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38回国会参議院1961/04/11

逓信委員会 第17号

発言数
323
登壇者
14
会派数
3
開催日
1961/04/11

会議録

鈴木恭一自由民主党

○委員長(鈴木恭一君) ただいまより開会いたします。  郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題といたします。  質疑の御通告がございます。順次御発言願います。

森中守義日本社会党

○森中守義君 郵政大臣にお伺いしますが、きのう例の全逓に対する処分がだいぶ出ましたね。まあこれについてお尋ねしたいのですが、先般の電通の処分の中には、たとえば職場大会へ参加をしていなかったとか、あるいは関係のない人を処分したという事例があったようです。今その事実調査が行なわれているのですが、しかるに今回郵政の場合にもそういうふうなことがあったように聞いておりますが、そういう事実はありませんか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 今のお尋ねでございますが、なるべくそういう手落ちのないように十分調べて、人の処分に関することでありますから、処置をしろということを私は命じておったと同時に、組合の組合運動も非常に大切でありますが、やはり郵便事業の本来の使命である国民へのサービスが大事であるから、そのサービスを怠るような違法状態を作っては困るということで、私は部下にそういうことをよく徹底さしたつもりでおりましたが、もし万一御指摘のようなものがありますれば、それは私は善処しなければならないと思っております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 善処とはどういうことですか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 間違っておるならば、これを直すということでございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 そういうことになりますと、今確実にここに私は正確な資料を持っておりませんけれども、いずれかの機会にまとまって出てくると思いますが、今善処と言われることは取り消すということのようですが、それは当然でしょうね。しかし、私はどういう人がそういう該当者であるか、ここでは何とも言えませんけれども、少なくとも、あやまって人を解雇したりあるいは停職とか減給とか、行政処分したということに対して、実施した人の責任はどうなりますか、それらの責任は問われないのですか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 抽象的にはなかなか申し上げにくいことでありますが、原則はやはり間違ったことをした人は処分され、また間違って処分した人も責任を問われなければならない、こう考えております、抽象的にはなかなか言いにくいこととは思いますけれども。

森中守義日本社会党

○森中守義君 抽象的に言いにくいのはもちろんでしょう。私は具体的におっしゃっていただく方がいいです。今あなたの隣に人事部長がいる。おそらく行政処分の責任、直接の事務的な責任者は人事部長でしょう。人事部長の具体的な責任はどういうようにとるのですか、あやまってやった場合。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) それは事と次第で非常に重過失であるとか、あるいはまた軽微な過失とか、あるいは不注意というようないろいろな段階もございましょうが、責任者としてのやはり責任は持っているはずでありますから、それに照らして実際の問題を処理いたします。

森中守義日本社会党

○森中守義君 それは具体的な事実が出てこないと、今ここでにわかに私も尋ねるのもどうかと思うのですが、責任をおとりになりますね。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) これはやはり管理者ならば管理者、責任者ならば責任者としての地位と法規に照らしての責任はとるわけでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 関連して。大臣、おそらく私の聞いている範囲では、解雇とか停職処分の程度では、それはそういうことはないと思うのです、大体調査されておりますから。ただ戒告処分な人かの場合ですと、あなたの方では職場大会に参加した者は全員解雇処分にする、こういう方針をきめておるようですが、そういう場合に、実際には出ていないのです、職場大会に。何か病気で休んだ者もあるでしょうし、実際出ていない、そういう者が処分を受けておる。これは調査が不十分だと私は思うのです。ですから、非常に最初の処分なんというのは早目に出しましたね、電光石火に。ですからそういう点で調査不十分のために御当人に対しては大へん名誉を棄損したような形になっておると思うのです。ですから、これらの点は十分一つ御調査いただいて、本人に対する措置とかあるいはその処分に対する措置とか、そういうものを十分考えていただきたいと思います。  それで、基本になる点で一つお伺いしておきたいと思うのですが、実は三月三十一日のストライキを前にして、二十八日でございましたか、公労協がストライキを中止しました。その際にわが党の方から国会対策委員長以下大平官房長官にお会いしておる。その際にもちろん大平長官も、この処分に対して取り消すとか、取り消さないということは別としまして、今まで出た処分についても十分考えてもらいたいし、また、これからの処分についても十分考えてもらいたい、こういうわれわれの要求に対して、善処して、最善を尽くし検討するという答弁をされており、その趣旨は関係大臣を通じてそれぞれ伝達しましょう、社会党からの趣旨は。そういうお答えをいただいておるのです。ところが、あなたの直接の監督機関である電電公社ですね、あるいはあなたのところにそういう話がいったかどうか、あなたはそれを受けて電電の方にそういうふうな社会党からこういう申し入れがあった、その申し入れがいいか悪いかの判断は別として、そういう趣旨の御伝達をいただておるのでございましょうか。その経過をこの委員会で聞くのは妥当かどうか知りませんが、この処分の問題に関連しておりますから、ちょっと経過だけお尋ねしておきたいと思います。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) これは池田総理の発議によりまして、公労協関係のいろいろの職場の規律を正せというお話がありまして、それは行き過ぎた処分等は毛頭含んでおるわけではございません。が、大平官房長官からの言葉は承りました。電電公社の方にも事態をよく正視して、よく調査した上で処断すべきものであるということを私伝えておきました。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それで大へん恐縮ですが、それはいつおやりになりましたか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 口頭をもって副総裁に話したので、たしか政府委員室だったかと思いますが、今月初めだったと思います。

森中守義日本社会党

○森中守義君 さっき大臣は責任を関係者でおとりになるということは、電電公社も含むのですか、公社の監督者も、そうお考えになりますか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 私もそう思っております。電電公社も同様であろうと思っております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 それから最近の朝日及び読売、この二つの新聞の社説で、電通及び郵政の今回の処分によって全く双方の労使間の安定が失なわれた、こういう社説を私は記憶しております、ごく最近のことです。そこで、読売、朝日の社説に言われておるのは、一がいに郵政省がいいとも悪いとも、また、相手方がいいとも悪いとも言っておりませんけれども、少なくとも、もう少し話を煮詰めていくならば、こういう大量の処分を出さなくとも済むのではないか、そういう努力が欠けておる、こういうことが指摘されておったようです。私はその記事を読んで全くその通りだというように感じました。それで、あらためて大臣に伺いたいのは、処分をしなくとも済むような問題の解決にどういう努力をされてきたのですか。具体的に申し上げるならば、衆議院で森本君の質問に答え、この委員会で私の質問に答えて、大臣はみずから会う、交渉の任に当たりましょう、こういうことをあなたはしばしば言明されてきておる。しかし、事実は必ずしもそうでないようです。それはあなたが会うことを拒まれたのか、あるいは事務当局の諸君があなたを会わないようにしたのか、この辺のいきさつもあわせて一つ御答弁願いたい。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) これは三月十八日は既定の事実として、下市、上市を拠点として電気通信企業の合理化反対闘争をやる、こういうことはもうやめてくれということは文書をもって、またそのほかの方法、たとえば私の談話等でしばしば申し入れてあります。ところがまた一方において、いわゆる事前協議という、必ずしも言葉は当たらないかもしれませんが、そういう問題の交渉もしよう、こういうことを言っておりました。ただ、何らの話も煮詰めないで、私が冒頭から会うことは、これは効果がない。そこで、事務当局に話の煮詰め方を指令いたしまして、その交渉はさせて、場合によったら、いつでも私は出て面会をする、こういう態度をとっておりましたが、不幸にして妥結点に至らなかったということは、残念に私はその点思っております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 それからもう一つお尋ねしておきますが、今回の郵政の処分等は、これは閣議の決定とか、あるいは内閣全体の方針のもとに行なわれたものですか。それとも郵政省が独自におやりになったのですか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) これは郵政事業の特殊性にかんがみまして、私が、職場大会等は時間の長短を問わず、さなきだに郵便物の遅配で国民が郵政事業に対して非常に不信を持っている。これは超過勤務協定のあるなしにかかわらず、勤務内容を充実さしてもらって、その回復に一生懸命努力をするという立場から出たのでありまして、政府の方針とか、あるいは閣議決定によってこの処分をいたしたのではございません。

森中守義日本社会党

○森中守義君 そういうことになりますと、郵政の責任はますます私は重大だと思う。国鉄あるいは動力車、これらのところにも処分が行なわれておりますが、何も処分の比較論じゃありませんけれども、やはり全体的に見た場合には、比較論ということも私は成り立つと思う。そういうことになりますと、郵政以外の処分の状態と郵政を比べた場合に、どういうようにお考えになりますか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 郵政は御案内の通り、非常に職場がたくさんございまして、従業員も数こそ国鉄等には及ばないのでありますが、職場の数が非常に多いので、各職場々々でいろいろな行動がありましたので、従ってその数もふえたのだと私は思っております。ほかの公労協との比較はどうかと私は考えないで、独自の事業からそういうことになったと思っております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 大臣、私は郵政事業が今日非常に混乱をしていると思うのですが、そういう原因をやはり追及していく場合に、あなたも端的にお認めになっているように、定員措置もなかなかこれは十分でないと思うのです。それから非常に最近取り扱い件数も多くなっておりますが、これを合理化し、機械化していくといってみたところで、他の産業と違って、郵政の場合はなかなかいかないと思う。やはり国民は何といっても正常な形に郵便物の取り扱いがやられることを期待しておりますが、私たちも、朝公報なんかもなかなかこっちに来るまでに届けてもらえないのですよ。だがしかし、私たちは事業の内容をよく知っておりますから、そういうようなことを一々局にも注文をつけませんけれども、心の中ではまあ出る前に届けてもらいたいなあという気はあるのです。そういうふうに国民全般が郵政事業に対して信頼をなくするような格好についているということは、これは何といったって残念なことですね。ですから、その原因を追及していって、従業員も納得して、そうしてその事業のために献身できるような道を開くということが先決じゃないでしょうかね。待遇を見てもなかなか思うようにいかないということで、そういうところに労使間の遺憾な状態が出てくるのではないかと思いますので、これをもう少し国民が期待ができるような方向に持っていくには、ただ労働運動の面で行き過ぎがあったからそれをたたいていくということだけでは足りないと思うのですね。根本的に、何かこれは一つ妙案を考えてやらぬといかぬと思うのですが、そういう基本構想というものを大臣はどうお考えですか、こういう紛争を機会にですね。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 全くお説の通りでありまして、これはひとり従業員だけを責めて、また、これを処断したからということで解決すべき問題ではなくて、私は管理者側、政府側においても労働条件並びにその労働の環境をよくすることに努めなければ、当然これはいかぬことだと思っております。ただ、それじゃ環境はよくない、あるいは労働賃金あるいは労働条件がよくないからということで、どんどん実力行使をされますと、これは悪循環になります。そこで、私はまあなるべく話し合いで悪循環を断ち切るような方法で、管理者側、政府側もこうする、労働組合の方でもある時期まで待ってもらうものは待ってもらうというような話し合いをしていきたいと思っております。たとえば非常勤をまず片づけろというような問題があれば、これはまず非常勤の問題を解消する。次に局舎の問題についてもできるだけ整理していく。あるいは今度の、春闘というと語弊があるかもしれませんが、賃金のベース・アップにつきましても、政府にはいろいろ異論がありましたが、まあ、あとう限り仲裁裁定を完全に実施して、組合の要求とは少し離れておりますが、政府側、管理者側の予想とは相当大幅の引き離れた裁定が出ても完全実施をしよう、こういう努力をいたしておりますから、私は今後は組合自体にいろいろな申し入れをし、警告をしたほかに、組合員個々に、あなた方は組合員であって、組合の指令なり組合の統制には服しなければならぬだろうが、しかし一面りっぱな人格者として公務に従事されておるのだから、その立場で両方の命令の比較検討、どちらが重いかというようなことで善処してもらいたい、対処してもらいたいということを私はまあ訴えました。  今度の処分なんかにつきましても、第二回目と、こう言われますが、これは二回ではなくして、三月の下旬とこれは一体になるべき今度の処分でありますけれども、これは特に地本あるいは地区本部の方々でありますから、慎重に調査もさせて、私自身も非常に苦慮して、まあ断を下したようなわけでありますから、私は悪循環をなるべく打ち切りたいので、その辺については十分なお話し合いをしたい、お説と全く同じでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それでやはり問題の解決には、郵政省が今何か考えておられる長期の構想というもののまず最終的のものを私たちは承ることができないのですけれども、そういうものと合わして、将来に全職員が、また国民が期待を持って郵政事業が安定の方向に行けるという方針をやはり出すべきじゃないでしょうか。私は、たとえば〇・五カ月分の期末手当が郵政職員だけが除外されているという問題についても、これは仲裁委員会がどういう立場であの勧告を出されたか知りませんけれども、しかし酷だと思うのですよ、考えてみましてね。他の企業の人たちがみな〇・五カ月分の、まあ三月三十一日ですか、手当を支給するというのに、郵政職員だけがわずか〇・一五か何ぼで、まあそういうことも最初は書いてなかった。それを皆さんの方で苦労されて、〇・四ですか、出していただいたことは、これは大臣の御努力だと思って私は敬意を表しますけれども、たとえばそういった問題を取り上げましても、まだ〇・一という差があるじゃないでしょうか。ですから、そういうものも合わして、将来何年たったら作業条件はこうなっていく、職場環境はこうなっていく、定員はこうなっていく、待遇はこうなっていくのだ、だから労働組合の方も、十分その長期計画の中で善処をするから一つがまんしてくれないか、こういう親心が私は率直に示されるべきだと思うのですね。そうすれば、組合の方でもそうむちゃくちゃなことは言わないと思う。あなたも言われるように、郵政職員にしても全逓職員にしても、一般常識を持った人ですから、そういう人たちが、労働組合の中にしろ、それぞれの行動をやる場合でも、私はほんとうの省の誠意というものがあれば、それぞれの人たちが判断すると思うのですよ。しかも指導部というものが——あなたたちの御承知の通りの過去の歴史の中で、少なくとも国の発展のために寄与しようという大方針を持った幹部が指導していると思いますから、部分的には多少の問題があると思いますけれども、大勢としては私はそうなんだと思うのです。ですから、そういう幹部とどうして腹を割って話し合ってされることができないのか、ここにわれわれが理解できないところがあるのですよ。ですからそういう良識を持った人たちが、大臣のそういう良識ある態度を望むということであっても、なおかつ動かぬということはどういうことですか。そこにやはり一つの事業に対するあきらめといいますか、希望が持てないということがあるのじゃないでしょうか。  御承知の通り、郵政事業は山間僻地までやられておりますし、また、仕事の内容がああいう仕事ですから、ほんとうに正月もお盆もない、日曜も祭日もないでしょう。そういう中で苦労されておる職員ですから、そういう人たちの退職したあとの待遇問題にしても、決して私はよくなっていないと思うのです。そういう点を長期展望に立って早く皆さんの方針を出されて、それでもってやっていくという方針はできないものでしょうか。  たとえば電電事業の合理化の問題にからんで特定局が復活されていく、こういう問題にしましても、なるほど計画は公社で立てるかもしれませんよ。しかし公社で立てたからといって、郵政当局のお考え方を全然聞かずに、一方的に公社がやるなんということはやってないはずなんです。ですから、板野局長はわび証文をとったということを東北の方で言っておりましたけれども、わび証文をとるということが大体おかしいのです、私に言わせるならば。これは一体になって、何年にはどこの局とどこの局とどこの局を直轄化していくのだという方針をきめて、それに対しては要員措置はどうするということも十分考えて、首切りのないように、配転、職転にしてもできるだけないように、配転する場合はできるだけその近くにするとか、そういう全体的の要員の事情を考慮して、それから私は実施に移されていると思うのです。東村山を例にとりましても、郵政当局と電通当局の間では話し合いが済んで、いよいよ実施するため準備室まで設けた。ところが今度は反対だという。そういうものに対して、郵政当局はどういう態度をとったかということです。私は個々のことで、きょうここであまり大臣に申し上げたくありませんけれども、少なくともそういう問題についても、ただ単に公社が計画を立てていくのだから郵政省はそれに関与できないということでないように、やっぱり大臣が統轄していくのですから、そういうのは各郵政局当事者間なり現場の通信局なり、あるいはその局との間でもってもう少し緊密な連絡をとって、そうしてこの切りかえをやるならやるというふうにしていったらいいのじゃないでしょうか。どうしても定員措置等で首切りが出たり、無理な配置転換なりの場合には、私はこれは国民にも訴えて、多少直轄化がおくれてもがまんしてもらう。そのかわり電話が非常におくれている部面については、市外を拡充するとか何とかして、国民に電話を早くつけるような方法をとればとれると思う。そういうふうなことは郵政大臣が全体としての責任を持っておられるわけです。行き過ぎは決して私はないと思うのです。だから、どうしてああいう切りかえに対して紛争が起きてくるのか私にはわからないのですね。こういう問題にしたって、これは郵政事業の将来の展望に立てば、これは電通から委託されている電通の関係の仕事というものは、どういう構想で切りかえていくのか、この態勢はきまっているのじゃないですか。きまっておれば、その方針によって、要員問題は労働条件ですからね、そういう点をよく話し合っていけば、ああいうことがなくても済むと私は思うのですが、そこいらに対する基本的な労務政策というか、事業の長期計画というものがないからいかぬのだと私は思うのです。大体いつごろそれはきまるのですか。森中委員の質問でも、検討さしてくれというようなことで、まだ私は結論聞いていませんが、そういうものを早く出して下さい。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 郵政事業全体の総合的な長期計画につきましては、今省において政策のいろんな立案中と申しますか、その準備をいたしております。電気通信事業につきましては、どうも近代化しなきゃならぬということは、これは一つの重大な国民的使命でございますから、これをやっていく上について今のようないざこざが起こったことは私も実は非常に遺憾に思うところでありまして、話し合いをつける道として少なくとも両三年ぐらい先まで至急電電公社とも、これは電電公社との間に協議会を私は別に作らせまして、今お説のような趣旨に沿って早く打ち合わせなり、また事前工作をやっていきたいと思っています。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 電通の直轄化の問題については、大臣向こう三年くらいということでなしに、電電の方では四十七年度には大体直轄化しようという方針が出ているわけでしょう。従って三十七年から見て十一年ですかね、今からあと。ですから、そういう長期の上に立って、年度計画でどういうふうに直轄化していくかという計画が立てられるのじゃないですか。電電公社ですでにそういう第三次の計画も立っているようですが、大よその構想というものを作って、その中でどうするかという点を、もっと長期展望を考えてみたらどうですか。そうしないと、三年だけでは私は片ちんばになると思う。やはり全体的な構想を立って、その中で第一次、第二次というような形でやっていきませんと、三年くらいだったらもうすぐ来ますよ。三年くらい前からこういう問題についてはもう話を進めなければいかぬ。すぐ切りかえになってくるというようなときに話が出てくる。そうすると初めからまた組合との交渉もやらなきやならぬ。ですから早目にそういう計画を立って、早目に何年か先のことまで話し合いをして、これをどうするかということまで考えておきませんと問題にならないじゃないですか。ですから、上市、下市の場合なんかでも一度直轄化されて、その局が自動改式になる。そのときに要員の問題をどうするかという問題が出てくる。ですからそこまで話を戻すことがいいかどうかということは問題があると思う。しかし、当面その人たちが首切りのないように、無理な配置転換がないように、これは最小限度確保しなければならぬのですが、そういうことも、今言った長期展望の中では電電の構想というものは、そうなれば、これはこうなりますよということを話し合って、むしろ省側から話を先に出して、これに対して公社側はこういう態度でいきましょうということで話をやれば、郵政、電電の間ですから、もちろん話はめんどうでないと思う。だからそういう先までの長期展望をお立てになって、その上でおやりになっていただきたいと私は思うのですが、どうでございましょうか、そこの辺は。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) もちろん私はこの長期計画という長期展望は大切でありまして、昭和四十七年くらいには一千百万個電話も架設できるような計画も聞いております。だから私が申し上げましたのは、差し迫った今の一年、二年先のことを具体的に片づけたい、こういう意味でありまして、長期の展望を決して軽視してはいかぬ、それから割り出していきたいということは考えております。

野上元日本社会党

○野上元君 私も最近郵政当局が全逓に対して行なわれつつある処分について質問したいのですが、いわゆる春季闘争というものの中で全逓労組に対する処分の内容をまとめて発表してもらいたいと思います。

長田裕二郵政大臣官房人事部長

○説明員(長田裕二君) 事務的に御説明、御報告いたします。  三月以降いわゆる春季闘争に対しましてなされました処分は、最初に三月一六日に電通合理化反対の各特定局相互間の集中合併等の切りかえ工事を阻止するとか、あるいは電話交換業務を取り扱わないというような事柄に対しまして、新潟県岩室局を初め他の数地区におきます行動に対しまして、三月十六日、公労法十八条による解雇四名、それから停職九名、減給七名、戒告三名、合計二十三名の処分をいたしました。  その次に三月十八日、同じく電気通信合理化反対といたしまして時間内職場大会が行なわれましたことに対する処分が郵政局長発令としまして、正月二十三日から二十七日までの間におきまして、全国各地で減給千二百二十五名、戒告七千六百九十名、訓告百十四名、合わせて九千二十九名の処分が行なわれたのでございます。  それに引き続きまして第三次と申しますか、昨日、四月十日に行なわれました処分が、公労法十八条に基づく解雇一名、それから公務員法八十二条に基づく懲戒免職が八名、停職三百十四名、減給百三十名、合計四百五十三名でございます。これを累計いたしますと、電通合理化反対闘争を中心といたします全逓の春季闘争に対する処分は合計九千五百五名になる次第でございます。

野上元日本社会党

○野上元君 いわゆる職を失う処分をだいぶ行なっておるようですが、その中で解雇、免職あるいは懲戒免職、いろいろな処分の仕方をしておるのだが、それはどういう理由に基づくのですか。

長田裕二郵政大臣官房人事部長

○説明員(長田裕二君) 公労法十七条違反として公労法十八条で解雇いたしましたものは、たとえば岩室局のように十割休暇闘争というものの実施について指導した、そういうような向きが大体公労法十七条の、同盟罷業、怠業、その他業務の正常な運営を阻害する一切の行為を、共謀し、そそのかし、もしくはあおってはならないというような条項に該当するものとして公労法十八条で処分したわけです。  それから残りのものは大体懲戒免職でございますが、懲戒免職の方は、大体電通合理化措置闘争におきまして、公労法十七条違反という形ではない違法行為が相当行なわれた。局舎へ侵入してくる、なかなか退去しない、業務妨害が行なわれた。あるいは暴力行為も時としては行なわれた。そういうような行動は公労法十七条の中に包摂し切れないという考え方からしまして、公務員法八十二条を適用したわけでございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 ちょっと、私は先ほど質問を留保いたしました。ちょっと失礼しましたが、今処分の適用された法律の条項等が人事部長から言われておりますけれども、やはりその前段になる重要な点がありますから、少しお尋ねしておきたいと思います。  それは、最近の新聞等によりますと、依然として遅配は解消していない、こういうことが伝えられておりますが、その通りですか。

板野学郵政省郵務局長

○政府委員(板野学君) 現在、四月八日現在で、ちょっと日曜日がはさまりましたので、今新しい数字をとっておりますが、大体三十五万通ございます、全国で。これは東京と大阪だけでございまして、特に東京につきましては、神田局に現在約十五万通ばかり、いわゆるこのうちの半分以上神田でとまっている、こういうような状況でございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 さらに、この新聞だけでものを言うというわけでもありませんが、どうも遅配が慢性化の傾向にあるというようなこともしばしば伝えられておりますね。そこで私がお尋ねしたいのは、今までこの委員会でいろいろお尋ねをして、かつお答えをいただいたわけですが、その限りにおいて、管理運営上の責任があった、あるいは手落ちがあったということは全く言われておりませんね。で、私はその点にだいぶ疑問を持っているんですが、二、三回前のこの委員会で、自民党の大谷贇雄君が出てこられて、名古屋の具体的な問題をあげたことがあります。こういうような問題、さらにまた全国的に慢性化しつつあると新聞が伝えている具体的な個々の遅配の問題について、どういう調査を行ないましたか。どういう究明をされておりますか、これは郵務局長及び監察局長、両方からお答えいただきたい。

板野学郵政省郵務局長

○政府委員(板野学君) 新聞紙上等で、まあ遅配が慢性化しておるというような、いろいろ批判もされておるのでございまして、現在この遅配を起こしておりまする郵便局は、大部分がまあ、平素と申しますか、長年にわたってこういう遅配を起こしておるという局が大部分でございまして、たとえば東京におきまする練馬、小石川、牛込、新宿、中野、こういうような局、大阪の局におきましては、西淀川、大阪城東、こういうような局でございますが、私どもはこれらの局に対しましては、現在におきまして指導官等を派遣いたしまして、業務の指導に当たらせておるわけでございまするし、また特にひどい神田等につきましては、監察官を含めた監視班を派遣いたしまして、極力職場規律の維持あるいは業務の円滑化ということにつきまして指示をいたし、そして遅配解消に努めておるような現状でございます。

荘宏郵政省監察局長

○政府委員(荘宏君) 監察の系統におきましても、遅配滞留のある局につきましては、業務運行の実情調査をいたしております。その際に当然、監察といたしましては、管理者の処置が適切であるかどうかということも見ておるわけでございます。遅配滞留のはなはだしい局におきましては、管理者も非常に苦労をいたしております。残念ながら、管理者の意思が十分下部に徹底しかねる、下の方で十分言うことを聞いてくれないというような事態があるように承知いたしております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 まあ、これはいろいろ問い詰めていけば問題はいろいろ発展すると思うんですがね。今荘さんの言われた、その管理者の意思が徹底しないという答弁ですが、それはどうなのですか。一つの見方からしますとね、管理者が管理運営の能力に欠ける点はないか。そういうことは言えないのですか。

