オリンピック東京大会準備促進特別委員会 第6号
- 発言数
- 91 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1961/12/08
会議録
○島村委員長 これより会議を開きます。 オリンピック東京大会準備促進に関する件について調査を進めます。 本日は、まず、オリンピック東京大会開催に伴う地方公共団体等の協力体制及びスポーツ諸施設の整備等についての実情調査のため、近畿地方に派遣いたしました委員より報告を聴取することにいたしまして、そのあと、これらの報告に述べられた問題点等を中心に、オリンピック東京大会準備促進に関し関係当局に対する質疑を行ないたいと思います。 それでは、これより報告を求めることいたします。田中榮一君。
○田中(榮)委員 去る十一月二十八日から十二月一日までの四日間にわたりまして、オリンピック東京大会開催に伴う地方公共団体等の協力体制及びスポーツ諸施設の整備等についての実情調査のため、京都府、大阪府及び兵庫県へ派遣せられました委員を代表いたしまして、私から調査の概略を御報告申し上げるとともに、所見の一端を申し述べさしていただきます。 御承知のごとく、昭和三十四年五月、ミュンヘンで行なわれました第五十五回国際オリンピック委員会総会の決定により、東京においてオリンピック競技大会が開催されることになり、同年九月オリンピック東京大会組織委員会が発足し、翌三十五年十月、政府にオリンピック東京大会準備対策協議会が設置され、その他関係諸団体が整備されて、オリンピック東京大会の万全を期すべく準備促進がなされておるのであります。しかしながら、オリンピック東京大会は、関係者のみによって開催されるものではなく、各地方公共団体等の協力によって達成されるものであります。しかるに、地方公共団体等の協力体制を一言で申すならば、機いまだ熟せずの感があります。私たちはオリンピック東京大会に対する理解を深めるために、講演会、講習会、展示会その他の方法を通じて府県民へのPRを推進し、また、オリンピック募金を強力に促進するように要請して参ったのでありますが、各府県においても今後オリンピック東京大会のPRに努め、募金については、各界を網羅して強力なる団体等を設け、努力するとのことでありました。 次に、スポーツ施設の充実整備について申し上げます。 各府県とも一応整備されたスポーツ施設があり、その詳細については省略いたしますが、オリンピック東京大会終了後のエキジビション・ゲームに使用する施設としては、不十分に思われました。 水泳について申し上げますと、エキジビション・ゲームがなされる時期は十一月であり、気候から申しましても屋外の競技は不可能であり、屋内競技でなければなりませんが、屋内プールの施設がなく、早急に建設されねばならぬ問題であります。大阪市における温水プールとするための扇町プールの改造、国立の屋内総合体育館の建設要求等、スポーツ施設の総合計画を早急に樹立する必要を痛感した次第であります。 次に選手強化対策についてであります。現在、日本体育協会が中心となって、各都道府県及び市の体育協会が対策を推進しておりますが、各府県とも必要経費の三分の一程度の予算計上にとどまり、資金計画が立たず、支障を来たしておる現状であります。神戸市においては、選手強化費用として年間百万円、外国への選手派遣費用として年間百万円が支出されておりまするが、これは選手一人当り一日の必要経費の五分の一であり、強力なる選手養成の面から考えますと、早急に地方公共団体に対する国庫補助等の対策が講ぜられる必要があります。 次に、オリンピック東京大会における外国客受け入れ態勢について申し上げます。 オリンピック東京大会に参加する外国選手及び役員は約八千名、また、これを期して来遊する外国観光客はきわめて膨大な数に上るものと予想されております。オリンピックが終了いたしましても直ちに帰国することなく、エキジビション・ゲームが開催され、観光を兼ねてこれら外国選手団が各地を訪れ、観光客もまた多数参ると思われるのでありますが、この受け入れ態勢については何ら対策が講ぜられていない実情であります。日本の代表的観光地である京都においても、外国客を収容し得るホエル、旅館は、二十二カ所、約三千五百人程度であり、新増設及び改築等の必要を痛感しながら、自力による新増設及び改築等の能力を有しておらないので、融資面について考慮すべきであると考えられます。また、ユース・ホステルの新設により外国客の収容を容易ならしめ、大会終了後も青少年対策の一環として利用できるので、国による強力なる指導と国庫補助について、各府県から強い要請がなされました。 今回は、スポーツ施設の充実整備、指導者の養成、選手強化対策、オリンピック東京大会のPR、外国選手等の受け入れ態勢等について懇談して参ったのでありますが、これらの施策の裏づけとなる資金の確保については、今後とも積極的に努力しなければならぬことを痛感いたした次第であります。 終わりに、本調査にあたって御協力を賜わりました各府県関係者及びスポーツ団体の各位に厚く感謝の意を表し簡単ながら報告を終わります。
○島村委員長 これにて田中榮一君からの報告は終わりました。 ————◇—————
○島村委員長 この際、参考人の出頭要求の件についてお諮りいたします。 すなわち、オリンピック東京大会準備促進に関する件について、オリンピック東京大会組織委員会会長津島寿一君、同事務総長田畑政治君を参考人と決定し、本日その意見を聴取いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○島村委員長 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたします。 ————◇—————
○島村委員長 ただいまの派遣委員の報告に関連し、オリンピック東京大会準備促進に関する件について質疑の通告がございますので、これを許します。阪上安太郎君。
○阪上委員 どうも政府側がだれもいないので質問のしようがないのですが、とりあえず政府以外の方に一つ質問いたしてみたいと思います。 ただいまも報告にありましたように、われわれ地方を回ってみますと、どうもオリンピック大会の開催地である東京だけが大会をやるのだというような考え方が非常に横溢いたしておりまして、挙国一致の形においてオリンピックをやっていくんだという気魄が見られない。私たちその点につきまして非常に憂慮いたしたわけであります。東京オリンピックの最大の懸案でありましたところの選手村あるいは屋内競技場の設置場所につきましては、ワシントン・ハイツにすでに決定されまして、最大の懸案が終わったわけでありますが、こうなった以上は、競技施設、道路の改善改修、環境衛生の整備、特にまた選手村の内部の整備、あるいは選手の強化、養成、交通の安全あるいは内外青少年の受け入れ態勢、外人客の受け入れ態勢、こういったものが次々と早急に実現されなければならぬと思うのであります。そのためにわれわれ特に考えなければならぬことは、現在あるところの組織委員会に最大の権能を与えるという考え方をこの際統一しなければならぬ、かように思っております。ローマでも例があったようにわれわれは聞いておるのでありまするが、どうも他の部門との間でいろいろと権能争い等がありまして、整斉として一本の姿でもって、組織委員会を中心としてオリンピックの諸般の施設が整えられていくという形がなかなか出てこないというのが、諸外国の例においても通例のようでありますが、わが国においては、特にいろいろな使用施設の決定がおくれまして、時期的にも相当急迫を告げておるというような状態でありますので、特にこの組織委員会に最大の権能を与えていくという形において、すべてのオリンピックの施設が行なわれていかなければならぬ、こういうふうに考えるわけであります。 そこで、私はこの際、組織委員会にお伺いいたしたいと思うのでありますが、そういった権能を与えられるに十二分な資格を持っておるかどうかということが問題ではなかろうかと思うのでありまして、その点を一つお伺いいたしてみたいと思います。 そこで、まず組織委員会の会長さんに伺いますが、あの組織委員会の構成というものはどういった範囲でおやりになったかということについてお伺いいたしたいのが一点と、事務局の組織は一体どういうふうになっておるのか、特にこの際挙国的な態勢を整えるためには、地方自治六団体の代表がああいった組織委員の中に加わっておるのが至当ではなかろうかと思うのであります。そういった点について、これはもう人物がどうであるとかこうであるとかというのじゃございません、どういった範囲でもってお選びになり、そうして組織委員会は今やどういった組織でもって進んでおるかということ、その組織委員会の編成の内容等につきましても、こういった見地からやっておるのだというようなことを一つお聞かせ願いたい、こういうふうに思うのであります。
○津島参考人 参考人としてお答えいたします。 ただいまの御質疑は、組織委員会の構成についてどういう方針でやっておったかということでございます。ただいまの初めの部分についてまずお答えいたします。 組織委員会は、法律でできたものでございませんで、初めは任意的の団体でございました。しかるところ、法律上の関係もありまして、これを財団法人に切りかえたわけでございます。現在は財団法人の組織委員会という形態になっております。権限は、オリンピックに関しては特別措置法等において政府が援助するということはございまするが、法的には、権能というものは、国有財産の使用等について無償でやるとかいったような特殊な権能はございますが、個々の場合において特殊な法律というものは、スポーツ振興法にも若干のことが書いてございまするが、権限というものは法的のものはございません。 そこで、組織でございまするが、組織委員会は、今申したように、任意団体で始まって、現在財団法人の組織になっております。財団法人は、理事または監事等でありまするが、理事というのが組織委員会の委員というものになっておるわけでございます。構成は各方面の有力な方々、代表的な方々を網羅するという趣旨で構成されておりまするが、その第一は、体協関係——体育の関係でございます。体協においては、まず、体協の会長、オリピックの——ナショナル・オリンピックの方ですが、JOCといっておりますけれども、総務主事、委員長、また体協の専務理事と、三人でございます。肩書きは競合しておるのがございます。なお、地方の体協は一人の代表者を出す、それから加盟競技団体の中から一人、五名が体育関係から出ておる、こういった意味で全国的の体協関係の者がここに参加しておるという形態でございます。次に政府関係でございます。政府関係は、オリンピックの事務は、文部省が主体というか、所管という言葉はどうかと思いまするが、そういった意味において文部大臣が職務上の委員として、更迭に伴って新しい文部大臣がなる。それから政府全体としては総理府の総務長官、従いまして、二人が政府側からの委員というか、理事に参加しておるわけでございます。それから政党、国会関係でございますが、国会関係においては、衆議院、参議院加えて五名の方、現在は自民党、日本社会党の方君名が衆参両院から出ております。なお、都の関係が非常に重大であります。東京都の関係として、都知事、副知事並びに都議会議員が四名出ております。なお、それ以外に、一般の方から、たとえば報道関係でNHKであるとか、日本新聞協会の会長、財界からは日本商工会議所会頭、日本経団連会の会長、そういった方々が出ておる。それ以外に学識経験者という方が四、五名ございます。大体そういった構成で、現在は二十七人の委員からなっております。定員等については、あまり多くなると非常に審議について敏速、敏活を得ないという趣旨で、大体そういう構成で、今できておるわけでございます。 地方の関係においては、もう一つ申し上げなくちゃならぬのは、競技の行なわれる府県というか、この場合は県でございますが、神奈川県知事、埼玉県知事という方が出ておりまして、お説にありました六大都市と申しますが、そういった方々は委員には現在は加わっておらない、こういうのが現状でございます。 —————————————
