内閣委員会 第13号
- 発言数
- 63 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1961/03/30
会議録
○委員長(吉江勝保君) これより内閣委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。昨日、後藤義隆君及び井川伊平君が辞任され、下村定君及び大谷藤之助君が選任されました。 ——————————
○委員長(吉江勝保君) 通商産業省設置法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行ないます。 政府側より出席の方は、椎名通産大臣、樋詰官房長、伊藤鉱山局長、今井石炭局長、小松参事官、伊藤企業局次長でございます。 御質疑のおありの方は、順次御発言願います。
○山本伊三郎君 それでは、まず通産大臣に一つお伺いしたいのですが、その前に、実は審議会なり調査会なり、その他これに類するものが非常に多くなってきているのです。しかるに、今度も三つ新設するという通商産業省からの要望が出ておるのですが、この問題につきましては、後ほど行管の長官が来たときに質問するといたしまして、通産大臣に一つ内容についてお聞きしておきたい。 第一は、産業構造調査会、これは新設に類しているやつでございますが、なるほどこの提案理由の説明を見ますると、もっともらしく書いておりますから、これは必要であるということも一応考えられる。そこで、この産業構造調査会、政府として漫然とこれが調査会にゆだねて、いわゆる産業の高度化の推進に対してそういう委員の意見を聞こうということでないと思うのです。少なくとも通商産業省としては、一応の構想と申しますか、池田内閣としての構想があると思う。 そこで、具体的に私は聞きます。抽象的にそういうことを言っておっても、抽象的な答弁で逃げられますから。この提案理由の説明を見ますると、いわゆる三つの問題が出ておると思う。これは文章ですから、よほど吟味せぬとわかりませんが、どういう点を通産省はこの調査会で求めんとしているかということが出ていると思う。第一は、「産業の実態を総合的に把握し」、こういうことがまず要求されておると私は見るのです。それから第二は、「産業の内部及び産業相互間に包蔵する問題点を解明して」、こういう問題がここに提起されておると思う。その次は、それらを総合して「今後の産業構造のあり方について検討する」、こういう三つの問題がここに一つのテーマとして出されておると私は考えておる。そこで大臣にお伺いいたしますが、「産業の実態を総合的に把握し」ということは、通商産業省としてどういうものを求めておられるのか。この点について具体的に一つ大臣から御説明願いたい。
○国務大臣(椎名悦三郎君) 日本の産業の現状は、漸次機械工業を中心とする重化学工業が非常に日本の産業においてウエートを占めつつありますが、また、これを今後もこの情勢をますます助成、助長いたしまして、そして世界の経済に対して、いわゆる競争力と申しますか、これと拮抗していくという、いわゆる産業の強化、これをはからなければならぬ、こういう大きな目標があるわけであります。そのためには、二重構造といわれておりますが、中小企業が相当日本の産業経済界において大きな分野を占めておる。そして、大企業との間に非常な格差があるとか、あるいはその他の面において、いわゆる二重構造として表現されておりますが、いろいろの調整すべき問題が多々ある、こういったような点に着目いたしまして、この二重構造を是正し、そして、産業全体のあり方というものを変えていかなければならない、構造的に変えていかなければならぬというのが大きな目標でございます。 それで、実態を総合的に把握するというこの言葉の意味は、個々の中小企業の問題につきましても、個々に、あるいは設備近代化でありますとか、あるいは技術の指導でありますとか、あるいは金融の問題でありますとか、従来とも施策を立てておるのでありまするけれども、今申し上げましたように、全体の産業構造から見て、中小企業の各業種、業態についてどうあるべきか、将来、機械工業でありますれば、その機械工業にもいろいろありまするけれども、大企業と中小企業との系列関係がまだ整理されておらぬとすれば、どういうふうな仕組みで、どういうふうにどの程度まで持っていく、全体の機械産業の見地から、中小企業というものをどういうふうに現状を把握し、また、将来どういうふうにしていくか、こういった点が具体的に問題になると思うのであります。化学工業にいたしましても、あるいは繊維産業にいたしましても、まあその業態々々によって、その二重構造を、どういうふうにその矛盾を解消していくかというような点が、今までは日本産業の構造的なあり方として問題を把握せずに、中小企業の振興とか、あるいは経営合理化とかいったような点から入っておったのでありますけれども、これをもう少し高い見地からどうするかということを考えなければならぬのでありますから、従って、総合的にその実態を把握するということが必要になってくるものと私は考えております。
