとか、そういうことにはかかわりなく、いっその工事施行の認可を申請するか、あるいはいつ工事に着手するか、あるいは竣工するかという期限につきましては、これは御承知のように第十九条によりまして、免許の効力に関係する重要な期限でございますので、積極的に監督官庁のほうでつけるという建前であったために、申請者当事者はあえてそういったことには申請書の中に言及しなかったというのが例ではないかと、かように解釈いたしております。

亀田得治日本社会党

○委員外議員(亀田得治君) そういう悪い例が最近は改められておるようなお話ですから、それはけっこうですが、しからば、先ほどの御説明によりますと、本件の工事施行の認可申請書に対して、ことしになり議して追加申請が出た、そういうふうに先ほど言われましたが、それには今私が御指摘申し上げたような、いつごろまでに仕事を仕上げるといったようなめどなどはついておるわけでしょうね。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) 私が、最近この工事期間などは申請書の中には書かれておるのが通例だと申し上げましたのは、申請書自体でございまして、工事施行認可申請書と申しますのは、これも法律で、御承知のように、きわめて技術的なものでございまして、線路実測図、工事方法書というようなもの、具体的にどういう方法で工事をやるのだ、たとえば線路の線路敷の構造まで、一々こまかく工事施行認可申請書には出すように要求いたしております。つまり実施設計でございますね。非常にこまかいことを要求いたしておりまして、これは一々法律を読み上げるとたいへんでございますが、そういうわけで、そういう工事施行認可申請書には工事の完成のめどというふうなものは別に書いておらぬようでございます。

亀田得治日本社会党

○委員外議員(亀田得治君) それは書かなくてもそんなに遠い時期ではない、その段階に来ればね。そういうことが常識だから、書かなくても監督官庁のほうで適当な期限をつけるという意味なら、それも一応わかりますが、先ほどのお答えは、そういたしますと、十二条の免許を申請するときに、大体、起業者としての、いつごろまでに作り上げるのだという、そういうことを最近は明らかにしておる、こういう意味だったわけですね。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) さようでございます。

亀田得治日本社会党

○委員外議員(亀田得治君) それで、昔といいますか、古い時代には免許申請井にそういうものを書いてならぬというわけじゃないでしょう。書いたものもあるのでしょう。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) 全部の当時の免許申請書を調べておりませんので、確かな御返答を申し上げかねますが、どうも昔流でございまして、法律上の要求せられた事項をごくきわめて簡単に書いておるにすぎないようでございます。なお詳しくは、よく調べさしていただきましてお答え申し上げたいと存じます。

亀田得治日本社会党

○委員外議員(亀田得治君) ともかく、もう一ぺん確かめておきますが、京阪神急行の免許申請には、そのことは書いてない、これはお調べになった上でのお答えでしょうか。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) さようでございます。

亀田得治日本社会党

○委員外議員(亀田得治君) 大体、こまかい手続的な面についてのお尋ねはこの程度にいたしまして、この中心的な問題についてお尋ねしたいわけですが、この十三条の工事施行の認可申請がありまして、その認可が途中で書類を修正して、そうして約三十年以上も経過した今日になって、初めてそれが許可になる、結論としてはこういうことになっておるわけですね。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) さようでございます。ただ、先ほど申し上げましたように、本年に入りまして追加申請が新しく出されておりますので、その点は三十年前と情勢が変わっておる点かと存じます。

亀田得治日本社会党

○委員外議員(亀田得治君) これは民間の普通の人がこういうことを聞いたら、それは非常な疑惑を持つことなんですね。認可をしてくれといって出した書類が三十年以上もそのままになっておる。あとから調べたら、書類を受け取ったその役所が原本をどこかに、さっきのお話ですと、紛失したらしい。一体、本件に関しまして運輸省のほうは、あの認可申請が出ておるのだが、どうなっておるのかというふうな催促を起業者である会社から受けたことがあるのですか、その間に。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) 昭和四年当時でございますので、その当時関係しておった者がおりませんので、どういう、ふうな事情になっておりましたか、よく存じておりませんです。ただ、仰せのように、経由官庁が本省に進達をしないで、そのままの姿で何十年間放郷されたということは、まことに遺憾であると考えます。

亀田得治日本社会党

○委員外議員(亀田得治君) もし、かりに経由官庁が進達しておったとすれば、運輸省はさっそくその認可をすべきかどうかの調査にかかるわけですか。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) さようでございます。

亀田得治日本社会党

○委員外議員(亀田得治君) そうすると責任は経由官庁である京都府庁だと、こういうふうなことのようですが、しかし、私、さっきお聞きしたのは、たとい受け取る側にそういう手違いがあっても、認可申請をした者の立場からいったら、おれの認可書を一体どうしてくれるのだ、経由官庁もさることながら、運輸省自体に、これは言うてくるべきものですわね、普通は。そういう申し込みを受ければ、そのとき運輸省はわかるわけですから、会社からこういうことを言うてきたが、おれのほうには書類が来ておらぬ、そういうことで、そういう途中のぶざまな状態というものがそこで解消されていくわけでしょう。それで私お聞きするわけなんです。そういう督促を受けたことがあるのかどうか。何か古いことでわからぬようなことですが、ともかく督促を受けた記憶はないわけですな。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) 仰せのように、認可申請を出しておるのでございますから、申請当事者から、常識的に考えますれば、なかなか認可処分がないということになりますと、どうなったかということについて、陳情の格好で問い合わせがあるのは当然首肯されることでございますが、当時そういうことを申請当事者がやったかどうかということについては、はっきりした記録も残っておりませんし、実は不明な情勢でございます。

亀田得治日本社会党

○委員外議員(亀田得治君) そうしますと、端的に私がひとつ意見を申し上げますと、結局、十三条の工事施行の認可申請という書類を出しておりますけれども、会社とそれを受け取る京都府、さらにその背後にあるといいますか、その最高の権限を持っている運輸省、これがなれ合ってこの書類というものを保留しているのではないかという感じを受けるのです。ですから、もう少し端的に言うならば、会社としては免許者に、昭和四年四月十七日までに認可申請書を出すべしという条件がついておるから、その条件を満たすためだけにこの書類を出しておる。で、したがって、実際に工事をやる気持はないわけなんです。しかし、その間の事情は京都府もわかっておる。また、あるいは京都府を通じて運輸省もわかっておるかもしれない。わかっておるが、そういう事情の申請書だからということで、なれ合って書類をそのままに三十年間も預かってきた。これしかもう想像のしょうがないわけですね。だから、そうしますと、これは何も認可をしてほしいという申請じゃないわけなんだ、腹の中は。今認可してもらったら困るわけだ、それは。ただ、条件といいますか、もっとはっきり言えば、十二条の権利を確保したいためだけの申請なんだ。だからそういう不明朗なことをやるから、その書類というものは直ちに運輸省に来ない。で、途中で何かとまっておる。そのとまっておることが、さっきの御説明だと、昭和二十六年の十月にちゃんと発覚しておりながら、実際に書類が陸運局に行くのは昭和三十五年なんだ。そんなばかげた話はないですよ。だから、私はこういう虚偏の工事施行認可申請書というようなものを、出すほうもけしからぬし、また、そんなものを受け取るほうも、私はけしからぬと思う。そういう不明朗なことがいろんな問題をまた派生的に惹起してくる。これは私は、はなはだそういう意味で、地方鉄道法の運用という面から見て遺憾だと考えておるのです。たまたま、この問題で京阪神急行とこの沿線の諸君がもめておる。もめておる諸君は、やはりそういうことについても非常な疑いを持つわけなんです。だから、こういう書類の預かり方ですね、これは私は、はなはだ遺憾だと思っているのですが、その点、運輸大臣の考え方、気持ですね。これをひとつ承っておきたいと思います。

斎藤昇自由民主党運輸大臣

○国務大臣(斎藤昇君) ただいま局長が御説明を申し上げましたような事態の書類の扱い方というものは、きわめて不適切であると私は思います。

亀田得治日本社会党

○委員外議員(亀田得治君) 大臣はきわめて明快にその点をお認めになりましたから、たいへん私もその点についてもうあまり長たらしくは触れませんが、大体、地方鉄道法の十二条の免許を受けた者は、やはりできるだけ早く卒業を遂行していく、そういう義務を私は法律上負担させられておると思うのですね。これが地方鉄道法の私は精神だと思うのですね。その精神があるから、たとえば免許をとっても、そんな、いつまでも工事に着手しないということではいけないぞということで、十二条の第二項で、必ず期限をつけて——期限をつけることができるというのじゃない、必ずつける、そういう精神からきているわけです。  それからまた、十三条にしたって、工事施行の認可申請が出て、その許可をする場合に、これにもやはり着手と竣工の期限を必ずつける。それから十四条を拝見しましても、そのつけられたそういう期限を延ばすためには、天災地変、その他やむを得ざる事由、こういうことがあって、初めて、それは仕方がないということで、つけられた期限も、運輸省がそこにまた実情に応ずるように延ばして上げる、決してそんなルーズな規定ではないわけなんですね。だから、そういうことから考えたら、三十年もこういう書類の扱いで、その間に空白期間が置かれてきた。全くこれは法律の精神を私は踏みにじるものだと思うのですね。  で、こんなことは、何かほかの会社についてもあるやに私ちょっとお聞きしたのですが、こんなことが京阪神急行だけじゃなしに、もっとほかにもあるのでしょうか。認可申請書を受け取りながら、何十年もずっとそのまま書類を預かってきておるというようなことは。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) ほかにはないと信じております。

