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38回国会参議院1961/04/28

内閣委員会 第23号

発言数
72
登壇者
15
会派数
1
開催日
1961/04/28

会議録

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) これより内閣委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、松本治一郎君が辞任され、安田敏雄君が選任され、また、田畑金光君が辞任されまして、向井長年君が選任されました。    ———————————

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 次に、外務省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。  まず、昨日の委員会で委員長及び理事打合会に一任されました議事進行の発言の取り扱いについて、本日の委員長及び理事打合会の経過について御報告いたします。  少し戻りますが、昨日、千葉委員より議事進行につきましての動議が出されまして、それの取り扱いにつきまして、委員長理事の打合会に一任をされたのであります。そこで、昨日きまりました最終の案は御報告いたしましたが、重ねて申しますというと、政府の答弁に食い違いがある、これを明らかにするために行管長官を呼び出すようにという要望が強かったのでありまするが、その点につきましては、行管長官を今呼ばなくても明らかになる、それはさらに速記録を調べれば明らかになる、速記録によりまして、政府の答弁にもし食い違いがあったという場合におきましては、最終の閣議に出席されておりまする国務大臣である小坂外務大臣から、政府の見解を国務大臣として表明していただく、そういう扱いでよろしいかということを私が申しまして、社会党の理事さんも自民党の理事さんも了承をされましたので、そこで、本日午前中、社会党では伊藤理事、山本理事、自民党で小幡理事、村山理事にお集まり願いまして、速記録を詳細に検討をいたしました。速記録につきましては、参考に速記にとどめる意味において、少し申しておきますが、二月二十八日の参議院内閣委員会会議録第六号、三月十六日の同第十号、三月二十三日の同十一号、三月三十日の同第十三号、三月三十一日の同第十四号、四月四日の同第十五号、四月十一日の同第十七号、四月十三日の同第十八号、ここに発言をされております政府の見解を会議録によりまして詳細に検討をいたしました。その結果は、結論的に申しますというと、政府の答弁には、池田内閣総理大臣、あるいは小澤行管長官、あるいは林法制局長官、さらには昨日の小坂外務大臣の答弁には、政府の答弁には食い違いがないというように速記録の上で明らかになったのであります。しかし、それに対しまして、私が社会党の理事の方に、いずれかの点において食い違いがあるという点があれば御発言願いますというので発言させましたところが、それは三月二十三日、総理が発言されておりまする中に、一部見解の違いがある、今申しましたことと見解の違いがあるということを表明されたのであります。その点が問題になりましたので、少し重ねて報告いたしますというと、それは千葉委員の質問に対しまして、池田総理が答弁をされておりますその答弁の一番最後のところに、「ただいま申し上げた通りでございますが、」「が、」というところからでございますが、「そういう疑いのあるような場合を起こさないように、また、起こすおそれのあるような内規でもありますれば、これは改めます。」と、こういう総理の発言が載っておるのでありまして、これは外交問題懇談会につきましても含まれて総理が発言されておるのだ、こういうように社会党の理事さんからは意見が出たのであります。他の人たちは、それは外交問題懇談会について総理が言うたのではない、労働問題懇談会についてのそれは説明、発言である、こうおっしゃっておるのでありまするが、私が、かりにです、かりにそれではその発言が外交問題懇談会について総理が述べられたとするならば、その点について国務大臣である小坂外務大臣に明白にしていただけば、政府の見解にそごがあるかないかは明白になるではありませんか、それでは昨日申し上げましたように、食い違いのあった点は、国務大臣である小坂外務大臣にただして、それで議事は進行いたしましょう、大体こういうように午前中の委員長理事打合会において議がまとまった次第であります。  以上御報告いたします。  質疑を続行いたします。  政府側出席の方は、小坂外務大臣、津島外務政務次官、湯川官房長、北原外務参事官でございます。  御質疑のおありの方は御発言願います。  速記をとめて。   〔速記中止〕

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 速記をつけて。  先ほど午前中の委員長理事打合会における経過を報告いたしました中におきまして、三月二十三日の総理の発言の中で申しましたような点について、外交問題懇談会におきましては、その運営あるいはその内規等がいかようになっておるか、小坂外務大臣より御発言を願います。

小坂善太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(小坂善太郎君) 外交問題懇談会の運営、また、その性格等につきましては、昨日申し上げた通りでございますが、非常に委員各位の自主的な運営ということに力点を置いてありますので、内規というものを特に設けず、そのときの出席の全員が次の議題等について考え、そして、その議題を全員に配付して、それについて興味のある人が次の会議に出てくるというふうな運営をいたしておりまして、ここにただいま御質問の内規というようなものは、特に設けておらないのでございます。繰り返して申し上げますと、ある問題について、政府が、学識経験者の意見を求めることがあるわけでございます。これは国家行政組織法の第八条には関係はございません。しかし、それを一人々々求めるのでなくて、まあ二十人ないしその見当、三十人ぐらいの見当の人に、学識経験者に、それぞれの人がこういう問題について議論しようではないかということをお互いに考えて、お互いに議論する、こういう場を設けておきまして、たまたま政府がそこへ陪席することもあるというのがこの外交問題懇談会の実際の運営でございます。従って、この問題には、総理大臣の御答弁にございました点は全く触れておらない、外交問題懇談会についての総理大臣の問題になりましたお答えは、全く触れておらない、こういうふうに考えておる次第でございます。

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 他に御発言あるいは御質疑はございませんですか。  他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 御異議ないと認めます。  それではこれより討論に入ります。村山君から、委員長の手元に修正案が提出されております。本修正の御意見は討論中にお述べを願います。  なお御意見のおありの方は、原案並びに修正案に対する賛否を明らかにしてお述べを願います。

村山道雄自由民主党

○村山道雄君 私は、自由民主党を代表いたしまして、ただいま議題となっております外務省設置法の一部を改正する法律案に対して、修正の動議を提出いたします。  修正案を申し上げます。    外務省設置法の一部を改正する    法律案に対する修正案   外務省設置法の一部を改正する法律案の一部を次のように修正する。   附則中「昭和三十六年四月一日」  を「公布の日」に改める。  修正の理由は省略いたします。  以上の修正部分を除く原案に賛成いたしまして、私の討論を終わります。

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 御異議ないと認めます。  それではこれより外務省設置法の一部を改正する法律案について採決に入ります。まず、討論中にございました村山君提出の修正案を問題に供します。村山君提出の修正案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 全会一致でございます。よって村山君提出の修正案は可決されました。  次に、ただいま可決されました修正部分を除いた原案全部を問題に供します。修正部分を除いた原案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 全会一致でございます。よって本案は、全会一致をもって修正すべきものと議決せられました。  なお、本院規則第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成につきましては、慣例により、これを委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。  速記をとめて。    午後三時三分速記中止    ————・————    午後三時二十二分速記開始

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 速記つけて。  去る二月十五日及び十六日の両日実施されました駐留軍の演習場及び国の地方出先機関の業務運営等の実情調査のための委員派遣につきまして、その調査の報告を求めたいと存じます。  国の地方出先機関の業務運営等の実情調査の御報告をお願いいたします。

