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39回国会衆議院1961/10/04

農林水産委員会 第4号

発言数
6
登壇者
4
会派数
2
開催日
1961/10/04

会議録

野原正勝自由民主党

○野原委員長 これより会議を開きます。  まず、内閣提出、農業近代化資金助成法案、農業信用基金協会法案、肥料取締法の一部を改正する法律案、農業災害補償法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案、中央卸売市場法の一部を改正する法律案、家畜商法の一部を改正する法律案、家畜改良増殖法の一部を改正する法律案、農林中央金庫法の一部を改正する法律案、農業保険事業団法案、農業災害補償法の一部を改正する法律案及び畜産物の価格安定等に関する法律案を便宜上一括議題とし、政府に提案理由の説明を求めます。中馬農林政務次官。

中馬辰猪自由民主党農林政務次官

○中馬政府委員 ただいま提案になりました農業近代化資金助成法案の提案理由を御説明申し上げます。  農業経営の改善をはかり、農業の近代化を強力に推し進めて参りますためには、農地の集団化等土地保有の合理化と並んで、家畜の導入、農作業の機械化等農業の生産施設等の整備拡充をはかることが不可欠でありますが、そのためには長期かつ低利の施設資金の融通を一そう円滑にする必要があることは申すまでもないところであり、農村におけるこれらの資金の需要はますます増加する趨勢にあります。  他方、農業協同組合等の組合系統金融機関の資金は、最近次第に充実を示して参りましたが、その貸出金利が割高であること等の理由から農民の資金需要に充分にこたえることができず、また、従来の農業改良資金等の制度金融につきましても、その資金ワクが少ないこと等の理由からその機能を十分に発揮するには至っていないと考えられます。  そこで、政府といたしましては、今後農業協同組合につきまして自己資本の充実、合併の促進、部門別経理の確立等による経営の合理化の措置を総合的かつ強力に推進し、貸し出しの促進と貸出金利の引き下げ等組合系統金融の刷新強化をはかる所存でありますが、組合系統金融の現状にかんがみまして、なお利子補給等の助成措置を講じなければ農業近代化の重要な一環をになうべき組合系統金融の機能を十分に発揮させることは困難と考えられますので、組合系統資金を農業施設資金として大幅に活用し農業経営の近代化に資することを目的として農業近代化資金融通制度を設けることとした次第であります。  次にこの農業近代化資金助成法案の内容について御説明申し上げます。  この法律案は、さきに第三十八国会に政府が提案し御審議願いました農業近代化資金助成法案に、衆議院農林水産委員会の修正の趣旨による修正を加えたものでありまして、そのおもな内容は次の通りであります。  第一は、国の助成の対象となる農業近代化資金の内容であります。これは、農業者の経営の近代化に資するために、農業協同組合等の融資機関が、利率年七分五厘以内、償還期限十五年以内の条件で農業者等に貸し付ける畜舎、果樹だな、農機具等の施設の改良等に必要な資金、果樹その他の永年性植物の植栽に要する資金及び乳牛その他の家畜の購入に必要な資金等であります。  第二は、このような内容の農業近代化資金に対して行なわれる政府の助成であります。  この政府の助成には利子補給補助と出資補助の二つがございます。このうち、利子補給補助は、農業近代化資金を貸し付ける融資機関と都道府県との契約により都道府県が利子補給を行なうのに要する経費の全部または一部を国が補助するものであります。政府の行なう助成のうちもう一つの出資補助は、農業近代化資金にかかわる債務保証をおもな業務として新たに各都道府県に設立されます農業信用基金協会に対し、都道府県が農業近代化資金の債務保証に充てるための基金として出資を行なうのに必要な経費の一部を国が補助するものであります。  以上がこの法律案を提案する理由及びそのおもな内容であります。何とぞ慎重御審議の上すみやかに御可決あらんことをお願いいたす次第であります。  次に、ただいま提案になりました農業信用基金協会法案の提案理由を御説明申し上げます。  農業の生産性の向上と農業経営の改善をはかりますためには、農業経営に必要な資金の融通を円滑にすることがきわめて重要であります。このため、農業者等が農業協同組合その他の融資機関から資金を借り受ける場合に、その貸付金にかかる債務を保証することをおもな業務とする農業信用基金協会の制度を確立する必要がありますので、この法律案を提出するものであります。  この法案は、さきに第三十八国会に政府が提案し御審議いただきました農業信用基金協会法案を衆議院農林水産委員会における修正の趣旨による修正を加えたもので、その内容は次の通りであります。  第一点は協会の業務についてであります。すなわち、この法律案では農業者等とは、農業を営む者、農業に従事する者、農業協同組合、同連合会及びこれらの者が主たる構成員または出資者となっている法人で、政令で定める者を示すこととなっておりますが、この協会は農業者等が農業近代化資金その他農業者等の事業または生活に必要な資金を融資機関すなわち貸付事業を行なう農業協同組合、信用農業協同組合連合会、共済農業協同組合連合会、農林中央金庫及び銀行その他の金融機関で政令で定めるものから借り入れることにより負担する債務の保証の業務並びにこれに附帯する業務を行なうこととなっております。