亀田得治日本社会党

○委員外議員(亀田得治君) やはり今度のような、京阪神急行のような場合には、なるほど京阪神急行が大阪からずっと京都の四条大宮に今入っておるわけですから、四条大宮からさらに四条河原町まで地下鉄で行くというのですから、これはまあ同一会社にやらす、結論においては。それは私は了解できると思う。しかし、たとえそうなるにいたしましても、そういうぶざまな経過をたどってきたようなものであれば、やはり昭和三十六年なら昭和三十六年現在の時点において、さらに十二条の申請をさせる、そうしてさらに十三条の申請をさして、それに認可をしていく、こうあってしかるべきものなんですね。それを、前の書類を生かして、何か、それに対する修正だといったようなことをやられるものですから、はなはだもって奇異な感じを私たち受けるわけです。当然そうあるべきものじゃないですか。これはもう新しいものですがね。工事の施行方法にしても全然違うわけでしょう。昭和の初期に皆さんが免許したり工事施行の認可をしたものと、現状では。修正という以上は、それはあなた多少の違い、そういう意味ですね、普通は。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) 免許をすでに与えておりまして、まあその後の手続といたしましては、免許を与えられた者は、所定の期限内に工事施行認可を申請するということになっておりますが、その所定の期限内に確かに認可申請をいたしたことは事実でございまして、いわばその後の処理につきまして監督官庁側でまあ不手ぎわがあったというふうなことでございますので、仰せのような、一応免許を返上させて、そしてあらためて免許申請を出さして、また免許を受けたら工事施行の認可をさせると、こういうことがよかったとも思われますけれども、申請者にしてみれば、一応免許をもらったことは、これは確かでごごいますので、申請者側には必ずしも落度はないというふうに考えられますので、われわれといたしましては、免許が生きております以上、また、その期限内に申請いたしております事実が明らかにある以上、法律上別に瑕疵がなければ、すでにやりましたような手続でよろしいのではないかというふうに判断をいたした次第でございます。

亀田得治日本社会党

○委員外議員(亀田得治君) まあ形式的にはそういうふうなことも言える面もあろうと思うんだが、しかし、私の申し上げるのは、ほんとの気持は、工事施行認可申請をしたときの、ほんとの気持は、認可をしてくれと言うんじゃないんだ。ともかく十二条のつけられた期限を確保しておく。そんなものは一体認可申請書と言えますか、工事施行の。工事施行の意思がないものは、これを法律的には虚偽の意思表示と言うわけなんです。そんなものはやはり認可申請と認められぬ。しかも中間において原本が紛失しているようなものを。ということを監督官庁としては断を下して、ほんとにお前がやりたいのならもう一ぺんあらためて出せということで、私はむしろ一切のことが筋が通っていくと思う。京阪神急行にたとえやらすにしても、そのほうが。そういう手続をとられないで、間違ったややこしい、そういう経過をそのまま認めていくととろに私は不満な点があるわけなんです。また、この問題でいろいろ憤慨しておる沿道の諸君の疑惑というものも、やはりそういうようなところにあるわけです。すっきりされないところが。まあ、ひとつこの点は、今後こういうことのないように、やはり改めてもらいたいと思いますね。  大体予定の時間が参りましたので、結論に入りたいと思いますが、一つは、こういう地方鉄道法の十二条の免許とか、あるいは十三条の工事施行の認可、こういうことをする場合に、沿道の人の御迷惑は、それはまあ非常に利益になる面もあるでしょうが、迷惑がかかる点もある。そういったようなことは、やはり免許なり認可の際に考慮をされておやりになるものでしょうか、どうでしょうか。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) こういう問題は、実際に建設に着手しましてから出てくるわけでございます。もちろん、われわれが工事施行を認可いたします場合には、たとえば最近盛んに東京都内でも大阪市内でも行なわれております地下鉄の建設あたりは、これは当然大きな迷惑がかかるわけでございますね。それを一々何らかの配慮をしながら認可するかどうかということについての重要な要素としていきますと、極端に申しますと、認可できないということになるわけです。しかし、これは大衆のための、あるいは都民のための、市民のための交通機関を整備するという大きな目的から出まして、どうしても必要なことでございますので、認可いたしておりますが、しかし工事施行にあたりましては、極力そういう障害の少ないように、また摩擦の起こらないようにやってほしいということは、口頭ではしばしば希望しておるところでございます。ただ御承知のように、どうしてもこれは工事をやっていきますにつきましては、ある程度はやむを得ないことでございまして、一時的には関係の住民の方々、沿線の住民の方々にごがまんを願わなければぬらぬ、こういう場合も多いかと存じております。極力関係の方とはスムーズに御了解を得て、もんちゃくの起こらぬように進めてほしいというのが、われわれ監督官庁の偽わらざる気持でございます。

亀田得治日本社会党

○委員外議員(亀田得治君) 本件の京阪神急行の延長線の問題につきましては、今局長が申されたようなことは、会社当局には言うてありますか。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) これは一々会社当事者に申さなくとも、常識の範囲に属する事柄でございますので、私からは直接申した記憶はございませんです。しかし、京阪神急行電鉄という会社は、申し上げるまでもなく、相当大きな会社でございますので、そういう常識は当然持ち合わせまして、円滑に工事を進めるように考慮をめぐらしておる、かように考えておりました次第でございます。

亀田得治日本社会党

○委員外議員(亀田得治君) 局長が京阪神急行に対して善意に解しておるので、特に言うておらないというふうな意味のことをおっしゃるわけですが、たとえば、この地下鉄延長をやるにつきまして、最初は相当京都市庁のほうでも意見があったわけなんです。ところが、結局それは会社のほうから、モーター・プールですか、これは約三億四、五千万円ぐらいかかるもののようですが、そういうものを提供する。こういうことによって、そこの話はつけておるわけなんですね。ところが、肝心の工事関係でいろいろな意味での迷惑が工事中も工事後においてもかかってくる。その沿道の小さな業者とか、そういう諸君との話がついておらない。大きいものにはそうして、話を、適当な利益——これは利益の提供ですが、利益を提供して話をつける。そこさえつけたら、もう小さいところは強行していく。こういう態度は、私はよくないと考えておるのですがこの点どうでしょう。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) 仰せのように相手がたとえば市であるとか、あるいはその他大きな団体であるとか、あるいはその逆に小さい団体であるからといって、差別的な待遇をつけまして交渉することは、これはもちろん、仰せのようにいけないことでございまして、その点は会社当事者といたしましても十分留意しておることと信じております。もし、仰せのようなことがございましたら、別途また注意したほうがよろしいかと存じております。

前田佳都男自由民主党

○委員長(前田佳都男君) よろしゅうございますか。

重盛壽治日本社会党

○重盛壽治君 今亀田議員の聞いていると、複雑な問題でもあるし、これから後刻また運輸委員会としても若干審議をしなければならぬ問題になろうかと思います。したがって、今質疑応答のあったような内容はここに出るだろうけれども、資料というか、三十年前にどういう経過で今日まできて、どういう経過をたどって現状になったかというものを、われわれが一目してわかり得るような資料を出してもらえるように要求をしておきます。

亀田得治日本社会党

○委員外議員(亀田得治君) さっき質問の過程で明らかになったのですが、私の最初の気持では、運輸省に長くこの書類が三十何年間も、来て、そのままになっていたものだと、そういうふうに解釈を、しておった。ところが、さっきのお話ですと、経由庁がそれを長い間持っておった。で、その間の事情はよくわからないようなお話でしたが、これは、はなはだ不明瞭なことでありまして、もう少しそこを局長のほうで、人もかわっていて、調べにくい点もあるかもしれませんが、どういうことで一体そういうことになったのか、お調べ願いたい。  ことに私奇異に感ずるのは、昭和二十六年でしたか、発覚したのが、二十六年に発覚しておりながら、あくまでこれは、こんなものうっかりしていたというなら、すぐさま本庁に移牒しなければならぬでしょう。それをなおかつ昭和三十五年までそのまま持っておる。そうして会社も黙っておれば、また陸運局も知っておるのか知らぬのか、そのままで経過してきておる。これは私は普通ではそんなおかしなことはあり得ないと思う。だから、なぜそういうことになったのか、そこのいきさつなり理由をもう少し明らかにしてほしいと思うのです。これはまあ私委員外の者でありますから、別個に書類などで後ほどまたお知らせいただいてもけっこうですが、その点どうも奇異に感じますので、お願いしておきます。   —————————————

前田佳都男自由民主党

○委員長(前田佳都男君) それでは、次に、日本国有鉄道法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。  本案に対する質疑を行ないます。質疑のあるお方は順次御発言を願います。

