農林水産委員会甘味資源に関する小委員会 第1号
- 発言数
- 57 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1961/11/09
会議録
○田口小委員長 これより甘味資源に関する小委員会を開会いたします。 甘味資源に関して、まず政府当局から現況並びに対策について説明を求めます。
○中西説明員 最近われわれの段階で考えておりますことを御紹介いたします。 甘味資源の自給力強化総合対策というものが三十四年の初めにできまして、その後今日までおおむね順調な足取りで来ておると言っていいのではないかと思いますが、個々の、北海道のてん菜がどうだ、暖地ビートがどうだ、あるいは精製ブドウ糖がどうであるか、さらに西南諸島の分みつ糖なり黒糖なりの関係がどうだということになりますと、それぞれある程度の問題を持っておると言うこともできようかと思います。 さらに、全体といたしましては、三十四年に十カ年計画というものを策定しました際の、昭和四十三年度における甘味の総需要量に見合う生産あるいは輸入というような数字を現在においてながめてみますと、消費量といたしましては、すでに三十六年度におきまして計画当時の数字に需要面では到達いたした、こういうふうな格好になっております。十年計画自身の考え方は、おおむね需要量の半分程度は国内で自給したらどうか、その残りは輸入というようなことで、ここ数年間百万トンをこえるような輸入をしておったのを、逐次輸入を減らしていくんだということであったわけです。そういうような基本方針は今後も貫いていく必要があろうかと思います。 そこで、その中のそれぞれの個別の甘味資源をとらえてどういう政策を展開していくか、これも三十八国会当時から問題が非常にシリアスに論じられたというふうに聞いておりますが、その後いろいろ検討をいたすことはいたしております。特に、三十六年で四十三年に見込まれた需要量までいってしまったということが明らかになった以上、この際その十カ年計画というものを検討し直してみたらどうかというふうに考えておるわけです。 なお、個別的に若干気づいた点を申しますと、北海道のてん菜糖、これは面積がことしの段階で昨年より少し減った、これは非常に重要な問題だと思っております。ビートの価格五千二百五十円というものをきめました際は、三千円台のビート価格を一挙に五千円台に上げたのでありますから、その間八年を経まして年々その価格で増反は見られてきたということで、三十五年度までは価格としてさほどの矛盾はなかったと思っておりますが、三十六年になりまして面積が減ったというのは、ビート価格を再検討する時期に入っておるということを意味するものだと思っております。 なお、ビート等の北海道における生産全体をどうするかという点は、北海道庁にも案がございますし、われわれも現段階で原料生産の見通しというものもさらに検討をしてみるということで、当時の三十万トン計画というものはおおむねそういうことであろうかと思っておりますが、なお検討を続けていくというつもりでおります。 暖地ビートにつきましては、われわれとしても、緒についたばかりといいますか、なかなか面積がふえないという悩みを持っております。しかし、技術的にあるいは経営的に改善すべき点にメスを入れまして、さらに発展をさせていく必要があろうというふうに考えておるわけです。 精製ブドウ糖につきましては、いろいろな助成策をとりました。三十四年以来輸入粗糖のリンク制というようなことで、三十四年と五年度で十億円近い保護をいたしております。さらに、農林漁業金融公庫からの低利融資もやって参りました。最近では、十五工場程度あろうと思いますが、約二十万トン程度の生産能力にすでに達しております。当初の十カ年計画のときには、二十万トンぐらいが十年後の需要であり、また生産の目標としてもそのくらいいくのじゃないかと言っておったのが、能力としては今日すでにそこまでいったというのが実情でございます。さらに、カンショ澱粉の安売りを続けてきました。 それらの中で、現段階で問題になっておりますのは、御承知の、三十四年と五年の両年度におきます粗糖の輸入、それに伴う精製という過程での超過価格差益十数億というものをこれから拠出される段階になるわけでございますが、それをどういうふうに公益的な目的に使っていくか、あるいは国内の甘味資源育成にどういうふうに有効に使うかということと結びつけまして十分検討したいと思っております。 さらに、鹿児島県あるいは奄美大島、いろいろな島々に分みつ糖工場ができまして、黒糖との関係も非常に複雑になっております。それに、琉球の方の黒糖、分みつ糖の関係も加わり、さらに台湾の赤糖の関係も加わるということになっておりますが、そちらの方面の生産の増強ということも非常に重要だと思っておりますが、至急に検討を加えて、できるだけ早く総合的な計画を進め得る素地を作って参りたいと思っております。 簡単でございますが……。
○田口小委員長 質疑の通告がありますので、これを許します。芳賀貢君。
○芳賀小委員 本日は、農林大臣並びに食糧庁長官が出張中でありますので、十分な質問はできないかもしれませんが、当局に対して具体的な問題について若干お尋ねしたいと思います。従いまして、大臣並びに食糧庁長官でなければ責任ある答弁ができない部分については、率直にそういうふうに言っていただけば、その点は保留して次の機会に明らかにしたいと思うわけです。 順序として、第一の点は、小委員会の開会前に陳情があったわけでありますが、北海道を中心とする今年度のてん菜糖の原料価格の問題等については、過般の臨時国会の委員会におきましても質問を行なった点ですが、その当時は、政府当局において十分検討を加えて、しかる後に方針をきめたいということでありましたが、この点について、価格問題についてどの程度に作業あるいは検討を行なっておるか、それをお尋ねしたいと思います。 〔小委員長退席、丹羽(兵)小委員長代理着席〕