荘宏郵政省監察局長

○政府委員(荘宏君) 管理者として努力をいたしまして、しかる後になお十分局の運営がうまく回らないという事態につきましては、見方によれば、さらにりっぱな管理を行なえばよくなるということもあるかもわかりませんが、まあ私どもの考えといたしましては、人間の能力には一定の限界があるわけでございまして、最善を尽くしてなおうまくいかないということも、そういう場合には本人の責に帰すべきことではなかろう、かように考えておるわけであります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 どうもその点が不明確なんですね。まあ私がお尋ねしているのは、その慢性化している遅配滞留の状態については、管理運営上に欠けるところはないのかと、こういうことなんですが、今の答弁からいきますと、人間のやることには限界がある、逆に言うならば、その対象であるある者が協力をしてくれないからだ、こういう言葉にもとれる。しかし、協力させる、しないという、その辺の一線をどういうようにコントロールしていくかということが、私は管理者の管理運営の任務であろうと思う。そういうことを、越え得ないとするならば、明らかにこれは管理運営の責任だと言われても仕方がないのじゃないですか。そういうことの責任を大臣はとらないのですか。要するにですよ、遅配滞留の原因は、主として全逓の闘争に原因がある、従って、それに対して処分する、こういうことのようですが、今監察局長の話によりますと、管理者の意思が十分に伝達されていない、従って管理運営は円満にいっていない、しかるがゆえに、滞留遅配が生じておる、こういう答えですよ。監察局はそういう見方をしている。でありとするならば、当然遅配滞留の原因は、あるいはその責任者の責任というものも、当然私は関わるべき性質のものだと、こう思う。しかるに、今まで一回だってこの種問題について、管理運営の立場にある者が、管理運営の能力に欠けるところがあった、あるいは円滑を欠いたという理由で処分を受けた話を聞いたことがない。何もこれは労使という物理的に存在する二つのものをとらえてものを言おうとするわけじゃないのですが、何と言っても私は当を得た措置ではないと思う。どうですか、大臣は、全体的に管理運営に欠けるところはないと思いますか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) その問題は非常に大事でありまして、私も管理者の待遇並びに管理者の配置等については、一々目は通せませんけれども、所属の局部長をして、十分目を届かせるように働けということを言っております。ただいまおっしゃいましたような、管理者、管理運営の不十分なところからこういう問題が起こるという懸念もございますから、これは十分注意いたしておきます。  なお、管理者が、それじゃどんなに怠っても、あるいはまた能力がなくてもやっていける、そのままいくかというと、そうではございませんので、すでに正月以後になっても三名ぐらいの管理者の——これは処罰を、処置をいたしたと申し上げることはできないかもしれませんが、配置転換とか、その他の処置をとっております。お説の通り、まあ人には能力もありますが、この従業員と管理者とは対立すべきものではなくして、むしろ協力すべきものであるから、その協力をさせ得ないということについては、これは私もまことに残念でありますが、それにも、いろいろ誠意を尽くしてやってできない場合とか、あるいは怠った形跡があるというような場合、いろいろございましょうが、怠った形跡があるようなものについては、私は適当な措置はやっぱりすべきだと思っております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 少し議論になりますが、朝日、読売の社説というものも、おそらくその辺をついていると思うんです。労使双方が安定性を失うということは、片寄っているということですよ。今、あなた方の答弁を承っていても、管理運営の地位にある者、その任にある者がオールマイティとはおっしゃっていない。やはり欠陥はあるだろう。少なくとも私の質問を肯定されているわけですね。ですから、この機会にもっと私はお聞きしておきたいのは、一体、今回の処分、あるいは従来の遅配滞留に対して、郵政省はどういう反省をしておりますか。ただ言葉の中で、せんだっての大谷質問に対しても、申しわけない、遺憾である、そう表現はなるほど用いられている。しかし、具体的に管理運営上の責任があったとか、あるいは労使双方の安定性を保っていくにはどうしなければならぬか、あるいは責任の地位にある者、運営の地位にある人の立場というものは、ここに鮮明されておりませんよ、一度だって。ただ、全逓が悪い、闘争による原因である。しかるがゆえに全逓の勢力を弱化すればいい、そのためには処分をしなくてはならぬ。こういうことで私は、通信政策が将来飛躍するとは思えない。どういうように、反省しておりますか。泥沼ですよ、今のような状態は。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) さっき鈴木さんからもそういう趣旨のお話がありましたが、これは悪循環を断ち切らなければならない。それには、管理者側も十分注意しなきゃならぬということは当然でございまして、ただ、話し合いなり、あるいはまた待遇改善とか処遇の問題等につきましては、一挙にきめたからといって実現できるものでもなし、また、きめ得ない立場がございますので、そこらは話し合って、徐々に解決していくというほかございませんが、今回の遅配滞留等につきましては、管理者側についても私は十分目を光らせて、管理運営に遺憾なかったかを調べております。その配置等につきましては、これから私が必要があればやろうと思っております。なお、それが処分になるかならぬかは別といたしまして、今の説は悪循環を断ち切るところにあるので、私どももその点は、具体的にどういう反省をしたかとおっしゃいますと、これは管理者の管理能力を十分発揮できるように督励するという以外に今のところ方法はございません。方法がないからやらないのかというと、そういう投げやりではなくて、極力これは労務者の心をつかまえて協力をさせるように努力させることを指令いたしておるんでありますが、具体的にまあ二、三の、あるいは三、四の配置転換等をやったことは、ほんのまだきっかけでございまして、これからよく適任者を適所に配置する、こういう計画を持っております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 私は、さっき大臣が言われた労使間の問題は対立すべきものじゃない、協調すべきものだ。まさにその通りだと思います。しかし、事実問題として、郵政省がおとりになっている労務政策というものは、それとは全く反対の立場をとっておるようですね。すなわち、対立すべきもの、争いを発展させるもの、これを事実をもって証明いたしましょう。  楽屋裏の話をこういうところに表向きに持ち出すのはいささか気の毒ですが、今回の仲裁裁定にあたって、郵政省のどなたであるか知りません。あえて名前を言えというなら私も言いましょう。某高官が仲裁裁定に乗り込んで、郵政省は仲裁裁定に応じられません、であるから、ほかのところを裁定が出ないようにしてほしい、こういうことを仲裁裁定に申し出た人がある。ところが、今日の所得倍増の問題、さらに需要と供給の問題、こういうことから、政策的に見ても、仲裁裁定を出さざるを得ない。政府の方針もすでにそういうことできまっていたようです。そういうときに、郵政は、在来の観念をもって少なくとも賃金というものは低きにつくものである、労働者の要求に応ずべきものでない、ひとり郵政省が裁定に応じられないという申し入れをするならば、おそらく仲裁裁定も低きにつくであろう、そういう趣旨のもとに郵政省の某高官は仲裁裁定に申し出られた。あなた方は思い当たることありませんか。これは最大の問題です。大臣が労使は対立すべきものじゃない、協調すべきものである、こういうことを言っておきながら、事実においては、対立すべきもの、紛争を持続すべきもの、激化させるものというのが郵政省の労務対策じゃないですか。  のみならず、大臣は、今、管理運営の責任にある者の責任が問われるとするならば今から調査をする、こうおっしゃった。しかもそれは、私が在来の労使間の問題について、ないしは遅配滞留の問題について反省の要はないのか、どういう反省をしたか、こういう質問を契機としてあなたはお答えになったにすぎない。今までやっていないということです。私は今具体的な問題を一つここに出したわけです。大臣がお考えになるように、協調すべきもの、対立すべきものではないということで労務政策はとられておるかどうか。今の私が示した事実もとらえて一つもう少し明確にお答えを願いたいと思うんです。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 今具体的にお言葉に出ました仲裁裁定をめぐっての某高官とおっしゃいましたが、それはもしそういうことがあったとするならば、私の意思に全く反したことでもあるし、私はそれは初耳でございますが、初めからこの春季闘争の目標である賃金のベースアップについては、今まで、ゼロ回答をしておったけれども、今度はできるだけ予算のやりくりと申しますか、いろいろな操作によりまして、できるだけの回答をしようじゃないか。と同時に、それでおさまらなかったら、仲裁裁定を願って、そうしてその仲裁にはできるだけ何といいますか、十分尊重するという方針をとろうということは、これは閣議でも私は発言いたしました。労働大臣の仲裁の申請は、私はこれは適当なものであると、こう信じておりましたので、今のようなことは、私は実は迂遠と申しますか、御非難があるかもしれませんが、初めて伺ったので、そういうことはないと私今まで信じておりました。  それから、具体的に私はこれから管理者側に対して調査をしろということではなく、常に処分をするときには管理者側はどうであったかということは私は重ねて聞いておるのであります。まあ管理者側はいろいろな方法でなだめたり、あるいは業務命令をその場で出したりして、できるだけ努めてきたという報告を聞いておりましたので、この処分とともに処分すべき事態はなかったんだと私は一応こう信じておるのであります。今具体的の仲裁裁定に関してのお言葉は初めてでありますが、私はそういうことはないと今でも信じておるのであります。しかし、これは議論になりますから、私が知らなかったということで御了承願いたいと思います。

森中守義日本社会党

○森中守義君 これは私は一つの事例に出したわけですが、問題は相当深刻に、しかも重大な問題です。ただ、私はここで事例には出したのですが、いやしくも国会の中で一つの問題が提示されたのに、知らなかったでは私は済まされないと思う。この答えは、一つ御調査をしていただいて回答をいただきたい、よろしうございますか。大臣、どうですか、調べることも調べないで、知らなかったでは済まされない。もしあるとすれば、これはあなたの言われる労使間は協調すべきものであるという精神が、威令行なわれていないということ、あなたの下僚は全く反対の行動をとっておるということ、従ってこの問題については事実であるか、単なるうわさであるか、明確にこの委員会にお答えをちょうだいしたいと思う、お調べになりますか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 調べて御報告いたします。

森中守義日本社会党

○森中守義君 それからもう一つ、これも事例になると思うのですが、あなたの言われる協調すべきものがどこかで遮断されておる。これも非公式なことですから何もかも申し上げるのもどうかと思うのですが、数回にわたって、団体交渉に大臣は出席された方がよろしい、お会いになりますか、そういう質問に対して、会いましょうというお答えをされた。ところが事実問題としては行なわれていない。その実情をいろいろと問いただしてみると、あなたは会ってもいいとおっしゃるが、会わせないとか、今大臣に会ってもしようがないじゃないか、こういうことであってみたり、大臣を出すべきではない、会見さすべきではないということで、あなたの下僚は当事者に対して会見を拒んでいるのじゃないですか。これも協調すべき範囲に入りますか、対立すべきもの、争いを激化すべきもの、私はそういうような結果を見てきておると思う。今まで郵政大臣、そういうことにお気付きになりませんか。私どもは少なくとも今大臣の言われた協調すべきものということを、大臣に就任されて以来信じてきました。この大臣なら何とか問題の処理に当たられるだろうと期待もした。だから委員会でお会いになりますか、こう聞いたら会いましょう、ところが事実は全く反して、関係者は大臣を出さない、会わせない、こういう作戦というのか戦略というのか、仕組んできた事実をあなたお考えになりませんか、気付きませんか。それでも協調すべきものということになりますか。会わないで話は前進いたしませんよ。それで結果的に処分をする、これはまさに郵政官僚の独善と言わなければなりません。大臣どうですか、人事部長はそういう会わせなかったことに思いつきませんか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) これは先ほどもお答えいたしましたが、いろいろな問題につきまして私が会うという場合においては、大体議論の途中よりも煮詰まったところで会って円満に討議し、解決した方がいいということは私も認めております。そういう関係で郵政省の代表者として人事部長をその衝に当たらしておりますから、その報告に基づいて私は会うなり、また面会するなりのことをきめようと思っておりましたが、不幸にしてそういうような潮どきがこなかったので今日まで会っておりませんが、私の気持は変わっておりません。

長田裕二郵政大臣官房人事部長

○説明員(長田裕二君) 大臣が組合と会うことにつきまして、途中で遮断したかどうか、遮断したのではないかという御質問でございますが、最近大臣がお会いになるかどうかという問題が起きましたのは、三月十八日の昼になりましてからであります。その際、組合側から会見の申し入れがありまして、省側としても、その点いろいろ検討したわけでございます。問題が非常に法律的な問題だからということで、もう少しなお話し合ってみる必要があるということで話し合っております途中に、組合側が何らかの情報を得て、これ以上団体交渉を続ける意思がないことを表明して、団交は打ち切りとなったのであります。  それから、四月七日、先日の、やはり時間内職場大会を前にいたしました朝方の交渉でございますが、この際には、実は組合側から大臣に会見したいということはあまり申し出て参りませんで、いろいろ両方からの案が出されて、それぞれの案の内容について討議をしておった過程で、省側のその意見は、大臣の考えとして間違いないかというような念の押され方でございます。私ども若干時間をもらいまして、大臣と御連絡をした上で、組合側に間違いないという回答をいたしました。会見の要求が強くなかったからというようなことばかりであれするわけではございませんが、そういういきさつでございまして、組合側には大臣の意向を十分確かめた上でまた回答をしたという次第でございます。特に私どもが遮断といいますか、したというようなことはなかったというふうに考えております。  なお、先ほどの仲裁委員会の裁定が出るにつきまして、省側で裁定に従うことができないというようなお話がございましたが、私知る限りでは、そういうことは絶対にございませんでした。

森中守義日本社会党

○森中守義君 郵政大臣、あなたが会見される方がいいということは、なるほど人事部長の言われるように、問題の大小、軽重にもよりましょう。しかし、大臣の会見を必要とするのは高度の政治的判断ですよ。それ以外にないのです。具体的に申し上げるならば、先般のこの委員会で、電通の合理化の問題では、もうある潮どきがきているのではないか、すなわち、動力単においてはすでに事前協議が成立した。その事前協議を一つの軸として、基礎として、郵政省でもそれに近い、それを上回るものが具体的に検討できないのか。動力車の業務の形態、郵政の業務の形態、その内容においておのおの特異性はありましょう。しかし、一般的に考え得ることは、動力車の方がはるかに業務の内容からいけば複雑であり、その規模においても膨大であるということなのです。そこまでいかない郵政省の場合に、動力車が締結をした事前協議をなぜ郵政省がそれと近いもの、上回る締結ができないのか。これが大臣の高度な政治的判断ではないか。だから、お会いになったらどうかというのが当時の私は問題であったと思う。まだその時期でない、そのことが困難である、こういう御意見のようですが、私は大臣が労使間は対立すべきものでなくして、協調すべきものであるという御心境である限りにおいては、その問題は当然実現さるべきものであったと思う。具体的に検討さるべき問題であったと思う。結果においては、しかし、何ら中身がない。こういうことの答えは、すでに大臣の言われるお話とは全く反対のものが郵政省の内部にはかたく、あるからの中に閉ざされていた、すなわち話の妥協点は見出さない。ただ対立をしておる、なぐり合いを始めておる、紛争をこじらかしており、最後は処分をする。しかも、これまたある高官が言ったのだそうですが、全逓は闘争資金をたくさん持っておる。その闘争資金が完全にゼロになるまで処分を続ける、いわゆる資金の面で全逓の闘争力を弱化さしていく。これが今次春季闘争のいわゆる郵政省の労務政策の軸であったというようなことを言った人がおるようですが、思いつきませんか、人事部長。大体、そういうような認識に立つならば、遅配滞留の責任、すなわち管理運営の責任をあなた方、管理者に問うと、そういうことは考えられない。管理運営上の責任における遅配滞留についても、すべてこれは全逓の責任、労働組合の責任であると、あなた方全逓に責任を転嫁して、しかも保有しておる闘争資金をゼロにするならば、今後は完全に屈従するであろう、服従するであろう、そういう認識をあなた方お持ちじゃないですか。私はそう思わざるを得ない。もろもろの行動の中、もろもろの施策の中にそういうことがきわめて濃厚に察知される。あるならば、今政府は国会にILO八十七号の批准を出そうとしておる。八十七号の精神、フィラデルフィア宣言の精神というものは何ですか。そういうフィラデルフィア宣言や八十七号精神にまっこうから対立するようなことで近代国家といえますか。それが今日の政府の施策といえますか。全く食い違っているじゃありませんか。だから、私は冒頭に、何も処分というものが均衡論ではないにしても、一応全体的な視野の中に立って処分というものは検討されていいと思うがどうだ、こう聞いたところが、そういうものは関係ない、いわんや閣議の方針でもない、郵政省独自の方針でやったことだと、こういうばかげたことを答弁される。要するに、国際労働機構の憲章の精神に反し、あるいはあるべき労使慣行の精神にも反する。いわんや大臣が労務政策の方針としてお考えになっている労使の協調ということに全く反する、こういうようなことを私は考える、大臣どうお考えになりますか。以上私はその中に三つも四つも具体的な問題を示したのですが、いかがですか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 私が、年度末手当の問題について会いたいとおっしゃったときには、全逓の幹部にすぐお目にかかって、私の努力と、法制上、財政上のいろいろな困難な実情を訴えて、私はほぼ御了承を得たと思っておりますが、電気通情事業の近代化について、いわゆる事前協議の事項とされておりますが、このことにつきまして、五日、六日、それから六日から七日の朝にかけての団体交渉の際に、私は家に控えておりましたけれども、政治的な判断で私が会うべきだとおっしゃいましたが、それはその通りなんです。私は、事務的な判断よりも、政治的な判断で会うことがいいと思っておりましたが、しかしながら、私が会って、もし結論が出、またあるいは出ない場合をも含めまして、郵政省というのは永久に事務を法律的に運営していく官庁でありますから、事務当局がやれないような政治的な案、これは盲断になります。そういうことがあってはならないので、私はできるだけ事務的に法律的に解決のめどがつくのを待っておったのでありまして、私みずから避けたわけではございません。その点は御了承願いたいと思うのであります。中途半端で会ってよろしいという判断がつけば、これは会いますけれども、私は、とにかく六日から七日にかけましては、郵政省側の了解事項の案も出ましたし、また、それに対して全逓の方からも独特の案が出まして、それを突き合わせている最中でありますから、私は出なかったのであります。今もなお、私は事務当局に対しては、双方の案について妥結点があるならば、団体交渉を打ち切らないで進みなさいということを申しつけております。また、全逓にいろいろな責任を負わせて、大量の処断をして、全逓の資金を枯渇させる方針じゃないかというようなことでありますが、それはどういうところから流れ出た言葉か知れませんが、私自身はそういうことを考えて郵政省関係の労務対策は絶対にやっておりませんので、この処分をするのについても、処分される方の身になってみれば、なかなか重大なことでもございますから、よく相手の立場も考えて処分すべきであるという方針を部下によく徹底さしておりますから、これを全逓の資金を枯渇せしめるための方法というようなことをもし言う人があれば、それは全く私の考え方とは違うことをここではっきり申し上げておきます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 まだまだ内容はたくさんありますよ。私のお尋ねしたことをメモしましたか、それではお答えは十分ではありません。ILO八十七号、フィラデルフィア宣言、こういうものに反しないのか、労務政策は近代化と思うのか、幾つもお尋ねしておりますよ。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 私は、今それに完全に即応しているとは断言をはばかりますけれども、その方向に向かってやはり努力しておりまして、そちらに行くべきものだと思っております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 郵政省はそういうことに合致した労務政策をおとりになっておりますか、こう聞いているのです。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) その線に沿うて労働政策を樹立して、これを実行すべく努力をいたしております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 それならばもう一つお尋ねしますが、先ほど言われた、労使の問題は対立すべきものではない、協調すべきものである、こういう御所信のようですが、その所信をどういうふうに具体的におやりになっていますか。全逓に協力を求めるようないかなる方法をおとりになりましたか、的に一つお答えいただきましょう。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) その具体的の方針というのは話し合いでありまして、たとえば私ども最近の事例としては、電信電話公社の事業の近代化について、労働組合の要求を基本的にお互いに了解し合おうと話し合いをさせたのもそのためでございます。そのほか、労働条件の向上、それから職場の何といいますか、環境の改善というようなことにも私は意を注いでいるのであります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 大臣も、あまり細部にわたってお尋ねしても無理かと思いますが、人事部長、先ほど来私が申し上げた郵政省の労働政策、だいぶきびしく論難をしたつもりですが、あなたはどういうような方針で労務政策をおとりになっておりますか、担当官として御所信を聞かして下さい。

長田裕二郵政大臣官房人事部長

○説明員(長田裕二君) 先ほど大臣がお答え申しました線に沿いまして、できるだけの努力をしているわけでございます。なお、昨年以来郵政省の人事行政として特に力を入れておりますのは、実は御承知の通り、昭和三十三年の四月から、郵政省と全逓との間が異常な間柄に置かれまして、その間いろいろトラブルなどもあったわけでございますが、その一年数カ月の期間の間に、第一線の職場で管理者と職員の間の意思の疎通というような面がだんだんおろそかになりがちで、職場が少しずつ精神的に荒れていくといったような感じもいたしましたので、特に第一線の郵便局におきまして、管理者と職員というものが意思の疎通を回復することが非常に大事だというような考え方からいたしまして、それには、非常にうまくいってる局もございますけれども、全体としてその心を通じ合うきっかけを作ることが非常に大事じゃないかということから、職場でのいろいろな問題について打ち合わせをするということにつきまして、通牒も出しますし、また、それに必要な経費も、当時、昨年度は非常に経費に苦しい折からでございましたけれども、経理局の方から約二千万円の経費をもらいまして、職場の方に裏づけとして流すということをいたしました。なおレクリエーションも数年間非常に経費も少なくなりまして、細々とやっておりました経費も、昨年あたりからその経費も少し増してもらいまして、これはまあいろいろな見方もございますけれども、やはり郵便局の管理者と言わず局員と言わず、全員がともに喜び、ともに楽しむというようなことも非常にやはり必要ではないかという観点から、そういう面にも力を入れてやってきているわけでございます。要するに、全局員が心を通わせ、お互いに人間的に信頼し合うような関係を作るということが、私どもの職場に対する人事行政として最も重点にしなければならないと、さような心組みでやってるわけでございますが、さらに大臣の先ほど申し上げましたような線に沿いまして、今後も努力をしていきたいと思います。

森中守義日本社会党

○森中守義君 それはお金が二千万でどういうことができたのか知りませんけれども、そういうムードを作ることも一つの方法でありましょう。しかし、それがあなた方の意図されるものであっても、相手方を満足させるものではないと私は思うのです。気分はいいですよ。何も管理者あるいは従業員というものが、親のかたきというわけでもないのだから、その点は私どもはそう問題にしないのです。要は一つの大きな問題に対して、どういう措置をあなた方が指示されておるのか、その辺が問題だろうと思うのです。  これも一つの例になりますが、最近あなた方は、ある弁護士さんを通じて、ある特定の地域で管理者を指導させ、しかも労働組合に対してその弁護士を通じて不当なる労働行為をやったという、そういうことは思い当たりませんか、新潟県でそういうのがある、どうですか。

長田裕二郵政大臣官房人事部長

○説明員(長田裕二君) 新潟県の大川谷郵便局での電通合理化反対闘争に対しまして、現地の方の要望もありまして、弁護士を一人派遣いたしましたが、不当なことをしたということについては全く思い当たるところがございません。

森中守義日本社会党

○森中守義君 私はその弁護士さんがどういう行ないをしたのか、ここに資料がありませんけれども、私が今まで聞いている範囲では、明らかにその弁護士は行政権の行使をやっているということなんです。郵政省のいわゆる職権というものは、だれにもかれにもやらせられるものですか。ただ一つの職業としての弁護士に依頼をした、そのことが行政権の行使までできるような依頼の仕方ですか、そういうやり方というものが、不当に労働政策のワクをはみ出てみたり、あるいは郵政省の労働政策の不当性を非難されても仕方がない、私はそう思う。どういう範囲のものをその弁護士に権限を委譲しましたか、それを一つ資料で出して下さい。お答えできるなら答えてもらいましょう。

長田裕二郵政大臣官房人事部長

○説明員(長田裕二君) 弁護士には現地における業務運行状況の調査、それから業務運行の確保にかかわる法律問題の処理という形で委任をいたしました。

森中守義日本社会党

○森中守義君 今調査及び確保ということであれば、その限りにおいて行政権は委譲されていないじゃないですか。ところが管理者を指揮する、労働組合に交渉を申し入れる、これは明らかに行政行為ですよ。あなた方頼んでいないというけれどもやっている。どうなんです、そういうことは許されますか。一体行政組織法、国家公務員法、これらのものはどうなんです。あなた方が勝手に行政組織法や、あるいは人事院規則、国家公務員法を、事労働対策のためには分別がない。しかも遺憾とするのは、労働組合に対して非難する、これに弾圧を加える、であるならば、世論はこれを許すであろうと、そういう前時代的なものの考え方をしているんじゃないですか。今の弁護士の問題は明らかに逸脱した行為ですよ。そういうことでしょう。調査、確保というものが、その態様がどの程度にとどまるかということはおのずから明瞭です。しかるに管理者を指揮して労働対策に当たらせる、労働組合に団体交渉の申し入れをする、こういうことが、あなた方が委任をされた権限の範囲内ですか、おそるべき行政権の乱用ですよ。人事部長どう思いますか。

