運輸委員会 第4号
- 発言数
- 157 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1961/10/10
会議録
○簡牛委員長 これより会議を開きます。 最初に、このたびの台風の状況について説明をいたしたい旨申し出がありますので、これを許します。気象庁長官。
○和達政府委員 今回の台風は、ただいま鹿島灘沖に抜けたころでございます。房総半島の海岸に沿って北上いたしました。東京付近に参りましたときは、勢力がだいぶ衰えておりましたので、高潮あるいは暴風雨というような被害は割合に少なく済んだことは幸いでございました。しかしその前に相当量の雨が各地に降りましたので、そのために被害を生じたわけでございます。今後はこれが東北地方等に影響をいたしますけれども、だいぶ衰えて参りましたので、それほどの被害はなく経過いたすと存じます。なお詳しいことにつきましては、御質問がございましたならば、田辺予報官が参っておりますから、お答えいたしたいと思います。
○關谷委員 けさ新聞でしたか、テレビでしたか、どちらかちょっとはっきり記憶がありませんが、何か台風の進路が予定よりもだいぶ狂った。そしてその予報を出しておるときには、すでにそれが何か変な方向に向いていっておるのにかかわらず、北上しておるというような報道をしておったというふうなことで、アメリカの気象観測機かなんかからの通報でそれが初めてわかったというふうなことを伺いましたけれども、そういうことがなければどちらを向くかはっきりつかめないものですかどうですか。そこらをちょっと御説明願いたいと思います。
○和達政府委員 今回の台風につきましては、当初より関東地方の南を通るか、それから南の海を通るかという大体の方針でやっておりまして、事実その通り参ったかと思うのであります。まあ多少こまかい点につきまして前のと少し違ったような感じを与えたこともあったかもしれませんが、それは一にかかって、東京という非常に大事な都会、またわずかの通り方の違いによって高潮が起こるか起こらないかという非常な重要なことのために、近づきましたときから係官が非常に心配をいたしまして、念を入れて新たな警報などを出しました。その間の手続につきまして多少そういうような御批判を受けたかと思いますが、その間の事情を、もし詳しく御説明いたすならば、実際に行ないました田辺予報官の方からお答えいたします。
○田辺説明員 私、昨晩こういう仕事をいたしましたのですが、ただいまの御指摘の飛行機の観測は比較的正しいものでございますけれども、やはり若干の誤差も生ずることがあるわけでございます。ただいま長官の御説明のように、海上にありますときは三十分、一度の誤差もそれほど重大な結果を及ぼさないわけでございますけれども、沿岸に接近いたしますと、その差が東京のどちらを通るかということに関係が出て参りまして、従いまして多少経路ということに関連しまして、予想上の大筋としましてはそれほど違いはないといたしましても、高潮の起こり方ということに関連しまして少し違ったような印象を受けられたのではないか、こう考えます。
○肥田委員 今の關谷委員の方から質問があったことと少し似たような性質のものなんですが、先日の水害の調査で大阪に参りましたところが、そのときにこういう話を聞いたのです。今、日本が気象庁で設置しておるところのレーダーは非常に古い、これをもっと整備したいということも考えておるけれども、これはいろいろな関係もある。特に潮岬にあるレーダーを完全なものにすれば相当正確な情報がつかめるのではないかという話がありました。ところがこの潮岬のレーダーというものはもうライフがきておる、非常に古いものだ、これを新しいものにかえよう、近代的なもっと形式の新しいものにかえようとすると、アメリカの方から苦情が出て、これは取りかえるわけにいかないような状態にある、こういう話を聞きました。言葉の上では正確には今言ったこととは少し内容は違うかもしれませんが、話の内容は大体そういうものである。この点は気象庁長官どうなんでしょうか。そういうことが現在あるのですか。日本が整備すべき——これは金があるないは別なんです。ところがいいものを設備しようとすれば、その地域のものをかえようとすれば米軍の介入があってできないというような、こういうことがありますか。
○和達政府委員 ただいまの御質問の米軍との関係は、私、十分に存じません。普通レーダーを備え付ける場合には、何分にも電波を使用いたしますので、米軍に限らず他の電波を使用しているところと御相談し合いまして、お互いに妨害にならないように、その点につきましてはいろいろ複雑な問題がありまして、絶好の地といえどもはたしてあとからできるかどうか非常に疑問な点がございます。そういう経験をいたしたこともあります。私の知っている範囲では、米軍のそういうためにわれわれの計画を変えたことは今までございません。なおそのお話は、潮岬の方はよく存じませんですが、大阪そのもののレーダーが近代のレーダーから見れば古くなっておるので、なるべく早くかえねばならぬということは、私どもも十分心得ております。
○肥田委員 これは災害の調査に行ったときに気象庁の方からそういう話をされたのですよ。だからこれを新しいのに取りかえるともっといわゆる降雨に対する予測が正確にできる、こういうことを言われた。ところがこれが古いために新しいのにかえようとすると、米軍から苦情がくるためにかえられない、非常に残念である、こういう意味の話であった。たまたま關谷委員の方から今お話のありましたように、台風の方向がはっきり変わるとわかっておる状態にあるものは、設備において正確につかむことができる、そういうことを感じたものですから、もし今言われるように、ないならいいのですけれども、大阪に行ったときにはそういう話でした。
○和達政府委員 実は潮岬にはレーダーは今はございませんので、あるいはほかの器械でございますか、別の場所でございますか、もう少し調査いたしたいと思います。
○肥田委員 室戸にはありますか。
○和達政府委員 ございます。
○肥田委員 それでは室戸の聞き違いでしょう。
○和達政府委員 室戸岬には最近レーダーを設置いたしました。これは近代的なものでありまして、非常にその能力を発揮して、せんだっての第二室戸台風におきましても非常に活躍いたしました。
○肥田委員 それでは私も書類をもう一ぺん調べてあとから伺います。
○簡牛委員長 次に、陸運、国鉄の経営、港湾、気象に関する件について調査を進めます。 質疑の通告がありますので、これを許します。山口丈太郎君。
○山口(丈)委員 まず、気象庁がお見えになっておりますので、気象関係の問題から御質問を申し上げたいと思います。 ただいまの御報告に関連して御質問がありましたが、さらに観測関係の施設について一点お伺いをいたしたいと思います。 過般の十八号台風のときに、新聞の報ずるところによりますと、ただいま御答弁のありました室戸の観測所あるいは各所の観測所におきまして風速計が役に立たなくなったということであります。もちろんその風速計につきましては、その風の力によっては一定の施設に対する対応限度というものがあろうと思いますけれども、しかし少なくとも四十メートル、五十メートル程度の風速をもってして、すでにその風速計の機能を喪失するようでは、実際の観測に当たる観測員の機能は十分に発揮することはできないと思うのです。一体風速計の現状はどういうことになっておるのですか。もしそういう古いものであるならばこれはやはり取りかえる必要があるのではないか。 それからもう一点は、レーダー装置でありますが、現在のレーダーの設置場所は一体どれだけになっておるか。承るところによりますと、太平洋岸におけるレーダーの設置は非常に進捗されておるようでありますが、一方山間部もしくは日本海方面に対するレーダーの設備は、ほとんど皆無にひとしいというようなことを承っておるのであります。そこでその整備はどういうことになっておりますか。これを一つお答え願いたい。
○和達政府委員 最初に室戸の測候所の風力計のことをお答えいたします。第二室戸台風のときに、台風が室戸付近を通過いたす非常に強い台風でございましたので、瞬間風速が六十メートル以上になりました。この瞬間風速をはかる器械は近代的のもので、現在その器械に取りかえつつあるのでありますが、記録いたす部分が六十メートルが一ぱいになっておった。それで観測員が応急処置として、その器械の一部分を工夫しまして、風速をはかったのてあります。その工夫した部分を今検討いたしまして、それが正確にはどれだけの風速に当たるかということを今勘定をいたしておる次第であります。従いまして、そういう強い風はめったにあるものでは、ございませんけれども、やはりあるのでございます。従って今後そういう非常に強い風もはかれるように、この器械に工夫いたしたいと思っております。 次にレーダーでございますが、レーダーは現在わが国にすでに七カ所ついておりまして、本年の予算をもって、新潟と函館にさらに新設いたすことになっております。従来は台風を主にいたしまして、南の方から西の方に多くついておりました。本年、御指摘の日本海方面のために、新潟、函館につけました。来年度には仙台、札幌というふうにつけまして、また南の海一帯を見晴らすレーダーとして、富士山の上につけることを計画いたしております。このようにして大体日本じゅうのレーダー網というものの大きなネットを張りまして、それから今度はできましたならば、さらに細部の部分に入りたいと思います。御指摘の山間部に置きますのも非常に必要でございますが、現在全体にわたるレーダー網というものの完成を待ち、直ちに今度は局所的のレーダーというものに着手いたしたいと考えております。
○山口(丈)委員 レーダーの整備については非常に進捗しておるようでありますから、さらにこれをレーダー網の完成に向かって一つ努力を願いたいと思います。 それから第二室戸台風の観測にあたりまして、実は新聞に報ぜられました観測の中で一番胸を打ったのは、定点観測船の記事であります。これは前々からのやかましい問題でありますが、現在使用しておる定点観測船は非常に老朽化していて、激浪の中で観測を続ける乗組員は非常な苦心を払っているようであります。しかしこの苦心の中には、船自体の老朽化によって生命の危険すら感ずるというような事態にあるということが報道されていて、事きわめて重大だと思うのですが、これは一体どういうことになっておるのか。政務次官からもお答えを願いたいと思いますが、これは長年の懸案でもあり、早急に新船に取りかえて万全の観測船に仕立てる考えはないかどうか。もしそういう計画があるとするならば一つお答えを願いたい、こういうふうに思います。
○有馬政府委員 正確なことは海上保安庁からお答えしたいと思いますが、今すぐ手配をしてこちらに責任者を呼びますからお待ち願いたい。あとでお答えをさせていただきたいと思います。
○山口(丈)委員 それではあとにいたしまして、御承知の通り今ソ連の核実験を中心にいたしまして、アメリカもまた核実験を行なおうという声明をして、すでに地下実験をしたということが報ぜられておるわけであります。それでわれわれ国民といたしましては、もとよりこういう平和な時代に危険なものを実験をして、その生活を脅かされるということに対しては、理由のいかんを問わずそういう平和を乱すような行為については、一つそれを保有している各国ともに世界の世論に耳を傾けて、こういうものを実験しないようにすることが当然だと思うのでありますが、しかし実験をいたしておるのでありますから、この現実の上に立って、今日放射能の脅威というものが非常に大きいのであります。雨が降るたびにこの雨が何ぼカウントあったということが報ぜられるのでありますけれども、しかしそれはもうあとの祭りでありまして、雨もすっかり上がってしまったあとで、何日かたって報道されるというようなことで、そのときの場に合った発表はされておりません。従って国民は非常な恐怖を持ってこの降雨を見詰めておるわけでありますけれども、何かこれについて、この放射能の含有量を気象の発表と同ずような方法で報道をして国民に安心感を与えるということが、私は非常に重要な段階にきておるのではないかと思われるわけですが、これについて気象庁のお考えを一つ承りたい。
○和達政府委員 放射能の観測についてでございますが、気象庁におきましては、放射能の降下物の観測を全国十四カ所でいたしております。また核爆発に対する気圧波の観測を八カ所において行なっております。核爆発実験が行なわれまして、それが十分に大きな気圧波を出しますと、日本の観測所の観測結果によりまして、いつおよそどういう場所でどういう実験が行なわれたかということが推定される。ただしそれは爆発の大きさが推定されるだけでありまして、どういう種類の爆発をどういう場所で行なったかということが不十分でありますので、どういう放射能物質が降るかということを予測することが非常に困難であります。たとえば、今回の場合、九月一日に実験を行なったということがわかりましたが、日本の各地の観測からそういう放射能が非常にふえたということが観測され出したのは九月九日で、これは考えようによってはかなりおそいのでありますし、またその現われ方も、従来の経験からすれば、それほど急にふえてこない。こういうような実験によって、流れて来方、出された放射能物質の種類というようなものもよくわかりませんので、推定でありますれば、そのときの天気の模様で、どういう種類のものが大気中にどういう場所で行なわれたのならばおよそどうなんであろうという非常に荒い推定は行なうことができますが、これがなかなかある正確さをもって申すことはむずかしいのではないかと存じております。
○山口(丈)委員 どうもこれについては確信がないような御答弁でほんとうに遺憾に思うのですが、降雨時のみならず平時におきましても、この放射能の降下物につきましては非常な不安を持っておるのでありまして、今の御答弁でも私はこの不安を解消することは困難だと思うのです。従ってこの微気圧振動によりまして観測された核爆発に対する対応策としては、平時から集塵装置その他いろいろの方法によりまして降下物の検出は可能な時代に私はあると思うのですが、これはやはり常時観測をして、危険状態があるとするならば、その危険の度合い等もつぶさに国民の前に発表をして、そうしてその警戒をさせるなど、いろいろの防護措置をとることが、今日きわめて重要な問題だと思うのです。これについてそういったような対応策を講ずる考えを持っておられるかどうか。現在実施されておるとすれば、その平時からの降下物の集塵装置等によります検出と、それに対する機構の改善等についてどういう考えを持っておられるか、一つここで安心のいくように御説明を願いたい。
○和達政府委員 先ほどは降下物の予防ということで申し上げましたが、実際の降下物がどうあるかということは、前にも申し上げましたように全国十四カ所で大気中の放射能物質の存在と雨の中にまざってくる放射能というものを観測いたし、またその観測いたしました放射能物質の化学分析を行なっておるのでございます。もちろん化学分析の方はある程度それをいたすのに日にちを要しますけれども、放射能の強さの観測はこれを日常業務として行なっておるので、もし相当多くなりますれば常にその資料を発表いたしておる次第でございます。従いまして、今後こういうことは全く望ましいことではございませんけれども、さらに放射能というものがぐっとシリアスな問題になりますればさらに観測を強化いたさねばいけないと思っております。
