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39回国会衆議院1961/10/27

地方行政委員会 第14号

発言数
17
登壇者
5
会派数
2
開催日
1961/10/27

会議録

園田直自由民主党

○園田委員長 これより会議を開きます。  災害対策基本法案を議題といたします。  この際お諮りいたします。すなわち、先ほどの理事会の決定に従いまして、本案に関する質疑はこれにて終了いたしたいと存じます。御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

園田直自由民主党

○園田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

園田直自由民主党

○園田委員長 本案に対しましては、渡海元三郎君より自由民主党、日本社会党及び民主社会党を代表して、三派共同提案にかかる修正案が提出されております。     —————————————

園田直自由民主党

○園田委員長 まず、本修正案の趣旨説明を求めます。渡海元三郎君。

渡海元三郎自由民主党

○渡海委員 ただいまお手元に配付いたしました災害対策基本法案に対する自由民主党、日本社会党及び民主社会党の三党共同提案にかかる修正案につきまして、便宜私から提案の理由を御説明申し上げます。  まず、案文はお手元に配付いたしておりますので、朗読は省略さしていただきます。  本日、本基本法案が本委員会におきまして採決に入らんとするとき、朝刊の報ずるところによれば、昨日またもや集中豪雨によりまして、九州において死者三十一名、重軽傷者三十六名という悲惨事を惹起したのでございます。私はこの際、被災された方々に対する衷心よりの哀悼の意を表するとともに、心からお見舞い申し上げます。同時に、一日も早い本法案成立の必要をさらに痛感し、また本法案の、国民の要望する事項が誠実に政府によりまして実現に移されるよう強く要望するものであります。  御承知のようにわが国は世界に類例を見ない災害国でありますが、今日までこれに対処する一貫した体制の整備を欠いていたため、国民は累年甚大な被害を受けて参ったのでありまして、災害体制のすみやかな確立こそは朝野をあげての悲願でさえあったのであります。  今回政府は、災害対策基本法案を提出し、防災体制の確立に力強い第一歩を踏み出そうとしたのでありまして、その措置は、ややおそきに失したうらみがあるとは申せ、まことに時宜を得たものと言わなければなりません。しかしながら、本委員会における審査の結果は、本法案の趣旨を実現せしめるためには、なお若干の修正を必要とすることが明らかとなったのでありまして、ここに必要最小限度の修正を行ない、本法案を成立せしめ、一日も早く国民の要望にこたえんとするものであります。これが本修正案を提出する理由であります。  次に修正案について申し上げます。  まず修正の第一点は、第三条の国の責務に関する規定の冒頭に一項を加えて、国土並びに国民の生命、身体及び財産を災害から保護することが国の本来の使命であること、及びこの使命にかんがみて、国はその全機能を結集して、防災に関し万全の措置をとる責務を持つものであることを宣明したことであります。  本条においては、国の責務が地方公共団体等の責務との対比において規定されている関係もあって、きわめて事務的に表現されており、しかも市町村の責務の場合には、基礎的な地方公共団体として、その有するすべての機能を十分に発揮して責務を遂行すべき旨の力強い表現が用いてあるのと対比して、いかにも迫力に欠け、このことが基本法としての格調を弱めていることは争えないところであります。そこで、国は使命として防災の任務に対処するものであるという大きな前提を置くことによって、国民が本法案に対して寄せている強い要望にこたえようとするものであります。  第二の点は、第八条第三項で、国及び地方団体の努力目標として、施設の復旧と災害からの復興を規定しているのでありますが、これに被災者の援護を加えたことであります。申すまでもなく、現行の災害救助法におきましては、被災者援護に対し各般の措置を規定しているのでありますが、基本法たる本法においてそのことが災害対策の大きな眼目であり、国の当然の責務であることを強く表明すべきものと考えるためにほかなりません。  第三点は、第九条に一項を加え、この法律の目的達成のため、政府は広く法制上、財政上及び金融上の措置を講ずる義務のあることを規定しようとするものであります。これは第三条の修正条項を受けて国の責務の内容を明示するとともに、章を追って随所に規定せられる法制上、財政上、金融上行なわれるべきそれぞれの措置に対し、まず原則を立てることによって、国の行なうべき個々の施策につきその所信を示そうとするものであります。  最後に第八章、災害緊急事態に関する各条文につきましては、章名を除きこれを全部削除することといたしました。本章に関する各法条につきましては、われわれはいずれもこのような場合において何らかの措置が必要であることを認めるものでありますが、ただ政府提案にかかる関係規定は、その及ぼす影響もきわめて広く、各般の立場から慎重に審議すべきものと考えるのでありまして、本委員会におきまして、このような見地から連日慎重かつ熱心に審議がなされてきたのでありますが、時日の関係からなお審議を尽くすに足らず、各党間における意見も一致を見るに至っておりません。しかし、今国会の会期はすでに残り少なく、このままの状態において推移するにおいては、関連法案の整備も予算措置もすべて遅延することとなり、現下最も緊急を要すべき防災体制の確立が著しく遅延せざるを得ないのであります。このような関係も彼此勘案した結果、第八章については来たるべき通常国会において別途審議を尽くして必要な規定の整備をはかることとし、第八章を除く部分は、前に申しましたような修正を加えた上これを成立せしめ、一日も早く防災体制の確立をはかることといたしたのであります。  何とぞ各位の絶大なる御賛成あらんことをお願いいたします。(拍手)

