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39回国会衆議院1961/10/13

商工委員会 第5号

発言数
52
登壇者
7
会派数
2
開催日
1961/10/13

会議録

早稻田柳右エ門自由民主党

○早稻田委員長 これより会議を開きます。  通商産業の基本施策及び経済総合計画に関する件について調査を進めます  質疑の通告がありますので、これを許します。板川正吾君。

板川正吾日本社会党

○板川委員 私は前会の質問で時間の都合上、通産大臣の輸出振興政策に対する考え方について十分聞かないうちに打ち切られましたので引き続きその問題からお伺いいたしたいと思います  大臣の所信表明の中で私が一番不満を感じたのは、経済の引き締め政策に重点を置く、これは当面の急務でしょう。しかし本質的な解決じゃないと思うのです。本質的な解決というのは輸出を増進するほかはない、これに待つほかはない、そうして輸出が輸入をまかなうことになれば、池田さんや下村さんの言う通りに心配はなかった。ですから輸出が不振ということが一番の問題であるのですから、輸出振興にもっと重点を置いて考えるべきだ。それが逆な形であいさつなりに盛られておるということは不満であったわけであります。イギリスでは、もちろん御承知でしょうが、日本と同じように慢性的なドル不足であるわけですが、ロンドンの夜空には輸出振興か英国の没落かというネオンが、行って見たわけじゃないのですが、話によると輝いておるそうです。そのくらい官民一体となって輸出というものに非常な熱意を示しておるのです。そういう点から見ると、どうしても通商産業大臣としては、輸出を重点に考えるべきものが、どうもそれを軽く見ているような感じがしてならない。これが私が不満に思う第一であります。  この前も若干触れましたが、輸出が不振の原因、それはいろいろありましょうが、何といっても輸入に比べて対米片貿易というのが一番大きな原因だと思うのです。この前加藤委員もちょっと触れられたと思いますが、一九五〇年から一九六〇年の間十一年間の対米輸出が五十五億ドルです。しかし、アメリカからの輸入は百七億ドル、これは通関ベースの計算ですが、このほか為替関係が別にありますけれども、貿易関係としては大体輸入の半分しか輸出ができない。こういうところに一番輸出を振興するポイントがあるのじゃないか、ここに問題点があるのじゃないか、こう私は思うのですが、大臣は再々貿易は相互主義でなければいけない、相互主義の建前を貫いていくのだ、こういう言明であるならば、当然もう対米貿易というのは、相互主義にのっとってバランスのとれるような方策を考えなければいけない、こう思うのです。対米の片貿易をどういうふうにして是正されようとするのか、大臣のお考えを伺いたい。

佐藤榮作自由民主党通商産業大臣・大蔵大臣臨時代理

○佐藤国務大臣 今までどうもじっくり落ちついて質疑に答えないで申訳ございません。きょうは時間もたっぷりあるようでございますから、そういう意味で十分一つ意見を開陳さしていただきたいと思います。  第一段の基本的な問題として、御指摘になりますように貿易輸出、これによって輸入をまかなう、これはもう基本の方策であります。いずれの国におきましても、先進国と言われるようなドイツであろうがイギリスであろうが、同じような考え方です。自国のものだけで自国をまかなう、そういうことのできないことは、もうそれぞれ承知でございますし、特に日本のような場合におきましては、原材料は外国から買わなければいけない、この原材料を買うその資金は輸出によってまかなっている、これは基本の方策でなければならないと思います。ピカデリー・サーカスに掲げてある英国の国民への訴えこれはただいま御指摘の通りでございますし、私どもさように聞いております。ところで輸出振興はそういう意味でまことに大事だ、だが輸出しろ輸出しろというだけでは効果がなかなか出てくるものではございません。イギリスのように長い間産業は全部貿易でまかなう、しかも輸出によってこれをまかなうという、そういう国柄でもこの二、三年は輸入がふえて輸出が思うように伸びない、そこに英国の悩みがある。輸出が伸びない原因は一体何なのか、これを糾明しないと輸出振興の具体方策は立たないと思います。  そこで大きく目をつけてみますと、これは旺盛な内需、こういうことに実は気がつくはずでございます。この旺盛な内需を抑制しない限り輸出は出ていかない、大筋から申しますとそういうことが指摘できる。そこでただいま設備投資等を抑制して、これは緊急調整の方策でございますが、そういう措置をとっておる、これは御承知の通りであります。しかし基本的な考え方において御指摘のように輸入をまかなう輸出をするのだ、その立場に立ちますと、生産の数量を内需と外国に振り向けてみると、先ほど申すように内需が旺盛だと輸出へ振り向けるものが少なくなる、ここに問題があるわけであります。同時にまた内需が旺盛だということは、一面から申しますと、生産を内需に向けるならば利益率が高い、輸出に向けるならばどうも利益率が低い、ここに問題があるわけでありますから、一面内需を押えると同時に輸出マインドを高揚する、輸出意欲を高めるような諸政策をとっていく、こういうことにならざるを得ない。その意味からたとえば税制の面でガット等の制約がございますが、この制約の範囲内において工夫する余地がないか。そこで利益率の計算等、税制の面の問題を一つ取り上げよう。もう一つは輸出産業、輸出製品、これにかかっておる。設備の償却方法についても生産者が輸出に便するような措置はとれないか、こういう問題と取り組んでいるわけであります。いずれこの方は法律改正を必要といたします。前の方はすでにこの国会に出ておると思いますが、設備の償却の問題については、あるいは時期がおくれるかと思います。この二つはこの国会に出しておるわけです。  それからもう一つ、今度は金融の面で、輸出金融というものを特別に優遇する方法はないかということで、これまた公定歩合を国内においては一厘引き上げたが、逆に輸出金融は歩合を一厘下げる、こういう処置をとる。同時にまた輸出入銀行の資金をふやす、これもこの国会で御審議をいただいておると思います。ところで、この輸出貿手の優先的な処遇というものを実際に見ますと、大手についての日銀の処置はまずできているが、中小の輸出業者が扱う乙種為替銀行の輸出貿手につきましては、今まで十分の処置がとられておらない。本日発表いたしましたが、日本銀行が輸出金融についてめんどうを見る場合には、甲種、乙種の区別なくすべてこれをやる。すべてというところに特に力を置いて、輸出金融の万全を期するという対策をとっておるわけであります。  次の問題といたしまして、輸出振興の面で大事なのは、輸出保険の料率並びにこの保険金の概算払いあるいは事務の簡素化、こういうような問題があるわけであります。これらもまたそれぞれ措置をとっております。ただ担保の範囲を拡大するということになりますと、これは法律事項でございますので、次の国会に提案しまして御審議をいただく、かようになろうかと思いますが、大まかに申しまして、税制、金融、輸出保険、この三点を柱にして国内の処置をとる。同時に国外に対しましては、新市場の開拓ということについて特に力をいたしたい。しかもこれは商社ではなかなかできないことだから、メーカーを参画させて新市場の拡大という方向で努力しょう、かように実は思っておるのでございます。  ところで、制度の上からただいま申し上げるような処置をとりました場合に、今板川さんが御指摘になりますように、達観してみると、やはり対米貿易、この逆調というものが大きく影響しておるのじゃないか、これはもり御指摘の通りであります。過去におきまして三十三年、三十四年の時分は、幸いにしていまだかって見ない、わずかであるが出超の数字を示しました。これはようやく日本の貿易も対等の立場にまで進んできたもの、だかように実は私どもも心から喜んだものであります。当時私大蔵省にいまして、アメリカ大使館などで会って話を聞くと、絶えずそのアメリカ大使の指摘することは、アメリカ自身のドルもどんどん少なくなりつつある、その際に日本の貿易はこういうように伸長した。過去の数字がただいまお示しになりますよりに、日米貿易は大体過去においては二対一のような形ですっと進んできた。それが一対一になった。これがアメリカ貿易にも非常な影響を与えているのだ、だから一つ自動車の自由化をやってくれというような話を盛んにされたものでありますが、そういり観点からアメリカがいわゆるドル防衛の処置をとる、そうしてICA資金まであけて米国製品を買う、あるいは軍の特需関係等について、みずからの予算はみずからの品物でというよりな政策をとる、こりいう意味で貿易外の収支の面においても、日本が非常な不利の立場に置かれる。そうして貿易自身もドル防衛の見地からアメリカは強い輸出ドライブをかける、一面日本自身はどうかというと、内需はまことに旺盛だ、だから輸入はどんどん進む、片方の輸出ドライブ、輸入抑制と、この二つがちょうど重なり合って対米貿易は非常な後退を示しているというのが、今の現状だと思います。  今後の問題といたしまして、対米貿易をさらにわが方に有利に好転さすようなあらゆる努力をしなければならぬと思います。これは非常な大きい問題でございます。輸入に対して、その八割程度は少なくとも日本商品が出ていくということが望ましいことだ、もちろん一対一、場合によれば黒字を示すことがでされば大へんしあわせでございますが、その貿易の品物等の性質から見ますると、原材料をアメリカから買う、あるいは機械等をアメリカから輸入する、こういうようなことを考えて参りますと、なかなか一対一にはなりかねるかと思います。しかし私どもます達成し得る可能な目標から見ますと、八割程度は少なくともやらなければいかぬ、こういう意味でアメリカ側に日本国内の事情を十分説明し、十分の理解を得たい、かよりに思っておるわけであります。対米貿易は、そういう意味でわが国の貿易収支を左右するより大きなパーセンテージを占めておりますから、特に力を入れていかなければならぬ問題であります。しこうして貿易の収支ということは、必ずしも一国一国に対してのバランスにとらわれる筋のものではないのです。わが国の総輸入、総輸出、そういうものがバランスがとれるということが必要だろうと思います。  幸いにして日本はアメリカ以外にもあるいは中南米であるとか、あるいはAA諸国であるとか、広範にその市場を持っておるわけでありますから、そういう各市場とのにらみ合わせにおいて十分の外貨を獲得するような努力をしなければならぬ、かように実は思うのであります。十一月初めにアメリカ側のいわゆる六大臣が日本に参ります。経済協刀委員会を開くことになっておりますが、当方といたしまして特に説明し、アメリカ側の理解を得なければならぬと思いますことは、日米貿易がわが国の産業において占むるその地位また現況がどうなっておるかということまた、日本国内の全体の経済のあり方が今どういうようになっておるか、これらの点を十分説明して、アメリカ側の理解をいただき、今後の貿易の拡大に資していきたい、かように考えておる次第でございます。