○山口(丈)委員 気象関係につきましては、これで私は質問を終わりますが、一言申し上げておきますのは、台風時において発表されます特に風速でございますが、これについて一番興味を持っておるわけですけれども、それがどうも風速何メートルといいましても、その受け取り方が十分推測できない面があります。ですからもう少し発表に工夫をこらして、一般化するように一つ発表の方法を講じていただきたい。 それからもう一つは核実験に伴う降下物の危険状態、不安な状態につきまして、もう少し十分な発表ができますとともに、今日は学問の域を出ていないのではないかと思われるような節がありますから、そういうことでは困りますので、これを一般国民がよくわかりやすいように発表をして、しかもこの発表は迅速に行なえるような機構に一つ改めていただきますように希望を申し上げておきます。 それからもう一つ、これは先ほど質問しました定点観測船の問題でありますが、これは長年の懸案だと私は思うのです。いまだにそういう観測船の取りかえ等について実現をしていないというのでありますならば、これは早急に新造船をやって、そしてその乗組員の苦労を一つでも除くとともに、それだけではなくて、乗組員の生命財産をも保護するように一つ来年度の予算においても極力措置をしてもらうようにお願いをいたしたいと思います。 以上三点を申し上げておきます。 それから国鉄関係について御質問いたしたいと思います。国鉄関係については、これはまことにいやな質問なんですけれども、現実でありますので、一つお考えを新たにしていただく意味において御質問を申し上げたいと思います。 まず第一には、新ダイヤはこの一日から実施されておるようでありますが、この新ダイヤによって運行されておる列車について、地方の声を聞いてみますと、どうも国鉄はあまりにも金もうけ本位に走ってい過ぎるのじゃないか。長距離優秀列車の優遇のあまり単線区間等においても、肝心の生産に従事する通勤輸送等をきわめて冷遇しておるのではないか、こういう声が非常に強いわけです。私も実際に乗ってみまして、ある列車については、運営は別でありますが、その列車の構造内容等につきましては、過剰サービスと思われるような設備がせられておるわけでございます。ところが一方今言ったような肝心の生産に従事する従事員を運ぶ、一分を争って職場に殺到するそれらの通勤客に対しては列車の設備もなっていないし、また列車内のサービスも全くゼロであります。いわんやダイヤ上の不便も少しも解消されておりません。一体これはどういうことなのか。営業本位であくまでも金もうけ主義で今後おやりになるつもりか、それとも公益性を尊重してこういったようないわゆる産業構造に対して大きな貢献をなす短距離通勤圏内にあります列車を優遇するのか、どちらなのか。一つ国鉄の方向をはっきりしてもらいたい。
○遠藤説明員 今回の時刻改正で特急・急行列車が相当の割合で増発をされました。特急・急行というような列車網につきましては社会的に相当関心がございますので、新聞によく報道されます。受けられました印象としては特急や急行が非常にふえてしまって一般のサービスは落ちているというような印象を受けられた場合もあるのじゃないかと思いますけれども、実際はそうではございませんのでして、今回増発になりました列車数が全国で五百四十三本増発になっています。特急がそのうち三十四本、急行が百本、準急が四十八本で普通それ以外のものが三百六十一本。でありますから五百四十三本のうち三百六十一本が普通列車の増発でございます。従いまして特に列車の数からいいますと普通列車がもちろん多いのでありますが、この普通列車はただいまお話しのような地方交通、それから通勤これにも当たるわけでございます。しかし今回の時刻改正が多少従来の輸送と変わりました特色と申しますのは、一つには最近中長距離のお零様が急行、速い汽車にお乗りになるのです。ローカルではございません。従来ありました青森−上野間の普通列車とか、東京−門司間の普通列車とか、あるいは新潟から出まして直江津回りで長野を回って上野へ着くというような普通列車、こういうのが従来ありましたのですが、こういうものは中長距離のお客様はお乗りにならないので、非常にすいておるのです。すいてはおりますけれども、まる一日走りましてもどこか二カ所くらいで込むだけなのです。その二カ所くらい込むというのは、ちょうど通勤に当たるわけです。でありますから、こういう一日以上も走るような列車には中長距離のお客様はお乗りになりませんので、なるべくこういうものはやめて急行に格上げをして、そのかわりに朝晩の通勤地帯、どこかで通勤があるのですから、そういうところには通勤用の列車を増発しようというわけで、使命を多少変えました点が今回の時刻改正の特色になっております。また急行以上は非常にお客様の御希望が多いのでありますけれども、これを増発する、臨時に一本々々急行を入れるということは技術的にできないのでありまして、やはりダイヤを全部組みかえる際でないと急行は入らないわけでありますので、十月一日には急行が相当入った格好になっております。しかしながらローカルの方はあとで十分手直しの列車増発もできるわけでございますから、今後今年度内におきましても、車両の入り次第にローカルの方の充実もやっていくつもりでございまして、御指摘のようなもうけ本位ということでは私どもないと思っております。私どもはやはりお客さんの御希望に沿いました列車を作るのが仕事でございますので、急行ができましたということも、要するに最近は急行以上のお客が非常に多いのでございます。そういうためにお客さんの御希望に沿うようにしたわけでございます。 それから地方の通勤やなんかで不便になったという声がある、こういうことでございます。この点は極力そういうことがないように増発もいたしておりまするし、やっておりますけれども、ごく部分的には多少——たとえば都市に入る通勤時間帯にたまたまあるローカル列車が急行に抜かれるようなダイヤになってしまった。そうなると通勤列車に乗っている人が、急行に抜かれるということは不愉快でございますから、おもしろくないというような御意見が、全国には多少そういう場合もございます。しかしこれは技術的にちょっとやむを得ぬ点もあるわけなんですけれども、全体といたしまして決してローカル輸送なり通勤を軽視しているのではございません。車の数からいいますと、やはりローカルとか通勤に私どもは主力を注いでやっておるわけでございますので、御了承願いたいと思います。
○山口(丈)委員 ただいまの御答弁で、なるほどダイヤの編成の苦心というものは、私もよく知っておるわけです。ところが主として単線区間におきましては、やはり非常に苦心が要ると思うのですが、急行列車を増加するというと、勢い普通列車の運転時間が延びる。これはだれがやっても非常にむずかしい問題でして、私もそれは実際にむずかしいということを知っておるわけです。けれどもその急行のために朝の列車が時間が非常に延びておるというところも現にあります。またその旅客の層といいますか、そういうものの研究が足りないのではないか。たとえば八時までのダイヤは非常に込んでおるのであるが、八時後九時までの間においては、一時間も穴があいている。そのために他の一般旅客は、八時以後の買い出しやあるいはその他の用件で定期などで出ていく人がある。ところが一時間も間合いがありますと、次の列車に乗っては間に合わない、こういうようなことで勢いその通勤列車に押しかけて乗るということになるので、さらに八時までの通勤列車が混雑をするということになります。こういうような不合理は、私はどうも沿線の旅客層の動態というもの、あるいはその旅客の層というものをよく研究されていない結果ではないかと思うのです。もっとこういう点について研究をし、手直しをする考えはないかということが一点です。まずそれをお伺いしたいと思います。
○遠藤説明員 ただいまのお尋ねの、ローカル交通の実情に合わないという点でございますが、これはもちろんあると思います。全国的に必ずしも御期待に沿うような列車が、なかなか車両とダイヤの関係でできないわけでございます。これはもちろん常時研究をやっておりますし、今後も調査研究をいたしまして、極力地方の民衆の御期待に沿うように努力はいたします。 それから先ほどちょっと申し上げました、通勤時間帯に急行列車なんかが入ってきますと実は通勤者が迷惑するわけです。そういう点は、私ども従来ともなるべく通勤時間帯と競合する急行列車を走らさぬつもりなんです。東京駅の例をとりますと、大阪から夜行で東京駅に来る急行というのは非常にたくさんあるわけです。これが従来は、東京駅到着八時過ぎに、ちょうど湘南電車が通勤着を乗せて入ってくる、そのまっ盛りに「銀河」と「安芸」という二つの急行列車が東京駅に入ってくるわけです。これは今回やめました。この列車はやめませんけれども、時間を変えまして、通勤時間帯の外へ出してしまった。出しました結果、湘南電車あるいは横須賀線の電車二本が急行列車の筋を使って通勤者を運べるようになったわけです。そういうように極力努力はいたしますけれども、急行列車は長い区間を走りますから、その途中で通勤時間帯にぶつかるというような場合には、やはり地方のローカル交通と競合する場合がどうしてもある程度はできるわけでございますので、御了承を願いたいと思うのでございます。極力御指摘のようにローカル交通の不便にならないように努力をいたしたいと思います。
○山口(丈)委員 ただいまの答弁で了承いたしますが、私の申し上げておるのは、複線あるいは複々線化されている路線よりも、最近では急行が通るために、単線区間、主として農村、山間部を走っている列車に非常に不便なダイヤになっている。今日の山間あるいは農村地帯の人々は、ほとんどが従来の産業構造だけでは生活ができません。農村では今まではいわゆる非貨幣経済をやっていたわけですが、今後はやはり都市並みの貨幣経済をもってしなければ、こういう農村地帯の生活の向上はできない。のみならず、生活そのものが成り立っていかないわけです。従って農村子弟はどんどんと都市の方に職を求めて通勤をしておるわけであります。この区間は主として単線区間であります。私は選挙区のことは申し上げませんけれども、そういうような区間においては今申し上げたような事情が非常に多いわけでありますから、特に山間地帯の単線区間、主として今までの閑散区間であったところのいわゆる通勤客、この層は変わっておるのでありますから、それに対応するような措置を一つ考慮願って、ダイヤの手直しをしてもらうようにお願いしたいと思います。 それから次に私は優秀列車の件についてお尋ねをいたしたいと思います。列車の優秀な装備につきましては、これはいいのでありますけれども、あまりにも過剰なために、たとえば「はと」や「こだま」というような列車は御承知の通り窓は締め切りになっておる。外を見るのにはガラス越しに見ればそれでいいのではないかというようなことでございますけれども、人間の本能というものは自然というものを非常に対象にしておる。ホームに送りに来た者と話もできないというようなことは、これはきわめて不自然な話なんです。ですからこれは私は必ずしもよい装置であるとは思えない。いわんやその車内の運営に至ってはゼロです。今日承れば食堂の運営と駅弁その他の販売は区別をされたようであります。一体これはどういう理由に基づいてなされたものですか。新しい会社を作って、そしてその弁当販売を区別されたそうでありますが、それはどういう理由に基づくものか。それから、今そういう東海道線等を走っておる優秀列車の食堂の経営について、一体どことどことがそれに当たっておるのか、これについて御答弁願いたい。
○遠藤説明員 最初のお尋ねの、ローカルのサービスの問題は、国鉄といたしましては、蒸気列車でなく、ディーゼル化して、両数は少なくなりましょうとも、回数をふやすという方向で進んでおりまして、全国的にだいぶ進みましたわけです。まだまだ万全とはいえませんけれども、今後もそういう方向で、農村地帯の利便のためには、電化はあまりできませんので、ディーゼル化という方向でやります。そういうことで御了承願いたいのであります。 次の、優秀車両の窓があかないという問題でありますけれども、これは冷暖房をいたす関係であけない方がいいんではないか、かように思っておりまして、お客さんが見送りに参られましてもどうもうまく話もできないというので、あけてしまえというお話もあるのでございまするけれども、今のところは、冷暖房の関係であけない方がいいんではないか、こういうふうに考えているわけでございます。それで、窓があかない結果といたしまして、それからもう一つ、昔は蒸気機関車はおもな駅で機関車が取りかえになったわけです。その取りかえとか、水を飲むということがなくなりましたので、窓があかないことと、停車時間が短いこと等で弁当が買えないわけです。弁当を買いに外へ出ると、知らぬ間にドアが締まって発車してしまうということで、お客さんもおそろしいですから、弁当が買えないわけです。従いまして、今回はそういう準急以上の優秀列車がふえましたので、車内で弁当を十分にお客さんに提供するために、従来の駅の弁当屋さんを車内にある区間を区切りまして乗せまして、窓から買うかわりに車内に持ち込んで販売する、こういう格好を一部とったわけでございます。これについては、管財部長が専門でございますので、もしなんでしたら……。
○山崎説明員 ちょっと補足さしていただきます。列車食堂と弁当屋をなぜ別にしたかという先生の御指摘のようでございます。今までは、ただいま営業局長が説明いたしましたように、十月一日以前は、列車食堂のついておりましたのは列車食堂で皆さんにお食べを願った。それから、窓が今まであいている列車が非常に多かったのでございます。それは各駅で立ち売りを利用していただくということにしていたわけでございます。ところが、電車特急は窓があきません。これは列車食堂の営業者であります、たとえば一これは第二の質問に関連すると思うのでありますが、帝国ホテルなら帝国ホテルに車内の弁当も一緒にやらせたわけでございます。たとえば定員が六百名だといたしますと、列車食堂と申しますのは席が四十くらいしかありません。昼飯の時間と申しますと、せいぜい十一時から一時ごろで、四回転か三回転しかできません。そうしますと、せいぜい百五十か二百程度しかサービスができません。あとは適宜サンドイッチとか弁当を帝国ホテルなら帝国ホテルにやらせていたわけです。ところが、この弁当につきましては、相当私の方も注意いたしまして、ときどき品評会も開き、ほかの各駅の弁当屋さんの弁当を全部集めまして、比べ合わせましたところが、努力はしておるのでございますけれども、非常にやぼったい。前にも御指摘があったと思うのでございますけれども、食堂会社が作っている弁当というものは非常に評判が悪かったのであります。それで、やはりもちはもち屋であるということで、ただいま営業局長が御説明いたしましたように、特急につきまして、食堂は食堂でやれ、弁当は各駅の弁当屋さんに乗ってもらうということでいろいろ分野をはっきりきめまして、食事時間、たとえば昼飯ですと、十一時から一時までの二時間の間たまたま通過いたしますところの食堂会社の弁当を二種類か三種類——弁当と申しましても、普通の百円のものもございますし、特殊のものもございますが、お客さんの好みもありますので、二種類か三種類を乗せてホームにおりなくても食事が十分提供できるようにやったわけでございます。なぜ食堂会社と一緒にやらないかという御指摘につきましては、やはりもちはもち屋の方がよい、皆さんの嗜好などをいろいろモニターなどで伺いましても、やはり弁当は駅の弁当でといういろいろな御希望がございましたのでそういうふうに改めたわけでございます。
