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39回国会衆議院1961/10/30

地方行政委員会 第15号

発言数
42
登壇者
6
会派数
3
開催日
1961/10/30

会議録

園田直自由民主党

○園田委員長 これより会議を開きます。  これより請願の審査に入ります。今国会において本委員会に付託されました請願は百十八件であります。請願日程第一より第百十八までを一括して議題といたします。  まず審査の方法についてお諮りいたします。各請願の内容については、文書表で御承知のことでもありますし、また先ほどの理事会で検討願ったところでありますので、この際、各請願について紹介議員よりの説明聴取等は省略し、直ちに採決に入りたいと存じます。これに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

園田直自由民主党

○園田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。  これより採決いたします。請願日程中第一ないし第五十五、第五十七ないし第七十四、第七十六ないし第百五、第百七、第百八、第百十、第百十一及び第百十三ないし第百十八の各請願は、いずれも採択の上内閣に送付すべきものと決し、日程第百十二の請願は、すでにその趣旨を達成している請願でありますので、決議を要しないものと決したいと存じます。  以上について御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

園田直自由民主党

○園田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。  次にお諮りいたします。すなわち、ただいま議決いたしました各請願に関する委員会報告書の作成については、先例により委員長に御一任を願いたいと存じます。これに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

園田直自由民主党

○園田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。  なお、本日の請願日程中、ただいま議決いたしました請願以外の各請願は、いずれもその採否を留保いたしましたので、さように御了承を願っておきます。  なお、今国会におきまして本委員会に送付されました陳情書は、府県財政の健全化に関する陳情書外七十二件で、お手元に配付してある通りであります。念のため申し添えます。      ————◇—————

園田直自由民主党

○園田委員長 閉会中審査に関する件につきましてお諮りいたします。  まず、閉会中審査申し出の件についてお諮りいたします。すなわち、川村継義君外二名提出地方自治法の一部を改正する法律案並びに地方自治に関する件、地方財政に関する件、警察に関する件及び消防に関する件、以上の各案件について、閉会中もなお審査を行なうため、議長に対し、文書をもって閉会中の審査申し出をいたしたいと存じます。これに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

園田直自由民主党

○園田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決します。  次に、閉会中委員派遣に関する件についてお諮りいたします。すなわち、閉会中審査のため実地調査の必要が生じました場合には委員派遣を行なうこととし、派遣委員、派遣地及び派遣の期間等につきましては、すべて委員長に御一任を願いたいと存じます。これに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

園田直自由民主党

○園田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。      ————◇—————

園田直自由民主党

○園田委員長 地方財政に関する件につきまして調査を進めます。  質疑の通告がありますのでこれを許します。二宮武夫君。

二宮武夫日本社会党

○二宮委員 今回の国会は、災害に対する国の施策というものを検討することが主眼になっておるということでございます。従いまして、衆議院におきましても、すでに本会議で議決いたしましたように、従来起こりました災害につきましては、適当なる臨時特別の措置がとられたわけでございますけれども、今回二十六号台風に基づくところの全く予期しない集中豪雨によりまして非常な災害を生じて参っておる実態が出て参ったわけでございます。しかも、それは衆議院における審議の段階をすでに終わりまして、法案が参議院に送られておるというような状況の中で、全く会期末の実にふしあわせな時期に起こったのではないかというような感じもいたすわけでございますので、この点について、自治行政並びに気象通報そのほかについての関係に関することをお聞きいたしまして、地方被災者のためにやはり不安を除去する必要があろうかというように考えるわけでございます。従いまして、答弁につきましては一つ簡明に、率直にお願いいたします。私の質問自体もそう長く時間は必要といたさないわけでありまして、この国会の性格から考えて理屈を言う必要もない問題だ、このように考えているわけでございます。  肥沼予報部長がお見えでありますので、まず第一に気象予報に関する問題でお尋ねしたいと思います。  今回起こりました集中豪雨は、晴天のへきれきとは申しませんが、ほとんど予報なしにやって参ったのでございます。特に九州では宮崎、大分、福岡あるいは四国、中国にかけて第二十六号台風は非常な豪雨を伴ったのでございますが、その予報については、残念ながら二十六日の十一時三十四分にただ一度風雨注意報というものが出たというだけでございます。しかもその際にはすでに河川ははんらんしている、あるいは土砂が堆積しているというような実情であったのでございます。聞くところによりますと、まず九州においては種子島と佐賀の背振山がレーダー基地でございまして、これ以外にはほとんどそれらしき施設のないということでございます。従って、今回八十数名の死者を出しました大分県について聞きますと、全くその予報の死角に入っている。気象台始まって以来の降雨量というものを示しておりながら、それが地域住民に対しまして全く予報が行なわれないという実情にあるわけでございますが、これはこの前の災害対策基本法において、今後二十数億をかけてそれらの設備を充実するということの言明がございましたけれども、私は、このような災害を起こし、尊い生命を失いました原因の一つに予報の不備というものがあったのではないかということを考えるわけでございますが、九州におけるこうした台風の常襲地域とも申されるところのレーダーその他の気象予報に関する設備そのほかについて御説明願いたい。そして今回の二十六号台風によるところの被害は、そうした設備の不備ということに基因しているのではないかという点について、現地からの報告そのほかを持たれましたところの立場に立って御説明をいただきたいと思います。

