P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
38回国会参議院1961/04/20

内閣委員会 第20号

発言数
200
登壇者
15
会派数
2
開催日
1961/04/20

会議録

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) これより内閣委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。一昨日、二見甚郷君が辞任され、大谷藤之助君が選はれました。    ———————————

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 次に、理事の辞任許可の件についてお諮りいたします。  塩見俊二君が、都合により、理事を辞任したい旨の申し出がありましたが、これを許可することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。  つきましては、直ちにその補欠互選を行ないたいと存じます。この互選の方法は、成規の手続を省略して、便宜その指名を委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 御異議ないと認めます。  それでは私より小幡治和君を理事に指名いたします。    ———————————

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 次に、科学技術会議設置法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行ないます。  政府側出席の方は、池田科学技術庁長官、島村官房長、久田計画局長でございます。  質疑のおありの方は、順次御発言願います。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 科学技術会議は総理を議長にしまして、少数精鋭で運営をするのだという建前になっておって、非常に特殊な会議のようになっておりますが、総理が議長だという点についても、また、少数精鋭だという意味におきましても、総理を議長にして、文部大臣、科学技術庁長官、大蔵大臣、企画庁長官、それに学術会議の会長、ほかに三名、こういうふうになっておりますが、この三名のうちの二人は常勤になっております。そういう中で、今回さらに二人をふやそうというわけでありますが、先ほど申し上げました非常に少数精鋭主義という建前からいいまして、今回二人増加というのは、非常に大幅な増員になるわけですが、どういう意味でこういうことをなさるのか、それを伺いたいと思います。

池田正之輔自由民主党科学技術庁長官

○国務大臣(池田正之輔君) 最初、御承知のように、ただいま御指摘のような形で、少数精鋭という形で出発いたしたのでありますが、その後の科学技術の発展といいますか、発達と申しますか、ますますこれが幅が広くなり、これがひいては日本の産業構造、経済構造の上に非常に大きなウエートを持つことは申すまでもございません。さような意味からして、ここでより強力なものにするために、特にこの際、民間から専門の方をもう二人ぐらい委嘱して参加していただく、これが時宜に適したものじゃなかろうか、こういうようなことであり、また、そういう趣旨で追加した、こういうことでございます。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 場当たりみたいな感じがするのでございますが、御存じのように、この科学技術会議設置法は、三十四年の十二月に法律が通りまして、今日まで一年とちょっとですよ。その間に科学は目の回るほど発展したのですか。この科学の非常な発展というのは、御存じのように、そんなきのうやきょうの話じゃないのです。御存じの通りですよ。だから、設置してからわずか一年しかたたないのに、何か科学が想像もつかないような発展をしたようなお話ですけれども、非常に場当たり的な感じがするのですが、二名ふやすという理由は、どうも説得力を欠くように思いますけれども。

池田正之輔自由民主党科学技術庁長官

○国務大臣(池田正之輔君) 説得力が私は弱いのでありますけれども、賢明な鶴園さんは御承知のように、これは一年とおっしゃいますけれども、もう二年たっております。それから、それほど変わるかとおっしゃいますが、とにかくスプートニクが上がって、三年半で人工宇宙船が上がるというような時代でございまして、これはだれが見てもわかることなんですけれども、その他あらゆる面において、この一年、二年の、何といいますか、開発といいますか進歩といいますか、まことに目まぐるしいものがあるのです。これはあなたもよく御存じのはずなんです。これに対応していくのには、それはもう私がこの間から申し上げておるように、悪ければ、きのうやったやつでも、きょう直してもいいという私は気がまえをこの際は持つべきじゃないか。こういうことは、つまり去年きめたから、ことしはまだ一年しかたっていないから、あるいは二年しかたってないからきめちゃいけないというような考え方もございますけれども、えてして、決してさからう意味じゃございませんが、官僚や何かはよくそういうことを言うのです。賢明なる鶴園先生がそういうことをおっしゃるのは、私はよくわからないのですが、われわれのものの考え方としては、一年であろうが半年であろうが、もう世の中が変わってきた、それじゃあそれに対応するというので、これに即応していくという気がまえが私は新しい政治家としての行き方じゃなかろうか、かように考えております。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 それは日本の科学技術を審議する最高の機関として、総理を議長にして少数精鋭でやるということで、大へんな意気込みだったんです。設置してもう一年ちょっとです、三十四年の十二月二十日ですから。

池田正之輔自由民主党科学技術庁長官

○国務大臣(池田正之輔君) いや、二月二十日です。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 二月二十日——これは私の読み違いでありました。二年ということですね。しかし、それにしましても、何か世の中が変わるようなお話なんですがね、どうもそういう点もっと慎重であるべきじゃないかと思うのですが、そういう最高の機関だということで、少数精鋭ということで設置されたのですから、世の中が変わるようなお話なんですが、そんなことじゃないと思いますが、科学技術の大きな問題としては、昭和三十一年ごろから、もうすでに大きな声でいわれておったわけであって、どうも根拠薄弱ですね。二名ふやす、おまけに非常勤です。もう一ぺん納得いくように——世の中は変わっていないのですから。

池田正之輔自由民主党科学技術庁長官

○国務大臣(池田正之輔君) 世の中変わっていないということは、これはお互いに意見のあるところでございまして、実は御承知のように、最初総理を入れて閣僚が五人、学術会議の会長が一人、それから学識経験者が三人、こういう構成で出発したわけなんであります。ところが、実際問題として、その会議を開く場合に、その一番ウエートを置き、また、人数の多い閣僚が、一々これに参加してやるということは、きわめて困難なことは申すまでもございません。従って、これでは最初の目的通りには運営できない。そこで、今の変わってきたということと、これに対応するということと、さらには、今の閣僚五人のほかの学識経験者が三人、それに学術会議の会長を入れましても四人でございますから、むしろその方にウエートを置くべきだ、それらの方々の御意見を聞くことが妥当である、さような意味で学識経験者の方から二人だけふやして、そうして万遺漏なきを期する、こういう考え方で実はふやしたのでありまして、どうぞ一つその点も御了承願いたいと思います。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 そういうお話ですと、当初から閣僚四名総理一名、それで五名だ。あと三名ですが、これは学術会議の会長、それに学識経験者三名、構成がその当初から無理だったのですね。今のお話ですと、当初から無理だった。学術会議の会長と学識経験者三名というのは、当初から日本の学術会議あるいは科学技術というものを最高の機関として審議するには、当初から無理だったのだ、こういうことになるわけですね。当初から無理だったというお話になりますよ、さっきの御発言ですと。それは私が申し上げるように、場当たりではないか、もっと慎重に御配慮を願って設置されるべきものではないか、日本の最高の、最も権威のある科学技術機関だということで御設置になったのだから、その際には慎重な配慮が足らない、学識経験者がわずか四名しかおらない、閣僚四名と総理一名だ。こういう構成が当初から無理だったということを長官の発言の中からくみ取れるのですが、どうも私は場当たり的に、とにかく思いつきのような感じがしてしょうがないのですが、いかがでございましょうか。

池田正之輔自由民主党科学技術庁長官

○国務大臣(池田正之輔君) そう言われると、どうもそんなような私も気がするのです。と申しますのは、しかし、これは最初の考え方としましては、当時は私は関係ないのですけれども、あとで私就任以来これを見ておりまして、当初の考え方が少し甘かったのではないか。しかし、当初のこれを設置する場合には、これは内閣に準ずるような科学技術最高会議という、最高という文字をつけようかというような御議論があったように、非常に権威のあるものにしたい、それには関係閣僚を全部入れて、民間の人なんかもなるべく少なくして、少数精鋭にしていこうという、このアイデアとしては私は正しいと思います。しかし、実際の運営の上から見ますと、そこには若干の無理がある。と同時に、その後の情勢の変化に伴って、これではいかんから、さらに民間から補充して補強する必要があるというのが今度の考え方で、すなおに申しますれば、なるほど最初甘かったのじゃないかというお言葉でございますけれども、そういう運営の面やなんかから見ると、あなたの御指摘のように、どうも甘かったのじゃないかという感じ方は私も同感であります。ですから、ここでさらに補充して強力なものにしたい、完全なものにしたいというのが今度の私どもの提案の趣旨でございます。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 その通りだと思いますけれども、そこで、この学識経験者三名になっておりますが、今のところ、そのうちの二名が常勤になっております。その常勤につきまして、この科学技術会議設置法の第十条ですね、第十条の第二項に、常勤者は在任中内閣総理大臣の許可がある場合を除くほかは兼務をしてはならないという条項がありますが、それでこれはその趣旨としては、できるだけ兼務してもらいたくないのだ、こういう趣旨だろうと思うのですが、第十条二項の考え方を伺っておきたい。これは当然そうだと思うのです。できるだけ兼務してもらいたくないのだ、やむを得ない場合には内閣総理大臣が認可をして兼務をしてもらう、こういう趣旨だと思うのですがね。

池田正之輔自由民主党科学技術庁長官

○国務大臣(池田正之輔君) これは当然にこういう重要な役職でございますから、十条にも明記してありますように、「報酬を得て他の職務に従事し、」云々とあります。ですから、そういうことは、これは禁じてあるし、それから、また、趣旨としては、会議の常勤者として専念するということが根本的な考え方だと思います。従って、それを禁止する条項がここに含まれていることは当然だと思います。ただ、この間もこの席上だったと思いますけれども、いろいろ御議論が出ておりましたが、そういう委員といったようなもので他に兼務しておる人はたくさんおる、これがしばしば御議論になり、おしかりを受けておるのでありますけれども、実はこの間行政管理庁長官のもっぱら答弁でありましたから、私だまって横で聞いておりましたが、特に私の所管する科学技術庁の関係におきましては、なかなか人を得がたいような場合が多いのです。そうなると、どうしても臨時的にやはり特殊な人にそれぞれの会議に参加してもらうというようなことは、これは必然的に起こってくるので、しかし、当委員会で御忠告もあり、御意見もございましたので、その次の閣議の席上でたしかその問題が話題となりまして、なるべくそれを削っていこうということで、寄り寄り今話し合いをしているというところでございます。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 最高の権威ということで、非常に留意をされまして設置されて、そうしてこの学識経験者三名のうち、二名は常勤だ。この常勤の人については、これは最高の権威として常勤に置いておるわけですから、従って、ここの十条第二項に、総理大臣の認可を得なければ、ほかの職務を兼務してはならない、職務に専心してもらいたい、科学技術会議の審議に専心してもらいたい・こういう趣旨だと思うのです。この今おられます二人の常勤の方の一人は、これは全然兼職はないのです。もう一人の方は兼職が三つあるのですね。これはどうも第二項の趣旨とまるで反するように思うのです。せっかく二人しかいない常勤の中の一人が三つも兼務しておる。

池田正之輔自由民主党科学技術庁長官

○国務大臣(池田正之輔君) 大へん何ですが、私のところでわかっておりますのが、三つ、四つあるようでございますけれども、これもまだはっきりしておりませんけれども、これはいずれも御承知のように、これはおそらく内海委員のことだと思います。内海委員は、御承知のように、これは土木、特に電源開発の面の特殊な技能者でございまして、これに該当するような人は、あなたも御承知だと思いますけれども、従来内務省の土木局時代から、これの専門の人というのがきわめて少ないのです。そういう意味で、まあ仕方ないから貸してやっておる、たまに貸してやる、こういう意味に御了解願いたいと思います。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 どうも長官、あなたの所管しておられる審議会の兼務の状況もおわかりにならぬようじゃ、やっと内海さんが兼務しておられるという話ですが、これは御存じのように、とても重要な委員会ですね。河川審議会、中央建設業審議会、資源調査会、これはどうもどっとが本務かわからぬじゃないですか、これじゃ。しっかりしてもらいたいですね、科学技術会議に専心の義務を負わしておるのだけれども、まあ得がたい人だから三つも兼務しておるという話では。そして新しく二人ふやす、それも非常勤だという話では。もっとしっかりしてもらいたいですね、これは。

池田正之輔自由民主党科学技術庁長官

○国務大臣(池田正之輔君) しっかりしろというおしかりのようでございますけれども、決して私は弁解するわけでもございませんが、御承知のように、そういう審議会に出席すること、たまに出席することによって内海さんの学識経験がそこで生かされる、またた、内海委員自身の識見を高める、プラスになる面が非常にあるのですね。ですから、マイナスの面だけを御指摘なさるようでありますけれども、プラスになる面もあるのでございますから、その点も寛容な態度で一つごかんべん願いたいと思います。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 私は、普通の委員会でありますればそういうことは申し上げないのです。最高の権威の機関だ、総理大臣が議長だということで作っておられる。しかも、第十条には、総理大臣の認可がなくしては兼務してはいかぬという非常に強い義務を課しておられる。しかも、二人おられる中で、梶井さんは兼職は何もない、内海さんについてだけは重要な兼務が三つあるという話なんですね。それじゃ十条の第二項なんて設けなければいい。それでは梶井さんだって兼職さした方がいいでしょう。おかしいですね。何とかこれを一つ考えてもらいたいと思いますね。

池田正之輔自由民主党科学技術庁長官

○国務大臣(池田正之輔君) これはもちろん、こういう問題はケース・バイ・ケースで、御趣旨はよくわかりますけれども、一応やっぱりケース・バイ・ケースで、その都度検討すべきものだと思います。ただしかし、御趣旨としては、今、鶴園委員の御指摘のような趣旨を十分に体して今後処していきたいと思います。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 これは私としましては、そういう答弁ではなかなか承服しにくい、納得しにくいのですけれどもね、普通の委員会と違うのですね、おっしゃる通り。それが重要な審議会ですよ、大きな。おそらくどっちが本務かわからぬのじゃないかと私は見ておりますがね。ですから、十条第二項の趣旨に基づいて善処されるようなお話なんですけれども、どういうふうになさるおつもりなのか。

池田正之輔自由民主党科学技術庁長官

○国務大臣(池田正之輔君) たとえばこの中の資源調査会といったようなものは月に一回しかやっておりません。大体これは月に一回くらいのものですから、そして、そのもの自体が余人にかえがたいような性格を持っておると同時に、その会議自体が科学技術会議の中に包括されるような、科学技術会議の一端をになうような性格を持っておる会議でございますから、むしろプラスになってもじゃまにはそうならないのじゃないかという意味で一応これを許可しておる、こういうふうに御了承願いたいと思います。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 それでは全然善処したことにならないじゃないですか。あなた十条の二項の趣旨からいっても、三つの兼務があったんじゃ、これは趣旨に沿わないと思うのですがね。もう一ぺん一つ御答弁願いたい。

池田正之輔自由民主党科学技術庁長官

○国務大臣(池田正之輔君) 第十条の特に二項の場合は、ここで規制しておるものは、要するに全く違ったもので、しかも報酬を受けたり何かするようなことは、これはいけないということをここで強く指摘しておるわけなんでございます。従って、前に私申し上げましたように、この内海委員が参加しておる会議そのものは、いずれも科学技術会議の一端をになうような性格のものであり、そして、しかも報酬そのものを目的としたような性格のものではない、そういう意味で特にこれは許可もし、その御了解を得たいと、かように申し上げておるのであります。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 私の申し上げていますのは、非常に最高の権威として設置されて、少数精鋭だ、常勤はわずか二名しかいない、こういうことになっているわけですね。それで一人は三つ兼務をしておられる、もう一人の方は全然兼職はない、こういう実情ですからね。しかも、これは常勤なんです。専心の義務を負わしているわけですね。それがこういうふうに三つも兼務されるというのはよろしくないじゃないかということを申し上げ、それに対して長官は、趣旨を体して善処したいということなんですから、この善処の内容がやはり前の通りだ、こういう話では受け取りがたい、こういうことなんです。いかがでございますか。

池田正之輔自由民主党科学技術庁長官

○国務大臣(池田正之輔君) しばしば申し上げましたように、私は、これは報酬を目的とするものじゃないということが一点。それから、いずれも余人にかえがたい会議である、会議の性格から。資源調査会にいたしましても、あるいは中央建設業審議会にいたしましてもそういうことで、しかも、それはいずれも科学技術会議の一環をなすような性格のものであるというような建前で実はぎたのでありますが、どうしても鶴園委員がそれで納得できないということであれば、なお、私の方でもあらためて内容をさらに検討してみる、かようにいたしたいと思います。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 去年設置しました宇宙開発審議会という大きなものがあるのですよ。中曾根さんが長官のときに、大へんな鼻息で設置されたのですが、これもぜひ詳しく伺っておきたい気持が一ぱいなんですけれども、時間の関係がありますのでこれはやめて、以上で質問を終わりたいと思います。