○山口(丈)委員 私は実際体験してみて——なるほど理屈は整然としております。ところが、今日の特急車くらいめちゃなものはありません。とにかく窓は締め切りにしてしまうし、出口は狭い、停車時間は短い。そうして六時間も七時間も閉じ込められていて、ろくすっぽお茶も飲めないありさまです。私はもうこれを二往復やってきたが、ついに飯も食わずです。それでは状況はどうかと申しますと、あなたが今御答弁になったようになっていないのです。食堂からまず先に注文をとりに参ります。そのときに、おれは弁当にする、ごう言っておきます。そう言って予約をしながら、たとえば大阪から出てくる弁当屋はどこから乗るのか知りませんけれども、名古屋以東は全然弁当を持ってこない。名古屋近所ではまだ飯を食うのには少し早いものですからそれに関心がなく、皆食わないでいる。いっか知らぬ間にすうっと通ってしまって、それに乗りおくれたならば飯が食えない。食堂に行ってももう食えない。予約時間以外には食えないので、まるきり監獄の中にはうり込まれたようなものである。お茶一ぱい売りに来ない。理屈は整然としているけれども、理屈通りにちっともなっていない。こんな退屈列車はおそらくありません。これは世界一の退屈列車です。ラジオを聞いたって、ろくすっぽ聞こえやしません。あんなものはつけぬ方が神経をいら立てぬでましである。なっていない。話を承ると、そういう弁当屋が寄って何か別の会社を作った、こういうことを言っている。帝国ホテルかなにか知りませんけれども、あまりひどくて、みんなぶうぶう言うから食堂へ行って交渉したら、ろくすっぽ応答もしてくれないというサービスぶりである。こんなものならおっぽり出してしまったらよい、もっとサービスのよいものに取りかえてしまったらよい。弁当屋は始発から終点まで乗せればよい。それでなかったら、注文をとりに来たときに、私は弁当にいたしますと言ったものは注文と同じことである。同時に注文をとらして、弁当の人はちゃんと注文のときに弁当を届ける。あとで食堂に来る者と区別がちゃんと食堂の予約を聞いたときにつくのですから、その区別がついたらば、その弁当を注文した者は、そのとき弁当をちゃんと届けてやる、これでこそ私はサービスだと思う。ところがそれはしない。別の会社を作って、すっとある一定の区間だけ義理か役かで通ったって、そのときは少しも飯に関心のない時間なんだ。それを通り越したならばもう飯も食えない。食堂に行けば、二束三文に、予約しておりませんから知りませんと言う。何か食うものはないかと言えば、ないと言う。こんなありさまです。しかも、食堂はちゃんとメニューを持ってきて、A、B、Cだなどと勝手に料理の種類をきめてしまって、そして自分がこれだけ食べたいと思ったって、その取捨選択の自由を与えない。こんなべらぼうな商売がどこにありますか。一体こんなサービスがどこにありますか。一体国鉄はどういう改善をしておるのか。私は乗客の全部にかわって申し上げたい。どういうことになっておるのですか。そういうことを改善しない、あるいはそういうことに対して言うことを聞かない業者ならば、もう取りかえてしまったらどうですか。一体どういうことになっておるのか。もっと具体的に運営の方法改善について説明を願いたいと思う。
○山崎説明員 ただいまのおしかりの点は、私も実は、先ほど申し上げましたように、いろいろとお客さんの代表でございますモニターという制度をとりまして、特に食堂車のサービスなどについてはどういうふうにやったらいいかということを絶えず気をつけておるわけでございます。そこで、ただいま私、計画を一日からこうしたということを申し上げたのでありますが、従来実は全然弁当屋を乗せなかったわけでございます。それが十月一日に時刻改正になりまして窓があかなくなった、それから列車回数が非常にふえるということで、実は訓練期間一カ月ばかりやりまして、十月一日から乗せたわけでございます。ところが今までは特急では食堂会社の弁当を売っておったわけでございます。ただいま先生御指摘の弁当屋を乗せたということは、窓があかなくなったというので十月一日から始めたわけであります。私も、実は一日からうまくいっているかどうかということを毎日気にいたしまして、資料をとったわけでございますが、先生御指摘のように、私も実はまことに歯がゆく思っておるわけでございますが、今まで乗ってなかったものですから、新しく全部採用したわけであります。今まで駅の立ち売りをしております男の従事員を乗せるというわけに参りませんので、募集いたしまして女の子を採用したわけでございます。非常にふなれでございまして、たとえば今お茶のお話が出たわけでありますが、普通は弁当を持っていったらすぐにお茶を持っていけということをそのときの条件にしたわけであります。ところが、あとで聞いてみますと。弁当だけは先に持っていったけれども、お茶は人が違うのであとから持っていった、それからお茶の数と弁当の数がなかなか合いませんので、場合によりますと、お客さんの御注文でお茶をあとから持っていった従業員が、熱海でおりるところを静岡や浜松まで乗り越してしまったというように、非常にふなれでございます。弁当の数でございますけれども、初日に、実はこれは列車ごとに全部違いますが、列車の回数がふえたものでございますから、お客さんの実情をなかなか把握できなかった。ある列車は二百本積みましたところ四十七本余ったという報告がきております。そこである程度かげんをしたわけでございます。ところが、今度は足りなくなって、お客さんの御満足のいくようにできなくなった。私も心配いたしまして、余るにせよ二百本で四十七本というのはどういうわけか。最初ふなれなせいで——ほんとうは二回くらい往復しなければ供食ということはできないわけであります。一回すうっと通っただけでは、中には気のおつきにならない方もある。どうしても二回くらいやれ——ちょうど飯の時間ですと二時間くらいでございますが、大体二往復くらいできるのじゃないかと言ったところが、あとで聞いてみますと、一往復やっとだ。理由を聞いてみますと、ふなれのためにつり銭の計算がなかなかできないとか、いろいろな点がございます。先生御指摘のように非常に余る列車と非常に不足な列車とある。それからお茶と弁当を一緒に売って歩かなければ、お客さんは弁当だけ食べられて、思いついたときにお茶を飲まれるわけではない、一緒にやりなさいということを言っておるのでございますが、なかなかふなれでできません。一週間か十日資料をまとめまして、悪い点を全部直していきたい、こう思っておるわけでございます。目下のところは乗せたばかりで、十日近くのわずかな時間でございますので、なかなか私たちが思っている通りできないのを非常に残念に思っておるわけでございます。その点、実は列車別に、この列車がこれで余るのはおかしいじゃないか、これで足りないのはおかしいじゃないか、あの列車についてはお茶はこういう工合だからおかしいじゃないかということを、一つ一つ注意して直していきたいと思っておりますが、何しろふなれのために、私たちが考えておるようになかなか参りません。この点は深くおわびいたすわけでございます。先生御指摘のように、非常に足りなくなったりして、列車が、たまたま天気がいいとか悪いとか、団体客が非常に乗ったとか乗らないとか、いろいろな点がございまして、非常に余るときと足りないときとあるわけでございます。これももうしばらく御猶予いただきまして、一つ一つ注意して万全の姿にいたしたい、こう思っております。
○山口(丈)委員 そういうやり方ではだめです。私が言うように、ちゃんと食堂から予約をとりにくるのですから、そのときに、食堂へ行かない者は弁当をとるなりなんなりわかっておるのですから、余るか余らぬか、そんなことはきちんと一つも違わないようにできるはずです。そうしてその予約をとったときに、私は弁当にいたしますと言えば、ちゃんとお茶を添えて弁当を届けるくらいのことをやるのがサービスじゃないんですか。それなのに、自分はこの食堂の者だから、食堂の予約をとって、あとは知らない。弁当屋は義理か役かのようにすっと一ぺん飯の時間でもない時間に通って、旅客に対して買う機会を与えない。弁当は買ったが、お茶を持ってこないから、のどにつかえて飯が食えない、こういうありさまだ。そんな画一的な企業の理想をやっておるからだめなんですよ。 それから、食堂は、あれは一体何ですか。ちゃんと定食といってきちんときめてあって、いやでもおうでもきめた通り押しつけられて食わせられる。料理の自由選択なんかちっともありゃしない。こんなめちゃな営業方法がどこにありますか。商売人としてそんなめちゃなことがやれますか。戦時中ならいざ知らず、今日組み合わせてものを押しつけて売りつけるようなばかな店はどこにもありませんよ。こんなサービスの悪いところがどこにありますか。これでは恥ですよ。あなた方はこれで国際列車なんてうそぶいていらっしゃるか知りませんが、国の恥ですよ。外国人だってみんな食堂へ行っても好きこのみのものを自由に選択する。何々ができますということをメニューしておけばそれでいいんだ。それをやらずに、いやでもおうでも押しつける。料理なんかでもなっていない。私は食いもののことをあまり言いたくありませんけれども、実際その料理たるや全く、あんなものが口にできますか。たとえばビフテキを食ってごらんなさい。かわらせんべいみたいなものだ。あんなものは人間の食うものではありゃしない。そこらの犬かネコの食うものです。めちゃくちゃですよ。まるでくつの半皮のとれたようなものだ。あんなものを、しかも組み合わせで自由選択もさせない。そんなべらぼうな話がどこにありますか。あなた方は長い間の業者とのなにで、別に何も忌まわしいことはなくても、情実ででもそういうことを許さなければならぬのかもしれませんけれども、そんなばかげたやり方をしている業者なら取りかえなさい。どうですか、僕の意見は。
○山崎説明員 最初の弁当の点でございますが、実は先生御指摘のような点を今考えておるわけでございます。といいますのは、弁当は各地で通過した駅の弁当をその時間帯に乗せるということをいたしておるわけでございます。ほんとうは、先生のおっしゃいましたように、注文をとりにいきましたときに、どこの弁当を幾つということを御注文いただいて、それから積み込むというのが普通の行き方であります。普通といいますより、最も理想的だと思っておりますが、たとえば東京から大阪まで弁当屋の数も二十幾つございまして、なかなか統一がとれない。そこで今度はどういたしますかというと、各地おもなところに基地を設けまして、将来は御注文いただいたのをその次の駅から乗せて売るようにしたらどうかということも考えております。ところが問題は食事の時間帯でございまして、やはり昼飯といいますのは十一時から一時ごろまで、夕飯は四時半から六時半くらいまでを目標にしておるわけでございます。でございますから、それ以外の時間に弁当を売って歩くということは、やはりなかなか事実上はできないわけであります。それから、御注文を予約をいただいてお届けするというのがほんとうのサービスだと考えておりますが、停車駅の関係もあり、なかなか今すぐにはできないのであります。しかし、やはり先生御指摘のように、食堂の注文は座席の関係で予約を承っておるわけでございますが、弁当につきましても、大体いつ何をほしいということをあらかじめ伺って、通信の連絡がよくとれますれば皆さんの御希望に沿うようにできる、こういうことを考えておりますが、まあ十月一日から発足したばかりでございまして、ほんとうのことを申しますと、一体弁当を何本やれば皆さんに全部漏れなくお配りできるかということで頭が一ぱいでございます。将来は先生御指摘のようにいたしたいと考えております。 それから、食堂の御注文でございまして、ものが非常に悪い、かたいというようなお話でございます。これは私の方で本社でモニター制度というのをとっておりまして、食堂車を御利用になる方にいろいろと御注文をいただいておるわけであります。確かに先生におっしゃいましたように、かたいカツを出したとか、ビフテキを出したとかいうようなお話もございます。実は抽象的に申し上げますと、各会社に御満足のいただけるようないい料理ということを言っておるのでありますが、なかなか徹底しない。皆さん方に、何列車のどれがどういうところで、たとえば「はと」なら「はと」で昼飯のどういうのを注文したら、こんな料理を持ってきたというようなことを御指摘願いまして、今まではやっておるわけでございます。しかし、全体的には、カツですと決してかたいカツを提供するとかいうようなことはしてはいけない、それからサービスのやり方につきましても、ある食堂会社には特にピルの中に列車内と全然同じような構造をやりまして、サービスのやり方をいろいろとやるようにしろということを指示いたしまして、最近ずっとやっておるわけでございます。ところが、料理の点につきましては、実は年に三回くらいいろいろと監査をいたします。これは保健衛生の点からいきましても、サービスの点からいきましても、料理の量、質の点からいきましても、非常に注意しておるのでありますが、なかなか御満足いただけるようになっておらない。それじゃ一体漫然とほうっておくのかとおっしゃいますけれども、私としても、いろいろと、女の子のサービスのやり方の点もそうでございますが、料理の問題が一番大切だと思っております。相当注意しておるわけでございますが、なかなか御満足いただけるようには参っておりません。 それから、これは言いわけではございませんけれども、列車の食堂の料理と申しますのは、飯なら飯どきに短時間のうちに回転しなければなりません。定員が六百名くらいの列車でございましても、列車の食堂の回転——かりにお客さんが三十分食堂におられます場合でも、三十分で四十人、飯どきと申しますとやはりせいぜい一時間半か二時間、全部で百四、五十程度しか供食できない。料理は、実はビフテキでも中でなまの肉を焼いているわけではないのであります。早くやるということをまず第一に考えておりまして、半分料理したものを中で暖めるというものもあります。ライスカレーはもちろん作っておきまして、中で暖めるという程度しかできない。これが現在の食堂の実情でございます。先生ただいま御指摘の外国の列車の食堂は実に快適でございます。ほんとうに御指摘の通りそういう気がいたします。楽しんで食堂で旅行できるということが外国の列車だと思っております。ただ、ただいま申し上げましたように、列車食堂は回転を早くということばかり現在のところは考えておりますのでへその場でなまの肉を焼くとか、あるいはほんとうに御注文のものを何でもお作りするというところまで至っておりません。 定食の点、押しつけるというお話がございましたが、大体お客さんのお望みになる程度の種類でございますね。列車によりますけれども、定食としては六百円と四百円と二百五十円とか、大体その程度をお好みになるのではないか。ほんとうは御希望になるものをやるべきですが、大体三種類くらいやりまして、場合によってはA定食しかございませんというようなことを申し上げる場合もあったかもわかりませんが、現状では最善の努力をいたしましてもそれよりなかなか出にくいということでございます。 それから、食堂会社は、私の方としましては斯界の一流であるというふうに考えております。日本食堂会社でございますけれども、これは一社ではいけないというので、帝国ホテル、新大阪ホテル、都ホテルなど、ホテル業者で一流のものを入れて競争するといいますか、品質の向上、サービスの向上をはかったわけでございます。しかし・なかなか及ばない点もございますので、皆さんの御満足がいかないのは私ども非常に恥ずかしく存じております。今後努力いたしたい、こう存じております。
○山口(丈)委員 ただいまの答弁でその困難さということにつきましてはよく了承いたしますが、もう少し融通性といいますか、融和性のあるような運営をしていただくように希望いたします。 それから、これは国鉄にとってはいやなことばかりだが、お伺いをいたします。それは新幹線についての問題でありますが、ことしの五月ごろか、新聞を非常ににぎわしておりました汚職問題こういうあやまちを犯した者はそれぞれ司直の手によってその誤りをただされるのでありますから、私はそれについてとやかく申すわけではありませんが、しかし、そういうような問題が起きるということは、やはりこういった大事業を遂行するにあたって、その機構の運営、資金の運営など、私は万全な運営、処置がとられていない結果ではないかというふうに思われて残念でならないわけです。特にこの新幹線につきましては、オリンピックまでという、一つの期限のワクをはめられた。しかも今日の事業では最も大きな画期的な事業とみずからも言っておられる通りであります。こういうような大工事が遂行される途上に、たといそれが一職員であるにいたしましても、国民の目から国鉄の新幹線の建設について非常な疑惑の目を向けられるようなことは、まことに遺憾なこと、だと私は思うのです。一体これはどういうような資金運営、工事の請負、その他あらゆる工事の方法をとっておられるのか。またそういった部下の業務の監査、監督についてどういうような処置をしておられるのか、この際、国民の疑惑を解くために一つ明らかにしていただきたいと思います。
