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39回国会衆議院1961/10/19

文教委員会 第7号

発言数
175
登壇者
9
会派数
3
開催日
1961/10/19

会議録

櫻内義雄自由民主党

○櫻内委員長 これより会議を開きます。  参議院提出、女子教育職員の産前産後の休暇中における学校教育の正常な実施の確保に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。     —————————————     —————————————

櫻内義雄自由民主党

○櫻内委員長 提出者より提案理由の説明を聴取いたします。参議院議員北畠教真君。

北畠教真自由民主党

○北畠参議院議員 ただいま議題となりました女子教育職員の産前産後の休暇中における学校教育の正常な実施の確保に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由並びに内容の概略を御説明申し上げます。  去る昭和三十年の第二十二回国会において、参議院の各党各派の共同提案にかかるこの法律が成立し、その施行によって、補助教員の配置状況は漸次充実して参りました。  しかしながら、この法律の趣旨、すなわち労働基準法に規定するところの十二週間を最低として休業させ、その期間を補助教員配置の期間とするという精神は、いまだに徹底を欠き、補助教員を完全に配置しておりまするところは十県余にとどまり、その他の府県におきましては財政上の理由等により、いずれも八週間ないし六週間に短縮されている現状であります。それゆえに、女子教育職員が、その担当する児童生徒に対する教育的良心から、産前の休暇をほとんどとっていないという実態は、法の施行前と大差なく、過労による異常産はきわめて高い比率を示しており、これらのことが教育上多大の支障をもたらし、学校教育の正常な実施を担害する原因となっておりますことは申すまでもありません。  このような現状にかんがみ、本改正案は、まず第四条を全面的に改めて、女子教育職員が出産する場合、任命権者は、産前の六週間及び産後の六週間、または産前産後を通じての十二週間のいずれかの期間を任用の期間として補助教育を臨時的に任用するものと規定いたしました。  なお、産休職員の職務を補助させることができるような特別な教育職員がある場合において、臨時的任用を行なわなくてもよいことをあわせて規定いたしております。従いまして、国及び地方公共団体の任務として、必要な財政的措置を講ずべき旨を規定しておりまする第三条は、不要となりますので、これを削除することといたしました。  また、この第四条改正の趣旨にのっとりまして、法律の題名を女子教育職員の出産に際しての補助教員の確保に関する法律に改めることといたしております。  改正の第二は、この法律の第二条第一項に定められておりまする学校に、新たに幼稚園を加え、同条第二項の教育職員に、幼稚園に勤務する園長以下の教育職員を加えて、これらの教育職員についても、この法律を適用することといたしたことでございます。  改正の第三点は、私立の学校においても、学校の設置者は、この法律に規定されている国公立諸学校と同様の措置を講ずるように努めなければならない旨を、新たに規定したことでございます。  なお、この法律は公布の日から施行することといたしてあります。  以上が改正の趣旨及び内容の主要点でございますが、本案は、さきの第三十八回国会において、参議院においては全会一致をもって可決を見たのでありますけれども、衆議院において、審査未了と相なりましたことを申し添えます。  何とぞ、すみやかに御賛同下さるようお願い申し上げます。

櫻内義雄自由民主党

○櫻内委員長 本案に対する質疑は追って行なうことといたします。      ————◇—————

櫻内義雄自由民主党

○櫻内委員長 引き続き、学校教育に関する件等について調査を進めます。質疑の通告がありますのでこれを許します。横路節雄君。

横路節雄日本社会党

○横路委員 きのう散会まぎわに私からお尋ねをしておきました点につきまして、文部大臣に重ねてお尋ねいたします。きのうはちょっと時間がございませんでしたので、私の方で端折って申し上げたのです。  二十三年の五月の十七日に岩手県の教育委員会の教育長から文部省に対して問い合わせをしたわけです。これは今の、きのうから論議になっております第五十四条第二項との関係なんですが、その質疑の中で五つの点について質問しておるわけでございます。その第一点は「県教委は「学校一覧表による学校調査」を実施しているが、市町村教委は、地行法五十四条二項の規定により、報告提出の法律上の義務を負うものと解すべきか」第二番目は「右調査にあたり、市町村教委は、所管学校の校長または教員に対し、一覧表作成事務の補助執行を命ずることができると解すべきか、この場合命ぜられた校長または教員は、この「学校一覧表」の作成に関する事務を拒否できないと解するが、どうか」三として「この場合、もしある特定の要求を遂行するための手段として、共同して報告の提出を拒み、調査の実施を阻害するがごとき行為はそれ自体違法と解するが、どうか」第四番目「国が県教委、市町村教委に対し、当該行政区域内の教育に関することについて、−必要な調査、統計その他の資料または報告の提出を求めた場合においても、一、二、三の場合と同様に解するが、どうか」というのが四項までです。  そこで、きのうお尋ねをしておいてきょう御返事をいただきたいと思っておりますのは、第五番目「指定統計調査以外で国が行なう学力調査等委託統計調査について、当該事務を教委が受諾した場合においでも、前記二、及び三の場合と同様に解してよろしいか」これに対しまして文部省は「一から五までお見込みの通り」こう回答しておられる。  問題の第一点は、三十三年五月十七日岩手県の教育委員会の教育長に対する文部省の回答は、学力調査は依頼調査である。その次第二番は、依頼調査であるから、教育委員会が受諾した場合において行なえ、受諾ということは同意を必要とする、同意を必要とするということは、いやだと言えるということです。これは法律上の言葉でだれもが知っているところです。従って、今問題になっている十月二十六日に行なわれようとしている中学校の学力一斎テストは、文部省はこれは依頼調査、委託調査であるという、それからもう一つは、これは教育委員会が受諾した場合においてやれるのだ、こうなっておるのです。そうしますと、文部大臣がきのうから第五十四条第二項で、これは法律上の命令としてやるのだ、お前ら義務として出しなさいということは全く違うわけです。何だってこういうように全く正反対な回答をなさっておるのですか。文部大臣どうなんですか。

荒木萬壽夫自由民主党文部大臣

○荒木国務大臣 横路さんからきのうそういうお話が引例されまして、初めて私もそのことを耳にしまして、おっしゃる範囲内のことでは、文部当局はときに応じて解釈を異にしているかなと、ちょっと気になったのでございます。そこでけさほどそれを見せてもらって一応検討したわけでございますが、必じしもおっしゃるような、おしかりを受けねばならぬようなことではなさそうでございます。相当具体的になりますので、その点は政府委員からお答えすることをお許しいただきたい。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 岩手県の御照会の第五は、先ほどお読みになりましたように「指定統計調査以外で国が行なう学力調査など委託調査について当該事務を教育委員会が受諾した場合においても、」ここまでが一つの区切りでございまして、「前記二、及び三の場合と同様に解してよろしいか。」すなわち一般の委託調査について、教育委員会が受諾した場合においても、二、三というのはすなわち拒否ができないのだ、また報告を拒むことはこれは違法行為になる、こういう考え方でございますので、この二と三については、まさにお見込みの通りです。  そこで疑問の点は、最初お述べになりましたように、学力調査が委託調査だということは文部省が認めたわけじゃないので、委託調査の例示として学力調査が入っておるのだけれども、これは岩手県のお考えに私どもは間違いがあると思うのです。そこでその後こういう点に疑義がございましたので、北海道から昭和三十四年の十二月十九日に照会がありましたので、初中局長名をもって三十四年十二月十九日に北海道教育委員会教育長あてにこういう回答をしております。統計調査以外の学力調査などについて地方教育行政の組織及び運営に関する法律第五十四条の第二項の規定により資料または報告の提出を求められた場合には、これを提出すべき法律上の義務を負うものである。先ほどお述べになったように多少北海道にも疑義がございましたので、こういうふうに明確にお答えをしておるわけでございます。

横路節雄日本社会党

○横路委員 今内藤局長が読んだものは私も資料を持っているのです。あなたがそういうように三十四年の十二月十九日に北海道教育委員会の教育長あてに回答をしておることは、私も事実だと思う。しかしそのことは事実だが、三十三年の五月十七日にこういう回答をしたことも事実だ。一体文部省は少し法律上の解釈だとかこういうことについてまことにでたらめ——というと言葉が過ぎるが、ずさんじゃありませんか。ここに書いてあるじゃないですか。これは五十四条二項を受けて一から四まで書いて、そして第五に「指定統計以外で国が行なう学力調査等委託統計調査について、」と文書はきっとできているんですよ。「当該事務を教育委員会が受託した場合においても、」云々、受託した場合においては、こうなっているのですから、受託をしない場合もあり得るという解釈なんです。だから北海道の教育委員会の教育長が当然そういう疑義を持つのは当然なんです。「受託した場合においても、」となっている。そうすれば当然受託をしないという場合がある。だからそれぞれの都道府県教育委員会が、僕は反対です、僕はやりません、やるとしても別な方法でやります、文部省の言う通りにはやりませんということも、この三十三年五月十七日の岩手県の教育長に対する回答からいけば、そうじゃありませんか。これから三十四年の十二月十九日というと一年半たっているのだ。一年半あなたの方はそのままの回答でぶっ飛ばしてあった。これを見れば明らかにこれは委託調査なんです。そうして当該のいわゆる都道府県教育委員会の受託が必要なんです。これは市町村教育委員会の場合も同様なんです。こういうことをあなたの万では承認したじゃないですか。それから一年半たってもう一ぺん検討した結果、どうもこの回答はうまくない、悪く解釈すれば、自分の方のどこからかもう一ぺん一つ出してくれないか、そうすればおれの方はこういう回答をするからというふうにかんぐられますよ。一番初めに三十三年五月十七日に回答したときは国が行なう学力調査は委託調査、それも教育委員会が受託した場合やるのだというように、そのときは考えていたことは間違いないですね。この回答の五月十七日のときはどうなんですか。この時点においてですよ。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 その時点において、岩手県からのお尋ねは一般的な調査、すなわち、委託調査を受託した場合において、二及び三が適用があるかないかというお尋ねでございますから、二及び三も同様でございます。すなわち、これは拒否できないし、報告の提出の義務を怠れば違法行然になりますよ、ということは、委託の場合も同じでございますということを言っただけであります。そこで御質問の、岩手県の質問について、さらに文部省側として、学力調査云々ということについて解明をすれば、そういう誤解はなかったかと思いますが、お尋ねの趣旨は、あくまでも二及び三にありましたので、私どもはそれをそのまま回答したわけでございます。そこで、その後いろいろ疑問が出たので、こういう点において、あたかも文部省が是認したような印象をとられることは大へん不本意でございますので、北海道からこれについての照会がございましたので、この機会に文部省側としての見解を明らかにしたわけでございます。

横路節雄日本社会党

○横路委員 今、あなたは御答弁の中で、受諾した場合においても同様ですよと言っている。そう言ったでしょう。そうすると、受諾した場合においても同様ですよということは、受諾した場合においても同様に義務を負うんですよということで、受諾しない場合においては、義務を負わないのですよということなんです。法律的にはそうでしょう。あなたは、今受諾した場合においても同様に義務を負うんですよと言った。そのことは、受諾しない場合においては、義務は負わないんですよということなんです。そうでしょう。そうすれば、この三十三年五月十七日の回答のときは、あなたが、受諾した場合においては義務を生じますよ、こう言ったことは、受諾しない場合には義務を生じない。だから、この委託調査の学力調査等につきましては、教育委員会が受諾しない場合は義務ではないのですよ。こういうこともこの中では認めているわけですね。この点だけはっきりしておいて下さい。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 受諾しない場合は当然義務を負わない。そこでこれは一般的、委託と受諾は契約でございますので、これは当然のことでございます。私どもの学力調査の考え方は、五十四条第二項を言っている。ここでは、この岩手県の照会は、別に五十四条二項云々でなくて、一般的の委託調査を言っているわけでございます。この点誤解のないように願います。

横路節雄日本社会党

○横路委員 あなた、そういうことを言ってはいけない。「指定統計調査以外で国が行なう学力調査など委託統計調査について」これはあなた日本語では私この前から文部省の答弁を聞いているけれども、極端に言ったら、文部省の人たちをもう一ぺんどこかへ連れていって、国語の再教育をしなければだめじゃないですか。教員に対する国語の再教育でなくて、文部省の人に対する国語の再教育をしなくてはならぬと思うのです。今局長、あなたはそんなことをおっしゃって、「指定統計調査以外で国が行なう学力調査など委託調査について当該事務を」これはわざわざ前段を受けて言っている。当該事務を教育委員会が受諾した場合において同様それは義務を生ずる。そういうことを言ったら、小学校や中学校の義務教育における国語教育はできないですよ。内藤さん、こういう文書を読んで、前段のどこを受けているかというようなことについて、それが解釈できないようで、何で小学校、中学校の義務教育について、初等中等局長という最高の責任者としてやれますか。だからあなたは卒直に、この三十三年五月十七日の岩手県教育委員会の教育長に対する回答のときは、言葉は足りなかったけれども、学力調査は委託調査だと思っていた。従ってその事務については、教育委員会が受諾した場合には義務だが、受諾しない場合には義務ではない、そういうように考えていたが、後々疑義が出たのだからと言うならわかりますよ。それを正式文書で回答を要請されて、あなたは一から五までを「お見込みのとおり。」そう回答して、今になってそれは違います。そんなことが、この文書のどこから出ますか。あなたは男らしく、この時点においてそう思ったら、そう思ったと言うべきですよ。それを、そんなことを言ったら、あなたは全国の小学校や中学校の先生に笑われますよ。こんなことで国語教育ができますか。内藤さん、それはあなたの立場もあろうが、やはり認めるところはすなおでないとだめですよ。法律専門家だからなどといって、そういう言葉でもって、ごまかし通そうなんということはよくない。すなおにおっしゃった方がいいですよ。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 私もすなおにお答えをしているのですが、お尋ねの岩手県から照会のあった点は、二及び三の場合と同様に解していいか、この点が主でございますので、その点はお見込みの通りだと申したのであって学力調査云々について、国が行なう学力調査、委託統計調査という点まで私どもは認めたわけじゃないのであります。つまり指定統計調査以外に委託調査もあるし、五十四条二項でやる文部省の調査権に基づく調査もあるわけです。ですから、ここに少し観念の誤解があったと思います。ですから私どもとしては、今お話のように、疑問があるならこの際に明確に、国が行なう学力調査は、この意味の委託調査に入らないということを付記しておけばよかったのかもしれない。ところがお尋ねの点が、二及び三の場合と同様に解していいか、そこだけの点を見て、私どもは回答したわけでございます。

櫻内義雄自由民主党

○櫻内委員長 ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

櫻内義雄自由民主党

○櫻内委員長 速記を始めて。      ————◇—————

櫻内義雄自由民主党

○櫻内委員長 それでは、次に公立高等学校の設置、適正配置及び教職員定教の標準等に関する法律案を議題といたします。質疑の通告がありますので、これを許します。村山喜一君。