千葉信日本社会党

○千葉信君 これ、議事進行の発言ですがね。今の鶴園委員の質問に対する長官の答弁を聞いていると、鶴園君だけが了解できないのじゃなくて、われわれもああいう答弁では了解全然できません。結論から言うと、法律を無視した結果になっていますから、従って、その兼職を禁止するという法律を変えるか、長官が報酬をもらってないから云々といいますけれども、これは報酬は、それぞれ審議会、委員会等で日当をもらっています。ですから、報酬の関係も不明確な点がありますし、特にそういう会議に出ることが科学技術会議にとってプラスになる点があるからという理由で、それを認めてもらいたいというならば、法律の兼職禁止条項を変えることにしなければいかぬと思います。そういう意味から、もっと大臣の答弁が明確にならなければ、この法律案審議は先に進みませんから、その問題をどう処理するかということについて、委員長理事打合会に切りかえて御相談願って、その結果によって委員会を再開して法律案の審議に入りたい、こう委員長の方に諮ってもらいたいと思います。

池田正之輔自由民主党科学技術庁長官

○国務大臣(池田正之輔君) いや、ちょっと……。

千葉信日本社会党

○千葉信君 議事進行の発言だぞ。質問じゃないぞ。質問なんかしたってしょうがないじゃないか。

池田正之輔自由民主党科学技術庁長官

○国務大臣(池田正之輔君) これは私から一言申し上げたいと思います。

千葉信日本社会党

○千葉信君 だれに申し上げるのだ。

池田正之輔自由民主党科学技術庁長官

○国務大臣(池田正之輔君) これは委員会に……。どうです、いけませんか。

千葉信日本社会党

○千葉信君 いけません。了承できない。

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) ちょっと速記とめて。   〔速記中止〕

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 速記をつけて。  質疑を続行します。  先刻千葉委員からの動議につきまして委員長理事打合会をいたしまして、その結果、池田長官より、いま一度所見の表明をしていただきます。

池田正之輔自由民主党科学技術庁長官

○国務大臣(池田正之輔君) 先ほど来、鶴園委員の御意見まことにごもっともな次第でございまして、私がこの委員会でも先ほど申し上げましたように、つまりそういう科学技術会議だけじゃなしに、内閣全体としての各省にわたるそういう審議会のような会議の兼職についての当委員会における御意見、御指摘もございまして、先般の閣議の席上でもこれは話題となって、私ども閣僚間においてそれぞれ今検討をしておる最中でもございますので、鶴園委員の御意見を尊重して、なお、私の方のこの内海委員が兼職しております三つについても十分に検討いたしまして、これに対して善処いたしたいと、かように考えております。それで御了承願いたいと思います。

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 速記をとめて。   〔速記中止〕

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 速記をつけて。  他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 御異議ないものと認めます。  それではこれより討論に入ります。  村山君から、委員長の手元に修正案が提出されております。本修正の御意見は討論中にお述べを願います。  なお、御意見のおありの方は原案並びに修正案に対する賛否を明らかにしてお述べを願います。

村山道雄自由民主党

○村山道雄君 私は、自由民主党を代表いたしまして、ただいま議題になっております科学技術会議設置法の一部を改正する法律案に対し、修正の動議を提出いたします。  修正案を申し上げます。    科学技術会議設置法の一部を改    正する法律案に対する修正案   科学技術会議設置法の一部を改正  する法律案の一部を次のように修正  する。   附則第一項中「昭和三十六年四月  一日」を「公布の日」に改める。  次に、その理由を申し上げます。  この法律案の附則では、「この法律は、昭和三十六年四月一日から施行する。」とありますが、四月一日はすでに経過してしまいましたので、「この法律は、公布の日から施行する。」というように修正する必要がございます。よってここに修正案を提出する次第でございます。  以上の修正部分を除く原案に賛成いたしまして私の討論を終わります。

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより科学技術会議設置法の一部を改正する法律案について採決に入ります。  まず、討論中にありました村山君提出の修正案を問題に供します。村山君提出の修正案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 全会一致でございます。よって村山君提出の修正案は可決されました。  次に、ただいま可決されました修正部分を除いた原案全部を問題に供します。修正部分を除いた原案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 全会一致でございます。よって本案は、全会一致をもって、修正すべきものと議決せられました。  なお、本院規則第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成につきましては、慣例により、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。    ———————————

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 次に、経済企画庁設置法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行ないます。  政府側出席の方は、迫水経済企画庁長官、中野調整局長、曽田総合開発局長でございます。  御質疑のおありの方は、順次御発言を願います。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 地域経済問題調査会と国民生活向上対策審議会、それともう一つ参与の増員この三つが出ておるわけでございますが、第一番目の地域経済問題調査会、これにつきまして伺いたいわけであります。  それは通産省の産業構造調査会との関係と、それから国土総合開発法、これの関係と、もう一つは所得倍増計画、この三つの関係を伺いたいわけでありますが、その前にこの委員会は専門委員を置かれるようでございますけれども、内部の構成、さらに審議の大きな方向というようなものについてまず承りたいと思います。

迫水久常自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(迫水久常君) 構成のことを開発局長から御説明しまして、あとの分は私から申し上げます。

曾田忠経済企画庁総合開発局長

○政府委員(曾田忠君) ただいまの地域経済問題調査会の構成につきましてお答えいたしたいと思います。  この調査会は、委員十人以内をもって組織するわけでございますが、それ以外に専門委員といたしまして二十人程度を考えておるわけでございますが、今のところ、この調査会に二つの部会を設置する。で、専門委員の方もそれぞれこの部会に配属していただきまして、それぞれの専門的なことについて御審議願うわけでございますが、それ以外に、また関係各省庁の職員を幹事に任命いたしまして、関係各省との緊密な連絡をはかって参りたいというふうに考えております。

迫水久常自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(迫水久常君) 国土総合開発審議会との関係は……。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 そうではなくて、今の二つの部会を置かれるというのですが、どういうふうな部会を置かれまして、そうしてその方向ですね、大体どういうような構想を持っておられるのか、その点を伺いたい。

曾田忠経済企画庁総合開発局長

○政府委員(曾田忠君) 調査会の審議といたしましては、まず地域経済の実態の調査、それから分析に始まりまして、地域間所得格差の是正の考え方の検討、それから産業と人口の適正配置を実施するための政策手段の検討というような順序で審議を進めていただくように考えております。先ほど申し上げました部会といたしましては、一つは調査部会、もう一つは政策部会、この二つの部会の設置を考えております。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 次に、通産省に設置いたしました産業構造調査会、これは今度設置したわけですが、この調査会との関係でございますが、どういうふうな関連があるのか、伺いたい。

迫水久常自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(迫水久常君) 産業構造調査会につきましては、その提案理由の説明を見ますというと、貿易の自由化とともに激化する国際競争の渦中にあって、将来の雇用事情や内外の需要動向に即応した産業構造の改革を進めるため、産業の実態を総合的に把握し、今後の産業構造のあり方の検討が望ましい、産業構造の実現対策を確立すべく、自由化計画の完了する昭和三十八年度までを一応の目途として設置するものである、こういうふうに説明されておるようでございます。すなわち、産業構造調査会は、通産省所管の鉱工業を中心とした調査審議の機関でございます。もちろんその中では経済の地域的発展に関する問題も取り上げて悪いというととはないかと思いますけれども、私の方の地域経済問題調査会というものと、審議事項や運営について、おのずから角度が全然違うものと考えております。もちろん産業構造調査会における調査、検討の結果等については、私の方と連絡を密にして、利用のできるものは十分に利用する、こういう立場で考えております。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 確かに通産省に設置されました産業構造調査会、これは今企画庁で設置されようとしておりますこの調査会とは、ある意味では対立する要素を持っているというふうに思っております。今、長官のおっしゃるように、通産省の調査会の方は、鉱工業をどういうふうに発展させるかという点が非常な中心になるだろうと思います。従いまして、今ありますところの太平洋岸の四地帯では、どうも飽和状態になっておる。従って、その間に中核的な工業地帯を設けるというようなことに発展してくるのではないかと思うのです。これは経済の流れとしては非常な強さを持っておると思うわけですが、その場合に、この企画庁の調査会はそれとは立場が違って、政策によって地域差といいますか、地域の産業構造というもののバランスをとっていこう、こういう考え方に立つのではないかと思うのです。私は、この問題はあとで企画庁にどの程度力があるのかという点についても伺いたいと思うのですが、一方は経済の流れを背景にして調査を実施すべきだ、一方の方は、それに対して政策であり、バランスをとろう、こういうことだと思うのです。地域間の格差を均衡をとりたいことだと思うのですよ。従って、私の伺いたい点は、一方は経済の流れに即したい。一方の方は、いうならば、それに対してある程度チェックをし、均衡をとりたいという政策論ですね。そうしますと、私は、この企画庁の政策論というのは力弱いように思うのです。こうやりたいというだけでは政策にならぬわけだ。何らかの力がなければその政策は実行に移せない。かつて経済企画庁が経済安定本部といわれた時代とは非常に違うわけですね。そこら辺のところをどういうふうに考えられておるか、伺いたいと思います。

迫水久常自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(迫水久常君) 産業構造調査会というのは、産業構造の問題を中心にして、申さば日本の産業における、ことに鉱工業生産の中における各種産業の比重の問題とか、つまり鉄鋼業と機械工業とのバランスをどういうふうにとっていくとか、そういうようなことを考えるのが中心でありましょうし、私どもの方の地域経済問題調査会というのは、工業立地といいますか、産業立地といいますか、そういうところを中心にして考えていくのですから、一方は太平洋岸における四地帯に集中する経済の流れについて考えていって、企画庁はそれに抵抗して地方分散させよう、こういう企画庁は力が弱いじゃないか、通産省の方の一般の流れに負けてしまいはしないか、こういうお話でございますけれども、調査会そのものの立場というのは、今申しましたように、産業の構造と、それから産業の立地という点とは出発点が全然違うと思うのです。問題は、この産業構造調査会と地域経済問題調査会の問題ではなしに、今おっしゃいましたように、産業が、立地的に考えて四大工業地帯とか、そういうようなところに集中する傾向、これは産業構造調査会とは関係なしに、そういう一般的な風潮に対しては、地域経済問題調査会において出した結論がどの程度実行し得るかという問題だと私は思います。これはもちろん経済企画庁だけがそういうような力を持っているわけではありませんで、地域経済問題調査会で出てきたところのもろもろの結論というものを、各省が協力してそれを実行することによってその目的を達するということになるのだ、こう私は考えておる次第でございます。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 それじゃ、それはあとのところでもう少し具体的に伺いたいと思います。従いまして、この問題はこれだけにしまして、次に、国土総合開発法との関係なんです。これは国土総合開発法が昭和二十五年に制定されまして、ちょうどことしで十一年目になる。去年は記念式典もおあげになっておる。国土総合開発十周年記念というのが行なわれておるのですが、この国土総合開発法は、御存じのように、四つに区分されておって、全国計画、都道府県計画、地方計画、それから特定地域計画、この四つの計画が立つようになっておるわけですが、十一年たって、この国土総合開発法というものは、わずかに四番目の特定地域の開発というものが済んだだけに終わっている。従って、全国計画も、都道府県計画も、あるいは地方計画も立たないままにきているのじゃないか。しかも、この特定地域の計画を根幹にして総合開発を進めようというお考えのようだったのですけれども、特殊立法が一ぱいできまして、御存じのように、東北開発、あるいは九州、四国、去年は北陸、中国というような立法ができる。さらに国土法を初め、積寒法とか、法律が雨後のタケノコのように族生してきておるわけですね。これでは国土総合開発がどうも看板倒れになったのじゃないかということを懸念しておるわけですけれども、そこで伺いたいのですが、十年たって国土総合開発法が目的といたしました全国計画、都道府県計画あるいは地方計画、この三つが立たなかった理由、それを伺いたいのです。

迫水久常自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(迫水久常君) 全国の国土総合開発計画のできなかった理由というのは、これはいろいろ解釈もありましょうし、あるいは観測もあるでしょうが、これは私の個人的な感じを申し上げることをお許し願いたいと思いますけれども、今日まで再三企てて、中間報告まで一ぺん出すような段階までなってできなかったのは、全国総合開発計画というものをどういう出発点から考えていくかという、その出発点がなかなかはっきりきめられなかったのじゃないかと思うのです。と申しますのは、具体的などの川をどうする、どの湖をどうするということまでが国土総合開発計画の中に織り込まれるような立場で国土総合開発計画というものが考えられなければならないとすると、それはもう各種の利害関係その他で、なかなかできなかったのじゃないかということ、そういうようなことが一つの原因であったのではなかろうかと、これは私は想像をしているのですが、そこで、まことに申しわけない次第でありますので、どうしたって全国総合開発計画を至急に作らなければならない。ことに所得倍増計画というものが一方に立案されますというと、地域間並びに産業間の所得格差の是正という問題が非常に大きな問題となりましたので、これをどうしてももう少し精密に、具体的なものにしていかなければならぬという要請もございまして、現在私の方で六月未完成を目途として鋭意努力しておりまするのは、地域的な所得格差の是正ということを出発の中心点といたしまして、その観点からどういうふうに産業が配置せられるべきであるかということをまず計画を立てまして、その配置されるべき計画の、さらにそれを具体的な、どの山なりどの川なりどの鉱山なりというととは、その下部の実施計画として考える、中心になるものをまず作ってみようというので今努力をしているような次第でございまして、六月末までにはぜひ計画化しようとして努力をいたしております。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 この国土総合開発法というのが、十年たちまして今日の実情のような形になっていることについては、これはもっと根本的に経済企画庁としてお考えになる必要があるのじゃないかというふうに私は思っております。それらの点については、あとでもう少し伺ってみたいと思いますが、ただ、非常にたくさんの法律が政府の意図とは違っておりますけれども、関連をして国土法なり、あるいは積寒法なり、あるいは離島振興法なり、たくさんの法律ができている。さらに東北開発、四国、中国と出ていますが、これらのたくさんできている法律というものをどういうふうに今後なさろうとされるのか、全国計画を立てられ、あるいは地方計画を立てられる中において、この法律をそのまま今後ともさらに有効に使っていこうというふうに考えておられるのか、あるいはこれらの諸法律について、国土総合開発という立場から整理をしようというふうに考えておられるのか、この点を伺いたい。

迫水久常自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(迫水久常君) 現在ありますもろもろの地域的な開発促進法というのは二つ要点がありまして、一つは、その地域における開発計画をきめるということと、もう一つは、ことに魅力的な立場というのは、通常よりも高い補助率を規定するというところにあったものと考えます。通常よりも高い補助率をきめるというこっちの方の魅力は、今度の国会で御審議を願っております法律がありまして、全般的に低開発地域の補助率のアップをする法律が出ておりますので、実際的にはこれに全部吸収されてしまうわけでございます。あと残りますのは、たとえば九州開発促進法によりましてきめました九州開発の具体的な計画というものは、当然これは今回の全国国土総合開発計画を策定いたしまする一つの重要な資料にはなると考えておりますが、これをこのままとってしまうかどうかということは、これは別な問題と思います。今われわれ考えておりますのは、ただいま御審議を願っております地域経済問題調査会というものが御承認を得ましたらば、これらの特定地域の開発計画あるいは地方特別法によりまする九州、東北その他の開発計画というものをどういうふうに結末をつけていくかということも、この地域経済問題調査会に御相談をしてきめたいと思っております。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 国土総合開発の地方計画、これは進んでいないわけですが、しかし、一方におきましては、先ほど申し上げましたように、たくさんの地方計画が出ておる、議員立法という形が中心になりまして。さらにこの特定地域計画、これにはずれたところが、また先ほど申し上げましたたくさんの法律が出ている。これはこのままでいきますというと、地方計画を立てるということになりますと、二重の関係になって参ります。今あって、さらにここに地方計画を立てる、法律の趣旨に沿って地方計画を立てるとなれば二重になるというふうに思いますが、従って、もう一点伺いますけれども、今ある法律、国土法にしましても、積寒法あるいは九州総合開発法にしましても、こういう法律を国土総合開発の立場から整理されようとしておられるのか、それとも、今の法律を発展させようとしておられるのか、その点もう一ぺんお伺いしたい。