○中西説明員 お尋ねの点でございますが、各ビート糖精製業者のコスト計算を一応最近の資料によってやってみたいということで、おおむねの会社は九月末の決算でございますが、順次資料が集まって参りつつあるわけであります。ここ一週間ほどの間にはその方も固めたいと思っておりますが、なお、もう一つは、ことしの大根の含糖率も調べてみたい。特に、前臨時国会で二、三回お話が出たのでございましたが、西欧諸国の含糖率別の原料取引というものが参考にならぬかというような御質問がございまして、その後検討いたしておりますが、総じて北海道全体の含糖率がことしは低いのではないかという心配を実はいたしております。さらに、気象の関係等から見てそれがどういうふうに見込まれるかというふうなことも固めて参りたいと思っております。なお、ことしの四月に五千二百五十円と決定して、これは告示になっております。で、価格改定ということが現在のてん菜生産振興臨時措置法の法律の体系の中でできるかどうかということになりますと、少しむずかしいのではないかという見解を持っております。ただ、生産奨励という意味合いで、各製造をやっておられる会社なり団体なりの方で、ヘクタール当たり二千七百五十円だったかと思いますが、奨励金を出しておられます。その奨励金を、会社の経理の余裕がある、あるいは歩どまり増でそれができるということならば、各会社、団体に呼びかけまして、それの増額をしたらどうかということが一つの考え方であります。その辺まだしっかりした結論は得ておりませんが、事務的に考えますと、今月の中旬、もうすぐでありますが、中旬になりますと、来年のビートの生産の用意も始まっていくと思います。で、来年の作付面積をどうするかというようなこととも密接に関連して参りますので、できれば中旬にはどういう態度をとってどういう締めくくりをするかということをきめなければならないと考えておるところでございます。
○芳賀小委員 この問題については、前回の委員会においても、具体的な方針として、今第二部長からもお話があったが、私たちの指摘した点は、第一には、政府の告示価格であるからしてこの告示を適正に改定して処理するという方法と、もう一つは、今言われた、今年度の会社の企業の実態というものを十分見きわめて、企業の利潤の中から原料価格に還元してその形で価格の引き上げをできるような点があれば、これは十分検討の結果そういう措置もとられなければならぬ、もう一つは、今年の春以来問題になっておったところの輸入糖の超過利潤の吸収というものが、政府の最終方針によっても大体十八億円程度吸収するということで、これらの吸収分については、当然、大きな方向としては国内の甘味資源の育成のためにてん菜糖あるいは育成ブドウ糖の部面でこれを使うということになれば、それらのものも今年度の価格対策として考え得るのじゃないか、以上の三点を私の方からも指摘して、そのいずれかをとるとしても、これは政府の責任において方針を明らかにすべきであるということを申したわけでありますが、今の第二部長の答弁によると、結局、価格改定はなかなかできがたい、それで、会社の企業の内容というものを十分検討して、その中からできるだけ価格の方に振り向けるような措置を行ないたい、そういうように聞き取れたわけでありますが、そういう方向で検討するわけですか。
○中西説明員 その通りでございます。
○芳賀小委員 その結論の出るのが今月の中旬ですか、来月の中旬ですか。
○中西説明員 現在、われわれの方の努力目標としましては、今月の中旬を目途としていたしたいと思っております。
○芳賀小委員 そこで、今年度のてん菜の原料価格問題がすなわち明年度の特に北海道におけるてん菜の長期計画に重大な影響を与えるということは、これは御存じの通りであります。第二部長も言われたが、昭和三十五年度から八カ年計画で、北海道のてん菜生産の長期計画を、これは道庁案を基礎にして政府は策定したわけでありますが、三十五年度は作付実績の実反別というものが基礎になったから、最初の年は狂いがなかったことはもちろんですが、二年目の今年度にすでに前年度の実績に対して約八百ヘクタールの減少が行なわれており、昭和三十六年度の計画から見るとすでに四千五百ヘクタールも計画との狂いが来ておるわけです。明年度も、この分でいけば、反別面における作付の伸びというものは全然期待できない。むしろ、来年度も、今年のように不当に低い原料価格であるとすれば、作付が激減するようなことも見通しとして持てるわけです。そうなると、三年目の明年度は、生産計画から見ると少なくとも一万町歩の狂いというものはもう予測できるわけです。そうなると、全くこの八カ年計画というものはもう出発の最初から意味をなさないものであるということになると思うのです。この点に対しては政府としてどう考えておるか。先般、安田長官も、生産計画に対してはすでに再検討しなければならぬということも答弁で述べられたわけですが、これは、特に食糧庁並びに生産計画部面を担当しておる振興局においても、一体、まじめに、もう大きく狂い出した生産計画というものを再検討しておるかどうか、さらにその見通し等についてはどういう考えを持っておるか、明らかにしていただきたいと思います。
○中西説明員 御指摘の通り、四千数百町歩というものは計画よりも下回ったというようなことになっております。これは、ことし初めての現象であり、対前年も減少しておるという関係で、大きな反省をすべき時期に来ておるというふうには考えております。それをもとにしまして、ことしの御指摘の改定問題あるいは奨励金問題というようなことでやりますと同時に、来年度のてん菜の価格をきめますときには相当しっかりした基礎固めをしまして、将来の展望も固めた上で計画達成に遺憾のないような価格にする必要があるというふうに考えておる次第であります。
○西村説明員 振興局も食糧庁と共同作業をしまして慎重にやっていきたいと思っております。
○芳賀小委員 そこで、明らかにしておきたいのですが、最近の国内における甘味資源の業務並びに政策面の主管は全部これは食糧庁ですか。たとえば生産計画とか生産の振興とか指導とか、そういうものもすべて食糧庁が独占的にやっているものであるか、あるいは分担した部門がきまっておるか、そういう点はどうなんですか。
○中西説明員 原料農産物の段階につきましては、食糧庁が直接にはその生産の増強という意味合いでの行政をやっておるわけではございません。その点は全部振興局が御担当になっております。それで、北海道のビート買い入れあるいは御承知の澱粉買い入れというような場合の加工品を買い入れます場合の原料品の価格につきましては食糧庁が担当いたしておりますが、これらにつきましても、生産の増強政策というものと関係が深いわけでございますので、振興局と協議をしてあやまちなきを期するという取り扱いをいたしております。
