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39回国会参議院1961/10/05

運輸委員会 第4号

発言数
24
登壇者
6
会派数
2
開催日
1961/10/05

会議録

前田佳都男自由民主党

○委員長(前田佳都男君) ただいまより委員会を開会いたします。  この際、一言ごあいさつを申し上げます。  このたび、はからずも運輸委員長に選任をされました。浅学非才、かつこの委員会の運営にはきわめてふなれでございまするので、無事この大任を果たし得まするよう、皆様の絶大なる御支援と御協力を賜わりたいと存じます。何とぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)     —————————————

前田佳都男自由民主党

○委員長(前田佳都男君) それでは次に委員の変更について御報告いたします。  去る三日、村上春藏君が辞任され、私が選任されました。  また、去る四日、田上松衛君が辞任され、松浦清一君が選任されました。     —————————————

前田佳都男自由民主党

○委員長(前田佳都男君) 次に、モーターボート競走法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案、踏切道改良促進法案及び日本国有鉄道法の一部を改正する法律案を一括して議題といたします。  これより各案の提案理由の説明を願います。

斎藤昇自由民主党運輸大臣

○国務大臣(斎藤昇君) ただいま議題となりましたモーターボート競走法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げたいと存じます。  この法律案は、モーターボート競走法による造船関係事業及び海難防止事業の振興に関する現行の制度を、さしあたり、さらに一年間存続させることを内容とするものであります。  この制度は、モーターボート競走による売上金の一部を全国モーターボート競走会連合会に交付して、造船関係事業及び海難防止事業の振興のため、造船関連工業の設備資金の貸付、造船関係事業及び海難防止事業に対する補助等を行なうものでありまして、昭和三十二年の一部改正において、モーターボート競走法の中に取り入れられたものであります。その際、この制度の存続期間は、一応三年とし、その後の措置については、さらに検討の上決定するという趣旨から、昭和三十五年十月一日以後は、別に法律で定めるところによるものとされたのでありますが、昭和三十五年七月の第三十五回臨時国会におきましては、すでに、別途、公営競技の現行制度全般について検討を加え、関係諸問題を調査審議するため、総理府に公営競技調査会を設置するとの政府の方針が決定されておりました関係上、とりあえずそれまでこの制度の存続期間を一年間延長する改正が行なわれたのであります。  ところで、公営競技調査会は、当初の予定よりおくれ、昭和三十五年末の第三十七回臨時国会において設置がきまりましたため、本年七月二十五日にその答申の提出がありましたが、答申に基づくモーターボート競走制度全般についての改正法律案の作成にはなお日時を要し、目下、次の通常国会に提案すべく鋭意検討中でありまして、今国会に根本的改正案を提出することは困難であります。したがいまして、この際は、さしあたり現行制度をさらに一年間だけ延長する法律案を提出いたしまして、御審議いただくことにした次第でございます。  以上がこの法律案を提案する理由であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛成いただきますようお願いいたします。  次に、踏切道改良促進法案につきまして、提案理由及びその趣旨を御説明申し上げます。  鉄道と道路とが平面的に交差する、いわゆる踏切道は、交通事故発生の要因となり、また、交通の障害ともなりますため、政府といたしましても、従来から、その立体交差化あるいは保安設備の整備等、踏切道の改良につきまして、極力その推進をはかって参ったのであります。しかしながら、最近における交通の発達は、まことに目ざましいものがあり、自動車の著しい増加に伴う道路交通量の激増、列車運転回数の増加等によりまして、踏切事故が頻発するとともに、踏切道における道路交通の能率が著しく阻害されている現状にかんがみ、政府といたしましては、踏切道の改良を早急に促進する措置を講じ、交通事故の防止と交通能率の増進をはかりたいと考え、この法律案を提出いたした次第であります。  次に、その要旨について御説明申し上げます。この法律は、踏切道の改良を促進することにより、交通事故の防止と交通の円滑化に寄与することを目的といたしております。このため、まず、昭和三十六年度以降の五カ年間において改良を行なうことが必要であると認められる踏切道につきまして、立体交差化及び構造の改良については運輸大臣及び建設大臣が、保安設備の整備については運輸大臣が、それぞれ、その改良の方法を定めて指定することといたしました。  この指定によりまして、早急に改良しなければならない踏切道が明確に示されることになり、一般の注意を喚起し、その改良に関して協力を期待することができるとともに、当該の責任者である鉄道事業者及び道路管理者は、指定された踏切道の改良に努めることを公に要請されたことによって、相互に協調してその達成をはかることとなりますので、今後の踏切道の改良の促進に大いに寄与することができるものと考えられます。  なお、指定に伴う効果といたしまして、当該の鉄道事業者及び道路管理者は、指定踏切道の改良に関する計画を作成して提出し、その計画に従って改良工事を実施する等の義務を負うこととなり、よって踏切道の改良の実現を期しております。  次に、指定踏切道の改良を行なう場合の費用負担者でありますが、立体交差化または構造改良に要する費用は鉄道事業者及び道路管理者が協議して負担し、保安設備の整備に要する費用は鉄道事業者が負担する旨を明確にし、なお、鉄道事業者が負担する保安設備の整備につきましては、その整備の促進に資するため、国または地方公共団体は、政令で定める地方鉄道業者または軌道経営者に対して、その費用の一部を補助することができることといたしました。また、踏切道の改良については、相当量の資金を必要といたしますので、運輸大臣は、この法律の規定による踏切道の改良について、資金の融通あっせん等、資金の確保に関する措置を講ずるよう努めるものといたしております。  以上がこの法律案の提案理由及びその要旨であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛成いただきますようお願い申し上げます。  次に、日本国有鉄道法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。  日本国有鉄道は、公共企業体として、公共の福祉を増進するためにその事業を経営し、能率的な運営を行なうべき使命を有しております。そのために、政府といたしましても、従来から種々の施策を講じて参ったのでありますが、日本国有鉄道が、その保有いたします余裕金につきまして、効率的運用をはかるため、これを国債の保有または資金運用部への預託に運用することができるように今回法律措置を講じることといたしたのであります。  以上がこの法律案を提案する理由であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛成いただきますようお願いいたします。     —————————————