迫水久常自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(迫水久常君) 非常にこれは実はお答えしにくい。というのは、何といいますか、発展せしめる方向と考えるか、消滅せしめる方向と考えるかということは、いろいろのケースがあって、簡単に全般的には言えないのじゃないかと私は思うのでして、ことにそれぞれの地域について、率直にいいまして非常な利害関係がございまして、これを簡単に扱うことはなかなか困難だと思います。しかし、国土総合開発法の中にあるいわゆる地方計画というのは、おそらく今後も出てくる見込みがあまりないのじゃないかと私は思っておるのです。これは数都道府県が連合してする計画でありまして、そういうようなものがはたして出てくるか出てこないか、それから府県別の計画というものも、これもなかなか出てくる可能性は実際問題としてあまりないのじゃないかと思っておるのですけれども、こういうような問題を一連の問題として、地域経済問題調査会に御相談をして方向をきめたいと思っております。今発展せしめる方向か消滅せしめる方向かということに対しては、はなはだ月並みな答弁で恐縮ですが、これからさらに検討いたしますという答弁以外、ちょっと今私できません。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 どうも私はそれでは非常に企画庁として考えがなさ過ぎるという気がします。というのは、国土総合開発法というものがあって、法の趣旨は明らかになっている。それが十年たって進まないうちに、進まないというより、全くないうちに次々と出てきたわけですね。ですから、それに対してどうするか、これから調査会でお願いしてみようというお話では、少しばかり私は企画庁として定見がないように思うのです。そういうことではいよいよ企画庁というのはかなえの軽重を問われるということになるのじゃないですか。法の趣旨は明らかなんですから、どう進むかという考えがないということは、こっちにまかしてしまったというのじゃ、自分の一番大きな法律をたな上げしたようなことになりますがね。

迫水久常自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(迫水久常君) もっと早く国土総合開発計画というものができていれば事態はよほど違った状態になってきたと思うのですけれども、いろいろな事情、了解し得ない点も私はずいぶんありますけれども、率直にいって、事実上の問題としては十年間できなかったわけです。できなかった間に、議員立法その他でいろいろな法律ができてしまった。これは一つの事実でして、現在の立場においては、率直にいえば、総合開発法という法律を持っている企画庁としては、かなえの軽重を問われちゃったあとだと思うのですけれども、これはしようがありませんから、全国開発計画というものを立てて、地域経済問題調査会というものをお願いして、ここでもって一つ現在までの事実の状態を出発点として、ここでどうするかということを考え直さなければならない状態にきてしまって、その状態について今ここでもって方向を明確に言うのは材料がやや不足でありまして、これはとにかく非常に各地域の利害関係がありますので、簡単にはそれは消滅せしめる方向——全国的なものが一本できたから、それらに全部統合するといっても、なかなか私は大へんだろうと思いますから、そこをうまく整理をしていくのには経済問題調査会に御相談をして、知恵を出し合って整理をしたい。それから、これをまじめに考えて、かなえの軽重を問われた企画庁の権威を一つ取り戻したいと、こう思っております。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 私は、今長官のおっしゃったかなえの軽重をすでに問われているというが、どういうわけでそういうことになったかという、そこを考える必要があるのじゃないかと、こう思っておりますけれども、それは今度新しくできます地域経済問題調査会ですね、これもまたかなえの軽重を問われるということになると思うのです。私が冒頭に申し上げましたように、どうも自然の経済の論理といいますか、なかなか強い、それに対しまして、もっと総合的にといいますか、政策的に処理をしたいという経済企画庁としては力が弱い、そこでこのような形になってかなえの軽重を問われると思うのですが、一体それじゃ新しくできます地域経済問題調査会も、またそういうことになりはしないかという場合に、一体企画庁としてはどういうところに力を求められるのか。経済の論理が流れている、それを何かチェックして均衡をとる、あるいは総合的にやりたい、それは人間の知恵としてなかなかりっぱだと思うのですが、知恵だけではこれはなかなか政策にならない、やはり力が裏づかなければと思うのですよ。そこら辺のところをちょっと伺っておきたい。

迫水久常自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(迫水久常君) 鶴園さんは、私に何か統制的な法律を出した方がよかろうということをサゼストされるような感じで私は今の御質問を承りましたけれども、経済自由主義の社会では、やはりこう何かそういう方向に動くようなムードを作っていくのが一番いい。法律でもって統制をするというのは、やはり私自分で経験してみて、どうもまずいと思っておりますから、できるだけそのムードを作ってそういうようにしたい。それには各省協力しなければいけない。率直に申しまして、私はこれから勉強しなければいかんなということをつくづく感じておりますけれども、そこで、統制的なにおいのすることはしたくないと思っております。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 それでは次に伺いたいと思います。また立ち返りましてこの問題をお伺いしたいと思います。それは所得倍増計画と今度の調査会との関係ですが、先ほどのは国土総合開発と地域経済問題調査会との関連はわかりました。そこで、続いて今の所得倍増計画と地域経済、この関係について伺いたいと思います。私はこういうふうに思っておるんですけれども、私見を申し上げますので、そうかどうか伺いたい。  この所得倍増計画というのは、非常に厚い壁にぶち当たっておるように思うのですが、一つはやはり農村との関係、農業との関係ですね。それから産業間における格差の問題とかいう問題にこの所得倍増計画というものがぶち当たっておるのじゃないか、それを解決しないことには、どうもこれは片ちんばな所得倍増計画になるし、社会的影響というものは一そう激化するということになる。そこで、この二重構造の是正といいますか、そういうものに近づく方法として農業問題、農業基本法というのができたと思う。しかし、この農業基本問題というのは、どうも農村に体当たりはしたけれども、はね返されちゃったというふうに見ていますが、それからもう一つ中小企業との関係ですね。産業間の二重構造といえば中小企業との関係ですが、これもどうもお手あげのような形になっておる。従って、との所得倍増計画の二重構造にぶち当たっている壁を突破する方法として、ここに出ている地域経済問題調査会という構想が出てきたのじゃないだろうかというふうに見ているわけですが、そういう地域経済を発展させるという中で、農業の問題を一つ解決する大きな力にしよう、あるいはどうにもこうにもならなくなっている産業の二重構造、産業といいますか、工業関係の二重構造というものを何か突破しようという方法として出てきているのじゃないかという気持がするのですが、そうであるとするならば、はなはだけっこうな話でもありますし、また、問題も大きいというふうに思っていますが、そこら辺はいかがでございましょう。

迫水久常自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(迫水久常君) 非常に御理解のあるお話なんですが、非常に率直に私も御答弁いたしますが、ほんとを言うと、この地域経済問題調査会というのは、所得倍増計画のできる前になければならなかった調査会だと私は思います。所得倍増計画というのは、要するに所得が倍増せられる過程並びに結果の一つの見通しを道しるべとして立ったものなんですけれども、でき上がってみましてから、それをもう少し掘り下げて研究して、もう少し具体的に方向を出さなければいけないと考えられますものが幾つかあります。たとえば人的能力の問題であるとか、あるいはただいま御指摘になりました産業間の所得の格差といいますか、簡単にいえば中小企業の問題、エネルギーの問題それから海運の問題、それから地域的な所得格差の是正の問題、農業の問題というような問題については、ずいぶんだくさんあるような気がしますが、そういうような問題については、さらに所得倍増計画を一そう掘り下げて一つの方向をきめていかなければならぬ部分がたくさんあると思いますので、農業基本法も、ただいまおっしゃいましたように、そういう意味で一つの意義があるわけですが、この地域経済問題調査会というのは、その観点を、主として地域的な所得格差の是正、産業立地の問題、そういうような点に重点を置いて、さらに一そう掘り下げていくものにこれを使っていきたい、こう思うのです。ほんとならこういうものが先にあって、そうして結果が出てから所得倍増計画を立つべきだったんですけれども、ちょっとそのところの手順が逆になっているような感じはぬぐえないと思います。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 農業基本問題調査会の答申によりまして農業基本法が出たんですが、農業基本法というのは、私はどうも農業の関係の農業政策というものでは、農業と工業との格差というのは是正できないというような立場に立ってあの基本法というものはできておるように思うのですが、しかし、それはちょっと関係がありませんから、特にここで論議しようとは思わないのですが、ただ、地域経済開発というのは、工業の立地とかいうもの、地域経済開発というものが行なわれるとすれば、その方向から農業の問題を解決するというふうに私は見ておりますが、しかし、それはここでは論議いたさないで、所得倍増計画によりますと、十年後の鉱工業の生産というものが、昭和三十年を一〇〇として、五〇〇を越すということになっております。その場合に、通産省が発表したのを見ますと、地域経済を開発する立場とは全く逆な方向にいっておるように思うのですけれども、通産省の発表によりますと、全国を一〇〇としまして、鉱工業の地域構成というのは関東は四四を占める。これは京浜中心でしょう。それから近畿が約二〇%になる。要するに関東、中部、近畿、この三工業地域で大体七七%くらいを占める、それから従業員の増加人員が、これも九〇%三地域に集中をする、それから工業用地ですね、これも三地域に八〇%を集中をする、こういう見通しなんですね。これは企画庁でお考えになっております地域経済開発とははなはだしく逆行しておることになるわけですね。しかし、このままでは大へんなことになりますから、何とかしなければならぬというお話なんですが、そういう立場に立ってこの地域経済問題調査会というものができておるのだろうと思いますけれども、一体何とかしなければならぬという設置される気持ですね、どういうところにあるのですかね。やっぱり統制的なものがあるのではないかと思うのですがね。自然の流れは非常に強い、経済の論理としては非常に強い流れだと思うのです。それに対して、それにまかしておいてはいけない、長い将来の見通しということもいえましょう。何らかの地域開発の問題を出さなければならない、こういうことになるのではないでしょうか。

迫水久常自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(迫水久常君) これはもう実際とうとうとして産業が、今お述べになりましたように、東京とか阪神とかいう所に流れておることは事実ですけれども、実際問題としては水の問題であるとか、労務者の問題、あるいは労務者住宅の問題交通の問題、いろいろな問題でもって行き詰まってきつつあることも事実ですけれども、私は率直にいって、こういうことではいかぬので、何とか方法を考えて地域的な分散体制をとらなければいけないなというムードは、私はできつつあるのではないかと思うのです。そのムードができつつあるときに、それに乗る——乗るというと語弊があるかもしれませんが、それをさらに促進し、同時に、京阪地方でなしに、こういう所に行ったらよかろうという一つの場所を示唆して一そうムードを助成していく。どうも統制というのは、言葉の問題ですけれども、法律でもって、たとえば東京都内に新しい工場なんかを設けてはいかぬという、そのくらいな法律はいいかもしれませんけれども、工場立地の場合に、一々許可を受けろというようなところまではいってはまずいのではないかと私は思っております。これはもっとも通産省の方で、どうしてもそれでなければしょうがないといえば、それでまた考えるのでありますが、私はだんだんムードができつつありますから、そのムードを助成し、ことに地域経済問題調査会の問題なんかでこういう方向というものを作り上げていけば、そっちに誘導していき得る可能性というものは十分あるように私は今考えております。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 どうも私そういうムード論では処理できないのじゃないかというように思いますけれども、一方は経済の流れだ、経済の論理で流れて動いていく。すなわち、投資効率というやつで強く動いていく。それじゃ十年後、二十年後には種々問題が派生する、人口的にいっても、あるいは地域格差の問題にしましても、大へんな問題が出てくるというので、そこで何らかの分散、あるいは地域を開発していこうという方向に動かそうとなさるのですけれども、一体その力はどこにあるのかといえば、ムードだというお話では処理できないのではないかというふうに思うのでありますけれども、これは一つ時間がかかりそうでございますので、ここら辺で打ち切りまして、次にします。

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) それじゃ速記をつけて。  本案に対する質疑は、本日はこの程度にとどめ、これにて暫時休憩いたします。    午後零時十一分休憩    ————・————    午後二時二十九分開会

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) これより内閣委員会を再開いたします。  外務省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案につきましては、すでに提案理由の説明を聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。  政府側出席の方は、小坂外務大臣、湯川官房長でございます。  御質疑のおありの方は御発言願います。

村山道雄自由民主党

○村山道雄君 この法案によりますと、欧亜局に中近東アフリカ部を設置するという御構想のようでありまするが、この中近東アフリカ部においてどういう事務を所掌されますか。また、その中の課の分け方等の組織はどういうふうになりますか。また、どの程度の人員をこれに充てようとしておられますか。以上三点についてお伺いしたい。

小坂善太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(小坂善太郎君) ただいま村山委員からの御質問の点にお答え申し上げますが、提案理由の説明におきましても申し上げましたように、最近この中近東アフリカ関係が、非常に多数の国が独立たしまして、ことにアフリカにおきまして、昨年だけでも十七カ国が新たに独立したというような関係もございまして、中近東アフリカ地域の独立国は三十六カ国の多きに達しております。従いまして、従来欧亜局で所管しておりましたものの、直接これらの国との関係というものはなかったところへ新しい国ができたわけでございまするので、これらの国に対して、十分な接触をわが国としても保ちたいということからこのことを考えました次第でございます。御承知のように、従来アフリカの国は、旧欧州諸国の植民地国であった関係もございまして、わが国としてこれらの国と接触いたしまする場合に、やはり独立の権限を持った、少なくとも部長級がこれらの国と接触するということは、先方の感情から見ましても、非常に有益ではなかろうかと考えておる次第でございます。  この内部の組織でございますが、これは中近東課とアフリカ課と二つ分けまして、課長が一人ずつ、それが部長のもとにできるわけでございます。その中近東課におきましては、アラブ諸国の担当と、アラブ外諸国の担当というふうに分かれるわけでございます。  アラブ諸国は、御承知のように、アラブ連合、イラク、ジョルダン、レバノン、リビア、モロッコ、サウディ。アラビア、スーダン、イエメン、チュニジア、それにペルシャ湾沿岸の土侯国、たとえばクウェイトとかバーレンとかカタール、マスカット・オマン、トルーシャル・オマン諸国というようなものがございますが、その他これ以外にアラビア半島の諸地域のものもございます。非アラブ諸国におきましては、アフガニスタン、イラン、イスラエル、トルコというような国があるわけでございます。  なお、アフリカの関係につきましては、課長のもとに、西部アフリカ諸国担当、東部アフリカ諸国担当、中南部アフリカ諸国担当というふうに、課の中の事務を分けたいと考えております。御承知のように、西部アフリカ諸国と申しますと、リベリア、ガーナ、ギニア、カメルーン、トーゴー、ダホメ、ニジェール、アパー・ヴォルタ、アイヴォリー・コースト、チャード、中央アフリカ、コンゴ、これはブラザヴィルのコンゴ、ガボン、セネガル、マリ、ナイジェリア、モーリタニア。それから東部アフリカ諸国は、エティオピア、ソマリア、マダガスカル。中南部アフリカ諸国は、レオポルドヴィルに首都を置きますコンゴ、それから南アフリカ連邦でございます。  その他、これは直接国になっておりませんので、国の関係はございませんわけですが、西部アフリカ諸国に、ガンビア・ポルトガル領ギニア、シェラ・レオネ、このシェラ・レオネは今度独立したわけでございます。スペイン領ギニア、スペイン領サハラ。東部アフリカ諸国に、フランス領のソマリーランド、ケニア、モザンビーク、タンガニカ、ウガンダ、ザンジバル。中南部アフリカ諸国の中に、アンゴラ、バストランド、スワジランド、ベチュアナランド、ローデシア・ニアサランド連邦、ルアンダ・ウルンデイ、南西アフリカというような地区がございますわけでございます。  そこで、人員でございますが、中近東アフリカ部は十九名の人員を予定いたしております。そのうちの十二名は現在の欧亜局から振りかえる予定でございますので、純増は七名、かように考えております。

村山道雄自由民主党

○村山道雄君 十九名の定員でありますると、局としては小さい局になると考えるのでありますが、局の中にまた部が置かれるということになりますと、上部の組織が部長と局長ということになるわけでございますが、これを局にされないで、欧亜局の中の部とされたのはどういうお考えに基づきますか、その点をお伺いいたします。

小坂善太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(小坂善太郎君) これは本来から申しますと、局にしていただくことが一番よろしいかとわれわれ考えておりましたのですが、予算の折衝の過程を通じまして、どうも局にするよりも、とりあえず部でやっていくという御意見が支配的になりまして、われわれもさように了承せざるを得なかったわけでございます。

