決算委員会 第9号
- 発言数
- 114 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1961/11/10
会議録
○鈴木委員長 それでは決算委員会を開会いたします。 昭和三十四年度決算外三件を議題として、これより審査を進めます。 質疑の通告がありますので、これを許します。小川豊明君。
○小川(豊)委員 きょうお尋ねしたい防衛庁の方は、おいで下さっているのは経理局長さんと施設課長さん、それだけですか。——あとでこれは大蔵省の管財の方の方にもお伺いしたいと思いますけれども、まず、防衛庁の方からお尋ねいたします。 私はまだ調査が十分ともいえないわけですけれども、ここに千葉県の東葛飾郡沼南、鎌ケ谷、ここにまたがっている旧藤ケ谷飛行場、今は白井飛行場といっているそうですか、ここの飛行場の坪数が六十五万坪といい、あるいは七十二万坪ともいわれておりますが、これは正確には何万坪が正しいのでしょうか。
○木村説明員 白井の飛行場の坪数は、国有財産台帳に記載されております坪数は六十八万一千五百四十一坪でございます。
○小川(豊)委員 国有財産台帳に記載されているのは六十八万一千坪といいますが、現に使っておられる飛行場の敷地は、それ以上にあるのではないですか。これが現有の面積ですか。記載されている以外にないですか、ありますか。
○木村説明員 現在一時使用をいたしておりますものは、今申し上げました国有の土地六十八万坪余りでございます。
○小川(豊)委員 そうすると、ここで民有地との関係で紛争があるということを言われていますが、これは国有財産として記載されている六十八万一千坪内に起こっている問題と解釈してよろしゅうございますね。
○木村説明員 ただいま申し上げました六十八万一千坪余りの土地の中には、登記上正式に国有地として登記してございますものが二十五万四千坪ばかりございます。それからまだ未登記のもの、これはもともとこの土地を終戦直前に国が買収いたしました関係上、手続未了で、未登記になっている分が約四十四万坪ばかりございます。ただいま委員の御指摘になりました係争中の土地と申しますのは、この未登記土地の四十四万坪のうち、現在訴訟中のものが五万四千坪ばかりございます。おそらくそれをただいま御指摘になったのだろうと思います。
○小川(豊)委員 ここに今度滑走路、誘導路その他の施設をされるために予算を要求されているわけですが、この予算総額は十二億四千万で、三十六年度分は三億二千九百五十万である、あとは債務負担行為でまかなわれる、こういうふうに聞いておりますが、これは間違いございませんか。
○木村説明員 三十六年度の予算で認められておりますものは、詳しく申し上げますと、工事費といたしまして三億二千九百万でございます。そのほかに、なお国庫債務負担行為として七億三千百万ございます。それから不動産購入費として一億三百万、それから移転等補償金として一これは歳出ではございませんで、国庫債務負担行為に八千万、これだけ認められております。
○小川(豊)委員 そこで私もちょっとわからなくなってその点をお尋ねするのですが、土地というものは、先ほどのあれで六十八万一千坪のうち、二十五万四千坪は登記されており、四十四万坪が未登記であるとすると、この未登記ということは、土地は買収してあるけれども、まだ登記がされていないということと解釈するのですが、そういたしますと、今御説明の一億三百万は土地の取得の金であり、それから移転等補償金八千万というのは、どういうことにお使いになる金になりますか。
○木村説明員 まず第一の不動産購入費の一億三百万でありますが、これは三十六年度の予算を計上いたしますときに予定されておったものでございまして、主として白井基地周辺の排水路であるとか、あるいは迂回路であるとか、あるいは誘導路、あるいは燃料タンクの用地というようなものを、大体約十万坪を予定しておったわけであります。しかし、その後の実際計画によりまして、この十万坪の購入は必ずしも必要でないという結論になりまして、ただいま申し上げました六十八万坪のほかに、十万坪を求めるということは、実際上おそらく必要がなくなるのではないかというふうに考えております。 それから移転等補償金の八千万円でございますが、これは滑走路が現在千五百メートルございますが、これを二千二百五十メートルに延長いたしますので、その付近にございます東京電力の高圧の送電線の鉄塔が障害となります。これをほかに移設する必要がございますので、東京電力に補償金として支払う分を要求いたしたわけでございます。
○小川(豊)委員 これは昭和三十六年十月十七日、ついこの間参議院の鶴園さんの質問にこういうことがありますね。これに対する政府委員の答弁は、「この国有地の六十八万一千坪の中には、未登記の、国に対して移転登記がまだなされておらないという土地が四十四万坪ばかりございます。この四十四万坪の土地は、国としては終戦直前に買収をいたしたものという判断をして今日に至っておりますけれども、若干の問題がございまして、ただいま」云々、「この旧土地所有者八十五入につきましては、」云々ということを答弁されている。ここでは土地は国有地としてすでに金は払ってあるが、未登記になっている、こういう答弁ですが、これに対してこれは沼尻さんという政府委員の答弁では、「大蔵省の管財局のほうに照会しましたところ、その土地は終戦直前の昭和十九年に旧陸軍において買収いたしましたが、間もなく終戦となって登記手続が未済になっている。しかしながら、もう国が買収して国有地になっておるというような回答がございました。」というので、ここでは国が買収して国有地になっているということをはっきりしているのです。それから一方では、この土地の所有権について八十五人から問題が起こっているということになっているのですが、これはどういうことなんでしょう。土地は金を払ってしまっているから問題は起こるはずがないと解釈するのですが、今聞くと、訴訟等が起こっているというのですが、これはどういうことでしょうか。
○木村説明員 これは調達庁の不動産部長がお答えをいたしておりますように、先ほど申し上げました四十四万坪の未登記土地の関係者というものは全体で八十七人あったわけでございます。それで国といたしましては、これを終戦直前に買収をしたということで、あるものについては、この土地の売り渡し書でありますとか、あるいは登記の承諾書であるとかいうものが、現在も残っております。あるいは原本が残っておらなくて、その写しが残っておるというものもございます。しかしながら、何しろ終戦直前のどさくさまぎれでございました関係上、そういう証拠書類の残っていないものもございます。従って、先ほど申し上げました八十七人のうち八十五人につきましては、鎌ケ谷の町長さんと沼南村の村長さんが中に入られまして、それで大体時価の一割以内の補償金でもって話をつけようということになりまして、この契約を結んだ次第でございます。ところが、この残りの二人のうち一人は、現在訴訟を提起中でございます。これが先ほど申し上げました五万四千坪の土地について、これはあくまでも国にまだ売っていない、自分の私有地であるということで、現在国との間に訴訟が起こっております。それからもう一人は、この訴訟を提起しておられる方の御親戚の方でございますが、この方も、これは訴訟は提起しないけれども、まだ国有地として自分は承知していないということで、この一人についてもまだ訴訟外で争いがある、こういうことになっております。
○小川(豊)委員 この点は私のお聞きする主要な問題ではないのですが、ただ国が金を払って買収したものが、その後にまた再び訴訟になるというようなことは、金を支払ったその受け取りとかなんとか、そういう証拠というものがこれはないのですか。
○木村説明員 これは終戦直前の非常に混乱をしておりましたときに、当時の旧軍が買収をいたしたものでございまして、ただいま申し上げましたように、書類の残っておるものが大部分でございますけれども、全然その書類の残っておらないものが若干中にあるわけでございます。従って、国としてはあくまでもこれは買収いたしたという方針で現在まで参っておりますけれども、ただいま申し上げましたように、一部については争いがある、こういうことになっております。
○小川(豊)委員 それはいいのです。ただそういうふうに買収して金を払って、その証拠になる領収証その他が保管されてなかった、あるいは受け取ってなかったとかいうことから、こういう問題が起こってくるのではないか。この点は、これは終戦直後じゃない、戦争末期の混乱の中で起こったことだから、一応これは仕方がない、こう見ます。これは整理が非常に不手ぎわであったと思うのです。 そこでお尋ねするのは、この膨大な六十八万一千坪は、これは旧軍が持っておって、従って、これは所管として大蔵省の所管になっているのは当然じゃないかと思うのですが、そうですね。——そうすると、この大蔵省所管になっているのを、聞くところによると、一時米軍が使っていた。そして米軍から返還されて、今は防衛庁でお使いになっている。そうすると、当然防衛庁としては、これは所管がえの手続なり一時使用の手続なりをするのが当然だ、こう思いますが、それはなされておりますか。
○木村説明員 これはただいま御指摘になりましたように、昭和三十五年の六月三十日に米軍から返還になっております。しかし、その前年の昭和三十四年の十月以降は、閣議決定でもって海上自衛隊が米軍と共同に使用する、こういうことに相なっておるわけでございます。ただいまは返還になりました関係上、大蔵省の普通財産になっておりますが、昭和三十五年の六月に千葉の財務部長から防衛庁が警備依頼を受けておるということで、現在警備依頼を受けておる状態でございます。
○小川(豊)委員 私のお尋ねしたいのは、国有財産、これを警備依頼を受けているというような形で今後とも使うべきものではなくて、やはり一時使用の手続をとるなり、あるいは所管がえをして行政財産なり何なりにしていくのが当然のとるべき手続じゃないか。一時使用の手続をあなたの方はとっておらない。かりに警備依頼を受けたとしても、あなたの方でお使いになるのだから、一時使用なり所管がえなりを当然しなければならない任務じゃないか、こう思うが、ところがそれをとられておらないということを聞いておるのですが、これはどういうわけでそれをおとりにならないのですか。