板川正吾日本社会党

○板川委員 大臣が一般論として輸出振興の政策を税制、金融、保険の面で改善をして、大いに輸出ドライブをかけていきたい、こういうお話でありますが、私が主としてお聞きしたのは、対米片貿易の問題であります。これは次の自由化問題とも融れ合ってくるのですが、お説のように一九五九年、昭和三十四年は対米輸出入がややとんとんという状態であったのです。そこで従来アンバランスが改善されてきたから、その後も大いに改善されておるだろうというふうにアメリカ側が思い込んでおって、こちらは大体今までの二対一の割合がとんとんまでくれば大きく変わらないだろう、こういうところに油断があったのじゃないかと思うのです。貿易というのは、一国々々で計算するバーター貿易じゃないのですから、それはわかりますが、しかし、どこの国でもやはり外貨準備高が必要なんであって、あまり片貿易が続けば、その国との輸出入のバランスをはかるというのは当然だと思うのです。短期のアンバランスはやむを得ないとしても。長期的なアンバランスというのは改善する必要があろうと思うのです。そこで私、どうもこの日米片貿易の是正に、よほどのことでもないと悲観的な感じがしてならない。それはなぜかというと、アメリカは今ドルの手持ちが百七十三億ドルといわれておりますね。最近一週間に一億ドル減っておる。ケネディの輸出振興・外貨危機に対する声明以来、一連の政策が一時多少アメリカを小康状態にしておったのですが、ここ数週間また各方面にきておる。しかもアメリカの手持ち外貨は百七十億ドルか百八十億ドルが危機線といわれておった。それが百七十三億ドルにきて、しかも最近減りつつある。こりいうことになると、日本からいえば対米片貿易を是正するためにアメリカにどんどん輸出をすれば、そうして輸入を少なくすれば、これはアメリカのドル防衛に破綻を来たすでしょう。またアメリカがどんどん今までのように日本に輸出をして、日本からの輸入を押えていくならば、日本の経済というのは、池田さんがどう楽観論を唱えても、来年の初めごろ大きな危機にます遭遇するのじゃないだろうか。お互いに日本とアメリカが国際収支を改善しょうとしても、日本とアメリカではもう国際収支の改善ができないのじゃないか。お互いに外貨の手持ちが、日本は底をつくという段階であり、向こうは底をついておるのですから、それはもちろん対米片貿易も是正しなくてはならないのですが、これに私はあまり期待ができないような感じがするから、他の方面に輸出振興の重点を、頭を置きかえる決断をすべきじゃないか。それは外交問題とかいろいろなものに関係するかもしれませんが、今までのような政策だけではどうも日本の国際収支の悪化というものを阻止できない、こういう感じがするのですが、これに対しての大臣のお考えはいかがですか。

佐藤榮作自由民主党通商産業大臣・大蔵大臣臨時代理

○佐藤国務大臣 今御指摘の通りのアメリカの事情だと思います。いわゆるドル防衛を始めたときは、ドル手持ちが百八十億ドルの線を切る、ここに非常な心配があるといわれておった。最近はさらにそれを下回って百七十億ドルをひょっとしたら切るのじゃないかという心配があるやに聞きます。従いまして、アメリカの輸出ドライブ、そういう政策はなかなか自国では変わらないのじゃないかと思います。これはアメリカの事情であります。  日本の事情は一体どうか。ただいま私どもが緊急調整政策をとっておるように、私どもの日本自身の国際収支の状況も悪いということでありますから、これはやはり緊急措置をとらなければいけない、そういう意味において両者がぶつかることはあるわけであります。しかもこの両者の関係を見ますと、いろいろ、綿製品についても、あるいはガットのウエーバーについても、あるいはトランジスター・ラジオ等についても、いわゆる自主規制という形で今日までやられておる。アメリカ自身のことに同情するわけではございませんか、やや景気は上向いたといいながらも、五百万の失業者がある。そういうことを考えますと、アメリカ貿易だけに依存していたら、バランスはともかくとして、日本の貿易の拡大の方向から見ると、これはなかなか目的を達しかねるのじゃないか。これはもう御指摘の通りであります。  しかし、今私どもは、アメリカとの貿易バランス、これも改善を要する一つの大きなポイントだと思うが、新しい市場としてどういうものが考えられるか。もちろん欧州は最近は比較的伸びておる方であります。あるいは豪州が最近やや後退をしておる。だから豪州に対してはもう少し積極的に伸ばす方法はないか、今までの市場で、それぞれの状況等を勘案して、そうして伸ばし得るものは伸ばし、総体としてのものを考えていくということでございます。それは御指摘の通りであります。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 ちょっと大臣に、板川委員の、輸出の振興に関しアメリカ以外のところを考えろ、こういうことに関連をしてお伺いをしたいのですが、実は私ごとしの夏アフリカへ行ってきたのです。アフリカのケニアのナイロビで、林田総領事にいろいろ話を聞いたわけであります。そのときにケニアで、留学というほど大げさではないが、技術修得のために日本へ行きたい、こういうのが三百人ばかり書面あるいは口頭で言ってきておる。ところが本省には——外務省だと思うのですが、そういう予算がないのでどうにもならない。ところが諸外国、たとえばアメリカ、イギリス等は大きな企業、財閥、こういうところが大へんな調査費とか宣伝費を使っておる。同時に、そういうところが、そういう希望のある人を自分の会社なり企業へ招待というか連れていって、そこで一年なり一年半なり技術修得をさして帰す。そうするとそれらの帰った人は、その自分が技術を覚えた会社の宣伝をやはりするだろうし、そういうことから、そこの品物を輸出する、こういうようなやり方をやっておる。ところが日本は、今までもそういうことがないし、——ほかにはあったかもしれませんが、ケニアにはない。そこでそういうことを何か一つ考えてもらえぬか、こういうような林田総領事からの話もございまして、アフリカというよりは、実は一番未開地のことだけに興味を引かれるわけです。と同時に、将来貿易の上からも日本が相当伸びるあれがあるのじゃないか、こういうように思うわけです。ことにケニアあたりへ一つ拠点を作ると、東アフリカの四カ国に対する輸出ということも考えられる。そういうのを国の費用で呼ぶということも必要であろうが、それができないとするならば、各大企業、ことに電機メーカー等がますいいだろうと思いますが、そういうところへ呼びかけて、そういう希望者を連れてきて技術を修得させ、そうしてそれをルートに品物を売り込む、こういうようなことを考えるべきではなかろうかと思うのですが、どうでしょうか。

佐藤榮作自由民主党通商産業大臣・大蔵大臣臨時代理

○佐藤国務大臣 お答えいたします。  田中委員の御指摘は確かに卓見であります。私ども、非常におくれておりますが、来年度予算では外務省と一緒になりまして、アフリカ方面の市場開拓に積極的に力をいたすつもりでございます。これは、今言うことをだいぶ遠慮していらっしゃるようでございますが、最近国会からもアフリカ方面への視察に出かけられる方が非常に多くなりました。またいわゆる黒人地帯においては白人に対して非常な嫌悪の情を持っております。そういう意味から日本に対しての信頼感もありますし、もし日本が今にしておくれをとるようなことがあるならば、中共の方が先に進むのじゃないか、こういうことも実は心配されておる状況であります。大へんおくれておりますが、来年度予算ではそういう面、市場の拡大をするつもりであります。また現在も制度そのものとしてはないわけではございません。しかしまことに弱いものであります。こういうことも今せっかく言われるように、向こうから技術修得に来たいというような者がおれば、これは喜んで、進んでこれを迎えるような制度を作るべきである、かように考えております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 大臣の御答弁で了解いたしますが、ただ外務省と通産省が一緒になって予算でといっても、これは知れたものだと思うのです。そこでアメリカあるいはヨーロッパ等の各国がやっておるように、各企業にも呼びかけてもらって、その企業がそういうのを受け入れる、そうすることによってその企業の物を出していく、こういうこともできるのじゃないかと思います。  それからやはりアフリカで聞いた話なんだが、あの辺はちょっと黒人の独立ブームというような、これは北の方ですが、そのために資本は相当ヨーロッパに向いておる、そういう関係からいろいろと経済援助を期待しておる、こういうことなんです。しかもアメリカとかイギリス、ソ連のやつはあまり期待しない。これは借りたらすぐ政治的なひもがつく、西ドイツと日本に期待する、こういうことで、この辺に日本の平和憲法の意義も発見したわけなんですが、そういうひもつきでない日本の援助等を期待しておるということでありますので、一つよろしく。

佐藤榮作自由民主党通商産業大臣・大蔵大臣臨時代理

○佐藤国務大臣 今言われるようなことについて、なお私どもも十分検討してみたいと思います。

板川正吾日本社会党

○板川委員 私は先ほどから、対米貿易問題はアメリカの事情があり、将来大いに改善されるということはなかなかむずかしいのじゃないか、従って政府の輸出振興の重点をアメリカ以外に考える必要がある、こう思うのです。その第一として日中貿易問題を私は言いたいのですがこれは重要な問題でしょう。そこでこの問題は、大臣、次の通常国会のあいさつの中では、一つ前向きの姿勢でやるといった公約を守って、何らかの形で考え方を打ち出してもらいたい、こう思います。  次に貿易自由化問題でお伺いしたいと思います。自由化率を繰り上げることに政府が決定をしたようであります。しかしどうもわれわれが考えると、一方において貿易の自由化を繰り上げて、一方において抑制措置を講ずるというのは、全く相反する行為じゃないかと思うのです。この矛盾はどうお考えになるか。矛盾なしと考えるのでしょうか。