下村定自由民主党

○下村定君 当内閣委員会の決定に基づきまして、去る二月十五、十六の両日、吉江委員長、伊藤、山本、辻、下村の各委員並びに特別参加として村山委員の六名が、静岡、山梨の両県に出張いたしまして、陸上自衛隊の富士学校、東富士及び北富士演習場、山梨県における国の各種地方出先機関及び山梨県庁等を視察するとともに、地元民の陳情を聞いて参りました。以下、調査のおもなるものについて、その概略を御報告申し上げます。  日程第一日は、午前九時、江東区の東雲ヘリポートを出発しまして、自衛隊のヘリコプターで富士学校に午前十時に到着、直ちに同学校におきまして、地元御殿場の市長、同市会議長等から、東富士演習場問題に関する陳情を受けました。次いで、富士学校長から、同校の概況説明等を聴取し、校内の一部、装備品の一部等を見学いたしました。午後一時、ヘリコプターによって同校を出発し、空中から東富士の演習場及び北富士演習場の地形の概要、桂川の護岸工事等を視察しまして、北富士演習場梨ケ原に着陸をいたしました。この着陸地点におきまして、地元忍草区民約六百人余りが、北富士演習場即時返還というプラカードを掲げましてわれわれを迎え、また、陳情をいたしました。次いで、吉田調達事務所におきまして、現地調達庁側から、主として演習場に関する説明を求め、また、桂川護岸工事の一部を視察いたしました。あわせて陸上自衛隊の北富士駐屯地部隊を視察をしたのであります。午後三時から午後五時にわたる二時間、今回の調査の一眼目でありますところの北富士演習場問題につきまして、富士吉田市の市長、忍野村の村長、中野村の村長、その他地元の各組合の代表者と一堂に会しまして、親しく陳情を聞き、また、地元の各関係者の主張を理解することに努めました。  第二日は、午前九時山梨行政監察局に参りまして、業務の概況及び当内閣委員会に対する要望事項を聴取し、次いで、その場所に山梨食糧事務所、山梨統計調査事務所、山梨労働基準局、甲府財務部、甲府地方法務局の各所長もしくは局長の来訪を求め、それぞれ当該業務の概況と要望事項を聴取したのであります。午後は山梨県庁に参りまして、北富士演習場問題に関する県当局の意向を聞き取りました。また、昨年の国家公務員の給与改定に関連しまして、同県における地方公務員の給与改定問題について調査をいたしました。次いで、私どもは自衛隊山梨地方連絡部及び山梨営林署を訪れ、それぞれ報告を聴取し、即日帰京いたしました。  以上が視察日程の大略でありますが、以下、私からは自衛隊に関する調査並びに国の各種地方出先機関に関する調査につきまして申し上げます。回を改めまして、北富士演習場問題等につきましては、山本委員から御報告があるはずであります。  最初に、自衛隊に関して私どもの見て参りましたものは、陸上自衛隊富士学校、北富士駐留地部隊並びに山梨地方連絡部の三つであります。富士学校は、御承知の通り、自衛隊法の施行令に基づきまして、歩兵、砲兵及び戦車の運用と、その相互の協同に必要な教育、訓練を行なうとともに、これらに関する調査、研究を行なうために、昭和二十九年に設立せられたものであります。あわせて同校は、静岡県下におきます災害派遣等の任務を持っております。私どもは校内を一巡しまして、隊員の生活状態及び兵器、通信器材等を視察いたしましたが、隊内の空気は明かるい感じを受け、また、学生、隊員の士気も旺盛であるというふうに観察いたしました。同校の教育科目、これは省略いたします。災害の派遣につきましては、創設は二十九年でありますが、創設以来三十七回、延べ人員二万四千人出動しております。このほか災害でなく、一般の民生協力についても積極的に努力しているということでございました。本校で要望事項として特に述べられましたことは、寒冷地手当支給区分の是正であります。本校の所在する須走地区は、現在一級地、一番低い地区であります。一級地となっておりますが、この地区の平均気温、風速、降雪量等から見ますというと、仙台、高田等に匹敵しますので、これに相当するようにその区分を改めることを強く要望されました。  次に、北富士駐屯地部隊でありますが、同部隊は、昨年の十一月、宇都宮から同地に移駐して参りました人員約六百名の砲兵大隊であります。詳細は略しますが、この部隊は、兵舎が新しくりっぱであるのに反しまして、肝心の兵器、すなわち砲車が格納庫がなく、露天に置かれておるのは意外に感じたところでございます。  次に、自衛隊山梨地方連絡部でありますが、同連絡部は、御承知の通り、自衛官、予備自衛官等の募集、公募、これに伴うPR、除隊した自衛官等に対する世話、自衛隊に対する地方からの災害派遣及び部外工事要請等の受付、取次等をその任務といたしております。現在の職員は、自衛官八名、事務官十二名、計二十名であります。募集についてでありますが、ここでは割当数に対する達成率は昨年一〇〇・七%という良好な率でありまして、このことは他の地方連絡部ではほとんど例を見ない好成績をあげておるのでありまして、ここでの要望事項としましては、市町村に対する募集その他に要する委託費、これが現在一町村平均三千円という少ない額でありまして、これを増額していただきたい。また、除隊者に対する就職のあっせん並びに除隊前の職業補導を法制化していただきたいという希望が述べられました。  自衛隊関係のことはこのくらいにいたしまして、次に国の各種地方出先機関に関する調査について申し上げます。  まず、山梨行政監察局でありますが、私どもは、主としてその組織、定員、予算、業務運営、特に昭和三十五年度に実施しました監察業務の概要と、その結果を聴取し、あわせて苦情あっせん業務についても説明を聴取いたしました。定員、組織につきましては、同局は人員十九名でありますが、本来の監察業務に従事している者はそのうちの十三名でありまして、最大限の機動的な運用をしておりますが、病気欠勤等生ずれば、直ちに支障を来たすという現状であります。少なくとも事務官四名、補助職員三名並びに庶務を担任する者の増員を要望されました。また、苦情あっせん業務につきましては、このことが法制化されましてから、その取り扱い件数が激増しておりますが、行政監察局のPRをかねまして、巡回相談等を積極的にこれを推進し、また、行政民主化懇談会及び行政苦情相談連絡協議会をひんぱんに開いて、行政の民主化実現に努力したいという旨のお申し出がありました。これにつきまして、現在、年間会議費一万八千円にすぎませんが、これを増額すること、また、市町村に設置する行政苦情相談員の手当の増額等について要望がなされました。また、私どもからは、当行政監察局に対しまして、地方行政監察事務の重要性にかんがみ、勧告をした後の推進監察について一そう努力せられることを要望して参りました。  次に、山梨食糧事務所、山梨統計調査事務所、山梨労働基準局、甲府財務部、甲府地方法務局、甲府営林署、吉田調達事務所について申し上げるのでありますが、これらの国の各地方出先機関の業務状況及び要望事項を一々個別に列挙することは多くの時間を要しますので、便宜上、これを定員関係、給与、庁舎の設備その他の件に分類をしまして、共通の事項を一括して申し上げたいと存じます。  まず、定員関係でありますが、一例を労働基準局にとりますと、同局におきましては、近来における事務量が著しく増加したこと、ことに一昨年の台風による災害復旧工事のために、労働法関係の違反件数が増しておりますのにかかわらず、昭和二十七年当時と定員数は変わっておりません。これについて増員の要望がなされました。統計調査事務所、営林署におきましても、同様、増員が強く要望されたのであります。  次に、定員外職員の定員化でありますが、食糧事務所におきましては、常勤職員二十名を持っておりますが、その中には七年にも及ぶ勤続の年数を持ちながら、まだ定員化をみず、昨年の定員改正におきましても、同所では、わずか一名の定員化をみただけだということであります。また、営林署、統計調査事務所、労働基準局におきましても、それぞれ相当数の定員外職員をかかえておりますので、同じ趣旨の要望がございました。  次に、給与関係でありますが、これら各出先機関職員の平均給与額は、一般公務員の全国平均額二万四千二百八十円よりはるかに低く、また、超過勤務手当につきましては、これらの機関が業務並びに職域との関係から、超過勤務を要することが非常に多いのにかかわらず、この予算が著しく不足しておりまして、たとえば食糧事務所におきましては、割当がわずか一カ月八時間、営林署におきましては一カ月九時間、さらに労働基準局におきましても、一カ月九・五時間というありさまであります。大体実働の六〇%にすぎないということであります。また、旅費も同じく不足しておりますので、この増額につきまして、特別の配慮をわずらわしたいという申し出がありました。なお、統計調査事務所では、山梨県特有の地方病でありますところの寄生虫発生地等に勤務する職員のために、危険地手当設置の要望がありました。  次に、これら機関の庁舎の整備でありますが、山梨県におけるこれら機関の庁舎は、すでに老朽化し、また、狭隘なものがすこぶる多くあります。吉田調達事務所、それから統計調査事務所、これらのごときは老朽の著しい例であります。また、営林署におきましては、現在会議室もなく、団体交渉等をやるにも非常に不便だということであります。山梨県におきましては、国の出先機関の総合庁舎を建設する話が進んでいるとのことでありますが、この計画を実現するために、一そう助力していただきたいとのことでありました。また、食糧事務所の支所、出張所、これらの庁舎はほとんど大部分が借り上げ庁舎でありますが、その賃貸料は、現在一カ所が千四百円程度の低額であります。地代家賃統制令が解除されました後には、急速な値上げが予想されますので、庁舎を国の施設として整備せられるようにという要望がありました。なお、営林署におきましては、署長の宿舎を無料にしていただきたい。また、職員の宿舎が足りないから増設してもらいたいという希望がありました。なお、現場業務の能率を増加するために、食糧事務所、統計調査事務所、労働基準局等から、自動二輪車の整備、また、その他から高性能の複写機を整備してもらいたいということも訴えられました。  最後に問題になりました点は、地方法務局のいわゆる一人庁の問題であります。一人しかおらない出張所の問題であります。近年登記の事務が急増しておりますにかかわらず、人員の増加がこれに並行せず、登記事務を取り扱う地方法務局の十九カ所に及ぶ出張所では、いまだ事務官一人のいわゆる一人庁のものが多数残存しておるということであります。私どもは、国民の権利義務を取り扱う大切な官署がそのような状態になっておる理由についてただしましたところ、当局におきましても、かつてこれら出張所の統廃合について検討したが、いろいろな事情のために行き悩みの状態にあるということであります。  以上で自衛隊並びに国の各地方出先機関についての調査の概略を申したのでありますが、全般を通じまして、これら端末の機関に対する国の施設、給与、定員並びに能率の向上については、国として一そう親切で周到な配慮を必要とすることを痛感いたしました。同時に、これらの職員は、各種の部門において精励をいたしておることを確認いたしました。  なお、ただいま申し上げました事項のほか、各種の出先機関からそれぞれ特殊な要望が出されておりますが、持参して帰りました調査資料は内閣委員会の調査室の方に保管をしておりますので、必要がありましたならば、その方でごらんをいただきたいと思います。  以上をもって御報告を終わります。

