文教委員会 第8号
- 発言数
- 153 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1961/10/20
会議録
○櫻内委員長 これより会議を開きます。 学校教育に関する件等について調査を進めます。 質疑の通告がありますのでこれを許します。横路節雄君。
○横路委員 きょうも文部大臣、文教委員会にはあまり時間がないようなので、きょうは私、予定している問題をできるだけ端的にお尋ねをしたい、こう思っております。 まず第一番目に、きのうお尋ねをしたのですが、昭和三十三年五月十七日岩手県の教育長から内藤局長あてに照会がございました。学力調査の点でございますが、まずこの点もう一ぺん確認をしておきたいと思うのです。それはきのう指摘をしましたように、「指定統計調査以外で、国が行う学力調査等委託統計調査について、当該事務を教委が受諾した場合においても、前記一及び三の場合と同様に解してよろしいか。」これはどういう意味かというと、この文面は、国が行なう学力調査など委託統計調査については、当該事務を教育委員会が受諾した場合においては前記二というのは、教育委員会が受諾した場合においては学校長または教員はこれについて拒否できない、という義務があるのだというのが二のことです。それから三のことについては、この場合もしもある特定の要求を遂行するための手段として、共同して報告の提出を拒み、調査の実施を阻害するがごとき行為は、それ自体違法と解すかどうか、その通りだ、こういうことです。だからきのうこの問題についてお尋ねをしておるように、国が行なう学力調査など委託統計調査——きのうもここでこの文面をめぐって、国語について議論をしましたが、明らかに文部省の回答は、これに対してどうあとで解釈をしようと、「国が行う学力調査等委託統計調査について」だから、国が行なう学力調査は委託統計調査なんだ、だから当該事務を、教育委員会が受託した場合には義務が発生するのだ、受託しない場合においては義務が発生しないということなんだ、そのことをまずここで御答弁いただきたい。
○内藤政府委員 委託統計調査について受託した場合には義務が発生する、これはお説の通りです。そこで学力調査が、委託の場合もあるし、五十四条二項に基づく場合もあるわけなんです。この文面から見ますと、委託統計調査について受諾した場合には義務が発生する。そうだからといって学力調査は全部委託調査だ、こういう結論にはならぬわけであります。学力調査は委託でやる場合もあるだろうと、五十四条二項に基づく場合もある。そこで五十四条二項に基づく場合は、これは別の問題であります。
○横路委員 ここで指摘しているのは、国が行なう学力調査は委託調査だというのです。あなたは三十四年の十二月の終わりになってから、北海道教育委員会の教育長がこの問題を取り上げて、委託では教育委員会が受諾した場合はできるが、受諾しない場合はできないじゃないか、こういうので、あなたの方では一年半たって初めて、これは大へんだというので、五十四条二項の問題との関連で取り上げている。ここで聞いているのは、五十四条二項は明らかに指定統計調査なんで、国が行なう学力調査は明らかに委託調査だ、こういっておるのです。今田が行なう学力調査で委託調査はあるんですね。現に今までどういうことをやっているのですか。
○内藤政府委員 この点は、私はこの文章を見ていただけばわかると思いますが、委託統計調査について受諾した場合に義務が発生するということをいっておるのであって、学力調査が全部委託調査であるということじゃないのです。学力調査等で委託統計調査についてこの規定をしたのであります。それでは工十四条二項の学力調査と委託調査とどういう違いがあるかと申しますと、たとえば実験学校にある種の学力調査を依頼する、これは今までもずいぶんございますが、そういう場合に委託した場合については受諾の義務が発生するのです。文部省が三十一年からやりましたサンプリングの調査は全部五十四条二項の調査でございますから、これとは関係ないわけであります。
○横路委員 あなたはこの文章について、委託統計調査については当該事務を教育委員会が受諾した場合において前記二及び三の場合と同様に解する、こういうように切っているけれども、この文章はそうでないです。指定統計調査以外で、国が行なう学力調査等委託統計調査について、こうなっておる。そういうように今五十四条二項との関係でこの問題が非常に紛糾してきたので、これは私の推測ですが、おそらく道の教育委員会の教育長とあなたの方で打ち合わせをしたかしないかわからないけれども、あなたの方は一年半たってから回答を出しておる。しかもこの文章を二つに分けて、国が行なう学力調査等で切っておいて、そして委託統計調査について当該事務を教育委員会が受諾する場合もあるし、受諾しない場合もある、こういうことを言っておるが、そうじゃないのです。国が行なう学力調査等となっておる。そして委託調査を受けておるのだから、国が行なう学力調査等委託統計調査について、こうなっておるので、あなたあまり強弁ですよ。しかしこの問題はあなたの方では一年半ぶっ飛ばしてあったのです。一年半ぶっ飛ばしておいて、ここでおそらく北海道教育委員会の教育長と話し合いのもとでなされたのだろうと思うが、五十四条二項を引用しておるのです。しかし私は、この点はあなたの方で回答した文章がいかに法の解釈について間違いを犯しているかということは、あとでもう一つ具体的な資料でお話しします。あなたが回答している文章がいかに法律解釈がいいかげんであるか、違法な解釈をしておるかということは、もう一ぺんこれとの関連であとで指摘します。 そこで、この問題はやはり学力調査等は委託統計調査である、従って教育委員会は受諾した場合においては義務が発生するが、受諾しない場合もあり得る。受諾しない場合には義務を発生しない、こういう解釈は一つの考え方として残るわけです。そこで私は文部大臣にお尋ねしますが、この点について、市町村教育委員会では学力一斉テストを拒否した、そういうケースが全国ですでに出ているわけです。そうすると、これは当然学力テストはやらないで済むわけですね。それでまずあなたにお尋ねしたいのは、市町村教育委員会が拒否した場合には、その市町村教育委員会に対して何か罰則がありますか。
○荒木国務大臣 罰則の具体的なことはちょっと私も記憶しておりませんけれども、今度の学力調査を受諾する、しないという事柄を——受け取って受諾しない、やらないということは、法令の規定に違反した態度であって、法令上許されないこと、こう理解します。
○横路委員 法令上許されないといっても、市町村教育委員会がやらないといって拒否したのです。どうやってやるのですか。 もう一つ、あなたは罰則規定はあると思うが、具体的にはわからぬというが、あなたは文部大臣じゃないですか。やらないとすでにきめている市町村教育委員会が相当数ある。その場合にあなたの方は、その市町村教育委員会に対して、違法な措置である、法令上違反であるといって、どういう罰則がありますか、その点をお尋ねします。
○荒木国務大臣 いわゆる罰則ということに直接つながらないと思いますが、法令に違反したような措置をした場合には、そういう違反をしてはならないぞという措置要求権が与えられておると記憶しております。 その前に、先ほど来岩手県の問題についての事務当局からの回答等をめぐって、いろいろ御指摘がございましたが、かりにあなたがおっしゃる通りだといたしますならば、学力調査はことごとく委託でしかやれない、事務当局の考えは間違いである、法の解釈を間違えておると断定せざるを得ない事柄だと思いますが、私は、今政府委員も言っておりますように、指定統計以外の国が行なう学力調査その他いろいろあるであろうが、そういうことを委託された場合に受諾して、そして市町村教育委員会に命令した場合に、市町村教育委員会が従う義務があるかどうかという点もまた尋ねておられるようでございますが、委託、受諾の関係に立った事柄について、教育委員会がいろいろなことを考慮して受諾という意思決定をした、それに基づいて下級の市町村の教育委員会に、都道府県の教育委員会が法律上認められておる権限に基づいて調査を命令した場合に、ノーと言えるかどうかというのが中心課題だと思いますが、そういう場合はノーと言えないということを回答した場合と思います。私は、国が都道府県教育委員会に対しまして、文部省として仕事を命令し、もしくは委託する、両方のケースがあると思いますが、職権に基づいて命令した場合は別個のことで、質問の文言が御指摘のように指定統計以外の国が行なう学力調査等ということは、質問者側の用語であって、質問者側の用語が、あらゆるケースを念頭に置いて、こういう場合はどうだ、こういう場合はどうだといっておる質問に対してならば、疑いを起こさない回答がなされたのだと思いますが、質問者の方の質問用語それ自体から、疑義について、そのとき、こういう場合はこうだ、こういう場合はこうだと、仕分けをして回答をしていないものですから、御指摘のような他のケースはどうだということに一つも触れてない、そのことからくる話の食い違いが起こっておるのだと、私はそばで聞いておって承ったのであります。 それはそれとして、別個のことでありますが、今度行ないます学力調査というのは、しからば何だ、委託かどうかということだと思いますが、委託の問題ではないと心得て要請をいたしております。それは、先日野原さんにもお答え申したと記憶いたしますが、今度の学力調査というのは、本来義務教育であるがゆえに文部大臣に留保されておると申しますか、専属の責任権限として与えられておる学校教育法第二十条、教科に関することは監督庁が定めねばならないということをいっておりますことに基づいて、その権限と責任を国民に向かって十分に果たしますためには、その二十条に基づく権限によって学習指導要領が定められ、あるいは教育課程が定められ、さらには、そういうものに基づいて教科書の検定権限も行使されておる。教科書は一応別としまして、教科に関する事項に関連を持つ文部大臣の権限として与えられた責任の範囲として負わされておるそのことを、現地においてどの程度に到達しておるであろうかを確認し、それに基づいて学校教育法二十条の責任を国民に向かって果たすために、どうしても一斉の調査となれば教育委員会独自の立場ではできないことですから、国の立場で一斉調査をする必要を認め、そのことを要請しておるわけであります。ですから、一斉学力調査をやるという権限は、事実上学校教育法二十条に基づいて発動さるべきものと心得ます。そこで、教育委員会に対して、しからば具体的にどういう権限があるかということは、五十四条第二項でもって調査報告等を求めることができるということで、具体的にきめられており、その調査報告を求める具体的措置を通じて、学校教育法第二十条に定める文部大臣の責任を果たそう、こういう課題でございますから、当然職権に基づいて、また法律に定めた調査報告要請権限を行使して報告を求めようというのが今度の学力調査と心得ておるわけであります。
○横路委員 文部大臣、大へん恐縮ですけれども、文部大臣は少し前段が長いですよ。もっと私の質問に端的に答えてもらいたい。私の先ほどの内藤局長との間の議論は、岩手県の教育長からの照会並びに回答の問題は違法な回管である、曲げた解釈である、これはこれ一つではなかなか本人はうんと言わないから、あとでいかに違法な措置をやっているかということを具体的な事実で重ねてやるから、こう私はお話をして、文部大臣に、今回の学力調査について市町村教育委員会がすでに拒否をしておるところがある、その拒否をしておるところに対して一体罰則の規定はありますかと聞いておる、その点が一点なんです。そのことを聞いているのだから、あなたそのことについて——前のことは前のことでまた具体的な事実を出して、内藤局長にいやというほど、いかに今違法な解釈をしておるかということをやるから、ひとまずあとに残しましょう、こう言ってあなたに答弁を求めているのだから、その点文部大臣もそのつもりでお答えを願いたい。きょう時間があればゆっくり何ぼでもお話を聞くのですが、そういう意味で市町村教育委員会がすでに拒否をしておるところがある、これに対しては何か罰則の規定がありますかという点を聞いておるのです。
○荒木国務大臣 法令に違反して、要求に応ずべきことを拒否しておるわけですから、法令に違反した行為と認めざるを得ない、従って措置要求をする権限を与えられておる意味で——罰則とは言いかねると思いますけれども、刑罰を課するとか何とかということは当然に起こりませんが、措置要求をするという立場にこっちは立たざるを得ないと思います。
○横路委員 わかりました。この点は罰則規定はないのだ、今のお話では、罰則はないが措置要求をするのだということですが、それじゃ文部大百としてどういう措置要求をなさいますか。
○荒木国務大臣 措置要求を今すぐやろうとは思っておりませんが、検討した上で措置をしたいと思います。
○横路委員 この点は非常に大事ですから文部大臣にお尋ねするのです。市町村教育委員会が拒否をしたが罰則規定はない。しかしあなたは措置要求をする権限がある。しかし今やるかやらないかはもう少し検討するというのですが、文部大臣としての措置要求にはどんなことがあるのですか。
○荒木国務大臣 具体的に法律に基づいて——今すぐはっきり申し上げられませんので、検討しまして申し上げます。
○横路委員 文部大臣、このことは私はやはり文部大臣としてはいささか遺憾だと思うのです。私たちも、この問題は、今学力調査のよしあしは、教育的な対場からここで論議をすれば非常な時間をかけて論議ができるのですよ。この前あなたが御答弁なさった昭和三十七年度の予算要求の中に、小学校の五年、六年の生徒に対して全部国語、算数、理科、社会についてやる、それがいかに教育上弊害があるかということについては、本来からいえばここで議論をしたいのだけれども、時間がありませんから私はそのことには触れません。しかし、市町村教育委員会はすでに拒否をきめたところがある、罰則規定はないが、あなたは文部大臣の権限としての措置要求はやれると言うのですが、それをいつやるのかと聞いているのではない。文部大臣の権限としてやれる措置要求の内容は何ですかと聞いているのです。やるのかやらないのかと聞いているのではない、文部大臣としてやり得る措置要求の内容は何ですかと聞いているのです。もっと私の質問をよくお聞きの上、率直に具体的にそれに回答していただきたい。なければないでけっこうです。
○荒木国務大臣 実施までにはまだ数日あるわけですが、私は法律に基づいて一斉調査をやるという建前で全国に通達をしてその準備態勢に入っているわけであります。これより先、このことにつきましては、前回も申し上げましたが、学校長の意見も聞き、教育委員会の意見も聞いて、相談の上でやるという準備態勢を整えた上でやっておりまして、それが法律に基づいてやれるということを承知しておる以上、法律に違反してまでも、法令上の当然の職務行為すらも怠ってやらないという都道府県はない、当然やってくれるであろう、こう思っておる段階でございますから、今のお尋ねの、措置要求権限があることは私も記憶しておりますが、しからばそれぞれの具体的な事態が起こった場合に、それに対してどうするかということまでは、実は私も突っ込んで検討しておりませんので、正直なところ、どういう具体的措置をするかというお尋ねには、今はお答えいたしかねます。結果が出ました後に十分検討を加えて、やるとすれば慎重を期してやらなければならない性質のものと思いますから、今後の検討を待ってやっていくというよりお答えができない、その気持を申し上げたつもりであります。