肥沼寛一運輸技官(気象庁予報部長)

○肥沼説明員 お答えいたします。最初にお断わり申し上げたいことは、二十六号台風というものが新聞に出た程度で、あまり報道はされておりませんでしたが、これは二十六日の夕刻房総半島の南東七百キロくらいのところを北々東に行きまして、三陸の沖へ行きました。従いまして、この台風についてあまり私どもは情報は出しておりませんが、この台風による直接の被害は何もなかったものと私どもは思っております。  それから九州の災害でございますが、これは二十五日の夕刻、東支那海で大体沖繩に近いところに発生した低気圧が宮崎の方から豊後水道へ入りまして、あそこで非常な雨を降らして、この低気圧は四国を通って、次に紀州沖から出て、二十八日には八丈島の付近まできておりました。そしてこれは二十六号台風の方に吸収されました。それで九州の災害は、この低気圧によって起こったものでございます。このときに降った雨は、大分県を中心に申しますと、大分市は二十五日と二十六日に三百五十三ミリ、特に二十六日に降っております。それから神崎というところで、四百三十ミリ降っております。なお、新聞に三時間に六百ミリというような雨が報道されましたが、この真偽は私どもどこから出たものか存じません。こういうわけで、私どもは台風でありませんでしたために、従いまして台風のような大規模な現象でありませんでしたために、それほどたくさんの情報を広く流さなかった。もちろん、狭い範囲の状況でございますから、資料の入り方も少なかったことは事実でございます。そして先ほどお話のございましたように、二十六日の十一時過ぎに注意報を出しまして、それを午後三時に警報に切りかえて出しております。そういう状況でございます。  それから、二十五日の晩に降った雨に対しては、おそいじゃないかというお話もあろうかと存じますが、これにつきましては、台風のように雨をみずから持ってくるものにつきましては、早くから雨の警報が出るのでございますが、小さな現象については、私ども雨が降るか降らないかの判断が一番困る。その一番いい例が、梅雨前線でございますが、これにつきましての対策が、雨の降りそうなということまではわかるのでございますので、降りそうだ、しかしそれがどこに降るかということがわからない。それでまず降り始めたら、それによって情報を出すということで、ロボット雨量計あるいはレーダーというものを近年整備してきたわけでございます。そして降り始めた雨が川を流れる間の時間の余裕を使って警報を出そうというのが、今のやり方の趣旨でございます。今度は不幸にして国東半島の狭いところに大雨がありましたがために、瞬間的に出水になってしまった。これは今後いろいろ研究はして参りたいのでございますが、今のやり方ではなかなかうまい方法が今後もないということを一応申し上げておきたいと思います。  それから施設の増強の問題でございますが、これは二十八年の九州の水害を契機といたしまして、ロボット、レーダーというものが出発いたしまして、ロボットに関しましては、全国十分とは申せませんが、一応ネットを張ってございます。レーダーに関しましては、予算が大きくなる関係で、計画的にまず大規模なレーダーのネットを張ろうということで、現在七カ所と思っております、そこにつけまして、さらに本年中に新潟と函館につける予定でございます。まだあと仙台、札幌のようなところが残っておりますが、それによって一応大まかなネットを完成し、そのあとは局地的な、特に雨の多いようなところ、地形の複雑なところに対して、小型のレーダーをつけていきたい。これはまだ具体的な計画に乗せておりません。そういう状況でございます。

二宮武夫日本社会党

○二宮委員 二十六号台風、いわゆるあなたの申されました当初に発生をしました豪雨を伴ったところの低気圧、それを含めまして二十六号台風と、われわれそういうように普通言っておるわけでございますけれども、問題は、小さな現象は今の技術でわからない、こういうことなんですけれども、少なくとも気象台で従来記録したことのないような大雨の出てくるというような状況を、今申されましたような全くの雨の降っておるさなかにおいて注意報が一回出てきた。後に三時というのは、別府と大分の別大国道におきまして三十一名の人を生き埋めにするというような悲惨な土砂が崩壊する段階になって、それが注意報に切りかえられた。こういうような状態では、これは非常に九州の人々は台風に対しては神経質になっておるわけであります。従って気象通報に対しましては、その情報いかんによっては、これに対処する態勢というものは、かねてから相当に訓練を受けておると私は思っておるのです。ところが、今回なぜあのようにたくさんの人が家と一緒に押し流されたかといいますと、気象の通報があまり明確な通報をしてくれない、大したものではない、あなたのおっしゃるような小さな現象という言葉かもしれません、専門的に申しますと。そういうようなことで、従ってやや安堵感を持ってこれに対する退避態勢というものを怠っておったのではないかという面があるわけであります。もちろん、そのほかに地勢の状況や、いろいろ中小河川におけるところの従来の工事の怠りそのほかはあろうと思いますけれども、私が要望しておきたいことは、単なる小さな現象というような言い方で人命というものを片づけられては、大へん困るのである。こういうような、一日において一つの児でも八十数名の生命がなくなるというような非常に大きな災害を起こしておる状況でございますので、科学的に十分そういう設備を充実いたしまして、困難な問題であろうとも、これに対しては一つ国の施策としてはっきり対策を講じなければなるまいというふうに考えるわけであります。台風でないからそれに対しては気象通報はしなかったのだ、こういうような答弁では私は納得できないと思うのです。なぜかというと、事実雨が降っている。一カ所において四百九十から五百ミリというような雨も降っている個所も地域的にあるわけです。これらの問題について、私は、そういう地元の気象に関係する人々が怠けているというようなことを言っておるのではなくて、そういうような事態に対する一つの国の財政的な裏づけ、あるいは施設の充実に対する計画的な実施、こういうものを十分に考えなければ、これはやがてどこにこういう雨が降るかもしれない問題であろうと思うわけです。従って、災害対策基本法が実施されましても、そういう問題がひんぱんに起こるというような事態が起こりました際には、私は大へんな問題であろうというふうに考えるわけでございます。財産や生命やすべて国土保全をすると申しましても、気象庁は気象庁としての責務があろうかというように考えるわけであります。ただいまの答弁については多少不満でございますけれども、そういう点についての今後の施策を十分に充実をしていくということで御考慮いただきたいというふうに考えます。  次に、財政局長にお尋ねいたします。気象庁の方いいです。

