運輸委員会都市交通に関する小委員会 第1号
- 発言数
- 34 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1961/10/26
会議録
○關谷小委員長 これより運輸委員会都市交通に関する小委員会を開会いたします。 この際、小委員会を代表いたしまして、私よりごあいさつを申し上げます。 参考人の方々には、本日は御多忙中にもかかわりませず御出席下さいまして、まことにありがとうございます。皆さんの貴重な御意見を承ることができますれば、小委員会の調査の上におきまして多大の参考になることと存じます。 それでは、佐藤参考人より都の交通局の工事進捗状況及び首都交通対策審議会の今日までの審議経過等について、また山内参考人より現在までの工事の進捗状況等について御意見を聴取いたしたいと存じます。 それでは佐藤参考人よりお願いをいたします。
○佐藤参考人 都の方から申し上げますことは、一つは地下鉄の進捗状況でございまして、現在押上から馬込に至ります十七・三キロ、これが馬込の方でさらに車庫の関係で延長をいたしまして十八・九キロになる例の一号線の工事をやっておりますが、御案内のように去年の十二月に押上から浅草橋までの三・二キロを開通いたしまして、目下その先を建設いたしております。現在この先の人形町、それから昭和通、新橋に至る間をやっておりますが、人形町は来年の春開通予定でございます。それから三十八年の三月春までに新橋までは開通をいたしたい。それから全線はオリンピックの前の年、三十八年中に完成をいたしたいということで鋭意建設に当たっております。この路線が新橋までいきますと、国電の方とも連絡ができますので、都の交通対策上非常に寄与する面が出てくると思いますが、いろいろと路面交通の輻輳の関係で、特に新橋付近並びに新橋より先の泉岳寺等に至る工事につきましては、警視庁あるいは建設省の道路局との折衝に非常に苦心をするわけでございます。最近はとにかく新橋までは今の態勢でできるということで話がつきまして、鋭意建設を急いでおるわけでございます。それから新橋から先の泉岳寺並びにさらに五反田から馬込の方に至ります間については、現在の道路交通の輻輳との関係で、いろいろ建設省との間に目下話し合いを進めておりますが、これも何とか解決をいたしまして、所定の昭和三十八年一ぱい中には建設を終了したいという念願で鋭意進めておる次第でございます。 地下鉄の建設状況は今申し上げた通りでございますが、都の交通局で所管をしております路面電車、バス、トロリーバス等の面について申し上げたいと思います。 なお、その前にこれと関連いたしまして今後の東京都の交通問題のいろいろな問題がございますので、これらをあわせて新しい方向づけをする必要が起きて参りましたので、昨年の三月の都議会に東知事の方針といたしまして——特に東知事になりましてから、東京都では予算を編成するにあたりまして九つの重点施策をあげまして、第一が交通対策を推進するということになっておりまして、それをやるにはいろいろむずかしい問題がございますので、条例で首都交通対策審議会を設置いたしまして、そして重要な問題の方向づけについてはこの審議会の意見を聞いた上でやるということになりました。昨年の八月からこの首都交通対策審議会が開かれて今日まで参っておりますが、その構成は二十八名の委員でもって組織されておりまして、知事が会長で大蔵公望さんが副会長、それから関係官庁の次官級の方、警察庁長官、警視総監、都の副知事以上、それから民間の学織経験者、二十八名でございます。この審議会におきましていろいろと重要な問題を御検討願ったわけでございますが、その資料はお手元に御参考に配られてあるわけであります。この審議会から都知事にあてて答申が行なわれておりますので、そのうちの目ぼしいものを若干御披露申し上げたいと思います。 この首都交通対策審議会会長の東竜太郎から東京都知事にあてて出しております十月九日の答申でございます。この審議会は実は三つの部会に分かれまして、第一部会が制度部会、その内容は交通規制その他今後の交通問題を処理いたします上に必要な法律上の改正点とか、あるいは資金対策等の面について扱うのが第一部会でございます。第二部会は既存道路の活用並びに今後の新しい道路計画の面を扱いまして、道路部会と称しております。今日最も関係の深い第三部会は交通機関部会と称しまして、ここで扱われたものが地下鉄、路面電車、バス、自動車等に関する問題でございます。これが総会にかけられまして答申されたのが、その交通機関部会の面でございます。 答申の目次はいろいろここにございますが、このうちで要点を申し上げますと、二ページに地下高速鉄道の関係、これにつきましては路線網の緊急整備、ここで、扱われております問題は、現在ございます都市計画五路線百八キロのほかにさらにもっと地下鉄が必要であろうということで、これは都市交通審議会の方に運輸大臣から諮問が出ております。あわせて都の都市計画審議会の方でも両々相待って現在検討中でございますが、今までの決定された都市計画の五路線を至急整備するとともに、新しく追加されて参ります地下鉄の新線についても、鋭意整備に当たるべきであるというふうな答申です。 なお建設の促進のためにはいろいろございますが、この答申では、世界の大勢でもありますので、今後の交通機関は経営を近代化していく方が望ましいということで、現在それらの問題については、いわゆる交通統合の問題が起きてくるわけでございます。交通の統合にも大統合あるいは中小統合、いろいろ考えられるわけでございますが統合等については、首都交通対策審議会としては今後さらに時間をかけて検討するということで、これはまだ残されておりますが、さしあたりの問題として最も法的な性格を持つ地下鉄の営団と東京都の都営交通事業をまず一元化して、そうして今まで営団だけでやっておったのをさらに最近は両方でやることになりました。これが工事の立場においてもう一段前進した形において統合をやる方がいいのではないかこういう考え方の答申が行なわれております。もちろんこれは後に述べます路面電車との関係もございまして、地下鉄だけの統合ではなしに路上と路下交通を一体化する。六ページに出ておりますが、路上、路下を一体化して、そうして路面電車は将来いずれにしてもかわりの交通機関を整備するに従って逐次廃止していくべきであるという考え方が後に出て参りますが、そういうふうなことを考えましてもかわりの交通機関としては、国の都市交通審議会の答申にもすでに現われておりますように、地下鉄を主としてバスその他の交通機関で補うべきである、こういう考え方からいたしますと、路上、路下を一体経営していきますれば、かわりの交通機関の主体である地下鉄の整備に応じて、路面電車の廃止もスムーズにやりやすくなるというふうなことを考えますと、地下鉄の一体化のほかに路上の交通もこの機会に一体化していくというのがよかろう、こういう答申でございます。これはあとでこの資料の中にもございますが、諸外国におきましても、やはり路面電車を撤去する前に、たとえばニューヨーク、ロンドン等においては、三百キロ以上の地下鉄をすでに整備している。パリのごときは、やはり百数十キロの地下鉄の整備と、それから他の交通機関を経営しておりますものが逐次統合をいたしまして、そういう条件を整えた上に路面電車撤去の長期計画を立てて撤去をやっておる、こういうのが実際でございます。そういうふうな点もこの答申は考え合わせた上に、こう一元化というものができているわけです。一元化には八ページにありますように、法律に基づいて新公共企業体を設置していく必要があるという考え方でございます。 次は一般鉄道のことについては国鉄の方でやっておられますので、都の首都交通対策審議会としてはあまり深く触れないというふうなことになっております。 十ページに路面電車の問題が出ておりますが、これが今日非常にやかましい問題になっておるわけでございます。先ほどもちょっと触れましたように、路面電車をめぐって今の東京の交通難を緩和するために、即時廃止すべしとか、あるいは撤廃反対とか、さまざまの問題があるわけでございますが、この首都交通対策審議会におきましては、これに注目をして非常な論議をかわされたわけでございますが、諸外国等における実際に実施した歴史をよく参考にいたしまして、やはり条件をます整えて後やるべきである、そういう答申になっております。 そこで、この十ページの(1)にもございますように、これはいろいろな問題をたくさん包蔵しておりますので、やはりこの首都圏の整備計画でいろいろな計画を立てているものとの総合的な考え方との関係において、やはり整備計画、事業計画として取り上げる必要があるというのが一つ。それから撤去にあたっては、かわりの交通機関を経営する企業体に、代替の交通機関の整備に伴って順次これを実施させることが最も有効適切でかつ合理的である。そこで前に地下鉄の際に申し上げましたように、そこに出てきておりました都営交通事業と営団との合併による新公共企業体を創設して、実施の責に任ぜしめることが必要である、こういうことです。それから路面電車の代替交通機関として地下鉄が主になることはもちろんですが、それだけでも十分ではない。やはり運輸省の都市交通審議会の答申にもありますように、全部地下鉄に移行しきれない。どうしても余るものが出てくるし、場所によっては地下鉄を建設できない面もあるので、そういう面につきましてはバスでもってこれを補っていく。そうするとバスは現在御案内のように、東京だけ見ましても、都営のほかに民営の九社がそれぞれ分立して経営をしているわけですが、やはりバスも新公共企業体に一元化をしていくという考え方であります。もっともその順序としては、まず都営のものを一元化をして、民営のものについては二段がまえのような考え方になっておるようでございます。それからなおこの路面電車の撤去という問題は、非常にいろいろな問題を包蔵しておりますので、単に企業者だけにやれということでも非常に問題がある。