○芳賀小委員 そうなれば、この生産計画の面については、むしろ振興局が主体になって、間違いがあればあるということで検討し直すべきであって、食精庁と全く意見が同じでございますという程度では、これはいささかたよりにならないと思うのです。すでに御承知と思いますが、この八カ年計画は、昭和三十五年を出発点にするわけでありますが、面積については、これは四万三千二百ヘクタール、一ヘクタール当たりの基準収量を二十六・七四トンに押えておるわけですね。そうして、八カ年目の達成年次は四十二年でありますが、これは面積が七万一千八百八十ヘクタール、ヘクタール当たりの収量が二十九・八七トンということになっておるわけであって、原料の総生産面においては、基準年度の昭和三十五年が百十五万五千五百トン、八年目の四十二年には二百十四万六千トンということになっておるわけであって、面積の面においても、また単位当たりの収量の面においても、相当無理な計画というものが最初からこれはでき上がっておるわけです。ですから、これが昨年から今年にかけてのような生産事情でいくと、その生産計画というものは全然伸びを示さないということに当然なるわけです。しかも、来年の一月には、この生産農家と工場との間において明年度の作付契約が行なわれる時期にもなっておるので、やはり、原料価格の問題については、今年度中にその方針というものが明らかにされなければ、これは明年度は今年よりもさらに作付が減少するということはもう議論の余地がない点でございまして、この価格面についても、単に微温的な検討の程度ではいけないと思うのです。だから、一面においては、生産計画の根本的な立て直しをする必要があるし、もう一つは、どういうふうな施策を講じたならば、生産の刺激を行なって、そうして国が期待したような国内における甘味資源の生産確保ができるかということになるわけであって、こういう点については納得のできるような方針というものはある程度固まっていなければならぬと思いますが、その点についてもう少し詳しく述べてもらいたいと思います。
○西村説明員 ただいま御指摘になりましたように、本年度におきましても四千町歩の計画との差が出ておりまして、私どもといたしましても、まことに遺憾に存じまして、実はせんだって私は北海道へ参りまして実態をよく調べて参ったのでございますが、ただいま御指摘のように、現状のままでは生産の伸びというものを期待することは非常に困難な状態になっておるのではないかと思います。そこで、道庁ともよく打ち合わせまして、今後どういう方法を打てばいいかということについて、目下道庁で立案中でございまして、それができれば、その線に沿って鋭意努力して参りたいと思うのでございますが、現在予算面として出しておりますのは、御承知のてん菜の原採種圃による種子の確保の補助金、それから、新作付体系導入パイロット等を通じまして、約百町歩の面積を対象にいたしまして、機械を導入いたしまして、合理的な作付体系を推進していきたいということで、このパイロット事業を、てん菜に関しまして、現在北海道二カ所でやっております。それから、てん菜の栽培が伸びない一つの原因といたしまして、労力の逼迫ということが深刻になっておるのでございますので、これにつきましては、本年度からてん菜の機械を補助いたしまして、本年十五セット入っておりますが、来年以降もこの機械の補助については続けて参りたいと考えております。そのほか、北海道立農業試験場に対しまして試験研究の補助金を出しております。そのてん菜の試験研究は、今度できました日本てん菜振興会のてん菜研究所と連絡のもとに、今後の北海道のてん菜に関するあらゆる研究を進めて参るようにいたしておるわけであります。大体以上でございます。
○芳賀小委員 それで、たとえば北海道庁はこの生産計画はもうだめだということを言っておるのでしょうか。どういう意見でしょうか。
○西村説明員 道庁は、この長期生産計画は一応努力目標としてこれをそのままにおく、ただし実行計画については現状に即してさらに別途に考えていきたい、こういう意向のように聞いております。
○芳賀小委員 それはおかしいですね。最初の年は作付した反別を把握したからだれがやっても狂いはないですよ。二年目に四千町歩狂っておるでしょう。来年はおそらく一万町歩の狂いができますよ。だから、そんなものは努力目標でも何でもないじゃないですか。農民が幾ら努力しても反別がふえない、むしろ減るというところへ全く農民の生産意欲と食い違った努力目標だけ掲げてみても、意味をなさないのじゃないですか。そういうでたらめなことをたとえば北海道庁が言った場合は、農林省の責任で、国の甘味資源政策の一環としてきっちりした計画を中央で立てて、実情に合うように指導していかないと、単に北海道というビートの生産地に北海道庁があるからそこの人の言うことを聞いていれば間違いないというようなことでは相済まぬ問題だと思うのですが、現地を回ったりなどしてそう思わぬのでしょうか。
○西村説明員 お説の通りで、私、今度参りましたのも、実はそういう点をよく検討したいと思って参ったのでありまして、それの結果によりまして、今後よく連絡して指導して参りたいと考えております。
○芳賀小委員 ちょうど来年の三月、現在のてん菜の振興臨時措置法の期限が切れるわけです。従って、十カ年間の時限法の期限が切れることになるわけですが、これに対しては事務当局としてはどういうような対策を持っておるか。いかがですか。
○中西説明員 昨年からことしにかけての甘味資源総合対策の作業、さらに現在までの段階では、十分にてん菜糖の生産計画をこなしていくための裏づけは将来といえども必要であるということになっております。そのためにてん菜生産振興臨時措置法の期限を延期するかどうかという問題については、従来のところでは延期した方がいいんではないかというのが有力な意見であります。なお、これから予算期も迎えますので、単なる延期をするのか、あるいは根本的に考えてやるのかというような点も詰めなければならぬと考えておる次第でございます。
