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38回国会参議院1961/07/31

文教委員会 閉会後第1号

発言数
80
登壇者
9
会派数
2
開催日
1961/07/31

会議録

平林剛日本社会党

○委員長(平林剛君) ただいまから文教委員会を開会いたします。  まず、委員の異動につき御報告いたします。  去る六月十七日、山本杉君が委員を辞任され、その補欠として田中茂穂君が委員に選任されました。また七月七日、最上英子君が委員を辞任され、その補欠として迫水久常君が委員に選任されました。また七月二十六日、田中茂穂君が委員を辞任され、その補欠として堀本宜実君が委員に選任されました。  以上であります。    ——————————

平林剛日本社会党

○委員長(平林剛君) 次に、委員長及び理事打合会の経過について御報告申し上げます。  開会前、理事会を開き協議いたしました結果、本日は、当面の文教政策について調査を進め、明日は、五島美術館を視察することに決定を見ました。  以上、理事会決定通り、本、明日の委員会を運営いたして参りたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

平林剛日本社会党

○委員長(平林剛君) 御異議ないと認めます。  速記をとめて。   〔速記中止〕

平林剛日本社会党

○委員長(平林剛君) 速記をつけて。    ——————————

平林剛日本社会党

○委員長(平林剛君) それでは当面の文教政策について調査を進めます。  質疑の通告がありますので、発言を許します。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 文部大臣は、昨年第一次池田内閣が発足した当時から文部大臣の職にあり、その後、第二次池田内閣発足の際、再任され、今次、改造内閣にあたりまして、引き続き文部大臣の職にあられることになったわけですが、ここに至る過程においては、おそらく首班池田総理からはとどまって池田内閣の文教政策としてかくかくのことをぜひ荒木君やってほしい、あるいはあなたから国務大臣として踏みとどまった以上、自分としてはかくかくな池田内閣の荒木文政というものを進めたいと思うが、そういう点について首班の同意御了承ならば引き続いてこの職にとどまってもよろしい、まあかようなやりとりが行なわれたことと私は推察するわけでありますが、それらの点について、今後の荒木文政の志向するところもそれによって察知できるかと考えられますのでお答えいただきたいと思います。

荒木萬壽夫自由民主党文部大臣

○国務大臣(荒木萬壽夫君) 今度はからずも首がつながりまして、またお世話様になることになりました。どうぞよろしくお願いいたします。  今お尋ねでございますが、改造の場合は何にも相談もございませんまま、新しい閣僚が認証式を済まされて記念撮影をするからモーニングを着て出てこいというだけでございまして、事改まって何にもやりとりはございません。ただ、私としましては、乏しい人間ですけれども、昨年お受けをしまして以来、まあいろいろその道の方々、先輩同僚の皆さんに教えていただいて大禍なきを期したいと思って今日まで参っておりますが、おおむね、こうもあったらよかろうと思いますことは、昭和三十六年度の予算案大綱をきめます場合に、与党とも相談をし、いろいろ方々の意見も拝聴しながら、一応の構想を取りまとめて世間にも発表いたしております。繰り返し申すまでもございませんが、教育の機会均等化を徹底するということ、生徒急増対策に極力努めねばなるまいということ、育英奨学の問題、大学制度の刷新充実の問題、スポーツの振興の問題、まあそれらを中心課題として、当面三十六年度予算を中心として第一歩を踏み出して参りたいということであったのであります。その考え方は、今考えましても一応大方の御納得を得ておる範囲内のことだろうと存じております。また、なすべきそれだけの課題にいたしましても、たくさんのことがあるようでございますから、それらを充実して参りたい、そういう気持でおるわけでございまして、さらに今後具体的に何をなすべきかということにつきましては、今寄り寄り文部省内で相談中でございます。  以上、要を得ませんけれどもお答え申し上げます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 少し具体的に承りたいと思うのですが、荒木さんとしては文部大臣に就任されて満一年経過している過去の経験あるいは回顧、反省等から、荒木文政の本格的なスタートを切る時点に立っているかと思います。あなたの過去一カ年間にやられた文教政策について国民の一部に支持者があると同時に、また、他面非常に強い批判もあることを御承知なされておられると思うのです。それで新たなスタートを切られるにあたって、大臣として過去の反省と経験に立たれて、今後こういうふうにやっていきたいというような、事新しく承るような所感なり、あるいは方針、抱負というものがあられるのかどうか、あられますなれば、やや具体的に一つ承りたいと思うのです。その誘い水として一つ私は提起して伺いますが、池田内閣の所得倍増計画に伴う国民生活の向上という立場から、広く社会保障政策の推進ということが唱えられているわけですが、三十六年度の予算編成にあたっても、教育方面における社会保障という点が考慮され、相当の予算編成に配慮を与えた過去の事実もあります。しかしながら、今のわが国の経済の状況と、国民生活の実態、それから教育の機会均等なり義務教育無償という憲法上からくるそれらの問題を勘案するときに、三十六年度の予算編成当初に考えられました教育面への社会保障という考え方というものは、さらにバランス上から考えても、一大進展をはからなければならないのではないかという私は見方をしております。これは一つの具体的の問題の提示でありますが、先ほど申し上げた角度からお答えいただきたいと思います。  それと同時に、先国会で成立、公布施行されました諸法律の現時点までの運用状況、これはどういうものであるか、さらに法律とはならなかったけれども、本委員会において、かなり質的な決議がなされまして、行政府にお預けしているわけです。あの決議をその後あなた方の方ではいかようにこれを消化すべく具体策を立てて努力されつつあるか、またその見通しはどうか。あわせて、三十七年度の予算編成の作業に今や入っていると思うのですが、文部省としての概算要求の固まる時期をいつに目途を置いて現在事務当局に指示して作業さしておられるのか、また、その重点を文部大臣として事務当局にどういうものを示されておられるのか、それらもあわせて要領よく一つお答えいただきたい。

荒木萬壽夫自由民主党文部大臣

○国務大臣(荒木萬壽夫君) 話を逆の方から申し上げておそれ入りますが、大体八月末くらいまでに、文部省としましても三十七年度の予算案を中心として何をなすべきか、考えるべきかをコンクリートにしたいと思っております。  ただいま御指摘の社会保障的な角度から教育施策を充実するという問題は、最初に申し上げました教育の機会均等化の徹底という言葉では尽くさないところもございますけれども大よその方向は御指摘のような方向をたどって、もっとじっくりと、じみちに誠実に事に当たるべきだと、かような考え方で事務当局にも話しているような次第でございます。国会で付帯決議等がなされましたことも私はむろん承知いたしておるわけでございますが、これを努めて実行に移す、国会の御意思に沿う努力をすることもこれは申すまでもない当然しごくのことでございまして、ことさららしく一々について事務当局に話はいたしておりませんけれども、予算の編成等に関連し、あるいは次の立法措置等に関連しまして、八月一ぱいを目途とする方針の決定に関連し、当然、事務当局でそれぞれ検討中であるはずと心得ているわけであります。その他成立しました法律の施行、これまた誠実に実行しつつございますが、具体的な状況、今後の見通し等につきましては、必要ならば政府委員からお答えすることをお許しいただきたいと思います。

内藤誉三郎文部省初等中等教育局長

○説明員(内藤誉三郎君) ただいま大臣からお答え申しましたように、この前の未成立の法案、あるいは付帯決議の線に沿いまして、ただいま予算編成にあたりまして、十分国会の御意思を尊重いたしまして検討しているところでございまして、八月の終わりまでには何らかの結論に達したいと思っておる次第であります。さらに具体的に項目別に御指摘がございますればお答えをいたしたいと思います。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 文部大臣、この閉会中の委員会に臨む文部省のあなたの部下の心がけは不十分です。きょう委員会があれば、そういう点が質問されることは何んでも予想できるところです。官房長の方でちゃんと全局部の総合調整をして、官房長が一切の資料を整えて簡明にお答えできるように態勢を整えてこなければ、ただ参議院で委員会が開かれるから呼び出されるから行こうという心がけでは不十分です。これは注意いたします。大臣、そう思いませんか。

荒木萬壽夫自由民主党文部大臣

○国務大臣(荒木萬壽夫君) もちろんその通りでなければならぬと思いますが、今申し上げましたように、一々具体的のことが必要でありますれば、政府委員からお答えすることをお許しいただきたいと思います。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 いやその政府委員の答弁が、官房長もお見えになっておらぬ、内藤さんは初中局長です、気の毒ですよ、ああいう答弁をさせては。官房長が総括的な答弁をできるようにしておかなければ。それできょうは時間をよけいかけないつもりですから、私は若干具体的に一二伺ってみたいと思います。まず大臣に伺いますが、今給食の問題は教育の問題をこえて、社会問題化しようとしている。本委員会で決議したことは御承知の通りです。文部省で予算の概算要求を今省内で練りつつあるわけですが、給食補助予算はもちろん昭和三十六年度より増加するとも減ずることはない。そういうことがあってはならないと思う。大臣はそういう決意でおられることと思いますが、念のため伺っておきます。

荒木萬壽夫自由民主党文部大臣

○政府委員(荒木萬壽夫君) 御指摘の通りでございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 それから特に与党の方で御熱心でもあられたわけですが、幼稚園教育の振興に関しての決議、それから教育の機会均等の立場からの定通教育の振興に伴う国庫補助の増額、こういう点が決議されて、行政府に預けられているわけですが、これには現段階、どういうふうに対処しているのか、これは所管局長からお答え願います。