○横路委員 文部大臣、私はきょうは法律上の議論をしているのです。私はここで教育上における学力調査のよしあしを議論しているのではないのです。そのことはすでに数多くの人々もなさっておると思うし、十月二十六日まで間がないのですから、そこで法律上の議論をしておる。私は、文部大臣は少なくとも文部行政に関しては、法律上については相当な権威者であろう、こう思っているのです。別に私も何も——この文部行政に関する法律につきましては私もしろうとです。少なくともあなたは文部大臣なんですから、ほかの条約はどうとか、予算の執行はどうとか、会計法、財政法はどうとか、そういうことを私があなたにお尋ねしているのであれば、あなたが、今私はそのことについては所管外だからお答えできないと言うならわかりますよ。しかし少なくともこれだけ大問題になっているのです。しかも市町村教育委員会は厳として拒否をしているところが相当ある。罰則規定はないということもはっきりした。文部大臣としては措置要求ができる権限があるということも——あなたのお話では、あるようだ、しかしそれが今法律上のどこに基づいて何ができるかということについては検討しなければわからぬということで、私はよく学力一斉テストについて強行なさるものだと思うのです。しかし私は今これ以上——あなたがここで文部大臣としての措置要求は法律的にできると思う、しかしその内容は何をどうするのかわからないから、しばらく待ってくれということだから、今ここで休憩しておいて、まさか法律をあなたにもう一ぺん読んでもらうということも、参議院の予算委員会の件もあるから、時間的にできませんから次に移りますが、これはいささか不当ですよ。こんなことを申し上げて恐縮ですけれども、もう少し、他の法令その他については別ですけれども、市町村教育委員会が断固として拒否しているという場合に、あなたの方が措置要求ができる、たしかそういう法律があると思う、こう言うのならば、その法律はどこにあるのかと、こう聞いているのに、お答えできないのだから、これ以上この問題について——どこの条文のどこだ、私はそうお尋ねしているのですよ。あなたがお答えをしたら、そのことについてすぐお尋ねをしようと思って、私の方も用意をしているのです。しかしあなたの方では、その法令については知らないというのだから、そのことについて今ここでやってもあれだから、次に移りますが、これはあとで野原委員その他から関連もございますので、もう少し私はこの問題で進めたいと思う。 そこで次の問題は、市町村の議会では、学力一斉テストについての予算の計上はしない、こういうように決議をした市町村議会も相当あるわけです。そうしますと、学力一斉テストについては市町村議会では予算を計上しない、こういうことをきめた以上は、予算が計上されない。予算が計上されないから執行されない。もしも市町村議会が議決をしたものを、これはもう市町村議会がそういうように議決をした以上は、一事不再議によってできない。ですから予算の計上はできないのです。予算の計上できないものを、市町村長が専決処分だといって、もしも勝手に予算を自分でその学力一斉テストについて使用したならば、これは明らかに地方自治法違反に問われて大へんなことになる。そこで一つ文部大臣にお尋ねをしたい。その市町村議会が学力一斉テストについては予算を計上しない、こういう議決をした、従って予算の計上はできない、予算の執行はできない。市町村長はその件に関してのいわゆる専決処分はできない、こういうところも出てきたわけです。ここでは当然学力テストはできませんね。この点お尋ねします。
○荒木国務大臣 御指摘のような事態が起きたとしますれば、事実上できないところが出てくると思います。ですけれども、やるとしますれば、国の経費でやれる方法はあると思います。そういう議決がなされたことが適切であるかどうかということは、先刻お答えしたような課題として検討をしなければ、具体的には申し上げかねますけれども、事実上できないことがあり得るだろうと思います。
○横路委員 わかりました。その点は、市町村議会がそういう議決をしたことが一体いいのか悪いのかということは別問題です。別問題だが、しかし一たん議決をした以上は予算の計上はできない。予算の計上ができないことが明確になっているのに、市町村長は単力一斉テストに関する費用の専決処分はできない。だから今いいか悪いかは別にして、市町村議会がそういう議決をしたところは学力テストは執行できない、この点は明らかになったわけですから、次に移りたいと思います。 その次に指導要録の問題なんです。私はきょうできるだけ時間を節約して、きちきち聞きたいと思っておりますから……。その次に問題になっている点はこの学力テストの結果を指導要録に記入するかどうかということなんです。この点につきましては、これはあなたの方からいただいた八月三十日の文部広報ですが、これを見ますと、どうもはっきりしないのです。一体指導要録にこの学力テストの結果を記入させるとあなたの方は命じているのか命じていないのか、その点です、命じているのですか、指導要録に記入することは学校長の義務なのですか、義務でないのですか、この点はどうなんです。
○荒木国務大臣 指導要録そのものは、御案内の通り文部省からの通達によって具体的なひな形内容を定めて記入を要請しておるわけであります。その中に標準検査に関する事項という欄があったと思いますが、そこに記入する課題である、最も信憑性があるものは確実に実施をしたならばこれに書きなさいという指示をしておると思いますが、その信憑性のあるものは書きなさいということは、その指示は、民間のものといえども信憑性のあるものはという趣旨においてそういう指示をしておるわけでありますが、国が国の責任において、権限に基づいてやる今度の調査は、民間のものよりははるかに一般的であり、信憑性の商いものだから、そこに結果を記入しなさいという指示をしておるのであります。
○横路委員 私は指示をしておるということはわかりますよ。しかしそのことは、学校長としては記入しなければならない義務があるのかどうかということです。あなたの方はやっていただきたい、そのことは言いかえたら、私がお尋ねしておることは、学校長としてはその指導要録の標準検査の欄に記入しなければならないという義務が生じておるのですかどうですかと、こう聞いておるのです。そのことにお答えしていただかないとだめですよ、その点を聞いておるのです、どうなんですか。
○荒木国務大臣 当然記入すべき事柄である、そういうことと受け取って記入しなさい、こういうことを要請しておる。
○横路委員 そうするとそのことは義務だというのですか、そこをはっきりして下さい、どうもあなたは、さっきから言っているように言葉が多いのですよ。私も言葉の多い方だけれども、きょうはできるだけ言葉を短くして、これは義務ですか、義務でないのですかと、こう聞いておる、義務ですとか、義務でないですとか、そこを言ってもらわなければだめです。そこを一つ……。
○荒木国務大臣 指導要録に記入することはすべて学校長の義務として要請しております。その中に信憑すべきものは記入するということでありますが、その信憑すべきものかどうかの判断は学校長に委任されておる、そう考えておりますが、今度の一斉学力調査の結果というのは最も信憑すべきものと文部省は判断をしまして、それに書きなさいと要求をしております。
○横路委員 わかるのですよ。あなたの方が書きなさいと要求しておるのです。しかし、そのことは書かなければならないのですか。その義務が生ずるのですか。あなたの方は書きなさいとこう言っておる。そのことは義務を生じたのですか。学校長は書かなければならないのですか、その点を聞いているのですよ。おわかりでしょう。あなたの方は書きなさいと言ったが、それは片一方で書かなければならないという義務が生じたということですか、どうですかと聞いている。そこをもっとはっきり言っていただかなければ……。大臣、きちっと言って下さい。
○荒木国務大臣 学校長としては信憑性ある調査結果として記入する義務が生じておる、こう解します。
○横路委員 わかりました。 それでは、実は北海道教育委員会はこういう問題について北海道教職員組合の諸君と数次にわたる話し合いをしたわけです。団体交渉というとあなたはあまりすきでないようだから、お話し合いをした。その結果、北海道教育委員会では北海道教職員組合の代表の諸君に、この学力一斉テストの結果についての、指導要録の標準検査の欄に記入するかどうかは自分の方では指示しない、あげて、それは市町村教育委員会に一任する。従って市町村教育委員会が書くべしと考えればそれは市町村教育委員会においてやるようになるだろうし、市町村教育委員会がやる必要がないと言えばやらなくてもいい。こういうように回答しているんですよ。私は今九時半に札幌に電話で照会したばかりなんです。この点は北海道教育委員会はあなたの命令に従わない違法措置なんですか、どうなんですか。学力一斉テストのこの問題をめぐっては、全国すでにまちまち、ばらばらになっているんですよ。だから、できるだけやってもらおうという中で、どういうように条件を整えていくかという中で、今話したように指導要録についての標準検査欄に記入するかしないかは、北海道教育委員会はタッチしない、市町村教育委員会の独自性にまかせます、こう言っている。これは違法な措置なんですか、どうなんです。
○荒木国務大臣 適当ではないと思います。
○横路委員 それでは、適当でなかったらどうなさるのですか。ただあなたがここで適当でないと言えば、それはなるほどマイクを通じて札幌にも適当でないということが行くでしょう。しかし、適当でないということはどういう措置をするのですか。適当でないというのは違法なのか、どうなんです。
○荒木国務大臣 文部大臣の職権に基づいて要請しましたことをその通りにしない意味において、不当だと思います。それに対する措置につきましては、先刻のお尋ねと同様に、結果を待って適切なる処置を講ぜねばなるまい、かように考えております。
○横路委員 大臣、この点は、今あなたの指摘されている不当だでは、北海道教育委員会に対するいわゆる措置はできないのですよ。それについてはこういうことがある。防衛庁の予算執行にあたって、初めからこのものは五百万円の修理しかないのに、前の契約上のいろいろな問題があって、五百万円の修理だが、全部で七百万円の修理がかかるものとして予算をやったのです。そこで私は、会計検査院の事務総長を呼んで、これは明らかに不法な措置ではないか、だからこの措置をした防衛庁の長官なり経理局長はいわゆる違法な措置として処罰されなければならないのではないか、こういうように言いましたら、会計検査院はいや違うのです、違法な措置と不当というのとは違うのです、と言う。違法なものであるならば、措置として、いわゆる国家公務員法による処罰その他いろいろなものが起きてくるが、不当というのは、ただそれは不当な支出でありますぞという警告にとどまると言うのです。違法な措置と不当な措置というものは法律上の使い方は違うのですよ。そういう点いささか文部大臣を初めとして文部省の諸君は、そういう普通使われる、正常に使われている法律用語というものが、普通に正しく使われていないという点はこれは非常に遺憾ですね。そういう学校の教職員というのは大体法律は知らないのだから、あなたの方で法律を解釈してやれば、ああ、そうかなあと思うのですよ。だから違法な措置と不当な措置ということは違うのです。その点は違法ではなくて不当だ、こういうわけですね。不当というのはおしかりおくということですね、それはだめですよ、不当ですよということですね。文部大臣、そういう点もっと法律上の用語を使っておやりにならないから、あちらこちらでいろいろな問題が出てくるのです。その点どうなんですか。不当であればそれは不当ですよ、うまくないことをやりましたね、こういうことで終わるのです。それは会計検査院という予算の執行上一番大事な、一番基本的なところがそういうようにちゃんと、きちっと言っているのだから、私もそういう点きょうはきちっと使いますから、どうぞ大臣の方もそうして下さい。
○荒木国務大臣 法令に違反したり著しく適正を欠く場合は措置要求ができるという権限があると存じますが、まさに著しく適正を欠く措置であると思います。
○横路委員 ですから違法なんですか、不当なんですかと聞いているのです。そこはどうなんですか、はっきり言って下さい。私はきょうはきちっと聞いているのですよ。
○荒木国務大臣 著しく適正を欠くと思います。もっとも、今御指摘のことは、私は直接知らないことであなたのお話に根拠を持って申し上げておるだけですが、はたして北海道でそういう措置をしたことがどういう前後の事情によって結果的にそうなったのか、それらのことも総合判断しませんければ、ほんとうは断定的なことを申し上げる資格は私にはないわけであります。ですけれども、お話のごとくんば著しく適正を欠く措置であろうと考えます。
○横路委員 ですから文部大臣、法律上の用語でいきましょうや。違法な措置なのか不当な措置なのか、そこだけ言って下さい。
○荒木国務大臣 地方自治法にいうところの著しく適正を欠く措置である、そういうふうに一応考えます。
○横路委員 そう言うもんだから、違法なんですか不当なんですかと聞いている。その点をはっきりして下さい。言葉で逃げないで、ずばり私に答えたらいいじゃないですか。私がそう聞いているのだから、もっとはっきりと、違法なんだ、あるいは不当なんだと、法律これは使い分けているのだから、はっきり言いなさい。
○荒木国務大臣 今申し上げるように、今知り得ている私の感覚では著しく適正を欠く措置だ、かように考えております。
○横路委員 今の文部大臣の御答弁はそれは不当な措置だというのですね。適正を欠く措置ということは不当だということなんですね。不当だということはうまくないことをやりましたね、それは困ったことですよ、こういうことを苦い顔して、渋い顔しておっしゃるということですね。 そこで、次にこのテストについて、前に村山委員から聞いているのですが、前の文部時報には、これは内申書であるとかあるいは就職試験のときに使うのだということが出ている。あなたの方ではそれを絶対そんなことはありませんと言っている。ところが文部広報にはそうじゃないのですね。「将来このテストが継続して実施され、この成果によって高等学校進学の際の内申書に記入したり、就職の際の直接の資料として利用することを希望する声が非常に高まった場合には、そのときは検討することもありましょう。」こうなっているわけです。これはなかなか要領のいいやり方です。いかにも、文部大臣が考えたか内藤さんが考えたか、大てい内藤局長じゃないかと思うけれども、これはなかなか利口です。しかし利口だが、問題は、この学力一斉テストをやる一つの問題点は、あなたの方としては絶対に文部時報に出ておるのが正しい考え方だ、人材開発の一つとして使うのだ、だから象が貧しくて将来進学できない者については育英制度をうんと拡大していこうという考え方も一つある、同時に全国でそれぞれの会社でもって採用する場合に、今までのそれぞれの学校における五、四、三、二、一という、ああいういわゆる点数の評価でいけばなかなか容易でないから、学力一斉テストをやって、この指導要録の標準検査欄に載っているはずだ、それをぜひ一つ記入してもらいたいということは、行なった以上は必ず会社から来ますよ。会社側としては、強く要望することはあたりまえなんだ。そうするとあなたの方では、そういう声が大になったときは一つ何とかしましょうということなんです。この、何とかしましょうというのは、これはどこへ答えているかというと、いわゆる資本家に答えている答弁なんですよ。この点は、いやだというならば、内藤さん、あなた答弁してごらんなさい。あなた書いてあるじゃないですか。文部大臣、絶対しませんか。あなたこの間、絶対しないというようなことを言っているから……。