そこでなるべく国においてもこの実施が円滑にいきますように助成策を講じてもらいたい。それから十一ページにございます従業員の配置転換、こういうふうな問題で最初に一部の路線を撤去する場合は、配置転換等も割合に行ないいいとは思いますが、これが地下鉄がたくさんできて、同時にたくさんの路線を撤去するというふうな場合には、労働問題が起こって参りますので、これについては国においても協力をして、円滑にできるようにすべきである。 それから一番むずかしいのは運賃の問題でございますが、路面電車は今度政府の認可によって十三円が十五円になりましたが、料金を改造しても最も安い乗りものでございます。東京には御案内の通り低所得層の方々も非帯に多い。のみならず、地方から東京に集まってくる人口の七割は地方では市町村民税も納められないで、いわゆる東京に行って一旗上げようというふうな、そういう階層の方が多いために、東京の人口の多数は、やはりできるだけ安い料金の乗りものを利用する必要がある、こういう人たちが数百万おるわけでございます。従いましてこの路面電車の利用者も毎日百六十五万といっておりますが、一方に地下鉄が少しずつ毎年々々できていきましても減らない。一時、昭和三十年の資料に比べると三十四年では若干減ったようになっておりますが、三十五年からまたふえてきている。そうして現在三十四年ごろまで百六十二万くらいなのが、三十五年には百六十四万、それから三十六年の前期においては百六十七万というふうにふえても減らないというふうな、これは全体としてそういうことがありますので、路面電車を撤去した場合に運賃が高くなる。今度営団の運賃は近距離は二十円というふうに下がるところもございますが、少し行きますと三十円、四十円というふうになる。路面電車は一つの系統はどこまで行っても十五円というふうになっておりますので、こういうところに運賃の点でこれを廃止をすると、これを利用する住民に相当の、少なくとも五円あるいは場合によっては十五円、倍になるというふうな面が出てくるので、この点を検討しろというふうな注文がついております。これは一番むずかしい問題であります。それからこれらの実施計画としては、国は地下高速鉄道建設計画の確実な年度割並びにバス網の整備に関する方針を定め、それから新公共企業体はこれに対応する路面電車撤去の長期計画を定めて都民の理解を求める、これが基本的な考え方でございます。ところがおわかりの通り、新しい法律によって新公共企業体を作るというふうなことには相当これは年数を要する問題だと思います。営団の方におかれましても、また運輸省の方におかれましても、こういう統合は理想としてはけっこうだけれども、時期的に、今すぐやるということは少し早いのじゃないかというふうなお考えもございますので、関係の方面の意見が一致をいたしまして、そうして政府がこれを提案して国会の議決を得られるのは、今のところいつのことやらわからない。もちろん交通機関の経営の一体化というのは、世界の大都市あるいは中都市においては、いずれの国でもすでに踏み切ってこれを実施している問題でございますから、現在は若干の意見の違いがあっても、やがて将来は必ずそういう方面にいくものとは思われますが、いずれにしても何年かの年月を要する、それまでの間はどうするのだというのがこの(8)に上がっているわけでございます。新公共企業体の設置に至るまでは、国及び都において緊急の必要があると認めた場合は、一部路線を撤去する。その場合にかわりの交通機関となる地下鉄の路線については、すみやかに都にも免許を与えるべきである。御案内の通り、営団におかれては、営団法によって原始的な権利をお持ちでございます。また新線の計画も今検討されておる都にも免許を与えてやるべきである。それからその路面電車をはずすところを通っているバスについては都に免許を与えるべきである。こういう措置をして、緊急の場合には、新公共企業体の設置以前においてもやるべきものはやれ、しかしやりやすいようにこういう配慮をしてやるべきだ。なお、その撤去に伴って補償の問題が起きてくるわけですが、これは国と都で十分に考えてやれ。路面電車の将来に対する根本的な考え方並びにそこに至るまでの緊急手配に対する考え方の原則が以上出てきたわけでございます。しかして先ほど来申し上げましたように、諸外国でやるにいたしましても、この条件を整えるには相当金もかかり、年数もかかる。従って、一部の路線はともかく、全体的な問題としては、路面電車の撤去までには相当時間を要する。その間はどうするか。毎日百六十数万の人が乗って、なかなかこれが減らないというふうな現況においては、その利用者の利便を考えると、やっている間に諸施設の改善をし、またこれによるサービスの向上についてできるだけの努力をして、経営の合理化をはかり、公共交通機関としての使命を達成すべきである。こういう答申が行なわれたわけでございます。これは五十年の歴史を有する都電としてはまことに画期的な答申でございまして、知事や私どもはこの答申を受けまして、できるだけこれを尊重してこの実施に当たらなくてはならぬのですが、ここにありますようないろいろな条件を整えるにつきましては、やはり国会の諸先生並びに政府の絶大なる御支援と御協力によってバックをしていただくようにお願いしなければこれはなかなか容易ならぬ問題でございます。 それからあとはバスと自動車の対策でございますが、これはそうむずかしい問題はなくて、今後の改善のためにお読みになればわかる点でございますから、時間の関係もありましてこれを詳細にあげることは省略さしていただきます。ただ重要な問題は、十四ページにございますように、バス事業の統合という問題が出てきておるわけです。「さきに鉄軌道対策において述べた新公共企業体による都営交通事業と営団の地下高速鉄道事業の統合の後、第二段階として民営バス事業についてもこの新公共企業体に吸収し、路面・路下交通事業の一体化を、考慮すべきである。」これも非常に画期的な答申が行なわれておるわけでございます。 大体こういう新しい方向づけにつきましては、かくのごとき、知事の議会にかけた条例に基づく首都交通対策審議会の答申が出たわけでございます。今までの東京の交通を解決する上に、従来いろいろと一部の間に議論はございましたが、こういうはっきりした形になって答申が出てきて、東京都知事はこれの実現のために最善の努力をするという責任を負うているわけでございます。中央官庁の次官の方々もたくさんこれには、関係もしておられますが、関係方面と緊密に連絡をして、都や警視庁でできることは直ちに実行する。しかし、今後の法律改正とかあるいは新しい国の施策に待つ面については、今後各方面の御協力を得ましてこの実現に当たるべき責任を負うておるわけでございますので、どうぞ、先ほども申し上げましたが、国会議員特にこの運輸委員会の都市交通に関係される委員の皆様には、今後格別の御指導と御援助をお願い申し上げたいと思います。 私ども、都の交通局といたしましては、まず路面電車について、この条件に即応して緊急に手配すべきものはどこかというふうなことを現に検討をしておるわけでございます。なお、それまでの間に軌道の補修、改良——現在御案内のように、路面電車の軌道が延長にして、単線に考えましても二百十四キロございます。これは大部分複線になっております。この上を自動車が通行をしてもいいというのが現在九割に達しております。警視庁の要請に基づきまして、軌道の上を自動車が走ることを交通難緩和に協力するために逐次長くしていきまして、現在はほとんど九割くらいまでは軌道の上を自動車が走る。そうすると、電車だけでなしに一般の諸車が通行することによって起きて参ります問題は、軌道の破損の度が非常にはなはだしい。従って、できるならば石畳を舗装にかえていくという問題に直面しておるわけでございますが、それには、交通局の今の運賃は一方において強く規制をされ、しかも公営企業法という独立採算制の法律によって縛られておる交通の経済だけで、諸車の通行によってよけいいたむ軌道を全部直し切れるものではないので、これについては国庫補助を一部いただくようになりましたが、これは国の方で指定する重要なる国道とかそういう面に限定されますので、重要都道の面におきましても、できるだけ一部都の一般会計から協力してもらって、それに交通局の金も出す、それならば相当直していけるけれども、交通経済だけでこれを全部舗装するということは不可能である。従って、国並びに都の一般会計に対して、協力を強く要請をして、国からはことしからある程度の補助がきましたが、都の方も今回ほんのわずか頭を出す程度協力の道が開けたので、今後来年度以降におきましては、この面の一般会計の協力をさらに得まして、金さえ許せば逐次石畳を舗装にかえていくという考え方をしておるわけでございます。国なり一般会計の援助がきませんで交通局だけでやりますと、今の石畳の状態において軌道を補修するということをせざるを得ないわけでございます。 それから電車につきましては、その上に、現在の車が六十四人乗りから九十六人乗りぐらいまでございますが、ラッシュのときになりますと、収容力の二倍くらいに込んでいる路線が何本もございます。これは、お忙しいでしょうが、一度諸先生方に数本の路線について朝のラッシュにごらんをいただくとよくおわかりになるのですが、特に錦糸堀の線とかそういうふうなとこなんかは収容力の二倍も乗っている。それから地下鉄のできております池袋の駅にしても、朝地下鉄に乗り切れなくてあふれて路面電車に殺到する客が非常に多い。お昼は比較的すいている車も相当ございますが、とにかくラッシュになりますと、現在の程度の地下鉄の整備その他の状態では、路面電車に殺到してくるという状態でございますので、そういうところに対しては収容力のもう少し多い車をその時間には回す必要がある。そこで今回料金改定の一部をもって車の改造に向けておりますが、ことしはとりあえず六十四人の車を五割増しの九十六人に改造するというのを二十台ばかり用意しております。実は二両を連結していったら運転手は一人でもいいので、経営の方には非常に助かるのではないかという話もございますが、東京の交通混雑の間交差点を通行するとき二両ではとても工合が悪い。そこで一両でやや車体を長くいたしまして、五割増しの収容力を持った車を少しずつふやして、必要に応じてお客の乗せこぼしをしないようにしていくという考え方で一部予算化しております。 それからバスでございますが、バスは逐年乗客がふえてきておりますので、交通局としても今年度二百三両の新車を購入する計画を立てたわけでございますが、当初においては金がないので百台にとどめまして、そして今度の料金改定を今申請しておりますが、これによる財源を引き当てにいたしまして、ことしさらに百五台を購入したいということで政府の万にお願いをしております。バスは御案内のように耐用年数も短いのでどんどん更新をしていき、さらに増車もはかっていきませんと、乗客の要請にこたえられないという関係がありますので、今年度は認可をいただきましてもう百五両追加をしたい。現在、都のバスは千七百台近くになるわけでございます。それから来年度からは、もちろんこの料金改定の認可が条件でございますが、三百台以上のバスを年々購入して参りたいというふうな考えでおる次第でございます。 今問題になっております将来の方向づけ並びに現状の整備に関して、ごく大筋でございますが御説明申し上げました。
