逓信委員会 第4号
- 発言数
- 109 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1961/10/20
会議録
○佐藤委員長 これより会議を開きます。 日本放送協会昭和三十四年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書を議題として審議を進めます。
○佐藤委員長 この際、参考人招致の件についてお諮りいたします。 すなわち、本件に関し、日本放送協会より説明を聴取するため、本件の審査が終了するまで随時協会の役員を参考人として招致することといたしたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐藤委員長 異議なしと認め、さよう決します。 なお、参考人の人選、手続等につきましては委員長に御一任を願いたいと思います。 ―――――――――――――
○佐藤委員長 まず、大高郵政政務次官より概要説明を聴取することといたします。大高郵政政務次官。
○大高政府委員 ただいま議題となりました日本放送協会の昭和三十四年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書並びにこれに関する説明書の国会提出について、概略御説明申し上げます。 日本放送協会のこれらの書類は、放送法第四十条の規定に基づきまして、国会に提出いたすものであります。 協会から提出されました昭和三十四年度の貸借対照表等の詳細は、お手元の書類の通りでありますが、その概要について御説明申し上げますと、昭和三十五年三月三十一日現在における資本総額は八十四億九千百余万円で、前年度末に比し二十七億三千八百余万円の増加となっております。また、これに照応する資産総額は百九十九億九千三百余万円で、前年度末に比し四十六億二千三百余万円の増加であり、負債総額は百十五億二百余万円で、前年度末に比し十八億八千五百余万円の増加となっております。 資産の内容を見ますと、流動資産二十七億八千九百余万円、固定資産百五十九億九千七百余万円、特定資産十億一千九百余万円、繰延勘定一億八千七百余万円となっております。また、負債の内容は流動負債十億五千二百余万円、固定負債百四億五千余万円であり、固定負債の内訳は、放送債券五十四億九千余万円、長期借入金四十九億五千九百余万円となっております。 次に損益につきましては、事業収入は、ラジオ関係百四十億五千九百余万円で、前年度に比し二十四億五千余万円の増加であり、テレビジョン関係は百十億九千八百余万円で、前年度に比し六十億七千七百余万円の増加となっております。 事業支出は、ラジオ関係百三十八億四千三百余万円で、前年度に比し二十二億九千四百余万円の増加であり、テレビジョン関係は八十四億五千八百余万円で、前年度に比し四十二億四千四百余万円の増加となっております。従いまして、ラジオ関係においては、二億一千五百余万円の当期剰余金を計上しており、また、テレビジョン関係においては、二十六億三千九百余万円の当期剰余金を計上しておりますが、これはテレビジョン放送受信者の予想以上の増加によるものであります。 なお、ラジオ、テレビジョン関係の当期剰余金につきましては、その大部分は放送債券償還及び長期借入金返還等の資本支出に充当されております。 以上で概要の説明を終わりますが、何とぞよろしく御審議のほどお願いいたします。
○佐藤委員長 次に、参考人阿部真之助君より補足説明を聴取することといたします。阿部会長。
○阿部参考人 ただいま郵政政務次官から日本放送協会の昭和三十四年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書の概要について御説明がございましたが、委員長の御指名によりまして、これから補足説明を申し上げることといたします。 まず、財産目録と貸借対照表について申しますと、資産総額百九十九億九千三百五十八万円のうち、最も大きな部分を占めております固定資産につきましては、当年度末百五十九億九千七百八十万円で、前年度末に比べまして三十六億七千七百八十七万円の増となっておりますが、これは主として秋田ほか十九局のテレビジョン放送局の建設、岡山ほか二十七局のラジオ関係放送所の増力工事、前年度に引き続く東京放送会館新館、福岡、札幌放送会館の建設、その他放送設備、機器の整備、改善等を行なったものでございます。 また、これに対します負債総額は百十五億二千五百五十万円となりましたが、このうち固定負債について申しますと、当年度末百四億五千十七万円で、前年度末に比べまして十九億九千六百七十七万円の増となっております。これは、当年度新規に放送債券を三十億円発行し、また市中銀行から長期借入金として二億九千万円の借り入れを行ない、他方当年度減としましては、放送債券において二億一千九百八十万円を償還、市中銀行ほかに対して十億七千三百四十三万円の長期借入金の返済を行なったためであります。 次に損益計算書について申しますと、まず、ラジオにつきましては、事業収入は百四十億五千九百二十三万円で、前年度決算に比べまして二十四億五千八十二万円の増となっておりますが、当初の予算に比べますと八億三千六百五十六万円の減収となりました。 これは、当年度、受信料を月額八十五円に改訂いたしましたことにより、受信料収入は増加いたしましたが、受信者数におきましては、極力その維持増加に努めたにもかかわらず、年度内において百二十四万の減となりましたため、当初の予算に比べましては減少することとなったためでございます。 一方、事業費は、ただいま申しました収入減に対処して経費の節減をはかりました結果百十八億九千二百二十二万円となり、前年度決算に比べましては十二億四百十三万円の増となりました。これは、番組面においてテレビジョン放送との連係を保ちつつ、第一、第二放送番組の刷新をはかりましたほか、国際放送の拡充、受信者普及開発の強化、カラーテレビジョンやFM放送等の放送技術の新分野の研究等を積極的に実施したものであります。 減価償却費は、十三億九千百三十万円で、前年度決算に比べますと、九億四千三百三十七万円の増となりましたが、これは前年度におきまして財政収支の均衡上、やむを得ず繰り延べた償却不足額を取り戻しましたほか、現有資産の老朽陳腐化のはなはだしい状況にかんがみ特別償却を行なったためであります。 次に、テレビジョンについて申しますと、事業収入は百十億九千八百十万円で、前年度決算に比べますと六十億七千七百六万円の増となり、これを当初の予算と比べますと、三十四億五千二百五十万円の増収となりました。これは主として、テレビジョン放送局の開局あるいは増力によるサービス・エリアの拡大に加えて、受信者の普及開発に努めました結果、受信者数が急速な増を示したためであります。 他方、事業費につきましては、六十八億一千五百四十九万円で、前年度決算に比較し、三十五億四千五百七十二万円の増となりましたが、これは放送網の拡充に伴いまして、総合、教育両テレビジョン放送とも放送時間を増加するとともに、番組内容の改善充実に努めましたほか、テレビジョン放送局開設に伴う専用回線その他維持費の増加によるもののほか、職員の待遇改善をはかったものでございます。 以上の収支の結果、当期剰余金は、ラジオにおいては二億一千五百五十一万円、テレビジョンにおいては二十六億三千九百十四万円となりましたが、今後の事業運営にあたりましては、難聴地域の解消、設備の改善、近代化、受信料制度の合理化、その他多くの重要諸計画の遂行に努めなければならないと存じますので、公共放送という重大使命と責任に照らし、今後とも一そうの事業の運営、推進に努力をいたして参りたい所存でございます。 何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げる次第でございます。
○佐藤委員長 次に、会計検査院当局より検査報告について説明を求めます。会計検査院第五局長平松説明員。
○平松会計検査院説明員 日本放送協会の三十四年度決算につきまして、書面検査のほか、協会本部並びに大阪、名古屋、広島、札幌の各中央放送局及び福岡放送局の実施検査をいたしました。実地検査の施行率は、収入面では、ラジオ四〇・一%、テレビ六一・六%、支出面におきましては、ラジオ七四・八%、テレビ八九・五%と相なっております。 検査の結果につきましては、特に不当と認めた事項はございません。そのほか注意いたした事項もございませんでした。 以上でございます。
○佐藤委員長 これにて概要説明、補足説明及び検査報告の聴取を終わります。 本件に関する質疑は後日行なうことといたします。 ――――◇―――――
○佐藤委員長 郵政事業、郵政監察、電気通信並びに電波監理及び放送に関する件について調査を進めます。 質疑の通告がありますので、これを許します。坪野米男君。
○坪野委員 私は、電気通信事業に関しまして、電電公社と全電通労働組合との問の労働条件に関する問題について、公社当局に質問をいたしたいと思うわけでございます。 問題点は、電電公社の京都中央電話局と、全電通京都支部との問の労使慣行に関する問題でございますが、主として職員局長にお尋ねいたし、また一般的な大網については、責任者の総裁からお答えいただきたいと思います。 ことしの十月二日に、京都中央電話局長の在田文治氏が、全電通京都支部との団体交渉の席上で、労使慣行の問題について、今までの労使慣行を一切認めないという、一方的な破棄通告をいたされたわけでございます。これに対しまして組合側は、当局は本年二月に、従来の労使慣行は尊重すると確約しておきながら、一方的にこれを破棄することは、信義に反するだけでなく、既得権の侵害であり、組合弾圧の現われだと強く反対して、今闘争態勢を固めておるという実情でございます。私は、電電公社と全電通本部との間に労働協約が締結されておる、書面による労働協約が締結されておるほかに、労使間の話し合いあるいは交渉の結果、書面外のいろいろな労使慣行が確立されているに相違ない、また双方が、これらの従来の労使慣行を尊重して、労使間の関係を保っておると思うわけでございます。さらにまた、地方本部と電電公社の地方の当局、支部、分会とこれに対応する公社側との問にも、各段階に応じて具体的な取りきめ、あるいは労使間の慣行が確立されて、双方これを尊重して、今日まで労使間がうまく進んで参ったと考えるわけでございます。労使間の問題を、ただ法規だけ、あるいは労働協約の規約面だけに縛られることなく、その職場の実情に即して具体的に解決をしていく、話し合っていくということが、私は労使間のスムーズな交渉を促進し、また労使間が、平常時においてお互いに協力して職場の能率を上げていくことができることだと考えるわけでありますが、今回のこの京都中央電話局長の一方的な労使慣行の全面的な破棄、こういった行為は、非常に遺憾なことだと思うわけであります。電電公社の総裁にお尋ねしたいのでありますが、労働協約のみならず、これらの労使間の協約を尊重していくべしという考え方、意見について、電電公社の責任者としては、どのような見解、お考えを持っておられるか、最初にお尋ねしたいと思います。
○大橋説明員 私どもの事業経営をしていく上におきまして、当局と労働組合との間に、いろいろ円満な交渉をし、話し合っていくという原則につきましては、むろんお説の通りだと考えます。ただ、個々の問題となりますと、事柄の内容により、具体的の事項については話の合わないことも、ときに生ずることはやむを得ないことと考えますが、でき得る限りよく話し合って、円満に進行するということは、当然私どもの最も希望するところでございます。
○坪野委員 具体的にお尋ねしていきたいと思いますが、この京都中央電話局長の労使慣行破棄の通告の事実について、公社当局として御承知になっておるかどうか、職員局長でけっこうでありますが、お答え願います。
○本多説明員 この件につきましては、私ども最近承知いたしました。
○坪野委員 最近承知をしたということでございますが、この労使慣行を一方的に破棄するという点について、中央電話局長の方の見解を要約すればどういうことになるか、その点をお尋ねしたいと思います。