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 以上で下村委員の派遣報告は終了いたしました。  なお、富士演習場の調査報告につきましては、本日報告委員の出席を見ておりませんで、遺憾ながら次回に譲りたいと存じます。  ただいまの派遣報告に対して、御質疑のおありの方は御発言願います。  なお、政府側からは、西田行政管理政務次官、原田行政監察局長が出席になっております。  別に御発言もなければ、本件はこの程度にとどめます。

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 次に、厚生省設置法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行ないます。  政府側出席のお方は、古井厚生大臣、高田厚生大臣官房長、川上医務局長、聖成公衆衛生局環境衛生部長、木村国立公園部長でございます。  御質疑のおありの方は、順次御発言願います。  ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 速記をつけて。

村山道雄自由民主党

○村山道雄君 このたび社会保険研修所を新設される御計画でありますが、この研修所におきましての研修の具体的な運営計画というようなものがございましたら御説明をいただきたいと思います。

森本潔厚生省保険局長

○政府委員(森本潔君) 社会保険研修所の研修計画でございますが、ただいまにおきます案といたしましては、まず研修の対象でございますが、これは健康保険の職員、それから社会保険の審査官、あるいは国民年金関係の職員、それから都道府県の国民健康保険関係の職員、こういうものを対象に研修をいたしたいと思うわけであります。  それから、その期間等でございますが、たとえば、一般の新任の職員につきましては二カ月間ここでやる。それから、現に相当経験を経ておる者につきましては、十五日でありますとか、あるいは三十日であるとか、それぞれ違いますが、ともかく一年間におきまして約千人近くの保険並びに年金関係の職員を出しまして研修を実施いたしたい、かように考えております。

村山道雄自由民主党

○村山道雄君 医療制度調査会が一年延期されるということになっておりますが、この延期をする理由等につきましては前回にお伺いをいたしましたが、現在までにどういう審議が行なわれておったかという点につきまして、その概要を御説明いただきたいと思います。

川上六馬厚生省医務局長

○政府委員(川上六馬君) 昨日も申し上げましたように、初めは医療の本質及び主体性というような基本問題から審議が始まりまして、最近におきましては二つの部会が設けられまして、そうして今後の医療機関をどういうふうに整備したらいいか、それから医師その他の医療関係者の数あるいは質の問題などについてこれから審議を進められるような状態になっておるわけであります。  非常に簡単でございますが、以上であります。

小幡治和自由民主党

○小幡治和君 今度環境衛生部を局に昇格させるのですが、地方庁には、やっぱりそれと即応して環境衛生課の新設というか、そういうものを勧奨しておるのですか、地方庁の組織についてはどういうふうに考えておるのですか。

聖成稔厚生省公衆衛生局環境衛生部長

○説明員(聖成稔君) 地方の機構でございますが、御承知のように、今の段階におきましては、環境衛生部が単独のところも、あるいは民生と一緒になっておるところもあることは御承知の通りだと思います。課の段階につきましては、いろいろ県によって違っておりますが、すでに今までにおいても環境衛生課というもののある府県もございます。たとえば北海道とか、その他数県において課があるのであります。最近においては、本省における機構改革がやはり地方にも影響いたしまして、栃木県では、従来の公衆衛生課を四月一日から二つに分けまして、環境衛生課が独立した。また現在福井県でも、本省の環境衛生局が実現すれば、環境衛生課を独立させようという動きのあることを私も承知しておりますが、私は、中央の機構が充実されれば、それだけ地方にもそういう影響が出てくるのは当然だと思いますし、私どもも、まだ文書では特にやっておりませんが、口頭ではさような指導もやっておるということでございます。

小幡治和自由民主党

○小幡治和君 そういう各地方においても、今までできていないところには何とか作るようにという指導をする反面、予算の配賦というものは何か考えておりますか、裏づけするような。