長田裕二郵政大臣官房人事部長

○説明員(長田裕二君) その弁護士に同行しました本省の者もおりまして、いろいろ報告も聞いたわけでございますけれども、管理者を指揮ということでは、私どもの取りました報告から受けました印象では、管理者を指揮したということではなしに、管理者の人に、その場合はそうしたらいいだろうということを、いわばアドヴァイスする、それが非常に声が大きかったりする関係で、指揮というあるいは印象を別の立場におられる方に与えたかもしれませんけれども、直接指揮をするということまでは決していっていないという報告を受けております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 私はこれはまた後日正確な資料をここに整えましてお尋ねしたいと思う。まあしかし本省の同行者の報告を基礎にしてあなたはものを言っておられるようです。今の人事部長の答弁の範囲からいくならば、あくまで調査である、業務運行の確保である——その確限を逸脱した行政行為が行なわれた事実は間違いないです。そうであるとするならば、これは郵政省の労働政策については重大なる問題です。労務政策のためには国家公務員法、国家行政組織法ないしは人事院規則、それらのものを無視されるという事実、これは許されません。絶対に許されない。それは後日資料を整えてもう一回質疑応答を繰り返すことにいたしまして、それはその程度にしておきますが、もう一つ伺いたいのは、郵務局の中に廊下に看板がかけてありますね、郵便業務運行対策本部、もし私の勘違いであるならば訂正をしていただいていいんですが、あれは何をするんですか。

板野学郵政省郵務局長

○政府委員(板野学君) 大てい三六協定になりますというと、どうしても遅配が今までの経験から徴して起こりがちでございますので、各郵政局におきましては、現場とも十分連絡をしながらそれに対する対策を講じていく。そうして国民に迷惑をかけないように、こういう気持からいたしまして、そういう看板を掲げておると思いますが、これが郵便業務関係では年末と同じような気持で一つ業務の正常な運行に努めよう、そういう気持を表わしておるわけでございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 他に発言者もあるようですから、簡単に切り上げますが、もう一つ大事なことをお尋ねしておきたいのは、今日の遅配滞留ということは、全逓の闘争によるものであるという規定の仕方をしておいでになるようですね。その通りに考えていらっしゃいますか。

板野学郵政省郵務局長

○政府委員(板野学君) ただいま滞留を起こしておりますような局につきましては、すでに過去におきましてもそういう事実はございますし、現在におきましても、やはりその一つの規制闘争と申しまするか、あるいは休暇闘争と申しまするか、そういうような面もこれに相当影響を持っているというふうに私ども考えておる次第でございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 そういうことになりますと、先だって郵政省が出された郵便白書、これによれば、不当に人が足りない、本年は約五千名ほどふえて、八万幾らになったようですが、それでも十分ではない。いわんや三十六年度の予算の概計の際にはもっと多数の人員要求が行なわれていたようです。それが結果的に五千名に落ちついた。要するにあなたの方では、少なくとも年度の予算として要求された人員がなければ、事業の円滑な運行はできない。逆に言うならば遅配滞留というものは存在するという理由に私はなると思う。そういうことを今まで何回も繰り返す。そのたびに料金の改定も必要である、あるいは定員の増加も必要であるということをしばしは国会で言明をしておきながら、現実に遅配滞留が存在するということは全逓の結果であるというならば、大へんな矛盾じゃないですか。だから私は、さっきからあなた方は一体、遅配滞留に対するどういう反省をしたのか、個別に点検を加えたのか、ないしは管理運営上の責任はないのか、こういうことを問うてきているわけです。個別にやったことがあるんですか、ないんですか。同時にまた、その担当の局長として管理運営上の責任はない、すべて組合が悪い、こう言い切れますか。

板野学郵政省郵務局長

○政府委員(板野学君) 定員その他非常勤の問題に関しましては、すでに御承知のように、三十六年度の新予算におきまして、いわゆる定数的非常勤というような問題の解決を一つはかろう、また非常勤等も単価が安いという面につきましても、これも一つやりましょう、また特に大都市中心にしまして相当物もふえておりまするので、これらに対しまする郵便局舎その他の施設につきましては、特に超重点的に使用計画の中に織り込みまして、そうしてこれをやっていこうという考え方でおる次第でございまして、当面昭和二十六年から三十四年までのいろんな統計から見てみますと、東京都内の普通局等につきましては、大体物が一二六%の増に対しまして、重点的に定員の傾斜配分をいたしまして、定員の面につきましては一三〇%、特に最近問題になっておるような局につきましては、いろいろ定員の面につきましても、あるいは非常勤でございまする場合もございまするけれども、労働力といたしましては、そういう措置もとっておるわけでございます。特にこの三月期というようなときには、三月あるいは四月というようなときには、多数の郵便物が同時にたくさん出されますので、これらに関しましては臨時の非常勤の要員の措置もいたしておるわけでございます。ただ管理者が全部落ち度がないんだと、私そこまで言い切るだけの自信もございませんが、たとえばこの年末におきまする、あるいは年度当初におきまする郵便物の遅配等につきましては、一、二、そういうやはり管理者というものが、もう少しそういう面で一つ計画を十分にやった方がよかったんじゃないかというような点もないことはないというふうに私どもも考えておる次第でございまして、そういう見地から私どもこういう点につきましては、極力管理体制がうまくいくようにということで努力をいたしておる次第でございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 これでやめますが、郵政大臣、だいぶ長い時間、いろいろ御丁寧な答弁をいただきましたが、その中で私はこういうことが一つの結論だと思うんです。あなたが言われるように、いかなる時代においても、いかなる環境の中においても、やはり労使協調すべく努力すべきものであろう、しかもそれは善意がなければできないと思うんですね。ところが今善意がない、郵政省には。すなわち遅配滞留の問題を一つここにとらえてみましょう。さっき荘監察局長は、個別に見た場合に管理者の意思というものが十二分に伝達されていない。これは荘局長はさっき認めました。今まで郵務局長は、管理者に管理運営上欠けるところが全くないとは言い切れない。お二人ともやはり管理運営上の責任、つまり管理者の責任ということを認めていらっしゃる。ところがそれらの人が具体的にどういうような責任をとられたのか、どういう措置をとられたかということは、残念ながら衆議院においても参議院においても、この種の問題の質問に対して答えが出ていない。野放しでございまして、その方はその責任が問われない。ところが実際問題として、国の行政機関として事業の遂行に当たる者は、経営権、運営権、管理権を持っている管理者なんだ。その管理者が十二分に職務を果たせない状態で放置されておる。相手方の労働組合だけが責任を問われる。これは何といってもあなたの言われる、いわゆる協調精神といいますか、近代的なよき労使の慣行を築き上げていく善意があるとは私は思えない。これが今日の郵政省の中に存在する労務政策の最大の欠けるものではないか、私はそう思います。朝日、読売が、郵政省においては労使の安定性を失っておる、こういう指摘をしているのは、私はそういうことを言っていると思う。でありまするから、この際、郵政大臣が謙虚にそれらのことを反省されて、今こそ正常な労使の慣行、よき労使の慣行を作るために、一切のこだわりにかかわらないで、高度な政治的判断によって事態の処理に当たられるべきじゃないかと思う。これがやはり大臣の逃げることのできない責任だと、こういうように思うんです。それが第一点。  次の問題は、おおむねそういう要素の中に含まってくると思うのですが、この質問の中では肯定をされなかった。しかし相手の団体が持っている資金というものが完全に消化されて消耗するならば、その勢力は劣化するであろう。それは何を意味するかといえば、相手に対して屈従を意図し、服従を私は強要するものだと思う。勢いきわめて悪意ある政策的な労働干渉だと思う。しかもそういうことが潜在的に今まで築かれてきておる。でありまするから、建設的な、遅配あるいは滞留の解消に努力はしないで、口をきわめて労働組合に対決をする。こういうことがすべての要因になってきておると私は思います。こういうことを否定するように、人事部長は昨年経理局から、非常に枯渇状態であったけれども、三千万の金をもらって労務対策に流した。みな気持よくいけるようにレクリエーションもやった、意思の疏通ができるようにいろいろなことをやった、こう言われる。それもけっこうです。しかし、それは逆な見方からするならば、それは懐柔です。相手の人格を認めない、相手の存在を尊重しないで、ただ遊ぼう、飲もう、食おう、こういう労務政策ということは、正常な近代事業における、近代国家における労務政策と私は言えないと思う。その辺も私はもっと違った角度から、労使の原則に立ち帰って、もう一回再検討される必要があると思う。そうしなければ、いつまでたっても遅配滞留は解決をしない。郵政省内における労使の安定性というものは確立されていかない。もうそろそろそういう前時代的な、労働政策から近代的な労働政策に転換する時期にきているのじゃないですか。それをやらずして郵政省の発展はありませんよ。全国で二十七万の大きな世帯の中に、大臣以下管理者のファクターというものはきわめて僅少です。郵便、保険、貯金あるいは庶務、会計、こういう全体の事業の遂行に当たるものは多くの職員であり、従業員であり、労働者ということなのです、その人たちに挑戦をしたり その人たちの人格を認めないで、悪意ある政策によって懐柔していこう、屈従さしていこうという労働政策は長持ちしません。また、そういうことは今日採用さるべき問題でないと私は思う。まあこの辺のことが一番重要な問題になっていると思います。まあこれは私の意見であり、議論ですから、無理にお答えをいただく必要はありませんけれども、しかし何といってもそういう原則的なことが謙虚に郵政省で反省をされ、もう一度具体的な事実に照らして原則にもとるものはないのか、少し高度な政策的過ぎはしないか、こういうことに思いをいたされて、労働政策に対する近代的な転換を私は強く大臣を初め関係首脳部に要求したいと思う。願わくば、この際、大臣の所見をそれに対して聞かしておいていただきたいと思います。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 大へん示唆に富んだ御意見でございまして、管理者の責任体制、また組合及び組合員個人の尊重、尊厳、これらも私よく参考にいたしたいと思います。なおまた労働組合を弱らしてとか、あるいは資金を枯渇さしてとかということは、これはもう先ほど申しましたように毛頭私は考えておりませんが、まあ結果的にそうでないように私も考えて参りたいと思います。大へん参考にいたしたいと思います。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 これは同じような質問になるかと思いますが、あなた方の方ではまた同じかと思われるでしょうが、質問する人はまた立場が違いますのでお聞き願いたいと思うのです。  先月でしたか、有吉佐和子という小説家が、何新聞かに、中央郵便局の郵便状況を書いておりました。それにはほとんど官側の怠慢が列記されているのです。前は機械化をやっていたのだが、部屋が狭くなって機械化も取りはずして、ほとんど暗い所で人手でやっている。これではほんとうに郵便が遅配するのだということがわかったというようなことを書いておられたのですが、それを書いたので、郵政当局は中央郵便局長によけいなことをするなといって注意しませんでしたか。

板野学郵政省郵務局長

○政府委員(板野学君) 特別に中央郵便局長にそのような注意を与えたというのはございませんが、ただああいう重要な郵便物を預って処理しているところですから、まあその局の責任者というものが、そういうときに実際にごらんになるということ、十分知っておく方がいいんだというようなことは、東京郵政局の方からそういう連絡はしたようでございます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 特別な指示はしなかったけれども、あなたが認められたように、郵政局の怠慢といいますか、郵政局の非をつかれたので、ちょっと言葉が変ですが、ぎょぎょっとしてあなたはそういう注意をされたことは事実でしょう。これらを一つ見ても、郵便の遅配というのを組合がやっているのだということにはならないのです。非常にあなた方の方にもたくさん郵便遅配には怠慢があるはずなんですね。こういう点からも、大臣、一方的に郵便の遅配というのが、組合の怠慢で郵便遅配だ、組合の怠慢だからといって、いたずらに首を切ったり、あるいは戒告だとか停職だなんという処分でいいと思いますか。こういう官側自体でもそういう非を認めておるということを大臣は知っておられますか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 私も労働環境について十分だとは考えておりませんが、これは何分にも急激にはこれは改善することはできないので、逐次計画を立てて改善していきたいと思っております。従って、そこらの管理者側の今までの努力の足らなかったことは、私は率直に認めざるを得ないと思いますが、ただ私はこの遅配、欠配を労働組合、全逓の責任だと、私自身は申したこともないし、考えていないのであります。これは管理者と従業員とで話し合いでありますか、よく協力して解消してもらいたい。処分の方は私は無警告ではやっておりません。ただ神田の郵便局の例のように、もうこれはことさらにあばれ回って、人の仕事までじゃまをする人の処分は、これは遅配の原因と申しますか、これは処分したらよいだろうと申しましたが、これは私どもは処分いたしましたのは、時間内の職場大会によって国民に迷惑をかけた、こういうことで、これは普通の遅配とは違うので、遅配、欠配というよりも、むしろ職場の規律上という点を私は重視して処分したのでありまして、今光村さんが御指摘のような管理者側の不行届きの点は私は率直に認めざるを得ないと思います。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 郵便の遅配が慢性化されたのを組合の責任だということを談話であなたの方で出るのですよ、ときどき。その点あなたの方も認められているようですが、さっき森中委員からの質問の中にもありましたように、無能な管理者がおって、郵便が遅配しているということも、これは大きな事実なんですよ。私は局の例をとると非常に気の毒ですから言いませんが、管理者がかわったために事業の遂行がスムーズにいっておるところが多いのです。と申しますのは、優秀な管理者が来ると、やはり郵政局とか郵政本省に行って、人をふやすとか、あるいは超過勤務手当をよけいとるとかいって、やはりどんどん事業がスムーズに運んでいるのです。無能の管理者だったら、郵政局とか郵政省へ行けば、上からしかられて、組合と団体交渉では約束しているし、そうしてどうにもならなくなって自殺する、あるいは自殺未遂のような局長も出てくる。あるいは郵便局舎が悪くて、こんなりっぱなお天気のときでも電気をつけなければ仕事ができない郵便局が全国にたくさんあるのです。ただそれを従業員が悪くて郵便が遅配するのだという一方的な宣伝、自分の方の施設の改善だとか、あるいは要員の補充というような、自分の方の悪いことは忘れておって、ただ組合が仕事をしないのだからという宣伝だけでは、これはおそらくわれわれも納得できないし、有吉佐和子さんのような知識階級の人でも納得しないと思います。実際上そういう面もあなた方は考えずに、何か監視班とか、監督班とかいうのを入れておられるということですが、それは一体どういうことなんですか。

板野学郵政省郵務局長

○政府委員(板野学君) 先ほどもちょっと申し上げましたように、現在滞留を起こしておるような局につきましては、どうも朝の出勤状態が悪いというような面もございますし、また、ときどき休暇をぽかっととるとか、あるいは局内におきまする作業場につきまして問題もございまするし、そういういろいろな面につきまして、いろいろ調査もいたし、また監察も行ないまして、そしてこれを正常に行なわせていく。もちろん、その監察と調査をいたしました場合には、先ほど申し上げましたように、ただそこで、人が悪いんだというようなことでなにし、また施設のいろいろな面につきましても同時に調査をしてもらうように、私どもとしては話ししている次第でございます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 違うでしょう。あなた方の監視班とかいうのは、局舎の改善だとか、あるいは局務の運行というのじゃなくて、昔、戦前に軍部がやったように、兵隊が工場に行って督戦すれば物が増産できるというようなやはり考え方じゃないですか。さっき森中委員が言ったように、ほんとうに昔やったような、労働組合を弾圧すればいいんだというような、物事は解決するのだというような考え方の現われの一つですよ。監察官を郵便局にやって監視すればいい——それは一時は成績が上がるかもしれませんが、こういうことをやったって、しまいには人間は聞かなくなりますよ、こういうやり方は。それよりは、率直に、やはり郵便局舎でも改善するところがあったらそこをどんどん改善する、人が足らなければ人をふやすということを考えなければ、昔軍人がやったように、うしろから監視して人を働かそうなんて、これは刑務所じゃないんですから、そういう考え方を変えない限り郵便の遅配、欠配というものは直りませんよ。どうですか、その点は、大臣。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) もちろんその通りでありまして、やはり働く意欲を持って働いてくれなければ成績は上がるものではございません。ただ、監視班とか督励班とか出したのは、特別の例のように私聞いておりますので、全般的じゃないと思っております。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 監視班を出したら郵便遅配がなくなったというようなことが、郵政省の談話で出ているのですね。やはりそういうことが——問題は、私は何べんも言うようですが、一時、弾圧したからといって、なかなかこれは人は言うことを聞きませんよ。ただ、一時その場はいいかもしれませんがね。  それからもう一つ最後にお聞きしたいのですが、年度末手当のことで、財源の問題がたびたび出るのですが、郵政省の財源ということは一体どうなっているのでしょうか。それ一つだけお聞きして、まあ答弁によってまたお聞きしたい点がありますが、郵政省は金がないからよその公社並みに、現業並みに出せないという話です。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 年度末の手当と申しますか、これは四現業については裁定がありましたから、金がなければ借金して——借金と申しますか何といいますか、法律上の措置がとれます。三公社については、これは剰余金があれば、〇・三の天井を払いましたから、それ以上出せるということになって〇・五を出した。郵政事業につきましては、そのどちらにも入っていないわけなんです。そこで、お金があればもちろん許す範囲において私は出してもらいたいと思いましたが、経理上いかんともしがたいので、一応〇・一五ですか、だけしか出せなかったということで、そのほかは私の措置によりまして、年度をまたがりましてある程度の支給をするということをきめたので、財源と申しますのは、郵政事業特別会計の残った処分し得る金ということでございます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 公共企業体の事業の中で、剰余金があるとか、ここは金がないとか、余っているとかということは、どういうことなんですか、それは。それを一つ。個々の、国鉄は金がある、電電は金がある、郵政は金がない、専売は金があるというようなきめ方は、一体どこでどういうことできめるのですか。

長田裕二郵政大臣官房人事部長

○説明員(長田裕二君) ただいまのお話は、結局、年度末での業績手当の問題にからんでの御質問かと思いますので、そういう向きでお答えをさしていただきます。  業績手当は、御承知のように予算総則の中に規定されまして、予定以上の収入があった場合、または経費の節約をした場合に、その金額の一部を業績手当として出すことができるというふうに予算総則の中に規定してありまして、それに基づきまして、大蔵大臣のたしか承認だと思いましたが、あるいはそこらのところは、協議になっておったかわかりませんが、そういう手続を経て支出することができることになっております。実は業績手当の条項がありますのは三公社と郵政事業だけでございまして、ほかの四現業についてはそういう規定がございません。今度のベースアップの仲裁にからみまして、実は私どもの推測とか、あるいは雑談で出たりした話でございますから、非常に権威があると申し上げられるかどうかについては、いささか問題でございますけれども、四現業は従来ベースがほとんど公務員と変わらないベースだったということから、四現業については、公務員は十月からベースアップになり、ほとんど同じベースであった四現業はそういう措置がとられないというようなことから、何か年度末に特別の裁定が出るのではないかというような話などはいろいろ聞いておるわけでございます。それから三公社一現業、郵政事業と三公社、それにつきましては業績手当でいくのだ、四現業とは少しくベースその他の事情も違いますので、業績手当の限度を少し緩和するというようなことになったようでございまして、それからまた、業績手当というものは、先ほど申し上げましたように予定以上の収入あるいは経費の節約という場合に、その金額の一部を業績手当として使うというような関係から、郵政事業では予定以上の収入がそれほどなかった。あるいは節約にも相当限度があったというようなことからしましてあのような差が出て参りまして、それを大臣の御尽力によりまして、年度を越えてからもつけるというようなことになったのであります。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 あなた方の説明されるところは私知っていて質問しているんです。私も組合幹部を長くやりました。問題は、聞きたいのは、予定以上の収入があるとかないとかいう問題なんですよ。郵政も専売もアルコールも、林野も、これは政府の事業なんですね。この事業の収入のもとをきめたのは一体どういう根拠できめたかということなんです、一つは。私たちが労働組合の幹部をやっているとき、郵政省は金がないから出ないのだ。よそですき焼きを食っているからといってすき焼きを要求されたって、金がないからできないのだと、こういう行き方なんです。印刷局とか専売公社あたり金がないとかあるとか——ピースを一個作れば幾らといってきめているんですよ。ピースを七円で作って四十円で売るんですよ、実際。印刷局は一万円札とか千円札を刷っているんです。一万円札を幾ら刷れば何ぼだといってきめているんですね、政府の方で。だから政府事業で、ここはもうかるとか、もうからぬとかいって、考えること自体がおかしいのですよ。郵政省は金がないのだということ自体が、同じ公共事業の中で、私には納得ができないのですよ。ずっと以前にもこういう質問をして笑われたことがあるのですが、金があるとかないとかいうのだったら、印刷局で刷る一万円札は、これは金じゃないかもしれませんが、実際は外へ出れば、あれは一万円札で通用するのだから、一番金があるはずですよ。専売公社は七円のたばこを三十円とか四十円で売っているんだから、金があるはずなんです。で、はがきは五円だとか、それから切手は十円とか、新聞を一つ配達すれば一円だときめておいて、金がないのだというあなた根拠はどこから出ているのですか。そういう政府の施策がよろしくなくて、ことの事業は金がないのだ、それは独立採算だからです。政府自体のきめ方というものが悪いのですよ。それで郵政省は予定以上の収入を上げない、これはあなた、はがきをもっと下げてごらんなさい、切手も下げてごらんなさい、予定以上の収入どころか、赤字になります。だからといって、私は上げろというのじゃないのです。  外国の例をとっても、数年前私たちなんかがアメリカに行ったときに、アメリカあたりでは一般会計から一千五百億もというような、膨大な一般会計から郵便会計に繰り入れがあるのです。そして公共事業だからといって、安くしているのですよ。  日本の郵政省はそうじゃない、安くにきめておいて金がない、金がない、一般会計から全然入ってこない、独立採算だから、これでまかなっておけといって、よそでは金があるから出すのだ、郵政事業では、金がないから出さないのだ、こういうことが、私にはどうしても納得できないのですよ。大臣どうですか、政府当局者として。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) これは、今のお言葉の中にありましたように、それぞれ独立採算制をとっておりますから、その独立採算制の問題、及び三公社五現業のあり方についての基本問題になります。これは、私はここで簡単にお答えするような、簡単な問題ではございませんので、今おっしゃいましたようなことも、一面私どもも、うなづけます。しかし一応政府として、まあ今日まで運営してきておりますので、今のような点をも考慮の中に入れて三公社五現業の検討をすることは必要だと思っております。  さしあたって現実は、今申し上げました通り、お言葉にあった通り独立採算制、特別会計になっておりますので、今のような事態が生じたのでございます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 結局は、不合理だということは認めるのでしょう。組合が要求しても、金がないから出せないんだという考え方自体が間違いだということを認めませんか。よそは、金があるから出すけれども、おれの方は、独立採算で金がないから認めないのだという考え方に誤りはないのですか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) それは、三公社五現業全般に比較して、いろいろな点がございますが、郵政省の場合は、今回は年末の繁忙手当というようなのがありまして、これと年度末の業績手当との性格が、実はあまりはっきりしていない、しかし給付される総額等について考慮されなければならないという、大体の政府の意向でございましたので、それらを勘案して、私は年度末の支給すべきものが少し減っている、それだけを、まあ、差し引くというと語弊がありますが、減っておったという状況で、ないから出さないのだということのほかに、なくても、ある程度工夫して出すということを考えて、こういう措置をとりました。  基本的な問題につきましては御意見わかりましたので、これらはまあ将来の問題として、今すぐにこれに対して私の考えをどうかといわれても、お答えは、ちょっとできないようなありさまでございます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 今答えてくれというのではない。私はことしだけの問題じゃなくして、毎年郵政省は金がないのだからあきらめてくれといわれるということは、同じ政府の事業に働く者として、政府で法律で値段をきめておいて、金がないから、独立採算で郵政省は払えないのだという考え方自体に、大きな間違いがあるということを私は申し上げているのです。大臣も、ある程度その制度の欠陥を認められましたから、私はこれ以上追及しません。そういう問題も考えてもらわなければ私はこの労働問題、労働運動の紛争というものは片づかない、こういうことを申し上げておきます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 大臣、近いうちに補正予算をお出しになるのですか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) はあ、私の方では、特別会計の中でやはり補正した方がよろしいという考えで、数字を詰めておるところでございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 概算どのくらいです。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 正確な数字は申し上げることはできませんけれども、大体郵政事業、保険、貯金を含めて百億前後と思っております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 そこで、今光村委員の質問にも多少関連しますが、せんだって定期昇給とそれから若干のベースアップをみて、八%ぐらいを年度予算の中にみておる、こういうことをこの前御答弁いただきましたね。  そこで私は、なるほど八%は平年度としてはよろしかろう、しかし今回の裁定によって、その八%の根拠がくずれる、しかるがゆえに、今回の新しいベース改定によってどのくらい——八%のむとかのんだとか、このことが、積算上の根拠にならないと、つじつまが合わないじゃないか、こういう質問もしたのであります。そこで、大臣もおいでになりましたが、経理局長の方から、早急に、その数字を出します、こういう答弁がありました。でありますから、当然今回の補正の中には、在来みてきた——これも五カ年間の実績ということを経理局長言っておりましたが、定期昇給とベースアップ八%は、これはどうみても一一%ないし一二%ぐらいにならないと、今回の裁定には間に合わない。  ですから今度補正をお出しになる中に、そのことがみられておるかどうか、その点を一つ明らかにしておいて下さい。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 今、私は大ざっぱな百億ぐらいじゃないかという数字を申し上げましたが、これは後ほど経理局長に数字を出させましてから申し上げます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 もう一つだけ……。郵政省は、お金持ちじゃないとおっしゃったのですが、郵便料金七月からというので、非常に国民は、あわててやらずにけっこうだと思っている。金を持っておられるかないか、私は知りませんが、国鉄は五十億も黒字が出ているのに四月からあわてておやりになったようですが、郵政省は金持ちだから、財源があるのだろうと思うのです。  それで百億の財源をどこからもってくるのですか。それを一つ聞かしておいてもらいたいのです。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) これは節約と、その予定の金の移動でございます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 郵便料金を、六月一日から値上げを実施したいといううわさがあるのですが、これはデマですね。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 私の初めの考えは、国鉄と同じく大体四月一日から値上げをする予定でおりました。これが途中で、予算編成等に関連いたしまして、予算上は一応七月一日ということになっておりますので、私は、できれば七月一日ということは、周知期間を十分に置いた方がいいだろうというので、七月一日に私も最後は賛成したのでありますが、周知できれば、これはその施行期日は私は早い方を希望いたしておりますけれども、これは国会の御審議によるものであります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 予定通り七月ですか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) これは全く、国会の御審議の結果によるものであります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 それは、そう言われれば何をか言うところがないのだけれども、一体、法案を扱うには郵政省の方針がきまっていないようなことでは困るじゃないですか。だから、七月と出ているのだから、一説によれば、六月から一カ月早めるという話もあるじゃないか、こういう光村委員の質問ですよ。あなた方はそれは国会でやってくれ——そんなむちゃな話はない。一体あなた方、どうなんですか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 私どもの原案は七月一日になっておりますけれども、私の希望は、もっと早く実行していただきたかった、これを申し上げたのであります。  ですが、この施行期日に関する問題は、周知期間をどのくらいおいたらいいかということに重点が置かれておりますから、国会の御審議の際におきまして、この程度の周知期間ならば施行してもよろしいじゃないかという御意見が、そうまとまれば私は早く施行していただきたいことを希望いたしております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 これは郵便法の審議の時期が間もなくきますから、そのとき騒ぐことにしますが、ただ、こういうことなんですよ。周知期間——なるほど法律の中には準備期間が要ると、こうおっしゃっている。  ところが、すでに昨年審議会の答申が出ましたね。しかも、その答申を受けて郵政省が予算編成のときに、郵便法改正を手をつけられた。しかも固まったのは、それは年があけて間もないころなんです。もう半年近い周知期間があるんですよ。そこで四月という話が七月になり、今度また一説には六月にと、こういうことなんでしょう。そこへ大臣の方では、できるだけ早いときを希望している。希望しておきながら、七月だというのは理屈が合わない。何かそこに動かす力があったんですか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) いや別段、力ということはございませんが、私が、まあ今、森中先生おっしゃったように、もう十二月の答申が出まして、世間では、もう郵便、上がっているのじゃないか——はがきと手紙が上がらぬものですから——国民は、郵便の料金、上がってしまったものだ、こう信じておられた。  ところが高層建物やいろいろの設備をしていただく問題とか、小包の料金なんか上げますから、できるだけ周知期間があった方がいいので、四月一日なら私は十分だと思っておった。けれども、予算を編成する際に、大蔵省との間で話し合いができたのが、七月まで持っていったのでありますが、私はできれば、周知は十分だと思いますので、早い方を希望いたします。それじゃ政府で七月一日の施行日を修正しないかというような意見も出るのですが、まあ私は、これは一応出したものであるし、この施行日の修正というのは、私自身からは正直に言って申し上げにくい問題でございますが、しかし御審議の途上におきまして、この点は、もうわかっているから、そんなにおかなくてもいいじゃないかということにしていただけば、実は値上げをされる一番おもなものは第五種でございますので、これが配達その他に対して非常なウエートをかけておりますから、私はできれば、これは大きさも、ある程度目方も制限しておりますから、なるべく早く施行していただきたい、こういう私、率直な考え方を申し上げた次第であります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 まあまあきょうは、このくらいにその問題はしておきますが、ただ、値上げがいいか悪いかということになりますと、これはまた、おのずから別個な問題であると、私は固有の意見を持っている。  しかし申し上げておきたいのは、今大臣は、早い方がいい、できるならば四月からという希望を持っていた。ところが、それが七月になり、また六月という話が出ておる。まあ六月というのは、一応おくとしましても、四月、これが七月になったということは、物理的に何か力の作用があったんじゃないか。あなた希望されて、希望しておきながら七月になったんだから、その経緯が不明である。それが一つ。  それから、今補正の中で、百億という金を移用もしくは流用によって調達するんだと、こうおっしゃる。ところが、せんだっての〇・一五の問題、このときあたりは、これはもう金がない、金がないというので、どうにもならぬのだというような話がありましたね。しかも年度を越してからでも、どうかというような話が出たときに、それも困る、こういうことで逃げ回っておきながら、今日は、別に一般会計から受け入れるわけでもない、つまり借入金とはしないと、こうおっしゃる。将来の移用、流用で百億出るというのですが、どっからその金が出る。今まで私たちに言ってきたのはうそですか。金がないと逃げ回っている。補正の際には、百億持ってくるのだと、こうおっしゃれば、すでに百億という目鼻があったんじゃないですか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 金が全くないと申し上げたのは、三十五年の年度末まででありまして、新年度になりますと、値上げを予想しておりますから、それぞれの項目について、まあ多少の余裕もありまするし、また節約の個所もございますので、そこらを私は申し上げているので、金がなかったというのは、年度末までのことで、新年度に入りますと、彼此融通が相当できる、これはどの会計でもそうなんです。  それから、今私が百億近いんじゃないかと申し上げましたけれども、それは、ほかの会計から繰り入れますから、そのくらいになるので、郵政事業自体のは、もっとずっと半分以下だと思っております。  それから七月と四月、それは別段圧力でも何でもないのでございます。事務的に七月からで数字を組んでしまったというだけでありまして、値上げを延ばせということじゃなかったのです。