○關谷小委員長 次に帝都高速度交通営団副総裁山内参考人にお願いをいたします。
○山内参考人 私ども営団の工事の進捗状況について、御説明を申し上げます。 初めに、現在私どもで営業いたしております路線は、銀座線、これは渋谷から浅草に至る線であります。丸ノ内線は池袋−新宿間であります。荻窪線のうちで現在営業いたしておりますのは、新宿−新中野間並びに分岐線といたしまして中野坂上から中野富士見町まで営業いたしております。それから日比谷線、これはまだ短いのでございますが、南千住−仲御徒町間、合計いたしまして三十九・五キロ現在営業をいたしております。客は現在一日平均約百万人に達しておるのが現在線の状況であります。 現在工事をいたしておりますのは、ただいま申し上げました荻窪線のうち中野坂上から荻窪までの間、これを現在工事をいたしておりますが、この十一月一日に南阿佐ケ谷まで開業をする予定になっております。それから先は、実は昨年の冬季に国鉄中央線が非常に込みましたのにかんがみまして、御当局の御要請によりまして、計画といたしましては三月末の開業予定でありましたが、繰り上げまして来年の一月に開業する予定にいたしております。次に日比谷線でございますが、現在日比谷線と申しますのは、北千住から南千住を通りまして上野に出、それから仲御徒町、ここまで開業いたしております。このうち北千住と南千住は未開業で、現在開業をやっておりますが、来年の春には開業の運びになる予定でございます。それから仲御徒町から人形町——人形町も大体来年の春には開業の予定で現在工事を進めております。人形町を通りまして銀座へ出まして、銀座から有楽町、東銀座、虎ノ門、恵比寿、中目黒、こういう線でございますが、このうち東銀座と霞ケ関の間は、都の都市計画の関係と競合いたしまして、現在まだ手をつけておりません。このほかの路線につきましては大体測量、設計も終わりまして、一部工事をいたしましておるところもございます。この東銀座−霞ケ関間はどういう問題かと申しますと、私の方は御承知のように昭和四十年を想定いたしますと、この銀座のところに、現在の浅草から参りますところの銀座線のそれから日比谷線とこの二つの線の下に今度の線が入るわけでありまして、今の銀座の駅と西銀座の駅をつなぎます中廊下といいますかを全部プロムナードにいたしまして、駅その他の設置をする予定にしておりまして、四十年を想定いたしますと、その間の乗りかえ、乗降客合わせまして約五十万人、それから今の新宿駅のような状態になりまして、路上を歩く人が地下を歩く道路のかわりにしようという計画をいたしておりまして、少なく見積もりましても二十万人くらいの人が歩くであろう、そうすると七十万人のお客さんをはきまずために相当大きなスペースが要るわけでありまして、これを総合駅にしようという考え方で工事を進めておるわけでございますが、都の方の整備局ではここに地下の道路を通そうという御計画がございますので、その間の調整で今手間取っておるわけでございます。この区間は、今各省の非常な御推進によりまして大体この十月一ぱいにはこの計画をどうするかという御決定をいただくことになっておりますが、私どもといたしましては、この区間がもしも片づきませんと、この線がオリンピックまでになかなかできない。私の方の計画でいきますと、大体オリンピックぎりぎり、オリンピックの年の七月には工事の完了をする見込みでありますが、もしもそういう自動車道を作るということになりますと、非常に延びるという問題が一つと、もう一つ、この線の車庫を南千住に持っておりますので、もしもこの線が両断されますと、せっかく中目黒で東横線とつきましても、東横線の側の運行はできない。線路がつきましても、車両がないと動かすことはできません。そういう状態がありますので、この線で今ちょっと弱った問題を生じております。それから五号線の問題でございますが、これは中央線が御承知のように五カ年計画で複々線の御計画になりまして、その輸送力の一部をも私の方で負担をしようということで、中野から大手町を通りまして東陽町にいく線の設計を私どもは今いたしております。これは国鉄線が乗り入れる計画になっておりますので、ほかの線と違いまして十両編成、ホームの長さを百二十メートルという大きな設計のもとに現在準備をいたしておるわけでございますが、今計画をいたしておりますのは、中野から九段坂下までの工事につきまして具体的な計画を進めておるわけでございます。 以上が私どもの現在の計画路線でございますが、ただいま東京都の企業統合のお話がございましたので、私どもの立場をちょっと御説明さしていただきたいと思います。私どもは、今やっております線、五号線は全部の完成はオリンピックまでにはできないと思いますが、そのほかの線につきましてはオリンピックまでに作り上げるということに今全力を注いでおるわけでございます。その間、そういう企業統合その他で土地を取られるということはやはりこの工事の進捗に影響いたしますので、そういう問題につきましては、現在大いに進めております工事の終わったあとに御考慮を願いたいということと、もう一つは、今東京都の方から御説明になりましたように、いろいろ東京都の問題を解決される上につきまして前提条件がたくさんあるわけでございます。この前提条件は、今まで各省でも、あるいはまた当運輸委員会でもいろいろ御協力をいただきましたがなかなか解決できない法律上、財政上の問題がたくさんあるわけでございます。そういう問題が十分確たる見通しがつき、また新しい地下鉄建設というものに対する裏づけができた上で十分な御審議をいただくようにわれわれは希望しておるわけでございまして、私ども営団といたしましては、何としてもこの現在手がけている線をオリンピックまでに一日も早く完成をするということに今全力をあげてやっておるるわけでございます。大体計画は所期の通りいっておるわけでございますが、今後とも、この東京都の交通を解決いたしますためには、ただいま佐藤局長の申されましたように、何としても地下鉄建設ということが一番大きな眼目でございますので、当委員会の絶大な御協力をお願いを申し上げる次第でございます。
○關谷小委員長 次に運輸省より、都市交通審議会のその後の審議経過及び地下鉄に対する補助立法化について説明を聴取いたします。平出説明員。
○平出説明員 都市交通審議会のその後の動きにつきまして御報告いたします。 昨年八月十六日に、東京におきます路面交通に関する答申が出されたわけでございますが、引き続き昨年九月十九日に運輸大臣から諮問第二号が出まして、都市交通審議会が開かれたわけでございます。諮問第二号というのは「東京及びその周辺における高速鉄道特に地下高速鉄道の輸送力の整備増強に関する基本的計画の改訂について」という題でございまして、東京及びその周辺における交通の基本的計画につきましてはすでに三十一年に御答申いただいておるわけでございますが、あらためてそれの改訂を諮問いたしました理由は、最初に第一次に答申をいたました当時の見通しと、ここ数年におきます実際の輸送需要の伸びとを比べてみますと非常に大差がある。予想を非常に大きく上回りました数字になっておる。こういうような状況でありますので、三十一年に策定いたしました地下鉄網その他が足りなくなるのではないか、これだけで足りないのではないかということが一つの理由でございます。それからもう一つの路面交通の答申にも示されておりますように逼迫した路面交通需要をできるだけ路面外で吸収するという見地からも地下鉄を考え直さねばいかぬじゃないかという、この二つの理由から諮問第二号が出されたわけでございます。この諮問第二号を出されましたのが第二十五回都市交通審議会で、九月十九日でございました。 その後、昨年の十月十日に二十六回が開かれたわけでありますが、まず首都圏整備委員会の事務局の方から、首都圏の人口に関する計画それから交通に関する諸計画というようなお話を承り、なお東京都の統計部長さんからも東京都の人口が将来どうなるかというようなお話を承ったわけでございます それから、十一月四日の第二十七回都市交通審議会から、十二月十四日第三十回都市交通審議会まで四回ございいますが、この間、帝都高速度交通営団、京浜急行電鉄、東京都交通局、東京急行電鉄、小田急電鉄、京王帝都電鉄、西武鉄道、京成電鉄、東武鉄道、日本国有鉄道、要するに各事業者の輸送の今までの実績、それから事業者の立場から見た将来の輸送需要の推定、それから今まで輸送力の方をどういうようにつけてきたか、それから将来予想せられる輸送需要に対して、どのような輸送力増強の計画があるか、それからなお輸送力を一ぱいにつけたとしてもなお輸送需要が上回ってくるというような時期並びに線区はどのようなものであるかというようなことを、年内一ぱい各業者の方からずっと承ったわけでございます。 