P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
39回国会衆議院1961/12/01

内閣委員会 第16号

発言数
83
登壇者
9
会派数
2
開催日
1961/12/01

会議録

中島茂喜自由民主党

○中島委員長 これより会議を開きます。  行政機構並びにその運営に関する件及び国の防衛に関する件について調査を進めます。  質疑の申し出がありますのでこれを許します。緒方孝男君。

緒方孝男日本社会党

○緒方委員 また地元の問題で長官にちょっとお伺いしたいと思います。実は防衛庁長官にもこの問題についてお伺いしたいことがありましたが、後刻おいでになるそうでございますから、その前にちょっとお伺いしておきます。  私は長官に一つ再検討願いたいことは、演習場や基地のあり方についての問題であります。  第一に指摘したいことが、板付の基地でありますが、これについて政府当局も調達庁自身もずいぶん心痛をされておることは私たちもよく知っておる。都市のどまん中にああいう膨大な飛行場を抱えておるということが自然な姿ではないということは、あなた方も認めておられますが、自然な姿でないからというて、自然な姿に返すべくどこかに移転をして下さいということが、ここもう数年来にわたって地元の方々から要請されてき、かつまたこの内閣委員会においても、すみやかにいずれかにこれは移転をしてもらわなければならないという決議までなさっておる事情があります。われわれの見るところから見ますと、調達庁自身が、また政府自身が、この問題の移転なり、またはそれにかわるところの対策を考慮しておる、または研究しておるというようなことは、どこから見てもわれわれとしては見受けることができないわけです。もちろんこの膨大な飛行場でございますから、これをどこに変えるかとい白面に立っては、その適当な場所の問題も一つの問題としてあるかも存じません。またあれだけの大きな施設をしておるものをよそに移すということになれは、それはそれに相当する膨大な経費の伴うことも、これは考えなければならないであろうと思います。しかしながら今度の予算でもって、板付の基地を初めとする基地における爆音の被害というものを調査し、その調査に基づいて、それに対する十分な施策を施していこうとするならば、少なくともこれに要する経費というものは、将来時間的に見ましても、いつまでやって尽きるものやら、どれだけの経費をぶち込んで、それで満足のいくものやら、とうてい予想することもできない問題ではなかろうかと思う。そうしてみますると、今日新たな観点に立って、どこか適当なところに、市街地の中心でないところにいって新しく設備を作り直す、飛行場の移転をやるということの方が、この経費の面から見て、また将来性の上から見て、私は非常に考えるべき問題があるのではなかろうかと考えるわけです。一時の出費の問題やその他の問題で、この問題をいつまでもこのまま放任しておくということは、私はとるべき策ではなかろうと思いますが、長官などは、板付のあの都市の中心地帯にああいう膨大な飛行基地をそのまま存続させておいてもいいのかどうか、もう少し真剣に考えてみる必要があると思うが、その見解を一つはっきりと聞かせていただきたいと思うのです。

林一夫調達庁長官

○林説明員 板付飛行場が福岡市の都市の中にあり、従いまして爆音等の周辺に与える被害というものが大きいということは存じております。従いまして数年前から地元の方々が移転促進協議会というものを作りまして、板付飛行場を他に移転せよという強い主張をなし、要望をしておるということはよく伺います。またよく了解をしておるのであります。何しろあの飛行場というものは、膨大な設備とまた付属設備を持っております。これを他に移転するということはなかなか困難な問題であります。そういうようなことからして、現在の飛行場が与えておるところの被害をできるだけ少なくし、緩和しようということで、あらゆる施策を講じて参ってきているのであります。御承知のように学校の防音工事を初め、あるいはその他消音装置とか各種の消音、そして周辺に与える被害の防止というものについて、万全の努力をして参ってきておるのであります。そういうようなことで、移転というようなことについて、地元の方々が非常に強い要望をしておるということはよく存じておるのでありますが、先ほども申しましたように、これを移転するということは非常に大事な問題であり、困難な問題であるので、これは将来の問題としまして、現在はこのような被害をできるだけ少なくするということに、最善の努力を払っておるというような次第でございます。

緒方孝男日本社会党

○緒方委員 今も長官の言葉から、不用意かどうか知りませんが、移転の問題は将来の問題として考える余地を持っているというのですが、今のあなたの御説明からすれば、これを他に移転するということは容易な問題ではない。もちろんあす移るとかあさって移る、ことし一年に移るというような条件を持ち出しても、できる話ではないことは事実です。将来考えなければならない問題であるならば、今から考えて準備に取りかかる必要がありはしないかということです。今長官の御説明からすれば、現地の方々がいろいろ悩んでおられることに対して、できるだけのことをしていきたい。防音装置の問題なども積極的に何か施策を施したいというふうに言っておりますが、いまだに防音問題一つを取り上げても、十分なことができませんし、将来また相当な財源をつぎ込んで施設を確保してみても、福岡一帯におけるところの爆音の被害を除去することは、私は不可能であろうと思います。これは幾年たとうとも、いかにまたその施設を強化しようとも、これは経費をつぎ込むだけでもって、ただその場その場の市民の感情をやわらげるということ以外に、何の取り柄もないのじゃないか。それ以外に台湾海峡に風雲急なときには、または南ベトナム、ラオスなんかの問題が起こったときには、板付の飛行場はまさに戦時体制に入ったような状態である。今日の世界の情勢から見ますと、一たん間違いがあれば直ちに攻撃の目標にされるところが、それが都市の中心地にあっていいものかどうかという戦略的な面から見ましても、私は早急に移転問題を考えなければならぬ問題ではなかろうかというふうに思うわけです。私は一年でこれをしようとか、二年でしようとかいうことではない。どこか適当なところに直ちに土地を探し、それに対する準備にかかってもらうというようなことを、少なくとも米軍当局にその旨をほのめかすくらいのことは、当然地元の意向から考えてみても、してもらわなければならぬ問題ではなかろうかと思います。あなた自身がこの問題を移転する意思があるのかないのか、移転しようということに対して考えてみる気持すらないのかどうか。その点をもう少しお聞きしておきたい。

林一夫調達庁長官

○林説明員 先ほども申しましたように、板付飛行場を移転するというような問題は、非常に困難な問題であります。非常にむずかしい問題であると私どもは考えておるのであります。現在のところ考えを申し上げましたように、この飛行場が与えるいろいろの被害、これをできるだけ少なくしようという考えのもとに、できるだけの対策を講じて参り、また今後もできるだけそのような考えのもとに対策を講じていきたい、こういうふうに考えておるわけであります。

緒方孝男日本社会党

○緒方委員 第一の困難な問題というのは、困難と抽象的な言葉では困ります。困難な原因は一体何か。米軍当局が承知しないであろうということも、一つの困難の要素になってきている。これを他に移転するということは、相当な経費が伴うということも、一つの困難の要素になるでしょう。または適当な候補地が見つけ出せるか出せないかということも、一つの困難と思いますが、どれが一番困難ですか。

林一夫調達庁長官

○林説明員 どれが一番困難な点かといわれますと、そういうことは申し上げられないのでありますが、付属設備を含めまして膨大なる施設で、ただいまこれを移転するというようなことは、非常にむずかしい問題であります。その他もちろんおっしゃる通りにいろいろのそれに伴うところの予算措置の問題とか、いろいろな問題がありまして、現在のところあれを移転するというようなことは非常に困難である、こういうふうに私どもは考えておるのであります。

緒方孝男日本社会党

○緒方委員 あなたは口をきわめて膨大な施設、膨大な施設と言う。膨大な施設であるからこそ、われわれは危険を感ずる。膨大な施設ということは、軍事的な面から見るとやはり相手方にとってそれだけの大きな脅威を与えておることは事実であります。間違いが起こるならば、ここが一番先に危険な場所だと考えられなければならないでしょう。それなればこそ福岡の市民にせよ、周囲の人たちにせよ、早急に努力してもらいたいという強い熱望が出てくる。ただ音に悩まされておるだけではないのです。国際情勢の一つ一つの動きが、ひしひしと市民に対する恐怖と不安を与えておる中から上がってきたところの声です。それをあなたたちはあくまでも耳をふさいでおるということは、私はあまりにもあさはかな考えではなかろうかと思いますが、あなた方はその不安に対してはどういう措置をとられようとしておるのか、それに対してのお答えを願いたい。

林一夫調達庁長官

○林説明員 地元の方々のあの施設を移転してもらいたいという強い要望があることは、よく承知いたしております。そのような点からしまして、その不安と申しましょうか、被害をできるだけ少なくしようということで、できるだけの努力をして参ってきておるのであります。これからもそういうような点からできるだけの施策を講じて参りたい、こういうふうに考えておるわけであります。