杉江清文部省体育局長

○説明員(杉江清君) ただいまの御質問は単に給食の問題に限らないと思いますが、順序は逆になるかもしれませんが、給食の面からの施策を申し上げれば、この前ミルクの無償給与ということが実現いたしましたが、この前の御要請は、なおこれを広くパンにまで及ぼす、こういう御要望があったのでありまして、私どもまた勤労青少年の教育の充実という点から、そのような施策を今後とも実現に努力することが必要だと考えておる次第でございます。一応給食の点だけを申し上げます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 文部大臣、ただいま伺っているのは給食だけを伺っているのではない。本委員会で決議した全般について、決議当時に文部大臣は、ここで院の意向を十分くみ入れて云々と確約答弁をなさっていらっしゃるわけです。だから、いかように事務当局に指示し、事務当局はいかように受けて立法府の意思が実現できるように今作業されておるかということを具体的に承わろうとしておるわけです。  それから幼稚園の問題、定通教育の振興の問題について申しますが、地方財政法が改正されて、昭和三十六年度で、地方財政計画を策定する場合に約三十九億円が計上されたけれども学校図書司、事務補佐員、給食調理員等の身分の安定と給与の改善が第一線の教育の現場で現実に行なわれていないということは所管局長も御存じの通りです。だから、前国会の閉会時に本委員会は決議をして皆さん方にお預けしたわけです。これらの具体化についていかようにこれを受けとめて今努力されようとしているのか、所管局長から数字をあげて明確にお答え願いたい。

内藤誉三郎文部省初等中等教育局長

○説明員(内藤誉三郎君) この父兄負担の軽減につきまして、地方財政法の一部改正がございまして、四月一日から御承知の通り、学校の維持修繕費と人件費に関するものは父兄に転嫁をしてはならない、こういう規定がございまして、現在はどの程度市町村が持ち、また父兄が負担している分があるか、今調査中でございますので、調査の結果を待ってさらに自治庁と折衡いたしたいと思っております。  それからなお、幼稚園の教育につきましては、ただいま幼稚園の実態調査を始めております。なお、幼稚園の基準につきまして本年で切れますので、さらにこの基準をどうするかという問題の点と、それから幼稚園の教員の待遇改善、その他につきましてこれも今準備をいたしておるところでございます。  なお、定通教育につきましては、今後特にラジオやテレビで通信教育を行なうという面、あるいは現在の定時制高等学校の改善充実につきまして検討しておるところでございます。

豊瀬禎一日本社会党

○豊瀬禎一君 関連して。その答弁の内容についてですがね。杉江さんの答弁にしても学校教育の問題については私どもは法案を出しましたね。その骨格については審議をしていただいて、結局委員会の決議になっている。あなたの答弁を聞いていると、あの法案の内容並びに委員会の決議に対して具体的に御承知ないような気がする。これから答弁されるのは委員会決議の具体的内容の重点がどこにあるかをぴしゃっととらえて、そのことをどうとらえているか答弁して下さい。答弁は国会の審議の前、すなわち私どもが出した法案審議の前、あるいは委員会決議の前の抽象的な答弁であって、委員会決議の具体的内容について承知しないまま抽象的な答弁——これは矢嶋委員が指摘されたように、はなはだふまじめな態度ですよ。もっと委員会決議をぴしゃっととらえて、どこに問題の重点があるかをきちんとしておいて、この項についてはこう処置をしている、こういう答弁を願いたいと思います。

杉江清文部省体育局長

○説明員(杉江清君) 学校給食の問題につきまして、先ほど御質問の関係で一部のみお答えして全面的な現在の私どもの考え方並びに対策についての準備のことを実は申し上げる機会がなかったものですから、ああいう部分的なお答えになったことをおわびしたいと思いますが、先ほど大臣から基本的に学校給食の重要性にかんがみて、この学校給食に対する国の助成も今年度を下るというようなことはなく、これをいよいよ充実する方向で考える、こういう趣旨の御答弁がございました。私どももそういう態度で今作業を進めております。この前の本院におけるこの委員会の御決議は特に十七億円の補助金の問題について、特にこれが継続並びに少なくともその給食費を安くするという施策を強化する、こういう点におもなる決議の御趣旨があったように考えております。で、御承知のように、昨年度予算査定においてこの十七億円の国庫補助金の存廃が問題になりました。これは一応継続いたしましたが、学校給食制度のあり方についてはこの際根本的に検討するということになりまして、現在その線で進めておるところでございます。今月の初めに学校給食制度調査会を設けまして、関係各省と並びにこの方面の学識経験者にもお集まりいただきまして、学校給食制度の基本問題についてただいま発議しておるところでございます。そのおもなる問題を申し上げれば、学校給食のあり方が国の栄養政策ないし食糧政策の観点においてこれをどのように考えたらよろしいか、このあり方はどういうふうに持っていくべきか、こういう点をまず第一点として考えております。と申しますのは、学校給食制度は、この食糧政策のいろんなあり方からかなり、言葉が適当でないかもしれませんけれども、撹乱されておるような面もございます。食管制度あるいはなま牛乳の使用等の問題においてそういうことがいえると思うのですが、そういう関連において、一体今後の学校給食のあるべき姿をどう考えたらいいかということについて御審議いただいております。  それから第二点としましては、そういうふうな基本的な考え方を受けまして、一体学校給食に対して国はどのような基本的な助成の態度をとるべきかということについて御審議いただいております。その中にはこの十七億円の食管会計繰り入れの問題がおもなる問題になるわけでございます。今これについて審議が行なわれておりますが、この問題はいわゆる十七億円の補助金の効用、それ自体の効用と同時にこれが食管特別会計繰り入れ、食管特別会計で差益金が上げられておる、その関係においてこれを一体どう考えていくか、私どもはいずれにしても学校給食費の総額を下げる方向に、安い給食費を生徒に与える、こういう目標で施策を考えていかなければいけないと思います。ただいまそれらの点について審議中でなお具体的な解決の方法はまだはっきりいたしておりませんが、いずれにしても、私どもの現在の気持を申し上げれば、これはとにかくいずれにしても給食費を安くしなければならぬ、だから十七億円の補助を停止するということ、あるいは食管特別会計からはずすというような問題、それのどっちがほんとうにいいかというような点を突っ込んでお考えいただきたい。なお、いわゆる施設設備の補助金については、これは現在、御承知の通り、基準が非常に低くて実際半額負担が二割くらいの負担になっておる、これをどうしても基準を改訂し、補助額を増額するということはどうしても必要だと考えております。  なお、準要保護、要保護の総額も、国の保護費の増額も必要でありますし、なお、栄養管理職員の設置、これも明年度はぜひ実現したい。全面的に置くということはむずかしいと思いますけれども、やはり現在よりもこれを前進するようにぜひ私は努力しなければならぬ、かように考えておる次第でございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 あなたは所管局長としてよく勉強なさっている。きょうは、私、大まかなことを聞きたいと思っているのですが、ただ、大臣に、豊瀬委員の発言がありますから申し上げておきますが、やはり委員会の決議の受け取り方が不十分な点があると思うのです。きょうは七月の下旬ですから無理かと思いますけれどもね、しかし、きょう委員会が開かれるということは、もう国会閉会直後からわかっておったことですから、もうちょっと決議の項目別に省内で真剣に討議して、ここまで議論がいっていると、こういう点がペンディングだというきめこまかい行政府側の御見解なり、御努力のあとを承りたかったわけですが、そういう点を七月の下旬だからあんまり強いことも言えませんけれども、やや不十分だという点だけは私指摘するとともに、大臣にあらためてお約束していただきたいのですが、本委員会の決議の具現化、予算化については、今後誠意をもって努力されることと思いますが、念のためにあらためてお伺いします。

荒木萬壽夫自由民主党文部大臣

○国務大臣(荒木萬壽夫君) この席で付帯決議が御決定になりました直後に、私は政府側としての見解を申し上げたわけでございますが、その通りに心得ております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 政務次官にお伺いしますが、あなたは特に体育厚生方面にはエキスパートですがね、今具体的に給食の問題を取り上げられて所管局長からるる御説明があられたわけですが、ああいう考え方を政務次官としては支持をし、また政務次官としてバック・アップしてその具現化に御努力なされることと私拝察するわけですが、念のためにあなたの所見、御決意のほどを承っておきたいと思う。

長谷川峻自由民主党文部政務次官

○説明員(長谷川峻君) お答えいたします。学校給食費の問題などは、私も前に文教委員をしておりました関係からよく存じ上げております。荒木文部大臣があなたに御答弁されたこと、あるいは杉江局長が細部にわたって御答弁されたこと、よく了承しておりますから、大いにこうした問題などについてはバック・アップをし、一生懸命推進して参りたいと考えております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 その答弁了承いたしました。  そこで、次に不成立となった法案についてですが、先ほど文部大臣、高等学校の急増対策ということをベビー・ブーム対策として発言しておられます。昭和三十六年度の予算編成の場合に、あるいは二百校、あるいは三百校の公私立高等学校の新設の予算化ということは議論されたわけですが、御承知のごとく、私学側の反対意思表示もございました。また具体的にいわゆる高等学校の定数法案の国会提出に至るまでの経過、それから審議の過程において、私学の今後どもあわせ考えて一部から反対の意見もあり、ことに公立高等学校関係では、工業高等学校の定員増加、日進月歩の技術革新時代に不十分ではないかという批判も原案に対してあったことは御承知の通り、そこで私はこの時点に立って、文部大臣の見解を伺うのですがね。文部大臣としては、いわゆる廃案となりました高等学校の定数法案ですね、これは臨時国会へ再び提案をして、昭和三十七年度においてこの予算化を期するという御決意だろうと思うのですが、念のためにそれを承ると同時に、あの政府原案に一部工業高等学校方面から、定数について不十分である、もう少し充実しなければ、この進歩の早い技術時代に即応できないという意見が開陳されているわけですが、そういう角度から、原案をよりよくする御意思があられるのではないかと思うのですが、その点とあわせて、高等学校の急増対策に伴って当然私学の援助というものをたての他面として積極的に考慮されなければならぬ問題があると思うのですね。この点については与党の自由民主党の政調文教部会でもかなり突っ込んだ検討はされているやに私は仄聞しているわけですが、文部大臣として今の時点に立っていかように対処されようとされておるのか、あなたのお考えを聞きたいと思います。