それから、しばらくして、第三十一回都市交通審議会、これは本年の二月十四日でございますが、この間におきまして事務局でいろいろお聞きいたしましたことを整理いたしまして、現在の各線において、昭和五十年ごろまでには一体どのような輸送需要がどのような線区にどのくらい発生していくか、これに対して輸送力の限界というものはどの辺までつけるか、従ってどこからどこの辺がいわばはち切れるかというようなことをいろいろ検討いたしまして、そういうふうな資料を審議会に御提出した次第で、それについていろいろ御理論があったわけでございます。 それからなお三十一回都市交通審議会におきましては、東京地方都市訓画審議会で、これは三十二年であったと思いますが、現在の地下鉄路線の計画の改訂をなされましたときに付帯意見路線がついておるわけでありますが、この付帯路線につきましてもいろいろ御説明したわけでございます。 それから第三十二回、三月二十二日にもいろいろ審議が進められたわけでございますが、なおこの審議会でこまかく審議いたしますために、一応全体審議をやめまして、特に高速鉄道網小委員会というのを作りまして、今後は高速鉄道網小委員会で審議を進めていくというふうな態勢がとられたわけでございます。 そこで第一回の高速鉄道網小委員会は、四月十四日に開かれまして、いろいろ議論があったわけでございます。第二回が同じく四月二十四日に、十日置きまして開かれたわけでございますが、このときに今後の地下鉄網の追加にあたってどんなような基本原則でやったらよろしいかということを一回・二回でやったわけでございますが、大体におきまして次に申し上げますような原則でやったらいいんじゃないかというようなことになったわけでございます。「高速鉄道網の再検討にあたって留意すべき事項」といたしまして、「一、既設線を含めて各路線にかかる輸送需要が、輸送力に応じて合理的に配分されるよう考慮する。二、住宅地域から都心へ、乗換なく、短時間で到達できるよう考慮する。三、既設線を含めて路線相互の連絡を便利にし、都区内の主要箇所へは高速鉄道で到達できるよう考慮する。四、副都心の育成等都市の整備に関する諸計画との関連を考慮する。五、なるべく路面交通需要を吸収して、路面交通の混雑を緩和するよう考慮する。六、路線を選定するに当っては、建設経費を節減するよう考慮する。七、昭和五十年を目標とするが、さらに将来の輸送情勢の変化に弾力をもたせるよう考慮する。」こういう基本原則といいますか、このような原則のもとで線を引いたらよかろうじゃないかというような話になったわけでございます。それに基づきまして、第三回の小委員会におきましては、六月八日でございますが、事務局でこのような考え方に基づいて線を引っぱるとどんなような線が引けるかという試案を提出いたしまして、いろいろ御審議を願ったわけでございます。それからさらに第四回高速鉄道網小委員会、六月二十二日、引き続きずっと御審議願ったわけでございますが、このときに東京都知事の東委員代理の方が、この基本原則にもございますが、都市訓画との関連を考慮するということがございまして、その都市訓画の面から十分に検討をいたしたいので、若干の時日をいただきたいというようなお話がございまして、この間しばらく都市計画側の御検討の時間も待ちまして、第五回の高速鉄道網小委員会は十月七日に開かれました。この席上、東京都知事東委員代理の方から、都市計画の立場からの御意見が述べられて、いろいろ御討議があったわけでございます。 今後はさらに都市計画の考え方、御審議における委員さん方のいろいろな御意見をもとにいたしまして、都市計画側と事務的にも折衝を進めて固めていきたい、かように私ども考えております。
○關谷小委員長 次に見坊説明員。
○見坊説明員 お手元に「地下高速鉄道新線建設補助関係資料」という資料がお配りしてございます。この資料によりまして御説明いたします。 新線建設の補助予算といたしまして大蔵省に現在予算要求をいたしておるのでございますが、金額は五億六百十四万円でございます。この資料の第一ページに予算要求の補助の必要性について書いてございますが、概略御説明いたします。 その第一の「大都市における交通事情の悪化」と、ありますところは、東京、大阪その他大都市における交通事情は毎年悪化の一途をたどっている。しかも郊外私鉄は各都市において中心部まで乗り入れていないため、私鉄の利用者はターミナル駅において乗りかえを余儀なくされて、乗りかえ駅の非常な混雑をもたらしている。こういう状況を述べているわけであります。 これに対しまして、交通難緩和の方策としましては、御承知の通り東京、大阪、名古屋に関する都市交通審議会の答申、並びに路面交通に関する答申等が出たわけでありますが、これらの答申の中で、交通難緩和に特に効果的な方策とされておりますのは、各都市における地下高速鉄道の建設と、乗りかえの手数を省く郊外私鉄の都心乗り入れ工事、この二つの点を強調いたしております。 そこで、地下鉄建設並びに私鉄の都心乗り入れ工事についての財政資金の融資の関係でございますが、地下鉄建設につきましては、営団、東京都、名古屋市、大阪市を合わせまして、三十五年度までの実績が七百九十八億でございます。三十六年度、以降の計画では、二千八百四十三億でございます。総建設費は三千六百四十二億でございます。この数字は、現在計画されております地下鉄路線網を完成するためのものでございますが、急激に増加する交通需要に対処するため、新たに路線網が追加されるということになりますと、将来の地下鉄建設の所要資金はさらに増加することになるわけでございます。なお、来年度予算におきましては、地下鉄建設関係として、その次の二ページに書いてございますが、総工事費が営団は三百二十億、東京都百五十二億、名古屋市十九億、大阪市七十九億、神戸高速十九億、合計しまして五百九十一億五千万円でございますが、これに対して、財政資金は総額で四百五十四億の融資を希望いたしておるわけでございます。私鉄の都心乗り入れ工事については、従来から開発銀行の融資を受けておりますが、三十七年度予算におきましても、八社総工事費百二十五億円のうち五十四億円の開発銀行融資を期待いたしております。開発銀行につきましては、三十四年度の融資実績は八億、三十五年度は十三億でございます。三十六年度につきましては、これから決定されることになっております。 以上のような状況でございますが、ここで補助関係でございますが、「以上の如く通勤通学輸送難緩和という公共的要請によって、都市交通審議会答申の線に沿って地下鉄建設が進められているのであるが、地下鉄建設費は一キロ当り二十億円以上という巨額に達し、而もその大部分を借入金と債券によって調達しているため、減価償却費、支払利息の負担が重く、開業後の採算性は非常に悪く、戦後建設された地下鉄路線は何れも相当額の赤字を示している。これは結局輸送力の不足を補うという社会的必要性にもとづいて地方公共団体、営団が地下鉄を建設すれば必ず経理上過重な赤字を招くことを意味しており、この点が地下鉄の建設を大きく阻害している。今支払利息の状況特に鉄道営業収益との関係を昭和三十五年度決算について見ると下記の通りである。」ここにございますように、営団につきましては、鉄道営業収益と収払い利息との割合が三一%、東京都につきましては四〇九%、名古屋市につきましては九七%、大阪市は一四%、こういう状況になっております。東京都につきましては、押上−浅草橋間の短距離でありますので、特殊な事情があるわけでありますが、これを東京急行の九・〇%、名古屋鉄道の四・三%、京阪神急行の六・三%と比較しますと、支払い利息の負担が非常に大きいということがここに出ておるわけであります。この支払い利息は新線建設が進むにつれまして年を追って増加してくるわけでありますが、その支払い利息の実績と将来の予想を営団にとって見ますと、次のような状況になります。昭和三十二年度では、営業費負担分と建設費負担分合わせまして十億三千二百万円でございまして、それが逐年増加いたしまして、昭和三十五年では二十五億三千万円、さらに将来の予想でございますが、昭和三十六年度は三十五億三千四百万円と予想されております。これが昭和三十九年度に参りますと百六億三百万円という数字に達します。このように、支払い利息は将来百億円をこえるような巨額に達するわけでございますが、これに伴って将来の収支も母年相当額の赤字を示してくるわけでございます。この新線建設に伴う支払い利息の増加による赤字を、運賃値上げをもってまかなうとすれば、大幅な値上げをしなければならないということになるわけであります。たとえば、戦後建設された営団丸ノ内線の三十五年度実績の赤字を埋めるとすれば、五〇%以上の収入増をはからなければならないという状況になります。しかし、一般物価に与える影響等からも、また利用者の運賃負担力からも、このような収入増をはかるための大幅な運賃の値上げを行なうことは事実上困難であるばかりでなく、また、かりに大幅の運賃値上げが実現されたとしましても、他の交通機関の運賃との関係から予想通りの増収を期待することは困難ではないか、かように考えております。そこで輸送力緩和という公共的要請に応ずるために、地下鉄建設を進めるとすれば、国としてもその建設に相当の補助を与えるべきではないかということでございます。補助の内容でございますが、補助金の計算は、考え方としましては、新しい線が建設されてその線が開業した場合にみずから負担できる利息の率はどの程度であるかという負担力を計算いたしまして、その負担力と実際の借り入れ利率との差を補助するという考え方でございます。(5)にございますように、この算出方法はモデル線区方式によったものであります。