緒方孝男日本社会党

○緒方委員 被害を少なくしようというのは、長官のお考えからすれば、爆音の被害を少なくしようというだけにしか考えられておらない。ところが今までのところにしても、爆音の被害の何千分の一の被害の補償もしてない。将来これが完全な被害を補償すると言うてみても、これは少なくとも今までに三十何億か投じておりますとか言っておりますが、三百何十億入れようが三千何百億入れようが、十分に被害を補償することすらできないだろうと思うのです。爆音一つを見てもそうじゃないですか。音響の問題一つを取り上げても、それだけの問題を拘えておる。ましてこの軍事的な基地というものがこういう都市の中心にあるということは、これは不自然なる姿である。この都市の中心にこういう軍事飛行場というものを置いていいのかどうかという根本問題から、考え直してもらわなければならない問題です。もちろん大きな施設でありますから、移転するにしても相当な経費もかかるでありましょう。経費がかかるというととは、これは困難性の問題の一つであるかもしれませんが、将来補償していく額のことも考えて、そういう補償の伴わないところに移転をすれば、別に私は移転する経費だけが負担になるというふうには考えておらない。そういう面からしましても、根本的に見て、こういうところに基地を置いていいものかどうかという問題と、その経費の問題、もちろんあれだけの施設を作り直すには五年、十年、やはり施設を新しいところに作るのに相当な時間もかかりましょう。時間がかかっても仕方がない。永久に不安な状態に置くよりも、時間をかけてでも他に移転してもらわなければならぬことになってくる。永久に板付の基地はあのままに置くとしかあなたの答弁からは聞くことができないが、いつまでもあそこに置いておくつもりなんですか。その点はっきりと聞かして下さい。

林一夫調達庁長官

○林説明員 私が申し上げましたのは、いつまでもあそこに置くということではないのでございます。いつまでおそこに置くかどうかということは、私の口から現在申し上げられませんけれども、現在あれを移転するということは非常に困難な問題である。ですから現状においてはできるだけ被害を少なくするということを考えて、施策を講じていくということを考えておるわけであります。

緒方孝男日本社会党

○緒方委員 話がわからぬですね。私は現在直ちにのけろと言っているのじゃない。のける構想、移転する構想なりその準備なり、そういう検討なりが行なわれておるのかどうか。現状で直ちに移転しようということを私は言っているわけではない。あなたはその問題に、将来であってもいいから、移転するような方策を考えておるかどうか。それを私はお聞きしておる。それは一体どうなのか。

林一夫調達庁長官

○林説明員 将来あそこを他に移転するという前提のもとに調査は現在行なっておりません。現在のところ移転が非常に困難だという前提のもとに、現況における被害をできるだけ少なくしようということを努力いたしておる次第でございます。

緒方孝男日本社会党

○緒方委員 現在が国難だといって、何も取り組んでなければ来年もやはり現在になる。十年後もその瞬間は現在で、いつまでたっても現在は困難だということでは、永遠にそのままの状態ではないか。これは現在のところ他に移転することはできないが、少なくとも他に候補地を探し、その準備に取りかかって、十年後には、八年後には、七年後にはというような時間的な将来を見越して、私は何らかの方策を講じてもらえぬかということを言っておるわけです。そういうお考えもないということですか。永遠に板付基地はそのままの状態に置くとしか考えられないが、そういうふうに解釈していいですか。

林一夫調達庁長官

○林説明員 私ただいま申し上げたのは、永遠に置くというようなことを申し上げたわけではないのであります。将来かりに移転が可能であるというような事態に至れば、当然そういうようなことを検討するということになると思います。現在においてはきわめて困難である。見通しは非常に困難であるという前提のもとに立って対策を講じておるわけであります。

緒方孝男日本社会党

○緒方委員 きのうも石橋先生からだいぶ長官も言われておりましたが、この問題を日米合同委員会で出してみても、アメリカ側がではどこか適当なところを探して下さい。そこに行きましょうというような条件が容易に出てこうとも私は思いません。またそういう問題を具体的に日本政府自身で取り上げてみても、その移転の費用は日本で持ってくれというようなことになれば、相当な経費の問題もできますから、閣議の中でそう右から左にこれが認められようとも思いません。しかし長官自身が努力してくれたかどうかということは、一つの市民に対する、また周囲の人たちに対する誠意の現われに私はなってくると思う。そういう誠意の積み重ねの上にこれは実現されるものと思う。ところが長官自身は、きのうも話してみても、大臣に頼んで折衝してみても、まだ必要がないだろうと思います、つまらないだろうと思います。努力をしようとしないところに、われわれが声を大きくしなければならない問題が出てくるのですよ。私は今度持ち出したからそれで実現されようとも思いません。少なくとも日米合同委員会の中の一つの議題として取り上げてもらうように私は努力をしておる、そういう努力もする必要がないということで、あなたのところでとまってしまったのでは、福岡県民は寄るすべもないような状態です。その点はどうなのですか。

林一夫調達庁長官

○林説明員 同じことを申し上げてまことに恐縮なのですが、現在のところこの移転ということは非常に困難な問題でございまして、私どもとしましては現在のところはできるだけこの基地周辺に与えるところのもの、被害を少なくするという立場に立って、極力努力をいたしておるのであります。今後ともそのような被害はさらに少なくしようという努力を続けたい、こういうふうに考えております。

緒方孝男日本社会党

○緒方委員 あなたは被害を少なくすると言うが、もし相手側から飛んでくる、攻撃があったら、それをあなたは受けとめ切るところの能力がありますか。あなたが被害を少なくするというのは、爆音の被害を何ぼかでも軽くしてやろうということ以上には出てこぬでしょう。その補償はあなたはできないのでしょう。被害を少なくしようなどといっても、あの飛行基地から受ける恐怖の補償というものは、あなたが何ぼ口をすべらかしたからといったって、補償されるべき性質のものではないですよ。私は何もあなた一人の努力で、直ちにこれの移転が可能になったとかいうようなことを期待して言っているわけではない。せめてあなたのところからでも移転の問題を政治的な問題として考えられるように、一つ研究なり検討の爼上に上げてもらえないかということを私はお願いしておるわけです。それをあなたのところでシャット・アウトされたのでは仕方がない。これは場所がなかなかないと言われるかもしれませんが、九州に行ったならば、かつての陸軍の演習場であった十文字原とか日出生台とかいうような膨大な土地があるわけです。持っていこうと思えばどこでもある。あるならあえて都市のまん中にこういう飛行場を据えておかなければならぬというところに、こだわるあなたが私には理解ができないわけです。あなたはどうしてもあなたの任期中には、この問題は取り上げたくないというお気持かどうか、もう一ぺんその点をお聞きしておきたい。

林一夫調達庁長官

○林説明員 先ほどから繰り返して申し上げておりますが、現在の見通しでは移転ということは非常に困難である。従いましてそのような前提に立ちまして、できるだけ被害を少なくするというような考えのもとに努力をし、また今後もさらにいろいろの方法を考えまして、努力して参りたい、このように考えております。

緒方孝男日本社会党

○緒方委員 この問題はまた別な機会に、また別な角度から一つ論議することにしておきます。  もう一つの問題は、この前芦屋の問題を出しましたが、芦屋には皆さんが買収された飛行場と、その周辺に演習場があります。最近この演習場には板付と岩国の方からジェット機が飛んできて、日に数回演習を行なっておるわけです。演習場で演習するのはやむを得ない問題なんですが、御承知のようにあの周辺には白炭高松炭鉱という炭鉱がある。もっと向こうに行けば大正鉱業という炭鉱の社宅がある。この社宅の上空を日に二回も三回も来てわんわん鳴り立てますと、御承知のように炭鉱あたりは三交代勤務でありますから、お昼に休まなければならない。睡眠をとらなければならない。全くこれは睡眠もとれないような状態になってきたわけなんです。これは何とか方法はないものでしょうか。一つ長官に御検討をわずらわしたいと思うのですが、お耳に入っておるかどうか。現地の調達庁からも調査に行っておりますから御報告は来ておるものと思いますが、その点に対する何らか対策を考えたかどうか、お伺いしておきたい。

林一夫調達庁長官

○林説明員 ただいまお話の点はまだ伺っておりませんが、よく現地の調査の結果を聞きまして、十分対策を研究したいと思っております。

緒方孝男日本社会党

○緒方委員 これも対策は一つ御検討してもらわなければならないが、私はいかなる対策をとってみても、一番被害の多い中学校の防音装置でもしてやるくらいなことが落ちではなかろうかと思う。一人々々の社宅の防音装置までやれるような状態ではありますまい。そうしますと、これは炭鉱に働いておる人たち、同時に北九州八幡の三菱化成なり八幡製鉄あたりに働いておる三交代勤務者が睡眠のできないような状態になりますと、夜間の作業に従事することができない。不十分な睡眠の状態で工場やら炭鉱に働くことになりますと、重大な工場災害を起こす。これは大きな危険に直面しておりますが、これに対して根本的に何か御考慮を願えるかどうか。演習場で演習するのはあたりまえだ、じゃまになるなら立ちのけと言われても困りますが、働かれぬからよそに移ったらいいじゃないかと言うてみても、炭鉱をよそに移すわけにいきません。製鉄所をよそにかついでいくわけにもいかない。どっちか動いてもらわなければならない。どっちか動いてもらうということになれば、演習場の方が動いてもらわなければならぬと思いますが、その点は一体どうなんでしょう。

林一夫調達庁長官

○林説明員 まだ現地の報告をよく聞いておりません。現地の報告を十分聞きまして、対策をよく検討いたしたいと思います。

緒方孝男日本社会党

○緒方委員 水戸にもあとでありますが、幾多の演習場に起こっている問題があります。何かこういう人のじゃまになるようなところで演習をしないで、海の上にでも演習の標的場所を持っていくようなことを再検討してもらうわけにいきませんでしょうか。こういうところで演習ばかりしておりますと、水戸で起こったような問題も起こります。爆音の被害も一そうひどくなるわけですが、どこか海上でもって演習をやってもらうというような方向を検討したらどうかと思いますが、その点どうでしょうか。