佐藤榮作自由民主党通商産業大臣・大蔵大臣臨時代理

○佐藤国務大臣 今の設備投資抑制ということと自由化は矛盾ではないか、こういう御指摘でございますが、今設備投資を抑制すると申しましても、緊急調整方策としてやる。従いましていわゆる自由化に支障のないようにこれをやろう。ここに設備投資と一言に申しますが、必要な設備投資はもちろんやらせる、こういう意味で金融的にもめんどうを見るということを、実は申しておるわけであります。特にその意味では、自由化の場合に最も大きい影響をこうむるであろうと予想される中小企業の設備近代化等について、資金の確保を、私どもが金融機関に要求しているのもそういう点にあるわけであります。あるいはまた九〇%以外の産業、自由化の目標になっておらない産業、それらのものはいろいろな理由がありますが、多くの場合に国際競争力が劣っておる、かように考えられる面でございますので、そういう面の設備投資等については十分の配慮をするということで、この自由化と抑制措置の矛盾を、実際の面で解消していくという努力を、ただいまいたしておるわけでございます。

板川正吾日本社会党

○板川委員 やはりこれは矛盾ですね。たとえば国際競争力をつけなくちゃいけないものの設備投資はなるべく抑制をしない、こういうお考えです。しかし経済が過熱した原因を考えてみれば、大体こうじゃないでしょうか。貿易の自由化を行なうというスケジュールを政府が発表した。それはある意味では、業界からいえば予想外にテンポが早いというふうな感じを持ったと思うのです。そこで貿易の自由化が行なわれると、輸入の自由化になるわけでありますから、外国の製品と日本の製品とが品質と値段の競争になる。従って値段の競争になると、日本の製品の方がはるかにコストが高い。コストが高いから、従ってコストを安くするために大量生産をする必要がある。大量生産をする必要があるために設備投資が行なわれる、こういう形でこの経済の過熱というのが誘引されたと思うのです。従ってこの自由化に対応する措置として設備投資が急速に行なわれて、そうして経済の過熱を来たしたのですから、そういう状態でありながら一方において貿易の自由化を促進し繰り上げる、そうして抑制措置を講じていくということは、まさにこれは矛盾した考え方じゃないでしょうか。そこを矛盾しないというような点が経済の混乱を来たしている原因じゃないかと思うのですが、いかがですか。

佐藤榮作自由民主党通商産業大臣・大蔵大臣臨時代理

○佐藤国務大臣 ただいま一般的に見ますと板川さんの非難されることが当たるだろうと思います。しかし設備投資の内訳をしさいに見ていただくならば、そこに調整のとられているということにお気づきだろうと思います。問題は、今もお話のうちにあったと思いますが、輸出を振興する、こういう立場でいろいろの増産計画を進めていく、少なくとも輸入をまかなうだけの輸出は確保したい、こういうことで生産計画も進んできたと思います。しかし実情はどうなのか。鉱工業の生産は非常に伸びたが、国内の需要が非常に高い、従って輸出に行くものがないという状況でございます。だから今言われますように設備増加そのものが国際競争力を強める、その意味においてのいわゆる近代化、それだけでは実はないと思います。その余分なものとは申しませんが、設備投資の一つのムードが非常な拡大を来たしておる、そこに私どもが必要な調整の方策をとらざるを得ないものには実は当面しておると思うのでございます。だから私どもが考え、また今板川さんが指摘されるように、どうせ日本の産業は輸入に依存するのだ、その輸入の現材料をまかなうだけの輸出は最小限度持て、この観点に立った場合に、今日の鉱工業生産の消費の姿そのものは、今言われる通りになっておるわけであります。また輸出を確保するというか、輸入を支払うだけの輸出を確保するという観点に立ってみますると、設備の過大もある。しかもその過大の部分はいわゆる貿易の自由化に直接関係のない部分にまで拡大されておるのではないか、こういうことが指摘できると思います。もちろんかように申しましたからといって、私どもは国民生活を低位にくぎづけにするような考え方で申すわけではございません。だからこそ池田内閣が九・二%の成長率を約束して、そしてその範囲においての国民生活の充実をはかっていく、生活を向上していく、そういう意味の適正規模の内需というものは、もちろん私どもも了承しておるのでございます。しかしながら最近の内需は設備投資の過大を初め各面におきまして予想を上回っておる。ここにただいま指摘しなければならないような問題が出てくるわけであります。でございますから、議論そのものからごらんになりますと、大事な自由化の前に設備投資を抑制することは矛盾じゃないかと言われますが、私はまさにただそれだけの議論をすれば明らかに矛盾という非難も当たるだろうと思いますが、実態を十分ごらん願いますと、これは矛盾にあらずしてやはり適正なる処置だ、こう私は確信する次第であります。

板川正吾日本社会党

○板川委員 まさに矛盾だと思うのです。  そこで実態でちょっと伺いますが、最近輸入が急増したもの、それ当体何かということを調べたら、機械が前年から比較して一四八、これは設備投資の拡大に応じた輸入だろうと思う。それから鉄くず一四七、綿花が一四〇、鉄鉱石が一三七、大豆が一三〇、平均が一二五ですか、こういうところですね。そうしますと、たとえば機械とか鉄くずとか、それから鉄鉱石は設備拡張のために輸入が拡大したものと思う。しかし綿花、大豆、石油、こういったものは自由化に対応するために急速に輸入がふえておるものと思うのです。こういうように自由化が行なわれるために、どうしてもコストの競争をするために設備投資をして、大量生産にしなくちゃならないということで、こういうふうに輸入がふえて、しかも原料である綿花、鉄鉱石、大豆等は自由化のために輸入が大幅にふえた、こう思うのです。  ですから私はこの根本は、貿易自由化がやはり実態からはね上がるというのですか、少し進み過ぎておるのじゃないかと思うのです。この経済の引き締め政策を政府が今とっておるのですが、これをとるなら自由化計画の繰り下げといいますか、そういう変更も当然あっていいんじゃないか。お互いに相関関係を持っているのですから、それを自由化の方だけはいろいろな関係があるからでしょう、これは繰り上げだといって、片方は引き締め政策をやるということは、どう考えても矛盾じゃないかと思うので、予算委員会でも自由化計画は変えないという言明をされておるそうですが、自由化計画を変える必要があるのじゃないかと私は思うのですが、大臣の考え方はいかがでしようか。繰り下げる必要があるのじゃないか。