この保証業務に伴いまして、協会の負担する保証債務の弁済に充てるための基金の管理方法、剰余金の処分方法経理の区分等につきまして必要な規定を設けることとなっております。  第二点は会員についてであります。この協会の会員たる資格を有する者は、協会の区域、すなわち都道府県の区域内に住所を有する農業者等並びに都道府県及び市町村でありますが、これらの会員の出資、議決権、加入及び脱退に関し必要規定を設けることといたしております。  第三点は設立についてでありますが、協会の設立は、主務大臣の認可を受けなければならないものとするほか、発起人、創立総会、その他設立に関し必要な規定を設けることとしております。  第四点は協会の管理についてでありますが、その定款及び業務方法書に記載すべき事項、役員の選任、総会議事手続等に関し必要な規定を設けることとしております。  第五点は解散及び清算につきまして必要な規定を設けることであります。  第六点は監督等についてでありますが、協会の業務または財産に関する報告の徴収及び検査、法令等の違反に対する必要措置、命令等監督に関し必要な規定を設けるほか、主務大臣を農林大臣および大蔵大臣とすること、罰則に関し必要な規定を設けることなどであります。  第七点は、附則といたしまして、財団法人からの引き継ぎ、都道府県の保証業務の引き継ぎ等所要の経過規定を置くこと、税法その他関係法律の規定の整備等をはかることであります。  以上がこの法律案を提出いたす理由の要点であります。何とぞ慎重御審議の上すみやかに御可決あらんことをお願いいたす次第であります。  次に、肥料取締法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。  第一点は肥料の定義の改正であります。現行肥料取締法におきましては、植物の栄養に供することまたは植物の栽培に資するため土壌に化学的変化をもたらすことを目的として土地に施される物を肥料として認めているのでありますが、近時たとえば葉面散布剤のように植物の栄養に供することを目的として植物に直接施用するものが製造市販され、すでに農家の使用するところとなっております。このいわゆる葉面散布剤は、今後、生産消費ともに増大する見込みでありますので、その品質を保全し、公正な取引を確保するため所要の規制を加えることができるよう肥料の定義の改正を行ない、新たに肥料として認めようとするものであります。  第二点は一般的に禁止されている異物混入について例外を認めるための改正であります。現行肥料取締法におきましては、原則として肥料の品質を低下させるような異物を肥料に混入することを禁止しているのでありますが、近時、農家労働の軽減をはかる目的をもって農薬を混入する肥料あるいは肥効の増進をはかる目的をもって大谷石等の特定物を混入する肥料等が生産される見込みでありますので、公定規格で定める農薬その他の物を公定規格で定めるところにより混入する場合に限って異物混入をすることができるよう異物に関する規定を改正することといたしたのであります。  以上がこの法律案を提案する理由及びそのおもな内容であります。何とぞ慎重御審議の上すみやかに御可決下さらんことをお願いいたす次第であります。  次に、農業災害補償法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案について、その提案理由を御説明申し上げます。  農業災害補償法に基づきまして農家が納付すべき共済掛金の率は、農林大臣が定める通常共済掛金標準率、異常共済掛金標準率及び超異常共済掛金標準率を標準として一定の方法により定めることとなっておりまして、これらの標準率のうち農作物共済にかかるものについては、当分の間三年ごとにこれを改訂することを建前といたしております。本年はちょうどその改訂期にあたっているのでありますが、政府は、現在、農業災害補償制度の抜本的改訂を準備中でありまして、本国会に別途その関係法案を提出し、昭和三十七年産の水稲から実施する予定にいたしておりますので、農作物共済の共済掛金率の設定方法についても新制度に則して改善を加えるのが適当と考え、現行法の規定による改訂は一年延期して、本年はこれを行なわないことといたしたものであります。  なお、この法律案は、さきの第三十八通常国会に提出し、慎重に御審議を賜わり、衆議院農林水産委員会において修正可決の後審議未了となりました同じ題名の法律案と同様の趣旨のものでありまして、前国会における修正案の通り内容を改めまして再提出をいたした次第であります。  以上がこの法律案の提案の理由であります。何とぞ慎重御審議の上すみやかに御可決あらんことをお願いいたします。  次に、中央卸売市場法の一部を改正する法律案の提案の理由を御説明申し上げます。  青果物、魚介類、肉類等いわゆる生鮮食料品の適正かつ円滑な流通をはかりますことは、生産者の所得の向上の上からも、また一般消費者の利益を増進する上からもきわめて重要であります。これら生鮮食料品は、品質が変化しやすく、多様であるという商品の特性から、通常卸売市場において価格の形成と物資の集散が行なわれ、卸売市場が流通機構における中枢的な地位を占めている実情にあります。  そこで、政府は、中央卸売市場法に基づき、中央卸売市場の育成及び指導監督に鋭意力を尽くして参りましたが、最近における生鮮食料品の流通の実情において中央卸売市場を初め広く生鮮食料品の卸売市場についての対策を確立する必要が痛感され、一昨年三月臨時生鮮食料品卸売市場対策調査会設置法が制定されたのであります。