園田直自由民主党

○園田委員長 ちょっと待って下さい。予報部長から発言があるそうですから……。

肥沼寛一運輸技官(気象庁予報部長)

○肥沼説明員 先ほど申し上げた中に、小さな現象だから情報を出さなかった、こうおとり願ったようでございますが、これは誤解でございまして、小さな現象でありましたがために、私ども観測資料の入手ができない、そのために情報を出すことができなかった、こういう意味でございます。ことしの梅雨前線から今回のようなああいう局地的な激しい豪雨ということを考えますと、先ほど申しました局地的なレーダーのネットなどの計画をもっと早めなければならないのじゃないかという気がいたすということを申し上げたわけであります。

二宮武夫日本社会党

○二宮委員 局地的というお言葉がございますけれども、これは九州を襲って、それから四国に参りまして、中国に出まして、近畿を襲って、一昨日の参議院の災害対策特別委員会に参りましても、中村建設大臣からはその状況の御報告はあったわけなんです。集中豪雨が漸次東北の方に北上いたしまして、南の方からずっと日本列島を襲ってきておる情勢でございます。しかもその豪雨によるところの災害というものは、あなたの局地的という意味はどういう意味か知りませんけれども、これは非常に大きな災害を伴っているということで、参議院の対策委員会では頭を悩している問題でございまして、実は本日午後には総理大臣も出てもらって、これに対する対策を、政府側の答弁を聞きたいというところまできておるような情勢でございます。その間における淀川のはんらんや、あるいは中国における川のはんらん、危険水位を突破したところの河川というものは、中村建設大臣あるいは河川局長から災害対策特別委員会に報告をされておる。私は傍聴しておるのですけれども、それはあなたがキャッチし得なかったと申されますけれども、あるいは局地というような言葉で答弁をされますけれども、実際はそうではなくて、非常に広範囲に非常に多くの雨が降ったという実情にあるのでございます。気象庁の情勢の把握の仕方としては、今の答弁はまことにまずい答弁だというふうに思うのですが、単なる一つの県に起こった問題を私は取り上げておるのではなくて、それはずっと連続的に起こってきておる豪雨の状況であって、そういうとり方をしてこの問題に御答弁になるというようなことになりますと、私はごく簡単に答弁をいただいて、今後の善処方をお願いをしておきたいというように考えて実は質問したわけなんですけれども、そのような答弁では納得がしかねる。従って、そういう答弁をもしあなたがなさるといたしますならば、いま少し材料を集めて、その被害状況なりあるいは降雨量なりというものをいま少し広範囲に把握をして、正確な情報を持って答弁してもらわなければならぬというように考えますが、局地という意味はどういう意味ですか。

肥沼寛一運輸技官(気象庁予報部長)

○肥沼説明員 今回の雨は、大分だけが九州のほかの地域に比べて大体二倍以上の雨が降っておる、あそこだけに集中して非常に雨が降ったというのを私どもふだん局地豪雨というような名前で呼んでおります。その術語をここで申し上げたのがかえって申しわけなかったかと思っております。あの雨は低気圧に従って鹿児島、宮崎、大分の方へ降っていったことは、これは私ども知っております。しかし、私どもの実際やっておりますのは、雨が何ミリ以上になったら特別の電報をよこせというようなやり方で資料を集めております。従いまして、大分にああいう非常に強い雨がさておりますが、ほかの方からはあのときにはそれほど入っておりません。ここで申し上げますと、鹿児島では百四十九ミリの雨でございます。宮崎が二百二十三ミリでございます。こういうような数字で、実際雨量だけから判断いたしますと、これは特に大分県の雨がひどかったということが言えるのでございます。災害の方は、私どもは警察などの資料をいただいて見ているだけでございますが、これにはその土地のいろいろの条件、雨以外の条件も関係しようかと思いますので、私どもは雨以外のことはよく判断の資料を持っていないのでございます。