○木村説明員 所管がえにつきましては、現在どういう段階にあるかと申しますと、昭和三十五年の十一月二十一日に、防衛庁から関東財務局長あてに所管が之の申請をいたしております。その申請に基づいて、同年の十一月三十日に国有財産関東地方審議会から答申がなされておりまして、その答申によりますと、防衛庁に所管が之をして差しつかえない、こういう御答申になっております。ただ、この土地は、先ほど申し上げましたように、非常に未登記の部分が含まれており、あるいは現在裁判にかかっておるものが一件あるというような関係上、全体の書類、要するに移管に必要な書類がなかなかそろいませんので、それで所管がえの手続がおくれておるわけでございます。ただ、防衛庁といたしましては、大蔵省の内諾を得まして、現在警備依頼中でもございますし、また先刻申し上げました閣議決定の趣旨もございますので、これを使わしていただいておる、こういうことでございます。
○小川(豊)委員 あなたの方では警備依頼を受けている。それから今後もこれはお使いになるわけですが、事実はその問題ではない。それから訴訟があるとかないとか、こういのことはいずれ解決することだから、これもそう問題ではないと思います。今お聞きしても、三十五年の十一月に云々という御答弁でしたが、これは三十五年の六月に返還になっている。従って、三十五年の六月に返還になっているならば、そしてこれはあなたの方がお使いになるわけなんですから、一時使用の手続をとって、その次に所管がえの手続をとるなりなんなりするのが当然じゃないか。一年間おっ放しになって、ただ警備依頼を受けたとか、閣議がどうだとか——閣議は別としても、そういうことでは国有財産の取り扱いに対しては少し安易過ぎるじゃないか。やはり一時使用の手続を直ちにとるのが当然ではなかったかと思うのですが、これはいかがですか。
○木村説明員 お説の通りでございまして、これは正当な考え方からいえば、一時使用の許可をとって使用させていただくというのが正論だろうと思います。ただ、先ほど申し上げましたように、正式の書面による所管がえについて、いろいろの書類の整わないような事情がございますので、それでただいま申し上げましたような状態になっておりますけれども、これは仰せの通り、それが正式の考え方だろうと思います。
○小川(豊)委員 その点を御理解いただけたらけっこうです。
○西村(力)委員 関連して。納得をしない二人が主張している土地は、その飛行場のどの辺になっているのですか。
○木村説明員 ちょっと図面がございませんのであれでございますが、一部滑走路の中に入っております。
○西村(力)委員 そこで問題になるのは、滑走予定地にかかるところに係争の地点がある。そういう場合に、あとから小川委員が質問されるでしょうが、滑走路のコンクリート固めの工事請負ももう成約しているということですが、そういうやり方というものは、事後に至って敗訴をした場合は、補償したらよろしいということを言いますが、いやしくも国民の権利というものは、そういう場合に主張されて、係争になっている途中に、そこのところを含めて契約をするという問題は、私たちはこれを重視して今までやってきたわけなんです。結局どうなるかというと、そこのところは手をつけないで、紛争解決までじっとしていろといえば、紛争解決はいつになるかわからないから年金をかけて工事をやったって、飛行機は一つも飛びはせぬですよ。ところがまた一面、それだけ残して両方から工事を始めてくると、そこにぽつんと抜かれて両方から挾撃を受けたような工合になって、その所有者の権利主張というものは非常に弱くならざるを得ない。そこのところは残して両方から工事をやって、お前のところはこうなる、そういうふうなやり方、これは政府の、権力を持つ側の少し強引な措置ではないか、こういうことを私たちは今までも指摘して参りましたが、この際もそういう工合に言えるだろうと思う。それで今滑走路にかかるところに問題点があるのだというが、その土地を一体どうやって工事を進めようとするのか。その点はどうですか。
○木村説明員 これは多少御説明申し上げないとわかりませんが、現在訴訟をされておられる方の主張しておられる土地でございますが、この土地は現在滑走路ができておるのでございます。従って、現在耕作をされておるとか、あるいはそこに建物が建っておるとかいうものではございません。現在滑被路ができております。ただその滑走路の土地は自分の土地であるという所有権についての御主張でございまして、現場の報告では、この所有権を主張しておられる方と防衛庁との間の話し合いでは、工事を進められることについては別に反対はしない。しかし、所有権は自分のものであるという御主張でございまして、この工事をやってはいかぬというか、あるいは現在耕作中の土地であるとかいうことではございません。
○西村(力)委員 という話ですが、それは何か的確にそういう確認書や何かをとっているのかどうか。そういうことは、言葉ではあなた方の方に報告になっているのかもしれませんけれども、現地においては案外そうでない場合があるのですよ。そういうことがよくあるので、それは確認書をとって、工事施行だけは認める、所有権の争いはあくまでも続ける、こういう趣旨の確認書なり何なりをとらないと、やはりあなた方が力にまかせてぐんぐんと押していくということになる。結局そうならざるを得ないということになるのです。どうですか、その確認書をとっているかどうか。とらないまでも、それを必要としない確たる今の答弁の証明がされるのかどうか。
○木村説明員 この土地の所有権を現在主張しておられる方の確認書はとっておりません。と申しますのは、現在国との間に訴訟が係属中でございますので、そういう正式の確認書をお出し願いたいというても、それはこの訴訟上の不利になるというような資料に使われるおそれもございます。おそらくそういう危倶はあると思います。従って、これを確認書という形ではとらなくても、防衛庁といたしましては、実際上その方との間に工事については差しつかえないというお話でございますので、実際上の話がそうなっておれば、確認書を求めるということは、この訴訟の段階ではちょっと無理かと思います。
○西村(力)委員 そういう工合に、訴訟の当事者であるから、自分の敗訴の理由になるような行為は避けるだろうという予測があるとするならば、話し合いによって黙認するというようなことであっても、逆にいえば、それはやはり証明がないのだという工合になるのじゃないか。それはやはり訴訟当事者としては、口頭でもそういうことを認めるということは、結局自分の訴訟というものを弱くするということになるのであるから、あなたの答弁を聞きますると、そういうことを東京建設部の係官が言うていること自体が、やはり薄弱なものである、こういう証明に逆になってくるのじゃないかと思う。その点は私としましては、そういうあやふやなことではなく、はっきりした確認をとって、そうして仕事を進められるならばよろしいですが、そうでなければ、そこのところは手を触れない。現実に滑走路があったとしても、新しく今度は工事をやる場合にはそれはゼロに還元してやるのですから、やはりそこのところに手をつけないという工合にしていかなければならないでしょう。そういう方向をとられる意図はあるかどうか。
○木村説明員 この訴訟をなさっておられる方と国との関係でございますが、これはあくまでも訴訟上でこの黒白をつけるということでございまして、われわれとしては、相手方の訴訟上の立場を故意に弱くするというようなおそれのあるものを差し出してもらいたいということは、ちょっと言いかねるかと思います。ただ、現在滑走路になっておって、そこを整地をしてきれいに滑走路の修理をするということでございますので、現状をくつがえして形の違った土地にするということではございませんので、この方が工事だけは黙認しようということでございますから、それ以上に書類にして差し出してもらいたいということは、ちょっとわれわれとしても言いかねますし、また相手の方も、訴訟上非常に窮地に陥られるというような御心配もあろうかと思いまして、おそらくこれはちょっとむずかしいのではないかと思います。
○西村(力)委員 事実、砂川の米軍飛行場の滑走路の中には、民有地、しかも貸借関係に合意をしない民有地があるわけですね。だから、実際はそこのところにやってはならないにかかわらず、やはりそれを力でやっておる、こういうことがありますが、結局はっきりしたことにしないと、私たちの印象としては、いろいろな理屈があるでしょうが、どうしても力でずるずるっとそういうコンクリートでならしていくのだ、こういう工合になるように思えてならないのです。そういう既成事実を作られることが、訴訟におけるマイナスの要因になるということになりますので、国民の権利を守る立場から、そういう点を強く私たちは指摘したわけなのです。 それでは、今の合意をしない二人の人の住所と性名、これははっきりしておると思うが、それを一つ出してもらいたい。
○木村説明員 住所はちょっと今持ち合わしておりませんので、もし御必要ならば、あとで調べて御報告をしたいと思います。一人の訴訟を提起しておられる方のお名前は、渋谷貴重さんでございます。それからもう一人、これは訴訟は提起されておりませんけれども、その御親戚の方で渋谷重光さんという方が、やはり所有権を主張しておられるということでございます。