中村順造日本社会党

○中村順造君 今回の日鉄法の改正について、大臣がちょうど出席をしておられますから、大臣に一つ、要望を先にしておきたいと思います。  三月、四月にちょうど本委員会に国鉄運賃の改定の問題が出されました際に、今の現状の国鉄の経営運営についていろんな論議がかわされたわけです。そのちょうど論議の中に、やはりこの問題が出ておったわけです。当時、まあ一口に言いまして、預託制度という、四十億まで国鉄がこの国庫に預託する金については無利子だ、残りの分について二分九厘の利子をつける、さらに国鉄がもし債券等で借り入れをする場合には七分の利子がつくのだ、これは非常に不合利で矛盾きわまるものだ、こういう議論もかわされたわけです。大蔵大臣、ちょうど委員会に来ていただきまして、大蔵大臣にもそういう点をお話して、何とか検討する用意はないかということで話しましたときに、大蔵大臣は、いろんな不合理や矛盾な点があると思うが、国鉄の経営の内容を診断をして何とか善処すると、こういうお話もされたわけです。これはたまたま、この改正される点については、当時の議論が、大蔵大臣の言葉を借りて言えば、やはり診断された結果、そういうふうに何らかめんどうを見るというふうな気持の上に改正がされると私どもは理解されるわけです。ただ、その内容の度合いについては、まだいろんな方法、これがすべてとは理解しておりませんけれども、大臣も運輸大臣に就任をされて、いろいろ国鉄の経営の内容については報告も受けられておると思いますし、今までの経過も聞いておられると思いますが、やはり、私どもが、この運賃値上げの際にいろいろ論議をしました中で、とにかく、国鉄の経営については政府自体であまり国鉄に対するめんどうを見ておらぬ。これは歴代内閣がそういうことであった。戦時中の酷使あるいは戦後の復興については、国鉄はおそらく自力であれだけに努力をして立ち上がったと言っても過言でないほどの状態であるけれども、これに対して十分な配慮がされておらない。したがって、新しい五カ年計画なんかも立てまして、輸送力を増強する。これは輸送力を増強しなければならぬということは、これは国民だれもが認めているところでありますけれども、そういうことを考えた場合には、やはりこれに対して国がめんどうを見るか、あるいは先般の運賃値上げのように、利用者からこれを負担をしてもらう、こういうふうな形をとらなければならぬような状態になっているわけですが、大臣としては、私は、この法律案の内容につきましても言えることでありますが、今後やはりいろんな形で政府として、国鉄の経営に対しましては、ほかの問題もありますが、この改正される法律の運用についてもやはりいろいろ問題があると思いますが、それらの問題を含めて、今後やはり大蔵大臣のこの前言われたように、そういう面についての政府としてめんどうをずっと見てやっていかなければならぬ、こういうふうなお考えを私は持っていただきたいと思うのです。その点についてひとつ大臣の所信をお伺いしたいと思います。

斎藤昇自由民主党運輸大臣

○国務大臣(斎藤昇君) 国鉄の経理は独立採算制という建前にはなっておりますけれども、しかしながら、国の要請に従いまして、必ずしも採算の合わないところでも、地方開発のためにはやらなければならないという使命を持っておるわけでありまして、運賃もおのずから国民の負担し得る限度というものはございまするから、したがいまして、政府といたしましては、できるだけ国の要請に従って輸送ができ、また地方の開発もしかるべくできるように、財政的に十分配意をすべき責任があると、かように私は考えております。  したがいまして、ただいま御提案を申し上げて御審議を願っておりまする法律案につきましても、さような趣旨から御審議を願っておるわけでもありまするし、この法案が通過をいたしまして法律となりました際には、その運用におきましても、ただいま申し上げましたという点で、運輸大臣といたしましては大蔵省に対処をいたしたい、かように考えておるわけでございます。

中村順造日本社会党

○中村順造君 大臣はそういうお話でございまして、私も十分了解はできますが、国鉄にそれではお尋ねしますが、まず、この預託金が、いろいろ資料が出ておりますが、ずっと以前は百五十億だとかいうふうな、何年か前の数字をあげていろいろ論議をこの春いたしましたが、現状この一日残の預託金というものは、どういう状態になっておるかですね。

兼松学日本国有鉄道常務理事

○説明員(兼松学君) お答えいたします。昨年度から今年にかけましては、預託金の残高は、過去数年より多くなっております。それで最高は、昨年は四百八十六億、平均して二百五十四億ございました。もっとも、これは工事の関係で、昨年度の年度末に資金運用部から二百五十億を特にお借りいたしまして、若干おくれた工事のための補いをやっておりますので、私どもとしては、ここ一年ほど新規五カ年計画にかかりました時期におきましては、資金の調達と支払いとの間は若干幅がございますので、預託金は過去の数年の百五十億よりもここ一年ぐらいは上回るのではないかと考えております。ただ、来年度以降工事が大いに進んで参りますと、この額は減るのではないか、ずっと減るという見通しでございます。

中村順造日本社会党

○中村順造君 それでは、二百五十億借りておるというような話でしたが、これはひとつ前段の質問として、これに大体利子がつくと思いますが、どのくらいの利子がついておるのか。  それからもう一つは、この法律が改正されて、いわゆる国債の保有、それから資金運用部への預託と、こうなっておりますが、その前に四十億まで無利子だと、これはそれぞれ何年か前そういうことがきめられて、根拠のある数字だと思いますが、これは今大臣のお話のように、いわゆる国鉄の経営本位に考えた場合には、この額は少ないに越したことはないと思うんです。だけど、これはある一つの根拠のもとに定められた数字だと思いますが、これについてやはり現状どういうふうな考え方を持っておるのか、国鉄としては。

兼松学日本国有鉄道常務理事

○説明員(兼松学君) お答え申し上げます。国鉄が現在借りております金額は、いろいろな形の金額で莫大に上っておりますが、公募債で申しますならば、今七分の利子を払っておりますし、資金運用部の借り入れにつきましては六分五厘の金利を払っております。もちろん、債券で発行いたします場合には、金利は七分でございましても、発行手数料であるとか、額面以下で発行するという事情がございますので、現実には発行者利回りといたしましては七分五厘二毛あるいは七分三厘というふうに、いろいろな事情は違いますが、より大きくなっております。元来この一般の借入金は、長期資金の調達としていただいておるものでございますが、それをさしあたり、支払いますまでの間、業務にかかわる現金として国庫にお預けしておるわけでございますが、それにつきましては、現在は日歩八厘でございますから、御指摘のとおり二分九厘の年利でございまして、当座に持っております金は、長期の調達資金よりも下がっておるわけでございます。で、そのうちで、「大蔵大臣の定めるところにより」という法律の条文に基づきまして、四十億までが今無利子と定められておりますことも御指摘のとおりでございます。その金額の根拠につきましては大蔵省の説明によりますと、当時の一日の支払い資金の約七日分であるという御主張になっております。この主張を押し詰めて参りますならば、現在はきめられた二十八年よりは日々の支払い資金もふえておりますので、無利子限度もふえる計算になるのでございますが、一方われわれのほうといたしましては、業務にかかわる現金を現実に預けて参りますのには三日半程度で集まっておる。また、流すほうも三日で十分であるということを考えておりますし、大蔵省には三日でいいとわれわれは思うという意見を述べております。それで、最終的に今後この法律が御施行いただきます場合には、この改正法の三項で言う運用できる限度、それから手元に持っておるお金の今の四十億円とは、観念の上では同じでなくてもいいわけでございますので、たとえば国鉄が無利子限度は四十億であるが、運用限度は五十億であるときめても、法律上は別のものでございますけれども、その点につきましては、現在運輸当局でも非常に私どもの立場を御理解いただきまして、大蔵省のほうとふやさないように御折衝をいただいておるような次第で、運輸省の御尽力に十分私ども期待し、またお願いしておる次第でございまして、まあ私どもといたしましても、現在さしあたりの手元資金は四十億で十分でございますが、運用という点になりますれば、やはりその場の支払い計画等もございますから、必ずしも全額が運用できるとも考えておりませんので、支払いに間違いを来たさないように十分に余裕を見ますとともに、資金の効率が一番よくいくように、最善の努力をしたいということで計画をいたしております。

中村順造日本社会党

○中村順造君 運輸省のほうでは、それでは今の話で、これは次回に大蔵省のほうに来ていただくということになっているようですが、運輸省のほうはどういう努力をされておるのか、話はどういうふうなことに進んでおるのでありますか、その点ひとつお尋ねします。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) 今、国鉄の兼松常務理事が申し上げましたように、四十二条の三項の「大蔵大臣の定める金額」というのは、現在の第一項の大蔵大臣が定めております金額とは理論的には全然別個の額でございますけれども、やはり当座預金的な性格というものは第三項についても当然考えられていいのではないということでございます。つまり業務上の余裕金ということになりますと、当座必要なものは置いておかなきゃならぬということになると、やはり第一項の大蔵大臣の定める金額と大体同一でいい、こういう考え方に立ちまして、大蔵省といろいろ折衝いたしまして、その結果、まあ大体四十億くらいでこの金額をきめようというふうな内諾は得ております。全然別個のものと理論的には考えられると申しますのは、「預託金の額が大蔵大臣の定める金額以下」云々につきましては、必ずしも国有鉄迫のみの経理事情にとらわれないで、国庫全体の立場、国庫を主管する大蔵大臣の立場からきめて差しつかえないという判断が加わるものですから、一応別個とは言っておりますものの、やはりその目標になるものは第一項と同じ考え方でいいじゃないかということで大蔵省と折衝したような次第でございます。大体今申し上げましたように内諾は得ております。もちろん、これは法律の趣旨からいいまして、日本国有鉄道の財政の健全化に、経営改善に寄与するという精神を貫くという意味で、大蔵省のほうもそういうことを申しております。大体間違いないかと考えております。