○本多説明員 一方的に労使慣行を破棄するというお話でございましたが、この内容につきましては、あるいは組合活動について、従来の考え方と違った考え方に立って今後やっていこうとか、あるいは休暇付与の問題について、従来の考え方と違ったやり方でやっていこうとか、数項目ございましたが、私どもの考えといたしまして、先ほど総裁からお話がございましたように、労使間の正常化ということにつきましてはやもちろん念願いたしているわけでございまして、あるいは交渉につきましても、中央本部と本社との問で団体交渉の方式というようなものをきめて、交渉委員の数、あるいは交渉委員をどこに置くかというようなことも取りきめてございます。あるいは配置転換の問題については、いろいろ配置転換の協約を設けて、それにのっとってやるとか、いろいろそういう基本的な問題につきまして中央で協約を結んで、その協約に基づいて、秩序ある労使間の問題をそういうふうにして処理していく、これが正常化である、かように考えております。また地方におきましての、協約の解釈とか運用とかいうことにつきまして、いろいろ問題がある場合におきましては、あるいはそれを上の交渉委員会に移すなり、あるいは協約それ自身を、移しました中央において、これを両方の交渉委員同士で話し合って解決するとか、そういうような方法も用いて参ってきております。私ども京都でやっておりますことが、特にそういうふうな協約面から見まして、労使の正常化について電話局長側のやったことがはずれているというふうにも考えないわけでございます。
○坪野委員 それでは一つ例をあげてお尋ねしたいと思います。電通本部と公社側との間の労働協約で、配置転換についての事前協議制の協約ができておるように聞いておりますが、京都支部と中央電話局当局との間には、本部協約から一歩進んだ労使間の話し合いができておりまして、希望配転の場合においても事前に組合と話し合って十分協議を遂げた上で配置転換がなされておる、こういうように聞いておったのですが、最近このような希望配転については事前協議の必要がないんだ、数日前に通告をすればそれで足るのだというような態度に局側が出てきたということであります。なるほど本部間の協約では計画的な配置転換についての事前協議制ということになっておりますが、支部段階でさらに一歩進めて、希望転換と申しましても、本人が積極的に希望する場合と、それから局側が本人に勧めて、そして本人も最終的にそれを承諾し、そうして本人の希望という形式をとって配置転換がなされる場合と二通りあると思うわけであります。こういういわゆる肩たたきによる希望配転と申しますか、そういった場合に、本人の意思があるいは無視されはしないか、あるいは不当な本人に対する圧力が加わりはしないかという考慮から、従業員の労働条件を守るという組合の立場から、京都支部においては、そのような希望配転についても労使間の協議をするという従来の正しい、また法に触れることもない進んだ労使協定が、労使間の慣行が確立しておったわけでございますが、これを一方的に破棄するということは、今後の労使間の交渉その他についてもどうかと思うのであります。この点について御承知かどうか。御承知であれば、それについてどういう御見解かを一つお伺いしたいと思います。
○本多説明員 お答え申し上げます。 本人の配置がえ、こういう問題につきましては、私どもの方といたしましては、いろいろ自動化というような問題がございまして、非常にひんぱんに行なわれる場合がございますので、ただいまお話がございましたように、本部との問におきましては、配置転換に関する協約を結びまして、こういう場合にはこういう方法でやるんだというようなことを事こまかくきめて慎重に対処いたしております。その場合におきまして、あるいは家庭の事情とか、あるいは通勤の事情がどうだ、あるいは本人の健康、それからまた公社側の業務上の必要性、あるいはまた本人の希望、そういうようなことを総合的に勘案して配置がえをすることにいたしております。従いまして、自動化等で配置がえをするというような場合におきましても、そういうふうに非常に慎重に対処しているのでございますが、通例の場合、お話がございましたような個人の希望でどこかに行きたいというような場合におきましては、これはもう全く個人の希望でございまして、あるいはいれられない場合もございまするけれども、本人の希望でございますので、もちろん組合側にお話しすることも必要でないことであります心また公社側として、強制にわたるようなことは、もちろん本人の希望でございまするから、あり得るはずがないのでございまして、この点については、公社側の人事権といたしましてやっているわけなのでございまして、その点は、それを組合側と協議決定していくというような、事前協議というような二とは、これは必要でないことであると考えております。ただ近畿におきましては、こういうような場合に、事前に――五日前ですか、本人並びに組合の方にも通知をするというふうなことを従来やっていたようでございまして、そういうことに京都の場合も今回したということなので、これは通知でございますからもちろん別にどうということはないと思いますが、協議決定していくというのは、本人の希望の場合にはちょっと理屈の上からもおかしいものではないか、かように考えておる次第でございます。
○坪野委員 本人の自由意思による希望の場合はお説の通りでありましょうが、今申したように公社側の勧奨によって、それも強力な勧めによって本人が希望をさせられるという、形式的に希望配転という形をとった実質的な公社側の意向による配転ということは当然あり得ると思うので、そういった場合に、やはり組合側とよく話し合う、もちろん組合の承諾とかいうことの必要かどうかということは私は問題だと思いますけれども、少なくとも組合と話し合う、労使間で話し合うという協議制の慣行ができておっても決して違法じゃない、そういった慣行ができて、それで労使間がスムーズに話し合いがつくのであれば非常にけっこうな慣行じゃないか。それを一方的に破棄されるということに私は問題があると思う。今度の京都の中話の局長の態度は非常に高姿勢に出てきていることを聞いておりますが、そういう点が非常に残念だと思うのであります。そういう特殊の希望配転についての労使慣行を尊重すべきであるとお考えか、あるいはそういったものを別に尊重する必要がない、もう法規通り協議の必要ないという態度でいくべきであるというお考えか。これは当局としてそういう指示を与えておられるのか、あるいは中話の局長の独自の見解でそういった態度に出ておられるのか、そこを一つ重ねてお尋ねいたしたい。
○本多説明員 ただいまお話がございました強制にわたるような本人の希望、なかなかデリケートなお話でございますが、しかし、ある意味で本人に対して何らか慫慂するというような形の場合におきましては、通常の場合私どもの方としては、機構の改正とか、あるいは作業方式の変更とか、非常にいろいろな場合を列挙いたしましたこういう場合においてこうやるんだということを定めておりまする配置転換の協約にのっとってやっているのでございまして、そういう場合におきましても、公社側の業務上の必要あるいは本人の希望というようなことも、これはいれてやっているわけでございます。その場合におきましては、もちろん配置転換の協約に従いまして組合側に通知しているのであります。通常全く本人の希望で、どちらか向こうの局に行きたいとか、あるいは東京の局に行きたいとかいったような場合におきましては、これは組合側と協議してやる必要はない問題というふうに私ども考えております。 それから労使間の正常化という問題につきましては、私ども先ほど申しましたように、団体交渉によって平和的な労使関係が確立していくということについては常々念願しているところでございまして、ただこの点につきましては、先ほど申し上げましたように、やはり中央本部と本社との間の協約あるいは了解事項、覚書、そういうふうな協定にのっとりまして全国の職場の交渉なり、あるいは労使間の話し合いが動いていただくというふうに考えて参りたいと思います。私どもの方といたしましても、職場も非常に多いものでございますから、それがいろいろその協定からはみ出た動きをいたしました場合に、それが地方々々で別な動きをするというようなことは、全体としての労使関係に必ずしもいい結果をもたらすものではない、かように考えておるわけでございます。今度の問題につきましても、本社から特に指示をどうしたというようなことはございません。あるいはこれは近畿通信局の管内において、近畿全体の労使関係を見ましていろいろやっていることかもしれませんが、本社から特別に指示をいたしたことはございません。
○坪野委員 次にお尋ねしたいのは、これも京都の管内の伏見電話局と伏見の分会との交渉の過程で当局側から、従来の慣行及び協定に違反しても上部の指示があればやむを得ないのだ、こういう答弁をなされておる。そういうことで、慣行違反だけでなしに、労働協約、その他の協定違反の数々を、伏見電話だけでなしに京都の電話局で行なわれておるという事実を私は聞き知っておるわけでありますが、上部の指示があれば労使間の協定、協約に違反してもやむを得ないのだ、一体こういう指示をなされておるのか。結論だけでけっこうですから一つ……。
○本多説明員 本社、本部の間できめました協定、協約に違反しても上局からの指示があればよろしいというような指示は、私どもいたしておりません。
○坪野委員 それから、地方段階、支部段階においても、それぞれの段階で団体交渉の結果、書面化された協約あるいは協定というものがあることはお認めになりましょうか。
○本多説明員 こまかい問題については、あるいはその職場限りのものについてはそういうようなものができていることはございます。
○坪野委員 こまかい問題といえばこまかい問題ですが、しかし労働者の労働条件にとって非常に重要な問題もありますので、その労働協約違反の事実を二、三指摘して、そういったことが当局の御指示なり御意向であるのか、あるいはその地方の責任者の意見に基づくものか、この点について質問してみたいと思います。 たとえば時間外勤務を行なう場合には、労働基準法三十六条によって労使間で労働協約を締結しなければならないということになっておるようでございますが、この時間外勤務をさせる場合に、組合との問に労働協約を結ばなくても、特殊の場合は別にしまして、差しつかえないのだ、そういった協約に違反しても罰則もないのだというようなことを、これは失言かもしれませんけれども、吉田電話局長との交渉の際に、そういった発言があったようでありますが、そういったことは当局としてはどういうふうにお考えですか。
○本多説明員 お答え申し上げます。 そういう言い方は、おそらく舌足らずな言い方だったろうと思うのでございますが、ただ、一週実働四十八時間の範囲内におきましては、かりに協約がない場合におきましても、現在私どもがやっております実働時間が短い場合においては超過勤務をさしても差しつかえない、かように私ども考えておりますので、そういうような意味のことを言ったのではないと思われます。一般的に、労働協約、三六協定を結ばずに一方的にやるということではないのではなかろうかというふうに私ども理解しております。
○坪野委員 同じ吉田電話局長との交渉で、その点はやはり労働協約が必要なんだということをお認めになったようです。ただ一度労働協約をすれば、きょう三時間、きょう二時間超過勤務をやってもらいたいという場合には、そのつど協議の必要はないのだ、業務命令で一方的に超過勤務を命ずることができるのだ、こういう見解を述べられたようでありますが、これは当局、本部間の労働協約に違反することではないでしょうか。
○本多説明員 個人別の毎日の超過労働時間について協議をするという建前には現在なってないと思うのであります。やはり何日間かをきめまして、その間の総労働時間、超過勤務時間、それから員数というようなものをきめまして、また労働基準監督署の方にも届けているのではないか、十日間なり十五日間なりのそういう取りきめができておりますれば、毎日心々それをきめるということは必ずしも必要でないことだろう、こう思います。
○坪野委員 一カ月間とかあるいは今の十五日間とかに十時間、二十時間というような取りきめをすれば、そのつどそのつどの事前協議は必要ないということでございますか。
○本多説明員 そういう協定ができておりますれば差しつかえないと私どもは考えております。
○坪野委員 その点はまあその程度にして、次に移りましょう。 年次有給休暇について、これは西陣電話局と組合との団交の議事録に出ておることでありますが、組合活動は原則的にはすべて組合休暇で対処されたい、年休は、年休の本質論からも認められない、こういうことを言っておられるわけですが、労働基準法で認められた年次休暇というものは、これは組合の権利であって、業務に支障がない限りは当然許さなければならないものではないか、その間に自宅で休養しようと、あるいはレクリェーションで外に出ようと、あるいはどこか組合の大会に出ていくということがあっても、私は年次休暇の本質論からそれは当然認めらるべきものではないかと思う。さらに公社と全電通本部との労働協約でもその点は認められておるのではないかというように承知しておるのですが、その点、いかがですか。