園田直自由民主党

○園田委員長 以上をもちまして、修正案の趣旨説明は終わりました。     —————————————

園田直自由民主党

○園田委員長 これより原案及び修正案を一括して討論に付しますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。  これより災害対策基本法案について採決いたします。  まず、渡海元三郎君提出にかかる修正について採決いたします。本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

園田直自由民主党

○園田委員長 起立総員。よって、本修正案は可決いたしました。  次に、ただいまの修正部分を除く原案について採決いたします。これに賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

園田直自由民主党

○園田委員長 起立総員。よって、修正部分を除く原案は可決いたしました。  これにて本案は修正議決すべきものと決しました。     —————————————

園田直自由民主党

○園田委員長 ただいま議決いたしました災害対策基本法案に対し、阪上安太郎君より自由民主党、日本社会党及び民主社会党を代表して、三派共同提案にかかる附帯決議を付すべしとの動議を提出されております。  まず本動議の趣旨説明を求めます。阪上安太郎君。

阪上安太郎日本社会党

○阪上委員 ただいま議題となりました災害対策基本法案に対する附帯決議、これを私は自由民主党、日本社会党、民主社会党を代表いたしまして、その趣旨を説明いたしたいと思います。  まず最初に、冗長でありますが案文を朗読いたします。    災害対策基本法案に対する付帯決議(案)  一 従来の災害対策の根本的欠陥は、災害の未然防止のための恒久的諸施策が整備確立されていないことである。政府は、治山、治水、地すべり、地盤沈下、海岸浸蝕及び高潮対策その他の国土の保全に関する諸施策に抜本的な検討を加え、長期的、効果的な計画の樹立と推進に努め、災害の原因を根絶するよう万全の措置を講ずること。  二 政府は、激甚災害に係る統一的恒久立法を次期国会に提案し、激甚災害に対処して遺憾のない措置を講ずるものとすること。  三 政府は、速かにこの法律の施行に伴う関係法令の整備及び予算措置に著手し、この法律の施行に遺憾のないようにすること。  四 この法律に基づき、地方公共団体が実施する事務又は事業に要する経費については、国において、所要の財源措置を講ずること。    右決議する。 以上が案文でございます。  申し上げるまでもなく、これができますことは国をあげての大きな希望でございます。われわれ三党におきましても、伊勢湾台風以来特にこの法案の必要性を痛感して今日に至っておるわけであります。しかしながら、われわれが考えておりますところの災害基本法というものは、行政組織の総合化という問題も一つございますが、同時にこういった基本法ができても、その裏づけとなる財政措置がおろそかにされておっては、これは何の役にも立たない。むしろこれはざる法に終わってしまう。こういうことでございますので、十二分に基本法の中にそういった財政措置の裏づけというものが織り込まれなければならぬ。また同時に、公共災害につきましてはある程度の措置が今日まで講じられてきたのでありますけれども、しかしながら、この災害の多くの部門を占めております個人災害に対する補償というものが欠除しておる。こういったものこそほんとうにこの基本法案の中に織り込まれなければならぬ。あるいはまた災害発生と同時に年々歳々そのつど激甚地災害につきましては特別措置法を作るというようなことを繰り返しておる。こういったことにつきましても、それを恒久立法化いたしまして、そういうような手段を講じなくても自動的に発動するような方向を基本法の中に完全に織り込まなくちゃならぬ。こういうことを各党が災害対策基本法を作る内容として要望しておったものであります。  ところが、今回出て参りましたこの法案をながめてみますと、行政組織の点に重点が置かれておるということが多くて、今申し上げましたようなその他のものについてはこれを織り込んでいない。織り込んであってもきわめて形式的な訓示規定にすぎない。こういうようなことではほんとうに日本国民が熱望いたしております災害基本法にはならない。