○山本伊三郎君 そこで、これをもう少し具体的に聞いておきたいのですが、今おっしゃるように、日本では、二重構造が現在産業の推進に大きい障害になっていることは大臣言われた通りです。池田総理も施政演説で言っておられまするが、これはまあ今日始まったことではないが、しかし、今度為替、貿易の自由化によって、これがより必要性が生じてきたというのが今の政府のおかれた立場だと思うのですが、そこで、今この調査会を作って三十八年ですかに結論を出すと言われるのですが、二重構造の解消については、政府は相当いろいろと今まで省内でも検討されておったと思うのですが、この結果を待ってこういう点に手をつけると言われるのですか、それとも、すでに省内で、通産省として手をつけておるけれども、もう一度産業の構造の高度化をはかるために意見を聞きたいという、こういうことであるか 調査会の性格を、この意味において、その点を一つお聞きしておきたいと思います。
○国務大臣(椎名悦三郎君) 三十八年度までということで、三年間置くことにしておりますが、それは結局日本の当面しておる貿易自由化ということで、いよいよ構造的に日本経済の状況を把握して対処しなければならぬということになっておるのでありますから、貿易自由化というものに密接の関係を持つものであるということは御指摘の通りでございます。そこで、三年間調査してそれからというのではもちろんおそいのでございまして、もうすでに自由化が始まっております。始まっておりますが、これから自由化するものはなかなかむずかしい。そこで、ただ総論的なものは大体まあ頭の中に入っておるのでございますけれども、もう少し具体的な、もっと立ち入った実態を把握し、そしてこれに対する対策ということになりますと、まだまだ考究すべき点があるのでございまして、つまり実行案をどんどん作って、そうして端からそれを実行に移す、こういうような建前のもとにこの調査会を進めて参りたい、こう考えるわけであります。
○山本伊三郎君 それじゃもう一つ具体的に深く聞きますけれども、この産業構造の調査会のいろいろの説明がありますが、今大臣の言われましたように、日本の産業で一番苦しむのは二重構造、大企業と中小企業のこの二重構造というのは非常に問題でありまするが、この調査会において、この二重構造を解消するという考え方で政府はおられるのか、それをどう合理的にこれを、いわゆるここに書いておりまするように、産業構造の高度化を実現することということがいわれておりますが、どういう趣旨でやるか。産業構造の高度化というのは、二重構造を解消するという意味であるか、どういう工合に中小企業を育成して合理化するか、これはどういう点にあるかということを一つこの機会にお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(椎名悦三郎君) いわゆる二重構造というものは、すべてこれは弊害を伴うものであるということにも私どもは考えていないわけでありまして、二重構造からくるいろいろな業界の混乱、摩擦、あるいは中小企業が部分品を作って大企業に提供するというような場合に、その部品の製造が不ぞろいである、従って、でき上がったものに甲乙があって、そうして必ずしも規格が統一されていないというような、そういういろいろなそこに弊害を生ずるのでありますが、それを一挙にして二重構造を解消して、皆大工業なら大工業にこれを吸収してしまうというような、そういうことまではわれわれは考えておらない。二重構造からくる弊害を除去して、そして中小企業も大企業も、ともにそれぞれの分野において十分に繁栄するというのが目標でなければならぬと思うのであります。そういう意味で二重構造そのものを解消するというところまでは考える必要はない、また、考えるべきではないと考えております。
○委員長(吉江勝保君) 小澤行政管理庁長官、川島中小企業庁振興部長が出席されております。