○本多説明員 その団体交渉の記録あるいはその当時の事情というものがつまびらかでございませんので、あるいはお答えがはずれておるかもしれないのですけれども、お話のあった、公社側として業務に支障がない限りにおきましては正常な組合の活動のために年次休暇を使うというようなことは、決して差しつかえないと私ども考えておりますが、ただこの前、処分の際にもいろいろお話を申し上げたのでございますけれども、そういう年次休暇をとって、たとえば違法な時間内職場大会、そういうようなものに出ていきます場合におきましては、それがわかりますれば私どもは年次休暇を取り消すということはやっておりますが、普通の正常な組合活動のために年次休暇を使われるというようなことは、特別公社の仕事に支障がない限りにおきましては、私ども特に禁じておるわけではございません。
○坪野委員 当然のことだろうと思うのです。業務に支障がない限りは休暇が認められる。一斉に全員が休暇を請求すれば、業務に支障が生ずる場合が多いでありましょう。 〔委員長退席、佐藤(洋)委員長代理着席〕 ですからそういう場合には認めないという当事者側の態度は当然わかりますが、組合活動のために出ようと、あるいは個人的な用があって出ようと、それが禁止をされる、あるいは認められないということは――労働協約上もその点を何かノート方式と申しますか、ただノートに書き入れて届け出をすればいいということになっているように聞いておりますが、そういう労働協約になっておるのでしょうか。
○本多説明員 お答え申し上げます。 ノートに記録して届けるということは、私、その通り記憶しておりませんが、年次休暇の適用につきましては、やはり申し出をいただきまして、公社が業務上の支障の有無を判断するわけでございますから、これについて承認を与える、かような形をとっているわけであります。
○坪野委員 京都の市外電話では、従来そういったノート方式で年休が認められておったものが、今度は課長へ一々届け出をせよというような方式に一方的に変更されたということも聞いておるわけでありますが、その職場職場で確立された労使の慣行が一方的に踏みにじられておるということは、私は非常にけしからぬことじゃないかと思うわけであります。さらにまた生理休暇についても労働協約その他で大体必要な生休が認められておると聞いておりますが、これも何か当局側で制限を加えてきておる。三日以上とすれば組に入れないというようなことを言って、生休を押えにかかっておるというような事実を聞いております。さらにまた病気休暇の場合でも一日、二日程度は診断書は要らないというように、本部の協約で大体認められておるというように聞いておりますが、これも最近では、一日でも半日でも欠席する場合は診断書を出せというように、非常に高姿勢に出てきておるというような事情を聞いておりますが、その点の労働協約の内容はいかがでございますか。
○本多説明員 お答え申し上げます。 年次休暇につきましては、公社の業務に支障がないかどうかというような判断の問題でございますが、生理休暇につきましては、その業務をやることによって身体に重大な支障を与えるかどうかというような判断の点でございます。まあ生理休暇の問題はなかなかデリケートな問題でございますが、そういうような問題がございますので、私どもただ単に職員の側から届けるということでなしに、やはりそれにつきましては私ども判断する機会といいますか、判断をしてやる、かように考えておるわけでございます。
○坪野委員 労働協約にはそういう今の病欠の場合のこまかい規定までなされておらないのですか。
○本多説明員 お答え申し上げます。 一日あるいは半日の病気欠勤の場合に診断書を持ってこいとか、持ってこないでもよろしいとかいうようなこまかい規定は今ちょっとしていない、かように考えております。
○坪野委員 次にもう一つ、これは重大な問題だと思いますが、西陣電話局と組合側との団交の際に、勤務時間中は組合書記局を閉鎖してもらいたい、一ういう申し出があったそうであります。これは、要するに勤務時間中は職務に専念する義務があって組合活動が許されない、こういう原則論の適用として、組合書記局の閉鎖あるいは書記局への組合員の出入りを一切禁止するという措置ではないかというように考えられるのですが、私は、勤務時間中の組合活動はともかくといたしまして、書記局閉鎖ということを当局が組合側に申し入れるということは、組合に対する不当介入ではないかと思う。組合の中に専従を許された職員もあるわけであります。支部なら支部に専従職員がいるわけでありまして、これが分会の書記局なるものの用件で出てくる。これは当然許されることでございましょうが、書記局を閉鎖するというようなことは、これは何か公社側としては勘違いをしているのではないか。越権行為も入ると思うのですが、そういった要求は公社側として、本部として指示をされているのかどうか、あるいはそれはその現場の判断でやっているのか、それを一つ伺いたい。
○本多説明員 お答え申し上げます。 書記局の閉鎖というのはどういうことでありますか、私も存じておりませんが、おっしゃるように専従の組合役員というものがございますから、そういうような者の出入りまで禁止するという意味ではないのではないかと考えます。ただ、交渉委員として成規の団体交渉に出てくる、あるいは団体交渉の際に説明員として出ていただく、そういう労使間の団体交渉の交渉できめられている者以外の者につきましては、勤務時間中は専従でない限り組合活動をやるべきでない、かように考えておりますので、そういうものとの関係においてどういう意味でされたのか、その点私どもつまびらかにいたしておりませんが、おっしゃるように専従の職員がございますので、書記局を閉鎖というのはどういう意味かわかりませんが、全然出入りを禁止するというようなことはちょっとおかしい問題だというふうに考えます。特に公社側、本社の方からそういうようなものについて指示をしているというようなことはございません。
○坪野委員 これは当局側と組合側とが確認し合った議事録照合の中から今お尋ねしているわけです。その議事録の写しに書記局閉鎖ということがはっきり書いてある。大体勤務時間中は机から一歩も離れてはならないという、そういうしゃくし定木の規定の解釈はないと私は思うわけです。職務に専念するということも常識的に社会通念に照らして解釈されるべきだと思うのですが、書記局閉鎖というように当局側が強く組合に干渉してきているということが現にあるわけです。これはあるいは当局としては御承知ないかもしれませんが、一つ十分御調査いただいて、その趣旨とするところを明らかにしていただきたいと思うわけです。
○本多説明員 ただ、勤務時間中における認められない組合活動というものが非常に激しいというような場合に、その書記局に出入りすることによって組合活動をしているというような特殊な場合におきまして、そういう意味でそういう書記局を閉鎖すると申しますか、出入りを禁止するというようなことがあるいはあったかもしれぬと思いますが、その点、私ども詳しく知っておりませんので、よく確かめておきたいと存じます。
○坪野委員 その点は一つ御調査願いたいと思います。組合に対する不当介入の疑いが私はあると思います。 最後にもう一つ、問題点をお尋ねしたいと思います。これは現実に今京都で大きな問題になっておりますが、阪急京都線の地下鉄延長工事が本格的に始まることになりまして、それに伴って電電公社の今までの地下が架設ケーブルの移設工事が請負業者によって行われる。延べ千四百名からの工事を二年間、夜間の勤務になるそうでありますが、その際に公社側から十名が二人ずつ交代で夜間の監督業務に携わる、こういうことであります。この点については当然当局側との事前協議の対象になるのではないかと思われるわけでありますが、それを十月二十日から実施するという予定を、わずか三日前に通知をしてきて、形式的な協議で事を解決しようとしておるわけであります。ところがこの問題が、今までの京都支部という公社側との間の労使間の慣行が非常に一方的に破棄されて円滑を欠いておる関係上、この三日前の協議について組合側が、公社側に誠意がないということで拒否して、協議がととのっておらない。そのために二十日、本日からの工事ができるかどうかということが危ぶまれておるわけであります。従来の電電公社の職員の勤務といえば、常日勤制と申しますか、昼間の勤務のようでありますが、これを二年間にわたって毎日、晩の八時から朝の八時まで、交代ではありましても二年間そういう勤務に専念させるというような、こういう職務内容の変更については、労使間の協議を待つ事案ではないかと思うのですが、その点はいかがでございましょう。
○本多説明員 お話しになりました工事のやり方の内容について、私ども詳しいことも知っておりませんですが、ただこの監督につきまして、通信局の方からも参る、あるいは京都の電話局から二名か何か補助監督をつけてやってもらうというようなことのようでございます。そして昨日、何かその問題につきまして、これは現場の問題でなしに、通信局と地方本部との問で話し合いをしておる、こういうふうに聞いておりますので、あるいはこれは一つの支部でなしに、二つの支部にわたる問題になる、そういう人を借役と申しますか、そういうふうな問題もあるようでございますので、地方本部と通信局で話し合いをして円滑な処理を進めていくということが適当でないかと考えておるわけであります。
○坪野委員 地方本部段階で協議をして円満解決されることが望ましいことでありますが、京都支部と京都の当局との問の労使の問の慣行が非常にうまくいっておらないというところから、こういう重要な工事についても若干の支障を来たしておるという事実が今発生しておるわけでありますから、この問題について、労使間協議制の問題――これは時間外でもありますし、同時に夜間勤務を二年間続けるというようなことで、当然これは協議事項になっておるだろうと思うわけであります。こういった点について、地方本部段階における解決もけっこうでありますが、支部段階においても円満な話し合いが進むように、一つ当局から指示をしていただきたいと思うわけであります。と申しますのは、京都の加入者開通工事の月間の消化状況というものを調べてみますと、非常に成績が悪いようであります。大体一割ぐらいの消化しかしておらないということでありますが、これはやはり労使間の話がうまくいっておらないというところから、あるいは勤労意欲の低下とかいろいろ原因はありましょうけれども、労使間の慣行を一方的に破棄するところから、必要以上に京都の場合には混乱を来たしておるのではないかという感じを強くするわけであります。そういう点、それから今の阪急京都線の工事の問題、それから先ほど私が言った、こまかい点でありますけれども、労働者にとっては基本的に非常に重大な問題点であり、労働協約の問題であると同時に、また労使間の慣行、話し合いによってもこれは合理的に解決すべき問題だと思いますが、そういった点について、出先の下部の当局者に本部の意思が十分に通じておらない、あるいは曲解されて、ただ高姿勢で労働者を押えればいいというような態度で、末端で労使間の対立が激化しておるというような事実があるように私は見受けますので、そういった点についても、一つ当局として、下部に対する監督と指導を適切にやっていただきたいということを要望いたします。なおこの点について、今の御答弁の中で若干不満の点があり、調査を待った上の御答弁もいただきたいと思いますので、私の質問を一応留保してこれで終わりたいと思います。
○佐藤(洋)委員長代理 森本靖君。
○森本委員 実は臨時国会も会期がだんだん迫って参りまして、この機会でなければ公式に質問をする機会があまりありませんので、ちょっと申し上げておきたいと思います。 それは、実は昭和三十七年度の予算要求の問題であります。この臨時国会が終わりまして、そうして通常国会が再会されるまでの閉会中に予算編成の閣議なりあるいは郵政省と大蔵省との折衝によって、国会に提出する予算の原案が決定をされる、こういうことになるわけでありますので、特に本日は、私は昭和三十七年度の日本電信電話公社の大蔵省に対する予算要求原案に関連をしての質問をいたしておきたい。そうして私の質問に関連をする要望事項その他については、郵政大臣としても最大の努力を払ってもらいたいということを冒頭に私は申し上げておきたいと思います。また、私どもこれに関連をいたします国会議員の一員といたしまして、私は野党ながらも、そういう方面については、私が今質問をいたします要旨についてはできる限りの側面的な援助も申し上げたい、こういうように考えまして、そういう観点から私は三十七年度の予算要求に関連をして質問をしていきたい、こう思うわけであります。まだ各省の予算要求というものが発表になっておりませんけれども、日本電信電話公社の昭和三十七年度の予算要求案というものはすでに新聞紙上にも発表になっておりますし、さらに与野党のそれぞれの政調部会に対しましても三千百三十億円という三十七年度の膨大な予算が提案をせられておるわけでありますが、おそらくこれが予算折衝の過程におきまして、電信収入あるいは電話収入、特に電話収入の見積もりその他についてかなり変動がくるのではないかというふうに考えまするし、さらにこの予算要求の中におきましての建設資金計画の中の予算要求でありますので、ばく然と総額を一つにいたしまして四百十三億、こういう金額になっておるわけであります。昨年度の二百九十一億円から比べますと、この四百十三億というのはかなりの莫大な金額に上っておるわけであります。こういうふうな問題についても例年の予想からいたしますると、この四百十三億というものがかなり削られる。そしてこの電話収入の見積もりがもう少し過大視せられる。場合によっては、損益勘定から建設勘定に繰り入れが予算折衝の過程においてふやされるというふうなことは、私はこれで七回、日本電信電話公社の予算折衝の過程、予算要求原案、それから閣議において決定されました予算、こういうものを見てきました場合の今までの通例になっておるわけであります。 そこで私は、まず郵政大臣の代理であります政務次官にお聞きしておきたいと思いますることは、昭和三十七年度の日本電信電話公社の予算案が公社から発表になり、そして与野党の政調会に対しましても、それぞれ説明をいたしておりまするが、郵政省としては、この電信電話公社の予算要求原案に対して、省議なり何なりでこれは妥当である、こういう一つの結論を得ておるかどうか、郵政省としてタッチしておる工合を先に聞いておきたい、こう思うわけであります。