○木村(公)委員 この問題にちょっと関連して、御参考になろうかと思いますので申し上げたいと思いますのは、全国各地に、今いろいろ旧軍用地に対する所有権の有無の問題、所有権確認の問題、あるいは軍と個人との契約無効の問題等が、実は各所にございますが、その通有性とも見られるべきものは、戦争中軍部に協力する意味において軍と契約をして、自分の所有いたしておった土地を正式に手放した。ところが、敗戦後になりまして、その契約が相手方の陸海軍がすでに存在しないというような理由から、無効であると申し立てる人が出てきたり、あるいはまた、その当時の自分のほんとうの意思は、軍用地として買い上げられることに内心反対であったけれども、時の国家情勢、社会情勢によってやむなく自由契約の形をとって契約に応じただけのことであって、真意は自分は契約に応ずる意思はなかったのだ、さらにまた他の言い分として通有的なものを拾ってみますと、契約はなるほどしたけれども、不当に価格が安い。そのような安い契約でもって応じなければならないということは、自分の自由意思でなく、社会情勢であったのだ。しかしながら、今日本は負けて、陸海軍は存在しないし、現段階においては社会情勢も違っておるから、そのような異常な社会情勢のもとにおけるところの契約は無効であるとか、あるいはまた金額が不当に安かったから、あの契約の真実性というものに対して欺瞞があるとかいうような意味の、国を相手の訴訟が今各地において非常に多いと私どもは見ておるのでございますが、おそらくただいま小川委員から御指摘のあった、防衛庁が警備のために一時借り受けとか使用しておるというその土地を、私現実には見ておりませんが、そこに自分の所有を訴訟によって獲得しようとされる人のケースにおいても、おそらくは戦争中においては、自由意思であったかどうかということは、心理的なことはしばらく別にいたしましても、表現的には、少なくとも契約が成立して軍にそれが買い取られたんだ。しこうして、陸海軍がなくなった後は、これが大蔵省に移管されて、大蔵省に移管されたものをそのまま防衛庁が警備の名において使っておることがいいか悪いか。手続上もしも大蔵省のものであるとするならば、なぜこれを防衛庁に払い下げるとか、あるいは転用するという手続をとらないかという一点にしぼらるべきものであろうと思います。これがもしも訴訟の途中であるからという理由をもって、大蔵省もこれを完全管理ができない、防衛庁もこれが使用できないということになりますれば、私は、国家に対しまして不当の損害を与えるものではあるまいか。個人の利益の尊重ということは、もちろん憲法に保障されておりますから、言うまでもないことでございますが、こういう訴訟経過においては、かつて戦争中においては契約が締結されたことは一応認めておるけれども、その価格は不当であったとか、社会情勢による、ほんとうの自由意思でなかったというような、後日の社会情勢の変化というような客観情勢を理由にして、契約の無効あるいは契約の取り消し等を求める訴訟が往々ある。たまたまこの事案において、ただいま小川委員の指摘された事案がそれに当てはまるかどうかは存じませんけれども、そのような通有的な、通常的な事案が各所にございますので、それを混淆することなく、もしもそれがそういう事案とは全然別のものだ、あくまでこれは常識上あるいは客観的に見て、当然訴訟の対象となるような主張であるということならば格別でありますけれども、戦争中は軍に迎合して、どんどんそれを、自由意思じゃないなどといいながらも、供出、買い取りを承諾しておって、今となって今度は裏返したように、それはあのときの社会情勢でやむを得なかったのだけれども、今ではもう手放す気がないということを、物価も変わっておる、社会情勢も変わってきておる現今において、十数年前のことを申し立てるという訴訟経過が多いわけでございますから、その点を私は小川委員にも御調査をお願いしたいし、防衛庁の方でも、その点を御調査の上、所有権がじゅうりんされているのではない——訴訟の過程であろうとも、そのようなケースもあるということを一応お含みの上で御調査をなさることを、私は希望いたす次第でございます。
○西村(力)委員 木村委員のお話ですが、この国会は、民主主義下の国会でありまして、国家の利益が個人の利益に優先するという観点に立つ御議論は、私どもは受け取りかねる、こういう考え方が基本であります。そうして私たち、特に私は、長いことそういう関係を回っておりましたが、やはり正常な形において軍に収用されたということもあったでしょうが、現地に行ってみると、この例はまだ詳しく知りませんからわかりませんが、絶対反対なところに憲兵が来て、軍刀をがちゃりとやっただけでへいっとみんな取られた、こういう例が非常に多いのです。そういうような形で収用された土地に対して、やっぱり自己の権利の主張をやるのは当然でありまして、そういう具体例をはっきり見なければならないと思います。旧軍時代において、軍部がどれだけそういう権力的な立場をとったかということも、あなた自身も十分におわかりだろうと思います。ですから、問題は、そう簡単に、国家のものになったものをこっちが権利主張をするのは、国に損害を与える、こういう主張を一般論としてここで述べられることは、あまり当を得ないのではないか、こういう気持がするわけです。いずれにしましても、この渋谷氏お二人に事情を聞いてみなければこの関係がはっきりしませんから、この関係においてはどういう形でなされたかわかりませんけれども、こういう宅地における紛争の原因は、そういう軍の威力が泣き寝入りをさせた、こういう例が非常に多いということだけははっきりしておかなければならない。
○小川(豊)委員 私、今お聞きしてちょっとわからないのは、この参議院の答弁ですが、四十四万坪というのは、ここで鶴園委員がこういうように質問している。「民有地が四万八千坪、これは返還されましてからお返しになったわけですね、所有者に対して。それを伺いたい。」これに対して政府委員が「民有地は、先ほど申しましたのは地主に返還しております。」こう答えている。そうすると、これはどういう経過であったか知らぬが、あるいは軍の圧力で買ったか買わなかったかは別にしても、あなたの方の答弁では、一たん金を払って、領収証はとらなかったけれども、買い受けたものだと了承しているということを、政府委員の木村秀弘さんという方が答弁している。ところが政府委員の沼尻さんは、地主に返還をしましたと言っている。一たん買い受けたものをまた返還しなければならないというのは、どういうことなんですか。この政府委員の御答弁が、おそらく管財の方と調達庁か何かの関係だと思うのですが、違っているのです。この点を一回説明してくれませんか。
○木村説明員 その木村政府委員というのは、私でございますが、ただいまの四万八千三百余坪につきましては、これは終戦後、米軍が使います際に調達庁で民間から借り上げまして、それを米軍に提供しておる。ところが、米軍が返還をしてきましたので、この借り上げた部分については民間にお返しした、こういうものでございまして、ただいま申し上げました四十四万坪とは無関係でございます。
○小川(豊)委員 それはその点でわかりましたが、次にこういう点があるのです。一般公務員の場合には、よそへ転職等をする場合には、規則によって人事院の了承を得なければならないことになっていますが、防衛庁の場合には、特別公務員か何かで、そういう必要はありませんか。たとえば一般公務員、役所の課長や部長がよその会社へ転出する等の場合は、人事院の了承を得なければならない規定があることは、御存じだと思うのです。あなたの防衛庁の方は、よそへ転出する場合にそういう規定は受けるのか受けないのか、こういう点について。
○木村説明員 私、人事関係の仕事をやっておりませんので、ここで責任を持って御答弁申し上げるわけには参りませんが、推測でございますと、一般公務員の場合は、ただいま仰せになったように人事院の承認が要るわけでございます。おそらく防衛庁の場合においては、特別公務員でございますから、人事院ではないけれども、長官の承認か何かが要るかと思います。この点は、人事局長の所管でございますので、私は、はっきりは御答弁申し上げられません。
○小川(豊)委員 これは公務員法百三条、百四条でこういうふうに規定されておりますね。ところが、あなたの方は特別公務員だから、これがあるかないかわからない、こういう御答弁なんですが、そこで今度具体的にお聞きしますと、あなたの方の防衛庁の大森という施設課長さんは、三十六年の六月に大成建設の子会社である大成道路株式会社、この会社はまだできておりません。ここへ重役として就任しておるわけです。そうしてこれは会社ができておりませんから、従って、大成建設の方にいすを持ってそこに行っておられる。そこでこの大森課長は、大成建設へ転出する場合に、あなたの方の局長なりあるいは長官なりの承認を得なければ出ていけるはずがないから、承認を得たと思いますが、そうすると、今の公務員法をあなたの方では適用を受けるか受けないかということは答弁できないというから仕方がありませんが、こういうケースは、これはあとでも問題になってくると思いますが、東洋護謨化学工業という工場へも、元防衛庁の将官がやはり顧問として行っているのです。こういうようなケースが幾つかあるのです。こういうのはみな一体承認を得て行っておられるのか、得て行っておられないのか、この点をお尋ねしたい。御答弁できませんか。
○木村説明員 ただいま申し上げましたように、これは人事局長が所管いたしておりますので、私からは責任を持った御答弁を申し上げかねますが、辞職願のときに、その理由を述べましてそれで願いを出しますので、長官の御承認を得ておることは確実でございます。そのほかに別の機関の承認を要するかどうか、その辺は私ちょっとここでお答えいたしかねます。
○小川(豊)委員 私が白井の飛行場でお尋ねしたい焦点はここに出てくるわけですが、この飛行場は、さっきあなたが御答弁になったように、千五百メートルの滑走路を今度二千五百メートルに拡充する。そこでこの拡充にあたって、防衛庁はこれを大成建設に請け負わしているわけです。そうして大森さんという方は、三十六年の六月、ここの重役に就任をして、この契約は九月に行なわれておるわけです。この点だけならば、私はまだ別に問題とする必要はない、行かれて契約なすっても、必要ないと思いますが、この契約は、当然回状からいって、指名競争入札になる建前をとっているが、ここの場合には随意契約をなさっている。形は競争入札の形をとっているが、完全に随意契約であるということが私どもには看取されるわけですが、この入札の金額、入札の経過、こういうものを一応御説明願いたい。
○木村説明員 これは契約の経過を申し上げますと、入札がただいま仰せになりましたように三十六年の九月二十七日でございます。それで二社に分けまして、一社が大成建設で、その落札の価格が四億二千五十万円、それからもう一方の方が熊谷組でございまして、四億二千八百五十万円、こういうことになっております。それで入札の経過でございますが、これはただいま仰せになりましたように指名競争入札でございまして、この大成建設が落札いたしました部分につきましては、一回、二回、三回と、なかなか落札がいたしませんで、最初六社が参加いたしております。一つは清水建設、それから大林組、大成建設、西松建設、日本鋪道、地崎組、こういう六社が入札に参加いたしておりますが、このうち、大林組と西松建設一地崎組は、第三回目で辞退をいたしております。そして残りました三社が最後に入札いたしまして、大成建設に落札をいたした、こういう経過になっております。 それからもう一方の方は、先ほど申し上げましたように、熊谷組が落札しておりますけれども、当初の参加者は、鹿島建設、熊谷組、間組、高野建設、ブルドーザー工事、佐藤工業、この六社でございまして、このうち、鹿島建設、ブルドーザー工事が、第三回目で辞退をいたしております。それかう間組と高野建設、佐藤工業が、第四回目で辞退をいたしております。それで熊谷組にきまった。こういう経過になっております。