○島村委員長 この際、先般建設政務次官に御就任になりました木村守江君からごあいさつを申したいとの申し出がありますので、これを許します。木村守江君。
○木村説明員 不省はからずもこのたび建設政務次官に任命されました。もとより浅学非才でありますので、皆様方の特段なる御協力を賜わらなければこの重責を果たすことはでき得ませんので、倍旧の御協力をお願い申したいと考えておる次第でございます。 御承知のように、私はつい先日まで当委員会の理事をしてまいりまして、オリンピック開催までに、道路を初めとする諸種の施設につきまして完璧を期したいと努力して参ったのでありまするが今回かような立場に相なりましたので、今後とも皆様方とともにこれらの目的遂行のために働いて参りたいと考えますので、何分よろしくお願いをいたします。(拍手) —————————————
○島村委員長 なお、この際、委員各位に御了解を願っておきたいと思いますのは、けさ閣議の終了後、関係閣僚がちょっと懇談の機を持ちたいというお申し出が昨日ございまして、十一時ごろにはそちらの委員会に出席ができるだろうと思うから、それまで一つ御容赦を願いたいということでございましたので、もう御出席に相なるかと存じますが、一応念のために申し上げておきます。
○阪上委員 よくわかりました。 そこで、まずそういった構成でありますならば、強力にこれは推進できると思うのでありますが、この際一つ伺っておきたいと思いますのは、先刻御承知の通り、競技場でもって、内定はしておるけれども本格的な決定はしていないというような部門もあるようであります。そういったものについて政府側から何か意見が出ておる、こういうことになっておるようなんでありますが、その点については柳田委員等から御質問があるようでありますので、私は割愛いたします。 ただ、もう少し何っておきたいと思いますのは——今申し上げたのは、地方の六大都市じゃないのでありまして六団体の代表です。全国知事会、全国市長会、それから全国町村会、並びにそれぞれの議会の団体があるわけなんであります。そういった六団体を組織委員会になぜ加入させなかったか。何か東京と埼玉あるいは神奈川という考え方でもって、依然として主催地の範囲内の地方自治団体の首長というものを頭に置いておられるようであります。それでは先ほど言いましたように、全国的な、挙国的な態勢にオリンピックは持っていけないとわれわれは思うのであります。そこで、なぜそういうものをお入れにならなかったか、いろいろ事情もあると思いますが、今後そういったものを入れる余地はないのかというようなことについてさらに伺ってみたいと思います。
○津島参考人 六団体という言葉がちょっとはっきり受け取れなかったので、六大都市と言ったのははなはだ恐縮でありますが、訂正いたします。それで、これらの諸団体が非常に重要な役割をするということは、もう私どもも考えております。しかし、組織委員会が直接の委員として参加願わない方面においても、各方面協力を願うという必要はあると思うのであります。従いまして、私といたしましては、たとえば知事会議がある場合に、特に許しを得まして出まして、各県知事によくオリンピックの趣旨並びに計画を申し上げて、御協力の点をお願いしておるわけでございます。はたしてほかの団体をあわせてこれを全部委員の中に入れるかどうかという問題は、今後の検討問題だと思います。御意見として組織委員会にもはかりまして、どういうことになりますか、そういうことについても十分な考慮を加えたい、こう思う次第でございます。
○阪上委員 しつこいようですが、六団体の地方自治体を回りまして、あなた方一体オリンピックに対してどれほどの関心をお持ちか、また、エキジビション・ゲームその他のゲームが行なわれる計画も持ちたいと言っておられるけれども、あるいはまた、その他の応急の都市整備の問題、オリンピックを迎えて、先ほども報告にありましたように、各地を回る外人、外国の青少年団体というようなものを考えたときに、全くあのぶざまな不潔な都市の状態では、これはいけないのであって、応急に何らかの措置もしなければならぬだろうというようなことを申して、それに対する対策費というものをそれぞれあなた方の地方自治体の予算に計上されておるかどうか、あるいはまた、三十七年度以降さらに力こぶを入れて計上される見通しがあるかどうか、こういったことを伺ってみますると、いや、あれは東京でやっていることだというような考え方が先に出て、そして何らそういうところに対する配慮がない。ただ、理事者としては、この際何らかの国の誘い水等があれば、一つこの際思い切ってやってみたいと思う、こういうようなことを言うのでありまして、私は、この際そういった団体がせっかく乗り気になろうとしている矢先でありますので、これを何とか一つ拾い上げて、そしてあの人たちに、それぞれの団体において、オリンピック関係費用等を計上していくというような気がまえを作り上げていく必要があろうかと思うので、先ほどから御質問申し上げているのであります。今のところ知事会等においてと、こうおっしゃいますが、知事は東さんが出ております。これは兼務されてもいいと思いますけれども、市長会あるいは町村会、こういったものについて、わずか三名か四名を加えればいいのでございますから、特にこの点について今直ちにここで御回答を得ようとは思いませんが、一つ御配慮をわずらわしたい、こういうふうに思うのであります。挙国的な態勢を整えるためにはそういうことがどうしても必要だと私は考えるので、この点一つ要望しておきたい、かように存じます。 それから、ちょうど総務長官が見えましたが、政府のオリンピックに対する協力体制、これはどうなっておりますか。オリンピック東京大会準備対策協議会というものが三十五年十月の十八日にできております。しかしながら内容を見ますると、全くこれは連絡調整の機関にすぎないということであります。いろいろ関係方面の意見を伺いましても、政府にオリンピック促進のための一つの窓口を作ってもらいたいという声が非常に強いのであります。文部省に行かなければならぬ、建設省に行かなければならぬ、そこで、そういうことを何とか緩和しようとして、これはきわめて思い切ってこの準備対策協議会というものをお作りになったと思うのであります。しかしながら、私どもの考えとしては、まだ不十分じゃないか、こういうように思いますので、この点につきまして、将来ともこの形でおやりになるのか、もう少し思い切った、窓口を一本にしてやっていこうという考え方をお持ちになっておるかどうか。私は、経過からいいましても、これは十二分に政府に責任があると思います。そういう点で、この体制でいいのかどうかということをお伺いいたしたい。
○小平説明員 オリンピック東京大会を迎えるにあたって、政府の方の体制が今のままでよろしいのか、こういう御質問でございますが、ただいまございます準備対策協議会は、御指摘のように、各省庁の連絡調整ということがおもなる目的でございます。御承知のように、先般の選手村の変更等につきましても、この協議会を中心といたしまして関係各方面の調整をはかり、御承知の通りの決定を見たわけでございまして、そういういきさつからいたしましても、相当程度の役割は果たして参っておると考えております。また、現在のワシントン・ハイツを水耕農園に移転するにつきましても、地元側の三市当局とも、この準備対策協議会を中心といたしまして一括していろいろ話し合いを続けて参っております。そういうわけで、事実上、特殊な問題は別といたしましても、特に総括的に各省に関係ある問題につきましては、準備対策協議会が中心となって外部と折衝いたしておる、こういう実情にございますので、準備対策協議会といたしましては、十分とは申せないかも存じませんが、相当役割は果たしておる、かように私ども考えております。将来これをどうするかという点でありますが、以上申しますような状況でございますので、今直ちに何らかの機関を設けて、そこで万事処理できる、こういうところまでは——今直ちにそういう機構を作るということは、目下のところ考えておりません。かりにそういうものを作りましても、そこだけで万事処理するということは、現在の官庁機構等からいたしまして、事実上問題だろうと思います。ただ、将来と申しますか、これからいよいよ本格的な準備の実施段階に入るわけですから、そういう点で、現在の協議会に足らざるところ、補うべきところがございますならば、それにつきましては十分考慮いたして参りたい、かように考えております。
○阪上委員 そこで、小平さんに伺うのですが、この東京大会準備対策協議会の内容ですけれども、規約を見ますと、小委員会等が設置されることになっております。これは設置されたかどうか、どんなものをお作りになったかどうかということをお伺いしておきたいと思います。私言いたいのは、それはおっしゃる通り、今の行政機構からいいまして、簡単に一本の窓口を作るということは非常に困難でございまししょう。しかしながら、それに似たものを作ることは、必ずしも不可能ではないと私どもは考えるわけであります。また、この中に、関係の東京都の知事であるとか、あるいは組織委員会の会長とかいうようなものを随時招致して意見を聞くというようなことになっておるのであります。そういった点で、ほんとうに窓口を一本化していこうという気持があるならば、少なくとも東京都の副知事であるとか、あるいは組織委員会の事務局長であるとかいうものも委員の中に加えて、常設的にこれを運営していく、こういうやり方はやれないことは私はないと思う。中央青少年問題協議会等の組織も総理府でもって掌握されているのでありますから、そういうことができないことは私はないと思う。だから、単に政府間の連絡調整というような考え方じゃなくして、もう一歩進めてほんとうに窓口らしいものに持っていくという考え方にするためには、今言ったような細工をされることが必要じゃなかろうか、こういうふうに思うのであります。同時にまた、地方を回ってみまして、おれのところはこういう都市整備をやってみたいのだ、オリンピックを目の前に控えて、あれは東京でやることだとばかりは言っておられないのだという認識も一方にあるのでありまして、そのためには応急の都市整備をやっていきたいのだ、現在ある道路計画であるとか、あるいは下水の計画であるとかいうものばかりでなく、応急的に整えなければならぬ問題がたくさんある、そういった問題とか、あるいはまた、選手強化についても何らかの動きを持っていきたいんだ、選手などというものは東京にはそうおらぬのであって、大ていは地方からどんどん養成して送り出していくんだからというような考え方から、どこかに窓口を見つけたい、この話は一体どこへ持っていけばいいのか、こういうようなことで戸惑っておるという状態もあります。そこで私は、政府の機関としてこういった協議会をお待ちになったのだが、もう少し窓口らしいものに持っていく考え方がおありかどうか、そのためには東京都の副知事あるいは組織委員会の事務局長というようなものをその中に加えて、そこへ持ってくればオリンピック関係のものは何でも解決するんだというようなところを作っておく必要があるのじゃないかと思うのですが、どうでありましょうか。