○大高政府委員 三十七年度の予算につきましては、ただいま慎重検討中でございまして、御説明する段階に至っておりません。
○森本委員 郵政省の予算そのものについては、今の政務次官の答弁で池田内閣総理大臣の答弁と符牒が合っておるわけでありますが、ただ私が聞いておりますことは、日本電信電話公社の三十七年度の予算要求原案というものはすでに各新聞に発表になり、そして与野党の政調会に対しましても、それぞれ日本電信電話公社を通じて説明があったわけであります。この原案に対して郵政省が何らタッチしておらないということにならぬと思うわけであります。だから郵政省自体の郵政事業特別会計の予算、それから郵政省の一般会計の予算、それについては郵政省としてはまだ検討中でありますということは言えると思うのであります。しかし、日本電話公社は郵政省の監督下にあるわけであります。少なくとも郵政省の何らかの了解なしに、日本電信電話公社が単独において発表するということはあり得ない、これは官庁の事実であります。そういう点について郵政省が省議において決定をしたかどうとかという問題よりも、郵政省としては昭和三十七年度の日本電信電話公社の予算要求原案の内容についてはどうなっておるか、検討中ということは郵政省の郵政事業特別会計、一般会計予算についての問題については検討中であってもけっこうでありますが、日本電信電話公社が発表いたしておりますこの予算要求原案については、郵政省としては今日どういうふうになっておるか、こういうことであります。
○大高政府委員 予算につきましては、「郵政大臣は、前項の規定により予算の提出を受けたときは、大蔵大臣と協議して必要な調査を行い、」云々というのがあるのでありますので、ただいま調整中であります。
○森本委員 四十一条の項については確かにそういうふうにありますけれども、これは「郵政大臣は、前項の規定により予算の提出を受けたときは、大蔵大臣と協議して必要な調整を行い、閣議の決定を経なければならない。」こういうことになっておるわけであります。検討中というのは、日本電信電話公社が予算要求原案として出したものを検討中ということであるのか、あるいはこの日本電信電話公社が出した予算要求原案というものに対して一応の了解というような形を与えての検討になっておるのか。そうすると、これが大蔵省に至るまでに日本電信電話公社の予算要求原案というものが変わることもあり得るのかどうか。
○大高政府委員 電電公社から提出されたものを一応聞いただけでございまして、まだ調整する段階中でございます。
○森本委員 これは政務次官に詰め寄って聞くのもまことになんでありますが、しかしこれは聞かなければ大臣がおりませんので、やむを得ぬのです。この四十一条からしても、これは毎年の慣例として――監理官は一生懸命条項を見て何とか条文的に答弁をしようという気になっておるようだけれども、今までの慣例としてはやはり現実の問題として、日本電信電話公社が予算要求原案を出す場合には、一応郵政省に対してもこの程度の予算要求原案を出しますがということは相談があったはずなんです。全然なしにやるということになれば、法律的にはそういうことになるかもしらぬけれども、現実にNHKの予算にしても、実際に提案する場合には、あらかじめ郵政省と十分に協議する。そうして成案を得て今度は正式に郵政省に出すわけです。日本電信電話公社の場合には、全然そういう措置がとられずに、電信電話公社としてはそのままぽんと打ち出しておいてやる、こういうことになるのか。
○松田説明員 お答え申し上げますが、この点につきましては、いつも毎年同じようなことになるわけでございまして、私から申せば、法律問題とも関連して参りますとはなはだ苦しい立場にもなるわけでございますけれども、法律の立場からいたしますと、電電公社は電電公社として予算を組みまして郵政省に提出して参りまして、郵政省はそれを受けて、結局郵政省の態度が最終的にきまるのは大蔵大臣と協議が遂げられまして、そこで初めて郵政省の態度が最終的にきまる、こういうことになるわけでございます。その問におきまして、ただいま森本先生が言われましたようなところは、てんで問題にならないようなものを出されましては郵政省としても処置に窮しますし、電電公社もみっともないことになるだろうというふうなことになりまして、常識的にある程度のところまでは事前にいろいろ相談するということもあるかもしれませんけれども、これは、具体的に詰めて相談をして、こういうものでお出しなさい、それでもってやって参りますということでは決してございませんで、まあまあ常識的なところだというような意味での話はあるわけでございます。それ以上詳細になって参りますと、これは郵政省の立場として、やはり別に提出されたものについて調べて最終的な決定をされる、こういうことになるわけでございます。
○森本委員 これは松田監理官の事務当局としての事務的なやり方については今の答弁で満点でありますけれども、実情からいくとするならばこれはすこぶるマイナスであります。これは日本電信電話公社の予算が出されて、なるほど予算折衝においては今までの過程を見ますと、公社が直接大蔵省とやっておりますが、最終決定は大蔵大臣と郵政大臣との決定にゆだねられるわけであります。 〔佐藤(洋)委員長代理退席、委員長着席〕 それをほとんどやらずして電電公社にほうりまかしにしておくから、いつも予算要求をする場合について山をかけておいて、それが若干削られても大体通ったというようなことで成功だということを言っておるわけであります。だから現実問題としては、日本電信電話公社が予算を出す場合において郵政としてはこれでよろしい、よしこれで大蔵省との折衝に当たり、これはどうしても通さなければならぬという意気込みでやるのと、まあ日本電信電話公社は予算を出してこい、通るか通らないかわからぬ、そこで決定されたものが予算要求原案ということに国会に対してはなるわけでありますけれども、現実の問題としては、もう大蔵省との間において決定されたものは動かしがたい予算になるわけであります。そこまでの責任と迫力を持っていくとするならば、今NHKの予算でもあなた方が責任を持ってやっておるような形に、やはり電電公社の予算についても郵政省としては責任を持って、一つの原案ができたならば、それを大蔵省と折衝して通過をさす、あるいはまた、その予算要求原案については、責任を持ってそのまま通るというふうな形に持っていかなければ、毎年のことながら、山をかけておいて、それが削られてやむを得ぬ、まあまあこれは成功だ、こういうつまらぬ実際の現実の仕組みになるわけです。だから、三十七年度、日本電信電話公社は三千百三十億円、昨年の二千六百五十五億円から見ますと、かなり高額に上っているわけであります。それに対して郵政省としては、責任を持って大蔵省との協議ができるような立場に立ってこの予算要求というものを日本電信電話公社から受け取っておるかどうか、このことを聞いておるわけであります。
○松田説明員 実はこの問題につきましては、公社の場合とNHKの場合と少し行き方が違っておりまして、NHKの場合におきましては、結局あれは出されました予算がそのまま国会に参りまして、郵政省としてはそれに意見をつけて出す。ただ、その意見をつける場合に、郵政省が悪いといっているものをNHKが出してきたんではこれはまずいことになるものですから、郵政省の意向もいろいろ聞いて、最終的によいと言われるような意見がつくようなものをNHKが作って出すという形になって参りますので、今、森本先生言われたような工合になりやすいのでありますけれども、電信電話公社の場合には、何といたしましても電信電話公社で予算を提出するということをこの条文の第一項によりましてきめられているわけであります。しかも時期的に申しまして、これは電信電話公社のみならず、ほかの三公社も同様でありますが、大体八月の末あるいは九月の初めには出すわけでございますので、それまでの問、郵政省ともっと協議を遂げて、少なくとも郵政省としてはそのままよろしいと言えるようなものに仕立て上げるということは、これはまた時期的にも非常にむずかしい問題がありまして、できませんので、結局法律に書いてあります通りに一応提出されて、それが最終的には調整されるという形で最終のものになるということに、事実上の問題としてそういう扱いにしなければならないという状況になっておるのでございます。
○森本委員 これは事務当局よりも本来は大臣から答弁をしてしかるべき問題であるわけであります。政務次官に聞いてもけっこうでありますけれども、これはなかなかうるさい問題になってくるわけでありますので、いずれ大臣がおるときに私は大臣に直接お聞きしたいと思いますが、今の松田監理官の答弁を聞いておりますと、電信電話公社は電信電話公社で勝手に予算を出せ、そうして最終的な大蔵省との折衝の際に郵政大臣と大蔵大臣と協議をするという、法文通り読んで回答しているわけですね。実際の予算折衝においては、それなら郵政大臣と大蔵大臣とが一生懸命――郵政省の経理局方面と松田監理官と大蔵省とが協議しておるかといえば、そうじゃない。内部は電電公社の総裁、副総裁、経理局長もほったらかし。そして総裁、副総裁、経理局長あたりが大蔵省の主計官あたりと一生懸命折衝して削られておる。そこに何らかの形の予算折衝のやり方を考えないと、電電公社の予算折衝のあり方としては、その他の各省の予算折衝のあり方と比べたときに非常に損をする場合が多いわけです。一体そういう権限があるかないか。実際は参考人として、大蔵省の主計官としては、電電公社の経理局長あたりを呼んでみるべきなんだね。ところが、参考人で呼ぶのでなしに、実際はそこで折衝されているわけだ。その辺の解明ということについては、あなたが今表面上答弁をしたことと、実際に折衝をやっておる場合とはかなり違った空気になってきておるわけだ。その辺の予算折衝における問題をどう解明するかというふうなことについては、私は他日日をあらためて大臣に、お聞きしたい、こう思いますので、松田監理官なり政務次官の答弁の趣旨に従って、日本電信電話公社が郵政省の了解を得て発表した予算要求の原案だ、こう解釈をして、それでは総裁にもっぱら聞くことにいたします。 三十七年度の予算要求の中で、三千百三十億円という膨大な予算要求額になっておるわけでありますが、ここで特に私は、この電話収入、電信収入の見方、特に電話収入の中におきます見方、そういう点については予算委員会等においてやりますが、とにかく、この中におきまする、損益勘定の中の人件費であります。この人件費を詳細に検討いたしてみますると、ほとんどベース改定については触れてないわけであります。そこで非常に疑問に思いますることは、今国会において、一般公務員は御承知の通り十月一日から人事院勧告による給与の改定がなされるわけであります。その法律の改正も予算上の補正も全部行なわれるわけであります。ところが三十七年度の日本電信電話公社の予算要求の原案には、その人事院勧告というものが全然載ってないわけであります。この問の事情はどうなっておるのか、その点についてお聞きしたい、こう思いますと同時に、三十七年度予算において、かりにその人事院勧告を全部実施した場合、総金額がどの程度になるのか。それから十月から実施した場合に、本年度の三月三十一日までの金額はどの程度になるのか。この二つについてお聞きしたいと思います。