聖成稔厚生省公衆衛生局環境衛生部長

○説明員(聖成稔君) 御承知のように、職員の人件費等につきましては、これは都道府県の職員の経費は交付税の対象でございますので、特に補助金とかその他の予算的措置をやるわけには参らぬかと思いますが、事業費面におきましては、これも大体環境衛生関係の問題は、清掃事業であるとか、あるいは水道建設とかいったような市町村に対する補助事業が多いわけでございます。しかし、これもまた府県の段階でまとめていろいろ市町村の指導なりあるいは監督なりやってもらわなければなりませんので、そのような面につきましては、従来若干のものはみておりますが、決して十分とは思っておりませんので、今後できるだけその方面につきましては努力いたしたいと考えております。

中野文門自由民主党

○中野文門君 私は、ごく簡単に一言だけお尋ねをいたしたいのでありますが、それは、このたび公衆衛生局の中から環境衛生局が独立することに相なるのでございますが、この厚生省設置法の一部を改正する法律案の第九条の二に、環境衛生局においての事務が列記されております。この第六号の「墓地、埋葬、火葬等に関すること。」について、ごく簡単にお尋ねをいたしたいと思いますが、国の墓地に関する行政指導と申しますか、それはどのようなお考えのもとに具体的になされておられるか、その点を一点お尋ねをいたします。  さらに、今日の九千万の人口を擁する日本国内におきましての墓地の需要供給の関係はどのようになっておりますか。  さらに、いわゆる府県市町村立の、これを私は公共墓地ということを申すのでありますが、府県市町村立の公共墓地の性格と、任務と申しますか、それと、さらに古来寺院等にありますところの、いわゆる境内墓地に対する国の行政指導、あるいは現行法律の上から見ましてのいわゆる公営墓地と、個人有、法人有であります寺院等の境内墓地との取り扱い内容等には、私は相当のこれは相違がなければならぬと思いますが、そういう点につきまして、まず簡単に御説明を賜わりたいと思います。

古井喜實自由民主党厚生大臣

○国務大臣(古井喜實君) 墓地の問題は、一方では公衆衛生上の関係がありますと同時に、従来からの伝統、慣習等もありまして、宗教上の関係も非常に大きいのでありまして、両面のいわば接触点のようなことになってくるのでありますから、この取り扱いの行き方というものについては、なかなか考慮を要するむずかしい問題が多々あるわけであります。で、従来は一つの考え方がございまして、後刻環境衛生部長から御説明させますけれども、まことにこれは深刻な問題があると私は思っておるのであります。両面を考えて、ごく穏当な線でこれは進んでいかなければならない、一方だけというわけにもいかない。従って、困難でありますけれども、両面をよく考えて、穏当な線があるという考え方でいくべきであろうと思っております。一方には、この公営墓地というものが、今お話がございましたが、まだこれで十分だというところまでありません状況でありますので、これもまた法人有あるいは個人有の墓地というものと問題も起こしてくるもとにもなってくるわけであります。方向としては、公営の墓地というものをもっとたくさんに作るような方向をとりまして、そしてめんどうをその面からも減していきたいと考えておるような状況であります。  現状等につきまして主管の部長から御説明させますが、また、ことによってお答えを申し上げたいと思います。

聖成稔厚生省公衆衛生局環境衛生部長

○説明員(聖成稔君) 現在公共墓地はきわめて整備がおくれておるということは、ただいま大臣からお話のあった通りでございますが、詳しい統計、数字等につきましては目下調査をいたしております。現在公共墓地としてはっきりわかっておりますのは、東京に七カ所、横浜四カ所、名古屋一カ所、京都、大阪おのおの九カ所、神戸十カ所、東京には数が少ないのですが、比較的規模が大きいものがあるわけでございますが、この程度で、非常に公共墓地の整備がおくれておる。そこで、性格的には、いわゆる公営墓地、公共墓地と寺院の墓地とは相違があると私も思うのでありますけれども、現実の問題といたしまして、地方へ参りますというと、ただいま申し上げるようなわけで、公共墓地が極度に足りない。かような場合に、まあ墓地埋葬法は、御承知のように、死体の処理に支障を生じないようにする、あるいは公衆衛生上に遺憾のないようにするというところが墓地埋葬法の趣旨でございますが、そういう点から、公営墓地が極度に足りない現状にありましては、単に宗教が違うという理由だけで埋葬を拒否するということが、どうもこの埋葬行為を円滑に進めていく上においていろいろの支障があるというようなことからお話のような措置がとられておるわけでございます。しかしながら、寺院の墓地と公共墓地とはいろいろ性格が違う。特に先般の私どもの通達にいたしましても、単に……。

中野文門自由民主党

○中野文門君 ちょっと私の質問した点だけをやって下さい。今あなたのおっしゃることは、私のこれからしようとすることを言っておるので、わからない人がありますから。

聖成稔厚生省公衆衛生局環境衛生部長

○説明員(聖成稔君) 宗教が違うという単純な、それだけの理由だけで埋葬を拒否するということは、埋葬行為の……。

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 質問に対する答弁だけでけっこうです。

中野文門自由民主党

○中野文門君 私のこれから質問するであろうことを予定されてのだいぶ内容であったと思いますが、実はそういうことがこれからお尋ねをしたい事柄であったわけでございます。  ごく簡単にお尋ねをしますが、いわゆる市町村営等の公営墓地というものと、それから寺院等の境内墓地というものは、墓地であることに間違いはありませんけれども、そのよって来たる沿革なり公共性なりというものにつきましては、これは全部一律の状態のものではないと私は思いますが、その点はいかがでございますか、お尋ねいたします。  さらに、仏教といわず、ほとんど全部の宗教団体は、宗教法人法によるところの法人になっておることは御承知の通りでございます。一つの宗教団体が宗教法人法によって設定をされておるという場合に、その宗教法人は、住職なり牧師なり、ただ一人の自由自在になる運営の状態のもとでは法律的に見ましてもないのでございまして、宗教法人法によりまして、責任役員というものを何人か選出をし、それを登記して責任役員としての活動態勢に入る。それぞれ一個々々の寺院には宗教法人法に基づくところの寺院規則、教会には宗教法人法に基づくところの教会規則というものが、知事の認証を受けておるわけでございまして、その宗教法人法によるところの寺院、教会規則によってこれが運営をされておるのでございまして、その宗教法人であるところの寺院なら寺院に境内に墓地がある、それは沿革的に見ましても、現状の体制から見ましても、教えを踏襲するものの、いわゆるその寺の、その教会の信者のためと申しますか、信者に利用さすところの墓地であることに間違いがないと思うのでございますが、全国ところどころに、そのいわゆる宗教法人である寺院、教会の境内墓地に対して、当該寺院、教会の代表責任者であるところの住職なり牧師なり、あるいは当該寺院の運営等に正面から反対をするところの勢力が、これは相当の他に目的を持った行動も十分あることを、私自身は承知いたしておりますが、そのことはしばらく別といたしまして、宗教法人であるところの寺院、教会の境内墓地に、当該寺院、教会の責任者あるいは機関の意思に正面反対をして、一本の属僚の通達によって強行に埋葬し得るという立場を、最近の厚生省はそういう文書通達によってそういうことが今日巻き起こって、天下にごうごうたるところの問題が展開されていることは私が申すまでもないと思うのでございますが、この席でお尋ねいたしまするのは、私は常識的に見ましても、市町村営等のいわゆる公営、公共墓地というものと、宗教法人である寺院の、これは、へいの外にもありましょうけれども、一つの境内の中にある境内墓地に埋葬の希望者が、まあ教えを異にする人もありましょうし、さらにまた、その責任者の承諾なしに、ただ厚生省の通牒一片でもって、権利と申しますか、埋葬せんとする人の一方的意思によって埋葬されても、それに対して寺院、教会側の責任者は最終的に抵抗権がないということは、私は実に重大な問題であろうと思いますが、そういう点につきまして一つ御答弁を賜わりたいと思います。

