逓信委員会 第1号
- 発言数
- 9 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1961/09/30
会議録
○佐藤委員長 これより会議を開きます。 会議に先だちまして一言ごあいさつを申し上げます。 私が今回はからずも逓信委員長に選任されましたが、御承知のように私は野人でございまして、その職責の重大なるにかんがみまして、はたして満足に議事が運行できるかどうかということを案じておりますが、万遺憾なきよう最大の努力を尽くしてその職責を全ういたしたいと思っております。委員各位におかれましても、どうぞ特別の愛情を持たれまして、御援助、御協力のほどを切にお願い申し上げます。 簡単でありますが、就任のあいさつにかえる次第であります。(拍手) ————◇—————
○佐藤委員長 次に、国政調査承認要求に関する事項についてお諮りいたします。 衆議院規則第九十四条の規定によりまして、常任委員会は、会期中に限り議長の承認を得てその所管に属する事項につき、国政に関する調査をすることができることになっております。つきましては、今国会におきましても、郵政事業に関する事項、郵政監察に関する事項、電気通信に関する事項、電波監理及び放送に関する事項につきまして国政調査の承認を得ておきたいと存じますが、これに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐藤委員長 異議なしと認め、さよう決します。 なお、議長に提出すべき国政調査承認要求書の作成並びに提出手続等につきましては委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐藤委員長 御異議なしと認め、さよう決します。 暫時休憩いたします。 午前十一時十九分休憩 ————◇————— 午前十一時二十二分開議
○佐藤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 この際、郵政大臣及び大橋日本電信電話公社総裁より発言を求められております。これを順次許します。迫水郵政大臣。
○迫水国務大臣 私は郵政大臣を拝命いたしましてから、初めて当委員会に出席させていただいたのでありますが、御存じのように、私は郵政省の仕事につきましては全く初めてでございまして、目下せっかく勉強をいたしております。幸い逓信委員各位は郵政省所管行政に精通しておられますので、今後皆様方の御指導、御鞭撻をいただきまして、この重責を果たしたいと思っております。何とぞよろしくお願い申し上げます。 この機会に郵政省所管行政の現況等につきまして概略御説明申し上げまして、御参考に供したいと存じます。 まず、今国会に提出いたしました法律案について申し上げます。 かねてから検討いたしておりました船舶に施設する無線局の運用義務時間に関する電波法の一部を改正する法律案を、去る九月二十八日に国会に提出いたしました。後日当委員会におきまして御審議をいただくことになっておりますが、その節は、何とぞよろしくお願いいたします。 次に、郵便の遅配問題について申し上げます。 郵便の遅配は最近改善されて参りましたが、いまだに一部の郵便局に遅配が残っておりまして、利用者の方々に大へん御迷惑をおかけいたしておりますことは、その衝に当たるものといたしまして、まことに遺憾に思っております。 これに対しましては、一刻も早く遅配を解消するために、その原因並びに実態の把握に努め、人的、物的施設の改善並びに職場秩序の確立及び正常な労使関係の維持等に省をあげて努力を尽くしております。 しかしながら、郵便遅配の問題は、数年前からの種々の悪条件が重なり合って生じたもので、病根は深く、一朝一夕には完全に解決することは困難な実情にあります。 すなわち、最近における全国の郵便遅配の物数は、大体三十万から四十万台の線を上下いたしておりまして、本年の春季闘争時の最高百九十三万に比べますと減少はしておりますが、これを完全に解消するためには相当の日時を要するものと考えられます。 この郵便遅配問題につきましては、去る昭和三十五年十二月、郵政審議会に郵便業務の正常化について諮問いたしたのであります。