荒木萬壽夫自由民主党文部大臣

○国務大臣(荒木萬壽夫君) 過ぐる国会で審議未了となりました法案は、政府としても与党としても一応了承を得た案として御審議願ったものでございまして、臨時国会の事情が許します限り原則として原案通りのものを提案する予定でおります。もちろん提案しました案が理想的なものではないわけでございますから、各方面から御批判があることは当然と初めから予測しておったところであります。しかし、できる限りよりよきものとして出せるものなら出したい、そういう気持はございます。ただ現実問題としては、時間的な制約を受けまして、そのことが困難じゃなかろうかと想像はしますが、だからといつて、放任するつもりはございません。私学の方面からいろいろと、私学経営面から大まじめな意見が出されておったことは私も承知いたしております。その結果が、ある程度ブレーキがかかるような作用をしたこともあるようですが、いずれにしてもよりよくしたいということからの意見であったと推測するわけでありまして、そのこともあわせて考えて、私学に対する振興方策についても、御指摘のごとく、与党内でも特別の委員会を作ってこの猛暑を冒して勉強してももらっております。私どもの方でも、政府側としてできるだけの検討を加えて、与党ともよく相談をして善処したい、こういう気持で今日おるわけであります。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 その私学援助に対する考え方ですね。これはもうちょっと明確に私は伺いたいのです。御答弁はわかったようなわからないようなことなんですがね。結局たての両面ですから、私学への援助というものを国が相当に考慮するという一面がないという他面の政策は円滑にうまくいかないと思うのですね。その点の配慮を一段と強化するということが私は大切ではないか、そういう角度で与党の文教部会でも検討されたのではないかと私は推察しておるのですが、大臣の、まあ予算を編成するにあたっては、国の予算規模というものがありますけれども、文部大臣としてこの問題を考えた場合に、どの程度の積極的なお考えを持っていらっしゃるのか、その点もう一回お考えを伺っておきたいと思います。

荒木萬壽夫自由民主党文部大臣

○国務大臣(荒木萬壽夫君) 最終的には政府与党一致しました考え方として、法案なり予算案なりとして正式の御審議を願う段階にいずれしていただきませんと、事前にかれこれ申し上げても無責任のそしりは免れないと思います。ですけれも、お尋ねの意味合いは今どんなふうに思っているかということを言ってみろということのようでございますから、私は前国会でもこの問題についてお尋ねにあずかってお答えした記憶がございますが、国として私学に援助の手を差し伸べる、その限界が何だということは非常にむずかしいことと思います。私学そのものの自主性、独自性、本来私学というものが存在しておる基本線に立てば政府からは何らのコントロールもしないでいけるものならいった方がいいんだろうと思います。しかしながら、国全体として、私学に何かを期待せざるを得ない、積極的にお願いをしようということがあるならば、その限度内において私学に対して助成金等の処置を講ずることも例外として私学の存在を無視することじゃなかろう、あえてこれは干渉にわたるものじゃなかろう、かように考えるわけであります。従って御案内のごとく、一般の私学に対する国の関与というものが私学というものに教育という非常に公共性の高い国家目的を遂行する一翼をになってもらっている立場に立って何としても資金がなければ私学が運営できない。ことに科学技術者の養成等になれば、御指摘にもありましたように、相当近代的な実験実習設備等を整備するとしますれば膨大な金がかかる。その資金に対しまして一般的に国が国民に対して供与をいたしておりますように、なるべく長期低利の資金を融通することによって私学運営の財政方面を助けていこう、こういうことで従来やってきていると思います。ただ特に今申し上げたように、国として私学に協力を求めるという積極面については国からの助成金を支給する。国からの助成金が出ますれば、勢いその範囲内において私学は制約を受けるわけでしょうけれども、かれこれ比較検討した結論としては、それが出ないと私学も納得し国としても期待の方向に歩いていけないということで、特にそういう面については助成金も出して今日まできているわけであります。私学の本来の性格なり行動半径を尊重しながらやる限度は、以上申し上げたような線以上に出るべきではないのではなかろうか。しかし、現に私学方面から団体の意向として経常費の支弁についても、すべて授業料に依存せざるを得ない私学の財政方面からするならば、私学の公共性ということをもっと新たな角度から検討をしてもらって経常費についても何がしかの国の助成を出してもらったらどうだろうという意向もございます。そのことがちょっと私は今結論が出しかねている焦点でございまして、本来私学をいかに考えるか、過去においてはそうであったが、今後どう考えてそれを妥当な結論として天下に、国民に訴え得るかという点が自信がございません。さらに深く意見を聞き、相談もしてみたいと思っているわけでございます。しかし、これを要するに、私学の振興ということそれ自体抽象的ではありましても国家的な目的の重要な部分であることは間違いないのですから、そういう気持でさらに検討いたしたいという心境でございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 大臣、文部大臣として  一応のりっぱな見識を持たれていると私は思うのです。しかし、このことは見識と理論だけでは解決できない点があると思うのですね。当面わが国の文教政策として、政治としていかなることをやるべきかということがわれわれの問題だと思うのですよ。私学がわが国において果たしている役割、国が私学に現実的に期待している量並びに質、そういうものを的確に把握して政治課題としていかなることを今の日本の政治家はやるべきか、こういうことを私は考えてみる必要があると思うんです。先ほどの大臣の限界説なんかというものは私はりっぱな見識だと思う、理論だと思うんです。しかし、それだけで処理できない文教問題、私学問題が日本の国には現時点において実在している。これをいかに処理するかということが政治の問題だと思うのですがね。これは私そういう私見を申し述べて今後の大臣の御善処を特に要望申し上げておきたいと思う。  先ほど定数の問題が出ておりましたが、これで所管局長に承っておきますが、来年度の予算編成するにあたって小学校と中学校の生徒児童、小学校において五十六人について教育職員一名、中学校五十四人について一名という昭和三十六年度の予算編成の基準ですね、この五十五という数字と五十六という数字は、昭和三十六年の予算審議の際にも論じられた問題なんですが、昭和三十七年度においてこれをいかに処理するかということは、来年度予算編成の一つの私は眼目でもあると思うのですね。この五十四と五十六という数字がいかように動くかということが、先刻ちょっと触れました地方財政法の改正の立法趣旨とも関連がしてくるわけでありまして、私見を申し述べることを許されるならば、私は長い将来を考えた場合、また今わが国の税収、経済状態、予算規模、予算編成にさして困難を来たさない、こういう諸条件等を考える場合に、先進国のその水準に近づける絶好の機会であり、この五十四と五十六という数字を動かすべき絶好の機会だと、またその必要があると、かように私は考えておるのですが、所管局長の見解を簡単に承っておきたい。

内藤誉三郎文部省初等中等教育局長

○説明員(内藤誉三郎君) ただいまの最高限度をいかに定めるべきかという点は、すでに当委員会でも御説明申しましたように、三十八年には小、中とも五十にするという前提のもとに、ただいま三十七年度予算においてそれをどの程度にすべきかということを検討いたしております。で、問題は三十八年との関連がございますので、いろいろと思案をいたしておるところでございますが、一つの案といたしましては、小学校五十六を五十四くらいにしたい。中学校は五十四にマキシマムがなっておりますのを、五十二くらいにしたい。で、三十八年度にはそれを五十にし、さらに三十八年度以降におきましては、御指摘の通り生徒数も小、中とも漸減して参りますので、その機会をつかまえてぜひ諸外国並みに四十人程度に持っていけるように今具体的に検討いたしておるところであります。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 三十八年というお約束だったのですがね。これが一挙にできるものではないのです。建物の関係もありますからね。昭和三十七年度の予算編成のこの時期を逸すれば、私は三十八年度のお約束のときにできることはあり得ないと、かように私は推測をいたしております。従って今内藤局長から五十六を五十四に、五十四を五十二に三十七年度にしたいという御発言ですが、私不満ですけれども、まあそれは最低の最低だと思うのですね。一応所管局長からそういう現在の見通しが述べられておりますが、大臣としてはどういう御見解ですか、お伺いしたいと思います。

荒木萬壽夫自由民主党文部大臣

○国務大臣(荒木萬壽夫君) まあ方向としては五十人を四十人にでもするところへ持っていくその努力をなるべく早い年次から着手する考え方で今所管局長が申し上げましたのが意義あろうかと思います。極力その実現をはかりたいと思います。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 これは来年度予算編成の一つの眼目ですから特に希望し、注意を喚起しておきたいと思います。  時間がないから、次に成立いたしましたスポーツ振興法ですがね。この点について伺いますが、来年度の予算編成にあたってどういう予算を組むかということは一つの眼目になりますが、私は意見を申し述べて要望しておきたい点は、主としてこれ施設をこしらえるわけですが、一年早くできれば早く利用できるのですからね。まあ一つには、これはオリンピック対策としてできた議員立法ですが、だからオリンピックに間に合えばよろしいというのでは、私は不経済だと思うのですよ。オリンピックの成果を上げる意味においても、少なくともオリンピックの開催の前年度には完全にできて、国内の選手並びに国民が利用できるというペースへ予算を組み、施設をこしらえなければ、予算の運用としてもきわめて非効率になると思うのですね。これは私は大きな眼目だと思う。朝霞にできるキャンプにしても前年度に作り上げて、一年間オリンピックのむしろ前年度において日本の選手団をあすこに入れて、そうして生活訓練、それから競技訓練等をするということは、一石二鳥、三鳥になると思いますね。それを予算の編成がおくれ、その施行がおくれて大会前の二、三カ月にあわてて作るなんかいうのは、予算の使い方としてきわめて非効率であると同時に醜態でもあると思う。国際的に見ても醜態だと思う。オリンピックが開かれる半年ぐらい前から、世界の各新聞に東京オリンピックの受け入れ態勢はかくかくだということが報道される場合に、その中途半端な建造物が出て間に合うだろうかなんということを報道されるということは、これは日本の国としても大きな私は損失だと思いますね。それが一年前にぴしゃり整備されてごらんなさい、日本国はすでに東京オリンピックの態勢においてかくかく整っている、これは外務省のへまな外交よりは国にとっては有効ですよ。だから、どうせ予算化するのですから、昭和三十七年度の予算編成にあたって思い切って一年ぐらい繰り上げるような気持で予算化して、そうして施設を一年前に作る、それで道路等一部はできないのがあるでしょう、それはやむを得ないでしょう。しかし、競技場とか、朝霞のキャンプ場なんかできるはずです、そうしてこれを利用する、これはオリンピックを成功させる一つの原動力でもあると同時に、大きなスポーツ外交であり、国民外交で、外務省が展開している外交にまさるべきものが私は実質的にあると思う。これはまた来年度の予算編成にあたって一つの眼目であるとともに、全会一致の議員立法、その立法趣旨を行政が生かすのはきわめて適切なことだと思いますが、あえてこれに対する答弁を政務次官に求めます。