二宮武夫日本社会党

○二宮委員 参議院の災害対策特別委員会における中村建設大臣の答弁では、近畿地方から中部の河川を含めまして、危険水位に達しておる、あるいはそれをオーバーしておる河川はこれこれであるという報告がなされておるわけなんです。雨のことだけを考えましても、それはその災害の問題とは切り離せるというあなたのお考えのようでございますけれども、雨のことだけを考えましても、危険水位をオーバーするという段階は、これは雨から起こっている問題でありまして、そういう状況が災害対策特別委員会で建設大臣から報告をされているという事実があるにもかかわらず、あなたはそういうような気象庁の予報の責任を持っておる立場にあって、そういう問題がわからないということは、私ははなはだ怠慢ではないかと思うのです。私が申し上げておるのは、非常に建設的に今ものを申し上げておるわけなんですが、いずれにしましても、雨によって災害が起ころうとそれは私のところの関知するところではないのだというような考え方ではなくて、政府は政府として総合的に、雨を見る者は雨を見る者でよかろう、あるいは河川の公共土木の関係の人はそれを担当することもいいだろう、しかし国の施策としては、総合的にやはり国民の身体、財産を守る、こういう方向に政治が進まなければ分担をしておるという意味はないじゃないですか。そういうような不誠意な答弁では、このたくさんの人々が犠牲になってなくなったというような、あるいは財産を失った、こういう状況では私は納得ができないと思います。そういう点はいま少し慎重に資料を整えられて、今後の設備そのほかについても強力に一つ拡充をしていくような方向で、この委員会でもって、私の質問に対してあなたがいい答弁をすれば済むのだというような、そういう小さな見解に立っての答弁をやられたのでは困ると思うのです。こういう事態を今後とも二度と起こさないようにということに政治の方向を向けるためには、それぞれ分担された立場に立った人が、そういう方向で一つ協力をしていく、こういう意味で今後とも進めていただきたい。私はそういう立場から今質問を申し上げておるのであって、あなたが言葉の上をいかに整えてここで御答弁になって、私の質問によく答えたからそれでいいのだというような、そういうようなことを考えてやっておるわけではないのです。一つその点お間違いのないように、今後十分にやっていただきたいというように考えます。何かございますか、御答弁。

肥沼寛一運輸技官(気象庁予報部長)

○肥沼説明員 先ほどあの低気圧のことを九州だけについて申し上げましたが、私ども、しかし土曜日に参議院にも呼ばれてお答えしたのでありますが、その呼ばれた日には、近畿地方の方がもっとひどいということで、奈良、大阪、京都、それから三重、この四つの地域に警報を出して今警戒中だということをお答えしておいたのでございます。ただいま実は私ここへ呼ばれて参りますときに、九州のことについての質問だということを聞いておりましたのが、かえって私間違えて、ほかのことを申し上げなかったことを申しわけなく思います。

二宮武夫日本社会党

○二宮委員 財政局長に簡単に明快に御答弁いただきたいと思います。  特別交付税についてお聞きしたいのですが、これは本年度の災害に対してどのような現在まで措置をやっておられますか。

奥野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 特別交付税の配分は二月にいたしますので、特別交付税としてどうこうということは今までのところないわけでございます。御承知のように、地方交付税といたしましては、被災団体に対しまして、交付を過去四回にわたって行なっております。なお、被害額に対しまして、それぞれ府県、市町村二%ずつ特別交付税を配分するということは、従来から例にいたしておるわけでございますので、これはその通り行なうわけでございます。

二宮武夫日本社会党

○二宮委員 実は十月の、会期も終わりになってこういう問題が起こりましたので、災害に対する十九条ぐらいの特別立法ができておると思うのです。従って、自治省に関係のあるものはそうたくさんはないと思いますけれども、これは法律の改正が修正をいたしまして、今回の問題もこの法律の中に入れるというのが今国会の趣旨からいって当然ではないかというように私は考えるのです。ところが、それはいろいろ立法措置なりあるいは法案審議の微妙な問題からできない問題があるのではなかろうかというように考えます。しかし、これらはやはり十分に今度新しく作られましたところの特別法案と同じような効果の出るように行政措置としてやってもらいたいというように考えるのですが、そのうちの一つは、この公共団体のこういう災害に対するところの起債の問題ですね。これは明らかに法律として、今回何月何日までというように限定をいたしまして出てきておるわけでありますが、それに入らないような、今回のこうした豪雨による問題で、地方公共団体が起債をぜひやって復旧をやりたい、こういう問題になることは当然だと思うのですが、これらに対してどのように措置されるお考えですか。

奥野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 地方債を許可いたしますにつきましては、特例法の制定されておるものと今回のものとの間に区別はいたさない、こう考えておるわけでございます。もちろん農地等の問題は別でございまして、ただ特例法の場合には、元利償還額の一部について国の方からの補給の問題がございます。しかし、特例債でないものにつきましてはそれがございませんで、そのかわり一部は基準財政需要額に算入するというふうな方便をとっておるわけでございます。