林一夫調達庁長官

○林説明員 海上において演習をすることが適当であるという場合においては、もちろんこれは海上においてやるのが適当であろうと思います。また海上においてできるというような演習は、できるだけ海上に持っていくということは、適当な考え方であろうというふうに考えております。   〔委員長退席、草野委員長代理着席〕

緒方孝男日本社会党

○緒方委員 もちろん海上でやる演習を陸上に持ってくるはずはないですよ。ああいうジェット機の射撃を行なうような演習ならば、何も陸上でなくてもよかろうと、しろうと考えかもしれませんが、私たちは思うのです。歩兵の演習なら、これは海の上でやれと言うのは無理でしょう。けれども飛行機の射撃演習なら、海上にそれぞれブイを浮かべて射撃訓練をしたからというて、私は差しつかえがなかろうように思うのです。その点困難なのかどうか、一つ教えて下さい。

沼尻元一総理府事務官(調達庁不動産部長)

○沼尻説明員 陸を使わないで海だけの演習というお話でございますが、私たちとしてもなるべく陸は使わないで海で演習をしてもらいたいということは、芦屋のみならずその他につきましても、過去において軍側と相当突っ込んだ話し合いをしたことがしばしばございますが、やはり米軍側としては、命中したかどうかということの確認とか、その他海だけの演習では十分な効果的な演習ができない。やはり現在あります芦屋にしても三沢の天ヶ森にいたしましても、水戸にいたしましても、海だけでは効果的な演習ができないので、どうしても陸上がある程度必要だというようなことになっております。

緒方孝男日本社会党

○緒方委員 もしそういう必要があるとするならば、日本の国の中でまだ人も住んでおらないような島なんかもたくさんありますが、そういうところを百パーセント利用するというようなことも可能である。危険な人の住んでいたり、人の迷惑になるようなところを、実弾射撃の場所にするということは不見識だ。アメリカ自身が自分の国内でそんなことをやっておるか。自分の国内ではそんなことはやっていないでしょう。日本の国なら人が住んでおろうと、妨害になろうと何であろうと、実弾をどんどんぶち込んでもかまわないというのは、私は少しどうかと思います。人のじゃまにならぬところに持っていって、そういう演習場は作るのがあたりまえじゃないかと思う。もちろん海上でブイだけじゃいかぬ、そんなら島を使っていく、そんなことを考えてみる必要がありませんか。

沼尻元一総理府事務官(調達庁不動産部長)

○沼尻説明員 対地爆撃訓練のような演習は、私たちといたしましても国民にできるだけ影響を与えないところでやってもらいたいということを強く考え、軍側としてもその点は考えておるわけであります。ただ日本の国土が狭いというような関係がございまして、全然影響のないところと申しましても、そういうところを新たに設けるということも、そういう場所を見つけること自体非常に困難な面がございます。もう一つは、軍のたとえば三沢の天ヶ森なら三沢の空軍基地、芦屋なら板付の空軍、また水戸は横田の空軍というふうに場所的な制約、飛行距離というようなものに制約がございまして、そういう制約の範囲内で事を処理しなければならないというような関係上、全然影響のないような島の方とかどこか離れたところへといっても、なかなかむずかしい問題でございます。

緒方孝男日本社会党

○緒方委員 今まで演習場なんかを設定する場合に、アメリカ側の軍の方から、どこか適当な場所を探してくれないかということから、あなたたちはそういうところを探し出したのか、ここを演習場に使いたいからここを演習場にさしてくれということでなされたのか、私は後者の方がとられてきたように思うのですが、いきさつを話して下さい。

沼尻元一総理府事務官(調達庁不動産部長)

○沼尻説明員 現在の演習場、そういう施設は大部分が占領時代からのものでございまして、また占領軍としては当時の日本の陸海軍が使っておったものを、そのまま接収したというようなものが大部分でございます。講和発効後に新しくというような問題は比較的少ないわけであります。

緒方孝男日本社会党

○緒方委員 私はこの際、演習場につきましてもこれまた代替地の問題が出てくるだろうと思いますが、一挙に全部を適当な土地を探し得ないにしても、徐々にこれはかえてもらわなければならぬ。長官は先ほど調査をした上で善処したい、こう言われておりましたが、その善処をするにしても、たとい私がそんな約束をしてみてもできようはずがないのですね。北九州の夜勤者が寝なければならぬ。寝るときになってきてわんわんうなられたのでは寝るわけにもいかぬ、工場には出ていかれないというような事態になって、どうするかと言うてみても方法がないのです。方法がないとするならば、どこかかえてもらわなければ仕方がないというのが、善処のすべてになるような気がするわけですが、何かそういう方向に努力はなされ得るかどうか。その点私はもう少し、痛切な問題なんですからお聞きしておきたい。

林一夫調達庁長官

○林説明員 基地と周辺に与える被害、被害もいろいろあるのでございますが、これとの調整ということが非常にむずかしいものでございます。できるだけ可能の方法で被害を少なくしていくというような方法を講ずるのが最も適当であろうということで、そのような上から考えてきておる。お話の現実の問題につきしても、最もできるような方法をまず検討する必要があるのじゃないか、こういうふうに考えております。

緒方孝男日本社会党

○緒方委員 先ほど被害を少なくするために努力をするということを繰り返し言っておりましたが、私も早急にこの演習場の場所の変更についても御検討していただきますとともに、今まではあそこは爆音被害地とは考えられてなかった場所なんですが、非常に大きな被害を最近受けるようになりました。爆音被害地としての施策を早急にとってもらうように善処方を一つお願いしておきたい。  もう一つは水戸の問題なんですが、御承知のようにあの事故は、漏電か何かの事故でもって起こったというふうにいわれております。まだ調査中のはずですが、大体調査の状態はお耳に入った問題がありますかどうか、その点をお伺いしておきたい。

林一夫調達庁長官

○林説明員 現在調査中でございまして、まだ事故発生の原因についての調査報告がございません。

緒方孝男日本社会党

○緒方委員 調査の結果ができておらなければ、われわれも推測の範囲しか出てきません。故意にパイロットが民家に向けて機関砲をぶち込んだとかいうことはなかろうと思います。しかしむしろ将来のことを考えるならば、それの方ならばまだ防止ができる。機械の故障で再三再四こういう間違いが起こられたのでは、これは私は大へんだと思います。その点はどうなんです。

林一夫調達庁長官

○林説明員 まだその原因については調査中でありまして、はっきりしたことは申し上げられません。ただ故意にやったというようなことはないと思います。

緒方孝男日本社会党

○緒方委員 これは機械的な故障か、人為的な故障か、調査の上でなければわかりますまいが、先ほど言いましたように人為的な問題ならば、まだ防止の方法もあります。機械的な故障は、これは機械を使う以上はいつも間違いが起こるということを前提にしなければならないと思う。すでに三百何十回という誤射、誤投事件がここには起こってきている。そういう状態の中から考えますならば、現地の人たちが痛切に叫んでいる演習場の返還ということは、真剣に考えなければならない問題ではなかろうかと思う。と申しますのは、御承知のようにその反射側ではあったが、あすこには日本最初の原子炉までできておる状態ですが、これが運悪く反対の方向にこういう間違いが起こったら、どういう重大事件が起こっておったかわからぬと思う。あなた方は報告を待つ待たぬは別として、人為的か機械的かといういきさつだけの調査しか出てこないと思う。いずれの理由にせよ、これは将来危険な問題だということだけは考えなければならない。早急に返還交渉をするお気持があるかどうかをお伺いしておきたい。

林一夫調達庁長官

○林説明員 お説の通りあすこには原子力研究所があり、地元の方々から早く移転してもらいたいというような強い要望がある。私どもといたしましても今までに再三文書をもって、あるいは口頭をもって、返還の要請をしてきておるわけであります。この返還の要請に対しまして米軍側は、代替地の提供があれば返還に応ずるという態度をとってきた。そういうようなわけで、返還の申し入れば従来再三やっておるのであります。今回の事件を契機としまして、さらにあらためて返還の要請はいたすつもりでおります。

緒方孝男日本社会党

○緒方委員 代替地があれば返還するというから、代替地がなければ返すわけにはいかないということになるだろうと思う。そうなりますと、代替地が早急にあなたの方でできるかどうか知りませんが、今はこの事件について調査中である、調査中の間は演習はやらないということが言われております。これはどんな結論が出るかは知りませんが、何らかの報告書が出されるでしょう。その報告書が出されたならば、これでもってまた演習は始めるということに筋道がなると思いますが、あなたたちもそういうふうに解釈しておりますか。

林一夫調達庁長官

○林説明員 先日当方から米軍に申し入れた抗議並びに善処方の文書に対しまして、米軍側はその事故の原因を調査し、並びにその真相がわかり、事故防止措置がとられるまでは、演習を中止するという回答をよとしたのであります。従いまして事故発生の原因がわかり、この防止措置ができれば演習をす開始する、こういうことでございま。そのときには米軍から通知があることになっております。