村山喜一日本社会党

○村山委員 政務次官がおいでになりますので、政務次官並びに内藤初等中等局長にお尋ねをいたします。  初めに、国民所得倍増計画の中で、教育訓練小委員会の報告書が出ている。それによりますと、表の方に、昭和三十五年から四十五年までの十一年間の学校卒業者の数が出ている。これによりますと、中学校の卒業生は、その期間に八百万人、高等学校の卒業生は一千百万人、大学の卒業生が二百二十万人で、合計して二千百二十万人だ、こういうことになっているようでございます。そういたしますと、その中学校の卒業生八百万人のうちで百六十万人は公共的な訓練において技能訓練をされる者、こういうふうに数が書いてあるわけであります。さらにその内訳を見てみますと、大体職業訓練によるところの熟練工に該当する者が六十万、半熟練工が百万人、こういうことに抑えてあるわけですが、残りの六百四十万人についてどういうような後期中等教育をやっていくのだということは打ち出していないわけです。従いまして、所得倍増計画の中で、後期中等教育の問題をどのように考えて、そういうような長期的な展望というものをどういう方向で把握をしておるのか、文部省の考え方をお聞かせを願いたい。これによりますと、経済審議会の答申の中に出ているわけでございまして、それに文部省がどの程度タッチをしておるのか、それもわからないわけです。しかも、文部省の計画の通りにいくならば、約九百億円の施設をやらなければならない、こういうようなことが出ているわけですが、いわゆる急増対策、並びに所得倍増計画の中で後期中等教育をどういうふうにとらえているのか、これはやはり今後のこの公立高等学校の設置、適正配置及び教職員定数の標準等に関する法律案と非常に深い関係がありますので、そういうような構想をお示しを願いたい。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 所得倍増計画の一応完成を見ます昭和四十五年までには、定時制、通信教育合わせまして、中学校卒業生の七二%までは進学させたい、こういう計画を持っておるわけでございまして、この計画の中には先般御審議いただきました定時制と技能者養成施設との連係とか、あるいは特殊教育の全国的規模における通信高等学校の設置等の計画を織り込んでおりませんので、さらにこの数は増加するものと期待しているわけでございます。で、残りがどういうふうになっておりますかと申しますと、各種学校に行っておる者、青年学級に行っている者、あるいは農林省の関係のもの、あるいは建設省関係のもの、いろいろと各省青年の教育が分かれております。その青年教育の実態を来年度調査をいたしまして、そこに国民教育としての基本的な線を貫きながら、後期中等教育の完成充実をはかって参りたい。できますれば、何らかの形で、一週間に一日ぐらいの義務制もしけないものかどうかという点を実情を把握いたしまして、そういう目標のもとに検討を進めてみたいと考えているわけでございます。

村山喜一日本社会党

○村山委員 これは文部省が出しました「進みゆく社会の青少年教育」三十五年十一月号に出ておるのですが、十五才から十七才の宵少年五百八十九万のうち、今局長の方から話がありましたように、青年学級であるとかあるいは各種学校、そういうようなものに入っていない子供、高等学校にも入っていないという子供が二百十四万人そういうのが数字として出されている。後期中等教育の必要性は説かれながら、これに対する対策は全然ない、これが実情ではないかと思います。今国民教育の一貫としてこの問題を考えて参りたい、こういうような話がありましたが、国民教育の中における高等学校教育のあり方、高等学校教育を国民教育の中においてどういうような位置づけをしようというお考えなのか、この点を承りたいと思います。というのは、やはり文部省の統計資料の中に入っているわけですが、親の希望調査をしたものがその数字の中に出ている。親で中学校卒業だけでよろしいというのは全体の二%、ほとんど高等学校、大半に入れなければならないという希望を持っている。そういう実情にかんがみて、高等学校の全入という問題が当然出てくる。それをあなた方はどのような角度から取り上げていこうとしておいでになるのか、国民教育の中における高等学校の位置づけについて承りたい。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 高等学校は国民教育としての最終段階と考えているわけでございます。もちろん義務教育だけで一応社会に出るだけの十分な素質があるとは思いますけれども、さらにこれを高めて国民教育としての最終段階に持っていきたい、こういう趣旨で考えているわけですが、この中で現在のところ、高等学校の入学率を見てみますと、希望者の九五%くらいは入学しておるのでございます。ただ、高等学校の場合には、一部に有名校への殺到がございますので、試験の競争が激化していることもありますけれども、全体としては九五%程度進学をいたしておりますから、この進学率を毎年向上させることによってこの不安は解消されるのではなかろうか。四、五年までには少なくとも七二%を目標にやって参りたい、こう考えているわけであります。

村山喜一日本社会党

○村山委員 この教育訓練小委員会の青少年の教育訓練の拡充のところを見てみますと、昭和三十八年の急増期において高校への進学率は五八%で押えてあるわけです。その押え方は、昭和三十八年中学校の卒業生が二百五十一万と急増するときの進学率は、三十四年の中学校卒業者百九十七万人に対する進学率五六・八%より一、二%上回る五八%と押えた、こういうことになっている。ところが、今年は五九、五%、来年はまだ進学率が上がるわけです。大体一、五%ないし二%上がってくる。そうなって参りますと、昭和三十八年四月におきましては、五八%で押えるということは、それだけ高等学校の進学者を少なくしていく、絶対数においてはすし詰めの計画がありますからふえますけれども、進学率そのものにおいては低下せざるを得ない、そういうような考え方のもとに今度の計画が立てられている、こういうように受け取るわけですが、これは親の希望に沿う方向ではなくて、親の希望よりも後退をしている、そのような打ち出し方だ、このように受け取れるわけですが、五八%に三十八年の四月を押えた理由はどういうところにありますか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 三十四年から類推をいたしまして五八%という数字を一応出したわけであります。これは一応の数字でありまして、今お述べになりましたように、補正をしなければならぬかと考えているわけでございます。特に本年と来年は中学校の生徒が一番低い時期でありまして、今年はおそらく百四十数万だと思っております。ですから、卒業生が非常に少ないから比較的無理なくしてといいますか、最も楽に入っているわけでございます。そういう点から考えても、まだ六〇%になっておりませんので、三十八年度の進学率をどう見るかにつきましては、まだ最終的に私ども固めておりませんが、六〇%程度に修正をいたしたいという考えも持っているわけでございます。

村山喜一日本社会党

○村山委員 そうしますと、この訓練小委員会の考え方というものは、三十八年の五八%をもとにいたしまして、そして三十九年にはそれよりも一・六%上がる、さらに三十九年から四十年にかけては一・八%逐次上昇をいたしまして、昭和四十五年には七二%、こういうような数字の押え方をいたしているわけですが、最終の段階における四十五年の七二%という数字も、やはり初めの五八%という計画を修正をされるのであれば、当然それよりも上回るものだ、こういうように考えて差しつかえないですか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 必ずしもそうは参らぬと思うのです。初年度によけい見ますればカーブがなだらかになってくるわけでございますから、最終年度は七二%程度で押えたい。三十八年の当初は六〇%程度に修正をしていくべきではなかろうか、これは今検討中でございます。

村山喜一日本社会党

○村山委員 そういたしますと、三十九年度は三十八年度よりも下がるということになるわけですね、六〇%に上げられたら。ところがその次は五九・五%、そういうような数字で組まれている。そういたしますと、同じ急増期の間において、三十八年は上げて三十九年は若干下げる、そういうような理論的な根拠はありますか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 別に下げるということは考えていないのです。初年度だけ直してあとは直さぬということでなくて、全体剛に若干の修正は加えながら、最終年度は七二で押えたいということでございますから、三十八年よりも三十九年が進学率を低くするなんていうことは考えていないのでございます。

村山喜一日本社会党

○村山委員 そういたしますと、そういうようになだらかな曲線を描くように進学率を上昇さしていく、ところが最終年度だけは七二%に固執をする考え方は、どこから生まれてくるのですか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 これも全体計画を見てかりでないとはっきり申せませんが、七二%と申しますのは、大体の過去の経済の伸び等から考えて無理のない線ではなかろうかというので四十五年を想定したわけでございます。そこで三十八年をどの程度に抑えるかということは、先ほど来申しましたように、現在の進学率を保証していきたいというのが基本でございまして、その間におきましては、カーブの仕方はいろいろとあろうと思うのです。年度によって若干ずつは違って参りますけれども、少なくとも急増期の三カ年間は、あまり進学率をふやす考えはないのです。そこは、急増で満員でございますから、その際は、進学率は大体同じ率で、それ以後において進学率をふやしていく、こういう考え方をとっているのでございます。

村山喜一日本社会党

○村山委員 この法案の中で見られるように、附則の条項で、生徒の増減の百分の九を減するところの措置が第六項でとられておるわけです。この期間はなぜ必要かということになると、急増期間の間、やむを得ずしてとられなければならない措置として出されていると思う。そういたしますと、今局長が言われる急増期間の間は進学率をできるだけ上げないように、あまり曲線を描かないようにして参りたいという考え方といたしますと、この急増期間中においても、やはり一・六%、一・八%、一・九%、三%というふうに逐次前年よりも上昇をしていくように計画は作られているのですよ。今おっしゃることとは食い違うじゃないですか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 これは違わないのでございまして、この考え方は、高校急増をどう処理するかという問題で、三十八年度以降において現在の進学率を保証するためには、三十八、九、四十年の三年間に大体百二十万程度収容しなけいばならない。その収容の仕方は、私学で四十万、公立で八十万を見込んでおるわけでございます。公立の八十万のうち、府県からの報告を集めてみますと、新設で大体二十数万予定されておるわけであります。それから既設の学校の学級増で約三十万が見込まれておるわけでございまして、あとはすし詰め、すし詰めと申しましても一割程度はしのんでいただきたい。そこで一割かりに定員がふえても、定員増加はいたさないという趣旨がこの項に出ておるわけでございまして、これと直接の関係はないのでございます。

村山喜一日本社会党

○村山委員 急増期間中はすし詰めで五十五名というふうに入れても差しつかえない、しかも第六項の中で、今度は生徒数の補正をやる、この補正をやるのは教員の配置にも関係があると思うのですが、この百分の九は減じて、それだけの生徒はおりながら減じた数で見ていく、それによって教職員の定員をはじき出していくんだ、こういうことになると思う。それはやはり急増対策上やむを得ない。さしあたり将来における教員の、そういうような学校の構成等も考えなくてはならないので、こういうような便宜的な措置がとられたものだと思う。ところがその期間にあっても、なお生活の安定の向上が続いていくわけですから、それに従って進学率はふやしていくんだという考え方が打ち出されているものだと私たちは受け取っておる。ところが、その急増期間の間は進学率はできるだけ押えていくんだ、こういうような考え方からすると、初めに出されたこの教育訓練小委員会のそういうような見込みと、今、内藤さんがおっしゃることとは食い違いがある。そこは非常に重大な問題だからその点をただしておきたいということで質問をしたわけです。あなたのお答えになっておることは間違いでしょう。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 決して間違いじゃございません。教育訓練小委員会の結論も、ある意味では修正をしていただかなければならぬかと思うのであります。すなわち初年度の計画を五八に見たという点には、私は問題があろうと思います。文部省としては、今の計画では六〇%でスタートさしたい。それからあなたのおっしゃるように、急増期間中にもどんどん進学率をふやしていきますと、急増後において今度は教室ががらあきになるという事態も起きかねないわけであります。一ぺんに進学率をふやすことは非常に危険だと思うのであります。ですから、一年間に一・何%と進学率を見ていきますと、急増の終わった昭和四十二、三年ごろには、ある程度の伸びは当然でございますけれども、それを必要以上に上回りますと、今度は教室ががらあきという事態も生じかねないわけであります。ですから、その辺のカーブを考慮しながら私どもは適正な増員を考えて参りたい、拡充をしていきたいと考えます。

村山喜一日本社会党

○村山委員 今の答弁を聞いておりますと、前の答弁からすると今度は若干変わってきた。今度は幾らか上昇のカーブを認めるような考え方。そういたしますと、大体七二%という数字は固定的に押えて、その間においては、漸次それに近づいていくようにするという小委員会の考え方に落ちついてくると思うのですが、その点はそうでしょう。そういたしますと問題になるのは、この法案によりますと、昭和四十四年の三月三十一日までは、そういうような暫定的な措置を講ずることになっておるわけですね一学級の定員にいたしましても、あるいはその生徒の数について百分の九を減することにいたしましても、その通り。ところが生徒の数が、そういうような進学の推計をたどってみますと、昭和四十四年の四月現在においては、全体で高等学校に入っている者の数は三百八十二万、昭和四十三年の四月においては三百九十六万、こういうことになりまして、わずかに十四万しか違いはないわけです。そういたしますと、昭和四十四年の四月においては、これはもうそういうような生徒の数の上においては前の年とあまり変わりはないわけですから、やはり急増期に入らなければならない。急増の概念に入ると思う。そういたしますとっておりませんので、三十八年度の進学率をどう見るかにつきましては、まだ最終的に私ども固めておりませんが、六〇%程度に修正をいたしたいという考えも持っているわけでございます。

村山喜一日本社会党

○村山委員 そうしますと、この訓練小委員会の考え方というものは、三十八年の五八%をもとにいたしまして、そして三十九年にはそれよりも一・六%上がる、さらに三十九年から四十年にかけては一・八%逐次上昇をいたしまして、昭和四十五年には七二%、こういうような数字の押え方をいたしているわけですが、最終の段階における四十五年の七二%という数字も、やはり初めの五八%という計画を修正をされるのであれば、当然それよりも上回るものだ、こういうように考えて差しつかえないですか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 必ずしもそうは参らぬと思うのです。初年度によけい見ますればカーブがなだらかになってくるわけでございますから、最終年度は七二%程度で押えたい。三十八年の当初は六〇%程度に修正をしていくべきではなかろうか、これは今検討中でございます。

村山喜一日本社会党

○村山委員 そういたしますと、三十九年度は三十八年度よりも下がるということになるわけですね、六〇%に上げられたら。ところがその次は五九・五%、そういうような数字で組まれている。そういたしますと、同じ急増期の間において、三十八年は上げて三十九年は若干下げる、そういうような理論的な根拠はありますか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 別に下げるということは考えていないのです。初年度だけ直してあとは直さぬということでなくて、全体剛に若干の修正は加えながら、最終年度は七二で押えたいということでございますから、三十八年よりも三十九年が進学率を低くするなんていうことは考えていないのでございます。

村山喜一日本社会党

○村山委員 そういたしますと、そういうようになだらかな曲線を描くように進学率を上昇さしていく、ところが最終年度だけは七二%に固執をする考え方は、どこから生まれてくるのですか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 これも全体計画を見てかりでないとはっきり申せませんが、七二%と申しますのは、大体の過去の経済の伸び等から考えて無理のない線ではなかろうかというので四十五年を想定したわけでございます。そこで三十八年をどの程度に抑えるかということは、先ほど来申しましたように、現在の進学率を保証していきたいというのが基本でございまして、その間におきましては、カーブの仕方はいろいろとあろうと思うのです。年度によって若干ずつは違って参りますけれども、少なくとも急増期の三カ年間は、あまり進学率をふやす考えはないのです。そこは、急増で満員でございますから、その際は、進学率は大体同じ率で、それ以後において進学率をふやしていく、こういう考え方をとっているのでございます。