二宮武夫日本社会党

○二宮委員 財政的に法律の中に包含されませんために、今回のこの災害は非常に不利な条件になるのじゃないかということで、地方の被災者の人々は不安を持っておると思うのです。従って、これからの問題は緊急問題としまして、やはり差別待遇をやらないということで取り扱っていただいて、法的な不備がもし起これば、次の国会においてこれを立法するというような方向で運用していただくことが最も正しい方法であろうというように私は考えるわけでございます。一つの例を上げますと、新市町村建設促進法の十三条の八号ですか、地方によりますと有線放送というのが非常に普及しておるわけですね。ところが今回は土砂くずれとかそのほかいろいろな被害のために、これの復旧に対してたくさんの費用が要るというような実態に追い込まれておると思うのです。こういう問題は具体的に次から次に陳情やそのほかで出てくるのじゃないかと私は思いますが、これらの問題に対しては、作るときにも国から法律に基づいての相当な補助を出しておるのですけれども、こういう問題に対してはどのようにお考えになっておりますか。財政的な措置としてどういうようにやられるおつもりですか。

奥野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 地元の市町村が災害復旧事業で有線放送施設の復旧をやりたいという場合には、それについて地方債を許可いたしたい、かように考えております。

二宮武夫日本社会党

○二宮委員 大臣もそれから政務次官もお見えでございませんので、財政局長に、主として、そうした今後の財政措置については新しく立法をされました特別立法と同様に、今会期中に起こったこの種災害でございますので、一つ十分な財政措置をやっていただくような方向で地方の被災者の復旧のために御努力いただくということをお願いをいたしておきたいと思います。以上です。      ————◇—————

園田直自由民主党

○園田委員長 次に、警察に関する件につきまして調査を進めます。  質疑の通告があります。この際これを許します。門司亮君。

門司亮民主社会党

○門司委員 警察の中の問題ですが、選挙関係で簡単にお聞きいたします。この前の残りを一応集約しておきたいと思います。  まず最初にお聞きしたいと思いますことは、例の益田の市会並びに市長選挙の際の問題であります。ここは小さな市でありますが、ここでは従来は開票の事務を二つの会場で、別個の建物で行なっておったのでございますけれども、この選挙に対しては、というより、昨年の八月の選挙でありますが、これにつきましては、同一の建物の中で、同一の部屋の中で、第一開票所と第二開票所というような区別をして開票が行なわれております。このことは開票事務に対しての一応の考え方として、現在の開票事務は投票函別ではございませんで、混合開票を大体主体にして行なっておることは御承知の通りであります。これは買収あるいは供応というふうな、小さな単位で開票していくと、おのずからそういう結果が現われてくるというふうに、選挙自体に悪影響を及ぼすということで混合開票が奨励され、また行なわれていることは御承知のことだと思います。この趣旨から申しますと、同一の会場で、しかも同一の部屋の中で二つの開票所があったということは、この混合開票の趣旨からいえば非常に誤りだと私は思いますが、自治省の見解、選挙局の見解はどうであるか、これを一つお尋ねしておきたいと思います。

松村清之自治事務官(選挙局長)

○松村政府委員 お話の点につきましては、違法とまでは申し上げることはできないにいたしましても、適当でない措置であろうと思います。

門司亮民主社会党

○門司委員 それからその次に聞いておきたいと思いますことは、この前も大体のことを聞いておきましたのでごく簡単にお聞きをしたいと思いますが、入場券が実は二重に配付をされておる事実を認めております。この点についてどういうふうにお考えになりますか。入場券が二重にあるということは、他の人、権利のない人、いわゆる選挙権のない人が他人名義で往々にして投票をする、いわゆる不正投票の誘因になるとわれわれは考えるが、この点については選挙局長はどういうふうにお考えになりますか。

松村清之自治事務官(選挙局長)

○松村政府委員 この点につきましても、入場券の配付上関係者がまことに疎漏であったということを認めざるを得ないと思います。

門司亮民主社会党

○門司委員 それで問題になりますのは、こういうことがこの投票の中にもございます。当然選挙権を持つ者が投票所に参りまして、有権者名簿と照合いたしますと、すでにその人が投票済みのしるしがつけてある。ところがそれに対しては、事務が非常に忙しいから投票済みのしるしが誤ってつけられたものと考えられる。しかし、これにはこう書いてあります。ごくしまいの方だけを読んでおきますが、「投票管理事務を補助する事務従事者が、投票所における選挙人と選挙人名簿との対照確認にあたり投票者が混雑するとき等に投票済のしるしを誤ってつけていたものであることは容易に推認できるが、このためことさらに選挙人の投票を拒否したという事実はなく、前記選挙人についてはいずれも、その誤りであったことの確認を受けて投票を終えていることが認められる。」と書いてある。このことは非常に大きな問題でありまして、二重投票をしたということは明確に書いてあります。また、たとい二重投票でなくても、すでに投票しているという投票済みのしるしがつけてあったといたしますと、これをごく善意に解釈いたしまして、それは誤りであって、当然有権者であるべき人が投票しているのであるから、あとの人も、ここに書いてありますように、誤って投票済みのしるしをつけたのだから、その人に選挙をさしたのだから、選挙権の行使を拒否したわけではない。こういうふうに善意に解釈すればされるのであります。しかし、悪意に解釈すれば明らかに二重投票であって、そうして資格のない人が投票を済ました、いわゆる投票の権利というものが不正に行使されているということが言えるのであります。このことは非常に大事なことでありまして、何も益田の市会あるいは市長選挙だけでなくて、もし全国にもこういうものがあるといたしますと、さきに入場券が二重に配付されている。従って、有権者でない者が出かけていって、有権者の名前をかたって投票を済ませる。あとで行った人が、それは違うということで、今度は本人が確認されて、また同じ名簿で投票が行なわれるということになれば、一票は明らかに不正投票である、こういうことが推測されるのでありますが、そういうことに対する選挙局としての考え方はどうでございますか。