緒方孝男日本社会党

○緒方委員 今まで誤投や誤射がずいぶん多かったわけですが、同一の故障なり事故なりがずっと続いたということではなかったと私は思う。機関砲の誤射事件がどこの部分の故障であったか、どういう行き違いの故障であったか、せんじ詰めればこれはわかるかもしれません。わかったからというて、その部分の防止措置だけが講じられてみたからというて、他の問題に安全だということは、これは私は保障のつかない問題ではなかろうかと思う。その機関砲の誤射ということは再び起こらないかもしれぬ、他の部分にまたそういうことが起こらないとも限らないが、このいわゆる十分な防備措置がとられるということはどういう意味をさしておるのか、その点私は気がかりになりますが、あなたの推測を一つお伺いしておきたいと思います。

林一夫調達庁長官

○林説明員 事故発生の原因を調査して、その事故発生の原因がもし機械的な装置にあるとするならば、その機械的装置に対して調整措置を講ずる、安全装置を講ずるというようなことであろうと私は思います。

緒方孝男日本社会党

○緒方委員 それが今言われましたように、機械装置の不備な面があったからということだけでは、それは機関砲だけは安全な状態になるかもしれませんが、他の方は安全だとはまだ考えられないわけです。問題は、たとい飛行機の落下にせよ、誤投にせよ、誤射にせよ、もしもあの原子炉の上にこれが落ちたときにはどうなるかということが、国民全体として一番不安な問題があるわけなんです。危険があるということは、今までずっと歴然たる事実でもってきている。一つの問題だけの間違いを繰り返したということでなくて、幾多の間違いが今日まで続いてきた、将来も続くであろう。その続くであろう中に、もし間違って原子炉の上にこれが落ちた場合なり、あるいはそこに衝突した場合には、一体どういう結果をもたらすかということを真剣に考えなければならない。万全な対策というものは私はできないだろう、できないということが事実であると思う。してみますならば、それはあなた方で見れば代替地を探すことは必要なことかも存じませんが、代替地が直ちにできるようとできないとにかかわらず、あの那珂湊におけるところの演習だけはやめてもらいたい、してもらいたくない、やっては困るということを、私は厳重にこの際申し込まなければならない問題ではなかろうかと思います。これに対する御見解を承りたい。

林一夫調達庁長官

○林説明員 お説の通り、あそこには原子力研究所等がありまして、非常に危険であるということはわれわれも存じておるのであります。そのような考え方から、従来しばしば強く返還の要望をいたしておるのです。現在のところ米軍は、先ほども申し上げましたように、そういう代替地があれば返還の用意ありということを言っておるのであります。私どももその点について今後代替地をいかにして選定するかということについて努力を継続して参りたい、こういうように考えております。

緒方孝男日本社会党

○緒方委員 代替地を早急に探してやれば一番簡単に片づく話なんですね。しかし代替地がそう右から左にできるかどうか、その点は私はわかりませんが、調査中であるから、調査が済んだならばまた演習を始めるであろうということは、それはあすくるかもわからない、あさってくるかもわからない問題に差し迫っておるわけですね。そうすればどうしても何か起こりはしないかという不安が出てくるわけなんですが、代替地についてあなた方が一ヵ月のうちには何とか、ことしじゅうには何とか探し出しましょうとか、これは一ヵ月までには何とか目鼻をつけましょうとかということはあっても、それまではこの那珂湊だけで演習は一つやめてもらおうということは当然なことだと思うのですが、その御折衝なりその確約を持たせるようなことができるだろうかどうだろうか。明日は多分現地においては幾多の方々が集まって、そういう問題の大会まで開かれるという話を聞いております。みんな同様に心配をしておることだろうと思います。県知事から市長、全部こぞって心配の種なんですが、その点のお約束はできますか。その点もう一つお伺いしておきたい。

林一夫調達庁長官

○林説明員 代替地の問題につきましては、先ほどから申し上げた通り、米軍は代替地がなければ返還にも応じないという強い態度をとっておるのであります。私どもとしましてはそれに従いましてできるだけ早く代替地を見つけて早く返還してもらいたい、こういうような努力を続けておるのであります。この演習の問題につきましては、先ほど申しましたように真相を究明して、その原因が那辺にあるかということがわかったならば、その原因を防止することを行なった上、演習を開始するということになっておるのであります。従いましてその危険防止の方法がはっきりするまでは、当方としても演習の中止を要望する次第であります。

緒方孝男日本社会党

○緒方委員 これは機関砲の誤射がどういう間違いから起こったかということだけに調査が行なわれ、それに対する防止施設ができたからというて、安心というわけにはいかないでしょう。そうするならばまたそこだけは十分な処置をとったというて演習をされて、またほかの問題で間違いが起こった場合にはどうしますか。その危険があるからこそ、場所をよそへやってもらわなければならぬということが私は必要になってくるだろうと思うのです。だからどうしてもあなた方が折衝なさる場合には、早急にわれわれも代替地を選定いたしますから、それまでは演習はやめておいてもらいたいということは言われなければならぬ話だと思うのです。それは言われませんか。それは相手が聞くか聞かぬかは折衝の結果です。あなたは言いに行く気持があるのかどうか、それを聞いておきたい。

沼尻元一総理府事務官(調達庁不動産部長)

○沼尻説明員 水戸の射爆場が特に問題になりますのは、近くに東海村という原子力施設や何かがあるということで、これが他の爆撃場と違って特に問題になっておるわけでございます。それでこれが対策といたしましては、三十四年十二月に、この原子力施設に誤投下等があってはいけないというようなことから、三十四年に日米合同委員会におきまして、そういう原子力施設への誤投下というようなことを防止するために、航空機は原子力施設方面に反復して飛行を行なわない。とともに同施設を中心とする半径二マイル圏内上空を飛行しないというような点、また海上及び陸上の標的は、いずれも現在地点から原子力研究所に近づけないというような方法を講じまして、原子力施設にそういう誤投下等が起こらないということを確保しておるわけでございます。

緒方孝男日本社会党

○緒方委員 もちろんそういうなにがあったから、今日まで直接東海村に対する被害はなかっただろろとも思うのです。しかしこれはわれわれが考えれば、たとえば航空機が機上からその操作の能力も失って、どこに落下をするかわからないという一つの危険も持っているでしょう。どういう形かで向こうにこの危険な状態で飛んで行くような場合も想定ができるわけですね。そこに危険物があればこそ、われわれは強く関心を持たざるを得ないわけです。どういう間違いが起こるかわらないということを考えておる限りにおいて、その危険な原子炉のある周辺でもって演習はしてもらいたくないということを、今日まで全く無事故で過ごしてきた中ででもわれわれは念願しますよ。   〔草野委員長代理退席、委員長着席〕 今日まで何の事故も起こらなかったと考えても、われわれはやはりそういう周辺で演習などはすべきでないというふうに考える。まして今日まで幾多の間違いの起こってきた経過から見るならば、これは絶対安全であるといす保障をわれわれは得るわけにはいかないわけです。だからこそ現地の人たちも非常に心配をしておる、不安も持っておる。だから、これはあなた方の能力の問題ですから、アメリカさんが向こうの方で困るなら困るように、すみやかに代替地を探してやればいいはずのこと、それまではあすこの那珂湊の演習場だけは使わぬでもらいたいということを言うたからというて、私は差しつかえないと思うのです。現地の人の気持になって言うていく必要はありませんか。どうですか。

沼尻元一総理府事務官(調達庁不動産部長)

○沼尻説明員 先ほど申しましたように、東海村の原子力施設に対しては、誤投下等の起こらないような安全措置を飛行方法等において講じておるわけでございますが、しかしまた先生がただいまおっしゃられましたような不安感というものを付近の住民が持っておるということも、私たちにもわかるわけでございます。さればこそ、そういう飛行方法を講ずれば完全に大丈夫だということで、不安感もそこにないということであれば、返還問題ということもそう激しくは起こらないわけでございますが、そこにようよう県民としての不安感、そういうものは払拭し切れないものがある、そういう点からこの事故防止対策は十分講じてはあるけれども、やはり他に代替地等を見つけまして、早急に移転の方を実現することが、全体の県民の要望にも応ずるようなことにもなるし、またそういうことで不安感を除去することも必要だということで、代替地施設を見つけるために現在努力をしておるということでございます。

緒方孝男日本社会党

○緒方委員 現地の人たちの気持にすると、代替地があるなしにかかわらず、この那珂湊の演習場で演習はしてもらっては困る、すみやかに返還をしてもらいたいということを言っておるわけです。あなたたちの置かれておる立場からすれば、すみやかに代替地を探さなければということになりますが、せんじ詰めれば代替地がない限りは、あそこでもって演習をしなければならぬということになる。これは現地の人たちにとっては非常に大きな痛手になるだろうと思う。だから私は、代替地はすみやかに探しますが、那珂湊の演習場だけは今後使ってもらっては困るということは、これは日本の政府として当然要求しなければならない問題だ、こういうふうに考える。その代替地が一切の条件にされたのでは、現地の人たちは不安を持たざるを得ないだろう、こう考える。そこの問題をもう少しはっきりしておいていただきたい。

沼尻元一総理府事務官(調達庁不動産部長)