同法に基づいて設置された臨時生鮮食料品卸売市場対策調査会におきましては、一年間にわたり慎重に調査審議を重ねた結果、卸売市場対策の基本方針及び卸売市場対策に関する措置について答申がなされたのであります。  政府といたしましては、この答申の趣旨に沿って、生鮮食料品の卸売市場の整備改善を進めるべく諸般の措置を講じて参る所存でありますが、同答申を具体化するための立法措置といたしましては、中央卸売市場法を改正して、中央卸売市場の開設及び整備の計画的推進をはかるための規定を新たに設けるとともに、中央卸売市場における業務の適正かつ健全な運営を確保するため現行規定を整備強化することが必要と認められるのであります。このような見地から中央卸売市場法の一部を改正する法律案を前国会に提出したのでありますが、審議未了となりましたので、今回これと同一の内容のこの法律案を提出した次第であります。  次にこの法律案のおもな内容につきまして御説明申し上げます。  第一は、中央卸売市場の開設及び整備に関する計画の樹立及びその円滑な実施をはかるための措置についての規定の新設であります。  すなわち、農林大臣は、生鮮食料品の適正かつ円滑な流通をはかるため必要があると認めるときは、中央卸売市場の開設及び整備に関する計画を定めることができることを規定するとともに、この計画の適正かつ円滑な実施をはかるため必要がある場合には、その計画に定められた地方公共団体に対し開設及び整備に関し必要な勧告をすることができることとし、さらに、右の計画に基づいて必要な助成措置を講ずることといたしております。  第二に、中央卸売市場における卸売業務の適正かつ健全な運営を確保するための規定の整備強化であります。  その一は、卸売業者の兼業の届出についての規定の新設でありますが、中央卸売市場の卸売業者の性格にかんがみまして、卸売業者が卸売業務以外の業務を営む場合におきましては、そのことにより本来の業務の適正かつ健全な運営に支障を生ずることのないよう監督に万全を期する必要がありますので、卸売業者が兼業を営もうとするときは事前にこれを届け出ることといたしたのであります。  次に、現在、中央卸売市場の卸売業者の間における合併、営業の譲受等につきましては、私的独占禁止法の適用除外規定が設けられておりますが、これを、中央卸売市場の卸売業者と類似市場の卸売業者との間における合併及び営業の譲り受けにつきましても拡充し、中央卸売市場を通じての集中的な取引に資することとしております。  このほか、新たに卸売業務の許可に際し付帯条件を付し得ることとすること及び卸売業者に対し必要により業務等に関する改善措置命令を発し得ることとする等監督規定を整備するとともに、売買方法に関する規定の改善をはかっております。  第三は、中央卸売市場指定区域の周辺地域の卸売市場に対する改善措置に関する規定の新設であります。  最近における生鮮食料品の流通範囲の拡大の傾向にかんがみ、中央卸売市場指定区域の周辺の一定地域の卸売市場につきましても、その業務が中央卸売市場の業務と密接に関連するものにつきましては、必要に応じ、これら周辺地域の卸売市場の開設者または卸売業者に対してその施設または業務方法に関し必要な改善措置をとるべき旨の勧告を行なうことができることとし、中央卸売市場を通じての生鮮食料品の流通の適正円滑化に資することといたしたのであります。  第四は、中央卸売市場審議会の設置であります。  さきに述べました中央卸売市場の開設及び整備に関する計画の樹立、これに基づく勧告等中央卸売市場法の施行に関する重要事項を調査審議する機関として農林省に中央卸売市場審議会を設置し、学識経験者の意見を十分取り入れて同法の的確な運用を期すこととしております。  以上がこの法律案の主要な内容であります。何とぞ慎重に御審議の上すみやかに御可決下さいますようお願い申し上げます。  次に、家畜商法の一部を改正する法律案について、その提案の理由を御説明いたします。  近年、家畜の飼養と畜産物の生産は、国民生活水準の向上と農業経営改善の必要に伴いまして急激な増加を示しておりますとともに、また、今後におきまする農業の成長部門といたしまして畜産の飛躍的な発展が期待されておりますことは、すでに御承知の通りであります。  しかしながら、家畜の取引過程につきましては、いまだ十分な近代化と合理化が行なわれているとは言いがたい状況にありまして、今後畜産農家が適正な生産の成果を収得し得るようにし、畜産の一そうの振興をはかりますためには、この取引過程を改善し整備することが緊要であると考えられるのであります。  政府におきましては、二、三年来家畜取引の改善対策に関しまして学識経験者の意見も取り入れつつ総合的に検討を加えて参ったのでありますが、家畜商の地位の向上、家畜市場の整備確立、生産者団体の共同事業の推進及び家畜の取引資金の融通の円滑化、食肉市場の整備等の措置を講ずることが必要であるとの一応の結論に達するに至りました。このうち家畜商の地位の向上に関しましては、家畜商自身及び一般の要請も強いところでありまして、また、現在の家畜取引、なかんずく大家畜の取引は、農業団体がある程度行なうもののほか、多くの部分は家畜商の手を通じて行なわれておりますので、特に家畜商の行なう取引の公正を確保することがまことに重要性を有するのであります。