松村清之自治事務官(選挙局長)

○松村政府委員 本件につきましては、先般から申し上げておりますように、開票の事務にあたりまして、あるいはまた投票の関係の事務におきまして、関係者においていろいろ疎漏の点があったことを認めざるを得ないと思うのでございます。これらの点につきましては、まことに遺憾なことでございまして、私どもも平素から十分注意はいたしておるのでございますけれども、たまたま当市におきまして、そういう事件が起きましたことをまことに遺憾に存じておる次第でございます。

門司亮民主社会党

○門司委員 今遺憾の点だ、こういうことですけれども、これは非常に大事なことなのですよ。確実にこういうことがもし行なわれるとすれば、前段の入場券の配付という問題については、かなり慎重な態度をとっていかないと、こういう結果が私はできると思います。ことにある程度わかりますからね、だれが病気で寝ているとか、だれが当日不在だということは、あらかじめ予測ができると思うのです。そこで、入場券を持っていけばどうしても投票させないわけにはいかないですよ。そうしますと、この場合における入場券が二重に配付されているという事実があって、その次の段階として、こういう選挙権の、悪く考えればない人が出かけていって、すでに投票を済ませておったということがあっては、これはえらいことになると思うのです。この選挙の効力に対して一票か二票のものが影響しないという現行法の建前をとっておりますから、いろいろな理屈はついてきようと思いますが、それはたとい不正であっても三票や五票では、この投票では二百五十票余り開いておりますので、それを差し引いてみたところで選挙の効力には影響はないという議論は成り立つと私は思いますけれども、実際こういうことが行なわれるとなると、これは買収もやられるでありましょうし、これは選挙自体を非常に冒涜する問題であって、効力のいかんというような実質的の問題ではないと考えるのです。同時に、こういうことがかりにあったとすれば、これは選挙自体が非常に不正に行なわれた一つの事実だ。たとい、こういうことが一件でもあったとすれば、この選挙自体が正当のものでなかった。選挙の効力に関係ないかもしれないけれども、選挙自身については正当なものでないという議論が成り立つと思うのですが、そういうことについての意見を聞かせていただきたい。

松村清之自治事務官(選挙局長)

○松村政府委員 これらの問題につきましては、選挙の無効には関係ないといたしましても、選挙の管理執行の上において公明を欠く点があったことは認めざるを得ないと思います。私どもも、選挙の公明化の基本は選挙の管理執行の公明ということが基本であるということを常に強調いたしまして、選挙事務の管理執行には、他から疑いを抱かれるようなことのないように、十分注意はいたしておるのでございますが、たまたま本市の選挙におきまして、そういう事例が相当出ておりますことは、関係者といたしまして、まことに遺憾にたえないところでございます。

門司亮民主社会党

○門司委員 非常に時間もおそくなっておりますし、私は、その遺憾なことだというよりも、むしろ選挙自身が非常に不明朗で不公正に行なわれたということが確認されることが必要だと思います。これについてもう一応お尋ねしておきます。これは非常に大事な問題でありまして、あとの問題はいろいろな技巧的な問題であろうかと思いますけれども、こういう二重に投票が行なわれて、それでよろしいという理屈は立たぬと思うのですが、どう考えますか。

松村清之自治事務官(選挙局長)

○松村政府委員 よろしいということにはならないと思います。こういうことは当然不都合なことでございますが、ただこの選挙の無効という点につきましては、関係のないということで、この事実自体は、これは選挙の公明化の点から申しまして、不都合なことであることには間違いないのでございます。