村山喜一日本社会党

○村山委員 この法案の中で見られるように、附則の条項で、生徒の増減の百分の九を減するところの措置が第六項でとられておるわけです。この期間はなぜ必要かということになると、急増期間の間、やむを得ずしてとられなければならない措置として出されていると思う。そういたしますと、今局長が言われる急増期間の間は進学率をできるだけ上げないように、あまり曲線を描かないようにして参りたいという考え方といたしますと、この急増期間中においても、やはり一・六%、一・八%、一・九%、三%というふうに逐次前年よりも上昇をしていくように計画は作られているのですよ。今おっしゃることとは食い違うじゃないですか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 これは違わないのでございまして、この考え方は、高校急増をどう処理するかという問題で、三十八年度以降において現在の進学率を保証するためには、三十八、九、四十年の三年間に大体百二十万程度収容しなけいばならない。その収容の仕方は、私学で四十万、公立で八十万を見込んでおるわけでございます。公立の八十万のうち、府県からの報告を集めてみますと、新設で大体二十数万予定されておるわけであります。それから既設の学校の学級増で約三十万が見込まれておるわけでございまして、あとはすし詰め、すし詰めと申しましても一割程度はしのんでいただきたい。そこで一割かりに定員がふえても、定員増加はいたさないという趣旨がこの項に出ておるわけでございまして、これと直接の関係はないのでございます。

村山喜一日本社会党

○村山委員 急増期間中はすし詰めで五十五名というふうに入れても差しつかえない、しかも第六項の中で、今度は生徒数の補正をやる、この補正をやるのは教員の配置にも関係があると思うのですが、この百分の九は減じて、それだけの生徒はおりながら減じた数で見ていく、それによって教職員の定員をはじき出していくんだ、こういうことになると思う。それはやはり急増対策上やむを得ない。さしあたり将来における教員の、そういうような学校の構成等も考えなくてはならないので、こういうような便宜的な措置がとられたものだと思う。ところがその期間にあっても、なお生活の安定の向上が続いていくわけですから、それに従って進学率はふやしていくんだという考え方が打ち出されているものだと私たちは受け取っておる。ところが、その急増期間の間は進学率はできるだけ押えていくんだ、こういうような考え方からすると、初めに出されたこの教育訓練小委員会のそういうような見込みと、今、内藤さんがおっしゃることとは食い違いがある。そこは非常に重大な問題だからその点をただしておきたいということで質問をしたわけです。あなたのお答えになっておることは間違いでしょう。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 決して間違いじゃございません。教育訓練小委員会の結論も、ある意味では修正をしていただかなければならぬかと思うのであります。すなわち初年度の計画を五八に見たという点には、私は問題があろうと思います。文部省としては、今の計画では六〇%でスタートさしたい。それからあなたのおっしゃるように、急増期間中にもどんどん進学率をふやしていきますと、急増後において今度は教室ががらあきになるという事態も起きかねないわけであります。一ぺんに進学率をふやすことは非常に危険だと思うのであります。ですから、一年間に一・何%と進学率を見ていきますと、急増の終わった昭和四十二、三年ごろには、ある程度の伸びは当然でございますけれども、それを必要以上に上回りますと、今度は教室ががらあきという事態も生じかねないわけであります。ですから、その辺のカーブを考慮しながら私どもは適正な増員を考えて参りたい、拡充をしていきたいと考えます。

村山喜一日本社会党

○村山委員 今の答弁を聞いておりますと、前の答弁からすると今度は若干変わってきた。今度は幾らか上昇のカーブを認めるような考え方。そういたしますと、大体七二%という数字は固定的に押えて、その間においては、漸次それに近づいていくようにするという小委員会の考え方に落ちついてくると思うのですが、その点はそうでしょう。そういたしますと問題になるのは、この法案によりますと、昭和四十四年の三月三十一日までは、そういうような暫定的な措置を講ずることになっておるわけですね一学級の定員にいたしましても、あるいはその生徒の数について百分の九を減することにいたしましても、その通り。ところが生徒の数が、そういうような進学の推計をたどってみますと、昭和四十四年の四月現在においては、全体で高等学校に入っている者の数は三百八十二万、昭和四十三年の四月においては三百九十六万、こういうことになりまして、わずかに十四万しか違いはないわけです。そういたしますと、昭和四十四年の四月においては、これはもうそういうような生徒の数の上においては前の年とあまり変わりはないわけですから、やはり急増期に入らなければならない。急増の概念に入ると思う。そういたしますとついて若干触れて参りたいと思うわけです。第三条の中に、「政令で定める基準に該当する市町村」これは高等学校を設置することができる、こういうことになっておりますが、その政令の内容についてはまだ説明をいただいていない。聞くところによりますと、山口県の県庁の所在地が全国で一番人口の少ないそういうような都市である、そういうようなところが最低の規模として考えられるのだ、こういうことを聞くわけですが、はたしてどういうようなものを考えておいでになるのか。これはもちろん、その財政能力なりあるいは人口規模なりあるいはその地域の特殊性、こういうようなものが十分に政令の中に織り込まれなければならないと思うのですが、この法律案は何回も流産をしているわけですから、その間には、政令はこういうようなことを考えているんだ、自治省あたりの方でも、財政的な力が云々というようなことで、文部省に申し入れもあっただろうと思いますので、その政令の内容というものは、今どういうようなものを考えているのか明らかにしてもらいたい。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 これは先ほど政務次官がお述べになりましたように、今回は、市町村でやるよりはむしろ財政力のある都道府県が主体となってやるのを原則にいたしたわけであります。ただ市町村の場合でも、人口十万以上を一応の目途にいたしておりますけれども、十万以下の場合でも財政能力が十分ありますれば、またその土地の特殊事情等がありますれば、これは設置を認めるように内容を考えておるわけでございます。

村山喜一日本社会党

○村山委員 今まで町村立の定時制の高等学校というものがある。非常に小規模な学校経営をしている。幸いにして定時制の場合には人件費については国庫補助がある。そういうようなことで、学校経営費の中の運営費、施設、設備費等についても、若干の補助がある。かねての経常費については、これは市町村が受け持ってやっていく、こういうようなことで、町村の村作り運動というものが、その定時制の高等学校において、将来町村に残って働いていくような農村の子弟の教育に当たっている。そういうようなものが今日の日本の農村を支えている基調になっている。ところが今度考えられたので参りますと、今の答弁を聞いておりますと、人口十万以上、こういうことになりますと、十万以上の町村というのはありません。従って市だけ、こういうことになるわけですが、ただ財源の特にあった場合にはとか、あるいは地域に特殊な事情があった場合にはとかいう、この地域に特殊な事情というのはどういうような特殊な事情ですか。そういうような点から、今まで設立されておったそういうような高等学校、非常に役に立っておった高等学校を、こういうような法律を作ることによって法律もできたのだし、もうあなた方の学校は非常に小さいから県立の方に移管をするように運動をすべきだ、こういうようなことで町村議会で議決されて、だんだん市町村のそのような有益な学校がなくなっていく、こういうようなことも心配されるわけですが、そのような懸念がないかどうか。そうした場合においてはどのような措置を講じようとお考えになっておるか、その点伺いたい。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 現在あるものは、当然もう認可されておるわけですから問題ないわけでございます。今後新設される場合には、ある程度りっぱな高等学校を作っていきたい、こういう趣旨から都道府県が責任を持って高等学校の設置なり配置なり普及を考えるべきである。市町村が立てる場合には、今申しましたように人口だけでなくて、財政能力が十分豊かであればこれは当然考えていきたい、こういうふうに考えておりますから、現在あるものについては御心配の点はないわけでございます。  それから、定時制のお話が出ましたが、定時制の高等学校については、人件費は全部県費負担になっておるわけでございまして、市町村は維持運営費をまかなっておる。この場合には、大体授業料収入である程度まかなえるのではなかろうかという趣旨であるわけでございます。

村山喜一日本社会党

○村山委員 だから、その人件費についてはそういうように自分のところでまかなう必要がない、維持運営費だけを市町村が持ってやっておればいいということで、今まで定時制の町村立の学校というものがあるわけなんです。そこには、その村のために役に立つような子弟の教育が行なわれた。ところが、こういうような法律が制定されたら、もちろん、新設をする分についてはそういう一定規模以上のところでなければ作れない、前に作ったものについては、それはここでいうことではないのだ、こういうことになりますけれども、これが一つの基礎になりまして、もうおれたちの村の学校もそろそろ県の方にやってしまった方がいいのじゃないか、こういうようなことで、いわゆる学校の県立移管運動であるとか、あるいは学校をもうやめてしまった方がよくはないかとか、そういうような言いがかりに使われる心配はないかどうか、こういう点を危惧するが、それについての措置をどういうふうにおとりになろうとしておるのかということをお尋ねしておきます。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 この点は、新設をいっているのでございますから、従来のものには何ら変更はないわけでございます。新しく作る場合には、できるだけしっかりしたものを作ってほしいということでございまして、従来認可された学校については何ら影響はございません。

村山喜一日本社会党

○村山委員 従来のものに影響がないということは、ただこの法律の上から見たら、これは今後新設をする場合の事項であって、従来のものについては影響はない、こういうようなことなんだけれども、現実にはそういうふうにならないじゃないか、そういう心配があるのだが、その心配はお認めにならないのですか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 私どもの考えでは、県は広域における行政運営をしているわけでございますから、どんな小さな町村にも県自体が作ってやるのが筋ではなかろうかと思う。町村は、義務教育の小中学校で実は財政上もうほんとうに参っておるわけであります。従って、現在でも小、中学校に父兄負担が非情に多いということは、情ないと思う。そこで、地方財政法を改正いたしまして、人件費とかあるいは校舎の維持修繕費というのは父兄の負担にしてはならないという規定まで置いているわけであります。ですから、一般の市町村は小、中学校をやっている、高等学校は府県が主体となって、小さな町村でも県で作っていただくのが筋でなかろうか、しかし、町村が財政力があってぜひ作りたいとおっしゃるものについては、この法律はもちろん認めていきたい、こういう趣旨でまたお話のような点は、本校——定時制の小さい学校もありますけれども、たいていはその県の分校になっておるようでございますから、分校としてこれを育てていくことも可能でございます。

村山喜一日本社会党

○村山委員 最近、急増期を迎えて参りますと、そういうような高校学校の整理統合というようなものは心配ないと思う。しかしながら、各市町村残らず高等学校を県立のものを作っていくということは、これは地方財政の実情を知らない文部省の考え方であって、そういうようなふうには参らない。だから、適正規模というようなことが取り上げられるわけですが、また現実においては、町村立の高等学校を県立にしてもらいたい。ところがそういうような要求を出しますと、県の方では一つの基準を作りまして、これだけのものを整備して持ってきなさい、そうしたら引き受けましょう、こういうようなことで、だんだん市町村立の高等学校の数が少なくなって、そうして県立の高等学校の数が多くなっていく、こういうような傾向が現実においてあるわけです。そういたしますと、今度はどうしてもその基準に当てはまらないようなところは、やはり市町村で持っておるかあるいは廃止するか、それ以外にはない。そこで、今度こういうような法律が出て参りますと、もう自分たちのところでは人口規模から見て、財源から見て、とても高等学校を維持していくだけの地方自治体ではないから、この法律等に示してあるように、政令の基準にも該当しないから、この際もうやめたらどうか、こういうようなことにもなりかねないわけであります。そういうようなことがないように、あなた方の方で行政通達を出すなりして指導してもらいたい、これが私の質問の趣旨であったわけです。  その点はそれでおきまして、第五条。この第五条につきましては、きのうから論議されて、収容定員の問題をめぐりまして、いろいろ自民党と社会党の方で修正案がまとまりつつあるようでございますので、ただここで一つだけお尋ねしておきたいのは、「ただし、本校における生徒の収容定員については、専門教育を主とする学科を置く場合その他政令で定める特別の理由がある場合は、この限りでない。」そこではただ本校だけに指定してある。本校の場合でも、専門教育について、ある場合には、定時制の場合には分校で一年生と二年生をやる、そして三年生、四年生は本校に持ってきて一緒にやる。こういうような学校形態というものもある、そのような分校もあります。そうした場合において、いわゆる本校におけるところの専門教育を主とする学科を置く場合、あるいは政令で定める特別の理由がある場合、これは認めよう、そして分校の場合は認めない、こういうような論理というものはどこから出てくるのですか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 本校を一応三百人といたしましたが、たとえば水産教育のような場合に収容定員が非常に少ない場合がある、三百人未満のものがあるわけでございます。その場合は、これは教科の性質上やむを得ないと思うのです。そういう意味からこの特例を設けたわけでございます。分校の場合には原則として百人——本校の場合は三百人は欠けても少なくとも二百人以上はなければならないという気持は持っているのですが、有人というのは教育を運営する場合の最低の単位ではなかろうかと実は考えたわけでございまして、これについてはただし書きを設けなかったわけでございます。

村山喜一日本社会党

○村山委員 やはりこれは本校で三百、分校で百という定員のそういうような一つの基準というものを設けてある。ところが政令で定める場合なりあるいは専門教育を行なう場合においては、先ほど私が申し上げましたように、一年生、二年生というものと三年、四年というものとを分けまして、そして前期の二カ年間は分校で教育をする、そして後期の二カ年間は本校で教育する、こういうような形態をとられておる。あるいは本校と分校との間を先生が行ったり来たりすることによって、そうして分校の教育というものも成り立つようなところもあります。そういうようないろいろな地域——特に水産を例に引かれたわけでございますが、そういうようなところはたとえば真珠の養殖なら養殖をやっている、そういうところは特定の地域でなければそういうような実地教育はとてもできない、こういうことで養殖科がある、そういうものは主として分校に置かれておって、一年生、二年生がまずそこでやる。三年、四年になったらほかの専門の水産学科もやるので、それは本校の方でやる。こういう場合のことも考えられる。そうすると、これは本校だけということにして政令で指定していく方式をとるよりも、本校も分校も、やはりそういうような専門学科であるとか、あるいは政令で定める特殊な場合は断然同じように取り扱うべきである、こういうふうに考えるのですが、どうですか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 御説ごもっとものようでございますけれども、実は百人というのは学校運営の最小規模である、こういうふうに考えましたので百人と規定したわけでございます。たとえば教員組織にいたしましても、ある程度充実するためにはどうしても百人ぐらいいないと完全を——私どもは百人でも非常に不完全、だと思いますけれども、それでも学校経営上ある程度の効果が期待できる。これ以下になりますと、学校形態規模としてはあまりに小さ過ぎるのではなかろうか、こういう点で例外規定を設けなかったわけでございます。