佐藤榮作自由民主党通商産業大臣・大蔵大臣臨時代理

○佐藤国務大臣 自由化の問題について、繰り下げるべきではないかというお話でございますが、結論は、すでに御承知のように自由化計画は変えないと政府はその態度を堅持しております。この結論に到達いたしますまでのものの考え方に、少し触れてみたいと思います。  ただいま御指摘になりましたように機械の輸入が非常に多いじゃないか、この機械の輸入はもう明らかに設備投資の関係であります。これは今日入っておるものは、相当以前に契約されたものでございます。だから輸入抑制と申しましても機械の抑制が効果を生じてくるのは、やはり三カ月以後ですね。非常に最短なものでも三カ月は今までの契約等から入ってくるということだろうと思います。この機械自身はやはり設備投資ということによりまして将来の発注が鈍るものだ、かように私は見ていいのじゃないかと思います。もう一つは、今お話になりました鉄鋼の問題でございます。これは国内の設備投資が過大である、この立場から見ますると、鉄は幾ら作っても需要があるわけなのです。そういう意味からスクラップもたくさん入ってくるし、鉄鉱石も入ってくるし、また急場の間に合わないというので銑鉄まで輸入をしている。これなどは明らかに鉄鋼自身に対する内需が旺盛だということを示しておるのであります。この鉄鉱石そのものについて、鉄鋼業者は輸出の目標というものをちゃんと立てておりますが、その輸出目標の数量など見ますと、内需が非常に旺盛ですからなかなか輸出に行かない、そういう独況にある。ここにも輸入を押えなければならぬという問題があるわけであります。それから今日までしばしば言われておるのでありますが、在庫投資はあまりふえておらない、横ばいだということを言っております。しかし必ずしも在庫投資がふえないという状況ではないように思います。ただいまおあげになりましたものなどは、これは自由化という形の貿易の筋から見まして、自然に増加しておると私は思います。この意味では自由化が輸入をよほど刺激しているのじゃないか、かように御指摘になることも一部当たると思います。ことに鉄くずなとが港にはんらんしたというか、荷上げもできないような状況になっておる、こういうことなど考えてみますと、鉄くず自身も相当見越し輸入があった、かように見てこれは当たるんだと思います。しかし三十二年の際のような見越し輸入という形ではございません。内需が非常に旺盛だ。鉄の生産は設備をフルに働かしてもなおそれをまかない切れないような状況になっておる、こういう姿から、見通しのいい商人などが、ある程度の鉄くずを買っているだろう、引取先のきまらないもので入っているのがあるのじゃないか、こういうことも実は指摘したような次第でございます。これなどはいわゆる自由化という形において輸入が非常に楽になったという意味で入ってきておるのがあると思います。問題は、そういう場合に内需が旺盛でないならば、だれもさような処置をとらない。引き取りがないような場合に、自分たちが見越して危険負担までして輸入をするはすはないのであります。これはやはり旺盛な内需にあるということであると思います。だから内需を緊急調整策として押えることは、やむを得ない処置だと言わざるを得ないと思います。  そこで、ただいま御指摘になりましたそういう弊害の伴う輸入の自由化であり、さらにその輸入の自由化を拡大するということは一体何事なんだ、こういう議論に発展すると思います。私どもは今日、この貿易の自由化ということを繰り上げた、これは一部IMF等からしいられたのじゃないかという非難がしばしばされております。しかしもともと貿易為替の自由化は、今の総理が通産大臣時分、私が大蔵大臣時分に十分話し合って、実は決意をいたしたものであります。それは基本的に申しまして、わが国の貿易を拡大していく場合に、みずからが自由化をしない限り、市場はだんだん狭められることになるのじゃないか、外国と同じように自由化の線に向かうべき筋だ、こういうことで自由化を決意いたしたのであります。当時この自由化の決心が、これは産業界を撹乱し、とんでもない事態になるのじゃないか、政府にそれだけの用意があるかという批判を受けた。これは井上蔵相時代の金解禁にも比すべき大へんな問題だという非難を、実は受けたわけであります。しかし政府といたしましては、自由化することによって日本貿易の拡大の道が開ける、同時にまた日本産業を国際水準に高める方法として、これだけのことは必要だ、こういう強い決意のもとに万全の処置をとって自由化を進めていこうということで、実は踏み出したのであります。今日まで自由化されました品物は、すでに国際的な水準以上の品種でございますから、これは比較的問題を起こさないで、当時非難されたのも当たらないで今日まで経過してきた。それが六五%から七〇%になり、さらに八〇%、九〇%になると、いろいろの問題があるわけです。これはもう御指摘になるまでもなく、私どももさように思うわけであります。しかし基本的考え方は、どこまでも自由化することによって日本経済が国際的に市場の開拓もでき、国際水準にこれを高め得るのだ、またそれをしなければならないのだ、こういう日本産業本来の使命というか、あるいは要請と申しますか、そういう意味から、実は自由化に踏み切って参ったのであります。日本の経済自身がもし順調に進み、われわれが計画した通りのテンポで成長いたしておりますならば、調整というような必要もなく、おそらく自由化については何らの心配もなしに、皆さんもけっこうだと言われるに違いない。ところが御承知のようにただいま調整に入った。そうすると、自由化に対して十分の対策が立てられるかどうか、その意味の御非難はあるのではないか、かように実は思います。それについての万全の方策を私どもとっておる、かように実は確信いたしておりますから、先ほど来の設備投資につきましても、自由化に備えての近代化は遂行さしていくのだ、こういうことを申し上げておるのであります。同時にまた貿易自身が過去においてしばしば言われますごとく、日本の市場はいかにも狭い。その狭い市場というのはどこから来ているか。みずからが自由化しない結果、外国が日本商品に対する差別待遇をしている。そういうことからみずからの市場を狭めておることでもございます。今後貿易の拡大が必要であり、そうして輸出の面において十分輸入をまかなうだけの力を与えたい、かように考えますと、やはり自由化の方向は進めるべきだということだと思います。  それからもう一つ国内事情の問題がございますが、もちろん私は日本の通産大臣でございますから、日本産業がいかようになりてもいいという考え方は毛頭ございません。どこまでも日本産業の立場において主張するつもりでございます。だから非常な混乱が来れば一体どうなるか。極端なお話をされれば、これはまた別でございますが、業界自身は本来から申しますと、三年ばかり前に自由化に踏み切った際、あまり自由化に賛成していなかった。しかし二年ばかり実施してみて、さしたる混乱もなく、また産業の面でも拡大ができたということで、今ようやく自由化に踏み切っていく、協力するという気持になった。こういう際に予定を変更することがありますと、これは業界をいたずらに不安に陥れることになり、業界の向うべき指針を失うことになる、かように考えます。従いまして、今板川さんが心配されて、おそらく極端な場合をお考えになって、自由化は困るのじゃないかということを言われると思いますが、私どもはそういう事態が起こらないように万全の処置をとりまして、関係業界もようやく協力しようという気持になっておるその方向だけは不安のない状態に置きたいと思います。これこそが業界をして向うべき指針を明らかにし、そうして諸準備を進めさすゆえん、だかように実は考えておる次第でございます。

板川正吾日本社会党

○板川委員 貿易を自由化することそのものには、われわれも別に反対の態度をとったわけじゃないのです。あらゆる国と貿易を盛んにするということ、これはけっこうな話で、そうなくちゃならぬと思う。ただ今までの自由化からわれわれが批判的な立場をとったのは、自由化といいながら東西関係の自由化はとっておらない、一方の面だけの自由化じゃないかという点が、ほんとうの自由化じゃないという第一議論なんです。  それから自由化をされる場合には競争になりますと、何といっても中小企業が大きな被害を受けるから、この中小企業に対する対策というか、そういうものが十分でないうちに自由化をすると、大企業は生き残っても中小企業はつぶれる、こういうことになります。弱い者に犠牲をしいることになるじゃないか、こういう面がわれわれが反対してきた理由なんであります。大臣は今さしたる混乱はないというのですが、私は現状をもって相当の混乱である、こう思っておるのです。そういう点で若干自由化に対して評価が違いますが、根本はこの経済混乱、過熱の原因は自由化に発しておると私は思う。ここまではあるいはさしたる混乱はなかったでしょう。しかしこれから大いに混乱が起こる場合もあり得ると思うのです。その辺は大臣も慎重な対策をしてもらいたいと思う。たとえば自動車産業、機械産業、金属鉱業あるいは硫安、こういった産業が来年九月までに自由化をされるという場合になれば、自動車、機械は来年以降になりますが、しかしこれが将来急速に自由化の方向をたどるということになれば、今のままでおったのでは、特に金属鉱業なんかは四割近い山が閉山せざるを得ない、こういうことになる。第二の三池になる可能性もあるといわれておる。これは社会不安を起こすことになるし、さしたる混乱はないというわけにいかない問題もあると思う。自動車、機械類、金属鉱業、硫安、こういった産業に対する今後の対策はどうお考えですか。

佐藤榮作自由民主党通商産業大臣・大蔵大臣臨時代理

○佐藤国務大臣 自動車工業は自由化がおくれております。これは今内容整備の段階にきておる、かように御承知を願いたいと思います。金属鉱業、これは御指摘のように大へんな問題だと思います。石炭産業もさることでございますが、中小の金属鉱業、また資源の少ない産業でありますだけに、真剣に取り組んでただいま対策を準備しておる最中でございますが、御指摘の通り大へんな問題だと思います。また機械類でございますが、これは機械類と一概にはなかなか言えない。なかなかいい機械類もでさておりますしトランジスター、テレビその他になれば、これは自慢でさるものです。しかし発電機でも大きな三十二万キロワットというようなものは、まだ日本では開発ができない、こういうものもございますが、こういうものは今後の問題だと思います。しかし昨日も通産省でいろいろ話をしたのですが、ベアリングなどは日本からフォード自動車工業にまで輸出しておるようでございます。現在の力そのものが非常におくれておるとは必ずしも言えない。こういう点は私どもが今後指導していく上から申しまして、大いに自信を持っていいことではないかと思います。また東南アジア諸地域等に対しましても、旋盤その他の工作機械等も十分出し得る力を持っている、別に心配は要らないと思います。しかし、ただ今のところは受注されましても、内需の方が優先しますから、なかなか回っていかないのです。私は、これは機械メーカーとして自信を持って外国にも推奨がでさる、かように思います。  次に硫安でございますが、硫安自身は、硫安価格の決定等で、国内農民の使う肥料と外国へ売る肥料との問題など、いろいろ問題があるわけでございます。しこうして今日までのところ、硫安についてとって参りましたことは、どこまでも大量生産することによって価格を引き下げるという方策をとって参りました。従って、現在の生産力をもってすれば、これは相当部分を外国に送り出さなければならない。ところが、硫安の国際市場における競争は、なかなか複雑多岐であります。ドイツなどしばしばぶつかって競争いたしておりますが、ドイツの硫安工業に対する政策と、日本における硫安工業に対する政策が、基本附に食い違っておりますために、なかなか競争の面では太刀打ちが今までできておらない、こういう実情になっております。これを、今後いわゆる肥料二法、これの扱い方等の問題に関連しまして、今後は肥料の数量確保という問題でなくて、やはり肥料工業も輸出産業の大宗になり得るように指導すべきではないかというので、この肥料工業に対する処置、農民の使う肥料の価格、これらと結びつけて基本町対策を考究して、いずれ通常国会に対しましては、その基本的態度を明確にしなければならぬ、そういうような問題があると思います。また肥料自身の問題については、ICA諸国等の問題もありますが、これまたアジア諸地域に対しての肥料が出ていくことについて、私どももさらに努力をするつもりでございます。  また板川さんが遠慮して、あまりお話に出しておられないと思いますが、肥料などは、中国大陸などはうんといいお得意さんじゃないか、かように思います。今日の日中貿易が今のような状態になったことは、私まことに遺憾に存じます。この点はしばしば申し上げておるのでございますが、強制バーター主義から今日は現金決済の方式にまで変化いたして、非常な進歩が行なわれたのであります。いわゆる政治問題は別に、そういう点については、必要なものは私どもも貿易を通じて向こうへ提供したい、また向こうから日本へ売るものも、これも商業ベースに乗ったものは、遠慮なしにどんどん貿易を拡大していくということでありたいと思います。いずれにいたしましても日中貿易の問題になれば、第四次の民間貿易協定では片道九千八百万ドル、それぞれ一億ドル近い、合計すれば二億ドル近い数量のものが出たのが、最近はまことにけたが小さくなっておりまして、五百万ドルだとかあるいは六百万ドルというような数字である、まことに遺憾に思う、かように私は考え  ております。