森中守義日本社会党

○森中守義君 まあ、とにかく郵政省大へんお金持ちのようだから、七月からでもけっこうできましょう。  ただ、今大臣の言われる話の中で、三十六年度予算の中核をなしているものは、やはり郵便料金の値上げですよ、その増収によるものなんですね。それで先般、成立をした三十六年度の郵政特別会計予算からいけば、七月実施ということできっちりと項目、あるいは款、目費というように組み込んであります。それであなた方、一体百億、厳密に百億じゃないにしても、かちんと予算審議の際にはまっておりますね、少なくとも移用、流用は、予算総則上はできても、実際問題としてはできないように予算を組んでいる。どこからそれを持ってくるのか。ですから、結局私の言うのは、なるほど〇・一五のときには、年度末であるから金がないということで、それはそれでよかった。しかし、年度があけてからは、いいじゃないという、こういう話に対しても、それは困ると、こういうことだったのですね。しかし、今金ができてきた。  そこに一つ矛盾があるということと、それと、一体七月から実施と、きっちりとはまっている予算を、どういうように動かそうとするのか。予算成立して何日になりますか。まだ実行予算もできていないでしょう。そういう時期に移用、流用を行なうというのは、これこそ国会における予算審議権を私は冒涜するものだと、こういうふうに思う。だから、その答えというものは、おのずから今度出されんとする補正予算の中に組まれるべきじゃないか。その補正とは、予算の移用、流用に求めるのでなくて、一般会計からの繰り入れ等によらなければ、国会が数カ月を費して審議した予算の内容というものは、実質においては一月出るか出ないかの間にくずれてしまう。であるならば、国会の予算審議権というものは、一体どういうように郵政省は見ておるのだ、こういうことになると思う。  まあ、これは非常に大臣もお著しいようだし、担当の経理局長もおいでになりませんから、これ以上言いませんけれども、まあ要は、補正予算というのは、予算が成立して間もないときに、もうすぐ移用、流用、総則十四条の弾力条項の発動等を年度の初頭においてすべきじゃない。総則というものは、そういう趣旨なんです。だから一般会計からの繰り入れなり何らかの方法をとるべきが妥当な予算補正の道ではないのか、こういうことを私は言っているつもりなんです。まあ、これは大へんお困りのようだから、けっこうです。答弁要りません。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 時間がおくれましたから、簡単に三つありますのでお尋ねしておきます。  その一つは、きょうの新聞なんか見ますと、従来、国会の委員会なり本会議の審議の状況をテレビで放送しておったわけですね。これに対して自民党の方は、山村さんが中心になってやめさせようという動きがあるようなんですね、私は、山村さんたちが言っているような理屈は、こじつけの理屈であって、少なくとも国会の審議の状況を国民に十分知ってもらうという意味において、実況放送なり、あるいは撮影をして、さらに録画にして放送するとか、こういうことは私はいいことだと思っておるのです。  これは電波を監督しているのは郵政大臣でありますが、そういうふうなことについて、党の方からあなたは御相談を受けたんでございましょうか、それで、あなたの考え方はどうでございましょうか。それが一つですね。  それからもう一つは、例の電電公社の余裕金の国庫預託のことでございますが、あなたはこの委員会で、すでに提案をすると、こういう御趣旨もございました。御承知の通りわれわれ社会党は、先般国会に正式に法律の改正を提案いたしましたが、この中に、あえて大臣のそういう御所見もございましたので、われわれは、当初これを含めて提案をする予定でございましたが、大臣を信頼して、その方は実は削除をして、他の部分だけの改正をしております。この内容について、私は今まで実は大臣に政治的なことも考えていただいて、できるだけ奔走していただくようにお願いしておきましたが、あえて内容には触れませんでした。しかしどうも、もう国会が四月の十一日になっておりますし、いつ出てくるのか予想もつかないようなことでございまして、われわれも判断に困っているわけです。  従ってこの期に至っては、どういうわけで改正案が出てこないのか、その点を一つ、内容を含めて、きょうは説明してもらいたいと思います。  それからもう一つは、最後に、この電電公社の外資七十二億の導入について、三十五年度ではついにわれわれが予想したように入りませんでした。われわれは、今でも七十二億程度の二千万ドルをアメリカから外債によって入れるなんということは反対ですが、今、公社の方では経理局長とか次長が、渡米しているようでございますが、この見通しは、どうなりますか、その三つを一つお答えいただきたい。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 第一の国会の審議の実情を、ラジオあるいはテレビで放送するということについての御質問でありますが、これを制限をするとかなんとかいうことについては、国会対策の方から、私に別段の話はございません。お前の考えはどうかとおっしゃいますが、私は、これはできるだけ国民に知らせた方がいいと思いますが、これはなお、同時に国会運営の立場もございますので、国会対策、あるいはまた当該委員会、あるいは本会議等の御意思によるものだと思っております。今までの慣習ですか、それを変えるということについては、私は何もまだ承知いたしておりません。  それから電電公社法の改正の中の事項につきまして、余裕金と申しますか、その金の運用について、再三大蔵省と交渉させておりまして、私も大蔵大臣にも交渉いたしておりますが、まだ妥結に至りませんが、これは今仰せの通り、もう四月の中旬に入りましたので、できるものならば、また、できるように、さらに一そうの努力をいたします。  三番目の、電電公社の外債でございますが、これについては、係の者がこの外債の成立のために出かけたという報告で、その後のことはまだ聞いておりませんが、至急取り調べて知りたいと思っております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 多くは申し上げませんが、その第一番のテレビ、ラジオの国会審議の模様の放送につきましては、大臣は、まあ基本的に反対をされておらないようです。私も、そうだと思います。  従って、その国会運営上、狭い部屋で身動きができないとかいう、そういう技術的な面であれば、私はわかりますが、根本的に基本的には、やはりそれを廃止するということは私はいけないことだと思うんですよ。ですから所管の大臣としては、少なくも私は、党がああいう発言をするからには、一応郵政大臣あたりの御所見も承って、それからやるべきだと思うんですね、いろいろ実施上における運営上の問題についても御承知だと思いますから、それを全然相談をしないでやるということは、非常に私は困ることだと思うんですよ。  大平官房長官の例の発言でも、そうですよ、あなたが、何か無視されたような格好でやられている。われわれ委員会としては、非常に関心を持っておりますので、直ちにああいう情報が入って参りますよ。ですから、私はあえて、きょう大臣に、そういう動きがあるようですから、これは非常に重大な問題ですから、一つ所管大臣としては、その運営上、どうしても審議ができないという場合は、これは多少の制限はやむを得ないと思います、そういう原則のことは、根本的にこれを中止するということについては、やはり私は反対ですから、その点は、大臣に強く要求しておきます。  それから預託金の問題ですけれども、内容を私は、あえてあなたに、これ以上は言いませんけれども、私はあなたに、全部げたを預けたような格好になっているんです、社会党としては。しかも、出すとおっしゃっておるんですから、これは万難を排して、高度な政治折衝をしていただいて、できるだけ早い機会に、われわれの納得できるような法改正を出していただきたいということを強く希望しておきます。

鈴木恭一自由民主党

○委員長(鈴木恭一君) 他に御発言もなければ、本件に関しましては、あと一、二の御質疑を保留して、休憩することにいたします。    午後一時十七分休憩    ————・————    午後二時四十五分開会

鈴木恭一自由民主党

○委員長(鈴木恭一君) ただいまより再開いたします。  郵便為替法の一部を改正する法律案を議題といたします。  これより質疑に入ります。御質疑のある方は、どうぞ順次御発言願います。

山田節男民主社会党

○山田節男君 この郵便為替法の一部改正法律案が出たわけですが、まず第一にお伺いしたいのは、今回定額小為替という制度を設けられて、三千円以下の金額を扱う。これは普通為替、電信為替——これはスピードの問題ですが、普通為替以外に定額小為替制度を設けられた根本的な御趣旨はどこにあるかを伺いしたい。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) 三千円以下の小額送金につきまして定額小為替制度を設けました趣旨は、今回の普通為替の料金改定によりまして、小額送金につきましては、引き上げ率をなるべく小さくするように考慮は払いましたけれども、しかし、ほかとの均衡上、やはり相当の引き上げになりますので、その割合が、送金金額に対しまして料金の割合が、相当小額の送金については高くなるわけでございます。これを救済したいという趣旨が第一でございます。  しかし全部が全部ではございませんで、大体三千円以下の送金の実態を調べてみますと、大体半分が百円とか千円とかいう、端数のつかない送金でございますので、せめて三千円以下の、半分の定額の送金だけでも、安い料金でやれるようにしたいという根本趣旨が一つと、もう一つは郵便の方で、普通郵便に現金を封入することを今回の郵便法の政正でやめるというような予定になっておりますので、そうした場合に、なるべく安くそれにかわる制度というものを考えたいというようなことの意味も含めまして、定額小為替制度というものを設けたわけでございます。

山田節男民主社会党

○山田節男君 まあ改正案によりますと、普通為替の場合は、千円以下の場合四十円。それから千円から三千円の間——三千円以下が五十円。定額小為替の場合は、千円から三段階に小きざみにされて十円、二十円、三十円となっている。  今の大塚局長のおっしゃったことはわかるのですけれども、実際、片一方においては普通為替の千円から三千円以下のこの改正があり、片一方において定額小為替の三千円以下、ほとんど半額に近いような、ことに千円以下の場合には、四分の一の料金でいい、こういう制度を作られて、定額小為替は、非常に便利になるわけですが、それが普通為替の三千円以下に、どういうように影響するだろうかというようなことは、あらかじめ予想されて、こういう料金をきめられたわけですか。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) 先ほど申し上げましたように、三千円以下の現在の為替送金のうちで、約半分が定額でございますので、その部分は、定額小為替に今回移るということを、私ども計算いたしまして作ったわけでございます。

山田節男民主社会党

○山田節男君 そうしますと、普通為替の場合、三千円以上の、今度の新しい為替料金を見ますと、五千円までは大体十円値上がりであって、それから今度一万円から十万円までの制度ができたのですが、そういたしますと一万円以上になると、一万円で、現行料金に比べますと三十五円、三万円の場合は四十五円、五万円の場合は五十五円上がるわけですが、従来の現行料金で、総収入といっちゃおかしいけれども、扱うたとえば振出局が、こういう一万円以上三十五円、四十五円、五十五円値上げするわけです。  全体から見て、これほどの値上げをなさって、一方これだけの高額の送金は、銀行でやれば非常に安い、こういう、経済的に考えますと、郵便為替法のいわゆる一方の目的である経済行為に対しての利便を与える、サービスを与える、こういう趣旨ですが、たとえばこれと銀行と競合する場合に、どういう見通しでおられますか、一万円以上は相当な高い料金で、銀行より高いとは言われませんが……、銀行より確かに高いのです、倍以上です。これとにらみ合わせて、どういうふうに見通されておりますか、その点承りたい。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) 料金は、為替につきましては、原価から申しますと、千円であっても十万円であっても、手数は同じでございまして、そういう面から言いますと同一料金というのが、原価だけの面から見れば正しいのではないかという考え方もなし得ると思いますが、私どもは全体の原価を、その負担能力に応じて分担していただくという考え方から、低額の送金者については安くし、高額の送金者には、多くを負担していただくというふうな配分を行なった結果が、このような料金体系になったわけであります。  それで銀行送金との料金の比較でございますが、銀行送金につきましては、五千円までが五十円でございます。それから五千円をこえたものにつきましては百円という料金を現在各行ともとっております。これは従いまして、五千円までにおいては千円−三千円は、うちの為替料金と同じでございまして、ただ三千円−五千円までの分は、私ども六十円となっておりますので、その分については、銀行の送金料金より十円高いということになります。それから五千円から二万円まで百円ということに私どもの方はなっておりますので、この点は、銀行送金と回顧。従って一万円までは大体において銀行送金料と同じですが、一万円をこえたものについては、郵便為替の方が銀行送金よりも高くなるという結果になるわけでございます。  これについては、いろいろ問題があるかと思いますが、私どもといたしましては、先ほど申し上げましたように、総括した原価を、負担力の多いものによけい負担していただくという考え方で配分をいたしますと、どうしても高額送金者に高くしていただかなければ、赤字が多くなるということになりますので、やむを得ず、こういうふうな体系をとったわけでございますが、銀行につきましては、やはり銀行の支店というものが数が限られておりますし、銀行送金については、必ず払い渡す銀行を指定をしまして、そこを通して、あれは送金者が、その銀行を指定して、そこから送金者にお金を払っていただくということになりますので、送金者が、あらかじめ受取人の最も近い銀行はどこか、その銀行が、自分が送ろうとする銀行と送金の契約を結んでいる銀行かどうかというようなことを知っている場合でございませんと、銀行送金というようなことはできないことになるわけでございまして、そういう面からいって、銀行に料金が安いからということで移る面も、多少あるかと思いますが、やはり大部分の方は、為替郵便を御利用になるのじゃなかろうかというふうに考えているわけでございます。

山田節男民主社会党

○山田節男君 この現行料金と改正料金を比較し、さらにただいまお話のあった銀行の普通送金と比べますと、三万円以上になるというと、一倍半から二倍、十万円送った場合には、実に市中銀行の送金よりも三倍になる。なるほど郵便局は、僻陬の地にもあって受け取りに便利だということは事実であります。それから銀行の場合には支払い、決済、こういったようなきわめて商業的なものが多いということも、これも想像つきますが、しかし三万円以上、少なくとも一万円以上の郵便為替ということになりますと、なるほど商業的な決済のための送金ではないかもしらぬ。そういうのが少ないかもしれませんけれども、しかし多額のものが来れば、多額の料金を取っていいのだという、いわゆる給付能力があるのだから、十万円送る能力がある者からは三百円取ってもいいのだという、こういう銀行よりも二倍も余計取っていいという、そのアイデアですね。給付能力という、これは私は、たとえ十万円郵便為替を送る場合でも、必ずしも金持ちが送るということじゃないと思うのです。そこらあたりが、どうも私、ことに三万円以上になりますと、銀行送金よりも非常に高い、こういう制度が、ことに今日のように、交通が非常に便利になりまして、しかも銀行の方のサービスも、送金については、またいろいろサービスを拡大しているわけですから、昔と今では郵便為替というものが、制度が実施されている客観情勢というものが相当変わってきているわけですね。  そういう中において依然として今、昔と同じような、そういう三万円以上であれば給付能力があるのだから料金を取ってもいいのだ、こういうそのアイデアが、今日の経済、ことに経済行為ですから、銀行よりも安くする必要はないかもしれませんけれども、しかし十万円以上の場合三倍になるということは、私はどうも少し過当に失するのじゃないかと思うのですが、この点はどうでしょう。  今おっしゃったような郵便為替業務の赤字をなくするためにというようなことからおっしゃるのですけれども、私はむしろ逆じゃないかと思うのです。そういうものは、むしろ銀行のレートの、十万円の場合、たとえば五〇%くらい多くなる——なるほど田舎の特定郵便局で取れるのですから、それだけは非常な利便を得るわけです。しかし、これは三倍ということが妥当であるかどうかという問題ですね、この点どうでしょう。今大塚局長の言われたように、給付能力本位でチャージするのだという、そのお気持ちですね、もっぱら郵便為替経済から見て赤字を防止するのだ、少額のものに対して非常に安くしてやって、高額の送金については余計取ってもいいのだという、このアイデアですね、どうも私は、民主的に考えてみて、少しどうかと思うのですが、どうですか。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) 確かに、いろいろ問題があると思います。私は負担能力のある者からよけいとっていいんだというわけではございませんが、やむを得ないんだと、何かその原価を利用者に負担していただくという場合に、どういう負担の仕方をしていただくかということになると、やはり負担能力に応じて負担をしていただくという考え方をとらざるを得ない、そうでないと非常に少額送金をされます方に対しての料金が割高にならざるを得ない、そういう点を救済するという意味で、やむを得ずこういう方法をとったということでございます。  それから銀行におきましては、この料金は、たしか昭和二十三年かなんかにきめたままになっておりまして、銀行でも明らかに赤字だということを申しております。ただ銀行としましては、預金者に対するサービスという考え方で原価を割っておることを承知の上で、この料金でやっておるんだと、結局銀行にわざわざ送金を依頼に行くという人は、ふだん銀行に出入りをしたことのない人が、この送金だけのために銀行へ入っていって送金を依頼するという場合は、ほとんど少ないようでございまして、大体において、銀行と取引あるいは預金を持っておるというような方々が、銀行送金を利用されるようでございますので、そういうお得意さんに対する一つのサービスという考え方でやっておるということでございますので、これとの、どうも競争ということは、私どもむつかしいというふうに考えておるわけでございます。

山田節男民主社会党

○山田節男君 電信為替の問題ですが、電信為替も、やはり今度料金を改正されるわけですが、電信為替の場合は、現行料金に比べると上げ方がもっと激しいわけですね。たとえば五千円を基準にしますと、五千円において七十円、一万円になりますと百五円、そうして五万円の場合には百二十五円も上がるわけです。そうしますと、銀行の電信送金が二百五十円パーになっておるものが電信為替の場合におきましてはたとえば五千円、一万円、三万円と非常な格差ができるわけですね。これはスピードが早いというだけで、これだけのオーバー・チャージをするということは、これもやはり銀行の電信送金と比べてみて、あまりにこの値上げが高過ぎるのじゃないか、こういう感じを受けるのですけれども、これもやはり、先ほど大塚局長が言われたような普通の為替の場合と同じような給付能力という建前から、こういう料金の上げ方をされるのかどうか、この点を一つ御説明を伺いたい。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) 電信為替の料金は、従来普通為替の料金に電報料を加えたものというふうな建て方をしておりましたが、今回の改正で、そのほか電信為替としてよけいに手数がかかります分を付加いたしましたので、その分だけ従来の料金の建て方と変わりまして、少し高くなっておるわけでございます。  これも、その料金の配分のやり方は、普通為替について申し上げましたのと同じ考え方で、この配分をいたしております結果、やはり高額の送金については、料金が高くならざるを得ないという結果になっておるわけでございます。

山田節男民主社会党

○山田節男君 電信為替である以上は、たとえば千円の電信為替でも配達するが——これは、もちろん配達しなくちゃならない、三万円、五万円の場合でも、やはり配達が一通でも、配達しなくちゃならぬわけです。そういう場合に、そういう人件費といいますか、持ってゆくことについては、これは紙の目方が違うわけではありませんから、千円でも五万円でも同じですけれども、しかるに、料金から申しますと、そういう非常な格差があるということですね。だから電報の字数にしましても、千円の場合と三万円の場合と、一字や二字字数が多くなるかもしれませんけれども、ですから私の意見としては、結局やはり普通為替と同じように、たくさん送る者は、要するに給付能力があるんだから、よけいチャージしてもいいんだ、こういう思想があると思うんですね。けれども、今回新しく設ける五万円、七万円、十万円も、こういうものは、銀行は二百五十円なんだけれども、電信為替の場合には倍以上出さなくちゃならぬということは、これまた、どうも私、普通為替と同じように、今日の経済情勢あるいは金融で送金が非常に容易になってきて、商業銀行も非常にサービスを拡大してきた今日、依然として、どうも私は昔のままの、そういう思想がこびりついているような気がするんですけれども、この際、やはり郵便為替の全体の経済から見られて、このくらいにしないというと、やはり赤字になるとか、普通為替とのにらみ合わせで、こういうレートにきめられたのかどうか、この点を一つ伺っておきます。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) 先ほど申し上げましたように、結局普通為替の料金とにらみ合わして、それを根拠にしまして、それに電報料の平均でございます百三十円を一律にプラスをいたしまして、それに多少電信為替となりますと、その中に含まれます百三十円という電報料は、そのまま公社に私どもの方から支払いをする金でございますが、普通為替の場合と違いまして、郵便局において電報頼信紙に電文を作りまして、それを電報電話局の窓口に持ってゆくなり何なりして電報を打つという手数、その他やはり電信発信に伴うよけいな手数が、普通為替よりもよけいかかりますので、そういう面を考慮もしまして、若干のものを電信為替にプラスをしたということでございます。