このことは、畜産の飛躍的な発展と畜産食品の消費増大のためきわめて緊急の要請であると考えられるのであります。  現在、家畜商法により免許を受けている家畜商は全国において約七万五千人おりますが、これらの家畜商におきましても最近とみに自覚を深め、その地位の向上につき自主的努力をするとともに、その趣旨に即するような関係法規の改正の要望が高まってきております。政府といたしましては、これらの事情を勘案検討いたしまして、家畜商法の一部を改正する法律案を前国会に提出いたしたのでありますが、審議未了となりましたので、今回これと同一の内容のこの法律案を提出することといたした次第であります。  改正の主要点は三点でありまして、第一に、家畜商につきましてその行なうべき家畜取引の業務に関しまして必要な知識に関し適切な講習会の制度を設け、この講習会の課程を修了した者またはその者をその家畜取引の業務に従事する使用人その他の従業者として置いている者に対して家畜商の免許を与えることとしたことであります。なお、現在すでに免許を受けている家畜商については所要の経過措置を認めることにいたしております。  第二に、家畜商は一定額の営業保証金を供託しなければ営業を開始してはならないこととし、家畜商の信用を補完してその経済的・社会的地位の向上をはかるとともに、家畜商の取引の相手方の保護をはかることといたしたのであります。  なお、営業保証金の額につきましては、その家畜商の家畜の取引の業務に従事する者の人数が一人であるときには二万円とし、その従事する者の人数が一人をこえる場合には一万円にそのこえる人数を乗じた額を二万円に加えた額とし、営業上必要最小限度の信用補完措置をとることといたしたのであります。  第三に、家畜商に家畜取引に関する帳簿を備え付けさせるとともに、都道府県知事が必要に応じその職員をしてこれらにつき検査を行なわせ得ることといたしたことであります。  以上がこの法律案の提案理由及び主要な内容であります。何とぞ慎重御審議の上すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げる次第であります。  次に、家畜改良増殖法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由を御説明申し上げます。  わが国の畜産は、近年国民生活の向上に伴う畜産物の需要の増大にささえられ、また、農業経営の改善上の要請から目ざましい発展をいたしております。かくて、わが国の畜産も逐次農業経営における零細副業的地位を脱しつつありまして、家畜の飼養規模、飼養管理の形態も漸次拡大ないし改善されつつあります。  このような趨勢に即応いたしまして、政府といたしましても、家畜の改良増殖につきましては、昭和二十五年に制定されました家畜改良増殖法の実施とその他の措置により極力努力をして参ったのであります。しかしながら、わが国農業の発展、特にその中における畜産の振興が重要な課題となっております現在、家畜改良増殖法の施行の経験と最近における家畜の改良増殖の技術的進歩その他に照らしましても、家畜の改良増殖に関する法制としましては、現行法の諸規定のみをもってしては、刻下の要請を満たすのに不十分となっていると考えられるのであります。すなわち、家畜の改良増殖の成果を計画的かつ効率的に農業者にもたらし、畜産の発展とあわせて農業経営の改善に貢献する必要が痛感されるに至っております。  このような見地から、家畜改良増殖法の一部を改正する法律案を前国会に提出したのでありますが、審議未了となりましたので、今回これと同一内容のこの法律案を提出することといたしたのであります。  以下改正法律案の重要な点につきまして御説明申し上げます。  まず第一に、家畜の改良増殖が総合的かつ計画的に効率よく行なわれることにより畜産の振興をはかり、あわせて農業経営の改善に資する趣旨を明らかにするため、この法律の目的につき所要の改正を行なうことといたしました。  第二としましては、国及び都道府県が家畜の改良増殖の促進施策を積極的に行なうべき義務を定めることとし、その施策において助成援助措置を講じまたは指導を行なうにあたっては、家畜の導入を行なう農業者に家畜改良の成果である優良な資質を有する家畜の導入が行なわれるようにすること、その他その助成援助措置または指導が家畜の導入により農業経営の改善に資するように努めることを規定いたしております。  なお、別途農業近代化資金融通制度の創設が行なわれること等に伴い、従来の有畜農家特別措置法による家畜導入事業は発展的に解消されることとなっておりますので、この事態に対処しまして、家畜の導入その他につきまして時代の要請に即した有畜農家育成に関する基準を農林大臣が定め、今後の援助、指導はこの基準に沿って行なうことといたしておるのであります。  第三といたしましては、農林大臣が家畜の飼養管理及び利用の動向並びに畜産物の需要の動向に即して、牛、馬、羊、豚その他政令で定める家畜につきまして、その改良増殖に関する目標を定め、かつ、これを公表しなければならないものとし、この目標に即して、都道府県知事は、その管轄する区域内の家畜の改良増殖に関する計画を定めることができるものといたしました。しかして、国は、都道府県に対してその家畜改良増殖計画の実施に必要な援助に努めるものといたしたのであります。  