村山道雄自由民主党

○村山道雄君 この中近東アフリカ部を設置されることに伴いまして、予算はどの程度に増加をいたしますか。

小坂善太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(小坂善太郎君) 本年は三百九十五万円でございます。そのうち人件費が三百六十八万円、事務費が二十七万円、かようなことになっております。

村山道雄自由民主党

○村山道雄君 関連してお尋ねいたしたいのでありますが、アフリカに独立国がたくさんできてその数十七に及んでいるという御説明があったのでございますが、その中で大使館、公使館等をお置きになりましたその数はどういうふうになっておりますか。

小坂善太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(小坂善太郎君) 現在大使館十、総領事館二ということになっております。

村山道雄自由民主党

○村山道雄君 終わります。

小幡治和自由民主党

○小幡治和君 今度中近東アフリカ部を設置されて、いわゆる日本の外交陣を——外務省の中のことだと思いますが、いわゆる強化されるという方針だと思うわけでありますが、今までまあ欧亜局の中でやっておった。しかし、今度はこういうふうに強化するということは、ただまあそういうふうに独立国が多くなったから強化するというだけの数字的な問題じゃないというふうに私は思います。で、今までまあ日本の外務省として、外交としてのこの中近東アフリカに対するいろいろな方針というものがあってやってきている。しかし、それがどこかやはりこういうところで足りないという面において強化していく、こういうふうになってきているのじゃないかと思うんですけれども、まあそういう外交を実際展開していく上において、どういう点が一体まあ不足であるか、どういう点を一つ強化していくために部というものを強化をするんだというような、内容の面を一つ外務大臣にお伺いしたいと思います。

小坂善太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(小坂善太郎君) 小幡委員の仰せられました通りでございまして、従来のアフリカ関係というものは、まあ日本の外務省といたしまして、やはり米、仏等を通じてこの問題を考えておったという傾向はございます。しかし、現在はもうとてもそういうことではいかないときでありますし、もちろん国それぞれが独立しているわけであります。そこでわれわれとして考えますると、新たに独立した国というものは、非常に洋々たる希望を持っているわけであります。しかし、その希望を一方では持ちながら、しかもその希望を実現するのにいろいろな障害があるわけでございますが、それはまた非常に大きいと考えなければなりません。で、私どもは、ほんとうにこの新しく独立した国の気持になって、その国の国民の繁栄を望む気持の中に溶け込んでアフリカ諸国との友好を考えていかなければならない、こういう気持であるわけでございます。その意味から申しますと、そのアフリカに対するところの外交陣を強化して参る、そして従来まあ率直に申しまして、とかくアフリカというような地区、あるいは東南アジアも若干そういう傾向でございまするけれども、どちらかといえば外務省で、非常に言葉が誤解を生ずる場合もありまするので、適当でないかもしれませんが、まあブリリアントなキャリアを持った連中はこういう所へ行かないのであります。これではいけないのでありまして、できるだけ新進有為の士をこうした地区に出しまして、そしてほんとうの日本の考えというものを理解してもらい、先方の考え方をわが国に伝えて、そしてこの新興国の繁栄に、われわれもまたわれわれの立場で寄与するということを大いに考えていきたい、こんな気持でおります。

小幡治和自由民主党

○小幡治和君 私もそういう気持が非常にするので、要するに、日本の立場というものは、アジア諸国及びアフリカ、いわゆるAA諸国といいますか、AA諸国と日本との関係というものは非常に大事だというふうに思っております。ことにわれわれが国際的ないろいろな集まりに参りましても、AA地区の人たちというものは、日本人に対して非常な信頼と、また親しみを持ってきておることをわれわれのようなしろうとでも非常に感じられるわけでありまして、まあそういう意味において、AA地区における日本の外交というものを、もっと強力に展開していただきたいということを念願していきたいと思うのですが、まあそういう面について、政治的な面、あるいは経済的な面、いろいろ具体策というものもおありだろうと思いますけれども、まあその中でわれわれ特に痛感されますのは、現在中共の国連加盟の問題を議題に供するというふうな点について、アフリカの独立国の人たちが、いろいろ表決についての今日までの推移というものを見てみますると、まあアメリカの方針というふうなものにも即応されてないようなアフリカの諸国の気持というものも反映してきておる。そういうその間にあって、日本もやはりなかなかむずかしい立場において外交というものを展開しなくちゃならぬというふうな面も考えられるわけでありますが、そういう面について、外務大臣としてはどういう方針でこのアフリカ諸国に対していこうとしておるのか、その点一つお伺いしたい。

小坂善太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(小坂善太郎君) 小幡委員の御承知のように、アフリカの国の中で比較的早く独立いたしました、たとえばガーナとかギニアとかいうような国と、それと昨年暮れに独立しましたところの旧仏領のいわゆるコミヌーテ・フランセーズといっております各国、この間にはまだいろいろの気持の上でのものの見方、その他いろいろ差異があるように私ども感じておるのでございます。一番私ども政府といたしましてこの新興諸国に接しまする場は国連でございます。政府あるいはその国の代表との折衝が国連において行なわれる機会を極度にわれわれ善用いたしたいと考えておりまして、まあ私のことを申し上げては何でございますが、国連へ参りましたときにも、非常にこれらの諸君といろいろ話をいたして参ったのでございます。その後いろいろな決議案等が出、あるいは討論が行なわれる、そういう際に、私どもの国連代表部も、できるだけこの新興独立の諸国の代表に接して、その意見等も聞いてあげるようにということをいたしておりますのでございますが、過般の植民地宣言に関する決議案等については、非常にアフリカの諸国から、日本の持っておりますいわゆる法律技術といいますか、そういうものに信頼を得たように聞いておりますのでございます。また、われわれとしまして、できるだけこれらの国において支配的な行動をしておられる政治家その他有力者を日本に招聘することを考えておりまして、こちらへ参りました人は、もう異口同音に非常に喜びまして、やはり私は兄弟のような気持で徹宵語り合いたいなどと私どもに言ってくれるのを耳にしておりますので、大いにそうした方面で、できるだけ指導的な立場の人に日本をまずもって理解してもらうということに努めたいと考えております。

小幡治和自由民主党

○小幡治和君 まあそういう気持で、一つAA諸国の中の日本というものは、欧米との間にあって非常に大事な立場であると思いますので、そういう点一つ御努力をお願いしたいと思います。  それからきょうの新聞に、未開発諸国に対する援助の面で、いよいよ日本の外務省も踏み切って、相当な援助にみずから積極的に乗り出すということで、そういう面、今度池田総理がアメリカに行かれたときに具体的な話し合いの線に入るというふうなことを書いてあったように記憶いたしますけれども、そういう面について、いわゆるAA諸国に対する経済援助を日本が一体どちらの線でこれからやっていこうとするのか、その構想について一つお話し願いたい、それを御質問申し上げます。

小坂善太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(小坂善太郎君) いわゆるAA諸国の中でインドとパキスタン、これについては、御存じの通り、債権者会議というものが確立されておりまして、一種の相談をしながら工業国で金を出していこうということにいたしております。インドは御承知のように、ルールケラーの鉄山を開発するということで、われわれも経済協力をすることにやっておりますのでございますが、その他大きな点で賠償がございますわけでございます。賠償はもとより経済協力ではございませんわけでございますけれども、しかし、これがうまく回転することによりまして、やはり先方も経済も潤うわけでございます。御承知のように、今年からの新しい問題として、やはりいわゆる南北の問題というのであります。全般的にAAを象徴的に考えるわけでございますが、新しく独立した国に対して工業国から援助していくということが大きな問題として取り上げられております。東西両陣営それぞれすでに南北問題の解決ということで金を出しているわけでございますが、これが一国対一国の関係で行なわれている面の方が、今申し上げたような全体の債権者会議というような形で行なわれますよりも大きいわけでございます。そこで、日本としても昨年開発援助でグループ、DAGに加入いたしまして、この一翼をになうということになっておりますが、本来はDAGというのは、いわゆる情報の交換機関であって、それぞれの国がそれぞれにバイラテラルに経済協力をする、その情報等を交換し合うということで始まったのでございますが、先月にロンドンで行なわれた第四回の会議では、アメリカが提案をいたしまして、加盟の全体の所得の、国民総生産の一%を目標に金を出して、それでみなで一つ考えてみようじゃないかという提案がございましたのであります。しかし、この提案は、どうもそういわれても、国民所得だけで云々されても、必ずしも一人当たりの国民所得という点から見ると、妥当でない面も出てくる。ことにわが国なども、これは国民総生産を総人口で割ってみれば相当低いことになるのであります。かたがた賠償の負担もあるしというようなことで、この一%を目標にするということは、議題としては採択せられずに終わった次第でございます。しかし、今DAGで非常に経済協力を皆で考えていこうという動きがございますが、これの上部機構であるOEEC、これがOECDに来年あたり変わってくる。日本ではOEEC、これは欧州の経済協力機構でございますが、今度はそうじゃなくて、全体の経済機構というものになりますわけでありますから、日本はもとよりその加盟国である資格があるのではないかということで、この加盟を要請し、やはり全体の中の日本も世界経済の中の日本ということで、大いにこの経済協力の面で推進いたしたいと考えております。しかし、率直に申し上げまして、経済協力をどういうふうにして幾ばくのものをやっていくかということになると、まだ一つも計画性が日本にはないといわれても仕方がないような状況でございまするので、関係いたします大蔵省、通産省、経済企画庁、こういうふうなものと十分に連絡をとりまして、経済協力は必要であるが、どのくらいのものが一体日本で可能であるか、どういうふうにしたら最も効果的であるかということをさらに進んで検討して参りたい、かように考えます。

小幡治和自由民主党

○小幡治和君 今検討中であるということで、私は具体策もお聞きしたいと思ったのですが、検討中ということなら、またあらため聞きますが、資金の面もありますけれども、日本としては相当技術者というものをやはりAA諸国の技術開発という面に協力せしめていって、そういう面からまた物の面が裏づけになっていくというふうなことも考えていかなくちゃいけないのじゃないかというふうなことを考えるわけですけれども、まあアメリカあたりで平和部隊というふうなものも今度の構想で非常に大きく取り上げられているようでありますが、日本もそういう意味における技術の平和部隊というものを、特にこういう新しい独立国というか、これから開発されていこうという国に思い切って一つ出す、出さなくちゃいかぬのじゃないかというふうな気がいたしております。いろいろ各省との関係もあると思いますけれども、外務大臣としてはこういう面についてどういうふうに考えておられるか、また、どういう措置をとられつつあるか、一つそれをお伺いいたします。

小坂善太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(小坂善太郎君) まさに小幡委員の仰せられるように、日本の最も協力し得る面は技術面であろうと私も考えております。そこで、この日本の技術をいろいろ海外で有用にやっていってもらう。それには現在コロンボ・プランなどでも見られるところでありますが、何といっても金の面で割合にしみったれているのでありまして、たとえば日本の技術者が行くという場合に、まず第一に、出張旅費が官庁で出張するよりも少ないとか、あるいは向こうへ行くと、現地の住宅とか、そういうふうなものは先方で負担してもらうというようなことに日本の場合なっているわけです。それで欧米等の諸国の場合は、家はもちろん向こうでなんていわずに、こっちで負担し、しかも自動車までつけて、なお、先方から、日本人が非常に刻苦勉励いたしまして、地下たびばきで走り回っても、それよりたまに自動車でやるというやつの方が偉いように見えちゃう、そういうような不便もあるようでございますから、いろいろ私どもの方は、構想はございますけれども、尽くるところ、金の問題になりがちでございます。現在輸銀の資金も足りなくなりつつあるような状況でございます。これは一つ、私先ほど申し上げました意味は、大いに政府全体として、全体の計画にふさわしいことであれば金は思い切って出すという態勢をとってもらうことがまず大事じゃないか、かようなことで考えております。

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 速記をとめて。   〔速記中止〕

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 速記をつけて。

横川正市日本社会党

○横川正市君 関連して。私は、このことは非常に重要な問題として何回か報道をされている問題ですから、大臣聞いていて下さい、簡明に一つ答えていただきたいと思う。それは、在外公館の所掌事務は、その大小は問わず、大体外務省の出先機関として万端事務機構で処せられておるというふうに思うわけです。そういう出先機関の人的構成といいますか、あるいはその配置といいますか、そういった点でなお不十分だといわれる点が非常に間々あるんじゃないかというふうに思われるわけです。ことにその一つは、たとえば一般業者が貿易をするために外務省の窓口を通じて折衝をしておりますと、なかなか問題が解決をしない。そこで業者は非常に大英断で、直接現地に行って折衝をする、そうすると大体まあ話というものは案外簡単に済むというようなことが、一般巷間には伝えられております。それからもう一つは、出先の窓口が、その国の事情についてどの程度把握しているかということを、たまたま必要あって出向いた人たちが在外公館の窓口を通じて調査をいたしましても、これについては非常に抽象的なものはわかっても具体的な資料を整えて提供するということにはまだいっておらないということもいわれておる。それからもう一つは、アフリカあたりへ売り込みに行っている商社の人たちの苦労というものは、非常な苦労をいたしておるようであります。ことにひどいのは、通信費なんかの節約をするために、ある人は日本の船が入ってくるのを待って国内へ通信をする。そうすると、向こうの通信機関を通じて通信をするよりか何分の一かで通信ができるので、そのことが売り込みのコストの問題にも関連をして、英国やインドやドイツやイタリアとの出先での争いに何とか滑り込んでいけるというようなことがいわれておりますが、その点については外務省あたりでもほとんど協力をしておらないというふうにいわれておることも聞くわけなんです。これはあなたの方でいう、いわゆる出先の外務省としての在外公館の任務は、所掌事務の二十三条と二十四条で簡単に明記されておりますけれども、私はできればこの点は完備すべきものではないかと思うのでありますけれども、まず第一点は十分だとお考えになっておるのか、それとも、そういうようなことはないとお考えになっておるのか、あるいは今後これらに対して何らかの対処をするとお考えになって、なおかつ予算とか定員の問題で努力されておるのか、その点を一つ明らかにしてもらいたいと思います。

小坂善太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(小坂善太郎君) まあわれわれ外務省全体の陣容を強化すべくいろいろ努力をしているつもりでございますけれども、まだ場所によりましては十分でないところがあることは率直に認めざるを得ないのであります。これは主として予算その他の関係でございます。ただまあわれわれ外務省といたしまして、経済面の外交、経済外交と申しますか、日本の経済上の障害になるような点は、できるだけ外交ルートを活用してこれを除いていくということに十分努めなければならぬし、また、そのように努力しておるつもりでございますが、何分にも商売の一つ一つの実態に入ることは役所として避けなければならぬことでございます。その意味の御期待には沿いかねるかと思うのでございます。しかし、全般的に状況を把握いたしまして、それぞれ日本から出て行かれる方々が、できるだけ有効にその活動をされるようなことには、私どもといたしましては大いに努めなければならぬと考えている次第でございます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 これは、私は具体的な問題でお聞きしているわけですから、もう少し内容をはっきりしていただきたいと思うのです。それは、たとえば通信なんかの問題は、日本船が入ったときは、銚子とか、あるいは落石とか、国内の所へ直接その船から通信をして、そのことによって外国の窓口を通す場合と、全然違う料金でやっているという事実があるわけですよ。これは最近国際電電が海底線を開設して云々という話がありましたときにも、そういう事実が明らかにあるということが指摘されている。そういう場合でも、商社の人たちの苦労に比較して、あっせんの度合いというものは、在外公館の人たちはあまりやってくれないというのが一般の声のように私どもは聞いているわけなんです。これは、通信をするということは非常に大切な問題なんですけれども、その点について便宜をはかられておらない、こういうことを聞くわけです。  それからもう一つは、なるほど業者間の話し合いの中に外務省が入ってどうこうということは、これは行なうべきことじゃないでございましょうが、外務省を通じて相手側に対するいろいろな仕事をされて、当然外務省はその仕事を受け持ったときに、その解決がおくれる。おくれてくる結果、その業者が直接取引に出向いていく、そうすると問題が早く解決する。これは私、外務省の役人の持っております能力の問題かどうかという点ですね、そこまで経済外交というものに重点を置かれて人的配置が行なわれているかどうかという問題も関連をするんではないかと思うのですが、この点も先ほどの答弁では不十分だと思う。  もう一つは、それぞれの国内事情というものを十分知っておくことが外交上では大切なことだと私は思うのですが、実際にいってどの程度の調査が整っているかということを聞いてみましても、あまり納得のできるものは持っておらない。こういうことになると、在外公館は一体何をしているかというそしりも受けることになるわけでありますから、そういう点についてどう現状を把握されて、解決に何らかの手を打とうとされているならば、その内容をお聞きしたい、こういうことなんです。