○荒木国務大臣 絶対しません。
○横路委員 ではこの点だけは、文部大臣がはっきり、しないと言うのだから、一番はっきりした。 そこで次に文部大臣にお尋ねするのですが、一体中学校の学力テストというのは、現にやれるでしょうか。現実に一体やれますか。私はあなたに一つ、なぜ私がやれないと言うかという点についてお話をしたい。 今私は手元には、都道府県全体の中学校の実態についての資料を持ち合わせがございませんが、北海道の中学校についての資料は持っているわけです。北海道においては、中学校は、小学校、中学校の併置校というのが約五割五分あるわけです。文部大臣御承知のように、中学一学級教員は二名配置してあるのですよ。この二名配置してある教員が持っている免許状は一つないし二つですよ。二人で二ないし四ですよ。中学校の教科は九つあるのですよ。あとの五つないし七つの教科については、当該免許状を持っている教員が置いてあるか置いてないかわからぬが、その一学級編制の、単級の中学校において、教員は二人、免許状は二ないし四しかない。そうすると、あと七つないし五つの教科については教えることができないのです。たとえば、今私はあなたにこの実態について読んで、それから御答弁いただきたいのですが、これは北海道のある村です。この村のいわゆる単級小中の併置校においては、教員が二人配置されておりますが、この二人の教員は、不思議なことに、持っている免許状はそれぞれ社会科一つしかない。二人とも偶然社会科しかないのです。あとの八教科については免許状がないのです。そうすると、今度試験をやる国語、数学、英語、理科、これは免許状がないのですよ。一体こういう学校の子供に対して、社会は持っているが、国語、数学、理科、英語の四つについて、どうやって試験をやるのです。どうやって学力テストをやるのですか、全然できないじゃないですか。これは私は一つの学校の例を引いたが、これは全部そうなんだ。免許状は社会しか持っていない。あとの八つについてはない。今度学力テストをやる四つについてはない。免許状がないのに、こういうところの子供には学力テストをやれるというのですか。何でやるのです。なぜ二人しか配置できないのです。あなたの方は、この学力テストの結果、いわゆるいろいろな教育的な条件を整備するためにやると言っている。整備するためにやろうがやるまいが、こんなことはやる前にわかっているじゃないですか。ひょっとしたら、文部大臣、御承知でなかったのじゃないですか。単級の中学校がある、そこには教員が二人しか行っていない、免許状は二つないし四つしかない、五つないし七つは免許状がない、そういうところは大てい英語、数学、理科はない、これは大へんだなんて思ったことありますか。どうやって学力テストをやるのですか。こういう学校がある。そしてこの学校の子供が、かりに英語が三点だ、五点だ、数学が二十点だ、そういう結果が出て、そして、先ほどは不当な処置だと言っているあなたの方では、指導要録には絶対に記入してもらわなければならぬと言っている。これは一体子供に何の責任がございますか、そこへ出てきた三点や五点が。免許状がないじゃないですか。これはどうなんです。文部大臣、御承知と思いますが、これはどうやって学力テストをやるのですか。
○荒木国務大臣 あなたが御承知になっているほどの具体性をもっては、正直なところ、私は承知しておりません。ところで、その免状のあるなし、定員の配置が適正であるかどうか、そのことはもう当然適正に配置し、免状を持っている人を極力配置するような努力を文部行政を担当する者がやらなければならぬという、事柄として一つのことだと思います。ところで、この学力調査そのものは、そういういわば不備なところでありましょうとも、一応満足できる状態の学校でありましょうとも、テストをしたい。そういうテストを通じまして、今おっしゃるようなことを、北海道だけではなしに、もっと全国的に知って、さらに改善の速度を早める、改善措置を講ずる資料にしたいというまじめな根拠を得たいわけであります。そのためにこそ協力してもらいたいと私どもは思っているわけです。 そこで、そういうテストそのものの採点ができるかどうかというお話でございますが、大体の基本的な考え方といたしましては、採点については、きわめて機械的に採点ができるような問題が出ると承知しておりますが、その採点のための採点委員会と申しますか、そんなふうなものを作ってもらって、そこで採点をするということを建前にして計画をいたしておるのでございまして、採点すること、そのことは可能であると考えております。今の免状の有無そのことは別の問題として、当然責任もありましょうし、さらにそれ自体としてわかっているところに対する改善措置を講ずる責任を痛感いたします。今度のテストを通じて、さらに正確にわかれば、なおさら責任が重大化しているということに受け取るべきだと心得ております。
○横路委員 それじゃおかしいじゃないか。あなたは私の質問に答えてないのですよ。私が聞いているのは、こういう学校は、今一つの例をあげたが、一つではない。北海道では五割五分くらいあるわけだ。東北だってそうだろうと思う。北陸地方だってそうだろうと思います。都市はそうではないでしょう。そこで私があなたにお尋ねしているのは、中学に教員が二名だけ配置になって、免許状を持っているのは二ないし四で、あとの五ないし七は免許状がないのだ、ここでは社会しかないのだから、あとの八教科についてはない。今度あなたの方で一斉学力テストをやる。国語、数学、英語、理科については免許状がないから、ひょっとしたら教えていないかもしれない。その子供に対して学力テストをやって、その結果をどう判断するか。免許状がなくても教えられますか。文部大臣、どうなんです。
○荒木国務大臣 あなたが御納得のいくような具体性をもっては、私自身はちょっとお答えしかねる課題ですが、概念的に申し上げますれば、法律にちゃんと規定されている学校の設置者は市町村である。それに対して国もむろん責任を持って、市町村と一体をなして、教育の場が、法律が期待するようにやる責任を持っていることはよく承知いたします。そういう努力を終戦以来及ばずながら文部省もやってきたし、市町村もやってきたことと思います。ところが、その努力にもかかわらず、今御指摘のような現実面があるということは、はなはだ遺憾なことと思います。ですから、それはそれ自体として改善をはかることは当然であります。それでも、十数年の努力にもかかわらず、御指摘のようないわば欠陥がある。そのことを、さらに全国的にどういう実態にあるであろうかを知りたいという手段としては、一斉の学力調査というものは相当意義のある企てだと私は信じます。 そこで今の御指摘の点も、それ自体としては、このテストを通じて、より一そう市町村も国もあるいは県も、その実績に応じて責任感を痛感する機会でもある。そういうこととして受け取って、改善すべき手段でもありますし、そのことはさっき申し上げたように一つの別個の問題として真剣に取っ組まねばならない。そこでおそらく御指摘のようなことは、免状を持っている人が教えるのが当然ではございましても、何らかの事情によってやむを得ず配置できなかったところにおきましては、臨時免許状を持った人を配置するとかいうふうなことで整備されておるべきはずのものと思うのであります。むろんそれは正式の免状を持っておる人に教わるよりも子供たちにとっては不幸だと思いますけれども、事実問題としてやむを得ざる事態でございますから、不満足ながらそういうことでやってきておる。だからその不満足さは一日も早く満足な状態に持っていくという努力をしなければならないことは先刻申し上げました。そういう筋道の問題であろうと私は理解いたします。 もっと具体的に申し上げねばならぬことがございますれば、今すぐ私には能力がございませんから、要すれば政府委員から補足的にお答えをしていただきます。
○横路委員 政府委員からもちろん答弁してもらいますが、今文部大臣の御答弁の中で大事な点が二つある。一つは、そういう教員の配置については学校設置者である市町村の責任だ、もちろんそれは文部省としては責任はある、しかし市町村の責任である、これについての根本的な解決をはかりたいと思う。第二点は、当然教員が配置されていると思っているが、しかしそれができないというならば、臨時免許状等を付与してやるべきだ、こういうお話なんです。しかしこれは何が市町村の責任なんですか。あなたの方では公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律、公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律施行令、この二つで文部省としては、予算の配付は中学校一学級については二人、小、中の併置学校の中学のいわゆる単級学校には教員は二人、こういうようにきめてあるじゃないですか。何が市町村の責任なんです。その二人はあなたは御承知だと思うのです。もしも承知していないといえばこれは大問題です。四年の学芸大学また四年の一般の大学を出て何の免許状がもらえるかといえば、高校の免許状が一つと、副として中学校の免許状が一つと二つしかないのです。ことに学芸大学では前のたしか百二十七単位かを今度は百三十七単位以上に上げて、非常にきびしくして免許状を付与することにしてある。従ってこの問題については、市町村の責任だなんてとんでもない話ですよ。しかも免許状は高校一つと中学一つ、一人で二つしかないんだから、あったって二人で三つ、最高四つしかないんだから、五つないし七つについては当然免許状を持っていない。二人しか教壇に立っていないんだから……。そういうことをこの公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律、公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律施行令できめておいて、何が市町村の責任なんですか。そうして今言ったように、現に数学、英語、理科、その他こういう学校では保健、体育、音楽、図工までやっている。これこそ違法な措置ですよ。こういう違法な措置を文部省みずからがやっておいて、そうしてこれは市町村の責任なんですよと言う。子供は、おれの先生は免許状があるのかないのか知らないのです。親も知らないでしょう。どうもこのごろ英語の教え方がおかしいな、たまに英語ができる親があったらおかしいなと思うでしょう。おかしいなと思うわけでしょう、免許状がないんですから……。免許状はきびしくて、四年間かかって中学の免除状は一つないし二つしかとれないんです。そういうことをやっておいて、こういう学校に五つないし七つの免許状がない教員が教壇に立っている現状を忘れて——あなたは全然知らないようだが、こういう学校に行って学力テストをやれますか、やれないじゃないですか、どうですか。あなたが市町村の責任だと言うから私は言うのですよ。これは私の責任だ、まことに申しわけない、こう言うならわかるけれども、市町村の責任だなんて、よそに責任を転嫁するから私は言うんですよ。この点はどうなんですか。
○荒木国務大臣 根本的にはむろん文部大臣の責任、文部省の責任であると心得ております。ところで、今御指摘のようなことは知っておるべきものと思いますけれども、全部記憶もしておりませんし、今すぐ申し上げかねますから、この点は一つ御了承をいただいて、政府委員から申し上げることを許していただきたい。
○横路委員 内藤さんちょっと待って下さい、今答弁してもらいます。 文部大臣、私はあなたが学力一斉テストをやるというなら、もっと中学の教育の実態というものを御調査の上お考えになったらどうか、こう言いたい。この状態が北海道では五割五分なんですよ。東北六県しかりです。私は九州もそうだと思うのです。あなたの教育は東京だけ考えているのじゃないですか。やあ新潟だ、愛媛のどっか、松山だ、やれ札幌だ、そういうところだけであなたは考えているのじゃないですか。私どもは、教育というのはそういう意味で全国的な教育がどう行なわれているか、そういう視野の中に立っている。あなたの方でいう、いわゆる教育に関する諸条件の整備というのは、少なくともこれから五年も六年も七年も十年もかかって整備をして、全国一定の水準にした、この際全国一定の水準に高めたから学力一斉テストについては考えるとかいうならまた別の議論です。こういう実態を御存じにならないで、学力一斉テストを強行しようというところに問題があるのです。 そこで内藤さん、あなたさっきからそこでぜひ答弁したい、こういうのですから、それでは答弁して下さい。
○内藤政府委員 北海道の僻地におきましても、国語、算数、理科、社会、それぞれ施行規則に書かれておる教科は当然すべきものであるし、指導要領の内容は充足すべきものと考えるわけなんであります。 そこで免許状の点を御指摘になりましたが、免許状がお話しのように普通は二教科ということでございますが、特に僻地の場合にはこれが二教科だけでいいかどうかについては、私どもも別に検討しなければなりませんが、現実には臨時免許状を出すなりあるいは特別に授業を許可してやらしておる、これが実情でございます。これは世界じゅうどこでもそうなんでございまして、日本だけじゃないのです。ただこの実態をよく学力テストによって把握いたして、改善すべき点は改善したいというのが今度のテストのねらいでございますから、僻地においてもどの程度の教育をするのか、これは学校の条件によっていろいろ違うと思いますが、僻地の中でも非常にいいところもあるのです。ですから、一がいに僻地が悪いとも言えないわけです。これは精密に診断いたしまして適切な行政措置を今後講じていきたい、こういう趣旨なんです。
○横路委員 あなたは今そういう教育条件について整備をする調査をするためにやるというのだが、こんなのは調査をやらなくてもわかりますよ。しなければわからないというのではどうかしています。 それから、一体免許状がないのに立てるという法律的な根拠はどこですか、言ってごらんなさい。免許状がないのに教壇に立ってやれるという法律的な根拠はどうですか。
○内藤政府委員 これは教育職員免許法の附則をごらんいただけば、附則の二項にできるようになっております。それから、ともかく学校におきましては、これは学校教育法なり施行規則を守らなければならぬ責任と義務があるわけなんです。免許状のあるなしにかかわらず、授業はしてもらわなければ困るわけなんです。それが授業ができないならこれは法律違反なんです。少なくとも義務教育の段階において一定の水準と内容だけは確実に履修しなければならない。それが免許状の点において不備があるなら、免許状の改正の問題が一つ残るわけですが、現実には免許法施行規則の附則の二項で、免許状以外の教科の担任は認めておりますので、当然この措置を講じて授業はしているわけです。いろいろな私は実態があると思うので、そういう実態について、僻地が一がいに悪いわけではないので、これについて今後どういうふうにしたらいいのか。たとえば定数を増したらいいのか、あるいは免許法の改正をして、できるだけ多くの科目を持たした方がいいのか、こういう点もあわせて検討してみたい。ともかく実態を把握してから私どもは考えたいと思っておるのでございます。