すなわち、一億円、建設キロは十五キロ、建設期間二年、他人資本九〇%という前提を置きまして、この建設期間の二年を経て開業した場合に収支償うためには借入金の利率をどの程度までみずから負担できるかを計算した結果、営団については三分七厘、公営企業については四分の負担力が明らかになった。この両者にこのような負担力の差があることの大きな理由は、後者が租税の負担がないのに反し前者が年間一億五千五百万円に上る税負担があること、営業費が遠うわけでありますが、その内容としては、大きいものは税金関係であるということでございます。この差につきましては、この補助金の要請と同時に、営団につきましては、自治省に対し新線分の固定資産税、不動産取得税の免除を要請する考えでありますのでで、補助金を計算する場合は、両者とも四分の負担力はありとして計算してございます。この四分の負担力を基礎として、営団、東京都、名古屋市、大阪市について、財政資金、交通債券、市中の借り入れのそれぞれの利率と年利四分との算出し、また年度当初借り入れと、年度末借り入れとの平均をとって、これを二分の一にしたわけでありますが、これが五億六百十四万円であります。 次には法律案の要綱でございます。この補助金を支給する場合には特別措置法を制定して、特別法で参りたいというふうに考えておるわけでありますす。ここには要綱を掲げてございますが、「一、地方公共団体(東京・大阪・名古屋)及び帝都高速度交通営団に対し、昭和三十七年から、昭和三十六年度以降に地下高速鉄道の建設に要した資金について、利子の額のうち年利四分を越える額を、補助することができることとする。二、前号の規定による補助に係る地下高速鉄道について、利益を生じた場合は、その利益の額に相当する額を翌年度の補助の額から控除するものとする。三、地方公共団体及び営団は、前号の利益が補助の行なわれた年度から十年内に生じたときは、政府に対してその利益の額の二分の一を下らない金額を、当該地下高速鉄道に係る補助の額の合計額に達するまで還付しなければならないものとす。四、本法に基づく補助の行なわれた地下高速鉄道については、直接その事業の用に供する固定資産に係る不動産取得税及び固定資産税を全額免除するものとする。」一応こういう要綱を考えております。 あとの資料は御参考までにつけたわけでございますが、五ページは、先ほどの五億六百十四万円の計算の根拠であります。この資金額の欄は、昭和三十六年度予算できまりした資金それぞれを掲げてあるわけでありますが、その政府資金の利率、公募債券の利率、市中借り入れの利率、それと四分との差を出しまして補助金を計算いたしたわけであります。 次の六ページから九ページまでは、なぜ四分の負担力があるかという根拠でございますが、先ほど申し上げましたようにモデル線区方式によって計算いたしたわけであります。 それから十ページに補助金の試算表を掲げてございますが、これは昭和三十七年に五億六百万円の補助金を受けるといたしますと、将来十年間にどのように増減するかという数字でございます。四十一年に五十六億、四十二年に五十七億になりますが、四十三年度以降は漸次減って参ることになっております。これは現在の新線建設の計画路線が完成されていくことと、すでに借り入れた分が償還されていくということに基づくものでございます。 それから十一ページは、先ほど御説明いたしましたように、固定資産税を免除いたした場合、将来の税負担がどのようになるかということでございます。現在は営団についてはトンネル部分は非課税になっております。今度の考え方では、その新線については固定資産税を全額免除という考え方でございますから、それによって、計算いたしますと、昭和四十五年度に参りますと、現在の制度であれば六億二千七百万円の固定資産税の負担が三億四千二百万円、約半額で済むことになるわけでございます。 あとの資料は参考資料でございまして、昭和三十五年度の営業収支実績、それから十三ページには、先ほど御説明しました営業収入に対する支払い利息の割合を掲げてございます。 あとは後ほど御質問によってお答えいたしたいと思います。
○關谷小委員長 次に、兼松説明員より、都市交通の諸問題について説明を聴取いたします。
○兼松説明員 ただいま御指名をいただきましたのでございますが、委員会からの御連絡では、私の今まで書きました一つの試案についての御説明を、申し上げろということでございますので、これから申し上げますことは、運輸省当局の御意見とか、あるいは国鉄で意見を出したというものではございませんで、私が関係の一人の、ささやかなる学究的なものとして書きましたものについての意見の御説明でございますので、さようお聞き取りを願いたいと思います。 お手元にある「首都交通整備公団(仮称について」というプリントに関係してでございますが、現在の首都交通の問題は、二十年来非常に乱脈でございまして、このままではどうにもならぬということはしばしば言われておるのでございます。第一次の交通統制が二十年前にできまして以来、一つも画期的な進歩を見せなかったわけでございます。その結果、東京都の現実の交通状況は、第一図でごらんになる通り、通勤というものが国電の沿線中心に非常に大きく伸びて参っております。それで国鉄側のいろいろな計画がございますけれども。都市の跛行的な状態というものは国電中心の発達ということが多いのでありまして、その次に、第三図の東京駅まで通勤定期一カ月千円以内の区間というのをごらんいただきますと、都市のまわりの図面が国電沿線について著しく遠くに広がっておるということが事実として見分けられるわけでございます。その点から私といたしまして、何かこの点を統一して都市交通対策としてお考えをいただきたいということで、ここに一つの案があるのであります。それは、企業統合ということはもちろん理想的に望ましいのでございますが、これはもうすでに都の方からお話がございましたように早急にはなかなか問題があるかとも存じますが、私がここに出しておりますのは運賃プール案でございまして、この書面の五ページをごらんになりますと、現実の定期券の値段が書いてございます。一人当たりの一キロ平均運賃は、国電の場合には春の運賃値上げを入れまして六十九銭でございますが、一方、地下鉄の場合には一人一キロ一円二十二銭、あるいは新京成の場合には五十五銭、安い東武でも七十四銭、これで運賃改定が行なわれますとさらにこの格差が広がってくるかとも考えますので、この際一般企業の存立はそのままとして、通勤だけを一つの公団のようなもので全部一括して定期を売って、同じ距離であれば同じ運賃で行けるようにしたらどうか。また今は東急線から国電に乗りました場合には併算でございまして継ぎ足しそございますが、これも直通にしたらどうか。たとえば東京から三十キロなら三十キロは東武に乗ろうが西部に乗ろうが国電に乗ろうがみんな同じ運賃で行けるということを考えたらどうであろうか。そうすれば少なくとも、電車が直通する利便は別にいたしましても、運賃の格差による都市の敢行的発達という面は幾らか救われるのではないか、こういうふうに考えたわけでございます。しかしその場合に、国電は安いのですが、国鉄がその分をとるということは市民感情からもまた国家の政策からしてもおもしろくないだろうということで、各企業経費の高い、地下鉄は地下鉄としての運賃が保障されればいいので、プールするものは同一のものをとるけれども、各地下鉄は地下鉄の経費、東武は東武の経費、国鉄は現在の運賃をベースにしたものをもらうという格好で考えたらどうか。その場合に一つの統合体——かりに五年くらいの短期の政府の公団でも作っていただいて、それでやった上でその機関において本格的な交通統合なり何なりを考えたらどうであろうかということを一提案として考えたわけでございます。 これを数字で試算いたしますと、九−十ページに表がございますが、これはかりでございまして、今の高い方をうんと下げて低い方に合わせれば差額はゼロになるのでございますが、一応現在負担している程度のものを負担されるとするならば、かりに荻窪から通うには、国電を地下鉄の値段に合わせて、地下鉄で行こうが国電で行こうが便利な方へ乗るというふうにして、公団がその切符を売ったと仮定いたしますと、五十銭以上の金が公団の金になるわけであります。この金を都市交通の整備拡充のための利子補給なり何なりに、限定された年間に補助されるという施策を政府としてされたならばいかがであろうか。ただこの五十億のお金は、この平均運賃をどこでお定めになるかということで変わってくるわけでございますが、これは現在存在する一つの私鉄運賃をベースにした場合の案でございます。こういうようなことは比較的企業の存立をすぐには変えないで、しかも運賃がプールできて都市の円滑な発展に寄与する一助になり得るということを痛感いたしまして、こういう案を申し上げたわけでございます。以上、私の私見でございます。 なお、国鉄当局という側から申しますれば、現在いろいろ国電の現在線の拡充に努力はいたしておりますけれども、現在線に——この都市の開発ぶりというものは、山手線の関係では——この中にちょっと書いてございますけれども、戦前に比べて大差ない人口なのに、中央線沿線は五九〇%というように六倍近い数字になるということで、都市の発達が跛行してくる限り、現在の物的設備ではなかなかついていけないというのも実情でございまして、こういった点もいろいろ考えて全般的な御施策を政治の高い段階から御配慮いただけばまことに光栄であると存ずる次第でございます。
○關谷小委員長 これで一応各参考人並びに説明員の方々の御意見を承ったのでありますが、今までの御説明に対しまして質疑を行ないたいと存じます。 質疑の通告がありますので、これを許します。井岡大治君。