小坂善太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(小坂善太郎君) 外務省のやり方といたしまして、商社等が商売をします場合に、その商売がやりやすいようにその道をペーブする、こういう立場でできるだけ努めるべきものと考えております。しかし、個々の商売を商社にかわって外務省が片をつけるというのは、これは邪道だと考えておりますので、そこまではいたさぬ方がいいと思っておりますが、ただ全般的に、ことにアジアの中にはだいぶそういうところはなくなりましたが、アフリカ等には、何といってもまだ公館設置間もない所も多うございますし、それから大使あるいは総領事のほかに書記官が一名というような、非常に陣容のまだ整っていないところもあるわけでございます。これはやはり陣容の充実と並行してそういう御注文に応ずることは考えるべきではないか、それでなければ不可能ではないかというふうにも思う面がございます。要するに、私どもとしては、経済の外交の面に占める比重というものは非常に大きいわけですから、日本の経済が十分伸びますように、できるだけ外交的な面から十分これをバックアップするような努力をいたしたい。しかし、いろいろな商売のそれぞれに立ち入ることは、これは災いのもとになると思いますから、そういう点は避けたい、かように考えております。

横川正市日本社会党

○横川正市君 質問がありますけれども、また……。

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 速記をとめて。   〔速記中止〕

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 速記を始めて。

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 次に、国の防衛に関する調査を議題とし、駐留軍の演習場等に関する件の調査を進めます。  政府側出席の方は、丸山調達庁長官でございます。御質疑のおありの方は御発言を願います。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 去る四月十一日の午後、太田市大泉飛行場に近い周辺で米軍のジェット機からミサイルの模擬弾らしいものが落とされておるわけです。そこで、飛行場問題にも関連して、さらにまた相馬ケ原におけるロケット弾の試射について緊急に質問申し上げたいと思います。  まず、お伺いしたい点は、去る四月十一日の昼過ぎ、太田・大泉飛行場に近い新田郡新田町小金井、これはこの地図を見るとわかりますが、太田のここにある。境界線上に近い所、その小金井の農家で橋本三鬼さんという方の麦畑に落とされた事件があるわけです。そこでお伺いしますが、その落とされた物の正体は一体何であったかということ、それからまた、何ゆえそのようなものが落とされたのか、さらには、ジェット機は米空軍の何部隊の所属であるか、こういう一連の関連事項を詳細にまず伺っておきます。

丸山佶調達庁長官

○政府委員(丸山佶君) 四月十一日の群馬県における飛行機事故、この飛行機は米空軍の横田の基地に所属する飛行機でございました。それから、落としました物体は、お話の通り、爆弾状のものでございました。これに関しまして、横田空軍基地につきましてこの詳細の照会を行ない、事情を調査したわけでございますが、これは爆弾ではございません。電波に関する電気装置の測定機である、このように承知いたしておるわけでございます。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 そのようなものがどうしてああいう所へ落とされたか、了解に苦しむわけですが、どういうことで落としたのか、落とされたのか、そういう点が不明確であります。

丸山佶調達庁長官

○政府委員(丸山佶君) 横田空軍基地につきまして調査いたしましたところ、電波測定に関する訓練中の事故である。もちろんわざわざ落としたものではなしに、誤って落としたものである、そのようなことでございます。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 長官は一番よく御承知のように、この太田・大泉飛行場は、赤城、江崎、西村三長官の言明があるわけです。それと、現に丸山調達庁長官の公約があったわけです。にもかかわらず、いまだに日本側に返還されていない。このことは、特に現地の方々を初めとして、群馬県百六十万県民をして憤激さしておるわけです。これは県議会でも決議がなされたくらい、群馬の統一した問題であるわけです。お伺いしたいのは、同飛行場は、一週間のうち、火曜と金曜に物資投下訓練が行なわれてきたわけです。で、十一日というのは火曜に当たるわけですね。従って、訓練日になるわけです。そこで、この点を確かめておきたいのですが、この測定機は上空から飛行場目がけて落としたのであろうけれども、それが飛行場外に落ちた、こういうことではないのか。現地にも私参りましたが、そういう考えの方が多いようです。そこで、こういう関係を一つ明確にしておきたいと思います。この点はいかがですか。

丸山佶調達庁長官

○政府委員(丸山佶君) 先ほどお答え申し上げました通り、これは太田・大泉飛行物の物量投下の演習というものではなくて、電波に関する測定機でありまして、その電波測定に関する訓練中の事故であるとただいまのところ私どもは承知しております。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 御承知の通り、一昨年、すなわち三十四年の十二月一日にも、同飛行場の付近の小学校の校舎に部品が落ち、それから校舎すれすれにジープが落とされたという事故があったわけです。これははっきりしておるので、飛行場目がけて落下傘を落としたが、落下傘が開かないでという関係で飛行場外に落ちた。太田市のどまん中に落ちたわけです。この点ではっきりしていますが、これは太田でこの前に落ちたのは飯塚という所ですから、太田のちょうどどまん中になります。今度落ちたのは小金井、この境界に近い所ですね。こういう事故が前にあったわけです。幸い校舎の屋根に落ちた分は部品であった関係で、それがジープであったら、折から授業中の子供たちに大きな悲劇が起きたであろうと想像できるわけですが、幸い屋根の方には部品が落ちて、ほんの校舎すれすれにジープが落ちた、こういう問題があったわけですね。このときも、いまだに大へん遺憾に思うのは、米軍側ではそれだけの事故を起こしておきながら、何ら学校にも、また、その落ちた土地の所有者にも、一ぺんのあいさつもなかった。私どもは米大使館に行って抗議した結果、ようやくあいさつに行った、そういう事態があったわけです。今回も大きな損害はなかった、たまたま麦畑に今回の場合は落ちたということです。しかし、人の所有の畑に、大きな損害はなかったとはいえ、やはりこれはあいさつするのが礼であろうと思うのですね。今回はどうなっておるのか、その点をまず確かめたいと思います。

丸山佶調達庁長官

○政府委員(丸山佶君) 私が現地の前橋調達事務所より受けました報告によりますと、米軍の横田基地からは、直ちに係官が現場に出向きまして、落ちましたところの麦畑の所有者である橋本三鬼さんに対しまして、深くおわびすると同時に、その損害につきましてお話し合いになり、円満にその話が解決した、このように報告を受けております。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 先ほどどういうものが落ちたのかという質問に対して、電波関係の測定機の部品であるというような御答弁があったわけです。ところが、こういう事実がわかっておるわけです。四月十二日の朝、米軍の横田基地の広報係から、飛行機から偶然に落ちたもので、爆発物や危険物ではないと太田署に連絡があった。この落下物の現物を見た人の話に、私も二、三日たって現地に参りましたけれども、もちろんその現物があったわけではないのです。もうすぐ持ち去ってしまったわけです。しかし、その現物を見た人の話によると、あるいはモデルとか、あるいはミサイルとか、あるいはフルコン、これはフルコンというのはないから、ファルコンの間違いだと思うが、そういうモデルとかミサイルとかファルコンという文字が書いてあった。現物を直接見た人の話はそうであるわけです。そうしますと、先ほどの長官の御答弁とはだいぶ食い違うわけですが、もしファルコンであるとすると、これは空対空の誘導弾で、ただこれは本物であったかどうか、おそらく私どもも演習用のものであったろうと思うのです、これは常識です。さように考えられるわけですが、ところが、現物はあの日の夜、所沢の基地から急行した米軍の憲兵が直ちに持ち去ったというのです。その落ちた当時現物を見た入以外には、あとわれわれが行ったときにはこれを確認することができなかった、遺憾ながら。そういうことで、もし長官の言われた言葉の通り、電波測定機の一部であるということであれば、モデルとかミサイルとか、あるいはファルコンというような文字が書いてあったことは考えられないのですがね、この点はどうなんですか。

丸山佶調達庁長官

○政府委員(丸山佶君) 私どもが現場の事務所から報告を受けましたものでも、最初の報告には、お話のように、爆弾状の形態をなしたものである。それから、その当時における現地の新聞にも、あるいはミサイルその他特殊の兵器の模型のようなものではないかという記事が載っていたということの報告を受けております。従いまして、横田空軍基地に対しまして調査を進めてみたわけでございますが、その結果は、これは爆弾状のそういうものでない、電波に関する測定機械である、電気システムの装置の入ったものであって、電波に関する測定訓練の最中に誤って落としたものである、このように承知いたしております。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 重ねてお伺いいたしますが、もし長官の言われたように、電波の測定機であったとすれば、こういうモデルとかミサイルとかファルコンという文字があったということがどうも解せないのですが、これは米軍にも確かめられたと思います。米軍に連絡の結果はどうなっているのか。あなたの前橋の調達事務所からの情報は、今御答弁のあったそういうことのようでございますが、米軍の方の回答はどういうことですか。

丸山佶調達庁長官

○政府委員(丸山佶君) 東京におきましても、私どもの方から直接に横田の方に照会し、調査をしたその結果が先ほど申し上げたようなものでございます。爆弾状の形態で、地元で当初見た人は、これこれこういうような次第ということは、前橋の調達事務所から受けた報告でございますが、なお、こちらから横田の事務所に対して照会した結果が今申し上げたようなところでございます。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 そこで、さにらお伺いいたしますが、この地図を見るとよくわかるように、新田町の小金井という所、この周辺には、行って見られるとわかりますけれども、相当農家がある、現実にですね、ごらんになればよくわかります。しかも、前には太田のどまん中にジープが落ちたということ、今回も、そういう物体は違いますけれども、重ねて落ちた。しかも周囲には農家が密集しておる。不幸中の幸いで、農家に落ちないで麦畑の中に落ちたので、幸い事なきを得たわけです。それでも長さ二メートル、幅五十センチくらいの穴があいておるわけですね。私も現場を確認してきたわけだ。これがもし農家に落ちたら、相当の被害があったと思うのです。まことに不幸中の幸いというべきであろう。で、前の問題と、重ねて今度こういう問題が起きて、太田並びにその周辺の方々は非常に不安感を持って、おるわけです。これは行って見られるとわかりますが、これは離れておったのではその雰囲気を知るよしもないですが、相当現地の方々は不安を持っておられる、二度こういうことが繰り返されたわけです。これはきわめて遺憾だと思うのですが、しかもその根源は、こういう都市のどまん中に、ただ単なる飛行場でなくして、飛行場で、そして加えて物資投下訓練と、こういう特殊な使命を持った訓練場であるというところに一そう問題があると思う。そこで、この問題は飛行場の返還という問題に当然関連を持ってくるわけです。一体長官として、こういうあやまちが三度繰り返されないとあなたに保証できるのかどうか、こういう点についてやはり責任あるお言葉をいただきたいと思うのですが。

丸山佶調達庁長官

○政府委員(丸山佶君) 事故の発生に関しましては、直接に横田の軍に対しまして抗議をするとともに、実は本日の合同委員会におきましても、米軍全体としての十分なる措置を要求しておいた次第でございます。数年前の事故、それから今回の事故、このようなことにも関連しまして、あの太田・大泉飛行場は物量投下の演習場としては適当ならずということで、返還折衝をいたしてきましたことはるる申し上げた次第でございます。その後、前々回、前回にも申し上げたような事情のもとに、今日に至っても、まことに遺憾ながら、この席上、具体的にこの返還の進行措置を申し上げることができないのでございます。鋭意この目的達成のために努力いたしておる次第でございます。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 どうも前後二回にわたってこういう問題が起きたわけですが、防衛庁なり調達庁としては、この程度の事故であったので、あまり意を用いられていない。この根本的な対策は、何といっても基地を返還すればこういう問題は起きないわけですね、基地を返還すれば。しかも、この返還の問題については、もう繰り返すことをやめますが、繰り返し申し上げるような経過をたどって今日にきておる。これは調達庁長官、当面の責任者として十分責任を感じておると思うのですが、結局こういうあやまちが三たび繰り返されないという保証はあなたにできるのかどうか、そうしてこれを防ぐ最善の方法は一体どういうことかという点を一つお聞きしておきたいと思います。

丸山佶調達庁長官

○政府委員(丸山佶君) 事故の原因に対しまして十分なる究明を行なわせ、その予防措置をとるとともに、なお、全般的に飛行機事故の発生を防ぐ措置を米軍にとらせる、また、もちろん米軍といえども、好んで事故を起こすわけじゃないので、今までも十分にその点を留意しているのでございますが、時たまたまこういうことが起きた機会におきまして、さらに一そう注意を払い、積極的にその予防措置に対して今後の措置をとらせる、これ以外に私は今のところないと存じますので、そのような措置を、その事故を起こした現地部隊のみならず、在日米軍司令部に日本側として厳重な抗議をし、今後の発生を防ぐ措置を要望している次第でございます。

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 加藤官房長並びに防衛局長は、ただいま連絡をさせましたが、まだ衆議院で答弁をしているそうでありまして、かわりに防衛庁の防衛局の第一課長が出席をいたしております。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 繰り返しお伺いするように、二回こういう問題が同地区で起こされたわけでありますが、これを三たび起こさないという、絶対に起きないという保証は長官のお答えの中からは出てこなかったわけであります。それはそういう方法はあるのです。繰り返し言っているように、物資投下訓練というような地区であるから、誤ってあるいは落下傘が開かなかったりする、もちろん故意に都市のどまん中にそういう物騒なものを落とそうとはしないでありましょうが、いずれにしても、あやまちということはあり得る。しかも、人家の稠密している都市のどまん中で、ただ単に飛行するだけでなくて、それだけでもなかなか危険なわけです。それだけでも騒音があり、ずいぶん障害になるが、加えて物資投下という特殊の訓練をやっている。こういう点から、絶対に保証する方法は、その基地を返還すればすべてが解決するわけであります。なぜそういう方向に向かって最善の努力をされないのか。ただ米軍に交渉したくらいではどうにもならぬと思います。きょうは時間の関係でそういうことには触れません。また、そういう目的でもございません。しかし、これは別途また日をあらためてお伺いしたいと思いますが、私が地方新聞等を全国にわたって調べた。これは全部新聞にそういう事故が出たとは考えられません。しかし、一応私が地方の新聞で調べてみたところでも、最近米軍から同じようなあやまちが全国にわたって二十数件起こされております。ここに一切詳細が私の手元にあるわけです。現にこの新聞切り抜きにも、これは十三日の読売新聞ですが、こういう問題が起こされている。これは繰り返し言うように、こういうことをお伺いするのが本来じゃなくて、これは別途またお伺いいたしますが、そのように、特に近ごろこういうあやまちがひんぱんです。これは山の中の事故であったとするならば被害も少ないでありましょうけれども、特に衛星都市の指定を受け、そうして工場誘致ということを県民があげて要求している都市のどまん中にこういう物資投下訓練という特殊な使命を持った飛行場のあるということは、何といってもこのままには黙認できないと思います。しかも、この問題は三カ年にわたってこの国会の場で追及し続けてきた問題であります。にもかかわらず、いまだに誠意ある御回答がいただけないということは、きわめて遺憾であると言わざるを得ない。もうこの段階で何とか手を打つべきではないか。これは西村防衛庁長官の言葉をかりると、相手のある仕事だからいつ幾日になるという約束はできない、こう言われておるわけですが、結局、誠意の問題だと思う。一体どういうふうにお考えですか、この問題について。