中村順造日本社会党

○中村順造君 まあ大蔵省のほうは、この預託金の全体の中でどのくらいの割合を占めておるものか、国鉄だけではないという話だからね。これはまた大蔵省へ聞かなければわからぬと思いますが、いずれにしても、これは議論された問題だが、国鉄が国庫に入れた場合にはある程度、四十億までは無利子だ、その残りについては二分九厘だ。今兼松理事の話の中に、国鉄が長期とはいいながら、借り入れた場合には、債券でも七分以上につくのだ、それから資金運用部から借りても六分だ、これはいわば高利貸しのような感じを受けるわけです、われわれは。この点はひとつ運輸省としては、大体内諾を得ておるということなら、それでいいですが、大体その四十億というのも確たる根拠がないと思うのですよ。それは国鉄の全体の中で、四十億はどのくらいのウエートを占めておるかということについては、大蔵省としては、これは多いにこしたことがないと思うのですがね。これはあらためてまたその点を質問してみますが、この際関連をして最後に一つ質問をしますが、国債の保有、それから資金運用部への預託、これはたいした大きな期待は持てないと思うのです、こういうように二つの条項にしぼってしまえばね。せっかくの親心かもしれないけれども……。そうすると、実際金を取り扱うほうの立場、国鉄のほうの立場からいって、何もいわゆる法律だから野放図にどうこうするわけにいかないが、法律の規制を受けながらも、もしこの二つの法律以外に、この一、二の条項以外に、多少この点を緩和されたらという、他に有効適切な回転の方法も考えられるかどうか。これはあらためて、まあ将来の問題として、この法律とは直接関係はないけれども、そういう点が考えられるものかどうか、この点をひとつこの機会に明確にしておいてもらいたい。せっかく大蔵大臣もそういう気持でおると思うんだから、聞いておきたいと思います。

兼松学日本国有鉄道常務理事

○説明員(兼松学君) 国鉄といたしましての立場のみから純粋に申しますならば、監査委員会からも前に御指摘がございまして、その監査委員会の三十四年度の御報告によりますと、「現行の預託金制度は、資金の企業的活用を無視したものであり、公共企業体としての資金管理制度として適当とは認められない。しかも、鉄道債券発行は、今後ますます増大する趨勢にあるので、金融機関との関係をさらに密接にする必要があり、また、国鉄職員に利子の観念を涵養する点から見ても、一般の金融機関を利用し得るようこの制度を改正する必要がある。」というような御指摘をいただいておるのでございまして、私どもとしては、基本的には預託金制度というものによる束縛をやめていただいて、一般の金融機関に預けるようにしていただきたいということが基本的な願いでございます。  しかしながら、政府としていろいろ現段階、特に国鉄の予算が国会で御審議を受け、また運賞与についても国会での御制約があるという均衡を見て、現在の程度が適切と御判断いただきまして、今度の御提案になったのでございまして、私どもとしては、一度に理想の御指摘のところへはいけないれけども、大きな前進であると考えまして、たいへん感謝しつつこれを有効に活用して、将来十分な御信頼を得た上で、そういったようなさらに有効な手段で進み得る基礎を作りたいということで考えておる次第でございます。

中村順造日本社会党

○中村順造君 それでは兼松理事、せっかくそう言われるけれども、前段のほうはよくわかるけれども、これは今まで運賃改正でいろいろ議論をした中では、やはりいろんな輸送力増強のために国鉄がいろんなことをやっておるので、金もかかります。その金がかかります場合に、やはり政府に対する働きかけというものが、まあわれわれから考えれば弱い。どうしても手っとり早い、利用者本位、お客さんから金をいただくというような考え方になりやすいわけです。だから、これはわが党は反対したのだから、だからその党の立場から私は言っておるわけではないけれども、もしそういうふうに二百五十億なら二百五千億という金が、ある程度法律の規制を受けながらも、輸送力増強という面から国鉄が非常に有効にその金を運用さしていただければこれこれの利益があるのだ、必ずしも利用者本位にという考え方が生まれる前にそういう措置をお願いをしたい。この改正について大きな期待を持たれたって、数字ははじけばすぐわかるので、われわれ手元にある説明書にも、わずか六億か七億程度だから、こういうものに大きな期待を持たずに、われわれからいえば、むしろもう少し建設的な、せっかく何百億という金だから、有効に適切に回転をさすように、法律改正が必要ならば、またむしろこれ以上に前進の法律改正を運輸省にお願いをして、そうしてなるべく利用者本位の負担を軽くさしてやる、しかも輸送力の増強は常に考えてやる、こういう考え方でやってもらいたいのです。これは私のほうの要望だから、それでいいのですが、そういうことで、私はこの法律案の改正についての質問はきょうは終わります。あとで何かお願いをして、大蔵省に一点、二点お尋ねして結論出したいと思います。

前田佳都男自由民主党

○委員長(前田佳都男君) ちょっと速記とめて下さい。   〔速記中止〕

前田佳都男自由民主党

○委員長(前田佳都男君) 速記起こして下さい。

中村順造日本社会党

○中村順造君 運輸事情について国鉄にお尋ねしますが、この前本委員会で十月一日の国鉄のダイヤ改正について二、三お尋ねをしました。その際に、それからかなり日にちもたっておりますが、依然としてやはり国鉄のダイヤには問題があるということを新聞等も指摘をしておりますし、現実に列車のおくれもあるわけなんですが、まず総体的に、十月一ダイヤ改正以降の列車の運転状況と申しますか、そういうようなものはどうなっていますか、お考えになっているように正確にきちっといっているかどうか。

関四郎日本国有鉄道常務理事

○説明員(関四郎君) お答え申し上げます。この十月の時刻改正は御承知のように非常に国鉄が、今度新幹線の完成までの間、それと新五カ年計画の遂行によって輸送力がつくまで、できるだけ利用者の旅客や荷主に御迷惑をかけないように、最大限に列車を入れようということでやったわけでございますが、例年時刻改正に伴いまして、どうしても乗務員やそれからまた現場の駅の職員がダイヤにまだなれないというようなこととか、その他の原因で、どうしてもダイヤ改正の直後にはある程度のおくれがあるのが通例でございまして、これは一月ないし二月ぐらいたちますと漸次平常に戻ってくる、こういうような状態なんでございますが、今回の時刻改正につきましては、この上に新五カ年計画に伴います工事が、線路増設、工事とか、電化工事とか、その他増強工事が全面的に行なわれているために、主要幹線におきます徐行区間が非常に多いということ、それからまたもう一つは、最大限に列車を入れましたために、非常に時間的な余裕時分というものが少ないということのため、もう一つは、列車の密度が大きいために、一たんおくれますと、これに対する列車整理のためにおくれの時分が増すというようなことから、時刻改正前は、大体、平常で六千分ないし七千分のおくれを示しておりましたものが、現在、いまだに一万分以上という状態が続いておるわけでございます。これは漸次平常に戻るものと考えておりますが、今回の時刻改正におきますダイヤ編成が非常に余裕をなくしているというようなことから、従来よりも、この回復には時間がかかるのじゃないかと、こういうふうに考えております。

中村順造日本社会党

○中村順造君 このお答えの中で、列車が正常に動いてないということが言われておるし、きのうのラジオ放送なんかも、やはりそのために、いろいろ手直しをするために、お客さんのアンケートをとっておるとか、いろいろなことをしておるというラジオ放送をしていますが、現実に列車がおくれておるということ、あなたは平常のおくれは六千分だが、この場合一万分おくれているということだから、おくれは認めておられると思うのですよ。これはダイヤ改正をしたために、職員がそれになれておらないからということは、ある場所で、あなたが友だちに話されるならいいが、少なくともこうした場所で、職員がダイヤになれておらぬから汽車がおくれるのだと、こう言うことは、僕は適切じゃないと思うのです。やはり職員の能力とか、あるいは線路の能力だとか、設備だとか、いろいろなものを考えられて、列車が……、あなたの話を聞いていると、おくれるのが当たりまえのような考え方で説明されておるのですが、これはけしからんと思うのです。その点はどうなんですか。