長谷川峻自由民主党文部政務次官

○説明員(長谷川峻君) その点に関しては矢嶋さんと同意見でございます。一生懸命に政務次官に就任いたしましたので予算獲得に尽瘁してオリンピックを精神的に、物質的にも成果を果たしたい、そういうふうに努力したいと思います。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 所管局長、いかがです。

杉江清文部省体育局長

○説明員(杉江清君) スポーツ振興法の実施に関連して申し上げます。スポーツ振興法制定の際に、これに要する経費として新たに十億円は必要であるということが法案提出に際して特に付記されておる次第でございます。私ども今予算編成の作業を進めておりますが、最低十億は新たに獲得する、こういう目的でまあ作業を進めております。で、具体的には御指摘のように、この予算の問題としましては、施設の整備が主になります。具体的には学校及び社会を通ずるプールの整備、これは昨年度予算の編成の際にもその趣旨は一部実現されたのでありますが、それを大幅に増額したい。  次に、やはり体育館、これは学校及び社会を通じての問題でありますけれども、学校の方についてはやや急増対策との関連でむずかしい問題もありますが、しかし、今年度は主として社会体育、社会における体育館の整備ということが主になっておりますが、この点をやはり主にしまして相当伸ばしていきたい。  それからまた運動場の整備ということも新しく考えて参りたいと思っております。これは総じてやはり一般社会における運動場の整備という点を取り上げたい。それからキャンプ場の整備等も一つ新しく取り上げていきたい。施設の整備としてはそのような点を主として考えております。そのほか法案にうたわれております一般体育の振興に関する各種の助成措置を強化して参りたいと、かように考えております。  なお、オリンピックに直接関係いたします問題としましては、特に文部省としてやるべきことの重要なものは、具体的に申し上げますと、国立競技場の拡張工事、これは現に進行しております。明年度までには大部分の工事ができ上がる計画で今進んでおります。  それから次に、プールを主体にしました屋内体育館、これはワシントン・ハイツに建設する予定でございますが、これも一応設計作業を終わりまして、約二十億円をこえる予算になると思いますが、これは明年度から工事に着手する。ただこれは相当大きな工事でありますので、オリンピック開催のかなり近接したときでなければでき上がらない、技術的にもなかなかでき上がらないということでありますが、これはぜひやりたい。ただ例の接収解除の問題がなお十分明らかになっていないという点がありまして、この点の折衝が進められているところでございます。  それから先ほどお話の朝霞におけるいわゆる練習場を兼ねた体育施設の整備の問題、これはやはり文部省のやるべき仕事でございます。将来は、これを一般の国民に開放すると同時に、屋内体育に関する研究等も行ない、また体育に関する指導者の研修機関と申しますか、そういったいわゆる体育の中心施設にこれを持っていきたい、こういうふうな構想で、ただいま準備を進めておりますが、これも明年度において工事にかかる、そのような構想で進めております。  その他、組織委員会ないしは体協、特に選手、協会に対する国の助成等は、昨年よりも、これもかなり大幅に増額しなければならない、かように考えておる次第でございます。  文部省で直接関係いたします問題は以上の通りでありますが、その他関係省においての施策も着々と進められておると私は承知いたしております。  なお、先国会において成立しました、主としてオリンピック大会開催のための資金調達に関する問題でございますが、これもあの法案の趣旨に基づきまして資金財団が中心となって、各般の資金調達の事業が現に進行しておる状態でございます。昨年に比べれば一そうその活動は活発になる、こういうように考えております。大体法案に関する現在の考え方及び将来の見通しは以上の通りであります。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 文部大臣に伺いますが、私は若干先ほど私見を申し上げてお答えをいただきましたが、政務次官は矢嶋の意見と同じだ、事務当局の意見も具体的に私の意見と一致しておるように私は拝聴したわけですが、文部大臣の御所見を、今後いよいよ予算編成期に入って参りますが、御決意のほどを一つ承っておきたいと思います。

荒木萬壽夫自由民主党文部大臣

○国務大臣(荒木萬壽夫君) 私のお答えすべきことは政務次官から言ってしまいまして、あらためて言うべきこともなくなったのでありますが、今御両者からお答え申し上げましたような考え方で、ぜひ口頭禅に終わらぬようにがんばりたいと思っております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 この点は大臣の閣内における発言なり、御努力のあとを私は支持すると同時に、詳細に見守って参るつもりでございますから、特に御記憶をいただきたい。  これに関連してもう一点承りたい点は、私は昨日、一昨日全日本水上選手権大会を神宮のプールサイドで観戦したわけですが、その中で私は一つささやかな発見をし、非常に不思議に思い、自省しなければならないということを感じたことがございますので伺いますが、中学生が国民体育大会に参加できないということですね。これは私は今まで知らなかったのですが、おかしいと思うのですよ。中学生の県外試合については、先般文部省から保健体育審議会にかけられて緩和された通りですね。たとえば水泳にしても陸上競技にしても、相当の体力を持ち、レベルの高い生徒さんは、その県の代表として国民体育大会に私は当然参加されてしかるべきだと思う。たとえばきのう、まことに恐縮ですが、具体的に言わなければわからないと思うので申し上げますが、八百メートルの女子の競泳で静岡県の富士中学の中学生ですが、これが泳いでおったのですが、最初はおくれておりましたけれども、もう五百ごろからぐんぐんのしていって、先輩の大学生、あるいは大学を出た女子選手を抜いて、とうとう三等に入っちゃった。見ているといささかも疲れた様子がないのですね。あれはもう少し泳がせれば一着になるのじゃないか。それから熊本県の八代市の三中の田上という中学三年生ですね。この子の泳ぐの見ていると、きのうは二百のブレストをやっていましたが、百を越えてぐんぐん抜いていってとうとう二百の平泳ぎで一等になったのですね。一昨日は百の平泳ぎで一等になっているのです。これは女子大学生、それから大学を卒業したあるいはOG、すべてを集めた全日本選手権ですが、それで見ていてもいささかも疲れたところが見受けられないわけですね。私は医学者じゃないけれども、保健上から言っても支障はないと思う。ああいうレベルに達した中学生は、ほんとうに、私はそれぞれの府県代表として国民体育大会に参加できるように、私は規定を改正すべきものだと思うのですね。これは一つは彼らに希望を与え、刺激を与え、またオリンピックを控え日本の競技水準の向上にも役立つと思うのですね。やや具体的になって恐縮なんですけれども、政務次官の御見解を承りたい。

長谷川峻自由民主党文部政務次官

○説明員(長谷川峻君) なかなか矢嶋さんも希望が多いので、就任早々往生しますが、あなたのような専門家でさえ中学校の生徒が国体に参加できないということをこの間知ったということですが、私も今矢嶋さんから伺って初めてわかったようなわけで、それはどういうところに原因があるか、まず専門家からお答えを聞くことにいたしましょう。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 過去はいい、これからどうするということを聞きたい。

杉江清文部省体育局長

○説明員(杉江清君) まあ今までもそうでありましたし、先般改訂いたしました学徒の対外試合の基準においてもそうでありますが、中学校の段階においては基本的には全国大会というものを持つということは適当でない。やはり県内の競技にとどめるということが基本的に学校教育の立場、学校管理の立場から必要だ、こういう立場をまあとっておるわけでございます。ただし、特にすぐれた者については全国の選手権大会にも参加することを認めておりますし、また水泳等の競技についてはその特殊性にかんがみまして中学生だけの全国大会を設けるような措置も先般の基準の改訂においてとったわけであります。だから、中学生も特に優秀な者の全国大会の参加、それから水泳等の特別なものについては全国大会の開催ということを認めているわけです。ただ国体の問題になりますと、ちょっとその論議だけで、国体に中学校の参加を認めていいということには、やはりいきがたいのではないか。と申しますのは、やはり中学生の国体参加という点は、まず中学校が今現に行なわれております高等学校の参加のような形をとることはちょっと考えられない。と言いますのは、高等学校のようなやり方は、中学校自体として全国的に競技を行ない、その結果すぐれた者が中学校を代表して向こうに参加する、こういう形になりますので、これはやはり中学校の対外競技のあり方から考えて、そこまで持っていくことは適当ではないのじゃないか。問題はすぐれた者だけを国体に参加させるということでございますが、これはまあ国体の現在の運営が、たとえば高等学校は高等学校として、高等学校の部会を持っているというような運営もしているので、これを全国として優秀な者だけが集まり、そしてそこに全国的な各種日別の選手権大会が行なわれるようには、現在の国体の性格、運営がそうなってはおらないわけです。だから、そういう意味において、すぐれた者が国体に参加したらいいという点については、私たちはかなりむずかしい問題があると思って、実はそれについては御指摘もありましたので、研究もしたいと思いますけれども、私の見解はその点についてはかなり消極的な見解を持つ現状でございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 あなた、やっぱり文部省の所管局長として、その限りにおいてはりっぱな答弁です。しかし、この国体についても私は大体知っているつもりですが、高等学校の生徒が中学生のところに出るというのは困ると思うのだけれども、中学生のそういう優秀なのがおられたら、高等学校の部類のところで競争させるということも考えていいのではないか。ともかく国体というのは、あれは何でしょう、相当郷土意識を持って府県対抗の形で天皇杯、皇后杯を争っているわけですね。それはあの出場することに意義があるといっても、それだけではない。スポーツはそれだけで済むものではない。どうです、ローマ・オリンピックのときだって出場することに意義があるといっても、日本選手が負けて帰ってきたときの、あの選手団の顔からも、あるいは国民の受ける印象からいってもそうですが、それだけでは済まないのです。だからきのうも私は、特に選手権で中・高・大学、OBまで全部入れたところで中学生が堂々と泳いで、そうして日本のナンバーワンになるような、そういう人がおるに、国民体育大会でそのわざを競うチャンスがないというのは、国民の一人として私は不満を述べたいような感じがします。だから、この点は一つしかるべき機関で検討してもらいたいと思うのですが、このことについて政務次官いかがですか。