板川正吾日本社会党

○板川委員 この自由化に、だれが考えても弱いという自動車、一部の機械、金属鉱業、硫安企業、あるいは石炭の問題も当然入りますが、こういったものを自由化から保護するのだということで政府の一部でガットの十一条のウエーバー条項、これを適用したいという説があるそうでありますが、この点は、「ガット」という大蔵省の発行した本によると、ウエーバー条項を適用するのは主として農業関係であって、工業製品にはそれを適用された前例がない、こういうことがあります。ベルギーが一九五五年に一部農業産品について適用した例があるが、工業製品には適用されていない、こういうことがありますが、今大臣は、別にこれには触れられておりませんから、そういうウエーバー条項で、それを保護するというような考え方はないと考えてよろしいのですか。

佐藤榮作自由民主党通商産業大臣・大蔵大臣臨時代理

○佐藤国務大臣 いろいろ関税の問題や、ウエーバー条項の問題があるわけでございます。これはなかなかむずかしい表現になりますが、ガットに加入しておる以上、ガット条項に忠実である、これは加盟国の全部の責任だと思います。しかし、過去の例等を見ますと、交渉の期間が相当長く続いておるという実例がございます。日本の場合におきましても、ガットに加入しておりますからガットには忠実である、これはもちろんでありますが、日本は、日本の産業の立場から主張すべきものがあり、相手方が納得してくれれば、それで妥結するわけであります。そういう意味では、十分相手方を説得さすだけの努力をする、そういう意味の交渉を持つことも、品物によってはあるということでございます。ただいま指摘いたしましたような外国の例等は、二年くらい交渉しておる例がございます。その程度で御了承いただきたいと思います。

板川正吾日本社会党

○板川委員 それでは最後に大臣にもう一つ。あとはこまかい問題ですから局長の答弁でいいですが、中小企業基本法の制定に、諸般の施策の推進に万全を期する所存である、さっぱりポイントがわからないのですが、中小企業基本法を、通常国会に提出をされる予定でおりますか、それともこれに対してどういうふうなお考えを持っておられるか、その点だけ一つ明らかにしていただきたいと思います。

佐藤榮作自由民主党通商産業大臣・大蔵大臣臨時代理

○佐藤国務大臣 中小企業基本法、この必要なことは、もう私どもも痛切に感じております。しかもこれはあまり時間をかけないこと、こういうことの緊要なこともよくわかっております。しかし、何分にも広範囲でございますし、多岐にわたっております。従いまして、責任ある基本法を提案して御審議をいただくというのでございますので、鋭意努力はいたしておりますが、ただいまのところ通常国会に必ず出せる、こういう段階にまでまだ至っておりません。自民党側からも強い要望がありますし、また社会党、民社党両党からも、すでに御説明をいただいておりますし、各方面から強い要望がございます。しかし私どもは、この緊要性、緊急性、これはよくわかっておりますが、出します限り、やはり万金の措置をとりたい、かように思って準備している最中でございますから、通常国会に出し得るかどうか、ただいまのところ必ず出すという、そういう結論にまで、まだ腹がきまっておらない。真実を卒直に申し上げた次第であります。

松平忠久日本社会党

○松平委員 この際大臣に板川君の質問に関連して若干お聞きしたいのですが、それは、先ほど自由化並びに過熱、輸入が非常に多いということに関連して、輸入担保率をかなり引き上げなくちゃならない。この輸入担保率について、私ども新聞で承知しておるところによると、佐藤国務大臣というか、通産省は初め反対だった、こういうことが新聞で伝わっておる。その後藤山さんとかあるいは大蔵省方面ですか、全般の意向として、輸入担保率ということが非常に強く打ち出されておる、そうして通産省も踏み切ったというようなことを新聞では拝見しているのですが、その間の事情はどういういきさつがあったか、若干ここでお話しを願って、さらに質問を続けたいと思います。

佐藤榮作自由民主党通商産業大臣・大蔵大臣臨時代理

○佐藤国務大臣 国際収支の見方でございますから、これはいろいろの議論が当時あったわけでございます。問題は国際収支を改善する、先ほど来、板川さんからもお話が出ておりますが、輸入が減って輸出がふえればそれでいいこれは非常に簡単な算術的な見方でございます。そういう意味から、輸入抑制という議論が非常に強く出てきているこれは事実でございます。しかし私ども考えますのに、いわゆる緊急的な措置としての問題は、そういう方法が考えられますが、やはり実態を十分つかむことが必要ではないか、ことに生産拡大の際の輸入抑制というものは、そういう意味では十分慎重に考うべきではないか、こういう考え方をいたしておるわけでございまして、ことに通産事務当局といたしましては、貿易の拡大という観点に立っておりますし、なるべく各種の制限をしないで貿易を推移したい、こういう気持が強く働いておる、かように思います。しかし私ども最終的に各一方面のことを検討いたしてみますると、輸出振興だと申しましても、先ほど来私の所見を明らかにいたしましたように、旺盛なる内需がある限り、輸出振興は、金融や税制や輸出保険の程度ではなかなか解決ができるものじゃない、こういう意味から、やはり内需抑制、こういうことに踏み切らざるを得なくなった。内需を抑制するといり意味から見れば、輸入の面においても内需抑制に協力する処置をとりたい、こういう意味で輸入担保率の引き上げということに踏み切ったような次第でございます。

松平忠久日本社会党

○松平委員 その事情は了解いたしましたが、輸入担保率の率を決定するにあたって、五%ないし三五%という率を決定するにあたって、一体どういう基準をもってこれを決定したかということが、第一の問題なんです。  次に、その基準と同時に、これを主世界一律に適用する、こういうことになっておるのかどうかということ。  それからもう一つはいわゆる大商社、大きな貿易商社と中小の場合についても一律に全部適用する、こういうことになっておるのか、しからば、その点のそういうふうにした根拠はどこにあるのか、これを伺っておきたいと思うのです。

佐藤榮作自由民主党通商産業大臣・大蔵大臣臨時代理

○佐藤国務大臣 輸入担保率の問題は、三十二年に経験したものがあるわけでございます。三十二年は、御承知のように、最初は程度の低いものから始めまして、三段階くらいに分けてこれを実施した。今回発表いたしましたものは、その三段階の一番高いものでございます。基準は一体何によったか、こういうことでございますが、これは三十二年の経験に基づいていたということに尽きるのでございます。しかもこの種の事柄は極秘にいたさないといろいろの問題を起こすのでございまして、非常に短期間の間にこれを決意し、これを実行に移した。私覚えておりますが、たしか金曜日の午前中にこれを決意して、その晩徹夜して、そして土曜日に発表したということでございます。この種のものはどこまでも極秘でなければならない、この点は幸いにして十分その秘密が保てた、かように思っております。  また世界一律にという問題でございますが、これは一律、ただ一カ所だけ特別な担保率にいたしておりますのが沖縄でございます。これは特殊地域だということで、そういうようにきめたわけであります。  それからもり一つは、大企業と中小企業、これは何も区別はございません。一律にこれを適用しておるということであります。

松平忠久日本社会党

○松平委員 その点で私どもちょっとふに落ちないのは、一律にやるということになって内需を押えるということをやったということでありますけれども、しかし輸出に比べて輸入の非常に多いとこう、たとえば輸入の大きいのはアメリカなんだけれども、そういったいわゆる機械設備、そういう方面の投資で輸入が多くなった、こういうわけなんです。従って、たとえば原材料等を入れておる。しかも片貿易で、かりに日本の輸出が一〇〇あるとすれば、日本が買っておる輸入は一〇しかない。つまり十分の一の輸入しかないような、たとえばアフリカのナイジェリアみたいなところ、あるいはガーナみたいなところ、こういうところまで輸入担保率を一律にしてやるということは考えられない。同時にまたこのことは、貿易の均衡が保っておるならば、むしろこの輸入担保率を適用することによって縮小均衡ということになってしまり。輸出がそれだけだめになる。たとえばソ連の場合にいたしましても、通商協定ができておる、大体バック、ツー、バックでバランスを保っておるというような国々に対しても、この一様な輸入担保率を適用することになれば、それだけ輸入は減る。確かに輸入は減って日本の内需を押える効果はあるけれども、しかし同じように輸出も減っちゃうのです。そういった面からいって、これはもり少しお考え願って、この輸入担保率を一律平板でやるということではなくて、もう少し検討してやられるということが必要じゃなかろうかというふうに私は考えておるが、この点について少し検討してみるというお考えをお持ちじゃありませんか。

佐藤榮作自由民主党通商産業大臣・大蔵大臣臨時代理

○佐藤国務大臣 松平さんの御意見ですが、これは、私よりあなたの方が、専門家で、外交官の出でいらっしゃるので、これははっきりしていると思いますが、こちらが都合がいいように相手の国を差別待遇するというわけにはいかない。これはみな同じで、通商航海条約等があればもちろんのことであります。そういう意味で、今都合よく、ガーナはどうしてやるとか、こりいうわけには参らない。これは私が説明するまでもないことだと思います。一つの問題といたしましてこりいうことがあります。三五%に引き上げておりますのは、総体の輸入品から申すと一割程度、それから五%のものがます九〇%に近いということを実はしばしば申しておりますが、原材料の分は五%のところに実は入るわけであります。これをきめます当初から、こういうことをきめるが、日本の産業に対しての影響等いろいろ勘案しまして、そうして実情に沿うように努力は下るということは、もうすでに声明しておる通りであります。いま一つそういう意味から要求のありますものに、これは下げる方ではなくて上げる方のものがあるのです。たとえば五%で輸入をする原材料のうらに生産者から十分引き取りの約束がなくて入れておるよりなものは、五%でなくて三五%にしたらどうだ、こういうような意見がただいま入っておるのがあります。これなどは、事実輸入抑制に協力するという面から見れば、商社が扱ったものにしても、はっきりどこそこに行くんだ、こういうことがはっきりしておるのならば、これは五%の原材料でいいと思いますが、いわゆる見越し輸入的なものと考えられるものはむしろ上げるべきじゃないか、こういうような議論があるわけなんです。それからただいまソ連貿易にもちょっと触れられてお話がございますが、ソ連貿易などもやや片貿易になっておる。日本の方が最近は買い過ぎでございます。この前、ミコヤン副首相が来日の際に私の方でそれを指摘いたしまして、どうかソ連はもう少し買ってくれという話をしました。そうしましたところ、向こうから二億ドル近いリストが出てきましたが、その商談はその後進んでおらないという状況でございます。この輸入担保率が、輸入が減れば輸出も減るんじゃないかということも御心配になりますが、幸いにして、私どもが申しますように、内需の抑制ということができて、メーカーの協力を得て、それぞれの輸出目標の数字を達成するということになれば、輸入は押えても輸出が後退するという一般論は当たらない、実はかように思います。今日まで私ども各業界やそれぞれの団体と個別に会談を持って、設備投資の抑制と同時に輸出の協力方を、それぞれお話をいたしておりますが、業界のトップ・クラスの人たちですから、積極的にみんな協力の意を示し、それぞれ輸出目標などもある程度上げてきております。おそらくこれは実情等から見まして、達成にはなかなか骨が折れることだろうと思いますが、政府もそういう意味で輸出についての積極増強策をせっかくとっておる際でございます。でございますから、一般的な議論でなしに、先ほどもお話がありましたように、やはり各産業別について、きめこまかい処置をとる、これが貿易拡大の要因である、かように存じます。