○沼尻説明員 代替地がなくても、無条件に返還させるべきではないかというようなお話でございますが、米軍との東海村に関する過去のいきさつを若干申しますと、最初に対地射爆撃場というものがございまして、そのあと昭和三十二年に原子力施設というものができたわけでございますが、原子力施設ができました結果、米軍の演習場というものがこれと両立しないということで、返還要求ということになっておるわけでございます。米軍側から言わせますと、また日本側が東海村に原子力施設を作る——米軍の訓練場が近くにあるということも十分承知の上で、そういう施設をしたわけでございまして、科学技術庁といたしましても、そういう射爆撃場が近くにあるということを頭に置いて、そうしてそれに対する安全措置というようなことも日本側として十分考慮しながら、原子力施設が設けられておるわけでございます。しかしやはり米軍側に対しましては、先ほど申しましたように、原子力施設には万一のことがないように、飛行方法を制限するというようなことで交渉してきたわけです。しかしながら米軍に対しましては、米軍の訓練場が先にあって、東海村というものがあとにできたわけでございますが、現実はあそこは原子力施設のようような原子力関連産業というものも発展させたいというような機運にあるし、やはり場所として将来長くおるには適当でないというようなことから、他に移転するというようなことを交渉しておるわけでございます。従いましてこの東海村に対しましては、そういう事故が起こらないというようなことを確保するような手段を現在講じておるわけでございます。

緒方孝男日本社会党

○緒方委員 これは米軍の施設があるところに原子炉があとから建ったから、向こうの方に優先権があるようなお話をされたのでは、われわれも大へんなショックを受けるわけです。米軍側にしても、あそこに原子炉が建つ場合に、十分にこれは危険物がそこにできまして、あの施設もアメリカの援助に基づいてなされた一つの施設である限り、向こうもそういうことは百も承知のはずです。そのための安全措置をとってきたとはいいながら、安全というものには限界があるということです。御承知のようにあの水爆を積んだ飛行機ですら、水爆を落とすという大きなあやまちを起こしておるじゃありませんか。爆発しなかったということが幸いしただけのことであって、水爆を積んで爆弾を落とすような大きな間違いまで起こしておるのです。だから日常毎日飛んでおる飛行機の中に、どういう間違いが起こらないとようことをどうして保障することができますか。安全の限界というものをわれわれは考え、その安全な限界の一つの間違いが、この原子炉というものに対して何らかの作用を施したとしたときの結果をわれわれはおそれればこそ、それを私たちは心配をしておるわけなんです。もちろん米軍側からしてみれば、軍隊訓練、飛行技術の訓練のために、一日も欠かさず訓練をしなければならない、演習をしなければならないという必要はあるかもしれません。しかし軍の訓練の必要と、この危険というものとを比較対照したときに、いずれに重点が置かれるかということです。大よそ考えても私は結論の出る話じゃないかと思うのであります。軍の日常の訓練、演習にこれほどの大きな危険を提供しなければならないという必要はないでしょう。だから、それはきのうの長官の話では、場所は言われませんとか、ようよう飛鳥田君の話に言っておりましたが、そこまで突き詰めて私も聞こうとも思いませんし、これは幾多代替地を探しておるだろうと思います。その実現がいつごろになるのかというととも聞きませんが、それだけのあなた方の努力の目標があれば、それまではこの演習地は使うてもらうてはならぬということは、当然言うてもらわなければならない性質のものだし、向こうから強い要請があれあなた方が能力をあげて一日でも二日でも早く代替地を探すことが条件なんです。現地の人たちに、この代替地を探すまでは仕方がありませんというような形でもって今後も続けられるということになると、非常に大きな不安を与えることだと思います。それは調査の結果がいつ出るかはわかりませんし、どういう安全装置が今後とられるかもしれませんし、いかなる調査の結果であろうとも、またいかなる安全装置を施そうといえども、全体の安全の保障というものがない限り、この那珂湊における演習だけはやめてもらいたいということを早急に申し入れしてもらいたいと私は思います。  大臣がお見えになりましたから、石山さんから御質問があるそうですから、しばらくあと回しにさせてもらいますが、それだけ一つ確約しておいていただきたい。

林一夫調達庁長官

○林説明員 この演習中止の問題は、先ほど申しましたように今回の事故発生の原因を究明して、その安全性を確保した場合において演習を開始するということでございます。私どもといたしましても、今先生がおっしゃるように、あそこには原子力研究所があり、これに対する危険というものも感じております。それなるがゆえに、この原子力研究所に対する安全を確保するために、飛行制限というような措置を講じておるわけであります。その他標的を海上に遠く持っていくというような措置も講じておるというような、あらゆる方法を講じてこの危険を少なくするように努力してきております。さらにこの際そういうようなことについては強く申し入れをし、この危険性を少なくしょう、こういうふうに考えております。代替地につきましては、先ほどから御意見があるように非常にむずかしい問題でございまするが、われわれとしましては今後強く努力しまして、この調査をいたしまして早く選定をいたしたい、こういうふうに考えております。

中島茂喜自由民主党

○中島委員長 石山權作君。

石山權作日本社会党

○石山委員 長官、予算編成期が近づいて参りましたので、私どもの考えている点を申し上げて、それに一つ協力をしていただきたい、こうようことでございます。  私ども去る二十日から約一週間ぐらい視察に参りました。その国政視察の中で関係は、陸も海も空もかなり念入りに私は視察調査をしたと思っております。それについてようよう感じたこと、あるいは要望された点等を結び合わせてみて、そうして皆さんが今大蔵省と折衝しているもの、あるいは皆さん自体が今考えている予算の格好というものとの比べ方になるだろうと思いますが、その端緒として、今一体目新しい部門で金額はどのくらいを考えていられるか。大ざっぱでいいですよ。オープン・ハンデッドネスでようしゅうございますから、お知らせを願いたい。防衛費はすべて秘密であるというならば私はあえて聞きませんけれども、そうでないはずでございますから、構想をお漏らしを願いたい。

藤枝泉介自由民主党防衛庁長官

○藤枝国務大臣 概略を申し上げますが、御承知のようにこの七月におきまして次期防衛計画の五ヵ年計画が決定いたしまして、三十七年度はその第一年度になるわけです。従いましてこの第二次防衛計画の初年度としての費用は、御承知のように五ヵ年間大体平均二百五億円というものでございます。それを中心にしたものが一つ大きく浮かび上がるわけであります。第二には、常々御指摘がありまする基地周辺の整備、ことに騒音対策というようなものにつきまして、防衛庁関係、自衛隊関係だけでも画期的にふやしたい。現在約五億円でございますが、それを二十億程度にほふやしたいというのが私どもの念願でございます。その他、隊員の募集等につきましてようよう困難を感じておりますので、これの第一線である地方連絡部の機動力を発揮するような方策を考えたいというようなことが中心になりまして、目下概算要求をいたしているところです。

石山權作日本社会党

○石山委員 聞くところによりますれば、たとえば陸上自衛隊二千名を増加する、あるいは今度戦車になりましたが、戦車を多くするというように、ようよう多くすることにかなりの重点が置かれております。しかし私たちが見ている点からしますると、現実的に内部的にもう少しやるととろがまだたくさんあるのではないかと思う。私の調べた某隊に行きますと、明治二十七、八年だと言っておりましたが、そのころできた建物の中に入っているというのです。おそらく軍隊というものは忍耐心を発揮しなければならぬのでしょうが、しかし台風が来るたびごとに逃げ出さなければならないような兵舎の中に入れておくことは、忍耐心を培養するという一つのテクニックでそういうところへ入れておるとすれば別ですけれども、そうでないとすれば、これは行政的にはなはだまずいのではないか。あなたは、防音装置をすることは新しいことで、四倍くらいやったというのでだいぶ声を大きくしておりますが、私は逆に、たとえばそういうふうな兵舎のようなものにもう少し目を注ぐ必要があるのではないか、日常生活について、隊員に対してもっとあたたかい目を注ぐことがこの際必要ではないか、あるいは基地周辺の住民に対する思いやりと同じ程度にこの問題を考えていく必要があるのではないか、こう思います。それから私どもが常々口をすっぱくして言っている隊員の教養ですが、あまりに軍国主義にならざるような、常に常識的な、国民としても常識的な、むしろ素養の高い隊員、隊を出てきた者は非常に素養が高くなったというような、そういう隊員をむしろこの際私たちは望むものだと思うのです。そうした場合の教養面に関する費用、こういうふうなものは、前年度の予算を見ますと、非常に残念でございますが少額なのでございます。特に基地周辺、飛行場を含めて、あるいは隊員の住む兵舎等を含めて、去年度十二億か十三億しか計上されていないはずです。これでは十三個師団に改編をして、うんと精兵を何とかというような言葉を使うことを望んでいるだろうが、精兵にはならぬだろうと思うのです。よたよたすると思う。忍耐心なんというものは、年がら年じゅうやれば、忍耐心にならぬものですね。そういうふうでは私はいけないと思うので、このたびは、私さっきもあなたにちょっと言ったように、討論する時間がないのが残念でございますが、私はそういうふうな面に目を注ぐ予算折衝をこの際行なっていただく方がわれわれとしてはよろしい、こう思っているのです。あまり軍艦を作ることや飛行機を作ること、むだに隊員をふやすことだけが皆さんの言う優秀な防衛力、自衛力の培養にならぬのではないか。私の言うような気持をくんで一つ予算折衝をやるかやらぬか。

