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38回国会参議院1961/03/29

予算委員会第一分科会 第3号

発言数
321
登壇者
14
会派数
2
開催日
1961/03/29

会議録

小酒井義男日本社会党

○主査(小酒井義男君) これより予算委員会第一分科会を開会いたします。  昭和三十六年度総予算中、皇室費を議題といたします。  まず、皇室費の説明を求めます。

小畑忠皇室経済主管

○政府委員(小畑忠君) 昭和三十六年度皇室費の歳出予算についてその概要を御説明いたします。  本歳出予算に計上いたしました金額は、四億七千百九十三万六千円でありまして、その内訳は、内廷費五千八百万円、宮廷費三億九千五百三万六千円、皇族費一千八百九十万円であります。これを前年度予算に比較いたしますと、一千四百八十七万七千円の増加となっております。  そのおもなるものについて事項別に申し述べますと、内廷費は、皇室経済法第四条に基づき、同法施行法第七条に規定する定額を計上いたすことになっておりますが、本年度は、前年度に比較いたしまして八百万円の増加となっております。これは、内廷費の定額五千万円を本年度において五千八百万円に増額改定することを予定いたしていることによるものでありまして、これに伴う皇室経済法施行法の一部改正法律案は、今次国会に提出いたし御審議を願うことになっております。  宮廷費は、内廷費以外の宮廷において必要な経費を計上いたしたものでありまして、その内容といたしましては、皇室の公的御活動に必要な経費約三千八百五十万円、皇居造営に関するものといたしまして、吹上御住居造営費の最終年度分七千七百十七万四千円、次に、皇居造営準備に必要な経費一千二百八十四万円、皇室付属庭園整備に必要な経費八百四万五千円、その他、皇室用財産管理等に必要な経費約二億五千八百五十万円等でありまして、前年度より約百五十万円の増加となって、おります。  皇族費は、皇室経済法第六条に基づき、同法施行法第八条に規定する定額によって計算した額を計上いたすことになっておりますが、前年度より五百四十万円の増加となっております。これは、内廷費と同様に定額の改定を予定いたしておりまして、年額算定の基礎となる定額三百万円を本年度から四百二十万円に増額改定することによるものであります。これに伴う改正法律案は、今次国会に提出いたし御審議を願うことになっております。  以上をもちまして、昭和三十六年度皇室費歳出予算の概要の説明を終わります。よろしく御審議あらんことをお願いいたします。

小酒井義男日本社会党

○主査(小酒井義男君) なお、本日は、瓜生営内庁次長も出席をされておりますので、宮内庁所管は総理府に入るわけでありますが、質疑があれば、便宜上関連をさせて御質疑を願いたいと存じます。  質疑のある方は順次御発言を願います。

村山道雄自由民主党

○村山道雄君 皇居の一部分を公園として御開放になる、そういう御予定があるように承っておるのでありまするが、ただいま御説明のございました皇居付属庭園整備に必要な経費八百余万円、この中にはそういう御計画の経費が含まれておりますかどうか。もしそのお考えがあるといたしますならば、その御構想、たとえばその場所とか面積とか、いつ着手していつでき上がる御予定であるのか、あるいは場内整理のために入場料等をお取りになるかどうかというような点につきまして、ただいまおわかりの点について承知いたしたいと存じます。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) 私からお答え申します。皇居の東側の地区、約十万坪でございますが、この十万坪につきまして、皇居の造営に関連しまして、皇居造営審議会でいろいろの御審議の結果、これを皇居付属庭園といたしまして、宮中行事に支障のない限りは一般に公開をするというふうにするのがよろしいという御意見がありました。その御意見に基づきまして、皇居の付属の庭園ではありまするが、行事に支障のない限りは公開するという方針でこれを公園化するということで現在準備いたしております。その第一年度として、先ほど御説明申しました八百万円余りの予算を一応お願いいたしておるわけでありまするが、この計画は三十六年度からかかりまするが、その完成の時期は、皇居の完成よりは先でございまするが、四、五年先になるかと思います。まず最初に、三十六年度におきましては、ここを公園化する場合に、そこに必要とする植物、つまり木のまず苗床を作って必要な木を育成をする、育成をする場所は、赤坂御用邸でございますが、ここで育成する、そのことが一つと、それから東側地区の周囲の土塁が、上がずっと荒れておりますが、土塁の上に樹木を植えて、外から見てもながめのいい、感じのいいものにしよう、そういう樹木を植える経費、それが七百万円ばかりで、この八百方円のうちの大部分はその樹木を植える経費でございます。三十六年はその程度でございまするが、三十七年度からあの東側地区の中にいろいろありまする建物、その中には不要なものもあります。不要なものはこわしてしまう、それから必要なものも、その場所にあっては公園化には不適当であるという場合に、他にこれを移すというふうにいたします。そして、あの地域の一画に移します。そうしてこの中心部の所は緑地帯といたしまして、一般市民の方が散策をなさってもいいような場所にしようということでございます。  公開いたしました場合に、それでは場内の管理として入場料などを取る予定であるかどうかということでございますが、これは今のところは入場料は取らないという予定であります。新宿御苑に似たような形でありまして、夜間は閉鎖いたしますが、朝から夕方まではこれを公開する、しかしながら、入場料は取らないという方針でおるわけでございます。

村山道雄自由民主党

○村山道雄君 御計画は、御説明によりまして了承いたしたのでございますが、国民の清らかないこいの場所といたしまして、りっぱな庭園が開放されますように待望いたしまして、私の質問を終わります。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 きょうは四つの問題についてお尋ねしたいと思います。ただいま御説明になりました内廷費が五千八百万円、宮廷費が三億九千五百三万六千円、皇族費が一千八百九十万円、こういうようなこの予算の御説明がございました。これの裏づけとして、皇室経済法施行法の一部を改正する法律案が出されておるわけですが、この中で内廷費の定額は八百万円増額になるわけでございますね。この八百万円というのは、これはどういうようなお考えで八百万円という額が、増額分としておきめになられたのか。手続もそうですけれども、その内容はどうしてこの八百万円という数がきまったか。それは、皇族費の定額が四百二十万円というふうになっておりますが、従来は三百万円であったのが、今度百二十万円増額になるわけです。内廷費の方は八百万円増額になり、それから皇族費の方は百二十万円増額になるというふうな数字になるか、ちょっともう少し御説明いただかないと納得しかねる点がございます、その点の説明をしていただきたい。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) 内廷費の方の八百万円の増額をお願いする点は、なお、手続ということもちょっとおっしゃいましたので、手続を申しますると、これは皇室経済法の規定によりまして、内廷費、皇族費を変更する必要があるかどうかということについて、皇室経済会議で審議して意見をきめられる、その意見がきまりますると、それを内閣に出される、内閣に出された意見を、さらに国会に出すというふうに規定がなっております。その皇室経済会議が本年の一月十四日開かれまして、そして内廷費の五千万円を五千八百万円、皇族費の定額三百万円を四百二十万円に増額することが適当という御意見をいただきました。その基礎を申し上げますると、内廷費の方は、それでは増額の必要はなぜかという点でありますが、この内廷費の中で、まず人件費の部分から先に申した方がおわかりいいかと思いますが、その中に人件費というものが約九百万円ばかりございます。この内廷費がこの前、三年前に増額になりましてから、一般公務員の給与の上がっている平均率が二割六分五厘でございます。内廷職員の方の給与もそれに沿って幾らかずつ上げてきておりまするが、さらに先日上がりました機会に上げなければいけない、それらのものを二割六分五厘上げますと、約二百五十万というのが人件費のベース・アップでまず考えられる。あとの方でございまするが、なお、この一般物価の値上がり、これは三年間では約六%の程度でございます。でございまするが、あとの部分につきましては、人件費を除いた部分については、一割五分の増に計算ができておりますから、物価の値上がりよりは九%多いわけでありますが、その内容は、最近いろいろ内外の御交際のことが多くなっております。特に外国からのお客さんなんかも多く来られまするから、それに伴うての内廷費からの支出というものもふえてきておりまするが、その経費、それからまた一方、内廷の方が変動がございます。この前におきめいただいておりましたころは、皇太子殿下の御結婚前でございまして、御結婚後皇太子妃殿下がおふえになっております。それからその後浩宮さんがお生まれになっております。また一方、清宮さんが御結婚になりまして、皇族を離れられました。その点は減っておりますが、東宮妃殿下がおふえになり、浩官さんまでおふえになっている。そういうような移動の点もございます。そういうような関係に伴う経費の増、そういうような点もございまするので、いろいろ勘案いたしまして、その程度必要だということでございます。  それから皇族費の方は、三百万円が四百二十万円になっておりまするが、この中にも人件費の部分がございます。皇族費のうち、これは宮家によりまして違いまするが、約四割前後というのが人件費でございます。これは各宮家の方へ国家公務員として派遣になっておりまするのは、事務官が一名と、運転手が一名と、それだけでございまして、そのほかの事務をやったり、それから侍女——いろいろ御婦人でお世話なさる方、そういう方とか、それからその他のお世話をなさる職員、これは皇族費の中で支弁をなさっているわけでございます。そういうような関係の分が、やはり公務員のベース・アップに伴って二割六分五厘のものをどうしても考えなければいけない。そのほかに、先ほど内廷費の場合に申し上げましたものとちょうど似たように、最近内外の御交際の範囲がだんだん広くなり、度数もふえておりますので、それに伴う経費の増、それからまた、一般の社会の生活のレベルが上がりまして、たとえばいろいろな物を贈られるとかなんとかというものにつきましても、従来よりは幾らかよくなさらなければいけないというようなこともあるように聞いておりまして、それで計算の基礎といたしましては、その三百万円の中から、人件費の部分はまず引きまして、それに二割六分五厘をかけまして、そのあとの部分につきましては、実は内閣総理大臣の特別職としての給与が上がっておりますけれども、その上がった、実質的に上がられたその率を掛けまして、それでその金額を出しまして、それでそれが結局三百万円が四百二十万円に、つまり四割増しという数字になったわけでございます。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 御説明がごさいましたが、ただしかし、内廷費というのは、皇室経済法の第四条の二項で明らかであるように「内廷費として支出されたものは、御手元金となるものとし、宮内庁の経理に属する公金としない。」、こういうことになっておりますから、人件費等はこの内廷費の中に含まれないというふうに、私どもこの条文から考えられますが、純然たるお手元金、民間でいえば、お小づかいというような性格のもので、この中には人件費というものは含まれるべき性格のものではないと考えますが、この点はどうですか。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) 普通の宮内庁の職員、われわれのような者、これは国家公務員でございまするから、内廷費から支弁するわけではございませんが、しかしながら、陛下が私的に、私の立場でお使いになっておる人があります。たとえて申しますと、掌典——賢所とか皇霊殿とか、神殿とか、ああいうところのお祭りの関係の掌典並びにその補佐をする内掌典とか、そういう神事の関係の方は、これは国の経費でこれを給与すべきではないのでありまして、陛下の方のお手元金から出しておる。それから生物学の研究費がございますが、これは陛下の私的な御趣味でなさっておる、そういうふうなので、陛下のお手元金から何名かの職員を雇っておられる。そういうような、なお身の回りのごく、女中さんのような人もあります。そういう人の給与でございます。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 昭和三十六年度の十大ニュースの中に、義宮の御結婚問題というのが、もう去年あたりからだいぶ騒がれているようです。そこで、私は内廷費が八百万円ふえまして、多分そういうおめでたの御準備などもあって、いろいろのお手元金もお要りになる場合もあるのではなかろうかということを勘ぐりながら質問をしたわけです。私どもとしては、そういうおめでたいことは大へんけっこうなことで、できるだけ早い日を望んでおるわけですが、しかし、事御婚約の問題になるとなかなかめんどうな点もあるので、当局とされては、いろいろ公の機会等で口外することをはばかられることもあることは十分お察しいたしますが、そういうような御準備等も、若干こういう中に含まれる場合もある、こういうふうに考えてもよろしいものでしょうか。また、かりに義宮が今秋にでも御結婚にでもなるということになると、それらの費用というものは、どういう項目の中から新たにとられるものであるか、この点について。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) 義宮様の御婚約がいつかということ、これは実は現在はばく然といろいろ調査をしておりまする段階でございまして、いつごろというようなめどのつくような、そういう固まった段階には来ておりませんけれども、しかしながら、すでに満二十五才になっておられまするので、そろそろ考えなくてはいけないということで、いろいろと準備はいたしております。それで、もし御結婚にでもなれば、その経費はどういうところから出るかということでございますが、これは今のところ、義宮様が御結婚になるその結婚式は、法律的にどういう性格のものであるかということがあります。皇太子殿下の場合は、あれは国事として行なわれましたけれども、義宮様の場合は国事として行なわれるべきであるかどうか、そこには疑問がございます。皇太子殿下はもう皇位につかれることがきまっておられる方でありますが、義宮様はそれに次ぐ皇位継承権者ではありますけれども、必ず皇位につくとはきまっておりません。しかし、大切な皇位継承権者ではあられるから、国事と考えることはちょっと疑問が多いと思います。しかし、やはり単に私事ではなくて、公事的なものではないかと思います。それで、その経費につきましては、宮廷費でお願いをするのが建前ではなかろうか、それは大した多い金額ではございません。皇太子殿下の場合のような、ああしたたくさんの人を呼んで御披露なんかございませんから、経費の大部分は御披露の金額が多かったわけでございます。そう大きな金額ではございません。そのほか、いろいろな新生活をなさいますのに必要なものをととのえられるという家庭的な方の準備経費は、やはり内廷費でございます。この内廷費の中に、そういう準備をなさる経費も幾らか含んでおるかとお尋ねになれば、幾らか含んでおります。これはいよいよ御結婚になりますと相当な金額が要ると思います。それについては、あらかじめある程度内廷費で、余裕があった場合には、いわゆる貯金をなさったりして、そういう場合の支出に備えておられますから、そういう部分をまかなうことには別に困らないと思います。しかし、経費の大部分は内廷費になっております。一部分は宮廷費ということでございます。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 そういたしますと、この内廷費は、今のように、具体的になりますが、義宮の御結婚という場合には、内廷費に大部分負うというようなお話になりますが、しかし、もしそういうような場合には、これは内廷費をあるときには変更しなければならないという事態が出てくることもあると思う。そういうようなときには、経済会議を開いてもう一度諮って、それを内閣に持っていく、こういうような手続というのは、いつでも、事態があるごとにそういう手続というものはできるわけですか、皇室経済会議というものは。その内廷費を変更する必要がある、こういう事情を認めた場合には、皇室経済会議はいつでも開くことができ、そうしてその変更になった額は、内閣は皇室会議の内容を了として、これを国会で承認する、こういう手続というのは常時とることができるということになるわけですか。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) 皇室経済会議が特に必要であるというふうに認められれば、これは何どきでもできるわけでございます。しかし、義宮様の御結婚のための特別の入費というようなものは、平素のこの中で準備をしておられます。この内廷費というのは、ちょっと歳費的なもので、われわれの俸給とも幾らか違いますけれども、俸給のようなもので、その中から、将来何か要るだろうと、いろいろ予想されることも考えながら、準備の貯金をなさったりしておりますので、義宮様のために、経費が足らないから、また皇室経済会議を開いてどうということは、これはまずないと思います。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 大体わかりました。次にお伺いすることの前に、今度こちらから一つ注文をしたいことですが、最近どうも、私どもは、皇室というのは特定な存在であるというふうな、神がかり的な存在であるという考え方を私ども持っておりません。しかし、皇室に対する国民としての儀礼というものは、これはだれでも心得ておりますけれども、最近どうもその儀礼が少し上回り過ぎ、意識過剰でしょうか、オーバーな点がしばしば見受けられることは非常に残念であります。できれば意識過剰にならないように、側近の方々が格段の注意をされる必要がある傾向がこのごろ出てきているような気がいたします。それはほかでもありませんが、これはもうしばしば問題になり、新聞でも問題になったことですが、一体、皇太子御夫妻が御旅行になるというような場合に、特別列車を特に編成をして、そのために八十本の国鉄の汽車のダイヤを変更させる、こういうようなことは、ざっくばらんにいえば、ちょっと非常識だ、こういうそしりは国民の各層からあがっております。私もこれはもっともだと思いますが、この特別列車というのは、どういうときに運行されるものなのか。常識的に考えてみると、どうも皇太子御夫妻がホルスタインの牛の展覧会か何かにいらっしゃるというのですから、これは何も国事でも何でもない、軽い視察の御旅行であるというふうに私ども考えておりますが、それなのに五両も大きな汽車を連ねて、そんな特別列車というものがそんな御旅行に一体必要なのかという疑問が大へん起こるわけなんです。そういう大げさなことをやってくると、今度は内廷費というものにもだんだんと影響があるので、これは必要な経費は、民間だって皇室だって必要なものは十分に取らなければなりませんが、それ以上のやり方を回りの者がさせているという傾向に対して、これははなはだ私は遺憾なことだと思います。しかし、まあ瓜生次長さんは、いろいろ新聞や何かであなたのおっしゃることを見聞きいたしますと、きわめて民主的な明るい雰囲気を持っていらっしゃるんですが、どうもだれかがわざわざそういうことをして、国民と皇室の間の感情をぐうっと離らかすようなことをやる者がおるようです。そういう者は何者であるか、ここで究明する段階でもございませんが、一体その特別列車というものは、そう視察とか御見学とかいうようなときにお使いになる筋合いのものであるかどうか、その点が大へん疑問に思われますから、これを一つお伺いいたします。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) 国鉄の特別列車は、行幸、行啓の場合に使えるというようなことになっておるようでありますが、しかし、皇太子殿下が御旅行の場合は、従来普通は一両増結というような程度でなさっております。もちろん御結婚のあとの公式に関西においでのときは特別列車を使いました。それ以外には一両増結でやっておったのであります。このたびの場合は、私なんか一両増結でいいと考えておったのでありますが、しかしながら、鉄道の方の都合によりますと、一両増結しますと、その分だけ落とす、一台それだけその列車の輸送力が落ちる、で、その間を縫って一つ別に出せば他の方にも迷惑がかからないし、鉄道の方も扱いやすいので、特別列車の方がいいのだ、そういう御意向だということで、それならまあ一般になるべく迷惑をかけない方がいいんだろうからそれならそれでいいでしょうと私も言ったのでありますが、しかしながら、あとで聞いてみますると、いろいろな迷惑がかかっていることを聞きまして非常に意外に思いましたのですが、普通一般の方に迷惑をかけないで御旅行をなさるという趣旨からいえば、一両増結でいくことができればその方がよろしいというふうに考えておるわけであります。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 この特別列車というのは、行幸と行啓以外にはあまり使わない。それで皇太子様の場合も、御結婚後の伊勢神宮に対する御報告は公事として、公事という形で特別列車をお使いになったことは、これは私も納得できますが、ホルスタインの牛の展覧会に行かれるというようなことで、やたらに特別列車を動かすなんということは、私は厳に慎むべきだと思う。天皇の立場と皇太子の立場というものはおのずから憲法によって明らかであります。そういう立場もよく考えておられるのに、どういうわけで今度だけ特別列車を動かすようなことを命令されたのか、こういう命令というのはだれがなされたんですか。特別列車を使った方がいいとか、今瓜生さんのおっしゃるように一両増結でいいというお考えを持っているのに、それを特別列車を動かすという命令はだれがこういう命令をなさるのか。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) 皇太子殿下が地方に行啓になる場合に、この行啓に随行になる東宮職の人が鉄道の列車課の方といろいろ打ち合わせをするわけであります。その場合に、こちらの方の意向も言い、鉄道の方の都合も述べられて、そこでこうしようときまるわけでありまして、その列車をその場合に特別列車を出すとかいうような決定は、これは鉄道の方でなさるわけであります。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 鉄道はお召し列車の運転心得とかなんとかいうものがあって、なかなかお召し列車を一たび動かすという段になると、国鉄もずいぶん慎重な手続をするように私伺っておる。ですから、やたらに国鉄側として進んで特別列車を運転しようというような考えはあまりなかったので、どうも新聞、ちょっと今置いてきてしまったんですが、どうも国鉄側でも進んで特別列車をこの際やろうという気持はあまりなかったように解される談話も出ております。何者かがこの特別列車というようなことから具体的にこういうふうになってきたんじゃないかと思われる。国事と、それから皇太子の半プライベートの御旅行は区別をされるべきものであって、いやしくも国民に迷惑をかけるような八十本に及ぶダイヤの入れかえ等について、これは厳に慎まなければならない。特にこの点は今後こういうような、むしろ私どもと皇室の間の近親感を無理に遠ざけようとする何者かの力というものをこれを排除していくと、こういうような一つ御努力をしていただきたいと思う。特に私、これは質問の部類に入らないかもしれませんけれども、美智子妃殿下は御結婚前は大へん清楚で、お髪もお顔にお似合いになって大へん清楚ないいおぐしをあげていらっしゃる。妃殿下におなりになったとたんに、でかでかと作りつげの変な髪をお結いになつている。あれは多分美智子妃殿下のお気持からああいうお髪をおあげになっていられるのではないんじゃないか。回りの者がごてごてお顔にお似合いになっていないようなおぐしを無理におあげになるのじゃないかと思われて、私はむしろ気の毒に思っている。特に先般は赤ちゃんがお生まれになって一年の誕生日を迎えられたときに、美智子様がお読みになった歌というものは、私はほんとうに感動しましたね。こういう赤ちゃんに対して母親として持つ感動というものは、あれは母親としての感動そのままを表わした美智子妃殿下のそのままの声があそこに出てきている。実にすなおな母親としての感動が新聞に公表された三首の歌に表われている。何とも言えない気持です。非常な近親感を覚え、また敬意を払いたくなった。それなのに回りの者か何か知らないけれども、ごてごてと変にお似合いにならないようなお髪をあげたり、どうも近親感をわざわざはじいていくような旧態依然たる空気があるのではないか。そのことによって美智子様もいろいろお苦しみになる点があるのじゃないか。まあ女同士なものですから、そういうような言わず語らずのうちに深い同情を持っておるわけです。どうか一つ、国民と皇室をわざわざ遠ざけるような、そういう空気というものに対しては、特に瓜生次長はお近間におられる方でありますから、十分に一つ御注意をお願いしたいと思います。これを遠ざける力があるかないかというのは主観の問題になりますけれども、どうも最近そういう傾向が強くなっているように思いますけれども、おそばにおられていかがです、どういうふうにお感じなされますか。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) 皇室と国民との親しさをますます深めていかれることのきわめて必要であることは、われわれも常に考えておるわけでございますが、特に遠ざけていこうという何か特別な力があるか——特別な力ということではありませんが、やはりまあいろいろのお考えの方がありまして、比較的保守的な方もありますし、比較的進歩的な方もあるというような意味での意見の違いはあるわけでございますが、特別にどうというようなことはございませんです。  なお、妃殿下のお髪の形とか、そういうようなことについては、われわれは男でわかりませんので、やはりその専門の美容の方の方がいろいろおいでになって、なさっておるようでありまするが、それがあるいはそういう御批判を受けるようなことになるのかと想像いたしますけれども、まあ根本の精神としては、皇室と国民との親しさをいよいよ増すような方向に常に留意していきたいと思っております。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 今の赤ちゃんの御成育についてのプランというのは、大体お母様である美智子妃殿下がお立てになって、その通り実行されておりますか。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) 浩宮様の御成育については、美智子妃殿下のお考えを中心にされて進められて、ほかの方がお手伝いするというような形で進められております。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 実に、今度の御養育のいろいろの御苦心等、私ども週刊雑誌等でわかりますが、散見するところでは、実に行き瞬いた、りっぱな母親としてのプランをお立てになられて、私は、美智子妃殿下が赤ちゃんをお育てになる過程で、日本の若い母親たちの模範になるような育児方式というようなものをあの中から編み出していかれてもいいんじゃないかという気持もするわけです。で、まわりの者がとやかく言うよりは、むしろ英知の高い美智子妃殿下が、母親としての英知を子供に対して出していくいろいろのプランというものは、もっと大胆に宮内庁側も公表されて、そして無知な母親、子供に対する冷静な理知的な教育方針というよりは、むしろ育児方針というものをまだ持たない日本の母親のために、一つのモデル・ケースとして、大いにあれはむしろPRされた方がいいんじゃないだろうか。この間赤ちゃんのコンクールがございましたね。あのコンクールに、美智子妃殿下が赤ちゃん殿下をお連れになって行かれたということでございますけれども、私ども、あれなんかいい構想だと思います。今までああいうことはなかったんじゃないかと思いますが、瓜生次長あたりの構想であるかどうかはわかりませんが、実にああいう構想も、私どもとしては敬意を表する構想である。また、育児について、テレビとか、そういったようなもので、記者団との会見などを通しながらなさっておられるという点、非常にこれは効果的な点です。どうか一つ、皇室と国民というものを離れさせるのではなくて、せっかく新しい皇室の中に起こっている新しい風、これを大切に育て、皇室と日本の国民というものが人間的な親近感を持って結ばれていくというような方向に持っていくことが大切なのではないか。そういうお役目をされる歴史的な立場に偶然にも立たれたのが、私は、美智子妃殿下ではないか。その美智子妃殿下にお似合いにもならないようなでこでこな髪をあげて、そして入れかわり立ちかわりお人形のように着物をかえて、御結婚前の清純さとか、あの方自体の個性の強い美しさ、実に魅力ある美しさというものをどんどん消していってしまう。非常に残念に思います。一人の女性としての英知というものは、皇太子妃殿下であろうとも、その英知が国民の上によい影響を与えるような点については大いにPRされたい。特に育児問題等については、実にりっぱな専門的な知識と絶えざる努力が払われている。乳ぶさをふくませるあの赤ちゃんのぬれぬれとしたひとみにじっと見守られると、自分は母親として恥ずかしいというような、ああいうような歌を通してみても、いかに一個の母性として、子供の完全な育成のために全力をあげているかということがうかがえる。そういうようなものを一つの国民に対するその面のPRなんていうものは、ある意味では、母親教育にも大へん役立つのではないかと思いますから、どうか今後も遠慮なく、テレビ等を通して、日本のまだ成長し切らない母親にそういう具体的の面から訴えていただけることを非常に私希望するわけです。皇后陛下に母の日にカーネーションを上げるということもいいですけれども、ああいうものは儀礼的で、あまり効果がありません。むしろ美智子様の、ぬれぬれとしたわが子のひとみに母親として恥ずかしいというような、あの純真な母親として、あの素朴な感情というものは国民にぴたっとくる。そういうことで、私は、皇室と国民というものが一つになっていくという、新しい、イギリスの皇室と国民のあり方というようなものには、ああいう面から推し進めていくべきではないかという考え方を実は持っておるんです。どうか一つ、こういう点にも特段の御留意をしていただければということで、意見をまじえながら御感想なり御意見なり聞きたいと思います。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) この浩宮様の御養育のことに関して、従来も、いろいろ実情は、新聞とか雑誌にも紹介され、あるいはテレビの面にも紹介されておりますが、今後もそうした線を後退させないように、さらにもつといろいろ、差しつかえのない範囲においてはこれを公表もして、国民と皇室との親しさを増すように努めたいと思います。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 次に、皇族費の問題をちょっとお尋ねしておきますが、先ほどの御説明で大体了解いたしました。現在この皇族費の対象になっておられる皇族の数というのは、どのくらいの数でございますか。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) 秩父宮家お一人、高松宮家お二人、三笠宮家が、両殿下にお子様が五人ございますから七人で、十人の方になります。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 そこで私、良案経済法の第六条、皇族費の中で、大へん疑問に思ったことが一つありますから、これをお尋ねしておきます。これは、第二項では、「独立の生計を営むことの認定は、皇室経済会議の議を経ることを要する。」こういうようなことで、この中に、第一号で、「独立の生計を営む親王に対しては、定額相当額の金額とする。」こういうふうになっていますが、今度は、その第三号で、「独立の生計を営む内親王に対しては、定額の二分の一に相当する額の金額とする。」こういうふうにしている。経済上に、ひどい男女の差をつけております。これはどうも、皇室の伝統であるかどうかはわかりませんけれども、経済問題に対して、親王と内親王、いわゆる男女という遠いで二分の一減額するというこの規定というものは、非近代的ではないかという気がいたします。この点はどうでございますか。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) この点は、われわれの方でもいろいろ検討いたしておりまするが、これがきめられました当時は、やはり内親王が独立の生計を営まれる場合は、親王が独立の生計を営まれる場合に比較して、外部との御交際その他もそう多くないだろうというような考え方があったのだと思います。それで、経費もそう多くは要らないだろうというようなことがあったと思うのであります。しかし、その点は疑問はあると思います。しかし、「独立の生計を営む内親王」というのは、実際問題としてはほとんどないだろうと思います。まあ御年配になりまして御結婚になりますれば、これは、「独立の生計を営む」という段階を経ないで御結婚になりますので、実際問題としては、あまりこういうことはないかと思うのであります。しかしながら、こうした表現があるということについてどうかという疑問がございます。皇室経済法全般につきまして、いろいろ検討したらどうかという意見がございまして、事務的には、現在いろいろ検討をいたしておるのでございまするが、しかしながら、まだ結論を得ておるわけではございませんので、おっしゃる点は、確かに研究問題だということで、研究はいたしております。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 御研究はけっこうでございますけれども、少なくとも皇室という立場でございますから、個々に経済上のかりにそういう必要があるかないかは別問題としても、法文上に、経済上の問題を、女だから定額の二分の一でいいという、こういう考え方というものは、これはもうここは削除すべきものだ。当然これは削除すべきものだ。憲法の十四条でも、はっきり、法の下の平等、それから貴族の禁止、栄典、十四条については、法の下の平等ということが、これは強くうたわれておって、しかも、この平等というものの内容が、ここにちゃんと規定されておる。皇室の中では、世襲というようなことは、これは次男、三男というようなことから見れば、これは明らかに平等じゃない。しかし憲法は、世襲というものを、平等の特例としてここに認められておる。それからまた、皇室の財産授受の制限、こういうことも、私どもから見れば、明らかにこれは不当な、不平等な扱いだと思いますけれども、しかし、憲法には、その平等にも最小限度の制限をつけておる。その最小限度の制限は、この十四条の後段に全部列挙してある。ところが、この皇室経済法の六条の第二号については、何らそういう規定も何もない、皇室経済法の中にも。十四条の注釈の中には、皇室経済法の一部分は、法の下の平等という観念からこういうものだけは除外するということになっているが、この六条の三号、つまり男女の差による経済的な差別待遇、こういうものは明らかに不平等であるということを、憲法第十四条は、法文の上から指摘しておる点です。皇室は、なかなか古い伝統の中に生きるところでございますから、一そうそういう点も強いのかもしれませんけれども、新憲法のもとにおける天皇の地位、あるいは皇族、そういうものは、ことごとくやっぱりこの法規通りにあるべきものであって、法のもとに平等であるという精神は、皇室の中であろうとも、この精神を尊重するということは、これは変わりのないところでございます。できれば、この三号というものは削除する、具体的な例がないというなら、なお削除する、こういう方向に踏み切るべきではないかと思います。研究中であるとおっしゃったけれども、踏み切るのが当然であるというように、私は憲法の解釈から考えられます。この点はどうですか。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) 今の御意見の点は十分尊重いたしまして、われわれの現在研究中の場合に十分考えたいと思いますが、皇室経済法は、このほかにもいろいろ考え直すべき点があるのじゃないかというので、現在研究中でありまするから、ほかの方とあわせて一緒にあるいは考えることができるのじゃないかと思います。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 もう一点、皇室経済法の第七条に、皇位に伴う由緒ある物、こういうもので、「皇位とともに伝わるべき由緒ある物は、皇位とともに、皇嗣が、これを受ける。」こういうふうになっておりますが、いわゆる「由緒ある物」は、現在どのように管理されておるのか。その管理について、どのような予算が組まれておるのか。管理の状況、現状、どういうふうになっているのか、これが一つ。  もう一つ続けて質問を提出いたしておきますが、皇室用の財産管理等に必要な経費二億五千八百五十万円と、こういうふうに、皇室用財産管理に必要な経費が相当多額に絡まれておるわけです。一説によると、御料牧場の中には、不要と思われるような牛や馬、そういうものがかなり飼われておるということも一説に聞いておりますが、御料牧場というのは、どこにどのくらいあって、その管理はどういうふうに行なわれておるのか。こういう点を概略説明をしていただきたいと思います。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) この「皇位とともに伝わるべき由緒ある物」は、これは、たとえば三種の神器とか、あるいは代々御先祖から伝わっている御宸翰類その他の宝物というようなものでございまするが、その方の維持管理のことは、これは内廷費の方の経費で出されておるわけでございます。  それから、宮廷費の方の皇室財産の管理の経費というもの、これはもう皇居から御用邸から、それから京都の方の御所、離宮、それから陵墓、そういうもの、なお今お話のありました御料牧場の維持管理費というのも入っております。御料牧場は、牧場としては、千葉県の三里塚にございますが、これは、広さが四百三十町歩ばかり、終戦のころは千四百町歩ばかりございましたが、三分の二は開放になって、必要な限度で現在皇室用財産になっております。ここには馬、牛、豚とか鶏、それから清浄野菜の栽培というようなのが行なわれておりまするが、この馬の数、牛の数は、必要な数と考えられております。馬としては現在七十二頭、乳牛が四十一頭、そのほかに豚が八十四頭、綿羊が七十頭、それから鶏が千羽ばかりで、この馬の関係、これは、皇室でお使いになる御料馬の生産、それから、いろいろ儀式用に使いまする馬車の輓馬の生産、そういうようなこと、なお、この経費をせっかくこれだけやっておりまするから、そういう皇室でもってお使いにならないものについては払い下げをいたしております。それによりまする収入も幾らか上がっているわけであります。乳牛の方は、これはいろいろ宮廷で御陪食ですとか、あるいは夜会ですとか晩餐会ですとか、あるいは園遊会とか、いろいろの行事があります。なお、両陛下その他の方の召し上がるものもございます。そういうようなところに使われるものでございます。豚、綿羊、鶏、そういうようなもので余分のあった場合には、これは払い下げをして、これは収入を国庫の雑収入の方へ入れてあるわけでございます。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 馬が七十二頭という御説明でしたが、この御料牧場というのは千葉の三里塚だけですか。その一カ所だけですか。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) さようでございます。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 七十二頭も馬が要るのですか。このごろは大体もう自動車で、馬はそうお使いにならないのじゃないかというような気もしますが、ずいぶん馬がたくさんおりますが、そんなに要るのですかね。それから乳牛、豚、鶏、こう考えてくると、あまりにも、まあ御用のほどはわかりますけれども、どうも不必要なものもあるようにも思われますが、この三里塚、四百三十町歩というような相当の広いところですが、こういう御料牧場というのは、皇室がお使いになるすべてのものをできるだけそこで御用立てるというような意味からそういう広大なものをとっておくという、そういう習慣になっているわけですか。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) この馬の中には、種馬で雄の方が三頭とか、種の雌馬十九頭とか、生産のためのもの、それから二才馬が四頭、三才馬が十三頭生育しているようなものもあります。それから使役馬、それからこういういろいろな農場の使役馬でありますとか、それから馬車の方の競馬とか、そういうものをずっと含んでいるのでありまして、で、これは明治十八年から皇室の御料牧場になっているわけであります。まあこの沿革を見ますと、何か千二百数十年前にも、やはりあの場所に牧場があって、それを地方の豪族が持っておった。徳川時代は徳川幕府が持っておられた。それから明治になってから皇室のものになった。皇室のものになったころの面積は四千町歩、徳川時代にも四千町歩で、それを大正の時代にだいぶ開放して千四百町歩に縮小、それから終戦のときにまたこれを三分の一に縮小し、現在だんだん縮小されて、必要最小限度のところ、いろいろな農林省の方の牧場もございます。そういうものと比較いたしましても、これが広過ぎて、むだな経営をやっているということにはならないようであります。農林省の方の畜産局の専門家にもいろいろ診断してもらって、お互いに相談しながらやっておりますが、その診断書によりますと、農林省の牧場に比較して、この飼育している動物の割合にして狭いというような診断もいたしておりますので、そうむだな広さではないと思っております。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 私がこういうことを言うのは、あそこの三里塚の牧場の中にのうのうとしている牛や馬を見て、ああ私も人間に生まれないで、牛や馬に生まれたいというような嘆息を漏らす者もいるわけです。だから不必要なものは、これはやはり節減するという方向にいくべきで、必要なものはこれは節減すべきではないけれども、不必要なものは、やはりもって範を示されるという意味においても、回りの者が、一々そんなことは天皇も皇族もおわかりにならない。回りの者がやはりそういう感覚でものごとを処理していかないと、なぜ馬が七十二頭も要るのだろう、この自動車のスピードの時代に。それは必要もあるから置くのだからいいでしょうけれども、七十二頭とは、そんなにその必要がないのじゃないかという常識的な感じがするのです。こういうような常識的でないことは、国民と皇室の間の感情というものを、結果的に開いていくということになる。できればそういう面についても御検討をいただくことが必要ではないか。これは私の意見です。これで終わりますが、さっきお召し列車のことについていろいろお話がありましたが、専門的な知識を私持ちませんので、宮内庁の側に尋ねても十分でないと思いまして、国鉄側に来ていただくようなことは、まだ委員長にお話をしてなかったのですが、あとでお願いいたします。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 私、簡単に、この予算各日明細書についてちょっとわからぬことをお尋ねします。  第七の報償費というのは、これは何の報償、どんなことをするのですか。簡単でいいから、わかるように。