門司亮民主社会党

○門司委員 その次に聞いておきたいと思いますが、同じような事例でありますが、この選挙の場合は、文盲の人に対する代理投票が本人の意思と誤って書かれておる。しかもそれを指摘されて書き直した事実があります。こういうことは選挙管理の事務の上において私は重大なことだと思うのです。代理投票を認めるということは、その人の意思がやはり率直に通ずる、たとい文盲でありましても、字が書けないから、この人の基本的な権利——私は選挙権というのは基本的な権利でなく、天賦の人権だと思う。人間が生まれながらにして政治に参画する資格を持っておると私は思う。ただ、その場合の選挙事務の遂行から、これを二十才にするとか、あるいは十八才にするとか、いろいろ技術的なものはございますが、しかし選挙権自身は私は天賦の一つの基本的な権利だと思う。そういう権利に基づいて選挙権が与えられておる。その選挙権の行使が、たまたま字が書けないということだけで曲げられて投票が行なわれるということになると、えらいことになると思うのです。実際は選挙管理委員会においては、この場合は確実にそれを認めておる。書き直して投票した、こう書いてある。こういうことが許されるかどうかということです。これは一々読み聞かせて、そうして立ち会いをしてきちんとしておればよろしいのであろうかと思いますが、それでもこういう間違いがあるのであります。ここにこういうことが書いてある。私はこういう問題は、この場合は立ち会った人が不正がないからいいのでありますけれども、こう書いてあります。「選挙人清水ハツヨ及び前記代理投票補助者について調査するに、同人らの供述によれば代理記載人であった平野」名前は遠慮いたしておきますが、「が選挙人の指示に基づき候補者の氏名を記載し選挙人に読み聞かせようとしたところ、立ち会っていた島田」という人である、島田という人が「選挙人の指示と異なっているように思うと注意を与えたので、平野が重ねて選挙人について確認したところ誤記していることが明らかとなったので書きかえた事実がある。」こういうことであります。こういうことは、幸いにして立会人が公正であったからよろしいのでありますが、立会人が公正でなければ、本人の意思と全然異なったまま投票が行なわれるということになりますと、これはたとい一票でありましても、選挙管理委員会の意見としては、書き直したからこの行為は当然だと、こう書いてある。この考え方はどうかと思うのです。書き直せば当然だということは、これはどうかと思うのです。やはり本人の意思というものが十分伝えられて、その通り書かれることがいいのじゃないですか。事務的にはそういう間違いは、神様でないからないとは限らない。しかし、それが当然であるという、この高姿勢な態度に対しては、私は選挙管理委員会のやり方というものがどうかと思うのです。書きかえたからそれでいいじゃないかということは、もし書きかえなかったらどうなりますか。明らかにこれは不正投票ですよ。こういう選挙管理委員会の態度というものについては、私はどうかと思いますが、どうでしょうね。このような問題がかりにあったとすれば、選挙局の考え方というものはどうなりますかね。これでもよろしいのだ——私は、この選挙法の関係になって参りますと、「このような措置はむしろ当然のことであって何ら選挙の公正を害するものでない。」こういうふうに書いてありますが、この考え方自身について、私は一つお互い考え直す必要がありはしないか、こう考える。選挙局の意見はどうですか。

松村清之自治事務官(選挙局長)

○松村政府委員 この点に関しましては、この関係者が故意に違った人の名前を記載したものであるか、あるいはうっかりしておって、他の人の名前を代理に記載したのであるか、この書類によってははっきりいたさないのでございますが、いずれにいたしましても、善意に間違うということもございますので、そういう場合をおもんばかりまして、もう一度その名前を関係者に読んで聞かせるという手続を踏んでおるのでございます。この選管が「このような措置はむしろ当然」ということは、そういった手続をしたことが当然だというような趣旨であって、故意にとまでははっきりしていませんが、そういった間違った名前を書いたことを当然というふうに言っておるのではないのだろうと思います。そういうふうに私はこれは善意かもしれませんが、解しておりますので、そう選管の措置が高圧的であったというようなことには当たらないのじゃないか、そういうふうに考えます。

門司亮民主社会党

○門司委員 その他の問題につきましては、当益田市の職員の選挙運動の問題がかなり論争の中心になっておるように訴願を見てみますと書いてあります。しかし、公務員の選挙運動については非常に微妙な実は関係にありまして、必ずしも公務員であるからといって、実際の選挙運動自身をしないというわけにはいかないと思う。ただそれが行き過ぎその他の問題があって——ということは、あとの市政の運用に実は差しつかえるのではないか。公務員諸君が一生懸命にやっている、行き過ぎた行為まで行なって選挙をした。ところが事志と違ってその人が当選しなかった、かわった人が当選してきて、しっぺ返しをこうむるようなことがあっては、市政の運行上非常に困る。同時に、公務員はすべての人の奉仕者であると考えられておるものが、法の運用を誤る、公正を欠くというような配慮から、公務員に対しては選挙運動について制限が行なわれておることは事実であります。この場合もそういう行き過ぎがかなりあったということが書かれておりますが、この場合の問題は、自治省としてはどうお考えになりますか。かりに選挙事務に携わる者、あるいは選挙管理に携わる職員というような人は、案外影響力が多いのでありますが、こういうものについての自治省の見解を、この際はっきりしておいていただきたいと思います。

松村清之自治事務官(選挙局長)

○松村政府委員 選挙管理に携わる者といなとを問いませず、いやしくも公務員の職務にある者が選挙運動をやるといいますことは、選挙運動は政治活動になりますから、これは公務員法の禁ずるところでありまして、違法な行為であることは間違いないと思います。たとい選挙運動にならない行為にいたしましても、この裁決書では選挙運動類似の行為と書いてございますけれども、そういうようなこともできるだけ避けた方がいいことは、これは管理の事務に携わる者といなとを問わず、望ましいことであると存じております。