丸山佶調達庁長官

○政府委員(丸山佶君) 米軍の演習場、飛行場等、いわゆる基地と称されるものは、日本の防衛のために、日米安保条約に基づく措置として米軍に使用を許しておるわけでございます。従いまして、そういう建前から、米軍の必要なものを政府としては提供しなければいけないのでありまして、その提供事務に関しても、調達庁が鋭意いたしておるわけでございます。ただしかし、今、具体的な問題の太田・大泉のこの飛行場において物量投下の演習をやっておりますが、それは、確かに周辺の都市、人口の稠密な村落の状況、これがまた首都圏の工場指定地域というものの関係において適当ではないと私どもも考えておる次第でございます。従いまして、申し上げておる通り、この返還の折衝を鋭意いたしておるわけでございますが、ただ、遺憾ながら、やはりこれにかわるべき適当なものがないと直ちに返還ということにはならないという事情のもとに、今日まで具体的に返還措置がとれておらないのは事実でございます。これは、以上述べましたような事情でございますので、私は当面の責任者でございますが、大臣の西村防衛庁長官も非常に深い関心を示されまして、この解決のために種々方途を考究されておるところでございます。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 これは米軍の便宜をはかるのもいいでしょうけれども、あまりにも高価な犠牲を払いながら、それまでして何も便宜をはかる必要はないと思う。そういうお言葉であるならば、あえて申し上げますが、一昨年の十二月、時の防衛庁長官赤城さんが、あなたとともども、おそくも来年三月までにはと、こういう確約をされたので、当時、会社大工場等が、あちらからもこちらからも太田・大泉飛行場目がけて工場の移転を計画してきたわけです。着々準備を進めてきた。受け入れ側でも、物心両面の配慮をして、相当の犠牲を払ってきたわけです。ところが、待てど暮らせど、なかなか実現しないということで、中には、中にはというのは、工場の一部、会社の一部は・これは断念をして他に転出するというような事態が出てきたわけです。こういう中で、次の江崎防衛庁長官とあなたと、またともども、昨年八月十日以来、数カ月にわたる当内閣委員会での質問に対して、最初は、おそくも二、三カ月中にはというお言葉を使われたわけです。ところが、だんだん退歩して、次には、本年中には——昨年の言葉で本年中ですから、三十五年中に、何とか返還するよういたしたい、こういうことであったわけです。にもかかわらず、何ら実現の緒を見ていない。こういう事態の中で、工場あるいはまた会社等については、いよいよこれはあきらめて他に転出していく、こういう計画変更を余儀なくされたわけです。こういう物心両面にわたる損害は、はかり知れないものがあるわけであります。ただ単に返還がおくれておるということだけでない、問題はそこにあると思う。また現西村長官は、この赤城、江崎、前並びに前々長官があなたとともに返還の期日を約束された、そういう事態を見、しかも、それがなかなか実現されていない、こういう事態を見られたので、これはうっかり期日を明らかにすることはまずいと、これはうっかり期日を約束できないというふうに判断されて、相手がある仕事だから、期日は明確にできません、こういうことを繰り返されたわけです。しかしながら、そうは言っても、結局、期日を明確に今できないけれども、期日を約束するしないにかかわらず、私は最高度の努力をしたいという意味の御答弁が、去る二月二十三日の当内閣委員会でお答えになっておるわけであります。従って、この返還の問題は、繰り返し申し上げるように、群馬県議会でも取り上げて、とうにこれを決議がなされておる。百六十万県民一体となっての要望、強い熱望であったわけです。過去三カ年にわたって要求し続けてきておるわけです。しかも、工場なり、あるいは会社は、防衛庁、調達庁の言質を信頼して、隠忍自重して待ちに待ってきたわけですが、いまだにその緒にもついていないという、こういう事態、従って、ただ単に延期が、多少おくれておるということでは済まされないと思う。これは容易ならぬ決意をもって事の解決にお骨折りいただかないと、次々にはかり知れない損害が起きてくるわけです。一体どう措置しようとなさっておるのか、これは尋常一様ではどうにもなりません。たまたま内閣委員会で御質問のときに、まあ、抽象的にお答えになっただけでは解決しないと思うのです。もちろん日米合同委員会なり施設委員会で、これは相当機会があるわけですから、相当発言もされ、相当要求されたと思うのです。ただ、最大限の努力だけでは了解できないわけです。従って、二月二十三日の当内閣委員会でお尋ねしたそれ以後の事態について、調達庁長官としては、一体どのように発言せられ、どのように手を打たれ、どういう面で骨を折ってきたか、これを具体的に一つお伺いしたいと思います。ただ最高の努力をしてきただけでは了解できないと思います。一つ一つを具体的にお聞かせいただきたいと思います。

丸山佶調達庁長官

○政府委員(丸山佶君) この問題のこれまでの経緯、いきさつは私自身もよく存じております。また現地の実情に関しましても、先般、群馬県の神田知事も見えられまして、知事からもるるよく承って承知しておる次第でございます。これに関しまして、この二月以来、もちろん施設委員会、合同委員会等、そのルートのあるごとに、この早期解決を交渉しておるのでございますが、実情としては、まだいつ幾日どういうことになるということを申し上げる段階になっておりませんので、私自身も非常にこの責任は痛感しておる次第でございます。従いまして、これに関する措置としましては、大臣とも御相談申し上げ、なお、その委員会等以外にも、しかるべき措置によってこの解決の促進をはかる方途を目下種々考究いたしておる次第でございます。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 この日米合同委員会、施設委員会は、隔週ごとの火曜日にあるわけです。従って、二月二十三日の当内閣委員会以後でも、今日まで四回はあったわけだと思うのです。そこで、長官は一体どういうふうに米側に対して発言されておるのか。そうして米側の回答はどうであるのか。これは合同委員会、施設委員会に対する面のあなたの努力、それだけではないと思うのですね。これは公式の会議における手の打ち方でありましょう。もちろん、これが中心となって進められたと思うのですが、そのほか個人折衝とか、いろいろ努力のしようはあろうと思うのですね。そういうことを具体的にお聞かせいただきたいということを言っているのです。今の長官の御答弁では、何ら具体性がないわけです。そういうことをお聞きしておるわけではないのです。どういうふうに発言したら、米側はどういうふうに答えられたか。おそらくこの問題は代替地にしぼられておる。そこまでは事態が来ている。ところが、代替地はもちろん日本側からも提供しておるでしょう。アメリカはここ——これが調達庁といい、米側といい、それぞれ専門家の集まりですから、これが適するか適しないか、イエスかノーかということは、そんな長い間かからぬでもイエスかノーかということはすぐわかるわけです。狭い日本の国土内に、はたして最適の地がないというならば、これは米側に一つ断念してもらって、広い本国へ帰ってやってもらうのが一番妥当だと思うのです。狭い土地で、山の中にかくかくの所がある、やむを得ずそういう所を選ぶ場合もありましょう。しかし、あなたの御答弁の中にそういう具体性はさっぱり出てきていないわけですね。これではどうにもならぬ。了解できないですよ。これはきのうきょう始まった問題でなく、繰り返し言うように、もう三カ年の問題だ。しかも、その間に責任ある長官が責任ある国会の場で公然と繰り返し確約をせられておるのですね。それが何ら緒についていない。見通しもない。そういう中で、現地でははかり知れない、物心両面にわたる、先ほど申し上げたような損害を受けておる。これは、ただ単に申しわけないとか、あるいは、いまだ、目下努力中というようなことでは、了解しがたいと思うのです。一つ具体的にお聞かせいただきたいと思います。

丸山佶調達庁長官

○政府委員(丸山佶君) 御承知の通り、この問題解決を妨げておりますのは代替地の問題でございますので、代替地に関しまして、日米双方の要望する、希望するものが一致しない、まあこの点にあるわけでございます。これが一致しないと長らくかかりますので、それならば双方の申し分以外にも、あるいは適切なものがないか、それらのことに関しても調査研究を進める、このような段階を現在経たわけでございます。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 こういう大事な問題が三カ年にわたって検討されてきて、いまだにイエスかノーか判断がつかないで決定を見ていない、そういうことで長引いている、この代替地の問題がですね。先ほども申し上げたように、この狭い日本の領土内で一体適地があるのかないのかということは、専門家の集まりである皆さん方の検討の結果、いまだに結論が出ないということは、どうしても受け取れないわけです。もしかりに、どうしても適地がないというのならば、米本国、広々とした領土を持っているわけですから、そこでやったらいいのじゃないですか。なぜそういうことが要求できないのか、それは私はこういうふうに考えておるわけです。ただ単に、私は群馬だから、群馬さえよければいいなんて、少しも考えておりません。群馬の太田飛行場の場合は、都会のどまん中にあって、しかも、そういう所で物資投下訓練をやっておるから危険だ。あるいは埼玉、あるいは茨城ならどこでも、群馬県以外ならどこに持って行ってもいいと、決してそういうことを言っているのではない。これは群馬にしろ、茨城にしろ、全国どこでもですね、どこでもですよ、こういう人口稠密の、また農耕地を控えて、農家の散在しておる所で、その上空で危険な物資投下訓練をやることはやめるべきだ、こういうことを申し上げておる。たまたま群馬の太田飛行場は都会のどまん中にある。この地図を見たらよくわかるでしょう。都会のどまん中です。こういう所で物をどんどん落とすような訓練はやめるべきではないか。それがどうにも代替地がないということであるならば、もう日本には適地がないということなんだから、そういう前提に立って、米軍に対して強く要求すべきではなかろうかと思うのです。どうも、繰り返し申し上げるように、合同委員会、施設委員会は隔週ごとの火曜に持たれておるのですから、相当回数はあるわけです、それだけでもですね。それだけでも相当な機会があるわけです。そこで、具体的にどういうふうに発言されて、どういうお答えがあったかということをお伺いしておるわけです。そういうことは一度も触れていないじゃないですか。そういう具体的な努力の経過を一つお聞きかせいただきたい。重ねてお伺いいたします。

丸山佶調達庁長官

○政府委員(丸山佶君) 交渉中の事項でございまして、その内容の具体的なことについて、一々ここで申し上げることのできないのを遺憾に存じますが、繰り返すようで恐縮でございますが、代替地に関する双方の鷲見の一致を見ない。それならば第三の候補地において双方の意見の一致を見るような場所があるまいか、このようなことについて検討を双方で加え、また討議をいたしておる次第でございます。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 どうも繰り返しても要を得ないのですね。この施設委員会の構成メンバーは一体どうなっておるか。特に米軍については、所属部隊、階級、氏名、こういうものを、今ここですぐ長官の口から出ないでしょうから、即刻資料として出していただきたいと思う。この点、どうですか。

丸山佶調達庁長官

○政府委員(丸山佶君) 施設特別委員会の構成は、日本側におきましては、私が代表の議長でございます。米側におきましては、在日米軍司令部の参謀第四部長スパンダラー海軍大佐でございまして、その他、向こうは陸海空三運の関係者、また日本側におきましても、外務省、防衛庁、大蔵省と関係省の代表者があります。もし御必要とあれば、その具体的なことは後ほど資料で提出いたします。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 大体その構成はわかったのですが、これは今言われた全構成員の所属、階級、氏名等を一つ即刻出していただきたいと思います。  なお引き続きお伺いいたしますが、この太田・大泉飛行場の問題、以上申し上げたように、このまま放置されたのでは、群馬県民あげて憤激しておるわけですから、特に現地並びに周辺の方々は、先ほど来申し上げたような事情もあって、このままでは物心両面の損害はますます大きくなってくる、非常に耐えられない、首都圏の整備に基づく衛星都市としての準備も何ら手を打つことができない、そういう事態の中で、なおかつ物資投下訓練をやられたのでは、地元民としてはまことに遺憾のきわみであるということだけでなく、これはもう措置なしです。これはもう何にも手につかぬという実情。そういう中で物騒なものが次々に頭上に落とされておる。こういう問題を契機として、さらに強力な決意を持って一つ早急に解決するよう具体的に働きかけていただきたい。時間はあまりありませんので、これ以上繰り返しませんが、この点について、長官の一大決意を最後にお伺いしておきたいと思います。

丸山佶調達庁長官

○政府委員(丸山佶君) この問題のこれまでの経緯、また現状はおそらく私が一番よく存じております。また、これまで申し上げたことに対しましての責任もあります。それから現地の知事から最近の情勢もつぶさに承っております。なお、今後とも最大の努力を払いまして、この問題の解決をいたしたいと考えております。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 なお、これは主として防衛庁になるわけです。従って、防衛庁長官の御出席を要請したわけですが、衆議院内閣委員会の防衛二法との関連で、これは大へん無理であるということから、防衛局長とか官房長に代理出席をお願いしたわけです。しかしながら、現在、防衛局第一課長だけがお見えになっておる。そういう点で、大事な問題であるので、いささか迷うわけですが、第一課長、責任を持って御答弁できますか。——無理でしょう。しかし、緊急の問題ですから、まあ一応伺っておきましょう。また長官なり局長、官房長お見えの節重ねてお伺いしますが。で、P2Vの訓練のためのロケット弾試射が相馬ケ原で行なわれておる、こういう問題に関連して一、二お伺いいたしたいと思うのですが、これは、海上自衛隊では四月二十五日から三日間、相馬ケ原の演習場で国産の訓練用航空ロケット弾の試射をするということが発表になっておるわけです。そこで、との詳細について承りたいと思います。具体的にどういうことなのか。

久保卓也防衛庁防衛局第一課長

○説明員(久保卓也君) 残念ながら今のお話の点は、私の方で聞いておりませんです。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 あなた何のために出てきたのですか。これは海上自衛隊の幕僚部から、いわゆる海幕から陸幕へ、こういうような実験をしたいからという申し込みがあったわけです。そこで、これを受けとめた陸幕では、防衛庁と検討中であるということを聞いたわけです。その検討の結果、どういうふうになったのか、まずそのことをお伺いしたいのですが、そういうことは聞いておりませんか。

久保卓也防衛庁防衛局第一課長

○説明員(久保卓也君) 調べてさっそくお答えいたします。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 調べてからじゃ間に合わないので、そこで、この間、防衛庁から問い合わせがあったわけです。どういうことを聞かれるかというので、これは隠すべきことではないので、むしろよく調べてきてよくお答えいただきたいという建前から、かくかくしかじかと具体的に政府の方に、委員室からのお問い合わせに対して隠すことなく、かくかくしかじかの点をお伺いするのだということでお伺いしたわけです。きょう調達庁長官については、太田・大泉の問題を中心に、それからこれはいわゆる実験ですからね、訓練の内容に入るのだから、これは調達庁にはちょっと所管違いですね。そこで、防衛庁、できれば長官、最悪の場合でも官房長、防衛局長というふうにお願いしたわけです。まあ、あなたを責めておる意味では毛頭ないわけです。二人が来られぬから頭数だけそろえておけというのでおいでになったのでしょうが、それでは話にならないわけですね。しかも、これは緊急の問題だから今すぐ実態を知りたいわけだ。  そこで、委員長に議事進行上お伺いする。速記をとめさして下さい。

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 速記をとめて。   〔速記中止〕   〔委員長退席、理事小幡治和君着   席〕

小幡治和自由民主党

○理事(小幡治和君) それじゃ、速記を立てて。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 先ほど来の伊藤委員の質問に関連をし、さらに私からも一、二調達庁の長官にお伺いをいたしたいと思います。  演習機あるいは自衛隊機から爆弾と申しますか、あるいはその他のものが落下しまして、そして民家に被害を与える、こういうような場合の調達庁あるいは自衛隊に対する連絡方法といいますか、それは現在どういうようになっておるのか。たとえばここに被害がある県のある場所に起こった、そういうときには、調達庁長官のもとに、あるいは自衛隊に即刻報告がどういう経路で行なわれているか、まず、その点について御答弁を願いたい。

丸山佶調達庁長官

○政府委員(丸山佶君) 飛行機等から物が落ちた、あるいは飛行機自体が落ちたというような事故に関しましては、事の性質上、最もすみやかに地元の警察がそれを知ります。これに関しまして、調達庁の仕事といたしまして、米軍に関する事故の補償事務というものをやっております。そこで、事故が起きたならば直ちに調査をして、その善後措置を講じなければいかぬという任務を持っておりますので、警察では、警察を通じてその上の方へのルートに御報告もあるとともに、もよりの調達局あるいは調達事務所に知らせてくれます。そこで、調達事務所ではすぐに現場に行きまして、できる限りその実情の詳細を調べ、特に損害模様等を調べまして、それを事務所であるならばそれを所管する局へ、それから局から私のところに速報をまずよこす、このような措置をとっております。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 自衛隊の府県の連絡部というのがありますが、自衛隊の連絡部と警察とも、これは関係があるものなんでしょうか。その点は答弁できますか。

