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39回国会衆議院1961/10/27

建設委員会 第10号

発言数
69
登壇者
10
会派数
2
開催日
1961/10/27

会議録

二階堂進自由民主党

○二階堂委員長 これより会議を開きます。  去る二十五日付託になりました塚原俊郎君外三十六名提出にかかる国土開発縦貫自動車道建設法の一部を改正する法律案を議題といたします。     —————————————

二階堂進自由民主党

○二階堂委員長 まず提出者より趣旨説明を聴取いたします。塚原俊郎君。

塚原俊郎自由民主党

○塚原議員 ただいま議題となりました国土開発縦貫自動車道建設法の一部を改正する法律案につきまして、私は、自由民主党、日本社会党及び民主社会党を代表いたしまして、その提案の理由を御説明申し上げます。  国土開発縦貫自動車道建設法は、去る昭和三十二年、交通需要の充足、近代的陸上交通網の確立、さらに国土の普遍的開発、国民経済の拡大発展等を趣旨として、その成立を見たのであります。  本法律の制定に基づき、中央自動車道が明年度着工の運びとなっているのを初めとし、東北、北海道、中国、四国及び九州の自動車道については調査が進められているにもかかわらず、ひとり北陸地方のみはその恩恵に浴さず、旧態依然たる裏日本的宿命に甘んじて今日に及んでいるのが実情でありまして、この際何らかの抜本的解決策を講ずることが喫緊の課題であると信ずるのであります。  すなわち、既存の主要幹線道による輸送力は飽和状態であり、これを打開するため阪神、中京及び京浜経済圏に直結する長距離輸送ルートとして、新潟を起点として名神高速自動車道と結ぶ北陸縦貫高速自動車道の建設を必要とするゆえんも実にここに存するのであります。と同時に、関係地方住民の多年の念願である本自動車道の新設によりまして、その後進性を打破し、地域格差を是正し、もつて本地方の開発を強力に推進するための母胎となしたいと考えるのであります。  ただいままで提案の趣旨を述べて参りましたが、次に内容について一言御説明申し上げます。  現行国土開発縦貫自動車道建設法の別表中、九州自動車道の項の次に、北陸自動車道の路線名を追加し、さらに起点、終点及び主たる経過地を加える等、所要の改正を行なうことであります。  以上が国土開発縦貫自動車道建設法の一部を改正する法律案の提案趣旨及び内容でございますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御決定あらんことをお願いいたしまして、提案理由の説明にかえる次第であります。

二階堂進自由民主党

○二階堂委員長 これにて趣旨説明は終わりました。      ————◇—————

二階堂進自由民主党

○二階堂委員長 本案につきましては、質疑、討論ともにその通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

二階堂進自由民主党

○二階堂委員長 御異議なしと認め、採決いたします。  国土開発縦貫自動車道建設法の一部を改正する法律案に賛成の諸君の起立を願います。   〔賛成者起立〕

二階堂進自由民主党

○二階堂委員長 起立総員。よって、本案は原案の通り可決いたしました。  なお、本案議決に伴う委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

二階堂進自由民主党

○二階堂委員長 御異議なしと認め、さように決しました。      ————◇—————

二階堂進自由民主党

○二階堂委員長 次に、積雪寒冷特別地域における道路交通の確保に関する特別措置法の一部を改正する法律案起草の件につきまして議事を進めます。  本件につきましては 先般来各党問におきまして御協議が続けられておりましたが、お手元に配付してあります通り、その案文がまとめられております。     —————————————

二階堂進自由民主党

○二階堂委員長 この際草案の趣旨につきまして説明を求めたいと存じます。松沢雄蔵君。

松澤雄藏自由民主党

○松澤委員 委員長の指名により、ただいま議題となりました積雪寒冷特別地域における道路交通の確保に関する特別措置法の一部を改正する法律案の草案の趣旨につきまして、御説明を申し上げます。  北海道、東北、信越等積雪寒冷地域は、連年その自然的悪条件により、民生、産業その他あらゆる分野に多大の被害を受け、ために産業経済は著しい立ちおくれを余儀なくされ、民生また安定を阻害されるなど、旧態依然として、いわゆる雪国的宿命を脱却し得ない実情にあるのでありまして、これが抜本的な総合対策は、さきに本国会衆議院で採択を見ました雪害対策促進に関する決議の趣旨において明らかなるごとく、その積極的推進の必要があるのであります。  かかる実態に対処するため、その基本的対策の一として、昭和三十一年四月、積雪寒冷特別地域における道路交通確保に関する特別措置法が制定され、自来同法に基づきまして、積雪寒冷特別地域における道路交通の確保を特に必要とする主要道路について、除雪、防雪及び凍雪害の防止事業が実施されて参ったのであります。今日まで約五年に及ぶこれら事業の実績は一応の効果を上げ、これら地域住民の福祉に貢献していることはもちろんのことでありますが、なお今後さらに実情に即した積極的実施推進を必要とすると思うのであります。すなわち、これら地域における冬期交通確保の重要性、あるいは貧弱な地方財政力等の現実を直視するとき、対象事業の拡大並びに国庫助成の強化が喫緊の急務でありまして、これこそ同法の目的とする民生の安定、産業の振興のみならず、現在わが国の至上命題となっております地域格差縮小の見地からも、まことにその重要性は大きいものといわざるを得ないのであります。  以上が本法案の提案の理由でありますが、次こその要旨について一言御説明申し上げます。  まず第一に、本法が施行されてからすでに約五カ年間を経過した今日、いまだ本法の最大の目標とされている冬期間の交通が確保されていない現況にかんがみ、除雪費に補助をなして冬期問の交通を確保せしむることにしたのであります。  第二に、現在除雪の能率化並びに雪害の防除の上に多大の効果を上げておりますところの、市街地等における流雪溝の整備事業を同法の対象事業として明定し、その実施の促進をはかることとしたのであります。  第三に、同法による道路交通確保五カ年計画に基づいて実施する事業に対する補助率を、同法が「予算の範囲内において、三分の二以内」と規定しているのを、端的に「三分の二」と改め、その引き上げをいたすこととしたことであります。  以上、本草案の趣旨を御説明申し上げましたが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。

二階堂進自由民主党

○二階堂委員長 ただいまの松沢君の説明につきまして、何か御発言はありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

二階堂進自由民主党

○二階堂委員長 なければ、この際内閣の意見を聴取いたします。高野道路局長。

高野務建設技官(道路局長)

○高野政府委員 積寒特別地域における道路交通の確保に関する特別措置法の一部改正につきまして、政府の意見を申し上げます。  第五条の「凍雪害の防止」の中に流雪溝を含められる案でございますが、これにつきましては三十六年度からの五カ年計画に含めまして実施する予定でございます。  第六条の補助率につきましては、現在の計画におきましては、修繕等の補助率を考えまして二分の一という要求をしているのでございますが、しかし、これは、この法律を御制定になりました暁におきまして、法律の御趣旨に従いまして実施するように、部内におきまして協議をするつもりでございます。     —————————————