第四に、最近家畜人工授精用精液の長期保存技術が進歩いたしましたのに対処しまして、種畜及び家畜人工授精に関する規定を整備することといたしました。  すなわち、現行の種畜及び人工授精に関する規定は、当時人工授精が緒についたころに制定されたものであるために、精液の凍結保存法のごとく長期にわたる保存を予想しておらず、この点において今後実情に即さない場合が生ずることが予想されますので、この点の整備をすることといたしたのであります。  第五に、家畜登録事業に関する必要な規制を行なうことといたしました。  家畜を登録して、その血統、能力、体型を明らかにすることは、家畜の改良増殖を促進する上にきわめて重要な事業であり、今後の家畜の改良増殖の方向によく適合し、公正に運営される必要がありますので、所要の規定を設けたのであります。  すなわち、家畜登録機関の登録規程は、農林大臣の承認を要することとし、登録規程がさきに述べました家畜改良増殖目標に即したものであり、かつ、公正に家畜登録事業を運営するに十分なものであることをその承認の要件とすることにいたしました。また、これに加え、家畜登録機関に対する国の助言、指導その他必要な援助及び農林大臣の監督に関する規定を設けることといたしました。  第六といたしましては、農林省に家畜改良増殖審議会を置くことといたしたのであります。  この審議会は、学識経験者をもって構成し、家畜改良増殖目標その他家畜の改良増殖に関する重要事項につきまして農林大臣の諮問に答え、また意見の具申を行なうものであります。  以上が本法案の提案理由及び主要な内容でありますが、何とぞ慎重御審議の上すみやかに御可決下さいますようお願い申し上げます。  次に、ただいま提案になりました農林中央金庫法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。  農業の近代化を推し進めて参ります場合に、それに必要な資金として農林漁業金融公庫等の政府資金による融資を拡充強化していく必要があることは申すまでもありませんが、それとともに、組合系統資金の積極的活用をはかることがきわめて大切な問題であることは御承知の通りであります。これがためには、組合系統金融組織の整備拡充と活発な活動が必要と思うのでありますが、組合系統の中枢機関たる農林中央金庫につきましても、その機能を十分に発揮できるよう、その体制を整備する必要が痛感されるのであります。あたかも、最近における組合系統資金の充実により金庫に対する政府の優先出資が昭和三十四年七月に全額償還され、金庫が民間出資のみからなる団体となりましたので、構成団体との間に相互信頼に基づいた有機的結合を深め真に農材金融の中枢機能を発揮し得るようにその組織を整備すべき機が熟したと考えられるのであります。  以上の事情に基づきまして、従来金庫の役員が政府任命でありましたものを出資者総会による選任に改めるほか、事業に対する監督規定を整備する等所要の改正を行なうための法案を第三十八国会に提案いたしましたが、今回提案いたしました法案は、前国会に提案いたしたものを衆議院農材水産委員会の修正通り修正いたしたものであります。  次にこの法律案のおもな内容を御説明申し上げます。  第一は、役員の主務大臣任命制を廃止いたしまして、理事長及び監事は出資者総会で選任することとし、副理事長及び理事は理事長が任命することとする等、金庫の役員に関する規定の改正を行なうことであります。  第二は、金庫の業務の重要性にかんがみ、業務の運営に関する重要事項を審議するため、理事長の諮問機関として理事長が委嘱する審議委員の制度を新たに設置し、従来の評議員の制度を廃止することにしたことであります。  第三は、農材中央金庫監理官を廃止することと並びに主務大臣の監督に関する規定及び罰則その他条文の整備を行なうことであります。これは、役員選任方法の改正と関連いたしまして、事業面における監督を強化し、金庫の業務の運営及び財産の管理の適正を期する必要がありますので、これらの点につきまして主務大臣が予防的あるいは補正的な指導監督等を行ない得るよう、主務大臣の監督に関する規定及び罰則を整備いたすこととし、これに伴い従来の農材中央金庫監理官を廃止することといたしたのであります。  以上がこの法律案を提案する理由及びそのおもな内容であります。何とぞ慎重御審議の上御可決下さらんことを御願いする次第であります。  次に、農業保険事業団法案につきましてその提案の理由を御説明申し上げます。  農業災害補償制度の改正は、法律案としましては農業災害補償法の一部を改正する法律案と農業保険事業団法案の二法案が不可分の関係にありますが、農業災害補償法の一部を改正する法律案につきましては後に御説明申し上げることにいたしまして、まず農業保険事業団法案につきましてその提案の理由を御説明申し上げます。  農業災害補償制度の円滑な運営と健全な発展に資するためにはその機構組織が重要な役割を果たすことは申すまでもありません。その点にかんがみまして、従来の農業共済再保険特別会計にかわり事業の中核的実施機構としてその業務の適正かつ能率的な実施に当たるため農業保険事業団を設立する必要がありますので、この法律案を提案した次第でございます。なお、この法律案は、前国会に提出し審議未了となりました同じ題名の法律案と同一内容のものであります。  次に法律案の主要な内容につきまして概略を御説明いたします。  先づ第一に農業保険事業団の業務に関してであります。