関四郎日本国有鉄道常務理事

○説明員(関四郎君) 御説明、ちにょっと誤解を受けるようなことを申し上げて、これはたいへん申しわけないと思うのです。やはりかなり十分のダイヤ改正に対する訓練とか準備はいたしておるわけでございますが、どうしてもそれがふだんから扱いなれておるダイヤのようには、なかなかいかないというのが、これは、別に職員の能力を言うわけじゃございませんで、いつも、やはりある程度時間をかけて、同じダイヤについて何回も習熟するまでは、やはりなれないというのは、これはやむを得ないのじゃないか。しかしこれは一般のお客さんに、こういう点でもってダイヤが乱れるということで、非常に御迷惑をおかけしていることは、たいへん申しわけないわけでございまして、今度のダイヤ改正によって、できるだけ、お客さんや貨物に対して便利なように考えながら、その効果が出てこずに、逆に迷惑をかけておるということはたいへん申しわけないわけで、これは早急に回復するように努めたいと考えております。

中村順造日本社会党

○中村順造君 あなたの御答弁の中で、やはり普通の場合は六千分というのが常識だが、一万分おくれていると、これだけでいいんじゃないですか。大体、国鉄のこういう部門の責任者として、それを職員が不なれだとかなんとかいうことは、これは言うべき言葉じゃないと思うのです。むしろ自分の責任を部下に転嫁するようなもので、これはきわめて卑怯な話だと思うのです。そうじゃなくて、計画にそごがある、そしていわゆる線路容量に似合わない多くの列車を運転してしまった、しかし、それは輸送力増強のために仕方がなかったのだという話ならいいが、開口一番、最大限に列車を入れたのだ、しかもおくれていることは認めておる。これは職員のダイヤに対する不なれだと、これは管理者として、責任者として、部下にそういう責任を転嫁するということは、きわめて私は不自然だと思うのですよ。そういうことなくして、まあそれはこの前の委員会でも、十月一日のダイヤ改正というのは、実際に線区を指定して、北陸本線にしても東北本線にしても無理であったのじゃないですか。無理があるならば、これは、何万という職員が非常に心痛をしているのだから改めなさい、また改めるにやぶさかでない、こういう話をされたのだから、それはたまたま人がかわったからといって、今度別なことを言って、職員が不なれだから汽車がおくれるのだ、これじゃ話にならぬ。それは、そういう考え方をあなたが持っておるなら仕方がない。  別な問題で、特にきょう聞いておきたいのは、例のディーゼルによるところの特急、「白鳥」号それから「はつかり」それから「まつかぜ」「かもめ」こういう列車の状況は、最近一体どうなっているのかそれを先に聞きます。

関四郎日本国有鉄道常務理事

○説明員(関四郎君) お答え申し上げます。先ほどの御質問の、範囲外かもしれませんが、先ほど申しましたように、私の、職員の不なれと申しましたのは、別に現場職員に責任を転嫁するという意味では毛頭ございませんで、やはり従来からみますと、非常に早く列車が走ってくるとか、また特急の連絡解放であるとか、こういうことは従来全然やっておらなかったものでございまして、こういうことを現場にやらせるについては、私ども現場は御苦労さんだということは十分考えておりますが、やはりこれは不なれということを言うと、現場に責任をかぶせるというようなことにお取りになりますと、これは私ども非常に私の意図するところとは、反対でございます。不なれなことは察しているということについて、むしろ私どもが責任を感じる、こういう意味で申し上げたのでございますから、この点は一言釈明さしていただきたいと思います。  それからディーゼル特急につきまして、十月一日から、改正後事故を起こしましたのが四件ございまして、ちょうど十月の一日には山陰の特急の「まつかぜ」が、たまたま事故を起こしまして、これについては、たいへんに申訳ないことをしたと思うのですが、これの原因は、実は車両についております一ヵ所のローラー・ベアリングが、これが発熱をしたという事故でございまして、これは実は東京付近の電車から、東海道を走っている電車、気道車全部についておりますローラー・ベアリングが、何万個とありますうちの、この一つが、たまたま焼けたということで、これはまことに残念な事故だったと考えておりますが、それが一件でございます。  それから十月の十日に、これは「かもめ」でございますが、これがカノンプラグという電気的に接続するコードがございますが、このコードが振動によって車両にふれて、これがアースをしたということで、これによる事故を発生いたしております。  それから十月の二十日に「白鳥」が、これは変速機の制御回路のカノンプラグの中に、電気的な短絡を起こして、これは、これによって専用回路のために全部が運転不能になったために、これは手当が、——原因がわかれば、すぐそこのところを切り離せばよかったのでありますが、何しろ非常に急いでおりますために、これを発見することができずに蒸気で引っ張ったという事故がございます。  それから十月の二十三日に同じく「白鳥」でございますが、これのブレーキの調圧器、これが一時的な不良でございまして、これはすぐ十二、三分のおくれで直しております。この四件が時刻改正後に特急気動車に起こりました事故でございます。

中村順造日本社会党

○中村順造君 これは、この前十月一日のダイヤ改正の話のときに、私は、特に技術家の専門家が来ておられぬということで、中村理事と磯崎理事だったから質問をしなかったわけですが、今この質問をすると、あなたのほうのお答えは四件だというのです。事実この車両に関する最高の責任者であるあなたが、そういう把握をしておられるとするならば、私は、この事故は絶えないと思う。  私は今申し上げるが、これが私の申し上げるのがうそだということなら別ですが、このディーゼル・エンジンの特急に対する事故というのは私が大まかに今調べただけで四件じゃないのですよ。申し上げますが、大体十月の五日に直江津で発電機の故障で十一分、六日に同じく直江津で十六分——これはエンジンの故障、十三日に秋田で発電用のエンジンの故障——これは何分おくれているかわからぬが。十七日に、これは駅がどこですか、鶴岡ですか、ブレーキの故障でこれは機関車と取りかえている。十八日に篠ノ井の調圧器が故障で十七分、それから二十日の制御器の回路というのは、これはあなたの言われたあの分でしょう。それから二十一日に信越線で、これは二十三、分、それからその他の特急では、今あなたの言われた「かもめ」の九分、それから二日の「まつかぜ」の二十六分、それから八日の「はつかり」の盛岡の制輪子の問題で十七分、それから一日に同じく別府の車両エンジンで二十一分、十日に宗太郎で「かもめ」の発電用エンジンでおくれる。たくさんの事故があるわけです。これをあなたは四件などという把握をされるところに、この事故が絶えない。これは「かもめ」の事故が、いろいろ続発するということで、もう「かもめ」のこういうふうな車両の事故については、もう原因がわかりました、もう安心して大丈夫です、こういうことをもちろん利用する国民の立場からいっても、特に国鉄が大々的に宣伝をした、こういう優先列車がおくれるということは問題があるし、特に私が強調したいのは、こういう故障の多い車を取り扱っている現場の職員の苦痛、これを運転しておる立場の人、これらのことを考えると、ほんとうにあなたが、その現実をどういうふうに把握をしておられるのか、これは、不なれだとか何とかという問題じゃないと思うのです。やはりそう新聞の見出しなんかは、非常にこういうエンジンは、すでにこういう列車に適当ではないのじゃないか、こういう見方をしておるが、あなたは技術家の最高の責任者だから、それに対する方針をお持ちになっておると思うのですよ。技師長にしても、やはり持っておられると思うのだが、しかし依然としてこうして、「はっかり」ができてから一年になる、それが依然として、こうして同じような一両故障を何件もやっておる十月一日から、今申し上げた事故が、うそならうそでそれはけっこうです。しかしあなたが認めておられるだけで四件もある。こうした車両に無理があるのではないか、こういう車両を入れるところに無理があるのか、ほんとうに国鉄が自信がないのか、おそらくこれだけの問題じゃないと思うのです。この「はつかり」にしても、今なお上野に定時に到着しておらぬ、最近は非常に東北本線の列車のおくれがひどい、特に十月一日から、そういうことが言われておる。どういうふうに認識をしておられるのか、把握をしていられるのか。最高の責任者のあなたが、そういう甘い現状認識じゃ事故は絶えないと思う。これはどういうことになっておるのか、私の理解が間違っておるのか。

関四郎日本国有鉄道常務理事

○説明員(関四郎君) ただいまのお話で、五日の「白鳥」の上りが直江津で十一分というお話は、これは十一分おくれておりますが、これは直江津だけで十一分じゃないはずでございます。実は御存知のように、国鉄の、先ほど申しましたように車両故障で事故になったもの、しかもこれは特急だけに限って申し上げましたので、急行その他については、きょう資料を持って参りませんので、これはお答え申し上げられないわけですが、御承知のように車両故障による運転事故と申しますのは、一個所で十分以上増延の場合に報告するということになっておりますので、それは一個所で十分以上増延したものに限って、これは申し上げたわけでございまして、その他のこまかいものについては、あるわけでございますが、これは特に報告として、まとまっておりません。それから急行の問題につきましては——その中に、急行が含まれているのじゃないかと想像いたすわけでございますが、急行の点につきましては、別にまた御必要があれば、資料で調べて御返事申し上げたいと思います。