二階堂進自由民主党

○二階堂委員長 お諮りいたします。  お手元に配付してあります積雪寒冷特別地域における道路交通の確保に関する特別措置法の一部を改正する法律案の草案を本委員会の成案として、これを本委員会提出の法律案とするに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

二階堂進自由民主党

○二階堂委員長 御異議なしと認め、さように決しました。      ————◇—————

二階堂進自由民主党

○二階堂委員長 この際、道路に関する件につきまして、木村守江君より三派共同提案にかかる決議案が提出されております。     —————————————    国土開発縦貫自動車道中央自動    車道建設促進に関する決議  国土開発縦貫自動車道建設法は昭和三十二年全会一致をもって通過成立した法律である。  本法の中央自動車道は小牧、吹田間は昭和三十九年度完成、供用開始の旨政府は発表した。東京、小牧間は既に五カ年の歳月と二億六千余万円の国費を投じて調査している。  政府は、東京、富士吉田間は本年中に基本計画決定を明らかにしたが、小牧、富士吉田問についてもすみやかに基本計画を決定するとともに、明三十七年度東京、富士吉田間の事業予算については先に決定された前期五カ年計画を忠実に実行すべきである。右決議する。     —————————————

二階堂進自由民主党

○二階堂委員長 趣旨弁明を求めます。木村守江君。

木村守江自由民主党

○木村(守)委員 私は、自由民主党、日本社会党、民主社会党の賛成を得まして、次の決議案を提出いたしたいと存じます。  まず決議案文を朗読いたします。    国土開発縦貫自動車道中央自動車道建設促進に関する決議   国土開発縦貫自動車道建設法は昭和三十二年全会一致をもつて通過成立した法律である。   本法の中央自動車道は小牧、吹田間は昭和三十九年度完成、供用開始の旨政府は発表した。東京、小牧間は既に五カ年の歳月と二億六千余万円の国費を投じて調査している。   政府は、東京、富士吉田間は本年中に基本計画決定を明らかにしたが、小牧、富士吉田間についてもすみやかに基本計画を決定するとともに、明三十七年度東京、富士吉田間の事業費予算については先に決定された前期五カ年計画を忠実に実行すべきである。   右決議する。  簡単に趣旨を御説明申し上げまするが、国土開発縦貫自動車道といたしまして、中央自動車道の必要性は今さら申し上げる必要がないのであります。しかしながら、この問題につきましては国会におきましても相当論議されまして、政府におきましてもなかなか決定を見ることができない状態にありましたが、幸いに閣議決定を得るに至りましたことは、御同慶にたえない次第であると考えております。しかしながら、聞くところによりますれば、東京−富士吉田間が基本計画と決定されたのでありますが、本年度支出するいわゆる事業費予算というものがきわめて僅少のように承っておるのでありまして、かような状態におきましては、国会におきまして満場一致をもって決定したこの道路の促進の趣旨に反するものがあると考えるのであります。かような点から考えまして、国会の決議の趣旨を尊重いたしまして、東京−富士吉田間の事業をすみやかに推進して実現して参りますためには、さきに決定されました前期五カ年計画、すなわち百二億四千万円、この金額を下回らないように、しかもこの計画を忠実に実行いたしまして所期の目的を達成されますよう、かくのごとき趣旨をもってこの決議案を提出いたす次第でありますので、政府はこの決議に従いまして、忠実に東京−富士吉田間の事業の促進をはかられますようお願いする次第であります。  以上、終わります。(拍手)

二階堂進自由民主党

○二階堂委員長 以上で趣旨弁明は終わりました。     —————————————

二階堂進自由民主党

○二階堂委員長 本件につきまして、石川次夫君より発言を求められております。これを許します。石川君。

石川次夫日本社会党

○石川委員 ただいまの決議は非常に簡にして要を得ておりまするし、また木村さんからも適切な趣旨の説明がございましたので、多くをつけ加える必要はないと思いますけれども、御承知のように、現在の政治の目標として、至上命令ともいえる問題は、地域格差の是正、あるいは地方産業の振興ということにかかってあると思うのでありますが、これに関する道路の重要な役割というものは、だれしも否定し得ないと思うのであります。ところが、最近の道路行政は、ともするとあとからあとからできた現象を解決するためにのみ追われておるという点が、非常に強く目立っておると思いますけれども、これらの政治上の至上命令ともいえる地域格差の是正という点から言いましても、中央自動車縦貫道路というような先行性を持った道路の投資を行なうべきことはきわめて当然といわなければならぬとわれわれとしては信じておる次第であります。ところで、三十二年におきましては、この中央自動車縦貫道路を促進する法案が満場一致の議決になって現われておりますことは、今の決議案の中にも明らかにされておりますけれども、政治は立法と行政が相待って行なわれるわけであります。立法府が全員一致でこれを決議しておるという点は、まず重視をしなければならない一点であろうかと思いますが、その後政府におきましても、第一次五カ年計画として東京−小牧間の予算、百二億四千万円を計上しておることは明らかであります。ところが、最近におきまして、一兆円の道路計画予算というものが、一兆円では足りぬということで、道路の重要性にかんがみまして二兆一千億円という倍額の予算を新たに計上するという、途中における計画の変更をやっております。ところが、この百二億四千万円という予算は、そのままに据え置かれておるばかりでなく、三十七年度におきましてはわずか十九億円しか計上されないというようなことに相なっておりますけれども、これでは、立法府が全部が全員一致で議決をし、さらに政府が明らかに示した、この政治の責任の所在というものが全然無視されておると言っても過言ではないと思います。従って、われわれといたしましては、この中央自動車縦貫道路の重要性にかんがみまして、第一次計画というものは政府が責任をもって発表したという上にかんがみまして、どうしてもこの予算を下回ってはならない。この予算はあくまでも実現をさせる、これ以上の予算を計上するという積極的な意欲をもって当たるべきであるという決意を表明いたしまして、ただいまの決議に賛成をするものであります。(拍手)二階堂委員長 他に御発言がなければ、採決いたします。  本決議案を本委員会の決議とするに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

二階堂進自由民主党

○二階堂委員長 御異議なしと認め、さように決定いたしました。  なお、本決議を政府当局に参考送付いたします場合の送付先並びに決議文の字句の整理等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますので、さよう御了承願います。      ————◇—————