しかしながら、御承知の通り会期も非常に迫っておりまして、こういったものを織り込んでほんとうにりっぱな基本法を作るにはあまりにも時間が少ない。しかしながら国民の要望といもうのは、災害基本法ができるという題名だけにもうすでに夢中になって、内容についてはほとんど検討を加えることなく、とにもかくにもこれは通してもらわなければならぬという強い国民的希望があるわけでありますので、この場合、そういった要望にこたえて、とりあえず十分ではないけれどもこれを通さなければならぬ、そういうことでございますので、私どもといたしましては、今申し上げましたような諸点がさらに将来次の通常国会において十二分に考慮をし、これがいれられるような改正を行なっていく、そういう意味合いにおきましてここにその欠点を補うために災害対策基本法案に対する附帯決議案を出したわけでございます。承るところによりますと、こういった法案が出てくる経過を考えてみるときに、政府も、もちろんそういった方向のものを作りたかったということが質疑応答の中で明らかになっております。にもかかわらず、そういったものができなかったということにつきましては、各省間のセクトが大きな災いをいたしておるのではなかろうか。こういった災害対策といったものは、計画だけができましても、実施がほんとうに総合化されて行なわれなければ意味がないのであります。そういった点につきまして、特に政府当局においても御配慮をわずらわしたい。なおまたくどいようでありますけれども、財政措置につきましても、これはやはりその裏づけが根本であります。こういったことにつきましては、思い切って国の財政責任というものを明らかにして、そうして国民に安心を与えるようにしていただきたい。こういうような意味合いにおきましてこの災害対策基本法案を出したわけでございます。国と地方の行政組織の全力をあげて、そうして計画はもちろんのこと、その実施に当たる、そしてその実施のための財政措置というものを完全に裏づけする。こういう決意がなければ、こういう基本法案を幾ら作っても私は意味がないと思う。そういう意味合いでこの附帯決議をつけておりますので、ぜひとも一つ政府においてこの実現のために通常国会において努力していただく。こういうことで私の趣旨説明を終わりたいと存ずるのであります。(拍手)

園田直自由民主党

○園田委員長 以上をもちまして趣旨説明は終わりました。  これより採決いたします。  本附帯決議を付すべしとの動議に賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

園田直自由民主党

○園田委員長 起立総員。よって動議のごとく決しました。  この際、政府当局の所見を求めます。安井自治大臣。

安井謙自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○安井国務大臣 災害対策基本法案につきましては、貴委員会で終始非常に御熱心に御検討を賜わりまして、その結果修正案及び附帯決議が採決されたわけでございますが、政府といたしましては、この委員会の精神に沿いまして、万全を期して今後の遂行に当たりたいと考えております。

水田三喜男自由民主党大蔵大臣

○水田国務大臣 災害対策基本法案の御審議におきまして、ただいま当委員会によってなされました四項目の附帯決議はきわめて適切なものとして了承いたしました。従って、政府といたしましては、御決議の御趣旨に沿うよう今後関係法令の整備、予算措置、財源措置等につきましては十分の配意をいたしたいと存じます。(拍手)     —————————————

園田直自由民主党

○園田委員長 次にお諮りいたします。  すなわち、ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成については、先例により委員長に御一任を願いたいと存じます。これに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

園田直自由民主党

○園田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。  次会は公報をもってお知らせすることとし、これにて散会いたします。    午前十一時十三分散会      ————◇—————

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