村山喜一日本社会党

○村山委員 今の説明を聞いておりますと、ただ百名という人数だけの説明であって、そういうような教育上同じような本校、分校のような例が具体的な問題になった場合には、説明が十分でないようであります。この問題はまた委員会でいろいろ論議して修正案が出てくるだろうと思いますので、そのときに譲りたいと思います。  法案の七ページに第二表が出ております。この「農業、水産又は工業に関する学科」その場合にこれは一・二五という学級の補正を行なうようになっている。これはなぜそういうようにしてあるかということは、普通科の場合は五十名だが、農業、水産、工業の場合は四十名ということになるので、一・二五乗じなければこれは補正係数にならないわけですから、一・二五という学級の補正がここではなされておるわけです。そういたしますと、同じ欄の「商業又は家庭に関する学科」というところでは一・〇七五という、これはそういうような班別学習をするので、そこでは実地教育をやる場合におけるところの増加係数が出してあるわけです。そういたしますと、第二号の「農業、水産又は工業に関する学科を置く全日制の課程又は定時制の課程について、」次の八ページに出ておりますように「農業又は水産に関する学科」の場合は「当該学科の数に一を乗ずる。」「工業に関する学科は「当該学科の数に二を乗ずる。」これもやはり一つの学科補正であります。そういたしますと「商業又は家庭に関する学科」というのもこれは一つの学科補正であります。そうすると、前の「農業、水産又は工業に関する学科」というのは学級補正であります。従いまして、これが一つの欄の中に入っておるということは、法律の体系からいって、片一方においては学級補正が入っておる、それと同じように片一方においては学科補正が入っておる。そのねらいとするものはお互いに違うわけです。違うようなものが同居しておって、さらに第二号においてはそういうような学科補正というものが講ぜられておる。こういうような形で見た場合には非常にすっきりしないものがあると思うのですが、なぜ学級補正の係数は学級補正の係数としてはっきり一つにして、それから学科補正のものは単科補正のものとして一つのスタイルにまとめ上げてお出しにならなかったのか、そこら辺について承りたい。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 お話の点も一つの御意見だと思います。ただ生徒の補正をする場合にどういうふうに補正するか、農業と水産の場合は四十で組んでおりますから、一、二五をかけて普通科の五十人と同じになるわけであります。商業や家庭の場合は五十人が原則になっておりますが、若干この中で実験、実習を伴うものがあるわけなんですが、実験、実習をはっきり打ち出すほどでもないし、はっきり打ち出す場合には、うしろにありますように、農業または水産あるいは工業に関する学科、これは明確に実験、実習が非常に多いわけでございます。ですからこういう学科補正の形をとったわけでございます。商業、家庭はその中間でございまして、普通課程に非常に近いものでもございますから、普通課程に若干の補正をした、こういう趣旨でございます。

村山喜一日本社会党

○村山委員 普通課程に若干の補正をするということは、これは〇・〇七五分はそういうような実習の形態をとるのだ、だから当然そこに班別学習という形態をとらなければならない、班別学習という形態をとるがゆえに、そういうような実習教員というようなものも少しは必要である、こういうようなことで打ち出してあるわけですから、当然考え方からいえば、農業、水産の場合には、当該学科の数に一を乗じたもの、それから工業に関する学科の場合には二を乗じたもの、そういうようなものと同じような体係の中に入れるべきなんです。ところがそれが前の方では、学級補正の体系の中に入れられておる。これは法律の形態としておかしいじゃないですか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 これは先ほど申しましたように、農業、水産、工業については、従来から学科補正というものを加えたのです。学科補正を加えた理由は、主として実験、実習が非常に多いのであります。生徒数の補正では補い切れないものがあるわけであります。ただ商業と家庭につきましては、大体普通課程に準じて、おるわけであります。ですから、その普通課程の補正については、若干の補正をすればいいのであって、農業や工業ほど明確に学科補正する必要なし、こういう考え方を持ったわけであります。

村山喜一日本社会党

○村山委員 そうすると、一・〇七五というのは、これは学科補正じゃないのですか。学級補正ですか。おかしいですね。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 学級補正の分になるわけです。つまり大部分の授業は普通課程並みに五十人でやるわけです。実験、実習をやる場合には、四十人でやる。ですからこの考え方はあくまでも学級補正なんです。

村山喜一日本社会党

○村山委員 これは産業教育振興法の第三条の三による措置ではないのですか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 お説の通りでございます。

村山喜一日本社会党

○村山委員 そういたしますと、これは増加係数である。そしてその産振法に基づく優遇的な措置を含む係数なんです。そういうふうに把握していいですね。そういたしますと、前の一・二五というのは明らかに学級補正なんですよ。定員五十名と四十名というその学級補正だけです。もうはっきりしたことで、それは優遇措置でも何でもない、ほんとうのそういう学級補正係数なんです。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 これは、あなたのお考えも私はおかしいと思うのです。農業、水産、工業について教員数をよけい見るわけでございまして、これは生徒数に換算しますれば、五十人が四十になりますから、それだけ総数としては、生徒の割合から見ればふえるわけでございます。ですから、優遇措置という点については、私は同じだと思います。ただ商業と家庭の場合には五十人でやる授業が大部分でございますが、実験、実習の場合には四十人でやらせたいという意味であって、これも優遇の措置なんです。同じだと思うのです。四十人でやるから商業や家庭はふえるわけです。

村山喜一日本社会党

○村山委員 農業、水産、工業というのは、普通科五十名に対して四十名です。これは四十名でなければ教育ができない。もっと人数が、少ない方がいい。こういうなのが考え方なんです。ところが中には四十名という定員でなくて、五十名という定員の府県もあるわけです。そういう例があります。その場合には、この増加係数が学級補正係数としてここで考えられる、学級補正係数でなければ、これが増加係数だという考え方に立ちますれば大へんなことになる。ということは、それだけ今度は五十名編制の学級を作っていきますと、教員の場合は生徒数に応じて出てくるわけですから、非常に教員はふえる。そうして学級はさほど四十名のところに比べたら、ふえないわけですよ。そうなって参りますと、それだけ得をするといいますか、五十名編制のところの方がすし詰め教育という形における教育形態が行なわれる。これを増加係数だというように、考えてみれば、当然すし詰め教育を奨励していくという方向につながるわけです。だから、これはあくまでも学級補正係数だという押え方をしなければつじつまが合わない。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 産業教育法第三条の規定の通り優遇されているわけなんです。優遇されているというのは、四十人の形態でございますから、四十人に会うようにするわけです。ですから、教員一人当たりの生徒数はそれだけ減るわけでございます。この観点から見れば、優遇になるわけです。それから商業、実庭の場合は、原則としては五十人、ところがその中に実験、実習を伴うものが何時間かございますので、その分を計算しますと、〇、〇七五分をふやしませんと、四十人の教育ができないわけです。だからこふに矛盾はないわけです。農業、工業の場合は、これはまるまる四十である。商業、家庭の場合は、大部分が五十でございますが、一部分は四十であるという数字でございます。

村山喜一日本社会党

○村山委員 どうも納得がいかない。全国の場合は、四十名編制の工業学校あるいは農業学校というものは七二%が四十名の学級になっておる。ところが二八%は五十名の学級編制をやっておる。この五十名はあくまでも増加係数なりという考え方で押していくならば、私は、すし詰め教育の奨励になるのじゃないか、こう考えるのです。だからこれはあくまでも学級補正係数である、そうしなければ四十名という標準を設定したことにそむくので、ここでそういうような救済措置がとられておる。その次に農業なりあるいは水産の場合には実験、実習を伴うので、実験、実習の教員というものが一学科について二人ずつ要るのだ、あるいは一人ずつ要るのだ、こういうようなことなんでしょう。そうすると、家庭、商業の場合でも、そういうような場合には学級の半分の半分、四分の一は実習をやらなければならない、そういうような実習教員が必要である、こういうようなことで〇、〇七五という数字が生まれてきたわけです。そういういわゆる実験、実習を主体にする係数からいくならば、あくまでも第二号に示されてあるところにまとめなければおかしいというのですよ。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 私は決してそうは考えないのでございまして、結局あとの学科補正で見ましたものだけが実験、実習をやっているわけじゃない。前の計算の分とあとの計算を合わした総数で教育を行なっているわけです。ですから実験、実習がこの分で、これが学級の分だというふうには区別できない。だから農業工業は総教をできるだけ多くする、それから商業や家庭も若干ふやす、普通課程もふやしていくということが趣旨なんでございます。要するに学校経由をするのにどれだけの先生が必要かという判断の問題にかかってくると思います。お話のように学科補正だけで実験、実習をやっているならそういう議論も成り立つと思いますけれども、そうじゃないのでございまして、前の分では十分カバーできないから、こういう学科補正というものをつけ加えたわけです。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 ちょっと関連してお聞きしたいのですが、結局今問題になっておるのは、一・〇七五という係数は増加係数、一方は学級補正の係数である、こういう見方をしなければいけないのじゃないか。というのは、工業学校の場合、四十名の学級もあれば五十名の学級もあるわけなんです。四十名の学級は、なるほどおっしゃるように一・二五を掛けますと五十になる。しかしながら五十名のところは、これを受け入れて一・二五を掛けたら六十何名になる。そういう計算をしていいかということです。そういうことになってくると、この一・〇七五というものはサイド教員の方に持っていく、むしろ商業学校のこの形は、言うなれば第二表の二に持っていく方がいいんじゃないか、商業のサイド教員という考え方をする方がいいのじゃないかという質問が今の焦点でございますね。それで、突き詰めて申しますと、前の三十三年の通達を実行せずして、一学級を四十名にせずして、工業学校を五十名のままに放置しておった、知らないで、あるいはなまけておったそういう県がこれをそのまま受けたら、もうけるわけなんです。そんなことをしていいかということなんです。前のところに一緒に並べておいて……。それが問題なんです。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 これは六条にこういう規定がある。公立の高等学校の全日制の課程または定時制の課程における一学級の生徒数は、やむを得ない事情がある場合を除いて五十人、次にカッコして、農、水、工の場合については四十人を標準とする、この規定がございますから、今お話しのようにもうけさせないようにしておるわけでございます。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 この前からずっとこの論議の的になっているのは、この定数法というものは、文部省の方としては、実数を単位とする、実数を押えてやるということを説明しておられた。これをこのまま本年から実施するけれども、今までは実績がある。それをどう考えるかということです。それを実績を下回らないでか、あるいは実数を押えてやるということを文部省は発表しておられる。そこに矛盾を感じて村山委員の方から尋ねているわけです。これは三十八年から実施されるわけです。そうすると実績というものがあるが、やはりそのときになったら、今五十名あるのを四十名にさすわけですか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 この法律が通りますれば、即刻四十人にさせる方針でございます。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 五十名を四十名に即刻をやる、そういうことができますか。五十名、今ある組を十人どこにやるのですか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 この法律は、やむを得ない事情のある場合を除いて四十人に切りかえる、そうして定員が不足となるならこの法律に基づいて定員増加を要求していただきたい、こういう趣旨でございます。

村山喜一日本社会党

○村山委員 第九条ですが、この教諭の数で具体的な例を考えてみたのですが、定時制の農業の分校がある。そこは四年制課程で定数は百六十名。ところが最近の農村の実情からいった場合に、一年生に入るのは四十名いる。ところが二年生になったらそれが三十名になり、三年生になったら二十名になり、四年生になったら九名くらいしか残っていない。こういうような実情がもう農村には至るところにあるわけです。そういたしますと、これを足し合わせると九十九名という数になる。九十九名の場合は、この配当の数から割り出して参りますと五人、それに百人以下の分校一プラスすることになりますから合わせて六人、そうすると、この法律の中では百名以上、百一人おった場合には八名の教諭が置かれることになる。だから、二名の差をもって今度は学校の先生も二名違う、こういう結果が出てくるわけですが、そういうような場合に一体何をねらっているのかということが問題になる。というのは、募集定員の半分も満たさないような学校は、学校に対する教員の配置を少なくすることによって整理統合をしようという考え方があるのである。こういうようなことで、あなた方が八名というのは、これは高等学校の場合は八教科が必須である。だから、一教科について一人ずつの先生が必要だということで、最低保障として定時制の場合は百名をちょっとこした場合には八名を置くのだ、こういうような救済規定が設けられたのだと伺っているわけであります。そうしますと、そういうような例として九十九名という数字が出てきたときには、やはり生徒が二名違うことによって先生が二名違うという結果が出てくるわけですが、そういうようなねらいは一体何があるかということです。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 定数を計算する場合にはある程度やむを得ないと思います。決してこれは各学校の定数をきめているのではなくて、算定の増礎としてこういうものを積み上げて、府県や市町村ごとの総定数をきめて、そうして交付税で保障する。そうすれば、教育委員会が知事折衝をいたしましても、その総数は確保できるわけです。これをどういうふうに配当するかは教育委員会の職責であります。今おっしゃったような場合にむちゃな定員をすることはよくないと思います。できるだけ実情に合うような配当計画を立てるのが教育委員会の職責であります。

村山喜一日本社会党

○村山委員 その配当をするのは、もちろん教育委員会の職責でしょう。しかしながら現実に計算をする場合においては、そういうようなことが言えるわけです。一校々々の場合の計算をした場合には、そういうようなことになる。だから、現実の問題として、お前のところは教員もこないのだから学校をやめたらどうかということになりかねないのですよ。私がその問題をあえて言うのは、三十四年の五月一日現在の指定統計による百人以下のそういうような学校が幾らあるかということを調べてみたのですが、それによりますと、全国で、本校で二百八十九ある。これは定時制です。全日制の場合は四校ある。それから百人以下の分校、これは全、定合わせてですが、六百二十四さる。そうして百名から二百名までが五百十九校、二百名から三百名までが二百二十八校ということで、特に百名以下の分校ということになると六百二十四ある。こういうようなのがたくさんある地域は、やはり恵まれない経済事情のもとにある北海道とか、東北とか、九州の片いなかとか、こういうようなところにあるわけです。そうしますと、この割り出し方からいきますと、標準定数の計算においては、もう百名以上でなければ最低規模の人員は配置しないのだ、だからお前のところは九十九名だから、あるいは八十名だから、早くもう分校を閉鎖してしまえというような意図があるのではないか、こういうふうにも悪く解釈したらとれるわけですが、そういうことはありませんか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 それは私どもはないと思うのでございまして、そういう趣旨では毛頭ございませんので、これは先ほど来申し上げましたように、あくまでも積算の基礎でございまして、これを全部積み上げまして、その総数をかぶせて保障しようというのでございます。それで全体のワクが今の実績よりははるかに上回っておりますから、今の実績を下げるような配当の仕方はしないものと思いますし、そのように私どもとしては強力な行政指導をいたしまして、現状よりも悪くなるようなことのないように最善の努力をいたしたいと考えております。