二階堂進自由民主党

○二階堂委員長 次に、閉会中審査に関する件につきましてお諮りいたします。  本国会も数日をもって終了いたすことになりましたが、閉会中におきましても、当委員会の所管事項につきまして引き続き審査を行ないたいと存じます。つきましては、川村継義君外十七名提出にかかる街燈整備促進法案並びに国土計画、地方計画、都市計画、河川、道路、住宅及び建築に関する件につきまして閉会中審査を行ないたい旨、議長に申し入れたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

二階堂進自由民主党

○二階堂委員長 御異議なしと認め、さように決しました。     —————————————

二階堂進自由民主党

○二階堂委員長 次にただいまの閉会中審査の申し出によりまして、議院の議決で特に付託されました場合に、調査のため現地に委員を派遣いたす必要が生じたときには、その委員派遣の承認申請に関する件の取り扱いにつきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

二階堂進自由民主党

○二階堂委員長 御異議なしと認め、さように決しました。      ————◇—————

二階堂進自由民主党

○二階堂委員長 この際兒玉末男君より発言を求められております。これを許します。児玉君。

兒玉末男日本社会党

○兒玉委員 まず道路局長にお伺いしたいと思いますが、昨日午後三時、大分県大分市−別府間において、集中豪雨によりまして、約七十数名の乗客を乗せた大分交通の電車に、死者三十一名、負傷者三十六名という重大な事故が発生をいたしておるわけであります。しかも、最近の情勢等から判断いたしますならば、このような重大な死傷者を出すということはあまり予想されない問題であり、大分−別府という観光都市問の、しかも道路のかなりよく整備された区間において発生したことでありまして、これは技術上の問題あるいは路線の補修の問題等において相当な手抜かりがあったのではないかということが、予想されるわけでございますが、今度の不祥事故に関しまして、建設省に対して出先機関からどのような報告がなされているのかまずその状況についての説明をお願いしたいと存じます。

高野務建設技官(道路局長)

○高野政府委員 ただいまの兒玉委員からの御質問は、大分市仏崎におきまする十号国道に沿いました大分交通の電車の惨事を引き起こしました災害についてであると存じます。この十号国道は、大分と別府の問でございまして建設省の九州地方建設局が直轄で維持をやっております指定区間でございます。事故は大分市仏崎で起きているようでございますが、この個所は海がございましてそれから国道がございまして、その隣に電車があり、さらに山がありまして、山の中に国鉄が通っている場所であると存じます。  それで、私どもの方に入っております情報は、これは国道の被害の情報でございますが、土砂の崩壊百五十立方メートルこれが、延長五十メートル、にわたっているようであります。被害を受けたときも、国道は小型だけは交通が可能であったようでありますが、今朝の四時三十分に全部開通したという報告が参っております。

兒玉末男日本社会党

○兒玉委員 交通の復旧なりそういうことは第二の問題としまして、私たちの聞き及んでおります情報によりますと、前日の午後十一時ごろから集中豪雨がありまして、おそらくことしの七月かち以降の全国各地の災害状況から見ましても、集中豪雨のもたらす被害がいかに甚大であるかということは論を待たないところであります。少なくとも大分−別府間と申しますと私たちしろうとが判断いたしましても、一日の交通量は二千両以上のトラックなりバスその他の自動車が通っている個所でありまして、地形的にも、がけの下に電車の線があるわけであります。そういうような情勢から判断いたしますならば、当然建設省の出先機関として、そのような集中豪雨に際しましては、交通の制限もしくは、禁止等について、警察機関なり大分交通等の関係当局に対しまして事前の措置をとるべきではないか。そういう点についてどのような措置がなされているのか。その点についての見解を承りたいと思います。

高野務建設技官(道路局長)

○高野政府委員 ただいま私が申し上げましたのは一級国道十号についてでございまして、隣の電車は地方鉄道でございますので、道路の方の出先の九州地方建設局の事務所が直接タッチはしていないのでございます。ただそちらから土砂が参るという危険がございますので、鉄道の方とどの程度に連絡がとれていたか実は私の方にまだ報告が参っていないのでございますが、地方鉄道の上の擁壁その上の状態が、どの程度道路の方に連絡があったかはまだ不明でございます。

兒玉末男日本社会党

○兒玉委員 道路局長の今の答弁は誠意のない答弁だと思うわけです。九月十四、十五日に襲いました第二室戸台風の場合において、私はたまたま帰省をいたしておりましたけれども、宮崎県等におきましては事前に警戒態勢を予告いたしました。特に宮崎市から日南を結ぶ海岸線と、さらに日南から志布志を結ぶ海岸線は、主要なる交通網であります。こういう路線に対しては、全面的にバスの運行禁止を指示いたしまして、そして万全の態勢を整えて、最小限に被害を食いとめておるという事実もあるわけであります。そういう情報下にありまして、たとえ交通機関の監督というものが建設省の管轄にないといたしましても、道路の損傷なりそのような土砂崩壊等が当然予想される場合には、建設省は事前にそのような処置を関係機関に対して指示すべき積極的な態度がほしいと思うわけです。ただ管轄上の問題だけにそれが放置されるとするならば、今後も予想されるこのような災害から多くのとうとい生命財産を守ることはできない。そういう点から考えましても、単に法規上の問題だけでなくて、そのような災害全体をできるだけ防止するという積極的な立場から、私たちは考えていかなければいけない。この点についての見解を承りたいと存じます。

高野務建設技官(道路局長)

○高野政府委員 まことにその通りであろうかと思います。しかしまた、現地におきましては、国道の事務所が、県、地方鉄道と十分連絡して、災害の予防態勢もやっていると私は今まで思っておるのでございますが、今のところまだその状況が把握できていないのでございます。

兒玉末男日本社会党

○兒玉委員 事故の発生が昨日の午後三時でありますから、もうすでに相当の時間が経過しておるわけでありまして、この事故発生の技術上の欠陥については、当然出先機関等の責任問題にまでなってくるのじゃないか、こういうふうに考えるわけであります。また、私たちが聞き及んでおる情報によりますと、この地域は相当急傾斜になっております。私はしょっちゅう鉄道で通っておりますけれども、幸いこれが隧道の上であったからよかったものの、もしこれが列車事故まで発生したならば、相当大きな事故になる可能性も考えられるわけであります。しかも、ここのところでは、かたい岩盤の上に相当量の砂が乗っかっておって、今度の集中豪雨でその砂だけがくずれ落ちておるわけでありますが、コンクリート等によるワク打等も全然していなかった、こういうことも聞いておるのであります。そういうふうな点についてはどういう報告がなされておるのかお聞きしたい。

高野務建設技官(道路局長)

○高野政府委員 再び所管のことについて申し上げて、おしかりを受けるかもしれませんが、そこのところでは道路がありまして電車がありまして、鉄道はトンネルの中でございます。普通はほかのところでは鉄道がトンネルのないところを走っております。その上の山でございます。これが道路の関係のあるところでございますと、もちろん道路の工作物になるわけでございます。もし被害があれば、道路の方も分担いたしまして共同で工作物を作るということになるわけでありますが、この個所におきましては防護がなかったように思っております。この点さらに調査をいたしませんと、ちょっと今わからない状態であります。