○芳賀小委員 制度上の問題は農林大臣から直接聞いた方があるいはいいかもしれぬが、事務当局の判断としてはどう考えておられるか。単に現在の法律を数カ年期限延長をしただけでは、それほど大きな効果はないと思うのです。昭和二十七年あの法律ができ上がった当時は、思想としては、生産したてん菜糖の全量を国が買い上げるという方針が立法の趣旨であったと思います。これは、三年前に国が甘味資源の長期計画を方針として策定された以降、今度は全量買い入れの方針が大きく変更されて、標準糖価というものをまず設定して、それを中心にして逆算的に原料価格の安定等もはかるというような、そういう運営が行なわれておるわけです。従って、本年度の予算措置等においては、てん菜糖の買い上げというものは行なわないということで、予算は買い入れ面ではゼロになっておるわけです。ですから、すでに製品の買い入れをしないという前提の上に立ってあの法律を今後も運営するという場合には、非常に実情に沿わないものが出てくるわけです。製品買い上げをしない場合には、原料価格だけを政府がきめてそれを告示しても、それほど強い力がない。あれは一応の標準価格だから、あとは生産者と工場間において折衝して、そして政府の告示価格以上に原料価格を獲得しても差しつかえない、そういうような政府の責任転嫁のような態度さえも最近は出てきておるわけです。法律が要らないということはもうだれも考えておらないとしても、この期限が終わる時限において、現在の国内の甘味資源政策というものを制度的にどう進めるかということは非常に大事なことになると思う。その場合、従来は北海道を中心としたてん菜が対象になっておったわけですが、今後は、やはり、寒地ビートとあわせて暖地ビートをどうするかという問題、あるいはまた澱粉を原料とした精製ブドウ糖、そういうものについても、国の甘味資源の政策から見た場合、やはり制度的な根拠を作る必要があるとすれば、そういうものをあわせてどう考えるかということになるのじゃないかと思うわけです。こういう点については、一大臣の構想なんかよりも、毎日々々役所にすわって現状を判断して将来を案じておる皆さんの方がまじめな考えが出てくるのじゃないかと思うわけですが、この点について、こう考えておる、こうあるべきだというような意見、考え方があれば、率直に述べてもらいたいと思います。
○中西説明員 お話のそれぞれの問題点、まさに問題点そのものだと思っております。われわれの作業、まだ実は十分でございませんので、詳しく申し上げかねるのですが、早急にそれぞれの問題点を詰めまして結論を急ぎたいと思っております。
○芳賀小委員 立法上の作業をやる場合はどちらでやるのですか。食糧庁が中心でやるのか、振興局が中心でやるのか。法律の性格にもよるのですが、どういうことになるのですか。
○中西説明員 先ほど申し上げましたような所管の関係になっておりますので、当然それぞれの分野において責任を持って作業をして協力してやっていくということになると思います。
○芳賀小委員 協力はいいが、立法作業をする場合、どっちかに中心を置かなければ、今までの例から見ても、だめでしょう。食糧庁が中心になって法律の立案作業をやるとか、振興局がやるとか、従来のいろいろな経過から見てもそういうことになるのです。だから、やる場合にはどっちが中心になってやるかということも大事なことになろうかと思います。
○齋藤説明員 現在のてんさい振興法の関係におきましては、価格の決定あるいは買い上げ、これにつきましては食糧庁の方で扱い、生産の計画等の指導奨励につきましては振興局の方で扱う、こういうふうな所管分けになっておりますし、また、そういう趣旨で法律の運用をいたしておるわけであります。今後どういうふうな法律になるか、まさに今先生が御指摘になりましたような考え方によっておのずからきまってくると思うわけでございますが、かりに価格をきめあるいはそれに基づいて買い上げるということになれば、やはり流通を担当しておる食糧庁の方に重点がいくと思いますし、もう買い上げを一切やめてしまうということになって何らかの奨励策を中心としたものということになれば、振興局の方になるわけであります。いずれも今業務部から申し上げましたように、どういう方法で今後検討すべきか、今検討いたしておる次第でございます。
○芳賀小委員 その問題は大体このくらいにして、次に、具体的な問題ですが、暖地ビートの問題については、われわれ十二日から現地調査に出かけることになっておるので、調査を行なって私どもとしても相当確信のある考え方を固めていきたいと思うので、きょうは北海道の寒地ビートの問題についてもう少し尋ねておきたいと思います。 今後の工場の建設とこのビートの生産拡大というものの因果関係をどう考えているか。昨年から今年にかけては、とにかく工場さえたくさんできれば、生産の面積も拡大されるし、工場が建ったということで生産を刺激して生産計画の達成が容易である、そういう意見が各所で述べられておったわけであります。今の段階になると、そういう議論というものはもうすでに重要性がない、それだけにあまり信頼を置くことができないとも考えられるわけですが、農林省としては、やはり従来通り、計画がどうあろうとも工場さえたくさん建てさせれば大丈夫だ、そういう考え方に立っているかどうか、いかがです。
○中西説明員 具体的な数字その他についてはなお検討中でございますので、明確に申し上げにくいのですが、原則的に申し上げますと、お話のように、工場だけ先に作ればそれで全部済むのだということにはこれからなかなかならないと思います。そこで、原料の生産の見通しがどうなっているか、単なる見通しだけでなしに、価格等の問題も含めまして、あるいは土地改良その他の公共的投資の問題もあると思いますが、そういう点を含めまして原料の見通しというものを立て、それと能率のいい工場の配置ということもあわせて考えて、総合的に結論を出すというのが大きな筋であろうというふうに考えております。