○横路委員 それじゃ私も今あなたが指摘した教職員免許法の附則の第二項を読んで、どこから、絶対に免許状を持っていない教科について教えなければならぬという義務が出るのかお尋ねしますよ。この教職員免許法の附則の第二項は「授与権者は、当分の間、中学校、高等学校又は盲学校、聾学校若しくは養護学校の中学部若しくは高等部において、ある教科の教授を担任すべき」、そこから読みますよ。「ある教科の教授を担任すべき教員を採用することができないと認めるときは、当該学校の校長及び教諭の申請により、」「申請により」ですよ。「一年以内の期間を限り、当該教科についての免許状を有しない教諭が当該教科の教授を担任することを許可することができる。」内藤さん、今度はさっきのように、委託調査とかなんとかいう疑義が出ないのですよ。「校長及び教諭の申請により」「許可することができる。」ここのうちのどこに、免許状を持っていない教科について教えなければならぬという義務があるのです。どこにありますか。
○内藤政府委員 私が申し上げましたのは、学校教育法なり施行規則によって教育課程の編成は、教育委員会が定める。その教育委員会の編成で時間割がきまるわけでございます。その時間割は、学校において行使しなければならない責任が出てくる。そうすると、免許状のある教科については問題ないわけでございます。免許状のない教科は、これはブランクにできないわけであります。一方の要請がある。その要請を満たすためには、免許状のない者に許可を与え担任させなければ、義務の遂行ができないというわけであります。だから、当然に免許状以前の問題として、学校においては一定の授業計画を立てて、義務教育を終了させなければならぬ責任があるわけですから、その前提に立てば、免許状がないなら免許状のない者に授業を担当させなければその責任が果たせないということになる。
○横路委員 今あなたが言う学校教育法、学校教育法施行規則なりその他で学校においては、教科課程について市町村教育委員会、学校長が編成をやる。だから当然子供は授業を受けますよ。そのためには文部省はこういう法律をそれに適用するように始めからやって、免許状を持っている者がちゃんと教えるようにするのが当然である。この学校教育法その他では、まさか免許状を持っていない者が教えるなんという規定はないですよ。だから、たとえばあなたの方では何と言っているのです。教育職員免許法の第二十二条で「第三条の規定に違反して、相当の免許状を有しないのにかかわらず、これを教育職員に任命し、若しくは雇用し、又は教育職員となった者は、一万円以下の罰金に処する。」となっている。なるほど、社会の免許状を持っているから、中学の先生ではありますよ。あるいは甲の適用をされないかもしれない。しかし、社会の免許状を持っているからといって、国語も数学も理科も英語も、図工も保健体育もみんな教えている。このことは前の学校教育法並びに施行規則と、あとの免許状との関係とは違うのですよ。まさか学校教育法その他で、免許状の資格を持っていない先生が、こんなに九科目のうち八つも教えるなんて考えて、だれも学校教育法や施行規則を作ったものではない。 そこで、私はあなたにお尋ねするのだが、あなたはこの附則の第二項で、またこういう回答をしておるのですね。あなたはよくよく岩手県に縁がある。いいですか、読みますからね。内藤局長、よく聞いて下さい。何だったら、また次にやってもいいです。 公立学校教員の無免許担任許可申請について 別紙総第九五号 昭和三十三年三月一日 岩手県教育委員会教育長 赤堀 正雄 文部省初中教育局長 内藤譽三郎殿 公立学校教員の免許教科外の教授担任について 標記のことについて下記の通り伺いますので至急御教示下さるようお願いします。 記 1、校長は、学校運営上必要があると認められる場合においては、当該学校の教員に対し教育職員免許法附則第二項による許可を条件として免許教科外の教授担任を命ずることができると解するがどうか。この場合において、当該教員は特別の事情のない限りこの免許教科外の教授担任の許可申請を拒否することができないと解するがどうか。 2、教育委員会は校長に対し「当該学校の教員に教育職員免許法附則第二項による許可を条件として免許教科外の教授担任を命ずべきこと」を指示することができると解するがどうか。 3、1及び2の場合において若しこれをある特定の要求を遂行するための手段として共同して許可の申請を拒み正常な学校運営を阻害するがごときことは、それ自体違法と解するがどうか。こうあって、あなたの方は「1、2、3いずれも貴意のとおりと解する」、こうなっている。一体この附則の第二項から、「校長及び教諭の申請により」それをあなたが、申請をしないのに断固命じてやらせることができる。また教育委員会は、その学校長に対して命じてやらせることができる。それをいやだと言えば違法である、処罰する、こうなっている。そんなことはこの附則の第二項のどこにありますか。どこから解釈できますか。この法文からですよ。
○内藤政府委員 この法文は、あくまでも免許外の教科を担任する場合の条件をいったのであって、これと公務員の服務関係は別でございます。校長は部下職員を監督する責任がある。学校経営を完全に果たす責任があるわけでございます。だから、免許状のあるなしにかかわらず、それぞれの授業なり、あるいは学校行事を命ずることは当然でございます。たとえば運動会があった場合に、運動会に参加させる、あるいは修学旅行があった場合に参加を命ずる、これは私は当然だと思う。ただ免許状を持つことが原則になっておるのだから、免許状がないと教えられないという原則、これはむしろ教えさせなければ困る。だから教えてやる特典を付与しなければならぬ。教えることを認めてやる。制限してあるものを解除してやるのだから、一向差しつかえない。教職員の服務時間は、一週間に四十四時間ときめられておるのだから、その範囲内で校長が命ずることは一向に差しつかえないと思います。
○横路委員 内藤さん、あなたは大へんなことを言いますよ。いわゆる免許状一つしかないから一つしか教えられないのを、それを解除して無制限に何ぼでも教えられるようにしてやったのだ。冗談じゃないのです。そんなことを言って、あなた、免許法を解釈するのですか。免許法はそんないいかげんなものではないですよ。だからこそ、学芸大学においては、百二十七単位を今度は百三十七単位に上げて、そうして一つの教科についての免許状を与えるにもそれだけ厳正にしておるのに、一つの教科しかないのですよ。社会なら社会しかないのです。それに何で一体国語も数学も英語もおまけに保健体育も図工も何でやれるのです。音楽まで……。それは免許状のそういう制限を解除してやった、ありがたく思えなんというような、そういうものの言い方を、今日の日本の初等中等教育の責任者であるあなたがやっているということは大へんなことだ。これはあなたはそう思いませんか。そういう制限を解除してやっているのだ、ありがたく思えなんというような、そんな言い方で、この免許法についてそういう考え方をとるというのは不届きですよ。 しかしこれは今理事の諸君の方から話があり、なお野原君も関連でやられるそうですが、あなたはこういうことで——文部大臣も聞いて下さい。大学やその他で免許状について四年間ぎしぎしやって、そうして一つか二つしかとれないような大事な免許状を、今内藤局長の方で、そういう制限を解除して何ぼでも教えられるようにしてやるのだ、ありがたく思え、これが北海道の、日本全体の教育だなんというのは、そういう考えは不届きです。 次に、文部大臣——この点はもっと議論したいのですが、どうも皆さんの方からそろそろ時間が来たと言われるので、最後に、文部大臣、まだあるのですよ。今月の二日ですね。秋田県の中仙町の議会で、こういう決議をした。九月二十六日学力調査をやる。私は前に北海道で、いわゆる教職員の教科課程についてのときで、あなたの方で、前の文部大臣のときでしたが、出張していた上野という課長が、認印一つで警察官の出動を要請したという問題を取り上げたことがありますが、内藤さんよく知っている。あれは違法ですよ、公印を使ってないんだから。ちょっと読んでみる。十月二日に意見書として、中仙町の議会の議長の藤澤隆治という人が、秋田県の教育委員会の委員長並びに同県教育庁南出張所長あてに意見書を出している。 中仙町九月定例議会に於て、本町鑓見内小学校の学力調査にあたり、秋田県教育庁南出張所より中仙町教育委員会に出された秘文書によれば教組の妨害について準備を要する事項として、あらかじめ公文書で警察の出動を要請し、PTA会員の中の若い父親の出校を望み或いは、地教委職員に情報証拠あつめの為準備をさせる等細目にわたる指導を与えたものである事が公開された。中仙町議会はかゝる秘密の指導文書はいたづらに地方自治体に紛争を持ち込むおそれあるものと思考され今後かかる事態の発生せざる様厳重な措置をせられる様望むものである右地方自治法第九九条二項の規定により意見書を提出するこうなっている。そこでその内容をちょっと申し上げます。これは中仙町で九月の二十三日、同日開会中の中仙町の本会議でこの問題が問題となって、九月の二十八日に至って中仙町の教育委員会の橋本教育次長は、教育委員会南出張所からの秘密指令によってなした、と議員の追及によってその全文を朗読した。「それによれば、青写真リコッピー3枚の詳細なもので一、警官導入の方法、手続きとその積極的執行方法 二、授業参観名目による若い腕力の強い父親の招集」大したものですね、これは。 三番目「電話室占拠に備えて手旗信号の準備 四、立入禁止札、退去命令等のたて方、はり方と効果 五、入校者の顔写真を八ミリカメラ三台以上準備して連続撮影」これを読んだわけですが、読んだ方も議員の追及によって読んだ。そこで中仙町の議会としては、これはまことに大へんだというので、地方自治法に基づいて意見書を出した。しかしこれは秋田県の教育委員会だけのことなんでしょうか。あなたの方でこういう文書を出していましょう。委員会が終わってから全委員に出してもらいたい。「文部省の秘密通達、文部省、教育委員会の全国学力調査実施指導要領」というのでお出しになっていますね。——これは今内藤さん、うんとうなずいているから、出してもらいたい。この中に、テスト当日予想される事態とその調査というので、「不測の事態を予想し、地教委は詳細な計画を立て関係方面とも十分打合せをしておこなうこと。」という、これらのことがありますから、一つこれが終わりましてから正式に文書を出してもらいたい。今あなたは認めている。それに基づいて、秋田県ではやるに事欠いて、若い腕力の強い父親を授業参観の名目で集めているわけです。警察官を入れる場合の導入と手続はこうだ、これはどうですか、文部省は。みな笑っている。文部大臣、どうですか。私はこの学力一斉テストについて、これだげのあなたの方は秘密布令を出して、それぞれの教育委員会はこういうことをやっている。私は中仙町の町議会は知りませんが、今日の地方自治体は何も革新勢力が多くはないです。これは保守党の方が多いのです。そういう中で、これはあまりにもひどいというので、地方自治法第九十九条二項の規定により意見番を出しているのだ。こういう指導をなすったのですか、文部大臣、どうです。これはあまり行き過ぎでありませんか、これはどうですか。あなたは、断固司令官として、よろしいなんてまさか言いはしないと思う。私は行き過ぎだと思う。また私は、大臣はそれくらいの所信は述べられると思いますが、どうですか。
○荒木国務大臣 今読み上げられましたことは、私は知りません。
○横路委員 知らないけれども、私が読んだことが事実とすれば行き過ぎですね。ということを聞いている。事実だとすれば、私の今読んでいることは、この場合中仙町議会議長の、これは行き過ぎですね、どうなんですか。
○荒木国務大臣 読まれただけのことを承っておって、少し常識をはずれているようにも思いますが、しかし、それより、およそ物事は動があって反動があると思うので、もし事実だとすれば、日教組が全国大会で一斉学力調査には実力と称する暴力をもってもはばめということを、団体意思をきめて全国に流しておるはずでございますから、それに対する反動としてそんなことがあるいは起こったのかしらんと思って承ったのでありますが、それにいたしましても、どっちもどっちですけれども、あまりほめたことじゃないことは確かであると思います。
○横路委員 今あなたのおっしゃったどっちもどっちという中には、文部省は入っているのですよ。この秋田県の教育委員会の委員長は、今私が資料として出しましたあなたの方で出した通達——文部省の秘密通達、これに基づいて、それは拡大解釈をしてやったのだろうが、やっている。どっちもどっちという中にはあなた御自身入っている。そこで、これは出すといっておられますね、内藤さん。秘密文書、出すでしょう。
○内藤政府委員 秘密文書なんかありません。
○横路委員 それじゃ公式の文書でいいですが……。
○内藤政府委員 公式の文書は、先般お出しいたしましただけです。
○横路委員 私ども皆に出したのですか。
○内藤政府委員 皆に出ているはずだと思いますが、——承知いたしました。
○横路委員 別紙文部省の秘密通達、これは「文部省、教育委員会の全国学力調査実施指導要領」です。この点は、委員長と委員部を通じて、今出されているか、もう一ぺん調べます。出されてないならば出して下さい。今どっちもどっちだと言ったが、この言葉をとらえて言うのじゃありませんが、文部大臣、実はこれは北海道の教育委員会があなたの指示に基づいてやったことだが、今度の学力調査は学校行事の一つとしてやるのだ、こう答弁している。これは間違いないですか。
○内藤政府委員 さようでございます。
○横路委員 そこで、私はあなたの方でお出しになっている中学校の学習指導要領を調べてみたのです。ここの「第3節学校行事等」に何と書いてあるのです。「学校行事等は、各教科、道徳および特別教育活動のほかに、これらとあいまって中学校教育の目標を達成するために、学校が計画し実施する教育活動とし、生徒の心身の健全な発達を図り、あわせて」云々となっていて、それは学校が計画し、実施するのですよ。私は、またあなたの方からああでもない、こうでもないと言われると困るから、あなたの方で出されたのを持ってきておりますが、内容は、「学校行事等においては、儀式、学芸的行事、保健体育的行事も遠足、修学旅行、学校給食、その他上記の目標を達成する教育活動」、そうして三番目は、「学校行事等は、学校が計画し、実施するものである」。今あなたは学力一斉テストは学校行事だと言っているが、あなたの方でいう中学校の学習指導要領によると、学校行事等は学校が計画し実施するのだ。学校が何か計画実施したか、計画してないじゃないですか。あなたの方では、この中学校の学習指導要領に基づいて、このうちの学校行事でやるのだ、これでやるのですか。答弁して下さい。
○内藤政府委員 学校行事でやるわけでありまして、具体的に学校が計画し実施をするわけです。その学校がやるために文部省が教育委員会に指示し、教育委員会がその旨を受けて学校に指示して、具体的には学校がこれを計画し、実施する、こういう責任を負うわけでございます。
○横路委員 これは中学校学習指導要領の中の学校行事に基づいてやるのですね。そうでしょう。どうなんです。
○内藤政府委員 学校行事の一種としてやれ、こういう趣旨でございます。
