逓信委員会 第8号
- 発言数
- 6 件
- 登壇者
- 2 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1961/03/09
会議録
○委員長(鈴木恭一君) ただいまより開会いたします。 委員変更についてお知らせいたします。 三月八日、柴田栄君が委員を辞任せられまして、その補欠として岩沢忠恭君が選任されました。 —————————————
○委員長(鈴木恭一君) 理事補欠互選に関する件を議題といたします。 柴田栄君の委員変更に伴いまして、理事が一名欠員となりましたが、その補欠互選の方法は、成規の手続を省略して、便宜その指名を委員長に御一任願うこととして、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鈴木恭一君) 御異議ないと認めます。それでは理事に新谷寅三郎君を指名いたします。 —————————————
○委員長(鈴木恭一君) 郵便法の一部を改正する法律案(予備審査)、郵便貯金法の一部を改正する法律案(予備審査)、簡易生命保険法の一部を改正する法律案(本審査)を一括議題といたします。 まず、政府より提案理由の説明をお願いいたします。
○国務大臣(小金義照君) ただいま議題となりました郵便法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。 この法律案は、郵便事業の運営に要する財源を確保するため、郵便に関する料金について調整を行なうとともに、事業の合理的な運営とサービスの改善のため、所要の規定の改正を行なわんとするものであります。 まず、郵便に関する料金の調整について申し上げます。 現行の郵便料金は、昭和二十六年十一月の改正以来、昭和二十八年七月に小包料金の値上げをしたほか、約十年間そのまま据え置かれてきたものでございますが、近年郵便物、特に原価を償わない低料金のものが激増し、その処理要員の大幅な増加、運送費等の増加、局舎施設の整備拡充等のため、事業財政はきわめて苦しくなって参りまして、昭和三十六年度以降には相当の赤字が予想されるに至りました。また、国民の通信需要に対応するサービスの向上、業務の正常な連行の確保、事業の近代化促進等のための経費の増加も考慮する必要があります。そこで、この際、郵便料金について所要の調整を行ない、事業収支の健全化をはかろうとするものでございます。 調整の方針といたしまして、適正な料金ということを主眼とし、かつ、国民生活並びに物価に対する影響を十分考慮することといたしております。その具体的な内容を申し上げますと、国民生活に最も影響の大きい手紙とはがきの料金の値上げを行なわず、通信教育用や農産種苗等の郵便物についても据え置きとし、また、盲人用点字等の郵便物は無料とすることとし、値上げを考えましたのは、従来著しく低料金でありました新聞等の定期刊行物を内容とする第三種郵便物及びいわゆるダイレクトメール等に利用されている第五種郵便物であります。すなわち、第三種郵便物におきまして、従来一円でありましたものを二円に、従来四円でありましたものを六円に、また、第五種郵便物におきましては、従来百グラムまで八円というのを五十グラムまで十円に、市内特別の取り扱いをする場合に、従来百グラムまですべて五円であったものを、五十グラム刻みにして八円と改めようとしております。書留、速達等の特殊取り扱いの料金も、大よそ十円程度引き上げようといたしております。 小包郵便物の料金につきましては、この業務が信書送達の業務に付帯する性質のものと考えられ、かつ、国鉄その他の運送業と並行的な立場にあるという事情等を考慮いたしまして、小包郵便物の送達及び郵便事業の原価、国鉄小口扱い貨物運賃等、他の運送業における料金、物価その他の経済事情を参酌いたしまして、これを政令で定めようとしております。なお、第三種郵便物の認可料金につきましては、これを省令で定めることといたそうとしております。 次に、この法律案におきましては、高層建築物に対する郵便配達上の困難を救済するため、階数が三以上のもので特に困難なものについて、一階出入口付近に郵便受箱を設けていただき、御協力を得ようとしております。