小畑忠皇室経済主管

○政府委員(小畑忠君) 報償費のうちには、贈賜関係と申しまして、陛下の公的な立場で賜わります関係の祭資料とか、あるいは賜物とか、あるいはお玉串とか、そういうような関係の……

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 もっとよくわかるように言うてくれたまえ。君のあまり専門語じゃわからぬ。

小畑忠皇室経済主管

○政府委員(小畑忠君) 陛下が公の立場で賜わります祭資料亡くなりましたときの祭資の関係だとか、あるいはまたお品物を外国の方がみえましたときに賜わります、あるいはまた内国の人に賜わります関係の費用というものと、それから行幸啓関係に際しましての関係の経費が入っております。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 今のは報償費じゃないじゃないか。報償費という意味じゃないじゃないか、それは。

小畑忠皇室経済主管

○政府委員(小畑忠君) その場合に賜わります経費でございますが、飛行機の料金だとか、そうした料金の関係のものが入っております。そういうものがこのうちの報償費の内容を占めております。それから、おもなるものといたしましては、従来国賓の接伴に関する経費をそのつど予備費からいただいておりましたけれども、今回はこの二回分ぐらいの経費を、この報償費のうちに、国賓接伴として二断六十万ばかりお願いしております。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 その招待の費用は、君、ここにあるじゃないか、招宴費というものが。招宴費が九号に九百五十八万円というものがあるじゃないか。

小畑忠皇室経済主管

○政府委員(小畑忠君) 九号の招宴の関係の経費は、御陪食の経費だとか、天皇誕生日あるいは新年園遊会などの御陪食の経費、あるいはカモ猟、あるいはアユ漁の場合の、外国関係のお客様の接伴関係の費用がその内容になっております。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 報償ということは、何か陛下もしくは皇室においてなされたことについて補いをするという費用じゃないのかね。報い償うという文句はそう解釈されるね。そうすると、こういうようなことを民間の人がしたから、それに対して陛下が報いをしようとか、あるいはそれだけの民間の損害を補うというようなことならわかるけれども、あなたのような御説明では報償費じゃないじゃないか、それは。

小畑忠皇室経済主管

○政府委員(小畑忠君) 今の民間から得なわれましたことに対するお礼的な意味の報償費でございまして、その意味におきまして行幸啓関係の事項その他がこの中に入っております。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 よろしい。それから動物購入費というのが、今高田さんのいろいろな動物に関する御質問があったが、そういうような動物について、何か足りないものを補足する意味において購入する、そういうような費用かね。

小畑忠皇室経済主管

○政府委員(小畑忠君) 御質問の通りでございまして、先ほど次長から御説明申し上げましたように、御料牧場におきます競馬計画なんかを進めておりますけれども、この競馬計画の一環といたしまして牛馬の購入がございますが、その関係の費用でございます。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 牛馬の購入には、今ずいぶんたくさんの牛馬がおるようだが、その牛馬で足りないというようなときに買い入れをする、こういう費用か。

小畑忠皇室経済主管

○政府委員(小畑忠君) 足りないと申しますのはなんでございますが、この輓馬計画につきましては、大体十五頭ぐらいの輓馬が必要だというふうなことに最初の計画を立てておりまして、それを技術的に必要な年度計画というふうなことに割り振りまして、その年度に必要な輓馬を……。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 たとえばどういうものですか。牛、馬、豚、鶏とかいうふうなものかね。

小畑忠皇室経済主管

○政府委員(小畑忠君) これは馬もございますし、牛もございますけれども、馬につきましては、種馬につきましては昨年度予算を計上していただきましたが、今度雌馬の購入の計画とかいうふうなものがこの中に入っておるわけであります。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 それから、舎人の方に対する被服費というのが二百五十一万円かあるね。これはどんな——舎人あたりに着せる着物を皇室から支給するための費用か。

小畑忠皇室経済主管

○政府委員(小畑忠君) 御質問の通りでございまして、あそこに行事等のときに立っております舎人に官服として着せます被服でございます。それから、牧場等に勤めております牧夫その他の関係の者に支給します被服もこの中に入っております。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 それから、自動車の借上料というのがある。自動車は宮中にあるものだけじゃお足りにならぬのか。

小畑忠皇室経済主管

○政府委員(小畑忠君) 自動車の借り上げにつきましては、猟場、その他地方で行事が行なわれます場合だとか、あるいは国賓がおいでになりまして、京都その他でお使いになります関係の自動車だとか、あるいは行啓その他で御料単は持って参りません場合に、地方で借り上げます自動車の借上料がこの中に入っております。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 それから宿舎の借上料が八十万円かあるね。これはどういうことです。宿舎を借り上げる……。

小畑忠皇室経済主管

○政府委員(小畑忠君) これは国賓がおいでになりましたときに、白金の迎賓館を借り上げておりますけれども、この借り上げの関係の費用でございます。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 そうすると、そういうような宿舎なんかということは、やはり外賓を迎えるものについて、皇室に常時備付けておく官舎が必要じゃないのか。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) 現在、皇室用としてのそういう迎賓用の宿舎がございませんので、将来これを考える方がいいのじゃないか。たとえば赤坂離宮があきました場合に、あるいはあれを何か活用するような方法を考えればいいのじゃないかとか、現在研究中でございます。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 それは宮中のことでございますから、そのくらいの施設は当然保有なさっていいと思うのです。それを考えて急にやって下さい。それはどうです。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) 急といわれても、すぐにというわけにはいきませんでしょうが、現在そのことを検討中でございますので、近い将来において実現したいと思っております。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 もう一問だけ。この十五号に吹上御住居施設整備費六千百八十二万三千円というのは、これは何ですか、皇居御造営に対するやはり一部かね。

小畑忠皇室経済主管

○政府委員(小畑忠君) この吹上の御住居につきましては、皇居造営の一環といたしまして、造営審議会の御審議に基づき、三十五年度より吹上の内に陛下のお住居を建設中でございます。三十五年度の予算は昨年度御審議いただきまして、二カ年計画になっております。この二年目の経費をここに計上いたしております。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 それは、つまり普通にわれわれ国民が言う皇居というものの一部かね。

小畑忠皇室経済主管

○政府委員(小畑忠君) 御質問の通りでございます。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 そうすると、この六千百八十二万三千円というのは、そういうような陛下のお住居を整備する費用で、皇居造営についての計画ではないのですね。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) 皇居と申しますると、陛下のお住居になる所と、それからいろいろ公式の行事をなさいまする所と両方ございまするが、皇室の行事をなさる所を普通宮殿といっております。お住居になる所と宮殿を合わせて計画をいたしているわけでございまするが、お住居の方は三十六年度で完成いたします。あとは宮殿でございます。宮殿の部分は、昨年からこの設計、調査にかかっているわけでございます。最初は設計に二年くらい、工事はあと五年くらいで、昭和四十一年くらいで工事が完成するというような予定でございましたが、いろいろ専門家の御意見を聞きました結果、設計はもう一年長い方がいいというので、設計を三年といたしますと、三十七年に設計を完成する。工事の方は三十八年から五年ということで進みましたが、今四年でできるというので進めております。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 そこで、仁徳天皇に対して、国民が浄財を持ち寄って高津宮を造営して陛下に献上したという、古いいい話のあることは皆さん御承知の通りです。ああいうふうな工合に、今でも民間から寄付を募って皇居御造営に協力しようという話が今あるのですが、そういうようなことで国費でもって建てることは言うまでもないが、それに対して民間からそういう計画を立てて、その金をいわゆる国費の中に充当すべく献上するとかというようなことについて御準備に相なることができますか、できませんか、その辺を。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) 皇居造営の経費は国費をもってする建前でございまするが、一般の方からぜひ御寄付したいという方があった場合には、これをお受けするという方針になっております。現在までに昨年の夏から受け付けをやっておりまするが、約一千万円程度受け付けをいたしております。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 そういうようなりっぱな義援の金を受けて、その金額等はやはり公表して国民に知らせるという方法をとっておりますか。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) これくらい集まったというようなことは、時によっては新聞社の方には申し上げておりまするが、最初お書きになって、またもう少しまとまったときに書いていただけるのではないかと思います。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 そういうことは非常にいいことで、国民の美挙であるから、そんなことはある時期にはその住所、氏名、金紙等をやはり公表する必要があると思うのだが、そういうことによって国民をして誘致するというような卑劣なことでなくして、それだけ国民が皇室を思い、陛下に対して尊敬の念を持つというようなことを国民に知らせるということは非常にいいことでございますから、適当な時期において、適当な方法によってこれを公表するというようなお考えがありますか。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) 各氏名を公表するというようなことには幾らか疑問があると思います。皆さんがほんとうの浄財のような気持でやっておりますので、宣伝的なものじゃないというようなふうにして、そういうあまり宣伝的なものは受け付けないという建前でございます。しかし、これはどのくらい集まったとか、まあ一応事務の都合で、あまり少ないのは何だから百円以上にして、百円未満のものは百円になるように何か組むとかして、少ないのは百円から、多いのは三百万円というのもございます。そういうふうにいろいろでございます。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 今どのくらい集まっておりますか。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) 現在のところ一千十万円でございます。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 質問終わります。    ——————————