同審議会では、本年六月にこの問題に関する特別委員会を設けまして、十数回にわたって会議を開き、また、数カ所の郵便局を実地に視察されるなどいたしまして、慎重審議を重ね、去る九月二十八日に中間答申がありました。今後これを尊重して、当面の解決策とともに、さらに抜本的な対策をも立てまして、それを強力に推進いたし、郵便事業の体質改善もあわせて行なうつもりであります。 一面、業務を正常化し、事業を円滑に運営する上におきまして、労働組合が協力的な態度をとるかいなかということが大きな影響を持つものであります。 全逓は去る六月の全国大会におきまして今年度の運動方針を決定しましたが、これによりますと、当面は、従来のような無理押しな闘争をすることを避け、組織を強化確立することを骨子といたしておりますので、このような機会に安定した正常な労使関係あるいはよい労働慣行の樹立に努めて参りたいと考えております。 なお、全逓は、今年の年末におきましては、大幅な増員要求を中心とする闘争を行なうことを考えているようでありますが、これに対しましては、必要とする人員の配置につきましては、事業運営の責任者として当然努力しているところであり、年末年始繁忙対策につきましても万全を期して参りたいと考えております。 次に、郵便貯金及び簡易保険について申し上げます。 郵便貯金及び簡易保険両事業ともおおむね順調な伸長を見せております。 郵便貯金におきましては、その現在高は一兆一千八百七十三億円に達し、財政投融資資金の源泉として重要な役割を果たしておりますが、一そうその資金を獲得するとともに、貯蓄の増強に資するため、現行の郵便貯金総額制限額三十万円を五十万円に引き上げたいと考え、目下関係方面とも鋭意折衝中であります。 また、さきの通常国会におきまして簡易生命保険法の一部が改正されました際に、付帯決議をいただきました福祉施設の拡充強化につきましては、今後ますますその充実をはかり、より効率的な運営をはかるために福祉事業団の設立を予定いたしております。 積立金の運用利回りの向上につきましては、運用範囲を拡張する等の措置を講じて、加入者の利益の増進をはかって参りたいと考えております。以上の三件につきましては、次期通常国会に関係法案を提出いたしたいと考えまして、目下準備を進めております。 次に、電波関係について申し上げます。 電波の利用は、最近におけるわが国の経済発展に伴い、行政、産業、文化等の各般にわたって広く利用されていることは、御承知の通りであります。しかも、わが国の無線局は、今後ますます増加の傾向にありますが、割り当て得る電波は有限でありますので、電波が能率的かつ公平に利用されるよう、郵政省といたしましては、一そう工夫、研究を行ない、また国際的にも周波数権益の確保に努力いたしたいと考えております。 電波監理行政についての行政監察が、昨年七月以降三カ月にわたって行なわれ、去る四月に、この結果に基づく勧告がなされたのであります。 勧告のおもな内容は、電波監理行政の実施体制の整備強化、放送関係法令の再検討等の諸点が取り上げられており、それぞれ適切なる改善措置を講ずるよう勧告されております。 電波行政の整備強化につきましては、現在機構問題を含めて検討を進めております。 放送関係法令の再検討の点につきましては、今後のわが国における放送のあり方を左右する重大な問題である点にかんがみ、省内に権威ある調査審議機関を設けて、十分審議を尽くし、公正妥当な結論に基づいて関係法令を改正いたしたいと思っております。 テレビジョン放送につきましては、第一次テレビジョン放送用周波数割当計画表による置局においてはよく聴視できない地域を救済するために四月二十二日第二次割当計画を策定いたしました。その結果、七十四地区二百三十の放送局が置けるようになりました。また、ここ数年間において、わが国の民間テレビジョン放送は飛躍的に発展を続けており、この目ざましい発展に即応するために、六月三十日に第一次周波数割当計画表の修正を行ないまして、十二地区に十四局の置局を可能にいたしました。 FM放送につきましては、開設申請が現在二百二十六件に達しておりますが、FM放送のあり方及び実施のための方策について調査検討を行なうため、省内にFM放送調査会を設けまして鋭意調査審議いたしております。 次に、電気通信行政について申し上げます。 