兒玉末男日本社会党

○兒玉委員 今度の七月以来の災害等によって、特にこのような集中豪雨による被害からできるだけ人命、財産等を防護する立場から、先刻宅地造成についての規制法案がようやく成立したばかりであります。こういう情勢等から考えましても、今後の予想される災害として、こういう特に交通量の多い地域におきましては事前のそういう点検を行なうべきだし、またこの大分の場合等においては、当然電車の軌道等を敷設する場所を変更する必要なり、あるいはまた、今後予想される立場から、当然がけくずれ等を防除するための緊急の措置が必要ではないかと考えられるわけでありますが、今後の措置についての見解を承りたいと存じます。

高野務建設技官(道路局長)

○高野政府委員 お答えいたします。  私は道路の方の立場でばかり申し上げて恐縮なのでございますが、しかし、道路のこういう災害が現に起きているのでございますから、全体的に考えまして、こういう災害が起こらないような方法をとりまして、防護等を何らかの形で今後やって参る必要があるのではないかと思っております。先生のお話はよくわかりますので、さらに状況を調査いたしまして、今後再びこのような災害がこの地点あるいは他の土地においても起こらないように、努力して参りたいと思います。

兒玉末男日本社会党

○兒玉委員 こういうような地域について、実は宮崎県下におきましても、都城から日南の唯一の路線、二級国道でありますけれども、日南市の酒谷に秋山と同じような状況の地形のところがあるわけであります。これは国鉄自動車その他都城−日南の主要道路でありますから、相当のトラック等の交通量もあるわけであります。この地域がやはり同じようなことを雨の降るたびに繰り返しておるけれども、抜本的な対策が講じられておらない。こういう一つの具体的な例等から考えてみましても、いま少し道路局として積極的な指導をすべきである。もう一つは、このような事態に立ち至った場合におきまして、建設省の出先機関が、関係機関との緊密な連携をとって、こういう災害を未然に防止する、または発生した場合におきましても、そういうような災害をなるべく最小限度にとどめるような、次善の措置をとるような法的な措置もこの際講ずる必要があるのではないか、というふうに感ずるわけでありますが、その点についての見解を承りたいと存じます。

高野務建設技官(道路局長)

○高野政府委員 ただいまの場所以外に、ただいま御指摘いただきましたように、日南へ参ります二級国道その他の個所におきましても、災害が起きる危険性があるところが多いわけであります。私どもといたしましては、道路を整備いたします場合には、あらゆる努力をいたしまして、防災的な見地から設計をしているわけであります。しかし、これから改良するところで、まだ改良ができないようなところがあるわけでございます。ここで災害が起きそうな場所はたくさんございます。これに対しまして、災害防除という費目の予算を持っておりまして、実施をしているわけでございます。今後この災害防除の予算もできるだけ増しまして、災害が起こることを未然に防ぐ努力をさらに続けて参りたいと思っております。また、道路の防災対策につきましては、各地建、県等が、これは道路の立場だけでなくて、河川の方、警察の方などと連絡して、防災の対策を練るようにという指示を始終しておりますし、また現地におきましてそれぞれやっているわけでございますが、なお、今後さらにこれを強化して、遺憾のないようにして参らなければならない。今回の被害にかんがみまして、痛感する次第でございます。

兒玉末男日本社会党

○兒玉委員 それでは、最後に要望いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。  今回の事故の契機等から考えまして、多分に技術的な欠陥も含まれていると存じますので、この際大分の事故の原因、経過、その処置、またこのような集中豪雨に対する下級機関との連絡、そのようなことについてどのような措置がとられたのか、そういう点についての集約されました資料を提出願いたい。同時にまた、今後の措置についての建設省当局の明確なる見解等を含めて提出方を要望いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。

高野務建設技官(道路局長)

○高野政府委員 現地にも照会いたしまして、さっそく資料を調整いたします。

二階堂進自由民主党

○二階堂委員長 大原亨君。

大原亨日本社会党

○大原委員 道路の整備につきまして、具体的な問題を少しばかりお尋ねしたいと思うのであります。  何と言いますか、陳情整備というか、道路の整備の上でばらばらで合理的でない方針、そういうことがあるために、いろいろ国の税金を使う上においても、だれが考えても合理的だと考えることがスムーズに実現できない、こういうことが相当あるのではないかと思うのであります。で、時間も迫っておりますから端的にお尋ねするのですが、広島−松江間の二級国道の整備についてであります。この二級国道の整備につきましては、五カ年計画の中に触れられていると思うのですが、どういう方針で、そしてどういう場所から重点的におやりになっているのか、そういう点につきましてお答えをいただきたいと思います。

高野務建設技官(道路局長)

○高野政府委員 二級国道広島−松江線の整備の方針についての御質問でございます。ただいまこまかい資料を持っておりませんので、また今後計画をさらに確実にする必要がありますので、資料に基づきませんで概括的に申し上げるわけでありますが、私どもの計画といたしまして、今回の道路整備五カ年計画では、二級国道は大体今後十年で完成することになっているわけでございます。しかし、資金等の関係で、前期の五年、今回の三十六年から四十年までの計画では、改良は全部の六一%、舗装が全部の四三%程度になるように引き上げることができる計画でございます。これは、今後の事業費の全部から申しますと、約三七%程度がこの五カ年に入る計画でございます。従いまして、六三%は四十一年からの五カ年で工事をするという計画でございます。従いまして、二級国道広島−松江線につきましても、今回の五カ年計画では全部完成に持っていけない状態でございます。しかし、私どもといたしましては、道路計画をいたします場合に、できるだけ交通量の多い路線につきまして、交通量が多くて交通の隘路になっている区間町の中の屈曲が悪いとかそういうところから先に手をつけていくというつもりで、道路管理者でございます県と相談いたしまして、個所を選んで仕事を始めるということにしているわけでございます。

大原亨日本社会党

○大原委員 御答弁の趣旨は、御答弁の限りにおきましては理解できるのでありますが、その広島−松江間の二級国道で、今関係者の中で一番問題一なっておるのは、特に広島の可部町の交通量が多いということであります。これは、先般私は関係者に聞いてみますと、十二時間で切って調査したのですが、三千五百台の自動車だ、こういうふうに調査が出ておるのであります。中国地方あるいは関西におきましても非常に有数の煩瑣なところで、その中で一番問題となっておりますのは、途中でいろいろと改修がなされておりますけれども、可部町というところが一番大きなネックになるのではないか。御承知のように町内が九十度も曲がっておる。そういう道路がある上に、狭くて全然スピードが出せないだけでなしに、両方の商店やその他が動きがとれない。ほとんど通常の交通がとれない。交通態勢ができない。この調子でいけば一、二年のうちに麻痺状態になるのではないか、こういうふうに言われておるわけです。全般的にはあちらこちらが補修をなされておるわけでありますけれども、そういう非常にネックになっております点に合理的に集中的に金を注ぎながら、全体の交通の隘路を打開していくということが、道路の整備の上で大切だと思うのでありますが、その点につきまして、特定の地域を云々というわけじゃなしに、一番ネックになっておるそういう問題につきましての建設省の御方針を伺いたいと思います。