村山喜一日本社会党

○村山委員 全体的な数の上においてはなるほどすぐれたものである、だから私たちも賛成をしているわけです。ところが今度は部分的に、職種別に内容を検討して参りますと、地域的に非常に問題がある。たとえば第十条による養護教諭の配置の問題などを見てみますと、北海道は八十四名定員よりも減じなければならぬ、それから岡山が五十八名首切らなければならぬ、広島が五十九名、山口は五十三名、愛媛で十三名、高知で十六名、長崎で十二名、宮崎で十三名、鹿児島で六名、山梨で十名、石川で二名、富山で一名、こういうように、現在配置されているものよりも養護教諭については非常にたくさんの県が数が少なくなる。こういうような結果が出ているようでございます。学校の校長、教員、いわゆる教諭というものの押え方においては、全体の中で二万三千三百五十六名もふえるような結果が出ているのに、養護教諭についてはそういう結果が出ている。非常にマイナスになるところがたくさんある。こういうような事態は避けなければならないものだと思うのですが、なぜ養護教諭だけそういうような措置をおとりになったか、この点について何かあればお知らせ願いたい。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 養護教諭だけ特別に少なくしたわけではございませんので、養護教諭も約二百五十名ほどの増員になっておるわけです。実習助手も全体を見ますと二千百九十五名、事務職員も約二千名ほど全体でふえるわけでございます。そこで各職種別あるいは学校別に見ますと、多少のでこぼこのあるのは、これは一つのものさしを当てがう以上やむを得ないと思うのです。問題は、総数でございまして、その総数の中で、現状を下回ることのないように配置をしていただきたいというのが私どもの考え方でございまして、この点につきましても、養護教諭につきまして今後改善をしていきたいと思っておるのでございます。ただ全体のワクがあまりにふえますので、そう全体をふやすわけにも参りませんで、この程度でがまんをしていただかなければならぬかと考えたわけでございます。

村山喜一日本社会党

○村山委員 養護教諭がこういうふうにたくさん配置されているのは、それぞれの地域の実情がある。交通が非常に不便で、医者がいないとかいうようなところは養護教諭でも配置をしてもらいたい、こういうようなことで今までたくさん配置をされておった。ところが、これが少ししか配置をされていないところは、ふやすことができるわけですが、配置されている養護教諭は養護をつかさどるのであって、普通の教員には、免許法その他によって切りかえができないのです。だから教壇に立つことはできない。そういたしますと勢い首切りという問題が出てくるわけですが、そういうような問題はどういうふうに行政指導をしようとお考えになっておりますか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 高等学校の養護教諭につきましては、小、中学校に比べてだいぶ優遇しておるのでございます。御承知の通り小学校が千五百人に一人、中学校が二千人に一人の割でございますが、高等学校の場合は、六百人以上について最低一人というふうになっておりますし、この基準でやりましても二百五十名ほどの増員を見るわけでございます。実際に配当する場合には、先ほど申しましたように、総数が上回っておりますので、総数の範囲内で現在の実績が低下しないように強力な行政指導をする考えでおりますから、首切り等の不祥な事件は絶対にないと私は考えておるのでございます。この点につきましては、教育委員会に強力な行政指導をいたしまして、御期待に沿いたいと思っております。

村山喜一日本社会党

○村山委員 行政指導をしていただくことはけっこうですが、またそうしてもらわなければ、現に八十四名も減らされるような——北海道のごときは、この法律が出たために、おれたちは解雇になる、だから行きどころがない、首を切られたのでは首切り法案と言わなければならぬようになります。その場合には、先ほど小、中学校の例を言われたのですが、それは生徒の総数に対して千四百名について一人とか、そういう計算の方式をとっている。ところが高等学校のこの法律案は、六百名から二千四百名までの間は一人、こういう計算方式ですから、この計算方式は、先ほど例にあげられた小、中学校の場合とは違う、この点だけは間違いないだろうと思いますので、言わしてもらいたいと思います。  さらにたとえば北海道で実習助手が百二十一人減らされる、それから大阪で百三十四名減らされる、兵庫で百三十七人、岡山で八十六人、広島で九十一人、こういうふうに実習助手の減らされるところがある。これは、今まで高等学校の設置基準に基づいて配置をしているところがこういうふうに減らされることになるわけです。そうしますと、そのように減らされるところは、なるほど教諭の数においては若干ふえているから、その教諭と実習助手との間のバランスをとりながらやっていくのだということになれば、いろいろ行政的に措置はできるであろうとは思う。しかし各県でこの法律に基づいて定数条例を作った場合に、実習助手の数は幾ら、教諭の数は幾ら、こういうことになると、実習助手がはみ出た場合は、首切りになるのではないかというふうに実習助手の人たちは非常に危惧しておりますが、そういう危険性はないのかどうか、お答え願いたい。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 実習助手の中にも事務の方も入っているように見受けられるのでございます。全部が実習助手でもないと思います。そこでこれは先ほど来申しましたように、総数のワクをきめる積算の基礎でございますので、この通りやれば、おっしゃるように首切りになるわけですが、それはこの法律案の趣旨ではないわけでございます。ですから、総数において現状を下回らないように、またそういう首切り等の不祥なことのないように、これこそ県が適正な配置計画を立て、適正な条例を制定すべきと思う。しかもこの基準は最低限度でありまして、交付税で保障するという基準でございまして、これ以上を置くことは、本法案から排除しているわけではありませんし、むしろ多いほどけっこうだと思っております。

村山喜一日本社会党

○村山委員 実習助手は、教諭の資格を持っている場合には実習教諭になれる、だから教諭のところにランクできるわけですが、資格のない者は、やはり実習助手、そうしますと、やはりそういう危険性がある。従ってこれを教諭の定数がふえるのだったら、教諭の方に引き上げるように、何らかの指導講習でも開いて、単位を与えて身分の安全を期していくのだ、こういうような具体的な方向が示されてしかるべきじゃないかと思うのですが、そういうようなことはお考えですか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 これは教員の万の定数が相当余裕がありますので、このことは当然のことと考えておりまして、文部省もそういう趣旨で指導したい。なるべく早く実習助手も実習教諭に優遇するような方途を各県とも講じていらっしゃると思いますけれども、現在のところ教員定数のワクがない、やりたくてもない、やれないという実情でございますから、この面につきましては、今回は定数に余裕がございますので、一そう強力な指導をして御期待に沿いたいと思っております。

村山喜一日本社会党

○村山委員 第十二条の繁務職員の数の関係ですが、事務職員の数につきましても、部分的にやはり整理をしなければならないところが出ているようであります。文部省の方で調べで北海道は三十二名ふえることになっておりますが、実際は二十九名やめなければならない、あるいは京都の場合は五名ふえることになっているようですが、五十四名整理をしなければならない、山口の場合は四十六名ふえることになっているけれども、五十八名整理をしなければならない、こういうようなのも出ているようです。その実情は、これはよく調べてもらわなければわからないわけですが、ここに掲げました事務職員というものは、地方自治法にいうところの吏員相当のものである、こういうようなことがいわれておる。そういたしますと、ここでは事務職員は六級職の待遇を受ける吏員ということでしょうが、地方公務員の場合の五等級、そういたしますと、六等級なりあるいは雇員あるいは臨時というような形で雇われているそういうような事務職員の補佐員、補助員というものがあるわけです。そういうような吏員相当の事務職員については、法律で規定されているわけであります。補佐員についは、この法律においては見られていないわけです。そうなると、その補佐員についてはどういうようなところで必要な基準というものをきめていくのか、またそれは財政的にはどのような措置を講じて現在おる人たちを確保し、あるいはその必要な事務職員の補佐員を確保しようとしているのか、その点について。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 この法案は、御指摘の通り吏員相当職だけを対象にしておりますから、雇用人のようなものは、この法律の対象からはずれております。雇用人のような経費は、当然学校の管理、運営の一般的経費の中で見るわけでございます。人件費としてはこれだけのものを考慮し、あとのものは管理、運営費の中で考慮していきたい。これは当然交付税の中で教職員給与費と別の費目で見て参りたいと考えております。

村山喜一日本社会党

○村山委員 学校の単位費用の中で見られているのは、これは学校の使丁とかあるいは給仕とか、こういうような言葉で言われているそういうような雇用人の者が見られているのであって、事務の補佐員という、地方でいうならば六給職ですか、六等級のそういうような補佐員、こういうようなものの数は、学校の単位費用の形態の中では、今のところ見られていないと思うのですが、その点はどうですか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 たとえば農場あたりでも非常にたくさんの農夫がおりますし、工場でも使用人が多いと思います。各学校の実態によって非常にこういう関係の職種は定数がきめにくいわけです。ですから、それはそれなり交付税の中で保障して参りたい。県ではこれ以外に別にそういうものの定員の基準をお作りになって確保していただきたいと思っておるのでございます。

村山喜一日本社会党

○村山委員 そういたしますと、附則の第七項に、事務に従事する職員で事務職員に準ずる者を置くこととするものがあるときは、政令で定めるところによって、事務職員の数を減ずることができる、こういうように書いてある。それで今私が言いますのは、事務職員の数はこの法律によって法定化される。ところが事務補佐員、この第七項は事務補佐員をもって事務職員に充当できるというようなふうに解釈をされるわけです。そういたしますと、事務職員としての数は事務補佐員まで含めて、その面における定員は確保されるけれども、今度地方財政の貧困なところにおいては、こういうような補佐員等についてそれだけお前のところは見ているのだからということで、その補佐員あるいは雇員クラスの、そういうようなところの数が削られる心配があるのじゃないか、こういうことが一面においては言われると思うのです。だから、それはここの経過措置として出されたことが、かえってそういうような事務職員の全体の数を減らすようなことになるのではないかという危惧がありますが、その点はどうですか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 この法律案では、先ほども申しましたように、二万数千人増員をしなければなりませんので、急増期間中に相当の数がふえます。それでこういうものも代用して総数の中で見ることができるという趣旨であって、これは急増期間が過ぎますれば、当然別ワクで見なければならぬ。一時代用することができるという意味でございます。

村山喜一日本社会党

○村山委員 実際問題として、現在事務補佐員あたりである程度の年令に達し、経験年数も積んでいるけれども、地方公務員法の定める任用試験に合格をしないというようなこと等で事務職員になれない、こういうような人たちもいるわけです。そこで、そういうような相当な年限に達した人を事務職員に昇格をさせることによって、この補佐員をもってかえるというような考え方でない方が現実の政治の一面としては、行政面としてもうまくやっていけるのじゃないか、こういうようなことが考えられるのです。その急増期間中は補佐員でいいのだ、こういうことになりますと、せっかく定員もふえるのだから、今まで長いこと熟練をした経験のある人を昇格をさせていくのだというのにブレーキになるのじゃないか、こういうふうに考えられますが、そんなことはありませんか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 これもちょっと誤解ではないかと思いますのは、この法案は、先ほど来申しましたように数の問題を言っておりますから、数の上からこういうものを充当することができるという趣旨であって、御指摘の点の事務補佐員を昇格するということは大へんけっこうなことだし、私どもはぜひ定数の余裕がある限り事務吏員に昇格できるような指導をして参りたいと思うのでございます。御指摘の点とこの点はちょっと違うと思います。数の問題として補充することができるという趣旨でございます。

村山喜一日本社会党

○村山委員 実際の運用にあたりましては、そういうような事務職員の定数が多くなればこの補佐員クラスを昇格させて、そして補佐員で代行するというような考え方でなくて、当然事務職員で充当していくのだ、こういうような考え方で運営をしてもらいたいということを要望申し上げて、最後に一点だけ見解をただして参りたいと思います。  それは実習助手あるいは実習教諭の考え方の問題ですが、改訂指導要領の職業教育を主とする専門学科の数が例示されておりますが、最近の傾向としてこれがだんだん細分化されていくということです。将来はもっと細分化されて増加していくだろう、こういうことが言われておる。農業の場合は四十七科目、水産の場合は三十四、それに商業の場合が二十、工業については一千五十六科目はある。その科目のうち、もちろん機械とか電気とかいうようなものはその学科の目的によってその中から必要な科目を選定をして教育をする。こういうことになるだろうと思うのですが、その場合にいわゆるこのように細分化された科目に対する機械でも電気でもいいですが、いろいろな実習の例が出てくるだろうと思う。そうした場合において建築なら建築で考えてみますと、製図があるしあるいは木工があるし、あるいは石こうがある、あるいはデッサンがある、測量があるし、そのほかのいろんな実習がある。こういうような部門ごとにずっと実習の形態をたどって考えて参りますと、いろいろな機械がどんどん完備されていく。その機械を整備をし、そして工場の安全管理をはかっていくためには、実習助手が今のところ一学科について二人ということになって、それに一を加えるということになりますから、建築、土木、機械、電気、化学とあった場合には助手は十一名になるわけですね。そういたしますと、その建築なら建築という助手は測量の方の助手もやらなければいかぬし、あるいはデッサンの方の助手もやらなければいかぬ、あるいは製図の方もやらなければならぬというふうに、部門ごとに幾つかのところにこうして分かれなければならぬ。そうした場合に、班別学習に移った場合には実習助手がいないところもあるという、そういう形態が生まれてきますね。実習助手が配当されない部門が出てくる。そういうような場合には実習教諭をもって実習の指導に当たるのか、あるいは専門科目の教員をもって充てるのか、そこら辺はどういうふうになるのか。この実習助手の位置づけですね、実習教諭の位置づけというものがこういうふうに細分化されて参りますと、その中におけるところの位置づけが非常に重大な問題が出てくるのではないか。といいますのは、最近座学は座学、実習は実習だという分離の方向がややともすれば学校の運営の中でとられる傾向がある、それは非常にまずいことになるので、その教育的な位置づけというものをどのように指導をしようとされているのか。ここで当該学科の数に二を乗じて、その数に一を加える、こういう打ち出し方をされたその教育的な根拠をお示しを願いたい。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 実習助手の算定の仕方はなかなかむずかしいと思うのです。実際問題として学科が細分されましてもあるいは科目が細分されましても、電気の工場、あるいは機械の工場、あるいは化学工業の工場というふうに大体工場に分かれておるわけです。その工場におりますから、いろいろ学科は分かれておりましても、結局子供たちはその工場へ行って実習するわけでございますから、その工場に実習助手がおればいいわけであります。今まで私どもの算定をいたしましたのは現在の実績を見まして、この程度あれば不十分ではありますけれどもどうやら間に会う、大体これで計算しますと、約二千名ほどの増員になるわけでございます。将来さらにいろいろと施設がふえて新しい実験実習室が生まれてくるように、これは学問の進歩によって当然そういうことも期待されるわけであります。そういう際にはさらに実習助手を増していきたいというように考えておるわけでございます。