○小川(豊)委員 この滑走路、誘導路、あるいはエプロンとか、そういういろんな施設が一貫して一つのセットになっておりますね。誘導路を作るなら誘導路、滑走路を作るなら滑走路をそれぞれ請け負わせることは、一応私はわかるのです。こういうふうに滑走路があり、誘導路がある、あるいはエプロンがある、それをこういうふうに横に切ってしまっておって、こういう飛行場の工事の請負をさしたということは、私は世界に類例はないと聞いておりますが、世界はいいとして、日本で、防衛庁の工事にそういう類例はありますか。
○木村説明員 今のこの誘導路と滑走路を縦割りにしないで横割りにいたしました理由でございますが……。
○小川(豊)委員 私は、理由をお聞きしているのじゃないのです。そういうふうに請け負わしたケースは、私は世界にないと聞いておるが、世界はいいにしても、日本にそういう例があるのかと、こう聞いているのです。
○木村説明員 世界の例は私も存じませんが、防衛庁では初めてのようでございます。
○小川(豊)委員 そこで、これはこういう工事をせなければならないということは、防衛庁の方で大成建設にこれを渡すつもりであった。ところが、ほかから——これを請け負ったのは熊谷組ですか、これは何社から——競争入札でやらなければならないのが原則ですから、競争入札を募ったけれども、これは金額ではっきりわかっている。最後に残るのは二社である。ところが、これは大成にそっくりやらせたかったわけだが、そういうことができないので、滑走路なら滑走路は大成に、それから誘導路は熊谷組、こういうことをあなたの方では計画しておったのだが、それでは両社が——というより熊谷組だろうと思うが、それが言うことを聞かない。とうとうこういう日本でも例のない——私は世界で例がないと聞いているが、世界は私もわかりません。防衛庁が今まで契約した中でこういう例のない工事をやっている、入札をしているわけです。しかも、この金額は何十億だ、何百億だというなら、これは一社ではとうていできないからということも言い得るでしょうが、わずかに四億か五億の——合わせて八億でしょう、これの工事を一社でできないはずはない。かりに二社でやらせるとしても、当然縦割りにしてやらせるのが、これが入札の常識だと思う。それを横に切って、図面で見たならば、こういうふうに滑走路があって、こういうふうに誘導路がある、ここにエプロンがあって、こう切って、こっちとこっちをこういうふうに渡して、どっちも等分にやらせなければならないから、こういうことをやらした。金額で今お聞きしても、四億二千五十万と四億二千八百五十万、八百万は違いますが、こういうような工事を請け負わせているわけです。これは、あなたの方で、こういう工事の請け負わせをいいやり方だとお思いになりますか、どうなんですか。
○木村説明員 二社に請け負わせた理由は、白井飛行場が三十七年の十月に使用開始いたしたいということで、時間的に非常に急いでおりました。ところが、この工事に搬入する資材は、一日当たり大体貨物自動車二百台以上のものが必要なわけでございます。ところが、一社当たりの可能量は大体一日が百台程度でございまして、もしこれを一社に請け負わせるということになりますと、相当工事が延びるという事情がございましたし、また、この土工の数量が非常に多い関係で、土木機械が大体一日当たり五十台程度を必要といたしますが、これは一業者としては相当能力を超過しておりますので、こういうふうに当初の入札のどきから分割をして入札にかけておるわけでございます。 それから縦割りにしないで横割りにしたという理由につきましては、縦の方も考えたことは考えたのでございますけれども、しかし、御承知のように、飛行場の建設には、高いところの土を切りまして、そして低いところに盛るという作業がございますので、縦割りにしますと、ほかの業者のところかも土を持ってきて盛り土をするか、あるいは自分のところからとすれば相当遠方から土を運ばなければならぬということで、その業者の自分の工事の範囲内で切り土、盛り土をさせるというために、縦割りでなくて横割りに計画をいたしたわけでございます。
○小川(豊)委員 それはあなたの方では、質問されればそういうお答えをしなければならぬだろうということは、私も初めかち予想してきたわけですが、この滑走路は、いずれにしたって二千五百メートルでしょう。二千五百メートルや四千メートルのところへ、こういう形でやったならば、急ぐから二社でなければできないとすれば、縦割りにしたっていいじゃないですか。ところが、こういうような横割りにしてやったということ、しかも、さっきの御答弁でもわかる通り、あなたの方で例がないでしょう。防衛庁でこういう請負をさせたことは初めでしょう。そしてこういうことをやっていくと、一体これが完全なものになるとお思いでしょうか。むしろ逆に、あなたの方はそれによってかえって——土の運搬がどうだとかこうだとか言われますが、セメントを使うのに、砂利でも砂でもみんな違ってくるのです。こういうふうなやり方というのは、結局ここにあなたの方から施設課長の大森さんという人が大成建設へ行った。大成建設へ行くについてみやげを持たしてやらなければならないから、みやげを持たして、この工事をそっくりやらせようと思った。ところが、それに対して苦情が出たので、やむを得ず二つに割った。二つに入札させざるを得なかった。二つに入札させるために、一応競争入札の形はとったが、この経過を見ていけば——時間がないからこれは私は説明しませんが、経過を見ていけば、二つにいくようになっている。そうしていったのは、縦割りにせずに横割りにして、こういうような工事をやったということに対して、私は、防衛庁が自分のところからこういう建設会社へ——施設課長というならば、当然こういうものを契約したり設計したりする立場の人でしょう。その人が大成建設へ行って、六月に行って九月にこういう請負をしているんです。しかも、大成道路というのは、これは大成建設の子会社でしょう。会社はまだないのです。ないところにいすを持っていって重役に就任している。そうしてこういう請負をさした。しかも、さしたのは非常にこっけいな横割りというか、こういうような請負をさしているということを、私は、あなたの方では、答弁としてはそういう答弁のほかにないと思います。わかります。わかりますが、こういうことを今後もずっとおやりになるつもりなのか、つもりでないのか。私があえてここで聞くのは、今後こういうような形というものは十分に注意してやるべきじゃないか、こう思うのです。御答弁いかがですか。
○木村説明員 ただいまおっしゃいましたように、その施設課長が建設会社へ入るそのみやげに持っていったという事実は、絶対にございません。これは御承知かと思いますが、施設課長というのは、そういう工事の入札なりあるいは企画なりというものはいたしておりません。御承知のように、防衛庁におきましては、施設課というのは、経理局の内局でございまして、現実の工事の計画なり設計等は、これは建設本部というのがございまして、ここでやっております。なお、入札等につきましては、建設本部の下部機構として、この場合でございますと東京建設部でございますが、東京建設部というのがございまして、ここで指名競争入札をいたすことになっております。 なお、今の何か大成にやらしたかったんだが、ほかから苦情が出たから途中から分割したというふうに私受け取ったのでございますが、これは当初から二つに分けて入札をいたしております。
○小川(豊)委員 あと食糧庁の問題があるから、私はこれはちょっとおきますが、昔から李下に冠を正さず、瓜田にくつを入れずということわざがあります。この場合、初めから冠をとって入っている、くつを脱いで入っているのと同じことなんです。それであなたの方では、施設課長だから直接の権限があるとかないとか、こうおっしゃいますが、それは、答弁としてはそうせざるを得ないことなんです。防衛庁の施設課長ともあろう人が、土建会社の重役におさまって、そこへ六月に行ったら、九月にこの工事がいっている。しかも、例がない工事のやり方じゃありませんか。入札のやり方は、例のないやり方でしょう。まつ二つに割って、両方に等分に工事を分けてやらなければならない。そんならば、なぜ縦に割らないのです。縦に割ってやるのが、今までの入札のしきたりでしょう。それをこういうふうに横に切って、そっちへそういうふうにやっているということは、あなたがここで答弁なさるには、そういう答弁をする以外に方法がないことは私も了承いたします。しかし、私が言いたいのは、そういうような国民に疑惑を持たれるようなことをおやめなさいということなんです。疑惑を持たれざるを得ないじゃないですか。私は、ほかの力がどういう質問があるか知りませんが、私はそのことを言うてこの質問を終わりたいと思います。
○鈴木委員長 西村力弥君。
○西村(力)委員 この飛行場はP2Vを飛ばすためのものであるはずですが、そうですか。
○木村説明員 その通りであります。
○西村(力)委員 この滑走路だけ、誘導路だけ、こういう工合に分けますと、それぞれの予定請負金額は、何ぼになりますか。滑走路だけは幾ら、誘導路だけは幾ら……。
○木村説明員 これは、そういう計算もいたしましたが、現在書類が現場の方にいっておりますので、ちょっと今こまかい数字はわかりかねます。
○西村(力)委員 この金額はどちらがよけいになるか。工事の質からいうと、滑走路の質があれだけれども、誘導路は迂回しますから、滑走路以上に長いんじゃないかと思う。どっちが金額が増すかということは、ちょっと私も即断しかねておるのですが、そういう分け方をすると、金額に何か差ができる。だから、やはり横に割って、まあ双方からあまり文句の出ないようにしよう。それでこのような方法をとったんじゃないか、こういう想定が成り立つんです。ですから、わからないなら何ともしようないですが、それじゃ、これを横に切って、そうして地ならしをする場合に、土の運搬距離を短縮するといいますか、まん中から半分に割って、熊谷組なら熊谷組、自分の受け持ち区域の中で地ならしをする、大成は自分の受け持ち区域の中で地ならしをしたら、それでは段階がつきませんか。そこは一体どうするんです。
○木村説明員 これは、たとえば東海道線の燧道工事でもさようでございますが、二社が山の両わきから掘りくずしていって、そうして中でつなぐ、こういう工事が、鉄道関係等につきましては普通でございます。それで、ただいまの場合におきましても、切り土、盛り土の土を運ぶ範囲をできるだけ狭くするということによってコストの低下をはかる。しかしながら、高低ができるじゃないかというお話でございますが、これはただいま申し上げました燧道工事のように、技術的に両方が完全に協定をしてやっております。またそれを東京建設部で監視して仕様をきっちりいたしておりますので、そういう高低ができるということは、われわれとしては心配いたしておりません。