松平忠久日本社会党

○松平委員 今、大臣の答弁で、国際関係であるし、いわゆるレシプロカルなものであるというお話は、その通りであろうと思うのです。しかしながら、そのことは何も、日本が輸入をほとんどしておらない、輸出が非常に多いというような国に対して担保率を下げたからといって、よそから抗議がくるはずはありません。それじゃ、今日日本に対して輸入担保率はどこの国がやっていますか、それをお伺いしたい。

佐藤榮作自由民主党通商産業大臣・大蔵大臣臨時代理

○佐藤国務大臣 外国から日本商品云々ということは、それは、ございません。ただ、今も申し上げますように、日本が輸入担保率を引き上げた、これは利益のいかんにかかわらず基本的建前で、ただいま大原則を御指摘になります通りだと思います。もちろん自由化しないものについて特別な処置がとれるようなことがありはしない、こういうような点はあろうかと思います。あるいは日本国内で必要でなくても、貿易決済上からその品物をどうしても買わなければならない、こういうようなものはございます。その国と日本との特殊性に基づいて片づけておるものが全然ないとは申しません。そういうものもあることは御承知の通りであります。

松平忠久日本社会党

○松平委員 そういうものがあってしかるべきだと思うのです。今、自動承認制でないものについては、為替の強力なコントロールのもとに貿易をやっている。そういう物に対して為替管理がありながら、なおかつ輸入に対しては担保率をやるということはちょっと矛盾しておる。自動承認制でコントロールができないというのだったら、これはどんどんやってもめる程度やむを得ないと思うのです。しかしながら、一方において為替管理をやっている。たとえば北朝鮮とか、あるいはベトナムとか、中共もそうでしょうが、こういった国に対しては政府が管轄権を持っている。これは困ると思ったら輸入を許可しなければいいのですよ。そういう国々に対しても、やはり同じような輸入担保率を押しつけるということが私はおかしいと思う。  同時に、もう一つお考え置きを願いたいのは、今大臣も答弁されましたから、あるいはその答弁の中にこういうことが入っているかとも、思うのですが、かりにそういう国々とやっている小さい貿易業者がある。その小さいものはやはり五%なり三五%なりの保証金を積まなくてはならぬ。その場合に、この保証金は銀行で借りてはいけないというのがこの輸入担保率の原則でしょう。それを緩和してもらって、保証金を積まなくてはならないのだったら、やはりそういう国々との間の小さい貿易業者に対しては銀行融資を認めるということも考えていいのじゃないか。さっきの答弁の中にはそういうことも含まれておるという工合に了解して差しつかえありませんか。

佐藤榮作自由民主党通商産業大臣・大蔵大臣臨時代理

○佐藤国務大臣 特殊の地域についての問題、また特殊な品物についてのお話は、事務当局から話をさせます。  一般的に申しまして、輸入担保率は大も小も同じように適用する。しかもこれは現金を積むということになっております。小は小なりに苦しいだろうし、大は大なりに苦しいだろう。これが輸入担保率の目的とするところのものでございますから、この担保率は引き上げたがその金融は特別にしてやったのでは、担保率を引き上げたことが意味をなさないことになります。その辺は一つ御了承いただきたいと思います。

今井善衛通商産業事務官(通商局長)

○今井(善)政府委員 為替割当のあるものにつきまして、これは政府がコントロールしているのだから担保率はごく軽微にとどめるべきじゃないか、これは確かにごもっともでございます。前回三十二年のときには大体そういう原則でやったのでございますが、今般は、御承知のように自由化が進んでおりまして、たとえば今割当物資でも三カ月後には自由化しなければならぬというふうなものが多々でございます。その場合に、自由化のたびごとに担保率を変えるということもいかがかということで、今回は自由化していると割当物資とを問わず、一律にやったのであります。

松平忠久日本社会党

○松平委員 これはちっともきめこまかくないですね。とにかく一律にやれば一番簡単なんです。ちっともきめこまかくない。大臣はきめこまかくと計っておるが、事務当局に説明を聞いてみると、ちっともきめがこまかくないこれはこんなに荒削りなやり方をやってはだめです。今後何とか一つ輸入担保率については、もう少し実情に合ったように考え直してもらいたい。もともと通産省はそういう考え方だったでしょう。そういう考えであったからこそ、この輸入担保率を押しつけられるのを最後までがんばっておった。そのがんばっておる精神をもう少し生かしてもらいたい。そしてこれは実情に即してもらうように、一つぜひとも僕は再考を要望したい。

佐藤榮作自由民主党通商産業大臣・大蔵大臣臨時代理

○佐藤国務大臣 先ほど申しますように、この種の処置は緊急措置でございまして、しかもいきなり高度のものをいたしたのでありまして、先ほどは上げる方の例を一つ申しましたが、下げるものももちろんそのうち出てきはしないかと思います。ただ先ほど言われますように、基本的な考え方だけはこわしたくございませんから、小さいものは金融をつけろと言われましてもどうもそれは無理な話だ、こういうふうに思います。これは実施してまだ日が浅いのでございます。十分実施後の状況等を勘案して、必要なるものと考えればこれを変えることにやぶさかではございません。

松平忠久日本社会党

○松平委員 この辺でこれは了解いたましたが、もう一つ、この機会に大臣に伺っておきたいのは、前の通産大臣が非常に固執しておってとうとううまくいかなくなってそのままになっておるのだけれども、例の日中輸出入組合の理事長岡崎嘉平太君の問題は、その後新大臣になられてから進展かあるいは何らかの話し合いというか、最終結論の方向にいくというようなことになるのかどうか、あるいは将来これはどういうふうにお考えになるのか、この際ちょっとお聞かせいただきたい。

佐藤榮作自由民主党通商産業大臣・大蔵大臣臨時代理

○佐藤国務大臣 これは早く形を整えなければならない問題でございます。ただ私ども、日中関係の団体、これの扱い方に実は腐心をしておるというか、いろいろ苦心をしておる際でございまして、先入観で右だとか左だとかいうことは非常に困難でございます。財界というか民間人の方々から意見がまとまることが一番望ましい、こういうような意味で積極的に干渉をしておらないのが今の実情でございます。しかし私は今のような状況になっておることはまずいことだということだけはよくわかっております。従いまして各関係の財界人で名案が出てくれば、それで物事を片づけたい、かように実は思っております。またそういう機会に中共側においてもいわゆる友好商社組織というものをやはり一つ工夫していただいて、一方的に友好商社をきめられないように願いたいものだ。ともかく双方がお互いに干渉しないような形で進めていきたいものだ、かように考えております。

板川正吾日本社会党

○板川委員 経済企画庁長官にお伺いしょうと思ったのですが、他の委員会の都合で出席できない。たまたま内容が国際収支と物価の問題で経済閣僚として当然承知をしておるだろうと思いますから、通商産業大臣に若干質問をいたします。  この経済企画庁で出した昭和三十六年度経済見通しという中に、昭和三十六年度期末における外貨準備高は十四億四千万ドル、こういうふうに報告をされております。これは当然閣議にかかった内容だと思いますから、大臣も御了承だと思うのです。現在手持ち外貨は十六億ドルを割っておると思うのです。九月末が十六億一千万ドルです。そうしますと来年三月までに六カ月あるのですが、この六カ月間に約二億ドルの減少を来たすという予想ですね。大体半年間、十月以降後半期において総合収支で二億ドルのマイナス、赤字、こういうふうにお考えになっておるようであります。どうもわれわれが今までの外貨の総合収支じりをにらんでおりますと、今後半年間に二億ドルでおさまるかどうかということが問題です。この点大臣の率直なる気持を一これは何も見通しだから、どういう数字を当てずっぽうに言ってもかまわぬということじゃないと思うんです。少なくとも来年の三月になればわかることです。見通しが多くはずれるということは、少なくとも発言の信用を国民から失うということですから、一つそういう意味でこの見通しが大体において妥当と思われるかどうか、自信を持ってお答え願います。

佐藤榮作自由民主党通商産業大臣・大蔵大臣臨時代理

○佐藤国務大臣 最初の方じゃ、見通しだからあまり自信を持たぬでもいいようなお話しでしたが、自信を持って説明します。  貿易の収支から見ますと、ただいまなかなかそうならぬのじゃないかという御心配がおありじゃないかと思いますが、今まで政府がここで説明しておりますのは、横路君のお話の際も、大蔵大臣が御説明したと思いますが、当時資本収支において一億五千ドルの黒字がある。従って貿易の収支だけからは、こういう数字は出ない、こういうお話をしたのでございます。もちろんただいませっかく輸入抑圧、内需抑制あるいはまた輸出振興という政策をとっておる際でございますから、その効果がどういうように出てくるか、まだ十分つかめない今日予測を立てておるのでありますから、そういう意味において絶対に間違いない数字だ、ここまで断言することは困難だと思います。思いますが、これらの諸政策が効果を上げ、しかも資本収支の面において予定されるような黒字が入ってくればこういう結果になる、こういう見通しでございます。これは数回予算委員会等においても説明した通りでございます。