中村順造日本社会党

○中村順造君 私の言ったことを、何か間違えておられるのじゃないですか。特急列車だからおくれちゃいかぬとか、普通の旅客列車ならばおくれて  いいとか、あるいは十分を境にして、九分ならばおくれてもいいし、十一分ならば事故だと、そういう言い方を私はしているわけじゃないのですよ。十分を暁にして、十分以内ならば事故にはならないとか、十分以上ならば責任事故になるとかいうのは、これは国鉄部内の話でしょう。これは日本国じゅう通用するのじゃないのですよ。やはりお客さんの立場からいえば、これは九分おくれても十分おくれてもおくれはおくれでしょう。それから特急列車であろうと、あるいは普通の急行列車であろうとこうしたいわゆるあなたのほうで自信を持って大々的に宣伝をしておられるディーゼル・エンジンには、この車両自体に問題があるのじゃないかといえば、これは特急であろうと急行であろうと同じですよ。急行ならばおくれてもいいし、特急ならばおくれちゃいかんとか、十分を境にして、それからうちならばいいとか、外ならば悪いとか、こういうことを言っているのじゃないのですよ。そりゃ私が言ったような、たとえば機関車とつけかえたというのは、あなたは一件しか、言っていないけれども、私の調べたのは二つあるわけです。こういうふうなことは、私は今起きておる事態を、今までやったことがいいとか悪いとかいうことじゃなしに、将来の問題としてどうなるのか、ここにこういう車両を使うところに無理があるのじゃないかと、こういうことを言っているわけです。  それから事故の原因というものは、そりゃ機械が複雑になっておれば、いろいろな多種多様な事故があるでしょう。それが直ちに列車の運転に支障するならば、これはこういう車両は、そういう線区の急行列平としては適切でない。こういう結論が出なければうそなんです。その点、どうなんです。

関四郎日本国有鉄道常務理事

○説明員(関四郎君) 先ほどの急行と特急、特急ならばおくれては困るが、急行ならばおくれてもいいと、毛頭そういうふうに考えているわけではございませんで、普通列車でも、これはおくれてはいけないということで、全体のおくれの時分を減らすように鋭意努力いたしておるわけでございます。ただ本日、実はたいへんこちらあわてて聞き間違えたのだと思いますが、特急についての御質問というふうに伺ったものですから、急行の資料を持って参りませんで、これは後ほど、また御希望でございますならば御説明申し上げたいと、こう考えております。  それから、もう一つ、十分以上であれば事故であって、十分以下であれば事故でない。別に、そう考えているわけではございませんのですが、やはり一応の、こちらとしては国鉄部内だけの都合でございますが、十分を境にして統計をとっておりますために、どうしてもA級の事故というものを十分以上というふうにしているために、たまたま私のほうで統計をとっております場合は十分以上を載せるということで御説明申し上げたわけでございまして、この点もたとい一分でもおくれはおくれでございまして、決して軽視しているわけではございません。ただ、そういうような私どものほうの都合で、そういうようなふうにやっておりますので。おくれは、とにかく少しでも減らしていくということには、今後とも努力いたしたいと、こう考えております。  それから、こういうような複雑な構造の単をやって、ちょっとでも事故があっておくれれば、全体を乱す。こういうような複雑な車を動かすということは、責任者としてどう考えるか。こういうお話でございますので、この点について、私ども考えておりますことを申し上げたいと、こう考えております。  私ども国鉄が、どうやったら皆さんに御迷惑のかからないように、しかも経営をよくして、職員も国鉄に勤めたということを張り合いをもっていくようにする。またお客さんに旅行が快的になったと言われるようにしたいということを常に念願いたしているわけでございます。ことに国鉄は、効力の近代化ということによって頽勢を挽回して、一般の国民に御迷惑もかけないし、お役にも立つようにしていきたいということを、ちょうど三十二年の年に方針をきめまして、これに対して鋭意進めているわけでございますが、たまたま今度の「はつかり」が昨年の八月にできまして、これの使用成績が非常によろしい。しかも一方ディーゼル機関車というものが、電化以外にディーゼル化する場合には、ディーゼル機関車かディーゼル動車か、どちらかでやるわけでございますが、ディーゼル機関車は、まだ国産の車ではDF五〇という今の北陸とか山陰を走っております機関車が、今のところ最強力の機関車でございます。これが大体、力としては御承知のようにC五八という中型の機関車と同じような馬力でございまして、これを使いましても、ほとんど旅客列車のスピード・アップは望めないというような状態で、トンネルの非常に多いけむりのこもるところに特に使っているという状態でございまして、これは現在千馬力二台積みます二千馬力のディーゼル機関車を、やっとこれの液体変速機の目安がつきまして、これによって二千馬力機関車ができそうだということになりまして、今年度から試作にかかろうという段階でございまして、ディーゼル機関車に対する製作が間に合わない。しかし一般のお客さんの快適な旅行で、しかもスピードを早くするということの要望が非常に多いために、何とかこれに間に合わせるようにしたい。たまたま「はつかり」の長距離用のディーゼル列車ができまして、これは欧州でも御承知のようにTEEというふうな欧州全体を、各国の国際間を走るようなディーゼル編成の列車ができておりますので、これと同じような考え方で始めたわけでございます。  それで、この長距離ディーゼル特急というものを作って、これを逆転するということの考え方は、方向としては世界的にも間違っていなかったと、こう考えております。ただこれに対して技術が伴わないじゃないか、そういうようなことを言われますと、これはまことにこれでもって技術が万全だということを申し上げるわけにはいかないで、その点は技術が、まだ未熟であるということは認めざるを得ないわけでございますが、しかし新しいものを、やはりこれで育てていく、これはそれじゃ、お客さんを試験台にするのかと言われますと、そういうふうな、だいそれたことは考えてございませんですが、とにかく早くこれを育て上げるということを、そして早く完全なものにするということは、どうしてもやっていかなければならぬ。  これをたとえば、現在一日に、このディーゼル特急は約一万二千キロばかり列車キロとして一万二千キロでございますが、これが、九月一ぱい一ヵ月かかりまして車両キロとして走りましたのは、一個列車ずつの走る距離を全部合わせたものが百万キロに過ぎないわけでございます。それで、現在の特急は、一日約百両の特急が一万二千キロ走っておりますから、一日に百二十万キロの車両キロをかせげるということになりますと、これは、この間に、非常にいろんな悪いところが出てくるというと、またこれは、たいへん申訳ないのですが、そういうようなことで、早急によくしていくためには、どうしてもある程度そういうようなことを、事故を覚悟と申すわけではございませんが、絶対に事故のないようなものにしてからやろうというのには、これは今後、やっぱり何年間かやっていかなければならぬ。  これが私ども国鉄が、現在置かれました何といいますか、体質改善をしなければならない転換期にある国鉄としては非常に苦しいところでございますが、これをある程度御了承いただいて、ともかく一日も早く、いい車にしようというふうに考えておるわけでございまして、この点、私のなんといいますか、御説明がまずいために、いろいろ誤解を受けますかもしれませんですが、私どもとしては、真剣に国鉄の将来、また日本の国民の方々が、国鉄を利用される上に、楽しく利用できるようにするということのために全力を尽くしているわけでございます。その点の無意があるとともに、故障の多いものが出る原因ということについては、十分に反省はいたしておりますが、これがやはり早くいい車にするということの近道だと、こう考えております。

中村順造日本社会党

○中村順造君 いや、説明される趣旨はわかるのですがね、なんか国鉄の近代化といったら、動力の、近代化以外にないような考え方を持たれると、これは非常に全体の合理化、近代化というものがアンバランスになって、そういうように、とても背たけの伴わないものをつま先立ちになって、あえて、この前交流電化の話をしたときでも、やはりあなたのお答えでは、日本全体の電気に対する技術を向上さすためにやむを得ないというような御答弁もあったし、今も似たようなことがあるけれども、そういうことは、やはり国民としては納得できないわけです。  しかも、その国鉄の効力近代化というものは、これはあなたも十分御承知のように、莫大な犠牲が職員の中に払われておるわけです。それがしかも、動力の近代化だけが頭の中にこびりついて、そのことばかり進めていかれると、こういうふうに、やはり列車も満足に動かない。十月一日にダイヤ改正をしても、少くともこの北陸本線なりあるいは東北本線等は、「はつかり」とか「白鳥」号とかは、ダイヤをかき回しておるような感じがする。だけれども、これはまあできたことだから仕方がないにしても、やはりどういうところに、その原因があるのか。そういう点を究明するだけのなんか準備があるのですか。あなたの方で、この前交流電化の機関車のときは、なんか対策委長会のようなものを持たれて、その故障の除去ということで努力をされたというような報告をされておるんですが、こういうディーゼル、特にこれから先寒くなると、新聞なんかというものはしろうとですが、しろうとでも、この寒さに対してはディーゼル・エンジンは弱い。車両の構造上も、やはりそういうことは、だれでもうなずけるわけですが、寒さに向って、しかも積雪地帯を走るようなことになっておるんですがね。そういうような面に対する対策、それから今後の故障をなくするという、僅々、まだほんとうに名乗りをあげて走り出して二十日くらいにしかならないが、今言うような事故が十分以上であれば、これは私の記憶しておるのは、全部十分以上だが、ディーゼルという名のつく車両に対して、これだけの事故があるが、これに対して国鉄は、どういうふうに把握して、この事故をなくすために、ただ現場の者に努力せい努力せいと言われても、根本的に、そういうところに入れるべきでないところに、そういう車両を無理をして入れるとか、なるほど宣伝は非常によいけれども内容が伴わない。十月からこっちの統計を見ても、上野の駅を「はつかり」が定時に着いておった日は一日もない。こういうことになれば、やはり世論としても国鉄に対する、しかも日本の国鉄は、時間は非常に、正確だという、世界的に有名だとまで言われておるのに、最近は、何かこういう一つの原因が、何本も重なりあって、そういう信用もなくしつつあるような気がしてならぬのですが、どういう対策をもっておるか。