○山本伊三郎君 もちろん今言われたように、産業の種類によっては、いわゆるその規模においては中小企業が適当であるという産業もあることは当然なんです。しかし、今二重構造で実は問題になっているのは、工場が大きいとか、産業が大きいとか小さいという問題ではないのです。いわゆる中小企業が持っておる弱みをどうするかということが二重構造のこれを解消するという意味である。工員がたくさんおって大規模だからといって、必ずしもこれが大企業に分類するというだけじゃないのですね。こういう点を私は実はあなたに質問しておるのです。現在日本の中小企業の悩んでおるというのは、単に規模が大きい小さいという問題じゃないのです。すでに大資本にすべて侵略——侵略ということはどうかと思いますが、侵蝕されつつある。もうあらゆる種類の生産を一大企業がそれをやってしまって、中小企業がもう入る道がないというところまできておるのです。実はこれをどうするかということが問題であろうと思うのです。商工委員会でございませんから、あまり内容を専門的に追及いたしませんけれども、少なくともこの調査会を作るという立場に立っている通産省といたしましては、その目的というものはどこにあるかということをはっきりわれわれに説明してもらいたいということで言うのですが、その点は政府としてどう考えておられるのですか。
○国務大臣(椎名悦三郎君) 大企業がだんだん中小企業の分野に侵入してくるという場合もございますけれども、それは工業においては割合に少ないのではないか。やはり中小企業の小回りのきく特性を十分に認めて、そうしてすべての工程を自分の工場に集めないで、一定の規格のもとに外注するという方法がむしろよろしい、こういうような観点から、機械工業などでは系列会社の方にそれを外注しておる。そういうような点から見まして、必ずしも何もかにも全部自分のところでやってしまって、中小企業の存在する余地を少なくする、侵蝕するというような現象はそう目立っておらぬと思うのであります。ただ、商業の部門におきましては、かなり大資本による商業が中小商業を圧迫するという、つまり具体的に申しますと、百貨店と小売商業組織の摩擦相剋は、かなり大都会においては顕著に行なわれるのでございまして、これに対しまして、すでに法律をもって規制をしておることは御承知の通りであります。問題は、大企業が中小企業の犠牲において利益を襲断ずるというような、そういう面がむしろ問題になっている。この点に関しましては、十分に金融、租税等の保護によって中小企業の経済力を強化するということに努力をしておるのでありまして、個々の系列間の取引等におきましても、十分に内容に立ち入って調査をいたしまして適当な指導を加えておる状況でございまして、今後においても、これらの系列関係については、弊害を是正するという立場に立って指導して参りたい、そういったような点が、つまり今度の調査会において十分に広くこれを分析調査をしてもらいまして、そうして二重構造の弊害を是正するという方面に寄与してもらいたいという点でございます。
○山本伊三郎君 僕の質問が悪いのか知りませんけれども、私の尋ねているのは、今まで中小企業の育成とか保護とかいわれているのは、金融面とか、現在の中小企業そのものを何とかやっていかそうというのが中小企業に対する対策だとして政府もやっておられたと思うのです。ところが、今度の調査会ではいいことを言っておるのです。つまり構造的に取り上げて二重構造を解消しようという考え方だと私は受け取っておるんです。構造的にやるとなれば、これは相当私は問題というよりも、むずかしい問題だと思っておるんですが、それについてはっきりとどういうものを求められておるのか。今大臣が言われたことでは今までの通りなんです。金融面において育成するとか、そういうことで指導するとか、これは今までの通りなんですけれども、いわゆる産業構造の高度化、いわゆる構造的に中小企業の二重構造を解消といいますか、これをなくしていこう、合理化そうという考え方いかん、この点を一つ聞いておるんですから、その点をはっきりしてもらいたい。
○国務大臣(椎名悦三郎君) 結局系列関係におきましては、組織化をもう少しやるというような結論にだんだんなっていくのではないか。組織も、ただばく然と系列会社を一つの組織にするということでなしに、その業態々々によってさらに細分的に組織化いたしまして、それを大きく一つのものにまとめる。そして、その組織間に対してどういう一体行政政策をやるか、あるいはその他の施策を講ずるかというようなことが逐次問題になると思うのでございまして、まあ一がいにこれは言えないのだと思いますけれども、一つの機械産業等についての系列関係をとって見れば、今私が申し上げるような方向に進むのではないかと考えております。