前田佳都男自由民主党

○委員長(前田佳都男君) 次に、運輸事情等に関する調査を議題といたします。  質疑の通告がございますので、この際、御発言願います。

中村順造日本社会党

○中村順造君 国鉄のこの十月ダイヤ改正について若干お尋ねいたしますが、この十月ダイヤ改正を現実十月一日からやられたわけなんですが、いろいろまあ問題があると思うのですが、一応国鉄当局のほうから説明を聞きたいと思うのですが、営業キロでどのくらい増加をして、それから人員なんかも非常に問題があるわけですが、これは総ワクには規制もありますし、大体どういう操作をやられて、この十月ダイヤ改正が現在やられておるかと、そういう点について、まず国鉄当局のほうから御説明をいただきたいと思います。

磯崎叡日本国有鉄道常務理事

○説明員(磯崎叡君) お答え申し上げます。去る十月一日に実施いたしました私のほうの時刻改正は、去る昭和三十一年に東京−大阪剛の東海道線の電化が完成いたしましたときに行ないました大改正以来、しばらく手をつけませんでした列車ダイヤにつきまして、実は全面的にその後検討を続けておった。おかげさまで第一次五カ年計画は昭和三十五年でもって一応一段落いたしましたので、その成果に基づきまして、大体ことしの秋ということを目標といたしまして、実は三年ほど前からいろいろ案を練っておりました。今後、東海道新幹線ができます昭和三十九年までは、当分改正をしないでいいということを前提といたしまして、いろいろ検討いたしました結果、ことに、最近における長距離旅客の増加並びに通勤旅客の増加及び貨物輸送の非常な逼迫等、諸般の輸送要請が非常にふえましたことを頭に置きまして、しかも、最近の事態の趨勢といたしまして、長距離のスピード・アップということなどの要請も非常に強うございまして、これらをいろいろ総合的に考えました上で、大体、ただいまの御質問にございますが、全体といたしまして、私のほうの列車キロでは、現在旅客、貨物、合わせまして約一日に百三十万キロ走っておりますが、それを八・八%ふやしまして、百四十万キロ強という列車ダイヤにいたしたわけでございます。もっともこの中には、貨物列車につきましては、今まですでに臨時列車として走らしておりましたものも定期列車にかえたというようなのも含まれておりますので、必ずしも全部が全部純粋にふえたというわけではございません。  これを本数で申し上げますと、現在一日に旅客列車が大体一万六千本、貨物列車が四千五百本ほど走っております。これに対しまして、今回は旅客列車が約五百五十本、貨物列車が二百三十本、その他小さい列車、いろいろこまかい列車がございますが、これらを合わせまして、本数で申しますと八百二十本ほどの列車をふやしたわけであります。ただこの改正に抜けておりますのは、東京、大阪付近の電化区間の時刻改正でございますが、これは十一月二十日、来月の二十日に、冬ダイヤと申しまして、学校、官庁、銀行等の勤務時間が変わって参ります。その冬ダイヤに合わせまして、十一月二十日から電車の時刻改正を別にやることにいたしております。これは今申し上げた中には含まれておらないわけでございます。  以上が今回の時刻改正の内容でございます。