○中村説明員 新幹線のいわゆる汚職問題につきましては、国鉄といたしましてもまことに遺憾の気持を持っておりまして、絶対にこういうことがないようにということで、総裁以下各幹部も、常日ごろからみずからも心を正し、職員に対しても十分注意をしていたわけでございますけれども、まことに申しわけないことでございますが、ああいう事件が起こったわけでございます。 ただいま御質問ございました契約関係につきましては、本社に審議会がございまして、各界の学識経験者で組織されておりまして、そこに土建業者の資格及び指名をどういう基準でやるかというような審議会を設けまして、そこにおいて具体的な基準をきめまして、それからなお各支社にまたそれに準じた審議会がございまして、その支社でAクラスの工事はこういう業者、Bクラスの工事はこういう業者、大体が工事の金額の規模によりましてきめまして、これで大体資格の証明書を与えております。その証明書を持っている業者だけが入札に参加できるという制度になっております。それからさらに具体的な工事一件一件につきまして、大体普通は公開競争入札が建前でございますけれども、私どもの方の工事は技術的にも非常にむずかしい問題が多いものでございますので、指名競争入札というのが実際には多く行なわれておるわけでございますが、その指名をする場合にも、そのAクラスならAクラスのうちから五人なら五人選択いたす場合に、また別な委員会がございまして、その委員会で決議をいたしまして、公平に各業者に仕事を得るチャンスを与えるように、そういう格好でやっておるわけでございます。 それからなお契約の内容につきましては、こまかい積算もいたしておりますし、契約審査役というものが各工事局とは別な機関として置いてございまして、そこでこまかく契約の内容の積算その他につきましても審査をいたしまして、計算上のミス、あるいは単価の改定、そういうものなどにつきましていろいろと検査をやり、万全の仕事ができるようにということでやっておるわけでございます。 この間の問題におきましては、私たちまだ詳しく存じておりませんけれども、個々の工事について特に便宜をはかったということではないようでございまして、一般的な問題といたしまして、厄介になっているからというような関係から金銭授受が行なわれたというように聞いておるわけでございます。こういう点になりますと、むしろわれわれといたしましては、もちろんこういう問題も根本問題でございますけれども、職員の道義感と申しますか、そういうものが何と申しましても一番根本ではないかというふうに考えまして、この点につきましては、さらに総裁からも数回にわたって訓示をいたし、あるいはまた業者の方にも集まっていただいて、業者の方にも御注意を願うというような処置も講じたわけでございます。
○山口(丈)委員 機構の点ではそういうことの起きないようにしてあることはもちろんのことだと思うのですけれども、一体今おっしゃったA、B、C等の金額に応じての請負業者の指定は、どういう機関でやるのですか。
○中村説明員 最初に二段階ございまして、資格審査をいたしまして、これはもちろん建設省の登録業者だけに限っておりますが、過去の実績、それからその会社の規模、そういうようなものを見まして、一応Aクラス、Bクラス、Cクラスと分けてきめるわけでございます。それからその中に今度は具体的に、たとえばこの工事は五千万円以上の工業だからAクラスの業者だというと、Aクラスの業者がたとえば十人なら十人おりますと、全部そのAクラスの業者に入札させるというわけにも参りませんので、そのうちから五人なら五人を選んでやる。そういう具体的に選ぶ場合には、各支社あるいは工事局において指名委員会というものが別にございまして、その委員会に諮って、そのA、B、Cという業者を選択をして指名するわけでございます。
○山口(丈)委員 私の言っているのは、その根本になるAクラスならAクラスの資格を、君はAクラスの業者だと指定をされるその認定機関というのは、どういう機関か、こう言っているわけです。
○中村説明員 直接の担当じゃないので、あまり詳しいことも実は申し上げられないのですが、これは学識経験者と国鉄の役職員が一緒になりまして中央審議会を作っておりまして、委員長はたしか平山さんだと思いましたが、部外の方でございます。そこで非常に公平にあらゆる点を審査していただいて、業者からの申請に対して、これはAクラス、Bクラスというふうにやっているわけでございます。
○山口(丈)委員 もちろんそれについては、信用その他いろろいの資格要件というものを審議されて決定をなさるのだと思うんですが、そうして決定をされました業者は、新聞の報ずるところによりますと、工事の具体的な請負をさせる場合に、その現場の責任者の意向というものに左右されることが非常に大きい、そしてその運営が非常にずさんだ、こういうことを指摘いたしております。もしそうだとすると、現場責任者の意向によっては、競争者のうちから自分の好きな者に請け負わせるという結果になる。そういうことになりますれば、勢いその責任者に少しでも贈りものでもしようかとつい幻惑されて、こういった大それた事件を引き起こすということになって、国鉄の信用を落とすことになる。一体具体的な現場の請負者を指定する機関というのは、どういう機関ですか。
○中村説明員 請負業者の選定につきましては、特にこの間問題になりましたエロセム工法というのは、特殊な工法でございまして、これはそういう会社しか技術を持っていない外国から輸入した技術でございます。隧道の漏水を防止する特殊な工法でございまして、そういう場合は一社しかやるところがないものでございますから、そういうところにいくということはやむを得ないと思います。なお、鉄道の工事におきましては、一般に列車運転に関係の深い工事が多いわけでございます。われわれの宿舎を作るとか病院を作るとかいう工事は、一般の建設業者でけっこうなのでございますけれども、駅構内とかいうところになりますと、列車運転に非常に影響が深いので、足場一つ組むにいたしましても、列車に妨害を及ぼさないようにという注意が非常に大事なのでございまして、そういうところは、一般の業者の中から特に鉄道の工事に経験の深い技術者がいるという、一つのまた別な条件を加えまして、それで指名をするわけでございます。そういう場合には、一般の土建業者の方からごらんになりますと、あるいは少し指名が片寄っているというようにごらんになる場合があるかもしれませんけれども、これは鉄道の工事の特殊性によりまして、そういう問題が起こってくるわけでございます。 一般的にあと具体的な工事の業者を選定する場合は、先ほど申し上げましたように、これは部内だけの委員会でございますが、工事局の管内にこういう委員会を設けまして、関係の部長なり何なりが局長のもとに委員会を構成いたしまして、そこでだれとだれとだれを指名するかということを具体的にきめるわけでございまして、ただ一係長、一主席という人が勝手に自分の思う通り業者を選定するわけではございません。
○山口(丈)委員 お話を聞いておれば、一係長や工事局次長といったような、今回連座されたような人の権限が大きく指定に左右されるということはないような御答弁でございますけれども、実際に私ども集めました資料によって見る限りにおいては、表面上はそういうことになっていても、必ずしも実際上はなっていないのではないか、こういうように考えられるわけです。その機構運営の長は、たとえば丹那トンネルならば丹那トンネルの現場を受け持っておる責任者は、それでは機構に対してどれだけの発言を持っておるかということを一つ聞きたい。 それからまた、この工事については非常に放漫な運営がされておるのじゃないかという疑いを持たざるを得ないのです。私も鉄道には長い間おるのでありますから、鉄道の建設工事なんというものは、今御指摘のありましたように、一般土木とは違って特殊な土木工事であることは、私も了承いたします。けれども、資金の潤沢なのにまかせて、必要以上に、たとえば地殻を探査するためのボーリングであるとか、あるいは本工事に対する過剰な予備工事を許しておるのではないか、そのためにこういうような不祥事が起きるすきを与えておるのではないかと思いますが、本工事以外に、着工する前の予備工事についてはどういうふうにやっておるか、伺いたいと思います。
○中村説明員 専門ではございませんので、あまり詳しいことは実は御答弁いたしかねるのでございますが、地質調査につきましては、相当慎重にやったと思います。と申しますことは、現に先生も御存じと思いますが、北陸隧道が、地質調査をあまり十分にやらないで、途中から非常に難工事になりまして、かなり予算を食いまして、皆さんにも御迷惑をかけたということもございますので、この新幹線におきましては、特にボーリングについては慎重を期したと思います。それによりまして、たとえば鈴鹿を抜けるルートはどうしても地質上無理だ、現在の技術をもってしては非常に金もかかり、時間もかかって無理だということがわかりまして、関ケ原を迂回するようにきまったわけであります。そういう点につきましては、決してむだな金を使ったとは私たちは考えておりません。工事を慎重にやるために、十分に事前の調査をやりたというふうに考えております。
○山口(丈)委員 なるほど鉄道というものは、一ぺん敷設を決定すれば、それを変更することは困難でありますから、工事は慎重の上にも慎重を期せられると思うのでありまして、私もその点については同感であります。だからといって、一般工事の常識から見て放漫と思われるようなものがあれば、やはりその工事については十分なる配慮をもって取り扱ってもらいたい。そうでなければ、国鉄は資金をたくさん持っておるものだから、自由自在にぜいたく三昧の工事をやれる、こういうような非難もないとは言えない。私もそういう声をちょいちょい聞いております。ですから、そういう点については十分に注意してもらいたい。この点については、本日はたくさん質問しなければなりませんが、井岡君の関連質問があるようですから、それを許していただいて、あと港湾関係、自動車関係、法律案の点について若干の質問をいたしたいと思います。
○井岡委員 ちょっと関連をしましてお尋ねをいたします。先般久保君が質問されておったときに、A、B、Cに分けて、そして大工事、あるいは中工事、小工事と分けた、こういうように言っておいでになりました。今も御同様のことをお話しになっておりますが、鉄道とかその他今言われておっただれでもやれる一般的な工事、こういう業者は、大体何ぼくらいの会社がありますか。
○中村説明員 ちょっと私、今数字を持ってきておりませんので、はっきりしたことを責任をもって申し上げかねますが、必要でございましたら、後ほど資料として提出いたしたいと思います。
○井岡委員 同様に、この会社でなければできないという会社は一つですか。
○中村説明員 これもエロセム工法につきましては一社でございます。そういうものはほかにはあまりたくさんはないと存じますが、これも正確なことはちょっとただいま申し上げかねます。
○井岡委員 そうすると、一般工事をできる会社というものはかなりある、こういうように理解してよろしいですね。特殊工事というのはほとんどないと理解していいですか。
○中村説明員 鉄道の運転に関係のある工事は、相当たくさんございます。鉄道の工事のうちのおそらく七、八割はそういう工事でありまして、先ほど申し上げましたように、病院とかあるいは宿舎とか、そういうように鉄道の列車運転に直接関係のない工事というものは、割合少ないと思います。
○井岡委員 そうすると、私の聞いておることと若干違うわけですが、鉄道に関係をする工事で、列車の運転に関係する工事を請け負う会社というものは、一つでなく複数だ、こういうふうに理解してよろしゅうございますか。
○中村説明員 けっこうでございます。
○井岡委員 そうすると、汚職それ自体については、先般総裁が言っておられたように、職員の弛緩なり誘いなり、こういうところから起こってくるものだと私は思います。しかし、贈賄をする側からいうと、かなり意思的なものがあると思うのです。こういうように理解していいですか。
○中村説明員 その点は、私は何ともちょっと申し上げかねると思います。
○井岡委員 何とも申し上げられない、こういうことでございますが、私は、汚職それ自体が一件だけだというのであれば、何とも申し上げられない、こういうように理解をしたいのです。またすべきでしょう。けれども、汚職というものがかなり広範にわたっている。たとえば大阪幹線工事局における事件に関連して、二件ないし三件あがっているはずです。そうすると、業者それ自体はどういう考えがあるかは別として、工事を請け負うためにかなり意欲的、だということだけは間違いないわけです。同時に、意識的だということについては間違いないわけなんです。こういうように理解していいですか。
○中村説明員 意識的にやったのは間違いないと思いますが、意欲的であるかどうかということについては、私たちはちょっと申し上げかねます。
○井岡委員 意識的だ、こういうことでありますならば、私は常務に一言だけお尋ねしたい。幹線工事にその業者を除外しても、直ちに工事全体について大きなそごを来たさない、こういうように理解するのですが、それでよろしいのですか。
○中村説明員 けっこうでございます。
○井岡委員 事故を起こしておる業者というのは、単に国鉄だけでなくて、われわれの調べたところでは、いろいろの場所において事故を起こしておるのです。従って、国鉄は、その業者に対して入札権あるいは指名権というものを取り消す意思があるのかないのか、この点をお伺いしたい。
○中村説明員 私の方といたしましては、私の方の事件に関係した業者に対してのみ指名を取り消すという処置をとっておるわけでございます。
○井岡委員 そうすると、今たとえば西松が東山トンネルで事故を起こしておりますが、この工事はどうなっているのですか。だれか引き継いでやっておるのですか。
○中村説明員 詳しいことは存じませんが、その工事そのものは続けてやっているのではないかと思います。ただ、今後入札いたしますときに指名をしないというような手配をとっておるわけであります。
○井岡委員 その指名取り消しは当分ですか、それとも永久ですか。
○中村説明員 当分でございます。
○井岡委員 当分というのは、何年くらいを基準に置いているか。三日でも当分なら、一ヵ月も当分なんです。同時に一年も当分です。永久も当分です。ある程度の一定期間も当分です。この点を明らかにしないと——たとえば買収その他であなた方が非常にお困りになっておる。私は、常にその問題で立ち合わされたり、あるいは頼まれたりするものですからお尋ねをするのですが、こういうことはもっと巖密にやらないと、単に国鉄の職員だけでなくて、業者それ自体があなたの言うようにかなり意思的であり、意欲的なんです。ですからこういう事件が起こってくるのです。それを当分ということで、もう国民の忘れたころになったらまたいつの間にやらこれをやるということでは、決してこういう忌まわしい事件をなくすることはできないだろうと私は思う。だから、もう少しこの点について注意を払っていただきたい。私は、きょうは関連質問ですから、多くを申し上げることは差し控えます。同時に、この問題をなくするために、私は一つの案を持っております。これらを含めて次回にお尋ねをしたい。同時に御意見を申し上げたいと思います。ただ、その当分という期間だけをこの際一言おっしゃっていただきたい。
○中村説明員 この問題につきましては、部内ではっきりしたことがきまっておりませんけれども、私の考えでは、少なくとも一年前後は指名停止をすべきだと考えます。 —————————————
○簡牛委員長 この際、斎藤運輸大臣より発言を求められておりますので、これを許します。斎藤運輸大臣。