村山喜一日本社会党

○村山委員 産業教育振興法の中で基準として示されるのはそういうような工場といいますか、実習をする場所としては建築の場合には七つ、それから機械の場合には十一ということになっております。ところが今の考え方でいきますと、そういうようなところに一人ずつ実習助手を張りつけることはできないのです。機械であっても二名、建築であっても二名、こういうことになりますと、機械だけを置いてある場合には学科について二をかけて一を足すのですから三です。そうすると、その基準に示されている十一の工場を一人で三以上受け持たなければならない、こういうことになりますね。だから設置基準のそういうようなものと現実に配当をするものとの間において非常に食い違いがあるのじゃないか、こういうことを私は指摘しているわけなんです。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 機械の工場にしても電気の工場にしても、大体関連のある作業でございまして、弱電と強電とそう根本的に違うわけじゃございませんので、その子供の学習に必要な限度において実習助手がいればいい、一科目当たりに実習助手がいなければならぬという性質のものでないと私は思います。これは工業学校等の実験実習施設をごらんいただきますればこの点は御了解いただけると思います。

村山喜一日本社会党

○村山委員 そこで私は考えてみたときに、一学年一クラスの場合と二クラスの場合があるのですね。一学年一クラスずつの場合の実習助手の配置と、それから二クラスずつの場合の実習助手の配置は、その限りにおいては変わりがないということになりますね。だからそこら辺は今度は班別指導の回数も多くなるし、その機械を整備し準備をしておく、そういうことも、考えると、同じような形態で効率的に教育を行なうという意味において一学年二クラスあるいは三クラスというふうに設けた方が非常にいいんだというように考えられるのに、ここでは一学年一クラスでも一学年二クラスでも同じように書いてあるのは何か原因があるのですか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 結局これは実習助手の担当時数ということにも関連してくると思うのであります。一クラス一人というわけにもいかぬように思います。何クラスか受け持つ実習助手の勤務時間がきめれるわけですから、二十時間なら二十時間という勤務時間の中で持ってる限度はきまってくるわけであります。一学科一クラスというのは非常に不経済でございまして、大体は二、三学科あるのが通例であります。ですから三学科ないし四学科くらいは担当できるのではなかろうか。ただ規模の大きい場合にはこれはちょっと困るので、こういう生徒数の規模の多いところ、あるいは農場等の施設の広いとろにはこの定数について政令の定めるところによって増減規定ができますので、大きいところには増加するような措置を講じたいと考えておるわけであります。ある一定の規模以下には大体間に合うつもりでございます。

村山喜一日本社会党

○村山委員 私は実習助手の位置づけというものが、新しい指導要領の改訂に基づいて実習というものと座学的な教育、この結びつきというものが現場においてどのようになされているのかというのをいろいろ見てみると、座学は座学、実習は実習というような形態の例が外いようです。指導要領の中ではその連関性を強調しておいでになるわけですが、ややともすれば、専門教科の先生は座学でそういうような講義をしていく、あとは実習教諭なり実習助手が実習に対する教育面を受け指っていく。そしてなお実習助手の下に今度はまた助教というようなものを配置してやっていくというような形態がとられておる場合がある、従ってそこ万辺の運営は、もっと実際学習する者とそういう経験をしながら実習によって腕をみがく者とこれをやはりうまくかみ合わせていかなければただここで人数が多いとか少ないとかいうだけではこれは問題外だと思うのです。前の方においてはなるほど生徒数によるところの補正は若干あります。ありますけれども、これは三百名から千二百名までの、それに一を乗じただけで、ほんとんど生徒数の増減によるところの補正というものはない。だからあとはそういうような学科によるところの補正というものによって措置しようとしている。そういうような点から見た場合には、もうこの考え方でいくならば、一学年一クラスずつたくさんの学科を置いたところが実習助手がよけいもらえて、そうして一学年数クラスで学科の少ない、機械なら機械と電気、こういうようなところの方が実習助手の数が少ししかもらえない、こういうような不合理な結果がこの法律案からは出てくるわけです。だからそこら辺はもっと今後において考えていかなければならない問題点ではなかろうかということを指摘いたしまして、私の質問を終わります。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 今の御指摘の点は十三条に特例が設けてございまして、「農業、水産又は工業に関する学科を置く公立高等学校で政令で定める特別の事情があるときは、」これは生徒数が多いということも重要な要素に考えているわけでありますが、この場合にはふやすという規定があるわけでございますから、特に学科の数が少なくても生徒数の多い場合については補正をして参りたいと考えているのでございます。

村山喜一日本社会党

○村山委員 そうおっしゃるとまた質問をしなければならないのですが、十三条の政令で定めるところによりというその政令は一体どういうようなものになるのか。これは今おっしゃったように数をふやすだけじゃなくて減ずることも考えられておるんですね。だからその政令の内容……。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 これは生徒数が多い場合——非常に少ない場合は減になるのですが、大体が多い場合を予想しておるわけでございまして、それから農場等で耕地面積が非常に多い場合、こういう場合も定数を増加したいと考えているのでございます。

櫻内義雄自由民主党

○櫻内委員長 三木喜夫君。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 私はこの俗にいう定数法につきまして、三たび上程されたわけでございますが、その間いろいろな動きをつぶさに検討してみまして、いろいろな感じを持つのです。第一に、高校の校長協会あたりがわんさわんさと押し寄せてこられて、これを早く通せ早く通せ、こういうようなかけ声がかかる。これはけっこうなんですけれども、しかし、よいものはよい、悪いところは悪いと見きわめていかなければ、やがてこれが政治悪を生むというような結果になれば、そのときまた陳情に来なければならぬというようなことになっては因りますので、私は、以下問題点について御質問を申し上げたいと思うのです。  なるほど高校校長協会あたりからの陳情書にもありますように、この法律によって規定して、なおその裏に財政的な裏づけを持とうとするところは、おっしゃる通り長所だと思います。数において一万数千名の教員がふえるのですからして、この点は私たちも賛成をするところでございますけれども、ただ問題は、見きわめなければならないのは二点あると思うのです。その一つは、ほんとうにこれが最後まで高校教育の振興になるところの法律になり得るかというところに問題点がある。もう一点は、科学技術振興、生産技術を上げなければならぬということを言っておきながら、産業教育面にとってはこの法律がはたしてプラスになっておるかどうかということを考えてみますときに、やはり問題があると思う。従って、以下私がどうかなと思うようなところをお尋ねしたいと思うのです。一つは、今度例の高専法ができまして、高専法の設置基準というものが省令で出されました。これでは、こういう教員定数をはじき出すのに学級数というものを基準にしておる。この法律は生徒数を基準にしておる。かっては学級数を基準にして高校定数を出そうとしておられた。そういう傾向があるわけです。今なぜこういうように人数によって算定されようとしておるかということを一つお聞きいたします。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 高等学校の積算の基礎として今までの交付税は全部生徒数一本でございます。この文部省の設置基準によりますと、高等学校の甲号基準も乙号基準も、生徒数を五十なり四十で割って仮定学級というものを作ってきめておる。いずれにいたしましても生徒数が基礎になります。実学級数というようなものをとってはじいたことはいまだかってないわけなんです。実学級というのは非常に恣意的な要素が入るのです。義務教育のような場合はやむを得ませんけれども、高等学校の財政規模を行なうためには、どうしても生徒数が基礎になる。生徒数が基礎になって、その生徒数を五十なり四十で割って仮定学級を作るという考え方も一つありますが、それなら思い切って生徒数で計算しても同じことになるわけであります。それで生徒数でこれを算定する基礎を固めたわけであります。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 結局私は生徒数によ法律がうしろを向いて先生の首を切る法律に今度はなりかねない。そういう危険性があると思います。校長協会の方々も、こういう点を考えてもらわなければ、ただこれを通せ通せだけでは問題だと思いますし、文部省においてもこのときにどう対処するか。生徒数だけを本体にしておりますと、やがて減少していく場合には先生を減らさなければならぬ根拠の法規になる。ここに問題があるので、文部省はかって学級数によってやろうとせられ、なお新しい高専法が学級制をとっておられるということになれば、一国の法規としてはそれの方がいいんじゃないか。後日を考えてそうした配慮がなされるか、あるいは将来学級数を考えようとしておられるかどうかというようなことも、この際明らかにしておいていただきたいと思います。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 高専法の場合には文部省でみずから監督し、定員をきめるわけですから、その定員のきめ方として学級数を基礎にした定員の算定方式をとったわけです。ところが、高校の場合は交付税で保障するわけです。交付税で保障する場合は、いずれの場合でも、実学級でとった場合は一回もない。生徒総数を五十で割るなり四十で割って仮定学級を出して、それから算定することになっておる。元は生徒数であることは間違いないわけです。  そこで今後の問題として、急増過ぎたら生徒が減るからどうするつもりかというお尋ねでございますが、これは学級数をとっても学級が減るわけで生徒に還元されるわけです。その際にはこれは先ほど来いろいろ御質問がありました教員定数の算定の仕方を改善したいと思います。たとえば五十である学級を今度は四十に換算していく、そして一、二五倍を普通課程にもかけいく。あるいは実習助手や事務職員あるいは養護教員のワクをふやしていく、こういうような方向で急増後は対処したい。ともかく教員数はたくさん余っておるのですから、それを合理的な改善に向けていく、こういう態度をとりたいと思っておるのでございます。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 急増の終わったあとの減少してくる場合にはそういう方法をとる、これはどこかにこういうことを保証することを法律ではっきりしておかなければ、ここの論議のやりとりだけでは問題だと思う。それでこれは法の中に、あるいは附帯条件の中に入れるとかなんとか、そういうことを考えていただけなかったら問題が残ってくると思う。  次の問題点は、結局この高校定数の裏には産業教育振興法、先がたも話に出ていました。それから高校の人数をきめるのに、政令の数を出すのに乙号基準というものがある。これらをこの高校定数法ができた場合にどのように生かすかという問題です。乙号基準なんかがどういうところに生きてくるか、全然乙号基準は考えないのかどうか、これをお聞きしたい。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 最初の問いにお答えしますが、この附帯決議の中に実習助手や事務職員、養護教諭をふやすということを規定されておりますし、甲号基準を施行して努力するようにという附帯決議もこの前出ておりますので、この線に沿って、先ほどの御疑問は解消して参りたいと思います。  それから今お尋ねの甲号基準、乙号基準の話でございますが、甲号基準につきましては省令の基準でございますからこのままにしておくつもりでございますし、乙号基準についても、これは国公市立の規定でございますから、これはこのままにしておく。もちろんこの法律の抵触する部分については修正をしたいと考えておるのでございます。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 現在乙号基準にさえ達していないところがあり、それに向かって努力さそうというお考えであると思うのです。そういう考えから見れば、文部省としては現在乙号基準を尊重した今度の定数法でなければならぬですね。将来のことはいざ知らず——将来はその線に向かって努力しようということがから手形になるということは、今の現実の踏まえ方が問題だと思う。私は今の現実の踏まえ方を乙号基準と比較して検討してみる必要があると思うのですが、その点では乙号基準と文部省の今度の定数法というものは抵触はいたしませんか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 原則として申しますれば、乙号基準を完全実施できる基準だ、ある意味では甲号基準に近いもの特に農業や工業のように甲号基準に近い、ほとんど甲号のものになっておるわけですから、乙号基準は完全に充足できるものと考えておるわけでございます。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 まだ大臣が見えませんので、大臣が見えたらやめますが、これは現行基準と新法との比較をしたものですが、今内藤局長の言われることは多少問題点があるんじゃないかと思うのです。この表で一つ見てもらいたいと思います。結局先がた申しました、例の産業教育振興法の立場、工業教員の場合を考えてみたいのですが、あの赤いところは、現在の乙号基準よりも今度の定数法は劣っていると思われる線ですね。教員数が、星百人のところでは二十一人、三百一人では十七人、こういうように教員数が落ちてくるわけです。それから七百五十にいくと四十三人、七百五十一になると三十六人と落ちてくる。こういう格好をとりますから、今度の定数法はこの青いところだけがよくなって、赤いところは前の方がいい、乙号基準の方がいいということが言えると思うこの七百五十から三百までのこの間の学校数はかなりあると思う。文部省の基準としては大体七百五十くらいを適正規模と見ているわけですが、そうしますとこの中へ入ってくるところの学校数はかなりあると思う。そうすると現実の姿としては乙号基準よりも下回る。それが今の実績である。そうなればあなたがおっしゃる将来甲号基準と言うても、その点現実を踏まえていないと思うのですがどうですか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 この資料はどうしてお作りになったのか私はよく存じませんから、この資料についてお答えするわけに参りませんけれども、私どもの算定したところによれば、今度のは工業学校と農業学校につきましては甲号基準をほとんどとっております。たとえば四十にするにいたしましてもあるいは学課補正の点につきましても、甲号基準をそのままとったのであります。だから全体といたしまして工業学校につきましては、各府県の実情を調べてみましたところ、この基準で算定して上回っている県は一県もないわけであります。ですから個々の学校については多少のでこぼこはあるかもしれませんが、工業学校全体についてみれば、各府県とも文部省の基準の方が上回っている。この実態を考えていただきますれば、あとは配置の問題だと思う。どういうふうに配置計画を立てるかという県の問題でありまして、決して全国水準、全国のどこの県を比べましても文部省の基準の方が高いというふうに私どもは考えております。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 現状はそうかもしれない。しかしながら私が申し上げるのは、乙号基準を施行した場合の考え方からすると、下回ると思う。特に私が問題にしたいのは千二百名を越したあの先に兵庫県の学校、大阪府の工業学校があるのです。そこでは非常に恐慌を来たしているわけです。いろいろそういうところと連絡をとってみますと現在私たちが文部省並びに産業教育、科学技術振興の線に沿って一生懸命やったところが、今度の定数法によって実際より下回る、こういう結果が出てくるということは非常に残念であるということを聞くわけです。私はこうしたところにやはり矛盾を生んではならない。いいところはいい、悪いところは悪いとして認めていって、その欠陥を補うことに十分配慮しなければならない。ただ附帯条件につけるだけでなくして、何とかこれを補わなかったらかえって科学技術を振興するというあなた方のうたい文句をここで殺してしまうことになると思います。特に私の見当ではあの先に伸びていくところの千二百名からうんと下がるわけです。もし私が間違っておれば文部省の方と再度検討してみてもいいと思いますが、私はそういう気持がしております。  それからもう一つ問題は、私はこの乙号基準と比較して申し上げておるのでありまして、村山委員の方からも話が出ておりました高校定数法の具体的な問題のサイド教員のところとか、あるいは九条の第二表、こういう問題はあとにしまして、第一表について考えてみても、私はこの法律というものは立法府にかけて審議したとしてはあまりに粗末なところが出てきている。あなた方の考えでは工業教員は非常に優遇しておる、そういうことでこういう第一表を掲げておられる。九条の一号の第一表の全日制の課程の中にはこういうことがやってある。しかしながらこれは今もおっしゃるように甲号以上だ、とおっしゃいますけれども、私の県等では甲号以上となって出てこない。この辺も法の不備を私は持っておると思うのです。今のあの表で私検討いたしますと、わざわざ工業学校の場合と普通の場合とあげて、全体の生徒数に一、二五の補正係数をかけて、そうしてさも優遇しておるように見せておる。その事実は優遇してない形が現われてきておるということなんです。それは千二百名の工業学校と普通学校をとった場合に、一・二五をかけますと、千五百名として工業学校の方は計算することになる。千五百名の計算をこういう工合に累進的に計算していきますと、五十七人の先生が要ることになります。普通高校の場合は千二百人そのままですから、係数をかけませんから四十八人です。なるほど四十八と五十七を比べますと、人数で非常に優遇しておる。こういう格好が出てくる。こういうことに幻惑される法律内容になっておる。しかしながらよく考えてみますと、先がたから内藤局長がおっしゃるように、工業学校は四十名単位の学級です。そうすると、三十学級に対して五十七人の先生をもらったところは一学級二人足らずの先生で、先生のオーバー・ワークになることはここへ出てきておる。こちらは四十八人で、千二百人ですから五十人で割りますと二十四学級、二十四学級で四十八人の先生をもらいますと、一学級当たりの教師が二名となる。そうすると、現実の姿において教師の実働の姿はああいう数字になって現われてきておる、こういうスタイルの法案を出しておいて、いかにも優遇したかのように見せておる、これは意味をなさないと私は思います。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 このほかに学科補正があるわけです。それから実習助手も認めておるわけです。ですから、教職員の総数としてははるかに多いわけでございます。先ほど来工業学校四十とおっしゃいますけれども、乙号の基準は五十で計算しておる。ですから、これを四十で計算したことは甲号基準の原則をとったわけなんです。さらに学科補正については甲号基準並みでとっておるわけですから、これを各県で積算してみますと、工業学校がこの基準よりも上回っておる県はないわけです。個々に調べてみますと、全国に高等学校は四千もありますから、これは個々の実情には必ずしも合わないかもしれませんが、これはあくまでも積算の基礎であって、文部省としては各府県の総数を算定し、それを交付税で保障しよう、あとは結局各府県の実情を考慮しながら各府県が条例によって配分を適正に、考えていただけばいいわけなんです。現存非常にいいところを引き下げるなんという意思は毛頭ないわけです。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 いよいよ私は詭弁になってきたような感じを持つのです。詭弁だとはよう言いませんけれども、あの四十名を五十名とするということですけれども、すでにこの四十名にするということについては、あなた方の方で通牒を出して、四十人にせよということを出しておる。それによって工業学校では四十人にしておるわけです。むしろ五十名にしておるのは放置しておった。教育能率を上げることから逸脱しておったということが私は言えると思います。その四十名ということによってこれは考えてみたわけなんであります。  それから今村山委員の方から話が出ておりました第二表です。この等二表の一・二五を四十名の学級にかけても五十名は出るだけの学級の一つの補正であって、これは決して優遇するためにやったところの補正ではない。片方商業または家庭に関する学科の一・〇七五、この一・〇七五という数字もどこから出た数字かわかりませんけれども、一・〇七五というおもしろい数字が出ている。この数字をひねくり回してかけたときには、これは実際の学級に対して優遇されるところの教員数が出てくるわけです。片方は優遇されるところ教員数は出ない。正十名に直すだけの学級補正です。片方は優遇するための係数である。私はこの二つの係数が同じ法の中にあるということはむしろおかしいと思う。従って、商業または家庭に関する学科というところはこれはむしろサイド教員の方へ持っていくのがいいじゃないかと思うが、その点どうですか。先がたそれを言っておった。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 農業や工業を優遇するという意味が私ども理解できかねるのですが、要するに、農業や工業には教員の数が多いんだ、普通教科より多いということが優遇なんです。ですから、五十人でやってもいいですけれども、工業教育、農業教育をよりよくするために四十ではじけばそれだけ優遇になるのです。  それから第二点のお尋ねでございますが、商業や家庭に一・〇七五を加えたというのは、普通の単科はこれは普通課程並みに五十人でやりますけれども、実験、実習が商業や家庭にあるわけです。その部分については四十で計算をしたということなんです。それが実験、実習を大体三分の一程度と見たからその部分だけが四十で計算した。これは農業、工業や水産はまるまる全部を四十で計算した、家庭と商業についてはその一部について四十で計算した、こういう趣旨であります。どちらも優遇——同じ基本的な考え方で優遇とおっしゃれば優遇です。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 先がた申しましたように、これはいろいろなケースがあるわけです。四十に一・二五をかけると五十になる。それから五十の学校、これはそういうところは先がた内藤局長はそういうことをさせないとおっしゃいましたけれども、五十のところは一・二五かけると六十三ということになる。こうなれば、増加係数である。それから普通学級の場合、五十に一をかけると五十、それから商業の場合は、五十に一・〇七五をかければ五十四という数字が出てくるので、これはやはり片方は補正係数であり、片方は増加系数であると思う。その増加係数の方をやはり第二表の方に、持っていく方が、これは法の形としてもいいじゃないかと私は思う。とにかく第一表と第二表に対しましては私はこういう異論を持っているんです。そういうものをこの法の形の中に置いておいていいのかどうか非常に疑問がある。前提にこういうことを考えて下さいよ。乙号基準を順守するという、少なくともここまでは持っていくという考え方を一つ頭に置いておいて、全国のそのスケールを考えた上で私はものを言っておる。  第二は、科学技術を振興するという考え方から、あなた方は三十八国会からずっとそのことを文教委員会で強調された。しからば、今度の教員定数法の中にそういうものがうたわれていかなければならないのに、これは逆行しているというように私は思う。教師がオーバー・ワークになる、しかしながら現実は村山委員が言ったように、事務職員にいたしましても、それから実習助手にいたしましても、現実に減っていっておる。これで科学技術を振興するとか何とか話すが、この定数法からは後退していくということが言えると思うのです。そうして生徒が減ってきた場合には、うしろを向いて先生の首を切るところの法律に今度は変わりかねない。これがはっきりと見きわめなければならぬ点だと思うのです。それは内藤局長はお認めになりますか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 農業や工業につきましては、最も優遇いたしましたので、実績から比べまして、工業につきましては二五%のアップをしております。農業については三〇%程度のアップになるわけです。ですから、農業や工業も非常に重視したということは言えると思います。それから急増後にどうなるかというお尋ねでございますが、急増後にはその機会こそとらえまして、これを使って今度同校定数の画期的改善をはかる絶好のチャンスだと思うのです。それを心配しておったら、定数はいつまでたっても確保できないと思うのです。むしろ今この機会に通していただいて、急増が減ったときに、これを改善する一番いい機会だと私は考えております。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 それがおかしいのです。これは見解の相違ですから、問題点として置いておきたいと思います。それから、今おっしゃった農業、工業については二〇%アップ、三〇%アップというのは、どこから数えて二〇%、三〇%アップですか、どこを基準にして……。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 実績を基準にいたしまして、工業が二五、農業が三〇%近いのでございます。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 それがおかしいのです。私は先がたから乙号基準というものを想定した上で考えましょうということを言っておるのですが、実際は乙だけを見て、それよりもよくなったでは困ると思うのです。それで乙号水準ということを言っておるわけですが、なるほど先がた言いました法的な裏づけと、それから財的な裏づけがなかったために、そこまで行き得なかった地方の実情はわかります。しかしながら、いっておる現実の学校があるのです。それらは非常に不利になるわけです。この両面の不利な点を、私は後ほど申し上げて御理解を得たいと思います。