○芳賀小委員 現在までは既設工場が七工場で、今年の七月に河野さんが大臣に就任した直後に二工場新設の許可を行なったわけです。従って、今年度は従来の七工場で原料を処理するわけですが、今年の収穫見込みは、作付面積が約四万三千ヘクタールで、一ヘクタールの反収が大体二百五十八トンくらいで、総生産が百十一万トンくらいと言われているわけです。そうすると、七工場でいくと、大体一工場十五万トンくらいの平均で処理できるわけですから、これは、今の一日千二百トン・百二十日操業という一つの基準からいくと、大体適合した原料の数量だと思いますが、明年度生産が伸びない、今年と同じように停頓するということになると、二工場ふえて九工場で百十万トンを処理するということになると、一工場当たり大体十二万トンということに原料の配分が行なわれるわけです。これはやはり糖価に及ぼすコスト上の影響というのは決して軽視できないと思う。そういう場合、コストにどの程度の影響を与えるか。これは食糧庁でもあらゆる場合を予想して計算されておる点だと思いますが、たとえば、今年は一工場十五万トンの原料処理が行なわれる、来年度は生産が伸びなければ一工場平均にすれば十二万トン、操業日数を同じようなことにすれば相当コストに変化が来ると思いますが、どういうふうにそれは計算されておりますか。
○中西説明員 これは最近の資料というよりも少し古い資料に基づきますので、一応の試算というふうにお聞き取り願いたいのですが、おおむね十五万トンということで製品の原価を出してみますと、先ほど先生のおっしゃった標準原価のやり方でやってみますと、一キロ当たり八十八円五十七銭くらいになります。これは斤にしますと五十三円でございます。以下キロ当たりで申し上げますが、十三万五千トンくらいになると、それがキロ当たり九十円程度になり、一円五十銭ほどコストが高くなる。さらに、十二万程度になるというふうに見ますと、九十四円くらいになるというのが今までの計算から言えると思います。
○芳賀小委員 今中西さんの言われた通り、工場の数だけがだんだんふえて、一工場当たりの原料がふえない、むしろ減るということになれば、結果的には非常に製品がコスト高ということになるわけです。これは今後も非常に重要な点だと思う。われわれは、決して、北海道に工場がこれ以上要るとか要らぬとか、そういう議論は行なっていないわけですが、生産の確保が将来どうなるかという見通しが全くないままに工場だけがこれからもふえていくということになると、非常に製品がコスト高ということになって、現在一ピクル当たり五千三百十四円のいわゆる工場における標準糖価というものを維持していけるかどうか。しかも、来年からは、どうしても原料価格を少なくとも六千円ぐらいにしなければ、これはだれも作付しないということに当然なるわけですから、そういうことを考えた場合に、今後の工場の設置とそれが及ぼす糖価への影響、さらにそれが原料価格にどういうような影響を与えるかというこの関連性を判断されておると思いますが、その点はいかがですか。
○中西説明員 詳しい数字は今ここに持ち合わせておりませんが、工場の操業度あるいは工場の設備能力、さらには原料価格、いずれもコストに重大な関係がございますことはお話の通りだと思います。
○芳賀小委員 これは食糧庁からお出しになった資料ですが、たとえば、現在の標準糖価は、一日原料千二百トン処理して百二十日の操業を行なう、そして歩どまりが一三%、そういうことでこれは単純な基準価格というものが出ておるのですが、その場合の基準価格はピクル当たり約五千三百十四円ということになっておるわけです。これがたとえば十二万トンしか原料の配分がないということになれば、先ほど中西さんも言われた通り、一日千トン・百二十日ということにすると、その場合のピクル当たりの糖価は、五千五百八十五円という、標準よりも相当高値になるわけですね。 それから、もう一つは、昨年の国会で南條さんが農林大臣になった直後ですが、これは当時の食糧庁長官の須賀さんが説明した点ですが、新設工場の方針については、既存の七工場については一日千五百トンの百十日の原料を優先的に確保させる、それ以降の新設の分については大体一日千トン・百二十日程度ということで進みたいということで説明したわけです。その場合の千五百トン・百十日の十六万五千トンということは、一三%の歩どまりでいくとピクル当たりが五千五十円ですね。一斤当たり五十円五十銭ということになると、この程度でも現在の標準糖価より斤当たり三円くらいコストが安くなるという計算が出てくるわけです。その場合と、千トン・百二十日の五千五百八十五円を比較した場合には、一斤当たり大体五円三十銭くらい違うということになるわけですね。一斤当たりコストが五円も違うということになると、ふれは企業上重大な問題になるのじゃないかと思うわけです。 ですから、やはり、今後、北海道あるいは暖地ビートも同じですが、生産者に対して生産を刺激させる措置を進めるということになれば、土地条件を十分国の援助によって整備するということも大事であるし、また労力不足に対応して機械化を進めるということも大事ですが、直接に所得を確保させるということになると、原料価格を相当適正な水準まで引き上げなければ、これは生産が伸びないということには間違いのない点です。そういう大事な時期に、単に無計画に工場だけを今後もどんどん建てさせる、進めていくということになると、そのしわ寄せというものは、結局コスト高になって、最後には生産者の原料価格を圧迫するという結果が必ず生まれてくると思うのです。将来もしも砂糖を自由化にする場合には、なおその弊害というものは強くなるわけですからして、この際やはり長期計画に対応した工場建設に対する政府の確固たる方針というものをこの機会に明らかにしておく必要があると思うのですが、その点についてはどう考えておられるか。
○中西説明員 お話の点、まだわれわれの作業が十分に進んでいない点がございますが、作業をしなければならない問題点は先生の御指摘になったようなことであると思います。そういう点から詰めて参ればどうなるかというのがわれわれのやらなければならない当面の作業だと思います。できるだけそういう方向に沿って資料を集めてみまして、結論を急ぎたいと思います。
○芳賀小委員 次に、これは明年度のことになりますが、新設工場が来年から二工場操業することになるからして、その場合、明年一月あたりから始まる工場と生産者との作付計画あるいは原料出荷契約等を作成する場合は、当然既存の七工場とあわせて新設の二工場についてもそういう生産者と会社間における契約の作業というものは進められていくことになるわけですが、従来の例から言うと、これは農林省あるいは北海道庁が指導して一応工場を中心とした集荷区域というものを予定して、その集荷区域内における生産者と当該工場との間における契約の締結という作業が一月以降始まるわけですね。そうなると、この点についてはもう今から九工場に対するいわゆる区域配分というものを考えていかなけれならぬと思うわけですが、そういう作業はだいぶ進めておるかどうか、いかがですか。