○大橋説明員 ただいまの御質問、来年度の予算の中に今回の公務員に対する人事院の勧告のベース・アップに相当するものが組まれていないじゃないか、こういう御質問だったと思います。これは特に申し上げなくとも森本さん多分御承知のことと思いますが、人事院の勧告は全く公務員に対するものでありまして、公社の従業員に対するベース・アップの問題ではありません。公社としてはまた別の見地からベース・アップすべきものはする、こういうことになっておりますので、人事院の勧告があったから直ちにそれに応じただけのものを予算に計上しなければならぬということの結論にはならないわけであります。ただ、将来の問題として、公務員にそういうベース・アップの勧告があり、これを政府がのんで公務員のベースが上がったという場合にどうするか、続いて第二の問題としてそれは起こり得ることであります。御承知の通り、公社法の三十条の二項、この規定によりますと、これは特に申し上げぬでも皆さん御承知のことでありますが、公社の職員の給与は国家公務員及び民間事業の従業者の給与その他の事情を考慮して定めなければならぬ、こういうことになっております。従って、今回のようにもし公務員について給与のベース・アップという事実が行なわれますと、これも将来公社の従業員の給与を定める場合の一つのファクターとして慎重に考えなければならぬ、こういうことになります。まだ金額について十分な計算をしているわけではございません。しかしながら、かりに七分一厘といいますか、あのベース・アップが行なわれるといたしますれば、約百億の原資が要るだろうと思います。
○森本委員 こういう答弁は親切に願いたいと思うのです。私が聞いたのは、七・一%の人事院勧告をそのまま実施した場合三十七年度一年間幾らになるのか、十月から三月三十一日までは幾らになるのか、その金額を御明示願いたいと、こう言っておるわけです。これは公社としてはその金額は直ちに明示できるはずであります。そのくらいの計数整理というものはやっておるはずであります。
○大橋説明員 私の方ではベース・アップをするかどうかということは、まだ問題が熟しておるわけではございません。将来どの程度のベース・アップをするか、かりに七・一上げるかどうかということはまだきまっておりませんので、まだそういう計算はいたしておりません。ただごく大ざっぱに申し上げて、先ほど申し上げたように三十七年度においては約百億要るだろう、こういう大ざっぱな考え方でございます。
○森本委員 私が聞いておるのは、あなたの方がぺースを上げるとか上げぬとかいうことを今聞いておるわけじゃない。経理局においてそのくらいの計数整理ができぬというはずはない。人事院勧告が出されておる。これを電電公社に引き直したら何ぼの金額になる。それくらいの勉強が足らぬような公社じゃないはずだ。私の聞いておるのは、来年度一年間に人事院勧告を電電公社に直したらどの程度の金額になるのか、それから十月から来年三月三十一日まででどの程度の金額になるのか。そのくらいの計数整理ができていない不勉強な、不熱心な経理局じゃないと思う。経理局長に聞いてごらんなさい。
○大橋説明員 おしかりを受けてはなはだ恐縮でありますが、私自身が答弁する限りにおいてはそう申し上げざるを得ない。
○森本委員 それだったら経理局長に答弁させなさい。
○大橋説明員 存じなかったために今のようなことを申し上げたのでありますが、あるいは経理局長が持っておるかもしれません。従って経理局長に答弁させます。
○井田説明員 本年度の十月からことし一ぱい上がった場合にどうなるかという点につきましては全然作業を行なっておりません。
○森本委員 そうすると聞いておきたいと思いますことは――大体総裁がそういう答弁をしたからといって、事務当局がそれへ右へならえの答弁をする必要はない。そのくらいの勉強が足らぬということならば経理局長なんか要らぬですよ。人事院勧告が十月一日から実施される、それで実際問題として国会でも給与法の改正が審議されて、予算がどの程度になっておるということはわかっておるはずです。それなら――その通り実施するしないということを私は言っておるわけじゃない。その七・一%というものをかりに実施した場合にはどの程度になるかということを頭の中に入れておくくらいの経理局長でなければだめですよ。私が経理局長や総裁なら、そのくらいはいつでも答弁できるようにしておく、これは常識ですよ。その七・一%の通りやるとかやらないとか私は言っておるのじゃない。それを電電公社の計数に引き直したらどのくらいの金額になるかということを聞いておる。それは計数整理しておりませんから答弁できませんというものではない、計数的にやったらすぐ出てくることなんですから。総予算の人件費の七・一%をやってみて、それが十月から三月までどのくらいということは出てこぬはずはない、あなたのような頭のいい経理局長なら。それがわからぬような局長ではだめですよ。総裁が大ざっぱにいって年間大体百億くらいになるだろう、それで二十億は別で八十億という金額が出てくるとするならば、その八十億円というものを割ってみればいい。割ってみれば十月から三月までどのくらいの金額ということは今でも頭の中でできるじゃないですか。私でもそういう勘定はできる。何も総裁がそういう答弁をしたからといって、それに右へならへをして検討しておりませんというような答弁をする必要はない。事務当局は事務当局なりに計数をはじいてみたらこの程度になる、その上のことは総裁なりあるいは郵政大臣がやることだから、経理局長はその準備をすればよい。もう一ぺん答弁をやり直しなさい。
○大橋説明員 ただいま申し上げましたのは、今御指摘のような達観的の見方で百億ということを申し上げたのです。大体見当はその見当だと思います。しかし先ほどの問題は幾らになるかと仰せられると、やはり従来の慣例に従ってちゃんと積み上げて、員数まで調べ上げて、百億とか十億とかいうラウンドではなしに、正確な数字を申し上げなければならぬので、そういうことを申し上げたのです。
○森本委員 私が聞いたのは一円一銭一厘違うということじゃない。ここにあなたの方の予算要求原案で二十何億という数字も出ておる。給与総額も出ておる。その給与総額と、二十何億というものであったら、七・一%についてはどの程度ということはすぐわかる。それが年間百億で、二十億が別で八十億が実際上がる金額たということになれば、十月一日から三月三十一日までは何ぼになるという金額が出てくるわけです。だから私は、そういう点については質問にもう少し親切にお答えなさい、こういうことを言っておるわけですよ。総裁気に食わぬ質問なのでぶっきらぼうな答弁をするから、私は怒っておるのだ。そういうことはだれが考えてもできるような答弁です。しかも、経理局においてはそういうことはちゃんと用意しておらなければならぬはずです。それは別として、大体年間百億円になるとするならば、今電信電話公社法の条項を総裁は引きました。私もこの条項を引いて答弁を願いたい、こう思っておったわけでありますが、あなたが今引いたように、確かに第三十条に「前項の給与は、国家公務員及び民間事業の従業員の給与その他の事情を考慮して定めなければならない。」ということになっておるわけであります。そうなりますと、この予算要求原案をこしらえました三十六年八月二十四日とは今日の時点においてはかなり違ってくるわけであります。というのはこの臨時国会において給与法の改正があり、補正予算の措置がとられて、七・一%の人事院勧告がほんとうに実施の段階に入るわけであります。そうなってきますると、当然この三十条の、あなたがお引きになった第二項の観点からいきましても、電電公社の予算要求の原案の中には、この人事院の勧告が百億といたしますと、十月からでありますから百三十億程度になりますか、その程度の金額は当然要求してしかるべきである、こう考えるわけであります。その点について、これはこういう公開の席上ではっきり答弁せよと言っても無理かもしれないが、先ほどの総裁の答弁の趣旨からいくならば、公務員とやはり見合ってきめていかなければならぬ、この条項を日本電信電話公社が生かしてやろう、こういう考え方に立っていくとするならば、少なくとも三十六年の八月二十四日にこの予算要求原案を作ったときの時点と今日の時点とは違う、こう考えるわけでありますが、これは政務次官どうですが。公務員関係の給与はこの十月一日から上がるわけであります。現実にそれだけの給与が上がっていくわけであります。給与法についてももう通過をするわけであります。そして先ほど来問題になっておりますように、松田監理官が答弁したように、電電公社は電電公社自体で予算を作って郵政大臣に出す。郵政大臣はそれを検査して大蔵大臣と協議してきめる。これがほんとうの予算要求原案である。だから現在の段階においてはまだ郵政大臣にきていない段階になっておるわけですね。ところが実際問題としてこの臨時国会においては給与法が可決され、補正予算の措置がとられて、七・一%の人事院勧告がその他の公務員には行なわれる。こういう時点において電電公社がこの八月二十四日に組んでおる予算要求原案の中には、この百三十億程度の予算というものが組まれていない。これは七・一%をかっちりこうせよということを私は言っておるわけではありません。それがよくなって八%になるのか、九%になるのか、あるいはそれが七%になるのか、その金額は別といたしまして、いずれ公務員に給与引き上げを行なったと同じような程度のものは、電電公社の三十七年度の予算要求原案の中に組み入れてしかるべきである。これは先ほど総裁が引いたその条項でも、それからあなたがさっき監理官に教えられたその条項で考えても、これはやはり公社の職員の給与は公務員の給与と見合ってきめなければならぬ、こういうことがあるわけでありますから、ただ一言でよいわけでありますが、なるほどそうじゃ、それはそういうふうにやらなければならぬ。――実際に移す、移さぬということは、これは大臣と相談してみなければわからぬことだし、政府の方針でありますが、今の日本電信電話公社法の法の精神からいきますならば、今申し上げましたように金額の問題は別として、人事院勧告にある程度見合うような予算というものは、当然三十七年の予算要求の原案には組み入れてしかるべきである、こう考えるわけでありますが、政務次官一つどうですか。
○大高政府委員 お話を聞きますと、まことにごもっとものように思いますが、私が今ここで言明する段階に立っておりませんから、一つ御了承願います。
○森本委員 なかなか政務次官うまい答弁でありますが、これはいずれ大臣が来たときに正規にお聞きしたいと恩います。しかし、しつこく政務次官に聞くようでありますが、精神としては、私の言っておることは正しいでしょう。それをやるやらぬということはそのときの閣議その他政策においてきめることであり、そのときの経済条件その他を見て当然きめることであって、重大な問題を含んでおるので、政務次官がここで言明することはむずかしいと思う。しかし私が今言った精神は、法の精神からいって、あるいは電電公社を監督する立場にある郵政省としても、できるならそういう方向が望ましいということは事実でしょう。どうですか、政務次官。
○大高政府委員 森本先生の御質問は何か私の言質をとるような……。
○森本委員 そんなことはないですよ。
○大高政府委員 その通りに私が答えれば御満足かもしれませんが、ただいま申し上げた通り、私が今言明する段階に立っておりませんから、御了承願いたいと思います。
○森本委員 これは名政務次官でありますので、これ以上私は政務次官に御質問しようとは思いませんけれども、ただ私の質問をいたしました意のあるところは政務次官、大臣も十分にくんで、予算折衝においては活躍せられたいということでありますので、私は追い詰めて質問をここでいたそうとは考えておりません。また意地悪い質問をしようとは思いませんが、ただ私が申し上げたその意のあるところを大臣なり政務次官はくんでいただいて、予算折衝の過程においてそれを大いに活用していただきたい、こういう趣旨でありますので、その趣旨は政務次官もよく了としておいていただきたい、こう思うわけであります。 そこでもとへ戻りまして、総裁にもう一ぺん聞きますが、この人事院勧告については、私が今言ったように時の政府が政策においてきめるべき問題でありますし、公社としては収入支出、それからその建設計画、そういうものと見合ってきめるべきものであることは当然であります。しかし今の情勢からいきますと、第三次五カ年計画も間近に控えておるという段階において、従業員の待遇改善をするということは、単に今の合理化問題からいきましても、電通が一番合理化のしわ寄せを受けておる職場であるということはだれが見ても間違いないわけであります。その半面いわゆる労働が強化せられてきておることも事実見のがしがたい公社の実態であります。そういう観点からいきますと、少なくとも今度の三十七年度の予算要求においては、この人事院勧告くらいは給与総額の中に含めてしかるべきであると考えておるわけでありますが、ここで総裁がはっきりとした答弁ができないにしても、そういう趣旨の方向には私も努力するくらいの答弁がないと引っ込みがつかぬようになるわけであります。これは政務次官は正確に答弁しなかったけれども、そういう方向の趣旨は了とするということはうなずいて了解したわけであります。だから電電公社自体としてもそういう方向に十分の努力をし、また大いに考えていきたいということは、私は正規に言明してしかるべきだと思うわけであります。ただそれが、時の政府の閣議なり、時の政府の政策において、いれられる、いれられぬは別問題であります。これは公社側の責任問題じゃございません。しかし公社としてはそういう方向を望むということは私は言うてしかるべきじゃないかと思うわけでありますが、総裁、どうですか。