山田節男民主社会党

○山田節男君 これは貯金、郵便為替貯金の場合もそうですが、特に郵便為替の場合、こうした普通為替それから電信為替、これはやはり電信為替の場合には、頼信紙に書かれる、普通為替の場合には、為替の用紙に書かれて、そうして窓口で受け付けて郵便であるいは電信で、これを送るという制度ですけれども、どうでしょうね、いわゆる何といいますか、郵便で、こういう送金をするという制度、電信並びに郵便による送金というものを、これは、もう少し私は機械化といいますか、いわゆるパンチ・システムといいますか、そういうものでやればいわゆる電信為替もほとんど私は……もっともそれは僻陬ないなか、特定郵便局では、そういうことはできないかもしれませんけれども、しかし場合によったら、電話で連絡するとか、これは金のことですけれども、確実な方法を案出すれば、もっと、たとえ何十年かの歴史を持っておるこの為替送金という電信なり郵便によるやり方というものを、もっと新しいスピーディなやり方があるんじゃないかと思うんです。これは、外国の例を寡聞にして知りませんけれども、もう七十年も八十年にもなるんじゃないかと思いますけれども、こういう送金の方法を機械化と申しますか、こういうことで、外国にその例があるのか、あるいはこういう点についての合理化ということを、郵政省は、ことに貯金局長として正確、迅速確実という点から、よりいい制度があるというなら、研究なさったことがありますか。それから外国のいわゆるポスタル・マネー・オーダーも、こういうことを同じようにやっておるのかどうか。これは私寡聞にして知りませんから、その点についての一つ、あなたの御意見を承りたい。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) 郵便為替及び電信為替につきましては、私どもの知る範囲におきましては、各国とも、わが国と大体同じような制度でありまして、機械化その他についても、やはり大体同じようなことをやっておるようでございます。  しかし、おっしゃられますように、何かもう少し機械化しまして、機械的事務的にどんどん処理をして、しかもその証拠力を残しておくという方法が考えられるならば非常にいいことでございまして、私どもも、なおそういう点について研究をいたしていきたいと思いますが、今の状況では、大体、各国とも同じようなやり方をやっておるようであります。

山田節男民主社会党

○山田節男君 それから、ここに参考資料として出ている「郵便為替取扱状況(振出高)」、三十四年度の件数にしまして六百四十万二千口、金額にしまして七百九十億九千六百万。もしわかれば、五千円、一万円、三万円、五万円、先ほど千円以下ということは、半分以上だという局長の御答弁ですが、この約六百四十万口の中で、たとえば一万円以上が何件ありますか、一万円までのが何件で、金額にしてどのくらいかということがわかるでしょうか、わかれば一つ教えていただきたい。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) これは私ども、東京地方貯金局における受け入れ部数によって調査したものでございますが、それによりますと、ここにはパーセンテージしか持ってきておりませんが、普通為替で申しますと、千円までが二六・九%でございます。それから千円をこえ三千円までのものが二八・五%、それから三千円をこえ五千円までのものが一四・一%、五千円をこえ一万円までのものが一二・六%、一万円をこえ三万円までのものが一一・一%、三万円をこえ五万円までのものが、四・三%、そのほかは〇・何%とか、一・何%とか、それ以上は小さな数字であります。  それから電信為替におきましては、三千円までのものが二三・六%でございます。三千円をこえ五千円までのものが一五・六%、五千円をこえ一万円までのものが二二・〇%、一万円をこえ三万円までのものが二三・七%、三万円をこえ五万円までのものが九・九%、五万円をこえ七万円までのものが一・七%、以下というような状況であります。

山田節男民主社会党

○山田節男君 これは今のお示しになった、たとえば普通為替の場合ですね、そうすると、大体五千円以下を見まするというと六八%ですが、約七割ですね、七割近いものが五千円以下。電信為替で見ますと、一万円以下、かりに五千円以下としてみますと、これも六一%ぐらいになりますか。とにかく六割以上ですか。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) 三九・二%でございます。

山田節男民主社会党

○山田節男君 五千円までとしますと三九・二%……。そうしますと、電信為替の場合五千円以下は四割以下、四割弱。それから普通為替の場合は、実に七割というものが占めておる。今度の改正料金の普通為替と、それから電信為替と、前の料金とを、ずっとかりに、ここで比較してみますというと、非常に何と申しますか、普通為替の場合、実に七割を占めているものが、今度の場合、五千円以下になりますと、大体十円刻みで普通為替が上っておるわけです。それから電信為替の場合は、七十円、三十円、四十円、ことに千円の場合におきましては、電信為替の場合には、現行に比べますと四十円上がっておるわけです。三千円で三十円上がっている。五千円で七十円上がっているわけですがね。これは、私は郵便為替のきわめて大衆的な、しかも経済的な、非常に利便を与えるという趣旨からみると、このパーセントからみますと、これは、もう赤字になるどころじゃないと私は思うのですがね、どうです。普通為替の場合五千円以上のパーセント三四%、普通為替においては、五千円以下のものが大半を占めておるということになりますれば、私はやはり、この一万円以上の金を電信あるいは普通の為替で送るということは、どうも私は銀行というものの送金から考えてみて公平でないような気がするのですがね。今の、もとの大体のパーセンテージと、この新体系の料金とをにらみ合わせて、一体、どのくらいな増収になるかという目安はございますか。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) 三十六年度をとってみますと、為替の総体の収入が、料金値上げをしない現状のままでいきますと、八億五千九百万円と私ども予定しておりますが、それが今回の改正をいたしますと九億九千七百万円、従いまして約一億三千九百万円ぐらいの増収、これは七月からの実施の予定でございますが——を見込んでおるわけでございます。

山田節男民主社会党

○山田節男君 これはまた、のちほど審議に入るわけですが、郵便の振替貯金と、たとえば普通為替との比較をした場合に、これはまた非常な数字的に——私これ比較しませんけれども、見ましたところ、振替貯金の場合には、きわめて少額な値上げである。たとえばかりに一万円としましても、現行法について三十円、五万円の場合も、現行法について四十円しか上っていない。しかるに為替の場合におきましては、先ほど申し上げたように相当大幅な値上りがしているわけですね。  この振替貯金と、これはもちろん口座があるわけですけれども、これと郵便為替との値上がりの差額というものは、私は少し均衡を失しているのではないかと思うのですが、これは一体どういう考えでしょうか。振替貯金は、これは、口座番号を持ち、手数においても非常にめんどうくさくないから、安くてもいいんだ。これは、送金の一つの方法には違いないのですけれども、振替貯金とのつり合いは、どういうお考えですか、郵便為替との比較の上におきまして、どういう理由で、こういう手心を加えられておるのか。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) 結局、根本は手数の問題でございますが、振替貯金と郵便為替の料金の差というものは、以前はもっと大きくございまして、振替の方が、ずっと安いという料金できておったわけでございます。しかし振替の方は、二十九年にも一たん料金の値上げをいたしております。さらにまた今回為替と同じに、一緒にやるということになりますので、その差額は、もとよりも縮まってきて、為替にだんだん近くはなってきておりますが、しかしやはり、振替の方が安いということになっております。  これは伝統的な料金が、そうなっておりますこともございますが、根本は、その手数の点からきておるわけでございます。

山田節男民主社会党

○山田節男君 この、近来急にふえたというわけじゃありませんけれども、どうも郵便物からの金の抜き取りだとかいうことがしばしばなされているような例があるわけですけれども、郵便振替貯金の場合、そういう例は小ないのじゃないかと思いますけれども、郵便為替の場合、やはり抜き取りと言いますか、それから詐取と言いますか、こういう例が、年間どのくらいありますか。  これは、むしろ監察局長でしょうが、貯金局長でおわかりになれば、この郵便為替に関する犯罪と言いますか、そういう行為が、年間一体どのくらいあるか。それからどういうものが最も不当なものであるか。どういう形のものが一番多いかということがおわかりになれば一つ。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) 三十四年度中におきまする為替関係の犯罪件数は十五件でございまして、金額にしまして百五十七万円でございます。  これは主として為替証書の偽造とか、あるいは金額の改ざんというようなものでございます。

山田節男民主社会党

○山田節男君 私は、これで終わります。

野上元日本社会党

○野上元君 山田委員の御質問と若干ダブる点があるかも知れませんが、あらかじめ御了承いただきたいと思います。  今回、為替料金の値上げが行なおれるわけですが、この目的は何ですか。増収ですか、それとも、郵便料金とのつり合いということですか。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) 結局、私どもとしては、増収を第一の目的にしておりますが、もちろんほかの送金手段どの均衡その他も考えておるわけでございます。

野上元日本社会党

○野上元君 大体、これによって、どのくらいの増収があるのですか。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) 為替だけにつきましては、先ほど申し上げました三十六年度で一億三千九百万円程度でございます。

野上元日本社会党

○野上元君 料金の値上げと同時に、定額小為替制度を設ける。この小為替制度というのは、二十七年に一度廃止している、その廃止した理由は何ですか。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) 普通為替は、御承知のように案内式でございまして、小為替は無案内式だったわけでございます。従って小為替は料金も安いということになっておりましたのを、二十六年に一緒にしまして、両方無案内式にして、料金を安くしたということで、まあ事務の簡素化と申しますか、という理由でございます。

野上元日本社会党

○野上元君 そうすると、事務の簡素化をやって、小為替を廃止したというのだが、今回、再び小為替制度を設けるということは、通常為替の性格が変わったので、こういう制度が必要になったと、こういうふうに理解してよろしいですか。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) 二十六年の改正は、むしろ普通為替を廃止しまして、小為替に統一した、全部無案内式にしたということでございますので、どちらかといえば、普通為替を小為替に統一したのだということでございます。  今回、定額小為替制度を作りましたのは、まあその理由、その事務の簡素化と、むしろ逆行するわけでございますが、先ほど申し上げましたように、今回の料金改定によりまして、少額の送金をされる方の料金が割高になりますので、それを救済するために、三千円以下のものについて定額小為替というものを作りまして、なるべく料金を安くする、料金の安い為替制度を作ったということと、普通郵便物に現金封入を禁止します関係で、それにかわる制度を大衆に提供する、こういう二つの趣旨からでございます。

野上元日本社会党

○野上元君 私も不勉強で、その点は若干申しわけないと思いますが、現行の普通為替は、これは案内式になっておりますか。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) 無案内でございます。

野上元日本社会党

○野上元君 そうしたら、なぜこの定額小為替というものを新らしく作らなければならぬ必要があるか。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) 結局、制度内容ではございませんで、料金の安いものを公衆の利用に供したい、そのためには、どういうふうにしたら安いものができるかということを考えました結果、この種類を十四種類に限定をいたしまして、その取り扱いを、きわめて簡便にすることによって手数を省きまして、料金を安くしたということでございます。  ただ、この種数がたくさんふえますと、やはり普通為替と同じような取り扱いをせざるを得なくなりまして、安くできませんので、種類を十四種類くらいに限定せざるを得なかった、こういうことでございます。

野上元日本社会党

○野上元君 今、あなたのお話を聞いていると、一応理屈は通っているようなんですが、現実の姿は、必ずしもあなたが言われるようにならぬのじゃないかと考えるのですが、たとえば少額の小為替に対する救済制度、こういうものを設けた。少額の、しかし、それは千円とか二千円とか三千円とかいう区切りのいいものだけであって、それが千十円だとか千五百円とか、あるいは千二百円というものは、従来の普通為替にしなければならぬ、こういうことになると非常に高いものになるので、その点は非常に大きなアンバランスが出ると思うのだが、それをあえてわかっておりながら、これをやったというのは、どういうことなんですかね。ただ少額を救うということだけじゃないんじゃないですかね。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) 結局百円刻みでございますので、ただ十円単位の端数がつくものについては、これによって救済をされないということになりますが、百円単位のものは、これによって救済をされる。  それは通常どれくらいあるかと申しますと、三千円以下の現在、為替の利用状況から見ますと、その半分は、この定額小為替を利用できる階層である。まあそのほかに、多少の端数につきまして郵便切手を封入するというふうな措置をとりますれば、まあ大部分のものが、この定額小為替制度を利用できるということになりますので、公衆の面から見ますと、現在の普通為替よりは、非常に安く送金ができるということになると思います。

野上元日本社会党

○野上元君 そうすると、具体的に一つ例を提示してお答え願いたいんだが、千五十円の為替を組む場合には、どういうふうに組むのですか。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) これは、普通為替で組みますと、当然その千円をこえた料金ということになるわけでございます。それから定額小為替でやります場合には、千円を定額にしまして、五十円は切手にする、郵便切手を封入するというようなやり方をとるということになると思います。

野上元日本社会党

○野上元君 しかし、それは郵政当局として一方的じゃないですか。金を送るのに、郵便切手じゃなければならぬということはないのです。相手が、郵便切手じゃいやだというところもあると思うんです。そういう場合には、明らかに千円の小為替を一枚組んで、あとの五十円は、通常為替で組むか、初めからいきなり千五十円の通常為替を送るということになると、これは五十円かかるわけですね。計算はどちらでやっても五十円かかる。こういうことになると、今度改正された二十円と比べると、倍以上の差になるんだが、そういう不公平はあなたの方は、どういうふうにお考えになっておりますか。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) 結局定額小為替を作らなければ、従来のままでございますので、まあ問題はないわけでございますが、しかし、それでは少額送金の方に割高になってお気の毒だ、だからできるだけこれを救済したい、じゃどの範囲ならできるだけということになるかというと、先ほど申し上げましたように百円刻みのものしかどうしてもできないということで、やむを得ず百円刻みの十四種類に限定をしたということでございまして、せめてそれだけでも救済されるということで、まあ満足ではございませんけれども、やむを得ないんじゃないかというふうに考えたわけでございます。

野上元日本社会党

○野上元君 これは、それ以上やってみても、あなたの方はやむを得ないというお答えなんで、私の方は非常にその点は、まずいんじゃないかと、こう考えておりますが、それ以上論争はやめます。  それからもう一つは、現金書留で送る場合との料金の比較は、どういうふうに行なわれておるんですか。金額によって行なわれておるんですか。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) 現金書留の料金も、私どもこの料金改正をいたします際に参考にしたわけでございますが、例を申し上げますと、千円を送金します場合には、現金書留では封筒代を入れて五十三円、それから二千円の場合は五十八円、それから三千円の場合は、やはり五十八円というふうになります。  それに対しまして普通為替の場合は、為替料としては千円が四十円、二千円が五十円、三千円が五十円ということになるわけでございます。

野上元日本社会党

○野上元君 そのことはわかっておるんですが、この料金のきめ方を聞いておるんですよ。送金の金額によってきめておるのか、それともまた別のことによってきめておるんですかと聞いておるのですが、これは実は、これをごらんになればわかるように、千円は現金書留の方が高いけれども、一万円にいくと現金書留の方が二十五円安くなっておる。しかし十万円にいくと現金書留の方が高くなっておる。こういうふうにでこぼこがあるんですね。これは一体どちらが悪いんです。郵便料金の方が悪いのか、為替料金の方が悪いのか、どちらが悪いんですか。これでは筋が通っていないじゃないですか、体系的に、どういう説明をされるんです。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) これは普通為替で申し上げますと、従来の料金というものを基礎にしまして、その体系をある程度もとにしながら、それにアップする額を少額よりも高額送金によけい負担していただくという考え方で配分を行ないましたので、まあこういうふうな結果になりましたのでありますが、これが現金書留と多少違っておりますが、まあ郵政省の所管としまして、できるならば同一の体系でやるというのが望ましいと思いますが、その点について、多少私どもも配意が足りなかった点があるいはあったかと思います。

野上元日本社会党

○野上元君 この問題は、貯金局長を責めてみても仕方ないんで、これは全体を統括しておられる郵政大臣が、こういうこまかいことはわからぬかもしれぬが、あなたのブレーンがおられるんですが、統括されておる方々の私は責任だと思うのですよ。こういう説明のつかないような料金体系を作るということは非常にまずいと思うのです。しかし今回は、為替料金の問題ですから、このぐらいでやめておきますが、この点は、十分に一つ検討しておいてもらいたい。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 今の御質疑はごもっともでございまして、これは郵政省の事業としては、貯金であれ、振替貯金であれ、また現金郵送であれ、これは大体金額によって負担をしてもらうということになれば、お説のような筋が私は正しいと思いますが、ただ、現金書留は十万円はなかったんじゃないかと思いますが、二口ぐらいに分けて送らないとできないんじゃないかと思っております。なお、それらの点について、一応私は、これは郵政審議会にお諮りいたしまして、そこで十分御審議を願ったつもりでありますけれども、やはり今のような盲点もあるかもしれませんし、また行き届かない点もあったかと思いますが、一応御指摘の点は、できればみな安い方に頭をそろえるのがいいんですが、なお研究させていただきたいと思います。ただ、ここに出ましたのは、一応私どももこの振り合いでいいだろうと思いましたのですが、なお、よく研究いたします。

野上元日本社会党

○野上元君 この問題は、ここで突っ込んでみても仕方ないんですが、こういうことは、やっぱりあやまちをおかさないようにずっと——私は対外的に説明をする場合に、公衆でも、これをやれば、めんくらってしまうと思うんですね。どれを利用していいかわからぬということになりますから、この点は、十分に一つ、今後こういうことのないように検討してもらいたいと思います。  それからこの資料を見ますと、二十三ページにありますが、昭和二十六年及び二十七年、二十八年をピークとして、通常為替の取り扱い物数が激減をしておるわけです。これは一体、どこへ行っておるのですか、この減少した部分は。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) 二十六年から現金書留制度ができましたので、その関係で二十七年、八年ころから減って参ったというふうに考えます。

野上元日本社会党

○野上元君 そうすると銀行送金の方に流れたのではないのだと、こういうふうにお考えですか。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) 銀行送金との関係ではないと思います。なお、これは現金書留ではございませんで……、現金封入両方だそうでございます。

野上元日本社会党

○野上元君 先ほど山田委員から御質問がありましたが、送金料が銀行と比較して高い点が非常に発見できるわけですが、そういう関係で、ますますこの郵便為替が減っていくのではないか、こういう心配があるのだが、その点は、どういうふうにあなたの方は見通しを持っておられますか。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) 高額の送金については、若干銀行方面の送金に食われていくということは、ある程度やむを得ないというふうに考えておるわけでございますが、しかし先ほども申し上げましたように、銀行送金につきましては、大体、銀行取引のある人たちが銀行送金を利用いたしますので、銀行に入ったことのないような人が、送金のためだけに銀行に入っていくという場合はまず少ない。それから銀行送金は、案内式になっておりますので、どうしても送り先の銀行を指定しなければいかぬという関係から、受取人の住所に最も近い銀行が、どういう銀行があるかというようなことをよく知った送金人でないと、利用できない。それから銀行相互間において、送金に関する契約のある銀行相互間でなければ、取り扱いができないというような制限がございますので、銀行送金に移る面は、高額の送金の一部であって、ことに五千円以下のものについては、あるいは一万円以下のものにつきましては、料金面から見ても、私の方と、ほとんど同じ、あるいは私の方が少し安いというふうなところもございますので、銀行送金に移るということはなかろというふうに考えております。

野上元日本社会党

○野上元君 あなたの方の見解では銀行送金には行かないということであると、大体、現金書留あるいは現金封入の方に流れていくと、こういうふうに見られると思うのですが、先ほど私が質問いたしましたら、大臣は、十万円はないと言われたのだが、この改正後においては十万円というものができる、こういうふうに解釈してよろしいですか。この資料を見ると、そうなっておりますがね。

板野学郵政省郵務局長

○政府委員(板野学君) 現金書留の最高限につきましては、現行法のままで五万円とすることにいたしております。

野上元日本社会党

○野上元君 そうすると、この資料の二十五ページに、五万円は百七十五円、七万円は二百七十五円、十万円は三百五十円になっておるのだが、これは誤りですか。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) これは、たとえば十万円は五万円が二口ということで、その倍というふうに計算をいたしたわけでございます。それから七万円については五万円と二万円の合計が二百七十五円、こういう計算をいたしております。

野上元日本社会党

○野上元君 説明を聞いて初めてわかったのだが、それなら、それでわかりいいように資料を書いておいてもらわんと……。  それから十万円が今度できるわけですが、その十万円も、やはり無案内でどこへ行っても取れると、こういう性質のものですか。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) さようでございます。

野上元日本社会党

○野上元君 今日でも、相当抜き取り事件があるのだが、さらにまた、その十万円というのが無案内で、どこでも取れるというような制度を設けるということになると、さらに犯罪がふえるのではないですか。その点は、あなたの方は万全の対策を立っておられますか。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) 犯罪件数は、先ほども申し上げましたように、年間十五件程度ということでございまして、私どもは、これによって、そう急激に犯罪がふえるというふうには考えておらないわけでございますが、なおその点については、よく注意をしたいと思います。

野上元日本社会党

○野上元君 最高制限額、為替証書一枚の最高制限の決定の仕方というのは非常にむずかしいと思うのですが、現在の段階においては、十万円が妥当であると、こういうふうにあなたの方ではお考えになっているのですか。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) この為替金額の制限は、大体改ざんとか詐取とかをされました場合の危険というものを考えて、一枚につき五万円という制限ができてきておったわけでございますが、ただ現在の経済情勢、生活レベル等から考えますと、低く過ぎまして、五万円を二口とか三口とかいうふうな送金者もふえて参りましたので、そういう利便を考えまして十万円まで拡張いたしたわけでございます。また危険度におきましても、まあこの程度ならば、そう大した危険もなかろうというふうに考えておるわけであります。

野上元日本社会党

○野上元君 あなたの方で、確信を持ってそう言われれば、われわれの方としては、それ以上何も言うことはないわけです。  最後に、電信為替料金の組み立て方ですが、これは郵便為替固有の料金と、電電会社に払う金とプラスしたものが電信為替料金、こういうことになって、窓口に掲示されるわけですね。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) 窓口掲示の場合は、その具体的な合計数字を掲示するわけでございます。

野上元日本社会党

○野上元君 あなたも御承知のように、電電公社の経理内容を見ますと、電信関係は、著しく赤字を生じておるわけですよ。従って、電信関係の経理内容の立て直しということが、非常に公社の中で問題になっているわけです。さしむき電報料金の値上げというような問題が起こるかもしれませんが、そういうことも予想されておりますか。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) そういうことも予想いたしまして、その分につきましては、省令できめる、こういうふうに法律できめておるわけでございます。

野上元日本社会党

○野上元君 その場合、一般の銀行送金の電信送金の場合と、どういうふうになりますか。たとえば銀行の場合の電信送金は、やはり電電公社の料金が為替固有の料金とプラスされて料金を作っておるということになるのですか、それとも、全然別個の料金体系を作っておるのですか、その点は、どうですか。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) 銀行の方は、定額で普通電報を使う為替については二百五十円、至急電報を使うものは五百円というふうに定額できめておりますので、必ずしも電報料にとらわれておらないのではないか、先ほども申し上げましたように、サービスという考え方でやっておりますので、厳格に電報料に準拠しておるのではないのではないかというふうに考えております。

野上元日本社会党

○野上元君 そうすると、電電公社における電報料金の値上げは、郵便為替における電信送金の料金を非常に割高にするということだけは明らかですね。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) さようでございます。