○西村(力)委員 それはできたら大へんでございまして、できないようにするのは、これはあたりまえだと思うのです。そのためにこそ——土地の状況を見てないからわかりませんが、近くに、両方の受け持ち区域のところに小山でもあって、両方から土を自分の担当区域に運べるならばいいけれども、それが傾斜を持っている、こういうようなときには、どうしたってこっちの区域内ができぬから、別の区域から土を運んでいかなければならぬということになるだろうと思うのです。その白井というところの土地柄はどういう工合になっていて、その地ならしをする土はどこから運ぶのだ。これは、あの辺の土地は僕はわかりませんけれども、土をとるのに都合のいいのが各担当区域の近くにあって、そこから運ぶのだというならばそれでもいいのですが、そうでないとすれば、やはり別の組の受け持ちから運んできて、自分の土地をならさなければならぬということになる。結局工事が混乱するだけだ、こういう工合になると思うのですが、どうですか。
○木村説明員 これは、ただいま御指摘になりましたように、飛行場の地形、地勢によって相当計画自体が変わってくると思います。白井の場合におきましては、誘導路の方が低いために、滑走路の土を切って誘導路の方に運ぶ、いわゆる両方がこういう斜面になっておるのじゃありませんで、こういう斜面になっておる。そのために、一方の土を切って一方へ持っていくという地形になっておるようでございます。その関係でこういう切り方をいたしております。
○西村(力)委員 それは現地に見に行ってみようかと思うのですが、そういう場合には、一つ御案内をお願いいたします。 ところで、この請負の予定金額というものは、一体何ぼと踏んでかかったのですか。
○木村説明員 予定価格は、書類がただいま申し上げましたように、建設部の方に行っておりますので、持ち合わせがございません。もし御必要ならば、あとから御報告をさしていただきたいと思います。
○西村(力)委員 少し準備不十分のきらいがあると思う。確かにきのう申し上げておったのですから、当然係の方をだれか呼んで、あなたは調べてここへ出てもらわなければ困ると思う。 それから三回、四回と入札をしましたが、各回とも予定金額に最も近似しておったのはだれですか。
○木村説明員 その点も、ただいま資料を持ち合わせておりませんので、あとで御報告したいと思います。
○西村(力)委員 それじゃ資料として、滑走路だけの工事は何ぼ、誘導路だけにすれば何ぼになるか。それから入札の各回の各社の入札金額、それから防衛庁で予定しておった親金は何ぼか。そういう点、一つ資料として出していただきたいと思います。
○小川(豊)委員 やはりついでに西村君と同じ資料をお願いしますが、過去三年間におきまして、軍人なら佐官級——佐官とは言わないでしょう。三佐とか言うのでしょうが、それ以上、それから課長クラス以上の人で民間の会社に転出された人の氏名と転出先、それから当時の職責、これを一つ出していただきたいと思います。 それから管財局から来ておられるようですが、せっかくおいで下さって、大体わかったのですが、白井の飛行場、これはあなたの方で普通財産になっておるはずですが、それを防衛庁が使っているわけです。それで、これは管理の面からいけば、一時使用でも何でもとっていくのが、私は手続上当然しなければならない任務でなければならぬと思うのです。あなたの方では、そういう手続がとられておらない。とられておらなければ、あなたの方は、それを管理というか、何とかというような形で防衛庁に使ってもらっていた。これはどうして一時使用の手続をとらせないのか、あるいは所管がえの手続をとらせなかったのか、この点をお尋ねしたいと思います。
○大沢説明員 白井飛行場のこの土地につきましては、返還を受けましたのが三十五年の六月三十日でございます。自後、この使用につきましていろいろ検討いたしました結果、この飛行場敷地につきましては、防衛庁に所管がえすることに方針がきまったわけでありますが、それは三十五年の十一月三十日でございます。国有財産関東地方審議会というものがございまして、そこにその件を付議いたしまして、それの議を経まして決定いたしたのでありますが、それから今日に至るまで所管がえの事務を進めて参っておるわけでございます。そうしてその間、先ほどお話がございましたように、警備依頼と申しておりますが、その手続をいたしまして、防衛庁に警備をお願いしておる、こういう段階でございます。この所管がえの事務は、鋭意進捗さしておりますが、近々のうちにそれが完全にでき上がることと思いますので、御了承願いたいと思います。
○小川(豊)委員 これは普通民間の人がもし国有地へ黙って入っていたならば、国は不法占拠だというでしょう。これが防衛庁だからいい。そして管理も頼む。また審議会がそうきめた。これもいいでしょう。それは当然防衛庁へ行くのがあたりまえなので、これは認めますが、あなたの方の管理の手続の上からいくならば、たとえば半年でも一年でも使う場合には、一時使用の手続をとって使わせるということが、当然あなたの方のとらなければならない任務じゃないのか。事情はわかっている。事情はわかっているけれども、あなたの方で、事情はこうだからほっておいたで済むことではないのではないか。やはり当然とるべき手続というものはとるのが、あなたの当然しなければならないことである、こういうことをお聞きしておる。
○大沢説明員 一般的に申しますと、そのような場合におきましては、御指摘がございますように、使用の承認をし——使用承認と申しておりますが、その手続をするのが通例でございます。ですが、本件の場合におきましては、少し特殊な事情がございます。と申しますのは、これは返還になります前の年、昭和三十四年の十一月二十日から、この提供中の財産につきまして、防衛庁が共同使用という格好ですでに使用して参っておったわけでございます。そういう経緯もございますので、返還を受けましたら、その返還を受けました日の翌日から、先ほどから申し上げますように、とりあえず警備依頼をお願いしてきて、その後、先ほど申し上げましたように、約半年くらいかかりましたが、所管がえの方針を決定したということでありまして、一時使用の承認をすべきケースではありましたけれども、そういう特殊な事情で、それをしないで、所管がえの方を急いで進めて参った、こういう事情があるわけでございます。
○小川(豊)委員 私は、事情はわかっている。ただしへこれは米軍が使っていたわけでしょう。行政協定に基づいて米軍が使っていたわけです。それを共同使用というのは、これは米軍に対して申し込んで共同使用していたわけです。だから、それを米軍が返還したならば、当然あなたの方は普通財産になるのだ。事情のいかんにかかわらず、昭和三十五年六月に返還されて、今日まだ普通財産になっておる。だから、あなたの方は、その間に防衛庁に対して一時使用なり何なり、使用の手続をとらせるのが、あなたの当然しなければならないあれじゃなかったか。事情はこうだから、ああだからと言われるが、それはいいです。私もわかっている。そうであろうと思います。けれども、手続としてはそうするのが当然じゃなかったか、こう私は聞いているのです。
○大沢説明員 手続といたしましては、おっしゃいますように、その通りとるべきであったと思います。
○鈴木委員長 山田長司君。
○山田(長)委員 第二課長に伺いたいのですが、国民が非常に知りたがっている問題の中に、旧軍用地の払い下げの問題があるのであります。それで、この払い下げの問題につきましては、どのような方法でこれを払い下げたものであるか。それから払い下げる目的というものが明らかになっていて払い下げたものと思われるのでありますが、その目的が途中で変更になっても何でもかまわないのかどうか。 それからもう一点は、莫大な土地を払い下げていますが、世の中の地価の変動で、その一部等を売却すれば、当然年賦で売却しているわけですから、その年賦のお金を幾らでも払える実力があっても、それがために払わずにおる場合があるわけだと思うのです。こういう事例について、大蔵当局はどういうふうなお考えでおられますか。もう売ってしまったあとというものは責任がないのかどうか、ちょっとお尋ねしたいと思います。
○大沢説明員 御質問の第一点につきましては、一般的に申し上げますと、普通、時価で処分するのが原則でございますけれども、時価処分いたしましたものにつきましては、用途はいろいろ変更いたしましても、それを追及する方法が特段にございません。ですが、もう一つ、減額処分と申しておりますが、たとえば学校の敷地に使用いたしますために市に売り払うといった例がございます。こういったような場合には、私どもの方では用途指定と申しておりまして、学校の用に供するのだという用途を指定いたしまして、そういった減額の売り払い処分をやっている。この例につきましては、たとえば売り払い後、学校の用に供しないで、全然別の利用を考えたという場合には、契約上の用途指定に違反したことに相なるわけでございますので、変更申請を出させる。それが適当であると認めます場合には、それに従った処置をとりますし、また、それが不可能な場合には、当初の売り払いのときの減額を——当初減額しておりますから、それを減額しなかった状態にまた引き戻すということにいたしております。 それから第二の御質問の点でございますが、年賦売り払いの場合の未払いが残っているものについてどうしているか、こういう御趣旨だったと思いますが、これはやはりあくまでも徴収するのが当然のことでございますので、極力徴収の仕事を進めて参っておるところでございます。
○山田(長)委員 未払いの問題については極力徴収をしているという話でありますが、これは私の方では知ってて伺っているんでけれども、地価がまるで変わってきていると思うんですね。そういう事情になっているときに、何万坪もある土地について徴収せずにあるということ自体に、私はおかしさがあると思う。これが一点。 もう一つは、最初契約している契約上の変更が起こっていて、それを国有財産の管理の衝に当たる人たちが知らずにいるはずがないと思うのですけれども、こういう場合において、契約上の変更が起こっておるにもかかわらず、それからさらに目的をもって土地を払い下げていながら、その目的に最初から沿っていない、こういうところがあります。これらについて、どうして大蔵当局では監督を厳にし、それから契約を変更せずにいるのか、この点を伺いたいのです。おそらくこれは知らぬはずはないと思うのですが、どうですか。