丸山佶調達庁長官

○政府委員(丸山佶君) 私、自衛隊関係の直接の責任者でありませんので、責任あることを申し上げかねますが、地方連絡部が、その自衛隊の事故に関してもちろん関係はされるだろうと思いますが、正規の筋としてそれをタッチされるものかどうか、ここで申し上げかねますので、防衛庁の方から……。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 先ほど太田飛行場の被害についても、調達庁の方から見舞を差し出したという話があったんですが、こういう問題の一つの処理について、迅速に人を派遣して調査をする、あるいは一応のお見舞をされる、こういうことが一番大事ではないか。しかも、それには、やはり早くそういう事件があったということを通報を受けることが、まず先決だろうと思いますが、そういう点で、幾らか調達庁の機構においても少し緩慢な点がないだろうかと思うのでありますが、しかし、今説明を聞きますと、一応そういう連絡がとられると聞きましたので、今度具体的に、実は山梨県内で起こりました問題についてお伺いいたします。  先ほどの話は四月の十一日の事件のようでありましたが、それでは四月の十八日、一昨日なんでありますが、一昨日大月の市内に落下しました模擬爆弾、これの被害につきましては、もう調達庁の方では詳細を把握されておるのでございますか。

丸山佶調達庁長官

○政府委員(丸山佶君) 大月において一昨日に起こりました模擬爆弾の投下事故に関しましては、あそこを所轄しております富士調達事務所で、その午後に現場に調査に行きまして、それを所管する横浜の調達局に知らせる、調達局から私どもの方に、昨日本庁の方にも報告が来ております。その内容は、事故の発生時は午前九時五分ごろであるということ、落ちた場所は、大月市大月町字花咲で精米業をやっておられる小沢融さんの、その精米場に一個、それからその付近のたんぼに一個と、二個であること、それから落ちたものは模擬爆弾で、長さ六十五センチ、径十センチ、重さ十キロのものであるという報告が来ております。それに関する損害の点を目下調査しておる、人間その他の被害はないということであります。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 大体報告はお受けになっておるというわけですね。これは富士の演習場に落ちたという場合と違いまして、大月というような、ああいう汽車もすぐわきを通っておる、その市内に落下しておりまして、非常に地元でも騒いでおるのでありますが、まず第一に、その事態の報告があったときに、今申しましたように、その精米所、小沢さんの家に対しましては、すぐにお見舞といいますか、そういうものは措置をもうすでに講ぜられておるのでありますか。

丸山佶調達庁長官

○政府委員(丸山佶君) 調達庁といたしましては、これらの件に対する所管する庁として、これまで方針として、直ちに政府のその方面の代表者として被害の方には伺い、お見舞の措置等を講じ、また、今の損害に対する補償措置等の手続も説明するように指示しておりますので、また、こういう事故も、遺憾ではございますが、年に相当ありますので、そのようなことから、これに関しましても、現場の所長において、お説のような措置はすでにとってあると思っております。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 調達庁が、あとで損害があったらそれを調べて補償するという仕事をされておることは、これはわかるのでありますが、事態が起こったときに、すぐにとりあえず責任者がはせ参じて、そうしてお見舞をする、あるいは、おわびをするというような措置の方がもっと大事な、確実におとりになる必要があるのじゃないか。一昨日のことですが、一昨日の大月の市内に落ちております小沢さんの精米所には、だれがお見舞に行っておりますか。

丸山佶調達庁長官

○政府委員(丸山佶君) 行った者の名前をまだ承知しておりませんが、富士調達事務所の者が一昨日の午後に伺っておると承知しております。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 これは一つ長官としても、出先で起こっておることだから、たぶん出先の者が行っておるだろうというような、そういう認識でなくして、こういう事態が起こったら、それは大へんだ、すぐにお見舞をさす、調査はともかくとして、すぐにお見舞をさすというように、もっと被害者にあたたかい同情といいますか、相済まなかったという、そういう気持を表明されますことが、地元の人たちに与えるいろいろな不安あるいは反発と申しますか、そういうことから考えて、まず第一に大事なことではないか。いささか、そういう点が人まかせといいますか、事務的に流れておるのじゃないか、こういうように思いますので、あらためて少し長官の御所見をお聞きしたいと思います。

丸山佶調達庁長官

○政府委員(丸山佶君) お説の通りに私ども考えておりますし、これまでも考えてきました。従いまして、これまで毎年々々局長会議もやり、また、これを担当するのは実は調達局の事業部というところでございますが、事業部長会議におきましても、常にまず第一に、政府としては、これらの関係の事故については、現場に伺い、被害者の方には参上してお見舞申し上げ、それから、それぞれ必要な措置を御説明申し上げることが大事である。これをいつもの会議の機会にも申し述べ、そのような方針で指導して参っております。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 一昨日のできごとでありまして、これは県内の新聞また県外の新聞におきましても相当大きく扱いまして、被害を受けた小沢さんの談話も、あるいは大月の関係者、相当いろいろな人たちの談話記事も新聞には出ておるのであります。また、記事も詳細に報道されておるのでありますが、その中に、調達庁の者がお見舞に行ったとか、あるいは、それに対してまことに遺憾であるというような記事は少しも見つからないので、まあ一般の者が新聞を見ておりましても、非常に何といいますか、冷たいような印象を受けるので、これはやはり、行かれた人があるのかもしれませんが、おいでになれば、やはりもう少し、言う言葉ははっきりと、見舞もしてもらい、そして警察にも寄って、警察に御苦労も言うてもらい、あらゆるところにある程度の動きをなさることが必要じゃないかと、こう思いまするが、いかがお考えでしょうか。

丸山佶調達庁長官

○政府委員(丸山佶君) お説の通りでございまして、先ほども申しましたように、この数年、そのような措置をとるべきであるということで、ずっと局また事務所というものを指導して参っております。従いまして、今、手元に  一昨日伺った者の名前を持ちませんで、非常に恐縮でございますが、必ずや私の方針通りの処置は私はとったことと考えておる次第でございます。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 それでは、だれがいつ見舞に行ったかということを、一つあとで資料でお知らせを願いたいと思います。  今度はその次の質問をいたしたいと思いますが、一体これはどこの飛行機から落ちたのか。まあこれはすぐにどういう飛行機から落とされたという断定もしにくいのでありまするが、一応は、自衛隊の演習機か、あるいは米軍の演習機かというようにいわれておるのでありまするが、今、調達庁に入っておりまする報告によりますと、これはどの飛行機から落ちたものか、まず第一にその飛行機の所属がわかりましたらお知らせいただきたいと思います。

丸山佶調達庁長官

○政府委員(丸山佶君) これは米軍が、または自衛隊の飛行機か、どちらかであると私どもは考えております。具体的には、自衛隊としましても、直ちにこれの関係を調査してもらいましたところ、これまでの判明のところでは、自衛隊の方はどうもそういう事故は見当たらないということでございますので、私は、一応これは米軍の飛行機からの事故であろうと推定いたしております。推定のもとにありますので、現場は米軍にも連絡し、従って、米軍の空軍から係官が参りまして、たしか報告によりますと昨日、その付近にどんなものが落ちたかということでそれを現在調べておる最中でございます。また、私も本日ちょうど合同委員会がございましたので、米軍のものであるという推定のもとに、これらの処置に関し、向こう側の一そうすみやかなる原因究明なり、今後の対策なりについて要求して参ったのでございますが、はっきり何で一昨日の事故がきょうになってわからぬかということに対する一つのものとしましては、この模擬爆弾というものはやはり米軍も自衛隊も同じものを使っておる事情があるそうでございます。従って、すぐ直ちに断定ということの事情がむずかしい。もう少し全国の各部隊についてつぶさに調べてみる、こういうことでございますので、私は今のところ、一応自衛隊のものではなくて米軍のものだろうと推定はいたしておりますが、目下米軍について確認中でございます。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 大体、それの明瞭になるのは、まだどのくらいかかるものでしょう。

丸山佶調達庁長官

○政府委員(丸山佶君) きょう合同委員会でもこの話を持ち出しているような次第ですから、私は、そう長くかかるわけではなくて、近日中には判明すると思うのでございます。実は、これが近日中に判明いたしませんと、私どもが仕事として補償事務等いたしておりますが、私どものとういう法規にのっとってやるべきかどうかということのもともきまらないことになりますので、これは即刻、その意味からも私は急いできめたいと思っております。確認を得たいと思っております。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 地元の者としましても、一体どこの所属の飛行機から落ちたのか、まだ……これから質問しますが、どこの飛行機が落としていったのかということが、まずわからないと、非常にこれは不安を持っておりますので、早急に判明さしていただきまして、それも資料として出していただきますか、あるいは連絡をしてお知らせを願いたいと思います。  次の質問に移ります。想定ではありますが、それが米軍機にしましても、自衛隊機にしましても、ああいう場所の上を、ここには模擬爆弾と書いてありますが、しかし、これはいつ爆発するかわからないもののようでありますが、こういうものを落としたということは、一体これは、もちろん意識的にこれを上空から落としたとは私ども思いません。思いたくないのでありますが、しかし、こういうような危険なものを飛行機が持っておって、その爆弾が自然にしても、何か整備の欠陥によるものとしましても、こういうものが市街の上に落ちてくるというようなことの原因につきましては、これはほんとうに究明しまして、はっきりして、そういうような不備のないようにこれはしなければ、非常にこれは心配になるのであります。そういうような爆弾を装備している飛行機が飛んだときに、そういうものは自然に落下するというようなことが想像できるのでありますか。あるいは過去においても、そういうようなものが自然に落下した事実があるのか。そういうときには一体どういうような欠陥で落ちたのか。一つその点を御説明願いたいと思います。

丸山佶調達庁長官

○政府委員(丸山佶君) 私がこれまで受けております報告によりますと、演習用の模擬弾であるということでありますので、それから推定いたしますならば、これはやはり演習場に行く途中等において、何らかの事故のために落ちたのではないかと思います。もちろん、この大月のような所へ意識的に落とすなどという事情もわかりませんし、また爆弾そのものは模擬弾で爆発性のものではない。しかしながら、模擬弾でも、演習用のものでありまするというと、どこに落下したかということが判明する程度の煙は出す装置はありますので、その程度のものでございますが、重さが何しろ十キロもありますから、これがもし人に直撃でもすれば、大へんなことでもありますし、また現にこの精米所の壁を貫き柱を破損しているという実情も出ている危険なものでございますので、当然そのどういう演習へ行く途中であって、どういう原因によってこのような事故が起きたのか、これは十分に調査究明した上、今後のこれらのことに対する補償措置をいかにすべきか、このような問題を確認、確定していかなければならない、このように考えております。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 私は、最後には調達庁の長官には十分な補償を要求したいのでありますが、その補償しますからよいという問題ではないので、これは飛行機から、こういう模擬爆弾にしましても爆弾が空から落ちてくる、こういうことがあり得るかということについて非常に危険を感じておるのです。十八日のこの模擬爆弾も小沢融精米所の主人が精米機にエンジンをかけようとしておりましたときに上から落ちてきたが、それが突きささった所は、わずかに一メートルぐらいな自分のわきに落ちておるのです。一メートルといえばほんとうにあぶない。手でも伸ばしておれば手もやられてしまうというような手の届くような所なんでありまして、このような近くに落されておるのでありまして、もう小沢融の談話から、市民も非常に心配をいたしております。第一に、先ほどのどの飛行機から落ちたのか、次にはどういうような原因で、あるいは欠陥で落ちたのか、それを究明してもらいまして、そして確実に将来はそういうことが絶対にないのだということに米軍なら米軍機、自衛隊なら自衛隊機に措置を講じてもらわないと、あとで補償すると申しましても、これは死者が出ましたり、こういうことではもう補償しても追っつかないので、絶対にそういうものは落とさないという装置につきまして、確実な方法を講じてもらいたい。このことにつきましては、調達庁の長官としても、厳重に確実に、それはここの席におきましても言明していただき、申し込んでいただきたいと思うのであります。

丸山佶調達庁長官

○政府委員(丸山佶君) お話のように、これまでのありました事故は、演習場の周辺近く等が大部分でございました。水戸の対地演習場とか東北あるいは九州の北部という所にそういう演習場がございますので、その周辺の問題が多々今まであったのでございまして、実はこの山梨県の事故と、それから先ほど質問にありました群馬県の事故は、ちょっとそれと性質を異にしておる点がございますので、私どもも、これについては十分原因を調査し、そしてこの予防装置をいかにして講ずるか、この前提のために、まず自衛隊のものではないと今のところ私は推定いたしておりますが、米軍の方も今調査中でございますが、まず、それから確認いたしまして、今後の措置を講じ、これらのことを絶対になからしむるような方途も私ども講じたいと思っております。もちろん補償は、十分に調査の上その措置はとりますが、補償措置さえとればいいというような考え、毛頭持っておりませんので、お説のような措置に進めたいと思っております。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 防衛庁の官房長が出席されたようでありますので官房長におお尋ねいたしますが、今質問しておりまする米軍機あるいは自衛隊機から、演習場の上空でない中央線の大きな分岐点の駅になっておる大月の市内に模擬爆弾が二発も落下しまして、そして市民は今非常に恐怖に包まれているのでありますが、航空機から、模擬爆弾にしろ、演習場でない遠く離れたこういう市の上空で落下するということは、一体考えられることかどうか。これは防衛庁の方から一つ御答弁を願いたいと思います。

加藤陽三防衛庁長官官房長

○政府委員(加藤陽三君) 普通ロケットその他にいたしましても発射装置がありまして、発射装置を作動さして初めて飛行機を離れるということになっておるというように私承知しております。非常に危険なものでありまするから、そう簡単にそういうような模擬爆弾にいたしましても、自然のままで離れるというふうには私はなっていないと思うのでございます。なお、自衛隊といたしましては、あらかじめ投下訓練等をいたします場合には、海面を利用して——今やっておりますのは、海面を利用して公示をいたしまして、危険のないような方法で、主としてこれは磁気探知の機器、何と申しましたか、操具ブイでございますか、そういうふうなもので投下訓練をやっているところはございます。しかし、今まで問題が起こったことはございません。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 官房長の答弁で、発射装置がしてあって、それを操作しなければ爆弾は落下しないという確実なお話がありますというと、また心配になりまして、まさか、先ほど故意に落としたものではなかろうと言っているのでありますが、どうしてそういうものが市内の上に落ちてきたか、これは非常に心配になるので、この点につきましては、調達庁長官にも原因を十分に調査をして報告をしていただくように要望したのでありますが、防衛庁の方におきましても、これが米軍機か自衛隊機か、まだはっきりしないようでありますが、そういう装置のしてあるものが、二個の爆弾が同時に同じ場所に落下しておりました。わずか数メーター、あるいは離れましても十メーターぐらい離れた場所に、一つは精米所の壁を破って家の中へ、一つはその裏のたんぼに落ちておる。二個も同時に落下しておるのでありまして、そういうことが確実に発射装具の操作をしなければ落ちないというものが、なぜに落下したかということは、これこそ非常にみなが心配しておりますので、その原因がどこにあったかということは、これは一つ明らかにしてもらって、そうしてみなを安心させたい。先ほど来言うておるのでありますが、そういうことについて、新聞の報道では、非常にみなが心配しており、不安であるという記事は載っておりますが、それに対する安心をするような談話は一つもない。お見舞をしているというような記事も出ていないのです。これは一つ調達庁長官からも、防衛庁の方からも、調査をされたならば適切に迅速な措置を講じてもらいたい。また、当国会にも一つ報告をしていただきたい。さらに調達庁の長官には、第三の点でありまするが、これは、その落下させました航空機が米軍機であるということに多分なるのじゃないかと私思いますが、そうならば、すぐに事前からでも早く被害者に対する見舞あるいは被害損害の補償というようなことにつきましては、当人はもちろん、いわばその周辺の心配をして危惧を持っている人たちにも、これは実損があったかなかったかというような問題もありましょうが、ある程度不安を感じておりますので、そういう不安も解消されるように適切な措置を第三には講じてもらいたい、その点についてのお答えをいただきたいと思います。

丸山佶調達庁長官

○政府委員(丸山佶君) その第三の点に関しましては、これは従来から、かかる場合には、私の方では現場の事務所においてそのような措置をとるように指示、指導しておりますので、私もこのケースに関しましても、とられていると存じておりますが、なお念のために、具体的にどのような措置が今まで行なわれておったか、今後どのようなことに現場でするかということを直接にチェックいたしまして、適切な御説のような措置をとりたいと思っております。