○大橋説明員 大へん同情のある御発言、大へん感謝いたしております。私どもも常に従業員の待遇改善については努力しておるつもりであり、また絶えず努力しておるわけであります。なかなか思うにまかせないのではなはだ相済まぬことでございますけれども、今度の公務員のベース・アップに伴う七・一%という問題となりますと、これは今後私どもさらに研究した上で何とか筋道が立てばむろん計上すべきだと思いますが、先ほども読み上げた通り、公務員の給与というものがわれわれの従業員の給与を定める一つのファクターであることは間違いございません。しかしながらこれのみが唯一のファクターではないのでありまして、そのほかに民間従業員の給与その他の事情も考慮しなければならぬと書いてあります。一つのファクターには相違ありませんけれども、ほかのファクターも考えなければなりません。今後十分慎重に研究したいと考えております。できる限り待遇改善をしたいということを念願しておることは申すまでもないことであります。
○森本委員 電電公社としても人事院勧告だけでなしに、その他のいろいろな要素を考えてやらなければならぬということはよくわかります。しかし今の総裁の最後の答弁では、あらゆる情勢を考えて、できる限りの努力をいたしますということでありましたので、私はこの問題についてはこれ以上の深追いを避けて次に移っていきたいと思いますけれども、これは来年度の予算要求の中において、その他の二公社がどうなるかという問題にも関連をしてくるわけであります。これはおそらく電電公社自体だけの問題ではないと思いますが、しかし少なくとも予算要求の原案の中には、そういう過程を組み入れてもらいたい。それを組み入れずに実際に実行予算の段階において行なうということになると、この予算内容というものは苦しくなって、公社の事業計画というものはそれだけ伸びが減ってくるということになりますので、その実行予算の中で済ましてしまうのだという形の、一つの協議的な政府、公社さらに大蔵省との関係、ゆめゆめそういうことでいくことのないように、こういうものは正規にきちんと予算に組んでやっていくという方向に一つ大いに努力を願いたいということを申し添えて、私はこの人事院勧告の問題については終わりたいと思います。一つ総裁もほんとうに従業員の待遇改善、それから事業の興隆ということを考えるならば、国会においてあちらさん、こちらさんに気がねをしながら答弁をするという格好でなしに、きぜんとした態度をもって、この筋の通る人事院勧告くらいは一つ熱心にやっていただきたいと思います。最後にもう一回。そういう方向で熱心に御努力できるかどうか、総裁から簡単でいいですから答弁を願っておきたいと思います。
○大橋説明員 従来も及ばずながらできるだけの努力をしてきたつもりであります。今後ともでき得る限りの努力はいたすつもりであります。ただ力及ばず、どの程度までできますか、ここでお約束はできかねます。
○森本委員 次に、もう一つ御忠告を申し上げておきたいことは、これは郵政省にもそうでありますが、いつの場合でも予算の組み方の場合に、いわゆる建設勘定のつじつまを合わすために、外部資金というものをひっくるめてぽんと出しておいて、それがだんだんくずれていく。そうすると収入見積もり増がふやされ、損益勘定から建設勘定に繰り入れられる金額がふえてくる。こういうことのないように、はっきりと外部資金が四百何十億ということを自信を持って公社が出せるとするならば、少なくともそれに対しては全面的に郵政大臣が協力をして、大蔵省との予算折衝を行なうということでなければ、またこれは山を見た予算ということになって、毎年同じことを繰り返すことになりますから、少なくとも予算要求原案というものがきまりましたら最低限度その予算要求原案はかちとる。かちとるといったら組合みたいなことになりますが、しかし予算折衝というものはそういうことになりますので、そういう方向で一つ大いに努力を願っておきたいと思うのであります。 その中でこまかい問題でありますけれども特に私が聞いておきたいと思うことは、要員対策の問題であります。特に今年度は事業運営要員として一万一千二百九十八名、建設要員千六百八十九名、計一万二千九百八十七名というものを要求する、こういうことになっておるわけでありますが、私がいろいろ調べたところによりますと、現在の電電公社の定員の算出基準からはじいた場合には三十七年度の建設計画からみると、これを数倍上回るような数字になるのじゃないかというふうに考えるわけでありますし、またその他のいろいろな要員関係の要素を考えてみますと、たとえば訓練のあと補充の要員の問題とか、あるいはまた電話運用部門における今の交換の方々が帰る時間でありますが、もう一番おそいのを午後九時くらいにするというようなことにいたしますと、かなりの人員が変わってくるのじゃないかというふうにも考えるわけであります。こういう要員の問題について、この一万二千九百八十七名というものについては根拠があって出したと思いますけれども、われわれから見ますとこの数字は少なきに失する、こういうふうに考えるわけであります。時間がありますといろいろな問題に触れてきたいと思いますが、時間がありませんので急ピッチで質問をいたしておりますので、その点は御了承を願っておきたいと思います。この最低の、ほんとに電電公社のきわめて控え目な一万二千九百八十七名という要求だけでも断じてとっていただきたい。そうしないことには三十七年度の建設計画、次に起こるべき第三次五カ年計画等についても非常に影響を来たしてくると思うのでありますが、その点についての総裁の決意を一つ聞いておきたいと思うわけであります。
○大橋説明員 これは例年のことでありますが、今度の予算の面におきましても、要員問題というのは実は私ども予算折衝のときに一番苦しむのであります。人をふやすということは、内部には必要なことでありますけれども、外部的にはとかく非常に評判の悪いことでありまして、これが実は通りの悪い問題であります。それで、毎年われわれはこれで苦しんでおります。むろん本年度もこの点については十分努力いたすつもりであります。
○森本委員 努力いたすつもりでございますのでけっこうでありますけれども、努力してとにかく自分が要求したものは、最低限度これだけはどうしてもとるという決意をもって進んでもらいたいということを特に私は要望しておきたいと思います。 そこでこまかい問題でちょっと聞いておきたいと思いますが、われわれの気にかかりますことは、この予算要求原案の中に九百七十六名の過員の経過措置としての予算措置を今年行なっておるわけでありますが、これは現実の問題としてはそれぞれの職場には起こっておるわけでありますけれども、予算上におけるこういう要求の仕方をしたのは今度が初めだと私は考えておるわけでありますが、その通りですか。これは総裁でなくてもけっこうであります。
○井田説明員 お説の通りでございます。
○森本委員 そういたしますと、今までは予算措置でこういうことを講ずる必要がなかった、これから講じていかなければならないということは、それだけ合理化がずっと急角度に進んで配転不能の場合の者が出てくるということで、今よりも合理化の速度がずっと早まってくるという考え方に立ってこれを出しておるのか。あるいはまた今までの経過からしても、この合理化をやるについてはこういう予算の要求の仕方をしなければならぬ、こういう考え方に立っての新しい試みでやっておるのか。そのどちらになるのか、これを一つ聞いておきたい。これは重大なポイントになりますので、もし経理局長でなければ職員局長か、そういう関係の者であるか、あるいはそれを全部ひっくるめて総裁が答弁になってもけっこうであります。
○大橋説明員 従来でも正確にいえば何人かそういう者があったはずなのです。しかしながら従来は自動化の速度が割合におそかったので、その自動化の速度より一方の大きく仕事がふえるという増員の方が多いものですから、そのくらいのものなら何とかその年度じゅうに消化してしまって、過員にならないで済む、こういう現実の問題も考慮して今までは要求しなかったのでありますが、三十七年度になりますと自動化がだいぶテンポが早くなりましたので、拡張される人間で直ちにこれに全部吸収するということが困難になって参りますので、ことし初めてこういうことを要求した。これが事実のことです。
○森本委員 これは本来ならば今まででもこういう要求の仕方をすべきなんだね、実際問題としては。ところがこういう年度計画の中途でこういう形に変えて要求してくるものだから、私は毎年審議しておりますので、もしこういう九百七十六名ということを正式に出していかなければならぬとするほどの合理化というものが急ピッチで行なわれて、しかも配転が非常に困難だという情勢が出てくるということになると、これはなかなか容易ならぬことである、こう考えて特に聞いたわけでありますが、私が今言ったことでなしに、今までの経験からして、こういう過渡的な経過措置としての要員措置については要求しなければならぬという、新しい観点に立ってのこれは要求の仕方であるということなら納得がいくわけであります。しかし実際問題としてそんなに急ピッチにやられてたまるかということになるわけでありまして、そういう急ピッチでやるために九百七十六名が必要であるという考え方に立つとするならば、総裁の答弁を聞いておりますと、結局、残念ながら急ピッチになるからこれは要求したんだ、こういうことですか。
○大橋説明員 正確に言うならば今のお話の両方を含んでいるともいえるかと思います。しかし主として、先ほど私が答弁したように、従来は数が少なかったから比較的吸収しやすかったのでそこまで特別の措置をする必要はなかった。三十七年度はその範囲が非常に大きくなりましたので、従来の通りにはいきにくいから特にこういう措置をとりたい、こういうことでございます。
○森本委員 これは実際はこまかく建設計画をやって、そうして実態の資料を集めて、九百七十六名というものが妥当であるかどうであるかということについて調べていかなければならぬわけでありますが、私はそういう資料を今手元に持っておりませんので、私の今までの事業的な勘でいくとするならば、三十七年度の建設計画から見ると、この九百七十六名では少なきに失するというくらいの感じを抱くわけであります。幸い十一月に行政視察があるようでありますから、私はこの項も一つ重要な項目として行政視察の項目に加えてみたい、こう考えておるわけでありますが、いずれにいたしましてもこの要員対策については、最低この要求した金額程度はぎりぎり一ぱい考えてもらいたいと考えると同時に、労働時間の短縮の問題もございまするし、あるいはまた、今準職員といわれておりまする特別社員も、これを一般社員に組みかえるという問題もあるわけであります。こういう問題については、きょうは時間がございませんので、他日日をあらためて質問をしたいと思いますが、いずれにいたしましても、今私が申し上げたようなものをひっくるめて、要員対策については十分に万全の予算折衝というものを行なっていただきたい、こう思うわけであります。 もう一つは、第三次五カ年計画でありますが、第三次五カ年計画についてのパンフレットが出ておるわけでありまして、この第三次五カ年計画の構想については、与野党の政調会にもそれぞれ説明があっておりますので、大体のアウトラインというものはわかりますけれども、肝心の資金対策と要員対策というものがつまびらかでございません。実際問題として資金対策と要員対策というものがつまびらかになってこない限りにおいては、これは机上の計画になるわけでありまして、そういう点についてもすみやかに一つ明確にして委員会にも提出ができるという方向にお願いをしたいと同時に、特に私が申し上げておきたいと思いますことは、こういう第三次五カ年計画という膨大な計画については、どうしても従業員の協力を得なければ、これは絵にかいたもちにひとしい。そうなってきますると、当然従業員に重大な影響力を持っております全電通と十分に話し合いを行なっていかなければならない、こういうことになるわけでありますので、第三次五カ年計画の詳細な計画ができ上がりまして、そして委員会に出され国会に出される前に、そういう組合関係との話し合いというものを電電公社当局が十分に行なって両者が納得をしてこれでやりますからという形において、一つこの委員会あるいはまた政府に御提出を願いたい、こういう形にぜひこの第三次五カ年計画についての取り扱いをしていただきたい、こう思っておるわけであります。私の考え方に誤りがあれば別でありますが、なければ、その通りやりますと簡単な答弁けっこうでありますが、一つ御答弁を願いたい。