中村順造日本社会党

○中村順造君 今のお答えは私の質問した前段ですが、後段の、いろいろ業務量がふえて、そのために内容の業務量に見合うたとえば人員配置であるとかいう問題がやはりあったように聞いておるのですが、その点はどうなったのですか。

中村卓日本国有鉄道常務理事

○説明員(中村卓君) お答えいたします。要員につきましては、いろいろともちろん問題もなかったわけではございませんが、大体、本社の計画をいたしました主要幹線の主要列車につきましては、四千六百人くらいでまかなえるのじゃないか。その他支社以下で計画いたしました増発を加えまして、全体で六千人、この際この時刻改正について考えようということで、組合のほうとも、労働組合のほうとも話し合いがつきまして、これをもって実施したわけであります。

中村順造日本社会党

○中村順造君 その点ちょっともう一つお尋ねしたいのですが、大体列車キロで、先ほど磯崎常務理事のお話では、八・八%増加しておる。その仕事をする裏づけの人員については、それに比例してということは極端かもしれませんが、四千六百人ということは、大体一%程度じゃないですか。そうすると、業務量は八・八%ふえて、その裏づけの要員というものは一%程度で、これはいろいろ度合いもあるのですが、その点でやはり列車の運転なり、あるいは運転に対する安全の確保だとか、そういう点の配慮というものは必要でないのか、その点はどうですか。

中村卓日本国有鉄道常務理事

○説明員(中村卓君) もちろん、全体としては四十五万に比べて、今先生のお話しになりましたように一%でございますけれども、私のほうとしましては、動力車の乗務員を初めといたしまして、列車の乗務員とか、あるいは客貨車の輸送関係、その他の地方勤務要員、そういうものを一応個別に当たりまして、大体本社計画といたしましては四千六百、その他入れまして大体六千という数字で、はっきり算定いたしまして計画を組んだわけでございまして、これに関連いたしまして、まあ保安上の問題が今お話があったわけでございますけれども、私どもといたしましては、車両なり保安設備なり、そういうものの技術的な進歩、それから職員が相当熟練してきたので、その他を考えまして、たとえば客貨車の検修規程を変えまして、途中検査をやめても全然保安上には心配がない。これは若干実施がおくれておりますけれども、例の後部車掌を廃止するというような問題につきましても、設備なり、あるいは車両なりの整備を十分いたしますれば絶対に心配ないという確信のもとに、こういう時刻改正をしたわけでございます。