○山本伊三郎君 組織化、系列化の問題を出されましたが、現在、実は中小企業は資本の系列下に並べられようとしておることは、これは事実であると思う。そこで、今言われたように、資本的に系列化すということを研究しようと、こう言われるのですか。それとも、組織化というのは、同種産業におけるいわゆる協同化と申しますか、組合化と申しますか、そういうものをさされておるのですか。具体的にちょっと聞いておきたい。
○国務大臣(椎名悦三郎君) 協同化でございますね。その協同化も、今度系列の関係においてどういうふうに進めていくべきかというようなことがまあ問題点になると思うのであります。
○山本伊三郎君 それじゃ時間もきましたので、残りのやつは次にいたしまして、きょうの最後に聞いておきたいのですが、実は、これは先ほどちょっと私が言い間違えましたが、三十八年度を一応の目途として出されておるんですが、私は冒頭に申しましたように、貿易、為替の自由化に合わしてこれを推進しようという意図があることは聞いておるんですけれども、この日本の産業の二重構造化というのは、単に貿易の自由化によってのみ考えるべき問題でないと私は思う。従って、これについてはこういう調査会ができたから、これの意見なり答申を待ってそういう構造的な改造というものを考えるというようなことでは私は反対なんです。そういう考えであれば、この調査会の設置に私は反対せざるを得ないと思いますが、この点についてもう一度はっきりと、その点はそうでないんだ、いわゆる二重構造の解消は緊急の要務だから、今通商産業省でやっておるんだということであればそれでよろしいのですが、その点一つと、それからもう一つ今後の私この法案の研究のために聞いておきたいんですが、よく池田内閣が産業構造の高度化という言葉を使われるんですが、わかったようで、実は具体的に聞かれるとわからないものがあるんですが、産業の構造の高度化という、こういうものは具体的に今政府がどういうものを考えておられるのか。先ほどちょっと冒頭に大臣が言われましたけれども、一つの産業の例をとって、それを一つ説明してもらいたいと思う。しかも、おそらく産業構造の高度化というのは、一産業だけではこれはだめだと思う。先ほど言われたように、日本の産業が総合的に高度化をしなければ、これはちんばのいわゆる産業になってしまって、産業の破綻を来たすと思うのですが、どういう工合に日本の全産業をいわゆる総合的に高度化そうという考えであるか、参考までに一つ、そう長く説明せぬでもけっこうですから、はっきりと一つお教え願いたい。
○国務大臣(椎名悦三郎君) まあこの自由化というものを目前に控えて、そのためにこういう調査会を設けるという趣旨であるかどうかというお話でございましたが、従来も、とにかく二重構造なら二重構造の弊害をいかにすれば是正できるかというような点は十分に頭に置いて行政をして参っておるのでありますが、いよいよもって国際的に日本の産業が国際舞台に出るということになりますれば、もう少し綿密にさらに吟味してみる必要があるというような点からこの調査会を設けることにいたしましたのでございますが、しかし、かような問題は、御指摘の通り、ただ自由化のために二重構造を解消するというのではないのであって、日本の産業が自由化そうと自由化しまいと、とにかくこういう二重構造からくる弊害というものはどこまでもこれを是正して、そうしてほんとうにりっぱな体質に改善されていかなければならぬのだというふうにわれわれは考えております。ただ、三年にしたのはどういうわけかということでありますれば、この三年間は特に重要な期間であると、かように考えたわけでありまして、この調査会を廃止した後におきましても、かような趣旨において、十分に考究しながら行政を整備して参る必要があることは当然でございます。 それから、産業構造の高度化とは具体的にどういうことかというお話でございますが、日本全体の産業が、逐次終戦後変わりつつあるととは御承知の通りであります。すなわち、今までは軽工業が中心でございまして、機械工業を中心とする重化学工業というものは、きわめて微々たる状況でございました。結局この機械工業を中心とする重化学工業、そういうものが日本産業の全体に大きなウエートを占めるということに具体的に申せばなると思うのでありまして、ただ、一面から申しますれば、とにかく国全体の経済の生産性を向上する、こういうことに結局尽きるのではないか、付加価値というものを高める、そういう意味のそういう目標のもとに日本の産業というものを構造的に改善していくということであろうと存じます。