○小平説明員 御質問の前段の方ですが、対策協議会は、すでに御承知の通り、総務長官を会長といたしまして、総務副長盲あるいは各省次官、これらを委員として十五名指名してございます。さらに幹事会を構成しまして、これは各省の官房長であるとか、局長であるとか、そういう人たちを指名いたしておるわけでございます。それによって各省庁間の連絡調整を十分はかっていく。さらにまた、小委員会につきましても、競技種目、道路交通、選手村、この三つの小委員会を設けておりますが、それ以外に、幹事会の方に競技施設部会というものを特に設けまして、施設に関する検討をいたしておるわけであります。しこうして御指摘の、この対策協議会に東京都の副知事なりその他しかるべきもの、あるいは組織委員会の事務局長というようなものを入れたら、あるいは入れるべきじゃないかという御意見でございますが、実はこの点につきましても、本来この対策協議会はいわば政府部内のものでございますから、外部の方を正式にそこの委員とすることは、形式的にはいかがか、こういう考えがあるわけであります。しかし、一面御指摘のような必要のあることも十分承知をいたしておりまして、また、組織委員会の方からもそのようなお話を承っておりますので、実際問題といたしましては、東京都のしかるべき関係者、あるいは組織委員会の事務局長、こういう方々にも、事実上この対策協議会なりあるいは粋事会なりにそのつど御参加願って現にやっておるのであります。一面、本来でありますと組織委員会自体に——多分総務委員会だったと思いますが、それには各省の次官等が委嘱をされておるのでありまして、そこで調整していくのも一つの方法かと思いますが、むしろ、今日までの段階では、早急に選手村の決定その他について政府側がやらなければならぬ問題がたくさんございます。それが東京都であるとか神奈川、埼玉県等にも同時に関係するというようなことで、事実上政府部内の対策協議会がそういう問題については中心になって調整し推進していくというような実情になっておりますので、申します通り、関係地方団体あるいは組織委員会の当面の責任者に随時出席してもらいまして、事実上はそれらの方を含めての協議会をやっておる、こういう実情になっております。従って、御指摘のような目的は事実上果たしておるものと私ども考えておるわけであります。 それからもう一点、窓口を一つにして、オリンピックに関する問題はそこに行けば何でもわかるように、あるいはできるようにすべきだ、こういう御主張であります。まことにごもっともでありますが、その点につきましては、先ほど申し上げたような事情もございますし、われわれも、本来総理府なら総理府という役所に課せられた仕事以上に実質的には出ているのではないかと思われることまで、実は事実上何なりとオリンピックに関する問題、特に政府に関する問題につきましてはお話も承って、できるだけ推進をいたしておりますので、今後も政府に対する何らかのそういった御要望、御要求があります際には、私どものところにお申し出てきますならば、十分それにこたえて参りたい、かように考えております。
○島村委員長 関連質問の申し出がありますので、許可いたします。柳田秀一君。
○柳田委員 大へん失礼ですが、質問させていただきます。 この十月でしたか、オリンピックの選手村が、埼玉県の朝霞を中心としたものか、それとも、いわゆるワシントン・ハイツと称せられる代々木か、非常に論議をかもしたときに、本特別委員会も、オリンピック推進の上ですみやかに決定して、早くオリンピックの選手村を作るべきだという趣旨の決定をしたのであります。そこで、十月の二十四日でしたか二十五日でしたか、日にちはしっかり覚えておりませんが閣議で選手村の問題等について何らかとりきめがあって、組織委員会の方にもその旨伝えられておる。その閣議は大体どういうことをとりきめられて組織委員会の方に政府の意向というものを伝えたか、そのときの閣議決定の模様を一つ総務長官から……。
○小平説明員 ただいまお尋ねの閣議決定ですが、それは十月の二十四日にいたしております。これは最終的な閣議決定でございます。簡単でありますから、一応読み上げてみたいと思います。「オリンピック選手村等問題の処理方針」ということで、 一、 ワシントン・ハイツおよびリンカンセンターの全域と、キャンプ朝霞の桃手地区の一部を、米軍より返還を受けること。 二、 オリンピック選手村および屋内競技場は、ワシントン・ハイツに設けること。 三、 前記返還を受ける地域に現存する米軍施設は、調布水耕農園地域に移転すること。 四、 選手村の設置計画の変更にかかわらず、(1)既定の道路計画は、これを推進すること。(2)ワシントン・ハイツ地区は、オリンピック東京大会の終了後、これを森林公園に転用すること。(3)返還を受けたキャンプ朝霞の桃手地区の利用については、地元の要望を十分に考慮すること。 五、 選手村変更に伴う新たな道路計画については、関係当局において検討の上善処すること。 六、 戸田漕艇場の使用については関係当局において経費その他を検討のうえ善処すること。 以上のような方針を決定いたしましたのであります。
○柳田委員 それだけをまず総務長官から承って、あとで総務長官にまたお尋ねいたします。 そこで、戸田漕艇場の問題は、後刻主計官が参りましたら質問をいたしますので、主計官が参ったら委員長の方で一つお知らせを願いたいと思います。 今、総務長官から読み上げられた屋内競技場でありますが、この屋内競技場が今度の閣議決定でワシントン・ハイツに建設することが認められたのでありますが、これの具体的な計画、そういうものはどういうふうに目下進展しておるか、これは文部当局からお答え願いたい。
○杉江説明員 屋内総合競技場の規模その他につきましては、文部省において建設協議会を持ちまして、各方面の意向を集めてその規模等を決定いたしました。そのプールを中心とする体育館につきましては、収容能力一万五千五百の計画でその設計大綱をきめておるわけであります。なお、この総合体育館には、バスケット競技を中心とする小体育館を付設することにいたしておるのであります。それは収容能力三千五百の予定でございます。なお、この体育館建設に必要とする敷地につきましては、三万坪を適当と考えて、そのような規模で諸般の整備計画を立てております。
○柳田委員 さらに文部省に尋ねますが、ただいま閣議決定で総務長官から読み上げられた中には、屋内競技場となっておりましたが、今体育局長の御答弁では、屋内総合競技場、あるいはまた、あとの御発言の中には、体育館というような御発言もありましたが、これは名称はどうあろうとも、屋内競技場、屋内体育館、屋内総合競技場、こういう言葉の使い方によっては、建設されるところの輪郭というものも多少私は変わってくると思うのですが、総合ということが加わる加わらぬということは、文部省としてはどういうふうに御理解になっておるのですか。私の理解によると、小平長官が言われた屋内競技場には、プール、それから今文部省の体育局長が言われたバスケットの体育館を併設するという意味で総合、しかも組織委員会の御決定では、一九六四年には、ここのプールでオリンピック種目の水泳と飛び込みと水球、さらにその施設を利用して柔道、さらに体育局長が言われたバスケットが行なわれるというふうに理解しておる。そこで今、屋内競技場というものを総合という観点でお答えになったのですが、その点の御理解はどういうふうになっておりますか。
○杉江説明員 オリンピック競技実施のためにワシントン・ハイツに作らるべき競技場は、ただいま御指摘のように、水泳とバスケット及び柔道、この三種目はここで実施することが適当でもあり、また必要でもあるわけでありまして、それらの種目をほかで実施することは、現在の競技実施計画上至難のことであります。その三種目の競技が実施できるような施設を作ることが組織委員会の意向であり、また私ども文部省の考え方でございます。閣議決定の、国立屋内競技場となっておる意味でございますが、これについては、前から実は総合競技場ともいっておったのでありますが、その意味は変わらないものと理解いたしております。なお、仄聞するところによりますと、閣議の際においても、言葉が屋内プールだけとなっておったのが、屋内競技場と改められたような経緯もあるかに聞いておるようなわけでありまして、この国立屋内競技場は、総合競技場という意味と私は理解いたしております。
○柳田委員 そこで、これも私の仄聞でありますが、目下予算折衝の段階で、水泳の施設を作ることは大蔵当局もいろいろ財源をさきますけれども、バスケットの競技場は大蔵省が難色を示しておる。もしバスケットが大蔵省側のそのような意向でこの代々木にできなかったとするならば、他にバスケットの競技場を求めなければならぬ、こういうことになってくると思うのですが、そういう場合には会場の配置計画というものは根本的に練り直さなければならぬ。 そこで、組織委員会の会長、参考人の津島会長にお尋ねいたしますが、今日、この組織委員会の決定というものは、どうも一般の第三音から見ると、決定したことが行きつ戻りつ、何か実際に今のような進行状況では、昭和三十九年といいましても、もうあと三年あるかないかで、ほんとうにやれるのかどうかという危惧すら一部にはあるのですが、このようにバスケットの競技場そのものが、今日いわゆる屋内総合体育館、総合競技場といわれるところにおいてなお決定しておらぬということで、はたしてオリンピックがやれるのかどうか、この点非常に危惧するのでありますが、田剤さんからでも御答弁願いましょう。それで、もしも大蔵省の言うごとく、バスケットや何かを含めていないのだということになったら、オリンピックは実際完遂できるか、そういうような会場の配置計画の根本的変革は今からやり得るのか、この点お伺いします。
○田畑参考人 この点はもう研究し尽くした上でありまして、これは交通、警備その他を含めて、オリンピックの運営上どうしても体育館が一つなければ、オリンピックの運営は致命的な支障を来たすということは間違いございません。ただ、どういたしましても、私たちは、今の総合体育館という中に水泳とバスケットの小体育館を持って、ワシントン・ハイツでやるのだということが閣議の決定事項であるというふうに了解いたしまして、その点で準備を進めておりますけれども、今これができないということになると、オリンピックの室内競技に関する限りは、ほとんどお手上げということになることは間違いありません。
○柳田委員 総務長官にお尋ねします。今体育局長から、屋内競技場あるいは総合体育館という話もありましたが、組織委員会の方では、さらにその上に二つ字がくっついておるのです。国立総合体育館というふうに、組織委員会の書類は外部に発表されておる。そうすると、閣議決定で総務長官が言われた屋内総合競技場ですか、これは、組織委員会が外部に出して、組織委員会が理解しておるような、国立総合体育館としての御理解に立っておられますか、その点のところをちょっとお伺いします。