○斎藤国務大臣 さきの委員会で私就任のごあいさつを申し上げたのでございますが、運輸大臣として今後どういうところに重点を置いてやっていくのか、所信の表明をした方がよろしいという御意見もございますので、この際、私のただいま感じております点を申し上げまして、今後一そうの御協力をお願いいたしたいと存じます。 まず第一点は、ただいまも御質問がありましたように、運輸行政は、非常に利権の伴いやすい行政がたくさんございます。従いまして、官紀の紊乱あるいは汚職というような事柄が今後ないように、私は十分監督をいたしますと同時に、私みずからを十分戒めて参りたい、かようにまず第一に考えておるわけであります。 運輸行政といたしましては、日本の経済の成長に伴う輸送力の確保ということが、まず第一だと存ずるわけでございます。今日の日本の経済の成長に伴って、運輸の面が相当隘路になっておりますことは事実でございます。陸上におきましても、海上におきましても、しかりでございます。先般の総理の演説におきまして、日本の今日の経済の成長を安定した成長にさせるために、ある程度の投資の抑制が必要である、かように述べられておるのでございますが、しかしながら、経済の安定した成長をはかりますためには、やはり運輸の面における投資は、抑制をすることができないのみならず、本年御審議をいただきました際に述べました各種の計画は、むしろ繰り上げてでもやっていかなければならない状態だ、かように考えております。国鉄の新五ヵ年計画を計画通りに施行いたしますことはもちろんでございますが、今後の輸送の需要を勘案いたしますならば、あの計画も場合によっては五カ年計画をもう少し繰り上げなければ、日本の経済にマッチをしないのではないかということで、この検討をいたしして参りたいと考えておるわけであります。 大都市における交通の緩和の問題も、一つの大きな命題でございます。主要都市における地下鉄の乗り入れの問題、その他輸送力強化のための設備に、今後一そう投資をしていかなければならない。この点も、設備投資が押えられるということがありましても、これは押えて参るわけにはいかぬ。むしろこれを強めて参らなければならない、かように考えておるわけでございます。 港湾におきましては、御承知の通り、主要港が、今船だまりで一つの大きな問題を提起いたしておるわけであります。船込みの解消の問題につきましては、すでに予備費等も支出をいたしまして、そして善処に努力をいたしておりますが、港湾の五カ年計画も、これはむしろ繰り上げて実施をして参らなければなるまい。来年度予算におきましては、そのつもりで予算の要求をいたしておるわけでございます。 さらに、日本の輸出入貨物の増大に伴いまする船腹の不足、日本船の積み取り比率の低下という問題も、国際収支と関連をいたしまして見のがすことのできない問題でございますから、従って、五カ年に四百万トン新造船が必要であるというこの計画を、文字通りに実行いたして参らなければならぬ、かように考えるわけであります。しかしながら、日本の海運界の基盤が非常に脆弱でありまして、自己資本もきわめて過小でございますので、この日本の経済の伸びに応じ得るだけの造船が、今の海運界に可能であるかどうかを考えますと、はなはだ寒心にたえません。さりとて私は、今後の新造船を公団とか政府でやって運航をまかせるというようなやり方は、とるべきでないと考えますから、やはり今日の海運界がこういう建造にたえ得るような施策、政府の助成も必要であろう、かように考えております。ただいま海運造船合理化審議会に諮問をいたしておりますが、その答申を待ちまして、あとうならば日本の海運界の基盤強化になり得る方策を次の通常国会に御審議を願うようにいたしたい、かように考えておるわけでございます。 日本の航空につきましても、今後海外へ渡航する、あるいは外客が日本にやってくるという事柄がだんだんとふえて参っております。従って、日本の海外における航空路をさらに充実をして参るという問題、また国内航空の充実、従って飛行場等の設備の増強という点もゆるがせにすることができない問題である、かように考えておるわけでございます。 さらに、ただいま御提案を申し上げております踏切法案もその一端でございますが、今日自動車による交通の混雑はもちろんのこと、交通関係の危害、災害が相当ふえております。これの防止につきましても格段の努力を払って参りたい。 いつも言われておることでございますが、日本の気象観測を充実することがやはり台風等による災害の防止あるいは被害の減少に大きく役立つわけでございますので、この方面における設備、あるいは物的、人的の充実を十分にはかって参りたい、かような意味で、あるいは次の国会に、予算の面において、また法律の面において御協力をお願い申し上げたい、かように存じておるわけでございます。 非常に運輸行政は多端でございますので、私も不敏でございますが、当委員会におかれまして十分なる御指導を賜わり、気のつきません点はどしどしと一つおっしゃっていた、だきまして、そうして運輸行政の万全を期して参りたい、かような所存でおるわけでございます。 —————————————
○簡牛委員長 海上保安庁から先ほどの御質問に対して御答弁をいたします。
○和田政府委員 大へんおくれて参りまして申しわけございません。先ほど山口先生から定点観測船につきまして御質問がございました。この定点観測船は元来第二次大戦の際に旧海軍が持っておりました海防艦でございます。しばらくの間米軍が管理いたしておりまして、その後気象庁が定点観測船といたしまして使っておったのでございます。昭和二十八年度におきまして当庁の定点観測並びに巡視船の業務に従事するということで改造いたしております。大体毎年、半年は定点観測に従事し、半年は巡視船として行動いたしております。同じ型の船が五はいございまして、現在定点観測に従事いたしておりますのは「あつみ」及び「おじか」でございます。これが交互に定点観測に出かけております。ところが、この船は、先ほども申しましたように非常な老朽船でございまして、とうてい台風の目を観測するというような仕事ができませんので、三十六年度の予算におきまして実は二はい早急に代替建造いたしたかったわけでございますが、予算の都合で三十六年度に二カ年計画といたしまして二億八千八百万のうち一億四千四百万、つまり半分を認めていただきまして、あとの半分は三十七年度に国庫債務負担行為として認められることになっております。ところが、最近の物価並びに労賃の値上げで、二億八千八百万ではできませんので、私の方の二十三年型の巡視艇一隻、約五千二百万でございますが、これを主計局の御了承を得てつぎ込み、約三億四千万をもって来年の四月に竣工いたす予定になっております。 次に、今申しました「おじか」の代替船につきましては、三十七年度の予算に約四億二千百万をもって要求中でございまして、われわれのこの定点観測という必要な業務について、台風が参りますと、本来ならば台風の中に突っ込んでいって観測しなければならない船が逃げてくるというような状況でございまして、その点につきましてはまことに遺憾に存じ、ぜひこれは三十七年度に成立をお願いいたしたい、かように考えておる次第でございます。
○山口(丈)委員 運輸大臣にお忙しいところ御出席をいただいて所信をお聞きいたしまして、大へん感謝いたします。ただいまの御答弁で了承いたしますが、御承知の通り運輸行政につきましては非常に広範であり、しかも非常に機構の錯綜した中で行なわなければならぬのでありまして、きわめて困難であると思うのであります。運輸行政は一面はなやかにも見えるが、実際は他の省に比べますときわめてじみな存在であります。しかし、それはあまりにも運輸行政に一般が理解を持たないからでありまして、直ちに生命、財産、日本の経済に重要な影響を持つのでありますから、特にこの際運輸大臣に要望したい点は、前国会あたりから運輸行政関係の予算はふえてはおりますけれども、しかし今お聞きのような定点観測船やあるいは港湾の施設等に対しての予算はきわめて微々たるものであります。まことに遺憾に思っております。一つどうか十分なる予算を来年度には計上をして、急速にこれらの施設が改善できるように御努力を願いたいとお願いいたします。 それから、御出席でありますから、今の大臣の言われました中で一つお聞きをいたしたいのでありますが、今度の台風の災害復旧についてであります。主として港湾関係につきましてお尋ねいたしますが、大まかに申しまして、重要港湾の被害につきましては、今までの台風に見られるようなさして大きな被害はなかったと思います。しかし、今日そういう目立った港湾ではなくて、いわゆる各地方港の被害が相当大きいのであります。しかもこれらの港は非常時に漁船もしくは一般の航行船が避難をする避難港としての重要な役割を持っておる港であります。これを等閑視しては私は航行の安全を期することはできないと思うのですが、しかし、今申しましたように地方港でありまするからして、従ってその復旧もなかなかはかどらない状態にあります。これを災害復旧に加えて重点的に一つ復旧するようにしなければならぬと思うのでありますが、復旧工事について大臣の所見を一つ伺いたい。
○斎藤国務大臣 お言葉のように、災害によって小さな港湾が相当被害を受けております。おっしゃいますように、地方の港湾はやはり地方の産業のためにも必要でございます。また避難港等の役割もいたしておりますので、私は、主要港といわず、地方港におきましても、決して等閑視しないで、十分な災害復旧あるいは今後の施設増強を考えて参りたい、かように考えております。
○山口(丈)委員 ただいま概括的なことは大臣からお伺いいたしましたが、港湾局長にお伺いします。 たとえば紀伊水道等における海上交通は、今までは、戦前はあまり大した交通はなかったわけでありますけれども、最近に至りまして、この紀伊水道等のいわゆる内航船舶は非常にその航行のひんぱんを加えておるわけであります。過般の南海丸の遭難などにつきましても非常に世間は大きな関心を持ったわけでありますが、この航路上にあります淡路島の南の沼島、ここは漁港でもあり、一般の地方港でもあるわけですが、今度の災害では非常に大きな災害を受けております。今申しましたように、これは地方港でありまして、実際には非常に復旧がおくれるわけであります。そこへこの地方の航行の安全を期するための避難港としての役割がきわめて大きいのであります。しかるがゆえに、その航路に当たっておる会社あるいはその地方の人々は、この港湾の改修に、避難港としての役割を果たすための改修につきまして、非常に大きな要望をたびたび私の方にもしております。こういうものは各所にあると思いますが、この復旧について一体どういう計画を今お持ちなんですか、事務的にどういう処置をとっておられるか、一つ承っておきたい。
○坂本政府委員 このたびの第二室戸台風によります港湾の災害関係につきまして、先に全般的に少しお話し申し上げたいと思います。 先般の室戸台風によります港湾関係の公共土木施設の被害は、現在までに約六十八億円であるという報告をいただいております。大体これでほとんど出尽くしたものだと考えております。この台風が非常に悪いコースをたどりましたために、ほとんど全国的にその被害が及んでおりますが、特に四国並びに大阪湾の沿岸の被害が大きくございまして、全体の約七割に及んでおります。一番報告額の大きいのが和歌山県で約十三億円、その次に徳島県の八億七千万円、そういうような数字でございます。運輸省といたしましては、災害後直ちに、すなわち九月十八日にまず最初に調査官を派遣いたしまして、現地の被害状況を調査しますとともに、復旧はどういう方法がいいかというような検討なり指導なりを行なってきたわけでございまして、その後引き続きまして現在緊急査定の査定官を現地に派遣をいたしております。大阪、和歌山、徳島、兵庫というようなところでは現在実施中で、十五日には終わると思っております。なお、このたびの災害につきましては、昭和三十四年の災害のときに特別措置法が作られたのでございますが、これと同様な措置をもって負担率を引き上げたいということを考えております。なお、計画につきましては、従来の計画では、このたびの高潮、また波浪の大きさから十分でないものがございますので、そういうところにつきましては、あるいは天端を高くするとか、十分な処置をとっていきたいというふうに考えております。 ただいま御質問ございました沼島港でございますが、実は私、はなはだ申しわけないのでございますが、よく存じませんので、帰って調べまして遺憾のないように処置をいたしたいと思います。
○山口(丈)委員 これは十分に事務当局で研究をしていただいて、早急に復旧対策をお立ていただくように希望申し上げたいと思います。 それから、大臣に一つお伺いをいたしますが、今提案をされております法律案は、各委員会に比べますと運輸委員会はかなり多い量を持っておると思うのです。それで私が前会からの継続としてお伺いをいたしたいのは、社会で非常に非難を受けておるのは、モーターボート競走法、あるいはまた自転車振興会、オートバイ競走法とかなんとかいろいろあるようです。これはギャンブル法と称して、非常な家庭の悲劇をも伴って参った競技の法律なんです。この趣旨は、御承知の通り、戦’災復旧のために必要な財源を得るための手段として必要だというので、正直に申しまして、この法案ができたときには、社会党も、与野党とも賛成して作ったと承知いたしております。しかし、今日の経済伸張度は政府もお認めになっており、われわれも認めておるところで、今日の経済情勢から見ますと、こういうようなもので資金を得なくとも、今後の産業振興のために必要な諸経費の捻出につきましては事を欠かないまでに至っている、このように考えるわけでございます。運輸大臣はこれについてどういう御所見であるか、この際承りたい。
○斎藤国務大臣 モーターボート競走あるいは自転車競技等によって得た益金の中からわざわざ金を出してもらわなくとも、今日本の経済も伸長してきたのだから、また別途国費からでも出す道があるのじゃないか、こういうお尋ねだろうと存じますが、それはその通りでございますけれども、なかなか金は幾らあってもほしいところには参りません。従いまして、こういう恒久的な財源を持っておるということは、当該関係の研究あるいは産業の振興に非常に役に立つもので、従ってもうこれは不要だから一般国費にかわった方がいいというふうには直ちに考えられない、むしろ存続してますます関連産業の発展をはかっていきたい、かように考えます。
○簡牛委員長 この際、モーターボート競走法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案を議題として審査を続けたいと思います。 山口丈太郎君。
○山口(丈)委員 私は、今の運輸大臣の御答弁はまことにもって意外に思うのです。一方で経済が伸長し、そして税収は当初の予算以上の税金が入り過ぎて困っておる、こういうような状態なんです。そこまでになっておることは、政府みずから、池田総理も認められておるところなんです。そういうようになっていれば、ことさらにこういうようなギャンブルで得た不浄の金で、人を泣かすような金でこういうものをやる必要はない。ですから、資金が要るというならば、もっと健全なやり方でできるような方途を講じられてはどうかと思うのです。こう言うと失礼だが、警察畑から出られた運輸大臣ですから、こういうようなギャンブルに関するいろいろな問題については、もっと深い識見をお持ちだろうと期待をしておる。ですから、これはまた法案が具体的に審議に入ります場合に御意見を申し上げますが、これを廃止するかどうかということについて、審議会の答申が出ているはずだと私は思います。従って、その審議委員の構成メンバー並びにその審議会が審議をいたしました経過等を、一つ資料で提出していただくようにお願いをいたしておきます。 これで法案関係については終わります。 ————◇—————
○簡牛委員長 続いて陸運に関する件について調査を進めます。 質疑の通告がありますので、これを許します。山口丈太郎君。
○山口(丈)委員 次にお伺いをいたしたいのは、陸運関係についてであります。青原委員があとで質問されるそうですから、きわめて簡単にやって、関連的に壽原さんから質問をしていただきます。 今度の増車関係についてでありますけれども、巷間伝えられますように、タクシーの不法営業、これは社会を非常に騒がせておる問題なんです。従って、この不法営業を解消するためには、前国会でもやかましく言われたのですけれども、やはり何といっても車両数が絶対的に足りない、こういうことであります。ところが、不法営業の主たるところは、その中でもいろいろ重点的な地区として指定された地区があったはずであります。これについてどういうように処置せられたかという点が第一点。第二は、今次の増車によりまして車両数は相当ふえるといたしましても、運転手が足りないという現状であります。従って、車両はふやしたけれども、実際に稼働車両はきわめて少ないという状態であります。従って所期の目的を達成することができない事情にあるのでございますが、この運転手の養成についてどういう処置をとられようとしておるか。まずこの二点について伺いたいと思います。