○大沢説明員 御指摘のような事例が、実はあるわけでございます。しかし、これは非常に広範な問題じゃございませんので、例外的なものだと私どもは判断しておりますが、その場合には、個別に、それぞれ特殊の事情がある場合もございますので、一般的な処置ということでなくて、個々の事案に即した解決をいたす考えでおりまして、現にそのような方針で進めて参っている例は、二、三あるわけでございます。そういう考えでおります。
○山田(長)委員 最初からその目的に沿うことを考えておらないのに、一応契約をして権利を確保してしまったというのじゃないかと私は思うのです。実はこれは私はあとで全部書き出して、当局に出してもらいたいのです。それですから、私は伺っておきますけれども、最初からそこへ——これは一つの事例を申し上げますが、国際基督教大学なんというものを建てる意思は一つもない。これは一つの例ですよ。意思は一つもなくて、そこへ何十万坪という土地を売り払っておいて、いまだに何らの建設がなされておらないというようなことは、これは全然最初の目的に反しているのです。これは一つの事例ですが、今課長が言われました、事例があるということでありますけれども、これらのことも一つ決算委員会に、どんな事情で未支払いになっているのか。それから売却後の年賦の支払いの方法について、どんな形で支払いができているか。東京の都下にも、ずいぶんそういう学校があります。これをやはり書き出して、当決算委員会に出してもらいたいと思います。これは委員長、一つ資料を私請求しますから、あとでお出しになっていただきたいと思います。
○大沢説明員 ただいま御指摘になりました国際基督教大学につきましては、私実はこまかいデータを持ち合わせておりませんし、事情もよく聞いておりませんので、資料をもちまして御報告をいたしますときに、一緒にこの件につきましての資料をお出ししたいと思います。
○山田(長)委員 私は今一つの事例を申し上げたので、そのほかにたくさんこういう事例があるんです。東京都下ばかりではありません。各府県にその事例があります。これはやはり国有財産関東地方審議会のそういうものの調査というものは——この審議会に権能があるかないか私は知りませんけれども、審議会は国有地の配分のことにだけ努力をされておりまして、その配分後の状態というものについては全然関知していないように私は感ずるわけですけれども、それはどこが配分をされたあとで関知しておるのか。それから配分する場合には、これは各地区の状態というものは、競争はなかったものか、この点はどうなんですか。たとえば事例を私は知っているから申し上げるのですが、三軒茶屋に昭和女子大学というのがあります。あれは世田谷の連隊の跡です。あれなどについては、支払いがかなり遅延している状態にあるという話でありますけれども、これらについても競争はなかったものか、あったものか。
○大沢説明員 国際基督教大学、それから今お話しになりました昭和女子大学、こういったものにつきましても、先ほど申し上げましたように、詳細な資料を実はきょう持ち合わせておりませんので、後刻調べました上で御報告いたしたいと思います。
○山田(長)委員 資料を出していただくことになりますから、これ以上私は御質問申し上げません。これで質問を終わりますが、こういうところが、かなり長い年賦で契約がなされておるわけですね。おそらくそのほかにもたくさんあると思いますが、世の中の情勢が、十数年前とはだいぶ変わってきていると思うのです。そういう状態になっているときに、これは私の耳に入れた人が、はたして最近それが全部完済になってしまっているのかどうかを知らずに連絡しておるかどうかわかりませんけれども、とにかくこういう事例がたくさんにあるが、国民が困っているときに、そういうべらぼうに安は年賦で払い下げをしているにかかわらず、しかも要らないような場所に膨大な土地を持っていながら、これがそのままにされているということはけしからぬじゃないかというようなことを言ってきた者もあるので、このほかの土地にもたくさんあるだろうと思われるので、資料の要求をしておるわけです。こういう問題は、あなた方やりにくい面があるだろうと感じられるわけですが、当委員会でその点は強力にバックアップをしますから、ぜひ遠慮なく資料をお出しになっていただきたい。どうぞよろしくお願いします。 —————————————
○鈴木委員長 小川豊明君。
○小川(豊)委員 ちょっと委員長に申し上げますが、防衛庁関係はもうこれで私は終わり、あと食糧庁関係に入りたいと思います。 食糧庁の主として砂糖関係でお尋ねしますが、時間も迫っていますから、私もなるべく簡単に質問するようにしますから、あなたの方でも答弁を簡単にして下すってけっこうです。 第一点は、政府は砂糖会社の超過利潤といいますか、超過利益を三十四、三十五両年度合わせて三十六億円として、これに対する十八億円を寄付させるということに話し合いがついたということですが、これは事実ですか。
○中西説明員 原則的了解がついて、目下具体化の段階にございます。
○小川(豊)委員 そこで、この点だけはちょっと説明をしてもらいたいわけですが、超過利潤というものの発生する原因とか理由というものは、一体どこにあるのか。三十年の二十二国会で砂糖法案というのが審議未了になっておりますが、そのときの趣旨説明を見ましてわかっているのですが、あの通りのことがやはり超過利潤を発生する原因になっておるわけですか。
○中西説明員 三十年の法案が審議未了になりましたときの内容は、あれはおそらく三十会計年度内の超過利潤が問題になってのことだと思うのですが、当時と最近を比較しますと、糖価といいますか、精製糖の卸売価格の安定度がだいぶ増してきております。そこで、あの当時ほどの大きな変動はないというように考えておりますが、現に三十一、二、三年のこの三カ年間については、当時のような問題が起こらなかったわけでございます。三十四年と五年になりまして、国際糖価が下がったということと、三十五年には、特に輸入量の見通し等の関係がありまして、糖価が百二十五億円少し上がりました。そういうような経過で、三十四年と五年が問題になっておる。そこでお尋ねの点でございますが、われわれ超過価格差益、こう言っておりますが、これが生じた原因としましては、市価の関係と精製糖のコストの関係、さらにそれを形成します輸入原糖の価格の関係、そういう関係から計算をしてみまして、三十四年、五年について、お話のような一応の結論に到達してみるわけでございます。
○小川(豊)委員 逐次お聞きしますが、そうすると、これを寄付をさせるという話ですが、この寄付を要求する根拠法規というのは、何によって適用されておられますか。
○中西説明員 特段の法令の根拠に基づいてするもんでなしに、自発的な製糖団体からの申し出に基づいて、それを行政指導によって確保していきたい、そういうふうに考えております。
○小川(豊)委員 私も新聞等を見て、この農林省が寄付をさせるということ——今あなたは自発的にという、これはまああとであれしますが、そこでこの寄付というものに対する行為というのは、昭和二十三年一月三十日の閣議決定で、各官庁に対する寄付等の抑制についてというものができて、基準が示されております。それで元来「国の財政を処理する権限は、国会の議決に基いて、これを行使しなければならない。」これは憲法に規定されているわけです。それによって財政法には「国の特定の事務のために要する費用について、国以外の者にその全部又は一部を負担させるには、法律に基かなければならない。」こういうふうに規定されております。主務大臣が弊害を生ずるおそれがないと認めるものは受納できるのであるが、この場合はこれを歳入に繰り入れ、寄付の趣旨を考慮の上、予算措置を講ずべきことになっているわけです。そこでお尋ねしますが、この三十年に寄付させたのは、これはやはり予算措置は講じられておりますか。
○中西説明員 歳入の点につきまして、補正予算を組んでおります。
○小川(豊)委員 それならば、今度の三十四、三十五年は、根拠法規がないにもかかわらず、寄付をさせるわけですが、これはやはり予算措置を講ずるつもりですか。それとも、どんな方法で寄付を求めるつもりですか。
○中西説明員 その点、三十年の例にならいまして、国に寄付をしてはどうかという考えも一つはございます。現段階ではそういうふうに考えておりませんで、公益法人を別に設けますか、あるいは現在のいろいろな精糖関係、甘味資源関係の公益法人がございます。そういうものにしますか、まだなお検討の段階でございますが、民法に基づきます公益法人の方に寄付をしてもらう。またそういうふうなことで、その公益法人において、公益的な事業に使っていってもらう意味合いで拠出をする、そういうふうな精糖関係団体等の意向になっております。
○小川(豊)委員 その公益法人というのは、もしできておるならば、どういうふうにできているか。また、これからお作りになるつもりならば、どういう性格であり、どういう組織であり、どういう目的なのかということを、ちょっと御説明願いたいと思います。
○中西説明員 まだ検討中でございますので、われわれの事務的な考え方を申し述べるにとどまるわけでございますが、新たに作るといたしますと、拠出をいたします精糖関係団体、これは五つございます。会社の数は全部で約七十ございます。中小企業も、精糖の中には相当含まれております。そういう五つの団体が拠出をして、そういう人たちの拠出の目的に沿うようにということが、新たな団体を作るときの一つの柱になると思います。従来の五団体の気持の上からいたしますと、甘味資源育成といいますのは、北海道の寒地ビート、内地の暖地ビート、あるいはイモ澱粉を原料にしました精製ブドウ糖の育成、さらには西南諸島のカンショ等の生産増強、そういうことに主たるねらいを置いて、公益的な生産増強に資するような使途に充てたい。こういうようなことで考えたらどうか。なお、そのほかに、既存の団体としましては、御承知のてん菜振興会、これは日本てん菜振興会法という特別の法律がございますが、テンサイ糖振興のための特殊法人でございます。そういうものもございます。また、どちらにどれだけというふうなことは、具体的にきまっておりません。御質問に十分答えたことにならないかと思いますが、現状は以上のようでございます。