○小平説明員 先ほど読み上げましたように、閣議決定の際には、屋内競技場という表現をいたしておるわけであります。この点につきましては、経過を若干お話申し上げたいと思うのでありますが、この閣議決定をいたします際の中心の課題は、何と申しましても選手村を変更するという問題、同時にまた、この屋内競技場の場所をきめる、こういう意向でありました。そこで、あのようないきさつで、選手村と屋内競技場の位置をきめるということに実は重点があったのであります。その際、組織委員会が申しておる国立屋内総合体育館、そういう表現でありますが、屋内体育館は、これは国立とは示してなくても、国立の点は何らの間違いがないと思います。ただ、総合という点でありますが、実は最初は、先ほど体育局長からもお話がありましたが、屋内水泳プールという——実はこれは御理解いただくために内輪の経過をざっくばらんに申し上げるのですが、最初、屋内水泳プール、こういう表現をいたしておったのであります。というのは、これはその当時におきましても、大蔵省関係におきましては、バスケットの競技場はどこか適当な既存の施設等を利用してもできるのではないかということを強く主張いたしておりました。また二面、組織委員会の方では、バスケットも同じ場所に付設しなければ困るのだ、こういうことを実は強く申されておりました。そこで、さき申します通り、閣議決定の際の主目的は、とにかく選手村をどこにするかということと、屋内競技場をどこにするかということが主なる目的でございましたので、その問題のバスケットボールの競技場を一体どうするかという問題につきましては、組織委員会の方と大蔵省の方でそのとき事実問題として十分意見が合致しておりませんでした。そこで、いずれにしても、魔内競技場、こういう表現をしておこうじゃないかということで、この屋内競技場という表現を用いたのであります。これを水泳プールに付設して同じ場所に作るかどうかということは、よく文部省と大蔵省で話をしてもらおうじゃないか、こういうことで、その点はバスケットボールをそこに必ず作るんだというまでは踏み切りませんでした。逆に、そうしてはいかぬのだということもありませんでした。これは今申す通り、所管省たる文部省と大蔵省でよく一つ協議をしてもらおう、そうしてその上で処理したらよかろうという了解と私は承知しております。実は本日も閣議の終了後にオリンピック関係閣僚懇談会をやりまして、この話も出ましたが、その点は現に文部省から大蔵省に対して予算を要求しておるのでありまして、それを中心にして文部省と大蔵省でさらに話し合いをしてもらおう、そうしてどうしても話し合いができないという場合には、さらに関係閣僚懇談会に取り上げて最後の決をしよう、こういうことになっておるわけであります。
○柳田委員 大体よくわかりました。 そこで、問題点はこういうことだと思うのです。最初閣議決定のときには、屋内プールとあったが、それを屋内競技場にした。屋内競技場にした意味は、バスケットその他の小体育館、そういうものを作ることを——必ずしも作らなければならぬという意味ではないが、作るということを前提にされた、従って、その細部の折衝は、主管である文部省と財政の所管である大蔵省の決定にまかす、こういうことだ、しかし、それでどうしても折衝のつかぬ場合には、関係閣僚の間で善処するこういうように理解してよろしいかどうか。
○小平説明員 けっこうです。
○柳田委員 ところが、先ほどの体育局長の御説明によりますと、文部省としては、もう当然屋内競技場には水泳もバスケットもというふうに予算折衝をしておる、こういう発言があった。さらに、組織委員会を代表して田畑事務総長から、もしもそれがバスケットを小体育館からはずされることになると、オリンピックの会場の根本的配置は全部かわってきて、会場だけというわけに参りませんので、全般的の見地から三十九年にはとても間に合わないという見解が今ここで表明された。従って、そういうことになって参りますと——大蔵省側で難色を示しておるということを仄聞するのですが、その場合には、あなたを中心とされた関係閣僚の懇談会で善処する、こういうふうに理解していいのですか。
○小平説明員 御指摘の通り御理解いただいてけっこうと思います。
○柳田委員 それでは総務長官にお尋ねしますが、先ほど読まれた十月二十四日の閣議決定で、「戸田漕艇場の使用については、関係当局において経費その他を検討のうえ善処すること。」そこで、この文章をこういうふうに読めると思うのです。「戸田漕艇場の使用については」、ということは確定だ、しかし、その「経費その他」——たとえば金額等もありますから、あるいはそこに関連する事業もあり、あるいは地元側との経費の分担等もありますので、経費その他については関係当局が検討して善処する、こういうふうに読むこともできる。あるはもう少し裏からひねくり回して読むと、戸田漕艇場の使用については関係当局が経費その他を検討の上で善処する、経費その他検討の上で十分話がつかなければ、その善処の内容も変わる、こういうように読める。しかし、この読み方は私は少し無理があると思う。これは私の主観を申します。もしそういう読み方をするならば、漕艇場の使用については、関係当局において経費その他を検討の上善処する、こういう表現になっておれば、私はそういうふうにすなおに読める。ただ、漕艇場の前にすでに戸田という固有名詞をはっきりうたった以上は、戸田漕艇場そのものは変わらないんだ。経費その他を検討の上善処するが、経費その他において話し合いがつかぬ場合には、戸田からほかに移るべきことがあるんだというふうに理解するならば、この表現はおかしい。それならば、漕艇場については関係当局において善処する、こうなる。経費その他の問題について漕艇場が移り得る場合には、戸田漕艇場の使用ということを最初にうたうのはおかしい。そういうように理解するのがすなおな読み方ですれけども、何しろ、ものの読み方というものはどのようにでも読めるのであります。これを総務長官はどういうふうに御理解されておるか。
○小平説明員 ただいまお話の、戸田漕艇場の使用の問題でございますが、これは柳田委員の前段に申された解釈と申しますか、読み方と申しますか、大体その通りと私どもは理解しておるわけです。つまり、あらためて申し上げますならば、戸田漕艇場を使用するという前提に立って、その予算等がまだ当時詳細に検討もされておりませんし、あるいは関連施設等についてもいろいろ議論もございました。そういう全般としての費用の問題、あるいは地元たる埼玉県側との経費の負担の問題等も、当時はまだ明確な線は出ておりません。そういう点を十分検討いたして戸田漕艇場を使うようにしよう、こういうことでございました。御指摘の通り、頭から「戸田漕艇場の使用については」とうたっておるのでありまして、漕艇場について戸田以外の場所が云々というようなことは何ら考えておらぬ、こういう建前でございます。この点は念のため申し上げますが、読み方等によって若干の疑義と申しますか、解釈のしようが違うという立場の御解釈もあるやに聞きますので、実は本日も閣議散会後に先ほど申したオリンピック関係閣僚懇談会を開きまして、これは大蔵大臣にも出席を願いまして、戸田を使うという点については、関係閣僚もみな、再了解とでも申しますか、をいたしたわけでございます。
○柳田委員 大蔵省から主計官が参りましたから、谷川主計官にお尋ねします。政務次官は、もしも谷川主計官の言うことが大蔵事務当局として不適当と思われたら、遠慮なしに言っていただきましてけっこうです。 戸田漕艇場のことで今総務長官から閣議決定の模様を伝えられたのですが、十二月二日の読売新聞の伝うるところをちょっと読みます。見出しはこういうふうになっておる。「戸田コースは不適当」、そしてサブタイトルに「東京五輪ボート会場大蔵省で態度をきめる」。簡単ですから、本文を読んでみます。「大蔵省は一日、オリンピック東京大会のボートレース競技場として戸田ボート場は不適当であるとの態度を決めた。同競技場として組織委員会は戸田ボート場を決めているが、神奈川県の相模湖も候補地としてうわさされており、大蔵省の調べによると戸田ボート場は1経費がかかりすぎる2オリンピック終了後の運営で赤字が出る3川幅はせまいうえに水もきたない、というもの。」こういうふうに出ておるのです。そこで、谷川主計官にお尋ねしますが、このような主計局としての御意思を発表された事実がありますかどうか。それは岸さんや池田さんの通り言葉ではないが、必ずしも新聞の伝うるところが正確だとは思わないのです。当の当事者である谷川主計官から、その間の事情を明確にしていただきたい。
○谷川説明員 確かに、先週でございましたか、先々週でございましたか、オリンピック組織委員会の幹事会で、私どもも官房長の代理として参上いたしまして、私ども事務当局の考え方と申しますか、こういった問題もあるという点につきまして、経費の問題とか、それからほかに適当なところがないものであろうかどうかというようなこと、また、一応問題になりますのは、オリンピック東京大会が済みましてからいろいろ運営の問題がございますので、国で整備いたしまして維持するといたしました場合ペイするかどうか、そういった問題をどう考えていくか等々でございますが、検討しなければならぬ問題につきまして確かに申しました。
○柳田委員 谷川さん、よく聞いて下さい。私は、大蔵省の事務当局としての態度というか、予算の折衝の態度というものはよく理解しているのです。と同時に、オリンピックだというので、オリンピック便乗で何でもとったらいいというものじゃないと思う。やはり国民の血の出るような税金で、国費でまかなわれて、その財布のひもを預かられる大蔵省の立場というものは、私は非常によくわかる。私は長年予算委員をやっておりましたので、国会議員でも最もよく理解しておる一人です。また、このオリンピック推進特別委員会の委員としても、オリンピックは一つりっぱに遂行して、日本健在なりということを二十億の世界の人々に示さなければならぬという熱意においてもあえて負けない。しかも今日、オリンピックというものは、ギリシヤのアテネに発足して、一八九六年でしたか復活してから、ほとんどがヨーロッパ大陸で開かれて、北アメリカも比較的少ないくらいです。ようやくにしてこの前オーストラリアに行き、今度初めてアジアに来た。まだやってないところはアフリカ大陸もあります。あるいは南米大陸もやってない。あるいはヨーロッパでも、最近隆々として伸びてきたところの共産圏はまだあまりやってない。ということになって参りますと、一九六四年に日本がオリンピックをやって、次にもう一度日本に来るのは、おそらく一世紀あるいは二世紀かかるかもしれない。日本をアジアとして見て、アジア単位に見たときに、この次にアジアに来るのも、四年ごととすれば、相当先が遠い。そのアジアもいろいろ新興国が次々とありますから、それぞれ立候補する。そうすると、日本に来るのはおそらく一世紀二世紀、三世紀の後かもしれない。千載一遇という言葉がありますが、まさにその通りだ。それならば、ほんとうに悔いのないオリンピックを私はやっていきたいと思う。そういうことになってくると、これに便乗するのはけしからぬけれども、といって、この千載一遇のときに、あまりにも普通の解釈で、普通のものさしではかっておったのでは、これはやれない、こういう立場に立って私はあなたに質問するのですから、その点は誤解のないように、一つ卒直に、すなおにお答え願いたいのです。 そこで、この前幹事会であなたが大蔵当局として述べられた中には、こういうことを言っておるのですね。「オリンピック東京大会におけるボート・レース競技場をどこにするかについては、これまで戸田漕艇場と相模湖の両案があり、去る十月二十四日の閣議決定によって、「戸田漕艇場の使用については、関係当局において経費その他を検討のうえ善処すること」となり、大蔵省においても慎重検討を重ねて来たのであるが、戸田漕艇場の使用については次のような問題があり、これを如何に考えるか、簡単に割り切ることはできない」云々と書いてある。そうして先ほど読み上げた読売新聞の記事の内容を裏書きするようなことを述べられておる。そこで問題は、戸田漕艇場、相模湖の両案がある、こういう断定基礎は何でありますか。