野上元日本社会党

○野上元君 以上で私の質問は、これくらいにしておきます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 僕はしろうとですから、ちょっとぼけた質問をするかもしれませんけれどもね、答えて下さい。  今、野上委員の御質問の、五万円を十万円に上げたということですけれども、犯罪その他の点から考えて、このくらいの点だったら大丈夫だということが一つと、もう一つは、最近の利用が相当高額のものが出てきて、それを分けてやっているからということなのですが、それだけの理由で十万円にしたのですか。そうなら、犯罪なんということは、僕は論ずべき筋合いでないと思うんだ——根本論から言うとね。だから、今日十万円くらいのを組む人は、たくさんあると思います。もっと額を上げてもいいような気がするのです、僕は。その点は、どうして十万円に押えたのですか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) これは、もう犯罪ということは実はつけたりで、そういうことは考慮いたしません。私は、郵政審議会の方々の非公式な意見等も聞いて見ましたけれども、やはり最小限まあ十万円くらいがいいんじゃないか。しかも、もっと高額のものも郵便為替を御利用になる方もありますが、大体、今五万円であるから、そう一挙にふやさずに、一応十万円くらいが適当であろう、こういうことで、ほんとうに数学的な、統計的な基礎というものは、むしろ今までの利用されておる率等から、また経済状況等から勘案して十万円ということで適当じゃないかと思っていたしたのであります。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 昭和二十六年の十月に五万円に引き上げたわけですね——一万円から。それからちょうど三十六年ですから十年間というものは、この五万円できたわけですわね。その間、まあ貨幣価値の問題もあるでしょうが、ここで十万円に上げようというのですがね、これは、今大臣おっしゃったように、もう少し利用する側から見れば、多くした方がいいと思うのですがね。じゃ、勘でやったのですね。大体、この十万円というのは、勘でやったのですか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) まあ勘というよりも、やはり五万円が、相当利用率が上がっておりますから、おそらくまあ五万円以上の利用者も相当ふえておるというようなことを基礎にして、また経済状態等を勘案して十万円になったわけでございます。数字的基礎が、もしあるとしたら利用率であろうと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 まあそれはいいですよ、勘らしいからね。郵政省の経営の経験からした勘でしょうね、一つの。  それから、これも野上委員がちょっと質問したのですけれども、昔は、昭和二十三年の七月まで普通為替の中で小為替を通常為替と、こうありまして、通常為替は案内式で、小為替は無案内でしょう。それを二十六年にお変えになったときに、小為替制度がなくなって無案内になってきた、今度は無案内であるのだが、さらに小為替と通常為替と定額小為替と作るというわけですがね。私はそうであれば、事務の簡素化その他からいって、千円以下の定額小為替制度というものと、それからこの普通為替というものを一本にして料金をやったらいいじゃないかと思うのですよ。そういうものを段階的に作って、それを、あえて定額小為替制度と普通為替制度と分けてやったというのは、どういう理由なんですか。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) できましたら、私どもそういうふうに千円以下なり、三千円以下というものは、きわめて低い料金で全部取り扱いたいというふうに考えて、何か、そういう方法はないかということで研究をしたのでございますが、どうしても安くするために、取り扱い手数を簡便にするということにするためには種類を、枚数を限定しなければいかぬということになりまして、結局十四種類以上にふえると、そう簡単な取り扱いができなくなる。従来の普通為替と同じような扱い方になると、原価的に見て、どうしても今の料金程度のものを、これでも実は赤字でございますけれども、もらわなければいかぬということになりますので、この十四種類に限定をいたしまして、その取り扱いを、きわめて簡単にすることによって、料金をできるだけ安くしたということでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それはいいですよ。私は、そのことは思想的にいいですけれども、なぜ定額小為替制度というものを新しく設けたかということなのですよ。だから、今の通常為替というものを案内式にして、なお完全に、その支払いを手数は多少かかってもやるという思想が一本立っておって、そうしてまた今度、昔のように小為替制度というものができるならわかりますけれども、いずれも無案内でしょう。しかも十万円に上げている。そうして、料金をずっと見ますと、千円までが三十円でしょう、今。今度は千円までが三十円のやつを、三千円のやつ一本設けて、それを最高三十円にして、二十円、十円と、こう段をつけているわけですね。この千円まで通常為替でやれば、千円まで三十円だ、定額小為替制度でやれば三千円まで三十円ということで、現在、同じ為替制度の中において、これが複雑化してくるのじゃないでしょうかね、二本建てにして。  私は、そうだとすれば千円、三千円というやつを、多少段差を切るのを変えてもいいと思いますけれども、この下の千円未満とか、あるいは千五百円とか、そういうものをつけて一貫した料金というものを下につけていったらよかったのじゃないか、これは何といっても、証書も違うでしょうから、扱う側から見れば、事務というものは密度が高くなってくるでしょう、そういうふうな人が足りないというときに、複雑化するようなものを作っていくということがわからないのです。なぜそういうことが、これが無案内ですから、できなかったかということです。おかしいな……。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) 無案内のものは、結局同じでございまして、その点においては、普通為替も定額小為替も同じでございます。無案内で、今まで事故もございませんし、支障がなかったものですから、普通為替を強いて案内式にする必要もないということで、そのまま無案内にしまして、さらに無案内の定額小為替制度というものを作ったわけでございますが、これは結局、今定額小為替制度というのを作らないと、今の為替というものの手数をかけて、それだけを扱わなければならぬということでございます。約三千円の半分が定額でございますが、それまで従来通りの手数で扱う、その料金も今度改正いたしますと千円までが四十円、三千円までが五十円になるわけでございますが、結局相当の割高な料金になる、また私どもの立場から見ても、従来通りの複雑な手数をかけて扱わねばならぬということになるわけでございますが、今度定額小為替を作りますと、その分だけ、それに移行する分だけは、手数も私どもとして大いに省けるわけでございますし、また利用者側の面から見ますと、十円あるいは二十円、三十円というものが安くなりますので、両方から見てもいい制度だ、従って、できればこれを広げたいのですが、先ほど申し上げましたように、広げるわけにいきませんので、定額の十四種類に限定をした、こういうわけでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 そこのところが、僕にはよく理解できないのですけれども、これを改正しても千円までの分は残っていくわけでしょう。普通為替の場合、千円、三千円、五千円というようにいっているわけですね。今度は、一方には定額小為替制度というものができて、そっちでやれば千円までは十円でいけるのですね。こっちは今度四十円になるのですね、そうすると、三十円の差があるわけですね。だからそういうところが、赤字の問題も多少関係があると思いますけれども、複雑化しないとあなた言うのですがね、扱う方も。出す方は、多少これは安くなるから便利だと思いますよ。だけれども、それならそれで、三千円以下ぐらいのところを、ずっと小為替作ったと同じような料金体系にしてやって、こういうふうにやれば、通常為替、今の普通為替ですか、それで済むんじゃないかと思うのですが、わざわざ定額小為替というものを別に作って、今度は証書も別になるでしょう、おそらくは。だから、そういう繁雑な仕事がふえるんじゃないですかね。今の普通為替の中で、半分なら半分がそういうものにいくだろうという予想を立てておるようですけれども、それにしても、手数はかからないのですかね。こういう定額小為替制度を作った方が、手数はかかることはかかるわけでしょう、扱う人から見ると。そうじゃないでしょうかね。あなたそこのところは、扱う方もいいし、送る方もいい、お客さんもいいと、こういうのですがね。扱う方から見れば、繁雑だと思うのですね。これはどうなんですか。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) これは新しい種類が一つふえたという面だけから見ますと、種類がふえただけ複雑じゃないかということがいえるかと思いますが、事務の内容からいたしますと、定額小為替の方は、すでにもう金額がその小為替証書に印刷してございます、従って千円なら千円の為替を送りたいという公衆が窓口にお金をお出しになりますると、それにただ日付印だけを押してお渡しをするということで、普通為替のように、一々為替証書に金額印を押して、それから為替原符というものを御承知のように作りまして、それを普通為替については、地方貯金局に送っておりますが、この定額小為替については、為替原符というものを作りません。それから、その売り上げの報告等につきましても、切手と同じように何円券を何枚売ったと、従って、その数を十円券二十枚なら二十枚という枚数を掛ければ、簡単に売上代金も出ると、それを毎日の日計報告等も、為替のように無限の種類が普通為替についてはあるわけでございます。何百何十何円から何万何千何百何十何円という端数のついた無限の種類が、普通為替にあるわけでございますが、この方は、十四種類でございますので、報告等も非常に簡単になる。それから為替証書が払い戻され、現金と変えられたあとにおきましては、原簿所管庁で、それを十四種類の金額別、それから記号番号別に整理をいたしておきまして、何か再交付の請求等があった場合に、それだけをちょっと調べれば足りる。普通為替でございますと、為替証書が郵便局へ上がってきますと、それを地方局に送りまして原簿と対照しまして、確かにこれは、どこの局で発行したものが、すでに払い渡されたというような照査事務また対査事務を行なうわけでございますが、定額小為替については、そういう原符との対査事務というようなこともやっておりません。  そういうふうなやり方におきまして、非常に内部的な手続が簡単になりますので、種類は一種類ふえたことにはなりますけれども、手数からいいますと、きわめて簡便化し、省略化した、こういうことでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 そういう説明を早くしてくれればいい。わかりました。そこはわかりましたが、ただ思想的には、やはり何といっても、昭和二十二年までやった小為替と通常為替制度というものがあった、それを三十六年から十年間、まあ今の普通為替にやってみたのだが、どうも、もう一回元に戻した方が、思想的にはやりいいということになったわけですね。まあ無案内ということだけは、もちろん続いておりますけれども……。わかりました。  それから、その次に伺いたいのは、代金引きかえの、ここにちょっと出ておりましたけれども、代金引きかえの場合に、今度は送金の際に、通常郵便だけでなしに、速達郵便でも送達できると、これは、まあ非常にサービスの面からいったらいいと思いますがね、これ。そうしたら、なぜ電信為替というやつは、これに適応させられなかったのですか。  何かできない理由があったのですか、そういうことを、あまりやっていないということですか、今の利用状況から見て。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) 今の制度で、取り立てた代金を電信為替で送ってくれという請求は、できることになっております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 あ、そう、間違ったか——。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) 間違いました。電信為替での送金請求はできない……。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 そうでしょう、現在は、普通郵便だけで送ることになっています。そこで、今度は速達郵便で送れるというのだから、これはサービスの向上だ、それならなぜ電信為替は入れなかったですか、せっかくやるのだから、すべてサービスをどんどんよくすればいい。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) まことにおっしゃられることごもっともでございますが、今まで、そういう要望が公衆から出なかったものでございますから、私ども実は考えてみなかった次第でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 速達はあれですか、そういう要望が強かったのですか。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) それについては、要望がございましたので、考えたわけでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 僕は電信為替を要望しておきます、それなら。  それから、権利消滅ですけれども、さっきお話になったように、まあ普通為替、電信為替は、三年間なんですが、今度の定額小為普は一年になっておりますね。この権利消滅が三年間というのは、ちょっと短いように思うし、するのですけれども、この三年間を現状に維持しようということは、どういうことなんですか、多少短いとか、あるいは長いとか、そういうような論議はなかったのでございますかね。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) 大体、今の時効制度というものは、ほかの権利消滅との均衡、振り合い等を考えまして、そういうふうにきめてあるわけでございますが、ただ定額小為替につきましては、非常に少額のものにだけ限定をいたしましたので、これはそういう小さな債権債務の消滅のほかの例等も考慮し、また私どもの、いろいろ保管その他の手数省略というような点も考えまして、まあ一年ということにいたしたわけでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 これ、民間の銀行なんかの場合は、いろいろ種類があると思いますけれども、大体三年間ということですか、この権利消滅はわかっていますか。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) 民間の預金の権利の消滅につきましては、預金は何でございますね、これは一般と同じで、郵便貯金も十年でございますが、結局民間銀行の送金為替、送金小切手のあれでございますね。送金小切手につきましては、大体小切手というのは、御承知のように、一般的には六カ月で時効にかかる。その呈示期間経過後六カ月で時効になるというふうになっておりますので、おそらく銀行についての送金小切手についても同様じゃないかと思います。ただ、保証した支払いに対する小切手上の請求権は、呈示期間経過後一年をもって時効にかかるというふうに手形法でなっておりますので、六カ月あるいは一年というのは、銀行の送金小切手もやはり同様じゃないかと考えております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 私はちょっと参考のために、次の質問をする前に聞きたいのですけれども、今郵政省で扱っているこういう為替の額が何ぼ、七百九十億九千六百万円扱っているわけですね、昭和三十四年現在で。それでこれだけの金額を扱っておりまして、三カ月間たって権利の消滅するのはどのくらいありますかね。十年くらいの統計を一つ示してもらいたいのですが、あとでもいいですよ。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) 為替証書で時効になりまして、国庫に没入されましたものが、三十四年度において二万三千件、金額にしまして千八百万円ございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 三十四年だけでしょう。十年くらいの統計ないでしょうか。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) ここに詳細のものは持っておりませんが、三十三年度はやはり二万二千件で千七百万円でございますので、大体それに準じた、それより少しずつ少ない数字ではなかろうかというふうに考えております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 案外多いですね。私はそんなにないと思っておったのですが、十年間というと、やはりおそらく一億五、六千万円の国庫没入という金が出てくると思うのですがね。そういうものに対する、この前は私は貯金のときも、保険のときも言ったのですけれども、啓蒙もなかなかむずかしかろうと思いますけれども、たとえば今の三十四年だけでもけっこうですから、千八百万円の没収があったということですけれども、手続をしてから、わしは為替証書を忘れておったとか、そういうものはどのくらいありましたかね。全然ないですか。三十四年だけでもいいですけれども。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) 結局為替証書の有効期間が二カ月でございまして、それを経過してから三年の時効ということでございますから、三年二カ月を経過すれば没入ということになるわけでございますが、発行しましてから三年二カ月たっての以降において、結局没入されたあとにおいて為替の請求がありましたというのが、三十三年度に二件、金額にして六千円、それから三十四年度に一件、これも金額にしますと六千円でございます。これだけでございまして、それに対してはお払いとしております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 ですから、そうすると三カ月の権利消滅ということについては、時効ですね、これについては、大体これでよかろうという、そういういろいろな判断からしてやったということですね。定額小為替の場合については、ちょっと軽く見たわけですね。額も少ないしということですか、一年にしたということは。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) 金額は普通為替につきましては、先ほど言いましたように、五万円まで従来はあったわけでございますが、今度は十万円までになるわけでございますけれども、定額小為替につきましては、三千円以下という少額でございますので、保管その他の経費を節約するという意味もありまして、一年程度でよかろう。ほかのこまかい債権債務の時効と比較しても、そう無理でないというふうな判断をいたしたわけでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それからもう一つ伺いたいのは、この取り扱い件数なり金額が逐年ふえておりますがね。聞くところによると、貯金関係の定員というのが、これまた少ないように私は聞いているのですがね。かなりその臨時者というのですか、実際には仕事はあるのだが、定員がとれないので、かなりの臨時雇を使っているというような実情にあると思うのですね。大体ここ最近のこの計数を見ましても、かなり取り扱い件数について、あるいは金額においてふえておりますがね。こういう取り扱い量がふえるのに相マッチして、即応して要員措置というものはどうなっているのですかね、局長。三年ぐらいでいいのですがね、示してくれませんか。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) 為替貯金事業全体といたしましては、取り扱い件数あるいは貯金金額というものがふえてきて参っておりますが、為替事業だけをとってみますと、普通為替においては毎年減少を来たしております。それから電信為替におきましては、若干ふえているというようなことでございまして、これを戦前に比べますと、非常に数において減っているわけです。二十六年ごろに比べましても減少しているということでございまして、むしろ為替事業だけをとりますと、定員が少し余るのじゃないかという見方が非常に強いわけでございます。しかし、ほかの方面で、貯金その他でふえた仕事もございますので、そういうものをいろいろ相殺をいたしまして、二十九年以来、貯金としては定員を変えていないということでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 私はただその取り扱い口数が少なくなっているから、人はあまりふえなくてもいいのだと、そういう理論だと思うのです、あなたの理論はね。しかし金額の面から見ると、かなりやはりふえているのでござんしょう。ですから、そういうただ取り扱い数だけじゃなしに、金額の面から考えてみますれば、これだけやはり労働密度は私は多くなると思うのです。ですからそれに今度はこういうまた、昔の夢よもう一度という小為替制度が出てくるのですからね。かなりそういう面からいうとふえるのじゃないかと思うのですよ、私は。安直な取り扱いがね。そうなってくると、この定額小為替制度を採用するについて、要員措置はどういうふうに考えているのですか。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) 定額小為替につきましては、新たな利用分野というものも考えておりますが、大体におきまして、三千円以下の普通為替の低額のものがこの方へ移るというふうな考え方をしております。そのほか普通郵便に現金封入のものから移ってくるというものもあるわけでございますが、そういうふうなことで、普通為替からこの方へ移行します場合は、先ほど御説明申し上げましたように、手数としては三分の一あるいは二分の一というふうな手数になりますので、まあ普通為替が減った倍くらいの定額為替が出てきても、手数としては処理ができるという考え方をいたしておりますし、さしあたって、どの程度定額為替の利用があるかということも的確のところをつかめませんので、さしあたりは現在のままの要員で処理をしていきたい。その状況によってまた定員措置等を考えたいというふうに考えております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 あなたの方から出していただいた資料を見ましても、昭和二十六年に小為替制度がなくなって普通為替に変わったのでしょう、これは。小為替制度というのは昭和二十六年に廃止されたのでしょうから。そうするとこの表を見ましても、一千四百七十八万五千件というのは、昭和二十六年に扱っておりますね、小為替は。ところが今度はその制度がなくなった翌年を見ますと、普通為替というんですね、普通為替がぐっとふえてきておりますわね。この辺からずっと総体的に二十六年からとがっておりますが、普通為替も。しかし、にもかかわらず、一千四百三十九万一千件というふうに二十七年にはふえておりますよね。ですからかなり私はこの定額小為替制度というものが出ますと、取り扱い件数はふえると見ておるのですよ、これは、一つのデータですが、私は今見せてもらっただけのことですが、あなたが言うようにしかく簡単にはいかぬようにも思いますがね。ですから、現状で足りるか足りぬかということは、これはある程度論議になると思いますが、ですからそういう制度を設けるからには、あらかじめ予想されて要員措置をするのじゃなければ、片ちんばじゃないんでしょうかね。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) 私どもも定額小為替制度が普及いたしまして、この利用が非常に多くなるということは非常に喜んでおるわけでございまして、ぜひそうなってほしいというふうに望んでおります。もしそうなりますれば、これは喜んで定員措置を一つ考えたい。ただ今年度におきましては、実施が七月一日でございますが、周知宣伝その他に期間を要しますし、本格的な利用というものが始まるのはまず来年度じゃなかろうか。従って今年度の利用状況を見て来年度の要員措置を考えたいというふうに思っておるわけでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 これは大臣にもちょっと私は御意見を承っておきたいのですが、事務当局の言われることも、あながち私は否定はしませんけれども、しかし小為替制度というものは、昔のデータを見ましても、戻るわけですよ。多少戻る格好になる。そうすると今まで百円、二百円送る人が普通郵便で送っておった。ところがなかなか盗難も多い。それを今度は廃止するとなりますと、そういう層の小為替を扱うものがかなりふえてくると思うのですよ。すぐわかりますからね。こういうものはわかるのです。だから七月から実施すると、七、八、九、十、十一、十二、一、二、三と、九カ月ありますね。そうするとかなり取り扱い件数がふえると見なければならぬわけですね。そういう際に臨機応変な要員措置というものを考えていただかなければいかぬと思うのですが、まあ本年度は五千何名ですか、定員増加、全部で九千人くらいふえているそうですが。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 小一万です。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 そういうものはあらかじめ計画を立てているわけですね。従って、この方面に回せる要員措置というものは、かなり困難性があることは私もわかりますが、そこはしかし、何とか一つ制度を作るからには、この制度がうまく運用できるように人の配置をしてもらわないと、現状配置がオーバー・ロードになっても困るわけでしょう。だからそこら辺も一つ大臣も考えていただいて、推移によって適切な措置をとっていただくようにお願いしておきますが、それはよろしゅうございますか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) ごもっともでございますから、その推移によりまして適切な処置をとります。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 私はまだありますが、さっきの森中委員の問題が残っているようですから……。

鈴木恭一自由民主党

○委員長(鈴木恭一君) ちょっと速記をとめて下さい。   〔速記中止〕

鈴木恭一自由民主党

○委員長(鈴木恭一君) それでは速記を始めて下さい。

手島栄自由民主党

○手島栄君 私は郵便為替の経営の問題についてちょっとお伺いしたいのだけれども、郵便為替は昔から赤字なんです。最近の状態はどういうふうになっておりますか、収支の計算が、郵便為替だけ抜いて。私は、貯金局唯一の収入だから、はっきりわかっていると思うのですが。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) 郵政事業特別会計の中に含まれておりますので、一応の分計でございますが、三十五年度で申し上げますと、収入が八億八千八百万円に対しまして支出が十一億六千九百万円、差引二億八千百万円の赤字ということになります。

手島栄自由民主党

○手島栄君 これは、どうせ一番大きな郵便法の改正のときにもう少しいろいろな問題を聞きたいと思っておりますが、郵便為替の赤字は貯金の方で埋めているのですか、それとも郵便の方からも埋めているのですか、実際の支出は。

佐方信博郵政省経理局長

○政府委員(佐方信博君) 結果的にはこれは全部郵便の方で埋めていることになります。

手島栄自由民主党

○手島栄君 これはまあ非常に大きな問題で、郵便自体が独立が危なくなるような経営状態になってきているのに、貯金もそれにもたれ、小さいと言っても二億でも郵便為替も郵便の厄介になるというのが、大体の現在の郵政事業の実態なんです。これは郵便の経営としては相当思い切った改正をしなければ、今後やりにくいのじゃないかと思っておりますが、そこで今鈴木委員からも、野上君からもちょっと話が出た、二十八年ごろから非常に郵便為替というものが減ってきているのです。実際はおそらく減員などもその通りはやっておられない。約半分ですか、多いときの、口数としては、あるいは三分の一とも見えるのですが、その程度に口数が減ってきておりますね、取り扱い、そうすると減員も——まあ減員というのはやめさせるという意味ではないが、為替の方からほかの方にやるとかというようなことも実際はやっておられないと思う。それが今まだ余力があると、こういう問題に結びついている。だから為替、貯金は赤字を出しながら、まあ人はそのままとか、経費は割合に膨張しているという形じゃないかと思う。大体この郵便為替というのは昔から赤字の本尊であります。こいつは郵政事業の合理化のときによくお考えになっていただきたいと思います。  それからもう一つの問題は、現金書留との関係なんです。実は私は現金書留ができたときの事情はあまり知らないので、どうしてああいうものをこしらえたのか、大体に考えますと、現金の輸送というものから順次信用制度に世の中は移ってきて、現金輸送は昔のことで、今では信用制度で取引をやっているという態勢の中に、終戦後突如として現金書留というものができ、同時にまた、書留でなしに、普通郵便にまで現金を入れるという思い切った逆行をしたと当時思っておった。今度普通郵便の封入だけは僕らは非常に反対して、これはやめることになりましたが、現金書留というものは、現実においては為替制度があるのに、これを並立していかなければならぬというような理由が、郵政省お持ちかどうかということをお聞きしたい。これはもう為普の方の仕事が郵便に移ったのです。だから、これはよほど理由がないと、現金というものから信用制度に進んできたのが、また逆行して為替は不振なのかどうか、またこういう制度をやっている、便利は便利だとは思います。将来ともこれは二本建でなければならぬというお考えなのかどうか。外国でもアメリカがやっているのですか、その他の点はよく知りませんが。

板野学郵政省郵務局長

○政府委員(板野学君) これは昔は価格表記制度といたしまして、価格表記の取り扱いで現金を送っておったわけでございますが、昭和二十三年の一月一日からこれを保険扱いに改めまして、まあ保険料を徴収してやるというような制度にいたしますと同時に、また昭和三十六年には、保険扱い制度を廃止いたしまして、書留制度一本に統合したということでございまして、現金を送るという制度は、ずっと古くから日本でも外国でもある次第でございます。ただ、これを書留制度と一緒にしたという事情に相なっているわけでございます。

手島栄自由民主党

○手島栄君 価格表記は現金に限らない、高価なものは価格表記として出した、現金輸送を目的としてあれは置いたものじゃない、価格表記は昔は。今度は現金そのものを手紙の中に入れて送る、それがずっと進んで、書留でなくて送ってもいいということまで進んだので、昔の価格表記の問題とちょっと考え方が違っているのだと思います。それで行き過ぎだというので、今度は書留だけにするというのだが、今度の書留というものも、昔の価格表記とは違っている。皆は非常に厳重なもので、だからむしろ現金輸送に価格表記を使うということはほとんどなかった。今非常に便利にはなっているが、一方為替というものと、両方にらみ合わせてこういう制度はやっていかなければというお考えなのか。郵便の方は郵便の方で、こういうものは便利だからやるのだ、反面において為替の方はやせ細ってこういう格好になってきた、こういう形がどうかというのです。

板野学郵政省郵務局長

○政府委員(板野学君) 現在、昭和二十六年に書留制度に統合いたしまして、現金の書留と物品の書留と、こういうように二つにしまして以来、非常な利用がどんどんふえまして、当時終戦後のいろいろな事情もあったと思います。現在この利用が大体昭和三十四年度で三千八百万通というような相当の数に上っておるわけでございます。この春から先ほど御指摘のありましたように、為替関係の利用が減ってきておる。本来現金をそのまま送るということにつきましてのいろいろな問題もございまするので、私どもといたしましては、将来の問題といたしまして、これを一つ検討いたしたいというようにも考えておる次第でございます。

手島栄自由民主党

○手島栄君 今将来の問題として研究されるということですから、これ以上のことを申し上げませんが、ちょっと現金輸送という時代的なものが、どうも僕は頭にちょっと響くものですから、犯罪等もやはりこの方が多いと思います。こまかい統計は知りませんが、一つ御研究を願いたいということで……。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 私もこれは郵便料金の改定のときに聞こうかと思ったのですけれども、手島先生がお聞きになったから、ついでですからお聞きしておきますが、先ほどこれは雑談の中で貯金局長にお聞きしたときの答弁では、どうも私も納得がいかないのですが、現に郵便で現金で金を送ると五万円まで、二万円札だって百七十円でいける、それが今度為替にすると今度二百円になるのですか、これで同じ郵政省の中でこういう差のあるのはどうなんだという質問をしたわけなんですが、これをもう一ぺん貯金局長にお聞きして、そうして郵務局長に……。これをまず貯金局長にお聞きしますが、さっきの名答弁をもう一ぺん聞かせて下さい。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) 郵政省の所管しております同じ郵便局で、いろいろの送金手段でございまして、そんなに種類をたくさん置く必要があるかどうかという問題でございますが、それとて利点もあり欠点もありということでございまして、現金書留におきましては、最も便利な点は、公衆がうちにおって、いながらにして現金を受け取れるという点であろうと思います。その反面におきまして、送金者または受け取った者についての、受け取りについての証拠というものは何も残らないわけでございまして、はたして送る方が五万円入れたのか一万円入れたのか、それから受け取った方が、はたして五万円受け取ったのか一万円受け取ったのかというような点について争いが起こりました場合には、これは水掛論ということになるわけでございます。そこへいきますと、為替の方は、送金人にも受領証が行きますので証拠が残る。それから地方貯金局にも為替原符というものが、これは定額為替にはございませんが、普通為替については為替原符というものが残っておりますし、受け取った側にも為替証書がございますので、はっきり幾らの為替証書を受け取ったという証拠が残りまして、そういう面においての特色が為替にはある。従いまして、その特色に非常に重点を置きます方は現金書留よりも高い料金を払っても為替を使う。しかしそういう懸念をする必要がないという方は、安い料金で現金書留を使うというようなことにもなりまして、それぞれその特色に応じた利用のされ方がなされておるんじゃないか。その結果が現在の利用の実態に現われまして、現金書留の方の利用が非常に多いというのは、その現金を受け取る簡便さというものからきておるんじゃないかというふうに考えておるわけでございます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 ここで郵務局長にお聞きしたいんですが、この間も、十日ぐらい前も、現金で金を送って、送った方は何万円で、受け取った方が入ってなかったというのが新聞に出ていたようですが、こういう場合にはどうなるんですか。