○横路委員 ところがゆうべ夜の十一時まで、北海道教育委員会と北海道教職員組合は団体交渉をやっている。組合からだんだん押されて、北海道教育委員会は、この中学校の学習指導要領のここではないんだとなった。照会してごらんなさい、ないんだから。このどこから読んでなりますか、学校行事等は学校が計画し、実施するんだ。だんだん押されて、これではないということになった。これではなければ何だと聞いたら、実はこの一つ前の中学校の学習指導要領だと言った。そこで、何を言ってますか、文部省は来年から新しい教科書、新しい教科課程でやる、ことしは経過措置としてはこれでやるんだと指示したじゃないか、こう言われて、北海道の教育委員会はしどろもどろで答弁できない。私が先ほどから数々指摘しましたように、たとえば指導要録についての記入は、あなたの方は命令としてやらせるんだ、ところが現地では困り果てて、市町村教育委員会が独自でやってもいいとこう言う。ところが、内申書その他については絶対にそれは書かせないんだとこう言う。ところが現場においては困り果てて、市町村議会が予算の議決をしない場合はどうか、議決をしなくてもやれるんだと答弁する。あなたは今ここで議決をしなければやれないと言う。今全国でこの学力の一斉調査をめぐって教育界全体は非常な紛糾をしているのです。こういうところは、あなたの方で実際に実情を知らないでやっているからなんだ。先ほど私が言ったように、中学校一学級だけのある学校で、二人の教員が二人とも社会しかない、あとの八つの教科については、音楽、保健体育、図工、英語その他一切やっている、こういうところがその町村では九割を占めている。この町村でやり得ることは、その町村の教育委員会、教育長、その他学校の諸君が集まって、私の村のこういうような教育の実態から、この村ではどういうような学力テストが行なわるべきかという、その町村を主体にして、それぞれの教育委員会で、それぞれの実際の現場で教育をやっている教師の諸君と話し合いをしてやるならともかく、あなたの方で教育のいろいな条件が全然整備されないままに、全国一斉に強行しようというところに、現地における都道府県の教育委員会の考え方と、あなたの方の考え方とが全く違う点が出ているではありませんか。しかも、日本全体の小学校五年、六年の子供たちに対して、国語、算数、理科、社会をやろうなんというのはどういうことなんです。あなたの方では都道府県に指示をした。中学の二年、三年に学力テストをやるというのは、義務教育の最終段階だからやるんだ、こう言っている。前にはそういう指示をしておいて、今度は、小学校の五年、六年は何で義務教育の最終段階なんですか。中学校の学力テストがことしの十月二十六日に予想されるが、しかし来年もしも予算を通して小学校五年、六年についてやろうとすれば、これは非常に全国的な大きな問題になりますよ。私は教育的な立場からなぜこれが反対であるかということについては、ここで申し上げる時間もないから、この程度にしておきます。警察官の導入とか、腕力の強い父親を授業参観の名目で当日学校に登校さす、そういう指示までして強行しようという、これがやはり世間から文部省が考えている教育の国原統制だと言われるのですよ。国家権力を背景にしてやろうという点が、こういうところから行なわれるのです。 これだけ申し上げておいて、あと野原君から関連質問がありますから、私時間もないので、残念ですがこれでやめます。 ————◇—————
○櫻内委員長 この際質疑をしばらく中止いたし、公立高等学校の設置、適正配置及び教職員定数の標準等に関する法律案を議題といたします。 本案は昨日質疑を終了いたしておりますので、念のため申し上げます。 この際山中吾郎君より、公立高等学校の設置、適正配置及び教職員定数の標準等に関する法律案に対し、自由民主党、日本社会党及び民主社会党の三党共同提案による修正案が提出されております。 本修正案を議題とし、その趣旨説明を求めます。山中吾郎君。
○山中(吾)委員 私は、自民党、日本社会党、民主社会党の共同提案による公立高等学校の設置、適正配置及び教職員定数の標準等に関する法律案に対する修正案を提出いたします。 その修正点は次の通りであります。 公立高等学校の設置、適正配置及び教職員定数の標準等に関する法律案の一部を次のように修正する。 第五条中「それぞれ次の表の下欄に掲げる数」を「本校にあっては三百人、分校にあっては政令で定める数」に改め、同条の表を削る。以上の修正の理由について簡単に申し上げたいと思います。政府原案によりますと、高等学校の分校の適正規模を生徒数、百名を基準にして定めておるのでございますけれども、これは農村の高等学校定時制の推進にはならないで、各府県における高等学校分校の統廃合に刺激を与えるだけである。その点政府提案の動機と結果は一致しないということを非常におそれるのであります。 特に農村における農業教育あるいは農村教育の特質からいいますと、まだ農村の父兄の人々には農業には学問は要らないという思想が伝統的に残っておるのであって、こういう農業には学問は要らないという農村の古い思想がある農村教育の振興のためには、形式的にこういう適正規模を定める時期にまだ達していない。これはやはり啓蒙的な思想を加えて、法案を作る場合においても、単に百名あるいは二百名という収容定員を定めるのでなくて、現在就学率が少ないというふうな状況にあるときには、これを引き上げるについて現在の実員の足らない分校もそのまま容認をしつつ、将来に向かって就学率を高めていくという政策でなければ、決して農村の教育は振興しないということが第二の理由であります。 第三には、前回の国会において農業基本法が設定されており、そしてその中に農業経営の構造改革を行なうための前提条件として農業教育の振興を強調しておるのでありますから、その意味において都市の高等学校の定数と同じ思想をもって考えることは、農村の教育を振興しなければならない現段階及び農業基本法の思想からいっても不適当であるということを考えまして、現案にある高等学校分校においての百名という明示は政令に譲る方が正しい。従いまして政令に譲ったという趣旨は、同じようなことを行政に白紙委任するという趣旨ではないの、であって、国会の意思というものを十分慎重に考慮して、そして今言った趣旨に基づいてこの分校の規定を定めるということを含んでおるので、この点は特にここに付言をして修正案の理由を説明する次第であります。 なおその他の政府原案について不満の点はたくさんあると思いますが、この点は後ほど附帯決議の提案もあることでありますので、少なくとも最小限この程度の原案の修正は必要であるという考えから提案をした次第でございます。 —————————————
○櫻内委員長 本修正案については質疑の通告がありませんので、これより本案並びに修正案を一括して討論に入ります。 別段討論の通告がありませんので、直ちに採決に入ります。 まず山中吾郎君提出の修正案について採決いたします。本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○櫻内委員長 起立総員。よって、本修正案は可決されました。 次に、ただいま議決いたしました修正部分を除く原案について採決いたします。賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○櫻内委員長 起立総員。よって、修正部分を除く原案は可決いたしました。よって、公立高等学校の設置、適正配置及び教職員定数の標準等に関する法律案は修正議決いたしました。 —————————————
○櫻内委員長 この際、八木徹雄君より、ただいま議決いたしました公立高等学校の設置、適正配置及び教職員定数の標準等に関する法律案に対し、自由民主党、日本社会党及び民主社会党の三党共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者より、その趣旨説明を求めます。八木徹雄君。
○八木(徹)委員 私は自由民主党、日本社会党、民主社会党の三党を代表いたしまして、本法案に対しまして附帯決議を付するの動議を提出いたすものでございます。 まず決議案を朗読いたします。 公立高等学校の設置、適正配置及び教職員定数の標準等に関する法律案に対する附帯決議(案) 一、本法が施行されるにあたっては、現在各学校の課程別、職種別の教職員の実績を尊重し、その現状を下廻ることのないように配慮すること。 一、本法の施行により、現存の定時制分校の統廃合を促すようなことがないように留意し、また市町村が高等学校を新設することについての制限は実状に即するように留意すること。 一、附則第五項及び附則第六項はこれを機械的に適用することなく、生徒の体位、施設設備等の現状にかんがみ、可能な限り法第六条の原則を尊重し、これによって措置すること。 一、教育効果をあげるため、将来高等学校設置基準甲号を指向して努力すること。 一、養護教諭、養護助教諭、事務職員、実習助手等の適正な配置のできるように措置すること。 一、本法実施にあたり、その必要な経費については、基準財政需要額の算定にあたって確実に措置すること。 一、本法施行に伴って、私立高等学校との間におこる格差是正のため、適当な対策を考慮すること。 右決議する。 一昨日来の質疑を通じてすでに明らかとなった点であるわけでありますけれども、特に今回のこの法律実施によりまして、現在それ以上の措置をしておる府県があるわけであります。大阪だとか兵庫だとか京都といったようなところがあるわけでありますが、それらの府県が、本法を施行することによって現状より下回ることがあってはならぬわけでございますから、特に下回らないように配慮しなければならないということが第一点でございます。 また本法を施行することによって、定時制分校の中には非常に小規模なものがあるわけでございますけれども、その小規模な定時制分校を統廃合するということになっては、教育が低下するわけでございますから、そういうことのないように留意してもらいたい。また今後市町村が公立高等学校を新設する場合には、新たなる制限が加えられるわけでありますけれども、それを実情に即して配慮するようにしてもらいたいということが第二点であります。 第三点といたしましては、経過規定として附則第五項、第六項によって、この生徒数が暫時一割増しになる、あるいはその間先生の数が本法の規定するほど充足できぬということを認めておるわけでございますが、しかしこれも可能な限り法第六条の精神を尊重して、機械的にそれをやることなしに、できるだけ法第六条の精神を生かすようにしてもらいたいということが第三点であります。 第四点は、将来甲号基準に努力せよということでありますが、これは言うまでもなく今回の措置によって乙号基準というものが確保できるわけでありますが、将来当然甲号基準になるということが、より教育効果を上げるゆえんでありますから、そのように努力目標を持って推進してもらいたいということでございます。 第五点といたしましては、養護教諭、養護助教諭、事務職員、実習助手等、やはり教育権進上必要なこれらの職員については、これを適正な配置のできるように措置してもらいたいということでございます。 それから第六点といたしましては、当然のことでございますが、これらのことをやっていく上についての経費につきましては、自治省の基準財政需要額の算定にあたって当然確実に措置をしてもらわなければならないということでございます。 最後に、この公立高等学校が、このような措置ができるということにおきまして、非常に教育水準が上がるわけでございますが、それに反しまして私立高等学校との間に当然格差ができるわけでございます。この私立高等学校との格差ができるということは教育上好ましくないことでありますから、当然その格差を修正するために、文部省自体としても適当なる対策を講じてもらいたいということがこの提案の理由でございます。 以上、提案の趣旨を申し上げまして、御賛同を得たいと思います。(拍手)
○櫻内委員長 以上をもって趣旨説明を終わりました。 附帯決議に関し、政府に対し質疑の申し出があります。これを許します。山中吾郎君。
○山中(吾)委員 一点だけ政府に御質問をいたしたいのですが、今八木委員から提案になりました第二項、「本法の施行により、現存の定時制分校の統廃合を促すようなことがないように留意し、」ということが、先ほど私が修正案の提案をしたいわゆる第五条中の、「分校にあっては政令で定める数」という関係と表裏一体にある附帯決議でありますが、これについていわゆる原案にあったように、分校百名というふうな収容定員を示すというようなことが統廃合を誘致することになるの で、そういうふうなものは政令に定めないで慎重に審議をして、もし何らかの形をとらなければならない場合については、事前にわれわれとよく意見を交換して設定すべきであると思うので、この点文部大臣の方から一つ責任のある御答弁をいただきたいと思います。
○荒木国務大臣 政令を定めます場合は、十分定時制分校の実態を検討いたしまして無理な統廃合が行なわれるようなことのないよう、慎重にいたしたいと考えております。
○櫻内委員長 これにて附帯決議に関する質疑は終了いたしました。 これより、ただいまの附帯決議を付すべしとの動議を表決に付します。 八木君提出の附帯決議を付すべしとの動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○櫻内委員長 起立総員。よって八木徹雄君提出の動議のごとく、本案は附帯決議を付することに決しました。 この際、政府より発言があればこれを許します。荒木文部大臣。
○荒木国務大臣 ただいま全会一致をもって議決されました附帯決議に対しましては、政府といたしましてもその御趣旨にのっとりまして努力いたす所存であります。
○櫻内委員長 本案の議決に伴う委員会報告書の作成等につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○櫻内委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————◇—————
○櫻内委員長 引き続き学校教育に関する件等について調査を進めます。質疑の通告がありますので、これを許します。野原覺君。 〔委員長退席、八木(徹)委員長代 理着席〕
○野原(覺)委員 学力テストの問題で先ほど来同僚の横路君からいろいろな角度から質問があったのでございますが、私は関連をいたしまして、明確を欠く点が文部大臣の答弁にたくさんございましたので、重ねてお尋ねをいたしておきたいと思うのであります。 まずその第一点は、指導要録の記入の問題。指導要録の記入は校長の義務であるのかないのかという横路君の質問に対して、著しく適正を欠くものだということのお答えしかないのであります。横路君は重ねて、それは法律に違反をするのかそれとも不当であるのか、違法か不当か、こうお尋ねをいたしたのでございますが、ついに大臣は先ほどはこの点について明確な御答弁をなさっていないのであります。私はこれは非常に重要な問題だと思うのです。今日文部省は指導要録へ必ず書き込めという指導をなさっておる。その指導をなさっておることが法律に基づいての指導であるのか、つまりねばならぬという義務的な法律の規則に基づく指導なのか、それともそれが望ましいという意味の指導であるのかということについて、これは明確にしてもらいたいのであります。重ねてこの点は、違法であるのか不当であるのか、文部大臣の御答弁をお願いいたします。
○荒木国務大臣 不当であります。
○野原(覺)委員 不当であるということは、違法ではないけれども不当だ、こういう意味であろうと思いますが、いかがでございますか。
○荒木国務大臣 さっき北海道の教育委員会の措置についてのお尋ねがありましたが、北海道の教育委員会の措置がさっきお話がありました通りだとすれば、法律的な立場で法律用語を援用して申し上げれば、著しく適正を欠く措置、こういうふうに解釈いたしておるのであります。その意味において不当だと申し上げました。