○大橋説明員 ただいまのところは、先ほど御指摘の構想程度のものができているわけであります。これに基づきまして地方通信局からいろいろ資料をとり、要員対策等についても意見を聴取いたしまして、それを全部まとめて五カ年間のほんとうの計画ができる、こういうことの段取りになっております。従いまして、まだそれの完成までには数カ月間かかると思います。それについては組合との間に十分話し合いをすることに過去において相談ができておりますから、むろん御指摘の通りやりたいと思っております。
○森本委員 一つそういう方面については十分に御配慮を願いたい。こう思うわけであります。 それから、これは三十七年度の予算が提案になって、その予算を審議する際に審議をしてもけっこうでありますがただ私はこの際御忠告を申し上げておきたいことは、今年度の建設計画におきます建設の単価の問題と資材購入に関する単価の問題について、これが例年と同じような格好になっておるとするならば、今の経済情勢からいきますと、なかなか問題があろうと思うわけでありますが、そういう点についても一つ十分に明確なお答えができるように御準備を願っておいてもらいたい、こう思うわけであります。 それから、この予算要求の中で特に私は要望しておきたいと思いますことは、政務次官もよく聞いておいてもらいたいと思いますが、農山漁村電話普及対策について、やはり電電公社は例年よりもふやして考えておるわけでありますが、今の電電公社の事業計画からいきますと、ややもいたしますと電話サービスというものが都市に偏重し過ぎるという形になるのは、人口の分布からいたしましても、積滞数から申しましても、ある程度やむを得ない、一つの曲がった原理と申しますか、そういう形になっておるわけであります。農山村におけるところの唯一のサービスというものが、この電話普及対策になっておるわけであります。特にこの農山村に対する電話普及対策というものは、いわば電電公社のもうけの罪滅ぼしを農村でやっておるということに考えてもいいような施策になるわけであります。特に農山村に対する電話普及対策ということについては、一つ十分に御考慮を願っておきたい、少なくとも予算要求原案を下回るようなことにはならないように御考慮願っておきたい、こう思うわけでありますが、政務次官、どうですか。
○大高政府委員 御説の通りでございます。
○森本委員 総裁……。
○大橋説明員 御説の通り努力したいと思います。
○森本委員 それからもう一つ要望しておきたいと思いますことは、今回、これは本委員会においても松田監理官からもしばしば答弁があっておりますし、また私からも質問いたしましたが、現在全国で五カ所、郵政省の三十六年度の予算において実地検証をやっておるというところの有線放送電話の接続の問題であります。これは十三億円というものが三十七年度の予算要求原案に初めて出てきておるわけであります。ここで私は特に要望しておきたいと思いますことは、その原案ができるまでに郵政省としても十分に電電公社の現場長としての意見を聞き合わすということが大事であろうと思います。ややもいたしますと、有線放送電話の場合に、有線放送電話加入者のみの意見を聞きがちになるのは、今の民主主義の建前からいたしましてもやむを得ないと思いますけれども、かりに接続するということになりますと、やはりこれを担当いたしますのは電電公社になってくるわけでありますから、こういう細部の問題については、十分に電電公社と郵政省との打ち合わせを得て、そうして相互が了解して、権力で押えつけて了解したということでなしに、電電公社と郵政省の担当官と、それから有線放送電話を普及さしておる当事者の連合会というようなところともある程度話し合いがついて国会に提案をするという形にならないと、この問題は非常に大きな問題に発展する。もしそういう三つの意見が違ったままにしておいて国会に提案をされるということになりますと、その法案の先行きというものはきわめて難航する。またそれだけ郵政省が苦労する。郵政省の考え方と電電公社の考え方と有線放送電話を持っている者とがそれぞれ違った感覚で反対をして、それがまとめ上げられた法案だということになってくると、せっかくわれわれが有線放送電話を普及さしてきたという意味もなくなるわけでありまして、この法案があなたが考えておるより以上の重要な意味を持ってきますので、その点特に、きょうは公社の幹部の諸君もおりますので、まず私は公社と郵政省とが意思の疎通をはかり、完全に了解を得て、今度は有線放送電話の関係の諸君ともある程度完全に近い了解を得た上において国会に上程ができる、こういう形のものが最も望ましい、私はこう考えますが、この点については一つ総裁と郵政省と両方から意見を聞いておきたい、こう思うわけであります。
○松田説明員 ただいまの問題、全くお説の通りでございまして、実は有線放送電話の接続の問題、あるいは接続のみならず、ほかの有線放送電話の運営上の問題、たとえば区域の問題とかいろいろございますが、そういう問題につきましても、ざっくばらんに申し上げますと、確かに公社側のある程度の意図と有線放送電話を実際やっておられる方々の意図というものは若干食い違いを示す状況でございます。そこで私どもその間に入りまして、いろいろ全般の実情をどちらにもお話し申し上げて、郵政省としては、両方とも納得がいき、また国家的に見てもそれが一番いい方法だというところを見つけまして、その線で法律の改正もし、進んで参りたいと思っております。もちろんそういう場合には、むしろ国会の先生方にはそういう全体の状況をにらんでおられて、非常によく世情に通じておられますので、今度はよく御意見も承りましてまとめて参りたいと思っております。ただいまのお話の公社との関係におきましては、すでに何回か公社ともその問題を話しておりますし、今後とも密接な連絡をとりまして進めて参りたいと思います。
○大橋説明員 この施行につきましては、関係方面と密接な関係をとって進めて参りたいと考えます。
○森本委員 ほかにもまだいろいろこまかい問題で質問をしたい事項がたくさんございますけれども、本日は時間の関係でこの程度で電電公社に対する私の質問を終わりますが、きょうの私の質問はかなり意のあるところの質問をいたしておりますので、特に私は政務次官、総裁に対してはその意のあるところを――今後の予算折衝、あるいはまた予算原案が国会に上程せられる間が問題であります。上程されてからああでもなかった、こうでもなかったという言いわけを聞いても何にもならぬわけでありますから、上程をされるまでの問題を私が提起をしたわけで、特にその中でも、いわゆる賃金問題、要員対策というものはきわめて重要な要素を含んでおりますので、一つ大臣にも意のあるところを伝えて、政務次官、大臣両方とも十分の御努力を願いたい、こう思います。と同時に、総裁の方でも、通り一ぺんの答弁をしておけばそれで済んだ、やれやれということではなしに、これからが本舞台である、こういう考え方に立って、一つ予算折衝についても大いに努力を願って、従業員の待遇改善もむろん重点的に考えなければなりませんけれども、電信電話事業の興隆という観点からも、そういう点については十分に考えてもらいたいということを最後に特に要望しておきまして、私の本日の質問を終わります。
○佐藤委員長 松前重義君。
○松前委員 私も森本委員と同じような意味で、事前に申し上げておいた方がいいと思うので、多少重複するかもしれませんけれども簡単に御質問したいと思います。電電公社に御質問します。 電話の拡張が進んでいくにつけまして、だんだんいなかの方に及んでいきます。いなかの方に及ぶといいましても、従来のような特定局単位に設けられておった加入電話が、多少これを統合した形において一つの電話局というようなものできて、そうして特定局から分離して、これに従来特定局の少数の加入者がそれぞれ直接加入者として編入されていく、こういう傾向になることはもう御計画の中に盛られております。このことは私は現在の電話の発展の過程として、やはりこの流れは阻止することができない流れであると思うのでありまして、この点については相当の問題をはらんではおりますけれども、その流れとしては否定できないのではないかと思う。 そこで問題は、そういうふうなことをなさいます、まただんだん施設というものがいなかに及んで統合されていって特定局の電話交換がなくなっていくというような過程において起こってくるのは、この技術革新あるいはまた電話の近代化に伴う結果として当然労働者との問題が起ってきます。特定局の電話交換手を首切らなければならない、あるいは配置転換をしなければならないというようなことになる。そういうことになりますと、労働組合との間にいろいろ問題が起こる。特にいなかになりますと、配置転換ということも、えらく遠いところへ、ことに女の子を出勤させるというわけにも参らないというので、労働組合はこれらの問題を取り上げて、当局に対して相当な交渉をするというようなことになる。場合によってはこれがトラブルの原因になるということになるのであります。これに対しては今日までしばしば起こった現象でもありますから、われわれとしても前総裁のときもいろいろ申し入れをしまして、事前にすべてのものを了解の上でこれらをやるというような話し合いに過去においてはなっておりました。ただいまの御答弁の中にも、やはり事前に組合との間に話し合いをつけて、これらを円滑に運ぶというお話でございましたが、この点について今後こういうふうな地方心々において起こる問題が、総合的に全電通全体の元締めと本部との間で具体的な事前協議が行なわれて、これらを実行に移す、しかもそれが地方との密接な連絡の上においてなされるということに対しまして、そうしなければならないと思いますけれども、電電公社当局はあるいは御答弁になった節であるかもしれませんけれども、もう一度伺わせていただきたい思うのであります。
○大橋説明員 これは御承知の通り改式等に伴います配置転換のことにつきましては、すでに組合との間の協定ができておりまして、決して改式のために職場を失うということになってはならない、この原則は確立されておると考えます。今後もむろんこの考えのもとに十分協定をして運用していきたい、かように考えておるわけでございます。なお将来のたとえば第三次の拡張計画のときにも、計画が大体できますれば、十分組合にも内容を示して相談をする、こういう格好にいたしております。
○松前委員 大体の御趣旨はわかります。またそうであろうと、私も前から方針が変化してないということはわかりまして安心いたしましたが、このいなかの局が廃止されたりなんかいたしますと、特定局の電話交換がなくなるというようなことになりますと、交換手が要らなくなる。配置転換とおっしゃるけれども、配置転換の場所はないのです。よほど遠いところへ持っていかなければそれはできない。こういうようなことになって、結局やめざるを得ないというような格好になる傾向が非常に強い。またそういう場所は現実にあります。そういうところで争議が起こって、私もその間に入ってだいぶ困ったこともあるのです。ところがそういう場合に彼女らはやめなければならない。女の子だから下宿してよそに預けるわけにはいかぬ。結局はやめさせるということになると職場がないという問題が出てきます。ほかの職場、電電公社以外の職場に転出するということもできない。結局、従来家庭をささえておった、家庭を援助しておった収入がなくなるということで、悲劇が起こったりしている現象を私どもは見ております。そこに私は問題があると思うのであります。配置転換で絶対に首切らないという御方針については、それはわかります。同時にまた、どこかにこれを就職さしてやろうというお気持も、これはわかります。けれども現実に女の子などはよそに、これを遠いところに下宿さすといって親のもとから離すというのも、ことにいなかなどではなかなか親としてはやりきれない、やめる、行き場所がない、困る。こういうような格好になるのが、今後も私は非常にひんぱんに出てくると予想されるのです。ですから中央との問の取りきめと同時に、地方においてこれらに対して万全の手をお打ちになる了解をつけておやりにならないと、これは全電通との間に、言うまでもなく、トラブルが起こるでありましょう。そしてそのほかに、社会的悲劇もここに伴って参ります。だんだん地方に及びつつある電話の近代化というものは当然そういう現象を生むのでありますから、もうどんどんこれがふえてくる。そのときに方々にまたいろいろなしわ寄せがきて矛盾が生じてくるということになったとすると、円滑な電信電話の拡張も行ない得ないような情勢に陥る可能性さえもある。私は今後が問題だと思うから、こういうことを申し上げておる。都市には何とかそれははけ口もありますし、いろいろあります。けれども、いなかにおいてはもうございません。そこに私は思いをいたしまして、組合との問にほんとうに緻密な話し合いをつけておやりになるのであるかどうか、その点を事前にお伺いしたい。ことに第三次五カ年計画というものが組まれるときにはその傾向が強いものですから、その点を具体的に、われわれはいなかで折衝したその経験に基づいて申し上げておるわけですから、もう少し内容のある御答弁を伺いたいと思います。