櫻内義雄自由民主党

○櫻内委員長 三木君、別に答弁はございませんが……。  ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

櫻内義雄自由民主党

○櫻内委員長 それでは、速記を始めて。  鈴木義男君。

鈴木義男民主社会党

○鈴木(義)委員 私は、学校図書館に関連して質問いたします。図書館がだいぶ充実してきていることは非常にけっこうなことであります。私自身、教場の教育というものは、中学校、高等学校を通じて受けただけで、大学に行ってからは、大部分図書館で勉強したような記憶があるのであります。図書館の方が教場よりも効率的に教育をしておると申してもよろしいくらいなものであります。徳川時代は、内外に大学者が出たのは、みな自学自習で、一種の私立図書館のようなものを持ってやっておったのでありまして、図書館には最も力を入れるべきである。ことに他の国々の状態などを見て参りまして、一そうその感を深くするのであります。  そこで、この定数法案によりますると、特別な事情のない限りは、先ほどからのご説明で教職員数が現在数よりも増加する、こういうふうに考えでよろしいわけでありますか。そうすると、その増加した教員定数のワクの中で、学校図書館法第五条にきめておる司書教諭の発令を行なってよろしいかどうか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 けっこうでございます。

鈴木義男民主社会党

○鈴木(義)委員 そうすると、つまり司書教諭の配置もこの定数法の中に含まれておるということに解して差しつかえないのでありますか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 さようでございます。

鈴木義男民主社会党

○鈴木(義)委員 次に、学校では学校図書館の専門的な、むしろ事務的といっても非常に大事な仕事でありまするが、事務をつかさどらせますために、PTAなどが外郭団体の負担において、学校司書、いわゆる事務職員を多数置いておる事実を文部省は御存じでありましようか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 承知しております。

鈴木義男民主社会党

○鈴木(義)委員 これらの人々の総数は、私の知り得た情報では、実はいろいろあるのであります。正確なものはちょっとわからぬが、約一万名ある、あるいは六千名という説もありますが、とにかく相当の数である。むろんこれは中学校等も含んでおるのでありますが、学歴は高等学校卒業以上が八五%を占めておる。この二万名の約半数が高校勤務者でありますが、これらの人々を定数化するということをお考えになっておられないのでありましょうか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 公費負担以外の職員については、できるだけ公費で負担するように指導をいたしております。小中学校の義務教育の場合には、地方財政法の一部改正をいたしまして、そういうものは、父兄に負担を転嫁してはならないというので、昨年と本年二カ年にかけて相当地方交付税の増額をいたしまして、そういうものの排除に努め、公費に切りかわれるように指導して参ったわけでございます。高等学校につきましても、事務職員に類するものは、このワクでも二千名ほどまだ余裕がございますので、できるだけ事務職員に切りかえていただく。それから吏員相当以外の事務職員につきましては、これは別途に県で計上していただきまして、この定数法とは直接関係ございませんが、別の関係で、そういう学校の運営に必要な経費は見たいと考えておりますから、定数法以外の点で、できるだけ公費に切りかわれるように指導して参りたいと考えております。

鈴木義男民主社会党

○鈴木(義)委員 そうすると、こういう学校にとって非常に必要な人であるが、といって吏員待遇の職員ではない。定数法の対象外であるということになると、こういう種類の職員というものは、どういうものがありますか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 給仕のようなものもございますし、PTAで雇っておる——純然たるPTAの会計をやっていらっしゃる方は仕方がないとしても、少なくとも学校の事務をお手伝いしておる方もいらっしゃると思います。それから今お話の図書館の司書補と申しますか、そういう方もいられる。そのほかに小使い用人もおるわけでございます。そういう者は一括してできるだけ学校の維持運営に必要な職員として考慮したいと考えておるのでございます。

鈴木義男民主社会党

○鈴木(義)委員 どうも一般の定数法に載らないとあまり必要でない人間であるように解せられるので、この際文政当局のお言葉を承っておきたいというのが質問の趣旨であります。だから、定数法に載っていない職員が学校に必要でないという意味ではないのであるというふうに承ってよろしいわけであります。できるだけこういう人々も大切な人々でありますから、行く行くは一つ定数の中に入れるように御努力を願いたい。われわれもそういうことを努力したいと思います。そういう点についての御所見を一言承っておきたい。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 実態をよく調査いたしまして、今後検討させていただきたいと思います。ただ小中学校の義務教育の場合でも吏員相当しか保障いたしませんので、その振り合いの関係で今回はこういうことにいたしましたが、今後十分検討させていただきたいと思います。

鈴木義男民主社会党

○鈴木(義)委員 これで終わります。

櫻内義雄自由民主党

○櫻内委員長 高橋英吉君。

高橋英吉自由民主党

○高橋(英)委員 私は私立高等学校と公立学校との格差解消の問題についてごく簡単にお伺いいたします。  三十八回の通常国会の衆議院で定数法が可決されましたが、その法案には附帯決議があったことは御承知の通りであります。その一つには「私立高等学校との間におこる格差是正のため、適当なる対策を考慮すること。」という一カ条があります。これは一見はなはだ簡単な文章のようではございませすけれども、このうちには全国の私業関係者の熱意といいますか、熱願といいますか、もっと大きく見ますならば、全国民の熱望、熱願が織り込まれているというふうにとってもいいほどの切実な重大な問題だと思います。従って、あれは幸か不幸かお流れになったのでございますけれども、今度の新提案の中には面目が一新されて、この公私高等学校の格差是正に関する抜本的条項が織り込まれておるのではないかというふうに大いに期待しておったのでございますが、あけてみますと、あけてびっくりといいますか、前回同様のものであって、非常に私どもの遺憾とし、失望したわけでございます。一体文部当局はこの附帯決議の精神を尊重せられて、格差解消についてどういうふうなお考えを、持たれておるのか、どういう努力をされようとしておるのか、どういう対策をお持ちであるのか、一つ明確にお答え願いたいと思います。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 この前附帯決議が出ました公私立の学校の格差是正ということは私ども肝に銘じておるわけでございます。決して忘れておるわけではございません。この法案は交付税で保障するという趣旨でございますので、ちょっと筋が違いましたので、この法案の中には盛らなかったわけでございます。そこで格差是正の考え方として、特に今文部省は私学振興会の出資金、あるいは急増に対する補助金等を国の予算で確保すべく大蔵省に要求しておるわけでございます。これが一つの施策でございますが同時に現在都道府県で私学にある程度の援助をいたしております。東京都はそのいい例でございまして、九億円の補助金を私立学校に援助しているのであります。これは、先ほど御指摘の通り、公私立で高等学校教育を運営していこう、こういう趣旨で生まれたわけでございます。この線をできるだけ全国に普及して参りたい。本年の交付税の中でその他教育費というのがございますが、この中で前年が三百万でございましたが、本年は九百万に増額して助成の道を開いたわけです。ところが、これも非常に不十分でございますので、今後は公私立の格差を見まして、それを十分つぐなえるように、大幅に私学の助成に対する交付税の増額をするように今自治省と話し合っておるのであります。同時に、その他教育費の中ではどこに使われるかもしれないという不安もございますので、できますれば、私学振興費という目を設けて、確実に私学に助成の道が開けるようにという点につきましても、ただいま自治省と話し合っておるところでございます。この点は極力努力いたしたいと思っております。