中村順造日本社会党

○中村順造君 まあそういうお答えなんですが、実際は非常に無理しているのじゃないですか。今私の聞いているところでは、総体の人間のワクにもやはり、今四千六百人ないし六千人というこの増加、たとえば業務量が八・八%ふえて、仕事をしておるその裏づけの人は一%しかふえていない。これはまあ数字的なものですけれども、私の言わんとしているところは、ダイヤ改正ということは、やはり一つの、今、磯崎理事のお話でも、三十一年以来五年間いろいろ検討した結果、画期的な一つの大きな進歩だと思うのです、ダイヤ改正については。ところが、ダイヤ改正をやれば当然、いつの場合でもそうなんですが、スピード・アップと、それから列車の内容というものが非常によくなってくるわけなんですね。そうすると、総体の人間のワクというよりか、個々の人員の質、こういうものをやはり考えなければならない。ただ頭数だけそろえれば仕事ができるというような、時代の推移というものはそれと逆行しつつあるわけですね。やはり個人当たりの業務量の内容が非常に進歩を伴うところの内容を要求しておる、時代の推移というものは。ところが、従来から国鉄がもう、長い間とってきたしきたりとして、ただ頭数の規制ということだけ考えていたために非常に——私も十月一日以来、二、三日汽車にも乗りましたけれども、そういう声を非常に聞くわけなんです。  ダイヤ改正はやったけれども、内容に、その改正の内容にも問題があるけれども、これに携わる人的質、運転の部門に携わるような非常に高度な技術を要する人が、これは中村理事はどういうようにお考えになっているか知らぬけれども、最近は全部速成じゃないですか、全部速成で、これに労働組合も非常に長い間主張をしておるが、とにかく臨時雇用員というのはやめてくれ、少なくとも国鉄の運転の部分に従事するような、重要な部分に従事する職員の将来を考えるなら、それを臨時雇用員から上げるというようなことは、そういうような制度はやめて、本格的なやはり根本的な教育をして、そしてこれは戦前とっておったような制度であるけれども、そういうことをしなければ、将来列車の質は非常に向上するのに、それに従事しておる職員の質は非常に低下をする、こういう状態がわかり切っておりながら、長い間の惰性で今もってそういうことをやっておるという、しかも急速に列車が——今八百二十本と言われておるけれども、だんだん電車区間もふえて、そして列車の数は、ダイヤ改正をするとしないにかかわらず、だんだんふえてきておる。そういう中で運転関係の要員というものは、非常に需給というか、そういう面で窮屈になっておるのに、そういう面にあわせて長期的な考え方がない。どうしても臨時雇用員でこれをまかなう、これはきわめて、今、中村理事も保安上ということを言っておるけれども、列車の保安上から見ても、これは事故がなければそれでいいけれども、列車を増発してスピード・アップをする、しかもそれに携わっている職員は、そのあなた方の一方的な考え方で、速成でそれを養成してこれに充てておる、こういう点はどうなんですか。

中村卓日本国有鉄道常務理事

○説明員(中村卓君) 動力車乗務員につきましては、一応私のほうでは全部所定の教育を終わった者を充てているはずでございます。ただ転換教育その他につきまして若干——たとえば、これは先生も御承知のように、蒸気機関車の乗務員を電気機関車、電車の乗務員にするというような場合には、時間的に見ますと、あるいは速成というお考え方がとられるような養成をやっておる場合ももちろんございますが、しかし基礎的な教育につきましては、蒸気の機関士になるまでにすでに終わっておるわけでございますから、そういう点は御心配ないのじゃないかと考えます。それから、なお養成につきましては、ことしの年度初めからすでに六千人のうちの相当部分を養成定員として出しまして、そうして今度の時刻改正に間に合うような転換教育を十分やってきたはずでございますので、御心配ないと思います。それからなお、先ほど申し上げましたように、直接の動力車乗務員につきましては、臨時雇用員を使っておるというようなことはないと存じます。

中村順造日本社会党

○中村順造君 それはなるほど、教育も何も終わっておらない者をそのまま運転に従事させておるということは、そういうことは言えない。言えないのだけれども、私はその内容については、話がこまかくなるからやめますけれども、あなたは御心配は要りませんと言われるけれども、必ずしも心配の要らないような状態じゃないのですよ、内容は。たとえば総裁達があって、一定の基準の就職、たとえば、国鉄に正式な職員として就職をして、そうして何カ月かしなければこの養成の機関に入れないというような達があるわけです。これが二、三年前から空文になっておるわけです、総裁の出された達しが。これは結局場当たり的な、どんどん一方では、これは磯崎理時のほうの関係だと思うけれども、業務量をふやして、それに伴うところの人的な配置というものが長期的な考えが全然ない。国鉄に就職してわずか一カ月か二カ月そのままで、もうすぐ、まだ機関車のうしろか前か、どちらかわからぬ、こういうような高等学校を出たばかりの人を、わずか二カ月か三カ月教育して、そうしてそれを車の運転に従事をさせるというような現状なんですよ、あなたはどういうふうな受け取り方をしておられるかしらぬけれども。  しかも、それが以前は局地的な現象として現われておったんだが、こういうふうに全国的に白紙ダイヤが変わって、大々的に銘打ってやった場合には、全国的にそういう傾向が起きてきているわけです。私はその点を心配するわけです。だから、少なくとも年々鉄道の輸送の業務量というものは——この前の第三十八国会でやはり新しい五カ年計画を承認をして、それに伴う予算の裏づけまでするという意味で運賃値上げもしておる。したがって、この新しい第二次五カ年計画というものがどんどん成長していけば、やはり業務量はどんどんふえる。けれどもこれに対する——私の特に言わんとするところは、頭数でなしに、素質として、特に運転に従事する職員の素質の低下は、それと逆な現象になっておる。この点を一つ十分検討して考え直す気持はないのですか。心配がないと言われるけれども、私はいささか専門的な立場から見ると、非常に心配なんです。そういうお気持はないのですか。