まず、太平洋ケーブルに関する問題でありますが、これにつきましては、近年における短波周波数の逼迫等の事情に基づき、新型ケーブルの利用による世界的な通信網の急速な発展の状況に即応し、わが国としましても本ケーブル設置の必要性を認め、一昨年から日米関係者間において交渉を持ち、その間ケーブル設置についての必要な問題について日米双方において検討を進めてきたところであります。 なお、これまでにおけるわが国、国際電信電話株式会社と米国、アメリカ電話電信会社との交渉によりますと、本ケーブルは、一九六四年すなわち昭和三十九年中にこれが実現をはかることとなり、また、ケーブルの建設保守等に関する諸条件についての折衝もおおよそ順調に進展しつつありまして、関係者間における正式協定の締結も近く取り運びの段階に至るものと思われます。 本問題につきましては、政府としましても、その重要性にかんがみまして、遺憾のないよう十分検討し、措置いたす所存でございます。 次に、有線放送電話関係について申し上げます。 電気通信の需要は、国民経済の成長に伴ない、ますます増大する傾向にありますが、農山漁村地方につきましては、その通信需要の性格をも考慮して、積極的に有線放送電話の普及改善をはかり、全国あまねく電気通信文化の恩恵に浴することができるよう措置すべきであると考えております。 このため、本年度は、電電公社の公衆通信系との接続その他有線放送電話の改善普及につきまして、いろいろ基礎的調査研究を進めておりますが、その結果を見ながら関係法律の改正も検討いたしております。 次に、補正予算について申し上げます。 補正予算といたしましては、一般公務員の給与に関する人事院勧告、すなわち七・一%の給与引き上げと期末手当、夏期、年末各〇・二カ月分の増額支給につきまして十月一日から実施する予定のもとに、一般会計におきましては五千九百五十余万円、また、郵政事業特別会計中、給与特例法適用職員につきましては、勧告の趣旨を尊重して年末手当を〇・二カ月分増額することとし、このために必要な経費等十三億七千七百余万円の補正予算を本国会に提出いたしております。 次に、万国郵便連合研究諮問委員会運営理事会について申し上げます。 万国郵便連合の一つの機関である研究諮問委員会の運営理事会、CCEPが、来たる十月二日から二十二日までの間、二十五カ国、百三十名が参加して東京で開催されます。この会議は、郵便業務の合理化、機械化、原価計算等に関して共同研究を行なうものでありますが、わが国の郵便業務の近代化のために貢献するところも大きいものがあると思われますので、会議が成果を上げるよう期待している次第であります。 最後に、先日の第二室戸台風による被害の概要等について申し上げます。 郵便局舎の被害は、全壊、半壊、床上浸水等、比較的被害程度の高かったものは、七十一局となっておりますが、全国的に出水がきわめて少なかったので、全般的には被害は少なかった次第であります。 なお、集配業務の支障、鉄道、バス、自動車専用便の運休等のため、一時は約三百五十万の郵便物の滞留を見たのでありますが、鋭意努力いたしました結果、路線の復旧に伴い排送するに至りました。 また、被災地域には、郵便貯金、簡易保険の非常取り扱い、災害救助法発動地区においては、郵便ハガキの無料配布を行ない、また、簡易保険の保険金の倍額即時払いを実施しました。なお、比較的災害が大きかった地方に対しましては、短期財政調整資金をもって、災害優先で融資するようにいたしました。 次に、電信電話の被害関係について申し上げます。 市外電話は約一万七千回線、一六・九%、電信は一千七百回線、一六・四%、市内加入電話は約四十四万、一一・四%の障害を受けました。これらにつきましては、極力復旧に努力いたしました結果、ようやく復旧するに至りました。 今回の台風による被害額につきましては、目下調査中でありまして、詳細は判明いたしかねますが、郵政関係につきましては約一億円程度、電信電話関係では約二十億円程度の見込みであります。 以上をもちまして、一応私の説明を終わります。
○佐藤委員長 次に、大橋日本電信電話公社総裁。