加藤陽三防衛庁長官官房長

○政府委員(加藤陽三君) 私の防衛庁といたしましても、調達庁と協力をいたしまして、事実を調査したいと思います。日時がわかりますれば、自衛隊の飛行機がその付近を行動したかどうかということは大体わかるわけでございます。明瞭になると思います。今お話を伺っておりまして、おそらく取りつけの模擬爆弾でありますか、何でありますかはっきりいたしませんけれども、おそらく取りつけの部品等に十分でないところがあったのじゃないかというふうに想像するのでございます。しかし、それにいたしましても、国民に不安を与えることでございますので、こういうことにつきましては、あくまでも原因を確かめまして、今後こういうことの起こらないように措置を講じなければならないと思っております。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 日時は先ほど申しましたが、十八日、一昨日の朝の九時五分に落ちているのでございます。それから先ほど最初に質問をしましたときに、防衛庁の方から出席がなかったので明確なお答えがいただけなかったのでありますが、こういう事故が起こったときに、すぐに警察が取り上げますが、自衛隊の府県にありまする連絡部というものとこの警察との間の連絡、こういう事故についての連絡はどういうようになっているのか。警察が言わなければ、自衛隊の連絡はそういうものは知らぬ顔をしているのか、あるいは話を聞いてすぐに自衛隊の連絡部の方から警察へ行って調査して、そうしてそれぞれ報告をするのか。その間の連絡はどういうように平素から指示されているのですか。

加藤陽三防衛庁長官官房長

○政府委員(加藤陽三君) これは御存じかと思いまするが、今、自衛隊の地方連絡部に与えておりますのは、募集及びこれに伴う広報宣伝の任務でございます。事実、政府といたしましても、地方連絡部は県庁の所在地にあるわけでございまして、地方に起こりました事故につきましては、なかなか連絡部の方で早くこれを知るということは困難であろうと思います。警察の方は全県下に網がございまするので、そういうことについても早く情報を得ると思います。現に、所によりましては、警察の方から自衛隊の連絡部の方に御連絡をいただいておりまして、自衛隊の方でもそれを取り上げて調査をし、しかるべく措置をするということもございますが、全国的にはこういうことにはなっておらないのが現状でございます。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 これは地方行政といいますか、あるいはその警察関係の当局に質問をする方が適切かと思いますが、そういう米軍機かあるいは自衛隊機からか落下したものによって被害が起こった場合は、警察はただ警察の地方本部から警察庁に報告をするほかに、それぞれの調達庁なり、あるいは自衛隊の連絡部に報告を、連絡をとられるような平素連絡を防衛庁なり、あるいは調達庁の方からもお願いをしているといいますか、依頼をされていると申しますか、そういう連絡はどうなんですか、なさっておりますか。

丸山佶調達庁長官

○政府委員(丸山佶君) とれは、平和条約が発効しまして、このような米軍関係の事故に関しましては、御承知の前の行政協定、ただいま地位協定でございますが、十八条に規定ができましたので、そのときからこれの措置に関しましては、調達庁が調査をし、補償をする、いろいろな措置を講じます、事故に関し、まず発見、それから連絡その他もし危険なものが落ちた場合には、その付近に人の立ち入らないようにというふうな予防措置等の関係からも、警察と調達庁の局なり、あるいはもよりの出先の事務所なりというものは密に連絡するということを、その行政協定ができました当時から十分中央で打ち合わせをし、それについてこまかい連絡方法等もきめまして、それを地方の方へも伝えておりまして、それに従って現在やっております。その関係は非常に密だと思っております。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 防衛庁の方。

加藤陽三防衛庁長官官房長

○政府委員(加藤陽三君) 起こりました事故が自衛隊に関連をした事柄でございましたら、私は警察の方から自衛隊の地方連絡部なり、もよりの部隊なりに連絡があるのが通常だと思います。ただ、正式と申しますか、正式に警察と防衛庁との間でそういうような取りきめをしておるという事実はございません。この点につきましては、なおよく検討をいたしまして、要するに、そういう事柄が起こりました場合に、迅速に措置ができまするようにすることが大事でございますので、よく検討をし、話し合いも場合によってはしていきたいと考えております。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 大体質疑はこれで終わりますが、まず、最初に申しましたように、見舞を迅速にされるということ、それから第二には、落としました飛行機がどこの所属の飛行機であるということを早くはっきりさせてもらいたい。第三には、将来こういう不幸なできごとが起こらないように原因を十分に調査して、あるいは不完全な器具が扱われておったか、そのときどういうような錯覚でどういうような行為をしたのか。どうかその点はあくまでも究明してもらって、かかる事態が再び発生しないような措置をこれは徹底的に一つ講じてもらいたい。最後に、補償につきましては、被害者だけに限定せずに、ある程度不安を感じておりまする市民にも、安心のいくような措置を講じてもらいたい。  以上、また次の機会に御答弁願いますし、それまでに措置が講じられましたら、できるだけ早く措置を講じていただくように要望しておきます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 ちょっと資料をお願いしておきたいと思うのですがね。茨城県の米軍爆撃演習場付近の被弾被害状況は、三十三年の二月までは一応数字となって出ておりますけれども、本年の三月——今四月ですが、三月までの被害状況について、できれば一つ地図と被弾した地域の明示したものを資料として出していただきたい、調達庁。

丸山佶調達庁長官

○政府委員(丸山佶君) 承知いたしました。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 防衛庁長官お見えにならぬので官房長並びに防衛局長にお伺いしたいと思います。と申しますのは、海上自衛隊では、四月二十五日から三日間例の相馬ケ原演習場で、国産の訓練用の航空ロケット弾の試射をするというふうに情報を承わっておりますが、その詳細をまず御説明いただきたいと思います。具体的に、たとえばこのロケット弾は海上自衛隊が米国から有償援助で受け取ったロケット弾を原型としてプリンス自動車会社がこれを作成したものというふうに聞いておるわけです。それだけではよくわかりませんので、直径、長さとか、あるいは射程距離、有効射程、重量、破壊力、それから会社で現に作っておるわけですから、価格、こういう一切の全貌を一つ明らかにしていただきたい。

小幡治和自由民主党

○理事(小幡治和君) 今ちょうと防衛庁の方からは加藤官房長、木村経理局長、それから塚本装備局長が列席しております。

加藤陽三防衛庁長官官房長

○政府委員(加藤陽三君) 御指摘の件でございますが、これは海上自衛隊の持っておりますP2Vという飛行機から発射するロケットでございまして、プリンス自動車で国産しておるものでございます。   〔理事小幡治和君退席、委員長着   席〕 この直径は五・七センチ、長さが七十四センチ、重さが五・三キログラム、速度が毎秒三百メートル、射程は五百メートルくらいのものでございます。今、四月二十何日とおっしゃいましたけれども、その試射の実験は五月中に行なう予定でございます。価格等につきましては、手元にただいま資料がございませんから、後刻調べまして御説明申し上げたいと思います。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 実験の要領は、同演習場内にランチャー一基を据えて、三日間で六十発を発射する、そして異常燃焼の有無等について確認するためのものだ、こういうふうには聞いているのですが、そういうことに関した実験の要領について具体的にお伺いしたいと思います。

塚本敏夫防衛庁装備局長

○政府委員(塚本敏夫君) 実験は、これはロケットには爆発物は積んでおりません。これは訓練弾でありまして、それでありますから、このロケットの飛翔状況の試験、こういうことに考えております。五月幾日からやるかということはまだ決定いたしておりませんが、大体三日間くらいでやれるじゃないか、かように考えております。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 そうしますと、冒頭お伺いした四月二十五日から三日間ということではございませんね。五月中にということですね。

塚本敏夫防衛庁装備局長

○政府委員(塚本敏夫君) さようでございます。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 なお、これは実験の結果がよければ、年間五千発の必要量を全部国産品に切りかえる。もし実験の結果がよければ切りかえる。そうして海上自衛隊のP2V——対潜哨戒機、あるいはS2F、こういうものに装備して訓練するんだというふうに聞いているのです。この点に関しての真相をお伺いしたい。

塚本敏夫防衛庁装備局長

○政府委員(塚本敏夫君) 実験の結果が、われわれが考えておりますような結果が出ますれば、将来国産でやっていきたいと、かように考えております。発数は五千発ときめているわけじゃございませんが、まあ、できれば二次計画においてどれくらいを必要とするか——今言われましたP2V等から発射するものでありまして、将来ともできれば国産化いたしたい、かように考えております。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 この実験については、まず海幕から陸幕に対して相馬ケ原使用についての申し込みがあった。この海幕から申し込みを受けた陸幕は、目下防衛庁とせっかく検討中である、そういうふうに聞いているわけですが、その検討の結果どういうことになったか、この点をお伺いしたい。

塚本敏夫防衛庁装備局長

○政府委員(塚本敏夫君) 海幕から陸幕の方に話しまして、期日等につきまして——現在、大体やることにつきましては、陸幕の方も異存がないようでありますが、期日等につきまして、現在検討いたしております。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 さて、この相馬ケ原ですが、御承知のように、先年有名な、米兵ジラードが農婦坂井なかさんを射殺した、こういう大きな国際的な問題まで起きたということはよく御存じだと思うのですね。こういう非常に大悲劇のあった、こういう特定の地である相馬ケ原を特に選んでロケットの実験を行なわんとする根拠は那辺にあるのか。これは相馬ケ原については、相当周辺の村民、町民も戦々きょうきょうとした心理状態であるわけです。あのなまなましい事件はまだ深刻に頭に入っているわけです。そういう特定の地を特に選んだ理由ですね、こういう点についてお聞かせいただきたい。

塚本敏夫防衛庁装備局長

○政府委員(塚本敏夫君) この発射は、さっきも申しましたように、大体二百メートルくらいの距離を発射するわけでありまして、射程は、これはP2Vから打ちますので、高い所から打つわけでありますから、さっき官房長が申しましたように、五百メートルくらいは到達し得るものでありますが、今度の場合におきましては、大体二百メートルくらいを飛ばして、単にそのロケットの飛翔状況の実験というだけでありまして、爆発させてその性能を試験するというようなものではないわけであります。そういった点で、別に相馬ケ原が悪いとはわれわれは考えておらぬので、一応相馬ケ原にきめたのであります。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 先ほども申し上げたように、この相馬ヶ原は、あのようなジラード事件から非常にこの問題については県民の関心の深い所だ。で、今またこういう所で、物騒なこういう誘道弾の実験を、試射をやるということになって、そういう報道を受け取った県民は強く反対をしておるわけです。まだ真相がよくわからないので、今真相を究明中という段階で、まだ具体的に反対ののろしは上がっておりませんけれども、着々その反対運動を盛り上げるために真相を究明しながら待機の姿勢にあるということ、もしこれが、防衛庁があえてこの実験を強行しようと、そういう情勢になれば、繰り返して申し上げたこういうジラード問題のあとの問題でもあるし、非常な大混乱が起きるということは容易に察知できると思う。そこでこの際、とにもかくにも、こういうジラード事件の起きたような所を特に選ぶことはこの際避くべきだと思う。従って、まだ陸幕としても、また防衛庁としても、一応やることには大体きまって、期日について検討中、こういうお答えであったので、さらに検討を進めて、こういう特定の地でそういう混乱を再び三たび繰り返すことを避けた方が賢明であろう、そういうことで、これは防衛庁長官でないとちょっと即答できぬと思うのですが、できればこういうことは、一つ、以上申し上げたような理由でこの際中止すべきではないか、こういうふうに考える。その点についていかがですか、防衛庁として。

加藤陽三防衛庁長官官房長

○政府委員(加藤陽三君) これは今伊藤先生もおっしゃった通り、私どもでは、この席でその点についての御答弁を申し上げることはむずかしいと思います。やるとかやらないということにつきまして、取りやめるということにつきまして、御答弁申し上げることはむずかしいと思います。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 そこで、この場であなたに要求することは、いささか問題が大きいだけに無理であろう、私もそう考えます。そこで、防衛庁長官をお呼びしたわけですが、ちょっと速記をやめて……。

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 速記をとめて。   〔速記中止〕

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 速記を始めて。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 そこでさらにお伺いいたしますが、これは結局、官房長ではお答えできないというので、お答えできないという立場の人にさらに追及することも無理であるので、長官がもしすぐお見えになれば別ですが、今使いが行っているようですから、若干その間お伺いしたいと思いますが、先ほど丸山長官に、この問題を離れて、太田・大泉の飛行場の返還の問題並びに新田町の小金井に物資が投下されたという問題、この問題にからんで、先ほど調達庁長官にはお伺いしたわけです。これも防衛庁長官でないと最終的にお伺いできないわけですが、ただ、詳細については申し上げることを避けますが、これは官房長よく御存じのように、赤城長官、江崎長官、そうして西村長官になったわけですが、赤城、江崎両長官は、具体的に日を限って、返還しますと公約された。このことについては、官房長もよく御承知だろうと思います。一方群馬の方は、群馬県会でも決議がなされて、百六十万県民の強い要望であるということ、そういうような関係もあって、あなたの友人である神田知事がしばしば防衛庁にも陳情に来ていると思うのです。事ほどさように、県民あげて飛行場返還には努力しておるわけです。ところが、公約にもかかわらず、さっぱりこれは三カ年の間ただじんぜん日をむなしゅうして、いまだに端緒を得ない。そういう中で、現地ででは、大工場、大会社が最初移る予定のものが、次々に計画を変更して、他に転出してしまう、こういう事態も起きておるわけです。物心両面にわたる大きな損害を受けつつあるわけです。特に、西村長官は、これは二月二十三日の当内閣委員会で、前長官が、どうも実現しないので、期日を明らかにすることはまずい、この際期日は明らかにしない方がいい、賢明だというようなお考えであろうと思うが、とうとう期日を明らかにしなかったわけです。しかしながら、こういうふうに私の質問に対して答弁されておる。「いたずらに委員会で自分だけが判断して一方的に日限を申し上げるよりは、むしろ真実の努力を傾ける方を先にして結果を得たい」、それでなお、「この問題が比較的長い期間を要しておるということも存じております。また、前長官でございますが、一応の目標を立てられたことも一応は存じております。しかし、私といたしましては、諸般の状況から、相手と十分に代替地等の問題で話し合いを進めて、できる限りの努力はしなければならぬ」と、こういうふうに真実の努力を傾けるとか、あるいは代替地の問題で話し合いを進めて、できるだけ努力をする、こういうことを確約されたわけです。そこで、あなたの立場で、長官が防衛庁としてどのように努力されてきたのか、真実の努力というのは、一体どういうものであったのか、それを最後にお伺いしておきます。長官がお見えにならなければ、本日の質問はこれでとどめておきたいと思います。官房長のお立場で、防衛庁長官がどのように手を打っているかよく御存じだと思いますので、最後にこの点をお伺いしておきたい。

加藤陽三防衛庁長官官房長

○政府委員(加藤陽三君) 太田・大泉の問題は、前々から当委員会においてもしばしば論議せられておりますので、私もよく承知をいたしております。ただ、この仕事そのものは主として調達庁の方で扱われる事柄でございまするので、長官に対する補佐は調達庁長官が主としておやりになっているような状況でございます。もちろん、われわれといたしましても、調達庁は防衛庁の外局でございまするので、防衛庁として活動すべき分野につきましては・協力をするのにやぶさかではございませんが、今までのところ、長官がどういうふうに御活躍になりましたかということについては、詳細は存じておりません。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 それでは、長官がお見えにならないので・時間の経過もだんだんたって参りますし、まことに遺憾ながら、本日のところは、この件に関する質問は打ち切っておきます。また次回にあらためてお願いしたいと思う。以上で終わります。

横川正市日本社会党

○横川正市君 さっき速記のないままに私の方から発言をしておいたわけでありますけれども、この際委員長に私の方から強く一つ要請しておきたいと思う。ぜひこれは理事打合会等でも検討した上で、何らかの処置を一つとっていただきたい。それは、伊藤君から再々この委員会を通じて明らかにされております太田飛行場の返還問題をめぐっての論議でありますけれども、歴代の防衛庁長官から、返還については同意をされ、期日を付してその努力を約束されたのは、しばしばであります。しかも、三年という月日を経過いたしましても、なおかつ事は明らかにされておりません。これは私は、委員会としても、また議会としても、きわめて残念なことだと思うのです。この際ですから、責任の所在を明らかにして、院はその問題について何らかの態度を表明すべきだと私は考えるわけでありますが、これについてぜひ一つ御協議いただきたいと、かように思います。

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 他に御発言もなければ、本件に関する審議は本日はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後四時五十五分散会    ————・————

国会会議録検索システムで原文を見る ↗