○大橋説明員 先ほど森本先生からも御指摘になった点でありますが、来年度、三十七年度の予算の面で九百数十名の調整定員というものを今度要求することにいたしました。これは従来は、個々の問題になりますと、お話のような困った問題も出たと思いますが、大体において、従来は比較的改式等が全体から見れば少なかった。それで、それほど方々に起こったというわけでもないと考えますが、今後改式がどんどん広がって参りますと、今までのような少数な問題ではなくなります。それで、来年度の予算ではそういう意味において、すぐ一年内に吸収できない者それに対して、約千名の調整定員というものを二年ないし三年間認めてもらいたいという予算の要求を今度初めてしたわけでございまして、私どもとしてはできるだけ、この点について十分配慮し、なお組合とも相談して、円満に解決に乗り出したい、かように思います。
○松前委員 そういう御配慮になるということは非常にけっこうな話で、徹底的に一つこの点は緻密にお願いしなければならぬ、こう思います。 もう一つは、これは御注意というか、われわれが今まで観察してきた経験に基づいて言うのですが、ずいぶん前のことでありましたが、あるところで、やはりこの配置転換の問題、あるいは首切りの問題-配置転換を承知しないから首切りということになるのでありますが、それで大騒動で闘争が行なわれ、私がその間に入ったことがあります。しかし私はそのとき考えた、どうしてもやめなければならない人が配置転換に応ぜられないという場合において、彼らをどう処分するかというところまで私どもは考えておかないといけないのじゃないかと思った。当時、私はその市の市長さんに会って、これが自動化するという場合において、あなた方は相当な責任を、ただ自動化させるというだけでなくて、みずからも多少協力しなければならないということは自覚しておるはずである。だからその意味において、人事の問題にも協力すべきだ。市は、少なくともこれだけの人間が配置転換に応ぜられないでやめなければいかぬから、あなたはこれだけの人間を引き受けろ、そうして、みずから引き受けて、会社かどこか知らぬが、とにかくあっせんをして、市役所で引き受けてもいいし、ほかの会社にあっせんしてもいいから、これだけの人間は絶対に見殺しさせないように引き受けるのが、自動化するときにいろいろ好意ある態度を電電公社がとったその好意に報いるゆえんじゃないか、こういうふうに私は迫りまして、その人にあっせんせしめたことを記憶いたしております。こういうことは、われわれがやらなくても、電電公社の出先機関が、もう少しそういうところに外部との折衝をやって、そうしてあらかじめそれらの方式の変更とかいうようなものを決定する事前に、自治体の長その他と緻密な話し合いをしておけば、かかる場合においては、比較的そういう社会的なしわ寄せが、一部の労働者にくることのないようにできると思う。その点においての配慮が、どうも全般的に足りないような感じが実はしております。この点については、計画を組むときに、計画と実行と予算を成立せしめるそのときに、いわゆる工事にかかるとかなんとかいうときはおそいのでありまして、ずっと前に、計画の当初において、これらのいわゆる概念的な交渉が行なわれてしかるべきじゃないか。電電公社はもう少しその地域社会との間に密接な連携を必要とするのじゃないか、実はこういうふうに考えるのでありますが、この点についてはどういう処置を最近においてはおとりになっているとか、伺いたいと思います。
○大橋説明員 ただいま大へん示唆に富んだお話を伺い、まことにありがたく思います。今後の実行上につきましては、十分御趣旨に沿うようにいたしたいと思います。 なお、現在やっておるやり方については、職員局長からお答えいたします。
○本多説明員 お答え申し上げます。 松前先生から、ただいま地元の地域社会との連携を密接にして、過員が出た場合の処理について考えるべきではないかというお話でございますが、私ども実は数年前から及ばずながらいろいろやって参りました。私の経験を申し上げまして恐縮でございますが、たとえば北九州の自動化というような際には、私ども地方の市長さん方あるいは商工会議所の会頭さん方、そういう五市の集まりに数回足を運びまして、会社の多い土地でございますので、そういう際の就職のあっせん、また、自動化というものは地域社会の発展のために公社がやっていることなので、ございまして、その点についての関心、認識というようなことを喚起して参ったつもりでございますが、これは通信局の者が全部そういう点に考えを及ぼしまして、ほかの地方におきましても、そういう点については十分地域の重立った方にはお話し申し上げておると思います。また各通信局におきましても、そういう点については、通信局の幹部の者が関心を持ってやっているはずでございます。ただ実際問題といたしまして、改式あるいは実際にサービスを開始する際に、やめられる方のその時期というようなものが、なかなかその地域社会の会社なり企業体の希望される時期と合致しない点もございまして、その点の調整が、希望者側と私どもの方の職員のやめられる時期と、うまく合わない点もございます。そういう点で、外部にあっせんを願った実例もたくさんございます。ただ、なかなか思うようにいかない点もこざいましたので、こういう点については、先生のお話のように、今後も十分努力して参りたい、かように考えております。
○松前委員 その点は、一つ非常に繊細なところまでも注意されて、計画の遂行に当たられんことを希望します。 そこで、この前の公衆電気通信法のときに問題にいたしておりました、技術革新に伴って、いろいろ技術的な方式が、どんどんインプルーブ、改良されていく。その改良された方式というものは、従来に比べて非常に経済的な効率を上げる。一回線当たりの施設費において、何十分の一ということになる。そういうものによって得られたるメリット、いわゆる利益は、これは当然従業員にも還元されなくちゃならないし、同時にまた、技術革新の原動力である研究にこれを投資しなければならない。この問題につきましては、この前私が質問いたしましたときに、大体逓信委員の皆さん方は、-その通り、だという話を、私はそのあとで聞いたのであります。私は社会党でありますが、自民党の方々からも、皆さんからへ君の言う通りだという話も承ったのです。今度の三十七年度の予算、あるいは第三次五カ年計画の将来の予算編成におきまして、この技術革新の原動力である研究に対して、どのような施策をお持ちであるか、それに対してどのような熱意を持ってその強化に当たられるのであるか、この点について、総裁のお心がまえを承ることができれば幸いだと思います。
○大橋説明員 技術の革新につきましては、前国会でも松前先生からいろいろお話を承りました。全く私どももその御趣旨には賛成いたすわけでございます。及ばずながら従来も、技術の研究その他に相当程度の努力をしてきたつもりでございますが、しかし全体から、こらんになると、まだずいぶん御不満の点も多かろうとは思いますけれども、ともかく私どもも熱意を持って、実は予算面その他に相当の努力をいたしてきたのでございます。三十七年度の予算においても、従来よりも多少増額の経費を要求いたしておるわけでございますし、第三次拡張計画の際にも、この点については十分留意いたすつもりでございます。
○松前委員 多くを質問いたしませんが、今の問題は具体的な数字をもってお示し願えるならば、非常に幸いだと思うのですが、私がそれを現在伺おうというわけではなく、後日のことでけっこうであります。 そこでもう一つこれに伴いましてお伺いしたいことは、たとえばドイツというような国は非常に生産力が上がりまして、輸出によって経済が伸びてきました。日本も非常に経済成長したと、いろいろ宣伝をする人もありますけれども、私は、日本の経済成長は、これは実は風船玉みたいなものだと思っております。何となれば、技術の基礎がないからで、ございます。この技術の基礎というものはどういうものかというと、日本の資本家は海外から機械を買い、家を建てて設備はいたしました。設備投資はやるCそうして外国から機械を輸入し、日本の会社でもって特許契約を結んでやろうとしたが、技術者がおらぬというので大騒動しているのが現状です。だから工場は動かぬのであります。生産が上がらぬから、輸出もくそもあったものじゃないというのが現状だと私は見ている。ところが技術者がいないばかりか、もし技術者がおったと仮定しても、その海外から持ってきた特許権というものは、海外が日本に使わせるときには、日本だけにその生産品を売ることは許してありますが、海外にこれを輸出することは許さない、海外の市場は、やはりアメリカならアメリカの市場として残しておきたいことはあたりまえのことです。労働力の安い日本で生産して売られたのではかないません。その契約でやっておる。そのゆえに設備投資を幾らやったってどんなことをしても輸出は増大しません。そこに基本的な問題がありまして、これは私はこの次の国会で、予算委員会でやろうと思って今調査中であります。ですから、研究というものをしっかりやらなければいかぬ、特にこのエレクトロニクス関係の技術というものの海外との技術提携は、非常にその件数は多いのでありまして、そのために海外に特許料が支払われております。特許料が支払われておるばかりか、それによって生産したものが海外に輸出することができない、制限されておる、これが現状であると私は見ております。だからエレクトロニクスに関する海外への輸出というものは、平凡な受信機とかなんとかいうようなもの以外には、特別な場合に限りなかなか輸出はできない。輸出をするにしても、一ぺんアメリカに税金を払って、輸出の罰金を払って初めて輸出ができる。交渉は個個の場合においてはできるけれども、全般的に自由に輸出ができないというのが、いわゆる所得倍増計画というものの蹉跌の一因であると私は見ておる。だからエレクトロニクスの問題について、一番大きな研究所とわれわれ考えておったものは電気通信研究所であります。そのようにして西ドイツあたりがやってきたのでありますが、ところが西ドイツあたりでは、この研究所長というものは大体社長が兼務しております。シーメンスあたりでは研究所長は社長が兼務しております。あるいは副社長が兼務しております。そのように研究を充実しておる。だからこそあそこまでなったのでありまして、電電公社の現在の機構を見ても、総裁、副総裁、これは技術の方ではございませんし、技師長が一人おって何か総務理事とかという話であります。電気通信研究所長は、ただ理事であっても総務理事でもない。こういうような状態にあっては、私はほんとうに技術革新に備えるための態勢ではないのじゃないかという感じを持つものであります。これは今後のおやりになり方を少し見ていかなければいかぬと思うのであります。別にこの御答弁を求めようというわけではございませんが、こういう問題に対しても、特にこの技術革新に備える電電公社の態勢、ことに日立製作所だけでも五十五、六億円の研究費を出しております。電電公社はわずか何億ですか、その半分くらいだろうと思うのでありますが、それではほんとうに技術革新に備えて日本の工業を独立せしめる、ことにエレクトロニクスの工業によって日本の経済を伸ばすというようなところまでも留意していかなければならない電電公社、私はそれだけの使命は国家機関としてあると思う。だからそれに対してのお考え方というものはまだ規模が小さい。電電公社の使う品物だけを研究すればいいのだというようなことでは、私はあれだけの独占事業の上に仕事を運んでいかれる国家が委託した使命を果たしているとは実は思わぬのでありまして、この辺について深甚の考慮をわずらわしたいと思うのです。具体的にどうするこうするとは私は伺わないのでありますが、お気持だけを伺えばけっこうであります。
○大橋説明員 今後もできるだけ御趣旨に沿うように努力をいたすつもりでございます。
○佐藤委員長 本日はこの程度にとどめ、次会は公報をもってお知らせいたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後一時五分散会