門司亮民主社会党

○門司委員 実はこれから少しほかにも所用がありまして、時間的にこれ以上お聞きする時間がないのでありますが、この選挙を総体的に見ますと、現在公明選挙が非常に叫ばれておりますときに、選挙の開票事務という直接の投票を扱う、処理する場所で、あるいはその前段の有権者の意思表示をする大事な投票等について、かなりたくさんの疑惑があったことは、私は今までただしましたことで大体わかってきたのでありますが、ことに問題になりますのは、選挙法に触れなければそれでよろしいんだということ、たとえば一番問題になると考えております係員の諸君が、鉛筆や消しゴムをみんな持っておる。みんなとは申し上げませんが、多くの人が持っておったというような事実、こういうことは、なるほど選挙法には身体検査をしろとも何とも書いていない。しかし選挙長は、この際ちゃんと係員にそういうことを訓示といいますか、話をいたしておることは、私は事実だと思います。その配慮はあったと思います。またなければならないと思いますが、法にないからそれでよろしいんだというようなこと、たとえばもう一つ大きな問題は用紙でありますが、三百五十枚の用紙が押印が乱れておったということを認めておる。私は、選挙管理委員会が投票用紙に判を押します場合に、上に押したり下に押したりまん中に押したりする、いいかげんに判を押した投票用紙というものはあり得る道理がないと思う。しかも三百五十枚そういうものがあったことをはっきり認めている。そういたしますと、この押印の乱れております用紙というものは成規の用紙であったかどうかということ、印刷はなるほど成規の用紙であったかもしれない。私は見間違いかもしれない。しかし選挙管理委員会が取り扱ったものといたしまするならば、これは何かおかしいからくりがありはしないかという疑いを受けてもしようがないと思うのです。どこの選挙を見ましても、投票用紙に、いいかげんなところに判が押してあるからよろしいのだ、しかしこれも法律で必ずしも何々選挙管理委員会と書いて、その下に判を押せという法律はないのであります。だからどこに押してあっても、判は判だからよろしいのだという理屈は成り立つかもしれない。しかし、そういうことでは選挙の公正は期しがたい。今ちょうど選挙制度に対しまする調査会も行なわれておりますが、この事実は私ども将来考えなければならない。ここまで選挙が乱れてきますと、それこそ選挙というものは実に窮屈なものであって、そうして一枚々々選挙の投票用紙も点検をしなければならない。あるいは開票事務に携わる人、投票事務に携わる人は身体検査もしなければならないというようなことになりますと、神聖であるべき投票、自由であるべき投票が窮屈なものになって、国民がいや気がさしてしまう。投票に行くのもいいけれども、身体検査をされなければならぬのではないか、投票用紙が悪いのではないということになりますと、私は問題になると思います。特に今まで私ども長い間選挙に従事をいたしておりまして、幾度かの訴願に対しても経験がないわけではございませんが、今までのこういう争いを見て参りますと、こういうたくさんのむちゃくちゃな開票事務というものはなかったと思う。ことにさっき申し上げましたように、この混合開票というものが、いろいろな意味で不正を防止する一つの手段として奨励されておるのであって、従来は御承知のように投票函別に開票しておったことがございます。そうすると、どこの投票からだれが何票出た、だれが何票出たということがすぐわかるものですから、これは買収に通ずるということで、できるだけ混合開票ということになっておる。ところがこの場合は、従来二つあったものをそのまま二つは二つとしておるが、同じ建物の中で、同じ部屋の中で——写真を見てこらんなさい、第一開票、第二開票と背中合わせでぴったりくっついているでしょう。こういうことが法に触れないからよろしいのだというようなことは、私はきわめて遺憾だと思う。こういう点に対して何か自治省でも、選挙局長としてもし御感想あるいはお話でも願えるならば、一つ締めくくりとしてお話を願っておきたいと思います。

松村清之自治事務官(選挙局長)

○松村政府委員 選挙に関する法規に触れない、法規を守るということは、公明選挙の最低限度の条件だと考えております。選挙がほんとうに公明であるためには、法律を守る以上に公正な明朗な選挙である必要があると思いますし、特に先ほど申し上げましたように、選挙の管理、執行が公明であることが選挙の公明化の基本であるということを私どもは常に考えておるのでございます。そういう意味におきまして、本件が、法に触れる触れないは別にいたしましても、いろいろな点におきまして公明な措置でなかった、選挙民から信頼されないそういういろいろな行動があったということは、まことに遺憾に存じておるのでございます。私どもは、常に選挙管理委員会は、選挙の管理執行において、選挙民から信頼される委員会にならなければならないということを一つの基本方針にいたしておりまして、開票、投票事務等におきましても、外部からいささかも疑いをいれられないように厳重に注意をしてやるようにというようなことで、先般も申し上げましたように、毎年一回はモデル投票、モデル開票というようなことも県ごとでやっておるような次第でございます。たまたま本件が、そういった措置にもかかわらずこういう問題が起こりましたのは、一つは、現市長である候補者が市の職員を動員いたしまして、自分の選挙に有利なようなことをさせようという空気が市役所全体にびまんしておりましたために、その職員もいろいろな点において不都合な行為が起きたようなことになったのではないか、そういうふうに推測いたしておるのでございます。本件を契機といたしまして、今後とも一そう選挙の管理執行に不明朗な点のないようにいたしたいと考えておる次第でございます。

園田直自由民主党

○園田委員長 次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後零時二十二分散会      ————◇—————

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