長谷川峻自由民主党文部政務次官

○説明員(長谷川峻君) 一つ検討しましよう。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 これはあなたにおまかせいたします。  それから、あと二点ほどあるのですが、文部大臣に伺いますが、若干議論がありましたけれども、このいわゆる高専法案は国会で成立して、公布施行されました。私は注意を喚起するとともにお伺いいたしたい点は、各都道府県においてこれらの受け入れ態勢というものは、相当法案審議当時から予想されたわけですが、政治的に学校を設けてはならない。どんな有力な大政治家があなたに圧力を加えようとも、半永久的に設けられるであろう学校の設置場所を、そういう時の政治権力、特定のボス政治家の力によって動かされることが絶対ないようにしてもらいたい。東海道新線を敷設するという場合でも、どこに停車させるかということについては、純理論的に、純科学的に、純運輸行政という立場からのみならず、好ましからざる力がこれに作用して決定された面があるということは、何人も私は否定できないと思うのです。その点、日本の政治に科学性が欠如している点だと思うのですが、事この国の教育機関の設置の問題ですから、どこに設置すべきかということは、決定条件としては幾多の要素があると思うのです、専門家がお考えになりますと。だから、慎重にも慎重を期して、そうして設置場所をきめる。決して誤れる政治力に動かされてはならない。そして悔いを将来に残してはならない。この点はまあ保守党の中でも硬骨漢の荒木さんのことですから、私はまた信頼しているわけですけれども、まあしかし、池田さんから声がかかったたときにふらふらするのではないかと、ちょっと懸念もされますので、特にこの点は私は熱情を込めてあなたに御要望申し上げて注意を喚起し、あわせて、もう具体段階に入っているのですが、来年度ですね、何校程度その新設を閣内において主張されようとしておられるのか、お答えをしていただきたいと思います。

荒木萬壽夫自由民主党文部大臣

○説明員(荒木萬壽夫君) 学校施設の設置場所選定につきましては、個人的な取引で場所がきまるなんということは絶対あらしめてはならぬと思います。いろいろな角度から客観的に評価さるべき要素があろうと思いますが、少なくとも、教育の機会均等化徹底の一端としての考慮、あるいは農業基本法の趣旨を生かす意味での考慮、あるいは高専の教員組織の関連におきまして、いわば協力的な立場にあるべき大学の関係、そんなようなことが少なくとも考慮されねばならぬと私は考えておりますが、あくまでも客観妥当性のある判断のもとに選定されるべきものと思っております。要すれば、そういうものさしを当てがって各地域ブロックごとの都道府県が結論を出してもらえば、一番実際問題としては無難じゃないかと思っております。これはあくまでも今申し上げましたような角度から選定さるべきものと思います。初年度どのくらいでスタートするかは今後の問題で、はっきり申し上げかねますけれども、先だってこの国会で御質問にお答えしました通り、常識的に判断しまして一ぺんに何十は困難でございますが、地域ブロックごとに少なくとも一つぐらいは配分さるべきじゃないか。これまた一種の教育の機会的な見地から一応のめどではないかと心得ております。要すれば二十校ぐらい、最低十四、五校ぐらいでスタートできないものかと思っておりますが。これは単に私の思いつきだけでございまして、事務当局等と具体的な相談をしました結果じゃございませんことを注釈させていただきます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 その点については、お答えは承っておきます。  最後に、私は給与の問題について伺いたいと思います。先国会に——この場は文教委員会ですから教育公務員の給与に限定いたしますが、その給与の問題について幾多の質疑応答をいたしました、そうして皆さん方に要望を申し上げ、大臣以下所管局長それを引き受けて委員会を終わられた過去の経緯があるわけです。実はきょう人事院総裁の出席を願ったのですが、当院の内閣委員会に出席のそうでございますからやむを得ません。それで文部大臣からお答えいただきますが、先国会で幾多質疑応答し、あなたに御要望申し上げて、あなたが引き受けられた面もあるわけですが、その後この院のそういう意見なり要望というものを文部大臣としていかようにこの具現に対して御努力をいただいたかどうか、この点のお答え、それから具体的な内容点について、たとえば行政職甲乙ができたので、かつて教職員に二号俸程度の加俸というものがあったが、この既得が侵害されたから、教職員の俸給表に特別の考慮を払って、この復活に努力しなければならぬということを局長自体も認めたわけです。それから一般公務員もそうでありますが、あまりにも初任給が少な過ぎるので教職員が確保できない。その弥縫策として、弥縫策の弥縫策みたいなまことに貧しい給与組織として初任給調整手当というものを持って参った。こういうことでは相ならぬのだ、だから初任給を飛躍的に引き上げる必要がある、こういう点、それから具体的には今申しました初任給調整手当等が創設されたが、たとえば工業課程の職員には初任給調整手当が出るけれども、同じ工業学校の理科、数学の教員には初任給調整手当が出ない。こんな現状に合わない、現実的にも、理論的にも納得のできないような、こういう給与政策があるかということを追及したわけです。その答弁はしどろもどろでよく納得し得なかったわけですがね。こういう点についていかようにしたのか、もう人事院勧告はまさに出ろうとして、最終調整段階に入っていますがね。と同時に、あらゆる管理職手当とか産業教育手当とか手当が非常に多くなってきている、複雑で多岐である、教育現場で非常に支障を来たしている、だからこれらの諸手当の合理化を検討をはかる必要がある。それにもう一つ具体的に上げれば、学歴是正の問題がございましたね。これは昨年の十二月段階で当院の内閣委員会で決議をいたしました学歴是正、ハイ・レベルの資格を確保した職員に対してはそれに相応する給与の改善をはかるべきである。それから例の青年師範学校、それから師範学校卒業生の給与差、こういうものが当事者が納得できるように学歴の是正をはかるべきである、質疑応答もし、決議もしたわけですね。それと、これは委員会の質疑の段階に出しませんでしたけれども、個人的には私は文部省の担当者に申し上げておきましたが、すなわち昔、師範学校専攻科というのがあった。専攻科を出た人は専攻科に行かなかった人よりは退職金が少ない。これは私は不合理だと思うのですよ。不平が出るのは当然だと思うのだな。師範を出て専攻科に行くわけでしょう、そして勉強して学校に帰る。ところが、専攻科に行ったために勤続年数が短いから、退職するときに退職金が専攻科へ行かなかった人よりは安い、これは私は不満があるのは当然だと思うのですよ。少なくとも同額か多いのが当然じゃないのでしょうか。こういう点、放置しておくことは私は当事者にとっては——国家的にはささやかかもしれないが、当事者にとってはこれは非常に私は重大関心事だと思うのですね。これらの問題は、あるいは人事院勧告に入れられるものもありますし、人事院勧告に盛らるべきではなくて行政措置等において解決すべき問題もありますが、いずれにいたしましても八月中旬に行なわれる人事院勧告と前後して解決しなければならぬ問題だと思うのですね。で、大臣からは、基本的にどういうふうに対処されたのかお答えいただくとともに、人事課長お見えになっておられますから、あるいは最も関係深い初中局長がお見えになっておりますから、いかように努力して、どういう見通しが立っておられるのか、そのお答えをいただき、答弁次第ではさらに質問いたしたいと思います。

荒木萬壽夫自由民主党文部大臣

○国務大臣(荒木萬壽夫君) 給与問題についてのこの前の国会における質疑応答を通じて、いろいろ申し上げた記憶がございますが、その線に沿って人事院の総裁にもお目にかかって、文教担当者としての立場から一応のお話をいたしております。勢い抽象的な大筋の話だけであったんでございますが、具体的に今御指摘のような点は、事務当局からさらに人事院にも必要な事項を連絡させるという約束のもとに推進しつつあります。具体的に人事院でどの程度取り入れてどうされるかは確かめておりませんので、むろん確かめても知り得ざることではございましょうが、そのことはお答えいたしかねますので、御了承をいただきたいと思います。