中村卓日本国有鉄道常務理事

○説明員(中村卓君) 新五カ年計画におきましては、乗員規模といたしましては、この前の国会でも御説明申し上げたと思いますが、一応補助でやっていきたいという気持で考えておるわけでございますが、もちろん一方、輸送量の増をまかなうために、他面において技術の新しい、資本を導入いたしまして、合理化をやり機械化をやる、そういう方面、あるいは仕事のやり方についての合理化というようなことで、一方において要員を捻出いたしまして、その捻出された要員を使って輸送量の増強をまかなっていきたいという基本的な考え方でありますが、特にただいま御指摘のありましたような運転関係の乗務員につきましては、もちろん私たちといたしましても、一番国鉄の根本的な重要な問題の一つと考えておるわけでございまして、これの養成につきましては、十分配慮をして今までもやってきたつもりでございますし、なお今後もそういう気持でやっていきたいと思います。

中村順造日本社会党

○中村順造君 それで、私は、それは十分検討して——こういうふうな部門に携わる人は、これは今の民間産業でも、工場が非常に高度に技術化されて、オートメーション化するという場合には、そういう重要な部門に携わる職員については、多額の費用をかけて、みずからそれに対する教育の制度を持っておるわけです、機関を。国鉄の場合は、なるほど教育の機関はあるけれども、そういう気持が根本的にないわけです。たとえば、今あなたのお言葉の中に、言葉じりではないけれども、捻出をすると言う。たとえばどこかの部門の人を減らして、そうしてどこかの部門に充当すれば、総体的な四十五万なら四十五万という数には変更がないからいい。そのいう操作を、なるほど場合によってはしなければならぬ場合もあると思う。配置転換をするということは重要な問題ではあるけれども、少なくとも、長期にわたる見通しに立って、この重要な部門に携わる職員のいわゆる教育の充実ということは、これは責任者としては当然考えなければならぬ問題だ。それがここ五、六年来、十年と言っても差しつかえないが、そのくらいそういうことがやられておらぬ。ただ国鉄は総体的な頭数の、人を減らしさえすればそれでいいというふうな考え方だ。そういうことが合理化だという考え方を持っておる。そうでなくして、やはり、なるほど合理化、近代化するということなら、どことどこに問題があるかということを、十分あなた方はお考えになり、これは検討して——特に私は強調しておくけれども、運転部門に携わる従業員の質、先ほど指摘したように、まだ鉄道が一体どういう仕組みになっているか、それすら知らないような者を、すぐわずかな教育期間で直接運転の現場でやらせるということは、私は列車の保安度を保つということからして非常に心配な面があるわけです。この点はひとつ十分考えておいてもらいたい。  それから、ダイヤ改正の問題ですが、私は若干内容にも問題があるんですが、きょうはあまり技術的な——技術の関係の理事が来ておられぬようですが、問題は二つほどあると思うのです。一つは、ちょうど国会が閉会中でしたけれども、「はつかり」型の、改造しておる、改良しておるといっておるけれども、依然として、これは散発的ではあるけれども、事故は断たない。運転事故、いわゆる車両の故障によるところの運転事故が跡を断たない。ちょうど十月一日にも、ダイヤ改正をしたその当日にも、やはり山陰線の特急にそういう事故があったということを新聞に報道されて、しかも同じような原因と受け取られるような事故がある。この点が一つ。これは将来国鉄当局としては力点を置いて、このディーゼル気動車によるところの特急というものをどんどんふやしておる、その傾向がいいとか悪いとかいうことを私は言っておるのではないけれども、少なくともダイヤに組んで、これが国鉄の最優秀列車の特急であるという、あれだけのPRをする限りは、故障があって途中でとまってえんこして動かない。こういうことでは国民に対して私は申しわけないと思う。  もう一つの点は、やはり今言われた、非常に、何百万キロですか、大体十万キロ余り八・八%、本数にして八百二十本、こういう打ち出し方をしておるけれども、これはやはり内容に無理があるのではないかということを、きのうの新聞でしたか、北陸本線においては、やはりこれは単線区間の関係では特にそういう傾向が強いと思うのです。必ずしも計画されたような調子にいっておらぬ。第二室戸台風の影響もあるように書いてはあるけれども、単線区間におけるところの無理、私もちょうど土曜、日曜にかけて北陸線に乗りましたけれども、私の乗った特急もおくれておる。白鳥号でしたか、これもおくれておる。大体二十分程度おくれておったんですが、そういうやはり計画通りいろいろな面でやられておっても、どうも内容が、いわゆる線路の収容量に対する列車の運行に無理があるのではないかというふうな気がするんですが、そういう懸念について、あるかないか。