高野務建設技官(道路局長)

○高野政府委員 ただいまのお話の通りでございます。私どもは、できるだけネックになっているところから仕事を始めて、しかもこれを集中的に片づけていきたいという願望を持っております。しかしながら、先ほど申し上げましたように、二級国道を完成するために必要な事業費の三七%程度しかこの五カ年にかけられないという事情もございますので、予算が十分回らないうらみがあるわけでございます。しかし、この広島−松江線のうちで今お話が出ました可部の町の中などは、今のままで今の道路を広げていくというような手法で改良ができないことはよくわかっておりますし、またもうすでに麻痺しているわけでございますから、このままではいけないということも十分承知しておりますので、さらに計画を固めて参るわけでございますが、私といたしましては、できるだけ早く可部のバイパスを作って参りたいと思っております。また一挙に工事が完成できない場合にも、用地の獲得だけはできるだけ早くやって参りたいと思っております。

大原亨日本社会党

○大原委員 私ども、その道路の整備状況を見ておりまして、各町村でそれぞれ陳情いたしまして、それに適当に分けるということになりますと、私の方はそういう点で率直に言えば全部に関心があるのですが、しかし合理的に整備するということになると、今のお話のように重点的に集中的にやらなければならぬ。そうい立場に立って私は申し上げるのです、その今ネックになっておる可部町というところの問題でありますけれども、そこに、三十六年から三十七年にかけまして、今もお話しのように、町の西側の方に新しい道路、二級国道を作っていくという計画でありますが、しかし、途中だけぽつんと、約四千メートルぐらいある中で一部だけを買収をいたしましたり、あるいは道路に手をつけますと、非常に次の年度からの工事、敷地の買収、工事の進捗、あるいは交通の行き詰まり、こういうものが出てくるのじゃないかと思うのであります。そういう点は、全体の観点に立ってその隘路を打開するということで、指導的なそういう立場に立って合理的にやっていただくことが必要ではないかと思いますが、その点について御見解を伺いたい。

高野務建設技官(道路局長)

○高野政府委員 可部のバイパスは、今お話が出ておりますように、大体四千メートルくらいの延長があると思うのでありますが、私といたしましてはこれもただいまお話がございましたように、用地などは一挙に買いませんと、初めに買収したところとあとに買収するところで価格の変動などがありまして、買収単価が変わるという困った問題が起きますので、できるだけ集中して一挙に解決して参りたいと思います。なお、これは、県の方ともよく相談をしまた指導もいたしまして、集中的にやって参りたいと思っております。

大原亨日本社会党

○大原委員 集中的におやりになるということなんですが、これはその期間だけは一気に、たとえば三十六年度から始めて三十七年度なら三十七年度、こういうふうにおやりになるその中で、具体的な方針を立てて計画を実行されるということが大切であると思うのであります。他の地域についてはどうとかいうことはありませんけれども、私は、ここだけは重点的にやらないと、先ほども申し上げましたように、あなたもお認めになっておりますように、買収の金額が次の年度になれば倍以上になるかもしれない。あるいは前の人に不満が出るかもしれない。交通が麻痺状況になるかもしれない。片道交通ということになると、狭い道を迂回することになりまして、非常に不便であります。そういうこと等から考えてみて、私は、そういう点については具体的に計画を立てて、昭和三十七年度までに、四千メートルくらいでありますから、それに力を入れて解決をしていただくことが大切ではないか。広島県にも強く要望しておきましたけれども、たとえば日本鋼管を誘致するとか、いろいろな財政負担をやるとか、実際上国が計画的に合理的に指導しなければならぬ、こういう点はあると私は思うのです。その点につきまして私は私の意見を申し上げましたけれども、これに対しましてあなたのお考えを伺いたい。

高野務建設技官(道路局長)

○高野政府委員 先ほど申し上げましたように、私もそのように考えております。できるだけ努力をして参りたいと思います。

大原亨日本社会党

○大原委員 それでは、その点一度にできるだけ合理的に集中的にこの問題を解決していただきまして、そういう交通の問題や混乱が起きないように、全体を見通して御努力いただきたいことを強く要望いたしまして、私の質問を終わります。

兒玉末男日本社会党

○兒玉委員 大臣にお伺いしたいのでございます。先ほど道路局長に対しまして具体的な問題について御質問申し上げましたが、一級国道の管理の最高責任者である大臣の見解を承りたいと思うわけであります。  すでに大臣にも報告があっただろうと思うのでありますが、昨日の午後三時に、大分と別府の間におきまして、一級国道十号線のがけくずれによりまして、大分交通の満員電車がこれに埋もれまして、死者三十一、負傷者三十六という重大な事故が発生いたしておるわけであります。これらの措置につきまして、最高責任者である大臣といたしまして、単に国道の路面だけを管理すればよろしいということではなくて、それに付随するところのいろいろな問題点があるわけであります。そこで、今年の災害の特徴を見ておりますと、集中豪雨によるところの土砂崩壊によっての災害というのが非常に顕著な状況にあるわけであります。こういう点等から、しかも大分−別府間の国道というのは、観光地としてきわめて重要な地位にあり、しかも交通量も非常にひんぱんな地域に発生した事故だけに、道路管理の面において、特に異常災害時におけるところの下級機関に対する事前の連絡、これによっての災害の防止ということには、道路管理の最高責任者として十分の注意を払うべきではなかろうかと考えるわけであります。特に私の宮崎県下等におきましては、台風銀座の異名までもらっておりまするが、今回の室戸第二号台風の場合におきましても、事前の警戒について十分な予防措置が指令されまして、最小限に被害を食いとめ、人畜等の被害はほとんどなかったわけであります。今回のこの大分交通の事故にかんがみまして、単にこれは大分交通だけの責任でなくして、道路管理並びに災害時におけるところの災害対策あるいは警戒対策の立場から建設省当局としては十分に考慮を払うべきではないか。こういう点等につきまして、ただいま道路局長に具体的な質問を行なったところでありまするが、大臣の出席がおくれましたので、今申し上げました点について、大臣の御見解、並びに今後の措置について、最高責任者としての立場から、明確なる御答弁を願いたいと思うわけであります。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○中村国務大臣 実は私は、今朝この大分−別府間の土砂崩壊による惨事につきまして新聞紙上でまず拝見をしまして、痛ましい事件で驚きまして、事務当局にもその調査を命じ、今わかっておりまする範囲の説明を聴取いたしておるわけでございます。まだ事務当局としても、先ほど御質問があったようでございますが、お答えを申し上げるのに十分な実態の把握ができていないかと思いますが、国道につきましては、崩壊しました百五十立方米ほどの土砂の排出等の作業をいたしまして、交通の確保ははかっておるようでございます。いずれにいたしましても、山に面したところに鉄道がございまして、鉄道の大きな事故になりましたことは遺憾にたえない次第でございます。考え方によりましては、かような豪雨の際には、鉄道、電車等の交通機関は、その豪雨の問運行を停止すべきであったかとも思いますが、これもあとの祭りでございます。問題は、こういったような土砂崩壊を今後いかにして防止するかということもございますし、この犠牲者に対してどこがどういうふうに慰謝の道を講ずべきか、こういうようなことにつきましては、私どもこれから十分に検討をいたしたいと思っておるわけでございます。今の段階では、これはだれの責任であってどうすべきものであるかということまでは申しかねる状態でございますが、あらゆる角度から研究をいたしたいと思っておるわけでございます。