○野原(覺)委員 そういたしますと、法律上の義務は校長にはない、指導要録に書かねばならぬという法律上の義務は、現行法ではもとより校長にはない、このように受け取ってよろしゅうございますか。
○荒木国務大臣 指導要録そのものが、標準的な検査の事項について書き込まねばならないと指示しておるわけであります。これは先刻も申し上げましたように、一応予想しておりましたことは、民間の学力テスト等にしても、信慢性のあるものは実施を確実にしたならば書き込みなさいという趣旨なわけでございます。今度の一斉学力調査は、民間でやります部分的な、いわば不十分な調査に比べれば、はるかに憑信性のある、また教育的見地に立ちましても必要だと認めて実施するものでございますから、その結果は、当然信憑性の特に高いものとして書き込んでもらいたい、こういうことでございまして、校長の判断に一応まかせますけれども、しかしほとんど論議を要せずして信憑性の有無は判断できるはずと心得ますから、これをやらないということは著しく適正を欠く措置だと判断いたす、こういうことであります。
○野原(覺)委員 私は、法律上の問題を尋ねておるのです。一体、法律上その義務があるのかないのかということをお聞きしておるわけです。もとよりあなたの方は、学力テストを実施することは必要だという御認識のもとにやっていらっしゃる。これはもう言うまでもないのです。それからあなたの方で、指導要録に記入してもらいたいという要請が出されておることも事実でありますし、それが望ましいと文部大臣なり文部当局が考えておることも私は十分知っておるのであります。しかしそのことは一体法律上の義務であるのかないのかということを聞いておる。どうもその点についてお触れになりたがらない。こういうことは僕は明確にした方がいいと思う。法律上の義務ではないけれども、やはり書くことが教育上望ましいのだ、そういう御信念、あなたのお考えがあるならばそのような御答弁をされて何も問題はないと私は思う。いかがですか。
○荒木国務大臣 この一斉学力調査の目的の一つは、当然出てくるであろうところの個人差というものも、あるいは学校差というものも、むしろその結果を改善のための有力な資料として活用したい趣旨にあるのでございますから、先ほど申し上げましたように、指導要録の標準検査に関する事項の欄にぜひ書いてもらいたい。そうしないと趣旨が不徹底に終わる、効果を減殺されるおそれがあるからぜひ書いてもらいたいということを指示いたしておるのでありまして、当然の校長の義務として絶対性を持って書かねばならない、もし書かないときには、校長それ自身の責任を追及するという、罰則適用までもして追及するという考えほどではない。もしやらない場合は著しく適正を欠く措置と考えざるを得ない、そういう考え方に立っておることを申し上げておるのであります。
○野原(覺)委員 それは法律上の義務ではないと受け取っていいですね。法律上の義務ではない、しかし学力テストの目的から考えて、これはぜひやってもらいたいということだ、こう受け取ってよろしいですね。そうでしょう。その点を私はお聞きしておるのですよ。何回も同じことでございますが、どうもあなたはその点御答弁を濁していらっしゃる。いかがですか。
○荒木国務大臣 それが計画的に実施されない場合は、措置要求をしなければならないほどの内容を持っておる重要な課題である、こう考えておるのでありまして、法律上の義務違反として校長それ自体を直接どうするということではない。義務か責任かとおっしゃれば、教育の場をあずかる校長としての責任の問題である、こう考えております。
○野原(覺)委員 そういたしますと、法律上の義務違反ではない、しかし校長は校長の良識にかんがみて、この学力テストの目的等を考えるならば、これはぜひともやってもらいたいのだ、こういうことだと思いますがいかがですか。
○荒木国務大臣 その通りであります。
○野原(覺)委員 そういたしますと、この問題は私はこれで終わってもよいと思うのであります。ただいまのように文部大臣は率直にお答えになられたらいいと思う。どうもこういう学力テストを実施するのに疑惑を残したまま、問題点を残したまま実施することは、やはりおもしろくないと私は思うのです。事態を明確にして実施してもらわなければなりませんから私どもはお尋ねをしておるのです。法律上の疑義があるとかあるいは教育上の問題点が残るような、そういうままで学力テストが実施されるということになれば、これはやはり国の予算を一億円も持ち出してやることでございますから、私ども国会議員も責任を負わなければならぬ。これは国政の重大な問題に今日はなってきておる。だから私はお尋ねしておるのであります。 第二に、関連をしてお尋ねをしたいことは、五十四条の二項についてであります。学力テストを実施する場合には、委託調査でやる場合もあれば、五十四条二項でやる場合もあると、こう横路君に内藤局長が答弁しておるのであります。今度の場合は五十四条の二項でやるのだ、だから委託調査ではないのだ、このような答弁であったと思うのでございますが、五十四条の二項の調査は、これは委託調査でないという論拠をお教え願いたい。五十四条の二項はどういうわけで委託調査でないのか。つまりあの統計法に基づく指定調査のような義務づけが五十四条二項に当然免ずるという法的な論拠、上の論拠をお教え願いたいのであります。
○内藤政府委員 五十四条二項をお読みいただきますればおわかりいただけると思いますが、これは文部大臣の職権に基づく調査、報告を求むるの件の権利でありまして、これを受けました教育委員会は当然の義務がある。ところで、委託調査につきましては、これは文部省にも委託調査の経費がございますが、これは相手側が受託をしなければ成立しないわけなんです。ですから、委託、受託という一種の契約によって行なうものでございます。これは当然別のことでございまして、五十四条二項とは関係ないわけでございます。従来サンプリング・テストも全部五十四条二項の職権による調査で今日まできたわけでございます。
○野原(覺)委員 その答弁では法的な根拠になってないじゃないですか。それはあなたの主観的な解釈です。五十四条二項はどういうわけでこれは義務を生ずるところの調査であるかという私の質問に対する回答にならぬじゃありませんか。私は五十四条二項は指定調査のように調査をする側に義務づけられるのだという法的論拠を伺っておるわけですよ。あなたは主観的な判断で、いや委託調査の場合にはこれは契約の観点によって受託の意思表示があるという、そんなことはわかってますよ。委託調査という場合には相手が受託しなければ成立しないことぐらい私も知っておる。ところが、五十四条二項が文部省の強制調査権に基づく調査だというその論拠がどこにあるのかということです。地方教育行政の組織及び運営に関する法律のどこをひっくり返しても、私は見当たらぬように思うのです。そういう主観的な判断でこういう法律の解釈をされてはたまらぬということです。だからその点をお示し願いたい。重ねてお尋ねします。
○内藤政府委員 これは読んでいただきますればおわかりいただけると思うのでありますが、五十四条二項は文部大臣の職権による調査、報告を求むるの権利であって、権利である以上は、これは当然裏から申しますれば、その調査、報告を求められた側に対しては義務が生ずる、これは法理上当然のことであって、別にこれは委託調査ということと関係ないわけであります。
○野原(覺)委員 じゃ五十四条の二項を読んでみましょう。これはあなたの答弁は大へんな問題です。五十四条の二項のどこに文部大臣の強制調査権に基づく調査だと書いてありますか。すなおに読んでみて下さい。こう書いてある。「文部大臣は地方公共団体の長又は教育委員会に対し、都道府県委員会は市町村長又は市町村委員会に対し、それぞれ都道府県又は市町村の区域内の教育に関する事務に関し、必要な調査、統計その他の資料又は報告の提出を求めることができる。」というのですよ。これは求めることができるというわけなんです。強制調査ということになれば、都道府県側は文部大臣に対して義務を免ずる。これは統計法に基づく指定調査の場合がそれであります。これは求めることができるということを規定しただけなんです。しかも、この法文の構成から言うならば、文部大臣と教育委員会との協力関係の条章のところにこれが規定されておるわけなんです。求めたならば、教育委員会がこれに対して報告をすることが望ましい、してもらいたい。しかしながらこれはどこにも義務は免じないでしょう。それから強制調査権というけれども、委託調査と何ら変わりがないじゃないですか。だから、あなたの言うことは委託調査でないという説明にはならぬと私は思うのです。たとえば、地方教育行政のこの法律の五十一条でございますが、五十一条は文部大臣とそれから教育委員会との協力関係を規定した法律だと私は思う。だから、教育委員会は文部大臣に対する協力が要請されているだけなんだ。だから、その協力が要請された場合には協力に応じてもらいたいでございましょうけれども、これは当然協力しなければならないという義務の生ずるものではないと私は解釈する。そうでなかったならば——これがもし義務規定ということで、強制調査権に基づいてやるということになれば、何らかその義務を裏づけるものがあるはずだ。それは措置要求、代執行というようなものも考えられておりますよ。これが指定調査だということを義務づける規定だというところの根拠はどこにも見当らない。従って、工十四条二項による調査といえども委託調査と同じものだ。だから、学力テストは委託調査でない、五十四条二項による、こうあなたは横路君をごまかして答弁しておりましたけれども、五十四条二項による調査といえども委託調査と何ら変わらぬじゃありませんか。当該教育委員会が受託しなければならぬ調査です。その点いかがですか。
○内藤政府委員 お説のようなことになりますと、文部大臣はまかされた責任と権限を行使することができないわけであります。職責を遂行できないということになるわけでございまして、この五十四条二項の調査権、あるいは五十三条に基づく調査権というものは、これは当然職権調査の権限でございまして、これを求められた相手方は当然これに応ずるの義務が生ずる、もしその義務が恥じないなら五十二条の措置要求という問題に関連してくるわけであります。 〔八木(徹)委員長代理退席、委員長 着席〕
○野原(覺)委員 当然職権調査だ、当然文部大臣の強制調査権に基づく調査だ、そうなればならぬのだというのは、あなたの主観的な勝手な判断です。どこにもそうでなければならぬものはない。なるほど文部大臣はこれを強制調査権としなければどうにもならぬといいますけれども、教育委員会というものが設けられておる趣旨から考えましても、これはあなた方にも反省してもらわなければならぬのだが、文部大臣がいかなることでも五十四条二項でできるということになるんじゃありませんか。文部大臣はいかなることでもできる。そうじゃないでしょう。教育委員会という制度が任命制でありながら残されたのは、昔は文部大臣が知事に命令し、知事が学務部長に言いつけて、学務部長は視学に、視学は校長にというように、あなた方が方針を立てると、それは首尾一貫して、命令、統制の教育が戦前はなされた。その反省の上に立って教育委員会の制度が作られた。ところが、それではいかぬというので、あなたたちは教育行政と一般政治との調和をはからなければならぬとか、あるいはまた教育行政の安定を期せなければならぬとかいう理由で、私も社会党として反対いたしましたけれども、新しい教育委員会法というものを作り上げてしまった。しかし新しい教育委員会といえども、私は文部大臣はあらゆる事柄について強制調査権はないと思うのですよ。ところが、あなたの言う解釈をとれば、五十四条二項はそういうことだということになれば、文部大臣は何でもできるんですか。五十四条二項で強制調査権によって何でも調査ができますか。いかがですか。これはやはり教育委員会の受託を必要とするものじゃありませんか。
○内藤政府委員 お説のように、委託、受託という関係なら何も法律に書く必要はない、これは当然のことです。新たに五十四条なり五十三条なりを規定いたしましたのは、職権調査による権限があるということを明記したわけであります。ただ文部大臣もそれなら何でもできるのかということでございますが、それはそうは参りません。五十四条二項もその都道府県の教育委員会または市町村長、または市町村委員会に対し、と相手はきまっております。しかもそれも都道府県または市町村の区域内の教育に関する事務のみであって、文部大臣だからといって無制限に何でもできるというわけではなくて、そもそも総司令部が日本に参りましたときに、新しい文部省のあり方についていろいろな助言をいたしました。確かに指導、助言ということも大きな機能でございます。しかしながら、占領下当時においても調査の権限だけは文部大臣に残すべきだ、それから教課に関する一般的な権限も文部大臣に残したわけでございまして、全部が地方に移譲されて地方分権になったという筋ではないのであります。
○野原(覺)委員 答弁をごまかしてはいけませんよ。あなたの答弁は一時のがれの実にごまかしの答弁です。速記録を読んだら驚きますよ。あなたは「教育に関する事務に関し、」とあるから、何でもできるのじゃない、こう言われる。ところが先般の文教委員会ではどうでした。「教育に関する事務」とは何かと言ったら、教育に関する内容も入るのだ、こういう答弁をしているのですよ。単なる事務的なものだけじゃないのだからと。そのとき私は聞いたのです。事務的なものであるならば、強制調査権ということをかりにあなたの主観的な判断のようにこれを解釈しても、文部大臣が教育に対して命令強制することにはならない。ところが、先般は「教育に関する事務」とは教育内容も入るというのがあなたの見解、文部省の見解です。そうなれば、事教育に関しては文部大臣は五十四条二項によって必要な調査と称していかなることもできるじゃないか、これはどうですか。
○内藤政府委員 教育行政法の二十三条をごらんになっていただきますれば、「教育委員会は、当該地方公共団体が処理する教育に関する事務」ここにはっきり「教育に関する事務」が出ておるわけです。その「教育に関する事務」の五号を見ていただきますと「学校の組織編制、教育課程、学習指導、生徒指導及び職業指導に関すること。」これが教育内容です。ですから、五十四条二項にいう「教育に関する事務」、二十三条の冒頭にありますところの「教育に関する事務」の中には当然教育内容のことも入る、こういう趣旨でございますから、事務というのは単なる事務ではなくて、二十三条に列記したことは全部教育に関する事務でございます。
○野原(覺)委員 そういたしますと、二十三条の五号については、あなたがそれを持ち出しましたから、あとでお伺いいたしましょう。私は今五十四条の二項を問題にいたしておりますから、焦点をそらさないために重ねてお聞きしたいのでございますが、教育委員会というものは、文部大臣が事教育に関しては強制調査権があるのだということになると、文部大臣の調査に対しては応じなければならないことになる。ところが、そういう解釈を初中局長が今日の地方教育行政法の解釈としてとられることになると大問題になる、私はこう考えて、実は昨日でございましたか、法制局長官に来ていただいたのです。しかしお見えにならなかったから、またあとでお越しをいただきたいと思うのでございますが、教育委員会が国から委任されて、国の事務を行なう場合のほかは、今日の教育委員会法でも文部大臣と教育委員会の岡には指揮命令系統はないと私は思っておる。国から委任された国の事務については国を代表する文部大臣の指揮命令系統に入りますけれども、それ以外のことはないと私は思うのです。その点はいかがですか。