○山本伊三郎君 今の答弁では不満なのですが、しかし、相当無理な質問であったのかもしれませんが、私が心配しておるのは、産業構造の高度化ということによって、これは日本も非常に歴史始まって以来、第二の産業革命といわれておるほど変わってくると思います。また、変わりつつあると思います。その際に、産業政策をややも誤まりますと、二軍構造を解消しようとしたことが逆の結果として出てくることを心配します。よほど政府がうまくとれによって施策を行なわないと、非常に混乱をしたような場合が出てくることも考えられます。それは時間がないから、いずれ次の機会にいたしますけれども、この調査会にいろいろ諮られますが、問題は、出てくる委員の人によって、この委員の顔ぶれによってその研究の対象がどれに片寄るかということを私は心配しております。もとより各産業の分野から選ばれると思いますが、今までの政府の各審議会の委員の名簿を見ますと、われわれの心配してきたことが非常に多い。特にこの問題に関して、そういう人が委員になると、今大臣の言われたような逆の面が多く出てくることも考えられる。私はその心配をします。従って、政府は、この調査会委員ですか、これについてどういう構想でおられるか。これはずっとあとの質問でやろうと思ったのですが、大臣にその点だけを聞いておきたい。そのメンバーとしてどういう人を選ぶか、こういう点を聞いておきたい。
○国務大臣(椎名悦三郎君) 問題を分析し、そしてこれを総合して参るのでありますから、別に業界の何のなにがしといったような肩書きにとらわれないで、もちろん業界からもそういう方面の能力のある人をお願いいたしますが、また同時に、学者等の畑からもお願いしたいと考えておりますが、まだ具体的には考えておりません。ただ、一般的に言えるととは、ただフェイス・バリューで役に立っても立たなくても、とにかく有名人を一応そろえるというような考え方は、これは捨てて参りたい、かように考えております。
○山本伊三郎君 おそらくこの法律が通らなければ委員の選考に移らないのですが、この調査会の性格からいって、私は、大臣にその答弁で聞きたかったのは、有能な人はこれはあたりまえです。無能な人を選ぶということはあり得べきことじゃない。有能な人というのはわかっておる。これはいつでも学識経験者という概念規定が入ってきます。一体学識経験者という、経験ということになれば、おそらくこの産業に携わる者は、どういう角度からいっても、若干でも経験者です。これはもう白紙委任をしているようなものですよ。従って、われわれ学識経験者というけれども、もうすべての人が関係している。学識経験者といっているのですが、まあこういう重要な調査会であるから、いわゆる先ほどいいましたように、中小企業からも、そういう各界といいますか、各産業階層から入れるべきであると私は思っておって、そういう考え方で質問したのですが、その点については具体的にどうなんですか。
○国務大臣(椎名悦三郎君) お話のように、各層の有能者を選びたいと考えております。
○千葉信君 きょう午前中に無理をして委員会を開会したのは、たしか通産大臣に時間の関係の都合があるという話で午前中開会したわけですが、まだよろしいのでございますか。
○国務大臣(椎名悦三郎君) よろしゅうございます。
○千葉信君 それでは、今度の通産省設置法の関係というのは、三つの審議会を設置することと、同時に、その顧問会議を廃止するという条件が大体の内容になっておりますが、私は、こういう設置法を通産省が出す場合において、もう一つ解決しなければならない問題のあることを忘れているのじゃないかと思うのです。それは、その通産省の付属機関として輸出会議が設けられた。昭和二十九年に設けられました。私は、この輸出会議は、その構成員が大臣と日銀の総裁ですから、との点はあまり問題にならないと思うのです。しかし、その下部の機関として産業別輸出会議というのがあって、委員の数も千人をこえるという膨大な会議。三十五年なんかは、そのために三百二万六千円という予算を使っております。これが従来しばしば国会において問題になり、今月の二十三日にも、との委員会で、内閣総理大臣に御出席願って、この問題についての論議もした。今始まったことじゃないのです。昭和三十四年にも通産省設置法が提出されたときに問題になっている。どうして今回この問題を処理しようとしなかったのか。大臣に御答弁願いたい。
○国務大臣(椎名悦三郎君) これがまあ従来問題になったことも承知しております。それで、従来のわれわれの会議では、この産業別の輸出会議は一種の懇談的なものであって、特別に会議の全体としての意思を決定し、それを外部に発表するというようなものでなかった。従って、機関の意思を決定しないのであるから、まあ懇談会程度のものである、そういう意味でこの行政組織法には抵触しないという解釈のもとに参ったのでございます。そういう意味で今回提案しなかったわけでございます。これだけ申し上げます。