聖成稔厚生省公衆衛生局環境衛生部長

○説明員(聖成稔君) 御質問の点は、墓地埋葬法第十三条の、墓地の管理者は正当の理由がなければ埋葬を拒んではならない、この正当の理由の解釈といたしまして、宗教が違うという理由によって、それだけの理由で埋葬を拒否していいかどうかということが問題点でございますが、過般私どもでこの点の解釈につきまして、法制局の方に、非常にむつかしい問題でございまするので、意見を正式に尋ねたわけでございます。その結果、法制局から参りました解釈としましては、先ほど私が申し上げたような、埋葬行為というものは、死体の処理あるいはまた公衆衛生といったような点から、単に宗教が違うという理由だけで埋葬を拒否するのは正当の理由とは認めがたい、ただし、この埋葬行為には当然典礼、いわゆるまあ儀式ということになりますか、典礼がつきものであるが、この典礼の点について埋葬依頼者あるいは墓地の管理者との間に意見が一致しない、そのために結果において埋葬ができなくなったということがあっても、それは墓地の管理者側が、宗教が違うという理由で埋葬を拒否したということにはならない、こういうような、あくまでも埋葬依頼者と墓地の管理者との間で話し合いで円満に埋葬行為が行なわれるようにということを私どもも祈念いたしておるわけなんでございます。しかし、最近におけるこうした解釈通知によりまして、一部では今先生が御指摘になりましたような、埋葬の依頼者が墓地の管理者側と話がつかないままに、その埋葬を一方的に強行するといったような事件があちらこちらに起こっておるということも伺っておるわけであります。その実情につきましては、私ども目下調査をいたしておるわけでございまして、決してこれは宗教が違うからという理由だけで断わってはならないということが、逆に言えば、直ちに、それじゃ宗教が違っても、墓地の管理者との話し合いが進まないままに、強引に、時には暴力を振ってでも埋葬を強行するということまでこれは合法であると認めているような解釈では毛頭ないと私は確信いたしておるのであります。

中野文門自由民主党

○中野文門君 埋葬と申しましても、火葬を経ていわゆる埋骨をする場合と、それから火葬に付せずして、いわゆる土葬をやる場合と、相当影響、取り扱いも事実上違ってくると思いますが、私は、いずれにいたしましても、宗教とは何ぞやということからこれは申し上げなくちゃならぬと思いますが、おのおの自分の所属する宗旨によって安心を得ておるいわゆる信者でございますが、特に新興宗教等の面におきまして、ただ自分の宗旨、自分の教団の活動のみをその全部といたしまして、その他の教団の宗旨活動全部を猛烈に烈火のごとき気持をもって排撃をするその人々が、いわゆるあなたは円満と申されましたが、円満どころじゃない、まことに不円満な状態において、厚生省の一本の通牒によりまして、宗教法人である教会あるいは寺院の責任者との間に円満な話もなく、強引に埋葬をすることが当然できるという通牒を流されたところに、私は、厚生省のあなた方のいわゆる宗教に対する、宗教の取り扱いに対するところのまず前提となるべき考え方等もいろいろただしたいのでございますが、これは時間もたくさんありませんが、まず、いわゆる市町村が設けておる公営墓地と寺院の境内墓地との間には、何にも違った点はございませんか、取り扱い、運営の面で。その点をまずお尋ねいたします。寺院の境内墓地、教会の境内墓地というものも、市町村が設置しておるところの公営墓地と十が十全部同じような運営をしなくちゃならぬものかどうか、これは厚生当局として責任あるお答えを願いたいと思います。

古井喜實自由民主党厚生大臣

○国務大臣(古井喜實君) 従来どういう解釈、取り扱いを事務的にとるにいたしましても、私は、公営の墓地とそうでない宗教法人寺院の墓地というものとの間に、何の違いもない、同じものだという考え方は、どうもその通りには私には思えないのであります。違いがないわけにいかない、公営の墓地と、それから寺院の墓地との間には違いがある、完全に同じものだとは私には思えないのであります。それから、さっきもお話がございましたけれども、宗派が違うどころじゃない、猛烈に反対的な立場をとっているような関係の者が押し込んできて、実力でもって寺院の墓地に埋葬でもやってしまおうか、こういう勢いもあるかのような何でございましたが、やはり何としても、寺院の墓地にいたしましても、管理者がイエスと言わない以上は、イエスと言っていないのに押し込んできて勝手に埋葬をするということは、法律的にも私はできないと思うのであります。ただイエスと言うかノーと言うか、何か返事をしなければならぬ。そのイエスと言うかノーと言うかというときに、さっきも出ておりました正当な事由がなければ、ノーと言うのはよくない、こういうことになると思うのでありますが、そこにもまた正当な事由というところにいろいろ解釈の問題がありましょうけれども、どっちにせよ、イエスもノーも言わぬ、それにまた、あるいはノーと言っておるのに、押し込んできて一方的にということは、これは私は法律的にも度が過ぎておる、無理があるというふうに思えるのであります。でありますから、どっちにせよ、合意というものが成り立たぬというのに、勝手に一方的にはできないだろうというように私は思うのでありますが、ただ断わっていい場合と断わって悪い場合と、そこに解釈をまた伴うような問題があるかと思いますけれども、そういう点はありましても、勝手にというわけにはどうもこれはいくべきものではないというふうに私は思っております。従来の取り扱いなどから非常に食い違っておるといけませんから、また必要があれば従来の扱い等から見ての説明もいたしたいと思っておりますが、私は今のように思っております。

中野文門自由民主党

○中野文門君 土葬の場合と、それから火葬に付する場合が先ほどあると申しましたが、特に火葬を経て遺骨となった場合だけを考えてみましても、大体都会地はみな火葬でございますが、私どもは神戸に住んでおりますが、神戸旧市は全部もう火葬でございます。火葬の場合は結局火葬場でお骨にして、それを自分の家でお祭りするか、檀家寺にお祭りするか、それからまたお墓に持っていくか、お墓がない場合は、適当に高野山に行って納骨堂に納める場合もありましょうし、いろいろの場合があるわけでございますが、それで東京都内なんかでも問題になっているようなことは、御当局も御承知だろうと思いますが、自分のまっこうから反対しておる宗教団体が経営をするところのその墓地に、話し合いがつかないのに——自分のいわゆるお骨を、自分がまっこうから唾棄するほど反対をしておる宗教団体、その団体が断わっておるのに、そこにあえて強行しようとするそういう勢力に対しまして、この勢力がつけ入りやすいような状態に、あなた方のごく最近の一片の通牒によって、その取り扱い内容が変更したものと受け取って、ますますそういう傾向が事実に現われておると私は見ておりますが、特に都会地なんかの場合に、お骨にしたものを無理やりにそういう強行までして埋葬しなくても、いわゆる納骨堂というものも大ていございましょうし、あるんですよ。あるのを無理やりにするというととは、結局私をして言わしめるならば、その勢力は正しく宗教の何たるかを解せず、何か他に目的を持った破壊活動をあえてしておるように私は見るのでございますが、そのようなことを大臣が知らない間に、あるいは局長さんも知らないという状況のもとに、上級下級ということはどうかと思いますが、比較的責任のない人が一片の通牒を出して、大体伝統的な取り扱いの形を変更する内容を持つ通達を流して、そこをよりどころとしてそのような状態が展開をされておると思うのでございますが、そういうふうにはお考えにはなりませんかどうか、お尋ねいたします。