高橋英吉自由民主党

○高橋(英)委員 いろいろな折衝、努力に対しまして敬意を表しますが、一体来年度の予算として地方交付税中にどのくらいなものを要望されておるか。自治省ですが、大蔵省ですか、地方交付税というような形をかりてどのくらい予算要求をせられておりますか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 従来はつかみで各府県九百万とか一千万という形をとっておりましたが、もう少し合理的な積算の基礎を設けまして、生徒一人当り幾らという算定の仕方をいたしまして総額で二十億程度のものを確保いたしたいと考えておるのでございます。

高橋英吉自由民主党

○高橋(英)委員 二十億程度というとどうもたよりないような表現に聞えますが、われわれも二十億という線を聞いております。ことにわれわれ自民党の文教部会としては、どうしても最低二十億は獲得しなければならぬという声がひしめいておるわけでございますが、肝心の文部当局が腰砕けになると、われわれのあと押し、バックも何にもならないというおそれがあります。それに対してむろん最善の努力をやってもらえると信じておりますが、どの程度の決意を持たれておるか。ほかの問題について相当の犠牲を払ってもこれだけはぜひ公私高等学校の格差解消のために努力して参るというその決意の程度を一つお伺いしたい。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 決意の程度というのが具体的に数字に現わせませんが、ともかく私どもはほかの経費を犠牲にしてでもこの経費だけは絶対に確保したいという強い決意で臨みたいと思っておりますので、この点につきましては皆さん方の格別の御支援と御協力をお願い申し上げたいと思うのでございます。

高橋英吉自由民主党

○高橋(英)委員 最後に、目とかなんとかいうお言葉が今あったようです。私どもこれにはそう詳しくないのでよくわからぬのですが、従来府県の方へつかみで私立学校に対する助成といいますか、そういう意味の交付金があったにもかかわらず、それは行方不明になっておるという県も相当あるというので、そういうことがないように、今度獲得される予算、たとえば二十億の予算は絶対に格差解消のために私学に確保するという意味で目というものをこしらえられるのであるか、目というものをこしらえれば使い込まれるという憂いはなくなるというのか、どうなんですか。その実現性はどの程度の見通しであるのか。足りないのだったらわれわれも一生懸命やりますから、その点について伺いたい。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 従来はその他教育費の中に一括して九百万とか一千万というふうに積算をいたしました。その関係でどこへ流れたかわからないという不安が実はあったわけです。今度は交付税法を改正していただいて、私学振興費という目を設けてほかに流用しないように配慮したい。これについての成案はあるかというお尋ねでございますが、成案を得る見込みで私どもは全力をあげるつもりでございます。決してなまやさしいとは考えておりません。ですからこの点につきましても、私どもの力のある限りやる覚悟でおりますので、あわせて御協力を賜わりたいと思います。

高橋英吉自由民主党

○高橋(英)委員 今の予算獲得の問題について、政府としても非常な努力が必要だと思うのです。今御答弁があったようになまやさしいものじゃないと思いますので、私どもも一生懸命やるつもりですから、どうぞ一つ腰砕けをしないように最善を尽くしてもらいたいと思います。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 もう一回もとに戻りたいと思うのですが、まず最初に法案のスタイルですが、先ほど申し上げました第九条の第一項第一表をああいう工合に置いておくことの意味があるかないかということをお聞きしたい。私はああいうことをして計算する意味はないと思うのです。これを法律の中に麗々しく置いていく意味はどこにあるかということについてまず聞きたいと思います。第二表も同じことを言うわけです。その点で私はこの法律の形というものは、一応検討し直す必要があるのじゃないか、こう考えますがどうですか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 私ども文部省といたしましては、これで十分理解していただけるものと思っておるわけであります。農業や工業につきましては一・二五倍した。これは従来五十人でやっておるものを四十人に引き下げたい。四十人でやるというのは実験、実習があるからこそやれる。ところが商業や家庭の場合には実験、実習も一部あるわけですが、通例の場合は五十でやる。実験、実習をやる場合は四十でやるからその一部について〇・七五加えた、こういうことでございまして、これは一も二も同様の趣旨でございます。だから変える必要はないと考えます。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 この結果はああいうように一学級の教師の割当が少なくなっている。それで実験、実習をやるから減らす。減らしたことは減らしたけれども、実質的には学級数から見れば教師はふえていないのです。そういう形のまま置いておくというのだったら、私はあのように学級数かける二、その方がすっきりするのじゃないですか。学級数かける二。むずかしいことをひねり回して出てきたものが、結果は逆になったような、工業や農業を大事にするのだ、振興するのだといいながら、不振興な格好が出てくる。先生はえらいものになりますよ。結果的にそういう数が出てくるのですが、これで振興することが大事だということはその数字の中からは出てこない。だから無意味だと思うのです。その点どうですか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 だから二項の学科保証があるわけです。学科保証の定員と一項の方の積算を加えましたものが、工業なり、農業の定員でございますから、これで十分まかなえる、こういう判断をしたわけでございます。双方合わしてお考え置きいただきたい。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 先へ進めたいと思います。  文部省ではこの定数法の行政指導といいますか、あるいは説明会において現在実数を大体基準にして教員定数をきめる法律を作る、このように言われておるのですが、これは事実でしょううか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 もちろん現在の実数を基礎にしながら乙号基準を完全に充足し、甲号基準に指向して考えたわけでございます。(三木(喜)委員「実数というのは実際の生徒数ですか」と呼ぶ)実際の生徒数と申しますのは学籍簿に載っておる生徒数でございます。休んだからといってそれは問題にならない。実際に学籍に載っておる生徒数です。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 その数に応じて教員定数をきめる、このようにしておかれる、そういうお考えですね。そうするとこういう結果が起こってくるのですがどうですか。たとえば五十五人収容している学級があるとするのです。五名よけいに収容しておる。それが十学級あれば一学級出てくるわけです。その数に応じて教員の定数をきめる、そういうことなのですか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 これは先ほど来何べんも申し上げますように、各学校の定数をきめているのではないのです。あくまでもこれは積算の基礎で、この積算ではじかれた総数を交付税で保障しようというのがこの法律のねらいなのですから、その点誤解のないようにしていただきたい。今度県が教員の配当基準を立てる場合には、これはお話のように県は自分で学級というものをどういうふうにでも査定できるわけです。県が必要によって配当をする。その場合には学級数というものを十分考慮して配当をするわけでございます。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 県に対してこちらから教員定数をきめてお渡しになる。県がそれを学級数に応じて配分する。こんなことなのですが、実資的に県から出してくる数はその実数を出してくれば、五十五名収容している、そういう学校がたくさんあれば総計を持ってくれば、それに合わせて教員数をはじかれるわけですか。定数ですかどっちですか、今言われるのは。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 これは先ほど来何べんも御説明しておりますように、各府県の総数なのです。各学校の定員をきめているのではないのであります。各学校の定員は府県が条例なりあるいは何らかの方法によって、実際の学級数は府県がみずから査定して必要な教員数を配当するわけでございます。そこを混同していただきたくないと思うのでございます。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 県がきめるということをお話しになるんですがね。そうすると府県がそういうきめ方をしてもいいわけですね。五十五名を収容さしておるのでありますからそういう場合はこの実数に合わせて総計を持ってきたときには、それに合わした定数をこちらから配当する、それでいいのですね。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 先ほど来申しておりますように、各学校の定数はこれできめているわけではないのです。これは各積算の基礎でございまして、総数を保証している。その総数の範囲内においてどういうふうに配当するかということは、各府県が実情によってきめるわけでございます。実情を見ます場合に、県は学級の規模をみずからきめ得る。その学級の規模によって、学級から積算してどの程度の教員数があればいいかということは県みずからが判断しておきめになることです。機械的に五十五名づつ集めれば、一人よけい出す、こういうような趣旨では毛頭ないのであります。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 それはそうですけれども、そのもとになる数は県から出してくるのでしょう。文部省に対して県全体の積算の基礎を出してくるわけでしょう。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 これは文部省へ出すわけではございません。これは自治省が交付税で保障する場合に、何人兵庫県で保障するか、大阪で何人見るかという総ワクをきめる積算の基礎でございます。その総ワクによって自治省は交付税で保障する。保障した定員は各府県で非常にとりやすいわけでございます。知事もその点は査定しないと思います。それをどういうふうに配分するかということは各学校の実情によって配当する、こういうわけでございますから、その辺には矛盾はないわけでございます。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 そうしますと第一の私の申し上げたいのは、法の形の問題ですが、その点は内藤局長の言われる通りに承っておきます。  それから第二は、先ほど話があったように非常に乙号基準に近づくべく努力した、ところが非常に不利になったからというようなことは、ないように——先がたの答弁の中には強力な行政指導をやることによってそれを食いとめたい、こういうお話なんですが、これは間違いのないように一つやってもらいたい。  しかしながらここに私は問題にしなければならぬのは、実質上欠員が生じた場合、今までの実績を下回らぬといいながらそれからどんどん減らしていくというようなことが起こり得ると思う。欠員を補充しないで……。こういうようなことによって強力な行政指導をなさるとかいいながら、かえって後退していくことがあり得ると思う。その点はどういう方法をお考えになっておりますか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 四千もある各学校に最も妥当な基準というのはなかなか作りがたいと思うのです。全部を満足するわけには参りませんが、これで大体はまかなえる。総数としては余っておるわけでございますから、今度各校に配当する場合には、県はそれぞれの学校の特殊事情を十分考慮しながら、教員配当計画を立てるわけでございます。その際に実績を尊重していくし、さらに各県も、これは最後でございますから、これ以上にとることはもちろん必要でもあり、また努力しなければならぬと思うのです。少なくとも現在の基準を下回らないように強力な指導をして参りたいと思うのでございます。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 次に実習助手の問題ですが、この問題については、私はやはりずっと前からの問題点を掘り起こさなければならぬと思うのです。それは行政管理庁行政監察局の三十五年の監察された結果を見ましても、こういう結果が出ておる。このことに対する努力をどのように考えられるかということです。たとえば、この「実習助手を一般事務に充当することがほとんど一般化している傾向に見受けられる。なお、産業高校へ配置されている事務職員の職務内容は実験用物品の購入、製品の管理、販売等をも行ない、普通科高等学校のそれと比較して業務量が多い。」そしてこういう変則的な補充配置を行なわないようにすること、事務職員の確保をはかるべきであるということが述べられておるわけなんです。  なお、実習助手の配置状況につきましては、「国の設置基準数一万九百四十二人に対し都道府県の配置基準数は二千七百八十四人、二五・四%で、その配置現員数は二千五百八十八人、二三・七%にすぎない。」これで国の配置基準というものが十分満足されておるかどうかということを三十五年三月の行政管理庁行政監察局が結果報告書を出しております。これに対して先がたの質問の中にも、私が質問申し上げた中にも事務職員の問題、それから実習助手の問題が出てくると思います。こういう勧告をただ一つの行政管理庁の勧告に終わらさずに、それをどういうように生かしていくかということこそ大事じゃないかと思います。その点についてお尋ねをしておきたい。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 従来文部省令で設置基準がきめられておりまして、これが充足されなかった。せいぜい乙号基準の九〇数%ということは行政管理庁からも御指摘があるわけです。これをさらに法律にして確実に保障するようにということが行政管理庁からも勧告を受けているわけです。この勧告を受けてこの法律を出したわけであります。そこで事務職員の不足につきましては御指摘の通りでございますので、今回二千数百名の増員をいたしまして、もちろんこれでも不十分だと思いますが、今後急増の目安がつきましたらこれは増員するように努力して参りたい。それから実習助手につきましても御指摘の通りでございまして、今回の法律で約二千名を増員いたしておるわけであります。これも私どもは決して十分とは考えてはおりませんけれども、今回はこれでやむを得ない措置と考えますので、今後これも急増の方が一段落しますれば、画期的に充実するようにいたしたいというふうに考えておるわけであります。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 今実習助手の問題が出ましたが、今村山委員の方からは百三十七人兵庫県では実習助手の減少があった、それから私の調べたところでは百四十五人減少しております。これはただいまの話では実質的にはこれらの人が首切りにならないように行政指導をするということなんですが、これははっきりとここで確約してもらいたいと思うのであります。その理由は村山委員の方からお話があった通りであります。なお先ほどの実習助手の資格任用といいますか職名変更といいますかこの際やはりそういう優遇措置を講じてもらうこともあわせて申し上げていきたいと思います。  それから次に私立学校の問題につきましては、今お話があったわけなんでちょうちょうを要しないと思うのでありますけれども、やはり今の法律の中には私立高等学校に対して何の方途も講じていない。これでは私は片手落ちだと思います。この片手落ちのやり方をやって、先ほど村山委員の質問に対して答えられたように、私立学校には数十万人の高等学校の生徒をかかえておる。これらの急増期に対処する方法は考えておると言いながら、やはりそうしたものに対する財政的裏づけあるいは法的裏づけというものを至急に立ててもらわなかったら、これはから手形になると思うのでありますが、これは三十七年度に確約ができるかどうか伺いたいと思います。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 兵庫県の実習助手のお話がございましたが、兵庫県を私ども調べてみたところ、今お述べになった数のうち百二十名くらいが実際は事務職員の仕事をしておるようでございます。ですから事務職員の方に振りかえるものは振りかえるし、実習助手にするものは実習助手として少なくとも現在あるものを首を切るとかなんとかいうことは毛頭考えておりませんのでそのワク内で十分措置できると思いますので、そういう不祥な事態が起きないように強力な指導をして参りたいと考えておるわけでございます。それから私立学校につきましては、急増期に際しまして私学振興会への出資金あるいは国庫補助等を考えておりますし、また同時に先ほど申しましたように、交付税の中でも、都道府県から私立学校を助成する道を考慮しながら公私立間の格差是正のために文部省は最善の努力をすることを、先ほど高橋委員に申し上げた通りでございまして、私どももこの点は一生懸命努力するつもりでおります。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 最善の努力ということは三十八年度に法律が実施されるまでに何とか目鼻をつけるということですか、そういうふうに解釈していいですか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 三十七年度予算において必要なら三十七年度限りの法律的な措置も講じたいと考えておるわけであります。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 最後に一つ。先ほどの養護教員の問題ですが、学校規模によらず今後置くように一つ御考慮願いたいと思います。これは今さら私がここで養護教員の必要性をちょうちょうする必要はないと思います。小規模学校あるいは産業教育に従事しておるところは、かなり危険なものがあると思うのです。従ってこれは将来学校規模考えることなく、一学校に一名置くということを基本線として打ち立ててもらいたい、これを一つ要望しておきたいと思います。  なお、ただいま質問いたしましたことに付随いたしまして、附帯的に一つこの法律につけてもらわなければならぬというようなものがありますので、それは後ほど理事の方から申し上げ、そして与党の協賛を経て、これは文教委員全体の方にお願いしたい、これをお願いいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。

櫻内義雄自由民主党

○櫻内委員長 他に質疑もないようでありますから、本案に対する質疑はこれにて終了いたしました。暫時休憩いたします。    午後六時一分休憩     —————————————   「休憩後は会議を開くに至らなかった」

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