○中西説明員 お話のような段取りで仕事をやっていくことになると思います。現段階ではそのために必要な基礎資料を整えつつあるというところでございます。できれば年末を目途にしまして固めて参りたいと考えておる次第であります。
○芳賀小委員 その作業に入る場合、食糧庁長官は昨年とことしでかわっておるが、その方針というものは、人物がかわってもそうそのたびに変わるものじゃないと思うわけです。昨年の方針から言うと、既存工場については、その基準を一日千五百トン・百十日操業、いわゆる十六万五千トンをまず確保さして、残余の原料について新設工場にこれを配分するようにしたいというようなことであって、新設工場を許可する場合には、あるいはその工場の企業規模とか、それらに関する原料の配分等についても、これは相当縮小した方針で農林省が臨んでおるのか、将来の大きなビート企業の発展というものを目ざして、設備についてはやはり理想的な合理的な工場規模というものを必要と認めてこの建設に当たらせておるのか、そういう点はいかがですか。
○中西説明員 集荷区域あるいは新設工場にどの程度の原料を確保し、さらに既設の方もどうするかという、既設と新設との割り振り等につきましては、次年度の生産の見通しの上に立って具体的に作業をしていかなければならないと思うわけでございます。ただ、その場合は、既存工場の操業度を圧縮するということは避けた方がいい、そういう意味では、千五百トンの百十日、十六万五千トンと言われましたが、そういうような方針は立てるべきであろうと思います。残余ということでありますが、その残余ができるだけ多くなるようにするということも一つの柱になろうと思います。そういうことで工場の方の規模の問題もからんで参ります。地域により原料の集荷距離等もだいぶ違うようでありますから、全体として規模が大きいということはコストの点でいいかもわかりませんが、すべてが大きくならなければならないとも言いかねる。その辺は原料と工場の配置ということを考え合わせて考えていくべきことではないかと思います。
○芳賀小委員 それじゃ、要約すると、明年度の集荷区域とか原料の配分計画等については、従来の基本的な方針というものを堅持して、実情に合うように進めていきたいということですね。 あとお尋ねしておきたい点は、ことしの二工場の建設が行なわれた後にも、北海道庁としては、さらに、どういう根拠に基づくかわからぬが、明年度の集荷区域等をきめるまでに、少なくともあと四工場ぐらいは建設の方針をきめて、それらとあわせて今後の集荷区域の設定問題等をやりたいというようなことを、知事が中心になって農林省等に要請しておるというような、そういう説も聞いておるわけであります。実際にこの北海道におけるこれらの行政を担当しておる北海道庁なるものはそういうような意見を現在も農林省に対して述べておるのか、あと四工場きめてもらいたいというようなことで、これを明年度の集荷区域の作業にからまして持ち出してきておるものかどうか。これは、別に政治的な答弁ではなくて、事務的に行政の範疇において、そういう要望とか期待というものが北海道から出されておるかどうか、その点はいかがですか。
○中西説明員 お話の点でございますが、事務的に書類その他で正式にお話があったということはございません。臨時国会のころでございました、そういう話に接したという連絡はございましたが、まだわが方としてはいろいろそういうデータの収集をやっておる段階なので、まだその時期ではないということでお断わりしておるのが現在までの状況でございます。
○芳賀小委員 これは非常に大事な点ですから、もう一度お聞きしておきたいと思いますが、北海道庁からはそういう要請は出てきておる、しかし、農林省当局としては、まず第一に、生産計画が大きく狂っておって、将来の原料確保の問題については全く見通しがつかぬというような段階であるので、現実には既存の七工場と新しくできる二工場を対象にして明年度の生産計画の実行とあわせて原料の進荷区域の設定等をも行なって、それ以外の問題については、これは将来のことに関するので、農林省としてははっきりした方針はきめるべきでないということで断わったということですか。
○中西説明員 二つお答えする必要があるかと思いますが、一つは、生産計画と実績が三十六年度において狂っているということは、これはもうその通りの事実として受け取っておりますが、そのことが北海道庁で四十二年までの見通しとして立てておられる生産計画の全体を大きく変えなければならない要素であるというふうには考えておりません。全体の問題は全体の問題として長期見通しという観点で勘案しているわけであります。 それから、北海道庁が申し入れをしてきたのに対して、事務的な折衝をするのはまだ時期尚早であり、農林省の方に十分な資料が整わないということで、現在まで事務折衝が行なわれておらないのでございます。北海道庁の計画全体を農林省として検討した上でそれは反対であると言っているのではございません。
○芳賀小委員 そこらは不明瞭ですね。生産計画が狂って役に立たぬことは間違いないでしょう。たとえば、ことしは四千五百町歩狂い、来年一万町歩狂ってくるわけですね。だから、最初の三年間に狂った一万町歩をあとの五年間に挽回し、昭和四十二年にはこれが達成できるなんという、そういう奇跡というものは生じないですよ。そうでしょう。場合によっては、政策のよろしきを得ない場合は、もうこれ以上八カ年間伸びないで終わってしまうかもしれぬわけですね。そういうことがわかり切っておって、まだそういう変更をする必要がないとか、もう少したってみなければわからぬとか、八年間済んでみなければわからぬというようなものじゃないと思うのですね。だから、生産計画のどこに大きな欠陥があるか、これを伸ばすにはどうしたらいいかということを、その際に十分根本的な方針をもう一回立て直して、その基本方針が立つことがこれからの計画が伸びるか伸びないかということにもなるのであって、計画だけをにらんでこれがたよりになるかならぬかということとは違うと思うわけです。