磯崎叡日本国有鉄道常務理事

○説明員(磯崎叡君) ただいまの御質問でございますが、初めのほうの「はつかり」の事故につきましては、たいへん申しわけないというふうに考えまして、事故発生以来、私どものほうの技術方面の者が総力をあげていろいろ検討いたしております。いろいろ改良すべき点等も改良いたしましたが、今御指摘の通り、思いもかけないところに事故なども起こりまして、まだ完全とまではいっておりませんが、これは国鉄技術の名誉にかけても、ただいま先生の御指摘のような形に運行できるようにいたさなければいけないというふうに考えます。後刻関係者が参りましてから、もう少し詳しく申し上げたいと思います。  第二の点につきまして、今回の時刻改正が相当無理があるのではないかというお話でありますが、確かに単線区間等につきまして、五十本、六十本の列車で済みますれば、これは非常に楽なことだと思いますが、どうしても現状から申しまして、第二次五カ年計画でお願い申し上げましたとおり、現在の幹線がほとんど大部分が単線であるという現状からいたしますれば、根本的な複線化を待つまでは、暫定的に信号所を作りましたりいたしまして、いろいろ線路容量をふやしていく。今回、ただいまお話しの北陸線につきましても、場所によりましては大体百本程度の列車を入れております。世界的にいえば非常にレベルの高い入れ方でございますが、私どものほうの内容といたしますれば、場所によりましては、すでに百本以上の列車を入れざるを得ないような場所もございます。これらにつきましても、十分今後とも検討して参りたい。  ただ、先生たまたまお乗り下さいました一日の日は、ちょうど移りかわりの日でございまして、三十日の晩から一日の朝にかけましても、作業のやり方が急に変わる日でございました。もちろん、十分それらにつきましても事前に検討もいたしておりましたが、やはり仕事になれるという面におきまして、必ずしも完全に習熟し切ったといったところまでいっておらなかったことは事実でございます。一日、二日等は相当のおくれが出ておりまして、三日、四日とたつに従いまして、徐々におくれが減っております。ただ北陸線につきましては、姫川の橋梁——第二室戸台風等の結果でございます。それともう一つ、新潟附近の阿賀野川の鉄橋が、二日ほど前に踏切事故でもって相当大きくこわれた。この徐行が大きく響いております。  その他、北陸方面におきましては、冬になると工事ができませんので、今ちょうど線路関係の工事をやっております。非常に徐行区間が多い。もう一つ、列車整理をいたします管理部門におきましても、必ずしも今までのように何年かやった勘というものが、新らしくなっておりますので、十分に働かない点もございます。これは当然移りかわりのときには、今までの例から申しましても、多少の日にちをかけませんと平常に戻らないというようなこともあります。しかし、これらにつきましても、ある一定の基準を設けまして、こういうふうになったらこういうふうにしようといういろいろな指示をいたしておりますので、もうしばらくいたしますれば、徐々に平常に戻ってくるというふうに考えております。  北陸線以外の線区につきましては、ほとんど現在大したおくれを出しておりません。ただ踏切障害等が跡を断ちませんので、それらの結果、十分ないし十五分のおくれがあることもございますが、全面的にダイヤが乱れてくるというような現象は現在ございません。北陸線もきのうあたりは平常に戻りつつあるので、今後十分気をつけまして、一刻も早く定時運転できるようにいたさなければいけないというふうに考えております。