○内藤政府委員 法律の規定にもよると思いますが、一般的にはお説の通り指揮命令権はないわけです。しかし法律に明文をもって調査権限を規定する、あるいは教課に関する事項をきめる、この限度においては指揮命令権は及ぶわけです。
○野原(覺)委員 文部大臣の権限としてあるところの、たとえば教育課程、あるいは学習指導の基準を定めるということですね。これは文部大臣の権限に基づく。だから、文部大臣の権限として属されたことは、それでもいいでしょう。しかし、だからといって、五十四条二項は直ちに強制調査権に基づく調査だとはならぬでしょう。何回も繰り返して同じことを尋ねますが、文部大臣と教育委員会の関係というものは、教育行政については原則として協力関係にあるのです。これはあなた方から教育委員会法が出された直後に出されたパンフレットにおいてもそういうPRをしておる。原則として協力関係にあるならば、やはり原則としてこの五十四条二項を読まなければならぬと思う。だから五十四条二項はあくまでもこれは受諾を必要とする調査であって、文部大臣の強制調査権に基づく調査ではない。私の言う論拠は、文部大臣と教育委員会の協力関係という五十一条を論拠にしておるのです。従ってこの協力関係に教育委員会が応じない場合には、五十二条なり五十三条によって措置要求ができることになっておる。だからあくまでもこれは協力関係です。あなたはこれは強制調査権だと言われるかもしれないが、あるいは林法制局長官を呼んだら、これは内閣の法律の番頭でございますから、あなたに都合のいい裏づけをすることは呼ばなくても私はわかっておる。わかっておるけれども、一応政府の見解として、教育法規について問題点があれば究明していかなければならぬから、私は昨日来ていただいたわけです。どうも主観的な解釈で学力テストが強制調査権に基づく調査であるんだ、だから従わせなければならぬのだということは、一方的な解釈ではないかと私は思うのであります。重ねてもう一度承っておきたい。
○内藤政府委員 委託、受託という関係なら別に法の明文を要しないわけであります。これは民間でも同じことでございますし、官の場合でも同じでございます。五十四条二項を設けた趣旨は、文部大臣の職権による調査権を認めたものでございますから、これを受けた教育委員会は当然報告をし、また調査をして報告する義務が生じてくる、こう解釈するのがこの法の趣旨だと考えるわけでございます。
○野原(覺)委員 それはあなたの解釈ですね。だからそう解釈する論拠をもう一ぺん言って下さい。あなたはそう解釈しなければならぬと言うけれども、そう解釈しなければならぬ論拠は示されない。
○内藤政府委員 論拠というお話でございますが、今あなたの御指摘のような委託、受託という関係なら別に法の明文を要しない。これは当然のことで、どこでもやっておる契約のことでございますからあたりまえだ。わざわざ五十四条二項を置いた趣旨は、文部大臣の職権調査権を認めたんだ、これを受けた教育委員会側としては報告しなければならぬ義務が生じてくる、これは理の当然でございまして、内閣としても統一した見解でございます。
○野原(覺)委員 それは内閣の有権解釈で、内閣というものは有権解釈で法を曲げて解釈することもできる。私はその点は承服できません。だから私はこのことはまたあらためて他日問題にしたいと思います。 そこで五十四条二項に関連してもう一度私はお尋ねをしておきたいと思う。それは五十四条二項の中にある「教育に関する事務」ということです。これはあなたの方が教育内容も含むんだ、教育内容も含む論拠は二十三条だ、こう言われたわけです。私はどうも納得できない。二十三条の五号にはいろいろ書いてある。なるほど教育内容に属するかのようなことも確かに二十三条の五号に書いております。書いておりますが、あれはあくまでも事務なんです。私は二十三条の五号に書いてあることはあくまでも事務だと思うのです。そう読まなければならぬと思うのです。あなたの今の答弁からいけば、これは教育内容についてまで文部大臣が強制調査権を持つということにもなるのです。教育内容について調査権を文部大臣が持つということは、今日の教育基本法が禁止しておるじゃありませんか。今日の憲法だってこれは問題があるとして指摘いたしますよ。その憲法に基づいて作られた教育基本法の第十条の二項は、そういうことは禁止しておるのですよ。これは法律よりも強い基本法だ。あらゆる教育法規は教育基本法の精神に沿って読まなければならぬと私は思うのです。だから教育に関する事務というのは、この一般的な教育内容も入るのかどうか、これはもう一度御答弁願いたい。文部大臣いかがですか。
○荒木国務大臣 五十四条二項が文部大臣の職権命令として要求できるということであるならば、何でもできるのではないかという御疑念のあるような御発言であります。これは先刻も政府委員から申し上げましたように、法令に基づかないで文部大臣が教育内容に関する調査等をやる権限が認められないことは当然でございます。五十四条二項はあくまでも文部大臣の権限に属すること、そうして必要なという条件もついておるわけであります。今度の学力一斉調査は、先日も申し上げましたように、学校教育法第二十条の教科に関することは、文部大臣の専属の権限なりと中央官庁に留保しておる。原則は何回も仰せになったように、地方分権の制度のもとに行なわれておって、教育委員会が独自の立場でやるわけですけれども、例外的に最も顕著なものの一つとして、文部大臣の権限に留保されたのが、学校教育法第二十条の教科に関する事項、それが必要なということにかかわってくるところの相関関係でございまして、そういう場合に教育委員会に対して調査報告等を求めることができるという具体的な権限の発動の機会を規定しておかなければ、乱用されるおそれがある。論理的には当然留保された権限の執行上必要なことがなせるはずですけれども、それも教育委員会に対して調査報告を求めるというやり方で命令ができるのだぞという、その機会を与えておる条文だと読むのであります。そういうことでございまして、その調査報告を求められました教育委員会は、またそれぞれの法令の根拠に基づいて市町村の教育委員会に、ないしは町村教育委員会が学校長にというがごとく相互の命令関係を定めておる条章に従って、その義務を履行するということで、初めて一貫して調査報告要求の文部大臣の権限職責を果たせる手段が講じられる、そういう関係に立つものと思います。先刻もお話が出ましたように、五十一条はなるほど教育委員会と文部省との協力関係を規定しておりますが、規定がないならば協力義務が免じない、協力してやりなさいよという事柄として、五十一条それ自身がある。それに対して協力が原則ではあるが、例外として五十四条のごとき場合があるぞ、それは必要な調査報告ということで先刻申し上げたようなことにつながっていくということで、合法的に中央と地方の相互関係を通じまして、教育目的が達せられる、こういうことだと思うのであります。教育基本法第十条を御引例になりまして御指摘でありますが、不当な権力に服しないということは、戦前によくあったと言われるような、これこそ不当な権力が教育の場に入ってきてはいけない、影響力をもたらしてはいけないということを書いておるのであって、新しい憲法の趣旨に基づく、また教育基本法その他法令に定められて当然国家権力なりあるいは教育委員会の権力が学校の場に及ぶということは、不当な介入にあらずして適法な介入だ、適法な介入は一々法律に明記した場合しか権力の介入は許せないぞということで、教育基本法第十条の求めに応じておる、その一つが今申し上げた教科に関する事項という権限の発動だと存じております。
○野原(覺)委員 あなたは五十四条二項は五十一条の例外規定だ、こういうのであります。私は五十一条は一般的に協力関係を規定したものであって、五十四条二項は五十一条の一例示だ、こういうのであります。これは見解の相違といえばそれまででございますけれども、私が申し上げておるのは、そうしないというと、文部大臣が教育に対する強制調査権という名のもとに、いわゆる今日の教育基本法、憲法が禁止しておる教育の国家統制が出てくるのではないか。これは新しい教育の当然の帰結としてそう解釈しなければならぬのではないか、私はこういっておるのです。しかし、あなたはあくまでも突っぱねておるのが、今私とあなたのこの問答のあらましであります。 そこで、私は方面をかえてお尋ねをいたしますが、先生が子供に対して学習を指導する、そのことはどうですか、教育に関する事務ですか。教師が生徒に学習指導をするということは教育に関する事務でございましょうか。
○荒木国務大臣 先生が生徒に教えること、そのことは教育に関する事務とは言い得ないと思います。
○野原(覺)委員 教師が生徒に教えるそのことは教育に関する事務ではない、学習指導は事務ではない、あなたはこう言われるのでございますが、あなたは御自身の答弁に矛盾があるとお考えになりませんか。先ほど教育に関する事務という私の質問に対して、あなたはこう答えたのです。学校教育法二十条を取り出されておる。あなたの答弁速記を見ると、学校教育法二十条というのが最後に出てくるのです。これがあなたのきめ手になっていらっしゃる。ところがこの学校教育法二十条には、なるほど、教科に関する事項は監督庁がこれを定めると書いてある。だから教科に関する事項は監督庁、読みかえれば、文部大臣、おれがきめるんだ、だから教科に関する事項は教育に関する事務と読んだって何ら差しつかえないんだ、こういうめちゃくちゃな法律解釈をもって臨んでおられるのです。ところが、学校教育法の二十条というのは、教科に関する事項は監督庁がこれを定めると書いただけであって、教科に関する内容も教科に関する指導も文部大臣ができるという意味じゃありませんよ。その点どう御解釈になりますか。
○荒木国務大臣 生徒に先生が教えること、そのことが教科に関する事項ではない、これは当然だと思います。先生が生徒にどういう教科書を使い、教科書内容はどんなものであり、どういう時間割でどんなふうにして教えるという基準は、教科に関することに含まれておる。だから学習指導要領も定め、あるいは教育課程も定め、あるいは教科書の検定もするという権限となって現われております。それを受けて、そのことに関します限りは、教育委員会も五十四条二項に規定するようなことが求められたときには、これに応じねばならないということに関してきます。そうしてその教育委員会の行動半径は何だというならば、二十三条でもって教育に関する事務というものは列挙した十数項目に関することであるぞということで、学校教育法二十条にはまる教科に関することは実施される。そのあらゆる法律、政令等に基づく基準なり、指示なり、それに基づいて先先が教える、教えることそのことは教育委員会がみずからやったり、あるいは文部大臣がみずからやったりすることは許さないという関係だと思います。
○野原(覺)委員 どうもあなたの答弁ははっきりしないのです。学力テストというのは、教育に関する事務だと思う、だから五十四条二項で調査報告を求めるのだ。これはおれの強制調査権だから聞かぬわけにはいかぬのだ。とんでもないことを言っておられますが、これは、横路君が先ほど質問したことに対して、是正措置を求めるという規定についてのあなたの御答弁も何ら明確でなかったのでございますが、まあこれはいずれにしても五十二条、五十三条によって措置要求ができることは私は知っております。しかし学力テストというのはどうなんですか。教育に関する事務なんでしょうか。教育に関する内容なんでしょうか。子供に学習を指導するということは、教育に関する内容だ。これはあなたも今お認めになったのです。どうですか。学習指導した結果をテストするということは事務ですか。あくまでも事務とあなたは突っぱねられますか。いかがですか。これはやはりすなおに私ども考えなければならぬと思う。その点は内容なら内容とお認めになって、内容であるけれども実は学力水準を向上さしたいというわしの親心によってやるならやるでもよいのです。こういうことまであなたが終始一貫曲げていかれますと、最後にはとんでもないことになりますよ。私はいずれ速記を詳しく読み返してみたいと思うのです。こういうところでは言葉のやり取りでございますから、お互いに冷静な考えのわかない点もまま出てくるのでありますけれども、一応あなたは文部大臣ですから、ここにはわずかしか委員がいなくても、あなたの答弁というものは直ちに全国民に響くわけなんです。いかがですか。学力テストというのは教育に関する事務ですか、どうですか。
○荒木国務大臣 調査すること、そのことは地方教育行政法にいうところの教育に関する事務だと思います。
○野原(覺)委員 学習を指導することは事務ではない。しかし学力テストは事務だ、そう解釈をされる、そのつながりをもう少し説明して下さい。私は学習指導と学力テストというものは切り離すことができないものと思う。これを事務だ、こう言いますけれども、そこには非常な無理がありはしませんか。学習指導の中に入るのですよ、テストをするということは。テストをしてその結果を見てまた指導するのです。テストをすること自体が教育なんですよ。学習なんですよ。テストは事務である、しかし学習は内容である、そんなばかなことがありますか。一体そんな非常識なことがありますか。今日の教育ではテストと学習は離れちゃいないのですよ。先生が考査をする、テストをする、これは学習ですよ。教育ですよ。テストの中に学習があるのですよ。もう少し教育の本質を考えて御答弁願いたい。あなたはあくまでも五十四条二項とこういうものだら、これにこだわられていると思う。学習指導は内容だ。テストは事務だ、それを全国に放送してごらんなさい。何という非常識な大臣だということになると私は思います。もう一ぺんお聞きします。しかしこれはあなたはあくまでもそう突っぱねるかもしれませんが、もう一度お聞きしておきます。
○荒木国務大臣 先ほどお答えした通りに考えております。
○野原(覺)委員 そう答えないと——もしそう答えなかったならば、五十四条の二項に基づいて学力テストをやるというそのことは根底からくずれるのであります。だからあなたはこれは最後の一線です。どんなに論理の矛盾を感じ、どんなに事態の不明確を御自身感じておられましても、ここは譲歩ができないでしょう、おそらくあなたとしては……。そういう悩みのままに今日学力テストを実施なされようとしておる。情けないものだと私は思う。私ども問題にするのはそこなんですよ。私は結果的にはやってもよいと思います。やるならやってもよろしい。しかしいやしくも国会議員を納得させて下さいよ。国の税金を一億円も持ち出して——一億円じゃない、都道府県の金を持ってきたらどれだけになりますか。市町村や都道府県には多大の税負担を住民に負わせて、そうしてわれわれに対しては何らその理解も納得も与えないままに、これを強行するとは一体何たることです。こういうやり方は政治、国政を冒涜していますよ。私どもはこれを問題にしておるのです。このままの形で十月二十六日にあなたがやれるということになると、私は実は大へんなことになると思っております。これは教育界が大へんなことだけではない。今日の文部行政自体に対して実は重大なる提起をしたいと思っている。こういうままで強行するということであれば、予算に組んでおるからどうしてもやらなければならぬならば、やらなければならぬようにもう少し親切な説明をすべきだ、もう少し納得のいく法的解釈を示すべきだ。ないじゃないですか。 そこで私は重ねてお尋ねをいたしますが、文都大臣の教育委員会に対する関係は、指揮、命令ではなくて、命令、強制ではなくて、実は指導的な立場をとると私は解釈をいたしております。文部大臣も指導的要素を持っておると申しますか、その指導的な立場、命令的な立場ではない、こう私は思うのでございますが、大臣はどうお考えになりますか。