だから、そういう場合に、今後の生産の将来というものを全然考えないで、工場建設だけを急げばそれが刺激になって生産計画が達成できるという考え方は、もうすでに誤りがあるわけですから、そういう道は農林省としてはとらないということは、これは中西部長の答弁で明らかになっておるわけですから、それであれば、道庁で将来計画がどうなるかわからぬのにこの際さらにまた四工場きめてもらいたいというようなことを何のために言ってくるかということがわれわれとしても実はわからないわけです。私たち、北海道の出身だが、一体どういうところに根拠があって知事を初めそういうことで行動しているかということは、われわれの良識から見ると、これは判断に苦しむわけなのですが、あなた方は窓口になっているのだから、どういう理由でそういうことを持ち込んできているのか、そこらの事情が明らかになればわれわれとしてもまた判断の資料になるわけですから、その点をできるだけ詳しく、何も政治的な意味を加えなくてもいいですから、もう少し詳しく説明できたらこの機会に明らかにしてもらいたい。
○中西説明員 北海道庁でいろいろ数字を立てられまして、おっしゃるような作業をしておるということは承知いたしております。われわれとしましては、その数字がそのまま将来に当てはまるかどうか、——というのは、北海道庁でお作りになりましたのがすでにだいぶ前になっております。現段階として事務的にはやはり検討してみるべきだろうと思っております。われわれ農林省の組織を通じてそれをやっておるわけでございますが、早くて今月の末ごろに大体の輪郭が描けるのではないかと考えております。それなしに事務的にどうのこうのと申し上げかねるのでございますが、その結果を待ちまして見通しを立ててみたい、そう考えております。
○芳賀小委員 この小委員会としては、暖地ビートの調査が終われば、それぞれの関係の代表等を参考人として呼んでまた意見を聞く機会もあると思うので、場合によれば道庁も参考人に呼ぶということも考えられるので、その程度にしておきます。 次に、来年てん菜振興の臨時措置法が根本的に改正されて相当期待に沿ったような制度化が行なわれる、あるいはまた、ビートの原料価格等につきましても、たとえば現地の要望する一トン六千円くらいの価格が設定されるということになれば、原料が現在五千二百五十円ですが、それが六千円に値上がりして、そうして一工場について大体十五万トン程度の処理が行なわれた場合は、その結果の糖価というものは大体どういうことになるのですか。現在の五千三百十四円の範囲で企業努力をやればおさまるものであるか、あるいはそれからある程度頭を出してくることになるか、これは国内の糖価との関係上重要な問題だと思うのですが、一体想定すればどういうふうになるか。
○中西説明員 的確な数字はこれからの作業によりますので、先ほど申し上げましたようにラフな見方だと御了解願いたいのです。と申しますのは、先生の御引用の一トン五千三百十四円というものもだいぶ古い時代のものでございます。時代というと語弊がございますが、二年か三年前のものでございます。そこで、われわれとしては、これから将来を見通した計算をし直してみる必要があると考えておるのであります。ただ、原料トン当たりまるくしまして千円程度が上がった場合にどうなるかというのを現在の規模をベースにして考えますと、大ざっぱで恐縮ですが、最高二円程度のことじゃないかと思います。あるいは少し出るかもわかりません。これを工場の合理化というようなことで吸収できるかどうかということになりますと、ほかの比例費なり固定費なりとの突き合わせを要すると思いますが、規模だけでこれを吸収するということでなしに、総合的に吸収する方策を考えてみてどうなるかということをやってみたいと思います。
○芳賀小委員 これはこの次の機会でいいですから参考に資料として出してもらいたいと思います。原料を六千円に引き上げた場合、たとえば操業の規模を十五万トンとかあるいは十八万トンとか二十万トンとか、やはり工場の操業度というものが相当糖価に響くことは間違いないところですから、そういういろいろな段階を設けて、一体糖価がどうなるか。そして、標準糖価の範囲内で吸収される場合はどういうような規模のものでやればよいか。企業努力とか合理化とかいろいろあると思いますが、そういうものをすべてやや理想に近いような企業としてこれをやることにした場合に、原料六千円にしてなおかつ五千三百十四円程度の標準糖価におさまることも絶対できないということはないと思いますね。こうやったらできるのだというような一つの理想的なものもあわせて食糧庁の方で作って資料としてお出し願いたいと思うわけです。 それから、たとえば、来年度原料価格が上がった場合に、現在の標準糖価を二円とか三円オーバーする場合もあるでしょうが、そうなると、今度は輸入糖との価格の差というものがそこに出てくるのであって、国内における消流上そのままではまた困るという事態も起こるわけです。だから、そういう場合は、一体、現在のような税制で、現行の砂糖に対する関税とか消費税を現状通りにすべきかどうか、あるいは、さらに国内の甘味資源対策を強力に進めるためにはこれらの関税率あるいは消費税等についてもやはり再検討する必要があると思うわけです。政府部内においても税制の改正についての検討が行なわれておるし、特に消費税等についても検討がされて、もう結論が出るに近い時期でありますが、この際、やはり、砂糖消費税の問題とか、国内の甘味資源保護のためにさらに関税の引き上げ措置を行なうべきであるかどうか、そういうことは当然大きな保護政策の一環として考えておかなければならぬ点だと思うわけですが、この点についてはどうお考えですか。