中村順造日本社会党

○中村順造君 私は、乗ったのは一日も二日も乗ったのですが、今の鉄橋の、台風の影響でおくれるというのは、これはわかります。私が乗ったときには、白鳥号が、北陸本線で、金沢から出まして、直江津まで八分ほどおくれた。直江津を出て長野に入って、信越本線に出て二十分おくれた。どういうことをやっているかと、私が見るというと、国鉄自慢の今の白鳥号をいなかの駅にとめて、貨物列車を待避しているわけです。最優先列車である特急が駅にとまって貨物列車を待避するなんていうふうな、そういう現象はこれは明らかに無理がある。それからたとえば台風の影響で、鉄橋のために徐行するとか、そういう面があるなら、これはたとえば旅客列車にはなるべく影響させないというふうなやり方もあると思う。ところが内容がぎっしり詰まって、どうも操作ができない。そういう関係で、特急の旅客列車が貨物列車を待避しなければならぬような現状が出てきておるのじゃないか。あなたは、今日まで逐次よくなっておる、それはなるほど一日の日は多少の混乱はあるでしょうけれども、一日こそ、実際はその移り変わりはたった一晩のことですから、その場合にある程度列車の整理をして、移り変わりに対しては列車のおくれのないようにしなければ、初めは多少混乱があるが、逐次よくなるのじゃなしに、こういう時間的に、しかも正確を要するし、特に白紙ダイヤなんて、それは磯崎理事は地方にも出て見られたかしらぬけれども、初めて北陸本線みたいに特急が通るところは、地元あげて歓迎の意味でホームに出て、ホームに紅白の幕を張って、非常に好意を示しておる。ところが肝心の列車が定時に動いておらぬ。これは三十日の夜、十分それに配慮すれば、地元のその要望にはこたえられるわけなんです。逐次よくなるのではなしに、こういうダイヤ改正とあれだけ銘打ったものならば、最初きちっとやる。やってみたところが多少幾らか問題があった、これならいい。大体二日になってもまだ白鳥号が二十分もおくれる。東京までには十分程度回復運転をしておりますけれども、特急列車で回復運転というのも、専門的にいえば問題があると思う。だから、必ずしもあなたの言われるような十月ダイヤ改正の内容というものが、なっておらぬと思う。国民の期待感からいっても内容が伴っておらない。ということは、やはり非常に無理が内容にあるのじゃないか。それから特に単線区間においてはそういう点に大きな問題が残っておるのじゃないか。その点はあなたのほうで十分検討されて、ここと、ここと、ここは若干無理があったというふうな検討をされておるかどうか。  それからもう一つは、たとえば優先列車のおくれというのは、きょうはもう四、五日たっておりますが、その後の運転状況はどうなっておりますか。

磯崎叡日本国有鉄道常務理事

○説明員(磯崎叡君) ただいま御指摘の一日と二日と白鳥の信越線でおくれましたのは、実はその前に、たいへんこまかい話で恐縮でございますが、三一四という普通列車が走っておる。それが非常におくれたために、その次の白山号という金沢から参ります急行がおくれまして、その結果白鳥に響いたということでございます。大体十五分から二十分間隔で走っておる。まあ筋といたしましてはそれほど無理な筋じゃございませんが、たまたま御承知のとおり、軽井沢から横川までの碓氷峠のネット・ダイヤにひっかかりましたために、これが三一四という普通列車が、中軽井沢という小さい駅で急行列車二本を待つとか待たないとか、いろいろ問題がございました。それらの結果、だいぶ列車整理そのものにも習熟いたしておらない点があった。白鳥が信越線で相当遅延いたしましたことは事実でございます。その点につきましてはさっそく究明いたしまして、たとえば直江津において何分おくれた際にはどうするという基準を作りまして、すぐ翌日から実施いたしました。これは大体問題がない。  それから全般的に単線区間の問題でございますが、これは確かに御承知のとおり、外国に比較いたしますれば、日本の国鉄の単線区間の列車率は非常に高いことは事実でございます。しかし、ある程度今までやっておりましたことを前提といたしまして今回の筋を入れたわけでございますが、私どもといたしましては、大体現在の状況ならば、今までの経験から申しましてもやれるのじゃないかという確信を持ってやったわけでございます。  しかし、先生の御指摘のように、確かに十月一日からぴったり定時運転ができなかったということにつきましては、たいへん私ども残念に思っております。今後十分その点につきましても、現場におきましても、また管理部門におきましても検討いたしまして、一日も早く定時運転に戻すという努力をいたしております。なお昨日の終列車は、九州特急におきまして一カ所、踏切事故が起きました以外はほとんど定時で走っております。  ほかの九州特急以外の、山陽線以外の列車は、定時一分、二分のおくれのところは多少ございますが、十分以上のところは出しておりません。これがだんだんよくなってくるかという点につきましては、主としてこのごろ頻発いたします踏切事故という突発的の場合、非常に大きい影響を受けることがございますが、だんだん徐々にもとに戻りつつある。今までの経験から申しましても、三十一年の時刻改正のときも、一週間か十日くらいは遅延時分が延びて参りました。たとえば貨物列車を一つ作るにいたしましても、現場の末端までの輸送計画、構内の作業計画等が必ずしも習熟いたしませんので、それらにつきまして貨物列車の出発がおくれるというようなこともございますが、徐々によくなって参ってきておりますので、一刻も早く先生御指摘のとおり、ぴったりした定時運転をやりたいという努力をいたしております。