兒玉末男日本社会党

○兒玉委員 大体大臣の答弁で不足はないわけでありますけれども、先ほど道路局長の見解等を聞いておりますと、こういう災害時における事前の措置が決して十分ではない、私はこういうふうに感ずるわけであります。もちろん、地方軌道なりあるいは一般自動車道の輸送制限は、ただ建設省の一方的な措置だけでできないことはよくわかっているわけでありますが、この点は、単にそういう管轄の問題だけでなくして、異常時の災害から最小限度に被害をとどめる、こういう積極的な立場をとるべきではないかと思う。特に今度の大分の場合におきましては、先ほども申し上げたわけでございますけれども、前日の十一時ごろから継続的に集中豪雨に見舞われておりますし、しかも、事故発生の現場等におきましては、私たちが聞き及んだところでは、コンクリートのワク打ちもしてない。ここは当然予想される場所であります。特にいなかの道と違いまして、非常に交通量が多い地域でもありますし、そういう客観的な情勢等から判断をいたしましても、やはり建設省の出先機関でこういう集中豪雨に対する警戒態勢がもう少し事前にとられておったならば、おそらくこの事故は未然に防止できた、こういうように私は判断するわけであります。そういふうな集中豪雨時、特に交通量のひんぱんな地域の警戒態勢についての今後の措置について、最後に大臣の見解を承りまして、私の質問を終わります。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○中村国務大臣 ただいまお話しのような点につきましては、われわれとしまして十分研究をいたしたいと思っております。      ————◇—————

二階堂進自由民主党

○二階堂委員長 この際、中村建設大臣より、国土開発縦貫自動車道中央自動車道建設促進に関する決議に関し発言を求められております。これを許します。中村建設大臣。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○中村国務大臣 ただいま委員長からお示しをいただきました国土開発縦貫自動車道中央自動車道建設促進に関する決議、この御決議に対しまして若干意見を申し上げたいと思います。  前段の方は何ら異存はございません。ただ、後段に「小牧、富士吉田問についてもすみやかに基本計画を決定するとともに」とございます。これもごもっともな趣旨でございます。われわれとしましては、できるだけすみやかに基本計画を立ててもらいたいという考えは同感でございますが、目下のところ、すみやかというのはいつをさすかということになりますと、明確に申し上げかねる状態でございます。  次に、「明三十七年度東京、富士吉田間の事業費予算については先に決定された前期五箇年計画を忠実に実行すべきである。」この御趣旨も、ごもっともでございますが、ただ一言つけ加えさしていただきたいと思いますことは、御承知の通り、小牧−吹田問につきましては、前期五カ年計画で組まれました計画よりも数年間ずれてきております。これは、用地買収あるいは世銀の借款、いろいろな関係が原因しておるわけでございますが、結局昭和三十九年度でなければ完成ができないというようなことに相なってきておるのでございます。従って、前期五カ年計画がこの高速自動車道というものから見まして、ことにまたその中の縦貫自動車中央道というものについて考えまして、相当のずれを生じておることは現実の事実でございます。これらのずれとの関係もございますので、忠実に実行に移すようにわれわれは全力を尽くしますが、前期五カ年計画にございました金額が、前期五カ年計画が続いておるとすれば昭和三十七年で終わるわけでございますが、その期間に盛り込むことは至難である事情もおくみ取りをいただきまして、われわれとしましては、御決議の趣旨を努めて体しまして努力をいたしたいということを、この機会に申し上げておきたいと思います。

木村守江自由民主党

○木村(守)委員 ただいま大臣から御意見の御開陳がありました決議案につきまして、提案者として補足並びに御質問申し上げたいと思います。  後段の問題でございますが、せっかく中央道の予算が三十七年から四年間に四百億と決定したのですが、聞くところによりますと、大体二十億以下の予算要求をしておるということであります。先ほど来道路問題についていろいろ質疑応答があり、また大臣から、小牧−吹田間の事業のおくれた原因は土地買収に非常に思わざる時間を要したからだというようなことがありましたが、そういう点から考えますれば、せっかく東京−富士吉田問をやることが決定いたしたのでありますから、東京−富士吉田間の全区域においてすみやかに用地買収を行なっておくということが、事業を最もすみやかに推進する一つの大きな原因になろうと考えております。そういう点から考えまして、二十億以下の要求というようなことではいけないのでありまして、これは四年間に四百億を使いますと、一年に少なくとも百億平均になって参ります。前期の五カ年計画で利息まで入れて百二億四千万円になりますので、その金をどうしようというわけではありませんが、少なくとも用地買収を全区域においてすみやかに行なっておくということが、この道路を建設するのに最も大事なことだと考えますので、その点を特に要望した次第であります。これに対して大臣の御見解を御開陳願いたいと思います。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○中村国務大臣 御趣旨まことにごもっともでございまして、われわれとしましては、中央道及び並行して行ないます東海道、いずれも用地買収が非常に至難でありますことと、名神高速道路の例のように、非常に至難でおくれて参りまして、当初の予定よりも三倍くらいの用地費を食っているような点にかんがみまして、基本計画ができましたら、まず先に用地買収をできるだけ大幅に全線にわたって実施をいたしまして、早く確保するということが先決問題であると思うのであります。この本質的な趣旨につきましては全く同感でございます。ただ、御承知の通り、中央道、東海道問題は、五カ年計画の策定にあたりまして、最後まで大蔵当局との間並びに政府部内の調整がつきませんで、非常に難航いたした次第であります。本日五カ年計画の閣議決定ができましたが、その前に中央道、東海道は並行してやるという基本計画を、関係閣僚懇談会で取りきめをいたしました。それがきまるまでというものは、建設省がいかに熱望をいたしましても、他の方面との調整の関係上、成り行きが確定してなかったわけでございます。いよいよここに確定をいたしましたので、すでに道路局長から申し上げたかと思いますが、すみやかに東京−富士吉田問についての基本計画の策定に着手をいたしまして、本年内にはどんなことがあっても完成をしたい、こういうわけであります。この基本計画の策定と用地買収の着手、こういうことになりますので、基本計画のできないうちには、路線のおおよその見当で用地買収を開始するわけに参りませんので、これらからにらみ合いますと、三十七年度に盛り込むべき予算の規模はどのくらいが妥当であるかということにつきましては、私ども再検討して参りたいと思います。現在大蔵省に三十七年度中央道分として予算の概算要求をしております。金額は確かに二十億前後でございますが、問題はすでに発展をいたしまして、中央道はやるということにきまり、また規模も明確に盛り込みました金額が四百億、そのほかに調整資金もあるということになりましたので、われわれとしましては、現段階を基本にして、さらに予算要求についても再検討をいたしたいと思います。再検計はいたしますが、今申し上げたように、基本計画の策定がやはりそう一朝一夕にできませんので、本年一ぱいくらいはかかろうかと思いますので、それとのにらみ合いにおきまして、必要な金額を盛り込むように財政当局に要求をいたしまして、実現を期して御期待に沿うように努力して参りたいと思っております。