板野学郵政省郵務局長

○政府委員(板野学君) 現金書留につきましては、それを送る申し出の申し出金額、いわゆる要償金額と申しますが、これだけの損害を賠償してもらいたいという申し出の金額を郵便物受領証に書き、そうして受領証を渡して送付するわけでございます。従いまして、郵便局の扱いといたしましては、要償金額についてだけの料金を取る。それで、中にもし相手方に手渡した場合に、郵便物その他に損傷がない限りは免責の事由になるわけでございますが、実際にそこに差出人とあるいは受取人の本人の間に争いが起こりましたならば、それらの点につきまして調査をいたすということになるわけでございます。従いまして、幾ら金が入っておったかということでなしに、もし全部なり一部が亡失されたときに幾ら損害を賠償するかという観点から取り扱いをいたしておる次第でございます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 現金書留は、私もときどき送るんですが、あれは五万円以下ですね。五万円送って、相手方が三万円しか入ってなかったという場合には、二万円は弁償しないんですか、弁償するんですか。

板野学郵政省郵務局長

○政府委員(板野学君) 損害の要償額が五万円として送金された場合に、相手方が二万円しかないじゃないかというような申し出がございまして、実際に調査した結果は二万円しか入ってないということになれば、二万円しか払いませんけれども、その証拠がつかめないというときには、要償額に応じて五万円を損害賠償をするということになるわけでございます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 送るとき、幾ら入ってますか、五万円入っていると言うわけです。あんた、調べるといったって、五万円のいわば価額表記というのですか、五万円入っているという場合には、五万円の送り賃を取られるわけです。調べるといったって、調べようないんじゃないですか、本人の申し出じゃ……。

板野学郵政省郵務局長

○政府委員(板野学君) これは、通信の秘密とかいろんな問題がございますから、受取人の承諾を得て、そういう場合には調査するという場合がございます。普通の場合は、そうでなければ、大体その申し出の要償額に基づいて直ちに弁償するというような方法をとっております。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 そういう人が一年にどのくらいありますか。

板野学郵政省郵務局長

○政府委員(板野学君) 大体事故率が十万通につきまして一・八通という割合になっております。その中で、金額が実際に差出人と受取人の側で合っているかいないか、あるいは、いわゆる内容について問題がある件数がどのくらいあるかということにつきましては、ちょっと手元に資料がございませんので、また後刻調べましてお答えいたします。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 そこで、同じ郵政省の中で二つこういう制度があって、片っ方は安くしているんだけれども、実際上損害賠償を取られたら、結果的には為替の方と同じようになるということになれば、私は、郵政省としてはこれは競争すべきじゃないと思うんですよ。大臣はどういうお考えですか。同じ省の中に、片っ方は、郵務局の方では現金を入れて送るやつを認めて、片っ方は為替でやって、その方は金が高い。しかし、現金で送る方は安くはつくんだが、たまに中身が違うとうそを言うかもしれぬ、公衆が。そうすると、損害賠償を取られる。結局は為替の料金と同じだということになれば、私は二つ作っている意味もないと思うんです。これはどっちか一本に統一すると言ったらおかしいんですけれども、どうも私には同じ郵政省の中に——競争にはならないでしょう。二つこういうことがあるというのは、ちょっと納得理解ができないんですがね。大臣でなくてもけっこうです。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 今手島委員からもお話が出た問題に関連しておりますし、従来のいろいろないきさつ等もありますから、貯金局長から答弁さしていただきます。

大塚茂郵政省貯金局長

○政府委員(大塚茂君) これはいささか卑見になりまして恐縮でございますが、先ほど郵務局長からも研究したいという言葉があったのでございますが、確かに現金書留の利点は、いながらにして受取人が現金を受け取れるという点でございますので、この点を残し、しかも、先ほど手島先生がおっしゃられましたように、現金そのものを輸送するというような原始的な送金というものはおかしいじゃないか。その間金も何十億になりますか、これが寝ておる。そうでなければ、それが活用されて利息をかせぐということでございますので、現金そのものを送るというのは原始的な方法だ、これを何か改める。その両者を考え合わせまして、今の電信為替に居宅払い制度というのがございますが、これは、電信を打ちますと、受け付けた局から相手の局へ電報を打ちまして、その相手の局でそれを現金化しておたくまでお届けをするという制度でございます。これに似た送金手段、結局、郵便局相互間の通知といいますか、連絡を電報でやらないで、通信事務のはがき、あるいは手紙によって連絡をする。結局、公衆が現金を窓口へ持ってきまして、どこのだれそれに幾ら送りたいといって現金を出しますと、その郵便局ではそれを受け付けて、現金を収納して直ちに相手の局、最も近い局に向かって通信事務のはがき、または手紙で、どこのだれそれに金何円払い渡してほしいという案内といいますか、通知を出しまして、受け取った局でそれを現金にして封筒に入れておたくへお届けをするという制度が、先ほど申しました受取人が現金を受け取れるという利便を残し、しかも現金輸送という原始的な送金方法をやめるという目的にも合うのじゃなかろうかということで、郵政省としまして現金書留と為替とをつきまぜて、何かそういう根本的な改正を実はしたいというふうに私ども考えまして、料金改正を機会に実は手をつけ始めたのでございますが、まあ結局今回はそれが間に合わないということになりまして、次の機会に見送るということにいたしたわけでございまして、そういう線に沿ってなお一つ郵政省所管の送金手段について根本的な改正を近いうちに実現をしたいというふうに考えておるわけでございます。ただ、その場合に多少難点になりますのは、現在の現金書留でございますと、通信と金と一緒に送れるわけでございますが、そういう方法に改めました場合に、通信をうまく一緒に送るという方法があるか、結局、通信は別のルートによって、送金人から受取人に別のはがきなり手紙なりで別途出すという方法しかないか、その辺の研究もさらにいたさなければなりませんので、多少時日を要すると思いますが、そういう線に向かって、まあ私どもまだ公式に取り上げた問題ではございませんが、研究を進めておるということだけを御披露申し上げておきます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 それでけっこうですから、なるべく値上げせずに、いい案はどんどん先にやってもらえれば非常にけっこうだと思いますから。しかし私は手島先生とはちょっと違って、現金輸送が、これは昔の時代のものであっても、田舎の郵便局に行くと一里ぐらいのところもあるのです、これは。だから、やはり為替でなく、郵便局に取りに行くよりか現金でとれた方がいいので、今貯金局長の言われるような、そういういい制度はなるべく早くやってもらうように。ただ上げるばかりがあれではないのだから、いいことを早くやってもらうように希望して、私の質問を終わります。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 ちょっと関連して。ちょっとわからぬから聞いておきたいのですが、さっきの手島委員のお考え方も今のような制度と並行して考えられてくればいいと思うのですが、非常にいいアイデアだと思うのですが、問題が現実にあるのですから、その場合に郵務局長にお伺いしたいのは、金を入れるときに郵便局の局員が立ち会っていない。こういうことはありますね。印紙を張って、判こを押して、五万円入っていますと言って窓口に持って行けば、その額によって保証すると、こういうことなんですか。

板野学郵政省郵務局長

○政府委員(板野学君) 大体その通りでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 ですからいろいろな問題が出てくるのです。たとえば作為的にAとBがしめし合ってやる場合に、一円しか入れておかないで一円入れたやつを五万円入れたと書くわけです。あなたの方は五万円で受け付ける、その料金を払えば。ところが受け取る方は初めから一円しか入っていないのだから、あとの分は入っていないよと、こういって郵便局に申し立てるというわけです。そうすると、郵便局はそれに対して損害賠償をするわけでしょう。封緘紙なんか少し取ったような格好にして、ちょっとカムフラージュすれば、そういうことがどんどんできるのじゃないですか。そういうような作為的にやれば、今の制度というものは非常に悪用されますよ。僕は現金を入れるときに幾ら入れるかということをやはり局員が立ち会って、間違いないということを確認をしてやるか何か方法をとらない限りは、そういう問題が出てくると思うのですが、どうして立ち合わないで保証するのですか。書いた額だけで保証するというのはちょっとわからない。

板野学郵政省郵務局長

○政府委員(板野学君) 確かに引き受ける際に現金だけを見て、そうしてこれを確かに入れたと、その申し出の額の現金を入れたかどうかということをまあ局員の立ち会いで調べて見るということも、これは事故を防ぐ一つの方法でございますけれども、やはりその際のほんとうにその額を入れたのかどうか、入れ間違いだとかいろいろなそこでトラブルが起こるようなまた場面もございます。私どもはこういう点につきましても、実際はいろいろ検討をいたして参ったわけでございますが、現在の扱いが一応保険扱いのような制度になっておるわけでございまして、その事故を全部防ぐために費す手数というもの、それから事故率というものとをいろいろ考え合わせまして、ただいまそういうことはやらないということにしておるわけでございますけれども、なお今後そういうことにつきましても、いろいろ検討を進めていきたいというふうに考えておる次第でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 たしか光村委員がおっしゃったように、たしか二、三日前でしたか、私はそういう記事を見ましたよ。だから、だんだんと知恵が回ってくると法律の盲点をくぐってそういうことをやる人が遺憾ながらあるのですよ。だからそういう者がある限りにおいては、たとえ一件でも、私は立ち会ってやるというととは、決して越権行為でも何でもないと思うのです、その入れるときに。そうしなければ確認できないのです、一方的に持ってきたものだけでやられたのでは。これは一つ研究するとおっしゃるから十分考えて、それは非常に繁雑になって、どうにもこうにもならないということだったら別ですけれども、できるだけそういうものをお互いに紳士的に確認し合って扱ってやるべきです。誰だって、現金五万円やってくれとこう言ってくるでしょう。それを中を見ないで、それだけでもって五万円と書いてあるから、向こうに渡すということは、今の世の中にはないと思うのです。必ず五万円だったら、確かめて、五万円ですよ。と確認して渡すのがあたりまえです。それをこういう制度を特別に作っておく限りにおいては当然やるべきだと思う。そういうことをやらぬから、今言ったようなことがぼつぼつ出てくると思う。ですからそこらは一つ十分検討をしてみて下さいませんか。それでそういうことのないような方法を今の貯金局長の言われた点と合わせてお考え願いたいと思います。これは要望です。

鈴木恭一自由民主党

○委員長(鈴木恭一君) ほかに御発言もなければ、本日は本件に関します質疑はこの程度にとどめておきます。   —————————————

鈴木恭一自由民主党

○委員長(鈴木恭一君) 郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査の件に関し、休憩前一、二保留になっております問題についてどうぞ御発言をお願いいたします。

森中守義日本社会党

○森中守義君 午前中に一応区切りをつけておいたのですが、ただ一、二問題を残しておりましたので、大へんおそくなっておりますが、二、三お尋ねをしておきたいと思います。  その第一の問題は、午前中もちょっと話題に供したのですが、設置法の二十条にいう一般職、二十一条にいう特別な職、このほかに郵政省には、たとえば嘱託とか顧問とかこういう制度があるわけですか。大臣おわかりにならなければ、人事部長。

長田裕二郵政大臣官房人事部長

○説明員(長田裕二君) 顧問というのは私ちょっと承知いたしておりませんが、事務嘱託、技術嘱託というものは、非常勤職員の一種として大体制度的に作っております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 郵政大臣、あなたは弁護士の永津勝蔵という人を顧問弁護士ということで委嘱された記憶がありますか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 永津さんという弁護士は、私は直接存じ上げておりません。なおまた顧問弁護士という形でお頼みをしたことはないそうでございますが、ただ技術問題を処理するとか法律問題の処理について郵政省から委嘱したことがあるそうであります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 そうしますと、御当人が新潟県の大川谷郵便局、勝木郵便局、この両局に行かれまして、郵政大臣の顧問弁護士である、こういうことを御当人がおっしゃった。ですからこれは今、人事部長の答弁からいけば、いわゆる通称といいましょうか、便宜上といいましょうか、そういう名称として御当人がお使いになっているのか、あるいはあなた方もいわゆる通称としてそういう呼び方をされるのか、また郵政省がこの人にいわゆる固定給を出してなっているのか、あるいは報償であるのか、それはよくわかりませんが、正規なその人に対する郵政省との雇用関係はどういうことになっておりますか、また有給なのか報償なのか。

長田裕二郵政大臣官房人事部長

○説明員(長田裕二君) 事件一件々々ごとに必要な場合に委嘱いたしまして、妥当な報酬を払う建前になっております。金額はそのときどきによって違いますし、今はっきり覚えておりません。大川、勝木両郵便局へ参りまして、その弁護士が顧問という言葉を使いましたかどうか、私は実は今はっきり記憶しておりません。同行しました者などにならに聞いてみたいと思っておりますが、もし申したとしますれば、おそらく通称のような意味で使ったのではないかというふうに考えます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 大体弁護士という仕事は事件が発生をした、それが訴訟に発展をした、その訴訟によって法廷において原告もしくは被告の弁護をする、これが弁護士の仕事であり、また弁護士を依頼し、依頼を受ける双方の立場と私は思う。そこでこの新潟県に出されたのは、御当人が言われているのでは、今申し上げたように、郵政大臣の委任を受けて調査視察に来たんだ、そういう趣旨の証明書をお持ちだと、こう言う。そういうことになりますと、これは明らかに今私が申し上げたように、弁護士というものは訴訟によって原告、被告の弁護を行なうことが任務である。いわゆる行政上の視察とかあるいは行政上の調査ということは弁護士の仕事で私はないと思う。にもかかわらず、どうしてあなた方は新潟県に、調査視察ということで委任をされたんですか。

長田裕二郵政大臣官房人事部長

○説明員(長田裕二君) 実は大川谷郵便局の電通合理化反対闘争の前に、岩室局で非常に激しい闘争が行なわれました。午前中にも申し上げましたように、相当な処分が出るような結果になりました。その後三月二十三日に大川谷郵便局の問題につきましても、これに劣らない激しい闘争が行なわれそうだというような話がもっぱらでございました。東北地方からまでピケが動員されておるといううわさなどもございまして、かなりいろいろ紛争が起こるということが予想されましたので、長野郵政局の方と打ち合わせまして、「大川谷郵便局の手動従局合併に伴う現地における業務運行状況の調査および業務運行の確保に係る法律問題の処理」ということで委任をいたしました。そういう次第でございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 今、人事部長の御答弁によりますと、あくまでも訴訟ではなくして、いわゆるかりに事件ということにその状態というものを見るとするならば、あくまでも予防なんですね、そういうことですね。予防だとすればこれは弁護士の仕事じゃないじゃありませんか。この設置法にいう二十三条の、警察官の職務執行を行ない得る監察官、あるいは郵政省の行政権をお持ちになっている行政官、あるいは警察官あるいは検察官、これらの人が事件の予防に当たるべきであって、弁護士がその種予防に当たるというのは少しおかしいのではないですか。

長田裕二郵政大臣官房人事部長

○説明員(長田裕二君) 現地でいろいろ起こることが予想されます各種の事件、たとえばまあ不法侵入とか、不退去とか、業務妨害その他法律問題ともなり得る相当のケース、そういうものについての判断を管理者は管理者としても一応いたしますけれども、さらに事件が大きくなればなるほど、そういう問題についての的確な判断も要るわけでございますし、また、そういう的確な判断に基づいていろいろな行動をとっていかなければならない場合も相当予想されたわけでございますので、弁護士を委嘱したわけであります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 そこで、今人事部長が御答弁になりました業務運行上の確保、そのことも委任の中に含まっているということですね。

長田裕二郵政大臣官房人事部長

○説明員(長田裕二君) 「業務運行の確保に係る法律問題の処理」ということでございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 そこに委嘱された文書がありますか。

長田裕二郵政大臣官房人事部長

○説明員(長田裕二君) ございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 ちょっと見せて下さい。  ここにいわれている「業務運行状況の調査」、なおその後段にいう「確保に係る法律問題の処理」、これはいいとしましても、調査ということは相当問題ですよ、これは。一体具体的にどういうことですか。  そこで、これはあなたの方にも栗林という人がいらっしゃったようですね。ですから、午前中はそれらの人からの報告によっては、行き過ぎはなかった、こういうお話のようですが、あまり長いものじゃありませんので、ちょっと私が、組合側で集約されている永津さんの行動あるいは言動について申し上げてみましょう。これは対話式になっております。  大川谷郵便局で、交換室にいわゆる職員が二人、気分を悪くして休んでいた。それに対して永津さんがこういうようなことを問われている。局長に、入室を許可しているのか。なぜ退去命令を出さないのか。通信の秘密保持が犯されているのではないか。名前を確認しておけ。これが交換室における永津さんのお話ですね。局長に対してこれをおっしゃっている。それから郵便作業室のストーブのそばに休んでいた二、三人の職員に対して、そこにいるのは局員か。よその人ならなぜ退去させないか。不退去罪現行犯だ。局長なぜ措置しないのか。郵政局はなぜ指導しないのか。こんなことで局長職務ができないではないか。だれだかわからない者が局内をブラブラウロウロしているのをなぜほっておくのか、不法侵入現行犯だ。さらに今度は、こういう組合の代表との間——これは先般解雇された米田という委員長ですね、この人との間に、一問一答がこういうようにかわされております。米田君が、私は地区闘争委員長米田東吾であるが、あなたはだれか。郵政大臣の顧問弁護士の永津勝蔵である、君に用はない。あなたはだいぶ長くおられるが、何しにきたか。郵政大臣の委任を受けてここの調査視察にきたのだ。労使のことにあなたは口を出すのはおかしいではないか。僕は大臣に頼まれてこのためにきているのだ。君はだれの許可を受けてここに入っているのか。だれの許可とは失礼ではないか。組合の委員長が組合員のところにくるのがなぜ悪いのか。君と議論をする必要はない。局長の許可がないのに入るのは、不法侵入ではないか。局長はこの建物の管理者だ。いかなるときでも許可が要る。あなたに言われる筋合ではない。大臣の私設弁護士がそんな介入をするのはおかしいではないか。君と話したくない。君がここにいることは不法ではないか。組合役員が組合員の作業室に自由に出入りしているのは従来からの慣行だ。第一民間でもどこでも、組合の委員長がその組合員のところにいくに、一々工場長や管理者の許可がなければ入れないなど聞いたことがない。ここでこの場面は終わっております。  それからあとは、問答はこの程度ですが、あと逐次申し上げますけれども、大ざっぱに見て、こういうことがかわされている。そうしてピケの背後にいて、現行犯で逮捕しろ、いろいろなことをおっしゃっている。これがこの委任状にいういわゆる調査になるのか、あるいは法律問題の処理に関する件であるのか、いやしくもこの委任状の限りにおいてはずいぶんこれは離れわざといいますかね、委任の範疇をはるかにこしているとは思いませんか、大臣、どうですか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 私が包括的に報告を受けておりますのは、大体委任の範囲内であるというふうに承知いたしております。しかし今の一問一答の形でお読み上げになったものにつきましては、私ここで初めてでございますので、その判断はさらに私の方の報告を求めてからでないとちょっとここで申し上げるのはいかがかと思います。

森中守義日本社会党

○森中守義君 非常に重要なことですが、なるほどそれは、私が申し上げたのはいわば一方的な素材に基づくものですから、ここでそのことを基礎にして断定的なことを言うのも多少無理な点がありましょう。しかし仮定の問題、私はこれは事実だと思うのですが、あなたの方の立場からいくならば、仮定の問題として、この限りにおいてどう思いますか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) これは仮定の問題を基礎に置いて、私がここで私の意思を表明することについては差し控えさしていただきたいと思います。

森中守義日本社会党

○森中守義君 もちろんこの問題きょう限りでありませんからその程度にきょうはしておくとしまして、第一こういう調査というようなことがいわゆる弁護士、さっき私が申し上げた郵政省設置法の二十条、二十一条、これらの職員でない人にこういう調査権等が委任できますか。法律の何条によるのです、国家行政組織法、国家公務員法、郵政省設置法、行政組織令、こういうものを全部私は見ている。弁護士は、先ほどから申し上げているように、法廷における原告、被告の弁護です。弁護のために必要な、いわゆる訴訟後の調査、これはもちろん伴ってくるでしょう。しかし訴訟は提起されていない。いうなれば事件の予防ですよ。予防状態にこういう調査権を委任する、まことにこれは私は郵政省の労務対策としては行き過ぎというよりもはるかに常識をこえております。一体法律の何条によってこういう弁護士に対して調査権の委任ができるのです。それを一つ明らかにして下さい。

長田裕二郵政大臣官房人事部長

○説明員(長田裕二君) ただいま何法の何条に基づくということを私今ここでお答えいたしかねますので、よく調査をいたします。調査の依頼はできるものと考えて委任状を渡して取り運んだわけでございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 これは人事部長、そういう無責任なことでいいんですか。何といっても国の行政行為ですよ。その行政権を行政機関にいない部外者に委任をすることは、法律の何条によったのか、その根拠がわからない、そういうばかな委任の仕方ありますか、あなた、国家行政組織法、国家公務員法、郵政省設置法、いわゆる政令等ではなくして、正確に法律によらなければ国家行政の行政権の執行はできない、行政組織法見てごらんなさい、明示されております。しかるにこういう重大な問題に委任をして弁護士を派遣する、派遣するにあたっては事前に法律の何条に該当する、何条がそれを許している、そのくらいのことをあなたはちゃんと調べてやらずにどうしますか。私はそういう答弁では納得できない、あとで調べるといっても、そういう無責任な私は仕方はないと思う、おっしゃって下さい。あなたほどの人がそういうことの事実の調査もしないで派遣されたとは思われない、何条、私の見た限りではどこにもない、行政権の委任というものはない。

長田裕二郵政大臣官房人事部長

○説明員(長田裕二君) 事業を運行していくことに付帯する調査ということで、私は大体その程度の調査の依頼は許されているものと考えております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 何条による、根拠はどれです。

長田裕二郵政大臣官房人事部長

○説明員(長田裕二君) 行政権を委任したというわけではございませんので、調査を委任しただけでございますからできると考えておりますが、今どの法律の何条に基づいているかという面については、調査をさせていただきたいと思います。

森中守義日本社会党

○森中守義君 それは大へん迷惑な話です。根拠法がどれであるかそういうことが明確でなくて、たとえ調査権であろうとも委任すべきではない、委任は許されません。また行政組織法、国家公務員法、郵政省設置法等、人事院規則のどこにもない、国家行政権はだれにも委任すべきものではない、あるはずがない、そういうことを予定していないのだから、法律としては。ありませんよ、あなたがどんなに調べられてもない、ないはずなんです。それは今申し上げたように、国家行政権というものはこれを余人に委任すべきものではない、予定をしていないということです。できないということ。それを業務運行上できるというのは詭弁だ、またそういうように労務対策のためであるならば、業務の運行のためであるならば、いかなる人にも名目をつけて調査権の委任もしくは行政権と調査権の、あるいは調査権といってもこれはやはり行政行為の一つです。非常にむずかしい要素を持っているものを委任するというのは根拠法がない、あり得ないでしょう、できませんよ。それはどう思いますか、調査権といえども行政権の一つだ。

長田裕二郵政大臣官房人事部長

○説明員(長田裕二君) 私は事業を運行していくことに伴いまして、当然それに伴う調査の依頼くらいはできるものと考えております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 何条ですかと聞いているのですよ。

長田裕二郵政大臣官房人事部長

○説明員(長田裕二君) その条文をただいまはっきりあげることができませんことは残念でございますけれども、調査いたしましてお答えいたします。

荒巻伊勢雄郵政大臣官房長

○政府委員(荒巻伊勢雄君) 調査権という厳密なお言葉でお尋ねになりますると、確かに郵政大臣の権限を法律の根拠なくして特定の人に委任するということは、問題かと思われますけれども、郵政業務を執行する過程におきまして、各種の専門的な問題に当たりました場合におきまして、それぞれの専門家に具体的に問題の判断をお願いいたしますために、事柄を限定いたしましてある特定の人にその事柄の調査と処理と、そして専門的な意見をお願いするということに従来とも慣例上なっております。それで法律問題の場合は従来ともその慣行でやってきておりますし、そのほか専門的に、各種の専門的な事項を郵務関係、あるいは貯金関係のいろいろな場合において事柄をはっきりときめまして、調査とそれに関する処理を従来ともお願いして参ったわけでございまして、私どもの感じといたしましては、その線で今回の具体的な問題を専門的な立場に立って、その意見を郵政大臣側にお示しを願うという意味のケースだと考えております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 それならばこの人が調査された効果はどういうように処理されておりますか、今官房長の言われるのは、いわゆる一般論としてはそういうことがあり得るかもしれません、あくまでもかもしれないということです。それは意見を求めるということ、しかしそれも厳密に言うならばできないことです。なぜできないかと言えばちゃんと十九条で、郵政事業の通行に対する意見を徴するものは郵政審議会、あるいは簡易生命保険郵便年金審査会、電波監理審議会、電波技術審議会、こういう法律によって規定をされている機関に対して、あるいは固有の委員に対して意見を求められることはできる、それ以外にできないということですよ、よしんば一歩譲って官房長の言われることが可能性があるしとても、今回永津さんを特定の地域に派遣をしたという問題、これは調査権が行政権の範疇に入るかどうか、この問題ですが、入る。そこでただ委任をし意見を聞くというならば、権限がないから先方の方が断われば調査できないということですよ。ところが永津という人は弁護士という固有の職権を持っている、潜在権力を持っている、その潜在権力を背景にして特定の地域に行って調査をする場合に、その力が強く作用することはこれは事実ですよ。その力の影響というものはこういう形に表われてきた、かなり深刻な行政権の行使ですよ。ですから私は今官房長が一般論として言われることも、設置法の十九条によってこれは実は否定さるべきです。そういう法律に規定をされていない、特定の人、特定の団体等に郵政省の調査を依頼をしたり意見を徴するということはこれは許されません。官房長、その通りじゃないですか。しかも今回のように特定の地域に、しかも特定の紛争の状態の中に弁護士という潜在権力を持っている特定の人を派遣したということは、どうしても強い力が作用する、だから明らかに行政権の委譲、委任、こういうことに私はなってくると思うのです、どうですか。