○千葉信君 どうもその大臣の答弁は、事実をゆがめて答弁しておられる。これはちょっと問題になると思うのです。通産省の方から提出されました書類によると、輸出会議の方は別として、産業別輸出会議は次の業務を行なうと、はっきり閣議で決定された。大臣の話を聞いていると、何かむだ話でもするような会議であるような御答弁になる。そこで、産業別輸出目標案の作成、それから第二は、輸出目標達成に必要な諸対策の検討、輸出目標の達成に必要な諸対策の実施の推進、行政行為に関係の深い三つの項目について、はっきりその輸出会議でやる会議の目的なり内容というものが規定されておるじゃありませんか。この点はどうですか。
○国務大臣(椎名悦三郎君) 御指摘の通りでございまして、どうもそういうことが書いてあるので、これは単なる懇談会であるというわけにはこれはいかないように、私もまあこの場に臨んでそういう気がいたします。それで、この問題につきましては十分に行管とも協議いたしまして、そして、ぜひ必要なれば法律事項にするか、あるいはまた、しからざれば少し模様がえをして、そして現行法規に照らして何ら差しつかえないという結論を出したいと考えております。
○千葉信君 そのはっきりと法律で規制をするという方法をおとりになれば、私はこれは問題はすっきり解決すると思うのです。またはと通産大臣言われますが、そのまたはという方法がどういう格好で模様がえしようとも、法律に違反するという事実は消え去らないのです。特にその千人以上の民間人を動員して、そして日当を支払って開いている会議、それがその模様がえとはどういうことをお考えか知らぬが、政府としては、やはりその法律の建前がはっきりしていますから、この点についてはもっと明確な態度をとって、法律案なら法律案で、どうしても必要なものならば、この際その方法を講ずべきだ、この点について、国の行政組織をどうするかということを担当しておられる行管の長官からも、この輸出会議の問題についてお答えを願っておきます。
○国務大臣(小澤佐重喜君) この輸出会議の問題は閣議で決定したものでありますが、私の方では内容々調査しまして、お示しのようにこれを解決したいと思っております。
○千葉信君 小澤さんの言われる解決というのは、この国家行政組織法にのっとって解決をされるという意味に解していいですか。
○国務大臣(小澤佐重喜君) 大体そうでありますが、また、この法律に反しない場合がありますればその必要はないと考えております。
○千葉信君 それなら、今のこの輸出会議は法律に反すると解されるか解されないか、今ごろ調査をされる筋合いのものではありませんから、その点はっきりお答え願います。
○国務大臣(小澤佐重喜君) それは、要するに私の方で調査する事項じゃなかったものですから、そこまでいかないのですが、これから調査をしまして最後の結論を出したいと思います。
○千葉信君 小澤さんも椎名さんも僕の郷土の先輩だけれども、答弁を聞いていると、ちょっとがっかりせざるを得ぬですな。通産省の仕事は小澤さんには関係ないことでしょう。しかし、国家行政組織法というのは、行政組織をどうきめるかということを規定した法律です。その根本の国家行政組織法については、これは全面的に行政管理庁の責任です。どういうふうに行政措置をするかということについては、行政管理庁としては責任をとらなければならない。その責任官庁が、問題になってから、これから調査するとか、実際あるものに対して法律違反であるかどうかということの見解もきめていないで仕事をされるということは、怠慢もはなはだしいじゃありませんか。あなた方はこれに対して検討を加えられぬはずはないです。今問題になったのではないですから、もっとはっきり言って下さい。
○国務大臣(小澤佐重喜君) これは通産省の指導のもとにと書いてあるので、その八条には当てはまらないという解釈を持っておったのです。しかし、あらためてあなたがそういう御意見であれば、これを調べてやることにします。
○千葉信君 どうも執拗に同じ問題を繰り返すようですが 今、小澤さんに助言をされた行政官理庁の管理局長が、問題に対して勘違いしている形跡がはっきりしている、今通産省の指導のもとになんという文句があることをとらえて、何か第八条にいう通産省の付属機関ではないから、法律がなくてもいいという考え方をとっておられたようですが、一体行政組織法第八条と、今言う通産省の指導という問題は何の関係があるのですか、何も関係はないじゃないですか。指導しようが指導しまいが、そんなこと一体この法律にどこに関係があるか、はっきりと答弁して下さい。