○天野説明員 戸田漕艇場の問題といたしましては、先ほど言われました「戸田漕艇場の使用については関係当局において経費その他を検討のうえ善処すること」という閣議決定がございますので、一応この閣議決定の線に沿っていろいろと財政当局としてそろばんをはじいた、それから検討をいたしておるわけでございます。その問題といいますか、財政上のいろいろな問題につきまして、事務当局としてそういう案を考えたわけでございますけれども戸田漕艇場を実際使用する場合の経費その他について、まだ不確定な要素も非常に多うございますし、オリンピックをやった後の問題をどうするかということも、まだ不確定な要素が非常に多うございます。従いまして、それらのいろいろな問題が解決がつきませんことには、財政的な裏づけをつけて戸田でやるという断定を現段階においてするということはちょっとできない状態でございます。従って、不確定の状態が全部確定するという状態になりましたならばそういうこともあり得るかと思いますが、そういう不確定な状態がきまりますまではそういう状態でございます。
○柳田委員 私はそんなことを聞いているのじゃない。それは先ほど谷川主計官も言ったのですが、これは事務当局から聞きますから、政務次官は黙っていて下さい。「オリンピック東京大会におけるボート・レース競技場をどこにするかについては、これまで戸田漕艇場と相模湖の両案があり」云々、その両案があるというふうに認定された根拠は何ですかということを事務当局に聞いておるのです。
○谷川説明員 「両案があり」と申しましたのは、私ちょっと正鵠を得ていなかったかと考えておるのでございますが、たとえば戸田だと初めからきめてしまわないで——大へん失礼でございますが、ほかにもいろいろ考える何かあるのじゃないかというところで、たとえば相模湖案について考えてみればということを申したのでございまして、両案が——ちょっとこれも私メモをいたしまして、御指摘いただきましてなにしておるのでございますが、両案があるがと申し上げましたのはちょっと不適当であった。たとえば相模湖は、いろいろ考えられておるが、それと比較してみればどうであろうという問題、まあこれはいろいろございましょうが、そういうふうに……
○柳田委員 もし戸田が経費その他で工合が悪いときは、たとえば相模湖があるというようなことが、組織委員会から出ているのですか。元来、このオリンピックというものは国際オリンピック組織委員会がやるのです。そしてその権限を日本体育協会にやって、体育協会が再委任をオリンピック組織委員会にしている。オリンピック組織委員会は理事者でやるわけです。これは本来から言うとそこでやるのです。そこで、組織委員会から、戸田が経費その他で非常に工合が悪いときには、第二候補として相模湖も検討してくれという意思表示があって、そこでたとえば相模湖と言われたのか。この相模湖という特定の固有名詞、特定の地域をここに持ってこられた根拠はどこにあるのですか。風のたよりか何かですか。
○谷川説明員 大へんなんでございますが、当日はこれに基づきまして私事務局の意見を申し上げたのでありますが、いろいろお考えいただけぬものだろうかというふうに、問題といたしまして相模湖ということも一つの案として——これは風のたよりというよりも、具体的にこういう案も考えられるというふうに伺っておったものでございますから……。
○柳田委員 どこから伺ったのですか。風のたよりにですか。
○谷川説明員 これは私ども率直に申しまして、ほかにいろいろな場所がなかろうかというので、関係当局から、考えられる案等につきまして私どもは伺っているわけでございます。その場合にこういう比較をしてみたわけでございますが、私ども事務当局の気持はとにかくいろいろお考えいただいて、そうしてどうしてもここでなければということであろうが、その場合に、先ほど政務次官もおっしゃいましたように、オリンピック大会終了後の運営等につきましても考えていかなければならぬしというような問題点を考えているのであります。
○柳田委員 そうすると、相模湖という名前を出されましたが、大蔵省主計局が幹事会に出て説明された中には、戸田漕艇場ではこれこれ、相模湖漕艇場ではこれこれと、ちゃんと経費の比較までされている。さらに読んでみると、文部省の方は戸田を要求しているが、「これに反し、相模湖ならば、もともと観光地であるから、漕艇場としての将来の独立採算等を考える必要はないし、選手村は、オリンピック終了後は、ハイカーや遊覧者用のホテルに転用できる。」と書いてある。さらに「外国の例を見ても、湖がボート・レースの競技場に選ばれている。」メルボルン大会では云々、さきのローマの大会では云々、こういうふうにまでいっている。そうすると、ボート・レースを戸田にするか、湖にするかというような選定権にすら大蔵事務当局が容喙しているように私は理解できるのです。しかも、かりに湖と百歩——譲らぬですけれども、かりに百歩譲ったとしても、必ずしも相模湖だけでない。オリンピックに名乗りを上げているところは——相模湖はあなたは風のたよりに聞かれたかもしれぬ、あるいは名乗りを上げているかもしれぬが、あなたの風のたよりくらいは私も風のたよりがある。山梨県の河口湖、これもあるいはいっているかもしれぬ、あるいは東京都の小河内ダムもいっているかもしれぬ。これは私は風のたよりというか、そういうふうに仄聞しているのです。そのうち特定の相模湖を断定され経費の比較をしている。しかも、戸田ボート・コースを選定した組織委員会の権限まで立入って、ローマはどうだ、湖でやったじゃないかローマのアルバノ湖は私も行きました。風の問題、あるいはコース、観覧の問題その他で、私はオリンピックのボート・コースとしては非常に不当だと思う。ボートというものは元来川で発達したものだ。事務当局がそれ言うのは越権だと思う。現に相模湖では、大蔵省がこういう態度をとったから、土地の買いあさりをやっておる。そういうようなブローカーが出ていることを私は耳にしておるのです。それは余談でありますが、しかし、どこのたよりにしろ、ボートコースとしては、組織委員会は、日本漕艇協会、さらに国際漕艇協会との連絡の上で、戸田にきめたものを、いかに経費の点だからといいながら、大蔵省が、たとえば相模湖ならこうこうだ、こういうふうに言われる、それだけの権限が事務当局にあるのですか。しかも、その内容をさらに見ると、水がきたない云々、この水がきたないというのは、今後さらにきたなくなって、きれいにならぬだろう。——水がきたない、きれいなんということは、比較の問題で、絶対の問題じゃないのです。しかも、それらをすべて検討した上で、組織委員会は、ボートを実際にやるところの日本漕艇協会、さらに日本漕艇協会は国際漕艇協会とも連絡の上で、戸田ということをきめた。それを水がきたないとか、いや何だとかいうことは、大蔵省として、経費の点をなるだけ今後少なくしようという、その熱意はわかる。その熱意は買うにしても、それは事務当局の権限の逸脱ではないかと思う。だから今のあなたの答弁は非常に苦しいのです。これはどう思いますか。
○天野説明員 事務当局といたしましては、いろいろな立場から財政上の問題を考え、またオリンピックがうまく参るようにというようなことを考えましていろいろと検討しているわけでございますが、その検討の一つの過程の問題がそこに現われておるような次第でございます。
○阪上委員 ちょっと議事進行について——この問題は重要な問題でありますので、私も選手強化あるいは体協との関係その他についても質問したいと思っておりますが、次の機会にまた発言させていただくことにして、この問題を続けていただきたいと思います。
○柳田委員 大蔵事務当局が幹事会に説明したところによると、戸田漕艇場は、川幅も狭いし、水もきたない——川幅が狭かったら、ボートはやれない。だから、ボートを実際にやるところの日本漕艇協会が、これだけの川幅でやるというなら、それに対して川幅が広いの狭いのと言うことは、大蔵当局としては権限外のことなんですね。その点は事務当局は認めますか。実際にオリンピックをやる日本漕艇協会が、国際漕艇協会と協議の上で、戸田でやりますといった狭かったらやれないのですから、川幅が狭いということは、大蔵事務当局として、財政の問題は別として、そこまで容喙する権限がありますか。
○谷川説明員 私ども、まず申し上げさせていただきたいのでございますが、オリンピックにつきまして、先ほど柳田先生おっしゃいましたように、これは日本が引き続き受けた以上、恥ずかしくないことをやらなければいかぬということは考えております。しかし、都でおやりいただくにいたしても、国で負担するにいたしましても、その両者が大部分を負担して参るわけでございますが、同じく税金でございますので、お許しいただきたいのでございますが……。
○柳田委員 そんなことはわかっておる。川幅の問題だけについて答えて下さい。
○谷川説明員 狭い場合には広げなければいかぬし、底が浅ければ浚渫をしなければいかぬという問題がありますので、そういった経費の問題といたしまして、そうしなくてもいいところがほかにありはせぬだろうか、そういう点も考えていいのではないかという意味でございます。決して組織委員会の御権限につきまして、私どもの方でなにするあれはございません。そういう意味におきまして御検討願えぬだろうかということを申し上げたのであります。
○柳田委員 そこで、水がきたないということはどういうことなのですか。水がきたなかったら、組織委員会としても決定しないし、日本漕艇協会も、そんなところは国辱ですから決定しないし、それから国際漕艇協会も、この前国際漕艇協会の代表者が見えておるのですが、オーケーとは言わないのです。水がきたないというのは、どういうわけでけちをつけるのですか。財政的な理由でけちをつけるのですか。金を出せないという理由でけちをつけるのですか。大蔵省にそういう自由があるのですか。
○谷川説明員 けちをつけるというわけではございません。水がきたない場合は、きれいにしなければいかぬ。そのためのいろいろな経費もかかる。また、これはあとの運営のことを考えておるわけでございますが、公園としてうまくやっていけるだろうかということ等も考えまして——これはオリンピック東京大会だけだったら私どもはまたいろいろ考えがあると思うのでございますが、これを国で修理いたしまして、国で維持をしていくという御案でございますので、その場合にあとのことを考えるといたしますと、せっかく相当の金を使ってきれいにしても、上流の仙川等の住宅、団地等の問題からいたしましてまたきたなくなるのではなかろうか、また一体の公園としての運営がどういうふうになるだろうか、そういった意味等々からいたしまして検討させていただいたわけでございます。決してそういう先生がおっしゃいましたような意味で申し上げておるのではないことを一つ御了承いただきたいと思います。
○柳田委員 事務当局がそういう意向ならば、ひとり戸田漕艇場にとどまらずしてオリンピックのすべての会場について、財政の面から、あるいは今後の運営の面から、周囲の都市の状況、交通の面から、この会場はちょっと国として税金を使うのに工合が悪いということになってくると、組織委員会はもう独自の権限がないのです。むしろ、会場の設定は大蔵省にきめてもらわなければならぬ、こういうことになってくる。これはこれ以上事務当局に言っても仕方がない。委員長は私の説明に対しましてどう御判断されますか。
○島村委員長 これは私はこう伺っております。谷川主計官の御答弁を伺っておりましてもおわかりのように、むだのないようにりっぱな設備をしたい、余分な金は使いたくないということだろうと思います。それならば私どもももちろん承服できるので、何もよけいな金を使ってもらいたくないし、りっぱな設備をしていただけばいいのですから——なるべくむだを省こうじゃないかというお考えから出発しているのだろうと私は伺っております。