木村守江自由民主党

○木村(守)委員 大臣がただいま申されましたように、この中央道の閣議決定に至るまでの経過というような点から考えますと、非常に難産であったと一言に申し上げてもよいと思うのであります。そういうような難産であったがために、明年度の予算が二十億くらいになっておるというようなことから、地元の方々だけでなく、国会議員の一員といたしましても、将来四百億と予算をきめても、これを使いこなせない、使わないような状態に終わるのじゃないか、ほんとうに手形は渡したが、その手形は不渡りであったというような状態になるのではないかということが、一番心配する問題だと考えるのであります。そういう点から今日のこの決議案を出したような次第でありまして、その点をとくと十二分に御了承願いまして、そういう心配のないようにお願いする次第であります。  また、これに関連いたしまして、御承知のように本年度中には基本計画をやってしまう、そうして明年度はその基本計画に従って大体二十億くらいきり使えないだろうというようなお話でありますが、三十六年度に基本計画が立つのですから、明年度に用地買収を全域においてやるということになりましたならば、これは二十億そこそこでは済まないのではないかと利は考えております。そういう点からお聞きをするのでありますが、東京−富士吉田間全域の土地買収をやるとすれば、大体どのくらいの土地買収費を要するか、ちょっとお伺いをしたいと思います。

高野務建設技官(道路局長)

○高野政府委員 東京−富士吉田間の用地買収の補償費は百三十億円程度と考えております。

木村守江自由民主党

○木村(守)委員 ただいま東京−富士吉田間の土地買収費が百三十億というような話を聞きましたので、これは名神高速道路の工事の遅延というような点から考えましても、また東京都内の道路の問題から考えましても、仕事をやるということを決定いたしましたならば、すみやかに土地買収をすべきであると考えます。そういう点から考えまして、二十億という予算に拘泥するようなことなく、ほんとうに明年度においては全域の土地買収をするのだというような考え方によって、あらためて予算要求をするお考えがあるかどうか、大臣にお伺いしたいと思います。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○中村国務大臣 これはもう御承知の通り極力用地買収を先にすることが必要でございますので、私どもは基本計画が完了いたしましたら活発に進めていく、ことに手形が不渡りになるようなことがあっては相ならぬというお話がございましたが、その通りでございます。不渡りにならないように四百億つきました予算が足らないくらいの勢いで実施をいたしたいと思います。そこで、三十七年度としては予算規模を幾らにするかというと、交渉にいろいろの経験上の手間の取り方等もございますし、場合によりましては、予算のほかに、予算外国庫負担契約等によって契約だけはどんどんできるように進捗をはかる。これは大蔵省との今後の折衝の問題もございますが、いずれにいたしましても、基本計画がきまりましたら、用地買収については活発に実施のできるような方法だけは講じて参りたいと思っております。

二階堂進自由民主党

○二階堂委員長 石川次夫君。

石川次夫日本社会党

○石川委員 先ほど提案された国土開発縦貫自動車道中央自動車道建設促進に関する決議で、大体の趣旨につきましては明らかにされております。今の質疑応答で大体政府の意図もわかりましたが、念のために私の方からも一言つけ加えて伺っておきたい。  これは言い古されたことでありますけれども、御承知のように、最近の政治的な至上命令として、地域格差を何とか是正しなければならない、そのためには地方の産業を開発しなければならぬという、この役割の中で果たす道路の使命というものには、非常に大きいものがあることは言うまでもないことであります。ところで、最近は縦貫道路も東海道とか中央道とかいろいろいわれております。東海道もなるほど必要であることはわかりますけれども、これはいわば経済性を無視したくらいの割高な予算をもって跡始末をやっておるという形になっておろうと思います。やはり道路というものは、その持つ使命からいたしまして先行性を持たせなければならぬ。これは言うまでもないと思う。今さら今までの道路行政を批判するという意味じゃございませんけれども、道路があとからあとから追いかけていくというような状態では、決して地方産業の開発というものの使命を十分に果たすことができないということは、私から言うまでもないと思うのです。  それで、中央道のことに関しましては、三十二年に国会議員が全員捺印をして決議をしているわけであります。そのことは今さら言うまでもないことでありまして、実はこの間も中央道の視察に山梨県の方に参りましたときに、山梨県の知事から、全員一致をもって決議をしたものがさっぱり実現しないということは、国会議員が国政に参与していないということにほかならない、こういうふうな発言があったわけでございます。大蔵省かどこか知りませんが、一部の行政官僚というものが適当に政治を壟断しているという形であって、国会の使命といのものは何ら果たされていない、こういうふうな発言がありましたときに、われわれとしてはほとんど返す言葉がなかったというのが実態であります。この立法府としてのわれわれの使命、さらに政府といたしましても、さきに第一次五カ年計画の中で百二億四千万円というものを明確に示してあるわけです。それが現在までほとんど使われておらない、何ら実現のための努力の跡が見えないということで、地元のみならず、これは国会の権威にかけても何としても放置することができないことは言うまでもないと思う。一兆円の道路予算としても予算が足りないという道路の重要性にかんがみまして、第一次五カ年計画の終わらない最中に切りかえになって、二兆一千億、倍額に増額をされておるというような実態も、もちろん道路の重要性から見てきわめて当然であると思います。そういう点からみますと、百二億四千万という予算は増額すべきものではないか。数字の上からそういうことになると思う。ところが、先ほど木村さんからも御質問がありましたが、三十七年度でわずか二十億前後ということは、全く政治の責任の所在が無視されていると言っても過言ではないといわざるを得ないわけであります。用地買収のことについても話がありましたが、いつの場合も、小間切れに用地買収をやりますと、だんだん割高になっていく、だんだん暴騰していくということで、国家の財政が非常にむだに費やされるというのが今までの慣例であります。今聞きますと百三十億円の予算だそうでございますけれども、実は山梨県あるいは八王子あたりでは、県有の土地は全部無償で出そう、私有地の買収についても積極的におれの方で全責任を持ってやってやる、こういう非常に積極的な意思表示があるわけであります。そうなりますと、百二億四千万円が来年度二十億、これが基本計画の問題との関連もあることは、今の大臣の御答弁でよくわかりますけれども、しかし、二十億というのでは、あまりにもこれはひど過ぎるのではないか。従って、われわれとしては、百二億の買収を一ぺんにやってしまおう、地方自治体の協力を得れば、百三十億円も一ぺんにやってしおまうという熱意があるわけです。従って、百二億を下らないという政治責任の所在を明らかにする意味でも、今までの御答弁の二十億というようなことでなくて、積極的に一つ百二億を上回るくらいの熱意をもってやってもらわないことには、道路の先行性、地方産業関発の任務を達成できないというふうに痛感をする。従って、今さらだめ押しみたいな形になりますけれども、国会の意思を尊重する、政治責任の所在を明らかにする、それから中央道の重要使命というものを十分確認した上で、積極的に建設大臣の応援をするつもりでわれわれこの決議をやったという趣旨もよく考えていただいて、ぜひ第一次五カ年計画に劣らない、必ず実現させるという熱意をもって、一つ処理したいという意欲をここで発表してもらいたいと思います。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○中村国務大臣 皆さんの御熱心な御趣意はよくわかっております。先ほども申し上げました概算要求の二十億前後というものにつきましては、御趣意の線に沿いましてわれわれとしては再検討いたし、三十七年度用地の確保を大幅にできますように、できるだけ努力をして参りたいと思っております。