○国務大臣(小澤佐重喜君) これは指導のもとにということは、外にあるという意味です。通産省の指導のもとにというのは、通産省の内にあるのではなしに、外にあるという意味に解釈して、これは関係がないからということに当時なっておったのです。しかし、今あらためてあなたからお話があるから、これは調査する。
○千葉信君 どうもそれは弁解にならぬし、理屈にもならぬ。外にあろうがなかろうが、現実に通産省の付属機関として存在するのですよ。閣議の決定もそうです。輸出会議も産業別輸出会議も、外にあって指導したからなんということは何も理由にならないじゃないですか。そして第八条に規定するところは、外に置こうが内に置こうが、その省の付属機関として設けられた場合には、はっきりここで設置法によって、法律によれと書いてある、そんなこと理由にならないじゃないですか、もっと納得できるようにはっきりさして下さい。
○国務大臣(小澤佐重喜君) それは理由にならないと言うけれども、私の方では理由になると考えておったのでありまして、それで理由にならないと言うから、また調査すると言うのです。
○千葉信君 小澤さん、そんな愚劣な答弁やめなさい。筋の通った理屈で私に反駁しなさい。私は、ちゃんとりっぱに存在する法律上違反するから聞いているのですよ。しかも、第八条というのはあなた方頭の中に入っているはずだ、一切の審議をするところ、ないしは調査をするととろであっても、全部これ法律できめろというのが国家行政組織法の第八条じゃありませんか。それをきめないでおいて、外にあるからと思っていたなんということも理由にならないし、指示をしておるからこの法律に触れないなんということも理由にならないし、これから調査をするということ自体が私はいかぬと思う。今初めてここで問題になった問題ならば、私は調査しますという答弁でも了承するでしょう、今初めて問題になった問題じゃないです。三十四年からしばしば問題になった。それを行政管理庁として、政府部内なり機関について調査々々というのは、私はここではそのまま聞きのがすわけにいきません。はっきりとその第八条の解釈について、この輸出会議に関連して御答弁願わなくちゃなりません。
○国務大臣(小澤佐重喜君) まあ、つまり管理庁の局長の言うのには、従来の慣例からいって、指導のもとにということは、通産省の外に置いてあるから、それで差しつかえないものだと思っておったというのです。それですから、あなたがこういうことを私に初めて言うから、これは調査して善処する。
○千葉信君 まあその管理局長自体が私は実にけしからんと思うのです。今、小澤さんを通しての管理局長の答弁では、こういう慣例になっておったからということを言われますけれども、そういう慣例であってはいかぬということで問題になった、今まで。そうして、すっきりとその法律によれということを私は主張して、法律によらぬものなら廃止しろということを主張してきているのです。まあこの問題は、この国会でも今までに何回でも問題になった問題ですから、私はきょうあなたに、すぐこの輸出会議の問題についてはっきりした答弁ということは遠慮します。この次の委員会までには、行政管理庁の見解をもっとはっきり統一して、わけのわからぬ、頭の悪い、どこへ行ったって通らないような理屈を並べたって、そんなものじゃ委員会の審議通りません。はっきりわれわれが納得できるような、これで第八条違反でないなら違反でないというその理由をはっきり今度持って来て下さい。それまでお待ちしますから、いいですか。
○国務大臣(小澤佐重喜君) それですから、これから調査して、その千葉さんの言うような時期にまで結論を持って参ります。
○国務大臣(椎名悦三郎君) 念のためお答えしておきますが、産業別会議は、会議費だけは支払っておりますが、手当は出しておりませんから、御了承願います。
○千葉信君 そんなことあたりまえだよ。どこの審議会でも委員会でも、ちゃんと給与法にあるじゃないですか。出席した当日、非常勤の職員としてその日だけ手当を出している。そんなことあたりまえじゃないですか。
○国務大臣(椎名悦三郎君) 手当は出していない。
○千葉信君 三百万円という金はどこへ使っておるのですか、それじゃ。
○政府委員(樋詰誠明君) それは先ほどお話がございましたように、全体非常に大きな千人という数で、ただ年に何回かやっておりますが……。
○千葉信君 年に一回……。