宮地茂文部大臣官房人事課長

○説明員(宮地茂君) 今大臣から御答弁ありましたように、一応給与の問題につきましては、人事院勧告も近うございますし、大筋なあるべき姿といったような点は大臣からお話いただいておりますから、具体的な点につきましては次官、所管局長等いろいろ人事院の関係者と御相談し、御要望申し上げております。ただ今矢嶋先生もおっしゃいましたように、何分にも勧告は間近のようでございますが、人事院といたしましては独立的に独立して調査し、研究し、その結果独立して事を運んでおられますので、幾ら政府部内といえどもまだその勧告の中身については漏らしていただけませんので、私どもの要望がどの程度入れられますか、今お答えすることができませんので、御了承いただきたいと思います。具体的に御指摘になられましたいろいろな諸手当との関係、それからたびたび内閣委員会等でもお話のございました学歴是正に関連しまして、旧制の師範学校の卒業生の給与の問題、それから師範学校卒業後、大学等へ行きまして高い教員免許状を持った人の処遇、こういう点につきましては人事院の事務当一局とも十分相談いたしておりますが、まだ具体的に、この案でいこうという結論まで至っておりませんが、両方ともたびたび申しましたように矢嶋先生の御趣旨は私どももわかっておりますし、不均衡であるという点もわかっております。ただ具体的にそれではこういうふうにいこうという結論にはまだ両者一致いたしておりませんので、いましばらくお待ちいただきたいと思います。  それから師範学校卒業生と専攻科に行きました者との間に退職金が云々という問題、この点につきましては、御説明するまでもないと思いますが、現在の国家公務員の退職手当法の趣旨が、要するに勤務年数と、やめますときの給与というものが基礎になっております関係上、御指摘の不合理はわかるのですが、現在の退職手当法の建前では、ちょっとどのように具体的に規定していいものか、大蔵省とも相談いたしておりますが、これまだ適当な結論が出ておりません。そういう段階でございますので、人事院勧告もやがて近いことと思いますので、私どもの要望がどの程度入れられますか、入れられなかった場合の今後の問題等、一応人事院勧告を見ましていろいろ事務的にももっと折衝いたし、また大臣等にもお願いいたしたいと思っております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 大臣に伺いますがね。まあ所管課長としてはああいうふうに答弁せざるを得ないと思いますがね。独立して独立してと言いますけれどもね、それは方針上そうなっているんですよ。実態は決して内閣から独立して人事院総裁裁決しておりませんよ。そういうことをあなたが答弁するわけにいかんから、知っておってああいう答弁なさっておるのだと推察しているのですけれどもね。前の淺井さんだってそうだったのですが、今の入江さんはさらに配慮しておりますよ、内閣がのめるようにのめるようにというのでね。私も統計学を若干やったのですが、それは統計というものはこういうもの出したいと思えば、相当な幅をもって動かせるものですよ、数字の取り方でね、一五%出そうと思えば出せますよ、給与の一五%ぐらいは。まあこれを九%ぐらいで押えようと思えば、そういう結論だって出せるものです。  そこで私は文部大臣に伺うのですがね。今、人事院は必要以上に内閣に気を配っているわけですね、福永国務大臣とどういう折衝を行なわれているかわからぬが、あなたは文部大臣ですからね、ともかく閣内においては、教職員の初任給を高くしなければ、人材が確保できない、それから行政職の甲乙なんという制度を作って、作ったときは、乙が大部分で、甲は特例だなんて説明しておいて、実際やってみたら、甲が多いじゃないか、乙の方が特例になったじゃないか。これは食言だ。この言葉は内藤局長自体私の質問に答弁したのです。だから、行政を甲乙に分けて、甲が一万二千九百円になり、教育公務員が一万二千八百円になったのは、明らかに既得権が侵害されたのだから、約束が違うのだから、教育公務員俸給表について抜本的な改善をしてもらわなければ、大臣として責任を持てない。また、大学の教授にしても、研究員にしても、前国会であれだけの待遇改善が行なわれながら、なおかつ戦前の六割しかいっていないわけです。これは前国会で論じ尽くしたわけですが、実際は六割しかいっていない。だから、科学技術振興という、その政策具現のためにも、この戦前比六割程度のこういうものを抜本的に引き上げてもらわなければ、政策を遂行できない。だから、その人事院のデータを基礎に給与改善をはかるべきだという積極的な発言を、私は、担当大臣として閣内でやられる必要があると思うのですがね。その点については大臣はどういうふうにお考えになられ、いかに対処されているのか。特に私が承っておきたい点は、幾つかさっき私は前国会の経緯から具体的にあげましたが、文部大臣としてはどこに重点を置いて人事院総裁に意思表示をされたのか。また人事院の勧告はかくあってほしいと、あなたはどの点に最も関心を持ってそれを見守っておられるのか。その勧告次第では、担当大臣、閣僚の一人として、勧告はそうだけれども、荒木文政を進めるにあたってはここのところはこれだけの給与改善策をやってもらわなければ困るという発言を、私は、人事院の勧告を閣議で検討される場合に、発言する場合だってあり得ると思うのですね。だから、あなたは人事院総裁に会われたと言うけれども、その誠意は私は多といたします。けっこうだと思います。どの点に重点を置いておられるのか。それをあわせ承っておきたいと思います。

荒木萬壽夫自由民主党文部大臣

○国務大臣(荒木萬壽夫君) 私は、大体、大学教授を初め学校の先生は人間を育てる方々ですから、具体的に言えば、総理大臣を育て上げ、最高裁長官を育て上げ、政界人と言わず、財界人と言わず、一般国民各層の人々と言わず、人材を生涯をかけて育成する立場にある人だから、その点から言っても、本質的に公務員としては最高のものでなければならぬ。だれより高いとか、低いとか、そんなことでなしに、最高であるのが本質的なものであろうということを考えるという点と、特に具体的には、当面急ぐことは初任給の引き上げ、これだけはどうしても必要であろうということを主眼点として御相談をしたわけであります。その他、御指摘にもありましたような具体的な事柄につきましては、先刻、人事課長から申し上げました通り、事務次官以下、関係部課と事務的に人事院と相談しつつあります。できるだけ要望がいれられることを期待しているわけであります。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 内藤局長に伺いますがね。前国会で、ここで、この委員会における私の質疑応答との関連もございますから伺いますが、私は、一つの柱としては、初任給引き上げもそうですが、教職員なるがゆえに超勤がない。で、二号俸の加俸というものがあった時代があったのですね。この点と、行政職甲というものが創設された、これとの関連から、教職員が既得権を失った。その点から教職員俸給表というものを、決して私は不当なことを言うわけじゃないが、他の一般行政職俸給表よりは何ものかをカバーした、配慮を払った教職員俸給表というものが考慮されなければならぬと思う。それが今度の人事院勧告における教育公務員という窓口から見た私は一番ポイントだと思う。この点については人事官なり、あるいは給与局長も十分説明されておるだろうと思いますが、その点については、あなたは人事課長じゃないけれども、文部省の実力者ですから、初中局長ですから、また前国会で質疑応答もしておるわけですから、あなたの言質もいただいておるのですから、いかなる見解を持ち、大臣にどういう意見の具申をして、大臣に御努力を願っておられるか、また今後願われようとするのか、お答えいただきたいと思います。

内藤誉三郎文部省初等中等教育局長

○説明員(内藤誉三郎君) ただいま大臣がお答えされましたように、一番具体的にポイントだと思うのです。教員に超過勤務を出すということは、教員の勤務の特殊性から非常に算定が困難だと思います。そこで超過勤務を出さないという前提を文部省はとっておりますので、初任級の引き上げにつきましては、今度の人事院勧告も私どもも山だと思っております。給与局長あるいは事務総長にお話をしておるほどでございます。具体的な見通しにつきましては、まだ勧告は出ませんですが、私どもは最善の努力を払って実現方について努力したいと思います。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 この成り行きいかんでは文部大臣、責任問題が起こりますからね。人事院総裁とここで並んで質疑応答された場合に、協議する、ところがその協議は文部省の方から積極的に出かけていって説明して、そうして人事院に働きかけて具現に努力するとあなた声を大きくして言われたのです。文部省の方から積極的にやる、それであなたは人事院総裁のところに足を運ばれたと思いますが、そのことは私は多といたします。それから人事院当局も文部省の御意見を十分承って御善処しますということをここで答弁しております。これが勧告の中で取り入れられなかった場合は、荒木文部大臣の誠意と努力が足りなかったという実証になるわけですから、本委員会の場における責任問題が私は起こってくると思う。場合によっては私はその責任を追及する用意はあるわけなんですから、この点についてはとくと大臣に、お暑い折ですけれども、時期が迫っておりますから、重ねて御努力を要望いたしたいと思います。よろしゅうございましょうか。

荒木萬壽夫自由民主党文部大臣

○国務大臣(荒木萬壽夫君) 先刻お答え申し上げました通り、さらに努力したいと思っております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 もう一問。もちろんこの給与と関係ありますが、それは前国会で、やはり私ここで質疑応答で、大臣は検討されるという答弁を残された問題であります。それは文部省所轄の特殊法人の給与の問題です。たとえば私学振興会、日本育英会、こういう部類の職員の給与の問題ですね。あの場合にも私指摘いたしましたが、他の省庁の所轄の特殊法人の給与に比べる場合に、非常に差があるわけですね。大蔵省の次官あたりが開発銀行とか、国民金融公庫とか、ああいうところに横すべりしていった場合の給与と、文部省の次官あるいは局長が私学振興会とか、文部省所轄の特殊法人に横すべりした場合の給与というものをあなた御比較になられたことがあると思うのです。比較になりません。これは首脳部の給与差です。それは同時に下級の職員の給与差としても現われておるわけです。だから、その改善をはかる必要があるということを私、前国会で数字をあげて御質疑し、追及いたしました。検討して努力しますという速記を残されておるわけです。その後いかように進展しておるか。承るところによると、私学振興会の方では給与改善策を具体的にお考えになって、文部省の承認を求めようとしたが得られなかったということを私は間接に聞いております。ああいう方々は労働三法は完全に適用されているのですから、スト権の確立さえできるのですよ。しかし、そういうことが起こっては好ましくないので、そこであなたの方で配慮されて、各省庁の所轄の特殊法人の職員の給与とまあとんとんにつり合いのとれるところまでは配慮されなくちゃならぬと思うのですね。その点承って私質疑を終わりたいと思います。お答えいただきたいと思う。

宮地茂文部大臣官房人事課長

○説明員(宮地茂君) 矢嶋先生のただいまの御質疑でございますが、これは御説明するまでもないと思いますけれども、まあ特殊法人——私の方は全部特殊法人でございますが、一応まあ矢嶋先生が御指摘になられましたよその省の団体より低いではないかという点でございますが、一応団体の中に公庫、公団、それからそうでない一般の特殊法人がございますが、比較をいたしまして、なるほど公庫、公団よりは相当低うございますが、その他のいろいろな省の所管団体のうちでも、私どものような一般の特殊法人につきまして比較してみますと、私どもの団体よりもなお若干低いところもございますし、まあいい部類じゃございません、悪い部類なんですけれども、そういった実情でございます。それで、この点につきましては、公庫、公団と全く同じでいいのか、あるいは公庫、公団以外の特殊法人と同じでいくべきか、いろいろ大蔵省にも考えがあるようでございますし、私どもといたしましては、公庫、公団に少なくとも近づいていきたいという気持は持って大蔵省の方と折衝をいたしております。で、一応、先生から指摘されますまでもなく、私どもも検討いたしておりましたが、一応来年の予算要求におきましては、公庫、公団に近づくことを目標に、団体の職員の要望もございますし、また要望がなくとも実態としまして文部省として努力すべき点もございますので、来年の予算要求につきましては、ある程度の、まあ満足できますかどうですか、目標に近づくべく努力したいと思っております。そういうことで、大臣の命も受けまして、今事務的に折衝もいたし、来年度の予算要求作成も近こうございますので、御趣旨に沿って大いに努力したいと思います。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 大臣、お答え置き願います。