○荒木国務大臣 指導助言の立場もありますし、命令的な立場も法律に定められておる限度においてあると理解しております。
○野原(覺)委員 私が尋ねておるのはそういうことではないのです。原則として、こうつけ加えましょう。それは今日の日本の教育のあり方として、教育行政の場で文部大臣と教育委員会が完全に対立しておるとは、今日の法制のもとでは私もそうは思いません。完全に対立しておるとは思いません。しかし文部大臣が教育委員会に対処する場合には、指導的な機能を持って対処するんだし、命令じゃなしに指導だ。それは法に基づくところによって命令の場もあるかもわかりません。ごくわずかですね。じゃ、お聞きしますが、その命令の場とはどれだけありますか。地方教育行政法を大臣も少し読んでもらいたいと思う。命令の場とはどれだけありますか。指導助言の場がほとんどじゃありませんか。法文に書いておるでしょう、その点いかがですか。
○荒木国務大臣 今申し上げましたように、建前は地方分権だとはしょっちゅう申し上げ、そう理解しております。その意味において原則的に指導助言の立場に立っておることもお説の通りと思います。しかし法律に定められたものに関する限りは、命令的な立場にもあるということを申し上げたわけであります。
○野原(覺)委員 命令のできる条文はどこだけでございますか、お示し下さい。そうして指導助言のできる部分がどこにありますか、お示し下さい。そういう考え方で今日教育委員会にあなたが対処されておるとすれば、私は大問題だと思うのです。指導助言もできれば命令もできるんだ、そういう考え方で文部行政が行なわれておるとすれば、また行なわれておるからこそ今日の教育界は混乱しておる。教育行政に対する認識が私はどうもおありでないのではないかという気がする。だから聞いておるのです。どうなんですか。命令できるのはどこですか。
○荒木国務大臣 今お答えしたことで尽きておると思いますが、具体的に何条と何条にどう響いてあるということは全部記憶しておりませんから、めくって調べ出すのに時間がとれそうでございますから、必要ならば政府委員からその条文は申します。
○内藤政府委員 各法律で規定がございます。たとえば学校教育法二十条には、教科に関する事項は文部大臣が定めるように規定がございますし、教育行政法関係の法律でも、先ほどお述べになりました五十二条、これは文部大臣の措置要求の規定でございますが、五十三条、五十四条は文部大臣の調査に関する権限でございます。その他各法律によりまして、文部大臣がどの程度権限を持っておるかは、もう少し具体的に必要ならば一覧表でもお出ししたいと思います。これはそれぞれの法律に文部大臣と定めてあるのは全部文部大臣の権限でございます。
○野原(覺)委員 私は権限が全然ないとは言っていないのです。権限のあり方を尋ねておる。権限のあり方はあくまでも指導的な機能を持つものだ、指導的な立場の権限だ。これは厳格な意味における権限とはいえないかもしれない。指導性だ。だからあなたが指摘した措置要求にしても、これはねばならぬという昔の文部大臣、昔の政府が教育行政全般に対して命令、強制をしたあり方とは違うのです。それからまた第四十八条などを見て下さい。第四十八条はこう書いてある。「(文部大臣又は都道府県委員会の指導、助言及び援助)」こういう条文を設けておる。こういう条文というのは戦前の法規にはなかったのです。だから第四十八条というものは、文部大臣と教育委員会の実は相互関係を規定した根底だ、これをあなた方が否定するということになれば大問題であります。なるほど命令する条文がある。措置要求をするところがある。それはありますよ。それは国の行政ですから、教育といえども国と孤立した完全な意味の地方分権とは申し上げませんけれども、国の教育でございますから文部大臣が干渉しなければならぬという点はあるけれども、それは指導的な立場で干渉する。この点どうですか。
○内藤政府委員 お説の通り、四十八条に指導助言の規定は書かれてあるわけでございます。それから先ほど申し上げましたように、五十二条、五十三条、五十四条はそれぞれ文部大臣の職権による権限でございます。このほかに各法律によって文部大臣の権限と定められた事項は、これは当然文部大臣が指揮、命令できる権限でございます。
○野原(覺)委員 そういうことは、文部大臣は私は指導助言の立場に立つのか、教育委員会に対して命令ができる、そういう基本的な立場に立っておるのかということをよくお考えいただかなければならぬと思うのであります。 そこで私はもう一度もとに戻ってお尋ねいたしますが、もとに戻ってお尋ねする意味は、あなたが最終的にいわれることは、学校教育法の二十条、それと五十四条の二項、これを結びつけて学力テストの強制調査を合法化せしめよう、こういうお考えでございますから、私はあえてもとに戻りますが、学校教育法の二十条は教科に関する内容、教科に関する指導、こういうものもを包含するとあなたはお考えですか。
○荒木国務大臣 先刻お答えしたと思いますが、学校教育法二十条の教科に関する事項というのは、学習指導要領を定め、あるいは教育課程を定め、その共通的な基本的な指針を定めることを内容としておると承知します。
○野原(覺)委員 学校教育法の二十条は、教科に関する事項は監督庁がこれを定める、この教科に関する事項とは何ですか。
○内藤政府委員 これは学校教育法施行規則をごらんいただきますと、その中に教科に関する章がございます。そこに掲げておるような事項でございます。
○野原(覺)委員 それは学校教育法施行規則のたしか二十四条二項または二十五条を局長はさしておられるのではないかと私は思うが、そうでございますか。
○内藤政府委員 これは第二節として教科に関する事項が二十四条から二十九条まで出ております。
○野原(覺)委員 これは文部大臣、この施行規則の二十四条から二十四条の二、二十五条を読んで下さい。「小学校の教育課程は、国語、社会、算数、理科、音楽、図画工作、家庭及び体育の各教科(以下本節中「各教科」という。)並びに道徳、特別教育活動及び学校行事等によって編成するものとする。」教科を並べただけですよ。学校教育法の二十条というのはこういうことをいっておるだけなのです。つまり監督庁がこれを定めるというのは、小学校の教科はこうだ、中学校の教科はこうだ、これを定めるだけですよ。内容については、何もこれを規定するとはいっていないのです。学校教育法はこういう教科を定めるというのです。いわんや学習の指導などは入らない、学習指導と連関のある学力テストなど入りはしないのです。だから教育に関する事務は学力テストも入るのだということはとんでもないことです。学校教育法二十条はそういう裏打ちはありません。文部大臣の考えをお聞きしておきましょう。
○内藤政府委員 二十四条の二には「各教科及び道徳の授業時数は、別表第一に定める授業時数を下ってはならない。」二十五条に行きまして、「教育課程の基準として文部大臣が別に公示する小学校学習指導要領による」ということが規定されております。一項ずっと教育内容のことが規定されております。それからさらにそれを受けて、今度は十二条の三に戻って指導要録等が規定されておるわけであります。
○野原(覺)委員 そのことは知っておるのです。だから、指導要領の基準を定めたから、文部大臣に学力テストの権限があるとは一体何事ですか。今度は文部大臣にお尋ねしますが、あなたはどういう権限でテストをやるのです。あなたは学校教育法によってやるのだ、こういうのだ、学校教育法二十条でやるのだというけれども、学校教育法の二十条は今言った施行規則に連関がある、施行規則を見てみると教科を定める、指導要領を定める、こうあるだけだ。その基準の権限は今日の法律ではあなたに与えてある。しかしあなたは教育する資格はないのです。幾ら文部大臣であってもあなたは教員免許はないはずです。あなたは教育をつかさどる資格はない。文部大臣というのは国務大臣であり行政大臣である。それが文部大臣だ。その行政をつかさどるあなたが、教育をつかさどることに入っていく法的根拠もないのです。これは大へんな違法ですよ。学校教育法では説明できませんよ。文部大臣の所見を承っておきます。
○荒木国務大臣 学校教育法二十条によりまして、教科に関する事項の責任を持たされておる、文部大臣に専属しておると思います。その作用としては先ほど読み上げましたような施行規則によって基準を定めるということになっておる。さらにはまた、二十一条は、教科書の検討権限も専属のものとして与えられておる。そういう基準に基いて小中学校の教育が行なわれねばならないわけであります。行なわれておるわけでありますが、そこで、その行なわれておる教育の基準に関する限りにおいて、到達度を確かめて、その実情に基いて改善をしていくという責任も当然含まれておると思います。その責任を果たしますために、一つの方法としては、一斉の学力調査を、基準を定めた限度内においてやっていくということのつながりが、先ほど来申し上げておることであります。もとより文部大臣が直接免状もなしに、また免状を持っておりましても、文部大臣という立場で生徒に教えるという教育活動それ自体ができるものでないことは申し上げるまでもございません。そのことは教育委員会についても同断だと思います。そこでこの地方教育行政法において、教育に関する事務とは何ぞやということを地行法二十三条ではっきりときめておる。そのことは当然学習指導も含んでおるわけでございまして、その教育委員会に固有するところの教育に関する事務を通じて、最初に申し上げた義務教育課程の到達度を確かめるために必要な調査をする。その調査権限そのものは、五十四条二項にはっきりと与えられておる。その権限を通じて、教育委員会の本来持っておる学習指導に関する権限によってこの調査をやろうという相互関係の一連のつながりにおいて目的を達する、かように理解しております。
○野原(覺)委員 二十三条は、教育委員会の職務権限を規定したものです。教育委員会の職務権限の中に、その五号ですかに、「学校の組織編制、教育課程、学習指導、生徒指導及び職業指導に関すること。」と、確かにこうありますけれども、しかしこれは、教育委員会だって学習指導ができるということじゃないのですよ。教育委員会は行政機関です。あなたが学習指導ができないように教育委員会もできないのですよ。あなたはこれを論拠にただいまも説明をされたのだが、学力テストというものは、これは学習指導の何ですか、内容でしょう。学力テストは学習指導の事務ですか、内容ですか、どっちですか。
○荒木国務大臣 二十三条にいうところの教育に関する事務の一部と思います。
○野原(覺)委員 あいた口がふさがらないという言葉が世間にございますが、これは私があなたにただいまの場合呈上したい言葉です。学力テストが教育に関する事務だと、こう突っぱらないと大へんなものだから、そう言われるけれども、テストをすること自体は学習指導の内容じゃありませんか、いかがでしょうか、もう一度聞いておきたい。
○荒木国務大臣 さっきお答えした通りでございます。
○野原(覺)委員 そういうような良識のなさと申しますか、失礼でございますけれども、学力テストをするということは事務だ、これは天下の人は大笑いです。教師が子供に学力テストをする、国語のテストをする、そのことは学習指導の内容ではなしに、教育に関する事務だとあなたは確かに言ったのです。そういう考えであなたは今度の学力テストをやられるわけです。私どもは断じてこれは承服することができません。 時間もございませんから、まだ質問はたくさんありますが、本日は一応これで終わりますが、十月二十六日の一斉学力テストは断じてやるべきではありません。予算に組んであるからやるとあなたはお考えのようでありますが、これは延期すべきです。もう少し国会議員の私どもにもわからせて下さい。私ども文教委員は文教政策に参加している。そうしてわれわれに何らの納得も理解も与えないままに学力テストは教育に関する事務だ、学習指導ではないのだ、そういう考えで強行されることは、私どもは認めるわけにはいきません。この国会の終わるまでに何らかの私どもの重大な意思表示をいたします。あなたがそういう考えでこれを強行するならやってみなさい。実は私はもう少し良識のある答弁がいただけると思った。全く良識がないじゃありませんか。教育に対する何らの見識もないじゃありませんか。学力テストが事務で、学習指導でないとは一体何たることですか。そういうめちゃくちゃな考えでこれを強行するところに問題があるのです。だからあなたがこの学力テストを遅滞なく円滑に行なえるものかどうか私はじっと見ておりましょう。これをもし遅滞なく円滑に行ないたいと思いましたら、私ども社会党にももう少し了解させて下さい。もっと誠意ある答弁をやって下さい。あなたの考えをすなおにおっしゃっていただくならば、私どもは協力するにやぶさかではないのです。しかし木で鼻をくくるというか、全くお話にならぬ。だからそういう考えでできるものなら私は見せていただきましょう。しかし教育界を大混乱に追い込んだあなたの政治責任は残りますよ。国の金を一億円、都道府県の金を使ったら十億円になるかどうか私は知りませんが、そういう金を使って、しかも教育界を混乱させて、国会にも何ら良識ある答弁をしないで強行するのならやっていただきましょう。 以上で終わります。
○山中(吾)委員 大臣にちょっと伺いますが、岩手においてこの学力テストを施行すると同時に、戦後十年もかかって私はそれに関係したのですが、教育研究所で教育課程の研究をして、その地域に即した教育課程を編成し、その線に沿うた問題を出して、その評価については教育委員会、それから教育現場の教員が寄って協議するという案を一応提案したのですが、教育委員会の方は、それをけっている。それは教育的でないと私は見ている。私は、すなおにほんとうに地域に即しながら、そうして全国的な文部省の意図があるならば、どこにその地域の誤差があるか、問題の出し方で一番りっぱな結果が出てきて、将来の改革になると思うのです。そういう場合に文部省においてはそれは認められないというような非教育的な指導はさるべきでないと思うので、そういう具体的な問題ができたときには、もっと弾力性をお持ちになって、全国的な立場と、地域の教育の特殊性に基づいて、むしろそういうものを奨励をしていくという立場をとるべきだと思うのですが、その辺、一言だけでけっこうですから、大臣のお答えをお聞きいたしたい。
○荒木国務大臣 学力テストは、その地域において教育委員会が学校長と協力してやりますことも、むろん一つのことで、本来地方分権的な建前をとっております意味からいっても、当然だと思う。それは教育委員会みずからの考え方において、良識によってやらるべき筋合いのもので、国としてかれこれ言うべき筋合いじゃない。同時に、国全体の立場としてやるテストもまた当然あってしかるべきだ。両々相待って教育の場がよりよくなっていく資料になろうと思います。
○櫻内委員長 次会は来たる二十五日水曜日午前十時より開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後一時十一分散会