○政府委員(樋詰誠明君) いや、一回というのは、産業別輸出会議が一回で、そのほかに、産業別輸出会議のさらに下部機構として、たくさん部会を設けているわけでございます。延べにいたしますと相当な数にたるわけでございます。それと会議場を借りる費用だとか、当日の茶菓料だとかいうもので、いわゆる委員手当とか謝金というものは、通産省関係のものは出しておりません。
○千葉信君 私は一つの具体的な内容として手当の問題を取り上げたけれども、そんなものは法律の解釈に何も関係しないことですから、その点をはっきり通産省も行政管理庁の方と連絡をとって、この次の委員会までにはっきりした見解を持って来てもらいたい。
○国務大臣(椎名悦三郎君) 行管と十分連絡をとりまして、御希望の結論を出したいと思います。
○千葉信君 きょうはこれくらいにしておきます。
○伊藤顕道君 関連して一つだけ。 ただいまの千葉委員の問題に関連して、行管長官に一点だけお伺いしておきたいと思いますが、まずお伺いしたいのは、行政審議会の答申については行管長官としてはどういう態度をとられますか。その御答弁によってさらにお伺いしたいと思います。
○国務大臣(小澤佐重喜君) それは尊重してこれをやるつもりでおります。
○伊藤顕道君 そうしますと、三十四年の一月二十二日に、その当時の行政審議会がそのときの行管長官に答申を出しておるわけです。何項目かにわたっておりますが、その中の大事な一つに、今、千葉委員が指摘になった閣議決定によるものはこれを廃止し、必要なものについては法律の裏づけをする、法律の基礎づけをする、こういう意味の答申がなされておる。これはもうずいぶん前の話し、三十四年ですから。そこで、時の益谷長官、その後の行管長官においても、との点については尊重するということを言い続けてきておるわけです。従って、その点からも、いわゆる国家行政組織法の第八条からいっても、それから、これを尊重するという行政審議会の答申からいっても、いずれからいっても、直ちにこれを廃止しなければならぬ。しかし、現在五つあるわけですが、その中で必要なものと思われるものは法律の基礎づけをしろというのだから、これは当然これに従うべきだと思うのですね。で、これから検討するとか、そういう問題じゃないと思う。三十四年から始まっている問題です。そういう意味で、もうこの段階では、当然この答申は尊重するという大臣のお考えがほんとうにその通り信頼できるならば、この際確答してしかるべきだと思う。現在五つの閣議決定のものについては直ちに廃止する、必要なものについては法律の基礎づけをする、こうあらねばならぬと思うのですが、しっかりしたお答えをいただきたいと思います。局長に聞いているのじゃない。大臣にお伺いしているのです。局長は、またいずれ機会を見てお伺いします。まず大臣の御答弁をお伺いします。こういう基本的なことは大臣お答えにならぬといかぬ。最後の具体的なことは局長からでけっこうです。こういう大事な、基本的なことは、当然大臣が答弁すべきです。
○国務大臣(小澤佐重喜君) それは今お話の通り、行政審議会の答申につきましてはその通りなっているのでありますが、これは今話したような理由で、入っておらないものと考えておったというのです、行政庁で。それで、今度は入るものという建前で検討しまして、この次までに千葉委員に答えたように処理します。
○伊藤顕道君 そうしますと、そういう考え方に立って、早急にこれを五つのものについては廃止する、そういう基本的な態度で検討して、しかし、その五つの中で、どうしても存置する必要がある、こういうものについては法律の基礎づけをする、こういう点、確約できますか。
○国務大臣(小澤佐重喜君) それは確約できます。
○伊藤顕道君 ただそのうちというのでは相ならぬと思うのです。もう三十四年から始まったことであるので、千葉委員も御指摘になったように、早急に、何年何月何日ということはここでは無理でしょうから、早急に一つ今言われた所信を実行に移していただきたい。この点についてのしっかりしたお考えをここでお伺いしておきたいと思います。
○国務大臣(小澤佐重喜君) 期日も、大体この国会中に結論をつけるつもりでおります。
○委員長(吉江勝保君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(吉江勝保君) 速記をつけて。 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後は二時から再開することにし、これにて暫時休憩いたします。 午後一時一分休憩 〔休憩後開会に至らなかった〕 ————・————