農業保険事業団は、政府関係機関として農作物共済にかかる保険業務と蚕繭共済及び家畜共済にかかる再保険業務とを主たる業務とし、あわせて、これらの業務と関連して料率の決定、損害認定準則の設定等農業災害補償法によりその権能とされる事項を行なうほか、国にかわり共済掛金等の国庫負担金の交付をも担当するとともに、農業共済組合等の行なう共済事業等に関し援助することといたしております。  第二は事業団の財務及び会計についてであります。この事業団が多額の金銭を取り扱うとともに重い責任と任務とを持つものであることにかんがみまして、会計の区分を法律で明記し、農林大臣、会計検査院等の監督検査を厳にするとともに、その決算を国会に報告することといたしております。  事業団の資本金は、とりあえずその設立の日における特別会計の再保険金支払基金勘定の現在高に相当する金額とし、政府からその出資を受け、保険金等の支払財源の不足に充てるための財源等といたしますが、大災害で手持資金のみでは保険金等の支払いに不足を生ずるような場合にも農家に対する共済金の支払いに支障をきたさないため、政府その他から必要な資金の借り入れをすることができることといたしております。なお、この場合、政府からの借入金につきましては利子を徴しない等、通常より有利に取り扱われることができるようになっております。また、事業団の本務費につきましては国庫がこれを負担することといたしております。このほか、事業団の組織、業務の委託、監督等について所要の規定を設けておりますが、事業団の行なう保険及び再保険の業務につきましては、農業災害補償法の一部を改正する法律案に規定いたしております。  なお、事業団の発足の時期は、昭和三十七年度から新制度が実施される関係上、昭和三十七年二月一日を予定し、所要の予算措置等も講じております。  以上がこの法律案を提出する理由であります。何とぞ慎重に御審議の上二法案をあわせてできるだけすみやかに御可決下さいますよう御願い申し上げます。  次に、農業災害補償法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。  現行農業災害補償制度はその実施以来数次の改正を加えつつ、すでに十数年を経過しておりますが、その間にこの制度が災害対策として農業経営の安定に多大の寄与をして参りましたことは周知の通りであります。  しかしながら、最近におきましては、農業技術の進歩と生産基盤の整備によって農業災害の発生の態様も変化して参りました関係などから、この制度が実情に必ずしも即応しない面も現われ、各方面からその改正が強く要望されてきました。政府におきましては、その要望にこたえ、昨年来関係者や学識経験者の意見を聞き、慎重に検討いたしました結果、この制度の適正かつ円滑な運営、特に末端の市町村段階における共済責任の強化と自主性の尊重及び農家負担の軽減をはかることを主眼とし、農作物共済を中心に改正を加えることとしたのであります。このような趣旨から、政府は、前国会に農業災害補償法の一部を改正する法律案を提出したのでありますが、審議未了となりましたので、今回これと同一内容のこの法律案を提出した次第であります。  次に法律案の主要な内容について御説明申し上げます。  まず第一は、画一的強制加入方式の緩和であります。現行制度のもとでは、その経営規模がきわめて小さく農業所得の比重が非常に低い農家でも組合への加入が強制されておりますが、これを農業経営の実態に合うよう地方の実情に即して緩和し、任意加入資格者の範囲を拡大することができることとするとともに、事業量が僅少である等の理由がある場合には、農業共済組合等は農作物、蚕繭についてこれを共済目的の種類ごとに共済事業の対象から除外することができるようにした次第であります。  第二は、農作物共済における引受方式の合理化と補てん内容の充実であります。現行制度では一筆収量建引受方式がとられ、耕地ごとに三割以上の減収があった場合に共済金が支払われることとなっておりますが、改正案では、所得補償の見地から農家単位収量建引受方式を採用して、農家ごとに二割以上の減収があった場合に共済金の支払いを行なうことといたしております。補てんの額は、水稲を例にとりますと、現行制度では全損の場合百五十キログラム(一石)当たり最高は約五千円、最低は約千五百円となっておりますものを、改正案では最高を七千円に引き上げ、最低でも三千円とし、大災害を受けた場合にも再生産を確保し得るようにいたしております。なお、都道府県知事が指定する農業共済組合等につきましては、三年間を限り現行の一筆単位引受方式によることができることといたしております。  第三は、農作物共済にかかる農業共済組合等の共済責任の範囲の拡大でありますが、現行制度では農業共済組合及び共済事業を行なう市町村の実質上の共済責任は画一的に一割となっておりますのを、この改正案では、通常災害部分に対応する責任の全部として、その責任の範囲を拡大しております。これに伴いまして、基準収量の設定、通常災害の際の損害評価についても、農業共済組合等の自主性を尊重するよう配意いたすこととしております。また、異常災害については、新設を予定しております農業保険事業団が責任を負うこととしております。ただし、過去の災害発生状況等から見て安全をはかる必要がある場合には、農業共済組合等はその通常災害部分に対応する責任の一部を農業共済組合連合会の保険に付することができることといたしております。  第四は、共済掛金の算定方式及び国庫負担方式の改善であります。