荒木萬壽夫自由民主党文部大臣

○国務大臣(荒木萬壽夫君) この前にもお答えしたように記憶しますが、すべての特殊法人が同じでなければならぬとは私は思いませんけれども、しかし、事情の許す限り給与を改善していくという努力は、仰せまでもなく、していくべきものと心得ます。まあ一応の目安は、横のにらみで、一番低いのか、あるいは相当の程度であるのかということもむろん参考とせなければなりませんが、今所管課長から申し上げましたように、今後の努力にかけたいと思っております。

千葉千代世日本社会党

○千葉千代世君 私は、三重県の鈴鹿市と亀山の間にあります合生中学校の廃校問題にからんで、昨年来から紛争を続けておりますが、そのことについて伺いたいと思います。  で、前国会で米田委員から質問いたしまして、文部当局から県によい指導をしていただくように、そうしてよい解決策をお願いしたいと、こういうふうに申し出ておりまして、文部省の方としても最善を尽くすと、こういうお答えでございましたが、国会の終わりますころにはまだ解決ができていなかったように聞いておりますが、現在どのようになっておりますか、経過を伺いたいと思います。

荒木萬壽夫自由民主党文部大臣

○国務大臣(荒木萬壽夫君) 御指摘の事柄につきましては、この前の国会でもお答えしましたが、まあそれぞれ自治体自身の問題に関連することなので、あまり押しつけがましく、指導助言のかりに権限を持っておりましても、デリケートな関係もあるから、てきぱきいかなかったうらみが多分にございました。その後も事務当局を通じて極力あっせんの気持で努力はしておりますけれども、遺憾ながらまだ、すでに御承知と思いますけれども、解決の段階まで至っておりません。しかし、そう遠くない時期に解決するのじゃないかという一縷の望みは持っております。なお、その間の具体的な経過等につきましては、必要ならば説明員からお答え申し上げます。

千葉千代世日本社会党

○千葉千代世君 これは義務教育の問題でございますので、地方自治の問題であるから差し出がましく指導しない云々とおっしゃったのですが、やはり、事は相当長引いておりますし、義務教育の問題でございますから、近いうちに解決のめどとおっしゃったのですけれども、その経過を少し詳しく説明員の方から知らせていただきたいと思います。

内藤誉三郎文部省初等中等教育局長

○説明員(内藤誉三郎君) 先般来この問題が当委員会でも取り上げられましたので、四月十五日に県教育委員会から勧告をしたのでございます。ところが、地区の住民はこれに応じなかったわけでございます。現在どの程度不正常になっているかと申しますと、鈴鹿市の方からも七十四名、亀山の地区から二十四名、合わせて九十八名が現在不正常な形で授業を続けております。実際は家庭教師のような教師を地区の住民が雇って授業を継続しておる——まあ授業というものではないかもしれませんが、学習を続けておる。四月二十五日に県の教育委員会から意思表示をいたしまして、白紙委任をしてくれれば調停を行なう用意があるということで、県の方ではある程度の具体案を持って臨んだのですが、このときも実は解決にならなかった。五月の十二日に県の教育委員会は関係者を招集いたしまして、関係者が県の教育委員会の調停は希望するけれども白紙委任には応ずることができないという態度で、実は五月十二日に物別れになっておるわけでございます。そうこうしているうちに、第一学期が済みまして、八月の一日——明日でございますが、県教育委員会は再度関係者を招集して調停を行ない、夏休み中に何とか解決し、九月の新学期からは正常に戻したいという意向でございます。実際問題として、亀山市、それから鈴鹿市、両市当局の説得もなかなか聞かないし、地区住民が市と十分な協力をしていない。そこへ県が指導助言をしておるような立場でございますので、なかなか解決に手間取っておるというのが実情でございますけれども、御指摘の通り、義務教育でございますので、なるべく早く解決するように、実は私先般三重に寄りましたときにも、強く三重県の教育長にもこの点を要請いたしまして、なるべく早く解決してもらいたいということをお願いして参りましたところ、八月一日に関係者を呼ぶということになったのですが、なるべく早く新学期までに間に合うように、文部省からも再度助言をいたしたいと考えております。

千葉千代世日本社会党

○千葉千代世君 三重県の教育委員会としては、非常に熱心に調停の役を買っておるらしいですけれども、やはり根本にさかのぼった話し合いができていないために、何回話し合いしても解決のめどがつかない。今お話しのように、四月からずっと県が一回、二回、三回も調停を行なっておるようでございますけれども、いわゆる白紙委任という形が、住民の方々の意向が十分盛られるような、あるいは鈴鹿、亀山両市の当局が相当財政的な裏づけをして解決をしていくような方向であればよくわかるけれども、いわゆる白紙委任の内容は両市の財政的な裏づけはそのままにしておいて、そして両方の学校に早く分かれていけ、これ一本でやっている。こういうふうな内容を聞いているからそれには乗れないのだというので、実はこれは六月ですか、手紙が参っておるわけです。そういうふうなわけで、やはり分校にしておくとか、あるいは今まで自主授業と申しますか、先生方に払った給料について出していただくとか、それから廃校にしますときに、もともと組合立中学校であるので、設置するときに組合立中学校の設置委員とかそういうものに全然諮らないでやったとか、あるいは亀山市の中学の補助金問題がからんでいるとか、そういう問題がやはり底にくすぶっておるために解決できないのだと、こう聞いておりますけれども、文部省の方でどのようにそれをキャッチしていらっしゃるのでしょうか。

内藤誉三郎文部省初等中等教育局長

○説明員(内藤誉三郎君) ともかくこの鈴鹿も亀山もこれを統合整理することには賛成なんです。ですからそのまま分校の形で置くということについては非常に難色があるわけです。問題は、それじゃどういう形がいいのか、通学距離がどの程度ならいいのかといそうさして支障がないという見解をとっておるわけです。ただ合生の学校は非常に苦労して建てたから、それを撤去されるということに対して非常な執着を持っておるわけです。ですから問題は経済的な関係で、今まで出した経費を弁償するとか、あるいは通学費を補償するというような経済的問題で話がつくなら、私は比較的簡単じゃなかろうかと思うのですが、今ちょっとあなたからもお話がございましたように、非常に愛着を感じて、分校という形にして何とか残せということになりますと、私はやはり解決は困難なんではなかろうか、両市の当局の意向を無視して県としてもなかなか調停は出しにくいのじゃなかろうかというふうに考えていますが、最近の話では通学的に非常に困難でなければ、それぞれりっぱな新築校舎の方に移っていただいて、経済的な今までの負担その他についての案が出ますればいくのではないかという見通しも県の方では持っておったようですが、まあその辺のところが非常にデリケートな段階でございますので、いましばらく様子を見たいと思っております。

千葉千代世日本社会党

○千葉千代世君 これは様子を見ているうちに、ますます紛糾の度が強くなるということを私は感じたわけです。私どもが三月でございましたか視察に行きました時分には、まだそうひどくはなかったのですが、このごろはいわゆる亀山と鈴鹿のけんかになってしまったわけです。地元の住民としては何とかして子供たちが安心して勉強できるように、一日も早く先生を派遣してほしいとかというまことに素朴な要求であったわけです。ところが、亀山の方は補助金をもらってしまって新しい中学校を建てた、だからもう自分の方としてはこっちにくるのはあたりまえだから来いというし、そのあげくの果ては亀山の方では鈴鹿が教育に不熱心だからこういうことになってしまった、こうやって鈴鹿と亀山がけんかになるし、そうすると困るのは子供と親です。そういう紛糾が発展していて、四月十七日に合川の婦人会というのが合生問題でなかなか協力する、しないというので、今度は地方の内部で反対賛成ができて、廃校の反対派二百二十名が婦人会を脱退したとか、そういうふうな非常に感情的にいろいろなものが重なってきてしまっておる。ですからやはりここで財政的な裏づけと分校の問題とか、あるいは正規の教員を派遣する、派遣するには大体めどをどのくらいにして、それまでには話を解決して正常な授業にいくとかという、こういうやはり一貫した案を出して話し合いませんと、そのうちそのうちというのが、一体もう八月になりますから相当問題がひどいのじゃないか。そうすると去年の三月に見られましたように、また修学旅行の割引の問題とか、卒業証書の問題とか、これは端的に卒業の問題がからんでくることになる。それでお父さんお母さんが国会に来て内藤局長にもいろいろ陳情していたようですし、私ども聞きました中には何ら政治的背景とか何かその問題にからんだものは何もなくて、子供たちが九十八人も現在正規の教員ではない方々によってやられている。やはりこの現状をもう少し本腰を入れて解決をしていきませんと、私は大へん失礼ですが、県の教育長にまかしておったのでは解決できないということを感じたのです。非常にりっぱな教育長さんで両方の市の顔を立てる、そうすると今度は亀山市の方ではおせっかいだから引いてくれといってどなり込むわけです、教育長さんの方に。私どもとしてはできるだけ皆さんの御意見を尊重します、だれの意見を尊重するか、亀山市の意見を尊重しなければ解決しないというのが多勢を頼む亀山市の言い分です。それに皆屈服させられてしまう。亀山が譲歩して鈴鹿と話し合って地域の皆さんの意向を聞いていただいて、腹を割って話し合わなければ白紙委任するといっても、内容が全然一方に都合のいいもので、白紙委任しろと言われてもばかでない限り応じませんよ。両方の意見がいれられる案は出ないものでしょうか。遠くで局長見ていないで、そういうとききこそ日教組征伐じゃなくて、ほんとうにこれこそ教育の問題ですから、解決していただきたいと思う。ただ待っているのですか。