小酒井義男日本社会党

○主査(小酒井義男君) この際、分科会担当委員の変更について御報告いたします。  本日、大森創造君の委員辞任に伴い、補欠として藤田藤太郎君が選任されました。    ——————————

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 先ほど特別列車、つまりお召し列車ですか、このことについていろいろ伺ったのですけれども、私、専門知識がありませんので、この際伺っておきたいと思います。  その第一点は、先ほど質問によれば、宮内庁側としては、別に特別列車でなければならないという考えはなかったようです。ところが、国鉄側の方で特別列車というようなことでそういうふうになった経過を話されたわけです。私はそれについて、意見として、皇太子御夫妻の御旅行については、やたらにこういうお召し列車などは使うべき性質のものではないじゃないか。これはやっぱり区別して使われるものじゃないか、こういう実は意見を出しているわけです。実は先ほど「お召列車の運転及び警護心得」という、これは見ても卒倒するような心得を実は見てびっくりしているのです。お召し列車の運転というのは容易ならざるものですね、これは。これは大体特別列車というのは、運転するのに何日間ぐらいの——お乗りになるまでに大体何日間ぐらいの経過を要さなければ乗れないというしかけになっているのか、どうも私はしろうとですから、この条文を見ても、あまりにも手が込み過ぎてわかりません。何日ぐらい前からお召し列車を運転するために係員は準備をしなければならないのか。

石原米彦日本国有鉄道運転局長

○説明員(石原米彦君) 国鉄の運転局長でございます。ただいまの御質問にお答え申し上げます。  まず、皇太子殿下の御旅行に対しまして、なるべく特別列車を運転すべきでないじゃないかという御質問でございますが、この点は宮内庁からも大体同様の御意向がございますし、私どももそう存じまして、極力増結と申しますか、普通の列車に車両をつけるという方法をとっておりますし、また、東海道本線などでは、「こだま」の中に般のお客さまとも混乗して、一緒に乗っていただくというような方法もお願いをいたしたこともございますし、それから最近は貴賓用の電車を作りまして、これは一般の外国の貴賓なんかにも使いますけれども、電車ですとずっと簡単になりまして、逗子、黒磯あたりの御旅行には、これを天皇陛下にも皇太子殿下にもなるべく御利用いただいております。従いまして、特別の専用の列車を仕立てますのは、非常にまれにすることにいたしております。皇太子殿下は、私の記憶では、たしか伊勢においでになりましたのだけで、今回が二回目となっております。なるべくはそういうことにいたしております。  それからお召し列車の運転の計画でございますが、これは大体地方の行事なんかもございまして、どこをどういうふうに見られる、従って、どこに行かれる、どこに行かれるということで、非常に県としてもむずかしい問題でございますので、かなり事前に関係者がみな寄ってその地方で協議をいたします。従って、そのときに特別列車を仕立てる場合も、あるいは特別列車を仕立てない場合も、そのときに非常に綿密な計画を組み立てることになりますので、大体一月前くらいにやるのが例だと思います。どこをごらんになるか、これを何時間くらいで見られるというようなこと等と合わせまして列車の運転計画をいたさなければなりませんし、また、列車で行かれるか自動車で行かれるかという問題もございますし、そういうようなものを全部綿密に計画を立てることになっております。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 そうすると、お召し列車を一つ動かすのには、一ヶ月も前から全地域にわたっていろいろ相談をしなければならないという、大へん大がかりな筋合いのものなんですね、お召し列車、特別列車というのは。

石原米彦日本国有鉄道運転局長

○説明員(石原米彦君) これは、お召し列車を運転するために一カ月研究を続けるということではございませんで、いろいろな行事予定と合わせて相談をしなければならない。その行事予定を宮内庁、県あるいはその他で計画をされるのが、大体一カ月前ぐらいにされるのが例だということでございます。その際に鉄道も加わりまして、それに時間をどういうふうにして合わせるか、あるいは自動車で行かれるのか鉄道を利用されるのかというような御相談をするということでございます。さいぜん申し上げました電車の例なんかでございますと、最近は大体の予定の時刻を考えておりますので、計画だけでございましたので、数日前に御通知いただけばいいわけです。また、新しい線区においでになりますのは、県でも非常にいろいろな行事を予定してございますので、これは大体日にちが幾日前ということはきまっておりません。大体皆さんの都合のいいときにおやりになりますので、そのときに鉄道の方も加わりまして御相談願う、こういうことになっております。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 車内の消毒なんというのも、一週間前にちゃんと消毒しなければいけないというふうに、大へんむずかしい規定があるようですが、との昭和二十九年六月三十日、総裁達第三百四十九号、これに「お召列車の運転及び警護心得」と、こういうことになって、第七十何条にわたり、微に入り細にわたって運転心得が書かれてあるようですが、これはあくまで天皇の行幸啓というような場合に使われる筋合いのもので、この「皇太子殿下、皇太子妃殿下が御乗車の場合の取扱方」というものは、これはお召し列車の煙転心得に比べると、ほんとうに一ページぐらいの、きわめて軽いものです。全然特別列車の扱いというものは、ここからここまで七十何条にわたる大へんな規則が書かれてあって、この重さというものは、非常に比重が重いですね、比重が重い。これを連行するためにたくさんの人手を借りなければならない。それからまたいろいろの意味で、トロリー・バスの制限やいろいろの運転速度の制限等があって、なかなか容易ならざるものなんですが、なぜ今回の松本行きの御旅行にわざわざ「皇太子殿下、皇太子妃殿下が御乗車の場合の取扱方」といって、第一条の中に、皇太子殿下はこういう車にお乗りになるというようなことが大体書いてあるのです。なぜ今度だけは、このホルスタインの牛をごらんになるのに、なぜそのような厳重な規定を必要とするお召し列車、すなわち、一カ月も前から準備にかかるようなお召し列車をなぜ国鉄側は使わなければならないというふうに判断をしたのか、この点はなはだ私疑問にたえない。これを伺います。

石原米彦日本国有鉄道運転局長

○説明員(石原米彦君) 御乗用の列車、専門の特別列車を仕立てますか、あるいは在来あります列車に増結いたしますか、あるいは一般の列車に御混乗を願いますかにつきましては、そのつど線図の実情や、行事の御予定、性格というようなものに基づきまして、宮内庁とも相談をいたしましてきめるのでございますが、さいぜん申しましたように、特に皇太子殿下の場合は、なるべく簡略にするように、宮内庁の御意向もございますし、われわれもお願いしております。ただ、今度の場合につきまして、鉄道の方の立場の実情を申し上げますと、中央線は、特にこういう季節になりますと、列車が非常に込んでおります。従いまして、増結をいたしますれば簡単ではございますが、現在は、現在の列車だけではなかなか運び切れないで、臨時列車もそのつど入れなければならない実情になっておりますので、機関車の力一ぱいに客車を引っぱっているわけです。従いまして、一両でも二両でも別の客車をつけるということになりますと、普通の編成の客車をはずさなければなりませんので、現在でも非常に込んで満員になっております。なぜ込んでいるかと申しますと、これは東京がこれだけ非常な人口がふえてきているにもかかわらず、相変わらず単線でやっておりますので、列車の輸送回数が限られております。そのために非常に込んで、特に季節的な問題とかという問題がございまして込んでおります。その込んでおるお客様の列車をはずしてつけなければならないというようなことで、鉄道の方としては、また別な悩みを持っておりまして、たとえば十両で運転できるものを、そのためにわざわざ九両なり八両なりに減らすということになりますと、一般のお客様に対して、満員が超満員になるという関係もございまして、もう一つは、東海道あたりでは急直行の早い列車がたくさんございますので、そういう点からも御乗用いただくのに便利でございますが、各駅停車のような列車には増結をすることができませんし、それから最近は気動車をたくさん入れまして、気動車になりますと、こういう増結ということができなくなります。最近中央東線は、急行、準急列車をかなりたくさん気動車列車にいたしました。そういったような問題がかたがたありまして、むしろ特別の列車で御旅行願いました方が、鉄道としても、かえってこの場合は便宜が多かったのでございます。それで、一般のお客さんの迷惑や、行事予定、発着の御希望の御時間というようなものを総合勘案いたしまして、御相談の結果、特別列車を仕立てるということにいたしましたので、先ほど申し上げましたように、これは線区の実情その他から、むしろ皇太子殿下につきましては異例のことだったわけであります。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 「皇太子殿下、皇太子妃殿下が御乗車の場合の取扱方」の第二条の中には、「御乗用車及び必要な旅客単を増結すること。」、「御乗車の列車が停止する停車場において、隣接線路で行き違い又は待避する列車の旅客車は、なるべく御乗用車から隔ててこれを停止させること。」というように、大へんこれは軽くなっておりますね。だから、原則としては特別列車をこれは使わない、こういう考え方なのが、今度とたんにこういう特別列車をなぜ使ったかという私の質問に対しては、混雑を防ぐためである、事情やむを得なかったという、こういう答弁でございましたが、今後も皇太子様の御旅行に、こういう理由だと、いつも特別列車を使うということになるが、特別列車を使うときには、ほかの客車やほかの貨車に相当の制限をしている。あなたは汽車の混雑だとか何だとか言っているけれども、お召し列車を運転する場合には、トロリーまで制限しているでしょう。そのほか貨物も制限する、それから普通の汽車の速度も制限する、先行も制限する。このように、その特別列車の運行については、他の一般列車というものは、非常な制限を受けなければならない形にこれはなっているわけです。ですから、混雑をするとか、多くの国民に迷惑をかけないために今回お召し列車を使ったと言うけれども、お召し列車を使う方が、よりいろいろな意味から、国民に対する負担、それから列車の運行に対する各種の制限というものが行なわれるわけでありますけれども、このお召し列車に対する列車の制限というのは、私しろうとでわかりませんが、拝見しただけでも、かなり強い制限がある。どういうようなお召し列車の運行に対して他の列車は制限を受けなければならないのか、ここらを明らかにこの際まずしていただきたい。

石原米彦日本国有鉄道運転局長

○説明員(石原米彦君) お答えいたします。さいぜん申しましたように、今後とも、特に皇太子殿下の御旅行に際しましては、特別列車はなるべく仕立てないで済ませることにいたして参りたいと存じます。従いまして、今後とも特別の列車を運転しなければならないという事態は例外だと考えていただきたいと思います。それから列車の運転に支障を及ぼします問題につきまして、御指摘のように、この点は計画上も若干確かに行き過ぎの点がございまして、建前として、増結運転してよろしい、皇太子殿下の御旅行に対しまして、これはできるだけ他の列車に対する——特に中央東線のような線路容量の行き詰まっているところにつきましては、他の列車に対する影響を少なくするという特別の配慮をしなければなりませんでしたわけでございまして、その点の配慮の足りませんでした点は私の手落ちでございまして、この点はおわび申し上げます。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 もう時間もお昼を回りましたから、これで結びたいと思いますが、なぜ私がこういう点を特にあなたに来ていただいて説明を聞きたかったかというと、最近国民と皇室が親密になろうとして、また、なる空気が強いことを私ども希望して、その通り今なってきておるのですが、それが何者かの力で、わざわざ国民の素朴な感情、それから皇室というものと離さして、また皇室を雲のしに上げて神がかりのような、いわゆる国家権力に皇室を利用するというような、そういう昔の空気にだんだん逆戻りする傾向が強くなった。そういう傾向の中で、この心得の中にもあるように、皇太子様や妃殿下が旅行なさるときの御乗車の場合の取り扱いが、はっきり方針として貫かれてきているのに、わざわざ一カ月も準備が要って、他のすべての列車に多くの制限を与えなければならない。一カ月準備しても、それでもまだ心配をしなければならないというような、そういう公的ないわゆる特別列車を簡単な理由でもって運転をして、また皇太子や美智子妃殿下を雲の上に上げて、神格化しようとするような空気もなきにしもあらずということで私は今この問題を重く取り上げたわけです。今後一つ国鉄側でも、そういう空気に便乗して、やたらに経費のかかる、国民に制限を与え、列車の運行に制限を与えるような特別列車というものはやたらに使うものではなくて、やはりよい慣行というものを守って、そうしてせっかく国民に親しもうとする若い皇太子様や、あるいは美智子様のお気持と反対の方向にいかないように、くれぐれも注意してもらいたい。今、国民は決して皇太子様や美智子様にどうこうしようなんて不心得な考えを起こす者は、これは気違いぐらいのものです。国民は決して悪感情を持っていない。むしろ好感を持って期待をしている。その好感を持って期待しているものを裏切っていくものは、心ない官僚のやり口です。よく注意して、今後特に列車の運行等については、国民から疑惑の目を持たれないように注意をしていただきたい。なお、またこの通達の中には、しろうとである私が見ましても、かなり行き過ぎている内容が盛られてあります。七十何項にわたるきびしい心得が載っているようですが、これもできるだけ緩和されて、再検討されることを期待いたします。

小酒井義男日本社会党

○主査(小酒井義男君) お諮りいたします。  大谷贇雄君から、分科担当委員外委員として発言いたしたい旨の申し出がありました。これを許可することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小酒井義男日本社会党

○主査(小酒井義男君) 御異議ないと認めます。

大谷贇雄自由民主党

○担当委員外委員(大谷贇雄君) まず第一に、宮内庁の参事官という人はどういう人です、伺います。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) 参事官は井下田参事官のことだと思いますが、これは二年ばかり前に宮内庁に入り、その前は自治庁関係で、京都府の部長をしていた人です。

大谷贇雄自由民主党

○担当委員外委員(大谷贇雄君) けさ私は九時半ごろ宇佐美宮内庁長官に電話をかけたところが、十時半か十一時でなければお出にならん。そこで、あなた、次長さんはと聞いてみたら、国会の方へ行かれたという。そこで、それではそれにかわるべき人はだれだと言ったら、それは参事官だと言った。そこで、参事官に電話に出てもらって、きょう私は委員長の許可を得て皇室の問題について予算分科会において質問をしたいと思う。それは岡山の池田さんの問題である。同時に、旧宮様方のことについても発言をいたしたいから、それらについての資料があれば、それをいただきたいし、また、いろいろと事情を承りたいということの申し入れをしたわけであります。ところが、いつまでたってもその御返事がない。先ほどまた電話をしましたら、次長が参議院の方に行っているからと、これだけの返事である。はなはだけしからぬ。今日のこの委員会で質問をしたいからと申してあるのに、二時間も待たせておいて、こちらから電話をすればすげない。きわめて無誠意な返事です。一体連絡ありましたか。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) 先ほど電話で連絡ございまして、大谷さんから、岡山の池田さんのこと、旧宮家の関係のことでお尋ねがあるということがありましたという連絡はございました。資料という点はちょっとどういうことですか、私どもはちょっとはっきりわかりませんですが、その点は別に聞いておりません。

大谷贇雄自由民主党

○担当委員外委員(大谷贇雄君) 岡山の池田家の状況、さらに旧宮様の方々のこの経済生活等に非常な変動があられるであろう。それについて差しつかえなければ聞かしてもらいたい、こういうことを要求しておいた。それに対して、さらさら返事もない。こちらからさらに電話をかければ、なんですよ、木で鼻をくくったような返事で、一体参事官たるものがこういう官僚のごちごちのような考え方であって、またそういう態度であって、こういう人物が宮中の奥深く入って、そうして俗世間のことは存じませんなんていうような、人を食ったような、高慢ちきな態度、はなはだどうもけしからぬ態度だと、あなたお思いになりませんか。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) どういうふうな応答があったかちょっとわかりかねるのでございまするが、あるいはその資料というのは、池田家の財政とか、あるいは旧宮家の財政状況というもののについて資料がほしいとおっしゃったのに対して、まあどうもわかりませんと言ったのじゃないかと思いますが。

大谷贇雄自由民主党

○担当委員外委員(大谷贇雄君) ノー、それは聞かせて下さいと電話した私に対して、その人はノーとは一言も言いませんよ。宇佐美君がおらぬから、だから私は、宇佐美君はかつて東京都の教育長をしておりましたじぶんから、私も公選初代の愛知県の教育委員長をしておったのだが、そしてこの全国都道府県教育委員連絡協議会というものを作って、私はその代表中央委員、宇佐美君にその幹事をやってもらっておりました。私どもはその協議会の主宰者の立場に立っておりました、全国で五名か七名でまあ運営をするわけでしたが、従って、幹事役たる宇佐美君とはきわめて懇意であり、その人柄もよく知っておるのです。そこで、宇佐美長官がおらぬから、また、あなたは国会だというし、従って、私は外の町から、よそから電話をかけたので、あなたも連絡がとれないので、そこで、参事官はすぐに、宇佐美君なりあなたに連絡をとるような手配をして下さってしかるべきものと思うのに、そうしていつまで待っても、返事をよこしてもらえない。たまりかねて、先ほどこちらからまた電話をかければ、次長は参議院の予算委員会の分科会に出ておりますからとだけの返事です。そういう木で鼻をくくったような話というものはあるものじゃない。今、私が事情をお話し申し上げたから、あなた十分おわかりでございましょう。こういう態度は、宮内庁のあなた方、ことごとくそういうような官僚独善的、そういうような態度であって、そういうことではたしてよろしいのか、まずもって伺いたい。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) 宮内庁といたしましては、まあその仕事の関係も、特に国民との接触においては親切に接触していくということで常にやっておるつもりでございまするが、親切を欠いたようなことがもしあったとすれば、十分一つ戒めて、将来を改めさせるようにいたしたいと思います。

大谷贇雄自由民主党

○担当委員外委員(大谷贇雄君) ええっ、国民に対しては親切、これは当然なことですよ。それでなければ、今、高田委員からも発言があったように、皇室と国民との間が和気あいあいとして、このやわらぎのうちに、この皇室をお敬いをいたすということが欠けてくるわけだ。皇室と国民の間の融和融合をはばんでおるのはあなた方じゃないのか。あなた方自体ですよ。もしあったとすればとは、一体全体何ごとですか。確かにあったのだ。私がけさから身をもって体験したのですよ。私は今あなたに十分御説明を申し上げた。私は、国民の一人であると同時に、国民を代表をしてきょうの予算分科会において質問をいたしたいからと、いうことを言っておるのですよ。国民から選ばれた国会議員、陛下が開会式の際賜わるお言葉は、いつも国権の最高機関と仰せられるが、最高機関の一員たるものをないがしろにし、これをあなたは否定しようとお考えですか。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) おっしゃるようなことであれば、これは参事官の態度が悪いと思いますので、十分戒めたいと思います。

大谷贇雄自由民主党

○担当委員外委員(大谷贇雄君) おっしゃるようなことであればと、はなはだ心外です。大谷健雄はうそを言う男ではありませんぞ。おっしゃるようなことであれば——官僚というものは、きのうもこの分科会で、裁判所の関係について、私の言ったことに対して、高田委員が、大谷さんに謝罪をしなさいと言うても、当局はへ理屈をつけて、すなおに謝罪しない。お互いに日本人同士ですよ。すなおな気持でいかなければ、融和和合の世界はできてこない。どうか一つあなた方宮内庁の部内、そういう気持、その参事官のそういう心がまえ、そういう態度が皇室と国民との間を遊離させる障害となるのである。十分なる御戒心を、一つ本人に対しても、部内に対しても、強くしていただきたいと希望いたします。  さて、そこで御質問申し上げる問題は、岡山六十三万石の池田家に、厚子様がおこし入れになって、何年になりますか。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) もう九年ぐらいになると思います。

大谷贇雄自由民主党

○担当委員外委員(大谷贇雄君) その通りです。そんなことあんた、ほかの政府委員に聞かにやわからんようなことでどうしますか、ええ。  そこで、おこし入れになって、その新しい生活にお入りになる、その記念として動物園ができたことは御承知でございますか。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) 承知いたしております。

大谷贇雄自由民主党

○担当委員外委員(大谷贇雄君) そこで、その動物園の現状はどんなふうでございますか。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) 詳細の点は存じませんですが、先日岡山からみえられた方から承りまして、必ずしも経営が順調ではないということを聞いております。しかし、それについては地元の方でいろいろ後援をなさっておるということも聞きました。

大谷贇雄自由民主党

○担当姿員外委員(大谷贇雄君) これもまた怠慢ですな。地元の方から——私は名古屋ですよ。しかも、皇室方とは私は直接に存じ上げることの深いものではございません。その私ですら、皇室方の問題については深く御心配を申し上げておる。宮内庁の次長が、池田家が非常に家計御不振である、そういうことを御承知であるとすれば、当然あなた方が御心配申し上げて、その実情をお確かめになるのが密内庁役人の大事な責任じゃないですか、どうですか。お尋ねをいたします。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) 法律的にいいますと、皇室に関する国家事務をわれわれは分担をいたしておるのですから、皇室をお離れになった方についての法律的な義務はございませんが、しかしながら、やはり御親戚でございますから、われわれも常にどうなさっているかということは心にかけております。従って、いろいろのことも、非常に詳しい方からお聞きしたりしているようなわけでございます。