○大橋説明員 電信電話事業につきましては、平素格別の御配意と御支援を賜わっておりまして、まことにありがたく厚くお礼申し上げます。 お許しを得て、公社の最近の事業概況につき御報告いたしたいと存じます。 まず、本年度の経営状況でありますが、三十六年度予算におきましては、事業収入を二千六百五十五億円と見込んでおりますが、七月末現在におきます実績は九百二億円でありまして、順調な歩みを続けております。 建設勘定につきましては、成立予算額は一千七百四十二億円でありますが、これに前年度からの繰越額百二十五億円を加え、建設工事総額は一千八百六十七億円に相成っておりますが、七月末におきます支出額は五百五十八億円でありまして、二九・九%の進捗率となっております。 また、加入電話の増設数は十四万九千、公衆電話は八千でありまして、年間予定のそれぞれ三〇%及び三二%を消化しており、おおむね順調に推移しております。その結果、七月末における加入電話の総数は約三百七十八万三千加入、公衆電話の数は十二万六千となりました。 次に、前国会において御審議を賜わり成立を見ました公衆電気通信法の一部を改正する法律の公布により、附則第三項に基づき、去る七月三十日から距離別時間差法による自動車外通話及び三分・一分制による手動市外通話を予定通り試験的に実施いたしましたので、その概要について御報告申し上げます。 まず、試験実施局及び試験実施の範囲でありますが、距離別時間差法による自動車外通話は、八王子電報電話局等九局、約九十四区間に、また三分・一分制による手動即時市外通話は、岐阜電話局等七局、約百区間に実施いたしました。これら試験実施のための機器の改造及び切りかえは支障なく円滑に行なわれまして、その後試験実施各局とも順調に運用されております。試験実施後における市外通話の利用状況につきましては、試行後いまだ日が浅いので、現在までのところ通話時間、通話度数についても大きな変化は認められませんが、新料金制度による通話利用状況の変化を的確に把握するためには、今後さらに利用実績等の推移を見る必要があると考えております。 最後に、第二室戸台風による通信施設の被害並びに復旧の状況につきまして御報告申し上げます。 今次台風は、御承知の通り、その規模が大きかったので、電信電話施設も全国的に被害が発生し、特に近畿、東海、北陸、信越通信局管内並びに奄美大島、種子島の被害が甚大でありました。 まず、電信につきましては、千七百回線、全施設の一六・四%が不通となり、見舞い電報の増加並びに配達の困難等が重なったため、一時はかなりの電報遅配が生ずるに至りましたが、空輸による使送、配達員の増援等により、九月二十五日までには、停滞も一掃することができ、平常状態に復旧いたしました。 電話につきましては、加入電話四十四万、全施設の一一・四%が障害となり、特に被害の大きかった近畿通信局管内では、管内の加入電話の三二%に当たる二十三万が罹障するに至りました。また、市外電話回線は一万七千回線、全施設の一六・九%が障害となりましたが、幸い長距離幹線につきましては大きな被害がなく、ほとんどサービスに支障は来たしませんでした。近距離回線につきましては、災害当初約九十局以上の通話不能対地が生じましたが、移動無線の利用あるいは臨時回線の作成等により極力通話の確保をはかるよう措置いたしました。 これら被害施設の復旧状況でございますが、比較的被害の少なかった関東、中国、北海道は二十日前後に復旧し、次いで東北、東京、四国が二十四日までに復旧いたしております。被害の最も大きかった近畿、北陸、信越管内には車両、復旧要員の応援を行ない鋭意復旧に努めた結果、九月二十八日にはほぼ全通信施設の応急復旧を完了いたしました。 また、集中的に被害を受けた奄美大島、種子島についても九州管内からの応援を得て十月初旬までに応急復旧を完了する予定であります。 なお、台風による公社職員の罹災につきましては、負傷者十六名、職員の家族に死亡一名を生じたほか、住宅についても相当の被害がありましたが、これら罹災職員に対しましては見舞金の支給、応急収容住宅の準備等、できるだけの手段を講じております。 今回の災害に伴う被害額は目下調査中でありますが、応急復旧費のみでも二十億円を上回るものと見込まれます。 以上をもちまして、最近の公社事業概況の説明を終わります。
○佐藤委員長 これにて説明聴取を終わります。 本日はこの程度にとどめ、次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。 午前十一時四十三分散会