○柳田委員 とにかく大蔵省には言うても仕方がないから、一つ本論に入りましょう。もう一ぺん読みますよ。よく耳の穴をほじって聞いて下さい。 去る十月二十四日の閣議決定によって、「戸田漕艇場の使用については、関係当局において経費その他を検討のうえ善処すること」こうなっておる。そこで大蔵省は、この表現の「戸田漕艇場の使用については」ということは、関係者と経費その他を検討して善処の上できめるのだ、そういうふうに理解されたから、なるほど、先ほど言われたように、経費の点がかかるとか、いや水がきたないだとか、いや川幅が狭いだとか、ほかのオリンピックは湖でやられたとか何とかいうことで、戸田と相模湖を比較された、こういうふうになってくる。そう理解されなければ、あとの説明がつかぬのです。事務当局が文部省と折衝されたり、また組織委員会で説明されたときのものの考え——今日は別として、そのときの考え方はそういうふうに理解されて折衝された、その理解の仕方を一つ……。
○谷川説明員 いろいろ経費の問題等もございますので、先ほど委員長のお話になった点等もございますので、十分慎重にいろいろ勘案して検討せよということに……。
○柳田委員 大蔵当局は秀才中の秀才がお集まりになっているところですから、私の方は鈍才ですからお教え願いたいのですが、「戸田漕艇場の使用については、」それから「関係当局において経費その他を検討のうえ善処する」だから、今そういうふうに言われた。しかもあなたのような言い方をするならば、「漕艇場の使用については、関係当局において経費その他を検討のうえ善処する」ということであるならば、今主計官の読み方は成り立つと私は思う。われわれも法律を作るところですから、こういう字句に対しては一字一句非常に敏感です。しかし、「戸田漕艇場の使用については、」という主語がそこに出てきておるのです。「戸田漕艇場の使用については」とあって、相模湖の使用とは書いてない。「戸田漕艇場の使用については」そこで切って、それからそういう条件があって、その条件を検討の上善処しよう、こういうことになっている。漕艇場の使用じゃない。戸田という固有名詞を頭にかぶせた以上は、戸田漕艇場そのものに対して動かない、こう読む方がすなおな読み方じゃないか。少なくともあなたがまず国家公務員の六級職をとられたころは、勉強されたころなら、そういう読み方をされたと思うが、大蔵事務当局になったら、白を黒と言う。白を黒と言うから、そういうふうに読むのじゃないかと私は思う。すなおに読むならば、私のような浅学非才なものが言うことの方が筋がよく通っておると思うのですが、その読み方はどうですか。
○天野説明員 主語は主語といたしまして、あとのいろいろな経費その他を研究する意味合いにおきまして、相模湖等を研究し、そしてまた、戸田漕艇場の問題につきましては、できるだけ経費を節約してできるようにというような考え方でそういう案を立てたわけでございます。従いまして、オリンピックの予算全体といたしましてこの問題を考えていきたい、三十七年度の予算編成の問題として、このオリンピックの問題となっている戸田漕艇場の予算の問題について検討していきたい、こういう考え方で進んでおるわけでございます。
○柳田委員 政務次官からるる御答弁がありましたが、それはそれでわかりました。 そこで、もとへ戻りまして、谷川主計官に尋ねますが、私の読み方は、どちらがすなおですか。
○谷川説明員 一つお許しをいただきましてお聞き流しを願いたいと思うのでありますが、こういうふうに解釈いたしております。戸田漕艇場を使用するかどうかについては、経費その他の点があるので、よく関係当局で相談せよ、そうしてどうするかきめるべきであるというふうに解釈いたしまして、 一つお許しをいただきまして、大へん……
○柳田委員 そういうふうに、ちょっと無理だけれども、しかし経費の点もあるし、大蔵省としてはなるべく金を出したくない。それでやればいい。それならそういうふうに判断されるときに——これは閣議決定ですから、閣議決定の読み方というものは事務当局は曲げることはできませんね。だから、そのときに、それじゃそういうふうに読んでも間違いないかということをなぜ確かめませんか。閣議決定はそういうふうに読んではいけないのだ、今私が述べたような読み方でこれはやるのだ、経費その他のことは、関係当局でなるたけ少ない経費で最大の効果を上げるようにやるということはきまっておる。それはやっておる。しかし、戸田漕艇場使用そのものは、ほかと比較するような次元ではないのだ、十月二十四日においてこういうように閣議決定をしたというならば、それはあなたがどういうふうに思おうとも、事務折衝はできないのです。また、閣議に縛られますから、そういうふうに閣議決定をしたならば、さらに、こういうような問題の窓口である小平総務長官に、大蔵省としては、金も戸田では非常に要るのだ、戸田ではほんとうに困るのだ、風のたよりにどこかで聞いたところによると、相模湖という案もあるらしい、相模湖はこういう利点もあるのだ、これはできることなら大蔵省としては相模湖の方がよいと思うのだが、しかし、閣議決定があるのだから、この閣議決定はどういうように解釈するのだ、戸田漕艇場使用ということは動かすことができぬならば、それはできぬとして、できるだけ経費を切り下げて、節約して、そうして能率を上げるように、大蔵事務当局としては閣係当局と折衝するよりいたし方ございません、しかし、閣議の決定はよくわかった、大蔵省が言うように、そういうふうに解釈を許されるならば、われわれはこういうふうにしたい、こういうように閣議決定を何ゆえに確かめませんか。その点どうですか。そういうふうに問題を限定しますから、その限定に対する大蔵省の考え方を述べて下さい。
○天野説明員 先ほど申し上げましたように、戸田漕艇場の問題につきましては、まだ不確定な要素が非常に多いわけでございます。
○柳田委員 使うか使わぬか、不確定ですか。
○天野説明員 戸田漕艇場の使用の問題につきましては、不確定の要素がまだございますので……。
○柳田委員 経済の点でですか。
○天野説明員 経費の点その他いろいろ不確定の要素が多いわけでございます。それが解決つきませんと、はっきりここだと言うわけにも参りません。また、先ほど申し上げたような理由によりましていろいろと検討するという意味合いで、相模湖も検討の対象の一つとして検討したわけでございますが、私どもといたしましては、そういうふうないろいろな問題を含みまして事務当局として検討して参った、このように了解をいたしております。
○柳田委員 そこで、今政務次官は、戸田の漕艇場に対しては、不確定要素が多いと言われた。不確定要素というものは、確かにいろいろ問題がある。しかし、一九六四年のオリンピックのボートは戸田でやるということは、これは確定したものとわれわれは閣議決定は解決をしておる。使用に対しては確定をする。ただし、使用区分、都がどうする、埼玉県がどうする、国はどう見る、あるいはその水利権とか、あるいはモーターボートのレースをやっているとか、あるいはそこを都市公園にするとか、住宅の立ちのきだとか、川幅とか、水深だとか、いろいろあるでしょう。その不確定要素はあります。それは私は認める。しかし、一九六四年のオリンピックのボートを戸田でやるということは、確定要素として私は十月二十四日の閣議決定を解釈しておる。 そこで、オリンピック組織委員の一人であり、同時に、労働大臣でなしに、国務大臣として福永さんにお尋ねします。その使用については、私は確定要素だと思う。しかし、その使用するさらに細部の条件に対しては、たくさんの不確定要素がある、こういうふうに閣議決定は了解すべきものであり、その了解に基づいて大蔵事務当局は作業を進めるべきである。かように理解しますが、いかがですか。
○福永国務大臣 全然仰せの通りです。 ちょっとつけ加えますが、すでに小平総務長官からもある程度答弁があったものと存じますが、そういうことでございますので、けさほど関係閣議が集まりまして、この点について閣内で意見がまちまちであるというようなことであってはならぬというので、話し合いをいたしました。そこで水田大蔵大臣は、事務当局には説はあるけれども、この点については、さきに閣議決定した当時の事情等も十分わかっておるのでということで、今柳田さんが言わたのと同じ意見になっている。先ほどから政務次官ならび主計官のお話を伺っておりますと、私も大へんふに落ちないのでありますが、これは思うに大蔵省大臣がけさほどこの話をして、大蔵省へ帰って、きょう御出席の政務次官や主計官の諸君とまだ話をなさっておられないから、こういうことが起こったのである、こういうように思うわけであります、そこで、大蔵大臣が帰られて話をされればおのずからはっきりするところであろうと思う。そのはっきりするということは、今柳田さんの言われるのと同じ結論になる、こういうように、私は本日ともにこのことについて相談いたしました責任ある立場の一人として、これは私はさように確信をいたしております。信ずるというより、これは現実を卒直に申し上げて、その通りなのであります。
○柳田委員 その点は、主計官の来る前に、政府のオリンピックの窓口である小平総務長官からも言明がありまして、わかりました。 そこで、私は、ああだこうだとつべこべ言わずに、十月二十四日の閲議決定の精神をわれわれ大蔵事務当局としてはやはり少し間遠って解釈しておりました、その点は確かに遺憾でありました、しかし、われわれとしては、なるたけ少ない経費で——いかにオリンピック至上だといっても、なるたけ少ない経費で最大の効果を上げるために、われわれとしても知恵をしぼったのでありまして、その点御了承願います、こう言えば、私はわかるのです。それを何とかかんとか理屈を言うから、私はしつこく言っておるのです。あなた方は事務の範囲を逸脱しておったのです。政務次官が、そういうようなつべこべ言うから、いつまでたっても話がつかない。確かに事務当局としてはおっしゃるようにこの点は少し遺憾でありました、しかし、事務当局はそう何でもはいはい言っていたのでは何もできない、多少は苦いことも、きついことも、いやなことも言わなければならぬのが大蔵省の立場です、それは柳田さんも御理解できるでしょうと言えば、私も理解します。それを何とかかんとか理屈を言うから、僕みたいな短気なものは——あなたみたいな答弁は要らぬ。
○天野説明員 ただいま福永労働大臣からお答えがありましたけれども、私どもといたしましては、オリンピック予算全体の問題について、三十七年度の予算編成の問題としてこの問題を具体的に処置をしていく。その時期ももう目前に迫っているわけでございます。そういう建前で今後閣議決定の線に沿って進んでいくということでございます。
○柳田委員 その話はそれで打ち切ります。 そこで、今度は国立屋内総合体育館と、競技場に対してでありますが、主計官にお尋ねします。この十月二十四日に選手村問題で閣議が決定されたときに、代々木には選手村と屋内競技場を設けるということになった。その屋内競技場は、これは国立で設けるものと組織委員会からわれわれは承っておる。それは大蔵省としては、閣議決定の理解はどういうふうに理解されたか。
○谷川説明員 全体の都との負担の問題にもなりますが、まあそういうふうなことになるのであろうかというような……