ただし、既存の建築物や、現に工事進行中のものについてまでこれを法律で要望するのはいささか行き過ぎではないかと考えまして、これらについては、当分の間、適用を除外しようとしております。また、単に御要望申し上げるというだけでもいささか適当でないと考えられますので、この法律施行後三年間は、既存の建築物を含めて、これらの建築物の所有者等に対して、国が郵便受箱を時価よりも低い対価で譲り渡すことができることといたそうといたしております。 第三に、この法律案におきまして、郵便物の取り扱いを容易にするため、その大きさの最小限を定め、また、第三種から第五種までの郵便物の最高重量を、従来の千二百グラムから一キログラムに引き下げようとしております。 第四は、郵便物の転送に関する改正でありますが、最近のように郵便物が激増して参りますと、転送先の調査等が非常に困難となり、転送できなかったり、おくれたりして、不測の御迷惑をかけることが考えられますので、転居届を出していただくことによって転送を確実に行なうことができるよう配慮するとともに、その届出の有効期間を一年以内に限ろうといたしております。これはもちろん、一年たってまたお出し下されば、その次の一年間は届出を有効といたす考えであります。順次そのようにして期間を更新するのみならず、仕事のやり方としては、張り紙、その他掲示してあれば、それは尊重すること、従来の通りでございます。 第五は、現金その他の貴重品は、書留としなければ郵便物にできないという改正でございます。最近硬貨の流通が増加して参りまして、脱落等の一枚が起こりやすく、また、普通取り扱いの郵便物といたしますと、貴重品の亡失等の事故がございましても、そもそも郵便物として差し出されたものかどうかという認定すら困難でありまして、ひいては、事故がなかった場合にも、職場内に不安や疑心を起こさせるおそれもありますので、この際、現金等を内容とする郵便物の普通取り扱いをやめようとするものでございます。 第六は、非常災害の場合には、被災者に対してはがき等を無償で交付することができるように規定しようとするものであります。災害のため財産を失い、料金のみならず、用紙もないという場合がありますので、被災者に対して無償ではがき等を差し上げようとするものであります。 第七は、料金受取人払いの制度を拡大しようとするものであります。従来、書状とはがきに限っていたこの制度を、通常郵便物一般に広げるとともに、料金のあと払いを認める等のことを内容といたしております。 第八は、市内特別郵便物の利用条件に関する改正でありまして、その取り扱い区域を同一郵便局の集配区内または六大都市の同一区内に限る等のことを内容とするものでございます。 以上のほか、この法律案におきましては、年賀はがきの差し出し期間を省令で定めるところにゆだね、料金あと払いの場合の担保免除の特別法人の指定も同様省令にゆだねる等、多少の改正を織り込んでおります。 なお、この法律案の施行日は、周知その他の準備もございますので、本年の七月一日を予定しております。 以上提案理由及び法案の概要を御説明申し上げましたが、ここで国民の皆様に多大の御迷惑をおかけしております一部の郵便局における郵便遅配の現象につきまして、衷心から遺憾の意を表明させていただきますとともに、今般の料金調整により、事業収支の健全化を行ない得ますのを一つの契機といたしまして、抜本的な対策を確立し、一日も早く遅配を解消する決意でございます。 何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さいますようお願いを申し上げる次第であります。 ————————————— 次に議題となっておりまする郵便貯金法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。 この法律案は、郵便貯金の利率を引き下げること、新たに定期郵便貯金制度を設けること等をおもな内容とするものでございます。 以下、その改正の要点について申し上げますと、第一点は、金利水準引き下げの政策の一環といたしまして、郵便貯金もその利率を引き下げようとするものでございます。その利下げの幅は、予想される民間金融機関の金利の引き下げ幅などをも考慮いたしまして、通常郵便貯金につきましては三厘六毛、積立郵便貯金につきましては一厘二毛、また、定額郵便貯金につきましては三厘ないし五厘といたさんとするものであります。