○井岡小委員 東京の局長さんにお尋ねをいたしたいと思うのです。 まず私は、先ごろ首都交通審議会できめられた地方公営企業体を作れということについては、かなり前から主張をしてきておったわけですが、これがようやく出たということは非常に望ましいことだと思うのです。ただこの場合、公団の副総裁もお話になっておられたように企業合同をやる場合にはかなりの問題があるわけです。それをやるためにはどうしてもやはり計画的でなければならないと思うのです。たとえば労務問題という話が出ておりましたが、今のままでいくと、局長さんは非常にうまくいくようなお話をされておりましたけれども、路面電車はもっと動かなくなるのです。幾らあなた方がお運びになろうとしても動かなくなると思うのです。それからバスを動かそうとしてもこれも同様のことだと思う。しかも都市交通というのはほかのなにと違っていわゆるラッシュに殺到して、中間は必要がないわけですから動かなくなる。従ってその年次計画を立てないと労務問題は解決しないと思うのです。ですからそういう困難だということでなくて、やはり年次計画を明らかにして、そしてそれに向かって前進をするような方向を立てるということが必要だと思うのですが、そういう御研究をなさっておるかどうか。この点を一つお伺いしたい。
○佐藤参考人 まことにごもっともなお話と思います。ところで私の方はついこの間この答申をいただいたわけでございますが、ちょうど先ほども運輸省の平出課長からもお話がありましたように、まずそのかわりの交通機関になるべきものとしては、地下鉄を主としてバスで補うという、これは国の審議会の答申も都の方もその点では同じような考え方であります。一番主体になる地下鉄の整備につきまして今都市交通審議会と都の都市計画審議会で並行して連絡しながら審議をしておりまして、現在の五路線、百八キロのほかにさらにその約倍くらいの地下鉄の計画が追加決定をされる段階にきているわけです。これの計画をできるだけ早くきめてもらうようにわれわれ促進をしております。これがきまりまして、たとえば今の百八キロはいつまでにできる、どのくらいできる。それから新しく追加される百八キロ以上のものはいつごろまでにはどの程度できるというめどがやがてつくと思いますので、それらと見合わせて長期計画を立てるべく、目下その検討をしているわけでございます。
○井岡小委員 それを早く、立てないと、たとえばこれを次から次へこしらえていきますと、当然それを動かしていかなければいけない。この間、これは局長さんは連絡をおとりになっておられるようになっておると思いますが、たとえば大阪の場合は自分のところがやっておるものですから路面電車から配置転換ができるわけなのです。この間百三十名ほどやったようですが、そういうように配置転換ができるわけです。ところが営団とおたくとの方は分かれておるわけですから、営団の今の百八キロなら百八キロが済んで、その次の計画の中で——そのときまでに企業合同をきめて進まないと、これはもうどうにもならないのです。営団の方にあなたのところの乗務員を入れてくれと言ったって入れてくれないだろうと思う。あの五千人からの人間をどうするのだという問題が出てくる。まず先にそのことを考えないと、あなた方が幾らそれを言われたってそれはできないと思うのです。単なる絵にかいたもちだと思う。そうして百六十万から百八十万のお客さんを運ばなければならぬ。このことをまず考えるために次の計画についてやはり話し合いをなさる必要があるのじゃないか。これはこれで困難だと言われるのなら困難でよろしいのです、私は今直ちにやれと言うことはできないだろうと思いますから。そういう点で話し合ったことがあるのかどうか。そうでないとこの問題は解決しません。幾らやっても路面電車の撤廃ということはできません。そしてあなた方が一番お困りになることだと思うのです。そういう点を研究されたかどうか、一つ聞いておきたいと思う。
○佐藤参考人 今の点につきましてはは、実は営団とこれからそういうような面も話し合っていくという段階にございます。ただ百八キロまでの路線の建設については大よそのめどがついておりますので、いつになれば都の方はどこまで進む、営団の方はどの路線がどこまでおよそできるということは、現在決定された五路線については大よそのめどがつきます、荻窪線はいつになればできるということがわかっておりますので、それらについては今後話し合いを進めていきたい。それから新規の計画は目下検討中でございますが、これも早くきめていただきたい。これはもちろん資金が大金を要する問題でございますし、また都でも新線の免許をお願いする段階になっておりますけれども、そうすると両方で力を合わせてやれば、何年度までにはどの程度できるというふうなことが、やがてその新線がきまれば明らかになってくる。従ってそれに即応する計画はきまってからにしますが、今決定しておりまする路線については大よそのめどがついておりますから、これに対する具体的な計画を立てるべく今いろいろ資料を検討しております。ただ路面電車につきましては、やはり都議会の議決が必要になって参りますから、議会の方とも十分この答申の趣旨については——議会からも代表は七人はかり送ってはおりますが、さらに都議会としてこれを取り上げていかにするかという問題に直面して参りますから、その方面の連絡もつけるように目下折衝しておる次第でございます。
○井岡小委員 平出さんにお尋ねしますが、都市交通審議会が発足したときに、この問題を、私は同じことを言ったわけです。一体化を考えなければ、これは将来大きな問題が起こってきますよと言ったことがある。島田博士にもそのことを盛んに言ったのですが、島田博士のそのときの答弁はこういう答弁でした。経営主体を一本化することは望ましいけれども、現状ではできない、こういうことだったのです。これは五年前の話なんです。しかし今も現実にこの問題が起こっている。従って第二次答申案を出すわけですね。そういう場合に今都の方が言っておられたことを考えて答申案が出せるのかどうか。審議中ですから、そういうことが論議されておるのか、この点を一つ聞いておきたいと思います。
○平出説明員 ただいまのところでは、そういうことは論議されておらぬという状態でございますが、ちょっと御参考までに申し上げます。企業の統合についてございますが、都市交通審議会は第一次答申以来、企業の統合は終局の目的として邁進しなければいかぬということは繰り返して述べてございます。第一次答申のときにその点はどういうふうに触れておるかと申しますと、「地下高速鉄道網の迅速増強のための経営主体の整備」と題し、これは三十一年八月の答申でございますが、「東京及びその周辺における現在の交通混雑を緩和し、将来の交通需要の増大に対処するための前述の交通網を、迅速、かつ、能率的に整備充実するためには、資金、資材、技術等を集中し、その建設能力を最もすみやかに必要とされる路線に最高度に発揮せしめることが要請されるのであり、また、交通機関の運営に関しては、各交通機関相互における連絡を緊密にし、利用者に最も便利なサービスを提供するとともに、合理的能率的経営を行うことが必要であると思われる。かかる見地から、首都における陸上交通機関を適当な経営主体のもとに合同せしめ、これに国家が強力に助成措置を講ずる等、総合された資金調達能力を充分に発揮せしめて重点的計画建設を行わしめるとともに、総合的統一経営により事業の合理化及び公衆の利便の増進を図ることが望ましい。」こう言っておるわけです。理想としては建設のためにも資金、資材、技術を一本化するから、建設のためにも統合が必要であり、それからまた経営といいますか、運営の点からいっても一本化が望ましいということはすでに言っておるわけであります。そういうことを言っておりますけれども、しかしながら引き続き「ただし、現下の急迫せる交通事情を打開し、一日も早く交通緩和を実現するためには、地下高速鉄道の建設に必要な資金、資材、技術につき相互に競合せず、総合的にその増大が期待され、営団のみの建設に比し、全体として建設が迅速となる限りにおいて、差し当り、営団以外の者にも営団との緊密な連繋のもとに、これが建設に協力せしめることも考慮すべきである。」というふうにしまして、建設のためにはむしろ現在の営団一本の建前よりも、営団以外のものにも、やらして、複数で建設をやった万が実際は早くいくの、だということを第一次答申としては示唆されているわけです。これを受けました運輸省といたしましては、従来の営団一本で建設しているというやり方でなしに東京都にも免許いたしまして、現在二本でやっておる。ですから早く建設するためには、むしろ一本でなしに、二本の方がさしあたりいいのであるという見地に立って、第一次答申も理想としてはそう言っておりますけれども、具体的な問題としては二本の方がいいということを示唆し、また現実にただいま二本でやっておる、こういう状態でございます。それで運営上いずれ一本化していかなければならぬということは、その後の路面の答申においても重ねて言っておりますが、建設上はたして一本がいいのか二本がいいのか。何といっても一番要求されますのは早期建設というのが最大眼目でございますが、はたして今直ちに都と営団と合体して新公共企業体を作り、それによって一本化した考えでやる方が早く建設できるのかどうかというような点については、慎重に今考えなければいけないのではないか。ただいまのところでは第一次答申の趣旨が、今の都市交通審議会では企業の主体のことについては議論されておりませんけれども、大体において第一次答申の趣旨が流れておるのではないかというふうに私ども考えております。
○井岡小委員長 その建設の問題もさることながら、現実に路面交通全体が行き詰まっておるわけですね。そうすると当然路面電車の撤去という問題がもう話題に上っているわけです。好むと好まざるとにかかわらず日程に上っているわけです。それとの関係というものを、今から建設だけを考えるのでなくて、建設とそれと一緒に考えていく仕組みにしておかないとできないのではないか、こういうのです。この点を私は前から言っているのです。だからこういうことについて運輸省はもう少し指導をされる必要があるんじゃないかと思うのです。都の方は先ほど局長から、撤去するということが日程に上っている、こう言っておられるわけです。これがいいか悪いかは別として、とにかく路面交通をもっとスムーズに動かすにためには、好むと好まざるとにかかわらず、路面電車の撤去ということは早急の問題なんです。これは、そんなことを言ったら従業員は怒るかもしれないけれども、現実の問題なんです。だからそれに対してどう考えられておるかということです。