関四郎日本国有鉄道常務理事

○説明員(関四郎君) 最初に、国鉄の近代化は効力の近代化だけだと考えておるのじゃないか、こういうお話ですが、決してそう考えておるわけではございませんが、やはり動力の近代化というのが、いろいろな面の近代化のやはり一つの大きな柱になることは事実でございまして、この点で、動力の近代化が進むにつれて、いろいろな他の方面の近代化も漸次進みつつあるような現状でございます。  それで動力近代化によって非常に犠牲が多いというお話でございまして、これは、いろいろ配置転換その他の問題が出ていると思いますが、一方に乗務員の方々が、あるいは石炭をたいて運転する蒸気運転から、ハンドルを動かせばいい電気またはディーゼル機関車とか気動車に乗るということが、スピードが早くなるために神経をすり減らすということもあるかと思いますが、一方にまたトンネルの中とか、何かの運転では、必ずしも犠牲ばかりではないと考えておるわけでございます。しかしこれは、どうしてもやはり現場の方々との協力によってできていくのでございますから、今後とも無理のないように近代化を進めていきたい。それでありますが、この動力近代化が、やはり一つの大きな柱であるということは私は信じているわけでございます。私もしかし、動力の近代化ばかりやっておるわけではございませんが、たまたまこれはこのディーゼルの問題は、これに関連いたしますので、動力の近代化を申し上げたわけでございます。  それからこの事故頻発について、どういう対策をとっているかという御質問でございますが、これにつきましては、ことしの八月に「はつかり」の事故が出ましたのにかんがみまして、本社の中に気動車特急の事故対策委員会を作りまして、これに対して私が委員長で、運転局長、工作局長が副委員長という形で作りまして、これが随時事故のあるたびに開きまして、また、たとえば尾久の客車区というようなところが非常に設備が悪いというようなことでこれはこの前その委員会の緊急手配をしまして設備改良をやるというようなことをやっております。また一々の事故については、運転、工作、両方よく協議いたしまして、これによって、今後の同じ事故の二度繰り返さないようにということで万全を期しているわけでございます。  で、これの事故の現われ方でございますが、これは今までのところは同じ原因による事故というのは、ほとんど出ておりませんので、この対策は、ある程度実っていくんじゃないかと、こういうふうに考えておりますが、今後とも、これがすっかり固まりますまで、十分にこの対策委員会で検討していきたい、かように考えおります。

中村順造日本社会党

○中村順造君 瞬間も経過しましたから。問題は、列車が定時に動いて、特に十月一日のダイヤ改正後における、こういう新しい仕事、全く新しいケースじゃないけれども、新しい車をたくさん入れて、しかも線路容量が一ぱいなところへもっていって、そういう、いわば自信があると言われるかもしらぬけれども、実際、故障が続発するような車両を入れておるということは事実だから、そうしてダイヤが乱れておる、こういう現実になっておるのであって、今後、こういうふうな車両故障に基づく列車の遅延をなくするというために万全を期せられると思うのです、私が申し上げるまでもなく。だけれども、少しこれは実績を見れば、またわかることでね。これから先また一カ月あるいは寒さに向かって、どういう状態に、こういう種類の車両がなるかということは、これは事実が証明してくれると思うから、そのときに、ああ言ったけれども実際はうまくいかないのだ、こういうことのないように、ひとつあなたの方も努力をしてもらいたい。もう一つは、何回も言うようですけれども、こういう車両故障に基づく列車の運転不能とか、おくれるとかいう場合は、非常に職員たちは自分の命を縮めるような思いをするわけです。特に蒸気のような場合、車両故障が一件々々職員の責任として追及されておった、従来の慣行から言えば。だけれども、新しい今後車両を入れた場合は、やはり個人の責任を追及するということ、これはやらないと思うのですが、あとでお答えをひとついただきたいのだが、こういうふうな新しい車両を入れて、入れた管理者側のあなたの方に完全に自信がないものだから、これは当然、車両故障になっても、現場に立って、被害なり、あるいは運転をしている人の取扱いによる責任の追及だとかいうようなことは、当然やられないと思うのだが、これはどうですか。やられないでしょう。

関四郎日本国有鉄道常務理事

○説明員(関四郎君) 仰せのとおり、この車は、先ほどなれていないというお話を申し上げて、また、誤解を受けますとなんですが、まだ何といっても取扱いには、ほんとうに蒸気機関車を使うようには習熟しておりませんので、故障が出た場合に、その発見がすぐ早くいかないというような場合とか、また取扱いを完全間違いだという場合もないわけではございませんが、今のところ、そんな職員の追及よりも、むしろ事故のほんとうの原因を知るということに主眼を置きまして、あまり責任追及ということになって、むしろ事故のほんとうの原因が隠れるようなことがあっては、ほんとうの対策にはなりませんので、そういう点は、蒸気機関車の場合とは違って、かなり責任追及というようなことは、現泊のところは寛大——寛大というか、ほとんどやっておりません。しかし、あまりにわかり切った間違いというようなものがありました場合は、これはまた別途考えなければなりませんが、今までのところは事故が起こった原因が、むしろ機械の不なれとかなんとかいう方が主になっております。むしろそれを十分に探究するために、責任追及ということについては、現在あまり考えておりません。

金丸冨夫自由民主党

○金丸冨夫君 関連質問。今のディーゼル機関車ですが、あれは一体、何台あるのですか。今、たとえば「白鳥」あたり——私は、この二十日の日の被害者の一人ですが、三時間半おくれたのですが、十分とか二十分、そんなことではない。三時間半おくれているんだ。

中村順造日本社会党

○中村順造君 機関車を取りかえるんだよ。

金丸冨夫自由民主党

○金丸冨夫君 機関車の取りかえじゃない、普通の蒸気機関車を二台つけて機関車もろとも引っぱっておったが、長野で、これでよくなったということで、また解放して、今度それから普通にしたのですが、ああいうことになるというと、われわれしろうとですからよくわかりませんけれども、こういう新しいものに対する意欲、またそれを計画に乗せるということは、私は近代化には最も大切なことだと思いますけれども、その桜木の計画の、たとえば「白鳥」その他、どこを動いているか知りませんが、そういう計画についての新しいものは、余裕を持って機関車の台数を、もっと平素、これなら大丈夫というようなものを十分に見て運転しないというと、突っ返し引っ返しで、普通の蒸気機関車のようにやっておったのでは、これは非常に、従業員の方も、先ほど強調されておりましたけれども、お客さんに対して、それはもう実に迷惑な話だと思うのです。来た人は、接続がないものですから、全部上野でもって泊まらなければならないという問題が、起こって参ります。何台お持ちでしょう。

関四郎日本国有鉄道常務理事

○説明員(関四郎君) ただいま、この気動車特急編成は百五十三両持っております。それで一日の使用が、約百両でありまして、今のところ余裕は、普通は予備は、一五%程度の予備を持っておればいいのでありますが、現在は、余裕を十分に持たしております。ただ、この前の「白鳥」の場合は、これは非常に特殊な場合でございまして、実は御承知のように「白鳥」は、大阪を出ましてから直江津で青森行きと上野行きと南方に分かれるわけであります。この分かれます分の青森行きのほうが、実は故障だったわけであります。それで、上野のほうに参りますものは、故障でなかったわけでありますが、それがまた、これも不なれのために——これは不なれと申しますと、また何でありますが、やはりまだ習熟しておりませんために、この発見がおそかったために、まず長野までとにかく大半をとって蒸気で引っ張っていこうという状況でございました。それで長野へ来てやっとわかったという状態でした。これは、たいへん申しわけなかったと思いますが、今まで事故を起こしまして蒸気機関車で引っ張りましたのは、この「白鳥」が一度と、それから「はつかり」が一度ございます。この二回でございます。「はつかり」はこれはたしか今年の七月か八月だったと思いますが、この二回でございまして、この専用回路がやられました場合には、非常にそういう点が御迷惑をかけて申しわけないと思いますが、実はあの事故も、これは変速機の継電器の事故のために、そこの一番大阪寄りの車、最後部の車の変速機の故障でございまして、これはなれておりますれは、ここのスイッチで切り離しますと、あとのエンジンが動きますから、蒸気で引っ張らなくてもよかった、これは結果的にわかったことでありまして、これは非常に故障発見の場所がむずかしいために、こういうことになりました。今後はああいう故障が起きた場合には、そこのエンジンをはずすだけで動けるようになると思いますが、こういう点で、たいへんに事故は申しわけないことをしたと思います。しかしそういう場合でも、特に発見できなかったということの責任は追及いたしておりません。  今後そういうような責任を追及するということよりも、むしろ早くなれさせるということに全力を注ぎたい、そういうふうに考えておりますが、たまたまそれに乗り合わされたとしますと、これはたいへんに申しわけなかったと深くおわび申し上げます。