大谷贇雄自由民主党

○担当委員外委員(大谷贇雄君) 法律的にですって。そんなことは大谷贇雄におっしゃらぬでも、そのくらいのことは知っていますよ。私はそれが、そういう考え方が官僚の実態を露骨に表白した答弁だというのです。官僚と国民とがばらばらになる、それがゆえんだ。私は、そういう意味で官僚の露骨きわまる根性が大きらいだ。国民の奉仕者ですよ、役人は。官僚というものは、国民にサービスすべきものである。それが思い上がって、すぐに法律法律、いけません。もっと人情的な豊かな心持で話をせにゃいけませんな。はなはだ遺憾です。きょうは徹底的にとっちめますぞ。そういう態度でおっては、私は、皇室と国民が遊離をする、官吏と国民とがだんだん遠ざかっていく、いけません。そのお心がまえでは、私は断じていけないと思う。そこで、その動物園はどういうわけでそういうことに、だんだん不振になってきましたか、お尋ねいたします。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) お聞きしたところによりますと、やはりあそこの岡山というあの都市は、それほど大きな都市でございませんので、あの都市のもとでは、あれだけの動物園を維持していかれるのは困難で、いろいろ修学旅行なんかで来られた方、そういうような方の分が当初のころ相当多かったと思うのですが、最近は比較的減ってきている。そういうようなことで、経営上むずかしい点はある。しかし、その方に聞きましたのでは、それに対する補いの後援会といいますか、何かあって、それでやっているから御心配はないというような話です。

小酒井義男日本社会党

○主査(小酒井義男君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

小酒井義男日本社会党

○主査(小酒井義男君) 速記を始めて。

大谷贇雄自由民主党

○担当委員外委員(大谷贇雄君) そこで、あなた、一足飛びに地元に責任をぶっつけるような発言はいかんですよ。そんなことはまだ言っていやせん。地元に後援会ができる、そんなことは質問しておりません。なぜ動物園が不振になってきたかということを聞いている。もう一度お答え願います。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) これは、私も実際経営の一切を観察したことはございませんので、聞いた話でございますから、先ほど申したようなことで、やはり岡山はそう大きな都市ではないし、あれだけの動物園を公開して、市民だけを相手にしていてはうまくいかんし、一般の修学旅行の人、そういうような人があるうちはよかったのですが、なかなか昔のようにはいっていないということを聞いているわけです。

大谷贇雄自由民主党

○担当委員外委員(大谷贇雄君) 最初は相当動物園に入場者があった。風光明眉な、まことに美しい所で、二万坪からの土地で、私も行ったことはないから何ですが、非常な、まことに美しい所だと聞いている。そこで、入場者も非常にあったわけなんです。私の承知しているところでは、動物園の名物だった象とトラが死んだ。御承知ですか。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) 存じません。

大谷贇雄自由民主党

○担当委員外委員(大谷贇雄君) それだから、一番子供たちの見たい、一般の人が見たい大きな象、大きなトラ、それがぽっくりと亡くなった——つい最近のことだそうです。そこで、人気者の象とトラの死によって非常に不振になってきた。よくお調べ下さいよ、皇室から御降嫁になったのだから。法的には、何も私も権限はありませんことは知っていますよ。しかし、心にかけておりますとおっしゃるが、ちっとも心にかけていやせんじゃないですか。だめですよ。そこで、最初おこし入れのときには、持参金どれくらいですか。伺います。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) 正確な金額は覚えておりませんが、数百万円。

大谷贇雄自由民主党

○担当委員外委員(大谷贇雄君) 私の聞いているところでは五千万円、それが今日では、お手元にはほとんどなくなってしまった、動物園の経営のために。また、農場も経営していらっしゃいますな。農場の状況はどういうふうにおとりになっていらっしゃいますか。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) 農場のことはよく聞いておりませんが、それほど大きな規模のものでないというふうに承知しております。

大谷贇雄自由民主党

○担当委員外委員(大谷贇雄君) そこで、私事に立ち入って深くお聞きすることは差し控えますが、ただ、私どもは、おこし入れの費用が五千万円ほど当初はあった。それが今日は元も子もなくなってしまったという話。むろん旧殿様ですから、志はまことにごりっぱで、うるわしいことだが、経営能力については、多くの旧殿様族と同じように、いろいろ非常にうんちく、練達な御手腕がおありだとは想像できぬわけですから、そういう事態になったのでもあろう。また、次長が申されたように、岡山という土地が狭いということもありましょうが、こういうことになった一番の原因は、象とトラが五千万円食っちまった、そういうことになるのですよ。そこで、さっきあなたが一足飛びにお話しになったように、後援会ができておる。市民の人々が、こんなことであっては、これは大へんだ、東京にお帰りになってしまうかもわからぬ。それではどうも、せっかくおこし入れ下さったわが岡山藩の名誉に関するというわけで、旧池田藩の人たちが、ちょうど忠臣義士みたいなもので、市民諸君が忠誠の誠を披瀝して後援会を作った。まことにうるわしい、感ずべきことです。  そこで、なお一つ奇々怪々なるうわさがあるが、御承知ですか、そのことはお耳に入っておりますか。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) どういうことか全然見当がつきませんのですが。

大谷贇雄自由民主党

○担当委員外委員(大谷贇雄君) そういうことは私もあり得ぬとは思うが、ある財閥の一人が、そういうお手元不如意であるということで非常に御同情申し上げまして、そこでいろいろ金銭的な御援助をいたしておる、こういうことであるが、巷間伝うるところによると、どうもその人は非常に皇室を敬う念厚き人であるけれども、しかし、動物園経営についても非常な御援助をなさっている。これはひょっとするとひょっとせやせぬかということで、非常に一部では心配をしておる。池田家の財産が、ひょっとするとひょっとして、さらに暗い谷間に陥るおそれがあるのではなかろうかと心配しておる者があるという事実を御承知ですか。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) そういうようなことはちょっと存じません。

大谷贇雄自由民主党

○担当委員外委員(大谷贇雄君) そこで、隆政さんとその財閥との関係が、そういうことで一部に、——その方は非常にりっぱな人でしょう。その財閥の人というのは、全国的な大事業をしておる人なんです。従って、ちっぽけな池田六十五万石くらいのことは何とも思っていなさらぬと思うが、しかし、市民の一部では、だんだん深くなりつつあるらしいことを心配をしておるわけです。そこでそういうようなけしからぬ憶測も出てくるというのは遺憾なことで私どもも、その人はりっぱな人に違いないということを信んじておるから、噂のようなことは、そういうことはあり得ぬと思っております。御本人のその財閥の方も、厚子さんが岡山においでになるということは岡山の誇りだから、従って、池田家とおつき合いをしているのだから、池田家を乗っ取るなんていうことはつゆさら考えておらぬ、けしからぬ話であると大いに憤慨しておられるということも聞いておる。そこで、そういうような事態に立ち至っておるわけと聞いておる。さっき私はおこし入れの持参金、五千万円ということを申しましたが、これはちょっと誤りのようであって、御結婚になるときに、隆政さんとの生活費十年分を持って行かれた。ほかに宝石、貴金属類などを入れると、五千万円ほどのおこし入れ金を持ってとつがれた、こういうことらしいです。それが九年間の生活でなくなってしまった。その原因は動物園の象とトラ、農園の経営というようなことらしい。そこで、一体厚子さんは、岡山の市民並びに全国から来る修学旅行の学生たち、女学生たちに大へんな、非常な人気がおありということです。それであなた、動物園の中で売店をやってなさったのです。そうしたらあんた、宮内庁が干渉したそうだが、そういう事実があるかないか、どうです。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) そういうことは私は聞いておりませんので、ちょっとわかりかねまするけれども。

大谷贇雄自由民主党

○担当委員外委員(大谷贇雄君) たばこなどを売っておられた、まことにうるわしいことじゃないですか。庶民的で大いによろしい。民衆の中に、御降嫁になった以上は大衆とともに手を握られ、民衆とともに手をつないでいこうというそのお気持、これは宮内庁から知事にでも言ったかどうか知らぬが、そういうことは皇室の品位に関するとかいうことでとめたという話を聞いていますが、こりやどうですか。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) おそらく雑誌で何かそういうように書いておられるのを見て、そういうことがあったかということを聞いたことがございますが、どうもそういう点ははっきりしたことを聞いておりません。

大谷贇雄自由民主党

○担当委員外委員(大谷贇雄君) そこで、そういうふうにですよ、美智子妃殿下でも、あなた国民みんなのあこがれの的ですよ。日本女性の——日本女性ばかりじゃない。私はこの間ケネディの就任式にワシントンへ行ってきたが、皇太子様と美智子妃殿下が来られて、日本国家の人気が、日本株がおかげで一ぺんに飛び上がった。まことにチャーミングな方である、世界の美しいホープ、ミ力である。また厚子さんにしてからがそうですよ。みんながあこがれておる、岡山の名誉であるとか、市民の誇りだと言って。そうしてあなた、動物園の売店でたばこやなんか売っていなさる、とてもいいじゃありませんか。こんないい話はありませんよ。こんな胸のあたたまるようなすばらしい話はないのに、宮内庁は、そういうことは品位に関する、やめていただきましょうと知事に言って、知事がそういうことに申し入れをしたとか聞いておるが、はたしてそういう事実ありやなしや。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) 私は、宮内庁へ入りましたのが七年半前で、その前のことですが、特に営内庁からというよりは、いろいろやはり私は想像をしますると、お年寄りの御親戚の方あたりから何か話があったのじゃないかと想像をいたします。

大谷贇雄自由民主党

○担当委員外委員(大谷贇雄君) そういうことは、皇室とは今は、あなたのお言葉を引用すれば、御親戚であるだけの御関係だけでしょう。そうすればあなた、たばこを売ろうがダンス・パ一ティに行こうが、だんな様の隆政さんも大へん庶民的だと聞いている。大谷と同じように庶民的らしい。ベレーもかぶりなさるでしょう、おでん屋へ行って一ぱいと飲みなさる、大いによろしい。そういうように、御夫妻とも、まことに庶民的な気持、しかもその行為、それをあなたかれこれと宮内庁が申したり、知事がそんなことを勝手に言うたりするという道理はないですよ。これは調べてありますよ。調べて下さい。そういうことが皇室と国民を遊離をさせ、離間をさせる一番悪いことなんだ。さっきからのこの委員会において、私の質問の当初から、次長さん、あなたの答弁を聞いておると、上からおっかぶせるような商飛車的な、官僚そのものですよ、だめです。調べていただけますか。その間のことをお調べ願えますか、どうです。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) 宮内庁から特に何かその注意したかどうかというようなことは、これは調べることはできると思い、ます。

大谷贇雄自由民主党

○担当委員外委員(大谷贇雄君) そこで、天皇陛下も皇后陛下も非常な御心配をしておいでになるということを漏れ聞いておるのですが、そういうことはお聞きになったことはございますか。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) まあ大事なお子様のことでございますから、お心にかけておられることを聞いたことはございます。

大谷贇雄自由民主党

○担当委員外委員(大谷贇雄君) そこで、天皇陛下、皇后陛下が非常な、お心にかけておいでになる、そういうことをあなたは聞いたとおっしゃるが、そこでしからば、なぜ陛下の御軫念、皇后陛下の御心配を取り除くように、官内庁当局たるものは現地に行って御調査にならぬのですか、その点をとくと伺いたい。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) これは最初に申し上げたのをおしかりを受けたのですが、まあ職務の範囲外になるものですから、どうもそこまで私が出かけて行くというようなことはしかねておりまして、ただし、いろいろな機会に、行かれた方から事情は聞いておるのでございます。

大谷贇雄自由民主党

○担当委員外委員(大谷贇雄君) 紋切り型の御答弁、法律そのものですな。あなた、それはなるほどお役所としては、しかありましょう。しかし、陛下も皇后様も御心配になっておられると、あなた承ったと言っておるじゃないか。そうだとすれば、その実情、御降嫁になって、現在は皇族ではない。しかし、かつて皇族であった方ですし、陛下、皇后陛下が御心配になっておることを、そのお心を安んじやわらげ奉るということはあなた方の責任じゃないですか、どうです。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) まあ側近奉仕という中にそういうことも含まれると思いまするが、特に側近奉仕の侍従なんかの方が私より詳しいと思うのでございまするが、事情はやはりいろいろ聞いたりして、いろいろついでにその実情を確めたりして、いろいろ聞いてみますと、私も人から聞いたわけでありまするが、世間で心配されておるほど悪いというわけではないというふうに聞いております。

大谷贇雄自由民主党

○担当委員外委員(大谷贇雄君) そこで、私が申しましたことは、これは岡山の方々が、池田家は岡山市民の誇りである、厚子さんがおいで下さることは、わが岡山の非常な誇るべきことである、光栄である、こういうことである。その美しい岡山市民の心持に相呼応して、この厚子様の非常な庶民的な、民衆の中にとろけ込む、そういうお気持を、もしそれ阻害をするとようなことをあなた方がなさるということであれば、これはあなた方が皇室と国民の間の融和をふさぐものであるということを銘記していただきたい。そこで、そのことは十分に今後御調査を一つ願いたい。あなたは、法的に皇族でないのだから、何も責任はない、ただ心の中では、元皇族であるから御心配を申し上げておると、こうおっしゃる。陛下、皇后陛下が御心配になっておることですよ。それに対して、だけの、行幸やら何だののことをあれすればよろしいというような考え方を持っておられるとしたら、それは不人情至極です。それは日本国民として不人情的ですよ。非情ですな。国民は憤激します。私だって憤激します、そういう心根に対して。そういう官僚独善的な心持に対して憤激します。私はこのままでは承知がなりません。十分に一つ御調査の上、陛下、皇后陛下のお心を安んじめるようにお取り計らいが願いたい。  そこで、さらに伺いたいのは、旧宮家の方々の、今日臣籍にお下りになった旧皇族の方々については、いろいろ仄聞をして、非常に心魂を私はしておるのでありますが、一体どんなような状況になっておられるか、伺いたいと思う。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) 旧宮家の事情につきましては、これはもう現在でも月一回宮内庁で、旧宮家、現在の宮家の事務官もですが、そういう方が集まって来られます。で、お世話をしているそういう世話係の方の集まる際に事情をいろいろ承って、こちらの方でまたいろいろ気を使うべき点は気を使うというように努力をしております。

大谷贇雄自由民主党

○担当委員外委員(大谷贇雄君) そこで、たとえば旧東久邇の官様でも、妙な人物にかつがれて新興宗教など始めて、そうして御自身は財産はなくなっちまうわ、世間からは指弾されるわ、こういうようなことの話があるのを御承知ですか。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) いろいろのことが過去においてうわさになったことは聞いております。

大谷贇雄自由民主党

○担当委員外委員(大谷贇雄君) まだそのほか、そういう方、あるでしょう。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) まあ一々このうわさを聞いておるという程度でございまして、こういうことがあったかどうかというのを確かめて、おっしゃるような、今申し上げるようなはっきりしたものは持っておりません。

大谷贇雄自由民主党

○担当委員外委員(大谷贇雄君) あなた、李王殿下、かつての拳玉殿下、李方子さん、どんなようなお暮らしをしていらっしゃいますか、御承知ですか。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) やはりいろいろお聞きして承知しております。で、普通の収入としては相当お困りのことも——しかしながら、またいろいろそれに対するお世話をする関係のことも聞いております。

大谷贇雄自由民主党

○担当委員外委員(大谷贇雄君) 後援会があるのかね。何でも後援会、何でも後援会。これら旧宮家の方々——終戦後の占領政策以来、皇族でなくなられた方々。そこで、まあ雲のしの人々ですから、世の荒波とたくましく闘っていく、そういう御能力も迫力も非常に少ないことは、これはまあ当然のことです。そうして、またそれをかつごうとするような——新興宗教を始めた東久邇さん、あれは悪たれ坊主がやったのです。悪たれ坊主だ、あれは。私はやさしい僧形だが、あれは悪たれ坊主が東久邇さんをかつぎ込んでしまったんだ。それであなた、世間を動かす新興宗教、それこそおかわいそうじゃ、それこそ。こういうことをほうっておいていいのですか。私は、李方子さんは仏教婦人会の会長をしていて下さる。もうそのお姿見るたんびに、ほんとうに何とも言いようのない、胸がこう追ってくるのですよ。あなた方は宮内庁の役人として、そういうことを公的の権限のうちにはござりませんと仰せでございますか、はっきりと伺いたい。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) 公的な職務の内容ではございませんが、先ほど申しましたように、心は使っておるつもりでございます。

大谷贇雄自由民主党

○担当委員外委員(大谷贇雄君) そこで、後援会の話ですが、そういう方々が、この経済界の激変、身分の変動ということで、非常に中には転落をしておられる方もある。生活きわめて困難の方があって、体面も保てないという方には、あなた方、それこそ外郭団体で後援会をお作りになっていらっしゃいますか。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) 別に、特にわれわれが動いて後援会を作ってもらうというようなことはいたしておりませんです。

大谷贇雄自由民主党

○担当委員外委員(大谷贇雄君) それはあなた、あなた方はお役職です。お役職としてはできなかろうが、側人、次長としては、あなたとしてはそういう意欲にかられませんか、いかがです、あなたのお心持を伺いたいものであります。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) まあ個人として、場合によりますと、友人なんかに話したことはございます。しかし、あくまでも個人としてでございます。

大谷贇雄自由民主党

○担当委員外委員(大谷贇雄君) あんたが最初に、後援会が岡山ではできておるとしきりに言われた、願わくばそういうようなことができて、旧宮家における方々が非常な逆境に呻吟をしておられる、また、だまされがちで転落していきなさる、こういうことを防ぐことは、国民の一人として非常に大事なことだと思うんです。これはこんなことをあんたに言っても仕方がないが、私はそう思う。そこで、そういうふうな状況に関しては、陛下並びに皇后陛下はどういうおぼしめしでおいでになるか。あんたがお承わりになったことはありますか。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) 私としては直接承ったことはございません。

小酒井義男日本社会党

○主査(小酒井義男君) ちょっと大谷委員に申し上げますが、ぼつぼつ一つ結論に入っていただきたい。

大谷贇雄自由民主党

○担当委員外委員(大谷贇雄君) 侍従から承りましたか。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) 一般的に、元の皇族さんで、いろいろの境遇の方のあることはお心にかけておられることは間接に承っておることはございます。

大谷贇雄自由民主党

○担当委員外委員(大谷贇雄君) そこで、この池田家の問題にしても、そのほか旧皇族方のその後の状況にしましても、おそらくは陛下並びに皇后陛下は、非常な御心痛をなさっていらっしゃるものと私は拝察いたします。私は、私個人といたしましては、この問題は世間にアピールしなければならない重大な問題だと思っておりますが、宮内庁当局として、当初から私の質問に対するあなた方のお態度というものは、非常に遺憾千万です。どうか一つ、今、国家の象徴として、天皇陛下、皇后陛下、皆国民全体がお慕い申し上げている。皇太子殿下、美智子妃殿下、みんなから愛され、プリンス、プリンセスとしてお慕い申し上げている。それを離間するようなことをあなた方が、町内庁役人がするということがあったら、あなた方の責任は重大です。その点についてどうお考えですか。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) その点は、われわれといたしましては、皇室と国民との親しさをますます深め、高めていくということが任務であるので、その逆なことがあっては、これはもってのほかと、自分自身を戒めております。

大谷贇雄自由民主党

○担当委員外委員(大谷贇雄君) それでは最後に一つ。そこで、この岡山の池田当主はなかなか庶民的で、しょちゅうが大好きの由。まあベレー帽かぶっているかどうか知らぬけれども、なかなかいかすじゃないですか。あんた、ちゅう一杯、いいとこやありませんか。そしてあんた動物園で売店、すばらしいですよ、これは。これはもうあんた、世界の人が聞いたら、どのくらいあんた、みな慕わしく、それはけっこういかすなあと思う、世界中の、うるわしのホープ、楽しい、心あたたまるホープですよ。それをあんた、さっき高田委員が言ったように、何か暗い影があって、皇室と国民とを離間させるようなことをする者があるとしたら大へんです。あんた方ももっとくだけて、人間的に、法律ばっかりのことでは、役人根性ばっかりでは、ますます離間をすることになる。そういう重大な過失をあんた方は犯すのだから、あんた方もちゅう一杯でいくようにせなきやあきませんな。そのことを御勧告申し上げて私の質問を終わります。

小酒井義男日本社会党

○主査(小酒井義男君) 他に御発言なければ、皇室費に関する質疑は終了したものと認めます。  再開は午後二時といたしまして、暫時休憩いたします。    午後一時五分休憩    ————・————    午後二時十九分開会

小酒井義男日本社会党

○主査(小酒井義男君) これより第一分科会を再開いたします。  国会所管を議題といたします。  まず、説明を求めます。

藤野重信庶務部長

○衆議院参事(藤野重信君) 昭和三十六年度衆議院関係歳出予算について御説明申し上げます。  昭和三十六年度国会所管衆議院関係予算の要求額は、三十二億五千一三万三千円でありまして、これを前年度予算額二十七億四千八百一万三千円に比較いたしますと、五億二百十二万円の増加となっております。  次に、この要求額のおもな事項について御説明申し上げます。  まず、国会の運営に必要な経費といたしまして二十七億五千七百七十六万一千円を計上しております。これは、議員の歳費、手当、旅費、立法事務費等議員に関する経費及び事務局、法制局の所掌事務を処理するため必要な人件費その他の経費でありまして、これを前年度予算額に比較いたしますと、一億七千九百七万一千円の増加となっておりますが、これは主として議員の歳費、秘書の給料、職員の俸給等の給与改定による増加であります。  なお、前年度予算に計上されておりました議会開設七十年記念関係及び列国議会同盟東京会議開催に必要な経費七千四百九十二万九千円は一カ年度限りの経費でございますので、本年度においては当然この全額が減少いたしております。  次に、衆議院営繕工事に必要な経費といたしまして四億八千五百三十七万二千円を計上いたしております。これは議員会館新営に要する経費として事務費を含めて三億八千一百四十万二千円、議員会館新営関連施設費として二千八百六十五万円、議員宿舎の増築に五千四百四十五万円、電力引込線増設に二百八十七万円及びその他庁舎等の新営改修費に一千八百万円を計上したものでございます。  最後に、予備金に必要な経費として前年度と回顧の七百万円を計上いたしております。  以上、簡単でありますが、概略の御説明を申し上げました。

小酒井義男日本社会党

○主査(小酒井義男君) 続いて、参議院管理部長佐藤吉弘君から説明を受けます。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) 昭和三十六年度国会所管参議院関係の歳出予算要求額は、十八億五千七百二十万六千円でありまして、これを前年度予算額十七億八千六百二十二万六千円に比較いたしますと、七千九十八万円の増加となっております。  次に、この要求額のおもな事項について御説明申し上げます。  まず、国会の運営に必要な経費といたしまして十七億五千七百五十六万六千円を計上しております。これは、議員の歳費、手当、旅費、立法事務費等議員に要する経費及び事務局、法制局の所掌事務を処理するため必要な人件費その他の経費であります。これを前年度予算額に比較いたしますと、一億二百四十三万九千円の増加となりますが、これは主として議員の歳費、秘書の給料、職員の俸給、手当等給与改定による増加であります。  なお、前年度限りの経費といたしまして計上されておりました議会開設七十年記念式典、議会制度七十年史の編さん及び刊行並びに第四十九同列国議会同盟東京会議開催に必要な経費三千八百三十六万五千円は、衆議院と同様今年度には計上いたしておりません。  次に、参議院営繕工事に必要な経費として九千四百六十四万円を計上しております。これは参議院議員宿舎の改築費七千万四千円のほか、電話交換装置の増設及び改修費、将来建築される予定の参議院議員会館の新営に関連しての自動車修理工場の移転費その他庁舎等の新営改修費であります。  最後に、予備金に必要な経費として前年度と同額の五百万円を計上しております。  以上、簡単でありますが、概略の御説明を申し上げました。