○平出説明員 路面に関する答申をもう一度読み上げてみたいと思いますが、昨年の八月にちょうだいしました「東京における路面交通に関する答申」、そこで路面電車との関係についてのところをちょっと申し上げますが、「路面交通機関に関する諸方策」これは昨年八月にちょうだいしました路面答申の中の一節でございます。そのうちの「路面電車」と、いうところで、「イ、路面電車は、最近においては路面交通混雑のためその運行に支障をきたしがちであり、またその存在そのものが路面交通混雑に拍車をかけている状態は今後改善される余地は少ないものと予想される。よって円滑な公衆輸送を確保し、また路面交通混雑の緩和を図るために、路面電車を撤去して他の交通機関に代替させることが適当である。ロ、代替交通機関としては、地下高速鉄道、バスその他が考えられるが、路面交通混雑緩和の点などからみて主として地下高速鉄道について考慮すべきである。ハ、撤去に際しては、代替輸送力の確保特に地下高速鉄道建設の進捗度、路面交通需要のすう勢、路面交通混雑状況などを慎重に検討すべきであり、なお撤去に要する資金の負担及び確保、代替交通機関との運賃差、従業員の配置転換などの諸問題を十分考慮のうえ、長期計画によって代替可能な部分からできるだけすみやかに実施することが望ましい。」この第三番目のところに「代替可能な部分からできるだけすみやかに実施することが望ましい。」というふうにございますが、まずイ、ロといいますか、最初の部分は今読みました通り、路面電車撤去の問題で最初に一番問題になりますのは、何といっても現実に百五十万なり百六十万なりというような旅客を毎日運んでおる。これの代替をどうするかということが何にもまして、第一の問題であって、これが解決せぬことには、すべての問題はちっとも先に進まないというふうな考え方から、まずいろいろなことはともかくとしまして、代替交通機関、特に地下鉄網をすみやかに追加策定するということが、すべての議論に先行するんじゃないかというふうな考え方から、まず最初に手をつけているのが地下鉄網の追加、それについてはできるだけ市電の代替になるような経路を、そううまくいくかどうかはわかりませんが、そういうふうな考え方で敷いていこうということで、現在は審議会で審議している次第でございます。
○井岡小委員 私の言っているのは、あなたの言う通りなんですよ。代替するためには、百六十万から約二百万近い客を送るためには、当然地下鉄なり何なりを敷いていかなければいけない。それと同時に撤去をしていかなければいけない。撤去するわけです。だからその問題の一番大きな問題は、もう労働問題に移ってくるわけなんですす。そこに都なり何なりがよう踏み切らないところが現実の問題としてあるわけです。これは幾らあなたがうまいことを言ってくれたって、局長がうまいことを言ってくれたって、その通りなんです。一つの線をはずそうとしても、そのはずした人間をどこにやるのだということなんです。一キロ当たりに対して東京はおそらく四人か五人の人間を充てているわけです。充てているその人間をどこに持っていくのだということなんです。持っていく場所がなければ、やれと言ったってやれないんですよ。だから同時に考えるべきではないだろうか、こう言っているんです。このことをまず考えてもらいたい、こう言っているんです。これはあなたを責めても仕方がないから、委員長、これは今度大臣にお願いをしたいと思うのです。だから都市交通審議会で考えられるときには、やはりあなた方が路面交通の問題をあわせ考えておいてもらわないと困りますよと言うんです。この間、大阪でわずか百三十名の配置転換をするだけに半年間かかって、ああでもないこうでもないといってひっくり返した。これが大きな五千人の人間を一ぺんにひっくり返せと言っても、ひっくり返りやしませんよ。そのことを考えなさいと言っているんです。この点は大臣にお伺いすることにします。 それから、大蔵省の主計官がお見えになっておりますが、先ほど運輸省の方から今後の資金計画等についてお話がありました。私は、現在の工事能力としてはこのくらいだろうかと思うのですが、実際問題としてこれでは私は、なかなか解決しない、おそいのじゃないか、こう思うのです。この前、五年前に計画された。二年後にもう一ぺんやり直さなければならぬというほど今日の状況は進んでいるわけですね。ですから、本年度の計画資金というものは、私はこれでは少ないと思うけれども、今日の状況を考えられて要求を満たしていただけるのかどうか、こういう考え方を持っておられるのかどうか、この点について一つ聞いておきたいと思います。
○海堀説明員 実はこれは投融資の問題でございまして、私、直接担当ではございませんが、私の知る限りのことをお答えいたしてみたいと思います。 都市交通の問題、特にその資金の確保ということは非常に重要でございますので、最近投融資は、直接営団に対する金あるいは地方債という形で非常に急激にふやしていきているのは御存じの通りだと思います。来年以降ももちろん非常に重要でございまして、できる限りの配意はいたしたいと大蔵省全体として考えているだろうと思います。 ただ投融資全体の問題にちょっと触れますと、投融資の原資は、御存じのように郵便貯金と簡保と、それから最近は失業保険とか国民年金の余裕金といいますか、そういうもので構成されているのでございます。それから公募債が相当額ある。ところがその中で、郵便貯金は普通に伸びていくだろうと思うのでございますが、簡易保険事業が、御存じのように終戦後に貨幣価値の変わった時期に、相当その額を高めまして新規契約を募集したわけでございますが、ちょうど来年あたりからそれの満期が出て参りまして、今まで簡保資金が非常に急激な勢いで伸びていた状態がちょっと事情が変わりまして、満期の支払いが非常に出るのでございます。従いまして、政府資金の方では国民年金とか失業保険関係の金は相当期待できるとしましても、大きな原資をしておりました簡保資金が相当落ちてくるというのが一点。それから、そうなれば公募債に相当期待していいのではないかという議論になろうかと思いますが、実は政府の総合的な政策で相当金融を引き締めておるのでございまして、ここにさらに政府が公募債の形で民間資金の吸収に乗り出しますと、金融政策全般の問題でございますが、民間の金融事情を圧迫するというような事情になりますので、来年度の投融資計画は原資面から非常な制約を受けてくるだろう。そういう意味で、もちろん都市交通の問題は非常に重要でございますので、できるだけの配意はしなければいかぬと思いますが、それ以外にも中小企業対策の問題だとかあるいは道路の直轄事業債の問題だとか、そういうふうに非常に投融資に対する要請が強いものですから、その中で均衡をとって、重要なものからできるだけ配意していくという形になろうかと思いますので、運輸省の要請そのものをそのまま投融資の中に組み入れられるかどうかは、十分検討してみなければ何とも申し上げられないのではないかと思います。
○井岡小委員 先ほどの問題ですが、もう一つ、これは大臣が来られたらお聞きする方が適当かと思うのですが、私はやはり将来のことを考えてこの際一つのいわゆる高速鉄道法というものを制度する必要があると思うのです。これは前からも言っているのですが、あなたの方はそれはいつもその通りだというのですが、一向にそれが出てこないのです。というのは、地方鉄道法でやったり、地方軌道法でやったり、おのおのいろいろ、やっているわけです。この点は将来統合の大きなネックになると思うのですよ。ですからこの際は、僕は高速鉄道法という単独の法律を作る必要があると、こう思うのです。それが、一つの統合への大きな道だ、こう思うのですが、そういう考えは持っておられるかどうか、この点を 一つ聞いておきたいと思います。
○平出説明員 きょう出て参りましたのは都市交通課長と財務課長が出て参りましたので、よく答弁できませんものですから、帰りまして要旨を伝えますから、ごかんべん願いたいと思います。
○井岡小委員 この補助金の特別措置法は今度お出しになるのですね。
○平出説明員 その予定でございます。
○井岡小委員 大蔵省と折衝されておられますね。この点の経過を一つ。
○見坊説明員 現在大蔵省に折衝中でございます。
○佐藤参考人 井岡先生から大そう大事な点をおっしゃっていたださましてありがとうございました。それにつきましてもう一つお願いを申し上げておきたいのです。先ほど私が御説明申し上げたときに一やはりそういう先生のおっしゃったような点が一つのまた大きな問題でございますので、統合はぜひ促進をしていただきたい。それから、統合に至るまでの路面電車については、首都交通対策審議会答申十一ページの(8)にもありますように、国及び都で緊急な整備の必要がある、緊急な撤去を必要と認めた場合には、統合前でもやるべきものが出てくる。それだから、私の方では地下鉄の面については都にも免許をいただきたい。そして、労働問題だけではございませんが、等の移り変わりをスムーズにするためには、都にも免許をしていただきたい。と申しますのは、先般都営地下鉄、押上−浅草橋間開通の際にも、内部において実は二百九十一名の人を向けたわけですが、そのうちの約半数は従来の電車等の部門から配置転換いたしまして、新規採用はぎりぎりの半分にとどめたというふうなこともございますので、統合になるまでの間はできるだけ都にも免許をいただいて、都で建設した面にある程度の配置転換もできるようにさしていただきたい。それは内部問題ですが、一つは乗客の利便と両方考えまして、そういうことをお願いをして、すでに営団さんに対しては去年の暮れから、現在あります五号線の分岐点、大手町の方から板橋の方に参りますもの、これはまるきりほとんど路面電車と上下になっておりますので、これの譲渡方はすでに申し入れをいたしてございます。どうぞその点をお含み置きの上、御支援、御協力をお願い申し上げます。