板川正吾日本社会党

○板川委員 われわれ今までの推移から考えてみると、どうも期末における外貨準備高の残高が十四億四千万ドルというのは、実は実態に即さないものだろうと思うのです。私がここで問題にしたいのは、経済企画庁なり通産省なりで、こうした見通しを立てる場合にはこうあってほしいという希望的な数字だけを並べて、いわゆる国会対策の数字というか、国会がうまく乗り切れればいいというだけの数字を並べて国会を乗り切っていって、あとになったらどうでもいいというようなことが間々あるのではないか。これは私はこの次の物価問題で言いたいのですが、この国際収支もやはりその傾向が出ているのではないか。われわれが想像するのに、十二億ドル台になるだろうと思うのです。それは外貨の危機ラインになってくるということで、うるさい問題になるでしょう。だからまあ十四億四千万ドル、IMFから借りれば何とか来年一ぱいは持つというような希望的な観測から出ているのではないかと思うのです。そういう点でどうも政府の出す数字というのは常にまゆつばものです。今度の国際収支の計算なんかも私はそうだと思う。  そこで物価の問題で、経済閣僚として大臣にも一つ聞いてもらいたいのですが、ことしの年初において政府は、総理大臣の演説の中にもあるいは経済企画庁長官の演説の中にもありましたように、消費物価は一・一%ぐらい上がるだろう、卸売物価は〇・三%ぐらい下がるだろう、これは見通しですから多少の前後というのはやむを得ません。そのことを言うのではないのですが、私は経済が加熱しつつある当時の状況からいえば、消費物価一・一%というのは、まさに国会対策用の数字であって、本気で一・一%で消費物価がおさまるとは思っていなかったのではないか、こう思うのです。実態が最近発表されているが、それによると消費物価は七・五%上がった。政府はこれを四・九%程度に押えたいと言っている。七・五%上がるということは、単純に一万円の月給者の家計で七百五十円の値上がりをしたという計算にもなるでしょう。そうしますと、いわゆる物価を上げて、大衆収奪ということになる、そういう意味でどうも政府の物価の見通しあるいは国際収支の見通しというのは、国会対策用の数字だけ並べて、あとは時期が来ればどうでも言いようがあるのだ、こういうようなことであって、真剣に実態を国民に報告していないような感じがする。さっきも申し上げましたように、見通しですから多少の食い違いがあるにしても、食い違いが大きいほど国民が信頼を持たない、こういうことに、なるのですが、この物価問題に対して、一体そういう国会答弁用の数字を作るという行為に対して、どういうふうにお考えですか。

佐藤榮作自由民主党通商産業大臣・大蔵大臣臨時代理

○佐藤国務大臣 詳細は企画庁から説明させますが、今、数字を国会答弁用だ、これは、御批判は御自由でありますけれども、まことに当たらないと思います。とにかく政府は国会に自信のある数字を出し、国会を通じて国民に訴える、これが政治の本来の姿でございます。従いまして、ここで論議されるだけで、あとはふたをするというものではございませんで、ましてうそを言わない総理のことでございますから、確信がある数字を出しておる。そうして国会の論議を通じて国民に経済のあり方を説明しておる。これが政府の一貫した態度でございますから、どうか御批判は御自由でございますが、その点はお許しを得たいと思います。  また卸売物価等の問題は、企画庁から説明さしますが、私は総体の感じから申しまして、非常に議論はあるだろうと思いますが、卸売物価は木材関係を除けば大体横ばいだということがいえる。その木材関係も繊維や紙の関係ではなく、やはり建築資材としての非常な高値を呼んでおる、かように思いますし、また一般産業は設備投資の拡大によるオートメーション化その他によりまして、コストは、下がっております。従ってこれは賃金の引き上げがあったにかかわらず大体横ばいの状況いわゆる生産合理化が効果を上げておると思います。しこうして小売物価等については、ものの需給関係で季節的変動はございますが、同時にサービス部門等、賃金の高騰というか引き上げというようなことを考えてみますと、今の卸売物価の上がり方が大へん不都合だといって非難するのは、必ずしも当たらないのじゃないか、これは私の感じでございます。よくも今日あれだけ賃金の高騰をしておいて卸売物価を横ばいにとどめておる。むしろこれは政府の功績なり、あるいは労使の生産増強への協力、これを評価すべきではないか。物価の批判が、そういう基本的な条件を度外視されて、そうして一時的な需給の関係で云々されることは、消費者物価そのものにしても必ずしも当を得た議論じゃないのじゃないか、こういう感じが私にはいたしております。

板川正吾日本社会党

○板川委員 日本の消費物価が世界各国に比較して比較的安定しているというこの前の経済企画庁長官の話もあったのですが、大臣はどうお考えになっておりますか、比較的安定しておると思っておりますか。

佐藤榮作自由民主党通商産業大臣・大蔵大臣臨時代理

○佐藤国務大臣 小売物価の面について私は必ずしもその通りには言えない。これはむしろ小売物価に関する限り、食料品等需給関係で価格が変動しておることは非常に多いと思います。これは私が指摘するまでもなく、野菜の出回り期になれば野菜は安くなる。そうでないと非常に高い。あるいは夏早魅が続けば夏は高いとか、くだものなどでもはしりは高い。最盛期になれば安くなる。これは私はよほど需給関係で左右されるものが多いと思います。しばしば言われます、とうふが高くなったとか、しょうゆが高くなったとかいうことは、これはやはりお互いそういう産業に従事する人たちの収入のことなど考えてみると、高くなった方ばかり非難するのもずいぶん当たらないことだと思う。散髪代が高くなったとか、あるいはパーマが高くなったとか言われますが、そこはいつも据え置くのか。おそらく時間的にはちゃんと一日の稼働時間は、きまっておりますから、それに従事する者の賃金は据え置きだ、そういう乱暴な議論もできない。これは本質的なものがあるのじゃないか。その辺のことを一つ御理解いただきたいと思います。

板川正吾日本社会党

○板川委員 これは経済企画庁長官に実は伺いたいと思っておったのですが、一つ大臣も頭の中に入れておいてもらいたい。この前の通常国会の本会議の演説では、経済企画庁長官が日本の物価は、世界に比較して安定している、こう言われております。速記録を見てもわかるのですが、その安定しておるという内容は、消費物価指数で、三十年を一〇〇とするとアメリカ一一〇、西ドイツは一一二、イギリスは一一五、イタリアは一一〇、日本は一〇八である従って消費物価は日本は世界の先進国に比べて、安定しているだろう。従って、今言ったように床屋さんの料金とか、あるいはパーマネントの料金とかいう環境衛生関係、あるいはコストの中で人件費の占める割合の大きい零細企業、こういうものの価格が上がることは安定しているんだから了承してほしい、こういうような多少の上り方は了承してほしいという、まあ認めるのが当然じゃないか、こういうふうな議論をされたのです。散髪屋みたいにオートメーションで散髪するわけにいきませんからそこに使われている人の賃金が上がれば料金に多少はね返るでしょう。これはやむを得ないと思うのです。ただ政府が物価政策を考えるときに、日本の消費物価が世界と比較して安定している、こう言ったならば、大勢の人はなるほどごもっともだと思った。実は私もごもっともだと思ったのですが、あとでよく資料をもって検討してみました。そうしたら、これは数字の魔術なんです。大体三十年を一〇〇としたからなるほど日本は安定しておるが、もし昭和二十五年を一〇〇とすると、日本は、物価指数は世界でイギリスに次いで第二位です。これを言いますと、一番がイギリスで一五一です。そうして日本は一四八です。イタリアは一三五、日本と同じ戦さに負けた西独が一二三、アメリカが一一四、こういうふうになっておった。一五一のイギリスと相次いで日本がトップなんです。なぜかというと、朝鮮事変以来、日本は三十年までにぐっと物価が上がってしまったのです。上がってしまって、三十年以降は、世界に比較して日本の方が上がり過ぎたから、ちょっと一体み、一服状態で三十年から三十五年にきた。ところが経済企画庁長官の答弁によると、都合のいいところだけ数字を持ってきて、戦後あたかも長期間日本の物価が世界先進各国の中で一番安定しているような言い方をして、国会答弁をごまかしていく。国会の場だけ答弁をごまかしていくという精神から出ているのじゃないか、こう思うのです。美濃部亮吉さんが「統計におけるしんじつとぎまん」という中で、その点を詳しく言っています。政府関係の統計審議会の事務局長でしょう、うそを言っているわけはない、ほんとうのことを言っている。これは大臣あとで読んで下さい。だから、数字というのは都合のいいところをとっていくとどうでもなるのです。経済企画庁なんかは、実態よりも国会答弁用の数字を常に見つけてきて、国会の答弁をその場だけごまかしていけばいい、だから来年の三月末の外貨手持ちが十四億四千万ドルで大丈夫だ、こういうような甘い見通しに立っているのじゃないですか。これは関連して言ったわけですが、この点どうですか。