小酒井義男日本社会党

○主査(小酒井義男君) 次に、国会図書館関係の予算について、岡部副館長より説明を受けます。

岡部史郎副館長

○国立国会図書館副館長(岡部史郎君) 昭和三十六年度国会所管国立国会図書館の予定経費要求について御説明申し上げます。  予定経費の要求総額は十億九千四百六十二万円でありまして、これを前年度予算額と比較しますと、二千八十二万四千円の減少となっております。  次に、要求の内容を御説明いたします。  国立国会図書館の管理運営に必要な経費といたしまして七億九百七十七万九千円が計上いたしてあります。これを前年度予算額に比較いたしますと、二億六一百二十二万五千円の増加となっております。この経費は、人件費、事務費、図書購入費等の管理運営に必要な経費であります。  このうちおもなものを申し上げますと、第一に、本年七月末に完成を予定しております新庁舎に移転するために必要とする経費一億百九万一千円が含まれております。その内訳は、新館の維持管理関係の経費として三千四百四十一万円、備品類の整備に要する経費として五千九十五万七千円、移転のための直接経費として一千五百七十二万四千円であります。  第二に、科学技術関係資料の整備拡充に必要な経費としまして一億四百万円が計上されており、前年度に比較いたしまして四千八百八十万五千円の増加となっております。  次は、国立国会図書館庁舎の新常に必要な経費といたしまして三億八千四百八十四万一千円が計上いたしてあります。この経費は目下進行中の新庁舎第一期工事を本年七月末日までに完成するため必要とする工事費一億六千九百二十九万四千円と、第一期工事の追加として、新館東側に約八百六十坪を増築するために必要とする工事費二億一千二百四十万二千円及び電力引き込み補償費の不足額三百十四万五千円であります。  以上、まことに簡単な説明でございますが、よろしく御審査のほどお願い申し上げます。

小酒井義男日本社会党

○主査(小酒井義男君) 続いて、裁判官訴追委員会関係の予算について、衆議院藤野庶務部長より説明を受けます。

藤野重信庶務部長

○衆議院参事(藤野重信君) 裁判官訴追委員会の歳出予算につきまして、私から御説明申し上げます。  裁判官訴追委員会における昭和三十六年度歳出予定経費要求額は、八百八十九万一千円でありまして、これを前年度予算額七百九十八万一千円に比較いたしますと、九十一万円の増加となっております。この経費は、裁判官訴追委員会における委員長の職務雑費及び事務局職員の給与に関する経費並びに訴追事案の審査に要する旅費その他の事務費でありまして、前年度に比し、増加となっておりますもののうちおもなものは、給与改善による職員俸給並びに期末手当の増加によるものでありまして、その他は前年度と同様となっております。  何とぞよろしく御審議いただきたいと存じます。

小酒井義男日本社会党

○主査(小酒井義男君) 最後に、裁判官弾劾裁判所関係の予算について、隈井事務局長から説明を受けます。

隈井亨事務局長

○裁判官弾劾裁判所参事(隈井亨君) 昭和三十六年度裁判官弾劾裁判所関係歳出予算について御説明申し上げます。  昭和三十六年度国会所管、裁判官弾劾裁判所の歳出予算要求額は、九百八十八万八千円でありまして、これを前年度予算額九百一万七千円に比較いたしますと、八十七万一千円の増加となっております。これは人件費の給与改訂に基づく自然増加によるものですが、この要求額を事項別に御説明申し上げますと、まず、裁判官弾劾裁判所の運営に必要な経費といたしまして、九百三十二万六千円を計上いたしております。これは当所の迷宮に必要な裁判長の職務雑費、裁判員の調査旅費並びに事務局の人件費、事務費等でございます。  次に、裁判に必要な経費といたしまして、五十六万二千円を計上いたしております。これは、裁判官弾劾法に基づく裁判官の弾劾裁判に必要な旅費、庁費等であります。  以上簡単でございますが、概略の説明を終わります。何とぞよろしく御審議を賜わりますようお願い申し上げます。

小酒井義男日本社会党

○主査(小酒井義男君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中上〕

小酒井義男日本社会党

○主査(小酒井義男君) それでは速記を起こして下さい。  それでは、ただいままでの説明に対しまして質疑のある方は順次御発言を願いたいと思いますが、議事進行のために、まず、衆議院関係並びに参議院関係の予算に関する質疑を先にお願いをいたしたいと思います。  お諮りをいたしますが、鶴園哲夫君から、委員外議員として発言をいたしたい旨の申し出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小酒井義男日本社会党

○主査(小酒井義男君) 御異議ないと認めます。

鶴園哲夫日本社会党

○委員外議員(鶴園哲夫君) 国会職員の問題につきまして四、五点伺いたいと思いますが、まず第一に、行政職俸給表の(一)と(二)というふうに分かれておるわけですが、これは従来からも大へん問題がございまして、始終本院におきましても論議されておるところでありますが、この行(二)に該当される方というのは、どの程度おられて、さらに、その職種はどういうふうになっているのか、伺いたいと思います。院と参議院の方から承ります。

藤野重信庶務部長

○衆議院参事(藤野重信君) ただいまの御質問でございますが、衆議院の職員といたしましては、行政職(一)に属する者が、三十六年度定数といたしまして八百二十一人でございまして、これに対しまして行政職(二)に属する者は三百四十二人となっております。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) 参議院におきましては、行政職(一)に該当する者が六百七十名でございます。行政職の(二)に該当いたします者が二百七名でございます。行(二)の内訳といいますか、職種でございますが、さっき衆議院の方から申されませんでしたが、各目明細によりますれば、衆議院の方が、技術員、タイピスト、電話交換手、自動車運転手、整備工、印刷工、庁務、用人となっております。参議院の方は、技術員、タイピスト、電話交換手、自動車運転手、用員であります。

鶴園哲夫日本社会党

○委員外議員(鶴園哲夫君) こういうふうに行(一)と行(二)と分けていることにつきまして、種々問題があって、実際職員の間でも不満なり、あるいはこれを何とかしてもらいたいという空気があるのじゃなかろうかと思いますが、そういうような実情を御存じになっていらっしゃいますか。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) 三十二年の四月に給料表が切りかえになりまして、行(一)、行(二)の区別ができたわけでございますが、この切りかえの際に、国会職員の給与をどういうふうにするかということが問題になったわけでございます。そのときに、非常に慎重に検討いたしました結果、行政府に属する職員と国会職員という違いはありましても、同種の職員というものは、ひとしく国に使用されておる者であれば同種の給与を受けるのが適当ではないか、こういう観点から、行政職と同一の俸給表を適用するということになったわけでございます。私どもといたしましては、その切りかえ以後、これをそのまま踏襲しておるわけでございますけれども、このことにつきましては、行政職の(二)と(一)の間の何と申しますか、給与の、行政職(二)の方が給与の昇給率が悪いわけでございまして、そのことにつきましては、職員の間からも、そういう区別を撤廃してもらいたい、こういう声を聞いてはおります。ただ、このことは、先ほど申しました理由と、技能労務職というものはつまり単純な労務に服する者である、従いまして、そういう者が、行政職(一)のように管理監督の職にだんだんついていく者と、単純な労務に服する者との間に給与の差が生じてくるのはやむを得ない、こういう観点に立ってこういう区別ができておるわけでございますので、そのこと自体、一般職につきましても、種々検討がなされておるようでございますが、私どもといたしましても、絶えずそのことは検討を加えて参りたい、こう考えておるわけでございます。

鶴園哲夫日本社会党

○委員外議員(鶴園哲夫君) こういうタイピスト、電話交換手あるいは自動車、庁務職員、こういう人たちと、何か管理監督の地位に行く人たちとの間に給与の差があっていいんだということでありますが、それはある程度そういうことになろうと思いますが、だからといって、職種を二つに分けていなきゃならない、行(一)と行(二)を分けていなければならないという理由にはならないと思うのですけれどもね。どういうわけでこういうふうに二つに分けられたのか。さらに、技術というのは具体的に内容はどういう人たちが入るのですか、これを伺いたい。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) このことは、昭和三十二年の給与表の切りかえのときに、すでに一般職につきましても同様の問題があったわけでございますが十分御論議の末、一般職についても、そういう区別がなされたわけでございまして、国会職員につきまして、それではそれと違った原則によって給与制度を規定していくかという問題が残るわけでございます。一般職の間につきましても、技能労務職員と行政職(一)の職員との間にこういう区別がしかるべきかどうか、再検討なさるべき時期でもあろうかと思いますが、また、そういう検討がなされておるやにも伺いますが、今のところは、検討中ということでございまして、私どもとしても、再検討を絶えずいたしてはおりますが、まだ結論を得るに至っておらないわけでございます。  第二点の技術員と申しますのは、主として機械とか、建物とか、そういうものの保手でございます。電気も保手の関係でございます。

鶴園哲夫日本社会党

○委員外議員(鶴園哲夫君) 一般の行政職のお話がございましたが、一般の行政職の場合におきましても、やはり国会職員と同じように行(一)と行(二)に分けておるということにつきましては非常に問題がありまして、各省ともそれぞれ努力をいたしまして、逐次その成果を見てきておるわけであります。たとえばタイピストの場合におきましても、大体相当数の方々が行(一)になっておるのでありますが、国会職員の場合におきましては、タイピストは、これは行(二)だというふうに規定なさっておるのか、その点一つ伺って、それから自動車の運転手、これもやはり自動車運転手は行(二)だと規定をなさっておられるのか、これも各省とも、この面についての努力は相当払われておりまして、同じ自動車運転手あるいはタイピストを雇っておりましても、相当の人たちが行(一)の中に繰り入れられております。そういう点の実情がどの程度進んでおるのか、伺っておきたいと思います。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) タイピストを行(一)にするか、行(二)にするかは相当問題であると思います。と申しますのは、普通の女子の職員、これはやはり単純な労務に服するものでも、タイピストでなければ行(一)に入っておるわけでございまして、そういう意味で、タイプの技術があるがゆえに行(二)になるということには問題があろうかと思います。ただ、行(二)の方が一がいに不利とは言えないのでございまして、当初タイピストとして行(二)の格づけをいたしますと、行(一)で格づけしましたときよりも高く格づけがなされるわけでございます。従いまして、行(一)の者は、ただし昇給が早いので、その昇給が交差する点が出てくるわけでございます。それ以後は行(二)の方が不利だということになります。その点は、不利になる時点におきまして他の女子職員との均衡を考慮して考えていきたいと、こう思っておるわけでございます。  それから運転手の問題でございますが、運転手は各省ともほとんど全部行(二)に入っておると承知しております。ただ、本院におきましてもそうでございますが、たとえば運転手が老練になりまして、たとえば配車なら配車をやる、配車の方の職員となって運転をしない、まあそういう係の責任者になるというような場合に、逐次行(一)の方に持っていく、こういうことにいたしておるわけでございます。

鶴園哲夫日本社会党

○委員外議員(鶴園哲夫君) タイピストは、そうしますと、今のお話ですと、行(一)と行(二)のクロスするところで考えたいというのですね、すでにそういうように処置をしておられるということではないわけですね。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) 三十二年の切りかえをしましたときに、古いタイピストが、やはり行(二)の適用を受けている職員がおるわけなのです。今度その古いタイピストと新しいタイピストとの間の均衡も考えなければなりませんので、そこらを勘案して、まあやっていきたい。現在のところでは、新しい職員でその交差点に達しようとする者がございますので、この際、何らか考えなければならない時期には達しておりますが、具体的に措置をとった事例は  まだございません。

鶴園哲夫日本社会党

○委員外議員(鶴園哲夫君) どうもこ  のタイピストの問題に少しこだわり過ぎるようでありますが、これは各省ではおそらく相当そのものが行(一)の方に格づけされておると思っております。と申しますのは、これはまあタイピストだけについて申すのも少し変なんですが、タイピストを例にとりますと、中学校を出る、あるいは高等学校を出まして、たまたまタイピスト学校に通って、そうしてこの国会に勤めた者と、そうでなくて勤めた者との間に、三年たち、四年たちますと非常に大きな差が出てくるということになってくるわけですね。これはどうもやはりおかしな制度になっておるのじゃないかと、こう思いますが、なお民間の場合を申し上げますと、これは日経連がタイピスト、あるいは庁務職員、自動車運転手、電話交換手、こういうような職種についてずっと調査を出しておりますが、それを見ますと、タイピストというのは大体九〇%くらい職員として取り扱っていますね。技能労務職というふうに取り扱っていないのですよ。それから電話交換手も同じであります。それから自動車運転手は大体五六%か七%くらいは職員として取り扱っておる。技能労務者として取り扱ってない。これは民間の場合を申し上げたわけですが、今各省の場合におきましても、この自動車運転手、それからタイピスト、あるいは電話交換手等々については、相当努力が払われて行(一)の方に繰り入れられておるという実情ですから、その意味から言いますと、どうも今のお話を伺った範囲では、そういったような御努力に十分な注意が向けられていないような印象を受けるのですがね。この国会という非常に一般の行政官庁とは違った形の、また国会だけできめられる問題でもあるわけですが、こういう問題について相当抜本的にお考えになる気持はないのかどうか。なお御存じのように、参議院の内閣委員会でも、この間の給与法の成立のときに——昨年の十一、月でありましたが、成立のときに、附帯決議がついていまして、行(一)と行(二)、あるいは海事職(一)、(二)、医療職(二)、(三)、こういうふうに職種を分けておるのは、種々問題があるので、政府はすみやかに検討すべきである、こういう意味の附帯決議がついたわけです。そういう意味から申しましても、さらに私、先ほど民間の例を申し上げましたが、今、人事院といたしましても、相当職種を動かして行(一)の方に繰り入れざるを得ないだろうというような見方もしておるようであります。そういう意味から、これらの職種の問題について行(一)の中に繰り入れていくという努力はあってもいいのじゃないかというように思いますが、もし、そういうことによって国会職員の能率なり、あるいは職場におきますところの執務の気持なり、そういうものが進む、あるいはよくなっていくということであれば、これにこしたことはないわけでありまして、無理にも分けていかなければならないという状態には今日動いていないように思う。そういう意味で、これらについてそういう方向へ今日根本的に考えていくというお気持がございますかどうか、伺いたい。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) ただいま御指摘のタイピストとか交換手という者が、一般の女子職員との間に行(二)になるために不利をこうむる、こういうことは、確かにこの行(二)の制度の矛盾であろうかと存じます。この行(一)の方のしからばそういう職種を行(二)の方に全部入れてしまうことによってその矛盾を解決するか、行(一)と行(二)というものをなくしてしまってそういう矛盾を解決するか、まあいろいろ考え方もあろうと存じます。しかし、一般職につきましても、人事院等におきまして検討がなされておることは、先ほども御答弁申し上げた通りでございますが、ただ国会だけ——これは特別職でございますから、国会だけを別の制度にするということは、法律的には可能なわけでございますが、同じ国に使用される自動車の運転手、タイピスト、交換手というものは、これは職種としては各省共通のものでございますから、国会に勤めた交換手と他の国の機関に勤めた交換手が違う給与を受けるということも、これは何と申しますか、国費で支弁される同じ職員としては、その均衡も考えなきゃならないんじゃないかと思うわけでございます。従いまして、一般職の行(一)、行(二)の間の矛盾の検討と相待ちまして、今の申し上げました矛盾の解決方法、それから一般職と特別職との間の均衡、そういうものを考えながら、現在検討中ということを先ほど来御答弁申し上げているわけでございます。

鶴園哲夫日本社会党

○委員外議員(鶴園哲夫君) 私も、先ほども若干の例を引用いたしまして、タイピストであるがゆえに行(二)だという規定の仕方はこれは各省ともそういうことになっていないんじゃなかろうか。非常にしゃくし定木といいますか、非常にそういう意味では固い区別をここに設けられておられるように思いますし、自動車運転手といたしましても、あるいは庁務職員、電話交換手等にいたしましても、各省の実情というのと国会の職員との間には相当差があるように思います。で、自動車の運転手の場合におきましても、相当数の者をやはり行(一)の方に格づけしておるわけですね。さらに先ほど申し上げましたように、民間における情勢、それから本院におきますところの附帯決議、さらに人事院におきましても、そういう努力を払いつつあるという中でありますので、この行(一)と行(二)の問題については、これは行(一)と行(二)をなくするというのではなくて——これはまた大へんなことでありますからして、行(一)の中に行(二)を入れるという方針の中でお進めになっていただきたいというふうに思うのですが、どうも各省と比べまして、そういった意味の努力に欠ける点が多いと思うのですけれどもね。そういう状態であるとしますれば、先ほどいろいろ御検討なさるような話でしたけれども、どうもそういう今までの情勢からいいますと、なかなかこれは前進しそうにないという結論になるんじゃないかと思うのですがね。そこら辺がもっとすっきりした御答弁いただけないものかどうか。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) 御指摘のような矛盾につきましては、私どももまあ検討すればするほど、そういう矛盾を感ぜざるを得ないわけでございますけれども、各省よりも本院の職員が不利であるとは考えられないんじゃないかと思うわけでございます。ただ定数の許します限りにおきましては、できるだけ行(一)の方に持っていけるものは持っていきたいという気持は持っておるのみならず、今後、昇格——昇格と申しますのは等級を上げることでございますが、昇格の機会ごとに検討いたしまして、各省ともにらみ合わせてお説のように努力をして参りたいと、こう考える次第でございます。

鶴園哲夫日本社会党

○委員外議員(鶴園哲夫君) どうも検討すれば検討するほど矛盾があるというお話でございますが、これはまあ確かにそうであると思います。そのことはまた勤務しておる職員が具体的に身に感じて、その矛盾をより一そう深く感じておるわけですが、しかし、それに対するどうも対策が、各省とはそう劣っていないという御見解のようです。私は先ほどから各省よりは劣っているというふうに指摘をしております。  さらに、この定数問題をお出しになりましたが、定数はこれは国会の事務局の方でおきめになるものでないのですか。それはともかくとしまして、定数はどうだこうだという問題を含めまして、もっとやはり早い機会にそういうような努力がなされなければならぬのじゃないか。深い矛盾がある、検討すればするほど深い矛盾がある、従って、それは、というようなお話ではなかなかと思いますがね。ですから、附帯決議もあるし、各省もそういうような状態になっているし、人事院としてもそういう動きをしているんだからして、もっとやはり進んでそういうような措置をとられるということが望ましいのじゃないかと私は期待をするわけですけれどもね。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) 定数と申しますのは予算できまっているわけでございます。従いまして、それは予算総則にございますように、この行(一)と行(二)の間をみだりにその定数をこえてはならないことになっておりますので、この予算定数というもの以上に行(二)から行(一)へ入れるということはできないわけでございます。それで、その定数の範囲内におきましてできるものは行(一)の方に入れていくように努力したいと、こう思っております。  ただ一点ちょっと申し上げますが、昭和三十二年に行(一)に格づけされた者と、行(二)に格づけされた者がいるわけでございますが、そのときの基準があるわけでございます。ある程度の経歴なり、職務の内容が行(一)に適する者を行(一)とし、そのときに単純な労務と認められた者が行(二)に入っているわけでございます。そのときの基準よりもあまり早く行(二)から行(一)にあとの者を入れますと、今度は先の者とあとの者とか不均衡を生ずることになるわけでございますので、あとの者が有利になればなるだけいいじゃないかということも考えられますけれども、やはり職員の間の均衡というものは常に考えて参らなければなりませんので、そういう基準に達しました者は行(一)に入れる、これは当初からそういう方針でいるわけでございます。

鶴園哲夫日本社会党

○委員外議員(鶴園哲夫君) 三十二年に行(一)と行(二)に分けまして、ある基準を作って、それぞれ所属をはっきりさせたわけですが、もともとこの行(一)と行(二)は一本になっておったわけですね。行政職俸給表というので一本になっておりまして、タイピストも、電話交換手も、庁務職員も、自動車の運転手も行政職俸給表というふうに一本の中に入っておった。しかし、それを三十二年に二つに分けまして、それ以外にも行政職をだいぶ分けたのですが、分けましたところが、先ほど来御答弁のように、検討すれば検討するほど矛盾が多い。職場においてもその矛盾を強く感じているという実情なんですからして、そういう何かアンバラが起こる、あるいは職員の中に起こる、それは根本的にやはり考えるということであれば、処理できる可能性があるのでありまして、もっと私ははっきりした答弁を期待をするわけですけれどもね。何かこう各省のあとを歩いていかなければいけないわけですか。うんとおくれて歩かなければならぬということでもなかろうと思うのです。先ほど来申し上げた情勢にあるのだからして、行(一)と行(二)を一本化にしてもっと根本的に検討してみたい、こういう答弁を期待いたしたいのですがね。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) 冒頭から申し上げておりますように、この矛盾の解決をどうするかということにつきましては、根本的に行(一)と行(二)の間の差別をなくすとか、あるいは均衡を欠いておる職員をむしろ逆に行(二)に入れてしまうか、あるいは全然別の俸給長というものを考えるか、まあいろいろ考え方があろうかと思うわけです。そのことは政府職員につきましても検討中であるとともに、私どもとしても、根本的に考え直す時期であるので、検討を重ねつつあるということを申し上げておるわけでございます。

鶴園哲夫日本社会党

○委員外議員(鶴園哲夫君) いや、ちょっと私、しつっこいようですけれども、検討を加えつつあるというのは、どうも私先ほど来の御答弁を伺っておりますと、これからもう少し本格的にそういう矛盾というものを解決したいという気持が表現されてないように思うのですがね。ですから、しつつあるというのではなくて、これからこの問題について根本的に検討したいという御発言と承ってよろしいのでございますか。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) 検討する申します意味が、行(一)と行(二)を一本化するということをお約束することにはならないかと思いますが、そういう問題も全部含めまして根本的に検討したい、こう考えております。

鶴園哲夫日本社会党

○委員外議員(鶴園哲夫君) 次に、勧奨退職の問題につきまして伺いたいのですが、一般職員の場合には六十三、あるいは用員の関係では何才ということで勧奨退職をなさっておられるわけですか、その点を伺いたいと思います。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) 本院におきましては、一般の職員につきましては六十三才、用員につきましては六十七才以上の者に対しまして退職勧奨を一昨年来行なっておるわけでございます。