○井岡小委員 もう一つ。実は私は忘れておりましたが、運輸省の方では利子補給の問題を出す、そして大蔵省と折衝する、こう言っておられますが、大蔵省はどうですか。
○海堀説明員 まだ正式に省議も終わっていない段階でございます。従いまして、まだ主計局の形にならざるを得ないのでありますが、一般に都市交通の問題、その線を建設していかなければいけない、交通を解決していかなければいけないということは、だれが考えてもその通りだろうと思うのでございます。従いましてできるだけ財政資金なり、金利負担の安い資金を確保していきたいということもまた皆さんのお考えの通りだろうと思います。ただ、それを一般会計でさらに利子補給するかどうかということになってくると非常に問題が違ってくるのじゃなかろうか。それは実は都市交通の問題、今ここに出ておりますのは東京都、それから大阪市、名古屋市、そういったどちらかといいますと非常に富裕団体でございます。交付税の面でも、大体ここに並べましたところは不交付団体になっているわけでございます。基準財政需要によりまして地方財政計画を作りますと、いわゆる基準財政需要をこえる収入のある県でございます。従いまして、そこには、それだけの税収がある。もちろん地下鉄に乗る者にその収入があると申しているわけではありませんが、全体としてその地域はそれだけの経済力を持っていると考えてもいいだろうと思います。その場合に、その交通難を解消しなければならないということと、その負担をだれに持っていくかということは、おのずから別の問題でございます。その地下鉄に乗る人の負担においてやろうとすれば料金を相当上げなければならぬ。これは勤労者が多いことでございますから問題があろうかと思います。その地域全体の経済力によってカバーをとると考えますと、現在不交付団体になっており、他に相当の収入もあることでありますから、その地域全体の経済力をもってこの問題を解決していくのが至当なことではなかろうか。一方、国鉄なんかの新線の利子補給を去年からとっておりますが、新線自体日本においては非常に後進性を持っているところに作られて、経済性がない。従いまして、国税の配分としては、裕福なところから取り上げて裕福でない地域に持っていくという形になるのではないか。地下鉄自体は非常に裕福な地域の線でございまして、国の税金の配分としてもしこういう線に利子補給をしますと、税金の逆再配分のような形になりますので、国の行政としては妥当ではないではなかろうか、地方の一般財政がそれをカバーしていくのが道としては妥当ではなかろうかというふうに考えられます。ただそれだけが道かとおっしゃられますと、そうでもなかろうと思います。国鉄の兼松理事からお話のような方法もあろうかと思いますけれども、いずれにしましても、国の税金で利子補給をするということは、大蔵省の立場としては考えておりません。
○井岡小委員 実はやめようと思っていたのですが、主計官は御事情を知っておって問題をそらしておられるのです。世界で地下鉄を建設するのに国がめんどうを見ないで作ったのがどこにありますか。これはやはり建設費が高いから国が作って営業だけをやらせる、こういう方法をとっているのですす。そのことをあなたはよく知っておいでになって問題をそらしている。富裕府県であるとかないとか言ってそらしておいでになる。公共企業体というものは、そう簡単に金を一般会計から繰り入れられるようになっておりません。この点はあなたは御存じのはずなんです。それをそういうようにそらしていくというのは、私は問題を少しごまかし過ぎるではないかと思うのですす。もっとその点は調べてもらわなければいけないと思う。一般会計からどうして金を出してくれるのですか。今東京は建設中ですから、今年は一般会計から二十億という金を出しました。これは営業ができなくて工事だけをやっているからそうしているわけです。これが工事を完成してごらんなさい、こんな金は打ち切ってしまいますよ。地方公営企業法というものは、一般会計から金をくれるようにはなっておりません。富裕府県とか富裕都市とかいう立場からいうならば、富裕府県、富裕都市に全部収入は返してやるというのです。たとえば東京都なり大阪府なりが税金をもらっている。ところが、ほとんどみんな国に納めているではありませんか。大阪府の税金は何ぼです。二千何百億という税金をあげているのに、返している金はわずかに九十何億ではありませんか。そういうことを言うものではないのです。知っておいでになって言ったか、知らぬでお言いなったか、その点はっきりして下さい。
○海堀説明員 国が建設につきまして何もしていないということではなかろうと思います。投融資の面につきましても、現在市中借り入れなり普通の金利、資本費用をとりますと、九%とかそういう高い金利であろうかと思います。従いまして、国は投融資の面を通じまして安い金利の、しかもその金額を確保するということでは——平均金利との差額というのは、具体的には利子補給の形になっているのだろうと思います。問題は、そういった資金、しかも低利の資金をこえて一般会計による利子補給を要求しているのに対してて、主計局としての考え方を申し上げたわけですが、今ここで、先ほど運輸省の方から御説明がありましたようにに、四%ということを申しておりますす。現在、たとえば国が、政策的な要求に応じまして、船舶にいたしましても、平均利子負担を六%という前提に立って投融資計画を行なっておりますす。それから今これと並ぶだろうと思います有料道路、要するに道路公団計画におきましても、多分六%ないし六・五%の金利負担を前提とした計画でやっておると思います有料道路につきましても、これはやはり公衆料金でございまして、主としては貨物の運賃という形で公衆の負担になろうかと思います。従いまして、そういう意味で今四%でなければならないかどうかという問題にも、ほかとの均衡を考えてみても非常に問題があろうかと思いますす。私の申し上げました点は、確かに富裕県から国税は相当いただきましてて、返す面は貧弱県の方によけいいっている、これは、現在の制度、要するに国税による全体の日本の均衡ある発展のためにとられている制度だろうと思います。それにもかかわらず、なおお、行政水準は、例をとってみますとと、やはりまだ富裕県の方が高くて、どちらかというと財政力の乏しい県の方が低い。これは何を例にとりましてもそういう形になっておりますので、それを水平にといいますか、できるだけ近づけるという方向に持っていく。少なくとも一般会計の税負担というふうな面では、そういう形に持っていかなければならぬのじゃなかろうか。ただ、それではどこに国の資金を使うかといういわゆる資本投資の面から考えますと、これはやはり資本効率の高いといいますか、現在非常にその投資を要請されている地域にどうしても集中していく。たとえば道路投資、たとえば港湾投資、こういう投資はどうしてもそういう資本効率の高い富裕県に集中せざるを得ないという形になりますが、他方、一般会計による税負担、税金による行政水準の問題につきましては、まだ現在でも貧弱県の方にさらに力をいたさなければなぬのじやなかろうかというのが現在の主計局の考え方でございまして、おしかりをいただきましたけれども、ここでやはり私の方の考え方を変更することはできないというふうに考えております。
○井岡小委員 私は、あなたの言っている国土の平均化ということについては別に文句を言っておるのじゃないのです。そのことを言っておるのじゃない。あなたがそういう富裕県だとか言うから、公営企業法を御存じなんですか、こう言っておるのです。どうして金を出せるようになっておるのですか、出せないでしょうが。一般会計から金を出そうと思えば、地方財政法の六条によって市議会の議決を要するのです、あるいは都議会の議決を要するのです。ほかにやらなければならない仕事を持っておって、そういう方に出すという議決をしますか。そうしたら運賃までまかなわなくてはならないのです。ところが一方運賃は、これはまた同じようにこれを上げるとほかの方に影響を及ぼすというので、上げないのです。そうして多くの犠牲を強要されておるわけです。あなたは資本効率がどうだと言われるけれども、今ここで一日ストライキをやらしてごらんなさい。ストライキと言えば語弊があるから、とめてごらんなさい。日本産業にどれだけ影響を持ちますか。それが動けなくなってきておるのです。だから地下鉄をやるのだと言っておるのです。これは資本効率の問題より、日本経済の大きな動脈なんです。だから各国ともみなこれはこしらえてやらしておる。その点はあなたの言う資本効率の問題と少しも変わらないのです。ただお客から金を取っておるというだけにしかすぎない問題なんです。これが目に見えないだけなんです、お互い毎日電車に乗っておるから。とめたらどんなに産業経済に影響を持つかということ、とまったらどうなるのか、動かなくなったらどうなるのか、こういうことを考える必要がある。私は今あなたに直ちに考えを改めてくれとは言わないのだ。もっと交通というものに理解を持たなければだめなんだと言っておるのです。この点は国鉄だって私鉄だって何だってそうですが、あなた方はやっているのじゃないか、やっているじゃないかと言っておるけれども、借りた金はみんな払うのです。あたりまえのことをやっているだけなんです。
○關谷小委員長 他に御質疑はありませんか。——それでは小委員会を代表いたしまして、参考人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。 本日は御出席をいただき、貴重な御意見をお述べ下さいまして、まことにありがとうございました。厚くお礼を申し上げます。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十七分散会