佐藤榮作自由民主党通商産業大臣・大蔵大臣臨時代理

○佐藤国務大臣 政府は都合のいい数字をとったと言われるが、私の方から伺えば、板川さんも都合のいい数字をとられたのじゃないかと実は思います今のお話のうちにもありましたように、朝鮮事変ぐっと上がった、そのことが大きく影響しておるわけです。この朝鮮事変でぐっと上がったこと、これは私どもも無視する考えはございません。それから後の状態が横ばいの状況に近い。これが私どもが自慢のできる数字なんです。だから、今の統計の内容からいろんな見方が出て、政府は一番都合のいいところだけとったのじゃないか、おれの方からとれば二十五年だ、こういうことを言われますが、二十五年というのは、ただいま言うように、朝鮮事変の上がりというものは非常なものがあったということなんです。だから、数字よりもその数字をとった基準から見まして、その期間にどういう事態があったか、これの説明を落とすと、今のような話になって、どうも政府は都合のいいことをとったが、おれの方はこっちだと言われますが、これはやはり板川さんに都合のいい数字だ、こういうように思うのです。これは期間中のできごとをよく分析したいという——数字の見方はそういうものだと思います。これは私か強弁するわけでも何でもない。事実を正直に申し上げます。また十四億四千万ドルという数字は、国会を通じて先ほど政治のあり方を申し上げましたが、そういう気持で申し上げたので、ただ私がそれについてやや条件をつけておりますのは、ただいませっかく輸入の抑圧であるとか、輸出の増強であるとか、内需の抑制であるとか、こういうものをとっておる際でございますから、その効果が十分つかめない今日の数字でありますからということを申し上げました。これだけは、それだけの条件のあることを御了承おき願って、お前はこの前十四億四千万ドルびた一文も切らぬと計ったじゃないかと計わないようにお願いいたします。これはおそらく経企庁長官が説明されましても同じような話をされる、かように私は思います。しかし私どもは今日効果もこの程度上がるだろうということを考え、資本の収支もこの程度の受け入れがあるだろうと考えて参りますと、この十四償四千万ドルというものが一応出てくるわけであります。  それからなお物価の問題でもう一つ日曜品の問題でしばしば指摘されますのが肉類の問題であります。豚肉が高くなったとか、あるいは牛肉が高くなったという問題でございます。これは政府はやはり供給側の問題等からくる価格変動だ、かように考えておりますのでそういう事態に当面しますと、外国からの豚肉であるとか、あるいは牛肉であるとかとひうものの輸入をいたしまして、価格調整というか、あまり高騰しないように努力をしていく。従いまして、消費者物価を申しましても、これも一つ分析を願いたいのでございますが、原材料が高騰することによって消費者物価が高くなる、こういう事柄は政府としては絶対に避けなければならぬ、かように思います。たとえばとうふが、その材料である大豆が値上がりがする、あるいはしよゆうにおいても同じように原材料が高くなる、こういう事柄は政府は十分目を光らしまして、そういうことのないように、これは物価政策の基本ばと思いますし、今日まで努力した点でございます。以上お答えたします。

板川正吾日本社会党

○板川委員 私に都合のいい数字と言われるが、私の別に国会対策用としてとったのではない。それは昭和二十五くらいまでは戦後の物価の変動期だった。五年間たって一応物価が安定したから、それを一〇〇とするならばということであって、政府のように意図をもって、国会を適当にごまかしていこうということで三十四年を一〇〇としたのではないという点を一つ。そういう気持じゃないのです。  そこで経済企画庁にお伺いしたいのですが、あなたも知っておるでしょう。大臣のあいさつの中に、「消費者物価対策連絡協議会を今後とも一そう活用し、」「総合的な物価対策を推進して参りたいと考えております。」こう書いてあります。大臣に聞きたいと思うのだが、今まで活用していないから物価が予想外に、一・一%上がるというのが七・五%も上がったじゃないですか。それを今後とも活用したって、こんな用をなさないものを活用しても、物価引き下げにならないじゃないかな、こう思って大臣に聞きたいと思ったんだが、あなたは大臣じゃないからいいでしょう。しかしよく一つ考えてもらいたい。  それから百貨店問題で、これは大臣でもあるいは局長でもけっこうですが、国際収支改善の一つの対策として、百貨店新増設を押える措置をきめた、こう新聞でも報道されております。その内容を言いますと、申請前のものは申請を延期させる。あるいは申請受け付け済みのものは売り場面積を省いて百貨店審議会にかける。許可済みのものは開店をおくらせる。こういう原則を立てられたそうであります。申請前のものがどのくらいあるのか。申請を受け付け済みのものがどのくらいあるのか。許可済みのもので開店をおくらせるものがどういう程度のものか。内容について一応説明していただきたい。

佐橋滋通商産業事務官(企業局長)

○佐橋説明員 お答えいたします。  一般の設備の抑制の一環として、百貨店についてもただいま御指摘のような指導をいたしております。現在通産省が受理しております百貨店の売り場面積の増加は三十件で、大体二十五万平米でございます。まだ申請はいたしておりませんが、いわゆる内容を伺いに来ておるというようなものが約十件五万平米程度であります。現在受理して百貨店審議会会の答申を待っておりますのが五万平米強であります。

板川正吾日本社会党

○板川委員 申請をして許可されないということになると、企業側からいえば膨大な資金を寝かせるということにもなると思うのです。ですから、どうも今の百貨店法では若干不備があるのではないか。たとえば許可を得てから建築に着工する、その方がいわゆる百貨店行政を考えた場合には妥当な措置じゃないかと思うのですが、この点百貨店法を修正するお考えがあるかどうか。  それから、参議院において百貨店にターミナル問題の付帯決議かありますが、これに対して局長はどういうようなお考えであるか。この二点だけ伺いたい。

佐橋滋通商産業事務官(企業局長)

○佐橋説明員 お答えいたします。  許可済みのものにつきましては、これは役所が許可をいたしておりますので、開店を延期するとかいう問題につきましては、強制をするわけには参りませんので、業者自身の自主的な調整を待っておるわけであります。昨今の経済事情からいきまして、許可済みのものにつきましても、業者としましては半年程度開店を延期するというような申し出もありますので、この点はわれわれが考えておるように順調に参ると思います。建築の許可が申請前に済んでおるということでありますが、御承知のように、百貨店法は、営業の許可、売り場面積、結局売り場面積に伴います許可、営業開始の許可を制限しておる法律でありまして、建物を作る方は、御承知と思いますが、建築基準法で認定を受ければできていいわけになっておりまして、これは二つの法律が全く別な立場から存在しておるわけであります。建築基準法の認定を受けて建築を始めて、それが百貨店法で押えられるということになりますと、業者にに不測の損害を与えることになりますので、私の方といたしましては、建築にかかる前に申請をしろということで、業界を指導いたしておるわけであります。  それから、百貨店法の改正でありますが、現在の段階ではそういうふうに業界を指導いたしておりまして、最近は、建築以前に役所の内意を伺って申請を出すという方向に進んでおりますので、その件に関して、あらためて百貨店法を改正する必要は現在のところないものと考えて、準備はいたしておりません。  ターミナルの問題は、御承知のように、百貨店法通過の際に、参議院で附帯決議がついておりますが、この趣旨は、ターミナルに百貨店を作らせないという禁止規定ではないと私の方は考えておるわけであります。と申しますのは、これはいろいろ法制局の方にも連絡をとっておりますが、自分のターミナルに、自分の所有地に建築基準法に基づいて建物を建てられるという場合に、一切の百貨店営業は認めないというのは、憲法の疑いもあるというふうに伺って、おりますので、ターミナル・デパートにつきましては、普通のデパートよりもさらに近辺の小売商業者の状況等を考えまして、経営が成り立つ最低限においてこれを許可して参るというような、非常に厳格な方針で運用をして参ることにいたしておるわけであります。

板川正吾日本社会党

○板川委員 大臣にお伺いします。石油事業法を制定して、当初、石油業者に一定量の備蓄命令ができるようにする、同時に、その負担を軽減させるためにカルテル行為を認める、こういうふうに伝え聞いておりましたが、最近の新聞を見ますと、業者に一定量の備蓄義務、いざというときに日本産業が一カ月半かそこらで、エネルギー供給源が断たれることのないように相当量の備蓄をさせるというこの条項が抜けて、カルテル関係だけは認めようというように出ておる。御承知のように、石油のカルテルというのは、世界で有数なカルテルの王様です。この石油業に対してカルテルを認めれば、世界のカルテルの王様に、日本の石油業界を全く支配される形になると思うのであります。こういう内容について、伝えられるところ、われわれはどういうのか十分承知していませんが、少なくとも石油独占資本のカルテルを強化するという方向には、われわれ断固反対ですから、慎重なる態度をとってもらいたいということを申し上げたいのです。

佐藤榮作自由民主党通商産業大臣・大蔵大臣臨時代理

○佐藤国務大臣 御指摘の点はしごくごもっともだと思います。私ただいま総合エネルギー対策という観点に立ちまして、石炭部会の答申を経て石炭対策を考えております。ところで、今石油関係の調査団を派遣したばかりでありまして、これが十一月半ばには帰ってくる。そういう際に最終的な決定をしたいと思いますが、今当面しております問題で石油業界の実際の姿を見ますと、今御指摘になりましたように国定をしたいと思いますが、今当面しております問題で石油業界の実際の姿を見ますと、今御指摘になりましたように国際カルテルの支配下にあるばかりでなく、非常に小業者が乱立して、しかも非常に競争している。しかもそれが大事なエネルギー供給源者である。そういうことを考えますと、やはりよるべきものが必要ではないか、こういう意味で検討さしておる最中でございまして、ただいま業法を作るという構想はどうか、かようにお尋ねがありましても、そこまで進んで申し上げるわけには参りませんが、ただ、今日の石油業界の姿を見たとき、また将来の総合エネルギー対策を見たとき、今のあるがままの姿は必ずしも望ましいことではない、こういうことを考えております。そういう意味から、必要ならば業法の制定を考えてもいいんじゃないか、こういうことで検討を命じおる段階でございます。

板川正吾日本社会党

○板川委員 以上をもって私の質問を終わります。

早稻田柳右エ門自由民主党

○早稻田委員長 本日はこの程度にとどめ、次会は来たる十七日火曜日、午前十時より理事会、同十五分より委員会を開会することとし、これにて散会いたします。    午後零時三十八分散会

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