荒巻伊勢雄郵政大臣官房長

○政府委員(荒巻伊勢雄君) 私は行政権の委任と考えておりませんので具体的なある事実を当方におきましてよく調べてその意見をこちらに示してもらいたい、という趣旨の非常に限られた一つの調査の委嘱でございます。委嘱ということは委任ということではございません。委嘱いたしますいろいろな場合がありまして、何も権限を委譲して——その場合においても郵政大臣が全く自分の手から権限をはずしたという趣旨のものではない、非常に従来ともやって参っている一般の調査依頼だと思っております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 官房長ね、適当に答弁しちゃいかぬですよ。委嘱じゃなくて、これは明らかに委任ということになっている。私はこの委任をする事項の中で、森中委員も指摘しているように、「業務運行の確保に係る法律問題の処理に関する件」であるならばわかります、私には。しかしその前段にある「業務運行状況の調査」ということは、明らかに委任をして調査をしたということになるのですよ。郵政省には監察官もいるんでしょう。そういう人たちが法の定めるところによって郵政大臣の指示によって、当然業務運行状況の調査ということはやっているんでしょう。にもかかわらずなぜ法律問題と別に、「および」になっているのですからね、業務運行状況の調査を明らかに委任したということ、これは委任状で明らかでしょう。あなたのところには監察官いるんじゃないですか。監察官を派遣してやるならばまだ話がわかりますよ。業務運行状況の調査を委任したということは、明らかに行政権の一端を、委嘱じゃなくて委任したんじゃないですか。今日でもこの森中委員のおっしゃっているように、官房長が答弁に困っているように、設置法に基づくこの審議官というのはこれはいるのですよ。ところが最近の岸内閣からずっと見てみると、こういう法律に基づかない委員会がたくさん出ておって、これを議運で追及されて、それはまずいから廃止をどんどんしていって、それで法律に基づくものだけはこれは認めていこうということになってきているのだ、国会の大勢というのは。あなたのおっしゃるように勝手にそんなものを委任してやるなんということはとんでもない、政府の方針からいったっておかしいのだから、今の委任と委嘱との関係は全然違いますよ。  もう一つ、なぜ監察官というものを使わずして、この業務運行の調査を弁護士にやらしたかということです。私は後段のことならわかるけれども、前段のことは明らかにあり得ない行為ですよ。

森中守義日本社会党

○森中守義君 官房長、私は今行政権の委譲という言葉を使った。あなたは委譲でも委任でもない、委嘱だ、こういうことですが、厳密に委譲、委任、委嘱というのはそれぞれ意味が違う。これは法律用語としてももちろん違う。しかしここに言われているのは委任ですよ、あなたの言われるように委嘱ではない。これは一つ訂正してもらわぬと困る。

荒巻伊勢雄郵政大臣官房長

○政府委員(荒巻伊勢雄君) 委任という言葉で出ておりますけれども、法律的に申し上げれば委嘱であると私は申し上げたのでございます。郵政省設置法におきましてはいろいろなこまかい郵政大臣のなすべき仕事が多岐にわたるわけでございますけれども、一々こまかい措置につきましては法律で規定することを避けまして、第二十八条でございますか、「郵政省の組織の細目については、この法律に規定するものの外、郵政大臣が定める。」とございまして、組織の細目というのは、特別の職を置く場合のほかに、非常に個々のケースの場合におきまして、郵政大臣の判断でやっていただくような仕事があるわけでございますから、そういう意味においては、この種のものについては当然大臣の権限として調査をされることは根拠があると私は考えます。また具体的な、たとえば郵務関係におきましては、切手の関係の資料を各般にわたりまして調査いたします。資料収集をいたします。そういう場合におきまして郵政省の直属の公務員ばかりでなく、関係の人たちにも委嘱いたしまして、広くいろいろな調査を現実にお願いしているわけでございまして、これらのことはやはり法律の考えておりまする線に決して違反するものではないわけでございまして、私はそういう意味におきまして一つの問題の具体的な処理、それに関するまあ調査という言葉でございますけれども、それに関連する一つの調査ということは当然観念的に一緒になっているものだと私は思うわけでございまして、そういうふうに考えるわけでございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 官房長これはなるほど二十八条の雑則ですね、手っとり早く言えばね、これをたてにとってあなた方は勝手な解釈してはいけませんよ。三条を読んでごらんなさい。何と書いてありますか。三条には、「郵政省は、左に掲げる国の事業及び行政事務を一体的に遂行する責任を負う行政機関とする。」以下、郵便事業、郵便貯金事業、郵便為替事業及び郵便振替貯金事業、簡易生命保険事業及び郵便年金事業、電気通信に関する事務、三条でぴしゃっと郵政省の事務は定まっていて、しかもそれは一体的に責任ある仕事をしなくちゃならぬといっている。そこでこの三条を受けて、三条を連行していく上に、調査審議等が省内で必要であるから、そのためにはさっき申し上げた十九条によってこれこれの審議会を持つべきである。この審議会の中に調査というのが入っております。調査審議するとなっている。従って、三条と十九条との関係において、みだりに調査をこれらの以外のものに委任をする、あるいは委嘱をする、そういうことは許されないということです。いいですか。だから人事部長に根拠は何かとこう聞いてもわからぬ。わからぬはずなんだ。さっきから申し上げているように、各省関係は全部こういう立法体系をとって、しかも設置法の立法精神に基づいて、みだりに調査権、行政権等を行政機関以外のものにゆだねてはならないと規定している。予定していないのです、あなた方の今お考えになっているようなことは。すなわち、今言われた二十八条の雑則を適用して、必要なことは大臣が何でもできるのだ、そういう見解は成り立たない。行政組織法、国家公務員法、設置法の中にない。そういうことは行政機関としては存在しないことである、あり得ないことである、予定しないことである。こういうシステムのもとにないのです。しかし、今官房長が言われるように二十八条の雑則を適用していくならば、これはもう二十七条以前の郵政省設置法というもので、あなた方の解釈、あなた方の認定によって何でもできる、こういうことになるのじゃないですか。そういうむちゃなことを言っちゃいけませんよ。郵政大臣、どう思いますか。——できないということなんです。できないということを、こじつけて、しかもこじつけもはなはだしいのは、官房長は雑則の適用をもってできると、こう言う。それならば、三条に規定をすること、三条を受けた十九条ということは、これは存在しません。こういうものは必要ない。また、官房長のお話からいくならば、こういう十九条以外のことをだれやかれやに委任しているんですか、そういう仕事をやらしておりますか。

荒巻伊勢雄郵政大臣官房長

○政府委員(荒巻伊勢雄君) 私は一般的なお答えを申し上げまして、組織の細目、従いまして法律で定められた組織のその細目でございますから、それらは第二十八条におきまして、先ほどお示しの第三条の線に沿った組織の細目でございます、これは当然法律としては予定されている委任だと思います。なお、具体的な問題でいろいろとむずかしいお尋ねで、私も迷っている点がございますけれども、今回のこういうような法律問題の調査につきましては、人事部の所掌事務の内容におきまして、職員の身分、進退、懲戒等のことを当然処理することになっておるわけでございますけれども、設置法の六条の第十七号というのがございまして、「前各号の事務に附帯すること。」ということがございまして、附帯事務も当然、さような身分進退に関する調査関係の仕事も人事部の仕事にあるわけでございまして、そういうことの一環として調査事務を委嘱するということは、当然郵政大臣の権限に属しているものだというふうに考えております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 どうもあなたは次から次にへ理屈ばかり言って因る。官房長、あなたの言っているのはへ理屈である。郵政省は調査機関を持っている。あるいは任免、懲戒、そういうことを行なう組織を持っている。しかも長年そういうことを専門職がおいでになってやっていらっしゃる。なぜ今回に限って、法律に予定してないことまでもやらなくちゃならないのか、法律を越える解釈をしてまでも弁護士を派遣しなければ、職員の進退、任免、そういうことができないのですか、郵政省の人事機構というのはそんなに弱体なのですか。これは私は実体論としてものを言っている。あなたのへ理屈に対して私は実体論でものを言っている。弁護士を一々派遣しなければ職員の進退あるいは任免等の人事ができないのですか、ここにおいでになる人事部長はそんなに弱いのですか、あなた方の機構はそんなに無能力なのですか、多少言葉は過ぎるかもわからぬけれども、そういうへ理屈を並べられたらそう言わざるを得ない。

荒巻伊勢雄郵政大臣官房長

○政府委員(荒巻伊勢雄君) 私のお答えがいろいろと思いつきのように思われて、まことに私としましても遺憾でございますが、この種の事案におきましては、大へん法律的なむずかしい判断が現場におきまして必要だと思います。現場の管理者は、住居侵入がどうなのか、不退去がどうなのか、一体どういう事実が法律に反するのかということにつきましては判断は十分できません。従いましてそういう臨機の場合におきましての判断を、あらゆる郵政省の管理者が法律問題の知悉者じゃないという意味におきましては、こういう種の場合におきまして、現実に臨機の認識と臨機の判断をお願いするということは妥当なことだと思うわけでございまして、郵政省の人事部その他の関係官が無能力であるというふうには私は思っておりません。そういう非常にデリケートなむずかしい事態に直面して、臨機に判断をする問題が非常に多いということを申し上げているわけでございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 私も無能力でないからこういうことの必要はない、こういう意味なんですよ。その限りにおいてあなたと意見は一致するんだ。偉大なる能力を持っている、すぐれた能力を持っている、今日郵政省の最高の人材といわれている人事部長がおいでになる、長田さんがおられる、こういう名人事部長をいただいていて、わざわざ弁護士までも派遣しなければ処理できないというお粗末なものではなかろう。しかるがゆえにわざわざ弁護士の派遣の必要はないんだ、こういうことなんで、あなたとその点では意見は一致するんです。よろしいですか、誤解のないようにしてもらわなければ困る。そこで問題なのは、一体弁護士を派遣していかなる効果をねらおうとしたのか、今官房長のお答えからいくならば、臨機応変の措置が必要である、しかるがゆえに弁護士を派遣して、あなたの言わんとするのは、法律的に相談をしたいのだ、こういうことでしょうね。ところがそのことになると、さっきから申し上げているように、弁護士という固有の職業であり、潜在的な力を持っております、しかもこの人の場合には単なる市井の弁護士ではない、従前郵政省に籍を置いた一人の高官なんですね。退役されたその高官が現地に行って、郵政局長あるいは人事部長、管理課長、いわんや現場の局課長というのは、過去におけるその人の職業、今日保有する弁護士という潜在、そういうものを背景にしてあなた方がただ調査を委任したとおっしゃるけれども、その見解というものははかりしれないくらいに強い作用を行なうということです。それが今日危険な行政権の乱用、いかなる法律にも予定していないこえた行ないをついにこの人はやってしまった、それで果して郵政省はいいのかと、こういうことなんですよ。むしろそういうむずかしい理屈は私はここで言うつもりでなかったのですが、要するに、事、労働問題ということになると、どういうことをやっても許される、法律にないことまでも。法律にないことまでもやることがこの種問題では許されるという、そういう皆さん方のお考えが、午前中一区切りをつけたときに申し上げた通り、何とはなしに労使の安定性を失っている、しかも法律の運用にしても折目をくずしている、私はそう指摘している。だからどうですか、これは何も私の出張を皆さん方に強制をするわけじゃありません。ありませんが何度も申し上げたようにこの種全く部外者に、あなた方が保有している調査権を委任するということ、これは行政組織法、国家公務員法、人事院規則、郵政省の憲章である設置法には予定されていない、それに小理屈を並べて二十八条の雑則等を引用されているようですが、これは理屈として成り立たぬということを、大臣どう思いますか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 私は今、部長、官房長から申しましたように郵政大臣の権限とか義務を委嘱したり、委譲したり、委任したりすることはできないと思います。調査とかある事実の観察を頼むということは、長いことやっておることであって、法律にも根拠がある、また慣習的なものである。度を越えて危い、そういう権限や権能の一部を委任するようなことにならなければ、私はそれは行政上の手段だと考えて、私の部下がそれを委嘱したことは、報告を聞いたときに、まあ間違いだとは私は思いませんでした。

森中守義日本社会党

○森中守義君 これはまあ、あなたも私どもと同じように、院の所属は違いますが、やはり国会議員のお一人なんで、お互いに法律を作っていく立場にありますね。あるいは国の行政を見ていく立場にある。今日あなたがおられる郵政大臣という特殊な職掌を基礎にして、法律の運用を誤り、法律の解釈を誤るということは、これは郵政大臣としておとりになる措置じゃないと思う。この辺はいろいろ議論がつきません。もちろん次の機会にもう少し時間をかけたいと思います。だいぶ時間もせかれておりますから、これ以上きょうは追及いたしませんが、ただ置かれている立場上、郵政省がやったことに責任を持たなくちゃならぬ、皆さんを見ていかなくちゃならぬ、だから、なるほどちょっとこれはおかしいなと思っても、そのことをどこかにたたみ込んでしまって、不合理を合理化するようなことは一つやめていただきたい。  それからもう一つお尋ねしたいのですが、監察官というものは何をするのですか。どういう仕事をやるのですか。

荘宏郵政省監察局長

○政府委員(荘宏君) 監察官は、郵政省設置法第二十二条の定めに従いまして、郵政業務の運行に関する事項の調査に当たり、及び実情を改善すべき事項についての意見を郵政大臣に提出し、並びに犯罪の嫌疑があるときは捜査をするというようなことがその仕事になっております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 なるほど、けっこうだ。私が言っているのは、そういうことを年中監察官の皆さんは専業としてやっていますね、専業として。そういう専業としている監察官が、わざわざよその弁護士をもってきて、この種調査に当たらなければならんようにこれまた弱体ですか。むしろ私は荘監察局長は、人事部が永津さんを委嘱した、委任したというならば、そういう必要はない、これは監察官を冒涜するものである、そういう立場に立つべきだと思う。あなたはこの問題に立ち会ったのですか。弁護士を委任しなければ仕事が片づかぬように、監察官がこれまた無能力ですか。私はそうとは思わない。どうですか。

荘宏郵政省監察局長

○政府委員(荘宏君) 監察官はその自己の職責として最善を尽くすべきものでございますが、しかしながら、郵政省の必要によって、その判断をされる方が弁護士を委嘱なさるということは、監察官としても別段これをお断わりすべき筋合のものではなかろうと、かように考えております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 まあそこで、さっきも申し上げたように、一体弁護士を派遣してどういう効果をねらいましたか。その効果はまたどういったようにそしゃくされておりますか。

長田裕二郵政大臣官房人事部長

○説明員(長田裕二君) 実は先ほど申し上げましたように、岩室の例などからしまして、また大川谷の郵便局でも、ピケなども、東北方面からも動員するというようなうわさなどもございまして、相当大きなトラブルが起こるのではないかというようなことが予測されましたので、現地とも打ち合わせの上、弁護士を頼んで派遣したわけでございますが、先ほどのお話の中にもございましたが、実は監察官も長野郵政監察局からやはり数名現地へ出かけていたと思いますが、通常監察官がよく合います法律問題以外の法律問題が相当出るのではないかというような観点から、まあ郵政局側も私どももさような判断に立ったわけでございまして、まあ結果的に申しますと先ほどまあ不退去だとか、なぜこういうのを入れておくかというような問題程度といいますか、弁護士が参りましてからあとはそう大きな、私どもが当初予想したほどの大きなトラブルはなくて済んだのではないか。まあその言葉が妥当かどうかという点についてはなお調査いたしますけれども、トラブルの大きさは私どもが当初予想したようなことは起こらないで済んだおけでございまして、実は先ほどおっしゃいました事柄、言葉のいろいろなやりとりはおそらく三月二十二日のことじゃないかと思っております。三月十九日ごろに非常に荒れまして、実は今回あそこからの関係で免職一人出ましたのも三月十九日の事柄がおもであったわけでございます。で、どういう効果とおっしゃられますと、幸いに弁護士が参りましてから、あまり大きなトラブルがなくて済みましたので、まあ、ある意味では大へんけっこうだったというふうに感じておる次第でございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 これは長田さん、どうも問題のとらえ方が、弁護士が行ったから騒ぎが起こらなかった、そういうものの見方はちょっと私は見当違いだと思うのですよ。まああなた方もあるいはその管理者の皆さん方も苦労されたろうし、組合の方もそれなりに苦労したでしょう。そういう双方の善意が問題を解決したのであって、一弁護士の力によって問題が解決したなんという、そういう針小棒大なことははなはだ迷惑です。その点訂正して下さい。

長田裕二郵政大臣官房人事部長

○説明員(長田裕二君) 私が先ほど申しましたのがそういうようなふうな言い方でございましたら、これはもう遺憾でございますので訂正いたします。真意はやはりいろいろな情勢全般の関係からして事態がまあ思いのほか、やはり若干のトラブルはございましたけれども、思いのほか好転したということかと思っております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 それで今日の最後に一つ大臣にお願いしておきますが、先刻来お聞きの通りに、一体郵政省の二十条、二十一条にいう一般職ないしは特別職、それ以外の人に郵政省の仕事をまかしていいという法律はない。よろしゅうございますか。しかもそれは先刻来申し上げたように、郵政省の責任及び業務、それを受ける十九条の審議会以外にはない。先ほどから人事部長にそのことを聞いておりますと、官房長官も答えが出ない。準拠法はどれだ、組織法、設置法あるいは公務員法、人事院規則、どこにもそういうのはない、ないということは、そういうことはあり得ないということです。それぞれの法律は予定をしていないということですよ。にもかかわらず雑則を引用してあり得ることだということはこれは国会では通らない、そういうことはないから、この次の委員会に、人事部長の言葉を借りるならば、調査します、調べてみます、こう言っている。一体何法の何条に該当するのか、またわが国の裁判の中でそのような判例があるならばそれも一つ調べていただきたい。おそらく国家行政機関が機関外の人間によって調査権あるいは行政権が侵された、それが訴訟になった判例は私はないと思う。全くむちゃくちゃなことです。ですからその判例も一つ御調査いただきたい。それから先ほど私がここで読み上げた一問一答——永津弁護士の言動ですね、はたしてこれが一方的であるかどうか、あなたの方でも当然この種の問題が不問に付されるとは思っておらない、思われなかったでしょう。何かの形で問題になる。それに対応すべき資料というものは収集されておると思いますが、私が申し上げた内容と省側でおまとめになったものを一つ突き合わしてみたいと思いますが、これは資料でお出しいただきたい。  それから、永津弁護士に今までどういう訴訟を依頼して、訴訟一件に対する報酬は幾らか。これは弁護士には全国の弁護士協会の定めによって弁護準備費あるいは手数料、こういうきちんときまったものがあります。そういう規定通りの報酬であるかあるいは規定外に報酬が出されておるか。先般予算審議の際にも各種報償費というのがありましたが、おそらく予算の支弁費目としてその辺から出ていると思います。しかし、弁護士には今申し上げたように、協会がきめた既定の料金がある。ですから、当然これは国の金が出ているわけです。受領証があるでしょう。訴訟一件に対する幾ら金を払っているか、その受領証を添付して御提出いただきたい。そのことをきょう私は資料を要求しまして、この問題は次回に譲りたいと思います。

鈴木恭一自由民主党

○委員長(鈴木恭一君) 資料よろしゅうございますか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) できる範囲のものを作ってお届けすることにします。

森中守義日本社会党

○森中守義君 経理局長大へんお待たせしましたが、午前中大臣が、今回の仲裁裁定に伴って補正予算を出すのだ、こういう答弁がありました。経理局長の方で事務的にお考えになっている補正予算の内容はどういうものですか。

佐方信博郵政省経理局長

○政府委員(佐方信博君) 補正予算につきましては、まだ内容の閣議決定等は全然やっておりませんので、政府の全体の数字になっておりませんが、私たちが今準備いたしておりますところでは、今度の仲裁裁定を実施いたし、同時にまたいわゆる管理職にも一〇%のベースアップをするという予算上の積算をいたしますると、大よそ百七億の金がかかります。それにつきまして郵便貯金特別会計、簡易生命保険及び郵便年金特別会計、それから、電信電話公社、この方面には当然補正予算として新たに金をもらうつもりでおります。その額は大体五十九億、約六十億のものが他会計から入って参ります。従いまして、残りの経費五十億近くが郵政省でまかなわなくちゃならぬということに相なるわけでございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 郵政省からまかなわなければならないということになりますと、その財源はどうするのですか。

佐方信博郵政省経理局長

○政府委員(佐方信博君) 現在成立いたしております予算に対しまして、約六十億近くの金は他会計から受け入れることによりましてワクがふくれるわけでございます。しかし、郵政固有のものとしましても約五十億の金は現在成立いたしております予算の中から差し繰ってやりたいと、こういうふうに思っております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 午前中問題にしたのもその点だったのですよ。何となれば、予算が成立してまだ一カ月たっておりませんね。かりに仲裁裁定補正が五月に入ってからだとしても、約一カ月ちょっとですね。その間に差し繰りがつきますか。私が予算を拝見をしかつ審議に当たった際には、大臣も経理局長も口をきわめていわゆる緊縮予算である、辛い予算である、こういうようなことをあなた方はおっしゃった。どこにも差し繰りをうけるようなすき間はないと私は思うのだけれども、どこからどういう額の金を持ってくるのですか。

佐方信博郵政省経理局長

○政府委員(佐方信博君) 差し繰りと申しましたのは、非常に俗な言い方をしてまことに恐縮でございますが、補正予算を組んでおりませんといたしますると、移用とか流用とかいたして、いわゆる差し繰るのでございますけれども、予算が成立いたしましてあまり間がないのに移流用をやるのもいかがかということと、私の方は他会計から受け入れるということでございますので、補正を組むわけでございます。従いまして郵政関係の固有のもの約五十億につきましては、現在成立いたしておりますところの経費の中から、あらためていわゆる行政部内のやり繰りでなくて、やり繰りをした形をはっきり予算の上に現わしまして、科目の修正等をいたしまして、予算を提出するということになるわけであります。  しからばその金は一体どこから持ってくるかということになりますと、この辺まだ政府部内としてはっきりした意見の一致を見ておりませんけれども、当然今ありますところの予備費も崩さなくちゃならぬだろうと思います。それから物件費も相当節減しなければならないだろうと思います。それからこの前予算の審議のときに、一体この料金で十分まかなえるかどうかという御質疑のときに、非常に辛い予算でございますと申し上げましたが、同時にそのときの辛い理由の中に、郵便の今の遅欠配を解消するために相当の金を注ぎたい、同時にまた幾分のベースアップに対する備えもいたしておりますということを、お答えいたしたと私は記憶いたしております。従いましてそういうふうに、物件費やその他の経費に幾分のベースアップ目当ての予定をいたしておりましたが、今度それを行政部内の移流用でなくて、予算の上ではっきり現わして御審議をいただきたい、こういうふうな手だてになっているわけでございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 まあきょうは予算の審議でもないし、補正が出たわけでもありませんから、そういう冗漫にお尋ねすることは差し控えますけれども、ただ問題になるのは、予算審議の際にいわゆる緊縮でいわゆる辛いと、どうにもなりませんというのが、従って料金の値上げを必要とする、しかもその料金の値上げも値上げによって必ずしも健全な財政にはなり得ない、苦しいのだと、こういうお話がずっと続いておりました。で、そこへもってきて今回五十億を内々で操作しなければならぬということになれば、いま一つの理由として物件費の節約をはかる、こういうお話がありましたね。あるいはそのほかどういうものを差し繰りをされようとするのかわかりませんが、まあ結局その省内の差し繰りで他に影響を及ぼさない、こういう自信があるのですか。だから、私はこの機会に、むしろ予算の成立して間もないときに省内の差し繰り等をするよりも、大蔵省と特別に話をして、五十九億の他会計からの繰り入れと同様に、大蔵省あたりと話つかぬのですか、何かしらこの五十億の差し繰りということがだんだん時日のたつにつれて相当窮屈なものになっていくのじゃなかろうか、こういうように予算審議の経過を顧みて憂えるのです。何とかほかに金持ってこれないですか。

佐方信博郵政省経理局長

○政府委員(佐方信博君) たびたび申し上げますように、値上げ案を含めまして本予算の御審議を願いましたときには、当面の目的としまして、一番郵便の遅欠配のために命を使いたい、と同時に幾分のベースアップに対する備えもいたしておく、ということをお答えをいたしたわけでございます。そこで実は相当大幅な値上げもございましたので、私たちといたしましては、だいぶ大事にとっておきましたところの分がごっそり実は持っていかれるという形になりますので、幾分の節減等も行なっていかなくちゃならぬと思っているわけでございます。同時にまたお話のように、大蔵省にも話をして金を取ってこいというお話もありがたい御激励の言葉ではございますけれども、御承知の通り年度当初でございますし、これからの収入の推移等も全然まだわからぬわけでございますので、今のところそういう形にやっていきまして、年度途中の推移等によってあるいは思わぬたくさんの増収があるかもしれませんし、逆にまたそうでないこともあるかと思いますが、とにかく非常に大きな金を予算成立直後流用だけでやるのもどうかということと、まあ他会計からもらうということもありますので、一応補正予算を組む以上は郵政固有のものとしてそれだけの覚悟をいたして、今後の推移によってさらに展開させていきたい、こういうのが今の実情でございます。

鈴木恭一自由民主党

○委員長(鈴木恭一君) ほかに御発言もなければ、本件に関しましては、本日はこの程度にとどめておきます。  これにて散会いたします。    午後六時一分散会

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