鶴園哲夫日本社会党

○委員外議員(鶴園哲夫君) これは定年制をしかれたというふうに——しいておられるかどうか、勧奨というお話でありますから、定年制ではないと思いますが、大体六十三になったらやめた方がいいじゃないかというようなお考えで勧奨しておられるのではないかと思いますが、定年制あるわけですか。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) まあこれが、私が定年制でないと申し上げても、実質上定年制ではないかとおっしゃればそうなるかとも思いますが、と申しますのは、たとえば、これを年令五十五才であるとか五十七才であるとか、まだまあ普通の事務能力が全然低下しない年令におきまして、これをある年令で勧奨する、あるいはそこで強制的に退職させるということであれば、いわゆるこれは定年制ということになろうかと思いますが、六十三才、六十七才という年令は、私どもとしては相当事務能力も低下する年令である、従って、むしろ勧奨という制度を適用することによりまして、厚い退職手当を支給してそして退職を勧奨していく、こういう考え方でそういう年令をとっておるわけでございます。

鶴園哲夫日本社会党

○委員外議員(鶴園哲夫君) 今の御答弁の中に勧奨制度という、制度という言葉があったのでございますが、そういう制度は国会職員の中に設けられているものかどうか。さらに、これは勧奨ということですからして、いろいろ事情勘案の上にそうでないものもあるということでございますか、一切六十三才になったらやめなければならぬということなのかどうか。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) 勧奨の制度につきましては、これは本院の職員につきましても、政府職員の例によって行なうことになっております。これは勧奨制度につきましては、年令的に幾つにしろとか、そういうことではありませんで、勧奨をした者に対しては相当増額した退職手当を出す、こういうことのみがその制度の内容でございます。それから今の六十三、六十七を画一的にやるかという仰せでございますが、この点は各人の家庭の状況等を勘案いたしまして、まあ、たとえば子供さんが学校をいつになったら出る、あるいはいつになれば年金が増学される、そういったことを個々に勘案いたしまして、個々の人と納得ずくで退職を願う、こういうふうに運用しておるわけでございます。

鶴園哲夫日本社会党

○委員外議員(鶴園哲夫君) これは納得ずくということでございますが、そうすると例外があるということでしょうか。今まで例外があったか、をそういう点について伺いたい。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) 例外もございます。退職の時期を相当延ばしまして、実質的に六十九才ぐらいまで延ばした用具もございます。

鶴園哲夫日本社会党

○委員外議員(鶴園哲夫君) この六十三あるいは六十七という年令の問題でございますが、戦争前の日本国民の寿命といいますか、そういう点から考えますと、なるほど、六十三あるいは六十七というと妥当なようにも思われますけれども、御存じのように非常に国民の寿命というものが延びておりまして、大へんな延び方ですよ。それで、そういう意味で相当問題にやはりしなければならぬことじゃなかろうかと思いますが、アメリカでは七十才という制限を設けておりましたが、二年ほど前に撤廃をいたしておりますが、それはやはり非常に年令が延びてきた、老令化という言葉を使っておりますが、老令かどうかは別としまして、非常に年令が延びたという点等からそういう配慮を払っておるようでありますが、日本の場合などにおきましても、これはアメリカの比ではないわけでございまして、非常に年令が延びておりますね。男子の場合で言いますと、ゆうに六十をこしております。女子の場合でありますと七十をこしているというような、戦争前で言いますと、想像もつかない国民の年令が延びているわけですが、ただ、そういう延びたことに対して、どうも諸種の施設が整わないために能力なり体力なり、そういうものがどうも伴って伸びていかない傾向が否定しがたいと思います。ですけれども、こういうような問題はやはり私どもは考えていかなければならぬ問題だと思うのです。ですから、何か戦争前の国民の平均年令、国民の寿命といいますか、そういうものからやはり判断するべきではなくて、前進している国民の寿命というものから考えて処理していただきたい、こういう希望を持っておりますがね。国家公務員の場合におきましても、各省一般職の場合におきましても、定年制というものはないわけでありますが、勧奨制度というものは幾らかあるようでありますが、ですが、だんだん年令が延びてきております。たとえば次官等にしましても、局長等にしましても、これは五年前、六年前というのは四十四くらいで次官になったのですね。今日は五十こして次官になるという、これはただそういう人たちの問題ですけれども、一般の職員の間におきましても、相当年令は延びてきているわけでございますからして、国会の場合におきましても、これらの点について再検討をいたされたらどうかというふうに考えるわけですけれども、いかがでしょうか。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) 六十三才という年令がはたして人間の能力の低下するどの程度の位置にあるかということは、科学的になかなかこれはむずかしい問題だと存じます。ただ、まあ旧来の官吏その他の平均の最後に退職しますときの年令が大体五十五才前後であった、そういうことから申しまして、今の平均余命年数の、死亡年令の高まりましたことも勘案いたしまして、また民間も今五十五才からだんだん上げつつありますけれども、六十三才という線は大体一番高い線になっている、こういうことなどを勘案いたしまして六十三才の年令をきめたわけでございます。そうしてこの旧貴族院、衆議院の職員が現在まだだいぶ残っているわけですが、従いまして、これらの職員が何といいますか、非常にずっと長く勤務しておりますので、衆参両院の事務局とも相当高年令の層が厚いわけでございます。そういうことから事務能力が低下して参りまして、あるいは、たとえば方々の掃除その他が悪いじゃないか、人手不足じゃないかということにもなるおそれがあるわけでございます。これらの事情を勘案いたしまして六十三才という年令をきめ、そうしますことによって、現在勤務しております職員は、大体まあ六十三才になれば勧奨を受けなければならない、それまでに退職して以後の準備をなし得る、そういたしませんと、いきなりいつの日にか勧奨を受けますと、突然のことで身の振り方も考えられないということにもなりますので、大体無理のない六十三才という年令を切っておきまして、そこで個々にその職員の生活状況などを勘案しながら勧奨する、こういうことがかえって親心と申しますか、親切なやり方ではなかろうかというふうに考えているわけでございます。

鶴園哲夫日本社会党

○委員外議員(鶴園哲夫君) 今の御答弁の中にもございましたように、非常に飛躍的に国民の寿命というものが延びている中にありまして、逐年といいますか、逐次退職の年数というのが非常に延びてきているわけですね。そういう中で六十三というこの定年制に該当するような年令をきめるということも、今御答弁にありましたように、なかなかむずかしい問題だと思うし、困難な年令の設定だと思うのです。従いまして、何が何でも一つ勧奨してやめさせるのだというようなことではなくて、先ほどからいろいろと私申し上げましたような諸点をもっとお考えいただいて、この勧奨の退職ということについて含みのあるやわらかい形に処理していくべきじゃないだろうかと、こう思いますし、なおまた職種をかえてもいいわけですから、同じ職種にいなければならぬということもないでしょうから、そこら辺のこともよくお考えいただいて、なおまた、お話を伺うと、長いこと戦争前から勤めておられる方のようでありますが、そういう方に対して、どうも六十三才になったらやめるのだという非常に強い、例外もほとんど認めないというようなやり方では、非常に考えていただかなければならぬ点じゃなかろうかと思うのですがね。その点についてお気持を一つお聞かせ願いたい。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) 勧奨と申しますのは、そもそも強制はしない、その本質上強制的にやめさせるということでなしに、納得ずくで退職していただくというふうに運用しなければならないものだと考えております。従いまして、先ほども申し上げましたように、できるだけ個々の方の状況を考えながらやっていきたいと思っているような次第であります。

鶴園哲夫日本社会党

○委員外議員(鶴園哲夫君) まあ話し合いをして納得ずくというお話でありますが、なかなか、今の若い人にはある程度そういうところが妥当性がありますけれども、何せ国会に戦争前から長いことお勤めになっていらっしゃるということ、六十三やそういう年配の人たちは話し合いをというふうにおっしゃいましても、なかなか対等な形には話のしにくい面が非常に強いじゃないかと思いますが、そういう点も十分御承知だろうと思いますので、お考えをいただいて、この六十三という年令にこだわって、といいますか、無理にやめさせるというようなことのないように、もっと弾力性を持たしてこの年令というものを考えていただきたいということを要望いたしまして、この問題について終わりたいと思います。

村山道雄自由民主党

○村山道雄君 御説明によりますと、衆議院、参議院ともに営繕が行なわれ、また会館、宿舎の新営も行なわれるようでございますので、このことにつきましての基本的な考え方について、私ども意見も申し上げたいのでございますが、一つの例といたしまして、参議院の会館の新築の予定地はどの地点になっておりますか。現在の議員会館の位置と比べてどういうふうに変わって参りますか。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) 会館の敷地として予定しておりますのは、現在の常任委員会庁舎のございます、それから角に空地がございますが、あそこから自動車の車庫の所まで、あの一角を予定いたしております。

村山道雄自由民主党

○村山道雄君 そういたしますと、地下道は現在でも国会との間に通っておりますので、この次にできます会館と国会との間には地下道をもって結ばれるということになるのではないかと思いますが、そう考えてようございますか。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) さようでございます。

村山道雄自由民主党

○村山道雄君 私は、庁舎とか会館、宿舎等の新営が行なわれます場合に、一般的にはあまり大きくするなとか、あるいは節約をしろとかいうような意見が多く出ると考えるのでありますけれども、しかしながら、民主主義の先進国に行ってみまして、私は、なるほど民主主義というものはこういうものであるかということを強く悟ったのでありますけれども、たとえばアメリカ等の各州を回りますと、案内する人や町の人が自分の州の庁舎はアメリカで一番いいんだとか、あるいは知事の公舎はアメリカで、ニューヨークには負けるけれども、二番目だとかいうことをみんな言います。よく考えてみれば、自分らの選んで、自分らが政治を行なわせる、その人たちの政治をとっている場所や、あるいはその人たちの利用しておる施設というものがよいということをお互いに誇り合うという考え方も、これは私は民主主義として当然の考え方であると思います。それは国情が違いますから、日本はアメリカよりも貧乏ですから、アメリカと同じようなものをしていいという意味で言っておるのではありませんけれども、しかしながら、日本でも所得倍増計画でも行なわれ、これが完成をするような事態になりますと、また人々の考え方もだんだんに変わって参りまして、自分らの代表者に自分らが政治を行なわせる、その設備は自分らがこれだけのことをしてやったんだといってみんなに自慢をしてくれるような時代も私は来るんじゃないかと思います。従いまして、こういう施設というものは、なかなか一ぺんこしらえてしまいますると、何べんも継ぎ足していくわけにも参りませんので、私といたしましては、華美にわたるということがよくないことはもちろんでございますけれども、しかしながら、便益を与えるというような点で、たとえば一例として伺いましたが、今の会館の位置から見ましても、私は国会との間に地下道ぐらいはあった方が、雨の降ったとき、その他いろいろな場合に便利だと考えておりましたが、そういう点につきまして、あまり消極的な考え方をしなくても、そういう考え方もあるし、私は民主主義の考え方としてはむしろそういう考え方が国情に応じておる限り正しいのではないかというふうに考えますので、参議院のことですから、内輪で言ってもいいのですが、国会の場で速記録に残しておきたいと思いまして、こういうことを申し上げました。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 二、三点お尋ねいたしますが、これは大まかな問題になりますが、今国会の予算を審議しておりますが、衆参両院の予算の基準単価というものは、衆参両院で一致した意見でその単価がはじき出されておるものかどうか、この点、どなたかからお答えいただきたいと思います。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) 衆議院と参議院の間におきましては、これは単価について、両院で打ち合わせることはございませんが、大蔵省におきまして調整しておられるわけでございます。単価について、衆参両院で不均衡があるということはないわけでございます。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 詳細は、この予算書だけでは単価基準ははっきりわかりません、全部は。しかし、現在の組まれた三十六年度の予算の中で、基準単価の違うものがあるならば、それはどういうものが違っておるのか、両院でそういう点まで御研究になられておりますか。全然差異はないというふうにお考えですか、基準単価の問題。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) この予算の内容につきましては、標準予算と申しまして、標準的な単価をもって算定されておりますものがほとんどでございます。それ以外のもので別に予算がついておりますものは、たとえば施設費等でございますけれども、施設費につきましても、衆議院と参議院で同一の施設につきまして単価が違うというものはございません。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 この標準単価ということは、いろいろの意味にとれると思いますが、たとえば賄雑費というものがあるようです、職員の特別手当だと思うのですが。この賄雑費というのは、現在幾ら支給されており、その支給されている額というものはどういう割合からはじき出されたものであるのか、この点少し説明していただきたい。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) 国会職員の給与規程の十三条に、国会職員には、議長が議院運営委員会に諮ってきめた額の賄雑費を支給することができるというふうになっておりまして、それに基づきまして衆議院、参議院並びに今回は国会図書館もでございますが、それぞれ議院運営委員会の御決定をいただきまして、賄雑費を支給しておるわけでございますが、   〔主査退席、副主査着席〕 これは十年くらいもう前から支給しておりますが、その額につきましては、当初はいろいろ区別しておりましたが、一昨年以来は、一律に職員一人当たり一昨年は二千円、昨年は二千五百円を支給しております。本年も大体昨年と同額を支給する予定でおるわけでございます。その費目は、これは衆参同院の庁費の節約によりまして、庁費の中から支給するということになっておるわけでございます。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 私は、この両院の庁費の中から節約をして財源に充てるという考え方もあると思いますが、どうも私ども国会の中にいて、ばたばた朝から晩まで、また夜中までやる場合もある。そうすると、これは職員は私たちと一緒に行動しなければならない。その場合に、職員は二千五百円きりお金が支給されていないから、多分これはそういう場合のお弁当代や何かに充てるのだと思います、字から読んでみても。そうすると、通常国会等の場合には、その五カ月半ぐらいの間の費用として二千五百円になるわけでしょう、五カ月の開会中に支給するということになっておるようでありますから。五カ月間で二千五百円ということになると、今度は計算してみると、一カ月当たり五百円ということになる。一カ月のうちでもって、開会中にはおそくなることだってあります。とすると、食べるばかりじゃないと思います。国会では職員が帰るときに、おそくなったときは、バスなどが用意されているようでありますが、また仕事の都合でそのバスに乗ることができないという場合には、いやでもおうでも、テクシーがきかなくなるときにはタクシーということになって、とうてい一カ月五百円では——これらの国会運営のためにやむを得ずこれは残しておるわけですから、もちろん超過勤務の問題も言いますけれども、こういう賄雑費というのは、そういう内容を持つものであるとするならば、やはり最近の物価高から考えてみても、給与がすでに是正されているということから考えてみても、十年一日のごとく二千五百円というような考え方は、これは私はちょっとまずいような気がします。ただしかし、その財源措置が困難であるために、そうされるのであるかどうか、これはわかりませんが、とにかく、これは議長が議院の運営委員会に諮ってこれを定める、国会職員法の給与規程に手続が書いてありますけれども、しかし、やはりそういう原案を何らかの形でお示しになるということは、皆さん方のお立場上必要な措置ではないかという気がいたします。この二千五百円というのは、どうもこれはもう少し高めなければならないように思いますが、こういうことは議論されたことがございますか。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) 国会職員が他の政府職員と非常に違った勤務の態様にありますので、それに対応するだけ、できるだけ手厚く給与を支給するということは、多いに越したことはないわけでございますが、一方におきまして、先ほどちょっと御指摘のありました超過勤務手当も、各省には全く例を見ない時間数が支給されているわけでございますし、また国会の開会中の繁忙ということに対しまして、国会特別手当というものが俸給の四〇%分支給されることになっているわけでございます。で、二千五百円は、お説のように五カ月で割りますと、月に五百円にしかなりませんが、そう毎晩おそくなるわけでもないわけでございまして、これは一会期ぐらいに大体二回か三回、あるいはもっとずっとおそくなったことございますけれども、ほんとうにタクシーに乗らなければならないような状態は、おそらくそうたびたびあるとも思われないのでございます。こういったいろいろなことを勘案いたしますと、財源的に余裕さえあれば、できるだけ厚く手当を支給したい気持は持っておりますものの、財源的に余裕の許す限りにおいて処置せざるを得ない、こういう状況にあるわけでございます。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 この賄雑費は、将来これはやはり検討する必要があると思います。なぜかというと、この国会の職員というものは、見る目が多いせいかどうかわかりませんが、他の官庁の職員の方に比べて非常に勤勉だと私は思います。まあほかの役所の悪口を言いたくないのですが、目が届かないという点もあって、なかなか窓口あたりではサボっておりますが、国会の職員の皆さん方はほんとうにサボろうにも目があまり多過ぎてサボるひまがない。そういう意味で相当勤務が窮屈だろうと思います。サボらない方がいいんですけれども、それは公務ですから、サボらないのがあたりまえですが、他の一般の行政官庁の人たちと比べると非常に勤勉、まじめです。参議院の電話交換手というものはこれはもうナンバーワンだと——衆議院の前で言うわけじゃないのですが、これは参議院の電話交換手の親切な応接ぶりなんというものは、これはまことに世間の評判がよろしい。事ほどさように他の諸官庁に比べて公務員の勤務場所が勤務場所だけに、拘束時間が長いと言えば言えると思います。ですから、ある意味では他の官庁の職員よりは何らかの形で色をつけてあげる、こういう形で賄雑費等もその一つと考えられるのですが、世間様の物価が上がれば、やはりいろいろな意味で、給与はそれなりに上がらないのでありますから、特異な職場にある特異な一つの変態的な給与でありますから、こういったようなものについても、近い将来においてこの額の改定等が考えられてしかるべきものだと私は思います。これは意見です。  そこで、この賄雑費というものは臨時職員というのにはついておりますか。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) 臨時職員に対しましても、開会中に勤務いたしました日数に応じまして支給いたしているわけでございます。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 賄雑費の支給については、十年も前からもう支給されているけれども、国会図書館の職員にこれをくれないのは何事だということで、だいぶ国会図書館の皆様方から御苦情も実は伺っております。どういうわけで今まで上げなかったか、今度上げるようにするのか、ここらあたり一つ、この速記をきっとごらんになる方もあるかもしれませんから、ははあ、こういうわけでわれわれには出されなかったのだなという納得のいくということが職場を明るくする、不要な摩擦を防ぐことであります。国会図書館に従来まで支給できなかったというのは、どういう理由に基づくものであるか、こういう点もできるだけ納得のいくような一つ説明をされたい。

岡部史郎副館長

○国立国会図書館副館長(岡部史郎君) ただいま高田先生から大へん御親切なお尋ねがございまして、ありがたく存ずる次第でございます。実は国立国会図書館の職員も国会職員として、衆参両院の事務局の職員と同じ身分にあるわけでございます。従いまして、原則としては国立国会図書館の職員も国会事務局の職員と同じ勤務条件において勤務したいというのがその希望でございます。ただ、何と申しましても、事務局職員と図書館職員というのは勤務態勢において相当の違いがあることも、これは事実でございます。その事実に基づきまして、いろいろ超過勤務であるとか、特別議会手当であるとかというようなものにつきましても、その基準単価ではございませんが、基準単価は同じでございますが、時間数において差があるということも、これもある程度まで当然なことだろうと思います。今お話の賄雑費と申しますのは、これは全くほかの役所には例を見ない制度でございまして、終戦後の特別に食糧事情の困難な時代におきまして、両院事務局の職員の非常な困難な長時間にわたる、あるいは深夜にわたる勤務に対しまして、給与としてでなしに、実物給与として、あるいはそれにかわる実費弁償としてこの制度ができたように承っております。この制度ができましたあとに、国立国会図書館が独立いたしました関係で、おそらく支給されなかったのがその事実ではなかろうかと思っております。しかし、国立国会図書館の職員も、国会開会中は議員の皆様に奉仕するために、夜おそくまで残っておりますので、やはり勤務態勢から言いまして、賄雑費の支給を希望する声は年来強いわけでございます。ただこれは私ども管理当局の至らないせいでございますが、図書館はとかく貧乏でございまして、そういうわけで、どうも庁費あるいは雑役務費というようなところから流用のきく財源を取り出せなかったというようなことが、今までこの十年間支給できなかった理由でございまして、できたら支給することが望ましいと考えております。このたび、関係の皆様方の御努力、各方面の御理解によりまして、初めてのことでございますし、衆参両院の事務局職員等の勤務態勢から申しまして、これは正直申しまして、同じというわけにはいかぬと思います。これはそういうわけでございますから、だいぶ金額には差はございますが、課長以上、すなわち、役づきの職員を除きまして、一般の職員全員に対しまして、できるだけ支給するように、きょうも議運委員会の方の了承を得ましたので、本年から初めて支給する。それによって国立国会図書館の職員も国会職員の一員として、   〔副主査退席、主査着席〕 一そう士気を高揚して勤務できるので、はなかろうかと思っております。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 できるだけの額にまでこぎつけたということは大へんけっこうなことでございます。しかし、戦後にそういう何か経過でこれは賄雑費というのが現物支給のような形でついてきたというのですが、なるほど、国会にいらっしゃる職員の方は、ある意味ではばたばたするかもしれませんが、図書館にいらっしゃる方でも、そうそのばたばたされるところは、図書館の方は困りますが、ばたばたしないでも責任態勢という面においては、職責という面においては、同じ身分であれば、これは対等に考えるべき筋合いのものだというふうに私は了解する。ばたばたばたばたせわしそうにするから、じゃあ彼らはじっと腰かけていてきょろきょろしているから、少しきり出さないというのは、これはまずいと思います。やはり身分は国会の職員である。こういうような建前からいけば、特別な悪いことでもしない限り差をつけられることはないはずで、法的に、一般の公務員の勤務しの保障から見ても、同一身分にあるものが何も悪いことも何もしないという場合には差をつけないということが、これは建前になっております。従って国立国会図書館もやはり同じように、この大切な国会を守る職員という重要な身分を持つ存在でありますから、ばたばたするとかしないとかいう、そういう行動の面だけではなくて、職責という面から考えて、むしろこの人たちに職務の重要性を千分に認識させるという意味においても、同一の身分待遇をするということが、これは正しいことである。そうなければならない。差をつけちゃいけないことである。しかし、まあにわかにそういう財源的にできないということであれば、一体ことしはどのぐらいのまかない雑費が支給されるのか。そしてまた、このことは、館当局の非常な努力で同一まで引き上げるだけの努力はすべきである。この点についてまずただします。