○木村説明員 白タクにつきましては、前国会以来いろいろ御指摘をいただいておりまして、運輸省といたしましても、出先の警察当局と緊密な連絡のもとに取り締まりを行なって参っております。この白タクの発生と関連い たしまして、タクシーの車が少ない、少ないから白タクがはびこるのではないかというような御質問と承ったわけでありますが、確かにタクシーの輸送力が不足するということが不法営業の行なわれる一つの大きな原因になっております。この点につきましては、運輸省といたしましても、各地におきます輸送力の充実ということに一昨年ごろから鋭意意を用いまして、例を東京都について申し上げますと、一昨年二千八百両の増車を行ないました。これが昨年にかけて実現したわけでございますが、さらにことしに入りまして、当初二千両の増車を策定いたしました。引き続きその後さらに経済情勢の上昇傾向あるいは需要の増加等にかんがみまして、先般それに加えまして三千五百両の増車の方策を決定いたしまして、本年は都合五千五百両の車をふやすことにいたしました。従来東京都におきます車の数は一万数千両でございましたので、今回の五千五百両の増車は、今までありました輸送力に対して四割近い増車ということになっております。 なお、今年に入りましての各地の増車の模様をかいつまんで申し上げますと、特に大都市を中心にして申し上げますと、北の札幌におきましては二百六十両の増車を計画いたしております。これは既存の車両の数に比べまして三割強の増加でございます。仙台におきましては百両の増車を計画いたしております。これは二割の増強ということになります。それから東京におきましては、今申し上げました四割弱の増強でございます。名古屋におきましては、八百両の増車を計画いたしておりまして、これは三割強の増強になります。大阪につきましては、大阪地区、京都地区、神戸地区三都市を合計して考えるわけでございますが、合計二千三百両の増車を計画いたしておりまして、これは二割強の増強でございます。なお広島におきましても、現在四十両の増車をいたしておりますが、さらに今年内に若干の増車を計画いたしております。高松地区におきましては、これは高松市、それから徳島、松山、高知、この四主要都市合計いたしまして三百八十両の増車を企図いたしておりまして、これは約四割強の増強になっております。福岡におきましては、約三百両の増車をいたしまして、これは三割強の増強でございます。 こういうふうにいたしまして、全国的に申しますと、現在営業車が約八万両ほどあるわけでございますが、これらを合計いたしますと、約一万両に近い増強になるわけでございます。もっとも、全国一律にと申し上げますと、いなかの方も含まれておりますので、全国的に見ますと、今申しました八万両に対する一万両近くの増強でございますが、先ほど申し上げました通り、特に輸送力の足りない主要都市におきましては、三割前後の増強を考えておるような実情でございます。特に白タクの違法営業がなお盛んに行なわれておると考えられます北海道あるいは九州等におきましては、その後の情勢も見ながら、また半面取り締まりの強化と並行いたしまして、現地の陸運局長が実情に適するような措置をとるべく、本省といたしましても指導いたしておるような状況でございます。
○山口(丈)委員 そこで運輸大臣にお伺いいたします。ただいま増強された車両の全国的な状況について承知いたしましたが、これは今日の自動車交通難の解消については、道路の問題やいろいろございます。車を増強いたしましても、ただそれで解消するわけはございません。問題は車の回転効率の向上、それには何といっても道路の整備が先決条件であります。しかし、同時にこれだけの車両を増備いたしましても、先ほど申しましたように、肝心の運転手が集まってこない。従って、一万両の車両を増備いたしましても、実際に稼働する車両というのは、この半分にも満たないのではないかと私は観測するわけでございます。従って、これが稼働をいたしますための第一要件は、運転手の増強であります。ところが今日の運転手の行政は、いわゆる二重行政と申しますか、実際には運輸省の所管にはなっておりません。従って、実情に沿わない運転手の養成が行なわれていることも、大きな原因だと私は思うのですが、これについて運輸大臣はどういうようなお考えを持っておられますか、一つお伺いいたしたい。
○斎藤国務大臣 おっしゃいますように、タクシーの増強に伴う運転手が直ちに確保できるかどうか、私も若干疑問に思っております。ただ、事業申請をされる方々は、みな自分で運転手を獲得するめどありということでやっておられますし、警察当局で聞いてみましても、運転手の資格者、免状を持った者は、人数としては相当あるということでありますから、何とかまかなっていけるのじゃないだろうか、こう思っておるわけであります。ただ、今は、各自動車の運転手の養成所といいますか、相当どこも満員のような状況を呈しておりますが、しかし、政府で特にタクシーのための運転手を養成する施設を考えなければならぬというほどには、私は現在考えておらぬのでありまして、自然の需給関係にまかせてやっていける、ただいまかように考えておるわけであります。
○山口(丈)委員 これは私は、大へんな認識不足じゃないかと思うのです。数字の上ではなるほど運転手はあるという前提に立っておられるようでありますけれども、現実的にはただひっこ抜き合いをしているだけである、こういう状況なんで、きわめて深刻な状況を呈しているのです。そこで、もちろん交通事故を防止いたしますためには、運転免許を与える場合にも、それ相当の資格要件というものを備えておらなければ、みだりにこれを発行することはいけないと思いますけれども、今日の運転手の養成機関の状況を見ておりますと、実際には机上できめられました、たとえば一種免許をとってから二種免許の、いわゆる営業車に乗り得るまでには三年を要するとか、いろいろの制限があります。それで、ここが一つの大きな隘路になっておると言っても過言じゃない。従って、そういう楽観的なことではなくて、もっと積極的に運輸省としては運転手の養成機関を充実して、こういった期間の制限を短縮するなり、これは痛切な叫びだと思うのですが、そういう処置をとるお考えはないのですかどうですか、一つ伺っておきたい。
○斎藤国務大臣 ただいまの制限緩和の点は、非常に重要な問題だと思っております。そのために危害の防止に欠陥が起こってはいけませんが、しかしながら、ただいまおっしゃいますように、制限を緩和しても差しつかえがないという面もあろうと思いますので、これらの点について、警察当局と今いろいろ折衝中でございます。できるだけ質を落とさないで、そして制限を緩和し得るように、今協議中でございます。
○山口(丈)委員 ぜひとも私はこれを実現してもらいたいと思うのです。たとえばこれを鉄道従業員にとりますと、私鉄企業なんかでは、大臣御承知の通り、運転士になるのには六カ月を要します。えして専門的に、専属的に養成をして、ようやく一人前の者にいたしますが、それでもなおかつ一人前の運転士になるのには三年を要するのです。その点はよくわかりますが、しかし、少なくともこの運転手の免許を積極的に与えるためには、たといこれが二カ月かかろうが三カ月かかろうがよろしいから、もっと充実をした教育をして、そして免許を与えたらすぐさまそれが実務に使えるような人間を作ってもらうように、学校施設の充実をはかってもらわなければならぬと思います。教育課程も充実をしてもらう必要があると思うのですが、これについてどうですか。
○斎藤国務大臣 まことにごもっともでございます。そういうことで警察当局ともよく話し合いをいたし、また関係のそれらの業者の方々とも協議をいたして参りたいと考えております。
○山口(丈)委員 大体了承いたしますが、さらに増車について局長からお答え願いたいと思います。今度の増強では、聞くところによりますと、これは間違っているかもしれませんが、大体増加車両数のうち、既存業者に六割、新設、新免業者に四割、六割・四割の基準をもって認可をする方針を指示されたというようなことを承っておるのですが、そうですか。
○木村説明員 タクシーの増車につきましては、地方の陸運局長が権限をゆだねられてこれをやっておるのでございまして、一定の増車のワクにつきまして、陸運局長の諮問機関であります自動車運送協議会の諮問を経まして、それを尊重して一定の増車のワクを策定するわけでございますが、その策定いたしましたワク内におきまして、既存の事業者にどの程度これを配分するか、あるいは新規の申請者にどう配分するかという問題は、一にかかって陸運局長の政策といいますか、施策の問題になってくる。本年の合計五千五百両の増車につきましては、陸運局長の判断といたしまして、ただいま御指摘のように、おおむね六対四というふうな比率で、六割を既存事業者の増車に当て、四割を新規の申請であります法人あるいは個人タクシーの事業者に割り当てるという方針をとって参っております。
○山口(丈)委員 その六対四という比率の根拠を示せといっても、これはむずかしい問題でしょうが、しかし、地方によっては、必ずしも私はその比率というものが妥当とも考えられないように思うのですけれども、一体、そういうような事情を調査の上、妥当な根拠なりとして、各陸運局長なり、あるいは本省できめられたものですか、どうですか。一つ承りたい。
○木村説明員 御指摘の通りに、この比率の根拠と申し上げますと、非常にむずかしい問題でございまして、実は私も数カ月以前、東京陸運局長をいたしておりまして、みずからこの方針を作ったわけでございます。これにつきましては、本省から、もちろん別にこれといった指示等は受けておりません。陸運局長の判断のみに従っていくわけでございます。それで、しからばどういう点を総合的に考えてそういう比率が陸運局長としては妥当であるという結論に達したかと申し上げますと、今まで各地におきまして、たとえば大阪であるとか、あるいは名古屋でありますとか、そういった都市において、あるいは東京においても、過去にやりました増車の実績を一応参考にいたしまして、それから事業の指導、監督の面から考えまして、あまりたくさんの事業者がふえるということは監督、指導上もいかがかというような点、それから既存の事業者が今までかなりの努力をされ、かなりの成績も上げてきておられる——もちろんその過程におきましては、あまりよろしくない事業者もおることはおりますけれども、総体的に見まして、苦しいときにおきましても一生懸命やられたというようなことも考えまして、あるいはそのときの全般的な経済の情勢、いろいろな点を考えまして、おおむね六対四の程度で、四というものを新規の人に門戸を開放したらどうであろうか。六割は既存の業者に増車をやることによって、さらに事業意欲を高め、また長い経験を生かして十分サービスしてもらおうというふうなことで、六対四という方針をきめたわけでございまして、お説の通り、こうこうこういう数字のもとに六対四にするとか、あるいは七対三にするとかいうふうなことは、ちょっとむずかしい問題でございます。
○山口(丈)委員 これについては私いろいろ質問を用意しておったのですけれども、壽原委員の御質問があるようでありますから、後日に譲ることにいたしまして、関連して壽原委員の質問を許していただきたいと思います。
○壽原委員 ただいま山口委員からいろいろな問題で御質疑があったのですが、私は、最初に大蔵省にちょっと御質問したいのです。 今お話の通り、全国には一万台以上のやみタクがあるということを大蔵省は存じておりますか。
○清野説明員 ただいま御質問の白タク業者をどこまで把握しているかということでございますが、御承知のように、これはなかなかむずかしい問題でございますので、われわれも従来陸運事務所とよく連絡をとりまして、その資料を主として、それからまた、県によりましては、あるいは神奈川県のようなところは、業者の組織しておる団体もあるようでございますので、そういったものからも資料をつかみまして——ただ、お話のような一万台というようなところまでの数字にはいっていない。今のところ、各局から全部資料が集まってはおりませんので、正確な数字は申し上げられませんけれども、一応私どもの方で見るところでは、御質問のような一万台というところには今のところ及ばない、こういう状況でございます。
○壽原委員 調べておるのだけれども今のところは把握しておらぬということであるが、この問題で私不思議に思ったのは、正常に事業を営んでおる雑貨屋なり八百屋さんは、どんな小さなところも全部課税されているという現状である。ところが、このやみタクに対してだけは国税局は何にも考えておらぬようにわれわれ今まで見ておった。そこで、このやみタクシーはどのくらいかせいでおって、どのくらいのことをやっているか、将来これを調べて課税の対象にする意思があるかどうか、これを伺いたい。
○清野説明員 ただいまの件でございますが、今神奈川県の例を一応申し上げたわけですが、神奈川県につきましては、三十四年分は一人当たり大体十九万円の決定をやっております。三十五年は三十三万円に上がっております。今大体七割強の所得の伸びを示しておるのでありますが、またその課税人員につきましても、三十四年は二十二名であったわけでありますが、これが百十三名となっております。それから、把握した業者の数といいますか、これも三十四年が九十六名、三十五年が百六十九名、こういうふうに一生懸命やっておりますが、お話のように、車が非常に少ない。従いまして、白タクの方々の所得といいますか、あるいは活動の余地といいますか、これも非常に大きいわけでございます。これは当然所得に現われてこなければいかぬものでございますので、ほかのものとの権衡も十分とりまして、今後力を入れていきたいと思っております。ただ、くどいようでございますけれども、対象が対象なだけに、ほかの店舗をかまえている業者の方々の調査とは違いますので、なかなか思う通りにはいきませんけれども、御趣旨の線に沿い、また、今申し上げましたように、所得が今後さらに増大するということが見通されますので、十分力を尽くしていきたい、かように思っております。
○壽原委員 国税局の考え方、まことに人手不足あるいは把握に困難ということで、それは了解しますけれども、これは全国にまたがる問題で、全国に税務署というものが警察の配置と同じ状態であるので、この把握は、各警察、あるいは陸運局、陸運事務所、こういうものと横の連絡をとって、将来これの撲滅のために一役を買わなければいかぬ重大な義務があると思う。そこで、やみタクというものは、今車両が不足だからやみククができるのだという当局の考え方、これは大きに間違っておる。そこでこれは何になっているかというと、現在は暴力団の資金源になっておる。これは、きょうは警察の方も来ておいでになるので、あとでよく御説明を願うのですが、ほとんどが食うためにやっておるのじゃない。自分らの暴力団の資金源ということでやっておる。こうなると、やみタクをやっておるやつらは、密輸の業者、あるいは酒の密造者、あるいは密漁の業者——ほんとうに密漁ということになると、例を石狩川にとってみれば、あの川の河口で、わずか一匹か二匹のサケを密漁したからというて、警察が大騒ぎをして、そうして捕えておる。それらに対しては警察の方も非常に過重な処置をし、また密造、密輸の問題に対しては、税務署等もまことに大きな調査を進めて、そうして大きな税金を課したり、処罰をしたり、こういうような状態になっておる。ところがやみタク、いわゆる走る凶器というものを持って不法営業をしておる、そういうものが、ただ野放しに——税務署の税金を納める意思もなければ、あるいは陸運局で呼び出しても、陸運事務所で呼び出しても、一向に来はせぬというような不法営業をこのままに放置しておくということは、天下の交通に対しては一大汚点であるというふうに私は考える。将来とも、この点について取り締まり当局あるいは行政官庁等とも連絡をとって、そうして国税の対象にしていただきたい。零細な業者の税金ばかり取るのが税務署の芸じゃない。こういうように、陰にいかがわしい行為をしてやっておる業者こそ、重大な課税の対象になってしかるべきだと私は思う。そういうことで、どうか一つ将来とも、そのやみタクの問題に対しては、国税局も力を入れて取り締まる、こういう不法営業をなくするようなことに御協力を願いたい。きょうは、それだけで国税局の方はおしまいにします。 そこで陸運局へ移るのですが、局長にちょっとお伺いしたい。 この前の昨年の七十四社、それに個人営業合わした中に、個人営業というものは一体何を対象にして許可をするか、それをちょっと伺いたい。