古井喜實自由民主党厚生大臣

○国務大臣(古井喜實君) 出しております通達の趣意は、さっき部長から申し上げたようなことでありますが、今お話を承っておりますというと、必ずしも通達の趣意をすなおに読んで、その通りにそこからやっているということばかりに思えない。多少通達を曲解しているというのか、まあ故意に、格別に曲げて解釈しているというのか、そういうようなうらみがあるような私は感じがするのであります、今お話のような事実は。それで私は、通達の趣意はさっき部長が申し上げましたようなことで、そこまでのことをやっていいということを言っているのじゃないように私には思えてならぬのでありますが、まあ私だけ申してもいけませんから、事務のことに精通しております部長から、その辺をもう一ぺんお答えさしたいと思います。

聖成稔厚生省公衆衛生局環境衛生部長

○説明員(聖成稔君) 先ほど私も申したつもりでございますし、今、大臣からもおっしゃっていたようなわけでございまして、先ほど来問題になっているような、宗教が違うからという理由だけでもって拒否しちゃいけない。ただし、相手方が承諾しないのに、暴力を用いて、強行して埋葬の目的を達するという行為まで是認しているというような趣旨は、あの通牒には全然ないと私は思うのであります。ですから、それがそういう事実があちらこちらであるとすれば、これは非常な問題だと思うのでございまして、先ほど申し上げましたように、今私どもの方で調査もいたしておりまするし、それから一部訴訟になっている問題もあることは先生も御案内かと思うのでございますが、そちらの方の判決の結果なども、私どももどういう結果が下されるかを、今後の行政運営の重要な参考資料にいたしたい、かように思って待っているような次第でございます。

中野文門自由民主党

○中野文門君 これは本日この問題を質問する予定は実はいたしておらなんだのでございますが、以上申し上げました案件の事柄につきましては、さらに適当な機会を得まして、得心のいくお尋ねを申し上げたいと思いますが、まず、厚生省のそれぞれのお役の人たちは、宗教とは何であるか、宗教には一つの尊い伝統があります。さらに破邪顕正の意味から、自分一個の宗旨のみを主張するのあまり、その他の宗教を、これを蛇蠍視するというような激しい行動宗教もありますが、平たく言えば、高野山なら高野山の納骨堂というものは、キリスト教の人であろうと、無事平穏にお願いしますと言えば、そこで無事平穏に眠れるように納まるわけです。それをあなた方のところの通牒をきっかけにいたしまして、とにかく承諾があろうがなかろうが、一般の公営墓地でもない、いわば私は宗教法人というものは、一個の所有権の存在であろうと思います。所有権を否定するがごとき面の指導が、公共の名において私有墓地にまで、境内墓地にまで及ぶということは、そこに私は大きな限界がなければならぬと思います。寺院は、あくまでもこれはいわゆる市町村立の墓地と、寺院墓地、境内墓地というものは、性格も違いますし、沿革も違いますし、宗教法人法という一つの法律に基づいてあるところの法人が、法人の持つ法人財産としての墓地、それを主管者である責任者の終局的に意思に反して強行をしても差しつかえのないような内容を持つところの、内容にとられ得るところの指導——従前はそういうことがなかったのです。従前はあなた方の方針はそういうことがなかったはずなんです。それを急に最近に至って、大臣決裁もおそらく経てなかったろうと思いますが、一片の通達によりまして、非常にこれは日本全国の宗教界に、この墓地問題というものは、一口に墓地問題と言いまするけれども、その内容たるや、実におそろしいところの結果を生む今日の墓地問題であることに間違いがないと思いまするので、改めた機会に重ねてのお尋ねはいたしまするけれども、厚生御当局といたしましては、大臣を初め、責任のある方々は、真剣に、一つ冷静に、一宗一派にとらわれることなく、この寺院、教会の墓地対策、ひいては日本全国の国としての墓地行政というものに取り組まれることを希望いたすと同時に、もし現行法律が不備であるならば、この法律の内容を適当にすみやかな機会に検討し、改正をされるような作業に私はかからなくちゃならぬと思います。  以上をもちまして、この問題の本日の質問は、私、終了をいたします。

下村定自由民主党

○下村定君 千鳥ケ渕の戦没者公園、あれは厚生省の御所管と思いますが、いかがでしょうか。

高田浩運厚生大臣官房長

○政府委員(高田浩運君) 厚生省の所管でございます。

下村定自由民主党

○下村定君 あの趣旨が十分に徹底していないような感じがするのでございます。と申しますのは、あれはいわゆる仏教で言いますと、無縁の人の墓地ですか、あるいはそれを含んだ全般の戦没者の代表的墓地であるか、その点の解釈がいろいろ民間ではなっております、その点いかがでございますか。

木村又雄厚生大臣官房国立公園部長

○説明員(木村又雄君) ただいま千鳥ケ渕の公園につきまして御質問がございましたが、それが単なる無縁仏の、戦死されました無縁の方のお墓であるか、それとも全国の戦死者を象徴するものであるかという御質問でございますが、今のところは、必ずしもどちらであるというふうな結論は出ておらないのでございますけれども、決してそれは単に無縁の方だけの墓地であるという考え方ではなくして、むしろ無名戦士のお墓というふうな考え方に立って現在のところ私どもは管理し運用しておる、こういう状況でございます。

下村定自由民主党

○下村定君 これは質問ではございませんが、外国の元首等が日本に来られましたときに、千鳥ケ渕墓苑にも行かれない、靖国神社にも行かれないということで、私非常に残念に思う。反対に、たとえば皇太子殿下が外国においでになれば、戦死者の墓地には必ず御拝礼になる。しかるに、日本だけがそういう例外になっておるということは、どうも私は納得がいかないのであります。これは厚生省関係のことだけではむろんございませんが、一つ厚生省におかれましてもそういう点を御配慮いただきまして、さっそく今年の秋にはアイゼンハワーも来られるということになっておりますので、そういう際に、何とかそれが実現されるように御配慮をお願いしたいと存じます。

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 速記をとめて。   〔速記中止〕

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 速記をつけて。  他に御発言もなければ、本案に対する質疑は、本日はこの程度にとどめます。    ———————————

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 次に、労働省設置法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行ないます。  政府側出席の方は、石田労働大臣、柴田労働政務次官、三治労働大臣官房長、有馬職業訓練部長でございます。  御質疑のおありの方は、順次御発言願います。