中島巖日本社会党

○中島(巖)委員 だいぶ時間もおそくなりましたので、ごく簡単に希望や要望を申し上げたいと思うわけであります。ただいま木村、石川両委員からお話があったことに尽きておるのでありますけれども、実はわずか十日ばかり前でありますが、山梨県で、村の名前をちょっと忘れましたけれども、山林の入札をしまして、大体五千万円程度なればいい、こういうような考えをしておりましたところが、中央道の予算が四百億に決定したというような風評が流れまして、そして七千八百万で落札した。こういうように、中央道の話でもって、すでに山梨県の富士五湖周辺の土地は値上がりのきざしが出ておる、こういう実情なんです。それから、名神高速道路について見ても、先ほど大臣からお話のありましたように、山から畑から田から合わせて千二百幾らというような予算を最初建設省は立てたのでありますけれども、実際は三千九百幾らというような三倍の値段になっておる。こういうような状態なんです。従いまして、先ほど木村守江委員からその点を詳しく御説明になりましたけれども、現在の中央道周辺は、山梨県はもう県有地、村有地は全部無償で提供する、それから私有地に対しましても、建設省をあまりわずらわさなくて、県でもって積極的に支援して達成する。こういうような空気が醸成しており、また、この間中央道視察に八王子に行ったときも、八王子の市長からそういう意味のことが言われたわけであります。それから、第二の問題といたしまして、建設省は十九億とか二十億とかいう予算要求をされたそうでありますけれども、あのときの時点と今日の時点とは全く時点が変わっておりまして、中央道に四百億、五カ年計画の予算を認めて、きょう閣議決定をされたわけであります。そして富士吉田までは着工するということがきまって、政治の局面がもう大きく回転いたしたわけでありますから、ただいま申しました名神国道の轍を踏まぬように、一挙に、少なくともこの前の五カ年計画に示された百二億を上回る予算でもって土地買収だけはやっていただきたい、こういうように考えるわけであります。  それから、大臣は、名神高速道路がおくれて、三十七年度供用開始の予定が三十九年に延びた、そういうようないろいろな事情から、こちらもおくれるのはやむを得ないという御趣旨のことを言われましたけれども、名神高速道路は確かにおくれておるし、予算も非常に増額になっておるわけであります。しかし、この責任はどこにあるかといえば、道路公団だ何だと言いましても、結局帰するところは監督者である建設大臣の責任にあるわけでありまして、従いまして、あちらがおくれたからこれへしわ寄せするというようなことは、理屈にならないと思うのです。ことに本年度五カ年計画を改定して倍額の二兆一千億としてスタートした以上は、それでもって向こうのしわを改めて、少なくとも昭和三十三年度に策定したこの予算を削るということは、どうしても理屈が成り立たぬことである、こういうように私は考えるわけであります。非常に建設当局を追及するような言葉になりましたけれども、われわれ社会党だけでなしに、与党の諸君も、ここ数代の建設大臣のうちでとにかく責任を持ってたよりになるのはあなた一人だけだ、今までの大臣はおざなりのロボット大臣でだめだった、こういう意見がもう全会一致であるわけでありますから、どうか大臣は大きな見通しのもとに立って、この用地買収費だけは来年度全額見積もっていただきたい。沿道民はもう一致協力して今のような態勢でありますから、必らず先ほど道路局長の言われた百三十億の線で押えられると私は思うのです。昭和三十四年度の建設省の発表したのは、東京から富士吉田まで八十億程度のものでありましたけれども、その後二カ年の歳月がたっておりますので、そういうようなことが実態でなかろうかと思います。もしそうでないとすると、また名神国道り轍を踏みまして、三倍もの用地費を食って、そのあげくに工事が非常に遅延して、国の産業に及ぼす影響が大きくなる、こういうように考えるわけでありますので、ぜひともこの用地買収費だけは来年度は完全に予算に盛っていただきたい、かように考えるわけであります。それを消化する、せぬというようなことを道路局長もずいぶん言われますけれども、名神国道なんかは、昭和三十二年度は三十四億何千万かを計上して、わずか二億七千万しか使っておらないが、昭和三十三年度におきましては、前期の三十二億の繰り越しと、その年の八十億、百十何億の予算を二十億しか使っておらぬ。こういう点から考えましても、建設省がその意思になって強く当たればこの予算は獲得できるし、そしてただいま申しましたような富士吉田までの用地買収は必ず来年一年で解決できる、こういうように考えますので、そのように御努力をお願いいたしたいと思うわけであります。答弁は要りません。

二階堂進自由民主党

○二階堂委員長 次会は来たる三十日開会することとし、本日はこれにて散会いたします。   午後零時三十六分散会

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