金丸冨夫自由民主党

○金丸冨夫君 今伺いますれば、基本的の計画として百台、運用について百五十台持っておるということになれば、これはその方面には計画のそごはなかったということになるわけですから、これはいいと思いますが、いずれにしましても、今のお話から察すれば、なれないということが原因である場合が相当あるということになれば、この訓練関係は、何か新しい手でも使われて、そして乗務させるということになっておりますか。蒸気機関車を運転しておった者をそれに乗せる場合には、どのくらいの期間訓練をして乗せるというようなことになっておるのですか。その点を伺いたい。

関四郎日本国有鉄道常務理事

○説明員(関四郎君) この気動車の特急の乗務員といたしましては、これはもともと、これの所要人員は六百七十六人でございますが、これに対して八百人養成いたしました。  それで、これの養成については昭和三十六年、ことしの五月十五日から二十五日まで、これは研修関係を二十三人、乗務関係十九人、管理部門十一人、その他七人、合計六十人、これを、これ目従来の——特急気動車でなくて、普通の気動車の運転または検査取り扱いになれた最も優秀な者を選抜いたしまして、これだけの者を講習を受けさせまして、その講習を受けた者が地方に帰りまして、これがまた全部の講習をやる。こういうような措置をとっておりまして、六月以来、各地区で指導者によって全員の訓練をいたしたわけでございます。  それで、この特急気動車の要員については、過去にもすでに気動車技術の養成を受けて気動車要員になっていた者でございまして、現実実務に従事している者の中から、経験が深くて技術が優秀な者を選定するということにいたしておりまして、この特急気動車のために学科で五十時間実務訓練三十時間、合計八十時間の追加教育をやったわけでございます。  追加教育の重点としては、学科では特急車として新たに増加しました構造をよく知ってもらうということに力を注ぎまして、それから実務訓練は、従来の「はつかり」がまだ試運転で、今度作ります新しい特急ができる前は、「はつかり」編成のものを見るとか、またこれができて参りましてから、八月初めから順次入って参りましたが、これは各区に一部ずつ配置して、これを見る、それから九月からは全国一斉に、特急ダイヤでもって運転訓練する。こういうふうにして訓練には万全を期したわけでございます。

金丸冨夫自由民主党

○金丸冨夫君 まあ六月から九月まで六、七、八、九と約四カ月の間やられた措置はよくわかるのですが、要は、まあ三時間半なんかというのは例外でしょうが、大体十分から二十五分ぐらいおくれるということがよくあるらしい。その十分から二十五分というのは、接続のほうに影響するものですから、お客さんは各方面で非常に迷惑していると思うのです。もうすでに国鉄は「はっかり」で、あれだけの名前を売ったのですから、今度やるときには、一切そういうことはないというような工合に、実は訓練をされてスタートしてほしかったと思いますね。しかし今からでもおそくありませんからその点は十分に注意していただきたいと思うのです。  ただ、ここで今機関車の問題があったのですが、乗務員の方の遭遇しての手配につきましては実に感心いたしました。  それはもう長野に着く前から、まあ非常に走って回って、一人々々の行き先を聞きまして、そして接続——どの線はどこまでの接続、横浜以降はできないから、横浜までは荷物列車を利用してくれとか、あるいはまた千葉方面は木更津までしか行かないから、それから先の人は宿屋の手配をいたしますからお申し出を願いたいとか、こういうようなことが、実は四、五年前のわれわれが常に経験しておったときとは全然違って、乗客に対して手配をいろいろされたことには感心しておったのです。こういう工合に、ひとつ根本の機関車の方面の運転に、もう少し訓練ができておったならば、そういう必要もなかったのじゃないかというふうに考えるわけです。感じたままですけれども、どうぞこれからひとつ、事故を早急になくするために訓練とまた基本的な研究があるならば、ひとつこの際としては、国鉄として面子にかけても徹底して、これをやっていただきたい。これをお願いしておきます。

中村順造日本社会党

○中村順造君 それじゃ時間も経過しましたから、今、たまたまその乗務員の訓練度の問題も出たけれども、これも私は、前から、言っていることで、やはりこれはきょうに始ったことではない。この前の委員会でも私は申し上げたのだが、とにかく国鉄というところは、それは合理化々々々というから、人を減らせばいいというふうに考えているのだけれども、こういうような技術的な仕事に携わる人は、やはり根本的に、しかも長期的に要員の確保ということは常に考えておかなきゃならぬ。それはあなたのように、たとえばこの問題に限っても、前のディーゼル・カーと今度のディーゼル・カーは違うわけなんだから、機械とかそういうものの、動力車の性態というものは、どんどん日進月歩で進んできておるわけです。それに伴うところの、やはり近代教育というものは当然しなければならない。  しかも、まあこれは労働組合のことで恐縮なんだが、労働組合なんかでも、この点について、きわめて建設的な意見を出しているわけです。なんとか、そういうふうな抜本的な教育をするだけの瞬間も与えるし、また民間産業あたりでは、そういう高度な技術に携わる職員については、学校を出ると二年、三年ぐらいは、ただめしを食わしてでも、自分たちの企業に有利になるような高度の技術を授けておるわけです。それを国鉄では全然やっておらない。高度の技術を必要とする職位も、そうでない職種も、同じような考え方で、ただ総ワクが四十四万七千人だと、そういう古い考え方、しきたり、こういうところに問題が出てくるわけです。だから、そういうふうな高度の技術を要するところには、やはり人的にも、そういう配慮をしなければならないということは、この前の委員会でも、私は中村常務理事が労務担当だから話しておいた。  それからもう一つは、今金丸委員が言われたように、やはり車両の整備とかいうことを十分心がけて、やはり国鉄は国鉄としての誇りもあるわけですから、それを保っていかなければ——最近の評判は非常に悪い。さかのぼって言えば、四月の運賃改定、あのときから、もう評判が悪くなって、しかも十月一日にダイヤ改正をして、何か自信のない単が走り回って、かき混ぜておるという状態だから、直接技術面を担当しておられるあなた方の一段の奮起を私は望まなければ、寒さに向かって、しかも年末年始の輸送繁忙期を迎えて、こういう状態が依然として続くということになれば、これはたいへんな社会問題になると思うのです。この点を私は最後に要望しておきます。十分ひとつ善処してもらいたいと思います。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 ダイヤ改正の問題に関連して質問があったのですけれども、ダイヤが正常化するのはいつごろですか。

関四郎日本国有鉄道常務理事

○説明員(関四郎君) ダイヤの正常化と申しますと、どういう状態が正常化かということですが、実はダイヤが乱れます原因の一つには、やはりきのうあたりも一万分をかなりこしたのですが、これには列車妨害があったり、踏切事故があったり、その他災害があったりということで、大体改正前は六、七千分というのが一日のおくれの平均でございました。これが今後、まず七千分台になったら大体正常というか、普通の姿になった、こういうふうに考えていいんじゃないかと、これは私個人の意見でございますが、こういうふうに考えております。  これになりますには、先ほども申し上げましたですが、普通のダイヤ改正でございますと、大体一月あまりでもって、よくなっている。今度の場合は、これは二月くらいかかりゃしないか、こういうふうに考えております。それと、これから年末輸送にかかりますので、ちょうど今いわゆる秋冬繁忙期で一番輸送が混むときでございますから、この点の回復というものが、なかなか時期的にむずかしいんじゃないかと思いますが、鋭意これは、皆さんに御迷惑をかけないように、一日も早く正常状態にするように努力いたしたし思います。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 簡単な答えでいいんですが、ダイヤ改正は、手直しするという必要はないんですか。

関四郎日本国有鉄道常務理事

○説明員(関四郎君) 今のところは、具体的に考えておりませんが、これが、どうしても必要があるということが認められましたら、手直しいたしたいと思います。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 要望ですが、この問題、ずっと新聞等で読んでも、きょうの答弁聞きましても、結局は、人のなれていないということが、おもな原因らしいですけれども、人のなれないということは、これはやっぱり故障ですよ、人間の故障です。その故障というものは、機関車や、そういうものばかりでなしに、人間が満足に動けないということは、人間の故障なんです。こういう不完全なままに実施するということは、私はいけないと思う。  ですから、これからも人間の訓練、人の訓練といいますか、そういう準備  も、いわゆる車両等の整備とあわせて完全なものにしておやりになる、そういうことが必要じゃないかと思いますが、要望だけしておきます。

関四郎日本国有鉄道常務理事

○説明員(関四郎君) 私、また誤解を招くことを申しまして、不なれということを申しましたが、不なれということは確かでございますが、不なれでも故障の起きないような車を作るというのが、私ども技術をやっております者の理想でございますので、そういうふうに努力いたしていきたいと思います。

前田佳都男自由民主党

○委員長(前田佳都男君) 本日は、これをもって散会いたします。    午後四時六分散会   —————・—————

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