岡部史郎副館長

○国立国会図書館副館長(岡部史郎君) 大へん高田先生からありがたい激励のお言葉をいただきまして、今後とも図書館職員の待遇改善に努力いたして参りたいと思います。  ただいまの、額はどうかということでございますが、まだ確定はいたしませんけれども、特別国会手当も、従来の沿革によるのでございまして、高田先生の御意見には沿わないような実情でございますが、先ほど管理部長から申された通りの額の半分になっておるのであります。従いまして、このまかない雑費も、額におきましては、特別国会手当の支給範囲を基準にして、同じく半分というような形を考えております。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 どういうわけで国立国会図書館に勤めている人がそう虐待をされる。同一の身分であって、職場の動きでもって差をつけるという従来の慣行は、これはぜひ直していかなければなりません。しかし、これは、あなただけ騒ぎ回ってもしようがないことでありますから、まあ私どもも、党の方によく相談をして、大いに応援をしたいと思います。不敏にして、私も国会に十年おりますけれども、こういうべらぼうな差がつげられておるということを実は知らなかったのです。たまたまこの国会の予算を審議するということで、待遇がどうなっているかということについて調べてみましたところが、まあさようなわけで、これはまことに相すまないことであると考えておるわけです。まああなただけ責めるわけではありませんが、これは、すべての人の認識を得なければならない問題だろうと私は思います。特に初任給の格付に伴っても、図書館の職員は差別があるようです。大学卒で、衆議院、参議院の場合は、この初任給が、まあこれはベースアップ前のだと思いますが、ベースアップ前のは、衆参両院とも二万二千円、図書館の方は、大学卒で九千三百円、これは給与改訂前の資料きりありませんけれども、かくのごとく、同じ大学卒でも相当の額の開きがある。一体大学卒業というのは、これは一つのやはり重要なインテリなんです。このインテリ・ルンペンみたいなサラリーを国会がつけておくということは、私どもは恥ずかしいように思います。今ごろ大学卒のしっかりした若い人を初任給九千三百円で採る。しかも、一方は、議事堂の中にいるということだけで一万二千円である。片っ方は、国会図書館にいるので九千三百円であるというのでは、身分はそれで同じだというのでは、これはずいぶん私は国会としておかしいと思う。また、短大卒はどうなっているかというと、これも改訂前でありましょうが、九千三百円、九千三百円は衆参両院の短大卒の初任給です。これに対して図書館の職員は八千六百円という、これまた大幅な開きがある。高校卒でも、やはり衆参の初任給は八千三百円、そうして図書館の方は八千円である。こういうことになっている。ですから、はっきり言うならば、図書館に勤めている大学卒業者の初任給は、こっちの衆参両院に勤めている——運よく就職された短大卒業者と全く同じです。ほとんど違わない。これは明らかに不当な給与上の差です。それじゃ、国会図書館の職員はサボっていていいかというと、サボるわけにいかない。より大切な彼らは責任を持たなければいけない。そうであるとするならば、同じように大学卒業者を迎えるということなしには、決していい職員が入ってこないと思います。私は、図書館というものは、文明諸国家では大切にする存在である。不幸にして、わが国においては、図書館というものについてあまり大切にしようという考え方を持たない。民間でもそうです。しかし、一般の今の若い人たちは、図書館というものに非常な関心を持っております。われわれ年寄りとは違った感覚を彼らは持っている。でありますから、図書館に勤められる同じような身分を持っておられる方の初任給を、このような格差をつけていくということは、はなはだ遺憾きわまりないわけであります。このことを、私、十分に今日まで知らないで、発言をする機会も党の中でございませんでした。ここに中野先生のような議運のベテランもお見えになっていることでありますので、非常に私はいい機会だと思います。どうか館当局も、こういったようなことから、若い人たちの士気を沮喪させたり、同じように働いているのに何だというような、そういう感じを持たせるということは、能率を低下させる一番の原因です。私は、幾らでもたくさんやれなんということは決して言いません。大学卒業者には卒業者としての雇用上の慣行もあるのですから、私は横車を押すつもりはさらさらございません。しかし、こういうめんどうを見て上げないというところに問題が起こってくることは、よくおわかりだと思います。これは、私どもにも大きに責任のあることでございますから、私どもも応援をしなければなりませんが、どうか一つ、館当局はあまり遠慮なさらない方がいいと思います。先ほどから、だいぶあなたは遠慮されて、勤務の内容がいささか違いますからというようなことを言いますけれども、それは違いますよ。それは、消防とおまわりは勤務の内容が違いますよ。違いますけれども、身分が同じという場合には、サラリーもやはり同じでなければならぬ。われわれ議員の方でも、法務委員会でやるものと文教委員会でやるものは、それは内容は違ってくるが、しかし、やはり待遇は同じというように、同一身分のものに対して、そうして勤務時間が同じというものに対して、すわっておるからとか、片っ方は動くからとかいう、そういう客観的条件から差をつけるということは、これは非近代的です。この非近代的なことをこの日本の一番最高の立法府が平気でやっているということについて、これは、私もこれを見て恥じ入ったわけです。申しわけないという気がする。長年の慣行があるかもしれませんけれども、一ぺんにこれは直らないと思いますけれども、一つがんばって下さい。

岡部史郎副館長

○国立国会図書館副館長(岡部史郎君) いろいろ御意見を承りましたが、私は、図書館職員と事務局職員の職務内容が異なるから待遇が違ってもいいと言うのじゃないのでございまして、先ほど申し上げました超過勤務とか特別国会手当とかいうのは、勤務時間全体を見まして、その勤務時間の長短が基礎になることでございますから、現在のところ、事務局職員の勤務時間よりは図書館職員の勤務時間の方が短い。その意味におきまして差があるのは、これは事実上ある程度までやむを得ないということは御了承いただけるだろうと、こう私は考えておる次第であります。私は、もう何人にも増して、図書館職員の職務の重要性ということを痛感しておる次第でございます。その点につきまして御理解ある御意見をいただきまして、まことにありがとうございます。ただ、今のお話の中で、特に申し上げなければならぬことは、現在立法、司法、行政三部を通じまして、職員の採用というものは、すべて試験か資格かによりましてやるというのが、これが公務員制度の原則でございます。この原則、試験採用あるいは資格採用という形がくずれれば、近代的な公務員というものは成り立たなくなるわけでございます。従いまして、職員の採用試験は、公務員法、国会職員法にもあります通り、一定の基準による、たとえば大学卒と同等の実力をためす上級職試験を合格したものにつきましては、これは、大学卒であろうといなとを問わず、その初任級は七等級一号を支給するということになっております。これは、人事院の試験もその通りでございますし、国立国会図書館の施行しております試験につきましても、大学卒の実力を持って、その試験を通ったものは七等級一号で採用しているわけでございます。これがまた人事院の基準でございます。国立国会図書館も、各省を通じまして、七等級一号で大学卒は採っております。ところが、これがその根本になるのですが、この公務員制度が、採用というものはすべて試験または資格によるということがくずれまして、戦後の二十四、五年ごろから、先生よく御承知の、常勤労務者あるいは常勤的非常勤職員という制度が伸びて参りまして、これが一時非常にはんらんいたしまして、常勤職員六万、あるいは非常勤職員もそれに近い数だったと思います。これが国会及び国立国会図書館にも入ってきまして、こういうようないわゆる常勤職員と申しますか、臨時の職員で入りました者は、これも、人事院基準によりまして、試験で採用した者よりは二号下ということになっているのでございます。これは、試験採用と試験でなしに入ってきた者とが二号の差をつけるということは、二号がいいか、一号がいいかは別問題でございますが、何らかの差をつけるということは、これは公務員の士気にも関しますし、公務員制度を確立するためにも、私はむしろ必要なことだと思っております。そういう意味におきましては、今の国立国会図書館は、かつては少し制度からはずれていたことがございますが、現在は、試験採用は七の一で採っております。それから、試験採用でない、いろいろな縁故採用で来た大学卒は八の五で、二号の差をつけておりますが、これは、人事院規則の基準に従ってやっておる。この基準によりませんと、人事の交流というものが行なわれません。私どもの方でも、いろいろ支部図書館その他と人事の交流をやりますが、その場合に、やはり基準が共通でございませんと、行なわれなくなるのでございます。そういう意味におきましても、また、この試験を受けた者の士気高揚の上からも、これは当然なことであります。しかも、おまけに、今度の国会から、おかげさまをもちまして、この常勤職員あるいは常勤的非常勤職員といわれる者、あるいは長期日給者といわれる者は、全員私の方は定員化していただきました。今後の採用は、すべて、大学卒も短大卒も高校卒も、試験採用になりました。従いまして、人事院規則によりまして、大学卒は七の一、しかし甲乙がございますから、今後は七の二で採るかもしれません。しかし七の一、短大卒は八の五、それから、高校卒は八の二ですべて試験採用でやることになっておりますから、今後はすべてこの基準でやって参ります。ただ、今まで長い間常勤労務者あるいは長期日給者という形で、定員化されなかったもので、定員化がおくれております者は、一年、二年、生年、四年、いろいろあります。この者たちにつきましては、いろいろ定員化になった場合におきましても不均衡が生じている実例があります。そういうものにつきまして、これは一挙にはどうしてもできません。これは、非常にアンバランスというのは根が深いものでございますから、それは、特別昇給その他の方法を通じまして、なるべく短期間にアンバランスは是正して参りたいと思います。決して先生のおっしゃるような、図書館職員がほかの行政職であるとか他の国会職員に比しまして待遇が悪いようなことは、私の責任においていたさないつもりでございます。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 大へん熱烈な答弁をいただいて、安心いたしました。そうすると、これから試験制度で採る。採ったものは、衆議院、参議院と同様に、七の一で大学卒は採っていく。従来は、試験制度はそういう混乱があったからやれないために、こういうような変則的なことができているが、将来一定の時期に調整の努力をすると、こういうふうに受け取れますね。それでわかりました。

岡部史郎副館長

○国立国会図書館副館長(岡部史郎君) 仰せの通りでございますが、従来も試験採用は七の一で採っておりましたから、その点だけお含みいただきたいと思います。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 この大学卒の初任給は、衆参両院とも二万二千円となっておりますが、等級は、衆議院は七の一ですが、参議院もやはり七の一ですか。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) 参議院におきましては、八の八で採用しております。これは、ただいま図書館の方からお述べになりましたのと同じ理由でございます。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 同じ理由だから、やがて差がつくときが来ますね、等級が違いますから。そういうときには、自然に調整していくというようなことも考えておられるわけですか。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) 八等級に現在置いておりますのは一年間だけでございまして、次は七の二に昇格させておるわけであります。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 大体これで安心をいたしました。  臨時雇いの給与というのは三百円ですか、日給。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) 予算の基礎になっておるのは三百三十円でございます。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 これも、三百三十円もちょっと昔ニコヨンと言われた人たちよりは安くては、これはいけないと思いますが、いわゆる自治労にいる日雇いの方よりは下回っているわけではないでしょうね。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) 現在本院におきまして基準といたしておりますのは、一般の職員の同じ学歴なり職種なりと同一の額を支給しております。具体的に申し上げますと、中学の卒業者で二百七十五円、高校卒三百四十円、短大卒三百六十五円、新大卒四百円ということになっております。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 これもまあもう少し考えてあげてもいいような面もあるようですが、ここでは一々数字には触れませんが、やはり近代的な一つの考え方というものは、国会の中あたりから風を起こしていくととが大へん大切だろうというふうに私考えます。  それから、時間外の分、世間でいう超勤、これは、衆議院は八千七百三十二万二千円、参議院は六千六百二十万二千円、こういう数字があげられておりますが、これは、時間外に実働した分の何割というふうにして計算をされておるのではないかと思いますが、実働に対してどのくらいのこれは予算措置がされておりましょうか。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) これは、従来の国会の実績に基づきまして、大体、開会中の通常の場合五十時間、それから、閉会中は十五時間、こういうことを基準として算定いたしまして、その基礎の上に計算しでおるわけでございます。従いまして、これが開会の日数が延び、つまり会期が延長になり、あるいは臨時国会が開会されますと、その分だけまた増額して補正をいただく、こういうふうに存じておるわけでございます。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 教員の場合ですと、この超勤はございませんが、一般の公務員の場合は、実働の大体六割、五割というような予算措置がされているのが常識になっておるようですが、これについても、まあ私どもいろいろ意見もありますが、できれば、実働に比例するような超勤というものが考えられることが望ましいように思います。  私は、こういう問題をいろいろ出したのですけれども、立法府に勤めておられる方は、職業人としてやはり誇りを持っておられます。これは非常にけっこうなことだと思う。その誇りが、若い人たちをまじめに働かせる。誇りを傷つけるような給与であってはならない。たとえば、短大を卒業した方が日雇いの方と同じような日給であるということは、私は必ずしもいい傾向ではないと思うし、また、こういうことに無関心であった私どもも非常に責任を感じるわけです。自分は短大を出て国会に勤めたということで、若い人たちは誇りを持っている。その誇りに対して、日給三百六十五円というような、今どきちょっと考えられないようなサラリー、日給であっては、やはりいけないように思われる。若い人の誇りというものを守っていってやる。そうして国会の職員であることに誇りを持ち、その誇りのゆえにがんばっていかれる、こういうような一つの雇用と言っちゃいけませんが、雇用意識というものをお互いにこれは持っていかなければならない。大へん私も、この点について今日まで怠慢であったということに、非常にみずからを恥じておるわけであります。  そこで、次にお尋ねしたいことは、自動車の運転手の宿舎は、今どういうふうになっている、どこにあって、何人くらいこれは収容されておるものですか。この点、お尋ねしておきたいと思います。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) 運転手が何人宿舎に入っておりますか、ちょっと今、正確に数字を持ち合わせませんが、これは、一般職員全部を通じまして、これは国設宿舎の原則でもあるわけでございますが、全部を通じまして課程をいたしまして、たとえば、現在住んでいる家が非常に遠隔の地にある、あるいは家賃が非常に高い、あるいは家族が非常に大ぜいで、家が非常に狭い、あるいは借りております家が立ちのきを迫られておりますとか、そういったいろいろな条件を示しまして、それによって、全職員について困窮の度を調査いたしております。これによりまして、そういう職種に大体かかわりなく、困ったものからその宿舎を与える、こういうやり方をやっておるわけでございます。  ただ、運転手につきましては、朝が非常に早い勤務でございますし、また、夜が時間が不定でございますので、できるだけ近い所に置いてやりたいということもあわせ考えまして宿舎を与えておる、こういう状況でございます。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 一般の方と込みで、こう困っている人から入れるという考えは、これは賛成します。しかし、この自動車の運転手というのは、私は特別だと思うのですね。議員は大へんわがままでございまして、朝は早くから呼びつける、夜はもうおそくまで使わなければならないということがしばしばあって、非常にこれはお互いさま、私どもは恐縮もし、感謝もしております。できるならば、この自動車の運転手の宿舎というものは、国会とともに動くものであるという観点から、参議院の議員宿舎を建てるということもけっこうでありますけれども、その中身に入る国会議員を動かす足は、これは自動車なんですから、こういう観点から考えて、自動車運転手の宿舎問題というのは、これは緊急に考えなければならないのではないだろうか。中には、住宅が遠いので、非常に不便をしておられる方もしばしば伺うところです。中には、妻子と別層をしておられる運転手もあるように伺っております。個々の事情は、いろいろお気の毒の面があって、できれば、この自動車の運転手の宿舎という問題についても、お互いこれはよく取り組んで、できれば第一番に手をつけていかなければならない問題である。   〔主査退席、副主査着席〕 こういうふうに私考えております。この点どうでしょうか。まとめたらどうだろうか。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) お説の点、ごもっともに存ずるわけでございますが、そういう点も勘案いたしまして、つまり勤務の態様というものも勘案いたしまして、困窮の度というものを考えておるわけでございますが、まとめますということはなかなかむずかしい。これは、宿舎の数が現在非常に限られておりますのと……

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 幾つ。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) 大体百二十戸くらいでございます。その中でまとめますことは、家が、大きい家も小さい家もあるわけでございますが、これは、国設宿舎法によりまして、ある宿舎は何等級以上の者でなければならないというような制限もございますので、なかなかまとめて運転手だけを入れるというわけには参らないわけでございます。

小酒井義男日本社会党

○小酒井義男君 関連して。今の運転手諸君の宿舎のことで、たとえば車庫の一階を事務所にすると、車庫の上を住宅にするというように、アパートか何か宿舎にするいうようなことを研究をされたことがないのでしょうか。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) 現在におきましては、国設宿舎法というのがございまして、各省庁で宿舎を建てるということをやめまして、これを全部大蔵省で管理いたしまして、新たに建てます宿舎は、全部国設宿舎として統一的に運用する。各省庁の現に持っている宿舎のみを各省庁で運用している、こういうふうに建前がなっておるわけです。従いまして、特殊な事情から、その例外として車庫の上に住まわせるというようなことは、今後車庫を建築いたします場合に、まあできれば非常にいい案だと思いますけれども、そういう制約がございますので、その点今確かにそういうふうにできるかどうか、ちょっと確答いたしかねるわけであります。

小酒井義男日本社会党

○小酒井義男君 佐藤管理部長の説明だと、今そういう一つの原則といいますか、そういうものがあるということですが、やはり高田委員から意見、質問が出ておったように、運転手の勤務というのは特殊なんです。そういう点を考えると、やはり車庫の近くに住宅を考えるということは、大蔵省としても、ほかと同じようなふうに扱う必要は私はないんじゃないかと思うのです。そういう点、一つ将来の問題として十分検討してもらいたいということを御要望しておきます。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) 承りました。お説に従いまして、検討いたしたいと思います。   〔副主査退席、主査着席〕

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 それから、議長の交際費の問題です。議長交際費は、これはやはり衆参ともいろいろお打ち合わせになってお組みになっているのではないかと思います。交際費を見ますと、参議院の方は、議長の交際手当が二百九十五万、衆議院の方もこれと同額、それから交際費となっているのが、参議院の議長は二百十万二千円、衆議院の方はここでがぜんふくらんで三百二十四万二千円、さらにおまけがついて特別交際費というのがありますが、これがまた額が多いようですが、参議院の議長は、五百四十万、衆議院の議長の場合は一千正十万円というような数字があげられる。総トータルで参議院の方はこの三本立になっておって、あわせて、参議院の場合は千四十五万二千円、それから衆議院の場合は千六百六十九万二千円、こういうふうに出ております。これを月割りで、私、計算してみると、参議院の方は、議長は一カ月に八十七万の交際費が出ている。策議院の場合は、月額で百四十万円の交際費が三本立になって出ている。なぜこのように多額の交際費が組まれているか、なぜこのように三本立の交際費が組まれなければならなかったのか。これこそ、ある意味では冗費の部分も含まれているのではないかという気がしないでもない。この点は御説明をいただだきたいと思います。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) 三本立になっております理由から申し上げます。議長の交際手当と申しますのが、これがいわゆる議長の交際費でございます。それから交際費と申しますのは、これは常任委員会、それから事務局、こういうものがこれからそれぞれ分けて交際費に使っておるわけでございます。それから特別交際費と申しますのは、これは外国人の接待並びにIPU関係で海外に出張いたします方、その特別な交際のためにお使いいただく、こういうための交際費でございます。この額が非常に違いますのは、これは議母数、つまり、委員会等で委員の数がこちらは大体六割でございますので、大体その比率に従っておるわけでございます。  それから、特別交際費につきましては、これは非常に違いまするのは、一つには衆議院におきまして昨年のIPUの年次大会の結果、福永議員が執行委員に当選されましたので、執行委員として年に三回執行委員会がございますので、そのための費用が衆議院で余分についております。それ以外の経費につきましては、大体衆議院と参議院、議員数に比例いたしまして十対六の割合で入っておるわけでございます。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 まあ大へんこれは大切なものではありますけれども、だいぶ豊かな交際費が組まれておるのに比べて、職員厚生費、いわゆるリクリエーションといったような費目はきわめてけちです。私に言わせるとけちですね、この予算は。たとえば参議院の場合は、千二百二十一人に対して、年間七十二万円であります。衆議院の場合はちょっと人員がわかりませんが、これはかなり多い。衆議院の場合は、参議院に比べてかなり多い。九十五万二千円ですか、参議院の方は七十二万。いずれにしても、こういう交際費のようなところを少しゆるめると、もう少しリクリエーションといったようなものの部面が潤うような気がするわけですが、議長の交際費がけしからぬというわけじゃないのですけれども、もう少しこの厚生費という面についても研究される余地がありそうに思えます。こういう点については何か御研究ございますか。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) このリクリエーションの費用は、これは職員一人当たり幾らという単価がございます。これは政府職員を含めまして、すべて同一の単価によって計算されておるわけであります。つまりここの職員も政府職員も、そういう意味では同じリクリエーションをする、その間に差別は、うちの職員だけによけいに費用を計上するというわけには参りませんので、額は非常に少なくて満足なこともできませんが、そういった事情で、あまり多額でないわけでございます。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 これは単価が六十円くらいじゃなかったでしょうか、年額。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) 一人当たり六百円でございます。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 大へんお粗末なこの費用で、これもまた将来検討して、明るい職場で一生懸命働いていただけるように、一つ当局として、御心配が願いたい。  次にお尋ねしたいことは、公述人の旅費の問題です。公述人の旅費は、衆参とも四十九万円ずつ組まれております。証人の場合は、衆参若干違います。参考人の場合も少し違うようです。いずれにしても、この間、私ども参議院の先生方がびっくりしたのですけれども、予算委員会のあれは公述にお見えになった方が千三百円とは、あまりけちけちじゃないかということで言われましたのですが、これの単価はやはれあれですか、公述人、証人、参考人という場合には、その単価を違って計算しておるわけでしょうか。回数でもってきめておるわけでしょうか。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) 予算の単価、予算の額でございますか。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 単価。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) 単価につきましては、これは証人、参考人等の旅費、日当支給の規定がございまして、それによって両院議長の協議した規定によって定められておりますが、御指摘の点につきましては、この間の公述人の方の御指摘もございましたし、それ以前から公務員の旅費その他ともにらみ合わせまして、若干低過ぎるのではないかということで、ただいまその額について検討中でございます。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 その検討する際に、この公述人と、それから証人と参考人と、これはやはり同じ単価ですか。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) 従来、証人、公述人につきましては千三百円、参考人については千円でございます。これはなぜ区別がございますかと申しますと、証人、公述人は、これは法律に基つきまして出頭していただく。しかるに、参考人につきましては何らの規定がなくて、事実上おいでいただいておったわけです。そういった意味で、法律的に強制的にお呼びする方とそうでない方と区別しております。ただ、参考人につきまして、その後規定もできましたことでございますので、この間の区別を設けますことも、あるいはいかがかと思われます。そういったことも含めまして、ただいま検討しております。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 国会に出て来られる証人とか、そういう方々はずいぶん研究に研究を重ねて、ちょこっと来てちょこっと帰るという性質のものじゃなくて、ずいぶんお話を伺うと、一週間も十日も研究されて来られるようです。特に予算委員会の公述人という場合は、非常な研究をして来られる。こういう人に対して千三百円というのは、全く失礼きわまりないことで、この間も指摘されて、私どもおりまして、何だか赤恥をかきましたような気持がいたしましたが、少なくともこれは二倍半から三倍くらいに上げていただかなければならない。議長の交際費がこれだけ莫大なものを取れるんですから、予算がないということで、外に国会が恥をかくようなことではいけないので、年間に四十九万、証人が三十万、参考人に至っては、国会が年間十八万円きり取れないということは、実に人権軽視の問題に関連すると思って、こういう問題についても、あなたにだけ責任をかぶせるわけにはもちろんいきません。私どももこれは再検討しなければならないと思いますけれども、どうか一つこういう点については、非近代的なことで恥をかかないように、国会らしい予算が組まれるように、責任の重さも考えて、十分これは検討されて、一日も早く実施できるようにしてもらいたいと思いますが、さて、そういうことの予算の変更ということになってくると、今も予算も出ていますから、衆議院を通っていますから、これはこういう意見を言っても、にわかにはどうにもならないでしょうが、こういう赤恥かくようなことは一日も早く直していただきたいので、予備費等の問題もあるでしょうから、何とかこれは操作できるような気しますから、赤恥かくようなことだけは、一日も早く結論を出して、やめてもらいたいというように希望いたしますが、大体額はどのくらいに考えておられますか。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) ただいまはっきりしたことを申し上けるわけにも参りませんが、ただちょっと御理解いただきたいと思いますのは、千三百円と申しますのは日当だけでございます。従いまして、東京の方がおいでになるのが千三百円、大阪から参られますと、これは四百キロについて一日分でございますから、往復で五千なにがし、それに東京に出頭された日で、合わせて五日分支給されるわけです。従いまして、汽車に乗って大阪から来られればそれで五日分、そういうことになりますので、そういう点も勘案いたしまして、それから、たとえば現在議員の方の御出張になるのが日額二千六百円、そういった問題とも考え合わせまして適当なところできめたい、 こういふうに考えております。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 汽車に乗って来られる方は、わりかし東京の場合と比べると、幾らか汽車にお乗りになるということだけでも大へんですから、勘案されているようですが、東京の場合でも、やはりタクシーに乗りますと、私の家でも、車に乗ってここまで来ると往復で千百円とられるのです。ですから千三百円では、東京にいるからといって、そういう理由は成り立たないのです。こういう点も十分一つ早く御研究いただいて、予備費等でもって措置ができるものですから、一つ議長さんとも十分に御相談いただいて、一日も早くこれを実現していただけるように、せっかく御努力いただきたい。