塩見俊二自由民主党

○塩見俊二君 私は、労働省設置法の一部を改正する法律案中、職業訓練局を設置する問題について二、三お伺いをいたしたいと思います。  今回の改正案を見てみますると、まことにつつましいと申しまするか、まことに控え目と申しまするか、この課の数は増加をしない、定員も現状のままである、そうして部を局に昇格をする、こういう内容になっておるのであります。まことにつつましい改正案のようでありまするが、私は、なかなか国民にはこれは理解できにくい改正ではないかと思うのであります。すなわち、単に部長を局長に昇格したのではないかというような印象を与えはしないかと思います。特に最近におきましては、御承知の通り、役所の人事にも大へん詰まっておる。各省とも相当に新しいえらい人を作るというような傾向が私は確かに否定ができないと思います。また、人数もふえており、あるいは仕事の内容もだんだん複雑になり、増加もしておりますので、ある程度私はこれはやむを得ないと思います。しかしながら、今回のこの改正によりますると、職員もふえない、課もふえない、全く代表的なティピカルな昇格であるというふうに国民は考えるのではないか。単に部長さんを局長さんに格上げしただけではないか、こういう印象を深く与えるように考えられるわけでありまするが、何かこれについて、局に改めることについて、この前の委員会でも御論議がありましたが、一つ大臣から積極的な理由、明確な理由を一つ国民の前に明らかにしていただきたいと思います。

石田博英自由民主党労働大臣

○国務大臣(石田博英君) 第一に御理解をいただきたいと思いますことは、先日の委員会でも申し上げたのでありますが、労働省は戦後できた役所でありまして、戦前の労働関係の行政というものは、わずかに工場法を所管するところと、それから戦争中の工員養成、いわゆる指導を所管するところくらいのものでございました。そのほかに、職業紹介事業、あるいは戦時中は動員事業というようなものがございましたが、そういう程度のものでありまして、また労働者に対する保護立法というものも、厳格に申しますと工場法があっただけで、むしろ対労働政策というのは、取締法というところに重点を置かれて参ったのでありますが、戦後労働省は、労働者保護ということに重点を置いて新たにできた役所でありまして、その行政対象自体が新しいものであります。しかし、作り上げられるときには、やはり過去の伝統の上に作り上げられましたので、未経験のことでもあり、非常にその業務の内容に比べて組織が弱いということがまず言えると思いますので、この点を一つ御了解をいただきたいと存じます。  第二点は、その中で職業安定局のやっております現在の仕事は、ただいま分離をいたしまして局にいたそうとする職業訓練部のほかに、失業対策部、あるいはそのほか職業安定の事業というものを含んでおるのでありまして、特に最近政策的な、あるいはまた産業界、経済界の発展に伴います本人の責任によらない離職の問題が非常に大きくなってきておることは御承知の通りでありまして、それに加えて失業対策事業などというものは特殊な仕事でありまして、第一に職業安定局自身の規模が他の局に比べて非常に不均衡に膨大になってきておるということであります。第二は、所得倍増計画の進行に伴いまして、御承知のごとく、技能工の不足は、最近におきまして八十万をこえる状態でありまして、いわゆる下級技術者の養成というものは、非常に急を要する状態になっておるのであります。従って、職業訓練という仕事自体が非常に重要性を持って、大きく取り上げられるようになって参りました。まず、職業安定局の部長を軽減をいたしまして、他の局と均衡がとれる状態にいたしたいことが第一点。  第二点は、職業訓練行政というものの重要性にかんがみまして、職業安定局長の指揮を受けるというような関係よりは、むしろ労働大臣が直轄する機構の方が適当であると考えられましたことであります。定員が同じではないかという御議論、ごもっともでございますが、実は、職業訓練局の管下にその行政に携わっておりまする職員は、その総数は四千四、五百人に上るのであります。これはその相当部分は、別に社会労働委員会で御審議を願っておりまする新設する雇用促進事業団の中に含まれるわけであります。それから他の部分は、各地方行政機構の中に入っておるものでありますが、その双方を所管いたすのでありまして、実際上の仕事は、おおむねこれら第一線のところでいたします。従って、人数は同じでも、これから職業訓練局でやります仕事は、企画、立案と、広報、普及というようところにおもな仕事の重点が向らけれて参りますので、数は同じでありましても、仕事の内容は飛躍的に増大いたすことを御理解いただきたいと存じます。

塩見俊二自由民主党

○塩見俊二君 今大臣から御説明をいただきましたが、まことにごもっともな御説明とは思いまするが、私がお伺いしておりました要点は、どうも若干まだ私了解しかねるところがあるわけであります。通じまして、御説明によりますると、それを局にしなければならぬというような一番の大きな理由が、安定局長のもとに部長がおる、それではどうも工合が悪いので、これを大臣に直結するというようなことがどうも今の御要点のようであるように聞いたのでありますが、その通りでありますか。

石田博英自由民主党労働大臣

○国務大臣(石田博英君) それが一つと、それからもう一つは、職業安定局の業務量が、最近にわかに大きくなってきつつあるということ、従って、他の局との均衡を失しますし、局長の業務の負担量が多過ぎるということが第二点であります。  第三点は、職業訓練事業それ自体が、やはり所得倍増計画に並行いたしまして、予算上も実務の事務量も非常に増大をしておるということであります。

塩見俊二自由民主党

○塩見俊二君 そういたしますると、職業訓練局の方が、それ自体も非常に重要であるけれども、安定局という全体の姿があまり過大であって、安定局長が十分な指揮ができない、そこで部長を昇格させて、その責任において直接に大臣を補佐するというふうなお考えですか。

石田博英自由民主党労働大臣

○国務大臣(石田博英君) その通りであります。

塩見俊二自由民主党

○塩見俊二君 それでは、まことにこまかいことでありますが、もう一点お伺いいたします。これは大臣でなくてもけっこうです。従って予算につきましても、一向の増額もないわけでありまして、わずかに百六十三万一千円という予算が設備費としてついているようでありますが、その内容はどういうものでありますか。

有馬元治労働省職業安定局職業訓練部長

○説明員(有馬元治君) 本省の局昇格に伴う予算の額は、これは事務的な経費だけでありますので、増額分は百六十万程度でございます。事業全体といたしましては……。

塩見俊二自由民主党

○塩見俊二君 それはいいのです。今の百六十万だけです。

有馬元治労働省職業安定局職業訓練部長

○説明員(有馬元治君) 事務的な経費だけであります。

塩見俊二自由民主党

○塩見俊二君 この事務的な経費の中に、自動車は含まれておりますか。

有馬元治労働省職業安定局職業訓練部長

○説明員(有馬元治君) 自動車の購入費は入っておりません。

塩見俊二自由民主党

○塩見俊二君 それでは机とか器具とか、そういったようなものですね。

有馬元治労働省職業安定局職業訓練部長

○説明員(有馬元治君) さようでございます。

小幡治和自由民主党

○小幡治和君 この職業訓練局を新設して、非常に職業訓練に力を入れるということは非常にけっこうなことだと思いますが、今その職業訓練の中で一番重点として考えてもらいたいことは、要するに、今の学校教育というもので相当技術的な教育というものをやるけれども、しかし、これは非常に高度な学理的なものをやって、実際大工とか左官とか、すぐ役に立つ昔の工業学校というふうなものがない。それで、いたずらに知能的技術者というものが多くなって、実際の実用的技術者というものの非常な不足を来たしている、そうして知能的技術者も、かえって不足ということであると思うのですが、そういう若い連中の技能的再訓練というものを目がけるのだろうと思うけれども、各大きな会社においては、それぞれ自分のところにまた一つ大学を作って、そうして自分の会社のそういう技術的なものを独自に教えていこうという趨勢が非常に出てきていると思うのです。そういう意味の関連において、労働省としては、まず若い人のことを聞きますが、若い人のそういう技術的訓練、学校から出てきた者をさらに訓練するという意味におけるものを考えているのかどうか、それを伺いたい。