○柳田委員 それでは、この屋内競技場というのは、上に国立という二字を冠しても、まず大蔵当局に異存のないということはわかったわけですが、そこでもう一つ、国立屋内競技場は、組織委員会の方では国立屋内総合体育館というふうに理解しておるのですね。ところが、大蔵省の方では、あれはプールを作るんだ、組織委員会が考えておるような。そこにバスケットボールをやるようなものは大蔵省としては考えていないというふうにちょっと聞くのですが、その御意見はどうですか。
○谷川説明員 いろいろ考えておりますが、先ほどの原則に従いまして、最少の経費でりっぱなものを作りたい、それで、既存の利用できる施設がございましたら、それを使いたいというふうに考えておりますが、これもオリンピック予算自体の問題でございまして、私どもは、大体既存の施設が利用できればそれを利用していくという原則は、これはどうしても御協力いただきまして、先ほど御説の通りでもございましたので、そういうふうにやっていきたいと思います。
○柳田委員 大蔵省の立場はよくわかります。だから私は便乗はいかぬというのです。既存の利用するものは幾らでも利用するが、その他でどうしても利用できぬ場合ですね。オリンピックの主催は組織委員会が決定するのです。その組織委員会としてはどうしてもバスケットならバスケットというものは代々木でなければならぬ、どうしてもほかには利用できないというふうに組織委員会が決定したときに、あなたの方は、今度は相模湖とは言わぬだろうが、またほかのところを聞いてきてこれと比較論をやりますかどうですか。組織委員会は、利用するだけ利用 いたします、しかし、どうにもほかにないというときに、大蔵省はどうしますか。
○谷川説明員 どうしてもほかにないとなりますと、これは大へんでございますから何でございますが、私たちどうしてもほかに探せぬという問題じゃなくて、とにかく東京は広うございまして、もちろん埼玉県の端でやることは考えておりません、神奈川県なり山梨県の端でやるとか、首都圏の中でやるとか、そんなことは考えておりませんが、東京の中でりっぱな施設が方々にございます。そういったものを、とにかく利用できる施設がどういうものがあるだろうかという点を——これは組織委員会の決定でもございますが、文部省が窓口になりまして私の方と御相談をいたす御相手をいただいておりますので、その今の施設としましてどういうものがあるだろうか、レスリングはどうだ、バスケットはどうだということを御検討いただきたいということで、寄り寄り協議をいたしております。
○柳田委員 その大蔵省の立場はわかります。その立場はわかるけれども、しかし、その立場はわかるというから、そこであなたの方は図に乗って、あるいはその立場を利用し過ぎて、あなたの事務当局としての折衝、たとえば窓口であるところの文部省とか、あるいは組織委員会からの注文があるでしょう、それに対して生殺与奪の権を大蔵省が握っておるのだというそれを背景にして事務当局の権限以外に出る可能性があるのです。たとえば、どうしてもないというときに、ここにあるじゃないか、相模湖はどうだということは、あなたの方は逸脱なんです。現にその読み方すら間違えてあなたはそう言い出したのだから、現にはっきりわかっている。そうすると、この問題でも、またぞろ戸田漕艇場と同じ二の舞を——あなたの方は最少の経費で最大の効果を上げるためにどうしてもやらなければならぬということになってくると、組織委員会の権限を侵す危険が多分にある。そのときに、事務当局は事務当局の立場として、事務当局としてはなるたけ金の少ないように一つ考えたいが、それ以上の折衝は、組織委員会の中に福永国務大臣、荒木国務大臣、中村国務大臣、それから安井国務大臣、小平総務長官がおられるのです。だから、その五人の方に相談して、それからおやり下さい。事務当局が先にすることは許されないと思う。どうしてもないという判断が対立するでしょう。組織委員会の方は、どうしてもどこにもない。大蔵省事務当局は、ほかにもあるじゃないか、こうなれば、組織委員会の権限に入ってくるのです。しかし、それだからといって、組織委員会の言うことを何でもかんでも聞いておったのでは、実際問題として大蔵省は勤まらぬでしょう。どうしてもほかにないかどうかというときに、事務当局が固執するあまり、話がまとまらなければ、三年後の六四年にはやれない。こちらは逆算して、一九六四年の十月に開かれるならば、少なくとも八月にコンクリートがかわいて、それから逆算して工事にかからなければならない、その工事の前に請負に出さなければならない、請負に出す前に青写真を引かなければならぬ、そうなってくると、今日そういうようなことでじんぜん日をむなしゆうすることは許されないのです。今この段階ではない。こんなことをやっているのは二年ぐらい前の段階です。そのときに、たくさんの国務大臣が、関係者がおられるのですから、その方に相談してから事務当局は事務折衝をやるだけの誠意がありますかどうか、それを事務当局から伺いたい。
○谷川説明員 十分注意いたしましてやるつもりであります。
○柳田委員 私これで終わります。
○島村委員長 羽田武嗣郎君。
○羽田委員 私も少し質問をいたしたいと存じますが、ただいま福永大臣のお話で、戸田ということは明確にきょうの関係閣僚会議できまったのですが、ただ一言谷川さんに申し上げておきたいことは、とにかく、漕艇というものはお天気というものが一番大事で、お天気が悪かったらどうにも漕艇にはなりません。そういう意味で、相模湖というのは、あれは十月、非常に荒れるところなのです。だから、絶対に相模湖なんということは——もうすでにはっきりいたしたのですから、これ以上言う必要はありませんが、相模湖というようなことはあっさりと、ほんとうにさよならしてもらいたいということを一言だけつけ加えておく次第であります。 それから選手強化の問題でございますが、この間日本の柔道が敗れてしまって、一番のお得意の柔道というものが敗れたということは、選手強化に非常に警鐘を乱打するものじゃないかということを考えるものであります。従って、日本でいやしくもやる以上は、やはり日本選手が日の丸の旗をうんと揚げてもらうということがどうしても必要であると思うのでございます。水泳にしても、あるいは体操にしても、その他柔道も、今度は捲土重来して日の丸の旗を全部揚げてもらうということにいたしていかなければならないと存じますが、それにつきましては、何といっても、今度の柔道の敗れたのを教訓といたしまして、選手強化ということに重点を置いてやらなければならぬというふうに考えるのであります。 長野県に菅平というところがありまして、あそこに文部省の体育研究所があるのであります。これは昭和七年に設置されまして、冬はスキーの指導者の各種講習、それから夏は学校体育関係者の講習会あるいは研究会というような会場に使っておるのでございます。これは現在既設の建物は百二十人収容の宿泊の設備があります。それから敷地は三万坪の大きな場所があるのであります。そういう既設の、幸いに文部省が直轄をいたしておるものがある。この場所は高原の地帯で、非常に気候条件がよろしいのでございますから、夏季のトレーニング・センターにするということはどうしても必要じゃないか。そういう意味において、体育館あるいはグラウンドの設備をする必要がある、こういうふうに考えておるのでございます。これは文部省からもすでに予算もあなたのところに提出されておると思いますが、体育館が三百六十坪で二千八百万円、それからグラウンドが、四百メートルのトラックのグラウンドで一千万円という予算が提出されておると思うのでございます。これは体操とか、あるいは陸上競技、こういうような選手強化の場所として何としても一つ実現をしていただきたいと思うのでございますが、これについての大体のお考え方を承りたいと思います。
○天野説明員 選手強化の問題はなかなかむずかしい問題でございまして、オリンピックに勝つためには大いにやらなければならないということは当然でございますが、当面の問題といたしましては、三十七年度の予算全般とからみ合いまして目下検討をいたしておるような段階でございます。ただいまお話のありました問題につきましても、同様の観点に立ちまして、来年度の予算全体とのからみ合いで処理する、こういう建前で進んでおるわけでございます。
○羽田委員 とにかく、体操というようなものは、日本の最も得意な競技でございます。やはりこういうものの夏季の練習場としてああいう高原の施設を利用するということが最も適当でないか。これからいよいよ予算折衝もございますが、これは、ぜひとも重点的に取り上げていただきたい。これははなはだあれでございますが、私の選手区にもなっております。そういう意味で、これはまた谷川主計官あるいは天野政務次官にもこれからしばしばお願いに上がると存じますが、とにかく、この菅平の体育館並びにグランドの施設というものについては特に御考慮をお願いいたしておきたいと思うのでございます。 それから、ごく簡単に申しますが、先ほど来お話のあったワシントン・ハイツの屋内競技場、まあ国立総合体育館と申してもよろしいと存じますが、この予定地にあるところの住宅百九十一戸というものを調布の水耕農園に移すということが、まず第一になされなければならないのでございますが、どうも今までの米軍との折衝の様子を伺っておると、なかなか予定通りには進んでいないんじゃないか。総合体育館を作るには、どうしても二十一カ月の月日を要するのでございます。従って三十七年の十二月一日に始めて、三十九年の八月三十一日に完成をいたす、組織委員会としても、あるいは文部省としても、あるいは建築に関しては建設省がやっておりますが、そういう心がまえで準備を進めておりますけれども、まだ米軍との間に折衝が十分いっていない、あるいは小学校、高等学校というようなものを建てるとか建てないとかいう問題もあるように承っておりますが、一体これはどういうふうな状態になっておりますか。少なくとも十二月一っぱいには設計をいたし、積算をして、一月には発注をして、そうして三十七年の九月には完成をする、そうしてその跡地に本建築の総合体育場を作る、これは二十一カ月かかる。これは建設省の技官の諸君も非常に心配をいたしておりますが、これについて小平長官から大体の米軍との折衝または見通し等については承りたいと思います。
○小平説明員 羽田委員の御心配ごもっともでございますが、現在のワシントン・ハイツにある建物のうち、特に屋内競技場を設置するに要する敷地、約三万坪程度と予定しておりますが、そこにあります百数十戸の住宅につきましては、これの施設を大体明年の九年までに水耕地農園の方に作り、十一月までには移転を完了する。しこうして直ちに着工いたしまして、三十九年の九月までには競技場を完成する、こういう予定で推進をいたしておるわけであります。そこで、御心配の水耕農園の関係でありますが、あそこには、御承知の通り、府中市、調布市及び三鷹市、この三市に関連をいたしております。しかし、大体は、その三市のうち府中市に属する部分に住宅等は移転する、こういう予定でございます。そこで、実は前回もあるいは申し上げたかと思いますが、三市の代表の方々とも数回にわたって私のところで会談をいたしておりまして、三市からもいろいろ御要望が具体的に出て参りまして、実はその要望に対しまして、数日前にこちらからも具体的な問答をいたしたのであります。全部が全部相手方の三市において満足とは参りませんが、しかし、まあ大部分については御納得をいただけたものと承知いたしております。なお、数日前の会談においてさらに三市から御要望のありました点につきましては、関係各省とただいま打ち合わせをいたしまして、さらに一歩を進めてもう少し具体的な、あるいは期待に沿い得るような回答をいたしたいと、せっかく今努力中でございます。従って、移転につきましても、円満裏にできるものと、ただいまさように考えております。なお、その移転に伴う調査費あるいは設計、地ならし等のために、実は本日の閣議で予備費の支出も、一億数千万だったと思いますが、決定をいたしまして、さようにして万遺憾なきょうに着々と実施に移しておるわけであります。