中村順造日本社会党

○中村順造君 私は、長くなりますからやめます。  要望しておきたいのですが、先ほど中村理事にお尋ねしたように、国鉄のいわゆる責任者としては、あまりに国鉄の従業員の総体的な数にこだわり過ぎていろいろな弊害が一つ出てきている。これはひとつ十分検討してもらわなければならぬし、それから今のダイヤ改正に関連する問題としては、やはり無理があるなら、これは改めるにやぶさかでないということで、これを十分検討してもらって、無理な面は改めてもらわなければならない。そうしなければ、これは一つには、やはり国鉄がそれだけ力を入れてやるということで非常に大きな期待を持っている。ダイヤ改正の内容につきましては、いろいろ思惑もあるようなことが週刊誌には書いてありますけれども、それはそれにして、そういうことよりか、むしろそういうような非常に無理なことを組まれると、一つはやはり約束したとおりに汽車が動かない。これは国民の期待しておるにかかわらずそれに反する。  もう一つは、それを何とかして、あなたのほうが管理者として、無理がないという考え方でやられておるんだから、計画されたときには。それがどうしても現実にやはり特急列車がおくれる。これはやはり国鉄職員の立場からいうと、特急列車は三十秒単位だから、列車を扱う人は、自分の寿命を縮める思いをして、駅長さんも助役さんもみんなダイヤの乱れということは夜の目も眠られぬような私は苦労しておられると思う。一方では総体的な人数に非常にこだわって、なるだけ現場の人をしぼり上げる——表現は悪いかもしらぬが、なるべく締めて締め上げて、そうして内容は非常に夜の目も眠られぬほどの心痛を国鉄職員にさせるということが、それが、だんだんだんだん積み重なってくると、いつか大きな列車事故とか、そういうものの心配が私はあると思う。だからこういう面を含めて、やはり無理のあるところはすぐ改めてもらう。  それから、やはり今言うように、総体的な四十四万七千という数にこだわらずに、重点的に人員の配置というものは考えていく。しかも私は頭数だけではなくして、内容も伴うような、いわゆる国鉄の近代化、合理化といえば、人間も全部それに伴うような、設備とか、あるいは走る車両がよくなったとか、こういうことだけでなしに、やはり人間関係を含めて近代化、合理化をしなければならぬと思う。その点を今後十分あなた方のほうとしても留意してやってもらいたいと思います。

磯崎叡日本国有鉄道常務理事

○説明員(磯崎叡君) そのようにやりたいと思っております。

前田佳都男自由民主党

○委員長(前田佳都男君) ほかに御質疑はございませんか。——なければ、三木前委員長から発言を求められておりますので、この際、御発言願います。

三木與吉郎自由民主党

○三木與吉郎君 私、委員長在任中は皆様方から非常な御支援なり、いろいろとお世話になりまして、まことにありがとうございます。なお、私当委員会に当分とどめさせていただくつもりでございますので、どうぞ相変わらずよろしくお願い申し上げます。(拍手)

前田佳都男自由民主党

○委員長(前田佳都男君) 本日の委員会はこれをもって散会いたします。    午前十一時三十一分散会

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