内藤誉三郎文部省初等中等教育局長

○説明員(内藤誉三郎君) 御承知の通り義務教育は市町村が設置者であり、管理運営をする責任者ですから、その市町村を差しおいて県がやることも非常に困難だし、いわんや文部省が直接出てやることは私いかがかと思うのです。今お話しのように非常に感情的な問題もからんでいるわけなんです。その感情をまずどうしてほぐすかという問題、それから実際問題として通学ができないほど遠いなら分校という問題も考えられるのですけれども、いろいろ聞いてみますと通学上さして支障がないという話も聞いているわけなんです。今お話のように非常に感情的なもつれもあるし、少なくとも市町村が管理運営の責任者でございますから、市町村の意向を全部押えつけて調停をなすことも私無理かと思います。市町村の意見も十分聞き、また分校側の意見も十分聞いてそこで妥当な調停案を出そうといって県も苦労をしているわけですが、何とかもう少し積極的に早く解決するように私どもの方でも努力いたしたいと思いますけれども、文部省が現地に乗り込んで非常なこんがらかった問題を解決することはなかなか困難かと思うのでございます。いましばらく県の教育委員会の調停あっせんに期待をいたしたいと思います。

千葉千代世日本社会党

○千葉千代世君 大へんくどいようですが、やはり鈴鹿と亀山両市の話し合いが先決じゃないかということを考えるのです。これは言い過ぎでしたら何ですけれども、たとえば亀山の言い分を聞くと鈴鹿がぼんやりしている、鈴鹿は工場誘致さえすればいいんで、教育の問題は二の次なんだと言ったりして、またしてやられたのではないかとけしかける。地域的に見ますと、鈴鹿市から亀山市の方に入り込んでいて鈴鹿から孤立したように離れているわけです。ですから熱意が非常に低い。できれば三宅地区なんかは鈴鹿の方では要らないとまで放言したという一部の市会議員がいると聞きます。そうなると取りつく島はどうかというと、まるきり孤立させられてしまっている。その分析をぜひしていただいて、地方自治庁もあることですから、しかるべく御連絡をおとりいただきたい、これは見ているだけではますますひどくなりますから、早急に解決の手を打っていただくように強く要望いたします。といって、文部省が何でもかんでも出て行って権力を振り回すなんていうことになると大へんなことになりますので、これは勘違いなさいませんように。もう少し話し合いまして早急に御解決の道を講じていただきたい、これは強く要望します。九月になりましても、見ておったけれどもそのうちよくなるだろうという答弁を聞きたくありませんので、大へん暑いですが、全力を尽くして解決していただきたい。特に文部大臣に要望いたします。

豊瀬禎一日本社会党

○豊瀬禎一君 関連して内藤局長にお尋ねしておきたいのですが、なるほど客観的に見ますといわゆる正規の学校で授業を受けていないわけですね。そこで義務教育ですが、たとえば一年有半、このまま未解決になると二年になる可能性がある。その際のいわゆる義務教育履修の認定というか、いわゆる卒業証書、あるいは中学を終わったという、これは法的にどうなるか、今の分校の状況では。

内藤誉三郎文部省初等中等教育局長

○説明員(内藤誉三郎君) まあ今年の三月三十一日までは、正規の教員を派遣しております、その間に解決するように十分県の方も指導して参ったのですが、遺憾ながら三月三十一日までに解決しなかったから、一年間たってやむを得ず教員を引き揚げた。そこでこの一学期間は御承知の通り不正常な授業形態が行なわれている。これは義務教育の上から見まして正規の課程とはいえないと思う。ですから、なるべく早く解決してあとで補習授業でもしなければ修了の認定ということは困難かと思っております。

豊瀬禎一日本社会党

○豊瀬禎一君 かりに八月中に解決しても一学期間は今言われたような状態にあるわけです。そうすると、それを土学期、三学期の間に補習授業等の措置ではいろいろ困難だと思うし、私の知ってる範囲内では八月一ぱいに解決して九月一日から正規に戻るという見込みはなさそうに思うのです。そうすると、何はともあれ設置者の責任ですが、現在義務教育の正規の授業を受けていないという事態を解消する方策、言いかえると文部省として一応の期限を切る等の措置をしながらでも正規の教員を派遣して生徒が少なくとも来年の三月になって卒業証書等の交付に法的な疑義が生じたり、あるいは一年、二年たっても同じことですから、その年間の課程は終わってるかどうか、これが問題になってくるでしょうが、そういう措措を、県教育委員会では両市に対してあっせんする等の措置は今の段階では無理ですか。正規の教員を派遣さしておくという……。

内藤誉三郎文部省初等中等教育局長

○説明員(内藤誉三郎君) 両市からは正規の教員の派遣を拒否しているわけですから、私は非常に無理じゃなかろうか。ですから私は現在は義務教育の修学義務を父兄も子供も果たしていないということになるわけですから、正規の手続をとるとすれば、修学義務を命じて、亀山なりあるいは鈴鹿への学校復帰ということを法律的にやらなければならぬかもしれません。しかし、そこまでやるとなおこじれますから、今のところ関係者が集まってあっせんして円満な解決をしていきたい。こういう事態なので、今御指摘のように教員を派遣するということは両市が了承しておりませんので非常に無理かと思っております。

豊瀬禎一日本社会党

○豊瀬禎一君 当該県教委等があなたのところに連絡する等の措置をとってきたと思いますが、私どもがこれを本委員会で取り上げて以後今日まで県教委としてはあなたのところに大体状況報告、連絡等にどのくらいきていますか。

内藤誉三郎文部省初等中等教育局長

○説明員(内藤誉三郎君) 数回きております。私もこの前三重に行ったときに事情を聞きましたが、県の教育委員会は、先ほど千葉委員の御指摘のように相当熱心にやっておるのですが、何分にも設置者であるところの鈴鹿と亀山両市の問題がそこに入っておりますので問題がこんがらかっておるわけです。

豊瀬禎一日本社会党

○豊瀬禎一君 事情は十分局長御承知ですから、千葉委員が要望されたように、早くこういう事態が解決するように努力願いたいと思います。

千葉千代世日本社会党

○千葉千代世君 関連して。今私伺ってるうちに考えたのですけれども、あまり解決がつかないようでしたら、当文教委員会として一ぺん調査して何かお役に立つことをしたらいいじゃないかということをちょっと考えたのです。というのは、私ども社会党の文教委員が三人ばかり衆参で行ったのですが、そうすると亀山市で、こういうところに調査や視察にこられては迷惑だと言われた。亀山市の市会の教育委員長さんの方が、僕は社会党だけれども、僕らに一言もあいさつもなく来たのはどうこうということを言われたが、私はちょっとむっとしたから、こんなところにあなたたちとけんかに来たのじゃないと言ってやり合って、それからの話になって来たんですけれども非常に補助金問題にからんで何か知られたくないことがあるのかどうかわかりませんけれども、まるで権柄ずくなわけです。それから学校を見に行きますというと、学校に行ったならば扇動者がいるから、その扇動者の言葉に乗らないようにとよけいなおせっかいをしてわれわれ国会議員に言うわけです。行ってみたら、それは扇動というどころか、もし扇動というならそんなに集まるわけがないわけです。集まって涙を流して、内藤局長に涙を流して手を合わしてお願いしますというお母さんたちの実情なわけです。直接聞かれては困ることが相当あるのじゃないかとそう勘ぐったわけです。ですから、これは調査に行くなり正式に文教委員会で取り上げていただきたい。そうして徹底的に調査して、今後やはり義務教育をこういうふうにゆがめられるという点がどこにあるかということをお互いに究明するのが当文教委員会の仕事じゃないかと、こう考えますので、その点も要望いたしまして、特に善処を要望いたします。

豊瀬禎一日本社会党

○豊瀬禎一君 委員会決議につきましては、矢嶋委員の方から詳細に質問されたのですが、冒頭にも私ちょっと関連して言いましたように、五つ、六つの委員会の決議に対する文部事務当局の何といいますか、かまえが私は不足しているという気がするのですが、できるだけ具体的に詳細に次の委員会等におきましては、委員会の決議については私どもとしては法案を出して、それを一応撤回した形で決議をあげておるんですから、決議の具体的内容については私どもの出した法案の内容についても十分検討の上、どう処理していったかを明らかにしておいていただきたいと思います。  もう一件は、愛媛県教育委員会の教育行政の偏向性についての決議をやってるのですが、これは文部当局と当該県教育委員会の両方に対して行なわれた決議ですが、決議そのものは委員部の方からそれぞれ当該機関の方に措置されていることは報告を受けているんですが、その後愛媛県教育委員会が本委員会の決議を受理して以後、どういう検討ないしは措置反省等を行なったか、文部省で把握しておられたらお答え願いたいと思います。

内藤誉三郎文部省初等中等教育局長

○説明員(内藤誉三郎君) 別に今のところ愛媛県教育委員会から当委員会の決議を受けての報告は聞いておりません。再度教育委員会に趣旨を十分徹底いたしまして、必要な報告がございますれば報告を受けたいと思っております。

豊瀬禎一日本社会党

○豊瀬禎一君 いきさつについては十分事務当局も御承知のことですし、強く文部当局に注意を喚起するとともに、当該委員会に対して云々という決議でしたので、具体的にいろいろの問題があると思いますが、委員会の審議過程を尊重していただきまして、当該教育委員会がどう措置したかをつぶさに掌握して、しかるべき時期に御報告願いたいと思います。

平林剛日本社会党

○委員長(平林剛君) 本日はこれにて散会いたします。   午後零時五十九分散会

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