現行制度では都道府県ごとに標準率が算定され、これを都道府県内の危険階級別に割り振って基準率を定めることになっておりますが、これは必ずしも地域の被害の実態に即応しておりませんので、改正案では、農業共済組合等ごとにその過去における被害率を基礎として基準率を算定し、これを必要な場合にはその区域内においても幾つかの地域に分けて定めることができる仕組みにいたしております。共済掛金の国庫負担につきましては、現行の超異常災害は全部、異常及び通常災害は二分の一という趣旨を踏襲いたしておりますが、負担割合は、現在都道府県別に一率となっておりますものを、農業共済組合等別に共済掛金基準率の高低に比例して定めることとし、個別化をはかった次第であります。  第五は、共済掛金の割引と病害虫防除事業の推進であります。水稲について病害虫防除態勢の備わっている地域の農業共済組合等においては、病害虫を共済事故としないで、これに対応する共済掛金を割り引くとともに、国庫はその組合等に対し防除費の一部を補助することができることとして、この制度を技術の進歩に適応させることといたしました。  そのほか、農業共済再保険特別会計にかわり農業保険事業団が農作物共済についての保険並びに蚕繭共済及び家畜共済についての再保険事業を行なうことにつきましての所要の改正を行なっております。  なお、これらの新制度につきましては、昭和三十七年産水陸稲、昭和三十八年産麦からの実施を予定いたしております。  以上がこの法律案を提案する理由であります。何とぞ慎重に御審議の上すみやかに御可決下さいますようお願いいたします。  次に、畜産物の価格安定等に関する法律案につきまして、その提案理由を御説明申し上げます。  戦後わが国における畜産の発展はまことにめざましいものがあり、主要家畜の飼養頭数について見ましても、戦前の水準を上回り、中でも乳牛、豚、鶏卵等については戦前の最高水準を二倍以上も上回っております。この結果、農家経済の中に占める畜産の比重は著しく増大いたしており、この傾向は今後なお持続するものと考えられるのであります。これは、申すまでもなく、国民経済の発展、国民生活の向上に伴う畜産物需要の増大を背景といたすものでありますが、畜産が、わが国農業の転換さらには発展の中心部門として、米麦中心のわが国農業の体質を改善し、草地開発等土地の高度利用を促進するとともに、国民に対する畜産物供給を確保する等の使命を有していることによるものと考えられます。  しかしながら、今日までの畜産の発展を顧みますと、ややもすれば生産の増加と需要の増加とが調和しない場合があり、これが流通機構の未整備と相待って畜産物価格の不安定を招き畜産の健全な発展を阻害したことはいなめないところであります。このような状況にかんがみ、今後畜産の一そうの発展をはかりますためには、畜産物の価格安定をはかり、生産者と消費者に安心感を与えることがきわめて重要であります。  政府といたしましては、従来とも、牛乳、乳製品、食肉、鶏卵等を中心といたしまして、家畜、畜産物の流通改善に努力して参りましたが、わが国農業の転機とも申すべき時期に際し、農業生産の選択的拡大がうたわれているとき、新たな発展のにない手である畜産の画期的な伸長を期するため、ここに安定措置についての効率性と可能性とを考慮しつつ、当面最も安定を必要とする主要な畜産物につき、従来の施策に加えてさらに歩を進めた直接的な価格の安定措置を講ずることといたした次第であります。この措置の適切な運用により畜産物の価格安定をはかって参りますことは、畜産及びその関連産業の発達によりまして農業の発展の基盤を築くとともに、食生活の充実によりまして国民の生活水準上昇に最も重要な条件を整備することになると考えるのであります。このような見地から、畜産物の価格安定等に関する法律案を前国会に提出したのでありますが、審議未了となりましたので、今回これと同様の趣旨のこの法律案を提出することとした次第であります。  次に本法案の主要点につきまして御説明いたします。  まず第一に、農林大臣は、本法案の趣旨に従って原料乳、指定乳製品及び指定食肉につきましてその額を下回って価格が低落することを防止することを目的として安定下位価格を定めるとともに、指定乳製品及び指定食肉につきましてその額をこえて騰貴することを防止することを目的として安定上位価格を定めることといたしております。従いまして、この上位、下位両安定価格の間に畜産物の価格が安定することを期待いたしているわけでありますが、この価格の具体的な決定につきましては、関係学識経験者をもって構成する畜産物価格審議会を新設し、農林大臣はあらかじめその意見を聞いた上、それぞれの畜産物の生産条件、需給事情その他の経済事情を考慮して定めることといたしたのであります。  第二に、価格安定に関する措置についてでありますが、まず主として政府出資による畜産振興事業団を新たに設立いたすことにいたしまして、価格が下落したときは事業団が安定下位価格で買い入れ、価格が安定上位価格をこえて騰貴する場合に売り渡すことによって指定乳製品及び指定食肉の価格の安定をはかることとしたのであります。この指定乳製品の買い入れにあたりましては、その乳業者が生乳の安定下位価格以上の乳価を支払うことを条件といたしておりますので、乳業者がそれ以上の乳価を支払うことが期待できる仕組みであります。また、指定食肉の買い入れにあたりましては、中央卸売市場において行なうことといたしておりますが、生産者団体が調整保管したものについては中央卸売市場以外の場所においても買い入れることができることといたしております。