藤枝泉介自由民主党防衛庁長官

○藤枝国務大臣 この第二次防衛計画と申しますのは、この本年度までにでき上がりました骨組み的な自衛隊に肉をつけていくという意味でございます。それは単に装備をふやすというだけではなくて、やはり隊員自体の教養と申しますか、そういう面も十分考えてやることであります。また従いまして特に人数の多い陸上自衛隊におきましては、来年度から四ヵ年間は、現在の十七万一千五百人という定員を増加しないことにいたしております。もちろん事務的なようような問題がありますから、事務官などのふえるのと、それから飛行機や軍艦がふえますので、それの乗員の海上自衛隊、航空自衛隊においては若干の増員がございますけれども、陸上においてはふやさないことにいたしております。  それからただいま御指摘になりました隊舎等につきましては、古いうちへ入れておくのは決してわれわれも好まない。最も環境のいいところで、十分に責任を持った、しかもはつらつとした教育ができますように念願をいたしまして、毎年隊舎の新改築を実施いたしております。しかし何分にも全国に散らばっておりますので、一斉に悪いものを変えていくというわけにも参りませんが、そうした点につきましてはできるだけ今後も努力いたして参る。また営外居住者の住宅等につきましても、計画を立てまして毎年ふやしていくということに努めておるわけで、ただいま御指摘になりましたような問題は、今後われわれといたしましても十分気をつけて参りたい。ただすでに石山さん御承知のように、こういう教養の費用であるとか隊舎であるとかというようなものは、大蔵省、なかなか渋いのでございますが、全力をあげて、ただいま御指摘のような方向で私は参るつもりでございます。

石山權作日本社会党

○石山委員 陸海空と、全部を見て受ける印象は、やはり人間関係尊重よりも武器優先、武器尊重という気風があると思うのです。私が見る限りはですよ。ですから、それはやはり改めていただくように努力することが、私どもの考えている、仲間としての自衛隊というふうなことになるだろうと思う。どうも昔ながらの武器優先というふうになりますと、ちょっと逆行の姿になるのではないか。それから大蔵省が、たとえば新庁舎その他に関しまして一割削減を言明しているというふうに聞いております。けれども一割削減というのは、普通のお役所であれば朝の九時に出て、五時に帰れるわけなんです。これは居住地じゃないのですね。事務室なんですよ。しかし兵隊さんたちの場合は居住地なんだ。それを普通の役所のような格好で一割削減ということは、私は当を得たものではないというふうに考えます。そういう点を力説することを希望します。  それから次に韓国との交渉が非常に問題になってきておりますが、これについて私は思い出すのは、あなたが防衛長官になられて早々だろうと思うのですが、韓国に何か自衛隊から視察さす。しかもこの視察の表現はおもしろいのです、あなたの場合は。長期にわたって視察をさせたい——これはやめましたがね。おやめになったのですけれども、そう言っておる。長期にわたって視察をするということは、一体あなたは何をあの場合意図して長期にわたって視察をきせるのか。それからこういうふうな視察するとかという場合の認定方法、金の出し方というのはどういう工合に出すのですか。自衛官を、何らわけのわからない韓国に長期にわたって視察をさせる一こういう場合にはあなたは何を意図したかということを一つと、こういう場合の費用項目は一体どういうふうにお出しになるか、お聞きしたいのです。

藤枝泉介自由民主党防衛庁長官

○藤枝国務大臣 御承知のようにわれわれ国の防衛を担任しておる者といたしましては、各国のようような情勢というものは、できれば十分に把握いたしたい。なかなかその能力がございませんし、把握しにくいのでございますが、把握したい。その一環としましては、やはり隣国である韓国についても機会があればそういう機会を作りたいということでございます。長期にわたってという言葉は、あるいは私使わなかったのじゃないかと記憶いたしておりますが、要するに十分に視察をさせたいということでございまして、別に一年も二年も滞在させてという意味ではないのでございます。しかしながら韓国につきましては、御承知のように現在の両国間の関係もございまして、十分慎重に今後とも考えて参りたいと思っております。

石山權作日本社会党

○石山委員 幸いにして、あなたは工夫をこらして出さないようになさったからいいと思いますが、私どもは前々からたとえば安保の問題等を通じて言っていることは、韓国、台湾、日本、この線は非常に危険だというふうに言っているわけだ。だから日米安保条約はいけないのだと言っているのですよ。そこへあなたが長期に視察と言う。長期に視察するという言葉の裏を返せば、指導という言外の意味が含まってくるのですよ。韓国に行ってあなたは何を視察してくるのです。やはり指導的任務を果たそうとしているわけですね。そこがやはりわれわれとしてはぴんとくるわけなんです。やっていたら見れと思っていたら、あなたはやらないととになりましたけれども、今後のもとの問題については、視察もちろん必要でしょうけれども、こういう場合には相当慎重にやっていただくことが、お互いさまいいのではないかと考えております。  それと同時に、あなたがちょうど就任早々言ったのは、例の防衛庁をば防衛省にしたいというふうな発言を、北海道でしたか、どこかでなさっているわけですね。まあ夏のことを今寒くなって言っていればおかしいことですけれども、私は今川島長官がおいでになっているから特にこの問題を言っているわけなんですが、憲法等で、まだいわゆる自衛力という問題については未定でございます。防衛庁というものが防衛省ということになりますと、憲法上明らかな問題にしないと、防衛省というふうな名前では困るのではないかと思うのです。頭のいい藤枝さんが、そんなことはわかっていながらなぜ言ったかと私は思っているのだ。それは部内から突き上げられるでしょう。前の西村長官からそうでしたから、防衛庁を防衛省にしたい——したいのはわかるけれども、防衛にするには憲法上の疑義が明らかにされない場合には自衛力の問題等も含めて、私はやはり急いではいけないのではないかと思っております。ということは、現実面であなたたちは去る十八日調達庁と防衛庁の幹部会を開きまして調達庁を吸収する、吸収するというのは防衛省への足がかりだ、新聞記者諸君はもう先を読んでそういう報道をしておるわけなんです。それとあなたがたまたま北海道で言われたことと非常に合っているわけです。特に私はこの際申し上げたい点は、川島行管長官が非常に難儀をして、一つ日本の官僚機構をば一大改革をしてみたい、国民に奉仕する機構にしてみたい、こうおっしゃっておった。しかしこの川島長官のもくろみが残念ながらまだ端緒に入っておりません。これからお聞きしたいのですが、人選が終わったのか、委員会が構成されたのか、それさえわからないのに、庁を省に昇格をするなどとよう大それたことは、先輩に対してあなた、面はゆくございませんか。私はそういう点からも、どうも慎重性をこのたび欠いているのではないかと思う。庁の昇格についてのあなたの御見解をこの際簡単に承りたい。

藤枝泉介自由民主党防衛庁長官

○藤枝国務大臣 私どもといたしましては、現在の防衛庁の陣容その他から考えまして、省になっていいのではないかという希望は持っております。しかしながら御指摘にもありましたように、一つにはようよう法律的な問題を解決しなければならぬことがございますし、もう一つはただいま御指摘のありましたように、臨時行政調査会もできたことでございまして、そうよう面も十分考慮をいたす、そのお考えも伺わなければなりません。従いまして省にしたいという強い希望は持ちますが、なおこれらについては十分に各方面との連絡をとり、そうして十分な協議をしなければならぬし、非常に慎重に考えなければならぬということも私考えております。  なおお断わり申し上げておきますが、調達庁と防衛庁の統合の問題は長年の問題でございますし、ぜひこれは通常国会において御審議をいただきたいという考え方を持ちまして、目下事務的に詰めておるところでございまして、それを省昇格の足がかりにしようなどという大それた考え方は持っておりませんことを申し上げたいと思います。

石山權作日本社会党

○石山委員 たとえばこの前の行管の問題につきましても、重大事項という中に防衛庁の防衛省昇格の事例をちゃんとあげているのですよ。そろいう含みがある。おそらく将来行なわれるだろうという場合に、むしろ私は行管の調査会は皆さん押えてくれるだろうという想定を持っておるのです。それは別にしても、普通の省と違いまして、たとえば野党と与党がこの問題に対しては非常に相異なった見解を持っておるわけなんです。憲法上の解釈にしましても……。ですから部内における強い要望というだけで、この問題を提起してはいかぬということです。やはり政治的な判断を持った処置というものが、自衛隊の場合には特に私は必要だと思う。いろいろなものを動かす場合には、政治的な判断によって非常に問題が混乱を起こすわけです。たとえば防衛庁と調達庁の統合というものはある場合には是認されるかもしれません。しかし今の情勢判断からすれば、防衛庁が防衛省に昇格を希望しているからといって、ああそうでございますかと言ってわれわれは聞き捨てるわけにはいきません。この問題に関する限りは、そういう強い反対の声もあるということを含みながらアドバルーンをしていただかなければ、アドバルーンは破れて子供がけがをするということになります。こういう点は十分あなたに御研究をしていただかなければならぬ問題ではないかと思っております。これはあなたの強い要望で、行管等にも御批判をいただくとようことになるでしょうから、早急の問題ではないかもしれません。これはいずれ予算の問題の批判等もからめながら、将来の問題として提起しておくだけに終わります。  けさの新聞を見ますと、日本海のプランクトンの中から放射能が出た。そうしたらどういう御勉強をなさっているか知らぬけれども、防衛庁からこれは原子力の潜水艦の廃棄物ではないということを言明された、こういうことが東京の某新聞に出ているわけなんです。一体何かそう言わなければならないことが防衛庁の中にあるかということです。御勉強なさって、御勉強の結果を海外に発表したくてうずうずしておるわけですか。それともそういう問題が起きたら何となく胸にどきんと当たるものがあるので、ついつい発表したという格好なのでございましょうか。どうも私たちからすればとの問題については防衛庁は何か神経を痛めているようですが、どういうところからこういう発言が出たのでございましょうか、御答弁をいただきたい。