○木村説明員 個人営業の申請とそれから法人の形態での申請と両方あるわけでございますが、いずれも道路運送法に規定されております免許基準に従って審査をし、免許をするわけでございますが、この道路運送法に規定されております免許基準にのっとりまして、個人免許の場合、それから法人の場合、形態が違うわけでございます。多少その間に審査の項目については差をつけて考えております。 そこで、個人タクシーの申請につきましてはどういう点を考えてやったかというお話でございますが、おおむね四点を審査の重点にいたしております。 第一点は年令でございまして、個人タクシーの場合は、一人が一両の車を持って営業して歩きます関係上、もしもそのタクシー運転手自身が素行が悪い、あるいは若いために無謀なことをやる、無思慮なことをやるということがあっては、交通事故を起こすおそれもありますし、乗客に対して思わぬ損害を与えるということで、やはり年令的に一定の安定を得た者に認めるべきであるという観点から、おおむね年令につきましては四十才程度から五十五才程度までがよりよろしいというふうな考え方で見ております。 それから次の点は、運転の経歴でございますが、これも安全運転、交通事故防止という観点から、また利用者の保護という建前から、相当運転経歴を経た者に認めるべきであるということで、おおむね十年程度の運転経歴を持っておる者ということを基準にして考えております。 それから第三点は、今まで道路運送法関係、あるいは道路交通法関係、こういった交通関係の法令に違反して、しかも司法処分あるいは行政処分を受けておるような者は適切でない、こういうふうに考えて参りまして、しかし、それも無制限にこれを援用するということはいかがかとも考えまして、一応一定の年限を置きまして、過去三年くらいの間にこういった交通関係の法令に違反し——違反したたけでなく、それによって司法処分あるいは行政処分を受けておるという者は、一応除外しようというふうに考えております。 それから第四点は、車庫の点でありまして、路上放置その他の点から考えまして、車庫を確実に保有する者であるかどうかということをこの審査の標準にいたしております。 おもだった点はこの四点でございますが、なお免許時におきまして、こまかい点はさらにいろいろと検討いたしております。
○壽原委員 今、局長の説明だと、これは優秀な運転手ばかりになることはわかっておりますが、去年の七十四社の中に、運転経験もあまりない、優秀だというふうなことでない者に、個人の営業で十両の許可をしておる者がおる。一体これはどういうわけですか。
○木村説明員 今私が申し上げましたのは、いわゆる個人タクシーについての御質問かと思いまして、個人タクシーについての免許の場合の審査の事項を申し上げたのであります。今御質問は、法人でなくて個人の資格でタクシー事業の免許を受けた者についての御質問でありまして、これは先ほどから申し上げましたいわゆる個人タクシーではございませんで、一般の法人の申請の形態を、たまたま法人でなしに個人名義で、よくいなかでありますように、個人で三両なり五両なり申請いたしておりますが、あれと同じ形態の申請のことについての質問だと思いますが、これについては、当時巖重に審査いたしまして、免許基準に相当するということで免許をいたしておるわけであります。
○壽原委員 あなたの言うことはちょっとおかしい。個人のタクシーというのは、個人営業ということで出されておるはずなんだが、その免許基準に当てはまったから十台を許可するというのはちょっとおかしい。どの点が当てはまったか、それと、この男の名前は何というのですか。ちょっとそれを言って下さい。
○木村説明員 私の御説明申し上げます点に若干不十分な点があるようでございますので、もう一度申し上げますと、先ほど来個人タクシーと申し上げておりますのは、いわゆる一人一両持ちで、免許をもらった本人が運転者となって営業に従事するというものをいわゆる個人タクシーと申し上げておるのでございます。このほかに、タクシー事業の形態といたしまして、一人あるいは一会社で数両、あるいは数十両、あるいは数百両の車を持って営業しておる形態があるわけであります。御質問の個人でタクシーの免許を受けたという該当のものは、私が申し上げております一人二両持ちの個人タクシーではございませんで、会社ではないが、個人の資格で何両か申請をして免許をとっておる形態でございます。こういうふうに分けて申し上げたいのでございますが、この申請に該当するのが御質問の申請者であると思います。
○壽原委員 それはだれですか。
○木村説明員 その名前は忘れましたが、須貝タクシーと申します。
○壽原委員 あなたの説明によると、この須貝という男は、全く自動車営業には適した、まことに優秀な者であったから許可したということであったのだが、今回の増車にからんで、須貝という男の言動なり行動なりというものをあなたは把握しておるかどうか、これを一つ伺いたい。
○木村説明員 これは昨年の七月東京陸運局において免許を受けた事業者でございまして、当時七十業者ばかり、いわゆる個人タクシーでない法人、あるいは今申し上げましたような申請者に対する免許がおりたのでございますが、この七十業者程度の免許を受けたものの一部が、東京ハイタク協議会という業者団体を結成いたしまして、現在会員がたしか二十業者前後であったかと思います。
○壽原委員 いや、それを聞いておるのじゃない。須貝という男は、今回の増車について、あるいは陸運局へ行って暴言を吐いたとかなんとかいう事実を聞いておるかということを聞いておるのです。
○木村説明員 それは聞いております。
○壽原委員 去年はまことにりっぱな男で、ことしになってから鬼に変わったという状況に聞き及んでいるのだが、私の方の調べでは、陸運局に行って事務の妨害をしておる事実がたくさんある。そういう男がりっぱな個人の業者であるということであなたは答弁をしておるのだが、これは役所の答弁であって、こんな者は何もりっぱな男でも何でもありゃせぬ。ことしの九月二十七日の午前十一時から午後四時まで十一名で押しかけてきて、そしてあの課長に、あの部長に、あの局長に、何と言っておるか。お前はなまっちろい役者のようなやつで、お前のようなやつがいるからどうのこうのと言うて、聞くにたえざる暴言を吐いておる。そういうものをなぜ個人のりっぱなタクシー業者であるということで許可をしておるのか。これはもう明らかに政治的な問題であるということを本人も口にしておるのだが、これはそういう政治的な配慮があったのかなかったのか、それをちょっと伺いたい。
○木村説明員 当時これを免許いたしましたのは、私の前任の陸運局長でございましたので、前任の陸運局長から私聞いたのでございますが、免許基準に該当しておるので免許した、こういうことを聞いております。
○壽原委員 現在はその男に対してはどう考えておりますか。
○木村説明員 個人的な批評を申し上げるのはちょっとどうかと思いますので……、ただ、今回、既存業者に近く増車の配分があるということに関連いたしまして、お話しの本人が会長となっております東京ハイタク協議会の名におきまして、陸運局、あるいは場合によりましたら本省の方に、増車の多い割当を要請するための陳情をやっております。その陳情の仕方が相当に熱烈であり、陳情の席上におきます発言その他におきましても、穏当を欠くと思われるような発言が多々あるということは聞いております。従いまして、あまり適当なる陳情であるかどうか、多少の疑問を持たざるを得ないと思います。
○壽原委員 多少どうもどうだこうだということになっておるのだが、私らが役所に行ったときも、私らは役所に対しては最高の敬意を持って陳情しておるはずなんです。それが何某先生の背後もあるということで、聞くにたえざる暴言を吐いておる。これは現職の警官がおったならば、その人間はほんとうに現行犯で逮捕しなければならぬような状況の言動であるということを聞いておる。そういう者を役所にいつまでも出入りさしておいていいかどうか、またそういう者にこの公益的な事業体である自動車事業というものをまかしておいていいかどうか、この点についてちょっと……。
○木村説明員 タクシー事業をまかしておいていいかどうかという御質問でございますが、これは道路運送法に違反の事実がある場合におきまして免許の取り消しをするということになっておりますので、もしそういう行為が道路運送法のどこかの条項に該当し、違反することが明瞭であるときには、そういう措置もとり得る状況でございます。 なお、そういう者が役所に出入りすることがいいかどうかという御質問でございますが、公務員といたしましては、適法なる陳情につきましては、きわめて冷静にこれを聞くという態度で接しております。もちろん、これが度を過ぎ、陳情でなくなるというような形態になって参りますときには、何らかの措置をとって参らなければならない、こういうふうに考えております。
○壽原委員 九月二十八日には午後四時から午後七時まで、九月二十六日に同じく午後四時五十分から午後九時三十分まで——役所は一体何時までですか。五時まででしょう。五時までなのに、こうしてそういう暴力団と称されるようなものに応対をしなければならぬ義務があるのかどうか。それをちょっと……。
○木村説明員 そういうものに応対する義務があるかどうかという御質問でございますが、これは権利義務の問題ではございませんで、そのときに応対に当たる局長の考え方一つで処置しておることであると考えております。
○壽原委員 それではちょっとお伺いするが、あなたは先ほど冷静な判断によってというような言葉を使っておったが、今回の増車に対して、陸運局長は、業界にこの按分方法をおまかせするから、何とか適正な配分をしてくれということを頼んだ。これは東京旅客自動車協会に対してそういうことを言うて、そうしてわれわれ業界人がそれを持っていくと、あなたは、よくこういうふうにまとめて下さいましたという言葉を吐いておる。ほんとうに丁寧な局長の言葉を聞いてきておる。ところがその後、その暴力団の一行の、こういうふうな九月二十六日、七日、八日と相次ぐ暴力陳情によって、いわゆる東京業界の大半を占めておる協会の案というものがくつがえされようという現状を、あなたは聞いたことがあるかどうか。
○木村説明員 ただいまの御質問の中で、陸運局長が東京都業界に対して何とか配分の方法を作ってほしいという申し入れがあったかどうかという事実については、私聞いておりません。なお、業界といたしまして、自主的な配分方法をおきめになって陸運局長の力に報告されたということは聞いております。 それからその後、ただいまお話のありました本人が、配分につきまして、陸運当局が考えておる配分案をくつがえすことがあったかどうかという御質問でございますが、私の聞いております限りでは、目下この配分の方法について準備調査をいたしておる段階でございまして、配分案を持っておるわけではありませんので、くつがえすとかどうとかいうことは、基礎の事実がまだ固まっておりませんので、そういうことは聞いておりません。ただ、強い陳情があったということは聞いております。
○壽原委員 ちょっと局長の言うこともおかしいのだね。あなたはそういう逃げ口上を言うけれども、実際に陸運局長は、業者が行ったときに何と言っておるか。あなた方はその配分方法を持ってきて、置いていったなりでその後陳情に来ないから、これがくつがえるような様相になっておるのだということを言っておる。そうして陳情に来ないから業界に頼んでおったものがくつがえる、強い陳情、暴力陳情をしたならばこれがくつがえるというならば、業界もその用意をしていこうというような段階に今なっておる。暴力団の暴力に屈して当局がそんなに行政を曲げなければいかぬということは、一体どういう信念なんです。その証拠に、藤本という東旅協の副会長に、当局が何とか追申してくれということを電話で言うておる。あなたの部屋だ。そういうことは聞いておらぬですか。
○木村説明員 そういう事実は聞いておりません。それから東京の陸運局長の今お話しになったようなことについて、その事実があったかということも、実は私聞いておりませんので、後刻あらためて聞いてみたいと思っております。
○壽原委員 それではこの問題はあとで私に返事をして下さい。 それで今回の増車配分に関して、運転手が極端な不足を来たしておるという現状をあなたは知っておるかどうか。
○木村説明員 今回非常に大幅な増車になりましたので、運転手が不足しておるということは聞いております。そういう点を重視いたしまして、申請あるいは審査の場合に、運転手の確保の見通しということにつきましては、特に詳しく調べるように陸運局において審査をいたしておるわけでございますが、最近、これはうわさに聞く程度でございますが、今御指摘のように相当運転手が不足しておるということは聞いております。で、前回自動車運送協議会の方から増車についての答申を東京陸運局長がもらいましたおりにも、この問題について懸念されるということで、運転手の免許等につきましても、それに対応する適切な措置を講じてもらいたいという要望事項がありました。当時、陸運局長は、関係警察当局等に、その旨の建議につきまして協力を要請した事実もあります。
○壽原委員 警察庁にちょっと伺います。 きょうは富永さんがおいでになっておるが、あなたがこの前、運送協議会に出ておられたときに、運転手の不足は警視庁で絶対に責任を持つということを言うておったそうですが、現在の運転手不足に対して特別の手を打ったかどうか、それをお聞きしたい。
○富永説明員 お答えします。 私が警視庁交通部長時代に、確かに自動車運送協議会委員になっておりますが、その席上で、運転者に絶対責任を持つと申し上げた記憶はありません。しかしながら、現状におきまして運転手が不足しておることは事実でございます。それで私の方としましては、道交法の施行令三十四条で、普通運転経験三年たたなければだめなのでありますが、公安委員会で指定した場合におきましてはそれが短縮できるという規定もありますので、年限短縮の措置を地方の実情に応じましてやっておるのでございます。
○壽原委員 一ぺんに三千五百両増車になるというと、約一万人の運転手が要る。その一万人の運転手を養成するのに、警視庁はどのくらいかかると思いますか。二種免許者を養成するのにどのくらいかかりますか。
○富永説明員 計算になりますので、少し時間をかしていただきたいと思います。
○壽原委員 大体東京都内で警視庁の二種免許を得ておるのは、昨年までは千人台でしたが、今年になってから、六月までに大体三千五百人となっておるようでございます。この二種免許証というものに関して、私は多少疑義がある。というのは、現在運転手の不足のおりから、この運転手の引き抜き合戦が横行しておる。これは東京都内の会社と会社が引き抜いておるのでない。あるいは札幌、仙台、福島、九州、こういうところから運転者を引き抜いてきておる。そうすると、地方の業者というものはまことに困ってしまう。また東京の業者も、この問題については、地理不案内その他の問題で非常に不便をして、すぐ使いものにならぬ、こういう不便な点があるので、この点について、何とか二種免許証というものにかわって就業免許証制度というものを用いる考えがあるかどうか、この点ちょっとお聞かせいただきたい。
○富永説明員 就業免許と申しますものは、おそらくは次のようなことをさされたと思いますが、戦前に、タクシーの運転手になるためには特別に免許が要る、しかもその際には、地理の試験その他を実施いたしたわけでございます。それが戦後になりまして、それにかわるものがいわゆる二種免許という形になったのでございますが、これは御存じの通りに、タクシーばかりじゃなしに、人を乗せることをもっぱら業とするということで、バスも入ることになりますが、そういう運転手には、二種免許という形になったわけでございます。そのどちらがよいかということにつきましては、現在でも私どもは検討いたしておるわけでございます。なお、昨年の道交法改正のときにおきましても、相当検討いたしたのでございますが、運転免許につきましてはいろいろな問題があって、掘り下げていけば切りがないわけでございますので、時間その他の制約もありまして、一部の手直しということにとどまりまして、今後の問題としてこれは残されておる問題でございます。私どもは、日本の現状から見まして、運転免許の問題、免許試験の問題はどういうのがいいかという点は、今後十分検討いたしたいと思います。