○羽田委員 三市との関係は大体話が円滑にいっておるというお話でございますが、米軍との間においてまだ非常に不確かな部分が多いのじゃないか、こういう点について一日も早く煮詰めて、そして米軍との間に早く態勢を整えるということが必要であろうと思うのでございますが、これについて折衝の様子を承りたいと思います。
○小平説明員 米側との協定につきましても一昨日最後の協定が決定いたしまして、また、特にそれに基づきまして特別作業班というものを設けて、今後の実施に遺憾なきを期していく、こういう段取りで今やっておりますので、まずまず順調に進んでいるものと、かように私は考えております。
○羽田委員 順調に進んでおればけっこうでございますが、とにかく、これは至急を要することでございますから、もうざっくばらんに、ワシントン・ハイツと朝霞村のような醜態を演ずることなく、何でも腹を割って、そして向こうの希望も聞くものは聞き、またこちらの主張するものは主張して、一日も早く妥結をして着々と進まれんことを切に希望いたす次第であります。 それからもう一つお伺いをいたしておきますが、これは小平長官が交通対策本部長をおやりになっておられる関係もありますので、実はこの前のこの委員会におきまして、私は、オリンピックが非常にうまくいくかいかぬかということは、やはり交通ということが一番大事じゃないかということを強く主張いたしまして、その中でまず第一に取り上げたのは、羽田から上野の入谷に至る首都高速道の一号線、この問題を取り上げて、都の漁業対策本部長やその他の都の関係者に対して注意を喚起しまして、どうしても十一月一ぱいに解決をしないと、首都高速道路公団の工事がオリンピックに間に合わない、こういう結果になる。御承知のように羽田と東京の都内との交通というものは今非常に混雑をいたしております。この間も総理を送って帰った人の話……私どもは二時間くらいで来ましたが、二時間半もかかったというような話も承っております。それですから、何としてもこの漁業権の問題を東京都として漁民との間にすみやかに解決をして、それで十一月一ぱいに解決をしてもらいたいということを強く要望いたしまして、これに対して東京都の方は非常に真剣にこれにこたえて、そうして一日置きに漁民との会合を持ちまして、ついに一番の、二年六カ月かかるという海老取川、あの羽田から出てすぐのところの川ですが、この川の下に地下道を掘る、地下トンネルをやらなければ、飛行機の発着の関係からまずいということで地下道にしなければならぬというので、これには二年六カ月を要する、そうなると、どうしても十一の末には解決しなければならぬ、こういうことで強く東京都の注意を喚起いたしましたが、幸いにこれは十一月三十日の午後二時半に漁民との間に、とにかく、海老取川の二年六カ月かかるところの地点のボーリング並びに掘さくということについては、補償がまだきまらなくても、やってもよろしいということの妥結ができたということを漁業対策本部長から電話を受けたのであります。羽田に来ましてそうして二時間もかかって都心に入ってくるというようなことであっては、これは非常に外国人の第一印象がまずい、そういう意味で、首都高速道路第一号線がこれで完全に会期までに間に合うということになったので、非常に私も喜んで、まずオリンピックの成功の第一歩である、ワシントン・ハイツにきまったことと、この首都高速道路の一号線ができたということは、このオリンピックに非常な成功をもたらして、やがては外国から日本の景色のいいところを見に観光客が、あるいは経済的な、あるいは政治的な、文化的な、いろいろな関係から外人がうんと来るようになるのではなかろうか、こういうふうに非常に喜んだのでございますが、もう一つの問題は、北千住から中目黒に至ります地下鉄の工事でございます。これは今北千住からのものは人形町あたりのところをすでにやっております。それから中目黒の方からも工事に着手しておるのでございます。ただ、問題は、三原橋のところから日比谷に至る地点が、東京都では地下の自動車道を作ろう、こういうことと、それから地下鉄では中目黒−北千住線を作ろう、この二つが競合いまして三年越しに争っておって、いまだきまっておらぬということで、これは地下鉄の当局に聞いてみますと、少なくとも十月末に解決がつかないと工事が間に合わぬじゃないかという、非常な心配をいたしておったのでございます。従って、これは十月末に解決をつけてもらいたいということを要望いたしておったのでございますが、これが十一月も過ぎ、十二月ももうすでに半ばになってもまだ解決がつかない。何か東京都知事と、それから建設大臣及び運輸大臣が至急に協議をいたして、最後の断を下そう、こういうような段階になっておるということを聞いておりますが、一体これについてどういうふうな状況になっておりますか。それを小平長官に承りたいと思います。
○小平説明員 現下の交通状態が麻痺状態にあるということ、特にオリンピックを控えましてこの交通をどうするかという、きわめて重要な問題につきましては、政府当局といたしましても、それぞれの立場において非常に苦慮いたしておるところでございます。そこで従来、総務長官を本部長とし、また関係各省次官を委員としました交通対策本部というものがございまして、この間の調整に当たって参ったのでありますが、なかなかこういったいわば事務的な段階だけでは問題の急速な処理ができない面もございますので、すでに御承知とは思いますが、交通関係につきましても関係閣僚の懇談会を閣議で決定いたしまして、すでに去る火曜日に第一回の会合を持ちました。そこでもいろいろその話が出たわけでございますが、一言にして申しますならば、少なくとも当面する交通混雑をどうしたらよろしいかということについての各種の意見というものは大体出尽くしている、こう申し上げても過言でなかろうと思うのですが、それをいかに決定し、実行するかという問題が残されておる。もちろん、言うまでもなく、根本的には、非常に急増しつつある交通需要と、それに対応いたしますところの道路その他の交通機関、施設の能力がマッチしないということが交通混雑の根本的原因ではありましょうが、それと同時に、当面のこの麻痺状態をどうするか、大別してこういう二つの問題があると思います。実はただいま先生からお話のありましたような高速道路第一号線であるとか、あるいは中目黒——北千住間の問題、特にそのうちで、日比谷における交錯の問題等も、先生から前にもお話を承っております。そこで私は、さきに先生からお話を承りましてから、直ちに対策本部の方の職員に、これは東京都も含めての話でございますが、そういう関係当局の間で意見が一致しないために問題が解決しない、進行しないでいるという問題が幾つあるのか、具体的に、それぞれの省の意見というものはどういうのがあるのかそれを早急に一つ整理をしてくれということを実は申しつけておいたのでありますが、この方はやや基本的な問題にも関係をいたしますし、当面の問題にもちろん関係いたしますが、いずれにいたしましても、そういった従来から未解決の問題点、あるいはさきに申しました当面の規制をどうするかという問題点、これらについての関係各当局の意見を一つ早急に全部洗ってみて、それを明らかにする、しこうして事務当局、つまり現在の交通対策本部だけで処理のつかぬものは、つかぬままの姿でよろしいから、それを閣僚懇談会に持ち上げて、そこで関係の各省間で協議をして決定いたしていこう、できるものから一日も早く実施に移していく、そういう方針をとろうということに閣僚懇談会でも話がきまりました。実は今週の火曜日にその第一回をやったばかりでありますが、直ちに引き続いて来週の火曜日に第二回の閣僚懇談会を持ちまして、それまでには事務当局が整理することになっております。 以上申し上げたような手だてで今後懸案をなるべくスピーディに解決していこう、こういう予定に今相なっているところでございます。 なお、特にお話のありました三原橋と日比谷間の問題でありますが、これも実は私直接の担当ではございませんので、詳細のいきさつを存じませんが、この問題につきましても、火曜日の閣僚懇談会のときにも話が出ました。私の聞きましたところでは、これは建設大臣のお話でありましたが、その交錯について、技術的に一方ではできると言い、片方ではできないと言うということで、技術的にも今対立している、現実に一つ模型を作ってやってみようじゃないかということで、何か模型を作っている、間もなくそれができるというようなお話でございました。ただし、この点は、私直接の担当者ではありませんので、あるいは間違うといけませんので、こういう具体的な問題につきましては、むしろ建設省の方にお尋ねいただきたいと思いますが、多分そういうことであったというふうに私は聞いております。
○羽田委員 模型はすでにできて、きのう建設大臣が内見をしたようでございます。それで、いよいよ来週の火曜日くらいにはぜひとも至急に結論を得ていただくようにしていただきたい。ことに交通方面の本部長もされておりますから、特に御留意をいただきたいと思うことは、ちょうど地下鉄が三つ交差することになります。浅草−渋谷と、池袋−新宿と、それから北千住−中目黒、この三つが交差するという関係になりますから、五、六十万人の人たちがあそこでもって乗りかえなんかするというような場合に、施設が悪いと、これはもう人命に非常な危険があるということにもなると私は思うのでございます。何か東京都で作った模型だと、二間半くらいの乗降口で、階段も一つあるようでございますが、二間半なんというところに何十万というものが押し寄せた場合には、かつて彌彦神社の階段でもってうんと人が死んだと同じように、毎日々々人死にが出てくるということになって、地下鉄の運行ができないんじゃないかということを私は憂えておるのです。それから地下の自動車道ということになりますと、いわゆる排気ガスがうんと出てくる、そしてあすこもおそらく三十九年か四十年には十五万台か二十万台の自動車が集中するのではないかということになると、お天気の悪い日などには排気ガスがトンネル内に充満して人死にが出やしないか、こういう心配もあるわけでございます。だから、銀座というものには交通規制をいたして、全然自動車を入れないようにする、そうしてあすこはショッピング・センターとして、昔通りの銀ブラがぶらぶらとできる場所にして、自動車なんか一切入れない、こういうような交通規制が必要じゃないか、そう思っておりますから、あそこへ地下でもって自動車道を作るなんということは、とんでもない間違いだというふうに深く私は考えております。そういう点を御参考にしていただいて、何かといろいろな点で一つ御発言をいただいて、事務当局の折り合いも早くすみやかにつけさせて、そうして閣僚懇談会の結論を来週の火曜日までに何とか一つやっていただかないと、オリンピックまでに地下鉄がうまくいかない、こういうことになると、青山のところで乗りかえをしたり、いろいろする関係がありますので、どうしてもこれはオリンピックのためにも地下鉄の日比谷線というものの完成を一日も早く——あれは二年六カ月かかるわけですから、そういう点で一つすみやかなる解決を希望いたしまして、私の質問を終わります。
○島村委員長 別に御発言の要求もないようでありますから、本日はこの程度で散会いたします。 午後一時十二分散会