佐藤吉弘管理部長

○参事(佐藤吉弘君) 予算的な面におきましては、従来の実績を見ましても、相当余裕がございます。従いまして、予算的に窮屈なわけではないわけでございますので、お説に従いまして、さっそく検討いたしたいと考えます。

小酒井義男日本社会党

○主査(小酒井義男君) 速記をとめて。   〔速記中止〕

小酒井義男日本社会党

○主査(小酒井義男君) それでは速記をつけて下さい。  以上で衆議院及び参議院の予算に関する質問を終了いたしました。  次に、国会図書館関係に対して御質疑があれば御発言願います。

村山道雄自由民主党

○村山道雄君 国会図書館にお伺いいたしたいのでありますが、国会図書館で、国会におけるいろいろの立法、またその修正がございまして、そのつど委員会及び本会議で論議をされるわけですが、所得税法とか、関税定率法とか、国家公務員法とかという法律別に、そうしてその中の事項別に、当初の立法趣旨の説明が、何日の議事録の何ページに出ているか、それの改正のときのあれがどこに出ているかというような、全体の法律別、事項別索引というようなものができ上っておりますか。

岡部史郎副館長

○国立国会図書館副館長(岡部史郎君) ただいま村山先生からお尋ねのございましたのは、要するに従来、議事索引という形のものでございますが、これは仰せの通りの内容のものは私ども非常に必要なことだと存じておりました。従来これをやりたいと思って努力しておりましたが、今まで従来の議事総覧の形しかございませんので、この三十六年度に初めて予算を取りまして、それを今年度から着手する予定でございます。

村山道雄自由民主党

○村山道雄君 それは非常にけっこうなことであると思います。私、外国に行きまして国会図書館を見ますと、むしろ立法の今までの索引をどうやってこしらえるか、それがたな別にどういうふうに並べてあるかという説明を主としてされますので、やはりこれは議員立法が外国では多いからでありまして、日本では議員立法が少ないので、今までそれがなかったのだろうと思いますが、これから議員立法もだんだんふえてくるようでありますし、ぜひその設備をしていただきたいと思います。現状では単行本や専門雑誌は非常によくそろって、ほとんど何をお願いしても大てい出てくるようであります。それから、いろいろな国や民間の調査資料のようなものも相当そろっていると思いますが、この面ではもっとそろえていただきたいと思う点がございますが、一番私整備していただきたいと思いましたのは、ただいま質問いたしまして、今年からやるという御答弁のありました立法の詳しい索引でございますが、これはぜひ完備していただくようにお願いします。   〔主査退席、副主査着席〕

小酒井義男日本社会党

○小酒井義男君 図書館の建設ですね、予算が毎年十分取れなくておくれてきたのですが、これで完成するまでには——まだ今度この三十六年度の予算で完成じゃないですね。

岡部史郎副館長

○国立国会図書館副館長(岡部史郎君) お答え申し上げます。この今年度予算のうち、建築費一億六千万円をもちまして、従来の総経費二十五億でございますが、それで第一期工事八千坪は完成いたします。これが七月末に完成いたしますので、八月から引っ越しを始めまして、十月中旬に閲覧開始ができる計画でございます。  なお、実は衆議院の議員会館を建設するために、今の衆議院の常任委員会庁舎に入っております分を移すために、今度さらに八百六十坪追加いたしまして、これも今年一ぱいに、明年度一月ころにかかると思いますけれども、約二億四千万円をもちまして建築にかかる予定でございます。総体といたしましては、二万五千坪で全体の完成でございますので、今年度におきましては、そのうちの半分以上、すなわち八千八百六十坪ができ上がるという予定でございます。

小酒井義男日本社会党

○小酒井義男君 以前、いろいろの外郭団体といってはおかしいですが、何かあって問題になったことがありましたが、現在はそういうものは全部なくなりましたか。

岡部史郎副館長

○国立国会図書館副館長(岡部史郎君) 先般、いろいろ外郭団体の運営につきまして不手ぎわがございまして、御心配いただきましたことは申しわけございませんが、すべての外郭団体は一切整理いたしまして、現在外郭団体と申しますものは一つもございません。そのうち、例の春秋会というものにつきましては、解散し、清算を完了いたしました。財産の処分をすっかり行なってしまいました。   〔副主査退席、主査着席〕

小酒井義男日本社会党

○主査(小酒井義男君) 速記をやめて下さい。   〔速記中止〕

小酒井義男日本社会党

○主査(小酒井義男君) 速記を始めて下さい。  それでは弾劾裁判所及び訴追委員会の関係についての質疑をお願いします。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 この表を見ますと、訴追委員の調査旅費というものが十二万円計上されておりますね。それから裁判員の旅費というものが八万八千円計上されておる。結局訴追委員の方が一年に三万二千円多くなっている。それから委員の旅費というのが、訴追委員の方は四十四万三千円ということになっておって、裁判の方は五万四千円ということになっておって、訴追委員の方が三十八万九千円多くなっておりますね。なるほど訴追委員の方は、はたしてこれが裁判に回すだけの価値があるかどうかということを詳細に調べなければならぬから、日数を要し、時間を要し、従って費用を要するのであるが、あまりにも差がひどいと私は思うんですが、この点について、一方はこういうわけで多く、一方はこういうわけで少ないんだということを、どっか両方で一つ説明できますか。訴追委員の方は、私の方はこれだけのものだからこれだけと、裁判所の方はこれだけだということを比較して、何ゆえに多いか少ないかということの説明はできないですか。どうなりますか、役所が違うから。

小林健治事務局長

○裁判官訴追委員会参事(小林健治君) 比較してお答え申し上げることは困難かと存じますが、私は訴追委員会の方でございますが、訴追委員会の必要性から申しますと、実は四十四万円でも足りないというのが実情でございます。御案内でございましょうが、この訴追委員会にいわゆる提訴を持ち出すといいますか、訴追請求をいたしますのは年間約百件でございます。開庁以来、昭和三十五年の十二月末までに千四十八件の訴追請求がございました。大体年間百件でございます。それを調査するには、現地におもむかなければならぬ場合が多々ございます。その一つの理由は、訴訟事件に関係して、当事者から不服を申し立てられるというのが多いのでございます。そうしますと、記録をどうしても見なければならぬ。裁判所の記録を取り寄せるということは、これはなかなか困難なことでございまして、できるだけ避けております。さような関係上、現地へ行って記録を見る、あるいは証人に当たるという必要性が多々ございますので、訴追委員会といたしましては、この四十四万円では不足をしているというのが計数上出るのでございます。これは計数上のことでございますが、実際は若干余っております。それはいろいろの関係上、大体四人の委員の方に一組として御出張願うということになっておりますが、それがいろいろの関係から四人がそろわぬということから、若干余るということが実情でございます。御説明になりますかどうですか、さような次第でございます。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 訴追委員の方が、訴追するかしないかということをきめるために、事実の内容を堀り下げて調査する必要し、費用も要るということは了といたします。しかも、これだけの費用では少ないということも了とする。私はそうだろうと思うのです。それならば、もう少したくさん請求したらどう、ですか。

小林健治事務局長

○裁判官訴追委員会参事(小林健治君) 請求はしているのでございますが、大蔵省で、どうも査定上、これ以上は認められなない実情ございます。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 大蔵省は訴追するんじゃないんだから、訴追するについての費用が幾らくらい要るのか、どういうような案件が訴追の問題になるんだというようなことは、大蔵省の役人は知らぬのです。だから、そういうようなことを大蔵省の役人に、やはり大蔵大臣の頭によく打ち込んで、そうして訴追に疎漏なきように費用をとるということが必要なんだから、あなた方の言う、今費用が少ない少ないと言ってここでくやんでも、訴追の方に何も効果はない。もう少し積極的に大蔵省の大臣や役人を説いて、なるほどこれだけでは費用が足りないということをもっと説得して、やらなければいかぬが、どういうわけか。

小林健治事務局長

○裁判官訴追委員会参事(小林健治君) 大へん激励をいただいて恐縮でございますが、実は、私どもは各種の資料あるいはパンフレット等を作成いたしまして、大蔵事務当局には、私どもの及ぶ限りの説明、折衝はしているのでございますが、いかんせん裁判所、あるいは検察的の事務ということに、私どもの担当する、何といいますか、部局の方々は理解がない。失礼でございますが、検察、裁判の事務、これと私どもの事務は同種のものでございます。同質のものでございますが、それを根本から説明する、たたき込むという必要がある、こういう実情なのでございます。さようなことから必要的な経費まで認められないという、もちろん私どもの努力が足りないのでございまして、将来大いに努力して参りたいとは存じております。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 これから弾劾の方に一つ伺いますが、この項目を見ると、二十ページの上から三行目、「委員旅費」とあって、裁判員旅費五万四千円とあるね。それから今度は下から七行目に、8、委員旅費、とあって裁判員旅費と二つあるが、どういうわけですか。

隈井亨事務局長

○裁判官弾劾裁判所参事(隈井亨君) 裁判官弾劾裁判所の項に、委員旅費、裁判員旅費がございます。五万四千円でございます。それから裁判費の方にも委員旅費四万七千円がございます。前の裁判官弾劾裁判所の項にあります委員旅費は、弾劾裁判そのものとは関係のない旅費でございます。それから、あとの旅費の方は裁判費でございまして、裁判費の中の旅費、これは現実に裁判がありました場合に、その審理、裁判のために御出張になる場合の旅費でございます。この二つに分かれております。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 それではわけがわからぬじゃないかね。委員旅費として裁判員旅費とあるだろう。その次に、委員旅費として、裁判員旅費とあるだろう。同じよものがある。一方は裁判官の裁判にかかる、一方は裁判官の裁判にかからぬという、同じ項目で同じ名目が二つあって、一方は裁判の実際にかからない、一方は裁判の実際にかかる、どうして区別するんだ。

隈井亨事務局長

○裁判官弾劾裁判所参事(隈井亨君) 裁判費の中の委員旅費は、実際事件がありました場合に、その事件の裁判に使う旅費でございますので、もし事件がありません場合には、これは返納いたすわけでございます。お返しするわけでございます。裁判費というのは、事件のない場合には全然使用いたしません。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 なるほど下の方は裁判費とあるがね、裁判のあったときはこれを使う、裁判のないときには上の方を使うということになると、裁判のないときの裁判員の旅費というのは、旅行するのかね、裁判のないときに。

隈井亨事務局長

○裁判官弾劾裁判所参事(隈井亨君) これは上の方は、裁判官弾劾裁判所の項にあります委員旅費は、各省各庁ともこういう委員旅費というのが配賦されてありますわけで、そういう意味で私の方もいただいてはおるわけでございます。しかしながら、これは少し進んで申し上げるようでございますが、弾劾法の第二十九条の二には、「弾劾裁判所は、審理又は裁判のため、裁判員を派遣することができる。」こういう規定がございまして、事件の審理または裁判のためでなければ裁判員を派遣することはできない、こういう解釈でございまして、これは使っておらないわけでございます。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 そうすると、裁判をするためでなくて裁判員が出張することはあるのかね。

隈井亨事務局長

○裁判官弾劾裁判所参事(隈井亨君) この点につきましては、従来いろいろそのときどきの裁判長からお話がございまして、何とか裁判以外でも出張はできないかというお話がありました。事務局も非常に検討いたしまして、支出官の方にも御相談したのでありますが、どうしても裁判官弾劾法二十九条の二の規定があります以上は、裁判官が事件以外で御派遣になる場合は考えられない、こういう御解釈になってくるわけでございます。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 私のお尋ねしたいのは、弾劾裁判所の裁判官が、その裁判について出廷のできない証人をその病床にたずねて調べをするとか、あるいは裁判官が実地を検証するために、その裁判について実地を見にいくとかというようなことは、これはいいが、これはいわゆる裁判員のどっちに当たるのか、上に当たるのか下に当たるのか、下が裁判費とあるから、下の方の裁判費、すなわち四万七千円に当たるのか、裁判官が裁判のために証人を調べるとか、実地検証に行くときに要る費用は、この裁判費四万七千円という、この費用で出すのか、その上の裁判員旅費という五万四千円で出すのか、どっちで出すのか。

隈井亨事務局長

○裁判官弾劾裁判所参事(隈井亨君) 裁判費の方は、事件につきまして証人の尋問をするとか検証をなさるとかいう場合におきまする旅費は、裁判費の方の旅費であります。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 それなら、上の裁判員の旅費はどういうときになる。実地検証でもなければ証人調べでもしない。裁判員がどういうために出張するための費用か。

隈井亨事務局長

○裁判官弾劾裁判所参事(隈井亨君) 裁判所費の中にあります委員旅費は、こういう配賦を受けておりまするが、裁判長が行政事務の必要上御出張になるという場合に使用できるものと思います。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 そうすると、裁判長が、裁判に関する行政事務の視察に行くときの費用が上のか。

隈井亨事務局長

○裁判官弾劾裁判所参事(隈井亨君) さようでございます。そう解釈しております。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 私は、弾劾裁判所の裁判官が、全国の裁判所の実情調査のために出張する必要のあることを認めて、そういうような旅費というものは計上しなければならぬじゃないかという考えを持っておる。ところが、大蔵省が、そういうような旅費は承諾せぬからして予算の請求ができてないのだということを実は聞いておったから今の質問をするわけだが、そうすると、裁判官が、何か行政事務のために出張するときのが上であって、裁判官なり裁判長が全国の裁判所に行って、裁判官の執務ぶりを視察するとかというようなことは、上の旅費のうちに入らないのかね。

隈井亨事務局長

○裁判官弾劾裁判所参事(隈井亨君) お尋ねのそういう場合は、この上の裁判官弾劾裁判所という項の中にあります委員旅費に入ると思います。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 それならば、裁判そのものに直接関係して出張する費用以外の、視察というようなときには予算がこれだけ、五万四千円、そうだね。

隈井亨事務局長

○裁判官弾劾裁判所参事(隈井亨君) さようでございます。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 それでは、少なくとも十何人の裁判官が、事件に関係なく全国の裁判の実情を視察するというようなことについては、ずいぶんたくさんの費用が要ると私は思う。わずか五万四千ぐらいで足りますか。

隈井亨事務局長

○裁判官弾劾裁判所参事(隈井亨君) これはまことに少額の費用でございます。非常にまた解釈上問題のあるところと存じますが、私ども事務局の検討したところによりますと、いわゆる行政出張は裁判長だけだと、こう解釈しております。行政出張のできます方は裁判長のみだと、こう解釈しまして、このくらいでよかろうと考えております。と申しますのは、裁判長は弾劾裁判所の行政事務を常時統轄しておられるわけであります。それですから、ほかの裁判員の方は直接そういう行政事務を日ごろはやっておみえにならない、このように解釈いたしております。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 それでは具体的に言うてごらん。裁判長がどんな行政事務を視察するのか、具体的に言うてごらん。裁判長だけに限ってそういうことをするのだということを具体的に言ってもらいたい。

隈井亨事務局長

○裁判官弾劾裁判所参事(隈井亨君) 裁判長は、弾劾法にもございますように、裁判官弾劾裁判所の行政事務を統理し弾劾裁判所を代表しておられます。それでございますから、日常弾劾裁判所の行政要務を預って見ておられるわけでございます。ですから、そういう方が行政視察などに御出張になるという場合はできるのじゃなかろうかと、こう解釈いたしておるわけであります。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 それは弾劾裁判所法の三十九条の二かね。これならばさっき私が言ったように、事実の審理もしくは裁判のために出張するので、行政事務じゃない。あなたのように、行政事務行政事務というのはどれに当たるのか。

隈井亨事務局長

○裁判官弾劾裁判所参事(隈井亨君) 私が申し上げましたのは、裁判長は行政出張ができるのだと、こう解釈しておると申し上げましたのは、これは法規は別にないのであります。むしろ二十九条の二には「審理又は裁判のため、裁判員を派遣することができる。」となっておりまして、そのほかにはどういう場合に派遣してはならないという禁止規定もないし、また、行政事務で派遣できるという規定はないのであります。ただそう解釈をいたしております。そうしてこういう予算のわずかながらでもいただきましたが、これは何とかそういう意味で使えるものだろうというふうに解釈しております。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 あなたの答弁は、これ以上追及しても困るだろうから追及しませんが、ただ私のお尋ねは、弾劾裁判所の裁判官が全国の裁判所を視察する必要があるから、そういうような費用を大蔵省に請求して、これに計上するようにしてもらいたいということを述べるために今のようなことを言うのだが、それが入っていないから。裁判官が全国の裁判所の実情を視察して、そうして将来問題が起こったときにそれが参考になるというようなことで、裁判官は全国の裁判所を視察する必要がある。それが今のではできないのだ。だからそういう費用を一つ請求せなければいけませんよということをあなたに申し上げるために今の質問をしておるのだがね。そういうことをして弾劾裁判官が全国の裁判所の実情を見るということによって、全国の裁判官をして自粛自戒せしむる、われわれが不都合なことをすれば、ああいう人の裁判を受けなければならぬからといって、一生懸命に裁判の威信を高むべく彼らは努力して、不正なことなどをして弾劾裁判所法の第二条にあるようなことをしないことの効果はあるのだから、そういうような出張旅費の計上ということを今後やっていただくように御尽力を願う、こういうことで質問しているのだから、だから今あなたの答弁は私は承服はしないけれども、それはこれ以上は言わないから、今のような方針で一つ請求して下さい、後日。

隈井亨事務局長

○裁判官弾劾裁判所参事(隈井亨君) だんだんと御激励をいただきましたが、実は弾劾法二十九条の二を改正するということが一番根本的な解決になる、こういうふうに事務局では考えております。裁判長以外の裁判員十四名の方が行政出張なさるということができるためには、やはりこの二十九条の二が一つの支障になる、こういうふうに考えております。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 そういうことを言うとまた言わなければならない。二十九条の二は「審理又は裁判のため、裁判員を派遣する」とこれは書いてある。だから、もうあまり弁解せぬがよかろう。

隈井亨事務局長

○裁判官弾劾裁判所参事(隈井亨君) それですから、これに調査でもできるというように、そういうふうに改正をしてもらえれば……。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 改正をせぬでも、私が今あなたにお願いしたのは、弾劾裁判所の裁判員が、事件はなくても、の裁判所を平素視察しておくということが裁判官をして自粛自戒せしめ、裁判の効果が偉大である。だからして、裁判官というものは、事件はなくても、平素全国の裁判所を視察することのできる費用を計上する必要があるから、一つそういう方針でやって下さい、こういうことを言うのだから、これ以上はよろしい。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 関連しますけれども、この弾劾裁判所の予算の編成権はだれが持っているのですか。

隈井亨事務局長

○裁判官弾劾裁判所参事(隈井亨君) 裁判長が持っております。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 裁判長が持っていれば、その裁判長は、自分がかくすべきだという運行の方針を自分がきめたら、その方針に従って編成すべきであって、事務局がこれを左右すべきものじゃないと私は了解をしている。予算の編成権が裁判長にあるのだから、裁判長が全国を見て回らなければ、その職権を行使することに不便だと思う場合には、その編成方針に従って編成すべきであって、事務局のさしがねでやるものじゃないという考え方を私は持っているのですが、どうですか。

隈井亨事務局長

○裁判官弾劾裁判所参事(隈井亨君) 高田先生のお言葉、よく御趣旨はわかります。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 もっとたくさん予算をとって、弾劾裁判所の効果あらしめるようにしないと、今のように裁判官がいろいろな問題を起こすようなことではいけないから、そういうあらかじめ伏線を張るためには、平素弾劾裁判所員が全国の裁判所を視察する必要があるので、、そういう方針であなた一つ事務局長として、弾劾裁判所の裁判長を督励して予算をとるように、それだけのことを御承諾願えればそれでけっこうだから。

隈井亨事務局長

○裁判官弾劾裁判所参事(隈井亨君) 御趣旨はよくわかりましたから。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 それでけっこうです。

小酒井義男日本社会党

○主査(小酒井義男君) ほかに御発言もなければ、国会所管に関する質疑は終了したものと認めます。  明日は午前十時より開会し、会計検査院及び内閣、総理府所管について審査を行ないます。  本日はこれにて散会いたします。    午後五時一分散会

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