○壽原委員 まあベテランの冨永さんがお答えになるのですから、御協力願えると思います。この点で二種免許あるいは就業免許という問題に対してよく御検討下さるようお願いしておきます。 それから、前国会で私が質問をしたのですが、白タクというものは、先ほど山口委員に局長がお答えになったのを聞くと、タクシーの不足からきた現象であるということですが、現在もあなたはそのように思っておるかどうか。
○木村説明員 先ほど山口先生にお答えいたしましたのは、白タクの原因が全部車の不足からであるという意味ではございませんので、車の不足ということが一つの大きな原因であります、とこういうふうに申し上げておるわけでありまして、その他にももちろん原因があります。
○壽原委員 白タクをやっているのは、知らなければ教えてやるが、現在は暴力団だけです。普通正常な考えを持っておる者は、ほとんど正規に就職している。こういう現状なんです。そこで、この白タクというものは違法であることは間違いない。先ほども話したが、密漁、密売、酒の密造という問題に対しては警察はやかましく言っている。ところが、この白タクだけはあまりやかましく言わぬで、そしてお客を堂々と乗せている。お客を乗せているのは一種の免許証より持っていない者が多い。一種の免許証より持っておらぬ者がお客を乗せて——営業車であったならば、さっそく会社に罰金なり、その運転手に制裁がくる。ところが、白タクだけはそういう人の生命、財産を乗せている、大事な交通行政に対して、そういう抜かりがあることはわかっておるかどうか、警察庁にお伺いします。
○富永説明員 白タクに対して警察側に関心が薄いというふうな御質問でございますが、必ずしも私どもは白タクだけを薄いというふうに思っておりません。現況から見ますならば、ちょうど一年前の昨年九月現在、全国で——白タクと申しましても、組織的な白タク、あるいは個人でやっているもの、場合によりましては出かせぎ、そのときのでき心というものもございます。いろいろありますが、組織を形成している白タクが百七十四組合、台数にしまして二千八百五十三台、個人が、これは推定でございますが、約四千七、八百。これに対して、本年八月の終わりには、組織だけにおいて組合数が七十八に減っております。それから白タクの台数も——つまり組織の数からいいますと、百七十四が七十八でございますから、半減いたしておるわけでございます。それから白タクの組織に入っておる台数が二千八百五十三であります。これは昨年ですが、今年になりまして千百二十二と、これも半分以下に減っておるような状況でございます。それで、先ほど全国で一万台あるのではないかというふうな御質問のようでありましたが、これはかなり推定も入っておりまして、私の方としましては約八千五、六百と見ておりますが、実際の取り締まりの状況を見てみますと、昨年一ヵ年間に一万四千二百二十八件取り締まっております。車の台数が全部合わせましても八千でございますので、はるかに上回っておるわけでございますし、かつ本年八月一ぱいにおきまして一万三千百三十三、去年一年の約九割をすでに八月末までで実際取り締まっておるわけでございます。ただ技術的に非常に困難がありますのは、ほかの法律違反あるいはまた道路交通法の違反、たとえば一時停止違反とかセンターライン・オーバーとかスピード違反というものと違いまして——実際に私どもはあの車は白タクだというリストは大体作っております。しかしながら実際にお客を運んでおるところをつかまえなければならない。しかもそれを証拠立てるためには、乗っておるお客の協力を仰がなければならないのでございます。どこからどこまでどういう工合に行った、場合によりましてはその車の中で金銭の授受と申しますか、これは着いたところでやるというふうな場合もありまして、かなり乗っておるお客の協力を得、それで証拠を固める点に実際にほかの法律と違いましたむずかしさがあるのでございます。しかしながら、こういった数字で申し上げますように、やっておることはこれは事実でございます。 それからなお、一種免許でやっておるという点でございますが、これは私どもの推定で、たとえば近畿管区だけのを調べてみたのでありますが、取り締まりをやりましたうちの約半分が一種免許でやっておるという数字が出ております。
○壽原委員 その一種免許に問題があるのですよ。この一種免許でお客を乗せて金をもらってはいかぬというのは、これは業者に課せられた問題です。これが白タクだけがそういう問題にひっかからぬというところに盲点がある。その盲点を改革するために、この間運輸大臣が、白タクをやった者に対しては免許証の取り上げも考慮する、今国会ではできないが通常国会には必ずこれをやるということを新聞に出しておった。先ほど私が伺ったときにも、そういう問題を話しておりまして、次官に受け継いでおけということを言うておりましたが、次官、それを聞いておりますか。
○有馬政府委員 運輸省といたしましては、いわゆる白タクはどこまでも不法営業でありますので、徹底的にこれを撲滅する方針でございますが、現在の状況ではなかなかはかばかしくいかないような点もございますので、制度上あるいは規則の上で欠陥があるのではなかろうかということで、いわゆる不法営業白タクをやった者は免許証を取り上げられるというところまでいかないと収拾できないのではないかという観点から、規則の改正をただいま関係各方面と協議中でございまして、意見の一致を見た上で来国会に提出する方針であります。
○壽原委員 警察庁は、この免許証取り上げの問題に対してどうですか。
○富永説明員 白タクをやっておる運転手の免許証の取り上げという問題は、どういう意味でございましょうか、それをやった運転手が行政処分の上で、先ほど話しました一種の問題もありますが、たとえば免許の取り消しまたは停止処分という意味でおっしゃられておるのか、あるいはまた、いわゆる交通違反をやりました場合に免許証の保管という問題がありますが、その免許証の保管というものを言っておられるのか、どちらですか。取り上げという言葉がちょっと私どもわからないのですが、これはいろいろ問題はかなりあると思います。たとえばおそらく道路運送法違反でこられると思うのでありますが、しからば、これは失礼でございますが、タクシーの運転者の方が乗車拒否をやった場合は一体どうなるのか。これは行政処分の対象になるかどうかという問題も関連して考えなければならない。同じ道路運送法の違反だという点もございますし、その他いろいろな問題が私どもあると思っております。
○壽原委員 それはおかしい。今の次官の答弁だと、関係各官庁と連絡の上これをすみやかに行なうようにするということであったの、だが、これはまだ取り上げる警察庁の方とは連絡がついていないのですか。
○有馬政府委員 今、自動車局を中心にそういった折衝を進めている最中でございます。
○壽原委員 この問題はいろいろ微妙な点があるので、各関係官庁と御連絡の上、そういうような措置が講ぜられるならば、現在の取り締まりにくいという状況を取り締まりやすいという状況に変えていただくことを一つお願いしておきたい。 そこで、自動車局長にお伺いするのだが、個人タクシーというものは、増車の場合、普通業者には一台は一台であるが、個人業者の場合は半分、五〇%より見ないということになっておるのですか。
○木村説明員 御質問の趣旨をもう一度お伺いいたしたいのですが、先生のおっしゃる個人タクシーというのは、先ほど御質問のあのタクシーのことでございますか。一人一両持ちのことでごさいましょうか。——一人一両持ちにつきましては増車ということはあり得ません。
○壽原委員 免許の条件。三百六十五キロ、その半分が百八十であるから、それを普通業者一台に対しては個人は二台に見るというような状況になっておるのでしまう。
○木村説明員 御質問の趣旨はこういうことではないかと思いますが、普通の会社のタクシーにつきましては、車一両につきまして運転者が三人か四人くらいいて、交代してやるわけでございますので、運転者の労働強化という点もその点で緩和される関係上、その車につきましては、東京で申し上げますと一日三百六十五キロくらい走れる。しかもこれは十六時間稼働するということになっております。一人一両持ちの個人タクシーにつきましては、いわゆる車一両について運転者が一人という形になりますので、きょうも十六時間。あすも十六時間ということには参りません。やはり疲れますので、毎日かせぐとして大体一日八時間程度かせぐのが疲労度から申し上げましても適切ではないかということから、一人一両持ちのタクシーにつきましては、その一両のタクシーの輸送力は、輸送力を見ます場合に、会社の一両のタクシーの約半分、従って走行キロにおきましても大体半分というふうに考えて、輸送力そのものをそう判定しておるわけでございまして、これは免許の条件とかそういうものとは関連性のない問題でございます。
○壽原委員 それは走行キロ制限のある地帯だけか、それとも走行キロ制限のない地帯もそれを用いておるのですか。
○木村説明員 実質的に申しますと、今のような状況でありますので、走行キロの制限のないところにおきましても、一人一両持ちのタクシーですと、数両持っておる会社の一両の車の稼働力におきましてやはり大体半分程度ではないか、こういうふうに考えております。
○壽原委員 この点はまたあとから御懇談申し上げますが、この前楢橋運輸大臣のときに津上さんが局長であった。ところが業界からいろいろ苦情が出て、ああいう局長は困るということを大臣に申し上げた。ところが、大臣は、即座に、そういう悪い者なら北海道へやってしまった方がいい、こういうことを言うた。北海道へやってしまった方がいいというこれは運輸省の一貫した考えかどうか。それは大臣が言うたのだから、それをちょっと聞かしてもらいたい。
○木村説明員 そういうお話は、私、当時地方におりましたので、耳にいたしておりません。
○壽原委員 今の札幌の陸運局長、これは楢橋さんが確かにそういうことを言ったので、ばかを回してよこしたのではないかと思って、私、選挙区ですから気にしているのです。これはどういうことかというと、白タクも輸送力の一環をになっておるのだから軽々に取り締まれないということを言明している。その点中央から指示しているのではないか。ちょっと聞かしていただきたい。
○木村説明員 ただいまの札幌陸運局長は、その前私の方の自動車局の旅客課長をしておりまして、非常な優秀な人物でございまして、決して楢橋さんがおっしゃったというような趣旨でどうこうしたという人物ではないわけであります。またその陸運局長が白タクも輸送力であるから取り締まれないというような発言をしたかどうかにつきましては、うわさとしては聞いておりまして、私も本人には注意したのでございますが、本人の意図は、白タクは非合法である、非合法であるけれども、人を乗せて歩く限りにおいては一つの輸送力でございますということを、陸運局長は非常に言葉が不足なものですから、違法でありますがという前提を先生が御承知の上だと思って申し上げたように私聞いております。いわんやそういうものであるから取り締まるべきでないということは、本人は言っていないとはっきり申しております。
○壽原委員 ところが私が行って聞いたのです。どうして白タクを取り締まらぬのだと言うたところが、白タクというものも輸送力の一環をになっておるのだから、市民の声もあるのだから取り締まれぬ、こういうことを言っている。安いから乗るのだということであの白タクが繁盛するということであったら、免許制度は撤廃した方がいい。それならばだれでも勝手にやれて、この交通状態というものも勝手に横行できて、勝手なふるまいをして交通混乱を招くということは、あなた方がよくわかっているはずなんだ。それを、陸運局長ともあろう者が、市民が安いということを喜んでおるから白タクを取り締まれないというような言葉はちょっとおかしいだろうと思う。ああいう局長は、確かに楢橋大臣が言うた通り、北海道はロシヤの属国だから向こうへ島流しにした方がいいという考え方が観念的に運輸省の内部にあるのではないか、こう勘ぐられても仕方がないだろうと思う。そういうことのないように局長からはよく注意をしてもらいたい。 それから、札幌の取り締まり状況、これはまことによくやっていただいておるのですが、残念ながらあそこは丁字家一家とかあるいは会津屋一家とかという暴力団の団長連中が、即製の免許証を取得した若い者に堂々と白昼やらしておる。そういう結果になっておって、非常に交通が混乱しておる。こういう状態もよく把握して、警察庁としても、よく日本全国のすみずみまで、九州は熊本あるいは福岡、こういうところは白タクのばっこしている最大の地でございますから、どうかその点についても警察庁当局もよく指令を発して、この次のときまでにその取り締まり状況の御報告をしてもらいたい。 それから、自動車局長にお伺いするのだが、今次の増車に伴う答申の最後に、この正月までにおっつけ増車を行うべしという内容の答申があるようですが、現在増車をされてまだ配分されておらぬのに、その暮れにまた増車を答申する考えなのか。これを一つ。
○木村説明員 前回の自動車運送協議会の答申の最後に、要望といたしまして、御指摘の通り来年早々時間的には稼働すればできるような意図のもとに諮問をするようにという要望が出ております。これにつきまして、この協議会の答申の要望を尊重いたしまして東京陸運局長がいかようにいたしますか、そのことは私はまだ聞いておりませんが、御指摘の通り大量の増車がまだ実現しておらないさなかでございます。この点も陸運局長といたしましては相当慎重に考慮するであろうことは、想像にかたくないと思います。
○壽原委員 私の方の希望を申し上げておくと、運転者の不足、素質低下、そういう責任を業界が負ってこれから営業しなければならぬという最悪の条件にある今日、三千五百両の増車もまだ消化されておらぬ中に、追いかけてそういう無謀な増車をするということは、まことに交通業界の混乱を招くおそれがあると同時に、池田総理大臣も景気の行き過ぎを認めておるようです。今年から来年にかけてはもう景気が下回ることは確かな事実になっております。そういう現状で、先ほどの局長の、世の中の景気とにらみ合わすという言葉があるので、その点も深く考慮の中に入れて、交通の混乱をいたずらに招くような行政は行なってはならないということを一言御忠告申し上げて、私は質問を終わりたいと思います。
○木村説明員 先ほど私が申し上げましたことでもし誤解があってはいけませんので、なお詳しく申し上げたいと思うのでございます。答申を早くやるようにという前回の運送協議会の要望事項でございますが、諮問を早くするようにという要望事項でございまして、増車を早くするようにという要望ではございませんので、増車するかどうかは諮問を受けた自動車運送協議会で検討し決定していたたくことになっておりますので、その点誤解があってはいけませんから重ねて申し上げておきます。
○簡牛委員長 勝澤君。
○勝澤委員 一つだけ要望いたしておきます。時間もございませんし、大臣もおいでになりませんので、いろいろこまかい問題につきましては別の機会に譲りまして、特に自動車行政の問題につきましてお伺いします。私は、このごろ問題になりますので、あちらこちらに行って参りますと、まず名古屋の陸運局に行きましても、陸運局の庁舎は国鉄の借りもの、これは終戦直後から長い期間そうであります。静岡に参りましても県庁の借りもの、結局独立の庁舎でなくて、ごたごたしたところにおること自体に、やはり自動車行政の今日の混乱を招いている原因があると思う。まず庁舎の問題。 それから、今度は行政の問題ですが、たまたま大臣に今回はいい方がなられたわけでありますから、自治庁との関係で懸案になっておる問題をこの際やはりきっちりと解決してもらいたい。そのためには、できるだけ来年度の予算執行の四月ごろ、それに間に合うように、きっちりしてもらいたいことを要望いたします。特にその問題につきましては、この次の通常国会でもけっこうですから、こういうふうになりましたという報告ができるように、一つ促進をしていただきますように要望いたします。政務次官の方から、自動車行政の問題全体につきまして、この際特に再検討を要求するように、大臣によく言っておくようにお願いいたしたい。
○有馬政府委員 仰せの通りの態度で、ただいま運輸省といたしましては各方面と折衝いたしております。
○簡牛委員長 次会は明十一日午前十時より開会いたすこととし、本日はこれにて散会いたします。午後一時五十五分散会