○中西説明員 何分今までの糖業政策の上に立って現在の現状ができてきておるというようなことを考えますと、ここで関税なり消費税の問題を変えるということは相当大きな見通しの変化の上に立ってやるべきことだろうと思います。お話のような関税、消費税のいろいろな場合の試算は当然事務的にやって参りますが、現段階として、関税と消費税をここで変えなければならないというふうには実は考えておりません。特に自給力の強化ということを大きな旗じるしとして将来もやって参ります。その上から見て関税なり消費税なりをどう変えなければいかぬかということが明らかになりました際には、それを基準にして展開すべき問題だろうと思うわけでございます。輸入量をだんだん減らしていこうというのが、結局、強化そのものの考え方、国内の体制を固めながら、守りながらの話でございます。そういう点で、改正すべきであるという結論が数字的に出ますれば、そのときの事柄として考えていいのではないかというふうに思うわけでございます。
○芳賀小委員 それは当然突き当たる壁だと思うのです。いつまでたっても現在のように安い原料価格で生産者を犠牲にして国内の糖業発展をはかるということであれば、これは別ですよ。しかし、昭和二十七年の十二月にてん菜生産振興臨時措置法ができて、二十八年にきめた原料価格が一トン当たり五千八十三円、二十九年から今年度に至るまで八カ年間というものは全く固定した一トン五千二百五十円ということになっておるわけです。ところが、ほかの作物は、昭和二十八年を基準としてこれを一〇〇%と見ると、米については三十六年までに一二二%になっておる。小麦は一二一・四%大麦は一一三・七%。裸麦は一一三・四%。ビートだけが八年一日のごとく五千二百五十円ということになっておるのであって、これが妥当だということは政府としても会社側としても言えないと思うのです。これを大きく改定するということになれば、当然トン当たり六千円程度の価格にしなければならぬ。しかも、ことしの十二月中くらいに原料価格はこの程度にするということが大よそ明らかにならなければ、来年の作付というものは非常に憂慮される状態になると思うわけです。だから、先ほど言った通り、たとえば六千円になっても現在の標準糖価というものは維持されて国内の標準価格がキロ当たり百二十円なら百二十円の線でてん菜糖もいけるんだということであれば、その検討は若干おくれてもいいとしても、原料を六千円に上げた場合に現在の糖価水準が維持できないということになれば、それではどうするかということになるわけです。結局、国内糖の維持から言っても、関税、消費税の面でこれを調整する以外に直ちに効果的な方策というものは出てこないと思うのです。だから、当然もうこれは検討すべき時期でもあるのです。たとえば、昨年末においても、砂糖の自由化をやる場合にも、関税引き上げをやるということを前提にして自由化を考えたこともあるわけですからね。この点を私は尋ねておるわけですが、これは政策的にも重要な問題ですから、今ここでどうするということの答弁を得なくてもいいですが、やはり政策の一環としてこれは十分解明しておかないといけない点じゃないかと思うのです。その点に対してもう一度はっきりしていただきたい。
○中西説明員 お話の御趣旨はその通りだと思います。そういう点からいろいろ作業をいたしまして、大きな見通しとして関税、消費税を改定すべきであるということになりましたときには、そういうふうな結論の上に立って関係各省と相談するということにしたいと思います。
○芳賀小委員 きょうは大臣も食糧庁長官も出席されておらないので、大体きょうはこの程度にして、残余の問題はまた次の機会に譲りたいと思いますが、この機会に資料の要求をしておきます。先ほど申したいわゆる原料価格が引き上がった場合、たとえば工場の企業処理能力が十五万トンとか十八万トンとか二十万トン、そういうランクでこれを行なった場合に、糖価にどういう影響が来るか。それから、今の標準糖価におさめていけるとすれば、どのくらいのどういうような企業条件の中でこれが吸収できるかというような資料。もう一つは、生産計画以来、昨年、本年度にかけて、これは道庁に要求されれば出てくると思いますが、各工場別に、それを今度は工場の地域内の町村別に分けた生産計画とその実績、反別面積や収量等、そういう計画の実績についての資料を取り寄せてもらいたいと思うわけです。 以上で質問を終わるわけですが、最後にもう一度確認しておきたいのは、本年度の原料価格をどうするかという最終的な結論については今月の中旬にということで、もう何日もないわけです。だから、今月の中旬を目途として食糧庁が中心になって原料価格問題についての結論を出すように努力する、それに一つの期待をわれわれ持つわけですから、その点と、もう一点は、来年度の原料価格の問題、あるいは制度改正の問題、さらに二工場を含めた九工場の来年度の集荷区域の問題とかその実行方針等については、少なくとも十二月中に——そのころは通常国会になると思いますが、十二月中にその方針を明らかにするというようにわれわれとしては理解して、会後当委員会としても仕事を進めていきたいと思っておるわけですが、それに対する答弁をしてもらいたいと思います。
○中西説明員 お話の通りにやりたいと思っております。先ほど申し上げましたのも、われわれ事務当局の努力目標を申し上げたのですが、そういうことでできるだけ急ぎたいと思っております。
○丹羽(兵)小委員長代理 ただいま芳賀貢君より御要求のありました資料、役所の方もできるだけ早く御提出を願いたいと思います。 なお、資料提出について藤田義光君より発言を求められております。これを許します。藤田義光君。
○藤田小委員 実は私もだいぶ質問したいことがございますが、これは次の小委員会に譲ります。次の小委員会では最初に質問させていただくことをお願いしておきます。 資料としまして、先般農林省からイタリアに派遣されたビート調査団の調査報告がもうまとまっておると思います。うわさによれば、先月の二十六日に帰ってきて、二十八日に農林大臣に報告しておるようでありますから、おそらく中西部長も立ち会ったと思います。その内容をなるべく詳しいものを、十二日暖地ビート調査団が出発する前に、非常に有力な参考資料になりますから、資料として御提出をお願いしたい。 そのほか、いろいろ暖地ビートの問題を中心に質問がありますが、皆さん方の御意向もありますから、質問はこの次に河野農林大臣に出席を求めてお伺いすることにいたします。
○丹羽(兵)小委員長代理 ただいまの藤田君の資料要求、できるだけ現地調査に参りますに間に合うように御提出を願いたいと思います。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時二十一分散会