加藤陽三防衛庁参事官(長官官房長)

○加藤説明員 ただいまのお尋ねでございますが、私も昨日聞いたのでありますが、これは防衛庁の中にあります記者クラブの方で、防衛庁の中でそういう問題を研究しておる者をお呼び出しになりまして、そこでいろいろ専門的な立場からお尋ねになった。その際にそういうふうに思われる節もあるのじゃないかとようふうなことを答えたということを聞いております。防衛庁としての見解とようふうにはおとり下さらないようにお願いいたします。

石山權作日本社会党

○石山委員 それも幸いなことでした。たとえば防衛庁がこういうことを言うと、あの新聞の内容等からすれば、横須賀かどこかにこっそりとアメリカの原子力潜水艦を停泊させておいたのではないかとよう疑念を持たれても、やむを得ないような印象を受けたものですから、私はこういう際に明らかにしておいた方がよろしかろうと思って、あえて取り上げたわけであります。いずれにしましても、韓国等の問題を含めて、一九六二年、三年にかけましては、ヨーロッパから東南アジア、私どもの方にいろいろな問題が移ってくると言われておるときです。ですから自衛隊の方々の発言、特に幹部諸公の発言とようものは十分に注意していただかないと、いたずらな疑心暗鬼を生んだり、またわれわれと拮抗を重ねるという場面が出るようでございます。この点は十分注意していただきたいと思います。  川島長官にお尋ねいたしますが、この前私どもも賛成いたしまして臨時行政調査会を作ったわけですが、その後の経過はどういうふうになっているでしょうか。あなたがやらないうちに、片方では庁を省に昇格させたいなんてどんどんやり始めてきておりますから、われわれが一生懸命やろうとする意図とかなり食い違っても困りますから、どういうふうに問題が進展しているか、ざっとでよろしゅうございますから、その後の経過をば御説明していただきたいと思います。

川島正次郎自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官

○川島国務大臣 七人の委員で構成する臨時行政調査会であります。委員の人選には全く手をつけておりません。国会の承認人事でありますから、通常国会の開けるまでに人選をしたい、こう考えて今全く何にもいたしておりません。

石山權作日本社会党

○石山委員 人選中ですからあまりこまかいことをお聞きすると、御迷惑に感じられても困りますけれども、何か範囲があるわけでしょう。たとえば学識経験者何人とか、法律家から出すかとか、与野党を代表したものにするとか、国会議員もこのたび出すかとか、何か種類を考えていられるだろうと思うのですが、そういう点はまだはっきりしておらないでございましょうか。

川島正次郎自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官

○川島国務大臣 これは人事でありますから、持ち回りまして答えたり何かすると、あと二番せんじになったら受けないということもありまして、やりかけたら二、三日でやりたい、こういうので、私はことざらに構想も人選も避けているわけであります。着手したら一気呵成にやるつもりでおります。そういう意味でまだ構想も考えておりません。

石山權作日本社会党

○石山委員 あえて問いませんけれども、あのときの中には野党やその他の意見も十分参照して委員の選考をなさるというふうにしておりますので、その点だけは一つ十分に御注意をしていただきたいと思います。  私たち先ごろ約一週間ばかりあちこち回りまして国政調査をなしたのですが、その中で行管の事項に関する点、二つばかり要望申し上げておきたいと思います。一つは、調査をなさる場合には、書類調査だけではだめなようでございます。実際に現地におもむいて調べなければならぬというふうなことがたくさんあるようでございますが、そういう点ではおととしよりも去年、旅費が少し上がっております。大蔵省はよその旅費を切り詰めておりましたが、行管の旅費は上がっております。それにしても一ヵ月二千円くらいの旅費です。これで調査をうまくやれといってもなかなかむずかしいようでございます。もう少しこれを上げるように、今度の予算編成には長官から努力をしていただかないと、末端における方々の調査能力が発揮できないで終わってしまうのではないか。  それから、これは各省のことは私まだ知りませんが、超過勤務手当はもうきめられているということです。それが一ヵ月六時間というふうになっておる。このきめ方も、私は業務量からいえばちょっと苛酷なような気がします。能率を上げる点からすると、しゃくし定木に一ヵ月六時間というふうにきめているという点も、それが十二時間とか十四時間という時間があるならばきめられてもいいけれども、六時間というような少ない時間できちんときめられるということは、非常にこれも能率の阻害になるのではないか。これはお金の面で、一つ十分これらの点を考えて予算を取っていただきたい。これが行管調査の一つの現象でございました。  それからもう一つございます。これはこの前の前の国会でございましたが、各省にまたがる問題がなかなか進展しない、そうした場合に、苦情処理として行管が引き取って国民のめんどうを見てあげるということは実質的には行なわれていたのを、今度は与野党満場一致でそれを法律化したわけです。それでかなり実績が上がっているようでございますが、ここはほんとうから言うと、長官、本業でないわけなんですね。苦情処理をするというのが行管の任務でない。けれども末端に行きますと、何か苦情処理をすることに非常に興味を感じ、力を入れるというところに来ているようです。ですから、これもまためんどうを見てあげなければならぬだろうし、ただし心がまえとしては、そこには行管の任務があるのではないという意識というものをやはりしょっちゆう持たせておかないと、監督よりも、こぼれたことだけを拾い上げるというような状態が起きるようでございます。ですから行政的にはそのようなことを一つやっていただきたいし、予算的な問題としては、旅費あるいは超過勤務等ではあまりにも少な過ぎる現状だ、こういうふうに思っておりますので、その点は一つ長官から努力してもらいたいと思います。

川島正次郎自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官

○川島国務大臣 大蔵大臣を出席させて伺いたいような、まことにけっこうなことであります。石山さんのお話は十分体得して、大蔵省と折衝いたします。

石山權作日本社会党

○石山委員 防衛庁に一つだけ。調達庁を引き入れる場合の問題だろうと思うのですが、これは大ざっぱに言えば、引き入れた場合に調達庁の職員を官服にするのか、黄色い服にするのか、それとも背広にしておくのかということが、やはり性格論としてだいぶ問題になると思います。それから調達業務というものは国民にしょっちゅう触れるのですから、今は討論するということを私しないのですが、私たちとしてはやはり平服の方がいいのではないかということです。その例としてあげるのはこの際妥当かどうか知りませんけれども、私たちはたまたま岡山、呉、岩国に宿泊したわけですが、自衛隊のお客さんだというと、女中さんは何かおっかない人が来るというような感じでいるようです。それから電話等で折衝すると、やはりかた苦しいのですね。非常にやわらかく、丁寧にしゃべっているようだけれども、軍隊調というか、雰囲気がそういう環境の中にいますから、美目秀麗な青年将校が渉外係をやっているようですが、それでさえも女中さんたちの受ける印象は、やはり声だけ聞くとおっかないと言うのですね。ですから、まして個人の財産、生命等に直接影響する補償問題を担当する場合には、官服形式では、国民は安心して自己の権利を主張できないのではないか。それからそういうふうな意識のもとで折衝を行なうと、問題も長引くのではないか。そこで、あなたの方の構想はまだきまってないようですから、私はあまり言えないのですが、その際に平服にする建前で問題を技術的に処理してみたらどうか、私は今回そういうふうな印象を受けたものですから、特にこれを要望申し上げたいと思います。

藤枝泉介自由民主党防衛庁長官

○藤枝国務大臣 調達庁を防衛庁と統合する際におきまして、これを制服にするつもりはございません。従来通り背広でやっていくつもりでおります。

石山權作日本社会党

○石山委員 きょうは問題提起だけで終わりましたが、いずれ予算がきまりましたら、防衛問題については特に私はもう一ぺん質問を申し上げることをこの際保留しておきたいと思います。  それから行管の川島長官にお願いしたいことは、私拙速主義を申し上げておるわけではございませんけれども、与野党一致して熱意を傾けてやった問題でございますから、一つ早急に委員会構成をなさるように御努力していただきたい、こういうふうに申し上げて、私の質問を終わります。