この引き下げに関連いたしまして、既存の積立郵便貯金及び定額郵便貯金につきましては、国営事業としての、また、貯蓄機関としての信用を保持し、あわせて今後の貯蓄の増強に大きな支障を来たすことのないよう、改正後におきましても、その積立貯金または定額貯金として存続する期間中は引き続き改正前の利率を適用しようとするものであります。 第二点は、預金者の利便をはかるため、新たに預入期間を一年、利率を年五分とする定期郵便貯金の制度を設けようとするものであります。 第三点は、現在、郵便貯金通帳、郵便貯金証書または払い戻し証書を亡失した場合等には、預金者は、その再交付の料金として二十円を納付することとなっているのでありますが、これをこの際サービスとしてその料金を廃止しようとするものであります。 第四点は、現在、通常郵便貯金の通帳への利子の記入は、地方貯金局で通帳の提出を受けて行なっているのでありますが、今後は、預金者が通帳を手元に置いたまま、郵便局において地方貯金局から通知を受けて利子の記入を行なう取り扱い方法を新たに設けること、また、積立郵便貯金及び定額郵便貯金の据置期間などの期間の計算につきましては、現在は預入の日の翌日から起算しているのでありますが、これを預入の当日から起算することに改めることとしまして、預金者の利便をはかろうとするものであります。 以上がこの法律案の提案の理由でありますが、何とぞ御審議の上すみやかに御可決下さいますようお願いいたします。 ————————————— 次に議題となりました簡易生命保険法の一部を改正する法律案について、提案理由を御説明申し上げます。 この法律案は、簡易生命保険の保険金の最高及び最低制限額を引き上げるとともに、保険料を引き下げる等のため保険料計算の基礎を改めようとするものであります。 まず、保険金の最高制限額について申し上げます。現在、保険金の最高額は二十五万円に制限されているのでありますが、最近における社会経済事情の推移にかんがみますと、この金額では国民の経済生活の安定をはかり、その福祉を増進しようとする制度本来の機能を十分に発揮することができない実情にあります。加入者に対する保険的保護を厚くするためには、保険金最高制限額を相当程度引き上げる必要があるのでありまして、国民の経済生活の現状等を勘案いたしまして、他面、民営保険との関係をも考慮いたしまして、保険金最高制限額を昭和三十七年三月三十一日までは三十万円、同年四月一日以後は五十万円に引き上げることにいたそうとするものであります。なお、この引き上げを行なうことにより、国民経済の安定発展の基礎となる国民貯蓄の増強をはかることもできるわけであります。 次に、保険金の最低制限額について申し上げますと、これは現存五千円でありますが、この金額では低額に過ぎるのでありまして、また、現実に需要もほとんどありませんので、これを一万円に引き上げようとするものであります。 その次に保険料計算の基礎の改正について申し上げます。現在、簡易保険におきましては、昭和二十九年に厚生省が発表した第九回生命表の男子死亡率をもととして作成した死亡生残表を使用しているのでありますが、昨年十二月に第十回生命表が発表され、それによりますと、第九回生命表に比較いたしまして、国民死亡率の低下のあとが見られますので、国民になるべく安い保険料で生命保険を提供しようとする簡易保険の使命にかんがみまして、保険料の計算の基礎を第十回生命表によることに改め、保険料の引き下げをはかろうとするものであります。なお、現在約款で定められております保険種類のうち、四十年満期養老保険は、契約の継続率が悪い上、逆選択の傾向も顕著に見受けられる状況でありますし、利用者もきわめて少ないことでもありますので、これを廃止しようと考えておりますが、その保険料計算の基礎に関する法律の規定も不要となりますので、今回の改正においてこれを削ろうとしております。 以上がこの法律案の提案の理由でありますが、何とぞ十分御審議の上、すみやかに御可決下さいますようお願いいたします。
○委員長(鈴木恭一君) 本日は、右三案の提案理由の説明聴取にとどめておきます。 別に御発言もなければ、本日は、これにて散会いたします。 午後二時五分散会 ————・————