石田博英自由民主党労働大臣

○国務大臣(石田博英君) この職業訓練事業、特に雇用促進事業団で仕事として実質的にやるわけでありますが、予算的には失業保険特別会計の運用利子が非常に多い部分を占めております。こういう性格から申しますと、まず第一に、転職者その他の離職者というような人たちの再訓練が重点でなければならない、金の性質からいってそうでございます。ただ実際上は、また将来の計画の上から申しましても、若い人が比較的多いのであります。若い人の場合には、中学校が大部分、それに高等学校卒業生が入りまして、これは実務上の技能者の養成に重点を置いております。教科の課程等におきましても、一般科目もございますけれども、それは技能者になるための基礎学的なものでありまして、もっぱら実務上の訓練に重点をおいております。きわめて少ない例ではございますけれども、大学の理工科系を卒業した者で当訓練所に入って、さらに実際上の知識を受けている者もあるわけでございまして、それから各事業場では、今お話しのように、たとえば日立のごときは、自分のところの大学のようなものを考えております。そういうもののほかに、私どもの方の認定を受けました企業内職業訓練というものもやっているわけであります。これらに対しては、所要の指導と補助を行なっているのであります。これらの対象は、おもに若い者であります。それから、そのほかに農村の子弟及び離農者の再訓練を目的にいたしまして、昭和三十五年に十四カ所、三十六年度予算で十八カ所考えている次第であります。

小幡治和自由民主党

○小幡治和君 それで、そういう所で技能訓練した者を今度は就職あっせんする。ただ、技能訓練しておっぽり出したのではなんにもならぬので、その職業あっせんのコネクション、それを労働省としてはどういうふうにお考えですか。

石田博英自由民主党労働大臣

○国務大臣(石田博英君) 実際問題といたしましては、ほとんど数倍に上る求人がございます。それで、いろいろな関係や時間のズレで多少漏れる者もございます。たとえば自動車運転の訓練を受けて、試験を受けに行ったが落第したというのもございますので、そういうことがございますから、若干ずれるのはありますが、求人の申し込みは各科ともほとんど数倍、多いものは十数倍にもなるわけであります。これは元来大企業は企業内職業訓練でやっていただく、中小企業の不足する技能者へこれを回したいというのが私どもの目標でありますが、最近はなかなか大企業からも申し込みがございまして、一概にそうは参りませんけれども、一般的に見まして中小企業が多いのであります。これは各地の職業安定所におきましては、当該県内におきまして、あるいは広域職業紹介をやっておりますものですから、他府県にもやるようにいたしておるわけでございます。

小幡治和自由民主党

○小幡治和君 今のお話、大体若い者はそうだと思うのですが、ここで一つのねらいは、中高年令層の就職の問題、こういう者にいろいろ技能を指導して、しかも就職あっせんする、そういう面が、今大臣の言われた求人がうんとあるというんだが、こういう面もやっぱりうんとありますか。また、そういう面について、非常にここのところむずかしいと思うんだが、そこらの点一体現状どうなっているか、また、今度のこういう拡充に対してどういうふうに処置されようとしておるのか、その点一つ。

石田博英自由民主党労働大臣

○国務大臣(石田博英君) 本来、先ほども申しましたように、失業保険特別会計の金を使うわけでありますので、再訓練、つまり中高年令層の再訓練が主でなければならないわけであります。で、実際上そうでない若い人が多いわけでありますが、しかし、それでも相当パーセンテージは中高年令層も入って参ります。そこで、現在は年令差なく、一緒になって訓練を受けております。しかし、実際問題といたしまして、相当な年令に達した人が、自分の子供のような者と一緒に訓練を受けるということはなかなか困難でありますし、それから転職訓練というものは、要すれば職を失ってしまってからやるのではなくして、特に政策的な離職者に対しては、働いているうちに、まだ完全に失業しないうちに訓練を受けていくのが至当でございますので、中高年令層のために、夜間あるいは二部制、そういうものを今検討いたさせておるところであります。  そこで、就職の状況でございますが、それはもちろん若年層のようなわけには参りませんけれども、しかし、一例を申し上げますと、三池の離職者を対象といたしまして、熊本県の荒尾市に熊本総合職業訓練所の支所をこしらえたのであります。ここで先般三月の十日ごろだったと思うのでありますが、第一期生が卒業いたしました。この中には五十五歳の者が二名おりました。五十歳以上の者も一名おりました。それから四十歳台の者が、正確な数字は忘れましたが、半数以上だったと思います。それにもかかわらず、百パーセント就職いたしたのであります。

小幡治和自由民主党

○小幡治和君 どういう職種ですか。

石田博英自由民主党労働大臣

○国務大臣(石田博英君) あとで職種は御説明申し上げますが、つまり私どもの方では、需要の多い職種を選んでおりますので、大体中高年令層の者でございましても、技術訓練を受ければ就職口があるということが実際の現実の経験と資料から断言できると思います。平均賃金も、基準内賃金で一万六、七千円であったように記憶いたしておりますが、これは平均であります。そういたしますと、基準内でそういう賃金になりますので、いろいろなものを加えますと、三井のような賃金ベースの大きな炭鉱に働いておったのと同額ということにはむずかしいといたしましても、そう不当な待遇ではなく、新しい道を歩めるのではないか。やはり再訓練を与えれば就職の道はつくのだということは断言できるのでございます。

小幡治和自由民主党

○小幡治和君 就職というものは、大体雇われる方に入ってしまうと思うのですが、そうじゃなくて、私としては、ここにも出ておりますが、左官とか大工とかとび職、こういったものは非常に大都会では大不足を来たしており、この需要はうんとありますけれども、大工がおらぬ、左官がおらぬ、建具がおらぬ、これは非常に需要が多いので、むしろ中高年令層の人たちは、そういう面について、雇われないで自分で独立してそれができるような、しかし、そういうものは何か一つのセンターというものがないと需要とうまくマッチしていかない。それで、そういうセンターを作ってやるというような意味の配慮をやっていけば、相当私は中高年令層の人たちというものは、収益をよくして、しかも雇われないで独立の仕事としてやっていけるのじゃないか、こういう面についてはあまり配慮はされませんか。

石田博英自由民主党労働大臣

○国務大臣(石田博英君) 先ほど荒尾の例でも、ある程度の人は自営業へ回りました。それから今の自営業のほかに——自営業というものの中には、今お話のような一人親方と申しますか、そういう制度と、それから自分で何人も人を使うという場合もありましょうが、そういう自営業に向く職種、特に建築関係のものについては、今度の予算で千葉と愛知県に一カ所ずつ建築関係の技能者の訓練所を設置いたしまして、これはかたがた訓練そのもの以外に、たとえば労働者災害保険の、あるいは失業保険の取り扱いのもの、そういうものと並行いたして参りませんと、この一人親方という制度の取り扱いは非常にむずかしい問題がございます。で、これの処置を並行いたしまして、さらにまた職業紹介事業の中に、そういう点の広域の紹介事業、あっせん事業、こういった紹介事業、あっせん事業というものを含めまして、御指摘の問題についての対策は講じつつあるわけでございます。

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 他に御発言もなければ、本案に対する質疑は本日はこの程度にとどめます。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時五十七分散会    ————・————

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