○小川(豊)委員 あとにまだこの点繰り返してお聞きするようになるかと思いますが、そうすると、砂糖は、原糖は安かった、製品は高かったということから、価格差益金というものが出てきてしまったわけですね。いろいろ事情というのは、六、七点あげられますけれども、要約すればまあそうなんですね。そこで、それを裏返しにすれば、国民が世界で一番高い砂糖を買っておったということになるわけです。そういう点で、もうかったから、ここで価格差益金を出させる、こういうことになるわけです。そこで、私はいろいろ資料を取り寄せて見てみますと、精糖会社等の塩水港精糖三二・八%とか、大阪製糖二六・二%とか、こういうふうな利益率をあげております。今度は鉄鋼の方を見ると、八幡製鉄は四五・三%、富士製鉄は四八・七%、日本鋼管は三四・四%、神戸製鋼は七四%、尼崎製鉄は五二・四%、こういうような利益率を出しているわけです。そうすると、砂糖の方は、こういうわけでもうかったから価格差益金をとるとすると、ほかのもうかったこういう業種にも、当然、これは公平の原則からいけば、適用されなければならないと思うわけですけれども、これはどうお考えになりますか。あなたは食糧庁におられるから、製鉄の方はわからないといわれればそれまでですけれども、砂糖にこういうことをやることは、あなたのお考えでやるわけではなくて、閣議もそういうふうに了承したからおやりになるというならば、ここで、そういうもっとそれ以上の利益率を出しておる会社に対しても、この価格差益金を出させるようになりますか、どうなりますか。
○中西説明員 いろいろの原因で、利益率の高いところと低いところがあると思います。ただ、精糖団体の方で、原則的に三十四年と五年につきまして、十八億数千万円になりますが、拠出しようということになりましたのは、やはり国内の甘味資源というものの自給度を向上していく必要がある。三十四年に農林省で作りました計画によりますと、四十三年までに国内産で半分ぐらいは自給しよう。今百万トシ以上輸入しておりますのを、七十数万トンまで減らしていこう、こういうことでございましたが、そういう線に、精製関係の各社が自分の方からも必要な拠出をして推進していこう、こういう意欲の現われでもあろうと思います。そういう意味で、ほかの産業の方でどういうふうになっておるか、つまびらかでございませんけれども、精製糖業界として、そういう気持の上に立っての今回の話であるというふうに理解いたしております。
○小川(豊)委員 そうすると、この三十年度分は寄付をさせた。今度三十四年度、三十五年度をまた寄付させる。三十一、三十二、三十三年、これは関税を上げたから、その分は価格差益というものは出ないという建前で、三年間これはやらせなかったと思うが、この会社の配当その他を見ると、やはり何ら変わっておらないわけですけれども、この三年間を——三十年をやって、今度三十四、五をやって、一、二、三を除いた理由は、どこにありますか。
○中西説明員 この話が非常に大きく出ましたのは、三十四年の一カ年を経過して、さらに三十五年の中ごろになって、その当時の利益が、過去三十一、二、三年に比べてより大きいというとふうなことで問題が出て参ったものと聞いております。特に三十五年が、計算上も大きく出ておりますが、三十四年は、それほど大きな計算が出ていないのでございます。そういうような経過で、両年度特に問題になっておったというふうに考えております。
○山田(長)委員 私、もう少し今のお話を突き進めて伺いたいのですが、数年前に二十億、差益金を国庫に納入したことがあったと思います。この二十億納入したときの前後から見ますと、今度の十八億の価格差益金というものを、当然公益法人等に回すというのじゃなく、やはり国庫に納入すべきものではないかという印象を持つのですけれども、この点は、どんなふうな形で議論されているのでありますか。
○中西説明員 三十年のときは、たしか三十億だったというふうに記憶しておりますが、今回のこの拠出をどこに積み立てるかということは、積み立ての目的とも関連するわけです。しかも、恒久的に出るものということよりも、むしろ特殊な事情があって出てきた。かつ、その甘味資源の自給力の強化をやる必要がある。こういうようなことがからみ合いまして、現段階では、精糖団体、拠出する側におきましても、社団法人で適当なところに納めて、公益的に使ってもらうということで拠出をしようじゃないか、そういう話であったようでございます。
○小川(豊)委員 そうすると、この価格差益金というものを前年度十八億寄付させるといいますけれども、この価格差益金というものを算出する根拠というのは、一体どういうところに置いておるのか。あなたの方で、第一次査定では百十四億という利益があった。第二次査定では三十六億に減っている。三十六億になったから、法人税が大体四九%かかるので、あと十八億というふうになったのでしょう。百十四億が三十六億に第二次査定で減る根拠は、私にはわからない。あなたの方の算出のあれを見てみますと、こういうところに重点が置われていますね。第一回の試算と第二回目の試算の中で、一般の管理費及び販売費が、キロ当たり約一円だ。それから利潤及び金利が、約二円六銭だ。こういうふうに大きなものが見込まれておるのです。こういう試算の違いは、どうして出てくるのですか。これは一つの例ですけれども、国内卸売価格のきめ方も、第一回の試算のときより、第二回目は、キロ当たり二円三十七銭も安くしたのは、一体どういうことか。そういうような計算をしていくと、百十四億が三十六億に下がるのは当然です。こういう数字のとり方といのは、実に私には信用できない。こういうふうに、精糖会社の利益を下げるようなものさしを持ってきてやって、第二回目の試算は三十六億、第一回は百十四億、開きがあり過ぎるのですが、あなたは、どういう根拠に立ってこういう試算をしたのですか。この点を伺いたい。
○中西説明員 計算の中で百十四億が三十六億になってきて、非常に大きな差のように印象づけられるわけでございます。それの一番大きな点は、百十四億という計算をいたしましたときの食糧庁の態度でございますが、三十五年の十一月のときに、その上旬だけの糖価を基準にしまして、百二十八円だったと思うのですけれども、計算をいたしております。それが三十五年度で、全体として卸売価格を平均してみますと、これは第二回目の計算のときでございますが、百二十五円というふうに下がって参ったわけです。この差が一つでございます。それからなお、ことしの四月に三十六億の計算をいたしたいのですが、そのときには、前年の十一月のときに比べまして、原価計算諸要素、特に人件費、販売経費も含めまして、そういうような点で計算の中身を変えざるを得ない諸要素が出て参ったわけでございます。非常に大きく変わっておるようでございますけれども、全体の溶糖量、粗糖を精製いたします原料は、百万トンをこえております。一キロ一円といいますと、それだけで十億になります。そういうようなことで計算が変わって参ったのでありまして、ことさらに負担をどうのこうのということで計算をやり直したものではないわけであります。
○小川(豊)委員 あなたは今、寄付については根拠の法規がない、しかし、精糖会社から自発的に寄付をしてもらうことになった、こういうことは、いわば、自発的に寄付を申し出た、こういうことになるわけです。ところが、日本精糖工業会の会長の藤山さんは、こういうことを発表しておりますね。「回答を求められたので、」——これは十月の十八日です。回答を求められたというのは、あなたの方から出すか出さないか、こう言ったことです。それで黙っていたから、あなたの方で再度回答を求めたわけです。そうしたら、「回答を求められたので、工業会の正式態度を回答した。業界内部には拠出に反対の意向もあったが、食糧庁の方針が国内甘味資源の育成に使うとのことでわれわれとしても協力することになった。」こういうことを発表しておるのですけれども、そうすると、あなたの方で精糖会社から自発的に寄付を申し出られたと言うが、私が考えても、精糖会社が自発的に寄付を申し出るはずがないのです。これはあったとしてもいいが、そこでこういうことを発表しているのですね。そうすると、これは、あなたの方で寄付しないかと言ったが、それでも寄付に応じなかったので、今度回答を迫ったところが、十八日に回答したけれども、これには反対の意向があったけれども、食糧庁の方針は国内甘味資源の育成に使うということで、まあまあわれわれもがまんして協力することにしたということになるのです。そうすると、私は別に精糖会社の肩を持つわけではないが、自由主義経済の中で、ある会社がもうかったからといって、それに強制した寄付を求めることは——依存する法律がなくてこれを求めるということは、私はできないのではないかと思うのですが、どういうお考えでしょうか。
○中西説明員 お尋ねの点でございますが、精糖工業会の藤山会長の話として御紹介がございましたが、それはおそらく一カ月かあるいはもう少し前かと思いますけれども、そのころのお話だと思うのでございます。この十八億の話は、実はずっと前で、ことしの四月、五月のころからの話になっています。原則的には、メンバー会社が、先ほど申し上げたのでございますが、五団体で七十社ございます。団体の意向あるいはメンバー会社の意向というようなことで、その間いろいろな経緯があったことは、団体内部の事情としてやむを得なかったかと思っておりますが、大きな方向としては、初めから拠出をしていくのだというようなことで話が進んでおりました。その過程で、いろいろ抽象的な議論だけでも話が詰まって参りません。先ほど寄付というようなこと、行政指導というようなことを申し上げましたが、五団体の足並みをどうしてそろえるか、あるいは中小企業の中では、若干の減免をしてほしいという話もあります。そういうことについての団体内部での調整もあったわけであります。なお、それは続いておりますが、そういう点を少しでも具体的な方向に足並みをそろえていただくという意味で、いろいろ私どもとの折衝もあったわけでございます。それに対する回答ということで、途中の段階としてそういう回答というようなことが表に出てきたかと思いますが、必ずしも法律を要しない。特に社団法人というようなものに対して、公益的なことに使うということで自発的に拠出してもらうというようなことは、団体の中で話がまとまるという見通しでございますので、そういうことで措置して差しつかえないのではないかというふうに考えておるわけでございます。