中島茂喜自由民主党

○中島委員長 草野君。

草野一郎平自由民主党

○草野委員 ちょっとこの機会に、川島長官においでいただいたわけですから一、二申し上げて、御意見なり御努力なりを得たいと思うのであります。この間私たち国政調査にも参りましたし、さらにこんな「行政監察月報」を月々ちょうだいいたしておりますが、との号を見ましても、ただいま石山委員からもお話のありましたように、苦情相談というものが非常に人気を得ておるようであります。昨年の五月でありますか、との委員会で法制化されて積極的にお取り上げになっておるわけなんですが、この月報を見ましても数ページにわたってスペースをさいております。その行政監察というものの中における苦情相談というものが、ただいま石山委員のお話では、それは本職でないのだというお話でありますが、そうかもしれません。しかし広く解釈を拡大して参りますと、行政事務によって受けるところの、あるいは行政事務の至らざる点によって受けるところの国民の苦情というものを細大漏らさず取り上げて、それが国民の福祉に寄与するという行政の進め方というものも、また行政監察の積極的な面であろう、私はそういうふうに考えておりますが、先般国政調査をいたしましてたくさん調査をいたしましたが、その中で苦情相談に関して私は二つのことを考えて参りました。それは管区が八つですか、それから各府県の地方局ですか、そこらがそれぞれやっておられるのですが、たとえば管区自体を見てみますと、どこでその業務をやっておるかというと、総務課というところでやっておるらしいのであります。従って管区の機構は総務課があって、一部があって二部がある。行政監察の本務といいますか、ほんとうの行政監察事務というものは一部、二部で、それぞれ部長があって、それを統括して相当の組織でもってやっておられるが、苦情相談というものは途中でわいてきたというか、自然発生的な形で、しかもそれがだんだん国民の苦情のはけ口、行き詰まりの問題の打開といったようなことで取り上げられてきておりますので、自然取り扱う場所が総務課でやられておるようであります。総務課でやるということになりますと、総務課の仕事というものは元来が人事であるとか会計であるとか、そうした管理事務だと思います。その管理事務をやっておる総務課というものが苦情相談をやるということ、それはやって悪いのじゃありませんが、やることによって仕事が別途にふえてくるであろうし、それだけの職員が特別あてがわれておるとも考えてもおりませんし、かたがた何かそういう大きな仕事をかかえながら、小さい総務課というもので幅の広い面をかかえ込んでおる、対外的な面もかかえ込んできておるということに、何か大きな無理があるのじゃないかということを考えます。そこで問題は、苦情相談というものを総務課でやらせるということになるならば、これは臨時行政調査会の結論を待つという問題でなく、もっとそれ以前の問題であってもいいわけなんですが、総務課そのものが第一部になり、一部が二部になり、二部が三部になるような三部制のようなものを作って、そうして総務課を吸収して苦情相談も取り扱う部というものを作る必要があるのじゃないか。そうして苦情相談というものを手広く、至れり尽くせりというような形にしていただくことによって、行政というものと国民生活というものの非常ななめらかな方向というものが展開されてくるのじゃないか。そういうことを考えてきました。しかしそれは昨年の五月ですか、ここの委員会で法制化されて、ただ荷物を負わせたような格好になっておりますが、負わせられただけで、それを受け入れてやっていくのに荷がふえてきておるし、しかもその面が多い。たとえばこの監察月報一つ見てみましても、いろいろな鉄道関係の問題であるとか、あるいはある工場に電話が引けないのでどうだとか、小さい問題まで出てきておるのですから、そこまで念が届くということになると、事務を担当する担当者のはっきりした状態というものが必要になってくるのじゃないか。そういうことに対してこの際一つ苦情相談を積極的に広げていくことが、非常にいい方向であるということが確認されておる限りにおいて、これは組織にも関することでありますから、新しい予算編成の前に、そういうことをお考えいただくようなことはできないのかどうかということを、一つお聞きいたしたいと思うのであります。

川島正次郎自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官

○川島国務大臣 苦情相談は、昨年は約九千件、今年は大体その倍、二万件近くの相談を受けておるわけであります。これが徹底いたしまして、行政管理庁で行政事務の不平、苦情等を受けて相談に乗るということに国民が注意されましたら、おそらく無数にくるのではないかと思う。それほど今日の行政に対しまして国民は不満があり、不便があるということなのであります。私どもは国民にサービスする行政としては、当然こうした部面を拡張いたしまして、国民の不平をできるだけ少なくしたい、こう考えております。今草野君御質問の通り、苦情相談事務というものを今後拡張いたしましてやりたいと考えます。地方に協力委員というものがございます。これはまだわずかでございますが、将来は全市町村に複数の協力委員を置きまして、協力委員を通じ、もしくは地方の行政管理局管区の監察局など、直接に国民の苦情をどしどし聞いていきたい、こう考えて、これは大規模にやりたいということを考えておるのであります。ただいまどういう機構にするかということを検討いたしております。苦情を受けましてこれを解決するのになかなか時間がかかりますし、人手もかかるのでありまして、いずれも難問題、国民では解決しない問題を持ち込まれるのでありますからして、関係官庁との折衝に相当の時間と努力を要します。そういうことがいろいろございますので、大規模に一つ拡張してやりたいということを、私は今構想を練っております。

草野一郎平自由民主党

○草野委員 非常に積極的な御意見を拝聴して、うれしく思うわけであります。そうなりますとやはり人員の関係もあり、予算の関係も相当あることと思いますが、そこへ一つ進んで手を打っていただきたい。ただいま長官からお話がありました協力委員、これについても一つ私は申し上げてみたいと思うのですが、これはことしからできたのですか、全国市町村に置きたいという長官のお話ですが、現在どれくらいありますか。千人くらいじゃないのですか。私は詳しい数字は知りませんが、だといたしますと十万人に一人になりますか、それを町村に一人ずつくらいのところまでいこうというお気持のようでありますが、非常にけっこうであります。しかしこれはことしから設けられて、協力委員の方々が非常にりっぱな方々でありますから、奉仕的な意味において御活躍いただいておるようでありますが、まあ政令でおやりになったようです。そこでこの協力委員というものを真剣に苦情相談の一つの窓口といいますか、その取り次ぎ役として御活躍していただくためには、これをやはり法制化する必要があるのじゃないか。たとえば民生委員であるとか指導委員のように法制化してもらう必要があるのじゃないか。聞いてみますと、これは管区によって差があるのですか、地方によって差があるのかどうか知りませんが、私の聞いたところでは、お手当として年に千五百円ずつくらいを差し上げておるようであります。しかも旅費というのは、一番下の階級の七等級の旅費で、それは連絡費にも当たらぬようなものだそうでありますが、そういうことでごしんぼういただいておるようですが、やはり協力委員ともなりますと、非常に高い教養とさらに徳望と同時に常識を備えて、しかも親切な活動力がなければいかぬという、幾つかの条件を具備していなければいけません。そういう人を各町村に一人ずつ探してみますと、いろいろなお役についておいでになると思います。あるいは民生委員をなさり、あるいは教育委員をなさり、さらに各種の団体の役員も務めておいでになると思いますが、そういう人にさらに御活躍いただくためには、年に千五百円という手当、しかもそれがどういう予算の方からお出しいただいておるのか、私は詳しく存じませんが、何かやりくりしておいでになるのだと思いますが、それももう少し——金で働いていただくというわけではありませんが、協力委員としての情熱を持って、しかもその人たちの社会に対するあたたかい気持の一つの積極的な発露を、こちらから裏打ちするようなお手当というものを、少なくとも今の何倍かというものをお出し申し上げた方が、私たちは国としてその人たちの御好意に対して、一つの謝意を表するゆえんでもあろうかと思いますが、そうしたことを法制化し、かつお手当の点に対しても何か確たる方向で、りっぱな人に喜んでやっていただけるようなことの道を、一つこの際お考えいただくことが必要なんじゃないか、そういうことを一つあわせてお尋ねしたいと思います。

川島正次郎自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官

○川島国務大臣 お話の通りこれは今年初めて置きました。従いまして予算の関係上、人員並びに委員個々に対する実費弁償等の金額もきわめて少ないのであります。この程度では十分御活躍を願うようになっておりませんので、来年度の予算では、人員の増加と一人々々に対する手当の増額を要求しております。現在八百二十二人で、全町村の大体四分の一程度しかおらぬようであります。順次ふやしまして、全町村に置きまするし、進んでは先ほど申し上げたように一町村に数名置きたいと考えておるわけであります。この協力委員を法制化するという問題は、まだ私は研究しておりませんので、今事務当局に聞いてみましたところ、もう少し拡充してからそれをやりたいということを言っていますが、早速この点も調べまして、行政協力委員会というものが十分活動し得るように、また行政協力委員会を通じて、国民の苦情を十分聴取し得るような機構にすることに、これから努力いたしたいと考えております。

草野一郎平自由民主党

○草野委員 それだけなんであります。ただ苦情相談というものは、そういうふうに歓迎され、非常に成果を上げてくるということになりますと、やはりそれを担当する人とそれに伴う予算、従ってそれに関する措置というものをお考えいただきたいということと、ただいま申しました協力委員の方々に対する一つの拡充する道、しかも拡充するについては、拡充したそのことに値する人を選び、かつお手当を差し上げるというような面をお考え願わねばならぬということを、特に私は国政調査に出かけていってきて感じて参ったわけであります。こまかいことはまたあとで文書かなんかで申し上げることにいたしますが、このことを一つ特にお考えいただきたいと思います。ただいま御答弁いただいたことを具体化していただければ非常にけっこうだと思います。

川島正次郎自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官

○川島国務大臣 いろいろ御激励願いましてありがとうございました。私も草野委員と同じように考えております。せいぜい御趣旨に沿って実現するように努力いたします。

中島茂喜自由民主党

○中島委員長 本日はこれにて散会いたします。    午後零時四十五分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