この場合において、指定乳製品、指定食肉ともに、一定の要件のもとに生産者団体からの買い入れを優先的に行なうこととしております。次に、事業団の売り渡しにつきましては、事業団がその保管しているものを売り渡すのでありますが、その際事業団に手持ちがないというような事態につきましては、輸入した乳製品、食肉の買い入れを行ないまして事業団が売り渡すことができることといたしております。右の事業団による売買のほか、農林大臣または都道府県知事は、実情に即しまして、生乳の安定下位価格以下の乳価を支払う乳業者に対しまして、乳価を少なくとも生乳の安定下位価格まで引き上げるよう勧告できることといたしますとともに、畜産物の価格安定につきまして、価格低落時におきまして生乳、肉畜及び鶏卵等の生産者団体、乳業者の自主的な計画と調整に期待いたしまして、生乳生産者団体が委託加工を含む乳製品の生産に関する計画を立てること、生乳生産者団体または乳業着が乳製品の保管または事業団その他への販売に関する計画を立てること、肉畜生産者団体が食肉の保管または事業団その他への販売に関する計画を立てること、及び鶏卵等の生産者団体が鶏卵等の保管または販売に関する計画を立てることのそれぞれの計画につきまして農林大臣が認定することといたしました。  この農林大臣の認定があった場合におきまして、事業団は、生乳生産者団体の乳製品の委託加工をあっせんいたしますとともに、乳製品、食肉及び鶏卵等の保管経費について助成することといたしましたほか、農林大臣は、事業団のあっせんにもかかわらず正当な理由なく委託加工に応じない乳業者に対しまして、生乳生産者団体の申し出によって、その委託に応ずるよう命ずることができることといたしました。以上の価格安定に関する諸措置の適切な運用によりまして価格安定の実をあげ得るものと考える次第であります。  第三に、畜産振興事業団について申し上げます。畜産振興事業団が行なう価格安定措置についてはさきにその概略を申し述べた通りでありますが、事業団は、このほか、牛乳、乳製品、食肉及び鶏卵等の需要増進業務を行なうとともに、従来の酪農振興基金の債務保証業務その他一切を引き継ぐことといたしまして、事業団設立に伴いこの酪農振興基金は解散することといたしたのであります。  畜産振興事業団の資本金は、政府出資金十億円と民間出資額の合計額であります。政府出資金につきましては、さしあたり、従来酪農振興基金に対しまして政府が出資いたしておりました五億円と三十六年度におきまして新たに政府が出資することを予定いたしております五億円とを合して十億円といたしたのでありますが、今後の事業量の増大等に応じまして政府の追加出資ができることといたしております。事業団はこのほか借入金をすることができることといたしておりますので、これらの資金をもちまして業務運用に当たることとなります。また、事業団には役職員のほか評議員会を置くことといたしまして、その業務運営に関する重要事項につきまして理事長の諮問に応じて調査審議するとともに、理事長に意見を具申することができることといたしました。  第四に、畜産物価格審議会の設置でありますが、農林省に設置いたしますこの審議会におきましては、さきに申し述べた安定価格の決定につきまして農林大臣の諮問に応ずるほか、広く牛乳、乳製品、食肉及び鶏卵等の価格安定に関する重要事項につきまして調査審議いたすこととしているのであります。もとより、本法案が予定いたしております事業団の買い入れ、売り渡し等の諸措置が対象といたします品目はおのずから限定されざるを得ないのでありますが、牛乳、乳製品及び食肉につきましては、それぞれの内部におきましては各品目の間において相互に密接な関連がありますので、本審議会の審議もその全般に及ぶものといたした次第であります。  以上が本法案の提案理由及び主要な内容でありますが、何とぞ慎重御審議の上すみやかに御可決下さいますようお願い申し上げます。     —————————————

野原正勝自由民主党

○野原委員長 湯山君。

湯山勇日本社会党

○湯山委員 資料の要求をお願いいたしたいと思います。  近代化資金の関係の資料で、前国会でこの法律が成立しなかったことにより、政府におきましてはいろいろ善後措置について指導しておられる模様でございます。その間にどういう指導をしたか、その資料が一つと、それから、それによって、各都道府県では、法律は成立していないけれども、近代化資金の性格を持った措置をそれぞれとっておるようでございます。その各都道府県における実施状況、つまり、資金のワクをどれぐらいにしておるか、それから利子はどれくらいか、補給の状況はどうか、そういうことのわかる資料、なお、市町村についてもやっておるようですが、これはもし御調査になった分があれば、市町村においてどうしておるか、そういう資料の御提出を願いたいと思います。以上です。

坂村吉正農林事務官(農林経済局長)

○坂村政府委員 御要求の資料はできるだけ調製をいたしまして提出いたします。

野原正勝自由民主党

○野原委員長 次会は公報をもってお知らせいたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時二十八分散会

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