○小川(豊)委員 第一次査定で百十四億というのは、今あなたの答弁では、その後の糖界の事情にいろいろ変化があったから三十六億になったということなんです。その答弁はそのまま聞いたとしても、これは初めから出さなければ出さなくてもいいものなんです。それをあなたの方は、お前さんの方はもうかり過ぎて、国民の批判が強くなってくる。政府の砂糖行政に批判が強くなってくる。そこで、これを寄付しろということになったのだと思うのです。そこで百十四億が二次査定でたちまち三十六億に下がったということも、藤山会長の談話、今のあなたの答弁を要約していっても、これはうかがえるのです。下半期における砂糖の事情が変わってきたから、百十四億が三十六億になったとおっしゃいますが、これはそうではない。百十四億でやったのではとうてい出しっこない。法律の根拠がないから、事実問題として、仕方がないから十八億くらいならがまんをしないかということで落ちついたのが十八億です。ここで一つ考えなければならないことは、こういうような法律にない金を寄付させる。だから、百十四億を三十六億でがまんするということは、ただもらうつもりだから、十八億でもいいということになるのでしょうが、その中には、大ぜいの国民が世界で最も高い砂糖を使わさせられているということになるわけで、これは政府の砂糖行政の問題になってくると思うのだ。あえて砂糖行政の間違いとは言わぬけれども、砂糖行政の行き方がこういう形をとらなければならない結果になってくるので、これは砂糖行政を扱っているあなたの方として、十分に反省しなければならない点ではないかと思う。 そういう点からさらにお尋ねしますが、三十六億のうち、法人税を差し引くから十八億、こうなるわけですけれども、これらを納める会社は、三十四年度、三十五年度の決算を終わっておりますね。終わっているのに、どうして寄付を出せますか。これは会社の立場からいって、決算が終わって発表してしまっている。初めから、とられるかもしれないといってとってあるはずはない。そんなばかなことはない。そうすると、あなたの方で寄付をしろというけれども、決算が終わった会社では、どうしてこの金を出しますか。
○中西説明員 三十四年度と三十五年度でどの程度の超過価格差益があったかということで十八億数千万円が出ておりますが、それの拠出は、これから将来に向かっての会社の経営の中から寄付をするという話し合いになっております。お話の通り、過去の分は、あるいは配当になり、積立になり、会社によってまちまちであります。そこで全体の話し合いとしては、相当巨額に上る金額でございますし、一挙にそれを出すわけにも参らない。特にこれから、糖価安定対策というようなことは、先ほど御指摘のように、われわれも反省をしてやっていくわけでございますので、三カ年にわたりまして六回程度に分けて拠出していきたい、こういう申し出を聞いております。
○小川(豊)委員 これは決算の済んでしまった会社だらか、出しようがないのです。そこで三カ年に分けて出す。そうすると、今後も三カ年、こういう利益があるから出せというわけですね。あなたの方では、今後三カ年間この砂糖行政を続けていかなければ、出せませんよ。三カ年間、砂糖行政をこの形でお続けになるつもりですか。
○中西説明員 三十四年度と三十五年度に異常と言われた価格差益が生まれたのと同じことを続けようとは、考えておりません。むしろそういうことは好ましくないのであって、適正な糖価水準を維持しまして一さらに長期的には砂糖の小売価格がだんだん下がっていくように——自給力の増加とともに下がっていくように配慮しながら、これからの砂糖行政を展開していくことになりますが、その過程で、無理でない程度ということで、十八億というものを三カ年に分けて出していけるのじゃないかというのが、われわれの考え方でございますし、精糖関係団体も、そういうふうに考えておるのが現状であります。
○小川(豊)委員 あなた、今答弁なされましたが、これは違うのですよ。三カ年間この政策を持続しないことには、超過利潤を出しようがない。持続する約束をしたから、精糖会社はこれに応じたのです。だから、砂糖業界の新聞は、砂糖政策は三カ年間持続、こういうことをどんどん書いているじゃないですか。これは問題なんですよ。こういう利潤をとらなければ——法律も何もない、法律根拠がなくてこういう利潤を、価格差益金をとることさえ問題であるにもかかわらず、今後これはあなたの方の砂糖行政として反省しなければならないところであるにもかかわらず、これをさらに今後三カ年間続けられなければならないということは、はっきりしているじゃありませんか。十八億を三カ年間に分割して出すのだ。それなら三カ年間この政策を続けない限り、出しょうがないじゃないですが。三十四年、三十五年は決算が済んでしまった。出しようがないとするならば、あなたは続けないといっても、続けざるを得ないと私は思うのですけれども、続けないでどうしてこれを出させられますか。どうもふに落ちないのですがね。率直に一つこれは聞かしてくれませんか。
○中西説明員 十八億といいますのは、三カ年に分割しますと、一カ年約六億でございますが、一キロにしますと、ラフな計算で恐縮でございますけれども、六十銭程度であります。一キロの中での利益というものは、通常のベースとじましても、二円あるいはそれ以上は出るだろうと思います。そういう通常の利益の中から、六十銭程度は出し得るものだというふうに考えております。
○小川(豊)委員 これは中西さん、あなたは非常に苦しい答弁をしているが、これをやるなら、結局六十銭なら六十銭、国民は高い砂糖をなめさせられるのです。そうでなければ、出しようがないですよ。そうでしょう。だから、業界紙が言っているように、三カ年間は砂糖政策は持続する、こうはつきり言っています。新聞にもありますから、あなたの方も三カ年間に納めろという、業界も三カ年間で応諾したということは、三カ年間まだこの政策は続くんだということになるので、通常の利益から、これは納められません。どうしたってこの政策を続けないことには、これは納められないし、納めるはずがないです。この点は、あなたの方で今そうおっしゃるけれども、われわれとしては、その点は納得いきません。 それからさらに、公益法人をこれから作るつもりだというが、それは結局国内甘味資源の育成のための公益法人を作る、こういうことに、業界からもそういう注文をつけられておるようですし、あなたの方もそれに応じたようですから、それに間違いない、こう思って解釈しますが、そうすると、甘味資源の育成は、今一体具体的にどういうことをやっていますか。私は、かけ声だけはよく聞いていますけれども、また具体的に何をおやりになったかということは一つも知らないので、甘味資源の育成ということを一つ具体的に、どこで何をどういうふうにやっているか、この点をお伺いしたいと思います。
○中西説明員 お話は二つございましたが、一つは甘味資源の対策というのは、一体どういうことをやっているのだということであります。この点は、北海道のてん菜の生産振興これはいろいろな公共投資初めその種子対策等、一般農政上の生産増強、それからできました砂糖を、普通の場合は政府が食糧管理特別会計でやっておるということも御承知だろうと思いますが、これらのほかに、精製ブドウ糖等につきましては、農林漁業金融公庫の低利融資などもやっておりますし、あるいは澱粉の安売りということもやっておる。ごく最近までは、輸入粗糖のリンク制割当などをやっております。府県ビート糖につきましても、公庫融資ということもやっております。西南諸島については、開銀融資その他をしておるというようなことで、北から南に向かっていろいろなことをやっておるわけでございますが、それらについて、なお弱い部分がございます。そういうことで、それを補強をし得る部面を目下検討をいたしております。 それから社団法人を作ります場合に、甘味資源の自給力増強といいますか、それだけを柱にするかどうかということは、なお十分な検討を要すると思っております。
○小川(豊)委員 時間がたちますので、いま一点で終わりたいと思いますが、この甘味資源ということは、私は農林水産委員会におったときに、澱粉の問題あるいはてん菜糖の問題、ことに澱粉の問題を解決するには、どうしても精製ブドウ糖やその他のものをやらなければだめだという結論から、与野党三十何人かの議員が集まって、こういう施設をすべきだということ、政府がこれに乗り出すべきだということを要望したわけです。そのときには、あなたの方の農林省からも見えられて、賛成された。ところが、第二回目の会合になったら、今度議員が、七、八人になってしまった。これはおかしい、どういうわけだろうかといったところが、精糖会社から圧迫があって、精糖会社以外の団体がそういうことをやることは相ならぬ、もってのほかだということで、とうとう、七、八人になってしまった。この次会合を持ったら、二、三人になってしまうだろうということで、あれは空になったという苦い記憶を私は持っておるのです。そこで考えるのは、甘味資源の育成ということであなた方が手をつけておられるとしても、今あなたが、こういうことをやっている、そういうことをやっているとおっしゃったことは、これは政府が国の予算でおやりになっていることです。今後、この差益金をもって公益法人を作って、そこで甘味資源の育成をやるといっても、この甘味資源というもの自体が、もはや既成精糖会社のものでしょう。そうするならば、十八億寄付したようになって、公益法人を作って、そうして甘味資源の育成をやる。その甘味資源の育成も精糖会社のものならば、これはぐるぐる回りで、出したものがまた自分の手元に返ってくるのと何の変わりがないわけではないですか。そうなりはしませんか。そこで私は、この十八億の——百十四億を三十六億に第二次査定でやったものにも疑問を持っておる。それから公益法人を作って、そこへ寄付をさしていくということは、依存法規がないので、仕方がないからこういうことをやる。そうしてその作られた公益法人は、再び回り回って結局精糖会社のふところへ入ってくるものという点、それからいま一つは、三年間でこれをとるというけれども、あなたの方では三年間でこれをとるならば、三年間今の行政を持続しない限りにおいて、とりょうがない。こういうところに私は、砂糖行政の非常な大きな欠陥と矛盾とを考えざるを得ないわけです。もっとこの点について数字をあげてあなたの方の説明も求めたいと思いましたが、もう時間が一時過ぎております。これからまた理事会もありますので、私の質問はこれで終わりますけれども、今申し上げたこの点をあなたの方でも十二分に検討をなさって、そうして国内のいわゆる澱粉あるいはてん菜糖とかに対する措置というものは、これは政府それ自体が講ずべきことだ。精糖会社の十八億の金をもとにして公益法人を作って甘味資源対策をやるといっても、それはめぐりめぐって精糖会社に入ってくるだけのことになるわけです。こういう点を十分に考慮して、砂糖行政にも携わってもらいたい、こういうことを申し添えて、私の質問を終わります。
○鈴木委員長 本日は、この程度にとどめて、散会をいたします。 午後一時三十一分散会